(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-12
(54)【発明の名称】データ処理方法及び装置、電子機器、端末機器及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
H04M 1/72 20210101AFI20220502BHJP
H04W 8/18 20090101ALI20220502BHJP
H04W 88/06 20090101ALI20220502BHJP
H04W 48/16 20090101ALI20220502BHJP
【FI】
H04M1/72
H04W8/18
H04W88/06
H04W48/16 131
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021555824
(86)(22)【出願日】2020-09-16
(85)【翻訳文提出日】2021-09-15
(86)【国際出願番号】 CN2020115546
(87)【国際公開番号】W WO2021057572
(87)【国際公開日】2021-04-01
(31)【優先権主張番号】201910927872.5
(32)【優先日】2019-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517392436
【氏名又は名称】▲騰▼▲訊▼科技(深▲セン▼)有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100150197
【氏名又は名称】松尾 直樹
(72)【発明者】
【氏名】雷 ▲藝▼学
【テーマコード(参考)】
5K067
5K127
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067DD17
5K067DD57
5K067EE04
5K067EE16
5K067HH21
5K127AA02
5K127AA05
5K127AA11
5K127AA36
5K127BA03
5K127BB06
5K127GA02
5K127GA22
5K127JA42
5K127JA48
(57)【要約】
本出願の実施例は、データ処理方法及び装置、電子機器、端末機器及び記憶媒体を開示し、前記方法は電子機器によって実行され、端末機器の契約情報を取得するステップであって、前記端末機器には少なくとも2つのユーザアイデンティティ識別SIMカード標識が設けられており、前記契約情報は各々のSIMカード標識に基づき検索しかつ取得したものである、ステップ、かつ該契約情報に基づいて、各々のSIMカード標識に対応する既契約サービスのサービスタイプを決定するステップ、及び各々のSIMカード標識下で対応する既契約サービスのサービスタイプに、優先度を設定するステップを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器が実行する、データ処理方法であって、前記方法は、
端末機器の契約情報を取得するステップであって、前記端末機器には少なくとも2つのユーザアイデンティティ識別SIMカード標識が設けられており、前記契約情報は各々のSIMカード標識に基づき検索しかつ取得したものである、ステップ、
前記契約情報に基づいて、各々のSIMカード標識に対応する既契約サービスのサービスタイプを決定するステップ、及び、
各々のSIMカード標識下で対応する既契約サービスのサービスタイプに、優先度を設定するステップを含む、ことを特徴とするデータ処理方法。
【請求項2】
前記方法は、
前記端末機器に通知メッセージを送信するステップであって、前記通知メッセージに各々のSIMカード標識下で対応する既契約サービスのサービスタイプに設定された優先度が付されていることにより、前記端末機器は各サービスタイプに設定された優先度に基づき、相応な通信サービスを処理する、ステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法は、
前記端末機器の各々のSIMカード標識に対応するコアネットワークのネットワーク要素に、通知メッセージを送信することにより、各コアネットワークのネットワーク要素は相応なSIMカードに対するページングを開始させるときに、前記通知メッセージに基づき今回のページングに対応するサービスタイプを決定し、かつ該サービスタイプを表すページングメッセージを生成するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記各々のSIMカード標識に対応するコアネットワークは異なり、前記電子機器はいずれのコアネットワークからも独立している、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記各々のSIMカード標識は同一のコアネットワークに対応し、前記電子機器は前記同一のコアネットワーク内のネットワーク要素である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
端末機器の契約情報を取得する前記ステップの前に、
前記端末機器に設けられた各々のSIMカードのSIMカード標識を取得するステップをさらに含み、
前記SIMカード標識は、国際移動ユーザ識別コードIMSI又はユーザ永久標識SUPIを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
端末機器の契約情報を取得する前記ステップの前に、
前記端末機器に設けられた各々のSIMカードの標識情報を取得するステップをさらに含み、
前記標識情報は、国際移動ユーザ識別コードIMSI中のターゲット数字部分とユーザ永久標識SUPI中のターゲットフィールドコンテンツを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
端末機器の契約情報を取得する前記ステップの前に、
前記端末機器に設けられた各々のSIMカードの標識情報を取得するステップをさらに含み、
前記標識情報は、ユーザ永久標識SUPIをマッピングして得たユーザ非表示識別子と臨時ユーザ機器標識情報を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記方法は、
前記各々のSIMカードの標識情報に基づいて、前記端末機器の各々のSIMカード標識に対応するコアネットワーク中のページングタイミングを計算するステップ、及び
前記端末機器の前記各々のSIMカード標識に対応するコアネットワーク中のページングタイミングにコンフリクトが存在すると検出すると、前記端末機器に提示情報を出力することにより、前記端末機器は前記各々のSIMカードの標識情報を変更するステップをさらに含む、請求項7又は8に記載の方法。
【請求項10】
端末機器が実行する、データ処理方法であって、前記方法は、
コアネットワークのネットワーク要素から、前記端末機器中に設けられた少なくとも2つのSIMカード標識のうちのターゲットSIMカード標識に対するページングメッセージを受信するステップ、
前記ページングメッセージが表すサービスタイプを決定するステップ、
電子機器によって通知された各々のSIMカード標識下で対応する既契約サービスのサービスタイプに設定された優先度に基づき、前記ページングメッセージが表すサービスタイプの優先度を決定するステップ、及び、
決定した優先度に基づきサービス処理を行うステップを含む、ことを特徴とするデータ処理方法。
【請求項11】
前記ページングメッセージが表すサービスタイプを決定する前記ステップは、
前記ページングメッセージ中に設けられたパラメータ値に基づき、前記サービスタイプを決定するステップであって、前記コアネットワークのネットワーク要素は前記電子機器から受信された通知メッセージに基づき、今回のページングに対応するサービスタイプを決定し、かつ該サービスタイプを表すパラメータ値を生成する、ステップを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記ページングメッセージが表すサービスタイプを決定する前記ステップは、
前記ページングメッセージのメッセージ本文に基づき、前記サービスタイプを決定するステップであって、前記コアネットワークのネットワーク要素は前記電子機器から受信された通知メッセージに基づき、今回のページングに対応するサービスタイプを決定し、かつ前記サービスタイプとマッチングするメッセージ本文を採用して、前記ページングメッセージを生成する、ステップを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
決定した優先度に基づきサービス処理を行う前記ステップは、
決定した優先度が現在の通信サービスの優先度よりも高いと決定すると、前記ページングメッセージに応答して、前記現在の通信サービスを中断するステップを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
決定した優先度に基づきサービス処理を行う前記ステップは、
優先度が現在の通信サービスの優先度よりも低いと決定すると、前記ページングメッセージに応答しないステップを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記方法は、
前記現在の通信サービスが属するSIMカード標識と前記現在の通信サービスのサービスタイプを決定するステップ、及び
前記電子機器によって通知された各々のSIMカード標識下で対応する既契約サービスのサービスタイプに設定された優先度に基づき、前記現在の通信サービスが属するSIMカード標識下での前記現在の通信サービスの優先度を決定するステップをさらに含む、請求項13又は14に記載の方法。
【請求項16】
データ処理装置であって、取得モジュール、処理モジュール、及び設定モジュールを含み、
前記取得モジュールは、端末機器の契約情報を取得することに用いられ、前記端末機器には少なくとも2つのユーザアイデンティティ識別SIMカード標識が設けられており、前記契約情報は各々のSIMカード標識に基づき検索しかつ取得したものであり、
前記処理モジュールは、前記取得モジュールによって取得された契約情報に基づいて、各々のSIMカード標識に対応する既契約サービスのサービスタイプを決定することに用いられ、及び、
前記設定モジュールは、通信モジュールによって決定された各々のSIMカード標識下で対応する既契約サービスのサービスタイプに、優先度を設定することに用いられる、ことを特徴とするデータ処理装置。
【請求項17】
前記装置は通信モジュールをさらに含み、
前記通信モジュールは、前記端末機器に通知メッセージを送信することに用いられ、前記通知メッセージに各々のSIMカード標識下で対応する既契約サービスのサービスタイプに設定された優先度が付されていることにより、前記端末機器は各サービスタイプに設定された優先度に基づき、相応な通信サービスを処理する、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記装置は通信モジュールをさらに含み、
前記通信モジュールは、前記端末機器の各々のSIMカード標識に対応するコアネットワークのネットワーク要素に、通知メッセージを送信することにより、各コアネットワークのネットワーク要素は相応なSIMカードに対するページングを開始させるときに、前記通知メッセージに基づき今回のページングに対応するサービスタイプを決定し、かつ該サービスタイプを表すページングメッセージを生成することに用いられる、請求項16に記載の装置。
【請求項19】
前記取得モジュールはさらに、前記端末機器の契約情報を取得する前に、前記端末機器に設けられた各々のSIMカードの標識情報を取得することに用いられ、
前記標識情報は、国際移動ユーザ識別コードIMSI中のターゲット数字部分とユーザ永久標識SUPI中のターゲットフィールドコンテンツを含む、請求項16に記載の装置。
【請求項20】
前記取得モジュールはさらに、前記端末機器の契約情報を取得する前に、前記端末機器に設けられた各々のSIMカードの標識情報を取得することに用いられ、
前記標識情報は、ユーザ永久標識SUPIをマッピングして得たユーザ非表示識別子と臨時ユーザ機器標識情報を含む、請求項16に記載の装置。
【請求項21】
前記処理モジュールはさらに、
前記各々のSIMカードの標識情報に基づいて、前記端末機器の各々のSIMカード標識に対応するコアネットワーク中のページングタイミングを計算し、
前記端末機器の前記各々のSIMカード標識に対応するコアネットワーク中のページングタイミングにコンフリクトが存在すると検出すると、前記端末機器に提示情報を出力することにより、前記端末機器は前記各々のSIMカードの標識情報を変更することに用いられる、請求項19又は20に記載の装置。
【請求項22】
データ処理装置であって、前記装置は、通信モジュールと処理モジュールを含み、
前記通信モジュールは、コアネットワークのネットワーク要素から、端末機器中に設けられた少なくとも2つのSIMカード標識のうちのターゲットSIMカード標識に対するページングメッセージを受信することに用いられ、
前記処理モジュールは、前記通信モジュールによって受信されたページングメッセージが表すサービスタイプを決定し、電子機器によって通知された各々のSIMカード標識下で対応する既契約サービスのサービスタイプに設定された優先度に基づき、前記ページングメッセージが表すサービスタイプの優先度を決定し、及び、決定した優先度に基づきサービス処理を行うことに用いられる、ことを特徴とするデータ処理装置。
【請求項23】
前記処理モジュールは、前記ページングメッセージ中に設けられたパラメータ値に基づき、前記サービスタイプを決定することに用いられ、前記コアネットワークのネットワーク要素は前記電子機器から受信された通知メッセージに基づき、今回のページングに対応するサービスタイプを決定し、かつ該サービスタイプを表すパラメータ値を生成する、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記処理モジュールは、前記ページングメッセージのメッセージ本文に基づき、前記サービスタイプを決定することに用いられ、前記コアネットワークのネットワーク要素は前記電子機器から受信された通知メッセージに基づき、今回のページングに対応するサービスタイプを決定し、かつ前記サービスタイプとマッチングするメッセージ本文を採用して、前記ページングメッセージを生成する、請求項22に記載の装置。
【請求項25】
電子機器であって、プロセッサと記憶装置を含み、前記プロセッサと記憶装置は互いに接続され、前記記憶装置はコンピュータプログラムを記憶することに用いられ、前記コンピュータプログラムはプログラム命令を含み、前記プロセッサは、前記プログラム命令を呼び出して、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法を実行することに用いられるように設定される、ことを特徴とする電子機器。
【請求項26】
端末機器であって、プロセッサと記憶装置を含み、前記プロセッサと記憶装置は互いに接続され、前記記憶装置はコンピュータプログラムを記憶することに用いられ、前記コンピュータプログラムはプログラム命令を含み、前記プロセッサは、前記プログラム命令を呼び出して、請求項10~15のいずれか一項に記載の方法を実行することに用いられるように設定される、ことを特徴とする端末機器。
【請求項27】
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶されており、前記コンピュータプログラムはプログラム命令を含み、前記プログラム命令は、プロセッサが実行するときに、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法を実行する、ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願はコンピュータの技術分野に関し、特にデータ処理方法及び装置、電子機器、端末機器及び記憶媒体に関する。
【0002】
本出願は、2019年9月27日に中国特許庁に提出された、出願番号が第201910927872.5号、出願の名称が「データ処理方法、マルチSIMカードサービス機能管理エンティティ及び端末機器」である中国特許出願の優先権を主張している。
【背景技術】
【0003】
インテリジェント通信機器の急速な発展に伴い、端末機器は我々の仕事や生活に不可欠な一部となり、端末機器は基本的な通話機能及びショートメッセージ送信機能を実現できることに加えて、様々なアプリケーションプログラムを運行して、追加の機能、例えば写真撮影、他のユーザとのビデオチャットなどを実現することもできる。同時に、端末機器は他のユーザからの各種のメッセージ(着信、ショートメッセージ又はアプリケーションプログラムメッセージ)を受信し、端末機器は人々が交流する距離を小さくし、また人々が豊富なニュースをより簡便に取得できることを可能とする。
【0004】
端末機器(例えば携帯電話)に対しては、ユーザアイデンティティ識別(Subscriber Identification Module、SIM)カードは必須なものであり、SIMカードがある場合にのみ端末機器が通話とネットワーク接続の機能を実現でき、従来の端末機器は一般には全て異なる事業者による複数枚のSIMカードをサポートし、複数枚のSIMカードをサポートするこのような端末機器は、マルチSIM端末と略称してもよい。
【0005】
従来のマルチSIM端末は、デュアルモードシングルスタンバイ、デュアルモードデュアルスタンバイ及びデュアルモードデュアルパスの3種類を含んでもよい。これらのうち、デュアルモードデュアルスタンバイのマルチSIM端末は最も広く適用され、デュアルモードデュアルスタンバイのマルチSIM端末は1つのSIMカードに対応するネットワークと接続を維持すると同時に、別のネットワークからのページングメッセージを監視することができる。デュアルモードデュアルスタンバイの場合、マルチSIM端末の通信行動(例えば、別のネットワークのページングメッセージを受信しかつ接続を開始させてサービス伝送を行うか否か、及び何時か)は全て端末機器により完全に制御され、ネットワークはマルチSIM端末の通信行動に対していずれの制御もない。このような場合、サービス中断を引き起こしやすい。例えば、1つのマルチSIMカードのユーザがSIMカード1に基づいて、ソーシャルアプリケーションに基づく電話会議を行っており、SIMカード2上に1つのショートメッセージサービスが着信し、そしてスパムショートメッセージである可能性が極めて高いが、マルチSIM端末はまだショートメッセージを受信する必要があり、それにより、電話会議の通話品質低下を引き起こすことがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本出願の実施例は、データ処理方法及び装置、電子機器、端末機器及び記憶媒体を提供し、端末機器上の各々のSIMカード標識に対応する既契約サービスのサービスタイプを決定し、かつ各々のSIMカード標識下で対応する既契約サービスのサービスタイプに優先度を設定することにより、各々のSIMカード標識下で対応する既契約サービスのサービスタイプに設定された優先度に基づき通信サービスを処理するように端末機器を指示することができ、端末機器による通信サービスの処理におけるサービス連続性の向上に有利である。
【0007】
一態様では、本出願の実施例はデータ処理方法を提供し、電子機器によって実行され、
端末機器の契約情報を取得するステップであって、前記端末機器には少なくとも2つのユーザアイデンティティ識別SIMカード標識が設けられており、前記契約情報は各々のSIMカード標識に基づき検索しかつ取得したものである、ステップ、
前記契約情報に基づいて、各々のSIMカード標識に対応する既契約サービスのサービスタイプを決定するステップ、及び、
各々のSIMカード標識下で対応する既契約サービスのサービスタイプに、優先度を設定するステップを含む。
【0008】
別の態様では、本出願の実施例は別のデータ処理方法を提供し、端末機器によって実行され、
コアネットワークのネットワーク要素から、前記端末機器中に設けられた少なくとも2つのSIMカード標識のうちのターゲットSIMカード標識に対するページングメッセージを受信するステップ、
前記ページングメッセージが表すサービスタイプを決定するステップ、
電子機器によって通知された各々のSIMカード標識下で対応する既契約サービスのサービスタイプに設定された優先度に基づき、前記ページングメッセージが表すサービスタイプの優先度を決定するステップ、及び、
決定した優先度に基づきサービス処理を行うステップを含む。
【0009】
別の態様では、本出願の実施例はデータ処理装置を提供し、取得モジュール、処理モジュール、及び設定モジュールを含み、
前記取得モジュールは、端末機器の契約情報を取得することに用いられ、前記端末機器には少なくとも2つのユーザアイデンティティ識別SIMカード標識が設けられており、前記契約情報は各々のSIMカード標識に基づき検索しかつ取得したものであり、
前記処理モジュールは、前記取得モジュールによって取得された契約情報に基づいて、各々のSIMカード標識に対応する既契約サービスのサービスタイプを決定することに用いられ、及び、
前記設定モジュールは、前記通信モジュールによって決定された各々のSIMカード標識下で対応する既契約サービスのサービスタイプに、優先度を設定することに用いられる。
【0010】
別の態様では、本出願の実施例は別のデータ処理装置を提供し、通信モジュールと処理モジュールを含み、
前記通信モジュールは、コアネットワークのネットワーク要素から、端末機器中に設けられた少なくとも2つのSIMカード標識のうちのターゲットSIMカード標識に対するページングメッセージを受信することに用いられ、
前記処理モジュールは、前記通信モジュールによって受信されたページングメッセージが表すサービスタイプを決定し、かつ電子機器によって通知された各々のSIMカード標識下で対応する既契約サービスのサービスタイプに設定された優先度に基づき、前記ページングメッセージが表すサービスタイプの優先度を決定し、決定した優先度に基づきサービス処理を行うことに用いられる。
【0011】
別の態様では、本出願の実施例は電子機器をさらに提供し、プロセッサと記憶装置を含み、前記プロセッサと記憶装置は互いに接続され、前記記憶装置はコンピュータプログラムを記憶することに用いられ、前記コンピュータプログラムはプログラム命令を含み、前記プロセッサは、前記プログラム命令を呼び出して、上記電子機器が実行するデータ処理方法を実行することに用いられるように設定される。
【0012】
別の態様では、本出願の実施例は端末機器をさらに提供し、プロセッサと記憶装置を含み、前記プロセッサと記憶装置は互いに接続され、前記記憶装置はコンピュータプログラムを記憶することに用いられ、前記コンピュータプログラムはプログラム命令を含み、前記プロセッサは、前記プログラム命令を呼び出して、上記端末機器が実行するデータ処理方法を実行することに用いられるように設定される。
【0013】
別の態様では、本出願の実施例はコンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提供し、該コンピュータ読み取り可能な記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶されており、該コンピュータプログラムはプログラム命令を含み、該プログラム命令は、プロセッサにより実行されるときに、該プロセッサに上記データ処理方法を実行させる。
【0014】
別の態様では、本出願の実施例はコンピュータプログラム製品又はコンピュータプログラムをさらに提供し、該コンピュータプログラム製品又はコンピュータプログラムはコンピュータ命令を含み、該コンピュータ命令はコンピュータ読み取り可能な記憶媒体中に記憶されている。コンピュータ機器のプロセッサは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体から該コンピュータ命令を読み取り、プロセッサは該コンピュータ命令を実行し、該コンピュータ機器に上記データ処理方法を実行させる。
【0015】
本出願の実施例又は従来技術の技術的手段をより明確に説明するために、以下、実施例又は従来技術の記述に使用する必要がある図面を簡単に紹介する。明らかなように、以下の記述における図面は本出願のいつくかの実施例に過ぎず、当業者にとっては、創造的な努力を必要としない前提下で、これらの図面に基づき他の図面を得ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本出願の実施例の通信システムの一例の構造模式図である。
【
図2】本出願の実施例の別の通信システムの構造模式図である。
【
図3】本出願の実施例のデータ処理方法の一例の模式的フローチャートである。
【
図4】本出願の実施例の別のデータ処理方法の模式的フローチャートである。
【
図5】本出願の実施例のデータ処理装置の一例の構造模式図である。
【
図6】本出願の実施例の電子機器の一例の構造模式図である。
【
図7】本出願の実施例の別のデータ処理装置の構造模式図である。
【
図8】本出願の実施例の端末機器の一例の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本出願の実施例では、事業者から独立する電子機器、例えば、マルチSIMカードサービス機能管理エンティティを導入することによって、端末機器上の通信サービスの管理をコーディネーションし、通信サービス中断の確率を減少させ、該端末機器による通信サービスの処理におけるサービス連続性を向上させる。
【0018】
ここで、該端末機器には少なくとも2つのSIMカード標識が設けられており、該マルチSIMカードサービス機能管理エンティティは、コアネットワーク内の1つの要素であってもよい。又は、いずれのコアネットワークからも独立しており、コアネットワークに接続され、得られた端末機器の契約情報(例えばサービス情報、料金情報など)に応じて、各々のSIMカード標識に対応する既契約サービスのサービスタイプを決定し、かつ各々のSIMカード標識下で対応する既契約サービスのサービスタイプに優先度を設定し、マルチSIMカードが同一事業者及び異なる事業者に属するシナリオでの端末機器のサービスの連続性の問題を解决することができてもよい。
【0019】
本出願の実施例では、マルチSIMカードサービス機能管理エンティティは複数のSIMカードサービスを管理するものであり、4Gネットワークに適用できるし、5Gネットワークに適用でき、本出願ではこれを制限しない。
【0020】
一実施例では、上記マルチSIMカードサービス機能管理エンティティは複数のコアネットワークに接続されてもよく、且ついずれのコアネットワークからも独立しており、異なる事業者のシナリオでの端末機器の通信サービスをコーディネーションすることに用いられる。この場合、各々のSIMカード標識に対応するコアネットワークは異なり、つまり、端末機器中に設けられた複数枚のSIMカードは異なる事業者由来のものであり、例えば、端末機器には2枚のSIMカードが設けられており、それぞれSIMカード1とSIMカード2であり、SIMカード1に対応する事業者が中国移動であれば、該SIMカード1は中国移動に帰属するコアネットワークに対応し、SIMカード2に対応する事業者が中国聯通であれば、該SIMカード2は中国聯通に帰属するコアネットワークに対応する。マルチSIMカードサービス機能管理エンティティとコアネットワークのネットワーク要素との間で指定インターフェースを介してデータ交換を行ってもよく、この場合、マルチSIMカードサービス機能管理エンティティとコアネットワークのネットワーク要素との間で交換する情報は、複数のコアネットワークに対応する事業者ユーザに適したマルチSIMカードアプリケーションに関連するサービスタイプの優先度設定情報を含む。
【0021】
例示的に、
図1に示す通信システムに参照されるように、該通信システムは、少なくとも2つのSIMカード標識が設けられている端末機器10、少なくとも1つの基地局11、少なくとも1つのコアネットワーク12及び電子機器13(具体的にはマルチSIMカードサービス機能管理エンティティ)を含み、該マルチSIMカードサービス機能管理エンティティ13はいずれのコアネットワーク12からも独立している。
【0022】
この場合、マルチSIMカードサービス機能管理エンティティ13は、端末機器10、及びコアネットワーク12のネットワーク要素と信頼関係を予め確立してもよく、さらに、マルチSIMカードサービス機能管理エンティティ13は、端末機器10の各々のSIMカード標識を取得し、該SIMカード標識に基づいてコアネットワーク12から端末機器10の契約情報を取得し、かつ該契約情報に基づいて、各々のSIMカード標識に対応する既契約サービスのサービスタイプを決定し、さらに各々のSIMカード標識下で対応する既契約サービスのサービスタイプに、優先度を設定してもよい。さらに、マルチSIMカードサービス機能管理エンティティ13は、端末機器10とコアネットワーク12のネットワーク要素に通知メッセージを送信してもよい。
【0023】
さらに、コアネットワーク12のネットワーク要素は、該通知メッセージの指示に基づいて各々のSIMカード標識にサービスタイプを表すページングメッセージを生成してもよい。例示的に、コアネットワーク12のネットワーク要素がSIMカード1に対するページングを開始させるときに、今回のページングに対応するサービスタイプを決定し、さらに通知メッセージの指示に基づいて該SIMカード1に該サービスタイプを表すページングメッセージを生成してもよい。
【0024】
さらに、端末機器10は、端末機器中に設けられた少なくとも2つのSIMカード標識のうちのターゲットSIMカード標識に対するページングメッセージを受信し、該ページングメッセージが表すサービスタイプを決定し、かつ上記電子機器によって通知された各々のSIMカード標識下で対応する既契約サービスのサービスタイプに設定された優先度に基づき、ターゲットSIMカード標識下でのページングメッセージが表すサービスタイプの優先度を決定し、さらに決定した優先度に基づきサービス処理を行ってもよい。ここで、該ターゲットSIMカード標識は上記少なくとも2つのSIMカード標識のうちのいずれか1つである。
【0025】
一実施例では、上記マルチSIMカードサービス機能管理エンティティはコアネットワーク内の1つのネットワーク要素であってもよく、同一事業者のシナリオ下での端末機器の通信サービスをコーディネーションすることに用いられてもよい。この場合、各々のSIMカード標識は1つの同じコアネットワークに対応し、つまり、端末機器中に設けられた複数枚のSIMカードは同一の事業者由来のものである。マルチSIMカードサービス機能管理エンティティとコアネットワークのネットワーク要素との間で指定インターフェースを介してデータ交換を行ってもよく、この場合、マルチSIMカードサービス機能管理エンティティとコアネットワークのネットワーク要素の間で交換するコンテンツは、該コアネットワークに対応する事業者ユーザに適したマルチSIMカードアプリケーションに関連するサービスタイプの優先度設定情報である。
【0026】
例示的に、さらに
図2に示す別の通信システムに参照されるように、該通信システムは、少なくとも2つのSIMカード標識が設けられている端末機器20、少なくとも1つの基地局21、少なくとも1つのコアネットワーク22、及び少なくとも1つの電子機器23(具体的にはマルチSIMカードサービス機能管理エンティティ)を含み、これらのうち、該少なくとも2つのSIMカード標識は同一の事業者に対応し、マルチSIMカードサービス機能管理エンティティ23は相応なコアネットワーク22内の1つのネットワーク要素であってもよい。この場合、上記端末機器20、コアネットワーク22及びマルチSIMカードサービス機能管理エンティティ23が実現する機能は、
図1中の端末機器10、コアネットワーク12、及びマルチSIMカードサービス機能管理エンティティ13の具体的な実現形態を参照してもよく、ここでは詳しく説明しない。
【0027】
一実施例では、サービスコンテンツが絶えず出現するに伴い、マルチSIMカードサービス機能管理エンティティがコアネットワークのネットワーク要素及び端末機器に通知するサービスタイプ及び優先度の数が限られ、例えば、マルチSIMカードサービス機能管理エンティティは指定タイプのサービスタイプ、及び該指定タイプのサービスタイプに対応する優先度だけをコアネットワークのネットワーク要素及び端末機器に通知する。
【0028】
この場合、事業者とサードパーティサービスプロバイダーが交渉して、限られるサービスタイプ及び優先度を具体的なサービス上にマッピングしてもよい。例えば、限られるサービスタイプは、事業者が提供するIMS、又は、非IMSの音声サービスを含み、該IMS、又は、非IMSの音声サービスに対応する優先度は0である。この場合、サードパーティサービスプロバイダーは事業者と交渉して、自体のいずれか1つのサービス(例えばサービスA)のサービスタイプが該事業者により提供されるIMS、又は、非IMSの音声サービスとのサービスタイプに帰属するようにしてもよく、合意に達すると、サードパーティサービスが提供する該いずれか1つのサービス(例えばサービスA)のサービスタイプを上記事業者が提供するIMS、又は、非IMSの音声サービスとして決定し、対応する優先度を0として決定してもよい。
【0029】
さらに
図3に参照されるように、本出願の実施例のデータ処理の一例の模式的フローチャートであり、本出願の実施例の前記方法は電子機器、例えば、
図1中のマルチSIMカードサービス機能管理エンティティ13、又は、マルチSIMカードサービス機能管理エンティティ23によって実行されてもよい。本出願の実施例の前記方法は下記のようなステップを含む。
【0030】
S301:端末機器の契約情報を取得し、ここで、端末機器には少なくとも2つのユーザアイデンティティ識別SIMカード標識が設けられており、該契約情報は各々のSIMカード標識に基づき検索しかつ取得したものである。
【0031】
一実施例では、マルチSIMカードサービス機能管理エンティティは端末機器及びコアネットワークのネットワーク要素との間で信頼関係を確立した後、端末機器に設けられた各々のSIMカードのSIMカード標識を取得してもよく、ここで、SIMカード標識は、国際移動ユーザ識別コード(International Mobile Subscriber Identity、IMSI)又はユーザ永久標識(Subscription Permanent Identifier、SUPI)を含む。
【0032】
さらに、マルチSIMカードサービス機能管理エンティティは、該SIMカード標識に基づいて端末機器の契約情報を検索かつ取得してもよい。ここで、該契約情報は、端末機器に設けられた各々のSIMカード標識に対応するサービス情報、料金情報などを含んでもよい。
【0033】
S302:契約情報に基づいて、各々のSIMカード標識に対応する既契約サービスのサービスタイプを決定する。
【0034】
S303:各々のSIMカード標識下で対応する既契約サービスのサービスタイプに、優先度を設定する。
【0035】
一実施例では、上記契約情報は、端末機器に設けられた各々のSIMカード標識に対応するサービス情報を含んでもよく、該サービス情報は各々のSIMカード標識に対応する既契約サービスを示し、マルチSIMカードサービス機能管理エンティティは該サービス情報に基づいて、各々のSIMカード標識に対応する既契約サービスのサービスタイプを決定し、さらに各々のSIMカード標識下で対応する既契約サービスのサービスタイプに、優先度を設定してもよい。
【0036】
例えば、端末機器には2枚のSIMカードが設けられており、2枚のSIMカードに対応するSIMカード標識はそれぞれSIMカードAとSIMカードBであり、契約情報中のサービス情報はSIMカードAに対応する既契約サービスがIPマルチメディアサブシステム(IP Multimedia Subsystem、IMS)の音声サービスであることを示し、SIMカードBに対応する既契約サービスが非IMSのショートメッセージサービスである。このような場合、マルチSIMカードサービス機能管理エンティティは、該サービス情報に基づいて、SIMカードAに対応する既契約サービスのサービスタイプがIMSの音声サービスであり、SIMカードBに対応する既契約サービスのサービスタイプが非IMSのショートメッセージサービスであると決定してもよい。
【0037】
例示的に、端末機器に2枚のSIMカードが設けられており、2枚のSIMカードに対応するSIMカード標識はそれぞれSIMカードAとSIMカードBであると仮定すると、SIMカードAに対応する既契約サービスのサービスタイプは、IMS、又は、非IMSの音声サービス、及びIMS、又は、非IMSのショートメッセージサービスを含み、SIMカードBに対応する既契約サービスのサービスタイプはソーシャルアプリケーションWのビデオコールとソーシャルアプリケーションWの音声コールである。この場合に対して、各々のSIMカード標識下で対応する既契約サービスのサービスタイプに、[表1]に示すような優先度を設定してもよい。
【0038】
【0039】
一実施例では、マルチSIMカードサービス機能管理エンティティは各々のSIMカード標識下で対応する既契約サービスのサービスタイプに優先度を設定した後、端末機器に通知メッセージを送信してもよく、通知メッセージに各々のSIMカード標識下で対応する既契約サービスのサービスタイプに設定された優先度が付されていることにより、端末機器は各サービスタイプに設定された優先度に基づき、相応な通信サービスを処理する。
【0040】
一実施例では、マルチSIMカードサービス機能管理エンティティは、各々のSIMカード標識下で対応する既契約サービスのサービスタイプに優先度を設定した後、また端末機器の各々のSIMカード標識に対応するコアネットワークのネットワーク要素に、通知メッセージを送信してもよく、各コアネットワークのネットワーク要素が相応なSIMカード標識に生成したページングメッセージが相応なサービスタイプを示すページングメッセージであること指示することに用いられ、それにより、各コアネットワークのネットワーク要素は相応なSIMカードに対するページングを開始させるときに、受信した通知メッセージに基づき、今回のページングに対応するサービスタイプを決定し、かつ該サービスタイプを表すページングメッセージを生成する。
【0041】
例示的に、端末機器中に設けられたあるSIMカード標識がSIMカードAであり、SIMカード標識Aに対応するコアネットワークのネットワーク要素は、該SIMカードAに対するページングを開始させるときに、今回のページングに対応するサービスタイプを決定し、かつ上記通知メッセージの指示に基づいて該SIMカードAに該サービスタイプを表すページングメッセージを生成してもよい。
【0042】
一実施例では、上記各々のSIMカード標識に対応するコアネットワークは異なり、つまり、端末機器中に設けられた複数枚のSIMカードは異なる事業者由来のものである。この場合、マルチSIMカードサービス機能管理エンティティは複数のコアネットワークに接続され、いずれのコアネットワークからも独立しており、
図1に示すマルチSIMカードサービス機能管理エンティティ13を参照され得るように、異なる事業者のシナリオでの端末機器の通信サービスをコーディネーションすることに用いられる。
【0043】
一実施例では、上記各々のSIMカード標識は同一のコアネットワークに対応し、つまり、端末機器中に設けられた複数枚のSIMカードは同一の事業者由来のものである。この場合、マルチSIMカードサービス機能管理エンティティは該同一のコアネットワーク内の1つのネットワーク要素であり、
図2に示すマルチSIMカードサービス機能管理エンティティ23を参照され得るように、同一事業者のシナリオでの端末機器の通信サービスをコーディネーションすることに用いられる。
【0044】
一実施例では、マルチSIMカードサービス機能管理エンティティは端末機器の契約情報を取得する前に、端末機器に設けられた各々のSIMカードの標識情報を取得してもよく、該標識情報は、IMSI中のターゲット数字部分とSUPI中のターゲットフィールドコンテンツを含み、又は、標識情報は、SUPIをマッピングして得たユーザ非表示識別子(SUCI)と臨時ユーザ機器(UE)標識情報、例えば、5Gグローバルに一意の臨時UE標識5G-S-TMSI情報を含む。
【0045】
ここで、該IMSI中のターゲット数字部分とSUPI中のターゲットフィールドコンテンツは予め設けられておいてもよく、例えば予めIMSI中の最後の4桁の数字をターゲット数字部分として設けてもよく、また例えば、予めSUPI中の最初の3桁のフィールドをターゲットフィールドコンテンツとして設けてもよく、又は、SUPI中の予め設定されたフィールドをターゲットフィールドコンテンツとして決定し、本出願ではこれについて具体的に限定しない。
【0046】
一実施例では、マルチSIMカードサービス機能管理エンティティは、また、上記各々のSIMカードの標識情報に基づいて、端末機器の各々のSIMカード標識に対応するコアネットワーク中のページングタイミングを計算してもよく、端末機器の各々のSIMカード標識に対応するコアネットワーク中のページングタイミングにコンフリクトが存在すると検出すると、端末機器に提示情報を出力することにより、前記端末機器は前記各々のSIMカードの標識情報を変更する。
【0047】
又は、別の実施例では、端末機器の各々のSIMカード標識に対応するコアネットワーク中のページングタイミングにコンフリクトが存在しないと検出すると、端末機器に任意の処理を行うように通知しない。
【0048】
ここで、該ページングタイミングはページングフレームの所在する位置に対応するサブフレーム番号である。例示的に、端末機器に2枚のSIMカードが設けられており、2枚のSIMカードに対応するSIMカード標識はそれぞれSIMカードAとSIMカードBである。SIMカードAはコアネットワーク1に対応し、SIMカードBはコアネットワーク2に対応すると仮定する。この場合、マルチSIMカードサービス機能管理エンティティは、SIMカードAの標識情報に基づいて計算したところ、端末機器のコアネットワーク1でのページングタイミングがサブフレーム4であり、SIMカードBの標識情報に基づいて計算したところ、端末機器のコアネットワーク2でのページングタイミングがサブフレーム0であり、サブフレーム4とサブフレーム0が異なるので、端末機器のコアネットワーク1とコアネットワーク2中のページングタイミングにコンフリクトが存在しないと決定できる。
【0049】
又は、マルチSIMカードサービス機能管理エンティティは、SIMカードAの標識情報に基づいて計算したところ、端末機器のコアネットワーク1でのページングタイミングがサブフレーム4であり、SIMカードBの標識情報に基づいて計算したところ、端末機器のコアネットワーク2でのページングタイミングもサブフレーム4であると、端末機器のコアネットワーク1とコアネットワーク2中のページングタイミングにコンフリクトが存在すると決定することができる。さらに端末機器に提示情報を出力し、端末機器のコアネットワーク1とコアネットワーク2中のページングタイミングにコンフリクトが存在することを提示することに用いる。
【0050】
本出願の実施例では、マルチSIMカードサービス機能管理エンティティは、少なくとも2つのSIMカード標識が設けられている端末機器の契約情報を取得し、かつ該契約情報に基づいて、各々のSIMカード標識に対応する既契約サービスのサービスタイプを決定し、各々のSIMカード標識下で対応する既契約サービスのサービスタイプに、優先度を設定してもよい。それにより、コアネットワークのネットワーク要素が各々のSIMカード標識に生成したページングメッセージがサービスタイプを示すページングメッセージであることを指示し、各々のSIMカード標識下で対応する既契約サービスのサービスタイプに設定された優先度に基づき通信サービスを処理するように端末機器を指示してもよく、比較的高い優先度の通信サービスの通信品質を確保し、端末機器による通信サービスの処理におけるサービス連続性の向上に有利である。
【0051】
さらに
図4に参照されるように、本出願の実施例の別のデータ処理の模式的フローチャートであり、本出願の実施例の前記方法は端末機器、例えば、
図1中の端末機器10、又は、
図2中の端末機器20によって実行されてもよい。本出願の実施例の前記方法は下記のようなステップを含む。
【0052】
S401:コアネットワークのネットワーク要素から、端末機器中に設けられた少なくとも2つのSIMカード標識のうちのターゲットSIMカード標識に対するページングメッセージを受信する。ここで、該ターゲットSIMカード標識は少なくとも2つのSIMカード標識のうちのいずれか1つのSIMカード標識である。
【0053】
S402:ページングメッセージが表すサービスタイプを決定する。
【0054】
一実施例では、端末機器は、ページングメッセージ中に設けられたパラメータ値に基づきサービスタイプを決定してもよく、ここで、コアネットワークのネットワーク要素は電子機器から受信した通知メッセージに基づき、今回のページングに対応するサービスタイプを決定し、かつ該サービスタイプを表すパラメータ値を生成する。ページングメッセージにおいては異なるパラメータ値が定義されており、それにより異なるサービスタイプに対応する。
【0055】
具体的には、コアネットワークのネットワーク要素は、マルチSIMカードサービス機能管理エンティティが送信する通知メッセージを受信してもよく、該通知メッセージは、該コアネットワークのネットワーク要素が相応なSIMカード標識に生成したページングメッセージが相応なサービスタイプを示すページングメッセージであることを指示することに用いられる。さらに、一実施例では、コアネットワークのネットワーク要素は、端末機器にターゲットSIMカード標識に対するページングメッセージを送る前、ページングメッセージ中にサービスタイプを表すパラメータ値を記入してもよく、つまり、異なるサービスタイプに対しては、コアネットワークは異なるパラメータ値を生成してもよい。さらに、コアネットワークは、サービスタイプを示す該パラメータ値を記入した後のページングメッセージを送ってもよく、端末機器はターゲットSIMカード標識に対する該ページングメッセージを受信した後、ページングメッセージ中に記入されサービスタイプを表すことに用いられるパラメータ値に基づいて、該ページングメッセージが表すサービスタイプを決定してもよい。
【0056】
別の実施例では、端末機器は、ページングメッセージのメッセージ本文に基づき、サービスタイプを決定してもよく、ここで、コアネットワークのネットワーク要素は電子機器から受信された通知メッセージに基づき、今回のページングに対応するサービスタイプを決定し、かつサービスタイプとマッチングするメッセージ本文を採用して、ページングメッセージを生成してもよい。
【0057】
具体的には、コアネットワークのネットワーク要素が端末機器にターゲットSIMカード標識に対するページングメッセージを送る前、サービスタイプとマッチングするメッセージ本文を採用して、ターゲットSIMカード標識に対する該ページングメッセージを生成してもよく、つまり、異なるメッセージ本文のページングメッセージは、異なるサービスタイプを表す。さらに、コアネットワークのネットワーク要素が該ページングメッセージを端末機器に送った後、端末機器は該ページングメッセージのメッセージ本文を識別し、ページングメッセージが表すサービスタイプを決定してもよい。
【0058】
S403:電子機器によって通知された各々のSIMカード標識下で対応する既契約サービスのサービスタイプに設定された優先度に基づき、ターゲットSIMカード標識下での該ページングメッセージが表すサービスタイプの優先度を決定する。
【0059】
例示的に、端末機器には2枚のSIMカードが設けられており、2枚のSIMカードに対応するSIMカード標識はそれぞれSIMカードAとSIMカードBであると仮定すると、SIMカードAに対応する既契約サービスのサービスタイプは、IMS、又は、非IMSの音声サービス、及びIMS、又は、非IMSのショートメッセージサービスを含み、SIMカードBに対応する既契約サービスのサービスタイプはソーシャルアプリケーションWのビデオコールとソーシャルアプリケーションWの音声コールであり、電子機器(即ち上記マルチSIMカードサービス機能管理エンティティ)によって通知された各々のSIMカード標識下で対応する既契約サービスのサービスタイプに設定された優先度を、表1に示す。この場合、ターゲットSIMカード標識はSIMカードAであり、ページングメッセージが表すサービスタイプは非IMSの音声サービスであり、このように、表1に基づいてSIMカードA下で、該ページングメッセージが表すサービスタイプ「非IMSの音声サービス」の優先度が0であると決定できる。
【0060】
S404:決定した優先度に基づきサービス処理を行う。
【0061】
一実施例では、決定した優先度が現在の通信サービスの優先度よりも高いと決定すると、ページングメッセージに応答して、現在の通信サービスを中断する。別の実施例では、優先度が現在の通信サービスの優先度よりも低いと決定すると、ページングメッセージに応答しない。
【0062】
一実施例では、現在の通信サービスの優先度は電子機器(即ち上記マルチSIMカードサービス機能管理エンティティ)によって通知された各々のSIMカード標識下で対応する既契約サービスのサービスタイプに設定された優先度に基づき決定される。一実施例では、端末機器は、現在の通信サービスが属するSIMカード標識と現在の通信サービスのサービスタイプを決定し、さらに電子機器によって通知された各々のSIMカード標識下で対応する既契約サービスのサービスタイプに設定された優先度に基づいて、現在の通信サービスが属するSIMカード標識下での現在の通信サービスのサービスタイプに対応する優先度が、現在の通信サービスの優先度であると決定してもよい。
【0063】
例示的に、端末機器には2枚のSIMカードが設けられており、2枚のSIMカードに対応するSIMカード標識はそれぞれSIMカードAとSIMカードBであると仮定すると、SIMカードAに対応する既契約サービスのサービスタイプは、IMS、又は、非IMSの音声サービス、及びIMS、又は、非IMSのショートメッセージサービスを含み、SIMカードBに対応する既契約サービスのサービスタイプはソーシャルアプリケーションWのビデオコールとソーシャルアプリケーションWの音声コールであり、マルチSIMカードサービス機能管理エンティティによって通知された各々のSIMカード標識下で対応する既契約サービスのサービスタイプに設定された優先度を表1に示し、ここで、優先度0は優先度1よりも高く、優先度1は優先度2よりも高い。
【0064】
端末機器がSIMカードBによってウィーチャット音声コール(即ち現在の通信サービスのサービスタイプはウィーチャット音声コールである)を行っているときに、SIMカードAから1つのページングメッセージが突然着信すると、該ページングメッセージは非IMSの音声サービスに関連する(即ち、ページングメッセージが示すサービスタイプは非IMSの音声サービスである)。この場合、端末機器は、表1に基づいて現在の通信サービスの優先度が1であり、SIMカードAにおいてページングメッセージが示すサービスタイプに対応する優先度が0であると決定し、優先度0は優先度1よりも高いので、該ページングメッセージに応答して、現在の通信サービスを中断し、非IMSの音声サービスを行うことができる。
【0065】
又は、端末機器がSIMカードBによってウィーチャット音声コール(即ち現在の通信サービスのサービスタイプはウィーチャット音声コールである)を行っているときに、SIMカードAから非IMSのショートメッセージサービスに関連する(即ちページングメッセージが示すサービスタイプは非IMSのショートメッセージサービスである)1つのページングメッセージが突然着信する。この場合、端末機器は、表1に基づいて現在の通信サービスの優先度が1であり、SIMカードAにおいてページングメッセージが示すサービスタイプに対応する優先度が2であると決定し、優先度2は優先度1よりも低いので、該ページングメッセージに応答せず、現在の通信サービスを継続することができる。
【0066】
本出願の実施例では、端末機器は、自体に設けられた少なくとも2つのSIMカード標識のうちのターゲットSIMカード標識に対するページングメッセージを受信し、ページングメッセージが表すサービスタイプを決定し、かつ電子機器によって通知された各々のSIMカード標識下で対応する既契約サービスのサービスタイプに設定された優先度に基づき、ターゲットSIMカード標識下での該ページングメッセージが表すサービスタイプの優先度を決定し、さらに決定した優先度に基づきサービス処理を行う。このような方式を採用すると、優先度に基づいて通信サービスを管理し、通信サービス中断の確率を減少させ、端末機器による通信サービスの処理におけるサービス連続性を向上させることができる。
【0067】
本出願の実施例はコンピュータ記憶媒体をさらに提供し、該コンピュータ記憶媒体にはプログラム命令が記憶されており、該プログラム命令は、実行されるときに、上記実施例に記述された相応な方法を実現することに用いられる。
【0068】
さらに
図5に参照されるように、本出願の実施例のデータ処理装置の一例の構造模式図であり、本出願の実施例の前記データ処理装置は電子機器中、例えば
図1中のマルチSIMカードサービス機能管理エンティティ13と
図2中のマルチSIMカードサービス機能管理エンティティ23中に設けられてもよい。
【0069】
本出願の実施例の前記装置の1つの実現形態では、前記装置は以下のような構造を含む。
【0070】
取得モジュール50であって、端末機器の契約情報を取得することに用いられ、ここで、前記端末機器には少なくとも2つのユーザアイデンティティ識別SIMカード標識が設けられており、前記契約情報は各々のSIMカード標識に基づき検索しかつ取得したものであり、
処理モジュール51であって、前記契約情報に基づいて、各々のSIMカード標識に対応する既契約サービスのサービスタイプを決定することに用いられ、
設定モジュール52であって、各々のSIMカード標識下で対応する既契約サービスのサービスタイプに、優先度を設定することに用いられる。
【0071】
一実施例では、前記装置は通信モジュール53をさらに含み、ここで、前記通信モジュール53は前記端末機器に通知メッセージを送信することに用いられ、前記通知メッセージに各々のSIMカード標識下で対応する既契約サービスのサービスタイプに設定された優先度が付されていることにより、前記端末機器は各サービスタイプに設定された優先度に基づき、相応な通信サービスを処理する。
【0072】
一実施例では、前記通信モジュール53はさらに、前記端末機器の各々のSIMカード標識に対応するコアネットワークのネットワーク要素に、通知メッセージを送信することにより、各コアネットワークのネットワーク要素は相応なSIMカードに対するページングを開始させるときに、前記通知メッセージに基づき今回のページングに対応するサービスタイプを決定し、かつ該サービスタイプを表すページングメッセージを生成することに用いられる。
【0073】
一実施例では、前記各々のSIMカード標識に対応するコアネットワークは異なり、前記電子機器はいずれのコアネットワークからも独立している。
【0074】
一実施例では、前記各々のSIMカード標識は同一のコアネットワークに対応し、前記電子機器は前記同一のコアネットワーク内のネットワーク要素である。
【0075】
一実施例では、前記取得モジュール50はさらに、端末機器に設けられた各々のSIMカードのSIMカード標識を取得することに用いられ、前記SIMカード標識は、国際移動ユーザ識別コードIMSI又はユーザ永久標識SUPIを含む。
【0076】
一実施例では、前記取得モジュール50はさらに、端末機器に設けられた各々のSIMカードの標識情報を取得することに用いられ、前記標識情報は、IMSI中のターゲット数字部分とSUPI中のターゲットフィールドコンテンツを含む。
【0077】
一実施例では、前記取得モジュール50はさらに、前記端末機器に設けられた各々のSIMカードの標識情報を取得することに用いられ、前記標識情報は、ユーザ永久標識SUPIをマッピングして得たユーザ非表示識別子と臨時ユーザ機器標識情報を含む。
【0078】
一実施例では、前記処理モジュール51はさらに、前記各々のSIMカードの標識情報に基づいて、前記端末機器の各々のSIMカード標識に対応するコアネットワーク中のページングタイミングを計算し、前記端末機器の前記各々のSIMカード標識に対応するコアネットワーク中のページングタイミングにコンフリクトが存在すると検出すると、前記通信モジュール53によって前記端末機器に提示情報を出力することにより、前記端末機器は前記各々のSIMカードの標識情報を変更することに用いられる。
【0079】
本出願の実施例では、上記各々のモジュールの具体的な実現は前述
図3に対応する実施例中の関連コンテンツの記述を参照してもよい。
【0080】
さらに
図6に参照されるように、本出願の実施例の電子機器の一例、例えば
図1中の電子機器13又は
図2中の電子機器23の構造模式図であり、本出願の実施例の前記電子機器は給電モジュールなどの構造を含み、かつプロセッサ601、記憶装置602及び通信インターフェース603を含む。前記プロセッサ601、記憶装置602及び通信インターフェース603の間でデータを交換してもよく、プロセッサ601によって相応なデータ処理機能が実現される。
【0081】
前記記憶装置602は、揮発性メモリ(volatile memory)、例えばランダムアクセスメモリ(random-access memory、RAM)を含んでもよく、記憶装置602はまた、不揮発性メモリ(non-volatile memory)、例えばフラッシュメモリ(flash memory)、ソリッドステートドライブ(solid-state drive、SSD)などを含んでもよく、前記記憶装置602は、さらに、上記種類のメモリの組み合わせを含んでもよい。
【0082】
前記プロセッサ601は中央プロセッシングユニット601(central processing unit、CPU)であってもよい。一実施例では、前記プロセッサ601はまたグラフィックスプロセッシングユニット601(Graphics Processing Unit、GPU)であってもよい。前記プロセッサ601はCPUとGPUの組み合わせであってもよい。前記マルチSIMカードサービス機能管理エンティティでは、必要に応じて複数のCPUとGPUを含んで相応なデータ処理を行ってもよい。一実施例では、前記記憶装置602は、プログラム命令を記憶することに用いられる。前記プロセッサ601は、前記プログラム命令を呼び出して、本出願の実施例に係る上記電子機器が実行する各種のデータ処理方法を実現してもよい。
【0083】
第1の可能な実施形態では、前記プロセッサ601は、前記記憶装置602に記憶されたプログラム命令を呼び出し、端末機器の契約情報を取得することに用いられ、ここで、前記端末機器には少なくとも2つのユーザアイデンティティ識別SIMカード標識が設けられており、前記契約情報は各々のSIMカード標識に基づき検索しかつ取得したものであり、前記契約情報に基づいて、各々のSIMカード標識に対応する既契約サービスのサービスタイプを決定し、各々のSIMカード標識下で対応する既契約サービスのサービスタイプに、優先度を設定する。
【0084】
本出願の実施例では、前記プロセッサ601の具体的な実現は前述
図3に対応する実施例中の関連コンテンツの記述を参照してもよい。
【0085】
さらに
図7に参照されるように、本出願の実施例の別のデータ処理装置の構造模式図であり、本出願の実施例の前記データ処理装置は端末機器中、例えば
図1中の端末機器10、又は、
図2中の端末機器20に配置されてもよい。
【0086】
本出願の実施例の前記装置の1つの実現形態では、前記装置は以下のような構造を含む。
【0087】
通信モジュール70であって、コアネットワークのネットワーク要素から、端末機器中に設けられた少なくとも2つのSIMカード標識のうちのターゲットSIMカード標識に対するページングメッセージを受信することに用いられ、
処理モジュール71であって、前記ページングメッセージが表すサービスタイプを決定し、かつ電子機器によって通知された各々のSIMカード標識下で対応する既契約サービスのサービスタイプに設定された優先度に基づき、前記ページングメッセージが表すサービスタイプの優先度を決定することに用いられ、
前記処理モジュール71はさらに、決定した優先度に基づきサービス処理を行うことに用いられる。
【0088】
一実施例では、前記処理モジュール71は、具体的には、前記ページングメッセージ中に設けられたパラメータ値に基づき、前記サービスタイプを決定することに用いられ、ここで、前記コアネットワークのネットワーク要素は前記電子機器から受信された通知メッセージに基づき、今回のページングに対応するサービスタイプを決定し、かつ該サービスタイプを表すパラメータ値を生成する。
【0089】
一実施例では、前記処理モジュール71は、具体的には、前記ページングメッセージのメッセージ本文に基づき、前記サービスタイプを決定することに用いられ、ここで、前記コアネットワークのネットワーク要素は前記電子機器から受信された通知メッセージに基づき、今回のページングに対応するサービスタイプを決定し、かつ前記サービスタイプとマッチングするメッセージ本文を採用して、前記ページングメッセージを生成する。
【0090】
一実施例では、前記処理モジュール71は、具体的には、決定した優先度が現在の通信サービスの優先度よりも高いと決定すると、前記ページングメッセージに応答して、前記現在の通信サービスを中断することに用いられる。
【0091】
一実施例では、前記処理モジュール71は、具体的には、優先度が現在の通信サービスの優先度よりも低いと決定すると、前記ページングメッセージに応答しないことに用いられる。
【0092】
一実施例では、前記処理モジュール71は、さらに、前記現在の通信サービスが属するSIMカード標識と前記現在の通信サービスのサービスタイプを決定し、前記電子機器によって通知された各々のSIMカード標識下で対応する既契約サービスのサービスタイプに設定された優先度に基づき、前記現在の通信サービスが属するSIMカード標識下での前記現在の通信サービスの優先度を決定することに用いられる。
【0093】
本出願の実施例では、上記各々のモジュールの具体的な実現は前述
図4に対応する実施例中の関連コンテンツの記述を参照してもよい。
【0094】
さらに
図8に参照されるように、本出願の実施例の端末機器の一例、例えば
図1中の端末機器10、又は、
図2中の端末機器20の構造模式図であり、本出願の実施例の前記端末機器は給電モジュールなどの構造を含み、かつプロセッサ801、記憶装置802及び通信インターフェース803を含む。前記プロセッサ801、記憶装置802及び通信インターフェース803の間でデータを交換してもよく、プロセッサ801によって相応なデータ処理機能が実現される。
【0095】
前記記憶装置802は揮発性メモリ(volatile memory)、例えばランダムアクセスメモリ(random-access memory、RAM)を含んでもよく、記憶装置802はまた、不揮発性メモリ(non-volatile memory)、例えばフラッシュメモリ(flash memory)、ソリッドステートドライブ(solid-state drive、SSD)などを含んでもよく、前記記憶装置802はさらに、上記種類のメモリの組み合わせを含んでもよい。
【0096】
前記プロセッサ801は中央プロセッシングユニット801(central processing unit、CPU)であってもよい。一実施例では、前記プロセッサ801はまた、グラフィックスプロセッシングユニット801(Graphics Processing Unit、GPU)であってもよい。前記プロセッサ801はさらに、CPUとGPUの組み合わせであってもよい。前記端末機器では、必要に応じて複数のCPUとGPUを含んで相応なデータ処理を行ってもよい。一実施例では、前記記憶装置802はプログラム命令を記憶することに用いられる。前記プロセッサ801は前記プログラム命令を呼び出して、本出願の実施例に係る上記端末機器による各種のデータ処理方法を実現してもよい。
【0097】
第1の可能な実施形態では、前記端末機器の前記プロセッサ801は、前記記憶装置802に記憶されたプログラム命令を呼び出して、通信インターフェース803を介してコアネットワークのネットワーク要素から、端末機器中に設けられた少なくとも2つのSIMカード標識のうちのターゲットSIMカード標識に対するページングメッセージを受信し、前記ページングメッセージが表すサービスタイプを決定し、電子機器によって通知された各々のSIMカード標識下で対応する既契約サービスのサービスタイプに設定された優先度に基づき、前記ページングメッセージが表すサービスタイプの優先度を決定し、決定した優先度に基づきサービス処理を行うことに用いられる。
【0098】
本出願の実施例では、前記プロセッサ801の具体的な実現は前述
図4に対応する実施例中の関連コンテンツの記述を参照してもよい。
【0099】
当業者が理解できるように、上記実施例の方法中の全部又は一部の手順を実現することが、コンピュータプログラムを通じて関連するハードウェアに命令を出して完了させてもよく、前記プログラムは1つのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体中に記憶されてもよく、該プログラムは、実行されるときに、上記したような各方法の実施例の手順を含んでもよい。ここで、前記記憶媒体は磁気ディスク、光ディスク、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)又はランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)などであってもよい。
【0100】
以上で開示されたものは本出願の一部の実施例に過ぎず、それにより本出願の特許範囲を限定できないことが明らかであり、当業者は、上記実施例の全部又は一部の手順を理解して実現することができ、かつ本出願の請求項に基づき行われる均等物への変更は依然として本出願がカバーする範囲に属する。
【符号の説明】
【0101】
4 サブフレーム
5 臨時UE標識
10 端末機器
11 基地局
12 コアネットワーク
13 電子機器
20 端末機器
21 基地局
22 コアネットワーク
23 電子機器
50 取得モジュール
51 処理モジュール
52 設定モジュール
53 通信モジュール
70 通信モジュール
71 処理モジュール
601 プロセッサ
602 記憶装置
603 通信インターフェース
801 プロセッサ
802 記憶装置
803 通信インターフェース
【手続補正書】
【提出日】2021-09-15
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器が実行する、データ処理方法であって、前記方法は、
端末機器の契約情報を取得するステップであって、前記端末機器には少なくとも2つのユーザアイデンティティ識別SIMカード標識が設けられており、前記契約情報は各々のSIMカード標識に基づき検索しかつ取得したものである、ステップ、
前記契約情報に基づいて、各々のSIMカード標識に対応する既契約サービスのサービスタイプを決定するステップ、及び、
各々のSIMカード標識下で対応する既契約サービスのサービスタイプに、優先度を設定するステップを含む、ことを特徴とするデータ処理方法。
【請求項2】
前記方法は、
前記端末機器に通知メッセージを送信するステップであって、前記通知メッセージに各々のSIMカード標識下で対応する既契約サービスのサービスタイプに設定された優先度が付されていることにより、前記端末機器は各サービスタイプに設定された優先度に基づき、相応な通信サービスを処理する、ステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法は、
前記端末機器の各々のSIMカード標識に対応するコアネットワークのネットワーク要素に、通知メッセージを送信することにより、各コアネットワークのネットワーク要素は相応なSIMカードに対するページングを開始させるときに、前記通知メッセージに基づき今回のページングに対応するサービスタイプを決定し、かつ該サービスタイプを表すページングメッセージを生成するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記各々のSIMカード標識に対応するコアネットワークは異なり、前記電子機器はいずれのコアネットワークからも独立している、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記各々のSIMカード標識は同一のコアネットワークに対応し、前記電子機器は前記同一のコアネットワーク内のネットワーク要素である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
端末機器の契約情報を取得する前記ステップの前に、
前記端末機器に設けられた各々のSIMカードのSIMカード標識を取得するステップをさらに含み、
前記SIMカード標識は、国際移動ユーザ識別コードIMSI又はユーザ永久標識SUPIを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
端末機器の契約情報を取得する前記ステップの前に、
前記端末機器に設けられた各々のSIMカードの標識情報を取得するステップをさらに含み、
前記標識情報は、国際移動ユーザ識別コードIMSI中のターゲット数字部分とユーザ永久標識SUPI中のターゲットフィールドコンテンツを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
端末機器の契約情報を取得する前記ステップの前に、
前記端末機器に設けられた各々のSIMカードの標識情報を取得するステップをさらに含み、
前記標識情報は、ユーザ永久標識SUPIをマッピングして得たユーザ非表示識別子と臨時ユーザ機器標識情報を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記方法は、
前記各々のSIMカードの標識情報に基づいて、前記端末機器の各々のSIMカード標識に対応するコアネットワーク中のページングタイミングを計算するステップ、及び
前記端末機器の前記各々のSIMカード標識に対応するコアネットワーク中のページングタイミングにコンフリクトが存在すると検出すると、前記端末機器に提示情報を出力することにより、前記端末機器は前記各々のSIMカードの標識情報を変更するステップをさらに含む、請求項7又は8に記載の方法。
【請求項10】
端末機器が実行する、データ処理方法であって、前記方法は、
コアネットワークのネットワーク要素から、前記端末機器中に設けられた少なくとも2つのSIMカード標識のうちのターゲットSIMカード標識に対するページングメッセージを受信するステップ、
前記ページングメッセージが表すサービスタイプを決定するステップ、
電子機器によって通知された各々のSIMカード標識下で対応する既契約サービスのサービスタイプに設定された優先度に基づき、前記ページングメッセージが表すサービスタイプの優先度を決定するステップ、及び、
決定した優先度に基づきサービス処理を行うステップを含む、ことを特徴とするデータ処理方法。
【請求項11】
前記ページングメッセージが表すサービスタイプを決定する前記ステップは、
前記ページングメッセージ中に設けられたパラメータ値に基づき、前記サービスタイプを決定するステップであって、前記コアネットワークのネットワーク要素は前記電子機器から受信された通知メッセージに基づき、今回のページングに対応するサービスタイプを決定し、かつ該サービスタイプを表すパラメータ値を生成する、ステップを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記ページングメッセージが表すサービスタイプを決定する前記ステップは、
前記ページングメッセージのメッセージ本文に基づき、前記サービスタイプを決定するステップであって、前記コアネットワークのネットワーク要素は前記電子機器から受信された通知メッセージに基づき、今回のページングに対応するサービスタイプを決定し、かつ前記サービスタイプとマッチングするメッセージ本文を採用して、前記ページングメッセージを生成する、ステップを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
決定した優先度に基づきサービス処理を行う前記ステップは、
決定した優先度が現在の通信サービスの優先度よりも高いと決定すると、前記ページングメッセージに応答して、前記現在の通信サービスを中断するステップを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
決定した優先度に基づきサービス処理を行う前記ステップは、
優先度が現在の通信サービスの優先度よりも低いと決定すると、前記ページングメッセージに応答しないステップを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記方法は、
前記現在の通信サービスが属するSIMカード標識と前記現在の通信サービスのサービスタイプを決定するステップ、及び
前記電子機器によって通知された各々のSIMカード標識下で対応する既契約サービスのサービスタイプに設定された優先度に基づき、前記現在の通信サービスが属するSIMカード標識下での前記現在の通信サービスの優先度を決定するステップをさらに含む、請求項13又は14に記載の方法。
【請求項16】
データ処理装置であって、取得モジュール、処理モジュール、及び設定モジュールを含み、
前記取得モジュールは、端末機器の契約情報を取得することに用いられ、前記端末機器には少なくとも2つのユーザアイデンティティ識別SIMカード標識が設けられており、前記契約情報は各々のSIMカード標識に基づき検索しかつ取得したものであり、
前記処理モジュールは、前記取得モジュールによって取得された契約情報に基づいて、各々のSIMカード標識に対応する既契約サービスのサービスタイプを決定することに用いられ、及び、
前記設定モジュールは、通信モジュールによって決定された各々のSIMカード標識下で対応する既契約サービスのサービスタイプに、優先度を設定することに用いられる、ことを特徴とするデータ処理装置。
【請求項17】
前記装置は通信モジュールをさらに含み、
前記通信モジュールは、前記端末機器に通知メッセージを送信することに用いられ、前記通知メッセージに各々のSIMカード標識下で対応する既契約サービスのサービスタイプに設定された優先度が付されていることにより、前記端末機器は各サービスタイプに設定された優先度に基づき、相応な通信サービスを処理する、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記装置は通信モジュールをさらに含み、
前記通信モジュールは、前記端末機器の各々のSIMカード標識に対応するコアネットワークのネットワーク要素に、通知メッセージを送信することにより、各コアネットワークのネットワーク要素は相応なSIMカードに対するページングを開始させるときに、前記通知メッセージに基づき今回のページングに対応するサービスタイプを決定し、かつ該サービスタイプを表すページングメッセージを生成することに用いられる、請求項16に記載の装置。
【請求項19】
前記取得モジュールはさらに、前記端末機器の契約情報を取得する前に、前記端末機器に設けられた各々のSIMカードの標識情報を取得することに用いられ、
前記標識情報は、国際移動ユーザ識別コードIMSI中のターゲット数字部分とユーザ永久標識SUPI中のターゲットフィールドコンテンツを含む、請求項16に記載の装置。
【請求項20】
前記取得モジュールはさらに、前記端末機器の契約情報を取得する前に、前記端末機器に設けられた各々のSIMカードの標識情報を取得することに用いられ、
前記標識情報は、ユーザ永久標識SUPIをマッピングして得たユーザ非表示識別子と臨時ユーザ機器標識情報を含む、請求項16に記載の装置。
【請求項21】
前記処理モジュールはさらに、
前記各々のSIMカードの標識情報に基づいて、前記端末機器の各々のSIMカード標識に対応するコアネットワーク中のページングタイミングを計算し、
前記端末機器の前記各々のSIMカード標識に対応するコアネットワーク中のページングタイミングにコンフリクトが存在すると検出すると、前記端末機器に提示情報を出力することにより、前記端末機器は前記各々のSIMカードの標識情報を変更することに用いられる、請求項19又は20に記載の装置。
【請求項22】
データ処理装置であって、前記装置は、通信モジュールと処理モジュールを含み、
前記通信モジュールは、コアネットワークのネットワーク要素から、端末機器中に設けられた少なくとも2つのSIMカード標識のうちのターゲットSIMカード標識に対するページングメッセージを受信することに用いられ、
前記処理モジュールは、前記通信モジュールによって受信されたページングメッセージが表すサービスタイプを決定し、電子機器によって通知された各々のSIMカード標識下で対応する既契約サービスのサービスタイプに設定された優先度に基づき、前記ページングメッセージが表すサービスタイプの優先度を決定し、及び、決定した優先度に基づきサービス処理を行うことに用いられる、ことを特徴とするデータ処理装置。
【請求項23】
前記処理モジュールは、前記ページングメッセージ中に設けられたパラメータ値に基づき、前記サービスタイプを決定することに用いられ、前記コアネットワークのネットワーク要素は前記電子機器から受信された通知メッセージに基づき、今回のページングに対応するサービスタイプを決定し、かつ該サービスタイプを表すパラメータ値を生成する、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記処理モジュールは、前記ページングメッセージのメッセージ本文に基づき、前記サービスタイプを決定することに用いられ、前記コアネットワークのネットワーク要素は前記電子機器から受信された通知メッセージに基づき、今回のページングに対応するサービスタイプを決定し、かつ前記サービスタイプとマッチングするメッセージ本文を採用して、前記ページングメッセージを生成する、請求項22に記載の装置。
【請求項25】
電子機器であって、プロセッサと記憶装置を含み、前記プロセッサと記憶装置は互いに接続され、前記記憶装置はコンピュータプログラムを記憶することに用いられ、前記コンピュータプログラムはプログラム命令を含み、前記プロセッサは、前記プログラム命令を呼び出して、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法を実行することに用いられるように設定される、ことを特徴とする電子機器。
【請求項26】
端末機器であって、プロセッサと記憶装置を含み、前記プロセッサと記憶装置は互いに接続され、前記記憶装置はコンピュータプログラムを記憶することに用いられ、前記コンピュータプログラムはプログラム命令を含み、前記プロセッサは、前記プログラム命令を呼び出して、請求項10~15のいずれか一項に記載の方法を実行することに用いられるように設定される、ことを特徴とする端末機器。
【請求項27】
プロセッサが
コンピュータプログラムを実行すると、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法を
実施する、ことを特徴とするコンピュータ
プログラム。
【国際調査報告】