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特表2022-525451面積効率の良いデュアルポート及びマルチポートSRAM、SRAMのための面積効率の良いメモリセル
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-16
(54)【発明の名称】面積効率の良いデュアルポート及びマルチポートSRAM、SRAMのための面積効率の良いメモリセル
(51)【国際特許分類】
   G11C 11/412 20060101AFI20220509BHJP
【FI】
G11C11/412 120
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2021555388
(86)(22)【出願日】2020-03-13
(85)【翻訳文提出日】2021-10-29
(86)【国際出願番号】 EP2020056853
(87)【国際公開番号】W WO2020182983
(87)【国際公開日】2020-09-17
(31)【優先権主張番号】19162791.8
(32)【優先日】2019-03-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521417325
【氏名又は名称】ゼナージック エービー
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】モハンマディ,ババク
(72)【発明者】
【氏名】エスコフェット,ベルタ,モラル
(72)【発明者】
【氏名】メラジ,レザ
【テーマコード(参考)】
5B015
【Fターム(参考)】
5B015JJ37
5B015KA07
5B015KA09
(57)【要約】
本開示は、スタティックランダムアクセスメモリ及びスタティックランダムアクセスメモリのためのメモリセルに関するものであり、このメモリセルは、第1及び第2のクロスカップルインバータ(INV1、INV2)を形成する、第1のトランジスタ(M1)、第2のトランジスタ(M2)、第3のトランジスタ(M3)、及び第4のトランジスタ(M4)と、第1及び第2のクロスカップルインバータ(INV1、INV2)は、第1のストレージノード(D)及び第1の反転ストレージノード(D’)を定義し、第1のインバータ(INV1)は、第1の基準電圧(GND1)及び第1の供給電圧(VDD1)に接続され、第2のインバータ(INV2)は、第2の基準電圧(GND2)及び第2の供給電圧(VDD2)に接続され;第1のストレージノード(D)と第1のビット線(BL1)との間に接続された第5のトランジスタ(M5)と;第1の反転ストレージノード(D’)と第2のビット線(BL2)との間に接続された第6のトランジスタ(M6)と;第5のトランジスタ(M5)に接続され、第1のストレージノード(D)への第1のビット線(BL1)のアクセスを制御する、第1のワード線(WL1)と;第1のワード線(WL1)とは独立しており、第6のトランジスタ(M6)に接続され、第1の反転ストレージノード(D’)への第2のビット線(BL2)のアクセスを第1のビット線(BL1)とは独立して制御する、第2のワード線(WL2)と;を備え、第1のワード線(WL1)と第1の基準電圧(GND1)、又は、第1の供給電圧(VDD1)と第1の基準電圧(GND1)、又は、第2のワード線(WL2)と第2の基準電圧(GND2)、又は、第2の供給電圧(VDD2)と第2の基準電圧(GND2)、又は、第1の基準電圧(GND1)と第2の基準電圧(GND2)の相対電圧レベルは、第1のストレージノード(D)及び第1の反転ストレージノード(D’)のデータを独立して読み出す及び書き込むことができるように設定される、メモリセルに関する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スタティックランダムアクセスメモリのためのメモリセルであって、
第1及び第2のクロスカップルインバータ(INV1、INV2)を形成する、第1のトランジスタ(M1)、第2のトランジスタ(M2)、第3のトランジスタ(M3)、及び第4のトランジスタ(M4)と、
前記第1及び第2のクロスカップルインバータ(INV1、INV2)は、第1のストレージノード(D)及び第1の反転ストレージノード(D’)を定義し、前記第1のインバータ(INV1)は、第1の基準電圧(GND1)及び第1の供給電圧(VDD1)に接続され、前記第2のインバータ(INV2)は、第2の基準電圧(GND2)及び第2の供給電圧(VDD2)に接続され、
前記第1のストレージノード(D)と第1のビット線(BL1)との間に接続された第5のトランジスタ(M5)と、
前記第1の反転ストレージノード(D’)と第2のビット線(BL2)との間に接続された第6のトランジスタ(M6)と、
前記第5のトランジスタ(M5)に接続され、前記第1のストレージノード(D)への前記第1のビット線(BL1)のアクセスを制御する、第1のワード線(WL1)と、
前記第1のワード線(WL1)とは独立しており、前記第6のトランジスタ(M6)に接続され、前記第1の反転ストレージノード(D’)への前記第2のビット線(BL2)のアクセスを前記第1のビット線(BL1)とは独立して制御する、第2のワード線(WL2)と、
を備え、
前記第1のワード線(WL1)と第1の基準電圧(GND1)、又は、前記第1の供給電圧(VDD1)と前記第1の基準電圧(GND1)、又は、前記第2のワード線(WL2)と第2の基準電圧(GND2)、又は、前記第2の供給電圧(VDD2)と前記第2の基準電圧(GND2)、又は、前記第1の基準電圧(GND1)と前記第2の基準電圧(GND2)、又は、前記第1のビット線(BL1)と第1の基準電圧(GND1)又は第1の供給電圧(VDD1)、又は、前記第2のビット線(BL2)と第2の基準電圧(GND2)又は第2の供給電圧(VDD2)の相対電圧レベルは、前記第1のストレージノード(D)及び前記第1の反転ストレージノード(D’)のデータを独立して読み出す及び書き込むことができるように設定される、
メモリセル。
【請求項2】
前記第1のストレージノード(D)の書き込みアクセス中に、前記第1のワード線(WL1)の第1のワード線電圧が前記第1の供給電圧(VDD1)の少なくとも2倍などのレベルに増幅され、前記第1のビット線(BL1)の第1のビット線電圧が前記第1の供給電圧(VDD1)の少なくとも2倍などのレベルに増幅される、前記請求項のいずれかに記載のメモリセル。
【請求項3】
前記第2のストレージノード(D’)の書き込みアクセス中に、前記第2のワード線(WL2)の第2のワード線電圧が前記第1の供給電圧(VDD2)の少なくとも2倍などのレベルに増幅され、前記第2のビット線(BL2)の第2のビット線電圧が前記第2の供給電圧(VDD2)の少なくとも2倍などのレベルに増幅される、前記請求項のいずれかに記載のメモリセル。
【請求項4】
前記第1のストレージノード(D)の書き込みアクセス中に、前記第1のワード線(WL1)の第1のワード線電圧が少なくとも倍増される、すなわち、前記第1の供給電圧(VDD1)の少なくとも2倍、好ましくは少なくとも2.5倍、さらにより好ましくは少なくとも3倍のレベルに増幅される、及び/又は、前記第1の反転ストレージノード(D’)の書き込みアクセス中に、前記第2のワード線(WL2)の第2のワード線電圧が少なくとも倍増される、すなわち、前記第2の供給電圧(VDD2)の少なくとも2倍、好ましくは少なくとも2.5倍、さらにより好ましくは少なくとも3倍のレベルに増幅される、前記請求項のいずれかに記載のメモリセル。
【請求項5】
前記第1のストレージノード(D)の書き込みアクセス中に、前記第1のビット線(BL1)の第1のビット線電圧が少なくとも倍増される、すなわち、前記第1の供給電圧(VDD1)の少なくとも2倍、好ましくは少なくとも2.5倍、さらにより好ましくは少なくとも3倍のレベルに増幅される、及び/又は、前記第1の反転ストレージノード(D’)の書き込みアクセス中に、前記第2のビット線(BL2)の第2のビット線電圧が少なくとも倍増される、すなわち、前記第2の供給電圧(VDD2)の少なくとも2倍、好ましくは少なくとも2.5倍、さらにより好ましくは少なくとも3倍のレベルに増幅される、前記請求項のいずれかに記載のメモリセル。
【請求項6】
前記第1のストレージノード(D)の書き込みアクセス中に前記第1の供給電圧(VDD1)が低減される、及び/又は、前記第1の反転ストレージノード(D’)の書き込みアクセス中に前記第2の供給電圧(VDD2)が低減される、前記請求項のいずれかに記載のメモリセル。
【請求項7】
前記第1のストレージノード(D)の書き込みアクセス中に前記第1の基準電圧(GND1)が増幅される、及び/又は、前記第1の反転ストレージノード(D’)の書き込みアクセス中に前記第2の基準電圧(GND2)が増幅される、前記請求項のいずれかに記載のメモリセル。
【請求項8】
前記第1のストレージノード(D)の書き込みアクセス中に、前記第1の供給電圧(VDD1)が低減され、前記第1の基準電圧(GND1)が増幅される、及び/又は、前記第1の反転ストレージノード(D’)の書き込みアクセス中に、前記第2の供給電圧(VDD2)が低減され、前記第2の基準電圧(GND2)が増幅される、前記請求項のいずれかに記載のメモリセル。
【請求項9】
前記第1のストレージノード(D)の書き込みアクセス中に前記第2の供給電圧(VDD2)が低減される、及び/又は、前記第1の反転ストレージノード(D’)の書き込みアクセス中に前記第1の供給電圧(VDD1)が低減される、前記請求項のいずれかに記載のメモリセル。
【請求項10】
前記第1のストレージノード(D)の読み出しアクセス中に前記第1のワード線(WL1)の第1のワード線電圧が低減される、及び/又は、前記第1の反転ストレージノード(D’)の読み出しアクセス中に前記第2のワード線(WL2)の第2のワード線電圧が低減される、前記請求項のいずれかに記載のメモリセル。
【請求項11】
前記第1の反転第1のストレージノード(D)の読み出しアクセス中に前記第1の供給電圧(VDD1)が増幅される、及び/又は、前記第1の反転ストレージノード(D’)の読み出しアクセス中に前記第2の供給電圧(VDD2)が増幅される、前記請求項のいずれかに記載のメモリセル。
【請求項12】
前記第1のビット線(BL1)と前記第1のワード線(WL1)は第1の双方向ポート又は第1の単方向ポートを構成し、前記第2のビット線(BL2)と前記第2のワード線(WL2)は第2の双方向ポート又は第2の単方向ポートを構成する、前記請求項のいずれかに記載のメモリセル。
【請求項13】
前記メモリセルは、好ましくは6T SRAMデュアルポートメモリセルであり、前記6T SRAMデュアルポートメモリセルは、6T SRAM単一サイクルデュアルポートメモリセルである、前記請求項のいずれかに記載のメモリセル。
【請求項14】
請求項1~請求項13のいずれかに記載の複数のメモリセルと、
ロウデコーダと、
カラムデコーダと、
センスアンプと、
前記メモリセルの供給電圧、基準電圧、ワード線、及びビット線の電圧を提供するための電圧供給コントローラと、
を備える、スタティックランダムアクセスメモリ。
【請求項15】
第1の基準電圧(GND1)、第2の基準電圧(GND2)、第1の供給電圧(VDD1)、及び第2の供給電圧(VDD2)への電圧レベルを提供するための増幅ユニットをさらに備える、請求項14に記載のスタティックランダムアクセスメモリ。
【請求項16】
前記増幅ユニットは、第1のビット線(BL1)、第2のビット線(BL2)、第1のワード線(WL1)、及び第2のワード線(WL2)への電圧レベルを提供するように構成される、請求項15に記載のスタティックランダムアクセスメモリ。
【請求項17】
前記増幅ユニットは、第1の基準電圧(GND1)、第2の基準電圧(GND2)、第1の供給電圧(VDD1)、及び第2の供給電圧(VDD2)、第1のビット線(BL1)、第2のビット線(BL2)、第1のワード線(WL1)、及び第2のワード線(WL2)、又は任意のさらなるビット線又はワード線の任意の組み合わせへの個々の電圧を提供するための複数のチャージポンプ回路を備える、請求項15~請求項16のいずれかに記載のスタティックランダムアクセスメモリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)のための面積効率の良いメモリセル、メモリセルのメモリアレイ、及び面積効率の良いデュアルポート又はマルチポートSRAMに関する。
【背景技術】
【0002】
スタティックランダムアクセスメモリは、集積回路に広く用いられており、回路の面積及び電力消費の大部分を占めている場合がある。SRAMメモリの典型的なメモリセルは、6つのMOSFETで構成された6トランジスタ(6T)メモリセルである。各ビットは、2つのクロスカップルインバータを形成する、4つのトランジスタに記憶される。4つのトランジスタに加えて、2つのクロスカップルインバータは、標準シングルポート6T SRAMセルの共通のワード線によって制御される2つのさらなるアクセストランジスタを通じて、ビット線及び反転ビット線に接続される。単一読み出し動作及び単一書き込み動作を信頼できる様態で行うために、トランジスタのサイズを適切に設定する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
デュアルポート又はマルチポートSRAMの場合、必要とされるポートを追加するたびに6Tメモリセルに2つのトランジスタを追加しなければならない。したがって、従来のデュアルポートメモリは8Tメモリセルとして実装される。理解されるように、SRAMにポートを追加することの利点には、コスト、すなわち、トランジスタの数の増加がつきものであり、つまり、チップの面積がより大きくなるため製造コストの増加を意味する。面積の増加とは別に、デュアルポートSRAMは、シングルポートSRAMよりも電力消費が高くなる。これらの欠点は、多くの場合、デュアルポートSRAMを使用することの利点よりも重大である。
【0004】
新規なメモリセルを設計することによって前述の欠点に対処する試みがなされてきた。しかしながら、これらの手法は、通常、異なるテクノロジーノードに移植することができず、いくつかの製作上の課題に結び付く場合がある。6Tビットセルを使用してデュアルポート機能をエミュレートするこれまでの研究のほとんどは時間多重化に基づいている。これに関して、時間多重化は、単一のクロックサイクルで2つの連続した読み出し/書き込み動作をスケジュールするスケジューリングスキーム又は遅延スキームによって6Tビットセルにアクセスする手法を表す。これは、より高速のシングルポートSRAMで2つの動作を行い、データを2つの異なるポートに割り当てることに類似している。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の目的は、面積効率の良いスタティックランダムアクセスメモリ及びスタティックランダムアクセスメモリのためのメモリセルを提供することであり、デュアルポートSRAMで6Tメモリセルを使用することができる。本開示は、第1の実施形態では、スタティックランダムアクセスメモリのためのメモリセルであって、
第1及び第2のクロスカップルインバータ(INV1、INV2)を形成する、第1のトランジスタ(M1)、第2のトランジスタ(M2)、第3のトランジスタ(M3)、及び第4のトランジスタ(M4)と、
第1及び第2のクロスカップルインバータ(INV1、INV2)は、第1のストレージノード(D)及び第1の反転ストレージノード(D’)を定義し、第1のインバータ(INV1)は、第1の基準電圧(GND1)及び第1の供給電圧(VDD1)に接続され、第2のインバータ(INV2)は、第2の基準電圧(GND2)及び第2の供給電圧(VDD2)に接続され、
第1のストレージノード(D)と第1のビット線(BL1)との間に接続された第5のトランジスタ(M5)と、
第1の反転ストレージノード(D’)と第2のビット線(BL2)との間に接続された第6のトランジスタ(M6)と、
第5のトランジスタ(M5)に接続され、第1のストレージノード(D)への第1のビット線(BL1)のアクセスを制御する、第1のワード線(WL1)と、
第1のワード線(WL1)とは独立しており、第6のトランジスタ(M6)に接続され、第1の反転ストレージノード(D’)への第2のビット線(BL2)のアクセスを第1のビット線(BL1)とは独立して制御する、第2のワード線(WL2)と、
を備え、
第1のワード線(WL1)と第1の基準電圧(GND1)、又は、第1の供給電圧(VDD1)と第1の基準電圧(GND1)、又は、第2のワード線(WL2)と第2の基準電圧(GND2)、又は、第2の供給電圧(VDD2)と第2の基準電圧(GND2)、又は、第1の基準電圧(GND1)と第2の基準電圧(GND2)、又は、第1のビット線(BL1)と第1の基準電圧(GND1)又は第1の供給電圧(VDD1)、又は、第2のビット線(BL2)と第2の基準電圧(GND2)又は第2の供給電圧(VDD2)の相対電圧レベルは、第1のストレージノード(D)及び第1の反転ストレージノード(D’)のデータを独立して読み出す及び書き込むことができるように設定される、
メモリセルに関する。
【0006】
本発明者らは、アクセストランジスタのペア(M5、M6)を依存的に使用する慣行を破り、代わりに、それらに読み出しアクセスと書き込みアクセスの両方で独立してアクセスすることによって、デュアルポート6Tメモリセルが得られることを認識した。図1に示すような従来の6T設計では、書き込み動作、特に論理「1」を書き込む動作は困難である。「1」は、BL及び
【数1】
に相補的な反転値をプッシュすることによって書き込まれる。そのときWLがアサートされる。トランジスタのサイズは、ラッチされる値がクロスカップルインバータの以前の状態をオーバーライドするように設計される。実際には、アクセスNMOSトランジスタM5及びM6は、インバータの以前の状態をオーバーライドするために、下側NMOS(M2、M4)又は上側PMOS(M1、M3)トランジスタよりも強力である必要がある。インバータのサイズ設定は難しい場合がある。適正な動作を保証するために、SRAMセルのトランジスタのサイズを慎重に設定する必要がある。通常、その目的は、可能な限り高速で信頼できる読み出し及び書き込みを維持しながら、トランジスタを最小にすることである。したがって、信頼できる様態で「1」を書き込むために、これまでは相補的な反転値がBLと
【数2】
の両方にラッチされていた。代わりに、本明細書で開示されるメモリセル及び対応するメモリでは、第1のワード線(WL1)と第1の基準電圧(GND1)、又は、第1の供給電圧(VDD1)と第1の基準電圧(GND1)、又は、第2のワード線(WL2)と第2の基準電圧(GND2)、又は、第2の供給電圧(VDD2)と第2の基準電圧(GND2)の相対電圧レベルを、個々の基準レベルのうちの1つ以上を上昇又は低下させることによって動的に処理することができ、このような値は一方の側のみから書き込むことができる。さらに、クロスカップルインバータに記憶された値を強制するために、好ましくは前述の相対電圧レベルの動的処理と組み合わせて、アクセスしているビット線を増幅することができる。書き込みアクセス中に、第1のビット線(BL1)の電圧をVDD1よりも著しく高いレベルに、例えば第1の供給電圧(VDD1)の少なくとも2倍、又は少なくとも2.5倍、又は少なくとも3倍のレベルに増幅することが有利であり得る。同様に、書き込みアクセス中に、第2のビット線(BL2)が第1の供給電圧(VDD2)の少なくとも2倍、又は少なくとも2.5倍、又は少なくとも3倍のレベルに増幅され得る。これは、以下でさらに詳細に説明する第1及び第2のワード線の増幅と組み合わせることができる。一実施形態では、ポートのビット線とワード線の両方を同時に増幅することができる。一実施形態によれば、第1のストレージノード(D)の書き込みアクセス中に、第1のワード線(WL1)の第1のワード線電圧が第1の供給電圧(VDD1)の少なくとも2倍などのレベルに増幅され、第1のビット線(BL1)の第1のビット線電圧が第1の供給電圧(VDD1)の少なくとも2倍などのレベルに増幅される。同様に、第2のストレージノード(D’)の書き込みアクセス中に、第2のワード線(WL2)の第2のワード線電圧が第1の供給電圧(VDD2)の少なくとも2倍などのレベルに増幅され、第2のビット線(BL2)の第2のビット線電圧が第2の供給電圧(VDD2)の少なくとも2倍などのレベルに増幅され得る。ビット線とワード線の両方を増幅することにより、一方の側からの効率的なアクセスを達成することができる。この技術は、第3及び第4のポートで繰り返すことができる、すなわち、第3のワード線(WL3)と第3のビット線(BL3)を同時に増幅すること、第4のワード線(WL4)と第4のビット線(BL4)を同時に増幅することなどが可能である。
【0007】
メモリ構造に面積効率の良いメモリセルを使用するために、メモリセルは、mnセルなどのセルのアレイの形態で配列することができる。ビットセルへのアクセスについて、第1のビット線(BL1)と第2のビット線(BL2)(慣習的にBL及び
【数3】
)との間に依存関係を有する代わりに、ビット線は、読み出しアクセスと書き込みアクセスの両方について完全に独立することができる。これにより、デュアルポート6Tメモリセルを得ることができる。同じように、第1のワード線(WL1)と第2のワード線(WL2)(ビットセルについては慣習的に同じWLが用いられる)との間に依存関係を有する代わりに、ワード線は、読み出しアクセスと書き込みアクセスの両方について完全に独立することができる。したがって、本開示は、さらなる実施形態では、スタティックランダムアクセスメモリであって、
本開示に記載の複数のメモリセル(当業者は異なる実施形態を使用できることを理解するであろう)と、
ロウデコーダと、
カラムデコーダと、
センスアンプと、
メモリセルの供給電圧、基準電圧、ワード線、及びビット線の電圧を提供するための電圧供給コントローラと、
を備えるスタティックランダムアクセスメモリに関する。
【0008】
通常、ランダムアクセスメモリは、いくつかのアドレスポート及びデータポートと、通常は読み出しイネーブルポート及び書き込みイネーブルポートを備えることになる。アドレスデコーダ(すなわち、ロウデコーダ及びカラムデコーダ)は、メモリセルのアレイへのビット線及びワード線の信号を生成する。
【0009】
さらに、スタティックランダムアクセスメモリは、第1の基準電圧(GND1)、第2の基準電圧(GND2)、第1の供給電圧(VDD1)、及び第2の供給電圧(VDD2)、第1のビット線(BL1)、第2のビット線(BL2)、第1のワード線(WL1)、及び第2のワード線(WL2)のそれぞれへの電圧レベルを提供するための増幅ユニットを備え得る。好ましくは、増幅ユニットは、第1のストレージノード(D)及び第1の反転ストレージノード(D’)のデータを独立して読み出す及び書き込むことができるように、各メモリセルの第1のワード線(WL1)と第1の基準電圧(GND1)、又は、第1の供給電圧(VDD1)と第1の基準電圧(GND1)、又は、第2のワード線(WL2)と第2の基準電圧(GND2)、又は、第2の供給電圧(VDD2)と第2の基準電圧(GND2)の相対電圧レベルを設定するように構成される。
【0010】
本明細書で開示される概念は、2つよりも多いポートを有するメモリに拡張することができる。例えば、6つのトランジスタを使用して真のデュアルポートランダムアクセスメモリ(独立した読み出し及び書き込みが可能)を実装することができる場合、図3に示すように8つのトランジスタを使用して4ポートのランダムアクセスメモリを実装することもできる。
【0011】
本発明のこれらの及び他の態様を本発明の以下の詳細な説明に記載する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】WL信号とBL信号が依存している、従来技術のスタティックランダムアクセスメモリのメモリセルを示す図である。
図2】6Tデュアルポートメモリセルの形態の、本明細書で開示されるスタティックランダムアクセスメモリのメモリセルの例を示す図である。
図3】8T 4ポートメモリセルの形態の、本明細書で開示されるスタティックランダムアクセスメモリのメモリセルの例を示す図である。
図4】読み出しアクセス又は書き込みアクセス中の増幅した(増加した)電圧レベルと、読み出しアクセス又は書き込みアクセス中の低減した電圧レベルの例を示す図である。
図5】メモリセルのビット線とワード線が互いに独立している、本明細書で開示されるメモリセルのアレイを備えるスタティックランダムアクセスメモリの例を示す図である。
図6】増幅ユニットの例を示す図である。
図7】単一のサイクルで2VDDを提供するように構成された増幅ユニットの例を示す図である。
図8】単一のサイクルでXVDDを提供するように構成された増幅ユニットの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本開示は、メモリセルのアレイを備えるスタティックランダムアクセスメモリに関するものであり、このメモリセルは、第1及び第2のクロスカップルインバータ(INV1、INV2)を形成する、第1のトランジスタ(M1)、第2のトランジスタ(M2)、第3のトランジスタ(M3)、及び第4のトランジスタ(M4)を備え、第1及び第2のクロスカップルインバータ(INV1、INV2)は、第1のストレージノード(D)及び第1の反転ストレージノード(D’)を定義し、第1のインバータ(INV1)は、第1の基準電圧(GND1)及び第1の供給電圧(VDD1)に接続され、第2のインバータ(INV2)は、第2の基準電圧(GND2)及び第2の供給電圧(VDD2)に接続される。メモリセルは、第1のストレージノード(D)にアクセスするために第1のストレージノード(D)と第1のビット線(BL1)との間に接続された第5のトランジスタ(M5)をさらに備え得る。メモリセルは、第1の反転ストレージノード(D’)にアクセスするために第1の反転ストレージノード(D’)と第2のビット線(BL2)との間に接続された第6のトランジスタ(M6)をさらに備え得る。好ましくは、第1のワード線(WL1)は、第5のトランジスタ(M5)に接続され、第1のストレージノード(D)への第1のビット線(BL1)のアクセスを制御する。同様に、第1のワード線(WL1)とは独立している第2のワード線(WL2)は、第6のトランジスタ(M6)に接続され、第1の反転ストレージノード(D’)への第2のビット線(BL2)のアクセスを第1のビット線(BL1)とは独立して制御する。ワード線とビット線の独立した使用を可能にするために、メモリは、好ましくはメモリセルの供給電圧(VDD1、VDD2)、基準電圧(GND1、GND2)、ワード線、及びビット線の電圧を提供するための電圧増幅ユニットを備える、電圧供給コントローラをさらに備え得る。好ましくは、電圧供給コントローラは、第1のストレージノード(D)及び第1の反転ストレージノード(D’)のデータを独立して読み出す及び書き込むことができるように、第1のワード線(WL1)と第1の基準電圧(GND1)、又は、第1の供給電圧(VDD1)と第1の基準電圧(GND1)、又は、第2のワード線(WL2)と第2の基準電圧(GND2)、又は、第2の供給電圧(VDD2)と第2の基準電圧(GND2)、又は、第1の基準電圧(GND1)と第2の基準電圧(GND2)の相対電圧レベルを設定するように構成される。
【0014】
スタティックランダムアクセスメモリは、メモリのポート上の論理値に基づいてメモリのロウ(ワード線)にアクセスするためのロウデコーダをさらに備え得る。ロウデコーダは、アクセスされたワード線の電圧を増幅するためにワード線増幅ユニットを適宜使用することができる。スタティックランダムアクセスメモリは、メモリのポート上の論理値に基づいてメモリのカラム(ビット線)にアクセスするためのカラムデコーダをさらに備え得る。カラムデコーダは、アクセスされたビット線の電圧を増幅するためにビット線増幅ユニットを適宜使用することができる。図5の例では、ビット線BL11及びBL12(及びBL21及びBL22など)には独立してアクセスすることができる。これは、例えば、第1のワード線(WL1)と第1の基準電圧(GND1)、又は、第1の供給電圧(VDD1)と第1の基準電圧(GND1)、又は、第2のワード線(WL2)と第2の基準電圧(GND2)、又は、第2の供給電圧(VDD2)と第2の基準電圧(GND2)、又は、第1の基準電圧(GND1)と第2の基準電圧(GND2)の相対電圧を設定できることで可能となる。同様に、ワード線WL11及びWL12(及びWL21及びWL22など)には独立してアクセスすることができる。ロウデコーダは、アクセスされたワード線の電圧を増幅するためにワード線増幅ユニットを適宜使用することができる。電圧供給コントローラは、メモリセルのGND1電圧及びGND2電圧のための電圧を提供するようにさらに構成され得る。
【0015】
スタティックランダムアクセスメモリは、センスアンプ、プリチャージ回路、及び他の任意の周辺メモリロジックをさらに備え得る。電圧供給コントローラは、メモリセルの第1の基準電圧(GND1)及び/又は第2の基準電圧(GND2)及び/又は第1の供給電圧(VDD1)及び/又は第2の供給電圧(VDD2)及び/又は第1のビット線(BL1)及び/又は第2のビット線(BL2)及び/又は第1のワード線(WL1)及び/又は第2のワード線(WL2)への電圧レベルを提供するための増幅ユニットを備え得る。
【0016】
第1のワード線(WL1)と第1の基準電圧(GND1)、又は、第1の供給電圧(VDD1)と第1の基準電圧(GND1)、又は、第2のワード線(WL2)と第2の基準電圧(GND2)、又は、第2の供給電圧(VDD2)と第2の基準電圧(GND2)の相対電圧レベルを制御することによって、第1のストレージノード(D)及び第1の反転ストレージノード(D’)には一方の側のみからアクセスすることができる。図5の例では、例えば、BL11にアクセスすることによって左側のカラムのメモリセルのうちの1つで読み出す又は書き込むためにデュアルポートメモリの第1のポートを使用することが可能であり、第2のポートは、BL12にアクセスすることによって別のメモリセルで読み出す又は書き込むことができる。第1の供給電圧(VDD1)、第2の供給電圧(VDD2)、第1のビット線(BL1)、第1のワード線(WL1)、第2のビット線(BL2)、及び第2のワード線(WL2)は、互いに独立して制御される別個の電圧であり得る。第1の基準電圧(GND1)と第2の基準電圧(GND2)も、互いに独立して制御される別個の電圧であり得る。
【0017】
デュアルポートメモリは、2つのポートで同時に又はほぼ同時に発生する複数の読み出し又は書き込みを可能にするメモリとして定義することができる。「真の」デュアルポートメモリは、各ポートからメモリセルの共有アレイへの同時アクセスが可能なメモリと呼ばれることもある。本明細書で開示されるスタティックランダムアクセスメモリは、第1の双方向ポート又は第1の単方向ポートと、第2の双方向ポート又は第2の単方向ポート(デュアルポートメモリの場合)を有し得る。ポートは、データポート、アドレスポート、イネーブルポート、及びクロックポートの任意の必要な構成を含み得る。本明細書で開示されるデュアルポートSRAMのメモリセルは、6T SRAMデュアルポートメモリセルであり得る。内部のより高速のクロック信号を使用して複数回の読み出し又は書き込みを行う従来技術のソリューションとは対照的に、本明細書で開示されるメモリは、6T SRAM単一サイクルデュアルポートメモリセルである6T SRAMデュアルポートメモリセルのアレイを備えるスタティックランダムアクセスメモリであり得る。
【0018】
本明細書のスタティックランダムアクセスメモリの各メモリセルは、
第1及び第2のクロスカップルインバータ(INV1、INV2)を形成する、第1のトランジスタ(M1)、第2のトランジスタ(M2)、第3のトランジスタ(M3)、及び第4のトランジスタ(M4)と、
第1及び第2のクロスカップルインバータ(INV1、INV2)は、第1のストレージノード(D)及び第1の反転ストレージノード(D’)を定義し、第1のインバータ(INV1)は、第1の基準電圧(GND1)及び第1の供給電圧(VDD1)に接続され、第2のインバータ(INV2)は、第2の基準電圧(GND2)及び第2の供給電圧(VDD2)に接続され、
第1のストレージノード(D)と第1のビット線(BL1)との間に接続された第5のトランジスタ(M5)と、
第5のトランジスタ(M5)に接続され、第1のストレージノード(D)への第1のビット線(BL1)のアクセスを制御する、第1のワード線(WL1)と、
を備え、
第1のワード線(WL1)と第1の基準電圧(GND1)、又は、第1の供給電圧(VDD1)と第1の基準電圧(GND1)、又は、第2の供給電圧(VDD2)と第2の基準電圧(GND2)、又は、第1の基準電圧(GND1)と第2の基準電圧(GND2)の相対電圧レベルは、第1のストレージノード(D)及び第1の反転ストレージノード(D’)のデータを独立して読み出す及び書き込むことができるように設定される。
【0019】
メモリセルは、
第1の反転ストレージノード(D’)と第2のビット線(BL2)との間に接続された第6のトランジスタ(M6)と、
第1のワード線(WL1)とは独立しており、第6のトランジスタ(M6)に接続され、第1の反転ストレージノード(D’)への第2のビット線(BL2)のアクセスを第1のビット線(BL1)とは独立して制御する、第2のワード線(WL2)と、
をさらに備え、第2のワード線(WL2)と第2の基準電圧(GND2)の相対電圧レベルも、第1のストレージノード(D)及び第1の反転ストレージノード(D’)のデータを独立して読み出す及び書き込むことができるように適宜設定され得る。
【0020】
増幅回路
本明細書で開示されるスタティックランダムアクセスメモリは、メモリセルの供給電圧、基準電圧、ワード線、及びビット線の電圧を提供するための電圧供給コントローラを備え得る。電圧供給コントローラは、メモリのメモリセルの第1のワード線(WL1)、第2のワード線(WL2)、第1の基準電圧(GND1)、第2の基準電圧(GND2)、第1の供給電圧(VDD1)、第2の供給電圧(VDD2)、第1のビット線(BL)、及び第2のビット線(BL2)の電圧の組み合わせを制御するように構成され得る。メモリセルの効率的な読み出し及び書き込みを可能にするために、電圧を独立して増幅及び低減することができる。好ましくは、電圧供給コントローラは、図4に示すようにアクセスサイクル中に電圧を増幅又は低減することができるという意味で動的である。
【0021】
1つ又はいくつかの電圧を増幅するために、メモリは、増幅回路を備え得る。増幅回路は、メモリのメモリセルの第1のワード線(WL1)、第2のワード線(WL2)、第1の基準電圧(GND1)、第2の基準電圧(GND2)、第1の供給電圧(VDD1)、第2の供給電圧(VDD2)、第1のビット線(BL)、及び第2のビット線(BL2)の任意の個々の信号用にカスタマイズされた中央ユニット又はサブユニットであり得る。図5で一例を見ることができ、BL1ビット線及びBL2ビット線のための2つの別個のビット線増幅ユニットと、2つのワード線増幅ユニット(各ポートにつき1つ)がある。一実施形態では、増幅ユニットは、第1のビット線(BL1)、第2のビット線(BL2)、第1のワード線(WL1)、及び第2のワード線(WL2)への電圧レベルを提供するように構成される。
【0022】
増幅ユニットは、幾通りかの方法で実装することができる。一実施形態では、増幅ユニットは、第1の基準電圧(GND1)、第2の基準電圧(GND2)、第1の供給電圧(VDD1)、及び第2の供給電圧(VDD2)、第1のビット線(BL1)、第2のビット線(BL2)、第1のワード線(WL1)、及び第2のワード線(WL2)、又は任意のさらなるビット線又はワード線の任意の組み合わせへの個々の電圧を提供するための複数のチャージポンプ回路を備える。チャージポンプユニットの少なくとも1つは、増幅した電圧を提供するために、4つのクロスカップルトランジスタと、2つのキャパシタを備え得る。チャージポンプに基づく増幅ユニットの例が図6に示されている。
【0023】
本明細書で開示されるスタティックランダムアクセスメモリの一実施形態では、増幅ユニットは、第1のストレージノード(D)の書き込みアクセス中に第1のワード線電圧を増幅するように構成される。増幅ユニットは、第1のストレージノード(D)の書き込みアクセス中に少なくとも倍増した、すなわち、第1の供給電圧(VDD1)の少なくとも2倍、好ましくは少なくとも2.5倍、さらにより好ましくは少なくとも3倍のレベルに増幅した第1のワード線(WL1)の第1のワード線電圧を提供するように構成され得る。増幅ユニットは、第1のストレージノード(D)の書き込みアクセス中に少なくとも倍増した、すなわち、第1の供給電圧(VDD1)の少なくとも2倍、好ましくは少なくとも2.5倍、さらにより好ましくは少なくとも3倍のレベルに増幅した第1のビット線(BL1)の第1のビット線電圧を提供するようにさらに構成され得る。
【0024】
本明細書で開示されるスタティックランダムアクセスメモリの一実施形態では、増幅ユニットは、第1の反転ストレージノード(D’)の書き込みアクセス中に第2のワード線電圧を増幅するように構成される。増幅ユニットは、第1の反転ストレージノード(D’)の書き込みアクセス中に少なくとも倍増した、すなわち、第2の供給電圧(VDD2)の少なくとも2倍、好ましくは少なくとも2.5倍、さらにより好ましくは少なくとも3倍のレベルに増幅した第2のワード線(WL2)の第2のワード線電圧を提供するように構成され得る。増幅ユニットは、第1の反転ストレージノード(D’)の書き込みアクセス中に少なくとも倍増した、すなわち、第2の供給電圧(VDD2)の少なくとも2倍、好ましくは少なくとも2.5倍、さらにより好ましくは少なくとも3倍のレベルに増幅した第2のビット線(BL2)の第2のビット線電圧を提供するようにさらに構成され得る。
【0025】
読み出しアクセスを改善するために、信号も増幅及び/又は低減することができる。したがって、本明細書で開示されるスタティックランダムアクセスメモリの一実施形態では、増幅ユニットは、第1のストレージノード(D)の読み出しアクセス中に低減した第1のビット線(BL1)の第1のビット線電圧を提供するように構成される。増幅ユニットは、第1の反転ストレージノード(D’)の読み出しアクセス中に低減した第2のビット線(BL2)の第2のビット線電圧を提供するようにさらに構成され得る。
【0026】
メモリのメモリセルでの読み出し及び書き込みは、単一のクロックサイクルで行わなければならない場合があるため、増幅ユニットは、単一のサイクルで増幅した電圧、さらには顕著に増幅した電圧を提供するように実装され得る。図7は、単一のクロックサイクルで2つのVDDを提供するように構成された増幅回路の例を示す。この増幅回路は2つのチャージポンプを備え、各チャージポンプは、4つのクロスカップルトランジスタと、2つのキャパシタを備える。各チャージポンプの4つのクロスカップルトランジスタは、供給電圧VDDに接続された2つのNMOSトランジスタと、NMOSトランジスタに及びCPユニットの出力に接続された2つのPMOSトランジスタを備える。各チャージポンプユニットは、2つのキャパシタを介してクロック信号IN及びクロック信号の180度位相シフトバージョンを受信するように構成される。当業者には分かるように、このアーキテクチャの変形が想定される。
【0027】
増幅した電圧レベルのいくつかをさらに上昇させることは、さらなる利点であり得る。したがって、本明細書で開示されるスタティックランダムアクセスメモリは、単一のクロックサイクルでさらに高い電圧を生成することができる増幅ユニットを備え得る。このような増幅回路の例が図8に示されている。図8の増幅回路はX個の段を採用している。したがって、このような増幅回路からの出力OUTは、VDDのX倍である。
【0028】
電圧レベルの動的設定
本明細書で開示されるメモリセル及び対応するメモリでは、第1のワード線(WL1)と第1の基準電圧(GND1)、又は、第1の供給電圧(VDD1)と第1の基準電圧(GND1)、又は、第2のワード線(WL2)と第2の基準電圧(GND2)、又は、第2の供給電圧(VDD2)と第2の基準電圧(GND2)の相対電圧レベルを、個々の基準レベルのうちの1つ以上を上昇又は低下させることによって動的に処理することができ、このような値は一方の側のみから書き込むことができる。ワード線とビット線は、従来技術(図1)のような共通のWLがないという意味で完全に独立しており、メモリの異なるポートに関連付けられたWL1信号とWL2信号を分離し、BL信号と
【数4】
信号は従来技術(図1)のように依存せず、メモリの異なるポートに関連付けられたBL1信号とBL2信号を分離する。したがって、本明細書で開示されるスタティックランダムアクセスメモリは、真のデュアルポート6Tメモリであり得る。
【0029】
本明細書で開示されるメモリセル及びスタティックランダムアクセスメモリの一実施形態では、第1のストレージノード(D)の書き込みアクセス中に第1の供給電圧(VDD1)が低減され、第1の反転ストレージノード(D’)の書き込みアクセス中に第2の供給電圧(VDD2)が低減され得る。
【0030】
代替的に又は組み合わせて、第1のストレージノード(D)の書き込みアクセス中に第1の基準電圧(GND1)が増幅され得る。第1の反転ストレージノード(D’)の書き込みアクセス中に第2の基準電圧(GND2)が増幅され得る。
【0031】
本明細書で開示されるメモリセル及びスタティックランダムアクセスメモリのさらなる実施形態では、第1のストレージノード(D)の書き込みアクセス中に、第1の供給電圧(VDD1)が低減され、第1の基準電圧(GND1)が増幅される。第1の反転ストレージノード(D’)の書き込みアクセス中に、第2の供給電圧(VDD2)が低減され、第2の基準電圧(GND2)が増幅される。
【0032】
第1のストレージノード(D)の書き込みアクセス中に第2の供給電圧(VDD2)も低減され得る。第1の反転ストレージノード(D’)の書き込みアクセス中に第1の供給電圧(VDD1)が低減され得る。第1のストレージノード(D)の書き込みアクセス中に第2の基準電圧(GND2)が低減され得る。第1の反転ストレージノード(D’)の書き込みアクセス中に第1の基準電圧(GND1)が低減される。
【0033】
一実施形態では、両方の基準電圧(GND1及びGND2)が同時に変更される。好ましくは、基準電圧のうちの一方が低減され、他方が増加される。一実施形態では、第1のストレージノード(D)の書き込みアクセス中に、第1の基準電圧(GND1)が増幅され、第2の基準電圧(GND2)が低減される。代替的に又は組み合わせて、第1の反転ストレージノード(D’)の書き込みアクセス中に、第1の基準電圧(GND1)が低減され、第2の基準電圧(GND2)が増幅され得る。
【0034】
図1に示すような従来の6T設計では、書き込み動作、特に、論理「1」を書き込む動作は困難である。「1」は、慣習的に、WLがアサートされている間にBL及び
【数5】
に相補的な反転値をプッシュすることによって書き込まれる。本明細書で開示されるメモリセル及びスタティックランダムアクセスメモリでは、書き込みアクセスは、第1のストレージノード(D)又は第1の反転ストレージノード(D’)に任意の値(論理「0」又は「1」)を書き込むプロセスを含み得る。特に、書き込みアクセスは、本明細書で説明される教示をあてはめると、第1のストレージノード(D)又は第1の反転ストレージノード(D’)に論理「1」を書き込むプロセスを含み得る。
【0035】
例えば、第1のストレージノード(D)又は第1の反転ストレージノード(D’)から値が読み出されるときに、第1のワード線(WL1)と第1の基準電圧(GND1)、又は、第1の供給電圧(VDD1)と第1の基準電圧(GND1)、又は、第2の供給電圧(VDD2)と第2の基準電圧(GND2)、又は、第1の基準電圧(GND1)と第2の基準電圧(GND2)の相対電圧レベルを増幅及び/又は低減することも可能である。
【0036】
一実施形態では、ワード線によって制御されるストレージノードの読み出しアクセス中にワード線電圧が低減される。第1のストレージノード(D)の読み出しアクセス中に第1のワード線(WL1)の第1のワード線電圧が低減され得る。第1の反転ストレージノード(D’)の読み出しアクセス中に第2のワード線(WL2)の第2のワード線電圧が低減され得る。
【0037】
さらに、ストレージノードの独立した制御及びアクセスを可能にするために、供給電圧(VDD1、VDD2)及び/又は基準電圧(GND1、GND2)のレベルを増加又は減少させることができる。一実施形態では、第1のストレージノード(D)の読み出しアクセス中に第1の供給電圧(VDD1)が増幅される。一実施形態では、第1のストレージノード(D)の読み出しアクセス中に第1の基準電圧(GND1)が低減される。組み合わせも可能である、すなわち、第1のストレージノード(D)の読み出しアクセス中に、第1の供給電圧(VDD1)が増幅され、第1の基準電圧(GND1)が低減される。同じことを第1の反転ストレージノード(D’)にも当てはめることができる。したがって、一実施形態では、第1の反転ストレージノード(D’)の読み出しアクセス中に第2の供給電圧(VDD2)が増幅される。一実施形態では、第1の反転ストレージノード(D’)の読み出しアクセス中に第2の基準電圧(GND2)が低減される。組み合わせも可能である、すなわち、第1の反転ストレージノード(D’)の読み出しアクセス中に、第2の供給電圧(VDD2)が増幅され、第2の基準電圧(GND2)が低減される。
【0038】
本発明者らは、クロスカップルインバータの反対側の供給電圧及び基準電圧のレベルを調整すること、すなわち、第1の反転ストレージノード(D’)のアクセス中に電圧VDD1及び/又はGND1を調整すること、及び、第1のストレージノード(D)のアクセス中に電圧VDD2及び/又はGND2を調整することが有用であり得ることも見出した。一実施形態では、第1のストレージノード(D)の読み出しアクセス中に第2の供給電圧(VDD2)が増幅される。一実施形態では、第1のストレージノード(D)の読み出しアクセス中に第2の基準電圧(GND2)が増幅される。一実施形態では、第1の反転ストレージノード(D’)の読み出しアクセス中に第1の供給電圧(VDD1)が増幅される。一実施形態では、第1の反転ストレージノード(D’)の読み出しアクセス中に第1の基準電圧(GND1)が増幅される。
【0039】
マルチポート・スタティックランダムアクセスメモリ
本開示はさらに、マルチポート・スタティックランダムアクセスメモリ及びスタティックランダムアクセスメモリのためのメモリセルに関する。スタティックランダムアクセスメモリは、必ずしもシングルポート5Tスタティックランダムアクセスメモリ及び6Tデュアルポート・スタティックランダムアクセスメモリに限定されない。したがって、本明細書で開示されるメモリセルは、
第1のストレージノード(D)と第3のビット線(BL3)との間に接続された第7のトランジスタ(M7)と、
随意的に、第1の反転ストレージノード(D’)と第4のビット線(BL4)との間に接続された第8のトランジスタ(M8)と、
第7のトランジスタ(M7)に接続され、第1のストレージノード(D)への第3のビット線(BL3)のアクセスを好ましくは第1及び第2のビット線(BL1、BL2)とは独立して制御する、第3のワード線(WL3)と、
随意的に、第1、第2、及び第3のワード線(WL1、WL2、WL3)とは独立しており、第8のトランジスタ(M8)に接続され、第1の反転ストレージノード(D’)への第4のビット線(BL4)のアクセスを第1、第2、及び第3のビット線(BL1、BL2、BL3)とは独立して制御する、第4のワード線(WL4)と、
をさらに備え得る。
【0040】
したがって、メモリセル及びメモリは、7T SRAM 3ポートメモリセル/メモリ又は8T SRAM 4ポートメモリセル/メモリであり得る。
【0041】
好ましくは、第3のワード線(WL3)と第1の基準電圧(GND1)、又は、第1の供給電圧(VDD1)と第1の基準電圧(GND1)、又は第4のワード線(WL4)と第2の基準電圧(GND2)、又は、第2の供給電圧(VDD2)と第2の基準電圧(GND2)の相対電圧レベルは、第1のストレージノード(D)及び第1の反転ストレージノード(D’)のデータをそれぞれ第3及び/又は第4のビット線(BL3、BL4)との間で独立して読み出す及び書き込むことができるように設定される。
【0042】
この概念は、m+nポートメモリ及びメモリセルにさらに拡張することができる。したがって、メモリセル/メモリは、
第1のストレージノード(D)とm個の対応する左側アクセスビット線との間に接続されたm個の左側アクセストランジスタと、
第1の反転ストレージノード(D)とn個の対応する右側アクセスビット線との間に接続されたn個の右側アクセストランジスタと、
m個の左側アクセストランジスタに接続されたm個の左側アクセスワード線と、
n個の右側アクセストランジスタに接続されたn個の右側アクセスワード線と、
をさらに備え、第1のストレージノード(D)及び第1の反転ストレージノード(D’)のデータをm個の左側アクセスビット線及びn個の右側アクセスビット線との間で独立して読み出す及び書き込むことができる。
【0043】
したがって、メモリセルは、(8+m+n)トランジスタで実装される、単方向ポート又は双方向ポートなどの(4+m+n)ポートを有するSRAMメモリセルであり得る。
【0044】
以下、本発明を、添付図を参照しながらより詳細に説明する。図面は例示的なものであり、本明細書で開示されるスタティックランダムアクセスメモリ及びスタティックランダムアクセスメモリのメモリセルの特徴のうちのいくつかを例示することを意図しており、本明細書で開示される発明に限定されると解釈されるべきではない。
【0045】
図1は、WL信号とBL信号が依存している、スタティックランダムアクセスメモリの従来技術のメモリセルを示す。共通のWLが使用され、BLの値と
【数6】
の値は相補的に反転される。
【0046】
図2は、6Tデュアルポートメモリセルの形態の、本明細書で開示されるスタティックランダムアクセスメモリのメモリセルの例を示す。このメモリセルは、第1及び第2のクロスカップルインバータ(INV1、INV2)を形成する、第1の(PMOS)トランジスタ(M1)、第2の(NMOS)トランジスタ(M2)、第3の(PMOS)トランジスタ(M3)、及び第4の(NMOS)トランジスタ(M4)を有する。第5の(NMOS)トランジスタ(M5)は、第1のストレージノード(D)と第1のビット線(BL1)との間に接続される。第6の(NMOS)トランジスタ(M6)は、第1の反転ストレージノード(D’)と第2のビット線(BL2)との間に接続される。第1のワード線(WL1)は、第5のトランジスタ(M5)(のゲート端子)に接続され、第1のストレージノード(D)への第1のビット線(BL1)のアクセスを制御する。第2のワード線(WL2)は、第6のトランジスタ(M6)(のゲート端子)に接続され、第1の反転ストレージノード(D’)への第2のビット線(BL2)のアクセスを制御する。BL1及びWL1は、BL2及びWL2とは独立しており、これは、D及びD’にアクセスするために2つの異なるポートを使用できることを意味する。電圧VDD1、VDD2、GND1、及びGND2は個別に制御することができ、D及びD’の独立した書き込み及び読み出しアクセスを可能にするためにBL1、WL1、VDD1、GND1、BL2、WL2、VDD2、及びGND2の相対電圧レベルを適用することができる。
【0047】
図3は、8T 4ポートメモリセルの形態の、本明細書で開示されるスタティックランダムアクセスメモリのメモリセルの例を示す。このメモリセルは、第1及び第2のクロスカップルインバータ(INV1、INV2)を形成する、第1のトランジスタ(M1)、第2のトランジスタ(M2)、第3のトランジスタ(M3)、及び第4のトランジスタ(M4)を有する。第5のトランジスタ(M5)は、第1のストレージノード(D)と第1のビット線(BL1)との間に接続される。第6のトランジスタ(M6)は、第1の反転ストレージノード(D’)と第2のビット線(BL2)との間に接続される。第7のトランジスタ(M7)は、第1のストレージノード(D)と第3のビット線(BL3)との間に接続される。第8のトランジスタ(M8)は、第1の反転ストレージノード(D’)と第4のビット線(BL4)との間に接続される。第1のワード線(WL1)は、第5のトランジスタ(M5)に接続され、第1のストレージノード(D)への第1のビット線(BL1)のアクセスを制御する。第2のワード線(WL2)は、第6のトランジスタ(M6)に接続され、第1の反転ストレージノード(D’)への第2のビット線(BL2)のアクセスを制御する。第3のワード線(WL3)は、第7のトランジスタ(M7)に接続され、第1のストレージノード(D)への第3のビット線(BL3)のアクセスを制御する。第4のワード線(WL4)は、第8のトランジスタ(M8)に接続され、第1の反転ストレージノード(D’)への第4のビット線(BL4)のアクセスを制御する。すべてのBL-WLペア(BL1、WL1、BL2、WL2、BL3、WL3、BL4、WL4)は互いに独立しており、これは、D及びD’にアクセスするために4つの異なるポートを使用できることを意味する。電圧VDD1、VDD2、GND1、及びGND2は個別に制御することができ、D及びD’の独立した書き込み及び読み出しアクセスを可能にするためにBL1、WL1、BL3、WL3、VDD1、GND1、BL2、WL2、BL4、WL4、VDD2、及びGND2の相対電圧レベルを適用することができる。
【0048】
図4は、読み出しアクセス又は書き込みアクセス中の増幅した(増加した)電圧レベルと、読み出しアクセス又は書き込みアクセス中の低減した電圧レベルの例を示す。Vrefは、任意の個々の電圧レベルを指す場合があり、読み出しアクセス/書き込みアクセス中に電圧レベルを増幅又は低減する概念を例示することを意図している。
【0049】
図5は、メモリセルのビット線とワード線が互いに独立している、本明細書で開示されるメモリセルのアレイを備えるスタティックランダムアクセスメモリの例を示す。デュアルポートメモリの第1のポートは、例えば、BL11にアクセスすることによって左側のカラムのメモリセルのうちの1つで読み出す又は書き込むことができ、第2のポートは、BL12にアクセスすることによって左側のカラムの別のメモリセルで読み出す又は書き込むことができる。この例では、BL1及びBL2は、別個のプリチャージユニット及び増幅ユニットを有する。同様に、第1のポートWLは、1つのWL増幅ユニットを有することができ、一方、第2のポートWLは、別のWL増幅ユニットを有することができる。この例では、メモリは、ビット線上にセンスアンプを備える。
【0050】
図6は、増幅された出力電圧を提供する構成での、2つの並列キャパシタC及びCと4つのスイッチの形態の、増幅ユニットの例を示す。他の増幅ユニットの実装が想定される。
【0051】
図7は、単一のサイクルで2VDDを提供するように構成された増幅ユニットの例を示す。増幅ユニットは、第1のチャージポンプユニット及び第2のチャージポンプユニットを備える。各チャージポンプユニットは、4つのクロスカップルトランジスタと、2つのキャパシタを備える。4つのクロスカップルトランジスタは、供給電圧VDDに接続された2つのNMOSトランジスタと、NMOSトランジスタに及びチャージポンプユニットの出力に接続された2つのPMOSトランジスタを備える。各チャージポンプユニットは、2つのキャパシタを介してクロック信号IN及びクロック信号の180度位相シフトバージョンを受信するように構成される。チャージポンプユニットは並列に接続されており、これは、第2のチャージポンプの入力が、クロック信号によって制御されるインバータを通じて、第1のチャージポンプの出力に接続されることを意味する。
【0052】
図8は、図7の概念の拡張を使用して、単一のサイクルでXVDDを提供するように構成された増幅ユニットの例を示している。
【0053】
本発明のさらなる詳細
1. スタティックランダムアクセスメモリのためのメモリセルであって、
第1及び第2のクロスカップルインバータ(INV1、INV2)を形成する、第1のトランジスタ(M1)、第2のトランジスタ(M2)、第3のトランジスタ(M3)、及び第4のトランジスタ(M4)と、
前記第1及び第2のクロスカップルインバータ(INV1、INV2)は、第1のストレージノード(D)及び第1の反転ストレージノード(D’)を定義し、前記第1のインバータ(INV1)は、第1の基準電圧(GND1)及び第1の供給電圧(VDD1)に接続され、前記第2のインバータ(INV2)は、第2の基準電圧(GND2)及び第2の供給電圧(VDD2)に接続され、
前記第1のストレージノード(D)と第1のビット線(BL1)との間に接続された第5のトランジスタ(M5)と、
前記第1の反転ストレージノード(D’)と第2のビット線(BL2)との間に接続された第6のトランジスタ(M6)と、
前記第5のトランジスタ(M5)に接続され、前記第1のストレージノード(D)への前記第1のビット線(BL1)のアクセスを制御する、第1のワード線(WL1)と、
前記第1のワード線(WL1)とは独立しており、前記第6のトランジスタ(M6)に接続され、前記第1の反転ストレージノード(D’)への前記第2のビット線(BL2)のアクセスを前記第1のビット線(BL1)とは独立して制御する、第2のワード線(WL2)と、
を備え、
前記第1のワード線(WL1)と第1の基準電圧(GND1)、又は、前記第1の供給電圧(VDD1)と前記第1の基準電圧(GND1)、又は、前記第2のワード線(WL2)と第2の基準電圧(GND2)、又は、前記第2の供給電圧(VDD2)と前記第2の基準電圧(GND2)、又は、前記第1の基準電圧(GND1)と前記第2の基準電圧(GND2)、又は、前記第1のビット線(BL1)と第1の基準電圧(GND1)又は第1の供給電圧(VDD1)、又は、前記第2のビット線(BL2)と第2の基準電圧(GND2)又は第2の供給電圧(VDD2)の相対電圧レベルは、前記第1のストレージノード(D)及び前記第1の反転ストレージノード(D’)のデータを独立して読み出す及び書き込むことができるように設定される、
メモリセル。
【0054】
2. 前記第1のストレージノード(D)の書き込みアクセス中に、前記第1のワード線(WL1)の第1のワード線電圧が少なくとも倍増される、すなわち、前記第1の供給電圧(VDD1)の少なくとも2倍、好ましくは少なくとも2.5倍、さらにより好ましくは少なくとも3倍のレベルに増幅される、前記付記のいずれかに記載のメモリセル。
【0055】
3. 前記第1のストレージノード(D)の書き込みアクセス中に、前記第1のビット線(BL1)の第1のビット線電圧が少なくとも倍増される、すなわち、前記第1の供給電圧(VDD1)の少なくとも2倍、好ましくは少なくとも2.5倍、さらにより好ましくは少なくとも3倍のレベルに増幅される、付記2に記載のメモリセル。
【0056】
4. 前記第1の反転ストレージノード(D’)の書き込みアクセス中に、前記第2のワード線(WL2)の第2のワード線電圧が少なくとも倍増される、すなわち、前記第2の供給電圧(VDD2)の少なくとも2倍、好ましくは少なくとも2.5倍、さらにより好ましくは少なくとも3倍のレベルに増幅される、前記付記のいずれかに記載のメモリセル。
【0057】
5. 前記第1の反転ストレージノード(D’)の書き込みアクセス中に、前記第2のビット線(BL2)の第2のビット線電圧が少なくとも倍増される、すなわち、前記第2の供給電圧(VDD2)の少なくとも2倍、好ましくは少なくとも2.5倍、さらにより好ましくは少なくとも3倍のレベルに増幅される、付記4に記載のメモリセル。
【0058】
6. 前記第1のストレージノード(D)の書き込みアクセス中に、前記第1の供給電圧(VDD1)が低減される、前記付記のいずれかに記載のメモリセル。
【0059】
7. 前記第1の反転ストレージノード(D’)の書き込みアクセス中に、前記第2の供給電圧(VDD2)が低減される、前記付記のいずれかに記載のメモリセル。
【0060】
8. 前記第1のストレージノード(D)の書き込みアクセス中に、前記第1の基準電圧(GND1)が増幅される、前記付記のいずれかに記載のメモリセル。
【0061】
9. 前記第1の反転ストレージノード(D’)の書き込みアクセス中に、前記第2の基準電圧(GND2)が増幅される、前記付記のいずれかに記載のメモリセル。
【0062】
10. 前記第1のストレージノード(D)の書き込みアクセス中に、前記第1の供給電圧(VDD1)が低減され、前記第1の基準電圧(GND1)が増幅される、前記付記のいずれかに記載のメモリセル。
【0063】
11. 前記第1の反転ストレージノード(D’)の書き込みアクセス中に、前記第2の供給電圧(VDD2)が低減され、前記第2の基準電圧(GND2)が増幅される、前記付記のいずれかに記載のメモリセル。
【0064】
12. 前記第1のストレージノード(D)の書き込みアクセス中に、前記第2の供給電圧(VDD2)が低減される、前記付記のいずれかに記載のメモリセル。
【0065】
13. 前記第1の反転ストレージノード(D’)の書き込みアクセス中に、前記第1の供給電圧(VDD1)が低減される、前記付記のいずれかに記載のメモリセル。
【0066】
14. 前記第1のストレージノード(D)の書き込みアクセス中に、前記第2の基準電圧(GND2)が低減される、前記付記のいずれかに記載のメモリセル。
【0067】
15. 前記第1の反転ストレージノード(D’)の書き込みアクセス中に、前記第1の基準電圧(GND1)が低減される、前記付記のいずれかに記載のメモリセル。
【0068】
16. 前記第1のストレージノード(D)の書き込みアクセス中に、前記第1の基準電圧(GND1)が増幅され、前記第2の基準電圧(GND2)が低減される、前記付記のいずれかに記載のメモリセル。
【0069】
17. 前記第1の反転ストレージノード(D’)の書き込みアクセス中に、前記第1の基準電圧(GND1)が低減され、前記第2の基準電圧(GND2)が増幅される、前記付記のいずれかに記載のメモリセル。
【0070】
18. 前記書き込みアクセスは、前記第1のストレージノード(D)又は前記第1の反転ストレージノード(D’)に論理「1」を書き込むプロセスである、前記付記のいずれかに記載のメモリセル。
【0071】
19. 前記第1の供給電圧(VDD1)、第2の供給電圧(VDD2)、第1のビット線(BL1)、第1のワード線(WL1)、第2のビット線(BL2)、及び第2のワード線(WL2)は、別個の電圧である、前記付記のいずれかに記載のメモリセル。
【0072】
20. 前記第1の基準電圧(GND1)と前記第2の基準電圧(GND2)は、別個の電圧である、付記19に記載のメモリセル。
【0073】
21. 前記第1のストレージノード(D)の読み出しアクセス中に、前記第1のワード線(WL1)の第1のワード線電圧が低減される、前記付記のいずれかに記載のメモリセル。
【0074】
22. 前記第1の反転ストレージノード(D’)の読み出しアクセス中に、前記第2のワード線(WL2)の第2のワード線電圧が低減される、前記付記のいずれかに記載のメモリセル。
【0075】
23. 前記第1の反転第1のストレージノード(D)の読み出しアクセス中に、前記第1の供給電圧(VDD1)が増幅される、前記付記のいずれかに記載のメモリセル。
【0076】
24. 前記第1の反転ストレージノード(D’)の読み出しアクセス中に、前記第2の供給電圧(VDD2)が増幅される、前記付記のいずれかに記載のメモリセル。
【0077】
25. 前記第1のストレージノード(D)の読み出しアクセス中に、前記第1の基準電圧(GND1)が低減される、前記付記のいずれかに記載のメモリセル。
【0078】
26. 前記第1の反転ストレージノード(D’)の読み出しアクセス中に、前記第2の基準電圧(GND2)が低減される、前記付記のいずれかに記載のメモリセル。
【0079】
27. 前記第1のストレージノード(D)の読み出しアクセス中に、前記第1の供給電圧(VDD1)が増幅され、前記第1の基準電圧(GND1)が低減される、前記付記のいずれかに記載のメモリセル。
【0080】
28. 前記第1の反転ストレージノード(D’)の読み出しアクセス中に、前記第2の供給電圧(VDD2)が増幅され、前記第2の基準電圧(GND2)が低減される、前記付記のいずれかに記載のメモリセル。
【0081】
29. 前記第1のストレージノード(D)の読み出しアクセス中に、前記第2の供給電圧(VDD2)が増幅される、前記付記のいずれかに記載のメモリセル。
【0082】
30. 前記第1の反転ストレージノード(D’)の読み出しアクセス中に、前記第1の供給電圧(VDD1)が増幅される、前記付記のいずれかに記載のメモリセル。
【0083】
31. 前記第1のストレージノード(D)の読み出しアクセス中に、前記第2の基準電圧(GND2)が増幅される、前記付記のいずれかに記載のメモリセル。
【0084】
32. 前記第1の反転ストレージノード(D’)の読み出しアクセス中に、前記第1の基準電圧(GND1)が増幅される、前記付記のいずれかに記載のメモリセル。
【0085】
33. 前記第1のストレージノード(D)の読み出しアクセス中に、前記第1のビット線(BL1)の第1のビット線電圧が低減される、前記付記のいずれかに記載のメモリセル。
【0086】
34. 前記第1の反転ストレージノード(D’)の読み出しアクセス中に、前記第2のビット線(BL2)の第2のビット線電圧が低減される、前記付記のいずれかに記載のメモリセル。
【0087】
35. 前記第1のビット線(BL1)と前記第1のワード線(WL1)は第1の双方向ポート又は第1の単方向ポートを構成し、前記第2のビット線(BL2)と前記第2のワード線(WL2)は第2の双方向ポート又は第2の単方向ポートを構成する、前記付記のいずれかに記載のメモリセル。
【0088】
36. 前記メモリセルは、6T SRAMデュアルポートメモリセルである、前記付記のいずれかに記載のメモリセル。
【0089】
37. 前記6T SRAMデュアルポートメモリセルは、6T SRAM単一サイクルデュアルポートメモリセルである、付記36に記載のメモリセル。
【0090】
38. 前記第1のストレージノード(D)と第3のビット線(BL3)との間に接続された第7のトランジスタ(M7)と、
前記第1の反転ストレージノード(D’)と第4のビット線(BL4)との間に接続された第8のトランジスタ(M8)と、
前記第7のトランジスタ(M7)に接続され、前記第1のストレージノード(D)への前記第3のビット線(BL3)のアクセスを制御する、第3のワード線(WL3)と、
前記第1、第2、及び第3のワード線(WL1、WL2、WL3)とは独立しており、前記第8のトランジスタ(M8)に接続され、前記第1の反転ストレージノード(D’)への前記第4のビット線(BL4)のアクセスを前記第1、第2、及び第3のビット線(BL1、BL2、BL3)とは独立して制御する、第4のワード線(WL4)と、
をさらに備える、付記1~付記35のいずれかに記載のメモリセル。
【0091】
39. 前記第3のワード線(WL3)と第1の基準電圧(GND1)、又は、前記第1の供給電圧(VDD1)と前記第1の基準電圧(GND1)、又は前記第4のワード線(WL4)と第2の基準電圧(GND2)、又は、前記第2の供給電圧(VDD2)と前記第2の基準電圧(GND2)の相対電圧レベルは、前記第1のストレージノード(D)及び前記第1の反転ストレージノード(D’)のデータをそれぞれ前記第3及び第4のビット線(BL3、BL4)との間で独立して読み出す及び書き込むことができるように設定される、付記38に記載のメモリセル。
【0092】
40. 前記メモリセルは、8T SRAM 4ポートメモリセルである、付記38~付記39のいずれかに記載のメモリセル。
【0093】
41. 前記第1のストレージノード(D)とm個の対応する左側アクセスビット線との間に接続されたm個の左側アクセストランジスタと、
前記第1の反転ストレージノード(D)とn個の対応する右側アクセスビット線との間に接続されたn個の右側アクセストランジスタと、
m個の左側アクセストランジスタに接続されたm個の左側アクセスワード線と、
n個の右側アクセストランジスタに接続されたn個の右側アクセスワード線と、
をさらに備え、前記第1のストレージノード(D)及び前記第1の反転ストレージノード(D’)のデータを、m個の左側アクセスビット線及びn個の右側アクセスビット線との間で独立して読み出す及び書き込むことができる、付記38~付記39のいずれかに記載のメモリセル。
【0094】
42. 前記メモリセルは、(8+m+n)トランジスタで実装される、単方向ポート又は双方向ポートなどの(4+m+n)ポートを有するSRAMメモリセルである、付記41に記載のメモリセル。
【0095】
43. 付記1~付記42のいずれかに記載の複数のメモリセルを備える、メモリアレイ。
【0096】
44. 付記1~付記42のいずれかに記載の複数のメモリセルと、
ロウデコーダと、
カラムデコーダと、
センスアンプと、
前記メモリセルの供給電圧、基準電圧、ワード線、及びビット線の電圧を提供するための電圧供給コントローラと、
を備える、スタティックランダムアクセスメモリ。
【0097】
45. 前記第1の基準電圧(GND1)、前記第2の基準電圧(GND2)、前記第1の供給電圧(VDD1)、及び第2の供給電圧(VDD2)への電圧レベルを提供するための増幅ユニットをさらに備える、付記44に記載のスタティックランダムアクセスメモリ。
【0098】
46. 前記増幅ユニットは、前記第1のビット線(BL1)、前記第2のビット線(BL2)、前記第1のワード線(WL1)、及び前記第2のワード線(WL2)への電圧レベルを提供するように構成される、付記45に記載のスタティックランダムアクセスメモリ。
【0099】
47. 前記増幅ユニットは、第1の基準電圧(GND1)、前記第2の基準電圧(GND2)、前記第1の供給電圧(VDD1)、及び前記第2の供給電圧(VDD2)、前記第1のビット線(BL1)、前記第2のビット線(BL2)、前記第1のワード線(WL1)、及び前記第2のワード線(WL2)、又は任意のさらなるビット線又はワード線の任意の組み合わせへの個々の電圧を提供するための複数のチャージポンプ回路を備える、付記45~付記46のいずれかに記載のスタティックランダムアクセスメモリ。
【0100】
48. 前記スタティックランダムアクセスメモリは、シングルポート5Tスタティックランダムアクセスメモリ、又はデュアルポート6Tスタティックランダムアクセスメモリ、又は3ポート7Tスタティックランダムアクセスメモリ、又は4ポート8Tスタティックランダムアクセスメモリ、又は5ポート9Tスタティックランダムアクセスメモリ、又は6ポート10Tスタティックランダムアクセスメモリである、付記45~付記47のいずれかに記載のスタティックランダムアクセスメモリ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2021-01-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スタティックランダムアクセスメモリのためのメモリセルであって、
第1及び第2のクロスカップルインバータ(INV1、INV2)を形成する、第1のトランジスタ(M1)、第2のトランジスタ(M2)、第3のトランジスタ(M3)、及び第4のトランジスタ(M4)と、
前記第1及び第2のクロスカップルインバータ(INV1、INV2)は、第1のストレージノード(D)及び第1の反転ストレージノード(D’)を定義し、前記第1のインバータ(INV1)は、第1の基準電圧(GND1)及び第1の供給電圧(VDD1)に接続され、前記第2のインバータ(INV2)は、第2の基準電圧(GND2)及び第2の供給電圧(VDD2)に接続され、
前記第1のストレージノード(D)と第1のビット線(BL1)との間に接続された第5のトランジスタ(M5)と、
前記第1の反転ストレージノード(D’)と第2のビット線(BL2)との間に接続された第6のトランジスタ(M6)と、
前記第5のトランジスタ(M5)に接続され、前記第1のストレージノード(D)への前記第1のビット線(BL1)のアクセスを制御する、第1のワード線(WL1)と、
前記第1のワード線(WL1)とは独立しており、前記第6のトランジスタ(M6)に接続され、前記第1の反転ストレージノード(D’)への前記第2のビット線(BL2)のアクセスを前記第1のビット線(BL1)とは独立して制御する、第2のワード線(WL2)と、
を備え、
前記第1のワード線(WL1)と第1の基準電圧(GND1)、又は、前記第1の供給電圧(VDD1)と前記第1の基準電圧(GND1)、又は、前記第2のワード線(WL2)と第2の基準電圧(GND2)、又は、前記第2の供給電圧(VDD2)と前記第2の基準電圧(GND2)、又は、前記第1の基準電圧(GND1)と前記第2の基準電圧(GND2)、又は、前記第1のビット線(BL1)と第1の基準電圧(GND1)又は第1の供給電圧(VDD1)、又は、前記第2のビット線(BL2)と第2の基準電圧(GND2)又は第2の供給電圧(VDD2)の相対電圧レベルは、前記第1のストレージノード(D)及び前記第1の反転ストレージノード(D’)のデータを独立して読み出す及び書き込むことができるように設定され、
前記第1のストレージノード(D)の書き込みアクセス中に、前記第1のワード線(WL1)の第1のワード線電圧が前記第1の供給電圧(VDD1)の少なくとも2倍などのレベルに増幅され、前記第1のビット線(BL1)の第1のビット線電圧が前記第1の供給電圧(VDD1)の少なくとも2倍などのレベルに増幅され、
前記第1の反転ストレージノード(D’)の書き込みアクセス中に、前記第2のワード線(WL2)の第2のワード線電圧が前記第1の供給電圧(VDD2)の少なくとも2倍などのレベルに増幅され、前記第2のビット線(BL2)の第2のビット線電圧が前記第2の供給電圧(VDD2)の少なくとも2倍などのレベルに増幅され、前記書き込みアクセスは、前記第1のストレージノード(D)又は前記第1の反転ストレージノード(D’)に論理「1」を書き込むプロセスである、
メモリセル。
【請求項2】
前記第1のストレージノード(D)の書き込みアクセス中に、前記第1のワード線(WL1)の第1のワード線電圧が少なくとも倍増される、すなわち、前記第1の供給電圧(VDD1)の少なくとも2倍、好ましくは少なくとも2.5倍、さらにより好ましくは少なくとも3倍のレベルに増幅される、及び/又は、前記第1の反転ストレージノード(D’)の書き込みアクセス中に、前記第2のワード線(WL2)の第2のワード線電圧が少なくとも倍増される、すなわち、前記第2の供給電圧(VDD2)の少なくとも2倍、好ましくは少なくとも2.5倍、さらにより好ましくは少なくとも3倍のレベルに増幅される、前記請求項のいずれかに記載のメモリセル。
【請求項3】
前記第1のストレージノード(D)の書き込みアクセス中に、前記第1のビット線(BL1)の第1のビット線電圧が少なくとも倍増される、すなわち、前記第1の供給電圧(VDD1)の少なくとも2倍、好ましくは少なくとも2.5倍、さらにより好ましくは少なくとも3倍のレベルに増幅される、及び/又は、前記第1の反転ストレージノード(D’)の書き込みアクセス中に、前記第2のビット線(BL2)の第2のビット線電圧が少なくとも倍増される、すなわち、前記第2の供給電圧(VDD2)の少なくとも2倍、好ましくは少なくとも2.5倍、さらにより好ましくは少なくとも3倍のレベルに増幅される、前記請求項のいずれかに記載のメモリセル。
【請求項4】
前記第1のストレージノード(D)の書き込みアクセス中に前記第1の供給電圧(VDD1)が低減される、及び/又は、前記第1の反転ストレージノード(D’)の書き込みアクセス中に前記第2の供給電圧(VDD2)が低減される、前記請求項のいずれかに記載のメモリセル。
【請求項5】
前記第1のストレージノード(D)の書き込みアクセス中に前記第1の基準電圧(GND1)が増幅される、及び/又は、前記第1の反転ストレージノード(D’)の書き込みアクセス中に前記第2の基準電圧(GND2)が増幅される、前記請求項のいずれかに記載のメモリセル。
【請求項6】
前記第1のストレージノード(D)の書き込みアクセス中に、前記第1の供給電圧(VDD1)が低減され、前記第1の基準電圧(GND1)が増幅される、及び/又は、前記第1の反転ストレージノード(D’)の書き込みアクセス中に、前記第2の供給電圧(VDD2)が低減され、前記第2の基準電圧(GND2)が増幅される、前記請求項のいずれかに記載のメモリセル。
【請求項7】
前記第1のストレージノード(D)の書き込みアクセス中に前記第2の供給電圧(VDD2)が低減される、及び/又は、前記第1の反転ストレージノード(D’)の書き込みアクセス中に前記第1の供給電圧(VDD1)が低減される、前記請求項のいずれかに記載のメモリセル。
【請求項8】
前記第1のストレージノード(D)の読み出しアクセス中に前記第1のワード線(WL1)の第1のワード線電圧が低減される、及び/又は、前記第1の反転ストレージノード(D’)の読み出しアクセス中に前記第2のワード線(WL2)の第2のワード線電圧が低減される、前記請求項のいずれかに記載のメモリセル。
【請求項9】
前記第1の反転第1のストレージノード(D)の読み出しアクセス中に前記第1の供給電圧(VDD1)が増幅される、及び/又は、前記第1の反転ストレージノード(D’)の読み出しアクセス中に前記第2の供給電圧(VDD2)が増幅される、前記請求項のいずれかに記載のメモリセル。
【請求項10】
前記第1のビット線(BL1)と前記第1のワード線(WL1)は第1の双方向ポート又は第1の単方向ポートを構成し、前記第2のビット線(BL2)と前記第2のワード線(WL2)は第2の双方向ポート又は第2の単方向ポートを構成する、前記請求項のいずれかに記載のメモリセル。
【請求項11】
前記メモリセルは、好ましくは6T SRAMデュアルポートメモリセルであり、前記6T SRAMデュアルポートメモリセルは、6T SRAM単一サイクルデュアルポートメモリセルである、前記請求項のいずれかに記載のメモリセル。
【請求項12】
請求項1~請求項11のいずれかに記載の複数のメモリセルと、
ロウデコーダと、
カラムデコーダと、
センスアンプと、
前記メモリセルの供給電圧、基準電圧、ワード線、及びビット線の電圧を提供するための電圧供給コントローラと、
を備える、スタティックランダムアクセスメモリ。
【請求項13】
第1の基準電圧(GND1)、第2の基準電圧(GND2)、第1の供給電圧(VDD1)、及び第2の供給電圧(VDD2)への電圧レベルを提供するための増幅ユニットをさらに備える、請求項12に記載のスタティックランダムアクセスメモリ。
【請求項14】
前記増幅ユニットは、第1のビット線(BL1)、第2のビット線(BL2)、第1のワード線(WL1)、及び第2のワード線(WL2)への電圧レベルを提供するように構成される、請求項13に記載のスタティックランダムアクセスメモリ。
【請求項15】
前記増幅ユニットは、第1の基準電圧(GND1)、第2の基準電圧(GND2)、第1の供給電圧(VDD1)、及び第2の供給電圧(VDD2)、第1のビット線(BL1)、第2のビット線(BL2)、第1のワード線(WL1)、及び第2のワード線(WL2)、又は任意のさらなるビット線又はワード線の任意の組み合わせへの個々の電圧を提供するための複数のチャージポンプ回路を備える、請求項13~請求項14のいずれかに記載のスタティックランダムアクセスメモリ。
【国際調査報告】