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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-17
(54)【発明の名称】半導体の熱電発電装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 35/26 20060101AFI20220510BHJP
   H02N 11/00 20060101ALI20220510BHJP
   H01L 35/14 20060101ALI20220510BHJP
【FI】
H01L35/26
H02N11/00 A
H01L35/14
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021539147
(86)(22)【出願日】2019-05-10
(85)【翻訳文提出日】2021-08-25
(86)【国際出願番号】 UA2019000054
(87)【国際公開番号】W WO2020197525
(87)【国際公開日】2020-10-01
(31)【優先権主張番号】A201902946
(32)【優先日】2019-03-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】UA
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521293154
【氏名又は名称】“フューチャー イン ザ グリーン エナジー”リミティッド ライアビリティー カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】クヴォロスティアンイ,アンドリ ドミトロヴィッチ
(72)【発明者】
【氏名】ゲンゼル,アンドレアス
(57)【要約】
本発明は、熱電発電装置に関する。より詳細には、傾斜ギャップ構造の熱電特性、すなわち交互ドーパントを伴う傾斜ギャップ半導体の特性、及びそれらの間におけるヘテロ接合の特性、ならびに真性半導体材料の特性に機能する、熱電発電装置に関し、とりわけ、家庭の電気器具に電力を供給するため、及び小型電子デバイスの電源を充電するために使用することができる。本半導体の熱電発電装置は、熱を周辺環境から抽出するのを可能にするよう構成された、半導体アセンブリを備える。この半導体アセンブリは、少なくとも1対の相互接続された傾斜ギャップ半導体を含み、少なくとも一方の傾斜ギャップ半導体のワイドギャップ側は、少なくとも1つの、他方の傾斜ギャップ半導体のナローギャップ側に接続される。傾斜ギャップ半導体間の接合は、真性半導体材料を使用して構成され、傾斜ギャップ半導体は交互ドーパントを使用して構成される。対で接続された傾斜ギャップ半導体のワイドギャップ側は、アクセプタ不純物でドープされる。請求項に係る発明の技術的結果は、熱電発電装置の効率、電力、及び出力の改善、ならびにそれらの機能の拡張から成る。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体の熱電発電装置であって、熱を周辺環境から抽出するよう構成された半導体アセンブリを含み、少なくとも1対の相互接続された傾斜ギャップ半導体を備え、少なくとも1つの前記傾斜ギャップ半導体のワイドギャップ側は、少なくとも1つの別の前記傾斜ギャップ半導体のナローギャップ側と接続され、前記半導体の熱電発電装置は、前記傾斜ギャップ半導体間の接合が、半導体の真性材料を使用して構成され、傾斜ギャップ半導体は交互ドーパントを使用して構成され、一方では、対で接続された前記傾斜ギャップ半導体のワイドバンドギャップ側は、アクセプタ不純物でドープされることを特徴とする、半導体の熱電発電装置。
【請求項2】
前記傾斜ギャップ半導体間の接合部に位置された、前記傾斜ギャップ半導体のうちの一方における、前記ナローギャップ側の縁部領域は、半導体の真性材料で作られることを特徴とする、請求項1に記載の半導体の熱電発電装置。
【請求項3】
前記傾斜ギャップ半導体間の接合部において、半導体の真性材料の中間層が存在し、それを通して前記傾斜ギャップ半導体が接続されることを特徴とする、請求項1に記載の半導体の熱電発電装置。
【請求項4】
前記半導体アセンブリの外面はオーミック接触を有し、1つの端子は、前記半導体アセンブリの各外面に接続されることを特徴とする、請求項1に記載の半導体の熱電発電。
【請求項5】
オーミック接触を有する前記半導体アセンブリの外面において、熱を熱担体から抽出するよう構成された接触要素が存在し、1つの端子は、前記半導体アセンブリの各外面に接続されることを特徴とする、請求項1に記載の半導体の熱電発電。
【請求項6】
前記半導体アセンブリは、1対の傾斜ギャップ半導体を含み、それらの各々は、アクセプタ不純物でドープされたシリコンを備えた前記ワイドギャップ側Siと、真性ゲルマニウムを備えた前記ナローギャップ側Geと、を有し、一方の前記傾斜ギャップ半導体のナローギャップ側Gejは、他方の前記傾斜ギャップ半導体のワイドギャップ側Siと接続されるが、前記アセンブリの外面である、前記傾斜ギャップ半導体の相互接続された側とは接続されず、端子は接続され、前記外面にオーミック接触が存在することを特徴とする、請求項1に記載の半導体の熱電発電。
【請求項7】
前記半導体アセンブリは、1対の傾斜ギャップ半導体を含み、そのうち一方は、アクセプタ不純物でドープされたシリコンを備えたワイドギャップ側Siと、ドナー不純物を伴うゲルマニウムを備えたナローギャップ側Geと、を有し、他方の前記傾斜ギャップ半導体は、アクセプタ不純物でドープされたシリコンを備えたワイドギャップ側Siと、真性ゲルマニウムを備えたナローギャップ側Geと、を有し、一方の前記傾斜ギャップ半導体のナローギャップ側Geと、他方の前記傾斜ギャップ半導体のワイドギャップ側Siとの間には、真性ゲルマニウムの中間層Geが存在し、それを通して、前記半導体アセンブリは接続されるが、前記半導体アセンブリの前記外面である、前記中間層と接続された前記傾斜ギャップ半導体の側とは接続されず、端子は接続され、前記外面にはオーミック接触が存在することを特徴とする、請求項1に記載の半導体の熱電発電装置。
【請求項8】
前記半導体アセンブリは1対の傾斜ギャップ半導体を含み、それらの各々は、アクセプタ不純物でドープされたシリコンを備えたワイドギャップ側Siと、ドナー不純物を伴うゲルマニウムを備えたナローギャップ側Geと、を有し、一方の前記傾斜ギャップ半導体のナローギャップ側Geと、他方の前記傾斜ギャップ半導体のワイドギャップ側Siとの間には、真性ゲルマニウムの中間層Geが存在し、それを通して、前記傾斜ギャップ半導体は接続されるが、前記半導体アセンブリの前記外面である、前記中間層と接続された前記傾斜ギャップ半導体の側とは接続されず、端子は接続され、前記外面にはオーミック接触が存在することを特徴とする、請求項1に記載の半導体の熱電発電。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱電発電装置に関する。より詳細には、傾斜ギャップ構造の熱電特性、すなわち交互ドーパントを伴う傾斜ギャップ半導体の特性、及びそれらの間におけるヘテロ接合の特性、ならびに真性半導体材料の特性、に機能する熱電発電装置に関し、とりわけ、家庭の電気器具に電力を供給するため、及び小型電子デバイスの電源要素に充電するために使用することができる。
【背景技術】
【0002】
先行技術は、熱要素を開示している(2005年3月20日に公開された、ロシア国特許発明第2248647号明細書、IPC H01L 35/08、Bulletin No.8)。この熱要素は、1つまたはいくつかの真性半導体の、少なくとも1つのn層及び少なくとも1つのp層を伴い、一方でn層及びp層は、それらが少なくとも1つのpn接合を形成するよう配置される。少なくとも1つのn層及び少なくとも1つのp層は選択的に電気接触し、温度勾配は、少なくとも1つのn層とp層との間の境界層に対して平行に加えられるか、または取り除かれる。少なくとも1つのpn接合は、n層及びp層の共通の最大延長の大部分に沿って、したがって実際それらの共通の境界層に沿って形成される。
【0003】
公知の解決策の不利な特徴は、低い効率、電力、出力、信頼できないこと、低下した機能性であり、それらは設計によって生じ、特に半導体を、バンドギャップ幅に傾斜のない均一なドープをすることによって生じ、さらには、基本的に導体を備えた境界層を通した、半導体の選択的接触によって生じる。
【0004】
公知の解決策は、低い効率、電力、及び出力を有する。なぜなら半導体の擬フェルミ準位の小さい差、及び生成される電子ホール対の限定された数のために、ギャップ傾斜のない均一にドープされた半導体を使用することは、家庭の電気器具の大部分に電力を供給するために、十分な電力の電流を得ること、及び小型電子デバイスのバッテリを迅速に充電することができないからである。公知の解決策が、半導体間のpn接合を有するという事実に関わらず、境界層に導体材料を使用することで、発生する電流量を減少させる。なぜなら、半導体の接触のための公知の解決策における実施形態で使用される、金などの導体は、バンドギャップを有さないからである。同様に、生成した電流の不十分な電力は、公知の解決策の機能を制限する。なぜならそれは、この解決策で励磁または充電できるデバイスの範囲を限定するからである。
【0005】
公知の解決策における1つの実施形態である、1つのタイプの不純物でドープする、半導体の傾斜は、大幅に効率を改善すること、熱電プロセスにおける電流を発生させる、電子及び穴の数を増加させること、及びそれに応じて、全体として熱要素電力を増加させることができない。なぜなら、半導体に生じる拡散及びドリフト電流は、メイン及び補助の電荷担体の運動を必要とするからである。
【0006】
先行技術は、車両のためのエネルギー発電装置も開示しており(2017年7月27日に公開された、米国特許出願公開第2017211450号明細書、IPC F01N 5/02、H01L 35/22、H01L 35/30、H01L 35/32)、それは、nタイプ半導体、pタイプ半導体、及びそれらの間の真性半導体を備えた熱電変換器を含む。真性半導体のバンドキャップ幅は、nタイプ半導体及びpタイプ半導体のバンドギャップ幅よりも小さく、熱を熱電変換器に供給するよう構成された、流体熱担体通路のためのチャネルも含む。熱電変換器は、真性半導体の表面が熱担体フローに対して垂直となるよう、熱担体チャネルに対して設定される。
【0007】
公知の解決策の不利な特徴は、低い効率、電力、出力、及び低下した機能性であり、それらは、その熱電変換器の設計のため、すなわちバンドギャップ幅の傾斜がない半導体を作ることによって生じる。
【0008】
公知の解決策は、低い効率、電力、及び出力を有する。なぜなら半導体の擬フェルミ準位の小さい差、及び生成された電子ホール対の限定された数のために、バンドギャップ幅の傾斜がなく、均一にドープされた半導体を使用することは、家庭の電気器具の大部分に十分な電力の電流を得ること、及び小型電子デバイスのバッテリを迅速に充電することができないからである。nタイプ半導体とpタイプ半導体との間に位置され、追加の電子のソースである真性半導体の有用性に関わらず、公知の解決策によって、なによりもpn接合の有用性のために生成される電流量は制限される。なぜなら、公知の解決策は、限られた範囲のデバイスのみに充電または電力供給のために使用され得るからである。
【0009】
請求項に係る発明に最も近い先行技術は、熱を周囲環境から抽出するよう構成された半導体アセンブリを含む、熱電発電装置(2019年1月25日に公開された、ウクライナ国特許発明第118506号明細書、IPC H01L 35/00、Bulletin No.2)である。熱電発電装置は、pタイプ傾斜ギャップ半導体及びnタイプ傾斜ギャップ半導体から成る、少なくとも1対の相互接続された傾斜ギャップ半導体を備える。少なくとも1つのpタイプ傾斜ギャップ半導体のワイドギャップ側Pは、少なくとも1つのnタイプ傾斜ギャップ半導体のナローギャップ側nと接続される。少なくともさらに1対の傾斜ギャップ半導体が利用できる場合、少なくとも1つのnタイプ傾斜ギャップ半導体のワイドギャップ側Nは、少なくとも1つのpタイプ傾斜ギャップ半導体のナローギャップ側pと接続される。
【0010】
改善された効率、半導体接触部の温度差を維持する必要がないこと、コスト効果、簡単な設計及び容易な使用、製造コストの低減、傾斜ギャップ半導体及びそれらの間におけるヘテロ接合の使用によって生じる、向上した機能及び使用範囲、傾斜ギャップ半導体の共通配置、詳細にはそれらのワイドバンドギャップ側及びナローバンドギャップ側などの、最も類似した解決策の多くの利点に関わらず、最も類似した解決策は、単位面積当たりの不十分に高い出力を特徴とする。なぜなら、最も類似した解決策の傾斜半導体は、均一にドープされ、すなわちアクセプタまたはドナーのいずれかの不純物を含み、それが傾斜ギャップ半導体の擬フェルミ準位における差を減少させ、電子ホール対の生成を制限するからである。
【0011】
さらに、最も類似した解決策は、半導体の真性材料を備えず、それは、最も類似した解決策の機能中に生じる、熱電プロセスにおける電子ホール対の生成も制限し、それによって拡散及びドリフト電流の電力を制限する。その一方で、半導体アセンブリ及び接触要素の設計の特徴による、最も類似した解決策の低下した出力は、傾斜ギャップ半導体及び接触要素の面積の増加、すなわち全体として熱電発電装置の全寸法を増加させる必要に駆り立て、それは、最も類似した解決策を使用を複雑化させ、増加した材料消費をもたらす。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】ロシア国特許発明第2248647号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2017211450号明細書
【特許文献3】ウクライナ国特許発明第118506号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
請求項に係る発明によって解決するべき技術的課題は、新しい半導体の熱電発電装置を作り出すことであり、それは、改善された効率、電力、出力、及び向上した機能を特徴とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記の技術的課題は、半導体の熱電発電装置が、熱を周辺環境から抽出するよう構成された半導体アセンブリを含む、少なくとも1対の相互接続された傾斜ギャップ半導体を備えるということによって、解決される。少なくとも1つの傾斜ギャップ半導体のワイドギャップ側は、少なくとも1つの別の傾斜ギャップ半導体におけるナローギャップ側と接続される。提案によると、傾斜ギャップ半導体接合のポイントは、半導体の真性材料を使用して構成され、両方の傾斜ギャップ半導体は交互ドーパントを使用して構成され、一方では、少なくとも1対の傾斜ギャップ半導体のワイドバンドギャップ側は、アクセプタの不純物でドープされる。
【0015】
さらに、提案によると、傾斜ギャップ半導体接合のポイントに位置された、傾斜ギャップ半導体のうち一方の、ナローギャップ側の縁部領域は、半導体の真性材料で作られる。
【0016】
さらに、提案によると、傾斜ギャップ半導体接合のポイントにおいて、半導体の真性材料の中間層が存在し、それを通して傾斜ギャップ半導体は接続される。
【0017】
さらに、提案によると、半導体アセンブリの外面はオーミック接触を有し、1つの端子が、半導体アセンブリの各外面に接続される。
【0018】
さらに、提案によると、オーミック接触を有する半導体アセンブリの外面において、熱を熱担体から抽出するよう構成された接触要素が存在し、1つの端子が、半導体アセンブリの各外面に接続される。
【0019】
さらに、提案によると、半導体アセンブリは、1対の傾斜ギャップ半導体を含み、それらの各々は、アクセプタ不純物でドープされたシリコンを備えたワイドギャップ側Sipと、真性ゲルマニウムを備えたナローギャップ側Geと、を有し、一方の傾斜ギャップ半導体のナローギャップ側Geは、他方の傾斜ギャップ半導体のワイドギャップ側Siと接続されるが、半導体アセンブリの外面である、傾斜ギャップ半導体の相互接続された側とは接続されない。端子は接続され、上記の外面にオーミック接触が存在する。
【0020】
さらに、提案によると、半導体アセンブリは、1対の傾斜ギャップ半導体を含み、そのうち一方は、アクセプタ不純物でドープされたシリコンを備えたワイドギャップ側Sipと、ドナー不純物を伴うゲルマニウムを備えたナローギャップ側Geと、を有し、他方の傾斜ギャップ半導体は、アクセプタ不純物でドープされたシリコンを備えたワイドギャップ側Siと、真性ゲルマニウムを備えたナローギャップ側Geと、を有する。一方の傾斜ギャップ半導体のナローギャップ側Geと、他方の傾斜ギャップ半導体のワイドギャップ側Siとの間には、真性ゲルマニウムの中間層Geが存在し、それを通して傾斜ギャップ半導体は接続されるが、半導体アセンブリの外面である、中間層と接続された傾斜ギャップ半導体の側には接続されない。端子は接続され、上記の外面にはオーミック接触が存在する。
【0021】
さらに、提案によると、半導体アセンブリは1対の傾斜ギャップ半導体を含み、それらの各々は、アクセプタ不純物でドープされたシリコンを備えたワイドギャップ側Sipと、ドナー不純物を伴うゲルマニウムを備えたナローギャップ側Geと、を有する。一方の傾斜ギャップ半導体のナローギャップ側Geと、他方の傾斜ギャップ半導体のワイドギャップ側Siとの間には、真性ゲルマニウムの中間層Geが存在し、それを通して、傾斜ギャップ半導体は接続されるが、半導体アセンブリの外面である、中間層と接続された傾斜ギャップ半導体の側とは接続されない。端子は接続され、上記の外面にはオーミック接触が存在する。
【0022】
請求項に係る発明の技術的結果は、熱電発電装置の効率、電力、及び出力の改善、ならびにそれらの機能の拡張から成る。
【0023】
本発明の基本的特徴と、予想される技術的結果との間の因果関係は、以下のとおりである。
【0024】
請求項に係る発明の基本的特徴のセットは、半導体アセンブリの設計の向上によって、すなわち半導体アセンブリに、傾斜ギャップ半導体接合のポイントを設けることによって、上述の技術的結果を保証する。傾斜ギャップ半導体接合のポイントは、半導体の真性材料と、ワイドバンドギャップ側がアクセプタ不純物でドープされ、かつナローバンドギャップ側が、ドナー不純物でドープされるか、または半導体の真性材料で作られた傾斜ギャップ半導体と、を使用して構成される。
【0025】
請求項に係る半導体の熱電発電装置は、以下の理由から、改善された効率、電力及び出力を有する。
【0026】
半導体の傾斜ギャップ設計のため、すなわちそれらが異なるバンドギャップ幅を有する化学元素、またはそれらの組成物で作られるため、半導体アセンブリの各々で、半導体は、より広いバンドギャップ幅の化学元素、またはそれらの組成物を備えたワイドギャップ側と、対応するワイドギャップ側材料より狭いバンドギャップ幅の化学元素、またはそれらの組成物を備えたナローギャップ側と、を有する。さらに、半導体の傾斜ギャップの特性により、バンドギャップ幅は、サイドギャップ側からナローギャップ側へ、半導体の化学組成物における一方向の漸進的変化と共に、徐々に減少する。オーミック接触の接触面を周辺環境または熱担体で加熱し、その後傾斜ギャップ導体を均一に加熱すると、可変ドープ及びアクセプタ不純物を用いたワイドギャップ側ドープと共に、半導体のこのような設計は、起電力を得るのを可能にする。この起電力は、自由電荷担体を、この電荷担体の濃度が高い傾斜ギャップ導体のナローバンド側から、電荷担体の濃度が低い傾斜ギャップ導体のワイドバンド側へ、移動させる。
【0027】
したがって、拡散電流は、自由電荷担体の高い濃度を有するナローギャップ側から、電荷担体の低い濃度を有するワイドギャップ側への方向に、傾斜ギャップ導体で生じる。さらに、可変ドープは、起電力を大幅に増加させる。なぜなら、上述のようにドープされた傾斜ギャップ半導体の側同士の間における、擬フェルミ準位の均等化により、作り付け電界が生じるためである。作り付け電界は、半導体の傾斜ギャップ構造によって生じる電界と一致し、それは半導体の傾斜ギャップの強化をもたらし、傾斜ギャップ半導体側に、必要な量の、メイン及び補助の電荷担体も提供する。上記の拡散電流の発生により、傾斜ギャップ半導体の反対部分に空間電荷が発生し、それは、拡散電流方向とは反対方向の、ドリフト電流の発生をもたらす。
【0028】
同時に、半導体アセンブリ及び傾斜ギャップ半導体の上述の設計は、逆電圧の発生、ヘテロ接合付勢、ならびにヘテロ接合部を形成する傾斜ギャップ半導体接合のポイントにおける、熱電流及び熱発生電流を発生させる。したがって、補助の電荷担体は、ヘテロ接合部を通して移動する。さらに、傾斜ギャップ半導体に生じる起電力は、傾斜ギャップ半導体のナローバンド側から半導体のワイドバンド側への、ヘテロ接合部を通る補助の電荷担体の運動も促進させ、それらをメインの電荷担体に変換して、傾斜ギャップ半導体における拡散及びドリフト電流を増幅させる。
【0029】
同時に、傾斜ギャップ半導体の接合ポイントに位置された真性材料は、ヘテロ接合部で増幅された熱発生電流を維持するために必要な量の、電子及び穴としての、電荷担体のソースである。
【0030】
したがって、請求項に係る半導体の熱電発電装置によって生成された、累積電流は、傾斜ギャップ半導体の拡散及びドリフト電流と、傾斜ギャップ半導体接合のポイントに位置された、ヘテロ接合部における熱電流及び熱発生電流と、から成り、最も類似した先行技術によって生成された拡散及びドリフト電流よりも強力である。その一方で、傾斜ギャップ半導体の全体寸法及び面積は、同じであるか、またはより小さく、それは、熱電発電装置の、単位面積当たりの効率及び出力を改善したことを示す。同様に、増加された電流電力は、請求項に係る半導体の熱電発電装置の機能性及び使用範囲を向上させることを可能にする。なぜならそれは、最も類似した先行技術及び任意の類似の熱電発電装置が使用できない場合において、より強力な電流源を必要とするデバイスの充電または励磁を可能にするからである。
【0031】
請求項に係る熱電発電装置の効率の改善は、半導体アセンブリの上述の設計において、ゼーベック効果が電流生成のために使用されず、それは半導体接触部における温度差を維持して、同時に半導体を加熱及び冷却するためのエネルギー消費の必要性と、上述の動作のための洗練された器具を使用する必要性とを排除する、という事実によって実現される。実際、請求項に係る熱電発電装置の効率的な動作は、半導体アセンブリの外面のみを加熱することを必要とし、それは、周辺環境における排出を伴うか、または空気もしくは水などの加熱された熱担体を伴う、上記の構成要素の単純な接触によって成され、一方でこのような加熱は、例えばボイラまたは太陽熱収集器などの、他のデバイス動作の副作用である場合がある。同時に、オーミック接触の接触面を加熱する熱エネルギーの多くの部分は、傾斜ギャップ半導体における電荷担体の熱運動に変換され、動作中に熱電発電装置によって解放される熱エネルギーは、囲まれた空間内で熱担体を伴って消散され、オーミック接触の接触面を加熱するために使用され得る。
【0032】
さらに、請求項に係る熱電発電装置の使用は、半導体の熱電発電装置の全体寸法、特にその面積を低減させることによって、より使用しやすく容易になる。なぜなら、小さい面積の傾斜ギャップ半導体、または平行に配置されたこのような熱電発電装置のアセンブリの使用は、強力な電流を生成するために十分であるからである。
【0033】
半導体アセンブリの外面に、オーミック接触を設けることで、半導体とオーミック接触金属との間のポテンシャル障壁を低減させるのを可能にし、それは、電荷担体がこの障壁を通過するための起電力消費を低減させ、同時にエネルギー消費を低減させて、請求項に係る熱電発電装置の出力及び効率を改善する。半導体アセンブリの各外面への端子の接続は、請求項に係る熱電発電装置を、負荷、電流-電圧変換器、または他の類似のデバイスに接続すること、及び電気回路を形成することが必要である。
【0034】
オーミック接触を用いて、熱を熱担体から半導体アセンブリの外面に抽出するよう構成された接触要素を、固定することによって、請求項に係る熱電発電装置をより使用しやすくする。なぜならそれは、熱担体を備えるか、または移動させる手段及びデバイスに、上記の接触要素を固定する必要性を排除して、請求項に係る半導体の熱電発電装置を、任意の好適なデバイスまたは手段に設定する準備をして、追加の動作及びそれに伴う時間消費なく、熱担体を移動させるからである。
【0035】
請求項に係る半導体の熱電発電装置は、以下の図面から明白になる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1】請求項に係る半導体の熱電発電装置の実施形態を示す図であり、ここで半導体アセンブリは、1対の傾斜ギャップ半導体を含み、それらの各々は、アクセプタ不純物でドープされたシリコンを備えたワイドギャップ側Sipと、真性ゲルマニウムを備えたナローギャップ側Geと、を有する。一方の傾斜ギャップ半導体のナローギャップ側Gejは、他方の傾斜ギャップ半導体のワイドギャップ側Siと接続されるが、半導体アセンブリの外面である、傾斜ギャップ半導体の相互接続された側とは接続されない。端子は接続され、上記の外面にオーミック接触が存在する。
図2】請求項に係る半導体の熱電発電装置の実施形態を示す図であり、ここで半導体アセンブリは、1対の傾斜ギャップ半導体を含む。そのうち一方は、アクセプタ不純物でドープされたシリコンを備えたワイドギャップ側Sipと、ドナー不純物を伴うゲルマニウムを備えたナローギャップ側Geと、を有し、他方の傾斜ギャップ半導体は、アクセプタ不純物でドープされたシリコンを備えたワイドギャップ側Siと、真性ゲルマニウムを備えたナローギャップ側Geと、を有する。一方の傾斜ギャップ半導体のナローギャップ側Geと、他方の傾斜ギャップ半導体のワイドギャップ側Siとの間には、真性ゲルマニウムの中間層Geが存在し、それを通して傾斜ギャップ半導体は接続されるが、半導体アセンブリの外面である、中間層に接続された傾斜したギャップ半導体の側には接続されない。端子は接続され、上記の外面にはオーミック接触が存在する。
図3】請求項に係る半導体の熱電発電装置の実施形態を示す図であり、ここで半導体アセンブリは1対の傾斜ギャップ半導体を含み、それらの各々は、アクセプタ不純物でドープされたシリコンを備えたワイドギャップ側Sipと、ドナー不純物を伴うゲルマニウムを備えたナローギャップ側Geと、を有する。一方の傾斜ギャップ半導体のナローギャップ側Geと、他方の傾斜ギャップ半導体のワイドギャップ側Siとの間には、真性ゲルマニウムの中間層Geが存在し、それを通して、傾斜ギャップ半導体は接続されるが、半導体アセンブリの外面である、中間層に接続された傾斜ギャップ半導体の側には接続されない。端子は接続され、上記の外面にはオーミック接触が存在する。
【発明を実施するための形態】
【0037】
図において、以下の約束が使用される。
Si-実施形態において、アクセプタ不純物でドープされたシリコンから成る、傾斜ギャップ半導体のワイドギャップ側である。
Gej-実施形態において、真性ゲルマニウムから成る、傾斜ギャップ半導体のナローギャップ側である。
Ge-実施形態において、ドナー不純物を伴うゲルマニウムから成る、傾斜ギャップ半導体のナローギャップ側である。
Gei-真性ゲルマニウムの中間層である。
【0038】
【表1】
【0039】
図は、好ましいが排他的ではない、請求項に係る半導体の熱電発電装置の実施形態を概略で示し、1対の相互接続された傾斜ギャップ半導体2、2つのオーミック接触3、及び2つの端子4を備えた、半導体アセンブリ1を含む。さらに図は、概略かつ簡略化した形態で、拡散及びドリフト電流、熱電流、及び熱生成電流の方向、ならびに傾斜ギャップ半導体2の構造及び材料を示す。
【0040】
熱電発電装置、またはこの場合熱発生装置は、熱エネルギーを電流に変換するデバイスを意味する。
【0041】
示される実施形態において、半導体アセンブリ1は、可変ドープされた1対の相互接続された傾斜ギャップ半導体2を備える。好ましい実施形態において、傾斜ギャップ半導体2は、ハンダ付け、重ね継ぎ、もしくは対で接続された傾斜ギャップ半導体2の接合ポイントにおいて、ヘテロ接合部を形成する任意の他の類似方法によって、互いにまたは中間層6を用いて一体化して接続される。対で接続された傾斜ギャップ導体2のワイドバンド側は、アクセプタ不純物でドープされる。
【0042】
対で接続された傾斜ギャップ半導体2の接合ポイントは、半導体の真性材料を使用して構成される。図1に示される、請求項に係る半導体の熱電発電装置の実施形態において、傾斜ギャップ半導体2の接合ポイントに位置された、傾斜ギャップ半導体2のうち一方におけるナローギャップ側の縁部領域は、半導体の真性材料で作られる。図2及び図3に示される、請求項に係る半導体の熱電発電装置の実施形態において、傾斜ギャップ半導体接合のポイントに、半導体の真性材料の中間層6が存在し、それを通して傾斜ギャップ半導体接合2は接続される。全ての上記実施形態において、半導体の真性材料はゲルマニウムである。しかし、このような材料は、バンドギャップ幅が、傾斜ギャップ半導体2のワイドバンド側のバンドギャップ幅よりも狭いバンドギャップ幅の、任意の材料とすることができる。
【0043】
図1に示される好ましい実施形態において、傾斜ギャップ半導体2の各々は、アクセプタ不純物でドープされたシリコンを備えたワイドギャップ側Sipと、真性ゲルマニウムを備えたナローギャップ側Geと、それらの間の、混合化学組成物を伴う中間領域と、から成る。ワイドギャップ側への方向に、ゲルマニウム含有量は徐々に減少し、シリコン含有量は徐々に増加する。
【0044】
図2に示される好ましい実施形態において、傾斜ギャップ半導体2の一方は、アクセプタ不純物でドープされたシリコンを備えたワイドギャップ側Siと、ドナー不純物を伴うゲルマニウムを備えたナローギャップ側Geとを有し、他方の傾斜ギャップ半導体2は、アクセプタ不純物でドープされたシリコンを備えたワイドギャップ側Sipと、ナローギャップ側Geiとを有する。一方の傾斜ギャップ半導体2のナローギャップ側Geと、他方の傾斜ギャップ半導体2のワイドギャップ側Sipとの間に、真性ゲルマニウムの中間層Ge6が存在し、それを通して傾斜ギャップ半導体2は接続される。
【0045】
図3に示される好ましい実施形態において、傾斜ギャップ半導体2の各々は、アクセプタ不純物でドープされたシリコンを備えたワイドギャップ側Siと、ドナー不純物を伴うゲルマニウムを備えたナローギャップ側Geとを有する。一方の傾斜ギャップ半導体2のナローギャップ側Geと、他方の傾斜ギャップ半導体2のワイドギャップ側Siとの間に、真性ゲルマニウムの中間層Ge6が存在し、それを通して傾斜ギャップ半導体2は接続される。
【0046】
しかし、傾斜ギャップ半導体2は、異なるバンドギャップ幅を有する任意の半導体材料で作ることができ、上記の条件を考慮に入れた傾斜ギャップ半導体に組み合わせることができる。さらに、好ましい実施形態において、傾斜ギャップ半導体2のワイドバンドギャップ側のためのアクセプタ不純物は、三価ホウ素であり、対応する実施形態における、傾斜ギャップ半導体2のナローバンドギャップ側のためのドナー不純物は、五価リンである。しかし、傾斜ギャップ半導体2を構成する半導体材料による、他の類似材料が、アクセプタ不純物及びドナー不純物として使用され得る。
【0047】
請求項に係る発明の、示される実施形態において、傾斜ギャップ半導体2は、プレートの形態で水平面に接続される。傾斜ギャップ半導体2は、液相エピタキシ法、気相イオンビームエピタキシ法、拡散法、または、アルミニウムもしくはニッケル基体上にスパッタするゲルマニウムもしくはシリコンによって、生成することができる。しかし、傾斜ギャップ半導体材料の特性に相当する他の材料が、基体として使用され得る。
【0048】
半導体アセンブリ1の外面には、2つのオーミック接触3が存在し、それらは傾斜ギャップ半導体2の外面である。示される実施形態において、オーミック接触3は、半導体アセンブリ1の外面に一体化して接続された、水平方向に向けられたプレートであり、請求項に係る発明の好ましい実施形態において、アルミニウムで作られる。しかし、オーミック接触3は、高い熱伝導率、化学抵抗性、及び耐高温の他の材料で作られ得る。
【0049】
2つの端子4は、一方の傾斜ギャップ半導体2のナローギャップ側、及び他方の傾斜ギャップ半導体2のワイドギャップ側に接続され、それらの外面は、半導体アセンブリ1の外面である。好ましい実施形態において、端子4は、傾斜ギャップ半導体2の上記の表面、及びオーミック接触3に接続され、絶縁コーティングされる。端子4の金属接触の材料は、例えば銅、または明確な金属特性を有する他の化学元素とすることができる。
【0050】
示される実施形態において、請求項に係る半導体の熱電発電装置は、熱担体5移動のための2つの手段間に位置され、これら2つの手段を通して流体または気体の熱担体は通過する。熱担体移動の、このような手段は、例えば太陽熱収集器のコイルパイプ、熱デバイスの構成要素、または他の類似の手段とすることができる。
【0051】
請求項に係る半導体の熱電発電装置は、以下のように使用される。
【0052】
端子4接触は、例えば電流-電圧変換器に接続され、電気回路を形成して、請求項に係る半導体の熱電発電装置を、熱担体5移動手段間に位置させる。それによってオーミック接触3は、熱担体5移動手段の表面と直接接触するか、または、請求項に係る熱電発電装置の対応した実施形態において、熱を熱担体から抽出するよう構成された接触要素と直接接触する。その後、上記の移動手段5にある熱担体は、例えば燃料、ガス、または蓄積された太陽ビームなどの外部熱源によって、加熱される。
【0053】
熱担体からの熱エネルギーは、オーミック接触3を通過し、半導体アセンブリ1の外面を通り、傾斜ギャップ半導体2を均等に加熱して、請求項に係る熱電発電装置の動作を開始する。傾斜ギャップ半導体2の側部間における電荷担体の運動によって、拡散電流、ドリフト電流、熱電流、及び熱生成電流が、傾斜ギャップ半導体2同士の間のヘテロ接合部を通して発生する。拡散電流、熱電流、及び熱生成電流の方向は同じである。
【0054】
したがって電流は、形成された電気回路で発生し、端子4を通して、例えば電流-電圧変換器まで移動され、家庭の電気器具、技術装備に電力を供給するために使用することができ、小型電子デバイスなどのバッテリを充電する。
【0055】
同時に、熱担体5の熱は大きいエネルギー消費及び洗練された装備を必要とせず、その割合は、請求項に係る半導体の熱電発電装置の使用者によって容易に制御される。請求項に係る熱電発電装置を停止させるためには、端子4のワイヤをデバイスから接続解除して、電気回路を閉じるか、もしくは熱担体5の加熱を停止させるか、または請求項に係る半導体の熱電発電装置を、熱担体5移動手段間の空間から取り外すことで、十分である。
【0056】
同時に、請求項に係る半導体の熱電発電装置の、上記3つの実施形態の各々は、特定の熱担体温度において最適な出力を有するということを、考慮に入れる必要がある。したがって、図1に示される請求項に係る半導体の熱電発電装置の実施形態は、熱担体温度が、傾斜ギャップ半導体2のナローギャップ側の電子が、電荷担体に変換するために必要なエネルギーを得るときの温度と、同じまたは超過する場合、使用される。図2に示される請求項に係る半導体の熱電発電装置の実施形態は、熱担体温度が、傾斜ギャップ半導体2のナローギャップ側の電子が、電荷担体に変換するために必要なエネルギーを得るときの温度を下回る場合、使用される。図3に示される請求項に係る半導体の熱電発電装置の実施形態は、熱担体温度が、傾斜ギャップ半導体2のナローギャップ側の電子が、電荷担体に変換するために必要なエネルギーを得るときの温度を実質的に下回る場合、使用される。
【0057】
さらに、生成された電流の電力を増加させるために、請求項に係るいくつかの熱電発電装置は、半導体アセンブリ1の外面間に位置された金属接触を通して平行に接続され得る。
【0058】
現状の特許ソース、及び科学的かつ技術的方法は、請求項に係る基本的特徴のセットを有する半導体の熱電発電装置を開示していない。したがって、提案した技術的解決策は、新規の特許性基準に準拠する。
【0059】
上記の技術的解決策と、最も類似した先行技術との比較分析は、提案する発明を特徴付ける基本的特徴のセットの実施が、上述した質的に新しい技術特性をもたらすことを実証し、その組み合わせは従来技術では確立されておらず、提案した技術的解決策が、特許性基準の発明水準に準拠するものと結論付けるのを保証する。
【0060】
提案した技術的解決策は、産業的に適用可能である。なぜなら、環境を取り巻く産業生産で、現代の技術開発段階において再生され得ない、いかなる構造要素及び材料を含まないからである。
図1
図2
図3
【国際調査報告】