(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-17
(54)【発明の名称】疼痛の治療のためのGABAA受容体モジュレーターの使用
(51)【国際特許分類】
A61K 45/00 20060101AFI20220510BHJP
A61P 25/04 20060101ALI20220510BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20220510BHJP
A61K 47/38 20060101ALI20220510BHJP
A61K 31/519 20060101ALI20220510BHJP
A61K 31/551 20060101ALI20220510BHJP
A61K 31/53 20060101ALI20220510BHJP
A61K 31/5517 20060101ALI20220510BHJP
A61K 31/5025 20060101ALI20220510BHJP
A61K 31/403 20060101ALI20220510BHJP
A61K 31/502 20060101ALI20220510BHJP
【FI】
A61K45/00
A61P25/04
A61P43/00 111
A61K47/38
A61K31/519
A61K31/551
A61K31/53
A61K31/5517
A61K31/5025
A61K31/403
A61K31/502
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021556454
(86)(22)【出願日】2020-03-18
(85)【翻訳文提出日】2021-11-17
(86)【国際出願番号】 US2020023355
(87)【国際公開番号】W WO2020191047
(87)【国際公開日】2020-09-24
(32)【優先日】2019-03-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520405053
【氏名又は名称】ニューロサイクル・セラピューティクス・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100122644
【氏名又は名称】寺地 拓己
(74)【代理人】
【識別番号】100220098
【氏名又は名称】宮脇 薫
(72)【発明者】
【氏名】トシコ,マシュー
(72)【発明者】
【氏名】ハブス,ジェド
【テーマコード(参考)】
4C076
4C084
4C086
【Fターム(参考)】
4C076BB01
4C076CC01
4C076EE32A
4C076FF02
4C076FF04
4C084AA17
4C084MA05
4C084MA52
4C084NA14
4C084ZA081
4C084ZA082
4C086AA01
4C086AA02
4C086BC12
4C086BC41
4C086CB05
4C086CB06
4C086CB08
4C086CB12
4C086MA01
4C086MA04
4C086MA05
4C086MA52
4C086NA14
4C086ZA08
(57)【要約】
本明細書には線維筋痛症のような疼痛および関連疾患の治療のためのGABA
A受容体モジュレーターならびにGABA
A受容体モジュレーターを含む組成物が開示される。また本明細書に記載されるGABA
A受容体モジュレーターまたは組成物を投与することにより対象において疼痛および関連疾患を治療する方法も本明細書に開示される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
GABA
A受容体モジュレーターである化合物の治療上有効な量をそれを必要とする対象に投与するステップを含む線維筋痛症を治療する方法。
【請求項2】
化合物がポジティブGABA
A受容体モジュレーターである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
化合物がポジティブアロステリックGABA
A受容体モジュレーターである、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
化合物がα1、α2、α3、またはα5GABA
A受容体モジュレーターである、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
化合物がポジティブアロステリックα2またはα3GABA
A受容体モジュレーターである、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
化合物が一般式(la)、一般式(1b)、一般式(1c)のもの、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、
【化1】
式中
X
1、X
2、X
3、X
4およびX
5は各々独立して-C、-N、-Sまたは-Oであり、ここでX
1、X
2、X
3、X
4およびX
5の少なくとも2つは-Nであり、
Y
1およびY
2は各々独立して-Cまたは-Nであり、
R
1
mのmは1であり、ここでR
1は非置換フェニル、C
1~C
4-アルキル、F、Cl、Br、I、-CNで置換されたフェニル、置換もしくは非置換のビフェニルまたは-(C=0)-R
3であり、ここでR
3は置換または非置換のアリールまたは5~6員ヘテロアリールであり、
R
2
nのnは1または2であり、ここで各R
2は独立して置換もしくは非置換のC
3~C
8シクロアルキル、置換もしくは非置換のC
1~C
6アルキル、置換もしくは非置換のC
1~C
6アルコール、置換もしくは非置換の6員ヘテロアリール、ハロゲン、または-O-CH
2-R
4であり、ここでR
4は置換または非置換の5または6員ヘテロアリールであり、
Z
1、Z
3、Z
4、およびZ
5は各々独立して-C、-N、-Sまたは-Oであり、
A
1、A
2およびA
3は各々独立して-C、-N、-(C=O)-O-R
7、または
【化2】
であり、ここで
R
7はアルキルであり、
B
1、B
2、B
3、およびB
4は各々独立して-C、-N、または-Oであり、
R
21
sのsは1、2、3または4であり、
R
21は水素またはC
1-C
6アルキルであり、
R
5
lのlは1または2であり、ここで各R
5は独立してC
1-C
4アルキニルまたはハロゲンであり、
R
6
kのkは1、2、3または4であり、ここで各R
6は独立して置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、置換もしくは非置換のC
1-C
3アルキル、または水素であり、
R
12のpは1または2であり、ここで各R
12は独立して置換もしくは非置換のC
1-C
4-アルキル、I、Br、ClまたはFであり、
R
13のqは1、2、3または4であり、ここで各R
13は独立して置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、置換もしくは非置換のC
1-C
3アルキル、酸素または水素である、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
化合物が一般式(2)、(3)、(4)、(5)、(1c)、(7)
【化3】
のもの、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
化合物が一般式(2a)、(3a)、(4a)、(5a)、(5b)、(1c)、(7a)
【化4】
のもの、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である、請求項6または7に記載の方法。
【請求項9】
R
1のmが1であり、ここでR
1は:
非置換フェニル、
C
1~C
4-アルキル、F、Cl、Br、I、-CNを置換基として含む置換フェニル、
非置換ビフェニル、
少なくとも1つの-CNを置換基として含む置換ビフェニル、
少なくとも1つの-CNを置換基として含む置換ビフェニル、または
-(C=O)-R
3であり、ここでR
3はピリジン
である、請求項6~8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
化合物が一般式(2a’)、(3a’)、(4a’)、(5a’)、(5b’)、(VI)、(7a’)のもの、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、
【化5】
式中
R
10は置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のC
1~C
3アルキルまたは水素であり、
R
11は置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のC
1~C
3アルキル、または水素であり、または
R
12のpは1であり、R
12はI、Br、ClまたはFである、請求項6~9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
化合物が一般式(2a”)、(3a”)、(4a”)、(5a”)、(5b”)、(VIa”)、(7a”)のもの、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、
【化6】
式中
R
7は:
非置換のC
1~C
6アルキル、
非置換のC
3~C
8シクロアルキル、
非置換のC
1~C
6アルコールであり、
R
8は:
-O-CH
2-R
4であり、ここでR
4は置換もしくは非置換の5員ヘテロアリール、または
非置換のC
1~C
6アルコールであり、
R
9は:
非置換のC
6ヘテロアリール、または
ハロゲンであり、または
R
9は式(4a”)において非置換の6員ヘテロアリール、または式(5b”)においてハロゲンであり、
R
10はC
1~C
3アルキルまたは水素であり、
R
11は置換または非置換のアリールまたはヘテロアリールであり、
R
14は置換または非置換のアリールまたはヘテロアリールであり、
R
12はI、Cl、BrまたはFであり、または
R
5はC
2アルキニルまたはIである、請求項6~10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
化合物が一般式(8)のもの、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、
【化7】
式中
Z
4およびZ
5は独立して-C、-N、-Sまたは-Oであり、
A
1およびA
2は独立して-C、-Nまたは-(C=O)-O-R
7であり、ここでR
7はアルキルであり、
B
1、B
2、B
3、およびB
4は独立して-C、-N、または-Oであり、
R
5
lのlは1または2であり、ここでR
5はC
1~C
4アルキニルまたはハロゲンであり、
R
6
kのkは1、2、3または4であり、ここで各R
6は独立して置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、置換もしくは非置換のC
1-C
3アルキル、または水素であり、
R
21
sのsは1、2、3または4であり、ここで各R
21は独立して水素またはC
1-C
6アルキルである、請求項6~8のいずれか1項に記載の方法。。
【請求項13】
化合物が一般式(5”)
【化8】
のもの、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である、請求項6~11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
R
1が:
非置換ビフェニル、
少なくとも1つの-CNを置換基として含む置換ビフェニル、または
少なくとも1つのFを置換基として含む置換ビフェニル
である、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
R
1が-CNおよびFを含む置換ビフェニルである、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
R
7が非置換のC
1~C
6アルコールである、請求項13~15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
GABA
A受容体モジュレーターである化合物の治療上有効な量をそれを必要とする対象に投与するステップを含む線維筋痛症を治療する方法であって、化合物が
【化9】
またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である、方法。
【請求項18】
対象がヒトである、請求項1~17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
対象がイヌである、請求項1~17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を、対象の体重に対して1日当たり約0.001mg/kg~1日当たり約3.0mg/kgの用量で投与するステップを含む、請求項1~19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
【化10】
からなる群から選択される化合物、およびそれらの薬学的に許容される塩または溶媒和物を含むある量の医薬組成物を対象に投与するステップを含む、対象において疼痛を治療する方法であって、量が、化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物が対象の体重に対して1日当たり約0.001mg/kg~1日当たり約3.0mg/kgの用量で投与されるとき、疼痛を治療するのに有効な量である、方法。
【請求項22】
化合物が:
【化11】
、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
化合物が
【化12】
(化合物1)、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
量が、化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物が対象の体重に対して1日当たり最大で約0.3mg/kgの用量で投与されるとき疼痛を治療するのに有効な量である、請求項21~23のいずれか1項に記載の方法。
【請求項25】
量が、化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物が対象の体重に対して1日当たり最大で約0.03mg/kgの用量で投与されるとき疼痛を治療するのに有効な量である、請求項21~23のいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
疼痛が中枢性感作に関連する、請求項21~25のいずれか1項に記載の方法。
【請求項27】
疼痛が慢性である、請求項21~26のいずれか1項に記載の方法。
【請求項28】
対象がヒトである、請求項21~27のいずれか1項に記載の方法。
【請求項29】
対象がイヌである、請求項21~27のいずれか1項に記載の方法。
【請求項30】
医薬組成物がさらに薬学的に許容される賦形剤、希釈剤、または担体を含む、請求項21~29のいずれか1項に記載の方法。
【請求項31】
医薬組成物が担体を含み、担体がメチルセルロースである、請求項21~29のいずれか1項に記載の方法。
【請求項32】
投与が経口投与を含む、請求項21~31のいずれか1項に記載の方法。
【請求項33】
投与が1日に少なくとも一回行なわれる、請求項21~32のいずれか1項に記載の方法。
【請求項34】
【化13】
の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、および薬学的に許容される賦形剤、希釈剤、または担体を含む医薬組成物をそれを必要とする対象に投与するステップを含む、対象において線維筋痛症を治療する方法。
【請求項35】
医薬組成物が
【化14】
、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を含む、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
医薬組成物が
【化15】
(化合物1)、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を含む、請求項34に記載の方法。
【請求項37】
化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物が対象の体重に対して1日当たり約0.001mg/kg~1日当たり約3.0mg/kgの用量で投与される、請求項34~36のいずれか1項に記載の方法。
【請求項38】
化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物が対象の体重に対して1日当たり最大で約0.3mg/kgの用量で投与される、請求項34~36のいずれか1項に記載の方法。
【請求項39】
化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物が対象の体重に対して1日当たり最大で約0.03mg/kgの用量で投与される、請求項34~36のいずれか1項に記載の方法。
【請求項40】
対象が線維筋痛症に関連するアロディニアを有する、請求項1~39のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
相互参照
[0001]本出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2019年3月18日に出願された米国仮特許出願第62/819,749号の利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
[0002]本明細書にはGABAA受容体モジュレーターである化合物の治療上有効な量をそれを必要とする対象に投与するステップを含む線維筋痛症を治療する方法が開示される。またGABAA受容体モジュレーターである化合物の治療上有効な量を含む線維筋痛症を治療するのに使用するための組成物も本明細書に開示される。いくつかの実施形態において、化合物はポジティブGABAA受容体モジュレーターである。いくつかの実施形態において、化合物はポジティブアロステリックGABAA受容体モジュレーターである。いくつかの実施形態において、化合物はα1、α2、α3、またはα5GABAA受容体モジュレーターである。いくつかの実施形態において、化合物はポジティブアロステリックα2またはα3GABAA受容体モジュレーターである。いくつかの実施形態において、化合物は一般式(1a)、一般式(1b)、一般式(1c)のもの、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、
【0004】
【0005】
式中、
X1、X2、X3、X4およびX5は各々独立して-C、-N、-Sまたは-Oであり、ここでX1、X2、X3、X4およびX5の少なくとも2つは-Nであり、
Y1およびY2は各々独立して-Cまたは-Nであり、
R1
mのmは1であり、ここでR1は非置換フェニル、C1~C4-アルキル、F、Cl、Br、I、-CNで置換されたフェニル、置換もしくは非置換のビフェニルまたは-(C=O)-R3であり、ここでR3は置換もしくは非置換のアリールまたは5~6員のヘテロアリールであり、
R2
nのnは1または2であり、ここで各R2は独立して置換もしくは非置換のC3~C8シクロアルキル、置換もしくは非置換のC1~C6アルキル、置換もしくは非置換のC1~C6アルコール、置換もしくは非置換の6員のヘテロアリール、ハロゲン、または-O-CH2-R4であり、ここでR4は置換または非置換の5または6員のヘテロアリールであり、
Z1、Z3、Z4、およびZ5は各々独立して-C、-N、-Sまたは-Oであり、
A1、A2およびA3は各々独立して-C、-N、-(C=O)-O-R7、または
【0006】
【0007】
であり、
ここで
R7はアルキルであり、
B1、B2、B3、およびB4は各々独立して-C、-N、または-Oであり、
R21
sのsは1、2、3または4であり、
R21は水素またはC1~C6アルキルであり、
R5
lのlは1または2であり、ここで各R5は独立してC1~C4アルキニル(alkinyl)またはハロゲンであり、
R6
kのkは1、2、3または4であり、ここで各R6は独立して置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、置換もしくは非置換のC1~C3アルキル、または水素であり、
R12のpは1または2であり、ここで各R12は独立して置換もしくは非置換のC1~C4-アルキル、I、Br、ClまたはFであり、
R13のqは1、2、3または4であり、ここで各R13は独立して置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、置換もしくは非置換のC1~C3アルキル、酸素または水素である。
【0008】
いくつかの実施形態において、化合物は一般式(2)、(3)、(4)、(5)、(1c)、(7)のもの、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。
【0009】
【0010】
いくつかの実施形態において、化合物は一般式(2a)、(3a)、(4a)、(5a)、(5b)、(1c)、(7a)のもの、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。
【0011】
【0012】
いくつかの実施形態において、R1のmは1であり、R1は:非置換フェニル、C1~C4-アルキル、F、Cl、Br、I、-CNを置換基として含む置換フェニル、非置換ビフェニル、少なくとも1つの-CNを置換基として含む置換ビフェニル、少なくとも1つの-CNを置換基として含む置換ビフェニル、または-(C=O)-R3であり、ここでR3はピリジンである。いくつかの実施形態において、化合物は一般式(2a’)、(3a’)、(4a’)、(5a’)、(5b’)、(VI)、もしくは(7a’)のもの、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、
【0013】
【0014】
式中
R10は置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のC1~C3アルキルまたは水素であり、
R11は置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のC1~C3アルキル、または水素であり、または
R12のpは1であり、R12はI、Br、ClまたはFである。
【0015】
いくつかの実施形態において、化合物は一般式(2a”)、(3a”)、(4a”)、(5a”)、(5b”)、(VIa”)、(7a”)のもの、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、
【0016】
【0017】
式中、R7は:
非置換のC1~C6アルキル、
非置換のC3~C8シクロアルキル、
非置換のC1~C6アルコールであり、
R8は:
-O-CH2-R4であり、ここでR4は
置換もしくは非置換の5員ヘテロアリール、または
非置換のC1~C6アルコールであり、
R9は:
非置換のC6ヘテロアリール、もしくは
ハロゲンであり、または
R9は式(4a”)において非置換の6員ヘテロアリール、または式(5b”)においてハロゲンであり、
R10はC1~C3アルキルまたは水素であり、
R11は置換または非置換のアリールまたはヘテロアリールであり、
R14は置換または非置換のアリールまたはヘテロアリールであり、
R12はI、Cl、BrまたはFであり、または
R5はC2アルキニルまたはIである。
【0018】
いくつかの実施形態において、化合物は一般式(8)のもの、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であり、
【0019】
【0020】
式中
Z4およびZ5は独立して-C、-N、-Sまたは-Oであり、
A1およびA2は独立して-C、-Nまたは-(C=O)-O-R7であり、ここでR7はアルキルであり、
B1、B2、B3、およびB4は独立して-C、-N、または-Oであり、
R5
lのlは1または2であり、ここでR5はC1~C4アルキニルまたはハロゲンであり、
R6
kのkは1、2、3または4であり、ここで各R6は独立して置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、置換もしくは非置換のC1~C3アルキル、または水素であり、
R21
sのsは1、2、3または4であり、ここで各R21は独立して水素またはC1~C6アルキルである。
【0021】
いくつかの実施形態において、化合物は一般式(5a”)のもの、または薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である:
【0022】
【0023】
いくつかの実施形態において、R1は:非置換のビフェニル、少なくとも1つの-CNを置換基として含む置換ビフェニル、または少なくとも1つのFを置換基として含む置換ビフェニルである。いくつかの実施形態において、R1は-CNおよびFを含む置換ビフェニルである。いくつかの実施形態において、R7は非置換のC1~C6アルコールである。GABAA受容体モジュレーターである化合物の治療上有効な量をそれを必要とする対象に投与するステップを含む線維筋痛症を治療する方法であって、化合物が
【0024】
【0025】
またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物(solvent)である、方法が本明細書に開示される。いくつかの実施形態において、対象はヒトである。いくつかの実施形態において、対象はイヌである。
【0026】
[0003]
【0027】
【0028】
からなる群から選択される化合物、およびそれらの薬学的に許容される塩または溶媒和物を含むある量の医薬組成物を対象に投与するステップを含む、対象において疼痛を治療する方法であって、量が、化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物が対象の体重に対して1日当たり約0.001mg/kg~1日当たり約3.0mg/kgの用量で投与されるとき、疼痛を治療するのに有効な量である、方法が本明細書に開示される。また、
【0029】
【0030】
からなる群から選択される化合物、およびそれらの薬学的に許容される塩または溶媒和物を含む疼痛を治療するのに使用するための組成物であって、化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物は対象の体重に対して約0.001mg/kg~約3.mg/kgの化合物を送達するのに充分な単位用量で存在する、組成物も本明細書に開示される。いくつかの実施形態において、化合物は:
【0031】
【0032】
、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。いくつかの実施形態において、化合物は
【0033】
【0034】
、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。いくつかの実施形態において、方法は化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を対象の体重に対して1日当たり最大で約0.3mg/kgの用量で投与するステップを含む。いくつかの実施形態において、方法は化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を対象の体重に対して1日当たり最大で約0.03mg/kgの用量で投与するステップを含む。いくつかの実施形態において、使用される組成物は対象の体重に対して1日当たり最大で約0.3mg/kgを送達するのに充分な単位用量を含む。いくつかの実施形態において、使用される組成物は対象の体重に対して1日当たり最大で約0.03mg/kgを送達するのに充分な単位用量を含む。いくつかの実施形態において、疼痛は中枢性感作に関連する。いくつかの実施形態において、疼痛は慢性である。いくつかの実施形態において、対象はヒトである。いくつかの実施形態において、対象はイヌである。いくつかの実施形態において、医薬組成物または使用される組成物はさらに薬学的に許容される賦形剤、希釈剤、または担体を含む。いくつかの実施形態において、医薬組成物または使用される組成物は担体を含み、ここで担体はメチルセルロースである。いくつかの実施形態において、投与は経口投与を含む。いくつかの実施形態において、投与は1日に少なくとも一回行なわれる。
【0035】
[0004]本明細書には、
【0036】
【0037】
の化合物、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、および薬学的に許容される賦形剤、希釈剤、または担体を含む医薬組成物を対象に投与するステップを含む、それを必要とする対象において線維筋痛症を治療する方法が開示される。また、
【0038】
【0039】
からなる群から選択される化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、および薬学的に許容される賦形剤、希釈剤、または担体を含む、線維筋痛症を治療するのに使用するための組成物も本明細書に開示される。いくつかの実施形態において、医薬組成物または使用される組成物は
【0040】
【0041】
(化合物1)、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を含む。いくつかの実施形態において、医薬組成物または使用される組成物は
【0042】
【0043】
、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を含む。いくつかの実施形態において、方法は化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を対象の体重に対して1日当たり約0.001mg/kg~1日当たり約3.0mg/kgの用量で投与するステップを含む。いくつかの実施形態において、方法は化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を投与するステップを含みそれらは、対象の体重に対して1日当たり最大で約0.3mg/kgの用量で投与される。いくつかの実施形態において、化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物は対象の体重に対して1日当たり最大で約0.03mg/kgの用量で投与される。いくつかの実施形態において、使用される組成物は対象の体重に対して1日当たり最大で約0.3mg/kgを送達するのに充分な単位用量を含む。いくつかの実施形態において、使用される組成物は対象の体重に対して1日当たり最大で約0.03mg/kgを送達するのに充分な単位用量を含む。いくつかの実施形態において、対象は線維筋痛症に関連するアロディニアを有する。
【0044】
[0005]本明細書にはGABAA受容体モジュレーターである化合物を対象に投与するステップを含む線維筋痛症を治療する方法が開示される。またGABAA受容体モジュレーターである化合物を含む線維筋痛症を治療するのに使用するための組成物も開示される。いくつかの実施形態において、化合物は一般式(1a)、一般式(1b)または一般式(1c)のものであり、
【0045】
【0046】
式中、X1、X2、X3、X4およびX5は独立して-C、-N、-Sまたは-0であり、ここでX1、X2、X3、X4およびX5の少なくとも2つは-Nであり、Y1およびY2は独立して-Cまたは-Nであり、R1
mのmは1であり、ここでR1は非置換フェニル、C1~C4-アルキル、F、Cl、Br、I、-CNで置換されたフェニル、置換もしくは非置換のビフェニルまたは-(C=O)-R3であり、ここでR3は置換もしくは非置換のアリールまたは5~6員のヘテロアリールであり、R2
nのnは1または2であり、ここで各R2は独立して置換もしくは非置換のC3~C8シクロアルキル、置換もしくは非置換のC1~C6アルキル、置換もしくは非置換のC1~C6アルコール、置換もしくは非置換の6員のヘテロアリール、ハロゲン、または-O-CH2-R4であり、ここでR4は置換または非置換の5または6員のヘテロアリールであり、Z1、Z3、Z4、およびZ5は独立して-C、-N、-Sまたは-Oであり、A1、およびA2およびA3は独立して-C、-N、-(C=O)-O-R7、または
【0047】
【0048】
であり、ここでR7はアルキルであり、B1、B2、B3、およびB4は独立して-C、-N、または-Oであり、R21
sのsは1、2、3または4であり、R21は独立して水素またはC1~C6アルキルであり、R5
lのlは1または2であり、ここで各R5は独立してC1~C4アルキニルまたはハロゲンであり、R6
kのkは1、2、3または4であり、ここで各R6は独立して置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、置換もしくは非置換のC1~C3アルキル、または水素であり、R12のpは1または2であり、ここで各R12は独立して置換もしくは非置換のC1~C4-アルキル、I、Br、ClまたはFであり、R13のqは1、2、3または4であり、ここで各R13は独立して置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、置換もしくは非置換のC1~C3アルキル、酸素または水素である。いくつかの実施形態において、化合物は一般式(2)、(3)、(4)、(5)、(1c)または(7)のものであり、いくつかの実施形態において、化合物は一般式(2a)、(3a)、(4a)、(5a)、(5b)、(1c)または(7a)のものである。
【0049】
【0050】
いくつかの実施形態において、R1のmは1であり、R1は非置換フェニル、C1~C4-アルキル、F、Cl、Br、I、-CNを置換基として含む置換フェニル、非置換ビフェニル、少なくとも1つの-CNを置換基として含む置換ビフェニル、少なくとも1つの-CNを置換基として含む置換ビフェニル、または-(C=O)-R3であり、ここでR3はピリジンである。いくつかの実施形態において、化合物は一般式(2a’)、(3a’)、(4a’)、(5a’)、(5b’)、(VI)または(7a’)のものであり、
【0051】
【0052】
式中、R10は置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のC1~C3アルキルまたは水素であり、R11は置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のC1~C3アルキル、または水素であり、またはR12のpは1であり、R12はI、Br、ClまたはFである。いくつかの実施形態において、化合物は一般式(2a”)、(3a”)、(4a”)、(5a”)、(5b”)、(VIa”)または(7a”)のものであり、
【0053】
【0054】
式中、R7は:非置換のC1~C6アルキル、非置換のC3~C8シクロアルキル、非置換のC1~C6アルコールであり、R8は:-O-CH2-R4であり、ここでR4は置換もしくは非置換の5員ヘテロアリール、または非置換のC1~C6アルコールであり、R9は:非置換のC6ヘテロアリール、もしくはハロゲンであり、またはR9は式(4a”)において非置換の6員ヘテロアリール、もしくは式(5b”)においてハロゲンであり、R10はC1~C3アルキルまたは水素であり、R11は置換または非置換のアリールまたはヘテロアリールであり、R14は置換または非置換のアリールまたはヘテロアリールであり、R12はI、Cl、BrまたはFであり、またはR5はC2アルキニルまたはIである。いくつかの実施形態において、化合物は一般式(8)のものであり、
【0055】
【0056】
式中、Z4およびZ5は独立して-C、-N、-Sまたは-Oであり、A1およびA2は独立して-C、-Nまたは-(C=O)-O-R7であり、ここでR7はアルキルであり、B1、B2、B3、およびB4は独立して-C、-N、または-Oであり、R5
lのlは1または2であり、ここでR5はC1~C4アルキニルまたはハロゲンであり、R6
kのkは1、2、3または4であり、ここで各R6は独立して置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、置換もしくは非置換のC1~C3アルキル、または水素であり、R21
sのsは1、2、3または4であり、ここで各R21は独立して水素またはC1~C6アルキルである。いくつかの実施形態において、化合物はα1、α2、α3、またはα5GABAA受容体モジュレーターである。いくつかの実施形態において、化合物はポジティブアロステリックなα2またはα3GABAA受容体モジュレーターである。いくつかの実施形態において、対象はヒトである。いくつかの実施形態において、対象はイヌである。
【0057】
[0006]また、本明細書には一般式(1a)、一般式(1b)または一般式(1c)の化合物を対象に投与するステップを含む、対象において疼痛を治療するも開示され、
【0058】
【0059】
式中、X1、X2、X3、X4およびX5は独立して-C、-N、-Sまたは-Oであり、ここでX1、X2、X3、X4およびX5の少なくとも2つが-Nであり、Y1およびY2は独立して-Cまたは-Nであり、R1
mのmは1であり、ここでR1は非置換フェニル、C1~C4-アルキル、F、Cl、Br、I、-CNで置換されたフェニル、置換もしくは非置換のビフェニルまたは-(C=O)-R3であり、ここでR3は置換もしくは非置換のアリールまたは5~6員のヘテロアリールであり、R2
nのnは1または2であり、ここで各R2は独立して置換もしくは非置換のC3~C8シクロアルキル、置換もしくは非置換のC1~C6アルキル、置換もしくは非置換のC1~C6アルコール、置換もしくは非置換の6員のヘテロアリール、ハロゲン、または-O-CH2-R4であり、ここでR4は置換または非置換の5または6員のヘテロアリールであり、Z1、Z3、Z4、およびZ5は独立して-C、-N、-Sまたは-Oであり、A1、およびA2およびA3は独立して-C、-N、-(C=O)-O-R7、または
【0060】
【0061】
であり、ここでR7はアルキルであり、B1、B2、B3、およびB4は独立して-C、-N、または-Oであり、R21
sのsは1、2、3または4であり、R21は独立して水素またはC1~C6アルキルであり、R5
lのlは1または2であり、ここで各R5は独立してC1~C4アルキニルまたはハロゲンであり、R6
kのkは1、2、3または4であり、ここで各R6は独立して置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、置換もしくは非置換のC1~C3アルキル、または水素であり、R12のpは1または2であり、ここで各R12は独立して置換もしくは非置換のC1~C4-アルキル、I、Br、ClまたはFであり、R13のqは1、2、3または4であり、ここで各R13は独立して置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、置換もしくは非置換のC1~C3アルキル、酸素または水素である。また、その化合物を含む疼痛を治療するのに使用するための組成物も本明細書に開示される。いくつかの実施形態において、化合物は一般式(2)、(3)、(4)、(5)、(1c)または(7)
【0062】
【0063】
のものである。
いくつかの実施形態において、化合物は一般式(2a)、(3a)、(4a)、(5a)、(5b)、(1c)または(7a)のものである。
【0064】
【0065】
いくつかの実施形態において、R1のmは1であり、R1は:非置換フェニル、C1~C4-アルキル、F、Cl、Br、I、または-CNを置換基として含む置換フェニル、非置換ビフェニル、少なくとも1つの-CNを置換基として含む置換ビフェニル、少なくとも1つの-Fを置換基として含む置換ビフェニル、または-(C=O)-R3であり、ここでR3はピリジンである。いくつかの実施形態において、化合物は一般式(2a’)、(3a’)、(4a’)、(5a’)、(5b’)、(VI)または(7a’)のものであり、
【0066】
【0067】
式中、R10は置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のC1~C3アルキルまたは水素であり、R11は置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のC1~C3アルキル、または水素であり、またはR12のpは1であり、R12はI、Br、ClまたはFである。いくつかの実施形態において、化合物は一般式(2a”)、(3a”)、(4a”)、(5a”)、(5b”)、(VIa”)または(7a”)のものであり、
【0068】
【0069】
式中、R7は:非置換のC1~C6アルキル、非置換のC3~C8シクロアルキル、非置換のC1~C6アルコールであり、R8は-O-CH2-R4であり、ここでR4は置換もしくは非置換の5員のヘテロアリール、または非置換のC1~C6アルコールであり、R9は:非置換のC6ヘテロアリール、またはハロゲンであり、またはR9は式(4a”)において非置換の6員ヘテロアリール、または式(5b”)においてハロゲンであり、R10はC1~C3アルキルまたは水素であり、R11は置換または非置換のアリールまたはヘテロアリールであり、R14は置換または非置換のアリールまたはヘテロアリールであり、R12はI、Cl、BrまたはFであり、またはR5はC2アルキニルまたはIである。いくつかの実施形態において、化合物は一般式(8)のものであり、
【0070】
【0071】
式中、Z4およびZ5は独立して-C、-N、-Sまたは-Oであり、A1およびA2は独立して-C、-Nまたは-(C=O)-O-R7であり、ここでR7はアルキルであり、B1、B2、B3、およびB4は独立して-C、-N、または-Oであり、R5
lのlは1または2であり、ここでR5はC1~C4アルキニルまたはハロゲンであり、R6
kのkは1、2、3または4であり、ここで各R6は独立して置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、置換もしくは非置換のC1~C3アルキル、または水素であり、R21
sのsは1、2、3または4であり、ここで各R21は独立して水素またはC1~C6アルキルである。いくつかの実施形態において、化合物はα1、α2、α3、またはα5GABAA受容体モジュレーターである。いくつかの実施形態において、化合物はポジティブアロステリックなα2またはα3GABAA受容体モジュレーターである。いくつかの実施形態において、対象はヒトである。いくつかの実施形態において、対象はイヌである。
【0072】
[0007]また本明細書には一般式(1a)、一般式(1b)または一般式(1c)の化合物を対象に投与するステップを含む、対象においてアロディニアを治療する方法も開示され、
【0073】
【0074】
式中、X1、X2、X3、X4およびX5は独立して-C、-N、-Sまたは-Oであり、ここでX1、X2、X3、X4およびX5の少なくとも2つは-Nであり、Y1およびY2は独立して-Cまたは-Nであり、R1
mのmは1であり、ここでR1は非置換フェニル、C1~C4-アルキル、F、Cl、Br、I、-CNで置換されたフェニル、置換もしくは非置換のビフェニルまたは-(C=O)-R3であり、ここでR3は置換または非置換のアリールまたは5~6員ヘテロアリールであり、R2
nのnは1または2であり、ここで各R2は独立して置換もしくは非置換のC3~C8シクロアルキル、置換もしくは非置換のC1~C6アルキル、置換もしくは非置換のC1~C6アルコール、置換もしくは非置換の6員のヘテロアリール、ハロゲン、または-O-CH2-R4であり、ここでR4は置換または非置換の5または6員のヘテロアリールであり、Z1、Z3、Z4、およびZ5は独立して-C、-N、-Sまたは-Oであり、A1およびA2およびA3は独立して-C、-N、-(C=O)-O-R7、または
【0075】
【0076】
であり、ここでR7はアルキルであり、B1、B2、B3、およびB4は独立して-C、-N、または-Oであり、R21
sのsは1、2、3または4であり、R21は独立して水素またはC1~C6アルキルであり、R5
lのlは1または2であり、ここで各R5は独立してC1~C4アルキニルまたはハロゲンであり、R6
kのkは1、2、3または4であり、ここで各R6は独立して置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、置換もしくは非置換のC1~C3アルキル、または水素であり、R12のpは1または2であり、ここで各R12は独立して置換もしくは非置換のC1~C4-アルキル、I、Br、ClまたはFであり、R13のqは1、2、3または4であり、ここで各R13は独立して置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、置換もしくは非置換のC1~C3アルキル、酸素または水素である。また、その化合物を含むアロディニアを治療するのに使用するための組成物も本明細書に開示される。いくつかの実施形態において、化合物は一般式(2)、(3)、(4)、(5)、(1c)または(7)
【0077】
【0078】
のものである。
いくつかの実施形態において、化合物は一般式(2a)、(3a)、(4a)、(5a)、(5b)、(1c)または(7a)のものである。
【0079】
【0080】
いくつかの実施形態において、R1のmは1であり、R1は:非置換フェニル、C1~C4-アルキル、F、Cl、Br、I、もしくは-CNを置換基として含む置換フェニル、非置換ビフェニル、少なくとも1つの-CNを置換基として含む置換ビフェニル、少なくとも1つの-Fを置換基として含む置換ビフェニル、または-(C=O)-R3であり、ここでR3はピリジンである。いくつかの実施形態において、化合物は一般式(2a’)、(3a’)、(4a’)、(5a’)、(5b’)、(VI)または(7a’)のものであり、
【0081】
【0082】
式中、R10は置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のC1~C3アルキルまたは水素であり、R11は置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のC1~C3アルキル、または水素であり、またはR12のpは1であり、R12はI、Br、ClまたはFである。いくつかの実施形態において、化合物は一般式(2a”)、(3a”)、(4a”)、(5a”)、(5b”)、(VIa”)または(7a”)のものであり、
【0083】
【0084】
式中、R7は:非置換のC1~C6アルキル、非置換のC3~C8シクロアルキル、非置換のC1~C6アルコールであり、R8は-O-CH2-R4であり、ここでR4は置換もしくは非置換の5員ヘテロアリール、または非置換のC1~C6アルコールであり、R9は:非置換のC6ヘテロアリール、またはハロゲンであり、またはR9は式(4a”)において非置換の6員ヘテロアリール、または式(5b”)においてハロゲンであり、R10はC1~C3アルキルまたは水素であり、R11は置換または非置換のアリールまたはヘテロアリールであり、R14は置換または非置換のアリールまたはヘテロアリールであり、R12はI、Cl、BrまたはFであり、またはR5はC2アルキニルまたはIである。いくつかの実施形態において、化合物は一般式(8)のものであり、
【0085】
【0086】
式中、Z4およびZ5は独立して-C、-N、-Sまたは-Oであり、A1およびA2は独立して-C、-Nまたは-(C=O)-O-R7であり、ここでR7はアルキルであり、B1、B2、B3、およびB4は独立して-C、-N、または-Oであり、R5
lのlは1または2であり、ここでR5はC1~C4アルキニルまたはハロゲンであり、R6
kのkは1、2、3または4であり、ここで各R6は独立して置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、置換もしくは非置換のC1~C3アルキル、または水素であり、R21
sのsは1、2、3または4であり、ここで各R21は独立して水素またはC1~C6アルキルである。いくつかの実施形態において、化合物はα1、α2、α3、またはα5GABAA受容体モジュレーターである。いくつかの実施形態において、化合物はポジティブアロステリックなα2またはα3GABAA受容体モジュレーターである。いくつかの実施形態において、対象はヒトである。いくつかの実施形態において、対象はイヌである。
【0087】
[0008]また本明細書には対象において疼痛を治療する方法であって:
【0088】
【0089】
からなる群から選択される化合物を含むある量の医薬組成物を対象に投与するステップを含む方法も開示される。
またその化合物を含む疼痛を治療するのに使用するための組成物も本明細書に開示される。いくつかの実施形態において、化合物は:
【0090】
【0091】
である。
いくつかの実施形態において、量は、対象の体重に対して1日当たり約0.3mg/kg~1日当たり約3.0mg/kgの用量で投与されるとき、疼痛を治療するのに有効な量である。いくつかの実施形態において、疼痛は中枢性感作に関連する。いくつかの実施形態において、疼痛は慢性である。いくつかの実施形態において、対象はヒトである。いくつかの実施形態において、対象はイヌである。いくつかの実施形態において、医薬組成物または使用される組成物はさらに薬学的に許容される賦形剤、希釈剤、または担体を含む。いくつかの実施形態において、医薬組成物または使用される組成物は担体を含み、ここで担体はメチルセルロースである。いくつかの実施形態において、投与は経口投与を含む。いくつかの実施形態において、投与は1日に少なくとも一回行なわれる。
【0092】
[0009]また本明細書には:
【0093】
【0094】
の化合物を含む医薬組成物を対象に投与するステップを含むそれを必要とする対象において線維筋痛症、アロディニア、過敏症、または中枢性感作に関連する疼痛を治療する方法も開示される。
【0095】
またその化合物を含む線維筋痛症、アロディニア、過敏症または疼痛を治療するのに使用するための組成物も開示される。
[0010]さらに本明細書にはそれを必要とする対象において線維筋痛症、アロディニア、過敏症、または中枢性感作に関連する疼痛の治療に使用するためのGABAA受容体モジュレーターまたはそのモジュレーターを含む医薬組成物が記載される。いくつかの実施形態において、それを必要とする対象において線維筋痛症、アロディニア、過敏症、または中枢性感作に関連する疼痛の治療に使用するための化合物、その薬学的に許容される塩または溶媒和物、およびその化合物、塩、または溶媒和物を含む医薬組成物が記載される。いくつかの実施形態において、線維筋痛症の治療に使用される化合物1、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物が本明細書に記載される。
【0096】
[0011]代表的な実施形態の新規な特徴は特に添付の特許請求の範囲に記載される。特徴および利点のより良好な理解は代表的な実施形態の原理が利用される実例の実施形態を記載する以下の詳細な説明、および添付の図面を参照することにより得られる。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【
図1】[0012]
図1は動物モデルにおけるレセルピンにより誘発された機械的アロディニアの発生を描く。平均±SEMの同側および対側の足の反応閾値がビヒクルで処置された動物においてレセルピン注射後プロットされた。全ての動物は経口強制投与により0.5%のメチルセルロース(5mL/kg)を受けた(n=10)。凡例「++」は0.01未満のp値を意味する。p値は帰無仮説の起こる可能性を予測する。
【
図2】[0013]
図2はレセルピンにより誘発された持続性疼痛に対するGABA
A受容体モジュレーターの効果を描く。平均±SEMは薬理学的評価期間中ビヒクルおよび処置された動物におけるレセルピンにより誘発された持続性疼痛後の反応閾値を意味する(0日)。全ての動物は経口強制投与により0.5%のメチルセルロース(5mL/kg)またはGABA
A受容体モジュレーター(化合物1、0.3または3mg/kg)を受けた(n=10)。凡例「++」は0.01未満のp値を意味し;凡例「+」は0.05未満のp値を意味する。p値は帰無仮説の起こる可能性を予測する。
【
図3】[0014]
図3はレセルピンにより誘発された持続性疼痛に対するプレガバリンの効果を描く。ビヒクルおよび陽性対照で処置された動物におけるレセルピン注射後の平均±SEMの同側および対側の足反応閾値。全ての動物は経口強制投与により0.5%のメチルセルロース(5mL/kg)またはプレガバリン(30mg/kg)を受けた(n=10)。凡例「+」、「++」、「+++」、および「++++」はそれぞれ0.05未満、0.01未満、0.001未満、および0.0001未満のp値を意味する。p値は帰無仮説の起こる可能性を予測する。
【
図4】[0015]
図4は代表的なGABA
A受容体モジュレーターを描く。
【発明を実施するための形態】
【0098】
[0016]定義
[0017]用語「GABA受容体」は抑制性神経伝達物質ガンマ-アミノ酪酸(GABA)の受容体を意味する。GABAA受容体(イオンチャンネル型受容体)はリガンド依存性イオンチャンネルであり、代謝調節型受容体としても知られているGABAB受容体はGタンパク質共役受容体である。GABAA受容体は中枢神経系内の最も一般的で最も重要な抑制性受容体である。GABAA受容体は8つのクラス:αl-6、β1-3、γ1-3、δ、ε、π、θおよびρ1-3に分類される5つのサブユニットを含む。大多数のGABAA受容体は2つのα、2つのβおよび1つのγサブユニットを含む。ベンゾジアゼピンのような化合物は内因性のリガンドGABAとは違った部位に結合することができる。例えば、ベンゾジアゼピンはαおよびγサブユニットの間に位置する結合部位に結合することができる。本明細書に記載される化合物はGABAA受容体のアロステリックなモジュレーターであることができる。異なるタイプのαサブユニットはGABAA受容体に異なる性質を付与する。α1サブユニットはベンゾジアゼピンの他の機能の中でも鎮静作用を担うのに対して、α2サブユニットはとりわけ受容体の抗不安作用に結び付けられ、α3サブユニットは特にGABAA受容体の筋弛緩特性を付与する。
【0099】
[0018]本明細書で使用されるとき、用語「GABAA受容体モジュレーター」はGABAA受容体モジュレーターがガンマ-アミノ酪酸でないことを条件としてGABAA受容体の活性を調節する物質を意味する。正のGABAA受容体モジュレーターはGABAA受容体タンパク質の活性を増大させる。負のGABAA受容体モジュレーターはGABAA受容体タンパク質の活性を低下させる。
【0100】
[0019]用語「アロステリックモジュレーター」は受容体においてアゴニストの効果を間接的に調節する物質を意味する。ポジティブアロステリックなモジュレーターはアゴニストの不在下で自身が効果を有することなくアゴニストの効果の増幅を誘発する。アロステリックモジュレーターはアゴニストの結合部位とは違った部位に結合することができる(アロステリック)。ネガティブアロステリックモジュレーターはアゴニストの不在下で自身が効果を有することなく受容体においてアゴニストの効果を低減する。
【0101】
[0020]用語「約」または「およそ」は当業者により決定される個々の値に対する許容される誤差範囲内を意味し、部分的にその値がどのように測定または決定されるか、すなわち、測定系の限界に依存する。例えば、「約」は当技術分野の慣習により1または1より多くの標準偏差内を意味することができる。あるいは、「約」は所与の値の20%まで、15%まで、10%まで、5%まで、または1%までの範囲を意味することができる。あるいは、特に生物学的な系または過程に関して、用語はある値の一桁以内、5倍以内、または2倍以内を意味することができる。
【0102】
[0021]用語「対象」、「患者」または「個人」は本明細書で使用されるとき哺乳類および非哺乳類を包含する。哺乳類は哺乳類綱の任意の一員、例えば限定されることはないがヒト、非ヒト霊長類、例えばチンパンジー、類人猿またはその他のサル種;家畜、例えばウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ブタ;飼育動物、例えばウサギ、イヌ(またはイヌ科)、およびネコ(またはネコ科);齧歯動物を含む実験動物、例えばラット、マウスおよびモルモット、などであることができる。非哺乳類は鳥、魚などを含むことができる。いくつかの実施形態において、対象は哺乳類であることができる。いくつかの実施形態において、対象はヒトであることができる。場合によって、ヒトは成人であることができる。場合によって、ヒトは小児であることができる。場合によって、ヒトは年齢が0-17歳であることができる。場合によって、ヒトは年齢が18-130歳であることができる。場合によって、対象は雄性であることができる。場合によって、対象は雌性であることができる。場合によって、対象は疾患もしくは病気と診断される可能性があるか、または疾患もしくは病気を有すると疑われる可能性がある。場合によって病気または疾患は疼痛または疼痛と関連する疾患であることができる。対象は患者であることができる。対象は個人であることができる。場合によって、対象、患者または個人は同義に使用されることができる。
【0103】
[0022]用語「治療する」、「治療」、「改善する」または「改善」および他の文法上等価な言葉は、本明細書で使用されるとき、病気もしくは疾患の症状を軽減する、もしくは和らげること、病気もしくは疾患を抑制すること、例えば、病気もしくは疾患の発生を阻む、病気もしくは疾患を緩和する、病気もしくは疾患の退行を引き起こす、病気もしくは疾患により引き起こされた状態を緩和する、または病気もしくは疾患の症状を押さえることを含む。
【0104】
[0023]「C1~C6アルキル」は1、2、3、4、5または6個の炭素原子を有する飽和の線状または分岐炭化水素を意味し、ここで1つの炭素-炭素結合が不飽和であってもよく、また1つのCH2部分が酸素と交換されてもよい(エーテル架橋)。C1~C4アルキルの非限定例はメチル、エチル、プロピル、プロプ-2-エニル、n-ブチル、2-メチルプロピル、tert-ブチル、ブト-3-エニル、プロプ-2-イニルおよびブト-3-イニルである。
【0105】
[0024]用語「アリール」は環状の芳香族C5-C10炭化水素を意味する。アリールの例は、制限されることなく、フェニル、ナフチルおよびヘテロアリールを含むことができる。ヘテロアリールは1またはいくつかの窒素、酸素および/または硫黄原子を含むアリールを意味することができる。ヘテロアリールの例は、制限されることなく、ピロール、チオフェン、フラン、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、オキサゾール、ピリジン、ピリミジン、チアジン、キノリン、ベンゾフランおよびインドールを含むことができる。アリールまたはヘテロアリールは1以上のアルキル基により置換されることができる。用語「アリール」は炭素原子間の交互の二重および単結合が環構造を形成する炭化水素(以下「芳香族炭化水素」)を意味することができる。
【0106】
[0025]用語「ヘテロアリール」は少なくとも1つの環炭素原子が酸素、窒素または硫黄原子で置き換えられたアリール化合物を意味する。芳香族炭化水素は中性でも帯電していてもよい。アリールまたはヘテロアリール基の例はベンゼン、ピリジン、ピロールまたはシクロペンタ-1,3-ジエン-アニオンを含むことができる。アリールまたはヘテロアリール基は本明細書で使用されるとき場合によりさらなる置換基を含んでもよい。
【0107】
[0026]用語「置換」、「置換基」などは、他に示されない限り、所与の構造内の1以上の水素ラジカルの、特定の置換基のラジカル、例えば、限定されることはないが:ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロシクリル、チオール、アルキルチオ、オキソ、チオキシ、アリールチオ、アルキルチオアルキル、アリールチオアルキル、アルキルスルホニル、アルキルスルホニルアルキル、アリールスルホニルアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アラルコキシ、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、ハロアルキル、アミノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、アルキルアミノ、アリールアミノ、アルキルアミノアルキル、アリールアミノアルキル、アミノアルキルアミノ、ヒドロキシ、アルコキシアルキル、カルボキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アミノカルボニルアルキル、アシル、アラルコキシカルボニル、カルボン酸、スルホン酸、スルホニル、ホスホン酸、アリール、ヘテロアリール、複素環式、および脂肪族基との交換を意味する。置換基はさらに置換されてもよいと理解される。
【0108】
[0027]用語「非置換」は特定された基が置換基をもってないことを意味する。用語「場合により置換されてもよい」は特定された基が非置換であるか、または可能な置換基の群から独立して選ばれる1以上の置換基により置換されていることを意味する。置換基の数を示すとき、用語「1以上」は1つの置換基から可能な最大数の置換まで、すなわち1つの水素の交換から全ての水素の置換基による交換までを意味する。
【0109】
[0028]本明細書で使用されるとき、C1~Cx(またはC1~x)はC1~C2、C1~C3...C1~Cxを含む。ほんの一例として、「C1~C4」と指定される基はその部分内に1~4個の炭素原子があること、すなわち1個の炭素原子、2個の炭素原子、3個の炭素原子または4個の炭素原子を含有する基を示す。例えば、ほんの一例として、「C1~C4アルキル」はアルキル基内に1~4個の炭素原子があること、すなわちそのアルキル基がメチル、エチル、プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、iso-ブチル、sec-ブチル、およびt-ブチルの中から選択されることを示す。
【0110】
[0029]疾患
[0030]本明細書には疼痛および高まった疼痛反応を有する関連疾患の治療のための化合物が開示される。かかる疾患は慢性または急性であることができる。場合によって、本明細書に記載される疾患は、心理的ストレス、心的外傷、感染のような外界の刺激により起こされることができるか、または遺伝的に継承することができる。疾患は、グリア細胞による炎症性サイトカインまたは一酸化窒素の増大した放出により媒介される二次疼痛ニューロンの感作の結果起こることができる。場合によって、変更されたドーパミン作動性またはノルアドレナリン作動性のシグナル伝達が本明細書に記載される疾患を産み出すことができる。本明細書に記載される疾患を患う対象によっては、増大したレベルの血漿コルチゾール、低下した血管収縮反応、低減したN-アセチルアスパラギン酸、増大したレベルの炎症性サイトカインに起因する慢性の炎症、増大した知覚感覚、途切れがちな睡眠、不眠症、うつ病、無感覚、集中力低下または記憶力の問題、不安、朝のこわばり、四肢の刺痛、頭痛、過敏性腸症候群、痛みを伴う尿排泄、倦怠感、およびこれらの組合せを有することがある。
【0111】
[0031]本明細書に記載される化合物(例えばGABAA受容体モジュレーター)は疼痛と関連する疾患を少なくとも部分的に改善するのに使用されることができる。場合によって、疼痛と関連する疾患は急性疼痛、中毒、進行性前立腺がん、AIDS関連疼痛、アロディニア、強直性脊椎炎、くも膜炎、関節炎、関節線維化、失調性脳性まひ、自己免疫性萎縮性胃炎、自己免疫疾患、虚血壊死、背痛、ベーチェット病(症候群)、突出痛、口腔灼熱症候群、滑液包炎、CADASIL、がん性疼痛、手根管、馬尾症候群、中枢疼痛症候群、脳性まひ、脳脊髄液漏出、頸管狭窄、シャルコー・マリー・トゥース病、慢性疲労症候群、慢性機能性腹痛、慢性痛、慢性膵炎、尾てい骨、肺の虚脱(気胸)、補完および代替医療、複合性局所疼痛症候群、角膜神経障害性疼痛、クローン病、変性円板疾患、うつ病、有痛脂肪症、皮膚筋炎、糖尿病性末梢神経障害、ジストニア、エーラス・ダンロス症候群、子宮内膜症、好酸球増加筋痛症候群、先端紅痛症 脊椎手術後痛症候群(FBSS)、線維筋痛症、痛風、頭痛、椎間板ヘルニア、水頭症、肋間神経痛(intercostal neuraligia)、間質性膀胱炎、過敏性腸症候群(IBS)、若年性皮膚筋炎(Juvenile Dermatositis)、傷害、下肢痛、腰痛血尿症候群、紅斑性狼瘡、ライム病、海綿腎、知覚異常性大腿神経痛、中皮腫、片頭痛、ミトコンドリア異常、多発性硬化症、筋骨格系疼痛、筋筋膜痛、筋炎、頸痛、神経因性疼痛、後頭神経痛、変形性関節炎、パジェット病、パーキンソン病、パーソネージ・ターナー症候群、骨盤痛、末梢神経障害、幻肢痛、神経圧迫、多発性嚢胞腎、リウマチ性多発筋痛症、多発筋炎、ポルフィリン症、ヘルニア縫合術(herniorraphy)後疼痛症候群、乳房切除後疼痛症候群、脳卒中後疼痛、開胸術(thorocotomy)後疼痛症候群、ヘルペス後神経痛、ポリオ後症候群、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、原発性側索硬化症、乾癬性関節炎、陰部神経痛、神経根障害、レイノー病、レストレスレッグス症候群、関節リウマチ、仙腸関節機能障害、サルコイドーシス、ショイエルマン(Scheuemann)脊柱後彎、坐骨神経痛、脊柱側彎症、帯状疱疹(Herpes Zoster)、鎌状赤血球貧血、シェーグレン症候群、睡眠時無呼吸、痙性斜頸、オッディ括約筋機能不全、脊椎小脳運動失調、脊髄損傷、脊髄狭窄、脊髄空洞症、tarlov嚢胞、脊髄係留症候群、胸郭出口症候群、TMJ、横断性脊髄炎、三叉神経痛、発痛点、潰瘍性結腸炎、血管痛、内臓過敏、慢性外陰痛、およびwhiplasharthritisを含むことができる。
【0112】
[0032]場合によって、疾患は過敏性反応であることができる。過敏性反応はI型、II型、III型、またはIV型過敏性反応であることができる。I型過敏性反応はアナフィラキシー、薬物反応、食物アレルギー、昆虫毒(venon)アレルギー、などを含むことができる。II型過敏性反応は急性溶血性輸血反応、自己免疫性溶血性貧血、水疱性類天疱瘡薬物誘発好中球減少、グッドパスチャー症候群、グレーブス病、胎児または新生児の溶血性疾患、免疫性血小板減少、超急性移植片拒絶反応、重症筋無力症、悪性貧血、尋常性天疱瘡、リウマチ熱、などを含むことができる。III型過敏性反応はアルサス反応、薬物誘発過敏性血管炎、過敏性肺炎、結節性多発動脈炎、連鎖球菌感染後糸球体腎炎(plomerulonephritis)、ループス腎炎、血清病、全身性エリテマトーデス、などを含むことができる。IV型過敏性反応は急性または慢性移植片拒絶反応、接触性皮膚炎、スティーブンス・ジョンソン症候群、移植片対宿主病、ギランバレー症候群、橋本甲状腺炎、多発性硬化症、関節リウマチ、1型糖尿病、などを含むことができる。
【0113】
[0033]場合によって、本明細書に記載される化合物で治療可能な疼痛と関連する疾患は線維筋痛症である。本明細書に記載される化合物で治療可能な線維筋痛症を患う対象は付加的な関連疾患、例えばうつ病、不安、片頭痛、アロディニア、骨盤痛、頭痛、IBS、TMJ、耳鳴り、胃腸(gastrointestinal)逆流症、高血圧、またはその他本明細書に記載される疼痛と関連する疾患を有し得る。
【0114】
[0034]場合によって、本明細書に記載される化合物で治療可能な疼痛と関連する疾患はアロディニアである。アロディニアは線維筋痛症のような本明細書に記載される他の疾患を伴って、または伴わないで生じることができる。いくつかの実施形態において、疾患は線維筋痛症に関連するアロディニアである。いくつかの実施形態において、線維筋痛症に関連するアロディニアは他の症状と関連するアロディニアとは異なる。いくつかの実施形態において、線維筋痛症に関連するアロディニアは他のタイプのアロディニアを治療する際に有効な治療に耐性である。
【0115】
[0035]化合物
[0036]本明細書には疼痛および関連疾患の治療のための化合物が開示される。場合によって、疼痛および関連疾患の治療のための化合物はGABAA受容体モジュレーターであることができる。一定の実施形態において、化合物はポジティブアロステリックなα2および/またはα3GABAA受容体モジュレーターである。
【0116】
[0037]疼痛および関連疾患の治療に使用されることができるGABAA受容体モジュレーターは一般式(1a)、(1b)、(1c)の化合物、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であることができ、
【0117】
【0118】
式中、
- X1、X2、X3、X4およびX5は互いに独立して-C、-N、-Sまたは-Oであり、ここでX1、X2、X3、X4およびX5の少なくとも2つは-Nであり、
- Y1およびY2は互いに独立して-Cまたは-Nであり、
- R1
mのmは1であり、
- R1は置換もしくは非置換のC6アリールまたは-(C=O)-R3であり、R3は置換または非置換のC6ヘテロアリールであり、
- R2
nのnは1または2であり、
- 各R2は他のR2から独立して置換もしくは非置換のC3~C8シクロアルキル、置換もしくは非置換のC1~C6アルキル、置換もしくは非置換のC1~C6アルコール、置換もしくは非置換のC6ヘテロアリール、ハロゲン、場合によって-F、または-O-CH2-R4であり、R4は置換または非置換のC4ヘテロアリールであり、
- Z1、Z2、Z3、Z4およびZ5は互いに独立して-C、-N、-Sまたは-Oであり、
- A1、およびA2およびA3は、互いに独立して-C、-N、-(C=O)-O-R7、または
【0119】
【0120】
であり、
- ここでR7はアルキルであり、
- B1、B2、B3、およびB4は互いに独立して-C、-N、または-Oであり、
- R21
sのsは1、2、3または4であり、
- 各R21は独立して水素またはC1-C6アルキルであり、
- R5
lのlは1または2であり、
- 各R5は互いに独立してC1-C4アルキニルまたはハロゲン、場合によって-Clであり、
- R6
kのkは1、2、3または4、場合によって1または2であり、
- 各R6は互いに独立して置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、置換もしくは非置換のC1-C3アルキル、酸素または水素である。
【0121】
[0038]一定の実施形態において、一般式(1a)を含む化合物が提供され、式中X1、X2、X3、X4およびX5は互いに独立して-C、-N、-Sまたは-Oであり、ここでX1、X2、X3、X4およびX5の少なくとも2つは-Nであり、Y1およびY2は互いに独立して-Cまたは-Nであり、R1
mのmは1であり、R1は置換もしくは非置換のC6アリールまたは-(C=O)-R3であり、R3は置換または非置換のC6ヘテロアリールであり、R2
nのnは1または2であり、各R2は他のR2から独立して置換もしくは非置換のC3~C8シクロアルキル、置換もしくは非置換のC1~C6アルキル、置換もしくは非置換のC1~C6アルコール、置換もしくは非置換のC6ヘテロアリール、ハロゲン、場合によって-F、または-O-CH2-R4であり、R4は置換または非置換のC4ヘテロアリールである。
【0122】
[0039]一定の実施形態において、一般式(1b)を含む化合物が提供され、式中Z3、Z4およびZ5は互いに独立して-C、-N、-Sまたは-Oであり、A1、A2およびA3は、互いに独立して-C、-Nまたは-(C=O)-O-R7であり、R7はアルキルであり、R5
lのlは1または2であり、各R5は互いに独立してC1-C4アルキニルまたはハロゲン、場合によって-Clであり、R6
kのkは1、2、3または4、場合によって1または2であり、各R6は互いに独立して置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、置換もしくは非置換のC1~C3アルキル、酸素または水素である。
【0123】
[0040]一定の実施形態において、一般式(1c)を含む化合物が提供され、式中Z1、Z2、Z3、Z4およびZ5は互いに独立して-C、-N、-Sまたは-Oであり、R5
lのlは1または2であり、各R5は互いに独立してC1~C4アルキニルまたはハロゲン、場合によって-Clであり、R6
kのkは1、2、3または4、場合によって1または2であり、各R6は互いに独立して置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、置換もしくは非置換のC1~C3アルキル、酸素または水素である。
【0124】
[0041]一定の実施形態において、化合物は一般式(1a)、一般式(1b)または一般式(1c)を含み、式中X1、X2、X3、X4およびX5は互いに独立して-C、-Nであり、ここでX1、X2、X3、X4およびX5の少なくとも2つは-Nであり、Y1およびY2は互いに独立して-Cまたは-Nであり、R1
mのmは1であり、R1は置換もしくは非置換のC6アリールまたは-(C=O)-R3であり、R3は置換または非置換のC6ヘテロアリールであり、R2
nのnは1または2であり、各R2は他のR2から独立して置換もしくは非置換のC3~C8シクロアルキル、置換もしくは非置換のC1~C6アルキル、置換もしくは非置換のC1~C6アルコール、置換もしくは非置換のC6ヘテロアリール、ハロゲン、場合によって-F、または-O-CH2-R4であり、R4は置換または非置換のC4ヘテロアリールであり、Z1、Z2、Z3、Z4およびZ5は互いに独立して-C、-Nまたは-Oであり、A1、A2およびA3は、互いに独立して-C、-Nまたは-(C=O)-O-R7であり、R7はアルキルであり、R5
lのlは1または2であり、各R5は互いに独立してC1~C4アルキニルまたはハロゲン、場合によって-Clであり、R6
kのkは1、2、3または4であり、各R6は互いに独立して置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、置換もしくは非置換のC1-C3アルキル、酸素または水素である。
【0125】
[0042]一定の実施形態において一般式(1a)を含む化合物が提供され、式中X1、X2、X3、X4およびX5は互いに独立して-Cまたは-Nであり、ここでX1、X2、X3、X4およびX5の少なくとも2つは-Nであり、Y1およびY2は互いに独立して-Cまたは-Nであり、R1
mのmは1であり、R1は置換もしくは非置換のC6アリールまたは-(C=O)-R3であり、R3は置換または非置換のC6ヘテロアリールであり、R2
nのnは1または2であり、各R2は他のR2から独立して置換もしくは非置換のC3~C8シクロアルキル、置換もしくは非置換のC1~C6アルキル、置換もしくは非置換のC1~C6アルコール、置換もしくは非置換のC6ヘテロアリール、ハロゲン、場合によって-F、または-O-CH2-R4であり、R4は置換または非置換のC4ヘテロアリールである。
【0126】
[0043]一定の実施形態において、一般式(1b)を含む化合物が提供され、式中Z3、Z4およびZ5は互いに独立して-Cまたは-Nであり、A1、A2およびA3は、互いに独立して-C、-Nまたは-(C=O)-O-R7であり、R7はアルキルであり、R5
lのlは1または2であり、各R5は互いに独立してC1-C4アルキニルまたはハロゲン、場合によって-Clであり、R6
kのkは1、2、3または4、場合によって1または2であり、各R6は互いに独立して置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、置換もしくは非置換のC1~C3アルキル、酸素または水素である。
【0127】
[0044]一定の実施形態において、一般式(1c)を含む化合物が提供され、式中Z1、Z2、Z3、Z4およびZ5は互いに独立して-C、-Nまたは-Oであり、R5のlは1または2であり、各R5は互いに独立してC1-C4アルキニルまたはハロゲン、場合によって-Clであり、R6
kのkは1、2、3または4、場合によって1または2であり、各R6は互いに独立して置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、置換もしくは非置換のC1-C3アルキル、酸素または水素である。
【0128】
[0045]疼痛または関連疾患の治療に使用されることができるGABAA受容体モジュレーターは一般式(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)の化合物、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であることができ、
【0129】
【0130】
式中Y1、Y2、Z1、Z4、Z5、R1
mのm、R1、R3、R2
nのn、R2、R4、R5
lのl、R5、R6
kのk、R6、A1、A2およびA3は上で定義されたのと同じ意味を有する。
【0131】
[0046]いくつかの実施形態において、GABAA受容体モジュレーターは式(2)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。いくつかの実施形態において、GABAA受容体モジュレーターは式(3)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。いくつかの実施形態において、GABAA受容体モジュレーターは式(4)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。いくつかの実施形態において、GABAA受容体モジュレーターは式(5)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。いくつかの実施形態において、GABAA受容体モジュレーターは式(6)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。いくつかの実施形態において、GABAA受容体モジュレーターは式(7)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。
【0132】
[0047]一定の実施形態において、化合物は一般式(2)、(3)、(4)または(5)を含み、式中Y1、Y2、R1
mのm、R1、R3、R2
nのn、R2およびR4は上で定義されたのと同じ意味を有する。
【0133】
[0048]一定の実施形態において、化合物は一般式(6)を含み、式中Z1、Z4、Z5、R5
lのl、R5、R6
kのkおよびR6は上で定義されたのと同じ意味を有する。
[0049]一定の実施形態において、化合物は一般式(7)を含み、式中Z4、Z5、R5
lのl、R5、R6
kのk、R6、A1、A2およびA3は上で定義されたのと同じ意味を有する。
【0134】
[0050]疼痛または関連疾患の治療に使用されることができるGABAA受容体モジュレーターは、一般式(2a)、(3a)、(4a)、(5a)、(5b)、(6a)、(6b)、(7a)の化合物、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であることができ、
【0135】
【0136】
式中、R1
mのm、R1、R3、R2
nのn、R2、R4、R5
lのl R5、R6
kのkおよびR6は上で定義されたのと同じ意味を有する。
[0051]いくつかの実施形態において、GABAA受容体モジュレーターは式(2a)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。いくつかの実施形態において、GABAA受容体モジュレーターは式(3a)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。いくつかの実施形態において、GABAA受容体モジュレーターは式(4a)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。いくつかの実施形態において、GABAA受容体モジュレーターは式(5a)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。いくつかの実施形態において、GABAA受容体モジュレーターは式(5b)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。いくつかの実施形態において、GABAA受容体モジュレーターは式(6a)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。いくつかの実施形態において、GABAA受容体モジュレーターは式(6b)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。いくつかの実施形態において、GABAA受容体モジュレーターは式(7a)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。
【0137】
[0052]一定の実施形態において、化合物は一般式(2a)、(3a)、(4a)、(5a)または(5b)を含み、式中R1
mのm、R1、R3、R2
nのn、R2およびR4は上で定義されたのと同じ意味を有する。
【0138】
[0053]一定の実施形態において、化合物は一般式(6a)または(6b)を含み、式中R5
lのlのm、R5、R6
kのkおよびR6は上で定義されたのと同じ意味を有する。
[0054]一定の実施形態において、化合物は一般式(7a)を含み、式中R5
lのlのm、R5、R6
kのkおよびR6は上で定義されたのと同じ意味を有する。
【0139】
[0055]一定の実施形態において、化合物は一般式1a、1b、1c、2、3、4、5、6、7、2a、3a、4a、5a、5b、6a、6bまたは7aを含み、式中R1のmは1であり、R1は:非置換フェニル、少なくとも1つの-Fを置換基として含む置換フェニル、非置換ビフェニル、場合によって親部分に連結されていないフェニル部分上に少なくとも1つの-CNを置換基として含む置換ビフェニル、または場合によって親部分に連結されていないフェニル部分上に少なくとも1つの-CNを置換基として含む置換ビフェニルであって、場合によって1つのフェニル部分がさらに少なくとも1つの-Fを置換基として含み、場合によって各フェニル部分がさらに少なくとも1つの-Fを置換基として含む、置換ビフェニル、または-(C=O)-R3であり、R3はピリジンであり、R5のlは1であり、R5はCl、Br、F、またはC2アルキニルである。
【0140】
[0056]一定の実施形態において、化合物は一般式1a、2、3、4、5、2a、3a、4a、5aまたは5bを含み、式中R1のmは1であり、R1は:非置換フェニル、少なくとも1つの-Fを置換基として含む置換フェニル、非置換ビフェニル、場合によって親部分に連結されていないフェニル部分上に少なくとも1つの-CNを置換基として含む置換ビフェニル、または場合によって親部分に連結されていないフェニル部分上に少なくとも1つの-CNを置換基として含む置換ビフェニルであって、場合によって1つのフェニル部分がさらに少なくとも1つの-Fを置換基として含み、場合によって各フェニル部分がさらに少なくとも1つの-Fを置換基として含む、置換ビフェニル、または-(C=O)-R3であり、R3はピリジンである。
【0141】
[0057]一定の実施形態において、化合物は一般式1b、7、または7aを含み、式中R5のlは1であり、R5はCl、Br、F、またはC2アルキニルである。
[0058]一定の実施形態において、化合物は一般式1c、6、6aまたは6bを含み、式中R5のlは1であり、R5はCl、Br、F、またはC2アルキニルである。
【0142】
[0059]一定の実施形態において、化合物は一般式1a、1b、1c、2、3、4、5、6、7、2a、3a、4a、5s、5b、6a、6bまたは7aを含み、式中R2のnは1または2であり、nが2の場合、各R2は互いに独立して非置換のC3~C8シクロアルキル、場合によってC4-シクロアルキル、非置換のC1~C6アルキル、場合によってtert-ブチル、または-O-CH2-R4であり、R4は置換または非置換のC4ヘテロアリールであり、場合によってR4は置換または非置換のトリアゾール、非置換のC1~C6アルコール、場合によってC4アルコール、ハロゲン、場合によって-Fであり、nが1の場合、R2は非置換のC1~C6アルコール、場合によってC4アルコール、非置換のC6ヘテロアリール、場合によってピリジンであり、R6のkは1または4であり、kが1の場合、R6は置換または非置換のアリール、置換または非置換のヘテロアリールであり、kが4の場合、各R6は互いに独立して置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のC1~C3アルキル、酸素、または水素である。
【0143】
[0060]一定の実施形態において、化合物は一般式1a、1b、1c、2、3、4、5、6、7、2a、3a、4a、5a、5b、6a、6bまたは7aを含み、式中R2のnは1または2であり、nが2の場合、各R2は互いに独立して非置換のC3~C8シクロアルキル、場合によってC4-シクロアルキル、非置換のC1~C6アルキル、場合によってtert-ブチル、または-O-CH2-R4であり、ここでR4は置換または非置換のC4ヘテロアリール、場合によってR4は置換または非置換のトリアゾール、非置換のC1~C6アルコール、場合によってC4アルコール、ハロゲン、場合によって-Fであり、nが1の場合、R2は非置換のC1~C6アルコール、場合によってC4アルコール、非置換のC6ヘテロアリール、場合によってピリジンであり、R6のkは1または4であり、kが1の場合、R6は置換または非置換のアリール、置換または非置換のヘテロアリールであり、kが4の場合、各R6は互いに独立して置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のC1~C3アルキル、酸素、または水素である。
【0144】
[0061]一定の実施形態において、化合物は一般式1a、2、3、4、5、2a、3a、4a、5aまたは5bを含み、式中R2のnは1または2であり、nが2の場合、各R2は互いに独立して非置換のC3~C8シクロアルキル、場合によってC4-シクロアルキル、非置換のC1~C6アルキル、場合によってtert-ブチル、または-O-CH2-R4であり、ここでR4は置換または非置換のC4ヘテロアリール、場合によってR4は置換または非置換のトリアゾール、非置換のC1~C6アルコール、場合によってC4アルコール、ハロゲン、場合によって-Fであり、nが1の場合、R2は非置換のC1~C6アルコール、場合によってC4アルコール、非置換のC6ヘテロアリール、場合によってピリジンである。
【0145】
[0062]一定の実施形態において、化合物は一般式1b、7、または7aを含み、式中R6のkは1または4であり、kが1の場合、R6は置換または非置換のアリール、置換または非置換のヘテロアリールであり、kが4の場合、各R6は互いに独立して置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のC1~C3アルキル、酸素、または水素である。
【0146】
[0063]一定の実施形態において、化合物は一般式1c、6、6aまたは6bを含み、式中R6のkは1または4であり、kが1の場合、R6は置換または非置換のアリール、置換または非置換のヘテロアリールであり、kが4の場合、各R6は互いに独立して置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のC1~C3アルキル、酸素、または水素である。
【0147】
[0064]一定の実施形態において、化合物は一般式1a、1b、1c、2、3、4、5、6、7、2a、3a、4a、5s、5b、6a、6bまたは7aを含み、式中R2のnは2であり、1つのR2は非置換のC3~C8シクロアルキル、場合によってC4-シクロアルキル、または非置換のC1~C6アルキル、場合によってtert-ブチルであり、他のR2は-O-CH2-R4であり、ここでR4は置換または非置換のC4ヘテロアリール、場合によって置換または非置換のトリアゾールであり、または1つのR2は非置換のC1~C6アルコール、場合によってC4アルコールであり、他のR2はハロゲン、場合によって-Fであり、R6のkは4であり、2つのR6は酸素であり、他のR6は互いに独立して置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のC1~C3アルキル、または水素である。
【0148】
[0065]一定の実施形態において、化合物は一般式1a、2、3、4、5、2a、3a、4a、5sまたは5bを含み、式中R2のnは2であり、1つのR2は非置換のC3~C8シクロアルキル、場合によってC4-シクロアルキル、または非置換のC1~C6アルキル、場合によってtert-ブチルであり、他のR2はO-CH2-R4であり、ここでR4は置換もしくは非置換のC4ヘテロアリール、場合によって置換もしくは非置換のトリアゾールであり、または1つのR2は非置換のC1~C6アルコール、場合によってC4アルコールであり、他のR2はハロゲン、場合によって-Fである。
【0149】
[0066]一定の実施形態において、化合物は一般式1b、7、または7aを含み、式中R6のkは4であり、2つのR6は酸素であり、他のR6は互いに独立して置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のC1~C3アルキル、または水素である。
【0150】
[0067]一定の実施形態において、化合物は一般式1c、6、6aまたは6bを含み、式中R6のkは4であり、2つのR6は酸素であり、他のR6は互いに独立して置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のC1~C3アルキル、または水素である。
【0151】
[0068]疼痛または関連疾患の治療に使用されることができるGABAA受容体モジュレーターは一般式(2a’)、(3a’)、(4a’)、(5a’)、(5b’)、(6a’)、(6b’)、(7a’)の化合物、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であることができ、
【0152】
【0153】
式中R1、R3 R2
nのn、R2、R4、R5、R6
kのkおよびR6は上で定義されたのと同じ意味を有する。
[0069]いくつかの実施形態において、GABAA受容体モジュレーターは式(2a’)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。いくつかの実施形態において、GABAA受容体モジュレーターは式(3a’)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。いくつかの実施形態において、GABAA受容体モジュレーターは式(4a’)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。いくつかの実施形態において、GABAA受容体モジュレーターは式(5a’)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。いくつかの実施形態において、GABAA受容体モジュレーターは式(5b’)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。いくつかの実施形態において、GABAA受容体モジュレーターは式(6a’)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。いくつかの実施形態において、GABAA受容体モジュレーターは式(6b’)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。いくつかの実施形態において、GABAA受容体モジュレーターは式(7a’)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。
【0154】
[0070]一定の実施形態において、化合物は一般式(2a’)、(3a’)、(4a’)、(5a’)または(5b’)を含み、式中R1、R3、R2
nのn、R2およびR4は上で定義されたのと同じ意味を有する。
【0155】
[0071]一定の実施形態において、化合物は一般式(6a’)または(6b’)を含み、式中R6
kのkおよびR6は上で定義されたのと同じ意味を有する。
[0072]一定の実施形態において、化合物は一般式(7a’)を含み、式中R6
kのkおよびR6は上で定義されたのと同じ意味を有する。
【0156】
[0073]一定の実施形態において、化合物は一般式(2a’)、(3a’)、(4a’)、(5a’)、(5b’)、(6a’)、(6b’)または(7a’)を含み、式中R1は式(2a’)の場合置換または非置換のC6アリール、場合によって非置換フェニル、少なくとも1つの-Fを置換基として含む置換フェニル、式(3a’)、(5a’)または(5b’)の場合、置換または非置換のビフェニル、場合によって非置換ビフェニル、場合によって親部分に連結されていないフェニル部分上に少なくとも1つの-CNを置換基として含む置換ビフェニルであって、場合によって1つのフェニル部分がさらに少なくとも1つの-Fを置換基として含み、場合によって各フェニル部分がさらに少なくとも1つの-Fを置換基として含む、置換ビフェニルであり、または式(4a’)の場合、-(C=O)-R3であり、ここでR3は置換または非置換のC6ヘテロアリール、場合によってR3はピリジンであり、R5は式(6a’)または(6b’)の場合Cl、BrまたはFであり、式(7a’)の場合C2アルキニルであり、ここでR2
nおよびR6
kは上で定義されたのと同じ意味を有する。
【0157】
[0074]一定の実施形態において、化合物は一般式(2a’)、(3a’)、(4a’)、(5a’)または(5b’)を含み、式中R1は式(2a’)の場合置換または非置換のC6アリール、場合によって非置換フェニル、少なくとも1つの-Fを置換基として含む置換フェニルであり、式(3a’)、(5a’)または(5b’)の場合、置換または非置換のビフェニル、場合によって非置換ビフェニル、場合によって親部分に連結されていないフェニル部分上に少なくとも1つの-CNを置換基として含む置換ビフェニルであって、場合によって1つのフェニル部分がさらに少なくとも1つの-Fを置換基として含み、場合によって各フェニル部分がさらに少なくとも1つの-Fを置換基として含む、置換ビフェニルであり、または式(4a’)の場合、-(C=O)-R3であり、ここでR3は置換または非置換のC6ヘテロアリールであり、場合によってR3はピリジンであり、R2
nは上で定義されたのと同じ意味を有する。
【0158】
[0075]一定の実施形態において、化合物は一般式(6a’)または(6b’)を含み、式中R5はCl、BrまたはFであり、R6
kは上で定義されたのと同じ意味を有する。
[0076]一定の実施形態において、化合物は一般式(7a’)を含み、式中R5はC2アルキニルであり、R6
kは上で定義されたのと同じ意味を有する。
【0159】
[0077]疼痛または関連疾患の治療に使用されることができるGABAA受容体モジュレーターは一般式(2a”)、(3a”)、(4a”)、(5a”)、(5b”)、(6a”)、(7a”)の化合物、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であることができ、
【0160】
【0161】
式中、R7は非置換のC1~C6アルキル、場合によってtert-ブチル、非置換のC3~C8シクロアルキル、場合によってC4-シクロアルキル、非置換のC1~C6アルコール、場合によってC4アルコールであり、場合によってR7は式(2a”)の場合非置換のC1~C6アルキル、場合によってtert-ブチル、または非置換のC3~C8シクロアルキル、場合によってC4-シクロアルキルであり、またはR7は式(5a”)もしくは(5b”)の場合非置換のC1~C6アルコール、場合によってC4アルコールであり、R8は-O-CH2-R4であり、ここでR4は置換または非置換のC4ヘテロアリール、場合によって置換または非置換のトリアゾール、または非置換のC1~C6アルコール、場合によってC4アルコールであり、場合によってR8は式(2a”)の場合-O-CH2-R4であり、ここでR4は置換または非置換のC4ヘテロアリール、場合によって置換または非置換のトリアゾールであり、またはR8は式(3a”)の場合非置換のC1~C6アルコール、場合によってC4アルコールであり、R9は非置換のC6ヘテロアリール、場合によってピリジン、またはハロゲン、場合によって-Fであり、R9は式(4a”)の場合非置換のC6ヘテロアリール、場合によってピリジンであり、またはR9は式(5b”)の場合ハロゲン、場合によって-Fであり、R10はC1~C3アルキルまたは水素であり、R11は置換もしくは非置換のアリールまたは置換もしくは非置換のヘテロアリールであり、場合によってR11は式(6a”)の場合置換または非置換のアリール、場合によってフェニルであり、R11は式(7a”)の場合置換または非置換のヘテロアリール、場合によってピリジン、置換または非置換のアリール、場合によってフェニルであり、R5は式(6a”)の場合、Cl、BrまたはFであり、式(7a”)の場合C2アルキニルである。
【0162】
[0078]いくつかの実施形態において、GABAA受容体モジュレーターは式(2a”)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。いくつかの実施形態において、GABAA受容体モジュレーターは式(3a”)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。いくつかの実施形態において、GABAA受容体モジュレーターは式(4a”)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。いくつかの実施形態において、GABAA受容体モジュレーターは式(5a”)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。いくつかの実施形態において、GABAA受容体モジュレーターは式(5b”)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。いくつかの実施形態において、GABAA受容体モジュレーターは式(6a”)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。いくつかの実施形態において、GABAA受容体モジュレーターは式(7a”)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。
【0163】
[0079]一定の実施形態において、化合物は一般式(2a”)、(3a”)、(4a”)、(5a”)または(5b”)を含み、式中R7は非置換のC1~C6アルキル、場合によってtert-ブチル、非置換のC3~C8シクロアルキル、場合によってC4-シクロアルキル、非置換のC1~C6アルコール、場合によってC4アルコールであり、場合によってR7は式(2a”)の場合非置換のC1~C6-アルキル、場合によってtert-ブチル、または非置換のC3~C8シクロアルキル、場合によってC4-シクロアルキルであり、またはR7は式(5a”)または(5b”)の場合非置換のC1~C6アルコール、場合によってC4アルコールであり、R8は-O-CH2-R4であり、ここでR4は置換もしくは非置換のC4ヘテロアリール、場合によって置換もしくは非置換のトリアゾール、または非置換のC1~C6アルコール、場合によってC4アルコールであり、場合によってR8は式(2a”)の場合-O-CH2-R4であり、ここでR4は置換または非置換のC4ヘテロアリール、場合によって置換または非置換のトリアゾールであり、またはR8は式(3a”)の場合非置換のC1~C6アルコール、場合によってC4アルコールであり、R9は非置換のC6ヘテロアリール、場合によってピリジン、またはハロゲン、場合によって-Fであり、R9は式(4a”)の場合非置換のC6ヘテロアリール、場合によってピリジンであり、またはR9は式(5b”)の場合ハロゲン、場合によって-Fである。
【0164】
[0080]一定の実施形態において、疼痛または関連疾患の治療のための化合物は一般式(6a”)を含み、式中R10はC1~C3アルキルまたは水素であり、R11は置換もしくは非置換のアリールまたは置換もしくは非置換のヘテロアリールであり、場合によってR11は式(6a”)の場合置換または非置換のアリール、場合によってフェニルであり、R11は式(7a”)の場合置換または非置換のヘテロアリール、場合によってピリジンであり、R5はCl、BrまたはFである。
【0165】
[0081]一定の実施形態において、化合物は一般式(7a”)を含み、式中R11は置換もしくは非置換のアリールまたは置換もしくは非置換のヘテロアリールであり、場合によってR11は式(6a”)の場合置換または非置換のアリール、場合によってフェニルであり、R11は式(7a”)の場合置換または非置換のヘテロアリール、場合によってピリジンであり、R5はC2アルキニルである。
【0166】
[0082]一定の実施形態において、化合物は一般式(2a”)、(3a”)、(4a”)、(5a”)または(5b”)を含み、式中、式(2a”)の場合R1は非置換フェニル、少なくとも1つの-Fを置換基として含む置換フェニルであり、R7は非置換のC1~C6アルキル、場合によってtert-ブチル、または非置換のC3~C8シクロアルキル、場合によってC4-シクロアルキルであり、R8は-O-CH2-R4であり、ここでR4は置換または非置換のC4ヘテロアリール、場合によって置換または非置換のトリアゾールであり、式(3a”)の場合R1は非置換ビフェニル、場合によって親部分に連結されていないフェニル部分上に少なくとも1つの-CNを置換基として含む置換ビフェニルであって、場合によって1つのフェニル部分がさらに少なくとも1つの-Fを置換基として含み、場合によって各フェニル部分がさらに少なくとも1つの-Fを置換基として含む、置換ビフェニルであり、R8は非置換のC1~C6アルコール、場合によってC4アルコールであり、式(4a”)の場合R1は-(C=O)-R3であり、ここでR3は非置換のC6ヘテロアリール、場合によってR3はピリジンであり、R9は非置換のC6ヘテロアリール、場合によってピリジンであり、式(5a”)の場合R1は非置換ビフェニル、場合によって親部分に連結されていないフェニル部分上に少なくとも1つの-CNを置換基として含む置換ビフェニルであって、場合によって1つのフェニル部分がさらに少なくとも1つの-Fを置換基として含み、場合によって各フェニル部分がさらに少なくとも1つの-Fを置換基として含む、置換ビフェニルであり、R7は非置換のC1~C6アルコール、場合によってC4アルコールであり、式(5a”)の場合R1は非置換ビフェニル、場合によって親部分に連結されていないフェニル部分上に少なくとも1つの-CNを置換基として含む置換ビフェニルであって、場合によって1つのフェニル部分がさらに少なくとも1つの-Fを置換基として含み、場合によって各フェニル部分がさらに少なくとも1つの-Fを置換基として含む、置換ビフェニルであり、R7は非置換のC1~C6アルコール、場合によってC4アルコールであり、R9はハロゲン、場合によって-Fである。
【0167】
[0083]疼痛または関連疾患の治療に使用されることができるGABAA受容体モジュレーターは一般式(8)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であることができ、
【0168】
【0169】
式中、
- Z4およびZ5は互いに独立して-C、-N、-Sまたは-Oであり、
- A1およびA2は互いに独立して-C、-Nまたは-(C=O)-O-R7であり、ここでR7はアルキルであり、
- B1、B2、B3、およびB4は互いに独立して-C、-N、または-Oであり、
- R5
lのlは1または2であり、
- 各R5は互いに独立してC1~C4アルキニルまたはハロゲン、場合によって-Clであり、
- R6
kのkは1、2、3または4、場合によって1または2であり、
- 各R6は互いに独立して置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、置換もしくは非置換のC1~C3アルキル、酸素または水素であり、
- R21
sのsは1、2、3または4であり、または
- 各R21は独立して水素またはC1~C6アルキルである。
【0170】
[0084]一定の実施形態において、化合物は
図4に描かれる化合物、例えばL-838417、TPA023(MK-0777)、TPA123、MRK-409(MK-0343)、NS11394、オシナプロン(DOV-273547)、化合物1、TP003、N-デスメチルクロバザム1、2、3、4および5、Hz-166、MP-III-080、KRM-II-81、ならびにそれらの薬学的に許容される塩または溶媒和物から選択される。
【0171】
[0085]本発明の第1のサブ態様に従って、線維筋痛症および線維筋痛症と関連する疾患の治療に使用されることができるGABAA受容体モジュレーター。場合によって、化合物は一般式(1a)、一般式(1b)、一般式(1c)、場合によって式(1a)および(1b)、より特定的には(1a)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であることができ、
【0172】
【0173】
式中、
- X1、X2、X3、X4およびX5は互いに独立して-C、-N、-Sまたは-Oであり、ここでX1、X2、X3、XおよびX5の少なくとも2つは-Nであり、
- Y1およびY2は互いに独立して-Cまたは-Nであり、
- R1
mのmは1であり、
- R1は非置換フェニル、C1~C4-アルキル、F、Cl、Br、I、-CNで置換されたフェニル、置換もしくは非置換のビフェニルまたは-(C=O)-R3であり、ここでR3は置換または非置換のアリールまたは5~6員ヘテロアリール、場合によってC6アリールまたは6員のヘテロアリール、場合によって6員のヘテロアリールであり、
- R2
nのnは1または2であり、
- 各R2は他のR2から独立して置換もしくは非置換のC3~C8シクロアルキル、置換もしくは非置換のC1~C6アルキル、置換もしくは非置換のC1~C6アルコール、置換もしくは非置換の6員ヘテロアリール、ハロゲン、場合によって-F、または-O-CH2-R4であり、ここでR4は置換または非置換の5または6員のヘテロアリール、場合によって5員のヘテロアリールであり、
- Z1、Z3、Z4およびZ5は互いに独立して-C、-N、-Sまたは-Oであり、場合によってZ1は-Cまたは-Nであり、Z3およびZ4は-C、-N、-Sまたは-Oであり、
- A1、およびA2およびA3は、互いに独立して-C、-N、-(C=O)-O-R7、または
【0174】
【0175】
であり、
- ここでR7はアルキルであり、
- B1、B2、B3、およびB4は互いに独立して-C、-N、または-Oであり、
- R21
sのsは1、2、3または4であり、
- 各R21は独立して水素またはC1~C6アルキルであり、
- R5
lのlは1または2であり、
- 各R5は互いに独立してC1~C4アルキニルまたはハロゲンであり、
- R6
kのkは1、2、3または4、場合によって1または2であり、
- 各R6は互いに独立して置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、置換もしくは非置換のC1~C3アルキル、酸素または水素、場合によっては置換または非置換のアリール、置換または非置換のヘテロアリール、置換または非置換のC1~C3アルキル、場合によって置換または非置換のアリール、置換または非置換のヘテロアリールであり、
- R12のpは1または2、場合によって1であり、
- R12は互いに独立して置換もしくは非置換のC1-C4-アルキル、I、Br、ClまたはFであり、
- R13のqは1、2、3または4であり、
- R13は互いに独立して置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、置換もしくは非置換のC1-C3アルキル、酸素または水素である。
【0176】
[0086]一定の実施形態において、線維筋痛症および関連疾患の治療に使用されることができるGABAA受容体モジュレーターは一般式(1a)、一般式(1b)または一般式(1c)、場合によって式(1a)および(1b)、特に(1a)の化合物、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であることができ、式中、
- X1、X2、X3、X4およびX5は互いに独立して-Cまたは-Nであり、ここでX1、X2、X3、X4およびX5の少なくとも2つは-Nであり、
- Y1およびY2は互いに独立して-Cまたは-Nであり、
- R1
mのmは1であり、
- R1は非置換フェニル、C1~C4-アルキル、F、Cl、Br、I、-CNで置換されたフェニル、置換もしくは非置換のビフェニルまたは-(C=O)-R3であり、ここでR3は置換または非置換のアリールまたは5~6員ヘテロアリール、場合によってC6アリールまたは6員のヘテロアリール、場合によって6員のヘテロアリールであり、
- R2
nのnは1または2であり、
- 各R2は他のR2から独立して置換もしくは非置換のC3~C8シクロアルキル、置換もしくは非置換のC1~C6アルキル、置換もしくは非置換のC1~C6アルコール、置換もしくは非置換の6員のヘテロアリール、ハロゲン、場合によって-F、または-O-CH2-R4であり、ここでR4は置換または非置換で5または6員のヘテロアリール、場合によって5員のヘテロアリールであり、
- Z1、Z3、Z4およびZ5は互いに独立して-C、または-Nであり、
A1およびA2は互いに独立して-Cまたは-Nであり、A3は-(C=O)-O-R7’であり、ここでR7’はC1-C4-アルキル、場合によってC1-C2-アルキル、場合によってC2-アルキルであり、
- R5
lのlは1または2であり、
- 各R5は互いに独立してC1~C4アルキニルまたはハロゲンであり、
- R6
kのkは1、2、3または4、場合によって1または2であり、
- 各R6は互いに独立して置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、置換もしくは非置換のC1~C3アルキル、酸素または水素、場合によって置換または非置換のアリール、置換または非置換のヘテロアリール、置換または非置換のC1~C3アルキル、場合によって置換または非置換のアリール、置換または非置換のヘテロアリールであり、
- R12のpは1であり、
- R12は置換もしくは非置換のC1~C4-アルキル、I、Br、ClまたはFであり、
- R13のqは1、2、3または4であり、
- R13は互いに独立して置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、置換もしくは非置換のC1~C3アルキル、酸素または水素である。
【0177】
[0087]一定の実施形態において、線維筋痛症および関連疾患の治療に使用されることができるGABAA受容体モジュレーターは一般式(2)、(3)、(4)、(5)、(1c)もしくは(7)、場合によって(2)、(3)、(4)、(5)もしくは(7)、場合によって(2)、(3)、(4)もしくは(5)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であることができ、
【0178】
【0179】
式中、Y1、Y2、Z4、Z5、R1
mのm、R1、R3、R2
nのn、R2、R4、R12のp、R13のq、R13、R5
lのl、R5、R6
kのk、R6、A1、A2およびA3は上で定義されたのと同じ意味を有する。
【0180】
[0088]一定の実施形態において、線維筋痛症および関連疾患の治療のための化合物は一般式(2a)、(3a)、(4a)、(5a)、(5b)、(1c)もしくは(7a)、場合によって(2a)、(3a)、(4a)、(5a)、(5b)もしくは(7a)、場合によって(2a)、(3a)、(4a)、(5a)もしくは(5b)、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を含み、
【0181】
【0182】
式中、R1
mのm、R1、R3、R2
nのn、R2、R4、R12のp、R12、R13のq、R13、R5
lのl、R5、R6
kのkおよびR6は上で定義されたのと同じ意味を有する。
【0183】
[0089]一定の実施形態において、R1のmは1であり、R1は:非置換フェニル、C1~C4-アルキル、F、Cl、Br、I、-CNを置換基として含む置換フェニル(ここで場合によって前記置換フェニルは少なくとも1つの-Fを置換基として含む)、非置換ビフェニル、場合によって親部分に連結されていないフェニル部分上に少なくとも1つの-CNを置換基として含む置換ビフェニル、または場合によって親部分に連結されていないフェニル部分上に少なくとも1つの-CNを置換基として含む置換ビフェニルであって、場合によって1つのフェニル部分がさらに少なくとも1つの-Fを置換基として含み、場合によって各フェニル部分がさらに少なくとも1つの-Fを置換基として含む置換ビフェニル、または-(C=O)-R3であり、ここでR3はピリジンである。
【0184】
[0090]一定の実施形態において、R1のmは1であり、R1はC1~C4-アルキル、F、Cl、Br、I、-CNを置換基として含む置換フェニルであり、場合によって前記置換フェニルは少なくとも1つの-Fを置換基として含む。置換フェニルは式(9)のフェニル部分であり、
【0185】
【0186】
式中、rは1、2、3、4または5であり、R15はFであり、sは0、1、2、3または4であり、R16はC1~C4-アルキル、Cl、Br、I、-CNであり、ここでrおよびsの合計は5を超えない。
【0187】
[0091]一定の実施形態において、R1のmは1であり、R1は式(9)の置換フェニルであり、式中rは1または2であり、R15はFであり、sは0、1、2、3または4であり(rが2の場合、sは0、1、2または3である)、R16はC1~C4-アルキル、Cl、Br、I、-CNである。
【0188】
[0092]一定の実施形態において、R1のmは1であり、R1は式(9)の置換フェニルであり、rは1または2であり、R15はFであり、sは0である。
[0093]一定の実施形態において、R1のmは1であり、R1は場合によって親部分に連結されていないフェニル部分上に少なくとも1つの-CNを置換基として含む置換ビフェニルである。置換ビフェニルは式(10)のビフェニル部分であることができ、
【0189】
【0190】
式中、tは0、1、2、3または4であり、uは0、1、2、3、4または5であり、R17は-CNであり、少なくともtおよび/またはuは1以上であり、vは0、1、2、3または4であり、R18はC1~C4-アルキル、Cl、Br、Iまたは-CNであり、wは0、1、2、3、4または5であり、R19はC1~C4-アルキル、Cl、Br、Iまたは-CNであり、ここでt、u、vおよびwの合計は9を超えない。
【0191】
[0094]一定の実施形態において、R1のmは1であり、R1は式(10)の置換ビフェニルであり、vおよびwは0または1であり、R18およびR19はC1~C4-アルキル、Cl、Br、Iまたは-CNであり、tおよび/またはuは1であり、R17は-CNである。
【0192】
[0095]一定の実施形態において、R1のmは1であり、R1は式(10)の置換ビフェニルであり、vおよびwは0であり、tおよび/またはuは1であり、R17は-CNである。
【0193】
[0096]一定の実施形態において、R1のmは1であり、R1は式(10)の置換ビフェニルであり、v、wおよびtは0であり、uは1であり、R17は-CNである。
[0097]一定の実施形態において、R1のmは1であり、R1は場合によって親部分に連結されていないフェニル部分上に少なくとも1つの-CNを置換基として含む置換ビフェニルであって、場合によって1つのフェニル部分がさらに少なくとも1つの-Fを置換基として含み、場合によって各フェニル部分がさらに少なくとも1つの置換基を含む。この置換ビフェニルは式(11)のビフェニル部分であることができ、
【0194】
【0195】
式中、tは0、1、2、3または4であり、uは0、1、2、3、4または5であり、R17は-CNであり、ここで少なくともtおよび/またはuは1以上であり、vは0、1、2、3または4であり、R18はC1~C4-アルキル、Cl、Br、Iまたは-CNであり、wは0、1、2、3、4または5であり、R19はC1~C4-アルキル、Cl、Br、Iまたは-CNであり、xは0、1、2、3、または4であり、yは0、1、2、3、4または5であり、R20はFであり、ここで少なくともxおよび/またはyは1以上であり、t、u、v、w、xおよびyの合計は9を超えない。
【0196】
[0098]一定の実施形態において、R1のmは1であり、R1は式(11)の置換ビフェニルであり、式中vおよびwは0であり、tおよび/またはuは1であり、R17は-CNであり、xおよび/またはyは1であり、R20は-Fである。
【0197】
[0099]一定の実施形態において、R1のmは1であり、R1は式(11)の置換ビフェニルであり、式中v、wおよびtは0であり、uは1であり、R17は-CNであり、xおよび/またはyは1であり、R20は-Fである。
【0198】
[0100]一定の実施形態において、R1のmは1であり、R1は式(11)の置換ビフェニルであり、式中v、wおよびtは0であり、uは1であり、R17は-CNであり、xおよびyは1であり、R20は-Fである。
【0199】
[0101]一定の実施形態において、R2のnは1または2であり、R2は非置換のC3~C8シクロアルキル、場合によってC4-シクロアルキル、非置換のC1~C6アルキル、場合によってtert-ブチル、または-O-CH2-R4であり、ここでR4は置換または非置換の5員ヘテロアリールであり、場合によってR4は置換または非置換のトリアゾール、非置換のC1~C6アルコール、場合によってC3アルコール、場合によってイソプロパノール、ハロゲン、場合によって-F、非置換の6員ヘテロアリール、場合によってピリジンである。
【0200】
[0102]一定の実施形態において、R2のnは2であり、1つのR2は非置換のC3~C8シクロアルキル、場合によってC4-シクロアルキル、または非置換のC1~C6アルキル、場合によってtert-ブチルであり、他のR2はO-CH2-R4であり、ここでR4は置換または非置換の5員のヘテロアリール、場合によって置換または非置換のトリアゾールである。
【0201】
[0103]一定の実施形態において、R2のnは2であり、1つのR2は非置換のC1~C6アルコール、場合によってC3アルコール、場合によってイソプロパノールであり、他のR2はハロゲン、場合によって-Fである。
【0202】
[0104]一定の実施形態において、R2のnは1であり、R2は非置換のC1~C6アルコールまたは非置換の6員ヘテロアリールである。
[0105]一定の実施形態において、R2のnは1であり、R2はC3アルコールまたはピリジンである。
【0203】
[0106]一定の実施形態において、R2のnは1であり、R2はC3アルコールである。
[0107]一定の実施形態において、R2のnは1であり、R2はイソプロパノールである。
【0204】
[0108]一定の実施形態において、R5のlは1であり、R5はI、Cl、Br、F、またはC2アルキニルである。
[0109]一定の実施形態において、R5のlは1であり、R5はIまたはC2アルキニルである。
【0205】
[0110]一定の実施形態において、R6のkは1であり、R6は置換または非置換のアリール、置換または非置換のヘテロアリール、置換または非置換のC1~C3アルキルである。
【0206】
[0111]一定の実施形態において、R6のkは1であり、R6は置換または非置換のC6アリール、5~6員の置換または非置換ヘテロアリールである。
[0112]一定の実施形態において、R6のkは1であり、R6はフェニル、FもしくはClで置換されたフェニル、チオフェンまたはピリジンである。
【0207】
[0113]一定の実施形態において、線維筋痛症および関連疾患の治療に使用されることができるGABAA受容体モジュレーターは一般式(2a’)、(3a’)、(4a’)、(5a’)、(5b’)、(VI)もしくは(7a’)、場合によって(2a’)、(3a’)、(4a’)、(5a’)、(5b’)もしくは(7a’)、さらに場合によって(2a’)、(3a’)、(4a’)、(5a’)もしくは(5b’)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であることができ、
【0208】
【0209】
式中、
- R10は置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のC1~C3アルキルまたは水素、場合によって水素であり、
- R11は置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のC1~C3アルキル、または水素、場合によって置換または非置換のアリール、場合によってフェニルであり、
- R12のpは1であり、R12はI、Br、ClまたはF、場合によってClであり、
- ここでR1、R3、R2
nのn、R2、R4、R10、R11、R12のp、R12、R5、R6
kのkおよびR6は上で定義されたのと同じ意味を有する。
【0210】
[0114]一定の実施形態において、線維筋痛症および関連疾患の治療に使用されることができるGABAA受容体モジュレーターは一般式(2a’)、(3a’)、(4a’)、(5a’)、(5b’)、(VI)もしくは(7a’)、場合によって(2a’)、(3a’)、(4a’)、(5a’)、(5b’)もしくは(7a’)、さらに場合によって(2a’)、(3a’)、(4a’)、(5a’)もしくは(5b’)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であることができ、式中、
- Rlは
- 式(2a’)の場合
- 置換または非置換のC6アリール、場合によって非置換フェニル、
- C1~C4-アルキル、F、Cl、Br、I、-CNを置換基として含む置換フェニル、ここで場合によって前記置換フェニルは少なくとも1つの-Fを置換基として含み、
- 式(3a’)、(5a’)または(5b’)の場合、
- 置換または非置換のビフェニル、場合によって非置換ビフェニル、
- 場合によって親部分に連結されていないフェニル部分上に少なくとも1つの-CNを置換基として含む置換ビフェニル、ここで場合によって1つのフェニル部分がさらに少なくとも1つの-Fを置換基として含み、場合によって各フェニル部分がさらに少なくとも1つの-Fを置換基として含む、または
- 式(4a’)の場合、
- -(C=O)-R3、ここでR3は置換または非置換のC6ヘテロアリール、場合によってR3はピリジンであり、
- R5は
- 式(7a’)の場合
- C2アルキニルまたはI、場合によってC2アルキニル、
ここでR2
n、R10、R11およびR12、およびR6
kは上で定義されたのと同じ意味を有する。
【0211】
[0115]一定の実施形態において、線維筋痛症および関連疾患の治療に使用されることができるGABAA受容体モジュレーターは一般式(2a”)、(3a”)、(4a”)、(5a”)、(5b”)、(Via”)もしくは(7a”)、場合によって(2a”)、(3a”)、(4a”)、(5a”)、(5b”)もしくは(7a”)、場合によって(2a”)、(3a”)、(4a”)、(5a”)もしくは(5b”)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であることができ、
【0212】
【0213】
ここでR1は上で定義されたのと同じ意味を有し、
- R7は
- 非置換のC1~C6アルキル、場合によってtert-ブチル、
- 非置換のC3~C8シクロアルキル、場合によってC4-シクロアルキル、
- 非置換のC1~C6アルコール、場合によってC3アルコール
であり、場合によって
- R7は式(2a”)の場合
- 非置換のC1~C6アルキル、場合によってtert-ブチル、または
- 非置換のC3~C8シクロアルキル、場合によってC4-シクロアルキル
であり、または
- R7は式(5a”)または(5b”)の場合
- 非置換のC1~C6アルコール、場合によってC3アルコール
であり、
- R8は
- -O-CH2-R4であり、ここでR4は置換または非置換の5員のヘテロアリール、場合によって置換または非置換のトリアゾール、または非置換のC1~C6アルコール、場合によってC3アルコール
であり、場合によって
- R8は式(2a”)の場合
- -O-CH2-R4であり、ここでR4は置換または非置換の5員のヘテロアリール、場合によって置換または非置換のトリアゾール
であり、または
- R8は式(3a”)の場合
- 非置換のC1~C6アルコール、場合によってC3アルコール
であり、
- R9は
- 非置換のC6ヘテロアリール、場合によってピリジン、またはハロゲン、場合によって-F、
- ハロゲン、場合によって-F
であり、
- R9は式(4a”)の場合
- 非置換の6員のヘテロアリール、場合によってピリジン
であり、または
- R9は式(5b”)の場合
- ハロゲン、場合によって-F
であり、
- R10は
- C1~C3アルキルまたは水素、場合によって水素
であり、
- R11は置換または非置換のアリールまたはヘテロアリール、場合によってピリジン、チオフェン、フェニルまたはFもしくはClで置換されたフェニルであり、
- R14は置換または非置換のアリールまたはヘテロアリール、場合によって置換または非置換のアリール、場合によってフェニルであり、
- R12はI、Cl、BrまたはF、場合によってClであり、
- R5はC2アルキニルまたはI、場合によってC2アルキニルである。
【0214】
[0116]一定の実施形態において、線維筋痛症および関連疾患の治療に使用されることができるGABAA受容体モジュレーターは一般式(2a”)、(3a”)、(4a”)、(5a”)、(5b”)の化合物、またはそれらの薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であることができ、
【0215】
【0216】
式中、
-式(2a”)の場合
- Rlは
- 非置換フェニル、
- C1~C4-アルキル、F、Cl、Br、I、-CNを置換基として含む置換フェニル
であり、ここで場合によって前記置換フェニルは少なくとも1つの-Fを置換基として含み、
- R7は
- 非置換のC1~C4アルキル、場合によってtert-ブチル、または非置換のC3~C8シクロアルキル、場合によってC4-シクロアルキル
であり、
- R8は
- -O-CH2-R4であり、ここでR4は置換または非置換の5員ヘテロアリール、場合によって置換または非置換のトリアゾールであり、
- 式(3a”)の場合
- Rlは
- 非置換ビフェニル、
- 場合によって親部分に連結されていないフェニル部分上に少なくとも1つの-CNを置換基として含む置換ビフェニル、または
- 場合によって親部分に連結されていないフェニル部分上に少なくとも1つの-CNを置換基として含む置換ビフェニル、ここで場合によって1つのフェニル部分がさらに少なくとも1つの-Fを置換基として含み、場合によって各フェニル部分がさらに少なくとも1つの-Fを置換基として含み、
- ここで場合によってR1は
- 場合によって親部分に連結されていないフェニル部分上に少なくとも1つの-CNを置換基として含む置換ビフェニルであり、
- R8は
非置換のC1~C6アルコール、場合によってC3アルコール、場合によってイソプロパノールであり、
- 式(4a”)の場合
- Rlは
-(C=O)-R3であり、ここでR3は非置換の6員ヘテロアリールであり、特にR3はピリジンであり、
- R9は
- 非置換のC6ヘテロアリール、場合によってピリジンであり、
- 式(5a”)の場合
- Rlは
- 非置換ビフェニル、
- 場合によって親部分に連結されていないフェニル部分上に少なくとも1つの-CNを置換基として含む置換ビフェニル、ここで場合によって1つのフェニル部分がさらに少なくとも1つの-Fを置換基として含み、場合によって各フェニル部分がさらに少なくとも1つの-Fを置換基として含み、
- ここで場合によってR1は
- 場合によって親部分に連結されていないフェニル部分上に少なくとも1つの-CNを置換基として含む置換ビフェニルであり、ここで場合によって1つのフェニル部分がさらに少なくとも1つの-Fを置換基として含み、場合によって各フェニル部分がさらに少なくとも1つの-Fを置換基として含み、
- R7は
- 非置換のC1~C6アルコール、場合によってC3アルコール、場合によってイソプロパノールであり、
- 式(5b”)の場合
- Rlは
- 非置換ビフェニル、
- 場合によって親部分に連結されていないフェニル部分上に少なくとも1つの-CNを置換基として含む置換ビフェニル、ここで場合によって1つのフェニル部分がさらに少なくとも1つの-Fを置換基として含み、場合によって各フェニル部分がさらに少なくとも1つの-Fを置換基として含み、
- ここで場合によってR1は
- 場合によって親部分に連結されていないフェニル部分上に少なくとも1つの-CNを置換基として含む置換ビフェニルであり、ここで場合によって1つのフェニル部分がさらに少なくとも1つの-Fを置換基として含み、場合によって各フェニル部分がさらに少なくとも1つの-Fを置換基として含み、
- R7は
- 非置換のC1~C6アルコール、場合によってC3アルコール、場合によってイソプロパノールであり、
- R9は
- ハロゲン、場合によって-Fである。
【0217】
[0117]一定の実施形態において、化合物は上記の一般式(2a”)、(3a”)、(5a”)または(5b”)を含む。
[0118]一定の実施形態において、化合物は上記の一般式(5a”)を含む。
【0218】
[0119]線維筋痛症または関連疾患の治療に使用されることができるGABAA受容体モジュレーターは一般式(8)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であることができ、
【0219】
【0220】
式中、
- Z4およびZ5は互いに独立して-C、-N、-Sまたは-Oであり、
- A1およびA2は互いに独立して-C、-Nまたは-(C=O)-O-R7であり、ここでR7はアルキルであり、
- B1、B2、B3、およびB4は互いに独立して-C、-N、または-Oであり、
- R5
lのlは1または2であり、
- 各R5は互いに独立してC1-C4アルキニルまたはハロゲン、場合によって-Clであり、
- R6
kのkは1、2、3または4、場合によって1または2であり、
- 各R6は互いに独立して置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、置換もしくは非置換のC1-C3アルキル、酸素または水素であり、
- R21
sのsは1、2、3または4であり、または
- 各R21は独立して水素またはC1-C6アルキルである。
【0221】
[0120]場合によって、疼痛および関連疾患の治療に使用されることができるGABAA受容体モジュレーターは式(12)、式(13)、式(14)、式(15)、式(16)、もしくは式(17)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であることができる:
【0222】
【0223】
[0121]また本明細書では本明細書に記載される化合物の重水素化された形態も考えられる。ある化合物の重水素化された形態は少なくとも1つの水素が少なくとも1つの重水素と交換されたものを含むことができる。場合によって、本明細書に記載される疼痛を治療するのに使用するための重水素化された化合物は式(17)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物であることができる。
【0224】
[0122]一定の実施形態において、化合物は
図4に描かれる化合物、例えばL-838417、TPA023(MK-0777)、TPA123、MRK-409(MK-0343)、NS11394、オシナプロン(DOV-273547)、化合物1、TP003、N-デスメチルクロバザム1、2、3、4および5、Hz-166、MP-III-080、KRM-II-81、PF-06372865、SL65.1498、AZD7325、AZD6280、L-838417、CTP-354、ならびにそれらの薬学的に許容される塩または溶媒和物から選択される。一定の実施形態において、化合物は化合物1、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。
【0225】
【0226】
[0123]一定の実施形態において、本明細書に記載されるGABAA受容体モジュレーターは化合物1である。
[0124]医薬組成物
[0125]本明細書には本明細書に記載されるGABAA受容体モジュレーターを含む医薬組成物も開示される。いくつかの実施形態において、医薬組成物は本明細書に開示されるGABAA受容体モジュレーターを1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20またはそれ以上含むことができる。
【0227】
[0126]場合によって、医薬組成物は本明細書に記載されるGABAA受容体モジュレーターおよび少なくとも1種の賦形剤、希釈剤、または担体を含むことができる。場合によって、本明細書に記載されるGABAA受容体モジュレーターは希釈剤または担体に溶解または懸濁されることができる。
【0228】
[0127]いくつかの実施形態において、医薬組成物は賦形剤を含むことができる。賦形剤はHandbook of Pharmaceutical Excipients, American Pharmaceutical Association (1986)に記載される賦形剤であることができる。
【0229】
[0128]適切な賦形剤の非限定例は緩衝剤、保存料、安定剤、結合剤、圧縮剤(compaction agent)、潤滑剤、キレート剤、分散促進剤、崩壊剤、香味剤、甘味料、着色剤を含むことができる。
【0230】
[0129]いくつかの実施形態において賦形剤は緩衝剤であることができる。適切な緩衝剤の非限定例はクエン酸ナトリウム、炭酸マグネシウム、重炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、および重炭酸カルシウムを含むことができる。緩衝剤として、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、水酸化マグネシウム、乳酸マグネシウム、グルコン酸マグネシウム(magnesium glucomate)、水酸化アルミニウム、クエン酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、ポリリン酸カリウム、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、メタリン酸カリウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、酢酸カルシウム、グリセロリン酸カルシウム、塩化カルシウム、水酸化カルシウムおよびその他のカルシウム塩またはそれらの組合せは医薬組成物中に使用されることができる。
【0231】
[0130]いくつかの実施形態において賦形剤は保存料を含むことができる。適切な保存料の非限定例は酸化防止剤、例えばアルファ-トコフェロールおよびアスコルビン酸塩、ならびに抗菌剤、例えばパラベン、クロロブタノール、およびフェノールを含むことができる。酸化防止剤はさらに限定されることはないがEDTA、クエン酸、アスコルビン酸、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、亜硫酸ナトリウム、p-アミノ安息香酸、グルタチオン、没食子酸プロピル、システイン、メチオニン、エタノールおよびN-アセチルシステインを含むことができる。場合によって保存料はバリダマイシンA、TL-3、オルトバナジウム酸ナトリウム、フッ化ナトリウム、N-a-トシル-Phe-クロロメチルケトン、N-a-トシル-Lys-クロロメチルケトン、アプロチニン、フッ化フェニルメチルスルホニル、ジイソプロピルフルオロリン酸、キナーゼ阻害剤、ホスファターゼ阻害剤、カスパーゼ阻害剤、グランザイム阻害剤、細胞接着阻害剤、細胞分裂阻害剤、細胞周期阻害剤、脂質シグナル伝達阻害剤、プロテアーゼ阻害剤、還元剤、アルキル化剤、抗菌薬、酸化酵素阻害薬、またはその他の阻害剤を含むことができる。
【0232】
[0131]いくつかの実施形態において医薬組成物は結合剤を賦形剤として含むことができる。適切な結合剤の非限定例はデンプン、アルファ化デンプン、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、セルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、ポリアクリルアミド、ポリビニルオキソアゾリドン(polyvinyloxoazolidone)、ポリビニルアルコール、C12~C18脂肪酸アルコール、ポリエチレングリコール、ポリオール、糖類、オリゴ糖、およびこれらの組合せを含むことができる。
【0233】
[0132]医薬組成物に使用されることができる結合剤はデンプン、例えばジャガイモデンプン、コーンスターチ、コムギデンプン;糖、例えばスクロース、グルコース、デキストロース、ラクトース、マルトデキストリン;天然および合成ゴム;ゼラチン;セルロース誘導体、例えば微結晶性セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース;ポリビニルピロリドン(ポビドン);ポリエチレングリコール(PEG);ワックス;炭酸カルシウム;リン酸カルシウム;アルコール、例えばソルビトール、キシリトール、マンニトールおよび水またはこれらの組合せから選択されることができる。
【0234】
[0133]いくつかの実施形態において医薬組成物は潤滑剤を賦形剤として含むことができる。適切な潤滑剤の非限定例はステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、硬化植物油、sterotex、ポリオキシエチレンモノステアレート、タルク、ポリエチレングリコール、安息香酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウム、および軽油を含むことができる。医薬組成物に使用されることができる潤滑剤は金属のステアリン酸塩(例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム)、脂肪酸エステル(例えばステアリルフマル酸ナトリウム)、脂肪酸(例えばステアリン酸)、脂肪アルコール、ベヘン酸グリセリル、鉱油、パラフィン、硬化植物油、ロイシン、ポリエチレングリコール(PEG)、金属のラウリル硫酸塩(例えばラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウム)、塩化ナトリウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウムおよびタルクまたはこれらの組合せから選択されることができる。
【0235】
[0134]いくつかの実施形態において医薬組成物は分散促進剤を賦形剤として含むことができる。適切な分散剤の非限定例はデンプン、アルギン酸、ポリビニルピロリドン、グアーガム、カオリン、ベントナイト、精製された木材セルロース、デンプングリコール酸ナトリウム、イソアモルファスケイ酸塩、および高HLBの乳化剤界面活性剤としての微結晶性セルロースを含むことができる。
【0236】
[0135]いくつかの実施形態において医薬組成物は崩壊剤を賦形剤として含むことができる。いくつかの実施形態において崩壊剤は非発泡性崩壊剤であることができる。適切な非発泡性崩壊剤の非限定例はデンプン、例えばコーンスターチ、ジャガイモデンプン、それらのアルファ化および加工デンプン、甘味料、粘土、例えばベントナイト、微結晶性セルロース、アルギン酸塩、デンプングリコール酸ナトリウム、ゴム、例えば寒天、グアー、イナゴマメ、カラヤ、ペクチン(pecitin)、およびトラガカントを含むことができる。いくつかの実施形態において崩壊剤は発泡性崩壊剤であることができる。適切な発泡性崩壊剤の非限定例はクエン酸と組み合わせた重炭酸ナトリウム、および酒石酸と組み合わせた重炭酸ナトリウムを含むことができる。
【0237】
[0136]いくつかの実施形態において賦形剤は香味剤を含むことができる。外層に組み込まれる香味剤は合成香味油および芳香物質(flavoring aromatic);天然油;植物体、葉、花、および果実の抽出物;ならびにこれらの組合せから選ばれることができる。いくつかの実施形態において香味剤はケイヒ油;ウインターグリーンの油;ペパーミント油;クローバー油;ヘイオイル;アニス油;ユーカリ;バニラ;柑橘油、例えばレモン油、オレンジ油、ブドウおよびグレープフルーツ油;ならびに果実精、例えばリンゴ、モモ、セイヨウナシ、イチゴ、ラズベリー、サクランボ、プラム、パイナップル、およびアンズからなる群から選択されることができる。
【0238】
[0137]いくつかの実施形態において賦形剤は甘味料を含むことができる。適切な甘味料の非限定例はグルコース(コーンシロップ)、デキストロース、転化糖、フルクトース、およびこれらの混合物(担体として使用されないとき);サッカリンおよびその各種塩、例えばナトリウム塩;ジペプチド甘味料、例えばアスパルテーム;ジヒドロカルコン化合物、グリチルリチン;ステビア(Stevia Rebaudiana)(ステビオシド);スクロースのクロロ誘導体、例えばスクラロース;ならびに糖アルコール、例えばソルビトール、マンニトール、シリトール(sylitol)、などを含むことができる。
【0239】
[0138]場合によって、医薬組成物は着色剤を含むことができる。適切な着色剤の非限定例は食品、医薬品および化粧品用着色剤(FD&C)、医薬品および化粧品用着色剤(D&C)、ならびに外用医薬品および化粧品用着色剤(Ext. D&C)を含むことができる。着色剤は染料またはその対応するレーキとして使用されることができる。
【0240】
[0139]場合によって、医薬組成物は希釈剤を含むことができる。希釈剤の非限定例は水、グリセロール、メタノール、エタノール、およびその他同様な生体適合性の希釈剤を含むことができる。場合によって、希釈剤は水性の酸、例えば酢酸、クエン酸、マレイン酸、塩酸、リン酸、硝酸、硫酸、または類似のものであることができる。場合によって、希釈剤は、化合物のpHを、上記のような塩を生成する生理的pHのようなpHに滴定するために使用されることができる。他の場合、希釈剤はアルカリ金属炭酸塩、例えば炭酸カルシウム;アルカリ金属リン酸塩、例えばリン酸カルシウム;アルカリ金属硫酸塩、例えば硫酸カルシウム;セルロース誘導体、例えばセルロース、微結晶性セルロース、酢酸セルロース;酸化マグネシウム、デキストリン、フルクトース、デキストロース、グリセリルパルミトステアラート、ラクチトール、カオリン(caoline)、ラクトース、マルトース、マンニトール、シメチコン、ソルビトール、デンプン、アルファ化デンプン、タルク、キシリトールならびに/またはこれらの無水物、水和物および/もしくは薬学的に許容される誘導体もしくはそれらの組合せを含む群から選択されることができる。
【0241】
[0140]他の実施形態において、医薬組成物は界面活性剤を含むことができる。界面活性剤は、限定されることはないが、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(ポリソルベート)、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリルフマル酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ドキュセートナトリウム、第四級アンモニウム化合物、アミノ酸、例えばL-ロイシン、脂肪酸の糖エステル、脂肪酸のグリセリドまたはこれらの組合せから選択されることができる。
【0242】
[0141]本明細書に開示される医薬組成物は多様な形態に製剤化されることができ、多くの異なる手段により投与されることができる。医薬組成物は所望により慣習的に許容される担体、補助剤、およびビヒクルを含有する製剤として経口、直腸、または非経口で投与されることができる。用語「非経口」は本明細書で使用されるとき皮下、静脈内、筋肉内、または胸骨内の注射および点滴技術を含むことができる。投与は注射または点滴、例えば動脈内、心臓内、脳室内、皮内、十二指腸内、髄内、筋肉内、骨内、腹腔内、くも膜下腔内、血管内、静脈内、硝子体内、硬膜外および皮下、吸入、経皮、経粘膜、舌下、頬側および局所(皮膚上、真皮、浣腸、点眼、点耳、経鼻、膣内を含む)投与を含むことができる。いくつかの代表的な実施形態において、投与の経路は注射、例えば筋肉内、静脈内、皮下、または腹腔内注射によることができる。
【0243】
[0142]経口投与用の固体の投薬形態はカプセル、錠剤、カプレット、丸薬、トローチ、薬用キャンディー、粉末、および顆粒を含むことができる。カプセルは栄養タンパク質または組成物を含むコア材料およびコア材料を封入するシェル壁を含むことができる。いくつかの実施形態においてコア材料は固体、液体、およびエマルションの少なくとも1種を含むことができる。いくつかの実施形態においてシェル壁材料は軟ゼラチン、硬ゼラチン、およびポリマーの少なくとも1種を含むことができる。適切なポリマーは限定されることはないが:セルロース系ポリマー、例えばヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、メチルセルロース、エチルセルロース、酢酸セルロース、酢酸フタル酸セルロース、トリメリト酸酢酸セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルローススクシネートおよびカルボキシメチルセルロースナトリウム;アクリル酸ポリマーおよびコポリマー、例えばアクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、アンモニオメチルアクリレート、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチルおよび/またはメタクリル酸エチルから形成されたもの(例えば、商品名「Eudragit」で販売されるコポリマー);ビニルポリマーおよびコポリマー、例えばポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアセテートフタレート、ビニルアセテートクロトン酸コポリマー、およびエチレン-酢酸ビニルコポリマー;およびシェラック(精製されたラック)を含むことができる。いくつかの実施形態において少なくとも1種のポリマーは矯味剤として機能することができる。
【0244】
[0143]錠剤、丸薬、などは圧縮され、複数回圧縮され、複数回重層され、および/または被覆されることができる。コーティングは単一または複数であることができる。いくつかの実施形態において、コーティング材料は植物、菌類、および微生物の少なくとも1種から抽出された糖類、多糖、および糖タンパク質の少なくとも1種を含むことができる。非限定例はコーンスターチ、コムギデンプン、ジャガイモデンプン、タピオカデンプン、セルロース、ヘミセルロース、デキストラン、マルトデキストリン、シクロデキストリン、イヌリン、ペクチン、マンナン、アラビアゴム、ローカストビーンガム、メスキートゴム、グアーガム、カラヤゴム、ガムガッチ、トラガカントゴム、フノリ、カラギーナン、寒天、アルギン酸塩、キトサンまたはジェランガムを含むことができる。いくつかの実施形態においてコーティング材料はタンパク質を含むことができる。いくつかの実施形態において、コーティング材料は少なくとも1種の脂および/または油を含むことができる。いくつかの実施形態において少なくとも1種の脂および/または油は高温で融解することができる。いくつかの実施形態において少なくとも1種の脂および/または油は水素化されるかまたは部分的に水素化されることができる。いくつかの実施形態において少なくとも1種の脂および/または油は植物から誘導されることができる。いくつかの実施形態において少なくとも1種の脂および/または油は少なくとも1種のグリセリド、遊離の脂肪酸、および脂肪酸エステルを含むことができる。いくつかの実施形態においてコーティング材料は少なくとも1種の食用ワックスを含むことができる。食用ワックスは動物、昆虫、または植物から誘導されることができる。非限定例は蜜蝋、ラノリン、ヤマモモワックス、カルナウバワックス、およびライスワックスを含むことができる。錠剤および丸薬はさらに腸溶性のコーティングを有して調製されることができる。
【0245】
[0144]液体製剤はシロップ(例えば、経口製剤)、静脈内製剤、鼻腔内製剤、目用の製剤(例えば目の感染を治療する)、耳用の製剤(例えば耳の感染を治療する)、軟膏、クリーム、エアロゾル、などを含むことができる。場合によって、様々な製剤の組合せが投与されることができる。いくつかの実施形態において、錠剤、丸薬、などは徐放プロファイル用に製剤化されることができる。
【0246】
[0145]投薬および投与
[0146]場合によって、本明細書に記載されるGABAA受容体モジュレーター、その塩、またはGABAA受容体モジュレーターもしくはその塩を含む医薬組成物は約1mg~約1000mg、約5mg~約1000mg、約10mg~約1000mg、約15mg~約1000mg、約20mg~約1000mg、約25mg~約1000mg、約30mg~約1000mg、約35mg~約1000mg、約40mg~約1000mg、約45mg~約1000mg、約50mg~約1000mg、約55mg~約1000mg、約60mg~約1000mg、約65mg~約1000mg、約70mg~約1000mg、約75mg~約1000mg、約80mg~約1000mg、約85mg~約1000mg、約90mg~約1000mg、約95mg~約1000mg、約100mg~約1000mg、約150mg~約1000mg、約200mg~約1000mg、約250mg~約1000mg、約300mg~約1000mg、約350mg~約1000mg、約400mg~約1000mg、約450mg~約1000mg、約500mg~約1000mg、約550mg~約1000mg、約600mg~約1000mg、約650mg~約1000mg、約700mg~約1000mg、約750mg~約1000mg、約800mg~約1000mg、約850mg~約1000mg、約900mg~約1000mg、または約950mg~約1000mgの用量で投与されることができる。
【0247】
[0147]場合によって、本明細書に記載されるGABAA受容体モジュレーター、その塩もしくは溶媒和物、またはGABAA受容体モジュレーターもしくはその塩を含む医薬組成物は約0.01、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、149、150、151、152、153、154、155、156、157、158、159、160、161、162、163、164、165、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、178、179 180、181、182、183、184、184、186、187、188、189、190、191、192、193、194、195、196、197、198、199、200、210、220、230、240、250、260、270、280、290、300、310、320、330、340、350、360、370、380、390、400、410、420、430、440、450、460、470、480、490、500、510、520、530、540、550、560、570、580、590、600、610、620、630、640、650、660、670、680、690、700、710、720、730、740、750、760、770、780、790、800、810、820、830、840、850、860、870、880、890、900、910、920、930、940、950、960、970、980、990、または1000mgの用量で投与されることができる。
【0248】
[0148]場合によって、本明細書に記載されるGABAA受容体モジュレーター、その塩もしくは溶媒和物、またはGABAA受容体モジュレーターもしくはその塩を含む医薬組成物は対象の体重に対する用量で投与されることができる。場合によって、本明細書に記載されるGABAA受容体モジュレーター、その塩もしくは溶媒和物、またはGABAA受容体モジュレーターもしくはその塩もしくは溶媒和物を含む医薬組成物は対象の体重に対して約0.05mg/kg~約100mg/kg、約0.005mg/kg~約95mg/kg、約0.005mg/kg~約90mg/kg、約0.005mg/kg~約85mg/kg、約0.005mg/kg~約80mg/kg、約0.005mg/kg~約75mg/kg、約0.005mg/kg~約70mg/kg、約0.005mg/kg~約65mg/kg、約0.005mg/kg~約60mg/kg、約0.005mg/kg~約55mg/kg、約0.005mg/kg~約50mg/kg、約0.005mg/kg~約45mg/kg、約0.005mg/kg~約40mg/kg、約0.005mg/kg~約35mg/kg、約0.005mg/kg~約30mg/kg、約0.005mg/kg~約25mg/kg、約0.005mg/kg~約20mg/kg、約0.005mg/kg~約15mg/kg、または約0.005mg/kg~約10mg/kgの用量で投与されることができる。場合によって、本明細書に記載されるGABAA受容体モジュレーター、その塩もしくは溶媒和物、またはGABAA受容体モジュレーターもしくはその塩もしくは溶媒和物を含む医薬組成物は対象の体重に対して約0.2mg/kg~約10mg/kg、約0.2mg/kg~約9mg/kg、約0.2mg/kg~約8mg/kg、約0.2mg/kg~約7mg/kg、約0.2mg/kg~約6mg/kg、約0.2mg/kg~約5mg/kg、約0.2mg/kg~約4mg/kg、約0.2mg/kg~約3mg/kg、約0.2mg/kg~約2mg/kg、または約0.2mg/kg~約1mg/kgの用量で投与されることができる。場合によって、本明細書に記載されるGABAA受容体モジュレーター、その塩もしくは溶媒和物、またはGABAA受容体モジュレーターもしくはその塩もしくは溶媒和物を含む医薬組成物は対象の体重に対して約0.001mg/kg、約0.002mg/kg、約0.003mg/kg、約0.004mg/kg、または約0.005mg/kg~約0.01mg/kg、約0.02mg/kg、約0.03mg/kg、約0.04mg/kg、約0.05mg/kg、約0.1mg/kg、または約1mg/kgの用量で投与されることができる。
【0249】
[0149]場合によって、本明細書に記載されるGABAA受容体モジュレーター、その塩もしくは溶媒和物、またはGABAA受容体モジュレーターもしくはその塩を含む医薬組成物は約0.001mg/kg未満、0.002mg/kg未満、0.003mg/kg未満、0.004mg/kg未満、0.005mg/kg未満、0.006mg/kg未満、0.007mg/kg未満、0.008mg/kg未満、0.009mg/kg未満、0.01mg/kg未満、0.02mg/kg未満、0.03mg/kg未満、0.04mg/kg未満、0.05mg/kg未満、0.06mg/kg未満、0.07mg/kg未満、0.08mg/kg未満、0.09mg/kg未満、0.1mg/kg未満、0.2mg/kg未満、0.3mg/kg未満、0.4mg/kg未満、0.5mg/kg未満、0.6mg/kg未満、0.7mg/kg未満、0.8mg/kg未満、0.9mg/kg未満、1mg/kg未満、1.1mg/kg未満、1.2mg/kg未満、1.3mg/kg未満、1.4mg/kg未満、1.5mg/kg未満、1.6mg/kg未満、1.7mg/kg未満、1.8mg/kg未満、1.9mg/kg未満、2mg/kg未満、2.1mg/kg未満、2.2mg/kg未満、2.3mg/kg未満、2.4mg/kg未満、2.5mg/kg未満、2.6mg/kg未満、2.7mg/kg未満、2.8mg/kg未満、2.9mg/kg未満、3mg/kg未満、3.1mg/kg未満、3.2mg/kg未満、3.3mg/kg未満、3.4mg/kg未満、3.5mg/kg未満、3.6mg/kg未満、3.7mg/kg未満、3.8mg/kg未満、3.9mg/kg未満、4mg/kg未満、4.1mg/kg未満、4.2mg/kg未満、4.3mg/kg未満、4.4mg/kg未満、4.5mg/kg未満、4.6mg/kg未満、4.7mg/kg未満、4.8mg/kg未満、4.9mg/kg未満、5mg/kg未満、5.1mg/kg未満、5.2mg/kg未満、5.3mg/kg未満、5.4mg/kg未満、5.5mg/kg未満、5.6mg/kg未満、5.7mg/kg未満、5.8mg/kg未満、5.9mg/kg未満、6mg/kg未満、6.1mg/kg未満、6.2mg/kg未満、6.3mg/kg未満、6.4mg/kg未満、6.5mg/kg未満、6.6mg/kg未満、6.7mg/kg未満、6.8mg/kg未満、6.9mg/kg未満、7mg/kg未満、7.1mg/kg未満、7.2mg/kg未満、7.3mg/kg未満、7.4mg/kg未満、7.5mg/kg未満、7.6mg/kg未満、7.7mg/kg未満、7.8mg/kg未満、7.9mg/kg未満、8mg/kg未満、8.1mg/kg未満、8.2mg/kg未満、8.3mg/kg未満、8.4mg/kg未満、8.5mg/kg未満、8.6mg/kg未満、8.7mg/kg未満、8.8mg/kg未満、8.9mg/kg未満、9mg/kg未満、9.1mg/kg未満、9.2mg/kg未満、9.3mg/kg未満、9.4mg/kg未満、9.5mg/kg未満、9.6mg/kg未満、9.7mg/kg未満、9.8mg/kg未満、9.9mg/kg未満、10mg/kg未満、11mg/kg未満、12mg/kg未満、13mg/kg未満、14mg/kg未満、15mg/kg未満、16mg/kg未満、17mg/kg未満、18mg/kg未満、19mg/kg未満、20mg/kg未満、21mg/kg未満、22mg/kg未満、23mg/kg未満、24mg/kg未満、25mg/kg未満、26mg/kg未満、27mg/kg未満、28mg/kg未満、29mg/kg未満、30mg/kg未満、31mg/kg未満、32mg/kg未満、33mg/kg未満、34mg/kg未満、35mg/kg未満、36mg/kg未満、37mg/kg未満、38mg/kg未満、39mg/kg未満、40mg/kg未満、41mg/kg未満、42mg/kg未満、43mg/kg未満、44mg/kg未満、45mg/kg未満、46mg/kg未満、47mg/kg未満、48mg/kg未満、49mg/kg未満、または50mg/kg未満の用量で投与されることができる。場合によって、本明細書に記載されるGABAA受容体モジュレーター、その塩もしくは溶媒和物、またはGABAA受容体モジュレーターもしくはその塩を含む医薬組成物は最大で約0.001mg/kg、最大で約0.002mg/kg、最大で約0.003mg/kg、最大で約0.004mg/kg、最大で約0.005mg/kg、最大で約0.006mg/kg、最大で約0.007mg/kg、最大で約0.008mg/kg、最大で約0.009mg/kg、最大で約0.01mg/kg、最大で約0.02mg/kg、最大で約0.03mg/kg、最大で約0.04mg/kg、最大で約0.05mg/kg、最大で約0.06mg/kg、最大で約0.07mg/kg、最大で約0.08mg/kg、最大で約0.09mg/kg、最大で約0.1mg/kg、最大で約0.2mg/kg、最大で約0.3mg/kg、最大で約0.4mg/kg、最大で約0.5mg/kg、最大で約0.6mg/kg、最大で約0.7mg/kg、最大で約0.8mg/kg、最大で約0.9mg/kg、最大で約1mg/kg、最大で約1.5mg/kg、最大で約2.0mg/kgまたは最大で約3.0mg/kgの用量で投与されることができる。
【0250】
[0150]GABAA受容体モジュレーター、その塩もしくは溶媒和物、または組成物の投与は1日に少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、または24回行なわれることができる。場合によって、GABAA受容体モジュレーター、その塩もしくは溶媒和物、または組成物の投与は1週間に少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、または21回行なわれることができる。場合によって、GABAA受容体モジュレーター、その塩もしくは溶媒和物、または組成物の投与は1月に少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、または90回行なわれることができる。
【0251】
[0151]本発明は以下の実施例によりさらに説明され、これらの実施例からはさらなる実施形態および利点が引き出されることができる。これらの実施例は本発明を説明するがその範囲を限定することはないことが意味される。
【0252】
[0152]
実施例1 製剤化
[0153]代表的なGABAA受容体モジュレーターが投与に先立って製剤化された。代表的なGABAA受容体モジュレーターは黄色の粉末として98.87%の純度で提供された。乾燥した固体は水中0.5%のメチルセルロースに溶かされた。様々な濃度の代表的なGABAA受容体モジュレーターが調製された。例えば、0.6mg/mLの試験物は、代表的なGABAA受容体モジュレーターのリン酸塩10.9mgを14.5mLの0.5%メチルセルロースに溶かすことにより調製された。
【0253】
[0154]リン酸緩衝生理食塩水(PBS)中の0.5%メチルセルロースおよびプレガバリンの対照溶液が調製され、比較のために確保された。
[0155]
実施例2 研究設計
[0156]研究の目的は線維筋痛のラットモデルにおける記載された化合物の有効性を評価することである。
【0254】
[0157]試験対象基準:
[0158]0日における予備処置ベースライン評価後、閾値における損傷前のベースラインから投薬前のベースラインへの少なくとも20%低下を示す動物のみを研究に組み入れた。
【0255】
[0159]盲検:
[0160]全ての試験は盲検として行なわれ、研究に関与した全ての実験者は試験されるいずれの動物の群の割り当てを知らなかった。一人のスタッフ員が投薬製剤を調製し、溶液のシリンジをコード化し(例えば1-5)、盲検状態とした(処置キー)。
【0256】
[0161]群の割り当て:
[0162]動物を0日投薬前von Frey50%反応閾値に基づいて処置群に割り当てて、平均の足を引っ込める潜時の群平均がおよそ等しくなるようにした。動物をレセルピン処置の前後のベースライン変化により最低から最高にランク付けし、処置を研究における処置群の総数に従って階層化されたサブ群内にランダムに割り当てた。
【0257】
[0163]投薬:
[0164]注射された化合物1または対照物の容量は5mL/kgであった。動物の番号に基づいて順次動物に投薬して、所与の組の動物の処置の分布が予測できないようにした。
【0258】
[0165]動物モデル
[0166]ラットは、ラットとヒトの末梢および中枢神経系の多くの類似点のために疼痛の研究に最適なモデルであった。これらの類似点は両方の種における疼痛状態に対する行動反応の点および各種治療薬(すなわちオピオイド、非ステロイド系抗炎症薬、抗痙攣薬および抗うつ薬)の疼痛緩和効果の点の両方で明らかである。ラットは、ヒトの治療薬の有効性の予測可能性を決定するための最良の種である。さらに、これらの研究の主要な目的が化合物の効果を引き起こす疼痛を検討することであるので、全動物モデルを用いるとき脊椎動物を使用する必要がある。
【0259】
[0167]この研究で研究基準(群当たりn=10、4群)に合う十分な動物が用意されることを確実にするために合計54匹のラットが必要とされた。約70%の成功率が期待され、すなわち、レセルピンで処置されるラットの約30%が体重の減少のために早期に安楽死させられるかまたは機械的な感受性のための研究の試験対象基準に合わないので、さらに14匹の動物がレセルピン処置に必要とされた。したがって、研究群当たり10匹のラット(n=40)を確保するために、54匹の動物がレセルピンで処置された。
【0260】
[0168]2.5単位の反応差を80%の検出力(標準偏差=3)で検出するために適当な群サイズ(n=10)が選択された。必要とされた動物の数は以前の研究において同等の検討された研究論文に報告されたサンプル群のサイズと一致した。モデルについての以前の経験は1群当たり少なくとも10匹の動物の群サイズが解釈可能で再現性のある結果を生ずるために必要とされたことを示す。
【0261】
[0169]50%反応閾値(g)
[0170]機械的な線維筋痛症に関連するアロディニアはアップダウン法1に従って様々な剛性(0.04、0.07、0.16、0.4、1.0、4.0、および8.0g)の8つのセメス-ワインスタインフィラメント(Stoelting(著作権);Wood Dale, IL, USA)を用いて測定される。動物を個々のアクリルチャンバー内の金属メッシュ表面上に入れ、試験前に最低15分放置してその周囲環境に慣れさせた。各フィラメントを、足に対してわずかな座屈を生じさせるのに充分な力で足底の表面に垂直に当て、およそ4秒間または正の反応(足を敏速に引っ込める)が認められるまで保った。試験を0.4gのフィラメントで開始した。足を引っ込める反応がないときは、次のより強い刺激を与えた。足を引っ込めた場合は、次のより弱い刺激を使用した。このプロセスを、反応の最初の変化(反応なし~正の反応、または正の反応~反応なし)後4つの反応が得られるまで繰り返した。動物が最も強いフィラメントに到達した後反応しなければ、または動物が最も弱いフィラメントに到達した後に反応したならば、その時点における試験を停止する。次の式を用いて50%反応閾値を計算する:
[0171]50%反応閾値(g)=(10(Xf+kδ))/10,000
Xf=使用した最終のvon Freyフィラメントの値(対数単位)
k=正/負の反応のパターンに対する表の値(Chaplan et al. 1994, appendix 1, page 62)
δ=刺激間の平均の差(対数単位)
[0172]平均および平均の標準誤差(SEM)が各々の足に対して各々の処置群について各時点で決定される。
【0262】
[0173]実験のタイムライン
-7日:
- 損傷前の機械的な線維筋痛症に関連するアロディニアの試験(vF)
- レセルピン注射
-6日:
- レセルピン注射
-5日:
- レセルピン注射
0日:
- 機械的な線維筋痛症に関連するアロディニアの試験(vF;ベースライン時)
- 投薬(0分時)
- 機械的な線維筋痛症に関連するアロディニアの試験(vF;約1時間時)
- 機械的な線維筋痛症に関連するアロディニアの試験(vF;約2時間時)
- 機械的な線維筋痛症に関連するアロディニアの試験(vF;約4時間時)
- 安楽死
[0174]投薬レジメン
【0263】
【0264】
[0175]統計分析
【0265】
【0266】
[0176]
実施例3 線維筋痛症に関連するアロディニアの治療
[0177]レセルピン処置に起因する機械的な線維筋痛症に関連するアロディニアの発生を確認するために、ビヒクル群からのメジアンの同側および対側足の反応閾値を投薬前および投薬後のベースラインで評価した。平均反応閾値をウィルコクソン符号付順位和検定法を用いて比較した。投薬前ベースライン試験は顕著に低くなり(
図1)、レセルピン注射に起因する持続性疼痛を示した。レセルピン前のベースライン対レセルピン後の0日ベースラインは0.0020のP値を有していた。
【0267】
[0178]レセルピン注射の4日後(研究0日)、機械的な線維筋痛症に関連するアロディニアをベースライン(投薬前)ならびにビヒクルまたは試験物の代表的なGABA
A受容体モジュレーター投薬後1、2、および4時間に評価した。
図2は、代表的なGABA
A受容体モジュレーター(すなわち、化合物1)の0.3mg/kgおよび3mg/kgでの経口投与が各々試験した各時点にわたりレセルピン処置により誘発された機械的な線維筋痛症に関連するアロディニアの有意な逆転を生じたことを示す。本開示の代表的なGABA
A受容体モジュレーター、すなわち化合物1の結果を下記表2に示す。
【0268】
【0269】
[0179]
実施例4 陽性対照
[0180]レセルピン注射の4日後(研究0日)、機械的な線維筋痛症に関連するアロディニアをベースライン(投薬前)ならびにビヒクル、化合物1、またはプレガバリンの投与後およそ1、2、および4時間で評価した。
図3は、プレガバリン(30mg/kg)の経口投与が投薬後全ての時点でメジアンの反応閾値を有意に増大したことを示す。結果を下記表3にまとめて示す。
【0270】
【0271】
[0181]
実施例5 比較分析
[0182]方法は実施例2~4に記載した通り行った。各々の処置レジメンに対する平均の足反応閾値を下記表4に示す:
【0272】
【0273】
[0183]考察
[0184]疼痛を1mg/kgのレセルピンの3つの1日用量により誘発し、機械的な線維筋痛症に関連するアロディニアをvon Freyフィラメントを用いて評価した。機械的な線維筋痛症に関連するアロディニアを第1のレセルピン注射の前および第3の注射の4日後に測定した。GABAA受容体モジュレーター(0.3または3mg/kg)、プレガバリン(30mg/kg)またはビヒクル(0.5%メチルセルロース)を最後のレセルピン注射の4日後に投与し、投与前ならびに投与後1、2、および4時間で機械的な線維筋痛症に関連するアロディニアを評価して、このモデルにおけるGABAA受容体モジュレーターの有効性を決定した。
【0274】
[0185]この研究の目的はラットモデルにおいて2つの用量のGABAAポジティブアロステリック受容体モジュレーターの線維筋痛に対する有効性を評価することであった。この研究において40匹の動物は、操作上損傷前のベースラインから投薬前のベースラインへの閾値の少なくとも20%低下と定義される投薬前ベースライン試験後の試験対象基準を満たした。機械的な線維筋痛症に関連するアロディニアはビヒクルで処置した動物で薬理学的評価期間を通して(投薬後1、2、および4時間)続いた。
【0275】
[0186]陽性対照のプレガバリン(30mg/kg、PO)の投与は1、2、および4時間の時点で機械的な線維筋痛症に関連するアロディニアを有意に逆転した。
[0187]機械的な線維筋痛症に関連するアロディニアにおける有意な低減が経口で投薬後1、2、および4時間で両方のGABAA受容体モジュレーター濃度(0.3または3mg/kg)に対して観察された。2つの用量の有効性は全ての時点で概ね同様であり、いずれの用量レベルも最終(4時間)の時点で弱くなるようではなかった。したがって、多数の投薬量が許容され、広い範囲で有効であると理解できる。そのため、付加的な投薬量が投薬および投与と題した上記欄に記載される。
【0276】
[0188]要約すると、この研究は、陽性対照のプレガバリン(30mg/kg.PO)の投与により逆にできるモデル作成過程中に誘発される有意な線維筋痛症に関連するアロディニアで有効である。0.3mg/kgおよび3mg/kgの両方のGABAA受容体モジュレーターの投与はこの研究で試験された投薬レジメンおよび時点を用いてこのモデルで見られる線維筋痛症に関連するアロディニアを有意に逆転した。
【0277】
[0189]本発明の好ましい実施形態が本明細書に示され記載されて来たが、当業者には明らかなようにかかる実施形態はほんの一例として提供される。本発明から逸脱することなく数多くの変形、変化、および置換が当業者には明らかであろう。本明細書に記載される本発明の実施形態の様々な代替が本発明を実施する際に使用され得ると理解されるべきである。以下の特許請求の範囲が本発明の範囲を規定し、これらの特許請求の範囲の範囲内の方法および構造ならびにそれらの等価なものがそこに含まれることが意図される。
【国際調査報告】