(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-25
(54)【発明の名称】モジュール方式の哺乳類身体埋込型流体流作用装置及び関連する方法
(51)【国際特許分類】
A61M 60/865 20210101AFI20220518BHJP
A61M 60/178 20210101ALI20220518BHJP
A61M 60/135 20210101ALI20220518BHJP
A61M 60/422 20210101ALI20220518BHJP
A61M 60/804 20210101ALI20220518BHJP
A61M 60/81 20210101ALI20220518BHJP
A61M 60/88 20210101ALI20220518BHJP
A61M 60/205 20210101ALI20220518BHJP
【FI】
A61M60/865
A61M60/178
A61M60/135
A61M60/422
A61M60/804
A61M60/81
A61M60/88
A61M60/205
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021560164
(86)(22)【出願日】2020-05-04
(85)【翻訳文提出日】2021-10-21
(86)【国際出願番号】 ZA2020050022
(87)【国際公開番号】W WO2020198765
(87)【国際公開日】2020-10-01
(32)【優先日】2019-03-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】PCT/CA2019/050421
(32)【優先日】2019-04-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CA
(32)【優先日】2020-03-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-04-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521438696
【氏名又は名称】パズル メディカル デバイシズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ジョージズ,ガブリエル
(72)【発明者】
【氏名】トルドー,フランソワ
(72)【発明者】
【氏名】デュッセ-マーティノー,ジェイド
【テーマコード(参考)】
4C077
【Fターム(参考)】
4C077AA02
4C077EE01
4C077KK23
4C077KK25
(57)【要約】
モジュール方式の哺乳類身体埋込型流体流作用装置は、ドッキングユニットを含み、ドッキングユニットは、受容面、遠位端及び近位端、近位のガイドホールを有する。機能ユニットが、受容面と嵌合するように成形されたドッキング面と、遠位端及び近位端とを有する。制御ワイヤが、機能ユニットの近位端から延び、そしてガイドホールを通って進み、そしてドッキングユニットから離れて近位方向に延びる。機能ユニット及びドッキングユニットの寸法及び形状は、カテーテルを介して埋め込み部位に送達可能となるように設定されている。機能ユニットは、ドッキング面がドッキングユニットの受容面と嵌合するドッキング締結構成と、ドッキング面がドッキングユニットの受容面と嵌合しないで、そこから離間に配置されているドッキング解除構成と、を有する。機能ユニットは、埋め込み部位において、制御ワイヤの移動を介してドッキング解除構成とドッキング締結構成との間で移動可能である。機能ユニットは、制御ワイヤを引くことによってドッキング締結構成に移動可能であり、制御ワイヤを押すことによってドッキング解除構成に移動可能である。複数の機能ユニットも開示されている。
【選択図】
図88
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モジュール方式の哺乳類身体埋込型流体流作用装置であって、
ドッキングユニットであって、
前記ドッキングユニットは細長い本体を有し、前記細長い本体は、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びる少なくとも1つの受容面と、
遠位端及び近位端と、
少なくとも1つの近位のガイドホールであって、各受容面には少なくとも1つの近位のガイドホールが対応付けられている、前記ガイドホールと、を有し、
前記ドッキングユニットの寸法及び形状は、カテーテルを介して前記哺乳類身体の導管システムの導管内の埋め込み部位に送達可能となるように設定されている、
前記ドッキングユニットと、
第1の機能ユニットであって、
前記第1の機能ユニットは、
細長い本体であって、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びるドッキング面であって、前記ドッキング面の形状は、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの第1の受容面と嵌合するように設定されている、前記ドッキング面と、
遠位端及び近位端と、を有し、
前記細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている、前記細長い本体と、
前記細長い本体の前記近位端から近位方向に延びる制御ワイヤであって、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通って進み、前記ドッキングユニットから離れて近位方向に延びる、前記制御ワイヤと、を有し、
前記第1の機能ユニットの寸法及び形状は、前記カテーテルを介して前記埋め込み部位に送達可能となるように設定され、
前記第1の機能ユニットは、
前記第1の機能ユニットの前記ドッキング面が、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と嵌合するドッキング締結構成と、
前記第1の機能ユニットの前記ドッキング面が、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と嵌合しないで、前記第1の受容面から離間に配置されているドッキング解除構成と、を有し、
前記第1の機能ユニットは、前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤの移動を介して、前記埋め込み部位において前記ドッキング解除構成と前記ドッキング締結構成との間で移動可能であり、
前記第1の機能ユニットは、前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤを引くことによって、前記ドッキング解除構成から前記ドッキング締結構成に移動可能であり、
前記第1の機能ユニットは、前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤを押すことによって、前記ドッキング締結構成から前記ドッキング解除構成に移動可能である、
前記第1の機能ユニットと、
を含む、前記モジュール方式の哺乳類身体埋込型流体流作用装置。
【請求項2】
前記ドッキングユニットの前記細長い本体は非拡張性である、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記ドッキングユニットの最小の境界直円柱の直径は、前記機能ユニットの最小の境界直円柱の直径を上回らない、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記ドッキングユニットは中心にあるドッキングユニットである、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
さらに、
第2の機能ユニットを含み、
前記第2の機能ユニットは、
細長い本体であって、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びるドッキング面であって、前記ドッキング面の形状は、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの第2の受容面と嵌合するように設定されている、前記ドッキング面と、
遠位端及び近位端と、を有し、
前記細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第2の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている、前記細長い本体と、
前記細長い本体の前記近位端から近位方向に延びる制御ワイヤであって、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第2の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記近位のガイドホールの前記少なくとも1つのうちの1つを通って進み、前記ドッキングユニットから離れて近位方向に延びる、前記制御ワイヤと、を有し、
前記第2の機能ユニットの寸法及び形状は、前記カテーテルを介して前記埋め込み部位に送達可能となるように設定され、
前記第2の機能ユニットは、
前記第2の機能ユニットの前記ドッキング面が、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第2の受容面と嵌合するドッキング締結構成と、
前記第2の機能ユニットの前記ドッキング面が、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第2の受容面と嵌合しないで、前記第2の受容面から離間に配置されているドッキング解除構成と、を有し、
前記第2の機能ユニットは、前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤの移動を介して、前記ドッキング解除構成と前記ドッキング締結構成との間で移動可能であり、
前記第2の機能ユニットは、前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤを引くことによって、前記ドッキング解除構成から前記ドッキング締結構成に移動可能であり、
前記第2の機能ユニットは、前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤを押すことによって、前記ドッキング締結構成から前記ドッキング解除構成に移動可能である、
請求項1に記載の装置。
【請求項6】
さらに、
第3の機能ユニットを含み、
前記第3の機能ユニットは、
細長い本体であって、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びるドッキング面であって、前記ドッキング面の形状は、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの第3の受容面と嵌合するように設定されている、前記ドッキング面と、
遠位端及び近位端と、を有し、
前記細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第3の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている、前記細長い本体と、
前記本体の前記近位端から近位方向に延びる制御ワイヤであって、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第3の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通って進む、前記制御ワイヤと、を有し、
前記第3の機能ユニットの寸法及び形状は、前記カテーテルを介して前記埋め込み部位に送達可能となるように設定され、
前記第3の機能ユニットは、
前記第3の機能ユニットの前記ドッキング面が、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第3の受容面と嵌合するドッキング締結構成と、
前記第3の機能ユニットの前記ドッキング面が、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第3の受容面と嵌合しないで、前記第3の受容面から離間に配置されているドッキング解除構成と、を有し、
前記第3の機能ユニットは、前記第3の機能ユニットの前記制御ワイヤの移動を介して、前記ドッキング解除構成と前記ドッキング締結構成との間で移動可能であり、
前記第3の機能ユニットは、前記第3の機能ユニットの前記制御ワイヤを引くことによって、前記ドッキング解除構成から前記ドッキング締結構成に移動可能であり、
前記第3の機能ユニットは、前記第3の機能ユニットの前記制御ワイヤを押すことによって、前記ドッキング締結構成から前記ドッキング解除構成に移動可能である、
請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面はそれぞれ、前記ドッキングユニットの前記細長い本体の外面に沿って半径方向に等距離で位置する、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面はそれぞれが凹部である、請求項6に記載の装置。
【請求項9】
各機能ユニットの前記ドッキング面は、その機能ユニットの前記細長い本体の湾曲した凸状外側壁に沿って延びる、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
各機能ユニットの前記ドッキング面は、その機能ユニットが前記ドッキング締結構成にあるときにその機能ユニットの前記ドッキング表が嵌合する前記ドッキングユニットの前記受容面と流体非侵略的に位置合わせする、請求項6に記載の装置。
【請求項11】
各機能ユニットの前記制御ワイヤは、その機能ユニットの前記細長い本体の前記近位端の頂点から延びる、請求項6に記載の装置。
【請求項12】
各機能ユニットの前記制御ワイヤは、その機能ユニットの前記長手軸からずれた位置において、その機能ユニットの前記細長い本体の前記近位端から延びる、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のそれぞれは、そのドッキング面に対応付けられる前記近位のガイドホールが配置される、対応付けられた近位端接合部を有する、請求項6に記載の装置。
【請求項14】
各機能ユニットの前記細長い本体の前記近位端は接合部接触面を有する、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
各機能ユニットがそのドッキング締結構成にあるとき、その機能ユニットの前記細長い本体の前記近位端の前記接合部接触面は、その機能ユニットの前記細長い本体の前記ドッキング面が嵌合する前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面に対応付けられる前記近位端接合部と嵌合する、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
各機能ユニットがそのドッキング締結構成にあるとき、その機能ユニットの前記細長い本体の前記近位端の前記接合部接触面は、その機能ユニットの前記細長い本体の前記ドッキング面が嵌合する前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面に対応付けられる前記近位端接合部と流体非侵略的に位置合わせする、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
各機能ユニットがそのドッキング締結構成にあるとき、
その機能ユニットの前記細長い本体の前記近位端の前記接合部接触面と、
その機能ユニットの前記細長い本体の前記ドッキング面が嵌合する前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面に対応付けられる前記近位端接合部と、の形状は、
一方が他方に対して、その機能ユニットの前記制御ワイヤに張力がかかったときに、その機能ユニットの前記細長い本体の前記ドッキング面が、その機能ユニットの前記細長い本体の前記ドッキング面が嵌合する前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面に向けて付勢されるように設定されている、請求項15に記載の装置。
【請求項18】
各機能ユニットがそのドッキング締結構成にあるとき、
各機能ユニットの前記制御ワイヤがその機能ユニットの前記細長い本体の前記近位端から延びる位置と、
その機能ユニットの前記細長い本体の前記ドッキング面が嵌合する前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面に対応付けられる前記近位端接合部における前記近位のガイドホールの位置とは、
一方が他方に対して、その機能ユニットの前記制御ワイヤに張力がかかったときに、その機能ユニットの前記細長い本体の前記ドッキング面が、その機能ユニットの前記細長い本体の前記ドッキング面が嵌合する前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面に向けて付勢されるように配置されている、請求項15に記載の装置。
【請求項19】
前記機能ユニットがそれぞれ、そのドッキング締結構成にあるとき、
各機能ユニットの前記細長い本体の前記近位端の前記接合部接触面は、前記ドッキングユニットの前記近位端接合部のうちの1つと嵌合し、前記機能ユニットそれぞれの前記細長い本体の前記近位端の嵌合していない外側を向く部分はそれぞれ、前記近位端の前記頂点に向けて傾斜している、請求項14に記載の装置。
【請求項20】
前記機能ユニットがそれぞれ、そのドッキング締結構成にあるとき、
流体流路が前記機能ユニットの任意の2つの中間に配置されている、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
各機能ユニットの前記制御ワイヤは制御ワイヤアセンブリであり、
前記制御ワイヤアセンブリは、その機能ユニットに前記制御ワイヤアセンブリを介して電力を送達するための電気部品と、その機能ユニットの前記制御ワイヤアセンブリを構造的に補強するための機械部品と、を少なくとも有する、請求項6記載の装置。
【請求項22】
各機能ユニットの前記制御ワイヤアセンブリの前記電気部品は複数の電気ワイヤであり、
各機能ユニットの前記制御ワイヤアセンブリの前記機械部品は構造ワイヤであり、
各機能ユニットの前記制御ワイヤアセンブリはさらに、その機能ユニットの前記複数の電気ワイヤ及び前記構造ワイヤをひとつに束ねて囲む外部シースを有する、請求項21に記載の装置。
【請求項23】
各機能ユニットの前記複数の電気ワイヤは3本の電気ワイヤであり、その機能ユニットの前記電気ワイヤそれぞれと前記構造ワイヤとはほぼ同じ直径を有する請求項22に記載の装置。
【請求項24】
各機能ユニットの前記制御ワイヤアセンブリの前記電気部品は複数の電気ワイヤであり、
各機能ユニットの前記制御ワイヤアセンブリの前記機械部品は、その機能ユニットの前記複数の電気ワイヤをひとつに束ねて囲む外部シースである、請求項21に記載の装置。
【請求項25】
前記ドッキングユニットの前記細長い本体は、長手方向に延びる中央空洞を有する、請求項6に記載の装置。
【請求項26】
前記ドッキングユニットに接続された固定アセンブリをさらに含み、前記固定アセンブリは固定構成及び非固定構成を有する、請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記固定アセンブリは、前記ドッキングユニットを前記埋め込み部位において固定するために、前記非固定構成と前記固定構成との間で切り替わるように前記埋め込み部位において駆動可能である、請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記ドッキングユニットの前記細長い本体の前記中央空洞内に配置された固定アセンブリ駆動ワイヤをさらに含み、
前記固定アセンブリ駆動ワイヤは、前記固定構成と前記非固定構成との間での前記固定アセンブリの切り替わりを駆動するように、前記固定アセンブリに動作可能に接続されている、請求項27に記載の装置。
【請求項29】
前記固定アセンブリは前記固定構成に向けて付勢され、前記固定アセンブリが前記カテーテル内に挿入されると前記固定アセンブリはその非固定構成に切り替わり、前記固定アセンブリが前記カテーテルから取り出されると前記固定アセンブリはその固定構成に切り替わる、請求項26に記載の装置。
【請求項30】
前記ドッキングユニットに接続された拡張可能なバリアアセンブリをさらに含み、
前記バリアアセンブリは拡張構成及び収縮構成を有する、請求項25に記載の装置。
【請求項31】
前記バリアアセンブリは、前記埋め込み部位において前記装置の周りのスペースをブロックすることによって流体が前記装置の周りを流れるのを防ぐために、前記収縮構成と前記拡張構成との間で切り替わるように前記埋め込み部位において駆動可能である、請求項30に記載の装置。
【請求項32】
前記ドッキングユニットの前記細長い本体の前記中央空洞内に配置されたバリアアセンブリ駆動ワイヤをさらに含み、
前記バリアアセンブリ駆動ワイヤは、前記拡張構成と前記収縮構成との間での前記バリアアセンブリの切り替わりを駆動するように、前記バリアアセンブリに動作可能に接続されている、請求項31に記載の装置。
【請求項33】
前記バリアアセンブリは前記拡張構成に向けて付勢され、前記バリアアセンブリが前記カテーテル内に挿入されると前記バリアアセンブリはその収縮構成に切り替わり、前記バリアアセンブリが前記カテーテルから取り出されると前記バリアアセンブリはその拡張構成に切り替わる、請求項30に記載の装置。
【請求項34】
前記バリアアセンブリは、前記拡張構成にあるときに、前記ドッキングユニットを前記埋め込み部位において固定する、請求項31に記載のドッキングユニット。
【請求項35】
前記ドッキングユニットに取り付けられた制御ケーブルをさらに含み、
前記制御ケーブルの外径のサイズは、前記哺乳類身体の前記導管システムを通って前記埋め込み部位に達することができるように設定されている、請求項6に記載の装置。
【請求項36】
前記制御ケーブルは中空であり、内部に空洞が形成されている、請求項35に記載の装置。
【請求項37】
各機能ユニットの前記制御ワイヤは、その機能ユニットの前記細長い本体の前記ドッキング面が嵌合する前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面に対応付けられる前記近位のガイドホールを出た後に、前記制御ケーブル内の前記空洞に入ってそこを通る、請求項36に記載の装置。
【請求項38】
少なくとも前記ドッキングユニットと前記制御ケーブルの前記空洞との一方の中に位置するシールをさらに含み、
前記シールは、流体が前記制御ケーブルの前記空洞に入るのを防ぐ一方で、各機能アセンブリの前記制御ワイヤが前記シールを通って移動することを可能にする、請求項37に記載の装置。
【請求項39】
前記空洞は複数の別個の隔離されたチャンバに分割されている、請求項38に記載の装置。
【請求項40】
各機能ユニットの前記制御ワイヤは、その機能ユニットの前記細長い本体の前記ドッキング面が嵌合する前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面に対応付けられる前記近位端接合部内の前記近位のガイドホールを出た後に、他のすべての機能ユニットの前記制御ワイヤから離れた前記制御ケーブル内の前記空洞の前記複数の隔離されたチャンバのうちの1つに入る、請求項39に記載の装置。
【請求項41】
少なくとも前記ドッキングユニット、前記制御ケーブルの前記空洞、及び前記制御ケーブルの前記空洞のチャンバのうちの1つの中に位置する少なくとも1つのシールであって、流体が前記制御ケーブルアセンブリの前記空洞の前記チャンバに入るのを防ぐ一方で、各機能アセンブリの前記制御ワイヤが前記少なくとも1つのシールを通って移動することを可能にするシールをさらに含む請求項40に記載の装置。
【請求項42】
前記制御ケーブルの前記空洞内の各隔離されたチャンバの内径とその隔離されたチャンバに入る前記制御ワイヤの外径とは、サイズが、一方が他方に対して、流体がその隔離されたチャンバ内で前記制御ワイヤの周りを流れるのを防ぐ一方で、依然としてその隔離されたチャンバ内で前記制御ワイヤが移動することを可能にするように設定されている、請求項39に記載の装置。
【請求項43】
前記第1の機能ユニットは第1の拍出ユニットである、請求項6に記載の装置。
【請求項44】
前記第2の機能ユニットは第2の拍出ユニットである、請求項43に記載の装置。
【請求項45】
前記第3の機能ユニットは第3の拍出ユニットである、請求項44に記載の装置。
【請求項46】
各拍出ユニットは内部に流体流空洞を有し、
前記流体流空洞は、その拍出ユニットの前記細長い本体内の第1の開口部とその拍出ユニットの前記細長い本体内の第2の開口部との間を延びる、請求項45に記載の装置。
【請求項47】
各拍出ユニットの前記第1の開口部は、その拍出ユニットが前記ドッキング締結構成にあるときに前記第1の開口部が遮られないように、その拍出ユニットの前記細長い本体の側面に位置し、各拍出ユニットの前記第2の開口部は、その拍出ユニットの前記細長い本体の前記遠位端に位置する、請求項46に記載の装置。
【請求項48】
各拍出ユニットの前記ドッキング面内には開口部がない、請求項46に記載の装置。
【請求項49】
各拍出ユニットの前記第1の開口部及び前記第2の開口部のうちの一方は流体入口であり、各拍出ユニットの前記第1の開口部及び前記第2の開口部のうちの他方は流体出口である、請求項46に記載の装置。
【請求項50】
各拍出ユニットの前記流体入口には整流器が対応付けられている、請求項49に記載の装置。
【請求項51】
各拍出ユニットの前記流体流空洞内にインペラが回転可能に配置され、前記インペラが回転すると、流体がその拍出ユニットの前記流体流空洞内にその拍出ユニットの前記流体入口を介して引き込まれ、流体がその拍出ユニットの前記流体流空洞からその拍出ユニットの前記流体出口を介して放出される、請求項49に記載の装置。
【請求項52】
モータが各拍出ユニットの前記細長い本体内に収容され、
インペラシャフトが、各拍出ユニットの前記細長い本体内に収容され、その拍出ユニットの前記モータによって回転可能に駆動可能であり、
その拍出ユニットの前記インペラは、その拍出ユニットの前記インペラシャフトによって回転可能に駆動可能である、請求項51に記載の装置。
【請求項53】
各拍出ユニットの前記インペラは非拡張性である、請求項51に記載の装置。
【請求項54】
各拍出ユニットの前記流体出口から放出される流体によって、前記装置の周りを流れる流体の巻込み流が促進される、請求項51に記載の装置。
【請求項55】
前記身体の前記導管システムは前記身体の脈管構造である、請求項45に記載の装置。
【請求項56】
前記装置は補助人工心臓であり、前記埋め込み部位は、大動脈、左心室、大静脈、肺動脈、及び右心室からなる群から選択される1つである、請求項55に記載の装置。
【請求項57】
前記機能ユニットはそれぞれ、流れ流体ブロッキングユニットであり、すべての前記機能ユニットが、そのドッキング締結構成にあるときに、前記装置を通り前記装置の周りにある流体流がブロックされる、請求項6に記載の装置。
【請求項58】
前記機能ユニットのうちの少なくとも1つは、前記埋め込み部位に物質を送達するように構造化及び配設された物質送達ユニットである、請求項6に記載の装置。
【請求項59】
各物質送達ユニットの前記制御ワイヤは制御ワイヤアセンブリであり、
前記制御ワイヤアセンブリは、少なくとも、前記物質送達ユニットに前記物質を運ぶためのチューブを有する、請求項58に記載の装置。
【請求項60】
前記機能ユニットのうちの少なくとも1つは、流体を前記埋め込み部位から抽出できるように構造化及び配設された流体抽出ユニットである、請求項6に記載の装置。
【請求項61】
各流体抽出ユニットの前記制御ワイヤは制御ワイヤアセンブリであり、
前記制御ワイヤアセンブリは、少なくとも、前記埋め込み部位から前記流体を運ぶためのチューブを有する、請求項60に記載の装置。
【請求項62】
前記カテーテルは送達シースである、請求項1に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、(1)米国仮特許出願第62/824,101号(2019年3月26日に出願)、発明の名称「Fluid Circulation Support System and Method」、(2)国際特許出願PCT/CA2019/050421(2019年4月5日に出願)、発明の名称「Fluid Circulation Support System and Method」、(3)米国仮特許出願第63/004,673号(2020年3月26日に出願)、発明の名称「Modular Mammalian Body Implantable Fluid Flow Influencing Device And Related Methods」、及び(4)米国仮特許出願第63/007,899号(2020年4月9日に出願)、発明の名称「Modular Mammalian Body Implantable Fluid Flow Influencing Device And Related Methods」に対する優先権を主張する。これらの各出願の全体は参照により本明細書に組み込まれている。アメリカ合衆国の指定に対して、本出願は前述の‘421国際出願の一部継続出願である。
【0002】
本技術は、モジュール方式の哺乳類身体埋込型流体流作用装置及び関連する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
患者内の流体搬送導管、たとえば血管または心臓、肝臓、もしくは腎臓付近の他の導管であって血液以外の流体(たとえば、尿、リンパ液など)を搬送するものは、種々の医療状況において流体流作用(たとえば流体流量の増加、流体流量の減少、流体流の停止など)が必要となることがある。
【0004】
良く知られているこのような状況の例は、心不全である。心不全を患う患者の場合、その心臓は、自分の体が要求する血液及び酸素を満たすほど十分に血液を拍出することができなくなる。
【0005】
心不全は、米国人の600万人以上及び世界中で2600万人以上の人々が常に冒されている疾患である。治療法は存在しない。心不全に罹患すると、日常生活で機能できること及び生活の全体的品質が、徐々にかつ不可避的に低下する。急速に悪化する場合がある。最高の医療を受けても、心不全患者の症状はゆっくりと必然的に進行する。患者の活動範囲は急速に制限される。安静にして最適な薬物療法を受けていても、ある時点で疾患の症状は増大する。末期の心不全疾患を患う人々の場合、現時点で、2年間生存する可能性は推定でわずか20%である。
【0006】
疾患に対する起こりそうな経過及び結果のこのような厳しい予測を改善する試みとして、心臓疾患を持つ人々を看護するための複数の方策が開発されている。このような方策には、短時間の機械的な患者支援オプションならびに長時間の患者支援オプションの両方がある。しかしながら、現時点で利用できる選択肢に最適なものはない。
【0007】
従来の治療可能性について概説する前に、このような処置はすべて本質的に外科手術であることに注意されたい。これらは、疾患を被る患者に対して「開腹手術」(すなわち、皮膚及び組織を切断して、含まれる構造または臓器の全景を外科医が見られるようにする従来の手術方法)を介して、または「低侵襲手術」(すなわち、大きな切開を必要としない最近の外科技術)を介して行われ得る。低侵襲手術手技の例は経カテーテル技術である。カテーテル(たとえば、比較的長い柔軟なチューブ)を患者の身体内に挿入し、カテーテルの管腔(すなわち、中空空洞)を通して、カテーテル挿入部位より遠位な(たとえば、そこから離れた)部位において介入を行う。開腹手術手技と比べて、経カテーテル技術は通常、患者に対するリスクが小さく、外科医が執刀する時間が短く、患者の回復時間が短い。それらの方が通常、患者に好まれる。
【0008】
心臓疾患に対する最新の治療可能性の1つは心臓移植である。心臓移植は、患者の病んだ心臓を切除して、心臓提供者からの健康な心臓と置換することが伴う。しかし、利用できる提供心臓の数は極めて限られている。たとえば北米では、毎年約3,000の提供心臓のみが利用できる。そのため、心臓移植は、患者にとって通常利用できる選択肢ではない。なぜならば、提供心臓数が疾患の患者数よりもはるかに少ないからである。さらに心臓移植は明らかに、非常に侵襲性の開腹手術が必要である。さらに著しいリスクが伴う。たとえば(決してこれらに限定されないが)移植冠状動脈疾患、及び移植患者の免疫系が一生抑制されることである。これらすべての理由から、心臓移植はほとんどの場合に若年患者に限定され、そのため心臓移植リストでは若年患者が優先される。
【0009】
心臓疾患に対する最新の治療可能性の他のものは、患者の病んだ心臓を切除して、それを人工心臓装置(典型的に「全置換型人工心臓」として知られている)と置換することによるものである。全置換型人工心臓の数は(ヒト心臓の提供の場合のようには)限定されていない。なぜならば、それらは製造された装置であり、現時点でそれらの使用は一時的な場合のみに限られているからである。永久埋め込みに利用できる全置換型人工心臓はない。したがって全置換型人工心臓が使用される患者は、利用できる提供心臓が未だに無い者を除いて、心臓疾患の末期の者である。提供心臓の数が限られているため、その使用は非常に限定されている。加えて、全置換型人工心臓の埋め込みには、依然として非常に侵襲性の開腹手術が必要であり、前述したようにリスクが伴う。患者での使用に現時点で利用できる全置換型人工心臓製品は非常に少ない。製品の1つは、SynCardia(商標)の一時的人工心臓である。他の可能性のある製品は、まだ開発中であるが、Carmat(商標)人工心臓である。
【0010】
心臓疾患に対する最新の治療可能性の第3のもの(そして最も一般的なもの)は、「補助人工心臓」として知られているもの(通例、省略して「VAD」と言われる)を埋め込んで用いることによる。VADは機械式ポンプで、患者内に外科的に埋め込まれて、弱くなった心臓が血液を拍出することを助ける。全置換型人工心臓とは異なり、VADは患者自身の心臓と置換されるわけではなく、代わりに患者の本来の心臓が血液を拍出することを助ける。VADは、患者の心臓の左側を助けるために用いられる場合がある。この場合、LVADとして知られている。または、患者の心臓の右側を助けるために用いられる場合がある。この場合、RVADとして知られている。LVADの方がはるかに一般的に用いられている。現時点で、VADは(全置換型人工心臓の場合のように)心臓移植が行えるまでの中間的存在として用いられる場合がある。または、心臓移植を行うことが不可能な状態の患者または即座の長期支援が必要な患者において長期間用いられる場合がある。異なるタイプ及び構成のVADが存在する。その一部について後述する。
【0011】
現時点で利用可能なほとんどすべてのVADに共通するのは、その埋め込みには開腹手術が必要であること、そして前述したマイナス面及びリスクが伴うこと等である。VADを用いることに付随する合併症率及び死亡率は両方ともに高い。たとえば、患者には、塞栓症脳卒中(たとえば、血栓が形成されたことに起因する血管の閉塞によって生じる脳卒中)のリスクがある。これは、他にも理由があるが、VADが心臓の頂点に位置するからである。また患者には、大脳(すなわち脳)出血または胃腸出血のリスクもある。これは、ほとんどのVADが血液を連続的に拍出するからである(血液を脈動で拍出する正常な心臓とは対照的である)。このような血液の連続的な拍出によって、患者の血管は脆弱になり(そのため大量出血する傾向がある)、また患者のフォンヴィレブランド因子(出血を防止及び停止するプロセスの一部である人血中の分子)も低下する。さらに、VAD埋め込み手術が複雑であるために、VADの埋め込みは専門センターでのみ行われる。実際には、VAD埋め込みを受けることを患者が拒否する1番の理由は、このような侵襲性埋め込み手術及びそこから生じる合併症に対する恐れが患者にはあるからである。これらすべての理由から、北米だけで250,000を超える心臓疾患の患者がVAD埋め込みの恩恵を受けられたにもかかわらず、米国内で行われるVAD埋め込みの数は4,000/年を下回っている。
【0012】
VADのタイプ及び構成に関しては、過去数十年間にわたって複数の世代のVADが開発された。以下でこのような世代について説明するが、網羅的であることは意図しておらず、単なる例示に過ぎない。
【0013】
第1世代のVADは、メンブレンベースであり、拍動流をもたらした(たとえば、Thoratec(商標)PVAD、IVAD、Heartmate(商標)XVE、Heartmate(商標)IP1000、及びVE、WorldHeart(商標)Novacor(商標)、及びArrow International LionHeart(商標)LVD2000)。第1世代のVADの主な不利点のいくつかは、それらが高エネルギー要求仕様であったこと、それらのサイズが大きかったこと(外科移植が複雑になった)、及びそれらの耐久性が限られていたことである。
【0014】
第2世代のVADは連続的な軸流ポンプが特徴であった。これらの装置はより小さくて、可動部品がより少ないことが特徴であった。その結果、第1世代の前身よりも全体的に良好なデザインであった。第2世代のVADの内部ロータはコンタクトベアリング上に取り付けられた。その結果、高せん断応力領域が形成されて、血栓形成及び溶血のリスクが伴った。Thoratec(商標)Heartmate(商標)IIは、そのクラスで最も広く用いられているVADである。第2世代のVADの他の例としては、Jarvik Heart Jarvik(商標)2000及びMicroMed(商標)Heart Assist 5が挙げられる。
【0015】
第3世代のVADには、第2世代のVADの利点(第1世代のものと比べて)がすべてある。またそれらの特徴は遠心ロータの非接触磁気浮上であった。その結果、ポンプによって発生するせん断応力が全体的に低減する。そのため、第2世代の装置と比べて血栓形成及び溶血が生じる傾向が低い。現時点で利用可能な第3世代のVADとしては、Terumo(商標)DuraHeart(商標)、Medtronic(商標)Heartware(商標)HVAD、及びAbbott(商標)Heartmate(商標)IIIが挙げられる。
【0016】
現在使用されている(またはこれまでに使用された)前述のこれらの世代のVADはすべて、侵襲性の典型的な開腹手術(たとえば、胸骨正中切開または侵襲性がより低い小開胸)が必要である(または必要であった)。埋め込み処置をする間、VADは心臓に外科的に取り付けられる(たとえば、縫合される)一方で、主要なVAD本体は、患者の脈管構造(たとえば、心臓及び血管)の外に留まる。VADのポンプ入口は心臓の左または右心室(VADがLVADであるかRVADであるかに応じて)に縫合され、VADからの流出配管は大動脈(LVADの場合)または肺動脈(RVADの場合)に縫合される。
【0017】
しかし前述したように、患者は開腹手術よりも低侵襲経カテーテル介入の方を好む。そのため、心臓疾患を患う人々に対する機械的支援方策の開発での最新の取り組みは、開腹手術を必要としないポンプの開発に向けて行われており、むしろ埋込型経カテーテルであり得る。
【0018】
現在、埋め込まれる経カテーテルであり得る唯一の市販品は、Abiomed(商標)からのImpella(商標)ファミリーのマイクロポンプ装置である。Impella装置は、カニューレ(たとえば、小さい管状構造体)を伴う単一のマイクロ軸流ポンプ(たとえば、インペラを有する)を有している。この装置は、大動脈弁(LVADの場合)または三尖弁及び肺動脈弁(RVADの場合)を渡るように、心臓の左心室(LVADの場合)または右心室(RVADの場合)内に埋め込まれる。ポンプの入口は心室の内部であるか、または心室内に流体を放出する血管の内部であり、ポンプの出口は心臓の外部で、大動脈内(LVADの場合)及び肺動脈(RVADの場合)内である。ポンプインペラが回転すると、血液がポンプ入口を通して装置内に引き込まれる。そして血液は、ポンプが与える加圧下でカニューレを通って移動して、大動脈または肺動脈(場合に応じて)内のポンプ出口を通って装置を出る。このようにして、VADは心臓の心室に拍出支援をもたらす。
【0019】
Impella装置は経皮的処置を介して埋め込まれる。経皮的処置では、患者の内蔵へのアクセスは皮膚の針穿刺を介して(たとえば、良く知られている従来のSeldinger技術を介して)行われる。典型的に、このような処置では、針穿刺部位は外科医が手術している実際の内蔵から比較的遠い。たとえば、外科医が手術しているのが心臓であっても、皮膚の最初の針穿刺は患者の足の付け根部分で行われるため、外科医は大腿血管を通して患者の脈管構造にアクセスすることができる。アクセスが得られたら、外科医は、外科手術を行うために必要なツールを患者の脈管構造を通して心臓まで進めることができる。そして外科医は心臓に対して処置を行う、処置は通常、ワイヤを介して行う。ワイヤは、ツールから延びて、患者の脈管構造を通って移動し、患者の身体の外部に、外科医が以前に形成したアクセス開口部を介して出る。処置が完了したら、外科医はツールを患者の脈管構造から同じ方法で取り出す。このような処置では、大腿動脈(患者の足の付け根の中)または腋窩動脈(患者の鎖骨の周り)を介してアクセスする方が一般的である。
【0020】
このような経皮的処置及び装置(たとえば、Impella装置)に対して生じる問題の1つは、装置のサイズが著しく制限されることである。なぜならば、装置の周囲挿入箇所(場合に応じて、大腿部または腋窩動脈を通って)が遠いからである。すなわち、患者の血管を通って移動する構造のサイズは、これらの血管自体よりもわずかに大きいことに制限される。なぜならば、これらの血管が損傷を受ける前に広がれる量はごく限られているからである。Impella装置との関連で、これが意味することは、ポンプ(モータを含む)の実際の物理的寸法が制限されるということである。なぜならば、ポンプが患者の血管を通って患者の心臓まで移動しなければならないからである。この結果、拍出された血液が流れるポンプのカニューレの実際の物理的寸法もまた制限される。したがって、Impella装置ポンプが十分な量の血流を、カニューレを通して送って、患者の心臓を適切に助けるためには、ポンプのインペラが超高速で回転しなければならない。(通常、インペラの回転速度が高いほど、ポンプが拍出する血液は多い)。しかしこのようにインペラ回転速度が高いと問題となる可能性がある。インペラ回転速度が高いと、拍出されている血液成分に対して実質的なせん断応力が生じ、既知の有害な現象(たとえば、血小板活性化、フォンヴィレブランド因子多量体破壊、赤血球の破壊、及び血栓形成)につながる。前述したように、すべて塞栓症脳卒中またはポンプ血栓症の原因となる可能性がある。
【0021】
潜在的危害につながるImpellaタイプ装置の他の欠点は、大動脈弁に対する損傷(LVADの場合、左心室から大動脈に至る大動脈弁をポンプ本体が渡るため)と、使用中の装置の移動である(使用時に装置が固定されていないため)。これらの欠点があるために、Impellaタイプ装置は外来患者の解決策としては使用されていない。このような装置は臨床の場で使用しなければならない。このため、Abiomed(商標)Impella(商標)ポンプ装置は、心臓性ショックまたは高リスクの経皮的冠状動脈介入における短期間支援に対して承認されている。
【0022】
このような事情にかんがみて、改良型の経カテーテルで埋め込み可能なVAD解決策が現在、開発されている。このような装置としては、Magenta Medical(商標)またはSecond Heart Assist(商標)によって開発された装置、及び最近承認されたAbbott(商標)によるHeartmate(商標)PHPが挙げられる。これらすべての装置の共通の目的は、生体内で拡張するという機能を有するインペラを用いてImpella装置の限界を克服するということである。このようにして、装置を、ポンプインペラが小さい構成(損傷を起こすことなく患者の血管を通って移動できるほど十分小さい)の埋め込まれる経カテーテルとすることができる。埋め込み部位では、次にインペラを拡張させてより大きいサイズにすることができる。こうして、インペラを比較的低速度で(Impella装置の1つと比べて)動作させることができる。なぜならば、拡張可能なインペラは、その動作構成において、Impella装置インペラよりも相対的に大きいからである。このようにして、これらの装置では、高速インペラを伴う装置に存在するリスクを減らすことを試みている。
【0023】
しかし、拡張可能なプロペラはすべて、共通の予想される落とし穴、耐久性を有している。また、これは弾性材料(Magenta Medical(商標)、Heartmate(商標)PHP)またはメカニカル継手(Second Heart Assist(商標))のどちらを用いる場合にも当てはまる。(現在、承認されているすべての非拡張性装置インペラは、チタンなどの耐久性のある材料から製造されているため、耐久性問題は被らない)。
【0024】
拡張可能なプロペラを用いる装置のデザインの別の態様は、インペラは拡張可能に形成できるが、インペラを回転させるモータは拡張可能には形成できないことである。このような拡張可能なモータは存在しない。これは、このような装置の著しい制約である。なぜならば、このようなインペラを(拡張してから)回転させるためにモータに必要なパワーは、たとえば、Impella装置内に見られる小さいインペラを回転させるために必要なものよりも著しく大きいからである。この問題を解決するために、拡張可能なインペラを用いる、経カテーテルで埋め込み可能なポンプはすべて、埋め込まれた装置本体内にモータを有していない。むしろ、拡張したインペラを患者の脈管構造の外側でモータに相互接続する柔軟なドライブシャフトを用いている。この結果、これらのポンプを長期使用する場合に耐久性、発熱、及び信頼性について深刻な懸念が生まれる。それらはまだ開発中であるが、このような機械的な制約があるために、このような経カテーテルで埋め込み可能な拡張可能インペラベースのデザインの長期使用はできないという可能性は非常に高い。
【0025】
インペラの高速回転によって生じる高せん断応力に対処する解決策として、拡張可能なインペラを使用することに対するごく最近の理論的な代替案は、モジュール方式のポンプアセンブリである。モジュール方式のポンプアセンブリは、複数の拍出ユニット(またはモジュール)を使用することができる装置である。複数の拍出ユニットは、埋め込み部位に別個に送達可能であるが、埋め込み部位において患者の脈管構造の内部で一つに組み合わせて、単一の拍出装置を形成することができる。この単一の拍出装置は、並列に動作する複数の拍出ユニットを伴っているが、必要な血流量を与える一方で、生成されるせん断応力はるかに小さく、信頼性及び耐久性を維持することができる。このようなモジュール方式の2つのポンプアセンブリ装置が、これまでの特許文献、Andersonら及びBondeらに記載されている。
【0026】
第1の記載は、米国特許出願公開第2015/0250935A1号(Andersonら)、2015年9月10日に公開、発明の名称「Modular Implantable Ventricular Assist Device」でなされている。これは、Medtronic Vascular Galawayに譲渡された(現在は米国特許第9,616,159B2号)。Andersonらは以下のように開示している。「モジュール方式の埋込型補助人工心臓は、少なくとも部分的に、患者内で組み立てられるように構成されている。装置には通常、ポンプアセンブリ及び拡張可能なフレームが含まれている。フレームは、埋め込まれたときに患者の組織と嵌合するように構成されている。ポンプアセンブリは、フレームが埋め込まれて拡張構成にあるときに、フレームに動作可能に結合されるように構成されている。」(要約)
【0027】
この特許公報では、拡張可能なフレームが血管壁に固定された後に、フレームにスキャフォールドが取り付けられることが教示されている。または代替的に、他の実施形態では、拡張可能なフレーム及びスキャフォールドは単一構造であって、拡張可能である。いずれの場合でも、スキャフォールドの内部には複数の開口部があり、これらは個々の拍出ユニット(モジュール)を受け取って保持することが意図されている。この特許では、このような個々の拍出ユニットを次に外科医が患者の脈管構造を通して進めて、そしてスキャフォールド開口部内に押すことが教示されている。このデザインに関する1つの大きな懸念は、外科医は正確にどのようにして個々の拍出ユニットを、スキャフォールド開口部内に拍出ユニットを挿入するために必要な正確で精密な位置にガイドできるようになるのかである。これは本質的に、外科医がガイドワイヤまたは個々の拍出ユニットを操作して、3次元での正確な位置付け及び方向付けに達する必要がある作業(複数回繰り返す必要がある)である一方で、標準的な従来の2次元蛍光透視法を介してのみガイドされるものである。これが可能であると仮定しても、介入に必要な時間はとても長い。
【0028】
さらに、このような装置では、スキャフォールドに血管管腔を横断的に塞がせることで、スキャフォールドの血栓症(したがって、塞栓症脳卒中)及び完全管腔閉塞(血栓が拍出ユニットの入口または出口まで延びた場合)にさえ至ることがあり、患者の死につながる。
【0029】
また、個々の拍出ユニットのワイヤ(ケーブル)をどのように処理すべきかについて言及していない。これは重大な懸念である。なぜならば、各拍出ユニットは少なくとも1本のワイヤ(可能性として2本以上)を有しているからである。複数の拍出ユニットがあると、それらのワイヤは絡まる場合があり、両方とも個々のユニット(及び装置)の取り出しを難しくする。また、絡まったワイヤは、血栓形成(やはり塞栓症脳卒中のリスクにつながる)に対するスキャフォールドとして機能する可能性がある。
【0030】
さらに、拍出ユニット故障との関連で(それが機械的であろうと、血栓関係であろうと、他の場合であろうと)、または患者が回復して装置から離脱する必要がある場合に、このような装置を患者の脈管構造からどうやって取り出し得るのかについての教示がAndersonらにはない。個々の拍出ユニットはスキャフォールドから外に引き出し得ると想像できるが、フレーム及びスキャフォールド自体は経カテーテル技術では取り出すことはできないように見え、したがって開腹手術介入で取り除く必要がある。フレーム及びスキャフォールドを取り出せないと(それらの埋め込み部位によるが)、管腔閉塞(血管内に埋め込まれていた場合)または弁閉鎖不全症(弁の内部に埋め込まれていた場合)につながる可能性があり、どちらも患者にとって非常に有害である。
【0031】
モジュール方式のポンプアセンブリ装置の第2の記載は、米国特許出願公開第2015/0250935A1号(Bondeら)、2015年10月29日に公開、発明の名称「Percutane us Device and Method for Promoting Movement foa Bodily Fluid」でなされている。これは、Yale大学に譲渡された(現在は米国特許第10,293,090B2号)。Bondeらは以下のように開示している。「体液の移動または拍出を助けるために患者の身体内に配置することができる最小侵襲性の経皮装置。一実施形態では、装置は、ポンプユニットが直列配置で構成される第1の圧縮構成からポンプユニットが並列配置に再構成される第2の拡張構成に切り替わるように構成された複数のポンプユニットを含んでいる。」(要約)
【0032】
この刊行物では、マイクロ軸方向拍出ユニットが柔軟なフレームによってすべて互いに相互接続されているモジュール方式のポンプアセンブリを示している。埋め込み部位への経カテーテル送達を行うためにアセンブリが圧縮構成にあるとき、拍出ユニットは直列に配置される。埋め込み部位では、送達されたら、拍出ユニットが構成を物理的空間的に変えて直列から並列に切り替わるように、フレームは拡張する。この構造によって、外科医による装置モジュールの生体内組み立ての難しさの点でAndersonらの刊行物に記載される構造の実現性の落とし穴の少なくとも一部が回避され得る。なぜならば、装置は一方の構成から他方の構成に自力で切り替わるからである。しかし、Andersonらに記載される構造とは異なり、Bondeらに記載される構造では、ポンプアセンブリの生体内組み立てに対して外科医が得られる制御はほとんどない。なぜならば、それは単に、予め成形する材料の構造変化に基づくだけであって、外科医による制御を可能にするものではないからである。すなわち、容易に組み立てられる構造を得るために、Bondeらの構造では、このような組み立てに対する制御は断念されている。このような状況は、拍出ユニットの移動を何らかの方法で制御することができないと血管壁の損傷の原因となり得る。このような血管損傷は、重態(たとえば、血管壁解離、血管壁破裂など)につながる場合があり、患者を救うために早急な開腹手術介入が必要となる場合がある。
【0033】
加えて、Andersonらの場合と同様に、Bondeらでは、個々の拍出ユニットワイヤ及びそれらの管理のどちらにも言及していない。Andersonらのこの態様に関して前述した欠点は、Bondeらにも適用される。
【0034】
さらに、Bondeらの装置の組み立てた円柱状拍出ユニットの間には、未充填のギャップが残り得る。これは、拍出ユニット間での血栓形成につながる場合があり、前述したような塞栓形成のリスクを伴う。
【0035】
最後に、Bondeらの図に示されているある実施形態では、拍出ユニットを相互接続するフレームの構造変化では、拍出ユニットの向きを変える必要がある(遠位端≪-≫近位端)。この構造変化は、埋め込み部位において患者の血管の内部で行う必要があるであろう。この構造変化を可能にするためには、その部位において十分なスペースが存在する必要があるであろう。そしてBondeらの装置は、そのスペース内でこのような構造変化を引き起こすためにサイズを制限する必要があるであろう。これによってほぼ確実に、拍出ユニットの長さは、装置組み立て中の拍出ユニットの構造変化が生じる埋め込み部位における血管の断面径より短い値に制限される。拍出ユニット長さが制限されると、モータのサイズが制限される場合があり、拍出ユニットの性能に影響が出る場合がある。さらに、埋め込み部位において患者の血管の内部でのこのような構造変化が起きる前、起きている間、起きた後に、個々の拍出ユニットから延びるワイヤがどのように管理されるかについての記載が全くない。
【0036】
Andersonら及びBondeら(これらは両方とも本明細書または他で記載されている)に記載されるモジュール方式のポンプアセンブリの欠点によって、それらの有用性及び採用は制限されていると考えられる。これらの特許に記載される技術を具体化する現時点で利用できる製品はない。すなわち、何らかのタイプのモジュール方式の技術を用いる製品で、現時点で利用できるものは全くないことを意味する。
【0037】
Andersonら及びBondeらにおけるモジュール方式のポンプアセンブリ構造を用いたVADに対するデザインは、患者内で用いるのに適切な開発段階に達していないという事実にもかかわらず、他のタイプのVADの欠点のいくつかに対処するという可能性があるならば、モジュール方式のポンプアセンブリ構造を用いたVADは、さらなる開発が望ましい領域であると考えられる。しかし、Andersonらに記載される構造もBondeらに記載される構造も、このような開発を続ける適切な出発点であるとは考えられない。新しいモジュール方式のポンプアセンブリデザインを「最初からやり直す」ことが必要であると考えられる。
【発明の概要】
【0038】
目的
本技術の目的は、人体内に埋め込み可能であり、本明細書の前述で説明したものとは異なるデザインのモジュール方式のポンプアセンブリを提供することによって、この領域における従来の技術を改良することである。
【0039】
本技術の目的は、本明細書で説明する新しいモジュール方式のポンプアセンブリデザインが、用いている本技術の特定の物理的な実施形態及びその実施形態を用いている特定の状況に応じて、同じ状況で用いる従来技術の少なくとも一部と比べて少なくとも1つの(及び複数であり得る)低減されたリスク及び/または低減された欠点を有していることである。このようなリスク及び欠点としては以下を挙げてもよい(しかし、これらに限定されない)。すなわち、溶血が生じるリスク、血栓症が生じるリスク、血小板活性化が生じるリスク、血液凝固因子(複数可)及び/または一次止血に含まれるタンパク質の破壊が生じるリスク、血管壁の損傷が生じるリスク、望ましくない発熱、望ましくない電力要求、望ましくない物理的寸法要求、信頼性の問題、耐久性問題、ワイヤ/ケーブル管理問題、埋め込み問題(たとえば、難しさ、複雑さ、制御性、組立可能性、時間がかかる等)、外植問題(たとえば可能性、難しさ、複雑さ、制御性、分解可能性、時間がかかる等)、動作上の問題等、である。このリストは網羅的であることは意図していない。
【0040】
しかし当然のことながら、生物は、非常に複雑な生き物であり、予測可能な事態も状況も示さない。したがって、本技術は前述の目的を実現しようと試みるものであるが、何らかの特定の状況において及び/または本技術の何らかの特定の実施形態を用いて、このような目的が実際に達成される保証をするものではない(したがって、約束されるものではない)。
【0041】
概要
前述したように、現時点で使用されているかまたは開発中でさえあるモジュール方式のポンプアセンブリは、本技術の開発者が知る限り、存在しない。それにもかかわらず、このようなアセンブリ(少なくともいくつかの形態における)は、現時点で(またはこれまでに)使用されているVADに勝る効果をもたらすものと考えられる。詳細には、モジュール方式のポンプアセンブリは、埋込型経カテーテルであって、手術可能で外植可能であり、したがって前述した低侵襲介入という付随する利点を有する埋込型経カテーテルに、デザインすることができる。
【0042】
経カテーテルで埋め込み可能なモジュール方式のポンプアセンブリは(生体内で組み立てたら)複数の拍出ユニットを並列に用いることができる。これは、これまで人間で実際に用いている経カテーテルで埋め込み可能なポンプ(単一の拍出ユニットを有する)とは対照的である。複数の拍出ユニットを並列に用いることによって潜在的に、VADが行う必要がある作業の総量を複数の拍出ユニット間で(装置のデザイン及び動作に応じて)分割することができる(均等であろうとなかろうと)。(本技術との関連で、複数のユニットが並列であるとは、どの拍出ユニットの入口も、他のどの拍出ユニットのどの出口の下流にもないときである。下流とは、入口から出口に向かう流れの方向を指す)。これは、異なるタイプの従来技術のVADと比べていくつかの効果をもたらし得る。たとえば、Impellaタイプ装置と比べたときに、個々のポンプユニットのインペラは同じサイズとすることができるが、より遅い速度で回転することができる(やはり装置のデザイン及び動作に応じて)。しかし複数の拍出ユニットがあるので、同じ量の流体を拍出することができる。特定の状況では、インペラをより低速度で回転させると、生じるせん断応力レートが低くなり、したがって、溶血、血栓症、血小板活性化、及び/または血液凝固因子(複数可)の破壊が生じるリスクが潜在的に下がる。別の例では、拡張可能なインペラを用いる拍出装置と比べたときに、モジュール方式のポンプアセンブリの個々のポンプユニットのインペラは、より小さいサイズ(及びデザインされれば、非拡張性)とすることができ、したがって、回転させるために必要なパワーが少ない(装置のデザイン及び動作に応じて)。その結果、モータを拍出ユニット本体の内部に収容することができ得るため、患者の身体内に埋め込み得る。このような構成であれば、柔軟なドライブシャフトが患者の脈管構造を通って延びて、患者の脈管構造の外部にあるモータによって駆動される必要がなく、このような構成の欠点(たとえば、発熱、複雑さ、耐久性及び/または信頼性のリスク)が軽減される。
【0043】
本技術は、当初は補助循環装置(VAD)で用いるために考えられ開発されたが、それには限定されない。本技術を用いる装置は、他の目的のために及び/または身体の他の箇所で用いることができる(そのようにデザインされれば)。非限定的な例として、本技術を用いる装置を、腎盤内で経カテーテルで埋め込み可能にデザインして尿の流れに影響を与えられることが予見される(たとえば、血液ポンプとは対照的に尿ポンプを提供することによって)。
【0044】
同様に、本技術は、当初は、装置が埋め込まれる導管内の流体の流量を増加させるために用いるために考えられ開発されたが、他の方法で流体の流れに影響を与えるために用いることができる。たとえば、装置を、流体の流量を減少させて及び/または流体流を完全にブロックするように(状況に応じて)、デザイン及び/または動作させることができる。
【0045】
最後に、本技術は、当初は人間で用いるために考えられ開発されたが、本技術を用いる装置が適切にそのようにデザインされる(たとえばサイズ、寸法、及び/または形状が設定される)ならば、人間以外の哺乳動物で用いるための装置において用いることができる。
【0046】
これらのすべての理由のために、以下で述べる本技術の説明は、最初は(単純にVADよりも)はるかに広くて一般的な用語で表現する。
【0047】
装置
前述したAndersonら及び/またはBondeらの参考文献で説明された装置に付随する欠点の少なくとも1つ(好ましくは複数)を打開する(または少なくとも改善する)ために、本技術の実施形態によって、以下を含むモジュール方式の哺乳類身体埋込型流体流作用装置が提供される。(1)ドッキングユニット。ドッキングユニットは、細長い本体を有し、細長い本体は長手軸と、長手軸に平行に延びる少なくとも1つの受容面と、遠位端及び近位端と、少なくとも1つの近位のガイドホールとを有する。各受容面には、少なくとも1つの近位のガイドホールが対応付けられている。ドッキングユニットの寸法及び形状は、カテーテルを介して哺乳類身体の導管システムの導管内の埋め込み部位に送達可能となるように設定されている。(本開示の目的上、略中空の臓器内の空洞及びチャンバは、それらの空洞またはチャンバが流体連絡する導管システム内の導管であると理解すべきである。したがって、たとえば、心臓の部屋は、本目的上、身体の脈管構造の一部であると考えるべきである)。(2)第1の機能ユニット。第1の機能ユニットは、細長い本体を有し、細長い本体は、長手軸と、長手軸に平行に延びるドッキング面と、遠位端及び近位端とを有する。ドッキング面の形状は、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第1の受容面と嵌合するように設定されている。細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第1の受容面と対応付けられるドッキングユニットの少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている。制御ワイヤが、細長い本体の近位端から近位方向に延びており、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第1の受容面と対応付けられるドッキングユニットの少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通って進み、そしてドッキングユニットから離れて近位方向に延びる。第1の機能ユニットの寸法及び形状は、カテーテルを介して埋め込み部位に送達可能となるように設定されている。第1の機能ユニットは、第1の機能ユニットのドッキング面がドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第1の受容面と嵌合するドッキング締結構成を有する。第1の機能ユニットはまた、第1の機能ユニットのドッキング面がドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第1の受容面と嵌合しないで、そこから離間に配置されているドッキング解除構成を有する。第1の機能ユニットは、第1の機能ユニットの制御ワイヤの移動を介して、埋め込み部位においてドッキング解除構成とドッキング締結構成との間で移動可能である。第1の機能ユニットは、第1の機能ユニットの制御ワイヤを引くことによって、ドッキング解除構成からドッキング締結構成に移動可能である。第1の機能ユニットは、第1の機能ユニットの制御ワイヤを押すことによって、ドッキング締結構成からドッキング解除構成に移動可能である。
【0048】
前述したように、本技術を用いる装置は、少なくともドッキングユニット及び機能ユニットを有する。ドッキングユニットの主な機能は、装置の機能ユニットをドッキングし得る構造を提供することである。必須ではないが、本技術のドッキングユニットはさらなる機能を有していてもよい。たとえば、固定具を介して装置を所定の位置に固定すること等である(後により詳細に説明する)。
【0049】
ドッキングユニットの細長い本体の遠位端及び近位端は、装置を埋め込む外科医の視点から規定される。したがって、ドッキングユニットの細長い本体の遠位端は、介入中に、ドッキングユニットの近位端よりも外科医から遠くに離れている(すなわち、さらにまたはより遠い)。機能ユニット(複数可)及び他の構造の細長い本体の遠位端及び近位端も同様に規定される。
【0050】
本技術との関連で、ガイドホールは、制御ワイヤを保持する任意の構造であり、ガイドホールを通って、保持した制御ワイヤ(たとえば、機能ユニットの)が外れることなく動き得る。したがって、ガイドホールは、その機能を行うために、材料に完全に囲まれる必要はない。たとえば、適切に構造化されたフック(そこから制御ワイヤは外れることができない)は、いくつかの実施形態ではガイドホールを提供する働きをすることができる。
【0051】
使用時、極度に単純化したレベル(しかし以下でより詳しく説明する)では、機能ユニット及びドッキングユニットは送達シース(または何らかの他のタイプのカテーテル)内にあり、機能ユニットはそのドッキング解除構成にあって、ドッキングユニットよりも遠位にある。このように、装置は組み立てられておらず、いわゆる送達構成と言われ得るものにある。装置が送達構成にあるとき、ユニットの細長い本体の長手方向軸は互いに略共線である。したがって、装置が送達構成にあるときには、(組み立て済み装置よりも)小さい断面プロファイルを示し、したがって装置は、装置が組み立て済み構成にあるときよりも小さい管腔断面積を有する導管を通して送達され得る。機能ユニットがそのドッキング締結構成にあるときに、装置が組み立て済み構成にある。組み立て済み構成では、ユニットの細長い本体の長手方向軸はもはや互いに略共線ではない。その代わりに、機能ユニットの細長い本体の長手軸は、ドッキングユニットの細長い本体の長手軸から半径方向外側にあり、2つは略同一平面上にある。
【0052】
送達構成では、送達シース内で機能ユニットはドッキングユニットよりも遠位であるため、機能ユニットが最初に埋め込み部位に送達され(すなわち、ドッキングユニットよりも前に)、その制御ワイヤは、その細長い本体からドッキングユニットのガイドホールを通って延び、そして患者の導管システム(たとえば、脈管構造)を通り、そして患者の身体から出て外科医のアクセスポイントを通る。次にドッキングユニットが埋め込み部位に送達される。ドッキングユニットのガイドホール及び受容面は、外科医が機能ユニットの制御ワイヤを引いて機能ユニットをそのドッキング締結構成にすることができるように、それぞれに対して1つずつ配置される。(この操作の前に、外科医はドッキングユニット場所を固定してもよい(以下で説明する)。代替的に、この操作の間に、外科医はドッキングユニットを所定の位置に、その制御ケーブル(以下で説明する)またはいくつかの他の手段を介して保持してもよい)。機能ユニットの細長い本体はガイドホールを通ることができないため、機能ユニットは、たとえば外科医がその制御ワイヤを引いているときに、ドッキング締結構成を「行き過ぎる」ことができない。
【0053】
ガイドホールは、ドッキングユニットの細長い本体の遠位端よりも近位端の近くに配置されるという点で、「近位の」ガイドホールである。これはすべての実施形態には当てはまらないかも知れないが、ガイドホールが近位であるということは、機能ユニットの制御ワイヤを引いて機能ユニットをドッキング締結構成にするときに、ガイドホールを規定するドッキングユニットの構造に及ぼされる力には、埋め込み部位において導管内でドッキングユニットを「反転させよう」(すなわち、その遠位端と近位端を逆にしよう)とする傾向がないことを意味する。
【0054】
いくつかの実施形態では、ドッキングユニットの細長い本体は非拡張性である。前述したように、機械構造の拡張性は(実施形態及びその使用状況に応じて)構造の耐久性及び/または信頼性を下げ得る。
【0055】
いくつかの実施形態では、ドッキングユニットの最小の境界直円柱の直径は、機能ユニットの最小の境界直円柱の直径を上回らない。本状況では、最小の境界直円柱とは、当該のユニットの細長い本体(そのユニットの全体(そこから延びる任意の制御ワイヤ/ケーブルを除いて)が収まる)の長手軸に対する軸に略平行な軸を有する最小の直円柱である。このような実施形態では、ドッキングユニットの最大断面積(その細長い本体の長手軸と交差する)は通常、機能ユニットの最大断面積(その細長い本体の長手軸と交差する)よりも小さい。このように、装置の埋め込みに対する制限となるのは機能ユニットのサイズであり(ドッキングユニットのサイズではない)、導管システム(もしあれば)内のどの導管を通って、装置は経皮的に埋め込まれる経カテーテルとなり得るのかを決定するのは、機能ユニット(複数可)の最大断面積である、ということとなる。
【0056】
いくつかの実施形態では、ドッキングユニットは中心にあるドッキングユニットである。本状況では、ドッキングユニットが「中央」であるのは、装置の一部を形成する機能ユニット(複数可)がそれぞれ、そのドッキング締結構成にあるときにドッキングユニットの周囲に位置するときである。
【0057】
その基本的なレベルでは、本技術は、単一の機能ユニットを有する装置を用いて実施することができるが、ほとんどの実施形態は複数の機能ユニットを有すると予測される。この点に関して、本技術を用いる装置が有することができる機能ユニットの絶対的な理論上の数である最大数というのは存在しない。装置が、それが(その埋め込み及び動作の所与の状況の下で)有する数の機能ユニットを有して埋め込み及び動作が可能である限り、その数の機能ユニットは本技術の範囲内である。実施形態は、2~10の複数の機能ユニットを有すると考えられている。複数の機能ユニットを有する種々の実施形態では、各機能ユニットは他に対して機能及び特性(たとえば構成のサイズ、形状、寸法、材料など)が同じである。他の実施形態では、それらは異なる。
【0058】
したがって、いくつかの実施形態では、装置はさらに第2の機能ユニットを含む。第2の機能ユニットは、細長い本体を有し、細長い本体は長手軸と、長手軸に平行に延びるドッキング面と、遠位端及び近位端とを有する。ドッキング面の形状は、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第2の受容面と嵌合するように設定されている。細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第2の受容面と対応付けられるドッキングユニットの少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている。制御ワイヤが細長い本体の近位端から近位方向に延び、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第2の受容面に対応付けられるドッキングユニットの近位のガイドホールのうちの少なくとも1つのうちの1つを通って進み、そしてドッキングユニットから離れて近位方向に延びる。第2の機能ユニットの寸法及び形状は、カテーテルを介して埋め込み部位に送達可能となるように設定されている。第2の機能ユニットは、第2の機能ユニットのドッキング面がドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第2の受容面と嵌合するドッキング締結構成を有する。第2の機能ユニットはまた、第2の機能ユニットのドッキング面が、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第2の受容面と嵌合しないで、そこから離間に配置されているドッキング解除構成を有する。第2の機能ユニットは、第2の機能ユニットの制御ワイヤの移動を介して、ドッキング解除構成とドッキング締結構成との間で移動可能である。第2の機能ユニットは、第2の機能ユニットの制御ワイヤを引くことによって、ドッキング解除構成からドッキング締結構成に移動可能である。第2の機能ユニットは、第2の機能ユニットの制御ワイヤを押すことによって、ドッキング締結構成からドッキング解除構成に移動可能である。(第2の機能ユニットの制御ワイヤはまた、患者の導管システム(たとえば、脈管構造)を通って延び、そして外科医のアクセスポイントを通り、患者の身体から外に出る)。
【0059】
さらに、いくつかの実施形態では、装置はさらに第3の機能ユニットを含む。第3の機能ユニットは、細長い本体を有し、細長い本体は長手軸と、長手軸に平行に延びるドッキング面と、遠位端及び近位端とを有する。ドッキング面の形状は、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第3の受容面と嵌合するように設定されている。細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第3の受容面と対応付けられるドッキングユニットの少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている。制御ワイヤが細長い本体の近位端から近位方向に延び、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第3の受容面と対応付けられるドッキングユニットの少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通って進み、そしてドッキングユニットから離れて近位方向に延びる。第3の機能の寸法及び形状は、カテーテルを介して埋め込み部位に送達可能となるように設定されている。第3の機能ユニットは、第3の機能ユニットのドッキング面がドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第3の受容面と嵌合するドッキング締結構成を有する。第3の機能ユニットはまた、第3の機能ユニットのドッキング面が、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第3の受容面と嵌合しないで、第3の受容面から離間に配置されているドッキング解除構成を有する。第3の機能ユニットは、第3の機能ユニットの制御ワイヤの移動を介して、ドッキング解除構成とドッキング締結構成との間で移動可能である。第3の機能ユニットは、第3の機能ユニットの制御ワイヤを引くことによって、ドッキング解除構成からドッキング締結構成に移動可能である。第3の機能ユニットは、第3の機能ユニットの制御ワイヤを押すことによって、ドッキング締結構成からドッキング解除構成に移動可能である。(第3の機能ユニットの制御ワイヤはまた、患者の導管システム(たとえば、脈管構造)を通って延び、そして外科医のアクセスポイントを通り、患者の身体から外に出る)。
【0060】
本明細書では、簡単にするために、さらなる数の機能ユニットを有する装置についてさらに説明することはしない。第2及び第3の機能ユニットについての前述の記載は、このような第4、第5、第6などの機能ユニットに、必要な変更を加えて適用される。
【0061】
実施形態として2つ以上の機能ユニットがある場合、装置がその送達構成にあるのは、各機能ユニットがそのドッキング解除構成にあり、ユニットの各細長い本体の長手方向軸がすべて略共線にあるときである。送達シース内では、装置の機能ユニットはすべて、ドッキングユニットよりも遠位である(すなわち、ドッキングユニットは、すべての機能ユニットよりも近位にある)。埋め込み部位に装置を送達する間に、ドッキングユニットが送達される前に機能ユニットはすべて送達される。外科医は次に、各機能ユニットをそのドッキング締結構成にすることによって、装置をその組み立て済み構成にする。装置のデザイン、及び埋め込み部位における導管の管腔のサイズに応じて、いくつかの実施形態/実施態様では、外科医が特定の順番で機能ユニットをそのドッキング締結構成にする必要があってもよいしそうでなくてもよい。たとえば、埋め込み部位における導管の管腔のサイズが比較的大きい場合(機能ユニットが送達シースを出たら、機能ユニットとその制御ワイヤとの間に干渉が生じないようにする)、機能ユニットが送達シース内にあるときに配置されていた(したがって、送達シースを出た)順番とは関係なく、外科医は、自分がそのように選択した任意の順番で、機能ユニットをそのドッキング締結構成にすることができてもよい。別の説明例では、埋め込み部位における導管の管腔のサイズが比較的小さい場合、外科医は、特定の順番で機能ユニットをそのドッキング締結構成にする必要があってもよい。たとえば、それらが送達シースを出たのとは逆の順番である(すなわち、送達シースを出る最後の機能ユニットが、外科医がそのドッキング締結構成にすべき最初の機能ユニットである)。
【0062】
いくつかの実施形態では、ドッキングユニット及び機能ユニットのサイズ及び形状は、装置がその組み立て済み構成にあるときに、装置が埋め込み部位における導管の管腔を完全に妨害することがないように設定されている。このようにして、流体は装置の周りを流れることができる。種々の実施形態では、装置の機能及びその埋め込み箇所に応じて、装置の周りの流体流は重要であり得る。たとえば、装置がVADである場合、流体が装置の周りを流れることができるようにすることは、装置の拍出ユニットがすべて故障した状況(たとえば、バッテリーバックアップがない電源異常)の場合と同様に、重要なデザイン特性であり得る。なぜならば、その状況において、血液は、装置の周りを流れることができることによって、依然として患者の脈管構造内を流れることができるからである。
【0063】
対照的に、他の実施形態では、装置は、埋め込み部位における導管の管腔を完全に妨害して流体がポンプの周りを流れることができないようにデザインされる。これは、たとえば、装置の全体目的が、流体流が装置埋め込みの点を過ぎることを防ぐことであった場合である。
【0064】
いくつかの実施形態では、ドッキングユニットの各受容面は、ドッキングユニットの細長い本体の外面に沿って半径方向に等距離で位置する。ドッキングユニットの受容面が半径方向に等距離で位置するか否かを判定する方法の1つは、受容面を通る細長い本体の長手軸に垂直な平面内で、隣接する受容面の中間点を接続する線が長手軸と形成する角度を求めることである。形成される角度がすべて概ね同じならば、受容面は半径方向に等距離で位置している。いくつかの実施形態では、3つの受容面がある場合には、ドッキングユニットの断面形状は「Y」と似ている。いくつかの実施形態では、特に機能ユニットがすべて同一である場合には、受容面(したがって、そのドッキング締結構成にある機能ユニット)を半径方向に等距離で位置させると、組み立て済み装置の質量バランシングを助ける場合がある。状況に応じて、装置の周りの流体流を助ける場合もある。
【0065】
他の実施形態では、対照的に、受容面は、ドッキングユニットの細長い本体の外面に沿ってそれほど等距離で半径方向には位置していない。これは、たとえば機能ユニットが同一でない実施形態では、質量バランシングを助ける場合もある。これは、状況(たとえば、機能ユニットのサイズ及び/または形状)に応じて、装置の周りの流れ流体を助ける場合もある。
【0066】
いくつかの実施形態では、各受容面は、ドッキングユニットの細長い本体の外面に沿って長手方向に均等に位置する。この場合もやはり、いくつかの実施形態では、特に機能ユニットがすべて同一である場合には、受容面(したがって、そのドッキング締結構成にある機能ユニット)を長手方向に均等に位置させると、組み立て済み装置の質量バランシングを助ける場合がある。状況に応じて、装置の周りの流れ流体を助ける場合もある。
【0067】
他の実施形態では、対照的に、受容面は長手方向に不均等に位置して(たとえば、長手方向にジグザグ配置されていてもよいし、または他の場合には近位端、遠位端、または両方から異なる距離にあってもよい)、機能ユニットも、そのドッキング締結構成で、長手方向に不均等に位置する。これは、たとえば機能ユニットが同一でない実施形態では、質量バランシングを助ける場合もある。状況に応じて、装置の周りの流れ流体を助ける場合もある。
【0068】
いくつかの実施形態では、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面はそれぞれ、凹部である。いくつかの実施形態では、各機能ユニットのドッキング面は、その機能ユニットの細長い本体の湾曲した凸状外側壁に沿って延びる。いくつかのこのような実施形態では、ドッキング面の湾曲は、対応する受容面の湾曲に正確に一致する。
【0069】
いくつかの実施形態では、各機能ユニットのドッキング面は、その機能ユニットがドッキング締結構成にあるときにその機能ユニットのそのドッキング面が嵌合するドッキングユニットの受容面と流体非侵略的に位置合わせしている。本技術との関連で、「流体非侵略的に位置合わせする」とは、2つの表面が嵌合するときに、生体内で装置を囲む流体が表面の間に入る(進入)することができないように、互いと完全に嵌合する(すなわち、互いと位置合わせする)ことを意味するものと理解すべきである。このようなデザインが有用であり得るのは、たとえば、流体が血液の場合である。なぜならば、表面が流体非侵略的に互いと位置合わせすると、血栓形成ギャップが表面間に存在することはないからである。(血栓形成は一般的に避けるべきものである)。
【0070】
いくつかの実施形態では、各機能ユニットの制御ワイヤはその機能ユニットの細長い本体の近位端の頂点から延びる。いくつかの実施形態では、機能ユニットの制御ワイヤをこのように頂点から延びさせると、生体内で機能ユニットをそのドッキング締結構成に動かすことが容易になる。なぜならば、ユニットは導管内で「反転する」または「回転する」(その長手軸に対して、その遠位端と近位端を逆にしようとする)傾向がなく、むしろその制御ワイヤが引かれたときに「まっすぐ前方に」動くからである。
【0071】
いくつかの実施形態では、各機能ユニットの制御ワイヤは、その機能ユニットの細長い本体の長手軸からずれた位置において、その機能ユニットの細長い本体の近位端から延びる。いくつかの実施形態では、機能ユニットの制御ワイヤをこのようにずれて延びさせるとは、生体内で機能ユニットをそのドッキング締結構成に動かすことが容易になる。なぜならば、ユニットは導管内で(半径方向に)回転して、そのドッキング面がドッキングユニットの適切な受容面と適切に嵌合するために位置合わせされる位置になる傾向があるからである。さらに、いくつかの実施形態では、機能ユニットの制御ワイヤをこのようにずらすと、よりコンパクトなドッキングユニットのデザインが得られる。各機能ユニットの制御ワイヤがそれぞれ、ドッキングユニットのガイドホールを通ると(制御ワイヤはこのようにずれている)、ガイドホールは、(たとえば、制御ワイヤが、その対応する機能ユニットの細長い本体の長手軸上の位置から延びた場合よりも)ドッキングユニットの細長い本体の長手軸に半径方向に近くなり得る。したがって、前者の状況では、後者の場合と比べて、ドッキングユニットの細長い本体の直径を短くすることができる。(また、前述したように、いくつかの実施形態では、ドッキングユニットが小直径を有して、その直径が、最大直径を有する機能ユニットの直径よりも小さいことが望ましい場合がある)。
【0072】
いくつかの実施形態では、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のそれぞれは、そのドッキング面に対応付けられる近位のガイドホールが配置される、対応付けられた近位端接合部(たとえば、止め具)を有する。さらに、いくつかの実施形態では、各機能ユニットの細長い本体の近位端は接合部接触面を有する。いくつかの実施形態では、各機能ユニットがそのドッキング締結構成にあるとき、その機能ユニットの細長い本体の近位端の接合部接触面は、その機能ユニットの細長い本体のドッキング面が嵌合するドッキングユニットの少なくとも1つの受容面に対応付けられる近位端接合部と嵌合している。いくつかの実施形態では、これらの協同構造は、外科医がその機能ユニットをそのドッキング締結構成にすることを、たとえば感覚または視覚化を介して助け得る。
【0073】
いくつかの実施形態では、各機能ユニットがそのドッキング締結構成にあるとき、その機能ユニットの細長い本体の近位端の接合部接触面は、その機能ユニットの細長い本体のドッキング面が嵌合するドッキングユニットの少なくとも1つの受容面に対応付けられる近位端接合部と流体非侵略的に位置合わせしている。この場合もやはり、このような位置合わせの目的は、少なくともいくつかの実施形態では、潜在的な血栓形成ギャップが構造間に形成されることを避けるためである。
【0074】
いくつかの実施形態では、各機能ユニットがそのドッキング締結構成にあるとき、その機能ユニットの細長い本体の近位端の接合部接触面と、その機能ユニットの細長い本体のドッキング面が嵌合するドッキングユニットの少なくとも1つの受容面に対応付けられる近位端接合部との形状は、一方が他方に対して、その機能ユニットの制御ワイヤに張力がかかったときに(通常、生体内で装置が組み立てられて動作したらそうである)、その機能ユニットの細長い本体のドッキング面が、その機能ユニットの細長い本体のドッキング面が嵌合するドッキングユニットの少なくとも1つの受容面に向けて付勢されるように、設定されている。このような付勢は、その機能ユニットをそのドッキング締結構成に維持する傾向がある。実際には、いくつかの実施形態では、機能ユニットは単にこの方法でそのドッキング締結構成に維持され、機能ユニットをこの構成に維持するために物理的構造は必要ではない。
【0075】
いくつかの実施形態では、各機能ユニットがそのドッキング締結構成にあるとき、各機能ユニットの制御ワイヤがその機能ユニットの細長い本体の近位端から延びる位置と、その機能ユニットの細長い本体のドッキング面が嵌合するドッキングユニットの少なくとも1つの受容面に対応付けられる近位端接合部における近位のガイドホールの位置とは、一方が他方に対して、その機能ユニットの制御ワイヤに張力がかかったときに(通常、装置が生体内で組み立てられて動作したらそうである)、その機能ユニットの細長い本体のドッキング面が、その機能ユニットの細長い本体のドッキング面が嵌合するドッキングユニットの少なくとも1つの受容面に向けて付勢されるように配置されている。このような付勢は、その機能ユニットをそのドッキング締結構成に維持する傾向がある。実際には、いくつかの実施形態では、機能ユニットは単にこの方法でそのドッキング締結構成に維持され、機能ユニットをこの構成に維持するために物理的構造は必要ではない。他の実施形態では、機能ユニットは、この方法と以前の段落で説明した方法とを組み合わせたものでそのドッキング締結構成に維持され、やはり機能をこの構成に維持するために物理的構造は必要ではない。
【0076】
いくつかの実施形態では、装置はまた、機能ユニットをそのドッキング締結構成に(及び装置をその組み立て済み構成に)保持するための1つ以上の保持要素を有していてもよい。いくつかの実施形態では、保持要素は、ドッキングユニットの周りを延びる保持リングであるかまたはそれを含んでいる。保持リングは、ドッキングユニットの細長い本体に接続された近位端とそこから外側に延びる遠位端とを有していてもよい。保持リングを弾性的に、ドッキングユニットの受け入れ表面(複数可)に向けて付勢してもよい。代替的に、保持リングは、機能ユニットとドッキングユニットとを共に埋め込み部位において固定するために生体内に送達されたときに拡張構成を取るように配設された形状記憶合金で形成されていてもよい。保持要素は、その組み立て済み構成にある装置を埋め込み部位において保持することができる他のタイプの配置または構造を含んでいてもよい。
【0077】
いくつかの実施形態では、各機能ユニットがそのドッキング締結構成にあるとき、各機能ユニットの細長い本体の近位端の接合部接触面は、ドッキングユニットの近位端接合部のうちの1つと嵌合し、機能ユニットそれぞれの細長い本体の近位端の嵌合していない外側を向く部分はそれぞれ、近位端の頂点に向けて傾斜している。いくつかの実施形態では、機能ユニットそれぞれの細長い本体の近位端の嵌合していない外側を向く部分をこのように成形することによって、流体が血液であるときに血栓形成のリスクを減らす構造が得られる。なぜならば、血液が任意の領域で停滞するかまたは塞がれるのとは対照的に、装置の周りを滑らかに流れるのを助けるからである。
【0078】
いくつかの実施形態では、機能ユニットがそれぞれ、そのドッキング締結構成にあるとき、流体流路は任意の2つの隣接する機能ユニットの中間に配置される。この場合もやはり、流体が血液であるときに、これらの構造によって血栓形成のリスクが減る。なぜならば、血液が任意の領域において停滞するかまたは塞がれるのとは対照的に、装置の周りを滑らかに流れるのを助けるからでる。
【0079】
いくつかの実施形態では、ドッキングユニットのサイズ、形状、及び/または構造は、任意の2つの隣接する機能ユニット間にギャップがないことを確実にするように設定される。この場合もやはり、流体が血液であるときに、これらの構造によって血栓形成のリスクが減る。なぜならば、血液が任意の領域において停滞するかまたは塞がれるのとは対照的に、装置の周りを滑らかに流れるのを助けるからである。
【0080】
いくつかの実施形態では、各機能ユニットの制御ワイヤは制御ワイヤアセンブリである。制御ワイヤアセンブリは、その機能ユニットに制御ワイヤアセンブリを介して電力を送達するための電気部品と、その機能ユニットの制御ワイヤアセンブリを構造的に補強するための機械部品と、を少なくとも有する。電力は種々の理由で機能ユニットにとって必要であり得る。たとえば、限定することなく、機能ユニットのモータ及び/またはセンサへの電力供給である。
【0081】
いくつかの実施形態では、各機能ユニットの制御ワイヤアセンブリの電気部品は複数の電気ワイヤである。各機能ユニットの制御ワイヤアセンブリの機械部品は構造ワイヤである。各機能ユニットの制御ワイヤアセンブリはさらに、その機能ユニットの複数の電気ワイヤ及び構造ワイヤをひとつに束ねて囲む外部シースを有する。いくつかのこのような実施形態では、各機能ユニットの複数の電気ワイヤは3本の電気ワイヤであり、その機能ユニットの電気ワイヤそれぞれと構造ワイヤとはほぼ同じ直径を有する。これはたとえば、外部シース内での効率的な機械的パッケージング目的である。
【0082】
いくつかの実施形態では、各機能ユニットの制御ワイヤアセンブリの電気部品は複数の電気ワイヤであり、各機能ユニットの制御ワイヤアセンブリの機械部品は、その機能ユニットの複数の電気ワイヤをひとつに束ねて囲む外部シースである。
【0083】
いくつかの実施形態では、ドッキングユニットの細長い本体は、長手方向に延びる中央空洞を有する。このような中央空洞は種々の目的で用いてもよい。たとえば、しかしこれらに限定されないが、制御ワイヤ、チューブ用の通路を得るため等である。いくつかのこのような実施形態では、長手方向に延びる中央空洞は、ドッキングユニットの細長い本体の長手軸と位置合わせされる。いくつかの実施形態では、この長手方向に延びる空洞の箇所は、1つ以上の理由で最適であってもよい。たとえば、質量バランシング、機械的パッケージング、空洞を通る要素の機能の最適化などである。
【0084】
いくつかの実施形態では、装置を埋め込み部位において固定することができ、その結果、装置が埋め込み部位に取り外し可能に維持される。
【0085】
いくつかの実施形態では、装置がその組み立て済み構成にあるときに、装置の少なくとも一部が埋め込み部位において導管の管腔よりも大きく、そのため装置が「所定の位置にくさびで固定されて」機械的な力によってそこに保持されるように、装置のサイズ及び形状が設定されているときに、固定が行われる。たとえば、正常な人間の胸部大動脈は直径が6cmよりも小さく、そのため装置は、その組み立て済み構成において、それを所定の位置に「くさびで固定する」ために胸部大動脈よりも大きい部分を有することができる。しかし通常は、大動脈をその自然の直径の約15%を超えて伸ばすことは望まない(大動脈に対する損傷を回避するため)。
【0086】
他の実施形態では、装置はさらに、ドッキングユニットに接続された固定アセンブリを含み、固定アセンブリは固定構成及び非固定構成を有している。いくつかの実施形態では、固定アセンブリは、ドッキングユニットを埋め込み部位において固定(及び固定解除する)ために、その非固定構成とその固定構成との間で切り替わるように埋め込み部位において駆動可能である。
【0087】
いくつかの実施形態では、装置はさらに、ドッキングユニットの細長い本体の中央空洞内に配置された固定アセンブリ駆動ワイヤを含んでいる。固定アセンブリ駆動ワイヤは、固定構成と非固定構成との間での固定アセンブリの切り替わりを駆動するように、固定アセンブリに動作可能に接続されている。(固定アセンブリ駆動ワイヤは、存在する場合、患者の導管システム(たとえば、脈管構造)を通って延び、そして外科医のアクセスポイントを通り、患者の身体から外に出る)。
【0088】
他の実施形態では、存在する場合、固定アセンブリは固定構成に向けて付勢される。固定アセンブリがカテーテル(たとえば、送達シース)内に挿入されると、固定アセンブリはその非固定構成に切り替わる。固定アセンブリがカテーテルから取り出されると、固定アセンブリはその固定構成に切り替わる。いくつかのこのような実施形態では、固定アセンブリは、ドッキングユニットの細長い本体から離れるように弾性的に付勢される固定メンバーを含んでいる。いくつかのこのような実施形態では、このような固定メンバーは、ドッキングユニットに接続されたリングと、ドッキングユニットから離れるように外側に延びるアーム部とを有する。他のこのような実施形態では、このような固定アセンブリは拡張可能な要素を含んでいる。拡張可能な要素は、埋め込まれたときまたは他の手段を通して配置されたときに拡張するように構成してもよい。さらに他のこのような実施形態では、固定メンバーはステント状構造または拡張可能なスキャフォールドを有している。
【0089】
いくつかの実施形態では、装置はさらに、ドッキングユニットに接続された拡張可能なバリアアセンブリを含んでいる。バリアアセンブリは拡張構成及び収縮構成を有している。
【0090】
いくつかの実施形態では、バリアアセンブリは、埋め込み部位において装置の周りのスペースをブロックすることによって流体が装置の周りを流れるのを防ぐために、その収縮構成とその拡張構成との間で切り替わるように埋め込み部位において駆動可能である。たとえば、いくつかの実施形態では、装置がVADであるとき、埋め込み部位において装置の周りで装置と導管との間にスペースがあり(装置がその組み立て済み構成にあるときに)、拍出された血液の再循環が起こりえる。具体的には、心臓拡張期の間に、装置が埋め込まれた導管を通る血液の自然の流れはなく、それでもポンプは依然として拍出している場合がある。この結果、ポンプ入口において負圧が形成されて、装置の周りに配置された血液が引き込まれる。その時の血液は自然には動いてはいないため、入口に引き込まれる血液の一部は、すでにポンプの出口から出たが装置のそばで(自然の血流方向とは反対の方向に)入口までそして入り口に引き戻された血液であり得る(この負圧のために)。このような血液の再循環は通常、望ましくない。なぜならば(1)ポンプの効率をその体積流量の点で下げるため(再循環されている血液が、本来は拍出されることができたであろう非再循環の血液の代わりをするため)、及び(2)再循環される血液が、再循環される度に、ポンプによって誘起されるせん断応力を再び受けるため(そのため、前述で詳述したこのようなせん断応力によって生じる負の効果が生じる可能性が増す)。したがって、いくつかの実施形態では、バリアアセンブリは、それが拡張構成にあるときに、拍出された流体が装置周り(ポンプ出口からポンプ入口まで)から再循環する経路を、完全ではない場合に少なくとも部分的にブロックするように構造化されて位置するように、デザインされている。(非限定的な例として、VADポンプの速度が18,000RPMであるとき、このような再循環が防がれた場合、そのスループットは3L/分から5L/分に増加する)。
【0091】
いくつかの実施形態では、装置はさらに、ドッキングユニットの細長い本体の中央空洞内に配置されたバリアアセンブリ駆動ワイヤを含んでいる。バリアアセンブリ駆動ワイヤは、拡張構成と収縮構成との間でのバリアアセンブリの切り替わりを駆動するように、バリアアセンブリに動作可能に接続されている。(バリアアセンブリ駆動ワイヤは、存在する場合、患者の導管システム(たとえば、脈管構造)を通って延び、そして外科医のアクセスポイントを通り、患者の身体から外に出る)。
【0092】
いくつかの実施形態では、存在する場合、バリアアセンブリは拡張構成に向けて付勢される。バリアアセンブリがカテーテル(たとえば、送達シース)内に挿入されると、バリアアセンブリはその収縮構成に切り替わる。バリアアセンブリがカテーテルから取り出されると、バリアアセンブリはその拡張構成に切り替わる。
【0093】
いくつかの実施形態では、バリアアセンブリは、拡張構成にあるときに、ドッキングユニットを埋め込み部位において固定する。
【0094】
いくつかの実施形態では、装置はさらに、ドッキングユニットに取り付けられた制御ケーブルを含んでいる。制御ケーブルの外径のサイズは、哺乳類身体の導管システムを通って埋め込み部位に達することができるように設定されている。(本開示では、用語「ワイヤ」及び「ケーブル」を用いることによる特定の違いは意図しておらず、単に明瞭さを改善して、読者の側での混乱を避けるために区別している)。
【0095】
いくつかの実施形態では、制御ケーブルは中空であり、その内部に空洞が形成されている。
【0096】
いくつかの実施形態では、各機能ユニットの制御ワイヤ(制御ワイヤが制御ワイヤアセンブリであるいくつかの実施形態を含む)は、その機能ユニットの細長い本体のドッキング面が嵌合するドッキングユニットの少なくとも1つの受容面に対応付けられる近位のガイドホールを出た後に、制御ケーブル内の空洞に入ってそこを通る。このように、装置が組み立て済み構成にあるとき、制御ワイヤ(制御ケーブルの空洞内にある)は露出せず、通常身体の導管システムに露出する。導管システムが身体の脈管構造であるとき、これによって血栓症形成のリスクが減る。なぜならば、血液は個々の制御ワイヤには露出しないからである(これらのワイヤが互いに絡まり得るか否かにかかわらず)。このような実施形態では、制御ケーブルが患者の身体を出たら、制御ワイヤが制御ケーブル空洞を出て、各制御ワイヤと制御ケーブル自体を外科医が別個に使用できるようになっている(他を使用することなく)。
【0097】
いくつかの実施形態では、装置はさらに、ドッキングユニットと制御ケーブルの空洞との少なくとも一方の中に位置するシールを含んでいる。シールは、流体が制御ケーブルの空洞に入るのを防ぐ一方で、各機能アセンブリの制御ワイヤがシールを通って移動することを可能にする。流体が血液であるとき、シールは、制御ケーブルの空洞を通って流れて患者の身体を出る血液を患者が失うことを防ぐ。
【0098】
いくつかの実施形態では、固定アセンブリ駆動ワイヤ(存在する場合)は、可動的にシールを通って制御ケーブル内の空洞に入る。いくつかのこのような実施形態では、制御ケーブルが患者の身体を出たら、固定アセンブリ駆動ワイヤも制御ケーブル空洞を出て、固定アセンブリ駆動ワイヤ、各制御ワイヤ及び制御ケーブルを外科医が別個に使用できるようになっている(他を使用することなく)。
【0099】
いくつかの実施形態では、バリアアセンブリ駆動ワイヤ(存在する場合)は、可動的にシールを通って制御ケーブル内の空洞に入る。いくつかのこのような実施形態では、制御ケーブルが患者の身体を出たら、バリアアセンブリ駆動ワイヤも制御ケーブル空洞を出て、バリアアセンブリ駆動ワイヤ、各制御ワイヤ及び制御ケーブルを外科医が別個に使用できるようになっている(他を使用することなく)。
【0100】
いくつかの実施形態では、制御ケーブルの空洞は複数の別個の隔離されたチャンバに分割されている。いくつかのこのような実施形態では、各機能ユニットの制御ワイヤは、その機能ユニットの細長い本体のドッキング面が嵌合するドッキングユニットの少なくとも1つの受容面に対応付けられる近位端接合部内の近位のガイドホールを出た後に、他のすべての機能ユニットの制御ワイヤから離れた制御ケーブル内の空洞の複数の隔離されたチャンバのうちの1つに入る。このようにして、制御ワイヤが互いに干渉及び絡み合うことを防ぐことができる。このような実施形態では、制御ケーブルが患者の身体を出たら、制御ワイヤが制御ケーブル空洞のそのチャンバを出て、各制御ワイヤ及び制御ケーブルを外科医が別個に使用できるようになっている(他を使用することなく)。
【0101】
いくつかの実施形態では、装置はさらに、少なくともドッキングユニット、制御ケーブルの空洞、及び制御ケーブルの空洞のチャンバのうちの1つの中に位置する少なくとも1つのシールを含んでいる。シールは、流体が制御ケーブルアセンブリの空洞のチャンバに入るのを防ぐ一方で、各機能アセンブリの制御ワイヤが少なくとも1つのシールを通って移動することを可能にする。
【0102】
いくつかの実施形態では、アセンブリ駆動ワイヤ(存在する場合)は、ドッキングユニットの細長い本体の中央空洞を出た後に、機能ユニットの制御ワイヤが入る複数の隔離されたチャンバの他から離れた空洞の複数の隔離されたチャンバのうちの1つに入る。いくつかのこのような実施形態では、制御ケーブルが患者の身体を出たら、固定アセンブリ駆動ワイヤも制御ケーブル空洞のそのチャンバを出て、固定アセンブリ駆動ワイヤ、各制御ワイヤ及び制御ケーブルを外科医が別個に使用できるようになっている(他を使用することなく)。
【0103】
いくつかの実施形態では、バリアアセンブリ駆動ワイヤ(存在する場合)は、ドッキングユニットの細長い本体の中央空洞を出た後に、機能ユニットの制御ワイヤが入る複数の隔離されたチャンバの他から離れた複数の隔離されたチャンバのうちの1つに入る。いくつかのこのような実施形態では、制御ケーブルが患者の身体を出たら、バリアアセンブリ駆動ワイヤも制御ケーブル空洞のそのチャンバを出て、バリアアセンブリ駆動ワイヤ、各制御ワイヤ及び制御ケーブルを外科医が別個に使用できるようになっている(他を使用することなく)。
【0104】
いくつかの実施形態では、制御ケーブルの空洞内の各隔離されたチャンバの内径とその隔離されたチャンバに入る制御ワイヤ(または駆動ワイヤ、場合に応じて)の外径とは、サイズが、一方が他方に対して、流体がその隔離されたチャンバ内の制御ワイヤの周りを流れるのを防ぐ一方で、依然としてその隔離されたチャンバ内で制御ワイヤが移動することを可能にするように設定されている。このようにして、たとえば流体が血液であるとき、血液が制御ケーブルの空洞内のチャンバを通って流れて患者の身体を出ることができることによって、患者が血液を失うことが防がれる。このようなデザインは、シールが存在する実施形態においても存在することができ、たとえシールが機能しなくなった場合でも予備血液「漏れ」防止として機能することができる。
【0105】
いくつかの実施形態では、第1の機能ユニットは第1の拍出ユニットである。いくつかの実施形態では、第2の機能ユニットは第2の拍出ユニットである。いくつかの実施形態では、第3の機能ユニットは第3の拍出ユニットである。(すべての装置の機能ユニットが同じ機能を有することは必須ではないが、同じ機能を有していてもよい。本技術の異なる実施形態はこの点に関して異なっている)。
【0106】
いくつかの実施形態では、各拍出ユニットは内部に流体流空洞を有している。流体流空洞は、その拍出ユニットの細長い本体内の第1の開口部(たとえば、側面、末端など)とその拍出ユニットの細長い本体内の第2の開口部(たとえば、側面、末端など)との間を延びる。
【0107】
いくつかの実施形態では、各拍出ユニットの第1の開口部は、その拍出ユニットがドッキング締結構成にあるときに第1の開口部が遮られないように、その拍出ユニットの細長い本体の側面に位置する。さらに、いくつかの実施形態では、各拍出ユニットの第2の開口部は、その拍出ユニットの細長い本体の遠位端に位置する。
【0108】
いくつかの実施形態では、各拍出ユニットのドッキング面内には開口部がない。ドッキングユニット及び拍出ユニットのデザインに応じて、ドッキング面に開口部がないことで、ドッキングユニットの受容面と拍出ユニットのドッキング面との間での血栓形成が防がれる場合がある。
【0109】
いくつかの実施形態では、各拍出ユニットの第1の開口部及び第2の開口部の一方は流体入口であり、各拍出ユニットの第1の開口部及び第2の開口部の他方は流体出口である。いくつかの実施形態では、拍出ユニットの構造は、拍出ユニットが動作しているときには流体が流体流空洞を通って一方向にのみ流れることができるように設けられている。このような場合には、流体入口及び流体出口は(一方が他方に対して)逆にはできない。したがって、装置が動作しているとき、第1の開口部及び第2の開口部のうち同じものは常に流体入口または流体出口である(場合に応じて)。他のこのような実施形態では、拍出ユニットの構造は、(どのように拍出ユニットが動作しているかに応じて)流体が流体流空洞を通って両方向に流れることができるように設けられている。このような場合には、流体入口及び流体出口は、拍出ユニットの動作状態またはパラメータに応じて、第1の開口部及び第2の開口部のいずれか一方であってもよい。
【0110】
いくつかの実施形態では、各拍出ユニットの流体入口には整流器が対応付けられている。
【0111】
いくつかの実施形態では、各拍出ユニットの流体流空洞内にインペラが回転可能に配置されている。インペラが回転すると、流体がその拍出ユニットの流体流空洞内にその拍出ユニットの流体入口を介して引き込まれ、流体がその拍出ユニットの流体流空洞からその拍出ユニットの流体出口を介して放出される。非限定的な例として、流体が流体流空洞を通って両方向に流れることができる実施形態では、インペラは両方向に回転可能であってもよく、空洞を通る流体流の方向(したがって、どちらの開口部が流体入口でどちらが流体出口であるか)を決定するのはインペラの回転方向である。
【0112】
いくつかの実施形態では、モータが各拍出ユニットの細長い本体内に収容されている。インペラシャフトが、各拍出ユニットの細長い本体内に収容され、その拍出ユニットのモータによって回転可能に駆動可能である。その拍出ユニットのインペラは、その拍出ユニットのインペラシャフトによって回転可能に駆動可能である。(拍出ユニットの細長い本体内にモータが収容されていない実施形態も本技術の範囲内である。このような場合には、インペラは前述したように柔軟なドライブシャフトによって駆動され得る)。
【0113】
いくつかの実施形態では、各拍出ユニットのインペラは非拡張性である。前述したように、多くの状況において、拡張可能なインペラポンプには望ましくない欠点がある。
【0114】
いくつかの実施形態では、各拍出ユニットの流体出口から放出される流体によって、装置の周りを流れる流体の巻込み流が促進される。いくつかの実施形態では、たとえば装置がVADである場合には、このような巻込み流を有することによって、血流の拍動性が保持され、及び/または自然の血流が促進されるかまたは増大する。(種々の実施形態において、本技術の装置は単に拍動流、単に連続流、または選択的にいずれかで動作するようにデザインすることができることを理解されたい)。
【0115】
いくつかの実施形態では、身体の導管システムは身体の脈管構造及び心腔であり、流体が血液である。
【0116】
いくつかの実施形態では、装置は補助人工心臓(VAD)であり、埋め込み部位は、大動脈、左心室、大静脈、肺動脈、及び右心室からなる群から選択される1つである。また、流体は血液である。
【0117】
いくつかの実施形態では、埋め込み部位はリンパ液系の胸管である。
【0118】
いくつかの実施形態では、機能ユニットはそれぞれ、流れ流体ブロッキングユニットであり、機能ユニットのすべてが、そのドッキング締結構成にあるときに、装置を通り装置の周りにある流体流がブロックされる。このような流れの中断は、たとえば、エンドリークを避けるためにカバードステントを埋め込むときに瘻孔または動脈分岐部を閉じるために必要となり得る。
【0119】
いくつかの実施形態では、機能ユニットのうちの少なくとも1つは、埋め込み部位に物質を送達するように構造化及び配設された物質送達ユニットである。送達する物質は薬剤、または別の流体(たとえば、血液、血漿、生理食塩水、グルコース溶液など)であってもよい。
【0120】
いくつかのこのような実施形態では、各物質送達ユニットの制御ワイヤは制御ワイヤアセンブリである。制御ワイヤアセンブリは、少なくとも、物質送達ユニットに物質を運ぶためのチューブを有する。
【0121】
いくつかの実施形態では、機能ユニットのうちの少なくとも1つは、流体を埋め込み部位から抽出できるように構造化及び配設された流体抽出ユニットである。(たとえば、血液を流体抽出ユニットを介して身体から引き出してもよい)。
【0122】
いくつかのこのような実施形態では、各流体抽出ユニットの制御ワイヤは制御ワイヤアセンブリである。制御ワイヤアセンブリは、少なくとも、埋め込み部位から流体を運ぶためのチューブを有する。
【0123】
いくつかの実施形態では、機能ユニットのうちの少なくとも1つは、1つ以上の物理的状態(たとえば、温度、pH、流体流量など)を検知するように構成されたセンサユニットである。
【0124】
本技術との関連で、機能ユニットは単一の機能を有することに限定されず、複数の機能を有していてもよいが、複数の機能を有する必要はない。非限定的な例として、いくつかの実施形態では、機能ユニットは拍出ユニット及びセンサユニットである。他の実施形態では、機能ユニットは、物質送達ユニット及び流体抽出ユニットである。任意の数及びタイプの非互換性の機能を、本技術の機能ユニットにおいて組み合わせてもよい。
【0125】
いくつかの実施形態では、カテーテルは送達シースである。
【0126】
シース内装置
前述で簡単に述べたように、いくつかの実施形態において、送達構成では、装置は組み立てられておらず、ドッキングユニットとすべての機能ユニットとを囲むシースを有している。機能ユニットはそれぞれ、ドッキング解除構成にある。シースは近位端及び遠位端を有している。シース内では、ユニットは、シースの近位端に最も近いドッキングユニットの近位端及びドッキングユニットの遠位端に面する第1の機能ユニットの近位端と、端から端まで位置合わせされている。第1の機能ユニットの制御ワイヤは、(i)シース内を第1の機能ユニットの細長い本体の近位端から近位方向にシースの近位端に向かって延び、(ii)シース内をドッキングユニットの細長い本体と共に進み、(iii)ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第1の受容面と対応付けられるドッキングユニットの近位のガイドホールを通り、(iv)そして、シース内をドッキングユニットから離れて近位方向にシースの近位端に向かって延びる。
【0127】
いくつかの実施形態では、第1の機能ユニットの制御ワイヤはシースの近位端の外側へ延びる。
【0128】
いくつかの実施形態では、第1の機能ユニットの制御ワイヤは、制御ケーブルの空洞(前述したように)内をドッキングユニットから離れて近位方向にシースの近位端に向かって延びる。
【0129】
いくつかの実施形態では、制御ケーブルはシースの近位端の外側へ延びる。
【0130】
いくつかの実施形態では、ドッキングユニットの細長い本体の長手軸と、第1の機能ユニットの細長い本体の長手軸とは略共線である。装置のデザインに応じて、シース内に他の要素が存在するために、長手方向軸は正確に共線ではない場合がある。
【0131】
いくつかの実施形態では、第2の機能ユニット(存在する場合)の近位端は、第1の機能ユニットの遠位端に面する。第2の機能ユニットの制御ワイヤは、(i)シース内を第2の機能ユニットの細長い本体の近位端から近位方向にシースの近位端に向かって延び、(ii)シース内を第1の機能ユニットの細長い本体と共に進み、(iii)シース内をドッキングユニットの細長い本体と共に進み、(iv)ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第2の受容面に対応付けられるドッキングユニットの近位のガイドホールを通り、(v)そして、シース内をドッキングユニットから離れて近位方向にシースの近位端に向かって延びる。
【0132】
いくつかの実施形態では、第1の機能ユニットの制御ワイヤと第2の機能ユニットの制御ワイヤとはそれぞれ、シースの近位端の外側へ延びる。
【0133】
いくつかの実施形態では、第1の機能ユニットの制御ワイヤと第2の機能ユニットの制御ワイヤとはそれぞれ、制御ケーブルの空洞内をドッキングユニットから離れて近位方向にシースの近位端に向かって延びる。
【0134】
いくつかの実施形態では、制御ケーブルはシースの近位端の外側へ延びる。
【0135】
いくつかの実施形態では、ドッキングユニットの細長い本体の長手軸、第1の機能ユニットの細長い本体の長手軸、及び第2の機能ユニットの細長い本体の長手軸はすべて略共線である。装置のデザインに応じて、シース内に他の要素が存在するために、長手方向軸は正確に共線ではない場合がある(たとえば、別の制御ユニットの本体と共に進む1つの拍出ユニットの制御ワイヤ)。
【0136】
いくつかの実施形態では、第3の機能ユニット(存在する場合)の近位端は、第2の機能ユニットの遠位端に面する。第3の機能ユニットの制御ワイヤは、(i)シース内を第3の機能ユニットの細長い本体の近位端から近位方向にシースの近位端に向かって延び、(ii)シース内を第2の機能ユニットの細長い本体と共に進み、(iii)シース内を第1の機能ユニットの細長い本体と共に進み、(iv)シース内をドッキングユニットの細長い本体と共に進み、(v)ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第3のものに対応付けられるドッキングユニットの近位のガイドホールを通り、(vi)そして、シース内をドッキングユニットから離れて近位方向にシースの近位端に向かって延びる。
【0137】
いくつかの実施形態では、第1の機能ユニットの制御ワイヤ、第2の機能ユニットの制御ワイヤ、及び第3の機能ユニットの制御ワイヤはそれぞれ、シースの近位端の外側へ延びる。
【0138】
いくつかの実施形態では、第1の機能ユニットの制御ワイヤ、第2の機能ユニットの制御ワイヤ、及び第3の機能ユニットの制御ワイヤはそれぞれ、制御ケーブルの空洞内をドッキングユニットから離れて近位方向にシースの近位端に向かって延びる。
【0139】
いくつかの実施形態では、制御ケーブルはシースの近位端の外側へ延びる。
【0140】
いくつかの実施形態では、ドッキングユニットの細長い本体の長手軸、第1の機能ユニットの細長い本体の長手軸、第2の機能ユニットの細長い本体の長手軸、及び第3の機能ユニットの長手軸はすべて略共線である。装置のデザインに応じて、シース内に他の要素が存在するために、長手方向軸は正確に共線ではない場合がある(たとえば、別の制御ユニットの本体と共に進む1つの(または複数の)拍出ユニットの制御ワイヤ(複数可))。
【0141】
いくつかの実施形態では、シースはローダまたは他の剛性のチューブ状構造である。
【0142】
いくつかの実施形態では、シースは送達シースまたは他の柔軟な管状構造体である。
【0143】
ドッキングユニット
別の態様では、本技術の実施形態によって、モジュール方式の哺乳類身体埋込型装置内で用いるドッキングユニット(細長い本体を含む)が提供される。細長い本体は、(i)長手軸と、(ii)長手軸に平行に延びる少なくとも1つの受容面と、(iii)遠位端及び近位端と、(iv)少なくとも1つの近位のガイドホールと有している。各受容面には少なくとも1つの近位のガイドホールが対応付けられている。ドッキングユニットの寸法及び形状は、カテーテルを介して哺乳類身体の導管システムの導管内の埋め込み部位に送達可能となるように設定されている。
【0144】
前述した種々の実施形態のドッキングユニットに対する説明は、必要な変更を加えて、本技術のこの態様にも適用される。簡潔にするために、それらはここでは繰り返さない。
【0145】
機能ユニット
別の態様では、本技術の実施形態によって、モジュール方式の哺乳類身体埋込型装置内で用いる機能ユニットを提供し、この機能ユニットは、(1)細長い本体であって、長手軸と、長手軸に平行に延びるドッキング面と、遠位端及び近位端とを有する細長い本体と、(2)細長い本体の近位端から近位方向に延びている制御ワイヤと、を含む。機能ユニットの寸法及び形状は、カテーテルを介して哺乳類身体の導管システムの導管内の埋め込み部位に送達可能となるように設定されている。
【0146】
前述した種々の実施形態の機能ユニットに対する説明は、必要な変更を加えて、本技術のこの態様にも適用される。簡潔にするために、それらはここでは繰り返さない。
【0147】
制御ケーブルアセンブリ
別の態様では、本技術の実施形態によって、モジュール方式の哺乳類身体腔内装置埋込型経カテーテルで用いる制御ケーブルアセンブリであって、内部に空洞を有する中空の制御ケーブルを含み、制御ケーブルの外径のサイズは哺乳類身体の導管システムを通ることができるように設定されている、制御ケーブルアセンブリが提供される。
【0148】
前述した種々の実施形態の制御ケーブルアセンブリ(種々の構造、たとえば制御ワイヤなどを内部に含む)に対する説明は、必要な変更を加えて、本技術のこの態様にも適用される。簡潔にするために、それらはここでは繰り返さない。
【0149】
装置組み立て方法(生体外で)
別の態様では、本技術の実施態様によって、モジュール方式の哺乳類身体埋込型流体流作用装置を(その送達構成になるように)生体外で組み立てる(そして装置を埋め込みに適切になるように構成する)方法が提供される。装置は、ドッキングユニットと第1の機能ユニットとを有している。ドッキングユニットは、細長い本体を有し、細長い本体は、長手軸と、長手軸に平行に延びる少なくとも1つの受容面と、遠位端及び近位端と、少なくとも1つの近位のガイドホールと、を有する。各受容面には少なくとも1つの近位のガイドホールが対応付けられている。ドッキングユニットの寸法及び形状は、カテーテルを介して哺乳類身体の導管システムの導管内の埋め込み部位に送達可能となるように設定されている。第1の機能ユニットは細長い本体と制御ワイヤとを有している。細長い本体は、長手軸と、長手軸に平行に延びるドッキング面と、遠位端及び近位端とを有している。ドッキング面の形状は、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第1のドッキング面と嵌合するように設定されている。細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第1のドッキング面と対応付けられるドッキングユニットの少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている。制御ワイヤは細長い本体の近位端から近位方向に延びている。第1の機能ユニットの寸法及び形状は、カテーテルを介して埋め込み部位に送達可能となるように設定されている。
【0150】
本方法は、a)第1の機能ユニットの制御ワイヤを、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第1のドッキング面に対応付けられる少なくとも1つのガイドホールのうちの1つの遠位側から、そのガイドホールの近位側まで通過するように進ませることと、b)ドッキングユニット及び第1の機能ユニットをシース内に配置して、(I)ドッキングユニット及び第1の機能ユニットが、ドッキングユニットの遠位端に面する第1の機能ユニットの近位端と、端から端まで位置合わせされるように、(II)また第1の機能ユニットの制御ワイヤが、シース内を第1の機能ユニットの細長い本体の近位端から近位方向にシースの端に向かって延び、シース内をドッキングユニットの細長い本体と共に進み、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第1のドッキング面と対応付けられるドッキングユニットの少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通り、そしてシース内をドッキングユニットから離れて近位方向にシースの端に向かって延びるようにすることと、を含む。
【0151】
いくつかの実施態様では、装置はさらに第2の機能ユニットを有している。第2の機能ユニットは細長い本体と制御ワイヤとを有している。細長い本体は、長手軸と、長手軸に平行に延びるドッキング面と、遠位端及び近位端と、を有している。ドッキング面の形状は、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第2の受容面と嵌合するように設定されている。細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第2の受容面と対応付けられるドッキングユニットの少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている。制御ワイヤは細長い本体の近位端から近位方向に延びている。第2の機能ユニットの寸法及び形状は、カテーテルを介して埋め込み部位に送達可能となるように設定されている。このような実施態様では、本方法は、a)第1の機能ユニットの制御ワイヤを、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第1の受容面に対応付けられる少なくとも1つのガイドホールのうちの1つの遠位側から、そのガイドホールの近位側まで通過するように進ませることと、b)第2の機能ユニットの制御ワイヤを、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第2の受容面に対応付けられる少なくとも1つのガイドホールのうちの1つの遠位側から、そのガイドホールの近位側まで通過するように進ませることと、c)ドッキングユニット、第1の機能ユニット、及び第2の機能ユニットをシース内に配置して、(I)ドッキングユニット及び第1の機能ユニットが、ドッキングユニットの遠位端に面する第1の機能ユニットの近位端と、端から端まで位置合わせされ、第1の機能ユニット及び第2の機能ユニットが、第1の機能ユニットの遠位端に面する第2の機能ユニットの近位端と、端から端まで位置合わせされるように、(II)また第1の機能ユニットの制御ワイヤが、シース内を第1の機能ユニットの細長い本体の近位端から近位方向にシースの端に向かって延び、シース内をドッキングユニットの細長い本体と共に進み、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第1の受容面と対応付けられるドッキングユニットの少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通り、そしてシース内をドッキングユニットから離れて近位方向にシースの端に向かって延びるように、(III)また第2の機能ユニットの制御ワイヤが、シース内を第2の機能ユニットの細長い本体の近位端から近位方向にシースの端に向かって延び、シース内を第1の機能ユニットの細長い本体と共に進み、シース内をドッキングユニットの細長い本体と共に進み、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第2のドッキング面と対応付けられるドッキングユニットの少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通り、そしてシース内をドッキングユニットから離れて近位方向にシースの端に向かって延びるようにすることと、を含む。
【0152】
いくつかの実施態様では、装置はさらに第3の機能ユニットを有している。第3の機能ユニットは細長い本体と制御ワイヤとを有している。細長い本体は、長手軸と、長手軸に平行に延びるドッキング面と、遠位端及び近位端とを有している。ドッキング面の形状は、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第3の受容面と嵌合するように設定されている。細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第3の受容面と対応付けられるドッキングユニットの少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている。制御ワイヤは細長い本体の近位端から近位方向に延びている。第3の機能ユニットの寸法及び形状は、カテーテルを介して埋め込み部位に送達可能となるように設定されている。このような実施態様では、本方法は、a)第1の機能ユニットの制御ワイヤを、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第1の受容面に対応付けられる少なくとも1つのガイドホールのうちの1つの遠位側から、そのガイドホールの近位側まで通過するように進ませることと、b)第2の機能ユニットの制御ワイヤを、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第2の受容面に対応付けられる少なくとも1つのガイドホールのうちの1つの遠位側から、そのガイドホールの近位側まで通過するように進ませることと、c)第3の機能ユニットの制御ワイヤを、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第3の受容面に対応付けられる少なくとも1つのガイドホールのうちの1つの遠位側から、そのガイドホールの近位側まで通過するように進ませることと、d)ドッキングユニット、第1の機能ユニット、第2の機能ユニット、及び第3の機能ユニットをシース内に配置して、(I)ドッキングユニット及び第1の機能ユニットが、ドッキングユニットの遠位端に面する第1の機能ユニットの近位端と、端から端まで位置合わせされ、第1の機能ユニット及び第2の機能ユニットが、第1の機能ユニットの遠位端に面する第2の機能ユニットの近位端と、端から端まで位置合わせされ、第2の機能ユニット及び第3の機能ユニットが、第2の機能ユニットの遠位端に面する第3の機能ユニットの近位端と、端から端まで位置合わせされるように。(II)また第1の機能ユニットの制御ワイヤが、シース内を第1の機能ユニットの細長い本体の近位端から近位方向にシースの端に向かって延び、シース内をドッキングユニットの細長い本体と共に進み、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第1の受容面と対応付けられるドッキングユニットの少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通り、そしてシース内をドッキングユニットから離れて近位方向にシースの端に向かって延びるように、(III)また第2の機能ユニットの制御ワイヤが、シース内を第2の機能ユニットの細長い本体の近位端から近位方向にシースの端に向かって延び、シース内を第1の機能ユニットの細長い本体と共に進み、シース内をドッキングユニットの細長い本体と共に進み、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第2の受容面と対応付けられるドッキングユニットの少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通り、そしてシース内をドッキングユニットから離れて近位方向にシースの端に向かって延びるように、(IV)また第3の機能ユニットの制御ワイヤが、シース内を第3の機能ユニットの細長い本体の近位端から近位方向にシースの端に向かって延び、シース内を第2の機能ユニットの細長い本体と共に進み、シース内を第1の機能ユニットの細長い本体と共に進み、シース内をドッキングユニットの細長い本体と共に進み、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第3の受容面と対応付けられるドッキングユニットの少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通り、そしてシース内をドッキングユニットから離れて近位方向にシースの端に向かって延びるようにすることと、を含む。
【0153】
前述の実施態様のいくつかにおいて、第1の機能ユニットの制御ワイヤ、第2の機能ユニット(存在する場合)の制御ワイヤ、及び第3の機能ユニット(存在する場合)の制御ワイヤはそれぞれ、シースの端の外側へ延びている。
【0154】
前述の実施態様のいくつかにおいて、装置はさらに、ドッキングユニットに取り付けられた制御ケーブルを有している。制御ケーブルの外径のサイズは、導管システムを通って埋め込み部位に達することができるように設定されている。ドッキングユニット、第1の機能ユニット、第2の機能ユニット(存在する場合)、及び第3の機能ユニット(存在する場合)をシース内に配置することはさらに、ドッキングユニット、第1の機能ユニット、第2の機能ユニット(存在する場合)、及び第3の機能ユニット(存在する場合)をシース内に配置して、ドッキングユニットの制御ケーブルが、シース内をドッキングユニットから離れて近位方向にシースの端に向かって延びるようにすることを含む。
【0155】
いくつかの実施態様では、装置はさらに、ドッキングユニットに取り付けられた制御ケーブルを有している。制御ケーブルの外径のサイズは、導管システムを通って埋め込み部位に達することができるように設定されている。制御ケーブルは中空であり、その内部に空洞が形成されている。このような実施態様では、本方法は、a)第1の機能ユニットの制御ワイヤを、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第1の受容面に対応付けられる少なくとも1つのガイドホールのうちの1つの遠位側から、そのガイドホールの近位側まで通過するように進ませることと、b)第1の機能ユニットの制御ワイヤを制御ケーブル内の空洞に入れてそこを通らせることと、c)ドッキングユニット及び第1の機能ユニットをシース内に配置して、(I)ドッキングユニット及び第1の機能ユニットが、ドッキングユニットの遠位端に面する第1の機能ユニットの近位端と、端から端まで位置合わせされるように、(II)また第1の機能ユニットの制御ワイヤが、シース内を第1の機能ユニットの細長い本体の近位端から近位方向にシースの端に向かって延び、シース内をドッキングユニットの細長い本体と共に進み、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第1の受容面と対応付けられるドッキングユニットの少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通り、そして制御ケーブルの空洞内に進むように、(III)また制御ケーブルシース内をドッキングユニットから離れて近位方向にシースの端に向かって延びるようにすることと、を含む。
【0156】
他のこのような実施態様では、本方法は、a)第1の機能ユニットの制御ワイヤを、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第1の受容面に対応付けられる少なくとも1つのガイドホールのうちの1つの遠位側から、そのガイドホールの近位側まで通過するように進ませることと、b)第1の機能ユニットの制御ワイヤを制御ケーブル内の空洞に入れてそこを通らせることと、c)第2の機能ユニットの制御ワイヤを、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第2の受容面に対応付けられる少なくとも1つのガイドホールのうちの1つの遠位側から、そのガイドホールの近位側まで通過するように進ませることと、d)第2の機能ユニットの制御ワイヤを制御ケーブル内の空洞に入れてそこを通らせることと、e)ドッキングユニット、第1の機能ユニット、及び第2の機能ユニットをシース内に配置して、(I)ドッキングユニット及び第1の機能ユニットが、ドッキングユニットの遠位端に面する第1の機能ユニットの近位端と、端から端まで位置合わせされ、また第1の機能ユニット及び第2の機能ユニットが、第1の機能ユニットの遠位端に面する第2の機能ユニットの近位端と、端から端まで位置合わせされるように、(II)また第1の機能ユニットの制御ワイヤが、シース内を第1の機能ユニットの細長い本体の近位端から近位方向にシースの端に向かって延び、シース内をドッキングユニットの細長い本体と共に進み、そして、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第1の受容面と対応付けられるドッキングユニットの少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通り、そして制御ケーブルの空洞内に進むように、(III)また第2の機能ユニットの制御ワイヤが、シース内を第2の機能ユニットの細長い本体の近位端から近位方向にシースの端に向かって延び、シース内を第1の機能ユニットの細長い本体と共に進み、シース内をドッキングユニットの細長い本体と共に進み、そして、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第2の受容面と対応付けられるドッキングユニットの少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通り、そして制御ケーブルの空洞内に進むように、(IV)また制御ケーブルがシース内をドッキングユニットから離れて近位方向にシースの端に向かって延びるようにすることと、を含む。
【0157】
さらに他のこのような実施態様では、本方法は、a)第1の機能ユニットの制御ワイヤを、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第1の受容面に対応付けられる少なくとも1つのガイドホールのうちの1つの遠位側から、そのガイドホールの近位側まで通過するように進ませることと、b)第1の機能ユニットの制御ワイヤを制御ケーブル内の空洞に入れてそこを通らせることと、c)第2の機能ユニットの制御ワイヤを、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第2の受容面に対応付けられる少なくとも1つのガイドホールのうちの1つの遠位側から、そのガイドホールの近位側まで通過するように進ませることと、e)第2の機能ユニットの制御ワイヤを制御ケーブル内の空洞に入れてそこを通らせることと、f)第3の機能ユニットの制御ワイヤを、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第3の受容面に対応付けられる少なくとも1つのガイドホールのうちの1つの遠位側から、そのガイドホールの近位側まで通過するように進ませることと、g)第3の機能ユニットの制御ワイヤを制御ケーブル内の空洞に入れてそこを通らせることと、h)ドッキングユニット、第1の機能ユニット、第2の機能ユニット、及び第3の機能ユニットをシース内に配置して、(I)ドッキングユニット及び第1の機能ユニットが、ドッキングユニットの遠位端に面する第1の機能ユニットの近位端と、端から端まで位置合わせされ、第1の機能ユニット及び第2の機能ユニットが、第1の機能ユニットの遠位端に面する第2の機能ユニットの近位端と、端から端まで位置合わせされ、第2の機能ユニット及び第3の機能ユニットが、第2の機能ユニットの遠位端に面する第3の機能ユニットの近位端と、端から端まで位置合わせされるように、(II)また第1の機能ユニットの制御ワイヤが、シース内を第1の機能ユニットの細長い本体の近位端から近位方向にシースの端に向かって延び、シース内をドッキングユニットの細長い本体と共に進み、そして、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第1の受容面と対応付けられるドッキングユニットの少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通り、そして、制御ケーブルの空洞内に進むように、(III)また第2の機能ユニットの制御ワイヤが、シース内を第2の機能ユニットの細長い本体の近位端から近位方向にシースの端に向かって延び、シース内を第1の機能ユニットの細長い本体と共に進み、シース内をドッキングユニットの細長い本体と共に進み、そして、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第2の受容面と対応付けられるドッキングユニットの少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通り、そして、制御ケーブルの空洞内に進むように、(IV)また第3の機能ユニットの制御ワイヤが、シース内を第3の機能ユニットの細長い本体の近位端から近位方向にシースの端に向かって延び、シース内を第2の機能ユニットの細長い本体と共に進み、シース内を第1の機能ユニットの細長い本体と共に進み、シース内をドッキングユニットの細長い本体と共に進み、そして、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第3の受容面と対応付けられるドッキングユニットの少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通り、そして、制御ケーブルの空洞内に進むように、(V)また制御ケーブルがシース内をドッキングユニットから離れて近位方向にシースの端に向かって延びるようにすることと、を含む。
【0158】
前述の実施態様のいくつかにおいて、制御ケーブルはシースの端の外側へ延びている。
【0159】
前述の実施態様のいくつかにおいて、ドッキングユニット、第1の機能ユニット、第2の機能ユニット(存在する場合)、及び第3の機能ユニット(存在する場合)をシース内に配置することはさらに、ドッキングユニット、第1の機能ユニット、第2の機能ユニット(存在する場合)、及び第3の機能ユニット(存在する場合)をシース内に配置し、ドッキングユニットの細長い本体の長手軸、第1の機能ユニットの細長い本体の長手軸、第2の機能ユニット(存在する場合)の細長い本体の長手軸、及び第3の機能ユニット(存在する場合)の細長い本体の長手軸がすべて略共線となるようにすることを含む、。
【0160】
前述の実施態様のいくつかにおいて、シースはローダまたは他の剛性のチューブ状構造である。
【0161】
前述の実施態様のいくつかにおいて、シースは送達シースまたは他の柔軟な管状構造体である。
【0162】
前述の実施態様のいくつかにおいて、第1の機能ユニット、第2の機能ユニット(存在する場合)及び第3の機能ユニット(存在する場合)はそれぞれ拍出ユニットである。
【0163】
前述の実施態様のいくつかにおいて、身体の導管システムは身体の脈管構造及び心腔であり、流体は血液である。
【0164】
前述の実施態様のいくつかにおいて、モジュール方式の埋込型装置は補助人工心臓であり、埋め込み部位は、大動脈、左心室、大静脈、肺動脈、及び右心室からなる群から選択される1つである。
【0165】
前述した種々の実施形態に対する説明は、必要な変更を加えて、本技術のこの態様にも適用される。簡潔にするために、それらはここでは繰り返さない。
【0166】
装置埋め込み方法
別の態様では、本技術の実施態様によって、モジュール方式の流体流作用装置を哺乳類身体内に埋め込む方法が提供される。装置は、ドッキングユニットと第1の機能ユニットとを有している。ドッキングユニットは細長い本体を有し、細長い本体は、長手軸と、長手軸に平行に延びる少なくとも1つの受容面と、遠位端及び近位端と、少なくとも1つの近位のガイドホールと、を有している。各受容面には少なくとも1つの近位のガイドホールが対応付けられている。ドッキングユニットの寸法及び形状は、カテーテルを介して哺乳類身体の導管システムの導管内の埋め込み部位に送達可能となるように設定されている。第1の機能ユニットは細長い本体と制御ワイヤとを有している。細長い本体は、長手軸と、長手軸に平行に延びるドッキング面と、遠位端及び近位端とを有している。ドッキング面の形状は、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第1の受容面と嵌合するように設定されている。細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第1の受容面と対応付けられるドッキングユニットの少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている。制御ワイヤが細長い本体の近位端から近位方向に延び、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第1の受容面と対応付けられるドッキングユニットの少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通って進み、そしてドッキングユニットから離れて近位方向に延びている。第1の機能ユニットの寸法及び形状は、カテーテルを介して埋め込み部位に送達可能となるように設定されている。第1の機能ユニットは、第1の機能ユニットのドッキング面がドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第1の受容面と嵌合するドッキング締結構成と、第1の機能ユニットのドッキング面が、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第1の受容面と嵌合しないで、第1の受容面から離間に配置されているドッキング解除構成と、を有している。
【0167】
本方法は以下を含む。
a)哺乳類身体の導管システムへのアクセスを得ること。当業者であれば分かるように、導管システムへのアクセスを得ることは、状況に応じて外科手術を含んでいてもよいしそうでなくてもよい。たとえば、患者の脈管構造へのアクセスを得ることは典型的に、外科的介入(たとえば、Seldinger技術)が必要である。一方で、患者の尿路へのアクセスを得ることは、それは必要ではない場合がある(たとえば、患者の尿道を介してアクセスが得られた場合)。
b)送達シースを埋め込み部位にガイドすること。当業者であれば分かるように、送達シースをガイドすることは、状況に応じて、ガイドワイヤを用いることと、ガイドワイヤに沿って送達シースをレーリングすることとを含んでいてもよいしそうでなくてもよい。(本技術との関連で、送達シースはカテーテルのタ一種である。本方法を任意の他の好適なタイプのカテーテルを用いて行ってもよい)。
c)ドッキング解除構成にある第1の機能ユニットを送達シース内に遠位端から最初に挿入すること。当業者であれば分かるように、これは、状況に応じて、ローダを用いることを含んでいてもよいしそうでなくてもよい。
d)ドッキングユニットを送達シース内に遠位端から最初に挿入すること。当業者であれば分かるように、これも、状況に応じて、ローダを用いることを含んでいてもよいしそうでなくてもよい。
e)送達シース内の第1の機能ユニット及びドッキングユニットを埋め込み部位にガイドすること。当業者であれば分かるように、これは、装置のデザイン及び状況に応じて、ローダもしくはプッシュロッドを用いることを含んでいてもよいしそうでなくてもよいし、または制御ワイヤもしくはドッキングユニット(存在する場合)の制御ケーブルの操作を含んでいてもよい。
f)埋め込み部位において送達シースから第1の機能ユニットが出ることを促進すること。当業者であれば分かるように、これは、外科医が、装置のデザイン及び状況に応じて、送達シース、第1の機能ユニットの制御ワイヤ、ドッキングユニット(存在する場合)の制御ケーブル、またはプッシュロッドのうちの1つ以上を操作することによって達成され得る。
g)埋め込み部位において送達シースからドッキングユニットが出ることを促進すること。当業者であれば分かるように、これは、外科医が、装置のデザイン及び状況に応じて、送達シース、機能ユニットの制御ワイヤ、ドッキングユニット(存在する場合)の制御ケーブル、またはプッシュロッドのうちの1つ以上を操作することによって達成され得る。
h)身体から送達シースを引き出して、第1の機能ユニットの制御ワイヤの内部セグメントを身体の導管システムの内部に残し、第1の機能ユニットの制御ワイヤの外部セグメントを身体の導管システムの外部に残すこと。当業者であれば分かるように、これは、外科医が、送達シース、第1の機能ユニットの制御ワイヤ、及びドッキングユニット(存在する場合)の制御ケーブルうちの1つ以上を操作することによって達成され得る。
i)第1の機能ユニットの制御ワイヤの外部セグメントを引いて、第1の機能ユニットをドッキング締結構成にガイドすること。当業者であれば分かるように、これも、外科医がドッキングユニット(存在する場合)の制御ケーブルを操作することを含んでいてもよい。
【0168】
当業者であれば分かるように、前述した操作は、前述した順番で正確に行う必要がある。単に簡潔にするために、本明細書では、これらの操作の異なる置換のすべてについては述べていない。しかしそれらはすべて本技術の範囲内にあることが意図されている。一例として、当業者であれば分かるように、制御ケーブルを引くことと装置を組み立てることとを伴う操作は、周囲のアクセスが実現されて流体流作用装置コンポーネントが埋め込み部位の近くに送達された後に行わなくてはならない。
【0169】
いくつかのこのような実施態様では、装置はさらに、ドッキングユニットに接続された固定アセンブリを有し、本方法はさらに、g)の後でi)の前に、埋め込み部位において固定アセンブリを固定することを含む。
【0170】
いくつかの実施態様では、装置はさらに第2の機能ユニットを有している。第2の機能ユニットは細長い本体と制御ワイヤとを有している。細長い本体は、長手軸と、長手軸に平行に延びるドッキング面と、遠位端及び近位端とを有している。ドッキング面の形状は、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第2の受容面と嵌合するように設定されている。細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第2の受容面と対応付けられるドッキングユニットの少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている。制御ワイヤが細長い本体の近位端から近位方向に延び、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第2の受容面と対応付けられるドッキングユニットの少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通って進み、そしてドッキングユニットから離れて近位方向に延びる。第2の機能ユニットの寸法及び形状は、カテーテルを介して埋め込み部位に送達可能となるように設定されている。第2の機能ユニットは、第2の機能ユニットのドッキング面がドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第2の受容面と嵌合するドッキング締結構成と、第2の機能ユニットのドッキング面が、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第2の受容面と嵌合しないで、そこから離間に配置されているドッキング解除構成と、を有している。
【0171】
またこのような実施態様では、本方法は、a)哺乳類身体の導管システムへのアクセスを得ることと、b)送達シースを埋め込み部位にガイドすることと、c)ドッキング解除構成にある第2の機能ユニットを送達シース内に遠位端から最初に挿入することと、d)ドッキング解除構成にある第1の機能ユニットを送達シース内に遠位端から最初に挿入することと、e)ドッキングユニットを送達シース内に遠位端から最初に挿入することと、f)送達シース内の第2の機能ユニット、第1の機能ユニット、及びドッキングユニットを送達シース内を埋め込み部位にガイドすることと、g)埋め込み部位において送達シースから第2の機能ユニットが出ることを促進することと、h)埋め込み部位において送達シースから第1の機能ユニットが出ることを促進することと、i)埋め込み部位において送達シースからドッキングユニットが出ることを促進することと、j)身体から送達シースを引き出して、第2の機能ユニットの制御ワイヤの内部セグメントを身体の導管システムの内部に残し、第2の機能ユニットの制御ワイヤの外部セグメントを身体の導管システムの外部に残し、第1の機能ユニットの制御ワイヤの内部セグメントを身体の導管システムの内部に残し、第1の機能ユニットの制御ワイヤの外部セグメントを身体の導管システムの外部に残すことと、k)第2の機能ユニットの制御ワイヤの外部セグメントを引いて、第2の機能ユニットをドッキング位置にガイドすることと、l)第1の機能ユニットの制御ワイヤの外部セグメントを引いて、第1の機能ユニットをドッキング位置にガイドすることと、を含む。(単一の第1の機能ユニットを用いた以前の実施態様(方法)のステップに関する説明は、必要な変更を加えて、本実施態様に適用される。単に簡略にするためにそれらは省略している。さらに、以前の実施態様に関して前述したように、当業者であれば分かるように、前述した操作は、前述した順番で正確に行う必要がある。簡潔にするためだけに、本明細書では、これらの操作の異なる置換のすべてについては述べていない。しかしそれらはすべての本技術の範囲内にあることが意図されている。一例として、当業者であれば分かるように、制御ケーブルが十分に長い場合は、操作j)は操作k)及びl)の前に行うことができるであろう)。
【0172】
いくつかのこのような実施態様では、装置はさらに、ドッキングユニットに接続された固定アセンブリを有し、本方法はさらに、i)の後でk)の前に、埋め込み部位において装置を固定することを含む。
【0173】
いくつかの実施態様では、装置はさらに第3の機能ユニットを有している。第3の機能ユニットは細長い本体と制御ワイヤとを有している。細長い本体は、長手軸と、長手軸に平行に延びるドッキング面と、遠位端及び近位端とを有している。ドッキング面の形状は、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第3の受容面と嵌合するように設定されている。細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第3の受容面と対応付けられるドッキングユニットの少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている。制御ワイヤは細長い本体の近位端から近位方向に延びて、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第3の受容面と対応付けられるドッキングユニットの少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通って進み、そしてドッキングユニットから離れて近位方向に延びている。第3の機能ユニットの寸法及び形状は、カテーテルを介して埋め込み部位に送達可能となるように設定されている。第3の機能ユニットは、第3の機能ユニットのドッキング面がドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第3の受容面と嵌合するドッキング締結構成と、第3の機能ユニットのドッキング面が、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第3の受容面と嵌合しないで、第3の受容面から離間に配置されているドッキング解除構成と、を有している。
【0174】
またこのような実施態様では、本方法は、a)哺乳類身体の導管システムへのアクセスを得ることと、b)埋め込み部位に送達シースをガイドすることと、c)ドッキング解除構成にある第3の機能ユニットを送達シース内に遠位端から最初に挿入することと、d)ドッキング解除構成にある第2の機能ユニットを送達シース内に遠位端から最初に挿入することと、e)ドッキング解除構成にある第1の機能ユニットを送達シース内に遠位端から最初に挿入することと、f)ドッキングユニットを送達シース内に遠位端から最初に挿入することと、g)送達シース内の、第3の機能ユニット、第2の機能ユニット、第1の機能ユニット、及びドッキングユニットを埋め込み部位にガイドすることと、h)埋め込み部位において送達シースから第3の機能ユニットが出ることを促進することと、i)埋め込み部位において送達シースから第2の機能ユニットが出ることを促進することと、j)埋め込み部位において送達シースから第1の機能ユニットが出ることを促進することと、k)埋め込み部位において送達シースからドッキングユニットが出ることを促進することと、l)身体から送達シースを引き出して、第3の機能ユニットの制御ワイヤの内部セグメントを身体の導管システムの内部に残し、第3の機能ユニットの制御ワイヤの外部セグメントを身体の外部に残し、第2の機能ユニットの制御ワイヤの内部セグメントを身体の導管システムの内部に残し、第2の機能ユニットの制御ワイヤの外部セグメントを身体の導管システムの外部に残し、第1の機能ユニットの制御ワイヤの内部セグメントを身体の導管システムの内部に残し、第1の機能ユニットの制御ワイヤの外部セグメントを身体の導管システムの外部に残すことと、m)第3の機能ユニットの制御ワイヤの外部セグメントを引いて、第3の機能のユニットをドッキング位置にガイドすることと、n)第2の機能ユニットの制御ワイヤの外部セグメントを引いて、第2の機能ユニットをドッキング位置にガイドすることと、o)第1の機能ユニットの制御ワイヤの外部セグメントを引いて、第1の機能ユニットをドッキング位置にガイドすることと、を含む。(単一の第1の機能ユニットを用いた以前の実施態様(方法)のステップに関する説明は、必要な変更を加えて、本実施態様に適用される。単に簡略にするためにそれらは省略している。さらに、以前の実施態様に関して前述したように、当業者であれば分かるように、前述した操作は、前述した順番で正確に行う必要がある。単に簡潔にするために、本明細書では、これらの操作の異なる置換のすべてについては述べていない。しかしそれらはすべての本技術の範囲内にあることが意図されている。一例として、当業者であれば分かるように、操作m)、n)、及びo)は同時に行うことができる。)。
【0175】
いくつかのこのような実施態様では、装置はさらに、ドッキングユニットに接続された固定アセンブリを有し、本方法はさらに、k)の後でm)の前に、埋め込み部位において装置を固定することを含む。
【0176】
いくつかの実施態様では、装置はさらに、固定アセンブリ駆動ワイヤを有している。固定アセンブリ駆動ワイヤは、固定構成と非固定構成との間での固定アセンブリの切り替わりを駆動させるために、固定アセンブリに動作可能に接続されている。固定アセンブリを固定することは、外科医が、身体の導管システムの外部にある固定アセンブリ駆動ワイヤの外部セグメントを操作して、非固定構成から固定構成への固定アセンブリの切り替わりを駆動することを含む。このような操作の間、外科医は他の要素、たとえば送達シース、ドッキングユニット(存在する場合)の制御ケーブルなどを操作してもよい。
【0177】
いくつかの実施態様では、固定アセンブリは固定構成に向けて付勢される。固定アセンブリを固定することは、固定アセンブリが送達シースから出たときに行なわれる。
【0178】
いくつかの実施態様では、装置はさらに、ドッキングユニットに取り付けられた制御ケーブルを有している。制御ケーブルの外径のサイズは、身体の導管システムを通って埋め込み部位に達することができるように設定されている。第3の機能ユニット(存在する場合)、第2の機能ユニット(存在する場合)、第1の機能ユニット、及びドッキングユニットを送達シース内を埋め込み部位にガイドすることは、(外科医が)ドッキングユニットに取り付けられた制御ケーブルを押すことを含む。
【0179】
いくつかの実施態様では、制御ケーブルは中空で、内部に空洞を有している。第1の機能ユニットの制御ワイヤの内部セグメント、第2の機能ユニット(存在する場合)の制御ワイヤの内部セグメント、及び第3の機能ユニット(存在する場合)の制御ワイヤの内部セグメントはそれぞれ、制御ケーブルの空洞内にある。
【0180】
いくつかの実施態様では、第3の機能ユニット(存在する場合)、第2の機能ユニット(存在する場合)、第1の機能ユニット、及びドッキングユニットを送達シース内を埋め込み部位にガイドすることは、ドッキングユニットを押すことを含む。
【0181】
いくつかの実施態様では、送達シース内の、第3の機能ユニット(存在する場合)、第2の機能ユニット(存在する場合)、第1の機能ユニット、及びドッキングユニットを埋め込み部位にガイドすることは、プッシュロッドによってドッキングユニットを押すことを含む。
【0182】
いくつかの実施態様では、送達シース内の、第3の機能ユニット(存在する場合)、第2の機能ユニット(存在する場合)、第1の機能ユニット、及びドッキングユニットを埋め込み部位にガイドすることは、機能ユニットの制御ワイヤ(複数可)を押すことを含む。
【0183】
前述した実施態様のいくつかにおいて、送達シースから第3の機能ユニット(存在する場合)が出ることを促進することは、第3の機能ユニットの制御ワイヤを押すことを含む。
【0184】
前述した実施態様のいくつかにおいて、送達シースから第2の機能ユニット(存在する場合)が出ることを促進することは、第2の機能ユニットの制御ワイヤを押すことを含む。
【0185】
前述した実施態様のいくつかにおいて、送達シースから第1の機能ユニットが出ることを促進することは、第1の機能ユニットの制御ワイヤを押すことを含む。
【0186】
前述した実施態様のいくつかにおいて、送達シースからドッキングユニットが出ることを促進することは、ドッキングユニットの制御ケーブルを押すことを含む。
【0187】
前述した実施態様のいくつかにおいて、第1の機能ユニット、第2の機能ユニット(存在する場合)、及び第3の機能ユニット(存在する場合)はそれぞれ拍出ユニットである。
【0188】
前述した実施態様のいくつかにおいて、身体の導管システムは身体の脈管構造及び心腔であり、流体は血液である。
【0189】
前述した実施態様のいくつかにおいて、装置は補助人工心臓であり、埋め込み部位は、大動脈、左心室、大静脈、肺動脈、及び右心室からなる群から選択される1つである。
【0190】
当業者であれば分かるように、本技術の装置の特定の実施形態に対して、装置のデザイン、特に装置が鋭いエッジを有しているか否かに応じて、前述の方法は送達シース(または他の同様のカテーテル)を用いることなく行ってもよい。このような実施態様では、シースを用いることなくガイドワイヤ上にコンポーネントをレーリングすることによって装置を直接送達することが、実行可能な代案であり得る。
【0191】
装置外植方法
別の態様では、本技術の実施態様によって、哺乳類身体の導管システムの導管内に埋め込まれたモジュール方式の流体流作用装置を外植する方法が提供される。装置はドッキングユニットと第1の機能ユニットとを有している。ドッキングユニットは細長い本体を有し、細長い本体は、長手軸と、長手軸に平行に延びる少なくとも1つの受容面と、遠位端及び近位端と、少なくとも1つの近位のガイドホールとを有する。各受容面には少なくとも1つの近位のガイドホールが対応付けられている。ドッキングユニットの寸法及び形状は、カテーテルを介して埋め込み部位から取り出し可能となるように設定されている。第1の機能ユニットは細長い本体と制御ワイヤとを有している。細長い本体は、長手軸と、長手軸に平行に延びるドッキング面であって、ドッキング面の形状は、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第1の受容面と嵌合するように設定されている、ドッキング面と、遠位端及び近位端と、を有している。細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第1の受容面と対応付けられるドッキングユニットの少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている。制御ワイヤは、細長い本体の近位端から近位方向に延びている。第1の機能ユニットの寸法及び形状は、カテーテルを介して埋め込み部位から取り出し可能となるように設定されている。第1の機能ユニットは、第1の機能ユニットのドッキング面がドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第1の受容面と嵌合するドッキング締結構成と、第1の機能ユニットのドッキング面が、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第1の受容面と嵌合しないで、そこから離間に配置されているドッキング解除構成と、を有している。
【0192】
このような実施態様では、第1の機能ユニットは埋め込み部位においてドッキング締結構成であり、第1の機能ユニットの制御ワイヤの内部セグメントは身体の導管システムの内部にあり、第1の機能ユニットの制御ワイヤの外部セグメントは身体の導管システムの外部にあり、本方法は以下を含む。
a)哺乳類身体の導管システムへのアクセスを得ること。当業者であれば分かるように、導管システムへのアクセスを得ることは、状況に応じて外科手術を含んでいてもよいしそうでなくてもよい。
b)回収シースを埋め込み部位にガイドすること。当業者であれば分かるように、回収シースをガイドすることは、装置のデザイン及び状況に応じて、ガイドワイヤを用いること、ならびに/またはガイドワイヤ及び/もしくは機能ユニットの制御ワイヤ及び/もしくはドッキングユニット(存在する場合)の制御ケーブルに沿って回収シースをレーリングすること、を含んでいてもよいしそうでなくてもよい。(本技術との関連で、回収シースはカテーテルの一種である。本方法は任意の他の好適なタイプのカテーテルを用いて行ってもよい)。
c)第1の機能ユニットの制御ワイヤの外部セグメントを押して、第1の機能ユニットをドッキング解除位置にガイドすること。当業者であれば分かるように、これは、外科医が、装置のデザイン及び状況に応じて、1つ以上の要素、たとえば第1の機能ユニットの制御ワイヤ及び/またはドッキングユニット(存在する場合)の制御ケーブルを操作することによって達成され得る。
d)埋め込み部位においてドッキングユニットが回収シース内に近位端から最初に入ることを促進すること。当業者であれば分かるように、これは、外科医が、装置のデザイン及び状況に応じて、1つ以上の要素、たとえば回収シース、ドッキングユニット(存在する場合)の制御ケーブル及び/またはスネアを操作することによって達成され得る。
e)埋め込み部位において第1の機能ユニットが回収シース内に近位端から最初に入ることを促進すること。当業者であれば分かるように、これは、外科医が、装置のデザイン及び状況に応じて、1つ以上の要素、たとえば回収シース、第1の機能ユニットの制御ワイヤ、ドッキングユニット(存在する場合)の制御ケーブル及び/またはスネアを操作することによって達成され得る。
f)身体から回収シース及び装置を引き出すこと。当業者であれば分かるように、これは、外科医が、装置のデザイン及び状況に応じて、1つ以上の要素、たとえば回収シース、第1の機能ユニットの制御ワイヤ及び/またはドッキングユニット(存在する場合)の制御ケーブルを操作することによって達成され得る。
【0193】
以前の実施態様に関して前述したように、当業者であれば分かるように、前述した操作は、前述した順番で正確に行う必要がある。単に簡潔にするために、本明細書では、これらの操作の異なる置換のすべてについては述べていない。しかしそれらはすべての本技術の範囲内にあることが意図されている。一例として、当業者であれば分かるように、操作c)は操作b)の前に行うことができる。
【0194】
いくつかのこのような実施態様では、装置はさらに、ドッキングユニットに接続された固定アセンブリを有し、固定アセンブリは埋め込み部位において装置を固定し、本方法はさらに、d)の前に、固定アセンブリを固定解除することを含む。
【0195】
いくつかの実施態様では、装置はさらに第2の機能ユニットを有している。第2の機能ユニットは細長い本体と制御ワイヤとを有している。細長い本体は、長手軸と、長手軸に平行に延びるドッキング面であって、ドッキング面の形状は、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第2の受容面と嵌合するように設定されている、ドッキング面と、遠位端及び近位端と、を有している。細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第2の受容面と対応付けられるドッキングユニットの少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている。制御ワイヤは、細長い本体の近位端から近位方向に延びている。第2の機能ユニットの寸法及び形状は、カテーテルを介して埋め込み部位から取り出し可能となるように設定されている。第2の機能ユニットは、第2の機能ユニットのドッキング面が、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第2の受容面と嵌合するドッキング締結構成と、第2の機能ユニットのドッキング面が、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第2の受容面と嵌合しないで、そこから離間に配置されているドッキング解除構成と、を有している。
【0196】
このような実施態様では、(i)第1の機能ユニットは埋め込み部位においてドッキング締結構成であり、(ii)第2の機能ユニットは埋め込み部位においてドッキング締結構成であり、(iii)第1の機能ユニットの制御ワイヤの内部セグメントは身体の導管システムの内部にあり、第1の機能ユニットの制御ワイヤの外部セグメントは身体の導管システムの外部にあり、(iv)第2の機能ユニットの制御ワイヤの内部セグメントは身体の導管システムの内部にあり、第2の機能ユニットの制御ワイヤの外部セグメントは身体の導管システムの外部にあり、本方法は、a)哺乳類身体の導管システムへのアクセスを得ることと、b)回収シースを埋め込み部位にガイドすることと、c)第2の機能ユニットの制御ワイヤの外部セグメントを押して、第2の機能ユニットをドッキング解除位置にガイドすることと、d)第1の機能ユニットの制御ワイヤの外部セグメントを押して、第1の機能ユニットをドッキング解除位置にガイドすることと、e)埋め込み部位においてドッキングユニットが回収シース内に近位端から最初に入ることを促進することと、f)埋め込み部位において第1の機能ユニットが回収シース内に近位端から最初に入ることを促進することと、g)埋め込み部位において第2の機能ユニットが回収シース内に近位端から最初に入ることを促進することと、h)身体から回収シース及び装置を引き出すことと、を含む。(単一の第1の機能ユニットを用いた以前の実施態様(方法)のステップに関する説明は、必要な変更を加えて、本実施態様に適用される。単に簡略にするためにそれらは省略している。さらに、以前の実施態様に関して前述したように、当業者であれば分かるように、前述した操作は、前述した順番で正確に行う必要がある。単に簡潔にするために、本明細書では、これらの操作の異なる置換のすべてについては述べていない。しかしそれらはすべて本技術の範囲内にあることが意図されている)。
【0197】
いくつかのこのような実施態様では、装置はさらに、ドッキングユニットに接続された固定アセンブリを有し、固定アセンブリは埋め込み部位において装置を固定し、本方法はさらに、e)の前に、固定アセンブリを固定解除することを含む。
【0198】
いくつかの実施態様では、装置はさらに第3の機能ユニットを有している。第3の機能ユニットは細長い本体と制御ワイヤとを有している。細長い本体は、長手軸と、長手軸に平行に延びるドッキング面であって、ドッキング面の形状は、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第3の受容面と嵌合するように設定されている、ドッキング面と、遠位端及び近位端とを有している。細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第3の受容面と対応付けられるドッキングユニットの少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている。制御ワイヤは、細長い本体の近位端から近位方向に延びている。第3の機能ユニットの寸法及び形状は、カテーテルを介して埋め込み部位から取り出し可能となるように設定されている。第3の機能ユニットは、第3の機能ユニットのドッキング面がドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第3の受容面と嵌合するドッキング締結構成と、第3の機能ユニットのドッキング面が、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの第3の受容面と嵌合しないで、そこから離間に配置されているドッキング解除構成と、を有している。
【0199】
このような実施態様では、(i)第1の機能ユニットは埋め込み部位においてドッキング締結構成であり、(ii)第2の機能ユニットは埋め込み部位においてドッキング締結構成であり、(iii)第3の機能ユニットは埋め込み部位においてドッキング締結構成であり、(iv)第1の機能ユニットの制御ワイヤの内部セグメントは身体の導管システムの内部にあり、第1の機能ユニットの制御ワイヤの外部セグメントは身体の導管システムの外部にあり、(v)第2の機能ユニットの制御ワイヤの内部セグメントは身体の導管システムの内部にあり、第2の機能ユニットの制御ワイヤの外部セグメントは身体の導管システムの外部にあり、(vi)第3の機能ユニットの制御ワイヤの内部セグメントは身体の導管システムの内部にあり、第3の機能ユニットの制御ワイヤの外部セグメントは身体の導管システムの外部にあり、本方法は、a)哺乳類身体の導管システムへのアクセスを得ることと、b)回収シースを埋め込み部位にガイドすることと、c)第3の機能ユニットの制御ワイヤの外部セグメントを押して、第3の機能ユニットをドッキング解除位置にガイドすることと、d)第2の機能ユニットの制御ワイヤの外部セグメントを押して、第2の機能ユニットをドッキング解除位置にガイドすることと、e)第1の機能ユニットの制御ワイヤの外部セグメントを押して、第1の機能ユニットをドッキング解除位置にガイドすることと、f)埋め込み部位においてドッキングユニットが回収シース内に近位端から最初に入ることを促進することと、g)埋め込み部位において第1の機能ユニットが回収シース内に近位端から最初に入ることを促進することと、h)埋め込み部位において第2の機能ユニットが回収シース内に近位端から最初に入ることを促進することと、i)埋め込み部位において第3の機能ユニットが回収シース内に近位端から最初に入ることを促進することと、j)身体から回収シース及び装置を引き出すことと、を含む。(単一の第1の機能ユニットを用いた以前の実施態様(方法)のステップに関する説明は、必要な変更を加えて、本実施態様に適用される。単に簡略にするためにそれらは省略している。以前の実施態様に関して前述したように、当業者であれば分かるように、前述した操作は、前述した順番で正確に行う必要がある。単に簡潔にするために、本明細書では、これらの操作の異なる置換のすべてについては述べていない。しかしそれらはすべて本技術の範囲内にあることが意図されている)。
【0200】
いくつかのこのような実施態様では、装置はさらに、ドッキングユニットに接続された固定アセンブリを有し、固定アセンブリは埋め込み部位において装置を固定し、本方法はさらに、f)の前に、固定アセンブリを固定解除することを含む。
【0201】
前述の実施態様のいくつかにおいて、装置はさらに、固定アセンブリ駆動ワイヤを有している。固定アセンブリ駆動ワイヤは、固定構成と非固定構成との間での固定アセンブリの切り替わりを駆動するために固定アセンブリに動作可能に接続されている。固定アセンブリを固定解除することは、外科医が、身体の導管システムの外部にある固定アセンブリ駆動ワイヤの外部セグメントを操作して、固定構成から非固定構成への固定アセンブリの切り替わりを駆動することを含む。
【0202】
いくつかのこのような実施態様では、固定アセンブリは固定構成に向けて付勢され、固定アセンブリを固定解除することは、固定アセンブリが回収シースに入ったときに行なわれる。
【0203】
前述の実施態様のいくつかにおいて、装置はさらに、ドッキングユニットに取り付けられた制御ケーブルを有している。制御ケーブルの外径のサイズは、導管システムを通って埋め込み部位に達することができるように設定されている。いくつかのこのような実施態様では、回収シースを埋め込み部位にガイドすることは、制御ケーブルにわたって回収シースをレーリングすることを含む。
【0204】
前述の実施態様のいくつかにおいて、ドッキングユニットが回収シース内に入ることを促進することは、ドッキングユニットに取り付けられた制御ケーブルを引くことを含む。
【0205】
前述の実施態様のいくつかにおいて、第1の機能ユニットが回収シース内に入ることを促進することは、第1の機能ユニットの制御ワイヤを引くことを含む。
【0206】
前述の実施態様のいくつかにおいて、第2の機能ユニット(存在する場合)が回収シース内に入ることを促進することは、第2の機能ユニットの制御ワイヤを引くことを含む。
【0207】
前述の実施態様のいくつかにおいて、第3の機能ユニット(存在する場合)が回収シース内に入ることを促進することは、第3の機能ユニットの制御ワイヤを引くことを含む。
【0208】
前述の実施態様のいくつかにおいて、回収シース及び装置を引き出すことは、機能ユニット(複数可)の制御ワイヤ(複数可)を、ドッキングユニット及び機能ユニット(複数可)が回収シースの近位端において導管システムの外部に出るまで引くことを含む。
【0209】
前述の実施態様のいくつかにおいて、回収シース及び装置を引き出すことは、機能ユニット(複数可)の制御ワイヤ(複数可)とドッキングユニットの制御ケーブルとを、ドッキングユニット及び機能ユニット(複数可)が回収シースの近位端において導管システムの外部に出るまで引くことを含む。
【0210】
前述の実施態様のいくつかにおいて、回収シース及び装置を引き出すことは、機能ユニット(複数可)の制御ワイヤ(複数可)、ドッキングユニットの制御ケーブル、及び回収シースを、ドッキングユニット、機能ユニット(複数可)、及び回収シースが導管システムを出るまで引くことを含む。
【0211】
前述の実施態様のいくつかにおいて、第1の機能ユニット、第2の機能ユニット(存在する場合)及び第3の機能ユニット(存在する場合)はそれぞれ拍出ユニットである。
【0212】
前述の実施態様のいくつかにおいて、身体の導管システムは身体の脈管構造及び心腔であり、流体は血液である。
【0213】
前述した実施態様のいくつかにおいて、装置は補助人工心臓であり、埋め込み部位は、大動脈、左心室、大静脈、肺動脈、及び右心室からなる群から選択される1つである。
【0214】
当業者であれば分かるように、本技術の装置の特定の実施形態に対して、装置のデザイン、特に装置が鋭いエッジを有しているか否かに応じて、前述の方法は回収シース(または他の同様のカテーテル)を用いることなく行ってもよい。このような実施態様では、機能ユニットをドッキング解除構成に配置し、そしてコンポーネントをそのケーブルまたはワイヤ(場合に応じて)を介して引き出すことによって装置を直接回収することが、達成できる場合がある。
【0215】
埋め込まれた装置から機能ユニットを生体内で除去する方法
別の態様では、本技術の実施態様によって、哺乳類身体の導管システムの導管内に埋め込まれたモジュール方式の流体流作用装置から、機能ユニットを生体内除去する方法が提供される。装置はドッキングユニットと第1の機能ユニットとを有している。ドッキングユニットは細長い本体を有し、細長い本体は、長手軸と、長手軸に平行に延びる少なくとも1つの受容面と、遠位端及び近位端と、少なくとも1つの近位のガイドホールと、を有する。各受容面には少なくとも1つの近位のガイドホールが対応付けられている。ドッキングユニットの寸法及び形状は、導管システムを介して埋め込み部位から取り出し可能となるように設定されている。機能ユニットは、細長い本体であって、長手軸と、長手軸に平行に延びるドッキング面、遠位端及び近位端と、を有する細長い本体を有している。ドッキング面の形状は、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの1つと嵌合するように設定されている。細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの1つと対応付けられるドッキングユニットの少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている。制御ワイヤが細長い本体の近位端から近位方向に延びている。導管システムへの第1のアクセスを介して、制御ワイヤの内部セグメントが身体の導管システムの内部にあり、制御ケーブルの外部セグメントが身体の導管システムの外部にある。機能ユニットの寸法及び形状は、導管システムを介して埋め込み部位から取り出し可能となるように設定されている。機能ユニットは、機能ユニットのドッキング面がドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの1つと嵌合するドッキング締結構成と、機能ユニットのドッキング面が、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの1つと嵌合しないで、そこから離間に配置されているドッキング解除構成と、を有している。
【0216】
このような実施態様では、機能ユニットは埋め込み部位においてドッキング締結構成であり、本方法は以下を含む。
a)哺乳類身体の導管システムへの第2のアクセスを得ること。第2のアクセスは、装置が埋め込まれた第1のアクセスとは異なる。
b)第2のアクセスを介してスネアを、導管システムを通して埋め込み部位にガイドすること。
c)機能ユニットの制御ワイヤの外部セグメントを押して、機能ユニットをドッキング解除構成にガイドすること。
d)ドッキング解除構成にある第1の機能ユニットをスネアによってエンスネアする。
e)第2のアクセスを介してスネアを、エンスネアした機能ユニットとともに哺乳類身体の外へ引く。
f)第2のアクセスを介して、機能ユニットの制御ワイヤを哺乳類身体の外へ引くこと。
【0217】
以前の実施態様に関して前述したように、当業者であれば分かるように、前述した操作は、前述した順番で正確に行う必要がある。単に簡潔にするために、本明細書では、これらの操作の異なる置換のすべてについては述べていない。しかしそれらはすべての本技術の範囲内にあることが意図されている。一例として、当業者であれば分かるように、操作c)は操作b)の前に行うことができる。
【0218】
埋め込まれた装置に機能ユニットを生体内で付加する方法
別の態様では、本技術の実施態様によって、哺乳類身体の導管システムの導管内に埋め込まれたモジュール方式の流体流作用装置に、機能ユニットを生体内付加する方法が提供される。装置はドッキングユニットと制御ケーブルとを有している。ドッキングユニットは細長い本体を有し、細長い本体は、長手軸と、長手軸に平行に延びる少なくとも1つの受容面と、遠位端及び近位端と、少なくとも1つの近位のガイドホールと、を有している。各受容面には少なくとも1つの近位のガイドホールが対応付けられている。ドッキングユニットの寸法及び形状は、カテーテルを介して埋め込み部位に送達可能となるように設定されている。制御ケーブルがドッキングユニットに取り付けられている。制御ケーブルの外径のサイズは、導管システムを通って埋め込み部位に達することができるように設定されている。制御ケーブルは中空で、内部に空洞を有している。導管システムへの第1のアクセスを介して、制御ケーブルの内部セグメントが身体の導管システムの内部にあり、制御ケーブルの外部セグメントが身体の導管システムの外部にある。機能ユニットは細長い本体と制御ワイヤとを有している。細長い本体は、長手軸と、長手軸に平行に延びるドッキング面と、遠位端及び近位端と、を有している。ドッキング面の形状は、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの1つと嵌合するように設定されている。機能ユニットは、機能ユニットのドッキング面がドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの1つと嵌合するドッキング締結構成と、機能ユニットのドッキング面が、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの1つと嵌合しないで、そこから離間に配置されているドッキング解除構成と、を有している。細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの1つと対応付けられるドッキングユニットの少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている。制御ワイヤは、細長い本体の近位端から近位方向に延びている。機能ユニットの寸法及び形状は、導管システムを介して埋め込み部位に送達可能となるように設定されている。
【0219】
このような実施態様では、ドッキングユニットは埋め込み部位にあり、本方法は以下を含む。
a)制御ケーブルの外部セグメントの空洞内にガイドワイヤを挿入すること。
b)ガイドワイヤを、
i.空洞を通して、少なくとも1つの受容面に対応付けられるドッキングユニットの少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つまで押し、
ii.少なくとも1つの受容面に対応付けられるドッキングユニットの少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通して、ガイドワイヤが、埋め込み部位において少なくとも1つの受容面に対応付けられるドッキングユニットの少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを出るまで押すこと。
c)哺乳類身体の導管システムへの第2のアクセスを得ること。
d)第2のアクセスを介してスネアを導管システムを通して埋め込み部位にガイドすること。
e)スネアによってガイドワイヤをエンスネアすること。
f)第2のアクセスを介して、スネアを、エンスネアしたガイドワイヤとともに哺乳類身体の外へ引く一方で、ガイドワイヤの外部セグメントを残して、第1のアクセスを介して導管システムを出ること。
g)ガイドワイヤをエンスネアメントから解放すること。
h)機能ユニットの制御ワイヤをガイドワイヤに取り付けること。
i)第1のアクセスを出るガイドワイヤの外部セグメントを引いて、
i.機能ユニットの制御ワイヤを第2のアクセスを介して導管システムに入らせ、
ii.機能ユニットの細長い本体を第2のアクセスを介して導管システムに入らせ、
iii.機能ユニットの細長い本体を導管システムを通して埋め込み部位に移動させ、
iv.機能ユニットをドッキング締結構成にガイドし、
v.第1のアクセスを介して機能ユニットの制御ワイヤを哺乳類身体から出させること。
j)機能ユニットの制御ワイヤからガイドワイヤを引き離して、制御ワイヤの外部セグメントを残して、第1のアクセスを介して哺乳類身体を出ること。
【0220】
以前の実施態様に関して前述したように、当業者であれば分かるように、前述した操作は、前述した順番で正確に行う必要がある。単に簡潔にするために、本明細書では、これらの操作の異なる置換のすべてについては述べていない。しかしそれらはすべての本技術の範囲内にあることが意図されている。一例として、当業者であれば分かるように、操作c)及びd)を操作a)及びb)の前に行うことができる。
【0221】
埋め込まれた装置の機能ユニットを生体内で置換する方法
別の態様では、本技術の実施態様によって、哺乳類身体の導管システムの導管内に埋め込まれたモジュール方式の流体流作用装置の第1の機能ユニットを、第2の機能ユニットと生体内で置換する方法が提供される。装置はドッキングユニットと第1の機能ユニットとを有している。ドッキングユニットは細長い本体を有し、細長い本体は、長手軸と、長手軸に平行に延びる少なくとも1つの受容面と、遠位端及び近位端と、少なくとも1つの近位のガイドホールと、を有している。各受容面には少なくとも1つの近位のガイドホールが対応付けられている。ドッキングユニットの寸法及び形状は、導管システムを介して埋め込み部位から取り出し可能となるように設定されている。第1の機能ユニットは、細長い本体であって、長手軸と、長手軸に平行に延びるドッキング面と、遠位端及び近位端と、を有する細長い本体を有する。ドッキング面の形状は、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの1つと嵌合するように設定されている。細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの1つと対応付けられるドッキングユニットの少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている。
【0222】
第1の機能ユニットは、第1の機能ユニットの細長い本体の近位端から近位方向に延びる制御ワイヤを有している。導管システムへの第1のアクセスを介して、制御ワイヤの内部セグメントが身体の導管システムの内部にあり、制御ケーブルの外部セグメントが身体の導管システムの外部にある。第1の機能ユニットの寸法及び形状は、導管システムを介して埋め込み部位から取り出し可能となるように設定されている。第1の機能ユニットは、第1の機能ユニットのドッキング面がドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの1つと嵌合するドッキング締結構成と、第1の機能ユニットのドッキング面が、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの1つと嵌合しないで、そこから離間に配置されているドッキング解除構成と、を有している。
【0223】
第2の機能ユニットは、細長い本体を有し、細長い本体は長手軸と、長手軸に平行に延びるドッキング面と、遠位端及び近位端とを有している。ドッキング面の形状は、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの1つと嵌合するように設定されている。第2の機能ユニットは、第2の機能ユニットのドッキング面がドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの1つと嵌合するドッキング締結構成と、第2の機能ユニットのドッキング面が、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの1つと嵌合しないで、そこから離間に配置されているドッキング解除構成と、を有している。細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、ドッキングユニットの少なくとも1つの受容面のうちの1つと対応付けられるドッキングユニットの少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている。制御ワイヤが、第2の機能ユニットの細長い本体の近位端から近位方向に延びている。第2の機能ユニットの寸法及び形状は、導管システムを介して埋め込み部位に送達可能となるように設定されている。
【0224】
第1の機能ユニットは埋め込み部位においてドッキング締結構成であり、本方法は以下を含む。
a)第1の機能ユニットの制御ワイヤの外部セグメントにガイドワイヤを取り付けること。
b)第1の機能ユニットの制御ワイヤの外部セグメントを押して、第1の機能ユニットをドッキング解除構成にガイドすること。
c)哺乳類身体の導管システムへの第2のアクセスを得ること。
d)第2のアクセスを介してスネアを、導管システムを通して埋め込み部位にガイドすること。
e)ドッキング解除構成にある第1の機能ユニットをスネアによってエンスネアすること。
f)第2のアクセスを介して、スネアを、エンスネアした第1の機能ユニットとともに哺乳類身体の外へ引くこと。
g)第2のアクセスを介して、第1の機能ユニットの制御ワイヤとガイドワイヤの一部とを哺乳類身体の外へ引く一方で、ガイドワイヤの外部セグメントを残して、第1のアクセスを介して導管システムを出ること。
h)ガイドワイヤから第1の機能ユニットの制御ワイヤを取り外すこと。
i)ガイドワイヤに第2の機能ユニットの制御ワイヤを取り付けること。
j)第1のアクセスにおいてガイドワイヤの外部セグメントを引いて、
i.第2の機能ユニットの制御ワイヤを第2のアクセスを介して導管システムに入らせ、
ii.第2の機能ユニットの細長い本体を第2のアクセスを介して導管システムに入らせ、
iii.第2の機能ユニットの細長い本体を、導管システムを通して埋め込み部位に移動させ、
iv.第2の機能ユニットをドッキング締結構成にガイドし、
v.第1のアクセスを介して第2の機能ユニットの制御ワイヤを哺乳類身体から出させること。
k)第2の機能ユニットの制御ワイヤからガイドワイヤ引き離して、制御ワイヤの外部セグメントを残し、第1のアクセスを介して哺乳類身体を出ること。
【0225】
以前の実施態様に関して前述したように、当業者であれば分かるように、前述した操作は、前述した順番で正確に行う必要がある。単に簡潔にするために、本明細書では、これらの操作の異なる置換のすべてについては述べていない。しかしそれらはすべての本技術の範囲内にあることが意図されている。
【0226】
全般
本明細書との関連で、用語「第1」、「第2」、「第3」などを形容詞として用いているのは、単にそれらが互いに変更する名詞間の区別を可能にするためであり、それらの名詞間の何らかの特定の関係を説明するためではない。したがって、たとえば、用語「第1のユニット」及び「第3のユニット」を用いることは、ユニットの/ユニット間の何らかの特定のタイプ、階層、またはランク付け(たとえば)の意味を含むことを意図していないことを理解されたい。
【0227】
本明細書との関連で、用語「実施形態(複数可)」は通常、本技術の物理的実現に言及するときに使用され、用語「実施態様」は通常、本技術に包含される方法(通常、本技術の物理的実現も含む)に言及するときに使用される。これらの異なる用語を用いることは、本技術の範囲を限定することも決定することも意図していない。これらの異なる用語を用いているのは単に、読者がこの非常に長い明細書を読むときに自分自身をより適切に位置させられるようにするためである。
【0228】
本技術の実施形態及び実施態様はそれぞれ、前述した目的及び/または態様のうちの少なくとも1つを有しているが、必ずしもそれらのすべてを有してはいない。当然のことながら、前述した目的を達成しようと試みることから生じた本技術のいくつかの態様は、この目的を満たさない場合もあり、及び/または本明細書で具体的に説明していない他の目的を満たす場合もあり得る。
【0229】
本技術の実施形態及び/または実施態様の付加的及び/または代替的な特徴、態様、及び利点は、以下の説明、添付図面、及び添付の特許請求の範囲から明らかになる。
【0230】
本技術ならびに本技術の他の態様及びさらなる特徴をより良好に理解するために、添付図面とともに用いるべき以下の説明に言及する。
【図面の簡単な説明】
【0231】
【
図1】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図2】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図3】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図4】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図5】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図6】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図7】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図8】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図9】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図10】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図11】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図12】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図13】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図14】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図15】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図16】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図17】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図18】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図19】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図20】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図21】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図22】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図23】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図24】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図25】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図26】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図27】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図28】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図29】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図30】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図31】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図32】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図33】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図34】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図35】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図36】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図37】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図38】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図39】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図40】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図41】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図42】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図43】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図44】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図45】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図46】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図47】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図48】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図49】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図50】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図51】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図52】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図53】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図54】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図55】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図56】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図57】本技術の補助人工心臓(VAD)の第2の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。
【
図58】本技術の補助人工心臓(VAD)の第3の実施形態の概略図である。
【
図59】本技術の補助人工心臓(VAD)の第4の実施形態の概略図である。
【
図60】本技術の補助人工心臓(VAD)の第5の実施形態の概略図である。
【
図61】本技術の補助人工心臓(VAD)の第6の実施形態の概略図である。
【
図63】本技術の補助人工心臓(VAD)の第7の実施形態の概略図である。
【
図65】本技術のVADがローダ内部でその送達構成にある第8の実施形態の概略図である。
【
図68】豚の大動脈に埋め込まれるプロセスにある本技術のVADの第9の実施形態を撮影した画像である。
【
図69】
図68の豚への埋め込みプロセスにおいてさらに進んだVADを撮影した画像である。
【
図70】
図68の豚への埋め込みプロセスにおいてさらにまた進んだVADを撮影した画像である。
【
図71】単一ポンプVADによって発生したスカラーせん断応力と、三重ポンプモジュラーアセンブリVADの拍出ユニットによって発生したスカラーせん断応力とを比べたチャートである。
【
図72】
図71のそれと類似しているが、異なる流量に対するチャートである。
【
図73】所与の流体流量に対する単一ポンプVADの数値流体力学解析を示す図である。
【
図74】三重ポンプモジュラーアセンブリVAD(たとえば、
図57に示すもの)の1つの拍出ユニットの数値流体力学解析を、モジュラーアセンブリVADの総流量が
図73の単一ポンプ装置と同じ場合について示す図である。
【
図75】第1の実施形態(
図97-97)のドッキングユニットの最小の境界直円柱の直径と、その実施形態の第1の拍出ユニットの最小の境界直円柱の直径ΦBとを例示する概略図である。
【
図76】シュラウドを取り除いた本技術の実施形態の拍出ユニットを示す図である。
【
図79】本技術の代替的な実施形態のドッキングユニットを示す図である。
【
図80】本技術の別の代替的な実施形態のドッキングユニットを示す図である。
【
図81】本技術の制御ケーブルの内部の切欠の概略図である。
【
図82】
図81と類似しているが、機能ユニットの制御ワイヤを伴うものを示す図である。
【
図84】
図59の固定アセンブリを非固定構成で示す図である。
【
図85】本技術の第10の実施形態の概略図である。
【
図86】本技術のVADの第11の実施形態の概略図である。
【
図87】本技術の補助人工心臓(VAD)の第1の実施形態をシース内の送達構成で示す概略側面図である。
【
図88】
図87のVADを組み立て済み構成で示す側面図である。
【
図89】
図87のVADのドッキングユニット及び制御ケーブルの分解組立図である。
【
図90】
図87のVADのドッキングユニットの遠位端等角図である。
【
図91】
図87のVADのドッキングユニットの遠位端図である。
【
図93】
図87のVADの拍出ユニットの近位端等角図である。
【
図94】
図87のVADの拍出ユニットの遠位端等角図である。
【
図95】
図94に示す
図87のVADの拍出ユニットの遠位端等角図を、VADのドッキングユニットとのそのドッキング締結構成で示す図である。
【
図97】
図87のVADの拍出ユニットの制御ワイヤの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0232】
図88を参照して、モジュール方式の哺乳類身体埋込型流体流作用装置が心室補助人工心臓(VAD)10である場合を示す。これは本技術の一実施形態である。VAD10は、本技術の多くの中で、単なる一実施形態であることを明確に理解されたい。したがって、続く説明は本技術の説明例の記載でしかないことが意図されている。この記載は、本技術の範囲を規定することも境界について述べることも意図していない。場合によっては、VAD10に対する有用な変更例であると考えられるもの及び/またはさらなる実施形態についても、以下で述べることがあり得る。これは単に理解に対する支援として行うものであり、やはり本技術の範囲を規定するためでも境界について述べるためでもない。これらの変更は網羅的リストではなく、当業者であれば分かるように、他の変更も可能性がありそうである。さらに、これは行っていない場合(すなわち、変更例について述べていない場合)、変更は可能ではないと解釈してはならず、及び/または説明されているものが本技術のその要素を実施する唯一の方法であると解釈してはならない。当業者であれば分かるように、これはそうではない可能性がある。加えて、VAD10は、特定の状況では、本技術の単純な実施形態を提供し得ること、及びそのような場合には、理解に対する支援としてこのように示されていることを理解されたい。当業者であれば分かるように、本技術の種々の実施形態は、より複雑になるであろう。
【0233】
VAD-概要
図88を参照すると、VAD10はモジュール方式であり、ドッキングユニット16と3つの拍出ユニット14とを有している。(この説明では、拍出ユニットを一括して14として参照する。第1の拍出ユニットを必要に応じて14aとして別個に参照する。第2の拍出ユニットを必要に応じて14bとして別個に参照する。第3の拍出ユニットを必要に応じて14cとして別個に参照する)。
【0234】
ドッキングユニット
図88~91を参照すると、ドッキングユニット16は細長い本体22を有している。細長い本体22は、長手軸26と、長手軸26に平行に延びる3つの受容面24と、遠位端23及び近位端25とを有している。(この説明では、受容面を一括して24として参照する。第1の受容面を必要に応じて24aとして別個に参照する。第2の受容面を必要に応じて24bとして参照する。第3の受容面を必要に応じて24cとして参照する)。3つの受容面24は、細長い本体22の外面に沿って半径方向に等距離で位置する。(i)いずれか1つの受容面24の中間点と長手軸26とを接続する線と、(ii)その1つの受容面24に対する任意の隣接する受容面24の中間点と長手軸26とを接続する線との間に形成される角度は、120°である。(たとえば、
図91の角度アルファを参照のこと)。各受容面24は凹状であり、以下に説明するように、その形状は、拍出ユニット14の細長い本体80の湾曲した凸状外側壁58に合致してそれと嵌合するように設定されている。
図91に見られるように、ドッキングユニット16をその遠位端23から見ると、3つの凹状受容面があるために、ドッキングユニット16は「Y」に似ている。この実施形態では、各受容面24は他と同一であり、長さは約6cmである。(他の実施形態では、そうではない)。この実施形態では、ドッキングユニット16は中心にあるドッキングユニットである。
【0235】
細長い本体22はチタンで形成され、少なくとも保管場所、部屋、及び体温の間では実際上非拡張性である)。他の実施形態では、本体は、ステンレス鋼、チタン合金(たとえば、ニチノール)またはクロムコバルト合金で形成することができる。
【0236】
細長い本体22はさらに、3つの近位のガイドホール36を有している。(この説明では、近位のガイドホールを一括して36として参照する。第1の近位のガイドホールを必要に応じて36aとして別個に参照する。第2の近位のガイドホールを必要に応じて36bとして別個に参照する。第3の近位のガイドホールを必要に応じて36cとして別個に参照する)。各受容面24には1つの近位のガイドホール36が対応付けられている。したがって、第1の近位のガイドホール36aは、第1の受容面24aに対応付けられている。第2の近位のガイドホール36bは、第2の受容面24bに対応付けられている。第3の近位のガイドホール36cは、第3の受容面36cに対応付けられている。この実施形態では、それぞれの近位のガイドホール36は他と同一である。(他の実施形態では、そうではない)。この実施形態では、ガイドホール36は、ドッキングユニット16の近位端25を通る経路の形態である。各ガイドホール36の一方の開口端は、そのガイドホール36が対応付けられている受容面24に隣接している。各ガイドホール36の他方の端部は、制御ケーブル42が取り付けられている開口部27の内部で開いている。この実施形態では、ガイドホールの直径は約1.4mmであり、その長さは約1.0cmである。
【0237】
さらに、各受容面24は、その受容面24に対応付けられている近位のガイドホール26が配置される近位端接合部34である。(本開示では、近位端接合部を一括して34として参照する。第1の近位端接合部を必要に応じて34aとして別個に参照する。第2の近位端接合部を必要に応じて34bとして別個に参照する。第3の近位端接合部を必要に応じて34cとして別個に参照する)。したがって、第1の近位のガイドホール36aは第1の近位端接合部34a内に配置されている。第2の近位のガイドホール36bは第2の近位端接合部34b内に配置されている。第3の近位のガイドホール36cは第3の近位端接合部34c内に配置されている。この実施形態では、それぞれの近位端接合部36は他と同一であり、凹形状を有している。(他の実施形態では、そうではない)。
【0238】
細長い本体22は、長手方向に延びる中央空洞48がその長手軸26に沿って配置されている。
【0239】
ドッキングユニット16の寸法及び形状は、患者の脈管構造を通る送達シースを介して成人身体の大動脈内の埋め込み部位に経皮的に送達可能な経カテーテルとなるように設定されている。この実施形態では、ドッキングユニットの長さは約8cmであり、その最大直径は約5.9mmである。他の実施形態では、長さは約1cm~20cmとすることができ、その範囲内では長さとして約5cm~12cmが好ましい。他の実施形態では、最大直径は10mmを上回らない。
【0240】
制御ケーブル
ドッキングユニットの近位端25に制御ケーブル42が取り付けられてシールしている(血液が入れないように)。制御ケーブル42の内部には空洞があり、近位端25における開口部27と連絡している。空洞の寸法は、種々の拍出ユニット14の制御ワイヤ38(以下を参照)(及びドッキングユニット16から延びる任意の他のワイヤ)が制御ケーブル42内の空洞を通ることができるように設定されている。制御ケーブル自体の寸法は、患者の脈管構造を通れるように、またそれが通るもっと細い血管(たとえば、直径がほぼ1mm~6mm)を塞ぐことまたはそこでの血栓症を促進することを回避できるように設定されている。この実施形態では、制御ケーブルの外径は約4mmで、長さは約50cmである。この実施形態では、制御ケーブルは熱可塑性ポリウレタンで形成されている。
【0241】
拍出ユニット-構造
図92~94を参照すると、拍出ユニット14はすべて互いに同一である(この実施形態の場合であるが、これは他の実施形態でもそうである)。各拍出ユニット14は、細長い本体80と制御ワイヤ38とを有している。各拍出ユニット14の細長い本体80は略円筒型で、長手軸62と、その長手軸62と平行に細長い本体80の略円柱状の外面58に沿って延びるドッキング面53とを有する。各拍出ユニット14の細長い本体80は遠位端60と近位端40とも有する。各拍出ユニットの細長い本体80のサイズ、形状、及び構造は、ドッキングユニット16の近位のガイドホール36を通ることができないように設定されている。
【0242】
各拍出ユニット14のドッキング面53の形状は、ドッキングユニット16の受容面24のうちの1つと嵌合するように設定されている。そのため、各ドッキング面53は凸状であり、ドッキングユニット16の受容面24と同じ曲率半径を有している。各拍出ユニット14の寸法及び形状は、患者の脈管構造を通る送達シースを介して成人身体の大動脈内の埋め込み部位に経皮的に送達可能な経カテーテルとなるように設定されている。この実施形態では、拍出ユニットの長さは約6cmであり、その最大直径は約6mmである。
【0243】
各拍出ユニット14の細長い本体80はチタンで形成されている。他の実施形態では、本体はステンレス鋼、チタン合金(たとえば、ニチノール)、またはクロムコバルト合金で形成することができる。各拍出ユニット14の細長い本体80は、少なくとも保管場所、部屋、及び体温の間で実際上非拡張性である)。拍出ユニットの他のコンポーネントは、この実施形態ではポリエーテルエーテルケトン(PEEK)で形成されているが、他の実施形態では、任意の他の点で適切な生体適合性プラスチックを用いることができる。
【0244】
図88及び92~96を参照すると、各拍出ユニット14は内部に血流空洞108を有している。血流空洞108は、細長い円筒80の円柱状の外面58における第1の組の開口部64と、拍出ユニット14の細長い本体80の遠位端60における第2の開口部65との間を延びている。第1の組の開口部64の開口部(66、68、70)は、拍出ユニット14がそのドッキング締結構成にあるときに第1の組の開口部64がすべて遮られないように、拍出ユニット14の細長い本体60の側面58に位置する。各拍出ユニット14のドッキング面24内には開口部がない。インペラ76(以下に説明する)の回転に応じて、第1の組の開口部64が血液流体流空洞108への入口として機能して、第2の開口部65が血流空洞からの出口として機能するか、または第2の開口部65が血流空洞108への入口として機能して、第1の組の開口部64が血流空洞からの出口として機能する。(任意的に、第1の組の開口部64または第2の開口部65の一方または両方に整流器を対応付けることができる)。
【0245】
具体的に
図92を参照すると、インペラ76は各拍出ユニット14の血流空洞108の内部で回転可能に配置されている。インペラ76が回転すると、血液は拍出ユニット14の血流空洞108内に拍出ユニット14の流体入口(開口部64または65の一方)を介して引き込まれ、血液は拍出ユニット14の血流空洞108から流体出口(場合によって拍出ユニット14に対する開口部64または65の他方)を介して放出される。モータ72が、拍出ユニット14の細長い本体80内に収容されている。インペラシャフト77が、拍出ユニット14の細長い本体80内に収容されている。インペラシャフト77は、モータの出力軸74を介して拍出ユニット14のモータ72によって回転可能に駆動可能である。インペラシャフト77は、その拍出ユニット14のインペラ76を回転可能に駆動する。この実施形態では、拍出ユニット14が組み立てられたときに、シュラウド71が細長い本体80の一部を構成する。シュラウド71はインペラ76を収容して、血流空洞108の一部を形成する。整流器がシュラウド71の内部に配置されている。この実施形態では、モータは6mmモータで最大RPMは50,000である。
【0246】
各拍出ユニット14のインペラ76は非拡張性である。この実施形態では、拍出ユニットコンポーネントもチタン及びPEEKで形成されている。
【0247】
拍出ユニット-制御ワイヤ
制御ワイヤ38は細長い本体80の近位端40から近位方向に延びている。この実施形態では、各拍出ユニット14の制御ワイヤ38は、その拍出ユニット38の細長い本体80の近位端40の頂点100から延びている。さらに、この実施形態では、各拍出ユニット14の制御ワイヤ38は、その拍出ユニット14の長手軸62からずれた位置においてその拍出ユニット14の細長い本体80の近位端40から延びている。
【0248】
図97を参照すると、各拍出ユニットの制御ワイヤ38は制御ワイヤアセンブリであり、直径は約1.3mmで長さは約70cmである。制御ワイヤアセンブリは、その拍出ユニット14に制御ワイヤアセンブリを介して電力を送達するための電気部品と、その拍出ユニットの制御ワイヤアセンブリを構造的に補強するための機械部品と、を有している。各拍出ユニットの制御ワイヤ38の外部セグメントが、外科医が埋め込み部位において拍出ユニットをその種々の構成の間で動かすことによって操作される(以下で、より詳細に説明する)。これを行うためには、制御ワイヤは構造的機械的に十分である必要がある。
【0249】
この実施形態では、電気部品は3本の電気ワイヤ92である。他の実施形態では、電気ワイヤの数は、電力を必要とするコンポーネント(たとえばモータ)の電気的要件に応じて異なる。この実施形態では、機械部品は構造ワイヤである(これはどんな電気目的も果たさないが、他の実施形態では果たし得る)。他の実施形態では、機械部品は異なる。この実施形態では、制御ワイヤアセンブリは、複数の電気ワイヤ92と構造ワイヤ94とをひとつに束ねて囲む外部シース88である。
図97における参照番号90は、ワイヤ92、94が配置された外部シース88内の空洞を特定している。
【0250】
別の実施形態では、各拍出ユニットの制御ワイヤアセンブリの電気部品は多くの電気ワイヤであり、機械部品は電気ワイヤをひとつに束ねて囲む外部シースである。この実施形態は図示していないが、機械ワイヤ94がない状態で
図97と同様に見えるであろう。
【0251】
制御ワイヤ38は細長い本体80の近位端40から近位方向に延びている。装置10を埋め込み用に組み立てたとき、制御ワイヤ38は、ドッキングユニット16の1つの受容面26に対応付けられる1つの近位のガイドホール36を通り、そしてドッキングユニット16から離れて近位方向に延びる。したがって、装置10を埋め込み用に組み立てたとき、第1の拍出ユニット14aの制御ワイヤ38aは、第1の拍出ユニット14aの細長い本体80aの近位端40aから離れるように延びて、ドッキングユニットの第1の受容面24aに対応付けられている第1の近位のガイドホール36aを通り、そしてドッキングユニット16の制御ケーブルの空洞42の中をドッキングユニット16から離れて近位方向に延びる。同様に、装置10を埋め込み用に組み立てたとき、第2の拍出ユニット14bの制御ワイヤ38bは、第2の拍出ユニット14bの細長い本体80bの近位端40bから離れるように延びて、ドッキングユニットの第2の受容面24bに対応付けられている第2の近位のガイドホール36bを通り、そしてドッキングユニット16の制御ケーブルの空洞42の中をドッキングユニット16から離れて近位方向に延びる。最後に、装置10を埋め込み用に組み立てたとき、第3の拍出ユニット14cの制御ワイヤ38cは、第3の拍出ユニット14cの細長い本体80cの近位端40cから離れるように延びて、ドッキングユニットの第3の受容面24cに対応付けられている第3の近位のガイドホール36cを通り、そしてドッキングユニット16の制御ケーブルの空洞42の中をドッキングユニット16から離れて近位方向に延びる。
【0252】
このようにして、装置が患者内に埋め込まれたとき、制御ワイヤ38は、制御ケーブル42の中を患者の脈管構造を通り、患者の脈管構造自体には露出されない。制御ワイヤ38は制御ケーブル42内で患者の身体を出る。制御ケーブル42が患者の身体の外側に出ていたら、制御ワイヤ38は、シール46を通って制御ケーブルの空洞42を出て、外科医によって別個に操作できる。
【0253】
拍出ユニット-構成
各拍出ユニット14は、その拍出ユニット14のドッキング面53がドッキングユニットの受け入れ表面24と嵌合するドッキング締結構成を有している。また各拍出ユニット14は、その拍出ユニット14のドッキング面53が、そのドッキングユニット16の受容面24と嵌合しないで、そこから離間に配置されているドッキング解除構成を有している。したがって、第1の拍出ユニット14aは、第1の拍出ユニット14aのドッキング面53がドッキングユニット16の第1の受容面24aと嵌合するドッキング締結構成を有している。また第1の拍出ユニット14aは、第1の拍出14aのドッキング面53が、ドッキングユニット16の第1の受容面24aと嵌合しないで、そこから離間に配置されているドッキング解除構成を有している。同様に、第2の拍出ユニット14bは、第2の拍出ユニット14bのドッキング面53がドッキングユニット16の第2の受容面24bと嵌合するドッキング締結構成を有している。また第2の拍出ユニット14bは、第2の拍出ユニット14bのドッキング面53が、ドッキングユニット16の第2の受容面24bと嵌合しないで、そこから離間に配置されているドッキング解除構成を有している。最後に、第3の拍出ユニット14cは、第3の拍出ユニット14cのドッキング面53がドッキングユニット16の第3の受容面24cと嵌合するドッキング締結構成を有している。また第3の拍出ユニット14cは、第3の拍出ユニット14cのドッキング面53が、ドッキングユニット16の第3の受容面24cと嵌合しないで、そこから離間に配置されているドッキング解除構成を有している。
図88において、第1の拍出ユニット14a、第2の拍出ユニット14b、及び第3の拍出ユニット14cはそれぞれ、そのドッキング締結構成にある。
図62において、第1の拍出ユニット5014a(VAD5010の)、第2の拍出ユニット5014b、及び第3の拍出ユニット5014cは、ドッキング解除構成にある。
【0254】
各拍出ユニット14は、その拍出ユニット14の制御ワイヤ38の移動を介して、埋め込み部位においてドッキング解除構成とドッキング締結構成との間で移動可能である。具体的には、各拍出ユニット14は、その拍出ユニット14の制御ワイヤ38を引くことによって、埋め込み部位においてそのドッキング解除構成からそのドッキング締結構成に移動可能である。また、各拍出ユニット14は、その拍出ユニット14の制御ワイヤ38を押すことによって、埋め込み部位においてドッキング締結構成からドッキング解除構成に移動可能である。したがって、第1の拍出ユニット14aは、第1の拍出ユニット14aの制御ワイヤ38aを引くことによって、埋め込み部位においてそのドッキング解除構成からそのドッキング締結構成に移動可能である。また、第1の拍出ユニット14aは、第1の拍出ユニット14aの制御ワイヤ38aを押すことによって、埋め込み部位においてドッキング締結構成からドッキング解除構成に移動可能である。同様に、第2の拍出ユニット14bは、第2の拍出ユニット14bの制御ワイヤ38bを引くことによって、埋め込み部位においてそのドッキング解除構成からそのドッキング締結構成に移動可能である。また、第2の拍出ユニット14bは、第2の拍出ユニット14bの制御ワイヤ38bを押すことによって、埋め込み部位においてドッキング締結構成からドッキング解除構成に移動可能である。最後に、第3の拍出ユニット14cは、第3の拍出ユニット14cの制御ワイヤ38cを引くことによって、埋め込み部位においてそのドッキング解除構成からそのドッキング締結構成に移動可能である。また、第3の拍出ユニット14cは、第3の拍出ユニット14cの制御ワイヤ38cを押すことによって、埋め込み部位においてドッキング締結構成からドッキング解除構成に移動可能である。
【0255】
拍出ユニット-さらなる詳細
この実施形態では、各拍出ユニット14のドッキング面53は、その拍出ユニット14がドッキング締結構成にあるときに、その拍出ユニット14のそのドッキング面53が嵌合するドッキングユニット16の受容面24と流体非侵略的に位置合わせする。したがって、第1の拍出ユニット14aのドッキング面53は、第1の拍出ユニット14aがそのドッキング締結構成にあるときに、ドッキングユニット16の受容面24aと流体非侵略的に位置合わせする。同様に、第2の拍出ユニット14bのドッキング面53は、第2の拍出ユニット14bがそのドッキング締結構成にあるときに、ドッキングユニット16の受容面24bと流体非侵略的に位置合わせする。最後に、第3の拍出ユニット14cのドッキング面53は、第3の拍出ユニット14cがそのドッキング締結構成にあるときに、ドッキングユニット16の受容面24cと流体非侵略的に位置合わせする。
【0256】
各拍出ユニット14の細長い本体80の近位端40は接合部接触面102を有している。
図95に最も良く見られるように、各拍出ユニット14がそのドッキング締結構成にあるとき、その拍出ユニット14の細長い本体80の近位端40の接合部接触面102は、その拍出ユニット14の細長い本体80のドッキング面53が嵌合するドッキングユニット16の受容面24に対応付けられる近位端接合部34と嵌合する。したがって、第1の拍出ユニット14aがそのドッキング締結構成にあるとき、第1の拍出ユニット14aの細長い本体80aの近位端40aの接合部接触面102aは、ドッキングユニット16の受容面24aの近位端接合部34aと嵌合する。同様に、第2の拍出ユニット14bがそのドッキング締結構成にあるとき、第2の拍出ユニット14bの細長い本体80bの近位端40bの接合部接触面102bは、ドッキングユニット16の受容面24bの近位端接合部34bと嵌合する。最後に、第3の拍出ユニット14cがそのドッキング締結構成にあるとき、第3の拍出ユニット14cの細長い本体80cの近位端40cの接合部接触面102cは、ドッキングユニット16の受容面24cの近位端接合部34cと嵌合する。
【0257】
この実施形態では、各拍出ユニット14がそのドッキング締結構成にあるとき、その拍出ユニット14の細長い本体80の近位端40の接合部接触面102は、その拍出ユニット14の細長い本体80のドッキング面が嵌合するドッキングユニット53の少なくとも1つの受容面24に対応付けられる近位端接合部34と流体非侵略的に位置合わせする。
【0258】
この実施形態では、各拍出ユニット14がそのドッキング締結構成にあるとき、その拍出ユニット14の細長い本体80の近位端40の接合部接触面102と、その拍出ユニット14の細長い本体80のドッキング面53が嵌合するドッキングユニット16の受容面24に対応付けられる近位端接合部34との形状は、一方が他方に対して、その拍出ユニット14の制御ワイヤ38に張力がかかったときにその拍出ユニットの細長い本体80のドッキング面53が、その拍出ユニット14の細長い本体80のドッキング面53が嵌合するドッキングユニット16の受容面24に向けて付勢されるように、設定されている。
【0259】
この実施形態では、各拍出ユニット14がそのドッキング締結構成にあるとき、各拍出ユニット14の制御ワイヤ38がその拍出ユニットの細長い本体80の近位端40から延びる位置と、その拍出ユニットの細長い本体80のドッキング面53が嵌合するドッキングユニット16の受容面24に対応付けられる近位端接合部34における近位のガイドホール36の位置とが、その拍出ユニット14の制御ワイヤ38に張力がかかったときに、その拍出ユニット14の細長い本体80のドッキング面53が、その拍出ユニット14の細長い本体80のドッキング面53が嵌合するドッキングユニット16の受容面24に向けて付勢されるように、一方が他方に対して配置されている。
【0260】
図88及び95を参照すると、各拍出ユニット14がそのドッキング締結構成にあるとき、各拍出ユニット14の細長い本体80の近位端40の接合部接触面102は、ドッキングユニット16の近位端接合部34のうちの1つと嵌合し、各拍出ユニット14の細長い本体80の近位端40の嵌合していない外側を向く部分104はそれぞれ、近位端40の頂点100に向けて傾斜している。さらに、各拍出ユニット14がそのドッキング締結構成にあるとき、流体流路106(
図88)が拍出ユニット14の任意の2つの中間に配置されている。
【0261】
装置送達及び組み立て済み構成
図87は、シース20内でVAD10がその送達構成にある概略図である。理解を容易にするために、
図87ではある要素(たとえば、種々の拍出ユニット14の制御ワイヤ38)を示していない。送達構成では、各拍出ユニット14はドッキング解除構成にあり、それぞれの長手方向軸は略共線にある。シース20は近位端17及び遠位端19(埋め込み中の装置の配向に対して規定される)を有している。シース20の遠位端19に最も近いのは第3の拍出ユニット14cであり、その遠位端60cはシース20の遠位端19により近く、その近位端40cはシース20の近位端17により近い状態で配向されている。第3の拍出ユニット14cの次でそれよりも近位にあるのは、第2の拍出ユニット14bである。第2の拍出ユニット14bは、その遠位端60bはシース20の遠位端19により近く、その近位端40bはシース20の近位端17により近い状態で配向されている。第2の拍出ユニット14bの次でそれよりも近位にあるのは、第1の拍出ユニット14aである。第1の拍出ユニット14aは、その遠位端60aはシース20の遠位端19により近く、その近位端40aはシース20の近位端17により近い状態で配向されている。第1の拍出ユニット14aの次でそれよりも近位にあるのは、ドッキングユニット16である。ドッキングユニットは、その遠位端23はシース20の遠位端19により近く、その近位端25はシース20の近位端17により近い状態で配向されている。(以下に説明する
図65~67では、
図87におけるものに類似する概略図を示しているが、制御ワイヤ7038も例示している)。
【0262】
図88は、VAD10がその組み立て済み構成にある状態を示す。組み立て済み構成では、各拍出ユニット14はそのドッキング締結構成にある。本明細書の他で説明したように、埋め込み部位において、外科医は、その制御ワイヤ(
図88に図示せず)を引くことによって、拍出ユニット14をドッキング解除構成からそのドッキング締結構成にする。組み立て済み構成における装置の最大直径は約16mmである。VAD10の流量は1.0L/分~5.0L/分で変化する場合があり、通常は2.5L/分の流量で動作する。
【0263】
固定アセンブリ
図89及び90を参照すると、ドッキングユニット16は、細長い本体22に接続された固定アセンブリ56を有している。固定アセンブリ56は、固定構成(ドッキングユニット16が、実施態様部位において所定の位置に機械的に固定されている)と、非固定構成(ドッキングユニット16が、実施態様部位において所定の位置に固定されていない)とを有している。固定アセンブリ56は固定構成に向けて付勢されている。固定アセンブリ56を送達シース20(
図87)内に挿入することによって、固定アセンブリ26はその非固定構成に切り替わる。固定アセンブリ56を送達シースから取り出すことによって、固定アセンブリ56はその固定構成に切り替わる。遠位の固定アセンブリ56は、ワイヤ44を介してドッキングユニット16に接続されている。
【0264】
他の実施形態では、固定アセンブリ56は、ドッキングユニット16を埋め込み部位おいて固定するために、非固定構成と固定構成との間で切り替わるように埋め込み部位において駆動可能である。いくつかのこのような実施形態では、細長い本体22の中央空洞48内に配置された固定アセンブリ駆動ワイヤ(図示せず)がある。固定アセンブリ駆動ワイヤは、固定構成と非固定構成との間での固定アセンブリ56の切り替わりを駆動するように、固定アセンブリ56に動作可能に接続されている。
【0265】
概略図
図1~57は、本技術の補助人工心臓(VAD)1010(VAD10に実によく似ている)の実施形態の構成、埋め込み、及び使用を例示する概略図である。当然のことながら、これらの図は単に、当業者に対して例示的で教育的であることが意図されている。図は設計図であることは意図されていない。場合によっては、装置の要素及び/または人体構造は単に近似で例示している場合があり、及び/または欠落している。なぜならば、実物どおりの詳細は、当業者の理解にとっては必要ではないと考えられるからである。加えて、従来の方法及び/またはステップは示していない場合がある。なぜならば、当業者であれば容易に理解するだろうからである。
【0266】
図1にVADの拍出ユニット1014を例示する。説明を目的として、細長い本体1080の遠位端においてインペラ1076を囲むシュラウドは取り除いてある。拍出ユニット1014及び他の拍出ユニット(図示せず)の制御ワイヤ1038を見ることができる。細長い本体1080の近位端1040を示している。
図1の視界はユニットの遠位端から取ったものである。
【0267】
図2は
図1と類似しているが、ここではシュラウド1120を透明で示している。その結果、拍出ユニット1014内の流れ空洞1108の視覚化が可能になっている。シュラウド1120は、拍出ユニット1014の細長い本体1080の一部を構成している。細長い本体1080の遠位端1060を示している。
【0268】
図3は
図2と類似しているが、ここではシュラウド1120を不透明で示している。その結果、細長い本体1080の側面における流れ空洞内に入る第1の組の開口部1064と、細長い本体1080の遠位端1060における流れ空洞内に入る第2の開口部1065との視覚化を示すことが可能になっている。
【0269】
図4に、
図1~3の拍出ユニットが第1の拍出ユニット1014aである場合を示す。第2の拍出ユニット1014b(第1の拍出ユニット1014aに類似している)も示す。第2の拍出ユニット1014bの近位端1040bは、第1の拍出ユニット1014aの遠位端1060aに面している。細長い本体1080a、1080bの長手方向軸(図示せず)は略共線である。第1の拍出ユニット1014a及び第2の拍出ユニット1014bの制御ワイヤ1038a、1038bを(それぞれ)示す。
図4の視界は第1の拍出ユニットの近位端から取ったものである。
【0270】
図5は
図4と類似しているが、3つの拍出ユニット1014a、1014b、1014cを示している。細長い本体1080a、1080b、1080cの長手方向軸(図示せず)は略共線である。各拍出ユニット1014a、1014b、1014cの制御ワイヤ1038a、1038b、1038cを(それぞれ)示す。各拍出ユニット1014a、1014b、1014cはそのドッキング解除構成にある。
【0271】
図6は
図5と類似しているが、3つの拍出ユニット1014a、1014b、1014cを、細長い本体1080a、1080b、1080cの長手方向軸(図示せず)がもはや略共線でないように示している。各拍出ユニット1014a、1014b、1014cの制御ワイヤ1038a、1038b、1038cも(それぞれ)示す。
【0272】
図7は
図6と類似しているが、ドッキングユニット1016を示している。第1の拍出ユニット1014aが前方に引かれている。これは、その制御ワイヤ1038aを引いて、そのドッキング面(図示せず)をドッキングユニット1016の第1の受容面1024aに沿ってスライドさせることによって行っている。
図7では、第1の拍出ユニット1014aの近位端1040aを、ドッキングユニット1016の固定アセンブリ1056の部分間に示している。
【0273】
図8は
図7と類似しているが、第1の拍出ユニット1014aがさらに前方に引かれている。これは、その制御ワイヤ1038aを引いて、そのドッキング面をドッキングユニット1016の第1の受容面1024aに沿ってさらにスライドさせることによって行っている。
図8では、第1の拍出ユニット1014aの近位端1040aが、第1の保持要素1052aに入るところを示している。保持要素1052aは、第1の拍出ユニット1014aがそのドッキング締結構成にあるときに、第1の拍出ユニット1014aを所定の位置に保持する。
【0274】
図9は
図8と類似しているが、第1の拍出ユニット1014aがさらに前方に引かれている。これは、その制御ワイヤ1038aを引いて、そのドッキング面をドッキングユニット1016の第1の受容面1024aに沿ってさらにスライドさせて、ドッキング面と第1の受容面1024aとを互いに嵌合させることによって行っている。その結果、第1の拍出ユニット1014aはそのドッキング締結構成にある。
図8では、第1の保持要素1052aは、第1の拍出ユニット1014aの細長い本体1080aの外側壁1058aに対して付勢されていて、それを所定の位置に保持している。第1の拍出ユニット1014aの遠位端1060aは、ドッキングユニット1016の固定アセンブリ1056の部分間にある。第2の拍出ユニット1014bが前方に引かれている。これは、その制御ワイヤ1038bを引いて、
図7の第1の拍出ユニット1014aのそれと同様の位置にすることによって行っている。第2の拍出ユニット1014bのドッキング面1053bを、
図9に見ることができる。
【0275】
図10は
図9と類似しているが、第2の拍出ユニット1014bがさらに前方に引かれている。これは、その制御ワイヤ1038bを引いて、そのドッキング面1053をドッキングユニット1016の第2の受容面(図示せず)に沿ってさらにスライドさせることによって行っている。第2の拍出ユニット1014bは
図8の第1の拍出ユニット1014aのそれと同様の位置にある。第3の拍出ユニット1014cを、その制御ワイヤ1038cを引くことによってわずかに前方に引いてある。
【0276】
図11は
図10と類似しているが、第2の拍出ユニット1014bがさらに前方に引かれている。これは、その制御ワイヤ1038bを引いて、そのドッキング面1053bを第2のドッキングユニットの受容面1016に沿ってさらにスライドさせて、ドッキング面1053bと第2の受容面とを互いに嵌合させることによって行っている。その結果、第2の拍出ユニット1014bはそのドッキング締結構成にある。
図11では、第2の保持要素1052bは、第2の拍出ユニット1014bの細長い本体の外側壁に対して付勢されていて、それを所定の位置に保持している。第3の拍出ユニット1014cが前方に引かれている。これは、その制御ワイヤ1038cを引いて、
図7の第1の拍出ユニット1014bのそれと同様の位置にすることによって行っている。
【0277】
図12は
図11と類似しているが、第3の拍出ユニット1014cがさらに前方に引かれている。これは、その制御ワイヤ1038cを引いて、ドッキング面(図示せず)をドッキングユニット1016の第3の受容面1024cに沿ってさらにスライドさせて、ドッキング面と第3の受容面1024cと互いに嵌合させることによって行っている。その結果、第3の拍出ユニット1014cはそのドッキング締結構成にある。
図12では、第3の保持要素1052cは、第3の拍出ユニット1014cの細長い本体1080cの外側壁1058cに対して付勢されていて、それを所定の位置に保持している。
図12では、VAD1010はその組み立て済み構成にある。なぜならば、各拍出ユニット1014a、1014b、1014cはそのドッキング締結構成にあるからである。また、
図11と12とを比較することによって最も良く分かるように、各拍出ユニット1014の制御ワイヤ1038は、ガイドホールを通ってドッキングユニット1016の中に入り、ドッキングユニット1016の制御ケーブル1039の空洞(図示せず)内を移動する。これは、制御ワイヤ1038が
図12には示されていない理由である。前述したように、制御ワイヤ1038の移動(たとえば、引く、押す)は、それが制御ケーブル1039の空洞内にあることによっては妨げられない。
【0278】
図13は
図12と類似しているが、装置1010の側面からの図である。装置1010は依然として、その組み立て済み構成にある。ドッキングユニット1016の遠位端1023(ならびに近位端1025)を
図13に示す。
【0279】
図14は
図13と類似しているが、装置1010の遠位端からの図である。装置1010は依然として、その組み立て済み構成にある。
【0280】
図15に、人体内への埋め込み(たとえば部分的に、従来のSeldinger技術による)前の装置1010を示す。具体的には、導入器1122を示している。これは、拡張器1024と送達シース1126とを含んでいる。ローダ1128も示している。ローダ1128の中に、装置1010がロードされている(その送達構成で)。ローダの前端(遠位)部分1130のサイズ及び形状は、送達シース1126の後端(近位)部分1132と嵌合するように設定されている。制御ケーブル1039(その空洞の中に制御ワイヤ1038が含まれている)は、ローダ1128の後端部分1132から延びている。
図15では、ローダ1128は透明で装置1010の内部が見えるように示している。
図15の視界は構造の遠位端からである。
【0281】
図16は
図15と類似しているが、ローダ1128の近接図を示している(不透明で示している)。
【0282】
図17は
図15と類似しているが、視界は構造の近位端からである。ドッキングユニット1016の制御ケーブル1039の近位端1041を示す。ドッキングユニット1016の制御ケーブル1039の近位端1041におけるシール1043から、拍出ユニット1014a、1014b、1014cの制御ワイヤ1038a、1038b、1038cの近位端が(それぞれ)出ている。電気コネクタチップ1045a、1045b、1045cが各制御ワイヤ1038a、1038b、1038c上に(それぞれ)ある。制御ワイヤ1038は、機械的に構造的であること(手動で引いて押すことができる)及び電気的であること(電力及び電気信号を伝えることができる)の両方である。
【0283】
図18に、装置1010の埋め込み用に調製したカテーテルラボ内の模擬患者1200を示す。
【0284】
図19に示す模擬患者1200は、右大腿部アクセス領域1202が(たとえば、外科的に)調製されている。
【0285】
図20に右大腿部アクセス領域1202の詳細図を示す。
【0286】
図21に、患者1200の骨格及び脈管構造の部分の概略図を示す。右大腿部アクセス領域1202の挿入図も示す。
【0287】
図22は
図21と類似しているが、ガイドワイヤ1204(たとえば、従来の最小の外科的介入の一部として)が患者1200内に挿入されようとしているところを示す。
【0288】
図23は
図22と類似しているが、ガイドワイヤ1204が患者1200の右大腿動脈1206内に挿入されている。これは主画像内に見ることができる(ならびに挿入も)。
【0289】
図24は
図23と類似しているが、導入器1122が患者1200内に挿入されようとしているところを示す。導入器1122の拡張器1124及び送達シース1126の両方を挿入図内に見ることができる。
【0290】
図25は
図24と類似しているが、導入器1122が患者の大腿動脈1206内に挿入されている(従来の方法では、導入器1122は外科医によってガイドワイヤ1204に沿ってレーリングされる)。
【0291】
図26は
図25と類似しているが、ここでは導入器1122は、患者の右総腸骨動脈1208において患者1200の脈管構造内にさらに入っている。
【0292】
図27は
図26と類似しているが、ここでは導入器1122は、患者の下行腹部大動脈破裂1210において患者1200の脈管構造内にさらになお入っている。
【0293】
図28は
図27と類似しているが、ここでは導入器1122は、(この図の)患者の心臓1214の背後の患者の下行胸部大動脈1212において患者1200の脈管構造内にさらになお入っている。
【0294】
図29に、患者の大動脈内の埋め込み部位1214における導入器の近接図を示す。挿入図に見られるように、導入器1122の後端部1132(したがって送達シース1126の一部)は患者1200の身体の外側に留まっている。
【0295】
図30は
図29と類似しているが、ガイドワイヤ1204が患者1200の身体から引き出されており(挿入図に見られるように)、拡張器1124が(送達シース1126を介して)患者の身体から引き出され始めている。
【0296】
図31は
図30と類似しているが、拡張器1124が患者の身体から引き出されている程度がもっと大きい。
【0297】
図32は
図31と類似しているが、拡張器1124が患者の身体から完全に引き出されている。
【0298】
図33は
図32と類似しているが、ローダ1128が送達シース1126の後端部1132に接続するように運ばれている。
【0299】
図34は
図33と類似しているが、前端部1130(
図33)が送達シース1126の後端部1132内に挿入されて、ローダ1128が送達シース1126の後端部1132に固定されている。
【0300】
図35は
図34と類似しているが、ドッキングユニット1016の制御ケーブル1039の近位端1041を示す。挿入図に見られるように、拍出ユニット1014の制御ワイヤ1038が制御ケーブル1039の近位端1041から延びている。
【0301】
図36は
図36と類似しているが、機械的なハンドル装置1136(機能は単に種々のワイヤ、ケーブル、及びコンポーネントの取り扱いを容易にすることであるが、本技術の一部ではなく、本技術で用いることは必須ではない)を示す。また送達シース1126の遠位端1134を主画像に示す。
【0302】
図37は
図36と類似しているが、ハンドル1136のアーム1138の一部を示す(ハンドル1136の本体は戻されている)。
【0303】
図38は
図37と類似しているが、ハンドル1136の近接図を示し、ドッキングユニット1016の制御ケーブル1039と拍出ユニット1014の制御ワイヤ1038とを示している。
【0304】
図39は
図38と類似しているが、ハンドル1136の近接図を示し、拍出ユニット1014の制御ワイヤ1038のチップ1045が、ハンドル1136内に挿入されたかまたは挿入されており、その中に固定されている(制御ワイヤ1038を、単に人の手で行うよりも簡単に引くことができる)。
【0305】
図40は
図39と類似しているが、拍出ユニット1014の制御ワイヤ1038のチップ1045がすべて、ハンドル1136内に固定されている。
【0306】
図41に、送達シース1126が患者1200の身体から引き出されているところを示す。第3の拍出ユニット1014cが、埋め込み部位1214において送達シース1126の遠位端1134から出始めている(最初に遠位端1060cから)。
【0307】
図42は
図41と類似しているが、送達シース1126が患者1200の身体からさらになお引き出されている。第3の拍出ユニット1014cが、埋め込み部位1214において送達シース1126から完全に出ている。第2の拍出ユニット1014bが、埋め込み部位1214において送達シース1126からほぼ完全に出ている(最初に遠位端1060bから)。
【0308】
図43は
図42と類似しているが、送達シース1126が患者1200の身体からさらになお引き出されている。第1の拍出ユニット1014aが、埋め込み部位1214において完全に送達シース1126から出ている(最初に遠位端1060aから)。拍出ユニット1014の制御ワイヤ1038a、1038b、1038cが、埋め込み部位1214において送達シース1126から出ている。またドッキングユニット1016が、最初に遠位端1023から送達シース1126を出始めている。固定アセンブリ1056はドッキングユニット1016の細長い本体1022から離れるように付勢されているため、固定アセンブリ1056は埋め込み部位1214において送達シース1126から出たらすぐに、固定構成に移動して、ドッキングユニット1016を所定の位置に固定する。
【0309】
図44は
図43と類似しているが、ドッキングユニット1016全体とドッキングユニット1016の制御ケーブル1039の一部とが、埋め込み部位1214において送達シース1126から出ている。
【0310】
図45は
図6と類似しているが、装置1010を埋め込み部位1214において示す。
【0311】
図46は
図7と類似しているが、装置1010を埋め込み部位1214において示す。
【0312】
図47は
図8と類似しているが、装置1010を埋め込み部位1214において示す。
【0313】
図48は
図9と類似しているが、装置1010を埋め込み部位1214において示す。
【0314】
図49は
図10と類似しているが、装置1010を埋め込み部位1214において示す。
【0315】
図50は
図11と類似しているが、装置1010を埋め込み部位1214において示す。
【0316】
図51は
図12と類似しているが、装置1010を埋め込み部位1214において示す。
【0317】
図52は
図13と類似しているが、装置1010を埋め込み部位1214において示す。
【0318】
図53は
図35と類似しているが、ローダ1128は、送達シース1126の後端部1132からの接続が切られていて、ドッキングユニット1016の制御ケーブル1039と拍出ユニット1014の制御ワイヤ1038との上をスライドしている。装置1010は埋め込み部位において組み立て済み構成にある。
【0319】
図54は
図53と類似しているが、ローダ1128は送達シース1126の後端部1132から離れようにスライドされている。
【0320】
図55は
図54と類似しているが、ローダ1128は完全に取り出されていて、送達シース1126は、患者の身体から引き出されている(たとえば、引き抜かれている)最中である。これは、それ自身が、ドッキングユニット1016の制御ケーブル1039と拍出ユニット1014の制御ワイヤ1038との上をスライドされることによって行われる。
【0321】
図56は
図55と類似しているが、送達シースは完全に取り出されている。装置1010は埋め込み部位において組み立て済み構成にある。ドッキングユニット1016の制御ケーブル1039と拍出ユニットの制御ワイヤ1038とは、患者の身体を出る。制御ワイヤ1038は制御ユニットに取り付けられる準備ができている。その結果、装置1010にパワー供給し、動作させ、及び/または制御する。
【0322】
図57は
図56と類似しているが、装置1010を埋め込み部位1214において示す。遠位端開口部1065a、1065b、1065cはポンプ入口である。
【0323】
さらなる実施形態及び特徴
図58に、本技術の別の実施形態であるVAD2010を埋め込み部位2214において示す。VAD2010はVAD1010とデザインが実によく似ている。したがって、VAD2010はドッキングユニット2016と3つの拍出ユニット2014とを有している。制御ケーブル2039がドッキングユニット2016から延びている。この実施形態では、VAD2020は固定アセンブリ(または同様の目的を果たす他の構造)を有していない。VAD2020は、ドッキングユニット2016の制御ケーブル2039を介して所定の位置に保持されている。
【0324】
図59に、本技術の別の実施形態であるVAD3010の概略図を示す。VAD3010はVAD1010とデザインが似ている。VAD3010はドッキングユニット3016と3つの拍出ユニット3014とを有している。ドッキングユニット3016から制御ケーブル3039が延びており、その空洞内に拍出ユニット3014の制御ワイヤ3038がある。この実施形態では、固定アセンブリ3056はVAD1010の固定アセンブリ1056とは異なっている。VAD3010は回収に対して準備されている。すなわち、制御ワイヤ3038aを外科医が押していて、拍出ユニット3014aはそのドッキング解除構成にある(近位端から出る制御ワイヤ3038aは、より短く示している)。拍出ユニット3014b及び3014c(図示せず)はそのドッキング締結構成に留まっている。
【0325】
図60に、本技術の別の実施形態であるVAD4010の概略図を示す。VAD4010はVAD3010とデザインが似ている。ただし、ドッキングユニット4016には制御ケーブルはない。拍出ユニット4014の制御ワイヤ4038は、任意の他の構造の内部にいることなく単に患者の血管系を通って移動する。
図59の場合と同様に、VAD4010は回収に対して準備されている。すなわち、制御ワイヤ4038aを外科医が押していて、拍出ユニット4014aはそのドッキング解除構成にある(近位端から出る制御ワイヤ4038aは、より短く示している)。拍出ユニット4014b及び4014c(図示せず)は、そのドッキング締結構成に留まっている。
【0326】
図61に、本技術の別の実施形態であるVAD5010の概略図を示す。VAD5010は、
図58に示すVAD2010に似ている。
図58及び59の場合と同様に、VAD5010は回収に対して準備されている。すなわち、制御ワイヤ5038(図示せず)を外科医が押していて、拍出ユニット5014a、5014b、5014cはすべて、そのドッキング解除構成にある。
【0327】
図62に、
図61のVAD5010を示す。回収シース5140は、ドッキングユニット5016の制御ケーブル5039にわたって、ドッキングユニット5016のすぐ近位の点までレーリングされている。
【0328】
図63に、本技術の別の実施形態であるVAD6010の概略図を示す。VAD6010はVAD5010に似ている。ただし、ドッキングユニット5016には制御ケーブルはない。拍出ユニット6014の制御ワイヤ6038は、任意の他の構造の内部にいることなく単に患者の血管系を通って移動する。
図62と同様に、この図では、回収シース6140は、制御ワイヤ6038にわたって、ドッキングユニット6016のすぐ近位の点までレーリングされている。
【0329】
図64に、
図59に示すVAD3010の分解組立図を示す。
図64に示しているのは、ドッキングユニット3016と3つの拍出ユニット3014とである。拍出ユニット3014のうちの1つも分解組立図で示しており、その主本体部分3142、シール3144、インペラ3076、及びシュラウド3120を示している。各拍出ユニット3014の制御ワイヤ3038は、その近位端から延びてドッキングユニット3016内のガイドホール内に進み、そこからドッキングユニット3016の制御ケーブル3039内の空洞内に入る。制御ケーブル3039とドッキングユニット3016との間の接続部も分解組立図で示す。すなわち、シール3146とコネクタ3148とがあり、コネクタ3148は、シール3146を所定の位置に保持して、制御ケーブル3039をドッキングユニット3016に接続する。さらなるシール3150が制御ケーブル3039の近位端にある。拍出ユニット3014の制御ワイヤ3038がシール3150を通って延びている。制御ワイヤ3038は電気コネクタチップ3045において終わる。
【0330】
図65に、本技術の実施形態であるVAD7010が、送達構成にあるローダ(たとえば剛性シース)7128内にどのように配置されるかの概略図を示す。VAD7010は、ドッキングユニット7016と3つの拍出ユニット7014a、7014b、7014cとを含んでいる。この実施形態では、第3の拍出ユニット7014cがドッキングユニット7016から最も遠くに配置されている。第2の拍出ユニット7014bが、ドッキングユニット7016により近い。最後に、第1の拍出ユニット7014aが、ドッキングユニット7016の最も近くに配置されている。第3の拍出ユニット7014cの制御ワイヤ7038cは、その近位端7040cから延びている。制御ワイヤ7038cは、第2の拍出ユニット7014bの細長い本体7080bと並んで、そして第1の拍出ユニット7014aの細長い本体7080aと並んで、そしてドッキングユニット7016の細長い本体7022と並んで進み、そしてドッキングユニット7016のガイドホール内に入り、最後にドッキングユニット7016の制御ケーブル7039の空洞内に進む。第2の拍出ユニット7014bの制御ワイヤ7038bは、その近位端7040bから延びている。そして制御ワイヤ7038bは、第1の拍出ユニット7014aの細長い本体7080aと並んで、そしてドッキングユニット7016の細長い本体7022と並んで進み、そしてドッキングユニット7016のガイドホール内に入り、最後にドッキングユニット7016の制御ケーブル7039の空洞内に進む。第1の拍出ユニット7014aの制御ワイヤ7038aは、その近位端7040aから延びている。そして制御ワイヤ7038aは、ドッキングユニット7016の細長い本体7022と並んで進み、最後にドッキングユニット7016の制御ケーブル7039の空洞内に進む。
【0331】
図66に、
図65のローダ7128内の第1の拍出ユニット7014aの拡大概略図を示す。
【0332】
図67に、
図65の線67-67に沿って見たローダ7128内の第1の拍出ユニット7014aの断面図を示す。
【0333】
図75に、VAD10のドッキングユニット16の最小の境界直円柱の直径ΦAと、VAD10の第1の拍出ユニット14aの最小の境界直円柱の直径ΦBとを例示する概略図を示す。図から分かるように、直径ΦAは直径ΦBよりも小さい。VAD10では、拍出ユニット14はすべて同一である。そのため、VAD10の第2の拍出ユニット14b及び第3の拍出ユニット14cの最小の境界直円柱の直径も、直径ΦBで表している。
【0334】
図76に、シュラウドを取り除いた状態の本技術の実施形態の拍出ユニット11014を示す。
【0335】
図77に、
図76の拍出ユニット11014の近位端11060の拡大側面図を示す。
【0336】
図78に、
図77の拍出ユニット11014の近位端11060の拡大正面図を示す。
【0337】
図79に、本技術の代替的な実施形態のドッキングユニット12016を示す。
【0338】
図80に、本技術の代替的な実施形態のドッキングユニット13016を示す。この実施形態では、ガイドホールは、制御ケーブル13039が接続する開経路13036である。
【0339】
図81に、3つの隔離されたチャンバ14041を内部に有する制御ケーブル14039の内部の切欠の概略図を示す。なお、制御ケーブルに対するシールは、見た目は似ているが、シリコーンで形成されていることに留意されたい。
【0340】
図82に、3つの隔離されたチャンバ14041を内部に有する制御ケーブル14039の内部の切り欠きの概略図を示す。図示では、機能ユニット(図示せず)の制御ワイヤ14038が、隔離されたチャンバのうちの1つを通っている。なお、制御ケーブルに対するシールは見た目は似ているが、シリコーンで形成されていることに留意されたい。
【0341】
図83は、
図59の固定アセンブリ3056を固定構成で示す図である。
【0342】
図84は、
図59の固定アセンブリ3056を非固定構成で示す図である。
【0343】
図85を参照して、本技術の別の実施形態である装置9010を示す。この実施形態では、装置はVADではなく、むしろ機能ユニット9014を有している。機能ユニット9014は、ドッキングユニット9016とのドッキング締結構成にあると、異なる目的を果たすように構造化及び構成されている。具体的には、図から分かるように、機能ユニットの形状及び寸法は、装置がその組み立て済み構成にあるときに、装置がそれが埋め込まれた身体導管内の体液の通路をブロックするように設定されている。そのため、この実施形態では、機能ユニットは「流体ブロック」ユニットと言うことができる。さらに、いくつかの実施形態では、機能ユニット9014内の開口部は導管内の体液と連絡している。チューブが、その機能ユニット9014の制御ワイヤ(図示せず)を通り、ドッキングユニット9016の制御ケーブル9042を通って、患者の身体を出る。場合に応じて、体液を引き出してもよいし、またはそのチューブを通して物質を送達してもよい。
【0344】
図86を参照して、本技術の別の実施形態であるVAD10010を示す。VAD10010のドッキングユニット10016には、拡張可能なバリアアセンブリ10045が接続されている。バリアアセンブリ10045は拡張構成(図示している)と収縮構成(図示せず)とを有している。バリアアセンブリ10045は、流体が埋め込み部位において装置と導管壁との間を流れるのを防ぐために収縮構成と拡張構成との間で切り替わるように、埋め込み部位において駆動可能である。こうして、バリアアセンブリ10045は、装置10010の周りでの流体の再循環(開口部10064(この実施形態ではポンプユニット出口である)からポンプユニット入口(
図86ではバリアアセンブリに隠れている)まで)をブロックする。バリアアセンブリ駆動ワイヤ(図示せず)が細長い本体の中央空洞(図示せず)内に配置されており、バリアアセンブリ駆動ワイヤは、拡張構成と収縮構成との間でのバリアアセンブリの切り替わりを駆動するように、バリアアセンブリに動作可能に接続されている。
【0345】
他の実施形態では、バリアアセンブリは拡張構成に向けて付勢されている。バリアアセンブリがカテーテル内に挿入されると、バリアアセンブリはその収縮構成に切り替わる。バリアアセンブリがカテーテルから取り出されると、バリアアセンブリはその拡張構成に切り替わる。
【0346】
他の実施形態では、バリアアセンブリは、拡張構成にあるときに、ドッキングユニットを埋め込み部位において固定する。
【0347】
動物試験
図68に、豚の大動脈に埋め込まれるプロセスにある本技術の実施形態のVAD8010を撮影した画像を示す。
図68では、VAD8010は、豚の胸部大動脈内の送達シース8126内において送達構成にある。第3の拍出ユニット8014cを
図68の画像内に見ることができる。豚の心臓は8214として識別される。
【0348】
図69に、
図68の豚における埋め込みプロセスにおいてさらに進んでVAD8010を撮影した画像を示す。
図69では、第3の拍出ユニット8014cは送達シース8126を出ている。第2の拍出ユニット8014b及び第1の拍出ユニット8014aも画像内に見ることができ、依然として送達シース8126内にある。
【0349】
図70に、
図68の豚における埋め込みプロセスにおいてさらに進んでVAD8010を撮影した画像を示す。
図70では、拍出ユニット8014はすべて、送達シース8126を出ていて、ドッキング締結構成にある。
【0350】
VAD8010は、埋め込み、動作(8時間の連続動作)、及び豚からの外植に成功している。試験では、血液損傷マーカー(LDH、血漿遊離Hb)の著しい上昇もvWF活性の低下も示されなかった。
【0351】
チャート及びモデル
図71は、単一ポンプVAD(たとえば、Impellaタイプの1つ)によって発生したスカラーせん断応力と、三重ポンプモジュラーアセンブリVAD(たとえば
図57に示すもの)の拍出ユニットによって発生したスカラーせん断応力とを比べたチャートである。ここでは、両装置とも1リットル/分の流れを発生させるように動作され、モジュラーアセンブリVADの各拍出ユニットは単一ポンプVADと同程度の寸法である。チャートの左軸上は、ポンプ/拍出ユニット(場合に応じて)によって拍出されている体積である。チャートの底軸上は、発生しているスカラーせん断応力である。単一ポンプVADは、モジュラーアセンブリVADと同じ流出を発生させるためには、より高い回転速度で動作させる必要がある。モジュラーアセンブリVADでは、複数のポンプの各1つの体積出力が、モジュラーアセンブリが発生させる総体積出力に寄与する。チャートでは、単一ポンプが、その回転速度が高いために、モジュラーアセンブリの個々のポンプよりも高いスカラーせん断応力を発生させることが示されている。最後に、チャートでは、モジュラーアセンブリの拍出ユニットを用いれば、所与のスカラーせん断応力レートにおいて、単一ポンプに対して実現できるものよりも大きな体積スループットを実現できることが示されている。したがって、モジュラーアセンブリの拍出ユニットを用いれば、溶血の閾値に達する前に、より大きな体積スループットを実現することができる。
【0352】
図72は、
図71のそれに似たチャートである。ただし流量が2.5リットル/分である。両チャートから全般的に同じ結論を引き出すことができる。しかし、2つのチャートを比べることによって、このより高い流量においてモジュール方式のポンプアセンブリの効果がさらにより明白であることが分かる。
【0353】
図73に、所与の流体流量に対する単一ポンプVAD(たとえばImpellaタイプの1つ)の数値流体力学解析を示す。色は、流体流空洞内のインペラの周りの空間における流体の速度を示す。
【0354】
図74に、三重ポンプモジュラーアセンブリVAD(たとえば
図57に示すもの)の1つの拍出ユニットの数値流体力学解析を、モジュラーアセンブリVADの総流量が
図73の単一ポンプ装置の場合と同じ場合について示す。色は、流体流空洞内での流体の速度を示す。両図において、同じ速度に対して同じ色が用いられている。図を比べることによって分かるように、単一ポンプよりもモジュール方式VADの拍出ユニットにおける方が流体の速度がはるかに小さい。したがって、溶血のリスクなど(すべて上で詳述している)は、単一ポンプと比べて拍出ユニットにおいて非常に低減される。
【0355】
その他
本技術は、先行する説明で述べたかまたは図面に例示した構成の詳細及びコンポーネントの配置に適用することに限定されない。本技術は、他の実施形態が可能であり、また種々の方法で実施または行うことができる。また本明細書で用いる言葉遣い及び専門用語は説明のためであり、限定と考えてはならない。本明細書で「含む(including)」、「含む(comprising)」、または「有する(having)」、「含む(containing)」、「伴う(involving)」、及びそれらの変形を用いることは、その後に列記される物品ならびに任意的にさらなる物品を包含することが意図されている。説明では、同じ参照番号は同様の要素を指す。
【0356】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で用いる場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈上明らかに別の意味が示される場合を除き、複数の指示対象を含むことに注意されたい。
【0357】
本明細書で用いる場合、用語「約」、「通常」、「実質的に」などは、所与の値または範囲などとの関連で、所与の値または範囲の20%以内、好ましくは10%以内、より好ましくは5%以内の値または範囲などを指す。
【0358】
本明細書で用いる場合、用語「及び/または」は、2つの特定された特徴またはコンポーネントのそれぞれの、他方とのまたは他方なしでの特定の開示として解釈しなければならない。たとえば、「A及び/またはB」は、(i)A、(ii)B、(iii)A及びBのそれぞれの特定の開示と解釈しなければならない(本明細書においてそれぞれを別個に述べるかのように)。
【0359】
本技術の前述した実施態様に対する変更及び改善は、当業者には明らかになり得る。前述の説明は、限定ではなく例示的であることが意図されている。したがって、本技術の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ限定されることが意図されている。
【0360】
さらなる条項及び記載-国内段階で使用する場合
【0361】
装置
X-1.モジュール方式の哺乳類身体埋込型流体流作用装置であって、
ドッキングユニットであって、
前記ドッキングユニットは細長い本体を有し、前記細長い本体は、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びる少なくとも1つの受容面と、
遠位端及び近位端と、
少なくとも1つの近位のガイドホールであって、各受容面には少なくとも1つの近位のガイドホールが対応付けられている、前記ガイドホールと、を有し、
前記ドッキングユニットの寸法及び形状は、カテーテルを介して前記哺乳類身体の導管システムの導管内の埋め込み部位に送達可能となるように設定されている、
前記ドッキングユニットと、
第1の機能ユニットであって、
前記第1の機能ユニットは、
細長い本体であって、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びるドッキング面であって、前記ドッキング面の形状は、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの第1の受容面と嵌合するように設定されている、前記ドッキング面と、
遠位端及び近位端と、を有し、
前記細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている、前記細長い本体と、
前記細長い本体の前記近位端から近位方向に延びる制御ワイヤであって、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通って進み、前記ドッキングユニットから離れて近位方向に延びる、前記制御ワイヤと、
を有し、
前記第1の機能ユニットの寸法及び形状は、前記カテーテルを介して前記埋め込み部位に送達可能となるように設定され、
前記第1の機能ユニットは、
前記第1の機能ユニットの前記ドッキング面が、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と嵌合するドッキング締結構成と、
前記第1の機能ユニットの前記ドッキング面が、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と嵌合しないで、前記第1の受容面から離間に配置されているドッキング解除構成と、
を有し、
前記第1の機能ユニットは、前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤの移動を介して、前記埋め込み部位において前記ドッキング解除構成と前記ドッキング締結構成との間で移動可能であり、
前記第1の機能ユニットは、前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤを引くことによって、前記ドッキング解除構成から前記ドッキング締結構成に移動可能であり、
前記第1の機能ユニットは、前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤを押すことによって、前記ドッキング締結構成から前記ドッキング解除構成に移動可能である、
前記第1の機能ユニットと、
を含む、前記モジュール方式の哺乳類身体埋込型流体流作用装置。
【0362】
X-2.前記ドッキングユニットの前記細長い本体は非拡張性である、請求項1に記載の装置。
【0363】
X-3.前記ドッキングユニットの最小の境界直円柱の直径は、前記機能ユニットの最小の境界直円柱の直径を上回らない、請求項1~2のいずれか1項に記載の装置。
【0364】
X-4.前記ドッキングユニットは中心にあるドッキングユニットである、請求項1~3のいずれか1項に記載の装置。
【0365】
X-5.さらに、
第2の機能ユニットを含み、
前記第2の機能ユニットは、
細長い本体であって、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びるドッキング面であって、前記ドッキング面の形状は、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの第2の受容面と嵌合するように設定されている、前記ドッキング面と、
遠位端及び近位端と、を有し、
前記細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第2の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている、前記細長い本体と、
前記細長い本体の前記近位端から近位方向に延びる制御ワイヤであって、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第2の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記近位のガイドホールの前記少なくとも1つのうちの1つを通って進み、前記ドッキングユニットから離れて近位方向に延びる前記制御ワイヤと、を有し、
前記第2の機能ユニットの寸法及び形状は、前記カテーテルを介して前記埋め込み部位に送達可能となるように設定され、
前記第2の機能ユニットは、
前記第2の機能ユニットの前記ドッキング面が、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第2の受容面と嵌合するドッキング締結構成と、
前記第2の機能ユニットの前記ドッキング面が、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第2の受容面と嵌合しないで、前記第2の受容面から離間に配置されているドッキング解除構成と、を有し、
前記第2の機能ユニットは、前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤの移動を介して、前記ドッキング解除構成と前記ドッキング締結構成との間で移動可能であり、
前記第2の機能ユニットは、前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤを引くことによって、前記ドッキング解除構成から前記ドッキング締結構成に移動可能であり、
前記第2の機能ユニットは、前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤを押すことによって、前記ドッキング締結構成から前記ドッキング解除構成に移動可能である、請求項1~4のいずれか1項に記載の装置。
【0366】
X-6.さらに、
第3の機能ユニットを含み、
前記第3の機能ユニットは、
細長い本体であって、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びるドッキング面であって、前記ドッキング面の形状は、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの第3の受容面と嵌合するように設定されている、前記ドッキング面と、
遠位端及び近位端と、を有し、
前記細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第3の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている、前記細長い本体と、
前記本体の前記近位端から近位方向に延びる制御ワイヤであって、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第3の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通って進む、前記制御ワイヤと、を有し、
前記第3の機能ユニットの寸法及び形状は、前記カテーテルを介して前記埋め込み部位に送達可能となるように設定され、
前記第3の機能ユニットは、
前記第3の機能ユニットの前記ドッキング面が、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第3の受容面と嵌合するドッキング締結構成と、
前記第3の機能ユニットの前記ドッキング面が、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第3の受容面と嵌合しないで、前記第3の受容面から離間に配置されているドッキング解除構成と、を有し、
前記第3の機能ユニットは、第3の機能ユニットの前記制御ワイヤの移動を介して、前記ドッキング解除構成と前記ドッキング締結構成との間で移動可能であり、
前記第3の機能ユニットは、前記第3の機能ユニットの前記制御ワイヤを引くことによって、前記ドッキング解除構成から前記ドッキング締結構成に移動可能であり、
前記第3の機能ユニットは、前記第3の機能ユニットの前記制御ワイヤを押すことによって、前記ドッキング締結構成から前記ドッキング解除構成に移動可能である、請求項5に記載の装置。
【0367】
X-7.前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面はそれぞれ、前記ドッキングユニットの前記細長い本体の外面に沿って半径方向に等距離で位置する、請求項1~6のいずれか1項に記載の装置。
【0368】
X-8.前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面はそれぞれが凹部である、請求項1~7のいずれか1項に記載の装置。
【0369】
X-9.各機能ユニットの前記ドッキング面は、その機能ユニットの前記細長い本体の湾曲した凸状外側壁に沿って延びる、請求項8に記載の装置。
【0370】
X-10.各機能ユニットの前記ドッキング面は、その機能ユニットが前記ドッキング締結構成にあるときにその機能ユニットのその前記ドッキング面が嵌合する前記ドッキングユニットの前記受容面と流体非侵略的に位置合わせする、請求項1~9のいずれか1項に記載の装置。
【0371】
X-11.各機能ユニットの前記制御ワイヤは、その機能ユニットの前記細長い本体の前記近位端の頂点から延びる、請求項1~10のいずれか1項に記載の装置。
【0372】
X-12.各機能ユニットの前記制御ワイヤは、その機能ユニットの前記長手軸からずれた位置において、その機能ユニットの前記細長い本体の前記近位端から延びる、請求項1~11のいずれか1項に記載の装置。
【0373】
X-13.前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のそれぞれは、そのドッキング面に対応付けられる前記近位のガイドホールが配置される、対応付けられた近位端接合部を有する、請求項1~12のいずれか1項に記載の装置。
【0374】
X-14.各機能ユニットの前記細長い本体の前記近位端は接合部接触面を有する、請求項13に記載の装置。
【0375】
X-15.各機能ユニットがそのドッキング締結構成にあるとき、その機能ユニットの前記細長い本体の前記近位端の前記接合部接触面は、その機能ユニットの前記細長い本体の前記ドッキング面が嵌合する前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面に対応付けられる前記近位端接合部と嵌合する、請求項14に記載の装置。
【0376】
X-16.各機能ユニットがそのドッキング締結構成にあるとき、その機能ユニットの前記細長い本体の前記近位端の前記接合部接触面は、その機能ユニットの前記細長い本体の前記ドッキング面が嵌合する前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面に対応付けられる前記近位端接合部と流体非侵略的に位置合わせする条項15に記載の装置。
【0377】
X-17.各機能ユニットがそのドッキング締結構成にあるとき、
その機能ユニットの前記細長い本体の前記近位端の前記接合部接触面と、
その機能ユニットの前記細長い本体の前記ドッキング面が嵌合する前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面に対応付けられる前記近位端接合部と、の形状は、
一方が他方に対して、その機能ユニットの前記制御ワイヤに張力がかかったときに、その機能ユニットの前記細長い本体の前記ドッキング面が、その機能ユニットの前記細長い本体の前記ドッキング面が嵌合する前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面に向けて付勢されるように設定されている、請求項15~16のいずれか1項に記載の装置。
【0378】
X-18.各機能ユニットがそのドッキング締結構成にあるとき、
各機能ユニットの前記制御ワイヤがその機能ユニットの前記細長い本体の前記近位端から延びる位置と、
その機能ユニットの前記細長い本体の前記ドッキング面が嵌合する前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面に対応付けられる前記近位端接合部における前記近位のガイドホールの位置とは、
一方が他方に対して、その機能ユニットの前記制御ワイヤに張力がかかったときに、その機能ユニットの前記細長い本体の前記ドッキング面が、その機能ユニットの前記細長い本体の前記ドッキング面が嵌合する前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面に向けて付勢されるように配置されている、請求項15~17のいずれか1項に記載の装置。
【0379】
X-19.前記機能ユニットがそれぞれ、そのドッキング締結構成にあるとき、
各機能ユニットの前記細長い本体の前記近位端の前記接合部接触面は、前記ドッキングユニットの前記近位端接合部のうちの1つと嵌合し、前記機能ユニットそれぞれの前記細長い本体の前記近位端の嵌合していない外側を向く部分はそれぞれ、前記近位端の頂点に向けて傾斜している、請求項14~18のいずれか1項に記載の装置。
【0380】
X-20.前記機能ユニットがそれぞれ、そのドッキング締結構成にあるとき、流体流路が前記機能ユニットの任意の2つの中間に配置されている、請求項19に記載の装置。
【0381】
X-21.各機能ユニットの前記制御ワイヤは制御ワイヤアセンブリであり、
前記制御ワイヤアセンブリは、その機能ユニットに前記制御ワイヤアセンブリを介して電力を送達するための電気部品と、その機能ユニットの前記制御ワイヤアセンブリを構造的に補強するための機械部品と、を少なくとも有する、請求項1~20のいずれか1項に記載の装置。
【0382】
X-22.各機能ユニットの前記制御ワイヤアセンブリの前記電気部品は複数の電気ワイヤであり、
各機能ユニットの前記制御ワイヤアセンブリの前記機械部品は構造ワイヤであり、
各機能ユニットの前記制御ワイヤアセンブリはさらに、その機能ユニットの前記複数の電気ワイヤ及び前記構造ワイヤをひとつに束ねて囲む外部シースを有する、請求項21に記載の装置。
【0383】
X-23.各機能ユニットの前記複数の電気ワイヤは3本の電気ワイヤであり、その機能ユニットの前記電気ワイヤそれぞれと前記構造ワイヤとはほぼ同じ直径を有する、請求項22に記載の装置。
【0384】
X-24.各機能ユニットの前記制御ワイヤアセンブリの前記電気部品は複数の電気ワイヤであり、
各機能ユニットの前記制御ワイヤアセンブリの前記機械部品は、その機能ユニットの前記複数の電気ワイヤをひとつに束ねて囲む外部シースである、請求項21に記載の装置。
【0385】
X-25.前記ドッキングユニットの前記細長い本体は、長手方向に延びる中央空洞を有する、請求項1~24のいずれか1項に記載の装置。
【0386】
X-26.前記ドッキングユニットに接続された固定アセンブリをさらに含み、前記固定アセンブリは固定構成及び非固定構成を有する、請求項1~25のいずれか1項に記載の装置。
【0387】
X-27.前記固定アセンブリは、前記ドッキングユニットを前記埋め込み部位において固定するために、前記非固定構成と前記固定構成との間で切り替わるように前記埋め込み部位において駆動可能である、請求項26に記載の装置。
【0388】
X-28.前記ドッキングユニットの前記細長い本体の前記中央空洞内に配置された固定アセンブリ駆動ワイヤをさらに含み、
前記固定アセンブリ駆動ワイヤは、前記固定構成と前記非固定構成との間での前記固定アセンブリの切り替わりを駆動するように、前記固定アセンブリに動作可能に接続されている、請求項25に間接的に従属する、請求項27に記載の装置。
【0389】
X-29.前記固定アセンブリは前記固定構成に向けて付勢され、前記固定アセンブリが前記カテーテル内に挿入されると前記固定アセンブリはその非固定構成に切り替わり、前記固定アセンブリが前記カテーテルから取り出されると前記固定アセンブリはその固定構成に切り替わる、請求項26に記載の装置。
【0390】
X-30.前記ドッキングユニットに接続された拡張可能なバリアアセンブリをさらに含み、
前記バリアアセンブリは拡張構成及び収縮構成を有する、請求項1~29のいずれか1項に記載の装置。
【0391】
X-31.前記バリアアセンブリは、前記埋め込み部位において前記装置の周りのスペースをブロックすることによって流体が前記装置の周りを流れるのを防ぐために、前記収縮構成と前記拡張構成との間で切り替わるように前記埋め込み部位において駆動可能である、請求項30に記載の装置。
【0392】
X-32.前記ドッキングユニットの前記細長い本体の前記中央空洞内に配置されたバリアアセンブリ駆動ワイヤをさらに含み、
前記バリアアセンブリ駆動ワイヤは、前記拡張構成と前記収縮構成との間での前記バリアアセンブリの切り替わりを駆動するように、前記バリアアセンブリに動作可能に接続されている、請求項25に間接的に従属する、請求項31に記載の装置。
【0393】
X-33.前記バリアアセンブリは前記拡張構成に向けて付勢され、前記バリアアセンブリが前記カテーテル内に挿入されると前記バリアアセンブリはその収縮構成に切り替わり、前記バリアアセンブリが前記カテーテルから取り出されると前記バリアアセンブリはその拡張構成に切り替わる、請求項30に記載の装置。
【0394】
X-34.前記バリアアセンブリは、前記拡張構成にあるときに、前記ドッキングユニットを前記埋め込み部位において固定する、請求項30~33のいずれか1項に記載のドッキングユニット。
【0395】
X-35.前記ドッキングユニットに取り付けられた制御ケーブルをさらに含み、
前記制御ケーブルの外径のサイズは、前記哺乳類身体の前記導管システムを通って前記埋め込み部位に達することができるように設定されている、請求項1~34のいずれか1項に記載の装置。
【0396】
X-36.前記制御ケーブルは中空であり、その内部に空洞が形成されている、請求項35に記載の装置。
【0397】
X-37.各機能ユニットの前記制御ワイヤは、その機能ユニットの前記細長い本体の前記ドッキング面が嵌合する前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面に対応付けられる前記近位のガイドホールを出た後に、前記制御ケーブル内の前記空洞に入ってそこを通る、請求項36に記載の装置。
【0398】
X-38.少なくとも前記ドッキングユニットと前記制御ケーブルの前記空洞との一方の中に位置するシールをさらに含み、
前記シールは、流体が前記制御ケーブルの前記空洞に入るのを防ぐ一方で、各機能アセンブリの前記制御ワイヤが前記シールを通って移動することを可能にする、請求項37に記載の装置。
【0399】
X-39.前記固定アセンブリ駆動ワイヤは、可動的に前記シールを通って前記制御ケーブル内の前記空洞に入る、請求項29に間接的に従属する、請求項38に記載の装置。
【0400】
X-40.前記バリアアセンブリ駆動ワイヤは、可動的に前記シールを通って前記制御ケーブル内の前記空洞に入る、請求項33に間接的に従属する、請求項38に記載の装置。
【0401】
X-41.前記空洞は複数の別個の隔離されたチャンバに分割されている、請求項36に記載の装置。
【0402】
X-42.各機能ユニットの前記制御ワイヤは、その機能ユニットの前記細長い本体の前記ドッキング面が嵌合する前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面に対応付けられる前記近位端接合部内の前記近位のガイドホールを出た後に、他のすべての機能ユニットの前記制御ワイヤから離れた前記制御ケーブル内の前記空洞の前記複数の隔離されたチャンバのうちの1つに入る、請求項41に記載の装置。
【0403】
X-43.少なくとも前記ドッキングユニット、前記制御ケーブルの前記空洞、及び前記制御ケーブルの前記空洞のチャンバのうちの1つの中に位置する少なくとも1つのシールであって、流体が前記制御ケーブルアセンブリの前記空洞の前記チャンバに入るのを防ぐ一方で、各機能アセンブリの前記制御ワイヤが前記少なくとも1つのシールを通って移動することを可能にする前記シールをさらに含む、請求項42に記載の装置。
【0404】
X-44.前記アセンブリ駆動ワイヤは、前記ドッキングユニットの前記細長い本体の前記中央空洞を出た後に、前記機能ユニットの前記制御ワイヤが入る前記複数の隔離されたチャンバの他から離れた前記空洞の前記複数の隔離されたチャンバのうちの1つに入る、請求項28に間接的に従属する、請求項42及び43のいずれか1項に記載の装置。
【0405】
X-45.前記バリアアセンブリ駆動ワイヤは、前記ドッキングユニットの前記細長い本体の前記中央空洞を出た後に、前記機能ユニットの前記制御ワイヤが入る前記複数の隔離されたチャンバの他から離れた前記複数の隔離されたチャンバのうちの1つに入る、請求項32に間接的に従属する、請求項42及び43のいずれか1項に記載の装置。
【0406】
X-46.前記制御ケーブルの前記空洞内の各隔離されたチャンバの内径とその隔離されたチャンバに入る前記制御ワイヤの外径とは、サイズが、一方が他方に対して、流体がその隔離されたチャンバ内で前記制御ワイヤの周りを流れるのを防ぐ一方で、依然としてその隔離されたチャンバ内で前記制御ワイヤが移動することを可能にするように設定されている、請求項42及び43のいずれか1項に記載の装置。
【0407】
X-47.前記第1の機能ユニットは第1の拍出ユニットである、請求項1~46のいずれか1項に記載の装置。
【0408】
X-48.前記第2の機能ユニットは第2の拍出ユニットである、請求項47に記載の装置。
【0409】
X-49.前記第3の機能ユニットは第3の拍出ユニットである、請求項48に記載の装置。
【0410】
X-50.各拍出ユニットは内部に流体流空洞を有し、
前記流体流空洞は、その拍出ユニットの前記細長い本体内の第1の開口部とその拍出ユニットの前記細長い本体内の第2の開口部との間を延びる、請求項47~48のいずれか1項に記載の装置。
【0411】
X-51.各拍出ユニットの前記第1の開口部は、その拍出ユニットが前記ドッキング締結構成にあるときに前記第1の開口部が遮られないように、その拍出ユニットの前記細長い本体の側面に位置し、各拍出ユニットの前記第2の開口部は、その拍出ユニット前記の細長い本体の前記遠位端に位置する、請求項50に記載の装置。
【0412】
X-52.各拍出ユニットの前記ドッキング面内には開口部がない、請求項50及び51のいずれか1項に記載の装置。
【0413】
X-53.各拍出ユニットの前記第1の開口部及び前記第2の開口部の一方は流体入口であり、各拍出ユニットの前記第1の開口部及び前記第2の開口部の他方は流体出口である、請求項50~52のいずれか1項に記載の装置。
【0414】
X-53A.前記バリアアセンブリは、前記拡張構成にあるときに、各拍出ユニットの前記流体入口と前記流体出口との間での前記装置の周りで拍出される流体再循環経路を少なくとも部分的にブロックする、請求項31に間接的に従属する、任意の請求項53に記載の装置。
【0415】
X-54.各拍出ユニットの前記流体入口には整流器が対応付けられている、請求項53に記載の装置。
【0416】
X-55.各拍出ユニットの前記流体流空洞内にインペラが回転可能に配置され、前記インペラが回転すると、流体がその拍出ユニットの前記流体流空洞内にその拍出ユニットの前記流体入口を介して引き込まれ、流体がその拍出ユニットの前記流体流空洞からその拍出ユニットの前記流体出口を介して放出される、請求項50~54に記載の装置。
【0417】
X-56.
モータが各拍出ユニットの前記細長い本体内に収容され、
インペラシャフトが、各拍出ユニットの前記細長い本体内に収容され、その拍出ユニットの前記モータによって回転可能に駆動可能であり、
その拍出ユニットの前記インペラは、その拍出ユニットの前記インペラシャフトによって回転可能に駆動可能である、請求項55に記載の装置。
【0418】
X-57.各拍出ユニットの前記インペラは非拡張性である、請求項55及び56のいずれか1項に記載の装置。
【0419】
X-58.各拍出ユニットの前記流体出口から放出される流体によって、前記装置の周りを流れる流体の巻込み流が促進される、請求項47~57のいずれか1項に記載の装置。
【0420】
X-59.前記身体の前記導管システムは前記身体の脈管構造である、請求項47~58のいずれか1項に記載の装置。
【0421】
X-60.前記装置は補助人工心臓であり、前記埋め込み部位は、大動脈、左心室、大静脈、肺動脈、及び右心室からなる群から選択される1つである、請求項59に記載の装置。
【0422】
X-61.前記機能ユニットはそれぞれ、流れ流体ブロッキングユニットであり、すべての前記機能ユニットが、そのドッキング締結構成にあるときに、前記装置を通り前記装置の周りにある流体流がブロックされる、請求項1~46のいずれか1項に記載の装置。
【0423】
X-62.前記機能ユニットのうちの少なくとも1つは、前記埋め込み部位に物質を送達するように構造化及び配設された物質送達ユニットである、請求項1~46のいずれか1項に記載の装置。
【0424】
X-63.各物質送達ユニットの前記制御ワイヤは制御ワイヤアセンブリであり、
前記制御ワイヤアセンブリは、少なくとも、前記物質送達ユニットに前記物質を運ぶためのチューブを有する、請求項64に記載の装置。
【0425】
X-64.前記機能ユニットのうちの少なくとも1つは、流体を前記埋め込み部位から抽出できるように構造化及び配設された流体抽出ユニットである、請求項1~46及び請求項62~63のいずれか1項に記載の装置。
【0426】
X-65.各流体抽出ユニットの前記制御ワイヤは制御ワイヤアセンブリであり、
前記制御ワイヤアセンブリは、少なくとも、前記埋め込み部位から前記流体を運ぶためのチューブを有する、請求項64に記載の装置。
【0427】
X-66.前記カテーテルは送達シースである、請求項1~65のいずれか1項に記載の装置。
【0428】
シース内装置
X-67.前記ドッキングユニットとすべての前記機能ユニットとを囲むシースをさらに含み、
前記機能ユニットはそれぞれ、前記ドッキング解除構成にあり、
前記シースは近位端及び遠位端を有し、
前記シース内では、前記ユニットは、
前記シースの前記近位端に最も近い前記ドッキングユニットの前記近位端及び
前記ドッキングユニットの前記遠位端に面する前記第1の機能ユニットの前記近位端と、端から端まで位置合わせされており、
前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤは、
前記シース内を前記第1の機能ユニットの前記細長い本体の前記近位端から近位方向に前記シースの前記近位端に向かって延び、
前記シース内を前記ドッキングユニットの前記細長い本体と共に進み、
前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面に対応付けられる前記ドッキングユニットの前記近位のガイドホールを通り、そして
前記シース内を前記ドッキングユニットから離れて近位方向に前記シースの前記近位端に向かって延びる、
請求項1~66のいずれか1項に記載の装置。
【0429】
X-68.前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤは前記シースの前記近位端の外側へ延びる、請求項67に記載の装置。
【0430】
X-69.前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤは、前記制御ケーブルの前記空洞内を前記ドッキングユニットから離れて近位方向に前記シースの前記近位端に向かって延びる、請求項36に直接または間接的に従属する、請求項67~68のいずれか1項に記載の装置。
【0431】
X-70.前記制御ケーブルは前記シースの前記近位端の外側へ延びる、請求項69に記載の装置。
【0432】
X-71.前記ドッキングユニットの前記細長い本体の前記長手軸と、前記第1の機能ユニットの前記細長い本体の前記長手軸とは略共線である、請求項67~70のいずれか1項に記載の装置。
【0433】
X-72.
前記第2の機能ユニットの前記近位端は前記第1の機能ユニットの前記遠位端に面し、
前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤは、
前記シース内を前記第2の機能ユニットの前記細長い本体の前記近位端から近位方向に前記シースの前記近位端に向かって延び、
前記シース内を前記第1の機能ユニットの前記細長い本体と共に進み、
前記シース内を前記ドッキングユニットの前記細長い本体と共に進み、
前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第2の受容面に対応付けられる前記ドッキングユニットの前記近位のガイドホールを通り、そして
前記シース内を前記ドッキングユニットから離れて近位方向に前記シースの前記近位端に向かって延びる、
請求項67に記載の装置。
【0434】
X-73.前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤと前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤとはそれぞれ、前記シースの前記近位端の外側へ延びる、請求項72に記載の装置。
【0435】
X-74.前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤと前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤとはそれぞれ、前記制御ケーブルの前記空洞内を前記ドッキングユニットから離れて近位方向に前記シースの前記近位端に向かって延びる、請求項36に直接または間接的に従属する、請求項72~73のいずれか1項に記載の装置。
【0436】
X-75.前記制御ケーブルは前記シースの前記近位端の外側へ延びる、請求項70に記載の装置。
【0437】
X-76.前記ドッキングユニットの前記細長い本体の前記長手軸、前記第1の機能ユニットの前記細長い本体の前記長手軸、及び前記第2の機能ユニットの前記細長い本体の前記長手軸はすべて略共線である、請求項72~75のいずれか1項に記載の装置。
【0438】
X-77.
前記第3の機能ユニットの前記近位端は前記第2の機能ユニットの前記遠位端に面し、
前記第3の機能ユニットの前記制御ワイヤは、
前記シース内を前記第3の機能ユニットの前記細長い本体の前記近位端から近位方向に前記シースの前記近位端に向かって延び、
前記シース内を前記第2の機能ユニットの前記細長い本体と共に進み、
前記シース内を前記第1の機能ユニットの前記細長い本体と共に進み、
前記シース内を前記ドッキングユニットの前記細長い本体と共に進み、
前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第3の受容面に対応付けられる前記ドッキングユニットの前記近位のガイドホールを通り、そして
前記シース内を前記ドッキングユニットから離れて近位方向に前記シースの前記近位端に向かって延びる、
請求項72に記載の装置。
【0439】
X-78.前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤ、前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤ、及び前記第3の機能ユニットの前記制御ワイヤはそれぞれ、前記シースの前記近位端の外側へ延びる、請求項77に記載の装置。
【0440】
X-79.前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤ、前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤ、及び前記第3の機能ユニットの前記制御ワイヤはそれぞれ、前記制御ケーブルの前記空洞内を前記ドッキングユニットから離れて近位方向に前記シースの前記近位端に向かって延びる、請求項36に直接または間接的に従属する、請求項77~78のいずれか1項に記載の装置。
【0441】
X-80.前記制御ケーブルは前記シースの前記近位端の外側へ延びる、請求項79に記載の装置。
【0442】
X-81.前記ドッキングユニットの前記細長い本体の前記長手軸、前記第1の機能ユニットの前記細長い本体の前記長手軸、前記第2の機能ユニットの前記細長い本体の前記長手軸、及び前記第3の機能ユニットの前記長手軸はすべて略共線である、請求項77~80のいずれか1項に記載の装置。
【0443】
X-82.前記シースはローダである、請求項67~81のいずれか1項に記載の装置。
【0444】
X-83.前記シースは送達シースである、請求項67~82のいずれか1項に記載の装置。
【0445】
ドッキングユニット単独
X-84.モジュール方式の哺乳類身体埋込型装置内で用いるドッキングユニットであって、
細長い本体を含み、前記細長い本体は、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びる少なくとも1つの受容面と、
遠位端及び近位端と、
少なくとも1つの近位のガイドホールであって、各受容面には少なくとも1つの近位のガイドホールが対応付けられている、前記ガイドホールと、を有し、
前記ドッキングユニットの寸法及び形状は、カテーテルを介して前記哺乳類身体の導管システムの導管内の埋め込み部位に送達可能となるように設定されている、前記ドッキングユニット。
【0446】
X-85.前記細長い本体は非拡張性である、請求項84に記載のドッキングユニット。
【0447】
X-86.前記ドッキングユニットは中心にあるドッキングユニットである、請求項84~85のいずれか1項に記載のドッキングユニット。
【0448】
X-87.前記少なくとも1つの受容面はそれぞれ、前記細長い本体の外面に沿って半径方向に等距離で位置する、請求項84~86のいずれか1項に記載のドッキングユニット。
【0449】
X-88.前記少なくとも1つの受容面はそれぞれが凹部である、請求項84~87のいずれか1項に記載のドッキングユニット。
【0450】
X-89.前記少なくとも1つの受容面のそれぞれは、そのドッキング面に対応付けられる前記近位のガイドホールが配置される、対応付けられた近位端接合部を有する、請求項84~88のいずれか1項に記載のドッキングユニット。
【0451】
X-90.前記少なくとも1つの受容面は3つの受容面である、請求項84~89のいずれか1項に記載のドッキングユニット。
【0452】
X-91.前記細長い本体は、長手方向に延びる中央空洞を有する、請求項84~90のいずれか1項に記載のドッキングユニット。
【0453】
X-92.前記細長い本体に接続された固定アセンブリをさらに含み、前記固定アセンブリは固定構成及び非固定構成を有する、請求項84~91のいずれか1項に記載のドッキングユニット。
【0454】
X-93.前記固定アセンブリは、前記ドッキングユニットを前記埋め込み部位において固定するために、前記非固定構成と前記固定構成との間で切り替わるように前記埋め込み部位において駆動可能である、請求項92に記載のドッキングユニット。
【0455】
X-94.前記細長い本体の前記中央空洞内に配置された固定アセンブリ駆動ワイヤをさらに含み、
前記固定アセンブリ駆動ワイヤは、前記固定構成と前記非固定構成との間での前記固定アセンブリの切り替わりを駆動するように、前記固定アセンブリに動作可能に接続されている、請求項91に間接的に従属する、請求項93に記載のドッキングユニット。
【0456】
X-95.前記固定アセンブリは前記固定構成に向けて付勢され、前記固定アセンブリが前記カテーテル内に挿入されると前記固定アセンブリはその非固定構成に切り替わり、前記固定アセンブリが前記カテーテルから取り出されると前記固定アセンブリはその固定構成に切り替わる、請求項92に記載のドッキングユニット。
【0457】
X-96.前記ドッキングユニットに接続された拡張可能なバリアアセンブリをさらに含み、
前記バリアアセンブリは拡張構成及び収縮構成を有する、請求項84~95のいずれか1項に記載のドッキングユニット。
【0458】
X-97.前記バリアアセンブリは、流体が前記埋め込み部位において前記装置と前記導管壁との間を流れるのを防ぐために前記収縮構成と前記拡張構成との間で切り替わるように前記埋め込み部位において駆動可能である、請求項96に記載のドッキングユニット。
【0459】
X-98.前記細長い本体の前記中央空洞内に配置されたバリアアセンブリ駆動ワイヤをさらに含み、
前記バリアアセンブリ駆動ワイヤは、前記拡張構成と前記収縮構成との間での前記バリアアセンブリの切り替わりを駆動するように、前記バリアアセンブリに動作可能に接続されている、請求項84に間接的に従属する、請求項97に記載のドッキングユニット。
【0460】
X-99.前記バリアアセンブリは前記拡張構成に向けて付勢され、前記バリアアセンブリが前記カテーテル内に挿入されると前記バリアアセンブリはその収縮構成に切り替わり、前記バリアアセンブリが前記カテーテルから取り出されると前記バリアアセンブリはその拡張構成に切り替わる、請求項96に記載のドッキングユニット。
【0461】
X-100.前記バリアアセンブリは、前記拡張構成にあるときに、前記ドッキングユニットを前記埋め込み部位において固定する、請求項96~99のいずれか1項に記載のドッキングユニット。
【0462】
X-101.前記細長い本体に取り付けられた制御ケーブルをさらに含み、
前記制御ケーブルの外径のサイズは、前記身体の前記導管システムを通ることができるように設定されている、請求項84~100のいずれか1項に記載のドッキングユニット。
【0463】
X-102.前記制御ケーブルは中空であり、その内部に空洞が形成されている、請求項101に記載のドッキングユニット。
【0464】
X-103.少なくとも前記ドッキングユニットと前記制御ケーブルの前記空洞との一方の中に位置するシールをさらに含み、
前記シールは、流体が前記制御ケーブルの前記空洞に入るのを防ぐ一方で、前記制御ワイヤが前記シールを通って移動することを可能にする、請求項102に記載のドッキングユニット。
【0465】
X-104.前記固定アセンブリ駆動ワイヤは、可動的に前記シールを通って前記制御ケーブル内の前記空洞に入る、請求項94に間接的に従属する、請求項103に記載のドッキングユニット。
【0466】
X-105.前記バリアアセンブリ駆動ワイヤは、可動的に前記シールを通って前記制御ケーブル内の前記空洞に入る、請求項98に間接的に従属する、請求項103に記載のドッキングユニット。
【0467】
X-106.前記空洞は複数の別個の隔離されたチャンバに分割されている、請求項102に記載のドッキングユニット。
【0468】
X-107.前記チャンバそれぞれのサイズは、単一の制御ワイヤ及び単一の駆動ワイヤのうちの一方を受け取るように設定されている、請求項106に記載のドッキングユニット。
【0469】
X-108.少なくとも、前記ドッキングユニット、前記制御ケーブルの空洞、及び前記制御ケーブルの空洞のチャンバのうちの1つの中に位置する少なくとも1つのシールをさらに含み、
流体が前記制御ケーブルの前記空洞の前記チャンバに入るのを防ぐ一方で、前記単一の制御ワイヤ及び前記単一の駆動ワイヤのうちの一方がそれぞれ、前記少なくとも1つのシールを通って移動することを可能にする条項107に記載のドッキングユニット。
【0470】
X-109.前記身体の前記導管システムは前記身体の前記脈管構造である、請求項84~108のいずれか1項に記載のドッキングユニット。
【0471】
X-110.前記モジュール方式の埋込型装置は補助人工心臓であり、前記埋め込み部位は、大動脈、左心室、大静脈、肺動脈、及び右心室からなる群から選択される1つである、請求項109に記載のドッキングユニット。
【0472】
X-111.前記カテーテルは送達シースである、請求項1~110のいずれか1項に記載のドッキングユニット。
【0473】
機能ユニット単独
X-112.モジュール方式の哺乳類身体埋込型装置内で用いる機能ユニットであって、
細長い本体であって、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びるドッキング面と、
遠位端及び近位端と、
を有する、前記細長い本体と、
前記細長い本体の前記近位端から近位方向に延びる制御ワイヤと、を有し、
前記第1の機能ユニットの寸法及び形状は、カテーテルを介して前記哺乳類身体の導管システムの導管内の埋め込み部位に送達可能となるように設定されている、前記機能ユニット。
【0474】
X-113.前記ドッキング面は、前記細長い本体の湾曲した凸状外側壁に沿って延びる、請求項112に記載の機能ユニット。
【0475】
X-114.前記制御ワイヤは、前記細長い本体の前記近位端の頂点から延びる、請求項112~113のいずれか1項に記載の機能ユニット。
【0476】
X-115.前記制御ワイヤは、前記長手軸からずれた位置において前記細長い本体の前記近位端から延びる、請求項112~114のいずれか1項に記載の機能ユニット。
【0477】
X-116.前記細長い本体の前記近位端は、接合部接触面を有する、請求項112~115のいずれか1項に記載の機能ユニット。
【0478】
X-117.前記細長い本体の前記近位端の前記接合部接触面以外の部分は、前記近位端の頂点に向けて傾斜している、請求項116に記載の機能ユニット。
【0479】
X-118.前記制御ワイヤは制御ワイヤアセンブリであり、
前記制御ワイヤアセンブリは、前記制御ワイヤアセンブリを介して電力を送達するための電気部品と、前記制御ワイヤアセンブリを構造的に補強するための機械部品と、を少なくとも有する、請求項112~117のいずれか1項に記載の機能ユニット。
【0480】
X-119.
前記制御ワイヤアセンブリの前記電気部品は複数の電気ワイヤであり、
前記制御ワイヤアセンブリの前記機械部品は構造ワイヤであり、
前記制御ワイヤアセンブリはさらに、前記複数の電気ワイヤ及び前記構造ワイヤをひとつに束ねて囲む外部シースを有する、請求項118に記載の機能ユニット。
【0481】
X-120.前記複数の電気ワイヤは3本の電気ワイヤであり、前記電気ワイヤそれぞれと前記構造ワイヤとはほぼ同じ直径を有する、請求項119に記載の機能ユニット。
【0482】
X-121.
前記制御ワイヤアセンブリの前記電気部品は複数の電気ワイヤであり、
前記制御ワイヤアセンブリの前記機械部品は、前記複数の電気ワイヤをひとつに束ねて囲む外部シースである、請求項118に記載の機能ユニット。
【0483】
X-122.前記機能ユニットは拍出ユニットである、請求項112~121のいずれか1項に記載の機能ユニット。
【0484】
X-123.前記細長い本体は内部に流体流空洞を有し、前記流体流空洞は、前記細長い本体内の第1の開口部と前記細長い本体内の第2の開口部との間を延びる、請求項122に記載の機能ユニット。
【0485】
X-124.前記第1の開口部は前記細長い本体の側面に位置し、前記第2の開口部は前記細長い本体の前記遠位端に位置する、請求項123に記載の機能ユニット。
【0486】
X-125.各拍出ユニットの前記ドッキング面内には開口部がない、請求項123及び124のいずれか1項に記載の機能ユニット。
【0487】
X-126.前記第1の開口部及び前記第2の開口部の一方は流体入口であり、前記第1の開口部及び前記第2の開口部の他方は流体出口である、請求項123~125のいずれか1項に記載の機能ユニット。
【0488】
X-127.前記流体入口には整流器が対応付けられている、請求項126に記載の機能ユニット。
【0489】
X-128.前記流体流空洞内にインペラが回転可能に配置され、前記インペラが回転すると、流体が前記流体流空洞内に前記流体入口を介して引き込まれ、流体が前記流体流空洞から前記流体出口を介して放出される、請求項123~127に記載の機能ユニット。
【0490】
X-129.
モータが前記細長い本体内に収容され、
インペラシャフトが、前記細長い本体内に収容されて、前記モータによって回転可能に駆動可能であり、
前記インペラは、前記インペラシャフトによって回転可能に駆動可能である、請求項128に記載の機能ユニット。
【0491】
X-130.前記インペラは非拡張性である、請求項128及び129のいずれか1項に記載の機能ユニット。
【0492】
X-131.各拍出ユニットの前記流体出口から放出される流体によって、前記ユニットの周りを流れる流体の巻込み流が促進される、請求項126~130のいずれか1項に記載の機能ユニット。
【0493】
X-132.前記機能ユニットは流体流ブロッキングユニットである、請求項112~121のいずれか1項に記載の機能ユニット。
【0494】
X-133.前記機能ユニットは、前記埋め込み部位に物質を送達するように構造化及び配設された物質送達ユニットである、請求項112~121のいずれか1項に記載の機能ユニット。
【0495】
X-134.前記制御ワイヤは制御ワイヤアセンブリであり、
前記制御ワイヤアセンブリは、少なくとも、前記物質送達ユニットに物質を運ぶためのチューブを有する、請求項133に記載の機能ユニット。
【0496】
X-135.前記機能ユニットは、流体を前記埋め込み部位から抽出できるように構造化及び配設された流体抽出ユニットである、請求項112~121のいずれか1項に記載の機能ユニット。
【0497】
X-136.前記制御ワイヤは制御ワイヤアセンブリであり、
前記制御ワイヤアセンブリは、少なくとも、前記埋め込み部位から前記流体を運ぶためのチューブを有する、請求項135に記載の機能ユニット。
【0498】
X-137.前記身体の前記導管システムは前記身体の前記脈管構造である、請求項112~136のいずれか1項に記載の機能ユニット。
【0499】
X-138.前記モジュール方式の埋込型装置は補助人工心臓であり、前記埋め込み部位は、大動脈、左心室、大静脈、肺動脈、及び右心室からなる群から選択される1つである、請求項137に記載のドッキングユニット。
【0500】
X-139.前記カテーテルは送達シースである、請求項112~138のいずれか1項に記載のドッキングユニット。
【0501】
ワイヤアセンブリ
X-140.モジュール方式の哺乳類身体内腔埋込型装置で用いる制御ケーブルアセンブリであって、内部に空洞を有する中空の制御ケーブルを含み、前記制御ケーブルの外径のサイズは、哺乳類身体の導管システムを通ることができるように設定されている、前記制御ケーブルアセンブリ。
【0502】
X-141.前記空洞内に制御ワイヤ及び駆動ワイヤの一方を有し、
前記空洞の内径と前記制御及び前記駆動の前記一方の外径とはサイズ及び構造が、一方が他方に対して、流体が前記空洞内の前記制御ワイヤの周りを流れるのを防ぐ一方で、依然として前記制御ワイヤがその空洞内で移動することを可能にするように設定されている、請求項140に記載の制御ケーブルアセンブリ。
【0503】
X-142.シールをさらに含み、
前記シールは、流体が前記空洞に入るのを防ぐ一方で、前記制御ワイヤ及び前記駆動ワイヤの一方が前記シールを通って移動することを可能にする、請求項140~141のいずれか1項に記載の制御ケーブルアセンブリ。
【0504】
X-143.前記空洞は複数の別個の隔離されたチャンバに分割されている、請求項140に記載の制御ケーブルアセンブリ。
【0505】
X-144.各チャンバは内部に制御ワイヤ及び駆動ワイヤの一方を有し、
各チャンバの内径とそのチャンバ内の前記制御及び前記駆動の前記一方の外径とはサイズ及び構造が、一方が他方に対して、流体がそのチャンバ内の前記制御ワイヤの周りを流れるのを防ぐ一方で、依然として前記制御ワイヤがそのチャンバ内を移動することを可能にするように設定されている、請求項142に記載の制御ケーブルアセンブリ。
【0506】
X-145.少なくとも1つのシールをさらに含み、
前記少なくとも1つのシールは、流体が前記空洞の前記チャンバに入るのを防ぐ一方で、各機能アセンブリの前記制御ワイヤが前記少なくとも1つのシールを通って移動することを可能にする、請求項144に記載の制御ケーブルアセンブリ。
【0507】
X-146.前記身体の前記導管システムは前記身体の前記脈管構造である、請求項140~145のいずれか1項に記載の制御ケーブルアセンブリ。
【0508】
装置の組み立て
X-147.モジュール方式の哺乳類身体埋込型流体流作用装置を組み立てる方法であって、前記装置は、
ドッキングユニットであって、
前記ドッキングユニットは細長い本体を有し、前記細長い本体は、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びる少なくとも1つの受容面と、
遠位端及び近位端と、
少なくとも1つの近位のガイドホールであって、各受容面には少なくとも1つの近位のガイドホールが対応付けられている、前記ガイドホールと、を有し、
前記ドッキングユニットの寸法及び形状は、カテーテルを介して前記哺乳類身体の導管システムの導管内の埋め込み部位に送達可能となるように設定されている、
前記ドッキングユニットと、
第1の機能ユニットであって、
前記第1の機能ユニットは、
細長い本体であって、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びるドッキング面であって、前記ドッキング面の形状は、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの第1の受容面と嵌合するように設定されている、前記ドッキング面と、
遠位端及び近位端と、を有し、
前記細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている、前記細長い本体と、
前記細長い本体の前記近位端から近位方向に延びる制御ワイヤと、
を有し、
前記第1の機能ユニットの寸法及び形状は、前記カテーテルを介して前記埋め込み部位に送達可能となるように設定されている、前記第1の機能ユニットと、
を有し、
前記方法は、
a)前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤを、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面に対応付けられる前記少なくとも1つのガイドホールのうちの1つの遠位側から、そのガイドホールの前記近位側まで通過するように進ませることと、
b)前記ドッキングユニット及び前記第1の機能ユニットを前記シース内に配置して、
前記ドッキングユニット及び前記第1の機能ユニットが、前記ドッキングユニットの前記遠位端に面する前記第1の機能ユニットの前記近位端と、端から端まで位置合わせされるように、
また前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤが、
前記シース内を前記第1の機能ユニットの前記細長い本体の前記近位端から近位方向に前記シースの端に向かって延び、
前記シース内を前記ドッキングユニットの前記細長い本体と共に進み、
前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通り、そして、
前記シース内を前記ドッキングユニットから離れて近位方向に前記シースの前記端に向かって延びるようにすることと、
を含む、前記方法。
【0509】
X-148.前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤは前記シースの前記端の外側へ延びる、請求項147に記載の方法。
【0510】
X-149.前記ドッキングユニット及び前記第1の機能ユニットを前記シース内に配置することはさらに、前記ドッキングユニット及び前記第1の機能ユニットを前記シース内に配置して、前記ドッキングユニットの前記細長い本体の前記長手軸と前記第1の機能ユニットの前記細長い本体の前記長手軸とが略共線となるようにすることを含む、請求項147及び148のいずれか1項に記載の方法。
【0511】
X-150.前記装置はさらに、前記ドッキングユニットに取り付けられた制御ケーブルを有し、
前記制御ケーブルの外径のサイズは、前記導管システムを通って前記埋め込み部位に達することができるように設定され、
前記ドッキングユニット及び前記第1の機能ユニットを前記シース内に配置することはさらに、前記ドッキングユニット及び前記第1の機能ユニットを前記シース内に配置して、前記ドッキングユニットの前記制御ケーブルが、前記シース内を前記ドッキングユニットから離れて近位方向に前記シースの前記端に向かって延びるようにすることを含む、請求項147~149のいずれか1項に記載の方法。
【0512】
X-151.前記制御ケーブルは前記シースの前記端の外側へ延びる、請求項150に記載の方法。
【0513】
X-152.前記シースはローダである、請求項147~151のいずれか1項に記載の方法。
【0514】
X-153.前記シースは送達シースである、請求項147~151のいずれか1項に記載の方法。
【0515】
X-154.前記第1の機能ユニットは拍出ユニットである、請求項147~153のいずれか1項に記載の方法。
【0516】
X-155.前記身体の前記導管システムは前記身体の前記脈管構造である、請求項147~154のいずれか1項に記載の方法。
【0517】
X-156.前記モジュール方式の埋込型装置は補助人工心臓であり、前記埋め込み部位は、大動脈、左心室、大静脈、肺動脈、及び右心室からなる群から選択される1つである、請求項155に記載の方法。
【0518】
X-157.モジュール方式の哺乳類身体埋込型流体流作用装置を組み立てる方法であって、前記装置は、
ドッキングユニットであって、
前記ドッキングユニットは細長い本体を有し、前記細長い本体は、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びる少なくとも1つの受容面と、
遠位端及び近位端と、
少なくとも1つの近位のガイドホールであって、各受容面には少なくとも1つの近位のガイドホールが対応付けられている、前記ガイドホールと、を有し、
前記ドッキングユニットの寸法及び形状は、カテーテルを介して前記哺乳類身体の導管システムの導管内の埋め込み部位に送達可能となるように設定されている、
前記ドッキングユニットと、
第1の機能ユニットであって、
前記第1の機能ユニットは、
細長い本体であって、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びるドッキング面であって、前記ドッキング面の形状は、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの第1の受容面と嵌合するように設定されている、前記ドッキング面と、
遠位端及び近位端と、を有し、
前記細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている、前記細長い本体と、
前記細長い本体の前記近位端から近位方向に延びる制御ワイヤと、
を有し、
前記第1の機能ユニットの寸法及び形状は、前記カテーテルを介して前記埋め込み部位に送達可能となるように設定されている、前記第1の機能ユニットと、
第2の機能ユニットであって、
前記第2の機能ユニットは、
細長い本体であって、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びるドッキング面であって、前記ドッキング面の形状は、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの第2の受容面と嵌合するように設定されている、前記ドッキング面と、
遠位端及び近位端と、を有し、
前記細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第2の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている、前記細長い本体と、
前記細長い本体の前記近位端から近位方向に延びる制御ワイヤと、
を有し、
前記第2の機能ユニットの寸法及び形状は、前記カテーテルを介して前記埋め込み部位に送達可能となるように設定されている、前記第2の機能ユニットと、を有し、
前記方法は、
a)前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤを、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面に対応付けられる前記少なくとも1つのガイドホールのうちの1つの遠位側から、そのガイドホールの前記近位側まで通過するように進ませることと、
b)前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤを、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第2の受容面に対応付けられる前記少なくとも1つのガイドホールのうちの1つの遠位側から、そのガイドホールの前記近位側まで通過するように進ませることと、
c)前記ドッキングユニット、前記第1の機能ユニット、及び前記第2の機能ユニットを前記シース内に配置して、
前記ドッキングユニット及び前記第1の機能ユニットが、前記ドッキングユニットの前記遠位端に面する前記第1の機能ユニットの前記近位端と、端から端まで位置合わせされ、
前記第1の機能ユニット及び前記第2の機能ユニットが、前記第1の機能ユニットの前記遠位端に面する前記第2の機能ユニットの前記近位端と、端から端まで位置合わせされるように、
また前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤが、
前記シース内を前記第1の機能ユニットの前記細長い本体の前記近位端から近位方向に前記シースの端に向かって延び、
前記シース内を前記ドッキングユニットの前記細長い本体と共に進み、
前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通り、そして、
前記シース内を前記ドッキングユニットから離れて近位方向に前記シースの前記端に向かって延びるように、
また前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤが、
前記シース内を前記第2の機能ユニットの前記細長い本体の前記近位端から近位方向に前記シースの端に向かって延び、
前記シース内を前記第1の機能ユニットの前記細長い本体と共に進み、
前記シース内を前記ドッキングユニットの前記細長い本体と共に進み、
前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第2の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位の前記ガイドホールのうちの1つを通り、そして、
前記シース内を前記ドッキングユニットから離れて近位方向に前記シースの前記端に向かって延びるようにすることと、
を含む、前記方法。
【0519】
X-158.前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤ及び前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤはそれぞれ、前記シースの前記端の外側へ延びる、請求項157に記載の方法。
【0520】
X-159.前記ドッキングユニット、前記第1の機能ユニット、及び前記第2の機能ユニットを前記シース内に配置することはさらに、前記ドッキングユニット、前記第1の機能ユニット、及び前記第2の機能ユニットを前記シース内に配置して、前記ドッキングユニットの前記細長い本体の前記長手軸、前記第1の機能ユニットの前記細長い本体の前記長手軸、及び前記第2の機能ユニットの前記細長い本体の前記長手軸がすべて略共線となるようにすることを含む、請求項157~158のいずれか1項に記載の方法。
【0521】
X-160.前記装置はさらに、前記ドッキングユニットに取り付けられた制御ケーブルを有し、前記制御ケーブルの外径のサイズは、前記導管システムを通って前記埋め込み部位に達することができるように設定され、
前記ドッキングユニット、前記第1の機能ユニット、及び前記第2の機能ユニットを前記シース内に配置することはさらに、前記ドッキングユニット、前記第1の機能ユニット、及び前記第2の機能ユニットを前記シース内に配置して、前記ドッキングユニットの前記制御ケーブルが、前記シース内を前記ドッキングユニットから離れて近位方向に前記シースの前記端に向かって延びるようにすることを含む、請求項157~159のいずれか1項に記載の方法。
【0522】
X-161.前記制御ケーブルは前記シースの前記端の外側へ延びる、請求項160に記載の方法。
【0523】
X-162.前記シースはローダである、請求項157~161のいずれか1項に記載の方法。
【0524】
X-163.前記シースは送達シースである、請求項157~161のいずれか1項に記載の方法。
【0525】
X-164.前記第1の機能ユニット及び前記第2の機能ユニットはそれぞれ拍出ユニットである、請求項157~163のいずれか1項に記載の方法。
【0526】
X-165.前記身体の前記導管システムは前記身体の前記脈管構造である、請求項157~164のいずれか1項に記載の方法。
【0527】
X-166.前記モジュール方式の埋込型装置は補助人工心臓であり、前記埋め込み部位は、大動脈、左心室、大静脈、肺動脈、及び右心室からなる群から選択される1つである、請求項165に記載の方法。
【0528】
X-167.モジュール方式の哺乳類身体埋込型流体流作用装置を組み立てる方法であって、前記装置は、
ドッキングユニットであって、
前記ドッキングユニットは細長い本体を有し、前記細長い本体は、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びる少なくとも1つの受容面と、
遠位端及び近位端と、
少なくとも1つの近位のガイドホールであって、各受容面には少なくとも1つの近位のガイドホールが対応付けられている、前記ガイドホールと、を有し、
前記ドッキングユニットの寸法及び形状は、カテーテルを介して前記哺乳類身体の導管システムの導管内の埋め込み部位に送達可能となるように設定されている、前記ドッキングユニットと、
第1の機能ユニットであって、
前記第1の機能ユニットは、
細長い本体であって、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びるドッキング面であって、前記ドッキング面の形状は、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの第1の受容面と嵌合するように設定されている、前記ドッキング面と、
遠位端及び近位端と、を有し、
前記細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている、前記細長い本体と、
前記細長い本体の前記近位端から近位方向に延びる制御ワイヤと、
を有し、
前記第1の機能ユニットの寸法及び形状は、前記カテーテルを介して前記埋め込み部位に送達可能となるように設定されている、前記第1の機能ユニットと、
第2の機能ユニットであって、
前記第2の機能ユニットは、
細長い本体であって、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びるドッキング面であって、前記ドッキング面の形状は、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの第2の受容面と嵌合するように設定されている、前記ドッキング面と、
遠位端及び近位端と、を有し、
前記細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第2の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている、前記細長い本体と、
前記細長い本体の前記近位端から近位方向に延びる制御ワイヤと、
を有し、
前記第2の機能ユニットの寸法及び形状は、前記カテーテルを介して前記埋め込み部位に送達可能となるように設定されている、前記第2の機能ユニットと、を有し、
第3の機能ユニットであって、
前記第3の機能ユニットは、
細長い本体であって、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びるドッキング面であって、前記ドッキング面の形状は、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの第3の受容面と嵌合するように設定されている、前記ドッキング面と、
遠位端及び近位端と、を有し、
前記細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第3の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている、前記細長い本体と、
前記細長い本体の前記近位端から近位方向に延びる制御ワイヤと、
を有し、
前記第3の機能ユニットの寸法及び形状は、前記カテーテルを介して前記埋め込み部位に送達可能となるように設定されている、前記第3の機能ユニットと、を有し、
前記方法は、
a)前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤを、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面に対応付けられる前記少なくとも1つのガイドホールのうちの1つの遠位側から、そのガイドホールの前記近位側まで通過するように進ませることと、
b)前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤを、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第2の受容面に対応付けられる前記少なくとも1つのガイドホールのうちの1つの遠位側から、そのガイドホールの前記近位側まで通過するように進ませることと、
c)前記第3の機能ユニットの前記制御ワイヤを、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第3の受容面に対応付けられる前記少なくとも1つのガイドホールのうちの1つの遠位側から、そのガイドホールの前記近位側まで通過するように進ませることと、
d)前記ドッキングユニット、前記第1の機能ユニット、前記第2の機能ユニット、及び前記第3の機能ユニットを前記シース内に配置して、
前記ドッキングユニット及び前記第1の機能ユニットが、前記ドッキングユニットの前記遠位端に面する前記第1の機能ユニットの前記近位端と、端から端まで位置合わせされ、
前記第1の機能ユニット及び前記第2の機能ユニットが、前記第1の機能ユニットの前記遠位端に面する前記第2の機能ユニットの前記近位端と、端から端まで位置合わせされ、
前記第2の機能ユニット及び前記第3の機能ユニットが、前記第2の機能ユニットの前記遠位端に面する前記第3の機能ユニットの前記近位端と、端から端まで位置合わせされるように、
また前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤが、
前記シース内を前記第1の機能ユニットの前記細長い本体の前記近位端から近位方向に前記シースの端に向かって延び、
前記シース内を前記ドッキングユニットの前記細長い本体と共に進み、
前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通り、そして、
前記シース内を前記ドッキングユニットから離れて近位方向に前記シースの前記端に向かって延びるように、
また前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤが、
前記シース内を前記第2の機能ユニットの前記細長い本体の前記近位端から近位方向に前記シースの端に向かって延び、
前記シース内を前記第1の機能ユニットの前記細長い本体と共に進み、
前記シース内を前記ドッキングユニットの前記細長い本体と共に進み、
前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第2の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位の前記ガイドホールのうちの1つを通り、そして、
前記シース内を前記ドッキングユニットから離れて近位方向に前記シースの前記端に向かって延びるように、
また前記第3の機能ユニットの前記制御ワイヤが、
前記シース内を前記第3の機能ユニットの前記細長い本体の前記近位端から近位方向に前記シースの端に向かって延び、
前記シース内を前記第2の機能ユニットの前記細長い本体と共に進み、
前記シース内を前記第1の機能ユニットの前記細長い本体と共に進み、
前記シース内を前記ドッキングユニットの前記細長い本体と共に進み、
前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第3の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位の前記ガイドホールのうちの1つを通り、そして、
前記シース内を前記ドッキングユニットから離れて近位方向に前記シースの前記端に向かって延びるようにすることと、
を含む、前記方法。
【0529】
X-168.前記第1の機能ユニットの制御ワイヤ、前記第2の機能ユニットの制御ワイヤ、及び前記第3の機能ユニットの制御ワイヤはそれぞれ、前記シースの前記端の外側へ延びる、請求項167に記載の方法。
【0530】
X-169.前記ドッキングユニット、前記第1の機能ユニット、前記第2の機能ユニット、及び前記第3の機能ユニットを前記シース内に配置することはさらに、前記ドッキングユニット、前記第1の機能ユニット、前記第2の機能ユニット、及び前記第3の機能ユニットを前記シース内に配置して、前記ドッキングユニットの前記細長い本体の前記長手軸、前記第1の機能ユニットの前記細長い本体の前記長手軸、前記第2の機能ユニットの前記細長い本体の前記長手軸、及び前記第3の機能ユニットの前記細長い本体の前記長手軸がすべて略共線となるようにすることを含む、請求項167~168のいずれか1項に記載の方法。
【0531】
X-170.前記装置はさらに、前記ドッキングユニットに取り付けられた制御ケーブルを有し、前記制御ケーブルの外径のサイズは、前記導管システムを通って前記埋め込み部位に達することができるように設定され、
前記ドッキングユニット、前記第1の機能ユニット、前記第2の機能ユニット、及び前記第3の機能ユニットを前記シース内に配置することはさらに、前記ドッキングユニット、前記第1の機能ユニット、前記第2の機能ユニット、及び前記第3の機能ユニットを前記シース内に配置して、前記ドッキングユニットの前記制御ケーブルが、前記シース内を前記ドッキングユニットから離れて近位方向に前記シースの前記端に向かって延びるようにすることを含む、請求項167~169のいずれか1項に記載の方法。
【0532】
X-171.前記制御ケーブルは前記シースの前記端の外側へ延びる、請求項170に記載の方法。
【0533】
X-172.前記シースはローダである、請求項167~171のいずれか1項に記載の方法。
【0534】
X-173.前記シースは送達シースである、請求項167~171のいずれか1項に記載の方法。
【0535】
X-174.前記第1の機能ユニット、前記第2の機能ユニット、及び前記第3の機能ユニットはそれぞれ拍出ユニットである、請求項167~173のいずれか1項に記載の方法。
【0536】
X-175.前記身体の前記導管システムは前記身体の前記脈管構造である、請求項167~174のいずれか1項に記載の方法。
【0537】
X-176.前記モジュール方式の埋込型装置は補助人工心臓であり、前記埋め込み部位は、大動脈、左心室、大静脈、肺動脈、及び右心室からなる群から選択される1つである、請求項175に記載の方法。
【0538】
X-177.モジュール方式の哺乳類身体埋込型流体流作用装置を組み立てる方法であって、前記装置は、
ドッキングユニットであって、
前記ドッキングユニットは細長い本体を有し、前記細長い本体は、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びる少なくとも1つの受容面と、
遠位端及び近位端と、
少なくとも1つの近位のガイドホールであって、各受容面には少なくとも1つの近位のガイドホールが対応付けられている、前記ガイドホールと、を有し、
ドッキングユニットの寸法及び形状は、導管システムの導管内のカテーテルを介して埋め込み部位に送達可能となるように設定されている、ドッキングユニットと、
第1の機能ユニットであって、
前記第1の機能ユニットは、
細長い本体であって、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びるドッキング面であって、前記ドッキング面の形状は、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの第1の受容面と嵌合するように設定されている、前記ドッキング面と、
遠位端及び近位端と、を有し、
前記細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている、前記細長い本体と、
前記細長い本体の前記近位端から近位方向に延びる制御ワイヤと、
を有し、
前記第1の機能ユニットの寸法及び形状は、前記カテーテルを介して前記埋め込み部位に送達可能となるように設定されている、前記第1の機能ユニットと、
前記ドッキングユニットに取り付けられた制御ケーブルであって、前記制御ケーブルの外径のサイズは、前記導管システムを通って前記埋め込み部位に達することができるように設定され、前記制御ケーブルは中空であり、その内部に空洞が形成されている、前記制御ケーブルと、
を有し、
前記方法は、
a)前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤを、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面に対応付けられる前記少なくとも1つのガイドホールのうちの1つの遠位側から、そのガイドホールの前記近位側まで通過するように進ませることと、
b)前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤを前記制御ケーブル内の前記空洞に入れてそこを通らせることと、
c)前記ドッキングユニット及び前記第1の機能ユニットを前記シース内に配置して、
前記ドッキングユニット及び前記第1の機能ユニットが、前記ドッキングユニットの前記遠位端に面する前記第1の機能ユニットの前記近位端と、端から端まで位置合わせされるように、
また前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤが、
前記シース内を前記第1の機能ユニットの前記細長い本体の前記近位端から近位方向に前記シースの端に向かって延び、
前記シース内を前記ドッキングユニットの前記細長い本体と共に進み、
前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通り、そして、
前記制御ケーブルの前記空洞内に進むように、
また前記制御ケーブルが前記シース内を前記ドッキングユニットから離れて近位方向に前記シースの前記端に向かって延びるようにすることと、
を含む、前記方法。
【0539】
X-178.前記制御ケーブルは前記シースの前記端の外側へ延びる、請求項177に記載の方法。
【0540】
X-179.前記ドッキングユニット及び前記第1の機能ユニットを前記シース内に配置することはさらに、前記ドッキングユニット及び前記第1の機能ユニットを前記シース内に配置して、前記ドッキングユニットの前記細長い本体の前記長手軸と前記第1の機能ユニットの前記細長い本体の前記長手軸とが略共線となるようにすることを含む、請求項178に記載の方法。
【0541】
X-180.前記シースはローダである、請求項177~179のいずれか1項に記載の方法。
【0542】
X-181.前記シースは送達シースである、請求項177~179のいずれか1項に記載の方法。
【0543】
X-182.前記第1の機能ユニットは拍出ユニットである、請求項177~181のいずれか1項に記載の方法。
【0544】
X-183.前記身体の前記導管システムは前記身体の前記脈管構造である、請求項177~182のいずれか1項に記載の方法。
【0545】
X-184.前記モジュール方式の埋込型装置は補助人工心臓であり、前記埋め込み部位は、大動脈、左心室、大静脈、肺動脈、及び右心室からなる群から選択される1つである、請求項183に記載の方法。
【0546】
X-185.モジュール方式の哺乳類身体埋込型流体流作用装置を組み立てる方法であって、前記装置は、
ドッキングユニットであって、
前記ドッキングユニットは細長い本体を有し、前記細長い本体は、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びる少なくとも1つの受容面と、
遠位端及び近位端と、
少なくとも1つの近位のガイドホールであって、各受容面には少なくとも1つの近位のガイドホールが対応付けられている、前記ガイドホールと、を有し、
前記ドッキングユニットの寸法及び形状は、カテーテルを介して前記哺乳類身体の導管システムの導管内の埋め込み部位に送達可能となるように設定されている、前記ドッキングユニットと、
第1の機能ユニットであって、
前記第1の機能ユニットは、
細長い本体であって、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びるドッキング面であって、前記ドッキング面の形状は、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの第1の受容面と嵌合するように設定されている、前記ドッキング面と、
遠位端及び近位端と、を有し、
前記細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている、前記細長い本体と、
前記細長い本体の前記近位端から近位方向に延びる制御ワイヤと、
を有し、
前記第1の機能ユニットの寸法及び形状は、前記カテーテルを介して前記埋め込み部位に送達可能となるように設定されている、前記第1の機能ユニットと、
第2の機能ユニットであって、
前記第2の機能ユニットは、
細長い本体であって、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びるドッキング面であって、前記ドッキング面の形状は、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの第2の受容面と嵌合するように設定されている、前記ドッキング面と、
遠位端及び近位端と、を有し、
前記細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第2の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている、前記細長い本体と、
前記細長い本体の前記近位端から近位方向に延びる制御ワイヤと、
を有し、
前記第2の機能ユニットの寸法及び形状は、前記カテーテルを介して前記埋め込み部位に送達可能となるように設定されている、前記第2の機能ユニットと、
前記ドッキングユニットに取り付けられた制御ケーブルであって、前記制御ケーブルの外径のサイズは、前記導管システムを通って前記埋め込み部位に達することができるように設定され、前記制御ケーブルは中空であり、その内部に空洞が形成されている、前記制御ケーブルと、
を有し、
前記方法は、
a)前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤを、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面に対応付けられる前記少なくとも1つのガイドホールのうちの1つの遠位側から、そのガイドホールの前記近位側まで通過するように進ませることと、
b)前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤを前記制御ケーブル内の前記空洞に入れてそこを通らせることと、
c)前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤを、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第2の受容面に対応付けられる前記少なくとも1つのガイドホールのうちの1つの遠位側から、そのガイドホールの前記近位側まで通過するように進ませることと、
d)前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤを前記制御ケーブル内の前記空洞に入れてそこを通らせることと、
e)前記ドッキングユニット、前記第1の機能ユニット、及び前記第2の機能ユニットを前記シース内に配置して、
前記ドッキングユニット及び前記第1の機能ユニットが、前記ドッキングユニットの前記遠位端に面する前記第1の機能ユニットの前記近位端と、端から端まで位置合わせされるように、
前記第1の機能ユニット及び前記第2の機能ユニットが、前記第1の機能ユニットの前記遠位端に面する前記第2の機能ユニットの前記近位端と、端から端まで位置合わせされるように、
また前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤが、
前記シース内を前記第1の機能ユニットの前記細長い本体の前記近位端から近位方向に前記シースの端に向かって延び、
前記シース内を前記ドッキングユニットの前記細長い本体と共に進み、そして、
前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通り、そして、
前記制御ケーブルの前記空洞内に進むように、
また前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤが、
前記シース内を前記第2の機能ユニットの前記細長い本体の前記近位端から近位方向に前記シースの端に向かって延び、
前記シース内を前記第1の機能ユニットの前記細長い本体と共に進み、
前記シース内を前記ドッキングユニットの前記細長い本体と共に進み、そして、
前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第2の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位の前記ガイドホールのうちの1つを通り、そして、
前記制御ケーブルの前記空洞内に進むように、
また前記制御ケーブルが前記シース内を前記ドッキングユニットから離れて近位方向に前記シースの前記端に向かって延びるようにすることと、
を含む、前記方法。
【0547】
X-186.前記制御ケーブルは前記シースの前記端の外側へ延びる、請求項185に記載の方法。
【0548】
X-187.前記ドッキングユニット、前記第1の機能ユニット、及び前記第2の機能ユニットを前記シース内に配置することはさらに、前記ドッキングユニット、前記第1の機能ユニット、及び前記第2の機能ユニットを前記シース内に配置して、前記ドッキングユニットの前記細長い本体の前記長手軸、前記第1の機能ユニットの前記細長い本体の前記長手軸、及び前記第2の機能ユニットの前記細長い本体の前記長手軸がすべて略共線となるようにすることを含む、請求項185~186のいずれか1項に記載の方法。
【0549】
X-188.前記シースはローダである、請求項185~187のいずれか1項に記載の方法。
【0550】
X-189.前記シースは送達シースである、請求項185~187のいずれか1項に記載の方法。
【0551】
X-190.前記第1の機能ユニット及び前記第2の機能ユニットはそれぞれ拍出ユニットである、請求項185~189のいずれか1項に記載の方法。
【0552】
X-191.前記身体の前記導管システムは前記身体の前記脈管構造である、請求項185~190のいずれか1項に記載の方法。
【0553】
X-192.前記モジュール方式の埋込型装置は補助人工心臓であり、前記埋め込み部位は、大動脈、左心室、大静脈、肺動脈、及び右心室からなる群から選択される1つである、請求項191に記載の方法。
【0554】
X-193.モジュール方式の哺乳類身体埋込型流体流作用装置を組み立てる方法であって、前記装置は、
ドッキングユニットであって、
前記ドッキングユニットは細長い本体を有し、前記細長い本体は、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びる少なくとも1つの受容面と、
遠位端及び近位端と、
近位のガイドホールであって、各受容面には近位のガイドホールが対応付けられている、前記ガイドホールと、を有し、
前記ドッキングユニットの寸法及び形状は、カテーテルを介して前記哺乳類身体の導管システムの導管内の埋め込み部位に送達可能となるように設定されている、前記ドッキングユニットと、
第1の機能ユニットであって、
前記第1の機能ユニットは、
細長い本体であって、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びるドッキング面であって、前記ドッキング面の形状は、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの第1の受容面と嵌合するように設定されている、前記ドッキング面と、
遠位端及び近位端と、を有し、
前記細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている、前記細長い本体と、
前記細長い本体の前記近位端から近位方向に延びる制御ワイヤと、
を有し、
前記第1の機能ユニットの寸法及び形状は、前記カテーテルを介して前記埋め込み部位に送達可能となるように設定されている、前記第1の機能ユニットと、
第2の機能ユニットであって、
前記第2の機能ユニットは、
細長い本体であって、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びるドッキング面であって、前記ドッキング面の形状は、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの第2の受容面と嵌合するように設定されている、前記ドッキング面と、
遠位端及び近位端と、を有し、
前記細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第2の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている、前記細長い本体と、
前記細長い本体の前記近位端から近位方向に延びる制御ワイヤと、
を有し、
前記第2の機能ユニットの寸法及び形状は、前記カテーテルを介して前記埋め込み部位に送達可能となるように設定されている、前記第2の機能ユニットと、
第3の機能ユニットであって、
前記第3の機能ユニットは、
細長い本体であって、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びるドッキング面であって、前記ドッキング面の形状は、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの第3の受容面と嵌合するように設定されている、前記ドッキング面と、
遠位端及び近位端と、を有し、
前記細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第3の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている、前記細長い本体と、
前記細長い本体の前記近位端から近位方向に延びる制御ワイヤと、
を有し、
前記第3の機能ユニットの寸法及び形状は、前記カテーテルを介して前記埋め込み部位に送達可能となるように設定されている、前記第3の機能ユニットと、
前記ドッキングユニットに取り付けられた制御ケーブルであって、制御ケーブルの外径のサイズは、前記哺乳類身体の導管システムを通ることができるように設定され、前記制御ケーブルは中空であり、その内部に空洞が形成されている、前記制御ケーブルと、
を有し、
前記方法は、
a)前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤを、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面に対応付けられる前記少なくとも1つのガイドホールのうちの1つの遠位側から、そのガイドホールの前記近位側まで通過するように進ませることと、
b)前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤを前記制御ケーブル内の前記空洞に入れてそこを通らせることと、
c)前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤを、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第2の受容面に対応付けられる前記少なくとも1つのガイドホールのうちの1つの遠位側から、そのガイドホールの前記近位側まで通過するように進ませることと、
d)前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤを前記制御ケーブル内の前記空洞に入れてそこを通らせることと、
e)前記第3の機能ユニットの前記制御ワイヤを、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第3の受容面に対応付けられる前記少なくとも1つのガイドホールのうちの1つの遠位側から、そのガイドホールの前記近位側まで通過するように進ませることと、
f)前記第3の機能ユニットの前記制御ワイヤを前記制御ケーブル内の前記空洞に入れてそこを通らせることと、
g)前記ドッキングユニット、前記第1の機能ユニット、前記第2の機能ユニット、及び前記第3の機能ユニットを前記シース内に配置して、
前記ドッキングユニット及び前記第1の機能ユニットが、前記ドッキングユニットの前記遠位端に面する前記第1の機能ユニットの前記近位端と、端から端まで位置合わせされるように、
前記第1の機能ユニット及び前記第2の機能ユニットが、前記第1の機能ユニットの前記遠位端に面する前記第2の機能ユニットの前記近位端と、端から端まで位置合わせされるように、
前記第2の機能ユニット及び前記第3の機能ユニットが、前記第2の機能ユニットの前記遠位端に面する前記第3の機能ユニットの前記近位端と、端から端まで位置合わせされるように、
また前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤが、
前記シース内を前記第1の機能ユニットの前記細長い本体の前記近位端から近位方向に前記シースの端に向かって延び、
前記シース内を前記ドッキングユニットの前記細長い本体と共に進み、そして、
前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通り、そして、
前記制御ケーブルの前記空洞内に進むように、
また前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤが、
前記シース内を前記第2の機能ユニットの前記細長い本体の前記近位端から近位方向に前記シースの端に向かって延び、
前記シース内を前記第1の機能ユニットの前記細長い本体と共に進み、
前記シース内を前記ドッキングユニットの前記細長い本体と共に進み、そして、
前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第2の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位の前記ガイドホールのうちの1つを通り、そして、
前記制御ケーブルの前記空洞内に進むように、
また前記第3の機能ユニットの前記制御ワイヤが、
前記シース内を前記第3の機能ユニットの前記細長い本体の前記近位端から近位方向に前記シースの端に向かって延び、
前記シース内を前記第2の機能ユニットの前記細長い本体と共に進み、
前記シース内を前記第1の機能ユニットの前記細長い本体と共に進み、
前記シース内を前記ドッキングユニットの前記細長い本体と共に進み、そして、
前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第3の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位の前記ガイドホールのうちの1つを通り、そして、
前記制御ケーブルの前記空洞内に進むように、
また前記制御ケーブルが前記シース内を前記ドッキングユニットから離れて近位方向に前記シースの前記端に向かって延びるようにすることと、
を含む、前記方法。
【0555】
X-194.前記制御ケーブルは前記シースの前記端の外側へ延びる、請求項193に記載の方法。
【0556】
X-195.前記ドッキングユニット、前記第1の機能ユニット、前記第2の機能ユニット、及び前記第3の機能ユニットを前記シース内に配置することはさらに、前記ドッキングユニット、前記第1の機能ユニット、前記第2の機能ユニット、及び前記第3の機能ユニットを前記シース内に配置して、前記ドッキングユニットの前記細長い本体の前記長手軸、前記第1の機能ユニットの前記細長い本体の前記長手軸、前記第2の機能ユニットの前記細長い本体の前記長手軸、及び前記第3の機能ユニットの前記細長い本体の前記長手軸がすべて略共線となるようにすることを含む、請求項193~194のいずれか1項に記載の方法。
【0557】
X-196.前記シースはローダである、請求項193~195のいずれか1項に記載の方法。
【0558】
X-197.前記シースは送達シースである、請求項193~195のいずれか1項に記載の方法。
【0559】
X-198.前記第1の機能ユニット、前記第2の機能ユニット、及び前記第3の機能ユニットはそれぞれ拍出ユニットである、請求項193~197のいずれか1項に記載の方法。
【0560】
X-199.前記身体の前記導管システムは前記身体の前記脈管構造である、請求項193~198のいずれか1項に記載の方法。
【0561】
X-200.前記モジュール方式の埋込型装置は補助人工心臓であり、前記埋め込み部位は、大動脈、左心室、大静脈、肺動脈、及び右心室からなる群から選択される1つである、請求項199に記載の方法。
【0562】
装置の埋め込み
X-201.哺乳類身体内にモジュール方式の流体流作用装置を埋め込む方法であって、前記装置は、
ドッキングユニットであって、
前記ドッキングユニットは細長い本体を有し、前記細長い本体は、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びる少なくとも1つの受容面と、
遠位端及び近位端と、
少なくとも1つの近位のガイドホールであって、各受容面には少なくとも1つの近位のガイドホールが対応付けられている、前記ガイドホールと、を有し、
前記ドッキングユニットの寸法及び形状は、カテーテルを介して前記哺乳類身体の導管システムの導管内の埋め込み部位に送達可能となるように設定されている、前記ドッキングユニットと、
第1の機能ユニットであって、
前記第1の機能ユニットは、
細長い本体であって、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びるドッキング面であって、前記ドッキング面の形状は、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの第1の受容面と嵌合するように設定されている、前記ドッキング面と、
遠位端及び近位端と、を有し、
前記細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている、前記細長い本体と、
前記細長い本体の前記近位端から近位方向に延びる制御ワイヤであって、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通って進み、そして前記ドッキングユニットから離れて近位方向に延びる、前記制御ワイヤと、
を有し、
前記第1の機能ユニットの寸法及び形状は、前記カテーテルを介して前記埋め込み部位に送達可能となるように設定され、
前記第1の機能ユニットは、
前記第1の機能ユニットの前記ドッキング面が、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と嵌合するドッキング締結構成と、
前記第1の機能ユニットの前記ドッキング面が、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と嵌合しないで、前記第1の受容面から離間に配置されているドッキング解除構成と、を有する前記第1の機能ユニットと、
を有し、
前記方法は、
a)前記哺乳類身体の前記導管システムへのアクセスを得ることと、
b)前記埋め込み部位に送達シースをガイドすることと、
c)前記ドッキング解除構成にある前記第1の機能ユニットを遠位端から最初に前記送達シース内に挿入することと、
d)前記ドッキングユニットを前記送達シース内に遠位端から最初に挿入することと、
e)前記送達シース内の前記第1の機能ユニット及び前記ドッキングユニットを前記埋め込み部位にガイドすることと、
f)前記埋め込み部位において前記送達シースから前記第1の機能ユニットが出ることを促進することと、
g)前記埋め込み部位において前記送達シースから前記ドッキングユニットが出ることを促進することと、
h)前記身体から前記送達シースを引き出して、前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤの内部セグメントを前記身体の前記導管システムの内部に残し、前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤの外部セグメントを前記身体の前記導管システムの外部に残すことと、
i)前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤの前記外部セグメントを引いて、前記第1の機能ユニットを前記ドッキング締結構成にガイドすることと、
を含む、前記方法。
【0563】
X-202.前記装置はさらに、前記ドッキングユニットに接続された固定アセンブリを有し、
前記方法はさらに、g)の後でi)の前に、前記埋め込み部位において前記固定アセンブリを固定することを含む、請求項201に記載の方法。
【0564】
X-203.前記装置はさらに、前記固定アセンブリ駆動ワイヤを有し、前記固定アセンブリ駆動ワイヤは、前記固定構成と前記非固定構成との間での前記固定アセンブリの切り替わりを駆動するために前記固定アセンブリに動作可能に接続され、
前記固定アセンブリを固定することは、前記身体の前記導管システムの外部にある前記固定アセンブリ駆動ワイヤの前記外部セグメントを操作して、前記非固定構成から前記固定構成への前記固定アセンブリの切り替わりを駆動することを含む、請求項202に記載の方法。
【0565】
X-204.前記固定アセンブリを前記固定構成に向けて付勢し、前記固定アセンブリを固定することは、前記固定アセンブリが前記送達シースから出たときに行なわれる、請求項202に記載の方法。
【0566】
X-205.前記装置はさらに、前記ドッキングユニットに取り付けられた制御ケーブルを有し、前記制御ケーブルの外径のサイズは、前記導管システムを通って前記埋め込み部位に達することができるように設定され、
前記第1の機能ユニット及び前記ドッキングユニットを前記送達シース内を前記埋め込み部位にガイドすることは、前記ドッキングユニットに取り付けられた前記制御ケーブルを押すことを含む、請求項201~204のいずれか1項に記載の方法。
【0567】
X-206.前記前記制御ケーブルは中空で、内部に空洞を有し、前記制御ワイヤの前記内部セグメントは前記制御ケーブルの前記空洞内にある、請求項205に記載の方法。
【0568】
X-207.前記送達シース内の、前記第1の機能ユニット及び前記ドッキングユニットを前記埋め込み部位にガイドすることは、前記ドッキングユニットを押すことを含む、請求項201~204のいずれか1項に記載の方法。
【0569】
X-208.前記送達シースから前記第1の機能ユニットが出ることを促進することは、前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤを押すことである、請求項205~207のいずれか1項に記載の方法。
【0570】
X-209.前記送達シースから前記ドッキングユニットが出ることを促進することは、前記ドッキングユニットの前記制御ケーブルを押すことである、請求項205~208のいずれか1項に記載の方法。
【0571】
X-210.前記第1の機能ユニットは拍出ユニットである、請求項201~209のいずれか1項に記載の方法。
【0572】
X-211.前記身体の前記導管システムは前記身体の前記脈管構造である、請求項201~210のいずれか1項に記載の方法。
【0573】
X-212.前記装置は補助人工心臓であり、前記埋め込み部位は、大動脈、左心室、大静脈、肺動脈、及び右心室からなる群から選択される1つである、請求項211に記載の方法。
【0574】
X-213.哺乳類身体内にモジュール方式の流体流作用装置を埋め込む方法であって、前記装置は、
ドッキングユニットであって、
前記ドッキングユニットは細長い本体を有し、前記細長い本体は、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びる少なくとも1つの受容面と、
遠位端及び近位端と、
少なくとも1つの近位のガイドホールであって、各受容面には少なくとも1つの近位のガイドホールが対応付けられている、前記ガイドホールと、を有し、
前記ドッキングユニットの寸法及び形状は、カテーテルを介して前記哺乳類身体内の埋め込み部位へ送達可能となるように設定されている、前記ドッキングユニットと、
第1の機能ユニットであって、
前記第1の機能ユニットは、
細長い本体であって、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びるドッキング面であって、前記ドッキング面の形状は、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの第1の受容面と嵌合するように設定されている、前記ドッキング面と、
遠位端及び近位端と、を有し、
前記細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている、前記細長い本体と、
前記細長い本体の前記近位端から近位方向に延びる制御ワイヤであって、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通って進み、そして前記ドッキングユニットから離れて近位方向に延びる、前記制御ワイヤと、
を有し、
前記第1の機能ユニットの寸法及び形状は、前記カテーテルを介して前記埋め込み部位に送達可能となるように設定され、
前記第1の機能ユニットは、
前記第1の機能ユニットの前記ドッキング面が、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と嵌合するドッキング締結構成と、
前記第1の機能ユニットの前記ドッキング面が、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と嵌合しないで、前記第1の受容面から離間に配置されているドッキング解除構成と、を有する前記第1の機能ユニットと、
第2の機能ユニットであって、
前記第2の機能ユニットは、
細長い本体であって、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びるドッキング面であって、前記ドッキング面の形状は、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの第2の受容面と嵌合するように設定されている、前記ドッキング面と、
遠位端及び近位端と、を有し、
前記細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第2の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている、前記細長い本体と、
前記細長い本体の前記近位端から近位方向に延びる制御ワイヤと、
を有し、
前記第2の機能ユニットの寸法及び形状は、前記カテーテルを介して前記埋め込み部位に送達可能となるように設定され、
前記第2の機能ユニットは、
前記第2の機能ユニットの前記ドッキング面が、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第2の受容面と嵌合するドッキング締結構成と、
前記第2の機能ユニットの前記ドッキング面が、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第2の受容面と嵌合しないで、前記第2の受容面から離間に配置されているドッキング解除構成と、を有する前記第2の機能ユニットと、
を有し、
前記方法は、
a)前記哺乳類身体の前記導管システムへのアクセスを得ることと、
b)前記埋め込み部位に送達シースをガイドすることと、
c)前記ドッキング解除構成にある前記第2の機能ユニットを前記送達シース内に遠位端から最初に挿入することと、
d)前記ドッキング解除構成にある前記第1の機能ユニットを前記送達シース内に遠位端から最初に挿入することと、
e)前記ドッキングユニットを前記送達シース内に遠位端から最初に挿入することと、
f)前記送達シース内の前記第2の機能ユニット、前記第1の機能ユニット、及び前記ドッキングユニットを前記埋め込み部位にガイドすることと、
g)前記埋め込み部位において前記送達シースから前記第2の機能ユニットが出ることを促進することと、
h)前記埋め込み部位において前記送達シースから前記第1の機能ユニットが出ることを促進することと、
i)前記埋め込み部位において前記送達シースから前記ドッキングユニットが出ることを促進することと、
j)前記身体から前記送達シースを引き出して、
前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤの内部セグメントを前記身体の前記導管システムの内部に残し、前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤの外部セグメントを前記身体の前記導管システムの外部に残し、
前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤの内部セグメントを前記身体の前記導管システムの内部に残し、前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤの外部セグメントを前記身体の前記導管システムの外部に残すことと、
k)前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤの前記外部セグメントを引いて、前記第2の機能ユニットを前記ドッキング位置にガイドすることと、
l)前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤの前記外部セグメントを引いて、前記第1の機能ユニットを前記ドッキング位置にガイドすることと、
を含む、前記方法。
【0575】
X-214.前記装置はさらに、前記ドッキングユニットに接続された固定アセンブリを有し、
前記方法にはさらに、i)の後でk)の前に、前記埋め込み部位において前記装置を固定することを含む、請求項213に記載の方法。
【0576】
X-215.前記装置はさらに、前記固定アセンブリ駆動ワイヤを有し、前記固定アセンブリ駆動ワイヤは、前記固定構成と前記非固定構成との間での前記固定アセンブリの切り替わりを駆動するために前記固定アセンブリに動作可能に接続され、
前記固定アセンブリを固定することは、前記身体の前記導管システムの外部にある前記固定アセンブリ駆動ワイヤの前記外部セグメントを操作して、前記非固定構成から前記固定構成への前記固定アセンブリの切り替わりを駆動することを含む、請求項214に記載の方法。
【0577】
X-216.前記固定アセンブリを前記固定構成に向けて付勢し、前記固定アセンブリを固定することは、前記固定アセンブリが前記送達シースから出たときに行なわれる、請求項215に記載の方法。
【0578】
X-217.前記装置はさらに、前記ドッキングユニットに取り付けられた制御ケーブルを有し、前記制御ケーブルの外径のサイズは、前記導管システムを通って前記埋め込み部位に達することができるように設定され、
前記第2の機能ユニット、前記第1の機能ユニット、及び前記ドッキングユニットを前記送達シース内を前記埋め込み部位にガイドすることは、前記ドッキングユニットに取り付けられた前記制御ケーブルを押すことを含む、請求項213~215のいずれか1項に記載の方法。
【0579】
X-218.前記制御ケーブルは中空で、内部に空洞を有し、前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤの前記内部セグメントと、前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤの前記内部セグメントとはそれぞれ、前記制御ケーブルの前記空洞内にある、請求項217に記載の方法。
【0580】
X-219.前記送達シース内の、前記第2の機能ユニット、前記第1の機能ユニット、及び前記ドッキングユニットを前記埋め込み部位にガイドすることは、前記ドッキングユニットを押すことを含む、請求項213~215のいずれか1項に記載の方法。
【0581】
X-220.前記送達シースから前記第2の機能ユニットが出ることを促進することは、前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤを押すことである、請求項217~219のいずれか1項に記載の方法。
【0582】
X-221.前記送達シースから前記第1の機能ユニットが出ることを促進することは、前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤを押すことである、請求項217~220のいずれか1項に記載の方法。
【0583】
X-222.前記送達シースから前記ドッキングユニットが出ることを促進することは、前記ドッキングユニットの前記制御ケーブルを押すことである、請求項217~221のいずれか1項に記載の方法。
【0584】
X-223.前記第1の機能ユニット及び前記第2の機能ユニットはそれぞれ拍出ユニットである、請求項213~222のいずれか1項に記載の方法。
【0585】
X-224.前記身体の前記導管システムは前記身体の前記脈管構造である、請求項213~223のいずれか1項に記載の方法。
【0586】
X-225.前記装置は補助人工心臓であり、前記埋め込み部位は、大動脈、左心室、大静脈、肺動脈、及び右心室からなる群から選択される1つである、請求項224に記載の方法。
【0587】
X-226.哺乳類身体内に流体流作用装置を埋め込む方法であり、装置は、
ドッキングユニットであって、
前記ドッキングユニットは細長い本体を有し、前記細長い本体は、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びる少なくとも1つの受容面と、
遠位端及び近位端と、
少なくとも1つの近位のガイドホールであって、各受容面には少なくとも1つの近位のガイドホールが対応付けられている、前記ガイドホールと、を有し、
前記ドッキングユニットの寸法及び形状は、カテーテルを介して前記哺乳類身体の導管システムの導管内の埋め込み部位へ送達可能となるように設定されている、前記ドッキングユニットと、
第1の機能ユニットであって、
前記第1の機能ユニットは、
細長い本体であって、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びるドッキング面であって、前記ドッキング面の形状は、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの第1の受容面と嵌合するように設定されている、前記ドッキング面と、
遠位端及び近位端と、を有し、
前記細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている、前記細長い本体と、
前記細長い本体の前記近位端から近位方向に延びる制御ワイヤであって、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通って進み、そして前記ドッキングユニットから離れて近位方向に延びる前記制御ワイヤと、
を有し、
前記第1の機能ユニットの寸法及び形状は、前記カテーテルを介して前記埋め込み部位に送達可能となるように設定され、
前記第1の機能ユニットは、
前記第1の機能ユニットの前記ドッキング面が、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と嵌合するドッキング締結構成と、
前記第1の機能ユニットの前記ドッキング面が、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と嵌合しないで、前記第1の受容面から離間に配置されているドッキング解除構成と、を有する前記第1の機能ユニットと、
第2の機能ユニットであって、
前記第2の機能ユニットは、
細長い本体であって、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びるドッキング面であって、前記ドッキング面の形状は、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの第2の受容面と嵌合するように設定されている、前記ドッキング面と、
遠位端及び近位端と、を有し、
前記細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第2の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている、前記細長い本体と、
前記細長い本体の前記近位端から近位方向に延びる制御ワイヤであって、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第2の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通って進み、そして前記ドッキングユニットから離れて近位方向に延びる前記制御ワイヤと、
を有し、
前記第2の機能ユニットの寸法及び形状は、前記カテーテルを介して前記埋め込み部位に送達可能となるように設定され、
前記第2の機能ユニットは、
前記第2の機能ユニットの前記ドッキング面が、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第2の受容面と嵌合するドッキング締結構成と、
前記第2の機能ユニットの前記ドッキング面が、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第2の受容面と嵌合しないで、前記第2の受容面から離間に配置されているドッキング解除構成と、を有する前記第2の機能ユニットと、
第3の機能ユニットであって、
前記第3の機能ユニットは、
細長い本体であって、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びるドッキング面であって、前記ドッキング面の形状は、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの第3の受容面と嵌合するように設定されている、前記ドッキング面と、
遠位端及び近位端と、を有し、
前記細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第3の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている、前記細長い本体と、
前記細長い本体の前記近位端から近位方向に延びる制御ワイヤであって、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第3の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通って進む、前記制御ワイヤと、
を有し、
前記第3の機能ユニットの寸法及び形状は、前記カテーテルを介して前記埋め込み部位に送達可能となるように設定され、
前記第3の機能ユニットは、
前記第3の機能ユニットの前記ドッキング面が、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第3の受容面と嵌合するドッキング締結構成と、
前記第3の機能ユニットの前記ドッキング面が、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第2の受容面と嵌合しないで、前記第2の受容面から離間に配置されているドッキング解除構成と、を有する前記第3の機能ユニットと、
を有し、
前記方法は、
a)前記哺乳類身体の前記導管システムへのアクセスを得ることと、
b)前記埋め込み部位に送達シースをガイドすることと、
c)前記ドッキング解除構成にある前記第3の機能ユニットを前記送達シース内に遠位端から最初に挿入することと、
d)前記ドッキング解除構成にある前記第2の機能ユニットを前記送達シース内に遠位端から最初に挿入することと、
e)前記ドッキング解除構成にある前記第1の機能ユニットを前記送達シース内に遠位端から最初に挿入することと、
f)前記ドッキングユニットを前記送達シース内に遠位端から最初に挿入することと、
g)前記送達シース内の、第3の機能ユニット、前記第2の機能ユニット、前記第1の機能ユニット、及び前記ドッキングユニットを前記埋め込み部位にガイドすることと、
h)前記埋め込み部位において前記送達シースから前記第3の機能ユニットが出ることを促進することと、
i)前記埋め込み部位において前記送達シースから前記第2の機能ユニットが出ることを促進することと、
j)前記埋め込み部位において前記送達シースから前記第1の機能ユニットが出ることを促進することと、
k)前記埋め込み部位において前記送達シースから前記ドッキングユニットが出ることを促進することと、
l)前記身体から前記送達シースを引き出して、
前記第3の機能ユニットの前記制御ワイヤの内部セグメントを前記身体の前記導管システムの内部に残し、前記第3の機能ユニットの前記制御ワイヤの外部セグメントを前記身体の外部に残し、
前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤの内部セグメントを前記身体の前記導管システムの内部に残し、前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤの外部セグメントを前記身体の前記導管システムの外部に残し、
前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤの内部セグメントを前記身体の前記導管システムの内部に残し、前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤの外部セグメントを前記身体の前記導管システムの外部に残すことと、
m)前記第3の機能ユニットの前記制御ワイヤの前記外部セグメントを引いて、前記第3の機能ユニットを前記ドッキング位置にガイドすることと、
n)前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤの前記外部セグメントを引いて、前記第2の機能ユニットを前記ドッキング位置にガイドすることと、
o)前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤの前記外部セグメントを引いて、前記第1の機能ユニットを前記ドッキング位置にガイドすることと、
を含む、前記方法。
【0588】
X-227.前記装置はさらに、前記ドッキングユニットに接続された固定アセンブリを有し、
前記方法にはさらに、k)の後でm)の前に、前記埋め込み部位において前記装置を固定することを含む、請求項226に記載の方法。
【0589】
X-228.前記装置はさらに、前記固定アセンブリ駆動ワイヤを有し、前記固定アセンブリ駆動ワイヤは、前記固定構成と前記非固定構成との間での前記固定アセンブリの切り替わりを駆動するために前記固定アセンブリに動作可能に接続され、
前記固定アセンブリを固定することは、前記身体の前記導管システムの外部にある前記固定アセンブリ駆動ワイヤの前記外部セグメントを操作して、前記非固定構成から前記固定構成への前記固定アセンブリの切り替わりを駆動することを含む、請求項227に記載の方法。
【0590】
X-229.前記固定アセンブリを前記固定構成に向けて付勢し、前記固定アセンブリを固定することは、前記固定アセンブリが前記送達シースから出たときに行なわれる、請求項228に記載の方法。
【0591】
X-230.前記装置はさらに、前記ドッキングユニットに取り付けられた制御ケーブルを有し、前記制御ケーブルの外径のサイズは、前記導管システムを通って前記埋め込み部位に達することができるように設定され、
第3の機能ユニット、前記第2の機能ユニット、前記第1の機能ユニット、及び前記ドッキングユニットを前記送達シース内を前記埋め込み部位にガイドすることは、前記ドッキングユニットに取り付けられた前記制御ケーブルを押すことを含む、請求項226~229のいずれか1項に記載の方法。
【0592】
X-231.前記制御ケーブルは中空で、内部に空洞を有し、前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤの前記内部セグメント、前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤの前記内部セグメント、前記第3の機能ユニットの前記制御ワイヤの前記内部セグメントはそれぞれ、前記制御ケーブルの前記空洞内にある、請求項230に記載の方法。
【0593】
X-232.前記送達シース内の、第3の機能ユニット、前記第2の機能ユニット、前記第1の機能ユニット、及び前記ドッキングユニットを前記埋め込み部位にガイドすることは、前記ドッキングユニットを押すことを含む、請求項226~229のいずれか1項に記載の方法。
【0594】
X-233.前記送達シースから前記第3の機能ユニットが出ることを促進することは、前記第3の機能ユニットの前記制御ワイヤを押すことを含む、請求項230~232のいずれか1項に記載の方法。
【0595】
X-234.前記送達シースから前記第2の機能ユニットが出ることを促進することは、前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤを押すことを含む、請求項230~233のいずれか1項に記載の方法。
【0596】
X-235.前記送達シースから前記第1の機能ユニットが出ることを促進することは、前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤを押すことを含む、請求項230~234のいずれか1項に記載の方法。
【0597】
X-236.前記送達シースから前記ドッキングユニットが出ることを促進することは、前記ドッキングユニットの前記制御ケーブルを押すことを含む、請求項230~235のいずれか1項に記載の方法。
【0598】
X-237.前記第1の機能ユニット、前記第2の機能ユニット、及び前記第3の機能ユニットはそれぞれ拍出ユニットである、請求項219~224のいずれか1項に記載の方法。
【0599】
X-238.前記身体の前記導管システムは前記身体の前記脈管構造である、請求項219~237のいずれか1項に記載の方法。
【0600】
X-239.前記装置は補助人工心臓であり、前記埋め込み部位は、大動脈、左心室、大静脈、肺動脈、及び右心室からなる群から選択される1つである、請求項238に記載の方法。
【0601】
装置の外植
X-240.哺乳類身体の導管システムの導管内に埋め込まれたモジュール方式の流体流作用装置を外植する方法であって、
前記装置は、
ドッキングユニットであって、
前記ドッキングユニットは細長い本体を有し、前記細長い本体は、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びる少なくとも1つの受容面と、
遠位端及び近位端と、
少なくとも1つの近位のガイドホールであって、各受容面には少なくとも1つの近位のガイドホールが対応付けられている、前記ガイドホールと、を有し、
前記ドッキングユニットの寸法及び形状は、カテーテルを介して前記埋め込み部位から取り出し可能となるように設定されている、前記ドッキングユニットと、
第1の機能ユニットであって、
前記第1の機能ユニットは、
細長い本体であって、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びるドッキング面であって、前記ドッキング面の形状は、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの第1の受容面と嵌合するように設定されている、前記ドッキング面と、
遠位端及び近位端と、を有し、
前記細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている、前記細長い本体と、
前記細長い本体の前記近位端から近位方向に延びる制御ワイヤと、
を有し、
前記第1の機能ユニットの寸法及び形状は、前記カテーテルを介して前記埋め込み部位から取り出し可能となるように設定され、
前記第1の機能ユニットは、
前記第1の機能ユニットの前記ドッキング面が、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と嵌合するドッキング締結構成と、
前記第1の機能ユニットの前記ドッキング面が、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と嵌合しないで、前記第1の受容面から離間に配置されているドッキング解除構成と、
を有し、
前記第1の機能ユニットは前記埋め込み部位において前記ドッキング締結構成であり、
前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤの内部セグメントは前記身体の前記導管システムの内部にあり、前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤの外部セグメントは前記身体の前記導管システムの外部にある、前記第1の機能ユニットと、
を有し、
前記方法は、
a)前記哺乳類身体の前記導管システムへのアクセスを得ることと、
b)回収シースを前記埋め込み部位にガイドすることと、
c)前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤの前記外部セグメントを押して、前記第1の機能ユニットを前記ドッキング解除位置にガイドすることと、
d)前記埋め込み部位において前記ドッキングユニットが前記回収シース内に近位端から最初に入ることを促進することと、
e)前記埋め込み部位において前記第1の機能ユニットが前記回収シース内に近位端から最初に入ることを促進することと、
f)前記身体から前記回収シース及び前記装置を引き出すことと、
を含む、前記方法。
【0602】
X-241.前記装置はさらに、前記ドッキングユニットに接続された固定アセンブリを有し、前記固定アセンブリは前記埋め込み部位において前記装置を固定し、
前記方法にはさらに、d)の前に、前記固定アセンブリを固定解除することを含む、請求項240に記載の方法。
【0603】
X-242.前記装置はさらに、固定アセンブリ駆動ワイヤを有し、前記固定アセンブリ駆動ワイヤは、固定構成と非固定構成との間での前記固定アセンブリの切り替わりを駆動するために前記固定アセンブリに動作可能に接続され、
前記固定アセンブリを固定解除することは、前記身体の前記導管システムの外部にある前記固定アセンブリ駆動ワイヤの外部セグメントを操作して、前記固定構成から前記非固定構成への前記固定アセンブリの切り替わりを駆動することを含む、請求項241に記載の方法。
【0604】
X-243.前記固定アセンブリは固定構成に向けて付勢され、前記固定アセンブリを固定解除することは、前記固定アセンブリが前記回収シースに入ったときに行なわれる、請求項241に記載の方法。
【0605】
X-244.前記装置はさらに、前記ドッキングユニットに取り付けられた制御ケーブルを有し、前記制御ケーブルの外径のサイズは、前記導管システムを通って前記埋め込み部位に達することができるように設定され、
前記回収シースを前記埋め込み部位にガイドすることは、前記制御ケーブルにわたって前記回収シースをレーリングすることを含む、請求項240~243のいずれか1項に記載の方法。
【0606】
X-245.前記ドッキングユニットが前記回収シース内に入ることを促進することは、前記ドッキングユニットに取り付けられた前記制御ケーブルを引くことを含む、請求項244に記載の方法。
【0607】
X-246.前記第1の機能ユニットが前記回収シース内に入ることを促進することは、前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤを引くことを含む、請求項245に記載の方法。
【0608】
X-247.前記回収シース及び前記装置を引き出すことは、前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤと前記ドッキングユニットの前記制御ケーブルとの少なくとも一方を、前記ドッキングユニット及び前記第1の機能ユニットが前記回収シースの近位端において前記導管システムの外部に出るまで引くことを含む、条項246に記載の方法。
【0609】
X-248.前記回収シース及び前記装置を引き出すことは、前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤ、前記ドッキングユニットの前記制御ケーブル、及び前記回収シースを、前記ドッキングユニット、前記第1の機能ユニット、及び前記回収シースが前記導管システムを出るまで引くことを含む、条項246に記載の方法。
【0610】
X-249.前記第1の機能ユニットは拍出ユニットである、請求項240~248のいずれか1項に記載の方法。
【0611】
X-250.前記身体の前記導管システムは前記身体の前記脈管構造である、請求項240~249のいずれか1項に記載の方法。
【0612】
X-251.前記装置は補助人工心臓であり、前記埋め込み部位は、大動脈、左心室、大静脈、肺動脈、及び右心室からなる群から選択される1つである、請求項250に記載の方法。
【0613】
X-252.哺乳類身体の導管システムの導管内に埋め込まれたモジュール方式の流体流作用装置を外植する方法であって、
前記装置は、
ドッキングユニットであって、
前記ドッキングユニットは細長い本体を有し、前記細長い本体は、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びる少なくとも1つの受容面と、
遠位端及び近位端と、
少なくとも1つの近位のガイドホールであって、各受容面には少なくとも1つの近位のガイドホールが対応付けられている、前記ガイドホールと、を有し、
前記ドッキングユニットの寸法及び形状は、カテーテルを介して前記埋め込み部位から取り出し可能となるように設定されている、前記ドッキングユニットと、
第1の機能ユニットであって、
前記第1の機能ユニットは、
細長い本体であって、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びるドッキング面であって、前記ドッキング面の形状は、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの第1の受容面と嵌合するように設定されている、前記ドッキング面と、
遠位端及び近位端と、を有し、
前記細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている、前記細長い本体と、
前記細長い本体の前記近位端から近位方向に延びる制御ワイヤと、
を有し、
前記第1の機能ユニットの寸法及び形状は、前記カテーテルを介して前記埋め込み部位から取り出し可能となるように設定され、
前記第1の機能ユニットは、
前記第1の機能ユニットの前記ドッキング面が、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と嵌合するドッキング締結構成と、
前記第1の機能ユニットの前記ドッキング面が、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と嵌合しないで、前記第1の受容面から離間に配置されているドッキング解除構成と、
を有する、前記第1の機能ユニットと、
第2の機能ユニットであって、
前記第2の機能ユニットは、
細長い本体であって、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びるドッキング面であって、前記ドッキング面の形状は、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの第2の受容面と嵌合するように設定されている、前記ドッキング面と、
遠位端及び近位端と、を有し、
前記細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第2の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている、前記細長い本体と、
前記細長い本体の前記近位端から近位方向に延びる制御ワイヤと、
を有し、
前記第2の機能ユニットの寸法及び形状は、前記カテーテルを介して前記埋め込み部位から取り出し可能となるように設定され、
前記第2の機能ユニットは、
前記第2の機能ユニットの前記ドッキング面が、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と嵌合するドッキング締結構成と、
前記第2の機能ユニットの前記ドッキング面が、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と嵌合しないで、前記第1の受容面から離間に配置されているドッキング解除構成と、を有する、前記第2の機能ユニットと、
を有し、
前記第1の機能ユニットは前記埋め込み部位において前記ドッキング締結構成であり、
前記第2の機能ユニットは前記埋め込み部位において前記ドッキング締結構成であり、
前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤの内部セグメントは前記身体の前記導管システムの内部にあり、前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤの外部セグメントは前記身体の前記導管システムの外部にあり、
前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤの内部セグメントは前記身体の前記導管システムの内部にあり、前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤの外部セグメントは前記身体の前記導管システムの外部にあり、
前記方法は、
a)前記哺乳類身体の前記導管システムへのアクセスを得ることと、
b)回収シースを前記埋め込み部位にガイドすることと、
c)前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤの前記外部セグメントを押して、前記第2の機能ユニットを前記ドッキング解除位置にガイドすることと、
d)前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤの前記外部セグメントを押して、前記第1の機能ユニットを前記ドッキング解除位置にガイドすることと、
e)前記埋め込み部位において前記ドッキングユニットが前記回収シース内に近位端から最初に入ることを促進することと、
f)前記埋め込み部位において前記第1の機能ユニットが前記回収シース内に近位端から最初に入ることを促進することと、
g)前記埋め込み部位において前記第2の機能ユニットが前記回収シース内に近位端から最初に入ることを促進することと、
h)前記身体から前記回収シース及び前記装置を引き出すことと、
を含む、前記方法。
【0614】
X-253.前記装置はさらに、前記ドッキングユニットに接続された固定アセンブリを有し、前記固定アセンブリは前記埋め込み部位において前記装置を固定し、
前記方法にはさらに、e)の前に、前記固定アセンブリを固定解除することを含む、請求項252に記載の方法。
【0615】
X-254.前記装置はさらに、固定アセンブリ駆動ワイヤを有し、前記固定アセンブリ駆動ワイヤは、固定構成と非固定構成との間での前記固定アセンブリの切り替わりを駆動するために前記固定アセンブリに動作可能に接続され、
前記固定アセンブリを固定解除することは、前記身体の前記導管システムの外部にある前記固定アセンブリ駆動ワイヤの外部セグメントを操作して、前記固定構成から前記非固定構成への前記固定アセンブリの切り替わりを駆動することを含む、請求項253に記載の方法。
【0616】
X-255.前記固定アセンブリは固定構成に向けて付勢され、前記固定アセンブリを固定解除することは、前記固定アセンブリが前記回収シースに入ったときに行なわれる、請求項253に記載の方法。
【0617】
X-256.前記装置はさらに、前記ドッキングユニットに取り付けられた制御ケーブルを有し、前記制御ケーブルの外径のサイズは、前記導管システムを通って前記埋め込み部位に達することができるように設定され、
前記回収シースを前記埋め込み部位にガイドすることは、前記制御ケーブルにわたって前記回収シースをレーリングすることを含む、請求項252~255のいずれか1項に記載の方法。
【0618】
X-257.前記ドッキングユニットが前記回収シース内に入ることを促進することは、前記ドッキングユニットに取り付けられた前記制御ケーブルを引くことを含む、請求項256に記載の方法。
【0619】
X-258.前記第1の機能ユニットが前記回収シース内に入ることを促進することは、前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤを引くことを含む、請求項257に記載の方法。
【0620】
X-259.前記第2の機能ユニットが前記回収シース内に入ることを促進することは、前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤを引くことを含む、請求項258に記載の方法。
【0621】
X-260.前記回収シース及び前記装置を引き出すことは、前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤ、前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤ、及び前記ドッキングユニットの前記制御ケーブルのうちの少なくとも1つを、前記ドッキングユニット、前記第1の機能ユニット、及び前記第2の機能ユニットが前記回収シースの近位端において前記導管システムの外部に出るまで引くことを含む、請求項259に記載の方法。
【0622】
X-261.前記回収シース及び前記装置を引き出すことは、前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤ、前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤ、前記ドッキングユニットの前記制御ケーブル、及び前記回収シースを、前記ドッキングユニット、前記第1の機能ユニット、前記第2の機能ユニット、及び前記回収シースが前記導管システムを出るまで引くことを含む、請求項259に記載の方法。
【0623】
X-262.前記第1の機能ユニット及び前記第2の機能ユニットはそれぞれ拍出ユニットである、請求項252~261のいずれか1項に記載の方法。
【0624】
X-263.前記身体の前記導管システムは前記身体の前記脈管構造である、請求項252~262のいずれか1項に記載の方法。
【0625】
X-264.前記装置は補助人工心臓であり、前記埋め込み部位は、大動脈、左心室、大静脈、肺動脈、及び右心室からなる群から選択される1つである、請求項263に記載の方法。
【0626】
X-265.哺乳類身体の導管システムの導管内に埋め込まれたモジュール方式の流体流作用装置を外植する方法であって、
前記装置は、
ドッキングユニットであって、
前記ドッキングユニットは細長い本体を有し、前記細長い本体は、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びる少なくとも1つの受容面と、
遠位端及び近位端と、
少なくとも1つの近位のガイドホールであって、各受容面には少なくとも1つの近位のガイドホールが対応付けられている、前記ガイドホールと、を有し、
前記ドッキングユニットの寸法及び形状は、カテーテルを介して前記埋め込み部位から取り出し可能となるように設定されている、前記ドッキングユニットと、
第1の機能ユニットであって、
前記第1の機能ユニットは、
細長い本体であって、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びるドッキング面であって、前記ドッキング面の形状は、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの第1の受容面と嵌合するように設定されている、前記ドッキング面と、
遠位端及び近位端と、を有し、
前記細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている、前記細長い本体と、
前記細長い本体の前記近位端から近位方向に延びる制御ワイヤと、
を有し、
前記第1の機能ユニットの寸法及び形状は、前記カテーテルを介して前記哺乳類身体内の前記埋め込み部位に送達可能となるように設定され、
前記第1の機能ユニットは、
前記第1の機能ユニットの前記ドッキング面が、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と嵌合するドッキング締結構成と、
前記第1の機能ユニットの前記ドッキング面が、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と嵌合しないで、前記第1の受容面から離間に配置されているドッキング解除構成と、
を有する、前記第1の機能ユニットと、
第2の機能ユニットであって、
前記第2の機能ユニットは、
細長い本体であって、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びるドッキング面であって、前記ドッキング面の形状は、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの第2の受容面と嵌合するように設定されている、前記ドッキング面と、
遠位端及び近位端と、を有し、
前記細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第2の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている、前記細長い本体と、
前記細長い本体の前記近位端から近位方向に延びる制御ワイヤと、
を有し、
前記第2の機能ユニットの寸法及び形状は、前記カテーテルを介して前記哺乳類身体内の前記埋め込み部位から取り出し可能となるように設定され、
前記第2の機能ユニットは、
前記第2の機能ユニットの前記ドッキング面が、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と嵌合するドッキング締結構成と、
前記第2の機能ユニットの前記ドッキング面が、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と嵌合しないで、前記第1の受容面から離間に配置されているドッキング解除構成と、を有する、前記第2の機能ユニットと、
第3の機能ユニットであって、
前記第3の機能ユニットは、
細長い本体であって、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びるドッキング面であって、前記ドッキング面の形状は、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの第3の受容面と嵌合するように設定されている、前記ドッキング面と、
遠位端及び近位端と、を有し、
前記細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第3の受容面と対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている、前記細長い本体と、
前記細長い本体の前記近位端から近位方向に延びる制御ワイヤと、
を有し、
前記第3の機能ユニットの寸法及び形状は、前記カテーテルを介して前記埋め込み部位から取り出し可能となるように設定され、
前記第3の機能ユニットは、
前記第3の機能ユニットの前記ドッキング面が、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と嵌合するドッキング締結構成と、
前記第3の機能ユニットの前記ドッキング面が、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの前記第1の受容面と嵌合しないで、前記第1の受容面から離間に配置されているドッキング解除構成と、を有する、前記第3の機能ユニットと、
を有し、
前記第1の機能ユニットは前記埋め込み部位において前記ドッキング締結構成であり、
前記第2の機能ユニットは前記埋め込み部位において前記ドッキング締結構成であり、
前記第3の機能ユニットは前記埋め込み部位において前記ドッキング締結構成であり、
前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤの内部セグメントは前記身体の前記導管システムの内部にあり、前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤの外部セグメントは前記身体の前記導管システムの外部にあり、
前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤの内部セグメントは前記身体の前記導管システムの内部にあり、前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤの外部セグメントは前記身体の前記導管システムの外部にあり、
前記第3の機能ユニットの前記制御ワイヤの内部セグメントは前記身体の前記導管システムの内部にあり、前記第3の機能ユニットの前記制御ワイヤの外部セグメントは前記身体の前記導管システムの外部にあり、
前記方法は、
a)前記哺乳類身体の前記導管システムへのアクセスを得ることと、
b)回収シースを前記埋め込み部位にガイドすることと、
c)前記第3の機能ユニットの前記制御ワイヤの前記外部セグメントを押して、前記第3の機能ユニットを前記ドッキング解除位置にガイドすることと、
d)前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤの前記外部セグメントを押して、前記第2の機能ユニットを前記ドッキング解除位置にガイドすることと、
e)前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤの前記外部セグメントを押して、前記第1の機能ユニットを前記ドッキング解除位置にガイドすることと、
f)前記埋め込み部位において前記ドッキングユニットが前記回収シース内に近位端から最初に入ることを促進することと、
g)前記埋め込み部位において前記第1の機能ユニットが前記回収シース内に近位端から最初に入ることを促進することと、
h)前記埋め込み部位において前記第2の機能ユニットが前記回収シース内に近位端から最初に入ることを促進することと、
i)前記埋め込み部位において前記第3の機能ユニットが前記回収シース内に近位端から最初に入ることを促進することと、
j)前記身体から前記回収シース及び前記装置を引き出すことと、
を含む、前記方法。
【0627】
X-266.前記装置はさらに、前記ドッキングユニットに接続された固定アセンブリを有し、前記固定アセンブリは前記埋め込み部位において前記装置を固定し、
前記方法にはさらに、f)の前に、前記固定アセンブリを固定解除することを含む、請求項265に記載の方法。
【0628】
X-267.前記装置はさらに、固定アセンブリ駆動ワイヤを有し、前記固定アセンブリ駆動ワイヤは、固定構成と非固定構成との間での前記固定アセンブリの切り替わりを駆動するために前記固定アセンブリに動作可能に接続され、
前記固定アセンブリを固定解除することは、前記身体の前記導管システムの外部にある前記固定アセンブリ駆動ワイヤの外部セグメントを操作して、前記固定構成から前記非固定構成への前記固定アセンブリの切り替わりを駆動することを含む、請求項266に記載の方法。
【0629】
X-268.前記固定アセンブリは固定構成に向けて付勢され、前記固定アセンブリを固定解除することは、前記固定アセンブリが前記回収シースに入ったときに行なわれる、請求項266に記載の方法。
【0630】
X-269.前記装置はさらに、前記ドッキングユニットに取り付けられた制御ケーブルを有し、前記制御ケーブルの外径のサイズは、前記導管システムを通って前記埋め込み部位に達することができるように設定され、
前記回収シースを前記埋め込み部位にガイドすることは、前記制御ケーブルにわたって前記回収シースをレーリングすることを含む、請求項265~268のいずれか1項に記載の方法。
【0631】
X-270.前記ドッキングユニットが前記回収シース内に入ることを促進することは、前記ドッキングユニットに取り付けられた前記制御ケーブルを引くことを含む、請求項269に記載の方法。
【0632】
X-271.前記第1の機能ユニットが前記回収シース内に入ることを促進することは、前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤを引くことを含む、請求項270に記載の方法。
【0633】
X-272.前記第2の機能ユニットが前記回収シース内に入ることを促進することは、前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤを引くことを含む、請求項271に記載の方法。
【0634】
X-273.前記第3の機能ユニットが前記回収シース内に入ることを促進することは、前記第3の機能ユニットの前記制御ワイヤを引くことを含む、請求項272に記載の方法。
【0635】
X-274.前記回収シース及び前記装置を引き出すことは、前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤ、前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤ、前記第3の機能ユニットの前記制御ワイヤ、及び前記ドッキングユニットの前記制御ケーブルのうちの少なくとも1つを、前記ドッキングユニット、前記第1の機能ユニット、前記第2の機能ユニット、及び前記第3の機能ユニットが前記回収シースの近位端において前記導管システムの外部に出るまで引くことを含む、請求項273に記載の方法。
【0636】
X-275.前記回収シース及び前記装置を引き出すことは、前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤ、前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤ、前記第3の機能ユニットの前記制御ワイヤ、前記ドッキングユニットの前記制御ケーブル、及び前記回収シースを、前記ドッキングユニット、前記第1の機能ユニット、前記第2の機能ユニット、前記第3の機能ユニット、及び前記回収シースが前記導管システムを出るまで引くことを含む、請求項273に記載の方法。
【0637】
X-276.前記第1の機能ユニット、前記第2の機能ユニット、及び前記第3の機能ユニットはそれぞれ拍出ユニットである、請求項265~275のいずれか1項に記載の方法。
【0638】
X-277.前記身体の前記導管システムは前記身体の前記脈管構造である、請求項265~276のいずれか1項に記載の方法。
【0639】
X-278.前記装置は補助人工心臓であり、前記埋め込み部位は、大動脈、左心室、大静脈、肺動脈、及び右心室からなる群から選択される1つである、請求項277に記載の方法。
【0640】
X-279.哺乳類身体の導管システムの導管内に埋め込まれたモジュール方式の流体流作用装置から機能ユニットを生体内除去する方法であって、
前記装置は、
ドッキングユニットであって、
前記ドッキングユニットは細長い本体を有し、前記細長い本体は、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びる少なくとも1つの受容面と、
遠位端及び近位端と、
少なくとも1つの近位のガイドホールであって、各受容面には少なくとも1つの近位のガイドホールが対応付けられている、前記ガイドホールと、を有し、
前記ドッキングユニットの寸法及び形状は、前記導管システムを介して前記埋め込み部位から取り出し可能となるように設定されている、前記ドッキングユニットと、
機能ユニットであって、
前記機能ユニットは、
細長い本体であって、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びるドッキング面であって、前記ドッキング面の形状は、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの1つと嵌合するように設定されている、前記ドッキング面と、
遠位端及び近位端と、を有し、
前記細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの1つと対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている、前記細長い本体と、
前記細長い本体の前記近位端から近位方向に延びる制御ワイヤであって、前記導管システムへの第1のアクセスを介して、前記制御ワイヤの内部セグメントは前記身体の前記導管システムの内部にあり、前記制御ケーブルの外部セグメントは前記身体の前記導管システムの外部にある、前記制御ワイヤと、を有する、前記機能ユニットと、
を有し、
前記機能ユニットの寸法及び形状は、前記導管システムを介して前記埋め込み部位から取り出し可能となるように設定され、
前記機能ユニットは、
前記機能ユニットの前記ドッキング面が、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの1つと嵌合するドッキング締結構成と、
前記機能ユニットの前記ドッキング面が、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの1つと嵌合しないで、そこから離間に配置されているドッキング解除構成と、
を有し、
前記機能ユニットは前記埋め込み部位において前記ドッキング締結構成であり、
前記方法は、
g)前記哺乳類身体の前記導管システムへの第2のアクセスを得ることと、
h)前記第2のアクセスを介してスネアを、前記導管システムを通して前記埋め込み部位にガイドすることと、
i)前記機能ユニットの前記制御ワイヤの前記外部セグメントを押して、前記機能ユニットを前記ドッキング解除構成にガイドすることと、
j)前記ドッキング解除構成にある前記第1の機能ユニットを前記スネアによってエンスネアすることと、
k)前記第2のアクセスを介して、前記スネアを前記エンスネアした前記機能ユニットとともに前記哺乳類身体の外へ引くことと、
l)前記第2のアクセスを介して、前記機能ユニットの前記制御ワイヤを前記哺乳類身体の外へ引くことと、
を含む、前記方法。
【0641】
X-280.哺乳類身体の導管システムの導管内に埋め込まれたモジュール方式の流体流作用装置に機能ユニットを生体内付加する方法であって、
前記装置は、
ドッキングユニットであって、
前記ドッキングユニットは、細長い本体であって、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びる少なくとも1つの受容面と、
遠位端及び近位端と、
少なくとも1つの近位のガイドホールであって、各受容面には少なくとも1つの近位のガイドホールが対応付けられている、前記ガイドホールと、を有する前記細長い本体を有し、
前記ドッキングユニットの寸法及び形状は、カテーテルを介して埋め込み部位に送達可能となるように設定されている、前記ドッキングユニットと、
前記ドッキングユニットに取り付けられた制御ケーブルであって、前記制御ケーブルの外径のサイズは、前記導管システムを通って前記埋め込み部位に達することができるように設定され、前記制御ケーブルは中空で、内部に空洞を有し、前記導管システムへの第1のアクセスを介して、前記制御ケーブルの内部セグメントは前記身体の前記導管システムの内部にあり、前記制御ケーブルの外部セグメントは前記身体の前記導管システムの外部にある、前記制御ケーブルと、
を有し、
前記機能ユニットは、
細長い本体であって、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びるドッキング面であって、前記ドッキング面の形状は、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの1つと嵌合するように設定されている、前記ドッキング面と、
遠位端及び近位端と、
前記機能ユニットの前記ドッキング面が前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの1つと嵌合するドッキング締結構成と、
前記機能ユニットの前記ドッキング面が、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの1つと嵌合しないで、そこから離間に配置されているドッキング解除構成と、を有し、
前記細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの1つと対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている、前記細長い本体と、
前記細長い本体の前記近位端から近位方向に延びる制御ワイヤと、
を有し、
前記機能ユニットの寸法及び形状は、前記導管システムを介して前記埋め込み部位に送達可能となるように設定され、
前記ドッキングユニットは前記埋め込み部位にあり、
前記方法は、
a)前記制御ケーブルの前記外部セグメントの空洞内にガイドワイヤを挿入することと、
b)ガイドワイヤを、
i.前記空洞を通して、前記少なくとも1つの受容面に対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つまで押し、
ii.前記少なくとも1つの受容面に対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通して、前記ガイドワイヤが、前記埋め込み部位において前記少なくとも1つの受容面に対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを出るまで押すことと、
c)前記哺乳類身体の前記導管システムへの第2のアクセスを得ることと、
d)前記第2のアクセスを介してスネアを、前記導管システムを通して前記埋め込み部位にガイドすることと、
e)前記スネアによって前記ガイドワイヤをエンスネアすることと、
f)前記第2のアクセスを介して、前記スネアを前記エンスネアしたガイドワイヤとともに前記哺乳類身体の外へ引く一方で、前記ガイドワイヤの外部セグメントを残して、前記第1のアクセスを介して前記導管システムを出ることと、
g)前記ガイドワイヤをエンスネアメントから解放することと、
h)前記機能ユニットの前記制御ワイヤを前記ガイドワイヤに取り付けることと、
i)前記第1のアクセスを出る前記ガイドワイヤの前記外部セグメントを引いて、
i.前記機能ユニットの前記制御ワイヤを前記第2のアクセスを介して前記導管システムに入らせ、
ii.前記機能ユニットの前記細長い本体を前記第2のアクセスを介して前記導管システムに入らせ、
iii.前記機能ユニットの前記細長い本体を、前記導管システムを通して前記埋め込み部位に移動させ、
iv.前記機能ユニットを前記ドッキング締結構成にガイドし、
v.前記第1のアクセスを介して前記機能ユニットの前記制御ワイヤを前記哺乳類身体から出させることと、
j)前記機能ユニットの前記制御ワイヤから前記ガイドワイヤを引き離して、前記制御ワイヤの外部セグメントを残して、前記第1のアクセスを介して前記哺乳類身体を出ることと、
を含む、前記方法。
【0642】
X-281.哺乳類身体の導管システムの導管内に埋め込まれたモジュール方式の流体流作用装置の第1の機能ユニットを第2の機能ユニットと生体内置換する方法であって、
前記装置は、
ドッキングユニットであって、
前記ドッキングユニットは細長い本体を有し、前記細長い本体は、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びる少なくとも1つの受容面と、
遠位端及び近位端と、
少なくとも1つの近位のガイドホールであって、各受容面には少なくとも1つの近位のガイドホールが対応付けられている、前記ガイドホールと、を有し、
前記ドッキングユニットの寸法及び形状は、前記導管システムを介して前記埋め込み部位から取り出し可能となるように設定されている、前記ドッキングユニットと、
第1の機能ユニットであって、
前記第1の機能ユニットは、
細長い本体であって、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びるドッキング面であって、前記ドッキング面の形状は、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの1つと嵌合するように設定されている、前記ドッキング面と、
遠位端及び近位端と、を有し、
前記細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの1つと対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている、前記細長い本体と、
前記第1の機能ユニットの前記細長い本体の前記近位端から近位方向に延びる制御ワイヤであって、前記導管システムへの第1のアクセスを介して、前記制御ワイヤの内部セグメントは前記身体の前記導管システムの内部にあり、前記制御ケーブルの外部セグメントは前記身体の前記導管システムの外部にある、前記制御ワイヤと、を有し、
前記第1の機能ユニットの寸法及び形状は、前記導管システムを介して前記埋め込み部位から取り出し可能となるように設定され、
前記第1の機能ユニットは、
前記第1の機能ユニットの前記ドッキング面が前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの1つと嵌合するドッキング締結構成と、
前記第1の機能ユニットの前記ドッキング面が、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの1つと嵌合しないで、そこから離間に配置されているドッキング解除構成と、を有する、
前記第1の機能ユニットと、
第2の機能ユニットであって、
前記第2の機能ユニットは、
細長い本体であって、
長手軸と、
前記長手軸に平行に延びるドッキング面であって、前記ドッキング面の形状は、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの1つと嵌合するように設定されている、前記ドッキング面と、
遠位端及び近位端と、
前記第2の機能ユニットの前記ドッキング面が前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの1つと嵌合するドッキング締結構成と、
前記第2の機能ユニットの前記ドッキング面が、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの1つと嵌合しないで、そこから離間に配置されているドッキング解除構成と、を有し、
前記細長い本体のサイズ、形状、及び構造のうちの少なくとも1つは、前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの受容面のうちの1つと対応付けられる前記ドッキングユニットの前記少なくとも1つの近位のガイドホールのうちの1つを通ることができないように設定されている、前記細長い本体と、
前記第2の機能ユニットの前記細長い本体の前記近位端から近位方向に延びる制御ワイヤと、を有し、
前記第2の機能ユニットの寸法及び形状は、前記導管システムを介して前記埋め込み部位に送達可能となるように設定される、
前記第2の機能ユニットと、を有し、
前記第1の機能ユニットは、前記埋め込み部位において前記ドッキング締結構成であり、
前記方法は、
a)前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤの前記外部セグメントにガイドワイヤを取り付けることと、
b)前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤの前記外部セグメントを押して、前記第1の機能ユニットを前記ドッキング解除構成にガイドすることと、
c)前記哺乳類身体の前記導管システムへの第2のアクセスを得ることと、
d)前記第2のアクセスを介してスネアを、前記導管システムを通して前記埋め込み部位にガイドすることと、
e)前記ドッキング解除構成にある前記第1の機能ユニットを前記スネアによってエンスネアすることと、
f)前記第2のアクセスを介して、前記スネアを前記エンスネアした前記第1の機能ユニットとともに前記哺乳類身体の外へ引くことと、
g)前記第2のアクセスを介して、前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤと前記ガイドワイヤの一部とを前記哺乳類身体の外へ引く一方で、前記ガイドワイヤの外部セグメントを残して、前記第1のアクセスを介して前記導管システムを出ることと、
h)前記ガイドワイヤから前記第1の機能ユニットの前記制御ワイヤを取り外すことと、
i)前記ガイドワイヤに前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤを取り付けることと、
j)前記第1のアクセスにおいて前記ガイドワイヤの前記外部セグメントを引いて、
i.前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤを前記第2のアクセスを介して前記導管システムに入らせ、
ii.前記第2の機能ユニットの前記細長い本体を前記第2のアクセスを介して前記導管システムに入らせ、
iii.前記第2の機能ユニットの前記細長い本体を、前記導管システムを通して前記埋め込み部位に移動させ、
iv.前記第2の機能ユニットを前記ドッキング締結構成にガイドし、
v.前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤを、前記第1のアクセスを介して前記哺乳類身体から出させることと、
k)前記第2の機能ユニットの前記制御ワイヤから前記ガイドワイヤを取り外して、前記制御ワイヤの前記外部セグメントを残して、前記第1のアクセスを介して前記哺乳類身体を出ることと、
を含む、前記方法。
【国際調査報告】