(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-24
(54)【発明の名称】改良された丸鋸
(51)【国際特許分類】
B23D 61/04 20060101AFI20220517BHJP
B27B 33/08 20060101ALI20220517BHJP
B23D 65/00 20060101ALI20220517BHJP
【FI】
B23D61/04
B27B33/08 A
B23D65/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021560723
(86)(22)【出願日】2020-04-13
(85)【翻訳文提出日】2021-10-25
(86)【国際出願番号】 US2020027960
(87)【国際公開番号】W WO2020210812
(87)【国際公開日】2020-10-15
(32)【優先日】2019-04-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521448053
【氏名又は名称】ザ エムケー モールス カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE M.K. MORSE COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100221899
【氏名又は名称】高倉 みゆき
(72)【発明者】
【氏名】チャンドラ セカール ラクルティ
(72)【発明者】
【氏名】ジョセフ エイ タール
(72)【発明者】
【氏名】マシュー ジェィ モレリ
(57)【要約】
丸鋸を提供し、丸鋸は、中心点を有する略円形の基板を含み、基板は中心点周りに回転可能である。基板は、基板の円周の周りに周縁部を有する。周縁部は、交互に配置される複数のチップ座及びガレットを画定し、ガレットの半径方向深さは、チップ座の半径方向高さよりも小さくてもよい。複数のチップは、それぞれのチップ座に各々配置されている。複数のチップは、上面に少なくとも1つの溝を有するチップの第1のグループと、上面に少なくとも1つの溝を有するチップの第2のグループと、を含み、第1のグループの溝は、第2のグループの溝からオフセットされている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中心点を有する略円形の基板と、
それぞれのチップ座に各々配置される複数のチップと、を備える丸鋸であって、
前記基板は、前記中心点周りに回転可能であり、前記基板の円周の周りに周縁部を有し、
前記周縁部は、交互に配置される複数のチップ座及びガレットを画定し、
前記ガレットの半径方向深さは、前記チップ座の半径方向高さよりも小さく、
前記複数のチップは、上面に少なくとも1つの溝を含むチップの第1のグループと、上面に少なくとも1つの溝を含むチップの第2のグループと、を含み、
前記第1のグループの前記溝は、前記第2のグループの前記溝からオフセットされている、丸鋸。
【請求項2】
前記第1のグループ及び前記第2のグループの前記チップが、切刃とすくい面とを有する前面を含み、
前記切刃及び前記すくい面が、前記上面から、前記前面の高さの半分未満で延在する、請求項1に記載の丸鋸。
【請求項3】
前記チップの前記すくい面が、実質的に平面状の部分を含む、請求項1に記載の丸鋸。
【請求項4】
前記ガレットが、チップ座間で円周方向に延在し、
底点が、前記中心点に半径方向に最も近く、
1つのチップセットから前記底点までの円周距離が、前記ガレットの深さよりも小さい、請求項1に記載の丸鋸。
【請求項5】
前記第1のグループの前記チップ及び前記第2のグループの前記チップが各々、前記上面に少なくとも2つの溝を各々含み、
前記第1のグループの前記溝が、前記第2のグループの前記溝からオフセットされている、請求項1に記載の丸鋸。
【請求項6】
前記複数のチップが、上面に少なくとも1つの溝を含むチップの第3のグループを含み、
前記第3のグループの前記溝が、前記第1のグループ及び第2のグループの前記溝からオフセットされている、請求項1に記載の丸鋸。
【請求項7】
前記第1のグループの前記チップ及び前記第2のグループの前記チップ及び前記第3のグループの前記チップが、前記上面に少なくとも2つの溝を各々含み、
前記第1のグループの前記溝、前記第2のグループの前記溝及び前記第3のグループの前記溝が、すべて互いにオフセットされている、請求項6に記載の丸鋸。
【請求項8】
前記周縁部の周りで、前記第3のグループの各チップの前に前記第2のグループのチップがある、請求項7に記載の丸鋸。
【請求項9】
前記周縁部の周りで、前記第2のグループの各チップの前に前記第1のグループのチップある、請求項8に記載の丸鋸。
【請求項10】
前記第1のグループ、前記第2のグループ及び前記第3のグループの前記チップが、切刃とすくい面とを有する前面を含み、
前記切刃及び前記すくい面が、前記上面から、前記前面の高さの半分未満で延在し、
前記チップの前記すくい面が、実質的に平面状の部分を含む、請求項6に記載の丸鋸。
【請求項11】
中心点を有する略円形の基板と、
それぞれのチップ座に各々配置される複数のチップと、を備える丸鋸であって、
前記基板は、前記中心点周りに回転可能であり、前記基板の円周の周りに周縁部を有し、
前記周縁部は、交互に配置される複数のチップ座及びガレットを画定し、
前記複数のチップは、上面に少なくとも1つの溝を含むチップの第1のグループと、上面に少なくとも1つの溝を含むチップの第2のグループと、を含み、
前記第1のグループの前記溝は、前記第2のグループの前記溝からオフセットされている、丸鋸。
【請求項12】
前記第1のグループ及び前記第2のグループの前記チップが、切刃とすくい面とを有する前面を含み、
前記切刃及び前記すくい面が、前記上面から、前記前面の高さの半分未満で延在する、請求項11に記載の丸鋸。
【請求項13】
前記チップの前記すくい面が、実質的に平面状の部分を含む、請求項11に記載の丸鋸。
【請求項14】
前記ガレットが、チップ座間で円周方向に延在し、
底点が、前記中心点に半径方向に最も近く、
1つのチップセットから前記底点までの円周距離が、前記ガレットの深さよりも小さい、請求項11に記載の丸鋸。
【請求項15】
前記第1のグループの前記チップ及び前記第2のグループの前記チップが、前記上面に少なくとも2つの溝を各々含み、
前記第1のグループの前記溝が、前記第2のグループの前記溝からオフセットされている、請求項11に記載の丸鋸。
【請求項16】
前記複数のチップが、上面に少なくとも1つの溝を含むチップの第3のグループを含み、
前記第3のグループの前記溝が、前記第1のグループ及び第2のグループの前記溝からオフセットされている、請求項11に記載の丸鋸。
【請求項17】
前記第1のグループの前記チップ及び前記第2のグループの前記チップ及び前記第3のグループの前記チップが、前記上面に少なくとも2つの溝を各々含み、
前記第1のグループの前記溝、前記第2のグループの前記溝及び前記第3のグループの前記溝が、すべて互いにオフセットされている、請求項16に記載の丸鋸。
【請求項18】
前記周縁部の周りで、前記第3のグループの各チップの前に前記第2のグループのチップがある、請求項17に記載の丸鋸。
【請求項19】
前記周縁部の周りで、前記第2のグループの各チップの前に前記第1のグループのチップがある、請求項18に記載の丸鋸。
【請求項20】
前記第1のグループ、前記第2のグループ及び前記第3のグループの前記チップが、切刃とすくい面とを有する前面を含み、
前記切刃及び前記すくい面が、前記上面から、前記前面の高さの半分未満で延在し、
前記チップの前記すくい面が、実質的に平面状の部分を含む、請求項16に記載の丸鋸。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、米国仮特許出願(出願番号第62/833,186号、出願日2019年4月12日)の優先権及び利益を主張し、その内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本発明は、一般に、切削工具に関する。既知の切削工具の1つのタイプは丸鋸である。既知の丸鋸が
図1~4に示されている。丸鋸は、中心点122を有する略円形の基板120を含み、基板120は中心点122周りに回転可能である。中心点122の周りには、丸鋸を回転させる動力ユニット+への取り付けと協働する軸孔(arbor hole)123が形成されている。また、基板120は、基板120の円周の周りに周縁部124を有する。周縁部124は、交互に配置される複数のチップ座126及びガレット128を画定する。
図4に最もよく示されているように、以下にさらに説明するように、複数の事実上同一のチップ130がそれぞれのチップ座126に各々配置されている。
【0003】
図2に最もよく示されるように、チップ座126は、ガレット128の縁部からチップ座126の頂部までを測定する半径方向高さH1を有し、ガレット128は、チップ座126の縁部からガレット128の底点P1までを測定する半径方向深さD1を有する。ガレット128の深さD1は、チップ座126の高さH1よりも大きい。チップ座126の縁部からガレット128の底点P1までのガレット128の周方向長さL1は、ガレット128の深さD1よりも大きく、またチップ座126の高さH1よりも大きい。
【0004】
図3及び
図4に最もよく示されているように、チップ130の各々は、平坦な平面状の上面132を有する。各チップ130は、チップ座126に配置される、平坦な平面状の背面134と、平坦な平面状の底面136と、を有する。チップ130は、切刃140とすくい面142とを含む前面138を有する。切刃140及びすくい面142は、上面132から、前面138の高さの半分より大きく延在し、すくい面142だけで前面138の高さの半分より大きい。すくい面142は、前面138において円弧状又は曲面として形成されている。
【発明の概要】
【0005】
より詳細には、本発明は、改良されたチップとガレットとを有する改良された丸鋸に関する。
【0006】
少なくとも1つの実施形態によれば、丸鋸は、中心点を有する略円形の基板を含み、基板は、中心点周りに回転可能である。また、基板は、基板の円周の周りに周縁部を有する。周縁部は、交互に配置される複数のチップ座及びガレットを画定する。複数のチップは、それぞれのチップ座に各々配置されている。複数のチップは、上面に少なくとも1つの溝を有するチップの第1のグループと、上面に少なくとも1つの溝を有するチップの第2のグループと、を含む。第1のグループの溝は、第2のグループの溝からオフセットされている。
【0007】
少なくとも1つの実施形態では、ガレットの半径方向深さは、チップ座の半径方向高さよりも小さい。
【0008】
少なくとも1つの実施形態では、第1のグループ及び第2のグループのチップは、切刃とすくい面とを有する前面を含む。切刃及びすくい面は、上面から、前面の高さの半分未満で延在することができる。
【0009】
少なくとも1つの実施形態では、チップのすくい面は、実質的に平面状の部分を含む。
【0010】
少なくとも1つの実施形態では、ガレットは、チップ座間で円周方向に延在し、底点は、中心点に半径方向に最も近い。1つのチップセットから底点までの円周距離は、ガレットの深さよりも小さい。
【0011】
少なくとも1つの実施形態では、第1のグループのチップ及び第2のグループのチップは、上面に少なくとも2つの溝を各々含む。第1のグループの溝は、第2のグループの溝からオフセットすることができる。
【0012】
少なくとも1つの実施形態では、複数のチップは、上面に少なくとも1つの溝を含むチップの第3のグループを含む。第3のグループの溝は、第1のグループ及び第2のグループの溝からオフセットすることができる。第1のグループのチップ及び第2のグループのチップ及び第3のグループのチップは、上面に少なくとも2つの溝を各々含むことができる。第1のグループの溝、第2のグループの溝及び第3のグループの溝は、すべて互いにオフセットすることができる。
【0013】
周縁部に沿って、第3のグループの各チップの前に第2のグループのチップがあってもよく、及び/又は第2のグループの各チップの前に第1のグループのチップがあってもよい。
【0014】
第1のグループ、第2のグループ及び第3のグループのチップは、切刃とすくい面とを有する前面を含むことができ、切刃及びすくい面は、上面から、前面の高さの半分未満で延在している。
【0015】
チップのすくい面は、実質的に平面状の部分を含むことができる。
【0016】
以下の詳細な説明及び添付図面から様々な態様が当業者に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図3】
図1の基板と共に使用する既知のチップの側面図である。
【
図4】
図3のチップと
図1の基板との組み合わせを示す部分斜視図である。
【
図5】本発明の一実施形態による丸鋸の基板の側面図である。
【
図7】
図5の基板と共に使用する、本発明の一実施形態によるチップの側面図である。
【
図8】
図7のチップと
図5の基板との組み合わせを示す部分斜視図である。
【
図9】本発明の一実施形態によるチップセットの背面斜視図である。
【
図10】
図9のチップセットを有する丸鋸で作られた加工物における切削パターンの概略図である。
【
図11】本発明の一実施形態による丸鋸の別のチップセットのチップの正面斜視図である。
【
図12】加工物を切削する様子を示す
図11のチップの正面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
ここで図面を参照すると、本発明の一実施形態による丸鋸が
図5~
図8に示されている。
図5及び
図6に示すように、丸鋸は、中心点222を有する略円形の基板220を含み、基板220は、中心点222周りを回転する。中心点222の周りには、丸鋸を回転させる動力ユニットへの取り付けと協働する軸孔223が形成されている。また、基板220は、基板220の円周の周りに周縁部224を有する。周縁部224は、交互に配置される複数のチップ座226及びガレット228を画定する。
【0019】
図6に最もよく示されるように、チップ座226は、ガレット128の縁部からチップ座226の頂部までを測定する半径方向高さH2を有し、ガレット228は、チップ座226の縁部からガレット228の底点P2までを測定する半径方向深さD2を有する。ガレット228の深さD2は、チップ座226の高さH2よりも小さい。チップ座226の縁部からガレット228の底点P1までのガレット228の周方向長さL2は、ガレット228の深さD2よりも小さく、またチップ座226の高さH2よりも小さい。
【0020】
図7及び
図8に示すように、それぞれのチップ座226に配置することができるチップ230は、略平坦な平面状の上面232を有する。チップ230は、チップ座226に配置される、平坦な平面状の背面234と、平坦な平面状の底面236と、を有する。チップ230は、切刃240とすくい面242とを含む前面238を有する。図示のように、上面232、背面234、底面236及び前面238の間の縁部は、任意に傾斜している。あるいは、これらの縁部は任意に面取りすることができる。
【0021】
切刃240及びすくい面242は、上面232から、前面238の高さの1/7未満だけ延在している。いくつかの例示的な実施形態では、切刃240及びすくい面242は、前面238の高さの1/6、1/5、1/4、1/3及び1/2未満だけ延在している。すくい面242は、切刃240と前面238の残りの部分との間の実質的に平面状の部分を含む。このような幾何学的形状は、他の幾何学的形状と比較して切刃のより近くで切片破壊をもたらすと考えられ、一般に好ましいと考えられている。
【0022】
ここで
図9を参照すると、例示的な実施形態では、丸鋸は、例えば第1のチップ330aの第1のグループと、第2のチップ330bの第2のグループと、第3のチップ330cの第3のグループと、第4のチップ330dの第4のグループと、を含む、複数のグループを含む複数のチップを有することができる。チップ330a、330b、330c及び330dは、それぞれの前面338a、338b、338c及び338dと、それぞれの背面334a、334b、334c及び334dとの間に延在するそれぞれの上面332a、332b、332c及び332dに、第1の溝344a、344b、344c及び344dを各々含む。また、この例示的な実施形態では、チップ330a、330b及び330dは、それぞれの前面338a、338b及び338dと、それぞれの背面334a、334b及び334dとの間に延在するそれぞれの上面332a、332b及び332dに、第2の溝346a、346b及び346dを各々含む。例示的な実施形態では、第1の溝344a、344b、344c及び344d並びに第2の溝346a、346b及び346dはすべて、それぞれの前面338a、338b、338c及び338d並びにそれぞれの背面334a、334b、334c及び334dに対して垂直に延在するが、これは必須ではない。さらに、例示的な実施形態では、第1の溝344a、344b、344c及び344d並びに第2の溝346a、346b及び346dはすべて、互いに平行に延在しているが、これは必須ではない。複数のチップが2つ以上のチップの任意の数のグループを含むことができる様々な代替実施形態が考えられることにさらに留意されたい。
【0023】
図9に示すように、第1の溝344a、344b、344c及び344d並びに第2の溝346a、346b及び346dはすべて、好ましくは互いにオフセットされ、丸鋸の動作中にチップが通過しても、1つのチップのグループの第1の溝344a、344b、344c若しくは344d又は第2の溝346a、346b、346dは、第1の溝344a、344b、344c若しくは344d又は第2の溝346a、346b、346dと重なり合わない。このような加工物348に対する動作を
図10に示しており、第1のチップ330aによって除去された材料をセクションAで表し、第2のチップ330bによって除去された材料をセクションBで表し、第3のチップ330cによって除去された材料をセクションCで表し、第4のチップ330dによって除去された材料をセクションDで表している。
【0024】
いくつかの実施形態による丸鋸は、1つ、2つ、3つ若しくはそれ以上の溝を有するチップのグループ、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができると考えられることに留意されたい。
【0025】
少なくとも1つの実施形態では、複数のチップは、各第4のチップ330dの前に330cがあり、及び/又は各第3のチップ330cの前に第2のチップ330bがあり、及び/又は各第2のチップ330bの前に第1のチップ330aがあり、及び/又は各第1のチップ330aの前に第4のチップ330dがあるパターンを形成する。
【0026】
本例示的な実施形態では、チップの選択した幾何学的形状により、加工物から略対称な切片が形成され、これが好ましいと考えられることに留意されたい。
【0027】
ここで
図11及び
図12を参照すると、加工物448を切削する様子を示すチップ430の別の実施形態である。チップ430は、底面436と背面434とを含み、底面436と背面434との間が面取りされ、上述のチップ座226のようなチップ座に配置されている。チップ430は、切刃440とすくい面442とを含む前面438を有する。チップ430は、略平坦な平面状の上面432を有し、図示のように、上面432と側面450及び452との間の縁部は、Vで示すように任意に傾斜している。切刃440及びすくい面442は、上面432から、前面238の高さの半分未満で延在している。すくい面242は、切刃240と前面238の残りの部分との間の実質的に平面状の部分を含む。上面432は、前面438から背面434に垂直に延在する、第1の平行な溝444と、第2の平行な溝446と、を含む。チップ430の動作により、加工物448から略対称の切片454を生成する。
【0028】
少なくとも1つの実施形態では、チップは、好ましくはろう付けによってチップ座に固定されるが、任意の適切な機構を使用できることに留意されたい。
【0029】
動作の原理及び態様を特定の実施形態に関して説明及び図示してきたが、本発明は、その精神又は範囲から逸脱することなく、具体的に説明及び図示したもの以外の方法で実施することができることを理解されたい。
【手続補正書】
【提出日】2021-12-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中心点を有する略円形の基板と、
それぞれのチップ座に各々配置される複数のチップと、を備える丸鋸であって、
前記基板は、前記中心点周りに回転可能であり、前記基板の円周の周りに周縁部を有し、
前記周縁部は、交互に配置される複数のチップ座及びガレットを画定し、
前記ガレットの半径方向深さは、前記チップ座の半径方向高さよりも小さく、
前記複数のチップは、上面に少なくとも
2つの溝を含むチップの第1のグループと、上面に少なくとも
2つの溝を含むチップの第2のグループと、
上面に少なくとも1つの溝を含むチップの第3のグループと、を含み、
前記第1のグループの前記溝、前記第2のグループの前記溝及び前記第3のグループの前記溝は、すべて互いにオフセットされて、前記丸鋸の動作中に前記チップが通過しても、前記第1のグループ、第2のグループ及び第3のグループの前記溝が、いずれの他のグループのいずれの溝とも重なり合わず、
前記チップの選択した幾何学的形状により、加工物から略対称な切片が形成される、丸鋸。
【請求項2】
前記第1のグループ及び前記第2のグループの前記チップが、切刃とすくい面とを有する前面を含み、
前記切刃及び前記すくい面が、前記上面から、前記前面の高さの半分未満で延在する、請求項1に記載の丸鋸。
【請求項3】
前記チップ
のすくい面が、実質的に平面状の部分を含む、請求項1に記載の丸鋸。
【請求項4】
前記ガレットが、チップ座間で円周方向に延在し、
底点が、前記中心点に半径方向に最も近く、
1つのチップ
座から前記底点までの円周距離が、前記ガレットの
半径方向深さよりも小さい、請求項1に記載の丸鋸。
【請求項5】
前記第3のグループの前記チップが、前記上面に少なくとも2つの溝を
含む、請求項
1に記載の丸鋸。
【請求項6】
前記周縁部の周りで、前記第3のグループの各チップの前に前記第2のグループのチップがある、請求項
1に記載の丸鋸。
【請求項7】
前記周縁部の周りで、前記第2のグループの各チップの前に前記第1のグループのチップある、請求項
6に記載の丸鋸。
【請求項8】
前記第1のグループ、前記第2のグループ及び前記第3のグループの前記チップが、切刃とすくい面とを有する前面を含み、
前記切刃及び前記すくい面が、前記上面から、前記前面の高さの半分未満で延在し、
前記チップの前記すくい面が、実質的に平面状の部分を含む、請求項
1に記載の丸鋸。
【請求項9】
中心点を有する略円形の基板と、
それぞれのチップ座に各々配置される複数のチップと、を備える丸鋸であって、
前記基板は、前記中心点周りに回転可能であり、前記基板の円周の周りに周縁部を有し、
前記周縁部は、交互に配置される複数のチップ座及びガレットを画定し、
前記複数のチップは、上面に少なくとも
2つの溝を含むチップの第1のグループと、上面に少なくとも
2つの溝を含むチップの第2のグループと、
上面に少なくとも1つの溝を含むチップの第3のグループと、を含み、
前記第1のグループの前記溝、前記第2のグループの前記溝及び前記第3のグループの前記溝は、すべて互いにオフセットされて、前記丸鋸の動作中に前記チップが通過しても、前記第1のグループ、第2のグループ及び第3のグループの前記溝が、いずれの他のグループのいずれの溝とも重なり合わず、
前記チップの選択した幾何学的形状により、加工物から略対称な切片が形成される、丸鋸。
【請求項10】
前記第1のグループ及び前記第2のグループの前記チップが、切刃とすくい面とを有する前面を含み、
前記切刃及び前記すくい面が、前記上面から、前記前面の高さの半分未満で延在する、請求項
9に記載の丸鋸。
【請求項11】
前記チップ
のすくい面が、実質的に平面状の部分を含む、請求項
9に記載の丸鋸。
【請求項12】
前記ガレットが、チップ座間で円周方向に延在し、
底点が、前記中心点に半径方向に最も近く、
1つのチップセットから前記底点までの円周距離が、前記ガレットの深さよりも小さい、請求項
9に記載の丸鋸。
【請求項13】
前記第3のグループの前記チップが、前記上面に少なくとも2つの溝を
含む、請求項
9に記載の丸鋸。
【請求項14】
前記周縁部の周りで、前記第3のグループの各チップの前に前記第2のグループのチップがある、請求項
9に記載の丸鋸。
【請求項15】
前記周縁部の周りで、前記第2のグループの各チップの前に前記第1のグループのチップがある、請求項
14に記載の丸鋸。
【請求項16】
前記第1のグループ、前記第2のグループ及び前記第3のグループの前記チップが、切刃とすくい面とを有する前面を含み、
前記切刃及び前記すくい面が、前記上面から、前記前面の高さの半分未満で延在し、
前記チップの前記すくい面が、実質的に平面状の部分を含む、請求項
9に記載の丸鋸。
【国際調査報告】