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特表2022-525901適応可能な充電プロトコルをもつEV充電器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-20
(54)【発明の名称】適応可能な充電プロトコルをもつEV充電器
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/02 20160101AFI20220513BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20220513BHJP
   H02J 7/10 20060101ALI20220513BHJP
   H04L 69/08 20220101ALI20220513BHJP
【FI】
H02J7/02 A
H02J7/00 301B
H02J7/00 P
H02J7/10 B
H02J7/10 P
H02J7/00 301C
H04L69/08
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2021556231
(86)(22)【出願日】2020-03-19
(85)【翻訳文提出日】2021-11-15
(86)【国際出願番号】 CA2020050367
(87)【国際公開番号】W WO2020186357
(87)【国際公開日】2020-09-24
(31)【優先権主張番号】62/820,474
(32)【優先日】2019-03-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521146436
【氏名又は名称】ディーシーベル インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イブラヒム、ピーター
(72)【発明者】
【氏名】ヴァヘディ、ハニ
(72)【発明者】
【氏名】デシェーネ、ジャン - ユーグ
(72)【発明者】
【氏名】フォルゲ、マルク - アンドレ
【テーマコード(参考)】
5G503
【Fターム(参考)】
5G503CA11
5G503FA02
5G503FA03
5G503FA06
5G503GB03
5G503GD04
(57)【要約】
本開示は、ACポートと、前記ACポートに接続され、充電パラメータを受信するための入力を有するコントローラを備える、可変電圧DC電源と、バッテリーに接続可能な充電ケーブル・コネクタと、前記コネクタ及び前記DC電源の前記入力に接続可能なインターフェースとを備える充電器を提供し、前記インターフェースは、前記充電ケーブル・コネクタを介して受信された前記バッテリーの充電パラメータに関するバッテリー管理システム電圧コマンドを、前記可変電圧DC電源のための前記入力に変換すること、又は前記バッテリーについての測定された情報から前記バッテリーのための前記充電パラメータを定義する前記可変電圧DC電源のための前記入力を生成することのいずれかを実行する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ACポートと、
前記ACポートに接続され、充電パラメータを受信するための入力を有するコントローラを備える、可変電圧DC電源と、
バッテリーに接続可能な充電ケーブル・コネクタと、
前記コネクタ及び前記DC電源の前記入力に接続可能なインターフェースと
を備える充電器であって、前記インターフェースが、
前記充電ケーブル・コネクタを介して受信された前記バッテリーの充電パラメータに関するバッテリー管理システム電圧コマンドを、前記可変電圧DC電源のための前記入力に変換することと、
前記バッテリーについての測定された情報から前記バッテリーのための前記充電パラメータを定義する前記可変電圧DC電源のための前記入力を生成することと
のうちの1つを実行する、充電器。
【請求項2】
前記インターフェースが、異なるタイプの通信プロトコルを変換するために交換可能である、請求項1に記載の充電器。
【請求項3】
前記インターフェースが、第2の通信プロトコルを変換する第2のインターフェースをさらに備える、第1の通信プロトコルを変換する第1のインターフェースである、請求項1又は2に記載の充電器。
【請求項4】
前記第1の通信プロトコルと前記第2の通信プロトコルとが同様のプロトコルである、請求項3に記載の充電器。
【請求項5】
前記第1の通信プロトコルと前記第2の通信プロトコルとが異なる、請求項3に記載の充電器。
【請求項6】
前記インターフェースがモジュール式であり、バッテリー・タイプ又はBMSプロトコルに応じて選定される、請求項1から5までのいずれか一項に記載の充電器。
【請求項7】
前記充電器がシャシーをさらに備え、前記モジュール式インターフェースが前記シャシー上に取り付けられた、請求項6に記載の充電器。
【請求項8】
前記可変電圧DC電力が3相電源から供給される、請求項1から7までのいずれか一項に記載の充電器。
【請求項9】
前記可変電圧DC電力が単相AC電源から供給される、請求項1から8までのいずれか一項に記載の充電器。
【請求項10】
前記可変電圧DC電源が少なくとも1つの変換モジュールを有し、前記変換モジュールが、
高電圧において電力を蓄積するための少なくとも1つの高電圧キャパシタと、
回路と
を備え、前記回路が、
前記ACポートと直列に接続された少なくとも1つのインダクタと、
低電圧キャパシタと、
第1のAC入力端子と前記高電圧キャパシタの対向する端部との間に接続された2つのダイオード、及び
第1のAC入力端子と前記高電圧キャパシタの対向する端部との間に接続された2つの高電圧スイッチ
のうちの1つと、
前記高電圧キャパシタの前記対向する端部と前記低電圧キャパシタの対向する端部との間に接続された2つの中間低電圧スイッチと、
前記低電圧キャパシタの前記対向する端部と第2のAC端子との間に接続された2つの端子低電圧スイッチと
を備え、
前記高電圧キャパシタの前記対向する端部にDC負荷が接続されることができ、
前記回路が、
前記回路中の電流及び/又は電圧を感知するための少なくとも1つのセンサーを有し、前記2つの中間低電圧スイッチと前記2つの端子低電圧電源スイッチとのゲート入力に接続されたコントローラ
を備える、請求項1から9までのいずれか一項に記載の充電器。
【請求項11】
前記コントローラが、前記回路を、前記高電圧キャパシタの電圧が前記AC入力のピーク電圧よりも高いブースト・モードにおいて動作させるために動作可能であり、前記2つの中間低電圧電源スイッチ及び前記2つの端子低電圧電源スイッチが、前記低電圧キャパシタに存在する電圧の測定に応答して、前記低電圧キャパシタを前記高電圧キャパシタのための所望の電圧の所定の比率に維持し、このようにして前記高電圧キャパシタを所望の高電圧に維持するように、冗長スイッチング状態で切り替えられ、前記整流器回路が、前記AC入力上の低い高調波をもつ5レベル・アクティブ整流器として、前記DC負荷に給電し、電力を吸収する、請求項10に記載の充電器。
【請求項12】
前記可変電圧DC電源が、複数の変換モジュール・ソケットを格納するシャシーを備え、前記モジュールの各々が前記回路を備え、前記モジュールが、前記負荷にDC電力を与えるために並行して働く、請求項10又は11に記載の充電器。
【請求項13】
前記インターフェースがモジュール式である、請求項10から12までのいずれか一項に記載の充電器。
【請求項14】
前記充電器がシャシーをさらに備え、前記モジュール式インターフェースが前記シャシー上に取り付けられた、請求項13に記載の充電器。
【請求項15】
前記整流器回路が、ACポートと直列に接続されたインダクタと、低電圧キャパシタと、第1のAC端子と前記高電圧キャパシタの対向する端部との間に接続された2つの高電圧電源スイッチと、前記高電圧キャパシタの前記対向する端部と前記低電圧キャパシタの対向する端部との間に接続された2つの中間低電圧電源スイッチと、前記低電圧キャパシタの前記対向する端部と第2のAC端子との間に接続された2つの端子低電圧電源スイッチとを備える、双方向整流器/インバータ回路であり、前記高電圧キャパシタの前記対向する端部にDCポートが接続されることができ、
前記コントローラが、前記双方向整流器/インバータ中の電流及び/又は電圧を感知するための少なくとも1つのセンサーを有する整流器モードのための第1のコントローラであり、前記整流器回路をブースト・モードにおいて動作させるために、前記2つの高電圧電源スイッチと前記2つの中間低電圧電源スイッチと前記2つの端子低電圧電源スイッチとのゲート入力に接続され、前記高電圧キャパシタの電圧が前記AC入力のピーク電圧よりも高く、前記2つの高電圧電源スイッチが前記AC入力の周波数においてオンとオフとに切り替わるように制御され、前記2つの中間低電圧電源スイッチ及び前記2つの端子低電圧電源スイッチが、前記低電圧キャパシタに存在する電圧の測定に応答して、前記低電圧キャパシタを前記高電圧キャパシタのための所望の電圧の所定の比率に維持し、このようにして前記高電圧キャパシタを所望の高電圧に維持するように、冗長スイッチング状態で切り替えられ、前記整流器回路が、前記AC入力上の低い高調波をもつ5レベル・アクティブ整流器として、前記DC負荷に給電し、電力を吸収し、
前記電力変換器は、前記2つの高電圧電源スイッチと前記2つの中間低電圧電源スイッチと前記2つの端子低電圧電源スイッチとに接続されたインバータ・モードのための第2のコントローラをさらに備え、前記第2のコントローラが、前記低電圧キャパシタを前記DCポート及び前記ACポートと直列接続させ、前記DCポートの電圧に比例する所定の値まで充電させるための第1の制御信号と、前記低電圧キャパシタを前記DCポートから切断させ、前記ACポートと直列接続させ、それにより前記低電圧キャパシタを放電させるための第2の制御信号とを含む信号波形を生成し、前記信号波形を前記2つの高電圧電源スイッチと前記2つの中間低電圧電源スイッチと前記2つの端子低電圧電源スイッチとに印加するように構成された、請求項1から13までのいずれか一項に記載のバッテリー充電器。
【請求項16】
電気車両(EV)との第1の通信プロトコルを有する変換器を使用するための方法であって、
前記変換器のコネクタ・インターフェースにおいて第2の通信プロトコルにおける前記EVからのEV通信を受信することと、
前記EV通信を前記第2の通信プロトコルから前記第1の通信プロトコルに変換することと、
それに応じて、前記変換器を前記変換されたEV通信に応答するように制御することと
を含む、方法。
【請求項17】
前記通信を前記第2の通信プロトコルから前記第1の通信プロトコルに前記変換することは、
前記第2の通信プロトコルが前記変換器の前記第1の通信プロトコルに準拠しているかどうかを決定することと、
前記第2の通信プロトコルが前記変換器の前記第1の通信プロトコルに準拠している場合、変換なしに前記EV通信を中継することと、
前記第2の通信プロトコルが前記変換器の前記第1の通信プロトコルに準拠していない場合、前記EV通信を前記第2の通信プロトコルから前記第1の通信プロトコルに変換することと
を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記EV通信を前記第2の通信プロトコルから前記第1の通信プロトコルに前記変換することが、前記変換器の前記コネクタ・インターフェースにおいて行われる、請求項16又は17に記載の方法。
【請求項19】
前記EV通信を前記第2の通信プロトコルから前記第1の通信プロトコルに前記変換することが、前記変換器の前記コントローラにおいて行われる、請求項16又は17に記載の方法。
【請求項20】
前記第1の通信プロトコルにおける変換器通信を送ることと、
前記変換器通信を前記第1の通信プロトコルから前記第2の通信プロトコルに変換することと、
前記EVに前記変換器通信を送ることと
をさらに含む、請求項16から19までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記通信を前記第1の通信プロトコルから前記第2の通信プロトコルに前記変換することは、
前記第1の通信プロトコルが前記EVの前記第2の通信プロトコルに準拠しているかどうかを決定することと、
前記第1の通信プロトコルが前記第2の通信プロトコルに準拠している場合、変換なしに前記変換器通信を中継することと、
前記第1の通信プロトコルが前記第2の通信プロトコルに準拠していない場合、前記変換器通信を前記第1の通信プロトコルから前記第2の通信プロトコルに変換することと
を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記変換器通信を前記第1の通信プロトコルから前記第2の通信プロトコルに前記変換することが、前記変換器の前記コネクタ・インターフェースにおいて行われる、請求項20又は21に記載の方法。
【請求項23】
前記変換器通信を前記第1の通信プロトコルから前記第2の通信プロトコルに前記変換することが、前記変換器の前記コントローラにおいて行われる、請求項20又は21に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、参照により本明細書に組み込まれている、2019年3月19日に出願した米国仮特許出願第62/820,474号の優先権を主張するものである。
【0002】
本出願の主題は、一般に、電力管理システムの分野に関し、より詳細には、EV充電器など、電力変換器とともに働く電力管理システムに関する。
【背景技術】
【0003】
本セクションは、特許請求の範囲に記載された本発明の背景又は文脈を与えるものである。本明細書での説明は、追求され得るが、必ずしも前に想到又は追求されたものであるとは限らない概念を含み得る。したがって、本明細書で別段に規定されていない限り、本セクションにおいて説明することは、本出願中の説明及び特許請求の範囲に対して従来技術ではなく、本セクション中に含まれることによって従来技術であるとは認められない。
【0004】
ますます多くの人々が、再生可能な環境に優しいエネルギー資源を使用することに関心を持つようになるにつれて、ソーラー・パネル、電気自動車の使用がより普及するようになる。そのような技術は、たいていの場合、電力グリッド又は家庭用電気配線に接続され、それらとともに働く必要がある。さらに、1日の異なる時間についての電気料金が可変である地域では、より安価なエネルギー料金から恩恵を受けるために、消費者が彼らのエネルギーの消費及び生成を管理することができれば、電気車両及び/又は太陽エネルギーを使用することは消費者にとってより魅力的になり得る。
【0005】
ソーラー・パネル又は光起電力(以下「PV:photovoltaic」)システムは、一般にDC電力を生成する、公害も排出も生じないエネルギー源としての特定の利点を有する。このエネルギーを家庭用機器で使用するためには、通常、インバータが使用される。インバータは、光起電力(PV)ソーラー・パネルの可変直流(DC)出力を、商業電気グリッドに供給されるか又は地方のオフグリッド電気ネットワークによって使用され得る商用周波数交流電流(AC)に変換する、一種の電気変換器である。スタンドアロン・インバータ、グリッド結合(grid-tie)インバータ、バッテリー・バックアップ・インバータ、及びインテリジェント・ハイブリッド・インバータなど、ソーラー・パネルとともに使用されるいくつかのタイプのインバータがある。
【0006】
太陽電気生成がないとき、ソーラー・パネルからの発電量は変動し、負荷の電気消費量と容易に同期させられないことがあるので、インテリジェント・ハイブリッド(スマート・グリッド)インバータを用いてエネルギー蓄積及び消費を管理するために、たとえば、バッテリー又は他の蓄積システム中に、後で使用するためのエネルギーを蓄積することが必要である。
【0007】
さらに、電気自動車(「EV:electric car」)はますます普及しつつある。国際公開(WO)第2019/071359号として2019年4月18日に公開された通し番号PCT/カナダ(CA)第2018/051291号を有する国際PCT特許出願において本出願人によって開示されている充電器など、新しい「レベル3」充電システムは、AC電力に加えて、家庭用充電ユニットのためのDC電力を与えることが可能である。DC電力を生成するにもかかわらず、PVパネル出力は、EV車両のバッテリーを充電するためにEV車両に直接供給され得ないと言わなければならない。
【0008】
それらは、家庭用電気ネットワークを使用してEVを急速充電することができるので、家庭用電気ネットワークに巨大な負荷をもたらし、グリッド全体により多数の負荷をもたらし得る。このことは、レベル3充電器が働くとき、家庭用配線システムに新しい負荷をもたらし、その結果、配線システムに過負荷がかかり得ることを意味する。
【0009】
同様に、いくつかのACユニット又は使用頻度の高い電気器具を使用することにより、家庭の電気バジェットに大きな負担がもたらされ得る。
【0010】
したがって、ユーザの家庭の電気ネットワークに過負荷をかけること及び家庭について定められたバジェットを超過することなしに、ユーザの優先度に基づいて、ユーザの電気車両を充電することを含めて、ユーザがユーザのエネルギー消費を管理することを可能にするエネルギー管理システムが必要である。
【0011】
一方、EVのバッテリー及びソーラー・パネルがエネルギーの良好な供給源であるということにもかかわらず、電力負荷を低減するために、及び/又はより低い可能なエネルギー料金から恩恵を得るために、EVのバッテリー及びソーラー・パネルを使用することは現在困難である。
【0012】
したがって、家庭のエネルギー支出を最小にするために及び/又は必要に応じて電力グリッドを助けるために、異なる負荷と供給源との間の電力を管理することが可能な電力管理システムが必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】国際PCT特許出願、通し番号PCT/カナダ(CA)第2018/051291号(国際公開(WO)第2019/071359号)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本開示は、とりわけ、本開示が与えられると当業者に明らかになるであろう、当技術分野における上述の必要性のための新規の画期的な解決策を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本開示は、BMSから受信されたプロトコルを充電器のコントローラ・ユニットに送る前にそのプロトコルを変換するためのインターフェースの使用によって、異なるEVとそれらのバッテリー管理システムとによって使用される異なる通信プロトコルを適応させることが可能な充電器を提供する。
【0016】
本開示は、異なる通信プロトコルを用いて、同時に別個のインターフェースを使用して、2つのEVに電力を供給する機能をもつ充電器を提供するので、本開示はさらに有利である。
【0017】
広義の一態様では、本開示は、ACポートと、ACポートに接続され、充電パラメータを受信するための入力を有するコントローラを備える、可変電圧DC電源と、バッテリーに接続可能な充電ケーブル・コネクタと、コネクタ及びDC電源の入力に接続可能なインターフェースとを備え、インターフェースが、以下の2つのジョブのうちの1つを実行する、充電器を提供する。第1に、充電ケーブル・コネクタを介して受信されたバッテリーの充電パラメータに関するバッテリー管理システム電圧コマンドを、可変電圧DC電源のための入力に変換すること。第2に、バッテリーについての測定された情報からバッテリーのための充電パラメータを定義する可変電圧DC電源のための入力を生成すること。
【0018】
いくつかの実施例では、インターフェースは、異なるタイプの通信プロトコルを変換するために交換可能であり得る。これらの通信プロトコルは、CHAdeMO又はテスラ(Tesla)プロトコルなど、当技術分野で利用可能な任意のプロトコルであり得る。
【0019】
インターフェースは、任意の他のタイプのプロトコルを働かせることにより、充電器及びそれの機能に柔軟性を与えるように設計され、プログラムされ得ることが当業者によって諒解されよう。
【0020】
いくつかの実施例では、充電器は、各々が異なる通信プロトコルを用いて働くことにより、充電器が、異なるプロトコルをもつ複数の車両を同時に充電することを可能にする、2つ以上のインターフェースを有し得る。たとえば、一方のコネクタは、テスラ・ケーブルに接続し、テスラ・プロトコルを用いてEVを充電することができ、他方のコネクタは、CHAdeMOケーブルに接続し、テスラ・プロトコルを用いてEVを充電することができる。一実施例では、充電器の複数のインターフェースが同じであることにより、充電器が複数のEVを充電することを可能にし得る。
【0021】
いくつかの実施例では、充電器はインターフェースを有し得、インターフェースは、モジュール式であり、バッテリー・タイプ又はBMSプロトコルに応じて選定され得る。このことは、モジュール式インターフェースがそれの上に追加され得る、バックプレーンを有することによって行われ得るか、又は代替的に、充電器のシャシー上への直接取付けによって行われ得る。
【0022】
いくつかの実施例では、充電器は、3相電源(power mains)から給電され、EVにDC充電を与え得る。代替的に、充電器は単相AC電源から給電され得る。
【0023】
いくつかの実施例では、可変電圧DC電源は少なくとも1つの変換モジュールを有する。変換モジュールは、ブーストされた電圧において電力を蓄積するための少なくとも1つの高電圧キャパシタと、回路とを備える。回路は、ACポートと直列に接続された少なくとも1つのインダクタと、低電圧キャパシタと、第1のAC入力端子と高電圧キャパシタの対向する端部との間に接続された2つのダイオード又は高電圧スイッチと、高電圧キャパシタの対向する端部と低電圧キャパシタの対向する端部との間に接続された2つの中間低電圧スイッチと、低電圧キャパシタの対向する端部と第2のAC端子との間に接続された2つの端子低電圧スイッチとを備える。高電圧キャパシタの対向する端部にDC負荷が接続され得る。回路は、回路中の電流及び/又は電圧を感知するための少なくとも1つのセンサーを有し、2つの中間低電圧スイッチと2つの端子低電圧電源スイッチとのゲート入力に接続されたコントローラをさらに含む。
【0024】
一実施例では、回路のコントローラは、回路を、高電圧キャパシタの電圧がAC入力のピーク電圧よりも高いブースト・モードにおいて動作させるために動作可能であり得、2つの中間低電圧電源スイッチ及び2つの端子低電圧電源スイッチは、低電圧キャパシタに存在する電圧の測定に応答して、低電圧キャパシタを高電圧キャパシタのための所望の電圧の所定の比率に維持し、このようにして高電圧キャパシタを所望の高電圧に維持するように、冗長スイッチング状態で切り替えられ、整流器回路は、AC入力上の低い高調波をもつ5レベル・アクティブ整流器として、DC負荷に給電し、電力を吸収する。
【0025】
一実施例では、可変電圧DC電源は、複数の変換モジュール・ソケットを格納するシャシーを備え、モジュールの各々は回路を備え、モジュールは、DC電力を与えるために並行して働く。
【0026】
一実施例では、回路は、ACポートと直列に接続されたインダクタと、低電圧キャパシタと、第1のAC端子と高電圧キャパシタの対向する端部との間に接続された2つの高電圧電源スイッチと、高電圧キャパシタの対向する端部と低電圧キャパシタの対向する端部との間に接続された2つの中間低電圧電源スイッチと、低電圧キャパシタの対向する端部と第2のAC端子との間に接続された2つの端子低電圧電源スイッチとを備える、双方向整流器/インバータ回路であり得、高電圧キャパシタの対向する端部にDCポートが接続され得、コントローラは、双方向整流器/インバータ中の電流及び/又は電圧を感知するための少なくとも1つのセンサーを有する整流器モードのための第1のコントローラであり、整流器回路をブースト・モードにおいて動作させるために、2つの高電圧電源スイッチと2つの中間低電圧電源スイッチと2つの端子低電圧電源スイッチとのゲート入力に接続され、高電圧キャパシタの電圧はAC入力のピーク電圧よりも高く、2つの高電圧電源スイッチがAC入力の周波数においてオンとオフとに切り替わるように制御され、2つの中間低電圧電源スイッチ及び2つの端子低電圧電源スイッチは、低電圧キャパシタに存在する電圧の測定に応答して、低電圧キャパシタを高電圧キャパシタのための所望の電圧の所定の比率に維持し、このようにして高電圧キャパシタを所望の高電圧に維持するように、冗長スイッチング状態で切り替えられ、整流器回路は、AC入力上の低い高調波をもつ5レベル・アクティブ整流器として、DC負荷に給電し、電力を吸収する。電力変換器は、2つの高電圧電源スイッチと2つの中間低電圧電源スイッチと2つの端子低電圧電源スイッチとに接続されたインバータ・モードのための第2のコントローラをさらに備え、第2のコントローラは、低電圧キャパシタをDCポート及びACポートと直列接続させ、DCポートの電圧に比例する所定の値まで充電させるための第1の制御信号と、低電圧キャパシタをDCポートから切断させ、ACポートと直列接続させ、それにより低電圧キャパシタを放電させるための第2の制御信号とを含む信号波形を生成し、その信号波形を2つの高電圧電源スイッチと2つの中間低電圧電源スイッチと2つの端子低電圧電源スイッチとに印加するように構成される。
【0027】
広義の一態様では、本開示は、電気車両(EV:electric vehicle)との第1の通信プロトコルを有する変換器を使用するための方法を提供する。本方法は、変換器のコネクタ・インターフェースにおいて第2の通信プロトコルにおけるEVからのEV通信を受信することと、EV通信を第2の通信プロトコルから第1の通信プロトコルに変換することと、それに応じて、変換器を変換されたEV通信に応答するように制御することとを含む。
【0028】
本方法のいくつかの実例では、通信を第2の通信プロトコルから第1の通信プロトコルに変換することは、第2の通信プロトコルが変換器の第1の通信プロトコルに準拠しているかどうかを決定することを含み得る。第2の通信プロトコルが変換器の第1の通信プロトコルに準拠している場合、変換なしにEV通信を中継する。第2の通信プロトコルが変換器の第1の通信プロトコルに準拠していない場合、EV通信を第2の通信プロトコルから第1の通信プロトコルに変換する。
【0029】
本方法のいくつかの実例では、EV通信を第2の通信プロトコルから第1の通信プロトコルに変換することは、変換器のコネクタ・インターフェースにおいて行われ得る。
【0030】
本方法のいくつかの実例では、EV通信を第2の通信プロトコルから第1の通信プロトコルに変換することは、変換器のコントローラにおいて行われ得る。
【0031】
いくつかの他の実例では、本方法は、第1の通信プロトコルにおける変換器通信を送ることと、変換器通信を第1の通信プロトコルから第2の通信プロトコルに変換することと、EVに変換器通信を送ることとをも含み得る。一実例では、通信を第1の通信プロトコルから第2の通信プロトコルに変換することは、第1の通信プロトコルがEVの第2の通信プロトコルに準拠しているかどうかを決定することを含み得る。第1の通信プロトコルが第2の通信プロトコルに準拠している場合、変換なしに変換器通信を中継し、第1の通信プロトコルが第2の通信プロトコルに準拠していない場合、変換器通信を第1の通信プロトコルから第2の通信プロトコルに変換する。
【0032】
いくつかの他の実例では、変換器通信を第1の通信プロトコルから第2の通信プロトコルに変換することは、変換器のコネクタ・インターフェースにおいて行われ得る。
【0033】
一実例では、変換器通信を第1の通信プロトコルから第2の通信プロトコルに変換することは、変換器のコントローラにおいて行われ得る。
【0034】
本実例は、以下のような添付図を参照するとより良く理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】本発明の一実施例による、バッテリー管理システム(BMS:battery management system)と通信することが可能なインターフェースを有する電気車両充電システムの概略図を示す。
図2】本発明の一実施例による、2つのバッテリー管理システムと通信することが可能な2つの異なるインターフェースを有する電気車両充電システムの概略図を示す。
図3】インターフェースがバッテリー管理システム(BMS)との間の通信を変換することにより、充電器がBMSと通信することが可能になる、本開示の一実施例による、システムのブロック図を示す。
図4図3に示されたシステムが電流を供給するために取るステップのフローチャートである。
図5】充電器が、2つの異なるBMSから受信された2つの異なる通信プロトコルを変換することが可能な2つのインターフェースを有する、本開示の一実施例による、システムのブロック図を示す。
図6図5に示されたシステムが電流を供給するために取るステップのフローチャートである。
図7】バッテリーの充電パラメータを決定する、本開示の一実施例による、システムのブロック図を示す。
図8図7に示されたシステムが電流を供給するために取るステップのフローチャートである。
図9】本開示の一実施例による、本明細書で開示する方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本明細書全体にわたる「一実施例(one embodiment)」、「一実施例(an embodiment)」、又は同様の文言への言及は、その実施例に関して説明した特定の特徴、構造、又は特性が本発明の少なくとも1つの実施例中に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体にわたる「一実施例では(in one embodiment)」、「一実施例では(in an embodiment)」というフレーズ及び同様の文言の出現は、すべて同じ実施例を指し得るが、必ずしもすべて同じ実施例を指すとは限らない。
【0037】
その上、本発明の説明される特徴、構造、又は特性は、1つ又は複数の実施例において任意の好適な様式で組み合わせられ得る。本発明の範囲から逸脱することなく、様々な改変及び変形が本発明に行われ得ることが当業者に明らかになろう。したがって、本発明は、本発明の改変及び変形が添付の特許請求の範囲及びそれらの等価物の範囲内に入るという条件で、それらの改変及び変形をカバーすることが意図される。次に、本発明の好ましい実施例に詳細に言及する。
【0038】
広義の一態様では、本開示は、ACポートと、ACポートに接続され、充電パラメータを受信するための入力を有するコントローラを備える、可変電圧DC電源と、バッテリーに接続可能な充電ケーブル・コネクタと、コネクタ及びDC電源の入力に接続可能なインターフェースとを備え、インターフェースが、以下の2つのジョブのうちの1つを実行する、充電器を提供する。第1に、充電ケーブル・コネクタを介して受信されたバッテリーの充電パラメータに関するバッテリー管理システム電圧コマンドを、可変電圧DC電源のための入力に変換すること。第2に、バッテリーについての測定された情報からバッテリーのための充電パラメータを定義する可変電圧DC電源のための入力を生成すること。
【0039】
図1に示されているように、本開示は、BMS104から受信されたプロトコルを充電器のコントローラ・ユニットに送る前にそのプロトコルを変換するためのインターフェース102の使用によって、異なるEVとそれらのバッテリー管理システムとによって使用される異なる通信プロトコルを適応させることが可能な充電器100を提供する。
【0040】
図4は、図1に示された充電器のフローチャートを示す。バッテリー管理システム(BMS)104は、コネクタ108を介してインターフェース102と通信する。コネクタ108は、電流を搬送する充電ケーブルと、情報の中でも、充電パラメータ(CP:charging parameter)を搬送するデータ・ケーブルとを有する、充電ケーブルに接続する。コネクタ108は、BMS通信プロトコルにおいて受信されたデータをインターフェース102に伝達する。インターフェースは、充電パラメータを変換し、それらの充電パラメータを、可変電圧DC電源112を制御するコントローラ110に送る。DC電源は、それに応じて、電源106から受け取った電力を変換し、その電力をコネクタ108に送り、その電力は、コネクタ108からEVバッテリー118に直接送られる。
【0041】
本開示は、異なる通信プロトコルを用いて、同時に別個のインターフェースを使用して、2つのEVに電力を供給する機能をもつ充電器100を提供することができるので、本開示はさらに有利である。図2は、そのような実施例の概略図である。ここで、充電器は、BMS104及び104’と個々に通信する2つのインターフェース102及び102’を有することにより、同じ又は異なる通信プロトコルを有し得る2つの車を同時に充電することが可能になる。
【0042】
図3は、ACポート502を介して電源106からの電流を受け取る1つのインターフェース102のみをもつ充電器100のブロック図を示す。
【0043】
同様に、図5は、EVバッテリー1及び2への独立した充電を与える、2つのコネクタ108及び108’と2つのインターフェース102及び102’とを有する、本明細書で開示する充電器の一実施例のブロック図を示す。
【0044】
いくつかの実施例では、インターフェースは、異なるタイプの通信プロトコルを変換するために交換可能であり得る。これらの通信プロトコルは、CHAdeMO、コンバインド・チャージング・システム(CCS:Combined Charging System)、又はテスラ・プロトコルなど、当技術分野で利用可能な任意のプロトコルであり得る。
【0045】
インターフェースは、任意の他のタイプのプロトコルを働かせることにより、充電器及びそれの機能に柔軟性を与えるように設計され、プログラムされ得ることが当業者によって諒解されよう。
【0046】
いくつかの実施例では、充電器は、各々が異なる通信プロトコルを用いて働くことにより、充電器が、異なるプロトコルをもつ複数の車両を同時に充電することが可能になる、2つ以上のインターフェース102を有し得る。たとえば、一方のコネクタは、テスラ・ケーブルに接続し、テスラ・プロトコルを用いてEVを充電することができ、他方のコネクタは、CHAdeMOケーブルに接続し、テスラ・プロトコルを用いてEVを充電することができる。一実施例では、充電器の複数のインターフェースが同じであることにより、充電器が複数のEVを充電することが可能になり得る。
【0047】
図6は、それらのプロトコルとは無関係に、2つのインターフェースを有し、2つの車両を充電する、一実施例における充電器100のフローチャートを示す。
【0048】
いくつかの実施例では、充電器はインターフェースを有し得、インターフェースは、モジュール式であり、バッテリー・タイプ又はBMSプロトコルに応じて選定され得る。このことは、モジュール式インターフェースがそれの上に追加され得る、バックプレーンを有することによって行われ得るか、又は代替的に、充電器のシャシー上への直接取付けによって行われ得る。
【0049】
図7は、バッテリー702を充電するただ1つのインターフェースをもつ充電器100を示す。このシナリオでは、インターフェース102は、それが受信し得る異なる情報に基づいて、バッテリー702のために必要とされる充電パラメータを決定することができる。インターフェース102のために必要とされる情報は、バッテリーのタイプ及び所望の充電電圧速度などを定義するユーザ・インターフェースを通して受信され得る。
【0050】
代替的に、インターフェース102は、測定ツール又はセンサーを介して、温度、電圧、電流など、情報を受信し、それに応じて充電パラメータを計算し得る。当技術分野で知られているように、充電速度を調節するためにバッテリー温度が使用され得る。
【0051】
他の一実施例では、バッテリーが、充電パラメータ又はバッテリーに関する他の情報を収容する電子回路を有することにより、インターフェースが充電パラメータを決定するか又はそれらの充電パラメータを変換することが可能になり得る。
【0052】
図8は、バッテリー702を充電するためにインターフェース102が使用されるときに、充電器によって使用されるフローチャートを示す。
【0053】
次に図9を参照すると、第1の通信プロトコルを有する変換器と、第2の通信プロトコルを有するEVとの間の通信のために使用される本方法の一実例が示されている。ボックスS902は、インターフェース102において通信を受信することを示す。いくつかの実例では、このことは両方向において起こり得、それは、変換器とEVとがインターフェース102を通して互いに通信し得ることを意味する。通信は、次いで、ボックス906における場合のように、他の通信プロトコルに変換され、中継される。
【0054】
いくつかの例では、インターフェース102は、ボックスS904における場合のように、通信プロトコルが準拠しているかどうかを決定し得る。このことは、一方の通信プロトコルから他方の通信プロトコルへの通信の不要な変換を助けるであろう。本実例では、通信が他方の通信プロトコルに準拠していない場合にのみ、通信は変換を受け、他の場合、ボックスS908における場合のように、中継されるのみである。
【0055】
いくつかの他の実例では、インターフェースは、2つの特定の通信プロトコル間の通信のために事前定義され、コネクタ108とともに設置されるが、いくつかの実施例では、インターフェースは、異なるプロトコルを受信することが可能な汎用インターフェースであり得る。
【0056】
異なる図中での別個の要素としての説明にもかかわらず、それは変換器のコントローラの一体化された部分であり得ることが当業者によって諒解されよう。
【0057】
いくつかの実施例では、変換器は、3相電源から給電され、EVにDC充電を与え得る。代替的に、変換器は、好適な整流器回路を用いて単相AC電源から給電され得る。
【0058】
いくつかの実施例では、可変電圧DC電源は少なくとも1つの変換モジュールを有する。変換モジュールは、力率1の近傍に関して、AC電源、たとえば、分相240V ACから電力を引き出す、切り替え電力変換モジュールであり得る。
【0059】
変換モジュールは、ある電圧において電力を蓄積するための少なくとも1つの高電圧キャパシタと、回路とを備え得る。回路は、ACポートと直列に接続された少なくとも1つのインダクタと、低電圧キャパシタと、第1のAC入力端子と高電圧キャパシタの対向する端部との間に接続された2つのダイオード又は高電圧スイッチと、高電圧キャパシタの対向する端部と低電圧キャパシタの対向する端部との間に接続された2つの中間低電圧スイッチと、低電圧キャパシタの対向する端部と第2のAC端子との間に接続された2つの端子低電圧スイッチとを備え得る。高電圧キャパシタの対向する端部にDC負荷が接続され得る。回路は、回路中の電流及び/又は電圧を感知するための少なくとも1つのセンサーを有し、2つの中間低電圧スイッチと2つの端子低電圧電源スイッチとのゲート入力に接続されたコントローラをさらに含む。
【0060】
一実施例では、回路のコントローラは、回路を、高電圧キャパシタの電圧がAC入力のピーク電圧よりも高いブースト・モードにおいて動作させるために動作可能であり得、2つの中間低電圧電源スイッチ及び2つの端子低電圧電源スイッチは、低電圧キャパシタに存在する電圧の測定に応答して、低電圧キャパシタを高電圧キャパシタのための所望の電圧の所定の比率に維持し、このようにして高電圧キャパシタを所望の高電圧に維持するように、冗長スイッチング状態で切り替えられ、整流器回路は、AC入力上の低い高調波をもつ5レベル・アクティブ整流器として、DC負荷に給電し、電力を吸収する。
【0061】
一実施例では、可変電圧DC電源は、複数の変換モジュール・ソケットを格納するシャシーを備え、モジュールの各々は回路を備え、モジュールは、DC電力を与えるために並行して働く。
【0062】
一実施例では、回路は、ACポートと直列に接続されたインダクタと、低電圧キャパシタと、第1のAC端子と高電圧キャパシタの対向する端部との間に接続された2つの高電圧電源スイッチと、高電圧キャパシタの対向する端部と低電圧キャパシタの対向する端部との間に接続された2つの中間低電圧電源スイッチと、低電圧キャパシタの対向する端部と第2のAC端子との間に接続された2つの端子低電圧電源スイッチとを備える、双方向整流器/インバータ回路であり得、高電圧キャパシタの対向する端部にDCポートが接続され得、コントローラは、双方向整流器/インバータ中の電流及び/又は電圧を感知するための少なくとも1つのセンサーを有する整流器モードのための第1のコントローラであり、整流器回路をブースト・モードにおいて動作させるために、2つの高電圧電源スイッチと2つの中間低電圧電源スイッチと2つの端子低電圧電源スイッチとのゲート入力に接続され、高電圧キャパシタの電圧はAC入力のピーク電圧よりも高く、2つの高電圧電源スイッチがAC入力の周波数においてオンとオフとに切り替わるように制御され、2つの中間低電圧電源スイッチ及び2つの端子低電圧電源スイッチは、低電圧キャパシタに存在する電圧の測定に応答して、低電圧キャパシタを高電圧キャパシタのための所望の電圧の所定の比率に維持し、このようにして高電圧キャパシタを所望の高電圧に維持するように、冗長スイッチング状態で切り替えられ、整流器回路は、AC入力上の低い高調波をもつ5レベル・アクティブ整流器として、DC負荷に給電し、電力を吸収する。電力変換器は、2つの高電圧電源スイッチと2つの中間低電圧電源スイッチと2つの端子低電圧電源スイッチとに接続されたインバータ・モードのための第2のコントローラをさらに備え、第2のコントローラは、低電圧キャパシタをDCポート及びACポートと直列接続させ、DCポートの電圧に比例する所定の値まで充電させるための第1の制御信号と、低電圧キャパシタをDCポートから切断させ、ACポートと直列接続させ、それにより低電圧キャパシタを放電させるための第2の制御信号とを含む信号波形を生成し、その信号波形を2つの高電圧電源スイッチと2つの中間低電圧電源スイッチと2つの端子低電圧電源スイッチとに印加するように構成される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2021-05-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ACポートと、
前記ACポートに接続され、バッテリーの充電パラメータを受信するための入力を有するコントローラを備える、可変電圧DC電源と、
充電ケーブルを受け付け、そして前記バッテリーに充電器を接続可能な充電ケーブル・コネクタと、
前記充電ケーブル・コネクタに接続され、前記充電ケーブルを介して前記バッテリーと通信し、前記DC電源の前記コントローラの前記入力に接続される交換可能なインターフェースと
を備える充電器であって、前記インターフェースが、
前記充電ケーブル・コネクタを介して受信された前記バッテリーの充電パラメータに関するバッテリー管理システム電圧コマンドを、前記可変電圧DC電源の前記コントローラの前記入力に変換することと、
前記バッテリーについての測定された情報から前記バッテリーのための前記充電パラメータを定義する前記可変電圧DC電源のための前記入力を生成することと
のうちの1つを実行するように構成された、充電器。
【請求項2】
前記インターフェースが、前記充電ケーブル・コネクタを介して受信された前記バッテリーの充電パラメータに関する前記バッテリー管理システム電圧コマンドを、前記可変電圧DC電源のための前記コントローラの前記入力に変換することを実行するために、前記バッテリーのバッテリー管理システム(BMS)と通信する、請求項1に記載の充電器。
【請求項3】
前記インターフェースが、第2の通信プロトコルを変換する第2のインターフェースをさらに備える、第1の通信プロトコルを変換する第1のインターフェースである、請求項1又は2に記載の充電器。
【請求項4】
前記第1の通信プロトコルと前記第2の通信プロトコルとが同じプロトコルである、請求項3に記載の充電器。
【請求項5】
前記第1の通信プロトコルと前記第2の通信プロトコルとが異なる、請求項3に記載の充電器。
【請求項6】
前記第1と第2のインターフェースがモジュール式であり、バッテリー・タイプ又は前記BMSのプロトコルに応じて選定される、請求項1から5までのいずれか一項に記載の充電器。
【請求項7】
前記充電器がシャシーをさらに備え、前記モジュール式インターフェースが前記シャシー上に取り付けられた、請求項6に記載の充電器。
【請求項8】
前記可変電圧DC電力が3相電源から供給される、請求項1から7までのいずれか一項に記載の充電器。
【請求項9】
前記可変電圧DC電力が単相AC電源から供給される、請求項1から8までのいずれか一項に記載の充電器。
【請求項10】
前記可変電圧DC電源が少なくとも1つの変換モジュールを有し、前記変換モジュールが、
高電圧において電力を蓄積するための少なくとも1つの高電圧キャパシタと、
回路と
を備え、前記回路が、
前記ACポートと直列に接続された少なくとも1つのインダクタと、
低電圧キャパシタと、
第1のAC入力端子と前記高電圧キャパシタの対向する端部との間に接続された2つのダイオード、及び
第1のAC入力端子と前記高電圧キャパシタの対向する端部との間に接続された2つの高電圧スイッチ
のうちの1つと、
前記高電圧キャパシタの前記対向する端部と前記低電圧キャパシタの対向する端部との間に接続された2つの中間低電圧スイッチと、
前記低電圧キャパシタの前記対向する端部と第2のAC端子との間に接続された2つの端子低電圧スイッチと
を備え、
前記高電圧キャパシタの前記対向する端部にDC負荷が接続されることができ、
前記回路が、
前記回路中の電流及び/又は電圧を感知するための少なくとも1つのセンサーを有し、前記2つの中間低電圧スイッチと前記2つの端子低電圧電源スイッチとのゲート入力に接続されたコントローラ
を備える、請求項1から9までのいずれか一項に記載の充電器。
【請求項11】
前記コントローラが、前記回路を、前記高電圧キャパシタの電圧が前記AC入力のピーク電圧よりも高いブースト・モードにおいて動作させるために動作可能であり、前記2つの中間低電圧電源スイッチ及び前記2つの端子低電圧電源スイッチが、前記低電圧キャパシタに存在する電圧の測定に応答して、前記低電圧キャパシタを前記高電圧キャパシタのための所望の電圧の所定の比率に維持し、このようにして前記高電圧キャパシタを所望の高電圧に維持するように、冗長スイッチング状態で切り替えられ、前記変換器回路が、前記AC入力上の低い高調波をもつ5レベル・アクティブ変換器として、前記DC負荷に給電し、電力を吸収する、請求項10に記載の充電器。
【請求項12】
前記可変電圧DC電源が、複数の変換モジュール・ソケットを格納するシャシーを備え、前記モジュールの各々が前記回路を備え、前記モジュールが、前記負荷にDC電力を与えるために並行して働く、請求項10又は11に記載の充電器。
【請求項13】
前記インターフェースがモジュール式である、請求項10から12までのいずれか一項に記載の充電器。
【請求項14】
前記充電器がシャシーをさらに備え、前記モジュール式インターフェースが前記シャシー上に取り付けられた、請求項13に記載の充電器。
【請求項15】
前記変換器回路が、ACポートと直列に接続されたインダクタと、低電圧キャパシタと、第1のAC端子と前記高電圧キャパシタの対向する端部との間に接続された前記2つの高電圧電源スイッチと、前記高電圧キャパシタの前記対向する端部と前記低電圧キャパシタの前記対向する端部との間に接続された前記2つの中間低電圧電源スイッチと、前記低電圧キャパシタの前記対向する端部と前記第2のAC端子との間に接続された前記2つの端子低電圧電源スイッチとを備える、双方向整流器/インバータ回路であり、前記高電圧キャパシタの前記対向する端部に前記DCポートが接続されることができ、
前記コントローラが、前記双方向整流器/インバータ中の電流及び/又は電圧を感知するための少なくとも1つのセンサーを有する整流器モードのための第1のコントローラであり、前記整流器回路をブースト・モードにおいて動作させるために、前記2つの高電圧電源スイッチと前記2つの中間低電圧電源スイッチと前記2つの端子低電圧電源スイッチとのゲート入力に接続され、前記高電圧キャパシタの前記電圧が前記AC入力の前記ピーク電圧よりも高く、前記2つの高電圧電源スイッチが前記AC入力の周波数においてオンとオフとに切り替わるように制御され、前記2つの中間低電圧電源スイッチ及び前記2つの端子低電圧電源スイッチが、前記低電圧キャパシタに存在する電圧の前記測定に応答して、前記低電圧キャパシタを前記高電圧キャパシタのための所望の電圧の前記所定の比率に維持し、このようにして前記高電圧キャパシタを前記所望の高電圧に維持するように、冗長スイッチング状態で切り替えられ、前記整流器回路が、前記AC入力上の低い高調波をもつ前記5レベル・アクティブ整流器として、前記DC負荷に給電し、電力を吸収し、
前記電力変換器は、前記2つの高電圧電源スイッチと前記2つの中間低電圧電源スイッチと前記2つの端子低電圧電源スイッチとに接続されたインバータ・モードのための第2のコントローラをさらに備え、前記第2のコントローラが、前記低電圧キャパシタを前記DCポート及び前記ACポートと直列接続させ、前記DCポートの電圧に比例する所定の値まで充電させるための第1の制御信号と、前記低電圧キャパシタを前記DCポートから切断させ、前記ACポートと直列接続させ、それにより前記低電圧キャパシタを放電させるための第2の制御信号とを含む信号波形を生成し、前記信号波形を前記2つの高電圧電源スイッチと前記2つの中間低電圧電源スイッチと前記2つの端子低電圧電源スイッチとに印加するように構成された、請求項10から13までのいずれか一項に記載のバッテリー充電器。
【請求項16】
電気車両(EV)との第1の通信プロトコルを有する変換器を使用するための方法であって、
前記変換器のコネクタ・インターフェースにおいて第2の通信プロトコルにおける前記EVからのEV通信を受信することと、
前記EV通信を前記第2の通信プロトコルから前記第1の通信プロトコルに変換することと、
それに応じて、前記変換器を前記変換されたEV通信に応答するように制御することと
を含む、方法。
【請求項17】
前記通信を前記第2の通信プロトコルから前記第1の通信プロトコルに前記変換することは、
前記第2の通信プロトコルが前記変換器の前記第1の通信プロトコルに準拠しているかどうかを決定することと、
前記第2の通信プロトコルが前記変換器の前記第1の通信プロトコルに準拠している場合、変換なしに前記EV通信を中継することと、
前記第2の通信プロトコルが前記変換器の前記第1の通信プロトコルに準拠していない場合、前記EV通信を前記第2の通信プロトコルから前記第1の通信プロトコルに変換することと
を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記EV通信を前記第2の通信プロトコルから前記第1の通信プロトコルに前記変換することが、前記変換器の前記コネクタ・インターフェースにおいて行われる、請求項16又は17に記載の方法。
【請求項19】
前記EV通信を前記第2の通信プロトコルから前記第1の通信プロトコルに前記変換することが、前記変換器の前記コントローラにおいて行われる、請求項16又は17に記載の方法。
【請求項20】
前記第1の通信プロトコルにおける変換器通信を送ることと、
前記変換器通信を前記第1の通信プロトコルから前記第2の通信プロトコルに変換することと、
前記EVに前記変換器通信を送ることと
をさらに含む、請求項16から19までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記変換器通信を前記第1の通信プロトコルから前記第2の通信プロトコルに前記変換することは、
前記第1の通信プロトコルが前記EVの前記第2の通信プロトコルに準拠しているかどうかを決定することと、
前記第1の通信プロトコルが前記第2の通信プロトコルに準拠している場合、変換なしに前記変換器通信を中継することと、
前記第1の通信プロトコルが前記第2の通信プロトコルに準拠していない場合、前記変換器通信を前記第1の通信プロトコルから前記第2の通信プロトコルに変換することと
を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記変換器通信を前記第1の通信プロトコルから前記第2の通信プロトコルに前記変換することが、前記変換器の前記コネクタ・インターフェースにおいて行われる、請求項20又は21に記載の方法。
【請求項23】
前記変換器通信を前記第1の通信プロトコルから前記第2の通信プロトコルに前記変換することが、前記変換器の前記コントローラにおいて行われる、請求項20又は21に記載の方法。
【国際調査報告】