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特表2022-525441スマートフォークリフト及び容器位置姿勢ずれの検出方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-13
(54)【発明の名称】スマートフォークリフト及び容器位置姿勢ずれの検出方法
(51)【国際特許分類】
   G06T 7/70 20170101AFI20220506BHJP
   B66F 9/24 20060101ALI20220506BHJP
【FI】
G06T7/70 Z
B66F9/24 L
B66F9/24 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021563272
(86)(22)【出願日】2019-12-24
(85)【翻訳文提出日】2021-11-29
(86)【国際出願番号】 CN2019128048
(87)【国際公開番号】W WO2020215772
(87)【国際公開日】2020-10-29
(31)【優先権主張番号】201910337791.X
(32)【優先日】2019-04-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518231921
【氏名又は名称】北京極智嘉科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】郭 暁麗
(72)【発明者】
【氏名】楊 寧寧
【テーマコード(参考)】
3F333
5L096
【Fターム(参考)】
3F333AA02
3F333AB13
3F333AE02
3F333BD02
3F333FD14
3F333FE05
5L096AA02
5L096AA06
5L096AA09
5L096CA04
5L096DA03
5L096EA03
5L096EA05
5L096EA06
5L096EA35
5L096FA16
5L096FA18
5L096FA32
5L096FA59
5L096FA66
5L096FA67
5L096FA69
5L096GA08
5L096GA51
5L096GA55
5L096JA09
5L096KA04
(57)【要約】
本出願の実施例は、スマートフォークリフト(400)及び容器位置姿勢ずれの検出方法を開示する。当該スマートフォークリフト(400)は、スマートフォークリフト(400)が搬送対象在庫容器(120)を搬送する作業状態を監視し、作業状態に基づいて、容器画像収集モジュール(420)を制御して画像収集を行うように構成される作業状態監視モジュール(410)と、作業状態監視モジュールのトリガに応答し、搬送対象在庫容器(120)を含むRGBD画像フレームを収集し、当該RGBD画像フレームを処理モジュール(430)に伝送するように構成される容器画像収集モジュール(420)と、容器画像収集モジュール(420)からフィードバックされたRGBD画像フレームを受信し、RGBD画像フレームに基づいて搬送対象在庫容器(120)の位置姿勢ずれ度合いを検出し、位置姿勢ずれ度合いの検出結果に基づいて、搬送対象在庫容器(120)の前記スマートフォークリフト(400)における位置姿勢を調整するための警報を行うように構成される処理モジュール(430)と、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スマートフォークリフトであって、作業状態監視モジュール、容器画像収集モジュール及び処理モジュールを含み、
前記容器画像収集モジュールは前記作業状態監視モジュール及び前記処理モジュールに電気的に接続されており、
前記作業状態監視モジュールは、前記スマートフォークリフトが搬送対象在庫容器を搬送する作業状態を監視し、前記作業状態に基づいて、前記容器画像収集モジュールを制御して画像収集を行うように構成されており、
前記容器画像収集モジュールは、前記作業状態監視モジュールのトリガに応答し、前記搬送対象在庫容器を含むRGBD画像フレームを収集し、前記RGBD画像フレームを処理モジュールに伝送するように構成されており、
前記処理モジュールは、前記RGBD画像フレームを受信し、前記RGBD画像フレームに基づいて前記搬送対象在庫容器の位置姿勢ずれ度合いを検出し、位置姿勢ずれ度合いの検出結果に基づいて、前記搬送対象在庫容器の前記スマートフォークリフトにおける位置姿勢を調整するための警報を行うように構成される、
スマートフォークリフト。
【請求項2】
前記容器画像収集モジュールは、前記スマートフォークリフトのパレットフォークの上方に取り付けられる少なくとも1つのカメラを含む、
請求項1に記載のスマートフォークリフト。
【請求項3】
前記RGBD画像フレームは、赤、緑、青のRGB画像及び深度画像を含み、前記搬送対象在庫容器を特徴付けるための前記RGBD画像フレームにおける画像は、前記RGBD画像フレーム内の指定領域内に位置する、
請求項1に記載のスマートフォークリフト。
【請求項4】
前記作業状態監視モジュールは、
前記スマートフォークリフトが前記搬送対象在庫容器の持ち上げ動作を完了したことがモニタリングされた場合、画像収集を行うように前記容器画像収集モジュールをトリガし、
前記スマートフォークリフトが前記搬送対象在庫容器の載置動作を完了したことがモニタリングされた場合、前記容器画像収集モジュールの画像収集動作を終了する、という方式によって前記作業状態に基づいて前記容器画像収集モジュールを制御して画像収集を行うように構成される、
請求項1に記載のスマートフォークリフト。
【請求項5】
前記処理モジュールは、
予め決定された容器認識モデルに基づいて、現在のRGBD画像フレームのRGB画像から、搬送対象保管容器の前記RGB画像における位置を決定し、
前記搬送対象保管容器の前記RGB画像における位置に基づいて、前記現在のRGBD画像フレームの深度画像から、前記搬送対象保管容器を含む目標関心領域を切り取り、
前記目標関心領域の深度特徴及び面積特徴を決定し、前記目標関心領域の深度特徴及び面積特徴、並びに予め設定された比較対象テンプレートの深度特徴及び面積特徴に基づいて、深度特徴差分値及び面積特徴差分値を決定し、
前記深度特徴差分値及び前記面積特徴差分値、並びに予め設定された深度特徴閾値及び予め設定された面積特徴閾値に基づいて、前記搬送対象在庫容器の現在の位置姿勢ずれ度合いを検出する、という方式によって前記RGBD画像フレームに基づいて前記搬送対象在庫容器の位置姿勢ずれ度合いを検出するように構成される、
請求項3に記載のスマートフォークリフト。
【請求項6】
前記処理モジュールは、
予め設定されたレイヤ数に基づいて前記目標関心領域に対してダウンサンプリング処理を行い、ダウンサンプリング後の関心領域画像を得て、
前記ダウンサンプリング後の関心領域画像におけるすべてのピクセルポイントの深度値を合計し、前記目標関心領域の深度特徴を得て、
前記ダウンサンプリング後の関心領域画像の面積を決定し、前記目標関心領域の面積特徴を得る、という方式によって前記目標関心領域の深度特徴及び面積特徴を決定するように構成される、
請求項5に記載のスマートフォークリフト。
【請求項7】
前記予め設定された比較対象テンプレートは、少なくとも標準容器テンプレート及び前記現在のRGBD画像フレームの1つ前のフレームのRGBD画像フレームを含む、
請求項5に記載のスマートフォークリフト。
【請求項8】
前記標準容器テンプレートは、予め設定された数の初期収集されたRGBD画像フレームの深度特徴平均値及び面積特徴平均値に基づいて算出される、
請求項7に記載のスマートフォークリフト。
【請求項9】
前記処理モジュールは、
前記現在のRGBD画像フレームと前記標準容器テンプレートとの深度特徴差分値が予め設定された標準深度特徴閾値より大きい場合、前記現在のRGBD画像フレームと前記標準容器テンプレートとの面積特徴差分値が予め設定された標準面積特徴閾値より大きい場合、前記現在のRGBD画像フレームと前記現在RGBD画像フレームの1つ前のフレームのRGBD画像フレームとの深度特徴差分値が予め設定された隣接特徴閾値より大きい場合、及び前記現在のRGBD画像フレームと前記現在のRGBD画像フレームの1つ前のフレームのRGBD画像フレームとの面積特徴差分値が予め設定された隣接面積特徴閾値より大きい場合のうちの少なくとも1つが検出されると、現時点で前記搬送対象在庫容器の前記スマートフォークリフトにおける位置姿勢がずれていると決定する、という方式によって前記深度特徴差分値及び前記面積特徴差分値、並びに予め設定された深度特徴閾値及び予め設定された面積特徴閾値に基づいて、前記搬送対象在庫容器の現在の位置姿勢ずれ度合いを検出する、
請求項7に記載のスマートフォークリフト。
【請求項10】
位置姿勢ずれの検出方法であって、
スマートフォークリフトが搬送対象在庫容器の持ち上げ動作を完了したことがモニタリングされた場合、前記搬送対象在庫容器を含むRGBD画像フレームを収集するステップであって、前記RGBD画像フレームは、RGB画像及び深度画像を含むステップと、
予め決定された容器認識モデルに基づいて、現在のRGBD画像フレームのRGB画像から、搬送対象保管容器の前記RGB画像における位置を決定するステップと、
前記搬送対象保管容器の前記RGB画像における位置に基づいて、前記現在のRGBD画像フレームの深度画像から、前記搬送対象保管容器を含む目標関心領域を切り取るステップと、
前記目標関心領域の深度特徴及び面積特徴、予め設定された比較対象テンプレートの深度特徴及び面積特徴、並びに予め設定された深度特徴閾値及び面積特徴閾値に基づいて、前記搬送対象在庫容器の現在の位置姿勢ずれ度合いを検出するステップと、を含む、
位置姿勢ずれの検出方法。
【請求項11】
前記目標関心領域の深度特徴及び面積特徴、予め設定された比較対象テンプレートの深度特徴及び面積特徴、並びに予め設定された深度特徴閾値及び面積特徴閾値に基づいて、前記搬送対象在庫容器の現在の位置姿勢ずれ度合いを検出するステップは、
前記目標関心領域の深度特徴及び面積特徴を決定するステップと、
前記目標関心領域の深度特徴及び面積特徴、並びに予め設定された比較対象テンプレートの深度特徴及び面積特徴に基づいて、深度特徴差分値及び面積特徴差分値を決定するステップと、
前記深度特徴差分値及び面積特徴差分値、並びに予め設定された深度特徴閾値及び予め設定された面積特徴閾値に基づいて、前記搬送対象在庫容器の現在の位置姿勢ずれ度合いを検出するステップと、を含む、
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記目標関心領域の深度特徴及び面積特徴を決定するステップは、
予め設定されたレイヤ数に基づいて前記目標関心領域に対してダウンサンプリング処理を行い、ダウンサンプリング後の関心領域画像を得るステップと、
前記ダウンサンプリング後の関心領域画像におけるすべてのピクセルポイントの深度値を合計し、前記目標関心領域の深度特徴を得るステップと、
前記ダウンサンプリング後の関心領域画像の面積を決定し、前記目標関心領域の面積特徴を得るステップと、を含む、
請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記予め設定された比較対象テンプレートは、少なくとも標準容器テンプレート及び前記現在のRGBD画像フレームの1つ前のフレームのRGBD画像フレームを含む、
請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記標準容器テンプレートは、予め設定された数の初期収集されたRGBD画像フレームの深度特徴平均値及び面積特徴平均値に基づいて算出される、
請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記深度特徴差分値及び面積特徴差分値、並びに予め設定された深度特徴閾値及び予め設定された面積特徴閾値に基づいて、前記搬送対象在庫容器の現在の位置姿勢ずれ度合いを検出するステップは、
前記現在のRGBD画像フレームと前記標準容器テンプレートとの深度特徴差分値が予め設定された標準深度特徴閾値より大きい場合、前記現在のRGBD画像フレームと前記標準容器テンプレートとの面積特徴差分値が予め設定された標準面積特徴閾値より大きい場合、前記現在のRGBD画像フレームと前記現在RGBD画像フレームの1つ前のフレームのRGBD画像フレームとの深度特徴差分値が予め設定された隣接特徴閾値より大きい場合、及び前記現在のRGBD画像フレームと前記現在のRGBD画像フレームの1つ前のフレームのRGBD画像フレームとの面積特徴差分値が予め設定された隣接面積特徴閾値より大きい場合のうちの少なくとも1つが検出されると、現時点で前記搬送対象在庫容器の前記スマートフォークリフトにおける位置姿勢がずれていると決定するステップを含む、
請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記搬送対象在庫容器の現在の位置姿勢ずれ度合いを検出するステップの後、
前記搬送対象在庫容器の前記スマートフォークリフトにおける位置姿勢がずれていると決定した場合、前記搬送対象在庫容器の前記スマートフォークリフトにおける位置姿勢を調整するための警報を行うステップをさらに含む、
請求項10に記載の方法。
【請求項17】
コンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行された場合、請求項10~16のいずれかに記載の容器位置姿勢ずれの検出方法が実現される、
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2019年04月25日に中国特許庁に提出され、出願番号が201910337791.Xの中国特許出願の優先権を主張しており、当該出願のすべての内容は、引用により本出願に組み込まれている。
【0002】
本出願の実施例は、スマート倉庫技術の分野に関し、例えば、スマートフォークリフト及び容器位置姿勢ずれの検出方法に関する。
【背景技術】
【0003】
現代の倉庫技術の急速な発展に伴い、フォークリフトは、倉庫分野でますます重要な役割を果たし、フォークリフトは、トレイなどの在庫容器を搭載して物品の搬送や保管を実現する。
【0004】
関連技術において、手動でフォークリフトを運転して搬送対象在庫容器の保管位置に移動することができ、フォークリフトのパレットフォークを利用して搬送対象在庫容器を持ち上げることによって搬送対象在庫容器をピックアップし、したがって、作業者は搬送中に搬送対象在庫容器のパレットフォークでの位置に常に注意を払い、物品を安全かつ安定的に特定の保管位置まで搬送して保管することを実現する。また、スマートフォークリフトが予め設定された経路に基づいて搬送対象在庫容器の保管位置まで移動するように、スマートフォークリフトの移動経路を予め設定したり、在庫容器の底面識別子を認識することにより、搬送対象在庫容器を持ち上げて、搬送対象在庫容器を搬送して保管したりするなどの操作流れをスマート倉庫環境で実行することもできる。
【0005】
しかしながら、関連技術は、在庫容器の搬送中、スタッフはパレットフォークによって持ち上げられた在庫容器の位置姿勢を正確、効果的かつ適時に観察することが困難であり、操作の難しさ及び手動介入のコストが増加し、スマートフォークリフトはパレットフォーク上の在庫容器に対するスマート化位置姿勢検出を実現することができず、フォークリフトが在庫容器を搬送する効率及び安全性が低下する。
【発明の概要】
【0006】
本出願の実施例は、パレットフォーク上の在庫容器のスマート化位置姿勢検出を可能にするスマートフォークリフト及び容器位置姿勢ずれの検出方法を提供し、フォークリフトによる在庫容器の搬送の効率及び安全性を向上させる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本出願の実施例は、作業状態監視モジュール、容器画像収集モジュール及び処理モジュールを含むスマートフォークリフトを提供し、
前記容器画像収集モジュールは前記作業状態監視モジュール及び前記処理モジュールに電気的に接続されており、ここで、
前記作業状態監視モジュールは、前記スマートフォークリフトが搬送対象在庫容器を搬送する作業状態を監視し、前記作業状態に基づいて、前記容器画像収集モジュールを制御して画像収集を行うように構成されており、
前記容器画像収集モジュールは、前記作業状態監視モジュールのトリガに応答し、前記搬送対象在庫容器を含むRGBD画像フレームを収集し、当該RGBD画像フレームを前記処理モジュールに伝送するように構成されており、
前記処理モジュールは、前記容器画像収集モジュールからフィードバックされたRGBD画像フレームを受信し、前記RGBD画像フレームに基づいて前記搬送対象在庫容器の位置姿勢ずれ度合いを検出し、位置姿勢ずれ度合いの検出結果に基づいて、前記搬送対象在庫容器の前記スマートフォークリフトにおける位置姿勢を調整するための警報を行うように構成される。
【0008】
本出願の実施例は、容器位置姿勢ずれの検出方法を提供し、前記容器位置姿勢ずれの検出方法は、
スマートフォークリフトが搬送対象在庫容器の持ち上げ動作を完了したことがモニタリングされた場合、前記搬送対象在庫容器を含むRGBD画像フレームを収集するステップであって、前記RGBD画像フレームは、RGB画像及び深度画像を含むステップと、
予め決定された容器認識モデルに基づいて、現在のRGBD画像フレームのRGB画像から、前記搬送対象保管容器の前記RGB画像における位置を決定ステップと、
前記搬送対象保管容器の前記RGB画像における位置に基づいて、前記現在のRGBD画像フレームの深度画像から、前記搬送対象保管容器を含む目標関心領域を切り取るステップと、
前記目標関心領域の深度特徴及び面積特徴、予め設定された比較対象テンプレートの深度特徴及び面積特徴、並びに予め設定された深度特徴閾値及び面積特徴閾値に基づいて、前記搬送対象在庫容器の現在の位置姿勢ずれ度合いを検出するステップと、を含む。
【0009】
本出願の実施例は、コンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、当該プログラムがプロセッサによって実行された場合、本出願の任意の実施例に記載の容器位置姿勢ずれの検出方法が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本出願の実施例により提供されるスマートフォークリフトが在庫容器を搬送する例図である。
図2】本出願の実施例により提供される在庫容器の概略構成図である。
図3】本出願の実施例により提供されるスマートフォークリフトの概略構成図である。
図4】本出願の実施例により提供される別のスマートフォークリフトの構成ブロック図である。
図5】本出願の実施例により提供される容器位置姿勢ずれの検出方法のフローチャートである。
図6】本出願の実施例により提供される別の容器位置姿勢ずれの検出方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面と併せて本出願の実施例を説明する。なお、本明細書に記載された実施例は、本出願の実施例を解釈するためだけに用いられ、本出願を限定するものではない。また、説明を容易にするために、添付図面には、すべての構造ではなく、本出願の実施例に関連する部分のみが示されている。
【0012】
図1に示すスマートフォークリフトが在庫容器を搬送する例図を参照されたい。図1に示すように、スマートフォークリフト110は、在庫容器120がスマートフォークリフト110のパレットフォーク上に位置するように、パレットフォークを介して在庫容器120を持ち上げ、在庫容器120に対して搬送操作を行う。本実施例において、在庫容器120の側壁は、スマートフォークリフト110のパレットフォークに対応するフォークホール構造、例えば、トレイを有し、スマートフォークリフト110は、在庫容器120を搭載し、在庫容器120を搬送するように、パレットフォークをフォークホール構造に挿入する。在庫容器120には、物品130を載置することができる。倉庫環境では、在庫容器120は、保管領域、例えば、保管領域における棚の仕切り板に位置してもよいし、ワークステーションなどの仕分け領域に位置してもよい。これにより、スマートフォークリフト110は、必要に応じて、倉庫環境において在庫容器120を搬送する操作を行う。
【0013】
図2は、本出願の実施例により提供される在庫容器の概略構成図である。図2に示すように、在庫容器120は、規則的又は不規則な直方体であってもよく、在庫容器120は、4つの側壁を有し、在庫容器120の少なくとも2つの対向する側壁は、フォークホール構造200を有する。フォークホール構造200は、フォークホールサブ構造210及び在庫容器120自体のフレームサブ構造220を有する。物品130は、在庫容器130に直接載置することができ、物品130は、任意の適切な方式で在庫容器120に載置することができ、例えば、物品130を収納したバンカーが在庫容器120の上に載置されている。一実施例において、バンカーは、在庫容器120から分離されていてもよいし、在庫容器120と一体的に構成されていてもよいし、バンカーには、1つ又は複数の物品130が載置されていてもよい。
【0014】
図3は、本出願の実施例により提供されるスマートフォークリフトの概略構成図である。図1及び図3と併せて、一例では、スマートフォークリフト110は、パレットフォーク111と、スマートフォークリフト110のパレットフォーク111が一定の高さ範囲内で昇降することを可能にするスライドレール112とを含むことができる。スマートフォークリフト110は、棚の出口などの在庫ゾーンの保管位置まで動作し、パレットフォーク111を利用して在庫容器120のフォークホール構造200内に挿入して在庫容器120を搭載し、在庫容器120を割り当てられたシャトル場所又はワークステーションなどの指定された場所に搬送することができる。作業者(又はロボットアームなどの自動化装置)は、ピップアップワークステーションで在庫容器120から物品をピックアップする。本出願の実施例は、物品をシャトル場所又はワークステーションなどの指定された場所に搬送することに限定されるものではなく、いかなる搬送先であっても本実施例に適用することができる。
【0015】
また、一例では、スマートフォークリフト110は、深度カメラなどの容器画像収集モジュール113を少なくとも含み、画像収集モジュール113は、パレットフォーク111、パレットフォーク111上の在庫容器120及び在庫容器120上の物品130に対して画像収集を行い、在庫容器120及び物品130を完全に含む画像を得ることができる。それに応じて、スマートフォークリフト110は、容器画像収集モジュール113によって収集された画像を処理し、在庫容器120の位置姿勢ずれ度合いの検出を実現するように構成される処理モジュール114をさらに含む。
【0016】
スマートフォークリフト110は、在庫容器120の搬送中、パレットフォーク111が在庫容器120の持ち上げ動作を完了したことがモニタリングされた場合、パレットフォーク111上の在庫容器120の画像を収集するように容器画像収集モジュール113をトリガし、処理モジュール114は、収集された画像に基づいて、在庫容器120を認識することにより、現時点における在庫容器120の位置姿勢ずれ度合いを決定し、位置姿勢ずれ度合いの検出結果に基づいて、在庫容器130のパレットフォーク111における位置を調整した後、搬送操作を継続するように制動及び警報を行う。
【0017】
従来の倉庫システムにおいて、手動でフォークリフトを運転して搬送対象在庫容器の保管位置に移動することができ、フォークリフトのパレットフォークを利用して搬送対象在庫容器を持ち上げることによって搬送対象在庫容器をピックアップし、したがって、作業者は搬送中に搬送対象在庫容器のパレットフォークでの位置に常に注意を払い、物品を安全かつ安定的に特定の保管位置まで搬送して保管することを実現する。また、スマートフォークリフトが予め設定された経路に基づいて搬送対象在庫容器の保管位置まで移動するように、スマートフォークリフトの移動経路を予め設定したり、在庫容器の底面識別子を認識することにより、搬送対象在庫容器を持ち上げて、搬送対象在庫容器を搬送して保管したりするなどの操作流れをスマート倉庫環境で実行することもできる。しかしながら、スタッフはパレットフォークによって持ち上げられた在庫容器の位置姿勢を正確、効果的かつ適時に観察することが困難であり、操作の難しさ及び手動介入のコストが増加し、スマートフォークリフトはパレットフォーク上の在庫容器に対するスマート化位置姿勢検出を実現することができず、フォークリフトが在庫容器を搬送する効率及び安全性が低下する。
【0018】
以下に、本出願の実施例において提供されるスマートフォークリフトに対して、複数の実施例で説明する。
【0019】
<実施例1>
図4は、本出願の実施例により提供されるスマートフォークリフトの構成ブロック図であり、本実施例は、スマートフォークリフトが在庫容器を搬送する場合に適用することができ、当該スマートフォークリフト400は、作業状態監視モジュール410、容器画像収集モジュール420及び処理モジュール430を含み、容器画像収集モジュール420は、作業状態監視モジュール410及び処理モジュール430に電気的に接続されている。
【0020】
本実施例において、作業状態監視モジュール410は、スマートフォークリフトが搬送対象在庫容器を搬送する作業状態を監視し、作業状態に基づいて、容器画像収集モジュール420を制御して画像収集を行うように構成されており、容器画像収集モジュール420は、作業状態監視モジュールのトリガに応答し、搬送対象在庫容器を含むRGBD画像フレームを収集し、当該RGBD画像フレームを処理モジュール430に伝送するように構成されており、処理モジュール430は、容器画像収集モジュール420からフィードバックされたRGBD画像フレームを受信し、RGBD画像フレームに基づいて搬送対象在庫容器の位置姿勢ずれ度合いを検出し、位置姿勢ずれ度合いの検出結果に基づいて、搬送対象在庫容器のスマートフォークリフトにおける位置姿勢を調整するための警報を行うように構成される。
【0021】
本実施例において、作業状態監視モジュール410は、スマートフォークリフトの複数の機械構造の作業状態を監視する機能を有し、ハードウェアの形でスマートフォークリフトに取り付けることができ、作業状態監視モジュール410の取り付け位置が限定されないか、又はソフトウェアの形でスマートフォークリフトのソフトウェア処理プログラムに統合することができる。一実施例において、作業状態監視モジュール410は、スマートフォークリフトの位置、パレットフォークの昇降高さ、パレットフォークの積載重量及びスマートフォークリフトの経路の進行状況などのデータに基づいて、スマートフォークリフトが在庫容器を搬送する作業状態、例えば、在庫容器が持ち上げられている状態、在庫容器が搬送中である状態、在庫容器が降ろされている状態などを監視することができる。これにより、モニタリングされた作業状態に基づいて容器画像収集モジュール420の作業状態を制御し、例えば、画像収集を行うように容器画像収集モジュール420をトリガするか、又は画像収集を終了する。
【0022】
スマートフォークリフトに取り付けられており、スマートフォークリフトのパレットフォーク上の在庫容器及び在庫容器上の搭載物品に対してリアルタイムで画像収集するように構成される容器画像収集モジュール420は、画像収集機能を有する。容器画像収集モジュール420は、画像収集の起動がトリガされた後、連続する複数フレームの画像収集を行う。スマートフォークリフトに取り付けられる画像収集モジュール420は、1つであってもよいし、複数であってもよい。例えば、スマートフォークリフトが通過できる各高さの段に1つの容器画像収集モジュール420を取り付けるか、又はパレットフォークの上方、すなわち、スマートフォークリフトの先端に1つの容器画像収集モジュール420を取り付ける。
【0023】
処理モジュール430は、画像認識機能、データ処理機能、容器位置姿勢検出機能及びアラームなどの機能を有することができる。処理モジュール430は、スマートフォークリフトに取り付けられており、処理モジュール430の取り付け位置が限定されない。一実施例において、処理モジュール430は、容器画像収集モジュール420によってリアルタイムでフィードバックされた画像フレームを受信し、画像フレームに対して在庫容器認識を行い、認識結果に基づいて在庫容器の特徴を決定し、最後に在庫容器の特徴に基づいて位置姿勢ずれ度合いの検出などを行うことができる。
【0024】
本実施例において、容器画像収集モジュール420と作業状態監視モジュール410との接続方式、及び容器画像収集モジュール420と処理モジュール430との接続方式は、電気的接続であってもよいし、通信接続であってもよいし、電気的接続又は通信接続を介してデータ又は指令の伝送などを行う。
【0025】
本実施例において、搬送対象在庫容器とは、倉庫環境においてフォークリフトが搬送可能な在庫容器、例えば、トレイなどを指す。それに応じて、この類の搬送対象在庫容器は、パレットフォークを挿入し、搬送対象在庫容器を持ち上げ、搬送対象在庫容器を搬送するための、フォークリフトのパレットフォークにマッチングするフォークホール構造を有する。この類の搬送対象在庫容器は、倉庫環境中の任意の位置、例えば、保管領域に位置してもよい。一実施例において、搬送対象在庫容器は、保管領域における棚の仕切り板に位置してもよい。さらに、スマートフォークリフトのパレットフォークを搬送対象在庫容器の位置する高さまで昇降させた場合、パレットフォークを搬送対象在庫容器のフォークホール構造に位置合わせしたら、パレットフォークを搬送対象在庫容器のフォークホール構造に挿入することにより、スマートフォークリフトが搬送対象在庫容器を搭載するようになり、搬送対象在庫容器に対するピックアップ及び搬送などの操作を実現する。
【0026】
一実施例において、容器画像収集モジュール420は、RGBD(RGB+Depth Map)画像を収集するように構成されるKinectなどのRGBD画像センサであってもよい。RGBD画像内の各ピクセルポイントは、R(Red、赤)、G(Green、緑)、B(Blue、青)カラーピクセル情報及び対応する深度情報を含む。RGBD画像内の各ピクセルポイントのRGBカラー情報は、RGB画像を構成し、RGBD画像内の各ピクセルポイントの深度情報は、シーンの二次元ピクセルマトリックス、すなわち、深度画像を構成する。深度画像内の各ピクセル値は、容器画像収集モジュール420の所在する平面からの当該ピクセルポイントに対応する物体の距離を表し、各ピクセルポイントの位置は、当該ピクセルポイントに対応する物体のシーンにおける位置に対応し、関連するRGB画像内の位置に対応する。
【0027】
一実施例において、スマートフォークリフトは、搬送対象在庫容器を搬送する際に、所定の経路に基づいて、保管領域又はフォークホール構造を有するトレイを保管する棚ゾーンなど、搬送対象在庫容器の所在する保管位置まで走行する。スマートフォークリフトは、制御の下で、パレットフォークを搬送対象在庫容器の保管位置の所在する高さまで昇降させる。一実施例において、作業状態監視モジュール410は、パレットフォークの所在する高さ、積載重量又はパレットフォークの作業動作などを監視することができ、パレットフォークが搬送対象在庫容器の所在する高さまで昇降し、かつ搬送対象在庫容器に対する持ち上げ動作を完了したことがモニタリングされた場合、RGBD画像フレームの連続的な収集のために容器画像収集モジュール420をトリガする。容器画像収集モジュール420は、作業状態監視モジュールのトリガに応答し、搬送対象在庫容器を含むRGBD画像フレームを収集し、当該RGBD画像フレームを処理モジュール430に伝送する。
【0028】
これにより、処理モジュール430は、画像収集モジュール420からフィードバックされたRGBD画像フレームを収集し、予め決定された容器認識モデルに基づいて、RGBD画像フレーム内の搬送対象在庫容器を認識し、現在のRGBD画像フレームのRGB画像から、搬送対象保管容器のRGB画像における位置を決定することができる。搬送対象保管容器のRGB画像における位置に基づいて、現在のRGBD画像フレームの深度画像から、搬送対象保管容器を含む目標関心領域を切り取る。深度情報を有する目標関心領域を利用して、目標関心領域の深度特徴及び面積特徴を決定し、搬送対象在庫容器の現在の位置姿勢ずれ度合いを検出する。本実施例において、位置姿勢ずれ度合いの検出は、搬送対象在庫容器とパレットフォークとの相対的なずれ度合に対する検出を含むことできるが、搬送対象在庫容器上の物品と搬送対象在庫容器との相対的なずれ度合に対する検出を含むこともできる。
【0029】
したがって、本出願の実施例に係るスマートフォークリフトは、搬送対象在庫容器の搬送中、パレットフォーク上の搬送対象在庫容器及び搬送対象在庫容器に載置されている物品の位置ずれ度合いを常に検出し、パレットフォーク上の搬送対象在庫容器又は物品に大きい位置ずれがあると決定された場合、制動及び警報を行い、当該スマートフォークリフトのパレットフォーク上の搬送対象在庫容器及び/又は物品の位置姿勢を調整するように作業者又は他のロボットに促す。位置姿勢調整後、スマートフォークリフトが搬送対象在庫容器を目的地まで搬送し、搬送対象在庫容器を降ろすまで搬送を継続し、画像の収集及び検出を終了する。これにより、パレットフォーク上の搬送対象在庫容器及び/又は物品の位置姿勢が変化して安全且つ正常に搬送できないという問題を回避し、搬送対象在庫容器の全搬送中に搬送対象在庫容器及び/又は物品がパレットフォーク上に安定的に載置されることを確保する。
【0030】
本実施例の技術案は、スマートフォークリフトに取り付けられる容器画像収集モジュールによって、在庫容器の搬送中、パレットフォーク上の搬送対象保管容器に対してRGBD画像収集を行うことにより、常に収集されたRGBD画像フレームに基づいて、パレットフォーク上の搬送対象在庫容器に対して位置姿勢ずれ度合いを検出し、位置姿勢ずれ度合いの検出結果に基づいて、搬送対象在庫容器のスマートフォークリフトにおける位置姿勢を調整するための警報を行う。本出願の実施例は、パレットフォーク上の搬送対象在庫容器を含むRGBD画像に対して収集及び容器認識を行うことにより、パレットフォーク上の搬送対象在庫容器の位置姿勢ずれに対する効果的な検出を実現し、搬送対象在庫容器が搬送中に外力を受けたり、フォークリフトが急ブレーキをかけたりすることにより、搬送対象在庫容器のパレットフォークにおける位置が変化して安全に搬送できないという問題を回避し、フォークリフトによる在庫容器の搬送の効率及び安全性を向上させる。
【0031】
<実施例2>
本実施例は、上記実施例1に基づいて、搬送対象在庫容器の認識及び特徴の決定により、搬送対象在庫容器の位置姿勢ずれ度合いを検出することができるスマートフォークリフトの一実施形態を提供する。
【0032】
一実施例において、容器画像収集モジュール420は、スマートフォークリフトのパレットフォークの上方に取り付けられる少なくとも1つのカメラを含む。
【0033】
一実施例において、RGBD画像フレームは、RGB画像及び深度画像を含み、搬送対象在庫容器を特徴付けるためのRGBD画像フレームにおける画像は、RGBDフレーム内の指定領域内に位置する。
【0034】
一実施例において、作業状態監視モジュール410は、スマートフォークリフトが搬送対象在庫容器の持ち上げ動作を完了したことがモニタリングされた場合、画像収集を行うように容器画像収集モジュール420をトリガし、スマートフォークリフトが搬送対象在庫容器の載置動作を完了したことがモニタリングされた場合、容器画像収集モジュール420の画像収集動作を終了する、という方式によって作業状態に基づいて容器画像収集モジュール420を制御して画像収集を行うように構成される。
【0035】
本実施例において、容器画像収集モジュール420は、深度カメラ又はKinectセンサなどのRGBD画像が収集できる装置であってもよい。一実施例において、容器画像収集モジュール420は、少なくとも1つのカメラを含み、カメラは、スマートフォークリフトが通過できる各高さの段に取り付けたり、パレットフォークの上方、すなわち、スマートフォークリフトの先端に取り付けたりすることができる。パレットフォークが搬送対象在庫容器の持ち上げ動作を完了した後、カメラは、搬送対象在庫容器及び搬送対象在庫容器上の物品を完全に含むRGBD画像フレームを投射して収集することができる。
【0036】
本実施例において、容器画像収集モジュール420のカメラのトレイからの距離又は相対的な高さが変化した場合、収集された画像は、地面などの無効な周囲環境画像を含む可能性がある。搬送対象在庫容器の位置姿勢の検出効率を向上させるために、搬送対象在庫容器及び搬送対象在庫容器上の物品を含む領域を検出すればよい。したがって、パレットフォークの高さ、及び当該高さでのパレットフォークとカメラとの固有の相対的な位置関係に基づいて、画像中の在庫容器の所在する画像における位置を決定することができ、これにより、画像が得られた場合、そのうち搬送対象在庫容器を特徴付けることができる画像は、通常、画像内の指定領域内に位置する。
【0037】
本実施例において、作業状態監視モジュール410は、パレットフォークの所在する高さ、積載重量又はパレットフォークの作業動作などを監視することができ、パレットフォークが搬送対象在庫容器の所在する高さまで昇降し、かつ搬送対象在庫容器に対する持ち上げ動作を完了したことがモニタリングされた場合、RGBD画像フレームを連続的に収集するために容器画像収集モジュール420をトリガする。パレットフォークが目標保管位置の所在する高さまで昇降し、搬送対象在庫容器の降ろし動作を完了したことがモニタリングされた場合、画像収集動作を終了するように容器画像収集モジュール420を制御する。
【0038】
一実施例において、処理モジュール430は、予め決定された容器認識モデルに基づいて、現在のRGBD画像フレームのRGB画像から、搬送対象保管容器のRGB画像における位置を決定し、搬送対象保管容器の前記RGB画像における位置に基づいて、現在のRGBD画像フレームの深度画像から、搬送対象保管容器を含む目標関心領域を切り取り、目標関心領域の深度特徴及び面積特徴を決定し、目標関心領域の深度特徴及び面積特徴、並びに予め設定された比較対象テンプレートの深度特徴及び面積特徴に基づいて、深度特徴差分値及び面積特徴差分値を決定し、深度特徴差分値及び面積特徴差分値、並びに予め設定された深度特徴閾値及び予め設定された面積特徴閾値に基づいて、搬送対象在庫容器の現在の位置姿勢ずれ度合いを検出する、という方式によってRGBD画像フレームに基づいて搬送対象在庫容器の位置姿勢ずれ度合いを検出するように構成される。
【0039】
一実施例において、処理モジュール430は、予め設定されたレイヤ数に基づいて前記目標関心領域に対してダウンサンプリング処理を行い、ダウンサンプリング後の関心領域画像を得て、ダウンサンプリング後の関心領域画像におけるすべてのピクセルポイントの深度値を合計し、目標関心領域の深度特徴を得て、ダウンサンプリング後の関心領域画像の面積を決定し、目標関心領域の面積特徴を得る、という方式によって目標関心領域の深度特徴及び面積特徴を決定するように構成される。
【0040】
一実施例において、予め設定された比較対象テンプレートは、少なくとも標準容器テンプレート及び現在のRGBD画像フレームの1つ前のフレームのRGBD画像フレームを含む。
【0041】
一実施例において、標準容器テンプレートは、予め設定された数の初期収集されたRGBD画像フレームの深度特徴平均値及び面積特徴平均値に基づいて算出される。
【0042】
一実施例において、処理モジュール430は、現在のRGBD画像フレームと標準容器テンプレートとの深度特徴差分値及び面積特徴差分値、現在のRGBD画像フレームと現在RGBD画像フレームの1つ前のフレームのRGBD画像フレームとの深度特徴差分値及び面積特徴差分値、並びに予め設定された標準深度特徴閾値、標準面積特徴閾値、隣接特徴閾値及び隣接面積特徴閾値に基づいて、少なくとも1つの特徴差分値が対応する特徴閾値より大きいと検出された場合、現時点で搬送対象在庫容器のスマートフォークリフトにおける位置姿勢がずれていると決定する、という方式によって深度特徴差分値及び面積特徴差分値、並びに予め設定された深度特徴閾値及び予め設定された面積特徴閾値に基づいて、搬送対象在庫容器の現在の位置姿勢ずれ度合いを検出する。
【0043】
本実施例において、容器認識モデルとは、パレットフォーク上の搬送対象在庫容器を認識するためのモデルであり、事前のトレーニングにより取得することができる。一実施例において、スマートフォークリフトの上記構造に基づいて、複数のシーンを予め設定し、複数のシーンでスマートフォークリフトが在庫容器を搬送する過程における大量のサンプルRGB画像を収集することができる。サンプルRGB画像は、シーンの違いに基づいて、在庫容器及び在庫容器上の物品の全体、一部を含むか、又は含まない可能性がある。これにより、サンプルRGB画像を分類し、在庫容器を含むRGB画像を正のサンプルとし、在庫容器を含まないRGB画像を負のサンプルとする。サポートベクターマシン(Support Vector Machine、SVM)を用いて容器認識モデルのトレーニングを行い、容器認識モデルを得ることができる。
【0044】
本実施例において、トレーニングされたSVMモデルを用いて現在のRGBD画像フレームのRGB画像を認識し、認識された搬送対象在庫容器に最小外接矩形を追加し、RGB画像における当該最小外接矩形の少なくとも2つの対角頂点の座標を記録し、搬送対象保管容器のRGB画像における位置とし、例えば、左上隅の頂点座標及び右下隅の頂点座標であり、当該位置によって当該最小外接矩形の位置及び大きさを表すことができる。
【0045】
本実施例において、容器画像収集モジュール420のカメラは、スマートフォークリフトの移動中に画像収集を行い、その間、カメラとスマートフォークリフトとの相対的な位置は固定しており、通常の作業状態では、搬送対象在庫容器と物品の位置は変わらない。特徴を決定する前、フィルタを用いて深度画像に対してノイズ除去処理を行うことができる。例えば、ガウス低域通過フィルタを用いて深度画像に対して平滑化処理を行い、深度画像におけるカメラの振動やレーザ受光妨害などによるノイズを除去することにより、各ピクセルポイントの正確な距離情報を取得することができる。一実施例において、用いられたガウス低域通過フィルタテンプレートのサイズは、3×3又は5×5であり、標準偏差が1である。本実施例における深度画像のノイズ除去アルゴリズムは、ガウス低域通過フィルタに限定されるものではなく、深度画像ノイズ除去が実現できる任意のアルゴリズムは、いずれも本実施例に適用することができる。
【0046】
本実施例において、ノイズが除去された深度画像に基づいて、現在のRGBD画像フレームのRGB画像と深度画像中の各ピクセルポイントは、関連して対応する関係があり、同一のシーンでの異なる画像情報を表す。したがって、搬送対象保管容器のRGB画像における位置に基づいて、現在のRGBD画像フレームの深度画像から、目標関心領域として同じ矩形領域を切り取ることができる。それに応じて、当該目標関心領域は、搬送対象保管容器を含み、かつ搬送対象保管容器の深度情報を含む。
【0047】
本実施例において、深度特徴及び面積特徴を目標関心領域の重要な情報として、重要な情報に基づいて在庫容器の位置姿勢ずれ度合いを検出する。一実施例において、深度特徴とは、深度画像におけるすべてのピクセルポイントの深度値の合計であり、面積特徴とは、深度画像の総面積である。オリジナル画像のピクセル解像度が高いから、検出効率を向上させるために、本実施例において、目標関心領域に対してダウンサンプリング処理を行うように、目標関心領域が得られた後、先ず目標関心領域に対してピラミッド画像を構築することができる。一実施例において、ピラミッド画像のレイヤ数は、RGBDセンサのカメラ焦点距離に基づいて決定することができる。これにより、ダウンサンプリング処理後の関心領域画像に対して、深度特徴として関心領域画像におけるすべてのピクセルポイントの深度値の和を求め、面積特徴として関心領域画像の総面積を算出する。
【0048】
本実施例において、予め設定された比較対象テンプレートとは、安全な位置姿勢状態を有する在庫容器の深度画像であってもよいし、現在のRGBD画像フレームよりも前の画像フレームの深度画像であってもよい。一実施例において、搬送対象在庫容器は、初期持ち上げ状態で、搬送対象在庫容器の位置姿勢が比較的安全且つ安定的であるので、予め設定された数の初期収集されたRGBD画像フレームの深度画像の平均値を、予め設定された比較対象テンプレートとすることができ、また、現在のRGBD画像フレームの検出時に、現在のRGBD画像フレームよりも前の画像フレームは、検出の結果、いずれも位置姿勢ずれがないか、安全なずれ範囲内にあるので、現在のRGBD画像フレームの1つ前のフレームのRGBD画像フレームの深度画像を予め設定された比較対象テンプレートとすることもできる。さらに、上記深度特徴及び面積特徴の決定方法に基づいて、予め設定された比較対象テンプレートの深度特徴及び面積特徴を決定することができる。これにより、目標関心領域の深度特徴及び面積特徴のそれぞれを、予め設定された比較対象テンプレートの深度特徴及び面積特徴と比較し、深度特徴差分値及び面積特徴差分値を得る。
【0049】
本実施例は、異なるシーンでの危険ずれ度合いに基づいて、深度特徴閾値及び面積特徴閾値を予め決定する。すなわち、深度特徴差分値及び面積特徴差分値に基づいて位置姿勢ずれ度合いを決定し、深度特徴閾値及び/又は面積特徴閾値によって限定された位置姿勢ずれ度合いを超えた場合、搬送対象在庫容器に現在大きなずれが生じ、セキュリティ上の問題があり、安全に、又は正常に搬送できなくなりやすく、又は倉庫環境における他のフォークリフトやロボットの正常な搬送に影響を与えると決定する。したがって、処理モジュール430は、大きいずれがあると検出された場合、スマートフォークリフトのブレーキを制御し、作業者や他のロボットが当該スマートフォークリフトのパレットフォーク上の搬送対象在庫容器及び/又は物品の位置姿勢を調整するための警報を行う。位置姿勢調整後、スマートフォークリフトが搬送対象在庫容器を目的地まで搬送し、搬送対象在庫容器を降ろすまで搬送を継続し、その時点で画像収集及び検出を終了する。
【0050】
【0051】
【0052】
【0053】
本実施例の技術案は、スマートフォークリフトが在庫容器を持ち上げたことがモニタリングされた場合、パレットフォーク上の搬送対象保管容器に対してRGBD画像収集を行うように容器画像収集モジュールをトリガする。現在のRGBD画像フレームのRGB画像に対して在庫容器認識を行うことにより、搬送対象在庫容器のRGB画像における位置を決定し、当該位置に基づいて、現在のRGBD画像フレームの深度画像の目標関心領域を切り取る。目標関心領域に対して深度特徴及び面積特徴を決定し、予め設定された比較対象テンプレート及び特徴閾値に基づいて特徴を比較し、特徴比較結果に基づいて、パレットフォーク上の搬送対象保管容器に対して位置姿勢ずれ度合いを検出し、位置姿勢ずれ度合いの検出結果に基づいて、搬送対象在庫容器のスマートフォークリフトにおける位置姿勢を調整するための警報を行う。本出願の実施例は、パレットフォーク上の搬送対象在庫容器を含むRGBD画像に対して収集及び容器認識を行うことにより、パレットフォーク上の搬送対象在庫容器の位置姿勢ずれに対する効果的な検出が実現され、搬送対象在庫容器が搬送中に外力を受けたり、フォークリフトが急ブレーキをかけたりすることにより、搬送対象在庫容器のパレットフォークにおける位置が変化して安全に搬送できないという問題が回避され、フォークリフトによる在庫容器の搬送の効率及び安全性を向上させる。
【0054】
<実施例3>
図5は、本出願の実施例により提供される容器位置姿勢ずれの検出方法のフローチャートであり、本実施例は、スマートフォークリフトが在庫容器を搬送する場合に適用することができ、当該方法は、ソフトウェア及び/又はハードウェアで実現可能な容器位置姿勢ずれの検出装置によって実行可能である。一実施例において、当該装置は、スマートフォークリフト内に載置されている。当該方法は、以下のステップを含む。
【0055】
ステップ510において、スマートフォークリフトが搬送対象在庫容器の持ち上げ動作を完了したことがモニタリングされた場合、搬送対象在庫容器を含むRGBD画像フレームを収集する。
【0056】
本実施例において、搬送対象在庫容器とは、倉庫環境においてフォークリフトが搬送可能な在庫容器、例えば、トレイなどを指す。それに応じて、この類の搬送対象在庫容器は、パレットフォークを挿入し、搬送対象在庫容器を持ち上げ、搬送対象在庫容器を搬送するための、フォークリフトのパレットフォークにマッチングするフォークホール構造を有する。この類の搬送対象在庫容器は、倉庫環境中の任意の位置、例えば、保管領域に位置してもよい。一実施例において、搬送対象在庫容器は、保管領域における棚区画上に位置してもよい。さらに、スマートフォークリフトのパレットフォークを搬送対象在庫容器の位置する高さまで昇降させた場合、パレットフォークを搬送対象在庫容器のフォークホール構造に位置合わせしたら、パレットフォークを搬送対象在庫容器のフォークホール構造に挿入することにより、スマートフォークリフトが搬送対象在庫容器を搭載するようになり、搬送対象在庫容器に対するピックアップ及び搬送などの操作を実現する。
【0057】
一実施例において、KinectなどのRGBD画像センサを用いて画像収集を行うことができ、収集された画像は、RGBD画像(RGB+Depth Map)であり、RGBD画像内の各ピクセルポイントは、R(Red、赤)、G(Green、緑)、B(Blue、青)カラーピクセル情報及び対応する深度情報を含む。RGBD画像内の各ピクセルポイントのRGBカラー情報は、RGB画像を構成し、RGBD画像内の各ピクセルポイントの深度情報は、シーンの二次元ピクセルマトリックス、すなわち、深度画像を構成する。深度画像内の各ピクセル値は、RGBD画像センサの所在する平面からの当該ピクセルポイントに対応する物体の距離を表し、各ピクセルポイントの位置は、当該ピクセルポイントに対応する物体のシーンにおける位置に対応し、関連するRGB画像内の位置に対応する。
【0058】
一実施例において、スマートフォークリフトは、搬送対象在庫容器を搬送する際に、所定の経路に基づいて、保管領域又はフォークホール構造を有するトレイを保管する棚ゾーンなど、搬送対象在庫容器の所在する保管位置まで走行する。スマートフォークリフトは、制御の下で、パレットフォークを搬送対象在庫容器の保管位置の所在する高さまで昇降させる。一実施例において、パレットフォークの所在する高さ、積載重量又はパレットフォークの作業動作などを監視することができ、パレットフォークが搬送対象在庫容器の所在する高さまで昇降し、かつ搬送対象在庫容器に対する持ち上げ動作を完了したことがモニタリングされた場合、RGBD画像フレームに対する連続的な収集をトリガする。
【0059】
ステップ520において、予め決定された容器認識モデルに基づいて、現在のRGBD画像フレームのRGB画像から、搬送対象保管容器のRGB画像における位置を決定する。
【0060】
本実施例において、予め決定された容器認識モデルに基づいて、RGBD画像フレーム内の搬送対象在庫容器を認識し、現在のRGBD画像フレームのRGB画像から、搬送対象保管容器のRGB画像における位置を決定することができる。容器認識モデルとは、パレットフォーク上の搬送対象在庫容器を認識するためのモデルであり、事前のトレーニングにより取得することができる。一実施例において、スマートフォークリフトの上記構造に基づいて、複数のシーンを予め設定し、複数のシーンでスマートフォークリフトが在庫容器を搬送する過程における大量のサンプルRGB画像を収集することができる。サンプルRGB画像は、シーンの違いに基づいて、在庫容器及び在庫容器上の物品の全体、一部を含むか、又は含まない可能性がある。これにより、サンプルRGB画像を分類し、在庫容器を含むRGB画像を正のサンプルとし、在庫容器を含まないRGB画像を負のサンプルとする。SVMを用いて容器認識モデルのトレーニングを行い、容器認識モデルを得ることができる。
【0061】
本実施例において、トレーニングされたSVMモデルを用いて現在のRGBD画像フレームのRGB画像を認識し、認識された搬送対象在庫容器に最小外接矩形を追加し、RGB画像における当該最小外接矩形の少なくとも2つの対角頂点の座標を記録し、搬送対象保管容器のRGB画像における位置とし、例えば、左上隅の頂点座標及び右下隅の頂点座標であり、当該位置によって当該最小外接矩形の位置及び大きさを表すことができる。
【0062】
ステップ530において、搬送対象保管容器のRGB画像における位置に基づいて、現在のRGBD画像フレームの深度画像から、搬送対象保管容器を含む目標関心領域を切り取る。
【0063】
本実施例において、現在のRGBD画像フレームのRGB画像と深度画像中の各ピクセルポイントは、関連して対応する関係があり、同一のシーンでの異なる画像情報を表す。したがって、搬送対象保管容器のRGB画像における位置に基づいて、現在のRGBD画像フレームの深度画像から、目標関心領域として同じ矩形領域を切り取ることができる。それに応じて、当該目標関心領域は、搬送対象保管容器を含み、かつ搬送対象保管容器の深度情報を含む。
【0064】
ステップ540において、目標関心領域の深度特徴及び面積特徴、予め設定された比較対象テンプレートの深度特徴及び面積特徴、並びに予め設定された深度特徴閾値及び予め設定された面積特徴閾値に基づいて、搬送対象在庫容器の現在の位置姿勢ずれ度合いを検出する。
【0065】
本実施例において、深度特徴及び面積特徴を目標関心領域の重要な情報として、重要な情報に基づいて在庫容器の位置姿勢ずれ度合いを検出する。一実施例において、深度特徴とは、深度画像におけるすべてのピクセルポイントの深度値の合計であり、面積特徴とは、深度画像の総面積である。
【0066】
本実施例において、予め設定された比較対象テンプレートとは、安全な位置姿勢状態を有する在庫容器の深度画像であってもよいし、現在のRGBD画像フレームよりも前の画像フレームの深度画像であってもよい。一実施例において、搬送対象在庫容器は、初期持ち上げ状態で、搬送対象在庫容器の位置姿勢が比較的安全且つ安定的であるので、予め設定された数の初期収集されたRGBD画像フレームの深度画像の平均値を、予め設定された比較対象テンプレートとすることができ、また、現在のRGBD画像フレームの検出時に、現在のRGBD画像フレームよりも前の画像フレームは、検出の結果、いずれも位置姿勢ずれがないか、安全なずれ範囲内にあるので、現在のRGBD画像フレームの1つ前のフレームのRGBD画像フレームの深度画像を予め設定された比較対象テンプレートとすることもできる。さらに、上記深度特徴及び面積特徴の決定方法に基づいて、予め設定された比較対象テンプレートの深度特徴及び面積特徴を決定することができる。これにより、目標関心領域の深度特徴及び面積特徴のそれぞれを、予め設定された比較対象テンプレートの深度特徴及び面積特徴と比較し、深度特徴差分値及び面積特徴差分値を得る。
【0067】
本実施例は、異なるシーンでの危険ずれ度合いに基づいて、深度特徴閾値及び面積特徴閾値を予め決定する。すなわち、深度特徴差分値及び面積特徴差分値に基づいて位置姿勢ずれ度合いを決定し、深度特徴閾値及び/又は面積特徴閾値によって限定された位置姿勢ずれ度合いを超えた場合、搬送対象在庫容器に現在大きなずれが生じ、セキュリティ上の問題があり、安全に、又は正常に搬送できなくなりやすく、又は倉庫環境における他のフォークリフトやロボットの正常な搬送に影響を与えると決定する。
【0068】
本実施例の技術案は、スマートフォークリフトが搬送対象在庫容器の持ち上げ動作を完了したことがモニタリングされた場合、在庫容器の搬送中、パレットフォーク上の搬送対象保管容器のRGBD画像を連続的に収集するように画像収集機能をトリガし、常に収集されたRGBD画像フレームに基づいて、パレットフォーク上の搬送対象在庫容器に対して位置姿勢ずれ度合いを検出し、位置姿勢ずれ度合いの検出結果に基づいて、搬送対象在庫容器のスマートフォークリフトにおける位置姿勢を調整するための警報を行う。本出願の実施例は、パレットフォーク上の搬送対象在庫容器を含むRGBD画像に対して収集及び容器認識を行うことにより、パレットフォーク上の搬送対象在庫容器の位置姿勢ずれに対する効果的な検出が実現され、搬送対象在庫容器が搬送中に外力を受けたり、フォークリフトが急ブレーキをかけたりすることにより、搬送対象在庫容器のパレットフォークにおける位置が変化して安全に搬送できないという問題が回避され、フォークリフトによる在庫容器の搬送の効率及び安全性を向上させる。
【0069】
<実施例4>
本実施例は、上記実施例3に基づいて、搬送対象在庫容器の認識及び特徴の決定により、搬送対象在庫容器の位置姿勢ずれ度合いを検出することができる容器位置姿勢ずれの検出方法の一実施形態を提供する。図6は、本出願の実施例により提供される別の容器位置姿勢ずれの検出方法のフローチャートであり、図6に示すように、当該方法は、以下のステップを含む。
【0070】
ステップ610において、スマートフォークリフトが搬送対象在庫容器の持ち上げ動作を完了したことがモニタリングされた場合、搬送対象在庫容器を含むRGBD画像フレームを収集する。
【0071】
ステップ620において、予め決定された容器認識モデルに基づいて、現在のRGBD画像フレームのRGB画像から、搬送対象保管容器のRGB画像における位置を決定する。
【0072】
本実施例において、トレーニングされたSVMモデルを用いて現在のRGBD画像フレームのRGB画像を認識し、認識された搬送対象在庫容器に最小外接矩形を追加し、RGB画像における当該最小外接矩形の少なくとも2つの対角頂点の座標を記録し、搬送対象保管容器のRGB画像における位置とし、当該位置によって当該最小外接矩形の位置及び大きさを表すことができる。
【0073】
【0074】
ステップ630において、搬送対象保管容器のRGB画像における位置に基づいて、現在のRGBD画像フレームの深度画像から、搬送対象保管容器を含む目標関心領域を切り取る。
【0075】
本実施例において、深度カメラなどの画像センサは、スマートフォークリフトの移動中に画像収集を行い、その間、画像センサとスマートフォークリフトとの相対的な位置は固定しており、通常の作業状態では、搬送対象在庫容器と物品の位置は変わらない。特徴を決定する前、フィルタを用いて深度画像に対してノイズ除去処理を行うことができる。例えば、ガウス低域通過フィルタを用いて深度画像に対して平滑化処理を行い、深度画像における画像センサの振動やレーザ受光妨害などによるノイズを除去することにより、各ピクセルポイントの正確な距離情報を取得することができる。一実施例において、用いられたガウス低域通過フィルタテンプレートのサイズは、3×3又は5×5であり、標準偏差が1である。本実施例における深度画像のノイズ除去アルゴリズムは、ガウス低域通過フィルタに限定されるものではなく、深度画像ノイズ除去が実現できる任意のアルゴリズムは、いずれも本実施例に適用することができる。
【0076】
本実施例において、ノイズが除去された深度画像に基づいて、現在のRGBD画像フレームのRGB画像と深度画像中の各ピクセルポイントは、関連して対応する関係があり、同一のシーンでの異なる画像情報を表す。したがって、搬送対象保管容器のRGB画像における位置に基づいて、現在のRGBD画像フレームの深度画像から、目標関心領域として同じ矩形領域を切り取ることができる。それに応じて、当該目標関心領域は、搬送対象保管容器を含み、かつ搬送対象保管容器の深度情報を含む。
【0077】
【0078】
ステップ640において、目標関心領域の深度特徴及び面積特徴を決定する。
【0079】
本実施例において、オリジナル画像のピクセル解像度が高いから、検出効率を向上させるために、本実施例において、目標関心領域に対してダウンサンプリング処理を行うように、目標関心領域が得られた後、先ず目標関心領域に対してピラミッド画像を構築することができる。一実施例において、ピラミッド画像のレイヤ数は、RGBDセンサのカメラ焦点距離に基づいて決定することができる。これにより、ダウンサンプリング処理後の関心領域画像に対して、深度特徴として関心領域画像におけるすべてのピクセルポイントの深度値の和を求め、面積特徴として関心領域画像の総面積を算出する。
【0080】
一実施例において、予め設定されたレイヤ数に基づいて前記目標関心領域に対してダウンサンプリング処理を行い、ダウンサンプリング後の関心領域画像を得て、ダウンサンプリング後の関心領域画像におけるすべてのピクセルポイントの深度値を合計し、前記目標関心領域の深度特徴を得て、ダウンサンプリング後の関心領域画像の面積を決定し、目標関心領域の面積特徴を得る。
【0081】
【0082】
ステップ650において、目標関心領域の深度特徴及び面積特徴、並びに予め設定された比較対象テンプレートの深度特徴及び面積特徴に基づいて、深度特徴差分値及び面積特徴差分値を決定する。
【0083】
本実施例において、予め設定された比較対象テンプレートとは、安全な位置姿勢状態を有する在庫容器の深度画像であってもよいし、現在のフレームよりも前の画像フレームの深度画像であってもよい。一実施例において、搬送対象在庫容器は、初期持ち上げ状態で、搬送対象在庫容器の位置姿勢が比較的安全且つ安定的であり、又は現在のRGBD画像フレームの検出時に現在のフレームよりも前の画像フレームは、検出の結果、いずれも位置姿勢ずれがないか、安全なずれ範囲内にある。したがって、予め設定された比較対象テンプレートは、少なくとも標準容器テンプレート及び前のフレームのRGBD画像フレームを含むことができる。一実施例において、標準容器テンプレートは、予め設定された数の初期収集されたRGBD画像フレームにおける深度特徴及び面積特徴の平均値に基づいて算出される。さらに、上記深度特徴及び面積特徴の決定方法に基づいて、予め設定された比較対象テンプレートの深度特徴及び面積特徴を決定することができる。これにより、目標関心領域の深度特徴及び面積特徴のそれぞれを、予め設定された比較対象テンプレートの深度特徴及び面積特徴と比較し、深度特徴差分値及び面積特徴差分値を得る。
【0084】
【0085】
ステップ660において、深度特徴差分値及び面積特徴差分値、並びに予め設定された深度特徴閾値及び予め設定された面積特徴閾値に基づいて、搬送対象在庫容器の現在の位置姿勢ずれ度合いを検出する。
【0086】
本実施例は、異なるシーンでの危険ずれ度合いに基づいて、深度特徴閾値及び面積特徴閾値を予め決定する。すなわち、深度特徴差分値及び面積特徴差分値に基づいて位置姿勢ずれ度合いを決定し、深度特徴閾値及び/又は面積特徴閾値によって限定された位置姿勢ずれ度合いを超えた場合、搬送対象在庫容器に現在大きなずれが生じ、セキュリティ上の問題があり、安全に、又は正常に搬送できなくなりやすく、又は倉庫環境における他のフォークリフトやロボットの正常な搬送に影響を与えると決定する。
【0087】
一実施例において、現在のRGBD画像フレームと標準容器テンプレートとの深度特徴差分値及び面積特徴差分値、現在のRGBD画像フレームと現在RGBD画像フレームの1つ前のフレームのRGBD画像フレームとの深度特徴差分値及び面積特徴差分値、並びに予め設定された標準深度特徴閾値、標準面積特徴閾値、隣接特徴閾値及び隣接面積特徴閾値に基づいて、少なくとも1つの特徴差分値が対応する特徴閾値より大きいと検出された場合、現時点で搬送対象在庫容器のスマートフォークリフトにおける位置姿勢がずれていると決定する。
【0088】
本実施例において、現在のRGBD画像フレームと標準容器テンプレートとの深度特徴差分値を、標準深度特徴閾値と比較し、現在のRGBD画像フレームと標準容器テンプレートとの面積特徴差分値を、標準面積特徴閾値と比較し、現在のRGBD画像フレームと前のフレームのRGBD画像フレームとの深度特徴差分値を、予め設定された隣接特徴閾値と比較し、現在のRGBD画像フレームと前のフレームのRGBD画像フレームとの面積特徴差分値を、隣接面積特徴閾値と比較する。これにより、上記4つの比較において、少なくとも1つの特徴差分値が対応する特徴閾値より大きいことが存在する場合、現時点で搬送対象在庫容器の前記スマートフォークリフトにおける位置姿勢がずれていると決定する。
【0089】
【0090】
ステップ670において、搬送対象在庫容器のスマートフォークリフトにおける位置姿勢がずれていると決定された場合、搬送対象在庫容器のスマートフォークリフトにおける位置姿勢を調整するための警報を行う。
【0091】
本実施例において、スマートフォークリフトは、アップロードされた検出データに基づいて、大きなずれがあると検出された場合、ブレーキをかけて警報を行い、作業者や他のロボットに当該スマートフォークリフトのパレットフォーク上の搬送対象在庫容器及び/又は物品の位置姿勢を調整させ、警報を解除する。スマートフォークリフトは、調整が完了した後、搬送対象在庫容器を目的地まで搬送し、搬送対象在庫容器を降ろすまで搬送タスクを続け、画像の収集及び検出を終了する。
【0092】
本実施例の技術案は、スマートフォークリフトが在庫容器を持ち上げたことがモニタリングされた場合、パレットフォーク上の搬送対象保管容器に対してRGBD画像収集を行うようにトリガする。現在のRGBD画像フレームのRGB画像に対して在庫容器認識を行うことにより、搬送対象在庫容器のRGB画像における位置を決定し、当該位置に基づいて、現在のRGBD画像フレームの深度画像の目標関心領域を切り取る。目標関心領域に対して深度特徴及び面積特徴を決定し、予め設定された比較対象テンプレートに基づいて特徴を比較し、特徴比較結果及び特徴閾値に基づいて、パレットフォーク上の搬送対象保管容器に対して位置姿勢ずれ度合いを検出し、位置姿勢ずれ度合いの検出結果に基づいて、搬送対象在庫容器のスマートフォークリフトにおける位置姿勢を調整するための警報を行う。本出願の実施例は、パレットフォーク上の搬送対象在庫容器を含むRGBD画像に対して収集及び容器認識を行うことにより、パレットフォーク上の搬送対象在庫容器の位置姿勢ずれに対する効果的な検出が実現され、搬送対象在庫容器が搬送中に外力を受けたり、フォークリフトが急ブレーキをかけたりすることにより、搬送対象在庫容器のパレットフォークにおける位置が変化して安全に搬送できないという問題が回避され、フォークリフトによる在庫容器の搬送の効率及び安全性を向上させる。
【0093】
<実施例5>
本出願の実施例は、コンピュータプログラム(又はコンピュータ実行可能な指令と呼ばれる)が記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提供し、当該プログラムがプロセッサによって実行された場合、容器位置姿勢ずれの検出方法を実行することに用いられ、当該方法は、スマートフォークリフトが搬送対象在庫容器の持ち上げ動作を完了したことがモニタリングされた場合、前記搬送対象在庫容器を含むRGBD画像フレームを収集するステップであって、前記RGBD画像フレームは、RGB画像及び深度画像を含むステップと、予め決定された容器認識モデルに基づいて、現在のRGBD画像フレームのRGB画像から、前記搬送対象保管容器の前記RGB画像における位置を決定するステップと、前記搬送対象保管容器の前記RGB画像における位置に基づいて、現在のRGBD画像フレームの深度画像から、前記搬送対象保管容器を含む目標関心領域を切り取るステップと、前記目標関心領域の深度特徴及び面積特徴、予め設定された比較対象テンプレートの深度特徴及び面積特徴、並びに予め設定された深度特徴閾値及び面積特徴閾値に基づいて、前記搬送対象在庫容器の現在の位置姿勢ずれ度合いを検出するステップと、を含む。
【0094】
本出願により提供されるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されているコンピュータによって実行可能な指令は、上記の方法操作に限定されるものではなく、本出願の任意の実施例により提供される容器位置姿勢ずれの検出方法における関連操作を実行することもできる。
【0095】
上記の実施形態に関する説明によって、当業者であれば、本出願の実施例は、ソフトウェア及び汎用のハードウェアによって実現されてもよく、もちろんハードウェアによって実現されてもよいことを理解することができる。このような理解に基づいて、本出願の実施例の技術案は、ソフトウェア製品の形で具体化することができ、当該コンピュータソフトウェア製品は、コンピュータのフロッピーディスク、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(FLASH(登録商標))、ハードディスク又は光ディスクなどのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されてもよく、1台のコンピュータ装置(パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワークデバイスなど)に、本出願の任意の実施例に記載の方法を実行させるための複数の指令を含む。
【0096】
上記装置の実施例では、含まれた複数のユニット及びモジュールは機能論理のみによって区分され、上記区分に限定されず、対応する機能を実現できればよく、また、複数の機能ユニットの名称も、相互の区別を容易にするためだけであり、本出願の保護範囲を制限するためのものではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2021-11-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スマートフォークリフトであって、作業状態監視モジュール、容器画像収集モジュール及び処理モジュールを含み、
前記容器画像収集モジュールは前記作業状態監視モジュール及び前記処理モジュールに電気的に接続されており、
前記作業状態監視モジュールは、前記スマートフォークリフトが搬送対象在庫容器を搬送する作業状態を監視し、前記作業状態に基づいて、前記容器画像収集モジュールを制御して画像収集を行うように構成されており、
前記容器画像収集モジュールは、前記作業状態監視モジュールのトリガに応答し、前記搬送対象在庫容器を含むRGBD画像フレームを収集し、前記RGBD画像フレームを処理モジュールに伝送するように構成されており、
前記処理モジュールは、前記RGBD画像フレームを受信し、前記RGBD画像フレームに基づいて前記搬送対象在庫容器の位置姿勢ずれ度合いを検出し、位置姿勢ずれ度合いの検出結果に基づいて、前記搬送対象在庫容器の前記スマートフォークリフトにおける位置姿勢を調整するための警報を行うように構成される、
スマートフォークリフト。
【請求項2】
前記容器画像収集モジュールは、前記スマートフォークリフトのパレットフォークの上方に取り付けられる少なくとも1つのカメラを含む、
請求項1に記載のスマートフォークリフト。
【請求項3】
前記RGBD画像フレームは、赤、緑、青のRGB画像及び深度画像を含み、前記搬送対象在庫容器を特徴付けるための前記RGBD画像フレームにおける画像は、前記RGBD画像フレーム内の指定領域内に位置する、
請求項1または2に記載のスマートフォークリフト。
【請求項4】
前記作業状態監視モジュールは、
前記スマートフォークリフトが前記搬送対象在庫容器の持ち上げ動作を完了したことがモニタリングされた場合、画像収集を行うように前記容器画像収集モジュールをトリガし、
前記スマートフォークリフトが前記搬送対象在庫容器の載置動作を完了したことがモニタリングされた場合、前記容器画像収集モジュールの画像収集動作を終了する、という方式によって前記作業状態に基づいて前記容器画像収集モジュールを制御して画像収集を行うように構成される、
請求項1~3のいずれかに記載のスマートフォークリフト。
【請求項5】
前記処理モジュールは、
予め決定された容器認識モデルに基づいて、現在のRGBD画像フレームのRGB画像から、搬送対象保管容器の前記RGB画像における位置を決定し、
前記搬送対象保管容器の前記RGB画像における位置に基づいて、前記現在のRGBD画像フレームの深度画像から、前記搬送対象保管容器を含む目標関心領域を切り取り、
前記目標関心領域の深度特徴及び面積特徴を決定し、前記目標関心領域の深度特徴及び面積特徴、並びに予め設定された比較対象テンプレートの深度特徴及び面積特徴に基づいて、深度特徴差分値及び面積特徴差分値を決定し、
前記深度特徴差分値及び前記面積特徴差分値、並びに予め設定された深度特徴閾値及び予め設定された面積特徴閾値に基づいて、前記搬送対象在庫容器の現在の位置姿勢ずれ度合いを検出する、という方式によって前記RGBD画像フレームに基づいて前記搬送対象在庫容器の位置姿勢ずれ度合いを検出するように構成される、
請求項3に記載のスマートフォークリフト。
【請求項6】
前記処理モジュールは、
予め設定されたレイヤ数に基づいて前記目標関心領域に対してダウンサンプリング処理を行い、ダウンサンプリング後の関心領域画像を得て、
前記ダウンサンプリング後の関心領域画像におけるすべてのピクセルポイントの深度値を合計し、前記目標関心領域の深度特徴を得て、
前記ダウンサンプリング後の関心領域画像の面積を決定し、前記目標関心領域の面積特徴を得る、という方式によって前記目標関心領域の深度特徴及び面積特徴を決定するように構成される、
請求項5に記載のスマートフォークリフト。
【請求項7】
前記予め設定された比較対象テンプレートは、少なくとも標準容器テンプレート及び前記現在のRGBD画像フレームの1つ前のフレームのRGBD画像フレームを含む、
請求項5に記載のスマートフォークリフト。
【請求項8】
前記標準容器テンプレートは、予め設定された数の初期収集されたRGBD画像フレームの深度特徴平均値及び面積特徴平均値に基づいて算出される、
請求項7に記載のスマートフォークリフト。
【請求項9】
前記処理モジュールは、
前記現在のRGBD画像フレームと前記標準容器テンプレートとの深度特徴差分値が予め設定された標準深度特徴閾値より大きい場合、前記現在のRGBD画像フレームと前記標準容器テンプレートとの面積特徴差分値が予め設定された標準面積特徴閾値より大きい場合、前記現在のRGBD画像フレームと前記現在RGBD画像フレームの1つ前のフレームのRGBD画像フレームとの深度特徴差分値が予め設定された隣接特徴閾値より大きい場合、及び前記現在のRGBD画像フレームと前記現在のRGBD画像フレームの1つ前のフレームのRGBD画像フレームとの面積特徴差分値が予め設定された隣接面積特徴閾値より大きい場合のうちの少なくとも1つが検出されると、現時点で前記搬送対象在庫容器の前記スマートフォークリフトにおける位置姿勢がずれていると決定する、という方式によって前記深度特徴差分値及び前記面積特徴差分値、並びに予め設定された深度特徴閾値及び予め設定された面積特徴閾値に基づいて、前記搬送対象在庫容器の現在の位置姿勢ずれ度合いを検出する、
請求項7に記載のスマートフォークリフト。
【請求項10】
位置姿勢ずれの検出方法であって、
スマートフォークリフトが搬送対象在庫容器の持ち上げ動作を完了したことがモニタリングされた場合、前記搬送対象在庫容器を含むRGBD画像フレームを収集するステップであって、前記RGBD画像フレームは、RGB画像及び深度画像を含むステップと、
予め決定された容器認識モデルに基づいて、現在のRGBD画像フレームのRGB画像から、搬送対象保管容器の前記RGB画像における位置を決定するステップと、
前記搬送対象保管容器の前記RGB画像における位置に基づいて、前記現在のRGBD画像フレームの深度画像から、前記搬送対象保管容器を含む目標関心領域を切り取るステップと、
前記目標関心領域の深度特徴及び面積特徴、予め設定された比較対象テンプレートの深度特徴及び面積特徴、並びに予め設定された深度特徴閾値及び面積特徴閾値に基づいて、前記搬送対象在庫容器の現在の位置姿勢ずれ度合いを検出するステップと、を含む、
位置姿勢ずれの検出方法。
【請求項11】
前記目標関心領域の深度特徴及び面積特徴、予め設定された比較対象テンプレートの深度特徴及び面積特徴、並びに予め設定された深度特徴閾値及び面積特徴閾値に基づいて、前記搬送対象在庫容器の現在の位置姿勢ずれ度合いを検出するステップは、
前記目標関心領域の深度特徴及び面積特徴を決定するステップと、
前記目標関心領域の深度特徴及び面積特徴、並びに予め設定された比較対象テンプレートの深度特徴及び面積特徴に基づいて、深度特徴差分値及び面積特徴差分値を決定するステップと、
前記深度特徴差分値及び面積特徴差分値、並びに予め設定された深度特徴閾値及び予め設定された面積特徴閾値に基づいて、前記搬送対象在庫容器の現在の位置姿勢ずれ度合いを検出するステップと、を含む、
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記目標関心領域の深度特徴及び面積特徴を決定するステップは、
予め設定されたレイヤ数に基づいて前記目標関心領域に対してダウンサンプリング処理を行い、ダウンサンプリング後の関心領域画像を得るステップと、
前記ダウンサンプリング後の関心領域画像におけるすべてのピクセルポイントの深度値を合計し、前記目標関心領域の深度特徴を得るステップと、
前記ダウンサンプリング後の関心領域画像の面積を決定し、前記目標関心領域の面積特徴を得るステップと、を含む、
請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記予め設定された比較対象テンプレートは、少なくとも標準容器テンプレート及び前記現在のRGBD画像フレームの1つ前のフレームのRGBD画像フレームを含む、
請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記標準容器テンプレートは、予め設定された数の初期収集されたRGBD画像フレームの深度特徴平均値及び面積特徴平均値に基づいて算出される、
請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記深度特徴差分値及び面積特徴差分値、並びに予め設定された深度特徴閾値及び予め設定された面積特徴閾値に基づいて、前記搬送対象在庫容器の現在の位置姿勢ずれ度合いを検出するステップは、
前記現在のRGBD画像フレームと前記標準容器テンプレートとの深度特徴差分値が予め設定された標準深度特徴閾値より大きい場合、前記現在のRGBD画像フレームと前記標準容器テンプレートとの面積特徴差分値が予め設定された標準面積特徴閾値より大きい場合、前記現在のRGBD画像フレームと前記現在RGBD画像フレームの1つ前のフレームのRGBD画像フレームとの深度特徴差分値が予め設定された隣接特徴閾値より大きい場合、及び前記現在のRGBD画像フレームと前記現在のRGBD画像フレームの1つ前のフレームのRGBD画像フレームとの面積特徴差分値が予め設定された隣接面積特徴閾値より大きい場合のうちの少なくとも1つが検出されると、現時点で前記搬送対象在庫容器の前記スマートフォークリフトにおける位置姿勢がずれていると決定するステップを含む、
請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記搬送対象在庫容器の現在の位置姿勢ずれ度合いを検出するステップの後、
前記搬送対象在庫容器の前記スマートフォークリフトにおける位置姿勢がずれていると決定した場合、前記搬送対象在庫容器の前記スマートフォークリフトにおける位置姿勢を調整するための警報を行うステップをさらに含む、
請求項10に記載の方法。
【請求項17】
コンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行された場合、請求項10~16のいずれかに記載の容器位置姿勢ずれの検出方法が実現される、
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項18】
コンピュータ上で動作しているときに、請求項10~16のいずれかに記載の容器位置姿勢ずれの検出方法を前記コンピュータに実現させる、
ことを特徴とするコンピュータプログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
本出願の実施例は、コンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、当該プログラムがプロセッサによって実行された場合、本出願の任意の実施例に記載の容器位置姿勢ずれの検出方法が実現される。
本出願の実施例は、コンピュータプログラムを提供し、当該コンピュータプログラムがコンピュータによって実行された場合、本出願の任意の実施例に記載の容器位置姿勢ずれの検出方法を前記コンピュータに実現させる。
【国際調査報告】