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特表2022-525457移動体のための着脱可能な電気推進システムの車輪の駆動を支援する装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-16
(54)【発明の名称】移動体のための着脱可能な電気推進システムの車輪の駆動を支援する装置
(51)【国際特許分類】
   A61G 7/08 20060101AFI20220509BHJP
   B62B 5/00 20060101ALI20220509BHJP
   B62B 3/00 20060101ALI20220509BHJP
   A61G 5/04 20130101ALI20220509BHJP
   A61G 5/10 20060101ALI20220509BHJP
【FI】
A61G7/08
B62B5/00 C
B62B3/00 B
B62B3/00 A
A61G5/04 711
A61G5/10 703
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021555546
(86)(22)【出願日】2020-02-18
(85)【翻訳文提出日】2021-09-14
(86)【国際出願番号】 EP2020054140
(87)【国際公開番号】W WO2020187517
(87)【国際公開日】2020-09-24
(31)【優先権主張番号】1902772
(32)【優先日】2019-03-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591007826
【氏名又は名称】イエフペ エネルジ ヌヴェル
【氏名又は名称原語表記】IFP ENERGIES NOUVELLES
(74)【代理人】
【識別番号】100123788
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 昭夫
(74)【代理人】
【識別番号】100127454
【弁理士】
【氏名又は名称】緒方 雅昭
(72)【発明者】
【氏名】ヴァンチュリ、 ステファヌ
(72)【発明者】
【氏名】サンス、 エレナ
【テーマコード(参考)】
3D050
4C040
【Fターム(参考)】
3D050AA11
3D050FF02
3D050GG03
3D050KK02
3D050KK14
4C040AA28
4C040BB03
4C040EE05
4C040GG17
(57)【要約】
本発明は移動体のための電気推進システム(1)に関し、少なくとも1つのモータ装着車輪(3)と少なくとも1つのモータ非装着車輪(4)とを備えるシャーシ(2)と、ハンドルバー(6)と、連結手段(5)と、駆動支援手段とを含む。連結手段は、移動体(13)の少なくとも1つの車輪(14)を把持・方向付け・固定・持ち上げるためのものである。駆動支援手段は、駆動される少なくとも1つの車輪(3)と、駆動されない少なくとも1つの車輪(4)との間の間隔を変化させるための少なくとも1つの可変長アーム(36)を含む。本発明は、電気推進システムを含む連結組立体と、電気推進システムを使用する方法にも関する。
【選択図】図17B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体(13)のための着脱可能な電気推進システムであって、
推進システム(1)は、電気機械(10)で駆動される少なくとも1つの車輪(3)と少なくとも1つの駆動されない車輪(4)とを備えるシャーシ(2)と、ハンドルバー(6)と、移動体(13)に推進システム(1)を連結する連結手段(5)とを含み、
前記連結手段(5)は移動体(13)の少なくとも1つの車輪(14)の把持・方向付け・固定・持ち上げ手段を含み、
推進システム(1)は前記駆動される少なくとも1つの車輪(3)と前記少なくとも1つの駆動されない車輪(4)との間の前記間隔を変化させるように構成された少なくとも1つの可変長アーム(36)を含む駆動支援手段をさらに含む、着脱可能な電気推進システム。
【請求項2】
可変長アーム(36)は駆動されない車輪(4)によって支持される一方、シャーシ(2)に接続される、または固定要素(19)を支えている連結手段(5)に接続される、請求項1に記載の着脱可能な電気推進システム。
【請求項3】
可変長アーム(36)は実質的に水平であり、シャーシ(2)の前記長手方向(x)に実質的に平行な主軸を含む、請求項1または2に記載の着脱可能な電気推進システム。
【請求項4】
前記可変長アーム(36)および前記可変長アーム(36)の長さを変化させるために駆動されない部分(27)に接続されるアクチュエータを含む、請求項3に記載の着脱可能な電気推進システム。
【請求項5】
モータ非装着車輪(4)の垂直軸の周りの前記回転をロックしロック解除するように構成された方向ロック手段を含み、モータ非装着車輪(4)の当該方向の移動は、前記アクチュエータの前記作動中、自由なままであるように構成される、請求項4に記載の着脱可能な電気推進システム。
【請求項6】
前記方向付け手段は、移動体(13)の前記少なくとも1つの車輪(14)を推進システム(1)のシャーシ(2)の長手方向(x)に実質的に垂直な方向に向けるように構成される、請求項1から5の何れか1項に記載の着脱可能な電気推進システム。
【請求項7】
前記把持手段は主軸がシャーシ(2)の長手方向(x)に実質的に垂直な少なくとも1組の2つの把持要素(18)を含み、前記2つの把持要素(18)は移動体(13)の車輪(14)を捕捉するように構成されている、請求項1から6の何れか1項に記載の着脱可能な電気推進システム。
【請求項8】
前記固定手段は、前記固定手段の一端に固定要素(19)を支えている実質的に水平な固縛アーム(20)を含む、請求項1から7の何れか1項に記載の着脱可能な電気推進システム。
【請求項9】
可変長アーム(36)は、前記少なくとも1つの駆動されない車輪(4)と固縛アーム(20)との間の前記間隔を変化させるように構成される、請求項8に記載の着脱可能な電気推進システム。
【請求項10】
可変長アーム(36)は前記少なくとも1つの駆動されない車輪(4)と固縛アーム(20)との間の前記間隔を少なくとも150mmの範囲で変更可能であるように構成される、請求項9に記載の着脱可能な電気推進システム。
【請求項11】
可変長アーム(36)は前記少なくとも1つの駆動されない車輪(4)と固縛アーム(20)との間の前記間隔が200mmと500mmの範囲で変更可能であるように構成される、請求項9または10に記載の着脱可能な電気推進システム。
【請求項12】
前記持ち上げ手段はモータ付きの前記少なくとも1つの車輪(3)と前記少なくとも1つのモータ非装着車輪(4)との間の前記シャーシの前記中央部分に継手で接続される構造を含む、請求項1から11の何れか1項に記載の着脱可能な電気推進システム。
【請求項13】
前記連結手段は長手方向の位置における調節を可能にする調節手段を含み、好ましくは、前記調節手段は操作装置によって制御される、請求項1から12の何れか1項に記載の着脱可能な電気推進システム。
【請求項14】
移動体(13)と請求項1から13の何れか1項に記載の電気推進システムとを含む連結組立体であって、移動体(13)は前記連結手段(5)によって電気推進システム(1)に連結される、連結組立体。
【請求項15】
可変長アーム(36)を作動させるために、モータ非装着車輪(4)の垂直軸の周りの前記回転のロックを解除し、および/または前記連結組立体を移動させるために、モータ非装着車輪(4)の前記垂直軸の周りの前記回転のロックを行うように構成される方向ロック手段を含む、請求項14に記載の連結組立体。
【請求項16】
請求項1から13の何れか1項に記載の電気推進システム(1)に移動体(13)を連結する方法であって、駆動される前記少なくとも1つの車輪(3)と、前記少なくとも1つの駆動されない車輪(4)との間の前記間隔を、少なくとも1つの可変長アーム(36)によって変化させるステップを少なくとも含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体、特に移動ベッド、例えば病院用ベッドの運搬の分野に関する。
重い移動荷重を動かすことは、特に、この動作が繰り返される場合、筋骨格の障害のようにユーザにとって問題に繋がる可能性がある。
【背景技術】
【0002】
重い移動荷重を動かすことをより容易にし、より人間工学的にするため、これらの重い荷重に電気機械を装備することが考えられてきた。例えば、第1の考えは、各病院用ベッドに電気車輪駆動システムを備えることである。このような解決策はすべてのベッドの交換や改造を必要とするため高価であり、病院はその費用を負担することができない。さらに、駆動システムと電池はベッドの重量を増加させる。したがって、電池が放電すると、ベッドを動かすのに必要な労力がより大きくなる。
【0003】
同様に、物流または商業の分野では、すべての台車を電動にすることが予想されてきた。この場合もまた、このような解決策は高価である。
【0004】
1つの代替案は、移動体のための着脱可能な推進システムを提供することである。いくつかの技術的解決策が検討されてきた。
【0005】
例えば、国際公開第01/85,086号は、ベッド用のモータ付きの推進システムを記載する。推進システムは、ベッドの1つ以上の点に連結するように構成される。連結手段はこの推進システムのために設けられたものであるため、このシステムは、様々な移動体に普遍的であることができず、様々な移動体に適合することができない。実際に、連結部分を備えていない移動体に連結することはできない。さらに、この推進システムでは、移動体のすべての車輪は地面に接したままである。したがって、連結組立体(推進システムおよびベッド)の方向転換はより複雑であり、摩擦力は高く、モータ装着車輪はより多くの力を必要とする。
【0006】
国際公開第2012/171,079号は、病院用ベッドの第2の推進システムを記載する。推進システムは、ベッドの2つの車輪を持ち上げるよう構成される。しかしながら、車輪把持機構は複雑でかさばり、横方向(モータ付きの両輪の軸に平行な方向)の寸法が大きく(ベッドの両輪の幅よりも大きい)、ベッドの横方向の寸法を超えることがあり、これは、特に病院の廊下またはエレベータのような縮小空間においてベッドを移動させるのに不便である。
【0007】
国際公開第2013/156,030号は、病院用ベッドの第3の推進システムを記載する。推進システムは、ベッドの2つの車輪を持ち上げるように構成される。しかしながら、このシステムは大きな横方向(モータ付きの両輪の軸に平行な方向)および長手方向(両輪の軸に直角な方向)の寸法を有し、後部のプラットホームはベッドから突き出ており、モータを備えない両輪の間の距離はベッドの寸法を超えることがあり、これは、特に病院の廊下またはエレベータのような縮小空間において、ベッドを移動させるのに不便である。
【発明の概要】
【0008】
これらの欠点を克服するため、本発明は、少なくとも1つのモータ装着車輪と少なくとも1つの追加の車輪、好ましくはモータを備えない両輪とを有するシャーシと、ハンドルバーと、連結手段とを含む移動体のための電気推進システム/装置に関する。前記連結手段は少なくとも1つの車輪の前記移動荷重の把持・方向付け・固定・持ち上げのためのものである。好ましくは、前記移動体の前記車輪を向ける手段は、前記車輪を前記シャーシの前記長手方向に対して垂直な方向に向ける。このようにして、重い移動体の前記移動が容易になり、人間工学的になる。さらに、前記連結手段の前記寸法、特に前記横方向の寸法が減少し、前記推進システムがより小型になり、これにより、縮小空間を含めて、前記移動体を移動させることができる。さらに、これらの連結手段は、前記移動体が特別な連結手段を必要としないので、多くのタイプの移動体に一般的であり適している。
【0009】
第1の態様によれば、本発明は移動体のための着脱可能な電気推進システムに関し、推進システムは電気機械で駆動される少なくとも1つの車輪と少なくとも1つの駆動されない車輪とを備えるシャーシと、ハンドルバーと、前記移動体に前記推進システムを連結する連結手段とを含み、前記連結手段は前記移動体の少なくとも1つの車輪の把持・方向付け・固定・持ち上げ手段を含み、前記把持手段は主軸が前記シャーシの前記長手方向の軸に実質的に垂直な少なくとも1組の2つの把持要素を含み、前記2つの把持要素は前記移動体の前記車輪と接触するように構成され、前記方向付け手段は前記移動体の前記少なくとも1つの車輪を、前記推進システムの前記シャーシの前記長手方向に実質的に垂直な方向に向けるように構成される。
【0010】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記2つの把持要素は前記移動体の前記車輪の前記回転軸が前記2つの把持要素の前記主軸に実質的に垂直であるように、前記把持要素の間に前記移動体の前記車輪の挿入を可能にするように構成される。
【0011】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記2つの把持要素の間の前記間隔は前記移動体の前記車輪の前記直径より厳密に小さく、かつ前記移動体の前記車輪の前記厚さ以上になるように予め定められる。
【0012】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記2つの把持要素の一方は前記主軸に沿って前記把持要素の組の前記他方の把持要素よりも長い。
【0013】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記モータ装着車輪側に配置された前記把持要素は、前記2つの把持要素の組の前記他方の把持要素よりも長い。
【0014】
1つまたは複数の実施形態によれば、停止要素は前記把持要素の前記主軸に対して実質的に垂直方向に前記把持要素に対して前記連結手段の前記内側に配置され、前記停止要素は前記車輪が前記モータ装着車輪側に配置された前記把持要素に対して隣接するように、前記移動体の前記車輪を案内するように構成されている。
【0015】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記停止要素は把持要素に配置される。
【0016】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記停止要素と把持要素との間の前記間隔は、前記移動体の前記車輪の前記直径よりも厳密に大きくなるように予め定められる。
【0017】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記可動部分は前記把持要素の前記主軸に垂直な回転軸を介して少なくとも1つの把持要素に接続され、前記可動部分は前記回転軸の周囲で回転するように構成され、前記把持要素の前記主軸に沿って前記把持要素を伸ばすように構成される。
【0018】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記可動部分の前記主軸は垂直であり、前記回転軸は前記シャーシの前記長手方向に平行である。
【0019】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記可動部分は前記シャーシの前記長手方向に平行な実質的に水平な主軸を含み、前記可動部分は前記隣接する把持要素の前記反対側に配置され、垂直な回転軸を含む。
【0020】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記可動部分は、前記隣接する把持要素の前記反対側に配置された内側部分を含む。
【0021】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記推進システムの前記車輪の少なくとも1つは、ブレーキシステムを含む。
【0022】
第2の態様によれば、本発明は移動体のための着脱可能な電気推進システムに関し、前記推進システムは電気機械によって駆動される少なくとも1つの車輪と、少なくとも1つの駆動されない車輪とを備えるシャーシと、ハンドルバーと、前記移動体に前記推進システムを連結するための連結手段と含み、前記連結手段は前記移動体の少なくとも1つの車輪の把持・方向付け・固定・持ち上げ手段を含み、前記方向付け手段は前記移動体の前記少なくとも1つの車輪を、前記推進システムの前記シャーシの前記長手方向に実質的に垂直な方向に方向に向けるように構成され、前記固定手段は固定手段の一端で固定要素を支えている実質的に水平な固縛アームを含む。
【0023】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記固定要素は前記シャーシの前記長手方向に垂直な前記軸に沿って前記シャーシの前記外側の方へ向けられる、または前記固定要素は前記シャーシの前記長手方向に垂直な前記軸に沿って前記シャーシの前記内側の方へ向けられる。
【0024】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記固定要素は、前記固縛アームの作動によって前記移動体の前記車輪を支持するように構成された支持要素を含む。
【0025】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記支持要素は、前記移動体の前記車輪の下を通るように構成された、傾斜したまたは湾曲した平坦な部品を含む。
【0026】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記支持要素は、スプーン形状、ショベル形状、またはL字形状の要素を含む。
【0027】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記支持要素は前記移動体の前記車輪の下を通過し、移動体の車輪を支持し、かつ前記移動体の前記車輪を固定するように構成される。
【0028】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記支持要素は前記移動体の前記車輪の下を通過するのに適した実質的に水平な部分と、前記固縛アームの作動によって前記移動体の前記車輪と接触するのに適した実質的に垂直な部分とを含む。
【0029】
1つまたは複数の実施形態によれば、停止要素は、前記固縛アームに配置される。
【0030】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記停止要素は前記車輪が前記停止要素と前記固定要素との間に配置することが可能なように、前記移動体の前記車輪を案内するように構成される。
【0031】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記停止要素は前記固定要素に対して前記固縛アームの前記内側に配置される。
【0032】
1つまたは複数の実施形態によれば、2つの固縛アームは互いに実質的に平行な主軸に沿って平行に移動可能である、または2つの固縛アームは夫々の垂直旋回軸の周囲で回転自在に移動可能である。
【0033】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記2つの固縛アームは前記固縛アームの夫々に接続されたアクチュエータによって互いに対して動いているように設定される、または前記2つの固縛アームは前記シャーシに接続された夫々のアクチュエータによって動いているように設定される。
【0034】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記把持手段は主軸が前記シャーシの前記長手方向に実質的に垂直である2つの把持要素の少なくとも1組を含み、前記2つの把持要素は前記移動体の前記車輪と接触するように構成され、前記把持要素は前記固縛アームの一端に配置される。
【0035】
第3の態様によれば、本発明は移動体のための着脱可能な電気推進システムに関し、前記推進システムは電気機械によって駆動される少なくとも1つの車輪と、少なくとも1つの駆動されない車輪とを備えるシャーシと、ハンドルバーと、前記移動体に前記推進システムを連結するための連結手段とを含み、前記連結手段は前記移動体の少なくとも1つの車輪の把持・方向付け・固定・持ち上げ手段を含み、前記方向付け手段は前記推進システムの前記シャーシの前記長手方向に実質的に垂直な方向に前記移動体の前記少なくとも1つの車輪を向けるように構成され、前記持ち上げ手段は前記少なくとも1つのモータ装着車輪と前記少なくとも1つのモータ非装着車輪との間の前記シャーシの前記中央部分に継手で接続される構造を含む。
【0036】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記継手で接続される構造は前記少なくとも1つのモータ装着車輪によって支持される第1のシャーシ部分を含む一方、前記少なくとも1つのモータ非装着車輪によって支持される第2のシャーシ部分を含む。
【0037】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記シャーシ部分は前記シャーシの前記長手方向に実質的に垂直な水平回転軸の周囲で互いに関して継手で接続される。
【0038】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記移動体の前記車輪を固定するように構成された固定要素は、前記水平回転シャフトに接続される。
【0039】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記水平回転シャフトは固縛アームに接続され、前記固縛アームは実質的に水平であり、前記固縛アームは前記固縛アームの一端で前記固定要素を支えている。
【0040】
1つまたは複数の実施形態によれば、第1のアクチュエータは前記シャーシ部分の夫々に接続され、他方の前記シャーシ部分に対する一方のシャーシ部分の前記位置を制御することができる。
【0041】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記第1のアクチュエータは、前記水平回転シャフトを含む前記シャーシの前記中央部分の前記高さを制御する。
【0042】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記第1のアクチュエータは前記水平回転シャフトにおける前記シャーシ部分の間の角度を変更することによって、前記水平回転シャフトを上方に移動するように構成されている。
【0043】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記水平回転シャフトは前記シャーシ部分の下端に配置され、前記角度は前記シャーシ部分の低位置から高位置に移動するように増加される。
【0044】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記第1のアクチュエータは前記第1のシャーシ部分の中央部分に接続される一方、前記第2のシャーシ部分の後端部分に接続される。
【0045】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記第1のアクチュエータは単一のアクチュエータであり、上面図において前記シャーシ部分の中央部分に接続される。
【0046】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記第1のアクチュエータは追加のアクチュエータによって補助され、各アクチュエータは上面図において前記シャーシ部分の横方向端部に接続されている。
【0047】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記第1のアクチュエータは単一のアクチュエータであり、前記第1のアクチュエータは上面図において前記シャーシ部分の端部に接続される。
【0048】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記第1のアクチュエータは前記第1のアクチュエータの第1の端部に接続された交差した竿を作動させるように構成される一方、前記第1のアクチュエータの前記第2の端部に接続された交差していない竿を作動させるように構成され、前記竿の一方は前記シャーシの前記長手方向の軸に沿って前記第1のシャーシ部分の中央部に接続され、前記竿の他方は前記シャーシの前記長手方向の軸に沿って前記第2のシャーシ部分の後端部に接続される。
【0049】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記第1のアクチュエータは前記第1のシャーシ部分の中央部に接続された要素自体を介して前記第1のアクチュエータの第1の端部に接続された交差した竿を作動させるように構成される一方、前記第1のシャーシ部分の中央部に接続された前記要素自体を介して前記第1のアクチュエータの前記第2の端部に接続された交差しない竿を作動させるように構成され、前記交差しない竿は夫々前記シャーシの前記長手方向の軸に沿って、前記シャーシの前記長手方向の軸の他端で、前記第2のシャーシ部分の後端部に接続される。
【0050】
第4の態様によれば、本発明は移動体のための着脱可能な電気推進システムに関し、前記推進システムは電気機械によって駆動される少なくとも1つの車輪と、少なくとも1つの駆動されない車輪とを備えるシャーシと、ハンドルバーと、前記移動体に前記推進システムを連結するための連結手段とを含み、前記連結手段は前記移動体の少なくとも1つの車輪の把持・方向付け・固定・持ち上げ手段を含み、前記推進システムは、前記少なくとも1つの駆動される車輪と前記少なくとも1つの駆動されない車輪との間の前記間隔を変化させるように構成された少なくとも1つの可変長アームを含む駆動支援手段をさらに含む。
【0051】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記可変長アームは前記駆動されない車輪によって支持される一方、前記シャーシに接続される、または固定要素を支えている前記連結手段に接続される。
【0052】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記可変長アームは前記駆動されない車輪によって支持される一方、モータを備えないシャーシ部分に接続される。
【0053】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記可変長アームは実質的に水平であり、前記シャーシの前記長手方向に実質的に平行な主軸を含む。
【0054】
1つまたは複数の実施形態によれば、アクチュエータは、前記可変長アームおよび前記可変長アームの前記長さを変化させるために前記モータを備えない部分に接続される。
【0055】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記着脱可能な電気推進システムは垂直軸の周りの前記モータ非装着車輪の前記回転をロックしロック解除するように構成された方向性ロック手段を含み、前記モータ非装着車輪の当該方向の移動は前記アクチュエータの前記作動中、自由のままになるように構成されている。
【0056】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記方向付け手段は、前記移動体の前記少なくとも1つの車輪を、前記推進システムの前記シャーシの前記長手方向に実質的に垂直な方向に向けるように構成される。
【0057】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記把持手段は主軸が前記シャーシの前記長手方向に実質的に垂直である2つの把持要素の少なくとも1組を含み、前記2つの把持要素は、前記移動体の前記車輪を捕捉するように構成される。
【0058】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記固定手段は、前記固定手段の一端に固定要素を支える実質的に水平な固縛アームを含む。
【0059】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記可変長アームは、前記少なくとも1つの駆動されない車輪と前記固縛アームとの間の前記間隔を変化させるように構成されている。
【0060】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記可変長アームは、前記少なくとも1つの駆動されない車輪と前記固縛アームとの間の前記間隔を少なくとも150mmの範囲で変更可能であるように構成される。
【0061】
1つまたは複数の1つ以上の実施形態によれば、前記可変長アームは、前記少なくとも1つの駆動されない車輪と前記固縛アームとの間の間隔が200mmと500mmの範囲で変更可能であるように構成される。
【0062】
前述の態様の1つまたは複数の実施形態によれば、前記持ち上げ手段は前記少なくとも1つのモータ装着車輪と前記少なくとも1つのモータ非装着車輪との間で、前記シャーシの前記中央部に継手で接続される構造を含む。
【0063】
前述の態様の1つまたは複数の実施形態によれば、前記推進システムが移動体に連結されるとき、前記駆動されない両輪は前記移動体の下に配置される。
【0064】
前述の態様の実施例によれば、前記推進システムが移動体に連結されるとき、前記電気機械によって駆動される前記車輪は前記移動体の外側に配置される。
【0065】
前述の態様の1つまたは複数の実施形態によれば、前記推進システムが移動体に連結されるとき、前記電気機械によって駆動される前記車輪は前記移動体の下に配置される。
【0066】
前述の態様の1つまたは複数の実施形態によれば、前記シャーシはプラットホーム、とりわけユーザを支持するためのプラットホームを含む。
【0067】
前述の態様の1つまたは複数の実施形態によれば、前記推進システムが移動体に連結されるとき、前記プラットホームは前記移動体の下に配置される。
【0068】
前述の態様の1つまたは複数の実施形態によれば、前記ハンドルバーは水平軸の周囲で前記シャーシに対して継手で接続される。
【0069】
前述の態様の1つまたは複数の実施形態によれば、前記ハンドルバーは水平軸の周囲で駆動される前記車輪の方向軸に対して継手で接続され、前記方向軸は垂直軸の周りの前記シャーシに対して回転する。
【0070】
前述の態様の1つまたは複数の実施形態によれば、前記駆動されない両輪は垂直軸の周りで向きを変えることができ、好ましくは、前記駆動されない両輪は向きを変えることができる偏心した車輪である。
【0071】
前述の態様の1つまたは複数の実施形態によれば、前記駆動されない両輪は方向ロック手段を含む。
【0072】
前述の態様の1つまたは複数の実施形態によれば、前記推進システムは3つまたは4つの車輪を含む。
【0073】
前述の態様の1つまたは複数の実施形態によれば、前記移動体は移動ベッド、台車、移動家具、車椅子である。
【0074】
前述の態様の1つまたは複数の実施形態によれば、前記ハンドルバーは前記電気機械および/または前記連結手段を制御する手段を含む。
【0075】
前述の態様の1つまたは複数の実施形態によれば、前記電気機械によって駆動される前記車輪は、前記駆動されない両輪が配置される前記シャーシの前記端部と反対側の前記シャーシの一方の端部に配置される。
【0076】
第5の態様によれば、本発明は前述の態様のうちの少なくとも1つによる移動体と電気推進システムとを含む連結組立体に関し、前記移動体は前記連結手段によって前記電気推進システムに連結されている。
【0077】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記電気推進システムは前記可変長アームを作動させるために垂直軸の周囲で前記モータ非装着車輪の前記回転をロック解除するように構成された方向ロック手段、および/または前記連結組立体を移動させるために前記垂直軸の周りの前記モータ非装着車輪の前記回転をロックするように構成された方向ロック手段を含む。
【0078】
第6の態様によれば、本発明は前述の態様のうちの少なくとも1つによる電気推進システムに移動体を連結する方法であって、前記移動体の前記車輪を少なくとも1つの把持要素に接触させるステップと、前記移動体の前記車輪を前記推進システムの前記シャーシの前記長手方向に実質的に垂直な方向に向けるステップと、前記固縛アームを作動させることによって前記移動体の前記車輪を前記固定要素で固定するステップと、少なくとも1つの可変長アームによって前記少なくとも1つの駆動される車輪と前記少なくとも1つの駆動されない車輪との間の前記間隔を変化させるステップと、を少なくとも1つ含む。
【図面の簡単な説明】
【0079】
本発明の他の特徴および利点は、添付の図面を参照して、非限定的な例として与えられる実施形態の以下の説明を読むことによって明らかになるであろう。
図1】本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの上面図である。
図2】本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの側面図である。
図3】本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの側面図である。
図4】移動体に連結された1つまたは複数の実施形態による推進システムの上面図である。
図5】ユーザが乗る本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの側面図である。
図6A】移動体の車輪の把持中の本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの上面図である。
図6B】移動体の車輪が垂直旋回軸の周囲で回転中の本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの上面図である。
図6C】移動体の車輪が垂直旋回軸の周囲で回転の終了における本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの上面図である。
図6D】移動体の車輪の固定中の本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの上面図である。
図7A】移動体の車輪の把持中の本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの上面図である。
図7B】移動体の車輪が垂直旋回軸の周囲で回転中の本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの上面図である。
図7C】移動体の車輪が垂直旋回軸の周囲で回転の終了における本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの上面図である。
図7D】移動体の車輪の固定中の本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの上面図である。
図8A】移動体の車輪の把持中の本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの上面図である。
図8B】移動体の車輪が垂直旋回軸の周囲で回転の終了における本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの上面図である。
図8C】移動体の車輪の固定中の本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの上面図である。
図9A】移動体の車輪の把持中の本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの上面図である。
図9B】移動体の車輪が垂直旋回軸の周囲で回転の終了における本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの上面図である。
図9C】移動体の車輪の固定中の本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの上面図である。
図10A】移動体の車輪の固定化シーケンス前の本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの内部の把持と固定化による連結手段の背面図である。
図10B】移動体の車輪の固定化シーケンス後の本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの内部の把持と固定化による連結手段の背面図である。
図10C】移動体の車輪の固定化シーケンス後の本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの外部の把持と固定化による連結手段の背面図である。
図11A】移動体の左に向けられた車輪の固定化シーケンス後の本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの内部の把持と固定化による連結手段の背面図である。
図11B】移動体の右に向けられた車輪の固定化シーケンス後の本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの内部の把持と固定化による連結手段の背面図である。
図11C】対向して向けられた移動体の車輪の固定化シーケンス後の本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの内部の把持と固定化による連結手段の背面図である。
図11D】互いに対面する移動体の車輪の固定化シーケンス後の本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの内部の把持と固定化による連結手段の背面図である。
図12A】本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの連結手段の3次元図である。
図12B】本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの連結手段の3次元図である。
図12C】本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの連結手段の3次元図である。
図12D】本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの連結手段の3次元図である。
図12E】本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの連結手段の3次元図である。
図12F】本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの連結手段の3次元図である。
図12G】支持点の内側部分を含む本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの連結手段の3次元図である。
図12H】固縛アームに配置された停止要素を含む本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの外部の把持による連結手段の3次元図である。
図12I】把持要素に配置された停止要素を含む本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの外部の把持による連結手段の3次元図である。
図13A】低位置における本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの持ち上げ手段の側面図である。
図13B】高位置における本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの持ち上げ手段の側面図である。
図14A】低位置における本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの持ち上げ手段の側面図である。
図14B】高位置における本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの持ち上げ手段の側面図である。
図15A】低位置における本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの持ち上げ手段の側面図である。
図15B図15Aの持ち上げ手段の実施形態の3次元図である。
図15C図15Aの持ち上げ手段の実施形態の3次元図である。
図15D】高位置における本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの持ち上げ手段の側面図である。
図15E図15Dの持ち上げ手段の実施形態の3次元図である。
図15F図15Dの持ち上げ手段の実施形態の3次元図である。
図16A】低位置における本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの持ち上げ手段の側面図である。
図16B図16Aの持ち上げ手段の実施形態の3次元図である。
図16C】高位置における本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの持ち上げ手段の側面図である。
図16D図16Cの持ち上げ手段の実施形態の3次元図である。
図17A】格納位置における本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの内部の把持と固定化による連結手段のための駆動支援手段の上面図である。
図17B】拡張位置における本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの内部の把持と固定化による連結手段のための駆動支援手段の上面図である。
図18A】格納位置における本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの外部の把持による連結手段のための駆動支援手段の上面図である。
図18B】拡張位置における本発明の1つまたは複数の実施形態による推進システムの外部の把持による連結手段のための駆動支援手段の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0080】
本発明は、移動体の電気推進システムに関する。電気推進システムは、移動体の移動に必要とされる力を制限するために移動体の移動を補助する着脱可能なシステムであると理解される。この電気推進システムは、電気推進システムを駆動する少なくとも一つの電気機械を含む。移動体は少なくとも2つの車輪を含む物体であり、当該少なくとも2つの車輪は物体を移動させるために設けられる。
【0081】
移動体は任意の形状を有することができ、とりわけ、病院で使用されるような移動ベッド、車椅子、さらには物流や病院の物流や商業用の物流(ショッピングカートなど)で使用される台車、例えば、任意の移動家具である可能性がある。このような移動体は、少なくとも2つの車輪、好ましくは3つまたは4つの車輪を含む。有利には、移動体の少なくとも1つの車輪、好ましくは2つの車輪は遊び車であり、言い換えれば、垂直軸の周囲で向きを変えることができる偏心した車輪である。移動体は、好ましくはモータを備えない。
【0082】
本発明による電気推進システムは以下を含む。
少なくとも1つのモータ装着車輪、すなわち、電気機械で駆動される車輪と、少なくとも1つの追加の車輪、すなわち、電気機械で駆動されない好ましくは2つの、好ましくはモータ非装着車輪とを備えるシャーシ、
ユーザによる推進システムの操縦、移動および方向転換を可能にするハンドルバー、
移動体に推進システムを連結する連結手段、連結手段は、移動体の少なくとも1つの車輪、好ましくは移動体のより多くの車輪、より好ましくは移動体の2つの車輪の把持・方向付け・固定・持ち上げ手段を含み、言い換えれば、連結手段は、移動体の少なくとも1つの車輪を捕捉し(例えば、把持し、握り、掴み)、方向付け、固定し、持ち上げるように構成されている。
【0083】
このようにして、移動体の少なくとも1つの車輪、好ましくは移動体の少なくとも1つの遊び車との連結が達成される。したがって、移動体は、電気推進システムに適合される必要はなく、そしてそれは、電気推進システムを様々な移動体に対して普遍的なものにする。
【0084】
本発明の1つまたは複数の実施形態によれば、電気推進システムは電気推進システムが移動体に連結されるとき、モータ非装着車輪(両輪)が移動体の下(移動体の車輪の内側の区域、または移動体の車輪の外側の区域の何れかであり、移動体の下に残っている)に位置されるように構成することができる。このように、電気推進システムの一部が、移動体から突出することがなくなり、縮小空間において電気推進システムの使用を容易にする。
【0085】
1つまたは複数の実施形態によれば、電気推進システムは電気推進システムが移動体に連結されるとき、モータ装着車輪がシャーシの長手方向に沿って移動体の外側に位置されるように構成することができる。換言すれば、モータ装着車輪を支持するシャーシの部分は、電動推進システムが移動体に連結されたとき、移動体からシャーシの長手方向に突出する。
【0086】
1つまたは複数の実施形態によれば、電気推進システムは電気推進システムが移動体に連結されるとき、モータ装着車輪が移動体の下に位置されるように構成することができる。このように、電気推進システムの一部は、移動体から突出することがなくなり、縮小空間において電気推進システムの使用を容易にする。
【0087】
1つまたは複数の実施形態によれば、推進システムは、推進システムが移動体に連結されるとき、推進システムの主要部分が移動体の下に位置されるように構成することができる。モータ装着車輪とハンドルバーに対応するシャーシの部分だけが、移動体からシャーシの長手方向に突出する。
【0088】
1つまたは複数の実施形態によれば、推進システムは、3つまたは4つの車輪を含むことができる。推進システムが3つの車輪を有する場合、1つの車輪は電気機械で駆動することができる。推進システムが4つの車輪を有する場合、2つの車輪は電気機械で駆動することができる。
【0089】
1つまたは複数の実施形態によれば、モータ装着車輪はシャーシの一方の長手方向端部に配置することができ、モータを備えない両輪はシャーシの他方の長手方向端部に配置することができる。シャーシは、機械溶接の組立体で構成することができる。
【0090】
1つまたは複数の実施形態によれば、連結手段は、モータ装着車輪とモータ非装着車輪(両輪)との間のシャーシに接続される。したがって、推進システムの長手方向の大きさは制限される。1つまたは複数の実施形態によれば、連結手段は、モータを備えない両輪によって支持される。これにより、連結手段の安定性が向上する。
【0091】
好ましくは、連結手段は、シャーシの長手方向の軸に沿って調節を可能にする調節手段を含むことができる。したがって、シャーシ上の連結手段の長手方向の位置は変化することがあり、これにより、様々な移動体へ向かう着脱可能な電気推進システムの柔軟性を改善する。また、それによってシステムの小型化も改善される。調節手段は、有利には遠隔操作やスマートフォンなどの操作装置によって制御することができる。制御装置は、例えば、ユーザ情報(システムの前部または後部に向かうすべての連結手段または単一の連結手段の移動)を受け取り、連結手段の調節を制御するために使用することもできる。
【0092】
移動体の車輪を把持する手段は、車輪を把持することを可能にする。例えば、これらの把持手段は、クランプシステム、楔留めシステム、磁気手段、接着手段、または任意の同様のシステムを含むことができる。有利には、把持手段は任意の車輪寸法および任意のホイールトラックに適合するように移動することができる。把持手段の移動は、1つまたは複数のシリンダ、例えば、電気シリンダ、ねじナットシステム、ラックアンドピニオンシステム、または任意の同様の手段によって達成することができる。
【0093】
1つまたは複数の実施形態によれば、把持手段は竿またはプレート(例えば、金属)のような、好ましくは実質的に水平な、少なくとも2つの把持要素の第1の組を含み、その主軸は(好ましくは実質的に水平な平面内で)互いに実質的に平行であり、シャーシの長手方向に垂直である。1つまたは複数の実施形態によれば、把持要素は実質的に水平であり、シャーシの長手方向に垂直である。本出願では、主軸はデフォルトでは主軸の最大寸法で考慮される要素の中央部分を通過する軸に対応する。1つまたは複数の実施形態によれば、2つの把持要素は車輪の回転軸が2つの把持要素の主軸に対して実質的に垂直であるように、前記把持要素間に移動体の車輪を挿入することを可能にするように構成される。1つまたは複数の実施形態によれば、2つの把持要素間の間隔は厳密に、移動体の車輪の直径の0.8倍、好ましくは0.3倍と0.5倍の間など、移動体の車輪の直径より小さくなるよう予め定められ、移動体の車輪の厚さの1倍から1.5倍の間、好ましくは1倍と1.2倍の間など、移動体の車輪の厚さ以上であるように予め定められる。1つまたは複数の実施形態によれば、1つの把持要素は、前記シャーシの長手方向に実質的に垂直な方向において、把持要素の組の他の把持要素よりも長い。1つまたは複数の実施形態によれば、移動体の下の電気推進システムの挿入方向と実質的に反対側に配置された把持要素は、把持要素の組の他の把持要素よりも長い。好ましくは、モータ装着車輪側に配置された把持要素は、モータ非装着車輪(両輪)側に配置された把持要素よりも長い。1つまたは複数の実施形態によれば、モータ装着車輪側に配置された把持要素は1倍から2.5倍、例えばモータ非装着車輪(両輪)側に配置された把持要素の1.5倍から2倍の長さである。
【0094】
1つまたは複数の実施形態によれば、停止要素は、把持要素に対して連結手段の内側に(前記シャーシの長手方向に実質的に垂直な方向に)配置され、停止要素は前記車輪がモータ装着車輪側に配置された把持要素に対して隣接するように、移動体の車輪を案内するように構成される。1つまたは複数の実施形態によれば、停止要素と把持要素との間の間隔は、移動体の車輪の直径よりも厳密に大きくなるように予め定められる。1つまたは複数の実施形態によれば、停止要素とモータ非装着車輪側に配置された把持要素との間の間隔は、移動体の車輪の直径よりも厳密に大きくなるように予め定められる。1つまたは複数の実施形態によれば、把持手段は把持要素の主軸に垂直な回転軸を介して少なくとも1つの把持要素に接続された可動部を含み、可動部は、とりわけ移動体の車輪が把持要素の間に挿入されたとき、回転軸の周囲で回転し、把持要素を把持要素の主軸に沿って伸ばすように構成される。
【0095】
1つまたは複数の実施形態によれば、連結手段は(把持手段によって)把持された車輪を推進システムのシャーシの長手方向に実質的に垂直な方向に向けるための手段をさらに含む(換言すれば、移動体の車輪は、シャーシの横軸に平行な方向に向けられる)。シャーシの長手方向は、モータ装着車輪を、モータ非装着車輪へ接続する方向によって定義される。長手方向は電気推進システムの主たる移動方向に対応する。好ましくは、実質的に垂直な方向は、長手方向に対して80°と100°の間の角度の範囲を形成する方向であると理解される。これにより、移動体の推進に際し、移動体の少なくとも1つの車輪は把持され、シャーシの長手方向と直交する方向に向けられ、固定され、持ち上げられる。したがって、連結手段は移動体の車輪の厚さ方向に作動し、車輪の直径方向に作動しない。これは、連結手段が(例えば、国際公開第2012/171,079号および国際公開第2013/156,030号に記載されているような)従来技術の推進システムの横寸法に関して縮小された横寸法を有することを確実にすることに貢献し、廊下およびエレベータのような縮小空間における連結手段の使用を容易にする。移動体の車輪を向ける手段は、車輪把持手段の移動を通じて実施することができる。
【0096】
移動体の車輪を固定する手段は、把持された(握られた、ロックされた)車輪が固定されることを可能にする。例えば、固定手段は、クランプシステム、楔留めシステム、磁気手段、接着手段、または任意の同様のシステムを含むことができる。有利には、固定手段は任意の車輪寸法および任意のホイールトラックに適合するように移動可能である。固定手段の移動は、1つまたは複数のシリンダ、例えば、電気シリンダ、ねじナットシステム、ラックアンドピニオンシステム、または任意の同様の手段によって達成することができる。
【0097】
1つまたは複数の実施形態によれば、固定手段は小型で簡単であり、固定手段がシャーシ長手方向の軸に垂直に向けられたとき、移動体の車輪に結び付けられるように設計される(移動体の車輪は一方の側であろうと他方の側であろうと同じ方向に向けることができるが、反対に、または互いに対面して配置することもできる)。
【0098】
1つまたは複数の実施形態によれば、固定手段は「固縛」アームと呼ばれる第1および第2の実質的に水平なアームを含み、夫々の固定要素を水平なアームの一端に支持している。1つまたは複数の実施形態によれば、夫々の固定要素は2つの把持要素(把持および向けるシーケンスに使用される把持手段)によって伸ばされる。1つまたは複数の実施形態によれば、固縛アームは「移動軸」と呼ばれる主軸を有し、互いに実質的に平行であり、好ましくは実質的に同軸である。1つまたは複数の実施形態によれば、2つの固縛アームは、電気推進システム上に反対に配置される。1つまたは複数の実施形態によれば、各固縛アームは、垂直旋回軸の周囲で回転自在に移動可能である。1つまたは複数の実施形態によれば、固縛アームの主軸はシャーシの長手方向軸に対して、拡張位置(すなわち、固定化シーケンスの前)で70°と45°との間の角度の範囲と、格納位置(すなわち、固定化シーケンスの後)で45°と20°との間の角度の範囲とを形成する。1つ以上の実施形態によれば、固縛アームの主軸はシャーシの長手方向軸に対して、拡張位置(すなわち、固定化シーケンスの前)において実質的に45°よりも大きい角度と、格納位置(すなわち、固定化シーケンスの後)において実質的に45°よりも小さい角度とを形成する。
【0099】
1つまたは複数の実施形態によれば、固定要素は上面図において2つの把持要素の間に配置される。1つまたは複数の実施形態によれば、固定要素は支持要素(移動体の車輪の下を通るように構成された平坦な、傾斜した、または湾曲した部品)、例えば、とりわけ支持するように構成されたスプーン形状、ショベル形状またはL字形状を含み、次いで、固縛アームの作動によって移動体の車輪を固定する。1つまたは複数の実施形態によれば、支持要素は、移動体の車輪の下を通過するように構成された湾曲部を備える。1つ以上の実施形態によれば、支持要素は、とりわけ移動体の車輪の下を通るように構成された実質的に水平な部分と、とりわけ固縛アームの作動に際し、前記車輪と接触するように構成された実質的に垂直な部分とを含む。
【0100】
1つ以上の実施形態によれば、各固定要素は、シャーシの長手方向に垂直な軸に沿って外側に向けられる(反対に配置される固定要素)。1つまたは複数の実施形態によれば、固縛アームは、移動体の車輪が固定要素によって固定されるまで、1つまたは複数のシリンダなどの適切なシステムによって互いに離間される。1つまたは複数の実施形態によれば、固定要素は、電気推進システムで互いに反対側に配置される。
【0101】
1つまたは複数の実施形態によれば、固縛アームは、1つまたは複数のシリンダなどの適切なシステムによって、移動体の車輪が固定要素によって固定されるまで、互いに近づくように移動される。
【0102】
1つまたは複数の実施形態によれば、夫々の固縛アームは、固縛アーム自身が前記固縛アームおよび前記シャーシに接続されたシリンダなどの移動構成要素によって、シャーシに対して(シャーシの長手方向に垂直な軸に沿って、または垂直旋回軸の周囲の回転によって)移動可能である。1つまたは複数の実施形態によれば、各固縛アームは、シャーシの位置にかかわらず、固縛アーム自身が前記固縛アームの各々に接続されたシリンダなどの構成要素よって、互いに対して動いているように設定される。例えば、第1の固縛アームの第1の固定要素が接触し、次いで、第1の固定要素が移動体の第1の車輪に対して隣接するとき、第1の固定要素が移動体の第2の車輪に接触し隣接するまで移動するのは、第2の固縛アームの第2の固定要素である。1つまたは複数の実施形態によれば、固縛アームはシリンダなどの構成要素によって互いに独立して動いているように設定され、夫々のシリンダは固縛アームおよびシャーシに接続されている。
【0103】
小型で使い易い、車輪を持ち上げる手段は、移動体の車輪が、もはや地面に接触しないように、移動体の車輪を持ち上げることを可能にする。次いで、この車輪によって支持された移動体の質量は電気推進システムに伝達される。これは、とりわけ電気推進システムのモータ装着車輪の原動力に必要な粘着力を提供する。同時に、移動体を電気推進システムに固定することは、電気推進システムの操作に必要な安定性を提供し、これは電気推進システムのトラック幅が減少するとき、なお一層有用である。持ち上げは、1つまたは複数のシリンダ、例えば、電気シリンダ、ねじナットシステム、ラックアンドピニオンシステム、または任意の同様の手段によって達成することができる。
【0104】
1つまたは複数の実施形態によれば、持ち上げ手段はシャーシの中央部分(例えば、少なくとも1つのモータ装着車輪と少なくとも1つのモータ非装着車輪との間)に継手で接続される構造を含む。継手で接続される構造は、少なくとも1つのモータ装着車輪によって支持される「原動力部分」と呼ばれる第1のシャーシ部分を含み、モータ装着車輪は好ましくはモータ装着車輪の回転軸と非同時的であり、前記原動力部分と一体の垂直シャフトの周囲で旋回することができる一方、継手で接続される構造は、少なくとも1つのモータ非装着車輪によって支持される「モータを備えない部分」と呼ばれる第2のシャーシ部分を含む。
【0105】
1つまたは複数の実施形態によれば、前記シャーシ部分はシャーシの長手方向に実質的に垂直な「継手で接続される軸」と呼ばれる水平回転軸の周囲で互いに対して継手で接続される。1つまたは複数の実施形態によれば、固定要素は、回転軸に隣接して配置される。1つまたは複数の実施形態によれば、移動体の車輪を固定するように構成された固定要素は、継手で接続される軸に直接的または間接的に接続される。1つまたは複数の実施形態によれば、継手で接続される軸は、固縛アームの主軸に隣接して配置される。
【0106】
1つまたは複数の実施形態によれば、継手で接続される軸は、固縛アームに直接的または間接的に接続される。1つまたは複数の実施形態によれば、シャーシ部分の夫々に接続されたシリンダなどの第1のアクチュエータは、一方のシャーシ部分の他方のシャーシ部分に対する位置を制御することを可能にする。したがって、第1のアクチュエータは水平回転軸と固縛アームの主軸とを含むシャーシ中央部の高さ、および固縛アームと地面との間の間隔を制御することを可能にし、その結果、固定手段における移動体の車輪の持ち上げを制御することを可能にする。
【0107】
1つまたは複数の実施形態によれば、移動体の1つまたは複数の車輪を固定し持ち上げる本発明を実施する前に、第1のアクチュエータを作動させる予備的なシーケンスを制御し、2つのシャーシ部分の間に存在する継手で接続される軸の地面へ向かう実質的に垂直方向の移動を生成することができる。固縛アームの移動軸は前記継手で接続される軸に近い区域に配置されており、固縛アームは地面へ向かう垂直方向の移動も受ける。有利には、この予備的なシーケンスは、固定化シーケンスを容易にするために、固定要素を地面にできる限り近接して予め配置することを可能にする。1つまたは複数の実施形態によれば、予備的なシーケンスは移動体の車輪の回転軸の地面に対する高さに実質的に等しい地面に対する高さに把持要素を予め配置するために把持シーケンスの前に実行することができる。
【0108】
1つまたは複数の実施形態によれば、電気推進システムは連結するための以下のステップのシーケンスを実行する、すなわち、移動体の車輪を把持するステップ、移動体の車輪をシャーシの長手方向に垂直な方向に向けるステップ、移動体の車輪を固定するステップ、および移動体の車輪を持ち上げるステップである。
【0109】
1つまたは複数の実施形態によれば、電気推進システムは、移動体の車輪が2つの把持要素の間に挿入されるまで、把持手段を移動体の車輪の1つに近づけることによって把持シーケンスを実行し、移動体の車輪の回転軸は、2つの把持要素の主軸に垂直である。1つまたは複数の実施形態によれば、把持シーケンスの間の把持要素と地面との間の距離は、移動体の車輪の直径の0.2倍と0.8倍との間、好ましくは移動体の車輪の直径の0.3倍と0.7倍との間である。
【0110】
1つまたは複数の実施形態によれば、電気推進システムは把持手段と移動体の車輪との間の実質的な接触を維持しつつ、地面の接触点の周囲で移動体の車輪を回転させることによって、方向転換シーケンスを実行する。電気推進システムによる(またはユーザの手による)移動体の車輪の地面との接触点の周囲の回転は、周囲の回転自身が前記接触点を通過しない垂直回転軸によって移動体に連結され、移動体の僅かな移動を引き起こす効果を有する。次いで、移動体のこの移動は、移動体の第2の車輪の回転を、移動体の第2の車輪の地面との接触点の周囲で引き起こす。第2の車輪の回転は、電気推進システムによって第1の車輪に課せられた回転と同様である(CaddyTM効果)。電気推進システムの回転は、移動体の前記第2の車輪が前記推進システムの前記シャーシの長手方向に実質的に垂直な方向になるまで適用される。1つまたは複数の実施形態によれば、電気推進システムの回転は、2つの把持要素の第2のセットが移動体の前記第2の車輪に接触するまで適用され、例えば、2つの要素の第2のセットのモータ装着車輪側に位置する把持要素が移動体の前記第2の車輪に接触するまで適用される。一実施形態によれば、回転シーケンスは、少なくとも1つの把持要素が移動体の車輪に接触すると開始する。有利には、把持される移動体の車輪が方向転換ステップを実行する必要はない:例えば、把持要素のうちの少なくとも1つが回転シーケンス中に移動体の車輪を案内できることで十分である。回転シーケンスの間、構造体のモータを備えない両輪の当該方向の移動は、好ましくは自由のままである。
【0111】
1つまたは複数の実施形態によれば、電気推進システムは、電気推進システムに固定される前記車輪と同じ軸に沿って、移動体の車輪の間(または車輪の外側)に固定要素を配置することによって、および実質的にまたはほぼ地面と接触することによって、固定化シーケンスを実行する。1つまたは複数の実施形態によれば、固定化シーケンス中の固定要素と地面との間の距離は、移動体の車輪の直径の0.2倍未満、好ましくは移動体の車輪の直径の0と0.05倍との間である。
【0112】
1つまたは複数の実施形態によれば、上面図において固定要素が2つの把持要素の間に配置されるとすれば、一旦方向転換シーケンスが完了すると、固定要素を車輪の間に、または車輪の外側に配置することが達成される。1つまたは複数の実施形態によれば、固縛アームは、固縛アームの固定要素の1つが移動体の車輪と接触し、次いで移動体の車輪に対して隣接し、他の固縛アームの他の固定要素が移動体の他の車輪と接触し、次いで移動体の他の車輪に対して隣接するまで、適切なシステム(例えば、シリンダ)によって(夫々の水平軸に沿って平行に、または夫々の垂直軸の周囲の回転によって)互いから(または互いに向かって)離れて移動される。1つまたは複数の実施形態によれば、固縛アームはシリンダなどの構成要素によって互いに独立して動いているように設定され、夫々のシリンダは固縛アームおよびシャーシに接続される。1つまたは複数の実施形態によれば、固縛アームはシリンダなどの構成要素によって互いに対して動いているように設定され、夫々のシリンダは2つの固縛アームに接続され、シャーシから独立している。固定化シーケンスの間、構造体のモータを備えない両輪の当該方向の移動は、好ましくは自由のままである。
【0113】
1つまたは複数の実施形態によれば、電気推進システムは、継手で接続される軸におけるシャーシ部分の間の角度を変更することによって、継手で接続される軸の実質的に垂直方向の上方への移動を引き起こすように第1のアクチュエータを作動させることによって、持ち上げシーケンスを実行する。固縛アームの移動軸は、前記継手で接続される軸に近い区域に位置されており、固縛アームも持ち上げ移動を受ける。有利には、この持ち上げシーケンスは、電気推進システムに固定された移動体の車輪の持ち上げを可能にする。持ち上げシーケンスの間、構造体のモータを備えない両輪の当該方向の移動は、好ましくは自由のままである。
【0114】
1つまたは複数の実施形態によれば、シャーシはプラットホームを含むことができる。プラットホームは、荷重を支持するため、特にユーザを支持するため使用することができる。好ましくは、このプラットホームはモータを備えない両輪の上方またはモータを備えない両輪の間に配置される。本実施形態の変形例によれば、電気推進システムは、電気推進システムが移動体に連結される際、プラットホームが移動体の下に位置するように構成され、これにより、電気推進システムの大きさを減少させることができる。この実施形態の場合、プラットホームは、電気推進システムが移動体に連結されている際、荷重支持物として使用することができない。例えば、電気推進システムが移動体に連結されていない場合、プラットホームは電動スクータとして推進システムの使用のためユーザによって使用することができ、これにより、2つの移動体の移動の間のユーザの移動が容易になる。あるいは、推進システムが移動体に連結されていない場合、プラットホームは移動荷重に使用することができる。
【0115】
本発明の1つまたは複数の実施形態によれば、ハンドルバーはシャーシに取り付けられた水平シャフトに沿ってシャーシに対して継手で接続することができる。この水平軸は好ましくはシャーシの横方向にあってもよい。したがって、ハンドルバーは水平軸の周囲で回転することができる。
【0116】
これら2つのハンドルバーの位置の実施形態について、ハンドルバーはどの車輪とも一体化されておらず、推進システムの移動は台車(例えば、ショッピングカートなど)の移動と同様の方法で達成される。
【0117】
1つまたは複数の実施形態によれば、モータ装着車輪は垂直方向の軸に沿って、好ましくは、モータ装着車輪の回転軸に非同時的な垂直方向の軸に沿ってシャーシに対して向きを変えることが可能であり、ハンドルバーは、モータ装着車輪の垂直方向の軸に継手で接続可能であり、または取り付け可能である。言い換えれば、モータ装着車輪は垂直方向の軸の周囲でシャーシに対して回転することができ、垂直軸の周りのこの回転はハンドルバーの移動によって制御することができる。この実施形態はパレットトラック型システムの移動の制御に実質的に対応する。
【0118】
ユーザによる電気推進システムの移動を容易にするため、ハンドルバーは電気機械制御手段および/または連結手段制御手段のような制御手段を有することができる。電気機械制御手段は、電気補助装置の開始、停止、速度および/またはトルクの調節を可能にする。連結手段制御手段は、移動体の車輪を把持する把持手段を制御することを可能にし、移動体の車輪を持ち上げる手段を制御することを可能にし、移動体の車輪を向ける手段を制御することを可能にする。これらの制御は、連結手段を構成する要素を移動することで構成される。
【0119】
本発明の1つまたは複数の一実施形態によれば、ハンドルバーは電気推進システムの大きさを制限することによって電気推進システムの保管を容易にするように、伸縮自在、折畳み式、および/または着脱可能とすることができる。これはまた、エレベータのような縮小空間における移動体に連結された推進システムの大きさを制限することを可能にする。
【0120】
1つまたは複数の実施形態によれば、推進システムが移動体に連結される場合、推進システムは必ずしもハンドルバーを介して制御される必要はなく、制御は、取っ手、ハンドルバー、または同様の手段などの移動体制御手段によって実行することもできる。
【0121】
電気推進システムは電気機械への電力供給のための電池をさらに含むことができる。電池はシャーシの上または下に配置することができ、例えば、モータ装着車輪に近いシャーシの長手方向の端部に配置することができ、またはモータを備えない両輪に近いフレームの長手方向の端部に配置することができる。あるいは、電池はハンドルバーに配置することができる。さらに、電池は電池の充電または交換を容易にするため、着脱可能とすることができる。あるいは、電池は着脱可能でない場合もある。
【0122】
1つまたは複数の実施形態によれば、モータを備えない両輪は遊び車、すなわち垂直軸の周囲で向きを変えることができる偏心した車輪とすることができる。言い換えれば、モータを備えない両輪は、垂直方向の軸の周囲でシャーシに対して旋回することができ、車輪の方向軸は、垂直方向の軸に対して偏心することができる(一致していなくてもよい)。
【0123】
1つまたは複数の実施形態によれば、モータを備えない両輪は偏心しない態様で垂直軸の周囲で向きを変えることができる車輪とすることができる。言い換えれば、モータを備えない両輪は垂直方向の軸の周囲でシャーシに対して旋回することができ、車輪の回転軸は、この垂直方向の軸に揃えられる(垂直方向の軸と一致していてよい)。
【0124】
好ましくは、モータを備えない両輪が垂直軸(偏心していてもいなくても)の周囲で向きを変えることができる実施形態では、電気推進システムはモータを備えない両輪の垂直軸の周囲でモータを備えない両輪の回転を防止することができる方向ロック手段を含むことができる。したがって、方向ロック手段の制御は、電気推進システムの移動を容易にすることができる。1つまたは複数の実施形態によれば、電気推進システムが移動体に連結され、且つ地面に接する移動体の車輪が遊び車である場合、方向ロック手段を制御することができる。連結されると、モータを備えない両輪は好ましくは方向ロック手段によってロックされない。方向ロック手段は電気推進システムが移動体に連結されていない場合に作動することが好ましい。
【0125】
本発明はさらに、移動ベッドのような移動体と、上述の変形例の組み合わせの何れか1つによる推進システムとから構成される連結組立体に関する。移動体は、連結手段によって推進システムに連結される。言い換えれば、移動体の少なくとも1つの車輪は把持され、シャーシの長手方向に対して直角に向けられ、推進システムの連結手段によって持ち上げられる。
【0126】
1つまたは複数の実施形態によれば、電気推進システムはユーザが連結組立体を取り扱うのを支援するための駆動支援手段をさらに含む。1つまたは複数の実施形態によれば、駆動支援手段は、少なくとも1つの駆動される車輪と少なくとも1つの駆動されない車輪との間の間隔を制御するように構成された、「伸長可能な」アームと呼ばれる可変長の少なくとも1つの第3のアームを含む。1つまたは複数の実施形態によれば、伸長可能なアームは、少なくとも1つの駆動されない車輪と固縛アームとの間の間隔を制御するように構成される。1つまたは複数の実施形態によれば、伸長可能なアームは駆動されない車輪によって支持される一方、駆動されない部分に接続される。1つまたは複数の実施形態によれば、伸長可能なアームは実質的に水平であり、伸長可能なアームはシャーシの長手方向に実質的に平行な主軸を含む。1つまたは複数の実施形態によれば、伸長可能なアームは、伸長可能なアームが前記伸長可能なアームおよびモータを備えない部分に接続されたシリンダなどの第2のアクチュエータによって、モータを備えない部分に対して(シャーシの長手方向に平行な軸に沿って)移動可能である。1つまたは複数の実施形態によれば、伸長可能なアームは、少なくとも1つの駆動されない車輪と固縛アームとの間の間隔が少なくとも150mm、好ましくは200mmと500mmとの間で増加可能であるように構成される。有利には、このように移動体の中央部分に向かって移動された少なくとも1つの駆動されない車輪は、特に、前記駆動されない車輪の当該方向の移動がロックされるとき、とりわけ、狭い部屋および/または廊下内において連結組立体の回転および/または移動にあたり「5th車輪効果」と呼ばれる向上した操縦性を提供する。
【0127】
1つまたは複数の実施形態によれば、電気推進システムは伸長可能なアームを移動させるように、および少なくとも1つの駆動されない車輪と固縛アームとの間の間隔を増加させるように第2のアクチュエータを作動させることによって駆動支援シーケンスを実行する。好ましくは構造体のモータを備えない両輪の当該方向の移動は、好ましくはアクチュエータの作動中自由のままである。
【0128】
好ましくは、駆動支援シーケンスは持ち上げシーケンスの前に実行される。なお、駆動支援シーケンスは、前述のシーケンスと独立して実行することができることが理解される。
【0129】
1つまたは複数の実施形態によれば、電気推進システムの車輪のうちの少なくとも1つはブレーキシステムを含む。1つまたは複数の実施形態によれば、モータを備えない両輪のうちの少なくとも1つはブレーキシステムを含む。有利には、モータ装着車輪の駆動と関連するモータを備えない両輪の1つをブレーキングすることはユーザが連結組立体を容易に回転することを可能にする。
【0130】
1つまたは複数の実施形態によれば、電気推進システムが移動体に連結されると、電気推進システムは、以下のような当該方向の移動ロックシーケンスを実行する。事例1:電気推進システムのモータを備えない両輪の当該方向の移動は好ましくは自由のままであり、ベッドの車輪のうちの少なくとも1つの当該方向の移動は好ましくは電気推進システムから最も遠い車輪のうちの1つにロックされる。事例2:電動推進システムのモータを備えない両輪のうちの少なくとも1つの当該方向の移動は好ましくはロックされており、移動体のすべての車輪の当該方向の移動は好ましくは自由のままである。好ましくは駆動支援シーケンスが達成されると、電気推進システムは「事例2」と呼ばれる当該方向の移動ロックシーケンスを実行する。
【0131】
図1は、非限定的な例として、本発明の1つまたは複数の実施形態による電気推進システムを模式的に示す。図1は、電気推進システム1の上面図である。電気推進システム1は、シャーシ2を含む。軸xはシャーシ2の長手方向の軸および推進システム1の主たる移動方向に対応し、軸yはシャーシ2の横方向の軸に対応する。シャーシ2は3つの車輪を支持する(あるいは、シャーシ2は、4つの車輪を含んでもよい)。シャーシ2は、電気機械(図示せず)で駆動される車輪であるモータ装着車輪3を支持する(あるいは、シャーシ2は、2つの車輪3を支持してもよい)。モータ装着車輪3は、垂直軸8の周囲でシャーシ2に対して向きを変えることができる。他端では、シャーシ2は電気機械によって駆動されない2つの車輪である2つのモータを備えない両輪4を支持する。モータを備えない両輪4は、垂直軸9の周囲でシャーシに対して向きを変えることができる。電気推進システム1は、連結手段5をさらに含む。図示の実施形態によれば、電気推進システム1は、移動体の2つの車輪(図示せず)による連結を達成するため、シャーシの横方向(軸y)の夫々の側面に2つの連結手段5を含む。連結手段5は、クランプとして簡単に示されている。連結手段の横方向の移動は、両矢印によって示されている。この横方向の移動は、移動体の車輪を把持し、かつ、方向付けるのに役立つことができる。連結手段5は、x方向において、モータ装着車輪3とモータを備えない両輪4との間に配置される。さらに、電気推進システム1は、例えば、シャーシ2に対して継手で接続された取っ手(図示せず)を装備した、竿の形をしたハンドルバー6を含む。さらに、電気推進システム1は、(例えば、ユーザを支持するため)支持プラットホーム7を含む。プラットホーム7は、モータを備えない両輪4を支持するシャーシ2の端部に配置される。
【0132】
図2は、非限定的な例として、本発明の1つまたは複数の実施形態による電気推進システムを模式的に示す。図2は、電気推進システム1の側面図である。電気推進システム1は、シャーシ2を含む。軸xはシャーシ2の長手方向の軸および推進システムの主たる移動方向に対応し、軸zはシャーシ2の垂直軸に対応する。シャーシは3つの車輪を支持する。シャーシ2は、駆動手段17、例えば、ベルトまたはチェーンによって電気機械10で駆動される車輪であるモータ装着車輪3を支持する(あるいは、電気機械10は、モータ装着車輪3に直接接続されてもよい)。モータ装着車輪3は、垂直軸8の周囲でシャーシ2に対して向きを変えることができる。電気機械10は、モータ装着車輪3の旋回軸8と一体化することができる。他端では、シャーシ2は電気機械によって駆動されない2つの車輪である2つのモータを備えない両輪4を支持する。モータを備えない両輪4は、垂直軸9の周囲でシャーシに対して向きを変えることができる。電気推進システム1は、連結手段5をさらに含む。図示の実施形態によれば、電気推進システム1は、移動体の2つの車輪(図示せず)による連結を達成するため、シャーシの横方向(軸y)の夫々の側面に2つの連結手段5を含む。連結手段5は、クランプとして簡単に示されている。連結手段5の垂直移動は、両矢印によって示されている。連結手段のこの垂直移動は、とりわけ、移動体の車輪を持ち上げることを可能にする。連結手段5は、x方向において、モータ装着車輪3とモータを備えない両輪4との間に配置される。さらに、電気推進システム1は、例えば、シャーシ2の横方向(図面の平面に直角)に、水平軸の継ぎ手12によってシャーシ2に対して継手で接続された取っ手(図示せず)を装備した、竿の形をしたハンドルバー6を含む。さらに、電気推進システム1は、電池11を含む。電池11は、電気機械10およびモータ装着車輪3に近いシャーシ2に配置される。
【0133】
図3は、非限定的な例として、本発明の1つまたは複数の実施形態による電気推進システムを模式的に示す。図3は、電気推進システム1の側面図である。電気推進システム1は、シャーシ2を含む。軸xはシャーシ2の長手方向の軸および推進システムの主たる移動方向に対応し、軸zはシャーシ2の垂直軸に対応する。シャーシは3つの車輪を支持する。シャーシ2は、駆動手段17、例えば、ベルトまたはチェーンによって電気機械10で駆動される車輪であるモータ装着車輪3を支持する。モータ装着車輪3は、垂直軸8の周囲でシャーシ2に対して向きを変えることができる。電気機械10は、モータ装着車輪3の旋回軸8と一体化することができる。他端では、シャーシ2は電気機械によって駆動されない2つの車輪である2つのモータを備えない両輪4を支持する。モータを備えない両輪4は、垂直軸9の周囲でシャーシに対して向きを変えることができる。電気推進システム1は、連結手段5をさらに含む。図示の実施形態によれば、電気推進システム1は、移動体の2つの車輪(図示せず)による連結を達成するため、シャーシの横方向(軸y)の夫々の側面に2つの連結手段5を含む。連結手段5は、クランプとして簡単に示されている。連結手段5の垂直移動は、両矢印によって示されている。連結手段のこの垂直移動は、とりわけ、移動体の車輪を持ち上げることを可能にする。連結手段5は、x方向において、モータ装着車輪3とモータを備えない両輪4との間に配置される。さらに、推進システム1は、例えば、モータ装着車輪の回転軸に平行な水平軸の継ぎ手12によってモータ装着車輪3の垂直方向の軸8に対して継手で接続された取っ手(図示せず)を装備した、竿の形をしたハンドルバー6を含む。さらに、電気推進システム1は、電池11を含む。電池11は、モータを備えない両輪4に近いシャーシ2に配置される。
【0134】
図4は、非限定的な例として、移動体13に連結された本発明の1つまたは複数の実施形態による電気推進システムを模式的に示す。図4は、電気推進システム1および移動体13の上面図である。図4の実施形態は図1の実施形態に対応する。移動体13は、任意のタイプ、とりわけ、移動ベッドとすることができる。移動体は、任意に後輪と呼ばれる2つの車輪14と、任意に前輪と呼ばれる2つの車輪15とを含む。電気推進システム1は、シャーシ2を含む。軸xはシャーシ2の長手方向の軸および推進システムの主たる移動方向に対応し、軸yはシャーシ2の横方向の軸に対応する。シャーシは3つの車輪を支持する。シャーシ2は、電気機械(図示せず)で駆動される車輪であるモータ装着車輪3を支持する。モータ装着車輪3は、垂直軸8の周囲でシャーシ2に対して向きを変えることができる。他端では、シャーシ2は電気機械によって駆動されない2つの車輪である2つのモータを備えない両輪4を支持する。モータを備えない両輪4は、垂直軸9の周囲でシャーシに対して向きを変えることができる。電気推進システム1は、連結手段5をさらに含む。図示の実施形態によれば、電気推進システム1は、移動体の2つの後輪14による連結を達成するため、シャーシの横方向(軸y)の夫々の側面に2つの連結手段5を含む。連結手段5は、クランプとして簡単に示されている。移動体の後輪14はクランプに配置され、軸yに沿って、すなわちシャーシ2の長手方向の軸(軸x)に対して直角な軸に向けられる。さらに、移動体の前輪15は自由で連結されていない。また、電気推進システム1は、例えば、シャーシ2に対して継手で接続された取っ手(図示せず)を装備した、竿の形をしたハンドルバー6も含む。さらに、電気推進システム1は、(例えば、ユーザを支持するため)支持プラットホーム7を含む。プラットホーム7は、モータを備えない両輪4を支持するシャーシ2の端部に配置される。図4の実施形態では、連結手段5、モータを備えない両輪4、プラットホーム7およびシャーシ2の主要な部分は移動体の下に位置される。モータ装着車輪3およびハンドルバー6のみが、シャーシ2の長手方向xに移動体13から突出する可能性がある。
【0135】
この図において、両破線矢印は、連結手段5が駆動される車輪3に近づくように、またはそれとは逆に駆動されない両輪4に近づくように、軸xに平行な軸に沿って長手方向に移動できることを示す。変形例によれば、連結手段は互いに独立して移動することができる。
【0136】
図5は、非限定的な例として、本発明の1つまたは複数の実施形態による電気推進システムであって、ユーザ16によってスクータとして使用される電気推進システム1を模式的に示す。図5は、推進システム1の側面図である。図5の推進システムは図3の推進システムに実質的に対応する。電気推進システム1は、シャーシ2を含む。軸xはシャーシ2の長手方向の軸および推進システムの主たる移動方向に対応し、軸zはシャーシ2の垂直軸に対応する。シャーシは3つの車輪を支持する。シャーシ2は、駆動手段17、例えば、ベルトまたはチェーンによって電気機械10で駆動される車輪であるモータ装着車輪3を支持する。モータ装着車輪3は、垂直軸8の周囲でシャーシ2に対して向きを変えることができる。電気機械10は、モータ装着車輪3の旋回軸8と一体化することができる。他端では、シャーシ2は、電気機械によって駆動されない2つの車輪であるモータを備えない両輪4を支持する。モータを備えない両輪4は、垂直軸9の周囲でシャーシに対して向きを変えることができる。電気推進システム1は、連結手段5をさらに含む。図示の実施形態によれば、電気推進システム1は、移動体の2つの車輪(図示せず)による連結を達成するため、シャーシの横方向(軸y)の夫々の側面に2つの連結手段5を含む。連結手段5は、クランプとして簡単に示されている。連結手段5は、x方向においてモータ装着車輪3とモータを備えない両輪4との間に配置される。さらに、電気推進システム1は、例えば、モータ装着車輪の回転軸に平行な水平軸の継ぎ手12によって旋回軸8に対して継手で接続された取っ手(図示せず)を装備した、竿の形をしたハンドルバー6を含む。さらに、電気推進システム1は、電池11を含む。電池11はハンドルバー6に配置される。シャーシ2は、モータを備えない両輪4に近いシャーシ2の長手方向端部にプラットホーム7を含む。非連結電気推進システム1の図示の使用のため、電気推進システムはユーザ16によってスクータとして使用され、ユーザはプラットホーム7上に立ち、ハンドルバー6を保持および/または作動させる。
【0137】
図6Aは非限定的な例として、2つの把持要素18の間に移動体の車輪が挿入されるまで、移動体13の後輪14に近接して連結手段5を移動させることによって、本発明の1つまたは複数の実施形態による電気推進システム1の把持シーケンスを模式的に(上面図で)示し、後輪14の回転軸は2つの把持要素18の主軸に対して垂直である。この実施例において、把持シーケンス中の把持要素18と地面との間の間隔は、移動体の車輪14の直径の実質的に0.5倍であり、2つの把持要素の間の間隔は8cm、すなわち移動体の車輪14の厚さ(6cm)よりも大きい距離である。この実施例では、(対面する)モータ装着車輪3側に位置する把持要素18は、モータを備えない両輪4側に位置する把持要素18よりも長い。この実施例では、モータ装着車輪3側に位置する把持要素18は、モータを備えない両輪4側に位置する把持要素18よりも6cm長い。把持要素18は、竿またはプレートであってもよい。
【0138】
図6Bおよび図6Cは非限定的な例として、(把持手段18によって把持された)この車輪14を推進システムのシャーシの長手方向に実質的に垂直な方向に向けるため、把持された車輪14を地面の接触点の周囲で回転させることによって、本発明の1つまたは複数の実施形態による電気推進システム1の方向転換シーケンスを(上面図で)概略的に示す。この実施例では、方向転換は、この車輪14がシャーシ2の横方向に平行な方向に配置されるまで、把持された車輪14の垂直軸の周囲で電気推進システム1の回転を通じて達成される。図6Bおよび図6Cに示すように、電気推進システム1による把持された車輪14(車輪14自体は、前記接触点を通過しない垂直回転軸によって移動体13に連結されている)の回転は、移動体13の僅かな移動を引き起こす効果を有する。次いで、移動体13のこの移動は、移動体の第2の車輪14の地面との接触点の周囲で回転を引き起こす。移動体の第2の車輪14の回転は、第1の後輪14に課せられた回転と同様である(CaddyTM効果)。この実施例では、電気推進システム1の回転は、2つの把持要素18の第2のセットが移動体の前記第2の車輪14と接触するまで適用される。この実施例において、構造体のモータを備えない両輪4の当該方向の移動は、好ましくは自由のままである。
【0139】
図6Dは非限定的な例として、例えば、電気シリンダ、ねじナットシステム、ラックアンドピニオンシステム、または任意の同様の手段のような1つまたは複数のシリンダによって、把持された車輪14に接触してロックするように、把持要素18の間に配置された固定化分岐19を移動させることによる、本発明の1つまたは複数の実施形態による電気推進システム1の固定化シーケンスを(上面図で)概略的に示す。この実施例では、固定化分岐19は、把持要素18に対してシャーシ2の内側に配置される。この実施例では、固縛アーム20は、固定化分岐19が把持された車輪14に接触し把持された車輪14に対して隣接するまで、互いに空間を空けられる(すなわち、例えばシリンダによって、シャーシ2の外側に向けて移動される)。この実施例において、構造体のモータを備えない両輪4の当該方向の移動は、好ましくは自由のままである。
【0140】
図7A図7B図7Cおよび図7Dは非限定的な例として、固定化分岐19が把持要素18に対してシャーシ2の外側に配置されていることを除いて、図6A図6B図6Cおよび図6Dに関連して上記で明確にしたシーケンスと同様の把持、方向付け、および固定化シーケンスを(上面図で)概略的に示す。図7Aの実施例では、把持シーケンスは終了していない。図7A図7Bとの間で、ユーザは回転シーケンスの前、間中、または後に、把持シーケンスを完了するために、車輪14の周囲で把持要素18の移動を生成することができる。
【0141】
図7Dの実施例では、固縛アーム20は、固定化分岐19が把持された車輪14に接触し把持された車輪14に対して隣接するまで、互いに近づけられ(すなわち、例えばシリンダによって、シャーシ2の内側に向けて移動される)。これらの実施例において、構造化のモータを備えない両輪4の当該方向の移動は、好ましくは自由のままである。
【0142】
図8A図8Bおよび図8Cは非限定的な例として、連結手段5が把持要素18に対して連結手段5の内側に配置された停止要素21を含むことを除いて、図7A図7B図7Cおよび図7Dに関連して上記で明確にしたシーケンスと同様の把持、方向付け、および固定化シーケンスを(上面図で)概略的に示し、停止要素21は前記車輪14がモータ装着車輪3側に配置された把持要素18に対して隣接するように移動体13の車輪14を案内するように提供される。図8Aおよび図8Bは、とりわけ、モータ装着車輪3および停止要素21側に配置された把持要素18が、2つの把持要素18の間に前記車輪14の挿入を必要とせずに、方向転換シーケンス中に移動体13の車輪14を案内することを可能にすることを示す。図8Cは固定アーム19が把持された車輪14に接触し把持された車輪14に対して隣接するまで、固縛アーム20が互いに近づけられる(すなわち、例えばシリンダによってシャーシ2の内側に向けて移動される)際、同時に終了する把持および固定化シーケンスを示す。これらの実施例では、構造化のモータを備えない両輪4の当該方向の移動は、好ましくは自由のままである。
【0143】
図9A図9Bおよび図9Cは非限定的な例として、連結手段5がモータを備えない両輪4によって支持され、固定化分岐19が回転移動によって互いに近づくように固縛アーム20を移動させるように構成されたシリンダによって締め付けることができるクランプシステムを形成することを除いて、図8A図8Bおよび図8Cに関連して上記で明確にしたシーケンスと同様の把持、方向付け、および固定化シーケンスを(上面図で)概略的に示す。この実施例では、固縛アーム20は互いに接続され、シリンダのような共通のアクチュエータによって動いているように設定される。図9Bおよび図9Cに示すように、各固縛アームは垂直旋回軸の周囲で回転自在に移動可能であり、固縛アームの主軸はシャーシの長手方向の軸(すなわち、軸x)に対して、回転シーケンスの終わりで実質的に45°よりも大きい角度α(図9B)を形成し、固定化シーケンスの終わりで実質的に45°よりも小さい角度α(図9C)を形成する。
【0144】
図10A図10Bおよび図10Cは非限定的な例として、図6C図6Dおよび図7Dに夫々関連して上記で明確にしたシーケンスと同様の固定化シーケンスを(横方向の側面図で)概略的に示し、固定化分岐19は支持要素22(把持された車輪14の下を通過し、固定化された車輪14を支持するように構成された、平坦な、傾斜した、湾曲した、またはL字形状の部品)を含む。図10Bおよび図10Cに示すように、固定化シーケンス中、支持要素22は固縛アーム20の作動中に把持された車輪14の下を通過し、次いで固定された車輪14を支持するように構成される。
【0145】
図11Aおよび図11Bは非限定的な例として、固定された車輪14がシャーシの長手方向に垂直な軸に沿って同じ方向に向けられる固定化シーケンス(対向して配置された固定要素)を(横方向の側面図で)概略的に示す。図11Cは非限定的な例として、固定された車輪14が異なる方向に向けられ、シャーシの長手方向に垂直な軸に沿って反対に配置される固定化シーケンスを概略的に示す。図11Dは非限定的な例として、固定された車輪14が異なる方向に向けられ、シャーシの長手方向の軸に垂直な軸に沿って互いに対面して配置される固定化シーケンスを概略的に示す。図11A図11B図11Cおよび図11Dは把持要素18に対してシャーシ2の内側に配置された固定化分岐19と共に示されているが、把持要素18に対してシャーシ2の外側に配置された固定化分岐19と共に、同じ方向に、反対に、または互いに対面して、移動体の車輪14を固定することも可能である。
【0146】
図12A図12Iは非限定的な例として、1つまたは複数の実施形態による把持手段および固定手段を(三次元図で)概略的に示す。具体的には、図12Aはスプーン形状またはショベル形状の支持要素22を備えた固定化分岐19を含む固縛アーム20を示し、固縛アーム20は実質的に同一の長さの2つの把持要素18によって伸ばされる。図12Bは、1つの把持要素18が他の把持要素よりも実質的に長い例を示す。好ましくは、モータ装着車輪3(に最も近い)側に配置された把持要素18は、モータ非装着車輪(両輪)4側に配置された把持要素18よりも実質的に長く、したがって、移動体13の車輪14を把持するときガイドとして作動することによって把持シーケンスを容易にする。図12C図12Gは竿またはプレート(例えば、金属)などの移動部分23が回転軸24を介して少なくとも1つの把持要素18に接続され、移動部分23が、固定化分岐19とは反対側の把持要素18の端部に配置される例を示す。移動部分23は把持シーケンス中に把持要素18のサイズを制限することを可能にし、かつ回転シーケンス中に把持要素18の間で把持される車輪14の保持を容易にする。図12Cおよび図12Dに関連して、移動部分23は実質的に垂直の主軸を含み、回転軸24はシャーシの長手方向に平行である。移動部分23は連結手段の小型化を高めるように把持要素18に対して下向きに配置されることが好ましい。図12Eおよび図12Fに関連して、移動部分23は実質的に水平な主軸を含み、シャーシの長手方向に平行であり、隣接する把持要素18と反対側に配置され、かつ垂直な回転軸24を含む。図12Gに関連して、図12Eに記載されるような移動部分23は、隣接する把持要素18に対面する側に配置された内側部分25をさらに含む。内側部分の長さは、把持要素18の間に把持された車輪14の挿入を可能にするため、2つの把持要素18の間の距離よりも厳密に小さい。内側部分25は、とりわけ、移動体の車輪14が前記内側部分25に対して隣接するとき、回転軸の周囲で移動部分の作動のための支持点として機能することを可能にする。図12Hは外部の把持によって連結するための固縛アーム20の一例を示しており、停止要素21は固縛アーム20に配置される。図12Iは、外部把持による連結のための固縛アーム20の一例を示しており、停止要素21は把持要素18に配置される。
【0147】
図13A図13B図14Aおよび図14Bは非限定的な例として、シャーシの中央部分(例えば、少なくとも1つのモータ装着車輪と少なくとも1つのモータ非装着車輪との間)に継手で接続される構造を含む1つまたは複数の実施形態による低位置(図13A図14A)および高位置(図13B図14B)の持ち上げ手段を(横方向の側面図で)概略的に示す。継手で接続される構造は少なくとも1つのモータ装着車輪3によって支持される「原動力部分26」と呼ばれる第1のシャーシ部分を含む一方、少なくとも1つのモータ非装着車輪4によって支持される「モータを備えない部分27」と呼ばれる第2のシャーシ部分を含む。シャーシ部分26およびシャーシ部分27は「継手で接続される軸28」と呼ばれ、シャーシの長手方向に実質的に垂直な水平回転軸の周囲で互いに継手で接続される。電気推進システム1は、シャーシ部分26とシャーシ部分27との間の角度βを変更することによって継手で接続される軸28の実質的に垂直の上方移動を生成するため、第1のアクチュエータを作動させることによって持ち上げシーケンスを実行する。図13Aおよび図13Bに関連して、継手で接続される軸28はシャーシ部分26およびシャーシ部分27の下端に配置され、角度βは低位置から高位置へ移動するために増加される。
【0148】
図15A図15Fは非限定的な例として、継手で接続される軸28がシャーシ部分26およびシャーシ部分27の下端に位置され、角度βが低位置から高位置に移動ために増加される1つまたは複数の実施形態による低位置(図15A図15Bおよび図15C)および高位置(図15D図15Eおよび図15F)における持ち上げ手段を(図15Aおよび15Dは横方向の側面図で、図15B図15C図15Eおよび図15Fは三次元図で)概略的に示す。この実施例では、第1のアクチュエータ29は、シャーシ2の長手方向の軸に沿って(すなわち、図中の図xzに沿って)原動力部分26の中央部分30に接続される一方、モータを備えない部分27の後端部分31(すなわち、原動力部分26に対面する端部)に接続される。図15Bおよび図15Eに関連して、第1のアクチュエータ29はシャーシ部分26およびシャーシ部分27の(シャーシ2の長手方向に実質的に垂直な実質的に水平な軸に沿った)上面図による中央部分30’に隣接する単一のアクチュエータとすることできる。有利には、単一の持ち上げアクチュータが必要である。図15Cおよび図15Fに関連して、第1のアクチュエータ29は追加のアクチュエータ29’によって支援され、各アクチュエータは原動力部分26の上面図(すなわち、図中の図xy)によれば、横方向端部30”に隣接して配置される。有利には、持ち上げアクチュエータはシャーシの側面に配置され、シャーシの中央の空間を完全に自由にし、より小型の連結手段を得るようにしている。
【0149】
図16A~16Dは非限定的な例として、継手で接続される軸28はシャーシ部分26およびシャーシ部分27の下端に位置され、角度βは低位置から高位置に移動するために増加される1つまたは複数の実施形態による低位置(図16A図16B)および高位置(図16C図16D)の持ち上げ手段を(図16A図16Cは横方向の側面図で、図16Bと16Dは三次元図で)概略的に示す。この実施例では、第1のアクチュエータ29はシャーシ2の長手方向の軸線に沿って(すなわち、図中の図xzに沿って)原動力部分26の中央部分30に接続される一方、モータを備えない部分27の後端部分31(すなわち、原動力部分26に対面する端部)に接続される。図16Bおよび図16Dに関連して、第1のアクチュエータ29はシャーシ部分26およびシャーシ部分27の上面図(すなわち、図中の図xy)によれば、端部30”に隣接する単一のアクチュエータである。有利には、単一の持ち上げアクチュエータが必要であり、前記アクチュエータはシャーシの側面に配置され、シャーシの中央の空間を完全に自由にし、より小型の連結手段を得るようにしている。この例では第1のアクチュエータ29は、例えば歯車33によって第1のアクチュエータ29の第1の端部に接続された交差した竿32を作動させるように構成される一方、例えば中央部分30(すなわち、シャーシの長手方向に垂直な水平シャフト)を通過するシャフト35によって第1のアクチュエータ29の第2の端部に接続された交差しない竿34を作動させるように構成される。前記竿32、34の一方は、シャーシ2の長手方向の軸に沿って、シャーシ2の一端で歯車33によって第1のシャーシ部分26の中央部分30に接続され、シャーシ2の他端でモータを備えない部分27の後端部分31に接続される。この実施例では、交差した竿32はアクチュエータ29と同じ側にあり、交差しない竿34はシャフト35によってアクチュエータ29に接続される。また、交差しない竿34がアクチュエータ29と同じ側にあり、交差した竿32がシャフト35によってアクチュエータ29に接続されるようにすることもできる。
【0150】
図16A図16Cに関連して、1つまたは複数の実施形態によれば、角度βは、シャーシ部分26およびシャーシ部分27の低位置と高位置との間で20°~90°、好ましくは60°~90°に変更される。
【0151】
図17Aおよび図17Bは非限定的な例示として、連結組立体の取り扱いにおいてユーザを支援するように構成され、少なくとも1つのモータ非装着車輪4と固縛アーム20との間の間隔を変更することを可能にする2つの伸長可能なアーム36を含む1つまたは複数の実施形態による駆動支援手段を概略的に示す。各伸長可能なアーム36は、垂直シャフト9を介してモータ非装着車輪4によって支持される一方、モータを備えない部分27に接続される。有利には、伸長可能なアーム36は、モータを備えない両輪4が(シャーシの長手方向において)移動体の中央部分37にできる限り近接して配置されることを可能にし、特に、前記駆動されない車輪4の当該方向の移動がロックされているとき、とりわけ、狭い部屋および/または廊下において連結組立体の回転および/または連結組立体の移動にあたり「5th車輪作用」と呼ばれる向上した操縦性という結果になる。図17Aに関連して、伸長可能なアーム36は格納位置にある。図17Bに関連して、電気推進システムは駆動支援シーケンスを実行するとき、第2のアクチュエータは伸長可能なアーム36を長くし、モータを備えない両輪4と固縛アーム20との間の間隔を増加させるように作動される。
【0152】
すべての図において、連結手段はシャーシの長手方向の位置に静止して示されている。しかしながら、連結手段は代替的にシャーシまたはプラットホームの長手方向の位置の調節を可能にする調節手段を含むことができる。調節手段は夫々の連結手段に対して独立していてもよく、または様々な連結手段の同時調節を可能にしてもよい。この調節手段は、とりわけ、操作装置によって制御することができ、ユーザはこの操作装置で、例えば、遠隔操作またはスマートフォンを使用して、電気推進システムの前方または後方に向かう長手方向の1つまたは複数の連結手段の移動を制御する。
【0153】
これらの調節手段は、とりわけ、移動体の車輪が移動体(またはシャーシ)の長手方向の軸に対して同じ直交面にない場合に使用することができる。調節手段は、移動体の車輪の把持を容易にするのに役立つこともでき、連結システムまたは非連結システムの小型化に貢献するのに役立つこともできる。
【0154】
図18Aおよび図18Bは非限定的な例として、移動体13の車輪14が外部把持および固定を通して固定されることを除いて、図17Aおよび図17Bに関連する駆動支援手段と同様の1つまたは複数の実施形態による駆動支援手段を概略的に示す。具体的には、図18Aは格納位置にある伸長可能なアーム36を示し、図18Bは拡張位置にある伸長可能なアーム36を示す。好ましくは、構造化のモータを備えない両輪4の当該方向の移動は、アクチュエータの作動中に自由のままである。図18Aおよび図18Bは、連結手段5がモータを備えない両輪4によって支持されることを示すが、連結手段5はモータを備えない両輪によって支持されることなく外部の把持を達成することも可能である(例えば、図7A図8Cを参照)。
【0155】
本出願において、用語「comprise」は「include」および「contain」と同義(同じ意味)であり、用語「comprise」は開放的で包括的であり、他の列挙されていない要素を排除しない。用語「comprise」は排他的で閉鎖的な用語「consist」を含むことが理解される。さらに、本明細書において、用語「about」、「substantially」、「essentially」、「only」および「approximately」は、既定では所与の値の20%未満および/またはそれを超えるマージン、好ましくは10%未満および/またはそれを超えるマージン、より好ましくは5%未満および/またはそれを超えるマージンを有する同義語である。例えば、substantially perpendicularは、既定では78°~108°の角度に対応し、substantially parallelは、既定では-18°~18°の角度に対応し、substantially verticalは、既定では垂直+/-18°に対応し、substantially horizontalは、既定では水平+/-18°に対応する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図7A
図7B
図7C
図7D
図8A
図8B
図8C
図9A
図9B
図9C
図10A
図10B
図10C
図11A
図11B
図11C
図11D
図12A
図12B
図12C
図12D
図12E
図12F
図12G
図12H
図12I
図13A
図13B
図14A
図14B
図15A
図15B
図15C
図15D
図15E
図15F
図16A
図16B
図16C
図16D
図17A
図17B
図18A
図18B
【国際調査報告】