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特表2022-525571カートリッジ及びそれを含むエアロゾル生成装置
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  • 特表-カートリッジ及びそれを含むエアロゾル生成装置 図1a
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  • 特表-カートリッジ及びそれを含むエアロゾル生成装置 図2b
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-18
(54)【発明の名称】カートリッジ及びそれを含むエアロゾル生成装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/46 20200101AFI20220511BHJP
   A24F 40/30 20200101ALI20220511BHJP
   A24F 40/465 20200101ALI20220511BHJP
【FI】
A24F40/46
A24F40/30
A24F40/465
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021520354
(86)(22)【出願日】2020-12-29
(85)【翻訳文提出日】2021-04-28
(86)【国際出願番号】 KR2020019301
(87)【国際公開番号】W WO2021172729
(87)【国際公開日】2021-09-02
(31)【優先権主張番号】10-2020-0023008
(32)【優先日】2020-02-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】キ、スン ジョン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ヨン ジューン
(72)【発明者】
【氏名】パク、イン ス
(72)【発明者】
【氏名】リー、ジョン テ
(72)【発明者】
【氏名】ジュン、スン ファン
(72)【発明者】
【氏名】ジェオウン、ウン ミ
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB12
4B162AB14
4B162AB22
4B162AB23
4B162AC06
4B162AC13
4B162AC17
4B162AC18
4B162AC22
4B162AC27
4B162AC41
4B162AD15
4B162AD23
(57)【要約】
カートリッジは、液状部、液状部の一側に配置されて液状部を加熱する第1ヒータ、媒質部、及び媒質部の少なくとも一部を取り囲み、媒質部を加熱する第2ヒータを含み、第1ヒータは、多孔性構造で形成され、第1ヒータ及び第2ヒータは、誘導加熱型ヒータであり、液状部が加熱されて生成されたエアロゾルは、多孔性の第1ヒータを通過して媒質部に向かって流動し、媒質部を通過したエアロゾルは、媒質部の一側端部から排出される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液状部と、
前記液状部の一側に配置され、前記液状部を加熱する第1ヒータと、
媒質部と、
前記媒質部の少なくとも一部を覆い包み、前記媒質部を加熱する第2ヒータと、を含むが、
前記第1ヒータは、多孔性構造に形成され、
前記第1ヒータ及び前記第2ヒータは、誘導加熱型ヒータであり、
前記液状部が加熱されて生成されたエアロゾルは、多孔性の前記第1ヒータを通過して前記媒質部に向かって流動し、
前記媒質部を通過した前記エアロゾルは、前記媒質部の一側端部から排出される、カートリッジ。
【請求項2】
前記媒質部は、前記第2ヒータによって加熱され、前記媒質部を通過する前記エアロゾルに香味を付け加える、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項3】
前記媒質部は、前記第1ヒータから前記カートリッジの長手方向に対して離隔配置された、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項4】
前記液状部は、液状組成物を保存する保存槽として形成される、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項5】
前記液状部は、液状組成物を含む巻紙によって形成される、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項6】
請求項1~5のうち、いずれか1項に記載のカートリッジと、
前記カートリッジを収容し、前記カートリッジの前記第1ヒータ及び前記第2ヒータを加熱させるように誘導磁場を発生させる誘導コイルを有する本体部と、を含む、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項7】
前記誘導コイルは、前記第1ヒータ及び前記第2ヒータの両方に誘導磁場を印加させるように前記本体部の長手方向に延びる、請求項6に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項8】
前記第1ヒータと前記第2ヒータは、前記エアロゾル生成装置の予熱モード時に、60~180℃に加熱される、請求項6に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項9】
前記エアロゾル生成装置の加熱モード時に、前記第1ヒータは、前記第2ヒータの温度よりも高い150℃~300℃に加熱される、請求項8に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項10】
前記媒質部は、前記第2ヒータによって取り囲まれる第1媒質部、及び前記第2ヒータによって取り囲まれない第2媒質部を含み、
前記第2媒質部周囲には、エアロゾルが排出される通孔が形成される、請求項6に記載のカートリッジ。
【請求項11】
前記本体部は、マウスピース部をさらに含み、
前記通孔を通過して前記カートリッジから排出された前記エアロゾルは、前記マウスピース部に流動してユーザに伝達される、請求項10に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項12】
前記マウスピース部は、前記液状部を基準に前記媒質部の反対側に位置する、請求項11に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項13】
前記カートリッジと前記誘導コイルとの間には、隔壁が形成され、
前記エアロゾルは、前記カートリッジと前記隔壁との間に形成された気流パスを通じて前記マウスピース部に流動する、請求項11に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項14】
前記本体部は、ユーザの吸入を感知するパフ感知センサをさらに含む、請求項13に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項15】
前記第1ヒータは、電気抵抗性ヒータであるが、誘導加熱されるようにサセプタ材を含む、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カートリッジ及びそれを含むエアロゾル生成装置に係り、さらに詳細には、複数個の誘導加熱型ヒータを通じてエアロゾルを生成するカートリッジ、カートリッジと、誘導磁場を発生させる誘導コイルを有する本体部を含むエアロゾル生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、一般的なシガレットの短所を克服する代替方法に係わる需要が増加している。例えば、シガレットを燃焼させてエアロゾルを生成させる方法ではないシガレットまたはカートリッジ内のエアロゾル生成物質を加熱することにより、エアロゾルを生成する方法に係わる需要が増加している。これにより、加熱式シガレット、または加熱式カートリッジに係わる研究が活発に進められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
エアロゾル生成装置は、ヒータを通じてエアロゾル生成物品を加熱し、ユーザは、加熱されたエアロゾル生成物品を通じてエアロゾルを吸い込む。この際、従来のエアロゾル生成装置は、1つのヒータを通じてエアロゾルを生成するか、複数個のヒータを個別的に制御することでエアロゾルを生成した。
【0004】
1つのヒータまたは複数個のヒータを個別的に制御する従来のエアロゾル生成装置は、エアロゾル生成装置内での熱交換不足によって焦げ味のような否定的な香味を発生させ、エアロゾルを生成させるための温度まで到逹するための加熱時間が長く、ユーザに不便さを感じさせた。
【0005】
実施例は、誘導磁場を発生させる誘導コイルによって制御される複数個の誘導加熱型ヒータを通じてエアロゾルを生成するカートリッジを提供する。
【0006】
また、実施例は、カートリッジ及びカートリッジを収容して誘導コイルを有する本体部を含むエアロゾル生成装置を提供する。
【0007】
本実施例が解決しようとする技術的課題は、前述したような技術的課題に限定されず、以下の実施例からさらに他の技術的課題が類推されうる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施例に係わるカートリッジは、液状部;前記液状部の一側に配置され、前記液状部を加熱する第1ヒータ;媒質部;及び前記媒質部の少なくとも一部を覆い包み、前記媒質部を加熱する第2ヒータ;を含むが、前記第1ヒータは、多孔性構造に形成され、前記第1ヒータ及び前記第2ヒータは、誘導加熱型ヒータであり、前記液状部が加熱されて生成されたエアロゾルは、多孔性の前記第1ヒータを通過して前記媒質部に向かって流動し、前記媒質部を通過した前記エアロゾルは、前記媒質部の一側端部から排出される。
【発明の効果】
【0009】
実施例に係わるカートリッジは、複数個の誘導加熱型ヒータを含む。カートリッジの複数個の誘導加熱型ヒータは、誘導磁場を発生させる誘導コイルによって同時に加熱されてもよい。
【0010】
複数個のヒータが誘導コイルによって同時に加熱されることにより、それぞれのヒータは、所定の温度に予熱されてもよい。これにより、それぞれのヒータがエアロゾルを生成させるための温度まで到逹するための加熱時間を減少させうる。ヒータそれぞれの加熱時間減少は、カートリッジ内でさらに速いエアロゾル生成を可能にし、ユーザがエアロゾル生成装置を使用するための待機時間を減少させて便宜性を増加させうる。
【0011】
実施例に係わるカートリッジで生成されたエアロゾルは、カートリッジ内で熱交換が活発になされる。これにより、カートリッジは、豊富な煙霧量を有するエアロゾルを生成してユーザの喫煙満足感を上昇させ、焦げ味のような否定的な香味がエアロゾルに含有されることを防止することができる。
【0012】
実施例に係わるエアロゾル生成装置は、前述したカートリッジ及び本体を含む。この際、カートリッジで生成されたエアロゾルは、エアロゾル生成装置内の気流パスを通過してユーザに提供される。エアロゾル生成装置は、パフ感知センサを含むことができるが、パフ感知センサを使用する場合、カートリッジのヒータの応答速度を増加させてエアロゾルの生成速度を向上させうる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1A】実施例に係わるカートリッジの一実施形態としての断面図である。
図1B】実施例に係わるカートリッジの他の実施形態としての斜視図である。
図2A】実施例に係わるエアロゾル生成装置の透過斜視図である。
図2B図2Aに示されたエアロゾル生成装置の断面図である。
図3】実施例に係わるエアロゾル生成装置内でエアロゾルが流れる気流パスを例示的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
実施例に係わるカートリッジは、液状部;前記液状部の一側に配置され、前記液状部を加熱する第1ヒータ;媒質部;及び前記媒質部の少なくとも一部を覆い包み、前記媒質部を加熱する第2ヒータ;を含むが、前記第1ヒータは、多孔性構造で形成され、前記第1ヒータ及び前記第2ヒータは、誘導加熱型ヒータであり、前記液状部が加熱されて生成されたエアロゾルは、多孔性の前記第1ヒータを通過して前記媒質部に向かって流動し、前記媒質部を通過した前記エアロゾルは、前記媒質部の一側端部から排出される。
【0015】
前記媒質部は、前記第2ヒータによって加熱され、前記媒質部を通過する前記エアロゾルに香味を付け加えることができる。
【0016】
前記媒質部は、前記第1ヒータから前記カートリッジの長手方向に対して離隔配置されうる。
【0017】
前記液状部は、液状組成物を保存する保存槽として形成されてもよい。
【0018】
前記液状部は、液状組成物を含む巻紙によっても形成される。
【0019】
前記カートリッジを収容し、前記カートリッジの前記第1ヒータ及び前記第2ヒータを加熱させるように、誘導磁場を発生させる誘導コイルを有する本体部を含んでもよい。
【0020】
前記誘導コイルは、前記第1ヒータ及び前記第2ヒータの両方に誘導磁場を印加させるように、前記本体部の長手方向に延びていてもよい。
【0021】
前記第1ヒータと前記第2ヒータは、前記エアロゾル生成装置の予熱モード時に、60~150℃で加熱されうる。
【0022】
前記エアロゾル生成装置の加熱モード時に、前記第1ヒータは、前記第2ヒータの温度よりも高い150℃~300℃で加熱されてもよい。
【0023】
前記媒質部は、前記第2ヒータによって取り囲まれる第1媒質部及び前記第2ヒータによって取り囲まれない第2媒質部を含み、前記第2媒質部周囲には、エアロゾルが排出される通孔が形成されてもよい。
【0024】
前記本体部は、マウスピース部をさらに含み、前記通孔を通過して前記カートリッジから排出された前記エアロゾルは、前記マウスピース部に流動してユーザに伝達されうる。
【0025】
前記マウスピース部は、前記液状部を基準に前記媒質部の反対側に位置してもよい。
【0026】
前記カートリッジと前記誘導コイルとの間には、隔壁が形成され、前記エアロゾルは、前記カートリッジと前記隔壁との間に形成された気流パスを通じて前記マウスピース部に流動することができる。
【0027】
前記本体部は、ユーザの吸入を感知するパフ感知センサをさらに含んでもよい。
【0028】
前記パフ感知センサは、前記気流パス内に位置してもよい。
【0029】
前記第1ヒータ電気抵抗性ヒータであるが、誘導加熱されるようにサセプタ材を含んでもよい。
【0030】
実施例で使用される用語は、本実施例での機能を考慮しながら可能な限り、現在広く使用される一般的な用語を選択したが、これは、当業者の意図または判例、新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、該当する実施例の説明部分で詳細にその意味を記載する。したがって、本実施例で使用される用語は、単純な用語の名称ではない、その用語が有する意味と本実施例の全般にわたる内容に基づいて定義されねばならない。
【0031】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む。」または「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。また、明細書に記載された「…部」、「…モジュール」というような用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、あるいはハードウェアとソフトウェアとの結合によっても具現される。
【0032】
一方、本明細書で使用された用語は、実施例を説明するためのものであり、本実施例を制限しようとするものではない。本明細書において、単数型は、文言で特に言及しない限り複数型も含む。
【0033】
明細書全体において、構成要素の「長手方向」は、構成要素が構成要素の一方向軸に沿って延びる方向でもあり、この際、構成要素の一方向軸は、一方向軸を横切る他方向軸よりも構成要素がさらに長く延びる方向を意味することができる。
【0034】
以下、添付した図面に基づいて、本発明の実施例について本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施可能なように詳細に説明する。しかし、本発明は、様々な互いに異なる形態として具現可能であり、ここで説明する実施例に限定されない。
【0035】
図1Aは、実施例に係わるカートリッジ100の一実施形態としての断面図である。
【0036】
実施例に係わるカートリッジ100は、液状部110、液状部110の一側に配置され、液状部110を加熱する第1ヒータ120、媒質部130、及び媒質部130の少なくとも一部を取り囲み、媒質部130を加熱する第2ヒータ140を含む。
【0037】
実施例に係わるカートリッジ100は、液状部110を加熱してエアロゾルを生成することができる。液状部110は、液状組成物を保存する保存槽としても形成される。液状組成物は、例えば、タバコ香成分を含むタバコ含有物質を含む液体でもあり、非タバコ物質を含む液体でもある。液状部110は、カートリッジ100から/に脱/付着されるようにも作製され、カートリッジ100と一体としても作製される。
【0038】
液状組成物は、エアロゾル生成物質を含んでもよい。例えば、液状組成物は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち、少なくとも1つを含むが、それらに限定されない。
【0039】
また、液状組成物は、風味剤、湿潤剤及び/または有機酸(organic acid)のような他の添加物質を含んでもよい。また、液状組成物は、メントールまたは保湿剤などの加香液をさらに含んでもよい。例えば、液状組成物は、水、ソルベント、エタノール、植物抽出物、香料、香味剤、またはビタミン混合物を含んでもよい。香料は、メントール、ペパーミント、スペアミントオイル、各種果実香成分などを含むが、それらに制限されるものではない。香味剤は、ユーザに多様な香味または風味を提供する成分を含んでもよい。
【0040】
液状部110を加熱する第1ヒータ120は、液状組成物を加熱するための要素として液状部110に隣接して形成されてもよい。一例示として、第1ヒータ120は、液状部110内の液状組成物と直接接触するように液状部110の一側に形成されてもよい。
【0041】
液状部110の一側端部は、第1ヒータ120によって取り囲まれて液状部110に保存された液状組成物が第1ヒータ120に流動することができる。この際、液状部110の一側端部には、第1ヒータ120に流動することができる開口が形成され、開口の大きさは、必要によって変更され、例えば、開口は、液状部110の一側端部の大きさと同一でもある。
【0042】
第1ヒータ120が液状組成物と接触するように形成されるとき、第1ヒータ120は、液状組成物を吸収して所定期間含有するように多孔性構造で形成されてもよい。すなわち、第1ヒータ120は、液状組成物を保持すると共に、液状組成物を加熱することができる。
【0043】
第1ヒータ120は、複数個の通孔が形成されたメッシュ(mesh)状に形成されてもよい。液状組成物は、第1ヒータ120に含有された後、加熱されてエアロゾルに気化され、気化されたエアロゾルは、多孔性の第1ヒータ120を通過することができる。
【0044】
第1ヒータ120は、多孔性の金属熱線、金属熱板、セラミックヒータなどによってもなるが、それらに限定されるものではない。また、第1ヒータ120は、ニクロム線のような伝導性フィラメントで構成されてもよい。第1ヒータ120は、電磁気誘導によって加熱されてもよい。第1ヒータ120は、接触された液状組成物に熱を伝達し、液状組成物を加熱することができる。その結果、エアロゾルが生成されてもよい。第1ヒータ120は、液状組成物を加熱するカートリッジヒータでもある。第1ヒータ120は、一般的な電気抵抗性ヒータでもあり、誘導加熱されるサセプタ材を含んでもよい。
【0045】
他の例示として、第1ヒータ120は、液状部110内の液状組成物を吸収する伝達手段と接触するように形成されてもよい。例えば、伝達手段は、綿繊維、セラミック繊維、ガラスファイバ、多孔性セラミックのような芯(wick)にもなるが、それに限定されない。第1ヒータ120は、接触手段を液状組成物を吸収する伝達手段を通じて液状組成物と接触することができる。
【0046】
この際、第1ヒータ120は、金属熱線、金属熱板、セラミックヒータなどにもなり、第1ヒータ120は、ニクロム線のような伝導性フィラメントで構成され、伝達手段に巻かれる構造によっても配置される。第1ヒータ120は、伝達手段に吸収された液状組成物に熱を伝達して液状組成物を加熱することができる。その結果、液状組成物が伝達手段から気化されてエアロゾルが生成されうる。
【0047】
実施例に係わるカートリッジ100の第2ヒータ140は、媒質部130を加熱することができる。媒質部130は、第2ヒータ140によって加熱されて媒質部130を通過するエアロゾルに香味を付け加えることができる。
【0048】
媒質部130は、ニコチンを含むタバコ物質を含んでもよい。または、媒質部130のニコチンは、たばこ葉を成形するか、再構成することで獲得されるタバコ物質に含まれるニコチンではなく、自然に発生するニコチンまたは合成ニコチンでもある。例えば、ニコチンは、フリーベースニコチン(free base nicotine)、ニコチン塩(nicotine salt)、またはこれらの組合わせのうち、1つを含んでもよい。
【0049】
媒質部130は、多様に作製されうる。媒質部130は、シート(sheet)によっても作製され、ストランド(strand)によっても作製される。また、媒質部130は、タバコシートが細かく切られた刻みタバコによっても作製される。
【0050】
媒質部130は、第1ヒータ120からカートリッジ100の長手方向に対して離隔配置されてもよい。すなわち、カートリッジ100において液状部110、第1ヒータ120、及び媒質部130は、カートリッジ100の長手方向に沿って配置されうる。液状部110と第1ヒータ120とが互いに接触するように配置されるとき、媒質部130と第1ヒータ120は、所定距離だけ互いに離隔して配置されてもよい。
【0051】
第2ヒータ140は、媒質部130を加熱することができる。第2ヒータ140は、媒質部130の少なくとも一部を取り囲むように形成されてもよい。例えば、第2ヒータ140は、媒質部130の外周に沿って媒質部130の少なくとも一部を取り囲み、カートリッジ100の長手方向に延びていてもよい。この際、第2ヒータ140が延びる長さは、媒質部130に対応する長さ領域以内でもある。
【0052】
第2ヒータ140は、金属熱線、金属熱板、セラミックヒータなどにもなるが、それらに限定されるものではない。また、第2ヒータ140は、ニクロム線のような伝導性フィラメントで構成されてもよい。第2ヒータ140は、電磁気誘導によって加熱されてもよい。第2ヒータ140は、媒質部130を加熱して媒質部130に所定範囲以上の温度を有させうる。
【0053】
媒質部130は、液状部110が加熱されて生成されたエアロゾルに香味を付け加えることができる。媒質部130は、第2ヒータ140によって加熱されるだけではなく、生成されたエアロゾルが流動しながら伝達する熱によっても加熱される。
【0054】
例えば、媒質部130は、第2ヒータ140によって所定温度以上に加熱されてもよい。以後、液状部110に保存された液状組成物が加熱されて生成されたエアロゾルが媒質部130を通過することができる。媒質部130を通過するエアロゾルは、媒質部130と熱交換し、エアロゾルとの熱交換によって媒質部130は、ニコチンのような香味物質を流動するエアロゾル内に放出することができる。
【0055】
エアロゾル内に放出された香味物質は、エアロゾルに含有されて香味を付け加えることができる。媒質部130を通過したエアロゾルは、以後媒質部130の一側端部から排出され、排出されたエアロゾルは、ユーザに吸い込まれる。
【0056】
図1Bは、実施例に係わるカートリッジ100の他の実施形態としての斜視図である。
実施例に係わるカートリッジ100の他の実施形態においてカートリッジ100は、シガレットにも形成されうる。この際、液状部110は、液状組成物を含む巻紙によっても形成される。例えば、液状部110は、捲縮されたシートによって形成され、液状組成物は、捲縮されたシートに含浸された状態で液状部110に含まれてもよい。また、風味剤、湿潤剤及び/または有機酸(organic acid)のような他の添加物質及び加香液は、捲縮されたシートに吸収された状態で液状部110に含まれうる。
【0057】
液状部110を形成する捲縮されたシートは、高分子素材で構成されたシートでもある。例えば、高分子素材は、紙、酢酸セルロース(cellulose acetate)、リヨセル(lyocell)、ポリ乳酸(polylactic acid)のうち、少なくとも1つを含んでもよい。例えば、捲縮されたシートは、高温に加熱されても、熱による異臭が発生しない紙シートでもある。但し、それに制限されるものではない。
【0058】
巻紙に含有される液状組成物は、エアロゾル生成物質を含んでもよい。例えば、液状組成物は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち、少なくとも1つを含むが、それらに限定されない。
【0059】
液状部110を加熱する第1ヒータ120は、液状組成物を加熱するための要素であって、液状部110に隣接して形成されてもよい。例えば、第1ヒータ120は、液状組成物を含む巻紙を加熱し、巻紙と第1ヒータ120は、互いに接触することができる。
【0060】
第1ヒータ120は、複数個の通孔が形成された多孔性のメッシュ(mesh)状に形成されてもよい。液状組成物は、第1ヒータ120によって加熱されてエアロゾルに気化され、気化されたエアロゾルは、多孔性の第1ヒータ120を通過することができる。
【0061】
第1ヒータ120は、多孔性の金属熱線、金属熱板、セラミックヒータなどにもなるが、それらに限定されるものではない。また、第1ヒータ120は、ニクロム線のような伝導性フィラメントで構成されてもよい。第1ヒータ120は、電磁気誘導によって加熱されてもよい。第1ヒータ120は、接触された巻紙に熱を伝達し、加熱された巻紙に含有された液状組成物が加熱されてエアロゾルが形成されうる。
【0062】
実施例に係わるカートリッジ100の他の実施形態においてカートリッジ100がシガレットに形成されるとき、媒質部130は、第2ヒータ140によって加熱されて媒質部130を通過するエアロゾルに香味を付け加えることができる。
【0063】
図1Bに示された媒質部130及び第2ヒータ140は、図1Aに示された媒質部130及び第2ヒータ140と構成及び効果が同一であるところ、これと重複する範囲における詳細な説明は、省略する。
【0064】
媒質部130は、第1ヒータ120からカートリッジ100の長手方向に対して離隔配置されてもよい。この際、第1ヒータ120と媒質部130との間には、冷却部150が形成されうる。冷却部150は、例えば、酢酸セルロースによっても作製され、内部に中空を含むチューブ状の構造物でもある。冷却部150は、酢酸セルローストウに可塑剤(例えば、トリアセチン)を加えて作製されてもよい。
【0065】
冷却部150は、紙によって作製され、内部に中空を含むチューブ状の構造物でもある。但し、冷却部150は、前述した例に限定されず、エアロゾルが冷却される機能が行えるならば、制限なしに該当しうる。
【0066】
実施例に係わるカートリッジ100の他の実施形態においてカートリッジ100がシガレットに形成されるとき、媒質部130の他側には、フィルタ部160が形成されてもよい。媒質部130の他側の媒質部130を基準に液状部110から遠くなる方向を意味する。
【0067】
フィルタ部160は、酢酸セルローストウに可塑剤(例えば、トリアセチン)を加えて作製されてもよい。フィルタ部160は、香味が発生するように作製されてもよい。一例として、フィルタ部160に加香液が噴射されてもよく、加香液が塗布された別途の繊維がフィルタ部160の内部に挿入されてもよい。
【0068】
また、フィルタ部160には、少なくとも1つのカプセルが含まれてもよい。ここで、カプセルは、香味を発生させる機能を行ってもよく、エアロゾルを発生させる機能を行ってもよい。例えば、カプセルは、香料を含む液体を被膜で覆い包む構造でもある。カプセルは、球状または円筒状を有するが、それに制限されない。
【0069】
媒質部130の他側には、フィルタ部160が形成されるとき、エアロゾルは、フィルタ部160を通じてユーザに吸収されてもよい。例えば、液状組成物を含む巻紙は、第1ヒータ120によって加熱され、以後エアロゾルが形成されてもよい。
【0070】
エアロゾルは、冷却部150を通過しながら冷却されうる。媒質部130は、冷却部150を通過しながら冷却されたエアロゾルに香味を付け加えることができる。媒質部130は、第2ヒータ140によって加熱されるだけではなく、エアロゾルが流動しながら伝達する熱によっても加熱される。
【0071】
媒質部130を通過するエアロゾルは、媒質部130と熱交換し、エアロゾルとの熱交換によって媒質部130は、ニコチンのような香味物質を流動するエアロゾル内に放出することができる。
【0072】
媒質部130を通過したエアロゾルは、以後フィルタ部160を通過することができる。フィルタ部160は、ユーザの口部と接触することができる。フィルタ部160を通過したエアロゾルは、ユーザに提供されてもよい。
【0073】
図1Bに示されていないが、シガレットに形成されたカートリッジ100は、シガレットを取り囲むラッパを含み、カートリッジ100の各構成は、別途のラッパを含んでもよい。ラッパには、外部空気が流入されるか、内部気体が流出される少なくとも1つの孔(hole)が形成されてもよい。
【0074】
例えば、液状部110及び第1ヒータ120は、第1ラッパによって包装され、冷却部150は、第2ラッパによって包装され、媒質部130は、第3ラッパによって包装され、フィルタ部160は、第4ラッパによって包装され、第1ラッパ、第2ラッパ、第3ラッパ、及び第4ラッパは、第5ラッパによっても包装される。
【0075】
媒質部130を加熱する第2ヒータ140は、第3ラッパによっても包装される。または、第2ヒータ140は、シガレットを取り囲む第5ラッパの外部で媒質部130を取り囲むように形成されてもよい。
【0076】
図2Aは、実施例に係わるエアロゾル生成装置200の透過斜視図であり、図2Bは、図2Aに示されたエアロゾル生成装置200の断面図である。
【0077】
実施例に係わるエアロゾル生成装置200は、カートリッジ100及びカートリッジ100を収容してカートリッジ100の第1ヒータ120及び第2ヒータ140を加熱させるように誘導磁場を発生させる誘導コイル210を有する本体部を含んでもよい。
【0078】
エアロゾル生成装置200の本体部は、カートリッジ100を収容することができる。例えば、カートリッジ100は、本体部の長手方向に沿って本体部に収容されるか、本体部の長手方向を横切る方向に挿入されてもよい。
【0079】
本体部は、カートリッジ100の第1ヒータ120及び第2ヒータ140を加熱させるように誘導磁場を発生させる誘導コイル210を有することができる。誘導コイル210は、第1ヒータ120及び第2ヒータ140の両方に誘導磁場を印加させるように本体部の長手方向に延びていてもよい。
【0080】
本体部の誘導コイル210は、カートリッジ100が収容される空間の側面に沿って巻線されて誘導磁場を発生させ、第1ヒータ120及び第2ヒータ140は、誘導コイル210の位置に対応する位置に配置されて誘導コイル210で発生した誘導磁場によって発熱することができる。誘導コイル210は、カートリッジ100が収容される空間から所定距離だけ離隔されうる。誘導コイル210とカートリッジ100の収容空間との間には、隔壁260が形成されてもよい。
【0081】
磁性体に交番磁場が印加される場合、磁性体には、渦流損(eddy current loss)及びヒステリシス損(hysteresis loss)によるエネルギー損失が発生し、損失エネルギーが熱エネルギーとして磁性体から放出されうる。磁性体に印加される交番磁場の振幅または周波数が大きいほど、磁性体から多くの熱エネルギーが放出される。
【0082】
実施例によれば、第1ヒータ120及び第2ヒータ140は、誘導磁場によって加熱されるサセプタでもある。第1ヒータ120及び第2ヒータ140は、金属または炭素を含んでもよい。第1ヒータ120及び第2ヒータ140は、フェライト(ferrite)、強磁性合金(ferromagnetic alloy)、ステンレス鋼(stainles ssteel)及びアルミニウム(Al)のうち、少なくとも1つを含んでもよい。また、第1ヒータ120及び第2ヒータ140は、黒鉛(graphite)、モリブデン(molybdenum)、シリコンカーバイド(silicon carbide)、ニオブ(niobium)、ニッケル合金(nickel alloy)、金属フィルム(metal film)、ジルコニア(zirconia)のようなセラミック、ニッケル(Ni)やコバルト(Co)のような遷移金属、ホウ素(B)やリン(P)のような準金属のうち、少なくとも1つを含んでもよい。
【0083】
図示されていないが、本体部は、バッテリ230及び制御部240を含んでもよい。誘導コイル210は、バッテリ230から電力を供給されうる。制御部240は、誘導コイル210に流れる電流を制御することで、磁場を発生させ、該磁場の影響で第1ヒータ120及び第2ヒータ140に誘導電流が発生しうる。そのような誘導加熱現象は、ファラデーの誘導法則(Faraday's Law of induction)及びオームの法則(Ohm's Law)によって説明される公知の現象であって、伝導体内の磁気誘導が変化する場合、変化される電場が伝導体内に生成される現象を意味する。
【0084】
前述したように、電場が伝導体内に生成されることで、渦電流がオームの法則によって伝導体内に流れ、渦電流は、電流密度及び伝導体抵抗に比例する熱を発生させる。
【0085】
すなわち、誘導コイル210に電力が供給される場合、誘導コイル210の内部に磁場が形成されてもよい。誘導コイル210にバッテリ230から交流電流が印加される場合、誘導コイル210の内部に形成される磁場は、周期的に方向が変わる。第1ヒータ120及び第2ヒータ140が誘導コイル210の内部に形成されて周期的に方向が変わる交番磁場に露出される場合、第1ヒータ120及び第2ヒータ140が発熱して本体部に収容されるカートリッジ100が加熱されてもよい。
【0086】
誘導コイル210によって形成される交番磁場の振幅または周波数が変わる場合、カートリッジ100を加熱する第1ヒータ120及び第2ヒータ140の温度も変わる。制御部240は、誘導コイル210に供給される電力を制御して誘導コイル210によって形成される交番磁場の振幅または周波数を調整し、それにより、第1ヒータ120及び第2ヒータ140の温度が制御されうる。
【0087】
実施例に係わるエアロゾル生成装置200において第1ヒータ120及び第2ヒータ140は、予熱モードによる温度プロファイルを有することができる。予熱モードで第1ヒータ120及び第2ヒータ140は、60℃~150℃に加熱されてもよい。第1ヒータ120と第2ヒータ140は、予熱プロファイルで互いに同じ温度を有することができる。第1ヒータ120と第2ヒータ140とが予熱モードによる温度プロファイルを有することにより、加熱モード時に速く加熱されてエアロゾル生成装置200の応答速度が向上しうる。
【0088】
エアロゾル生成装置200の第1ヒータ120及び第2ヒータ140は、加熱モードによる温度プロファイルをさらに有してもよい。加熱モード時に、第1ヒータ120と第2ヒータ140は、互いに異なる温度プロファイルを有する。第1ヒータ120と第2ヒータ140は、互いに異なる材料、形状、大きさを有する。これにより、加熱モード時に、互いに異なる温度プロファイルを有する。この際、第1ヒータ120は、第2ヒータ140の温度よりも高く、第1ヒータ120の温度は、150℃~300℃である。
【0089】
加熱モード時に、第1ヒータ120が第2ヒータ140の温度よりも高い温度として、150℃~300℃に加熱されることにより、液状部110に保存された液状組成物が加熱され、以後エアロゾルが生成されてもよい。
【0090】
加熱モード時に、第2ヒータ140の温度は、予熱モードのような温度でもある。すなわち、第2ヒータ140は、60℃~150℃に加熱されてもよい。媒質部130は、第2ヒータ140及び生成されたエアロゾルと熱交換することができる。熱交換によって媒質部130は、エアロゾルに香味物質を放出し、これにより、香味がエアロゾルに含有されてもよい。
【0091】
一例示として、誘導コイル210は、ソレノイド(solenoid)としても具現される。ソレノイドを構成する導線の材質は、銅(Cu)でもある。但し、それに限定されず、低い比抵抗値を有し、高い電流が流れる材質として、銀(Ag)、金(Au)、アルミニウム(Al)、タングステン(W)、亜鉛(Zn)及びニッケル(Ni)のうち、いずれか1つ、または少なくとも1つを含む合金がソレノイドを構成する導線の材質にもなる。
【0092】
バッテリ230は、本体部の動作に用いられる電力を供給する。例えば、バッテリ230は、第1ヒータ120及び第2ヒータ140が加熱されるように誘導コイル210に電力を供給し、制御部240の動作に必要な電力を供給する。また、バッテリ230は、本体部に設けられたディスプレイ、センサ、モータなどの動作に必要な電力を供給する。
【0093】
制御部240は、本体部の動作を全般的に制御する。例えば、制御部240は、誘導コイル210に供給される電力を制御することができる。また、制御部240は、バッテリ230だけではなく、本体部に含まれた他の構成の動作を制御する。また、制御部240は、本体部の構成それぞれの状態を確認し、本体部が動作可能な状態であるか否かを判断しうる。
【0094】
制御部240は、少なくとも1つのプロセッサを含む。プロセッサは、多数の論理ゲートのアレイとしても具現され、汎用的なマイクロプロセッサと、該マイクロプロセッサで実行されるプログラムが保存されたメモリの組合わせによっても具現される。また、他の形態のハードウェアによっても具現されるということを、本実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0095】
本体部には、2個以上のヒータが配置されてもよい。この際、複数個のヒータは、カートリッジ100の内部に挿入されるように配置されてもよく、カートリッジ100の外部に配置されてもよい。また、複数個のヒータのうち、一部は、カートリッジ100の内部に挿入されるように配置され、残りは、カートリッジ100の外部に配置されてもよい。また、ヒータの形状は、図面に示された形状に限定されず、多様な形状にも作製される。
【0096】
本体部は、マウスピース部220をさらに含んでもよい。カートリッジ100内で生成されたエアロゾルは、マウスピース部220を介してユーザに提供されてもよい。カートリッジ100がシガレットに形成されるとき、エアロゾルは、マウスピース部220ではないシガレットの端部から排出されてユーザに提供されうる。
【0097】
一方、本体部は、誘導コイル210、バッテリ230、及び制御部240以外に汎用的な構成をさらに含んでもよい。例えば、本体部は、視覚情報の出力が可能なディスプレイ及び/または触覚情報の出力のためのモータを含んでもよい。
【0098】
図3は、実施例に係わるエアロゾル生成装置200内でエアロゾルが流れる気流パスを例示的に示した断面図である。図3を参照すれば、エアロゾル生成装置200内におけるエアロゾルの流動をさらに詳細に理解することができる。
【0099】
カートリッジ100内で生成されたエアロゾルは、媒質部130の一側端部でカートリッジ100から排出されてもよい。この際、媒質部130は、第2ヒータ140によって取り囲まれる、第1媒質部130a及び第2ヒータ140によって取り囲まれない第2媒質部130bを含み、第2媒質部130b周囲には、エアロゾルが排出される通孔が形成されてもよい。
【0100】
すなわち、カートリッジ100内で生成されたエアロゾルは、カートリッジ100の一側端部から排出されるが、エアロゾルは、第2媒質部130b周囲に形成された通孔を通過してカートリッジ100から排出されうる。第2媒質部130b周囲に形成された通孔は、カートリッジ100の外壁のうち、第2媒質部130bを取り囲むカートリッジ100の外壁に形成されてもよい。この際、通孔は、複数個でもあり、互いに離隔して形成されうる。
【0101】
通孔を通過してカートリッジ100から排出されたエアロゾルは、マウスピース220部に流動することができる。マウスピース220部に流動したエアロゾルは、ユーザに伝達されうる。マウスピース部220は、液状部110を基準に媒質部130の反対側に位置してもよい。
【0102】
すなわち、エアロゾルが排出される媒質部130の一側端部とマウスピース部220は、液状部110を基準に対向して位置し、カートリッジ100から排出されたエアロゾルは、カートリッジ100の長手方向に沿ってカートリッジ100の周囲を通りつつ流動することができる。カートリッジ100の周囲を通りつつ、エアロゾル生成装置200内を流動したエアロゾルは、マウスピース部220を通過することができる。
【0103】
実施例に係わるエアロゾル生成装置200においてカートリッジ100と誘導コイル210との間には、隔壁260が形成されてもよい。この際、気流パスは、カートリッジ100と隔壁260との間に形成され、エアロゾルは、気流パスを通じてマウスピース部220に流動することができる。
【0104】
実施例に係わるエアロゾル生成装置200において本体部は、少なくとも1つのセンサ(パフ感知センサ、温度感知センサ、カートリッジ挿入感知センサ)を含んでもよい。この際、センサは、パフ感知センサ250でもあり、パフ感知センサ250は、気流パス内に位置してもよい。
【0105】
気流パス内に位置するパフ感知センサ250は、ユーザの吸入を感知することができる。パフ感知センサ250は、本体部内部の制御部240と電気的に連結されうる。パフ感知センサ250によってユーザの吸入が感知されるとき、制御部240は、誘導コイル210に電力を供給させうる。誘導コイル210に電力が供給される場合、誘導コイル210の内部に磁場が形成され、第1ヒータ120及び第2ヒータ140が加熱されてもよい。
【0106】
パフ感知センサ250による感知によって加熱プロファイルを変更させることにより、エアロゾル生成装置200の応答速度が向上しうる。これにより、ユーザの待機時間を減少させてユーザ便宜性を増加させうる。
【0107】
本体部は、カートリッジ100が挿入された状態でも、外部空気が流入されるか、内部気体が流出される構造によっても作製される。一例として、外部空気は、本体部に形成された少なくとも1つの空気通路を通じても流入される。例えば、本体部に形成された空気通路の開閉及び/または空気通路の大きさは、ユーザによって調節されうる。これにより、霧化量、喫煙感などがユーザによって調節されうる。
【0108】
本体部は、別途のクレードルと共に、システムを構成してもよい。例えば、クレードルは、本体部のバッテリ230の充電に用いられる。または、クレードルと本体部が結合された状態で第1ヒータ120及び第2ヒータ140が加熱されてもよい。
【0109】
実施例に係わるカートリッジ100は、複数個の加熱型ヒータを含む。カートリッジ100の複数個の加熱型ヒータは、誘導磁場を発生させる誘導コイル210によっても同時に加熱されるが、これにより、それぞれのヒータは、所定の温度に予熱されうる。
【0110】
ヒータが所定の温度に予熱されることにより、ヒータがエアロゾルを生成させるための温度まで到逹するための時間を減少させうる。ヒータそれぞれの加熱時間減少は、カートリッジ100内でさらに速いエアロゾル生成を可能にし、ユーザがエアロゾル生成装置200を使用するための待機時間を減少させて便宜性を増加させうる。
【0111】
実施例に係わるカートリッジ100で生成されたエアロゾルは、カートリッジ100内で熱交換が活発になされる。これにより、カートリッジ100は、豊富な煙霧量を有するエアロゾルを生成してユーザの喫煙満足感を上昇させ、焦げ味のような否定的な香味がエアロゾルに含有されることを防止することができる。
【0112】
エアロゾル生成装置200は、パフ感知センサ250を含んでもよいが、パフ感知センサ250を使用する場合、カートリッジ100のヒータの応答速度を増加させてエアロゾルの生成速度を向上させうる。
【0113】
本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者は、前記記載の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態として具現可能であるということを理解することができる。したがって、開示された方法は、限定的な観点ではなく、説明的な観点で考慮されねばなりません。本発明の範囲は、前述した説明ではなく、請求範囲に示されており、それと同等な範囲内にある全ての相違点は、本発明に含まれるものと解釈されねばなりません。
【産業上の利用可能性】
【0114】
実施例は、複数個の誘導加熱型ヒータを通じてエアロゾルを生成するカートリッジ、カートリッジと誘導磁場を発生させる誘導コイルを有する本体部を含むエアロゾル生成装置に適用可能である。
図1a
図1b
図2a
図2b
図3
【手続補正書】
【提出日】2021-04-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液状部と、
前記液状部の一側に配置され、前記液状部を加熱する第1ヒータと、
媒質部と、
前記媒質部の少なくとも一部を覆い包み、前記媒質部を加熱する第2ヒータと、を含むが、
前記第1ヒータは、多孔性構造に形成され、
前記第1ヒータ及び前記第2ヒータは、誘導加熱型ヒータであり、
前記液状部が加熱されて生成されたエアロゾルは、多孔性の前記第1ヒータを通過して前記媒質部に向かって流動し、
前記媒質部を通過した前記エアロゾルは、前記媒質部の一側端部から排出される、カートリッジ。
【請求項2】
前記媒質部は、前記第2ヒータによって加熱され、前記媒質部を通過する前記エアロゾルに香味を付け加える、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項3】
前記媒質部は、前記第1ヒータから前記カートリッジの長手方向に対して離隔配置された、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項4】
前記液状部は、液状組成物を保存する保存槽として形成される、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項5】
前記液状部は、液状組成物を含む巻紙によって形成される、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項6】
請求項1~5のうち、いずれか1項に記載のカートリッジと、
前記カートリッジを収容し、前記カートリッジの前記第1ヒータ及び前記第2ヒータを加熱させるように誘導磁場を発生させる誘導コイルを有する本体部と、を含む、アロゾル生成装置。
【請求項7】
前記誘導コイルは、前記第1ヒータ及び前記第2ヒータの両方に誘導磁場を印加させるように前記本体部の長手方向に延びる、請求項6に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項8】
前記第1ヒータと前記第2ヒータは、前記エアロゾル生成装置の予熱モード時に、60~180℃に加熱される、請求項6に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項9】
前記エアロゾル生成装置の加熱モード時に、前記第1ヒータは、前記第2ヒータの温度よりも高い150℃~300℃に加熱される、請求項8に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項10】
前記媒質部は、前記第2ヒータによって取り囲まれる第1媒質部、及び前記第2ヒータによって取り囲まれない第2媒質部を含み、
前記第2媒質部周囲には、エアロゾルが排出される通孔が形成される、請求項6に記載のエアロゾル生成装置
【請求項11】
前記本体部は、マウスピース部をさらに含み、
前記通孔を通過して前記カートリッジから排出された前記エアロゾルは、前記マウスピース部に流動してユーザに伝達される、請求項10に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項12】
前記マウスピース部は、前記液状部を基準に前記媒質部の反対側に位置する、請求項11に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項13】
前記カートリッジと前記誘導コイルとの間には、隔壁が形成され、
前記エアロゾルは、前記カートリッジと前記隔壁との間に形成された気流パスを通じて前記マウスピース部に流動する、請求項11に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項14】
前記本体部は、ユーザの吸入を感知するパフ感知センサをさらに含む、請求項13に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項15】
前記第1ヒータは、電気抵抗性ヒータであるが、誘導加熱されるようにサセプタ材を含む、請求項に記載のエアロゾル生成装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0021】
前記第1ヒータと前記第2ヒータは、前記エアロゾル生成装置の予熱モード時に、60~180℃で加熱されうる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0064
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0064】
媒質部130は、第1ヒータ120からカートリッジ100の長手方向に対して離隔配置されてもよい。この際、第1ヒータ120と媒質部130との間には、冷却部150が形成されうる。冷却部150は、例えば、酢酸セルロースによっても作製され、内部に中空を含むチューブ状の構造物でもある。冷却部150は、酢酸セルロース可塑剤(例えば、トリアセチン)を加えて作製されてもよい。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0067
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0067】
フィルタ部160は、酢酸セルロース可塑剤(例えば、トリアセチン)を加えて作製されてもよい。フィルタ部160は、香味が発生するように作製されてもよい。一例として、フィルタ部160に加香液が噴射されてもよく、加香液が塗布された別途の繊維がフィルタ部160の内部に挿入されてもよい。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0087
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0087】
実施例に係わるエアロゾル生成装置200において第1ヒータ120及び第2ヒータ140は、予熱モードによる温度プロファイルを有することができる。予熱モードで第1ヒータ120及び第2ヒータ140は、60℃~180℃に加熱されてもよい。第1ヒータ120と第2ヒータ140は、予熱プロファイルで互いに同じ温度を有することができる。第1ヒータ120と第2ヒータ140とが予熱モードによる温度プロファイルを有することにより、加熱モード時に速く加熱されてエアロゾル生成装置200の応答速度が向上しうる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0090
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0090】
加熱モード時に、第2ヒータ140の温度は、予熱モードのような温度でもある。すなわち、第2ヒータ140は、60℃~180℃に加熱されてもよい。媒質部130は、第2ヒータ140及び生成されたエアロゾルと熱交換することができる。熱交換によって媒質部130は、エアロゾルに香味物質を放出し、これにより、香味がエアロゾルに含有されてもよい。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0113
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0113】
本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者は、前記記載の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態として具現可能であるということを理解することができる。したがって、開示された方法は、限定的な観点ではなく、説明的な観点で考慮されねばならない。本発明の範囲は、前述した説明ではなく、請求範囲に示されており、それと同等な範囲内にある全ての相違点は、本発明に含まれるものと解釈されねばならない
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2B
【補正方法】変更
【補正の内容】
図2B
【国際調査報告】