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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-12
(54)【発明の名称】キューレット及びその使用
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/42 20060101AFI20220502BHJP
   A61B 1/303 20060101ALI20220502BHJP
   A61B 1/00 20060101ALI20220502BHJP
   A61B 8/00 20060101ALI20220502BHJP
   A61M 1/00 20060101ALI20220502BHJP
【FI】
A61B17/42
A61B1/303
A61B1/00 530
A61B8/00
A61M1/00 161
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021555857
(86)(22)【出願日】2020-03-16
(85)【翻訳文提出日】2021-09-15
(86)【国際出願番号】 EP2020057053
(87)【国際公開番号】W WO2020187823
(87)【国際公開日】2020-09-24
(31)【優先権主張番号】62/820,606
(32)【優先日】2019-03-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/935,924
(32)【優先日】2019-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】501221142
【氏名又は名称】アトロポス・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】シブリー, カーク, アンソニー
(72)【発明者】
【氏名】ハルピン, ルーシー, ドロレス
(72)【発明者】
【氏名】ボナーディオ, フランク
(72)【発明者】
【氏名】コフラン, オルウェン
【テーマコード(参考)】
4C077
4C160
4C161
4C601
【Fターム(参考)】
4C077AA09
4C077DD19
4C160HH12
4C161AA16
4C161BB08
4C161WW16
4C601EE11
4C601EE16
4C601GA20
4C601GA26
4C601GA27
(57)【要約】
【課題】本発明が解決しようとする課題は、吸引拡張及び掻爬を実施するための新規なエコー源性キューレットを提供することである。
【解決手段】吸引拡張及び掻爬を実施するためのエコー源性キューレットにより、医師が、キューレット、及び、医師が取り除きたい病状を確認することができるようになる。ならびに、操作をガイドするためのキューレットの使用。エコー源性キューレットは、超音波撮像を用いて目視で確認することができる。
【選択図】図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸引キューレットであって、シャフトであって、物質が前記シャフトに引き入れられる開口部を備えた遠位入口端部と、近位排出出口端部と、を有する前記シャフトを含み、前記キューレットの少なくとも一部がエコー源性である、吸引キューレット。
【請求項2】
少なくとも前記遠位入口端部がエコー源性である、請求項1に記載のキューレット。
【請求項3】
前記キューレットが、前記遠位入口の周りに延びるリップ部を含み、前記リップ部がエコー源性である、請求項1または2に記載のキューレット。
【請求項4】
前記シャフトの少なくとも一部がエコー源性である、請求項1~3のいずれか1項に記載のキューレット。
【請求項5】
前記キューレットがエコー源性フィーチャーを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載のキューレット。
【請求項6】
前記エコー源性フィーチャーが、例えばエッチングにより、前記キューレットに切断可能な鋭利角部を含む、請求項5に記載のキューレット。
【請求項7】
前記エコー源性フィーチャーが、前記キューレット内にボイドを含む、請求項5に記載のキューレット。
【請求項8】
前記ボイドが少なくとも部分的に、気体などのエコー源性物質で充填されている、請求項7に記載のキューレット。
【請求項9】
前記フィーチャーが、前記キューレットに沿って延びるリブまたはロッドを含む、請求項5に記載のキューレット。
【請求項10】
前記キューレットが、主要本体部分と、前記主要本体部分に結合した、または、前記主要本体部分と一体的に形成された、遠位端部分と、を含む、請求項1~9のいずれか1項に記載のキューレット。
【請求項11】
前記遠位端部分が前記主要本体部分にオーバーモールドされている、請求項10に記載のキューレット。
【請求項12】
前記遠位端部分がエコー源性物質を含むか、またはエコー源性物質からなる、請求項10または11に記載のキューレット。
【請求項13】
前記キューレットが、ポリスチレン材料によりエコー源性を付与されている、請求項1~12のいずれか1項に記載のキューレット。
【請求項14】
医療操作で使用するための装置であって、前記装置の少なくとも一部が、ポリスチレン材料によりエコー源性を付与されている、装置。

【発明の詳細な説明】
【導入】
【0001】
医師は、吸引拡張及び掻爬を実施する際に、キューレットの目視参照物を有しない。操作の成功を確認する、唯一の参照物は、医師が子宮内膜物質の除去を目視で確認するときである。
【0002】
キューレットは、子宮壁に微小な、そして更には大きな損傷を引き起こす場合がある。
【発明の概要】
【0003】
本発明は、医師によるキューレットの目視を可能にする、吸引拡張及び掻爬を実施するための、エコー源性キューレット、ならびに、医師が取り除きたいと思う病状、ならびに、医師をガイドするキューレットの使用を提供する。エコー源性キューレットは、体外で使用される超音波装置上で確認可能である。
【0004】
本発明は、
エコー源性吸引キューレットを膣内に実装する工程と、
エコー源性キューレットを超音波の案内下で子宮頸に挿入する工程と、
超音波の案内下で子宮除去を実施する工程と、
エコー源性キューレットを取り出す工程と、
を含む、吸引拡張及び掻爬を実施するための方法を提供する。
【0005】
方法は、超音波を腹部内または膣内に実装する工程を含んでよい。
【0006】
子宮が完全に空になることは、超音波撮像を用いて確認することができる。
【0007】
場合によっては、方法は、
レトラクタを膣内に挿入する工程と、
エコー源性吸引キューレットを膣内に実装する前に、子宮頸を頸部安定器で安定させる工程と、
頸部安定器を取り除く工程と、
エコー源性キューレットを取り出した後に膣レトラクタを取り除く工程と、
を含む。
【0008】
方法は、レトラクタの挿入前に、子宮頸及び子宮を両手で検査する工程を含んでよい。
【0009】
方法は、子宮頸を所望の直径に拡張する方法を含んでよい。
【0010】
本発明は、吸引キューレットであって、シャフトであって、物質が当該シャフトに引き出される開口部を備えた遠位入口端部と、近位排出出口端部と、を有する上記シャフトを含み、上記キューレットの少なくとも一部がエコー源性である、上記吸引キューレットもまた提供する。
【0011】
一例において、少なくとも遠位入口端部がエコー源性である。
【0012】
場合によっては、キューレットは、遠位入口周辺まで延びるリップ部を含み、リップ部はエコー源性である。
【0013】
場合によっては、シャフトの少なくとも一部はエコー源性である。
【0014】
キューレットはエコー源性フィーチャーを含んでよい。
【0015】
場合によっては、エコー源性フィーチャーは、例えばエッチングにより、キューレットに切断可能な、鋭利角部を含む。
【0016】
エコー源性フィーチャーは、キューレット内にボイドを含んでよい。場合によっては、ボイドの少なくとも一部は少なくとも部分的に、気体などのエコー源性物質で充填されている。
【0017】
場合によっては、フィーチャーは、キューレットに沿って延びるリブまたはロッドを含む。
【0018】
キューレットは、主要本体部分と、当該主要本体部分に結合した、または、当該主要本体部分と一体的に形成された、遠位端部分を含むことができる。遠位端部分は場合によっては、主要本体部分にオーバーモールドされている。遠位端部分は、エコー源性物質を含むことができるか、またはエコー源性物質からなることができる。
【0019】
キューレットは場合によっては、ポリスチレン材料によりエコー源性を付与されることができる。
【0020】
本発明は、医療操作で使用するための装置であって、当該装置の少なくとも一部が、ポリスチレン材料によりエコー源性を付与されている、上記装置もまた提供する。
【0021】
本発明の他の態様及び好ましい実施形態を、以下で説明する他の特許請求の範囲において定義及び記載する。
【0022】
本発明は、添付図面を参照して、単に実施例ないしは実施形態として与えられる、本発明の以下の説明により、一層明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】子宮頸及び子宮の、両手による検査の工程を示す図である。
図2】例えば膣鏡を用いる、膣レトラクタの配置を示す図である。
図3】例えば、支持鉤を使用する、子宮頸の安定化を示す図である。
図4】超音波の腹部への実装を示す図である。
図5】エコー源性キューレットの、超音波の案内下での子宮頸への挿入を示す図である。
図6】エコー源性フィーチャーを有するキューレットを示す。
図7】エコー源性フィーチャーを有するキューレットを示す。
図8】エコー源性フィーチャーを有するキューレットを示す。
図9】エコー源性フィーチャーを有するキューレットを示す。
図10】エコー源性フィーチャーを有するキューレットを示す。
図11】エコー源性遠位先端部を有するキューレットの図面である。
図12】エコー源性遠位先端部を有するキューレットの図面である。
図13】エコー源性遠位先端部を有するキューレットの図面である。
図14】エコー源性遠位先端部を有する別のキューレットの図面である。
図15】エコー源性遠位先端部を有する別のキューレットの図面である。
図16】エコー源性遠位先端部を有する別のキューレットの図面である。
図17】エコー源性遠位先端部を有する別のキューレットの図面である。
図18】キューレットのシャフトに沿った、エコー源性遠位先端部とエコー源性フィーチャーとを有するキューレットの画像である。
図19】キューレットのシャフトに沿った、エコー源性遠位先端部とエコー源性フィーチャーとを有するキューレットの画像である。
図20】キューレットのシャフトに沿った、エコー源性遠位先端部とエコー源性フィーチャーとを有するキューレットの画像である。
図21】入口開口部を画定する、遠位先端部における、エコー源性フィーチャーを有するキューレットの図面である。
図22】入口開口部を画定する、遠位先端部における、エコー源性フィーチャーを有するキューレットの図面である。
図23】入口開口部を画定する、遠位先端部における、エコー源性フィーチャーを有するキューレットの図面である。
図24】代替のエコー源性遠位先端部を有するキューレットの図面である。
図25】代替のエコー源性遠位先端部を有するキューレットの図面である。
図26】代替のエコー源性遠位先端部を有するキューレットの図面である。
図27】代替のエコー源性遠位先端部を有するキューレットの図面である。
図28】代替のエコー源性遠位先端部を有するキューレットの図面である。
図29】代替のエコー源性遠位先端部を有するキューレットの図面である。
図30】代替のエコー源性遠位先端部を有するキューレットの図面である。
図31】代替のエコー源性遠位先端部を有するキューレットの図面である。
図32】代替のエコー源性遠位先端部を有するキューレットの図面である。
図33】代替のエコー源性遠位先端部を有するキューレットの図面である。
図34】代替のエコー源性遠位先端部を有するキューレットの図面である。
図35】代替のエコー源性遠位先端部を有するキューレットの図面である。
図36】ボイドの形態のエコー源性フィーチャーを有する別のキューレットの画像である。
図37】ボイドの形態のエコー源性フィーチャーを有する別のキューレットの画像である。
図38】ボイドの形態のエコー源性フィーチャーを有する別のキューレットの画像である。
図39】ボイドの形態のエコー源性フィーチャーを有する別のキューレットの画像である。
図40】空のボイドと共に使用する、使用中の、図36~39のキューレットの超音波画像である。
図41】流体で満たされたボイドを有する、使用中の、図36~39のキューレットの超音波画像である。
図42】エコー源性フィーチャーがキューレット内またはキューレット上にエッチングまたはモールドされたキューレットの画像である。
図43】エコー源性フィーチャーがキューレット内またはキューレット上にエッチングまたはモールドされたキューレットの画像である。
図44】エコー源性フィーチャーがキューレット内またはキューレット上にエッチングまたはモールドされたキューレットの画像である。
図45】シャフトに沿って延びるエコー源性フィーチャーを有する別のキューレットを示す。
図46】シャフトに沿って延びるエコー源性フィーチャーを有する別のキューレットを示す。
図47】シャフトに沿って延びるリブまたはロッドの形態の、細長ボイドを有するキューレットの画像である。
図48】シャフトに沿って延びるリブまたはロッドの形態の、細長ボイドを有するキューレットの画像である。
図49】シャフトに沿って延びるリブまたはロッドの形態の、細長ボイドを有するキューレットの画像である。
図50】シャフトに沿って延びるリブまたはロッドの形態の、細長ボイドを有するキューレットの画像である。
図51】流体で満たされた細長リブまたはロッドを有する、図47~50に類似の図面である。
図52】流体で満たされた細長リブまたはロッドを有する、図47~50に類似の図面である。
図53】鋭利角部を有するリブまたはロッドを有する、図47~52に類似のエコー源性キューレットの図面である。
図54】鋭利角部を有するリブまたはロッドを有する、図47~52に類似のエコー源性キューレットの図面である。
図55】鋭利角部を有するリブまたはロッドを有する、図47~52に類似のエコー源性キューレットの図面である。
図56】鋭利角部を有するリブまたはロッドを有する、図47~52に類似のエコー源性キューレットの図面である。
図57】ポリスチレンなどのエコー源性物質の、オーバーモールドされた遠位先端部を有する、更なるキューレットの画像である。
図58】ポリスチレンなどのエコー源性物質の、オーバーモールドされた遠位先端部を有する、更なるキューレットの画像である。
図59】ポリスチレンなどのエコー源性物質の、オーバーモールドされた遠位先端部を有する、更なるキューレットの画像である。
図60】ポリスチレンなどのエコー源性物質の、オーバーモールドされた遠位先端部を有する、更なるキューレットの画像である。
図61】剛性フォーム遠位先端部を有する別のキューレットの図面である。
図62】剛性フォーム遠位先端部を有する別のキューレットの図面である。
図63】剛性フォーム遠位先端部を有する別のキューレットの図面である。
図64】キューレットの長さに沿って延びるバブルを有するキューレットの図面である。
図65】キューレットの長さに沿って延びるバブルを有するキューレットの図面である。
図66】使用中の、図64及び65のキューレットの図面である。
図67】キューレットに沿った、スパークパターンを有するキューレットの図面である。
図68】キューレットに沿った、スパークパターンを有するキューレットの図面である。
図69】使用中の、図68のキューレットのX線である。
図70】様々なスパークパターンを有するキューレットの図面である。
図71】様々なスパークパターンを有するキューレットの図面である。
図72】様々なスパークパターンを有するキューレットの図面である。
図73】様々なスパークパターンを有するキューレットの図面である。
図74】様々なスパークパターンを有するキューレットの図面である。
図75】様々なスパークパターンを有するキューレットの図面である。
図76】様々なスパークパターンを有するキューレットの図面である。
図77】様々なスパークパターンを有するキューレットの図面である。
図78】らせん状リブを有するキューレットの図面である。
図79】らせん状リブを有するキューレットの図面である。
図80】らせん状リブを有するキューレットの図面である。
図81】らせん状リブを有するキューレットの図面である。
図82】らせん状リブを有するキューレットの図面である。
図83】らせん状リブを有するキューレットの図面である。
図84】らせん状リブを有するキューレットの図面である。
図85】平坦スクエアリブを有するキューレットの図面である。
図86】平坦スクエアリブを有するキューレットの図面である。
図87】平坦スクエアリブを有するキューレットの図面である。
図88】平坦スクエアリブを有するキューレットの図面である。
図89】平坦スクエアリブを有するキューレットの図面である。
図90】平坦スクエアリブを有するキューレットの図面である。
図91】平坦スクエアリブを有するキューレットの図面である。
図92】繰返しが増えたリブを有するキューレットの図面である。
図93】繰返しが増えたリブを有するキューレットの図面である。
図94】繰返しが増えたリブを有するキューレットの図面である。
図95】繰返しが増えたリブを有するキューレットの図面である。
図96】繰返しが増えたリブを有するキューレットの図面である。
図97】繰返しが増えたリブを有するキューレットの図面である。
図98】繰返しが増えたリブを有するキューレットの図面である。
図99】切断線を有するキューレットの図面である。
図100】切断線を有するキューレットの図面である。
図101】切断線を有するキューレットの図面である。
図102】切断線を有するキューレットの図面である。
図103】切断線を有するキューレットの図面である。
図104】切断線を有するキューレットの図面である。
図105】切断線を有するキューレットの図面である。
図106】平坦スクエアらせん状溝を有するキューレットの図面である。
図107】平坦スクエアらせん状溝を有するキューレットの図面である。
図108】平坦スクエアらせん状溝を有するキューレットの図面である。
図109】平坦スクエアらせん状溝を有するキューレットの図面である。
図110】平坦スクエアらせん状溝を有するキューレットの図面である。
図111】平坦スクエアらせん状溝を有するキューレットの図面である。
図112】平坦スクエアらせん状溝を有するキューレットの図面である。
図113】V字型らせん状溝を有するキューレットの図面である。
図114】V字型らせん状溝を有するキューレットの図面である。
図115】V字型らせん状溝を有するキューレットの図面である。
図116】V字型らせん状溝を有するキューレットの図面である。
図117】V字型らせん状溝を有するキューレットの図面である。
図118】V字型らせん状溝を有するキューレットの図面である。
図119】V字型らせん状溝を有するキューレットの図面である。
図120】反対側に向きが変わるらせん状V字型溝を有するキューレットの図面である。
図121】反対側に向きが変わるらせん状V字型溝を有するキューレットの図面である。
図122】反対側に向きが変わるらせん状V字型溝を有するキューレットの図面である。
図123】反対側に向きが変わるらせん状V字型溝を有するキューレットの図面である。
図124】反対側に向きが変わるらせん状V字型溝を有するキューレットの図面である。
図125】反対側に向きが変わるらせん状V字型溝を有するキューレットの図面である。
図126】反対側に向きが変わるらせん状V字型溝を有するキューレットの図面である。
図127】反対側に向きが変わるらせん状V字型溝を有するキューレットの図面である。
図128】丸みのある環状リブを有するキューレットの図面である。
図129】丸みのある環状リブを有するキューレットの図面である。
図130】丸みのある環状リブを有するキューレットの図面である。
図131】丸みのある環状リブを有するキューレットの図面である。
図132】丸みのある環状リブを有するキューレットの図面である。
図133】丸みのある環状リブを有するキューレットの図面である。
図134】丸みのある環状リブを有するキューレットの図面である。
図135】数の多い環状リブを有するキューレットの図面である。
図136】数の多い環状リブを有するキューレットの図面である。
図137】数の多い環状リブを有するキューレットの図面である。
図138】数の多い環状リブを有するキューレットの図面である。
図139】数の多い環状リブを有するキューレットの図面である。
図140】数の多い環状リブを有するキューレットの図面である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
吸引拡張及び掻爬を実施するための方法は、レトラクタを膣内に挿入することと、子宮頸を頸部安定器で安定させることと、を含む。次に、超音波の案内下で、エコー源性吸引キューレットを実装し、挿入する。子宮除去を、超音波の案内下で実施する。次に、エコー源性キューレットを引き出し、頸部安定器及びレトラクタを取り除く。超音波は、操作中に腹部の外、または膣外から実装し、超音波撮像により、子宮が空になることが確認される。
【0025】
図1は、子宮頸及び子宮を両手で検査する工程を示す。
【0026】
図2は、例えば、膣鏡を使用する、膣レトラクタ1の配置を示す。
【0027】
図3は、例えば、支持鉤2を用いる、子宮頸の安定化を示す。
【0028】
図4は、超音波3を腹部に実装することを示す。超音波は、膣に実装することもまた可能である。
【0029】
図5は、超音波の案内下で、エコー源性キューレット5を子宮頸内に挿入することを示す。
【0030】
キューレットのエコー源性を向上させるために、多数のフィーチャーを個別か、または、任意の好適な組み合わせのいずれかで用いてよい。
【0031】
キューレットは、超音波下でエコー密集、またはエコー増強される、空のキャビティ及び/またはバブルを有することができる。流体が充填されたキャビティは、音波に抵抗を付与しないため、超音波下では黒色に見える。超音波下で、ポリスチレンは、深刻な陰影妨害を引き起こすことなく、エコー増強散乱として現れることが発見された。オーバーモールドした構成成分を混合して、典型的にはフレークまたはボールの形態の、剛性で透明な材料にすることができる。シャフトは、例えばポリカーボネートなどの、剛性で透明な材料であってよい。独立気泡フォームは、空のキャビティ同様に、超音波下でエコー密集またはエコー増強として現れるように使用することができる。鋭角部のフィーチャー内にモールドされたもののような表面仕上げを使用して、エコー密集またはエコー増強となる、超音波内での散乱を引き起こすことができる。
【0032】
場合によっては、キューレットは、ポリカーボネート、ポリエチレン、またはポリプロピレンなどのポリマー材料を含むことができる。ポリスチレンを組み込んで、キューレットにエコー源性を付与することができる。
【0033】
場合によっては、例えば、ビーズ形態のポリスチレンを、ポリカーボネート、ポリエチレン、またはポリプロピレンに埋め込む。
【0034】
キャビティまたはバブルを、内容全体が参照により本明細書に組み込まれている、US5,160,674に記載されているような技術を使用して、キューレット内に形成する、またはキューレットに組み込むことができる。
【0035】
図6~10を参照すると、様々なエコー源性キューレット10、11、12が図示されている。キューレット上の黒い領域13は、超音波設備が当該部分を確認することができるようになる、エコー源性コーティングまたはフィーチャーのいずれかを表す。マーキング13は、組織を除去するために、外科医がキューレットの深さ及び向きを確認するのをアシストする。
【0036】
図11~13を参照すると、この場合において、キューレット20は遠位先端部21を有し、先端のプロファイルは、先端部にオーバーモールドされたシャフト22の材料よりもエコー源性が高い材料を有する。先端部21は例えば、シャフト22の材料と対をなす、ポリスチレンまたは独立気泡フォームを含むことができる。シャフトはポリカーボネート製であってよい。
【0037】
図14~17は、シャフト31と、オーバーモールドした構成部品32と、を含むキューレット30を図示する。
【0038】
図18~20は、この場合、シャフトに沿って延びる細長リブ37を含むオーバーモールドした構成部品を有する、別のキューレット35の図である。
【0039】
図21~23は、この場合、好適な材料及び/または仕上げ剤を選択することによりエコー源性を付与される、リップ部42を有する遠位開口部41を含む、別のキューレット40を図示する。
【0040】
図24~27は、シャフト52の主要本体のエコー源性特性とは異なるエコー源性特性を有する、ポリスチレンボール51などの材料で充填されたリップ部を有する、更なるキューレット50を図示する。先端部は、ポリカーボネートなどの好適なシャフト材料でオーバーモールドされていてよい。同様の効果は、独立気泡材料の先端部を使用することで、及び/または、キューレットシャフトの主要本体にボイドを付与することで、達成することができる。
【0041】
図28~31、及び、32~35は、他のエコー源性キューレット先端部60を図示する。
【0042】
図28~31は、キューレットの開口部周辺に集中するバブルでモールドされたキューレットを図示する。あるいは、バブルを有する個別の構成要素を主軸上に取り付ける/溶接する/接着する/オーバーモールドすることができる。
【0043】
図32~35は、キューレットの頭部周辺に集中する、より濃度の高いバブルでモールドされたキューレットを図示する。あるいは、バブルを有する個別の構成要素を主軸上に取り付ける/溶接する/接着する/オーバーモールドすることができる。
【0044】
図36~39を参照すると、この場合、空の球体65などのボイドを、キューレット67のシャフト66にモールドして、エコー源性を向上させることができる。あるいは、ボイドの少なくともいくつかを、流体で充填してよい。図40及び41は、超音波下で、シャフト内に空のボイド(図40)及び満たされたボイド(図41)を有する、使用中のキューレットを示す。
【0045】
図42~44は、キューレット内、またはキューレット上に備えられる、様々なパターン73を有するキューレット70、71を図示する。パターン73は、キューレット内にモールドすることができるか、または、切断、例えばエッチングにより形成することができる。パターンは、鋭角部、例えば反転した角錐、またはX形状を有するものなどの、任意の形状のものであってよい。場合によっては、エコー源性パターンは、いくぶんかストライプまたはモヒカン75などのように、キューレットの遠位先端部まで延びる。
【0046】
キューレット72内の、別のエコー源性パターン78を、図45及び46に示す。キューレット72のシャフトに沿って長手方向に延びる直線形状は、超音波下での回転の伝達をアシストすることで、遠位開口部の向きの表示をアシストする。
【0047】
図47及び48を参照すると、シャフト内に空のキャビティがモールドされた、エコー源性リブもしくはロッドがオーバーモールドされた、及び/または、流体充填直線キャビティ81を有するいずれかの、キューレット80が図示されている。図50は、超音波下でのリブ81の見え方を示す。
【0048】
図51は、流体で充填され得る、直線キャビティ86を有するキューレット85を示す。図52は、超音波下での、流体充填されたキャビティ86の見え方を示す。
【0049】
図53~55は、図47図48、及び図51に示すものに類似するキューレット87を示す。この場合、キャビティまたはリブ88は、鋭利角部を有する断面を有する。鋭利角部は、超音波下での視認性を向上させ得る。
【0050】
図57~60は、シャフト91、及び、ポリスチレンなどの好適なエコー源性物質の遠位構成部品92を含む、オーバーモールド構造の更なるキューレット90を示す。
【0051】
我々は、剛性フォーム遠位構成部品96を含むキューレット95が、優れたエコー源性特性を有することを見出した。かかる1つのキューレット95を、図61~63に示す。
【0052】
図64及び65は、構成部品全体が、部品の長さに沿ってバブルを有する、キューレット100を示す。図66は、使用中の、図64及び65におけるキューレット100を示す。
【0053】
図67及び68は、キューレットの長さに沿ってスパークパターンを有するキューレット105を示す。任意の好適なスパークパターンを使用してよい。
【0054】
図69は、使用中の、図67及び68におけるキューレット105を示す。スパーク仕上げにより、完全に目視可能なキューレットの画像が得られる。
【0055】
図70~77に示すように、スパーク仕上げを、遠位端における、及び/または、キューレットの長さの少なくとも一部に沿った、多数の異なるパターン110、115、120、125に適用することができる。
【0056】
図78~84を参照すると、この場合、キューレットの長さの少なくとも一部に沿ったらせん状のリブ135を有するキューレット130が図示されている。ある場合において、リブ135は、半球形状であり、約1.6mmの直径を有してよい。回転は、繰返しが多い回転であってもよく、または繰返しが少ない回転であってもよい。
【0057】
代替としての図85~91を参照すると、キューレット140は、この場合、スクエア形状などの直線で囲まれたリブ145を有する。鋭角部により、エコー源性が補助される。回転は、繰返しが多い回転であってもよく、または繰返しが少ない回転であってもよい。
【0058】
図92~98は、エコー源性を補助するための鋭角部を有するリブ155を有するキューレット150を示す。リブ155はこの場合、図85~91のキューレットよりも繰返しが多いらせんパターンとなっている。
【0059】
図99~105を参照すると、この場合、キューレット160は、切り込みの入った線または溝165を有する。再び、長いリブの鋭角部は、使用中、回転されると、特に装置の視認性を大きく増加させる。
【0060】
図106~112を参照すると、この場合、キューレット170は、エコー源性を向上させるための鋭角部を作製するための、平坦で直線で囲まれたらせん状溝175を有する。
【0061】
あるいは、図113~119に示すように、キューレット180は、エコー源性を向上させるための鋭角部を作製するための、V字型らせん状溝185を有することができる。
【0062】
キューレットの少なくとも一部に沿って、いくつかの溝及び/またはリブが存在してよい。例えば、図120~127を参照すると、キューレット190の視認性を増加させるためのハッチ効果を付与するために、反対側に向きが変わる2つのらせんV型溝195、196が存在してよい。
【0063】
図128~134を参照すると、キューレット200は、キューレット200の周りで周囲方向に延びる、例えば、キューレット200の遠位端付近の、1つ以上のリブまたは溝205を有することができる。これらのフィーチャーは、キューレット200が子宮頸内に挿入されると、抵抗をもたらす。外科医は、環205が子宮頸管をはっきりとさせることで、抵抗が減少するように感じる。リブ/溝205は、子宮内に進行すると、キューレット200の視認性もまた向上させる。
【0064】
図135~140は、キューレット210の長さに沿って延びる、丸みのあるリブ215を有するキューレット210を示す。リブの繰返しが多くなることで、視認性が向上する。キューレットは、外径が増加したリブを有する、比較的薄い壁部を有することができる。このキューレットは、キューレットがプラスチック材料から形成される場合に形成され得るバブルもまた含むことができる。リブは、キューレットが回転するときに視認性を大きく向上させる。
【0065】
本発明は、本明細書で前述した実施形態に限定されず、詳細には変化する場合がある。

図1
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【手続補正書】
【提出日】2021-09-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャフトを備えるキューレットであって、
前記シャフトが、
第1の開口部を有する遠位端と、
第2の開口部を有する近位端と、
前記遠位端と前記近位端との間で延びる本体と、
前記第1の開口部と前記第2の開口部との間で延びる中空部と、
前記シャフトの外表面に形成されたパターンであって、当該キューレットをエコー源性とするパターンと
を含む、キューレット。
【請求項2】
前記パターンは、少なくとも前記シャフトの前記遠位端にて前記シャフトの前記外表面に形成されている、請求項1に記載のキューレット。
【請求項3】
前記パターンは、前記シャフトの少なくとも一部の周りにらせんで延びている、請求項1または2に記載のキューレット。
【請求項4】
前記らせんは、V字型らせん状溝を含む、請求項3に記載のキューレット。
【請求項5】
前記らせんは、前記シャフトの少なくとも一部に沿う2つ以上のV字型らせん状溝を含む、請求項3に記載のキューレット。
【請求項6】
前記パターンは、前記シャフトの前記外表面のエッチングを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のキューレット。
【請求項7】
前記パターンは、反転した角錐の形状を有する切り込みを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載のキューレット。
【請求項8】
前記パターンは、前記シャフトに形成された複数のボイドをさらに備える、請求項1~7のいずれか一項に記載のキューレット。
【請求項9】
前記複数のボイドのうち少なくとも1つは、エコー源性物質を含む、請求項8に記載のキューレット。
【請求項10】
前記パターンは、当該キューレットの外表面に沿って延びる1つ以上のリブまたはロッドをさらに備える、請求項1~9のいずれか一項に記載のキューレット。
【請求項11】
前記パターンは、前記第1の開口部の少なくとも一部を囲んでいる、請求項1~10のいずれか一項に記載のキューレット。
【請求項12】
前記パターンの第1の部分は、前記シャフトの前記本体にエッチングされ、前記パターンの第2の部分は、前記遠位端にオーバーモールドされた遠位端部分に形成されている、請求項1に記載のキューレット。
【請求項13】
前記シャフトは、ポリスチレン材料を含む、請求項1~12のいずれか一項に記載のキューレット。
【請求項14】
前記第2の開口部は、近位方向に向いており、前記第1の開口部から前記シャフトの前記中空部を通して組織を吸引するための吸引力を受けるように構成されている、請求項1~13のいずれか一項に記載のキューレット。
【請求項15】
前記パターンは、前記遠位端における前記外表面にのみ形成されている、請求項1に記載のキューレット。
【国際調査報告】