(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-23
(54)【発明の名称】プラズマ発生ユニット及びプラズマ処理装置
(51)【国際特許分類】
H05H 1/24 20060101AFI20220516BHJP
A61N 1/44 20060101ALI20220516BHJP
【FI】
H05H1/24
A61N1/44
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021533136
(86)(22)【出願日】2020-10-13
(85)【翻訳文提出日】2021-06-08
(86)【国際出願番号】 KR2020013911
(87)【国際公開番号】W WO2021172685
(87)【国際公開日】2021-09-02
(31)【優先権主張番号】10-2020-0024317
(32)【優先日】2020-02-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0126647
(32)【優先日】2020-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521177441
【氏名又は名称】フィーグル カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100121728
【氏名又は名称】井関 勝守
(74)【代理人】
【識別番号】100165803
【氏名又は名称】金子 修平
(74)【代理人】
【識別番号】100170900
【氏名又は名称】大西 渉
(72)【発明者】
【氏名】イ ヒョンヨン
(72)【発明者】
【氏名】アン ウンジ
(72)【発明者】
【氏名】ギム インテ
(72)【発明者】
【氏名】チョエ ジョンヘ
【テーマコード(参考)】
2G084
4C053
【Fターム(参考)】
2G084AA24
2G084BB03
2G084BB05
2G084BB06
2G084BB07
2G084BB24
2G084DD12
2G084DD17
2G084DD18
2G084DD21
2G084FF22
4C053MM02
4C053MM08
(57)【要約】
本発明は内部に挿入ホールを有する絶縁性の本体及び前記本体の外周面に配置された導電部材を含む第1電極部と、一端に連通されたガス注入ホールを内部に有し、他端領域が前記第1電極部の前記挿入ホールに挿入されるように配置された導電性の第2電極部と、を含み、前記第2電極部の前記他端領域は他端に行くほど、直径が小さくなり、前記導電部材の配置領域に対応されるように位置するプラズマ発生ユニット及びプラズマ処理装置を提供する。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に挿入ホールを有する絶縁性の本体及び前記本体の外周面に配置された導電部材を含む第1電極部と、
一端に連通されたガス注入ホールを内部に有し、他端領域が前記第1電極部の前記挿入ホールに挿入されるように配置された導電性の第2電極部と、を含み、
前記第2電極部の前記他端領域は、他端に行くほど、直径が小さくなり、前記導電部材の配置領域に対応されるように位置するプラズマ発生ユニット。
【請求項2】
前記本体は、
一側に位置された電極領域、及び前記電極領域の他側に位置し、前記電極領域と段差を有して直径が拡張された段差領域を含み、
前記導電部材は、前記電極領域の外周面と、前記電極領域と段差を形成する前記段差領域の段差面に配置された請求項1に記載のプラズマ発生ユニット。
【請求項3】
前記導電部材は、前記段差面に配置された第1導電部材と、前記電極領域の外周面に配置し、前記第1導電部材と電気的に連結された第2導電部材を含む請求項2に記載のプラズマ発生ユニット。
【請求項4】
前記第2電極部の他端は、前記電極領域内に位置した請求項3に記載のプラズマ発生ユニット。
【請求項5】
前記第2電極部の他端は、円錐形状に形成される請求項1に記載のプラズマ発生ユニット。
【請求項6】
前記第2電極部は、前記一端と前記他端との間に直径が拡張されたフランジを含み、
前記フランジと前記本体の一端との間に配置されたシーリング部材をさらに含む請求項1に記載のプラズマ発生ユニット。
【請求項7】
前記第1電極部の導電部材に電気的に連結された第1端子と、
前記第2電極部に電気的に連結された第2端子と、をさらに含む請求項3に記載のプラズマ発生ユニット。
【請求項8】
前記第1端子は、前記第1導電部材に接触し、前記第2導電部材と離隔された請求項7に記載のプラズマ発生ユニット。
【請求項9】
前記第2電極部の外周面は、前記ガス注入ホールに連通されたガス排出ホールが形成され、
前記ガス排出ホールは、前記挿入ホールと連通される請求項2に記載のプラズマ発生ユニット。
【請求項10】
ベースと、
内部に挿入ホールを有する絶縁性の本体及び前記本体の外周面に配置された導電部材を含む第1電極部と、一端に連通されたガス注入ホールを内部に有し、他端領域が前記第1電極部の前記挿入ホールに挿入されるように配置された導電性の第2電極部を各々含み、前記ベースに固定される少なくとも2つのプラズマ発生ユニットと、
前記少なくとも2つのプラズマ発生ユニットの各々の前記導電部材を並列連結し、前記ベースに締結されて前記第1電極部の離脱を防止する第1端子と、
前記第1端子に締結し、前記少なくとも2つのプラズマ発生ユニットの各々で前記第1電極部を覆い、前記第2電極部の一端を露出させるホルダーと、
前記少なくとも2つのプラズマ発生ユニットの各々の前記第2電極部を並列連結し、前記ホルダーに締結されて前記第2電極部の離脱を防止する第2端子と、を含み、
前記少なくとも2つのプラズマ発生ユニットの各々で、
前記第2電極部の前記他端領域は、他端に行くほど、直径が小さくなり、前記導電部材の配置領域に対応されるように位置するプラズマ処理装置。
【請求項11】
前記ホルダーは、
前記少なくとも2つのプラズマ発生ユニットの各々で、前記挿入ホールの中心線と前記第2電極部の中心線を一致させ、前記挿入ホールに挿入された前記第2電極部の外周面と前記第1電極部の内周面を離隔させる請求項10に記載のプラズマ処理装置。
【請求項12】
前記少なくとも2つのプラズマ発生ユニットの各々で、
前記本体は、
一側に位置された電極領域、及び前記電極領域の他側に位置し、前記電極領域と段差を有して直径が拡張された段差領域を含み、
前記導電部材は、前記電極領域と段差を形成する前記段差領域の段差面に配置された第1導電部材と、前記電極領域の外周面に配置し、前記第1導電部材と電気的に連結された第2導電部材を含む請求項10に記載のプラズマ処理装置。
【請求項13】
前記第2電極部の他端は、前記電極領域内に位置した請求項12に記載のプラズマ処理装置。
【請求項14】
前記少なくとも2つのプラズマ発生ユニットの各々で、
前記第2電極部は、前記一端と前記他端との間に直径が拡張されたフランジを含み、
前記フランジと前記本体の一端との間に配置されたシーリング部材をさらに含む請求項10に記載のプラズマ発生ユニット。
【請求項15】
前記第1端子は、前記第1導電部材に接触し、前記第2導電部材と離隔された請求項12に記載のプラズマ処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はプラズマ発生ユニット及びプラズマ処理装置に係る。
【背景技術】
【0002】
従来の大気圧プラズマガス発生装置はプラズマ発生のための電源供給線と連結されたプレート(電極板)と中心電極、前記プレートと中心電極の短絡(ショート、short)を防止するための絶縁材で構成され、プラズマガスを放出するためのガス供給管を具備する。
【0003】
前記技術の従来技術は韓国登録特許第10-0828590号公報、韓国登録特許第10-0807806号公報、及び韓国登録特許第10-0723019号公報が代表的であり、前記技術はプラズマをジェット形状で火花放出して溶接や加工品の表面処理に有利であるが、人体の治療のための医療機器乃至医療機具の表面処理には適合ではない。
【0004】
従来の大気圧プラズマ発生装置は中心電極棒と絶縁体に一体に形成し、プレートを所定間隔のギャップ(gap)を維持しながら、プラズマを発生させることによって、プラズマ発生位置がプレートに位置して、薄板のプレートが高温で容易に損傷されるか、或いは毀損されて長時間の使用ができない問題点を有している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は人体治療用として人体に直接的に接触するか、或いは医療機具の表面処理のために安定的にプラズマガスが発生され、プラズマ火花が外部に放出されないプラズマ発生ユニット及びプラズマ処理装置を提供することにある。
【0006】
また、本発明の目的はアーク放電及びオゾン発生量を最小化することが可能であるプラズマ発生ユニット及びプラズマ処理装置を提供することにある。
【0007】
一方、本発明で達成しようとする技術的課題は以上で言及した技術的課題に制限されなく、言及しないその他の技術的課題は下の記載から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解されるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るプラズマ発生ユニットは内部に挿入ホールを有する絶縁性の本体及び前記本体の外周面に配置された導電部材を含む第1電極部と、一端に連通されたガス注入ホールを内部に有し、他端領域が前記第1電極部の前記挿入ホールに挿入されるように配置された導電性の第2電極部と、を含み、前記第2電極部の前記他端領域は他端に行くほど、直径が小さくなり、前記導電部材の配置領域に対応されるように位置することができる。
【0009】
また、前記本体は一側に位置された電極領域、及び前記電極領域の他側に位置し、前記電極領域と段差を有して直径が拡張された段差領域を含み、前記導電部材は前記電極領域の外周面と前記電極領域と段差を形成する前記段差領域の段差面に配置されることができる。
【0010】
また、前記導電部材は前記電極領域と段差を形成する前記段差面に配置された第1導電部材と、前記電極領域の外周面に配置し、前記第1導電部材と電気的に連結された第2導電部材を含むことができる。
【0011】
また、前記第2電極部の他端は前記電極領域内に位置することができる。
【0012】
また、前記第2電極部の他端は円錐状に形成されることができる。
【0013】
また、前記第2電極部は前記一端と前記他端との間に直径が拡張されたフランジを含み、前記フランジと前記本体の一端との間に配置されたシーリング部材をさらに含むことができる。
【0014】
また、本発明に係るプラズマ発生ユニットは前記第1電極部の導電部材に電気的に連結された第1端子と、前記第2電極部に電気的に連結された第2端子をさらに含むことができる。
【0015】
また、前記第1端子は前記第1導電部材に接触し、前記第2導電部材と離隔されることができる。
【0016】
また、前記第2電極部の外周面は前記ガス注入ホールに連通されたガス排出ホールが形成され、前記ガス排出ホールは前記挿入ホールと連通されることができる。
【0017】
一方、本発明に係るプラズマ処理装置はベースと、内部に挿入ホールを有する絶縁性の本体及び前記本体の外周面に配置された導電部材を含む第1電極部と、一端に連通されたガス注入ホールを内部に有し、他端領域が前記第1電極部の前記挿入ホールに挿入されるように配置された導電性の第2電極部と、を各々含み、前記ベースに固定される少なくとも2つのプラズマ発生ユニットと、前記少なくとも2つのプラズマ発生ユニットの各々の前記導電部材を並列連結し、前記ベースに締結されて前記第1電極部の離脱を防止する第1端子と、前記第1端子に締結し、前記少なくとも2つのプラズマ発生ユニットの各々で前記第1電極部を覆い、前記第2電極部の一端を露出させるホルダーと、前記少なくとも2つのプラズマ発生ユニットの各々の前記第2電極部を並列連結し、前記ホルダーに締結されて前記第2電極部の離脱を防止する第2端子と、を含み、前記少なくとも2つのプラズマ発生ユニットの各々で、前記第2電極部の前記他端領域は他端に行くほど、直径が小さくなり、前記導電部材の配置領域に対応されるように位置することができる。
【0018】
また、前記ホルダーは前記少なくとも2つのプラズマ発生ユニットの各々で、前記挿入ホールの中心線と前記第2電極部の中心線を一致させ、前記挿入ホールに挿入された前記第2電極部の外周面と前記第1電極部の内周面を離隔させることができる。
【0019】
また、前記少なくとも2つのプラズマ発生ユニットの各々で、前記本体は一側に位置された電極領域、前記電極領域の他側に位置し、前記電極領域と段差を有して直径が拡張された段差領域を含み、また、前記導電部材は前記電極領域と段差を形成する前記段差面に配置された第1導電部材と、前記電極領域の外周面に配置し、前記第1導電部材と電気的に連結された第2導電部材と、を含むことができる。
【0020】
また、前記第2電極部の他端は前記電極領域内に位置することができる。
【0021】
また、前記少なくとも2つのプラズマ発生ユニットの各々で、前記第2電極部は前記一端と前記他端との間に直径が拡張されたフランジを含み、前記フランジと前記本体の一端との間に配置されたシーリング部材をさらに含むことができる。
【0022】
また、前記第1端子は前記第1導電部材に接触し、前記第2導電部材と離隔されることができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明の一実施形態に係るプラズマ発生ユニット及びプラズマ処理装置は人体治療用として人体に直接的に接触するか、或いは医療機具の表面処理のために安定的にプラズマガスが発生し、プラズマ火花が外部に放出されないことが可能である。
【0024】
また、本発明の一実施形態に係るプラズマ発生ユニット及びプラズマ処理装置はアーク放電及びオゾン発生量を最小化することが可能である。
【0025】
一方、本発明で得ることができる効果は以上で言及した効果によって制限されなく、言及しないその他の効果は下の記載から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明の一実施形態に係るプラズマ処理装置をプラズマ噴出側から見た形状を示した斜視図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係るプラズマ処理装置の内部構成を示した斜視図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係るプラズマ処理装置の内部構成を分解した分解図である。
【
図4】
図2でホルダーを除去した形状を示した斜視図である。
【
図5】
図4で第1電極を除去した形状を示した斜視図である。
【
図6】
図2でA-A’線に沿って切断した状態で、プラズマ発生ユニットを示した断面図である。
【
図7】本発明の一実施形態に係るプラズマ発生ユニットで第1電極部の一部を除去した形状を示した斜視図である。
【
図8】
図6の図面符号‘8’部分を拡大した拡大図である。
【
図9a】本発明の他の実施形態に係るプラズマ発生ユニットで第2電極部の端部領域を概略的に示した例示図である。
【
図9b】本発明の他の実施形態に係るプラズマ発生ユニットで第2電極部の端部領域を概略的に示した例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施形態を添付された図面を参照してさらに詳細に説明する。本発明の実施形態は様々な形態に変形することができ、本発明の範囲が以下の実施形態に限定されることとして解釈されてはならない。本実施形態は当業界で平均的な知識を有する者に本発明をさらに完全に説明するために提供されることである。したがって、図面での要素の形状はより明確な説明を強調するために誇張されている。
【0028】
本発明が解決しようとする課題の解決方案を明確にするための発明の構成を本発明の好ましい実施形態に基づいて添付図面を参照して詳細に説明し、図面の構成要素に参照番号を付与することにおいて同一構成要素に対しては、たとえ他の図面上にあっても同一の参照番号を付与し、当該図面に対する説明の時、必要である場合、他の図面の構成要素を引用することができることを予め明らかにする。
【0029】
本発明を明確に説明するために説明と関係ない部分(ガス供給配管、電気回路、制御部)は省略し、明細書に全体に亘って同一又は類似な構成要素に対しては同一な参照符号を付して説明する。
【0030】
まず、
図1を参照すれば、本発明の一実施形態に係るプラズマ処理装置1はケース10とケース10の内部に設置され、プラズマ噴出側に配置されたプラズマ発生装置100を含むことができる。
【0031】
一方、本発明の一実施形態に係るプラズマ処理装置1は一実施形態として、医療器具消毒用チャンバー、口腔内治療、歯のホワイトニング、歯石除去、インプラントフィクスチャの表面再生装置、頭皮治療、及び皮膚治療に使用されることができる。
【0032】
ケース10は分解と組立が容易である形態に具現され、内部に設置されたプラズマ発生装置100とガス供給配管、電気回路、及び制御部を保護することができる。
【0033】
図2乃至
図8を参照すれば、プラズマ発生装置100は少なくとも2つのプラズマ発生ユニットを固定した後、これらを並列連結した構造に構成されることができる。
【0034】
以下では、‘少なくも2つ’に対する説明は‘複数’として定義されることができる。
【0035】
プラズマ発生装置100はベース110、第1電極部120、第1端子130、ホルダー140、第2電極部150、シーリング部材160、及び第2端子170を含むことができる。
【0036】
ここで、第1電極部120、第1端子130、第2電極部150、シーリング部材160、及び第2端子170はプラズマ発生ユニットとして構成されることができる。
【0037】
ベース110はケース10の内部でプラズマ噴出側に嵌又は締結を通じて結合されることができる。
【0038】
ベース110は複数のプラズマ発生ユニットを固定するための挿入ホールを具備することができ、ベース110の挿入ホールの一側へは第1電極部120が挿入されて固定されることができ、ベース110の挿入ホールの他側へは発生されたプラズマが噴出されることができる。
【0039】
第1電極部120は本体121、挿入ホール122、及び導電部材123を含むことができる。一方、以下では、第2電極部150の導電性本体151と区分されるように本体121は第1本体121と説明する。
【0040】
第1本体121は絶縁性の材質で構成されることが好ましく、絶縁性が優れ、誘電率が高いので、プラズマを効率的に発生させるために熱伝導、耐熱性、及び耐蝕性が優れた耐熱プラスチック又はセラミック材質で形成されることが好ましい。
【0041】
挿入ホール122は第1本体121の一側(
図6で上部側)で他側(
図6で下部側)まで貫通されるように形成され、円柱形状に形成されることが好ましい。即ち、第1本体121は挿入ホール122に沿って形成された内周面を含むことができる。
【0042】
一方、
図6乃至
図8を参照すれば、第1本体121は一側から他側方向に配置された第1領域121a、第2領域(電極領域)121b、第3領域(段差領域)121c、及び第4領域121dを含むことができる。
【0043】
第1領域121aは第1本体121で一側に位置し、円筒形状に構成されることができる。
【0044】
第2領域(電極領域)121bは第1領域121aの他側に位置し、円筒形状に形成され、第1領域121aの直径より小さい直径を有するように構成されることができる。即ち、第2領域121bと第1領域121aとの間には段差が形成されることができる。
【0045】
第3領域(段差領域)121cは第2領域121bの他側に位置し、第2領域(電極領域)121bと段差を形成することができる。第3領域121cは円筒形状に形成され、第2領域121bの直径より大きい直径を有するように構成されることができる。即ち、第3領域121cと第2領域121bとの間には段差が形成されることができる。
【0046】
ここで、第3領域121cは第1領域121aの直径より大きい直径を有し、第1本体121で最も大きい直径を有する領域であって、第1本体121の強度を補強する領域として機能することができる。
【0047】
第4領域121dは第3領域121cの他側に位置し、円筒形状に形成され、第3領域121cの直径より小さい直径を有するように構成されることができる。即ち、第4領域121dと第3領域121cとの間には段差が形成されることができる。
【0048】
ここで、第3領域121cと第4領域121dはベース110に挿入される領域であり、第3領域121cと第4領域121dとの間の段差によって、第1本体121がベース110の他側に離脱されないことができる。
【0049】
導電部材123は電気伝導性物質で構成されることが好ましく、軽くて電気的信号が安定的な材質が適合であり、クロム、ステンレススチール、ニッケル、銅、黄銅、バナジウム、チタニウム(Ti)、コバルト、プラチナ、金、銀、及びこれらの合金であるが、これに制限されない。
【0050】
導電部材123は薄膜形状で、第3領域121cの一側面121c-1と第2領域121bの外周面121b-1上に配置されることができる。
【0051】
ここで、導電部材123は第1本体121の表面材質に応じて高温溶射方式、鍍金法、真空蒸着法、又は負極スパッタリング法等を通じて、第3領域121cの一側面121c-1と第2領域121bの外周面121b-1上に蒸着されて形成されることが好ましい。
【0052】
導電部材123は第2領域(電極領域)121bと段差を形成する第3領域(段差領域)121cの一側面121c-1に該当する段差面上に形成された第1導電部材123a、及び第2領域121bの外周面121b-1上に形成され、第1導電部材123aと電気的に連結された第2導電部材123bを含むことができる。
【0053】
ここで、第2領域121b上に形成された第2導電部材123bの最大高さ(直径)は第1領域121aの高さ(直径)より小さく形成されることが好ましい。
【0054】
第1端子130はベース110に締結されて複数の第1電極部120が一側に離脱されることを防止し、複数の第1電極部120を電気的に並列連結することができる。
【0055】
第1端子130は第1電極部120が挟まれる端子ホール131とベース110に締結されるための締結ホール132及びホルダー140が締結されるための締結ホール133を含むことができる。
【0056】
ここで、第1端子130には第1電圧(例えば、+電圧)が印加されることができる。
【0057】
一方、端子ホール131の内部直径は第1領域121a及び第2領域121bの直径より大きく形成されて、第1領域121a及び第2領域121bは端子ホール131を通過することができる。
【0058】
ここで、第1端子130は第2導電部材123bと物理的に離隔されることができる。即ち、第1端子130に印加された電圧は第1導電部材123aを通じて第2導電部材123bに印加されることができる。
【0059】
また、端子ホール131の内部直径は第3領域121cの直径より小さく形成されて第1端子130の他側面が第1導電部材123aに直接接触し、締結ホール132の締結によって第1端子130の他側面が第3領域121cの一側面121c-1を他側方向に加圧することができる。
【0060】
ホルダー140は第1端子130に締結され、複数の第1電極部120を覆い、第2電極部150の一端を一側に露出させることができる。
【0061】
ホルダー140は軽量の耐熱プラスチック等で構成されることが好ましく、第1電極部120を囲むカバー部141と第1端子130に締結されるための締結部142を含むことができる。
【0062】
図6及び
図7を参照すれば、カバー部141は第1本体121の第1領域121aと第2領域121bを収容する収容領域141a、第1本体121の第1領域121aの一側面がかかるように第1収容領域141aで内側に突出された係止領域141b及び第2電極部150のフランジ151dとシーリング部材160が収容される第2収容領域141cを含むことができる。
【0063】
第1端子130と締結のために締結部142は内部にネジ山が形成されたネジホール(図示せず)を含むことができる。
【0064】
第1端子130の締結ホール133に締結部142と締結のためにボルトが挿入されることができる。
【0065】
一方、ホルダー140のカバー部141は第1電極部120の第1本体121の内周面と第2電極部150の外周面を離隔させ、第1電極部120の中心線CLと第2電極部150の中心線CLが一致するように、第1電極部120と第2電極部150を整列させることができる。
【0066】
ここで、第1電極部120と第2電極部150の中心線CL(同心)が合わずにずれれば、電圧印加の時、挿入ホール122でプラズマ偏り現象が生じるので、均一なプラズマを発生させることができない。
【0067】
第2電極部150は本体151、ガス注入ホール152、及びガス排出ホール153を含むことができる。
【0068】
一方、
図6乃至
図8を参照すれば、第2本体151は一側で他側方向に配置された第1領域151a、第2領域151b、第3領域151c、第4領域151d、第5領域151e、及び第6領域151fを含むことができる。
【0069】
第1領域151aは第1本体151で一側に位置し、円筒形状に構成されることができる。一方、第1領域151aはガス供給配管が挟まれるように一端がテーパーになることが好ましい。
【0070】
第2領域151bは第1領域151aの他側に位置し、円筒形状に形成され、第1領域151aの直径より小さい直径を有するように構成されることができる。即ち、第2領域151bと第1領域151aとの間には段差が形成されることができ、第2領域151bと第1領域151aとの間の段差によって挟まれたガス供給配管の離脱を防止することができる。
【0071】
第3領域151cは第2領域151bの他側に位置し、円筒形状に形成され、第2領域151bの直径より大きい直径を有するように構成されることができる。即ち、第3領域151cと第2領域151bとの間には段差が形成されることができる。
【0072】
ここで、第3領域151cは第2本体151の強度を補強する領域として機能することができ、第3領域151cが第2端子170の端子ホール171に挟まれることができる。
【0073】
第4領域151dは第3領域151cの他側に位置し、円筒形状に形成され、第3領域151cの直径より大きい直径を有するように構成されることができ、第2本体151でフランジで構成されることができる。
【0074】
第5領域151eは第4領域151dの他側に位置し、円筒形状に形成され、第4領域151dの直径より小さい直径を有するように構成されることができ、他側の一部領域が第1電極部120の挿入ホール122に挿入されることができる。
【0075】
ここで、第2本体151の第5領域151eは外周面が第1電極部120の第1本体121の内周面と離隔される直径を有することができ、これを通じて、ガスが流動される空間を形成することができる。即ち、挿入ホール122に挿入された第5領域151eの外周面は第1本体121の内周面と離隔されることができる。
【0076】
第6領域151fは第5領域151eの他側に位置し、他端に行くほど、直径がだんだん小さくなる‘円錐’形状に形成されることができ、第2本体151の他端領域として定義されることができる。
【0077】
即ち、第2本体151の他端は先の尖った先端を成して、電荷集中現象が発生するようになって、この領域151fでの電気場が最も強くなり、これによってプラズマを発生させるための電圧が減少することができる。
【0078】
したがって、同一な電圧でも端部が鈍い電極に比べてプラズマ密度をさらに高くすることができるので、プラズマ発生が開始される電圧である放電電圧を下げることができる長所がある。また、第6領域151fで先端のテーパー形状によってプラズマ発生が可能な面積が広くなるので、(テーパー傾斜面)プラズマの発生量を増やすことができる長所がある。
【0079】
一方、
図9Aを参照すれば、他の実施で、第2電極部150’は本体151’で他側に延長された他端領域152’は他側に行くほど、指数関数のように直径が円満に減少する形状を有することができ、他端がピン形状のように端が鋭い先端をなすことができる。
【0080】
また、
図9Bを参照すれば、他の実施で、第2電極部150’’は本体151’’から他側に延長された他端領域152’’は他側に行くほど、ログ関数のように直径が急激に減少する形状を有することができ、他端領域152’’が半球の形状をなすことができる。
【0081】
ガス注入ホール152は第2本体151の一端から他側に貫通されて形成されることができる。
【0082】
ここで、ガス注入ホール152は第2本体151の一端から第2本体151の第5領域151eまで形成されることが好ましい。
【0083】
一方、ガス供給配管に供給されたガスはガス注入ホール152を通じて、プラズマ発生ユニットに供給されることができる。ここで、供給されるガスはヘリウム、ネオン、アルゴン、又は窒素等のような不活性気体であることが好ましく、プラズマ放電ガスとして不活性気体を流すことによって、放電電圧を下げ、アーク発生のリスクを減らすことができる。
【0084】
ガス排出ホール153は他側が第1本体121の第2領域121b内で挿入ホール122に連通されるように第2本体151の第5領域151eの外周面に形成され、一側がガス注入ホール152に連通されることができる。
【0085】
これを通じて、ガス注入ホール152に注入された不活性ガスはガス排出ホール153を通じて挿入ホール122に流入され、第1本体121の第2領域121bで第1電極部120と第2電極部150との間に発生したプラズマと共に、プラズマガスを形成して挿入ホール122の他側に噴出されることができる。
【0086】
第6領域151fは第1本体121の第2領域121bの内部に位置することが好ましく、第6領域151fの他端が第2領域121bの内部に位置することがさらに好ましい。
【0087】
ここで、第1電極部120の導電部材123に印加される電圧と、第2電極部150の他端に印加された電圧によって、第1本体121の第2領域121bでプラズマを発生することができる。
【0088】
これを通じて、第1電極部120の絶縁性本体121の内部で安定的にプラズマを発生することができ、安定的なプラズマ発生はプラズマを治療用に適用する場合にはプラズマ火花が外部に放出されないので、画像や外傷の危険が少なく、電気的スパーク発生が生じないので、皮膚治療、ホワイトニング治療、歯科診療又は外傷治療に直接的に適用することができる長所を有する。
【0089】
一方、第1本体121の第2領域121bは第1長さL1を有することができ、第6領域151fの他端は第1本体121の第1領域121aと第2領域121b境界から第2長さL2を有することができる。ここで、第1長さL1は第2導電部材123bの長さと同一であることができる。
【0090】
第2長さL2は第1長さL1対比0%乃至100%範囲を有することができる。第2長さL2は第1長さL1対比25%乃至75%範囲を有することが好ましく、第2長さL2が第1長さL1対比50%であることが最も好ましい。
【0091】
ここで、第2長さL2が第1長さL1対比25%未満である場合、第2電極部エッジ終端部が第2導電部材123bの範囲内で
図8を基準に設定された値(25%)以上に右側に位置されれば、結果的に電極間の距離が遠くなる効果によってプラズマ発生開始電圧である放電電圧が高くなることができる問題が発生することができ、反面、第2電極部150エッジ先端部で第2導電部材123bのコーティングされた電極間に電気場が分布するようになってプラズマが発生するようになるが、第2長さL2が第1長さL1対比75%超過である場合、エッジ先端部で第2導電部材123bのコーティングされた電極間に電気場が分布されることができる長さが短いので、エッジエフェクトがわずかになるようになってプラズマ発生効率が低下される問題が発生することができる。
【0092】
しかし、場合によって上述したような問題が発生しないか、或いは大きく問題にならない場合、第2長さL2は第1長さL1対比0%乃至25%又は75%乃至100%範囲を有してもよい。
【0093】
挿入ホール122内で、第2電極部150と第1電極部120の離隔距離は0.1乃至10mm範囲を有することが好ましい。
【0094】
このような離隔空間によって、プラズマの強度が小型のチャンバーに適当であり、プラズマ発生温度が高温に発生しない長所があり、一側で注入されたガスが移動される経路を提供することができる。
【0095】
一方、離隔距離が0.1mm未満である場合は発生するプラズマ強度が小さく、プラズマガスが容易に噴出することができない。
【0096】
また、離隔距離は10mm超過である場合、プラズマ発生が難しく、発生する場合には電気的スパークが発生し、電源供給源の容量が大きくなければならなく、中心電極棒の毀損が高いので、長時間使用することができず、高い温度によって全体的な構成要素の安定性を確保することができず、本発明の適用範囲を逸脱する。
【0097】
シーリング部材160は絶縁性のゴム材質で構成され、第1電極部120の一端と第2電極部150のフランジ151dとの間に配置されることによって、第1電極部120の挿入ホール122の一側にガスが排出されることを防止することができる。
【0098】
また、シーリング部材160は第1電極部120の挿入ホール122の一側に外部空気が流入されることを防止して、発生されたプラズマガスでオゾンが発生される問題を防止することができる。
【0099】
一方、本発明の他の実施形態で、シーリング部材160を使用しなく第1電極部120と第2電極部150を接着剤等で接合することも可能である。
【0100】
一方、第2端子170がホルダー140に締結されることによって、第2電極部150のフランジ151dは他側方向に加圧され、フランジ151dが他側方向に加圧されることによってシーリング部材160は第1電極部120の一端と第2電極部150のフランジ151dとの間で圧縮されて密封性能が向上されることができる。
【0101】
シーリング部材160は係止部161、突出部162、及び貫通ホール163を含むことができる。
【0102】
係止部161はシーリング部材160の一側に位置してフランジ151dの他側面に接触し、フランジ151dと同一直径を有することができる。
【0103】
突出部162は係止部161の他側に位置し、係止部161より小さい直径を有し、外周面がホルダー140の係止領域141bに対応することができる。
【0104】
貫通ホール163は突出部162及び係止部161の内部に貫通され、挿入ホール122に挿入されない第2電極部150の第5領域151eの一部領域が挿入されることができる。
【0105】
第2端子170はホルダー140の締結部142に締結されて複数の第2電極部150が一側に離脱されることを防止し、複数の第2電極部150を電気的に並列連結することができる。
【0106】
第2端子170は第2電極部150が挟まれる端子ホール171とホルダー140に締結されるための締結ホール172を含むことができる。
【0107】
ここで、第1端子130には第1電圧(例えば、+電圧)が印加されることができる。
【0108】
一方、端子ホール171の内部直径は第3領域151cの直径と対応され、第4領域151dの直径より小さく形成されて、第2端子170がホルダー140の締結部142に締結する時、第2端子170は第3領域151c及び第4領域151dに接触されて印加された電圧を伝達することができる。
【0109】
また、端子ホール171の内部直径は第4領域151dの直径より小さく形成されて、第2端子170がホルダー140の締結部142に締結する時、第2端子170はフランジ151dを他側方向に加圧することができる。
【0110】
締結ホール172は締結部142の締結ホールに対応され、ボルト等を通じて締結されることができる。
【0111】
一方、締結部142は内部にネジ山が形成され、一側と他側に貫通され、内周面にネジ山が形成されたネジホール(図示せず)を含むことができる。
【0112】
ここで、締結部142のネジホールは他側で第1端子直径の締結のための第1ボルト(図示せず)が締結されることができ、これと反対である一側で第2端子170の締結のための第2ボルト(図示せず)が締結されることができる。即ち、第1ボルトと第2ボルトは締結部142のネジホールで互いに対向するように締結されることができる。
【0113】
以上の詳細な説明は本発明を例示するものである。また、前述した内容は本発明の好ましい実施形態を例として説明するものであり、本発明は多様な他の組合、変更、及び環境で使用することができる。即ち、本明細書に開示された発明の概念の範囲、前述した開示内容と均等な範囲及び/又は当業界の技術又は知識の範囲内で変更又は修正が可能である。前述した実施形態は本発明の技術的思想を具現するための最善の状態を説明するものであり、本発明の具体的な適用分野及び用途で要求される多様な変更も可能である。したがって、以上の発明の詳細な説明は開示された実施状態に本発明を制限しようとする意図ではない。添付された請求の範囲は他の実施状態も含むこととして解析されなければならない。
【国際調査報告】