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特表2022-525452超音波トランスデューサのための枢動案内部
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-16
(54)【発明の名称】超音波トランスデューサのための枢動案内部
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/00 20060101AFI20220509BHJP
【FI】
A61B8/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2021555393
(86)(22)【出願日】2020-03-13
(85)【翻訳文提出日】2021-10-27
(86)【国際出願番号】 CA2020050346
(87)【国際公開番号】W WO2020181394
(87)【国際公開日】2020-09-17
(31)【優先権主張番号】62/818,599
(32)【優先日】2019-03-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521417484
【氏名又は名称】ソニック インサイツ メディカル コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】SONIC INCYTES MEDICAL CORP.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ホナルヴァル、モハンマド
(72)【発明者】
【氏名】シュナイダー、ケイトリン マリー
(72)【発明者】
【氏名】ロボ、ジュリオ ラウル
【テーマコード(参考)】
4C601
【Fターム(参考)】
4C601DE01
4C601EE11
4C601GA21
4C601GB04
4C601GB50
4C601KK12
(57)【要約】
説明された技術の例示的実施形態は超音波トランスデューサを枢動させるための装置を提供する。装置は空洞を画定する本体を含み得る。空洞は超音波トランスデューサの端部を受容するように形成され得る。装置はまた第1及び第2突出部を含み得る。第1及び第2突出部はそれぞれ、本体の対向する第1及び第2端部から長手方向に外向きに延び得る。第1及び第2突出部は、患者の、超音波トランスデューサにより撮像される領域を囲む組織を押圧するように構成され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波トランスデューサアセンブリであって、
枢動軸上の超音波トランスデューサのトランスデューサアレイの第1及び第2端部にそれぞれ位置する第1及び第2突出部を備え、前記第1及び第2突出部の各々は、前記トランスデューサアレイの前面に対して前方へ突出する患者接触面を備え、前記第1及び第2突出部は、前記超音波トランスデューサが患者の皮膚に押し当てられたときに前記超音波トランスデューサにより撮像される前記患者の領域に隣接する前記患者の前記皮膚にへこみを付けるように作動可能である、超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項2】
前記枢動軸は前記トランスデューサアレイの前面と整列している、請求項1または任意の他の請求項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項3】
前記枢動軸は前記超音波トランスデューサの撮像平面にある、請求項1または2もしくは任意の他の請求項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項4】
前記第1及び第2突出部は、前記超音波トランスデューサに取り外し可能に取り付けられた案内部の部分である、請求項1から3のいずれか一項または任意の他の請求項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項5】
前記案内部は、前記トランスデューサアレイを含む前記超音波トランスデューサの端部を受容するように形成された空洞を画定する本体を含み、前記空洞は、前記トランスデューサが前記空洞に挿入されたときに前記トランスデューサアレイと整列する開口を有し、前記第1及び第2突出部はそれぞれ前記本体の対向する第1及び第2端部に取り付けられている、請求項4または任意の他の請求項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項6】
前記空洞は、前記トランスデューサアレイの前記前面が前記枢動軸と整列しているときに、積極的な停止を提供するように形成される、請求項5または任意の他の請求項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項7】
前記本体は前記空洞の開口の周りに間隔をあけて配置された複数の弾性指状部を含み、該弾性指状部は、前記トランスデューサの前記端部が前記空洞に挿入されたときに撓むように寸法決めされている、請求項5または6もしくは任意の他の請求項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項8】
前記突出部の各々の患者接触面は、該患者接触面が前記トランスデューサアレイの前記前面に対して前方に突出する距離に実質的に等しい曲率半径を有する、請求項1から7のいずれか一項または任意の他の請求項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項9】
前記曲率半径は約0.5cmから1cmの範囲にある、請求項8または任意の他の請求項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項10】
前記第1及び第2突出部の前記患者接触面の各々は円筒形の構成を含む、請求項1から9のいずれか一項または任意の他の請求項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項11】
前記第1及び第2突出部の各々は、前記トランスデューサに対して枢動するように取り付けられている、請求項1から10のいずれか一項または任意の他の請求項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項12】
前記第1及び第2突出部の各々は、前記枢動軸を中心として回転するように取り付けられたローラを含む、請求項11または任意の他の請求項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項13】
前記トランスデューサに枢動可能に取り付けられたハンドルを含む、請求項1から12のいずれか一項または任意の他の請求項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項14】
前記ハンドルは前記枢動軸に対して略直交して延びる、請求項13または任意の他の請求項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項15】
前記ハンドルは前記枢動軸を中心として前記本体に対して枢動可能である、請求項14または任意の他の請求項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項16】
前記ハンドルは、前記トランスデューサアレイの前記第1及び第2端部に隣接して前記トランスデューサにそれぞれ枢動可能に取り付けられた第1及び第2アームを含む、請求項15または任意の他の請求項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項17】
前記突出部は前記第1及び第2アームの端部によって提供される、請求項16または任意の他の請求項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項18】
前記ハンドルはフレームを含み、該フレームは、同フレームに対する前記トランスデューサの角度移動を制限するように配置された1つまたは複数の停止部を含む、請求項13から17のいずれか一項または任意の他の請求項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項19】
前記第1及び第2突出部は、前記トランスデューサに取り外し可能に取り付けられている、請求項1から18のいずれか一項または任意の他の請求項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項20】
前記第1及び第2突出部は、前記超音波トランスデューサのケースと一体である、請求項1または任意の他の請求項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項21】
前記トランスデューサの傾斜角を測定するために接続された角度センサを含む、請求項1から20のいずれか一項または任意の他の請求項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項22】
前記角度センサはIMUを含む、請求項21または任意の他の請求項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項23】
超音波トランスデューサアセンブリであって、
第1方向に長尺状のトランスデューサアレイと、
前記トランスデューサアレイの一端でトランスデューサに取り付けられた第1患者接触部材とを備え、
前記トランスデューサアレイ及び前記第1患者接触部材は、前記超音波トランスデューサが患者の皮膚に押し当てられたときに超音波トランスデューサにより撮像される前記患者の領域に隣接する前記患者の前記皮膚にへこみを付けることにより、前記第1方向に直交する軸を中心とした前記トランスデューサアセンブリの回転に抵抗しつつ前記第1方向に平行な枢動軸を中心とした前記超音波トランスデューサの枢動を可能にするように作動可能である、超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項24】
前記トランスデューサアレイ及び前記第1患者接触部材は患者の肋骨の間に係合するように寸法決めされている、請求項23または任意の他の請求項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項25】
前記トランスデューサアレイ及び前記第1患者接触部材は互いに間隔を空けて配置されている、請求項23または24もしくは任意の他の請求項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項26】
前記枢動軸が前記トランスデューサアレイの前面と整列している、請求項23から25のいずれか一項または任意の他の請求項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項27】
前記枢動軸は前記超音波トランスデューサの撮像平面にある、請求項23から26のいずれか一項または任意の他の請求項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項28】
前記第1患者接触面は、前記超音波トランスデューサアレイの一部に含まれる前記超音波トランスデューサに取り外し可能に取り付けられた案内部の部分である、請求項23から27のいずれか一項または任意の他の請求項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項29】
前記案内部は、前記トランスデューサアレイを含む前記超音波トランスデューサの端部を受容するように形成された空洞を画定する本体を含み、前記空洞は、前記トランスデューサが前記空洞に挿入されたときに前記トランスデューサアレイと整列する開口を有し、前記患者接触面は前記本体の第1端部に取り付けられている、請求項28または任意の他の請求項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項30】
前記超音波トランスデューサアレイの表面及び前記患者接触面は各々、等しい曲率半径を有する略円筒形の面を含む、請求項23から29のいずれか一項または任意の他の請求項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項31】
前記曲率半径は約0.5cmから2cmの範囲にある、請求項30または任意の他の請求項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項32】
前記患者接触面は、前記トランスデューサアレイに対して枢動するように取り付けられた部材の表面である、請求項23から31のいずれか一項または任意の他の請求項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項33】
前記患者接触面は、前記枢動軸を中心として回転するように取り付けられたローラの表面を含む、請求項23から31のいずれか一項または任意の他の請求項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項34】
撮像される体積に対する超音波トランスデューサの枢動移動を案内するための案内部であって、
前記超音波トランスデューサの端部に結合するように構成された本体であって、該超音波トランスデューサが、トランスデューサアレイと前記本体の第1及び第2端部にそれぞれ位置する第1及び第2突出部とを含む、本体を備え、
前記第1及び第2突出部は前記トランスデューサアレイの第1及び第2端部に位置し、
前記本体が前記超音波トランスデューサに結合されたときに前記超音波トランスデューサが枢動軸に対して枢動可能であるように、前記枢動軸が前記第1及び第2突出部により画定され、
前記第1及び第2突出部の各々は、前記枢動軸に対して前方へ突出する患者接触面を含み、前記第1及び第2突出部は、前記超音波トランスデューサが患者の皮膚に押し当てられたときに前記超音波トランスデューサにより撮像される前記患者の領域に隣接する前記患者の前記皮膚にへこみを付けるように作動可能である、案内部。
【請求項35】
前記枢動軸が前記トランスデューサアレイの前面と整列している、請求項34または任意の他の請求項に記載の案内部。
【請求項36】
前記枢動軸は前記トランスデューサアレイの撮像平面にある、請求項34または35もしくは任意の他の請求項に記載の案内部。
【請求項37】
前記本体は取り外し可能に取り付け可能であり、前記超音波トランスデューサから取り外し可能である、請求項34から36のいずれか一項または任意の他の請求項に記載の案内部。
【請求項38】
前記本体は、前記トランスデューサアレイを含む前記超音波トランスデューサの前記端部を受容するように形成された空洞を画定し、該空洞は、前記トランスデューサが前記空洞に挿入されたときに前記トランスデューサアレイと整列する開口を有する、請求項37または任意の他の請求項に記載の案内部。
【請求項39】
前記空洞は、前記トランスデューサアレイの前記前面が前記枢動軸との望ましい整列を有するときに積極的な停止を提供するように形成される、請求項38または任意の他の請求項に記載の案内部。
【請求項40】
前記本体は前記空洞の開口の周りに間隔をあけて配置された複数の弾性指状部を含み、該弾性指状部は、前記トランスデューサの前記端部が前記空洞に挿入されたときに撓むように寸法決めされている、請求項34から39のいずれか一項または任意の他の請求項に記載の案内部。
【請求項41】
前記突出部の各々の患者接触面は、該患者接触面が前記トランスデューサアレイの前記前面に対して前方に突出する距離に実質的に等しい曲率半径を有する、請求項34から40のいずれか一項または任意の他の請求項に記載の案内部。
【請求項42】
前記曲率半径は約0.5cmから1cmの範囲にある、請求項41または任意の他の請求項に記載の案内部。
【請求項43】
前記第1及び第2突出部の前記患者接触面の各々は円筒形の構成を含む、請求項34から42のいずれか一項または任意の他の請求項に記載の案内部。
【請求項44】
前記第1及び第2突出部は各々、前記トランスデューサに対して枢動するように取り付けられている、請求項34から43のいずれか一項または任意の他の請求項に記載の案内部。
【請求項45】
前記第1及び第2突出部の各々は、前記枢動軸を中心として回転するように取り付けられたローラを含む、請求項44または任意の他の請求項に記載の案内部。
【請求項46】
前記本体に枢動可能に取り付けられたハンドルを含む、請求項34から45のいずれか一項または任意の他の請求項に記載の案内部。
【請求項47】
前記ハンドルは前記枢動軸に対して略直交して延びる、請求項46または任意の他の請求項に記載の案内部。
【請求項48】
前記ハンドルは前記枢動軸を中心として前記本体に対して枢動可能である、請求項47または任意の他の請求項に記載の案内部。
【請求項49】
前記ハンドルは、前記本体の前記第1及び第2端部に隣接して前記本体にそれぞれ枢動可能に取り付けられた第1及び第2アームを含む、請求項48または任意の他の請求項に記載の案内部。
【請求項50】
前記突出部は前記第1及び第2アームの端部によって提供される、請求項49または任意の他の請求項に記載の案内部。
【請求項51】
前記ハンドルはフレームを含み、該フレームは、同フレームに対する前記本体の角度移動を制限するように配置された1つまたは複数の停止部を含む、請求項46から50のいずれか一項または任意の他の請求項に記載の案内部。
【請求項52】
前記第1及び第2突出部は、前記本体に取り外し可能に取り付けられている、請求項34から51のいずれか一項または任意の他の請求項に記載の案内部。
【請求項53】
前記第1及び第2突出部の少なくとも1つが前記枢動軸に対して前方に突出する距離を調整するための機構を含む、請求項34から52のいずれか一項または任意の他の請求項に記載の案内部。
【請求項54】
前記第1及び第2突出部は、0.5cmから2cmの範囲にある前記枢動軸に平行な寸法を有する、請求項34から53のいずれか一項または任意の他の請求項に記載の案内部。
【請求項55】
撮像される体積に対する超音波トランスデューサの枢動移動を案内するための案内部であって、
前記超音波トランスデューサの端部に結合するように構成された本体を備え、該超音波トランスデューサは、トランスデューサアレイと前記本体の一端部に結合された第1患者接触面とを含み、前記第1患者接触面は、基準点を確立するために患者の肋骨間に受容されるように寸法決めされている、案内部。
【請求項56】
前記患者接触面を前記本体に結合する蝶番を備え、前記蝶番は、前記トランスデューサアレイが前記トランスデューサの前記端部に結合されたときに前記トランスデューサアレイの軸に平行な軸の周りでの前記患者接触面に対する前記本体の枢動運動を可能にするように配置される、請求項55または任意の他の請求項に記載の案内部。
【請求項57】
前記蝶番は、取り外し可能に一緒に結合される第1及び第2蝶番要素を含むスナップ蝶番を含む、請求項56または任意の他の請求項に記載の案内部。
【請求項58】
前記本体は前記患者の肋間腔に係合するように寸法決めされる、請求項55から57のいずれか一項または任意の他の請求項に記載の案内部。
【請求項59】
前記本体は取り外し可能に取り付け可能であり、前記超音波トランスデューサから取り外し可能である、請求項55から58のいずれか一項または任意の他の請求項に記載の案内部。
【請求項60】
前記本体は、前記トランスデューサアレイを含む前記超音波トランスデューサの前記端部を受容するように形成された空洞を画定し、前記空洞は、前記トランスデューサが前記空洞に挿入されたときに前記トランスデューサアレイと整列する開口を有する、請求項59または任意の他の請求項に記載の案内部。
【請求項61】
前記空洞は、前記トランスデューサアレイの前面が枢動軸との望ましい整列を有するときに積極的な停止を提供するように形成される、請求項60または任意の他の請求項に記載の案内部。
【請求項62】
前記本体は前記空洞の開口の周りに間隔をあけて配置された複数の弾性指状部を含み、該弾性指状部は、前記トランスデューサの前記端部が前記空洞に挿入されたときに撓むように寸法決めされている、請求項60または61もしくは任意の他の請求項に記載の案内部。
【請求項63】
前記患者接触面が円筒形の構成を含む、請求項55から62のいずれか一項または任意の他の請求項に記載の案内部。
【請求項64】
前記患者接触面は前記本体に対して枢動するように取り付けられる、請求項55から62のいずれか一項または任意の他の請求項に記載の案内部。
【請求項65】
前記患者接触面は、前記本体に対して回転するように取り付けられたローラの表面を含む、請求項64または任意の他の請求項に記載の案内部。
【請求項66】
前記本体の傾斜角を測定するために接続された角度センサを含む、請求項55から65のいずれか一項または任意の他の請求項に記載の案内部。
【請求項67】
前記角度センサはIMUを含む、請求項66または任意の他の請求項に記載の案内部。
【請求項68】
体積の3D超音波画像を取得するための方法であって、
患者の身体に対して超音波トランスデューサを押し付けることとであって、該超音波トランスデューサがトランスデューサアレイとトランスデューサアレイの第1及び第2端部にそれぞれ隣接した第1及び第2突出部とを含み、前記第1及び第2突出部が前記患者の前記身体の表面にへこみをつけることにより前記患者の前記身体に対する第1及び第2突出部の並進に抵抗するように、前記患者の前記身体に対して前記超音波トランスデューサを押し付けることと、
前記患者の前記身体の複数の画像を取得するように前記トランスデューサアレイを動作させながら、前記第1及び第2突出部により画定された枢動軸を中心として前記トランスデューサを枢動させることと、を含み、前記画像の各々が前記枢動軸を通過する対応する平面に対応している、方法。
【請求項69】
前記複数の平面の各々に対応する角度測定値を決定するために前記枢動軸を中心として前記トランスデューサを枢動させるとともに前記角度測定値を対応する平面に関連付けながら、前記トランスデューサの傾きに従って変化するセンサの出力を監視することを含む、請求項68または任意の他の請求項に記載の方法。
【請求項70】
前記角度測定値を使用して前記複数の画像を三次元データ構造へ組み合わせることを含む、請求項69または任意の他の請求項に記載の方法。
【請求項71】
前記患者の前記身体に対して前記超音波トランスデューサを押し付けることは、前記トランスデューサアレイの長手方向軸が肋間腔と整列するように前記第1及び第2突出部を肋間腔と係合するように置くことを含む、請求項68から70のいずれか一項または任意の他の請求項に記載の方法。
【請求項72】
前記複数の平面が前記肋間腔を通過する、請求項71または任意の他の請求項に記載の方法。
【請求項73】
前記複数の画像が前記患者の前記身体における肝臓の画像を含む、請求項68から72のいずれか一項または任意の他の請求項に記載の方法。
【請求項74】
前記複数の画像がBモード超音波画像を含む、請求項68から73のいずれか一項または任意の他の請求項に記載の方法。
【請求項75】
前記患者の前記身体においてせん断波を生じさせるために本体を振動させることを含み、前記複数の画像はエラストグラフィ画像を含む、請求項68から74のいずれか一項または任意の他の請求項に記載の方法。
【請求項76】
前記複数の画像がドップラー超音波画像を含む、請求項68から75のいずれか一項または任意の他の請求項に記載の方法。
【請求項77】
体積の3D超音波画像を取得するための方法であって、
患者の肋骨間に超音波トランスデューサに取り付けられた患者接触面を係合させることにより、前記超音波トランスデューサを前記肋骨間の音響窓と整列させることを含む、方法。
【請求項78】
前記患者の身体の複数の画像を取得するために前記トランスデューサアレイを作動させながら、前記患者接触面を中心として前記トランスデューサを枢動させることを含み、前記画像の各々は対応する平面に対応し、前記画像に対応する平面は少なくとも1つの固定されたポイントを共有する、請求項77または任意の他の請求項に記載の方法。
【請求項79】
前記複数の平面の各々に対応する角度測定値を決定するために前記トランスデューサを枢動させるとともに、前記角度測定値を対応する平面と関連付けながら、前記トランスデューサの傾きに従って変化するセンサの出力を監視することを含む、請求項78または任意の他の請求項に記載の方法。
【請求項80】
前記角度測定値を使用して前記複数の画像を三次元データ構造と組み合わせることを含む、請求項79または任意の他の請求項に記載の方法。
【請求項81】
本明細書に記載された、任意の新規かつ進歩性を有する特徴、特徴の組み合わせ、または特徴のサブコンビネーションを有する装置。
【請求項82】
本明細書に記載された、任意の新規かつ進歩性を有するステップ、行為、ステップ及び/又は行為の組み合わせ、もしくはステップ及び/又は行為のサブコンビネーションを有する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、患者に対して超音波トランスデューサを位置付ける及び/又は追跡するための装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波撮像は患者の迅速な画像診断のためにしばしば使用される。診断目的のために超音波撮像データの三次元体積を取得することが望ましいことが多い。例えば、取得された三次元超音波撮像データは、Bモード画像、カラードップラー画像、エラストグラフィ測定により使用されるせん断波によりもたらされる変位データなどのセットを含み得る。
【0003】
超音波撮像データの三次元体積を作り出すことは、撮影された視野を拡大し得る。視野の拡大はより複雑な三次元組織関係が可視化及び測定されることを可能にし得る。エラストグラフィ撮像中、三次元超音波撮像データを取得することは、例えば、三次元超音波撮像データにより表された体積にわたるせん断波伝搬追跡を可能にし得る。
【0004】
三次元で超音波トランスデューサの移動を追跡するためのいくつかのシステムが既知である。例えば、自由度6の追跡システム、例えば受動アームリンク機構、光学観測装置などが使用されてもよい。そのようなシステムは費用がかかるとともに複雑である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
患者に対して超音波トランスデューサを位置付ける及び/又は追跡するための改良された、よりコストのかからない装置及び方法の必要性が残っている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明はいくつかの態様を有する。これらは非限定的に以下のものを含む。すなわち、
・患者の肋間腔を通じた撮像により得られた3D超音波画像データセット又は超音波画像を提供するために処理され得る患者の超音波画像、特に3D超音波画像又は超音波画像データを取得するために超音波トランスデューサを方向付ける及び/又は支持するのに有用な案内部。
【0007】
・患者の肋間腔を通じた撮像により得られた3D超音波画像データセット又は超音波画像を提供するために処理され得る患者の超音波画像、特に3D超音波画像又は超音波画像データを取得するのに有用な超音波トランスデューサアセンブリ。
【0008】
・患者の肋間腔を通じた撮像により得られた3D超音波画像データセット又は超音波画像を提供するために処理され得る患者の超音波画像、特に3D超音波画像又は超音波画像データを取得するための方法。
【0009】
本明細書において説明された技術の一態様は超音波トランスデューサアセンブリを提供する。超音波トランスデューサアセンブリは、枢動軸上の超音波トランスデューサのトランスデューサアレイの第1及び第2端部にそれぞれ位置する第1及び第2突出部を含み得る。第1及び第2突出部は各々、トランスデューサアレイの前面に対して前方に突出する患者接触面を含み得る。第1及び第2突出部は、超音波トランスデューサが患者の皮膚に押し当てられたときに超音波トランスデューサにより撮像される患者の領域に隣接する患者の皮膚にへこみを付けるように作動可能であり得る。
【0010】
いくつかの実施形態において、枢動軸はトランスデューサアレイの表面と整列する。
いくつかの実施形態において、枢動軸は超音波トランスデューサの撮像平面にある。
いくつかの実施形態において、第1及び第2突出部は、超音波トランスデューサに取り外し可能に取り付けられた案内部の部分である。
【0011】
いくつかの実施形態において、案内部は、トランスデューサアレイを含む超音波トランスデューサの端部を受容するように形成された空洞を画定する本体を含む。空洞は、トランスデューサが空洞に挿入されたときにトランスデューサアレイと整列する開口を有し得る。第1及び第2突出部はそれぞれ、本体の対向する第1及び第2端部に取り付けられ得る。
【0012】
いくつかの実施形態において、空洞は、トランスデューサアレイの前面が枢動軸と整列しているときに積極的な停止を提供するように形成される。
いくつかの実施形態において、本体は空洞の開口の周りに間隔をあけて配置された複数の弾性指状部を含み、弾性指状部は、トランスデューサの端部が空洞に挿入されたときに撓むように寸法決めされている。
【0013】
いくつかの実施形態において、突出部の各々の患者接触面は、患者接触面がトランスデューサアレイの前面に対して前方に突出する距離に実質的に等しい曲率半径を有する。
いくつかの実施形態において、曲率半径は約0.5cm~1cmの範囲にある。
【0014】
いくつかの実施形態において、第1及び第2突出部の患者接触面は各々円筒形の構成を含む。
いくつかの実施形態において、第1及び第2突出部は各々、トランスデューサに対して枢動するように取り付けられる。
【0015】
いくつかの実施形態において、第1及び第2突出部の各々は、枢動軸を中心として回転するように取り付けられたローラを含む。
いくつかの実施形態において、超音波トランスデューサはトランスデューサに枢動可能に取り付けられたハンドルを含む。
【0016】
いくつかの実施形態において、ハンドルは枢動軸に対して略直交して延びる。
いくつかの実施形態において、ハンドルは枢動軸を中心として本体に対して枢動可能である。
【0017】
いくつかの実施形態において、ハンドルは、第1及び第2アームであって、それぞれトランスデューサアレイの第1及び第2端部に隣接してトランスデューサに枢動可能に取り付けられた第1及び第2アームを含む。
【0018】
いくつかの実施形態において、突出部は第1及び第2アームの端部により提供される。
いくつかの実施形態において、ハンドルはフレームを含み、フレームは、フレームに対するトランスデューサの角度移動を制限するように配置された1つ又は複数の停止部を含む。
【0019】
いくつかの実施形態において、第1及び第2突出部はトランスデューサに取り外し可能に取り付けられる。
いくつかの実施形態において、第1及び第2突出部は超音波トランスデューサのケースと一体的である。
【0020】
いくつかの実施形態において、超音波トランスデューサは、トランスデューサの傾斜角を測定するために接続された角度センサを含む。
いくつかの実施形態において、角度センサはIMUを含む。
【0021】
本明細書において説明された技術の別の態様は、第1方向において長尺状のトランスデューサアレイと、トランスデューサアレイの一端でトランスデューサに取り付けられた第1患者接触部材とを含む超音波トランスデューサアセンブリを提供する。トランスデューサアレイ及び第1患者接触部材は、超音波トランスデューサが患者の皮膚に押し当てられたときに超音波トランスデューサにより撮像される患者の領域に隣接する患者の皮膚にへこみを付けることにより、第1方向に直交する軸を中心としたトランスデューサアセンブリの回転に抵抗しつつ第1方向に平行な枢動軸を中心とした超音波トランスデューサの枢動を可能にするように作動可能であり得る。
【0022】
いくつかの実施形態において、トランスデューサアレイ及び第1患者接触部材は患者の肋骨の間に係合するように寸法決めされる。
いくつかの実施形態において、トランスデューサアレイ及び第1患者接触部材は互いから間隔を空けて配置される。
【0023】
いくつかの実施形態において、枢動軸はトランスデューサアレイの表面と整列する。
いくつかの実施形態において、枢動軸は超音波トランスデューサの撮像平面にある。
いくつかの実施形態において、第1患者接触面は、超音波トランスデューサアレイがその一部である超音波トランスデューサに取り外し可能に取り付けられた案内部の部分である。
【0024】
いくつかの実施形態において、案内部は、トランスデューサアレイを含む超音波トランスデューサの端部を受容するように形成された空洞を画定する本体を含む。空洞は、トランスデューサが空洞に挿入されたときにトランスデューサアレイと整列する開口を有し得る。第1患者接触面は本体の第1端部に取り付けられ得る。
【0025】
いくつかの実施形態において、超音波トランスデューサアレイの表面及び患者接触面は各々、等しい曲率半径を有する略円筒形の面を含む。
いくつかの実施形態において、曲率半径は約0.5cm~2cmの範囲にある。
【0026】
いくつかの実施形態において、患者接触面は、部材の、トランスデューサアレイに対して枢動するように取り付けられた表面である。
いくつかの実施形態において、患者接触面は、枢動軸を中心として回転するように取り付けられたローラの表面を含む。
【0027】
本明細書において説明された技術の別の態様は、撮像される体積に対する超音波トランスデューサの枢動移動を案内するための案内部を提供する。案内部は、本体の第1及び第2端部にそれぞれ位置するトランスデューサアレイ及び第1及び第2突出部を含む超音波トランスデューサの端部に結合するように構成された本体を含み得る。第1及び第2突出部はトランスデューサアレイの第1及び第2端部に位置し得る。本体が超音波トランスデューサに結合されたときに超音波トランスデューサが枢動軸に対して枢動可能であるように、枢動軸が第1及び第2突出部により画定され得る。第1及び第2突出部の各々は、枢動軸に対して前方に突出する患者接触面を含み得る。第1及び第2突出部は、超音波トランスデューサが患者の皮膚に押し当てられたときに超音波トランスデューサにより撮像される患者の領域に隣接する患者の皮膚にへこみを付けるように作動可能であり得る。
【0028】
いくつかの実施形態において、枢動軸はトランスデューサアレイの表面と整列する。
いくつかの実施形態において、枢動軸はトランスデューサアレイの撮像平面にある。
いくつかの実施形態において、本体は、超音波トランスデューサに取り外し可能に取り付け可能であるとともに超音波トランスデューサから取り外し可能である。
【0029】
いくつかの実施形態において、本体は、トランスデューサアレイを含む超音波トランスデューサの端部を受容するように形成された空洞を画定する。空洞は、トランスデューサが空洞に挿入されたときにトランスデューサアレイと整列する開口を有し得る。
【0030】
いくつかの実施形態において、空洞は、トランスデューサアレイの前面が枢動軸との望ましい整列を有するときに積極的な停止を提供するように形成される。
いくつかの実施形態において、本体は空洞の開口の周りに間隔をあけて配置された複数の弾性指状部を含む。弾性指状部は、トランスデューサの端部が空洞に挿入されたときに撓むように寸法決めされていてもよい。
【0031】
いくつかの実施形態において、突出部の各々の患者接触面は、患者接触面がトランスデューサアレイの前面に対して前方に突出する距離に実質的に等しい曲率半径を有する。
いくつかの実施形態において、曲率半径は約0.5cm~1cmの範囲にある。
【0032】
いくつかの実施形態において、第1及び第2突出部の患者接触面は各々円筒形の構成を含む。
いくつかの実施形態において、第1及び第2突出部は各々本体に対して枢動するように取り付けられる。
【0033】
いくつかの実施形態において、第1及び第2突出部の各々は、枢動軸を中心として回転するように取り付けられたローラを含む。
いくつかの実施形態において、案内部は、本体に枢動可能に取り付けられたハンドルを含む。
【0034】
いくつかの実施形態において、ハンドルは枢動軸に対して略直交して延びる。
いくつかの実施形態において、ハンドルは枢動軸を中心として本体に対して枢動可能である。
【0035】
いくつかの実施形態において、ハンドルは、第1及び第2アームであって、それぞれ本体の第1及び第2端部に隣接して本体に枢動可能に取り付けられた第1及び第2アームを含む。
【0036】
いくつかの実施形態において、突出部は第1及び第2アームの端部により提供される。
いくつかの実施形態において、ハンドルはフレームを含み、フレームは、フレームに対する本体の角度移動を制限するように配置された1つ又は複数の停止部を含む。
【0037】
いくつかの実施形態において、第1及び第2突出部は本体に取り外し可能に取り付けられる。
いくつかの実施形態において、案内部は、第1第2突出部の少なくとも1つが枢動軸から前方に突出する距離を調整するための機構を含む。
【0038】
いくつかの実施形態において、第1及び第2突出部は、0.5cm~2cmの範囲にある枢動軸に平行な寸法を有する。
本明細書において説明された技術の別の態様は、撮像される体積に対する超音波トランスデューサの枢動移動を案内するための案内部を提供する。案内部は、トランスデューサアレイを含む超音波トランスデューサの一端に結合するように構成された本体と、本体の一端に結合された少なくとも1つの第1患者接触面とを含み得る。患者接触面は基準点を確立するために患者の肋骨間に受容されるように寸法決めされ得る。
【0039】
いくつかの実施形態において、案内部は患者接触面を本体に結合する蝶番を含む。蝶番は、トランスデューサアレイがトランスデューサの端部に結合されたときにトランスデューサアレイの軸に平行な軸の周りでの患者接触面に対する本体の枢動運動を可能にするように配置され得る。
【0040】
いくつかの実施形態において、蝶番は、取り外し可能に一緒に結合される第1及び第2蝶番要素を含むスナップ蝶番を含む。
いくつかの実施形態において、本体は患者の肋間腔に係合するように寸法決めされる。
【0041】
いくつかの実施形態において、本体は、超音波トランスデューサに取り外し可能に取り付け可能であるとともに超音波トランスデューサから取り外し可能である。
いくつかの実施形態において、本体は、トランスデューサアレイを含む超音波トランスデューサの端部を受容するように形成された空洞を画定する。空洞は、トランスデューサが空洞に挿入されたときにトランスデューサアレイと整列する開口を有し得る。
【0042】
いくつかの実施形態において、空洞は、トランスデューサアレイの前面が枢動軸との望ましい整列を有するときに積極的な停止を提供するように形成される。
いくつかの実施形態において、本体は空洞の開口の周りに間隔をあけて配置された複数の弾性指状部を含む。弾性指状部は、トランスデューサの端部が空洞に挿入されたときに撓むように寸法決めされている。
【0043】
いくつかの実施形態において、患者接触面は円筒形の構成を含む。
いくつかの実施形態において、患者接触面は本体に対して枢動するように取り付けられる。
【0044】
いくつかの実施形態において、患者接触面は、本体に対して回転するように取り付けられたローラの表面を含む。
いくつかの実施形態において、案内部は本体の傾斜角を測定するために接続された角度センサを含む。
【0045】
いくつかの実施形態において、角度センサはIMUを含む。
本明細書において説明された技術の別の態様は、体積の3D超音波画像を取得するための方法を含む。方法は、第1及び第2突出部が患者の身体の表面にへこみをつけ、それにより患者の身体に対する第1及び第2突出部の並進に抵抗するように、患者の身体に対してトランスデューサアレイとそれぞれトランスデューサアレイの第1及び第2端部に隣接した第1及び第2突出部とを含む超音波トランスデューサを押し付けることを含み得る。方法はまた、患者の身体の複数の画像を取得するようにトランスデューサアレイを動作させると同時に、第1及び第2突出部により画定された枢動軸を中心としてトランスデューサを枢動させることを含み得る。画像の各々は、枢動軸を通過する対応する平面に対応し得る。
【0046】
いくつかの実施形態において、方法は、複数の平面の各々に対応する角度測定値を決定するために枢動軸を中心としてトランスデューサを枢動させること及び角度測定値を対応する平面と関連付けることと同時に、トランスデューサの傾きに従って変化するセンサの出力を監視することを含む。
【0047】
いくつかの実施形態において、方法は、角度測定値を使用して複数の画像を三次元データ構造へと組み合わせることを含む。
いくつかの実施形態において、患者の身体に対して超音波トランスデューサを押し付けることは、トランスデューサアレイの長手方向軸が肋間腔と整列するように第1及び第2突出部を肋間腔と係合するように置くことを含む。
【0048】
いくつかの実施形態において、複数の平面が肋間腔を通過する。
いくつかの実施形態において、複数の画像が患者の身体における肝臓の画像を含む。
いくつかの実施形態において、複数の画像がBモード超音波画像を含む。
【0049】
いくつかの実施形態において、方法は、患者の身体においてせん断波を生じさせるために本体を振動させることを含み、複数の画像はエラストグラフィ画像を含む。
いくつかの実施形態において、複数の画像はドップラー超音波画像を含む。
【0050】
本明細書において説明された技術の別の態様は、体積の3D超音波画像を取得するための方法を提供する。方法は、患者の肋骨間に超音波トランスデューサに取り付けられた患者接触面を係合させること、及びそれにより肋骨間の音響窓と超音波トランスデューサを整列させることを含み得る。
【0051】
いくつかの実施形態において、方法は、患者の身体の複数の画像を取得するためにトランスデューサアレイを作動させると同時に、患者接触面を中心としてトランスデューサを枢動させることを含み、画像の各々は対応する平面に対応し、画像に対応する平面は少なくとも1つの固定されたポイントを共有する。
【0052】
いくつかの実施形態において、方法は、複数の平面の各々に対応する角度測定値を決定するためにトランスデューサを枢動させること及び角度測定値を対応する平面と関連付けることと同時に、トランスデューサの傾きに従って変化するセンサの出力を監視することを含む。
【0053】
いくつかの実施形態において、方法は、角度測定値を使用して複数の画像を三次元データ構造へと組み合わせることを含む。
さらなる態様及び例示的実施形態が添付図面において示され、並びに/又は以下の説明において記述される。
【0054】
本発明は、上記特徴が異なるクレームに挙げられているとしても、上記特徴の全ての組合せに関することが強調される。
添付図面は本発明の非限定的な例示的実施形態を示す。
【図面の簡単な説明】
【0055】
図1】本発明の例示的実施形態による超音波トランスデューサ案内部の斜視図である。
図2A図1の案内部と結合された例示的超音波トランスデューサの正面図側面図である。
図2B図1の案内部と結合された例示的超音波トランスデューサの斜視図である。
図2C図1の案内部と結合された例示的超音波トランスデューサの側面図である。
図3A】患者の肋間腔に係合するように位置付けられた図1の例示的超音波トランスデューサ及び案内部の概略図である。
図3B】取得された超音波撮像データの例示的三次元体積の概略図である。
図4A】例示的超音波トランスデューサと結合された本発明の別の例示的実施形態による超音波トランスデューサ案内部の正面である。
図4B】例示的超音波トランスデューサと結合された本発明の別の例示的実施形態による超音波トランスデューサ案内部の側面図である。
図5A】例示的超音波トランスデューサと結合された本発明の別の例示的実施形態による超音波トランスデューサ案内部の側面図である。
図5B】例示的超音波トランスデューサと結合された本発明の別の例示的実施形態による超音波トランスデューサ案内部の斜視図である。
図6A】本発明の別の例示的実施形態による超音波トランスデューサ案内部の斜視図である。
図6B図6Aの案内部に結合された例示的超音波トランスデューサの正面図である。
図6C図6Aの案内部に結合された例示的超音波トランスデューサの斜視図である。
図6D図6Aの案内部に結合された例示的超音波トランスデューサの側面図である。
図6E】例示的超音波トランスデューサ及び患者の肋間腔に係合するように位置付けられた図6Aの案内部の概略図である。
図7A図6Aの案内部に結合された例示的フレームの斜視図である。
図7B図6Aの案内部に結合された例示的超音波トランスデューサ及び図7Aのフレームの正面図である。
図7C図6Aの案内部に結合された例示的超音波トランスデューサ及び図7Aのフレームの斜視図である。
図7D図6Aの案内部に結合された例示的超音波トランスデューサ及び図7Aのフレームの側面図である。
図7E】例示的超音波トランスデューサ、図6Aの案内部及び患者の肋間腔に係合するように位置付けられた図7Aのフレームの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0056】
以下の説明全体にわたって、特定の詳細が本発明のより徹底した理解を提供するために説明される。しかしながら、本発明はこれらの詳細無しに実施され得る。別の例において、本発明を不必要に不明瞭にすることを避けるため、既知の要素は詳細には図示も説明もされていない。したがって、本明細書及び図面は限定的な意味というよりむしろ例示的な意味とみなされる。
【0057】
図1は例示的超音波トランスデューサ案内部10の斜視図である。例示的案内部10の本体12が空洞13を画定する。突出部14A及び14B(集合的に又は全体として「突出部14」)は本体12の対向する側から外向きに延びる。
【0058】
空洞13は超音波トランスデューサの一端(例えば、撮像アレイを含むトランスデューサの一端)を受容するように形成される。例えば、超音波トランスデューサ20の端部20Aは、図2A~2Cに示される空洞13内に受容され得る。例示的トランスデューサ20は、患者の腹部の撮像のために使用され得る湾曲したトランスデューサである。しかしながら、空洞13及び案内部10は、異なる形状を有する他の超音波トランスデューサを受容するように形成されてもよい。
【0059】
超音波トランスデューサは任意の好適な構成を有し得る。例えば、超音波トランスデューサは超音波トランスデューサ20のように湾曲し得る。いくつかの実施形態において、超音波トランスデューサは線形トランスデューサである。
【0060】
突出部14は超音波トランスデューサの面の前方に突出し得る。追加的に、又は代替的に、突出部14は、超音波トランスデューサの面と一致する軸を中心とした枢動を円滑にするように形成され得る。好ましくは、このような軸はトランスデューサ面と一致する。トランスデューサ面が平坦でない場合、このような軸はトランスデューサ面の最も前方の部分と好ましくは一致する。いくつかの実施形態において、突出部14は湾曲した下面(例えば円筒面)を有する。そのような実施形態において、突出部14の下面の曲率半径は、突出部14がトランスデューサ面の前方に突出する量と等しくてもよい。いくつかの実施形態において、突出部14の下面の曲率半径は約0.5cm~1cmの範囲にある。いくつかの実施形態において、曲率半径は約0.5cm~2cmの範囲にある。
【0061】
案内部10が超音波トランスデューサ(例えば、トランスデューサ20)に結合されると、案内部10及びトランスデューサは患者の身体と係合し得る。患者の身体に対して案内部10及び/又はトランスデューサを押し付けることにより突出部14が患者の皮膚にへこみを付ける。これは、案内部10及びトランスデューサを患者に対して望ましい位置に保つことを容易にする。患者の身体に対して案内部10及び/又はトランスデューサを押し付けることはまた、トランスデューサが超音波撮像データを取得し得るように患者の身体に対してトランスデューサの面を位置付ける。ゲル層が患者の組織と超音波トランスデューサとの間に典型的には施される。
【0062】
患者の皮膚との突出部14の係合はまた、軸であって、当該軸を中心としてトランスデューサが患者に対して枢動させられ得る軸を画定する。この軸は撮像アレイの長手方向軸に平行であり得る。撮像平面の長手方向軸は撮像アレイに平行であり得る。いくつかの実施形態において、突出部14を通って延びる軸(例えば図1に示された軸15)は撮像平面に平行である。
【0063】
いくつかの実施形態において、患者の身体に対して案内部10を押し付けることにより、突出部14及びトランスデューサの面を患者の組織領域(例えば肋間腔)と略平行となるように位置付ける。「略平行」は、突出部14を通じて延びる軸が、組織領域と平行である状態から15°以下だけオフセットされていることを意味する。いくつかの実施形態において、患者の身体に対して案内部10を押し付けることにより、突出部14及びトランスデューサの面を患者の組織領域(例えば肋間腔)と平行であるように位置付ける。
【0064】
いくつかの実施形態において、患者の身体に対して案内部10を押し付けることにより、超音波撮像データの取得中に患者に対して案内部10の回転軸及び撮像アレイの軸を固定する及び/又は締め付ける。
【0065】
典型的には案内部10及び/又はトランスデューサは、トランスデューサの面が突出部14間の皮膚に対抗するのに十分に突出部14が患者の外皮層にへこみを付けるのに十分にしっかりと押し付けられる。トランスデューサ及び案内部は次いで、突出部14を通って延びる軸(例えば、図1において示された軸15)を中心として枢動させられ得る。そのような枢動は、例えば、患者の領域の三次元超音波撮像データの角度掃引を得ることを円滑にし得る。
【0066】
例えば、取得された三次元超音波撮像データは、Bモード画像、カラードップラー画像、エラストグラフィ測定により使用されるせん断波により引き起こされた変位データなどのセットを含み得る。場合により、エレクトログラフィ測定値をとる間、案内部10及びトランスデューサは患者の身体に押し当てられるとともに患者に対して枢動させられる。エラストグラフィは、例えば、厚みの無い体積の超音波撮像を使用したエラストグラフィ(ELASTOGRAPHY USING ULTRASOUND IMAGING OF A THIN VOLUME)と題されたバグアーニ(Baghani)らへの米国特許出願公開第2014/0330122号明細書、及び腹部の超音波せん断波振動エラストグラフィ(ULTRASOUND SHEAR WAVE VIBRO-ELASTOGRAPHY OF THE ABDOMEN)と題されたサルキューディアン(Salcudean)らへの国際公開第2018/000103号パンフレットに記載されたとおりに実施されてもよく、両文献とも全ての目的のために参照によりここに本明細書に組み込まれる。
【0067】
軸(例えば軸15)に対するトランスデューサの枢動を制約することは、取得された超音波撮像データの単純な及び/又は正確な再構築を円滑にする。典型的には案内部10は、トランスデューサの枢動が取得された超音波撮像データに対して仰角(平面外)方向にあるように、軸15に対してある角度でトランスデューサを保持するように設計される。
【0068】
三次元超音波撮像データを取得することは、典型的にはまた、回転軸(例えば軸15)に対する超音波トランスデューサの相対的角度を測定することを必要とする。例えば、慣性計測装置(IMU)又は他の既知の角度測定センサ(例えば、傾きセンサ、ジャイロスコープなど)が超音波トランスデューサ内に埋め込まれ得る。トランスデューサが撮像データを取得するために枢動させられる際、IMU及び/又は測定センサは超音波トランスデューサの相対的角度を測定し得る。別の例として、取得された超音波画像データは軸15の周りの角度の変化を推定するために処理され得る。
【0069】
測定された角度は、撮像データの三次元再構築の間参照のために保存され得る。しかしながら、そのようなセンサは典型的には回転の相対的角度のみを正確に測定するため、典型的には超音波トランスデューサを既知の軸を中心として枢動するように制約する(本明細書の他の箇所で説明されたとおり固定されたポイントを中心として制約され得る)ことが必要とされる。
【0070】
例示的トランスデューサ20は任意選択的に1つ若しくは複数のIMU又は測定センサ25(例えば図2Aを参照)を含み得る。1つ若しくは複数のIMU又は測定センサ25はトランスデューサ20に剛結合し得る。トランスデューサ20が超音波撮像データを集めるために枢動させられる際、IMU又は測定センサ25は、超音波撮像データの取得された平面間のトランスデューサ20の相対的角度を測定し得る。測定された角度は、超音波撮像データの取得中及び/又は後に超音波撮像データのそれらの対応する平面と関連付けられ得る。測定された角度及び超音波撮像データは超音波撮像データの三次元再構築中に統合され得る。
【0071】
いくつかの実施形態において、IMU又は測定センサ25のいくつかは案内部10に結合される。いくつかの実施形態において、IMU又は測定センサ25はトランスデューサ20に剛結合し得る。いくつかの実施形態において、傾きセンサ、例えばIMUが、トランスデューサ20に取り付けられたか又は取り付け可能な案内部に取り付けられる。
【0072】
好ましくは、本明細書において他の箇所で説明されたとおり、突出部14を通じて中央に延びる軸が超音波トランスデューサの面と整列する。トランスデューサの面は突出部を通って延びる軸を中心として枢動し得る。トランスデューサをトランスデューサの面に対して固定された軸を中心として枢動させることは、典型的には取得された超音波撮像データの三次元再構築を単純化する(例えば、超音波撮像データの最も前方の位置は一定であり得るとともに回転軸と整列させられ得る)。
【0073】
面の中心を通過する軸に沿ったトランスデューサの枢動中に超音波トランスデューサの面が患者の皮膚に連続的に接触することは好都合ではあるが必要ではない。超音波トランスデューサが患者の皮膚と連続的に接触する状態を維持することは、アーチファクト(例えば追加的な伝送インターフェイス及び/又は境界を有することにより引き起こされる追加的なアーチファクト)の導入を減少させ得る。
【0074】
図2Aに示されるとおり、突出部14A及び14Bの長手方向中心線はそれぞれトランスデューサ20の撮像面より距離d及びdだけ下にある。距離d及びdは同じであっても異なっていてもよい。例えば、距離d及びdは異なる組織密度を説明するように異なってもよい(例えば、突出部14A及び14Bの一方を囲む組織は突出部14A及び14Bの他方を囲む組織よりも縮み得る)。別の例として、距離d及びdは患者の身体の異なる高さを説明するように異なってもよい。
【0075】
距離d及びdは、患者に対して案内部10を保持するために患者の組織内へ突出部14が十分なへこみを入れることを円滑にするのに十分大きいが、超音波トランスデューサの面が患者の組織と接触するのに十分小さい。追加的に、又は代替的に、距離d及びdは、患者にあまり不快感を与えずに超音波トランスデューサの面が患者の組織に接触するのに十分小さい。
【0076】
いくつかの実施形態において、突出部14は超音波トランスデューサの面より下に0~2cmの距離だけ突出する。いくつかの実施形態において、突出部14は超音波トランスデューサの面の下に0~1cmの距離だけ突出する。いくつかの実施形態において、突出部14は超音波トランスデューサの面の下に0~0.5cmの距離だけ突出する。
【0077】
いくつかの実施形態において、距離d及びdの一方又は両方は調整可能である。例えば、突出部14A及び14Bの一方又は両方は、調整可能な長さを有する機構を使用して案内部10の本体12に結合され得る。いくつかの実施形態において、調整可能な長さ機構はへこみを付ける機構を含む。いくつかのそのような実施形態において、異なるへこみに係合させることにより、突出部14がどのくらいトランスデューサの面より下に延びるかを変える。いくつかの実施形態において、調整可能な長さ機構は、様々な距離d又はdのための入れ子式機構を含む。
【0078】
突出部14A及び14Bはまたそれぞれ幅w及びwにより画定され得る。幅w及びwは同じであっても異なっていてもよい。突出部14A及び14Bは各々均一な又は非均一な幅w及びwを有し得る。幅w及びwは典型的には超音波トランスデューサの面の幅以下である(例えば、案内部10よりもむしろ超音波トランスデューサの幅が枢動を制限するように)。幅w及びwは、突出部14が患者の皮膚に押し当てられたときに突出部14が過剰な患者の不快感を引き起こすのを防ぐのに十分大きくてもよい。いくつかの実施形態において、幅w及びwは約0.5~2.5cmの範囲にある。いくつかの実施形態において、幅w及びwは約0.5~1cmの範囲にある。
【0079】
いくつかの実施形態において、突出部14の幅w及びwは、2つの隣接する患者の肋骨間に適合するように寸法決めされる。これは肋骨間の空間と超音波トランスデューサを整列させるのを円滑にする。そのようなやり方でトランスデューサを整列させることは、肋骨間の組織を通じた撮像を円滑にする。
【0080】
突出部14A及び14Bは長さL及びLだけ外向きに延びる。長さL及びLは同じであっても異なっていてもよい。長さL及びLは典型的には患者に対して案内部10を締め付けるのに十分長いが、患者の組織の望ましい領域にわたって案内部10を位置付けることを可能にするのに十分短い(例えば、望ましい領域内に依然として適合し得る)。追加的に、又は代替的に、長さL及びLは典型的には、オペレータが案内部10を望ましい位置に締め付けて保持することを可能にするのに十分に長い。いくつかの実施形態において、長さL及びLは約0.5cm~2.5cmの範囲にある。いくつかの実施形態において、長さL及びLは約0.5cm~1cmの範囲にある。
【0081】
幅w及びw及び/又は長さL及びLの1つ又は複数を増加させることにより、案内部10が患者に対して枢動させられている間の案内部10の安定性を向上させ得る。
いくつかの実施形態において、突出部14を通って延びる軸が結合された超音波トランスデューサの面と合致する。いくつかの実施形態において、突出部14を通って延びる軸は結合された超音波トランスデューサの面の長手方向中央軸と整列させられる。
【0082】
突出部14は形状が略円筒形であるとして示されている。しかしながら、これは必要ではない。いくつかの実施形態において、突出部14の底面(例えば患者の皮膚に係合する表面)のみが曲線である。いくつかのそのような実施形態において、頂面は任意の形状(例えば隆起部を含む平坦、湾曲など)を有し得る。
【0083】
突出部14の底面を湾曲させることは患者の快適さを増し得る。しかしながら、これは必要ではない。いくつかの実施形態において、突出部14の底面は湾曲していない。いくつかのそのような実施形態において、底面は平坦、くさび形、六角形などであってもよい。
【0084】
案内部10が快適に枢動され得る角度の範囲は、突出部14の底面の形状、幅及び/又は曲率により決定され得る。いくつかの実施形態において、案内部10は-30°~+30°で枢動する。いくつかの実施形態において、案内部10は-20°~+20°で枢動する。いくつかの実施形態において、案内部10は-10°~+10°で枢動する。
【0085】
いくつかの実施形態において、案内部10は1つのみの方向に枢動するよう限定され得る。例えば、案内部10は、-10°~0°、-20°~0°、-30°~0°、0°~+10°、0°~+20°、0°~+30°などで枢動するように限定され得る。いくつかのそのような実施形態において、突出部14の底面の一部は湾曲しており(例えば案内部10の枢動を可能にする)、突出部14の底面の残りの部分は平坦である(例えば、案内部10の枢動を防ぎ得る)。いくつかのそのような実施形態において平坦部分は湾曲部分より実質的に大きい。いくつかの実施形態において、平坦部分は湾曲部分より少なくとも3倍幅が広い。いくつかの実施形態において、平坦部分は湾曲部分より少なくとも4倍幅が広い。
【0086】
いくつかの実施形態において、案内部10は一方向において対向する方向よりも枢動させられ得る。いくつかの実施形態において、案内部10は-5°~+20°、-25°~+15°、-10°~+30°などで枢動させられ得る。いくつかのそのような実施形態において、一方向において対向する方向よりも枢動することを円滑にするために、底面の異なる部分は異なって形成される(例えば、異なる曲率半径を有する、異なる断面を有する)。
【0087】
(非限定的な)一事例においては、患者の胸郭内部の1つ又は複数の器官の超音波撮像データを取得することが望ましい。例えば、患者の肝臓の三次元超音波撮像データの掃引を取得することが望ましい場合もある。このような場合、案内部10は患者の肋間腔内で超音波トランスデューサを安定させるために使用され得る。突出部14の幅は、平均的な成人腹部の隣接する肋骨間の平均間隔におよそ適合するように寸法決めされ得る。超音波トランスデューサを安定化することは、超音波トランスデューサが単一の回転軸を中心として枢動させられる間の三次元超音波データの掃引の取得を円滑にする。
【0088】
図3は、患者の肋間腔内で超音波トランスデューサを安定させるための案内部10の例示的な使用を概略的に示す。図3に示されるとおり、案内部10は例示的超音波トランスデューサ20に結合される(本明細書において他の箇所で説明されたとおり異なるトランスデューサであってもよい)。案内部10の突出部14は、患者の2つの隣接する肋骨23及び24の間の肋間腔22と整列させられるとともに、患者の2つの隣接する肋骨23及び24の間の肋間腔22内へ押し付けられる。本明細書において他の箇所で説明されたとおり、患者の身体に対して突出部14を押し付けることにより、患者に対して案内部10を締め付ける。
【0089】
肋間腔22に隣接して位置付けられると、トランスデューサ20(及び案内部10)は軸15を中心として枢動させられ得る。例えば、トランスデューサ20(及び案内部10)は、開始位置Xから終了位置Xへ角度αだけ角度的に枢動させられ得る。
【0090】
トランスデューサ20(及び案内部10)を開始位置Xから終了位置Xへ枢動させることにより初期画像面Pから最終画像面Pへの三次元超音波撮像データの掃引を取得する。いくつかの実施形態において、超音波撮像データは掃引全体にわたって連続的に集められる。そのような実施形態において、データは例示的図3Bに示されるとおりくさび形としてモデル化され得る。くさび形のポイントは回転軸(例えば軸15)である。いくつかの実施形態において、超音波撮像データは(例えば、設定角度で、設定時間で、及び/又は同類のもので)定期的に集められる。いくつかの実施形態において、掃引全体にわたって撮影された超音波撮像平面の数は、処理時間、データサイズ及び/又は同類のものを減らすために、減らされる及び/又は制限される。
【0091】
患者の胸郭内部の器官の肋間撮像スキャンを実施するとき、回転軸及び超音波トランスデューサの面が肋間腔を通って延びる軸に平行であることが典型的には好ましい。突出部14は肋間腔を通って延びる軸に平行になるように位置付けられ得る。案内部10は超音波トランスデューサの面を肋間腔を通って延びる軸に平行になるように整列させ得る。追加的に、又は代替的に、案内部10の突出部14はトランスデューサ面を肋間腔に近接する領域内の中心に置き得る。追加的に、又は代替的に、突出部14はトランスデューサが枢動させられる間トランスデューサを適所に維持し得る。
【0092】
突出部14は本体12と同じ材料でできていても異なる材料でできていてもよい。いくつかの実施形態において、突出部14は、本体12を作るのに使用された材料よりやわらかい(例えばよりしなやかな)材料でできている。これは、例えば患者の快適さを増大させ得る。いくつかの実施形態において、突出部14はやわらかいゴムでできている。いくつかのそのような実施形態において、本体12はより硬いプラスチックでできている。追加的に、又は代替的に、患者の快適さは突出部14の角を丸めることにより増加させられ得る。
【0093】
いくつかの実施形態において、突出部14は、固定された外側部分と固定された外側部分に対して枢動し得る枢動可能内部とを含み得る。例えば、図4A及び4Bに示されるとおり、突出部14は外輪17と内側アクスル18とを含み得る。車輪17は患者の身体と係合し得る。内側アクスル18は、結合された超音波トランスデューサの掃引中に車輪17に対して枢動し得る。内側アクスル18は、軸受を使用して外輪17に枢動可能に結合され得る。軸受は車輪17の内側の穴内に位置付けられ得る。いくつかの実施形態において、内側アクスル18は車輪17の内側の穴内で自由に枢動し得る。
【0094】
いくつかの実施形態において、案内部10は、例えば図5A及び5Bに示されるとおりハンドル19を含む。そのような実施形態において、ユーザは、案内部10及び結合された超音波トランスデューサ(例えば、トランスデューサ20)をハンドル19を使用して片方の手で位置付けることができるとともに、彼らの他方の手をトランスデューサを(例えば約角度α)枢動させるために使用し得る。
【0095】
いくつかの実施形態において、突出部14はハンドル19と一体的である。いくつかのそのような実施形態において、案内部10の本体12は、ハンドル19の突出部14の内側の穴内に受容され得る外向きに突出するアクスルを含み得る。これは、本体12をハンドル19に枢動可能に結合し得る。いくつかの実施形態において、突出部14の内側の穴は、外向きに突出するアクスルを受容するための軸受を含む。いくつかの実施形態において、本体12の外向きに突出するアクスルは突出部14の対応するへこみ14A、14B内に受容される(例えば図5Bを参照)。
【0096】
ハンドル19の角度が案内部10の本体12に対して調整可能であると好都合であるがこれは必須ではない。いくつかの実施形態において、ハンドル19は案内部10の本体12に対する角度のある範囲(例えば0°~45°、0°~60°など)にわたって調整可能である。これは、対象となる異なる組織を撮像するときにユーザにとっての案内部10の使用の容易さを向上させ得る。
【0097】
突出部14A及び14Bは同じであっても異なっていてもよい。場合により、例えば、突出部14A及び14Bの一方はより小さいプロファイル(例えば、平坦な上面)を有し得る。これは、例えば、案内部10を患者の近くに存在し得る他の医療装置に隣接して位置付けるのを支援し得る。
【0098】
いくつかの実施形態において、突出部14A及び14Bの一方又は両方は案内部10の本体12に取り外し可能に結合される。これは突出部14A及び14Bの交換を円滑にし得る。例えば、異なる断面を有する突出部14A及び14Bがある患者のために案内部10の本体12に結合され得、突出部14A及び14Bの異なる対(例えば、同じ断面を有する突出部14の対)が第2の患者のために案内部10の本体12に結合され得る。
【0099】
案内部10は摩擦係止により超音波トランスデューサに結合され得る(例えば、空洞13はトランスデューサの外面に摩擦係合するように形成される)。しかしながらこれは必要ではない。いくつかの実施形態において、案内部10の本体12は2つ以上の部分(例えば、2つの対向するシェル)に分割され得る。部分はトランスデューサの周りで(例えば締結具、ストラップ、クランプ、ラチェット係止機構などを使用して)一緒に結合され得る。いくつかの実施形態において、空洞13は、トランスデューサの対応する突起部を係合する1つ若しくは複数の溝若しくは凹部、並びに/又はトランスデューサにおける1つ若しくは複数の対応する溝若しくは凹部に係合する1つ若しくは複数の突起部を含む。いくつかの実施形態において、案内部10は超音波トランスデューサに(例えば接着剤、締結具などにより)締結される。
【0100】
いくつかの実施形態において、案内部10の本体12は指状部26を含む(例えば図6Aを参照)。指状部26は超音波トランスデューサの外壁を把持し得る。いくつかの実施形態において、指状部26により画定される空洞13は対応する超音波トランスデューサの断面よりわずかに小さい。指状部26は、超音波トランスデューサが空洞13に挿入される際に曲がり得る(例えば、指状部26は弾性指状部であり得る)。これは、例えば、指状部26と超音波トランスデューサとの間のきつい係合を提供し得る。いくつかの実施形態において、1つ又は複数の指状部26は、超音波トランスデューサに対して案内部10を係止するために超音波トランスデューサの外壁に係合するための特徴を含む。例えば、指状部26は、対応する凹部を超音波トランスデューサにおいて係合するための隆起部27を含み得る。いくつかの実施形態において、指状部26は、対応する隆起部を超音波トランスデューサに係合するための凹部を含む。
【0101】
追加的に、又は代替的に、案内部10の実施形態は、図6A~6Eに示されるとおりより低プロファイルの突出部14を含み得る。より低プロファイルの突出部は追加的なコンポーネント(例えば本明細書において他の箇所で説明されたフレーム30)の案内部10への結合を円滑にし得る。より低プロファイルの突出部は段差が付けられた底面を含み得る。例えば、そのような突出部は下部分28と上部分29とを含む底面を含み得る。段差が付けられた底面はコンポーネントの案内部10への結合を支援し得る(例えば、段差が付けられた底面は段差が付けられた底面を受容するために形成された対応する穴に受容され得る)。
【0102】
場合により、段差が付けられた底面は突出部14の上部分に延びる。これは、例えば、より短い長さの下部分が患者の望ましい組織領域内(例えば、突出部14の下部分及び上部分が同じ幅を有する場合に突出部14が通常は中に適合しないであろう組織領域において)に適合することを可能にしつつ、オペレータの指を動かないように配置することを円滑にし得る。
【0103】
いくつかの実施形態において、フレーム30は案内部10に枢動可能に結合され得る(例えば図7A~7Eを参照)。フレーム30は、患者の皮膚にへこみを付ける案内部10の表面積を増大させ得る。これは、例えば、案内部10及び超音波トランスデューサが枢動させられる一方で、案内部10が締め付けられ得る、骨組織を含まない患者のやわらかい組織領域(例えば患者の腹部)に対して案内部10を締め付けるのを支援し得る。フレーム30の底面は好ましくは超音波トランスデューサの面と整列させられる。追加的に、又は代替的に、フレーム30は、超音波撮像データの取得中にオペレータが案内部を患者の皮膚に対して保持するためのより大きい表面積を提供し得る。オペレータは、超音波トランスデューサの周りの任意のポイントでフレーム30を保持し得る。
【0104】
フレーム30は突出部32を含む。突出部32は典型的には突出部14と同様である。突出部32は突出部14を受けるように構成された内側の穴を含み得る。突出部14を突出部32の内側の穴に受容されることによりフレーム30を案内部10に枢動可能に結合し得る。いくつかの実施形態において、突出部32の内側の穴は軸受を含む。いくつかのそのような実施形態において、突出部14は軸受の穴に受容される。突出部32は、図7A~7Eに示されるとおり、典型的にはフレーム30の対向する端部から内部へ突出する。
【0105】
いくつかの実施形態において、フレーム30は1つ又は複数の棚状突起34を含む。棚状突起34はどのくらい案内部10及び超音波トランスデューサがフレーム30に対して枢動し得るかを制限し得る。例えば、棚状突起34は案内部10及び超音波トランスデューサが回転の閾値角度を超えて枢動するのを防ぎ得る(例えば、案内部10が回転の閾値角度に等しい量だけ枢動させられると案内部10は棚状突起34に当接する)。
【0106】
追加的に、又は代替的に、1つ又は複数の棚状突起は、オペレータにより保持され得るフレーム30の表面積を増加させ得る。例えば、オペレータは一方の手の指で、超音波トランスデューサを枢動させるために彼らの他方の手を使用しながら、フレーム30の棚状突起34を握って押し下げ得る。
【0107】
フレーム30は長方形として示されてきたが、フレーム30は任意の形状(例えば、円形、楕円形、六角形、八角形など)を有してもよい。
好ましくは案内部10は、案内部10に結合された超音波トランスデューサと撮像されている患者の身体との間の超音波エネルギーの伝達を妨害しない。いくつかの実施形態において、案内部10は結合された超音波トランスデューサの撮像面のどの部分も覆わない。
【0108】
突出部14の大きさは異なる患者、異なる撮像位置などを収容するために異なり得る。
いくつかの実施形態において、案内部10及び超音波トランスデューサは単一のコンポーネントに一体化される。例えば、案内部10は超音波トランスデューサの外側ケースに一体化され得る。
【0109】
いくつかの実施形態において、超音波トランスデューサは手動で(例えば超音波オペレータにより)枢動させられる。いくつかの実施形態において、超音波トランスデューサは自動的に枢動させられる。いくつかのそのような実施形態において、超音波トランスデューサはロボット又は別の機械システムにより枢動させられる。
【0110】
案内部10は例えば好適なプラスチックでできていてもよい。いくつかの実施形態において、案内部10は射出成形されたプラスチック又は3D印刷されたプラスチックを含む。いくつかの実施形態において、案内部10は金属、木材、樹脂、ゴム及び/又は同類のものでできている。
【0111】
いくつかの実施形態において、案内部10は使い捨て(すなわち「1回だけ使われて捨てられる」製品)である。いくつかの実施形態において、案内部10は消毒され得るとともに再使用され得る。いくつかのそのような実施形態において、案内部10は、医療用消毒剤を使用して消毒され得る。
【0112】
いくつかの実施形態において、案内部10はマーカ16(例えば図1を参照)を含む。マーカ16は例えば、超音波トランスデューサのマーカと対応し得る。マーカ16は例えば、案内部に沿った位置が超音波トランスデューサの視野にどのように相関するかを示し得る。例えば、マーカ16は、視野の頂部がどこにあるか、視野の中心がどこにあるかなどを示し得る。追加的に、又は代替的に、案内部10が上で検討されたとおり方向性がある場合(例えば、1つのみの方向において枢動され得る、一方向において別の方向よりも枢動され得るなど)、マーカ16は案内部10の方向性を示し得る。マーカ16は、案内部10の本体12上に視覚的に及び/又は触覚的に置かれ得る識別子であり得る。マーカ16は、例えば形成された隆起部又はこぶ、形成された凹部、へこみなどであり得る。いくつかの実施形態において、マーカ16は案内部10の少なくとも2つの面上に含まれる。
【0113】
いくつかの実施形態において、案内部10の本体12は上本体部分と下本体部分とに分離される。上本体部分は空洞13を画定し得る。下本体部分は突出部14を含み得る。上本体部分及び下本体部分は一緒に結合され得る。いくつかの実施形態において、上本体部分及び下本体部分は、取り外し可能に一緒に結合される。いくつかの実施形態において、上本体部分及び下本体部分は蝶番を使用して一緒に結合される。いくつかの実施形態において、蝶番はスナップ蝶番である。スナップ蝶番は取り外し可能に一緒に結合された第1及び第2蝶番要素を含み得る。いくつかの実施形態において、上本体部分及び下本体部分は、締結具、さねはぎ継ぎ機構、玉継ぎ手、及び/又は同類のものを使用して一緒に結合される。
【0114】
いくつかの実施形態において、案内部は、患者の表面に係合されるように適合されるとともに、超音波トランスデューサに結合されるように構成された本体に蝶番により結合された患者接触面を含む。蝶番は本体が患者接触面を中心として枢動することを可能にする。使用の際、患者接触面は、本体に結合された超音波トランスデューサのトランスデューサアレイが患者に対抗するように基準位置で患者に対して配置され得る。基準位置は、例えば、患者の2つの肋骨間にあり得る。本体は、画像が患者の肋間腔を通じて超音波トランスデューサにより取得されるように置かれ得る。画像は、例えば、患者の肝臓の全て又は一部を含み得る。
【0115】
蝶番はトランスデューサが、本明細書において他の箇所で説明されたとおり、3D画像を生じるために組み合わされ得る超音波画像を取得するために患者の表面に略平行な枢動軸を中心として枢動させられることを可能にする。
【0116】
枢動軸は超音波トランスデューサの撮像平面にあるように置かれ得る。枢動軸は超音波トランスデューサアレイの長手方向軸に平行に延び得る。超音波トランスデューサが撮像平面を異なる方向に方向付けるために枢動させられるとき、枢動軸は画像の全てにおいて共通の位置を有し得る。いくつかの実施形態において、蝶番は、患者接触面が本体から分離されることを可能にするために分離され得る第1及び第2の分離可能な蝶番部品を含む。患者接触面は、例えば、本明細書において他の箇所で様々な実施形態において説明された突出部により、又は代替的表面、例えばパッド又はプレートの表面により提供され得る。
【0117】
取得された超音波撮像データの三次元再構築は固定された軸に対して説明された。しかしながら、これは全ての場合において必要というわけではない。いくつかの実施形態において、取得された超音波撮像データの三次元再構築は、超音波トランスデューサの面に対する固定されたポイント(例えば突出部14Aと14Bとの間の中間ポイント)に対して実施される。固定されたポイントは、トランスデューサにより取得された複数の超音波画像に共通であり得る。画像が3Dデータ構造を提供するために処理され得るように、画像を互いに対して整列させるために、画像における固定されたポイントの既知の位置が使用されてもよい。
【0118】
案内部10は本明細書において2つの突出部14を含むとして図示されているが、これは全ての場合において必要というわけではない。いくつかの実施形態において、案内部10は単一の突出部14を有する。単一の突出部14を患者の皮膚と係合させることは、固定されたポイントであってそれを中心として超音波トランスデューサが枢動させられ得る固定されたポイントを提供し得る。
【0119】
場合により、超音波トランスデューサの面は、1つの突出部を提供することができ、単一の突出部14を有する超音波トランスデューサに結合された案内部10は第2突出部を提供する。これは、小さい(例えば、幅が約0.5~2cmの範囲にある面を有する)プローブにとって特に有利であり得る。
【0120】
本明細書において説明されたいずれの実施形態においても、超音波トランスデューサの超音波トランスデューサアレイはトランスデューサ要素の好適な配置構成を有し得る。例えば、トランスデューサアレイは、
・トランスデューサ要素の1Dアレイ、例えばトランスデューサ要素の線形アレイ又はトランスデューサ要素の湾曲した線形アレイ、
・トランスデューサ要素の2Dアレイ
のいずれかを含み得る。
【0121】
いくつかの実施形態において、超音波トランスデューサは、枢動させられることも又は移動させられることも無しに3D超音波画像データを取得することができる。例えば、本明細書において説明された案内部は、3D超音波画像データを取得するために超音波機器により制御される2Dトランスデューサアレイを含む超音波トランスデューサを支持するために使用され得る。案内部の1つ若しくは複数の突出部及び/又は患者接触面は、肋間腔を通じた3D超音波撮像を可能にするために、超音波トランスデューサアレイを患者の肋間腔にわたって整列させるために使用され得る。1つ若しくは複数の突出部及び/又は患者接触面は、3D超音波撮像が実施されている間、例えば患者の肋骨間に係合され得る。
【0122】
案内部10はヒトの患者を撮像することとの関連において説明されたが、案内部10はまた動物の患者(家畜又は野生動物)を撮像するために使用されてもよい。
用語の解釈
文脈上別段の意味を有することが明らかな場合を除き、説明及び特許請求の範囲全体にわたって、
・「超音波画像」は、例えばBモード超音波画像、ドップラー超音波画像、超音波エラストグラフィ画像などを含む超音波を使用して取得された任意の画像を意味する。
【0123】
・「含む」、「備える」などは、排他的な又は網羅的な意味とは反対に包含的な意味で、すなわち「限定するものではないが含む」の意味において解釈されるものである。
・「接続された」、「結合された」、又はその任意の異形は、2つ以上の要素間の直接的又は間接的な任意の接続又は結合を意味し、要素間の結合又は接続は物理的、論理的又はその組合せであり得る。
【0124】
・「本明細書において」、「上記」、「下記」、及び同様の趣旨の言葉は、この明細書を説明するために使用される場合、この明細書全体を指すものであり、この明細書の任意の特定の部分を指すものではない。
【0125】
・「又は」は、2つ以上の項目のリストに関して、以下の言葉の解釈の全てをカバーする:リストの中の項目のいずれか、リストの中の項目の全て、及びリストの中の項目の任意の組合せ。
【0126】
・単数形「1つ」、「1つの」、及び「その」はまた任意の適切な複数形の意味を含む。
この説明及び任意の添付の特許請求の範囲において使用される方向を示す言葉、例えば「直交」、「横断」、「水平」、「上向き」、「下向き」、「前方」、「後方」、「内向き」、「外向き」、「左」、「右」、「前」、「後ろ」、「頂部」、「底部」、「より下」、「より上」、「下」などは(存在する場合)、説明及び図示された装置の特定の向きに依存する。本明細書において説明された主題は、様々な代替的向きをとり得る。したがって、これらの方向を表す用語は厳密に定義されることはなく、狭い意味で解釈されるべきではない。
【0127】
コンポーネント(例えば突出部、本体、軸受アセンブリ、機構、デバイスなど)が上で言及される場合、別段の指示が無い限り、当該コンポーネントへの言及(「手段」への言及を含む)は、本発明の例証された例示的実施形態における機能を果たす開示された構造と構造的に均等ではないコンポーネントを含む、説明されたコンポーネントの機能を果たす(すなわち機能的に均等な)任意のコンポーネントを、当該コンポーネントの均等物として含むものとして解釈されるべきである。
【0128】
システム、方法及び装置の特定の例は、例証目的のために本明細書において説明された。これらは単に例である。本明細書において提供された技術は上述の例示的システム以外のシステムに適用され得る。多くの変更形態、修正形態、付加形態、省略形態、及び置換形態が本発明のプラクティスの中で可能である。この本発明は、特徴、要素及び/又は行為を均等な特徴、要素及び/又は行為と置き換えること、異なる実施形態からの特徴、要素及び/又は行為を混合及びマッチングすること、本明細書において説明された実施形態からの特徴、要素及び/又は行為を他の技術の特徴、要素及び/又は行為と組み合わせること、並びに/又は説明された実施形態からの組み合せ特徴、要素及び/又は行為を取り除くことにより得られる変更形態を含む、当業者には明らかであろう説明された実施形態への変更形態を含む。
【0129】
様々な特徴は、「いくつかの実施形態」において存在しているとして本明細書において説明される。そのような特徴は必須ではなく、全ての実施形態において存在しなくてもよい。本発明の実施形態は、そのような特徴の2つ以上のうちのゼロ個、任意の1つ又は任意の組合せを含み得る。これは、そのような特徴の特定のものがそのような特徴の他のものと、当業者がそのような両立しない特徴を組み合わせる実際的な実施形態を構築することが不可能であろうという点で両立しないという程度でのみ限られている。結果として、「いくつかの実施形態」が特徴Aを有し、「いくつかの実施形態」が特徴Bを有するという説明は、本発明者らはまた特徴A及びBを組み合わせる実施形態を検討するという明確な指示として解釈されるべきである(別段の定めがない又は特徴A及びBが根本的に両立しない限り)。
【0130】
したがって、以下の添付の特許請求の範囲及び以後導入される特許請求の範囲は、全てのそのような修正形態、置換形態、付加形態、省略形態、及びサブコンビネーションを合理的に推定され得るとして含むように解釈されることが意図されている。特許請求の範囲は例において定められた好ましい実施形態により限定されるべきではなく、説明全体と一貫性のある最も幅広い解釈を与えられるべきである。
図1
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
【手続補正書】
【提出日】2021-01-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波トランスデューサアセンブリであって、
枢動軸上の超音波トランスデューサのトランスデューサアレイの第1及び第2端部にそれぞれ位置する第1及び第2突出部を備え、前記第1及び第2突出部の各々は、前記トランスデューサアレイの前面に対して前方へ突出する患者接触面を備え、前記第1及び第2突出部は、前記超音波トランスデューサが患者の皮膚に押し当てられたときに前記超音波トランスデューサにより撮像される前記患者の領域に隣接する前記患者の前記皮膚にへこみを付けるように作動可能である、超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項2】
前記枢動軸は前記トランスデューサアレイの前面と整列している、請求項1に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項3】
前記枢動軸は前記超音波トランスデューサの撮像平面にある、請求項1または2に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項4】
前記第1及び第2突出部は、前記超音波トランスデューサに取り外し可能に取り付けられた案内部の部分である、請求項1から3のいずれか一項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項5】
前記案内部は、前記トランスデューサアレイを含む前記超音波トランスデューサの端部を受容するように形成された空洞を画定する本体を含み、前記空洞は、前記トランスデューサが前記空洞に挿入されたときに前記トランスデューサアレイと整列する開口を有し、前記第1及び第2突出部はそれぞれ前記本体の対向する第1及び第2端部に取り付けられている、請求項4に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項6】
前記空洞は、前記トランスデューサアレイの前記前面が前記枢動軸と整列しているときに、積極的な停止を提供するように形成される、請求項5に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項7】
前記本体は前記空洞の開口の周りに間隔をあけて配置された複数の弾性指状部を含み、該弾性指状部は、前記トランスデューサの前記端部が前記空洞に挿入されたときに撓むように寸法決めされている、請求項5または6に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項8】
前記突出部の各々の患者接触面は、該患者接触面が前記トランスデューサアレイの前記前面に対して前方に突出する距離に実質的に等しい曲率半径を有する、請求項1から7のいずれか一項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項9】
前記曲率半径は約0.5cmから1cmの範囲にある、請求項8に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項10】
前記第1及び第2突出部の前記患者接触面の各々は円筒形の構成を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項11】
前記第1及び第2突出部の各々は、前記トランスデューサに対して枢動するように取り付けられている、請求項1から10のいずれか一項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項12】
前記第1及び第2突出部の各々は、前記枢動軸を中心として回転するように取り付けられたローラを含む、請求項11に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項13】
前記トランスデューサに枢動可能に取り付けられたハンドルを含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項14】
前記ハンドルは前記枢動軸に対して略直交して延びる、請求項13に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項15】
前記ハンドルは前記枢動軸を中心として前記本体に対して枢動可能である、請求項14に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項16】
前記ハンドルは、前記トランスデューサアレイの前記第1及び第2端部に隣接して前記トランスデューサにそれぞれ枢動可能に取り付けられた第1及び第2アームを含む、請求項15に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項17】
前記突出部は前記第1及び第2アームの端部によって提供される、請求項16に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項18】
前記ハンドルはフレームを含み、該フレームは、同フレームに対する前記トランスデューサの角度移動を制限するように配置された1つまたは複数の停止部を含む、請求項13から17のいずれか一項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項19】
前記第1及び第2突出部は、前記トランスデューサに取り外し可能に取り付けられている、請求項1から18のいずれか一項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項20】
前記第1及び第2突出部は、前記超音波トランスデューサのケースと一体である、請求項1に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項21】
前記トランスデューサの傾斜角を測定するために接続された角度センサを含む、請求項1から20のいずれか一項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項22】
前記角度センサはIMUを含む、請求項21に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項23】
超音波トランスデューサアセンブリであって、
第1方向に長尺状のトランスデューサアレイと、
前記トランスデューサアレイの一端でトランスデューサに取り付けられた第1患者接触部材とを備え、
前記トランスデューサアレイ及び前記第1患者接触部材は、前記超音波トランスデューサが患者の皮膚に押し当てられたときに超音波トランスデューサにより撮像される前記患者の領域に隣接する前記患者の前記皮膚にへこみを付けることにより、前記第1方向に直交する軸を中心とした前記トランスデューサアセンブリの回転に抵抗しつつ前記第1方向に平行な枢動軸を中心とした前記超音波トランスデューサの枢動を可能にするように作動可能である、超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項24】
前記トランスデューサアレイ及び前記第1患者接触部材は患者の肋骨の間に係合するように寸法決めされている、請求項23記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項25】
前記トランスデューサアレイ及び前記第1患者接触部材は互いに間隔を空けて配置されている、請求項23または24に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項26】
前記枢動軸が前記トランスデューサアレイの前面と整列している、請求項23から25のいずれか一項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項27】
前記枢動軸は前記超音波トランスデューサの撮像平面にある、請求項23から26のいずれか一項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項28】
前記第1患者接触面は、前記超音波トランスデューサアレイの一部に含まれる前記超音波トランスデューサに取り外し可能に取り付けられた案内部の部分である、請求項23から27のいずれか一項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項29】
前記案内部は、前記トランスデューサアレイを含む前記超音波トランスデューサの端部を受容するように形成された空洞を画定する本体を含み、前記空洞は、前記トランスデューサが前記空洞に挿入されたときに前記トランスデューサアレイと整列する開口を有し、前記患者接触面は前記本体の第1端部に取り付けられている、請求項28に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項30】
前記超音波トランスデューサアレイの表面及び前記患者接触面は各々、等しい曲率半径を有する略円筒形の面を含む、請求項23から29のいずれか一項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項31】
前記曲率半径は約0.5cmから2cmの範囲にある、請求項30に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項32】
前記患者接触面は、前記トランスデューサアレイに対して枢動するように取り付けられた部材の表面である、請求項23から31のいずれか一項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項33】
前記患者接触面は、前記枢動軸を中心として回転するように取り付けられたローラの表面を含む、請求項23から31のいずれか一項に記載の超音波トランスデューサアセンブリ。
【請求項34】
撮像される体積に対する超音波トランスデューサの枢動移動を案内するための案内部であって、
前記超音波トランスデューサの端部に結合するように構成された本体であって、該超音波トランスデューサが、トランスデューサアレイと前記本体の第1及び第2端部にそれぞれ位置する第1及び第2突出部とを含む、本体を備え、
前記第1及び第2突出部は前記トランスデューサアレイの第1及び第2端部に位置し、
前記本体が前記超音波トランスデューサに結合されたときに前記超音波トランスデューサが枢動軸に対して枢動可能であるように、前記枢動軸が前記第1及び第2突出部により画定され、
前記第1及び第2突出部の各々は、前記枢動軸に対して前方へ突出する患者接触面を含み、前記第1及び第2突出部は、前記超音波トランスデューサが患者の皮膚に押し当てられたときに前記超音波トランスデューサにより撮像される前記患者の領域に隣接する前記患者の前記皮膚にへこみを付けるように作動可能である、案内部。
【請求項35】
前記枢動軸が前記トランスデューサアレイの前面と整列している、請求項34に記載の案内部。
【請求項36】
前記枢動軸は前記トランスデューサアレイの撮像平面にある、請求項34または35に記載の案内部。
【請求項37】
前記本体は取り外し可能に取り付け可能であり、前記超音波トランスデューサから取り外し可能である、請求項34から36のいずれか一項に記載の案内部。
【請求項38】
前記本体は、前記トランスデューサアレイを含む前記超音波トランスデューサの前記端部を受容するように形成され空洞を画定し、該空洞は、前記トランスデューサが前記空洞に挿入されたときに前記トランスデューサアレイと整列する開口を有する、請求項37に記載の案内部。
【請求項39】
前記空洞は、前記トランスデューサアレイの前記前面が前記枢動軸との望ましい整列を有するときに積極的な停止を提供するように形成される、請求項38に記載の案内部。
【請求項40】
前記本体は前記空洞の開口の周りに間隔をあけて配置された複数の弾性指状部を含み、該弾性指状部は、前記トランスデューサの前記端部が前記空洞に挿入されたときに撓むように寸法決めされている、請求項34から39のいずれか一項に記載の案内部。
【請求項41】
前記突出部の各々の患者接触面は、該患者接触面が前記トランスデューサアレイの前記前面に対して前方に突出する距離に実質的に等しい曲率半径を有する、請求項34から40のいずれか一項に記載の案内部。
【請求項42】
前記曲率半径は約0.5cmから1cmの範囲にある、請求項41に記載の案内部。
【請求項43】
前記第1及び第2突出部の前記患者接触面の各々は円筒形の構成を含む、請求項34から42のいずれか一項に記載の案内部。
【請求項44】
前記第1及び第2突出部は各々、前記トランスデューサに対して枢動するように取り付けられている、請求項34から43のいずれか一項に記載の案内部。
【請求項45】
前記第1及び第2突出部の各々は、前記枢動軸を中心として回転するように取り付けられたローラを含む、請求項44に記載の案内部。
【請求項46】
前記本体に枢動可能に取り付けられたハンドルを含む、請求項34から45のいずれか一項に記載の案内部。
【請求項47】
前記ハンドルは前記枢動軸に対して略直交して延びる、請求項46に記載の案内部。
【請求項48】
前記ハンドルは前記枢動軸を中心として前記本体に対して枢動可能である、請求項47に記載の案内部。
【請求項49】
前記ハンドルは、前記本体の前記第1及び第2端部に隣接して前記本体にそれぞれ枢動可能に取り付けられた第1及び第2アームを含む、請求項48に記載の案内部。
【請求項50】
前記突出部は前記第1及び第2アームの端部によって提供される、請求項49に記載の案内部。
【請求項51】
前記ハンドルはフレームを含み、該フレームは、同フレームに対する前記本体の角度移動を制限するように配置された1つまたは複数の停止部を含む、請求項46から50のいずれか一項に記載の案内部。
【請求項52】
前記第1及び第2突出部は、前記本体に取り外し可能に取り付けられている、請求項34から51のいずれか一項に記載の案内部。
【請求項53】
前記第1及び第2突出部の少なくとも1つが前記枢動軸に対して前方に突出する距離を調整するための機構を含む、請求項34から52のいずれか一項に記載の案内部。
【請求項54】
前記第1及び第2突出部は、0.5cmから2cmの範囲にある前記枢動軸に平行な寸法を有する、請求項34から53のいずれか一項に記載の案内部。
【請求項55】
撮像される体積に対する超音波トランスデューサの枢動移動を案内するための案内部であって、
前記超音波トランスデューサの端部に結合するように構成された本体を備え、該超音波トランスデューサは、トランスデューサアレイと前記本体の一端部に結合された第1患者接触面とを含み、前記第1患者接触面は、基準点を確立するために患者の肋骨間に受容されるように寸法決めされている、案内部。
【請求項56】
前記患者接触面を前記本体に結合する蝶番を備え、前記蝶番は、前記トランスデューサアレイが前記トランスデューサの前記端部に結合されたときに前記トランスデューサアレイの軸に平行な軸の周りでの前記患者接触面に対する前記本体の枢動運動を可能にするように配置される、請求項55に記載の案内部。
【請求項57】
前記蝶番は、取り外し可能に一緒に結合される第1及び第2蝶番要素を含むスナップ蝶番を含む、請求項56に記載の案内部。
【請求項58】
前記本体は前記患者の肋間腔に係合するように寸法決めされる、請求項55から57のいずれか一項に記載の案内部。
【請求項59】
前記本体は取り外し可能に取り付け可能であり、前記超音波トランスデューサから取り外し可能である、請求項55から58のいずれか一項に記載の案内部。
【請求項60】
前記本体は、前記トランスデューサアレイを含む前記超音波トランスデューサの前記端部を受容するように形成された空洞を画定し、前記空洞は、前記トランスデューサが前記空洞に挿入されたときに前記トランスデューサアレイと整列する開口を有する、請求項59に記載の案内部。
【請求項61】
前記空洞は、前記トランスデューサアレイの前面が枢動軸との望ましい整列を有するときに積極的な停止を提供するように形成される、請求項60に記載の案内部。
【請求項62】
前記本体は前記空洞の開口の周りに間隔をあけて配置された複数の弾性指状部を含み、該弾性指状部は、前記トランスデューサの前記端部が前記空洞に挿入されたときに撓むように寸法決めされている、請求項60または61に記載の案内部。
【請求項63】
前記患者接触面が円筒形の構成を含む、請求項55から62のいずれか一項に記載の案内部。
【請求項64】
前記患者接触面は前記本体に対して枢動するように取り付けられる、請求項55から62のいずれか一項に記載の案内部。
【請求項65】
前記患者接触面は、前記本体に対して回転するように取り付けられたローラの表面を含む、請求項64に記載の案内部。
【請求項66】
前記本体の傾斜角を測定するために接続された角度センサを含む、請求項55から65のいずれか一項に記載の案内部。
【請求項67】
前記角度センサはIMUを含む、請求項66に記載の案内部。
【請求項68】
体積の3D超音波画像を取得するための方法であって、
患者の身体に対して超音波トランスデューサを押し付けることとであって、該超音波トランスデューサがトランスデューサアレイとトランスデューサアレイの第1及び第2端部にそれぞれ隣接した第1及び第2突出部とを含み、前記第1及び第2突出部が前記患者の前記身体の表面にへこみをつけることにより前記患者の前記身体に対する第1及び第2突出部の並進に抵抗するように、前記患者の前記身体に対して前記超音波トランスデューサを押し付けることと、
前記患者の前記身体の複数の画像を取得するように前記トランスデューサアレイを動作させながら、前記第1及び第2突出部により画定された枢動軸を中心として前記トランスデューサを枢動させることと、を含み、前記画像の各々が前記枢動軸を通過する対応する平面に対応している、方法。
【請求項69】
前記複数の平面の各々に対応する角度測定値を決定するために前記枢動軸を中心として前記トランスデューサを枢動させるとともに前記角度測定値を対応する平面に関連付けながら、前記トランスデューサの傾きに従って変化するセンサの出力を監視することを含む、請求項68に記載の方法。
【請求項70】
前記角度測定値を使用して前記複数の画像を三次元データ構造へ組み合わせることを含む、請求項69に記載の方法。
【請求項71】
前記患者の前記身体に対して前記超音波トランスデューサを押し付けることは、前記トランスデューサアレイの長手方向軸が肋間腔と整列するように前記第1及び第2突出部を肋間腔と係合するように置くことを含む、請求項68から70のいずれか一項に記載の方法。
【請求項72】
前記複数の平面が前記肋間腔を通過する、請求項71に記載の方法。
【請求項73】
前記複数の画像が前記患者の前記身体における肝臓の画像を含む、請求項68から72のいずれか一項に記載の方法。
【請求項74】
前記複数の画像がBモード超音波画像を含む、請求項68から73のいずれか一項に記載の方法。
【請求項75】
前記患者の前記身体においてせん断波を生じさせるために本体を振動させることを含み、前記複数の画像はエラストグラフィ画像を含む、請求項68から74のいずれか一項に記載の方法。
【請求項76】
前記複数の画像がドップラー超音波画像を含む、請求項68から75のいずれか一項に記載の方法。
【請求項77】
体積の3D超音波画像を取得するための方法であって、
患者の肋骨間に超音波トランスデューサに取り付けられた患者接触面を係合させることにより、前記超音波トランスデューサを前記肋骨間の音響窓と整列させることを含み、前記患者接触面は、前記超音波トランスデューサに取り外し可能に取り付けられた案内部の部分である、方法。
【請求項78】
前記患者の身体の複数の画像を取得するために前記トランスデューサアレイを作動させながら、前記患者接触面を中心として前記トランスデューサを枢動させることを含み、前記画像の各々は対応する平面に対応し、前記画像に対応する平面は少なくとも1つの固定されたポイントを共有する、請求項77に記載の方法。
【請求項79】
前記複数の平面の各々に対応する角度測定値を決定するために前記トランスデューサを枢動させるとともに、前記角度測定値を対応する平面と関連付けながら、前記トランスデューサの傾きに従って変化するセンサの出力を監視することを含む、請求項78に記載の方法。
【請求項80】
前記角度測定値を使用して前記複数の画像を三次元データ構造と組み合わせることを含む、請求項79または任意の他の請求項に記載の方法。
【国際調査報告】