(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-23
(54)【発明の名称】薬剤容器識別するための識別キット及び薬剤用包装ユニット
(51)【国際特許分類】
A61J 1/14 20060101AFI20220516BHJP
【FI】
A61J1/14
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021560325
(86)(22)【出願日】2020-03-13
(85)【翻訳文提出日】2021-11-29
(86)【国際出願番号】 EP2020056946
(87)【国際公開番号】W WO2020200706
(87)【国際公開日】2020-10-08
(31)【優先権主張番号】102019108253.6
(32)【優先日】2019-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521440529
【氏名又は名称】シュレイネル グループ ゲーエムベーハー ウント コー.カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】レーム,アルネ
【テーマコード(参考)】
4C047
【Fターム(参考)】
4C047AA01
4C047AA05
4C047AA27
4C047CC04
4C047DD08
4C047DD26
4C047GG21
(57)【要約】
外周部を有する容器本体と、取り外し可能な容器クロージャとを備える薬剤用容器を識別するための識別キット(1)であって、識別キット(1)は、少なくとも、三次元成形品(100)として形成された容器アタッチメント(10)と、識別すべき薬剤用容器の外周面に貼り付けるラベルと、薬剤用容器及び/又はその内容物を電子的に識別するためのRFIDトランスポンダと、を備え、容器アタッチメント(10)は、容器に所定の相対位置において取り付け可能及び/又は位置決め可能であり、付加的にラベル付け可能な及び/又は電子的に識別可能な外壁及び/又は外周面をとして画定された外側の周面(10a)を有する周壁(12)を備え、容器アタッチメントの、半径、外周、及び/又は壁経路は、識別すべき容器の周面の外周及び/又は壁経路に対応して選択され、ラベル及び/又はRFIDトランスポンダは、容器本体(30)の外周(30a)に従って形成された周面、及び容器アタッチメント(10)の周面(10a)が、少なくとも領域ごとに、貼り付くように、及び/又はカバーするように、及び/又は薬剤用容器に容器アタッチメント(10)を取付けるように、定められており、設計されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外周部を有する容器本体と、取り外し可能な容器クロージャとを備える薬剤用容器を識別するための識別キットであって、
前記識別キットは、少なくとも、
三次元成形品として形成された容器アタッチメントと、
識別すべき薬剤用容器の外周面に貼り付けるラベルと、
薬剤用容器及び/又はその内容物を電子的に識別するためのRFIDトランスポンダと
を備え、
前記容器アタッチメントは、前記容器に所定の相対位置において取り付け可能及び/又は位置決め可能であり、付加的にラベル付け可能な及び/又は電子的に識別可能な外壁及び/又は外周面をとして画定された外側の周面を有する周壁を備え、前記容器アタッチメントの、半径、外周、及び/又は壁経路は、識別すべき容器の周面の外周及び/又は壁経路に対応して選択され、
前記ラベル及び/又は前記RFIDトランスポンダは、前記容器本体の外周に従って形成された周面、及び前記容器アタッチメントの周面が、少なくとも領域ごとに、貼り付くように、及び/又はカバーするように、及び/又は前記薬剤用容器に前記容器アタッチメントを取付けるように、定められており、設計されている、
識別キット。
【請求項2】
前記RFIDトランスポンダは前記ラベルに接続されており、特に貼り付けられており、前記ラベルは、少なくとも、識別すべき容器本体の周面上にも貼り付けるためのものである、
請求項1記載の識別キット。
【請求項3】
前記RFIDトランスポンダは前記容器アタッチメントの周面上に貼り付けられているか、及び/又は、前記容器アタッチメントの周面上に貼り付け及び/又は位置決めするための、前記ラベルのラベル部分に接続され、特に貼り付けられている、
請求項1又は2記載の識別キット。
【請求項4】
前記RFIDトランスポンダはUHF-RFIDトランスポンダであり、特に860MHzと960MHzとの間の1つ以上の周波数で通信するためのUHF-RFIDトランスポンダである、
請求項1乃至3いずれか1項記載の識別キット。
【請求項5】
前記識別キットは第1RFIDトランスポンダ及び第2RFIDトランスポンダを備え、
少なくとも前記第1RFIDトランスポンダは、軸方向に定められた高さ部分に貼り付けるように及び/又は位置決めするように定められたUHF-RFIDトランスポンダであり、
前記容器アタッチメントの前記周囲壁及び/又は周面は、所定の相対位置において識別されるべき容器に装着され、取り付けられ、配置されており及び/又はこれから配置されるべきものである、
請求項1乃至4いずれか1項記載の識別キット。
【請求項6】
三次元成形部品として形成された前記容器アタッチメントは容器本体を有する容器に取り付けられ及び/又は装着されるように定められており、
容器本体の周面は、高さ部分にわたって、所定の、好ましくは一定の、半径、外周、及び/又は壁経路を画定し、
前記周壁部及び/又は周面は、
所定のように識別されるべき容器の周面の前記高さ部分と重ならない別の高さ部分にわたって延在し、
識別されるべき容器の前記高さ部分における半径、外周及び/又は壁経路と同一の半径、外周及び/又は壁経路を有する、
請求項1乃至5いずれか1項記載の識別キット。
【請求項7】
前記容器アタッチメントは、所定の相対位置において、
容器腹部の高さ部分と重なり合うことなく、及び/又は、前記容器本体を容器腹部の高さにおいて取り囲むことなく、特に、それを裏返し又は引っ張っることなく、前記容器本体の、最大半径、最大外周及び/又は最大壁経路を有する容器腹部の上又は上方に延在するように形成されており、前記相対位置において、前記容器アタッチメントは、前記容器クロージャ及び/又は前記容器クロージャを取り囲む前記容器本体の領域に、取り付けられ及び/又は装着される、
請求項1乃至6いずれか1項記載の識別キット。
【請求項8】
前記識別キットは、対称的に、特に回転対称あるいは円筒状に形成された容器及び/又はそのように形成された容器本体を対象とするものであり、
対称軸は前記容器及び/又は容器本体の対称軸を規定する、
請求項1乃至7いずれか1項記載の識別キット。
【請求項9】
前記容器アタッチメントの周壁及び/又は外側周面は、付加的なラベリング面及び/又は識別面として設計されており、
前記容器アタッチメントの所定の相対位置において、所定のように識別されるべき容器及び/又はその容器本体の対称軸を回転し、所定のように識別されるべき容器の直径、周囲、及び/又は壁経路と同一の直径、周囲、及び/又は壁経路を有し、したがって、前記容器アタッチメントの筒状の前記周面及びそれを備えた容器は、互いに同一平面上二又は少なくとも正辣して延在する、
請求項1乃至8いずれか1項記載の識別キット。
【請求項10】
前記容器アタッチメントは、所定の相対位置において識別すべき容器に装着され及び/又は取り付けられ、
前記ラベルを分断した後、前記容器アタッチメントから取り外し可能であるか、又は、前記容器クロージャとともに前記容器本体から取り外し可能である、
請求項1乃至9いずれか1項記載の識別キット。
【請求項11】
前記RFIDトランスポンダは、UHF-RFIDチップとUHF-RFIDアンテナとを有するUHF-RFIDトランスポンダである、
請求項1乃至10いずれか1項記載の識別キット。
【請求項12】
前記ラベルは、
前記容器本体の前記周面に貼り付け及び/又は載置するための第1ラベル部分と、
前記容器アタッチメントの前記周面に貼り付け及び/又は載置するための第2ラベル部分と、
前記識別キットを備えた容器が開かれる際に所定のように、損傷又は破損する、前記第1ラベル部分と前記第2ラベル部分との間に配置された分断領域と、を備える、
請求項1乃至11いずれか1項記載の識別キット。
【請求項13】
前記容器アタッチメントは、
2部構成であるか、又は
一体的であるが、2つの部分に分割可能に設計されており、
前記容器アタッチメントは、下部アタッチメント部分と、上部アタッチメント部分と、軸方向において両アタッチメント部分の間にアタッチメント分断領域とを備え、したがって、前記容器アタッチメントを備える薬剤容器を開ける際に、前記容器アタッチメントの前記アタッチメント分断領域は分断され
前記上部アタッチメント部分は、前記容器アタッチメントと共に、前記下部アタッチメント部分及び前記容器本体から分離され及び/又は分離可能である、
請求項1乃至12いずれか1項記載の識別キット。
【請求項14】
前記アタッチメントの分断領域は前記容器アタッチメントの位置に配置されており、
前記所定の位置において識別されるべき前記容器に前記容器アタッチメントを配置する際に、前記容器本体と前記容器接続部との間の移行部の位置に対応する、
請求項1乃至13いずれか1項記載の識別キット。
【請求項15】
薬剤用包装ユニットであって、
周面を有する容器本体及び取り外し可能な容器クロージャを備える薬剤用容器容器と、
容器アタッチメント及びRFIDトランスポンダを有する、請求項1乃至14いずれか1項記載の識別キットと、
を備え、
前記容器アタッチメント(10)は、前記容器に所定の相対位置において取り付けられ及び/又は位置決めされており、それにより、その周壁及び/又は外側周面は、前記容器本体の前記容器腹部及び/又は前記周面と同一平面又は少なくとも整列して配置され、
前記ラベルは部分的に前記容器本体の周面上に及び部分的に前記容器アタッチメントの周面上に貼り付けられ及び/又は載置されており、
前記RFIDトランスポンダは前記薬剤容器上に、前記容器アタッチメント上に及び/又は前記ラベル上に若しくは内に配置されている、
薬剤用包装ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、薬剤容器を識別するための識別キットに関するものである。本発明は、さらに、薬剤包装ユニットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
バイアル、アンプル、カートリッジ、シリンジなどの薬剤容器には、内容物である薬液を識別するためのラベルが必要であり、通常は容器の外周面に適用される。ラベルは、しばしばさらなる機能を有しており:例えば、容器が既に開封されているかどうか、あるいは、場合によっては、容器が改ざんされていないかどうかを示すことを目的としている。かかるラベルは、承認並びに認証にも役立つ、即ち、真正性の証明又は製造元の証明として機能する。
【0003】
ラベリング(Etikettierung)やその他の識別又はマーキング(Kennzeichnung)に利用できる表面積は、多くの場合、限られていて希少である:容器上又は容器上に十分な情報を格納するために、多層ラベルやブックレットラベルなど、さまざまなタイプのラベルが存在する。しかしながら、少なくとも薬剤の容器では、取り扱いや加工が容易な単層ラベルが多く使われている。
【0004】
しかしながら、識別面積を増やすための他の方法については、常に話題となっている。というのも、通常は非常に小さい薬剤容器のスペース不足を解消するために、まだ考えられていない解決策が存在する可能性を否定できないからである。
【発明の概要】
【0005】
本発明の課題は、薬剤容器を識別するための情報の格納や取り付けを改善するための、新規な解決策を提供することである。この課題は、請求項1に記載の識別キットと、請求項15に記載の薬剤包装ユニットによって解決される。いくつかの代表的で例示的な実施形態を、図を参照しながら以下に説明しする。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1及び
図2は、周面を有する容器本体と、取り外し可能な容器クロージャとを有する2つの例示的な薬剤容器を示している。
【
図2】
図1及び
図2は、周面を有する容器本体と、取り外し可能な容器クロージャとを有する2つの例示的な薬剤容器を示している。
【
図3】
図3は、容器アタッチメント、ラベル、トランスポンダ を備える識別キットの実施形態を示す。
【
図4】
図4は、
図3の容器アタッチメントを、
図1の容器に取付及び/又は装着した状態を示す。
【
図5】
図5は、
図3の識別キットの構成要素と
図1の薬剤容器を組み立てて得られる第1の実施形態による薬剤包装ユニットを示す。
【
図6】
図6は、容器と、異なる識別キットとを使用して得られる、包装ユニットの別の実施形態とともに、個々に変更可能ないくつかの特徴をここでは互いに組み合わせて示す。
【
図7】
図7は、容器と、異なる識別キットとを使用して得られる、包装ユニットの、さらなる別の実施形態とともに、個々に変更可能ないくつかの特徴をここでは互いに組み合わせて示す。
【
図8】
図8は、RFIDトランスポンダを有するラベルであって、ラベルの分断領域の分断をテストするための測定ラインを備えたものを示す。
【
図9】
図9は、
図8と類似のラベルとRFIDトランスポンダを搭載した有する包装ユニットであって、ラベルの分断をテストするための測定ラインを備えたものを示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1及び
図2は、薬剤用液体40が充填された、又は充填可能な、識別が必要な2つの薬剤用容器30を例示している。本出願の意味における薬剤用容器30は、薬剤用液体の貯蔵、輸送、引き出し、及び/又は投与に使用できるすべての容器であり、これにより、薬剤用液体は、体液、血液血清などを含む、製薬又は医療分野で使用又は検査されるべきすべての液体であると理解される(エマルジョン又は、例えば充填剤などと組み合わせられた他の集合体状態の混合物を含む;沈殿物を有するものなどを含む)。
【0008】
投与すべき薬液などを収容する薬剤容器は、通常、容器30の表面に貼り付けられたラベルによって識別される。薬剤容器30は、通常、容器30の主要構成要素を形成する容器本体31と、取り外し可能な容器クロージャ32とから構成されている。薬剤容器又は少なくともその容器本体は、通常、容器の回転対称軸である軸方向zに対して対称であり、容器本体31は、軸方向zを周回する周面30aを有している。薬剤容器30の周面とは、特に、薬剤液体40を充填するための空容積を囲む容器腹部30bの周面30aである。
【0009】
図1では、薬剤容器30としてバイアルを示し、
図2では、ルアーロックネジを具備する、あるいは具備するべきシリンジ、例えば、COC/COPシリンジを示す。さらに、しかしながら、任意の薬剤容器30は、提案された識別キットを取り付けられることができ、で識別されることができる:例えば、アンプル、カートリッジ、バイアル、シリンジ、又は任意の接続部を有する他の容器、例えばルアーロック接続部又はルアーロックねじ部を有するもの、フリップオフクロージャーを有するもの、ニードルシールド又はニードルトラップアタッチメントを有するもの、又は薬剤容器のパッケージングの他の形態を有するものである。その多くは、容器本体31が丸い形状になっているが、これは必須ではな。
【0010】
図1及び
図2は、容器クロージャ32が、(これらの場合には実際に回転対称の)容器30又は容器本体31の(外)径Dよりも小さい径方向の(外)径dを有していることを示している。特に、容器腹部30bは、クロージャ32よりも直径又は半径が大きいことが多い。
【0011】
そのため、マーキングは通常、容器本体31の周面30aやその腹部30bに接着されたラベル20によって行われる(ラップアラウンドラベル)。ラベル面積を大きくするために、多層ラベル、特に複数のシートやフォイルを用いたブックレットラベルを使用することがある。いずれにしても、ラベリング、ひいては容器の識別に利用できる表面積の大きさは、ラベリングされるべき容器自体の大きさと形状に依存する;ラベリング可能な領域は、通常、容器本体31又は容器腹30bの周囲又は直径、及び容器腹30b又は容器の他の充填可能な部分の高さによって決定され、この高さは、
図1及び
図2では高さ部h1として示されている。クロージャ32が配置されているさらなる高さ領域h2では、クロージャ32の外径dが小さいことが多く、部分的には容器本体31又は容器腹部30bの外径Dよりも著しく小さいため、そこにラベルを貼ることは問題外であるか、例外的な場合にしかできないか、又はクロージャ表面の小さな表面部でしかできないことがある。
【0012】
本願は、拡大されたマーキング領域を有する薬剤包装ユニット50が得られるような方法で、そのような及び他の容器、特に薬剤容器30をマーキングすることができる識別キット1を提供するものである。
【0013】
ここでいう識別又はマーキング(Kennzeichnung)とは、ラベル、特に粘着ラベルによって薬剤容器30に貼ることができるような、印刷された、又はその他の方法で貼られた文字成分や、人間や適切なスキャン装置(スマートフォンやその他の読み取り装置など)によって読み取り可能なその他の情報成分の形での書き込みだけでなく、例えばトランスポンダ、特にRFIDトランスポンダに格納することができ、そこから読み取ることができる(必要に応じて、後から書き込むこともできる)電子データのことであると理解される。したがって、識別キット1は、少なくとも、1つのRFIDトランスポンダを備えており、このRFIDトランスポンダは、ラベルに加えて容器に取り付けられるか、又は、少なくとも、薬剤容器30及び識別キット1からなる薬剤包装ユニット50のどこか他の場所に配置される。
【0014】
以下の図で説明する識別キットは、薬剤容器30のより良い、特に省スペースの、したがってより簡単なラベリングを可能にする。
【0015】
図3は、本出願に従って提供される新規な識別キット1の例示的な実施形態を概略的に示している。識別キット1は、少なくとも1つの容器アタッチメント10、ラベル20、及びRFIDトランスポンダ5を備えている。容器アタッチメント10は、三次元成形部品100として設計されており、それは好ましくはプラスチック製の射出成形部品である。好ましくは、成形部品10;100又は少なくともその周壁12又はその外周面10は、対称性、特に軸方向zに関して回転対称性を有する。
【0016】
成形部品100は、容器クロージャ32の高さで、又はその近傍で、容器のラベリング及び/又は電子的識別を可能にする、及び/又は容易にするために提供される。ほとんどの薬剤用容器30では、容器クロージャ32は、容器腹部30bの外径Dや、液体容積40を囲む実際の容器本体31の他の部分の外径Dよりも小さい外径dを有する。このようにして形成された薬剤用容器30では、外側からクロージャの周りにラベルを貼ることはできず;特に、容器腹部とクロージャとの間の移行部も橋渡しされるべきであり、ラベルも橋渡し領域でほぼ完全に円周を周回するべきである場合には、容器の腹と閉鎖部を一緒に囲むことはできない。
【0017】
容器の直径や半径がDからdに狭まるネック部分を橋渡しする場合、オーバーラベリングは少なくともしわがない訳ではなく、つまり、ラベルが破損する可能性が高く、とりわけ、ラベルやその他の識別要素が容器の周囲を完全に又は大部分を取り囲む必要がある場合は、場合は、そうではない。
【0018】
容器30に対する所定の相対的な位置を達成するために、容器アタッチメント10は、例えば、容器クロージャ32と、容器本体31と、又はその両方と機械的に係合又はインターロックする役割を果たし、この所定の相対的な位置を少なくとも一時的に確保する適切な内側輪郭11を有している。また、容器アタッチメント10の最終的な固定及び/又は位置決めは、ラベル20及び/又はRFIDトランスポンダ5の適用によって行うこともでき;好ましくは、識別キット1のラベル20が容器本体31及び容器アタッチメント10の両方に貼り付くことによって、それらの相対的な位置を互いに恒久的に固定し;いずれにしても、識別キット1を装着した容器30の最初の使用又は最初の開封まで、効果を発揮する。
【0019】
図3の三次元成形品100又は容器アタッチメント10の主な要素は、(好ましくは、容器アタッチメント10の軸方向zの周りをつながるように取り囲む)周壁12であり、これは、接続された容器を例えば側面から見たときに最初に目に付くものでもある。この周壁12の半径方向外向きの周面10aは、必須ではないが、好ましくは、容器本体31又は容器腹部30bの上端に取付又は支持することができる;周壁12のこの周面10aは、容器の識別可能な周面を拡大するために、特にこれを方向zに延長するために、従って方向zにおけるその高さ寸法を人為的に誇張するために役立つ。ここで、予め定義された相対的な位置で容器30上に取り付けられた容器アタッチメント10の周壁1部2は、容器クロージャ32自体よりも方向zにさらに遠くまで延在す可能性が高い。
【0020】
それぞれの容器アタッチメント10は、常に多かれ少なかれ剛性の高い成形品であり;特に固体の成形品、すなわち、例えばプラスチックフィルムなど、フィルムを曲げたり、ねじったり、形を変えたりするだけでは製造できないものである。また、容器アタッチメント10のソリッドな形態(Die massive Gestaltung)は、容器アタッチメント10に対する上方からの偶発的な圧力や衝撃(容器30の方向)によって容器アタッチメント10が下端で広がって容器本体31の周面30aと重なることを防止するものであり;対照的に、容器アタッチメント用の材料としてのフィルムは、寸法安定性が低く、外力の結果としての塑性変形と、低い寸法安定性を有する。
【0021】
図4及び
図5は、
図3の識別キット1の容器アタッチメント10を、容器30に、又はそのクロージャ32に、及び/又はその実際の容器本体31に、装着し又は少なくともか配置された状態で示している。この目的のために、
図4は、容器アタッチメント10がその上又は上方に、装着され又は少なくとも配置された状態で、薬剤用液体40が既に充填された容器30の断面図を示しており、
図5は、識別キット1の3つの個別の構成要素すべて、より詳しくは、容器上部10又は成形部品100、ラベル20及びRFIDトランスポンダ5を備えた完成した容器30の側面図であり、これにより、完成した新規の薬剤包装ユニット50が製造される。
図4は、容器30上の容器アタッチメント10のみを断面図で示しており、ラベル20とRFIDトランスポンダ5はまだ示されたおらず、
図5にのみ示されている。
【0022】
本発明に従って提案された容器アタッチメント10は、例えば
図3の三次元成形品100(ここでは
図1の例示的な容器について説明する)の形で、空間の問題を解決する;この容器アタッチメント10を用いて、識別可能な領域の人為的な拡大、特に軸方向zへのこの領域の拡大が達成される。この目的のために、容器アタッチメント10は、容器30のクロージャ側端部に配置され、押し付けられ、クランプされ、差し込まれ、ねじ込まれ、あるいはその他の方法で装着され、取り付けられ、載置され、あるいは、容器に対する所定の相対位置に単に(予め)位置決めされる。容器アタッチメント10が、どのような方法で容器30上、容器本体31上及び/又はそのクロージャ32上に装着され又は位置決めされるかにかかわらず、容器アタッチメント10の輪郭によって予め定義される、容器に対する容器アタッチメント10の適切な相対位置が生じる。この相対的な位置は、容器30と付属の成形部品100又は容器アタッチメント10を断面図で示した
図4で見ることができる。
【0023】
薬剤用容器30は一般的に、例えば欧州や国際的に標準化された寸法を対象とする標準化された容器であるため、そのような容器の寸法は事前に知られている。したがって、容器アタッチメント10として意図された射出成形部品又は他の成形部品100は、形状結合し(formschluessig)、又は容器30の表面領域と積極的に係合する他の適切な方法で、形成することができる。例えば、
図3及び
図4では、容器上部10の内側の輪郭11の下部に、例示的な内向きの突起が設けられており、例えば、容器クロージャ32及び/又は容器開口部を囲む容器本体31のビード又は他の外側の突起の下に係合する役割を果たすスパイク又は他の突起の形で示されている。そのような又は他の突起は、全体としての内側輪郭11のように、任意選択的に、容器の周囲の外側の特定の方位角部分でそのクロージャ領域に導くか、あるいは全周囲に沿って方位角周方向に提供することができる。一方、容器アタッチメント10の周壁12及び/又は外周面10aは、方位角方向に、好ましくは完全に容器クロージャ31及び/又は容器ネック部の(より小さな)周囲の周りを延在し、最終的に、容器クロージャ31(及び/又は容器クロージャのレベルでの容器30)の半径又は直径dを、容器クロージャより下の高さh1において容器腹部30b又は実際の容器本体31の他の部分が有する半径又は直径まで、拡大させる。容器アタッチメント10はクロージャ31の高さにおいて、従来そこでラベリング又は他のマーキングの邪魔をしていた容器クロージャ32と容器本体31との間の半径方向の段差を克服し、ラベル及び/又は任意のトランスポンダ(特にRFIDトランスポンダ5)を、容器30及び容器アタッチメント10の拡大された共通の外面30a,10aに適用することを可能にしている。
【0024】
zの方向に向いている容器アタッチメント10の上側は、閉鎖しているか又は開放しているか又は部分的に開放していることができ、例えば、孔又は他の開口又は凹部が設けられている。この点において、容器アタッチメント10又は容器アタッチメント10として提供される(プラスチック)成形部品は、必ずしも(二次的又は追加的な)キャップを表すものではなく、単なる周方向の表面の延長であることもあるが、このように大量生産された(konfektionierten)容器の頭部又は端面(Stirnseite)の領域では、マーキングは必ずしも容易ではなく、場合によっては(形状によっては)より困難になることさえあるが、しかしながら、周方向の表面の膨大な増加によってそれは補われている。
【0025】
ここに提示された容器アタッチメント10が、単に追加的に装着されたキャップと比較して、又は任意のスリーブと比較して、さらに異なる点は、提案された容器アタッチメント10が、容器本体31又は少なくともその容器腹部30b(又は、液体充填可能な容器容積を方位周方向において包含する他の壁部分30a)をちょうど包囲していない(gerade nicht umgreift)ことである。その代わりに、半径方向外向きの周面10aは、容器本体31の外向きの周面30aと同じ直径Dしかなく、したがって、その下端は、(外径Dに応じて設計された)周面30aの上端の高さか、それよりも最大で数ミリ上で終わっている。従来の(二次)キャップとは対照的に、ここに提示されている容器アタッチメント10又はその方位方向に取り囲む周壁12は、容器本体31の上に、また、いずれにしてもその容器腹部30b又は他の外壁部分30aの上にすっぽり被さることはなく、(容器腹30bと全く接触しない場合には)容器腹部30b又は他の外壁部分30aの上又は上方に配置されるだけであり、そこにおいて、容器腹部30b又は他の外壁部分30aよりも大きな半径、直径又は他の周囲に達することがない、この構造は、ラベル20及び/又はRFIDトランスポンダ5によってしわのない識別を可能にし、これは、すっぽり覆うことを意図したさらに大きな直径のアタッチメントカプセル又はクロージャキャップよりも容易である。このように、容器本体31及び/又は容器腹30bのラベリング可能な及び/又は電子的に識別可能なマーキング面は容器アタッチメント10によって覆われておらず、むしろ、軸方向及び/又は半径方向において容器アタッチメント10と容器腹部30bとの邪魔な重なりを生じさせることなく、クロージャ側又は軸方向zにおいて、依然として上昇または継続する。
【0026】
そうでなければ、容器アタッチメント10、その内側の輪郭11、及び/又は任意選択的なそのモールド要素又は他のモールド部分は、容器30の容器ネック部及び/又は容器クロージャ32(又はそれと連動するもの)に対する対物又は負のモールドとして形成されてもよい。その結果、容器アタッチメント10は、意図された目的などに応じてラベリングされる標準化された薬剤容器30に、予め定められた相対的な位置において、取り付け、その他の方法で位置決めなどされる。
【0027】
一方、軸方向zにおいて、容器アタッチメント10の周壁12又はその外面10aは、容器アタッチメント10が容器30上の所定の相対位置に装着され及び/又は位置決めされたときに、識別すべき容器本体31及び/又は容器クロージャ32の壁部分よりも、液体40からの(特に軸方向の)距離が大きくなるように、特に、容器本体31の壁部分及び容器クロージャ32よりもさらにz方向に延在し、通常、容器30が満たされた状態において(例えば、容器の直立位置に保管されているときに)薬剤用液体に到達するか、または(輸送または使用中の容器の向きに応じて)少なくとも一時的に薬剤用液40に到達することができる。
【0028】
容器本体31及び容器アタッチメント10の2つの部分表面30a及び10aをまとめる識別表面のこの人工的な盛り上がり(ueberhoehung)は、容器30上に予期しない追加のマーキング可能な表面を提供する。特に、従来は効率的なマーキングのための理想的な又はあらゆる点で実用的な可能性が明らかではなかった、容器クロージャ32の領域(ほぼ高さ又はその近傍)に追加のマーキング可能な表面を提供する。
【0029】
図5は、容器30と、その上に配置された識別キット1の構成要素5、10、20とからなる、完成した包装ユニット50の概略側面図である。RFIDトランスポンダ5は、例えば、好ましくは、容器アタッチメント10の高さで、その周面10aに貼り付け、載置又は密着(例えば、ラベル20自体の助けを借りて)させることができる。一方、ラベルは、好ましくは、両周面30a、10aに、つまり容器30と容器アタッチメント10に接着される。特に、ラベル20を用いて、容器アタッチメント10を容器30に取り付け又は固定することができる。
【0030】
特に、ラベル20は、容器本体31の周面30aに接着及び/又は塗布するための第1ラベル部分21と、容器アタッチメント10の周面10aに接着及び/又は塗布するための第2ラベル部分22とを含むことができる。2つのラベル部分21、22の間には、識別キット1を備える容器30の開封中又は開封前に損傷又は破壊されることを意図した分断領域14があってもよい。分断領域14は、
図5に模式的にのみ示されているように、1つ以上のミシン目14a、パンチング又は他の弱点線、引き裂きストリップ14b、及び/又は引き裂き抵抗の低い箔又はフィルム領域などの他の弱化構造を有し、 これは、例えば、容器の全周又は周囲の大部分を方位角方向に、すなわち2つの高さセクションh1とh2との間の高さで走る。
【0031】
図5では、ラベル20は不透明であることが示されているが、好ましくは透明であり、レセプタクル30の容器容積内の薬液又は他の医薬液体40を遮ることなく見ることができる。
【0032】
図5では、RFIDトランスポンダ5は、ラベル面20の上方及び外側に示されており、特に、人為的にz方向に細長くなっているレセプタクルトップ10の周面10aに適用されている。しかしながら、トランスポンダ5は、ラベル20に組み込まれたり、ラベルの下側(すなわち、ラベル20と、容器本体31及び/又は容器上部10の外向きの周面30a及び/又は10aとの間の半径方向)に配置されたりすることもできる。ラベル20(及び/又は、該当する場合には、RFIDトランスポンダ5も)が意図された通りに初めて開かれた又は分断された後、容器アタッチメント10は、容器クロージャ32とともに容器本体31から分離することができ、代替的に、容器アタッチメント10は、クロージャ32が開かれる前に、すなわち、容器本体31から分離されるか、又は、少なくとも解放されるか、緩められる前に、クロージャ32から個別に又は全体的に容器30から分離することもできる。ラベル20及び/又はRFIDトランスポンダ5が依然として損傷を受けていない限り、これらは、容器アタッチメント10を容器30に固定するために、又は、組み立てられた容器50の少なくとも1回の開封又は他の操作を示す初期開封検出要素として適している。
【0033】
例えば、容器30、その内容物40を電子的に識別するため、及び/又は、薬液、その使用、及び/又は、他の医療適用関連の状況に関連する他のデータを記憶するために使用することができるトランスポンダ5に関しては、以下の実施形態例が特に好適である。
【0034】
RFIDトランスポンダ5の位置決めに関しては、例えば、容器アタッチメント10の周面10a及び/又は容器30の周面30aに接着、配置などの方法で適用することが想定される。例えば、トランスポンダ5は、ラベル台紙に接着され、ラベル20とともに拡大周面30a,10aに接着又は分配され得る。。好ましくは、RFIDトランスポンダ5は、容器アタッチメント10の周方向表面10aの領域にのみ接着又はその他の方法で適用され、それにより、トランスポンダは、媒体液体の自由な視界(例えば、その量又はその状態を評価するためなど)が損なわれる可能性がある実際の容器壁30aのいかなる表面領域も、特に容器腹30bの表面領域も覆わないようになっている。
【0035】
RFIDトランスポンダ5は、特にUHF‐RFIDトランスポンダ5とすることができ、例えば、860から960MHzの間の範囲の1つ又は複数の標準化された通信周波数に対応している。本実施形態では、従来のHF‐RFIDトランスポンダやNFC‐RFIDトランスポンダ(Near Field Communication)が、例えばスマートフォンや特殊なリーダーによって数センチしか読み取れないのに対し、UHF‐RFIDトランスポンダ5は、最大3メートル、場合によっては最大10メートルの長い範囲で検出又は読み取りが可能であるという利点がある。一方、UHFーRFIDトランスポンダを使用すれば、将来的には建物の一部や戸棚などの保管場所にあるトランスポンダを一斉に検知することができ、手間のかかる個別検知が不要になる。
【0036】
図6及び
図7は、識別キット1又はそれを用いてマーキングされる容器30に対する、トランスポンダの数及びデザインに関する実施形態のさらなる2つの例を示している。
図6及び
図7は、互いに組み合わされたいくつかの機能オプションを示しているが、これらはこのように互いに組み合わされるのではなく、個別に実施することも可能である。
図6及び
図7はいずれも、完成した包装ユニット50を、
図5のそれに対応する側面図で示している。
【0037】
したがって、識別キット1は、第1のRFIDトランスポンダ5aと第2のRFIDトランスポンダ5bとを有することができ、少なくとも第1のRFIDトランスポンダ5aは、容器内容物40に対して軸方向zにオフセットされた高さ部h2に貼り付け及び/又は位置決めされることが意図されているUHF RFIDトランスポンダ8であり、すなわち、そこが、容器アタッチメント10の周壁12又は周面10aがこのUHF RFIDトランスポンダ5;5a;8を容器内容物40からより大きな距離で支持又は配置している場合である。
【0038】
一方、第2のRFIDトランスポンダ5bは、従来のNFC又はHF RFIDトランスポンダ9とすることができ、任意に容器壁30aに配置したり、より高い容器取り付け壁10aにも配置することができる。
【0039】
UHF‐RFIDトランスポンダ5、8を使用する場合、より高い位置にある器アタッチメント面10a上に位置決めすることで、容器の内容物40からの距離がより大きくなるため、薬液40による性能、特に読み取り性への悪影響(特にトランスポンダとの通信中の電磁放射の吸収による)が大幅に減少するという利点がある。UHFトランスポンダ8及びそれらの検出は、より詳しくは、周面10a上に取り付ける際には、このトランスポンダ位置において又は容器アタッチメント10の周壁12(外側または内側から)上において、より確実に読み取り及び/又は検出可能である。
【0040】
任意のRFIDトランスポンダ5と同様に、このようなUHF- RFIDトランスポンダ8は、トランスポンダチップ6とトランスポンダアンテナ7の両方を有している(
図5参照)。
【0041】
可変設計可能な追加の個々の特徴に関して、ラベル20は、
図6によれば非透明であり、
図7によれば透明である。両図において、方向z(上記参照)に沿ったラベル20及び/又は少なくとも1つのトランスポンダ5の位置又は高さ位置は、h1とh2との間の移行部、すなわち、容器腹部30bの上側円環状接触面と、その上に載っている(又は約定位置に保持されている)周壁30bの下端との間の軸方向の位置を含む及び/又はカバーしている。また、少なくともラベル20を第1下側ラベル部分21と第2上側ラベル部分22に分断することができる(ラベル20及び/又はトランスポンダ5の)分断領域14も、(ほぼ又は正確に)同じ高さに位置している。分断領域14は、ミシン目14a、パンチング、又はその他の弱点線又はそれらの複数を含むことができ、例えば、引き裂きストリップ14b(把持タブあり又はなし)の形態、又は代替的に、引き裂き抵抗の低い箔又はフィルム領域(図示せず)のようなその他の弱化構造であることができる。ラベル20の方位的な、好ましくは取り囲む引き裂き領域14は、印刷によってカラー又はブラックでマークすることができる(例えば、所定の引き裂き線として識別される);ラベル表面、トランスポンダ表面及び/又はアタッチメント表面を単に印刷することによって実現することができるこれら及び他の詳細は、明確にするために、本願の図には特に示されていない。
【0042】
さらに、
図6と
図7では、ラベル20又は第1ラベル部21と第2ラベル部22の高さの延在が(別様に)変化している。
【0043】
どちらの図にも共通しているのは、それぞれ2つのトランスポンダ、特にRFIDトランスポンダ5、すなわち5aと5b(
図7には模式的にしか示されていない)を有することである。本願では、トランスポンダのアンテナ7の導電路が示されているが、この表現は模式的に簡略化されており、したがって、それぞれのトランスポンダのタイプ、アンテナ形状、アンテナ経路、周波数範囲、又はその他の特性に関して制限なく理解されるべきである。また、トランスポンダチップ6の位置や大きさ、トランスポンダアンテナ7との接続も同様である。
【0044】
図6と
図7の実施形態のさらなる差異は、
図7では、RFIDトランスポンダ5a、5bの両方が、容器アタッチメント10の周面10aに貼り付け(又は少なくとも配置、押圧、その他の方法で置かれ又は位置決め)されることを意図した第2ラベル部22の表面領域に配置されていることである。これに対し、
図6では、2つのRFIDトランスポンダのうちの第2の5bが、容器30の周面30aに貼り付け(又は少なくとも配置、押圧などの位置決め)されることを意図した第1のラベル部21の表面領域に配置されている。
【0045】
任意のトランスポンダ5の表面領域がラベルの表面領域(例えば21、22)と重なるすべての実施形態の例では、特に、トランスポンダがラベルの裏面に置かれ又は配置されるように設けられることができる。ラベルとトランスポンダは、好ましくは、容器30及び/又は容器アタッチメント10のそれぞれの外面30a及び/又は10aに配置され及び/又は貼り付けされる。例えば、ラベル裏側は粘着性があり、部分的にトランスポンダ5に接着しますが、その外側は、ラベリングされる外面30a及び/又は10aに接着される。ラベル20は、フィルムラベル、特に単層フィルムラベルであることが好ましい。
【0046】
図6による実施形態例では、前述したように、第1のRFIDトランスポンダ5aは、特にUHF-RFIDトランスポンダ8とすることができ、一方、容器30又は容器腹部30bの高さに配置された第2のRFIDトランスポンダ5bは、任意にHF-RFIDトランスポンダ9(NFC通信用;図示せず)又は別のUHF-RFIDトランスポンダとすることができる。
【0047】
後者の場合、この第2のUHF-RFIDトランスポンダ5bは、容器30aの表面に配置することもできる(さらに下方に延在するラベル20又はその下部部分21で覆うか、又はラベルを覆わずに容器30に接着する)。このような容器腹部30b、特に容器の底部付近(
図6に示すような本来の上部充填状態付近ではなく)の配置は、例えば充填状態コントロール(Fuellstandskontrolle)に適している。この第2のRFIDトランスポンダ5b(ただし、
図6では、図示の「9」の代わりに参照符号8で指定される)が(さらなる)UHF-RFIDトランスポンダである場合、容器30が空になり、したがって薬剤用液体40が(ほとんど)使い切られたときにのみ、このUHF-RFIDトランスポンダ5bとの通信を可能にするために、その位置を薬品液体40の充填高さ又は液体レベル(
図1参照)よりも下に意図的に選択することができる。容器30内に、容器の底部の高さ又は第2のUHF-RFIDトランスポンダ5bの高さに十分な液体が残っている限り、UHF-RFIDトランスポンダ5bのUHF通信信号は吸収されるか、又は少なくともその強度を顕著に弱め、したがってトランスポンダ5bは検出されない。これは、十分な量の液体40がまだ取り出されていないか、又は他の方法で消費されていない限り、まだ開封されていない容器30の場合も、すでに初めて又は数回開封された容器30の場合も、充填レベルが十分に高い場合に適用される。液面がトランスポンダ5bの高さまで下がったとき、又はそのすぐ下まで下がったとき(いずれの場合も、
図6に示すように容器を直立させた状態で)、トランスポンダ5bは乱れのない信号を提供し、それによって容器30が空又はほぼ空であることを示す。
【0048】
識別キット1で特徴づけられた未開封状態、すなわちラベル20及び/又はトランスポンダ5で封印された容器30は、第1のトランスポンダがUHF-RFIDトランスポンダ8であったとしても、第1のトランスポンダ5a(任意選択的に図示のようなUHF-RFIDトランスポンダ8、又は代替的にHF-RFIDトランスポンダ(図示せず))のみが信号を伝送する。この第1のトランスポンダ5aがUHF-RFIDトランスポンダ8であっても、容器トップ10の高さ、すなわちいずれにしても液面よりも上に位置しているため、液面から離間しているので、その通信が妨げられることはない。周壁12及びその外周面10aは、いずれの場合も、液体40で多かれ少なかれ満たすことができる内部容積から軸方向zに間隔を置いて配置されている。(本願では常に容器アタッチメント10の軸方向zを示し、後者が容器30に取り付けられたり配置されたりすると同時に、必ずしも地球の引力に対抗する垂直方向又は鉛直方向にも向いているわけではない容器30の軸方向も示す)ので、いずれの場合も、これとトランスポンダの他のすべてのセクション(ここでは5a)及び/又は第2のラベルセクション22に接着またはその他の方法で適用されるラベルとの間に間隔がある。(第1)UHF-RFIDトランスポンダ5a;8の場合、容器の向きに依存せず(例えば倒立配置でも)、液体40は、いずれの場合でもUHF-RFIDトランスポンダ5a;8との通信を妨害することはできない。これは充填可能な容器30の内部容積の壁になく、そこから突出するか、そこから分離するか、さもなければそこから離間した容器アタッチメント10の壁に接するからである。マーキングされた容器30、50の元の新しい状態では、このUHF‐RFIDトランスポンダ5a、8のまだ検出可能な通信信号(容器アタッチメント10の高さに配置されている場合)は、最初に、マーキングされた容器30又は50のこの未開封、未操作、及び承認された新しい状態を示すことができる(対応する測定、すなわち、電子的な励起及び無線による読み出し、によって)。そのようなトランスポンダが(さらなる)アンテナに加えて、導体ループ、又はその他の導体路を備え、それらは既製の容器30または50が初めて開かれるときに必然的に破断又は中断され(例えば、分断領域の高さにおいて引き裂く又はもぎ取ることによって、さらに以下参照)、このトランスポンダ5aからの応答信号がないことは、容器が元の状態ではなくなったこと、つまり、最初の投与のために又は空にするために、許可を得て開封されたか、許可なしに操作されたことを示す。容器がほぼ空になったときに初めて、再び信号が測定可能になるが、これは第2の下部UHF-RFIDトランスポンダ5b;8(
図6と比較して変更)からのものであり、吸収によってこのUHF-RFIDトランスポンダ5b;8との通信を妨害又は防止するのに十分な液体がもはや存在しないことを示している。
【0049】
しかし、
図6に示すように、充填レベルに関係なく、第2の下側のRFIDトランスポンダ5bは、例えば、スマートフォンやリーダーによる読み取りを目的としたHF-RFIDトランスポンダ9とすることも可能である。
【0050】
また、原則として、本願発明のいずれかの実施形態においてトランスポンダが1つだけ(又は複数のうちの1つ)提供される場合は、HF-RFIDトランスポンダ又はUHF-RFIDトランスポンダ(干渉の影響を受けやすい可能性があるが、より長い範囲に適している)のいずれかであってもよい。
【0051】
図7では、両方のそれぞれのトランスポンダ5a、5bは、UHF-RFIDトランスポンダ8(図示)又はHF-RFIDトランスポンダのいずれかであることができる。
【0052】
図6及び
図7に関連するさらなる特徴は、上記の特徴と同様に(これらの図に示された他の特徴と組み合わせるのではなく)個別に変化させることができるが、
図6ではラベル20は容器30及び容器アタッチメント10を完全に取り囲むラップアラウンド型ラベルであるが、分断領域14を見ると、容器30の腹部が達する高さを示している。対照的に、
図7では、ラベル20は、完全ではないが、容器30と容器アタッチメント10の円周を大きく取り囲んでいる。
【0053】
もちろん、容器30及び/又は容器アタッチメント10の円周のより小さな部分をカバーするラベルも考えられる。例えば、容器30自体の記載領域が実際に十分に大きい場合でも、UHF-RFIDトランスポンダを容器内容物40からより大きな距離で動作させることができ、したがって容器内容物からの干渉の影響を受けないようにするために、ここで提案する包装ユニット50を識別キット1によって提供することができる:これは、UHFトランスポンダの場合、水または他の水を主に含む液体が封入されている容器の壁の背面又は内部で直接確実に可能ではないことがよくある。
【0054】
図8は、RFIDアンテナ7に加えて設けられ、RFIDチップ6に接続される測定ライン4、すなわち断線表示ライン4をも有するRFIDトランスポンダ5の例を示している(例えば、表示されているように、さらなるチップ又はボンド接点を介する)。チップは、切断された測定線4が遮断されているかどうかを、電気的な測定(この測定線4の電気抵抗やコンダクタンス、又は容量測定など)によって確認又は判断することができる。
【0055】
図8の実施形態例では、このRFIDトランスポンダ5は、ラベル20に接続されており、このラベル20は、第1ラベル部分21及び第2ラベル部分22によって、薬剤容器30の周面30b及び容器アタッチメント10のその周面10bに貼り付けられるか、又は少なくとも取り付けられるようになっている。それらの間には分断領域14が広がっており、上で説明したように、1つ以上のパーフォレーション(好ましくは2つのパーフォレーションの間にティアストリップがある)、パンチライン、又はその他の弱点のラインの形をしているか、又は引き裂き強度が低下した領域の形態で形成されることができる。
【0056】
分断測定ライン4は、分断領域14(2つのラベル部分21、22の間の細い線又はストリップ)を1回、2回、又はそれ以上の頻度で(図示のように)横切るように誘導される。分断領域14が引き裂かれると、すなわち両ラベル部21,22が互いに分離されると、分断測定ライン4が破壊されるか、少なくとも中断される。この中断を電気的に測定し、RFIDトランスポンダ5又はそのチップ6を介して読み出すことができる。したがって、測定ライン4の状態を電気的に読み取ることで、識別キット1を装着した容器30、すなわち完成した包装ユニット50が、すでに開封されているかどうか、及び/又は開封しようする操作がされたかどうか、あるいは破損しているかどうかがわかる。
【0057】
もちろん、
図9(及びいくつかの前の図と同様)に示すように、最初にトランスポンダ5及びラベル20を容器30及び容器上部10に取り付けることが必要である。
図9は、測定ライン4が分断領域14を横切る2つの交差点のみを有する、より単純なケースを示している。一方、
図8による測定ライン4の設計は所定の方位角円周断面にわたる所定の引き裂き線または所定の破断点として設計された切断領域14の(局所的な)完全性を、容器30及び容器アタッチメント10のより大きな方位周方向部分にわたって確認するのに適している。分断領域14は、所期のように、常に、正確に又は少なくても略、容器(外)周縁との間の移行部又は接触面の高さにあり、即ち、周面30aの上端縁と周壁12又は容器アタッチメント10の周面10aの下端縁との間、即ち、高さ部分h1とh2との間にある。
【0058】
また、
図8及び
図9の測定線4は、閉じた導体ループではなく、例えば、追加の測定周波数のための任意のコースの追加のアンテナとして、開いた測定線又は導体セクションとして設計することもできる。さらに、本図又は他の図又は他の実施形態のアンテナ7は、同時に測定線4を兼ねることができ、この場合は、追加の測定線4は省略される。
【0059】
これまでに説明したすべての機能は、個別に、及び他の図、説明の一部、及び特許請求の範囲による各実施形態と相互に組み合わせることができ;上で選択された特徴の組み合わせの選択は、単なる例示である。
【0060】
ここで提案されている容器アタッチメント10の使用は、液体で満たされた一次容器(バイアル、カートリッジ、シリンジ、アンプルなど)上のRFIDタグの読み取り可能性を高めるものであり、特に、特定の液体40の直接的な近傍では性能及び/又は読み取り可能性が損なわれることが多いUHF-RFIDタグは、容器アタッチメント10によって達成される液体40からの距離の増加により、確実に読み取ることができる。シリンジやバイアルなどの透明な薬剤一次容器の場合、容器の表面から離れた場所、すなわち容器の取り付け部にトランスポンダを取り付けることができるため、容器の内容物の視界がRFIDタグやRFIDトランスポンダによって妨げられることはなく、容器内の薬剤の目視検査が容易になる。
【0061】
提案された識別キット1を備えた薬剤容器30、すなわち、このように形成された薬剤包装ユニット50は、わずかなプロセスステップを追加するだけで高度に自動化された製造シーケンスによって、効率的かつ低コスト・低価格で製造することができる。タンパーエビデンスとして機能する製品部品を製造工程に簡単に挿入できるだけでなく、操作の介入(「タンパリング」)を検出するためのデジタルタンパーエビデンスのオプションも、特に計測ライン4の助けを借りて、製造工程に不利な追加作業をすることなく簡単に実現できます。
【0062】
さらに、回転印刷プロセス中に邪魔になったり、損傷や破壊を受けたり、さらなる処理や製造に悪影響を及ぼす可能性のある可動式マーキング部品として、突出したフラグをラベル20に取り付ける必要がなく、ラベル付け可能な、又は電子的に識別可能なマーキング領域が顕著に増加する。容器アタッチメント10、例えばその周面10a又は周壁12の他の表面領域又は容器アタッチメント10の他の表面セクションに取り付けられ又は位置決めされたRFIDタグ(RFIDトランスポンダ)もまた、そこに永久的に付着したままであり、さらなる製造又は組み立て中、あるいは輸送中に誤って損傷したり、はがれたりするリスクがない。
【0063】
ラベル20及び/又はトランスポンダ5を収容するための容器アタッチメント10によって達成される追加の領域はまた、無線によるより信頼性の高い通信を達成するために、十分かつ大規模な寸法のサイズ(特にそのアンテナ)でトランスポンダを寸法決定することを可能にする;ラベル付け面としてそれ自体の表面を使用しなければならない個々の薬剤容器自体とは異なり、トランスポンダを実際に必要な寸法よりも小さくする必要はもはやない。さらに、標準的なデザインや寸法のUHF-RFIDタグを使用することもでき、同時に従来のように容器31に直接貼付する場合よりも大幅に高い性能を実現することができます。
【0064】
任意の薬剤一次容器30は、したがって、追加のラベリング面10a;12を有する容器アタッチメントの適切な形状の追加のカプセル、キャップ、アタッチメントスリーブ又は他のデザインを提供することができ、延長ピース(Verlaengerungsstueck )又は継続ピース(Fortsetzungstueck)として機能する容器アタッチメント10が容器本体31又は容器腹部30bに安定して取り付けられるので、軸方向に盛り上がらせる(ueberhoeht)ことができる。
【0065】
容器アタッチメント10の容器30自体への安定した確実な取り付けは、容器クロージャ32上、容器本体31上(特にクロージャ32のすぐ下の容器ネック上)、又はその両方のいずれであっても、例えば形状結合によって、又は代替的又は追加的にラッチ(例えばフック又は他の適切な突起の助けを借りて)によって達成することができる。また、本願に基づいて提案された容器アタッチメント10は、市販のバイアルフリップオフクロージャー、ルアーロッククロージャー又はニードルシールドアタッチメントなどにも容易に取り付けることができる。
【0066】
容器30aの周面と同一平面であるか、又は少なくとも整列している追加識別面10aは、安全な取り扱いを困難又は危険にするような大きな段差やエッジを両者の間に作ることなく、容器30aの実際の周面を継続又は延長している。アタッチメントキャップ、アタッチメントスリーブ、又はその他の形状の容器アタッチメント10は、ボトル本体30、31と面一でつながり(schliesst buendig)、均一な丸いボディを形成する;容器30及びキャップ10は、標準的な自動ラベルディスペンサーのルーチン、プロセス、及び装置を使用して、簡単かつ問題なく、特に折り目や段差なしにラベル付けすることができる。容器の腹部30bと容器アタッチメント10との間の例えば円形の移行部又は中間スペースの領域では、分断領域14の開口ストリップ14b又はミシン目14a、パンチング又は他の実施形態を用いて、容器アタッチメント10をいつでも簡単かつ容易に再び取り外すことができる。このことは、容器アタッチメント30を第1の開封インジケータとして任意に使用できるという利点もある。
【0067】
容器アタッチメント10は、マーキング可能な表面30aの実質的にシームレスな延長であり、レセプタクル30から容易に取り外すことができる。容器に対して所定の相対的な位置に安定して取り付けられているため、ラベル20及び/又はトランスポンダ5の容器30及び容器アタッチメント10への取り扱いおよび自動適用または適用は、ラベル及び/又はトランスポンダを印刷及び分配するためのプロセスステップを妨害する虞がない。
【0068】
RFIDトランスポンダ5は、半径方向及び軸方向zの両方において、容器30に封入又は包含された液体容積40から大きな距離を置いて容器アタッチメント10(キャップ又は他の延長ピースとして設計されている)に配置されるラベル20又はラベルのラベル部又は表面領域に統合することができる。
【0069】
ラベル20は、容器の視覚的なマーキングと識別のためにも同時に使用される;定期的に行われる容器のラベリングプロセス、キャップ30の固定又は位置決め、初期の開封証明に適した手段の提供、RFIDトランスポンダ5の配置(読みやすい位置と必要なトランスポンダの寸法)は、すべて1つのプロセスステップ又は少なくとも1つのプロセスシーケンスで実現することができる。さらに、この容器アタッチメントは、トランスポンダによる信頼性の高い初期開封確認のための実用的な方法を専門家に提供する。RFIDトランスポンダを使用した「タンパーエビデンス」ソリューションの、比較的に優れた、特に省スペースでトラブルのない実装方法はまだ知られていない。
【0070】
容器アタッチメント10は、容器の円周における外側の輪郭が意図的に盛り上がっており;一方では、その容器の腹部30bの高さを超えて、任意に、容器30全体の高さを超えて、例えば、容器クロージャ32をも超えている。例えば、容器アタッチメント10の軸方向の範囲又は寸法は、容器クロージャ32の軸方向の寸法、すなわち高さ寸法の2倍又は3倍であってもよい。個々のレセプタクル30の高さを超える包装ユニット50又はマーキング面30a,10bの高さの比較的に大きな増加は、従来の容器ではまだ達成されていない。
【0071】
軸方向の延長ピース又は軸方向の延長部として機能する容器アタッチメント10は、本体30の腹部30bと外側即ち半径方向に同じ半径又は直径Dを有しており(周方向には同じ円周)、外側又は全周に同じ横方向の寸法を有するこの延長ピース10;100は、好ましくは、容器の首部と識別面30aとの間の移行部の近く(すなわちh1とh2の間)に到達している。
【0072】
二次クロージャとして機能するアタッチメントキャップ10は、例えば、容器の首部及び/又は容器のクロージャと形状結合、インターロック及び/又はラッチすることによって、一次クロージャ32に確実かつ安定的に取り付けることができる。
【0073】
封入された容器液体40は、容器が横たわっていたり、そうでなければ向きがねじれていたりしても、容器アタッチメント10に取り付けられた、あるいは置かれたトランスポンダ5に到達することができず、トランスポンダ5の通信や読み取りを妨害したり、危うくしたりすることができなくなる。
【0074】
もちろん、容器アタッチメント10の外壁12や外周面10aにも、エアギャップ又はその他の凹部や窪みを有することができ;それが軸方向zであっても、半径方向外方であってもよい。
容器及び/又はアタッチメントの周囲が好ましくは円形又は円筒形であるため、例えば外部からの衝撃や把持によってラベル20及び/又はトランスポンダ5に半径方向の圧力がかかったとしても、円周面10aは安定した当接面(Widerlagerflaeche)を形成することができる。
【0075】
最後に、容器アタッチメント10によるマーキング可能な円周面の十分に大きな寸法の盛り上がり、すなわち軸方向の延長は、アンテナ、ミシン目又は引き裂きストリップなどをさらに大規模に寸法設定するための十分なスペースを提供し、これにより、取り扱いがさらにユーザーフレンドリーになる。
【0076】
任意の測定ライン4(例えば、追加のセンサ導体ループ、導体経路、又は他のセンサ導体経路として設計されている)は、少なくとも部分的に、容器本体31に適用するための下側の第1のラベル部21の中に延びることができ、したがって、2つのラベル部21、22の間のパーフォレーション14a又はティアストリップ14bの上に案内される。
【0077】
2つのトランスポンダ5a,5bがラベル20内、ラベル上、又はラベル下に設けられている場合(一方は好ましくはラベリング後の容器30の周面30aに配置され、他方は例えばアタッチメントキャップ10に配置される)、容器が満杯のときには容器アタッチメントキャップ10に配置されたトランスポンダ5aのみを読み取ることができ、一方、容器が空のときには下側のトランスポンダ5bのみを好ましくはRFIDを介して読み取ったり検出したりすることができる;好ましくは、内容物がほとんど空になったときや、臨界充填状態に達したときに、下側のトランスポンダ5bのみをRFIDで読み取ったり、検出したりすることができます(上記参照)。
【0078】
UHF周波数とHF周波数(例えば13.56MHz)の両方で通信又は読み取りが可能なUHF-NFC複合トランスポンダを(少なくとも)使用する場合、この複合トランスポンダは、追加のHF-又はNFC-読み取り性のおかげで、容器本体30の表面又は周面30a上に直接配置されることができる;たとえば予約プロセスのために、スマートフォンやリーダーを使用して読むことができるようになる。一方、より大量の包装ユニット50の在庫確認は、UHF周波数を使用することで、より確実かつ効率的に行うことができる。
【0079】
そうでない場合は、ラベル20のインレイ(特にトランスポンダ(複数)5、5a、5bを構成することができる)が損傷又は破壊されるように、ティアストリップ14b又は他の切断領域14が設計されており、初めて開封された後にそれを読み取ることができない。
【0080】
さらに、薬剤容器30の種類や形状に応じて、識別キット1の容器アタッチメント10は、2つの部分に分かれていたり、一体的であっても2つの部分に分割可能であったりもする。例えば、
図2によるシリンジを目的とした容器アタッチメントの場合、容器アタッチメントは、下部アタッチメント部、上部アタッチメント部、及び2つのアタッチメント部の間の軸方向に、アタッチメント分断領域を有することができ、例えば、容器アタッチメント10を備えた薬剤用容器30が開かれると、容器アタッチメント10のキャップ分断領域が分断され、上部アタッチメント部が容器アタッチメント10とともに下部アタッチメント部及び容器本体30から分断されるようになっている。
【0081】
さらに、容器アタッチメント10が、2つの部分で形成されているか、一体的(einteilig)であるが2つの部分に分割可能であり、容器アタッチメント10が、下部アタッチメント部分と、上部アタッチメント部分と、2つのアタッチメント部分の間の軸方向zにおいて、アタッチメント分断領域とを有するように設けられることができる。したがって、容器アタッチメント10が設けられた薬剤用容器30の1つを開くと、容器アタッチメント10のアタッチメント分断領域が分断され、上部アタッチメント部分が容器アタッチメント10とともに下部アタッチメント部分及び容器本体30から分断されるようになっている。
【0082】
さらに、アタッチメント分断領域が、容器アタッチメント10が識別されるべき容器30の所定の位置に配置されたときに、容器30の容器本体31と容器クロージャ32との間の移行位置に対応する容器アタッチメント10の位置に配置されるように設けられることができる。
【0083】
さらに、容器アタッチメント10は、容器アタッチメント10の内部と外部との間で流体又は空気の交換を可能にするために、容器アタッチメント10の壁を貫通する凹部を有してもよい。
【0084】
さらに、ラベル20が接着により容器30に取り付けられるように、ラベル20の下面に接着層が配置されてもよく、ラベル20は分断領域14に接着剤のない表面を有する。
【0085】
その他にも、本願発明の実施形態の1つにおいて、RFIDトランスポンダ、RFIDチップ、RFIDアンテナ及び/又は測定配線が言及されている場合はいつでも、トランスポンダ、チップ、RFIDアンテナ及び/又は測定配線は、ラベルの裏面又は(単層又は多層ラベルの)ラベルの外側面のいずれかに、ラベルに印刷又は刻印されていてもよい。 1つ以上のフィルム又はフィルム層を持つラベル、又は代わりにラベルの複数のフィルムの1つに、完成したラベル内に配置される。
【符号の説明】
【0086】
1 識別キット
4 カットオフテストリード
5 RFIDトランスポンダ
5a 第1RFIDトランスポンダ
5b 第2RFIDトランスポンダ
6 トランスポンダチップ
7 トランスポンダアンテナ
8 UHF‐RFIDトランスポンダ
9 HF‐RFIDトランスポンダ
10 容器アタッチメント
10a 周面
11 内部輪郭
12 周壁部
12a 周囲面
14 分断領域
14a パーフォレーション
14b 開封ストライプ
20 ラベル
21 第1ラベル部分
22 第2ラベル部分
30 容器
30a 周面
30b 容器腹部
31 容器本体
32 容器クロージャ
40 液体
50 薬剤包装ユニット
100 成形部品
h1 高さ部分
h2 さらなる高さ部分
z 軸方向
【国際調査報告】