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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-24
(54)【発明の名称】ドア移動用駆動ユニット
(51)【国際特許分類】
   E05F 15/641 20150101AFI20220517BHJP
   E05F 15/77 20150101ALI20220517BHJP
【FI】
E05F15/641
E05F15/77
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021558726
(86)(22)【出願日】2020-03-19
(85)【翻訳文提出日】2021-11-02
(86)【国際出願番号】 EP2020057636
(87)【国際公開番号】W WO2020200816
(87)【国際公開日】2020-10-08
(31)【優先権主張番号】20190448
(32)【優先日】2019-04-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NO
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516231257
【氏名又は名称】ウィール.ミー アクティーゼルスカブ
(74)【代理人】
【識別番号】100077838
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 憲保
(74)【代理人】
【識別番号】100129023
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 敬
(72)【発明者】
【氏名】リーバッケン,ロルフ
【テーマコード(参考)】
2E052
【Fターム(参考)】
2E052AA01
2E052AA02
2E052CA06
2E052DA02
2E052DA09
2E052DB02
2E052DB09
2E052EA01
2E052EA15
2E052EB01
2E052EC01
2E052KA06
(57)【要約】
本発明は、ドア(1)をドア開口(4)に対して移動させる駆動ユニット(2)に関する。駆動ユニット(2)は、駆動モータ(5)と、ドア(1)を移動させるために走行面に係合するように構成された駆動ホイール(6)に動力を伝達するために配置されたホイール伝達アセンブリとを備える。ホイール伝達アセンブリは、駆動モータ(5)によって駆動されるトランスファホイール(8)を備える。可動ホイールキャリア(11)は、トランスファホイール(8)に係合して配置された第1の走行ホイール(9)及び第2の走行ホイールを備える。可動ホイールキャリア(11)は、駆動モータ(5)から駆動ホイール(6)へ動力が伝達されないように、第1及び第2の走行ホイール(9、10)が駆動ホイール(6)から切り離されて配置されるフリーホイール位置と、駆動モータ(5)から駆動ホイール(6)へ動力を伝達するために、第1及び第2の走行ホイール(9、10)のいずれか一方が駆動ホイール(6)に係合する少なくとも1つの走行位置と、の間で変位するように配置される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドア開口(4)に対してドア(1)を移動させるための駆動ユニット(2)であって、前記駆動ユニット(2)は、駆動モータ(5)と、ドア(1)を移動させるために、走行面と係合するように形成された駆動ホイール(6)に動力を伝達するように構成されたホイール伝達アセンブリとを含み、
前記ホイール伝達アセンブリは、前記駆動モータ(5)により駆動されるトランスファホイール(8)と、前記トランスファホイール(8)に係合して配置された第1の走行ホイール(9)及び第2の走行ホイールを備えた可動ホイールキャリア(11)とを備え、
前記可動ホイールキャリア(11)は、
-前記駆動モータ(5)から前記駆動ホイール(6)に動力が伝達されないように、前記第1及び第2の走行ホイール(10)が前記駆動ホイール(6)から切り離されて配置されるフリーホイール位置と、
-前記駆動モータ(5)から前記駆動ホイール(6)へ動力を伝達するために、前記第1及び第2の走行ホイール(10)のいずれか一方が前記駆動ホイール(6)に係合して配置される少なくとも1つの走行位置と、
の間で変位するように構成されていることを特徴とする駆動ユニット。
【請求項2】
請求項1に記載のドアを移動させるための駆動ユニット(2)であって、
前記可動ホイールキャリア(11)は回転規制機構を備え、前記回転規制機構は、前記可動ホイールキャリア(11)を前記フリーホイール位置から前記走行位置に変位させるために、前記第1の走行ホイール(9)が前記トランスファホイール(8)の回転に追従するように、前記第1の走行ホイール(9)の回転を規制することを特徴とする駆動ユニット。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のドアを移動させるための駆動ユニット(2)であって、
前記第1の走行ホイール(9)の第1の走行ホイール軸(14)は、前記可動ホイールキャリア(11)に固定して配置され、前記第1の走行ホイール(9)は摩擦部材(15)を含み、前記摩擦部材(15)は、前記第1の走行ホイール軸(14)との相互作用によって前記第1の走行ホイール軸に対する前記第1の走行ホイールの回転を規制することを特徴とする駆動ユニット。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載のドアを移動させるための駆動ユニット(2)であって、
前記駆動ホイール(6)は、伸展位置と後退位置との間で移動可能に配置され、
-前記可動ホイールキャリア(11)がフリーホイール位置に配置されたときに、前記駆動ホイールが前記後退位置に配置され、
-前記可動ホイールキャリア(11)が前記走行位置に配置されたときに、前記駆動ホイール(6)が前記伸展位置に配置されることを特徴とする駆動ユニット。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載のドアを移動させるための駆動ユニット(2)であって、
前記可動ホイールキャリア(11)は、第1の走行位置と第2の走行位置とに変位可能に配置され、
-前記第1の走行位置では、前記第2の走行ホイール(10)が前記駆動ホイール(6)と前記トランスファホイール(8)との双方に係合する伝達位置に配置され、
-前記第2の走行位置では、前記第1の走行ホイール(9)が前記駆動ホイール(6)と前記トランスファホイール(8)との双方に係合する伝達位置に配置され、
前記第1及び前記第2の走行ホイール(9、10)のいずれか一方が前記伝達位置に進入することにより、前記駆動ホイール(6)が前記伸展位置にシフトされることを特徴とする駆動ユニット。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載のドアを移動させるための駆動ユニット(2)において、前記駆動モータ(5)の動作モードが、前記可動ホイールキャリア(11)の位置を制御し、前記駆動モータ(5)が
-駆動モード順方向または駆動モード逆方向にあるとき、前記可動ホイールキャリア(11)は、前記フリーホイール位置から前記走行位置に変位するように配置され、
-ニュートラルモードにあるとき、前記可動ホイールキャリア(11)は、前記走行位置から前記フリーホイール位置に変位するように配置されることを特徴とする駆動ユニット。
【請求項7】
請求項5に記載のドアを移動させるための駆動ユニット(2)であって、
制御部が前記駆動モータ(5)の動作モードを制御し、前記制御部は、リモートコントローラ、コンピュータ、携帯電話から、または音声作動によって、前記駆動モータ(5)の動作のための制御信号を受信することを特徴とする駆動ユニット。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載のドアを移動させるための駆動ユニット(2)であって、
前記駆動ユニット(2)は、後付け設置手順によって、または、ドアの製造中に、前記ドアに組み込まれるインサートとして配置されることを特徴とする駆動ユニット。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載のドアを移動させるための駆動ユニット(2)であって、
前記駆動ホイールキャリア(11)の移動を案内する案内凹部(51)と、前記駆動ホイール(6)の移動を案内する垂直スロット(60)とを有する駆動ユニットハウジング(12)を備えていることを特徴とする駆動ユニット。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載のドアを移動させるための駆動ユニット(2)であって、前記駆動ホイール(6)の引出/後退方向において前記駆動ホイール(6)に弾性を付与するための既定のバネ力を有するばねユニット(25)と、前記ドア(1)に対する駆動部の位置を調整する調整手段とを備えていることを特徴とする駆動ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、開位置から閉位置へのドア(扉)の移動を容易にするための電動ドアの分野に関する。
【0002】
ドアは、様々な用途のための屋内ドアまたは屋外ドアであり、特に、自宅及び施設の建物の両方における、屋内使用のためのスライドドアを対象とする。
【背景技術】
【0003】
種々の公知のドアとして、スライドドア及びスイングドアの両方が、ドアの開閉を容易にするために電動化され、自動的に制御される。これらのドアは、動きの検出に応答して開くように準備されたスライドドア、及び、ドアの開放を作動させるためのハンドルまたは制御ボタンを備えたドアを含む。
【0004】
以下の先行技術文献には、モータで作動されるスライドドア及びこれらのドアの作動を行うための駆動ユニットが記載されている(特許文献1~5参照)。これらの文献に記載されたドアは、選択された位置にドアを移動させるための駆動用インサート(挿具)を備えている。
【0005】
特許文献6は、製造中にドアリーフに組み込んでも、後付けでドアリーフに一体化してもよい駆動ユニットを開示している。駆動ユニットは、スライドドアとスイングドアの双方を移動するために用いられてもよい。駆動ユニットは駆動モータを有し、駆動モータは、歯車伝動装置を介して駆動ホイールに動力を伝達し、駆動ホイールを、ドアの上方にまたは床面に沿って取り付けられたレールと係合した状態で移動させる。駆動モータを始動すると、駆動ユニットは伸展位置に作動され、駆動ホイールはレールと係合する。駆動ホイールと駆動モータとの間にはオーバーランニングクラッチが配置されている。このクラッチは、駆動モータの始動時には繋合され、動力の非存在下では繋合が解除されるように構成されている。ドアが手動で移動されるときには、駆動ホイールは後退してレールから離脱する。
【0006】
特許文献7は、リモートコントローラ、コンピュータ及び携帯電話を含む遠隔装置によって、または音声作動信号によって作動するように構成された自動スライドドアを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】独国特許第1036105号明細書
【特許文献2】独国特許第2643905号明細書
【特許文献3】国際公開第2015/140069号
【特許文献4】欧州特許第2169170号明細書
【特許文献5】国際公開第2008/061497号
【特許文献6】欧州特許第2692975号明細書
【特許文献7】米国特許出願公開第20120272576号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、ドアに設置する駆動ユニットを提供することであって、制御が容易であり、ドアの手動による移動をも可能にする単純で信頼性のあるフリーホイール機構を提供することによって、従来技術の解決策に対する代替案を提案するものである。
【0009】
本発明のこれらのおよびその他の特徴は、添付図面を参照して、非限定的な例として与えられた例示的な実施形態についての以下の説明から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、ドア開口に対してドアを移動させるための駆動ユニットに関する。駆動ユニットは、駆動モータと、ドアを移動させるために駆動ホイールに動力を伝達するように構成されたホイール伝達アセンブリとを備えている。駆動ホイールは、典型的には、ドアを移動させるために、走行面、例えば、ドア開口の上方のドアレールに係合するように構成されてもよく、さらに、駆動ホイールは、走行面との確実な係合を保証するために少なくとも1つのタイヤを含んでもよい。
【0011】
ホイール伝達アセンブリは、駆動モータによって駆動されるトランスファホイールを備えている。可動ホイールキャリアは、トランスファホイールに係合して配置された第1の走行ホイール及び第2の走行ホイールを備えている。可動ホイールキャリアは、
-駆動モータから駆動ホイールに動力が伝達されないように、第1及び第2の走行ホイールが駆動ホイールから切り離されて配置されるフリーホイール位置と、
-駆動モータから駆動ホイールに動力を伝達するために、第1及び第2の走行ホイールのいずれかが駆動ホイールに係合して配置される、少なくとも1つの走行位置、例えば、例えば、第1及び第2の走行位置と、
の間で変位するように構成されている。
【0012】
可動ホイールキャリアが種々の走行位置の間で変位される場合、第1の走行位置における可動ホイールキャリアは、スライドドアが、選択された方向、例えば、スライドドアの開放方向に移動することを保証することができる。さらに、第2の走行位置における可動ホイールキャリアは、スライドドアが、他の選択された方向、例えば、スライドドアの閉鎖方向に移動することを保証することができる。
【0013】
この構成により、駆動ユニットは、可動ホイールキャリアの走行位置に可動ホイールキャリアが配置されたときに電動によるドアの移動を提供するだけではなく、可動ホイールキャリアがフリーホイール位置にあるときにドアを手動で移動することを可能にする。
【0014】
駆動ユニットは、典型的には、屋内又は屋外の使用を意図したスライドドアに適用することができるが、スイングドアのような他の種類のドアも駆動ユニットの用途として可能である。これらのドアは、屋内の部屋又は区域を閉鎖するためのドアであってもよいが、戸棚、衣装ダンスまたは他の家具用のドアも可能な選択である。
【0015】
ドアの電動による移動、またはドアの手動による移動の可能性のいずれかを選択するためにフリーホイール位置と走行位置との間で可動ホイールキャリアを変位させるために、可動ホイールキャリアは、以下のように提供されてもよい。
【0016】
走行ホイールの1つ、例えば、第1の走行ホイールは、可動ホイールキャリアに対する回転を規制されるように構成されてもよい。1つの態様では、可動ホイールキャリアは、回転規制機構を含み、回転規制機構は、可動ホイールキャリアをフリーホイール位置から走行位置に変位させるために、第1の走行ホイールがトランスファホイールの回転に追従するように、第1の走行ホイールの回転を規制する。第1の走行ホイールは、選択された走行位置に可動ホイールキャリアを配置するように推定された既定の距離だけ、トランスファホイールの回転に追従するようにしてもよい。
【0017】
フリーホイール位置と走行位置との間の可動ホイールキャリアの変位を可能にするために、第1の走行ホイールの第1の走行ホイール軸は、可動ホイールキャリアに固定して配置されてもよい。可動ホイールキャリアは、走行ホイール軸の端部を収容するための貫通孔を設けた2つの支持構造のセットを含んでいてもよい。可動ホイールキャリアに対する第1の走行ホイール軸の固定は、支持構造の貫通孔に収容される第1の走行ホイール軸の端部を、第1の走行ホイール軸の回転を防止するためのD字形断面で形成することによって構成できる。さらに、第1の走行ホイールは、摩擦部材を含んでいてもよく、摩擦部材は、例えば第1の走行ホイールの凹部内に配置され、第1の走行ホイール軸との相互作用によって第1の走行ホイール軸に対する第1の走行ホイールの回転を規制する。摩擦部材は、第1の走行ホイール軸に接触して係合するときに摩擦を提供するばねまたはその他の装置を含むことができる。
【0018】
あるいは、2つの支持構造間でホイールをクランプして、走行ホイールと支持構造のうちの少なくとも1つとの係合接触面による摩擦効果を得ることによって、走行ホイールのうちの1つの回転規制構成を実現してもよい。
【0019】
第1及び第2の走行ホイールの他方、すなわち第2の走行ホイールは、典型的には、その走行ホイール軸上で本質的に回転自在に配置されてもよい。
【0020】
駆動ユニットは、駆動ホイールが伸展位置と後退位置との間で移動可能に配置されるように構成されてもよい。即ち、
-可動ホイールキャリアがフリーホイール位置に配置されたときに、駆動ホイールが後退位置に配置され、
-可動ホイールキャリアが走行位置に配置されたときに、駆動ホイールが伸展位置に配置されるように、構成されても良い。
【0021】
駆動ホイールが伸展位置に配置され、可動ホイールキャリアが走行位置にあるとき、駆動ユニットは、駆動ホイールが、走行面、例えばドアの上方のドアレールと係合するように配置された状態で、電動によるドアの移動に備える。さらに、可動ホイールキャリアがフリーホイール位置に配置されたときに駆動ホイールを後退できることは、駆動ホイールが走行面との接触を解除されたときに、ドアの手動操縦を容易にする可能性を促進する。
【0022】
可動ホイールキャリアは、第1及び第2の走行位置に変位するように構成されてもよい。可動ホイールキャリアが第1の走行位置にあるとき、第2の走行ホイールは、駆動モータから駆動ホイールへの動力伝達のために、駆動ホイールとトランスファホイールの双方に係合する伝達位置に配置されていてもよい。可動ホイールキャリアが第1の走行位置に変位し、続いて第2の走行ホイールが伝達位置に進入すると、駆動ホイールが伸展位置にシフトする。
【0023】
同様に、可動ホイールキャリアが第2の走行位置にあるとき、第1の走行ホイールは、駆動モータから駆動ホイールへの動力伝達のために、駆動ホイールとトランスファホイールの両方に係合する伝達位置に配置されてもよい。可動ホイールキャリアが第2の走行位置に変位し、続いて第1の走行ホイールが伝達位置に進入すると、駆動ホイールが伸展位置にシフトする。
【0024】
そして、その逆に、可動ホイールキャリアが走行位置からフリーホイール位置に変位することは、第1の走行ホイール/第2の走行ホイールを伝達位置から離れる方向に移動させて、駆動ホイールを後退させる。
【0025】
駆動モータの動作モードは、可動ホイールキャリアの位置を制御し、駆動モータが、
-駆動モード順方向または駆動モード逆方向にあるとき、可動ホイールキャリアは、フリーホイール位置から走行位置に変位するように構成されてもよい。
【0026】
-ニュートラルモードにあるとき、可動ホイールキャリアは、走行位置からフリーホイール位置に変位するように構成されてもよい。
【0027】
駆動ユニットを制御するために、駆動ユニットには、駆動モータの動作モードを制御する制御部が含まれていてもよい。制御部は、リモートコントローラ、コンピュータ、携帯電話機から、または音声作動によって、駆動モータを動作させるための制御信号を受信するように構成されてもよい。駆動ユニットは、接近者を感知する検出器によって作動されてもよい。あるいは、制御信号は、駆動ユニットやドア上、またはドアの近くまたは遠くの制御ボタンから受信されてもよい。
【0028】
駆動ユニットは、後付け設置手順によって、またはドアの製造中に、ドアに組み込まれるインサート(挿具)として設けられてもよい。駆動ユニットは、例えば、ドアの開閉がドアの操作者の負担となるような病院や内部または外部環境において、ドアの移動を電動化する必要が生じたときなどに、既存のドアに設置されてもよい。駆動ユニットは、典型的には、駆動ホイールがドアの上方に取り付けられたドアレールと相互作用するのに適したドアの頂部に設置されてもよい。あるいは、駆動ユニットは、ドアの下部に配置されてもよく、この場合、駆動ホイールは、ドアレールと、または別の適当な表面、例えば、床と相互作用するように構成されてもよい。
【0029】
駆動ユニットは、可動ホイールキャリアの変位を案内する案内凹部を設けた駆動ユニットハウジングを備えていてもよい。これにより、案内凹部の境界は、可動ホイールキャリアを走行位置に確実に位置づけるためのエンドストップ(端止め)として機能することができる。また、駆動ユニットハウジングは、駆動ホイールの移動を案内するための垂直スロットを備えてもよい。
【0030】
駆動ユニットは、駆動ホイールの引出/後退方向において駆動ホイールに弾性を与えるための既定のばね力を有するばねユニットを備えていてもよい。また、駆動ユニットは、ドアに対する駆動ユニットの高さ/垂直位置などの位置を調整するための調整手段を備えていてもよい。
【0031】
ドア開口に対してドアを移動させるための駆動ユニットの動作方法は、駆動モータを始動させ、駆動モータの駆動モード順方向または駆動モード逆方向を選択することを含むことができる。駆動モード順方向の選択は、可動ホイールキャリアをフリーホイール位置から第1の走行位置に変位させ、それによって駆動モータからホイール伝達アセンブリを介して駆動ホイールに動力を伝達してドアを第1の方向に移動させる。駆動モード逆方向の選択は、可動ホイールキャリアをフリーホイール位置から第2の走行位置に変位させ、それによって駆動モータからホイール伝達アセンブリを介して駆動ホイールに動力を伝達してドアを第1の方向とは反対の第2の方向に移動させる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】駆動ユニットインサートを備えたスライドドアの概略正面図である。
図2a】フリーモードにおける駆動ユニットの駆動アセンブリを示す概略断面斜視図である。
図2b】フリーモードにおける駆動ユニットの駆動アセンブリを示す概略断面正面図である。
図3図2に示す駆動アセンブリの駆動ホイールの詳細を示す図である。
図4a】一駆動モードにおける図2の駆動アセンブリの概略断面正面図である。
図4b図4aに示したものとは異なる駆動モードでの図2の駆動アセンブリの概略断面正面図である。
図5a】ニュートラルモードにおける駆動アセンブリの概略斜視側面図である。
図5b図4aに示す駆動アセンブリの概略斜視側面図である。
図6図5の概略断面図である。
図7図1のスライドドアに含まれる駆動ユニットの詳細を示す図である。
図8図1のスライドドアに含まれる駆動ユニットの詳細を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
図1は、スライドドア1を示し、スライドドア1には駆動ユニット2が設置されている。図1に示すように、スライドドア1は、ドア開口4の開閉のために、ドアレール3に沿って移動可能に配置されている。
【0034】
駆動ユニット2は、スライドドア1に後付けしてもよいし、スライドドア1の製造時にスライドドア1に組み込んでもよい。駆動ユニット2は、図1のスライドドアに組み込まれて示されているが、駆動ユニット2は、スイングドア(図示せず)等の他の種類のドアに組み込まれていてもよい。
【0035】
図2は、駆動ユニット2の構成をより詳細に示す図である。駆動モータ5は、駆動ホイール6の推進力を与える。駆動ホイール6は、駆動ホイールタイヤ20、21をそれぞれ支持する2つの端部22、23を有する駆動ホイール軸を備え、各タイヤは、スライドドア1を移動させるためにドアレール3に係合するように配置されている。駆動ホイールタイヤ20、21は、例えば、ゴムで製造することができる。
【0036】
駆動モータ5には、駆動モータホイール7が設けられ、駆動モータホイール7は、トランスファホイール8に係合して配置されている。駆動モータホイール7は、かさ歯車(先端をカットされた直円錐形状)として示されている。駆動モータホイール7は、トランスファホイール8の第1のトランスファホイール部8aと噛合した状態で示されている。第1のトランスファホイール部8aは、かさ歯車構造として示されている。また、トランスファホイール8は、第2のトランスファホイール部8bを有し、第2のトランスファホイール部8bは、平歯車(半径方向に突出する歯を有する円盤)構造として示されている。第2のトランスファホイール部8bは、第1の走行ホイール9と第2の走行ホイール10とに係合するように配置されている(両走行ホイールは平歯車構造として示されている)。第1及び第2の走行ホイール9、10は可動ホイールキャリア11に連結され、可動ホイールキャリア11は、駆動ユニットハウジング12に示すガイド凹部51にしたがって矢印Aで示すように相対する方向にスライド移動するように配置されている。可動ホイールキャリア11は、トランスファホイール8と駆動ホイール6との間の位置に配置されている。図2に示された状態では、第1及び第2の走行ホイール9、10が第2のトランスファホイール部8bと係合され、駆動ホイール6とは切り離されたフリーホイール位置に、可動ホイールキャリア11が配置されている。そのため、可動ホイールキャリア11がフリーホイール位置に配置されている場合には、駆動ユニット5から駆動ホイール6には動力が伝達されない。
【0037】
駆動ユニットハウジング12には、垂直スロット60 (図3参照)が設けられ、駆動ユニットハウジング12に対する駆動ホイール6の後退及び伸展をサポートしている。図2a及び図2bに示すように可動ホイールキャリア11がフリーホイール位置にあるときには、駆動ホイール6は、ドアレール3との係合から離間した後退位置に配置される。このとき、駆動ホイール6がドアレール3と干渉することなく、スライドドア1を手動で自由に移動させることができる。図4に示すように、可動ホイールキャリア11が走行位置にあるときには、駆動ホイール6が伸展位置に配置されてドアレール3に係合する。このとき、スライドドア1をドアレール3に沿って移動させるために駆動モータ5から駆動ホイール6に与えられる動力によって、スライドドア1を移動させることができる。
【0038】
第2の走行ホイール10は、第2の走行ホイール軸13が可動ホイールキャリア1の支持構造70、71の貫通孔に収容されることにより、可動ホイールキャリア11に対して回転するように配置されている。第1の走行ホイール9は、可動ホイールキャリア11に対して規制された回転を行うように配置されている。図6に示されるように、第1の走行ホイール軸14は、D字形断面を有し、可動ホイールキャリア11の支持構造70、71に対する第1の走行ホイール軸14の回転を防止する。さらに、ばね(またはその他の摩擦部材)などの摩擦部材15が、第2の走行ホイール10の凹部16内に収容されている。摩擦部材15は、第2の走行ホイール軸13との摩擦接触を確立するように配置され、第1の走行ホイール軸14に対する第1の走行ホイール9の回転を規制する。この構成により、可動ホイールキャリア11は、図2aおよび図2bに示すようなフリーホイール位置から、図4a及び4bに示すような各走行位置のいずれかに移動することができる。
【0039】
あるいは、2つの支持構造70、71間に第1のホイール9をクランプし、走行ホイールの係合接触面と支持構造70、71の一方または両方との接触による摩擦効果を得ることにより、走行ホイールの一方の回転を規制することができる。
【0040】
図2a及び図2bのフリーホイール位置から開始する場合、走行駆動モータ5は駆動モータホイール7及びトランスファホイール8を回転させ、これらの動作は第1及び第2の走行ホイール9、10に伝達される。そして、第2の走行ホイール10はトランスファホイール8と噛合して自由に回転する一方、第1の走行ホイール9の動作は、上述の摩擦構成、例えば、摩擦部材15とD字状の第1の走行ホイール軸14により規制される。第1の走行ホイール9のこの規制された回転は、第1の走行ホイール9をトランスファホイール8の回転に追従させ、図4a及び4bに示すように、可動ホイールキャリア11を第1及び第2の走行位置に変位させる。駆動モータホイール7の回転方向は、第1又は第2の走行位置のいずれかへの、可動ホイールキャリア11の変位を作動させる。駆動モータ5が第1の方向に駆動モータホイール7を回転させるように制御されると、可動ホイールキャリア11は、図4aに示すように、フリーホイール位置から第1の走行位置に変位するように作動する。可動ホイールキャリア11の変位が、第2の走行ホイール10を伝達位置にシフトさせ、駆動ホイール6とトランスファホイール8の両方と係合して駆動モータ5から駆動ホイール6に回転を伝達する。伝達位置への第2の走行ホイール10の変位により、駆動ホイール6が伸展位置までシフトされ、ドアレール3に係合する。これによって、スライドドアは第1の方向、例えば、スライドドアの開方向に移動するように準備される。
【0041】
図4bは、図2a、図2bに示すフリーホイール位置から移動して第2の走行位置にある可動ホイールキャリア11を示す図である。駆動モータ5はこのとき駆動モータホイール7を第2の方向に回転させるように制御され、図4bに示すように、可動ホイールキャリア11はフリーホイール位置から第2の走行位置に変位するように作動される。第2の走行位置では、第1の走行ホイール9は伝達位置にシフトされ、駆動ホイール6とトランスファホイール8の両方に係合して駆動モータ5から駆動ホイール6へ回転を伝達する。第1の走行ホイール9の伝達位置への変位により、駆動ホイール6は伸展位置に移動して、ドアレール3と係合する。これにより、スライドドア1は、図4aとは反対の第2の方向、例えば、スライドドアの閉方向に移動する。
【0042】
図8のスライドドア1に設置されて示されている駆動ユニット2には、駆動ホイール6の引出/後退方向において駆動ホイール6に弾性を付与するプレテンションばねユニット25が設けられている。プレテンションばねユニット25は、スライドドア1に連結されたベース構造27に一端を収容されたねじ付きボルト26を備えている。ねじ付きボルト26の他端は、駆動ユニット2の下端部66に接続されている。ばね要素28は、ベース構造27から、ねじ付きボルト26の軸部に沿ってエンドストップ29まで延在し、エンドストップ29は、停止面65に当接している。ねじ付きボルトの位置を調整してドアに対する駆動ユニット2の高さ位置を調整するためにナット30が設けられている。駆動モータに電力を供給するバッテリパッケージ68の収納空間31が図7に示されている。収納空間には取り外し可能な蓋69が設けられている。電池パッケージは再充電可能であってもよく、片手グリップ操作によって容易に交換できるように取り付けられている。
【0043】
図には、駆動モータ5を制御する制御部40が示されている。制御部40は、リモートコントローラ、コンピュータ、携帯電話などから、または、音声作動により、起動、停止、回転速度の調整などのための制御信号を受信することができる。あるいは、またはさらに加えて、駆動モータ5は、スライドドアの上又はその近傍に配置された制御ボタンによって制御されてもよい。
図1
図2a
図2b
図3
図4a
図4b
図5a
図5b
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2021-12-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
本発明は、ドア開口に対してドアを移動させるための駆動ユニットに関する。駆動ユニットは、駆動モータと、ドアを移動させるために駆動ホイールに動力を伝達するように構成されたホイール伝達アセンブリ(駆動アセンブリ)とを備えている。駆動ホイールは、典型的には、ドアを移動させるために、走行面、例えば、ドア開口の上方のドアレールに係合するように構成されてもよく、さらに、駆動ホイールは、走行面との確実な係合を保証するために少なくとも1つのタイヤを含んでもよい。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0035】
図2は、駆動ユニット2の構成をより詳細に示す図である。駆動モータ5は、駆動ホイール6の推進力を与える。駆動ホイール6は、駆動ホイールタイヤ20、21をそれぞれ支持する2つの端部22、23(23は図示せず)を有する駆動ホイール軸を備え、各タイヤは、スライドドア1を移動させるためにドアレール3に係合するように配置されている。駆動ホイールタイヤ20、21は、例えば、ゴムで製造することができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0036】
駆動モータ5には、駆動モータホイール7が設けられ、駆動モータホイール7は、トランスファホイール8に係合して配置されている。駆動モータホイール7は、かさ歯車(先端をカットされた直円錐形状)として示されている。駆動モータホイール7は、トランスファホイール8の第1のトランスファホイール部8aと噛合した状態で示されている。第1のトランスファホイール部8aは、かさ歯車構造として示されている。また、トランスファホイール8は、第2のトランスファホイール部8bを有し、第2のトランスファホイール部8bは、平歯車(半径方向に突出する歯を有する円盤)構造として示されている。第2のトランスファホイール部8bは、第1の走行ホイール9と第2の走行ホイール10とに係合するように配置されている(両走行ホイールは平歯車構造として示されている)。第1及び第2の走行ホイール9、10は可動ホイールキャリア11に連結され、可動ホイールキャリア11は、駆動ユニットハウジング12に示すガイド凹部51にしたがって矢印Aで示すように相対する方向にスライド移動するように配置されている。可動ホイールキャリア11は、トランスファホイール8と駆動ホイール6との間の位置に配置されている。図2に示された状態では、第1及び第2の走行ホイール9、10が第2のトランスファホイール部8bと係合され、駆動ホイール6とは切り離されたフリーホイール位置に、可動ホイールキャリア11が配置されている。そのため、可動ホイールキャリア11がフリーホイール位置に配置されている場合には、駆動モータ5から駆動ホイール6には動力が伝達されない。ここで、トランスファホイール8と、第1及び第2の走行ホイール9、10を備えた可動ホイールキャリア11との組み合わせは、ホイール伝達アセンブリ(駆動アセンブリ)を構成する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0038】
第2の走行ホイール10は、第2の走行ホイール軸13が可動ホイールキャリア11の支持構造70、71の貫通孔に収容されることにより、可動ホイールキャリア11に対して回転するように配置されている。第1の走行ホイール9は、可動ホイールキャリア11に対して規制された回転を行うように配置されている。図6に示されるように、第1の走行ホイール軸14は、D字形断面を有し、可動ホイールキャリア11の支持構造70、71に対する第1の走行ホイール軸14の回転を防止する。さらに、ばね(またはその他の摩擦部材)などの摩擦部材15が、第の走行ホイールの凹部(図示せず)内に収容されている。摩擦部材15は、第の走行ホイール軸14との摩擦接触を確立するように配置され、第1の走行ホイール軸14に対する第1の走行ホイール9の回転を規制する。この構成により、可動ホイールキャリア11は、図2aおよび図2bに示すようなフリーホイール位置から、図4a及び4bに示すような各走行位置のいずれかに移動することができる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0042】
図8のスライドドア1に設置されて示されている駆動ユニット2には、駆動ホイール6の引出/後退方向において駆動ホイール6に弾性を付与するプレテンションばねユニットが設けられている。プレテンションばねユニットは、スライドドア1に連結されたベース構造27に一端を収容されたねじ付きボルト26を備えている。ねじ付きボルト26の他端は、駆動ユニット2の下端部66に接続されている。ばね要素28は、ベース構造27から、ねじ付きボルト26の軸部に沿ってエンドストップ29まで延在し、エンドストップ29は、停止面65に当接している。ねじ付きボルトの位置を調整してドアに対する駆動ユニット2の高さ位置を調整するためにナット30が設けられている。駆動モータに電力を供給するバッテリパッケージ68の収納空間31が図7に示されている。収納空間には取り外し可能な蓋69が設けられている。電池パッケージは再充電可能であってもよく、片手グリップ操作によって容易に交換できるように取り付けられている。
【手続補正6】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項1】
ドア開口(4)に対してドア(1)を移動させるための駆動ユニット(2)であって、前記駆動ユニット(2)は、駆動モータ(5)と、ドア(1)を移動させるために、走行面と係合するように形成された駆動ホイール(6)に動力を伝達するように構成されたホイール伝達アセンブリとを含み、
前記ホイール伝達アセンブリは、前記駆動モータ(5)により駆動されるトランスファホイール(8)と、前記トランスファホイール(8)に係合して配置された第1の走行ホイール(9)及び第2の走行ホイール(10)を備えた可動ホイールキャリア(11)とを備え、
前記可動ホイールキャリア(11)は、
-前記駆動モータ(5)から前記駆動ホイール(6)に動力が伝達されないように、前記第1及び第2の走行ホイール(9、10)が前記駆動ホイール(6)から切り離されて配置されるフリーホイール位置と、
-前記駆動モータ(5)から前記駆動ホイール(6)へ動力を伝達するために、前記第1及び第2の走行ホイール(9、10)のいずれか一方が前記駆動ホイール(6)に係合して配置される少なくとも1つの走行位置と、
の間で変位するように構成されていることを特徴とする駆動ユニット。
【手続補正7】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項10
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載のドアを移動させるための駆動ユニット(2)であって、前記駆動ホイール(6)の引出/後退方向において前記駆動ホイール(6)に弾性を付与するための既定のバネ力を有するばねユニットと、前記ドア(1)に対する駆動部の位置を調整する調整手段とを備えていることを特徴とする駆動ユニット。
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正の内容】
図3
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正の内容】
図4b
【手続補正10】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正の内容】
図5a
【国際調査報告】