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特表2022-527003細胞の中へのペイロードの送達のためのシステムにおける使用のためのカートリッジ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-27
(54)【発明の名称】細胞の中へのペイロードの送達のためのシステムにおける使用のためのカートリッジ
(51)【国際特許分類】
   C12M 1/00 20060101AFI20220520BHJP
   C12N 15/87 20060101ALN20220520BHJP
【FI】
C12M1/00 A
C12N15/87 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021559550
(86)(22)【出願日】2020-04-06
(85)【翻訳文提出日】2021-11-19
(86)【国際出願番号】 US2020026891
(87)【国際公開番号】W WO2020210162
(87)【国際公開日】2020-10-15
(31)【優先権主張番号】62/830,948
(32)【優先日】2019-04-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518071763
【氏名又は名称】スクイーズ バイオテクノロジーズ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ダドガー, マイサム
【テーマコード(参考)】
4B029
【Fターム(参考)】
4B029AA23
4B029AA27
4B029BB11
4B029BB15
4B029CC01
(57)【要約】
ペイロードを細胞懸濁液の細胞に送達するためのカートリッジが、提供され、カートリッジは、細胞懸濁液を第1の複数の分岐チャネルに送達する、入力チャネルを備え、第1の複数の分岐チャネルは、それぞれ、細胞懸濁液を個別の1つまたは複数のマイクロ流体チップまたはフィルタに送達する。マイクロ流体チップまたはフィルタから退出する細胞懸濁液は、第2の複数の分岐チャネルのうちの個別のものの中に流動し、次いで、出力チャネルに送達され、それによって、これは、カートリッジから退出する。カートリッジは、入力チャネル、出力チャネル、および分岐チャネルが形成されるカートリッジの本体に対して定位置にチップまたはフィルタを保持する、複数の可撤性カバーを備え得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペイロードを細胞懸濁液の細胞に送達するためのカートリッジであって、前記カートリッジは、
前記細胞懸濁液の流動を受容するために流体的に接続されるように構成される、入力ポートと、
第1の表面を備える、カートリッジ本体であって、前記第1の表面は、第1の複数の狭窄含有要素を受容するように構成され、前記第1の複数の狭窄含有要素のそれぞれは、前記細胞懸濁液の細胞の膜を摂動させ、前記細胞への前記ペイロードの送達を促進するように構成される、個別の狭窄を備える、カートリッジ本体と、
前記カートリッジ本体内に形成され、前記入力ポートを第1の複数の分岐チャネルに流体的に接続するように構成される、入力チャネルであって、前記第1の複数の分岐チャネルのそれぞれは、前記入力チャネルに接続し、第1の複数の開口部のうちの個別のものにおいて前記カートリッジ本体の第1の表面に開放する、入力チャネルと、
前記入力チャネルとは別個に、前記カートリッジ本体内に形成され、出力ポートを第2の複数の分岐チャネルに流体的に接続するように構成される、出力チャネルであって、前記第2の複数の分岐チャネルのそれぞれは、前記出力チャネルに接続し、第2の複数の開口部のうちの個別のものにおいて前記カートリッジ本体の第1の表面に開放する、出力チャネルと
を備える、カートリッジ。
【請求項2】
前記第1の複数の分岐チャネルおよび前記第2の複数の分岐チャネルは、前記入力チャネルおよび前記出力チャネルに垂直な方向に配向される、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項3】
前記第1の複数の分岐チャネルおよび前記第2の複数の分岐チャネルは、流体が、対のうちの1つの分岐チャネルから、狭窄含有要素を通して、同一の対のうちの別の分岐チャネルの中に流動し得るように、対応する分岐チャネルの対において相互と関連付けられる、請求項2に記載のカートリッジ。
【請求項4】
前記対応する分岐チャネルの対のうちの1つ以上の前記分岐チャネルは、前記入力チャネルおよび前記出力チャネルに垂直かつ前記分岐チャネル内の流体の流動の方向に垂直な方向において相互から離間される、請求項3に記載のカートリッジ。
【請求項5】
前記カートリッジ本体の第1の表面に対して定位置に前記第1の複数の狭窄含有要素を保持するように構成される、第1の可撤性カバーを備え、前記第1の可撤性カバーは、前記第1の複数の狭窄含有要素の除去または交換を促進するために可撤性である、請求項1-4のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項6】
前記第1の可撤性カバーは、前記第1の可撤性カバーが、これが前記カートリッジ本体に取り付けられる際、前記第1の複数の狭窄含有要素にわたって摺動するように、摺動接続を介して前記カートリッジ本体に取り付けられるように構成される、請求項5に記載のカートリッジ。
【請求項7】
前記第1の可撤性カバーは、前記入力チャネルおよび前記出力チャネルに平行な方向に摺動するように構成される、請求項6に記載のカートリッジ。
【請求項8】
前記第1の可撤性カバーは、前記第1の複数の分岐チャネルおよび前記第2の複数の分岐チャネルに垂直な方向に摺動するように構成される、請求項6-7のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項9】
前記第1の複数の開口部および第2の複数の開口部の各開口部は、前記カートリッジ本体の第1の表面上に形成される、第1の複数の陥凹空洞のうちの個別のものにおいて形成される、請求項1-8のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項10】
それぞれ、前記第1の複数の陥凹空洞のうちの個別のものの内側に保定されるように構成され、それぞれ、前記カートリッジ本体内の分岐チャネルの開口部と、前記第1の複数の狭窄含有要素のうちの個別のものにおける開口部との間に流体シール経路を形成するように構成される、第1の複数の圧縮性Oリングを備える、請求項1-9のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項11】
前記入力ポートおよび前記出力ポートは、前記カートリッジ本体の同一の表面上に配置される、請求項1-10のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項12】
前記入力チャネルおよび前記出力チャネルのうちの1つに流体的に接続される、前記入力ポートおよび出力ポートと明確に異なる、付加的ポートを備える、請求項1-11のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項13】
前記付加的ポートは、キャップによってシールされる、請求項12に記載のカートリッジ。
【請求項14】
前記入力チャネルおよび前記出力チャネルのうちの1つは、4mmを下回る直径を有する、請求項1-13のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項15】
前記入力チャネルおよび前記出力チャネルのうちの1つは、15cmを下回る長さを有する、請求項1-14のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項16】
前記分岐チャネルのうちの1つは、4mmを下回る直径を有する、請求項1-15のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項17】
前記分岐チャネルのうちの1つは、25mmを下回る長さを有する、請求項1-16のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項18】
前記第1の複数の分岐チャネルおよび前記第2の複数の分岐チャネルは、それぞれ、4つを上回る分岐チャネルを備える、請求項1-17のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項19】
前記カートリッジは、1L/分を上回る全体的流体処理能力を有する、請求項1-18のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項20】
前記カートリッジは、15cmを下回る長さを有する、請求項1-19のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項21】
前記第1の複数の狭窄含有要素のうちの1つ以上は、50mmを下回る長さを有する、請求項1-20のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項22】
前記カートリッジは、ポリカーボネート、ポリプロピレン、およびポリメチルメタクリレートのうちの1つ以上から成る、請求項1-21のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項23】
前記カートリッジ本体は、第2の表面を備え、前記第2の表面は、第2の複数の狭窄含有要素を受容するように構成され、前記第2の複数の狭窄含有要素のそれぞれは、前記細胞懸濁液の細胞の膜を摂動させ、前記細胞への前記ペイロードの送達を促進するように構成される、狭窄を備え、
前記第1の複数の分岐チャネルのそれぞれは、第3の複数の開口部のうちの個別のものにおいて前記カートリッジ本体の第2の表面に開放し、
前記第2の複数の分岐チャネルのそれぞれは、第4の複数の開口部のうちの個別のものにおいて前記カートリッジ本体の第2の表面に開放する、請求項1-22のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項24】
前記カートリッジ本体の第2の表面に対して定位置に前記第2の複数の狭窄含有要素を保持するように構成される、第2の可撤性カバーを備え、前記第2の可撤性カバーは、前記第2の複数の狭窄含有要素の除去または交換を促進するために可撤性である、請求項23に記載のカートリッジ。
【請求項25】
ペイロードを細胞懸濁液の細胞に送達するためのカートリッジであって、前記カートリッジは、
第1の複数の狭窄含有要素を受容するように構成される、第1の表面と、第2の複数の狭窄含有要素を受容するように構成される、第2の表面とを備える、カートリッジ本体であって、前記第1の複数の狭窄含有要素および前記第2の複数の狭窄含有要素のそれぞれは、前記細胞懸濁液の細胞の膜を摂動させ、前記細胞への前記ペイロードの送達を促進するように構成される、個別の狭窄を備える、カートリッジ本体と、
前記カートリッジ本体の第1の表面に対して定位置に前記第1の複数の狭窄含有要素を保持し、前記カートリッジ本体の第2の表面に対して定位置に前記第2の複数の狭窄含有要素を保持するように構成される、第1の可撤性カバーであって、前記第1の可撤性カバーは、細胞懸濁液の流動を受容するように構成される、入力ポートを備える、第1の可撤性カバーと、
前記カートリッジ本体の第1の表面に対して定位置に前記第1の複数の狭窄含有要素を保持し、前記カートリッジ本体の第2の表面に対して定位置に前記第2の複数の狭窄含有要素を保持するように構成される、第2の可撤性カバーであって、前記第2の可撤性カバーは、前記カートリッジから外に前記細胞懸濁液の流動を指向するように構成される、出力ポートを備える、第2の可撤性カバーと
を備える、カートリッジ。
【請求項26】
前記第1の可撤性カバーおよび前記第2の可撤性カバーは、それぞれ、前記カートリッジ本体、前記第1の複数の狭窄含有要素、および前記第2の複数の狭窄含有要素にわたって摺動可能である、請求項25に記載のカートリッジ。
【請求項27】
前記第1の可撤性カバーおよび前記第2の可撤性カバーは、対向する方向において前記カートリッジ本体上に、かつそれから離れて摺動可能である、請求項25-26のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項28】
前記第1の可撤性カバーおよび前記第2の可撤性カバーは、それぞれ、前記カートリッジ本体を包囲するように構成される、請求項25-27のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項29】
前記カートリッジ本体は、
前記カートリッジ本体内に形成され、それに前記第1の可撤性カバーが取り付けられる前記カートリッジ本体の第1の側に向かって開放する、入力チャンバであって、前記入力チャンバは、前記入力ポートに流体的に接続され、それから前記細胞懸濁液の流動を受容するように構成される、入力チャンバと、
前記カートリッジ本体内に形成され、それに前記第2の可撤性カバーが取り付けられる前記カートリッジ本体の第2の側に向かって開放する、出力チャンバであって、前記出力チャンバは、前記出力ポートに流体的に接続され、それに前記細胞懸濁液の流動を指向するように構成される、出力チャンバと
を備える、請求項25-28のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項30】
前記カートリッジ本体は、
第1の複数の分岐チャネルであって、前記第1の複数の分岐チャネルのそれぞれは、前記入力チャンバと交差し、第1の複数の開口部のうちの個別のものにおいて前記カートリッジ本体の第1の表面に開放し、第2の複数の開口部において前記カートリッジ本体の第2の表面に開放する、第1の複数の分岐チャネルと、
第2の複数の分岐チャネルであって、前記第2の複数の分岐チャネルのそれぞれは、前記出力チャンバと交差し、第3の複数の開口部のうちの個別のものにおいて前記カートリッジ本体の第1の表面に開放し、第4の複数の開口部において前記カートリッジ本体の第2の表面に開放する、第2の複数の分岐チャネルと
を備える、請求項29に記載のカートリッジ。
【請求項31】
前記第1の可撤性カバーおよび第2の可撤性カバーは、前記第1の複数の分岐チャネルおよび前記第2の複数の分岐チャネルに垂直な方向に摺動するように構成される、請求項30に記載のカートリッジ。
【請求項32】
前記第1の複数の分岐チャネルおよび前記第2の複数の分岐チャネルは、流体が、対のうちの1つの分岐チャネルから、狭窄含有要素を通して、同一の対のうちの別の分岐チャネルの中に流動し得るように、対応する分岐チャネルの対において相互と関連付けられる、請求項30-31のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項33】
前記対応する分岐チャネルの対のうちの1つ以上の前記分岐チャネルは、前記入力ポートおよび出力ポート内の流動の方向に垂直かつ前記分岐チャネル内の流体の流動の方向に垂直な方向において相互から離間される、請求項32に記載のカートリッジ。
【請求項34】
前記第1および第2の複数の開口部のそれぞれは、前記カートリッジ本体の第1の表面上に形成される、第1の複数の陥凹空洞のうちの個別のものにおいて形成され、
前記第3および第4の複数の開口部のそれぞれは、前記カートリッジ本体の第1の表面上に形成される、第2の複数の陥凹空洞のうちの個別のものにおいて形成される、請求項30-33のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項35】
前記カートリッジ本体は、
前記第1の可撤性カバーの内面に対してシールを形成するように構成される、第1の隆起した辺縁と、
前記第2の可撤性カバーの内面に対してシールを形成するように構成される、第2の隆起した辺縁と
を備える、請求項29-34のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項36】
前記第1の隆起した辺縁は、第1の隆起において第1のOリングを保定するように構成され、
前記第2の隆起した辺縁は、第2の隆起において第2のOリングを保定するように構成される、請求項35に記載のカートリッジ。
【請求項37】
前記第1の隆起した辺縁は、前記入力チャンバの開口部を包囲し、
前記第2の隆起した辺縁は、前記出力チャンバの開口部を包囲する、請求項35-36のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項38】
前記入力チャンバおよび前記出力チャンバのうちの1つは、5mmを下回る幅を有する、請求項29-37のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項39】
前記分岐チャネルのうちの1つは、4mmを下回る直径を有する、請求項30-38のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項40】
前記分岐チャネルのうちの1つは、25mmを下回る長さを有する、請求項30-39のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項41】
前記第1の複数の分岐チャネルおよび前記第2の複数の分岐チャネルは、それぞれ、4つを上回る分岐チャネルを備える、請求項30-40のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項42】
前記カートリッジは、1L/分を上回る全体的流体処理能力を有する、請求項25-41のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項43】
前記カートリッジは、15cmを下回る長さを有する、請求項25-42のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項44】
前記第1の複数の狭窄含有要素のうちの1つ以上は、50mmを下回る長さを有する、請求項25-43のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項45】
前記カートリッジは、ポリカーボネート、ポリプロピレン、およびポリメチルメタクリレートのうちの1つ以上から成る、請求項25-44のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、その全内容が、本明細書に参照することによって本明細書に組み込まれる、2019年4月8日に出願された、米国仮出願第62/830,948号の利益を主張する。
【0002】
(発明の分野)
本開示は、細胞の中へのペイロードの送達のためのシステムに関し、より具体的には、細胞膜の摂動を引き起こし、細胞膜を通したペイロードの通過を可能にするための卓上システムにおける使用のための、狭窄チャネルまたは狭窄細孔を有する、狭窄含有要素を保持するためのカートリッジに関する。
【背景技術】
【0003】
(背景)
細胞の中への種々の物質の制御された送達は、発展中の細胞療法の医療分野において重要である。例えば、種々の研究および療法用途は、細胞膜を通した、細胞の中へのペプチド、核酸、タンパク質、小分子、およびナノ物質の送達を含み得る。第WO2013059343号、第WO2015023982号、第PCT/US2015/058489号、第PCT/US2015/060689号、および第PCT/US2016/13113号に議論されるように、狭窄マイクロ流体チャネルが、化合物および他のペイロードを細胞の中に送達するために使用され得る。第PCT/US18/66295号に開示されるように、卓上実験室および/または臨床システムは、細胞懸濁液を狭窄カートリッジを通して押進するように構成され得、狭窄カートリッジは、細胞懸濁液中の細胞の膜における摂動を引き起こすために、狭窄チャネルまたは狭窄細孔を有する、1つ以上の狭窄含有要素(例えば、マイクロ流体チップまたはフィルタ等、部分、部品、デバイス、構成要素、または同等物)を格納する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2013/059343号公報
【特許文献2】国際公開第2015/023982号公報
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
(発明の要約)
上記に解説されるように、細胞内ペイロード送達のためのいくつかの公知のシステムは、細胞懸濁液が、狭窄カートリッジを通して流動するとき、細胞懸濁液中の細胞の膜における摂動を引き起こすために、狭窄チャネルまたは狭窄細孔を有する、1つ以上の狭窄含有要素(例えば、マイクロ流体チップまたはフィルタ)を格納するように構成される、狭窄カートリッジを含む。しかしながら、公知のシステムは、非最適な狭窄カートリッジを有する、不十分な狭窄カートリッジ処理能力を有する、詰まりまたは故障を生じやすい、製造が困難である、または非効率的である、および/またはその中に不十分な数の狭窄含有要素(例えば、チップまたはフィルタ)を格納する。故に、改良された幾何学的構成、改良された処理能力、改良された詰まりまたは他の故障に対する耐性、改良された製造の容易さおよび効率、および/または増加された狭窄含有要素容量を有する狭窄カートリッジの必要性が、存在する。本明細書に開示されるシステム、方法、および技法は、幾何学的構成、処理能力、詰まりまたは他の故障に対する耐性、製造の容易さおよび効率、および狭窄カートリッジの容量を改良するために、これらの必要性のうちの1つ以上に対処し得る。
【0006】
本明細書に開示されるものは、細胞懸濁液中の細胞にペイロードを送達するためのシステムにおける使用のためのカートリッジである。カートリッジは、それを通して細胞懸濁液が押進され得る、複数の狭窄含有要素(例えば、マイクロ流体チャネルを含有するチップおよび/または細孔を含有するフィルタ)を格納するように構成され、狭窄含有要素は、細胞の中へのペイロードの進入を可能にするために、細胞懸濁液中の細胞の膜を摂動させるように構成される、1つ以上の狭窄(例えば、狭窄チャネルまたは狭窄細孔)を備えてもよい。カートリッジは、細胞へのペイロードの送達のためのシステムに流体的に接続可能であり、それを通して細胞懸濁液がカートリッジの内側にある間に流動し得る、流体流路を形成するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、細胞懸濁液は、それぞれ、カートリッジの本体内に形成される、入力チャネルおよび出力チャネルを通して流動し、入力チャネルおよび出力チャネルは、それぞれ、複数の狭窄含有要素に(例えば、並列に)流動を指向するために、複数の分岐チャネルによって交差されてもよい。いくつかの実施形態では、細胞懸濁液は、それぞれ、カートリッジの本体内に形成される、入力チャンバおよび出力チャンバを通して流動し、入力チャンバおよび出力チャンバは、それぞれ、複数の狭窄含有要素に(例えば、並列に)流動を指向するために、複数の分岐チャネルによって交差されてもよい。いくつかの実施形態では、入力ポートおよび/または出力ポートが、カートリッジ本体上に形成されてもよい。いくつかの実施形態では、入力ポートおよび/または出力ポートが、カートリッジに取付可能であり、カートリッジ本体に対して定位置に複数の狭窄含有要素を保持するように構成される、複数の可撤性カバーのうちの1つの上に形成されてもよい。
【0007】
いくつかの実施形態では、ペイロードを細胞懸濁液の細胞に送達するための第1のカートリッジが、提供され、第1のカートリッジは、細胞懸濁液の流動を受容するために流体的に接続されるように構成される、入力ポートと、第1の表面を備える、カートリッジ本体であって、第1の表面は、第1の複数の狭窄含有要素を受容するように構成され、第1の複数の狭窄含有要素のそれぞれは、細胞懸濁液の細胞の膜を摂動させ、細胞へのペイロードの送達を促進するように構成される、個別の狭窄を備える、カートリッジ本体と、カートリッジ本体内に形成され、入力ポートを第1の複数の分岐チャネルに流体的に接続するように構成される、入力チャネルであって、第1の複数の分岐チャネルのそれぞれは、入力チャネルに接続し、第1の複数の開口部のうちの個別のものにおいてカートリッジ本体の第1の表面に開放する、入力チャネルと、入力チャネルとは別個に、カートリッジ本体内に形成され、出力ポートを第2の複数の分岐チャネルに流体的に接続するように構成される、出力チャネルであって、第2の複数の分岐チャネルのそれぞれは、出力チャネルに接続し、第2の複数の開口部のうちの個別のものにおいてカートリッジ本体の第1の表面に開放する、出力チャネルとを備える。
【0008】
第1のカートリッジのいくつかの実施形態では、第1の複数の分岐チャネルおよび第2の複数の分岐チャネルは、入力チャネルおよび出力チャネルに垂直な方向に配向される。
【0009】
第1のカートリッジのいくつかの実施形態では、第1の複数の分岐チャネルおよび第2の複数の分岐チャネルは、流体が、対のうちの1つの分岐チャネルから、狭窄含有要素を通して、同一の対のうちの別の分岐チャネルの中に流動し得るように、対応する分岐チャネルの対において相互と関連付けられる。
【0010】
第1のカートリッジのいくつかの実施形態では、対応する分岐チャネルの対のうちの1つ以上の分岐チャネルは、入力チャネルおよび出力チャネルに垂直かつ分岐チャネル内の流体の流動の方向に垂直な方向において相互から離間される。
【0011】
第1のカートリッジのいくつかの実施形態では、第1のカートリッジは、カートリッジ本体の第1の表面に対して定位置に第1の複数の狭窄含有要素を保持するように構成される、第1の可撤性カバーを備え、第1の可撤性カバーは、第1の複数の狭窄含有要素の除去または交換を促進するために可撤性である。
【0012】
第1のカートリッジのいくつかの実施形態では、第1の可撤性カバーは、第1の可撤性カバーが、これがカートリッジ本体に取り付けられる際、第1の複数の狭窄含有要素にわたって摺動するように、摺動接続を介してカートリッジ本体に取り付けられるように構成される。
【0013】
第1のカートリッジのいくつかの実施形態では、第1の可撤性カバーは、入力チャネルおよび出力チャネルに平行な方向に摺動するように構成される。
【0014】
第1のカートリッジのいくつかの実施形態では、第1の可撤性カバーは、第1の複数の分岐チャネルおよび第2の複数の分岐チャネルに垂直な方向に摺動するように構成される。
【0015】
第1のカートリッジのいくつかの実施形態では、第1の複数の開口部および第2の複数の開口部の各開口部は、カートリッジ本体の第1の表面上に形成される、第1の複数の陥凹空洞のうちの個別のものにおいて形成される。
【0016】
第1のカートリッジのいくつかの実施形態では、第1のカートリッジは、それぞれ、第1の複数の陥凹空洞のうちの個別のものの内側に保定されるように構成され、それぞれ、カートリッジ本体内の分岐チャネルの開口部と、第1の複数の狭窄含有要素のうちの個別のものにおける開口部との間に流体シール経路を形成するように構成される、第1の複数の圧縮性Oリングを備える。
【0017】
第1のカートリッジのいくつかの実施形態では、入力ポートおよび出力ポートは、カートリッジ本体の同一の表面上に配置される。
【0018】
第1のカートリッジのいくつかの実施形態では、第1のカートリッジは、入力チャネルおよび出力チャネルのうちの1つに流体的に接続される、入力ポートおよび出力ポートと明確に異なる、付加的ポートを備える。
【0019】
第1のカートリッジのいくつかの実施形態では、付加的ポートは、キャップによってシールされる。
【0020】
第1のカートリッジのいくつかの実施形態では、入力チャネルおよび出力チャネルのうちの1つは、4mmを下回る直径を有する。
【0021】
第1のカートリッジのいくつかの実施形態では、入力チャネルおよび出力チャネルのうちの1つは、15cmを下回る長さを有する。
【0022】
第1のカートリッジのいくつかの実施形態では、分岐チャネルのうちの1つは、4mmを下回る直径を有する。
【0023】
第1のカートリッジのいくつかの実施形態では、分岐チャネルのうちの1つは、25mmを下回る長さを有する。
【0024】
第1のカートリッジのいくつかの実施形態では、第1の複数の分岐チャネルおよび第2の複数の分岐チャネルは、それぞれ、4つを上回る分岐チャネルを備える。
【0025】
第1のカートリッジのいくつかの実施形態では、カートリッジは、1L/分を上回る全体的流体処理能力を有する。
【0026】
第1のカートリッジのいくつかの実施形態では、カートリッジは、15cmを下回る長さを有する。
【0027】
第1のカートリッジのいくつかの実施形態では、第1の複数の狭窄含有要素のうちの1つ以上は、50mmを下回る長さを有する。
【0028】
第1のカートリッジのいくつかの実施形態では、カートリッジは、ポリカーボネート、ポリプロピレン、およびポリメチルメタクリレートのうちの1つ以上から成る。
【0029】
第1のカートリッジのいくつかの実施形態では、カートリッジ本体は、第2の表面を備え、第2の表面は、第2の複数の狭窄含有要素を受容するように構成され、第2の複数の狭窄含有要素のそれぞれは、細胞懸濁液の細胞の膜を摂動させ、細胞へのペイロードの送達を促進するように構成される、狭窄を備え、第1の複数の分岐チャネルのそれぞれは、第3の複数の開口部のうちの個別のものにおいてカートリッジ本体の第2の表面に開放し、第2の複数の分岐チャネルのそれぞれは、第4の複数の開口部のうちの個別のものにおいてカートリッジ本体の第2の表面に開放する。
【0030】
第1のカートリッジのいくつかの実施形態では、第1のカートリッジは、カートリッジ本体の第2の表面に対して定位置に第2の複数の狭窄含有要素を保持するように構成される、第2の可撤性カバーを備え、第2の可撤性カバーは、第2の複数の狭窄含有要素の除去または交換を促進するために可撤性である。
【0031】
いくつかの実施形態では、ペイロードを細胞懸濁液の細胞に送達するための第2のカートリッジが、提供され、第2のカートリッジは、第1の複数の狭窄含有要素を受容するように構成される、第1の表面と、第2の複数の狭窄含有要素を受容するように構成される、第2の表面とを備える、カートリッジ本体であって、第1の複数の狭窄含有要素および第2の複数の狭窄含有要素のそれぞれは、細胞懸濁液の細胞の膜を摂動させ、細胞へのペイロードの送達を促進するように構成される、個別の狭窄を備える、カートリッジ本体と、カートリッジ本体の第1の表面に対して定位置に第1の複数の狭窄含有要素を保持し、カートリッジ本体の第2の表面に対して定位置に第2の複数の狭窄含有要素を保持するように構成される、第1の可撤性カバーであって、第1の可撤性カバーは、細胞懸濁液の流動を受容するように構成される、入力ポートを備える、第1の可撤性カバーと、カートリッジ本体の第1の表面に対して定位置に第1の複数の狭窄含有要素を保持し、カートリッジ本体の第2の表面に対して定位置に第2の複数の狭窄含有要素を保持するように構成される、第2の可撤性カバーであって、第2の可撤性カバーは、カートリッジから外に細胞懸濁液の流動を指向するように構成される、出力ポートを備える、第2の可撤性カバーとを備える。
【0032】
第2のカートリッジのいくつかの実施形態では、第1の可撤性カバーおよび第2の可撤性カバーは、それぞれ、カートリッジ本体、第1の複数の狭窄含有要素、および第2の複数の狭窄含有要素にわたって摺動可能である。
【0033】
第2のカートリッジのいくつかの実施形態では、第1の可撤性カバーおよび第2の可撤性カバーは、対向する方向においてカートリッジ本体上に、かつそれから離れて摺動可能である。
【0034】
第2のカートリッジのいくつかの実施形態では、第1の可撤性カバーおよび第2の可撤性カバーは、それぞれ、カートリッジ本体を包囲するように構成される。
【0035】
第2のカートリッジのいくつかの実施形態では、カートリッジ本体は、カートリッジ本体内に形成され、それに第1の可撤性カバーが取り付けられるカートリッジ本体の第1の側に向かって開放する、入力チャンバであって、入力チャンバは、入力ポートに流体的に接続され、それから細胞懸濁液の流動を受容するように構成される、入力チャンバと、カートリッジ本体内に形成され、それに第2の可撤性カバーが取り付けられるカートリッジ本体の第2の側に向かって開放する、出力チャンバであって、出力チャンバは、出力ポートに流体的に接続され、それに細胞懸濁液の流動を指向するように構成される、出力チャンバとを備える。
【0036】
第2のカートリッジのいくつかの実施形態では、カートリッジ本体は、第1の複数の分岐チャネルであって、第1の複数の分岐チャネルのそれぞれは、入力チャンバと交差し、第1の複数の開口部のうちの個別のものにおいてカートリッジ本体の第1の表面に開放し、第2の複数の開口部においてカートリッジ本体の第2の表面に開放する、第1の複数の分岐チャネルと、第2の複数の分岐チャネルであって、第2の複数の分岐チャネルのそれぞれは、出力チャンバと交差し、第3の複数の開口部のうちの個別のものにおいてカートリッジ本体の第1の表面に開放し、第4の複数の開口部においてカートリッジ本体の第2の表面に開放する、第2の複数の分岐チャネルとを備える。
【0037】
第2のカートリッジのいくつかの実施形態では、第1の可撤性カバーおよび第2の可撤性カバーは、第1の複数の分岐チャネルおよび第2の複数の分岐チャネルに垂直な方向に摺動するように構成される。
【0038】
第2のカートリッジのいくつかの実施形態では、第1の複数の分岐チャネルおよび第2の複数の分岐チャネルは、流体が、対のうちの1つの分岐チャネルから、狭窄含有要素を通して、同一の対のうちの別の分岐チャネルの中に流動し得るように、対応する分岐チャネルの対において相互と関連付けられる。
【0039】
第2のカートリッジのいくつかの実施形態では、対応する分岐チャネルの対のうちの1つ以上の分岐チャネルは、入力ポートおよび出力ポート内の流動の方向に垂直かつ分岐チャネル内の流体の流動の方向に垂直な方向において相互から離間される。
【0040】
第2のカートリッジのいくつかの実施形態では、第1および第2の複数の開口部のそれぞれは、カートリッジ本体の第1の表面上に形成される、第1の複数の陥凹空洞のうちの個別のものにおいて形成され、第3および第4の複数の開口部のそれぞれは、カートリッジ本体の第1の表面上に形成される、第2の複数の陥凹空洞のうちの個別のものにおいて形成される。
【0041】
第2のカートリッジのいくつかの実施形態では、カートリッジ本体は、第1の可撤性カバーの内面に対してシールを形成するように構成される、第1の隆起した辺縁と、第2の可撤性カバーの内面に対してシールを形成するように構成される、第2の隆起した辺縁とを備える。
【0042】
第2のカートリッジのいくつかの実施形態では、第1の隆起した辺縁は、第1の隆起において第1のOリングを保定するように構成され、第2の隆起した辺縁は、第2の隆起において第2のOリングを保定するように構成される。
【0043】
第2のカートリッジのいくつかの実施形態では、第1の隆起した辺縁は、入力チャンバの開口部を包囲し、第2の隆起した辺縁は、出力チャンバの開口部を包囲する。
【0044】
第2のカートリッジのいくつかの実施形態では、入力チャンバおよび出力チャンバのうちの1つは、5mmを下回る幅を有する。
【0045】
第2のカートリッジのいくつかの実施形態では、分岐チャネルのうちの1つは、4mmを下回る直径を有する。
【0046】
第2のカートリッジのいくつかの実施形態では、分岐チャネルのうちの1つは、25mmを下回る長さを有する。
【0047】
第2のカートリッジのいくつかの実施形態では、第1の複数の分岐チャネルおよび第2の複数の分岐チャネルは、それぞれ、4つを上回る分岐チャネルを備える。
【0048】
第2のカートリッジのいくつかの実施形態では、カートリッジは、1L/分を上回る全体的流体処理能力を有する。
【0049】
第2のカートリッジのいくつかの実施形態では、カートリッジは、15cmを下回る長さを有する。
【0050】
第2のカートリッジのいくつかの実施形態では、第1の複数の狭窄含有要素のうちの1つ以上は、50mmを下回る長さを有する。
【0051】
第2のカートリッジのいくつかの実施形態では、カートリッジは、ポリカーボネート、ポリプロピレン、およびポリメチルメタクリレートのうちの1つ以上から成る。
【0052】
いくつかの実施形態では、実施形態のうちのいずれかに関して上記に議論される特徴、特性、または要素のうちのいずれか1つ以上は、上記に言及される、または本明細書の別の場所に説明される他の実施形態のうちのいずれかに組み込まれてもよい。いくつかの実施形態では、本開示の別の場所に議論される特徴、特性、または要素のうちのいずれか1つ以上は、上記に言及される実施形態のうちのいずれか1つ以上に組み込まれてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0053】
図1図1は、いくつかの実施形態による、ペイロードを細胞に送達するための卓上システムを図示する。
【0054】
図2A図2A-2Cは、いくつかの実施形態による、ペイロードを細胞に送達するための卓上システムにおける使用のための狭窄カートリッジの種々の図を図示する。図2Aは、いくつかの実施形態による、狭窄カートリッジの分解図を図示し、図2Bは、いくつかの実施形態による、狭窄カートリッジの本体の断面図を図示し、図2Cは、いくつかの実施形態による、狭窄カートリッジの部分的透視図を図示する。
図2B図2A-2Cは、いくつかの実施形態による、ペイロードを細胞に送達するための卓上システムにおける使用のための狭窄カートリッジの種々の図を図示する。図2Aは、いくつかの実施形態による、狭窄カートリッジの分解図を図示し、図2Bは、いくつかの実施形態による、狭窄カートリッジの本体の断面図を図示し、図2Cは、いくつかの実施形態による、狭窄カートリッジの部分的透視図を図示する。
図2C図2A-2Cは、いくつかの実施形態による、ペイロードを細胞に送達するための卓上システムにおける使用のための狭窄カートリッジの種々の図を図示する。図2Aは、いくつかの実施形態による、狭窄カートリッジの分解図を図示し、図2Bは、いくつかの実施形態による、狭窄カートリッジの本体の断面図を図示し、図2Cは、いくつかの実施形態による、狭窄カートリッジの部分的透視図を図示する。
【0055】
図3A図3A-3Cは、いくつかの実施形態による、ペイロードを細胞に送達するための卓上システムにおける使用のための狭窄カートリッジの種々の図を図示する。図3Aは、いくつかの実施形態による、狭窄カートリッジの分解図を図示し、図3Bは、いくつかの実施形態による、狭窄カートリッジの本体の部分的断面図を図示し、図3Cは、いくつかの実施形態による、狭窄カートリッジの部分的透視図を図示する。
図3B図3A-3Cは、いくつかの実施形態による、ペイロードを細胞に送達するための卓上システムにおける使用のための狭窄カートリッジの種々の図を図示する。図3Aは、いくつかの実施形態による、狭窄カートリッジの分解図を図示し、図3Bは、いくつかの実施形態による、狭窄カートリッジの本体の部分的断面図を図示し、図3Cは、いくつかの実施形態による、狭窄カートリッジの部分的透視図を図示する。
図3C図3A-3Cは、いくつかの実施形態による、ペイロードを細胞に送達するための卓上システムにおける使用のための狭窄カートリッジの種々の図を図示する。図3Aは、いくつかの実施形態による、狭窄カートリッジの分解図を図示し、図3Bは、いくつかの実施形態による、狭窄カートリッジの本体の部分的断面図を図示し、図3Cは、いくつかの実施形態による、狭窄カートリッジの部分的透視図を図示する。
【0056】
図4図4は、本明細書に開示されるカートリッジ特性に従って構成される、カートリッジ内に格納されるチップを通した赤血球の通過に関して体積スケーリングが実施される方法を評価する、研究からのデータを示す。
【発明を実施するための形態】
【0057】
(発明の詳細な説明)
下記に説明されるものは、部分的または完全自動化細胞内ペイロード送達のためのシステムにおける使用のためのカートリッジ、ならびに関連付けられるデバイス、システム、方法、および技法の例示的実施形態である。
【0058】
下記では、図1の説明は、細胞内ペイロード送達のための卓上システムの例示的実施形態を説明する。図1に示されるシステムは、いくつかの実施形態では、第PCT/US18/66295号(その全内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に説明されるシステムのうちのいずれか1つといずれか1つ以上の特性を共有してもよい。その後、図2A-2Cおよび3A-3Cの説明は、部分的または完全自動化細胞内ペイロード送達のためのシステムにおける使用のためのカートリッジの例示的実施形態を説明する。下記に説明されるように、図2A-2Cおよび3A-3Cを参照して説明されるカートリッジは、いくつかの実施形態では、図1を参照して説明されるシステム等のシステムにおいて使用されてもよい。
【0059】
以下の説明は、例示的システム、方法、技法、パラメータ、および同等物を記載する。しかしながら、そのような説明が、本開示の範囲に対する限定として意図されず、代わりに、例示的実施形態の説明として提供されることを認識されたい。
【0060】
(定義)
本明細書を解釈する目的のために、以下の定義が、適用され、適切であるときは常に、単数形において使用される用語はまた、複数形を含み、逆もまた同様であろう。下記に記載される任意の定義が、参照することによって本明細書に組み込まれる任意の文書と矛盾する場合では、記載される定義が、優先されるものとする。
【0061】
本明細書に使用されるように、単数形「a」、「an」、および「the」は、別様に示されない限り、複数指示物を含む。
【0062】
本明細書に説明される本発明の側面および実施形態が、側面および実施形態「を備える(comprising)」、それら「から成る(consisting)」、およびそれら「から本質的に成る(consisting essentially of)」ことを含むことを理解されたい。
【0063】
用語「~を含む(includes)」、「~を含む(including)」、「~を備える(comprises)」、および/または「~を備える(comprising)」が、記載される特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/または構成要素の存在を規定するが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、および/またはそれらの群の存在または追加を除外しないことをさらに理解されたい。
【0064】
用語「~である場合」は、文脈に応じて、「~であるとき」、または「~に応じて」、または「~を判定することに応答して」、または「~を検出することに応答して」を意味するように解釈され得る。同様に、語句「~が判定される場合」または「[記載される条件または事象]が検出される場合」は、文脈に応じて、「~を判定することに応じて」、または「~を判定することに応答して」、または「[記載される条件または事象]を検出することに応じて」、または「[記載される条件または事象]を検出することに応答して」を意味するように解釈され得る。
【0065】
本明細書に使用されるような用語「約」は、本技術分野における当業者に容易に把握される個別の値に関する通常の誤差範囲を指す。本明細書の「約」値またはパラメータの言及は、その値またはパラメータ自体を対象とする実施形態を含む(および説明する)。
【0066】
本明細書に使用されるような用語「細孔」は、限定ではないが、材料内の孔、裂け目、空洞、開口、破断、間隙、または穿孔を含む、開口部を指す。いくつかの実施例では、(示される場合、および/または本開示に照らして当業者に明白であろう場合)その用語は、本開示の表面内の細孔を指す。他の実施例では、(示される場合、および/または本開示に照らして当業者に明白であろう場合)細孔は、細胞膜内の細孔を指し得る。
【0067】
本明細書に使用されるような用語「フィルタ」は、細孔を通した選択的通過を可能にする、多孔性物品を指す。いくつかの実施例では、その用語は、細孔を含有する表面または膜を指す。
【0068】
本明細書の説明は、種々の要素を説明するために、第1、第2等の用語を使用するが、これらの要素は、その用語によって限定されるべきではない。これらの用語は、1つの要素を別のものから区別するためにのみ使用される。
【0069】
本明細書に説明される構造的および機能的特性のうちのいずれかに関して、これらの特性を判定する方法が、当技術分野で公知である。
【0070】
特許出願および公開を含む、本明細書に引用される全ての参考文献は、参照することによってその全体として組み込まれる。
【0071】
(細胞内ペイロード送達システムにおける使用のための狭窄カートリッジ)
図1は、細胞内ペイロード送達システム100を示す。いくつかの実施形態では、システム100は、第PCT/US18/66295号に説明されるシステムのうちのいずれか1つといずれか1つ以上の特性を共有してもよい。システム100等の細胞内ペイロード送達システムおよびデバイスの特徴は、第PCT/US18/66295号により完全に説明されている。簡潔に言えば、細胞内ペイロード送達システムは、幅狭マイクロ流体チャネルまたは幅狭細孔等の狭窄を通して細胞を流動させ、それによって、細胞の膜を摂動させ、ペイロードが細胞に進入することを可能にすることによって、細胞の中へのペイロードの送達を可能にし得る。
【0072】
いくつかの実施形態では、幅狭マイクロ流体チャネルまたは幅狭細孔等の狭窄は、マイクロ流体チップまたはフィルタ内に提供されてもよく、これは、システム100等の細胞内ペイロード送達システムに流体連通して取り付けられてもよい。いくつかの実施形態では、マイクロ流体チップまたはフィルタ(または細胞の膜を摂動させるように構成される1つ以上の狭窄を備える任意の他の要素)は、狭窄カートリッジを用いて提供され、システム100等のシステムに流体的に接続されてもよい。狭窄カートリッジは、マイクロ流体チップまたはフィルタ等の狭窄を備える要素を格納する、および/またはシステム100等の細胞内ペイロード送達システムの別の部分への要素(例えば、チップまたはフィルタ)の流体接続を促進するように構成される、任意のデバイスであってもよい。
【0073】
図1に示されるように、システム100は、台板102と、筐体103と、フック104と、入力バッグ106と、調製容器筐体110と、出力バッグトレイ面積111と、出力バッグ112と、ディスプレイ120と、カートリッジ124とを備えてもよい。いくつかの実施形態では、これらの要素は、第PCT/US18/66295号の図15Aおよび関連付けられる図および説明に関して説明される対応する要素と共通するいずれか1つ以上の特性を共有してもよい。いくつかの実施形態では、細胞懸濁液流体は、システム100の調製容器内に保持(例えば、調製容器筐体110の内側に格納)されてもよく、次いで、調製容器から外に、狭窄カートリッジ124を通して(例えば、圧力下で)流動させられてもよい。狭窄カートリッジ124の内側で、細胞懸濁液流体は、1つ以上の狭窄チャネルおよび/または細孔を有する、1つ以上の要素(例えば、マイクロ流体チップまたはフィルタ)を通して流動させられてもよい。狭窄カートリッジ124の内側の1つ以上の要素を通して流動した後、細胞懸濁液流体は、次いで、狭窄カートリッジ124から外に流動してもよく、出力バッグ112を含む、1つ以上の下流システム構成要素に向かって、その中に流動してもよい。
【0074】
下記では、システム100における使用のための狭窄カートリッジ112等、細胞内ペイロード送達のためのシステムにおける使用のための改良された狭窄カートリッジの例示的実施形態が、説明される。
【0075】
図2A-2Cは、いくつかの実施形態による、ペイロードを細胞に送達するための卓上システムにおける使用のための狭窄カートリッジ200の種々の図を図示する。いくつかの実施形態では、狭窄カートリッジ200は、図1を参照して上記に議論されるものと同一の狭窄カートリッジ124である。図2Aは、いくつかの実施形態による、狭窄カートリッジの分解図を図示し、図2Bは、いくつかの実施形態による、狭窄カートリッジの本体の断面図を図示し、図2Cは、いくつかの実施形態による、狭窄カートリッジの部分的透視図を図示する。
【0076】
いくつかの実施形態では、狭窄カートリッジ200は、狭窄フィルタ(1つ以上の狭窄細孔を含有する)または狭窄マイクロ流体チップ(1つ以上の狭窄マイクロ流体チャネルを含有する)等の1つ以上の狭窄含有要素を含有する、または格納するように構成される、任意の構造であってもよい。(いくつかの実施形態による狭窄フィルタは、出願番号第WO/2017/041050A1号(参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)に開示されている。)いくつかの実施形態では、狭窄マイクロ流体チャネルまたは狭窄細孔が、単純に、「狭窄」または「細胞変形狭窄」と称され得ることに留意されたい。狭窄含有要素は、圧力下で開口部を通して細胞を押進することが、細胞が開口部によって狭窄される際、細胞の膜における摂動を引き起こすように、要素を通して通過する細胞懸濁液の細胞よりも小さい直径を有する、チャネル、通路、または他の開口部(例えば、狭窄)を有する、任意の構成要素、デバイス、部分、または同等物であってもよい。いくつかの実施形態では、狭窄カートリッジ200は、細胞を狭窄するように構成される、統合された狭窄フィルタまたはマイクロ流体チャネルを含んでもよい一方、いくつかの実施形態では、狭窄カートリッジ200は、それ自体が狭窄細孔または狭窄マイクロ流体チャネルを含む、明確に異なる要素(例えば、チップまたはフィルタ)を格納するように構成されてもよい。いずれの場合でも、狭窄カートリッジ200は、細胞懸濁液が、本システムの調製容器から、狭窄カートリッジ200に向かって、その中に流動し得、細胞懸濁液が、次いで、狭窄カートリッジ200を通して、それから外に、かつ本システムの出力バッグ(または任意の他の好適な下流流路構成要素)に向かって、その中に流動し得るように、システム100等のペイロードを細胞に送達するためのシステムの流路の一部を画定してもよい。
【0077】
示されるように、狭窄カートリッジ200は、本体202と、キャップ203と、可撤性カバー204と、入口208と、出口210と、ポート209および211と、分岐チャネル212と、Oリング空洞213と、入力チャネル220と、出力チャネル222とを備えてもよい。狭窄カートリッジ200は、細胞懸濁液(および/または緩衝液流体または他の流体)を狭窄含有要素206の中に、それを通して流動させるように構成されてもよく、これは、複数の狭窄マイクロ流体チャネルを有する狭窄マイクロ流体チップおよび/または複数の狭窄開口部または細孔を有する狭窄フィルタであってもよい。いずれの場合でも、狭窄含有要素206は、流体が個別の要素の中に流動するための個別の狭窄含有要素入口216と、流体が個別の要素から外に流動するための個別の狭窄カートリッジ出口218とを有してもよい。狭窄カートリッジ200は、1つ以上の狭窄含有要素206を受容し、1つ以上の溝または隆起を使用して、および/または可撤性カバー204がカートリッジ200上の定位置にあるときにOリング等の1つ以上の変形可能構成要素によって印加される摩擦力を使用することによって、それらを定位置に保持するように構成されてもよい。
【0078】
図2A-2Cの実施例では、狭窄カートリッジ200は、カートリッジ本体202上に配置され、狭窄カートリッジ200を通して流動する細胞懸濁液および/または緩衝液流体のための流路の始点および終点を画定する、狭窄カートリッジ入口208と、狭窄カートリッジ出口210とを備える。いくつかの実施形態では、入口208および出口210は、入口または出口とカートリッジ200が使用されるシステムの別の流体搬送構成要素との間の流体接続を作成し、固着させるために好適ないずれか1つ以上の接続機構を含んでもよく、例えば、接続機構は、螺着接続機構および/またはルアータイプ接続機構を含んでもよい。
【0079】
示されるように、入口208および出口210は、本体202の同一の側および/または同一の面上に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、入口208および/または出口210は、本体202の中心から外向きかつ離れるような方向に延在する、本体202からの管形突出部を画定してもよい。いくつかの実施形態では、入口208および出口210は、ユーザ選好に応じて、相互と置換可能であってもよく、すなわち、カートリッジ200は、入口208および出口210の機能および/または配向に関して逆転可能であってもよい。
【0080】
入口208および出口210に関して随意に逆転可能であることの代替として、またはそれに加えて、カートリッジ200は、いくつかの実施形態では、随意に、ポート209および211の対および入口/出口208および210の対に関して逆転可能であってもよい。図2A-2Cに示されるように、ポート209および211は、本体202から、本体202の中心から外向きかつ離れるような方向に、かつ入口208および出口210のものに対向する方向において、入口/出口208および210が延在する方向に対向して延在してもよい。いくつかの実施形態では、本体202は、本体202の各端部が、本体202の中心線の各側上に1つずつ、2つのポートを有するように、全て相互に垂直な3つの異なる軸に沿って対称であってもよい。例えば、成型による本体202の製造は、本体が4つのポートを有するであろうことを意味するときであっても、および2つのポートのみが本体202の用途において使用されるべきである場合であっても、このように本体を対称にすることによって、より効率的にされてもよい。
【0081】
図2Bに示されるように、ポート209および211は、キャップ203によって遮断されてもよく、これは、接着剤、螺着接続、ルアーロックコネクタ、または同等物によってポートに取り付けられてもよい。ポート209および211を冠着することによって、流路が、2つの他のポート、すなわち、入口208と出口210との間に画定されてもよい。いくつかの他の実施形態では、他のポートが、本体202を通した異なる流路を画定するために冠着され得る(例えば、ポート209とポート211との間に流路を画定するために、入口208および出口210を冠着する、出口210とポート209との間に流路を画定するために、入口208およびポート211を冠着する、または入口208とポート211との間に流路を画定するために、出口210およびポート209を冠着する)。本体202上の4つのポートのうちの2つを冠着することによって、単一のポートにおいて始まり、単一のポートにおいて終了する流路が、したがって、作成されてもよい。いくつかの代替実施形態では、本体202は、流路が、任意の他のポートを冠着する、または別様に遮断することを必要とせずに2つのポートの間に画定され得るように、2つのみのポートを用いて構築されてもよく、チャネル220および222(下記にさらに詳細に解説される)が、入口208および出口210に対向する本体202の端部の前で終端してもよい。異なる構成が、上記に議論されるように可能性として考えられるが、本説明は、ポート209および211がキャップ203によって遮断され、それによって、入口208から出口210への流路を画定する、図2A-2Cに示される例示的配列に関して進むであろう。
【0082】
上記に記載されるように、カートリッジ200を通した流路が、入口208において始まり、出口210において終了するように画定されてもよい。入口208と出口210との間で、カートリッジ200を通した流路は、1つ以上の狭窄含有要素(例えば、マイクロ流体チップまたはフィルタ)を通して通過し得、したがって、入口208の中に流動する流体は、流体が出口210から外に流動する前に、1つ以上の狭窄含有要素を通して流動しなければならない。いくつかの実施形態では、カートリッジ200内の複数の狭窄含有要素が、カートリッジ200を通した流路が、単一の線形経路であり得るように、直列に配列されてもよい。いくつかの実施形態では、カートリッジ200内の複数の狭窄含有要素が、カートリッジ200内の流路が、流体が狭窄カートリッジ200を通して進行する際に複数の平行な区画に分岐し、次いで、狭窄カートリッジ200から外に流動する前に再収束し得るように、並列に配列されてもよい。いくつかの実施形態では、3つ以上の狭窄含有要素が、要素のうちの1つ以上が、狭窄含有要素のうちの別のものと直列であり、要素のうちの1つ以上が、狭窄含有要素のうちの別のものと並列であるように、カートリッジ200内に配列されてもよい。
【0083】
図2Bに示されるように、本体202は、それぞれ、本体202の内部容積を通して画定される、チャネル、すなわち、入力チャネル220と、出力チャネル222とを備えてもよい。入力チャネル220および出力チャネル222は、それぞれ、本体202の内部容積を通して画定され、例えば、垂直な角度においてチャネルに継合する、および/またはそれと交差する、複数の分岐チャネル212に流体的に接続されてもよい。図2Bに示される実施例では、分岐チャネル212は、本体202の上部側から、本体202の底部側に至るまで延在し、本体の中心において入力および出力チャネルと交差する。分岐チャネル212は、いくつかの実施形態では、入力および出力チャネルと狭窄含有要素206との間の流体の流動を可能にしてもよい。いくつかの実施形態では、分岐チャネル212は、狭窄含有要素206が、カートリッジ200内に設置されるとき、それらが、狭窄含有要素入口216および/または狭窄含有要素出口218と整合するであろうような様式で位置付けられてもよい。分岐チャネル212が、いくつかの実施形態では、入力チャネルまたは出力チャネルから単一の方向にのみ延在し得る、またはいくつかの実施形態では、入力チャネルまたは出力チャネルから複数の異なる方向に延在し得ることに留意されたい。図2A-2Cに示される実施例では、分岐チャネル212は、流体が、入力および出力チャネルに/から、本体202の対向する側(例えば、上部および底部)上に設置され得る異なる狭窄含有要素から/に流動し得るように、本体202を通して上向きおよび下向きの対向する方向に、対向する方向において入力および出力チャネルから離れるように延在してもよい。
【0084】
分岐チャネル212はまた、空洞213のうちの個別のもの(または空洞213の個別の対、すなわち、本体202の上部側上の1つおよび本体202の底部側上の1つ)と共有軸に沿って整合されてもよく、そのそれぞれは、本体202の表面上の陥凹空洞として形成されてもよい。空洞213は、Oリングが、本体202と狭窄含有要素206のうちの1つとの間の空洞213の内側に着座し、液密シールが本体202と狭窄含有要素との間に形成されることを可能にし、したがって、流体が、空洞を通して、かつOリングの中心を通して流動し、それによって、部分的にOリングによって画定される流路から漏出することなく、本体と狭窄含有要素との間で流動し得るように、Oリングを受容するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、Oリングとは別の、またはそれに加えた他のシール選択肢も、狭窄カートリッジと狭窄含有要素との間の流体接続のためのシールを作成するために使用されてもよく、例えば、オーバーモールディング、化学接合、および/または機械的インターロックが、使用されてもよい。
【0085】
したがって、いくつかの実施形態では、流体は、入口208を通してカートリッジ200に進入し、入口208から、入力チャネル220の中に、それを通して流動し、入力チャネル220から、入力チャネル220と交差する分岐チャネル212のうちの1つの中に、それを通して流動し、分岐チャネル212のうちの1つから、分岐チャネルと整合される空洞213のうちの1つの中に、それを通して流動し、空洞213のうちの1つから、狭窄含有要素入口216のうちの1つの中に流動し、狭窄含有要素入口216から、狭窄含有要素206を通して流動し、狭窄含有要素206から外に、その狭窄含有要素出口218を通して流動し、狭窄含有要素出口218から、出力チャネル222と交差する分岐チャネル212と整合される空洞213のうちの別のものの中に、それを通して流動し、空洞213のうちのその第2のものから、分岐チャネル212のうちの整合されたものの中に、それを通して流動し、分岐チャネル212のうちのその第2のものから、出力チャネル222の中に、それを通して流動し、出力チャネル222から、出口210に、それを通して流動し、カートリッジ200から退出してもよい。したがって、簡潔に言えば、緩衝液流体または細胞懸濁液等の流体は、狭窄カートリッジ200の中に流動してもよく、狭窄カートリッジ200から外に流動する前に、1つ以上の狭窄含有要素を通して通過されてもよい。
【0086】
いくつかの実施形態では、狭窄カートリッジ200は、機能的狭窄含有要素の代わりに、空の代替物要素を受容することが可能であるように構成されてもよく、空の代替物要素は、いかなるチャネルまたは細孔も含有しない場合がある、または別様に、代替物要素を格納する狭窄カートリッジ200の部分を通した流動を不可能にするように構成されてもよい。空の代替物要素を使用することによって、狭窄カートリッジ200は、本システムが、常時、狭窄含有要素の最大容量において使用される必要がないように、一度に少数の狭窄含有要素を通して、または一度に1つのみの狭窄含有要素を通して流体の流動を引き起こしてもよい。
【0087】
図2A-2Cに示されるように、狭窄カートリッジ200は、可撤性カバー204を含んでもよく、これは、1つ以上の狭窄含有要素206に並んで設置される、1つ以上の狭窄含有要素206をカートリッジ本体202に向かって押圧する、および/または別様に1つ以上の狭窄含有要素206を定位置に保持するように構成される要素であってもよい。いくつかの実施形態では、可撤性カバー204は、1つ以上のばねまたは本明細書の別の場所に議論されるようなゴムOリング等の他の圧縮性または変形可能構成要素を用いて、内向き力を狭窄含有要素206に印加し、それらをカートリッジ本体202に向かって押圧するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、可撤性カバー204は、狭窄含有要素206のうちの1つ以上の表面に対して同一平面に押圧するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、可撤性カバー204は、狭窄含有要素206が、それらを通して押進されている流体の圧力下で層を剥離しないことを確実にする役割を果たしてもよく、力下の狭窄含有要素206の1つの面に対してカバー204を押圧することによって、狭窄含有要素206は、剥離しないように防止されてもよい。
【0088】
いくつかの実施形態では、可撤性カバー204のうちの1つ以上は、摺動接続、螺着接続、ヒンジ接続、タブおよびスロット接続、係止機構によって、1つ以上のねじによって、1つ以上のカムによって、またはカバーが、例えば、狭窄含有要素206を交換するために除去され得るような任意の他の好適な様式で、カートリッジ200の1つ以上の他の構成要素に取り付けられてもよい。
【0089】
いくつかの実施形態では、図2A-2Cに示される接続等の摺動接続が、カバー204の辺縁が、本体204の対応する辺縁、突出部、溝、または歯上に摺動し得るように、カバー204が、(図2A-2Cに示されるカートリッジの内外への流動の方向において)カートリッジ202に沿って側方に摺動することを可能にしてもよい。いくつかの実施形態では、狭窄カートリッジの本体上に、およびそれから離れて摺動するように構成される可撤性カバーは、いくつかの実施形態では、狭窄カートリッジ本体を完全に包囲するように構成され、それによって、相互係止する溝または歯または同等物の必要性を回避してもよい。
【0090】
このような摺動接続は、側方力(例えば、摺動の方向における力)を殆ど伴わずに除去され得るが、摺動方向に垂直であり、それに対して1つ以上の狭窄含有要素206が設置される本体202の側から離れるように延在する方向において大きな強度を提供し得る。したがって、摺動接続を有するカバーは、手動で容易に除去され得るが、これは、それにもかかわらず、ねじ山付き構成要素によってカバーを取り付ける等、狭窄カートリッジを手動で組み立てるために使用され得る他の接続機構よりも、圧力下での優れた耐久性をもたらし得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の可撤性カバーに加えて、またはその代替として、狭窄カートリッジは、可撤性カバーの使用を伴わずに、1つ以上の狭窄含有要素を確実に格納するように構成されてもよい。
【0091】
いくつかの実施形態では、カートリッジ200は、長さにおいて(例えば、チャネル220および222に平行に延びる方向において)25mm、50mm、75mm、100mm、125mm、150mm、または200mmを下回る、またはそれに等しくてもよい。いくつかの実施形態では、カートリッジ200は、長さにおいて25mm、50mm、75mm、100mm、125mm、150mm、または200mmを上回る、またはそれに等しくてもよい。
【0092】
いくつかの実施形態では、カートリッジ200は、幅において(例えば、チャネル220および222に垂直に、それらの間に延びる方向において)10mm、20mm、30mm、40mm、50mm、または60mmを下回る、またはそれに等しくてもよい。いくつかの実施形態では、カートリッジ200は、幅において10mm、20mm、30mm、40mm、50mm、または60mmを上回る、またはそれに等しくてもよい。
【0093】
いくつかの実施形態では、カートリッジ200は、高さにおいて(例えば、一方のカバー204から他方に延びる方向において)5mm、10mm、15mm、20mm、25mm、または30mmを下回る、またはそれに等しくてもよい。いくつかの実施形態では、カートリッジ200は、高さにおいて5mm、10mm、15mm、20mm、25mm、または30mmを上回る、またはそれに等しくてもよい。
【0094】
いくつかの実施形態では、狭窄含有要素206のうちの1つ以上は、長さにおいて(例えば、入口216から出口218に向かって延びる方向において)20mm、30mm、40mm、50mm、または60mmを下回る、またはそれに等しくてもよい。いくつかの実施形態では、狭窄含有要素206のうちの1つ以上は、長さにおいて20mm、30mm、40mm、50mm、または60mmを上回る、またはそれに等しくてもよい。
【0095】
いくつかの実施形態では、狭窄含有要素206のうちの1つ以上は、幅において(例えば、図2Aに示される配列においてチャネル220および222に垂直な方向において)20mm、30mm、40mm、50mm、または60mmを下回る、またはそれに等しくてもよい。いくつかの実施形態では、狭窄含有要素206のうちの1つ以上は、幅において20mm、30mm、40mm、50mm、または60mmを上回る、またはそれに等しくてもよい。
【0096】
いくつかの実施形態では、狭窄含有要素206のうちの1つ以上は、厚さにおいて(例えば、図2Aに示される配列において一方のカバー204から他方に延びる方向において)0.1mm、0.5mm、1mm、2mm、3mm、または5mmを下回る、またはそれに等しくてもよい。いくつかの実施形態では、狭窄含有要素206のうちの1つ以上は、厚さにおいて0.1mm、0.5mm、1mm、2mm、3mm、または5mmを上回る、またはそれに等しくてもよい。
【0097】
いくつかの実施形態では、狭窄含有要素(例えば、要素206のうちの1つ)の狭窄(例えば、狭窄チャネルまたは狭窄細孔)は、幅において0.25μm、0.5μm、1μm、5μm、10μm、20μm、または50μmを下回る、またはそれに等しくてもよい。いくつかの実施形態では、狭窄含有要素(例えば、要素206のうちの1つ)の狭窄(例えば、狭窄チャネルまたは狭窄細孔)は、幅において0.25μm、0.5μm、1μm、5μm、10μm、20μm、または50μmを上回る、またはそれに等しくてもよい。
【0098】
いくつかの実施形態では、狭窄含有要素(例えば、要素206のうちの1つ)の狭窄(例えば、狭窄チャネルまたは狭窄細孔)は、長さにおいて1μm、5μm、10μm、20μm、30μm、40μm、50μm、または100μmを下回る、またはそれに等しくてもよい。いくつかの実施形態では、狭窄含有要素(例えば、要素206のうちの1つ)の狭窄(例えば、狭窄チャネルまたは狭窄細孔)は、長さにおいて1μm、5μm、10μm、20μm、30μm、40μm、50μm、または100μmを上回る、またはそれに等しくてもよい。
【0099】
いくつかの実施形態では、狭窄含有要素(例えば、要素206のうちの1つ)の狭窄(例えば、狭窄チャネルまたは狭窄細孔)は、深さにおいて10μm、15μm、20μm、50μm、80μm、100μm、または200μmを下回る、またはそれに等しくてもよい。いくつかの実施形態では、狭窄含有要素(例えば、要素206のうちの1つ)の狭窄(例えば、狭窄チャネルまたは狭窄細孔)は、深さにおいて10μm、15μm、20μm、50μm、80μm、100μm、または200μmを上回る、またはそれに等しくてもよい。
【0100】
いくつかの実施形態では、入力チャネル220および出力チャネル222のうちの1つ以上は、長さにおいて25mm、50mm、75mm、100mm、125mm、150mm、または200mmを下回る、またはそれに等しくてもよい。いくつかの実施形態では、入力チャネル220および出力チャネル222のうちの1つ以上は、長さにおいて25mm、50mm、75mm、100mm、125mm、150mm、または200mmを上回る、またはそれに等しくてもよい。
【0101】
いくつかの実施形態では、入力チャネル220および出力チャネル222のうちの1つ以上は、直径において2mm、3mm、3.25mm、3.5mm、3.75mm、4mm、または5mmを下回る、またはそれに等しくてもよい。いくつかの実施形態では、入力チャネル220および出力チャネル222のうちの1つ以上は、直径において2mm、3mm、3.25mm、3.5mm、3.75mm、4mm、または5mmを上回る、またはそれに等しくてもよい。いくつかの実施形態では、入力チャネル220および出力チャネル222のうちの1つ以上は、直径が、それに入力または出力チャネルが接続するように構成されるチャネルまたは開口部の直径に合致する、または本質的に合致し得るような直径を有してもよく、例えば、入力チャネル220および出力チャネル222のうちの1つ以上は、それに入力および出力チャネルが接続するように構成される標準的なルアー特徴に合致するように、約3.7mmの直径を有してもよい。
【0102】
いくつかの実施形態では、分岐チャネル212のうちの1つ以上は、長さにおいて5mm、10mm、15mm、20mm、25mm、または30mmを下回る、またはそれに等しくてもよい。いくつかの実施形態では、入力チャネル220および出力チャネル222のうちの1つ以上は、長さにおいて5mm、10mm、15mm、20mm、25mm、または30mmを上回る、またはそれに等しくてもよい。
【0103】
いくつかの実施形態では、分岐チャネル212のうちの1つ以上は、直径において2mm、3mm、3.25mm、3.5mm、3.75mm、4mm、または5mmを下回る、またはそれに等しくてもよい。いくつかの実施形態では、入力チャネル220および出力チャネル222のうちの1つ以上は、直径において2mm、3mm、3.25mm、3.5mm、3.75mm、4mm、または5mmを上回る、またはそれに等しくてもよい。いくつかの実施形態では、分岐チャネル212のうちの1つ以上の直径は、入力チャネル220および/または出力チャネル222の直径に等しくてもよい。いくつかの実施形態では、分岐チャネル212のうちの1つ以上の直径は、入力チャネル220および/または出力チャネル222の直径を下回ってもよい。いくつかの実施形態では、分岐チャネル212のうちの1つ以上の直径は、入力チャネル220および/または出力チャネル222の直径を上回ってもよい。いくつかの実施形態では、単一の狭窄含有要素206内の全ての分岐チャネル212の組み合わせられた断面積は、入力チャネル220の断面積に等しくてもよい。いくつかの実施形態では、単一の狭窄含有要素206内の全ての分岐チャネル212の組み合わせられた断面積は、出力チャネル222の断面積に等しくてもよい。
【0104】
いくつかの実施形態では、カートリッジ200は、1、5、10、25、50、75、100、125、150、または200PSIを下回る、またはそれに等しい圧力において、カートリッジを通して流体を押進するシステムと併用されることが可能であるように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、カートリッジ200は、1、5、10、25、50、75、100、125、150、または200PSIを上回る、またはそれに等しい圧力において、カートリッジを通して流体を押進するシステムと併用されることが可能であるように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、カートリッジ200は、それぞれ、1分あたり50、100、150、200、250、300、または400mLを下回る、またはそれに等しい赤血球懸濁液の処理能力を個々に(例えば、「チップあたり」で)提供し得る、狭窄含有要素(例えば、狭窄含有要素)と併用されるように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、カートリッジ200は、それぞれ、1分あたり50、100、150、200、250、300、または400mLを上回る、またはそれに等しい赤血球懸濁液の処理能力を個々に(例えば、「チップあたり」で)提供し得る、狭窄含有要素(例えば、狭窄含有要素)と併用されるように構成されてもよい。
【0105】
いくつかの実施形態では、カートリッジ200は、それぞれ、1分あたり25、50、75、100、125、150、または200mLを下回る、またはそれに等しい末梢血単核球懸濁液の処理能力を個々に(例えば、「チップあたり」で)提供し得る、狭窄含有要素(例えば、狭窄含有要素)と併用されるように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、カートリッジ200は、それぞれ、1分あたり25、50、75、100、125、150、または200mLを上回る、またはそれに等しい末梢血単核球細胞懸濁液の処理能力を個々に(例えば、「チップあたり」で)提供し得る、狭窄含有要素(例えば、狭窄含有要素)と併用されるように構成されてもよい。
【0106】
いくつかの実施形態では、カートリッジ200は、0.25、0.5、1、1.5、2、2.5、または5L/分を下回る、またはそれに等しい全体的流体処理能力(例えば、カートリッジ200内に格納される全ての狭窄含有要素を含む)を有してもよい。いくつかの実施形態では、カートリッジ200は、0.25、0.5、1、1.5、2、2.5、または5L/分を上回る、またはそれに等しい全体的流体処理能力(例えば、カートリッジ200内に格納される全ての狭窄含有要素を含む)を有してもよい。
【0107】
いくつかの実施形態では、カートリッジ200は、狭窄含有要素206等の複数の狭窄含有要素を格納するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、カートリッジ206は、2個、5個、10個、または20個よりも少ない、またはそれに等しい狭窄含有要素を格納するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、カートリッジ206は、側あたり2個、5個、10個、または20個よりも少ない、またはそれに等しい狭窄含有要素を格納するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、カートリッジ206は、2個、5個、10個、または20個よりも多い、またはそれに等しい狭窄含有要素を格納するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、カートリッジ206は、側あたり2個、5個、10個、または20個よりも多い、またはそれに等しい狭窄含有要素を格納するように構成されてもよい。
【0108】
いくつかの実施形態では、カートリッジ200は、金属、プラスチック、ポリマー、および/またはガラスから作製される1つ以上の構成要素を備えてもよい。いくつかの実施形態では、カートリッジ200は、ポリカーボネート、ポリプロピレン、および/またはポリメチルメタクリレートから作製される1つ以上の構成要素を備えてもよい。
【0109】
図3A-3Cは、いくつかの実施形態による、ペイロードを細胞に送達するための卓上システムにおける使用のための狭窄カートリッジ300の種々の図を図示する。いくつかの実施形態では、狭窄カートリッジ300は、図1を参照して上記に議論されるものと同一の狭窄カートリッジ124である。図3Aは、いくつかの実施形態による、狭窄カートリッジの分解図を図示し、図3Bは、いくつかの実施形態による、狭窄カートリッジの本体の部分的断面図を図示し、図3Cは、いくつかの実施形態による、狭窄カートリッジの部分的透視図を図示する。
【0110】
いくつかの実施形態では、カートリッジ300は、カートリッジ200と共通するいずれか1つ以上の特性を共有してもよい。いくつかの実施形態では、カートリッジ300の1つ以上の構成要素は、カートリッジ200の対応する構成要素または複数の構成要素と共通するいずれか1つ以上の特性を共有してもよい。いくつかの実施形態では、下記に議論されるように、カートリッジ300は、カートリッジ200が、カートリッジ本体の一部として形成され、カートリッジ本体内に形成される内部チャネルに流体的に接続される、入口および出口ポートを備え得る一方、カートリッジ300が、代わりに、(本体ではなく)カートリッジの可撤性キャップの一部として形成され、キャップが組立位置においてカートリッジ本体上に位置付けられると、カートリッジ本体内に形成される内部チャンバに流体的に接続されるように構成される、入口および出口ポートを備え得る点において、カートリッジ200と異なり得る。したがって、カートリッジ200内の流体経路は、1つ以上の狭窄含有要素と併せて単一のカートリッジ構成要素(例えば、カートリッジ本体)によって画定されてもよいが、カートリッジ300内の流体経路は、1つ以上の狭窄含有要素と併せて3つの別個のカートリッジ構成要素(例えば、カートリッジ本体および2つの可撤性カバー)によって画定されてもよい。
【0111】
示されるように、狭窄カートリッジ300は、本体302と、可撤性カバー304と、入口308と、出口310と、分岐チャネル312と、Oリング空洞313と、入力チャンバ320と、出力チャンバ222と、隆起した辺縁324と、溝326と、本体Oリング328とを備えてもよい。狭窄カートリッジ300は、細胞懸濁液(および/または緩衝液流体または他の流体)を狭窄含有要素306の中に、それを通して流動させるように構成されてもよく、これは、複数の狭窄マイクロ流体チャネルを有する狭窄マイクロ流体チップおよび/または複数の狭窄開口部または細孔を有する狭窄フィルタであってもよい。いずれの場合でも、狭窄含有要素306は、流体が個別の要素の中に流動するための個別の狭窄含有要素入口316と、流体が個別の要素から外に流動するための個別の狭窄カートリッジ出口318とを有してもよい。狭窄カートリッジ300は、1つ以上の狭窄含有要素306を受容し、1つ以上の溝または隆起を使用して、および/または可撤性カバー304がカートリッジ300上の定位置にあるときにOリング等の1つ以上の変形可能構成要素によって印加される摩擦力を使用することによって、それらを定位置に保持するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、狭窄カートリッジ300および/または狭窄含有要素306の構成要素は、図2A-2Cに関して上記に議論される対応する構成要素と共通するいずれか1つ以上の特性を共有してもよい。
【0112】
カートリッジ300の本体302は、カートリッジ200の本体202と共通するいずれか1つ以上の特性を共有してもよいが、内部入力および出力チャネルの代わりに(またはそれに加えて)、本体302は、入力チャンバ320(図3Aおよび3Bに示されるような)と、出力チャンバ322(図3Cに示されるような)とを有してもよい。入力チャンバ320および出力チャンバ322は、本体302の内部容積内に形成され、それぞれ、本体302の1つの側に開放するチャンバであってもよい。本体302の外側へのチャンバの開口部は、図3A-3Cに示されるような伸長開口部であってもよい。図3Bに示されるように、入力チャンバ320は、本体302の1つの側上のその伸長開口部から本体302の中心に向かって延在してもよいが、2つのチャンバが、衝合しないように、本体302内の壁部分または仕切り部分によって出力チャンバ322から分離されてもよい。いくつかの実施形態では、入力チャンバ320および出力チャンバ322は、それらが、分岐チャネル312への、およびそれらからの流体の流動を誘導し得る点において、上記に議論される入力チャネル220および出力チャネル222と類似する目的を果たしてもよい。
【0113】
いくつかの実施形態では、入力チャンバ320および出力チャンバ322のうちの1つ以上は、長さにおいて(例えば、カートリッジ300の側の表面に沿って、カートリッジ300の側において形成される開口部の伸長寸法において延びる方向において)10mm、15mm、20mm、25mm、50mm、75mm、100mm、125mm、150mm、または195mmを下回る、またはそれに等しくてもよい。いくつかの実施形態では、入力チャンバ320および出力チャンバ322のうちの1つ以上は、長さにおいて10mm、15mm、20mm、25mm、50mm、75mm、100mm、125mm、150mm、または195mmを上回る、またはそれに等しくてもよい。
【0114】
いくつかの実施形態では、入力チャンバ320および出力チャンバ322のうちの1つ以上は、幅において(例えば、カートリッジ300の側の表面に沿って、カートリッジ300の側において形成される開口部の伸長寸法に垂直に延びる方向において)1mm、2.5mm、5mm、10mm、15mm、20mm、または25mmを下回る、またはそれに等しくてもよい。いくつかの実施形態では、入力チャンバ320および出力チャンバ322のうちの1つ以上は、幅において1mm、2.5mm、5mm、10mm、15mm、20mm、または25mmを上回る、またはそれに等しくてもよい。
【0115】
いくつかの実施形態では、入力チャンバ320および出力チャンバ322のうちの1つ以上は、深さにおいて(例えば、カートリッジ300の側上の開口部からカートリッジ300の内部に向かって延びる方向において)2.5mm、5mm、10mm、15mm、20mm、25mm、30mm、40mm、50mm、または55mmを下回る、またはそれに等しくてもよい。いくつかの実施形態では、入力チャンバ320および出力チャンバ322のうちの1つ以上は、深さにおいて2.5mm、5mm、10mm、15mm、20mm、25mm、30mm、40mm、50mm、または55mmを上回る、またはそれに等しくてもよい。
【0116】
カートリッジ320は、少なくとも2つの機能を果たし得る、可撤性カバー304を備えてもよい。第1に、可撤性カバー304は、上記に議論される可撤性カバー204と類似する様式で、可撤性カバーが狭窄含有要素306にわたって摺動されると、本体302に対して定位置に狭窄含有要素306を保持する役割を果たしてもよい。いくつかの実施形態では、可撤性カバー304は、狭窄含有要素306のうちの1つ以上の表面に対して同一平面に押圧するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、可撤性カバー304は、狭窄含有要素306が、それらを通して押進されている流体の圧力下で層を剥離しないことを確実にする役割を果たしてもよく、力下の狭窄含有要素306の1つの面に対してカバー304を押圧することによって、狭窄含有要素306は、剥離しないように防止されてもよい。
【0117】
いくつかの実施形態では、可撤性カバー304のうちの1つ以上は、摺動接続、螺着接続、ヒンジ接続、タブおよびスロット接続、係止機構によって、1つ以上のねじによって、1つ以上のカムによって、またはカバーが、例えば、狭窄含有要素306を交換するために除去され得るような任意の他の好適な様式で、カートリッジ300の1つ以上の他の構成要素に取り付けられてもよい。いくつかの実施形態では、可撤性カバー304は、例えば、本体302の全てまたは一部の上に、それにわたって摺動することによって、本体302の周囲に緊密に嵌合するように成形されてもよい。
【0118】
いくつかの実施形態では、図3A-3Cに示される接続等の摺動接続が、カバー304が、(図3A-3Cに示される摺動カバー304上のポートの内外への流動の方向において)カートリッジ302に沿って側方に摺動することを可能にしてもよい。図3Aおよび3Cに示されるように、可撤性カバー304は、開放側が、要素306を定位置に固着させ、カバーに向かって開放する本体302内の入力チャンバまたは出力チャンバとの流体接続を形成するために、本体302の一部にわたって摺動し得るように、入口/出口に対向する開放側を有するように成形されてもよい。
【0119】
このような摺動接続は、側方力(例えば、摺動の方向における力)を殆ど伴わずに除去され得るが、摺動方向に垂直であり、それに対して1つ以上の狭窄含有要素306が設置される本体302の側から離れるように延在する方向において大きな強度を提供し得る。したがって、摺動接続を有するカバーは、手動で容易に除去され得るが、これは、それにもかかわらず、ねじ山付き構成要素によってカバーを取り付ける等、狭窄カートリッジを手動で組み立てるために使用され得る他の接続機構よりも、圧力下での優れた耐久性をもたらし得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の可撤性カバーに加えて、またはその代替として、狭窄カートリッジは、可撤性カバーの使用を伴わずに、1つ以上の狭窄含有要素を確実に格納するように構成されてもよい。
【0120】
第2に、可撤性カバー304は、入口308および出口310を用いて、ペイロードを細胞に送達するためのシステムの他の構成要素に本体302内の入力/出力チャンバを流体的に接続する役割を果たしてもよく、そのそれぞれは、それぞれ、可撤性カバー304のうちの1つにおいて構成されてもよい。示されるように、入口308および出口310は、カバー304がカートリッジ300上に設置されると、相互から対向する方向に延在し、それぞれ、それからそれらが延在する本体302の側に垂直な方向に、かつそれに沿って入口320および出口322が本体302の中に延在する方向と整合される方向に延在してもよい。いくつかの実施形態では、入口308および出口310は、入口または出口とカートリッジ200が使用されるシステムの別の流体搬送構成要素との間の流体接続を作成し、固着させるために好適ないずれか1つ以上の接続機構を含んでもよく、例えば、接続機構は、螺着接続機構および/またはルアータイプ接続機構を含んでもよい。
【0121】
いくつかの実施形態では、入口308および出口310は、ユーザ選好に応じて、相互と置換可能であってもよく、すなわち、カートリッジ300は、入口308および出口310の機能および/または配向に関して逆転可能であってもよい。いくつかの実施形態では、カバー304は、本体302の両側上に、または本体302の1つの側のみの上に嵌合するように構成されてもよい。
【0122】
可撤性カバー304が、本体302上の定位置に摺動されると、可撤性カバーと本体内のチャンバとの間の流体接続が、形成されてもよい。したがって、カートリッジ200内の入口208および出口210は、カートリッジ本体202の一部として含まれていた一方、入口308および出口310は、流体が、可撤性カバー304のうちの1つにおける流路を通してカートリッジ300に進入し、次いで、本体302の中に流動し、次いで、その後、可撤性カバー304のうちの他のものにおける流路を通してカートリッジ300から退出し得るように、可撤性カバー304の一部として含まれてもよい。
【0123】
可撤性カバーと本体内のチャンバとの間の流体接続は、いくつかの実施形態では、本体Oリング328によってシールされてもよく、これは、本体302の1つ以上の縁上および/またはその周囲に形成される、隆起した辺縁324において形成される、溝326内に着座してもよい。示されるように、隆起した辺縁324および溝326は、可撤性キャップ304が、本体302上に摺動されると、シールが、形成され、可撤性キャップ304の内側の流路内の流体が、漏出または別様に逃散することなく、本体302の内側のチャンバの中に流動し得るように、本体Oリング328を定位置に保持し、本体Oリング328を可撤性キャップ304の内面に対して押進してもよい。
【0124】
可撤性キャップ304の内面に対して定位置に本体Oリング328を固着させることに加えて、隆起した辺縁326が、加えて、狭窄含有要素306のうちの1つ以上を定位置に保持する役割を果たしてもよい。いくつかの実施形態では、2つの隆起した辺縁326は、狭窄含有要素306が、隆起した辺縁326の間に形成される陥凹内に設置され得、したがって、狭窄含有要素306が、摺動しない、または分岐チャネル312を中心として側方に移動しないように防止され、それと適切に整合されるように、相互から、例えば、本体302の表面の対向する縁に沿って離間されてもよい(例えば、分岐チャネル312は、個別の狭窄含有要素入口316および狭窄含有要素出口318と整合される)。
【0125】
図3Aに示されるように、狭窄含有要素306は、図2A-2Cに関して上記に説明される入口216および出口218と共通するいずれか1つ以上の特性を共有し得る、入口316と、出口318とを備えてもよい。入口316および出口318は、図2A-2Cに関して上記に説明される分岐チャネル212およびOリング空洞213と共通するいずれか1つ以上の特性を共有し得る、分岐チャネル312およびOリング空洞313と整合するように構成されてもよい。例えば、狭窄含有要素306は、可撤性カバー306によって本体302に向かって押圧されてもよく、それによって、個別の空洞313内に格納される1つ以上のOリングの中に押圧され、それによって、狭窄含有要素306と本体302内の空洞313と整合される分岐チャネル312との間にシールされた流路を形成してもよい。
【0126】
分岐チャネル312は、いくつかの実施形態では、分岐チャネル312が、入力または出力チャネルと交差するのではなく、入力チャンバ320または出力チャンバ322と交差し得る点において、図2A-2Cを参照して上記に議論されるような分岐チャネル212と異なり得る。いくつかの実施形態では、分岐チャネル312は、例えば、図3Bに示されるように、チャンバの表面に対して垂直な角度において入力または出力チャンバと交差してもよい。いくつかの実施形態では、分岐チャネル312のうちの1つの軸は、入力/出力チャンバの内面およびそれに沿って入力/出力チャンバの伸長開口部が本体302の表面に沿って延設される方向の両方に垂直であってもよい。
【0127】
分岐チャネル312が、いくつかの実施形態では、入力チャンバまたは出力チャンバから単一の方向にのみ延在し得る、またはいくつかの実施形態では、入力チャンバまたは出力チャンバから複数の異なる方向に延在し得ることに留意されたい。図3A-3Cに示される実施例では、分岐チャネル312は、流体が、入力および出力チャンバに/から、本体302の対向する側上に設置され得る異なる狭窄含有要素から/に流動し得るように、本体302を通して対向する方向に、対向する方向において入力および出力チャンバから離れるように延在してもよい。
【0128】
したがって、いくつかの実施形態では、流体は、可撤性キャップ304の入口308を通してカートリッジ300に進入し、入口308から、入力チャンバ320の中に、それを通して流動し、入力チャンバ320から、入力チャンバ320と交差する分岐チャネル312のうちの1つの中に、それを通して流動し、分岐チャネル312のうちの1つから、分岐チャネルと整合される空洞313のうちの1つの中に、それを通して流動し、空洞313のうちの1つから、狭窄含有要素入口316のうちの1つの中に流動し、狭窄含有要素入口316から、狭窄含有要素306を通して流動し、狭窄含有要素306から外に、その狭窄含有要素出口318を通して流動し、狭窄含有要素出口318から、出力チャンバ322と交差する分岐チャネル312と整合される空洞313のうちの別のものの中に、それを通して流動し、空洞313のうちのその第2のものから、分岐チャネル312のうちの整合されたものの中に、それを通して流動し、分岐チャネル312のうちのその第2のものから、出力チャンバ322の中に、それを通して流動し、出力チャンバ322から、他の可撤性キャップ304の出口310に、それを通して流動し、カートリッジ300から退出してもよい。したがって、簡潔に言えば、緩衝液流体または細胞懸濁液等の流体は、狭窄カートリッジ300の中に流動してもよく、狭窄カートリッジ300から外に流動する前に、1つ以上の狭窄含有要素を通して通過されてもよい。
【0129】
いくつかの実施形態では、狭窄カートリッジ300は、機能的狭窄含有要素の代わりに、空の代替物要素を受容することが可能であるように構成されてもよく、空の代替物要素は、いかなるチャネルまたは細孔も含有しない場合がある、または別様に、代替物要素を格納する狭窄カートリッジ300の部分を通した流動を不可能にするように構成されてもよい。空の代替物要素を使用することによって、狭窄カートリッジ300は、本システムが、常時、狭窄含有要素の最大容量において使用される必要がないように、一度に少数の狭窄含有要素を通して、または一度に1つのみの狭窄含有要素を通して流体の流動を引き起こしてもよい。
【0130】
(実施例)
図4は、本明細書に開示されるカートリッジ特性に従って構成される、カートリッジ内に格納されるチップを通した赤血球の通過に関して体積スケーリングが実施される方法を評価する、研究からのデータを示す。
【0131】
描写される実施例では、ヒト全血液が、狭窄プロセスの前に最初に白血球除去され、LOVO細胞処理システムを使用して洗浄された。血液は、1mLあたり約4×10個の赤血球まで濃縮された。調製された血液は、次いで、種々の異なるカートリッジのうちの1つの中に搭載された1つ以上の狭窄含有チップを通して通過された。血液は、10μg/mLのALEXA FLUOR 647オバルブミン複合体(遠赤色蛍光タンパク質)とともに、60PSIの圧力において個別のカートリッジを通して通過された。個別のカートリッジを通した血液の通過に続いて、8000RCFにおける小規模手動洗浄が、実施された。血液中の細胞は、ANNEXIN V ALEXA FLUOR 488 READY FLOW CONJUGATEを用いて染色された。フローサイトメトリが、実施され、残影発生、ALEXA FLUOR 647送達パーセンテージ(蛍光タンパク質の送達が成功した細胞のパーセンテージを査定するため)、送達平均蛍光強度(MFI)(各細胞に送達された蛍光タンパク質の数を査定するため)、およびANNEXIN V ALEXA FLUOR 488+パーセンテージ(細胞齢を示すものとしてとられ得る、複合体が細胞膜に正常に接合された細胞のパーセンテージを査定するため)を査定した。
【0132】
実施された種々の異なる工程では、同一のチップ(11.5mm×21mmの占有面積を有するSQZ Wierチップ)が、使用された。各カートリッジ構成では、カートリッジは、最大75PSIまで耐えるように試験された。異なる工程を横断する種々のカートリッジ構成において使用されたチップの数は、1つのチップ、4つのチップ、または8つのチップであった。1つのSQZ Weirチップを用いた工程に関して、クラムシェル型カートリッジが、使用され、4つのSQZ Weirを用いた工程に関して、面あたり1つのチップを伴う4面カートリッジが、使用され、8つのSQZ Weirを用いた工程に関して、上記の図2A-2Cに示される実施形態に従って構成される、片側あたり4つのチップを保持する両面カートリッジが、使用された。図4のグラフに示されるように、内部対照もまた実施され、送達および接合パーセンテージが、いかなる狭窄も通して通過されなかった細胞に関して測定された。
【0133】
図4の表に示されるように、図2A-2Cに描写されるカートリッジタイプを伴う8チップ構成の使用は、体積流率(mL単位の処理能力)を改良し、ランタイムを減少させた。図4のグラフに示されるように、合計送達パーセンテージまたは合計ANNEXIN V ALEXA FLUOR 488+パーセンテージに関して、異なるカートリッジ構成の性能に対する影響は、殆ど存在しなかった。
【0134】
(実施形態)
下記は、ある実施形態の列挙された一覧である。いくつかの実施形態では、下記の実施形態のうちのいずれか1つ以上の特徴のうちのいずれか1つ以上は、実施形態の依存関係が、実施形態が組み合わせられ得ることを明示的に示さない場合であっても、他の実施形態のうちのいずれか1つ以上と組み合わせられてもよい。
1.ペイロードを細胞懸濁液の細胞に送達するためのカートリッジであって、
細胞懸濁液の流動を受容するために流体的に接続されるように構成される、入力ポートと、
第1の表面を備える、カートリッジ本体であって、第1の表面は、第1の複数の狭窄含有要素を受容するように構成され、第1の複数の狭窄含有要素のそれぞれは、細胞懸濁液の細胞の膜を摂動させ、細胞へのペイロードの送達を促進するように構成される、個別の狭窄を備える、カートリッジ本体と、
カートリッジ本体内に形成され、入力ポートを第1の複数の分岐チャネルに流体的に接続するように構成される、入力チャネルであって、第1の複数の分岐チャネルのそれぞれは、入力チャネルに接続し、第1の複数の開口部のうちの個別のものにおいてカートリッジ本体の第1の表面に開放する、入力チャネルと、
入力チャネルとは別個に、カートリッジ本体内に形成され、出力ポートを第2の複数の分岐チャネルに流体的に接続するように構成される、出力チャネルであって、第2の複数の分岐チャネルのそれぞれは、出力チャネルに接続し、第2の複数の開口部のうちの個別のものにおいてカートリッジ本体の第1の表面に開放する、出力チャネルと
を備える、カートリッジ。
2.第1の複数の分岐チャネルおよび第2の複数の分岐チャネルは、入力チャネルおよび出力チャネルに垂直な方向に配向される、実施形態1に記載のカートリッジ。
3.第1の複数の分岐チャネルおよび第2の複数の分岐チャネルは、流体が、対のうちの1つの分岐チャネルから、狭窄含有要素を通して、同一の対のうちの別の分岐チャネルの中に流動し得るように、対応する分岐チャネルの対において相互と関連付けられる、実施形態2に記載のカートリッジ。
4.対応する分岐チャネルの対のうちの1つ以上の分岐チャネルは、入力チャネルおよび出力チャネルに垂直かつ分岐チャネル内の流体の流動の方向に垂直な方向において相互から離間される、実施形態3に記載のカートリッジ。
5.カートリッジ本体の第1の表面に対して定位置に第1の複数の狭窄含有要素を保持するように構成される、第1の可撤性カバーを備え、第1の可撤性カバーは、第1の複数の狭窄含有要素の除去または交換を促進するために可撤性である、実施形態1-4のいずれか1つに記載のカートリッジ。
6.第1の可撤性カバーは、第1の可撤性カバーが、これがカートリッジ本体に取り付けられる際、第1の複数の狭窄含有要素にわたって摺動するように、摺動接続を介してカートリッジ本体に取り付けられるように構成される、実施形態5に記載のカートリッジ。
7.第1の可撤性カバーは、入力チャネルおよび出力チャネルに平行な方向に摺動するように構成される、実施形態6に記載のカートリッジ。
8.第1の可撤性カバーは、第1の複数の分岐チャネルおよび第2の複数の分岐チャネルに垂直な方向に摺動するように構成される、実施形態6-7のいずれか1つに記載のカートリッジ。
9.第1の複数の開口部および第2の複数の開口部の各開口部は、カートリッジ本体の第1の表面上に形成される、第1の複数の陥凹空洞のうちの個別のものにおいて形成される、実施形態1-8のいずれか1つに記載のカートリッジ。
10.それぞれ、第1の複数の陥凹空洞のうちの個別のものの内側に保定されるように構成され、それぞれ、カートリッジ本体内の分岐チャネルの開口部と、第1の複数の狭窄含有要素のうちの個別のものにおける開口部との間に流体シール経路を形成するように構成される、第1の複数の圧縮性Oリングを備える、実施形態1-9のいずれか1つに記載のカートリッジ。
11.入力ポートおよび出力ポートは、カートリッジ本体の同一の表面上に配置される、実施形態1-10のいずれか1つに記載のカートリッジ。
12.入力チャネルおよび出力チャネルのうちの1つに流体的に接続される、入力ポートおよび出力ポートと明確に異なる、付加的ポートを備える、実施形態1-11のいずれか1つに記載のカートリッジ。
13.付加的ポートは、キャップによってシールされる、実施形態12に記載のカートリッジ。
14.入力チャネルおよび出力チャネルのうちの1つは、4mmを下回る直径を有する、実施形態1-13のいずれか1つに記載のカートリッジ。
15.入力チャネルおよび出力チャネルのうちの1つは、15cmを下回る長さを有する、実施形態1-14のいずれか1つに記載のカートリッジ。
16.分岐チャネルのうちの1つは、4mmを下回る直径を有する、実施形態1-15のいずれか1つに記載のカートリッジ。
17.分岐チャネルのうちの1つは、25mmを下回る長さを有する、実施形態1-16のいずれか1つに記載のカートリッジ。
18.第1の複数の分岐チャネルおよび第2の複数の分岐チャネルは、それぞれ、4つを上回る分岐チャネルを備える、実施形態1-17のいずれか1つに記載のカートリッジ。
19.カートリッジは、1L/分を上回る全体的流体処理能力を有する、実施形態1-18のいずれか1つに記載のカートリッジ。
20.カートリッジは、15cmを下回る長さを有する、実施形態1-19のいずれか1つに記載のカートリッジ。
21.第1の複数の狭窄含有要素のうちの1つ以上は、50mmを下回る長さを有する、実施形態1-20のいずれか1つに記載のカートリッジ。
22.カートリッジは、ポリカーボネート、ポリプロピレン、およびポリメチルメタクリレートのうちの1つ以上から成る、実施形態1-21のいずれか1つに記載のカートリッジ。
23.カートリッジ本体は、第2の表面を備え、第2の表面は、第2の複数の狭窄含有要素を受容するように構成され、第2の複数の狭窄含有要素のそれぞれは、細胞懸濁液の細胞の膜を摂動させ、細胞へのペイロードの送達を促進するように構成される、狭窄を備え、
第1の複数の分岐チャネルのそれぞれは、第3の複数の開口部のうちの個別のものにおいてカートリッジ本体の第2の表面に開放し、
第2の複数の分岐チャネルのそれぞれは、第4の複数の開口部のうちの個別のものにおいてカートリッジ本体の第2の表面に開放する、実施形態1-22のいずれか1つに記載のカートリッジ。
24.カートリッジ本体の第2の表面に対して定位置に第2の複数の狭窄含有要素を保持するように構成される、第2の可撤性カバーを備え、第2の可撤性カバーは、第2の複数の狭窄含有要素の除去または交換を促進するために可撤性である、実施形態23に記載のカートリッジ。
25.ペイロードを細胞懸濁液の細胞に送達するためのカートリッジであって、
第1の複数の狭窄含有要素を受容するように構成される、第1の表面と、第2の複数の狭窄含有要素を受容するように構成される、第2の表面とを備える、カートリッジ本体であって、第1の複数の狭窄含有要素および第2の複数の狭窄含有要素のそれぞれは、細胞懸濁液の細胞の膜を摂動させ、細胞へのペイロードの送達を促進するように構成される、個別の狭窄を備える、カートリッジ本体と、
カートリッジ本体の第1の表面に対して定位置に第1の複数の狭窄含有要素を保持し、カートリッジ本体の第2の表面に対して定位置に第2の複数の狭窄含有要素を保持するように構成される、第1の可撤性カバーであって、第1の可撤性カバーは、細胞懸濁液の流動を受容するように構成される、入力ポートを備える、第1の可撤性カバーと、
カートリッジ本体の第1の表面に対して定位置に第1の複数の狭窄含有要素を保持し、カートリッジ本体の第2の表面に対して定位置に第2の複数の狭窄含有要素を保持するように構成される、第2の可撤性カバーであって、第2の可撤性カバーは、カートリッジから外に細胞懸濁液の流動を指向するように構成される、出力ポートを備える、第2の可撤性カバーと
を備える、カートリッジ。
26.第1の可撤性カバーおよび第2の可撤性カバーは、それぞれ、カートリッジ本体、第1の複数の狭窄含有要素、および第2の複数の狭窄含有要素にわたって摺動可能である、実施形態25に記載のカートリッジ。
27.第1の可撤性カバーおよび第2の可撤性カバーは、対向する方向においてカートリッジ本体上に、かつそれから離れて摺動可能である、実施形態25-26のいずれか1つに記載のカートリッジ。
28.第1の可撤性カバーおよび第2の可撤性カバーは、それぞれ、カートリッジ本体を包囲するように構成される、実施形態25-27のいずれか1つに記載のカートリッジ。
29.カートリッジ本体は、
カートリッジ本体内に形成され、それに第1の可撤性カバーが取り付けられるカートリッジ本体の第1の側に向かって開放する、入力チャンバであって、入力チャンバは、入力ポートに流体的に接続され、それから細胞懸濁液の流動を受容するように構成される、入力チャンバと、
カートリッジ本体内に形成され、それに第2の可撤性カバーが取り付けられるカートリッジ本体の第2の側に向かって開放する、出力チャンバであって、出力チャンバは、出力ポートに流体的に接続され、それに細胞懸濁液の流動を指向するように構成される、出力チャンバと
を備える、実施形態25-28のいずれか1つに記載のカートリッジ。
30.カートリッジ本体は、
第1の複数の分岐チャネルであって、第1の複数の分岐チャネルのそれぞれは、入力チャンバと交差し、第1の複数の開口部のうちの個別のものにおいてカートリッジ本体の第1の表面に開放し、第2の複数の開口部においてカートリッジ本体の第2の表面に開放する、第1の複数の分岐チャネルと、
第2の複数の分岐チャネルであって、第2の複数の分岐チャネルのそれぞれは、出力チャンバと交差し、第3の複数の開口部のうちの個別のものにおいてカートリッジ本体の第1の表面に開放し、第4の複数の開口部においてカートリッジ本体の第2の表面に開放する、第2の複数の分岐チャネルと
を備える、実施形態29に記載のカートリッジ。
31.第1の可撤性カバーおよび第2の可撤性カバーは、第1の複数の分岐チャネルおよび第2の複数の分岐チャネルに垂直な方向に摺動するように構成される、実施形態30に記載のカートリッジ。
32.第1の複数の分岐チャネルおよび第2の複数の分岐チャネルは、流体が、対のうちの1つの分岐チャネルから、狭窄含有要素を通して、同一の対のうちの別の分岐チャネルの中に流動し得るように、対応する分岐チャネルの対において相互と関連付けられる、実施形態30-31のいずれか1つに記載のカートリッジ。
33.対応する分岐チャネルの対のうちの1つ以上の分岐チャネルは、入力ポートおよび出力ポート内の流動の方向に垂直かつ分岐チャネル内の流体の流動の方向に垂直な方向において相互から離間される、実施形態32に記載のカートリッジ。
34.第1および第2の複数の開口部のそれぞれは、カートリッジ本体の第1の表面上に形成される、第1の複数の陥凹空洞のうちの個別のものにおいて形成され、
第3および第4の複数の開口部のそれぞれは、カートリッジ本体の第1の表面上に形成される、第2の複数の陥凹空洞のうちの個別のものにおいて形成される、実施形態30-33のいずれか1つに記載のカートリッジ。
35.カートリッジ本体は、
第1の可撤性カバーの内面に対してシールを形成するように構成される、第1の隆起した辺縁と、
第2の可撤性カバーの内面に対してシールを形成するように構成される、第2の隆起した辺縁と
を備える、実施形態29-34のいずれか1つに記載のカートリッジ。
36.第1の隆起した辺縁は、第1の隆起において第1のOリングを保定するように構成され、
第2の隆起した辺縁は、第2の隆起において第2のOリングを保定するように構成される、実施形態35に記載のカートリッジ。
37.第1の隆起した辺縁は、入力チャンバの開口部を包囲し、
第2の隆起した辺縁は、出力チャンバの開口部を包囲する、実施形態35-36のいずれか1つに記載のカートリッジ。
38.入力チャンバおよび出力チャンバのうちの1つは、5mmを下回る幅を有する、実施形態29-37のいずれか1つに記載のカートリッジ。
39.分岐チャネルのうちの1つは、4mmを下回る直径を有する、実施形態30-38のいずれか1つに記載のカートリッジ。
40.分岐チャネルのうちの1つは、25mmを下回る長さを有する、実施形態30-39のいずれか1つに記載のカートリッジ。
41.第1の複数の分岐チャネルおよび第2の複数の分岐チャネルは、それぞれ、4つを上回る分岐チャネルを備える、実施形態30-40のいずれか1つに記載のカートリッジ。
42.カートリッジは、1L/分を上回る全体的流体処理能力を有する、実施形態25-41のいずれか1つに記載のカートリッジ。
43.カートリッジは、15cmを下回る長さを有する、実施形態25-42のいずれか1つに記載のカートリッジ。
44.第1の複数の狭窄含有要素のうちの1つ以上は、50mmを下回る長さを有する、実施形態25-43のいずれか1つに記載のカートリッジ。
45.カートリッジは、ポリカーボネート、ポリプロピレン、およびポリメチルメタクリレートのうちの1つ以上から成る、実施形態25-44のいずれか1つに記載のカートリッジ。
図1
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図3C
図4
【国際調査報告】