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特表2022-526626医療撮像のためのシステムおよび方法
<図1A>
  • 特表-医療撮像のためのシステムおよび方法 図1A
  • 特表-医療撮像のためのシステムおよび方法 図1B
  • 特表-医療撮像のためのシステムおよび方法 図2A
  • 特表-医療撮像のためのシステムおよび方法 図2B
  • 特表-医療撮像のためのシステムおよび方法 図2C
  • 特表-医療撮像のためのシステムおよび方法 図2D
  • 特表-医療撮像のためのシステムおよび方法 図3A
  • 特表-医療撮像のためのシステムおよび方法 図3B
  • 特表-医療撮像のためのシステムおよび方法 図3C
  • 特表-医療撮像のためのシステムおよび方法 図4
  • 特表-医療撮像のためのシステムおよび方法 図5
  • 特表-医療撮像のためのシステムおよび方法 図6
  • 特表-医療撮像のためのシステムおよび方法 図7
  • 特表-医療撮像のためのシステムおよび方法 図8A
  • 特表-医療撮像のためのシステムおよび方法 図8B
  • 特表-医療撮像のためのシステムおよび方法 図8C
  • 特表-医療撮像のためのシステムおよび方法 図8D
  • 特表-医療撮像のためのシステムおよび方法 図9
  • 特表-医療撮像のためのシステムおよび方法 図10
  • 特表-医療撮像のためのシステムおよび方法 図11
  • 特表-医療撮像のためのシステムおよび方法 図12
  • 特表-医療撮像のためのシステムおよび方法 図13
  • 特表-医療撮像のためのシステムおよび方法 図14
  • 特表-医療撮像のためのシステムおよび方法 図15
  • 特表-医療撮像のためのシステムおよび方法 図16
  • 特表-医療撮像のためのシステムおよび方法 図17
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-25
(54)【発明の名称】医療撮像のためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 1/00 20060101AFI20220518BHJP
   G02B 23/24 20060101ALI20220518BHJP
【FI】
A61B1/00 650
A61B1/00 731
A61B1/00 500
A61B1/00 632
G02B23/24 A
G02B23/24 B
G02B23/24 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021559429
(86)(22)【出願日】2020-04-06
(85)【翻訳文提出日】2021-12-03
(86)【国際出願番号】 US2020026920
(87)【国際公開番号】W WO2020210168
(87)【国際公開日】2020-10-15
(31)【優先権主張番号】62/830,934
(32)【優先日】2019-04-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/952,892
(32)【優先日】2019-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ANDROID
2.SMALLTALK
(71)【出願人】
【識別番号】521025762
【氏名又は名称】アクティブ サージカル, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】タリー, スティーブン
(72)【発明者】
【氏名】オバーリン, ジョン
(72)【発明者】
【氏名】デマイオ, エマニュエル
(72)【発明者】
【氏名】オシェア, リアム
(72)【発明者】
【氏名】ブハリン, ヴァシリー
(72)【発明者】
【氏名】カレフ, トーマス
【テーマコード(参考)】
2H040
4C161
【Fターム(参考)】
2H040AA02
2H040BA01
2H040CA01
2H040DA01
2H040DA52
2H040FA01
2H040FA02
4C161BB08
4C161CC06
4C161FF02
4C161GG11
4C161HH51
4C161LL08
4C161NN01
4C161PP11
4C161PP19
4C161QQ02
4C161QQ07
(57)【要約】
本開示は、医療撮像のためのシステムおよび方法を提供する。本システムは、光学アダプタを備え得る。光学アダプタは、(1)検鏡に解放可能に結合するように構成された第1の端部と、(2)カメラに解放可能に結合するように構成された第2の端部とを備えている筐体を備え得る。光学アダプタは、筐体に結合された画像センサを備え得る。光学アダプタは、筐体内に配置された光学系アセンブリを備え得る。光学系アセンブリは、(1)対象の身体内の標的部位から反射され、検鏡を通して伝送される光信号を受け取り、(2)光信号の第1の部分を画像センサ上に反射しながら、光信号の第2の部分がカメラに至るまで通過することを可能にするように構成され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学アダプタであって、前記光学アダプタは、
(1)検鏡に解放可能に結合するように構成された第1の端部と、(2)カメラに解放可能に結合するように構成された第2の端部とを備えている筐体と、
前記筐体内の画像センサと、
前記筐体内に配置された光学系アセンブリと
を備え、
前記光学系アセンブリは、(i)対象の身体内の標的部位から反射され、前記検鏡を通して伝送される光信号を受け取り、(ii)前記光信号の第1の部分を前記画像センサまたは前記カメラのうちの一方の上に反射しながら、前記光信号の第2の部分が前記画像センサまたは前記カメラのうちの他方に至るまで通過することを可能にするように構成されている、光学アダプタ。
【請求項2】
前記画像センサは、前記筐体に解放可能に結合されている、請求項1に記載の光学アダプタ。
【請求項3】
前記画像センサは、前記光信号の第1の部分から撮像データの第1の組を発生させるように構成され、前記カメラは、前記光信号の第2の部分から撮像データの第2の組を発生させるように構成されている、請求項1に記載の光学アダプタ。
【請求項4】
前記撮像データの第1の組は、レーザスペックルパターンを備え、前記撮像データの第2の組は、写真またはビデオ画像を備えている、請求項2に記載の光学アダプタ。
【請求項5】
前記画像センサは、レーザスペックル撮像のために使用される、請求項1に記載の光学アダプタ。
【請求項6】
前記光学系アセンブリは、ビームスプリッタを備えている、請求項1に記載の光学アダプタ。
【請求項7】
前記ビームスプリッタは、ダイクロイックミラーを備えている、請求項6に記載の光学アダプタ。
【請求項8】
前記光学系アセンブリは、前記光信号の前記第1の部分を前記画像センサ上に反射しながら、前記光信号の前記第2の部分が前記カメラに至るまで通過することを可能にするように構成されている、請求項1に記載の光学アダプタ。
【請求項9】
前記光学系アセンブリは、ショートパスダイクロイックミラーを備えている、請求項8に記載の光学アダプタ。
【請求項10】
前記光学系アセンブリは、前記光信号の前記第1の部分を前記カメラ上に反射しながら、前記光信号の前記第2の部分が前記画像センサに至るまで通過することを可能するように構成されている、請求項1に記載の光学アダプタ。
【請求項11】
前記光学系アセンブリは、ロングパスダイクロイックミラーを備えている、請求項10に記載の光学アダプタ。
【請求項12】
前記光信号の前記第1の部分は、前記標的部位が前記検鏡を介して伝送されるコヒーレントレーザ光を用いて照明されるときに発生させられる後方散乱光を備えている、請求項1に記載の光学アダプタ。
【請求項13】
前記コヒーレントレーザ光は、実質的に単一の波長を有する単一のレーザ源から提供される、請求項12に記載の光学アダプタ。
【請求項14】
前記コヒーレントレーザ光は、複数の異なる波長を有する複数のレーザ源から提供される、請求項12に記載の光学アダプタ。
【請求項15】
前記光信号の前記第2の部分は、前記標的部位が前記検鏡を介して伝送される白色光を用いて照明されるときに発生させられる反射光を備えている、請求項1に記載の光学アダプタ。
【請求項16】
前記単一の波長は、不可視スペクトル内に位置している、請求項13に記載の光学アダプタ。
【請求項17】
前記複数の異なる波長は、不可視スペクトル内に位置している、請求項14に記載の光学アダプタ。
【請求項18】
前記反射光は、可視スペクトル内にある、請求項15に記載の光学アダプタ。
【請求項19】
前記筐体の前記第1の端部は、迅速解放機構を使用して前記検鏡に解放可能に結合するように構成されている、請求項1に記載の光学アダプタ。
【請求項20】
前記迅速解放機構は、前記光学アダプタを異なるサイズを有する種々のタイプの検鏡に解放可能に結合するように構成されている、請求項19に記載の光学アダプタ。
【請求項21】
前記迅速解放機構は、ユーザがツールの使用なしに前記筐体の前記第1の端部を前記検鏡に解放可能に結合することを可能にするように構成されている、請求項19に記載の光学アダプタ。
【請求項22】
前記迅速解放機構は、ユーザが30秒未満以内に前記筐体の前記第1の端部を前記検鏡に解放可能に結合することを可能にするように構成されている、請求項19に記載の光学アダプタ。
【請求項23】
前記筐体の前記第2の端部は、迅速解放機構を使用して前記カメラに解放可能に結合するように構成されている、請求項1に記載の光学アダプタ。
【請求項24】
前記迅速解放機構は、前記光学アダプタを異なるサイズを有する種々のタイプのカメラに解放可能に結合するように構成されている、請求項23に記載の光学アダプタ。
【請求項25】
前記迅速解放機構は、ユーザがツールの使用なしに前記筐体の前記第2の端部を前記カメラに解放可能に結合することを可能にするように構成されている、請求項23に記載の光学アダプタ。
【請求項26】
前記迅速解放機構は、ユーザが30秒未満以内に前記筐体の前記第2の端部を前記カメラに解放可能に結合することを可能にするように構成されている、請求項23に記載の光学アダプタ。
【請求項27】
前記光学系アセンブリは、前記画像センサのための集束デバイスをさらに備えている、請求項1に記載の光学アダプタ。
【請求項28】
前記光学系アセンブリは、(i)前記画像センサのための第1の集束デバイスと、(ii)前記カメラのための第2の集束デバイスとをさらに備えている、請求項1に記載の光学アダプタ。
【請求項29】
前記第1の集束デバイスおよび前記第2の集束デバイスは、前記画像センサおよび前記カメラのための集束が、並行して実施されることができるように、互いに動作可能に結合されている、請求項28に記載の光学アダプタ。
【請求項30】
前記第1の集束デバイスおよび前記第2の集束デバイスは、歯車伝動機構を介して互いに動作可能に結合されている、請求項28に記載の光学アダプタ。
【請求項31】
前記第1の集束デバイスおよび前記第2の集束デバイスは、別個に提供され、互いに独立して使用されるように構成されている、請求項28に記載の光学アダプタ。
【請求項32】
前記検鏡は、(1)照明源から組み合わせられた光ビームを受け取り、(2)前記組み合わせられた光ビームを前記対象の身体内の前記標的部位の上に向けるように構成されている、請求項1に記載の光学アダプタ。
【請求項33】
前記第1の端部と前記第2の端部とは、共通の縦方向軸を共有している、請求項1に記載の光学アダプタ。
【請求項34】
前記第1の端部と前記第2の端部とは、前記筐体の対向する側に提供されている、請求項33に記載の光学アダプタ。
【請求項35】
前記第1の端部と前記第2の端部とは、共通の縦方向軸を共有していない、請求項1に記載の光学アダプタ。
【請求項36】
前記第1の端部と前記第2の端部とは、前記筐体の実質的に直交する側に提供されている、請求項35に記載の光学アダプタ。
【請求項37】
前記画像センサと前記カメラとは、異なる光軸を有する、請求項1に記載の光学アダプタ。
【請求項38】
前記画像センサの光軸は、前記カメラの光軸に直交している、請求項1に記載の光学アダプタ。
【請求項39】
前記画像センサは、前記筐体の表面に解放可能に結合するように構成され、前記表面は、前記筐体の前記第1の端部または前記第2の端部に実質的に直交している、請求項1に記載の光学アダプタ。
【請求項40】
前記画像センサは、前記筐体の前記表面に解放可能に結合するように構成されたケーシングを備えている、請求項39に記載の光学アダプタ。
【請求項41】
前記画像センサは、使い捨てであり、医療撮像手技における単回使用のために構成されている、請求項1に記載の光学アダプタ。
【請求項42】
前記画像センサは、複数の医療撮像手技のために再使用可能であるように構成されている、請求項1に記載の光学アダプタ。
【請求項43】
撮像キットであって、前記撮像キットは、
請求項1に記載の光学アダプタと、
照明源と
を備え、
前記照明源は、組み合わせられた光ビームを前記対象の身体内の前記標的部位の上に向けるために、前記組み合わせられた光ビームを前記検鏡に伝送するように構成されている、撮像キット。
【請求項44】
方法であって、前記方法は、
白色光をコヒーレントレーザ光と組み合わせ、組み合わせられた光ビームを発生させることと、
前記組み合わせられた光ビームを検鏡に提供することと、
前記検鏡を使用し、前記組み合わせられた光ビームを対象の身体内の標的部位の上に向けることと、
前記検鏡を介して、前記標的部位から反射される光信号を受け取ることと、
前記光信号の第1の部分を(i)光学アダプタ内の画像センサまたは(ii)カメラのうちの一方の上に反射しながら、前記光信号の第2の部分が(i)前記画像センサまたは(ii)前記カメラのうちの他方に至るまで通過することを可能にすることと
を含み、
前記光学アダプタは、前記検鏡および前記カメラの両方に解放可能に結合するように構成されている、方法。
【請求項45】
前記光信号の前記第1の部分は、前記画像センサ上に反射される一方、前記光信号の前記第2の部分は、前記カメラに至るまで通過することを可能にされる、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記光信号の前記第1の部分は、前記カメラ上に反射される一方、前記光信号の前記第2の部分は、前記画像センサに至るまで通過することを可能にされる、請求項44に記載の方法。
【請求項47】
前記光学アダプタは、前記検鏡および前記カメラに解放可能に結合されるとき、前記検鏡と前記カメラとの間に配置される、請求項44に記載の方法。
【請求項48】
前記検鏡と前記カメラとは、前記光学アダプタの直交する側に解放可能に結合される、請求項44に記載の方法。
【請求項49】
方法であって、前記方法は、
筐体を備えている光学アダプタを提供することであって、画像センサが、前記筐体内にある、ことと、
前記筐体の第1の端部を検鏡に解放可能に結合することと、
前記筐体の第2の端部をカメラに解放可能に結合することと、
組み合わせられた光ビームを前記検鏡に提供することであって、前記組み合わせられた光ビームは、コヒーレントレーザ光と組み合わせられた白色光を備えている、ことと、
前記検鏡を使用し、前記組み合わせられた光ビームを対象の身体内の標的部位の上に向けることと、
前記検鏡を介して、前記標的部位から反射される光信号を受け取ることと、
前記光信号の第1の部分を前記画像センサまたは前記カメラのうちの一方の上に反射しながら、前記光信号の第2の部分が前記画像センサまたは前記カメラのうちの他方に至るまで通過することを可能にすることと、
前記画像センサを使用し、前記光信号の前記第1の部分から撮像データの第1の組を発生させ、前記カメラを使用し、前記光信号の前記第2の部分から撮像データの第2の組を発生させることと
を含む、方法。
【請求項50】
前記光信号の前記第1の部分は、前記画像センサ上に反射される一方、前記光信号の前記第2の部分は、前記カメラに至るまで通過することを可能にされる、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記光信号の前記第1の部分は、前記カメラ上に反射される一方、前記光信号の前記第2の部分は、前記画像センサに至るまで通過することを可能にされる、請求項49に記載の方法。
【請求項52】
前記撮像データの前記第1の組は、レーザスペックルパターンを備えている、請求項49に記載の方法。
【請求項53】
前記撮像データの前記第2の組は、写真またはビデオ画像を備えている、請求項49に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、その出願があらゆる目的のために参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる2019年4月8日に出願された米国仮特許出願第62/830,934号、および2019年12月23日に出願された米国仮特許出願第62/952,892号の優先権を主張する。
【0002】
(背景)
医療撮像技術(例えば、内視鏡等の検鏡アセンブリ)が、医療または外科手術手技中の対象または患者の内部解剖学的または生理学的特徴の画像またはビデオデータを捕捉するために使用され得る。捕捉される画像またはビデオデータは、医療従事者(例えば、外科医、医療オペレータ、技師等)に患者または対象内の内部構造またはプロセスの可視化を提供するために、処理および操作され得る。
【0003】
内視鏡による内部解剖学的または生理学的特徴の画像またはビデオデータは、限定され、多くの場合、組織表面の下の複雑な解剖学的構造または重要な構造を提供することができないこともある。画像またはビデオデータは、リアルタイムでの標的部位の不可視の特徴、例えば、血液灌流、心拍出量、肝機能等を示さないこともある。結果として、標的部位の不完全または不正確な分析は、危険であり、外科手術手技中に意図せぬ組織損傷につながり得る。ある場合、子宮摘出術の少なくとも2%は、外科手術合併症および意図せぬ傷害をもたらし得、それらは、米国において少なくとも年間10億ドルの医療費をもたらし得る。
【0004】
蛍光染料ベースの血管造影検査(例えば、インドシアニングリーン(ICG)血管造影検査)等の追加の診断ツールが、いくつかの複雑な解剖学的構造または重要な構造の可視化を提供するために、併せて使用され得る。しかしながら、ICG血管造影検査は、リソースおよび時間において費用がかかり得(例えば、ICG染料が標的部位に到達するまでに数分から24時間を要求し得る)、正確度において限定され得(例えば、染料は、外科手術手技中に標的外部位に消散し得る)、一部の患者においてアレルギー反応を誘発する、および/または、リアルタイム可視化能力を欠き得る。加えて、内視鏡検査および血管造影検査のための別個の撮像ツールの使用は、長い外科手術時間または汚染の機会等のさらなる外科手術合併症につながり得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
(要約)
本開示は、従来の医療撮像システムの少なくとも前述の欠点に対処する。一側面では、本開示は、1つ以上の医療撮像技術(例えば、検鏡アセンブリ)と適合性のある光学アダプタを提供する。ある場合、光学アダプタは、染料の使用の必要性を伴わずに、標的部位の追加または複数の特徴の可視化を可能にし得る。
【0006】
本開示の一側面は、(1)検鏡に解放可能に結合するように構成された第1の端部と、(2)カメラに解放可能に結合するように構成された第2の端部とを備えている筐体と、筐体内の画像センサと、筐体内に配置された光学系アセンブリであって、光学系アセンブリは、(i)対象の身体内の標的部位から反射され、検鏡を通して伝送される光信号を受け取り、(ii)光信号の第1の部分を画像センサまたはカメラのうちの一方の上に反射しながら、光信号の第2の部分が画像センサまたはカメラのうちの他方に至るまで通過することを可能にするように構成されている、光学系アセンブリとを備えている光学アダプタを提供する。
【0007】
いくつかの実施形態では、画像センサは、筐体に解放可能に結合される。
【0008】
いくつかの実施形態では、画像センサは、光信号の第1の部分から撮像データの第1の組を発生させるように構成され、カメラは、光信号の第2の部分から撮像データの第2の組を発生させるように構成される。いくつかの実施形態では、撮像データの第1の組は、レーザスペックルパターンを備え、撮像データの第2の組は、写真またはビデオ画像を備えている。
【0009】
いくつかの実施形態では、画像センサは、レーザスペックル撮像のために使用される。
【0010】
いくつかの実施形態では、光学系アセンブリは、ビームスプリッタを備えている。いくつかの実施形態では、ビームスプリッタは、ダイクロイックミラーを備えている。
【0011】
いくつかの実施形態では、光学系アセンブリは、光信号の第1の部分を画像センサ上に反射しながら、光信号の第2の部分がカメラに至るまで通過することを可能にするように構成される。いくつかの実施形態では、光学系アセンブリは、ショートパスダイクロイックミラーを備えている。
【0012】
いくつかの実施形態では、光学系アセンブリは、光信号の第1の部分をカメラ上に反射しながら、光信号の第2の部分が画像センサに至るまで通過することを可能するように構成される。いくつかの実施形態では、光学系アセンブリは、ロングパスダイクロイックミラーを備えている。
【0013】
いくつかの実施形態では、光信号の第1の部分は、標的部位が、検鏡を介して伝送されるコヒーレントレーザ光を用いて照明されるときに発生させられる後方散乱光を備えている。いくつかの実施形態では、コヒーレントレーザ光は、実質的に単一の波長を有する単一のレーザ源から提供される。いくつかの実施形態では、コヒーレントレーザ光は、複数の異なる波長を有する複数のレーザ源から提供される。
【0014】
いくつかの実施形態では、光信号の第2の部分は、標的部位が、検鏡を介して伝送される白色光を用いて照明されるときに発生させられる反射光を備えている。いくつかの実施形態では、単一の波長は、不可視スペクトル内に位置する。いくつかの実施形態では、複数の異なる波長は、不可視スペクトル内に位置する。いくつかの実施形態では、反射光は、可視スペクトル内にある。
【0015】
いくつかの実施形態では、筐体の第1の端部は、迅速解放機構を使用して、検鏡に解放可能に結合するように構成される。いくつかの実施形態では、迅速解放機構は、光学アダプタを異なるサイズを有する種々のタイプの検鏡に解放可能に結合するように構成される。いくつかの実施形態では、迅速解放機構は、ユーザが、ツールの使用なしに筐体の第1の端部を検鏡に解放可能に結合することを可能にするように構成される。いくつかの実施形態では、迅速解放機構は、ユーザが、30秒未満以内に筐体の第1の端部を検鏡に解放可能に結合することを可能にするように構成される。
【0016】
いくつかの実施形態では、筐体の第2の端部は、迅速解放機構を使用して、カメラに解放可能に結合するように構成される。いくつかの実施形態では、迅速解放機構は、光学アダプタを異なるサイズを有する種々のタイプのカメラに解放可能に結合するように構成される。いくつかの実施形態では、迅速解放機構は、ユーザが、ツールの使用なしに筐体の第2の端部をカメラに解放可能に結合することを可能にするように構成される。いくつかの実施形態では、迅速解放機構は、ユーザが、30秒未満以内に筐体の第2の端部をカメラに解放可能に結合することを可能にするように構成される。
【0017】
いくつかの実施形態では、光学系アセンブリは、画像センサのための集束デバイスをさらに備えている。
【0018】
いくつかの実施形態では、光学系アセンブリは、(i)画像センサのための第1の集束デバイスと、(ii)カメラのための第2の集束デバイスとをさらに備えている。いくつかの実施形態では、第1の集束デバイスおよび第2の集束デバイスは、画像センサおよびカメラのための集束が、並行して実施されることができるように、互いに動作可能に結合される。いくつかの実施形態では、第1の集束デバイスおよび第2の集束デバイスは、歯車伝動機構を介して互いに動作可能に結合される。いくつかの実施形態では、第1の集束デバイスおよび第2の集束デバイスは、別個に提供され、互いに独立して使用されるように構成される。
【0019】
いくつかの実施形態では、検鏡は、(1)照明源から組み合わせられた光ビームを受け取り、(2)組み合わせられた光ビームを対象の身体内の標的部位の上に向けるように構成される。
【0020】
いくつかの実施形態では、第1の端部および第2の端部は、共通の縦方向軸を共有する。いくつかの実施形態では、第1の端部および第2の端部は、筐体の対向する側に提供される。
【0021】
いくつかの実施形態では、第1の端部および第2の端部は、共通の縦方向軸を共有しない。いくつかの実施形態では、第1の端部および第2の端部は、筐体の実質的に直交する側に提供される。
【0022】
いくつかの実施形態では、画像センサおよびカメラは、異なる光軸を有する。
【0023】
いくつかの実施形態では、画像センサの光軸は、カメラの光軸に直交する。
【0024】
いくつかの実施形態では、画像センサは、筐体の表面に解放可能に結合するように構成され、表面は、筐体の第1の端部または第2の端部に実質的に直交する。いくつかの実施形態では、画像センサは、筐体の表面に解放可能に結合するように構成されたケーシングを備えている。
【0025】
いくつかの実施形態では、画像センサは、使い捨てであり、医療撮像手技における単回使用のために構成される。
【0026】
いくつかの実施形態では、画像センサは、複数の医療撮像手技のために再使用可能であるように構成される。
【0027】
本開示の別の側面は、本明細書に開示される本主題の光学アダプタのうちのいずれか1つと、組み合わせられた光ビームを対象の身体内の標的部位の上に向けるために、組み合わせられた光ビームを検鏡に伝送するように構成された照明源とを備えている撮像キットを提供する。
【0028】
本開示の別の側面は、(a)白色光をコヒーレントレーザ光と組み合わせ、組み合わせられた光ビームを発生させることと、(b)組み合わせられた光ビームを検鏡に提供することと、(c)検鏡を使用し、組み合わせられた光ビームを対象の身体内の標的部位の上に向けることと、(d)検鏡を介して、標的部位から反射される光信号を受け取ることと、(e)光信号の第1の部分を(i)光学アダプタ内の画像センサまたは(ii)カメラのうちの一方の上に反射しながら、光信号の第2の部分が(i)画像センサまたは(ii)カメラのうちの他方に至るまで通過することを可能にすることであって、光学アダプタは、検鏡およびカメラの両方に解放可能に結合するように構成される、こととを含む、方法を提供する。
【0029】
いくつかの実施形態では、光信号の第1の部分は、画像センサ上に反射される一方、光信号の第2の部分は、カメラに至るまで通過することを可能にされる。
【0030】
いくつかの実施形態では、光信号の第1の部分は、カメラ上に反射される一方、光信号の第2の部分は、画像センサに至るまで通過することを可能にされる。
【0031】
いくつかの実施形態では、光学アダプタは、それに解放可能に結合されるとき、検鏡とカメラとの間に配置される。
【0032】
いくつかの実施形態では、検鏡およびカメラは、光学アダプタの直交する側に解放可能に結合される。
【0033】
本開示の別の側面は、(a)筐体を備えている光学アダプタを提供することであって、画像センサが、筐体内にある、ことと、(b)筐体の第1の端部を検鏡に解放可能に結合することと、(c)筐体の第2の端部をカメラに解放可能に結合することと、(d)組み合わせられた光ビームを検鏡に提供することであって、組み合わせられた光ビームは、コヒーレントレーザ光と組み合わせられた白色光を備えている、ことと、(e)検鏡を使用し、組み合わせられた光ビームを対象の身体内の標的部位の上に向けることと、(f)検鏡を介して、標的部位から反射される光信号を受け取ることと、(g)光信号の第1の部分を画像センサまたはカメラのうちの一方の上に反射しながら、光信号の第2の部分が画像センサまたはカメラのうちの他方に至るまで通過することを可能にすることと、(h)画像センサを使用し、光信号の第1の部分から撮像データの第1の組を発生させ、カメラを使用し、光信号の第2の部分から撮像データの第2の組を発生させることとを含む方法を提供する。
【0034】
いくつかの実施形態では、光信号の第1の部分は、画像センサ上に反射される一方、光信号の第2の部分は、カメラに至るまで通過することを可能にされる。
【0035】
いくつかの実施形態では、光信号の第1の部分は、カメラ上に反射される一方、光信号の第2の部分は、画像センサに至るまで通過することを可能にされる。
【0036】
いくつかの実施形態では、撮像データの第1の組は、レーザスペックルパターンを備えている。
【0037】
いくつかの実施形態では、撮像データの第2の組は、写真またはビデオ画像を備えている。
【0038】
本開示の別の側面は、1つ以上のコンピュータプロセッサによる実行に応じて、上記または本明細書の別の場所の方法のうちのいずれかを実装する、機械実行可能コードを備えている、非一過性コンピュータ読み取り可能な媒体を提供する。
【0039】
本開示の別の側面は、1つ以上のコンピュータプロセッサと、それに結合されるコンピュータメモリとを備えているシステムを提供する。コンピュータメモリは、1つ以上のコンピュータプロセッサによる実行時、上記または本明細書の別の場所の方法のうちのいずれかを実装する、機械実行可能コードを備えている。
【0040】
本開示の追加の側面および利益が、本開示の例証的実施形態のみが示され、説明される、以下の発明を実施するための形態から、当業者に容易に明白となるであろう。認識されるであろうように、本開示は、他の異なる実施形態が可能であり、そのいくつかの詳細は、全て本開示から逸脱することなく、種々の明白な点において修正が可能である。故に、図面および説明は、制限的ではなく、本質的に例証的と見なされるものである。
【0041】
(参照による組み込み)
本明細書に言及される全ての刊行物、特許、および特許出願は、各個々の刊行物、特許、または特許出願が具体的かつ個々に参照することによって組み込まれることが示される場合と同程度に、参照することによって本明細書に組み込まれる。参照することによって組み込まれる刊行物および特許または特許出願が、本明細書に含まれる開示と矛盾する範囲で、本明細書は、任意のそのような矛盾する資料に優先および/または先行することを意図している。
【図面の簡単な説明】
【0042】
本発明の新規の特徴は、添付される請求項に具体的に記載される。本発明の特徴および利点のより深い理解が、本発明の原理が利用される例証的実施形態を記載する、以下の発明を実施するための形態、および付随の図面(また、本明細書では、「図(Figure)」および「図(FIG.)」)を参照することによって取得されるであろう。
【0043】
図1A図1Aは、いくつかの実施形態による、医療撮像のためのシステムを図式的に図示する。
【0044】
図1B図1Bは、いくつかの実施形態による、検鏡アセンブリを図式的に図示する。
【0045】
図2A図2A、2B、2C、および2Dは、いくつかの実施形態による、検鏡アセンブリに動作的に結合された光学アダプタの例を図式的に図示する。
図2B図2A、2B、2C、および2Dは、いくつかの実施形態による、検鏡アセンブリに動作的に結合された光学アダプタの例を図式的に図示する。
図2C図2A、2B、2C、および2Dは、いくつかの実施形態による、検鏡アセンブリに動作的に結合された光学アダプタの例を図式的に図示する。
図2D図2A、2B、2C、および2Dは、いくつかの実施形態による、検鏡アセンブリに動作的に結合された光学アダプタの例を図式的に図示する。
【0046】
図3A図3A、3B、および3Cは、主題の光学アダプタおよび検鏡装置の例示的エコシステムを図式的に図示する。
図3B図3A、3B、および3Cは、主題の光学アダプタおよび検鏡装置の例示的エコシステムを図式的に図示する。
図3C図3A、3B、および3Cは、主題の光学アダプタおよび検鏡装置の例示的エコシステムを図式的に図示する。
【0047】
図4図4は、いくつかの実施形態による、医療撮像のための方法の例示的フローチャートを図式的に図示する。
【0048】
図5図5は、いくつかの実施形態による、医療撮像のための方法の異なる例示的フローチャートを図式的に図示する。
【0049】
図6図6は、いくつかの実施形態による、医療撮像のための方法の別の異なる例示的フローチャートを図式的に図示する。
【0050】
図7図7A、7B、7C、および7Dは、いくつかの実施形態による、医療撮像のための主題のシステムおよび既存の染料ベースの血管造影検査装置によって取得される組織部位の比較画像を図示する。
【0051】
図8図8A、8B、8C、および8Dは、いくつかの実施形態による、既存の外科手術手技および医療撮像のための主題のシステムに基づく比較方法を図示する。
【0052】
図9図9および10は、いくつかの実施形態による、医療撮像のための本主題のシステムに動作的に結合された機械学習アルゴリズムを図式的に図示する。
図10】図および10は、いくつかの実施形態による、医療撮像のための本主題のシステムに動作的に結合された機械学習アルゴリズムを図式的に図示する。
【0053】
図11図11は、本明細書に提供される方法を実装するようにプログラムまたは別様に構成されたコンピュータシステムを図式的に図示する。
【0054】
図12図12は、1つ以上の実施形態による、例示的撮像システムを図示する。
【0055】
図13図13は、いくつかの実施形態による、図12の撮像システムの簡略化ブロック図を図示する。
【0056】
図14図14A、14B、および14Cは、いくつかの実施形態による、例示的標準的RGB外科手術画像、レーザスペックルコントラスト画像、および標準的画像上にオーバーレイされたレーザスペックルコントラスト画像のスクリーンショットを図示する。
【0057】
図15図15は、いくつかの実施形態による、深度およびレーザスペックル撮像のための例示的カメラの簡略化ブロック図を図示する。
【0058】
図16図16は、いくつかの実施形態による、ハイパースペクトル、深度、およびレーザスペックル撮像のための例示的カメラの簡略化ブロック図を図示する。
【0059】
図17図17は、本明細書に開示される医療撮像システムに関連して使用され得る例示的コンピュータノードの簡略化ブロック図を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0060】
(詳細な説明)
本発明の種々の実施形態が、本明細書に示され、説明されているが、そのような実施形態が、例としてのみ提供されることが、当業者に明白であろう。多数の変形例、変更、および代用が、本発明から逸脱することなく、当業者に想起され得る。本明細書に説明される本発明の実施形態の種々の代替が、採用され得ることを理解されたい。
【0061】
用語「少なくとも~」、「~を上回る」、または「~を上回る、またはそれに等しい」が、一連の2つ以上の数値における第1の数値に先行するときは常に、用語「少なくとも~」、「~を上回る」、または「~を上回る、またはそれに等しい」は、その一連の数値における数値の各々に適用される。例えば、1、2、または3を上回る、またはそれに等しいは、1を上回る、またはそれに等しい、2を上回る、またはそれに等しい、または3を上回る、またはそれに等しいと同等である。
【0062】
用語「~以下」、「~を下回る」、または「~を下回る、またはそれに等しい」が、一連の2つ以上の数値における第1の数値に先行するときは常に、用語「~以下」、「~を下回る」、または「~を下回る、またはそれに等しい」は、その一連の数値における数値の各々に適用される。例えば、3、2、または1を下回る、またはそれに等しいは、3を下回る、またはそれに等しい、2を下回る、またはそれに等しい、または1を下回る、またはそれに等しいと同等である。
【0063】
本明細書に使用される場合、用語「灌流」は、概して、循環器系またはリンパ系を通した器官または組織への流体の移動を指す。ある例では、灌流は、動脈または毛細血管のレベルにおける血液の送達を指し得、血液と組織との間の酸素および/または栄養素の交換が、行われる。ある場合、灌流は、流体の流量、標的組織部位を横断して存在する流体の体積またはそれを横断する流体の体積、標的組織部位における流体の流動チャネルのパターン、またはそれらの組み合わせを備え得る。ある場合、着目液体の灌流は、1つ以上の撮像プロセス中に増加するか、減少するか、または実質的に同じままであり得る。ある場合、灌流流体の流量または体積の任意の変化は、(i)1つ以上の生物学的事象または、(ii)1つ以上の外科手術事象(それらは、標的組織部位の上流、下流、または実質的にそれにおいて起こる)を示し得る。定量化されるとき、灌流は、1キログラムあたり1秒あたり立方メートル(m/秒/kg)または1グラムあたり1分あたりミリメートル(mL/分/g)の単位において、血液が組織に送達される率または単位組織質量あたりの単位時間あたりの血液(血流)の体積として測定され得る。灌流の程度は、1つ以上の健康条件、例えば、冠状動脈疾患、脳血管疾患、末梢動脈疾患等の心血管疾患を示し得る。
【0064】
本明細書に同義的に使用されるような用語「リアルタイム(real timeまたはreal-time)」は、概して、最近取得された(例えば、収集または受信された)データを使用して実施されるイベント(例えば、動作、プロセス、方法、技法、算出、計算、分析、可視化、最適化等)を指す。ある場合、リアルタイムイベントは、ほぼ即時に、または、少なくとも0.0001ミリ秒(m秒)、0.0005m秒、0.001m秒、0.005m秒、0.01m秒、0.05m秒、0.1m秒、0.5m秒、1m秒、5m秒、0.01秒、0.05秒、0.1秒、0.5秒、1秒、またはそれを上回る秒数以内等の十分に短い期間内に実施され得る。ある場合、リアルタイムイベントは、ほぼ即時に、または、最大1秒、0.5秒、0.1秒、0.05秒、0.01秒、5m秒、1m秒、0.5m秒、0.1m秒、0.05m秒、0.01m秒、0.005m秒、0.001m秒、0.0005m秒、0.0001m秒、またはそれを下回る秒数以内等の十分に短い期間内に実施され得る。
【0065】
ここで、現在利用可能な医療撮像システムに関する種々の限定が、認識される。従来の医療撮像システム(例えば、内視鏡等の検鏡)は、対象内の標的部位(例えば、内部部分)を可視化するために、単一の光信号(例えば、白色光)を使用し得る。そのような可視化は、標的部位(例えば、着目組織)の表面の2次元表現に限定され得る。ある場合、従来の医療手技は、標的部位の追加の特徴、例えば、灌流(例えば、血流)等の内部プロセスを可視化するために、追加の撮像技法または設定を利用し得る。ある例では、1つ以上の染料(例えば、ICG染料)が、血流を可視化するために、内視鏡検査と併せて使用され得る。別の例では、別個のレーザスペックル撮像設定が、血流等の標的部位の追加の特徴を可視化するために使用され得る。しかしながら、追加の撮像技法または設定は、(i)オペレータが追加の特徴の変化を可視化し得るタイムフレームを限定し得、および/または、(ii)コンポーネントおよびプロセスを管理するために現場で追加の人員(例えば、技師または医療従事者)を要求し得る。
【0066】
本開示の光学アダプタは、標的部位内、標的部位の近傍、および/または標的部位の表面の下にある構造または特徴(例えば、血流)の可視化を可能にし得、それらの構造または特徴は、通常、人間の眼または他の検鏡アセンブリに不可視であろう。本開示の光学アダプタは、1つ以上の解剖学的構造および/または生理学的特徴または機能の可視化を可能にし得る。本開示の光学アダプタは、対象の身体内の種々の構造、特徴、および/または機能の生理学的、病理学的、形態学的、および/または解剖学的可視化のために使用され得る。本開示の光学アダプタは、不可視なものを可視にし得る。本開示の光学アダプタは、不可視なものを可視化することに役立ち得る。既存の検鏡アセンブリ(例えば、既製のカメラを伴う内視鏡)を伴う単一の設定としての光学アダプタは、複数の異なる撮像モダリティを可能にし得る。例えば、光学アダプタは、単一の設定において、スペックル撮像能力のみならず、写真画像および/またはビデオも提供し得る。そのような場合、光学アダプタは、異なる可視化モード、例えば、(i)白色光ベースのビデオのみ、(ii)レーザスペックル撮像のみ、および、(iii)白色光ベースのビデオおよびレーザスペックル撮像の両方の間でユーザが切り替えることを可能にし得る。
【0067】
本開示の光学アダプタは、染料ベースの血管造影検査からの灌流データの遅れた可視化と比較して、実質的にリアルタイムで着目組織部位における灌流(例えば、血液灌流)の可視化を可能にし得る。ある例では、リアルタイムイベントは、組織部位における血液灌流の可視化を含み得、血液灌流を示すデータセット(例えば、1つ以上の光信号)が、ツール(例えば、画像センサ)によって捕捉され、データは、ユーザへの可視化のためにディスプレイに伝送される。別の例では、リアルタイムイベントは、ディスプレイにおける同時可視化のために、標的部位の異なる特徴を示す2つの異なるデータセットを組み合わせることを含み得る。
【0068】
既存の医療撮像機器の柔軟性および使用性を強化することによって、本開示の光学アダプタは、保健医療環境における高価な資本設備のアップグレードを要求することも、招くこともないことがある。既存の染料ベースの撮像システムに取って代わることによって、本開示の光学アダプタは、手術室の設置面積を縮小し得る。
【0069】
本開示の光学アダプタは、いくつかの医療用途、例えば、一般的な外科手術、神経外科的手技、整形外科的手技、および脊柱手技のために使用可能であり得る。本開示の光学アダプタは、限定ではないが、胆嚢摘出術(例えば、年間1,200,000件の手技)、子宮摘出術(例えば、年間575,000件の手技)、甲状腺摘除術(例えば、年間150,500件の手技)、および胃切除術(例えば、年間225,000件の手技)を含む多種多様な内視鏡ベースの手技に適用可能であり得る。
【0070】
ある側面では、本開示は、医療撮像のための光学アダプタを提供する。光学アダプタは、医療撮像のための検鏡アセンブリに動作的に結合されるように構成され得る。光学アダプタは、検鏡アセンブリの1つ以上の機能(例えば、撮像機能)を強化し得る。光学アダプタは、1つ以上の追加の機能(例えば、撮像機能)を検鏡アセンブリに導入し得る。光学アダプタは、ユーザ(例えば、医師、実地看護師、看護師、撮像専門家等の医療従事者)が、いかなる従来的な検鏡アセンブリも単独ではできない1つ以上の方法で、患者の内部組織等の対象の標的部位を可視化および/または分析することを可能にし得る。
【0071】
光学アダプタ(または光学アダプタの少なくとも一部)は、再使用され得、異なる検鏡アセンブリと置換可能であり得る。ある場合、光学アダプタは、第1の検鏡アセンブリからの検鏡が、異なる検鏡アセンブリのカメラに動作的に結合されることを可能にし、それによって、既存の検鏡アセンブリの撮像モダリティをさらに多様化し得る。
【0072】
検鏡アセンブリは、対象の組織(例えば、皮膚または内臓)の外面および/または内面を可視化するように構成され得る。検鏡アセンブリは、(i)対象の組織を検査すること(例えば、視覚的に検査すること)、(ii)診断することおよび/または医療介入(例えば、外科手術等の治療)を支援することを行うために使用され得る。ある場合、検鏡アセンブリは、内視鏡であり得る。内視鏡の例は、限定ではないが、膀胱鏡(膀胱)、腎臓鏡(腎臓)、気管支鏡(気管支)、関節鏡(関節)、および結腸鏡(結腸)、および腹腔鏡(腹部または骨盤)を含み得る。
【0073】
光学アダプタは、少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、またはそれを上回る検鏡アセンブリに動作的に結合されるように構成され得る。光学アダプタは、最大5つ、4つ、3つ、2つ、または1つの検鏡アセンブリに動作的に結合されるように構成され得る。光学アダプタは、使い捨てであり、医療撮像手技における単回使用のために構成され得る。代替として、光学アダプタは、複数の医療撮像手技のために再使用可能であるように構成され得る。複数の医療撮像手技は、同じ対象(例えば、同じ患者)のためでも、複数の異なる対象のためでもあり得る。光学アダプタは、少なくとも2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回、10回、20回、30回、40回、50回、60回、70回、80回、90回、100回、200回、300回、400回、500回、1,000回、またはそれを上回る医療撮像手技のために再使用可能であり得る。光学アダプタは、最大1,000回、500回、400回、300回、200回、100回、90回、80回、70回、60回、50回、40回、30回、20回、10回、9回、8回、7回、6回、5回、4回、3回、または2回の医療撮像手技のために再使用可能であり得る。ある場合、光学アダプタは、滅菌後続使用のためにオートクレーブ可能であり得る。
【0074】
光学アダプタは、対象の標的部位から1つ以上の光信号を受け取るように構成され得る。光学アダプタは、標的部位から少なくとも1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、またはそれを上回る光信号を受け取るように構成され得る。光学アダプタは、標的部位から最大10個、9個、8個、7個、6個、5個、4個、3個、2個、または1個の光信号を受け取るように構成され得る。1つ以上の光信号は、光学ビームへの標的部位の暴露または照明時、標的部位から反射または放出され得る。いくつかの例では、標的部位の天然組織または標的部位に導入される1つ以上の染料が、1つ以上の光信号を反射または放出することに関与し得る。代替として、または加えて、1つ以上の光信号は、光学ビームへの暴露なしに標的部位によって放出され得る。ある例では、標的部位は、赤外線放射等の電磁スペクトルの少なくとも一部を放出し得る。
【0075】
標的部位による赤外線放射放出は、約700ナノメートル(nm)の波長における可視スペクトルのレッドエッジから約1ミリメートル(mm)に及び得、それは、約430テラヘルツ(THz)~約300ギガヘルツ(GHz)の周波数とほぼ同等である。赤外線スペクトル内の領域は、例えば、近赤外線(NIR)、短波長赤外線(SWIR)、中波長赤外線(MWIR)、中赤外線(IIR)、長波長赤外線(LWIR)、および遠赤外線(FIR)を含み得る。近赤外線信号は、約0.7マイクロメートル(μm)~約1.4μmに及び得、それは、約214THz~約400THzの周波数とほぼ同等である。長波長赤外線は、約8μm~約15μmに及び得、それは、約20THz~約37THzの周波数とほぼ同等である。
【0076】
光学ビームは、単一の光源からの単一の光ビームを備え得る。代替として、光学ビームは、複数の光ビームを備えている、組み合わせられた光ビームであり得る。ある場合、複数の光ビームは、同じ方向から標的部位に向けられ得る。代替として、複数の光ビームは、異なる方向から標的部位に向けられ得る。ある場合、複数の光ビームは、(i)白色光と、(ii)1本以上のレーザビームとを備え得る。複数の光ビームは、単一の光学源または複数の光学源から向けられ得る。1本以上のレーザビームは、少なくとも1本、2本、3本、4本、5本、6本、7本、8本、9本、10本、またはそれを上回るレーザビームを含み得る。1本以上のレーザビームは、最大10本、9本、8本、7本、6本、5本、4本、3本、2本、または1本のレーザビームを含み得る。
【0077】
様々な波長のレーザビームが、組織部位の所望の侵入深度に基づいて選択され得る。代替として、または加えて、様々な波長のレーザビームが、組織部位に存在すること、または存在することが予期される着目組成物(例えば、1つ以上の分子、化合物、または化学物質)に基づいて選択され得る。ある例では、第1の波長を有する第1のレーザビームが、酸素化血液を検出するために選択され得る一方、第2の波長を有する第2のレーザビームが、脱酸素化血液を検出するために選択され得る。本明細書に提供される本主題のシステムおよび方法のユーザは、組織部位のそのようなパラメータに応じて、1つ以上の着目レーザ波長を選択することが可能であり得る。
【0078】
検鏡アセンブリは、検鏡と、カメラとを備え得る。検鏡およびカメラは、互いに、例えば、電子的または機械的に動作的に結合され得る。検鏡およびカメラは、互いに解放可能に結合され得る。検鏡は、(1)照明源から光ビームを受け取り、(2)光ビームを対象の身体の標的部位の上に向けるように構成され得る。ある場合、検鏡は、(1)照明源から組み合わせられた光ビームを受け取り、(2)組み合わせられた光ビームを対象の身体内の標的部位の上に向けるように構成され得る。
【0079】
光学アダプタは、第1の端部と、第2の端部とを備えている筐体を備え得る。第1の端部は、検鏡アセンブリの検鏡に結合するように構成され得る。第2の端部は、検鏡アセンブリのカメラに結合するように構成され得る。本開示の本主題の結合具のうちのいずれか1つは、例えば、磁石(例えば、電磁石または永久磁石)、機械的テザー(例えば、ストリングまたは糸のテザー)、接着剤(例えば、固体、半固体、ゲル、粘性液体等)、オスメス型留め具(例えば、篏合または相互係止留め具、フックおよび孔、Velcro(登録商標)等のフックおよびループ、オス型ボルト上にねじ式で止められるメス型ナット、LEGOブロックにおけるメス型窪みの中に挿入されるオス型突出部、配管におけるメス型ねじ山付きエルボの中に嵌合されるオス型ねじ山付きパイプ、メス型USBソケットの中に挿入されるオス型ユニバーサルシリアルバス(USB)プラグ等)、ねじ式結合具(例えば、同軸コネクタの有無を問わず)、弾性結合具、歯車結合具、流体力学的結合具、および互いに対して動作的に2つ以上のコンポーネントを保持するロボットアーム等の他の握持機構等の1つ以上の結合機構を利用し得る。ある場合、(i)筐体の第1の端部と検鏡との間の結合、および/または、(ii)筐体の第2の端部とカメラとの間の結合は、可逆的または不可逆的であり得る。いくつかの例では、結合具は、解放可能結合具であり得る。
【0080】
ある場合、筐体の第1の端部は、迅速解放機構(例えば、スナップ嵌め、ラッチ等)を使用して、検鏡に解放可能に結合するように構成され得る。迅速解放機構は、光学アダプタを異なるサイズを有する種々のタイプの検鏡に解放可能に結合するように構成され得る。ある例では、第1の端部は、異なるサイズを有する異なる検鏡に解放可能に結合されるように構成された変動させられる寸法(例えば、異なる半径方向寸法)を伴う異なる区分を備え得る。別の例では、第1の端部は、異なるサイズを有する異なる検鏡を収容するために、調節可能な開口直径を伴う調節可能開口機構を備え得る。迅速解放機構は、迅速解放機構の単一の非反復性移動(例えば、側方または回転)等の迅速解放機構の1回以上の移動に応答して、係止位置(すなわち、結合位置)と解放位置(すなわち、非結合位置)との間で迅速に移動するように構成され得る。迅速解放機構は、スイッチ、例えば、光学アダプタまたは検鏡上に配置される機械的スイッチを介したユーザ命令に応答して、係止位置と解放位置との間で迅速に移動するように構成され得る。
【0081】
迅速解放機構は、ユーザが、ツールの使用なしに筐体の第1の端部を検鏡に解放可能に結合することを可能にするように構成され得る。代替として、迅速解放機構は、ユーザが、1つ以上のツール、例えば、迅速解放機構の解放をアクティブにするために迅速解放機構に動作的に結合するための1つ以上のキーを用いて筐体の第1の端部を検鏡に解放可能に結合することを可能にするように構成され得る。迅速解放機構は、ユーザが、60秒未満以内に筐体の第1の端部を検鏡に解放可能に結合することを可能にするように構成され得る。迅速解放機構は、ユーザが、60秒、55秒、50秒、45秒、40秒、35秒、30秒、25秒、20秒、15秒、10秒、5秒、またはそれを下回る秒数未満以内に筐体の第1の端部を検鏡に解放可能に結合することを可能にするように構成され得る。
【0082】
ある場合、筐体の第1の端部と検鏡との間の結合は、迅速解放機構を利用しないこともある。ある場合、検鏡は、筐体の第1の端部上にねじ込まれ、それによって、筐体の第1の端部からの検鏡の迅速解放を防止し得る。ある例では、筐体の第1の端部の結合面は、カメラの結合面の構造を実質的に模倣し得、カメラの結合面は、元々、検鏡に結合するように構成される。
【0083】
ある場合、筐体の第2の端部は、迅速解放機構(例えば、スナップ嵌め、ラッチ等)を使用して、検鏡アセンブリのカメラに解放可能に結合するように構成され得る。迅速解放機構は、光学アダプタを異なるサイズを有する種々のタイプのカメラに解放可能に結合するように構成され得る。ある例では、第2の端部は、異なるサイズを有する異なるカメラに解放可能に結合されるように構成された変動させられる寸法(例えば、異なる半径方向寸法)を伴う異なる区分を備え得る。別の例では、第2の端部は、異なるサイズを有する異なるカメラを収容するために、調節可能な開口直径を伴う調節可能開口機構を備え得る。迅速解放機構は、迅速解放機構の単一の非反復性移動(例えば、側方または回転)等の迅速解放機構の1回以上の移動に応答して、係止位置(すなわち、結合位置)と解放位置(すなわち、非結合位置)との間で迅速に移動するように構成され得る。迅速解放機構は、スイッチ、例えば、光学アダプタまたはカメラ上に配置される機械的スイッチを介したユーザ命令に応答して、係止位置と解放位置との間で迅速に移動するように構成され得る。
【0084】
迅速解放機構は、(i)筐体の第1の端部および検鏡、または、(ii)筐体の第2の端部およびカメラ等の2つの部材の精密な結合を可能にし得る。精密な結合は、2つの部材間の最適な光学経路を提供し得る。精密な結合は、約20μm未満の正確度以内で達成され得る。ある場合、精密な結合は、最大約100μm、90μm、80μm、70μm、60μm、50μm、40μm、30μm、20μm、10μm、9μm、8μm、7μm、6μm、5μm、4μm、3μm、2μm、1μm、900nm、800nm、700nm、600nm、500nm、400nm、300nm、200nm、100nm、50nm、またはそれを下回る正確度以内で達成され得る。
【0085】
迅速解放機構は、ユーザが、ツールの使用なしに筐体の第2の端部をカメラに解放可能に結合することを可能にするように構成され得る。代替として、迅速解放機構は、ユーザが、1つ以上のツール、例えば、迅速解放機構の解放をアクティブにするために迅速解放機構に動作的に結合するための1つ以上のキーを用いて筐体の第2の端部をカメラに解放可能に結合することを可能にするように構成され得る。迅速解放機構は、ユーザが、60秒未満以内に筐体の第2の端部をカメラに解放可能に結合することを可能にするように構成され得る。迅速解放機構は、ユーザが、60秒、55秒、50秒、45秒、40秒、35秒、30秒、25秒、20秒、15秒、10秒、5秒、またはそれを下回る秒数未満以内に筐体の第2の端部をカメラに解放可能に結合することを可能にするように構成され得る。
【0086】
ある場合、筐体の第2の端部とカメラとの間の結合は、迅速解放機構を利用しないこともある。ある場合、カメラは、筐体の第2の端部上にねじ込まれ、それによって、筐体の第2の端部からのカメラの迅速解放を防止し得る。ある例では、筐体の第2の端部の結合面は、検鏡の結合面の構造を実質的に模倣し得、検鏡の結合面は、元々、カメラに結合するように構成される。
【0087】
筐体は、特定の用途および/または医療従事者の選好に応じて、医療用途のために好適な1つ以上の生物学的に許容可能な材料および/または適合性の材料を含み得る。例えば、筐体のコンポーネントは、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリイソブテン、ポリ(エチレン-酢酸ビニル)コポリマー、軽量アルミ箔、およびそれらの組み合わせ、ステンレス鋼合金、商業用純チタン、チタン合金、銀合金、銅合金、グレード5チタン、超弾性チタン合金、コバルト-クロム合金、ステンレス鋼合金、超弾性金属合金(例えば、ニチノール、Toyota Material Incorporated(日本)によって製造されるGUM METAL(登録商標)等の超弾塑性金属)、リン酸カルシウム等のセラミックおよびその複合物(例えば、Biologix Inc.によって製造されるSKELITETM)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケトンケトン(PEKK)、およびポリエーテルケトン(PEK)を含むポリアリルエーテルケトン(PAEK)等の熱可塑性プラスチック、カーボン-PEEK複合物、PEEK-BaS04高分子ゴム、ポリエチレンテレフタレート(PET)、織物、シリコーン、ポリウレタン、シリコーン-ポリウレタンコポリマー、高分子ゴム、ポリオレフィンゴム、ヒドロゲル、半硬質および硬質材料、エラストマ、ゴム、熱可塑性エラストマ、熱硬化性エラストマ、エラストマ複合物、ポリフェニレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエチレン、エポキシを含む硬質ポリマー、ガラス、およびそれらの組み合わせ等の材料を含むか、または、それから製作され得る。
【0088】
筐体の少なくとも一部は、不透明、半透明、または透明であり得る。ある場合、筐体は、不透明であり、任意の外部光が、(i)筐体を通して筐体内の1つ以上のコンポーネントの中に入射すること、(ii)光学アダプタによって受け取られる対象の標的部位からの1つ以上の光信号に干渉することを遮断するように構成され得る。
【0089】
光学アダプタの筐体の内側の圧力は、周囲圧力(例えば、大気圧)とほぼ同じであり得る。代替として、筐体の内側の圧力は、筐体の内側圧力が、周囲圧力より低い、または高いように、制御され得る(または、例えば、手動で、または自動的に調整される)。光学アダプタの筐体の内側の温度は、周囲温度(例えば、室温)とほぼ同じであり得る。代替として、筐体の内側の温度は、筐体の内側温度が、周囲温度より低い、または高いように、制御され得る(または、例えば、手動で、または自動的に調整される)。光学アダプタの筐体の内側の湿度は、周囲湿度とほぼ同じであり得る。代替として、筐体の内側の湿度は、筐体の内側湿度が、周囲湿度より低い、または高いように、制御され得る(または、例えば、手動で、または自動的に調整される)。いくつかの例では、光学アダプタの圧力、温度、および/または湿度は、光学アダプタの最適な機能のために調整され得る。
【0090】
筐体の第1の端部および検鏡は、互いに直接結合され得る。代替として、筐体の第1の端部および検鏡は、1つ以上の結合器を介して互いに動作的に結合され得る。筐体の第2の端部およびカメラは、互いに直接結合され得る。代替として、筐体の第2の端部およびカメラは、1つ以上の結合器(例えば、結合リング)を介して互いに動作的に結合され得る。ある場合、結合器の第1の端部は、検鏡に結合する(例えば、解放可能に結合する)ように構成され得、結合器の第2の端部は、筐体の第1の端部に結合する(例えば、解放可能に結合する)ように構成され得る。ある場合、結合器の第1の端部は、カメラに結合する(例えば、解放可能に結合する)ように構成され得、結合器の第2の端部は、筐体の第2の端部に結合する(例えば、解放可能に結合する)ように構成され得る。
【0091】
筐体の第1の端部および第2の端部は、共通の縦方向軸を共有し得る。ある場合、第1の端部および第2の端部は、筐体の対向する側に提供され得る。そのような場合、光学アダプタが検鏡アセンブリに動作的に結合されると、検鏡アセンブリの検鏡とカメラとは、光学アダプタの筐体の対向する側に配置され得る。代替として、筐体の第1の端部および第2の端部は、共通の縦方向軸を共有しないこともある。そのような場合、第1の端部と第2の端部とは、筐体の直交する側に提供され得る。
【0092】
光学アダプタは、1つ以上のセンサを備え得る。光学アダプタは、少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、またはそれを上回るセンサを備え得る。光学センサは、最大5つ、4つ、3つ、2つ、または1つのセンサを備え得る。1つ以上のセンサの例は、限定ではないが、圧力センサ、温度センサ、光学センサ(例えば、画像センサ)、ガス組成センサ、膜またはダイヤフラムセンサ、薄膜センサ、抵抗性または容量性センサ、または他のタイプの感知デバイスを含み得る。1つ以上のセンサは、光学アダプタに恒久的に結合されるか、または、代替として、光学アダプタから除去可能であり得る。
【0093】
ある場合、光学アダプタは、画像センサを備え得る。画像センサは、光学アダプタの一部であり得る。画像センサは、光学アダプタに恒久的に結合されるか、または、代替として、光学アダプタから除去可能であり得る。ある例では、画像センサは、光学アダプタの筐体に解放可能に結合するように構成され得る。画像センサは、筐体の表面に解放可能に結合するように構成され得、表面は、筐体の第1の端部および/または第2の端部に実質的に直交し得る。そのような場合、画像センサは、筐体の表面に解放可能に結合するように構成されたケーシングを備え得る。代替として、表面は、筐体の第1の端部および/または第2の端部に実質的に直交しないこともある。画像センサは、前述の結合機構のうちの1つ以上のものを使用して、筐体に結合され得る(例えば、解放可能に結合される)。
【0094】
画像センサは、使い捨てであり、医療撮像手技における単回使用のために構成され得る。代替として、画像センサは、複数の医療撮像手技のために再使用可能であるように構成され得る。複数の医療撮像手技は、同じ対象(例えば、同じ患者)のためのもの、または複数の異なる対象のためのものであり得る。画像センサは、少なくとも2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回、10回、20回、30回、40回、50回、60回、70回、80回、90回、100回、200回、300回、400回、500回、1,000回、またはそれを上回る医療撮像手技のために再使用可能であり得る。画像センサは、最大1,000回、500回、400回、300回、200回、100回、90回、80回、70回、60回、50回、40回、30回、20回、10回、9回、8回、7回、6回、5回、4回、3回、または2回の医療撮像手技のために再使用可能であり得る。ある場合、画像センサは、滅菌後続使用のためにオートクレーブ可能であり得る。
【0095】
画像センサは、対象の標的部位の分析および/または可視化のために、対象の標的部位から光信号を受け取るように構成され得る。そのような光信号は、標的部位から反射または放出され得る。画像センサは、標的部位からの光信号を検出し、検出された光信号を変換し、標的組織を示す画像を発生させるように構成され得る。発生させられた画像は、1次元または多次元(例えば、2次元、3次元等)であり得る。代替として、画像センサは、プロセッサに動作的に結合され得る。そのような場合、画像センサは、標的部位からの光信号を検出し、検出された光信号をデジタル信号に変換するように構成され得る。画像センサは、標的組織を示す画像を発生させることが可能であるプロセッサにデジタル信号を伝送するようにさらに構成され得る。
【0096】
画像センサの例は、限定ではないが、電荷結合デバイス(CCD)、金属酸化膜半導体(MOS)(例えば、相補型MOS、すなわち、CMOS)、それらの修正、それらの機能的変形例、およびそれらの修正を含み得る。光学アダプタは、少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、またはそれを上回る画像センサを備え得る。光学アダプタは、最大5つ、4つ、3つ、2つ、または1つの画像センサを備え得る。
【0097】
画像センサのケーシングは、特定の用途および/または医療従事者の選好に応じて、医療用途のために好適な1つ以上の生物学的に許容可能な材料および/または適合性の材料を含み得る。例えば、ケーシングのコンポーネントは、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリイソブテン、ポリ(エチレン-酢酸ビニル)コポリマー、軽量アルミ箔、およびそれらの組み合わせ、ステンレス鋼合金、商業用純チタン、チタン合金、銀合金、銅合金、グレード5チタン、超弾性チタン合金、コバルト-クロム合金、ステンレス鋼合金、超弾性金属合金(例えば、ニチノール、Toyota Material Incorporated(日本)によって製造されるGUM METAL(登録商標)等の超弾塑性金属)、リン酸カルシウム等のセラミックおよびその複合物(例えば、Biologix Inc.によって製造されるSKELITETM)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケトンケトン(PEKK)、およびポリエーテルケトン(PEK)を含むポリアリルエーテルケトン(PAEK)等の熱可塑性プラスチック、カーボン-PEEK複合物、PEEK-BaS04高分子ゴム、ポリエチレンテレフタレート(PET)、織物、シリコーン、ポリウレタン、シリコーン-ポリウレタンコポリマー、高分子ゴム、ポリオレフィンゴム、ヒドロゲル、半硬質および硬質材料、エラストマ、ゴム、熱可塑性エラストマ、熱硬化性エラストマ、エラストマ複合物、ポリフェニレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエチレン、エポキシを含む硬質ポリマー、ガラス、およびそれらの組み合わせ等の材料を含むか、または、それから製作され得る。光学アダプタの筐体および画像センサのケーシングは、同じまたは異なる材料から成り得る。
【0098】
ケーシングの少なくとも一部は、不透明、半透明、または透明であり得る。ある場合、ケーシングは、不透明であり、任意の外部光が、(i)ケーシングを通してケーシング内の1つ以上のコンポーネント(例えば、CCDまたはCMOS等の画像センサの撮像感知機構)の中に入射すること、(ii)対象の標的部位から画像センサの方に向けられる1つ以上の光信号に干渉することを遮断するように構成され得る。
【0099】
画像センサとカメラとは、異なる光軸を有し得る。画像センサの光軸とカメラの光軸とは、少なくとも1度、2度、3度、4度、5度、6度、7度、8度、9度、10度、20度、30度、40度、50度、60度、70度、80度、90度、またはそれを上回る角度において交差し得る。画像センサの光軸およびカメラの光軸は、最大90度、80度、70度、60度、50度、40度、30度、20度、10度、9度、8度、7度、6度、5度、4度、3度、2度、1度、またはそれを下回る角度において交差し得る。ある例では、画像センサの光軸は、カメラの光軸に直交し得る。代替として、画像センサおよびカメラは、平行であるが、異なる縦方向光軸を有し得る。
【0100】
光学アダプタは、筐体内に配置された光学系アセンブリを備え得る。光学系アセンブリは、標的部位から、検鏡を通して伝送される光信号を受け取るように構成され得る。ある例では、光信号は、対象の身体内の標的部位から反射され得る。光学系アセンブリは、光信号の第1の部分を画像センサおよびカメラのうちの一方の上に反射しながら、光信号の第2の部分が画像センサおよびカメラのうちの他方に至るまで通過することを可能にするようにさらに構成され得る。ある例では、光学系アセンブリ(例えば、ショートパスダイクロイックミラーを備えている)は、光信号の第1の部分を画像センサ上に反射しながら、光信号の第2の部分がカメラに至るまで通過することを可能にするように構成され得る。別の例では、光学系アセンブリ(例えば、ロングパスダイクロイックミラーを備えている)は、光信号の第1の部分をカメラ上に反射しながら、光信号の第2の部分が画像センサに至るまで通過することを可能にするように構成され得る。
【0101】
光信号の第1の部分は、標的部位が、レーザ光(例えば、コヒーレントレーザ光)を用いて照明されるときに発生させられる偏向光(例えば、後方散乱光)を備え得る。ある場合、コヒーレントレーザ光は、検鏡アセンブリの検鏡を介して標的部位に向かって伝送され得る。コヒーレントレーザ光は、単一の波長を有するコヒーレントレーザ光を放出するように構成された単一のレーザ源から提供され得る。単一のレーザ源の非限定的例は、単一モードレーザ、体積ホログラフィック格子(VHG)を伴うレーザダイオード、またはレーザクリーンアップフィルタ(例えば、狭帯域通過のため)を伴うレーザを含み得る。コヒーレントレーザ光は、複数の異なる波長を有する複数のレーザ源から提供され得る。複数の異なる波長は、不可視スペクトル内に位置し得る。不可視スペクトルは、(i)約700nmを上回る、および/または、(ii)約400nmを下回る波長を備え得る。ある場合、不可視スペクトルは、(i)約770nmを上回る、および/または、(ii)約390nmを下回る波長を備え得る。光信号の第2の部分は、標的部位が、異なる光(例えば、白色光)を用いて照明されるときに発生させられる反射光を備え得る。ある場合、異なる光は、約400nm~約700nmの波長を備えている可視スペクトル内の複数の波長を備えている白色光であり得る。ある場合、白色光は、検鏡を介して標的部位に向かって伝送され得る。いくつかの例では、検鏡は、互いに別個にコヒーレントレーザ光および白色光を向けるための複数の光学経路を備え得る。いくつかの例では、検鏡は、コヒーレントレーザ光と白色光との両方を備えている組み合わせられた光を向けるために、単一の光学経路を備え得る。
【0102】
ある場合、光学系アセンブリは、ビームスプリッタを備え得る。ビームスプリッタは、標的部位から光信号を受け取り、(i)第1の電磁スペクトル範囲内にある光信号の第1の部分を画像センサに向かって反射し、(ii)第2の電磁スペクトル範囲内の光信号の第2の部分が検鏡アセンブリのカメラに向かって通過することを可能にするように構成され得る。代替として、ビームスプリッタは、標的部位から光信号を受け取り、(i)第2の電磁スペクトル範囲内にある光信号の第2の部分を検鏡アセンブリのカメラに向かって反射し、(ii)第1の電磁スペクトル範囲内の光信号の第1の部分が画像センサに向かって通過することを可能にするように構成され得る。ビームスプリッタの例は、限定ではないが、ハーフミラー、ダイクロイックビームスプリッタ(例えば、ショートパスまたはロングパスダイクロイックミラー)、またはマルチバンドビームスプリッタを含み得る。ある例では、ビームスプリッタは、互いに隣接して配置される2つのプリズム(例えば、2つの三角形ガラスプリズム)を備えている立方体であり得る。
【0103】
第1および第2の電磁スペクトル範囲は、異なり得る。ある場合、光信号の第1の部分は、不可視電磁スペクトルからの1つ以上の波長を備え得る。不可視電磁スペクトルは、約700nm(または0.7μm)~約1mm(または1,000μm)の1つ以上の波長を備え得る。代替として、または加えて、不可視電磁スペクトルは、400nmより低い1つ以上の波長を備え得る。ある場合、光信号の第2の部分は、約400nm(または0.4μm)~約700nm(または0.7μm)に及ぶ、可視電磁スペクトルからの1つ以上の波長を備え得る。
【0104】
光信号の第1の部分は、約0.7μm~約1,000μmの1つ以上の波長を備え得る。光信号の第1の部分は、少なくとも約0.7μmからの1つ以上の波長を備え得る。光信号の第1の部分は、最大約1,000μmからの1つ以上の波長を備え得る。光信号の第1の部分は、約0.7μm~約1μm、約0.7μm~約5μm、約0.7μm~約10μm、約0.7μm~約50μm、約0.7μm~約100μm、約0.7μm~約500μm、約0.7μm~約1,000μm、約1μm~約5μm、約1μm~約10μm、約1μm~50μm、約1μm~約100μm、約1μm~約500μm、約1μm~約1,000μm、約5μm~約10μm、約5μm~約50μm、約5μm~約100μm、約5μm~約500μm、約5μm~約1,000μm、約10μm~約50μm、約10μm~約100μm、約10μm~約500μm、約10μm~約1,000μm、約50μm~約100μm、約50μm~約500μm、約50μm~約1,000μm、約100μm~約500μm、約100μm~約1,000μm、または約500μm~約1,000μmの1つ以上の波長を備え得る。光信号の第1の部分は、約0.7μm、約1μm、約5μm、約10μm、約50μm、約100μm、約500μm、または約1,000μmからの1つ以上の波長を備え得る。
【0105】
光信号の第2の部分は、約400nm~約700nmの1つ以上の波長を備え得る。光信号の第2の部分は、少なくとも約400nmからの1つ以上の波長を備え得る。光信号の第2の部分は、最大約700nmからの1つ以上の波長を備え得る。光信号の第2の部分は、約400nm~約450nm、約400nm~約500nm、約400nm~約550nm、約400nm~約600nm、約400nm~約650nm、約400nm~約700nm、約450nm~約500nm、約450nm~約550nm、約450nm~約600nm、約450nm~約650nm、約450nm~約700nm、約500nm~約550nm、約500nm~約600nm、約500nm~約650nm、約500nm~約700nm、約550nm~約600nm、約550nm~約650nm、約550nm~約700nm、約600nm~約650nm、約600nm~約700nm、または約650nm~約700nmからの1つ以上の波長を備え得る。光信号の第2の部分は、約400nm、約450nm、約500nm、約550nm、約600nm、約650nm、または約700nmからの1つ以上の波長を備え得る。
【0106】
ある場合、ビームスプリッタは、偏光ビームスプリッタ、例えば、ウォラストンプリズムであり得る。偏光ビームスプリッタは、標的部位から光信号を受け取り、(i)第1の偏光にある光信号の第1の部分を画像センサに向かって反射し、(ii)第2の偏光にある光信号の第2の部分が検鏡アセンブリのカメラに向かって通過することを可能にするように構成され得る。
【0107】
光学系アセンブリは、ビームスプリッタの前方に(例えば、光信号がビームスプリッタに到達する前に)いかなる集束デバイス(例えば、対物レンズ等の光学開口)も備えないこともある。代替として、光学系アセンブリは、ビームスプリッタの前方に1つ以上の集束デバイスを備え得る。光学系アセンブリは、ビームスプリッタの前方に配置される少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、またはそれを上回る集束デバイスを備え得る。光学系アセンブリは、ビームスプリッタの前方に配置される最大5つ、4つ、3つ、2つ、または1つの集束デバイスを備え得る。
【0108】
ある場合、画像センサは、光信号の第1の部分から撮像データの第1の組を発生させるように構成され得、カメラは、光信号の第2の部分から撮像データの第2の組を発生させるように構成され得る。撮像データの第1の組と撮像データの第2の組とは、同じであり得る。ある例では、撮像データの第1の組と第2の組とは、収集されたデータの妥当性を確認するために、同じであり得る。代替として、撮像データの第1の組と第2の組とは、異なり得、例えば、標的部位の異なる特徴を表し得る。撮像データの第1の組は、撮像データの第2の組を補完し得る。ある例では、光学アダプタの画像センサは、レーザスペックル撮像のために使用され得る。そのような場合、撮像データの第1の組は、1つ以上のレーザスペックルパターンを備え得、撮像データの第2の組は、1つ以上の写真および/またはビデオ画像を備え得る。撮像データの第1の組は、少なくとも1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、またはそれを上回るレーザスペックルパターンを備え得る。撮像データの第1の組は、最大10個、9個、8個、7個、6個、5個、4個、3個、2個、または1個のレーザスペックルパターンを備え得る。
【0109】
画像センサによって検出され、撮像データの第1の組内に記録され得る標的部位の特徴の例は、限定ではないが、温度、表面深度(すなわち、トモグラフィ)、血液流量、酸素濃度(例えば、血液中)、カルシウム電位、電位、磁場、1つ以上の着目マーカの存在(例えば、免疫学的染色)等を含み得る。
【0110】
本開示における本明細書に使用されるような集束デバイスは、任意のレンズ(例えば、魚眼、楕円、円錐等)、反射体、光学系、集光器、または光を反射または集束させることが可能である他のデバイスを備え得る。ある例では、集束デバイスは、リレーレンズであり得る。光学系アセンブリは、画像センサのための少なくとも1つの集束デバイス(例えば、少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、またはそれを上回る集束デバイス)を備え得る。少なくとも1つの集束デバイスは、ビームスプリッタと画像センサとの間に配置され得る。光学系アセンブリは、カメラのための少なくとも1つの集束デバイス(例えば、少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、またはそれを上回る集束デバイス)を備え得る。少なくとも1つの集束デバイスは、ビームスプリッタとカメラとの間に配置され得る。ある場合、光学系アセンブリは、検鏡とビームスプリッタとの間の光学経路内に配置される、少なくとも1つの集束デバイス(例えば、少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、またはそれを上回る集束デバイス)を備え得る。
【0111】
ある場合、光学系アセンブリは、(i)画像センサのための第1の集束デバイスと、(ii)カメラのための第2の集束デバイスとを備え得る。第1の集束デバイスは、第1の集束デバイスの集束度を調節するための第1の集束ノブに動作的に結合され得る。第1の集束ノブは、第1の集束デバイスに動作的に結合され得る(例えば、電子的または機械的に結合される)。ある例では、第1の集束ノブは、1つ以上の歯車を備えている第1の歯車伝動機構を介して第1の集束デバイスに機械的に結合され得る。第1の集束ノブは、第1の集束デバイスの集束を調節するために、ユーザによって動作可能であり得る。第2の集束デバイスは、第2の集束デバイスの集束度を調節するための第2の集束ノブに動作的に結合され得る。第2の集束ノブは、第2の集束デバイスに動作的に結合され得る(例えば、電子的または機械的に結合される)。ある例では、第2の集束ノブは、1つ以上の歯車を備えている第2の歯車伝動機構を介して第2の集束デバイスに機械的に結合され得る。第2の集束ノブは、第2の集束デバイスの集束を調節するために、ユーザによって動作可能であり得る。
【0112】
ある場合、第1の集束デバイスと第2の集束デバイスとは、画像センサのための集束とカメラとのための集束とが、並行して実施されることができるように、互いに(例えば、電子的または機械的に)動作可能に結合され得る。ある例では、第1の集束デバイスと第2の集束デバイスとは、1つ以上の歯車を備えている歯車伝動機構を介して互いに結合され得る。第1の集束デバイスと第2の集束デバイスとは、ユーザによって動作可能である共通集束ノブに結合され得る。代替として、第1の集束デバイスは、第1の集束ノブに動作的に結合され得、第2の集束デバイスは、第2の集束ノブに動作的に結合され得、第1および第2の集束ノブは、互いに動作的に結合され得る。そのような場合、(i)第1の集束ノブを動作させることは、第1の集束デバイスと第2の集束デバイスとの両方の集束度を調節し得、(ii)第2の集束ノブを動作させることは、第1の集束デバイスと第2の集束デバイスとの両方の集束度を調節し得る。
【0113】
ある場合、第1の集束デバイスおよび第2の集束デバイスは、互いに動作可能に結合されないこともある。第1の集束デバイスおよび第2の集束デバイスは、別個に提供され、互いに独立して使用されるように構成され得る。
【0114】
少なくとも1つの集束デバイスは、集束のために手動で調節され得る。ある場合、第1の集束デバイスおよび第2の集束デバイスのうちの一方または両方が、集束のために手動で調節され得る。代替として、少なくとも1つの集束デバイスは、集束のために自動的に調節され得る。ある場合、光学系アセンブリは、少なくとも1つの集束デバイスを自動集束させることが可能であり得る。ある場合、第1の集束デバイスおよび第2の集束デバイスのうちの一方または両方が、集束のために自動的に調節され得る。ある例では、第1の集束デバイスを(例えば、手動で、または自動的に)集束させることは、結果として、第2の集束デバイスを自動集束させ得る、または逆もまた同様である。別の例では、第1の集束デバイスと第2の集束デバイスとは、同時に自動集束させられ得る。
【0115】
ある場合、筐体の光学系アセンブリは、画像センサのための少なくとも1つの集束デバイスを備え、カメラのためのいかなる集束デバイスも備えないこともある。そのような場合、カメラは、それ自身の集束デバイスを有し得る。光学系アセンブリの少なくとも1つの集束デバイスおよびカメラの集束デバイスは、互いに動作的に結合されることも、そうではないこともある。
【0116】
ある場合、プロセッサ(またはコンピュータ)が、画像センサおよびカメラに動作的に連結され得る。プロセッサは、撮像データの第1の組を捕捉するように画像センサに指示し、撮像データの第2の組を捕捉するようにカメラに指示するように構成され得る。プロセッサは、撮像データの第1の組と第2の組とを比較するように構成され得る。少なくとも部分的に比較に基づいて、プロセッサは、カメラに対する画像センサの整列を調節するように、画像センサおよび/またはカメラに動作的に結合された1つ以上の集束デバイスに指示するように構成され得る。画像センサおよび/またはカメラのそのような較正は、撮像データの第1の組の画像と撮像データの第2の組の別の画像との間の整列を改良し得る。較正は、(i)標的部位を撮像するための光学アダプタの使用に先立って、および/または、(ii)標的部位の撮像中にリアルタイムで、プロセッサによって(例えば、ユーザ命令に応じて、または自動的に)実施され得る。
【0117】
ある場合、画像センサの視点(すなわち、視野)とカメラの視点(すなわち、視野)とは、互いに対して整列させられ得る。プロセッサは、(例えば、標的部位から反射された赤外光またはレーザ光に基づいて)撮像データの第1の組を捕捉するように画像センサに指示し、(例えば、標的部位から反射された白色光に基づいて)撮像データの第2の組を捕捉するようにカメラに指示するように構成され得る。プロセッサは、撮像データの第1の組および第2の組を空間的に(および/または時間的に)整列させるようにさらに構成され得る。ある例では、プロセッサは、画像センサの視点とカメラの視点とが、整列させられ(または並べられ)、互いに空間的に対応するように、撮像データの第1の組および第2の組のうちの一方または両方に対してデジタル画像処理(例えば、撮像データの第1の組および第2の組の1つ以上のピクセルのアフィン変換)を実施し得る。2つの撮像ユニットのそのような整列は、撮像データの第1の組と第2の組とのオーバーレイを作成するとき、例えば、標準的な白色光外科手術ビュー(例えば、カメラから)の上に血流および灌流(例えば、画像センサから)のオーバーレイを発生させるとき、有用であり得る。他の例では、プロセッサは、画像位置合わせを実施するように構成され得る。プロセッサは、撮像データの第1の組と第2の組とにおける1つ以上の合致する特徴を見出し、次いで、それらの整列のために撮像データの第1の組および第2の組のうちの一方または両方の変換を計算するように構成され得る。そのような特徴の非限定的例は、角、線、高速化ロバスト特徴(SURF)、およびスケール不変特徴変換(SIFT)特徴を含む。
【0118】
図1Aは、医療撮像のための例示的エコシステムを図式的に図示する。エコシステムは、対象の標的部位100(例えば、患者の着目組織部位)を備え得る。エコシステムは、検鏡アセンブリ200を備え得る。エコシステムは、検鏡アセンブリ200と光学連通する照明源230を備え得る。照明源230は、検鏡アセンブリ20を介して、標的部位100に向かって1本以上の光ビーム(例えば、組み合わせられた光ビーム)を提供するように構成され得る。標的部位100は、(i)標的部位100が、検鏡アセンブリ200からの1本以上の光ビームによって照明され得、(ii)検鏡アセンブリ200が、そのような照明時に標的部位100によって反射または放出された1つ以上の光信号を検出し得るように、検鏡アセンブリ200と光学連通し得る。検鏡アセンブリ200は、標的部位100からの1つ以上の光信号の少なくとも一部に基づいて、標的部位の少なくとも1つの画像またはビデオを捕捉するように構成され得る。エコシステムは、検鏡アセンブリ200の1つ以上のコンポーネントに動作的に結合された光学アダプタ300を備え得る。光学アダプタ300は、(i)光学アダプタ300が、検鏡アセンブリ200から1つ以上の光信号を受け取り得、(ii)検鏡アセンブリ200が、光学アダプタ300から1つ以上の光信号を受け取り得るように、検鏡アセンブリ200と光学連通し得る。光学アダプタ300は、標的部位100からの1つ以上の光信号の少なくとも追加の部分に基づいて、データ(例えば、画像、ビデオ、レーザスペックル撮像等)を発生させるように構成され得る。発生させられたデータは、検鏡アセンブリ200によって捕捉された少なくとも1つの画像またはビデオのそれと異なる標的部位の特徴をエンコードし得る。検鏡アセンブリ200および光学アダプタ300は、撮像プロセッサ340に動作的に結合され得る。撮像プロセッサ340は、検鏡アセンブリ200および光学アダプタ300によって発生させられたデータ、画像、またはビデオを分析するように、または組み合わせるように構成され得る。
【0119】
図1Bは、光学アダプタ300なしの検鏡アセンブリ200の例示的エコシステムを図式的に図示する。検鏡アセンブリ200は、互いに動作的に結合された検鏡210と、カメラ220とを備えている。検鏡210およびカメラ220は、互いに機械的かつ光学的に連通し得る。検鏡210は、光学信号経路235(例えば、光ファイバ)を介して照明源230と光学連通し得る。照明源230は、光学信号経路235を介して、検鏡210に1本以上の光ビームを差し向け得、検鏡210は、標的部位100に向かって1本以上の光ビームを差し向け得る。検鏡210は、標的部位100によってカメラ220に向かう反射または放出される任意の光信号のための光学信号経路としての役割も果たし得る。カメラ220は、信号ライン225(例えば、銅ワイヤ等の電気ワイヤ、光ファイバ等)を介して撮像プロセッサ340に動作的に結合され得る。ある場合、集束結合器が、検鏡210とカメラ220との間に配置され得る。集束結合器は、カメラ220に恒久的に取り付けられ得る。集束結合器は、集束ノブを備え得る。
【0120】
図2Aおよび2Bは、光学アダプタ300が検鏡アセンブリ200に動作的に結合された図1Aに示されるエコシステムの実施形態を図式的に図示する。図2Aは、光学アダプタ300の側面図を図式的に図示する一方、図2Bは、光学アダプタ300の断面図を図式的に図示する。光学アダプタ300は、筐体305を備え得る。筐体305は、検鏡210に解放可能に結合するように構成された第1の端部350を備え得る。筐体305は、カメラ220に解放可能に結合するように構成された第2の端部360を備え得る。筐体305は、ケーシング315内に画像センサ310を備え得る。画像センサ310(例えば、画像センサ310を備えているケーシング315)は、筐体305に解放可能に結合するように構成され得る。
【0121】
図2Bを参照すると、筐体305は、筐体305内に配置された光学系アセンブリ330を備え得る。光学系アセンブリ330は、(1)対象の身体内の標的部位100から反射され、検鏡210を通して伝送される光信号を受け取り、(2)光信号の第1の部分を画像センサ310上に反射しながら、光信号の第2の部分がカメラ220に至るまで、それに向かって通過することを可能にするように構成され得る。光学系アセンブリ330は、例えば、ダイクロイックミラー等のビームスプリッタを備え得る。筐体305は、光学系アセンブリ330と画像センサ310との間に配置された第1の集束デバイス(例えば、レンズ)を備え、その第1の集束デバイスは、光学系アセンブリ330から画像センサ310に向かって進行する光信号の第1の部分を集束させるように構成され得る。筐体305は、第1の集束デバイスの集束度を調節するように構成された第1の集束ノブ320をさらに備え得る。筐体305は、光学系アセンブリ330とカメラ220との間に配置された第2の集束デバイス(例えば、レンズ)を備え、その第2の集束デバイスは、光学系アセンブリ330からカメラ220に向かって進行する光信号の第2の部分を集束させるように構成され得る。筐体305は、第2の集束デバイスの集束度を調節するように構成された第2の集束ノブ325をさらに備え得る。第1の集束ノブ320および第2の集束ノブ325は、互いに動作的に結合され、したがって、互いに併せて動作し得る。ある例では、第1の集束デバイスを集束させるように第1の集束ノブ320を動作させることは、第2の集束デバイスを集束させるように第2の集束ノブ325に自動的に指示し得る。別の例では、第1の集束デバイスの集束を解除するように第1の集束ノブ320を動作させることは、第2の集束デバイスの集束を解除するように第2の集束ノブ325に自動的に指示し得る。代替として、第1の集束デバイスを集束させるように第1の集束ノブ320を動作させることは、第2の集束デバイスの集束を解除するように第2の集束ノブ325に自動的に指示し得、逆もまた同様である。ある場合、第1の集束ノブ320および第2の集束ノブ325は、互いに独立して動作し得る。
【0122】
図2Cおよび2Dは、図2Aおよび2Bに示されるエコシステムの例を図式的に図示する。筐体305の第1の端部350と検鏡210とは、結合器340を介して互いに動作的に結合され得る。結合器340は、検鏡210と筐体305の第1の端部350とに解放可能に結合するように構成され得る。結合器340は、検鏡210および筐体305の第1の端部350と光学連通し得る。
【0123】
図3A-3Bは、医療撮像のためのエコシステムの実施形態を図式的に図示する。エコシステムは、検鏡210と、カメラ220とを備えている、検鏡アセンブリ200を備え得る。エコシステムは、本開示の主題の光学アダプタ300をさらに備えている。例えば、検鏡アセンブリ200に解放可能に結合され、光学アダプタ300は、画像センサと光学系アセンブリとを備え得る。光学系アセンブリは、(1)対象の身体内の組織部位から反射され、検鏡210を通して伝送される光信号を受け取り、(2)光信号の第1の部分を画像センサ上に反射しながら、光信号の第2の部分がカメラ220に至るまで通過することを可能にするように構成され得る。
【0124】
図3Aを参照すると、検鏡アセンブリ200は、基部モジュール250に動作的に結合され得る。基部モジュール250は、カメラ220によって取得されたデータを分析するように構成されるプロセッサと、光を検鏡アセンブリ200に提供するための光源と、カメラによって取得されたデータを可視化するためのディスプレイ(例えば、液晶ディスプレイ(LCD)または発光ダイオード(LED)画面)とを備え得る。ある場合、光学アダプタ300も、基部モジュール250に動作的に結合され得る。基部モジュール250は、組み合わせられた光(例えば、白色光および1本以上のレーザビーム)を検鏡210を通して組織部位に提供するように構成され得る。基部モジュール250のプロセッサは、画像センサからの第1のデータセットおよびカメラ220からの第2のデータセットを分析および可視化するように構成され得る。代替として、光学アダプタ300は、組み合わせられた光を検鏡210を通して組織部位に向かって提供するように構成される光源を備えている追加の撮像モジュール370に動作的に結合され得る。そのような光源は、基部モジュール250の光源(例えば、白色光のため)、および1本以上のレーザビームを提供するように構成される1つ以上の追加の光源に光学的に結合され得る。追加の撮像モジュール370のプロセッサは、画像センサからの第1のデータセットを分析および可視化するように構成され得る。加えて、追加の撮像モジュール370のプロセッサは、第1のデータおよびカメラ220からの第2のデータセットの組み合わせられた分析および可視化を発生させるために、基部モジュール250のプロセッサに動作的に結合され得る。
【0125】
図3Bに示されるように、追加の撮像モジュール370は、以下の特徴のうちの1つ以上を備え得る:(i)撮像および/またはビデオ処理のための1つ以上のプロセッサ、(ii)ローカル画像/ビデオ記憶のためのデータベース、(iii)医療データベースネットワークへの接続(例えば、有線または無線)、(iv)検鏡210の基部モジュール250への接続(例えば、有線または無線)、および、(v)1つ以上の光源(例えば、高速レーザ光源、ハイパースペクトル光源等)。
【0126】
図3Cは、本開示の本主題の光学アダプタによって達成される複数の撮像モダリティを図式的に図示する。基部モジュール250および/または追加の撮像モジュール370は、組み合わせられた光(例えば、白色光と複数のレーザビームとの組み合わせ)を検鏡210を通して組織部位に提供し得る。組み合わせられた光への暴露時、組織部位は、光信号を光学アダプタ300に向かって反射または放出し得る。続けて、光学アダプタ300の光学系アセンブリは、検鏡を通して伝送される光信号を受け取り、光信号の少なくとも一部を光学アダプタの画像センサ上に反射するように構成され得る。画像センサによって検出および記録され得る光信号の少なくとも一部の例は、限定ではないが、(i)組織タイプの同定のための組織部位の特有のフィンガプリントとしてのハイパースペクトルデータ380、(ii)組織部位の下の灌流(例えば、血流)に関するレーザ光ビーム382の反射の一次測定値、および、(iii)そうでなければ白色光ベースの撮像に不可視であろう組織部位の構造を示し得るNIR光384の反射を含み得る。ある場合、元々、組織部位に向けられるNIR光は、白色光より深く組織部位に侵入することが可能であり得、したがって、そのようなNIR光の反射は、組織部位の以前に不可視であった構造を明らかにし得る。
【0127】
本開示の任意の主題の光学アダプタが、撮像キットの一部として組み込まれることができる。ある側面では、本開示は、本開示の本主題の光学アダプタのうちのいずれかと、1つ以上の照明源とを備えている撮像キットを提供する。1つ以上の照明源は、1本以上の光ビームを検鏡を介して対象の身体の標的部位の上に向けるために、1本以上の光ビームを検鏡アセンブリの検鏡に伝送するように構成され得る。キットは、少なくとも1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、またはそれを上回る照明源を備え得る。キットは、最大10個、9個、8個、7個、6個、5個、4個、3個、2個、または1個の照明源を備え得る。ある場合、単一の照明源が、少なくとも1本、2本、3本、4本、5本、6本、7本、8本、9本、10本、またはそれを上回る光ビームを検鏡に伝送するように構成され得る。単一の照明源は、最大10本、9本、8本、7本、6本、5本、4本、3本、2本、または1本のレーザビームを検鏡に伝送するように構成され得る。ある場合、複数の照明源が、少なくとも2本、3本、4本、5本、6本、7本、8本、9本、10本、またはそれを上回る光ビームを検鏡に伝送するように構成され得る。複数の照明源は、最大10本、9本、8本、7本、6本、5本、4本、3本、または2本の光ビームを検鏡に伝送するように構成され得る。ある例では、照明源は、組み合わせられた光ビームを対象の身体内の標的部位の上に向けるために、組み合わせられた光ビームを検鏡に伝送するように構成され得る。
【0128】
本開示の任意の主題の光学アダプタが、対象の標的部位の医療撮像のために使用されることができる。ある側面では、本開示は、医療撮像のための光学アダプタを使用する方法を提供する。図4は、医療撮像のための光学アダプタを使用する方法の例示的フローチャートを示す。方法は、(i)光学アダプタ、および、(ii)検鏡とカメラとを備えている検鏡アセンブリを提供することを含み得る。方法は、第1の光を第2の光と組み合わせ、組み合わせられた光ビームを発生させることを含み得る。ある場合、方法は、白色光をコヒーレントレーザ光と組み合わせ、組み合わせられた光ビームを発生させることを含み得る(プロセス410)。方法は、組み合わせられた光ビームを検鏡に提供することをさらに含み得る(プロセス420)。方法は、検鏡を使用し、組み合わせられた光ビームを対象の身体内の標的部位の上に向けることをさらに含み得る(プロセス430)。方法は、検鏡を介して、標的部位から反射または放出される光信号を受け取ることをさらに含み得る(プロセス440)。代替として、方法は、追加の光学経路を介して、標的部位から反射または放出される光信号を受け取ることを含み得る。方法は、光信号の第1の部分を光学アダプタ内の画像センサ上に反射しながら、光信号の第2の部分がカメラに至るまで通過することを可能にすることをさらに含み、光学アダプタは、検鏡およびカメラの両方に動作的に結合する(例えば、解放可能に結合する)ように構成され得る(プロセス450)。ある場合、光学アダプタは、それに解放可能に結合されるとき、検鏡とカメラとの間に配置され得る。検鏡、光学アダプタ、およびカメラは、共通の縦方向軸を共有し得る。
【0129】
図5は、医療撮像のための光学アダプタを使用する方法の追加の例示的フローチャートを示す。方法は、筐体を備えている光学アダプタを提供することを含み得、光学アダプタの画像センサが、筐体に動作的に結合され得る(プロセス510)。画像センサは、筐体に恒久的または解放可能に結合され得る。方法は、検鏡と、カメラとを備えている、検鏡アセンブリを提供することをさらに含み得る。方法は、筐体の第1の端部を検鏡に動作的に結合する(例えば、解放可能に結合する)ことをさらに含み得る(プロセス520)。方法は、筐体の第2の端部をカメラに動作的に結合する(例えば、解放可能に結合する)ことをさらに含み得る(プロセス520)。方法は、組み合わせられた光ビームを検鏡に提供することをさらに含み、組み合わせられた光ビームは、第1の光と、第2の光とを備え得る。ある場合、方法は、組み合わせられた光ビームを検鏡に提供することを含み、組み合わせられた光ビームは、コヒーレントレーザ光と組み合わせられた白色光を備え得る(プロセス530)。方法は、検鏡を使用し、組み合わせられた光ビームを対象の身体内の標的部位の上に向けることをさらに含み得る(プロセス540)。方法は、検鏡を介して、標的部位から反射または放出される光信号を受け取ることをさらに含み得る(プロセス550)。代替として、方法はさらに、追加の光学経路を介して、標的部位から反射または放出される光信号を受け取ることを含み得る。方法は、光信号の第1の部分を画像センサ上に反射しながら、光信号の第2の部分がカメラに至るまで通過することを可能にすることをさらに含み得る(プロセス560)。方法は、画像センサを使用し、光信号の第1の部分から撮像データの第1の組を発生させ、カメラを使用し、光信号の第2の部分から撮像データの第2の組を発生させることをさらに含み得る(プロセス570)。ある場合、撮像データの第1の組は、レーザスペックルパターンを備えている。ある場合、撮像データの第2の組は、写真またはビデオ画像を備えている。代替として、画像センサは、図6に説明されるように、光学アダプタに解放可能に結合されないことも、その必要がないこともある。そのような場合、光学アダプタは、画像センサを備え得、画像センサは、アダプタ内に統合され得る。
【0130】
いくつかの実施形態では、本開示の光学アダプタは、ユーザ(例えば、医療従事者)が、(i)(例えば、既存の検鏡のカメラによって捕捉される)標的組織部位の画像またはビデオ、および、(ii)標的組織部位の下またはその中の着目流体の灌流(例えば、血液灌流)の両方を可視化することを可能にし得る。ある場合、光学アダプタは、ユーザが、(i)標的組織部位の画像またはビデオ、および、(ii)血液灌流を実質的にリアルタイムで可視化することを可能にし得る。ある場合、標的組織部位における血液灌流の変化は、1つ以上の外科手術合併症(例えば、血管を偶発的に損傷させること)または潜在的な外科手術合併症(例えば、脳卒中、発作、対象のアレルギー反応等)の発症を示し得る。したがって、本開示の光学アダプタは、ユーザ(例えば、手術室における外科医)が、(1)既存の検鏡装置のみと比較して、1つ以上の手技または患者関連問題を早期に検出し、(2)残りの外科手術手技を継続すべきか、中止すべきかを情報に基づいて決定することを可能にし得る。
【0131】
図7A-7Dは、本開示の光学アダプタまたは既存のICGベースの血管造影検査によって取得された、対象の組織部位(例えば、ブタ小腸)の比較画像を図示する。図7Aおよび7Bを参照すると、腸間膜内の血管の一部が、電気焼灼を使用して脈管切除され、組織部位が、ICG血管造影検査(図7A)または内視鏡に動作的に結合される光学アダプタ(図7B)によってリアルタイムで撮像された。図7Aでは、暗い領域710は、いかなる血液灌流も示さない一方、明るい領域715は、血液灌流の存在(例えば、完全な灌流)を示す。図7Bでは、赤色領域720は、いかなる血液灌流も示さない一方、青色領域725は、血液灌流の存在を示す。ICG血管造影検査および光学アダプタは両方とも、組織部位内のアブレーション領域(それぞれ、710および720)を比較して、かつ正確に区別することができる。
【0132】
図7Cおよび7Dを参照すると、脈管切除が、図7Aおよび7Bに示される標的部位においてさらに拡大され、組織部位が、ICG血管造影検査(図7C)または内視鏡に動作的に結合される光学アダプタ(図7D)によってリアルタイムで撮像された。図7Cに示されるように、拡大されたアブレーション部位730の色におけるいかなる有意な変化も、ICG血管造影検査によって明白ではない。むしろ、拡張されたアブレーション部位730は、以前に注入され、組織部位内に依然として存在するICG染料に起因して、血液灌流を有しているように見える(すなわち、偽陽性)。対照的に、図7Dに示されるように、拡張されたアブレーション部位740は、赤色領域として明確に捕捉され、いかなる血液灌流もそのような部位にないことが確認される。したがって、光学アダプタは、ICG血管造影検査より正確に血液灌流データを描写することができる。
【0133】
図8A-8Dは、医療撮像のための既存のシステムおよび方法と比較した本開示の光学アダプタの利点を図示する。図8Aに示されるように、外科手術に先立って(例えば、外科手術に2~6週間先立って)組織部位の調査(例えば、術前2次元(2D)コンピュータトモグラフィ(CT)走査)を取得することが、必要であり得る。対照的に、図8Bに示されるように、本開示の光学アダプタは、任意の既存の内視鏡システムに動作的に結合されると、既存の内視鏡システムのみによって捕捉または区別されないであろう組織部位の1つ以上の特徴810のリアルタイム可視化を可能にし得る。加えて、図8Cに示されるように、外科医は、多くの場合、組織部位またはその特徴の1つ以上の寸法(例えば、長さ、面積等)を測定するために、物理的定規に依拠し得る。対照的に、図8Dに示されるように、本開示の光学アダプタは、物理的定規の必要性を伴わずに、リアルタイムでのそのような寸法の正確な測定を可能にし得る。
【0134】
本開示の光学アダプタは、医療撮像のための既存のICG染料ベースのシステムと比較して、1つ以上の利点を提供し得る。ICG染料ベースのシステムは、従来的に、血液灌流データのために使用されている。ある場合、ICG染料ベースのシステムは、異なる用途のために異なるハードウェア機器を要求し得る。加えて、1つのICG染料ベースのシステムは、全ての内視鏡と適合性があるわけではないこともある。したがって、ICG染料ベースのシステムは、ハードウェアに依存し得る。ある場合、ICG染料ベースのシステムのハードウェアまたはソフトウェアの瞬時の更新は、可能ではないこともある。ある場合、ICG染料ベースのシステムは、対象(例えば、患者)の中への染料の注入に依拠するので、ICG染料は、単回使用のみのためのものであり、同じ対象に対してであっても再使用されないこともある。加えて、ICG染料(または染料血管造影検査のための任意の他の染料)は、一部の対象にアレルギー反応を誘発し得、したがって、全ての患者に適用可能ではないこともある。ある場合、ICG染料は、標的部位に到達するための時間(例えば、数分から数時間)を要求し得る。加えて、標的部位に到達することに応じて、染料は、標的部位に長く留まらないこともある。代替として、染料は、標的部位に過剰に長く留まり、偽陽性または偽陰性撮像データを提供し得る。したがって、ICG染料ベースのシステムは、組織部位のリアルタイム撮像のための信頼性のある方法ではないこともある。対照的に、本開示の光学アダプタは、(i)ハードウェア非依存性であり得、(ii)瞬時のソフトウェア更新を受信し得、(iii)必要とされる場合、同じ対象または複数の対象のために再使用され得、(iv)アレルギー反応を誘発しないこともあり、(v)全ての患者と共に使用され得、(vi)100%リアルタイムデータを提供し得、(vii)いかなる染料ベースの血管造影検査も伴わずに、従来的な内視鏡システムに不可視である血液灌流データを提供し得る。
【0135】
本開示の光学アダプタは、医療撮像のための既存の染料ベースのシステムと比較して、追加の利点を提供し得る。光学アダプタは、医療撮像のための既存の染料ベースのシステムのうちのいずれかより多くの以下の特徴を示し得る:(i)低侵襲性撮像能力、(ii)組織部位における灌流の可視化、(iii)最適化された粘膜ビュー、(iv)組織同定、(v)定量化された多次元(例えば、3次元)再構築および感知、(vi)染料のない撮像、および、(vii)従来的な内視鏡カメラによって取得された画像への光学アダプタによって取得された画像のデータが豊富なオーバーレイ。
【0136】
いくつかの実施形態では、本開示の光学アダプタは、光学アダプタによって捕捉された光信号データセット(例えば、光スペクトル、画像、またはビデオ)を分析し、組織部位またはその1つ以上の特徴の組織タイプを同定するように構成されたプロセッサ(例えば、コンピュータ)に動作的に結合され得る。ある例では、光学アダプタは、組織タイプを同定するために、ハイパースペクトル撮像を使用し得る。プロセッサは、複数の組織部位またはその特徴に関連する複数の既知のデータセット、または以前に収集されたデータセット(例えば、光スペクトル、画像、またはビデオ)を備えている、データベースを分析するために、1つ以上の機械学習アルゴリズムを採用することが可能であり得る。1つ以上の機械学習アルゴリズムは、光学アダプタの画像センサからの光信号データセットまたは内視鏡カメラからの追加の光信号データセットを分析することが可能であり得る。1つ以上の機械学習アルゴリズムは、人工ニューラルネットワークを備え得る。人工ニューラルネットワークは、処理要素と要素パラメータとの間の接続によって決定される、複雑な包括的挙動を示し得る単純な処理要素(すなわち、人工ニューロン)のネットワークを伴ってもよい。訓練セット(例えば、それぞれの光信号データセットとともに、以前に同定された組織部位およびその特徴のデータベース)を用いて、または用いず、人工ニューラルネットワークは、機械学習アルゴリズムの分析能力を強化し得る。図9に示されるように、本開示の1つ以上の機械学習アルゴリズムは、(i)本開示の少なくとも光学アダプタから収集される画像/ビデオデータを備えている入力910と、(ii)入力910の分析のための機械学習モジュール920と、(iii)出力930とを備え得る。図10に示されるように、1つ以上の機械学習アルゴリズムの人工ニューラルネットワークは、入力層1010と、1つ以上の隠れ層(例えば、少なくとも2つの隠れ層1020および1025)と、出力層1030とを備え得る。1つ以上の隠れ層は、入力信号(例えば、光信号データ)を取り込み、それらを分析し、それらを出力(例えば、同定された組織タイプ)に変換し得る。ある場合、光信号データ入力は、少なくとも波長(例えば、3つを上回る波長、最大1,000個の波長等)を備え得る。ある場合、出力層1030は、以下のうちの1つ以上のメンバーを備え得る:(i)スペクトルフィンガプリントおよび/または灌流データを利用する組織同定、(ii)組織部位またはその特徴の空間場所(例えば、X, Y, Zデカルト座標)、(iii)定量化された灌流(例えば、血流)、(iv)外科手術決定支援(例えば、継続対中止)、および、(v)着目組織部位内の重要な構造のジオフェンシング。
【0137】
ある場合、本開示の光学アダプタは、既存の撮像システム(例えば、内視鏡または染料ベースの撮像システム)から収集されるデータと比較して、何桁もより密度が高い、またはより詳細である外科手術データを収集し得る。ある例では、立体測定は、組織部位の3次元(3D)再構築を発生させることが可能ではないこともある一方、本開示の光学アダプタは、(例えば、0.5ミリメートルまたはそれを下回る深度誤差を伴って)組織部位の定量的深度マップを発生させることが可能であり得る。
【0138】
本開示の本主題の光学アダプタのうちのいずれか1つは、対象の身体内の標的部位の解剖学的構造、形態、1つ以上の生理学的特徴、および/または1つ以上の病理学的特徴を可視化するために使用されることができる。生理学的および/または病理学的特徴の例は、限定ではないが、酸素化、脱酸素化、動脈-静脈(A-V)分類、血液灌流または梗塞等の体液(例えば、血液、リンパ液、組織液、乳、唾液、精液、胆汁等)の流量および/または流動体積、血管新生、細胞密度、炎症、組織腫脹(例えば、脳腫脹)、組織死、組織寸法(例えば、直径、面積、体積)、ウイルス感染、細菌感染、腫瘍寸法(例えば、直径、面積、体積)、腫瘍切開後の腫瘍境界、転移成長等を含むことができる。
【0139】
対象の身体内の標的部位の例は、限定ではないが、甲状腺、副腎、乳腺、前立腺、睾丸、気管、上大静脈、下大静脈、肺、肝臓、胆嚢、腎臓、尿管、虫垂、膀胱、尿道、心臓、食道、横隔膜、大動脈、脾臓、胃、膵臓、小腸、大腸、直腸、膣、卵巣、骨、胸腺、皮膚、脂肪、眼、脳、胎児、動脈、静脈、神経、尿管、胆管、健常組織、および罹患組織を含むことができる。
【0140】
ある場合、罹患組織は、棘細胞腫、腺房細胞腫、聴神経腫、肢端黒子型黒色腫、先端汗腺腺腫、急性好酸球性白血病、急性リンパ芽球性白血病、急性巨核芽球性白血病、急性単球性白血病、成熟を伴う急性骨髄芽球性白血病、急性骨髄性樹状細胞白血病、急性骨髄性白血病、急性前骨髄球性白血病、アダマンチノーマ、腺癌、腺様嚢胞癌、腺腫、腺様歯原性腫瘍、副腎皮質癌、成人T細胞白血病、侵攻性NK細胞白血病、AIDS関連癌、AIDS関連リンパ腫、胞巣状軟部肉腫、エナメル上皮線維腫、肛門癌、未分化大細胞型リンパ腫、甲状腺未分化癌、血管免疫芽球性T細胞リンパ腫、血管筋脂肪腫、血管肉腫、虫垂癌、星状細胞腫、非定型奇形性ラブドイド腫瘍、基底細胞癌、基底細胞様癌、B細胞白血病、B細胞リンパ腫、ベリーニ管癌、胆道癌、膀胱癌、芽腫、骨癌、骨腫瘍、脳幹グリオーマ、脳腫瘍、乳癌、ブレナー腫瘍、気管支腫瘍、気管支肺胞癌、褐色腫瘍、バーキットリンパ腫、原発不明部位の癌、カルチノイド腫瘍、癌腫、上皮内癌、陰茎の癌腫、原発不明部位の癌腫、癌肉腫、カストルマン病、中枢神経系胚芽腫、小脳星状細胞腫、大脳星状細胞腫、子宮頸癌、胆管癌、軟骨腫、軟骨肉腫、脊索腫、絨毛癌、脈絡叢乳頭腫、慢性リンパ性白血病、慢性単球性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性骨髄増殖性疾患、慢性好中球性白血病、澄明細胞腫、結腸癌、大腸癌、頭蓋咽頭腫、皮膚T細胞リンパ腫、ドゴー病、隆起性皮膚線維肉腫、皮様嚢腫、線維形成性小円形細胞腫瘍、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、胚芽異形成性神経上皮腫瘍、胚性癌腫、内胚葉性洞腫瘍、子宮内膜癌、子宮内膜子宮癌、子宮内膜性腫瘍、腸症関連T細胞リンパ腫、上衣芽腫、上衣腫、類上皮肉腫、赤白血病、食道癌、鼻腔神経芽細胞腫、ユーイング腫瘍ファミリ、ユーイング肉腫ファミリ、ユーイング肉腫、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、肝外胆管癌、乳房外パジェット病、卵管癌、封入奇形胎児、線維腫、線維肉腫、濾胞性リンパ腫、濾胞性甲状腺癌、胆嚢癌、胆嚢癌、神経節膠腫、神経節神経腫、胃癌、胃リンパ腫、消化器癌、消化管カルチノイド腫瘍、消化管間質腫瘍、消化管間質腫瘍、胚細胞性腫瘍、胚細胞腫、妊娠性絨毛癌、妊娠性絨毛腫瘍、骨巨細胞腫、多形神経膠芽腫、神経膠腫、大脳神経膠腫症、グロムス腫瘍、グルカゴノーマ、性腺芽腫、顆粒膜細胞腫、ヘアリー細胞白血病、ヘアリー細胞白血病、頭頸部癌、頭頸部癌、心臓癌、血管芽細胞腫、血管周皮腫、血管肉腫、血液悪性腫瘍、肝細胞癌、肝脾T細胞リンパ腫、遺伝性乳房卵巣癌症候群、ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、下咽頭癌、視床下部神経膠腫、炎症性乳癌、眼内黒色腫、膵島細胞癌、膵島細胞腫、若年性骨髄単球性白血病、カポジ肉腫、カポジ肉腫、腎臓癌、クラツキン腫瘍、クルケンベルグ腫瘍、喉頭癌、喉頭癌、悪性黒子黒色腫、白血病、白血病、口唇および口腔癌、脂肪肉腫、肺癌、黄体腫、リンパ管腫、リンパ管肉腫、リンパ上皮腫、リンパ性白血病、リンパ腫、マクログロブリン血症、悪性線維性組織球腫、悪性線維性組織球腫、骨の悪性線維性組織球腫、悪性神経膠腫、悪性中皮腫、悪性末梢神経鞘腫瘍、悪性ラブドイド腫瘍、悪性トリトン腫瘍、MALTリンパ腫、マントル細胞リンパ腫、肥満細胞白血病、縦隔胚細胞腫瘍、縦隔腫瘍、甲状腺髄様癌、髄芽細胞腫、髄芽細胞腫、髄上皮腫、黒色腫、黒色腫、髄膜腫、メルケル細胞癌、中皮腫、中皮腫、原発不明転移性扁平上皮頸部癌、転移性尿路上皮癌、ミュラー混合腫瘍、単球性白血病、口腔癌、粘液性腫瘍、多発性内分泌腫瘍症候群、多発性骨髄腫、多発性骨髄腫、菌状息肉症、菌状息肉症、骨髄異形成疾患、骨髄異形成症候群、骨髄性白血病、骨髄肉腫、骨髄増殖性疾患、粘液腫、鼻腔癌、鼻咽頭癌、鼻咽頭癌腫、新生物、神経鞘腫、神経芽腫、神経芽腫、神経線維腫、神経腫、結節性黒色腫、非ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、非黒色腫性皮膚癌、非小細胞肺癌、眼腫瘍、乏突起星細胞腫、乏突起神経膠腫、膨大細胞腫、視神経鞘髄膜腫、口腔癌、口腔癌、中咽頭癌、骨肉腫、骨肉腫、卵巣癌、卵巣癌、卵巣上皮癌、卵巣胚細胞腫瘍、卵巣低悪性度腫瘍、乳房パジェット病、パンコースト腫瘍、膵臓癌、膵臓癌、乳頭様甲状腺癌、乳頭腫症、傍神経節腫、副鼻腔癌、副甲状腺癌、陰茎癌、血管周囲類上皮細胞腫瘍、咽頭癌、褐色細胞腫、中分化松果体腫瘍、松果体芽細胞腫、錐体細胞腫、下垂体細胞腫、下垂体腺腫、下垂体腫瘍、形質細胞腫瘍、胸膜肺芽腫、多胚腫、前駆Tリンパ芽球性リンパ腫、原発性中枢神経系リンパ腫、原発性滲出性リンパ腫、原発性肝細胞癌、原発性肝癌、原発性腹膜癌、原始神経外胚葉性腫瘍、前立腺癌、腹膜偽粘液腫、直腸癌、腎細胞癌、15番染色体上のNUT遺伝子に関与する呼吸器癌腫、網膜芽細胞腫、横紋筋腫、横紋筋肉腫、リヒタートランスフォーメーション、仙尾部奇形腫、唾液腺癌、肉腫、神経鞘腫症、脂腺癌、続発性新生物、セミノーマ、漿液性腫瘍、セルトリ-ライディッヒ細胞腫瘍、性器索間質腫瘍、セザリー症候群、印環細胞癌、皮膚癌、小青色円形細胞腫、小細胞癌、小細胞肺癌、小細胞リンパ腫、小腸癌、軟部組織肉腫、ソマトスタチノーマ、煤煙性いぼ、脊髄腫瘍、脊椎腫瘍、脾臓辺縁帯リンパ腫、扁平上皮癌、胃癌、表在拡大型黒色腫、テント上原始神経外胚葉性腫瘍、表面上皮間質腫瘍、滑膜肉腫、T細胞性急性リンパ性白血病、T細胞性大顆粒リンパ球性白血病、T細胞白血病、T細胞リンパ腫、T細胞性前リンパ球性白血病、奇形腫、末期リンパ癌、精巣癌、莢膜細胞腫、咽頭癌、胸腺癌、胸腺腫、甲状腺癌、腎盂尿管移行上皮癌、移行上皮癌、尿膜管癌、尿道癌、泌尿生殖器新生物、子宮肉腫、ぶどう膜黒色腫、膣癌、ヴェルナー・モリソン症候群、疣状癌、視経路グリオーマ、外陰癌、ワルデンストレーム高ガンマグロブリン血症、ワルティン腫瘍、ウィルムス腫瘍、およびそれらの組み合わせから成る群から選択される腫瘍または癌によって影響を受け得る。
【0141】
(コンピュータシステム)
ある側面では、本開示は、本開示の方法、例えば、医療撮像のための本主題の方法のうちのいずれかを実装するようにプログラムまたは別様に構成されたコンピュータシステムを提供する。図11は、医療撮像のための方法を実装するようにプログラムまたは別様に構成されたコンピュータシステム1701を示す。コンピュータシステム1701は、例えば、(i)白色光をコヒーレントレーザ光と組み合わせ、組み合わせられた光ビームを発生させるように照明源に指示し、(ii)組み合わせられた光ビームを検鏡アセンブリの検鏡に提供するように照明源に指示し、(iii)組み合わせられた光ビームによる照明時に対象の標的部位によって反射または放出される光信号の少なくとも一部を受け取るように光学アダプタの画像センサに指示するように構成され得る。コンピュータシステム1701は、ユーザの電子デバイスまたは電子デバイスに対して遠隔で位置するコンピュータシステムであり得る。電子デバイスは、モバイル電子デバイスであり得る。
【0142】
コンピュータシステム1701は、シングルコアまたはマルチコアプロセッサ、または並列処理のための複数のプロセッサであり得る中央処理ユニット(CPU、また、本明細書では、「プロセッサ」および「コンピュータプロセッサ」)1705を含み得る。コンピュータシステム1701は、メモリまたはメモリ場所1710(例えば、ランダムアクセスメモリ、読み取り専用メモリ、フラッシュメモリ)と、電子記憶ユニット1715(例えば、ハードディスク)と、1つ以上の他のシステムと通信するための通信インターフェース1720(例えば、ネットワークアダプタ)と、キャッシュ、他のメモリ、データ記憶装置、および/または電子ディスプレイアダプタ等の周辺デバイス1725とも含む。メモリ1710、記憶ユニット1715、インターフェース1720、および周辺デバイス1725は、マザーボード等の通信バス(実線)を通してCPU1705と通信する。記憶ユニット1715は、データを記憶するためのデータ記憶ユニット(またはデータリポジトリ)であり得る。コンピュータシステム1701は、通信インターフェース1720を用いてコンピュータネットワーク(「ネットワーク」)1730に動作的に結合されることができる。ネットワーク1730は、インターネット、イントラネット、および/またはエクストラネット、またはインターネットと通信するイントラネットおよび/またはエクストラネットであり得る。ネットワーク1730は、ある場合、電気通信および/またはデータネットワークである。ネットワーク1730は、クラウドコンピューティング等の分散コンピューティングを可能にし得る1つ以上のコンピュータサーバを含むことができる。ネットワーク1730は、ある場合、コンピュータシステム1701を用いて、コンピュータシステム1701に結合されるデバイスが、クライアントまたはサーバとして挙動することを可能にし得るピアツーピアネットワークを実装することができる。
【0143】
CPU1705は、プログラムまたはソフトウェアにおいて具現化され得る機械読み取り可能な命令のシーケンスを実行することができる。命令は、メモリ1710等のメモリ場所内に記憶され得る。命令は、CPU1705に向けられることができ、それは、続けて、本開示の方法を実装するようにCPU1705をプログラムまたは別様に構成することができる。CPU1705によって実施される動作の例は、フェッチ、デコード、実行、およびライトバックを含むことができる。
【0144】
CPU1705は、集積回路等の回路の一部であり得る。システム1701の1つ以上の他のコンポーネントが、回路内に含まれることができる。ある場合、回路は、特定用途向け集積回路(ASIC)である。
【0145】
記憶ユニット1715は、ドライバ、ライブラリ、および保存されたプログラム等のファイルを記憶することができる。記憶ユニット1715は、ユーザデータ、例えば、ユーザ選好およびユーザプログラムを記憶することができる。コンピュータシステム1701は、ある場合、コンピュータシステム1701の外部に(例えば、イントラネットまたはインターネットを通してコンピュータシステム1701と通信する遠隔サーバ上に)位置する1つ以上の追加のデータ記憶ユニットを含むことができる。
【0146】
コンピュータシステム1701は、ネットワーク1730を通して1つ以上の遠隔コンピュータシステムと通信することができる。例えば、コンピュータシステム1701は、ユーザ(例えば、対象、エンドユーザ、消費者、医療提供者、撮像技師等)の遠隔コンピュータシステムと通信することができる。遠隔コンピュータシステムの例は、パーソナルコンピュータ(例えば、ポータブルPC)、スレートまたはタブレットPC(例えば、Apple(登録商標) iPad(登録商標)、Samsung(登録商標) Galaxy Tab)、電話、スマートフォン(例えば、Apple(登録商標) iPhone(登録商標)、Android対応デバイス、Blackberry(登録商標))、または携帯情報端末を含む。ユーザは、ネットワーク1730を介してコンピュータシステム1701にアクセスすることができる。
【0147】
本明細書に説明されるような方法は、例えば、メモリ1710または電子記憶ユニット1715上等のコンピュータシステム1701の電子記憶場所上に記憶される機械(例えば、コンピュータプロセッサ)実行可能コードを用いて実装されることができる。機械実行可能または機械読み取り可能なコードは、ソフトウェアの形態において提供されることができる。使用中、コードは、プロセッサ1705によって実行されることができる。ある場合、コードは、記憶ユニット1715から読み出され、プロセッサ1705による迅速なアクセスのためにメモリ1710上に記憶されることができる。いくつかの状況では、電子記憶ユニット1715は、除外されることができ、機械実行可能命令は、メモリ1710上に記憶される。
【0148】
コードは、事前コンパイルされ、コードを実行するように適合されるプロセッサを有する機械との使用のために構成されることができるか、または、ランタイム中にコンパイルされることができる。コードは、コードが事前コンパイルまたはアズコンパイルされた方式で実行されることを可能にするように選択され得るプログラミング言語で供給されることができる。
【0149】
コンピュータシステム1701等の本明細書に提供されるシステムおよび方法の側面は、プログラミングにおいて具現化されることができる。本技術の種々の側面は、典型的に、あるタイプの機械読み取り可能な媒体上で搬送され、またはそれにおいて具現化される機械(またはプロセッサ)実行可能コードおよび/または関連付けられるデータの形態における「製品」または「製造品」と考えられ得る。機械実行可能コードは、メモリ(例えば、読み取り専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ)またはハードディスク等の電子記憶ユニット上に記憶されることができる。「記憶」タイプ媒体は、ソフトウェアプログラミングのために任意の時点で非一過性記憶を提供し得るコンピュータ、プロセッサ等の有形メモリ、または種々の半導体メモリ、テープドライブ、ディスクドライブ等のその関連付けられるモジュールのうちのいずれかまたは全てを含むことができる。ソフトウェアの全てまたは一部は、随時、インターネットまたは種々の他の電気通信ネットワークを通して通信され得る。そのような通信は、例えば、1つのコンピュータまたはプロセッサから別のものへの(例えば、管理サーバまたはホストコンピュータからアプリケーションサーバのコンピュータプラットフォームへの)ソフトウェアのロードを可能にし得る。したがって、ソフトウェア要素を搭載し得る別のタイプの媒体は、ローカルデバイス間の物理的インターフェースを横断して、有線および光学固定ネットワークを通して、および種々のエアリンクを経由して使用される等、光学、電気、および電磁波を含む。有線または無線リンク、光学リンク等のそのような波を搬送する物理的要素は、ソフトウェアを搭載する媒体とも見なされ得る。本明細書に使用されるように、非一過性有形「記憶」媒体に制限されない限り、コンピュータまたは機械「読み取り可能な媒体」等の用語は、実行のためにプロセッサに命令を提供することに関与する任意の媒体を指す。
【0150】
したがって、コンピュータ実行可能コード等の機械読み取り可能な媒体は、限定ではないが、有形記憶媒体、搬送波媒体、または物理的伝送媒体を含む多くの形態をとり得る。例えば、光学または磁気ディスク、または任意のコンピュータ等内の任意の記憶デバイスを含む不揮発性記憶媒体が、図面に示されるデータベース等を実装するために使用され得る。揮発性記憶媒体は、そのようなコンピュータプラットフォームの主要メモリ等のダイナミックメモリを含む。有形伝送媒体は、同軸ケーブル、すなわち、コンピュータシステム内のバスを構成するワイヤを含む銅ワイヤおよび光ファイバを含む。搬送波伝送媒体は、電気または電磁信号、または無線周波数(RF)および赤外線(IR)データ通信の間に発生させられるもの等の音響または光波の形態をとり得る。コンピュータ読み取り可能な媒体の一般的な形態は、したがって、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、任意の他の磁気媒体、CD-ROM、DVDまたはDVD-ROM、任意の他の光学媒体、パンチカード、紙テープ、孔のパターンを伴う任意の他の物理的記憶媒体、RAM、ROM、PROMおよびEPROM、FLASH-EPROM、任意の他のメモリチップまたはカートリッジ、データまたは命令を転送する搬送波、そのような搬送波を転送するケーブルまたはリンク、またはそれからコンピュータがプログラミングコードおよび/またはデータを読み取り得る任意の他の媒体を含む。コンピュータ読み取り可能な媒体のこれらの形態のうちの多くは、1つ以上の命令の1つ以上のシーケンスを実行のためにプロセッサに搬送することに関与し得る。
【0151】
コンピュータシステム1701は、例えば、医療提供者または撮像技師が、光学アダプタの1つ以上の特徴(例えば、検鏡への結合、カメラへの結合、画像センサ、光学系アセンブリ等)を監視または追跡するためのポータルを提供するためのユーザインターフェース(UI)1740を備えている電子ディスプレイ1735を含むか、または、それと通信することができる。ポータルは、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)を通して提供され得る。ユーザまたはエンティティは、UIを介してポータル内の種々の要素と相互作用することもできる。UIの例は、限定ではないが、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)およびウェブベースのユーザインターフェースを含む。
【0152】
本開示の方法およびシステムは、1つ以上のアルゴリズムを用いて実装されることができる。アルゴリズムは、中央処理ユニット1705による実行時、ソフトウェアを用いて実装されることができる。
【0153】
別の側面では、本開示は、外科手術部位の標準的RGB画像上にレーザスペックルコントラスト画像をオーバーレイするために内視鏡デバイスと共に使用可能な医療撮像方法およびシステムを提供する。内視鏡デバイスは、患者の身体内の外科手術部位における解剖学的構造または生理学的特徴の高品質画像を外科医に提供するために、RGBビデオカメラに結合され得る。レーザスペックルコントラスト撮像も、患者の身体内の微小循環性組織血液灌流を瞬時に可視化するために使用され得る。
【0154】
本開示は、外科手術部位の標準的画像に加えて、レーザスペックルコントラスト画像を表示するために、商業的に入手可能な内視鏡デバイスと共に使用され得る方法およびシステムを提供する。画像は、個々に、または一緒に表示され得る。例えば、レーザスペックルコントラスト画像は、外科手術部位の標準的画像上にオーバーレイされ得る。
【0155】
図12は、外科手術部位の標準的画像に加えて、レーザスペックルコントラスト画像を表示するために、任意の従来の内視鏡撮像システムと共に使用され得る1つ以上の実施形態による、例示的撮像システムを図示する。従来の内視鏡撮像システムは、RGBビデオカメラ2102に直接結合され得る内視鏡2100(例えば、腹腔鏡または立体鏡)を備え得る。カメラ2102に結合される画像処理システム2104は、ディスプレイ2106上に標準的RGB外科手術画像を表示し得る。
【0156】
ある場合、撮像システムは、内視鏡2100とビデオカメラ2102との間に取り付けられ得るアダプタデバイス2108を備え得る。撮像システムはさらに、光源と、画像処理システム2110とを備え得る。
【0157】
図13は、1つ以上の実施形態による、例示的撮像システムの簡略化ブロック図である。光源および画像処理システム2110は、内視鏡2100の光入力ポート2112に提供されるレーザ光と白色光とを組み合わせるように構成され得る。ダイクロイックビームスプリッタ2114は、IRレーザコントローラ2118によって制御されるIRレーザダイオード2116からのレーザ光を白色光コントローラ2122によって制御される白色光LED2120からの白色光と組み合わせるように構成され得る。
【0158】
光源からの光は、内視鏡2100の遠位端を通して向けられ得、外科手術部位上に入射し得る。外科手術部位から戻される、または反射される光は、内視鏡を通してアダプタデバイス2108に伝送され得る。アダプタデバイス2108内のダイクロイックビームスプリッタ2124は、800ナノメートル(nm)を上回る波長を有する光をモノクロ近赤外線(NIR)カメラ2126に通し得る。800nmを下回る波長を有する光は、RGBカラーカメラ2102に進み得る。NIRカメラ2126は、画像処理システム2128によって処理されるセンサ信号を発生させ得る。RGBカラーカメラ2102は、カメラビデオプロセッサ2104によって処理されるセンサ信号を発生させ得、それは、処理されたセンサ信号を使用し、標準的RGBビデオストリームを発生させ得る。RGBビデオストリームは、画像処理システム2128に提供され得る。
【0159】
画像処理システム2128は、NIRカメラ2126から受信されたセンサ信号からレーザスペックルコントラスト撮像を実施するように構成され得る。画像処理システム2128は、レーザスペックルコントラスト撮像をビデオプロセッサ2104によって出力された標準的RGBビデオストリームと組み合わせ、ディスプレイ2106上に表示され得るビデオ出力を生成するように構成され得る。
【0160】
レーザスペックルコントラスト画像および外科手術部位の標準的RGB画像は、個々に、または一緒に表示され得る。例えば、レーザスペックルコントラスト画像は、外科手術部位の標準的画像上にオーバーレイされ得る。図14Aは、ディスプレイ2106上に示される標準的RGB外科手術ビデオからの例示的スクリーンショットである。図14Bは、ディスプレイ2106上に示される対応するレーザスペックルコントラスト画像を示す。この例では、図14Bの強調された部分は、血流が存在する場面における1つ以上のエリアを示し得る。図14Cは、図14Aの標準的画像上にオーバーレイされた図14Bのレーザスペックルコントラスト画像を示す。ユーザは、所望に応じて、表示される画像のタイプの各々間で切り替え得る。
【0161】
図15は、1つ以上の実施形態による、深度およびレーザスペックル撮像の両方を実施するためのカメラ2130を図示する簡略化ブロック図である。カメラ2130は、2つ以上のセンサ2132からステレオ深度データを発生させるために、深度撮像プロセッサ2128を利用し得る。レーザスペックルコントラスト撮像が、第3のセンサ2134からのデータを使用して実施され得る。画像プロセッサ2138は、ビデオ出力のために1つ以上のセンサからのデータを処理するように構成され得る。
【0162】
図16は、ハイパースペクトル、深度、およびレーザスペックル撮像を実施するための代替カメラ2140の簡略化ブロック図を図示する。ステレオ深度撮像が、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)2142を使用して処理され得る。ステレオ深度撮像は、FPGAによって処理される前、フレーム同調され得る。1つ以上の実施形態では、デバイスは、1つ以上のセンサ2144において、1つおきのフレームに対して(有効な30フレーム毎秒(FPS)ビデオに関して)交互する白色光およびハイパースペクトル光を入手し得る。60フレーム毎秒(FPS)ビデオが、ハイパースペクトルモードが有効にされないときに使用され得る。レーザスペックルデータは、第3のセンサ2146を用いて同時に入手され得る。
【0163】
ここで図17を参照すると、本明細書に説明される医療撮像システムと共に使用され得る例示的コンピューティングノードの概略図が、示される。コンピューティングノード3010は、好適なコンピューティングノードの一例にすぎず、本明細書に説明される実施形態の使用または機能性の範囲に関する任意の限定を示唆することを意図していない。それにもかかわらず、コンピューティングノード3010は、本明細書の上記に記載される機能性のうちのいずれかを実装および/または実施することが可能であり得る。
【0164】
コンピューティングノード3010では、多数の他の汎用または専用コンピューティングシステム環境または構成で動作するコンピュータシステム/サーバ3012が、存在し得る。コンピュータシステム/サーバ3012との使用のために好適であり得る周知のコンピューティングシステム、環境、および/または構成の例は、限定ではないが、パーソナルコンピュータシステム、サーバコンピュータシステム、シンクライアント、シッククライアント、ハンドヘルドまたはラップトップデバイス、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースのシステム、セットトップボックス、プログラマブル家電製品、ネットワークPC、ミニコンピュータシステム、メインフレームコンピュータシステム、および上記のシステムまたはデバイスのうちのいずれかを含む分散クラウドコンピューティング環境等を含む。
【0165】
コンピュータシステム/サーバ3012は、コンピュータシステムによって実行されるプログラムモジュール等のコンピュータシステム実行可能命令の一般的文脈において説明され得る。概して、プログラムモジュールは、特定のタスクを実施する、または特定の抽象データタイプを実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、論理、データ構造等を含み得る。コンピュータシステム/サーバ3012は、分散クラウドコンピューティング環境内で実践され得、タスクは、通信ネットワークを通して連結される遠隔処理デバイスによって実施される。分散クラウドコンピューティング環境では、プログラムモジュールは、メモリ記憶デバイスを含むローカルおよび遠隔コンピュータシステム記憶媒体の両方において位置し得る。
【0166】
図17に図示されるように、コンピューティングノード3010内のコンピュータシステム/サーバ3012は、汎用コンピューティングデバイスの形態において示される。コンピュータシステム/サーバ3012のコンポーネントは、限定ではないが、1つ以上のプロセッサまたは処理ユニット3016、システムメモリ3028、およびシステムメモリ3028を含む種々のシステムコンポーネントをプロセッサ3016に結合するバス3018を含み得る。
【0167】
バス3018は、メモリバスまたはメモリコントローラ、周辺機器バス、高速グラフィックスポート、および種々のバスアーキテクチャのうちのいずれかを使用するプロセッサまたはローカルバスを含むいくつかのタイプのバス構造のうちのいずれかのうちの1つ以上のものを備え得る。例として、限定ではないが、そのようなアーキテクチャは、業界標準アーキテクチャ(ISA)バス、マイクロチャネルアーキテクチャ(MCA)バス、拡張ISA(EISA)バス、ビデオ電子機器標準協会(VESA)ローカルバス、および周辺コンポーネント相互接続(PCI)バスを含む。
【0168】
コンピュータシステム/サーバ3012は、種々のコンピュータシステム読み取り可能な媒体を含み得る。そのような媒体は、コンピュータシステム/サーバ3012によってアクセス可能である任意の利用可能な媒体であり得、揮発性および不揮発性媒体、リムーバブルおよび非リムーバブル媒体の両方を含み得る。
【0169】
システムメモリ3028は、ランダムアクセスメモリ(RAM)3030および/またはキャッシュメモリ3032等の揮発性メモリの形態におけるコンピュータシステム読み取り可能な媒体を含むことができる。コンピュータシステム/サーバ3012は、他のリムーバブル/非リムーバブル、揮発性/不揮発性コンピュータシステム記憶媒体をさらに含み得る。例にすぎないが、記憶システム3034は、非リムーバブル不揮発性磁気媒体(図示せず、典型的に、「ハードドライブ」と呼ばれる)から読み取り、それに書き込むために提供されることができる。示されないが、リムーバブル不揮発性磁気ディスク(例えば、「フロッピー(登録商標)ディスク」)から読み取り、それに書き込むための磁気ディスクドライブおよびCD-ROM、DVD-ROM、または他の光学媒体等のリムーバブル不揮発性光学ディスクから読み取る、またはそれに書き込むための光学ディスクドライブが、提供されることができる。そのような事例では、各々は、1つ以上のデータ媒体インターフェースによってバス3018に接続されることができる。下記にさらに描写および説明されるであろうように、メモリ3028は、本開示の実施形態の機能を実行するように構成されるプログラムモジュールの組(例えば、そのうちの少なくとも1つ)を有する少なくとも1つのプログラム製品を含み得る。
【0170】
例として、限定ではないが、プログラムモジュール3042の組(そのうちの少なくとも1つ)を有するプログラム/ユーティリティ3040、加えて、オペレーティングシステム、1つ以上のアプリケーションプログラム、他のプログラムモジュール、およびプログラムデータが、メモリ3028内に記憶され得る。オペレーティングシステム、1つ以上のアプリケーションプログラム、他のプログラムモジュール、およびプログラムデータ、またはそれらのある組み合わせの各々は、ネットワーキング環境の実装を含み得る。プログラムモジュール3042は、概して、本明細書に説明される実施形態の機能および/または方法論を実行する。
【0171】
コンピュータシステム/サーバ3012は、キーボード、ポインティングデバイス、ディスプレイ3024等の1つ以上の外部デバイス3014、ユーザがコンピュータシステム/サーバ3012と相互作用することを可能にする1つ以上のデバイス、および/またはコンピュータシステム/サーバ3012が1つ以上の他のコンピューティングデバイスと通信することを可能にする任意のデバイス(例えば、ネットワークカード、モデム等)と通信することも行い得る。そのような通信は、入力/出力(I/O)インターフェース3022を介して行われることができる。なおも、コンピュータシステム/サーバ3012は、ネットワークアダプタ3020を介して、ローカルエリアネットワーク(LAN)、一般的な広域ネットワーク(WAN)、および/または公衆ネットワーク(例えば、インターネット)等の1つ以上のネットワークと通信することができる。描写されるように、ネットワークアダプタ3020は、バス3018を介してコンピュータシステム/サーバ3012の他のコンポーネントと通信する。示されないが、他のハードウェアおよび/またはソフトウェアコンポーネントも、コンピュータシステム/サーバ3012と併せて使用され得ることを理解されたい。例は、限定ではないが、マイクロコード、デバイスドライバ、冗長処理ユニット、外部ディスクドライブアレイ、RAIDシステム、テープドライブ、およびデータアーカイブ記憶システム等を含む。
【0172】
本開示は、システム、方法、および/またはコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品は、プロセッサに本開示の側面を実行させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラム命令をその上に有するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体(または複数の媒体)を含み得る。
【0173】
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、命令実行デバイスによる使用のための命令を保持および記憶し得る有形デバイスであり得る。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、例えば、限定ではないが、電子記憶デバイス、磁気記憶デバイス、光学記憶デバイス、電磁記憶デバイス、半導体記憶デバイス、または前述の任意の好適な組み合わせであり得る。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体のより具体的な例の非網羅的リストは、以下を含む:ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、メモリスティック、フロッピー(登録商標)ディスク、パンチカードまたはその上に記録される命令を有する溝における隆起構造等の機械的にエンコードされたデバイス、および前述の任意の好適な組み合わせ。本明細書に使用されるようなコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、電波または他の自由に伝搬する電磁波、導波管または他の伝送媒体を通して伝搬する電磁波(例えば、光ファイバケーブルを通して通過する光パルス)、またはワイヤを通して伝送される電気信号等の一過性信号自体であるとして解釈されるものではない。
【0174】
本明細書に説明されるコンピュータ読み取り可能なプログラム命令は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体からそれぞれのコンピューティング/処理デバイスに、またはネットワーク、例えば、インターネット、ローカルエリアネットワーク、広域ネットワーク、および/または無線ネットワークを介して外部コンピュータまたは外部記憶デバイスにダウンロードされることができる。ネットワークは、銅伝送ケーブル、光伝送ファイバ、無線伝送、ルータ、ファイアウォール、スイッチ、ゲートウェイコンピュータ、および/またはエッジサーバを備え得る。各コンピューティング/処理デバイス内のネットワークアダプタカードまたはネットワークインターフェースは、ネットワークからコンピュータ読み取り可能なプログラム命令を受信し、それぞれのコンピューティング/処理デバイス内のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体内での記憶のために、コンピュータ読み取り可能なプログラム命令を転送する。
【0175】
本開示の動作を実行するためのコンピュータ読み取り可能なプログラム命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、機械命令、機械依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、またはSmalltalk、C++等のオブジェクト指向プログラミング言語および「C」プログラミング言語または類似するプログラミング言語等の従来の手続き型プログラミング言語を含む1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせにおいて記述されるソースコードまたはオブジェクトコードのいずれかであり得る。コンピュータ読み取り可能なプログラム命令は、完全にユーザのコンピュータ上で、部分的にユーザのコンピュータ上で、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして、部分的にユーザのコンピュータ上かつ部分的に遠隔コンピュータ上で、または完全に遠隔コンピュータまたはサーバ上で実行され得る。後者のシナリオでは、遠隔コンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)または広域ネットワーク(WAN)を含む任意のタイプのネットワークを通してユーザのコンピュータに接続され得るか、または、接続は、外部コンピュータに(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用してインターネットを通して)行われ得る。種々の実施形態では、例えば、プログラマブル論理回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、またはプログラマブル論理アレイ(PLA)を含む電子回路は、本開示の側面を実施するために、電子回路を個人化するようにコンピュータ読み取り可能なプログラム命令の状態情報を利用することによって、コンピュータ読み取り可能なプログラム命令を実行し得る。
【0176】
本開示の側面は、本開示の実施形態による、方法、装置(システム)、およびコンピュータプログラム製品のフローチャート図および/またはブロック図を参照して本明細書に説明される。フローチャート図および/またはブロック図の各ブロックおよびフローチャート図および/またはブロック図内のブロックの組み合わせが、コンピュータ読み取り可能なプログラム命令によって実装され得ることを理解されたい。
【0177】
これらのコンピュータ読み取り可能なプログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、または他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサに提供され、コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサを介して実行される命令が、フローチャートおよび/またはブロック図のブロックまたは複数のブロックに規定される機能/行為を実装するための手段を作成するように機械を生成し得る。これらのコンピュータ読み取り可能なプログラム命令は、その中に記憶される命令を有するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体が、フローチャートおよび/またはブロック図のブロックまたは複数のブロックに規定される機能/行為の側面を実装する命令を含む製造品を構成するように、特定の様式で機能するようにコンピュータ、プログラマブルデータ処理装置、および/または他のデバイスに指示し得るコンピュータ読み取り可能な記憶媒体内にも記憶され得る。
【0178】
コンピュータ読み取り可能なプログラム命令は、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、または他のデバイス上にもロードされ、一連の動作ステップがコンピュータ、他のプログラマブル装置、または他のデバイス上で実施されるようにし、コンピュータ、他のプログラマブル装置、または他のデバイス上で実行される命令が、フローチャートおよび/またはブロック図のブロックまたは複数のブロックに規定される機能/行為を実装するようにコンピュータ実装プロセスを生成し得る。
【0179】
図のフローチャートおよびブロック図は、本開示の種々の実施形態によるシステム、方法、およびコンピュータプログラム製品の可能な実装のアーキテクチャ、機能性、および動作を図示する。この点で、フローチャートまたはブロック図内の各ブロックは、規定された論理機能を実装するための1つ以上の実行可能命令を構成するモジュール、セグメント、または命令の一部を表し得る。種々の代替実装では、ブロックに記載される機能は、図に記載される順序以外で行われ得る。例えば、連続して示される2つのブロックは、実際に、実質的に並行して実行され得るか、または、ブロックは、時として、関与する機能性に応じて、逆の順序で実行され得る。ブロック図および/またはフローチャート図の各ブロックおよびブロック図および/またはフローチャート図内のブロックの組み合わせが、規定された機能または行為を実施する、または専用ハードウェアおよびコンピュータ命令の組み合わせを実行する専用ハードウェアベースのシステムによって実装され得ることにも留意されたい。
【0180】
本開示の種々の実施形態の説明は、例証の目的のために提示されており、網羅的であることまたは開示される実施形態に限定されることを意図していない。多くの修正および変形例が、説明される実施形態の範囲および精神から逸脱することなく、当業者に明白であろう。本明細書に使用される専門用語は、実施形態の原理、実践的用途、または市場において見出される技術に優る技術的改良を最も詳細に解説するために、または当業者が本明細書に開示される実施形態を理解することを可能にするために選定された。
【0181】
本発明の好ましい実施形態が、本明細書に示され、説明されているが、そのような実施形態が、例としてのみ提供されることが当業者に明白であろう。本発明は、本明細書内に提供される具体的例によって限定されることを意図していない。本発明は、前述の本明細書を参照して説明されているが、本明細書の実施形態の説明および例証は、限定的意味で解釈されることを意味していない。多数の変形例、変更、および代用が、ここで、本発明から逸脱することなく、当業者に想起されるであろう。さらに、本発明の全ての側面が、種々の条件および変数に依存する本明細書に記載される具体的描写、構成、または相対的割合に限定されないことを理解されたい。本明細書に説明される本発明の実施形態の種々の代替が、本発明を実践することにおいて採用され得ることを理解されたい。したがって、本発明はまた、任意のそのような代替、修正、変形例、または均等物を網羅することとすることが想定される。以下の請求項は、本発明の範囲を定義し、これらの請求項の範囲内の方法および構造およびそれらの均等物が、それによって網羅されることを意図している。
図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
図2D
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図8D
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
【国際調査報告】