(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-12
(54)【発明の名称】アフィニティベースの割当てによって優先的にマッチングされたメンバのために電子シェア振込み用のクリック可能なウェブリンクを有するオンラインシェア票を生成すること
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/22 20120101AFI20220502BHJP
【FI】
G06Q20/22
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022502794
(86)(22)【出願日】2020-03-13
(85)【翻訳文提出日】2021-11-09
(86)【国際出願番号】 US2020022635
(87)【国際公開番号】W WO2020190722
(87)【国際公開日】2020-09-24
(32)【優先日】2019-03-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521425250
【氏名又は名称】サマリタン・ミニストリーズ・インターナショナル
【氏名又は名称原語表記】SAMARITAN MINISTRIES INTERNATIONAL
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ベン-エズラ,セス
(72)【発明者】
【氏名】ランズベリー,ジェイムズ
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055AA51
(57)【要約】
ピアツーピアニーズシェアリング組織においてシェアをニーズに割り当てるためのプロセスおよびシステム。送付側メンバのアフィニティ基準が受取り側メンバのアフィニティ基準に合致または適合する場合、反復プロセスを介してシェアがマッチングされる。システムは、第1の送付側シェアが、選択されたニーズ要求の選択された受取り側アフィニティ基準に適合する第1のアフィニティ基準を有する場合、選択されたニーズ要求に利用可能なシェアを優先的に割り当てる。アフィニティ基準は、開示された中でも特に、物理的近接性、病歴、または決済能力を含み得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピアツーピアニーズシェアリングコミュニティのメンバに関して複数の送付側シェアを複数のニーズ要求に割り当てるためのプロセスであって、
a.前記ピアツーピアニーズシェアリングコミュニティの前記メンバの各々に関連付けられた前記複数の送付側シェアを有するシェア待ち行列を生成するステップと、
b.前記シェア待ち行列内の前記複数の送付側シェアの各々に送付側アフィニティ基準を関連付けるステップと、
c.前記複数のニーズ要求を有するニーズ待ち行列を生成するステップと、
d.前記ニーズ待ち行列内の前記複数のニーズ要求の各々に受取り側アフィニティ基準を関連付けるステップと、
e.第1の送付側シェアの前記送付側アフィニティ基準が、選択されたニーズ要求の前記受取り側アフィニティ基準と合致する場合、前記第1の送付側シェアを前記選択されたニーズ要求に割り当てるステップと
を備えるプロセス。
【請求項2】
a.送付側アフィニティ基準が、前記選択されたニーズ要求の前記受取り側アフィニティ基準と合致する前記複数の送付側シェアの選択を備える適合するシェア待ち行列を生成することと、
b.前記適合するシェア待ち行列内の各送付側シェア間の距離値を計算することであって、前記距離値は、前記第1の送付側シェアに関連付けられた第1の送付側メンバの第1の位置と、前記選択されたニーズ要求に関連付けられた第1の受取り側メンバの第2の位置との間の物理的距離に対応する、距離値を計算することと、
c.前記第1の送付側シェアを前記選択されたニーズ要求に割り当てる前記ステップは更に、
i.最短距離値を有する第1の送付側シェアを選択すること
に依存することと
を更に備える、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
前記第1の送付側シェアを前記選択されたニーズ要求に割り当てる前記ステップは、
a.前記受取り側アフィニティ基準に適合する複数の送付側アフィニティ基準を記載する表にアクセスすること
を更に備える、請求項1に記載のプロセス。
【請求項4】
a.複数の合致した送付側シェアが、前記選択されたニーズ要求の前記受取り側アフィニティ基準と合致するそれぞれの送付側アフィニティ基準を有する場合、前記複数の合致した送付側シェアと前記選択されたニーズ要求との間で二次アフィニティ基準を比較する第2の比較に進むこと
を更に備える、請求項1に記載のプロセス。
【請求項5】
a.小切手を用いるメンバのために紙のシェア票を印刷するステップと、
b.郵便によって前記小切手を用いるメンバに紙のシェア票を配達するステップと
を更に備える、請求項1に記載のプロセス。
【請求項6】
a.複数の合致した送付側シェアが、前記選択されたニーズ要求の前記受取り側アフィニティ基準と合致するそれぞれの送付側アフィニティ基準を有する場合、前記複数の合致した送付側シェアから、最も高いシェア額を有する第1の送付側シェアを割り当てること
を更に備える、請求項1に記載のプロセス。
【請求項7】
前記受取り側アフィニティ基準は、前記選択されたニーズ要求の医療説明に基づく、請求項1に記載のプロセス。
【請求項8】
前記複数の送付側シェアの各々に関連付けられた前記送付側アフィニティ基準は、前記ピアツーピアニーズシェアリングコミュニティの各メンバの病歴に基づく、請求項7に記載のプロセス。
【請求項9】
前記複数の送付側シェアの各々に関連付けられた前記送付側アフィニティ基準は、前記ピアツーピアニーズシェアリングコミュニティの各メンバの近親者である家族の病歴に基づく、請求項7に記載のプロセス。
【請求項10】
ピアツーピアニーズシェアリング組織においてシェアをニーズに割り当てるためのプロセスであって、
a.各々がシェア額、送付側メンバ識別、および送付側アフィニティ基準を有する複数のシェアを備えるシェア分析待ち行列を生成することと、
b.各々がニーズ額、受取り側メンバ識別、および受取り側アフィニティ基準を有する複数のニーズ要求を備えるニーズ分析待ち行列を生成することと、
c.第1の送付側シェアが、選択されたニーズ要求の選択された受取り側アフィニティ基準に適合する第1のアフィニティ基準を有する場合、前記シェア分析待ち行列からの前記第1の送付側シェアを、前記ニーズ分析待ち行列からの前記選択されたニーズ要求に割り当てることと
を備えるプロセス。
【請求項11】
a.前記選択されたニーズ要求および選択されたシェア額に関連付けられた選択された受取り側メンバの識別で符号化された第1のクリック可能なウェブリンクを生成するステップであって、前記第1のクリック可能なウェブリンクは、前記第1の送付側シェアに関連付けられた第1の分担メンバをオンライン決済ポータルに導くように構成されるというステップ
を更に備える、請求項10に記載のプロセス。
【請求項12】
a.オンラインアカウントポータルを介して、クリック可能なウェブリンクを前記第1の分担メンバに表示するステップ
を更に備える、請求項11に記載のプロセス。
【請求項13】
a.前記オンラインアカウントポータルを介して、複数のアフィニティ基準を選択側メンバに表示するステップと、
b.前記オンラインアカウントポータルを介して、前記選択側メンバによってランク付けされた前記複数のアフィニティ基準の優先度ランクを関連付けるステップと
を更に備える、請求項12に記載のプロセス。
【請求項14】
a.グループ所属に基づいて第1の送付側アフィニティ基準を第1の受取り側アフィニティ基準と関連付けるアフィニティ基準適合性データベースにアクセスするステップと、
b.前記アフィニティ基準適合性データの検索に基づいて適合アフィニティ基準を決定するステップと
を更に備える、請求項10に記載のプロセス。
【請求項15】
a.第三者スポンサーシップに基づいて適合するアフィニティ基準を決定するステップ
を更に備える、請求項10に記載のプロセス。
【請求項16】
前記送付側アフィニティ基準は、支払金送付能力を示し、前記受取り側アフィニティ基準は、支払金受取り能力を示す、請求項10に記載のプロセス。
【請求項17】
前記受取り側アフィニティ基準は、前記選択されたニーズ要求に関連付けられた医療サービスの原因となる医療上の理由に関連する、請求項10に記載のプロセス。
【請求項18】
a.前記複数のシェアの各々に関連付けられた送付側メンバの病歴に基づいて、前記複数のシェアの各々に関する前記送付側アフィニティ基準を割り当てるステップ
を更に備える、請求項17に記載のプロセス。
【請求項19】
a.前記複数のシェアの各々に関連付けられた送付側メンバの医療嗜好リストに基づいて、前記複数のシェアの各々に関する前記送付側アフィニティ基準を割り当てるステップ
を更に備える、請求項17に記載のプロセス。
【請求項20】
a.前記選択されたニーズ要求に関連付けられた前記医療サービスの原因となる前記医療上の理由に基づいて、選択された受取り側メンバに関連付けられた前記送付側アフィニティ基準を更新するステップ
を更に備える、請求項19に記載のプロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、参照によってその全体が本願に組み込まれる、2019年3月15日に出願された米国仮特許出願第62819201号の利益を主張するものである。
【0002】
本開示は、電子サービス能力を有する優先的にマッチングされたメンバのために電子シェア振込み用のクリック可能なウェブリンクを有するオンラインシェア票を生成することに関し、それによって、ピアツーピア医療ニーズシェアリング組織内のより多数のメンバが電子シェア振込みに関与することを可能にするものである。
【背景技術】
【0003】
医療シェアリングは、医療保険商品の代替手段である。医療シェアリングは、メンバが他のメンバの医療ニーズの一部を分担することを約束する、共済組合の一種である。組織は、資金の入金および出金における能動的役割、またはピアツーピア直接シェアリングモデルに関与するためのシェア情報をメンバに提供することによるより受動的役割を果たし得る。
【0004】
医療シェアリングモデルにおいて、一般に、メンバは、一般的に月額である定期シェアを支払う。メンバが条件を満たす医療費を入用とする場合、メンバは、その費用をニーズとして提示してよい。医療シェアリング組織は、そのニーズを満たすために1または複数の他のメンバを割り当てる。ニーズは、ピアツーピア直接シェアリングモデルにおいて他のメンバによって直接満たされてよく、または、シェアを一括管理して入用のメンバに分配する医療シェアリング組織にメンバがシェアを送付することで間接的に支払われ得る。
【発明の概要】
【0005】
電子シェアリングは、郵便を介したシェアリングに加えて、メンバが既に使用し得る決済プラットフォームを介してシェアを送付し受け取る機会をメンバに提供する。電子的なシェアリングは、送付側メンバおよび受取り側メンバの双方が同じ決済プラットフォームを使用する場合に可能である。
【0006】
定期的なシェアの割当てにおいて、合致または適合するシェア振込み方法を有するメンバを優先的に結び付けるプロセスが発見された。一部のメンバは、技術的知識が高く、通信および金銭管理のためにコンピュータ、携帯電話、タブレット、および他のネットワーク接続型電子デバイスを用いる。他のメンバは、技術的知識が低く、または単に郵便および小切手を好む。デジタルネットワークベースのソリューションを介してシェアを受け取るように設定されたメンバへのクリック可能なウェブリンクを有するグラフィカルオンラインシェア票を、同様の能力を有する他のメンバに優先的に表示することにより、メンバシップ全体が快適で効率の良いシェアリング体験を得る。
【0007】
また、シェアを電子的に支払うことが可能なメンバが、シェアを電子的に受け取ることを望むメンバとマッチングされた場合、メンバがシェアを受け取るまでの時間が短縮され得ることも認められた。郵便は電子メールよりも時間がかかり、郵便による小切手の送付は、オンライン振込みサービスを用いた資金の送付よりも時間がかかる。ニーズを有するメンバがオンライン振込みを迅速に受け取るために、ニーズを有するメンバは、オンライン振込みを受け取るように設定され、シェアを送付するメンバは、オンライン振込みを送付するように設定される。受取り側メンバがオンライン振込みを受け取るように設定されていない場合、オンライン振込みによってシェアを送付しようとするメンバは、迅速なオンライン振込みの利益を得ることができない。同様に、ニーズを有するメンバがオンライン振込みを受け取るように設定されているが、シェア送付側メンバがオンライン振込みのために設定されていない場合、シェアは郵便で振り込まれなくてはならない。
【0008】
メンバは、グラフィカルユーザインタフェースを有するメンバポータルによって自身の決済リンクを追加および編集してよい。メンバは、自身の好みの電子サービス決済方法を選択し、1または複数の電子サービス用の個人的な決済リンクを入力する。メンバがニーズを有する場合、分担メンバは、電子メールまたはメンバポータルを介してシェア票を受け取る。シェア票は、郵便ではなく電子的にシェアを送付するためのクリック可能なウェブリンクを有する。
【0009】
最も大きい合計ニーズ金額を有するグループを優先的にマッチングすることにより、最大数のメンバが、クリック可能なウェブリンクを有するシェア票を受け取り、シェアの電子決済を開始することが確実になることが発見された。ニーズは、グループの合計金額によって分類される。最も高い合計金額を有するシェアリング嗜好グループが選択される。最も高い合計金額を有するニーズグループ内の最大ニーズが割当てのために選択される。最大シェア、または最も密接に合致するシェアサイズが、選択されたニーズとマッチングされ得る。このようにして、より多い数の分担メンバが、オンラインシェア票を受け取り、電子サービスを介してシェアを送付する。
【0010】
また、電子シェア振込みサービスを介して分担するメンバの数を最大化することにより、メンバによるニーズの提示から全員分のシェアの受取りまでの全体時間が最小限になることも認められた。郵便によって小切手を送付する時間は、シェア票から小切手にシェア額を手動で書き写し、メンバの氏名および住所を小切手および封筒に手動で書き写し、封筒に適切な郵送料を貼り付け、シェアを郵便ポストに預け、郵便サービスが受取り側メンバにシェアを配達するまで待ち、メンバが自身の郵便受けからシェアを取り出すまで待つという、本質的に時間がかかるものである。その後、受取り側メンバは、郵便を開封し、シェア給付チェックリストに手動で記入し、自身の銀行に小切手を預け入れる必要がある。これは、メンバが、数十または数百のシェアを必要とする大きなニーズを有する場合、特に負担となり得る。電子シェア振込みシステムは、ほぼ即時的であり得る。メンバが適当なウェブリンクをクリックすると即、受取り側ユーザはシェアを受け取り得る。
【0011】
本開示の他の利点は、オンライン振込みサービスにシェア額パラメータを送信するウェブリンクの生成である。メンバがピアツーピアモデルでシェアを直接送付する場合、メンバは一般に、個人の小切手を手書きし、またはオンライン請求書決済または他の小切手印刷インタフェースにシェア金額を手動で入力する。オンラインシェア票にウェブリンクを表示することにより、正確なシェア金額がオンライン振込みサービスに自動的に振り込まれることが可能であると発見された。クリック可能なウェブリンクを介してシェア額パラメータを送信することによって、メンバが紙のシェア票から小切手に数字を書き写すことと比べて、ユーザエラーの頻度が減少し得る。
【0012】
本開示の他の利点は、送付側メンバが受取り側メンバの氏名および住所を手動で正しく書き写す必要がない点である。メンバがピアツーピアモデルでシェアを直接送付する場合、メンバは一般に、受取り側メンバの氏名および住所を封筒に手書きする。メンバの電子シェアリングシステムプロフィールへのウェブリンクを表示することにより、受取り側メンバが、電子シェアリングシステムのプロフィールを介して受信アドレスを制御することが可能であると発見された。受取り側メンバは、自身の好適な電子メールアドレスに通知を配信し、自身の好適な銀行口座に電子振込みされた資金を預け入れるように、自身の電子シェアリングシステムプロフィールを設定してよい。受取り側メンバは、受け取ったシェアの全てを遠隔で管理し得る。これにより、入院中のメンバが、病院のベッドから受け取ったシェアを管理することが可能である。同様に、自然災害が発生した状況において、メンバは、自然災害に起因する医療ニーズを有し得る。メンバは、一時的な居住状況に避難し、または身を置かなければならない場合があり、それによってメンバは、物理的な住所における小切手の送付または郵便の受取りが困難であり得る。オンラインシェア票および電子シェア振込みによるシェアの送付を最大化することにより、メンバは、一時的な居住状況にもかかわらず、医療シェアリング組織に参加し続けることが可能である。
【0013】
本開示は、医療シェアリングに焦点を当てるが、同じ原理が、他の家計費、たとえば障害、法的責任保障、および財産保障などによる収入保障のシェアリングにも適用され得る。
【0014】
他の実施形態は、様々な実施形態が単に例示として示され説明される以下の詳細な説明から当業者に容易に明らかになることが理解される。了解されるように、この概念は、他の実施形態および異なる実施形態も可能であり、それらのいくつかの細部は、他の様々な点における修正が可能であり、それらは全て、本発明として特許請求の範囲に記載されたものの主旨および範囲から逸脱しないものとする。したがって、図面および詳細な説明は本質的に、限定的ではなく例示的なものとみなされるべきである。
【0015】
添付図面において、限定ではなく例示として態様が示される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】ピアツーピアニーズシェアリングの概略図を示す。
【
図2】電子シェア振込みのために設定されたメンバと設定されていないメンバとの様々なマッチングを示す。
【
図3】メンバのシェア嗜好サービス優先度を格納することの概略図を示す。
【
図4】電子シェア振込みのために設定されたメンバと、電子シェア振込みを受け取るように設定された受取り側メンバとを優先的にマッチングする割当てエンジンに関するフローチャートを示す。
【
図5】送付側メンバが電子振込みサービスを介してシェアを送付することを可能にするクリック可能なウェブリンクを有するオンラインシェア票のためのグラフィカルユーザインタフェースを示す。
【
図6】
図5のオンラインシェア票に関する追加の情報表示および確認を示す。
【
図7】
図5のオンラインシェア票に関する追加の情報表示および確認を示す。
【
図8】メンバ嗜好ランクに従って複数の電子サービスプロバイダをランク付けすることの概略図を示す。
【
図9】メンバが複数の電子サービス間でシェアリング嗜好を選択することを可能にするグラフィカルユーザインタフェースを示す。
【
図10】電子シェアと電子ニーズとを優先的にマッチングし、その後、標準シェアと標準ニーズとをマッチングする割当てエンジンに関するフローチャートを示す。
【
図11】シェア分析待ち行列内のシェアを、ニーズ分析待ち行列から選択されたニーズに割り当てる割当てエンジンに関するフローチャートを示す。
【
図12】マッチングセットを行う割当てエンジンに関するフローチャートを示す。
【
図13】他の適合するシェア嗜好グループを評価する前に、ニーズに合致するシェア嗜好グループからのシェアを優先的に割り当てる割当てエンジンに関するフローチャートを示す。
【
図14】電子シェア振込みのために設定されたメンバと、電子シェア振込みを受け取るように設定された受取り側メンバとを優先的にマッチングする割当てエンジンに関するフローチャートを示す。
【
図15】選択されたニーズ嗜好グループに基づいて、適合するシェア嗜好グループとしてのオンラインシェア票カテゴリの適合性を決定する割当てエンジンに関するフローチャートを示す。
【
図16】一定期間にわたる条件を満たすメンバニーズのサンプルデータセットを示す。
【
図17】メンバシップに関連付けられたシェアリングカテゴリのサンプルデータセットを示す。
【
図18】メンバシップに関連付けられたニーズカテゴリのサンプルデータセットを示す。
【
図19】メンバシップからの様々なシェアをニーズとマッチングさせた割当てのサンプルデータセットを示す。
【
図20】ピアツーピアニーズシェアリングコミュニティの各メンバに関するシェア票を生成するためのプロセスのフローチャートを示す。
【
図21】ピアツーピアニーズシェアリング組織においてシェアをニーズに割り当てるためのプロセスに関するフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
割当ては、メンバシップシェアをメンバニーズとマッチングするプロセスである。目的は、各シェアをニーズに割り当てることである。割当てプロセスは、前の期間に提示された全てのニーズにおいて定期的に実行する。期間は一般に、一か月であるが、メンバの数、ニーズの定期性、ニーズの大きさ、および迅速な償還に対するメンバ需要に依存して、毎年、四半期ごと、毎週、毎日、または毎時間であってもよい。ニーズを満たすために利用可能なシェアの数および額は、メンバの数、各メンバのシェアの金額、運営費としてのシェアの一部の組織留保、およびメンバクレジットによる影響を受け得る。割当てエンジンは、シェアおよびニーズの均衡を保ち、各シェアをニーズとマッチングするために用いられるコンピュータベースのアルゴリズムである。
【0018】
図1において、仮想医療シェアリング組織が概略的に示される。医療シェアリング組織は、メンバ101、メンバ102、メンバ103、メンバ104、およびメンバ105を備える。各メンバは、各期間にシェアを送付する。メンバ101は、医療ニーズ121を有し、メンバ102は、医療ニーズ122を有していた。メンバ101およびメンバ102は、自身のニーズを医療シェアリング組織に提示する。医療シェアリング組織は、そのニーズが、組織のガイドラインの下でシェアリングの条件を満たすかを決定する。シェアは次のように割り当てられる。メンバ101はシェア111をメンバ102へ送付し、メンバ102はシェア112をメンバ101へ送付し、メンバ103はシェア113をメンバ101へ送付し、メンバ104はシェア114をメンバ102へ送付し、メンバ105はシェア115をメンバ101へ送付する。各メンバは、ニーズを有した他のメンバへシェアを送信する。これにより、メンバ101およびメンバ102は、自身のメンバ仲間から受け取る資金を用いて医療費を支払うことができる。各メンバが、医療ニーズ121、122の一部を請け負う。
【0019】
図2に示すように、メンバは、様々な方法で他のメンバとシェアをやり取りしてよい。ニーズを有するメンバは、ボックス201内に示される。シェアを送付するために割り当てられたメンバは、ボックス202内に示される。メンバ211は、医療ニーズ212を有する。メンバ211は、アイコン213で示すように、オンライン振込みサービスを介してシェアを受け取るように設定される。オンライン振込みサービスは、ピアツーピア決済アプリケーション、およびペイパル(登録商標)、スクエア(登録商標)のCashApp(登録商標)、ペイパル(登録商標)のVEMMO(登録商標)、GooglePay(登録商標)ペイ、アップル(登録商標)PayCash(登録商標)などのウェブポータルを含む。銀行は、たとえばZelle(登録商標)などのウェブポータルまたはアプリを用いてオンライン振込みサービスを提供してよい。メンバ215もまた、アイコン216で示すように、オンライン振込みサービスのために設定される。メンバ215のシェアは、割当てエンジンによって、メンバ211の医療ニーズ212に割り当てられる。メンバ215は、メンバがシェアを電子的に送付することを可能にするオンラインシェア票を受け取る。メンバ215は、メンバ211とメンバ215との間のコンピュータネットワーク接続218を介したオンライン振込みサービスによってシェア219を送付する。メンバ211は、コンピュータネットワーク接続218を介したオンライン振込みサービスによってシェア219を受け取る。
【0020】
ニーズを有するメンバが、オンラインシェア振込みを受け取るように設定されていない場合、オンラインシェア振込みのために設定されたメンバは、不便を感じ得る。メンバ221は、医療ニーズ222を有する。メンバ221は、オンライン振込みサービスを介してシェアを受け取るように設定されていない。それどころかメンバ221は、アイコン223で示すように、郵便によってシェアを受け取ることしかできない。メンバ225は、アイコン226で示すように、オンライン振込みサービスのために設定されている。メンバ225のシェアは、割当てエンジンによって、メンバ221の医療ニーズ222に割り当てられる。メンバ225は、オンラインシェア票を受け取り得るが、そこには、電子サービスへのクリック可能なウェブリンクがない。メンバ225は、小切手を書き、シェア票から小切手にシェア額を手で書き写し、メンバ221の氏名および住所を小切手および封筒に書き写し、適切な郵送料を封筒に貼り付け、小切手を郵送することによって、シェア228を送付する。数日後、メンバ221は、郵便サービスによってシェア228を受け取る。メンバ225が、コンピュータネットワーク接続229を介したオンライン振込みサービスのために設定されていても、メンバ221は、オンラインシェアは振込みを受け取ることができない。したがって、郵便によるデフォルトの振込み方法がメンバ225に求められる。
【0021】
同様に、ニーズを有するメンバがオンラインシェア振込みを受け取るように設定されているが、シェアを送付するために割り当てられたメンバがオンラインシェア振込みのために設定されていない場合、受取り側メンバは、不便を感じ得る。メンバ231は、医療ニーズ232を有する。メンバ231は、アイコン233で示すように、オンライン振込みサービスを介してシェアを受け取るように設定されている。メンバ235は、アイコン236で示すように、オンライン振込みサービスのために設定されていない。メンバ235のシェアは、割当てエンジンによって、メンバ231の医療ニーズ222に割り当てられる。メンバ235は、小切手を書き、郵送することによって、シェア238を送付する。メンバ231は、郵便サービスを介してシェア238を受け取る。シェア送付側メンバ235がオンラインシェア振込みサービスを介して送付するように設定されていれば、メンバ231は、より迅速にシェア238を受け取っていた。メンバ231が、コンピュータネットワーク接続239を介したオンライン振込みサービスを受け取るように設定されていても、メンバ235は、オンラインシェア振込みを送付することができない。したがって、郵便によるデフォルトの振込み方法がメンバ235に求められる。
【0022】
ニーズを有するメンバがオンラインシェア振込みを受け取るように設定されておらず、シェアを送付するために割り当てられたメンバもまたオンラインシェア振込みのために設定されていない場合、両者とも不便を感じない。メンバ241は、医療ニーズ242を有する。メンバ241は、アイコン243で示すように、オンライン振込みサービスを介してシェアを受け取るように設定されていない。メンバ245もまた、アイコン246で示すように、オンライン振込みサービスのために設定されていない。メンバ245のシェアは、割当てエンジンによって、メンバ241の医療ニーズ242に割り当てられる。メンバ245は、紙のシェア票を受け取る。メンバ245は、小切手を書き、郵送することによって、シェア248を送付する。メンバ241は、コンピュータネットワーク249ではなく郵便サービスによってシェア248を受け取る。
【0023】
メンバは、シェアを送付するため、およびシェアを受け取るために、1または複数の好みのオンライン振込みサービスを選択してよい。
図3に示すように、メンバ301またはメンバサービス担当者302は、データベース306に格納されたシェア嗜好サービス優先度305を選択してよい。シェア嗜好サービス優先度305に関するカテゴリ順序は、選択された電子振込みサービス(「電子サービス」)、次にオンラインシェア票、次に小切手であってよい。1つの実施形態において、選択された電子サービスは、単一のサービスプロバイダである。他の実施形態において、選択された電子サービスは、多数のサービスプロバイダ選択肢を有する。
【0024】
合致または適合するニーズシェアリング振込みサービス嗜好を有するメンバ間でのシェアリング効率を高めるために、割当てエンジンは、類似した電子振込みサービスへの嗜好を表明したメンバを互いに優先的にマッチングする。首尾よくマッチングするメンバの割合を増やすために、割当てエンジンは、
図4に示すように、最も大きい合計ニーズ金額を有する電子振込みサービスと、電子振込みサービスに合致するシェアとのマッチングを優先する。
【0025】
1つの実施形態において、ステップ401に示すように、第1のステップは、シェアをロードすることである。全てのシェアが、分析エンジンにおけるシェア分析待ち行列にロードされる。シェアがロードされると、シェアに減額が適用される。減額は、利用可能なシェアの合計金額がニーズの合計金額を超過すると、発生する。その結果、運営経費としてシェアリング組織に送付されるシェアを除いて、シェアは、所定の割合だけ低減される。このステップにおいて、クレジットもシェアに適用される。クレジットは、たとえば他のメンバをシェアリング組織に紹介するなどの特定のメンバ挙動に報酬を与えるためにシェアに適用され得る。減額およびクレジットの両方によって、メンバが自身のシェアとして送付する金額は低減される。クレジットは、特定のメンバのシェアの金額を低減するが、減額は、大多数または全てのシェアに適用される。
【0026】
次のステップは、ステップ402に示すように、ニーズステップである。現在の期間に関する全てのニーズが、ニーズ分析待ち行列にロードされる。この時、分担可能な合計額が算出される。比例配分は、各ニーズを所定の割合だけ減額することであり、ニーズの合計金額がシェアの合計金額を超過する場合に起こり得る。比例配分は、分担可能な合計額に影響を及ぼす。
【0027】
割当てエンジンは、現在の期間に利用可能なシェアの合計金額、現在の期間にロードされたニーズの合計金額、および後続の期間にロードするように設定されたニーズの合計金額を計算し表示する。アナリストは、特定のニーズまたはその一部を後続の期間から現在の期間に引き入れてよい。あるいはアナリストは、特定のニーズまたはその一部を現在の期間から後続の期間に押し出してよい。これにより、アナリストは、現在の期間にロードされたニーズの合計金額を左右する裁量能力を得る。後続の期間までニーズがロードされなかった場合、1または複数の追加のニーズを現在の期間に引き入れることにより、現在の期間に関するニーズの合計金額が増加する。これは、現在の期間に関するシェアの合計金額を十分に利用するために有利であり得る。ニーズを現在の期間に引き入れる他の利点は、後続の期間に必要なシェアの数を低減することにより、後続の期間におけるニーズの合計金額が、その期間に利用可能なシェアの合計金額を超過するのを防ぐことである。押出しリストに追加されたニーズは、現在の期間に分担可能な合計額を低減する。後続の期間にニーズを押し出す利点は、現在の期間におけるニーズの合計金額が、その期間に利用可能なシェアの合計金額を超過する場合、現在の期間におけるニーズが十分に分担されることを可能にする。アナリストは、シェア全体、特定の金額、または所定の割合を押し出してよい。ニーズの合計金額が、規定の最小分担可能額未満である場合、そのニーズは、ニーズ待ち行列から除去される。
【0028】
図4に示す実施形態において、医療シェアリング組織は、ステップ403に示すように、特定のニーズに関する独立したシェアリング構造を用いてよい。この独立したシェアリング構造は、メンバが、特別ニーズに関連するシェアの送付および受取りへの参加を自発的に選ぶことを可能にする。1つの例において、標準ニーズは250,000ドルに限定されており、特別ニーズは、合計金額が250,000ドルを超過するニーズであり、特に、250,000ドルを超過するニーズ額である。メンバが特別ニーズプログラムに参加することを選んだ場合、そのメンバは、特別ニーズプログラムに参加することを選んだ他のメンバと、250,000ドルを超過するニーズの一部を分担する。条件を満たすニーズが存在する場合、特別プログラム例に参加するメンバのみが、この追加のシェアを送付する。特別プログラムシェアが必要とされない場合、参加メンバは、特別プログラム参加残高を増やすための積立に資金を保持する。この残高は、条件を満たす特別ニーズの合計金額が、所与の期間にわたり参加メンバのために蓄えられた累積額未満である場合、数年にわたり増え続け得る。この例において、メンバは、特別ニーズのために定期シェアに追加のシェア分を寄与することをプログラムガイドラインによって決定されたように、年ごとに特定の金額を蓄えることを約束する。シェアリングのための承認を得た任意の特別ニーズは、特別ニーズ待ち行列にロードされる。1つの実施形態において、割当てエンジンは、特別ニーズ参加シェア額を構成するために、特別ニーズプログラムに参加しているメンバの数に関して特別ニーズの額を計算する。特別ニーズ参加シェア額は、調整されたシェア額として各参加メンバのシェアに追加される。
【0029】
ステップ404に示すように、各メンバシップまたはメンバシップグループは、期間ごとに複数回のシェアを送付し、分割シェアにすることを選択してよい。メンバサービス担当者は、複数回のシェアを送付しようとするメンバシップに分割シェアパラメータを関連付けてよい。割当てエンジンは、メンバが送付しようとするシェアの回数に対応する分割シェアパラメータに基づいて、少額シェアの回数を生成する。分割計算器は、分割シェアのコピーを作成し、それに応じてシェア額を調整するので、2回のシェアは、不均等な額であり得るが、合計すると、そのメンバに関する単一のシェアと同じ金額になる。大きなシェアグループの場合、各分割シェアのシェア額が最大シェア額を超過しないように、シェアを自動的に分割させる設定可能な最大シェア金額が存在する。
【0030】
次に、マッチングステップ405において、シェア分析待ち行列内のシェアは、ニーズ分析待ち行列内のニーズに割り当てられる。マッチングステップ405は、ボックス408において拡大される。始点410において、割当てエンジンは、マッチングステップ405を開始する。割当てエンジンは、ステップ411に従って、電子サービスであることが示された全てのニーズを分類する。ニーズは、最大金額から最小金額まで分類される。ただし例外として、集金者のニーズは、待ち行列の順序とは無関係に、待ち行列の最下に追加され得る。あるいは、ニーズは、時系列で、ニーズの深刻度によって、アナリストによって手動で、またはたとえばメンバシップの期間やシェア送付の適時性といった、その機関へのメンバの関与を評価する算出されたメトリックに従って、分類され得る。
【0031】
ステップ412に示すように、割当てエンジンは、特別ニーズの処理を優先してよい。割当てエンジンは、特別ニーズグループ内のシェアで特別ニーズグループ内のニーズを処理する。この例において、特別ニーズプログラムにいるメンバのみが、条件を満たす特別ニーズを分担する。したがって、特別ニーズは、独立したサイクルで処理される。他の例において、割当てエンジンは、特別ニーズメンバと非特別ニーズメンバとを区別しない。この第1ラウンドにおいて、後述する、標準シェアが標準ニーズにマッチングされるのと同じ方法で、特別ニーズプログラムシェアが特別ニーズとマッチングされる。
【0032】
全ての特別電子サービスニーズがマッチングされると、割当ては、ステップ413に従って、標準電子サービスニーズと標準シェアとのマッチングに進む。割当てエンジンは、ニーズ分析待ち行列から最大標準電子サービスニーズを選択する。システムは、まだ満たされていないニーズ額より大きい最小標準電子サービスシェアを探索してよい。残っているニーズ額を完全に満たすシェアがシェア分析待ち行列にない場合、シェア分析待ち行列内で利用可能な最大シェアが選択される。
【0033】
シェアとニーズとの間に予備マッチングが存在すると、割当てエンジンは、マッチング品質制御を行う。システムは、ニーズのメンバシップに属するシェアがニーズに割り当てられることを防ぐ。これにより、メンバシップが自身で分担することが防がれる。分割シェアの場合、システムは、メンバシップまたはグループごとに1回分のシェアのみを選択されたニーズに割り当てるように構成される。これにより、メンバシップが、同じメンバに2回分のシェアを送付するように要求されることが防がれる。
【0034】
予備マッチングおよびエラー制御の通過の後、選択されたシェアが選択されたニーズに割り当てられ、必要な額が、シェア金額の分だけ減少する。その後、このシェアは、シェア分析待ち行列から除去される。
【0035】
追加の電子サービスシェアが存在する場合、ステップ414に示すように、システムは続けて、ステップ415に従って、シェア分析待ち行列からの電子サービスシェアを、同じ電子サービスグループから選択されたニーズに適用する。その後、選択されたシェアは、ステップ416に示すように、選択されたニーズに割り当てられ、必要な額が、シェア金額の分だけ減少する。その後、このシェアは、シェア分析待ち行列から除去される。
【0036】
システムは、シェアの合計額がニーズ額以上になるまで、ステップ413~416で、電子サービスシェアを選択されたニーズにマッチングし続ける。シェアの合計額がニーズ額を超過した場合、ニーズ額とシェアの合計との差額は、過剰分とみなされる。システムは、過剰分より小さい利用可能なシェアがないことを確認するために、シェア分析待ち行列を検索する。そのようなシェアが利用可能である場合、割当てエンジンは、最後に追加されたシェアを取り除き、最後に追加されたシェアを別のニーズに割り当てられるためにシェア分析待ち行列に戻し入れる。
【0037】
選択された電子サービスグループシェアのシェア分析待ち行列が使い果たされると、システムは、次に大きな金額のニーズを有する次の電子サービスグループに進む。割当てエンジンは、選択された電子サービスグループのニーズまたはシェアのいずれかが使い果たされるまで、最大金額から最小金額まで各電子サービスグループを反復的に処理する。
【0038】
電子サービスグループニーズが電子サービスグループシェアとマッチングされると、割当てエンジンは、ステップ417に従って、シェア分析待ち行列内の任意の非標準シェアを、オンラインシェア票を受け取るメンバシップとマッチングする。オンラインシェア票501は、
図5に示し後述するように、特定のメンバシップに関連付けられた電子グラフィカルユーザディスプレイである。割当てエンジンは、ステップ418に従って、残っている任意の電子サービスニーズとオンラインシェア票グループからのシェアとのマッチングに進む。オンラインシェア票を受け取るメンバは、電子サービスのためのクリック可能なウェブリンクを提示されることにより、送金側メンバがその電子サービスへの参加を示していない場合でも、受取り側メンバの好みの電子サービスに参加し得る。
【0039】
ニーズ分析待ち行列からの電子サービスニーズまたはシェア分析待ち行列からのオンラインシェア票シェアのいずれか全てが使い果たされると、システムは、ステップ420に従って、小切手の処理に進む。
【0040】
割当てエンジンは、ステップ430に従って、全てのシェアが割り当てられ、または全てのニーズが満たされるまで、ニーズ分析待ち行列からのニーズおよびシェア分析待ち行列からのシェアを処理し続ける。アナリストは、全てのシェアが割り当てられ、集金者のニーズのみが満たされていない状態まで、たとえば引入れおよび押出しなどの様々な設定を調整してよい。アナリストは、割当てに満足すると、割当てをプロダクションに委託することを選択する。割当てデータは、印刷されたシェア票およびオンラインシェア票の両方であるシェア票を生成するために、プロダクションシステムにプッシュされる。システムは、ステップ406に示すように、残り全てのシェアの確定に進む。システムは、ステップ407に示すように、クレジット、シェア、ニーズ、オフィスシェアとして指定されたシェアを記録し保存することによって、割当てを確定する。様々なシナリオ実行詳細が記録される。通常のシェアリングガイドラインの範囲外であり得る特別ニーズが対処され得る。また、割当てシナリオの統計を示すレポートが出され得る。
【0041】
図5に示すように、オンラインシェア票501は、メンバの割り当てられたシェアに関するシェア情報を示す。オンラインシェア票501は、受取り側メンバの氏名505、受取り側メンバのメールアドレス506、およびニーズの概要507を示してよい。オンラインシェア票501は、シェア概要510を表示する。シェア概要510は、標準シェア金額511、特別シェア金額512、および合計シェア金額513を含む。オンラインシェア票は、送付側メンバが、郵便または電子サービスを介してシェアを送付する意図を示すためのクリック可能なウェブリンクも含む。送付側メンバは、小切手郵送選択520または電子サービス選択525のいずれかを選択する。メンバが小切手郵送選択520をクリックすると、テキストフィールドは、送金側のメンバが、小切手番号を転載し、郵便を介してシェアが送付されたことを確認することを可能にする。メンバが電子サービス選択525をクリックすると、事前入力された情報と共に確認部が表示される。
図6に示すように、確認部619は、電子サービス選択625が選択されていることを示す。適当な電子サービスが選択されたことをユーザが確認するために、選択された電子サービス名627が表示される。選択された電子サービスと共に受取り側メンバページ628のURLが表示される。メンバは、郵便の送付確認と同様の形式で、決済送付を確認する責任がある。合計シェア金額は、編集可能な合計シェア金額フィールド630に事前入力される。現在の日付は、編集可能な現在の日付フィールド631に事前入力される。送付側メンバは、後続のウェブリンク640も提示される。後続のウェブリンク640を開くと、選択された電子サービスに関する指示が表示される。メンバが誤った電子サービスを選択していた場合、またはシェアの送付をキャンセルしたい場合、キャンセルボタン641が存在する。後続のウェブリンク640をクリックすると、
図7に示すように、指示ディスプレイ701が開いてよい。指示ディスプレイ701は、シェア送付側メンバに、選択された電子サービスプラットフォームに特有の指示702、およびシェアの電子振込みを確認するためにシェアリング組織メンバポータルに戻る方法を提示する。メンバが指示を理解し同意すると、確認ボタン703が存在する。メンバが指示に同意しない場合、メンバは、まだ振込みをキャンセル704してよい。この実施形態において、確認ボタン703は、受取り側メンバにシェアを送付するために電子サービスポータルにシェア送付側メンバを送信するクリック可能なウェブリンクである。確認ボタン703に関連付けられたURL宛先は、合計シェア金額を事前入力するためにハードコードされ得る。その後、メンバは、リンクされた電子サービスを介してシェア決済を送付する。分担メンバは、自身に割り当てられた入用のメンバに励ましの言葉を送信してもよい。
【0042】
図8に示すように、システムは、メンバまたはメンバサービス担当者がサービスプロバイダパラメータをランク付けすることを可能にするユーザインタフェース嗜好選択ページ801を利用してよい。メンバまたはメンバサービス担当者は、たとえば第1のサービスプロバイダ805、第2のサービスプロバイダ806、および第3のサービスプロバイダ807などの個々の電子シェア振込みサービスに関して、最高802から最低803までの優先度ランクを選択してよい。
【0043】
あるいは、
図9に示すように、メンバは、自身の電子サービス嗜好を選択するためにグラフィカルユーザインタフェース901にアクセスする。グラフィカルユーザインタフェース901は、たとえばメンバの氏名、住所、電子メール、電話番号、および教会所属などのメンバ経歴データ902を表示する。通知部905は、メンバが、電子通信嗜好906か郵便通信嗜好907かを選択することを可能にする。シェアリング嗜好ペイン915は、メンバが第1の電子サービス916、第2の電子サービス917、および郵便918から好みの電子サービスを選択することを可能にする。メンバが電子サービスを選択すると、メンバは、後続の画面で電子サービスアカウントプロフィール情報を入力するように促される。たとえばメンバは、自身のpaypal.meリンクを入力してよい。リンク情報は、メンバが、やはり電子サービスに入会している送付側メンバまたは電子シェア票を受け取ることを選ぶ送付側メンバに分担されるニーズを有する場合、クリック可能なウェブリンクを生成するために用いられる。
【0044】
電子サービスおよび標準のニーズおよびシェアに関する待ち行列プロセスは、
図10に詳しく示される。割当てエンジンは、ステップ1001に従って、各ニーズが電子サービスニーズであるか、および各シェアが電子サービスシェアであるかを決定する。イエスである場合、割当てエンジンは、ステップ1002に従って電子シェアを取得し、ステップ1003に従って電子ニーズを取得することに進む。ステップ1002において、シェア1004およびメンバシップ電子サービス1005が組み合わせられる。この組み合わせにより、ステップ1006に従って、他の全ての非電子サービスシェアが考慮から外される。その結果、電子シェア1007のみが残る。ステップ1003において、ニーズ1008およびニーズ電子サービス1009が組み合わせられる。この組み合わせにより、ステップ1010に従って、他の全ての非電子サービスニーズが考慮から外される。その結果、電子ニーズ1011のみが残る。割当てエンジンは、ステップ1012に従って処理するために電子シェア1007を選択する。割当てエンジンは、ステップ1013に従って処理するために電子ニーズ1011を選択する。割当てエンジンは、ステップ1020に従って、これらの選択された電子シェアおよび選択された電子ニーズにマッチングを行う。標準ニーズまたはシェアを処理するために割当てが開始すると、割当てエンジンは、経路1030に進む。割当てエンジンは、標準ニーズおよび残り全ての電子サービスニーズを含む全てのニーズ1031を取得する。割当てエンジンは、標準シェア、残り全ての電子サービスシェア、およびオンラインシェア票シェアを含む全てのシェア1032も取得する。割当てエンジンは、ステップ1033に従って、処理するための全てのニーズ1031を選択する。割当てエンジンは、ステップ1034に従って、処理するための全てのシェア1032を選択する。割当てエンジンは、ステップ1020に従って、これらの選択された全てのシェアおよび選択された全てのニーズにマッチングを行う。
【0045】
ニーズをマッチングするためのプロセスは、
図11に示される。同じマッチングプロセスが、特別ニーズおよび標準ニーズの両方に用いられ得る。割当ては、適当なニーズおよびシェアに関して適当なパラメータを付与することにより、ニーズを別々のグループとして、特別ニーズを特別シェアと、標準ニーズを標準シェアとマッチングしてよい。マッチングプロセス1101の開始時、ステップ1102で、ニーズは、最大から最小まで金額で分類される。残っている最大ニーズが1103で選択される。1104でシェアがもうない場合、シェア待ち行列1105がアクセスされる。割当てエンジンは、1107で、ニーズ額を満たすまたは超過する単一のシェアをマッチングしようと試みる。1107でニーズ額を満たすまたは超過する単一のシェアをマッチングすることが不可能である場合、割当てエンジンは、1106で、複数のシェアの試験的マッチングを行う。ニーズが、複数のシェア1106またはニーズ額を満たすまたは超過する単一のシェア1107のいずれかで満たされる場合、これらのシェアは、ステップ1108で、選択されたニーズに割り当てられる。システムはニーズ1109の評価を継続する。ニーズがまだある場合、1102~1108のサイクルが継続する。ニーズがもうない場合、システムは、ステップ1110に従って、次のグループに進む。ステップ1104が、指定のグループに関するシェアがもうないという結果を出す場合も、システムは、次のグループに進んでよい。
【0046】
マッチングセット1201に関するプロセスは、
図12にさらに詳しく示される。ステップ1202に従って、シェアは最初に、同じカテゴリ内のシェアまたは同じカテゴリ内のニーズのいずれかがなくなるまで、同じカテゴリのニーズとマッチングされる。カテゴリは、電子サービスであってよく、または他の態様のシェア取引であってよい。たとえば、カテゴリは、現金であってよく、この場合、メンバは、メキシコペソまたはカナダドルで分担することを好む。現金カテゴリを共有するニーズは、同じ現金カテゴリで分担するように設定されたメンバと優先的にマッチングされ得る。また、たとえばビットコイン(登録商標)およびイーサリアム(登録商標)などの電子通貨システムは、決済ネットワークと現金形式とを組み合わせるものである。よって、電子通貨システムは、ニーズおよびシェアの優先的マッチングのためのカテゴリとして含まれ得る。
【0047】
各カテゴリのシェアまたはニーズのいずれかが使い果たされると、割当てエンジンは、ステップ1203に従って、最後の機会のマッチングセットに進んでよい。最後の機会のマッチングセットの間、非標準カテゴリのシェアは、任意の非標準カテゴリのニーズとマッチングされる。このようにして、技術的知識の高いユーザほど、互いにマッチングされる機会を多く有し得る。この最後の機会のマッチングセットは、カテゴリが電子サービスである場合、有利性が高く、カテゴリが現金である場合、有利性が低くなり得る。最終マッチングセットは、ステップ1204に従って、カテゴリを無視し、残り全てのニーズと残り全てのシェアとをマッチングする。
【0048】
図13に示すように、選択されたニーズ嗜好グループは、多数の適合するシェア嗜好グループとマッチングされ得る。割当てエンジンは、同一の電子シェア振込みサービスを第1に優先し、次に、二次アフィニティ基準嗜好または適合するシェア振込みサービスに進むように構成され得る。割当てエンジンは、利用可能なシェアから合致した送付側シェアまたは適合する送付側シェアの全てを含む、適合するシェア待ち行列を生成するように構成され得る。割当てエンジンは最初に、ステップ1301に示すように、選択されたニーズ嗜好グループを受信する。割当てエンジンは、ステップ1302に従って、同一のシェアサービスを共有するニーズを選択する。割当てエンジンは、その後、ステップ1303に従って、選択されたニーズ嗜好グループからのニーズに、同一のシェアサービスからのシェアを割り当てることに進む。同一のシェアサービスにおいて利用可能な追加のシェアがない場合、割当てエンジンは、ステップ1304に従って、合致または適合するシェアサービスの選択に進んでよい。シェアは、ステップ1305に従って、適合するシェアサービスグループから、選択されたニーズ嗜好グループからのニーズに割り当てられる。適合するシェアサービスグループにおいて利用可能な追加のシェアがない場合、ステップ1306に従って、デフォルトシェアサービスグループが選択される。デフォルトシェアサービスグループからのシェアは、ステップ1307に従って、ニーズまたはシェアがなくなるまで、デフォルトシェアサービスからのニーズに割り当てられる。
【0049】
割当てエンジンの他の実施形態が
図14に示される。ステップ1401に従って、シェアリング組織のガイドラインにおいてシェアリングの条件を満たすニーズが、特定の期間にわたり、ニーズ分析待ち行列に受け入れられる。ステップ1402に従って、ニーズ分析待ち行列は、ニーズ嗜好グループによって分類される。割当てエンジンは、ステップ1403に従って、最も高い合計金額のニーズを有するニーズ嗜好グループを選択する。ステップ1404に従って、選択されたニーズ嗜好グループ内で、ニーズは、最高金額から最低金額まで分類される。ステップ1405に従って、選択されたニーズ嗜好グループ内で、最高金額を有するニーズが選択される。
【0050】
選択されたシェア嗜好グループからのニーズに適当なシェアを割り当てるために、ステップ1411に従って、特定の期間に関するシェアもまたシェア分析待ち行列に受け入れられる。シェア分析待ち行列は、ステップ1412に従って、シェア嗜好グループによって分類される。割当てエンジンは、ステップ1413に従って、選択されたニーズ嗜好グループに基づいてシェア嗜好グループを選択する。ステップ1413は、同一の(または合致する)シェア嗜好グループを優先的に選択するために適合するカテゴリを取り入れ、その後、適合する嗜好グループの選択に進んでよい。
【0051】
ステップ1405で選択されたニーズは、その後、ステップ1413で選択されたシェア嗜好グループからのシェアとマッチングされる。ステップ1420に従って、割当てエンジンが残りのシェア額以上のシェアを識別しない限り、選択されたシェア嗜好グループ内の最大シェアが、選択されたニーズに割り当てられる。あるいは、選択されたシェア嗜好グループ内の多数のシェアがニーズに合致または適合する場合、システムは、一次アフィニティ基準を分析したのと同じ方法で二次アフィニティ基準を分析することに進んでよい。選択されたニーズが割り当てられたシェアによって完全に満たされている場合、割当てエンジンは、ステップ1430に進む。選択されたニーズが割り当てられたシェアによって完全に満たされていない場合、割当てエンジンは、ステップ1440に進む。
【0052】
選択されたニーズが割り当てられたシェアによって完全に満たされていない場合、システムは、ステップ1440に従って、シェア嗜好グループ内に追加のシェアがあるかを決定する。選択されたシェア嗜好グループ内に追加のシェアがある場合、割当てエンジンはステップ1420に戻り、ニーズの残額を満たす単一の少額シェアがなければ、選択されたシェア嗜好グループから次に大きなシェアを割り当てる。選択されたシェア嗜好グループ内に追加のシェアがない場合、システムは、ステップ1441に従って、デフォルトシェア嗜好グループを選択する。
【0053】
ステップ1421において、選択されたニーズが割り当てられたシェアによって完全に満たされている場合、割当てエンジンは、ステップ1430に従って、選択されたニーズ嗜好グループ内に追加のニーズがあるかをチェックする。追加のニーズがある場合、割当てエンジンは、ステップ1431に従って、選択されたニーズ嗜好グループ内で次に大きな金額を有する次のニーズを選択する。その後、システムはステップ1420に戻り、新たなニーズと利用可能なシェアとのマッチングを続ける。選択されたニーズ嗜好グループ内に追加のニーズがない場合、割当ては、ステップ1432に従って、次に大きな合計金額を有する後続のニーズ嗜好グループに追加のニーズがあるかをチェックする。後続のニーズ嗜好グループ内に追加のニーズがある場合、システムは、ステップ1403に戻る。後続のグループ内に追加のニーズがない場合、割当てエンジンは、ステップ1450に従って、デフォルトニーズ嗜好グループ内に追加のニーズがあるかをチェックすることに進む。デフォルトニーズ嗜好グループ内にニーズがある場合、システムはステップ1420に戻り、嗜好グループに関係なくシェアを割り当てる。デフォルトニーズ嗜好グループ内に追加のニーズがない場合、システムは、ステップ1460に従って、割当てプロセスを停止する。
【0054】
図15には、適合するシェアサービスを決定するためのプロセスが示される。第1に、割当てエンジンは、ステップ1501に従って、選択されたニーズ嗜好を受信する。システムは、ステップ1502に従って、選択されたニーズ嗜好グループがオンラインサービスであるかを決定する。シェア嗜好グループがオンラインサービスである場合、ステップ1503に従って、オンラインシェア票グループは、適合するシェア嗜好グループである。シェア嗜好グループがオンラインサービスでない場合、ステップ1504に従って、オンラインシェア票グループは、適合するシェア嗜好グループではない。
【0055】
図16は、ニーズ提示のためのデータセット例1601を示す。ニーズは、固有のニーズ識別番号1602を付与される。各ニーズは、提示メンバ1603に関連付けられる。データセット1601は、医療ニーズの説明1604、メンバシップ番号1605、ニーズを有するメンバシップ内の特定のメンバを識別するメンバID1606、および合計ニーズ額1607も含む。
【0056】
図17は、メンバのシェアリング嗜好を格納するためのシェアリング嗜好データセット例1701を示す。データセット1701は、固有識別番号1702およびメンバシップ番号1703を含む。各メンバシップは、1または複数のカテゴリに関連付けられる。
【0057】
図18は、メンバのニーズ嗜好を格納するためのニーズ嗜好データセット例1801を示す。データセット1801は、固有識別番号1802およびメンバシップ番号1803を含む。各メンバシップは、1または複数のニーズカテゴリに関連付けられる。
【0058】
割当てエンジンの全行程から得られた割当てデータセット例1901が
図19に示される。固有識別子が列1902に示される。シナリオ番号1903は、期間中に割当てエンジンが作動する度に記録される。これにより、アナリストは、設定を調整し、様々な設定の結果を追跡することが可能である。固有のニーズ番号1904は、メンバシップ番号1905と共に割当てデータセット1901に含まれる。固有のニーズ番号1904とマッチングされたシェア額1906が示される。この情報は、各メンバに関するそれぞれのシェア票を入力するために用いられる。
【0059】
同じカテゴリを有する受取り側メンバと結び付けられる分担メンバの数を増やすために、割当てエンジンは、最も高い金額を有するカテゴリを優先的にマッチングする。選択されたニーズを提示したメンバシップに関するオンラインアカウントポータルに分担メンバを導くためにウェブリンクが生成される。シェア番号を転載する際にメンバが誤る機会を低減するために、ウェブリンクは、シェア額を含む。オンラインシェア票は、オンラインアカウントポータルを介して分担メンバに表示される。
【0060】
アフィニティベースの割当ては、1または複数の基準に基づいて、分担メンバと受取り側メンバとを優先的にマッチングするために用いられ得る。基準は、位置、医療ニーズの種類、世帯層、または宗教および他のグループへの所属を含んでよい。
【0061】
1つの例において、医療シェアリング組織は、分担メンバおよび受取り側メンバの位置に基づくアフィニティベースの割当てを用いる。医療シェアリング組織は、物理的近接性に基づいて分担メンバと受取り側メンバとを優先的にマッチングする。物理的位置は、各メンバに関連付けられる。たとえば、位置エントリが、各メンバに関する位置変数として格納される。位置変数に関する位置エントリは、国、州、群、町の名称であってよい。位置変数に関する位置エントリは、(たとえばジップコードなどの)郵便番号、または緯度および経度座標であってもよい。位置変数に関する位置エントリは、たとえばインターネットプロトコル(IP)アドレス、インターネットサービスプロバイダ(ISP)、GPS座標、またはモバイルデバイスやコンピュータ上のアプリによって生成された位置情報のように、動的に生成され得る。物理的位置は、メンバのメンバシップアプリケーションに入力された物理的住所に基づいて静的であってもよい。割当てエンジンは、たとえばジップコードの相違を比較すること、またはメンバの緯度および経度から距離を計算することによって、送付側メンバと受取り側メンバとの間の物理的距離を計算する。割当てエンジンは、シェア待ち行列から、選択されたニーズからの最短距離が算出されたシェアをマッチングする。物理的近接性を有するメンバにシェアを割り当てることによって、分担メンバは、分担プロセスに高い個人的関心を抱き得る。関心の高いメンバは、すぐ近くにいることにより、受取り側メンバへのシェアの送付に伴う励ましの言葉をより迅速に送付し得る。また関心の高いメンバは、共同体意識に駆られて、シェアを迅速に送付することもある。
【0062】
他の例において、医療シェアリング組織は、医療サービスの原因となる医療上の理由(たとえば癌、心臓疾患、肝臓疾患、腎臓疾患、喘息、関節炎、認知症、糖尿病、てんかん、妊娠、骨折など)に基づいて、または医療サービス自体(たとえば化学療法、放射線療法、輸血など)に基づいて、分担メンバと受取り側メンバとを優先的にマッチングする。1または複数の医療説明エントリが、医療説明書変数に関連付けられる。医療診断エントリは、概要、診断、ビリングコード番号、またはたとえば重病、外傷、または末期症状などの医療処置の深刻度に対応し得る。分担メンバは、たとえば分担メンバが個人的に経験した病気、または親しい人を失った病気など、個人的に重大な意味を持つ1または複数の診断エントリを選択してよい。
図8と同様に、分担メンバは、オンラインアカウントポータルを介して、分担メンバにとって重大な意味を持つ医療上の理由をランク付けすることによって、医療嗜好リストを作成してよい。分担メンバは、複数の医療診断、説明、またはカテゴリを提示される。分担メンバは、複数の医療診断エントリの各々に順序付けし、または関心値を割り当てることによって、複数の医療診断、説明、またはカテゴリをランク付けする。他の実施形態において、分担メンバは、メンバが自身のシェアを送付するのに要する時間に基づいて、関与評価を付与される。迅速な関与の評価を有するメンバは、高い金額を伴う深刻なニーズとマッチングされ得る。これにより、頑固で感情的な世代の受取り側メンバが、効率良く金銭支援を受け取ることが可能である。医療シェアリング組織は、優先されるニーズにフラグを付与してよく、割当てエンジンは、シェア待ち行列の中で迅速な関与の評価を有するメンバからのシェアと、優先フラグが示されたニーズとをマッチングするように構成される。あるいは、複数の医療診断エントリは、分担メンバの病歴または分担メンバの近親者である家族の病歴、契約時およびメンバのメンバシップを通して継続的に行われ得るプロセスに基づいて、自動的に分担メンバに割り当てられ得る。分担メンバに個人的に関係する医療診断エントリを割り当てることによって、分担メンバは、分担プロセスに高い個人的関心を抱き得る。関心の高いメンバは、シェアの送付に伴う励ましの言葉によって受取り側メンバを適切に慰めることができ得る。また関心の高いメンバは、共有経験による同情に駆られて、迅速にシェアを送付することもある。
【0063】
アフィニティベースの割当ての他の例において、医療シェアリング組織は、分担メンバおよび入用メンバの世帯層に基づいて、分担メンバと受取り側メンバとを優先的にマッチングする。たとえば、分担メンバは、幼い子供がいる世帯の一員であってよい。医療シェアリング組織は、幼い子供がいる世帯の分担メンバを、やはり幼い子供がいる世帯の受取り側メンバと優先的にマッチングしてよい。分担メンバは、幼い子供を持つ家族と関わる知識を有しており、医療費のためのシェアと共に塗り絵や愛読書を送付し得る。あるいは、医療シェアリング組織は、退職世帯の分担メンバを、退職世帯の受取り側メンバと優先的にマッチングしてよい。その場合、分担メンバは、加齢に伴う医療費に同情を示す言葉を書き入れ得る。他の例において、医療シェアリング組織は、大学生である分担メンバと、大学生である受取り側メンバとを優先的にマッチングしてよい。これらの例は全て、分担メンバと受取り側メンバとを相関的に結び付けるために役立つ。人口学的嗜好は、年齢、配偶者の有無、子供の数、および職業を含んでよい。相関的に結び付けられたメンバは、分担プロセスに貢献し、迅速に分担し、医療シェアリング組織の任務に専心し得る。
【0064】
アフィニティベースの割当ての他の例において、医療シェアリング組織は、分担メンバおよび入用メンバの宗教または他のグループへの所属に基づいて、分担メンバと受取り側メンバとを優先的にマッチングする。この例において、メンバは、メンバポータルを介して、または顧客サービス担当者との話し合いによって、宗教または他のグループへの所属を選択する。宗教または他のグループへの所属は、グループエントリをグループ変数として格納することによって、各メンバに関連付けられる。グループ変数に関するグループエントリは、宗教、宗派、教会、社交クラブ、同窓生ネットワーク、専門職団体、雇用者、有志組織であってよい。分担メンバは、個人的に重要な意味を持つ1または複数のグループエントリを選択してよい。
図8と同様に、分担メンバは、オンラインアカウントポータルにおいて1または複数のグループエントリをランク付けしてよい。分担メンバは、医療シェアリング組織によって生成され得る複数のグループエントリを提示され、またはユーザが手動で入力する。分担メンバは、複数のグループエントリの各々に順位付けし、または関心値を割り当てることによって、複数のグループエントリをランク付けする。あるいは、複数のグループエントリは、第三者の寄与に基づいて自動的に分担メンバに割り当てられ得る。たとえば、多数のメンバと契約する雇用者は、被雇用者がまず互いに分担することを要求してよい。割当てエンジンは、シェアに対応するグループエントリと選択されたニーズのグループエントリとをマッチングする際、シェア待ち行列からのシェアとニーズ待ち行列からのニーズとをマッチングするように構成され得る。割当てエンジンは、多数の子グループを含む親グループを認識するようにも構成され得る。たとえば、全国的な組織は、多数の分会を含んでよい。分会を選択することによって、割当てエンジンは、分会からのシェアと分会からのニーズとを最初にマッチングする。割当てエンジンは、親グループの下の任意の分会からのシェアと、親グループの分会から選択されたニーズとのマッチングに進む。分担メンバに個人的に関係するグループエントリを割り当てることによって、分担メンバは、分担プロセスへの個人的な関心が高くなり得る。関心の高いメンバは、シェアの送付に伴う励ましの言葉によって、受取り側メンバを慰めることが可能であり得る。関心の高いメンバは、共有経験による同情に駆られて、迅速にシェアを送付することもある。
【0065】
アフィニティベースの割当ての1つの実施形態において、第1のステップは、シェアをロードすることである。全てのシェアが、分析エンジンにおけるシェア分析待ち行列にロードされる。全てのニーズが、ニーズ分析待ち行列にロードされる。割当てエンジンは、その後、ニーズ分析待ち行列内のニーズと、シェア分析待ち行列からのシェアとをマッチングする。割当てエンジンは、アフィニティベースであることが示された全てのニーズを分類する。割当てエンジンは、特定のアフィニティ基準を優先するように構成される。優先順位付けは、特定のアフィニティ基準に属する合計ニーズに基づいてよい。優先順位付けは、所望の効率に基づいてよく、最初に電子シェア提示が、次に郵送時間を最小限にするために近接性に基づいて非電子シェアがマッチングされる。優先順位付けは、医療ニーズ説明に基づいてマッチングを優先順位付けすることによって、メンバの関心を高めるように行われ得る。優先順位付けは、スポンサーシップによって決定されてもよく、第三者が、第三者の嗜好に基づいてマッチングの優先順位付けに影響を及ぼすことを可能にする。1つの実施形態において、割当てエンジンは、必須アフィニティ基準と二次アフィニティ基準とに別々に対処する。必須アフィニティ基準は、二次アフィニティ基準よりも優先され得る。たとえば、医療シェアリング組織は、被雇用者メンバの医療費請求書を他の被雇用者と常に分担することに同意してよい。そのような場合、割当てエンジンは、最初に必須アフィニティ基準に対応する雇用者グループエントリを処理する。
【0066】
割当てエンジンは、その後、優先度ランクに基づいて、または二次アフィニティ基準に関連付けられた合計ニーズ額に基づいて、追加の二次アフィニティ基準を反復的に処理することに進む。優先度ランク値をアフィニティ基準の各々に割り当てることによって、割当てエンジンは、優先度アフィニティに基づくニーズ待ち行列からのニーズを有するシェア待ち行列からのシェアの数を最大化してよい。たとえば、医療診断歴は、高い優先度アフィニティ基準であってよい。しかし、癌病歴を有する送付側メンバからのシェアが多数存在するが、マッチングに利用可能な現在の癌の医療費請求書を有する受取り側メンバが少数しかいない場合がある。この場合、割当てエンジンは、ニーズ待ち行列内の全てのニーズが満たされるまで、癌医療診断エントリで指定されたシェアをマッチングする。割当てエンジンは、たとえば世帯層などの低いランクを有するアフィニティ基準に進む。この例において、全てのニーズは、対応する世帯層エントリを有するシェアとマッチングされる。
【0067】
あるいは、割当てエンジンは、二次アフィニティ基準の各々に関連付けられた合計ニーズ額に基づいて反復的に二次アフィニティ基準を処理してよい。この例において、割当てエンジンは、二次アフィニティ基準の各々に関する合計を作成する。割当てエンジンは、最大合計ニーズ額を有するニーズ待ち行列内のニーズに基づいて、第1の選択された二次アフィニティ基準を選択する。割当てエンジンは、選択された二次アフィニティ基準に対応するシェア待ち行列からのシェアのマッチングに進む。割当てエンジンが、第1の選択された二次アフィニティ基準に対応するニーズ待ち行列からのニーズの全てを満たすと、割当てエンジンは、第2の選択された二次アフィニティ基準に対応するニーズ待ち行列内のニーズに進む。第2の選択された二次アフィニティ基準は、2番目に大きい合計ニーズ額を有する。割当てエンジンは、シェア待ち行列からのシェアとニーズ待ち行列からのニーズとのマッチングに進み、受取り側メンバにアフィニティが合致した送付側メンバの数を最大化する。
【0068】
1つの実施形態において、割当てエンジンは最初に、シェアを電子的に送付することを選んだ送付側メンバからのシェアと、シェアを電子的に受け取ることを選んだ受取り側メンバからのニーズとをマッチングする。これらの電子的に振り込まれるシェアの場合、割当てエンジンは、医療ニーズの種類に基づいてアフィニティベースの割当てを行う。割当てエンジンは、シェア待ち行列からのシェアと、シェアを電子的に受け取ることを選ばなかった受取り側メンバからのニーズとのマッチングに進み、または、シェアを電子的に送付することを選んだメンバからのシェアが残っていない場合もある。これらの非電子的に振り込まれるシェアの場合、割当てエンジンは、地理的近接性に基づいてアフィニティベースの割当てを行う。
【0069】
オンラインシェア票は、シェアをニーズとマッチングするために用いられる基準を表示してよい。たとえば、オンラインシェア票は、「今月、あなたはXYZグループメンバ仲間と分担しています」または「あなたのシェアはどこそこの町のここにあります」という、結び付きをもたらしたグループ所属を表示してよい。基準を表示することによって、送付側メンバは、医療ニーズシェアリングコミュニティおよびアフィニティベースの割当てをもたらすコミュニティの両方において強化される。
【0070】
他の実施形態において、第三者が、彼らの組織に関連付けられた送付側メンバが優先的にマッチングされることを要求してよい。たとえば、メンバ組織または(たとえばニュース雑誌や主催者会議などの)第三者は、アフィニティベースの割当てに出資することによって、ニーズシェアリング組織への自身のコミュニティの認知および所属を強化してよい。オンラインシェア票は、「今月、あなたはXYZ会議出席者仲間と分担しています」と表示してよい。
【0071】
図20に示すように、ピアツーピアニーズシェアリングコミュニティ2000の各メンバのためのシェア票を生成するためのプロセスが開示される。プロセス2000は、アフィニティベースの割当てを用いる。ステップ2002に示すように、ピアツーピアニーズシェアリングコミュニティの各メンバに関連付けられた複数の送付側シェアを有するシェア待ち行列が生成される。ステップ2004に示すように、送付側アフィニティ基準は、シェア待ち行列内の複数の送付側シェアの各々に関連付けられる。ステップ2006に示すように、ピアツーピアニーズシェアリングコミュニティの複数の入用メンバからの複数のニーズ要求を有するニーズ待ち行列が生成される。ステップ2008に示すように、受取り側アフィニティ基準は、ニーズ待ち行列内の複数のニーズ要求の各々に関連付けられる。ステップ2010に示すように、反復プロセスにおいて複数の送付側シェアが複数のニーズ要求に割り当てられる。ステップ2010において、選択されたニーズ要求の受取り側アフィニティ基準を有する第1の送付側シェアの送付側アフィニティ基準に基づいて、アフィニティスコアが生成される。ステップ2010において、アフィニティスコアに基づいて、第1の送付側シェアと選択されたニーズ要求とのマッチングが決定される。ステップ2012に示すように、その後、ピアツーピアニーズシェアリングコミュニティの各メンバのためにシェア票が生成される。
【0072】
ステップ2010は、任意選択的に、第1の送付側シェアと選択されたニーズ要求との間の距離値の計算を含んでよい。ステップ2010は、任意選択的に、最短距離値に対応するアフィニティスコアに基づいてマッチングを選択することを含んでよい。ステップ2010は、任意選択的に、受取り側アフィニティ基準と合致または適合する送付側アフィニティ基準を記載する表にアクセスすることを含んでよい。ステップ2010は、任意選択的に、シェアアフィニティ基準がニーズアフィニティ基準と等しい場合の比較に関するアフィニティスコアを、シェアアフィニティ基準がニーズアフィニティ基準と異なる場合の比較に関するアフィニティスコアと区別することを含んでよい。ステップ2010は、任意選択的に、シェア待ち行列内の複数の送付側シェアのうちの2つ以上が、それぞれ等しいアフィニティスコアを有する場合、最も高いシェア額を有する最も高い送付側シェアからのマッチングを選択することを含んでよい。
【0073】
プロセス2000は、任意選択的に、小切手を用いるメンバのために紙のシェア票を印刷し、小切手を用いるメンバに紙のシェア票を郵便で配達するステップを含んでよい。
【0074】
図21に示すように、ピアツーピアニーズシェアリング組織においてシェアをニーズに割り当てるためのプロセスがプロセス2100として開示される。ステップ2102に示すように、シェア額および送付側メンバ識別を有する複数のシェアを含むシェア分析待ち行列が生成される。電子振込み能力を示す電子送付値は、送付側メンバ識別に関連付けられる。送付側アフィニティ基準は、送付側メンバ識別に関連付けられる。ステップ2104に示すように、ニーズ額および受取り側メンバ識別を有する複数のニーズ要求を含むニーズ分析待ち行列が生成される。電子振込み能力を示す電子受取り値は、受取り側メンバ識別に関連付けられる。受取り側アフィニティ基準は、受取り側メンバ識別に関連付けられる。ステップ2106に示すように、第1の送付側シェアの電子送付値と選択されたニーズ要求の電子受取り値とを比較することによって、合致または適合する電子振込み能力が決定される。ステップ2108に示すように、第1の送付側シェアの送付側アフィニティ基準と、選択されたニーズ要求の受取り側アフィニティ基準とを比較することによって、合致または適合するアフィニティ基準が決定される。ステップ2110に示すように、シェア分析待ち行列から選択されたシェアの選択されたニーズ要求への割当ては、適合する電子振込み能力および適合するアフィニティ基準に基づいて優先順位付けされる。
【0075】
プロセス2100への選択肢として、第1のクリック可能なウェブリンクが生成され、選択されたニーズ要求およびシェア額に関連付けられた選択された受取り側メンバの識別で符号化され、選択されたシェアに関連付けられた分担メンバをオンライン決済ポータルに導くように構成され得る。プロセス2100への選択肢として、クリック可能なウェブリンクは、オンラインアカウントポータルを介して分担メンバに表示される。プロセス2100への選択肢として、複数のアフィニティ基準は、オンラインアカウントポータルを介して選択側メンバに表示される。選択側メンバは、オンラインアカウントポータルを介して、複数のアフィニティ基準の選択側メンバの順序に基づいて、選択側メンバに関連付けられた優先度ランクを関連付ける。プロセス2100への選択肢として、アフィニティ基準適合性データベースがアクセスされ、アフィニティ基準適合性データベースは、グループへの所属に基づいて固有のアフィニティ基準を関連付ける。割当てエンジンは、アフィニティ基準適合性データベースの検索に基づいて、合致または適合するアフィニティ基準を決定する。プロセス2100への選択肢として、適合するアフィニティ基準は、第三者スポンサーシップに基づいて決定される。
【0076】
他の実施形態は、様々な実施形態が単に例示として示され説明される以下の詳細な説明から当業者に容易に明らかになることが理解される。了解されるように、この概念は、他の実施形態および異なる実施形態も可能であり、それらのいくつかの細部は、他の様々な点における修正が可能であり、それらは全て、本発明として特許請求の範囲に記載されたものの主旨および範囲から逸脱しないものとする。したがって、図面および詳細な説明は本質的に、限定的ではなく例示的なものとみなされるべきである。
【国際調査報告】