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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-19
(54)【発明の名称】付加物製造方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
   B29C 64/393 20170101AFI20220512BHJP
   B29C 64/124 20170101ALI20220512BHJP
   B29C 64/321 20170101ALI20220512BHJP
【FI】
B29C64/393
B29C64/124
B29C64/321
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2021555556
(86)(22)【出願日】2020-01-16
(85)【翻訳文提出日】2021-09-14
(86)【国際出願番号】 US2020013895
(87)【国際公開番号】W WO2020190360
(87)【国際公開日】2020-09-24
(31)【優先権主張番号】62/820,206
(32)【優先日】2019-03-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518113546
【氏名又は名称】ネクサ3ディー インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100123607
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 徹
(72)【発明者】
【氏名】メダルジー イズハル
(72)【発明者】
【氏名】トリンガリー ルチアーノ
【テーマコード(参考)】
4F213
【Fターム(参考)】
4F213AA44
4F213AR07
4F213WA25
4F213WB01
4F213WL02
4F213WL12
4F213WL32
4F213WL37
4F213WL67
4F213WL74
4F213WL85
4F213WL87
4F213WL96
(57)【要約】
タンク(10)内に収容された液体樹脂(18)を放射線に露出させて選択的に光硬化させることによって物体(22)をタンク(10)内に形成する付加物製造装置(100)を提供する。タンク(10)は、1つ又は2つ以上のポンプ(P1,P2)の制御下における液体樹脂(18)の導入及び排出のための1つ又は2つ以上のポート(202,204)を有する。1つ又は2つ以上のポンプ(P1,P2)は、印刷操作中及びコントローラ(208)の制御下で、タンク(10)の樹脂収容領域を1つ又は2つ以上の樹脂の供給源及び樹脂貯蔵部(R1,R2,402)に流体的に接続させる。1つ又は2つ以上の樹脂の供給源及び樹脂貯蔵部(R1、R2、402)は冷却される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タンク内に収容された液体樹脂を放射線に露出させて選択的に光硬化させることによって物体をタンク内に形成する付加物製造装置であって、
タンクは、1つ又は2つ以上のポンプの制御下における液体樹脂の導入及び排出のための1つ又は2つ以上のポートを有し、
ポンプは、コントローラの制御下で、タンクの樹脂収容領域と1つ又は2つ以上の樹脂の供給源及び樹脂貯蔵部を流体的に接続させる、付加物製造装置。
【請求項2】
樹脂の供給源及び樹脂貯蔵部は冷やされる、請求項1に記載の付加物製造装置。
【請求項3】
樹脂の供給源及び樹脂貯蔵部は、単一のカーボイを含む、請求項1に記載の付加物製造装置。
【請求項4】
更に、洗浄溶液の供給源を有し、洗浄溶液の供給源は、1つ又は2つ以上のポンプを介してタンクに選択的に連結されるように構成される、請求項1に記載の付加物製造装置。
【請求項5】
タンク内に収容された液体樹脂を放射線に露出させて選択的に光硬化させることによって物体をタンク内に形成する添加剤製造プロセスの実施方法であって、
タンク内での印刷操作の前に、樹脂を樹脂供給源からタンクの中にタンクのポートを介してポンプ送りすることによって、タンクを操作レベルまで樹脂で充填し、印刷操作を行い、次いで、タンク内の樹脂の温度が閾値に達し又はそれを超えたら、印刷操作を中断し、印刷操作を中断するとき、タンク内の樹脂を樹脂貯蔵部に排出し、新しい樹脂をタンク内にポンプ送りする、実施方法。
【請求項6】
新しい樹脂を同じポートを介してタンク内にポンプ送りする、請求項5に記載の実施方法。
【請求項7】
タンク内の樹脂を、タンクの異なるポートを介して排出する、請求項5に記載の実施方法。
【請求項8】
タンク内に収容された液体樹脂を放射線に露出させて選択的に光硬化させることによって物体をタンク内に形成する添加剤製造プロセスの実施方法であって、
タンク内での印刷操作の前に、樹脂を樹脂供給源からタンクの中にタンクのポートを介してポンプ送りすることによって、タンクを操作レベルまで樹脂で充填し、印刷操作を開始し、印刷中、タンク内の樹脂を、樹脂貯蔵部を通して再循環させながら、新しい樹脂をタンク内にポンプ送りする、実施方法。
【請求項9】
樹脂を、樹脂貯蔵部を通して再循環させ、新しい樹脂を、樹脂貯蔵部から引く、請求項8に記載の実施方法。
【請求項10】
更に、印刷後、洗浄溶液を洗浄溶液供給源からタンクのポートを介してタンク内にポンプ送りして、タンクを操作レベルまで洗浄溶液で充填することによって、タンクを洗浄し、指定された時間又はタンクが洗浄されるまで、洗浄溶液を、洗浄溶液貯蔵部を通して再循環させながら、新しい洗浄溶液をタンク内にポンプ送りする、請求項8に記載の実施方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2019年3月18日に出願した米国仮出願第62/820,206の優先権を主張する。
【0002】
本発明は、物体を製造するときに光硬化可能な樹脂を放射線に露出させることによって硬化させる付加物製造装置に関し、特に、バット内の光硬化可能な樹脂をその温度に応じて定期的に置換するかかる付加物製造装置に関する。
【背景技術】
【0003】
付加物製造の分野において、粘性液体樹脂(典型的には、液体ポリマー)を一層ずつ光硬化させることによって所望の物体を形成する、いわゆる、3次元印刷又は3D印刷が非常に人気になった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この分野において、(例えば、紫外線露出下における)光硬化可能な樹脂の重合速度、及び、製造されて出来上がった物体の品質が、温度に敏感であることが知られている。重合プロセスは発熱反応であるので、かかる製造技術に依存する3Dプリンタの設計において、温度管理が重要な検討事項である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、種々の実施形態において、タンク内に収容された液体樹脂を放射線に露出させて選択的に光硬化させることによって物体をタンク内に形成する付加物製造装置を提供する。付加物製造装置は、タンクが、1つ又は2つ以上のポンプの制御下における液体樹脂の導入及び排出のための1つ又は2つ以上のポートを有し、ポンプが、タンクの樹脂収容領域を1つ又は2つ以上の樹脂の供給源及び樹脂貯蔵部に流体的に接続させる点で特徴づけられる。樹脂の供給源及び樹脂貯蔵部は冷やされ、それにより、印刷操作中、冷たい樹脂を、閾値を超えて加熱されたタンク内の樹脂と置換するのがよい。樹脂を、印刷中に又は印刷を中断している間に、再循環によって置換するのがよい。
【0006】
本発明の更なる実施形態は、タンク内に収容された液体樹脂を放射線に露出させて選択的に光硬化させることによって物体をタンク内に形成する添加剤製造プロセスの実施方法を提供し、かかる実施方法は、タンク内での印刷操作の前に、樹脂を樹脂供給源からタンクの中にタンクのポートを介してポンプ送りすることによって、タンクを操作レベルまで樹脂で充填し、印刷操作を行い、次いで、タンク内の樹脂の温度が閾値に達し又はそれを超えたら、印刷操作を中断する点で特徴づけられる。印刷操作を中断するとき、タンク内の樹脂を樹脂貯蔵部に排出し、好ましくは冷やされた、新しい樹脂を、例えば同じ又は異なるポートを介して、タンク内にポンプ送りする。変形例として、樹脂を、印刷中に再循環させて、印刷操作を中断する必要を回避してもよい。
【0007】
本発明のこれらの及び更なる実施形態をさらに詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の1つの実施形態による、物体の製造を、光硬化液体樹脂を収容するタンク内で行う3D印刷システムの概略的な断面図である。
図2】本発明の1つの実施形態による、図1に示す3D印刷システムのための樹脂充填及び排出構成の概略図である。
図3】本発明の1つの実施形態による、図2に示す樹脂充填及び排出構成のためのコントローラの例を示す。
図4A】本発明の1つの実施形態による、図1に示す3D印刷システムのための樹脂充填及び排出構成の変形実施形態を示す。
図4B】本発明の1つの実施形態による、図1に示す3D印刷システムのための樹脂充填及び排出構成の変形実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施形態の以下の説明において、説明の一部を構成し且つ本発明が実施され得る特定の実施形態が例示される添付図面への参照が行われる。本明細書で提供される教示に基づくその他の実施形態が、本発明の範囲から逸脱することなしに実現されてもよいことを理解すべきである。任意の1つの図と関連した説明は、同様の構成を含む異なる図に適用されてもよい。
【0010】
図1は、物体(例えば、3D物体)22を製造するために、光硬化液体樹脂(典型的には、液体ポリマー)18を硬化させる電磁放射線(例えば、紫外線(UV)光)が使用される3D印刷システム100の断面図を示す。物体22を、一層ずつ製造し(即ち、物体の底面に隣接した液体ポリマー18の層を光硬化させることによって、物体の新しい層を形成し)、新しい層を形成するたびに、物体を抽出プレート20によって上昇させ、光硬化液体樹脂18の次の層を、新しく形成した層の下に描く。このプロセスを多数回繰返して、物体の製造が完了するまで、追加の層を形成する。
【0011】
3D印刷システム100は、光硬化液体樹脂18を収容するタンク10を含むのがよい。タンク10の底部(又は、その少なくとも一部分)は、可撓性の膜14によってシールされ(即ち、光硬化液体ポリマー18が漏れ出すことを可撓性の膜14によって防止し)、可撓性の膜14は、樹脂を硬化させることに関与する波長に対して透過性(又はほぼ透過性)であり、電磁放射線が光源26からタンク10内に入ることを可能にする。液体樹脂の選択的な硬化を可能にするマスク24(例えば、液晶層)が、光源26と光硬化液体樹脂18の間に配置されるのがよい(それにより、3D物体を入り組んだ形状/パターンに形成することを可能にする)。種々の実施形態において、レンズ、反射器、フィルタ、及び/又はフィルム等のコリメーション及び発散要素は、マスク24と光源26の間に位置決めされるのがよい。これらの要素は、図面を不必要に不明瞭にしないために、図示されていない。
【0012】
図1に示した種類の3D印刷システムが直面する1つの課題は、新しく形成された層が、物体に接着することに加えて、タンクの底部に接着する傾向があることである。これにより、抽出器プレート(かくして、物体)を上昇させたときに物体の一部である新しく形成された層が物体の残部から剥がれることがあるので、望ましくない状況である。この課題に対処するために、可撓性の膜14(自己潤滑膜であることが好ましいが、必ずしもそうである必要はない)が、タンク10の底部(又は少なくともその一部分)に配置され、この例では、可撓性の膜14がタンク10の底部を構成する。可撓性の膜14は、シリコーン(silicone)又はその他の可撓性材料で形成されるのがよく、幾つかの例では、非粘着性を更に向上させるために、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)で補強され又はコーティングされるのがよい。
【0013】
マスク24と可撓性の膜14の間に配置されたプラテン又はバッキング部材16は、構造的な支持を提供し、また、樹脂を硬化させるために興味のある1つ又は2つ以上の波長に対して透過性(ほぼ透過性)である。かかるプラテンは、ホウケイ酸ガラス又はその他の材料で形成されるのがよい。他の例では、プラテン16は、金属製又はプラスチック製であり、光源26からの電磁放射線がタンク10の中に入ることを可能にする透明な窓を含む。他の実施形態では、マスク24自体が、別体の窓の代わりに使用され、その周囲がガスケットでシールされてもよい。マスク24、プラテン16、及び膜14は、ある距離だけ互いに離されているように示されているけれども、実際には、これらの構成要素は、任意の空気界面における屈折を防止するために、互いに接触するように位置決めされるのがよいことに注目すべきである。可撓性の膜14は、タンク10の縁部又は交換可能なカートリッジ組立体(図示せず)に固着され、それにより、タンクの縁部又はその他の開口の液密な周囲を維持する(液密は、通常の使用中にタンクが漏れないことを意味する)。
【0014】
好ましくは、印刷操作(動作)中、膜14を長手方向範囲及び横断方向範囲にわたる2軸方向にピンと引張った状態に維持する。膜14を2軸方向引張り状態に保つことによって、膜14は、その形状をタンクの底部を構成する平面に維持する傾向を有する。このことは、印刷プロセス中、抽出プレート、したがって、製造中の物体を上昇させるとき、膜14を、上昇している抽出プレートの方向に変形させるので有益である。この理由は、ポリマー樹脂が非常に粘性であり、製造中に新しく形成された物体の層と膜14の間に空気が存在しない(即ち、真空又は部分真空である)からである。結果として、新しく形成された層を上昇させるとき(結果として、抽出プレートの上昇させるとき)、膜14は、新しく形成された層のすぐ下の領域で上方に引かれる(即ち、撓む)。しかしながら、膜14に付与される張力は、膜14を、物体の新しく形成された層から徐々に引き剥がし、元々の平面の位置に戻す。膜14と物体の新しく形成された層のかかる徐々の分離は、新しく形成されたポリマー層に作用する機械的応力を減少させ、それにより、新しく形成されたポリマー層が製造中の物体の前に形成された部分から引き離されるおそれを減少させる。
【0015】
3D印刷システム100を使用して、物体22の層を製造しているとき、電磁放射線を放射線供給源26からマスク24、プラテン16、膜14を通してタンク10内に放射する。電磁放射線は、物体22の底部に隣接した画像平面上に画像を形成する。画像内の高強度(又は中強度)領域は、光硬化液体樹脂18の局所領域の硬化を生じさせ。新しく硬化させた層は、物体22の以前の底面に接着し、可撓性の膜14の存在により、タンク10の底面に実質的に接着しない。新しく硬化させた層を形成した後、物体22の別の新しい層を印刷するために抽出プレート20をタンクの底部から遠ざかるように上昇させている間、電磁放射線の放射を一時的に停止させる(「連続印刷」の場合を除く)。
【0016】
図2を参照すると、図1に示した3D印刷システムのための樹脂充填排出構成200の概略図が示されている。図示のように、2つのポート202、204がタンク10に設けられる。樹脂を、配管構成206の中を通して、リザーバR1、R2のうちの一方からポートの一方を介してタンク10の中にポンプ送りし、その結果、印刷操作が実行される。さらに詳細には、コントローラ208の命令の下、バルブV1、V2を開放し、バルブV3、V4を閉鎖したままにし、ポンプP1を作動させて、樹脂をリザーバR1からポート202を介してタンク10内にタンク操作レベルまでポンプ送りする。タンクをタンク操作レベルまで樹脂で充填したら、コントローラ208は、バルブV1、V2を閉鎖し、ポンプP1を停止させる。コントローラ208は、印刷操作を行いながら、温度センサSを使用して、タンク10内の樹脂の温度を監視する。加えて、コントローラ208は、印刷操作中、バルブV5を開放し、ポンプP3を作動させて、樹脂をリザーバR2からリザーバR1に移送し、リザーバR1を再充填する。
【0017】
コントローラ208は、タンク10内の樹脂の温度が閾値に達し又はそれを超えたこと、センサSからの信号によって決定したら、印刷操作を中断する。次いで、タンク10内の樹脂を、ポート204を介して排出する。そのようにするために、コントローラ208は、バルブV4、V3を開放し且つポンプP2を作動させて、樹脂をタンク10からリザーバR2内にポンプ送りする。タンク10内の樹脂の容量は大きくなく、ポンプP2は、タンク10を数10秒~約1又は2分で空にするのに十分な容量を有する。タンク10を空にしたら、コントローラ208は、バルブV3、V4を閉鎖し且つポンプP2を停止させて、樹脂をリザーバR1からタンク10内にポンプ送りする。次いで、印刷操作を再開させる。このプロセスを、製造中の物体を完成させるまで、必要な回数繰返す。必要であれば、例えば、樹脂が印刷プロセス中に汚染されるようになったら又は樹脂内の光開始剤が使い尽くされたら、樹脂をリザーバからドレイン(図示せず)を介して排出し、置換するのがよい。
【0018】
リザーバR1、R2は、冷却器ユニット210を使用して、冷やされたままにされる。例えば、リザーバは、冷蔵ユニットであってもよいし、冷蔵ハウジング又は冷却ラップ内に包囲されていてもよい。幾つかの例では、リザーバR1、R2は、単一のユニットの別のチャンバであってもよいし、図示のように、異なるユニットであってもよい。2つのリザーバは、別の冷蔵手段によって冷却されてもよいし、同じ冷蔵手段によって冷却されてもよい。
【0019】
タンク10のために利用可能な冷やされた樹脂の供給源をリザーバR1に保つことによって、タンク10内の作動樹脂の温度が所定の閾値に達し又はそれを超えたとき、樹脂を交換するのがよい。タンク内の作動樹脂を比較的低温に維持することによって、タンク内の樹脂が印刷を許容するのに高温になりすぎるときにタンク内の樹脂をもはや冷却させる必要がないので、印刷速度全体を比較的高速に保つことができる。印刷操作中、タンク内の樹脂の空気冷却を行ってもよいけれども、全体的な印刷速度に関して、本発明の樹脂交換操作は、よりは良い結果をもたらすことが観察されている。
【0020】
樹脂のための選択的な作動温度は、使用される樹脂の種類、製造される物体、印刷速度、及び可能性のある他の要因によって変化する。したがって、コントローラ208は、オペレーターがパラメータを特定することを可能にするのがよく、かかるパラメータは、例えば、樹脂の種類、温度に影響を及ぼす設計制限、上述したような樹脂交換操作を行う温度範囲である。そうでなければ、コントローラ208は、オペレーターが温度閾値又は閾値範囲を特定することを可能にするのがよい。
【0021】
図示の実施形態では、タンクは、(タンクの長さ及び幅に関して互いに反対側に配置された)樹脂の導入及び排出のための1対のポート202、204を備えているが、他の実施形態では、樹脂の導入及び排出を単一のポートを通して行ってもよい。また、2つのリザーバを図示しているけれども、2つよりも多いリザーバを適当な配管構成と一緒に使用してもよい。実際、多チャンバを含む単一のリザーバを用いることが可能であり、各チャンバは、タンク内への樹脂の導入及び/又はタンクからの樹脂の受入れのために選択的にアクセスされる。
【0022】
更に、上述した方法はどれも、樹脂をリザーバR1からタンクに導入してリザーバR2に排出しているけれども、逆の流れ構成又はその他の流れ構成を使用してもよい。例えば、樹脂を最初、リザーバR1からタンクに供給し、その後、樹脂交換温度に達し又はそれを超えたときに樹脂をリザーバR1に排出し、樹脂をリザーバR2からタンクに再充填し、樹脂交換温度に達し又はそれを超えたときに樹脂を再びリザーバR2に排出し、必要であれば、この往復プロセスを繰返す。
【0023】
本発明の更なる実施形態は、タンクからの樹脂の完全とまではいかない排出を行う。例えば、幾つかの例では、タンク内の樹脂が閾値温度に到達し又はそれを超えたとき、樹脂の一部分をタンクからカーボイ(大型瓶)のうちの1つにポンプ送りする。次いで、タンクを再充填する。再充填は、他のタンクからの樹脂を用いてもよいし、加熱された樹脂をポンプ送りしたカーボイと同じカーボイからの樹脂を用いてもよい。カーボイは冷やされており、したがって、カーボイ内の樹脂は比較的低温であることに留意すべきである。加熱された樹脂をタンクから、低温にされた樹脂を収容するカーボイにポンプ送りすれば、タンクからの加熱された樹脂を冷却する効果がある。この混合は、タンクから排出された樹脂よりも低い温度で行われ、したがって、樹脂をタンクに再導入するのに適している。タンクの樹脂を完全に排出する場合にも、同じ手順を使用してもよい。
【0024】
いくつかの場合、加熱された樹脂だけを排出することが可能なポートが、タンクに取付けられるのがよい。光硬化反応は、発熱性であり、樹脂は、非常に粘性である。結果として、加熱された樹脂はほとんど、形成された物体に隣接した領域内に存在する傾向がある。ポート又はドレインをタンクのこの近辺に配置することによって、加熱された樹脂をポンプによって排出し、(タンクを完全に空にしなければ)比較的低温の樹脂をタンク内に残す。タンク内の残りの樹脂は、タンク容積に応じて、加熱された樹脂を、カーボイ内で冷やすことによって又はカーボイ内に既に存在している低温の樹脂と混合させることによって冷却しながら製作操作を続けるのに十分であるのがよい。必要なとき又は樹脂を排出するたびに、冷やされた樹脂をタンク内に導入する。このプロセスを、循環式に継続し、製作操作が終わるまで、加熱された樹脂を排出して、冷やされた樹脂を再生する。
【0025】
前述したことから明らかなように、本発明の側面は、コントローラの使用を含み、かかるコントローラは、プロセッサ実行可能な命令が記憶されたプロセッサ読取り可能な記憶媒体を有するプロセッサベースのシステムとして実施されるのがよく、それにより、プロセッサがこれらの命令を実行したとき、プロセッサは、上述した動作を生じさせる操作を実行する。図3は、かかるコントローラ300の例を提供するが、かかるコントローラのすべてがコントローラ300の特徴のすべてを有している必要はない。例えば、ディスプレイ機能が、コントローラに通信接続されたクライアントコンピューターによって提供され、又は、ディスプレイ機能が不必要であれば、コントローラは、ディスプレイを含んでいなくてもよい。かかる詳細は、本発明に重要ではない。
【0026】
コントローラ300は、情報を通信するためのバス302又はその他の通信機構と、情報を処理するためにバス302と接続されたプロセッサ304を含む。コントローラ300はまた、情報及びプロセッサ304によって実行すべき命令を記憶するためにバス302に接続されたメインメモリ306を含み、かかるメインメモリ306は、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)又はその他の動的記憶装置である。メインメモリ306はまた、プロセッサ304によって実行すべき命令の実行中に一時的な変数又はその他の中間情報を記憶するために使用されるのがよい。コントローラ300は、更に、静的情報及びプロセッサ304のための命令を記憶するためにバス302に接続されたリードオンリーメモリ(ROM)308又はその他の静的記憶装置を含む。プロセッサ304が読取ることができる記憶装置310、例えば、ハードディスク、フラッシュメモリベースの記憶媒体、又はその他の記憶媒体が設けられ、情報及び命令(例えば、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム等)を記憶するためにバス302に接続される。
【0027】
コントローラ300は、バス302を介してディスプレイ312に接続されるのがよく、ディスプレイ312は、例えば、フラットパネルディスプレイであり、情報をコンピュータユーザに表示する。入力デバイス314、例えば、英数字キー及びその他のキーを含むキーボードが、情報及び命令選択をプロセッサ304に通信するために、バス302に接続されるのがよい。他の種類のユーザ入力デバイスは、マウス、トラックパッド、又は同様の入力デバイス等のカーソル制御デバイス316であり、カーソル制御デバイス316は、指示情報及び命令選択をプロセッサ304に通信するためのものであり、ディスプレイ312上のカーソル移動を制御するためのものである。その他のユーザインタフェースデバイス、例えば、マイクロホン、スピーカー等は、詳細に示されていないけれども、ユーザ入力の受付け及び/又は出力の呈示と関わっていてもよい。
【0028】
本明細書で言及するプロセスは、メインメモリ306に収容されたコンピュータ読取り可能な命令の適当なシーケンスを実行するプロセッサ304によって行われるのがよい。かかる命令は、他のコンピュータ読取り可能な媒体、例えば、記憶装置310からメインメモリ306に読込まれ、メインメモリ306に収容された命令のシーケンスの実行により、プロセッサ304に、関連した作動を実行させる。変形実施形態では、本発明を実施するために、配線接続回路又はファームウェアで制御される処理ユニットが、プロセッサ304及びそれと関連したコンピュータソフトウェア命令の代わりに又はそれと組合せて使用されてもよい。コンピュータ読取り可能な命令は、どんなコンピュータ言語で提供されてもよい。
【0029】
一般的に、上述したプロセスの説明のすべては、コンピュータで実行可能な任意のアプリケーションの特質である所定の目的を達成するためにシーケンス内で実行される任意の一連の論理ステップを含むことが意図されている。本発明の詳細な説明を通じて、「処理する」、「計算処理する」、「計算する」、「決定する」、「表示する」、「受取る」、「伝達する」等の用語の使用は、特にその他のことが述べられていなければ、コントローラ300又は同様の電子計算処理装置等の適当にプログラムされたコントローラの作動及びプロセスを参照し、かかるコントローラが、そのレジスタ及びメモリ内で物理的な(電子的な)量として表されているデータを操作し、そのメモリ、レジスタ、又はその他のかかる情報記憶装置、情報伝達装置、又は情報表示装置内で物理量として同様に表される他のデータに変換することを認識すべきである。
【0030】
コントローラ300はまた、バス302に接続された通信インタフェース318を含む。通信インタフェース318は、上述した様々なコンピュータシステムへの及びそれらの間の接続を構築するコンピュータネットワークとの双方向データ通信チャネルを構成するのがよい。例えば、通信インタフェース318は、互換性のあるLANへのデータ通信接続を提供するローカルエリアネットワーク(LAN)カードであり、LAN自体は、1又は2以上のインターネットサービスプロバイダネットワークを介してインターネットに通信可能に接続されている。かかる通信経路の正確な詳細は、本発明に重要ではない。重要なことは、コントローラ300が、通信インタフェース318を通してメッセージ及びデータを送受信できることであり、そのようにして、インターネットを介してアクセス可能なホストと通信する。コントローラ300の構成要素は、単一の装置に配置されていてもよいし、物理的及び/又は地理的に分散された複数の装置に配置されていてもよいことに注目すべきである。
【0031】
ここで図4A及び図4Bを参照すると、図1に示す3D印刷システムのための樹脂充填及び排出構成400の変形実施形態が図示されている。このシステムでは、バット10は、1対のポンプP1、P2を介して、1対のカーボイ(大型瓶容器)402、404に選択的に且つ一方にだけ流体接続される。カーボイの一方402は、樹脂貯蔵部として使用され、カーボイの他方404は、クリーナ貯蔵部として使用される。任意の種々の洗浄溶液、例えば、イソプロピルアルコールが使用される。図示していないけれども、カーボイの選択的な接続は、コントローラ及び適当な弁構成によって行われてもよいし、手動で行われてもよい。
【0032】
カーボイ402、404は、同様の、例えば5リットルの寸法を有し、キャップ406、408が、行われる操作に応じて、カーボイ402、404に選択的に取付けられる。図4Aでは、樹脂充填及び再循環状態が示され、アクセス用キャップ406が樹脂用カーボイ402に取付けられ、貯蔵用キャップ408が、クリーナ用カーボイ404に取付けられる。アクセス用キャップ406は、それが取付けられたカーボイを通気可能にし、貯蔵用キャップ408は、それが取付けられたカーボイの通気孔を閉鎖する。樹脂充填及び再循環操作中、樹脂用カーボイ402は、通気可能であり、クリーナ用カーボイ404は、シールされたままである。
【0033】
樹脂充填及び再循環のために、図4Aに示す状態が採用され、樹脂用カーボイ402は、ポンプP1、P2を介してバット10に流体接続される。洗浄用カーボイ404は、プリンタ装置の外部に保管されてもよいし、プリンタ装置の所定の保管領域に保管されてもよい。バット10を樹脂で充填するために、ポンプP1を順方向に作動させ、樹脂を、バット内の指定されたレベルが達成されるまで、カーボイ402からバット10内にポンプ送りする。印刷中、樹脂をバット及びカーボイ402の中を通して再循環させ、即ち、ポンプP1を作動させることによって、樹脂をカーボイ402からバット10内にポンプ送りし、ポンプP2を作動させることによって、樹脂をバット10からカーボイ402内にポンプ送りする。印刷中、樹脂を連続的に再循環させてもよいし、上述したように、(例えば、図示しない温度センサによって監視するとき)樹脂の温度が閾値温度に達し又はそれを超えたら、カーボイ402を冷やしてもよいし、そうしなくてもよい。即ち、カーボイ402の積極的な冷却が採用されてもよいし、カーボイ402の受動的な冷却が採用されてもよい。バットを空にするために、ポンプP1、P2を作動させ、バット及びそれと関連した配管を空にする。
【0034】
図4Bを参照すると、洗浄中、システム400を図示の状態に配置する。即ち、樹脂用カーボイ402をバットから非接続にし、クリーナ用カーボイ404を、ポンプP1、P2を介してバットに流体接続させる。この状態では、樹脂用カーボイ402は、(図示のように)開放されたままであり、即ち、貯蔵用キャップ408が樹脂用カーボイ402に取付けられる。ポンプP1を作動させることによって、システムを洗浄し、バット10を、予め決められたレベルまで洗浄溶液で充填する。次いで、ポンプP2を作動させ、バット10を空にし、ポンプP1は、洗浄溶液をバット内にポンプ送りし続ける。このように、洗浄溶液を、所定時間又はシステムが洗浄されたことが観察されるまで、バットの中を通して再循環させ、次いで、ポンプP1、P2を作動させて、タンク及び配管を完全に空にする。その後、新しい印刷操作を開始させるために、システムを、図4Aに示す状態に再構成する。
【0035】
かくして、物体を製造するときに光硬化可能な樹脂を放射線に露出させることによって硬化させ、特に、バット内の光硬化可能な樹脂を温度に応じて定期的に交換する付加物製造装置を説明した。本発明の実施形態は、以下の実施形態を含む。
【0036】
実施形態1は、タンク内に収容された液体樹脂を放射線に露出させて選択的に光硬化させることによって物体をタンク内に形成する付加物製造装置であって、タンクは、1つ又は2つ以上のポンプの制御下における液体樹脂の導入及び排出のための1つ又は2つ以上のポートを有し、ポンプは、コントローラの制御下で、タンクの樹脂収容領域と1つ又は2つ以上の樹脂の供給源及び樹脂貯蔵部を流体的に接続させる、付加物製造装置である。
【0037】
実施形態2は、樹脂の供給源及び樹脂貯蔵部は冷やされる、実施形態1の付加物製造装置である。
【0038】
実施形態3は、樹脂の供給源及び樹脂貯蔵部は、単一のカーボイを含む、実施形態1又は2の付加物製造装置である。
【0039】
実施形態4は、更に、洗浄溶液の供給源を有し、洗浄溶液の供給源は、1つ又は2つ以上のポンプを介してタンクに選択的に連結されるように構成される、実施形態1~3の何れか1つの付加物製造装置である。
【0040】
実施形態5は、タンク内に収容された液体樹脂を放射線に露出させて選択的に光硬化させることによって物体をタンク内に形成する添加剤製造プロセスの実施方法であって、タンク内での印刷操作の前に、樹脂を樹脂供給源からタンクの中にタンクのポートを介してポンプ送りすることによって、タンクを操作レベルまで樹脂で充填し、印刷操作を行い、次いで、タンク内の樹脂の温度が閾値に達し又はそれを超えたら、印刷操作を中断し、印刷操作を中断するとき、タンク内の樹脂を樹脂貯蔵部に排出し、新しい樹脂をタンク内にポンプ送りする、実施方法である。
【0041】
実施形態6は、新しい樹脂を同じポートを介してタンク内にポンプ送りする、実施形態5の実施方法である。
【0042】
実施形態7は、タンク内の樹脂を、タンクの異なるポートを介して排出する、実施形態5又は6の実施方法である。
【0043】
実施形態8はタンク内に収容された液体樹脂を放射線に露出させて選択的に光硬化させることによって物体をタンク内に形成する添加剤製造プロセスの実施方法であって、タンク内での印刷操作の前に、樹脂を樹脂供給源からタンクの中にタンクのポートを介してポンプ送りすることによって、タンクを操作レベルまで樹脂で充填し、印刷操作を開始し、印刷中、タンク内の樹脂を、樹脂貯蔵部を通して再循環させながら、新しい樹脂をタンク内にポンプ送りする、実施方法である。
【0044】
実施形態9は、樹脂を、樹脂貯蔵部を通して再循環させ、新しい樹脂を、樹脂貯蔵部から引く、実施形態8の実施方法である。
【0045】
実施形態10は、更に、印刷後、洗浄溶液を洗浄溶液供給源からタンクのポートを介してタンク内にポンプ送りして、タンクを操作レベルまで洗浄溶液で充填することによって、タンクを洗浄し、指定された時間又はタンクが洗浄されるまで、洗浄溶液を、洗浄溶液貯蔵部を通して再循環させながら、新しい洗浄溶液をタンク内にポンプ送りする、実施形態8又9の実施方法である。
図1
図2
図3
図4A
図4B
【手続補正書】
【提出日】2021-09-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タンク(10)内に収容された液体樹脂(18)を放射線に露出させて選択的に光硬化させることによって物体(22)をタンク(10)内に形成する付加物製造装置(100)であって、
前記タンク(10)は、1つ又は2つ以上のポンプ(P1、P2)の制御下における液体樹脂(18)の導入及び排出のための1つ又は2つ以上のポート(202、204)を有し、
前記1つ又は2つ以上のポンプ(P1、P2)は、印刷操作中及びコントローラ(208)の制御下で、前記タンク(10)の樹脂収容領域を1つ又は2つ以上の樹脂の供給源及び樹脂貯蔵部(R1、R2、402)に流体的に接続させ、
前記1つ又は2つ以上の樹脂の供給源及び樹脂貯蔵部(R1、R2、402)は冷却され、
前記コントローラ(208)は、プロセッサ(304)と、命令を記憶するメモリ(306)を含み、前記命令を前記プロセッサ(304)によって実行するとき、前記命令は、前記コントローラ(208)に、
前記タンク(10)内での印刷操作前、液体樹脂(18)を前記1つ又は2つ以上の樹脂の供給源及び樹脂貯蔵部(R1、R2、402)から前記タンク(10)の第1のポート(202)を介して前記タンク(10)内にポンプ送りして、前記タンク(10)を操作レベルまで液体樹脂(18)で充填すること、
印刷操作を前記タンク(10)内で実行すること、
前記タンク(10)内の液体樹脂(18)の温度が閾値に到達し又はそれを超えていることを検出すること、
前記検出に応答して、印刷操作を中断し、前記タンク(10)内の液体樹脂(18)を前記樹脂貯蔵部(R1、R2、402)にポンプ送りして、前記タンク(10)を空にすること、及び
新しい樹脂(18)を前記タンク(10)内にポンプ送りすること、をさせる付加物製造装置(100)。
【請求項2】
前記1つ又は2つ以上の樹脂の供給源及び樹脂貯蔵部は、単一のカーボイ(402)を含む、請求項1に記載の付加物製造装置(100)。
【請求項3】
更に、洗浄溶液の供給源(404)を有し、前記洗浄溶液の供給源(404)は、洗浄操作中、前記1つ又は2つ以上のポンプ(P1、P2)を介して前記タンク(10)に選択的に接続されるように構成される、請求項1に記載の付加物製造装置(100)。
【請求項4】
タンク(10)内に収容された樹脂(18)を放射線に露出させて選択的に光硬化させることによって物体(18)をタンク(10)内に形成する添加剤製造プロセスの実施方法であって、
前記タンク(10)内での印刷操作の前に、第1のポンプ(P1)を使用して、樹脂(18)を樹脂供給源(R1、402)から前記タンク(10)の第1のポート(202)を介して前記タンク(10)の中にポンプ送りすることによって、前記タンク(10)を操作レベルまで樹脂(18)で充填し、
印刷操作を行い、
次いで、前記タンク(10)内の樹脂の温度が閾値に達し又はそれを超えたら、印刷操作を中断し、
印刷操作を中断するとき、前記タンク(10)内の樹脂(18)を樹脂貯蔵部(R2、402)に排出し、新しい樹脂(18)を前記タンク(10)内にポンプ送りする、実施方法。
【請求項5】
新しい樹脂(18)を前記第1のポート(202)を介して前記タンク(10)内にポンプ送りする、請求項4に記載の実施方法。
【請求項6】
前記タンク(10)内の樹脂(18)を、前記タンク(10)の第1のポート(202)と異なる前記タンク(10)の第2のポート(204)を介して排出する、請求項4に記載の実施方法。
【請求項7】
更に、印刷操作を行った後、前記第1のポンプ(P1)を使用して、洗浄溶液を洗浄溶液供給源(404)から前記タンク(10)の第1のポート(202)を介して前記タンク(10)内にポンプ送りして、前記タンク(10)を操作レベルまで洗浄溶液で充填することによって、前記タンク(10)を洗浄し、
指定された時間又は前記タンク(10)が洗浄されるまで、洗浄溶液を、前記洗浄溶液供給源(404)を通して再循環させながら、新しい洗浄溶液を前記タンク(10)内にポンプ送りする、請求項4に記載の実施方法。
【国際調査報告】