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特表2022-525484画素駆動回路及びその駆動方法、表示パネル
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-17
(54)【発明の名称】画素駆動回路及びその駆動方法、表示パネル
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/00 20100101AFI20220510BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20220510BHJP
   G09G 3/32 20160101ALI20220510BHJP
【FI】
H01L33/00 J
G09G3/20 641D
G09G3/20 641A
G09G3/20 624B
G09G3/32 A
G09G3/20 641K
G09G3/20 641E
G09G3/20 642C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2020529439
(86)(22)【出願日】2019-01-25
(85)【翻訳文提出日】2020-05-29
(86)【国際出願番号】 CN2019073219
(87)【国際公開番号】W WO2020151007
(87)【国際公開日】2020-07-30
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 冬▲ニ▼
【テーマコード(参考)】
5C080
5C380
5F241
【Fターム(参考)】
5C080AA07
5C080BB05
5C080CC03
5C080DD03
5C080DD07
5C080DD29
5C080EE25
5C080EE28
5C080EE29
5C080EE30
5C080FF11
5C080HH13
5C080JJ02
5C080JJ03
5C080JJ04
5C080KK04
5C080KK07
5C080KK20
5C080KK23
5C080KK43
5C080KK50
5C380AA03
5C380AB06
5C380AB08
5C380AB18
5C380AB22
5C380AB24
5C380AB34
5C380AB45
5C380AC07
5C380AC08
5C380AC11
5C380AC13
5C380BA24
5C380BA46
5C380BB15
5C380BB19
5C380BB21
5C380BB23
5C380BD03
5C380CA12
5C380CA39
5C380CA49
5C380CA53
5C380CA54
5C380CB01
5C380CB16
5C380CB18
5C380CB22
5C380CC02
5C380CC04
5C380CC07
5C380CC26
5C380CC27
5C380CC33
5C380CC39
5C380CC45
5C380CC61
5C380CC65
5C380CC66
5C380CD026
5C380CD029
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5C380CE20
5C380CF07
5C380DA02
5C380DA06
5C380DA07
5C380DA09
5C380DA16
5C380DA20
5C380DA32
5C380DA33
5C380DA35
5C380DA47
5F241AA02
5F241AA10
5F241BB07
5F241BB18
5F241BC03
5F241BC24
5F241BC44
5F241BC47
5F241BD02
5F241FF06
(57)【要約】
該画素駆動回路(10)は、表示データ信号を受信し、前記表示データ信号に基づいて電流制御回路(100)を流れる駆動電流の電流の大きさを制御するように構成される電流制御回路(100)と、前記駆動電流を受信し、及び、時間データ信号と第1の発光制御信号と第2の発光制御信号を受信し、前記時間データ信号と前記第1の発光制御信号と前記第2の発光制御信号に基づいて前記駆動電流の通過時間を制御するように構成される時間制御回路(200)と、を備える。該画素駆動回路(10)は、複数回走査する場合に、バイナリ単位の時間長の制御を実現し、時間長の制御の柔軟性を高めることによって、グレースケール輝度に対する補正を実現し、表示パネルの表示効果を向上させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示データ信号を受信し、前記表示データ信号に基づいて電流制御回路を流れる駆動電流の電流の大きさを制御するように構成される電流制御回路と、
前記駆動電流を受信し、及び、時間データ信号と第1の発光制御信号と第2の発光制御信号とを受信し、前記時間データ信号と前記第1の発光制御信号と前記第2の発光制御信号とに基づいて前記駆動電流の通過時間を制御するように構成される時間制御回路と、
を備えている画素駆動回路。
【請求項2】
前記時間制御回路は、
制御端と第1の端とを備え、且つ、前記時間データ信号に応答して、スイッチング回路が導通する否かを制御することにより、前記スイッチング回路における前記駆動電流の通過の許否を決定するように構成されているスイッチング回路と、
前記スイッチング回路の制御端に接続され、且つ、第1の走査信号に応答し、前記時間データ信号を、前記スイッチング回路の制御端に書き込むように構成されている時間データ書き込み回路と、
前記スイッチング回路の制御端に接続され、且つ前記時間データ書き込み回路が書き込んだ前記時間データ信号を記憶するように構成されている第1の記憶回路と、
前記スイッチング回路の第1の端に接続され、且つ前記第1の発光制御信号に応答して、前記駆動電流を前記スイッチング回路の第1の端に印加するように構成されている第1の発光制御回路と、
前記第1の発光制御回路と並列に接続されることにより、前記スイッチング回路の第1の端にも接続され、且つ前記第2の発光制御信号に応答して、前記駆動電流を前記スイッチング回路の第1の端に印加するように構成されている第2の発光制御回路と、
を備えている請求項1に記載の画素駆動回路。
【請求項3】
前記時間制御回路が発光素子に接続され、
前記第1の発光制御回路と前記スイッチング回路とを介して前記駆動電流を前記発光素子に印加することによって、発光するように、前記発光素子を駆動する時間が第1の時間であり、
前記第2の発光制御回路と前記スイッチング回路を介して前記駆動電流を前記発光素子に印加することによって、発光するように前記発光素子を駆動する時間が補償時間であり、
前記通過時間が、前記第1の時間と前記補償時間との和である請求項2に記載の画素駆動回路。
【請求項4】
前記スイッチング回路は、第1のトランジスタを備え、
前記第1のトランジスタのゲートを前記スイッチング回路の制御端とし、前記第1のトランジスタの第1の極を前記スイッチング回路の第1の端とし、前記第1のトランジスタの第2の極が発光素子に接続されるように構成されている請求項2又は3に記載の画素駆動回路。
【請求項5】
前記時間データ書き込み回路は、第2のトランジスタを備え、
前記第2のトランジスタのゲートが第1の走査線に接続されて前記第1の走査信号を受信するように構成され、前記第2のトランジスタの第1の極が時間データ線に接続されて前記時間データ信号を受信するように構成され、前記第2のトランジスタの第2の極が前記スイッチング回路の制御端に接続されるように構成されている請求項2から4のいずれか一項に記載の画素駆動回路。
【請求項6】
前記第1の記憶回路は、第1の容量を備え、
前記第1の容量の第1の極が前記スイッチング回路の制御端に接続されるように構成され、前記第1の容量の第2の極が第1の電圧端に接続されて第1の電圧を受信するように構成されている請求項2から5のいずれか一項に記載の画素駆動回路。
【請求項7】
前記第1の発光制御回路は、第3のトランジスタを備え、
前記第3のトランジスタのゲートが第1の発光制御線に接続されて前記第1の発光制御信号を受信するように構成され、前記第3のトランジスタの第1の極が前記電流制御回路に接続されるように構成され、前記第3のトランジスタの第2の極が前記スイッチング回路の第1の端に接続されるように構成されている請求項2から6のいずれか一項に記載の画素駆動回路。
【請求項8】
前記第2の発光制御回路は、第4のトランジスタを備え、
前記第4のトランジスタのゲートが第2の発光制御線に接続されて前記第2の発光制御信号を受信するように構成され、前記第4のトランジスタの第1の極が前記電流制御回路に接続されるように構成され、前記第4のトランジスタの第2の極が前記スイッチング回路の第1の端に接続されるように構成されている請求項2から7のいずれか一項に記載の画素駆動回路。
【請求項9】
前記電流制御回路は、駆動回路と表示データ書き込み回路と第2の記憶回路とを備え、
前記駆動回路が、制御端と第1の端と第2の端とを備え、且つ、前記表示データ信号に基づいて、前記駆動電流の電流の大きさを制御するように構成され、
前記表示データ書き込み回路が前記駆動回路の第1の端又は制御端に接続され、且つ、第2の走査信号に応答して前記表示データ信号を前記駆動回路の第1の端又は制御端に書き込むように構成され、
前記第2の記憶回路が前記駆動回路の制御端に接続され、且つ、前記表示データ書き込み回路が書き込んだ前記表示データ信号を記憶するように構成されている請求項1から8のいずれか一項に記載の画素駆動回路。
【請求項10】
前記電流制御回路は、補償回路と第3の発光制御回路とリセット回路とを更に備え、
前記補償回路が前記駆動回路の制御端及び第2の端に接続され、且つ前記第2の走査信号、及び前記駆動回路の第1の端に書き込まれた前記表示データ信号に応答して、前記駆動回路を補償するように構成され、
前記第3の発光制御回路が前記駆動回路の第1の端に接続され、且つ第3の発光制御信号に応答して、第2の電圧端の第2の電圧を前記駆動回路の第1の端に印加するように構成され、
前記リセット回路が前記駆動回路の制御端に接続され、且つリセット信号に応答してリセット電圧端のリセット電圧を前記駆動回路の制御端に印加するように構成されている請求項9に記載の画素駆動回路。
【請求項11】
前記駆動回路は、第5のトランジスタを備え、
前記第5のトランジスタのゲートを前記駆動回路の制御端とし、前記第5のトランジスタの第1の極を前記駆動回路の第1の端とし、前記第5のトランジスタの第2の極は前記駆動回路の第2の端として前記時間制御回路に接続されるように構成されている請求項9又は10に記載の画素駆動回路。
【請求項12】
前記表示データ書き込み回路は、第6のトランジスタを備え、
前記第6のトランジスタのゲートが第2の走査線に接続されて前記第2の走査信号を受信するように構成され、前記第6のトランジスタの第1の極が表示データ線に接続されて前記表示データ信号を受信するように構成され、前記第6のトランジスタの第2の極が前記駆動回路の第1の端又は制御端に接続されるように構成されている請求項9から11のいずれか一項に記載の画素駆動回路。
【請求項13】
前記第2の記憶回路は、第2の容量を備え、
前記第2の容量の第1の極が前記駆動回路の制御端に接続されるように構成され、前記第2の容量の第2の極が第2の電圧端に接続されて第2の電圧を受信するように構成されている請求項9から12のいずれか一項に記載の画素駆動回路。
【請求項14】
前記補償回路は、第7のトランジスタを備え、
前記第7のトランジスタのゲートが第2の走査線に接続されて前記第2の走査信号を受信するように構成され、前記第7のトランジスタの第1の極が前記駆動回路の制御端に接続されるように構成され、前記第7のトランジスタの第2の極が前記駆動回路の第2の端に接続されるように構成されている請求項10に記載の画素駆動回路。
【請求項15】
前記第3の発光制御回路は、第8のトランジスタを備え、
前記第8のトランジスタのゲートが第3の発光制御線に接続されて前記第3の発光制御信号を受信するように構成され、前記第8のトランジスタの第1の極が前記第2の電圧端に接続されるように構成され、前記第8のトランジスタの第2の極が前記駆動回路の第1の端に接続されるように構成されている請求項10又は14に記載の画素駆動回路。
【請求項16】
前記リセット回路は、第9のトランジスタを備え、
前記第9のトランジスタのゲートがリセット信号線に接続されて前記リセット信号を受信するように構成され、前記第9のトランジスタの第1の極が前記駆動回路の制御端に接続されるように構成され、前記第9のトランジスタの第2の極が前記リセット電圧端に接続されるように構成されている請求項10、14、15のいずれか一項に記載の画素駆動回路。
【請求項17】
アレイ状に配列される複数の画素ユニットを備え、前記画素ユニットは、請求項1から16のいずれか一項に記載の画素駆動回路と、前記画素駆動回路に接続される発光素子を備えている表示パネル。
【請求項18】
少なくとも2つのゲート駆動回路をさらに備え、
前記第1の発光制御信号と前記第2の発光制御信号とは、それぞれ前記少なくとも2つのゲート駆動回路のうち異なるゲート駆動回路によって提供される請求項17に記載の表示パネル。
【請求項19】
前記発光素子は、発光ダイオードを備えている請求項17又は18に記載の表示パネル。
【請求項20】
前記電流制御回路が、前記表示データ信号に基づいて前記電流制御回路を流れる駆動電流の電流の大きさを制御し、前記時間制御回路が、前記駆動電流を受信して前記時間データ信号と前記第1の発光制御信号と前記第2の発光制御信号に基づいて前記駆動電流の通過時間を制御するように、前記表示データ信号と、前記時間データ信号と、前記第1の発光制御信号と、前記第2の発光制御信号を入力するステップを備えている請求項1から16のいずれか一項に記載の画素駆動回路の駆動方法。
【請求項21】
前記通過時間は、異なる表示グレースケールに対応する複数の時間長を含み、前記複数の時間長がバイナリ単位の時間長である請求項20に記載の画素駆動回路の駆動方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施例は、画素駆動回路及びその駆動方法、表示パネルに関する。
【背景技術】
【0002】
マイクロ発光ダイオード(マイクロLED、或いは、mLED又はμLEDと略称する)表示装置は、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)の長さを従来の1%(例えば、100マイクロメートル以下、例えば、10マイクロメートル~20マイクロメートル)に縮められることと、有機発光ダイオード(OLED:Organic Light Emitting Diode)表示デバイスと比べ、より高い発光輝度、発光効率、より低い動作消費電力などの利点があるため、徐々に広く注目を集めてくる。このような特徴があるため、マイクロLEDは、携帯電話、ディスプレイ、ノートパソコン、デジタルカメラ、計器及びメーターなどの、表示機能を備えた装置に適用してもよい。
【0003】
マイクロLED技術、即ちLEDマイクロ化とマトリックス化技術は、マイクロメートルレベルの赤、緑、青の三色を表示するマイクロLEDをアレイ基板上に作製してもよい。現在、マイクロLED技術は、従来の窒化ガリウム(GaN)LED技術に基づいている。アレイ基板上のマイクロLEDのそれぞれは、単独の一つの画素ユニットとして見なされ、即ち、点灯が単独で駆動されることができ、これにより、より繊細度の高く、コントラストの強い画面を表示装置で表すようになる。
【発明の概要】
【0004】
本発明の少なくとも1つの実施例は、表示データ信号を受信し、前記表示データ信号に基づいて電流制御回路を流れる駆動電流の電流の大きさを制御するように構成される電流制御回路と、前記駆動電流を受信し、及び、時間データ信号と第1の発光制御信号と第2の発光制御信号を受信し、前記時間データ信号と前記第1の発光制御信号と前記第2の発光制御信号に基づいて前記駆動電流の通過時間を制御するように構成される時間制御回路と、を備える画素駆動回路を提供する。
【0005】
例えば、本開示の一実施例で提供される画素駆動回路において、前記時間制御回路は、制御端と第1の端とを備え、且つ、前記時間データ信号に応答して、スイッチング回路が導通するか否かを制御することにより、前記スイッチング回路における前記駆動電流の通過の許否を決定するように構成されるスイッチング回路と、前記スイッチング回路の制御端に接続され、且つ、第1の走査信号に応答し、前記時間データ信号を、前記スイッチング回路の制御端に書き込みように構成される時間データ書き込むように構成される回路と、前記スイッチング回路の制御端に接続され、且つ前記時間データ書き込み回路が書き込んだ前記時間データ信号を記憶するように構成される第1の記憶回路と、前記スイッチング回路の第1の端に接続され、且つ前記第1の発光制御信号に応答して、前記駆動電流を前記スイッチング回路の第1の端に印加するように構成される第1の発光制御回路と、前記第1の発光制御回路と並列に接続されることにより、前記スイッチング回路の第1の端にも接続され、且つ前記第2の発光制御信号に応答して、前記駆動電流を前記スイッチング回路の第1の端に印加するように構成される第2の発光制御回路と、を備える。
【0006】
例えば、本開示の一実施例で提供される画素駆動回路において、前記時間制御回路が発光素子に接続され、前記第1の発光制御回路と前記スイッチング回路とを介して前記駆動電流を前記発光素子に印加することによって、発光するように前記発光素子を駆動する時間が第1の時間であり、前記第2の発光制御回路と前記スイッチング回路を介して前記駆動電流を前記発光素子に印加することによって、発光するように前記発光素子を駆動する時間が補償時間であり、前記通過時間が、前記第1の時間と前記補正時間との和である。
【0007】
例えば、本開示の一実施例で提供される画素駆動回路において、前記スイッチング回路は、第1のトランジスタを備え、前記第1のトランジスタのゲートを前記スイッチング回路の制御端とし、前記第1のトランジスタの第1の極を前記スイッチング回路の第1の端とし、前記第1のトランジスタの第2の極が発光素子に接続されるように構成される。
【0008】
例えば、本開示の一実施例で提供される画素駆動回路において、前記時間データ書き込み回路は、第2のトランジスタを備え、前記第2のトランジスタのゲートが第1の走査線に接続されて前記第1の走査信号を受信するように構成され、前記第2のトランジスタの第1の極が時間データ線に接続されて前記時間データ信号を受信するように構成され、前記第2のトランジスタの第2の極が前記スイッチング回路の制御端に接続されるように構成される。
【0009】
例えば、本開示の一実施例で提供される画素駆動回路において、前記第1の記憶回路は第1の容量を備え、前記第1の容量の第1の極が前記スイッチング回路の制御端に接続されるように構成され、前記第1の容量の第2の極が第1の電圧端に接続されて第1の電圧を受信するように構成される。
【0010】
例えば、本開示の一実施例で提供される画素駆動回路において、前記第1の発光制御回路は、第3のトランジスタを備え、前記第3のトランジスタのゲートが第1の発光制御線に接続されて前記第1の発光制御信号を受信するように構成され、前記第3のトランジスタの第1の極が前記電流制御回路に接続されるように構成され、前記第3のトランジスタの第2の極が前記スイッチング回路の第1の端に接続されるように構成される。
【0011】
例えば、本開示の一実施例で提供される画素駆動回路において、前記第2の発光制御回路は、第4のトランジスタを備え、前記第4のトランジスタのゲートが第2の発光制御線に接続されて前記第2の発光制御信号を受信するように構成され、前記第4のトランジスタの第1の極が前記電流制御回路に接続されるように構成され、前記第4のトランジスタの第2の極が前記スイッチング回路の第1の端に接続されるように構成される。
【0012】
例えば、本開示の一実施例で提供される画素駆動回路において、前記電流制御回路は、駆動回路と表示データ書き込み回路と第2の記憶回路を備え、前記駆動回路が、制御端と第1の端と第2の端を備え、且つ、前記表示データ信号に基づいて、前記駆動電流の電流の大きさを制御するように構成され、前記表示データ書き込み回路が前記駆動回路の第1の端又は制御端に接続され、且つ、第2の走査信号に応答して前記表示データ信号を前記駆動回路の第1の端又は制御端に書き込むように構成され、前記第2の記憶回路が前記駆動回路の制御端に接続され、且つ、前記表示データ書き込み回路が書き込んだ前記表示データ信号を記憶するように構成される。
【0013】
例えば、本開示の一実施例で提供される画素駆動回路において、前記電流制御回路が、補償回路と第3の発光制御回路とリセット回路とをさらに備え、前記補償回路が前記駆動回路の制御端及び第2の端に接続され、且つ前記第2の走査信号、及び前記駆動回路の第1の端に書き込まれた前記表示データ信号に応答して、前記駆動回路を補償するように構成され、前記第3の発光制御回路が前記駆動回路の第1の端に接続され、且つ第3の発光制御信号に応答して、第2の電圧端の第2の電圧を前記駆動回路の第1の端に印加するように構成され、前記リセット回路が前記駆動回路の制御端に接続され、且つリセット信号に応答してリセット電圧端のリセット電圧を前記駆動回路の制御端に印加する。
【0014】
例えば、本開示の一実施例で提供される画素駆動回路において、前記駆動回路は、第5のトランジスタを備え、前記第5のトランジスタのゲートを前記駆動回路の制御端とし、前記第5のトランジスタの第1の極を前記駆動回路の第1の端とし、前記第5のトランジスタの第2の極は前記駆動回路の第2の端として、前記時間制御回路に接続されるように構成される。
【0015】
例えば、本開示の一実施例で提供される画素駆動回路において、前記表示データ書き込み回路は、第6のトランジスタを備え、前記第6のトランジスタのゲートが第2の走査線に接続されて前記第2の走査信号を受信するように構成され、前記第6のトランジスタの第1の極が表示データ線に接続されて前記表示データ信号を受信するように構成され、前記第6のトランジスタの第2の極が前記駆動回路の第1の端又は制御端に接続されるように構成される。
【0016】
例えば、本開示の一実施例で提供される画素駆動回路において、前記第2の記憶回路は、第2の容量を備え、前記第2の容量の第1の極が前記駆動回路の制御端に接続されるように構成され、前記第2の容量の第2の極が第2の電圧端に接続されて第2の電圧を受信するように構成される。
【0017】
例えば、本開示の一実施例で提供される画素駆動回路において、前記補償回路は第7のトランジスタを備え、前記第7のトランジスタのゲートが第2の走査線に接続されて前記第2の走査信号を受信するように構成され、前記第7のトランジスタの第1の極が前記駆動回路の制御端に接続されるように構成され、前記第7のトランジスタの第2の極が前記駆動回路の第2の端に接続されるように構成される。
【0018】
例えば、本開示の一実施例で提供される画素駆動回路において、前記第3の発光制御回路は、第8のトランジスタを備え、前記第8のトランジスタのゲートが第3の発光制御線に接続されて前記第3の発光制御信号を受信するように構成され、前記第8のトランジスタの第1の極が前記第2の電圧端に接続されるように構成され、前記第8のトランジスタの第2の極が前記駆動回路の第1の端に接続されるように構成される。
【0019】
例えば、本開示の一実施例で提供される画素駆動回路において、前記リセット回路は第9のトランジスタを備え、前記第9のトランジスタのゲートがリセット信号線に接続されて前記リセット信号を受信するように構成され、前記第9のトランジスタの第1の極が前記駆動回路の制御端に接続されるように構成され、前記第9のトランジスタの第2の極が前記リセット電圧端に接続されるように構成される。
【0020】
本開示の少なくとも1つの実施例は、アレイ状に配列される複数の画素ユニットを備える表示パネルをさらに提供し、前記画素ユニットは、本開示のいずれかの実施例に記載の画素駆動回路と、前記画素駆動回路に接続される発光素子を備える。
【0021】
例えば、本開示の一実施例で提供される表示パネルは、少なくとも2つのゲート駆動回路をさらに備え、前記第1の発光制御信号と前記第2の発光制御信号とは、それぞれ前記少なくとも2つのゲート駆動回路のうち異なるゲート駆動回路によって提供される。
【0022】
例えば、在本開示の一実施例で提供される表示パネルにおいて、前記発光素子は、発光ダイオードを備える。
【0023】
本開示の少なくとも1つの実施例は、前記電流制御回路が、前記表示データ信号に基づいて前記電流制御回路を流れる駆動電流の電流の大きさを制御し、前記時間制御回路が、前記駆動電流を受信して前記時間データ信号と前記第1の発光制御信号と前記第2の発光制御信号に基づいて前記駆動電流の通過時間を制御するように、前記表示データ信号と、前記時間データ信号と、前記第1の発光制御信号と、前記第2の発光制御信号を入力するステップを備える本開示のいずれかの実施例に記載の画素駆動回路の駆動方法を提供する。
【0024】
例えば、本開示の一実施例で提供される画素駆動回路の駆動方法において、前記通過時間は、異なる表示グレースケールに対応する複数の時間長を含み、前記複数の時間長がバイナリ単位の時間長である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
本開示の実施例の技術案をより明確に説明するために、以下では、実施例の図面を簡単に説明するが、以下の説明における図面は本開示の一部の実施例のみに関し、本開示を制限するものではないことは明白である。
図1A図1Aは、画素駆動回路の模式図である。
図1B図1Bは、画素駆動回路の信号タイミング図である。
図2図2は、本開示の一部の実施例で提供される画素駆動回路の模式ブロック図である。
図3図3は、本開示の一部の実施例で提供される画素駆動回路の時間制御回路の模式ブロック図である。
図4図4は、本開示の一部の実施例で提供される画素駆動回路の電流制御回路の模式ブロック図である。
図5図5は、本開示の一部の実施例で提供される他の画素駆動回路の電流制御回路の模式ブロック図である。
図6図6は、本開示の一部の実施例で提供される他の画素駆動回路の模式ブロック図である。
図7図7は、図6に示される画素駆動回路の具体的な実現例を示す回路図である。
図8図8は、図2に示される画素駆動回路の具体的な実現例を示す回路図である。
図9図9は、本開示の一部の実施例で提供される画素駆動回路の信号タイミング図である。
図10図10は、シフトレジスタユニットの模式図である。
図11図11は、他のシフトレジスタユニットの模式図である。
図12図12は、シフトレジスタユニットの信号タイミング図である。
図13図13は、他のシフトレジスタユニットの信号タイミング図である。
図14図14は、本開示の一部の実施例で提供される表示パネルの模式ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本開示の実施例の目的、技術案および利点をより明確にするために、本開示の実施例の図面を参照して、本開示の実施例の技術案を明確に、完全に説明する。説明する実施例は、全ての実施例ではなく、本開示の一部の実施例であることは明らかである。説明する本開示の実施例に基づいて、当業者の創造的な労働を必要としない前提で取得される他のすべての実施例は、本開示の保護の範囲に属する。
【0027】
特に定義されない限り、ここで使用される技術用語または科学用語は、本開示が属される分野において一般的な技能を有する人に理解される通常の意味であるべきである。本開示で使用される「第1の」、「第2の」および類似の言葉は、いかなる順序、数量または重要性を表さず、異なる構成部分を区別するのみに用いられる。同様に、「備える」または「含む」などの類似語は、この語の前に現れた要素または部品がその語の後に列挙された要素または部品及び同等なものをカバーすることを意味するが、他の要素または部品を排除しない。「接続」や「結ぶ」などの類似語は、物理的または機械的な接続に限定されるものではなく、電気的な接続を含み、直接的にも間接的にもよい。「上」、「下」、「左」、「右」などは相対位置関係を表すためだけに用いられ、説明される対象の絶対位置が変化すると、その相対位置関係もそれに応じて変化する可能性がある。
【0028】
マイクロLEDは自己発光素子として、低電流密度でその発光効率が電流密度の低下とともに減少し、色座標も電流密度の変化とともに変化する。従って、マイクロLEDは、発光効率と色座標の大きな変化を避けるように、高電流密度でグレースケール表示を実現する必要がある。
【0029】
マイクロLEDに応用される通常の画素駆動回路には、8T2C回路が採用される。すなわち8つの薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)と2つの容量を利用して、発光するようにマイクロLEDを駆動する基本機能を実現する。図1Aに示すように、該画素駆動回路は、電流制御サブ回路01と、時間長制御サブ回路02とを備える8T2C回路である。該画素駆動回路は、電流の大きさと発光時間によってグレースケールを共同に調節する。例えば、電流制御サブ回路01は、第1から第5のトランジスタM1―M5および第1の容量P1を備え、第4のトランジスタM4が駆動トランジスタであり、残りのトランジスタがスイッチングトランジスタである。これらのトランジスタと第1の容量P1は、発光素子L0(即ち、マイクロLED)を流れる電流(即ち、駆動電流)の大きさを制御するように共同に機能する。例えば、第4のトランジスタM4の閾値電圧を補償することによって、均一な電流出力を実現してもよい。例えば、時長制御サブ回路02は、第6から第8のトランジスタM6―M8および第2の容量P2を備え、これらのトランジスタと第2の容量P2が発光素子L0の発光時間を制御するように共同に機能する。フレーム毎の画面は、2つ以上のサブ画面が重ね合わせて構成されてもよく、これに対して、フレーム毎の画面が、時間長制御サブ回路02により、2回以上の時間データ信号の書き込み動作を行う必要がある。この方法は、マイクロLEDを完全グレースケールで効率の高い領域で動作させることができ、且つ、この効率の高い領域でのマイクロLEDの色座標ドリフトが少ない。
【0030】
図1Aに示す画素駆動回路は、例えば、図1Bに示すような信号タイミングで駆動する。例えば、時間長制御サブ回路02は、発光制御信号EM’を1フレームにおいて複数回走査(すなわち、複数回の有効レベル)し、時間データ信号Vdata_t(図示せず)を採用して第8のトランジスタM8の導通又は遮断を制御することにより、複数ビット(bit)のグレースケール表示を実現する。
【0031】
例えば、発光制御信号EM’は、一般に、表示パネルのゲート駆動回路におけるカスケード接続された複数のシフトレジスタユニットによって生成される。該シフトレジスタユニットは、一般に、例えば10T3Cシフトレジスタ回路を採用する。発光制御信号EM’は、ゲート線を駆動するためのゲート走査信号、リセットするためのリセット信号などの信号と整合する必要があるため、即ち、少なくともゲート走査信号、リセット信号が有効レベルである時に、発光素子が発光すべきでない時に発光することを防止するために、発光制御信号EM’が無効レベルに保持される必要がある。ここで、図1BにおけるGate1信号またはGate2信号のような、本開示の実施例で提供される画素駆動回路のゲート走査信号の有効レベルパルス幅を1単位の時間長として定義し、Hと記す。発光制御信号EM’を出力するシフトレジスタ回路における周波数が同じである2つのクロック信号CKとCBの周期が2Hであり、有効レベルパルス幅が0.5Hであり、デューティ比が25%である場合、カスケード接続関係を有するシフトレジスタ(現在の行の出力が次の行の入力として)が複数存在するため、1段毎の発光制御信号EM’の無効レベルの最小制御時間長は、3Hである。シフトレジスタの回路特性によれば、その出力可能な無効レベルの最小制御時間長は、その出力可能な有効レベルの最小制御時間長と等しいため、1段毎の発光制御信号EM’の有効レベルの最小制御時間長も3Hとなる。入力信号またはスタートトリガ信号のデューティ比を調整することにより、異なる長さの有効レベルパルス幅の発光制御信号EM’を出力することが実現でき、10T3Cシフトレジスタ回路の特性から、該発光制御信号EM’の有効レベル時間長が3H+m*2Hとなってもよく、ただし、mは0以上の整数であることがわかる。これにより、該シフトレジスタ回路が実現可能な信号の有効レベルパルス幅の間隔(すなわち、増加または減少の最小単位)は2Hであることがわかる。
【0032】
各グレースケールを正確に表示するために、発光制御信号EM’の各走査での有効レベル時間長s1、s2、s3などがバイナリ単位の時間長である必要があり、即ち、s2=s1/2、s3=s1/2となり、これをもって類推する。例えば、一例では、グレースケール表示に必要なバイナリ単位の時間長と該シフトレジスタ回路が出力する有効レベルパルス幅が下の表に示される。
【0033】
【表1】
【0034】
上の表からわかるように、発光制御信号EM’として該シフトレジスタ回路から出力される信号を採用する時に、該シフトレジスタ回路から出力される信号は、バイナリ単位の時間長にせいぜい近くなることだけで、バイナリ単位の時間長に完全に一致することができないため、マイクロLEDを用いた表示パネルのグレースケール輝度表示が不良となる。表示品質を高めるために、シフトレジスター回路から出力される信号に対して1Hの時間長を補償する必要があり、これによって、バイナリ単位の時間長を実現し、各グレースケールを正確に表示する。
【0035】
本開示の少なくとも一実施例は、画素駆動回路及びその駆動方法、表示パネルを提供する。該画素駆動回路は、複数回走査する場合に、バイナリ単位の時間長の制御を実現し、時間長の制御の柔軟性を高めることよって、グレースケール輝度に対する補償を実現し、表示パネルの表示効果を向上させることができる。
【0036】
以下、本開示の実施例について図面を参照して詳細に説明する。なお、異なる図面における同じ符号は、既に説明された同じ素子を指すために使用されると留意されたい。
【0037】
本開示の少なくとも1つの実施例は、表示データ信号を受信し、前記表示データ信号に基づいて電流制御回路を流れる駆動電流の電流の大きさを制御するように構成される電流制御回路と、駆動電流を受信し、及び、時間データ信号と第1の発光制御信号と第2の発光制御信号を受信し、時間データ信号と第1の発光制御信号と第2の発光制御信号に基づいて駆動電流の通過時間を制御するように構成される時間制御回路と、を備える画素駆動回路を提供する。
【0038】
上記実施例で提供される画素駆動回路は、時間データ信号と第1の発光制御信号と第2の発光制御信号を総合的に考慮して、駆動電流の通過時間を制御する。これにより、複数回走査する場合に、バイナリ単位の時間長の制御を実現し、時間長の制御の柔軟性を高めることによって、グレースケール輝度に対する補償を実現し、表示パネルの表示効果を向上させることができる。
【0039】
図2は、本開示の一部の実施例で提供される画素駆動回路の模式ブロック図である。図2のように、該画素駆動回路10は、電流制御回路100と時間制御回路200を備える。画素駆動回路10は、例えば、マイクロLED表示装置のサブ画素又は画素ユニットに用いられる。時間制御回路200は、例えば、発光素子300に接続される。
【0040】
電流制御回路100は、表示データ信号を受信し、表示データ信号に基づいて、電流制御回路100を流れる駆動電流の電流の大きさを制御するように構成される。例えば、電流制御回路100は、表示データ線(表示データ端Vdata_d)と、時間制御回路200と、別途で提供される高電圧端(図示せず)とにそれぞれ接続され、表示データ端Vdata_dで提供される表示データ信号と該高電圧端で提供される高レベル信号を受信し、時間制御回路200に駆動電流を提供する。例えば、電流制御回路100は、動作時に、時間制御回路200を介して、発光素子300に駆動電流を提供することによって、発光素子300が駆動電流の大きさによって発光するようにしてもよい。
【0041】
時間制御回路200は、駆動電流を受信し、及び、時間データ信号と第1の発光制御信号と第2の発光制御信号を受信し、時間データ信号と第1の発光制御信号と第2の発光制御信号に基づいて、駆動電流の通過時間を制御するように構成される。例えば、時間制御回路200は、時間データ線(時間データ端Vdata_t)と、第1の発光制御線(第1の発光制御端EM1)と、第2の発光制御線(第2の発光制御端EM2)と、電流制御回路100と、発光素子300とにそれぞれ接続され、時間データ端Vdata_tで提供される時間データ信号と、第1の発光制御端EM1で提供される第1の発光制御信号と、第2の発光制御端EM2で提供される第2の発光制御信号とを受信し、電流制御回路100からの駆動電流を発光素子300に提供する。例えば、時間制御回路200は、動作時に、駆動電流の通過時間を制御することによって、発光素子300が対応する時間内に駆動電流を受信し駆動電流の大きさによって発光し、他の時間内に駆動電流を受信できないため、発光しないようにしてもよい。例えば、第1の発光制御信号と、第2の発光制御信号と、時間データ信号との配合によって、駆動電流の通過時間の大きさに選択可能な数値が複数あるようになり、発光素子300の発光時間の調節範囲をさらに増大し、コントラストを向上させることができる。
【0042】
発光素子300は、駆動電流を受信し、駆動電流の電流の大きさと通過時間によって発光するように構成される。例えば、発光素子300は、時間制御回路200と別途で提供される低電圧端(図示せず)にそれぞれ接続され、時間制御回路200からの駆動電流と該低電圧端の低レベル信号を受信する。例えば、時間制御回路200がオンになって電流制御回路100からの駆動電流を発光素子300に提供する時に、発光素子300は、該駆動電流の大きさによって発光し、時間制御回路200がオフになった時に、発光素子300が発光しない。例えば、発光素子300は、マイクロLEDなどの発光ダイオードを採用してもよい。上記動作方式は、電流の大きさと発光時間によって、発光素子300の発光を共同に制御して、対応するグレースケールを実現することによって、コントラストを向上させ、発光素子300を完全グレースケールで発光效率の高い領域で動作させ、且つ、色座標ドリフトが少ないようにしてもよい。
【0043】
該実施例において、2つの発光制御信号を採用する、即ち、第1の発光制御信号と第2の発光制御信号を採用することによって、1つの発光制御信号のみを採用する場合と比べ、発光素子300の発光時間が補償されてもよい。例えば、第1の発光制御端EM1の第1の発光制御信号が実現可能な時間長は、前記の3H+m*2Hであり、第2の発光制御端EM2の第2の発光制御信号が実現可能な時間長は、Hである。これによって、第1の発光制御信号と第2の発光制御信号の共同作用で、3H+m*2Hの時間長を実現でき、3H+m*2H+Hの時間長も実現できる。よって、前記のバイナリ単位の時間長(例えば、48H、24H、12H、6H、3Hなど)を実現できるようになる。これによって、該画素駆動回路10は、複数回走査する場合に、バイナリ単位の時間長の制御を実現し、時間長の制御の柔軟性を高めることによって、グレースケール輝度に対する補償を実現し、表示パネルの表示効果を向上させることができる。
【0044】
例えば、第1の発光制御端EM1の第1の発光制御信号と第2の発光制御端EM2の第2の発光制御信号が異なるゲート駆動回路で提供されることによって、第1の発光制御信号の有効レベルパルス幅(即ち、時間長3H+m*2H)と第2の発光制御信号の有効レベルパルス幅(即ち、時間長H)をそれぞれ単独に調節できる。よって、第2の発光制御信号の有効レベルパルス幅をより柔軟に調節し、発光素子300の発光時間の調節範囲が増大し、発光素子300の発光時間の調節精度を向上させることで、バイナリ単位の時間長の制御を実現し、グレースケール輝度に対する補償を実現する。
【0045】
なお、本開示の一部の実施例において、電流制御回路100と、時間制御回路200と、発光素子300とが、別途で提供される高電圧端と低電圧端との間に接続され、駆動電流の電流経路を提供するために用いられる。よって、電流制御回路100と、時間制御回路200と、発光素子300とが、該高電圧端と該低電圧端との間に接続される順番には、制限がなく、任意の接続順番であってもよく、該高電圧端から該低電圧端への電流経路が提供されればよい。
【0046】
例えば、表示データ端Vdata_dと時間データ端Vdata_tは、同じ信号線に接続されて、表示データ信号と時間データ信号を異なる時点でそれぞれ受信するように構成されてもよく、よって信号線の数を削減することができる。もちろん、本開示の実施例はこれに限られない。表示データ端Vdata_dと時間データ端Vdata_tは、異なる信号線に接続されてもよく、これによって、表示データ信号と時間データ信号を同時に、且つ互いに影響なく受信できるようになる。
【0047】
図3は、本開示の一部の実施例で提供される画素駆動回路の時間制御回路の模式ブロック図である。図3のように、時間制御回路200は、スイッチング回路210と、時間データ書き込み回路220と、第1の記憶回路230と、第1の発光制御回路240と、第2の発光制御回路250を備える。
【0048】
スイッチング回路210は、制御端211と第1の端212を備え、時間データ信号に応答して、スイッチング回路210が導通するか否かを制御することにより、スイッチング回路210における駆動電流の通過の許否を決定するように構成される。例えば、スイッチング回路210は、第1のノードN1と第2のノードN2にそれぞれ接続され、また、発光素子300にも接続され、第1のノードN1に書き込まれた時間データ信号を受信し、また、第2のノードN2からの駆動電流を発光素子300に提供する。例えば、スイッチング回路210は、動作時に、時間データ信号の制御で導通されることにより、駆動電流を発光素子300に提供するか、及び、時間データ信号の制御で遮断されることにより、駆動電流を発光素子300に提供しないようにしてもよい。
【0049】
時間データ書き込み回路220は、スイッチング回路210の制御端211に接続され、且つ第1の走査信号に応答して、時間データ信号をスイッチング回路210の制御端211に書き込むように構成される。例えば、時間データ書き込み回路220は、時間データ線(時間データ端Vdata_t)と、第1のノードN1と、第1の走査線(第1の走査端Gate1)とにそれぞれ接続され、時間データ端Vdata_tで提供される時間データ信号と第1の走査端Gate1で提供される第1の走査信号をそれぞれ受信する。例えば、時間データ書き込み回路220は、第1の走査信号に応答し、オンになり、時間データ信号をスイッチング回路210の制御端211(第1のノードN1)に書き込み、時間データ信号を第1の記憶回路230に記憶できる。
【0050】
第1の記憶回路230は、スイッチング回路210の制御端211に接続され、時間データ書き込み回路220が書き込んだ時間データ信号を記憶するように構成される。例えば、第1の記憶回路230は、第1のノードN1に接続され、第1のノードN1に書き込まれた時間データ信号を記憶し、記憶された時間データ信号を利用してスイッチング回路210を制御してもよい。例えば、第1の記憶回路230は、別途で提供される電圧端(例えば、以下で述べられた第1の電圧端Vcom)にも接続されて、電圧記憶機能を実現してもよい。
【0051】
第1の発光制御回路240は、スイッチング回路210の第1の端212に接続され、第1の発光制御信号に応答して、駆動電流をスイッチング回路210の第1の端212に印加するように構成される。例えば、第1の発光制御回路240は、第1の発光制御線(第1の発光制御端EM1)とスイッチング回路210の第1の端212(第2のノードN2)にそれぞれ接続され、また電流制御回路100にも接続されて、第1の発光制御端EM1の第1の発光制御信号と電流制御回路100で提供される駆動電流をそれぞれ受信する。例えば、第1の発光制御回路240は、第1の発光制御信号に応答してオンになり、電流制御回路100と第2のノードN2を電気接続させ、駆動電流を第2のノードN2に印加してもよい。
【0052】
第2の発光制御回路250は、第1の発光制御回路240に並列に接続されて、スイッチング回路210の第1の端212にも接続され、第2の発光制御信号に応答して、駆動電流をスイッチング回路210の第1の端212に印加するように構成される。例えば、第2の発光制御回路250は、第2の発光制御線(第2の発光制御端EM2)とスイッチング回路210の第1の端212(第2のノードN2)にそれぞれ接続され、また電流制御回路100にも接続されて、第2の発光制御端EM2の第2の発光制御信号と電流制御回路100で提供される駆動電流をそれぞれ受信する。例えば、第2の発光制御回路250は、第2の発光制御信号に応答してオンになり、電流制御回路100と第2のノードN2を電気接続させ、駆動電流を第2のノードN2に印加してもよい。
【0053】
例えば、第1の発光制御回路240と第2の発光制御回路250は、異なる時点でオンになったことにより、これら異なる時点で電流制御回路100からの駆動電流を第2のノードN2にそれぞれ印加する。スイッチング回路210もオンになった時に、駆動電流がさらに発光素子300に印加されて発光素子300の発光が駆動される。例えば、第1の発光制御回路240とスイッチング回路210を介して駆動電流を発光素子300に印加して、発光するように発光素子300を駆動する時間が、第1の時間(例えば、0又は3H+m*2H)であり、第2の発光制御回路250とスイッチング回路210を介して駆動電流を発光素子300に印加して、発光するように発光素子300を駆動する時間が、補償時間(例えば、0又はH)であり、発光素子300の発光時間(即ち、以上で述べられた通過時間)が、第1の時間と補償時間の和である。この方式により、3H+m*2H又は3H+m*2H+Hの時間長を実現でき、バイナリ単位の時間長の制御を実現できる。
【0054】
なお、本開示の一部の実施例において、時間制御回路200が、上記スイッチング回路210と、時間データ書き込み回路220と、第1の記憶回路230と、第1の発光制御回路240と、第2の発光制御回路250とに限定されるものではなく、任意の適用可能な回路又はモジュールを備えてもよく、相応な機能を実現できればよい。
【0055】
図4は、本開示の一部の実施例で提供される画素駆動回路の電流制御回路の模式ブロック図である。図4のように、電流制御回路100は、駆動回路110と、表示データ書き込み回路120と、第2の記憶回路130と備える。
【0056】
駆動回路110は、第1の端111と、第2の端112と、制御端113を備え、表示データ信号によって駆動電流の電流の大きさを制御するように構成される。例えば、駆動回路110の制御端113が、第2の記憶回路130に接続され、駆動回路110の第1の端111が、第2の電圧端VDDに接続され、駆動回路110の第2の端112が、時間制御回路200に接続される。例えば、第2の電圧端VDDは、直流高レベル信号の入力を保持するように構成され、該直流高レベルを第2の電圧と呼び、以下の各実施例でも同様であり、繰り返して説明しない。例えば、駆動回路110は、時間制御回路200(例えば、時間制御回路200中のスイッチング回路210及び第1の発光制御回路240又は第2の発光制御回路250)により、発光素子300に駆動電流を提供し、発光するように発光素子300を駆動してもよく、且つ発光素子300が必要とされるグレーレベル(又は、グレースケール)によって発光するように駆動してもよい。
【0057】
表示データ書き込み回路120は、駆動回路110の第1の端111に接続され、且つ第2の走査信号に応答して、表示データ信号を駆動回路110の第1の端111に書き込むように構成される。例えば、表示データ書き込み回路120は、表示データ線(表示データ端Vdata_d)と、駆動回路110の第1の端111(第3のノードN3)と、第2の走査線(第2の走査端Gate2)とにそれぞれ接続される。例えば、第2の走査端Gate2からの第2の走査信号が表示データ書き込み回路120に印加されることによって、表示データ書き込み回路120がオンであるか、オフであるかをを制御する。例えば、表示データ書き込み回路120は、第2の走査信号に応答してオンになり、表示データ端Vdata_dで提供される表示データ信号を駆動回路110の第1の端111(第3のノードN3)に書き込んでもよい。そして、表示データ信号を駆動回路110を介して第2の記憶回路130に記憶し、該表示データ信号によって、発光するように発光素子300を駆動する駆動電流を生成してもよい。
【0058】
なお、本開示の実施例において、表示データ書き込み回路120と駆動回路110の具体的な接続方式には、制限がない。例えば、一部の実施例において、表示データ書き込み回路120は、駆動回路110の制御端113に接続されて、表示データ信号を駆動回路110の制御端113に書き込み、第2の記憶回路130に記憶してもよい。
【0059】
第2の記憶回路130は、駆動回路110の制御端113に接続され、且つ表示データ書き込み回路120が書き込んだ表示データ信号を記憶するように構成される。例えば、第2の記憶回路130は、該表示データ信号を記憶し、記憶された表示データ信号を利用して駆動回路110を制御してもよい。例えば、第2の記憶回路130は、第2の電圧端VDD又は別途で提供される高電圧端に接続されて、電圧記憶機能を実現してもよい。
【0060】
図5は、本開示の一部の実施例で提供される他の画素駆動回路の電流制御回路の模式ブロック図である。図5のように、電流制御回路100は、さらに、補償回路140と、第3の発光制御回路150と、リセット回路160を備えてもよく、他の構成が図4に示す電流制御回路100と基本的に同じである。
【0061】
補償回路140は、駆動回路110の制御端113及び第2の端112に接続され、且つ第2の走査信号及び駆動回路110の第1の端111に書き込まれた表示データ信号に応答して、駆動回路110を補償するように構成される。例えば、補償回路140は、第2の走査線(第2の走査端Gate2)と、第4のノードN4と、第5のノードN5に接続される。例えば、第2の走査端Gate2からの第2の走査信号が補償回路140に印加されることによって、補償回路140のオン、オフを制御する。例えば、補償回路140は、第2の走査信号に応答してオンになり、駆動回路110の制御端113(第4のノードN4)と第2の端112(第5のノードN5)を電気接続させ、駆動回路110の閾値電圧情報と表示データ書き込み回路120が書き込んだ表示データ信号とを共に第2の記憶回路130に記憶することによって、記憶された表示データ信号及び閾値電圧情報を含む電圧値を利用して駆動回路110を、その出力が補正されるように制御してもよい。
【0062】
第3の発光制御回路150は、駆動回路110の第1の端111に接続され、且つ第3の発光制御信号に応答して、第2の電圧端VDDの第2の電圧を駆動回路110の第1の端111に印加するように構成される。例えば、第3の発光制御回路150は、第3の発光制御線(第3の発光制御端EM3)と、第2の電圧端VDDと、第3のノードN3とにそれぞれ接続される。例えば、第3の発光制御回路150は、第3の発光制御端EM3で提供される第3の発光制御信号に応答してオンになり、第2の電圧を駆動回路110の第1の端111(第3のノードN3)に印加してもよい。駆動回路110と時間制御回路200がともにオンである場合に、駆動回路110が、この第2の電圧を、時間制御回路200を介して発光素子300に印加することによって、駆動電圧を提供し、発光するように発光素子300を駆動する。なお、信号線の数を削減するために、第3の発光制御信号が第1の発光制御信号と同じくなってもよく、第1の発光制御信号と異なる独立な信号であってもよい。本開示の実施例において、これを制限しない。
【0063】
リセット回路160は、駆動回路110の制御端113に接続され、且つリセット信号に応答して、リセット電圧端Vintのリセット電圧を駆動回路110の制御端113に印加するように構成される。例えば、リセット回路160は、第4のノードN4と、リセット電圧端Vintと、リセット信号線(リセット信号端RST)とにそれぞれ接続される。例えば、リセット回路160は、リセット信号端RSTで提供されるリセット信号に応答してオンになり、リセット電圧端Vintで提供されるリセット電圧を駆動回路110の制御端113(第4のノードN4)に印加することによって、駆動回路110と第2の記憶回路130にリセット動作を行って、前の発光段階の影響を解消する。また、リセット回路160が印加したリセット電圧は、第2の記憶回路130に記憶されてもよい。これによって、駆動回路110がオン状態を保持し、次の表示データ信号が書き込まれる場合に表示データ信号が駆動回路110と補償回路140を介して第2の記憶回路130に書き込まれることが容易になる。
【0064】
図6は、本開示の一部の実施例で提供される他の画素駆動回路の模式ブロック図である。図6のように、該画素駆動回路10の電流制御回路100が図5に示す電流制御回路100と基本的に同じであり、該画素駆動回路10の時間制御回路200が図3に示す時間制御回路200と基本的に同じである。該画素駆動回路10の具体的な接続関係及び関連な説明は、以上で述べられたものを参照でき、ここで、繰り返して説明しない。なお、本開示の実施例で提供される画素駆動回路10は、例えば他の補償機能を有する回路構成などの他の回路構成をさらに備えてもよい。該補償機能は、電圧補償と電流補償、又は、補償の組み合わせによって実現されてもよい。本開示の実施例において、これを制限しない。
【0065】
なお、本開示の一部の実施例において、画素駆動回路10は、時間制御回路200と駆動電流の大きさに対する制御機能を有する他の任意の構成の画素駆動回路との結合によって得られてもよく、上記の構成形態に限定されるものではない。本開示の実施例で提供される画素駆動回路10が、電流の大きさと発光時間によって、グレースケールを共通に制御でき、バイナリ単位の時間長を実現するように、第1の発光制御信号と第2の発光制御信号によって、共通に制御できればよい。
【0066】
図7は、図6に示される画素駆動回路の具体的な実現例を示す回路図である。図7のように、画素駆動回路10は、第1から第9のトランジスタT1―T9を備え、第1の容量C1と第2の容量C2を備える。画素駆動回路10は、発光素子L1にも接続される。例えば、第5のトランジスタT5が、駆動トランジスタとして用いられ、他のトランジスタが、スイッチングトランジスタとして用いられる。例えば、発光素子L1は、赤色、緑色、青色、または白色光などを発光する各種類のマイクロLEDであってもよい。本開示の実施例において、これを制限しない。
【0067】
例えば、スイッチング回路210は、第1のトランジスタT1として実現してもよい。第1のトランジスタT1のゲートが、スイッチング回路210の制御端211として第1のノードN1に接続され、第1のトランジスタT1の第1の極が、スイッチング回路210の第1の端212として第2のノードN2に接続され、第1のトランジスタT1の第2の極が、発光素子L1に接続される(例えば、発光素子L1のアノードに接続される)ように構成される。なお、本開示の実施例はこれに制限されなく、スイッチング回路210は、他の手段からなる回路であってもよい。
【0068】
時間データ書き込み回路220は、第2のトランジスタT2として実現されてもよい。第2のトランジスタT2のゲートが、第1の走査線(第1の走査端Gate1)に接続されて第1の走査信号を受信するように構成され、第2のトランジスタT2の第1の極が、時間データ線(時間データ端Vdata_t)に接続されて時間データ信号を受信するように構成され、第2のトランジスタT2の第2の極が、スイッチング回路210の制御端211(第1のノードN1)に接続されるように構成される。なお、本開示の実施例はこれに限られなく、時間データ書き込み回路220は、他の手段からなる回路であってもよい。
【0069】
第1の記憶回路230は、第1の容量C1として実現されてもよい。第1の容量C1の第1の極が、スイッチング回路210の制御端211(第1のノードN1)に接続されるように構成され、第1の容量C1の第2の極が、第1の電圧端Vcomに接続されて第1の電圧を受信するように構成される。例えば、第1の電圧端Vcomは、直流低レベル信号の入力を保持し、例えば、接地を保持するように構成され、該直流低レベルを第1の電圧と呼び、以下の各実施例においても同様であり、ここで繰り返して説明しない。なお、本開示の実施例がこれに限られなく、第1の記憶回路230は、他の手段からなる回路であってもよい。
【0070】
第1の発光制御回路240は、第3のトランジスタT3として実現されてもよい。第3のトランジスタT3のゲートが、第1の発光制御線(第1の発光制御端EM1)に接続されるように構成され、第3のトランジスタT3の第1の極が、電流制御回路100に接続されて駆動電流を受信するように構成され、第3のトランジスタT3の第2の極が、スイッチング回路210の第1の端212(第2のノードN2)に接続されるように構成される。なお、本開示の実施例はこれに限られなく、第1の発光制御回路240は、他の手段からなる回路であってもよい。
【0071】
第2の発光制御回路250は、第4のトランジスタT4として実現されてもよい。第4のトランジスタT4のゲートが、第2の発光制御線(第2の発光制御端EM2)に接続されるように構成され、第4のトランジスタT4の第1の極が、電流制御回路100に接続されて駆動電流を受信するように構成され、第4のトランジスタT4の第2の極が、スイッチング回路210の第1の端212(第2のノードN2)に接続されるように構成される。なお、本開示の実施例がこれに限られなく、第2の発光制御回路250は、他の手段からなる回路であってもよい。
【0072】
駆動回路110は、第5のトランジスタT5として実現されてもよい。第5のトランジスタT5のゲートが、駆動回路110の制御端113として第4のノードN4に接続され、第5のトランジスタT5の第1の極が、駆動回路110の第1の端111として第3のノードN3に接続され、第5のトランジスタT5の第2の極が、駆動回路110の第2の端112として第5のノードN5に接続され、時間制御回路200に接続される(例えば、第3のトランジスタT3の第1の極及び第4のトランジスタT4の第1の極に接続される)ように構成される。なお、本開示の実施例はこれに限られなく、駆動回路110は、他の手段からなる回路であってもよい。例えば、駆動回路110は、具体的な状況に応じて切り替えられる2つの駆動トランジスタを有してもよい。
【0073】
表示データ書き込み回路120は、第6のトランジスタT6として実現されてもよい。第6のトランジスタT6のゲートが、第2の走査線(第2の走査端Gate2)に接続されて第2の走査信号を受信するように構成され、第6のトランジスタT6の第1の極が、表示データ線(表示データ端Vdata_d)に接続されて表示データ信号を受信するように構成され、第6のトランジスタT6の第2の極が、駆動回路110の第1の端111(第3のノードN3)に接続されるように構成される。なお、本開示の実施例において、第6のトランジスタT6と第5のトランジスタT5の接続関係には、制限がない。例えば、他の一部の実施例において、補償回路140を備えない場合に、第6のトランジスタT6の第2の極が、第5のトランジスタT5のゲートに接続されて、表示データ信号を第5のトランジスタT5のゲートに書き込んでもよい。表示データ書き込み回路120は、他の手段からなる回路であってもよく、本開示の実施例において、これを制限しない。
【0074】
第2の記憶回路130は、第2の容量C2として実現されてもよい。第2の容量C2の第1の極が、駆動回路110の制御端113(第4のノードN4)に接続されるように構成され、第2の容量C2の第2の極が、第2の電圧端VDDに接続されて第2の電圧を受信するように構成される。なお、本開示の実施例はこれに限られなく、第2の記憶回路130は、他の手段からなる回路であってもよい。例えば、第2の記憶回路130は、互いに並列に接続/直列に接続される2つの容量を備えてもよい。
【0075】
補償回路140は、第7のトランジスタT7として実現されてもよい。第7のトランジスタT7のゲートが、第2の走査線(第2の走査端Gate2)に接続されて第2の走査信号を受信するように構成され、第7のトランジスタT7の第1の極が、駆動回路110の制御端113(第4のノードN4)に接続されるように構成され、第7のトランジスタT7の第2の極が、駆動回路110の第2の端112(第5のノードN5)に接続されるように構成される。なお、本開示の実施例はこれに限られなく、補償回路140は、他の手段からなる回路であってもよい。
【0076】
第3の発光制御回路150は、第8のトランジスタT8として実現されてもよい。第8のトランジスタT8のゲートが、第3の発光制御線(第3の発光制御端EM3)に接続されて第3の発光制御信号を受信するように構成され、第8のトランジスタT8の第1の極が、第2の電圧端VDDに接続されるように構成され、第8のトランジスタT8の第2の極が、駆動回路110の第1の端111(第3のノードN3)に接続されるように構成される。なお、本開示の実施例はこれに限られなく、第3の発光制御回路150は、他の手段からなる回路であってもよい。
【0077】
リセット回路160は、第9のトランジスタT9として実現されてもよい。第9のトランジスタT9のゲートが、リセット信号線(リセット信号端RST)に接続されてリセット信号を受信するように構成され、第9のトランジスタT9の第1の極が、駆動回路110の制御端113(第4のノードN4)に接続されるように構成され、第9のトランジスタT9の第2の極が、リセット電圧端Vintに接続されてリセット電圧を受信するように構成される。なお、本開示の実施例はこれに限られなく、リセット回路160は、他の手段からなる回路であってもよい。
【0078】
発光素子300は、発光素子L1(例えば、マイクロLED)として実現されてもよい。発光素子L1の第1の端(ここでは、アノード)が第1のトランジスタT1の第2の極に接続され、発光素子L1の第2の端(ここでは、カソード)が第3の電圧端VSSに接続されて第3の電圧を受信する。例えば、第3の電圧端VSSは、直流低レベル信号の入力を保持し、例えば、接地を保持するように構成され、該直流低レベルを第3の電圧と呼び、以下に各実施例においても同様であり、ここで繰り返して説明しない。例えば、一部の実施例において、第3の電圧端VSSが、第1の電圧端Vcomと同じ電圧端に接続されてもよい。例えば、1つの表示パネルの中に、画素駆動回路10がアレイ状に配列される場合に、発光素子L1のカソードが同じ電圧端に電気接続されてもよく、即ち、共通カソード接続方式が採用される。
【0079】
例えば、該実施例において、第3のトランジスタT3と第4のトランジスタT4が第5のノードN5と第2のノードN2との間に並列に接続されるため、駆動電流が、第3のトランジスタT3と第4のトランジスタT4のいずれか一方を介して、第5のノードN5と第2のノードN2との間で伝送できる。例えば、第8のトランジスタT8、第5のトランジスタT5、第1のトランジスタT1、発光素子L1、第3のトランジスタT3と第4のトランジスタT4の両方のいずれか一方が、第2の電圧端VDDと第3の電圧端VSSとの間に接続されることによって、駆動電流の電流経路を提供して、発光素子L1を駆動電流の駆動で発光させる。なお、本開示の一部の実施例において、第8のトランジスタT8と、第5のトランジスタT5と、第1のトランジスタT1と、発光素子L1と、第3のトランジスタT3や第4のトランジスタT4の接続順番が、図に示すような状況に制限されなく、任意の適切な接続順番であってもよい。駆動電流の電流経路を提供でき、且つ、第3のトランジスタT3と第4のトランジスタT4が該電流経路に並列に接続されればよい。
【0080】
図8は、図2に示される画素駆動回路の具体的な実現例を示す回路図である。図8のように、画素駆動回路10は、第1から第4のトランジスタT1―T4と、第10のトランジスタT10と、第11のトランジスタT11と、第1の容量C1と、第3の容量C3を備える。該画素駆動回路10は、発光素子L1にも接続される。第1から第4のトランジスタT1―T4、第1の容量C1、発光素子L1の接続方式は、図7に示す画素駆動回路10と基本的に同様であり、ここで繰り返して説明しない。
【0081】
該実施例において、電流制御回路100は、駆動回路110と、表示データ書き込み回路120と、第2の記憶回路130のみを備え、且つ電流制御回路100は、基本的な2T1C回路として実現されてもよい。例えば、図8のように、駆動回路110が、第10のトランジスタT10として実現されてもよい。第10のトランジスタT10のゲートが、表示データ書き込み回路120に接続されるように構成され、第10のトランジスタT10の第1の極が、第2の電圧端VDDに接続されるように構成され、第10のトランジスタT10の第2の極が、第3のトランジスタT3の第1の極に接続されるように構成される。表示データ書き込み回路120は、第11のトランジスタT11として実現されてもよい。第11のトランジスタT11のゲートが、第2の走査線(第2の走査端Gate2)に接続されて第2の走査信号を受信するように構成され、第11のトランジスタT11の第1の極が、表示データ線(表示データ端Vdata_d)に接続されて表示データ信号を受信するように構成され、第11のトランジスタT11の第2の極が、第10のトランジスタT10のゲートに接続されるように構成される。第2の記憶回路130は、第3の容量C3として実現されてもよい。第3の容量C3の第1の極が、第10のトランジスタT10のゲートに接続されるように構成され、第3の容量C3の第2の極が、第2の電圧端VDDに接続されるように構成される。
【0082】
なお、本開示の一部の実施例において、画素駆動回路10中の電流制御回路100は、例えば2T1C、4T1C、4T2Cなどの通常な任意の構成の画素駆動回路として実現されてもよい。それに応じて、時間制御回路200において駆動電流の電流経路を提供するトランジスタ(例えば、第1のトランジスタT1、第3のトランジスタT3、第4のトランジスタT4)と上記2T1C、4T1C、4T2Cなどの回路における駆動トランジスタとの接続順番に制限がなく、例えば、他の一部の実施例において、第10のトランジスタT10は、第1のトランジスタT1と発光素子L1との間に接続されてもよい。
【0083】
なお、本開示の各実施例の説明で、第1のノードN1、第2のノードN2、第3のノードN3、第4のノードN4、及び第5のノードN5は、実際に存在する部品ではなく、回路図中の関連する電気接続の合流点を示す。
【0084】
本開示の実施例で用いられるトランジスタは、いずれも薄膜トランジスタ、電界効果トランジスタ、または他の特性が同じスイッチングデバイスであってもよく、本開示の実施例では、いずれも薄膜トランジスタを例として説明する。ここで用いられるトランジスタのソース、ドレインは構造的に対称であることができ、よって、そのソース、ドレインは構造的には区別されないとしてよい。本開示の実施例において、トランジスタのゲート以外の両極を区別するために、その一方が第1の極であり、他方が第2の極であると直接に説明した。
【0085】
なお、本開示の実施例におけるトランジスタについて、いずれもP型トランジスタとして説明しているが、この場合、トランジスタの第1の極がソースであり、第2の極がドレインである。ただし、本開示は、上記状況を含むが、それに限定されない。例えば、本開示の実施例で提供される画素駆動回路10のうちの1つ以上のトランジスタは、N型トランジスタを採用してもよい。この場合、トランジスタの第1の極がドレインであり、第2の極がソースである。選択した種類のトランジスタの各極を、本開示の実施例における対応するトランジスタの各極を参照して、それぞれ接続し、対応する電圧端と信号端が、対応する高レベル信号または低レベル信号を提供すればよい。N型トランジスタを採用する場合、酸化インジウムガリウム亜鉛(IGZO:Indium Gallium Zinc Oxide)を薄膜トランジスタの活性層として採用してもよい。低温多結晶シリコン(LTPS:Low Temperature Poly Silicon)または非晶質シリコン(例えば、水素化非晶質シリコン)を薄膜トランジスタのアクティブ層として採用する場合と比べ、トランジスタのサイズを効果的に小さくでき、電流リークを防ぐこともできる。P型トランジスタを採用する場合に、薄膜トランジスタの活性層として、低温多結晶シリコン(LTPS)または非晶質シリコン(例えば水素化非晶質シリコン)を採用してもよい。
【0086】
図9は、本開示の一部の実施例で提供される画素駆動回路の信号タイミング図である。以下に、図9に示す信号タイミング図を参照して、図7に示す画素駆動回路10の動作原理を説明する。ここでは、各トランジスタがP型トランジスタであることを例に挙げて説明する。即ち、各トランジスタのゲートは、低レベルに接続される時に、導通され、高レベルに接続される時に、遮断されるが、本開示の実施例はこれに限定されない。
【0087】
図9および以下の説明で、RST、Gate1、Gate2、EM1、EM2、EM3、Vdata_d、Vdata_tなどは、相応な信号端を表すためにも、相応な信号を表すためにも使用される。図9示す第1から第13の段階1―13において、該画素駆動回路10が、以下のような動作をそれぞれ行ってもよい。
【0088】
在第1の段階1において、リセット信号端RSTが低レベル信号を提供し、第9のトランジスタT9が導通され、リセット電圧端Vintの低レベル信号(図示せず)を第4のノードN4に入力する。第5のトランジスタT5のゲートと第2の容量C2が、第4のノードN4の低レベルによってリセットされる。また、次の段階において表示データ信号を書き込むように、第5のトランジスタT5が第4のノードN4の低レベルの作用で導通され、次の段階まで該導通状態が保持される。
【0089】
第2の段階2において、第2の走査端Gate2と表示データ端Vdata_dは、低レベル信号を提供し、第6のトランジスタT6と第7のトランジスタT7が共に導通される。第5のトランジスタT5の導通が保持される。よって、表示データ端Vdata_dで提供される表示データ信号が、第6のトランジスタT6と、第5のトランジスタT5と、第7のトランジスタT7とで形成される路径を通じて第4のノードN4に書き込まれ、第2の容量C2に記憶される。第3のノードN3の電位が、Vdata_dに保持される共に、第5のトランジスタT5の自身の特性により、第4のノードN4の電位が、Vdata_d+Vthになった時に、第5のトランジスタT5が遮断され、充電プロセスが終了することを容易に理解できる。ここで、Vthは、第5のトランジスタT5の閾値電圧を表す。本実施例において、第5のトランジスタT5がP型トランジスタであることを例として説明するため、ここでの閾値電圧Vthがマイナス値であってもよい。第4のノードN4の電位がVdata_d+Vthであるため、表示データ信号Vdata_dと閾値電圧Vthを含む関連情報が第2の容量C2に記憶されて、後の発光段階において表示データを提供し、第5のトランジスタT5自身の閾値電圧Vthを補償するために用いられる。
【0090】
第3の段階3において、第3の発光制御端EM3が低レベル信号を提供し、第8のトランジスタT8が導通される。この時に、第4のノードN4の電位がVdata_d+Vthであり、第3のノードN3の電位がVDDであるため、第5のトランジスタT5が導通される。第1の走査端Gate1と時間データ端Vdata_tは、低レベル信号を提供し、第2のトランジスタT2が導通されて、時間データ端Vdata_tで提供される時間データ信号が第1のノードN1に書き込まれ、第1の容量C1に記憶される。第1のトランジスタT1が第1のノードN1の低レベルの作用で導通される。第1の発光制御端EM1と第2の発光制御端EM2が高レベル信号を提供するため、第3のトランジスタT3と第4のトランジスタT4が共に遮断されて、発光素子L1がこの段階において発光しない。なお、他の例において、この場合、時間データ端Vdata_tが、高レベル信号を提供してもよく、これに応じて、第1のトランジスタT1が遮断される。
【0091】
第4の段階4において、第8のトランジスタT8と、第5のトランジスタT5と、第1のトランジスタT1との導通が保持される。第1の発光制御端EM1が低レベル信号を提供し、第3のトランジスタT3が導通される。第2の電圧端VDDと、第8のトランジスタT8と、第5のトランジスタT5と、第3のトランジスタT3と、第1のトランジスタT1と、発光素子L1と、第3の電圧端VSSにより1つの電流経路が形成されるため、発光素子L1が駆動電流に駆動されて発光する。この時、駆動電流の大きさが、第2の段階2において書き込んだ表示データ信号Vdata_dによって決定され、発光するかは、第3の段階3において書き込まれた時間データ信号Vdata_tによって決定される。また、発光する場合に、発光時間は、第1の発光制御信号EM1の該段階における有効レベルパルス幅t1と同一である。なお、他の一部の実施例において、第3の段階3において時間データ端Vdata_tで提供されるのが高レベル信号であれば、第1のトランジスタT1の遮断が保持されて、発光素子L1はがこの段階において発光しない。
【0092】
例えば、発光素子L1を流れる駆動電流IL1の値は、下記数式によって得られることができる。
【数1】
【0093】
上記数式で、Vthが第5のトランジスタT5の閾値電圧を示し、VGSが第5のトランジスタT5のゲートとソース(ここでは、第1の極)との間の電圧を示し、Kが第5のトランジスタT5自身に関連する定数の値である。上記数式からわかるように、発光素子L1を流れる駆動電流IL1がもはや第5のトランジスタT5の閾値電圧Vthに関係しないため、該画素駆動回路10の補償を実現でき、駆動トランジスタ(例えば、第5のトランジスタT5)が製造プロセスおよび長時間の動作による閾値電圧ドリフトの問題を解決し、駆動電流IL1に対する影響を排除することで、該画素駆動回路10を用いた表示装置の表示効果を改善することができる。
【0094】
第5の段階5において、第8のトランジスタT8と、第5のトランジスタT5と、第1のトランジスタT1との導通が保持される。第2の発光制御端EM2が低レベル信号を提供する。第4のトランジスタT4が導通される。第2の電圧端VDDと、第8のトランジスタT8と、第5のトランジスタT5と、第4のトランジスタT4と、第1のトランジスタT1と、発光素子L1と、第3の電圧端VSSとにより1つの電流経路が形成されるため、発光素子L1が駆動電流に駆動されて発光し続ける。この時、駆動電流の大きさが、第2の段階2において書き込された表示データ信号Vdata_dによって決定され、第4の段階4における駆動電流の大きさと同じでもある。発光するか否かが第3の段階3において書き込まれた時間データ信号Vdata_tによって決定され、発光する場合に、発光時間は、該段階における第2の発光制御信号EM2の有効レベルパルス幅x1と同一である。なお、他の一部の実施例において、第3の段階3において時間データ端Vdata_tで提供されるのが高レベル信号であれば、第1のトランジスタT1の遮断が保持されて、発光素子L1がこの段階において発光しない。
【0095】
第6の段階6において、第1の発光制御端EM1と第2の発光制御端EM2が共に高レベル信号を提供し、第3のトランジスタT3と第4のトランジスタT4が共に遮断されるため、駆動電流の電流経路が切断されて、発光素子L1が発光しない。
【0096】
第7の段階7において、第8のトランジスタT8と第5のトランジスタT5との導通が保持される。第1の走査端Gate1と時間データ端Vdata_tが低レベル信号を提供し、第2のトランジスタT2が導通されて、時間データ端Vdata_tで提供される時間データ信号が第1のノードN1に書き込まれ、第1の容量C1に記憶される。第1のトランジスタT1が第1のノードN1の低レベルの作用で導通される。第1の発光制御端EM1と第2の発光制御端EM2が高レベル信号を提供するため、第3のトランジスタT3と第4のトランジスタT4が共に遮断されて、発光素子L1がこの段階に発光しない。なお、他の一部の実施例において、この場合に、時間データ端Vdata_tが高レベル信号を提供してもよく、これに応じて、第1のトランジスタT1が遮断される。
【0097】
第8の段階8において、第8のトランジスタT8と、第5のトランジスタT5と、第1のトランジスタT1との導通が保持される。第1の発光制御端EM1が低レベル信号を提供し、第3のトランジスタT3が導通される。第2の電圧端VDDと、第8のトランジスタT8と、第5のトランジスタT5と、第3のトランジスタT3と、第1のトランジスタT1と、発光素子L1と、第3の電圧端VSSとにより1つの電流経路が形成されるため、発光素子L1が駆動電流に駆動されて発光する。この時、駆動電流の大きさが、このまま第2の段階2において書き込まれた表示データ信号Vdata_dによって決定され、発光するか否かが第7の段階7において書き込まれた時間データ信号Vdata_tによって決定され、発光する場合に、発光時間が、該段階における第1の発光制御信号EM1の有効レベルパルス幅t2と同一である。なお、他の一部の実施例において、第7の段階7において時間データ端Vdata_tで提供されるのが高レベル信号であれば、第1のトランジスタT1の遮断が保持されて、発光素子L1がこの段階において発光しない。
【0098】
第9の段階9において、第8のトランジスタT8と、第5のトランジスタT5と、第1のトランジスタT1との導通が保持される。第2の発光制御端EM2が低レベル信号を提供し、第4のトランジスタT4が導通される。第2の電圧端VDDと、第8のトランジスタT8と、第5のトランジスタT5と、第4のトランジスタT4と、第1のトランジスタT1と、発光素子L1と、第3の電圧端VSSとにより1つの電流経路が形成されるため、発光素子L1が駆動電流に駆動されて発光し続ける。この場合に、駆動電流の大きさがそのまま第2の段階2において書き込まれた表示データ信号Vdata_dによって決定され、発光するか否かが第7の段階7において書き込まれた時間データ信号Vdata_tによって決定され、発光する場合に、発光時間が、該段階における第2の発光制御信号EM2の有効レベルパルス幅x2と同一である。なお、他の一部の実施例において、第7の段階7において時間データ端Vdata_tで提供されるのが高レベル信号であれば、第1のトランジスタT1の遮断が保持されて、発光素子L1がこの段階において発光しない。
【0099】
第10の段階10において、第1の発光制御端EM1と第2の発光制御端EM2が共に高レベル信号を提供し、第3のトランジスタT3と第4のトランジスタT4が共に遮断されるため、駆動電流の電流経路が切断されて、発光素子L1が発光しない。
【0100】
第11の段階11において、第8のトランジスタT8と、第5のトランジスタT5との導通が保持される。第1の走査端Gate1と時間データ端Vdata_tが低レベル信号を提供し、第2のトランジスタT2が導通されて、時間データ端Vdata_tで提供される時間データ信号が第1のノードN1に書き込まれ、第1の容量C1に記憶される。第1のトランジスタT1が第1のノードN1の低レベルの作用で導通される。第1の発光制御端EM1と第2の発光制御端EM2が高レベル信号を提供するため、第3のトランジスタT3と第4のトランジスタT4が共に遮断されて、発光素子L1がこの段階において発光しない。なお、他の一部の実施例において、時間データ端Vdata_tは、この場合に、高レベル信号を提供してもよく、これに応じて、第1のトランジスタT1が遮断される。
【0101】
第12の段階12において、第8のトランジスタT8と、第5のトランジスタT5と、第1のトランジスタT1との導通が保持される。第1の発光制御端EM1が低レベル信号を提供し、第3のトランジスタT3が導通される。第2の電圧端VDDと、第8のトランジスタT8と、第5のトランジスタT5と、第3のトランジスタT3と、第1のトランジスタT1と、発光素子L1と、第3の電圧端VSSとにより1つの電流経路が形成されるため、発光素子L1が駆動電流に駆動されて発光する。この時に、駆動電流の大きさがそのまま第2の段階2において書き込まれた表示データ信号Vdata_dによって決定され、発光するか否かが第11の段階11において書き込まれた時間データ信号Vdata_tによって決定され、発光する場合に、発光時間が、該段階における第1の発光制御信号EM1の有効レベルパルス幅t3と同一である。なお、他の一部の実施例において、第11の段階11において時間データ端Vdata_tで提供されるのが高レベル信号であれば、第1のトランジスタT1の遮断が保持されて、発光素子L1がこの段階において発光しない。
【0102】
第13の段階13において、第8のトランジスタT8と、第5のトランジスタT5と第1のトランジスタT1との導通が保持される。第2の発光制御端EM2が低レベル信号を提供し、第4のトランジスタT4が導通される。第2の電圧端VDDと、第8のトランジスタT8と、第5のトランジスタT5と、第4のトランジスタT4と、第1のトランジスタT1と、発光素子L1と、第3の電圧端VSSとにより1つの電流経路が形成されるため、発光素子L1が駆動電流に駆動されて発光し続ける。この時に、駆動電流の大きさがそのまま第2の段階2において書き込まれた表示データ信号Vdata_dによって決定され、発光するか否かが第11の段階11において書き込まれた時間データ信号Vdata_tによって決定され、発光する場合に、発光時間が、該段階における第2の発光制御信号EM2の有効レベルパルス幅x3と同一である。なお、他の一部の実施例において、第11の段階11において時間データ端Vdata_tで提供されるのが高レベル信号であれば、第1のトランジスタT1の遮断が保持されて、発光素子L1がこの段階において発光しない。
【0103】
例えば、表示プロセスにおいて、フレーム毎の画面は、第4の段階4(t1期間)、第5の段階5(x1期間)、第8の段階8(t2期間)、第9の段階9(x2期間)、第12の段階12(t3期間)及び第13の段階13(x3期間)のいずれか一方又は複数の期間において表示される画面を重ね合わせてなる。例えば、フレーム毎の画面において、該画素駆動回路10は、時間データ信号Vdata_tを複数回書き込まれるように複数回走査し、且つ複数回の走査に対応する発光時間のそれぞれが、t1+x1、t2+x2、及びt3+x3である。例えば、t1+x1、t2+x2、及びt3+x3の時間は互いに異なり、且つt1+x1、t2+x2及びt3+x3は、以上で述べられたバイナリ単位の時間長であってもよい。例えば、1つの例において、t1+x1=48H、t2+x2=24H、t3+x3=12Hである。t1、t2、t3は、例えば以上で述べられた時間長3H+m*2Hであり、且つt1、t2、t3が異なってもよい。x1、x2、x3は、例えば以上で述べられた時間長Hであり、且つこの三方が例えば互いに同じであってもよい。上記実施例において、第1の発光制御信号EM1が発光時間t1、t2、t3を制御することをもとに、第2の発光制御信号EM2が発光時間x1、x2、x3を制御して、t1、t2、t3とバイナリ単位の時間長の差を補償することによって、グレースケール輝度に対する補償を実現する。これにより、複数回走査する場合に、バイナリ単位の時間長の制御を実現し、時間長の制御の柔軟性を高め、表示パネルの表示效果を向上させることができる。
【0104】
なお、上記実施例において、t1期間とx1期間が互いに連続し且つ重なっていないが、一部の実施例においてt1期間とx1期間が互いに連続し且つ一部が重なってもよく、また、一部の実施例においてt1期間とx1期間は互いに連続しなくてもよい。t1+x1の時間領域における合計の長さが要求を満たせばよい。例えば、以上のようなt1+x1=48Hである。類似に、t2期間とx2期間が互いに連続し且つ重なっていないが、一部の実施例においてt2期間とx2期間が互いに連続し且つ一部が重なってもよく、また、一部の実施例においてt2期間とx2期間は互いに連続しなくてもよい。t2+x2の時間領域における合計の長さが要求を満たせばよい。例えば、以上のようなt2+x2=24Hである。類似に、t3期間とx3期間が互いに連続し且つ重なっていないが、一部の実施例においてt3期間とx3期間が互いに連続し且つ一部が重なってもよく、また、一部の実施例においてt3期間とx3期間は互いに連続しなくてもよい。t3+x3の時間領域における合計の長さが要求を満たせばよい。例えば、以上のようなt3+x3=12Hである。
【0105】
例えば、第3の段階3において書き込まれた時間データ信号Vdata_tがVdata1であり、第7の段階7において書き込まれた時間データ信号Vdata_tがVdata2であり、第11の段階11において書き込まれた時間データ信号Vdata_tがVdata3である。三つの時間データ信号Vdata1、Vdata2及びVdata3が必要に応じて高レベル又は低レベルにそれぞれ設定されてもよい(即ち、論理「1」又は論理「0」にそれぞれ設定されてもよい)。Vdata1、Vdata2及びVdata3のそれぞれが「0」、「0」、「0」である場合、即ち、図9のように、発光素子L1がt1、x1、t2、x2、t3及びx3期間において発光し、該フレーム画面は対応する画面の重ね合わせによってなる。例えば、もう一つの例において、Vdata1、Vdata2及びVdata3のそれぞれが「1」、「1」、「0」である場合に、発光素子L1がt3とx3期間のみにおいて発光し、該フレーム画面は対応する画面ので重ね合わせによってなる。なお、Vdata1、Vdata2及びVdata3は、必要に応じて設定されてよく、上記例で述べられた設定方式に限定されない。よって、フレーム毎の画面には、グレーレベルの要求を満たすために、多種の重ね合わせ方式があり、コントラストを高めることができる。
【0106】
本開示の一部の実施例において、時間データ信号Vdata1、Vdata2及びVdata3が、発光素子L1が対応する期間において発光するか否かを決定し、第1の発光制御信号EM1と第2の発光制御信号EM2が、対応する期間における発光素子L1の発光時間を決定し、表示データ信号Vdata_dが、駆動電流の大きさを決定することによって、上記パラメータで表示フレーム毎の画面を共同に制御する。
【0107】
なお、該実施例は、1フレーム内に三回の走査(即ち、3回の時間データ信号の書き込み)を行うことを例に説明したが、本開示の実施例に対する制限を構成するものではなく、実際の必要に応じて走査回数が、4回、5回などの任意の回数であってもよい。
【0108】
なお、本開示の一部の実施例において、t1、t2、t3、x1、x2、x3の具体的な時間長は制限されず、t1+x1、t2+x2、t3+x3の具体的な時間長も制限されず、実際の必要に応じて決定されてよく、上述の例で説明した方式に限られない。また、x1、x2、x3の具体的な時間長は同じであってもよく、異なってもよい。これは実際の必要に応じて決定されてよく、本開示の実施例においては、これを制限しない。
【0109】
なお、該実施例において、第3の発光制御信号EM3が第1の発光制御信号EM1と異なることを例として説明したが、本開示の他の一部の実施例において、第3の発光制御信号EM3が、第1の発光制御信号EM1と同じ信号になれることによって信号線の数を削減してもよい。第3の発光制御信号EM3は、図9に示す波形と異なる他の信号であってもよい。第3の発光制御信号EM3の有効レベル区間が第1の発光制御信号の有効レベル区間を含む又は第1の発光制御信号の有効レベル区間に同一であればよい。本開示の実施例において、これを制限しない。
【0110】
例えば、第1の発光制御信号EM1と第2の発光制御信号EM2は、通常のゲート駆動回路中のカスケード接続のシフトレジスタユニットによってそれぞれ提供されてもよい。例えば、図10のような8T2C回路によってそれぞれ提供され、又は、図11のような10T3C回路によってそれぞれ提供され、他の適用な回路によって提供されてもよく、本開示の実施例において、これを制限しない。図10に示す8T2C回路と図11に示す10T3C回路の動作原理については、従来の設計を参照してもよく、ここでは説明しない。次に、図12に示す信号タイミングと合わせて、図10に示す8T2C回路の出力信号について簡単に説明する。
【0111】
例えば、第1の走査信号Gate1、第2の走査信号Gate2、第1の発光制御信号EM1、及び第2の発光制御信号EM2は、8T2C回路によってそれぞれ提供され、つまり、4つの8T2C回路を採用して上記4つの信号をそれぞれ提供する。図12に、G1_STV、G1_CK及びG1_CB信号が、第1の走査信号Gate1を提供する8T2C回路中のGSTV、GCK及びGCB信号に対応する。G2_STV、G2_CK及びG2_CB信号が、第2の走査信号Gate2を提供する8T2C回路中のGSTV、GCK及びGCB信号に対応する。ESTV1、ECK1及びECB1信号が、第1の発光制御信号EM1を提供する8T2C回路中のGSTV、GCK及びGCB信号に対応する。ESTV2、ECK2及びECB2信号が、第2の発光制御信号EM2を提供する8T2C回路中のGSTV、GCK及びGCB信号に対応する。例えば、ECK1とECB1信号の有効レベルパルス幅が0.5Hであり、デューティ比が25%である。図12は、隣接する2行の画素ユニットに対応する信号も示した。Gate1(1)、Gate2(1)、EM1(1)、EM2(1)、Vdata_d(1)及びVdata_t(1)が、第1の行の画素ユニットの第1の走査信号Gate1、第2の走査信号Gate2、第1の発光制御信号EM1、第2の発光制御信号EM2、表示データ信号Vdata_d及び時間データ信号Vdata_tに対応する。Gate1(2)、Gate2(2)、EM1(2)、EM2(2)、Vdata_d(2)及びVdata_t(2)が、第2の行の画素ユニットの第1の走査信号Gate1、第2の走査信号Gate2、第1の発光制御信号EM1、第2の発光制御信号EM2、表示データ信号Vdata_d及び時間データ信号Vdata_tに対応する。
【0112】
図12からわかるように、第1の走査信号Gate1と第2の走査信号Gate2の有効レベルパルス幅が共に1Hであり、リセット信号RSTの有効レベルパルス幅も1Hである。例えば、隣接する前の行の第2の走査信号Gate2を本行のリセット信号RSTに多重してもよい。該実施例において、行毎の画素ユニットに対し、表示データ信号Vdata_dと一回目走査する時間データ信号Vdata_tを同一期間において書き込むため、後の動作のためにより多くの時間を残しておいて、発光素子L1がより長い発光時間を有するようにしてもよい。第1の発光制御信号EM1の有効レベルパルス幅期間(例えばt1期間又はt2期間)に、発光素子L1が発光する。第1の発光制御信号EM1が無効レベルになった後に、第2の発光制御信号EM2が有効レベル(例えばx1期間又はx2期間)になり、発光素子L1が発光し続けることによって、発光時間の補償を実現し、発光素子L1の発光時間がバイナリ単位の時間長になる。
【0113】
類似に、図11に示す10T3C回路は、図13に示すような信号タイミングを採用してもよい。該信号タイミングは、図12に示す信号タイミングと基本的に同じであり、ここで繰り返して説明しない。なお、本開示の一部の実施例において、第1の発光制御信号EM1と第2の発光制御信号EM2を提供するためのシフトレジスタユニットの回路構成が制限されず、これに応じて、該シフトレジスタユニットの信号タイミングと動作方式も制限されず、要求を満たす第1の発光制御信号EM1と第2の発光制御信号EM2を提供できればよい。例えば、第1の発光制御信号EM1を提供するシフトレジスタユニットが第2の発光制御信号EM2を提供するシフトレジスタユニットの回路構成と同じくなってもよく、異なってもよい。本開示の実施例において、これを制限しない。
【0114】
本開示の少なくとも一実施例は、アレイ状に配列される複数の画素ユニットを備える表示パネルをさらに提供する。該画素ユニットは、本開示のいずれか一実施例に記載の画素駆動回路と該画素駆動回路に接続される発光素子を備える。該表示パネルは、複数回走査する場合に、バイナリ単位の時間長の制御を実現し、時間長の制御の柔軟性を高めることによって、グレースケール輝度に対する補正を実現し、表示パネルの表示效果を向上させることができる。
【0115】
図14は、本開示の一部の実施例で提供される表示パネルの模式ブロック図である。図14のように、表示パネル2000が表示装置20に設置され、ゲート駆動器2011、2012及びデータ駆動器2030に電気接続される。表示装置20は、タイミング制御器2020をさらに備える。表示パネル2000は、複数の走査線GLと複数のデータ線DLの交差により限定される画素ユニットPを備える。ゲート駆動器2011は、複数の走査線GL1を駆動するために用いられる。ゲート駆動器2012は、複数の走査線GL2を駆動するために用いられる。データ駆動器2030は、複数のデータ線DLを駆動するために用いられる。タイミング制御器2020は、表示装置20の外部から入力される図像データRGBを処理し、データ駆動器2030に処理された図像データRGBを提供し、及び、ゲート駆動器2011、2012及びデータ駆動器2030に走査制御信号GCSとデータ制御信号DCSを出力して、ゲート駆動器2011、2012及びデータ駆動器2030を制御するために用いられる。
【0116】
例えば、表示パネル2000は、複数の画素ユニットPを備える。当該画素ユニットPは、上記いずれか一実施例で提供される画素駆動回路10を備える。例えば、図7又は図8に示すような画素駆動回路10を備える。画素ユニットPは、例えば発光ダイオード(例えばマイクロLED)である、画素駆動回路10に接続される発光素子をさらに備える。図14のように、表示パネル2000は、複数の走査線GL1、GL2及び複数のデータ線DLをさらに備える。例えば、画素ユニットPは、走査線GL1、GL2及びデータ線DLの交差領域に設置される。例えば、画素ユニットP毎は、5本の走査線GL1(第1の走査信号、第2の走査信号、リセット信号、第1の発光制御信号及び第3の発光制御信号をそれぞれ提供する)と、1本の走査線GL2(第2の発光制御信号を提供する)と、2本のデータ線DL(表示データ信号と時間データ信号をそれぞれ提供する)と、第1の電圧を提供するための第1の電圧線と、第2の電圧を提供するための第2の電圧線と、第3の電圧を提供するための第3の電圧線とに接続される。例えば、第1の電圧線、第2の電圧線、又は第3の電圧線は、対応な板状の共通電極(例えば共通アノード又は共通カソード)で代替されてもよい。なお、図14に、一部の画素ユニットP、走査線GL1、GL2、及びデータ線DLのみが示される。
【0117】
例えば、表示パネル2000は、少なくとも2つゲート駆動回路を備える。例えば、少なくともゲート駆動器2011、ゲート駆動器2012を備え、且つ第1の発光制御信号と第2の発光制御信号は、該2つのゲート駆動回路のうち、異なるゲート駆動回路によって提供される。例えば、第1の発光制御信号がゲート駆動器2011によて提供され、第2の発光制御信号がゲート駆動器2012によって提供される。第2の発光制御信号が単一のゲート駆動器2012によって提供され、他の信号との整合が不要であるため、時間長Hを実現することができる。例えば、ゲート駆動器2011は、第1の走査信号、第2の走査信号、リセット信号、第1の発光制御信号、第3の発光制御信号等をそれぞれ提供するため、複数のゲート駆動サブ回路をさらに備えてもよい。例えば、ゲート駆動器2011、2012は、アレイ基板上に作製されて、GOA(Gate-driver On Array)を構成してもよい。
【0118】
例えば、ゲート駆動器2011、2012は、タイミング制御器2020からの複数の走査制御信号GCSによって、複数の走査線GL1、GL2に複数の選択信号を提供する。複数の選択信号は、第1の走査信号、第2の走査信号、リセット信号、第1の発光制御信号、第2の発光制御信号、及び第3の発光制御信号などを含む。これらの信号は、複数の走査線GL1、GL2によって、各画素ユニットPに提供される。
【0119】
例えば、データ駆動器2030は、リファレンスガンマ電圧を使用してタイミング制御器2020からの複数のデータ制御信号DCSによってタイミング制御器2020から入力されるデジタル図像データRGBを表示データ信号と時間データ信号に変換する。データ駆動器2030は、複数のデータ線DLに、変換された表示データ信号と時間データ信号を提供する。例えば、データ駆動器2030は、複数の第1の電圧線、複数の第2の電圧線及び複数の第3の電圧線に接続されて、第1の電圧、第2の電圧及び第3の電圧をそれぞれ提供してもよい。
【0120】
例えば、タイミング制御器2020は、表示パネル2000の大きさと解像度に合わせるために、外部から入力される図像データRGBを処理する。そして、データ駆動器2030に処理された図像データを提供する。タイミング制御器2020は、表示装置20の外部から入力される同期信号(例えば、ドットクロックDCLK、データイネーブル信号DE、水平同期信号Hsync及び垂直同期信号Vsync)を使用して、複数の走査制御信号GCSと複数のデータ制御信号DCSを生成する。タイミング制御器2020は、ゲート駆動器2011、2012及びデータ駆動器2030に、生成された走査制御信号GCSとデータ制御信号DCSをそれぞれ提供して、ゲート駆動器2011、2012及びデータ駆動器2030の制御のために用いられる。
【0121】
例えば、ゲート駆動器2011、2012及びデータ駆動器2030は、半導体チップとして実現されてもよい。該表示装置20は、例えば、信号復号回路、電圧変換回路などの他の部品をさらに備えてもよい。これらの部品は、例えば既存の従来の部品を採用してもよく、ここでは詳しく説明しない。
【0122】
例えば、表示パネル2000は、電子書籍、携帯電話、タブレット、テレビ、ディスプレイ、ノートパソコン、デジタルフォトフレーム、ナビゲーションなどの、表示機能を備えたあらゆる製品や部品に応用されてもよい。例えば、表示パネル2000は、マイクロLED表示パネルであってもよい。
【0123】
本開示の少なくとも一実施例は、本開示のいずれか一実施例に記載の画素駆動回路の駆動方法をさらに提供する。該駆動方法を利用して、複数回走査する場合に、バイナリ単位の時間長の制御を実現し、時間長の制御の柔軟性を高めることによって、グレースケール輝度に対する補正を実現し、表示パネルの表示效果を向上させることができる。
【0124】
例えば、一例において、画素駆動回路10の駆動方法は、下記の動作を備える。
【0125】
表示データ信号と、時間データ信号と、第1の発光制御信号と、第2の発光制御信号を入力することで、電流制御回路100が、表示データ信号に基づいて電流制御回路100を流れる駆動電流の電流の大きさを制御するようになり、時間制御回路200が、駆動電流を受信して時間データ信号と第1の発光制御信号と第2の発光制御信号に基づいて駆動電流の通過時間を制御するようになる。
【0126】
例えば、一例において、駆動電流の通過時間は、異なる表示グレースケールに対応する複数の時間長を含み、当該複数の時間長がバイナリ単位の時間長(例えば、以上で述べられた48H、24H、12H、6H、3Hなど)である。例えば、該画素駆動回路10は、発光素子300に接続され、発光素子300が駆動電流を受信して駆動電流に駆動され、駆動電流の電流の大きさと通過時間によって発光する。
【0127】
なお、該駆動方法の詳しい説明について、本開示の実施例における画素駆動回路10と表示パネル2000の動作原理を参照してもよく、ここで繰り返して説明しない。
【0128】
以下のいくつか内容について説明する必要がある。
【0129】
(1)本開示の実施例の図面は、本開示の一部の実施例に係る構成にのみ関連し、他の構成は、通常設計を参照してもよい。
【0130】
(2)衝突しない場合には、本開示の各実施例及び実施例における特徴は、互いに組み合わせて新たな実施例を得てもよい。
【0131】
以上で述べられたものは本開示の具体的な実施形態のみであるが、本開示の保護の範囲はこれに限定されず、本開示の保護の範囲は、記載される請求項の保護の範囲に準じるべきである。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【国際調査報告】