IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ レール・リキード−ソシエテ・アノニム・プール・レテュード・エ・レクスプロワタシオン・デ・プロセデ・ジョルジュ・クロードの特許一覧

<>
  • 特表-液化ガス保存タンク 図1
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-23
(54)【発明の名称】液化ガス保存タンク
(51)【国際特許分類】
   F17C 13/02 20060101AFI20220516BHJP
   G01F 23/292 20060101ALI20220516BHJP
   G01F 23/56 20060101ALI20220516BHJP
【FI】
F17C13/02 302
G01F23/292 B
G01F23/56 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021555334
(86)(22)【出願日】2020-03-04
(85)【翻訳文提出日】2021-09-13
(86)【国際出願番号】 FR2020050432
(87)【国際公開番号】W WO2020183094
(87)【国際公開日】2020-09-17
(31)【優先権主張番号】1902426
(32)【優先日】2019-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591036572
【氏名又は名称】レール・リキード-ソシエテ・アノニム・プール・レテュード・エ・レクスプロワタシオン・デ・プロセデ・ジョルジュ・クロード
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】ジャニン、ニコラス
(72)【発明者】
【氏名】ロスコ、ジェローム
(72)【発明者】
【氏名】フェイヤー、トーマス
【テーマコード(参考)】
2F013
2F014
3E172
【Fターム(参考)】
2F013AA04
2F013AB01
2F013BD10
2F013BG02
2F013BG11
2F013BG12
2F013CB02
2F014AB02
2F014AC02
2F014FA01
3E172AA02
3E172AA03
3E172AA06
3E172AB04
3E172AB05
3E172BA04
3E172BA06
3E172BB05
3E172BB12
3E172BB17
3E172CA10
3E172DA03
3E172DA04
3E172EA30
3E172KA02
3E172KA24
3E172KA25
3E172KA27
(57)【要約】
【解決手段】 液化ガスを保存するためのタンク(1)は、液化ガス用の保存空間を画定する密封された筐体(2)を含み、筐体(2)は下端及び上端を含み、タンク(1)は、筐体(3)内の液位を測定するためのデバイス(4、5、6)を含み、液位を測定するためのデバイス(4、5、6)は、筐体(2)内に配置された、浮き(4)及び浮き(4)を動かすためのガイド(5)を含み、ガイド(5)は筐体(2)の上部に連結された端部及び筐体(2)の下部に連結された下端を含み、浮き(4)は、浮き(4)がガイド(5)に沿って自由に摺動するように、ガイド(5)上で並進移動できるように装着され、液位を測定するためのデバイス(4、5、6、7)は、少なくとも1つの浮き(4)の位置センサ(6)を更に含むことを特徴とする。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液化ガス用の保存容積を区切る密封された筐体(2)を含む液化ガス保存タンク(1)であって、前記筐体(2)は下端及び上端を含み、前記タンク(1)は、前記筐体(3)内の液位を測定するためのデバイス(4、5、6)を含み、前記液位を測定するための前記デバイス(4、5、6)は、前記筐体(2)内に配列された、浮き(4)及び前記浮き(4)の移動のためのガイド(5)を含み、前記ガイド(5)は、前記筐体(2)の上部に連結された端部、及び前記筐体(2)の下部に連結された下端を含み、前記浮き(4)は、前記浮き(4)が前記ガイド(5)に沿って自由に摺動するように、前記ガイド(5)上で並進移動できるように嵌合され、前記液位を測定するための前記デバイス(4、5、6、7)は、前記浮き(4)の位置のために少なくとも1つのセンサ(6)も含み、前記タンクは、断熱材を含有する中間空間を備えた前記筐体(2)の周囲に配列された外壁(3)を含み、前記少なくとも1つの位置センサ(6)は、前記外壁(3)、具体的には前記外壁(3)の外部表面によって区切られた容量の外部、すなわち前記断熱材を含有する前記中間空間の外側に固定されることと、前記少なくとも1つの位置センサ(6)は、基準点に対する前記浮き(4)の位置又は距離を検出するように構成された光又はレーザ検出センサであることと、前記筐体(2)は、前記センサと前記浮きとの間に据えられる少なくとも1つの窓(8)を含み、前記窓(8)は光又はレーザ信号などの前記センサ(6)の検出のための信号を通すことができるように構成されることとを特徴とする、タンク。
【請求項2】
前記ガイド(5)は硬質シャフトを含むことを特徴とする、請求項1に記載のタンク。
【請求項3】
前記ガイド(5)は、前記筐体(2)内で垂直方向に配向されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のタンク。
【請求項4】
前記少なくとも1つの位置センサ(6)は、前記筐体(2)の外部、前記筐体(2)の前記上端及び/又は前記下端に据えられることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載のタンク。
【請求項5】
前記少なくとも1つの位置センサ(6)は、前記ガイド(5)の基部と垂直に及び/又は前記ガイド(5)の基部に据えられることを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載のタンク。
【請求項6】
前記液位を測定するための前記デバイス(4、5、6、7)は、前記タンクの傾斜のためのセンサ(7)、並びに前記傾斜センサ(7)の測定に従って前記少なくとも1つの位置センサ(6)によって実行された前記レベル測定を訂正する、すなわち前記傾斜センサ(7)によって測定された傾斜の角度に従って前記浮き(4)の位置によって提供された液位の値を増加又は低減するように構成された、電子データ記憶及び処理装置を含むことを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載のタンク。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液化ガス保存タンクに関する。
【0002】
より詳細には、本発明は、液化ガス用の保存容量を区切る密封された筐体を含む液化ガス保存タンクに関し、筐体は下端及び上端を含み、タンクは筐体内の液位を測定するためのデバイスを含み、液位を測定するためのデバイスは、筐体内に配列された、浮き及び浮きの移動のためのガイドを含む。
【背景技術】
【0003】
存在するガスに依存して、実際に液化ガスタンク内に存在する液位を決定することは困難である。1つの解決策は、温度センサを提供することからなる(仏国特許第244877号明細書参照)。別の公知の解決策は、関節付きアームの端部に配列された浮きを用いて液位を測定することからなる(例えば米国特許第6216534号明細書参照)。
【0004】
しかしこれらの解決策は侵入式であり、不正確又は複雑であり、設置に費用が掛かる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、上に示された先行技術の不都合の一部又は全てを取り除くことである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的のために、本発明によるタンクは、更に上文によってその与えられた一般定義と一致し、ガイドは筐体の上部に連結される端部、及び筐体の下部に連結される下端を含み、浮きは、浮きがガイドに沿って自由に摺動するようにガイド上で並進移動できるように嵌合され、液位を測定するためのデバイスは、浮きの位置のために少なくとも1つのセンサも含むことを実質的に特徴とする。
【0007】
更に本発明の実施形態は、以下の特徴の1つ又は複数を含むことができる、すなわち
ガイドは硬質シャフトを含む、
ガイドは筐体内で垂直方向に配向される、
少なくとも1つの位置センサは、基準点に対する浮きの位置若しくは距離を検出するように構成された光又はレーザ検出センサである、
少なくとも1つの位置センサは、筐体の外部、筐体の上端及び/又は下端に据えられる、
少なくとも1つの位置センサは、ガイドの基部と垂直に及び/又はガイドの基部に据えられる、
タンクは、断熱材を含有する中間空間を備えた筐体の周囲に配列された外壁を含む、
少なくとも1つの位置センサは外壁、具体的には外壁の外部表面によって区切られた容積の外部、すなわち断熱材を含有する中間空間の外側に固定される、
筐体は、センサと浮きとの間に据えられた少なくとも1つの窓を含み、窓は光又はレーザ信号などのセンサの検出のための信号を通すことができるように構成される、
液位を測定するためのデバイスは、タンクの傾斜のためのセンサ、及び傾斜センサの測定に従って少なくとも1つの位置センサによって実行されたレベル測定を訂正する、すなわち傾斜センサによって測定された傾斜の角度に従って、浮きの位置によって提供された液位の値を増加又は低減するように構成される電子データ記憶及び処理装置を含む。
【0008】
本発明は、上記若しくは下記に与えられた特性のあらゆる組合せを含む、あらゆる代替デバイス又は方法に関することもできる。
【0009】
他の具体的な特徴及び利点は、図面を参照して以下の説明を読めば明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本発明によるタンクの可能な構造及び作動の例を示す、断面の概略部分図を表す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1に示された液化ガス保存タンク1は、液化ガス用の保存容積を区切る密封された内部筐体2を含み、断熱材を含有する中間空間(真空及び/又は断熱層)を備えた筐体2の周りに配列された外壁3によって包囲された二重壁円筒タンクである。本発明は、あらゆる他の型のタンク(構造及び形)に適用できることが理解されよう。
【0012】
図1に示された使用位置では、筐体2は下端及び上端を含む。
【0013】
タンク1及び具体的には筐体2は、筐体2の外部、具体的には外壁3の外部に置かれた少なくとも1つのレベルセンサ6の信号の光が通過できる真空下で密封された窓デバイス8を含む。筐体2内に配列された、液位を測定するためのこのデバイスは、浮き4及び浮き4の移動のためのガイド5を含む。
【0014】
ガイド5は、筐体2の上部に連結された(固定された)端部、及び筐体2の下部に連結された(固定された)下端を含む。例えばガイド5は、垂直な、又は垂線に対してわずかに傾斜した固定位置にある。
【0015】
浮き4は、浮き4がガイド5に沿って自由に摺動するように、ガイド5上で並進移動できるように嵌合される。こうして液位を測定するためのデバイスは、追加として浮き4の位置のために少なくとも1つのセンサ6を含む。図1に示された例では、2つのセンサ6が表されており、外壁3(その外部表面)の上部及び下部のそれぞれに据えられている。
【0016】
第2の下部センサ6は、測定の精度を向上させ、例えば(又は逆に)冗長性を確保するために、具体的には他方の上部センサの反対に置くことができる。
【0017】
単一のセンサ6で十分可能であり、又は冗長性若しく精度の増加のために複数のセンサを提供することができることが理解されよう。浮き4は公知の浮きと一致することが可能であり、流体の型及び筐体2内の温度レベル及び筐体2内に存在する圧力と互換性があるように構成される。
【0018】
浮動するために、浮き4は、低温流体より低い密度(及びガスより高い密度)を有するような寸法を有する。変形として、検出可能な構造は、浮動構造と関連する(浮動構造上に組み立てる)ことができる。例えば浮きは金属球を含み、金属球は圧力を受けて(又は真空下で)ガスを充填され、浮きを確実に浮動させる。
【0019】
浮き4は、浮き4が液体の自由表面の極わずかな動きを受けるように、好ましくは筐体2内に置かれる。これは例えばタンク1の幾何形状に従って最適化することができる。
【0020】
浮き4は、例えばレール又は金属ケーブルなどの硬質シャフトであることが可能なガイド上で案内される。この浮き4(又は必要であれば複数の浮き)は、少なくとも1つのレベルセンサ6に結合される。この単一のセンサ6又はこれらの複数のセンサは、好ましくはレーザ技術又は十分な容量のあるあらゆる他の適切な技術を使用する。
【0021】
センサ6は、外壁3の上壁の外面、すなわち断熱材を含有する容積の外部上に置くことができる。センサ6は、こうして密封された窓8を通して浮き4を検出する。これらの窓8は、密封された筐体2の材料の性質の局所の修正によって構成することができる。例えば赤外線が通過できないサファイア(又は同等の材料)から作成された窓8は、壁2内の開口に密封して挿入される。例えば窓8は、壁2内に固定されたフランジ上に嵌合される。
【0022】
好ましくは、センサ6は内壁空間2、3内に配列されない。
【0023】
別の適切なセンサ6の技術を使用することができる(超音波、誘導)。
【0024】
浮き4は、平面又はセンサ6の測定波の伝播の軸に垂直な別の表面を具備することができる。
【0025】
この構成では、浮き4は、ガイドシャフト5に沿って並進して案内され、ガイドシャフト5はセンサ6の測定又は検出の伝播の主方向と一致する。
【0026】
センサ6の測定処理は、タンク1内の液体の高さの測定(及び品質の測定)を訂正するために、タンクの傾斜に対する検出器7と関連付けることができる。
【0027】
センサ6、7の測定処理は、好都合なことに例えば液体の自由表面の動きによって起きたノイズを考慮に入れないために平均化することができる。
【0028】
この単純で安価な解決策により、液体の高さを有効に測定することができる。

図1
【国際調査報告】