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特表2022-5254324次元エネルギー指向システムおよび方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-13
(54)【発明の名称】4次元エネルギー指向システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/29 20060101AFI20220506BHJP
   G02B 26/08 20060101ALI20220506BHJP
【FI】
G02F1/29
G02B26/08 E
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021558838
(86)(22)【出願日】2020-04-02
(85)【翻訳文提出日】2021-10-29
(86)【国際出願番号】 US2020026486
(87)【国際公開番号】W WO2020206190
(87)【国際公開日】2020-10-08
(31)【優先権主張番号】62/828,390
(32)【優先日】2019-04-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519006883
【氏名又は名称】ライト フィールド ラボ、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ベヴェンシー、ブレンダン エルウッド
(72)【発明者】
【氏名】カラフィン、ジョナサン ショーン
【テーマコード(参考)】
2H141
2K102
【Fターム(参考)】
2H141MA12
2H141MB24
2H141MC05
2H141MC07
2H141MD13
2H141ME25
2H141MZ16
2K102AA21
2K102BA07
2K102BA09
2K102BC04
2K102DB08
2K102DC08
2K102DC09
2K102DD01
2K102DD02
2K102EA21
2K102EB02
2K102EB08
2K102EB10
2K102EB14
2K102EB20
2K102EB30
(57)【要約】
エネルギー指向システムは、1つ以上のエネルギー源と、そこからの複数のエネルギー伝搬経路に沿って入射エネルギーを指向するように構成された複数のエネルギー指向表面と、を含み得る。複数のエネルギー指向表面は、各エネルギー指向表面からのエネルギー伝搬経路が4次元座標によって各々画定されるように配設されており、4次元座標は、それぞれのエネルギー指向表面の位置に対応する2つの空間座標と、それぞれの伝搬経路の角度方向を画定する2つの角度座標と、を含む。エネルギー属性データを使用して、1つ以上のエネルギー源およびエネルギー指向表面を動作させるための命令を決定することができる。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エネルギー指向システムであって、
複数のエネルギー源と、
各々、前記複数のエネルギー源の少なくとも1つのエネルギー源からエネルギーを受け取り、前記複数のエネルギー源からの複数のエネルギー伝搬経路に沿って、エネルギーを指向するように構成された複数のエネルギー指向表面と、
前記複数のエネルギー源および前記複数のエネルギー指向表面と通信するコントローラであって、異なるエネルギー伝搬経路に沿ってエネルギーを選択的に指向するように、前記エネルギー源および前記エネルギー指向表面に同期された信号を提供するように動作可能である、コントローラと、を備え、
前記複数のエネルギー指向表面は、各エネルギー指向表面からの前記エネルギー伝搬経路が各々4次元座標によって各々画定されるように配設されており、前記4次元座標が、前記それぞれのエネルギー指向表面の位置に対応する2つの空間座標と、前記それぞれの伝搬経路の前記角度方向を画定する2つの角度座標と、を含む、エネルギー指向システム。
【請求項2】
前記エネルギー指向表面のうちの少なくとも1つが、メタマテリアルの1つ以上の層を備える、請求項1に記載のエネルギー指向システム。
【請求項3】
前記メタマテリアルの1つ以上の層が、それを介して、かつ前記エネルギー指向表面のうちの前記少なくとも1つの前記複数のエネルギー伝搬経路上に、エネルギーを伝達するように構成されている、請求項2に記載のエネルギー指向システム。
【請求項4】
前記メタマテリアルの1つ以上の層が、そこから、かつ前記エネルギー指向表面のうちの前記少なくとも1つの前記複数のエネルギー伝搬経路上に、エネルギーを反射するように構成されている、請求項2に記載のエネルギー指向システム。
【請求項5】
前記エネルギー指向表面のうちの少なくとも1つが、直交軸の周りを回転するように動作可能な少なくとも1つの反射表面を備える、請求項1に記載のエネルギー指向システム。
【請求項6】
前記少なくとも1つの反射表面が、微小電気機械システム(MEMS)を備える、請求項5に記載のエネルギー指向システム。
【請求項7】
前記少なくとも1つのエネルギー源が、コリメートされたエネルギーを提供するように構成されている、請求項1に記載のエネルギー指向システム。
【請求項8】
前記少なくとも1つのエネルギー源が、変調されたエネルギーを提供するように構成されている、請求項1に記載のエネルギー指向システム。
【請求項9】
前記コントローラの前記同期された信号が、変調されたエネルギーを異なるエネルギー伝搬経路に沿って選択的に指向するように、前記エネルギー源および前記エネルギー指向表面を動作させるように構成されている、請求項8に記載のエネルギー指向システム。
【請求項10】
前記エネルギー指向表面のうちの少なくとも1つと、前記対応する少なくとも1つのエネルギー源との間に位置付けられた少なくとも1つのエネルギービーム修正要素をさらに備え、前記少なくとも1つのエネルギービーム修正要素が、ビームエキスパンダまたはプリズムを備える、請求項1に記載のエネルギー指向システム。
【請求項11】
前記対応する少なくとも1つのエネルギー源からの前記エネルギー指向表面のうちの少なくとも1つに、エネルギーを指向するように位置付けられた少なくとも1つの反射器をさらに備える、請求項1に記載のエネルギー指向システム。
【請求項12】
前記少なくとも1つのエネルギー源が、点状のエネルギー源を備え、前記エネルギー指向システムが、前記少なくとも1つのエネルギー源からの前記エネルギーをコリメートするように位置付けられた少なくとも1つのエネルギー集束要素をさらに備える、請求項1に記載のエネルギー指向システム。
【請求項13】
前記少なくとも1つのエネルギー源が、点状のエネルギー源を備え、前記エネルギー指向表面が、前記それぞれの少なくとも1つのエネルギー源から受け取ったエネルギーをコリメートするように構成されている、請求項1に記載のエネルギー指向システム。
【請求項14】
各エネルギー指向表面の前記エネルギー伝搬経路が、前記それぞれのエネルギー指向表面の前記伝搬経路の角度範囲に関して対称軸を画定するエネルギー伝搬軸の周りにグループ化され、前記複数のエネルギー指向表面のうちの少なくとも1つの前記エネルギー伝搬軸が、前記複数のエネルギー指向表面のうちの少なくとも1つの法線に対してゼロ以外の偏向角度を形成する、請求項1に記載のエネルギー指向システム。
【請求項15】
前記複数のエネルギー指向表面が、基板内に画定された透過性再構成可能サイトによって形成され、前記複数のエネルギー源が、前記基板の第1の側に装着され、さらに、前記透過性再構成可能サイトが、前記それぞれの少なくとも1つのエネルギー源から前記基板の第2の側に向かって、前記エネルギー指向表面の前記それぞれのエネルギー伝搬経路に沿って、エネルギーを伝達するように動作可能である、請求項1に記載のエネルギー指向システム。
【請求項16】
前記複数のエネルギー源が、前記基板の前記第1の側に装着されたモジュールに収容され、それによって、前記透過性再構成可能サイトに対して前記複数のエネルギー源を整列させる、請求項15に記載のエネルギー指向システム。
【請求項17】
前記複数のエネルギー源が、前記基板と整列した共通のバックプレーン層に装着されている、請求項15に記載のエネルギー指向システム。
【請求項18】
前記複数のエネルギー源および前記共通のバックプレーン層が、半導体基板上に画定されている、請求項17に記載のエネルギー指向システム。
【請求項19】
前記複数のエネルギー源および前記共通のバックプレーン層が、プリント回路基板上に画定されている、請求項17に記載のエネルギー指向システム。
【請求項20】
前記複数のエネルギー源は、各エネルギー源が、前記透過性再構成可能サイトのうちの1つのみにエネルギーを実質的に提供するように、前記基板に対して整列されている、請求項17に記載のエネルギー指向システム。
【請求項21】
前記エネルギー源のうちの1つから前記透過性再構成可能サイトのうちの2つ以上へのエネルギーの伝搬を実質的に制限するように構成されたエネルギー抑制構造をさらに備える、請求項20に記載のエネルギー指向システム。
【請求項22】
前記複数のエネルギー指向表面および前記複数のエネルギー源が、モジュール式エネルギー指向モジュールに収容されている、請求項1に記載のエネルギー指向システム。
【請求項23】
各エネルギー指向モジュールが、
内部に画定された透過性再構成可能サイトを画定する基板であって、前記透過性再構成可能サイトが、前記複数のエネルギー指向表面のうちの1つを形成している、基板と、
前記対応する少なくとも1つのエネルギー源が前記透過性再構成可能サイトにエネルギーを提供することと、を含む、請求項22に記載のエネルギー指向システム。
【請求項24】
前記エネルギー指向モジュールは、エネルギーが各透過型再構成可能サイトから前記エネルギー伝搬経路に沿って指向されるように動作可能であるように、透過性再構成可能サイトのアレイを形成するように配設されており、各エネルギー伝搬経路が、前記それぞれの4次元座標を有する、請求項23に記載のエネルギー指向システム。
【請求項25】
各エネルギー指向モジュールが、
内部で画定された透過性再構成可能サイトを画定する基板であって、前記透過性再構成可能サイトが、前記複数のエネルギー指向表面のサブセットを形成している、基板と、
前記透過性再構成可能サイトにエネルギーを提供する前記複数のエネルギー源のそれぞれのサブセットと、
各エネルギー源からの2つ以上の透過性再構成可能サイトへのエネルギーの伝搬を実質的に制限するように構成されたエネルギー抑制構造と、を備える、請求項22に記載のエネルギー指向システム。
【請求項26】
前記エネルギー指向表面のうちの少なくとも1つと前記それぞれの少なくとも1つのエネルギー源との間のエネルギー経路に据えられたシャッターをさらに備える、請求項22に記載のエネルギー指向システム。
【請求項27】
前記エネルギー指向表面のうちの少なくとも1つが、第1の期間中に第1のエネルギー伝搬経路に沿ってエネルギーを指向するように、および第2の期間中に第2のエネルギー伝搬経路に沿ってエネルギーを指向するように動作可能であり、前記コントローラが、前記シャッターと電子通信しており、前記第1の期間と第2の期間との間の期間中に前記シャッターの作動を同期させるように動作可能である、請求項26に記載のエネルギー指向システム。
【請求項28】
エネルギー指向システムであって、
コリメートされたエネルギーを提供するように構成されたエネルギー源と、
エネルギー指向表面のアレイであって、前記コリメートされたエネルギーを受け取り、そこからの複数のエネルギー伝搬経路に沿って、前記受け取ったエネルギーを偏向させるように各々構成されたエネルギー指向表面のアレイと、
前記エネルギー指向表面と通信するコントローラであって、異なるエネルギー伝搬経路に沿ってエネルギーを選択的に指向するように、前記エネルギー指向表面に信号を提供するように動作可能である、コントローラと、
前記複数のエネルギー指向表面は、各エネルギー指向表面からの前記エネルギー伝搬経路が4次元座標によって各々画定されるように前記アレイに配設されており、前記4次元座標が、前記それぞれのエネルギー指向表面の位置に対応する2つの空間座標と、前記それぞれの伝搬経路の前記角度方向を画定する2つの角度座標と、を備える、エネルギー指向システム。
【請求項29】
前記コントローラの信号が、前記エネルギー指向表面のうちの少なくとも1つに、シーケンス内のエネルギー伝搬経路のセットに沿って、前記受信されたエネルギーを反射させる、請求項28に記載のエネルギー指向システム。
【請求項30】
前記エネルギー指向表面のうちの少なくとも1つが、メタマテリアルの1つ以上の層を備える、請求項28に記載のエネルギー指向システム。
【請求項31】
前記メタマテリアルの1つ以上の層が、そこから、かつ前記エネルギー指向表面のうちの少なくとも1つの前記複数のエネルギー伝搬経路上に、エネルギーを反射するように構成されている、請求項28に記載のエネルギー指向システム。
【請求項32】
前記メタマテリアルの1つ以上の層が、透過性であり、前記1つ以上の層を通ったエネルギーを、そこから、かつ前記エネルギー指向表面のうちの少なくとも1つの前記複数のエネルギー伝搬経路上に偏向するように構成されている、請求項31に記載のエネルギー指向システム。
【請求項33】
前記エネルギー指向表面のうちの少なくとも1つが、直交軸の周りを回転するように動作可能な反射表面を備える、請求項28に記載のエネルギー指向システム。
【請求項34】
前記エネルギー源が、点エネルギー源を備え、少なくとも1つのエネルギー集束要素が、前記点エネルギー源からのエネルギーをコリメートするように位置付けられている、請求項28に記載のエネルギー指向システム。
【請求項35】
各エネルギー指向表面の前記エネルギー伝搬経路が、前記それぞれのエネルギー指向表面の前記伝搬経路の角度範囲に関して対称軸を画定するエネルギー伝搬軸の周りにグループ化され、前記複数のエネルギー指向表面のうちの少なくとも1つの前記エネルギー伝搬軸が、前記複数のエネルギー指向表面のうちの少なくとも1つの法線に対してゼロ以外の偏向角度を形成する、請求項28に記載のエネルギー指向システム。
【請求項36】
前記複数のエネルギー指向表面が、基板内に画定された反射再構成可能サイトによって形成されている、請求項28に記載のエネルギー指向システム。
【請求項37】
前記複数のエネルギー指向表面が、モジュール式エネルギー指向モジュールに収容されている、請求項28に記載のエネルギー指向システム。
【請求項38】
前記各エネルギー指向モジュールは、内部に画定された反射再構成可能サイトを画定する基板を備え、前記反射再構成可能サイトが、複数のエネルギー指向表面のうちの1つを形成している、請求項37に記載のエネルギー指向システム。
【請求項39】
前記エネルギー指向モジュールは、エネルギーが各反射再構成可能サイトから前記エネルギー伝搬経路に沿って指向されるように動作可能であるように、反射再構成可能サイトのアレイを形成するように配設されており、各エネルギー伝搬経路が、前記それぞれの4次元座標を有する、請求項38に記載のエネルギー指向システム。
【請求項40】
前記エネルギー指向表面のうちの少なくとも1つと前記エネルギー源との間のエネルギー経路に据えられたシャッターをさらに備える、請求項28に記載のエネルギー指向システム。
【請求項41】
前記エネルギー指向表面のうちの少なくとも1つが、第1の期間中に第1のエネルギー伝搬経路に沿ってエネルギーを指向するように、および第2の期間中に第2のエネルギー伝搬経路に沿ってエネルギーを指向するように動作可能であり、前記コントローラが、前記シャッターと電子通信しており、前記第1の期間と第2の期間との間の期間中に前記シャッターの作動を同期させるように動作可能である、請求項40に記載のエネルギー指向システム。
【請求項42】
コリメートされたエネルギーを提供するように構成されたエネルギー源が、時間的に順次変調される、請求項28に記載のエネルギー指向システム。
【請求項43】
前記エネルギー源が、異なる期間中に第1の状態と第2の状態との間で切り替わるように変調され、前記第1のエネルギー源の前記第1の状態において、実質的にゼロのコリメートされたエネルギーが、前記エネルギー指向表面のアレイに提供され、および前記エネルギー源の前記第2の状態において、ゼロ以外のコリメートされたエネルギーが、前記エネルギー指向表面のアレイに提供される、請求項42に記載のエネルギー指向システム。
【請求項44】
前記少なくとも1つのエネルギー指向表面の動作は、前記エネルギー源が第1の状態にある間、前記少なくとも1つのエネルギー指向表面が前記第1のエネルギー伝搬経路に沿ったエネルギーの指向から第2のエネルギー伝搬経路に沿ったエネルギーの指向に再構成されように、前記エネルギー源の変調と同期し、前記第1および第2のエネルギー伝搬経路が、異なる角度座標を有する、請求項43に記載のエネルギー指向システム。
【請求項45】
4次元関数に従ってエネルギーを指向するための方法であって、前記方法が、
4次元(「4D」)座標系における複数の4D座標のエネルギー属性データを含むデータセットを受け取ることであって、前記複数の4D座標が、
4D座標系における複数のエネルギー指向表面の空間位置を画定する2つの空間座標であって、各々、1つ以上のエネルギー源からエネルギーを受け取り、複数のエネルギー伝搬経路に沿って、そこからエネルギーを指向するように構成された複数のエネルギー指向表面と、
各エネルギー指向表面からの前記エネルギー伝搬経路の角度方向を画定する2つの角度座標と、を各々含む、受け取ることと、
前記データセットをデータのサブセットに処理することであって、データの各サブセットが、4D座標系において同じ2つの空間座標を有する前記エネルギー伝搬経路の前記角度座標のエネルギー属性データを含む、処理することと、
データの第1のサブセットに基づいて、第1のエネルギー指向表面を動作させるための第1の命令を決定することであって、前記命令が、前記第1のエネルギー指向表面の異なるエネルギー伝搬経路に沿ってエネルギーを指向するシーケンスを含み、前記データの第1のサブセットが、前記第1のエネルギー指向表面の前記エネルギー伝搬経路の2つの角度座標の前記エネルギー属性データを含む、決定することと、
前記決定された第1の命令に従って、時間的に連続した方法でエネルギーを指向するように、前記第1のエネルギー指向表面を動作させることと、を含む、方法。
【請求項46】
前記エネルギー属性データが、色、強度、周波数、および振幅からなる群から選択される少なくとも1つのエネルギー属性を含む、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記第1のエネルギー指向表面の異なるエネルギー伝搬経路に沿ってエネルギーを指向する前記シーケンスが、前記第1のエネルギー指向表面を再構成する効率を考慮して決定される、請求項45に記載の方法。
【請求項48】
前記データの第1のサブセットに基づいて、変調されたエネルギーを前記第1のエネルギー指向表面に指向するための1つ以上のエネルギー源を動作させる命令を、前記第1のエネルギー指向表面を動作させるための命令と同期して決定することをさらに含む、請求項45に記載の方法。
【請求項49】
データの第2のサブセットに基づいて、第2のエネルギー指向表面を動作させるための第2の命令を決定することであって、前記第2の命令が、前記第2のエネルギー指向表面の異なるエネルギー伝搬経路に沿ってエネルギーを指向するシーケンスを含み、前記データの第2のサブセットが、前記第2のエネルギー指向表面の前記エネルギー伝搬経路の角度座標の前記エネルギー属性データを含む、請求項45に記載の方法。
【請求項50】
前記第1のエネルギー指向表面を動作させると同時に、前記第2のエネルギー指向表面を、前記決定された第2の命令に従って時間的に連続した方法エネルギーを指向するように動作させることをさらに含む、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記第1のエネルギー指向表面の異なるエネルギー伝搬経路に沿ってエネルギーを指向する前記シーケンスが、ある期間内に完了する、請求項45に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エネルギー指向システム、特に4次元座標系でエネルギーを指向するように配設および構成されたエネルギー指向表面を備えたエネルギー指向システムに関する。
【背景技術】
【0002】
Gene RoddenberryのStar Trekにより世間一般に普及され、1900年代初期に作家Alexander Moszkowskiによって当初計画された「Holodeck」室内のインタラクティブな仮想世界の夢は、ほぼ一世紀の間、空想科学小説および技術革新に対するインスピレーションである。しかしながら、この経験の画期的な実現は、文献、メディア、ならびに子供達および同様に大人達の集合的な想像力の外には、全く存在していない。本出願は、情報を、3D環境から、4Dエネルギーフィールド投影システムがモデル化された4Dエネルギーフィールドを3D環境からのシーンに出力することを可能にするためのフォーマットにレンダリングする、システムおよび方法を教示する。
【発明の概要】
【0003】
エネルギーフィールドは、空間内の複数の点で複数の方向にエネルギーが流れることを表すベクトル関数である。エネルギー指向システムは、エネルギーが様々なエネルギー属性で複数の方向に指向する複数のエネルギー指向表面を含み得る。エネルギー指向表面の各物理的位置は、2次元(「2D」)空間座標(x,y)を有し、出力エネルギー伝搬経路の各方向は、3次元(「3D」)空間において、2つの角度座標


φ)、
または等価的に正規化座標(u,v)によって記述される。2D空間座標(x,y)および2D角度座標は一緒に、4D座標
(x,y,

φ)
を形成し、エネルギー伝搬の各光線は、位置およびその位置からのエネルギー投影の角度によって記述される。
【0004】
角度座標
およびφにおけるエネルギーのポインティングの一定または連続的な変化を実装するように構成されたエネルギー指向表面でエネルギーのビームを偏向させることによって、固定位置から一連のエネルギー伝搬経路に沿ってエネルギーを指向することが可能である。
【0005】
本開示の原理によるエネルギー指向システムの実施形態は、1)複数のエネルギー源と、2)各々、複数のエネルギー源の少なくとも1つのエネルギー源からエネルギーを受け取り、複数のエネルギー源からの複数のエネルギー伝搬経路に沿って、エネルギーを指向するように構成された複数のエネルギー指向表面と、3)複数のエネルギー源および複数のエネルギー指向表面と通信するコントローラであって、異なるエネルギー伝搬経路に沿ってエネルギーを選択的に指向するように、エネルギー源およびエネルギー指向表面に同期された信号を提供するように動作可能である、コントローラと、を含む。複数のエネルギー指向表面は、各エネルギー指向表面からのエネルギー伝搬経路が4次元座標によって各々画定されるように配設されており、4次元座標は、それぞれのエネルギー指向表面の位置に対応する2つの空間座標と、それぞれの伝搬経路の角度方向を画定する2つの角度座標と、を含む。
【0006】
本開示の原理によるエネルギー指向システムの実施形態は、1)コリメートされたエネルギーを提供するように構成されたエネルギー源と、2)エネルギー指向表面のアレイであって、コリメートされたエネルギーを受け取り、そこからの複数のエネルギー伝搬経路に沿って、受け取ったエネルギーを偏向させるように各々構成されたエネルギー指向表面のアレイと、3)エネルギー指向表面と通信するコントローラであって、異なるエネルギー伝搬経路に沿ってエネルギーを選択的に指向するように、エネルギー指向表面に信号を提供するように動作可能である、コントローラと、を含む。複数のエネルギー指向表面は、各エネルギー指向表面からのエネルギー伝搬経路が4次元座標によって各々画定されるようにアレイに配設されており、4次元座標が、それぞれのエネルギー指向表面の位置に対応する2つの空間座標と、それぞれの伝搬経路の角度方向を画定する2つの角度座標と、を備える、エネルギー指向システム。
【0007】
本開示の原理に従って4次元関数に従ってエネルギーを指向するための方法の実施形態は、以下のステップ:1)4次元(「4D」)座標系における複数の4D座標のエネルギー属性データを含むデータセットを受け取ることであって、複数の4D座標が、4D座標系における複数のエネルギー指向表面の空間位置を画定する2つの空間座標であって、1つ以上のエネルギー源からエネルギーを各々受け取り、複数のエネルギー伝搬経路に沿って、そこからエネルギーを指向するように構成された複数のエネルギー指向表面と、各エネルギー指向表面からのエネルギー伝搬経路の角度方向を画定する2つの角度座標と、を各々含む、受け取ることと、2)データセットをデータのサブセットに処理することであって、データの各サブセットが、4D座標系において同じ2つの空間座標を有するエネルギー伝搬経路の角度座標のエネルギー属性データを含む、処理することと、3)データの第1のサブセットに基づいて、第1のエネルギー指向表面を動作させるための第1の命令を決定することであって、命令が、第1のエネルギー指向表面の異なるエネルギー伝搬経路に沿ってエネルギーを指向するシーケンスを含み、データの第1のサブセットが、第1のエネルギー指向表面のエネルギー伝搬経路の2つの角度座標のエネルギー属性データを含む、決定することと、4)決定された第1の命令に従って、時間的に連続した方法でエネルギーを指向するように、第1のエネルギー指向表面を動作させることと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1A】複数の伝搬経路に沿って入射エネルギーを偏向させるように動作可能な構成可能な反射メタサーフェスで構成されるエネルギー指向デバイスの直交図を示す。
図1B】複数の伝搬経路に沿って入射エネルギーを偏向させるように動作可能な構成可能透過性メタサーフェスで構成されるエネルギー指向デバイスの直交図を示す。
図1C】2つの軸を中心に傾斜する傾斜エネルギー反射器を有し、傾斜がゼロの状態の、エネルギー指向デバイスの一実施形態の直交図を示す。
図1D】傾斜反射器を1つの軸に一定の角度だけ傾斜させ、別の直交軸に角度φだけ傾斜させた状態の、図1Cのエネルギー指向システムを示す。
図2A】エネルギー源と構成可能なエネルギー指向表面とで構成されるエネルギー指向モジュールの直交側面図である。
図2B】エネルギー源と、モジュールベースに直交するエネルギー伝搬軸を中心に配設された複数のエネルギー伝搬経路に沿ってエネルギーを指向するように動作可能な構成可能なエネルギー指向表面と、で構成されたエネルギー指向モジュールの直交側面図である。
図2C】エネルギー源と、モジュールベースに直交するエネルギー伝搬軸を中心に配設された複数のエネルギー伝搬経路に沿ってエネルギーを指向するように動作可能な構成可能なエネルギー指向表面と、で構成されたエネルギー指向モジュールの直交側面図である。
図2D】エネルギー源と、エネルギー指向デバイスの透過性構成可能エネルギー指向表面と、で構成されたエネルギー指向モジュールの直交側面図である。
図2E】エネルギー源と、エネルギー伝搬軸を中心にエネルギー伝搬経路に沿って入射エネルギーを偏向させることができる、エネルギー指向デバイスの透過型で構成可能なエネルギー指向表面と、で構成されるエネルギー指向モジュールの直交側面図である。
図2F】エネルギー伝搬軸の偏向角度がモジュールの機械的ベースの法線に対して傾斜していることを除いて、図2Eに示されたエネルギー指向モジュールに類似しているエネルギー指向モジュールの直交側面図である。
図2G】共通の基板内に画定された3つの透過性再構成可能エネルギー指向サイトで構成されたエネルギー指向層を含むエネルギー指向モジュールの直交側面図である。
図2H】モジュール式エネルギー源の直交側面図である。
図2I】単一の基板内に定義され、各々がエネルギー源モジュールからエネルギーを偏向させる、複数の独立して制御されるエネルギー指向サイトで構成されたエネルギー指向層を有するエネルギー指向システムの直交図を示す。
図3A】単一の点状エネルギー源と集束要素で構成されたモジュール式エネルギー源の直交側面図である。
図3B】単一の基板および複数のエネルギー源モジュールで画定された、複数の独立して制御される再構成可能エネルギー指向サイトで構成されたエネルギー指向デバイスを有するエネルギー指向システムの直交図を示す。
図3C】時間t1の第1のインスタンスにおけるエネルギー指向モジュールのアレイで構成されたエネルギー指向システムの直交図である。
図3D】時間t2の第2のインスタンスにおける図3Cに示されるエネルギー指向システムである。
図4A】単一の点状エネルギー源と、コリメートおよび偏向された出力エネルギーを生成する構成可能な透過性エネルギー指向デバイスと、で構成されたエネルギー指向モジュールの直交側面図である。
図4B】単一の点状エネルギー源と、実質的にコリメートされているがわずかに集束された出力エネルギーを生成する構成可能な透過性エネルギー指向デバイスを含むエネルギー指向モジュールの直交側面図である。
図4C】単一の点状エネルギー源と、エネルギー指向表面の法線に対して傾斜したエネルギー投影軸を中心としてグループ化された、コリメートされたエネルギーを生成する構成可能な透過性エネルギー指向デバイスと、で構成されたエネルギー指向モジュールの直交側面図である。
図5A】第1のエネルギー指向モジュールの動作を示す概略図である。
図5B図5Aに示されるエネルギー指向モジュールの実装を示す概略図である。
図5C】第2のエネルギー指向モジュールの動作を示す概略図である。
図5D図5Cに示すエネルギー指向モジュールの実装を示す概略図である。
図5E】第3のエネルギー指向モジュールの動作を示す概略図である。
図5F図5Eに示すエネルギー指向モジュールの実装を示す概略図である。
図6】8つのエネルギー指向モジュールのアレイで構成されたエネルギー指向システムの1つの実装の斜視図であり、各モジュールは、変調されたエネルギー源からエネルギー伝搬経路にエネルギーを指向し直すエネルギー指向デバイスを備える。
図7】8つのエネルギー指向モジュールのアレイで構成されたエネルギー指向システムの1つの実装の斜視図であり、各モジュールは、変調されたエネルギー源からエネルギー伝搬経路にエネルギーを指向し直す透過性再構成可能エネルギー指向デバイスを備える。
図8A】単一の基板内に定義され、各々がエネルギー源からエネルギーを偏向させる、複数の独立して制御されるエネルギー指向サイトで構成されたエネルギー指向層を有するエネルギー指向システムの1つの実装の斜視図である。
図8B】単一の基板内に画定された複数の独立して制御されるエネルギー指向サイトから構成されるエネルギー指向層を備えたエネルギー指向システムの別の実装の斜視図であり、各エネルギー指向サイトは、入射コリメートエネルギーの一部分を偏向させる。
図8C】入射大面積コリメートエネルギーの一部を反射エネルギー伝搬経路に個別に反射する2軸エネルギー指向デバイスのアレイで構成されたエネルギー指向システムの斜視図である。
図9】共通の基板に画定され、各々共通のバックプレーン上に位置している1つ以上のエネルギー源からのエネルギービームをエネルギー伝搬経路に偏向させる、複数の独立して制御されるエネルギー指向サイトで構成されたエネルギー指向層を有するエネルギー指向システムの1つの実装の直交図である。
図10】可変偏向角度を有するライトフィールドディスプレイシステムの直交図を示す。
図11】本開示のエネルギー指向システムでエネルギーを指向する方法を示す流れ図を含む。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の一態様は、角度座標
およびφにおけるエネルギー伝搬経路の方向を変更するように構成されたエネルギー指向表面を有するエネルギー源からエネルギーを偏向させることによって、固定位置から一連のエネルギー伝搬経路内のエネルギーを指向するための実施形態に関する。このようなエネルギー指向デバイスの一例は、メタサーフェスである。メタサーフェスを使用して、様々な寸法およびサブ波長の周期性を有するナノ散乱要素を空間的に配設することによって、入射エネルギー波面から設計されたエネルギー波面を動的に作成できる、フラットでコンパクトな再構成可能なシステムを作成することができる。例えば、光学領域では、メタサーフェスは、紫外線から赤外線の波長範囲の光の波長に対して、入射光の位相、振幅、および偏光を操作するために動的に調整され得るサブ波長解像度を有する複数のサイトを含み得る。これらの光学メタサーフェスの実施形態は、ネマチック液晶(LC)の電気光学的特徴を利用して、メタサーフェスの位相プロファイルを制御し、メタサーフェス層から反射されるか、または1つ以上のメタサーフェス層を透過するかのいずれかであるエネルギーを指向することができる。メタサーフェスは、マイクロ秒のオーダーでも非常に迅速に再構成されて、2つの角度座標
およびφの広い角度範囲で高速走査を実現することができる。
【0010】
エネルギー指向表面の別の例は、2つの軸で傾斜するマイクロ反射器である。そのようなマイクロ反射器は、微細加工の技術を使用して製造することができる微小電気機械(MEMS)デバイスであり得る。MEMSデバイスの物理的寸法は、寸法スペクトルの下端の1ミクロンをはるかに下回るものから、数ミリメートルを上回るものまで様々である。例えば、マイクロミラーなどのMEMSエネルギー反射器は、数十ミクロンからミリメートルの範囲の直径を有する反射表面を有することができ、そして2つの直交軸において数十度回転することができる。MEMSエネルギー反射器は、2D走査ミラーとして構築され得、これは、100Hzを超える、時には1000Hzを超える走査周波数で動作可能であり得る。MEMSエネルギー反射器は耐久性があり、可動部品に大きな摩耗がなくても10億回以上傾斜するものもある。
【0011】
エネルギーは、十分に高い周波数で変調され、エネルギー指向表面に指向されて、エネルギー伝搬経路の分布を作成することができる。操作ミラープロジェクタの一実施形態では、赤、緑、および青のレーザー(コリメートされたエネルギー源)からの光は、変調され、組み合わされ、および2つの異なる傾斜軸に沿って走査しているミラーから、見ることができるスクリーンまたは表面に反射され得る。視覚の持続性に起因して、観察者が見ることができるようにビデオ画像がスクリーンまたは表面に表示されてもよい。このシステムのエネルギー伝搬経路の数は、投影されるビデオの合計解像度に等しいと見なすことができる。ビデオの解像度が720Pである場合、例えば、そのマイクロミラーの単一の位置に関連付けられた離散的なエネルギー伝搬経路の数は、720p=1280×720、すなわち9.2×10に関連付けられた総ピクセル数となる可能性がある。4次元(4D)座標系のコンテキストでは、水平角度範囲
に1280の、垂直角度範囲φに720のエネルギー伝搬経路方向があり、これらはすべてマイクロミラーの同じ位置座標(x,y)を有する。エネルギー指向システムは、レーザーなどのエネルギー源と、マイクロミラーなどのエネルギー偏向表面と、で構成される多くのそのようなモジュールを使用して、時間間隔ごとに多くの4D伝搬経路を投影することができ、時間間隔は、ビデオリフレッシュレートの逆数であり得る。エネルギー源は、変調されるように各々構成することができ、エネルギー偏向表面は、対応するエネルギー源が実質的にオフにされたときにのみ再構成することができる。
【0012】
4Dライトフィールドのためのエネルギー指向システムの実施形態では、高角度解像度を有するように設計することができ、これは、各空間位置に対して、uおよびvにおける角度解像度の数百または数千の座標を含み得る。例えば、90度の視野、および水平方向に1度あたり60のエネルギー伝搬経路の解像度の場合、水平方向の範囲
に5400のエネルギー伝搬経路がある。角度範囲内の離散エネルギー伝搬経路の数の制限は、エネルギー源に対して達成できる変調周波数、およびエネルギー指向表面を制御された予測可能な方法で再構成できる速度を含むことがある。
【0013】
一実施形態では、上述した技術的効果を可能にする4Dエネルギー指向システムは、複数のエネルギー源と、各々、複数のエネルギー源のうちの少なくとも1つのエネルギー源からエネルギーを受け取り、複数のエネルギー源からの複数のエネルギー伝搬経路に沿って、エネルギーを指向するように構成された複数のエネルギー指向表面と、を含むように構築されてもよい。一実施形態では、4Dエネルギー指向システムは、複数のエネルギー源および複数のエネルギー指向表面と通信するコントローラであって、異なるエネルギー伝搬経路に沿ってエネルギーを選択的に指向するように、前記エネルギー源およびエネルギー指向表面に同期された信号を提供するように動作可能である、コントローラと、を含む。複数のエネルギー指向表面は、各エネルギー指向表面からのエネルギー伝搬経路が4次元座標によって各々画定されるように配設されており、4次元座標は、それぞれのエネルギー指向表面の位置に対応する2つの空間座標(xおよびy)と、それぞれの伝搬経路の角度方向を画定する2つの角度座標(
およびφ)と、を含む。
【0014】
上記による本開示のエネルギー指向システムは、様々な方法で実施することができる。一実施形態では、複数のエネルギー指向表面および複数のエネルギー源は、モジュール式のネルギー指向モジュールのアレイに収容されている。エネルギー指向モジュールのアレイは、領域または体積にわたって複数の方向にエネルギーを連続的に偏向させるエネルギー指向表面を各々備え得る。光学領域では、エネルギーモジュールは、個別に変調された赤、緑、および青のレーザーを単一のビームに結合するように構成されてもよく、このビームは、VGA以上の解像度でビデオを投影するのに十分な速度で動作する統合走査ミラーから反射される(例えば、TriLite Technologies、GmbH)。さらに、メタサーフェスは、伝達デバイスと反射サーフェスデバイスとの両方としてエネルギー指向サーフェスとして使用することができる。
【0015】
一実施形態では、本開示は、複数のエネルギー源を使用するのではなく、エネルギー指向表面のアレイ、およびエネルギー指向システムを実装するための単一のコリメートおよび変調されたエネルギー源を使用する様々な例を提供する。
【0016】
エネルギー指向システムは、画定された体積内に集束される対応するエネルギー表面投影エネルギーで最適化することができる。この体積は、ホログラフィックオブジェクトが、収束光線、超音波エネルギーで作成された触覚表面などで生成される領域であってもよい。最適化された構成は、エネルギー表面からのエネルギー伝搬経路の角度範囲がエネルギー表面上の位置に応じて調整される構成であってもよい。例えば、視認体積がディスプレイの中心線の近くに位置している場合、ライトフィールドディスプレイの端の近くの投影角度の最適範囲は、ライトフィールドディスプレイの中心に向かって傾いていてもよい。本開示は、エネルギー指向表面からのエネルギー投影角度の所望の配設を達成するために、エネルギー指向モジュールの装着角度を構成するための様々な実施形態を提供する。
【0017】
図1Aは、複数のナノ構造121を含む活性領域を含む構成可能な反射メタサーフェス122で構成されたエネルギー指向表面120の直交図を示しており、複数のナノ構造121のいくつかは、コントローラ123によって個別に制御可能であってもよく、入射エネルギー125を2つの直交軸

φ130における多数の可能な伝搬経路のうちの1つに偏向させるように構成されている。メタサーフェス122は、エネルギー指向表面である。メタサーフェス122上のナノ構造121は、エネルギー125の入射ビームをエネルギー伝搬経路126に反射するように構成されているが、システム120は、軸の角度範囲で多くの伝搬経路を生成するように構成することができる。

およびφ130(図示のエネルギー伝搬経路127および128を含む)。図1Aのエネルギー指向システム120は、入射エネルギー125を1つの平面内の1つの方向(
)の周りのエネルギー伝搬経路に偏向させるように示されているが、エネルギー指向システム120は、
に直交するφ方向の伝搬経路に沿ってエネルギーを偏向させることもでき、ただし、これらの伝搬経路は図1Aには示されていない。最終的に、2つの軸の分解可能なエネルギー伝搬経路の方向の数は、エネルギー指向メタサーフェスの詳細な構造によって異なる。一実施形態では、再構成可能なメタサーフェス122は、システム120のポインティング解像度によってのみ制限される、時間の増加に伴う入射エネルギー125の
またはφポインティングの実質的に連続的な変化を実装するように動作可能である。一実施形態では、エネルギーのポインティングは、10ミリ秒未満で再構成可能である。別の実施形態では、エネルギーのポインティングは、0.0001~1000マイクロ秒の時間で構成可能である。
【0018】
再構成可能なメタサーフェスは、表面上に配設された複数の動的に調整可能な要素を含み得る。一実施形態では、これらの要素は、入射エネルギーに応答して動的に調整可能な反射または透過型エネルギービームを提供するように作用する複数の調整可能な反射位相を有する。一実施形態では、調整可能な要素は、入射エネルギーの波長よりも小さい要素間の間隔で配設される。一実施形態では、動的に調整可能な要素は、ポリマーまたは液晶材料であり得る電気的に調整可能な材料を含む。一実施形態では、複数の要素の各々は、電気的に調整可能な材料の両端に調整可能な電圧を印加するように構成された一対の電極をさらに含む。一実施形態では、複数の要素は、行および列によって索引付けされた2次元アレイに配設され、各要素は個別にアドレス指定可能であり、各要素の能動的制御があってもよい。一実施形態では、要素は誘電体共振器である。
【0019】
一実施形態では、電磁エネルギーと音響エネルギーとの両方の偏向は、メタマテリアルを使用して達成することができる。これらのメタマテリアルは、エネルギー波面を指向し直す材料として使用できる、設計されたサブ波長セルまたは構造を有するメタサーフェスとも呼ばれる2次元のパターン化された表面を含み得る。入射エネルギーのこの偏向は、メタマテリアルのプロファイルに沿って段階的な位相シフトを調整することによって行うことができる。メタサーフェス設計の1つのアプローチは、一般化されたスネルの法則(GSL)に従って外向き波の動作を指示するローカル位相変調を実行することである。これは、レンズおよびビームスプリッタなどの構造を設計するために使用することができる。音響学では、メタサーフェス内の位相シフトを使用して、波面を操作し、音を吸収することができる。
【0020】
このようなアプローチでは、散乱の効率に限界があり、これは、双異方性材料を含むメタマテリアルを使用することで克服することができる。双等方性電磁媒体では、電場および磁場は、媒体の固有定数によって結合される。結合定数が媒体内の方向に依存する場合、媒体は双異方性と呼ばれる。
【0021】
双異方性電磁応答は、散乱電磁場が照明の方向によって異なる、双異方性メタサーフェスによって実装することができる。電磁メタサーフェスの場合、解像度はカスケードインピーダンス層に基づいていてもよい。これらの構造は、高効率で光を偏向させ、光を集束させ、他の光学機能を実現することができる。メタマテリアルは、一般化されたスネルの法則に従って局所的な位相変調を実現するか、等方性材料または双異方性材料で作られた構造で構築することによって、光ビームを偏向させるためのより高い効率を有することがある。個々のメタサーフェス領域が個別にアドレス指定可能および構成可能である場合、エネルギー指向角度(φ,
)は、これらのエネルギー指向サイトの各々で、ある範囲の角度にわたってプログラムすることができる。
【0022】
図1Bは、複数の個別に制御されたナノ構造141を含む構成可能な透過性メタサーフェス142と、入射エネルギー145を2つの軸

φの伝搬経路150の可能な伝搬経路の1つに偏向させるように、メタサーフェス142を動作させるように構成されたコントローラ143と、で構成されたエネルギー指向表面140の直交図を示している。 メタサーフェス142上のナノ構造141は、入射エネルギー145をエネルギー伝搬経路146に透過および偏向するように構成されているが、システム140は、エネルギー伝搬経路147および148を含む、角度範囲
内の任意の他の伝搬経路150を生成するように構成され得る。エネルギー指向システム140はまた、入射エネルギー145を、
に直交するφ方向を中心としてエネルギー伝搬経路に偏向させるように構成することができ、しかし、これらの伝搬経路は図1Bには示されていない。一実施形態では、再構成可能なメタサーフェス142は、入射エネルギー145の
またはφポインティングの連続的な変化を実装するように動作可能である。一実施形態では、入射エネルギー145のポインティングは、10ミリ秒未満で再構成可能である。別の実施形態では、入射エネルギーのポインティングは、0.0001~1000マイクロ秒の時間で構成可能である。一実施形態では、再構成可能なメタサーフェスは、2次元の再構成可能なメタサーフェスを含む。
【0023】
図1Aおよび1Bに示される再構成可能なメタサーフェスは、表面上に配設された複数の動的に調整可能な要素を含み得る。一実施形態では、これらの要素は、入射エネルギーに応答して動的に調整可能な反射または透過エネルギーを提供するように作用する複数の調整可能な反射または透過位相を有する。一実施形態では、調整可能な要素は、入射エネルギーの波長よりも小さい要素間の間隔で配設される。一実施形態では、動的に調整可能な要素は、ポリマーまたは液晶材料であり得る電気的に調整可能な材料を含む。一実施形態では、複数の要素の各々は、電気的に調整可能な材料の両端に調整可能な電圧を印加するように構成された一対の電極をさらに含む。一実施形態では、複数の要素が、行および列によって索引付けされた2次元アレイに配設されている。一実施形態では、2つ以上の要素は、これらの要素の能動的制御を提供するように動作可能なメタサーフェスコントローラ123または143によって個別にアドレス指定可能である。一実施形態では、要素は誘電体共振器である。別の実施形態では、メタサーフェスは、メタサーフェスの位相プロファイルを制御し、ビームステアリングを提供するために電場と組み合わされたネマチック液晶で満たされたナノホールの格子で構成されている。一実施形態では、メタサーフェスは、極薄で層状の高屈折率誘電体パッチで作られている。一実施形態では、メタサーフェスは、個別に設計、構築され、個別にアドレス指定可能であり得るピラーおよびディスクビルディングブロックで作られている。一実施形態では、再構成可能なメタサーフェスは、2次元の再構成可能なメタサーフェスを含む。別の実施形態では、メタサーフェスは、個別に構成され得るメタサーフェス材料の2つ以上の層を有する。別の実施形態では、メタサーフェスは、双等方性または双異方性材料で構成されている。
【0024】
図1Cは、傾斜がゼロの状態で示される、2つの軸の周りで傾斜する傾斜エネルギー反射器101で実装されたエネルギー指向表面160の一実施形態の直交図を示している。一実施形態では、エネルギー指向システム160は、MEMSデバイスを備える。図1Cに示される実施形態では、傾斜エネルギー反射器エネルギー指向表面101(例えば、電磁エネルギー用のミラー)は、一対の内側の屈曲部104を中心として傾斜し、この内側の屈曲部104は、ジンバルフレーム103に接続されており、このジンバルフレーム103自体が、固定フレーム105に接続された2つの外側の屈曲部102上で傾斜する。内側の一対の屈曲部および外側の一対の屈曲部は、エネルギー反射器が傾斜するための独立した直交軸を各々形成する。一実施形態では、屈曲の両方の対はねじりヒンジであってもよく、傾斜エネルギー反射器101、屈曲対102および104は、単結晶シリコンの層からエッチングされており、この単結晶シリコンも静止フレーム105の少なくとも一部分を形成している。エネルギー反射器は、アルミニウム、金、工学的音響エネルギー反射材料、または適切なタイプおよび波長のエネルギーに反射する任意の他の材料を含む、様々な反射コーティングが堆積されていてもよい。
【0025】
図1Dは、反射器101を1つの軸で角度
106だけ傾斜させ、別の直交軸に角度φ107だけ傾斜させた状態のエネルギー指向表面160の直交図を示している。ジンバル構造は、反射器が傾斜しても、タイリングエネルギー反射器101の中心が静止したままであることを保証する。反射器101および静止フレーム105は両方とも表面110に装着され、これは、いくつかの実施形態では、ドライバおよびフィードバックセンサを含む統合された電子機器を含む基板であり得る。一実施形態では、この基板は、微細加工された構成要素を有するシリコンで作られていてもよい。別の実施形態では、装着表面110は、電極および小さなLED源または光検出器などのフィードバック電子部品を有するプリント回路基板(PCB)の形態をとることができ、マイクロミラー105のフレームは、スペーサーを用いてこのPCBに装着することができる。
【0026】
エネルギー指向傾斜反射器101は、様々な方法を使用して作動させることができる。静電作動は、MEMS平行板コンデンサ構造、または複数の近接して配置された平行板を有するMEMS垂直コーム駆動アクチュエータを使用して達成することができる(これらのいずれも図1Cまたは1Dには示されていない)。磁気トルクは永久磁性材料の体積および電磁石のコイル面積に比例するため、直径がミリメートル以上の傾斜エネルギー反射器101は、電磁的に作動するのに特に適している。電磁作動は、傾斜エネルギー反射器101にエッチングされた1つ以上のコイル、またはエネルギー反射器101に取り付けられた永久磁石、および傾斜エネルギー反射器101の反対側にプッシュプル構造を作成するためにエネルギー反射器101の下の表面110に構成されている磁界誘導コイルのいずれかを使用して達成することができる。マイクロ傾斜エネルギー反射器は、圧電または磁歪材料の使用を含む他の手段で作動させることができる。
【0027】
図1Cおよび1Dは、エネルギー指向傾斜エネルギー反射器101の1つの可能な構成を示しており、多くの他の構成が可能であることを理解されたい。例えば、他の実施形態では、傾斜エネルギー反射器は、静電的または電磁的に位置制御され得るヒンジに取り付けられたポストに装着されたMEMSデバイスとして実装されてもよい。傾斜エネルギー反射器の他の構成も同様に可能であり、回転ホログラフィックグレーティング、回転多角形ミラーまたは1つの軸(
)のための回転多角形ミラー、および直交軸(φ)のための1-D走査ミラーなどの2つの1軸傾斜解像度の組み合わせを含むが、これらに限定されない。
【0028】
ライトフィールドディスプレイなどの一部のエネルギー指向システムの場合、エネルギー指向傾斜エネルギー反射器は、直径が数ミリメートルで、共振Q値が非常に高い走査ミラーに似ている。これは、ステップ電流または電圧に対する反射器の傾斜応答が、比較的減衰されない可能性のある大きな振動を伴う傾斜ステップであり、消滅するまでに数ミリ秒かかることを意味する。このため、クイック操作を可能にするために、MEMSミラーは、ミラーの傾斜角度をリアルタイムの速度で読み取り、それに応じて駆動電流または電圧を調整する制御回路を使用してアクティブに制御することができる。典型的には、ミラー表面101の下の装着表面110にミラー傾斜フィードバック電子部品が位置しており、これらの傾斜フィードバック要素を読み取るコントローラ106とともに、正しい電磁駆動信号を計算して、傾斜エネルギー反射器を静止させ、振動の影響を受けないようにし、傾斜エネルギー反射器101の傾斜運動を滑らかにする。一実施形態では、これは、PID制御ループを用いて行われる。本開示では、振動の影響を受けない固定傾斜角度でエネルギー反射器を保持するか、またはエネルギー反射器の傾斜を変更するかのいずれかが、エネルギー反射器の傾斜を連続的に監視し、駆動電流または電圧をリアルタイムで調整する能動的な制御ループを実行することによって実施することができると想定している。この制御ループは、傾斜コントローラ106内で実行することができる。
【0029】
図1A、1B、1C、および1Dに示されるエネルギー指向表面は、エネルギー源と組み合わせてコンパクトなエネルギー指向モジュールを作成することができるコンパクトなデバイスを示している。エネルギー源は、エネルギーのビームを形成するようにコリメートされ、時間的に制御されて、エネルギー源が狭い間隔の時間で様々な量のエネルギーを送達できるように変調される。複数のそのようなエネルギー指向モジュールを使用して、エネルギー指向表面を形成することができる。一実施形態では、コントローラ123、143、または106は、変調されたエネルギー源およびエネルギー指向表面122、142、または101に同期された信号を提供して、エネルギー源およびエネルギー指向表面を動作させて、変調されたエネルギーを異なるエネルギー伝搬経路に沿って選択的に指向させるように構成されている。
【0030】
図2Aは、説明のために1つの軸のみの偏向が示されているが、2つの軸(

φ)207でビームを偏向する構成可能なエネルギー指向表面201Aを有するエネルギー指向デバイス202Aで、エネルギーのビーム206を指向するエネルギー源203で構成されたエネルギー指向モジュール200の直交側面図である。エネルギー源203は、コリメート、変調、またはコリメートおよび変調の両方が行われたエネルギーを生成することができる。エネルギー指向表面201Aは、構成可能なメタサーフェス、傾斜エネルギー反射器、または入射ビーム206を2つの軸で傾斜させることができる任意の他のデバイスまたはデバイスの組み合わせであってもよい。偏向されたビームは、エネルギー指向デバイス201Aの構成およびエネルギー指向デバイス202Aの傾斜偏向解像度に応じた2次元角度偏向範囲207Aである、2つの直交軸(

φ)における多数のエネルギー伝搬経路207のいずれかであってもよい。可能な偏向ビームエネルギー伝搬経路207は、エネルギー伝搬経路208の周りでグループ化され、これは、エネルギー伝搬経路207の角度範囲に関して対称軸であってもよい。エネルギー指向デバイス202Aおよびエネルギー源203は両方とも、機械ベース204Aに装着されており、機械ベース204Aは、プロセッサ、電子駆動回路、電子フィードバック回路、エネルギー源変調構成要素、電気リード205A、およびエネルギー指向デバイスおよびエネルギー源の動作の様々な側面を実装するための任意の他の構成要素を含んでいてもよい。
【0031】
一実施形態では、異なる機能を達成するために、追加のエネルギー修正構成要素をエネルギー指向モジュール200に追加することができる。例えば、可視電磁エネルギーでは、エネルギー源203がエッジ発光レーザーである場合、エネルギービームプロファイルは、1次元で伸長され得るが、他の次元では伸長され得ない。プリズムを使用してビームを1次元に拡大し、より対称的なビーム形状を生成することができる。また、エッジ発光レーザーまたは垂直共振器面発光レーザー(VCSEL)などの多くの源は、1つ以上のレンズを追加することで補正できる拡散ビームを生成することができる。超音波の投影では、音響インピーダンスの値を変えて同様の構成要素を装着することができる。エッジ発光レーザーまたはVCSELなどのエネルギー源は、直接変調されるか、または指定されたエネルギーをエネルギー源に素早くオンにするか、もしくはエネルギー源を実質的にオフにすることができる永久変調器を有し得る。別の実施形態では、エネルギー変調源は、エネルギー源203の一部であり、エネルギー源203とエネルギー指向表面201Aとの間に、またはエネルギー指向表面201Aからの外向き経路207内に配置されたシャッターであり得る。図2Aには示されていないこのシャッターは、LCパネルなどの機械的または電気光学的シャッターで構成され得る。
【0032】
図2Bは、入射ビーム214を2つの軸(

φ)215Aに偏向させる構成可能なエネルギー指向表面202Bを有するビーム偏向デバイス201Bに、エネルギービーム修正構成要素211および213を通じてエネルギー206を指向するエネルギー源203で構成されたエネルギー指向モジュール210の直交側面図である。エネルギー源203は、コリメート、変調、またはコリメートおよび変調の両方が行われたエネルギーを生成することができる。源203からの内向きエネルギー206は、その断面積がビームエキスパンダ211によって拡張され、エネルギービーム212になり、プリズム213の2つの表面で屈折を受け、その結果、ビーム212の1次元が拡大され、エネルギービーム214に変換される。エネルギービーム214は、エネルギー指向デバイス202Bによって、エネルギー指向デバイス202Bのエネルギー指向表面201B上に構成された2軸傾斜に応じた2次元の角度偏向範囲215Aである、2つの直交方向

φにある多数のエネルギー伝搬経路215のうちのいずれか1つに偏向される。可能な偏向エネルギー伝搬経路215は、エネルギー伝搬の方向を記述するエネルギー伝搬軸216の周りにグループ化されており、エネルギー指向モジュール210を出るエネルギー伝搬経路215の角度範囲の対称軸であってもよい。この構成では、エネルギー伝搬軸216は、装着ベース204Bのベースに対して法線209と整列され、これは、エネルギー指向システムの装着表面と一致し得ることに留意されたい。エネルギー指向デバイス202Bおよびエネルギー源203のための機械的パッケージは両方とも、機械ベース204Bに装着されており、機械ベース204Bは、プロセッサ、電子駆動回路、電子フィードバック回路、エネルギー源変調構成要素、電気リード205B、およびエネルギー指向デバイス202Bおよびエネルギー源203の動作の様々な側面を実装するための任意の他の構成要素を含んでいてもよい。図2Bに示される構成は、例示的な実装であり、エネルギーを拡大、集束、反射、屈折、回折、指向、拡散、最小化、変調、またはその他の方法で処理して、エネルギーがエネルギー指向デバイス202Bによって偏向されるのにより適した状態にし、可能な限り長くコリメートされたままであること、わずかに集束されていること、またはわずかに偏向されていることを含む所望のエネルギープロファイルを達成するために使用され得る、エネルギー形成構成要素の無限の構成を制限することを意図していない。また、そのような構成要素を伝搬経路グループ215に追加して、外向きのエネルギーがエネルギー指向デバイス202Bによって偏向される前ではなく、偏向された後に、それらが横断されるようにすることも可能である。
【0033】
いくつかのエネルギー指向構成では、対応するエネルギー表面上のいくつかの位置で、そのエネルギー表面に直交しない一般的な方向にエネルギーを投影することが有利な場合がある。図2Cは、エネルギー修正構成要素211および213を通じて、および構成可能なエネルギー指向表面201Cを有するエネルギー指向デバイス202Cにエネルギー206を指向するエネルギー源203で構成されたモジュール220の直交側面図であり、構成可能なエネルギー指向表面201Cは、モジュールベース204Cに直交しないエネルギー伝搬軸218の周りに配設される複数のエネルギー伝搬経路217のうちのいずれか1つを生成することができる入射ビーム214を2つの軸

φ217Aに偏向することができる。エネルギー指向モジュール220を出るエネルギー伝搬経路217の2次元角度範囲217Aに関して対称軸であるエネルギー伝搬軸218は、220が装着され得るエネルギー指向システムの表面であり得る機械的パッケージ204Cのベースに対する法線209に対して、ゼロではない偏向角度219で傾斜している。この実施形態では、エネルギー指向デバイス202Cおよびエネルギー源203のための機械的パッケージは両方とも機械的ベース204Cに装着されており、この機械的ベース204Cは、プロセッサ、電子駆動回路、電子フィードバック回路、エネルギー源203のための変調エレクトロニクス、電気リード205C、ならびにエネルギー指向デバイス202Cおよびエネルギー源203の動作の様々な側面を実装するための任意の他の構成要素を含んでいてもよい。図2Cに示される構成は、例示的な実装であり、エネルギープロファイルを拡大、集束、反射、屈折、回折、指向し直し、拡散、縮小、変調、またはその他の方法で処理して、伝搬経路に投影するのにより適した状態にするために使用され得る、エネルギー形成構成要素の無限の構成を制限することを意図していない。エネルギーが伝搬経路217に偏向された後に、そのような構成要素を追加することも可能である。
【0034】
図2A、2B、および2Cは、それぞれの反射エネルギー指向表面201A、201B、および201Cを有するエネルギー指向モジュールを示しているが、透過性構成可能エネルギー指向表面もまた、本開示の多くの実施形態の実装において使用されてもよい。一例は、透明誘電体、二酸化ケイ素、ガラス、インジウムスズ酸化物(ITO)などの透明導電性酸化物、および液晶材料などの透明材料で構成された透過性エネルギー指向メタサーフェスである。図2Dは、オプションのエネルギービーム修正構成要素211および213を通じて、およびオプションの反射器263にエネルギー206を指向するエネルギー源203で構成されたエネルギー指向モジュール230の直交側面図であり、オプションの反射器263は、ビーム214の方向をビーム264に上向きに変え、それをエネルギー指向デバイス202Dの透過性の構成可能なエネルギー指向表面201Dに指向し、エネルギー指向デバイス202Dは、2つの座標にある角度範囲265Aで配設され、2つの直交軸

φ265Aに入射ビーム264を偏向させることができ、エネルギー伝搬軸266を中心にした多数の出力エネルギー伝搬経路265のうちの1つを生成することができる。可能なエネルギー伝搬経路の数は、透過性エネルギー指向表面201D上で構成可能な各軸

φの解決可能なエネルギー指向方向の数によって異なることがある。透過性エネルギー指向デバイス202Dおよびエネルギー源203のための機械的パッケージ262Dは両方とも、機械的ベース204Dに装着されており、この機械的ベース204Dは、プロセッサ、電子駆動回路、電子フィードバック回路、エネルギー源203のための変調エレクトロニクス、電気リード205D、ならびにエネルギー指向デバイス202Dおよびエネルギー源203の動作の様々な側面を実装するための任意の他の構成要素を含んでいてもよい。図2Dに示される構成は、例示的な実装であり、エネルギープロファイルを拡大、集束、反射、屈折、回折、指向し直し、拡散、縮小、変調、またはその他の方法で処理して、エネルギーをコリメートまたは集束するのにより適したものにするために使用され得る、エネルギー形成構成要素の実質的に無限の構成を制限することを意図していない。エネルギービームがエネルギー指向デバイス202Dによって偏向された後、そのような構成要素を伝搬経路265に追加することも可能である。
【0035】
図2Eは、エネルギー修正構成要素211(例えば、ビームエキスパンダ)を通じてエネルギー206を指向し、より大きな直径を有するエネルギー271を生成するエネルギー源203で構成されたエネルギー指向モジュール240の直交側面図であり、エネルギー271は、エネルギー指向デバイス202Eの透過性の構成可能なエネルギー指向表面物201E上に入射し、エネルギー指向デバイス202Eは、2つの直交軸

φに入射ビーム271を偏向させることができ、実質的にエネルギー伝搬軸272を中心とする角度範囲273Aで多数のエネルギー伝搬経路273のいずれか1つを生成することができる。このデバイスは、図2Dに示されるデバイス230と同様であり、構成要素の異なる配設があり、機械的ベースおよびケース204Eおよびコネクタ205Eによって囲まれている。エネルギー指向デバイス202Eのための機械的パッケージ262Eは、機械的封入物204Eに装着されている。図2Eに示される構成は、例示的な実装であり、エネルギープロファイルを拡大、集束、反射、屈折、回折、指向し直し、拡散、縮小、変調、またはその他の方法で処理して、エネルギーをコリメートまたは集束するのにより適したものにするために使用され得る、エネルギー形成構成要素の実質的に無限の構成を制限することを意図していない。エネルギーがエネルギー指向デバイス202Fによって偏向された後、そのような構成要素を伝搬経路273に追加することも可能である。図2Eでは、エネルギー源203を変調することができる。別の実施形態では、エネルギー源203は連続していてもよく、変調源は、エネルギー源203の一部であり、エネルギー源203とエネルギー指向表面202Eとの間、またはエネルギー指向表面201Eからの外向き経路273に配置されたシャッターであってもよい。図2Eには示されていないこのシャッターは、LCパネルなどの機械的または電気光学的シャッターで構成され得る。
【0036】
図2Fは、エネルギー指向モジュール250の直交側面図であり、このエネルギー指向モジュール250は、図2Eに示されたエネルギー指向モジュール240に類似しているが、モジュールの機械的ベース205Eに対する法線209に対して傾いているエネルギー伝搬軸282に対するゼロでない偏向角度を含んでいる点が異なる。エネルギー指向デバイス202F内の再構成可能透過性エネルギー指向表面201Fは、2つの直交軸

φ283Aに入射エネルギービーム271を偏向させるように構成されており、軸282を中心とした多数のエネルギー伝搬経路283のうちのいずれか1つを生成することができる。これは、偏向角度を生成するために使用されている透過性エネルギー指向表面201Fの例である。一実施形態では、この透過性エネルギー指向表面201Fは、再構成可能なナノ構造を有するメタサーフェスであり得る。機械的パッケージ204Eは、エネルギー源203を囲み、エネルギー指向デバイス202Fの機械的装着具262Fのための装着点を提供し、電気的接続のためのコネクタ205Eを提示する。
【0037】
図2Gは、共通の基板に画定された3つの透過性再構成可能エネルギー指向サイトで構成されたエネルギー指向層202Gを含むエネルギー指向モジュール260の直交側面図であり、3つの透過性再構成可能エネルギー指向サイトは、各々、別個の4D空間座標に関連付けられ、各々、複数の可能な方向

φにエネルギーを誘導する。3つの透過性再構成可能エネルギー指向サイト201G、201H、および201Iは、共通の基板276内に画定され、機械的支持体277によって保持され、各エネルギー指向サイトの構成を操作する1つ以上のコントローラによって制御される。エネルギー源203A、203B、および203Cは、独立してエネルギー206A、206B、および206Cをビームエキスパンダ211にそれぞれ指向し、より大きな直径のエネルギービーム271A、271B、および271Cをそれぞれ作成し、これらは再構成可能および透過性エネルギー指向サイト201G、201H、および201Iによってそれぞれ偏向され、各々、多数の伝搬経路グループ279A、279B、および279Cのうちの1つをそれぞれ生成し、これらは、エネルギー伝搬軸278A、278B、および278Cを中心としてそれぞれ作成され、座標(

φ)251A、251B、および251Cを有する角度範囲を中心としてそれぞれ分布し、空間座標(x=0,y=y0)261A、(x=1,y=y0)261B、および(x=2,y=y0)261Cにそれぞれ位置し、y0は定数である。すべての構成要素は、電気コネクタ205Fを備えた機械的ハウジング204F内に配置され、これにより、各エネルギー源203A、203B、および203Cのコントローラ(図示せず)、ならびに共通の基質276内のエネルギー指向サイト(図示せず)の1つ以上のコントローラへの電気的アクセスが可能になる。
【0038】
一実施形態では、エネルギー源203A、203B、および203Cは、共通のエネルギー指向サイト基板276に対して整列され、その結果、各エネルギー源は、透過性再構成可能サイト201G、201H、および201Iの1つのみに実質的にエネルギーを提供する。エネルギー源からの漂遊エネルギーが隣接するエネルギー指向サイトに到達するのを低減または排除するために、エネルギー271A、271B、および271Cは、エネルギー抑制構造274を用いて、それぞれの隣接サイトから実質的に隔離されてもよく、エネルギー抑制構造274は、実施形態では、エネルギーを遮断する機械的バッフル構造を含んでもよい。
【0039】
エネルギー指向モジュール260の透過性再構成可能エネルギー指向サイト201G、201H、および201Iは、座標261A、261B、および261Cに位置しており、これらは各々単一の空間座標(x,y)=(0,y0)、(1,y0)、および(2,y0)をそれぞれ含み、各々、2次元の角度範囲(

φ)251A、251B、および251Cにそれぞれ投影され得る複数のエネルギー伝搬経路に関連付けられている。一緒に、これらの2つの位置座標(x,y)および2つの角度座標(

φ)は、多数の4D座標(x=0,y0,

φ)、(x=1,y0,

φ)、および(x=2,y0,

φ)に対応している。最終的に、

φ軸における各投影エネルギービームの達成可能な位置の数は、エネルギー指向サイト201G、201H、および201Iの詳細な構造によって異なり、各軸で達成可能な視野および解決可能な出力角度の数を決定する。図2Gに示される構成は、例示的な実装であり、エネルギー指向サイト201G、201H、201Iによって偏向される前にまたは後に、エネルギー伝搬経路に追加され、エネルギーを拡大、集束、反射、屈折、回折、指向し直し、拡散、最小化、変調、偏光制御、またはその他の方法で処理して、特定のエネルギー指向用途により適したものにするために使用され得る、エネルギー形成構成要素の無限の構成を制限することを意図していない。
【0040】
図2Gは、3つの独立したエネルギー源と、共通の基板内の3つの独立した再構成可能なエネルギー指向サイトに独立して制御されたエネルギービームを送達する関連するエネルギー伝搬経路と、を備えるエネルギー指向モジュールを示している。モジュール式エネルギー源を使用して、多くの独立して再構成可能なエネルギー指向サイトを備えた基板を中心としてモジュール式システムを構築することが可能である。図2Hは、エネルギー206を生成するエネルギー源203で構成されたモジュール式エネルギー源270の直交側面図であり、エネルギー206は、エネルギー修正構成要素または構成要素のセット211(例えば、ビームエキスパンダ)によって拡張され、出力エネルギー282を生成することができる。エネルギー282は、機械的ケース204Gの保護透過性窓283を通って移動することができ、機械的ケースは、電気コネクタ205Gで構成され、電気コネクタ205Gは、おそらくDCバイアスおよび変調制御、ならびにおそらく一対の装着フランジ291またはモジュールを表面に固定することを可能にするいくつかの同様の機械的構造を含む、エネルギー源の制御を提供する。270に示される構成は、例示的な実装であり、エネルギープロファイルを拡大、集束、反射、屈折、回折、指向し直し、拡散、縮小、変調、またはその他の方法で処理して、エネルギーを投影するのにより適したものにするために使用され得る、エネルギー形成構成要素の無限の構成を制限することを意図していない。
【0041】
図2Iは、単一の基板295に含まれ、各々エネルギー源モジュール270からのエネルギーを偏向させる、複数の独立して制御されるエネルギー指向部位201J、201K、および201Lで構成されるエネルギー指向層202Iを有するエネルギー指向システムの直交図である。図2Iは特定のエネルギー源モジュール270を示しているが、270の代わりに使用することができるエネルギー源モジュールの構成は無限にあることに留意されたい。少なくとも1つの実施形態では、実質的にコリメートされたエネルギービームを生成するエネルギー源モジュールを使用することができる。別の実施形態では、実質的にコリメートされているが、いくらかの収束(集束)または拡散(脱集束)を含むエネルギーを生成するエネルギー源モジュールを使用することができる。各エネルギー源モジュール270は、共通のバックプレーン層296に装着されて示されており、共通のバックプレーン層296は、エネルギー源モジュール270を装着するための機械的支持構造、エネルギー指向基板295のための機械的支持構造、各エネルギー源270の制御および接続、ならびに各エネルギー指向サイト201J、201K、および201Lの制御および接続を提供する電気バックプレーンのいずれかとして機能することができる。このバックプレーン層296は、各エネルギー指向サイト201J、201K、および201Lと整列されたアパーチャ297を含み、アパーチャ297は、各々エネルギー源モジュール270のビームが対応するエネルギー指向サイトに到達するための明確な経路を提供する。エネルギー指向システム280は、3つの座標281A、281B、および281Cで示されており、これらは、各々単一の空間座標(x,y)=(0,y0)、(1,y0)、および(2,y0)にそれぞれ関連付けられており、この場合、y0は定数であり、これらの空間座標の各々において、エネルギー伝搬経路287A、287B、および287Cのグループの1つが、エネルギー伝搬軸286A、286B、および286Cを中心として、基板表面295からそれぞれ外向きに投影され、これらの可能な伝搬経路は、2次元の角度範囲(

φ)288A、288B、および288Cに存在している。一緒に、これらの座標は多数の4D座標(x=0,y0,

φ)、(x=1,y0,

φ)、および(x=2,y0,

φ)に対応している。図2Iは、エネルギー源270およびエネルギー指向表面サイト201J、201K、および201Lに関連付けられた3つの空間座標のみを有するエネルギー指向システムを示しているが、独立して制御されるエネルギー偏向サイトに対応する任意の数の空間座標を有することが可能であり、1つ以上のエネルギー指向表面サイトが基板内に画定されてもよく、システム全体が1つ以上のそのような基板を含んでもよい。図2Iに示される構成は、例示的な実装であり、エネルギー指向サイト201J、201K、および201Lによって偏向される前にまたは後に、エネルギー伝搬経路に追加され、エネルギーを拡大、集束、反射、屈折、回折、指向し直し、拡散、最小化、変調、偏光制御、またはその他の方法で処理して、特定のエネルギー指向用途により適したものにするために使用され得る、エネルギー形成構成要素の無限の構成を制限することを意図していない。
【0042】
高度にコリメートされたエネルギー源は、エネルギー密度の散逸なしに長距離を通るエネルギー伝搬に使用することができる。一実施形態では、エネルギー指向システムは、完全にコリメートされたエネルギー源に近似するが、わずかに集束または脱集束エネルギーを有するエネルギー源を使用して構成されてもよい。この場合、エネルギー指向デバイスは、よりコリメートされたエネルギービームを生成するための補正を実行するように構成されてもよい。図3Aは、単一の点状のエネルギー源301と単一の集束要素303とで構成されたモジュール式エネルギー源300直交側面図であり、モジュール式エネルギー源300は、それに関連する有意な拡散を伴うエネルギービーム304を生成する。これは、図2Hに示されるモジュール式エネルギー源270の代替案であり、よりコリメートされたビーム206およびビームエキスパンダ211などのより多くの補正要素を備えたエネルギー源を含み得る。点状のエネルギー源301からのエネルギー光線302は、わずかな拡散304をもたらすように集束される。点状のエネルギー源301および集束要素303は、機械的ケース311に封入されており、機械的ケース311は、装着フランジ312、エネルギービームに対して透明な窓313、および点状エネルギー源301にバイアス信号および変調信号を提供するコネクタ314を有していてもよい。一実施形態では、可視電磁エネルギーの場合、点状エネルギー源301は、単一の波長、狭帯域の波長、または広帯域の波長を放出する、LEDなどの単一の照明源であってもよく、集束要素303は、単一のレンズ、または多要素レンズであってもよい。有限サイズの光源から集束されたビームは、小さい光源サイズと広いレンズアパーチャで改善される計算可能な下限で拡散する。ただし、屈折レンズシステムでは、ある程度の最小拡散が保証される。
【0043】
図3Bは、単一の基板395に含まれる、複数の独立して制御された再構成可能なエネルギー指向表面サイト301A、301B、および301Cで構成されたエネルギー指向表面デバイス398を備えたエネルギー指向システムの直交図であり、各エネルギー指向サイトは、図3Aに示されるエネルギー源モジュール300からのエネルギーを偏向し、エネルギーモジュール300のエネルギー拡散を補正して、著しくコリメートされた出力エネルギーを生成するように構成されている。図3Bは特定のエネルギー源モジュール300を示しているが、300の代わりに使用することができるエネルギー源モジュールの構成は無限にあることに留意されたい。少なくとも1つの実施形態では、実質的にコリメートされたエネルギーを生成するエネルギー源モジュールを使用することができる。別の実施形態では、図3Aに示される304のように、実質的にコリメートされているが拡散しているエネルギーを生成するエネルギー源モジュールが使用されてもよい。別の実施形態では、エネルギー源モジュールは実質的にコリメートされていない。各エネルギー源モジュール300は、共通のバックプレーン層396に装着されて示されており、共通のバックプレーン層396は、エネルギー源モジュール300を装着するための機械的支持構造、エネルギー指向表面基板395のための機械的支持構造、各エネルギー源300の制御および接続、ならびに各エネルギー指向表面サイト301A、301B、および301Cの制御および接続を提供する電気バックプレーンのいずれかとして機能することができる。このバックプレーン層396は、各エネルギー指向サイト301A、301B、および301Cに整列されたアパーチャ397を含み、アパーチャ397は、各々エネルギー源モジュール300のビームがエネルギー指向基板に到達するための明確なエネルギー伝搬経路を提供する。エネルギー指向システム350は、3つの座標381A、381B、および381Cで示されており、これらは、各々単一の空間座標(x,y)=(0,y0)、(1,y0)、および(2,y0)にそれぞれ関連付けられており、これらの空間座標の各々において、エネルギー伝搬経路387A、387B、および387Cのグループのエネルギーが、エネルギー伝搬軸386A、386B、および386Cを中心として、基板の表面395からそれぞれ外向きに投影され、可能な伝搬経路は、2次元の角度範囲(

φ)388A、388B、および388Cに存在している。一緒に、これらの座標は多数の4D座標(x=0,y0,

φ)、(x=1,y0,

φ)、および(x=2,y0,

φ)に対応している。図3Aの304に示すように、エネルギー指向領域301A、301B、および301Cに接近するビームは拡散していることに留意されたい。しかしながら、エネルギー指向領域301A、301B、および301Cを離れ、エネルギー伝搬経路グループ387A、387B、および387Cにそれぞれ指向されるエネルギーは、エネルギー指向サイトをコリメートされたエネルギーとして残すことが示されている。これは、エネルギー指向サイト301A、301B、および301Bが、ビームを2つの角度軸の多くの可能な伝搬経路の1つに偏向させることに加えて、図3Aに示される入力エネルギー304のわずかな集束を実施するように構成されていることを意味する。図3Bは、エネルギー源300およびエネルギー指向サイト301A、301B、および301Cに関連付けられた3つの空間座標のみを有するエネルギー指向システムを示しているが、独立して制御されるエネルギー偏向サイトに対応する任意の数の空間座標を有することが可能であり、1つ以上のエネルギー指向サイトが基板内に画定されてもよく、システム全体が1つ以上のそのような基板を含んでもよい。350に示される構成は、例示的な実装であり、エネルギー指向サイト301A、301B、および301Cによって偏向される前にまたは偏向された後に、エネルギー伝搬経路に追加され、エネルギーを拡大、集束、反射、屈折、回折、指向し直し、拡散、最小化、変調、偏光制御、またはその他の方法で処理して、特定のエネルギー指向用途により適したものにするために使用され得る、エネルギー形成構成要素の無限の構成を制限することを意図していない。
【0044】
各エネルギー指向表面が独自のエネルギー源を有する別個のモジュールの一部であっても、エネルギー指向表面が共通の基板を共有する部位に定義されていても、エネルギー指向表面が透過性であっても反射性であっても、エネルギー指向表面のアレイから1つ以上のホログラフィックオブジェクトを投影することが可能である。図3Cは、第1のインスタンスの時間tにおける、エネルギー指向モジュール240のアレイで構成された電磁エネルギー指向システム3001の直交図である。エネルギー指向モジュール240は、図2Eに示されている。図3Dは、時間の第2のインスタンスtにおける図3Cに示されているエネルギー指向システム3001である。時間の第1および第2のインスタンスtおよびtは両方とも、エネルギー指向システム3001によって提供されるホログラフィックコンテンツの同じリフレッシュ期間内に発生し得、リフレッシュ期間は、ホログラフィックビデオのフレームレートの逆数であり得る。エネルギー指向システム3001は、各エネルギー指向モジュール240A~Gのエネルギー伝搬経路237A~Gに沿ってエネルギーを投影し、エネルギー伝搬経路は、観察者150に対してエネルギー指向システム面3002の後方に投影されたホログラフィックオブジェクト3011上の点、または観察者150に対してエネルギー指向システム面3002の前方にあるホログラフィックオブジェクト3012上の点のいずれかに収束する。エネルギーは、図3Cおよび3Dに細い主光線として示されているが、これらは、エネルギー指向システム表面3002の平面における各エネルギー指向モジュール240の面積のかなりの部分であるビーム幅断面積を有する。エネルギー指向モジュールは、角度座標(

φ)=(
0-6φ0-6)をそれぞれ有するエネルギー伝搬経路237A~Gにエネルギーを各々指向する、空間座標(x,y)=(0~6,y)を有するエネルギーモジュール240A~Gで構成されている。これらの2つの空間座標および2つの角度座標が一緒になって、4D座標(x,y,

φ)各エネルギー伝搬経路を形成する。エネルギー伝搬経路237A~Gは、図3Cではホログラフィックオブジェクト3011の第1の位置3021またはホログラフィックオブジェクト3012の第1の位置3031のいずれかに収束し、図3Dではホログラフィックオブジェクト3011の第2の位置3022またはホログラフィックオブジェクト3012の第2の位置3032に収束する。図3Cでは、時間tの第1のインスタンスにおいて、(1,y,
,φ)のエネルギー伝搬経路237B、(3,y,
,φ
のエネルギー伝搬経路237D、(6,y,
,φ)のエネルギー伝搬経路237Gに沿ったエネルギーが、スクリーン内ホログラフィックオブジェクト3011の点3021から拡散しているように見え、一方、(0,y,
,φ)のエネルギー伝搬経路237A、(2,y,
,φ)のエネルギー伝搬経路237C、(4,y,
,φ)のエネルギー伝搬経路237E、(5,y,
,φ)のエネルギー伝搬経路237Fは、スクリーン外ホログラフィックオブジェクト3012上の点3031に収束する。時間tにおける第2のインスタンスでは、(0,y,
10,φ10)のエネルギー伝搬経路237K、(2,y,
12,φ12)のエネルギー伝搬経路237M、(4,y,
14,φ14)のエネルギー伝搬経路237O、および(6,y,
16,φ16)のエネルギー伝搬経路237Qは、スクリーン内ホログラフィックオブジェクト3011上の点3022から拡散するように見え、一方、
(01y,
11,φ11)のエネルギー伝搬経路237L、(3,y,
13,φ13)の237N、(5,y,
15,φ15)の237Pに沿ったエネルギーは、画面外ホログラフィックオブジェクト3012上の点3032に収束する。各エネルギー指向モジュール240のエネルギー指向表面サイト201Eは、ホログラフィックオブジェクト3011および3012の投影に寄与するために、異なる角度座標を有する多くのエネルギー伝搬経路に沿ってエネルギーを向けるように構成されてもよい。一実施形態では、これらのホログラフィックオブジェクトは、リフレッシュ期間と呼ばれる時間間隔ごとに繰り返し形成され、ホログラフィックコンテンツの実施形態では、フレームレートの逆数である。各エネルギー指向モジュール240内で、許容可能な明るさで知覚可能なホログラフィックオブジェクトを形成するためのリフレッシュ期間ごとに達成可能なアドレス指定可能な角度の数は、エネルギー伝搬経路の角度を変更するための各エネルギー指向モジュールの速度およびエネルギー源の明るさによって異なってもよい。一実施形態では、エネルギー指向モジュールがエネルギー伝搬経路の角度を変更している間、エネルギー源をオンに保つことができる。別の実施形態では、エネルギー指向表面が2次元の一連の角度の各角度で短時間留まる間、エネルギー源をオンにし、短時間保持し、その後オフにしてもよい。理想的には、各エネルギー指向モジュールは、ホログラフィックオブジェクト3011および3012の形成のために、リフレッシュ期間ごとに多くのエネルギー指向角度をカバーすることができる。図3Cでは、エネルギー伝搬経路237A、237C、237E、および237Fに沿ったエネルギーが、同じ瞬間にホログラフィックオブジェクト3012の同じ点3031に収束するように示されているが、このようなエネルギーの同時収束は、観察者150に対するホログラフィックオブジェクト3012の形成のために必要ではない。エネルギー指向システム3001は、エネルギー指向デバイスにとって最も効率的なラスタ操作順序に従い得る角度(

φ)のシーケンスで各エネルギー指向サイトを走査することによって、リフレッシュ期間内にホログラフィックオブジェクトのシーンの全てまたは一部をリフレッシュするように構成されてもよい。これは、4次元座標(x,y、

φ)に対応するエネルギー伝搬経路が、図3Cおよび3Dに示されるライトフィールドディスプレイ3001のリフレッシュ期間内の任意の時間および任意の順序で投影されてもよいことを意味し、すなわち、エネルギー伝搬経路237A、237C、237E、および237Fに沿ったエネルギーが、すべて異なる時間に指向されてもよいことを意味する。フレームのリフレッシュレート、エネルギー源の明るさ、リフレッシュ期間ごとにエネルギー指向デバイスによって達成される角度の数、およびエネルギー伝搬モジュールの密度が、周囲の光に対して視聴者150によって観察されるのに十分に高い場合、視覚の持続性を通じて、観察者150はホログラフィックオブジェクトを観察することができるはずである。
【0045】
高度にコリメートされたエネルギー源は、エネルギー密度の散逸なしに長距離にわたるエネルギービームの伝搬を可能にするが、エネルギー指向システムは、実質的に拡散しているエネルギー源と、エネルギーのコリメートとエネルギーの偏向の両方とを実行するように構成されたエネルギー指向表面とを用いて構築され、2つの軸の出力角度の範囲にわたってコリメートされたエネルギーを生成することができる。図4Aは、エネルギー指向モジュール400の直交側面図であり、エネルギー指向モジュール400は、拡散プロファイルを有するエネルギー402を生成するエネルギー集束要素(例えば、図3Aの集束要素303)を有さない単一のエネルギー源401を備え、また、この拡散を補正してコリメートおよび偏向された出力ビームを生成する構成可能な透過性エネルギー指向デバイス403Aも備える。エネルギー源401は、単色エネルギー源のような単一の点状のエネルギー源であってもよく、基板上または個別のデバイス上に近接して配置された赤、緑、および青のLEDなどの複数のエネルギー源を備えたサイトであってもよい。機械的パッケージ405によって支持される、デバイス403A内の再構成可能透過性エネルギーのエネルギー指向表面404Aは、エネルギーの偏向とエネルギーの集束との両方を実施し、エネルギー伝搬軸412を中心としてグループ化された可能なエネルギー伝搬経路411、412、および413を含む、角度範囲(

φ)407内のエネルギー伝搬経路に沿って、コリメートされた出力エネルギーを生成する。エネルギー指向表面(またはサイト)404Aを備えたエネルギー指向デバイス403A、エネルギー指向機械的装着具405、およびエネルギー源401は、機械的パッケージ408に封入されており、エネルギー源のバイアスおよび変調信号、ならびに機械的パッケージ408内に見られる場合と見られない場合があるエネルギー指向デバイス403Aのコントローラへの信号またはコントローラからの信号をルーティングするためのコネクタ409を備えている。図4Aに示される構成は、例示的な実装であり、エネルギー指向表面404Aによって偏向される前にまたは偏向された後に、エネルギー伝搬経路に追加され、エネルギーを拡大、集束、反射、屈折、回折、指向し直し、拡散、最小化、変調、偏光制御、またはその他の方法で処理して、特定のエネルギー指向用途により適したものにするために使用され得る、エネルギー形成構成要素の無限の構成を制限することを意図していない。
【0046】
エネルギー指向要素は、用途に応じて、わずかに集束または拡散するエネルギーを生成するように構成することができる。図4Bは、エネルギー指向モジュール420の直交側面図であり、単一のエネルギー源401を含み、エネルギー集束要素(例えば、図3Aの集束要素303)を含まず、実質的に拡散する複数のエネルギー光線402を生成し、この拡散を補正し、コリメートされているがわずかに集束された出力エネルギーを実質的に生成するエネルギー指向要素を備えている。機械的装着具405が装着されたエネルギー指向デバイス403B内の再構成可能透過性エネルギーのエネルギー指向表面404Bは、エネルギー偏向とエネルギー集束との両方を実施して、コリメートされているがわずかに集束された出力エネルギーを角度範囲(

φ)427内に生成し、この角度範囲は、可能なエネルギー伝搬経路431、432、および433を含み、これらは、エネルギー伝搬軸432を中心とした可能な伝搬経路430のグループに見られ、エネルギー伝搬軸432は、これらの可能な伝搬経路の平均エネルギーベクトルと整列され得る。図4Bに示される構成は、例示的な実装であり、エネルギー指向表面404Bによって偏向される前にまたは偏向された後に、エネルギー伝搬経路に追加され、エネルギーを拡大、集束、反射、屈折、回折、指向し直し、拡散、最小化、変調、偏光制御、またはその他の方法で処理して、特定のエネルギー指向用途により適したものにするために使用され得る、エネルギー形成構成要素の無限の構成を制限することを意図していない。
【0047】
エネルギー指向要素は、前述のように、偏向角度を有するエネルギーを生成するように構成することができる。図4Cは、エネルギー指向モジュール440の直交側面図であり、エネルギー指向モジュール440は、単一のエネルギー源401で構成されており、エネルギー集束要素(例えば、図3Aの集束要素303)を含まないが、エネルギー伝搬に沿ってコリメートされるエネルギーを生成し、エネルギー投影軸452を中心としてグループ化されたエネルギー伝搬経路に沿ってコリメートされ、エネルギー投影軸452は、エネルギー偏向表面404Cに対して法線425に対して傾斜している。エネルギー指向モジュール440は、入射拡散エネルギー光線402を

φの角度範囲447内の出力コリメートエネルギービームに変換するエネルギー指向デバイス403Cを有し、この角度範囲は、エネルギー伝搬軸452を中心としたグループ450に見られる、可能なエネルギー伝搬経路451、452、および453を含む。伝搬経路の角度範囲に関して対称軸であるこのエネルギー伝搬軸452は、透過性エネルギーのエネルギー指向表面404Cを有する再構成可能エネルギー指向デバイス403Cの表面に対して、法線425に対してゼロでない角度426で傾いている。図4Cに示される構成は、例示的な実装であり、エネルギー指向表面404Cによって偏向される前にまたは偏向された後に、エネルギー伝搬経路に追加され、エネルギーを拡大、集束、反射、屈折、回折、指向し直し、拡散、最小化、変調、偏光制御、またはその他の方法で処理して、特定のエネルギー指向用途により適したものにするために使用され得るエネルギー形成構成要素の無限の構成を制限することを意図していない。
【0048】
図2A、2B、2C、2D、2E、2F、2G、図4A、4B、および4Cはすべて、いくつかの可能な出力エネルギー伝搬経路を備えたエネルギー指向モジュールを示している。ただし、一連のエネルギー伝搬経路を迅速に生成するために、これらの図のエネルギー指向デバイスを使用して、エネルギー源が変調されている間に、偏向されたエネルギーを2次元で非常に迅速に走査して、エネルギー指向モジュールから様々な方向に変化するエネルギーを生成することができる。コントローラを使用して、エネルギー源の変調とエネルギー指向表面の動作を同期させて、エネルギー伝搬経路の意図的な時間的パターンを生成することができる。
【0049】
図5Aは、再構成可能なエネルギー指向透過性表面504を備えたエネルギー指向デバイス502においてエネルギー537を指向する変調されたエネルギー源508で構成された、エネルギー指向モジュール500の動作の概略図である。図5Aのタイミング図は、エネルギー源508の変調と、時間の関数として
の出力エネルギー伝搬経路角度範囲538にわたってエネルギーE1~E7を変化させた7つの伝搬経路530のシーケンスに沿ってエネルギーを投影するためのエネルギー指向表面504の動作との間の可能な同期を示している。エネルギー指向透過性表面504は、基板503内の活性領域であり得る。エネルギー指向表面504は、入射エネルギービーム537を、
に直交する軸φで偏向させることができるが、この単純な例では、1つの偏向軸
にのみに焦点を当てている。変調されたエネルギー537は、コリメートされ、わずかに脱集束され、わずかに集束、または拡散し得る。コリメートされていない、または不完全にコリメートされているエネルギー537の場合、エネルギー指向表面は、最小値
525および最大値
526の範囲で、偏向され、実質的にコリメートされた出力エネルギーを出力するための補正を実施してもよい。コントローラ506は、変調されたエネルギーE(t)対時間プロファイル537を生成するためのエネルギー源508の変調信号と、エネルギー伝搬経路角度
(t)対時間プロファイル538を生成するためにエネルギー偏向デバイス502に送られる命令との両方を生成するように動作可能である。一実施形態では、コントローラ506とエネルギー指向デバイス502との間の命令は、エネルギー伝搬経路角度
538を達成するための表面プロファイルを作成するために、エネルギー指向表面コントローラ505にアドレス指定され得る。変調されたエネルギーE(t)537およびエネルギー伝搬経路角度のプロット
(t)538は、いくつかの共通のタイミングイベント536とともに、図5Aの右側に示されている。t1で、入射ビーム537を生成するエネルギー源は、エネルギーE1からゼロエネルギーに変調され、エネルギー指向表面デバイス502は、透過性エネルギー指向表面504を再構成することによって、角度
を変更し始める。t2で、角度
538は一瞬変化を停止し、エネルギー源508はゼロエネルギーからE2に変調され、これはt2からt3までの持続時間から続く。このように、エネルギー源508がオフに変調されている間、角度
538は繰り返し段階的に変化し、エネルギー源がオンの状態に変調されている間、角度
538は安定して保持される。537および538に示されているタイミングは例示的なものであり、他の可能性を制限するものではなく、エネルギー源を素早く変調してほぼずっとオンのままにしてもよいし、角度
538を滑らかに変化させてもよいし、エネルギー源をオンにしている間に角度
538を変化させてもよいし、エネルギー源をオンにしている間に角度538を変化させて同時にエネルギーレベルを変化させてもよいし、2つの軸
のエネルギー伝搬経路の角度座標
およびφを同時に変化させてもよい。このエネルギー源の変調パターン537および角度
プロファイル538により、エネルギーは、エネルギーE1~E7が変化する一連のエネルギー伝搬経路530に沿って指向される。角度
525の最小値付近で、サイクル内の最も早い時間に、E1が左に投影される。次に、エネルギーE2~E7が、一度に1つずつ順番に投影され、各連続した伝搬経路は、わずかに大きい時計回りの角度
538(または同等に、正規化された光フィールド座標u値)を有し、角度
526の最大値付近で右に投影されたE7で終わる。エネルギー伝搬経路変化の相対速度および変調周波数に応じて、エネルギー指向表面デバイス502によって生成される解決可能な角度の数に応じて、多数のエネルギー伝搬経路に沿ったエネルギーを一定の期間に投影することができる。そして、図5Aの構成では、単にエネルギー伝搬経路の角度
を示しているが、エネルギー指向表面デバイス502は、第1の軸に直交する第2の軸に沿って入射エネルギー537を偏向させるように構成されていてもよく、これは、可能なエネルギー伝搬経路530のグループが、再構成可能なエネルギー指向透過性表面504に頂点を有する円錐を形成してもよいことを意味する。図5Aに示される構成は、例示的な実装であり、エネルギー指向表面504によって偏向される前に、または偏向された後に、エネルギーを拡大、集束、反射、屈折、回折、指向し直し、拡散、最小化、変調、偏光制御、またはその他の方法で処理して、特定のエネルギー指向用途により適したものにするために使用される、エネルギー伝搬経路に追加され得るエネルギー形成構成要素の無限の構成を制限することを意図していない。
【0050】
図5Bは、図5Aに示される500と同じモジュールであり得るエネルギー指向モジュール510の一実施態様の透視図であり、エネルギー源からのエネルギーを2つの直交方向に偏向させる再構成可能な透過性エネルギー指向デバイス502から生成される複数の可能なエネルギー伝搬経路530Bを示している。エネルギー源モジュール508Bは、変調、コリメート、またはその両方であり得る。拡大図555は、コリメートされたエネルギー源およびビームエキスパンダを備えたエネルギーモジュール270と、単一の要素によって集束された拡散点エネルギー源を備えたエネルギーモジュール300とを含む、エネルギーモジュール508Bの2つの例を示している。ただし、エネルギーモジュールの他の多くの構成が可能である。例えば、光学領域では、プリズム、レンズなどの光学要素、格子、ミラー、屈曲光学系などの回折要素、または他の光学構成要素を、エネルギー光線530Bの経路におけるビーム経路537B、またはビーム偏向表面504の反対側に追加することができる。エネルギー指向デバイス502は、図1Bに示されるエネルギー指向システム140と同じであり得る。エネルギー指向表面504は、エネルギー指向デバイス502の基板503内に装着され得る。エネルギー指向表面504は、入射エネルギー537Bを
に偏向させて、偏向されたエネルギーを
-軸521で最小値
522から最大値
523まで走査するように構成されていてもよい。エネルギー指向表面504は、偏向されたエネルギーをφ-軸531で最小値φ532から最大値φ533まで走査するように構成されていてもよい。エネルギー指向表面デバイス502は、入射エネルギー537Bを両方の軸(

φ)で同時に偏向して、(

φ)の対応する値を有する任意のエネルギー伝搬経路に沿ってエネルギーを偏向してもよい。図5Bに示される構成では、各軸におけるエネルギー指向傾斜範囲の中点は、(

φ)=(0,0)518に対応し、その結果、エネルギー指向デバイス502の表面に対する法線513と整列するエネルギー伝搬軸512が得られる。エネルギー伝搬軸512が法線513に対してゼロ以外の角度で整列され得る他の構成が可能である。なお、傾斜角度
およびφは4D角度座標を画定するが、正規化されたライトフィールド座標uおよびvもそれぞれ角度を指定するために使用することができる。
【0051】
図5Cは、再構成可能なエネルギー指向反射表面544を備えたエネルギー指向デバイス542においてエネルギー537を指向する変調されたエネルギー源508で構成された、エネルギー指向モジュール540の動作を示す概略図である。図5Cのタイミング図は、エネルギー源508の変調と、時間の関数として
の出力角度範囲538にわたってエネルギーE1~E7を変化させた7つの伝搬経路530のシーケンスに沿ってエネルギーを指向するためのエネルギー指向表面544の動作との間の可能な同期を示している。エネルギー指向反射表面544は、基板543内の活性領域であり得る。エネルギー指向表面544は、入射エネルギービーム537を、
に直交する軸φで偏向させることができるが、この単純な例では、1つの偏向軸
にのみに焦点を当てている。変調されたエネルギー537は、コリメートされ、わずかに脱集束され、わずかに集束、または拡散し得る。コリメートされていない、または不完全にコリメートされているビームの場合、エネルギー指向表面544は、最小値(
)525および最大値(
)526の範囲内の角度方向を有する伝搬経路に沿って、偏向された実質的にコリメートされた出力エネルギーを出力するための補正を実施してもよい。コントローラ546は、変調されたエネルギーE(t)対時間プロファイル537を生成するためのエネルギー源508の変調信号と、エネルギー伝搬経路角度
(t)対時間プロファイル538を生成するためにエネルギー指向デバイス542に送られる命令を含む信号との両方を提供するように動作可能である。コントローラ546とエネルギー指向デバイス542との間の命令は、エネルギー伝搬経路角度
538を達成するための必要な表面プロファイルを作成するために、エネルギー指向表面コントローラ545にアドレス指定され得る。変調されたエネルギーE(t)537およびエネルギー伝搬経路角度のプロット
(t)538は、いくつかの共通のタイミングイベント536とともに、図5Cの右側に示されている。t1で、入射エネルギー537を生成するエネルギー源は、エネルギーE1からゼロエネルギーに変調され、エネルギー指向デバイス542は、透過性エネルギー指向表面544を再構成することによって、角度
を変更し始める。t2で、角度
538は一瞬変化を停止し、エネルギー源508はゼロエネルギーからE2に変調され、これはt2からt3までの持続時間から続く。このように、エネルギー源508がオフに変調されている間、角度
538は繰り返し段階的に変化し、エネルギー源がオンの状態に変調されている間、角度
538は安定して保持される。537および538に示されているタイミングは例示的なものであり、他の可能性を制限するものではなく、エネルギー源を素早く変調してほぼずっとオンのままにしてもよいし、エネルギー伝搬経路角度を滑らかに変化させてもよいし、エネルギー源をオンにしている間にエネルギー伝搬経路角度を変化させてもよいし、エネルギー源をオンにしている間にエネルギー伝搬経路角度を変化させて同時にエネルギーレベルを変化させてもよいし、2つの軸のエネルギー伝搬経路角度
およびφを同時に変化させてもよい。このエネルギー源変調パターン537およびエネルギー伝搬経路角度プロファイル538は、変化するエネルギーE1~E7を有する一連のエネルギー伝搬経路530の生成をもたらす。角度
525の最小値付近で、サイクル内の最も早い時間に、E1が左に投影される。次に、エネルギーE2~E7が、一度に1つずつ順番に投影され、各連続した伝搬経路は、わずかに大きい時計回りの角度
538(または同等に、正規化された光フィールド座標u値)を有し、最大投影角度
526に対応する最大エネルギー指向表面角度付近で右に投影されたE7で終わる。エネルギー伝搬経路角度の変化の相対速度および変調周波数に応じて、542によって生成される解決可能な角度の数に応じて、多数のエネルギー伝搬経路を一定の期間内に投影することができる。そして、図5Cの構成では、単に1つの伝搬経路の角度変化を示しているが、エネルギー指向デバイス542は、第1の軸に直交する第2の軸に沿ってエネルギー537を偏向させるように構成されていてもよく、これは、可能なエネルギー伝搬経路530のグループが、再構成可能なエネルギー指向透過性表面544に頂点を有する円錐を形成してもよいことを意味する。図5Cに示される構成は、例示的な実装であり、エネルギー指向表面544によって偏向される前に、または偏向された後に、エネルギーを拡大、集束、反射、屈折、回折、指向し直し、拡散、最小化、変調、偏光制御、またはその他の方法で処理して、特定のエネルギー指向用途により適したものにするために使用される、エネルギー伝搬経路に追加され得るエネルギー形成構成要素の無限の構成を制限することを意図していない。図5Cでは、エネルギー源508を変調することができる。別の実施形態では、エネルギー源508は連続していてもよく、変調源は、エネルギー源508の一部であり、エネルギー源508とエネルギー指向表面544との間、またはエネルギー指向表面544からの外向きエネルギー経路530に配置されたシャッターであってもよい。図5Cには示されていないこのシャッターは、LCパネルなどの機械的または電気光学的シャッターで構成され得る。
【0052】
図5Dは、図5Cに示される540と同じモジュールであり得るエネルギー指向システム550の一実施態様の透視図であり、エネルギー源からのエネルギーを2つの直交方向に偏向させる再構成可能な反射エネルギー指向デバイス542から生成される複数の可能なエネルギー伝搬経路530Dを示している。エネルギー源モジュール508は、変調、コリメート、またはその両方であり得る。図5Dに示される実施形態では、源508からのエネルギー509は、オプションのエネルギービームエキスパンダ510によって拡張され、拡張された入射エネルギービーム537Dになることができる。しかしながら、図2Hに示されるエネルギーモジュール270、または図3Aに示されるエネルギーモジュール300を含む、エネルギーモジュールの他の多くの構成が可能である。さらに、例えば、光学領域では、プリズム、レンズ、回折格子などの回折要素、ミラー、屈折光学系、偏光コントローラなどの光学構成要素を、入力エネルギー経路537Dに、またはビーム偏向面544から偏向された後の光学経路に、エネルギー伝搬経路530Dにおいて追加することができる。エネルギー指向デバイス542は、図1Aに示されるエネルギー指向システム120と同じであり得る。エネルギー指向表面544は、エネルギー指向デバイス542の基板543内に装着され得る。エネルギー指向表面544は、入射エネルギー537Dを
に偏向させて、投影されたビームを
-軸521で最小値
522から最大値
523まで走査するように構成されていてもよい。エネルギー指向表面544は、偏向されたエネルギーを伝搬経路に沿ってφ-軸531で最小値φ532から最大値φ533まで走査するように構成されていてもよい。エネルギー指向デバイス542は、入射エネルギー537Dを両方の軸(

φ)で同時に偏向して、(

φ)の対応する値を有する任意のエネルギー伝搬経路内にエネルギーを偏向してもよい。図5Dに示される構成では、各軸におけるエネルギー指向傾斜範囲の中点は、(

φ)=(0,0)518に対応し、その結果、エネルギー指向デバイス542の基板のベース543に対する法線513と整列するエネルギー伝搬軸512が得られる。なお、エネルギー伝搬軸512は、エネルギー指向表面544の平面がエネルギー指向基板543のベースとなす角度515と、入射エネルギー537Dがエネルギー指向デバイス542のベースへの法線513となす角度514の両方を調整することによって、図5Dでは垂直になるようにされている。エネルギー伝搬軸512が法線513に対して角度を付けられ得る他の構成が可能である。なお、ここではエネルギー伝搬経路の角度
およびφを指定しているが、ライトフィールドディスプレイの実施形態では、正規化されたライトフィールド座標uとvを用いて、それぞれ角度を指定することも可能である。
【0053】
図5Eは、軸519を中心として傾斜する傾斜エネルギー反射器584にエネルギー537を指向する変調されたエネルギー源508で構成される、エネルギー向けモジュール580の別の動作の概略図である。図5Eのタイミング図は、エネルギー源508の変調と、時間の関数として
の出力角度範囲にわたってエネルギーE1~E7を変化させた7つの伝搬経路530のシーケンスに沿ってエネルギーを偏向させるエネルギー反射器の動作との間の可能な同期を示している。変調されたエネルギー537は、コリメートされ得る。一実施形態では、傾斜反射器584は、MEMSマイクロ反射器である。エネルギー指向反射器デバイス582は、基板または機械的フレーム583内に装着され得る傾斜エネルギー反射器584、および傾斜コントローラ585で構成される。傾斜反射器504は、射エネルギー537を、
に直交する軸φで偏向してもよいが、この単純な例では、1つの角度偏向軸
のみを示している。変調されたエネルギー537は、コリメートされてもよいし、わずかに脱集束されてもよいし、最小値
525および最大値
526の範囲のエネルギー伝搬経路に沿って出力エネルギーに偏向される。コントローラ586は、変調されたエネルギーE(t)対時間プロファイル537を生成するためのエネルギー源508の変調信号と、反射器の傾きα(t)対時間プロファイル539を生成するためにエネルギー反射器584を傾斜させたエネルギー指向反射器デバイス582のための命令を含む信号との両方を提供するように動作可能である。反射器の傾斜の結果として、傾斜反射器の角度αと偏向されたエネルギー伝搬経路角度
との間に直接的な関係があるので、出力エネルギーは、多くの可能なエネルギー伝搬経路530のいずれかに反射され得る。コントローラと、傾斜エネルギー反射器584を備えたエネルギー指向反射器デバイス582との間の命令は、エネルギー伝搬経路角度
を達成するために必要な適切な傾斜角度αを生成するために、傾斜コントローラ585によって解析され得る。変調エネルギーE(t)537およびミラー傾斜角度α(t)539のプロットは、いくつかの一般的なタイミングイベント536とともに、図5Eの右側に示されている。t1で、エネルギー源508は、エネルギーE1からゼロエネルギーに変調され、エネルギー反射器584の傾斜角度αは、角度
を変化させ始める。t2で、反射器の傾斜角度α539は一瞬変化を停止し、エネルギー源508はゼロエネルギーからE2に変調され、これはt2からt3までの持続時間から続く。このように、エネルギー源508がオフに変調されている間、マイクロ反射器の角度539は繰り返し段階的に変化し、エネルギー源がオンに変調されている間、角度539は安定して保持される。537および539に示されているタイミングは例示的なものであり、他の可能性を制限するものではなく、エネルギー源を迅速に変調してほぼ常にオンのままにすること、反射器の傾斜角度を滑らかに変化させること、エネルギー源をオンにした状態で反射器を傾斜させること、エネルギー源をオンにしてエネルギーレベルを変化させた状態で反射器を傾斜させること、または直交する2つの軸に沿って反射器を傾斜させることを含む。このエネルギー源変調パターン537および反射器傾斜角プロファイル539により、エネルギーは、エネルギー537を変化させながら、エネルギー伝搬経路530のシーケンスに沿って指向される。角度
525の最小値付近で、サイクル内の最も早い時間に、E1が左に投影される。次に、エネルギーE2~E7が、一度に1つずつ順番に投影され、各連続した伝搬経路は、わずかに大きい時計回りの角度
538(または同等に、正規化された座標u値)を有し、最大影角度
526に対応する最大反射器傾斜角度付近で右に投影されたE7で終わる。反射器の傾斜角度変化の相対速度および変調周波数に応じて、傾斜反射器584によって生成される解決可能な傾斜角度の数に応じて、エネルギーを多数のエネルギー伝搬経路に沿って指向することができる。そして、図5Eの構成では、単に1つの偏向傾斜軸を示しているが、エネルギー指向反射要素582は、第1の軸に直交する第2の軸に沿って入射エネルギー537を偏向させるように構成されていてもよく、これは、エネルギー伝搬経路530のグループが、傾斜反射器表面584に頂点を有する円錐を形成してもよいことを意味する。580に示される構成は、例示的な実装であり、エネルギー指向傾斜反射器584によって偏向される前に、または偏向された後に、エネルギーを拡大、集束、反射、屈折、回折、指向し直し、拡散、最小化、変調、偏光制御、またはその他の方法で処理して、特定のエネルギー指向用途により適したものにするために使用される、エネルギー伝搬経路に追加され得るエネルギー形成構成要素の無限の構成を制限することを意図していない。
【0054】
図5Fは、図5Eに示される580と同じモジュールであり得るエネルギー指向モジュール590の1つの実装の斜視図であり、エネルギー源からのエネルギーを2つの直交する方向に偏向させる、傾斜エネルギー反射器を含むエネルギー指向デバイスから生成されるいくつかの可能なエネルギー伝搬経路を示している。エネルギー源モジュール508は、変調、コリメート、またはその両方であり得る。図5Fに示される実施形態では、源508からのエネルギー509は、オプションのエネルギービームエキスパンダ510によって拡張され、拡張された入射エネルギー537Fになることができる。しかしながら、図2Hに示されるエネルギーモジュール270、または図3Aに示されるエネルギーモジュール300を含む、エネルギーモジュールの他の多くの構成が可能である。さらに、例えば、光学領域では、プリズム、レンズ、回折格子などの回折要素、ミラー、屈折光学系、または他の光学構成要素を、入力エネルギー経路537Fに、またはビーム偏向面584から偏向された後のエネルギー伝搬経路に、エネルギー伝搬経路530Fにおいて追加することができる。エネルギー指向反射器デバイス582の傾斜エネルギー反射器584は、図1Cおよび1Dに示される傾斜エネルギー反射器160と同じであり得る。傾斜反射器584は、エネルギー指向反射器デバイス582の基板またはフレーム583内に装着され得る。傾斜反射器584は、
軸591内で傾斜して、偏向されたエネルギーを
-軸521の伝搬経路に沿って最小値
522から最大値
523まで走査する。傾斜反射器584は、φ531で傾斜して、φ軸531の伝搬経路に沿って、φ532の最小値からφ533の最大値まで偏向されたエネルギーを走査する。傾斜反射器は、エネルギー指向モジュール590の視野(FOV)を画定し得る角度範囲内で、(

φ)の対応する値を有する任意のエネルギー伝搬経路にエネルギー537Fを偏向させるために、両方の軸(

φ)で同時に傾斜してもよい。図5Fに示される構成では、ミラーの傾斜のゼロの位置は、(

φ)=(0,0)518に対応し、その結果、エネルギー指向反射器デバイス582のベースに対する法線513と整列したエネルギー伝搬軸512が得られる。エネルギー伝搬軸512は、傾斜反射器基板583の表面がエネルギー指向反射器デバイス582のベースとなす角度585と、エネルギー傾斜反射器に入射するエネルギー537Fがエネルギー指向反射器デバイス582のベースに対する法線513となす角度514の両方を調整することによって、図5Fにおいて垂直になるようにされている。エネルギー伝搬軸512が法線513に対して角度を付けられ得る他の構成が可能である。なお、ここでは、傾斜角度

およびφを指定しているが、正規化されたライトフィールド座標uおよびvを使用して、それぞれ角度を指定することも可能である。図5Fでは、エネルギー源508を変調することができる。別の実施形態では、エネルギー源508は連続していてもよく、変調源は、エネルギー源508の一部であり、エネルギー源508とエネルギー指向表面584との間、または反射エネルギー指向表面584からの外向きエネルギー経路530Fに配置されたシャッターであってもよい。図5Fに示されていないこのシャッターは、LCパネルなどの機械的または電気光学的シャッターから構成され得る。
【0055】
図6は、8つのエネルギー指向モジュール601のアレイで構成されたエネルギー指向システム600の一実施形態の斜視図であり、各モジュールは、エネルギー源からのエネルギー伝搬経路にエネルギーを指向し直すエネルギー指向デバイスを備え、エネルギー伝搬経路は、他のエネルギー指向モジュールからの他の伝搬経路と収束して、エネルギー表面630を含む1つ以上のエネルギー表面を形成する。エネルギー指向モジュール601は、図2Aに示される200、図2Bに示される210、図2Cに示される220、図5Cに示される540、図5Dに示される550、図5Eに示す580、図5Fに示される590を含む、反射表面を有するエネルギー指向モジュール、または構成可能なエネルギーレベルを有するエネルギーと、直交する2つの角度座標に沿った角度範囲で調整可能な方向を有する伝搬経路とを生成する他のエネルギー指向モジュールであってもよい。図6に示す例では、投影されたエネルギー表面630は、8つのエネルギー指向モジュールからの6つの伝搬経路の収束によって形成される。エネルギー指向モジュール601は、X軸およびY軸に配置され、整数(x,y)空間座標610~617を形成し、ここで、xは0~3の範囲であり,yは0~1の範囲である。各エネルギー指向モジュールは、エネルギーをエネルギー指向表面651に提供するエネルギー源608で構成され、エネルギー源608は、2つの軸で入射エネルギーを偏向させることができる。エネルギー指向デバイスは、図1Aに示される表面122、図2Aに示される表面201A、図2Bに示される表面201B、図2Cに示される表面201C、または図5Cおよび図5Dに示される表面544と同様の再構成可能なエネルギー指向表面で構成されてもよい。代わりに、再構成可能なエネルギー指向デバイス表面は、図1Cおよび1Dに示される反射器101、または図5Eおよび5Fに示される反射器584のような傾斜反射器で構成されてもよい。各エネルギー指向モジュールは、多数の(

φ)の角度座標のうち、いずれか1つの角度座標でエネルギーを伝搬経路に指向することができる。図示されている例では、6つのエネルギー伝搬経路620~623および626~627はすべて、座標(
a-iφa-i)の一意の値を有する。これらの6つの伝搬経路は、間隔の狭い時間間隔(例えば、リフレッシュ期間)内に現れることができるが、必ずしも同時にではなく、これは、本開示の以下および他の場所でさらに議論される。(x,y)=(0,0)のエネルギーモジュール610は、4D座標(x,y,

φ)=(0,0,
,φ)のエネルギー光線620を投影し、(x,y)=(0,1)のエネルギーモジュール611は、4D座標(x,y,

φ)=(0,1,
,φ)のエネルギー光線621を投影し、(x,y)=(1,0)のモジュール612は、4D座標(x,y,

φ)=(1,0,
,φ)のエネルギー光線622を投影し、(x,y)=(1,1)のモジュール613は、4D座標(x,y,

φ)=(1,1,
,φ)の光線623を投影し、(x,y)=(3,0)のモジュール616は、4D座標(x,y,

φ)=(3,0,
,φ)の光線626を投影し、(x,y)=(3,1)のモジュール617は、4D座標(x,y,

φ)=(1,1,
,φ)の光線627を投影し、これらの4D座標の角度(

φ)部分の正確な値は、これらの6つの光線がエネルギー面630で収束するように選択される。このエネルギー表面630は、超音波エネルギーの投影によって作成された触覚表面、可視光の投影を伴うホログラフィックオブジェクトの表面、または任意の他のエネルギー表面であり得る。この例では、(x,y)=(2,0)のエネルギー指向モジュール614および(x,y)=(2,1)の615はエネルギー表面630に寄与しない。600に示される構成は、例示的な実装であり、エネルギー指向表面651によって偏向される前に、または偏向された後に、エネルギーを拡大、集束、反射、屈折、回折、指向し直し、拡散、最小化、変調、またはその他の方法で処理して、特定のエネルギー指向用途により適したものにするために使用される、ビーム経路に追加され得るエネルギー形成構成要素の無限の構成を制限することを意図していない。
【0056】
図6に示されるエネルギー指向システムは、偏向されたエネルギーをおよび
φ座標でラスタライズされたパターンで走査し、同時にエネルギー源を変調することによって、個々のエネルギー指向モジュールのための一連の伝搬経路を生成してもよい。
およびφ座標の範囲は、エネルギー指向モジュールの視野(FOV)を設定し、これは親エネルギー指向システムのFOVに影響を与える。一般に、エネルギーは、エネルギー指向モジュール601によって提供される各軸における解決可能なビーム方向の数によって制限される、各軸におけるいくつかの離散的な値に対して変調されてもよく、FOVに対して達成される複数の離散的な伝搬経路を生成し、投影されたエネルギーに対する角度分解能を設定することができる。モジュールのFOVを通る1つの完全なラスタサイクルがエネルギー指向モジュールのリフレッシュレートを決定し、エネルギー指向システムのリフレッシュレートに影響を与える。図6に示すようなエネルギー指向モジュールのアレイを使用すると、時間(例えば、リフレッシュ期間)において密接に間隔を空けることができるが、常に同時に投影されるわけではない所定の位置で重なる1つ以上のエネルギー伝搬経路に沿ったエネルギーの収束点を形成して、ラスタサイクルごとに段階的に行われる複数のエネルギー伝搬経路を形成するシステムを生成することができる。図600に示される6つの伝搬経路620~623および626~627は、各ビーム指向モジュール601の各エネルギー指向表面651が(

φ)軸の多くの伝搬経路にわたってラスタ走査を形成している可能性があるため、ラスタサイクルとなり得る時間の密接に間隔を置いた間隔内に投影されてもよいが、必ずしも同時に投影されなくてもよい。それにもかかわらず、一部のシステムでは、エネルギーの1つ以上の伝搬経路が高周波リフレッシュレートのサイクルごとに収束するポイントでのエネルギーの収束は、所望の効果(例えば、滑らかに動き、ちらつきが知覚されない持続性のあるホログラフィックオブジェクト)を生成するのに十分である場合がある。一実施形態では、ライトフィールドディスプレイの場合、光線はわずかに異なる時間にエネルギー表面に収束することができるが、視覚の持続性のために、30、60、または120Hzのリフレッシュレートは、ホログラフィックオブジェクトが動いている場合でも、視認者がホログラフィックオブジェクトを知覚するのに十分な場合がある。別の実施形態では、触覚表面の投影のために、超音波エネルギーのビームは、わずかに異なる瞬間にある位置に収束されることがあるが、十分なリフレッシュレートがあれば、触覚は、すべてのエネルギーのビームが同時に収束した場合と区別できない感覚に時間平均される。言い換えれば、多くのエネルギー指向システムでは、エネルギービームが短時間で収束するが同時には収束しない位置では、エネルギーが同時に収束した場合と同じ知覚効果が生じる可能性がある。図6および本開示の他の実施形態に示される600のエネルギー指向システムは、この事実を利用して、所望の結果をもたらすことができる。
【0057】
図7は、8つのエネルギー指向モジュール701のアレイで構成されたエネルギー指向システム700の一実施形態の斜視図であり、各モジュールは、変調されたエネルギー源からのエネルギー伝搬経路にエネルギービームを指向し直す透過性再生可能エネルギー指向デバイスを備え、エネルギー伝搬経路は、他のエネルギー指向モジュールからの他の伝搬経路と収束して、エネルギー表面730を含む1つ以上のエネルギー表面を形成する。エネルギー指向モジュール701は、図2Dに示される230、図2Eに示される240、図2Fに示される250、図4Aに示される400、図4Bに示される420、図4Cに示される440、図5Aに示される500、図5Bに示される510を含む透過性反射表面を有するエネルギー指向モジュール、または構成可能なエネルギーレベルを有するエネルギービームと、直交する2つの方向に沿った角度範囲で調整可能な方向を有する伝搬経路とを生成する他のエネルギー指向モジュールであってもよい。図7に示される例では、投影されたエネルギー表面730は、8つのエネルギー指向モジュールからの6つの伝搬経路の収束によって形成される。エネルギー指向モジュール701は、X軸およびY軸に配置され、整数(x,y)座標710~717を形成し、ここで、xは0~3の範囲であり、yは0~1の範囲である。各エネルギー指向モジュールは、空間座標(x,y)に関連付けられていることに留意されたい。各エネルギー指向モジュールは、透過性エネルギー指向表面751においてエネルギーを指向する変調エネルギー源708によって構成されておる、透過性エネルギー指向表面751は、2つの角度(

φ)によって画定される方向を有するエネルギー伝搬経路720~723および726~727に入射エネルギーを偏向させることができる。エネルギー指向デバイスは、図1Bに示される表面140と同様の再構成可能エネルギー指向表面、図5Aおよび5Bに示される表面504、または任意の他の再構成可能透過性エネルギー指向表面から構成され得る。各エネルギー指向モジュールは、多数の(

φ)の角度座標のうち、いずれか1つの角度座標でエネルギーを伝搬経路に指向することができる。図示されている例では、6つのエネルギー伝搬経路720~723および726~727はすべて、座標(
a-iφa-i)の一意の値を有する。これらの6つの伝搬経路は、図6に関して論じられるように、近接した時間間隔内に現れることができるが、必ずしも同時にではない。(x,y)=(0,0)のエネルギーモジュール710は、4D座標(x,y,

φ)=(0,0,
,φ)のエネルギー光線720を投影し、(x,y)=(0,1)のエネルギーモジュール711は、4D座標(x,y,

φ)=(0,1,
,φ)のエネルギー光線721を投影し、(x,y)=(1,0)のモジュール712は、4D座標(x,y,

φ)=(1,0,
,φ)のエネルギー光線722を投影し、(x,y)=(1,1)のモジュール713は、4D座標(x,y,

φ)=(1,1,
,φ)の光線723を投影し、(x,y)=(3,0)のモジュール716は、4D座標(x,y,

φ)=(3,0,
,φ)の光線726を投影し、(x,y)=(3,1)のモジュール717は、4D座標(x,y,

φ)=(1,1,
,φ)の光線727を投影し、これらの4D座標の角度(

φ)部分の正確な値は、これらの6つのエネルギー伝搬経路がエネルギー面730で収束するように選択される。このエネルギー表面730は、超音波エネルギーの投影によって作成された触覚表面、可視光の投影を伴うホログラフィックオブジェクトの表面、または任意の他のエネルギー表面であり得る。この例では、(x,y)=(2,0)のエネルギー指向モジュール714および(x,y)=(2,1)の715はエネルギー表面730に寄与しない。700に示される構成は、例示的な実装であり、エネルギー指向表面751によって偏向される前に、または偏向された後に、エネルギーを拡大、集束、反射、屈折、回折、指向し直し、拡散、最小化、変調、またはその他の方法で処理して、特定のエネルギー指向用途により適したものにするために使用される、エネルギー経路に追加され得るエネルギー形成構成要素の無限の構成を制限することを意図していない。
【0058】
図8Aは、単一の基板801内に含まれ、各々がエネルギー源からエネルギーを偏向させる、複数の独立して制御されるエネルギー指向サイト802で構成されたエネルギー指向層802を有するエネルギー指向システム800の1つの実装の斜視図であり、各々、エネルギー源モジュール808からのエネルギーを直交する2つの方向(

φ)に偏向させる。図8Aは、図2Iに示されるエネルギー指向システム280、または図3Bに示される350の1つの実装である。図8Aは特定のエネルギー源モジュール808を示しているが、808の代わりに使用することができるエネルギー源モジュールには無限の構成がある。少なくとも1つの実施形態では、実質的にコリメートされたエネルギーを生成するエネルギー源モジュールを使用することができる。別の実施形態では、実質的にコリメートされているが、いくらかの収束(集束)または拡散(脱集束)を含むエネルギーを生成するエネルギー源モジュールを使用することができる。別の実施形態では、エネルギー源は実質的に収束していてもよい。各エネルギー源モジュール808は、共通のバックプレーン層803に装着されて示されており、共通のバックプレーン層803は、エネルギー源モジュール808を装着するための機械的支持構造、エネルギー指向基板801のための機械的支持構造、各エネルギー源808の制御および接続、ならびに810~817を含む各エネルギー指向表面サイト851の制御および接続を提供する電気バックプレーンのいずれかとして機能することができる。このバックプレーン層803は、各エネルギー指向サイト810~817と整列されたアパーチャを含み、アパーチャは、各々エネルギー源モジュール808のビームが対応するエネルギー指向基板に到達するための明確な経路を提供する。これらのアパーチャは図8Aには示されていないが、それらは図2Iのバックプレーン296に示されているアパーチャ297と同様であり得る。
【0059】
図8Aに示される例では、エネルギー表面830は、8つの透過性エネルギー指向表面サイト851からの6つの伝搬経路の収束によって形成され、8つの透過性エネルギー指向表面サイト851は、X軸およびY軸に配置され、整数(x,y)空間座標810~817を形成し、xの範囲は0~3、yの範囲は0~1である。各エネルギー指向サイトは、空間座標(x,y)に関連付けられていることに留意されたい。各透過性エネルギー指向表面サイトは、図1Bに示される表面140と同様の再構成可能エネルギー指向表面、図5Aおよび5Bに示される表面504、または任意の他の再構成可能透過性エネルギー指向表面から構成され得る。各エネルギー指向モジュールは、多数の(

φ)の角度座標のうち、いずれか1つの角度座標でエネルギービームを伝搬経路に指向することができる。図示されている例では、6つのエネルギー伝搬経路820~823および826~827はすべて添字a~lで示される(

φ)座標の固有の値を有する。これらの6つの伝搬経路は、図6に関して論じられるように、近接した時間間隔内に現れることができるが、必ずしも同時にではない。(x,y)=(0,0)のエネルギーモジュール810は、4D座標(x,y,

φ)=(0,0,
,φ)のエネルギー光線820を投影し、(x,y)=(0,1)のエネルギーモジュール811は、4D座標(x,y,

φ)=(0,1,
,φ)のエネルギー光線821を投影し、(x,y)=(1,0)のモジュール812は、4D座標(x,y,

φ)=(1,0,
,φ)のエネルギー光線822を投影し、(x,y)=(1,1)のモジュール813は、4D座標(x,y,

φ)=(1,1,
,φ)の光線823を投影し、(x,y)=(3,0)のモジュール816は、4D座標(x,y,

φ)=(3,0,
,φ)の光線826を投影し、(x,y)=(3,1)のモジュール817は、4D座標(x,y,

φ)=(1,1,
,φ)の光線827を投影し、これらの4D座標の角度(

φ)部分の正確な値は、これらの6つのエネルギー伝搬経路がエネルギー面830で収束するように選択される。このエネルギー表面830は、超音波エネルギーの投影によって作成された触覚表面、可視光の投影を伴うホログラフィックオブジェクトの表面、または任意の他のエネルギー表面であり得る。この例では、(x,y)=(2,0)のエネルギー表面サイト814および(x,y)=(2,1)の815はエネルギー表面830に寄与しない。800に示される構成は、例示的な実装であり、エネルギー指向表面サイト851によって偏向される前に、または偏向された後に、エネルギーを拡大、集束、反射、屈折、回折、指向し直し、拡散、最小化、変調、またはその他の方法で処理して、特定のエネルギー指向用途により適したものにするために使用される、エネルギー経路に追加され得るエネルギー形成構成要素の無限の構成を制限することを意図していない。図8Aでは、エネルギー源モジュール808を変調することができる。別の実施形態では、エネルギー源モジュール808は連続的なエネルギーを生成してもよく、変調源は、エネルギー源モジュール808の一部であり、エネルギー源モジュール808とエネルギー指向表面サイト851との間、または反射エネルギー指向サイト851からの外向きエネルギー経路820~823および826~827に配置されたシャッターであってもよい。図8Aには示されていないこれらのシャッターは、LCパネルなどの機械的または電気光学的シャッターから構成され得る。
【0060】
図8Bは、単一の基板801に含まれる複数の独立して制御されるエネルギー指向サイト851で構成されたエネルギー指向層802を備えたエネルギー指向システム840の別の実装の斜視図であり、各エネルギー指向サイト851は、入射コリメートエネルギー849の一部を直交する2つの方向

φに偏向する。図8Aのエネルギー源モジュールの層808は、図8Bの入射コリメートエネルギー849に置き換えられており、コリメートエネルギーは、図示されていない1つ以上のエネルギー源から来る。図8Aの番号は、図8Bで同様の要素に使用されている。コリメートされたエネルギー849は、複数のレーザーまたは他のエネルギー源によって、1つ以上のコリメートレンズに結合された1つ以上の点光源から、機械的なコリメート構造のアレイに結合された1つ以上の光源から、または他のコリメートされたエネルギー源から生成されてもよい。各エネルギー源モジュール808は、共通のバックプレーン層803Bに取り付けられて示されており、共通のバックプレーン層803Bは、エネルギー指向基板801の機械的支持構造としてもよいし、サイト810~817を含む各エネルギー指向表面サイト851の制御および接続性を提供する電気的バックプレーンを提供してもよいし、これらの両方であってもよい。このバックプレーン層803Bは、各エネルギー指向サイト810~817に整列されたアパーチャを含み得、各々、入力エネルギービーム849の対応する部分が対応するエネルギー指向基板に到達するための明確な経路を提供する。これらのアパーチャは図8Aには示されていないが、それらは図2Iのバックプレーン296に示されているアパーチャ297と同様であり得る。
【0061】
代替のエネルギー指向構成では、コリメートエネルギーの単一の大面積源が、エネルギーの部分を所望の伝搬経路に個別に反射するエネルギー指向デバイスのアレイに指向されてもよい。図8Cは、入射大面積コリメートエネルギー849の部分を偏向エネルギー伝搬経路931に個別に反射する2軸エネルギー指向デバイス901のアレイから構成されるエネルギー指向システム880の斜視図であり、偏向エネルギー伝搬経路931は、エネルギー表面930を形成するように収束する。図8Cでは、エネルギー指向デバイス901はすべて、エネルギー指向表面952としての傾斜エネルギーリフレクタで示されているが(例えば、図1Cおよび1Dのリフレクタ101、および図5Eおよび5Fに示される傾斜リフレクタ584と同様)、再構成可能なエネルギー方向付け表面(例えば、図1Aに示される表面120、図2Aに示される表面201A、図2Bに示される表面201B、図2Cに示される表面201C、または図5Cおよび5Dに示される表面544と同様のもの)、または入射エネルギービームを2軸で偏向させる他の表面で構成することもできる。各エネルギー指向モジュールは、多数の(

φ)の角度座標を有する伝搬経路931にエネルギービームを指向することができる。空間座標910~917に位置している8つのエネルギー指向デバイス901は、x軸およびy軸に沿って2次元アレイに配置され、ここで、xは0~3の範囲であり、yは0~1の範囲である。各エネルギー指向デバイス901は、空間座標(x,y)に関連付けられていることに留意されたい。各エネルギー指向デバイス901の反射表面952を取り囲む非傾斜面905は、望ましくない反射を回避するためにエネルギーを吸収することができる。図8Cの例では、入射コリメートエネルギー849からの入射エネルギーがエネルギー表面930に向かって反射されるように、6つの傾斜エネルギー反射器951がすべて回転していることに留意されたい。ミラー951Aのうちの2つは、それらがエネルギー表面に向かって有意なエネルギーを反射しないように傾斜している。前述のように、入射コリメートエネルギービーム849の部分のそのような2軸偏向は、図8Cに傾斜反射器として示されているにもかかわらず、メタサーフェスなどの再構成可能エネルギー指向表面で達成することができる。900に示される構成は、例示的な実装であり、エネルギー指向表面952によって偏向された後に、エネルギーを拡大、集束、反射、屈折、回折、指向し直し、拡散、最小化、変調、またはその他の方法で処理して、特定のエネルギー指向用途により適したものにするために使用される、エネルギー経路に追加され得るエネルギー形成構成要素の無限の構成を制限することを意図していない。
【0062】
各エネルギー指向デバイス901によるビーム偏向の静的構成を用いて、静的4Dエネルギー場を投影することができる。ただし、各反射器を各軸
およびφに傾斜させ、時間的に変化する角度対時間プロファイル(例えば、図5Eに示すα(t)539)でφを変化させれば、動的な4Dエネルギー場を投影することができる。各エネルギー指向デバイス901のエネルギー偏向表面952の偏向角を一定の間隔で変化させて、エネルギー伝搬経路931の意図的なシーケンスを作成することが可能である。各偏向角度での滞留時間は、時間間隔中に投影されるエネルギーの量を制御するために調整することができる。一実施形態では、エネルギーの入射ビーム849は、特定の周波数で変調され、エネルギー指向装置は各々、必要なエネルギーが送達されるまで、入射エネルギー849の一部分を一定方向に傾けて保持し、その際、反射ビームを遠ざけるように傾ける。これは、各エネルギー指向デバイスが、変調サイクルごとに異なる時間、所定の位置に保持されることを意味する。図8Bでは、内向きコリメートエネルギー849を変調することができる。別の実施形態では、内向きコリメートエネルギー849は連続的なエネルギーであってもよく、変調源は、バックプレーン層803Bの一部であるシャッター、または、エネルギー指向表面サイト851からの外向きエネルギー経路820~823および826~827における複数のシャッターであってもよい。図8Bに示されていないこれらのシャッターは、LCパネルなどの機械的または電気光学的シャッターから構成され得る。
【0063】
共通のエネルギー源面を備えたビーム指向システムを構築することも可能である。図9は、複数の独立して制御されるエネルギー指向サイト882で構成されたエネルギー指向層852を備えたエネルギー指向システム900の1つの実装の直交図であり、各サイト882は、エネルギー偏向表面で構成され、単一の基板853内で画定され、各々、共通のバックプレーン854上に位置している1つ以上のエネルギー源858からの入射エネルギーを、2つの直交する角度方向

φに投影されたエネルギー伝搬経路870に偏向する。共通バックプレーン層854は、エネルギー偏向サイト基板853と整列され、エネルギー源858を装着するための機械的支持構造、エネルギー指向基板853のための機械的支持構造、各エネルギー源858に対して制御、接続、および取り付けを提供する電気バックプレーン、および各エネルギー指向サイト882に対して制御および接続を提供する電気バックプレーンのいずれかとして機能することができる。複数のエネルギー源および共通のバックプレーン層は、半導体基板またはプリント回路基板上に画定することができる。エネルギー指向システム900は、1つのエネルギー源858からのエネルギー859が隣接するエネルギー指向表面882に到達するのを防ぐエネルギー抑制構造857を含み得、バックプレーンから残りの構成要素への構造的支持を提供することができる。図9の例では、3つの透過性エネルギー指向表面サイト882がX軸に配置され、(x,y)空間座標860~862を形成し、ここで、xは0~2の範囲である。各空間座標(x,y)で、エネルギー859は、両方の角度(

φ)軸の両方において、ある角度範囲内で偏向されてもよく、これらの空間座標および角度座標を合わせて、座標(x,y,

φ)を有する4Dエネルギーフィールドを形成する。図9に示される構成は、例示的な実装であり、エネルギー指向表面882によって偏向される前または偏向された後のいずれかに、各エネルギー経路に追加され、エネルギーを拡大、集束、反射、屈折、回折、指向し直し、拡散、最小化、変調、偏光制御、またはその他の方法で処理して、特定のエネルギー指向用途により適したものにするために使用され得る、エネルギー形成構成要素の無限の構成を制限することを意図していない。例えば、一実施形態では、1つ以上のエネルギー源858からのエネルギーをコリメートするために、図3Aの要素303と同様に、各エネルギー源858からのエネルギー859のエネルギー伝搬経路に配置された1つ以上のエネルギー集束要素(例えば、電磁エネルギー用のレンズ)がある。別の実施形態では、エネルギー源858は、各々、超音波エネルギーを投影するための超音波変換器、またはライトフィールドディスプレイ内で使用される可視光を投影するための赤、緑、および青のピクセルグループなどのいくつかのエネルギー源で構成されている。エネルギー指向サイトの位置ごとにより多くのエネルギー源を備えた構成も使用することができる。別の実施形態では、エネルギー指向システム内に2つ以上のエネルギー指向基板があり得、それぞれが複数のエネルギー指向表面サイトを含む。
【0064】
上述したように、単一のエネルギー表面位置から指向されたエネルギーは、単一のエネルギー伝搬軸または中心エネルギー伝搬経路を中心として立体角度でグループ化された多くの別個のエネルギー伝搬経路(またはエネルギー光線)から構成されてもよい。このエネルギー投影軸は、エネルギー伝搬経路のほぼ中間点にあり、水平方向と垂直方向との両方で単一のエネルギー表面の位置を残すため、対称の線である。このエネルギー投影軸は、多くの場合、単一のエネルギー表面の位置を離れるエネルギー光線の平均エネルギーベクトルと実質的に一致する。
【0065】
多くの状況下で、中心のエネルギー伝搬経路、またはエネルギー伝搬軸は、エネルギー指向モジュールの表面に垂直である。例えば、図5Fのエネルギー指向モジュール590の中心エネルギー投影軸512は、エネルギー指向デバイス582のベースに対して法線513と整列されている。複数のそのようなエネルギー指向モジュールが第1の表面に装着されていると仮定すると、エネルギー表面上の各位置からのエネルギー伝搬経路のグループは、第1の表面上の位置とは無関係に、第1の表面に対して法線である軸の周りに立体角度で分布している。言い換えれば、第1の表面上の各位置において、エネルギー伝搬軸は、第1の表面の法線と整列している。本開示における偏向角度は、エネルギー伝搬軸が第1表面の法線となす角度を指すことがあり、実施形態では、ディスプレイ表面であってもよい。一般に、偏向角度はエネルギー表面からのエネルギーの流れの方向を示している。それは、その表面の法線と比較した、そのエネルギー表面上の特定の位置での複数のエネルギー伝搬経路の平均偏向を表す。
【0066】
エネルギー指向デバイスのいくつかの実施形態では、エネルギー伝搬の方向、またはエネルギー伝搬軸が、エネルギー表面上のいくつかの位置でディスプレイ表面の法線ともはや整列されていないことが有利であることがある。言い換えれば、エネルギー指向表面のいくつかの位置では、ゼロ以外の偏向角度がある。いくつかの実施形態では、偏向角度は、エネルギー指向デバイスのエネルギー投影表面を横切る位置とともに変化し得る。これは、投影されたエネルギー光線をより局所的な領域に集束させるために行うことができる。それはまた、エネルギー指向表面の縁の近くの位置に対応するエネルギー伝搬経路のグループがエネルギー指向表面の中心に向かって傾斜している場合、複数のエネルギー光線の収束位置をエネルギー投射表面に近づけることができる可能性がある。
【0067】
エネルギー指向表面で様々な偏向角度を実現するために、この偏向角度を個々のエネルギー指向モジュールに組み込み、ディスプレイ表面に装着することができる。図2Bのエネルギー指向モジュール210は、ゼロ偏向角度を示しており、エネルギー伝搬軸216は、モジュール204Bの装着ベースに対して法線209と平行であり、一方、図2Cのエネルギー指向モジュール220は、非ゼロの偏向角度を示しており、エネルギー伝搬軸218は、モジュールベース204Cの法線209に対して角度219にある。図5Dは、エネルギー指向表面543の整列角度515および装着ベースへの法線513に対する入射エネルギー537Dの接近角度514が、エネルギー指向モジュールからのエネルギー伝搬経路群の対称軸512を決定する場合があることを示している。別の実施形態では、透過性エネルギー指向表面が使用される場合、透過性エネルギー指向表面は、図4Cの角度426と同様の偏向角度を引き起こすことができる可能性がある。
【0068】
図10は、可変偏向角度を有するライトフィールドディスプレイシステム1000の直交図であり、1つ以上の実施形態に従って、ライトフィールド(「LF」)ディスプレイ1001の表面に装着された複数のエネルギー指向モジュール1080で構成されている。LFディスプレイシステム1000は、ホログラフィックコンテンツを、主にディスプレイの中点の高さよりも主に下に位置する位置に存在する視聴者にホログラフィックコンテンツを投影しているので、投影される光線の多くの光投影軸も下向きに傾いている。拡大図1033Aは、図2Cに示されるタイプ220のエネルギー指向モジュールが、位置1033の近くのディスプレイの上部に装着され、その結果、光投影軸1003を観客に向かって下向きにする偏向角度をもたらすことを示している。位置1033でディスプレイ表面の上部から投影される光線グループ1013は、この光投影軸1003によって画定され、ディスプレイ表面に対して法線1010と角度1043を形成し、視聴者1008に向かって下向きに傾斜する。拡大図1035Aは、タイプ210のエネルギー指向モジュールが、ディスプレイの下部の位置1035の近くに装着されており、エネルギー伝搬軸1005の偏向角度がゼロであることを示している。位置1035でディスプレイ表面の底部から投影される光線は、このエネルギー伝搬軸1005によって画定され、ディスプレイの上部の軸1003とは異なる方向にあり、この場合、ディスプレイ表面に対する法線1045を有する。ディスプレイの上部から投影された軸1003を中心とした投影光線1013の角度の広がり1023は、垂直視野1023を表し、一方、ディスプレイの下部から投影された軸1005を中心とした投影光線1015のグループの角度の広がりは、 垂直視野1025を表し、1023と1025の角度の広がりは等しくてもよい。ディスプレイ表面の上部1033と下部1035との間に位置する位置に投影される光線は、ディスプレイ表面1001の上部における角度1043と、ディスプレイ表面1001の下部におけるゼロの角度(ディスプレイ表面の法線1045)との間で変化する偏向角度を有してもよい。この変化は、ディスプレイ1034の中間の高さから投影され、光投影軸1004によって特徴付けられる光線が、ディスプレイ1033の上部での偏向角1043とディスプレイ1035の下部におけるゼロ(法線1045)の偏向角の間の値である偏向角1044で投影されるように、勾配であってもよい。この勾配主光線構成の可能な利点は、LFディスプレイ1001から投影されたホログラフィックオブジェクトの視認体積1007が、予想される座席配設に合わせて最適化され、投影光線1023および1025の利用可能な角度範囲を与えられたそのセットの視聴者のための改善された性能および合成視野を達成することができることである。1000に示されている構成は、1つの実装の一例であり、平坦、湾曲、または多面体の表面上で使用することができるエネルギー指向モジュールの無限の構成を制限することを意図するものではない。モジュール1080の代わりに、図5Bの510などのモジュール式透過性エネルギー指向モジュール、または図5Dの550や図5Fの590などのモジュール式反射エネルギー指向モジュールを使用することができる。別の実施形態では、モジュール1080は、代わりに、エネルギー源モジュール808と同様のエネルギー源モジュールを有する図8Aの800のエネルギー指向サイト851のように、エネルギー源モジュールが装着された共通の基板内に位置している複数のエネルギー指向サイトで構成された1つ以上のエネルギー指向システムとして実装される。
【0069】
エネルギー指向またはビーム偏向デバイスで構成されるエネルギー指向システムに発行される命令は、それらのエネルギー指向またはビーム偏向デバイスの物理的特性に合わせて調整することができる。例えば、図1Cおよび1Dに示すMEMSミラーなどの傾斜エネルギー反射器160の場合、傾斜角度の大きな変化よりも、傾斜角度の小さな漸進的変化の方が速い場合がある。同じことが、それぞれ図1Aおよび1Bに示されるような構成可能な反射または透過性エネルギー指向メタサーフェスにも当てはまる可能性がある。したがって、コントローラが、物理デバイスの自然な走査シーケンスと一致するシーケンスでエネルギー指向デバイスに傾斜コマンドを発行することが有利である可能性がある。
【0070】
図11は、本開示のエネルギー指向システムのエネルギー源およびエネルギー指向表面を操作するための命令を決定するための方法を示す流れ図を含む。図3Cに示すように、コントローラは、エネルギー指向デバイスのための最も効率的なラスタ走査順序に従い得る角度(

φ)のシーケンスで、位置(x,y)で各エネルギー指向サイトを走査することによって、リフレッシュ期間内にホログラフィックオブジェクトのシーンをリフレッシュするための命令を決定し、エネルギー指向システム3001に提供してもよい。コントローラはまた、エネルギー指向デバイスの構成と同期して1つ以上のエネルギー源を変調するための命令を提供することができる。検査者にとって、一実施形態では、各コリメート光源は、対応するエネルギー指向表面が角度を変更するために再構成されているとき、または、意図された明るさのために所定の角度位置(

φ)で適切な量のエネルギーが送達されたときに、ゼロエネルギーが出力される状態に切り替えられてもよい。フレームのリフレッシュレート、コリメート源の明るさ、リフレッシュ期間ごとにエネルギー指向デバイスによって達成される角度の数、およびエネルギー伝搬モジュールの密度が、十分に高い場合、視覚の持続性を通じて、視聴者150はホログラフィックオブジェクトを観察することができるであろう。
【0071】
図11は、上記による実施形態を示している。図11の第1のステップ1101は、コントローラで、複数の4次元(「4D」)座標の4D座標系におけるエネルギー属性データを含むデータセットを受け取ることである。複数の4D座標はそれぞれ、4D座標系における複数のエネルギー指向表面の空間位置を画定する2つの空間座標を含み得る。上記の様々な実施形態で説明したように、複数のエネルギー指向表面は、各々、1つ以上のエネルギー源からエネルギーを受信し、そこからの複数のエネルギー伝搬経路に沿って、エネルギーを指向するように構成されている。複数の4D座標は、各々、各エネルギー指向表面からのエネルギー伝搬経路の角度方向を画定する2つの角度座標を含み得る。
【0072】
一実施形態では、データセット内のエネルギー属性データは、色、強度、周波数、または振幅からなるグループから選択される少なくとも1つのエネルギー属性を含み得る。一実施形態では、コントローラによって受信されるデータセットは、表示されるべきホログラフィックコンテンツのフレームのライトフィールドデータを含み得る。例えば、実施形態では、ライトフィールドデータは、複数の4次元ライトフィールド座標(x,y,

φ)に対して、1つ以上の色の強度を記述する色データ値を少なくとも含んでいてもよい。
【0073】
次に、プロセッサは、ステップ1102において、コントローラによって受信されたデータセットをデータのサブセットに処理することができ、データの各サブセットは、4D座標系において同じ空間座標を有するエネルギー伝搬経路の2つの角度座標のエネルギー属性データを含み、これにより、このデータを(x,y)の位置で分類する。例えば、実施形態では、これにより、対応する(x,y)位置ごとに、複数の角度座標(

φ)の各々に対するカラーデータ値のリストを作成してもよい。一実施形態では、データセットを処理するプロセッサは、コントローラまたは別個のプロセッサであり得る。
【0074】
データの第1のサブセットに基づいて、第1のエネルギー指向表面を操作するための第1の命令を決定することができる。一実施形態では、命令は、第1のエネルギー指向表面の異なるエネルギー伝搬経路に沿ってエネルギーを指向するシーケンスを含んでいてもよく、データの第1のサブセットは、第1のエネルギー指向表面のエネルギー伝搬経路の角度座標のエネルギー属性データを含んでいる。第1の命令が決定されると、第1のエネルギー指向表面は、それに応じて、時系列的にエネルギーを指向するように操作され得る。
【0075】
第1の命令の決定およびそれに応じた第1のエネルギー指向表面の操作の例は、図11のステップ1103~1190によって提供される。ステップ1103~1190は、エネルギー指向デバイスの各(x,y)位置で並行して発生し得るが、これらのステップのシーケンスは、説明の目的で、2つの位置(x,y) および(x,y) についてのみ示されている。次のステップ1103では、各(x,y)位置は、色データのリストと対応する角度座標(

φ)を受信する。ステップ1104で、コントローラは、各(

φ)角度座標に対する色データのこのリストを、エネルギー指向デバイスが最速の時間で切り替えることができる角度のシーケンスに最も似ているシーケンスに順序付けてもよい。これは、エネルギー指向デバイスのラスタ走査角度の順序付けと本質的に同じであってもよい。次にステップ1105で、コントローラは、最初の(色、

φ)データを取得し、次に1106で、エネルギー指向デバイスを適切な角度(

φ)に進め、おそらくエネルギー指向デバイスが安定させられるまで待つ。次に1107で、コントローラは、コリメートされた光源を対応するカラーデータ強度値に設定する。エネルギー指向モジュールの場合、1106のステップは、図8Bに示すように、対応するエネルギー指向モジュール内の光源を、正しい色および固定された光強度値での強度または持続時間にオンにすることと、対応するエネルギー指向サイトに関連付けられた光源を、正しい色の値だけでなく、固定された強度値での強度または持続時間にオンにすることと、LCパネルなどの機械的または電気光学的なシャッターを一定時間開き、エネルギー指向表面の一面に入射する適切な量の光エネルギーを経路(x,y,

φ)に指向するために必要な時間、エネルギー指向装置を適切な角度に保持することと、を伴ってもよい。次のステップ1108は、光源をオフにすることであり、これは、光源の電流または電圧を調整すること、エネルギー指向デバイスを表示領域からそらすこと、またはLCパネルなどの機械的または電気光学的シャッターを閉じることを伴ってもよい。次のステップ1109では、コントローラは、シーケンス内の次の(

φ)座標の色データを取得し、ステップ1106~1109を繰り返す。各(x,y)位置の各エネルギー指向デバイスが、(

φ)データ値のシーケンス全体を循環させると、コントローラは、表示すべきホログラフィックコンテンツの次のフレームに自由に進むことができる。
【0076】
本明細書に開示された原理に従う様々な実施形態が上述されてきたが、それらの実施形態は、単なる例示としての目的のために示されており、限定されないことを理解されたい。したがって、本発明()の幅広さおよび範囲は、上述の例示的な実施形態のいずれかによって限定されるべきではなく、本開示に由来する特許請求の範囲、およびそれらの等価物に従ってのみ定義されるべきである。さらに、上記の利点および特徴は、記載された実施形態において提供されているが、上記の利点のいずれかまたはすべてを達成するプロセスおよび構造に対して、かかる由来の特許請求の範囲の適用を限定しない。
【0077】
本開示の原理的な特徴は、本開示の範囲から逸脱することなく様々な実施形態の中で使用することができることを理解されたい。当業者は、日常的なわずかな実験を使用して、本明細書に記載された特定の手順に対する多くの等価物を認識するか、または探求することができるであろう。かかる等価物は、本開示の範囲内にあるとみなされ、特許請求の範囲により網羅される。
【0078】
追加的に、本明細書における節の見出しは、米国特許法施行規則(37CFR1.77)に基づく示唆との一貫性を持たせるために、またはそれ以外では構成上の手がかりを提供するために、提供されている。これらの見出しは、本開示に由来し得る任意の特許請求の範囲の中に記載された本発明()を限定または特徴付けるものではない。具体的には、一例として、見出しが「発明の分野」と称していても、かかる特許請求の範囲は、いわゆる技術分野を説明するためのこの見出しの文言によって限定されるべきではない。さらに、「発明の背景」の節における技術の説明は、技術が本開示内の任意の発明()の先行技術であることを認めるものと解釈されるべきではない。「要約」は、論点となる特許請求の範囲に記載された本発明()の特徴付けとは、決してみなされない。さらに、本開示内での単数形の「発明」の言及は、本開示において単一の新規性のみ存在すると主張するために使用されるべきではない。複数の発明が、本開示に由来する複数の請求項の制限に従って記載される可能性があり、したがって、かかる請求項は、それによって保護される本発明()およびそれらの等価物を定義する。すべての例では、かかる請求項の範囲は、本開示に照らしてそれら自体のメリットを考慮されるであろうが、本明細書内で記載された見出しによって制約されるべきではない。
【0079】
特許請求の範囲および/または明細書中の「備える(comprising)」という用語と併せて使用されるときに使われる「1つ(a)」または「1つ(an)」という語は、「1つ(one)」を意味し得るが、それはまた、「1つ以上(one or more)」、「少なくとも1つ(at least one)」、および「1つを超える(one or more than one)」の意味とも矛盾しない。特許請求の範囲の中で使用される「または(or)」という用語は、代替物のみに明示的に言及せず、または代替物が相互に排他的でない限り、「および/または(and/or)」を意味するように使用されているが、本開示は、代替物のみ、および「および/または(and/or)」を指す定義を支持する。本出願全体を通じて、「約(about)」という用語は、1つの値が、デバイスの固有の誤差ばらつきを含むことを示すために使用され、方法は、その値、または研究課題の間に存在するばらつきを判定するために使用されている。一般に、ただし前述の考察に対する対象であるが、「約(about)」などの近似の単語により修飾された本明細書中の数的な値は、記述された値から、少なくとも±1、2、3、4、5、6、7、10、12、または15%だけ変化する可能性がある。
【0080】
本明細書および請求項()で使用されているように、単語「備える(comprising)」(ならびに「comprise」および「comprises」などの任意の形式の備える)、「有する(having)」(ならびに「have」および「has」などの任意の形式の有する)、「含む(including)」(ならびに「includes」および「include」などの任意の形式の含む)、または「containing」(ならびに「contains」および「contain」などの任意の形式の包含する)は、包括的または開放的、追加的、引用されていない要素または方法ステップを排除しない。
【0081】
「そのとき(at the time)」、「同等(equivalent)」、「間中(during)」、「完全(complete)」等の比較、測定、およびタイミングに関する単語は、「実質的にそのとき(substantially at the time)」、「実質的に同等(substantially equivalent)」、「実質的に~間中(substantially during)」、「実質的に完全(substantially complete)」等を意味すると理解されるべきであり、ここで、「実質的に(substantially)」とは、そのような比較、測定、およびタイミングが、暗黙のうちに、または明示的に記述された所望の結果を達成するために、実用的であることを意味している。「近く(near)」、「近接する(proximate to)」、「隣接する(adjacent to)」などの要素の相対的位置に関係する単語は、それぞれのシステム要素の相互作用に実質的な影響を及ぼすのに十分近いことを意味するものとする。近似の他の言葉は、同様に、そのように変更されたとき、必ずしも絶対的または完全であるとはみなされないが、存在しているとしてその条件を指定することを保証するために、当業者にとっては十分近いとみなされるであろうという条件を指す。記述が変わる可能性の程度は、どのように大きな変化がもたらされるかに依存し、当業者であれば、修正されていない特徴の要求された特性および可能性を依然として有するような修正された特徴を認識するであろう。
【0082】
本明細書で使用される用語「またはそれらの組み合わせ」は、その用語に先行する列挙された項目のすべての順列および組み合わせを指す。例えば、「A、B、C、またはそれらの組み合わせ」は、A、B、C、AB、AC、BC、またはABCのうちの少なくとも1つを含むことを意図しており、特定の文脈で順番が重要である場合には、BA、CA、CB、CBA、BCA、ACB、BAC、またはCABも同様である。この例を続けると、BB、AAA、AB、BBC、AAABCCCC、CBBAAA、CABABBなどのような1つ以上の項目または用語の繰り返しを含む組み合わせが明示的に含まれる。当業者であれば、文脈から明らかでない限り、典型的には、任意の組み合わせにおける項目または用語の数に制限はないことを理解するであろう。
【0083】
本明細書に開示および請求された組成物および/または方法のすべては、本開示に照らして過度の実験をすることなく作製および実行することができる。本開示の組成物および方法は、好ましい実施形態の観点から記載されているが、組成物および/または方法に対して、ならびに本明細書に記載された方法のステップまたはステップの順序において、本開示の概念、趣旨および範囲から逸脱することなく、様々なバリエーションを適用することができることは、当業者にとって明らかであろう。当業者に明らかなこのような類似の置換および修飾はすべて、添付の特許請求の範囲によって定義される開示の趣旨、範囲および概念の範囲内であるとみなされる。
図1A
図1B
図1C-1D】
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図2G
図2H
図2I
図3A
図3B
図3C
図3D
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図5F
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図9
図10
図11
【国際調査報告】