(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-27
(54)【発明の名称】下着
(51)【国際特許分類】
A41C 3/00 20060101AFI20220520BHJP
A41C 3/12 20060101ALI20220520BHJP
A41C 1/06 20060101ALI20220520BHJP
A41B 9/02 20060101ALI20220520BHJP
A41B 9/06 20060101ALI20220520BHJP
【FI】
A41C3/00 Z
A41C3/12 Z
A41C1/06
A41B9/02 Z
A41B9/06 D
A41B9/06 E
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021553123
(86)(22)【出願日】2020-03-26
(85)【翻訳文提出日】2021-09-06
(86)【国際出願番号】 CN2020081430
(87)【国際公開番号】W WO2021109369
(87)【国際公開日】2021-06-10
(31)【優先権主張番号】201922141024.X
(32)【優先日】2019-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517132876
【氏名又は名称】上海咏姿時装有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【氏名又は名称】美恵 英樹
(72)【発明者】
【氏名】鄭 涛
(72)【発明者】
【氏名】鮑 芳
【テーマコード(参考)】
3B128
3B131
【Fターム(参考)】
3B128DA01
3B128EB25
3B128EC11
3B128EC12
3B128FB06
3B131AA06
3B131AA11
3B131AA22
3B131AB02
3B131AB04
3B131BA05
3B131BA33
3B131BA41
3B131BA45
3B131BB36
3B131BB38
3B131CA23
(57)【要約】
本発明は、衣類分野に属し、下着を開示する。当該下着はブラジャー部を含み、ブラジャー部はカップと、カップに固定して接続され横方向に使用者を取り囲むベルトとを含む。カップ及び/又はベルトの縁部にゴムテープが形成される。本発明の下着は快適性と美観性が向上している。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブラジャー部を含み、前記ブラジャー部はカップと、前記カップに固定して接続され横方向に使用者を取り囲むベルトとを含み、前記カップ及び/又は前記ベルトの縁部にゴムテープが形成されることを特徴とする下着。
【請求項2】
ボトムス部をさらに含み、前記ボトムス部は本体と、前記本体の両側の下方に形成され使用者が脚を通す左右各1つの開口部と、前記本体の上方に形成され横方向に使用者を取り囲むウエスト部とを含み、前記開口部及び/又は前記ウエスト部の縁部に前記ゴムテープが形成されることを特徴とする請求項1に記載の下着。
【請求項3】
前記ベルト及び/又は前記ウエスト部の縁部には間隔をあけて複数の前記ゴムテープが平行に形成されることを特徴とする請求項2に記載の下着。
【請求項4】
ブラジャー部と一体的に成形されたボトムス部をさらに含み、前記ボトムス部の前記ブラジャー部から遠い側に使用者が脚を通す左右各1つの開口部が形成され、前記開口部の縁部に前記ゴムテープが形成されることを特徴とする請求項1に記載の下着。
【請求項5】
前記カップ及び/又は前記開口部の縁部にいずれも1つの前記ゴムテープが形成されることを特徴とする請求項2又は4に記載の下着。
【請求項6】
前記カップ、前記ベルト及び前記ボトムス部はいずれも前部分と後部分とが接続して形成され、前記ゴムテープは前記前部分及び前記後部分に形成されることを特徴とする請求項4に記載の下着。
【請求項7】
前記ベルトに形成された前記ゴムテープは胸部を持ち上げるために利用できる円弧状のゴムテープとして構成されることを特徴とする請求項6に記載の下着。
【請求項8】
前記円弧状のゴムテープは左右対称の円弧部分を含み、前記円弧部分は前記ボトムス部の方に向かって湾曲することを特徴とする請求項7に記載の下着。
【請求項9】
前記ゴムテープはホットメルト押出成形により加工されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の下着。
【請求項10】
肩ひもをさらに含み、前記肩ひもはその幅に沿ってバインダーで接着されて固定されるように構成され、前記肩ひもの接着継ぎ目は前記肩ひもの人体に向ける側に位置することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の下着。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、衣類分野に属し、具体的には下着に関する。
【背景技術】
【0002】
下着は女性にとって生活で欠かせない製品であり、女性の胸部下垂を防げるだけでなく、体型を整える役割があるため、女性が服装を着る時に一層美しく見える。現在市販されている成人女性用の下着は主にワイヤータイプ、ボーンレスタイプ及びベストタイプなどがあり、下着はバックルによって人体に固定される。しかし、使用者それぞれの胸囲が異なり、バックルでつなげるだけでは下着がずれやすいため、下着の快適性と安全性に影響がある。
【0003】
従来の技術に上記の欠点があるため、当業者は快適性と美観性が向上している下着を要望する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は快適性と美観性が向上している下着を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の下着はブラジャー部を含み、ブラジャー部はカップと、カップに固定して接続され横方向に使用者を取り囲むベルトとを含む。カップ及び/又はベルトの縁部にゴムテープが形成される。
【0006】
本発明の一実施形態では、下着はボトムス部をさらに含み、ボトムス部は本体と、本体の両側の下方に形成され使用者が脚を通す左右各1つの開口部と、本体の上方に形成され横方向に使用者を取り囲むウエスト部とを含み、開口部及び/又はウエスト部の縁部にゴムテープが形成される。
【0007】
本発明の一実施形態では、ベルト及び/又はウエスト部の縁部には間隔をあけて複数のゴムテープが平行に形成される。
【0008】
本発明の一実施形態では、下着はブラジャー部と一体的に成形されたボトムス部をさらに含み、ボトムス部のブラジャー部から遠い側に使用者が脚を通す左右各1つの開口部が形成され、開口部の縁部にゴムテープが形成される。
【0009】
本発明の一実施形態では、カップ及び/又は開口部の縁部にいずれも1つのゴムテープが形成される。
【0010】
本発明の一実施形態では、カップ、ベルト及びボトムス部はいずれも前部分と後部分とが接続して形成され、ゴムテープは前部分及び後部分に形成される。
【0011】
本発明の一実施形態では、ベルトに形成されたゴムテープは胸部を持ち上げるために利用できる円弧状のゴムテープとして構成される。
【0012】
本発明の一実施形態では、円弧状のゴムテープは左右対称の円弧部分を含み、円弧部分はボトムス部の方に向かって湾曲する。
【0013】
本発明の一実施形態では、ゴムテープはホットメルト押出成形により加工される。
【0014】
本発明の一実施形態では、下着は肩ひもをさらに含み、肩ひもはその幅に沿ってバインダーで接着されて固定されるように構成され、肩ひもの接着継ぎ目は肩ひもの人体に向ける側に位置する。
【発明の効果】
【0015】
従来技術と比べると、本発明の下着を着用した後、縁部が引き締まって下着がずれにくいため、下着の快適性と安全性が効果的に向上している。また、ベルトの縁部に形成されたゴムテープは女性の胸部を効果的に持ち上げることができ、そのために本発明の下着は体型を整える役割もある。また、ゴムテープは透明でもよいし有色でもよく、これにより下着の全体的な美観性に影響がないだけでなく、より優れた装飾効果があるため、下着の美観性が一層向上している。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の実施例の下着の第1実施例の構造模式図である。
【
図2】
図1に示す下着のA-A方向における模式図である。
【
図3】本発明の実施例の下着の第2実施例の構造模式図である。
【
図4】本発明の実施例の下着の第3実施例の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に本発明の目的、構造及び機能の一層の理解のために、図面と結び付けて、本発明の下着をより詳しく説明する。
【0018】
図1及び
図2は本発明の下着100の第1実施例の構造を示す。
図1及び
図2に示すように、当該下着100はブラジャー部1を含み、ブラジャー部1はカップ11と、カップ11に固定して接続され横方向に使用者を取り囲むベルト12とを含む。カップ11及び/又はベルト12の縁部にゴムテープ2が形成される。
【0019】
本発明の下着100ではカップ11及び/又はベルト12の縁部にゴムテープ2が形成され、下着100の布地と比べてゴムテープ2の弾性が低いため、下着100を着用した後はゴムテープ2によりカップ11及び/又はベルト12の縁部が一層引き締まるため、下着100の縁部は人体に一層フィットする。このような構成により、本発明の下着100を着用した後、縁部が引き締まって下着100がずれにくいため、下着100の快適性と安全性が効果的に向上している。また、ベルト12の縁部に形成されたゴムテープ2は女性の胸部を効果的に持ち上げることができ、そのために本発明の下着100は体型を整える役割もある。また、ゴムテープ2は透明でもよいし有色でもよく、これにより下着100の全体的な美観性に影響がないだけでなく、より優れた装飾効果があるため、下着100の美観性が一層向上している。
【0020】
図3は本発明の下着100の第2実施例の構造を示す。
図3に示すように、下着100はボトムス部3をさらに含む。ボトムス部3は本体31と、本体31の両側の下方に形成され使用者が脚を通す左右各1つの開口部4と、本体31の上方に形成され横方向に使用者を取り囲むウエスト部33とを含む。開口部4及び/又はウエスト部33の縁部にゴムテープ2が形成される。上述した内容から分かるように、開口部4及び/又はウエスト部33の縁部に形成されたゴムテープ2により開口部4及び/又はウエスト部33の縁部が一層引き締まるため、開口部4及び/又はウエスト部33は人体に一層フィットする。これにより、男性か女性かを問わずボトムス部3を着用している時は、引き締まった縁部によりボトムス部3がずれることが効果的に避けられ、使用中のボトムス部3の安全性が向上している。
【0021】
なお、前述した内容で「左右」とは使用者が本体31を通常着用する場合の人体の左右方向と理解すべきである。
【0022】
好ましくは、
図1から
図3に示すように、ベルト12及び/又はウエスト部33の縁部には間隔をあけて複数のゴムテープ2が平行に形成されてもよい。ベルト12及び/又はウエスト部33の縁部に間隔をあけてゴムテープ2が平行に形成されることによりベルト12及び/又はウエスト部33の引き締まる度合いを効果的に向上させることができ、ベルト12及び/又はウエスト部33がずれやすい部位であるため、このような構成により、ベルト12及び/又はウエスト部33の固定効果を一層向上させることで、本発明の下着100の使用時の安全性と美観性を一層向上させることができる。
【0023】
好ましくは、
図1に示す下着100の第1実施例で、ベルト12の縁部には間隔をあけて2つのゴムテープ2が平行に形成されてもよい。
【0024】
図4及び
図5は本発明の下着100の第3実施例の構造を示す。
図4及び
図5に示すように、下着100はブラジャー部1と一体的に成形されたボトムス部5をさらに含み、ボトムス部5のブラジャー部1から遠い側に使用者が脚を通す左右各1つの開口部4が形成される。開口部4の縁部にゴムテープ2が形成される。上述した内容から分かるように、開口部4の縁部に形成されたゴムテープ2により開口部4の縁部が一層引き締まるため、開口部4は人体に一層フィットし、ボトムス部5がずれることが効果的に避けられ、使用中にボトムス部5の安全性が向上している。
【0025】
好ましくは、
図1、
図3及び
図5に示すように、カップ11及び/又は開口部4の縁部にはいずれも1つのゴムテープ2が形成されてもよい。カップ11及び/又は開口部4がずれにくい位置であるため、1つのゴムテープ2を形成させればカップ11及び/又は開口部4の縁部が引き締まって人体に一層フィットするという効果を得るとともに、1つのゴムテープ2であると、人体との大面積の接触により人体の表面に跡が残って美観性を損なうという問題も避けられる。
【0026】
図4及び
図5に示す好ましい実施例で、カップ11、ベルト12及びボトムス部5はいずれも前部分6と後部分7とが接続して構成されてもよく、ゴムテープ2は前部分6及び後部分7に形成される。前部分6と後部分7がバインダーで固定されることで、カップ11、ベルト12及びボトムス部5からなるワンピース式の下着が一体的に成形される。なお、
図4及び
図5に示す本発明の下着100の第3実施例で、ブラジャー部1及びボトムス部5が一体的に成形され、したがってブラジャー部1のカップ11、ベルト12とは女性の身体の対象位置の領域に位置すると理解される。なお、ゴムテープ2の成形位置から対象領域が決定されてもよい。
【0027】
好ましくは、
図4及び
図5に示す下着100の第3実施例で、前部分6及び後部分7に形成されベルトに位置するゴムテープ2は間隔をあけて3つが平行に形成されてもよい。
【0028】
好ましくは、
図4に示すように、ベルト12に形成されたゴムテープ2は胸部を持ち上げるために利用できる円弧状のゴムテープ21として構成されてもよい。好ましくは、
図4に示すように、円弧状のゴムテープ21は左右対称の円弧部分211を含んでもよく、円弧部分211はボトムス部5の方に向かって湾曲する。このような構成により、
図4及び
図5に示す下着100の第3実施例は着用した後、円弧状のゴムテープ21の円弧部分211が女性の胸部の曲線に一層合わせるため、女性の胸部の形を効果的に整える効果があり、女性が本発明の下着100を着用した後、身体の曲線がより美しく映し出される。
【0029】
好ましい一実施形態では、ゴムテープ2はホットメルト押出成形により加工されてもよい。
【0030】
好ましくは、
図1から
図5に示すように、下着100は肩ひも8をさらに含んでもよく、肩ひも8はその幅に沿ってバインダーで接着されて固定されるように構成されてもよい。肩ひも8の接着継ぎ目(未図示)は肩ひも8の人体に向ける側に位置し、着用後の下着100の美観性が一層向上している。
【0031】
好ましくは、肩ひも8は長さが調整可能に構成されてもよい。
【0032】
なお、特段の説明がなければ、本願で用いられる技術用語又は科学用語は当業者が理解している通常の意味を有する。
【0033】
なお、上記の各実施例は本発明の技術的解決手段を説明するためのもので、それを限定するためのものではない。前記各実施例を参照して本発明の詳細な説明を行っているが、当業者が理解したように、なおも前記各実施例に記載の技術的解決手段に変更を行い、又はその一部のもしくは全ての技術的特徴に同等な置き換えを行うことができる。このような変更又は置き換えにより対象になる技術的解決手段の趣旨が、本発明の各実施例の技術的解決手段から逸脱することがなく、そのいずれも本発明の特許請求の範囲及び明細書に含まれる。特に、構造上矛盾がない限り、各実施例に係る各技術的特徴を任意に組み合わせることができる。本発明は本明細書で開示されている特定の実施例に限定されず、特許請求の範囲に入っている全ての技術的解決手段を含む。
【0034】
(付記)
(付記1)
ブラジャー部を含み、前記ブラジャー部はカップと、前記カップに固定して接続され横方向に使用者を取り囲むベルトとを含み、前記カップ及び/又は前記ベルトの縁部にゴムテープが形成されることを特徴とする下着。
【0035】
(付記2)
ボトムス部をさらに含み、前記ボトムス部は本体と、前記本体の両側の下方に形成され使用者が脚を通す左右各1つの開口部と、前記本体の上方に形成され横方向に使用者を取り囲むウエスト部とを含み、前記開口部及び/又は前記ウエスト部の縁部に前記ゴムテープが形成されることを特徴とする付記1に記載の下着。
【0036】
(付記3)
前記ベルト及び/又は前記ウエスト部の縁部には間隔をあけて複数の前記ゴムテープが平行に形成されることを特徴とする付記2に記載の下着。
【0037】
(付記4)
ブラジャー部と一体的に成形されたボトムス部をさらに含み、前記ボトムス部の前記ブラジャー部から遠い側に使用者が脚を通す左右各1つの開口部が形成され、前記開口部の縁部に前記ゴムテープが形成されることを特徴とする付記1に記載の下着。
【0038】
(付記5)
前記カップ及び/又は前記開口部の縁部にいずれも1つの前記ゴムテープが形成されることを特徴とする付記2又は4に記載の下着。
【0039】
(付記6)
前記カップ、前記ベルト及び前記ボトムス部はいずれも前部分と後部分とが接続して形成され、前記ゴムテープは前記前部分及び前記後部分に形成されることを特徴とする付記4に記載の下着。
【0040】
(付記7)
前記ベルトに形成された前記ゴムテープは胸部を持ち上げるために利用できる円弧状のゴムテープとして構成されることを特徴とする付記6に記載の下着。
【0041】
(付記8)
前記円弧状のゴムテープは左右対称の円弧部分を含み、前記円弧部分は前記ボトムス部の方に向かって湾曲することを特徴とする付記7に記載の下着。
【0042】
(付記9)
前記ゴムテープはホットメルト押出成形により加工されることを特徴とする付記1ないし4のいずれか1つに記載の下着。
【0043】
(付記10)
肩ひもをさらに含み、前記肩ひもはその幅に沿ってバインダーで接着されて固定されるように構成され、前記肩ひもの接着継ぎ目は前記肩ひもの人体に向ける側に位置することを特徴とする付記1ないし4のいずれか1つに記載の下着。
【国際調査報告】