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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-13
(54)【発明の名称】ノズルセグメント空気シール
(51)【国際特許分類】
   F02C 7/28 20060101AFI20220506BHJP
   F01D 11/00 20060101ALI20220506BHJP
   F01D 9/02 20060101ALI20220506BHJP
   F16J 15/04 20060101ALI20220506BHJP
【FI】
F02C7/28 E
F01D11/00
F01D9/02 104
F16J15/04 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021555599
(86)(22)【出願日】2020-02-06
(85)【翻訳文提出日】2021-09-15
(86)【国際出願番号】 US2020017014
(87)【国際公開番号】W WO2020190414
(87)【国際公開日】2020-09-24
(31)【優先権主張番号】16/360,744
(32)【優先日】2019-03-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391020182
【氏名又は名称】ソウラー タービンズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】SOLAR TURBINES INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】スタッフォード、スコット エル.
(72)【発明者】
【氏名】オースティン、マイケル ティー.
(72)【発明者】
【氏名】ノヴァレージ、マシュー
(72)【発明者】
【氏名】マレスキ、ジェームズ
(72)【発明者】
【氏名】ロレンツェン、ジョン エフ.
(72)【発明者】
【氏名】イリベ-モレノ、マニュエル
(72)【発明者】
【氏名】プリンス、ギャレット
(72)【発明者】
【氏名】ハレル、キース エル.
【テーマコード(参考)】
3G202
【Fターム(参考)】
3G202GA08
3G202GA10
3G202GB05
3G202KK09
3G202KK22
3G202KK26
3G202KK42
(57)【要約】
【解決手段】 本開示は、ガスタービンノズルセグメント(451a、451b)間の空気漏れを低減するためのシールストリップスロット(481c、482c)用のシールストリップアセンブリー(700a、700b、700c、700d、700e、701、702、703)を提供する。シールストリップアセンブリーは、バイメタル要素(720、740)およびバッキングプレート(710)を含む。バイメタル要素は、第一の熱膨張係数を有する第一の層(724、742)と、第二の熱膨張係数を有する第二の層(722、743)とを含む。第二の熱膨張係数は、第一の熱膨張係数よりも小さく、これにより、周囲の温度の上昇とともにバイメタル要素が伸張することが可能となる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスタービンエンジン(100)内の隣接するタービンノズルセグメント(451a、452)内の隣接するシールストリップ溝(481a、481b、482a、482b)によって形成されるシールストリップスロット(481c、482c)用のシールストリップアセンブリー(700a、700b、700c、700d、700e、701、702、703)であって、
バッキングプレート(710)と、
前記バッキングプレートに近接して配置されるバイメタル要素(720、740)であって、
第一の熱膨張係数を有する第一の層(724、742)と、
前記第一の層に隣接して配置され、第二の熱膨張係数を有する第二の層(722、743)であって、前記第二の熱膨張係数が、前記第一の熱膨張係数よりも小さい、第二の層とを含む、バイメタル要素とを含む、シールストリップアセンブリー。
【請求項2】
前記第二の層に隣接して配置される上部補強板(716)をさらに含み、
前記バイメタル要素が、
前記バッキングプレートに隣接して配置される第一の表面(726、746)と、
前記上部補強板に隣接して配置される第二の表面(727、747)と、
外側表面に沿って配置されるバイメタル周囲(725、728)と、
前記第二の表面と前記バイメタル周囲の交点に配置される縁部(723、745)とを含む、請求項1に記載のシールストリップアセンブリー。
【請求項3】
前記バイメタル要素のそれぞれが、前記縁部と前記上部補強板との間の接触圧力を提供するために形成され、温度上昇に曝露されたときに、前記第一の層で前記バッキングプレートに接触圧力を提供するように形成される、請求項2に記載のシールストリップアセンブリー。
【請求項4】
前記上部補強板が、前記シールストリップスロットとのシールを提供するために形成され、前記バッキングプレートが、前記シールストリップスロットとのシールを提供するために形成される、請求項3に記載のシールストリップアセンブリー。
【請求項5】
前記第一の層が前記バッキングプレートに接続される、請求項1に記載のシールストリップアセンブリー。
【請求項6】
前記上部補強板が前記第二の層に接続される、請求項2に記載のシールストリップアセンブリー。
【請求項7】
前記バッキングプレートおよび前記上部板が各々、平坦なストリップ形状を有する、請求項2に記載のシールストリップアセンブリー。
【請求項8】
前記バイメタル要素が、バイメタルディスクである、請求項1に記載のシールストリップアセンブリー。
【請求項9】
前記バイメタル要素が、前記バッキングプレートから離れるように凹曲率を有する、請求項8に記載のシールストリップアセンブリー。
【請求項10】
前記バイメタルディスクが、温度の上昇とともに曲率を増加するように形成される、請求項9に記載のシールストリップアセンブリー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ガスタービンエンジンに関する。より具体的には、本開示は、ノズルセグメントの空気シールに関する。
【背景技術】
【0002】
ガスタービンエンジンは、リングセグメント、筐体構成要素、および静翼などの隣接する静的構成要素間のストリップシールを使用する。ストリップシールは、隣接する各構成要素の整列したスロットに嵌合する、長い、ルーラーのようなシールである。ノズルセグメントの間であってとストリップシールの周囲の空気の漏れは、タービンの効率とエンジン出力を低下させる可能性がある。
【0003】
Amaralに対する米国特許第8,434,999号は、高温ガス経路構成要素に対するスプラインシールを記述する。スプラインシールは、第一の金属層および第二の金属層を含み得る。第一の金属層は、第一の体積熱膨張係数を有し得る。第二の金属層は、第一の金属層に隣接して配置されてもよく、第二の体積熱膨張係数を有する。第二の体積熱膨張係数は、第一の体積熱膨張係数よりも高くてもよい。スプラインシールが熱源に曝露されると、第一および第二の金属層が変形して、高温ガス経路構成要素と隣接する高温ガス経路構成要素との間のシールを提供し得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、発明者によって発見された問題の一つまたは複数を克服することに向けられる。
【0005】
一般に、本開示は、ガスタービンエンジン内の隣接するタービンノズルセグメントの隣接するシールストリップ溝によって形成されるシールストリップスロット用のシールストリップアセンブリーを記述し、本開示のシステム、方法、およびアセンブリーはそれぞれいくつかの革新的な態様を有し、それらのうちの単一の態様が単独で本発明の望ましい属性を担わない。
【0006】
バッキングプレートおよびバイメタル要素を含む、シールストリップアセンブリー。バイメタル要素は、バッキングプレートに近接して配置され、第一の層、第二の層、および縁部を含む。第一の層は、第一の熱膨張係数を有する。第二の層は、第一の層に隣接して配置され、第二の熱膨張係数を有する。第二の熱膨張係数は、第一の熱膨張係数よりも小さい。
【0007】
本開示の他の特徴および利点は、本開示の態様を例として例示する以下の説明から明らかであるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本開示の実施形態の詳細は、それらの構造および動作の両方に関して、添付の図面の検討によって部分的に収集することができ、同様の参照番号は同様の部品を指す。
【0009】
図1図1は、例示的なガスタービンエンジンの概略図である。
図2図2は、タービンノズルから分離して拡大して図示された一つのタービンノズルセグメントを有する、図1のガスタービンエンジンのタービンノズルの斜視図である。
図3図3は、図2からのタービンノズルセグメントの圧力側面図である。
図4図4は、ボックスIIIに示す図2のシールストリップスロットの拡大端面図である。
図5図5は、例示的なシールストリップアセンブリーの平面図である。
図6図6は、線IV~IVに沿った図5のシールストリップアセンブリーの断面である。
図7図7は、図5のシールストリップアセンブリーから分解されて示されている上部補強板を備えた例示的なシールストリップアセンブリーの斜視図である。
図8図8は、図7のシールストリップアセンブリーの断面図である。
図9図9は、例示的なシールストリップアセンブリーの平面図である。
図10図10は、線V~Vに沿った図9のシールストリップアセンブリーの断面である。
図11図11は、例示的なシールストリップの実施形態の断面である。
図12図12は、例示的なシールストリップの実施形態の断面である。
図13図13は、例示的なシールストリップの実施形態の断面である。
図14図14は、例示的なシールストリップの実施形態の断面である。
図15図15は、例示的なシールストリップの実施形態の断面である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
添付図面に関連して以下に記載される詳細な説明は、さまざまな実施形態の説明として意図されており、本開示が実施され得る唯一の実施形態を表すことを意図していない。詳細な説明は、実施形態の完全な理解を提供する目的での具体的な詳細を含む。しかしながら、本発明の実施形態がこれらの具体的な詳細なしに実施できることは、当業者には明らかであろう。一部の実例では、周知の構造および構成要素は、説明の簡潔さのために簡略化された形態で示される。場合により、参照番号は、見やすくするために図から外される。
【0011】
図1は、例示的なガスタービンエンジンの概略図である。説明の明確さおよび容易さのため、一部の表面は省かれ、または誇張される(ここおよび他の図において)。また、本開示は、前方および後方の方向を指し得る。一般に、特に指定されない限り、全ての前方および後方への言及は、一次空気10(すなわち、燃焼プロセスで使用される空気)の流れ方向に関連する。例えば、前方は一次空気流に対して“上流”であり、後方は一次空気流に対して“下流”である。
【0012】
さらに、本開示は、一般に、そのシャフト120(複数のベアリングアセンブリー150によって支持される)の長手方向軸によって一般に画定され得る、ガスタービンエンジンの回転の中心軸95を参照し得る。中心軸95は、さまざまな他のエンジン同心構成要素に共通であってもよく、またはそれらと共有され得る。特に指定されない限り、放射方向、軸方向、および周方向、ならびに測定値への全ての言及は、中心軸95を言及し、また“内側”および“外側”などの用語は、中心軸95からの半径方向距離がより小さくなるか、またはより大きくなることを一般的に示し、放射方向96は、中心軸95から垂直で外側に放射される任意の方向であり得る。
【0013】
ガスタービンエンジン100は、入口110、シャフト120、コンプレッサー200、燃焼器300、タービン400、排気500、および電力出力カップリング600を含む。ガスタービンエンジン100は、シングルシャフトまたはデュアルシャフト構成を有し得る。
【0014】
コンプレッサー200は、コンプレッサーローターアセンブリー210、コンプレッサー固定静翼(固定子)250、および入口案内ベーン255を含む。コンプレッサーローターアセンブリー210は、シャフト120に機械的に結合する。図示するように、コンプレッサーローターアセンブリー210は、軸流ローターアセンブリーである。コンプレッサーローターアセンブリー210は、一つまたは複数のコンプレッサーディスクアセンブリー220を含む。各コンプレッサーディスクアセンブリー220は、コンプレッサーローターブレードが円周方向に配置される、コンプレッサーローターディスクを含む。ステータ250は、コンプレッサーディスクアセンブリー220のそれぞれに軸方向に続く。コンプレッサーディスクアセンブリー220に続く隣接するステータ250と対になる各コンプレッサーディスクアセンブリー220は、コンプレッサー段とみなされる。コンプレッサー200は、複数のコンプレッサー段を含む。入口案内ベーン255は、ガスタービンエンジン100を通る環状流路115の始まりで、コンプレッサー段に軸方向に先行する。
【0015】
タービン400は、タービンハウジング430内にタービンローターアセンブリー410およびタービンノズル450を含む。タービンローターアセンブリー410は、シャフト120に機械的に結合する。図示した実施形態では、タービンローターアセンブリー410は、軸流ローターアセンブリーである。タービンローターアセンブリー410は、一つまたは複数のタービンディスクアセンブリー420を含む。各タービンディスクアセンブリー420は、タービンブレードが円周方向に配置されるタービンディスクを含む。タービンノズル450は、タービンディスクアセンブリー420のそれぞれに軸方向に先行する。タービンディスクアセンブリー420の前に隣接するタービンノズル450とペアリングされた各タービンディスクアセンブリー420は、タービン段とみなされる。タービン400は、複数のタービン段を含む。
【0016】
排気500は、排気ディフューザー520および排気ガス90を収集できる排気収集器550を含む。電力出力カップリング600は、シャフト120の端部に位置し得る。
【0017】
図2は、タービンノズルから分離して拡大して図示された一つのタービンノズルセグメントを有する、図1のガスタービンエンジンのタービンノズルの斜視図である。一部の特徴は、表示を容易にするために示されていない、および/またはラベル付けされていない。ガスタービンエンジン100は、図1に示されるように、二つ以上のノズル450を有することができる。タービンノズル450は、タービンディスクアセンブリー420と代替し得る。
【0018】
各ノズル450は、中心軸95の周りに半径方向に組み立てられ、タービンノズル450の完全なアセンブリーを形成することができる複数のタービンノズルセグメント(ノズルセグメント)451を有し得る。第一のタービンノズルセグメント451aは、タービンノズルから分離され、図2に拡大された450で示される。
【0019】
第一のタービンノズルセグメント451aは、外側シュラウド452、内側シュラウド456、第一のエーロフォイル460、および第二のエーロフォイル470を含む。他の実施形態では、第一のタービンノズルセグメント451aは、一つのエーロフォイル、三つのエーロフォイル、または四つのエーロフォイルなどの、より多くのまたはより少ないエーロフォイルを含み得る。外側シュラウド452は、第一のタービンノズルセグメント451aがガスタービンエンジン100内に取り付けられたときに、タービンハウジング430に隣接し、かつ半径方向内側に位置し得る。外側シュラウド452は、外側端壁453を含む。外側端壁453は、セクターなどの環状形状の一部分であり得る。例えば、セクターは、トロイドのセクター(トロイドセクター)または中空円筒のセクターであり得る。トロイダル形状は、凸形状を含む内縁を有する断面によって画定され得る。複数の外側端壁453は、トロイドなどの環状形状を形成し、タービンノズル450を通して環状流路115の半径方向外側表面を画定するように配置される。外側端壁453は、ガスタービンエンジン100内に取り付けられるとき、中心軸95に対して同軸であり得る。
【0020】
外側シュラウド452はまた、外側前方レール455および外側後方レール454を含んでもよい。外側前方レール455は、外側端壁453から半径方向外側に延在する。図2に示す実施形態では、外側前方レール455は、外側端壁453の軸方向端で外側端壁453から延在する。他の実施形態では、外側前方レール455は、外側端壁453の軸方向端の近くで外側端壁453から延在し、外側端壁453の軸方向端に隣接し得る。外側前方レール455は、第一のタービンノズルセグメント451aをタービンハウジング430に固定するために使用され得るリップ、突起部、またはその他の特徴を含み得る。
【0021】
外側後方レール454はまた、外側端壁453から半径方向外側に延在し得る。図2に図示する実施形態では、外側後方レール454は、外側前方レール455の位置と反対に外側端壁453の軸方向端から半径方向外側に延在する第一の部分、および外側端壁453を超えて軸方向に延在する外側前方レール455の位置と反対の方向に延在する第二の部分を有する、L字型である。他の実施形態では、外側後方レール454は、他の形状を含み、外側前方レール455の位置の反対側の外側端壁453の軸方向端の近くに位置してもよく、外側前方レール455の位置の反対側の外側端壁453の軸方向端に隣接し得る。外側後方レール454はまた、第一のタービンノズルセグメント451aをタービンハウジング430に固定するために使用され得る他の特徴を含んでもよい。
【0022】
内側シュラウド456は、外側シュラウド452から半径方向内側に位置する。内側シュラウド456はまた、第一のタービンノズルセグメント451aがガスタービンエンジン100内に取り付けられたときに、タービンダイアフラム440(図1)から隣接して半径方向外側に位置し得る。内側シュラウド456は、内側端壁457を含む。内側端壁457は、外側端壁453から半径方向内側に位置する。内側端壁457は、セクターなどの環状形状の一部分であり得る。例えば、セクターは、ノズルリングの一部分であり得る。複数の内側端壁457は、トロイドなどの環状形状を形成し、タービンノズル450を通る流路の半径方向内側表面を画定するように配置される。内側端壁457は、ガスタービンエンジン100内に取り付けられるとき、外側端壁453および中心軸95に対して同軸であり得る。
【0023】
内側シュラウド456はまた、内側後方レール458および内側前方レール459を含んでもよい。内側後方レール458は、内側端壁457から半径方向内側に延在する。図2に示す実施形態では、内側後方レール458は、内側端壁457の軸方向端で内側端壁457から延在する。他の実施形態では、内側後方レール458は、内側端壁457の軸方向端の近くで内側端壁457から延在し、内側端壁457の軸方向端の近くで隣接する内側端壁457であり得る。内側後方レール458は、第一のタービンノズルセグメント451aをタービンダイアフラム440に固定するために使用され得るリップ、突起部、またはその他の特徴を含み得る。
【0024】
内側前方レール459はまた、内側端壁457から半径方向内側に延在し得る。図2に図示した実施形態では、内側前方レール459は、内側後方レール458の位置の反対側の内側端壁457の軸方向端の近くで内側端壁457から延在し、内側後方レール458の位置の反対側の内側端壁457の軸方向端に隣接し得る。内側前方レール459はまた、第一のタービンノズルセグメント451aをタービンダイアフラム440に固定するために使用され得るリップ、突起部、またはその他の特徴を含んでもよい。
【0025】
エーロフォイル460は、外側端壁453と内側端壁457との間に延在する。エーロフォイル460は、前縁部461、後縁部462、圧力側壁463(図3に示す)、および吸引側壁464を含む。前縁部461は、外側端壁453から内側端壁457まで、最も大きい曲率が存在する最も上流の軸方向位置で延在する。前縁部461は、外側前方レール455および内側後方レール458の近くに位置し得る。後縁部462は、前縁部461の位置の反対側の外側端壁453の軸方向端に隣接する前縁部461から軸方向にオフセットされる外側端壁453から、および前縁部461の反対側の軸方向に遠位の外側端壁453の軸方向端に隣接する内側端壁457から延在することができる。第一のタービンノズルセグメント451aが、ガスタービンエンジン100内に取り付けられたとき、前縁部461、外側前方レール455、および内側前方レール459は、後縁部462、外側後方レール454、および内側後方レール458の軸方向前方および上流に位置し得る。前縁部461は、最大曲率を有するエーロフォイル460の上流端の点であってもよく、後縁部462は、最大曲率を有するエーロフォイル460の下流端の点であり得る。図1に示す実施形態では、第一のタービンノズルセグメント451は、燃焼チャンバー390に隣接するタービンノズル450の第一の段の一部である。他の実施形態では、第一のタービンノズルセグメント451は、別の段のタービンノズル450内に位置する。
【0026】
圧力側壁463は、前縁部461から後縁部462まで、および外側端壁453から内側端壁457までわたるか、または延在する。圧力側壁463は、凹形状を含み得る。吸引側壁464はまた、前縁部461から後縁部462まで、および外側端壁453から内側端壁457までわたるか、または延在し得る。吸引側壁464は、凸形状を含み得る。前縁部461、後縁部462、圧力側壁463および吸引側壁464は、その間に冷却空洞を含み得る。
【0027】
エーロフォイル460は、前縁冷却開口など、複数の冷却穴または開口を有し得る。前縁冷却開口は、圧力側冷却開口および/またはシャワーヘッド冷却開口であり得る。エーロフォイル460はまた、後縁冷却開口467を有し得る。各冷却穴または冷却開口は、エーロフォイル460の壁を通って延在するチャネルであり得る。冷却開口の各セットは、行または列など、パターンでグループ化され得る。
【0028】
図2に示す実施形態では、第一のタービンノズルセグメント451aは、第二のエーロフォイル470を含む。第二のエーロフォイル470は、エーロフォイル460から円周方向にずれてもよい。第二のエーロフォイル470は、第二の前縁部471および第二の後縁部(図示せず)、およびさまざまな冷却開口を含む、エーロフォイル460と同じまたは類似の特徴を含み得る。エーロフォイル470の吸引側壁および圧力側壁は、図2ではラベル付けされていない。
【0029】
外側シュラウド452、内側シュラウド456、エーロフォイル460、および第二のエーロフォイル470を含む第一のタービンノズルセグメント451aのさまざまな構成要素は、一体的に鋳造または金属接合されて、その一体的な一片のアセンブリーを形成し得る。
【0030】
タービンノズルセグメント451は、第一のセグメント側477および第二のセグメント側478を有し得る。第一のセグメント側477は、エーロフォイル460の吸引側壁464に近接して配置され得る。第二のセグメント側478は、第一のセグメント側477の反対側に配置されてもよく、エーロフォイル470の圧力側壁463に近接し得る。
【0031】
拡大された第一のタービンノズルセグメント451aの外側シュラウド452は、第一のサイドシールストリップ溝481aを含み得る。第一のサイドシールストリップ溝481aは、第一のセグメント側477に沿って配置され得る。第一のサイドシールストリップ溝481aは、第一のタービンノズルセグメント451aの前方側から、タービンノズルセグメント451の後方側に延在し得る。言い換えれば、第一のサイドシールストリップ溝481aは、外側前方レール455から外側後方レール454に近接して延在し得る。一実施例では、第一のサイドシールストリップ溝481aは、外側端壁453に近接して配置される外側シュラウド452に沿った溝とすることができる。別の実施例では、第一のサイドシールストリップ溝481aは、楕円形または別の形状の断面を有し得る。第一のサイドシールストリップ溝481aは、放電加工を利用して成形することができる。
【0032】
第一のタービンノズルセグメント451aの外側シュラウド452は、第二のサイドシールストリップ溝481bを含み得る。第二のサイドシールストリップ溝481bは、第一のサイドシールストリップ溝481aと同様の特性を含む。第二のサイドシールストリップ溝481bは、タービンノズルセグメント451のエーロフォイル470または第二のセグメント側478に近接して配置され得る。第一のタービンノズルセグメント451aの第一のサイドシールストリップ溝481aおよび第二のタービンノズルセグメント451bの第二のサイドシールストリップ溝481bが互いに隣接して配置されるとき、それらはシールストリップスロット481cを形成することができる。
【0033】
図3は、図2からのタービンノズルセグメントの圧力側面図である。第二のタービンノズルセグメント451bは、隣接する第一のノズルセグメント451a上の類似のそれぞれのシールストリップ溝を有するいくつかのシールストリップスロット481c、482cを構成し得る、いくつかのシールストリップ溝481b、482bを含み得る。第二のタービンノズルセグメント451bは、いくつかのシールストリップアセンブリー701、702、および703を含み得る。シールストリップアセンブリー701は、シールストリップスロット481c内に配置され、エーロフォイル460、470の半径方向外側に配置され得る。シールストリップアセンブリー701は、外側シュラウド452の後端に近接したところから、外側シュラウド452の前端に向かって延在し得る。言い換えれば、シールストリップアセンブリー701は、外側前方レール455に近接したところから外側後方レール454に延在し得る。
【0034】
シールストリップアセンブリー702は、シールストリップスロット481c内に配置され、エーロフォイル460、470の半径方向外側に配置され、シールストリップアセンブリー701の前端に近接して配置され得る。言い換えれば、シールストリップアセンブリー702は、外側後方レール454に近接して配置され得る。シールストリップアセンブリー702は、シールストリップアセンブリー701の前端の近傍から半径方向外側に延在し得る。
【0035】
シールストリップアセンブリー703は、シールストリップスロット481c内に配置され、エーロフォイル460、470の半径方向外側に配置され、シールストリップアセンブリー702の半径方向外向き端に近接して配置され得る。言い換えれば、シールストリップアセンブリー703は、外側後方レール454に近接して配置され得る。シールストリップアセンブリー703は、シールストリップアセンブリー702の半径方向外向き端の近傍から前方方向に延在し得る。
【0036】
図4は、ボックスIIIに示す図2のシールストリップスロットの拡大端面図である。実施形態に示すように、二つのタービンノズルセグメント451a、451bは、互いに隣接して位置付けられ、シールストリップギャップ485を生成し得る。二つのタービンノズルセグメント451a、451bは、互いの隣に位置付けられてもよく、第一のサイドシールストリップ溝481aおよび第二のサイドシールストリップ溝481bは、シールストリップスロット481cを形成するように厳密に整列し得る。実施形態では、シールストリップアセンブリー701が、シールストリップスロット481c内に配置され、タービンノズルセグメント451a、451bの間のシールストリップギャップ485を横切ることができる。シールストリップアセンブリー701は、第一のタービンノズルセグメント451aの第一のサイドシールストリップ溝481aから、第二のタービンノズルセグメント451bの第二のサイドシールストリップ溝481bまで延在し得る。シールストリップアセンブリーは、タービンノズルセグメント451a、451bの後端に向かって前端から延在し得る。
【0037】
図5は、例示的なシールストリップアセンブリーの平面図である。シールストリップアセンブリー700aは、バッキングプレート710およびバイメタルディスク720を含む。バッキングプレート710は、平坦なストリップであってもよく、長方形を有する。各バイメタルディスク720は、図5に示されるように、平面図から見たときに、円形、球形、または楕円形を有することができる。バイメタルディスク720は、中心間隔S1に対して位置付けられてもよい。オンセンター間隔S1は、バイメタルディスク720の中心と次のバイメタルディスク720の中心との間の距離である。バイメタルディスク720は、バイメタルディスク720の各々の間の自由空間距離であるクリアランス間隔S2に対して位置付けられてもよい。バイメタルディスク720は、各バイメタルディスクの中心とバッキングプレート710の中心線との間の距離であるストリップ幅間隔を有し得る。示される実施形態では、ストリップ幅間隔はゼロに等しい。
【0038】
実施例では、バイメタルディスク720は、半径のばらつきなど、形状およびサイズを変化させることができる。バイメタルディスク720の幅/半径は、バッキングプレート710の幅の0.25~1.0を測定することができ、一例では、バイメタルディスク720は、バイメタルディスク720からバイメタルディスク720までのさまざまな中心間隔S1およびクリアランス間隔S2を有する。中心間隔S1は、1~3の直径を範囲とすることができる。バイメタルディスク720は、高ニッケルまたはクロム含有量を有してもよく、耐酸化性である高温合金を含み得る。一実施例では、バッキングプレート710は、鋼または合金214または合金-Xなどの高温で作製することができる。
【0039】
図6は、線IV~IVに沿った図5のシールストリップアセンブリーの断面である。バイメタルディスク720は、溶接、ろう付けによって、バッキングプレート710に取り付けるか、または接続することができ、または接着剤、またはナットおよびボルトなどの機械的取り付け、もしくは同様のものの他の機械的締め具を含むことができる。
【0040】
バイメタルディスク720は、第一の層724、第二の層722および縁部723を含む複数の層を有し得る。第一の層724は、バッキングプレート710に近接して配置され得る。第二の層722は、第一の層724に隣接し、バッキングプレート710とは反対に配置され得る。言い換えれば、第一の層724は、バッキングプレート710と第二の層722との間に配置され得る。縁部723は、第二の層722の外周上に、バッキングプレート710とは反対に配置され得る。バイメタルディスク720は、凹状の球状曲率を有するか、またはボール形状を有することができ、その場合、バイメタルディスク720の中心は、縁部723よりもバッキングプレート710に近い。言い換えれば、バイメタルディスクは、バッキングプレート710から離れるように凹曲率を有し得る。他の実施例では、バイメタルディスク720の各々は、放物線曲率、楕円曲率、またはリス曲率を有し得る。第一の層724は、第一の熱膨張係数を有し得る。第二の層722は、第一の熱膨張係数よりも小さい第二の熱膨張係数を有し得る。あるいは、第二の層722は、第一の層724よりも大きい熱膨張係数を有し得る。第一の層724および第二の層722は、一緒に接合され、一つのサーモスタットバイメタルディスク720として作用し得る。
【0041】
バイメタルディスク720は、第一の表面726、第二の表面727、およびバイメタル周囲725をさらに含み得る。第一の表面726は、バイメタルディスク720の各々の底部に近接して配置され得る。第一の表面726は、バッキングプレート710に隣接して配置され得る。第一の表面726は、第二の層722とバッキングプレート710との間に配置され得る。第二の表面727は、第一の表面726の反対側に配置され得る。第二の表面727は、バイメタルディスク720のそれぞれの上部に隣接して配置され得る。第一の表面726は、バッキングプレート710の反対側に配置され得る。バイメタル周囲725は、外側表面に沿って配置されてもよく、バイメタルディスク720の各々の外周の周りに延在し得る。縁部723は、第二の表面727とバイメタル周囲725が交わる場所から形成され、位置することができる。言い換えれば、縁部723は、第二の表面727とバイメタル周囲725との交点に配置され得る。
【0042】
図7は、図5のシールストリップアセンブリーから分解されて示される上部補強板を備えた例示的なシールストリップアセンブリーの斜視図である。シールストリップアセンブリー700aは、上部補強板716に隣接して位置付けられて、シールストリップアセンブリー700bを形成することができる。上部補強板716は、縁部723でバイメタルディスク720に接続または接合することができる。上部補強板716は、バッキングプレート710と同一または類似の形状とすることができる。上部補強板716は、鋼または合金214または合金-Xなどの高温で作製することができる。
【0043】
図8は、図7のシールストリップアセンブリーの断面図である。実施例では、上部補強板716は、縁部723に隣接して配置され得る。実施例では、上部補強板716は、バイメタルディスク720の縁部723と接触し、シールストリップスロット481c、482cとシールを生成するように形成される。実施例では、上部補強板716は、縁部723または第二の層722に結合されない。先端補強プレート716は、溶接、ろう付け、接着剤、または機械的締め具、または類似の他の締め具によって、縁部723に接続することができる。第二の表面727は、上部補強板716に隣接して配置され得る。
【0044】
図9は、例示的なシールストリップアセンブリーの平面図である。シールストリップアセンブリー700cは、ストリップシール730aを含む。ストリップシール730aは、取り付けセクション733aおよび湾曲セクション734を含む。取り付けセクション733aは、長方形または直線形状を有し得る。湾曲セクション734は、取り付けセクション733aの長側面から離れて延在し得る。一実施例では、ストリップシール730aは、シートメタルから作製され、鋼材を含んでもよい。
【0045】
図10は、線V~Vに沿った図9からのシールアセンブリーの断面である。シールストリップアセンブリー700cは、バッキングプレート710をさらに含み得る。バッキングプレート710は、取り付けセクション733aに隣接して配置され得る。一実施例では、バッキングプレート710は、取り付けセクション733aに接続される。ストリップシール730aは、リーフシールセクション735をさらに含み得る。リーフシールセクション735は、湾曲セクション734から水平から角度θで、直線的に延在してもよく、湾曲セクション734からカンチレバーであり得る。湾曲セクション734は、ページ内に延在する中空円筒の半分のように見える形状とすることができる。湾曲セクション734は、取り付けセクション733aおよびリーフシールセクション735に接合することができる。
【0046】
図11は、例示的なシールストリップアセンブリーの断面である。シールストリップアセンブリー700dは、バッキングプレート710およびバイメタルストリップ740を含み得る。バッキングプレート710は、長方形または直線形状を有し得る。バイメタルストリップ740は、溶接、ろう付け、接着剤、ナットおよびボルト、または類似の他の機械的締め具によって、バッキングプレート710に接続または取り付けられてもよい。第一の層742は、バッキングプレート710の底部に接続され得る。実施例では、バイメタルストリップ740は、バッキングプレート710の長さに沿ってほぼ延在し得る。バイメタルストリップ740は、第一の層742、第二の層743、およびリーフシール744を含み得る。第一の層742は、バッキングプレート710に隣接して配置され得る。第一の層742は、第二の層743よりも大きい熱膨張係数を有する金属を含み得る。言い換えれば、第二の層743は、二つの層が温度の増加に曝露されるとき、第一の層742よりも小さく伸張する。第二の層743は、第一の層742の反対側に配置され得る。リーフシール744は、バイメタルストリップ740の中心からバッキングプレート710の縁に向かって延在する。言い換えれば、リーフシール744は、バイメタルストリップ740がバッキングプレート710に接続される場所から延在する。リーフシール744は、第二の層743の外周のバイメタル周囲478に沿って配置され、バイメタルストリップ740の中心よりもバッキングプレート710からさらに配置され得る縁745を有し得る。縁745は、バイメタルストリップ740とバッキングプレート710との間の隙間な間隔にバイメタルストリップ740厚さを加えたものと等しい間隔S3で、バッキングプレート710から間隔を置いてもよい。バイメタルストリップ740は、第一の表面746、第二の表面747、およびバイメタル周囲748をさらに含み得る。第一の表面746は、バイメタルストリップ740のそれぞれの底部に近接して配置され得る。第一の表面746は、バッキングプレート710に隣接して配置され得る。第一の表面は、第二の層743とバッキングプレート710との間に配置され得る。第二の表面747は、バイメタルストリップ740の上部に近接して配置され得る。第二の表面747は、バッキングプレート710の反対側に配置され得る。第二の表面747は、第一の表面746の反対側に配置され得る。バイメタル周囲748は、外側表面に沿って配置されてもよく、バイメタルストリップ740の外縁に沿って延在し得る。縁部745は、第二の表面747とバイメタル周囲748が交わる場所から形成され、位置することができる。言い換えれば、縁部745は、第二の表面747とバイメタル周囲748との交点に配置され得る。
【0047】
図12は、例示的なシールアセンブリーの断面である。シールストリップアセンブリー700eは、シールストリップアセンブリー700cと類似した特徴を有し、図10に示す特徴の説明が、図12に示す類似の参照特徴に適用され得る。シールストリップアセンブリー700eは、バッキングプレート710の反対側に延在せず、ストリップシール730bを二つの部分に分割する、取り付けセクション733bを含むストリップシール730bを含み得る。
【0048】
図13は、例示的なシールアセンブリーの断面である。シールストリップアセンブリー700fは、シールストリップアセンブリー700c、700eと類似の特徴を有し、バッキングプレート710bは、バッキングプレート710と類似の特徴を有するため、図10および図12に示す特徴の説明が、図13に示す類似の参照特徴に適用され得る。シールストリップアセンブリー700fは、バッキングプレート710bの反対側に延在せず、バッキングプレートの上面および取り付けセクション733cの上面が実質的に同一平面になるように、バッキングプレート710b内に埋め込まれる、取り付けセクション733cを含むストリップシール730cを含み得る。
【0049】
図14は、例示的なシールアセンブリーの断面である。シールストリップアセンブリー700gは、バイメタルストリップシール730gおよびバッキングプレート710を含み得る。バイメタルストリップシール730gは、取り付けセクション733gを含み得る。バッキングプレート710は、取り付けセクション733gに隣接して配置され得る。一実施例では、バッキングプレート710は、取り付けセクション733gに接続される。取り付けセクション733gは、溶接、ろう付け、接着剤、ナットおよびボルト、または類似の他の機械的締め具によって、バッキングプレート710に接続または取り付けられてもよい。第一の層736gは、バッキングプレート710の上部に接続され得る。実施例では、バイメタルストリップシール730gは、バッキングプレート710の長さに沿ってほぼ延在し得る。
【0050】
バイメタルストリップシール730gは、リーフシールセクション735gをさらに含み得る。リーフシールセクション735gは、湾曲セクション734gから水平から角度θで直線的に延在してもよく、湾曲セクション734gからカンチレバーであり得る。湾曲セクション734gは、ページ内に延在する中空円筒の半分のように見える形状とすることができる。湾曲セクション734gは、取り付けセクション733aおよびリーフシールセクション735gに接合することができる。シールストリップアセンブリー700gは、第一の層736gおよび第二の層737gを含み得る。第一の層736gは、バッキングプレート710に近接して配置され得る。第二の層737gは、第一の層736gに隣接して、バッキングプレート710とは反対に配置され得る。言い換えれば、第一の層736gは、バッキングプレート710と第二の層737gとの間に配置され得る。第一の層736gは、第一の熱膨張係数を有し得る。第二の層737gは、第一の熱膨張係数よりも小さい第二の熱膨張係数を有し得る。あるいは、第二の層737gは、第一の層736gよりも大きい熱膨張係数を有し得る。第一の層736gおよび第二の層737gは、一緒に接合され、一つのサーモスタットバイメタルストリップシール730gとして作用し得る。
【0051】
図15は、例示的なシールアセンブリーの断面である。シールストリップアセンブリー700hは、シールストリップアセンブリー700gと類似した特徴を有し、図14に示す特徴の説明が、図15に示す類似の参照特徴に適用され得る。シールストリップアセンブリー700hは、バッキングプレート710の反対側に延在せず、バイメタルストリップシール730hを二片に分割する取り付けセクション733hを含む、バイメタルストリップシール730hを含み得る。
【産業上の利用可能性】
【0052】
動作中、タービンノズル450を形成するノズル端壁453、457、およびタービンノズルセグメント451は、シールストリップギャップ485のようなギャップを生成し、空気が漏れるのを許し、タービン効率およびエンジン出力の低下をもたらす。一般的に、高圧での高温の空気は、ガスタービンエンジン100の動作中に、エーロフォイル460、470の周りに存在する。言い換えれば、外側端壁453と内側端壁457との間の空間は、内側端壁457の内向きかつ外側端壁453から外側に半径方向に位置付けられる空気と比較して、より高温の高い圧力の空気を含有する。この空気漏れは、シールストリップアセンブリー700を組み込むことによって低減され得る。シールストリップアセンブリーは、記載されるシールストリップアセンブリー700a、700b、700c、700d、700e、700f、700g、700h、701、702、または703のうちのいずれか一つを含み得る。シールストリップアセンブリーは、何らかの干渉を伴うシールストリップスロット481c、482cなどのノズルスロットに嵌合するように形成され得る。シールストリップアセンブリーは、周囲の圧力および/または温度が増加するにつれて、より強力なシールを提供するために形成され得る。
【0053】
一実施例では、シールストリップアセンブリーは、断熱を提供するように動作可能なバッキングプレート710と、バッキングプレート710に近接して配置される非線形断面を有するバイメタル要素とを含む。バイメタル要素は、バイメタルディスク720、バイメタルストリップ740、またはバイメタルストリップシール730g、730hを含んでもよい。バイメタル要素は、バッキングプレート710に隣接して、またはバッキングプレート710に結合され、第一の熱膨張係数を有する、第一の層724、742、736g、736hを含み得る。バイメタル要素は、第二の熱膨張係数を有する第一の層724、742、730g、730hとは反対に配置される第二の層722、743、737g、737hをさらに含み得る。第二の熱膨張係数は、第一の熱膨張係数よりも小さくてもよい。バイメタル要素は、第一の表面726、746、第二の表面727、747、およびバイメタル周囲725、748を含み得る。バイメタル要素は、外周部に沿って配置される縁部723、745を含んでもよく、ここで、バイメタル周囲725、748および第二の表面747である。
【0054】
一実施例では、シールストリップアセンブリー700bは、バッキングプレート710に接続されるバイメタルディスク720を含む。バイメタルディスク720は、バッキングプレート710と上部補強板716との間に挟持され得る。第二の層722および縁部723は、上部補強板716に隣接して配置されてもよく、バッキングプレート710に隣接して配置される第一の層724を含み得る。第二の層722は、第一の層724よりも小さい熱膨張係数を有し得る。言い換えれば、第二の層722は、温度上昇を経験した後、第一の層724よりも小さく伸張または変形するように形成され得る。周囲の温度が増加するにつれて、第一の層724は、第二の層722およびバイメタルディスク720が、周囲の温度の上昇とともに変形および曲率の増加するよう形成され、より顕著な形状を提供するように、より伸張し得る。バイメタルディスク720の追加の変形は、バッキングプレート710と、シールストリップスロット481c、482cまたは上部補強板716などの受け層との間の分離力を増加させ、それによってシールを増加させる。一実施例では、バイメタルディスク720が温度上昇とともに伸張すると、縁部723は、上部補強板716に対して円形接触圧力を生成するように形成されてもよく、バイメタルディスク720の中心は、バッキングプレート710上に接続ポイントでの圧力点を生成するように形成され得る。言い換えれば、縁部723は、バイメタルディスク720の周囲725の形状で、上部補強板716に対して接触圧力を生成するように形成され得る。バイメタルディスク720によって生成される圧力は、バッキングプレート710および上部補強板716をシールストリップスロット481c、482cの壁に押し付けることができ、両方のプレートは、シールストリップスロット481c、482cの壁とのシールを生成するように形成することができる。
【0055】
バッキングプレート710は、バッキングプレート710に隣接するバイメタルディスク720の熱変形移動を制限し、曲率が縁部723に近接して増加するように促すように形成され得る。バッキングプレート710は、熱バリアとして作用するように動作可能であり得、高温ガスからバイメタルディスク720を保護し、耐酸化性を提供し、バイメタルディスク720の材料特性を改善し得る。一実施例では、バッキングプレート710は、低熱伝導率を有する材料の層であってもよく、熱絶縁を提供し得る。一実施例では、バッキングプレート710は、比較的高温の空気に曝露され、上部補強板716は、高温の空気よりも比較的低温の空気に曝露される。一実施例では、上部補強板716は比較的高温の空気に曝露され、バッキングプレート710は高温の空気よりも低温の空気に曝露される。実施例では、バイメタルディスク720は、何らかの干渉を伴うシールストリップスロット481c、482cなどのスロットに嵌合または圧縮して、スロット内に事前装填された圧力を提供するように形成され得る。
【0056】
シールストリップアセンブリー700c、700e、700fは、シールストリップスロットへの取り付け中のリーフシールの偏向に基づいて、初期シール圧力を提供することができる。リーフシールセクション735は、バッキングプレート710、710bに向かって圧縮して形成され、シールストリップスロット481c、482cなどのスロットに何らかの干渉で嵌合して、スロット内に事前装填された圧力を提供するように形成され得る。リーフシールセクション735は、カンチレバーであり、より容易な事前装填および圧縮を提供することができ、組立およびスロットへの配置中に先細の嵌合を提供することができる。シールストリップアセンブリー700c、700e、700fは、シールに全体わたる圧力差またはデルタ圧力の量に基づいて、シール圧力を提供することができる。デルタ圧力機構および初期シール圧力機構の両方は、一緒に、または独立して動作して、シールを提供することができる。ガスタービンエンジン100の動作中、内側端壁453と外側端壁457との間の空間は、圧力を増加させ、この領域の外側でより大きな圧力を有することができる。言い換えれば、外側シュラウド452および内側シュラウド456におけるより高い圧力、シールストリップアセンブリー700c、700e、700fは、シールストリップアセンブリー700c、700e、700fとシールストリップスロット481c、482cとの間のギャップをシールするために、圧力の差を利用することができる。シールストリップアセンブリー700c、700e、700fは、リーフシールセクション735に隣接する第一の圧力および取り付けセクション733a、733b、733cに隣接する第二の圧力に抵抗することによって、シールストリップスロット481c、482cとシールを生成するように形成され得る。第一の圧力は、第二の圧力よりも大きくてもよい。
【0057】
一実施例では、シールストリップアセンブリー700dは、バッキングプレート710から離れて伸張し、シールストリップスロット481c、482cにシールを提供するように形成され得るバイメタルストリップ740を含む。一実施例では、シールストリップアセンブリー700g、700hは、バッキングプレート710から離れて伸張し、シールストリップスロット481c、482cにシールを提供するために形成され得る、バイメタルシールストリップ730g、730hを含む。第一の層724、742、736g、736hおよび第二の層722、743、737g、737hは、一緒に接合され、一つのサーモスタットバイメタル要素720、740、730g、730hとして作用し得る。
【0058】
本発明はその詳細な実施形態に関して示され、説明されてきたが、当業者であれば、形態および詳細のさまざまな変更が、特許請求の範囲および精神から逸脱することなく行われてもよいことを理解するであろう。従って、前述の詳細な説明は、単に本質的に例示的なものであり、本発明または本発明の用途および使用を制限することを意図していない。特に、記載した実施形態は、特定のタイプのガスタービンエンジンと併用して使用することに限定されない。例えば、記載した実施形態は、静止もしくは動作中のガスタービンエンジン、またはその任意の変形に適用され得る。さらに、前項に定めるいずれの理論にも拘束される意図はない。当然のことながら、図は、示される参照される項目をより良く図示するための誇張された寸法およびグラフィック表現を含んでもよく、明示的にそのように記載されない限り、制限を考慮されない。
【0059】
上述の利益および利点は、一実施形態に関連してもよく、またはいくつかの実施形態に関連し得ることが理解されよう。実施形態は、記載される利益および利点のいずれかまたは全てを有するものに限定されるものではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【国際調査報告】