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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-26
(54)【発明の名称】スライス防止用ゴルフティー
(51)【国際特許分類】
   A63B 57/19 20150101AFI20220519BHJP
   A63B 102/32 20150101ALN20220519BHJP
【FI】
A63B57/19
A63B102:32
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021511608
(86)(22)【出願日】2019-07-31
(85)【翻訳文提出日】2021-04-13
(86)【国際出願番号】 KR2019009563
(87)【国際公開番号】W WO2020045839
(87)【国際公開日】2020-03-05
(31)【優先権主張番号】10-2018-0103807
(32)【優先日】2018-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521080543
【氏名又は名称】パク,ユン ソン
(74)【代理人】
【識別番号】100115200
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 修之
(72)【発明者】
【氏名】パク,ユン ソン
(72)【発明者】
【氏名】パク,キ チュン
(57)【要約】
【課題】ゴルフティーがゴルフボールの一部を取り囲む形態で支持することにより、ティーショット過程でゴルフボールの回転力を抑制してスライスを防止し、ゴルフボールの中央部分に打点が集中するようにしたスライス防止用ゴルフティーを提供する。
【解決手段】ゴルフボールの一側を取り囲む形態に形成されるヘッド部、及び前記ヘッド部と連結され、地面に垂直に固定される支持部からなるスライス防止用ゴルフティーであって、前記ヘッド部の内側中心部に凹設される挿入凹部と、前記挿入凹部に別に挿入され、ヘッド部の中心部に打点が集中するようにする打撃部材とを含んでなり、前記打撃部材の内側には空間部が形成される。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴルフボールの一側を取り囲む形態に形成されるヘッド部(100)、及び前記ヘッド部(100)と連結され、地面に垂直に固定される支持部(200)からなるスライス防止用ゴルフティーであって、
前記ヘッド部(100)の内側中心部に凹設される挿入凹部(110)と、
前記挿入凹部(110)に別に挿入され、ヘッド部(100)の中心部に打点が集中するようにする打撃部材(300)とを含んでなり、
前記打撃部材(300)の内側には空間部(400)が形成されることを特徴とする、スライス防止用ゴルフティー。
【請求項2】
前記ヘッド部(100)の外側には挿入凹部(110)が形成された部分に突出部(120)が形成されることを特徴とする、請求項1に記載のスライス防止用ゴルフティー。
【請求項3】
前記打撃部材(300)とヘッド部(100)は互いに異なる素材からなり、打撃部材(300)はヘッド部(100)の素材より高い打撃強度を有する素材からなることを特徴とする、請求項1に記載のスライス防止用ゴルフティー。
【請求項4】
前記打撃部材(300)はチタン(Titanium)素材からなることを特徴とする、請求項3に記載のスライス防止用ゴルフティー。
【請求項5】
前記ヘッド部(100)はグラフェン(Graphene)素材からなることを特徴とする、請求項3に記載のスライス防止用ゴルフティー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はスライス防止用ゴルフティーに関するもので、より詳しくはゴルフティーがゴルフボールの一部を取り囲む方式で支持することにより、ティーショット過程でゴルフボールの回転力を抑制してスライスを防止し、ゴルフボールの中央部に打点が集中するようにしたスライス防止用ゴルフティーに関する技術である。
【背景技術】
【0002】
一般に、スライス(又はフック)とは、ティーショット過程でクラブのヘッドがゴルフボールに正確に当たらなくてゴルフボールにスピンを与えることになり、よってゴルフボールの進行方向が曲がって望まない方向に進行するか遠く行けない現象を意味する。
【0003】
このようなスライスはゴルフを学び始める大部分の初心者が経験するものであり、多様な姿勢矯正と反復的な打撃演習によってこれを解決している。
【0004】
しかし、ゴルフ演習に多くの時間を投資することができない使用者、運動神経が鈍い使用者、ゴルフ演習に退屈さを感じる使用者の場合、スライスを矯正する過程で興味を失ってゴルフをあきらめることになる問題点があった。
【0005】
以下で、このようなスライスを防止するための先行技術を調べる。
【0006】
1)韓国登録実用新案第20-0384473号(スライス防止用ゴルフティー)には、ゴルフボールを取り囲むステンレス材からな楕円形ヘッド部と、前記ヘッド部を地面から支持するための支持部と、前記ヘッド部の内側に形成され、ゴルフボールの飛距離損失を減少させるための約1~3mmサイズの突起部と、前記突起部と一緒にスライス又はフックを除去するために孔からなる着座部と、前記ヘッド部の上側に約5~10cmの三角形状を有し、前記ゴルフボールのスイング方向を示す照準部とを含む技術が開示されている。
【0007】
しかし、前記先行技術は、ゴルフボールを取り囲むヘッド部においてゴルフボールに力を伝達する打点部位が余り広いから、クラブヘッドの最初打撃位置がゴルフティーの中心から外れる場合、打点部位ごとに伝達される力が均衡を保たなくて分散されてしまうので、スライスが依然として発生することができる構造的問題点がある。
【0008】
2)韓国登録実用新案第20-0303847号(スライス/フック除去用ゴルフティー)には、支持部と衝撃部からなるゴルフティーにおいて、インパクト部分が5mm内外の間隔で広がっており、ゴルフボールを取り囲む4分円形を有する合成樹脂などの柔らかい素材のボールカバーを有する衝撃部が支持部の上端に形成された構成が開示されている。
【0009】
前記先行技術は、ゴルフボールを支持する部分が2個に分割されていることに特徴があるが、ゴルフボールの打点部位が明確ではないから、クラブヘッドの打撃部位がある一支持部分に強く当たるか先に当たる場合、伝達される力が変わるからゴルフボールにスピンを引き起こす問題点がある。
【0010】
3)韓国登録実用新案第20-0366277号(ゴルフティー)には、ゴルフボールを取り囲む楕円形のヘッド部と、前記ヘッド部を地面から支持するための支持部とからなり、前記ヘッド部は、ヘッド部の内側面に形成され、ゴルフボールの飛距離損失を減少させるための突起部と、前記ヘッド部と支持部との間にネジを用いて固定する固定部とを含み、前記ヘッド部はステンレス材から構成される技術が開示されている。
【0011】
しかし、前記先行技術もヘッド部の内側に多数の突起部を一体に形成しているが、打点部位が明確ではなくてゴルフボールのスピンを引き起こすことができ、ヘッド部全体をステンレス材から構成する場合、製造コストが上昇するだけでなく、他の合成樹脂材のゴルフティーに比べてゴルフクラブに損傷を与える問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】韓国登録実用新案第20-0384473号公報
【特許文献2】韓国登録実用新案第20-0303847号公報
【特許文献3】韓国登録実用新案第20-0366277号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は前記のような問題点を解決するために案出されたもので、ゴルフティーの支持部分にゴルフボールを取り囲む形態に支持してゴルフクラブの間接打撃ができるようにし、ゴルフボールの打点部位が明確になってスライスを防止し、打点部位に強い力が伝達されるように構成して飛距離を増加するようにしたスライス防止用ゴルフティーを提供することに目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、ゴルフボールの一側を取り囲む形態に形成されるヘッド部、及び前記ヘッド部と連結され、地面に垂直に固定される支持部からなるスライス防止用ゴルフティーであって、前記ヘッド部の内側中心部に凹設される挿入凹部と、前記挿入凹部に別に挿入され、ヘッド部の中心部に打点が集中するようにする打撃部材とを含んでなり、前記打撃部材の内側には空間部が形成されるスライス防止用ゴルフティーを提供する。
【0015】
前記ヘッド部の外側には挿入凹部が形成された部分に突出部が形成されることができる。
【0016】
また、前記打撃部材とヘッド部は互いに異なる素材からなり、打撃部材はヘッド部の素材より高い打撃強度を有する素材からなることができる。
【0017】
また、前記打撃部材はチタン(Titanium)素材からなることができる。
【0018】
また、前記ヘッド部はグラフェン(Graphene)素材からなることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明はゴルフボールの一部を取り囲むヘッド部を介してゴルフクラブの打撃力が間接的に伝達されることにより、ゴルフボールのスピンを抑制し、最終にスライス又はフックを防止することができる。
【0020】
そして、ヘッド部の内側中心部に別途の打撃部材がさらに結合され、打撃の瞬間にゴルフボールの中心部に打点が集中するようにすることにより、スライスを防止し、飛距離を増加させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明のスライス防止用ゴルフティーを示す斜視図である。
図2】本発明の打撃部材を分離した状態を示す分解斜視図である。
図3】本発明のスライス防止用ゴルフティーを示す断面図である。
図4】本発明の打撃部材結合部分を示す拡大断面図である。
図5】本発明の打撃部材がヘッド部の内側から突出した実施例を示す拡大断面図である。
図6】本発明のヘッド部に切開孔がさらに形成された他の実施例を示す図である。
図7】本発明のヘッド部に切開孔がさらに形成された他の実施例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の好ましい実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。本発明の説明において、関連した公知の機能又は構成についての具体的な説明が本発明の要旨を不必要にあいまいにする可能性があると判断される場合、その詳細な説明を省略する。
【0023】
本発明は、図1に示すように、ゴルフボールの一側を取り囲む形態に形成されるヘッド部100と、前記ヘッド部100と連結され、地面に垂直に固定される支持部200とからなるスライス防止用ゴルフティーに関する技術である。
【0024】
本発明のスライス防止用ゴルフティーは、図2及び図3に示すように、前記ヘッド部100の内側中心部に凹設される挿入凹部110と、前記挿入凹部110に別に挿入され、ヘッド部100の中心部に打点が集中するようにする打撃部材300とを含んでなる。そして、前記打撃部材300の内側には空間部400が形成されることを特徴とする。
【0025】
本発明のヘッド部100はゴルフボールの外側でゴルフボールの一部を取り囲む形態に形成されている。よって、ティーショット過程でゴルフクラブがヘッド部100の外側を先に打撃すれば、打撃力がヘッド部100の内側に位置するゴルフボールに伝達されてゴルフボールが飛び出すことができる。すなわち、前記ヘッド部100を介してゴルフクラブの打撃力が間接的に伝達されることによってゴルフボールのスピンを抑制するものである。
【0026】
しかし、ヘッド部100の構成のみでゴルフボールのスピンを完全に抑制することはできない。よって、本発明の特徴は、ヘッド部100の内側に打撃部材300が結合して打撃の瞬間にゴルフボールの中心部に打点が集中するようにすることにより、スライスを防止し、飛距離を増加させることができるようにする。
【0027】
本発明の核心は、打撃部材300がヘッド部100とは別途の構成をもってヘッド部100に結合され、結合された打撃部材300の内側には空間部400が形成されることにある。このような空間部400により、打撃部材300がゴルフボールを打撃する瞬間に打撃部材300に反発力を発生させて打点部位にもっと強い打撃を与えることができるものである。すなわち、打撃の瞬間に打撃部材300の接触部が空間部400の内側に入ってから復元する過程で強い反発力を発生させ、それによりゴルフボールを強く弾き出すことができる。
【0028】
前記のように、打撃部材300の内側に空間部400を形成するためには、打撃部材300の挿入部に凹部を形成して打撃部材300の断面形状が図面に示すように‘コ’字形になるようにすることが良い。
【0029】
本発明のヘッド部100の内側には、このような打撃部材300が結合されるように、中心部に凹んでいる形態の挿入凹部110が形成されている。前記挿入凹部110と打撃部材300の形態は円形になることが好ましいが、必要によって他の形態にも変更されることもできるというのは言うまでもない。
【0030】
また、本発明のヘッド部100に結合された打撃部材300は、図4に示すように、ヘッド部100の内側から突出せず、ヘッド部100の内側面の形態と同じに形成されることができる。このように構成される場合、ゴルフボールがヘッド部100の内側面全体に安定的に支持されることができる。
【0031】
さらに、前記打撃部材300は、図5に示すように、ヘッド部100の内側面より突出するように構成される場合、ゴルフティー上にゴルフボールを置いたとき、ヘッド部100の内側面全体がゴルフボールに接触しないが、より突出した打撃部材300によって打撃効果を一層高めることができる。ここで、打撃部材300の突出程度は非常に小さいから、打撃過程で打撃部材は一時的に挿入凹部110側に押され、ヘッド部100の内側面全体がゴルフボールに密着するようになる。
【0032】
そして、本発明のヘッド部100の外側には挿入凹部110が形成された部分に突出部120が形成され、ゴルフクラブの打撃の際に突出部120が先に接触することができるようにし、ゴルフクラブの打撃位置が正確ではなくても中央に位置する打撃部材300に力の伝達が集中することができる。
【0033】
本発明のゴルフティーは、ティーショットの飛距離を増加させるために、図3に示すように、打撃部材300の位置がゴルフボールの真中ではなくて角度‘a’だけ下側に位置する。ここで、前記角度‘a’は10°を適用することが好ましい。
【0034】
本発明の打撃部材300はヘッド部100とは別になる構成であり、互いに同じ素材からなるよりは互いに異なる素材からなることが好ましい。ここで、前記打撃部材300はヘッド部100の素材より高い打撃強度を有する素材を適用して打撃部材300に打撃力が集中するようにする。
【0035】
前記打撃部材300はチタン(Titanium)素材を適用することが好ましい。チタンを含む金属合金からなる場合、堅牢性だけではなく、チタン自体の高反発係数によって飛距離を効果的に増やすことができる。
【0036】
そして、前記ヘッド部100の素材は一般的にゴルフティーの製造に使われる合成樹脂からなることができるが、ヘッド部100がグラフェン(Graphene)素材からなる場合、耐久性をより高めることができる。グラフェンは夢の新素材と呼ばれる素材であり、他の素材に比べて柔軟性、伸縮性及び強度に優れ、強い打撃が繰り返し加わる部分に相応しいと言える。
【0037】
また、ヘッド部100がある程度透明な形態を有するようにして、ヘッド部100によって遮られた部分まで使用者が肉眼で容易に見ることができるようにすることも好ましい実施例であると言える。
【0038】
また、図6及び図7は本発明の他の実施例を示すものである。ヘッド部100の挿入凹部110を中心に一定間隔で離れている位置に複数の切開孔130が等間隔で形成される場合、挿入凹部110が形成された中央部分に力がもっと集中することができる。すなわち、前記切開孔130はゴルフクラブからヘッド部100の中央に加わった打撃力が切開孔130の外側に分散されることを防止する機能を有するので、切開孔130の内側に力が集中することができる。
【0039】
以上で本発明を前記実施例に基づいて説明したが、本発明の技術思想範囲内で多様な変形実施が可能であろう。
【符号の説明】
【0040】
A ゴルフボール
100 ヘッド部
110 挿入凹部
120 突出部
130 切開孔
200 支持部
300 打撃部材
400 空間部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】