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特表2022-526192インプラント、アセンブリ、及びそのようなインプラント又はアセンブリの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-23
(54)【発明の名称】インプラント、アセンブリ、及びそのようなインプラント又はアセンブリの製造方法
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/44 20060101AFI20220516BHJP
【FI】
A61F2/44
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021560279
(86)(22)【出願日】2019-10-15
(85)【翻訳文提出日】2021-09-27
(86)【国際出願番号】 NL2019050679
(87)【国際公開番号】W WO2020085897
(87)【国際公開日】2020-04-30
(31)【優先権主張番号】2021874
(32)【優先日】2018-10-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NL
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521440024
【氏名又は名称】アーエム ソリューションズ ホールディング ベー.フェー.
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】アーマディ,ゼイード モハンマド
【テーマコード(参考)】
4C097
【Fターム(参考)】
4C097AA10
4C097BB01
4C097CC01
4C097CC02
4C097CC03
4C097DD01
4C097DD09
4C097DD10
4C097FF05
4C097TA01
4C097TA05
(57)【要約】
互いに対して移動可能な2つ以上の構成的要素(3,4)のアセンブリを含む、in vivo移植のためのインプラントが開示される。各構成的要素(3,4)は部分的又は完全に多孔性であり、オープンセル(51,61)のマトリクス(7,8)を有する多孔性部分(5,6)を含む。第1の要素(3)の第1のマトリクス(7)は、構成的要素のうち第2の構成的要素(4)の第2のマトリクス(8)の第2の重複部分(60)とフォームクローズド接続した第1の重複部分(50)を含み、第2の重複部分(60)を通って、第1の重複部分は延びている。重複部分(50,60)は、互いに対して移動可能であって、重複部分の組み合わせ形状を変化させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つの構成的要素のアセンブリであって、前記少なくとも2つの構成的要素は互いに対して移動可能であり、各構成的要素は、少なくとも部分的に多孔性であり、オープンセルのマトリクスを有する多孔性部分を含む、アセンブリと、
前記構成的要素のうち第1の構成的要素の第1のマトリクスであって、少なくとも前記構成的要素のうち第2の構成的要素の第2のマトリクスの第2の重複部分とフォームクローズド接続した第1の重複部分を含み、前記第2の重複部分を通って前記第1の重複部分は延び、前記重複部分は、互いに対して移動可能であって、前記重複部分の組み合わせ形状を変化させる、第1のマトリクスと、
を含む、in vivo移植のためのインプラント。
【請求項2】
前記フォームクローズド接続は、前記第1の重複部分のオープンセルと、前記第1の重複部分が通って延びる前記第2のマトリクスの第2の重複部分のオープンセルとの間に存在する、請求項1に記載のインプラント。
【請求項3】
前記第1の重複部分は第1のオープンセルを含み、前記第1のオープンセルの縁が、前記第2の重複部分の第2のオープンセルの開放面を通って延び、前記第2のオープンセルの縁を囲い込む、請求項2に記載のインプラント。
【請求項4】
前記重複部分は、互いに対して、一次元、二次元、又は三次元で移動可能である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のインプラント。
【請求項5】
前記第1のマトリクスは突出部分をさらに含み、前記突出部分は、前記第2のマトリクスから多かれ少なかれ突出するように移動可能であり、前記重複部分は、前記アセンブリを第1の状態から第2の状態にするように移動可能であり、前記第1の状態において、前記突出部分は、前記第2の状態よりも少なく前記第2のマトリクスから突出する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のインプラント。
【請求項6】
前記第2の状態において、前記突出部分は、前記第1の状態に対して前記第2のマトリクスから離れる方向に並進移動及び/又は回転移動する、請求項5に記載のインプラント。
【請求項7】
前記構成的要素は、互いに対して6自由度の移動を有する、請求項5又は6に記載のインプラント。
【請求項8】
前記第1の重複部分及び前記第2の重複部分は、n×p×qのオープンセルの三次元配列を含み、n、p、及びqは、少なくとも2の正の整数である、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のインプラント。
【請求項9】
前記第1の重複部分の前記三次元配列は、前記第2の部分の前記三次元配列を通って延びている、請求項8に記載のインプラント。
【請求項10】
前記第1の構成的要素及び前記第2の構成的要素のうち少なくとも1つは、前記重複部分に取り付けられたソリッド部分をさらに含む、請求項1乃至9のいずれか一項に記載のインプラント。
【請求項11】
前記第1のマトリクス及び前記第2のマトリクスはいずれも、オープンユニットセルの配列によって形成され、前記オープンユニットセルによって画定される格子構造を有し、
前記第2のマトリクスは、前記第1のマトリクスの前記格子構造の格子面に沿って移動可能である、請求項1乃至10のいずれか一項に記載のインプラント。
【請求項12】
前記第1のマトリクス及び前記第2のマトリクスは、同じユニットセル及び格子構造を有する、請求項11に記載のインプラント。
【請求項13】
前記第1のマトリクス及び前記第2のマトリクスは、異なるユニットセル及び/又は異なる格子構造を有する、請求項11に記載のインプラント。
【請求項14】
前記ユニットセルは、タイプ、ユニットセルサイズ、多孔度、規則性のうち少なくとも1つが異なる、請求項13に記載のインプラント。
【請求項15】
少なくとも1つの前記マトリクスは、単一タイプのユニットセルの配列で形成されている、請求項11乃至14のいずれか一項に記載のインプラント。
【請求項16】
前記マトリクスのうち少なくとも1つは、少なくとも2種のユニットセルの配列で形成され、前記種は、タイプ、セルサイズ、多孔度、規則性、均一性のうち少なくとも1つが異なる、請求項11乃至14のいずれか一項に記載のインプラント。
【請求項17】
少なくとも1つの前記マトリクスは、ユニットセルの配列で形成されている、請求項11乃至14のいずれか一項に記載のインプラント。
【請求項18】
前記第1のマトリクス及び前記第2のマトリクスは、オープンセルソリッドフォームである、請求項1乃至17のいずれか一項に記載のインプラント。
【請求項19】
前記第1のマトリクス及び前記第2のマトリクスは、網状ソリッドフォームである、請求項18に記載のインプラント。
【請求項20】
前記オープンセルは多面体である、請求項1乃至19のいずれか一項に記載のインプラント。
【請求項21】
前記オープンセルは凸多面体である、請求項20に記載のインプラント。
【請求項22】
前記第2の構成的要素に対して前記第1の構成的要素の位置及び/又は向きを固定するための固定装置をさらに含む、請求項1乃至21のいずれか一項に記載のインプラント。
【請求項23】
前記固定装置は、前記インプラントの形状を、前記インプラントが提供される対象に適応させるように、in situで調整可能である、請求項22に記載のインプラント。
【請求項24】
前記第1のマトリクスは、前記第2のマトリクスと同じ材料で作製されている、請求項1乃至23のいずれか一項に記載のインプラント。
【請求項25】
前記第1のマトリクスは、前記第2のマトリクスとは異なる材料で作製されている、請求項1乃至22のいずれか一項に記載のインプラント。
【請求項26】
前記第1のマトリクス及び前記第2のマトリクスのうち少なくとも1つ、好ましくは両方が一体構造である、請求項1乃至25のいずれか一項に記載のインプラント。
【請求項27】
前記マトリクスのうち少なくとも1つは、in vivoで非分解性である、請求項1乃至26のいずれか一項に記載のインプラント。
【請求項28】
前記マトリクスのうち少なくとも1つは、in vivoで生分解性である、請求項1乃至27のいずれか一項に記載のインプラント。
【請求項29】
少なくとも2つ、好ましくは全てのマトリクスが、in vivoで生分解性である、請求項28に記載のインプラント。
【請求項30】
前記インプラントは、本義肢、仮義肢、整形外科インプラント、歯科インプラント、脊椎ケージ、ステント、及びそのようなタイプのうち少なくとも2つの組み合わせを含む群から選択されるタイプのインプラントである、請求項1乃至29のいずれか一項に記載のインプラント。
【請求項31】
非ヒト動物、ヒト、飼育動物、ペット、家畜を含む群から選択される少なくとも1つにおけるin vivo移植のための、請求項1乃至30のいずれか一項に記載のインプラント。
【請求項32】
滅菌包装で包装されている、請求項1乃至31のいずれか一項に記載のインプラント。
【請求項33】
互いに対して移動可能である少なくとも2つの構成的要素であって、各構成的要素は、少なくとも部分的に多孔性であり、オープンセルのマトリクスを有する多孔性部分を含む、少なくとも2つの構成的要素と、
前記構成的要素のうち第1の構成的要素の第1のマトリクスであって、少なくとも前記構成的要素のうち第2の構成的要素の第2のマトリクスの第2の重複部分とフォームクローズド接続しているが移動可能に接続された第1の重複部分を含み、前記第2の重複部分を通って前記第1の重複部分は延びている、第1のマトリクスと、
を含む構成的アセンブリ。
【請求項34】
前記構成的要素は、請求項1乃至31のいずれか一項に記載のインプラントに適している、請求項33に記載のアセンブリ。
【請求項35】
請求項1乃至31のいずれか一項に記載のインプラント、又は請求項33若しくは34に記載のアセンブリを製造する方法であって、
製造装置において、前記インプラント又は前記アセンブリを表すデータを受信するステップと、
前記データに従って前記インプラント又は前記アセンブリを製造するステップと、
を含む方法。
【請求項36】
前記第1の構成的要素の第1のモデルを生成するステップと、
前記第2の構成的要素の第2のモデルを生成するステップと、
前記第1のモデル及び前記第2のモデルを用いて前記インプラント又は前記アセンブリを表すデータを生成するステップであって、前記第1のモデル及び前記第2のモデルは、前記構成的要素の重複部分に対応する領域において各々を通って延びる、ステップと、
前記製造装置まで前記データを送信するステップと、
を含む、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記製造装置は付加製造装置である、請求項35又は36に記載の方法。
【請求項38】
前記製造装置は鋳造装置である、請求項35又は36に記載の方法。
【請求項39】
前記第1のマトリクスに対応する第1のパターンのソリッド及びボイドが提供された鋳型で前記第1の重複部分を鋳造するステップであって、前記鋳造は、前記第1のマトリクスの材料で前記ボイドを満たすことを含む、ステップと、
前記第1のパターンのソリッドの一部を溶かして、前記第2のマトリクスに対応する第2のパターンのソリッド及びボイドを得るステップと、
前記第2の重複部分を鋳造するステップであって、前記鋳造は、前記第2のマトリクスの材料で前記第2のパターンのボイドを満たすことを含む、ステップと、
前記第2のパターンのソリッドを溶かすステップと、
を含む、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
データキャリアであって、前記データキャリア上で、少なくとも請求項1乃至32のいずれか一項に記載のインプラントのアセンブリ、又は請求項33若しくは34に記載のアセンブリのモデルを表すデータが、請求項35乃至39のいずれか一項に記載の製造プロセスを制御して、前記データによって表されるモデルに従って形状を生成するように構成されたプログラム可能な装置にロード可能に格納される、データキャリア。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インプラント、アセンブリ、及びそのようなインプラント又はアセンブリの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
歯科インプラント、脊椎ケージ、人工股関節等、例えば、ヒト又は家畜動物等の非ヒト動物におけるin vivo移植のための様々なインプラントが知られている。手術のタイプ及び用途に応じて、そのようなインプラントは、例えば、患者の身体における比較的小さな切開部を通した挿入後に拡張するため等、形状が調整可能であって、手術中に対象の骨の形状に適応する、又は、骨の再成長に対して調整するため等、回復中にインプラントを調整する必要があり得る。調整可能な形状を有する様々なタイプのインプラントが知られている。
【0003】
第1の例として、拡張可能な脊椎固定インプラント等の拡張可能な骨代用インプラントが当技術分野において知られている。例えば、特許文献1は、拡張可能な角度的に調整可能な椎間ケージを開示している。これらのケージは、繋ぐ拡張機構又は調整機構によって接続された上部及び下部プレートの構成要素を含み、必要に応じてケージがそのサイズ及び角度を変更させるのを可能にしている。そのようなインプラントの拡張性によって、患者の身体における小さな開口部を通した潜在的に大きなインプラントの配置が可能になり、選択された1つ又は複数の方向における選択的な拡張が、インプラントの高さを増加させる利点を提供する。
【0004】
第2の例として、骨格構造に代わるインプラントが知られている。腫瘍増殖又は外傷等の様々な症状に応じて、椎骨等の1つの骨又は骨の一部を切除する必要がある場合がある。拡張可能なインプラントはまた、長管骨若しくは脚及び腕等の付属肢の一部、又は、肋骨若しくは一般的に幅よりも長い他の骨に代わるのに有用であり得る。例として、大腿骨、脛骨、腓骨、上腕骨、橈骨、尺骨、指骨、鎖骨、及び肋骨のいずれかが挙げられる。ここで、拡張可能なインプラントは、解剖学的構造への適切な負荷を回復させ、インプラントのより確実な固定を達成するのに寄与し得る。例えば、特許文献2から、不均一な空間に適合し、細胞再生のための足場を提供するように形作ることができるメッシュが知られている。
【0005】
別の例として、自己拡張型ステント及びバルーン拡張型ステント等、拡張可能なステントが知られている。バルーン拡張型ステント及び自己拡張型ステントは、一般的に、カテーテルベースの送達システムを使用して、円筒の形態で送達され、より小さな直径まで圧縮され、処置されることになる対象の血管内に配置される。生体の血管内の所望の部位に置かれると、これらの装置は、所望の直径までバルーンによって拡張されるか又は「自己拡張する」ことを許される。それらは、典型的には、管状構造に組み立てられた、クロスハッチの列、編んだ列、又は相互接続の列の金属を含む。
【0006】
しかし、上記の概要から明らかなように、一般的な欠点は、インプラントの形状の拡張性又は適応性を得るためには、インプラントのタイプ及び用途の各々に対して非常に特異的な解決策が必要であるということである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】国際公開第2018/002720号
【特許文献2】欧州特許出願公開第3181273号
【発明の概要】
【0008】
本発明は、付随の特許請求の範囲に記載されているようなインプラント、アセンブリ、及びそのようなインプラント又はアセンブリの製造方法を提供する。
【0009】
本発明の特定の実施形態は、従属請求項に記載されている。
【0010】
本発明のこれら及び他の態様は、以下に記載される実施形態から明らかになり、以下に記載される実施形態を参照して解明される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本発明のさらなる詳細、態様、及び実施形態が、単なる例として、図面を参照して記載される。図面において、同様の参照番号が、同様の又は機能的に類似の要素を特定するために使用されている。図中の要素は、分かりやすく及び明確にするために例示されており、必ずしも縮尺通りに描かれているわけではない。
図1】構成的アセンブリの一実施形態の一例を概略的に示した斜視図である。
図2】構成的アセンブリの一実施形態の別の例を概略的に示した断面側面図である。
図3】構成的アセンブリの一実施形態の別の例を概略的に示した断面側面図である。
図4】2つの異なる状態における構成的アセンブリの一実施形態の例を概略的に示した断面側面図である。
図5】構成的アセンブリの一実施形態の一例の詳細を概略的に示した断面側面図である。
図6】インプラントの一実施形態の別の例を概略的に示した断面上面図である。
図7】構成的アセンブリに適した構成的要素の一実施形態の一例を概略的に示した斜視図である。
図8】構成的アセンブリに適した構成的要素の一実施形態の別の例を概略的に示した斜視図である。
図9】構成的アセンブリが使用されたインプラントの一実施形態の例を概略的に示した斜視図である。
図10】ステントに適した構成的要素の例を概略的に示した斜視図である。
図11】ステントに適した構成的要素の別の例を概略的に示した斜視図である。
図12図10及び11の要素を使用することができるステントの例を概略的に示した上面図である。
図13】構成的アセンブリの一実施形態の一例を概略的に示した断面図である。
図14】構成的アセンブリに適したユニットセルのタイプを概略的に示した斜視図である。
図15】構成的アセンブリに適したユニットセルのタイプを概略的に示した斜視図である。
図16】構成的アセンブリに適したユニットセルのタイプを概略的に示した斜視図である。
図17】構成的アセンブリに適したユニットセルのタイプを概略的に示した斜視図である。
図18】構成的アセンブリに適したユニットセルのタイプを概略的に示した斜視図である。
図19】インプラント又はアセンブリを製造するのに適した製造装置を概略的に例示した図である。
図20図19の例を使用することができる歯科インプラントの製造方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
例示される本発明の実施形態は、ほとんどの場合、当業者に知られた電子構成要素及び回路を使用して実施され得るため、詳細は、本発明の基礎となる概念の理解及び評価のために例示される必要があると考えられるものよりも広いいかなる範囲でも説明されず、本発明の教示を不明瞭にしないため又は本発明の教示から気を散らさないために説明されない。
【0013】
図1を参照すると、アセンブリ2の一例がそこに示されている。アセンブリ2は、例えば、図9~12において例示されているもの又は別のインプラント等、in vivo移植のためのインプラント1において使用することができる。アセンブリ2は、矢印で図1において示されているように互いに対して移動可能である2つの又は3つ以上の構成的要素3、4を含む。各構成的要素3、4は、部分的又は完全に多孔性であり、オープンセル51、61のマトリクス7、8を有する多孔性部分5、6を含む(この例では、それらから成る)。分かりやすくするために、マトリクスのみが図1において示されているが、要素3、4は、例えば、図2及び3に示されているような他の部分を含んでもよいことが明らかになる。
【0014】
示されている例では、マトリクス7、8の各々において、列と同じように、行は同じ長さを有し、従って、マトリクスは直方体形状を有する。この例において、オープンセル51、61は、同様に直方体であり、より具体的には立方体である。しかし、オープンセル51、61は、以下においてより詳細に説明するように、異なる形状を有してもよい。行及び列は、マトリクス7、8が1つ以上の非平面側面を有するように、及び/又は、一部の側面が、平行六面体形状等、他の側面に対して垂直又は平行でないように、長さが異なってもよい。
【0015】
構成的要素3のうち第1の構成的要素の第1のマトリクス7は、少なくとも構成的要素4のうち第2の構成的要素の第2のマトリクス6の第2の重複部分60とフォームクローズド接続(a form-closed connection)した第1の重複部分50を含み、第2の重複部分60を通って第1の重複部分50は延びている。この点において、「フォームクローズド」という用語は、ドイツ語の「フォームフィット(Formschluss)」という用語を指し、これは、要素の連動形状によって形成される少なくとも2つの接続された要素間の接続であり、接続力の欠如によって接続が解除されることはない。言い換えると、フォームクローズド接続の場合、接続された要素の形状は、形状を変形させることなく接続を解除することはできないような他の様式である。
【0016】
図1において矢印で示されているように、重複部分50、60は互いに対して移動可能であって、重複部分50、60の組み合わせ形状を変化させる。例えば、組み合わせ形状は、互いに対して離れるように並進的に重複部分を動かすことによって拡張することができ、互いに向かって並進的に重複部分を動かすことによって収縮させることができ、又は重複部分を回転させることによって多少先細にすることができる。
【0017】
このように、様々な様式で形状を変えることができ、従って、アセンブリは、特定の用途において形状を変更させるための特定の解決策を考えなければならない代わりに、多種多様な用途での使用に容易に適応することができる。以下において、in vivoインプラントの用途に対する生体適合性材料のアセンブリが一例として説明されているけれども、アセンブリの構造は、建築材料等、他の用途にも適している。例えば、アセンブリは、他の用途に対して縮尺及び寸法決定されてもよく、例えば、数立方デシメートル以上であってもよい。そのような場合、アセンブリは、例えば耐候性鋼又は他の合金鋼のような非生体適合性材料で作製することができる。
【0018】
この例では、重複部分50、60の組み合わせ形状における変化は、マトリクス7、8の組み合わせ形状も変化させる。第1のマトリクス7は、第2のマトリクス8から多かれ少なかれ突出するように移動可能であり得る突出部分70をさらに含む。この例のように、第2のマトリクスはまた、第1のマトリクス7から多かれ少なかれ突出するように移動可能であり得る突出部分80を含んでもよい。重複部分50、60は、アセンブリを第1の状態から第2の状態にするように移動可能である。第1の状態において、突出部分70は、第2の状態よりも第2のマトリクスからより少なく突出する。第2の状態において、突出部分は、第1の状態に対して第2のマトリクスから離れる方向に回転及び/又は並進して動かすことができる。このように、いくつか例を挙げると、例えば、インプラントの形状を、インプラントと骨との隙間を埋めるように拡張することができるか、又は、インプラントの側面を表面に整列させるように多少先細にするため等、調整することができる。
【0019】
或いは、図13において例示されているように、マトリクス7、8の一方を他方のマトリクスの内側に組み込むことができる。そのような場合、移動可能なフォームクローズド接続により、マトリクスは互いに対して動くことができ、例えば、組み込まれたマトリクス7は、矢印で示されているように、他のマトリクス8から突出する構成的要素3の部分を動かすことができる。この例において、突出部分は、マトリクス7との機械的連結部を形成するロッドであるが、より複雑な形状が使用されてもよいこと、及び突出部分がジョイントによってマトリクスに接続されてもよいことは明らかである。
【0020】
いくつかの例として、形状の変化のために、重複部分50、60に取り付けられた部分を互いに対して動かすことができ、例えば、互いから離れるように動かす及び/又は互いに向かって動かす、及び/又は互いに対して回転させることができる。従って、アセンブリを、互いに対して移動可能(すなわち、並進及び/又は回転して移動可能)でなければならない、インプラントの部分間のジョイント若しくはカップリング又は他の機械的連結部として使用することができる。
【0021】
また、例えば、脛骨インプラントを膝近位領域の上方から脛骨におけるくさび状切開部に配置した場合等、サイズを拡張させて2つの表面の隙間を埋めるために形状を変更させてもよい。次に、インプラントは、例えば、切開部に挿入され得る。インプラントが脛骨切開部に挿入された後、インプラントの側面が切開部の切開面に当接するまで、アセンブリの形状は上に向かって変えられる。次に、構成要素の位置を固定することができる。また、例えば、分岐型ステント内等、マトリクスを互いに対して回転させて、互いに対して分岐型端部を回転して動かすことによって、形状を変化させることができる。図9は、例えば、第1の構成的要素が第1のプレート9に取り付けられ、第2の構成的要素が第2のプレート10に取り付けられたアセンブリ2を示している。従って、アセンブリは、プレート9、10が互いに対して動くのを可能にする機械的ジョイントを形成する。従って、プレートを、それぞれの表面に接触するように置き、それぞれの表面に取り付けることができる。多種多様な取り付けが可能であるけれども、この例において、各プレートは、本体、及び、本体と同じ平面において少なくとも部分的に本体から離れるように突出したスロット付きフィンガーを有する。スロットを通して、例えば、ネジを表面に入れ込むことができる。この例において、プレート9、10は互いに平行であり、互いに面しているけれども、斜め又は垂直等、他の向きも可能であることが明らかになる。
【0022】
可変の形状に加えて、多孔性部分は、組織がマトリクス間に成長するのを可能にする。これは、例えば、アセンブリが、オッセオインテグレーションを有するか又は軟組織をマトリクス内に成長させるのを可能にする。例えば、河床内又は海底において等、水中構造で使用される場合等、他の用途でも、堆積物を多孔性部分の内側で保持することができ、例えば、多孔性部分は、藻類及び貝類のような無脊椎動物が成長するための表面を提供することができる。
【0023】
構成的要素は、特定の実装に適した任意の様式で実装することができる。図2において例示されているように、第1及び第2の構成的要素のうち少なくとも1つは、重複部分に取り付けられたソリッド部分30、40を含んでもよい。図2において示されているように、ソリッド部分は、例えば、他方のマトリクスから突出するマトリクスの突出部分70、80によってマトリクス7、8の重複部分50、60から分離されてもよい。ソリッド部分は、例えば、マトリクスも含む一体要素の一部であってもよい。そのような要素は、良好な機械的強度を有する。
【0024】
図3を参照すると、アセンブリ又はインプラントは、第2の構成的要素に対する第1の構成的要素の位置及び/又は向きを固定するための固定装置11をさらに含み得る。固定装置は、インプラントの形状を、インプラントが提供され得る対象に適応させるために、in situで調整可能であってもよい。この例において、固定装置は、第1の構成的要素内のスロットを通って延びて第2の構成的要素のネジ穴112と係合するナット110を含む基本的なものである。ナットを締めることによって、構成的要素3、4は所定の位置に固定される。より複雑な固定が可能であること、及び、固定は永久的であるか又は非破壊的に解除可能であってもよいことが明らかになる。特定の用途に応じて、例えば、インプラントがin vivoで使用されている間に、インプラントを曲げるか又は他の方法でその形状を調整する必要がある場合に、移動可能な取付けが同様に可能である。
【0025】
フォーム-クローズド接続は、任意の適したタイプのフォームクローズド接続であってもよい。フォーム-クローズド接続は、永久的なものであってもよく、すなわち、形状を破壊的に変形させることなく解除することができないものを意味し、又は、一時的なものであってもよく、すなわち、形状を非破壊的に変形することによって解除することができる。示されている例において、フォームクローズド接続は、第1の重複部分のオープンセルと、第2のマトリクスの第2の重複部分のオープンセルとの間にあり、第2の重複部分のオープンセルを通って第1の重複部分は延びている。言い換えると、第1のマトリクスは、多数の接続されたオープンセルを含み、その各々が、第2のマトリクスの1つ以上のオープンセルにフォームクローズドであるが移動可能に接続されている。より具体的には、この例では、第1のマトリクスの接続されたオープンセルは、第2のマトリクスを通って延び、より具体的には、第2のマトリクスのオープンセルを通って延び、第2のマトリクスに接続される。
【0026】
接続されたオープンセル間のフォームクローズド接続は、以下のように確立された例にある。第1の重複部分50は第1のオープンセル51を含み、第1のオープンセル51の縁52が、第2の重複部分60の第2のオープンセル61の開放面63を通って延び、第2のオープンセルの縁62を囲い込む。逆に、第2の重複部分60は第2のオープンセル61を含み、第2のオープンセル61の縁62が、第1の重複部分50の第1のオープンセル51の開放面53を通って延び、第1のオープンセル51の縁52を囲い込む。自由空間が、接続されたセルが互いに対して移動可能であるように、第1及び第2のオープンセル51、61の縁の間に存在する。
【0027】
特定の用途に応じて、重複部分50、60は、互いに対して一次元、二次元、又は三次元において移動可能であり得る。この部分は、並進及び/又は回転して移動可能であってもよい。結果として、構成的要素は、1から6まで、互いに対して任意の自由度(DoF)の移動を有し得る。この点において、移動の自由は、原則として、接続によって制限される。しかし、例えば弾力的又は可塑的に、1つ以上の、例えば全てのマトリクスが、一次元、二次元、又は三次元において変形可能である場合、自由度は、接続による制限を超えて広がる。
【0028】
代替的又は追加的に、1つ以上の、例えば全てのマトリクスが、実用的な目的のため、剛性であってもよい。全てのマトリクスが剛性である場合、移動の自由度は、フォームクローズド接続によって提供される自由度に制限される。しかし、図4において例示されているように、チェーンの端部の全体的な移動の自由度が、直接隣接するマトリクスの移動の自由度の和となるように、一連の3つ以上のマトリクスを、例えばチェーンのような配置で接続することができる。そのような移動は、図4の左側のように並進であってもよく、及び/又は右側のように回転であってもよい。
【0029】
図6において例示されているように、3つ以上のマトリクスの他の配置も可能である。図6において、例えば、構成的アセンブリ2は、異なる側面で外側のマトリクス3に接続された中心のマトリクス4を含む。マトリクス3、4は、矢印で図6において例示されているように、並進及び/又は回転して移動可能である。従って、外側のマトリクス3は、個々の外側のマトリクスと中心のマトリクスとの間の移動の自由度よりも大きい、互いに対する移動の自由度を有する。
【0030】
マトリクス及び構成的要素は、特定の実装に適した任意の様式で実装されてもよい。マトリクスのうち1つ、2つ以上、好ましくは各々が、例えば、一体要素であってもよく、単一ピースの材料で作製されてもよい。これは、移植の間及び移植後に発生する力に耐えることができる強力なマトリクスを提供する。或いは、例えば、関心のあるマトリクスが使用中に崩壊するのが可能にされる場合に、マトリクスのうち1つ以上を、互いに取り付けられた複数のピースで作製することができる。
【0031】
第1のマトリクスは、例えば、第2のマトリクスと同じ1つ又は複数の材料で作製されてもよい。これによって、例えば、付加製造装置を使用して、両方のマトリクスを同時に製造することが可能になる。或いは、第1のマトリクスは、第2のマトリクスとは異なる材料から作製されてもよい。これによって、例えば、剛性の第1のマトリクス及び可撓性の第2のマトリクスが可能になる。マトリクスのうち1つ、2つ以上、又は全てが、in vivo又はin situで非分解性であってもよい。これによって、移動可能性が例えば機械的連結部間のジョイントを提供する永久構造が可能になる。
【0032】
代替的又は追加的に、マトリクスのうち1つ、2つ以上、又は全てが、in vivoで生分解性であってもよい。これによって、例えば、インプラントを除去するための手術を必要とすることなく、一時的なインプラント、又は一時的な部品を有するインプラントを配置することが可能になる。また、例えば、生分解性の分解性マトリクスは、非分解性マトリクスと、骨等の再成長されることになる組織との隙間を埋めることができる。これによって、例えば、インプラントよりも大きな空間内の位置にインプラントを配置し、分解性マトリクスが非分解性マトリクスと隙間の縁との間の空間を埋めるようにインプラントを拡張することが可能になる。次に、分解性マトリクスは、例えば組織の再成長によって隙間を埋めている間に、消滅することができる。
【0033】
示されている例では、第1の重複部分50及び第2の重複部分60、並びに、より一般的には、マトリクスは、n×p×qの三次元配列のオープンセルを含み、n、p、及びqは、少なくとも2の正の整数である。例えば、(n及びp)又は(p及びq)又は(q及びn)又は(p、q、及びn)は、同じ値を有してもよく、又は異なる値を有してもよい。n、p、及びqのうちいずれも、特定の実装に応じて、2、3、4、5、少なくとも10、少なくとも20、少なくとも50、少なくとも100、少なくとも200、少なくとも500、又は少なくとも1000等を含む群からの任意の値であってもよい。第1の重複部分の三次元配列は、第2の部分の三次元配列を通って延びる。
【0034】
マトリクスのうち1つ又は2つ以上が、ユニットセルの配列であってもよく、そのユニットセルが、三次元空間の主要な方向に沿って繰り返される対称パターンを形成する。この配列は、次に、主軸に沿ったユニットセルの繰り返しの並進移動によって構築される格子構造を形成する。図1~8の例において例示されているように、マトリクスのうち1つ、2つ以上、又は全てが、オープンユニットセルの配列によって形成することもでき、オープンユニットセルによって画定される格子構造も有し得る。そのような場合、第2のマトリクスは、点線L1~L3で図5において例示されているように、第1のマトリクスの格子構造の格子面に沿って移動可能であってもよい。マトリクスのうち一部又は全てが、同じユニットセル及び格子構造を有してもよく、又は、マトリクスは、ユニットセル及び/又は格子構造が相互に異なってもよい。示されている例において、第1のマトリクスの格子面は、第2のマトリクスの格子面に平行である。第1のマトリクス及び第2のマトリクスの格子面は交互配置されており、第1のマトリクスの平行面間の距離は、格子面に平行に延びる第2のマトリクスのセルの縁の厚さよりも大きい(第2のマトリクスの平面及び第1のマトリクスの縁に対して、その逆もまた同様である)。このように、マトリクスを互いに対して動かす遊びがある。
【0035】
マトリクスのうち1つ又は2つ以上が、2つの又は3つ以上のユニットセルの種の配列で形成されてもよい。この種は、タイプ、セルサイズ、多孔度(開放度とも呼ばれる)、規則性、均一性のうち1つ又は2つ以上において異なってもよい。例えば、図7は、ユニットセルのサイズが変わる、より具体的には、一方の側から他方の側へ増加するマトリクスの一例を示している。このように、マトリクスは、より小さなユニットセル51を有する第1のセグメントと、より小さなユニットセルよりも大きな中型のユニットセル51´を有する第2のセグメントとを含む。マトリクスは、中型のユニットセル51´よりも大きい、より大きなユニットセル51´´を有する第3のセグメントをさらに含む。以下においてより詳細に説明するように、図8は、異なる多孔度を有し、異なる開放度のユニットセルを有するマトリクスの一例を示している。
【0036】
代替的又は追加的に、例えば図1の例のように、マトリクス7、8のうち1つ、2つ以上、又は全てが、単一タイプのユニットセルの配列で形成されてもよい。オープンセル、より具体的には、ユニットセルは、1つ以上の幾何学的形状を有してもよく、例えば、凸多面体等、多面体であってもよい。図14~18は、図1における直方体又は立方体のユニットセルに加えて、セル51、61に対する適した形状の一部の例を示しており、示されている例は、ひし形のユニットセル512、菱形十二面体のユニットセル513、切頂立方体のユニットセル514、切頂八面体515、及び菱形八面体のユニットセル516である。ユニットセルは、同様に、三重周期極小曲面(Triply Periodic Minimal Surfaces(TPMS))又はボロノイ構造であってもよい。
【0037】
オープンセルの平均サイズは、0.1から0.8mm、例えば0.05mmから1mm等、0.25mmから0.75mmの範囲等であり得る。特定の実装に応じて、セルは、(例えば、サイズがガウス分布又は正規分布に従って分布される場合に)異なるサイズ又は同じサイズを有してもよい。例えば、セル数の少なくとも90%は、0.1から0.8mmのサイズを有し得る。
【0038】
構成的要素3、4の多孔性部分5、6は、任意の適したタイプのものとすることができ、第1のマトリクス7及び第2のマトリクス8は、例えば、オープンセルソリッドフォームを含み得るか又はこれらから成り得る。フォームは、例えば、生体適合性の金属で作製することができ、オープンセル金属フォームであり得る。そのようなフォームは、例えば、自己形成構造であってもよく、三次元ネットワークのセルを形成することができる。オープンセル金属フォームは、例えば例において示されているように、例えば網状ソリッドフォームであってもよい。また、フォームは、規則的なフォーム又は確率的なフォームであり得る。図では、例えば、フォームは、規則的な網状フォームである。マトリクスは、単一タイプの金属フォームを含んでもよい又はそれらから成ってもよいが、同様に、網状フォームと、クローズドセルフォームのような部分的又は完全に閉じたセルとの混合物等、フォームの混合物を含んでもよいか又はそれらから成ってもよい。例えば、混合物は、50%以上の網状フォーム及び50%以下のクローズドセルから成ってもよく、例えば、90%以上の網状フォームを有してもよい。一例として、混合物は、99%以上の網状フォーム及び1%以下の(しかし、当然ながら0%ではない)クローズドセルを有してもよい。
【0039】
図8において例示されているように、マトリクス7、8のうち1つ、2つ以上、又は全ての多孔度は、例えば増加する又は減少する等、1つ以上の方向において異なり得る。増減は、ステップワイズ又は段階的であってもよい。多孔度は、図8のように、ある方向において単調に増加又は減少してもよいが、或いは、多孔度は、変動し、変動方向において(繰り返して)増加及び減少してもよい。図8において、多孔度は、1つの方向(例えば、長さ)においてのみ変わるが、例えば外側から内側へ、例えば長手方向軸へ等、他の様式で(例えば、2つの非平行方向又は3つの垂直方向において等)変化が適用され得ることが明らかになる。マトリクスは、例えば、より多孔性(及び/又は、より大きな(平均)孔サイズ)であり得る1つ以上の高多孔度の層(又は、n×p×qのセグメント)のセル、及び、低い多孔性である及び/又は高多孔度の層よりも小さい孔サイズを有する1つ以上の低多孔度の層(又は、n×p×qのセグメント)を有し得る。これによって、例えば、比較的剛性であるが依然として多孔性の低多孔度の部分を有することが可能になるが、高多孔度のために、オッセオインテグレーションが、高多孔度の部分によって改善される。従って、構成的要素の剛性を、1つ以上の方向において調節することができる。
【0040】
例えば、高多孔度の層は、95%、85%、75%を含む群のうち1つ未満等、70%、80%、90%、及び100%未満を含む群のうち少なくとも1つ又はそれに等しい多孔度を有してもよい。低多孔度の層は、少なくとも10%等、少なくとも20%等、少なくとも30%等、少なくとも40%等、例えば少なくとも50%等、少なくとも55%等、(当然ながら)0%を超えるものであり得る多孔度を有してもよい。低多孔度の層は、高多孔度の層よりも小さい特定の割合であり得る多孔度を有してもよく、例えば、10%、20%、30%を含む群のうち少なくとも1つ又はそれと等しいものであり得る。
【0041】
示されているように、これらの例において、マトリクスは、多孔性の内部及び開口しているその表面の少なくとも一部又は外側の孔も有する。この例において、外側の孔は、完全な表面上に設けられ、マトリクスは、全ての側面において開いている。多孔性の内部は外側の孔と流体連通しており、多孔性の内部への骨成長を可能にしている。例えば、内側及び外側の孔は、多孔性セルの一体的なネットワークを形成することができる。マトリクスの多孔性の外側表面は、例えば、少なくとも5%、例えば少なくとも10%、好ましくは少なくとも50%、少なくとも80%等の開放度を有してもよい。開放度は、当然ながら、100%未満であり、例えば90%以下、例えば70%未満であってもよい。開放度は、外側表面において占められた外側の孔の閉じていない部分の合計面積と、外側表面の総面積の比として定義される。
【0042】
アセンブリは、マトリクスの移動が適している任意のタイプのインプラントの一部であってもよい。そのようなインプラントを、例えば、滅菌し、滅菌包装で提供することができる。インプラントは、例えば、本義肢、仮義肢、整形外科インプラント、歯科インプラント、脊椎ケージ、ステント、及びそのようなタイプのうち2つの又は3つ以上の組み合わせを含む群から選択されたインプラントであり得る。インプラントは、例えば、非ヒト動物、ヒト、飼育動物、ペット、及び家畜を含む群から選択される1つ又は2つ以上におけるin vivo移植のためのインプラントであり得る。
【0043】
図10及び11は、一例として、ステント100、より具体的には冠動脈分岐部病変に対するもの等、分岐型ステントの部分101、102を示している。示されているように、各部分は、中空の内側及び開放端を有するチューブ形成マトリクスを含む。図10は直管を示しており、図10は曲管を示している。図12において例示されているように、部分101、102を接続して、マトリクスがフォームクローズド接続を有する重複部分50、60を有することによって、ステントを得ることができる。より具体的には、チューブ形状のそれぞれの接続される端部において、部分101、102は互いに接続されてもよい。図12の上部において例示されているように、例えば、2つの部分を接続し、重複部分から離れる同じ方向に延びて、Y字型ステント又はT字型ステントを形成することができる。例えば、図12の上側における例で示されている様式で、2つの曲管部分102を接続することができる。或いは、曲管部分102と直管部分101は、図12の左下側において例示されている様式で接続されてもよい。図12の右側において例示されているように、部分101、102はまた、重複部分50、60から離れる反対の方向に延びるように接続されてもよい。そのような場合には、例えば、C字型ステントを得ることができる。
【0044】
移動可能なフォームクローズド接続のため、接続されるチューブ形状部分の自由端は、互いに対して動くことができる。このように、例えば、分岐型の自由端を互いに向かって若しくは互いから離れるように動かすことができ、又は、C字型ステントの場合には、曲率を適応させることができる。
【0045】
ステントの典型的な寸法は、(他のサイズも、ステントが配置されることになる血管又は管に応じて可能であるけれども)5mmから50mmの長さであり得る。例えば、長さは、8mm以上、15mm以上等であり得る。長さは、40mm未満、例えば、30mm未満等であってもよい。長さに対する適した範囲は、8から38mmの長さである。チューブの直径は、例えば、2から10mmであり得る。最小直径は、例えば、2.25mm以上、3mm以上等であり得る。最大直径は、例えば、8mm未満、5mm未満等、4mm以下等とすることができる。
【0046】
上記の、又は、「特許請求の範囲」と題された部分においてさらに記載されるインプラント又はアセンブリは、例えば、付加製造技術を使用することによって、又は付加製造技術と除去製造とのハイブリッド技術を用いて製造することができる。そのような中間製品は、例えば選択的レーザ溶融又はSLMによって等、コンピュータの制御下で材料の連続層を形成することによって形作ることができる。図19は、中間製品を形作るために使用されるのに適した選択的レーザ溶融マシン200を概略的に示している。
【0047】
示されているように、SLMマシン200は、この例では走査光学系203を介して、選択的に溶融可能な材料の粉末床204を走査するレーザビーム203を生成するレーザ201を含む。これらは、コンピュータ、すなわち、光学系203を制御するプログラム可能な装置の制御下で、歯科インプラントのモデルを表すデータを入力として使用するコンピュータプログラムに従って、レーザビームをベッド204の露出された最上層上に向ける。
【0048】
図19の右側においてより明確に見られるように、レーザは、溶融領域300における最上層の粉末を選択的に溶融する。それらの領域における最上層を焼結した後で、新しい最上層を適用することができる。この例では、対象であるビルディングプレート(building plate the object)、すなわちこの例では中間製品が静止しているプレート208をピストン207により下方に動かすことによって、粉末床204を下げることができる。新しい最上層は、送達ピストン205により粉末の山を上方に動かし、送達システムの縁の上に突出している粉末をローラ206で移して上面を覆うことによって適用することができる。図12において示されているように、粉末の層のこの連続的な適用、及び、粉末の局所的な焼結によって、対象を形作る焼結材料のパターン化された層の積み重ねが生じる。
【0049】
最終層が焼結されると、対象をプレート208から取り出すことができ、焼結されていない材料を除去することができる。次に、中間製品は、応力除去及び焼戻しのための熱処理等、後処理を受けてもよい。
【0050】
SLMプロセスは、後処理をほとんど必要としない様式で複雑な構造を製造することを可能にすることが分かってきている。特に、これは、例えば、互いからマトリクスを解放するために材料のさらなるエッチング又は除去が必要とされることなく、フォームクローズドであり且つ直ちに互いに対して移動可動である一体要素として構成的要素(又は少なくともマトリクス7、8)を製造することを可能にする。インプラントにおける適用の場合、製品の表面粗さは骨成長に理想的であり、従って、中間製品は、さらなる表面処理が必要とされることなく、最終製品を使用するのに既に適しているとさらに信じられている。しかし、例えば、インプラントの他の部分をアセンブリに取り付けるため、又は製品を滅菌するためのさらなるステップが、製品が輸送される前に適用され得ることが明らかになる。
【0051】
別の例として、製造装置は鋳造装置であってもよく、製造プロセスは、マトリクス7、8を鋳造することを含んでもよい。そのような場合、第1の重複部分を含む第1の構成的要素の一部は又は第1の構成的要素全体は、第1のマトリクスに対応する第1のパターンのソリッド及びボイドを備えた鋳型において鋳造することができる。(鋳造の間に、例えば、溶融、蒸発、又は他の方法で消滅する材料で、鋳造する前にボイドを満たすことができることが明らかになる。)この第1の鋳造は、第1のマトリクスの材料でボイドを満たすことを含み得る。結果として、パターンは、第1のパターンを含むことになるが、第1のマトリクス材料で満たされたボイド及びソリッドを有することになる。次に、第1のパターンのソリッドの一部を溶解(すなわち、適した溶剤において溶解するか、又はワックスと同じように融解及び排出)して、第2のマトリクスに対応する第2のパターンのソリッド及びボイドを得ることができる。例えば、第2のパターンに対応するソリッドは、他のソリッドとは異なる組成のものであってもよく、例えば、より低い融点を有し、従って、他のソリッドを保持しながら加熱することによって除去される。好ましくは、この処理は、第1のマトリクスの材料が、例えば、その材料が不溶である溶剤を使用することによって、又は材料の融解温度より下の温度でソリッドを融解することによって抵抗するものである。次に、第2の重複部分を鋳造することができ、これは、第2のマトリクスの材料で第2のパターンのボイドを満たすことを含み得る。次に、第2のパターンのソリッドを溶解(すなわち、適した溶剤において溶解するか、又はワックスと同じように融解及び排出)して、フォームクローズド接続を有する第1及び第2のマトリクスを得ることができる。
【0052】
製造プロセスは、インプラント又はアセンブリのモデルを表すデータを使用することができる。そのような場合、データを、例えば、組み込み制御システム又はコンピュータ制御を行う他のタイプのコンピュータ等のデータ処理装置にロードすることができ、データ処理装置は、製造装置による形成を制御して、データに従って形状を得るように動作する。モデルは、特定の実装に適した任意の様式で得ることができる。インプラント又はアセンブリのモデルを表すコンピュータにロード可能なデータが格納されるように、設計は、有形のデータキャリアに格納されてもよい。
【0053】
インプラントを表すデータは、例えば、コンピュータ支援設計ソフトウェアが実行され得るコンピュータ等、データ処理装置上で第1の構成的要素の第1のモデルを第一に生成することによって得ることができる。同様に、第2の構成的要素の第2のモデルを、同じ又は異なる装置であってもよいデータ処理装置上で生成することができる。次に、インプラント又はアセンブリのデータを、構成的要素の重複部分に対応する領域において各々を通って延びる第1のモデル及び第2のモデルを用いて生成することができる。次に、このデータを製造装置に送信することができる。
【0054】
モデルは、例えば、SolidWorks又はCATIA等の適したコンピュータ支援設計コンピュータプログラムを使用して、第1の構成的要素の最初のソリッドモデル及び第2の構成的要素のソリッドモデルを作製することによって設計することができる。次に、例えば、Autodesk Within Medical、Materize Magics、又はAutodesk Netfabb studio等のソフトウェアを使用して、三次元構造を加えることによって、これらのモデルに孔を設けることができる。この3D構造は、直方体、ひし形、菱形十二面体、切頂八面体のセル等、先に説明したオープンユニットセルを使用することによって作製することができる。
【0055】
次に、2つのモデルを合わせて、全体のモデルを形成することができる。一体化したモデルは、その後、STLフォーマットのような3D印刷に適切なフォーマットに変換される。
【0056】
図20を参照すると、流れ図におけるブロックを用いて例示されているように、示されているアセンブリ及びインプラントの例は、生体適合性材料を提供し(ブロック90)、製品又は中間製品を得るために生体適合性材料を形作る(ブロック91~93)ことによって、そこに例示されているように製造することができる。生体適合性材料は、金属を鋳型に鋳造し、ガスを局所的に注入して自己組織化多孔性構造を得る等、種々の様式で形作ることができる。
【0057】
上記のインプラント若しくはアセンブリ、及び/又は「特許請求の範囲」という見出しの後の部分は、図20の流れ図を用いて例示されているように製造することができる。「材料を提供する」というブロック90を用いて例示されているように、最初に、製造装置において材料を提供することができる。この材料は、例えば、金属又は石のブロック等、予め形作られてもよく、又は、粉末等、形作られていなくてもよい。
【0058】
「モデルをロードする」というブロック91を用いて例示されているように、製造装置において、製造されることになるインプラント又はアセンブリを表すデータを受信することができる。
【0059】
「構造を生成する」というブロック92を用いて例示されているように、次に、インプラント又はアセンブリを、材料からデータに従って製造することができる。これは、最終製品であってもよく、又は中間製品であってもよい。例えば、インプラントの場合、製品は、製造後に、少なくとも滅菌され、滅菌包装されてもよいが、他のさらなる処理も可能であり得る。例えば、アセンブリの場合、取り付け部分等の最終製品の他の部分を構造に加えることができる。これらの部分は、永久的に取り付けられてもよく又は取り外し可能であってもよく、さらに、構成的アセンブリに対して移動可能又は不動であってもよい。永久で不動の取り付けの適した様式は、例えば、溶接、接着、又は鑞着等であってもよい。
【0060】
上記においては、本発明は、本発明の実施形態の特定の例を参照して記載されている。しかし、添付の特許請求の範囲に記載された本発明のより広範な範囲から逸脱することなく、様々な修正及び変更をその中で行うことができることが明白になる。
【0061】
例えば、重複部分のマトリクス、より一般的には、インプラントは、任意の適した生体適合性材料で作製されてもよい。材料は、例えば、金属、金属化合物、金属合金、金属複合材料、ポリマー、セラミックス、及びこの群の材料の組み合わせを含む群からの材料を有してもよい。生体適合性材料は、チタン、タンタル、ニオブ、ステンレス鋼、コバルトクロム合金、ジルコニア、又はそれらの化合物、合金、若しくは複合材料を含む群からの金属を有し得る。他の適した生体適合性材料は、ポリアリールエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトンケトンを含む群からのポリマーを有し得る。
【0062】
同様に、対象の(例えば、別の対象に対する)移動が記載されている場合、明示的に別段の定めがない限り、これは相対的な移動であり、従って、選ばれた参照フレームに応じて、対象は、他の対象が静的である間、観察者に対して動いてもよく、他の対象は、対象が観察者に対して静的である間、動いてもよく、又は、両方の対象が観察者に対して動いてもよいが、異なるように動いてもよいことが明らかになる。
【0063】
また、本明細書において「データキャリア」という用語が使用される場合、これは、例えば、有形の非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体、又はコンピュータ読み取り可能な伝送媒体であり得る。これらのコンピュータ読み取り可能媒体は、コンピュータに永久的に、取り外し可能に、又は遠隔的に結合することができる。コンピュータ読み取り可能伝送媒体は、いくつか例を挙げると、有線又は無線伝送媒体等のデータ伝送媒体であってもよい。
【0064】
コンピュータ読み取り可能記憶媒体は、例えば、限定されることなく:ディスク及びテープ記憶媒体を含む磁気記憶媒体;コンパクトディスク媒体(例えば、CD-ROM、CD-R等)及びデジタルビデオディスク記憶媒体等の光記憶媒体;FLASH(登録商標)メモリ、EEPROM、EPROM、ROM等の半導体ベースのメモリユニットを含む不揮発性メモリ記憶媒体;強磁性デジタルメモリ;MRAM;レジスタ、バッファ又はキャッシュ、メインメモリ、RAM等を含む揮発性記憶媒体;のうち任意の数を含んでもよい。
【0065】
さらに、例において、マトリクスは、全ての側面において開いている。しかし、一部の用途では、マトリクスのうち1つ以上又は全てが1つ以上の閉じた外側表面を有してもよいこと、及び、例えば、一部の側面がいかなる孔もなく閉じていてもよいことが明らかになる。
【0066】
さらに、本明細書及び特許請求の範囲における「前」、「後」、「上」、「下」、「~の上」、「~の下」等の用語は、もしあれば、説明目的のために使用されており、必ずしも永久的な相対位置を記載するために使用されているわけではない。そのように使用される用語は、本明細書において記載される本発明の実施形態が、例えば、本明細書において例示されたか又は他の方法で記載された向き以外の向きで動作させることができるように、適切な状況下で交換可能であることが理解されたい。
【0067】
しかし、他の修正、バリエーション、及び代替案も可能である。従って、本明細書及び図面は、限定的な意味ではなく、例示的な意味でみなされることになる。
【0068】
特許請求の範囲において、括弧内に置かれたいかなる参照符号も、請求項を限定するものとして解釈されるべきではない。「含む」という用語は、請求項において列挙されているもの以外の要素又はステップの存在を除外しない。さらに、「a」又は「an」等の不定冠詞は、本明細書において使用される場合、「1つ又は2つ以上」として定義される。また、特許請求の範囲における「少なくとも1つ」及び「1つ以上」等の導入句の使用は、同じ請求項が「1つ以上」又は「少なくとも1つ」の導入句及び「a」又は「a」等の不定冠詞を含む場合であっても、不定冠詞「a」又は「an」による別のクレーム要素の導入が、そのように導入されたクレーム要素を有する任意の特定の請求項を、1つのそのような要素のみを有する発明に限定することを意味すると解釈されるべきではない。定冠詞の使用についても同じことが言える。特に示されない限り、「第1」及び「第2」等の用語は、そのような用語が表す要素を任意に区別するために使用される。従って、これらの用語は、必ずしもそのような要素の時間的又は他の優先順位を示すことを意図するわけではない。特定の手段が相互に異なる請求項に記載されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせを有利に使用することができないことを示しているわけではない。
【0069】
参照番号のリスト
1 インプラント
2 構成的アセンブリ
3,4 構成的要素
5,6 多孔性部分
7,8 マトリクス
9,10 プレート
11 固定装置
30,40 ソリッド部分
50,60 重複部分
51,61 オープンセル
52,62 セルの縁
53,63 開放面
70,80 突出部分
90 ブロック
91 ブロック
92 ブロック
93 ブロック
100 ステント
101 ステント部分
102 ステント部分
110 ナット
111 スロット
112 ネジ穴
200 SLMマシン
201 レーザ
202 レーザビーム
203 走査光学系
204 粉末床
205 送達ピストン
206 ローラ
207 ピストン
208 プレート
300 溶融領域
511-516 ユニットセルタイプ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
【手続補正書】
【提出日】2021-10-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つの構成的要素のアセンブリであって、前記少なくとも2つの構成的要素は互いに対して移動可能であり、各構成的要素は、少なくとも部分的に多孔性であり、オープンセルのマトリクスを有する多孔性部分を含む、アセンブリと、
前記構成的要素のうち第1の構成的要素の第1のマトリクスであって、少なくとも前記構成的要素のうち第2の構成的要素の第2のマトリクスの第2の重複部分とフォームクローズド接続した第1の重複部分を含み、前記第2の重複部分を通って前記第1の重複部分は延び、前記重複部分は、互いに対して移動可能であって、前記重複部分の組み合わせ形状を変化させる、第1のマトリクスと、
を含む、in vivo移植のためのインプラント。
【請求項2】
前記フォームクローズド接続は、前記第1の重複部分のオープンセルと、前記第1の重複部分が通って延びる前記第2のマトリクスの第2の重複部分のオープンセルとの間に存在する、請求項1に記載のインプラント。
【請求項3】
前記第1の重複部分は第1のオープンセルを含み、前記第1のオープンセルの縁が、前記第2の重複部分の第2のオープンセルの開放面を通って延び、前記第2のオープンセルの縁を囲い込む、請求項2に記載のインプラント。
【請求項4】
前記重複部分は、互いに対して、一次元、二次元、又は三次元で移動可能である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のインプラント。
【請求項5】
前記第1のマトリクスは突出部分をさらに含み、前記突出部分は、前記第2のマトリクスから多かれ少なかれ突出するように移動可能であり、前記重複部分は、前記アセンブリを第1の状態から第2の状態にするように移動可能であり、前記第1の状態において、前記突出部分は、前記第2の状態よりも少なく前記第2のマトリクスから突出する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のインプラント。
【請求項6】
前記第2の状態において、前記突出部分は、前記第1の状態に対して前記第2のマトリクスから離れる方向に並進移動及び/又は回転移動する、請求項5に記載のインプラント。
【請求項7】
前記第1の構成的要素及び前記第2の構成的要素のうち少なくとも1つは、前記重複部分に取り付けられたソリッド部分をさらに含む、請求項1乃至のいずれか一項に記載のインプラント。
【請求項8】
前記マトリクスのうち少なくとも1つは、少なくとも2種のユニットセルの配列で形成され、前記種は、タイプ、セルサイズ、多孔度、規則性、均一性のうち少なくとも1つが異なる、請求項乃至のいずれか一項に記載のインプラント。
【請求項9】
前記第2の構成的要素に対して前記第1の構成的要素の位置及び/又は向きを固定するための固定装置をさらに含む、請求項1乃至のいずれか一項に記載のインプラント。
【請求項10】
前記固定装置は、前記インプラントの形状を、前記インプラントが提供される対象に適応させるように、in situで調整可能である、請求項に記載のインプラント。
【請求項11】
前記インプラントは、本義肢、仮義肢、整形外科インプラント、歯科インプラント、脊椎ケージ、ステント、及びそのようなタイプのうち少なくとも2つの組み合わせを含む群から選択されるタイプのインプラントである、請求項1乃至10のいずれか一項に記載のインプラント。
【請求項12】
非ヒト動物、ヒト、飼育動物、ペット、家畜を含む群から選択される少なくとも1つにおけるin vivo移植のための、請求項1乃至11のいずれか一項に記載のインプラント。
【請求項13】
互いに対して移動可能である少なくとも2つの構成的要素であって、各構成的要素は、少なくとも部分的に多孔性であり、オープンセルのマトリクスを有する多孔性部分を含む、少なくとも2つの構成的要素と、
前記構成的要素のうち第1の構成的要素の第1のマトリクスであって、少なくとも前記構成的要素のうち第2の構成的要素の第2のマトリクスの第2の重複部分とフォームクローズド接続しているが移動可能に接続された第1の重複部分を含み、前記第2の重複部分を通って前記第1の重複部分は延びている、第1のマトリクスと、
を含む構成的アセンブリ。
【請求項14】
請求項1乃至12のいずれか一項に記載のインプラント、又は請求項13に記載のアセンブリを製造する方法であって、
製造装置において、前記インプラント又は前記アセンブリを表すデータを受信するステップと、
前記データに従って前記インプラント又は前記アセンブリを製造するステップと、
を含む方法。
【請求項15】
データキャリアであって、前記データキャリア上で、少なくとも請求項1乃至12のいずれか一項に記載のインプラントのアセンブリ、又は請求項13に記載のアセンブリのモデルを表すデータが、請求項14に記載の製造プロセスを制御して、前記データによって表されるモデルに従って形状を生成するように構成されたプログラム可能な装置にロード可能に格納される、データキャリア。
【国際調査報告】