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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-24
(54)【発明の名称】喫煙代用システム
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/53 20200101AFI20220517BHJP
   A24F 40/60 20200101ALI20220517BHJP
   A24F 40/40 20200101ALI20220517BHJP
【FI】
A24F40/53
A24F40/60
A24F40/40
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021556992
(86)(22)【出願日】2020-03-13
(85)【翻訳文提出日】2021-11-22
(86)【国際出願番号】 EP2020056841
(87)【国際公開番号】W WO2020193218
(87)【国際公開日】2020-10-01
(31)【優先権主張番号】19020227.5
(32)【優先日】2019-03-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517211274
【氏名又は名称】ネルディア リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100093861
【弁理士】
【氏名又は名称】大賀 眞司
(74)【代理人】
【識別番号】100129218
【弁理士】
【氏名又は名称】百本 宏之
(72)【発明者】
【氏名】ケイト・フェリー
(72)【発明者】
【氏名】ロス・シェントン
(72)【発明者】
【氏名】メッド・ベニエザ-
(72)【発明者】
【氏名】クリス・ロード
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA06
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB12
4B162AB14
4B162AB22
4B162AB23
4B162AB28
4B162AC34
4B162AC37
4B162AD02
4B162AD03
4B162AD08
4B162AD12
4B162AD23
4B162AD32
(57)【要約】
喫煙代用デバイスが、加熱器と、加熱器に通電する電池と、出力手段と、コントローラとを含み、コントローラは、喫煙代用デバイスが、i)加熱器が非活動化された待機動作モード、またはii)加熱器が活動化された標準動作モードで動作しているときに、ユーザ入力を受け取ると、電池に蓄積されているエネルギーの量を測定し、出力手段を介して、前記蓄積エネルギーの量をユーザに示すように構成される。
【選択図】図4

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱器と、
前記加熱器に通電する電池と、
出力手段と、
コントローラとを含む喫煙代用デバイスであって、
前記コントローラが、前記喫煙代用デバイスが、i)前記加熱器が非活動化された待機動作モード、またはii)前記加熱器が活動化された標準動作モードで動作しているときに、ユーザ入力を受け取ると、前記電池に蓄積されているエネルギーの量を測定し、前記出力手段を介して、前記蓄積エネルギーの量をユーザに示すように構成される、喫煙代用デバイス。
【請求項2】
前記コントローラが、前記蓄積エネルギーが所定の閾値未満であると測定されたとき、前記出力手段を介して、前記ユーザに警告するように構成される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記所定の閾値が、前記電池の蓄積エネルギーが不十分であることを表し、前記電池が即座の充電を必要とする状態に対応する、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記コントローラが、前記蓄積エネルギーが前記所定の閾値未満であると測定されたとき、前記加熱器の通電を終了するように構成される、請求項2および3に記載のデバイス。
【請求項5】
前記出力手段が、ユーザに対して、i)視覚指示を提供する1つまたは複数の発光体、ii)音声指示を提供する音声指示器、およびiii)触覚指示を提供する触覚出力のうちの1つまたは複数を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項6】
前記出力手段が、前記電池に蓄積されている前記エネルギーの量を、1つまたは複数の点灯パターンによって示すように構成された複数の発光体を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項7】
前記複数の発光体が、前記点灯パターンを提供する4つの発光体を含み、前記点灯パターンにおいて、前記4つの発光体が、前記蓄積エネルギーの量を25%間隔で示すように構成される、請求項1から6のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項8】
前記1つまたは複数の発光体が、発光ダイオード(LED)を含む、請求項5から7のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項9】
前記デバイスが、非燃焼加熱式(HNB)デバイスを構成する、請求項1から8のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか一項に記載の喫煙代用デバイスと、
エアロゾル形成物品と
を含む喫煙代用システム。
【請求項11】
加熱器と、前記加熱器に通電する電池と、出力手段とを有する喫煙代用デバイスを動作させる方法であって、
前記喫煙代用デバイスが、i)前記加熱器が非活動化された待機動作モード、またはii)前記加熱器が活動化された標準動作モードで動作しているときに、ユーザ入力を受け取ることと、
前記電池に蓄積されているエネルギーの量を測定することと、
前記出力手段を介して、前記蓄積エネルギーの量をユーザに示すこととを含む、方法。
【請求項12】
前記示すことが、前記電池に蓄積されている前記エネルギーの量を示すことと、前記蓄積エネルギーが所定の閾値を下回ると測定されたとき、1つまたは複数の点灯パターンを介して、前記ユーザに警告を提供することとを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記所定の閾値が、前記電池の蓄積エネルギーが不十分であることを表し、前記電池が即座の充電を必要とする状態に対応する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記蓄積エネルギーが前記所定の閾値未満であると測定されたとき、前記加熱器の前記通電を終了することをさらに含む、請求項11から13のいずれか一項に記載の方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[1]本発明は、喫煙代用システムに関し、それだけには限らないが詳細には、喫煙代用デバイスを含む喫煙代用システム、およびデバイスを動作させる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
[2]タバコの喫煙は、喫煙者を、潜在的に有害な物質にさらすものと一般的にみなされている。タバコが燃えること、および/またはタバコの燃焼によって引き起こされる熱、ならびにタバコの煙それ自体における燃えたタバコの成分を通して、著しい量の潜在的に有害な物質が生成されると一般的に考えられている。
【0003】
[3]シガレットなどの従来の可燃性喫煙物品は、通常、ラッパーによって取り囲まれたタバコの細片を含む円柱状のタバコロッドを含み、通常は、巻かれたタバコロッドと当接関係で軸方向に位置合わせされた円柱状フィルタも含む。フィルタは、通常、プラグラップによって外接された濾過材料を含む。巻かれたタバコロッドおよびフィルタは、フィルタの長さ全体および巻かれたタバコロッドの隣接部分に外接する巻かれた帯状のチップペーパーによって一緒にまとめられる。このタイプの従来のシガレットは、フィルタとは反対の位置にある端部に火をつけて、タバコロッドを燃やすことによって使用される。喫煙者は、シガレットの口側端またはフィルタ端で吸い込むことによって、自身の口の中に主流煙を受け入れる。
【0004】
[4]タバコなどの有機材料の燃焼は、タールおよび他の潜在的に有害な副産物を生み出すことが知られている。タバコの喫煙を回避するために、さまざまな喫煙代用システム(または「代用喫煙システム」)が提案されている。
【0005】
[5]そのような喫煙代用システムは、喫煙をやめ、ニコチンへの依存を克服することを望む人々に向けたニコチン置換療法の一部を形成することができる。
【0006】
[6]喫煙代用システムは、エアロゾル(「蒸気」とも呼ばれる)を生み出すことによって、ユーザが喫煙の行為をシミュレートするのを可能にする電子システムを含み、エアロゾルは、口を通って肺の中に吸い込まれ(吸入され)、次いで吐き出される。吸入されたエアロゾルは、通常、従来の喫煙に関連付けられた匂いおよび健康リスクのない、または匂いおよび健康リスクがより少ない、ニコチンおよび/または風味付けを有している。
【0007】
[7]一般に、喫煙代用システムは、従来の喫煙および可燃性タバコ製品で体験したものと同様の体験および満足感をユーザに提供しながら、喫煙の習慣的行為の代用を提供することを意図している。いくつかの喫煙代用システムは、喫煙代用物品(「消耗品」とも呼ばれる)を使用し、そのような喫煙代用物品は、従来のシガレットに似せて設計されており、一端にマウスピースのついた円柱状の形である。
【0008】
[8]喫煙代用システムの人気および使用は、過去数年間で急速に成長している。もともとはタバコの喫煙をやめたいと望む常習的な喫煙者を支援する補助として市販化されたものの、消費者は、喫煙代用システムを、望ましいライフスタイルの付属品としてますます見るようになっている。
【0009】
[9]いくつかの異なるカテゴリの喫煙代用システムが存在し、その各々が、異なる喫煙代用アプローチを利用する。
【0010】
[10]喫煙代用システムのための1つのアプローチが、いわゆる加熱式タバコ(「HT」)アプローチであり、このアプローチでは、タバコ(「eリキッド」ではない)は、加熱され、または加温されて蒸気を放出する。HTは、「非燃焼加熱式」(「HNB」)としても知られている。タバコは、葉タバコであっても再構成タバコであってもよい。蒸気は、ニコチンおよび/または風味付けを含有することができる。HTアプローチにおいて、その意図は、タバコが燃やされずに加熱され、すなわちタバコが燃焼を受けないことである。
【0011】
[11]典型的なHT喫煙代用システムは、デバイスおよび消耗品を含むことができる。消耗品は、タバコ材料を含むことができる。デバイスおよび消耗品は、物理的にともに結合されるように構成されてよい。使用において、デバイスの加熱要素によってタバコ材料に熱が付与されてよく、タバコ材料を通る空気流が、タバコ材料における成分を蒸気として放出させる。蒸気はまた、タバコ材料におけるキャリア(このキャリアは、たとえばプロピレングリコールおよび/または野菜グリセリンを含むことができる)、加えて、タバコから放出される揮発性化合物から形成されてもよい。放出された蒸気は、タバコを通して吸い込まれた空気流に同伴されてよい。
【0012】
[12]蒸発した場所から消耗品の出口(たとえば、マウスピース)へと、蒸気が消耗品を通過する(空気流に同伴される)とき、蒸気は、冷え、凝結して、ユーザによる吸入のためのエアロゾルを形成する。エアロゾルは、通常、揮発性化合物を含有する。
【0013】
[13]HT喫煙代用システムにおいては、タバコ材料を燃やすこととは対照的に、加熱することにより、喫煙中に通例生み出されるより多くの有害な化合物をより少なくさせる、またはより少量にさせると信じられている。結果として、HTアプローチは、タバコが燃えること、タバコの燃焼、および熱分解(pyrolytic)劣化を通して生じ得る、匂いおよび/または健康リスクを低減することができる。
【0014】
[14]一般に利用可能なHT喫煙代用デバイスは、1回の使用に十分なエネルギーを蓄積する電池を含むことができ、たとえば電池に蓄積されるエネルギーは、単一の消耗品の加熱だけに十分であればよく、使用のたびに再充電を必要としてよい。いくつかのデバイスにおいて、電池は、大容量のものとしてよく、したがって電池に蓄積されるエネルギーは、再充電を必要とするまでに、複数回の使用に十分なものとなり得る。これらのデバイスは、加熱要素が動作していないとき、たとえば加熱要素が電池から電流を引き込んでいない段階で、電池に残っているエネルギーの量をユーザに示すことがある。これは、ユーザにとって不都合となり得る。
【0015】
[15]ユーザ体験を強化し、HT喫煙代用システムの機能を改善するために、喫煙代用システム、特にHT喫煙代用システムの改善された設計が必要とされている。
【0016】
[16]本開示は、上記の課題に鑑みて考案された。
【発明の概要】
【0017】
[17]最も一般的に、本発明は、加熱器が動作しているか非活動状態にあるかにかかわらず、電池に蓄積されているエネルギーの量をユーザに示すように構成されたコントローラを有する喫煙代用デバイスに関する。これにより、ユーザは電池に残っているエネルギーの量を知ることが可能になり、それによってユーザは、次の充電サイクルを予定することが可能となり得ることが有利である。
【0018】
[18]本発明の第1の態様によれば、加熱器と、前記加熱器に通電する電池と、出力手段と、コントローラとを含む喫煙代用デバイスが提供され、コントローラは、喫煙代用デバイスが、i)加熱器が非活動化された待機動作モード、またはii)加熱器が活動化された標準動作モードで動作しているときに、ユーザ入力を受け取ると、電池に蓄積されているエネルギーの量を測定し、出力手段を介して、前記蓄積エネルギーの量をユーザに示すように構成される。
【0019】
[19]電池に蓄積されているエネルギーの量は、電池の充電または充電残量として別途知られていることがある。前記蓄積エネルギーは、加熱器が通電されるデバイスの使用のたびに消耗し得る。出力手段は、たとえばデバイスが動作しているとき、またはユーザとデバイスとの間の対話を検出したとき、周期的に、もしくはユーザの入力を受け取ったとき、電池に蓄積されているエネルギーの量を自動的にユーザに示すために、1つまたは複数の視覚、音声、触覚出力を提供することができる。
【0020】
[20]より具体的には、デバイスが待機動作モードにされたとき、コントローラは、たとえば待機動作モードで動作し続けることができ、コントローラは、加熱器または加熱要素が非活動化された状態で、ユーザの入力を受け取ることができる。標準動作モードにおいて、加熱器は、エアロゾルを形成するためにエアロゾル形成基質を加熱するように活動化されてよい。
【0021】
[21]待機モードおよび/または標準モード中、電池に蓄積されているエネルギーの量を測定し、ユーザに示すように構成されてよいコントローラを含むデバイスを提供することによって、ユーザは、電池の状態に関する情報をよりよく把握し続けることができ、たとえばユーザは、残りの使用可能時間または電池の充電が切れるまでに消費され得る消耗品の数の推定などの情報を得ることができる。さらに、デバイスの加熱器が動作しているか非活動状態にあるかにかかわらず、デバイスの電池エネルギー状態を知的に監視するより多用途のデバイスが提供されてよい。たとえば、コントローラは、電池がまだ加熱器に通電しているとき、すなわち標準動作モード中に、電池のエネルギー状態を測定して示すように構成されてよい。さらなる例において、コントローラは、電池が加熱器へ電力を提供していないとき、すなわち待機モード中に、電池のエネルギー状態を測定して示すように構成されてもよい。加熱器の動作にかかわらず、電池エネルギー状態に関する情報をユーザに与え続ける能力を有するデバイスが提供される。
【0022】
[22]任意選択の特徴について、次に説明する。これらは、単独で、または任意の態様との任意の組合せで、適用可能である。
【0023】
[23]任意選択で、コントローラは、蓄積エネルギーが所定の閾値未満であると測定されたとき、出力手段を介して、ユーザに警告するように構成される。任意選択で、所定の閾値は、電池の蓄積エネルギーが不十分であることを表し、電池が即座の充電を必要とする状態に対応する。任意選択で、所定の閾値は、複数の所定の閾値を含むことができ、各閾値は、異なる量の蓄積エネルギー、たとえば電池に蓄積可能なエネルギーの総量の5%、10%、15%、および20%を表す。任意選択で、出力手段は、異なる出力によって、蓄積エネルギーが複数の所定の閾値の各々より少ないと測定されたとき、ユーザに警告するように構成される。ユーザは、電池を再充電する緊急性を積極的に気付かされることができ、それによって蓄積エネルギーが不十分になるリスクを低減することが有利である。
【0024】
[24]任意選択で、コントローラは、蓄積エネルギーが所定の閾値未満であると測定されたとき、加熱器の通電を終了するように構成される。たとえば、コントローラは、消耗品の加熱を開始することができず、または前記消耗品の加熱中に加熱を終了することができる。いずれにしても、コントローラは、ユーザ入力を受け取るように動作し続けることができる。これにより、電池の蓄積エネルギーが完全に枯渇することが防止されることが有利である。
【0025】
[25]任意選択で、出力手段は、ユーザに対して、i)視覚指示を提供する1つまたは複数の発光体、ii)音声指示を提供する音声指示器、およびiii)触覚指示を提供する触覚出力のうちの1つまたは複数を含む。任意選択で、ユーザは、電池に蓄積されているエネルギーの指示を出力するために、視覚指示、音声指示、および触覚指示のうちの1つまたは複数を選択することができる。これにより、ユーザの好みに従った所望の形の出力が可能になることが有利である。
【0026】
[26]任意選択で、出力手段は、電池に蓄積されているエネルギーの量を、1つまたは複数の点灯パターンによって示すように構成された複数の発光体を含む。たとえば、コントローラは、複数の発光体またはLEDを、異なるパターンで点灯させるように構成されてよく、各パターンは、電池の異なるエネルギーレベルを示す。別の例において、コントローラは、電池の蓄積エネルギーレベルが所定の閾値未満であると測定されたことを示すとき、複数のLEDのうちの1つまたは複数を点滅させるように構成されてよい。これは、デバイスが低い電力で動作しているとき、および十分な電力で動作しているときに関して、ユーザが明白な指示を得るのに役立ち、したがってデバイスを充電する決定が時間どおりに行われ得る。
【0027】
[27]任意選択で、複数の発光体は、前記点灯パターンを提供する4つの発光体を含み、前記点灯パターンにおいて、4つの発光体は、蓄積エネルギーの量を25%間隔で示すように構成される。たとえば、コントローラは、電池の蓄積エネルギーレベルを示すとき、複数の発光体またはLEDのうちの1つまたは複数を点灯または点滅させることができる。すなわち、コントローラは、蓄積エネルギーが電池の全容量の1%~25%であると測定されたとき、単一のLEDを点灯または点滅させることができ、コントローラは、蓄積エネルギーが電池の全容量の26%~50%であると測定されたとき、2つのLEDを点灯または点滅させることができ、コントローラは、蓄積エネルギーが電池の全容量の51%~75%であると測定されたとき、3つのLEDを点灯または点滅させることができ、コントローラは、蓄積エネルギーが電池の全容量の76%~100%であると測定されたとき、4つのLEDのすべてを点灯または点滅させることができる。これにより、蓄積エネルギーの近似レベルをユーザに明白に示すことが可能になることが有利である。
【0028】
[28]1つまたは複数の発光体は、白熱電球、ハロゲン電球、および発光ダイオードのうちの1つまたは複数としてよい。任意選択で、1つまたは複数の発光体は、発光ダイオード(LED)を含む。LEDの使用により、動作するために必要とされる空間およびエネルギーが低減し、ならびにデバイスの寿命が延びることが有利である。
【0029】
[29]任意選択で、デバイスは、非燃焼加熱式(HNB)デバイスを構成する。そのような構成は、エネルギー消費が大きいため、HNBデバイスに特に適していることが有利である。
【0030】
[30]デバイスは、細長い本体を含むことができる。細長い本体の端部は、エアロゾル形成物品に係合するように構成されてよい。たとえば、本体は、加熱式タバコ(HT)消耗品(または非燃焼加熱式(HNB)消耗品)またはeシガレット消耗品に係合するように構成されてよい。用語「加熱式タバコ」および「非燃焼加熱式」は、燃焼されるのではなく加熱されるタイプの消耗品について説明するために、本明細書で区別なく使用される(または、そのような消耗品とともに使用するためのデバイスについて説明するために、区別なく使用される)。デバイスは、消耗品の少なくとも一部分を受け取るように(すなわち、消耗品に係合するように)構成された空洞を含むことができる。エアロゾル形成物品は、エアロゾル形成体(たとえば、エアロゾル形成基質によって担持される)を含むタイプとしてよい。
【0031】
[31]デバイスは、エアロゾル形成物品を加熱する加熱器を含むことができる。加熱器は、加熱要素を含むことができ、加熱要素は、デバイスの本体から延びるロッドの形としてよい。加熱要素は、エアロゾル形成物品に係合するように構成された本体の端部から延びることができる。一実施形態において、デバイスの加熱器は、蓄積エネルギーが所定の閾値未満であると測定されたことを検出したことに応答して、無効にされるように構成される。
【0032】
[32]加熱器(したがって、加熱要素)は、本体に堅く取り付けられてよい。加熱要素は、長手方向軸を画定するように細長くすることができ、たとえば、実質的に円形の横断方向プロファイル(すなわち、加熱要素の長手方向軸に対して横断方向)を有することができる(すなわち、加熱要素を略円柱状としてよい)。別法として、加熱要素は、方形の横断方向プロファイルを有することができる(すなわち、加熱器を「ブレード加熱器」としてよい)。別法として、加熱要素は、管の形状としてよい(すなわち、加熱器を「管状加熱器」としてよい)。加熱要素は、他の形をとってもよい(たとえば、加熱要素が長円形の横断方向プロファイルを有してもよい)。加熱要素の横断方向プロファイルの形状および/またはサイズ(たとえば、直径)は、加熱要素の長さ全体(または実質的に長さ全体)にわたって概して一貫したものとしてよい。
【0033】
[33]加熱要素は、長さ15mm~25mm、たとえば長さ18mm~20mm、たとえば長さ約19mmとしてよい。加熱要素は、1.5mm~2.5mmの直径、たとえば2mm~2.3mmの直径、たとえば約2.15mmの直径を有することができる。
【0034】
[34]加熱要素は、セラミックから形成されてよい。加熱要素は、Al2O3を含むコア(たとえば、セラミックコア)を含むことができる。加熱要素のコアは、1.8mm~2.1mm、たとえば1.9mm~2mmの直径を有することができる。加熱要素は、Al2O3を含む外層(たとえば、外側セラミック層)を含むことができる。外層の厚さは、160μm~220μm、たとえば170μm~190μm、たとえば約180μmとしてよい。加熱要素は、加熱トラックを含むことができ、加熱トラックは、加熱要素に沿って長手方向に延びることができる。加熱トラックは、加熱要素の外層とコアとの間に挟まれてよい。加熱トラックは、タングステンおよび/またはレニウムを含むことができる。加熱トラックは、約20μmの厚さを有することができる。
【0035】
[35]加熱要素は、(デバイスの)空洞に位置してよく、空洞の内部ベースから空洞の開口の方へ(たとえば、長手方向軸に沿って)延びることができる。加熱要素の長さ(すなわち、加熱器の長手方向軸に沿った長さ)は、空洞の深さより小さくすることができる。したがって、加熱要素は、空洞の長さの一部分のみにわたって延びることができる。すなわち、加熱要素は、空洞の開口を通って(または越えて)延びなくてよい。
【0036】
[36]加熱要素は、エアロゾル形成物品が空洞に受け入れられたとき、エアロゾル形成物品(たとえば、HT消耗品)に挿入されるように構成されてよい。その点で、加熱要素の遠位端(すなわち、デバイスに取り付けられた加熱要素のベースから遠位)が、先細りした部分を含むことができ、それにより、エアロゾル形成物品への加熱要素の挿入を容易にすることができる。エアロゾル形成物品が空洞に受け入れられたとき、加熱要素はエアロゾル形成物品に完全に貫入することができる。すなわち、加熱要素の長さ全体または実質的に長さ全体が、エアロゾル形成物品に受け入れられてよい。
【0037】
[37]加熱要素は、エアロゾル形成物品(たとえば、HT消耗品)の一部を形成するエアロゾル形成基質の軸方向の長さより小さい、または実質的に同じ長さを有することができる。したがって、そのようなエアロゾル形成物品がデバイスに係合されたとき、加熱要素は、エアロゾル形成基質のみに貫入することができ、エアロゾル形成物品の他の構成要素は貫入しなくてよい。加熱要素は、エアロゾル形成物品のエアロゾル形成基質の実質的に軸方向の長さ全体にわたって、エアロゾル形成基質に貫入することができる。したがって、加熱要素によって貫入されたとき、加熱要素(たとえば、その外周面)から周辺のエアロゾル形成基質へ、熱が伝達され得る。すなわち、熱は、径方向外方(円柱状の加熱要素の場合)またはたとえば径方向内方(管状加熱器の場合)へ伝達され得る。
【0038】
[38]加熱器が管状加熱器である場合、管状加熱器の加熱要素は、空洞の少なくとも一部分を取り囲むことができる。エアロゾル形成物品の一部分が空洞に受け入れられたとき、加熱要素は、エアロゾル形成物品の一部分を取り囲む(すなわち、エアロゾル形成物品のその部分を加熱する)ことができる。特に、加熱要素は、エアロゾル形成物品のエアロゾル形成基質を取り囲むことができる。すなわち、エアロゾル形成物品がデバイスに係合されたとき、エアロゾル形成物品のエアロゾル形成基質は、(管状)加熱要素の内面に隣接して位置してよい。加熱要素が活動化されたとき、加熱要素の内面から径方向内方へ熱が伝達されて、エアロゾル形成基質を加熱することができる。
【0039】
[39]空洞は、(たとえば、円周)壁(または複数の壁)を含むことができ、(管状)加熱要素は、この壁の少なくとも一部分の周りに延びることができる。このようにして、壁は、加熱要素の内面とエアロゾル形成物品の外面との間に位置してよい。空洞の壁(または複数の壁)は、加熱要素からエアロゾル形成物品への熱伝導を可能にするために、熱伝導性材料(たとえば、金属)から形成されてよい。したがって、加熱要素から、空洞壁(または複数の壁)を通って、空洞に受け入れられたエアロゾル形成物品のエアロゾル形成基質へ、熱が伝導され得る。
【0040】
[40]いくつかの実施形態において、加熱器は、デバイスとともに使用するためのエアロゾル形成物品の一部を形成することができる。そのような場合、デバイスは、加熱器を含まなくてもよい。逆に、エアロゾル形成物品が加熱器を含むことができる。そのような構成は、たとえば、eシガレットシステムに適しており、eシガレットシステムでは、エアロゾル形成物品が、エアロゾル形成体(たとえば、液体状)を収容するタンクを含む。そのような実施形態において、デバイスは、デバイスを、デバイスに係合されたエアロゾル形成物品の加熱器に接続する手段を含むことができる。たとえば、デバイスは、デバイスを、エアロゾル形成物品の対応する加熱器コネクタに(たとえば、電気的に)接続する1つまたは複数のデバイスコネクタを含むことができる。コネクタ(すなわち、デバイスおよびエアロゾル形成物品の両方のコネクタ)は、エアロゾル形成物品がデバイスに係合されたときに接触する導電性要素(たとえば、板)の形としてよい。
【0041】
[41]いくつかの実施形態において、デバイスは、エアロゾル形成物品に係合するように構成された本体の端部に配置されたキャップを含むことができる。デバイスが、加熱要素を有する加熱器を含む場合、キャップは、加熱要素を少なくとも部分的に囲むことができる。キャップは、加熱要素へのアクセスが提供される開放位置と、キャップが加熱要素を少なくとも部分的に囲む閉鎖位置との間で、可動としてよい。キャップは、デバイスの本体に摺動可能に係合されてよく、開放位置と閉鎖位置との間で摺動可能としてよい。
【0042】
[42]キャップは、デバイスの空洞の少なくとも一部分を画定することができる。すなわち、空洞は、キャップによって完全に画定されてよく、またはキャップおよび本体の各々が、空洞の一部分を画定してよい。キャップが空洞を完全に画定する場合、キャップは、加熱要素を空洞に受け入れる(キャップが閉鎖位置にあるとき)ための開口部を含むことができる。キャップは、空洞への開口を含むことができる。開口は、エアロゾル形成物品の少なくとも一部分を受け取るように構成されてよい。すなわち、エアロゾル形成物品は、開口を通って空洞に挿入されてよい(デバイスに係合される)。
【0043】
[43]キャップは、エアロゾル形成物品がデバイスに係合された(たとえば、空洞に受け入れられた)とき、エアロゾル形成物品の一部分のみが空洞に受け入れられるように構成されてよい。すなわち、エアロゾル形成物品の一部分(空洞に受け入れられていない部分)が、開口から突出してよい(すなわち、開口を越えて延びる)。エアロゾル形成物品のこの(突出)部分は、エアロゾル形成物品の末端(たとえば、口側端)としてよく、この末端は、デバイスによって形成されたエアロゾルを吸入する目的で、ユーザの口に受け入れられてよい。
【0044】
[44]デバイスは、電源を含むことができ、または電源(たとえば、デバイスとは別個の電源)に接続可能としてよい。電源は、加熱器に電気的に接続可能としてよい。その点で、加熱器への電源の電気的接続を変更(たとえば、トグル)することは、加熱器の状態に影響を及ぼし得る。たとえば、加熱器への電源の電気的接続をトグルすることで、加熱器をオン状態とオフ状態との間でトグルすることができる。電源は、パワーストアとしてよい。たとえば、電源は、電池または再充電可能な電池(たとえば、リチウムイオン電池)としてよい。
【0045】
[45]デバイスは、入力接続(たとえば、USBポート、Micro USBポート、USB-Cポートなど)を含むことができる。入力接続は、電源供給口などの外部電力源に接続するように構成されてよい。入力接続は、場合により、内部電源(たとえば、電池または再充電可能な電池)の代用として使用されてよい。すなわち、入力接続は、加熱器に電気的に接続可能としてよい(加熱器に電力を提供するため)。したがって、いくつかの形態において、入力接続は、デバイスの電源の少なくとも一部を形成してよい。
【0046】
[46]電源が再充電可能な電源(再充電可能な電池など)を含む場合、入力接続は、電源を充電および再充電するために使用されてよい。
【0047】
[47]デバイスは、ユーザインターフェース(UI)を含むことができる。いくつかの実施形態において、UIは、ユーザから動作コマンドを受け取るための入力手段を含むことができる。UIの入力手段は、ユーザがデバイスの動作の少なくとも1つの形態を制御することを可能にすることができる。たとえば、UIは、ユーザが、加熱器が非活動状態である待機モード、および加熱器が活動状態である標準動作モード中に、電池に蓄積されているエネルギーの量を理解することを可能にすることができる。いくつかの実施形態において、入力手段は、デバイスをオン状態とオフ状態との間で切り換えるための電源ボタンを含むことができる。
【0048】
[48]いくつかの実施形態において、UIは、加えて、または別法として、ユーザに情報を伝達するための出力手段を含むことができる。いくつかの実施形態において、出力手段はまた、デバイス(および/またはエアロゾル形成物品)の状態をユーザに示すためのライトを含むことができる。ユーザに示されるデバイス(および/またはエアロゾル形成物品)の状態は、加熱器の動作を示す状態を含むことができる。たとえば、状態は、加熱器がオフ状態であるかオン状態であるかを含むことができる。いくつかの実施形態において、UIユニットは、ボタン、ディスプレイ、タッチスクリーン、スイッチ、ライトなどのうちの少なくとも1つを含むことができる。たとえば、出力手段は、1つまたは複数(たとえば、2つ、3つ、4つなど)の発光ダイオード(「LED」)を含むことができ、発光ダイオードは、デバイスの本体に位置してよい。
【0049】
[49]デバイスは、パフセンサ(たとえば、空気流センサ)をさらに含むことができ、パフセンサは、UIの入力手段の一部を形成する。パフセンサは、ユーザがエアロゾル形成物品の端部(すなわち、末端(口側端))で吸い込んだことを検出するように構成されてよい。パフセンサは、たとえば、圧力センサまたはマイクロフォンとしてよい。パフセンサは、パフの状態を示す信号を生み出すように構成されてよい。信号は、ユーザが(エアロゾル形成物品からのエアロゾルを)吸い込んだことを、たとえば2値信号の形で示すことができる。別法として、または加えて、信号は、吸込みの特徴(たとえば、吸込みの流量、吸込みの時間の長さなど)を示すことができる。
【0050】
[50]デバイスは、コントローラを含むことができ、またはコントローラに接続可能としてよく、コントローラは、デバイスの少なくとも1つの機能を制御するように構成されてよい。コントローラは、マイクロコントローラを含むことができ、マイクロコントローラは、たとえば、プリント回路基板(PCB)に取り付けられてよい。コントローラはまた、メモリ、たとえば不揮発性メモリを含むことができる。メモリは、命令を含むことができ、命令は、実施されたとき、コントローラに、方法の特定のタスクまたはステップを実行させることができる。デバイスが入力接続を含む場合、コントローラは、入力接続に接続されてよい。
【0051】
[51]コントローラは、加熱器および電池(電源)に結合されてよく、加熱器(およびたとえば、加熱要素)の動作を制御するように構成される。いくつかの実施形態において、コントローラは、喫煙代用デバイスが、加熱器が非活動化された待機動作モードおよび加熱器が活動化された標準動作モードのうちの1つで動作しているとき、電池に蓄積されているエネルギーの量を測定し、ユーザに示すように構成されてよい。さらに、コントローラは、デバイスに係合されたエアロゾル形成物品のエアロゾル形成部分の蒸発を制御するように構成されてよい。コントローラは、電源によって加熱器に印加される電圧を制御するように構成されてよい。たとえば、コントローラは、加熱器に(電源の)全出力電圧を印加することと、加熱器に電圧を印加しないこととの間で、トグルするように構成されてよい。別法として、または加えて、制御ユニットは、より複雑な加熱器制御プロトコルを実施してもよい。
【0052】
[52]デバイスは、電源によって供給された出力電圧を調整して調整電圧を形成するための電圧調整器をさらに含むことができる。調整電圧は、次に、加熱器に印加されてよい。いくつかの実施形態において、電圧調整器は、電池に蓄積されているエネルギーの量が所定の閾値を下回ることが判明したとき、加熱器への電圧の供給を制御するために使用されてよい。たとえば、蓄積エネルギーが所定の閾値を下回ることが判明した場合、電圧調整器は、加熱器にゼロ電圧を供給するように構成される。
【0053】
[53]いくつかの実施形態において、デバイスがUIを含む場合、コントローラは、UIの1つまたは複数の構成要素に動作可能に接続されてよい。コントローラは、UIの入力手段からコマンド信号を受け取るように構成されてよい。コントローラは、コマンド信号に応答して、加熱器を制御するように構成されてよい。たとえば、コントローラは、UIから「オン」および「オフ」コマンド信号を受け取るように構成されてよく、それに応答して、対応するオンまたはオフ状態になるように、加熱器を制御することができる。
【0054】
[54]コントローラは、UIの構成要素へ出力信号を送るように構成されてよい。UIは、そのような出力信号(コントローラから受け取る)に応答して、出力手段を介して、情報をユーザへ伝達するように構成されてよい。たとえば、デバイスが1つまたは複数のLEDを含む場合、LEDは、コントローラに動作可能に接続されてよい。したがって、コントローラは、LEDの点灯を(たとえば、出力信号に応答して)制御するように構成されてよい。たとえば、コントローラは、加熱器の状態(たとえば、オンまたはオフ)に従って、LEDの点灯を制御するように構成されてよい。別の例において、コントローラは、(i)電池に蓄積されているエネルギーの量を示し、(ii)蓄積エネルギーが所定の閾値未満であると測定されたとき、異なる点灯パターンを使用して、ユーザに警告するように、LEDの点灯を制御するように構成されてよい。
【0055】
[55]デバイスがセンサ(たとえば、パフ/空気流センサ)を含む場合、コントローラは、センサに動作可能に接続されてよい。コントローラは、センサからの信号(たとえば、デバイスおよび/または係合されたエアロゾル形成物品の状態を示す)を受け取るように構成されてよい。コントローラは、センサからの信号に基づいて、加熱器、または出力手段の形態を制御するように構成されてよい。
【0056】
[56]いくつかの実施形態において、コントローラは、電池に蓄積されているエネルギーの量を測定し、ユーザに示すように構成されてよい。さらに、コントローラはまた、電池に蓄積されているエネルギーが所定の閾値を下回るとき、デバイスの加熱器を非活動化するように構成される。
【0057】
[57]デバイスは、外部デバイスと無線で(たとえば、Bluetooth(登録商標)(たとえば、Bluetoothの低エネルギー接続)またはWi-Fi(登録商標)を介して)通信するように構成された無線インターフェースを含むことができる。同様に、入力接続は、デバイスと外部デバイスとの間の通信を提供するために、外部デバイスに有線接続するように構成されてよい。
【0058】
[58]外部デバイスは、移動デバイスとしてよい。たとえば、外部デバイスは、スマートフォン、タブレット、スマートウォッチ、またはスマートカーとしてよい。外部デバイス(たとえば、移動デバイス)には、アプリケーション(たとえば、アプリ)がインストールされてよい。アプリケーションは、有線または無線接続を介したデバイスと外部デバイスとの間の通信を容易にすることができる。
【0059】
[59]無線または有線インターフェースは、外部デバイスとデバイスのコントローラとの間で信号を伝達するように構成されてよい。この点で、コントローラは、外部デバイスから受け取った信号に応答して、デバイスの形態を制御することができる。別法として、または加えて、外部デバイスは、デバイス(たとえば、デバイスのコントローラ)から受け取った信号に応答することができる。
【0060】
[60]第2の態様において、第1の態様によるデバイスと、エアロゾル形成物品とを含むシステム(たとえば、喫煙代用システム)が提供される。エアロゾル形成物品は、エアロゾル形成物品の上流端に、エアロゾル形成基質を含むことができる。物品は、喫煙代用物品、たとえば加熱式タバコ(HT)消耗品(非燃焼加熱式(HNB)消耗品としても知られる)の形としてよい。
【0061】
[61]本明細書では、用語「上流」および「下流」は、蒸気/エアロゾルの流れ方向を指すことを意図しており、すなわち物品/消耗品の下流端は、エアロゾルがユーザによる吸入のために消耗品を出る口側端または出口である。物品/消耗品の上流端は、下流端とは反対の位置にある端部である。
【0062】
[62]エアロゾル形成基質は、エアロゾルを形成することができる少なくとも1つの揮発性化合物を放出するために、加熱することが可能である。エアロゾル形成基質は、物品/消耗品の上流端に位置してよい。
【0063】
[63]エアロゾルを生成するために、エアロゾル形成基質は、少なくとも1つの揮発性化合物を含み、そのような揮発性化合物は、蒸発/エアロゾル化されるように意図され、吸入されるときに、ユーザに、気晴らし効果および/または薬用効果を提供することができる。好適な化学的および/または生理学的に活性な揮発性化合物は、nicotine(ニコチン)、cocaine(コカイン)、caffeine(カフェイン)、opiates(アヘン剤)およびopoids(オピオイド)、cathine(カチン)およびcathinone(カチノン)、kavalactones(カバラクトン)、mysticin、beta-carboline alkaloids(ベータ・カルボリンアルカロイド)、salvinorin A(サルビノリンA)からなる群を、上記の任意の組合せ、機能的等価物、および/または合成の代替物と一緒に含む。
【0064】
[64]エアロゾル形成基質は、植物材料を含むことができる。植物材料は、Amaranthus dubius、Arctostaphylos uva-ursi(クマコケモモ)、Argemone mexicana、Amica、Artemisia vulgaris、Yellow Tees(イエローティー)、Galea zacatechichi、Canavalia maritima(Baybean(ベイビーン))、Cecropia mexicana(Guamura(グアムラ))、Cestrum noctumum、Cynoglossum virginianum(wild comfrey(ワイルドコンフリー))、Cytisus scoparius、damiana(ダミアナ)、Entada rheedii、Eschscholzia califomica(California Poppy(ハナビシソウ))、Fittonia albivenis、Hippobroma longiflora、Humulus japonica(Japanese Hops(カナムグラ))、Humulus lupulus(Hops(ホップ))、Lactuca virosa(Lettuce Opium(ワイルドレタス))、Laggera alata、Leonotis leonurus、Leonurus cardiaca(Motherwort(ヨウシュメハジキ))、Leonurus sibiricus(Honeyweed(メハジキ))、Lobelia cardinalis、Lobelia inflata(Indian-tobacco(ロベリアソウ))、Lobelia siphilitica、Nepeta cataria(Catnip(イヌハッカ))、タバコ属種(タバコ)、Nymphaea alba(White Lily(セイヨウスイレン))、Nymphaea caerulea(Blue Lily(ルリスイレン))、Opium poppy(ケシ)、Passiflora incamata(Passionflower(チャボトケイソウ))、Pedicularis densiflora(Indian Warrior(インディアンウォーリアー))、Pedicularis groenlandica(Elephant’s Head(エレファントヘッド))、Salvia divinorum、Salvia dorrii(Tobacco Sage(タバコ・セージ))、サルビア属種(セージ)、Scutellaria galericulata、Scutellaria lateriflora、Scutellaria nana、Scutellaria属種(Skullcap(タツナミソウ))、Sida acuta(Wireweed(ホソバキンゴジカ))、Sida rhombifolia、Silene capensis、Syzygium aromaticum(Clove(チョウジ))、Tagetes lucida(Mexican Tarragon(ミントマリーゴールド))、Tarchonanthus camphoratus、Tumera diffusa(Damiana(ダミアナ))、モウズイカ属(モウズイカ)、Zamia latifolia(Maconha Brava(マコンハ・ブラーバ))を含むリストから選択された少なくとも1つの植物材料を、上記の任意の組合せ、機能的等価物、および/または合成の代替物と一緒に含むことができる。
【0065】
[65]植物材料は、タバコとしてよい。任意のタイプのタバコが使用されてよい。これは、それだけに限定されるものではないが、鉄管乾燥タバコ、バーレイタバコ、メリーランドタバコ、暗色空気乾燥タバコ、オリエンタルタバコ、暗色火干タバコ、ペリックタバコ、およびルスチカタバコを含む。これはまた、上述したタバコのブレンドを含む。
【0066】
[66]タバコは、葉タバコ、茎タバコ、タバコ粉末、タバコダスト、タバコ派生物、膨化タバコ、均質タバコ、刻みタバコ、押出しタバコ、刻みラグタバコ、および/または再構成タバコ(たとえば、スラリーリーコンまたは紙リーコン)の1つまたは複数を含むことができる。
【0067】
[67]エアロゾル形成基質は、均質(たとえば、紙/スラリーリーコン)タバコの収集シート、またはそのようなシートから形成された収集細片/ストリップを含むことができる。
【0068】
[68]エアロゾル形成基質は、湿潤剤、風味剤、充填剤、水性/非水性溶媒、および結合剤から選択された1つまたは複数の添加物を含むことができる。
【0069】
[69]風味剤は、固体または液体の形で提供されてよい。風味剤は、メントール、リコリス、チョコレート、果実風味(たとえば、柑橘類、サクランボなどを含む)、バニラ、香辛料(たとえば、ショウガ、シナモン)、およびタバコ風味を含むことができる。風味剤は、エアロゾル形成基質全体にわたって均一に分散されても、エアロゾル形成基質全体にわたって離れた場所および/またはさまざまな濃度で提供されてもよい。
【0070】
[70]エアロゾル形成基質は、物品/消耗品が従来のシガレットに似るように、実質的に円柱状の形状で形成されてよい。エアロゾル形成基質は、5~10mm、たとえば6~9mmまたは6~8mm、たとえば約7mmの直径を有することができる。エアロゾル形成基質は、10~15mm、たとえば約12または13mmなど11~14mmの軸方向の長さを有することができる。
【0071】
[71]物品/消耗品は、少なくとも1つのフィルタ要素を含むことができる。物品/消耗品の下流/口側端に、末端フィルタ要素が位置してよい。
【0072】
[72]フィルタ要素または少なくとも1つのフィルタ要素(たとえば、末端フィルタ要素)は、酢酸セルロースまたはポリプロピレンのトウから構成されてよい。少なくとも1つのフィルタ要素(たとえば、末端フィルタ要素)は、活性炭から構成されてよい。少なくとも1つのフィルタ要素(たとえば、末端要素)は、紙から構成されてよい。フィルタ要素または各フィルタ要素は、少なくとも部分的(たとえば全体的)に、プラグラップ、たとえば紙プラグラップによって外接されてよい。
【0073】
[73]外接するチップ層、たとえばチップペーパー層によって、末端フィルタ要素(物品/消耗品の下流端)を上流要素につなぎ合わせて、物品/消耗品を形成することができる。チップペーパーは、末端フィルタ要素の軸方向の長さより長い軸方向の長さを有することができ、したがってチップペーパーは、末端フィルタ要素と、あらゆる隣接上流要素を取り囲むラップ層とに完全に外接する。
【0074】
[74]いくつかの実施形態において、物品/消耗品は、エアロゾル形成基質から生成(熱交換による)されたエアロゾルを、ユーザによって吸入される前に冷却するように適合されたエアロゾル冷却要素を含むことができる。
【0075】
[75]物品/消耗品は、エアロゾル形成基質と消耗品の下流端との間に空間または空洞を画定するスペーサ要素を含むことができる。スペーサ要素は、紙筒を含むことができる。スペーサ要素は、(紙)ラップ層によって外接されてよい。
【0076】
[76]いくつかの実施形態において、システムは、eシガレットシステムの形としてよい(すなわち、上述した加熱式タバコシステムではない)。そのようなシステムにおいて、消耗品は、eシガレット消耗品の形としてよい。eシガレットシステムは、デバイスの空洞に消耗品を受け入れて保持する(すなわち、デバイスに係合する)ことができるように構成されてよい。消耗品は、たとえば干渉嵌め、ねじ留め、バヨネット嵌合、またはスナップ係合機構によって保持されてよい。
【0077】
[77]消耗品は、タンクを含むことができ、タンクは、エアロゾル形成体の貯蔵のためのリザーバを画定することができる。エアロゾル形成体は、eリキッド(リザーバに貯蔵される)の形としてよい。
【0078】
[78]消耗品は、「使い捨て」の消耗品としてよい。すなわち、タンク内のeリキッドを使い果たしたとき、その意図は、ユーザが消耗品全体を処分することであってよい。別法として、eリキッドは、システムのうち、本当に「使い捨て」である唯一の部分であってもよい。たとえば、タンクは、eリキッドで再充填可能としてよく、またはシステムの別の構成要素(デバイスの内部またはデバイスの外部、たとえば再充填可能なカトマイザ)が、eリキッドのためのリザーバを画定することができる。
【0079】
[79]上述したように、消耗品は、eリキッドを加熱して蒸発させるように構成された加熱器を含むことができる(すなわち、デバイスの一部を形成する加熱器ではない)。消耗品は、eリキッドをタンクから加熱器の加熱要素へ伝達する多孔質ウィックを含むことができる。加熱要素は、多孔質ウィックの少なくとも一部分の周りに(たとえば螺旋状に)巻かれた加熱フィラメントとしてよく、したがって加熱要素が加熱されたとき(たとえば、電流が加熱要素を通過する作用による)、加熱要素から、ウィックによって伝達されたeリキッドへ、熱が伝達され得る。この熱伝達により、eリキッドを蒸発させることができ、その結果生じる蒸気は、消耗品を通過する空気流に同伴され得る。
【0080】
[80]消耗品は、加熱器(消耗品の加熱器)をデバイスに接続する1つまたは複数の加熱器コネクタをさらに含むことができる。加熱器コネクタは、導電性要素またはコンタクト(たとえば、金属板)の形としてよく、使用中のデバイスに面している消耗品の表面に配置されてよい。加熱器コネクタは、加熱器コネクタを介して供給される電気が加熱器まで流れることができるように、消耗品の加熱器に電気的に接続されてよい。言い換えれば、加熱器コネクタに印加される電圧は、概して、加熱器の加熱要素に印加される電圧に対応することができる。
【0081】
[81]加熱器コネクタは、消耗品がデバイスに係合されたとき、デバイスの対応するデバイスコネクタに接触するように配置されてよい。デバイスコネクタは、デバイスの電源(たとえば電池)に(たとえば電気的に)接続されてよい。したがって、接触している加熱器およびデバイスのコネクタを介して、電源から加熱要素へ、電気が供給されてよい。このようにして、消耗品の加熱器形成部は、デバイスの加熱器形成部に関して上記に別途記載したように動作する(たとえばコントローラと対話する)ことができる。
【0082】
[82]本発明の第3の態様によれば、第2の態様によるシステムを使用する方法が提供され、この方法は、エアロゾル形成物品をデバイスに挿入することと、デバイスの加熱器を使用して物品を加熱することとを含む。
【0083】
[83]いくつかの実施形態において、この方法は、デバイスの本体内の空洞に物品を挿入することと、物品を挿入するとき、物品をデバイスの加熱要素に貫入させることとを含むことができる。
【0084】
[84]本発明の第4の態様によれば、加熱器と、加熱器に通電する電池と、出力手段とを有する喫煙代用デバイスを動作させる方法が提供され、この方法は、喫煙代用デバイスが、i)加熱器が非活動化された待機動作モード、またはii)加熱器が活動化された標準動作モードで動作しているときに、ユーザ入力を受け取ることと、電池に蓄積されているエネルギーの量を測定することと、出力手段を介して、前記蓄積エネルギーの量をユーザに示すこととを含む。
【0085】
[85]任意選択で、前記示すことは、電池に蓄積されているエネルギーの量を示すことと、蓄積エネルギーが所定の閾値を下回ると測定されたとき、1つまたは複数の点灯パターンを介して、ユーザに警告を提供することとを含む。
【0086】
[86]任意選択で、この方法は、蓄積エネルギーが所定の閾値未満であると測定されたとき、加熱器の前記通電を終了することをさらに含む。
【0087】
[87]本発明は、記載の態様および好ましい特徴の組合せが、明白に容認できないまたは明示的に回避される場合を除いて、そのような組合せを含む。
【0088】
[88]相互に排他的な場合を除いて、上記の態様のいずれか1つに関連して説明する特徴またはパラメータは、いずれの他の態様にも適用されてよいことが、当業者には認識されよう。さらに、相互に排他的な場合を除いて、本明細書に記載する任意の特徴またはパラメータは、いずれの態様に適用されてもよく、かつ/または本明細書に記載する任意の他の特徴もしくはパラメータと組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0089】
[89]本発明を理解することができるように、およびそのさらなる態様および特徴を認識することができるように、添付の図面を参照して、本発明の原理を例示する実施形態について、これよりさらに詳細に論じることにする。
図1A】[90]図1Aは、喫煙代用システムの概略図である。
図1B】[91]図1Bは、図1Aの喫煙代用システムの変形例の概略図である。
図2A】[92]図2Aは、消耗品がデバイスに係合されている、喫煙代用システムの第1の実施形態の正面図である。
図2B】[93]図2Bは、消耗品がデバイスから切り離されている、喫煙代用システムの第1の実施形態の正面図である。
図2C】[94]図2Cは、喫煙代用システムの第1の実施形態の消耗品の断面図である。
図2D】[95]図2Dは、喫煙代用システムの第1の実施形態のデバイスの端部の詳細図である。
図2E】[96]図2Eは、喫煙代用システムの第1の実施形態の断面図である。
図3A】[97]図3Aは、消耗品がデバイスに係合されている、喫煙代用システムの第2の実施形態の正面図である。
図3B】[98]図3Bは、消耗品がデバイスから切り離されている、喫煙代用システムの第2の実施形態の正面図である。
図4】[99]図4は、デバイスを動作させる方法を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0090】
[100]本発明の態様および実施形態について、添付の図を参照して次に論じる。さらなる態様および実施形態は、当業者には明らかである。この本文で触れるすべての文書は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0091】
[101]図1Aは、喫煙代用システム100の概略的な全体像を提供する概略図である。システム100は、代用喫煙デバイス101と、消耗品102の形のエアロゾル形成物品とを含み、消耗品102は、エアロゾル形成体103を含む。システムは、エアロゾル形成体103を加熱することによって、エアロゾル形成体を蒸発させるように構成される(ユーザによる吸入のための蒸気/エアロゾルを形成する)。
【0092】
[102]示されているシステムにおいて、加熱器104は、消耗品102の一部を形成し、エアロゾル形成体103を加熱するように構成される。加熱器104からの熱により、エアロゾル形成体103が蒸発し、蒸気を生じさせる。次に蒸気は凝結してエアロゾルを形成し、エアロゾルは最終的にユーザによって吸引される。いくつかの実施形態において、加熱器104は、電池の蓄積エネルギーが所定の閾値を下回ることが判明した場合、非活動化/無効化されるように構成される。
【0093】
[103]システム100は、電源105をさらに含み、電源105は、デバイス101の一部を形成する。他の実施形態において、電源105は、デバイス101の外部に位置してよい(ただし、デバイス101に接続可能である)。電源105は、電源105が加熱器104に電力を供給することが可能になるように(すなわち、エアロゾル形成体103を加熱する目的)、加熱器104に電気的に接続可能である。したがって、加熱器104への電源105の電気的接続を制御することで、加熱器104の状態の制御を提供する。電源105は、パワーストア、たとえば電池または再充電可能な電池(たとえば、リチウムイオン電池)としてよい。したがって、1つの例示的な実施形態において、電源105は、加熱器104に通電するために利用される電池としてよい。
【0094】
[104]システム100は、コネクタ106(たとえば、USBポート、Micro USBポート、USB-Cポートなどの形)を含むI/Oモジュールをさらに含む。コネクタ106は、外部電力源、たとえば電源供給口に接続するように構成される。コネクタ106は、電源105の代用として使用されてよい。すなわち、コネクタ106は、加熱器104に電気を供給するように、加熱器104に電気的に接続可能としてよい。そのような実施形態において、デバイスは電源を含まなくてよく、代わりにシステムの電源が、コネクタ106および外部電力源(コネクタ106が電気的接続を提供する)を含むことができる。
【0095】
[105]いくつかの実施形態において、コネクタ106は、電源104が再充電可能な電池を含む場合、電源105を充電および再充電するために使用されてよい。
【0096】
[106]システム100はまた、ユーザインターフェース(UI)107を含む。図示しないが、UI107は、ユーザからコマンドを受け取るための入力手段を含むことができる。UI107の入力手段により、ユーザは、システム100の動作の少なくとも1つの形態を制御することが可能になる。入力手段は、たとえば、ボタン、タッチスクリーン、スイッチ、マイクロフォンなどの形としてよい。
【0097】
[107]UI107はまた、ユーザに情報を伝達するための出力手段を含む。出力手段は、たとえば、ライト(たとえば、LED)、ディスプレイ画面、スピーカ、振動生成器などを含むことができる。
【0098】
[108]システム100は、コントローラ108と、コントローラ108に動作可能に結合されたメモリ109とをさらに含み、コントローラ108は、デバイス101の少なくとも1つの機能を制御するように構成される。示されている実施形態において、コントローラ108は、デバイス101の構成要素であるが、他の実施形態では、デバイス101とは別個(ただし、デバイス101に接続可能)としてよい。コントローラ108は、待機モードおよび標準モード中に、ユーザインターフェース(UI)107を介してユーザ入力を受け取ったことに応答して、電池に蓄積されているエネルギーを測定し、ユーザに示すように構成される。コントローラ108は、加熱器104の動作を制御するようにさらに構成され、たとえばコントローラ108は、蓄積エネルギーが所定の閾値未満であると測定されたことを検出したことに応答して、電池による加熱器104の通電を終了するように構成されてよい。コントローラ108は、加熱器104の動作を制御するようにさらに構成されてよく、たとえば、電源105から加熱器104に印加される電圧を制御するように構成されてよい。コントローラ108は、電源105の全出力電圧が加熱器104に印加されるオン状態と、加熱器104に電圧が印加されないオフ状態との間で、加熱器105への電力の供給をトグルするように構成されてよい。
【0099】
[109]図示しないが、システム100はまた、電源105からの出力電圧を調整して調整電圧を形成するための電圧調整器を含むことができる。調整電圧は、次いで、加熱器104に印加されてよい。
【0100】
[110]加熱器104に接続されることに加えて、コントローラ108は、UI107に動作可能に接続される。したがって、コントローラ108は、UI107の入力手段から入力信号を受け取ることができる。同様に、コントローラ108は、UI107へ出力信号を伝送することができる。それに応答して、UI107の出力手段は、出力信号に基づいて、ユーザに情報を伝達することができる。
【0101】
[111]さらに、システムはまた、喫煙代用デバイス101内のコントローラ108に結合された出力110を含む。出力110は、触覚デバイス、音声出力デバイス、またはデバイス内に取り付けられた任意の他の類似の出力デバイスとしてよく、(i)電池に蓄積されているエネルギーの量を示し、(ii)エネルギーレベルが所定の閾値未満であると測定されたとき、ユーザに警告するように構成されてよい。出力110は、触覚または音声フィードバックのうちの1つを介して、ユーザに指示/警告を提供するように構成されてよい。
【0102】
[112]図1Bは、図1Aのシステム100の変形例を示す概略図である。図1Bのシステム100’において、加熱器104は、消耗品102ではなくデバイス101の一部を形成する。この変形例において、加熱器104は、電源105に電気的に接続可能である。
【0103】
[113]図2Aおよび図2Bは、加熱式タバコ(HT)喫煙代用システム200を示す。システム200は、図1Aまたは図1Bに関連して説明したシステム100、100’の一例である。システム200は、待機モードおよび標準動作モード中に、電池に蓄積されているエネルギーの量を測定し、ユーザに示すように構成されたHTデバイス201と、HT消耗品202とを含む。上記の図1Aおよび図1Bの説明は、図2Aおよび図2Bのシステム200にも適用可能であり、したがって繰り返さないこととする。
【0104】
[114]デバイス201および消耗品202は、消耗品202をデバイス201に係合することができるように構成される。図2Aは、デバイス201および消耗品202を係合された状態で示し、図2Bは、デバイス201および消耗品202を切り離された状態で示す。
【0105】
[115]デバイス201は、本体209およびキャップ210を含む。使用において、キャップ210は、本体209の端部で係合される。これらの図からは明らかでないが、キャップ210は、本体209に対して可動である。特に、キャップ210は摺動可能であり、本体209の長手方向軸に沿って摺動することができる。
【0106】
[116]デバイス201は、デバイス201の長手方向軸に沿ってデバイス201の本体209の外面に線形に配置された複数の発光ダイオード(LED)211の形の出力手段(デバイス201のUIの一部を形成する)を含む。ボタン212も、デバイス201の本体209の外面に配置され、複数のLED211から軸方向に(すなわち、長手方向軸に沿って)隔置される。
【0107】
[117]図2Cは、システム200の消耗品202の詳細断面図を示す。消耗品202は、シガレットに概ね類似している。その点で、消耗品202は、略円柱状の形を有し、7mmの直径および70mmの軸方向の長さを有する。消耗品202は、エアロゾル形成基質213、末端フィルタ要素214、上流フィルタ要素215、およびスペーサ要素216を含む。他の実施形態において、消耗品は、冷却要素をさらに含むことができる。冷却要素は、蒸気の凝結を容易にするために、エアロゾル形成基質213によって形成された蒸気と熱を交換して、蒸気を冷却することができる。
【0108】
[118]エアロゾル形成基質213は、実質的に円柱状であり、消耗品202の上流端217に位置し、システム200のエアロゾル形成体を含む。その点で、エアロゾル形成基質213は、デバイス201によって加熱されて蒸気を放出するように構成される。放出された蒸気は、次に、エアロゾル形成基質213を流れる空気流に同伴される。空気流は、ユーザが消耗品202の下流端218(すなわち、末端または口側端)で吸い込む作用によって生み出される。
【0109】
[119]本実施形態において、エアロゾル形成基質213はタバコ材料を含み、タバコ材料は、たとえば、タバコ植物の任意の好適な部分(たとえば、葉、茎、根、皮、種、および花)を含むことができる。タバコは、葉タバコ、茎タバコ、タバコ粉末、タバコダスト、タバコ派生物、膨化タバコ、均質タバコ、刻みタバコ、押出しタバコ、刻みラグタバコ、および/または再構成タバコ(たとえば、スラリーリーコンまたは紙リーコン)の1つまたは複数を含むことができる。たとえば、エアロゾル形成基質213は、均質(たとえば、紙/スラリーリーコン)タバコの収集シート、またはそのようなシートから形成された収集細片/ストリップを含むことができる。
【0110】
[120]エアロゾルを生成するために、エアロゾル形成基質213は、少なくとも1つの揮発性化合物を含み、そのような揮発性化合物は、蒸発/エアロゾル化されるように意図され、吸入されるときに、ユーザに、気晴らし効果および/または薬用効果を提供することができる。エアロゾル形成基質213は、1つまたは複数の添加物をさらに含むことができる。たとえば、そのような添加物は、湿潤剤(たとえば、プロピレングリコールおよび/または野菜グリセリン)、風味剤、充填剤、水性/非水性溶媒、および/または結合剤の形としてよい。
【0111】
[121]末端フィルタ要素214もまた、実質的に円柱状であり、エアロゾル形成基質213の下流で、消耗品202の下流端218に位置する。末端フィルタ要素214は、孔219(たとえば、空気流のため)が形成された中空フィルタ要素の形である。孔219の直径は2mmである。末端フィルタ要素214は、多孔質の(たとえば、モノアセテートの)フィルタ材料から形成される。上述したように、消耗品202の下流端218(すなわち、末端フィルタ214が位置する)は、ユーザが吸い込む消耗品202のマウスピース部分を形成する。空気流は、上流端217から、消耗品202の構成要素を通って吸い込まれて、下流端218から出る。空気流は、ユーザが消耗品202の下流端218(すなわち、マウスピース部分)で吸い込むことによって駆動される。
【0112】
[122]上流フィルタ要素215は、エアロゾル形成基質213と末端フィルタ要素214との間で、エアロゾル形成基質213に軸方向に隣接して位置する。末端フィルタ214と同様に、上流フィルタ要素215は、中空フィルタ要素の形であり、孔220が中空フィルタ要素を通って軸方向に延びる。このようにして、上流フィルタ215は、空気流制限器として作用することができる。上流フィルタ要素215は、多孔質の(たとえば、モノアセテートの)フィルタ材料から形成される。上流フィルタ要素214の孔220は、末端フィルタ要素214より大きい直径(3mm)を有する。
【0113】
[123]スペーサ216は、紙筒の形であり、上流フィルタ要素215と末端フィルタ要素214との間に空洞またはチャンバを画定する。スペーサ216は、エアロゾル形成基質213からの蒸気/エアロゾルの冷却および混合の両方を可能にするように作用する。スペーサは、7mmの外径および14mmの軸方向の長さを有する。
【0114】
[124]これらの図からは明らかでないが、エアロゾル形成基質213、上流フィルタ215、およびスペーサ216は、紙ラップ層によって外接される。末端フィルタ214は、チップ層によって外接され、チップ層はまた、紙ラップ層の一部分に外接する(末端フィルタ214を消耗品202の残りの構成要素に接続するため)。上流フィルタ215および末端フィルタ214は、プラグラップの形のさらなるラップ層によって外接される。
【0115】
[125]次にデバイス201を再び参照すると、図2Dは、消耗品202に係合するように構成されたデバイス201の端部の詳細図を示す。デバイス201のキャップ210は、キャップ210によって画定された内部空洞222への開口221を含む(図2Dからより明らかである)。開口221および空洞222は、消耗品202の少なくとも一部分を受け取るように形成される。消耗品202をデバイス201に係合するとき、消耗品202の一部分が、開口221を通って空洞222に受け入れられる。係合後(図2B参照)、消耗品202の下流端218は、開口221から突出し、したがってデバイス201からも突出する。開口221は、横方向に配置されたノッチ226を含む。消耗品202が開口221に受け入れられたとき、これらのノッチ226は開いたままであり、たとえばデバイス201の端部を覆うためのカバーを保持するために使用され得る。
【0116】
[126]図2Eは、デバイス201を通る中心長手方向平面の断面図を示す。デバイス201は、消耗品202が係合された状態で示されている。
【0117】
[127]デバイス201は加熱器204を含み、加熱器204は加熱要素223を含む。加熱器204は、デバイス201の本体209の一部を形成し、本体209に堅く取り付けられる。示されている実施形態において、加熱器204はロッド加熱器であり、加熱要素223が円形の横断方向プロファイルを有している。他の実施形態において、加熱器は、ブレード加熱器(たとえば、方形の横断方向プロファイルを有する加熱要素)または管状加熱器(たとえば、管状の形を有する加熱要素)の形としてよい。
【0118】
[128]加熱器204の加熱要素223は、空洞222の内部ベースから長手方向軸に沿って開口221の方へ突出する。この図から明らかなように、加熱要素の長さ(すなわち、長手方向軸に沿った長さ)は、空洞222の深さより小さい。このようにして、加熱要素223は、開口221から突出せず、または開口221を越えて延びない。
【0119】
[129]消耗品202が空洞222に受け入れられたとき(図2Eに示す)、加熱要素223は、消耗品202のエアロゾル形成基質213に貫入する。特に、加熱要素223は、挿入されたとき、エアロゾル形成基質213の軸方向の長さのほぼ全体にわたって延びる。したがって、加熱器204が活動化されたとき、加熱要素223の外周面からエアロゾル形成基質213へ、熱が径方向に伝達される。
【0120】
[130]デバイス201は、電子機器空洞224をさらに含む。再充電可能な電池205(リチウムイオン電池)の形の電源が、電子機器空洞224に位置する。
【0121】
[131]デバイス201は、USBポート206の形のコネクタ(すなわち、デバイス201のIOモジュールの一部を形成する)を含む。たとえば、コネクタは、別法として、たとえばマイクロUSBポートまたはUSB-Cポートとしてよい。USBポート206は、再充電可能な電池205を再充電するために使用されてよい。
【0122】
[132]デバイス201は、電子機器空洞224に位置するコントローラ(図示せず)を含む。コントローラは、プリント回路基板(PCB)に取り付けられたマイクロコントローラを含む。USBポート206はまた、コントローラ208に接続される(すなわち、PCBおよびマイクロコントローラに接続される)。コントローラ208は、デバイス201のさまざまな機能を制御するように構成される。たとえば、コントローラ208は、ユーザインターフェース(UI)を介してユーザ入力を受け取ったことに応答して、電池に蓄積されているエネルギーの量を測定し、ユーザに示すように構成される。示されている実施形態において、コントローラ208は、待機モード中、すなわちデバイス201の加熱器204が非活動化されているときに、電池に蓄積されているエネルギーの量を測定して示すように構成されてよい。待機モードは、加熱器204が非活動化されたモードである。ただし、デバイス201は、動作していないがまだオン状態である。
【0123】
[133]加えて、示されている実施形態において、コントローラ208は、標準動作モード中に、ユーザインターフェース(UI)を介してユーザ入力を受け取ったことに応答して、電池に蓄積されているエネルギーの量を測定し、ユーザに示すように構成される。標準動作モード中、デバイス201の加熱器204は活動状態にあり、すなわち標準動作状態中、電池は加熱器204に電力を連続して提供する。したがって、コントローラ208は、加熱器204が活動状態であるか非活動状態であるかにかかわらず、デバイス201の電池に蓄積されているエネルギーの量を測定し、ユーザに示すように構成される。
【0124】
[134]コントローラ208は、電池に残っているエネルギーの量をユーザに示すだけではなく、電池の蓄積エネルギーが所定の閾値を下回った場合、ユーザに警告も提供する。所定の閾値は、デバイス201の電池が即座の充電を必要としているという指示である。前記警告は、デバイス201の電源が切れることを回避するために、デバイス201の使用を停止するようにユーザに示す。
【0125】
[135]コントローラ208は、複数のLED(図示せず)に接続される。前記複数のLEDは、少なくとも、(i)電池に蓄積されているエネルギーの量を示し、(ii)蓄積エネルギーが所定の閾値未満であると測定されたとき、ユーザに警告するように構成される。示されている例において、コントローラ208は、(i)電池に蓄積されているエネルギーの量を示し、かつ/または(ii)蓄積エネルギーが所定の閾値未満であると測定されたとき、ユーザに警告を提供するために、別個の点灯を提供するように、LEDの点灯パターンを制御するように構成されてよい。たとえば、コントローラ208は、電池に蓄積されているエネルギーの異なるレベルを、たとえば25%間隔で示すために、複数のLEDの中から1つまたは複数のLEDを点灯させるように構成されてよい。別の例において、コントローラ208は、蓄積エネルギーが所定の閾値未満であると測定されたことをユーザに警告するために、複数のLEDの中から1つまたは複数のLEDを点滅させるように構成されてよい。
【0126】
[136]コントローラ208は、出力110にさらに接続されてよい。出力110はまた、電池に蓄積されているエネルギーの量を示し、エネルギーレベルが所定の閾値未満であると測定されたとき、触覚および/または音声フィードバックのうちの1つによって、ユーザに警告するように構成される。出力110は、触覚デバイスまたは音声出力デバイスとしてよい。さらに、出力110は、(i)電池に蓄積されているエネルギーの量を示し、(ii)エネルギーレベルが所定の閾値未満であると測定されたとき、ユーザに警告を提供するために、別個のフィードバックを提供するように構成されてよく、したがってユーザは、2つを容易に区別することができる。
【0127】
[137]コントローラ208は、デバイス201の他の機能を制御するように構成される。たとえば、コントローラ208は、加熱器204の動作を制御するように構成される。加熱器204の動作のそのような制御は、コントローラが加熱器204への再充電可能な電池205の電気的接続をトグルすることによって実現されてよい。たとえば、コントローラ208は、ユーザがボタン212を押下したことに応答して、加熱器204を制御するように構成される。ボタン212を押下することで、コントローラが、加熱器204に電圧(再充電可能な電池205から)が印加される(加熱要素223が加熱される)ことを可能にし得る。別の例において、コントローラ208は、蓄積エネルギーが所定の閾値未満であると測定されたことを検出したことに応答して、電池による加熱器204の通電を終了するように構成される。たとえば、デバイス201が動作モードにあり、かつコントローラ208が、電池に蓄積されているエネルギーの量を測定するためのユーザ入力を受け取った場合、コントローラ208は、電池に蓄積されているエネルギーの量を検出する。電池に蓄積されているエネルギーの量が所定の閾値を下回ることが判明した場合、コントローラ208は、デバイス208が十分に充電されるまで、電池から加熱器204への電力の供給を終了する。これを実現するために、コントローラ208は、電池の測定されたエネルギーレベルを、メモリに記憶されている所定の閾値エネルギーレベルと比較する。
【0128】
[138]コントローラ208はまた、デバイス201または消耗品202の(たとえば、検出された)状態に応答して、LED211を制御するように構成される。たとえば、コントローラは、デバイス201がオン状態にあるかオフ状態にあるかを示すように、LEDを制御することができる(たとえば、デバイスがオン状態にあるとき、LEDのうちの1つまたは複数が、コントローラによって点灯されてよい)。
【0129】
[139]デバイス201は、パフセンサ225の形のさらなる入力手段(すなわち、ボタン212に加えて)を含む。パフセンサ225は、ユーザが消耗品202の下流端218で吸い込んだ(すなわち、吸入した)ことを検出するように構成される。パフセンサ225は、たとえば、圧力センサ、流量計、またはマイクロフォンの形としてよい。パフセンサ225は、電子機器空洞224内のコントローラ208に動作可能に接続され、したがって、パフ状態(すなわち、吸い込んでいるか吸い込んでいないか)を示すパフセンサ225からの信号が、コントローラ208への入力を形成する(したがって、コントローラ208によって反応されてよい)。
【0130】
[140]図3Aおよび図3Bは、eシガレット喫煙代用システム300を示す。システム300は、図1Aおよび図1Bのシステム100、100’の一例であり、eシガレットデバイス301およびeシガレット消耗品302を含む。上記の図1Aおよび図1Bの説明は、図3Aおよび図3Bのシステムにも適用可能であり、繰り返さないこととする。
【0131】
[141]デバイス301および消耗品302は、消耗品302をデバイス301に係合することができるように構成される。図3Aは、デバイス301および消耗品302を係合された状態で示し、図3Bは、デバイス301および消耗品302を切り離された状態で示す。係合中、消耗品302の一部分が、デバイス301の空洞322に受け入れられる。消耗品302は、干渉嵌めを介してデバイス301内で保持される(ただし、他の実施形態では、デバイスおよび消耗品は、ねじ留め、バヨネット嵌合、またはスナップ係合機構によって係合されてもよい)。
【0132】
[142]消耗品302は、タンク327を含む。タンク327は、エアロゾル形成体の貯蔵のためのリザーバを画定し、この実施形態において、エアロゾル形成体はeリキッドの形である。
【0133】
[143]この実施形態において、消耗品302は、「使い捨て」の消耗品である。すなわち、タンク327内のeリキッドを使い果たしたとき、その意図は、ユーザが消耗品302全体を処分することである。他の実施形態において、eリキッド(すなわち、エアロゾル形成体)は、システムのうち、本当に「使い捨て」である唯一の部分であってもよい。そのような実施形態において、タンクは、eリキッドで再充填可能としてよく、またはeリキッドが、システムの非消耗構成要素に貯蔵されてよい。たとえば、eリキッドは、デバイス内に位置するタンクに貯蔵されてよく、またはそれ自体が使い捨てでない別の構成要素(たとえば、再充填可能なカトマイザ)に貯蔵されてよい。
【0134】
[144]示されているシステム300において、加熱器304が、消耗品302に位置し、eリキッド(タンク327に貯蔵)を加熱して蒸発させるように構成される。図示しないが、加熱器304は、多孔質ウィックおよび抵抗加熱要素を含む。多孔質ウィックは、eリキッドをタンク327から加熱要素へ伝達する。加熱要素は、多孔質ウィックの一部分の周りに螺旋状に巻かれた加熱フィラメントであり、したがって加熱要素が加熱されたとき(たとえば、電流が加熱要素を通過する作用による)、加熱要素から、ウィックによって伝達されたeリキッドへ、熱が伝達される。この熱伝達により、eリキッドが蒸発し、その結果生じる蒸気は、消耗品302を通過する空気流に同伴される(すなわち、ユーザが消耗品302の下流端318で吸い込むことによって駆動される)。コイルの蒸発点と下流端318(すなわち、口側端)との間で、蒸気は凝結してエアロゾルになり、次にユーザによって吸入される。
【0135】
[145]前述した実施形態と同様に、デバイス301は、再充電可能な電池(図示せず)の形の電源と、USBポート(図示せず)の形のコネクタとを含む。デバイス302は、コントローラ(同じく図示せず)をさらに含む。再充電可能な電池、コネクタ、およびコントローラは、図1A図1Eに関して上述した実施形態の対応する構成要素に類似している(同様に動作する)。
【0136】
[146]消耗品302は、消耗品302のデバイスに面している端面に配置された1対の加熱器電気コンタクト328を含む。加熱器電気コンタクト328は、消耗品302内の加熱器304に電気的に接続され、したがって加熱器電気コンタクト302に印加される電圧は、概して、加熱器304の抵抗加熱要素に印加される電圧に対応する。
【0137】
[147]消耗品302がデバイス301に係合されたとき、加熱器電気コンタクト328は、デバイス301の対応するデバイス電気コンタクト(図示せず)に電気的に接触する。デバイス電気コンタクトは、再充電可能な電池に(直接または間接に)電気的に接続される。したがって、コントローラは、再充電可能な電池からデバイス電気コンタクトに印加される電圧を制御するように構成されてよい。デバイス電気コンタクトに印加される電圧を制御することによって、加熱器304に印加される電圧が、それに対応して制御される。
【0138】
[148]デバイス302は、単一の発光ダイオード(「LED」)311の形の出力手段(システム300のUIの一部を形成する)を含む。LED311は、コントローラがLED311の点灯を制御することができるように、コントローラに動作可能に接続される。コントローラは、次いで加熱器304が活動状態になったとき、LEDを点灯させるように構成される。
【0139】
[149]デバイス301はまた、パフセンサ(図示せず)の形の入力手段を含む。パフセンサは、図1A図1Eの実施形態に関して上述したものと同じである。
【0140】
[150]図4は、電池に蓄積されているエネルギーの量を測定し、ユーザに示す方法の流れ図を示す。
【0141】
[151]図4に示すように、方法400は、デバイス201のコントローラ208によって実施される1つまたは複数のブロックを含む。方法400は、コントローラ実行可能命令の概略的なコンテキストで説明され得る。概して、コントローラ実行可能命令は、特定の関数を実行するまたは特定の抽象データ型を実施するルーチン、プログラム、オブジェクト、構成要素、データ構造、手順、モジュール、および関数を含むことができる。
【0142】
[152]方法400が説明される順序は、限定として解釈されることを意図したものではなく、方法400を実施するために、任意の数の記載する方法ブロックは、任意の順序で組み合されてよい。加えて、本明細書に記載する主題の範囲から逸脱することなく、個々のブロックが方法400から削除されてよい。さらに、方法400は、任意の好適なハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組合せで実施されてよい。
【0143】
[153]ブロック401で、コントローラ208は、電池に蓄積されているエネルギーの量を測定するためのユーザ入力を受け取るように構成される。ブロック401には明示的に開示しないが、コントローラ208は、加熱器204が非活動化された待機動作モード、または加熱器204が活動化された標準動作モードで、ユーザ入力を受け取るように構成される。
【0144】
[154]ブロック402で、コントローラ208は、電池に蓄積されているエネルギーを測定するように構成される。これを実現するために、コントローラ208は、電池に蓄積されているエネルギーの量を示す1つまたは複数のセンサ(図示せず)を介して、電池に接続される。
【0145】
[155]ブロック403で、コントローラ208は、ブロック402で検出された電池に蓄積されているエネルギーの量をユーザに示すように構成される。示されている実施形態において、コントローラ208は、複数のLEDを介して、電池のエネルギーの量をユーザに示すように構成される。別の実施形態において、コントローラ208は、出力110を介して、電池に蓄積されているエネルギーの量をユーザに示すように構成されてよい。
【0146】
[156]複数のLEDは、前記点灯パターンを提供する4つのLED211を含み、前記点灯パターンにおいて、4つのLEDは、蓄積エネルギーの量を25%間隔で示すように構成される。示されている実施形態において、コントローラは、電池の蓄積エネルギーレベルを示すとき、複数の発光体またはLEDのうちの1つまたは複数を点灯または点滅させる。すなわち、コントローラは、蓄積エネルギーが電池の全容量の1%~25%であると測定されたとき、単一のLEDを点灯または点滅させ、コントローラは、蓄積エネルギーが電池の全容量の26%~50%であると測定されたとき、2つのLEDを点灯または点滅させ、コントローラは、蓄積エネルギーが電池の全容量の51%~75%であると測定されたとき、3つのLEDを点灯または点滅させ、コントローラは、蓄積エネルギーが電池の全容量の76%~100%であると測定されたとき、4つのLEDのすべてを点灯または点滅させる。
【0147】
[157]流れ図には明示的に開示しないが、コントローラ208は、蓄積エネルギーが所定の閾値未満であると測定されたとき、ユーザに警告するようにさらに構成される。さらに、蓄積エネルギーが所定の閾値未満であると測定されたことを検出したとき、この方法は、電池による加熱器204の通電を終了するステップを開示する。これにより、電池の蓄積エネルギーが完全に枯渇して、デバイス201が完全に遮断されることが防止される。
【0148】
[158]上記の説明、または以下の特許請求の範囲、または添付の図面に開示する特徴は、その特有の形態において、または開示された機能を実行する手段、もしくは開示された結果を得るための方法もしくはプロセスに関して、適宜表現されており、別個に、またはそのような特徴の任意の組合せで、その多種多様な形態で本発明を実現するために利用されてよい。
【0149】
[159]本発明について、上述した例示的な実施形態とともに説明したが、多くの等価の修正形態および変形形態は、この開示が与えられたとき、当業者には明らかである。したがって、上述した本発明の例示的な実施形態は、限定的ではなく例示的であるとみなされる。本発明の主旨および範囲から逸脱することなく、記載する実施形態に対して、さまざまな変化が加えられてもよい。
【0150】
[160]あらゆる疑問を回避するために、本明細書に提供されるあらゆる理論的説明は、読み手の理解を改善する目的で提供されたものである。本発明者らは、これらの理論的説明のいずれにも拘束されることを望まない。
【0151】
[161]本明細書で使用されるあらゆる項目名は、構成のみを目的としたものであり、記載する主題を限定すると解釈されるべきではない。
【0152】
[162]続く特許請求の範囲を含む本明細書全体を通して、別段コンテキストが要求しない限り、単語「有する(have)」、「含む(comprise)」、および「含む(include)」、ならびに「having」、「comprises」、「comprising」、および「including」などの変化形は、記述された完全体またはステップ、あるいは完全体またはステップの群を含めることを含意するように理解されることになるものの、いかなる他の完全体またはステップ、あるいは完全体またはステップの群も排除するものではない。
【0153】
[163]本明細書および添付の特許請求の範囲で使用されるとき、別段コンテキストが明白に指示しない限り、単数形「a」、「an」、および「the」は、複数の参照を含むことに留意されたい。本明細書では、範囲は、「概ね(about)」1つの特定の値から、および/または「概ね(about)」別の特定の値までとして表されてよい。そのような範囲が表現されるとき、別の実施形態は、1つの特定の値から、および/または他の特定の値までを含む。同様に、接頭辞「約(about)」の使用によって、値が近似として表現されるとき、特定の値が別の実施形態を形成することが理解されよう。数値に関連する用語「約(about)」は、任意選択であり、たとえば±10%を意味する。
【0154】
[164]単語「好ましい(preferred)」および「好ましくは(preferably)」は、本明細書において、いくつかの状況下で特定の利益を提供することができる本発明の実施形態を指すために使用される。しかし、他の実施形態もまた、同じまたは異なる状況下で好ましいことがあることを理解されたい。したがって、1つまたは複数の好ましい実施形態への言及は、他の実施形態が有用でないことを意味または含意するものではなく、本開示の範囲または特許請求の範囲から他の実施形態を除外することを意図したものでもない。

図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図3A
図3B
図4
【国際調査報告】