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▶ サンウェイ コミュニケーション(ジアンスー) カンパニー リミテッドの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-24
(54)【発明の名称】伝送性能の高いRFコネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/6581 20110101AFI20220517BHJP
【FI】
H01R13/6581
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2020560434
(86)(22)【出願日】2020-08-07
(85)【翻訳文提出日】2020-10-27
(86)【国際出願番号】 CN2020107730
(87)【国際公開番号】W WO2021179528
(87)【国際公開日】2021-09-16
(31)【優先権主張番号】202010175184.0
(32)【優先日】2020-03-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520206449
【氏名又は名称】サンウェイ コミュニケーション(ジアンスー) カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100098729
【弁理士】
【氏名又は名称】重信 和男
(74)【代理人】
【識別番号】100163212
【氏名又は名称】溝渕 良一
(74)【代理人】
【識別番号】100204467
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 好文
(74)【代理人】
【識別番号】100148161
【弁理士】
【氏名又は名称】秋庭 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100156535
【弁理士】
【氏名又は名称】堅田 多恵子
(74)【代理人】
【識別番号】100195833
【弁理士】
【氏名又は名称】林 道広
(72)【発明者】
【氏名】スー,ユーラ
(72)【発明者】
【氏名】ワン,スタンレー
(72)【発明者】
【氏名】リー,レン ヂー
【テーマコード(参考)】
5E021
【Fターム(参考)】
5E021FA03
5E021FA09
5E021FB02
5E021FB14
5E021FB20
5E021FC21
5E021HC07
5E021LA09
5E021LA15
(57)【要約】
伝送性能の高いRFコネクタを提供することを課題とする。
本発明は、挿入嵌合するオス部及びメス部を含む伝送性能の高いRFコネクタを開示する。オス部は、第1RF信号端子と、第1グラウンド端子と、を含み、メス部が第1RF信号端子に嵌合接続される第2RF信号端子と、第1グラウンド端子に嵌合接続される第2グラウンド端子と、を含み、オス部が第1シールドシェルをさらに含み、第1シールドシェルが2つの信号端子を隔離する第1突起部を含み、メス部が第2シールドシェルをさらに含み、第2シールドシェルが2個の信号端子を隔離する第2突起部を含み、第1シールドシェルと第2シールドシェルとが嵌合接続され、第1突起部と第2突起部が嵌合される。本発明は、外部に1つの電磁シールドケースを形成し、内部に1つの信号シールドの隔離チャンバーを設けることで、RFコネクタの各信号伝送は外部信号又は内部信号からの干渉を受けず、RFコネクタ内の各信号の伝送安定性を確保することができる。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
挿入嵌合するオス部及びメス部を含み、前記オス部は、第1RF信号端子と、第1グラウンド端子と、を含み、前記メス部が前記第1RF信号端子に嵌合接続される第2RF信号端子と、前記第1グラウンド端子に嵌合接続される第2グラウンド端子と、を含む伝送性能の高いRFコネクタであって、前記オス部が第1シールドシェルをさらに含み、前記第1シールドシェルが前記第1RF信号端子を載置する第1突起部を含み、前記第1グラウンド端子が前記第1突起部の外側にあり、前記メス部が第2シールドシェルをさらに含み、前記第2シールドシェルが前記第2RF信号端子を載置する第2突起部を含み、前記第2グラウンド端子が第2突起部の外側にあり;
前記第1シールドシェルと前記第2シールドシェルは、前記オス部を前記メス部に差し込んだ後で1つの外周包囲構造を形成し;前記第1突起部と前記第2突起部は、前記オス部を前記メス部に差し込んだ後で1つの信号シールドの隔離チャンバーを形成する、
ことを特徴とする伝送性能の高いRFコネクタ。
【請求項2】
前記第1突起部と前記第2突起部は、側壁で当接していることを特徴とする請求項1に記載の伝送性能の高いRFコネクタ。
【請求項3】
前記第1シールドシェルの左右両側に各々前記第1突起部が設けられ、2個の前記第1突起部の間に前記第1グラウンド端子を載置する第1載置領域が画成され、前記第2シールドシェルの左右両側に各々前記第2突起部が設けられ、中央領域に前記第2グラウンド端子を載置する第3突起部が設けられ;
前記第1突起部は、対応する前記第2突起部と当接し、前記第3突起部が前記オス部を前記メス部に差し込んだ後で前記第1載置領域内の前記第1グラウンド端子を包囲する、
ことを特徴とする請求項1に記載の伝送性能の高いRFコネクタ。
【請求項4】
前記第1載置領域内には、前記第1グラウンド端子から離間した第1デジタル信号端子も設けられ、前記第3突起部内に前記第2グラウンド端子から離間した第2デジタル信号端子も設けられ;
前記第1デジタル信号端子と前記第2デジタル信号端子とは、嵌挿される、
ことを特徴とする請求項3に記載の伝送性能の高いRFコネクタ。
【請求項5】
前記第1シールドシェルの左右両側に2個の前記第1突起部が対称に設けられ、前記第1RF信号端子は前記第1突起部の中心線上に位置し;
前記第2シールドシェルの左右両側に2個の前記第2突起部が対称に設けられ、前記第2RF信号端子は前記第2突起部の中心線上に位置する、
ことを特徴とする請求項3に記載の伝送性能の高いRFコネクタ。
【請求項6】
前記オス部は、前記第1シールドシェルの外周に金属製シールドカバーがさらに設けられ;
前記金属製シールドカバーは、前記外周包囲構造の最外層に位置し、辺縁の高さが前記第1シールドシェルの高さより大きいか又は等しい連続した周縁部を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の伝送性能の高いRFコネクタ。
【請求項7】
前記第1突起部上の前記第1シールドシェルの最外周にある側壁の前記第2突起部と接する位置に第1係合部材も設けられ、前記第2突起部上の前記第2シールドシェルの最外周にある側壁の前記第1突起部と接する位置に第2係合部材も設けられ;
前記第1係合部材は、前記第2係合部材と係着する、
ことを特徴とする請求項2乃至6のいずれか一項に記載の伝送性能の高いRFコネクタ。
【請求項8】
前記第1係合部材は、内側に延びる円弧状凸部であり、前記第2係合部材が内側に凹んだ円弧状凹部であり;
前記円弧状凸部は、前記円弧状凹部に嵌入係着される、
ことを特徴とする請求項7に記載の伝送性能の高いRFコネクタ。
【請求項9】
前記第1係合部材は、内側に凹んだ円弧状凹部であり、前記第2係合部材が内側に延びる円弧状凸部であり;
前記円弧状凸部は、前記円弧状凹部に嵌入係着される、
ことを特徴とする請求項7に記載の伝送性能の高いRFコネクタ。
【請求項10】
前記オス部が金属製シールドカバーを含む場合、前記金属製シールドカバーに第3係合部材が設けられ、前記第3係合部材は、前記第1係合部材と係着することを特徴とする請求項7に記載の伝送性能の高いRFコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接続装置の技術分野に関し、特に、伝送性能の高いRFコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
RFコネクタは、RF信号を伝送するインターフェース素子であり、デバイスとデバイス、コンポーネントとコンポーネント、システムとサブシステム間の電気的接続或いは電気的分離、及びRF信号の伝送に用いられる。主に無線通信機器、自動車用電子機器、医療機器、航空宇宙および軍事ナビゲーション等の分野に応用されている。
【0003】
RFコネクタの役割は、RF信号を伝送することであり、従来のRFコネクタが信号を送信する時、他の信号からの干渉を受けやすく、RFコネクタ内の各信号の伝送安定性に影響を与えてしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
故に本発明は、RFコネクタ内の各信号の伝送安定性を保証するため、伝送性能の高いRFコネクタを提供することを、その技術的課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、記課題を解決するために、次の技術的手段を講じた。
挿入嵌合するオス部及びメス部を含む伝送性能の高いRFコネクタであって、前記オス部は、第1RF信号端子と、第1グラウンド端子と、を含み、前記メス部が前記第1RF信号端子に嵌合接続される第2RF信号端子と、前記第1グラウンド端子に嵌合接続される第2グラウンド端子と、を含み、前記オス部が第1シールドシェルをさらに含み、前記第1シールドシェルが前記第1RF信号端子を載置する第1突起部を含み、前記第1グラウンド端子が前記第1突起部の外側にあり、前記メス部が第2シールドシェルをさらに含み、前記第2シールドシェルが前記第2RF信号端子を載置する第2突起部を含み、前記第2グラウンド端子が第2突起部の外側にあり;
前記第1シールドシェルと前記第2シールドシェルは、前記オス部を前記メス部に差し込んだ後で1つの外周包囲構造を形成し;前記第1突起部と前記第2突起部は、前記オス部を前記メス部に差し込んだ後で1つの信号シールドの隔離チャンバーを形成する。
【発明の効果】
【0006】
本発明の伝送性能の高いRFコネクタは、オス部上の第1シールドシェルとメス部上の第2シールドシェルがオス部を前記メス部に差し込んだ後で1つの外周包囲構造を形成し、前記外周包囲構造が電磁シールドケースに相当する構造であることで、内部の端子が信号を伝送する時外部から干渉を受けないように保護し;同時に、第1シールドシェルにRF信号端子とグラウンド端子を隔離する突起部が設けられ、2個の突起部はオス部を前記メス部に差し込んだ後で1つの信号シールドの隔離チャンバーを形成し、RF信号端子とグラウンド端子を完全に隔離させることができ、RF信号端子がグラウンドの干渉を受けないように確保することで、RFコネクタの各信号伝送が外部信号又は内部信号に干渉されないようにして、RFコネクタ内の各信号の伝送安定性を確保する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の実施例に係る伝送性能の高いRFコネクタの嵌合を示す模式図である。
図2】本発明の実施例に係るオス部の立体図である。
図3】本発明の実施例に係るオス部の分解図である。
図4】本発明の実施例に係るメス部の立体図である。
図5】本発明の実施例に係るメス部の分解図である。
図6図1の正面図である。
図7図6内のA-A線に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の技術的内容、達成された目的および効果を理解してもらうため、実施形態および添付の図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0009】
図1乃至図7を参照すると、挿入嵌合するオス部及びメス部を含む伝送性能の高いRFコネクタであって、前記オス部は、第1RF信号端子と、第1グラウンド端子と、を含み、前記メス部が前記第1RF信号端子に嵌合接続される第2RF信号端子と、前記第1グラウンド端子に嵌合接続される第2グラウンド端子と、を含み、前記オス部が第1シールドシェルをさらに含み、前記第1シールドシェルが前記第1RF信号端子を載置する第1突起部を含み、前記第1グラウンド端子が前記第1突起部の外側にあり、前記メス部が第2シールドシェルをさらに含み、前記第2シールドシェルが前記第2RF信号端子を載置する第2突起部を含み、前記第2グラウンド端子が第2突起部の外側にあり;
前記第1シールドシェルと前記第2シールドシェルは、前記オス部を前記メス部に差し込んだ後で1つの外周包囲構造を形成し;前記第1突起部と前記第2突起部は、前記オス部を前記メス部に差し込んだ後で1つの信号シールドの隔離チャンバーを形成する。
【0010】
上記の内容から、本発明の有利な効果は以下のとおりであることが分かる。
オス部上の第1シールドシェルとメス部上の第2シールドシェルがオス部をメス部に差し込んだ後で1つの外周包囲構造を形成し、外周包囲構造が電磁シールドケースに相当する構造であることで、内部の端子が信号を伝送する時外部から干渉を受けないように保護し;同時に、第1シールドシェルにRF信号端子とグラウンド端子を隔離する突起部が設けられ、2個の突起部はオス部をメス部に差し込んだ後で1つの信号シールドの隔離チャンバーを形成し、RF信号端子とグラウンド端子を完全に隔離させることができ、RF信号端子がグラウンドの干渉を受けないように確保することで、RFコネクタの各信号伝送が外部信号又は内部信号に干渉されないようにして、RFコネクタ内の各信号の伝送安定性を確保する。
【0011】
さらに、前記第1突起部と前記第2突起部は、側壁で当接している。
【0012】
上記の内容から分かるように、第1突起部と第2突起部との側壁が当接することで、1つの信号シールドの隔離チャンバーを形成し;同時に、第1シールドシェルの突起部と第2シールドシェルの突起部との側壁が当接することで、1つの外周包囲構造を形成する。
【0013】
さらに、前記第1シールドシェルの左右両側に各々前記第1突起部が設けられ、2個の前記第1突起部の間に前記第1グラウンド端子を載置する第1載置領域が画成され、前記第2シールドシェルの左右両側に各々前記第2突起部が設けられ、中央領域に前記第2グラウンド端子を載置する第3突起部が設けられ;
前記第1突起部は、対応する前記第2突起部と当接し、前記第3突起部が前記オス部を前記メス部に差し込んだ後で前記第1載置領域内の前記第1グラウンド端子を包囲する。
【0014】
上記の内容から分かるように、複数の突起部がある場合、第1シールドシェルの突起部と第2シールドシェルの突起部が対応する側壁で当接することで、隔離チャンバーおよび外周包囲構造の形成を確保し;突起部のない載置領域については、他端上の突起部によって包囲され、載置領域上の端子もその他の信号端子と隔離させることができる。
【0015】
さらに、前記第1載置領域内には、前記第1グラウンド端子から離間した第1デジタル信号端子も設けられ、前記第3突起部内に前記第2グラウンド端子から離間した第2デジタル信号端子も設けられ;
前記第1デジタル信号端子と前記第2デジタル信号端子とは、嵌挿される。
【0016】
上記の内容から分かるように、デジタル信号とグランド信号は、互いにほぼ影響せず、デジタル信号端子とグラウンド端子が同じチャンバーにあることで、RF信号とデジタル信号が互いに干渉せず、両者の信号の伝送性能を確保している。
【0017】
さらに、前記第1シールドシェルの左右両側に2個の前記第1突起部が対称に設けられ、前記第1RF信号端子は前記第1突起部の中心線上に位置し;
前記第2シールドシェルの左右両側に2個の前記第2突起部が対称に設けられ、前記第2RF信号端子は前記第2突起部の中心線上に位置する。
【0018】
上記の内容から分かるように、オス部及びメス部のRF信号端子は、チャンバーの中央に別々にあり、オス部上の第1RF信号端子を収容する2個のチャンバーが同じ構造の第1チャンバーで、メス部上の第2RF信号端子を収容する2個のチャンバーが同じ構造の第2チャンバーであるため、より良いインピーダンス整合性能及びより低い回路損失を確保できる。
【0019】
さらに、前記オス部は、前記第1シールドシェルの外周に金属製シールドカバーがさらに設けられ;
前記金属製シールドカバーは、前記外周包囲構造の最外層に位置し、辺縁の高さが前記第1シールドシェルの高さより大きいか又は等しい連続した周縁部を含む。
【0020】
上記の内容から分かるように、第1シールドシェルの外周に金属製シールドカバーがさらに設けられ、金属製シールドカバーは、辺縁の高さが第1シールドシェルの高さより大きいか又は等しい連続した周縁部を含むことで、内部の信号が外部から干渉されないようより効果的に保護でき;同時に前記金属製シールドカバーは、外周包囲構造の最外層に位置し、すなわちオス部をメス部に差し込んだ後のシールドシェルが金属製シールドカバー内にあり、オス部とメス部の嵌合後の製品強度を確保し、製品を変形させにくくすることができる。
【0021】
さらに、前記第1突起部上の前記第1シールドシェルの最外周にある側壁の前記第2突起部と接する位置に第1係合部材も設けられ、前記第2突起部上の前記第2シールドシェルの最外周にある側壁の前記第1突起部と接する位置に第2係合部材も設けられ;
前記第1係合部材は、前記第2係合部材と係着する。
【0022】
上記の内容から分かるように、係合部材を介してオス部とメス部の嵌合をより安定し、突起部間の係着により形成される隔離チャンバーがより密閉され、突起部上の最外周とした側壁の係着により、形成した外周包囲構造がより密閉され、したがってより良好な信号の隔離効果を奏する。
【0023】
さらに、前記第1係合部材は、内側に延びる円弧状凸部であり、前記第2係合部材が内側に凹んだ円弧状凹部であり;
前記円弧状凸部は、前記円弧状凹部に嵌入係着される。
【0024】
さらに、前記第1係合部材は、内側に凹んだ円弧状凹部であり、前記第2係合部材が内側に延びる円弧状凸部であり;
前記円弧状凸部は、前記円弧状凹部に嵌入係着される。
【0025】
上記の内容から分かるように、凹部と凸部の係着方式として設計することで、オス部とメス部の嵌合をより安定させ、信号の隔離効果が向上するだけではなく、位置決めの役割を果たし、オス部とメス部を所定の位置に嵌合させることができ、同時に製造が簡単で、簡単に挿入して使用することができる。
【0026】
さらに、前記オス部が金属製シールドカバーを含む場合、前記金属製シールドカバーに第3係合部材が設けられ、前記第3係合部材は、前記第1係合部材と係着する。
【0027】
上記の内容から分かるように、最外周の金属製シールドカバーも凹部又は凸部を通じて第1シールドシェル上の凸部或いは凹部と係着することで、オス部とメス部の嵌合をより安定させる以外に、オス部とメス部の嵌合後の製品の強度も保証し、製品を変形しにくくさせる。
【実施例1】
【0028】
本発明の実施例1は、図1乃至図7を参照しながら説明する。
本実施例は、電気的な接続を実現する必要があるケーブル、デバイス又は機器に応用される。
【0029】
伝送性能の高いRFコネクタであって、挿入嵌合するオス部1及びメス部2を含む。図2及び図3に示すように、オス部1は、第1RF信号端子11と、第1グラウンド端子12と、第1シールドシェル13と、を含み、第1シールドシェル13が第1RF信号端子11の第1突起部131を含み、具体的に第1シールドシェル13の左右両側に各々第1突起部131が設けられ、2個の第1突起部131間で第1グラウンド端子12を載置する第1載置領域132を形成する。これから分かるように、第1突起部131内の第1RF信号端子11と隔離するため、第1グラウンド端子12は、第1突起部131の外側に位置する。
【0030】
図4図5に示すように、メス部2は、第1RF信号端子11に嵌合接続される第2RF信号端子21と、第1グラウンド端子12に嵌合接続される第2グラウンド端子22と、第2シールドシェル23と、を含み、第2シールドシェル23が第2RF信号端子21を載置する第2突起部231と、第2グラウンド端子22を載置する第3突起部232と、を含み、具体的に第2シールドシェル23は第3突起部232の左右両側に各々第2突起部231が設けられる。これから分かるように、第2突起部231内の第2RF信号端子21と隔離するため、第2グラウンド端子22が第2突起部231の外側に位置する。
【0031】
第1突起部131と第2突起部231は、側壁で当接する。本実施例において、具体的に第1シールドシェル13上の左右両側の第1突起部131の内側壁は、第2シールドシェル23上の左右両側の第2突起部231の外側壁にそれぞれ対応して当接し、第2シールドシェル23上の中央にある第3突起部232がオス部1をメス部2に差し込んだ後で、第1載置領域132内の第1グラウンド端子12を包囲し、したがって第1シールドシェル13と第2シールドシェル23がオス部1をメス部2に差し込んだ後で外周包囲構造を形成することで、内部の端子が信号を伝送する時に外部から干渉を受けないようにさせ;同時に、第1突起部131と第2突起部231は、オス部1をメス部2に差し込んだ後で信号シールドの隔離チャンバーを形成し、かつ第3突起部232が第1グラウンド端子12を包囲することで隔離バリアを形成することで、RF信号がグランド信号と互いに干渉しないよう保護し、したがってRFコネクタ内の各信号の伝送安定性を確保する。
【0032】
ここで、第1突起部131と第2突起部231は、側壁で当接するが他の同様の実施例において、第1突起部131の外側壁と第2突起部231の内側壁が当接してもよく、第1突起部131の側壁に開溝し、第2突起部231の側壁を凸部として当該溝内に挿入して嵌着等を実現する。
【0033】
本実施例において、図2に示すように、第1シールドシェル13の左右両側に2個の第1突起部131が対称に設けられ、第1RF信号端子11は第1突起部131の中心線上に位置し;図4に示すように、第2シールドシェル23の左右両側に2個の第2突起部231が対称に設けられ、第2RF信号端子21は第2突起部231の中心線上に位置することで、より良好なインピーダンス整合性能及びより低い回路損失を確保する。
【実施例2】
【0034】
本発明の実施例2は、図1乃至図7を参照しながら説明する。
本実施例は、電気的な接続を実現する必要があるケーブル、デバイス又は機器に応用される。
【0035】
伝送性能の高いRFコネクタであって、上記実施例1をベースにし、本実施例において図2及び図3に示すように、オス部1は、第1シールドシェル13の外周に金属製シールドカバー15がさらに設けられ、金属製シールドカバー15が外周包囲構造の最外層に位置し、辺縁の高さが第1シールドシェル13の高さより大きいか又は等しい連続した周縁部を含み、すなわち本実施例において、第1シールドシェル13の外周に金属製シールドカバー15がさらに設けられ、金属製シールドカバー15は、辺縁の高さが第1シールドシェル13の高さより大きいか又は等しい連続した周縁部を含むことで、内部の信号が外部から干渉されないようより効果的に保護でき;同時に金属製シールドカバー15は、外周包囲構造の最外層に位置し、すなわちオス部をメス部に差し込んだ後のシールドシェルが金属製シールドカバー15内にあり、オス部とメス部の嵌合後の製品強度を確保し、製品を変形させにくくすることができる。
【実施例3】
【0036】
本発明の実施例3は、図1乃至図7を参照しながら説明する。
本実施例は、電気的な接続を実現する必要があるケーブル、デバイス又は機器に応用される。
【0037】
伝送性能の高いRFコネクタであって、上記実施例1をベースにし、本実施例において図2に示すように、第1載置領域132内に第1グラウンド端子12から離間した第1デジタル信号端子14も設けられ、図4に示すように、第3突起部232内に第2グラウンド端子22から離間した第2デジタル信号端子24も設けられ、第1デジタル信号端子14と第2デジタル信号端子24とが嵌挿されることで、デジタル信号とRF信号との間の干渉を防ぐ。
【実施例4】
【0038】
本発明の実施例4は、図1乃至図7を参照しながら説明する。
本実施例は、電気的な接続を実現する必要があるケーブル、デバイス又は機器に応用される。
【0039】
伝送性能の高いRFコネクタであって、上記実施例1をベースにし、本実施例において図3に示すように、第1シールドシェル13の最外周の左側壁は、左側第1突起部131の左側壁であり、第1シールドシェル13の最外周の右側壁が右側第1突起部131の右側壁であり、前後両側壁が左右両側の突起部に対応する前後両側壁を含むため、左側第1突起部131の左側壁、前側壁と後側壁及び右側第1突起部131の右側壁、前側壁と後側壁上に第1係合部材133を設けることができ、本実施例において対応する側壁上に各々1個設け、その他の同様の実施例において、一周取り囲むように設けることができ、少なくとも1つの側壁上に1個設けることも選択できる。
【0040】
図5に示すように、第2シールドシェル23の最外周の左側壁は、左側第2突起部231の左側壁であり、第2シールドシェル23の最外周の右側壁が右側第2突起部231の右側壁であり、前後両側壁が左側・中央・右側の3個の突起部に対応する前後両側壁を含み、左側第2突起部231の左側壁、前側壁と後側壁、右側第2突起部231の右側壁、前側壁と後側壁及び中央第3突起部232の前側壁と後側壁上に第2係合部材233を設けることができ、本実施例において、左側第2突起部231の左側壁および右側第2突起部231の右側壁上に第2係合部材233を設け、その他の同様の実施例において、一周取り囲むように設けることができ、少なくとも1つの側壁上に1個設けることも選択できる。
【0041】
具体的に、図3に示されるように、第1係合部材133は、内側に延びる円弧状凸部であり、図5に示すように第2係合部材233が内側に凹んだ円弧状凹部であり、円弧状凸部が円弧状凹部に嵌入係着されることで、オス部とメス部2の嵌合をより安定させ、突起部間の係着により形成される隔離チャンバーがより密閉され、突起部上の最外周とした側壁の係着により、形成した外周包囲構造がより密閉され、したがってより良好な信号の隔離効果を奏し;同時に、位置決めの役割を果たし、オス部とメス部を所定の位置に嵌合させることができ、製造が簡単で、簡単に挿入して使用することができる。
【0042】
対応的に本実施例と同様の実施例は、実施例2をベースにし、この時、オス部1が第1シールドシェル13の外周に金属製シールドカバー15がさらに設けられ、金属製シールドカバー15上に第3係合部材151が設けられ、第3係合部材151が第1係合部材133と係着する。
【0043】
図3及び図7を参照すると、第1係合部材133は、内側に延びる円弧状凸部であり、金属製シールドカバー15に対向する側が円弧状凹部であるため、第3係合部材151が内側に延びる円弧状凸部であることで、第1シールドシェル13との係着を実現する。
【0044】
その他の同様の実施例において、第1係合部材133は、内側に凹んだ円弧状凹部であってもよく、第2係合部材233が内側に延びる円弧状凸部であり得る。また、第1係合部材133、第2係合部材233及び第3係合部材151は、互いに嵌合接続する係合部材であってもよい。
【0045】
上記をまとめると、本発明によって提供される伝送性能の高いRFコネクタは、オス部上の第1シールドシェルとメス部上の第2シールドシェルがオス部をメス部に差し込んだ後で1つの外周包囲構造を形成し、外周包囲構造が電磁シールドケースに相当する構造であることで、内部の端子が信号を伝送する時外部から干渉を受けないように保護し;同時に、第1シールドシェルにRF信号端子、グラウンド端子及びデジタル信号端子を隔離する複数の突起部が設けられ、複数の突起部はオス部をメス部に差し込んだ後で複数の信号シールドの隔離チャンバーを形成し、RF信号端子とグラウンド端子、デジタル信号端子を完全に隔離させることができ、RF信号端子がグラウンドの干渉を受けずかつデジタル信号と互いに影響しないように確保することで、RFコネクタの各信号伝送が外部信号又は内部信号に干渉されないようにして、RFコネクタ内の各信号の伝送安定性を確保する。同時に、オス部及びメス部のRF信号端子は、チャンバーの中央に別々にあり、オス部上の第1RF信号端子を収容する2個のチャンバーが同じ構造の第1チャンバーで、メス部上の第2RF信号端子を収容する2個のチャンバーが同じ構造の第2チャンバーであるため、より良いインピーダンス整合性能及びより低い回路損失を確保できる。第1シールドシェルの外周に金属製シールドカバーがさらに設けられ、金属製シールドカバーは、辺縁の高さが第1シールドシェルの高さより大きいか又は等しい連続した周縁部を含むことで、内部の信号が外部から干渉されないようより効果的に保護でき;同時に金属製シールドカバーは、外周包囲構造の最外層に位置し、すなわちオス部をメス部に差し込んだ後のシールドシェルが金属製シールドカバー内にあり、オス部とメス部の嵌合後の製品強度を確保し、製品を変形させにくくすることができる。凹部と凸部の係着方式として設計することで、形成される隔離チャンバーがより密閉され、突起部上の最外周とした側壁の係着によりオス部とメス部の嵌合をより安定させ、信号の隔離効果を向上させるだけではなく、位置決めの役割を果たし、オス部とメス部を所定の位置に嵌合させることができ、同時に製造が簡単で、簡単に挿入して使用することができる。
【0046】
以上本発明につき実施例を挙げて種々説明したが、本発明の技術的な範囲はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の明細書及び図面の内容を利用して行われる均等物の置換、又は直接的或いは間接的に関連の技術分野に応用する場合も均しく本発明の特許保護範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0047】
1 オス部
11 第1RF信号端子
12 第1グラウンド端子
13 第1シールドシェル
131 第1突起部
132 第1載置領域
133 第1係合部材
14 第1デジタル信号端子
15 金属製シールドカバー
151 第3係合部材
2 メス部
21 第2RF信号端子
22 第2グラウンド端子
23 第2シールドシェル
231 第2突起部
232 第3突起部
233 第2係合部材
24 第2デジタル信号端子
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】