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特表2022-525368電子タバコ用霧化コア及びアトマイザー
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-12
(54)【発明の名称】電子タバコ用霧化コア及びアトマイザー
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/40 20200101AFI20220502BHJP
   A24F 40/10 20200101ALI20220502BHJP
【FI】
A24F40/40
A24F40/10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021555850
(86)(22)【出願日】2020-03-13
(85)【翻訳文提出日】2021-09-15
(86)【国際出願番号】 CN2020079123
(87)【国際公開番号】W WO2020187138
(87)【国際公開日】2020-09-24
(31)【優先権主張番号】201910196623.3
(32)【優先日】2019-03-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507308153
【氏名又は名称】チャイナ タバコ フーナン インダストリアル カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】特許業務法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】劉 建福
(72)【発明者】
【氏名】鐘 科軍
(72)【発明者】
【氏名】郭 小義
(72)【発明者】
【氏名】黄 ▲ウェイ▼
(72)【発明者】
【氏名】尹 新強
(72)【発明者】
【氏名】易 建華
(72)【発明者】
【氏名】周 永権
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA12
4B162AB14
4B162AC18
4B162AC27
(57)【要約】
電子タバコ用霧化コア及びアトマイザーであって、霧化コアは、互いに套設されたアウタースリーブ(1)とインナースリーブ(2)を含み、アウタースリーブ(1)の側壁にカートリッジと連通している第1のリキッド通過口(11)が設けられ、アウタースリーブ(1)とインナースリーブ(2)との間にウィック(4)の両端が介在し、ウィック(4)の両端部が第1のリキッド通過口(11)を覆い、インナースリーブ(2)の底部に霧化室(3)が設けられ、インナースリーブ(2)の側壁には、その軸方向に貫通しており且つ霧化室(3)と連通している複数の吸気溝(22)が設けられ、且つ少なくとも1つの吸気溝(22)はウィック(4)を介して第1のリキッド通過口(11)と連通している。インナースリーブ(2)の外側壁にはウィック取り付け溝(23)が対称的に設けられ、ウィック取り付け溝(23)の上部にはクランプ部(231)が設けられ、下部には解放部(232)が設けられ、少なくとも1つの吸気溝(22)は解放部(232)と連通している。リキッドの供給速度を向上させ、超音波霧化シートの空炊きを効果的に防ぐ。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに套設されたアウタースリーブ(1)とインナースリーブ(2)を含み、アウタースリーブの側壁にカートリッジと連通している第1のリキッド通過口(11)が設けられ、アウタースリーブとインナースリーブとの間にウィック(4)の両端が介在し、ウィックの両端部は第1のリキッド通過口を覆い、インナースリーブの底部に霧化室(3)が設けられる電子タバコ用霧化コアであって、
前記インナースリーブの側壁には、その軸方向に沿って前記霧化室を貫通しており、前記霧化室に流れるリキッドと流動方向が一致する複数の吸気溝(22)が設けられ、且つ少なくとも1つの吸気溝は前記ウィックを介して前記第1のリキッド通過口と連通している、ことを特徴とする電子タバコ用霧化コア。
【請求項2】
前記インナースリーブの外側壁には、前記ウィックを取り付けるためのウィック取り付け溝(23)が対称的に設けられ、ウィック取り付け溝の上部には前記ウィックをクランプするためのクランプ部(231)が設けられ、下部には解放部(232)が設けられ、且つクランプ部のウィック取り付け溝の深さが、解放部のウィック取り付け溝の深さよりも小さく、少なくとも1つの吸気溝は前記解放部と連通している、ことを特徴とする請求項1に記載の電子タバコ用霧化コア。
【請求項3】
前記インナースリーブの側壁には、軸方向に貫通している4つの吸気溝(22)が均等に分布しており、且つ少なくとも対称的に設けられる2つの吸気溝は前記ウィック取り付け溝の解放部と連通している、ことを特徴とする請求項2に記載の電子タバコ用霧化コア。
【請求項4】
前記クランプ部(231)には突起状の上リブ(2311)が設けられ、前記解放部(232)には突起状の下リブ(2321)が設けられる、ことを特徴とする請求項2に記載の電子タバコ用霧化コア。
【請求項5】
前記インナースリーブの内腔の中央部に通気チューブ(9)をシールしてクランプするためのボス(24)が設けられ、ボスの下面に位置する前記インナースリーブの内腔の下部に排気室(25)が設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の電子タバコ用霧化コア。
【請求項6】
前記アウタースリーブの内腔の上部に前記インナースリーブが套設され、前記インナースリーブの底部と前記ウィックとの間にバネ(5)が設けられ、アウタースリーブの内腔の下部において超音波霧化シート(6)、弾性絶縁ベース(7)及び電極ユニット(8)が上部から下部へ順次設けられ、且つ前記インナースリーブの底部と前記超音波霧化シートとの間に前記霧化室が設けられ、前記超音波霧化シートの上面には第1の電極が設けられ、前記超音波霧化シートの下面には第2の電極が設けられ、前記電極ユニットは絶縁リング(82)で仕切られた第1の電気接続端(81)と第2の電気接続端(83)を含み、前記アウタースリーブの内側壁は前記超音波霧化シートの第1の電極と前記電極ユニットの第2の電気接続端に直接電気的に接続され、前記超音波霧化シートの第2の電極は前記電極ユニットの第1の電気接続端に電気的に接続される、ことを特徴とする請求項5に記載の電子タバコ用霧化コア。
【請求項7】
前記アウタースリーブの内側壁の上部に支持部(13)が設けられ、前記インナースリーブの外側壁の最上部に段差(21)が設けられ、且つ前記段差は前記支持部により支持される、ことを特徴とする請求項1に記載の電子タバコ用霧化コア。
【請求項8】
前記アウタースリーブの内側壁の下部に、前記超音波霧化シートの第1の電極に当接するための当接部(14)が設けられる、ことを特徴とする請求項6に記載の電子タバコ用霧化コア。
【請求項9】
前記当接部の外周に、超音波霧化シートの側壁が押されて破裂することを防止するための退避部(15)が周設されている、ことを特徴とする請求項8に記載の電子タバコ用霧化コア。
【請求項10】
相対回転可能に互いに接続されたカートリッジ装置(A)とマウスピース装置(B)を含み、カートリッジ装置の内部にカートリッジが設けられ、マウスピース装置に第2の吸気チャネル(B1)とマウスピース(B2)が設けられる電子タバコ用アトマイザーであって、
請求項1~9のいずれか1項に記載の電子タバコ用霧化コアが前記カートリッジ装置内に設けられ、且つ前記マウスピースと前記インナースリーブのボスとの間に通気チューブ(9)が設けられ、通気チューブの外側壁と前記マウスピース装置、カートリッジ装置との間に第3の吸気チャネル(B3)が設けられ、第2の吸気チャネルは第3の吸気チャネルを介して前記第1の吸気チャネルと連通している、ことを特徴とする電子タバコ用アトマイザー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子煙具に関し、特に電子タバコ用霧化コア及びアトマイザーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の超音波電子タバコ用アトマイザーは、超音波霧化において、リキッド供給速度が遅いので、超音波霧化シートに空炊きが生じやすく、且つ気管が霧化室に直接連通しているので、霧化中、超音波霧化シートに飛散したリキッドがマウスピースと連通している通気チューブに侵入し、この結果、リキッドが吸い込まれやすくなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする技術的課題は、従来技術の欠点を解決して、リキッドが迅速に供給され、超音波霧化シートの空炊きが回避される電子タバコ用霧化コア及びアトマイザーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上述の技術的課題を解決するために、本発明は、互いに套設されたアウタースリーブとインナースリーブを含み、アウタースリーブの側壁にカートリッジと連通している第1のリキッド通過口が設けられ、アウタースリーブとインナースリーブとの間にウィックの両端が介在し、ウィックの両端部は第1のリキッド通過口を覆い、インナースリーブの底部に霧化室が設けられる電子タバコ用霧化コアであって、
前記インナースリーブの側壁には、その軸方向に沿って前記霧化室を貫通しており、前記霧化室に流れるリキッドと流動方向が一致する複数の吸気溝が設けられ、且つ少なくとも1つの吸気溝は前記ウィックを介して前記第1のリキッド通過口と連通している。
【0005】
本発明では、少なくとも1つの吸気溝がウィック表面と連通しており、且つ吸気溝内の気流方向が霧化室に入ったリキッドの流動方向と一致するため、喫煙に際して、吸気溝に気体が流動しているので、気体の流動による動力によりリキッドがウィックの粘着力に抗し、ウィック内の流動速度を速め、また、吸気溝内の気圧が気体の流動に伴い変化し、その結果、カートリッジ内の気圧と吸気溝の気圧とのバランスが崩れて、リキッドが第1のリキッド通過口を経るときにウィックにより吸収される一瞬に、吸気気流の一部がウィックを直接通過してから第1のリキッド通過口を経て、密封したカートリッジ内に入り、このように、空気とリキッドが交換され(喫煙する際にカートリッジに気泡が発生する)、それにより、カートリッジ内の気圧が増大し、カートリッジからウィックへのリキッドの伝達速度が高まり、超音波霧化シートに供給されて超音霧化にかけるリキッドの量が十分であり、パフ時の煙量が確保され、カートリッジ内のリキッドと入った空気との交換時間が短縮され、カートリッジ内のリキッドがより速くウィックにより吸収され、ウィックへのリキッドの伝達接続性が良好であり、それにより、超音波霧化シートの空炊きが回避される。
【0006】
さらに、前記インナースリーブの外側壁には、前記ウィックを取り付けるためのウィック取り付け溝が対称的に設けられ、ウィック取り付け溝の上部には前記ウィックをクランプするためのクランプ部が設けられ、下部には解放部が設けられ、且つクランプ部のウィック取り付け溝の深さが、解放部のウィック取り付け溝の深さよりも小さく、少なくとも1つの吸気溝は前記解放部と連通しており、それにより、ウィックとインナースリーブは一体となる。
【0007】
さらに、前記インナースリーブの側壁には、軸方向に貫通している4つの吸気溝が均等に分布しており、且つ少なくとも対称的に設けられる2つの吸気溝は前記ウィック取り付け溝の解放部と連通している。このように、少なくとも2つの吸気溝が対称的に設けられ且つ解放部と連通し、且つ2つの吸気溝内の吸気気流の分流量が一致するため、ウィックによるリキッド伝達速度に対する吸気気流の影響が同じであり、それにより、ウィックの左右両側でのリキッド伝達量が一致しないことにより超音波霧化シートの霧化効果が影響を受けることを回避し、また、吸気溝の底部に位置する霧化室内の煙がより十分に排出される。
【0008】
さらに、前記クランプ部に突起状の上リブが設けられ、ウィックの局所をアウタースリーブ内に当接させることで、ウィックが大きな面積でアウタースリーブと押し合って接触することにより大きな摩擦力が生じることを回避し、ウィックを交換するためにインナースリーブを抜き出すときにウィックがアウタースリーブに残ることを防止する。解放部に突起状の下リブが設けられ、ウィックを所定の形状とし、解放したウィックを波形状とし、それによりこのような形状へのリキッドの付着力を高め、喫煙していないときのこの箇所におけるリキッドの流速を低下させ、超音波霧化シートがリキッドに浸漬されることを回避し、また、吸気溝が解放部に連通しているので、喫煙する際に、気体の流動による作用力がこの箇所における波状のウィックへのリキッドの付着力に抗し、リキッドの流動速度が速くなり、リキッドの供給量の不足に起因する煙量の減少及び超音波霧化シートの空炊きによるクラック現象の発生が回避される。
【0009】
さらに、前記インナースリーブの内腔の中央部に通気チューブをシールしてクランプするためのボスが設けられ、ボスの下面に位置する前記インナースリーブの内腔の下部に排気室が設けられ、それにより、超音霧化時に飛散されるリキッドが排気室内に凝集し、使用者がリキッドを吸い込みにくい。
【0010】
さらに、前記アウタースリーブの内腔の上部に前記インナースリーブが套設され、前記インナースリーブの底部と前記ウィックとの間にバネが設けられ、アウタースリーブの内腔の下部において超音波霧化シート、弾性絶縁ベース及び電極ユニットが上部から下部へ順次設けられ、且つ前記インナースリーブの底部と前記超音波霧化シートとの間に前記霧化室が設けられ、前記超音波霧化シートの上面には第1の電極が設けられ、前記超音波霧化シートの下面には第2の電極が設けられ、前記電極ユニットは絶縁リングで仕切られた第1の電気接続端と第2の電気接続端を含み、前記アウタースリーブの内側壁は前記超音波霧化シートの第1の電極と前記電極ユニットの第2の電気接続端に直接電気的に接続され、前記超音波霧化シートの第2の電極は前記電極ユニットの第1の電気接続端に電気的に接続される。
【0011】
さらに、前記アウタースリーブの内側壁の上部に支持部が設けられ、前記インナースリーブの外側壁の最上部に段差が設けられ、且つ段差は支持部により係合され、それにより、インナースリーブとアウタースリーブが固定して接続される。
【0012】
さらに、前記アウタースリーブの内側壁の下部に、前記超音波霧化シートの第1の電極に当接して電気的に接続される当接部が設けられ、当接部の外周に、超音波霧化シートの側壁が押されて破裂することを防止するための退避部が周設されており、このようにして、組み立てられた超音波霧化シートが当接部からの当接力だけを受けるようになる。
【0013】
上述の技術的課題を解決するために、本発明は、相対回転可能に互いに接続されたカートリッジ装置とマウスピース装置を含み、カートリッジ装置の内部にカートリッジが設けられ、マウスピース装置に第2の吸気チャネルとマウスピースが設けられ、
上記電子タバコ用霧化コアが前記カートリッジ装置内に設けられ、且つ前記マウスピースと前記インナースリーブのボスとの間に通気チューブが設けられ、通気チューブの外側壁と前記マウスピース装置、カートリッジ装置との間に第3の吸気チャネルが設けられ、第2の吸気チャネルは第3の吸気チャネルを介して前記第1の吸気チャネルと連通している電子タバコ用アトマイザーをさらに提供する。
【発明の効果】
【0014】
従来技術に比べて、本発明の有益な効果は以下のとおりである。
【0015】
1.喫煙時の気流動力により、リキッドのウィックにおける流動速度を向上させ、気体と密封カートリッジ内のリキッドとの交換を促進し、喫煙時にリキッド供給量が不足するという現象を減少させる。
【0016】
2.ウィックと効果的にリキッドを伝達するためのリキッド伝達部に対応する位置にリキッドバリア構造(下リブ)が設けられ、それにより、喫煙していないときに超音波霧化シートに導入されるリキッドが過量になり超音波霧化シートがリキッドに浸漬されて、喫煙するときに最初のパフの煙量へ悪影響を及ぼすという現象を回避する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の電子タバコ用霧化コアの一実施例の断面構造図である。
図2】本発明の電子タバコ用霧化コアの一実施例の部品の分解構造図である。
図3】本発明のインナースリーブの構造模式図である。
図4】本発明のインナースリーブとウィックの組み立て構造図である。
図5】本発明の電子タバコ用アトマイザーの一実施例の断面構造図である。
図6図5のA-A矢視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、好適な特定実施例を参照して本発明をさらに説明するが、これらにより本発明の特許範囲を制限するものではない。
【0019】
説明の便宜のため、各部材の相体位置関係(例えば、上、下、左、右など)の説明は全て明細書の図面のレイアウト方向に基づくものであり、本特許の構造を限定するものではない。
【0020】
実施例1:
図1図4に示すように、本発明の電子タバコ用霧化コアCの一実施例は、導電性材料で製造されるアウタースリーブ1を含み、アウタースリーブ1の内腔の上部にインナースリーブ2が套設され、アウタースリーブ1の内腔の下部において超音波霧化シート6、弾性絶縁ベース7及び電極ユニット8が上部から下部へ順次設けられる。アウタースリーブ1とインナースリーブ2との間にウィック4の両端が介在し、インナースリーブ2の底部にバネ5が取り付けられ、且つバネ5はウィック4の中央部を超音波霧化シート6の霧化領域に当接させる。超音波霧化シート6とインナースリーブ2の底部との間に霧化室10が設けられる。超音波霧化シート6は圧電セラミックで製造されるものであり、且つその上面が第1の電極を覆い、下面が第2の電極を覆い、上面の中央部が霧化領域である。電極ユニット8は超音波霧化シート6への電気接続を可能とし、且つ電極ユニット8は、内部から外部へ互いに套設された第1の電気接続端81、絶縁リング82及び第2の電気接続端83を含む。超音波霧化シート6の第1の電極はアウタースリーブ1を介して電極ユニット8の第2の電気接続端83に電気的に接続され、超音波霧化シート6の第2の電極は電極ユニット8の第1の電気接続端81に電気的に接続される。
【0021】
アウタースリーブ1の側壁には、カートリッジのリキッド出口と連通している第1のリキッド通過口11が設けられ、アウタースリーブ1の最上部に、インナースリーブ2を入れる挿入口12が設けられ、且つアウタースリーブ1の内側壁の上部には、インナースリーブ2を支持するための支持部13が設けられ、内側壁の下部には、超音波霧化シート6の第1の電極に当接する当接部14が設けられ、当接部14の外周に、超音波霧化シート6の側壁が押されて破裂することを防止するための退避部15が周設され、それにより、霧化コアが組み立てられた後、超音波霧化シート6は当接部14による軸方向の当接力だけを受け、このように、径方向に力を受けることで超音波霧化シート6が破損することを回避する。
【0022】
インナースリーブ2の外側壁の最上部に段差21が設けられる。インナースリーブ2の側壁には、軸方向に貫通しており且つ霧化室3と連通している4つの吸気溝22が均等に分布しており、且つ吸気溝22は第1のリキッド通過口11の内側に位置する。インナースリーブ2の外側壁には、ウィック取り付け溝23が対称的に設けられ、ウィック取り付け溝23の上部には、ウィック4をクランプするクランプ部231が設けられ、下部には深さがクランプ部231よりも大きい解放部232が設けられ、且つ2つの吸気溝22はウィック取り付け溝23に対応して設けられ、且つ解放部232と連通している。クランプ部231に突起状の上リブ2311が設けられ、ウィック4の局所をアウタースリーブ1内に当接させることで、ウィック4が大きな面積でアウタースリーブ1と押し合って接触することにより大きな摩擦力が生じることを回避し、ウィック4を交換するためにインナースリーブ2を抜き出すときにウィック4がアウタースリーブ1に残ることを防止する。解放部232に突起状の下リブ2321が設けられ、ウィック4を所定の形状とし、解放したウィック4を波形状とし、それにより、この波形状のウィック4におけるリキッドの付着力を高め、喫煙していないときのこの箇所におけるリキッドの流速を低下させ、超音波霧化シート6がリキッドに浸漬されることを回避し、また、吸気溝22の一部が解放部232内に位置し、且つ解放部232と連通しているので、喫煙する際に、吸気気流によりウィック4におけるリキッドの流動速度を速めることができ、しかも、気流の一部が第1のリキッド通過口11を介してカートリッジに入り、密閉させたカートリッジ内でリキッドと交換し、このように、カートリッジからのリキッド吐出速度が速くなり、喫煙状態ではリキッドの供給量の不足に起因する煙量の減少及び超音波霧化シートの空炊きによるクラック現象の発生が回避される。インナースリーブ2の内腔の中央部に、通気チューブ9をシールしてクランプするボス24が設けられ、ボス24の下面に位置するインナースリーブ2の内腔に排気室25が設けられ、それにより、超音波霧化シート6の超音霧化時に飛散されるリキッドが排気室25内に凝集し、使用者がリキッドを吸い込みにくい。
【0023】
超音波霧化シート6とインナースリーブ2の底部との間に霧化室3が設けられ、通気チューブ9がインナースリーブ2のボス24内に挿入され、且つボス24を介して通気チューブ9の外側壁がクランプされてシールされると、吸気気流が4つの吸気溝22から霧化室3に入り、次に、超音波霧化シート6の霧化面を通過して煙を同伴させて、さらに、排気室25、通気チューブ9を介して排出される。このように、4つの吸気溝22が均等に分布しており、且つ4つの吸気溝内の吸気気流の分流量が一致するので、等量の気流が霧化室の4つの方向から入り煙を同伴させ、それにより、霧化室3内の煙が十分に排出される。
【0024】
霧化コアを組み立てる際に、まず、中央部にバネ5が配置されたウィック4を、インナースリーブ2の下からウィック取り付け溝23内に挿入し、ウィック4の両端をそれぞれインナースリーブ2の両側のウィック取り付け溝23に套設して、ウィック4とインナースリーブ2を一体とし、次に、ウィック4が取り付けられたインナースリーブ2を挿入口12からアウタースリーブ1内に挿入して、アウタースリーブ1の内側壁と互いにクランプし、ウィック4をより安定的に固定し、さらに段差21を支持部13に係合して固定し、それにより、インナースリーブ2とアウタースリーブ1を固定して接続し、ウィック4にリキッド貯蔵、リキッド伝達が十分に行われるために解放部232をリキッド通過口11に合わせる。最後に、ウィック4の底部に超音波霧化シート6、弾性絶縁ベース7及び電極ユニット8を順次配置し、アウタースリーブ1の内側壁の当接部14を超音波霧化シート6の第1の電極に突き当て、アウタースリーブ1の内側壁の底部を電極ユニット8の第2の電気接続端83にねじ接続し、超音波霧化シート6の第2の電極を電極ユニット8の第1の電気接続端81に電気的に接続する。
【0025】
上述の組み立て方法は形態の一例に過ぎず、もちろん、まず、超音波霧化シート6、弾性絶縁ベース7及び電極ユニット8をアウタースリーブ1の内腔の下部に取り付け、次に、ウィック4が取り付けられたインナースリーブ2をアウタースリーブ1内に挿入し、アウタースリーブ1の内側壁と互いにクランプするようにしてもよい。
【0026】
図5図6に示すように、本発明の電子タバコ用アトマイザーの一実施例は、上述の霧化コアCを収容するカートリッジ装置Aを含み、このカートリッジ装置Aのリキッド出口A1がアウタースリーブ1の第1のリキッド通過口11と連通しており、このようにして、リキッドが第2のリキッド通過口31、第1のリキッド通過口11を経てウィック4に流れてから、ウィック4を介して超音波霧化シート6の霧化面に供給されて煙を発生させる。カートリッジ装置Aの最上部にマウスピース装置Bが設けられ、マウスピース装置Bに第2の吸気チャネルB1及びマウスピースB2が設けられ、マウスピースB2と霧化コアCの排気室25との間に通気チューブ9が設けられ、通気チューブ9の外側壁とマウスピース装置B、カートリッジ装置Aとの間に第3の吸気チャネルB3が設けられ、第2の吸気チャネルB1は第3の吸気チャネルB3を介して吸気溝22と連通している。
【0027】
以上は、本出願の好適な実施例に過ぎず、本出願を何ら制限するものではなく、本出願は好適な実施例を以上で開示したが、これらに限制されるものではなく、当業者であれば、本出願の技術案の範囲を逸脱することなく、上述で開示した技術内容に基づいて行われるいくつかの変形や改良は全て等価実施例に相当し、技術案の範囲に含まれるものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】