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特表2022-527233ジッパーのための改善されたシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-01
(54)【発明の名称】ジッパーのための改善されたシステム
(51)【国際特許分類】
   A44B 19/28 20060101AFI20220525BHJP
【FI】
A44B19/28
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021526201
(86)(22)【出願日】2019-07-16
(85)【翻訳文提出日】2021-02-16
(86)【国際出願番号】 US2019041947
(87)【国際公開番号】W WO2020018500
(87)【国際公開日】2020-01-23
(31)【優先権主張番号】62/698,980
(32)【優先日】2018-07-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/058,062
(32)【優先日】2018-08-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/180,496
(32)【優先日】2018-11-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
2.FIREWIRE
(71)【出願人】
【識別番号】521025566
【氏名又は名称】エアダール,アブドラ・シー
(74)【代理人】
【識別番号】100213322
【弁理士】
【氏名又は名称】林 昌弘
(72)【発明者】
【氏名】エアダール,アブドラ・シー
【テーマコード(参考)】
3B098
【Fターム(参考)】
3B098CC02
(57)【要約】
2つの材料を接合するための装置は、左側スライダと右側スライダとを含み、両方とも、それぞれ左側務歯と右側務歯に沿ってスライドするように構成されている。左側スライダおよび右側スライダは、前記左側務歯および右側務歯に沿って実質的に一致してスライドすることができるように、互いに実質的に接触するように配置されるように構成され、一方向に一致してスライドさせると、前記左側スライダと右側スライダが前記左側務歯を前記右側務歯に機械的に接続し、別方向に一致して動かすと、前記左側務歯を前記右側務歯から機械的に離す、左側スライダおよび右側スライダと、を含む。
【選択図】図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つの材料を接合させるための装置であって、
左側務歯に沿ってスライドするように構成された左側スライダであって、左側上部部品、左側下部部品、および左側上部部品と左側下部部品の両方の間に位置し、それらと接触して、左側上部部品が左側下部部品に左側スプリッタによって固定的に結合されるようにする左側スプリッタを含む、左側スライダと、
右側務歯に沿ってスライドするように構成された右側スライダであって、右側上部部品、右側下部部品、および右側上部部品と右側下部部品の両方の間に位置し、それらと接触して、右側上部部品が右側下部部品に右側スプリッタによって固定的に結合されるようにする右側スプリッタを含む、右側スライダと、
を含み、
前記左側スライダおよび右側スライダが、前記左側務歯および右側務歯に沿って実質的に一致してスライドすることができるように、互いに実質的に接触するようにさらに構成され、一方向に一致してスライドさせると、前記左側スライダと右側スライダが前記左側務歯を前記右側務歯に機械的に接続し、別方向に一致して動かすと、前記左側務歯を前記右側務歯から機械的に離す、装置。
【請求項2】
前記左側スライダに結合された左側スライダホルダと、
前記右側スライダに結合された右側スライダホルダと、
をさらに含み、
前記左側スライダホルダと前記右側スライダホルダが、互いに結合して単一のスライダホルダを形成するように構成される、
請求項1に記載の装置。
【請求項3】
少なくとも1つの磁石をさらに含み、前記左側スライダホルダが前記少なくとも1つの磁石を使用して前記右側スライダホルダに保持されるように構成される、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記左側スライダホルダが、左側タブを形成する実質的にU字型の左側切り欠き領域を含み、前記右側スライダホルダが、実質的にU字型の右側タブを形成する実質的にU字型の右側切り欠き領域を含み、前記左側切り欠き領域が前記右側タブを受け入れるように構成され、前記右側切り欠き領域が前記左側タブを受け入れるように構成され、前記右側タブが前記左側切り欠き領域に挿入され、前記左側タブが前記右側切り欠き領域に挿入されるとき、次いで、左側スライドホルダと右側スライドホルダが実質的に互いに接触しているようにされ、左側スライダと右側スライダが単一のスライダホルダとして機能することができる、
請求項2に記載の装置。
【請求項5】
左側スライダホルダが、実質的に長方形の開口部を備えた内部スロットを含み、右側スライダホルダが、実質的に長方形の断面を有する外部タブを含み、前記外部タブが、挿入されると実質的にユニタリなスライダホルダを形成するように、内部スロットに実質的にぴったりと一致するように構成されている、請求項2に記載の装置。
【請求項6】
前記左側スライダホルダがスロットを含み、前記左側スライダホルダを前記右側スライダホルダに結合させるように前記右側スライダホルダが前記スロットに挿入されるように構成されたタブを前記右側スライダホルダが含む、請求項2に記載の装置。
【請求項7】
前記スロットがピンホルダを含み、前記タブが、前記右側スライダホルダを前記左側スライダホルダにロックするように前記ピンホルダ内に延在するように構成されたロックピンを含む、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記左側スライダホルダと前記右側スライダホルダが実質的に対称ではない、請求項2に記載の装置。
【請求項9】
2つの材料を接合させるための装置であって、
右側前面および右側内面を含み、前記右側内面が、蝶棒を受け入れるように構成されたスロットを含む、右側下部ストップと、
左側前面および前記右側内面に挿入されるように構成された蝶棒を含む、左側下部ストップと、
外面を備えたスライダであって、前記スライダが前記右側下部ストップに向かって、およびそれから離れるようにスライドできるようにジッパーチェーンに結合されたスライダと、
前記スライダの外面を超えて延長する部分を有する前記右側前面と、
を含む、装置。
【請求項10】
前記スライダの外面を超えて延長する部分が、手により把持することを容易にするように構成されたテクスチャード加工された部分を含む、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記左側前面が、前記スライダの外面を超えて延長する部分を含む、請求項9に記載の装置。
【請求項12】
前記右側前面が、実質的に長方形、実質的に円形、および実質的に楕円形のうちの少なくとも1つである形状を有することができる、請求項9に記載の装置。
【請求項13】
前記左側前面が、実質的に長方形、実質的に円形、および実質的に楕円形のうちの少なくとも1つである形状を有することができる、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記スライダの外面幅を超えて延長する前記左側前面部分が、テクスチャード加工された部分を含む、請求項12に記載の装置。
【請求項15】
前記スライダホルダが、内側および外側を備えた筐体を含み、前記筐体が、スピーカー、マイクロフォン、および、押されると、前記スピーカー、マイクロフォンのうちの少なくとも1つを作動させるオン/オフスイッチのうちの少なくとも1つを含むように構成され、
さらに、前記スピーカーおよびマイクロフォンのうちの少なくとも1つに電気的に結合されたアクチュエータボタンをさらに含む、請求項12に記載の装置。
【請求項16】
スイッチがオンになると、モバイルデバイスと通信するように構成されたGPSデバイスをさらに含む、請求項12に記載の装置。
【請求項17】
スイッチオンされたときに、スピーカーおよび前記マイクロフォンのうちの少なくとも1つをモバイルデバイスと通信させるように構成されたBluetoothトランシーバをさらに含む、請求項10に記載の装置。
【請求項18】
左側スプリッタを含み、左側務歯に沿ってスライドするように構成された左側スライダと、
右側スプリッタを含み、右側務歯に沿ってスライドするように構成された右側スライダと、
を含み、
前記左側スライダおよび右側スライダが、前記左側スプリッタと右側スプリッタが単一のスプリッタとして機能できるように互いに接触するように構成され、一方向に一致してスライドさせると、前記左側スライダと右側スライダが前記左側務歯を前記右側務歯に機械的に接続し、別方向に一致して動かすと、前記左側務歯を前記右側務歯から機械的に離す、装置。
【請求項19】
前記左側スライダと右側スライダのサイズが非対称である、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記左側スライダホルダが、前記左側上部部品および左側下部部品に実質的に平行な平面に延長するよう構成された左側支持部材によって左側下部部品に固定的に接続された左側上部部品を含み、前記左側支持部材が、前記左側上部部品と左側下部部品との間に第1のジッパーチェーンを案内するように構成された、請求項19に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
この出願は、2018年7月17日に出願された、参照によりその全てが組み込まれる、「Zipper System」と題された米国仮特許出願第62/698,980号、および2018年8月8日に出願された、参照によりその全てが組み込まれる、「System for Zippers」と題された米国仮特許出願第16/058,062号、および2018年11月5日に出願された、参照によりその全てが組み込まれる、「System for Zippers」と題された米国仮特許出願第16/180,496号の優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
ほとんどのジッパーは、2枚の布地を含む2つの材料を接続するために使用される。これを行うには、通常、ジッパーには第1の布地に接続されたスライダが必要であり、蝶棒を介して第2の布地をスライダに自由に挿入できる。第2の布地をスライダに挿入すると、「ジッパーを閉じる」か、引き上げ(またはジッパーを閉じる任意の方向に)、それにより2つの材料を接続することができる。残念ながら、この典型的な構成は、幼児、高齢者、および手先の器用さが不足している他の人にとっては難しい場合がある。
【0003】
図1は、先行技術の例の裏向きの図である。この図では、ジッパーシステムは、上部テープ1(右側テープとも呼ばれる)と下部テープ13(左側テープとも呼ばれる)とを含む。上部テープ1は第1の布地(図示せず)に接続され、下部テープ13は第2の布地(図示せず)に接続される。接続は、糸、接着剤、またはそれぞれの布地に一体的に織り込まれることを含む、他の既知の方法で行うことがでる。
【0004】
チェーンまたは務歯6は2つの半分になっており、各半分はそれぞれ上部テープ1および下部テープ13のそれぞれと固定接触している。図1に示すジッパーは、チェーン6の一方の半分にスライド可能に結合され、それによって第1の布地に結合されるスライダ3を含む。極端に低い位置に移動すると、スライダ3は下部ストップ7によって停止する。
【0005】
図2は、ジッパーシステムの一端の拡大図である。使用中、蝶棒10は、スライダ3を介して保持ボックス11に挿入され、スライダ3が移動させられると、チェーン6の2つの半分が一緒に強制され、第1の布地を第2の布地に接続するようにジッパーチェーンの各半分を整列させる。
【0006】
図1と2の両方に示されるように、スライダ3をチェーン6に沿って移動させるために、ユーザは、スライダ3に接続され、口語的に「上」(スライダ3を移動させてチェーン6の2つの半分を接続する方向)および「下」(スライダ3を移動させてチェーン6の接続された半分を分離する方向)と呼ばれる一方向または別の方向に引っ張られるように構成されたプルタブ(「引き手」とも呼ばれる)4を把持することができる。
【0007】
完全にジッパーを閉じると、スライダ3はジッパーチェーンの端にあり、上部ストップ2により停止する。
【0008】
図3および4は、プルタブ6を備えたスライダ3の斜視図を表示する。図3は、単一部品であるスライダ3を含み、上部部品21は、プルタブ6用のヒンジ接続23を含み、下部22は、上部21に接続されている。下部22は、典型的に、スライダ3の内部内の物理的接続によって接続されている。スライダ3はさらにスライダギャップ24を含み、これはスライダ3がジッパーチェーンを上下にスライドすることを可能にするが、典型的には、スライダギャップ24よりも広いジッパーチェーンの幅によって制約される。
【0009】
図4は、スライダ3の底面図であり、下部部品22、上部部品21、プルタブ6、およびスライダギャップ24を含む。
【0010】
図3と4の両方において、下部開口部204はユニタリ(unitary)であり、チェーンの半分が蝶棒を使用して挿入された状態で、チェーンの両方の半分が並んで配置させることができるように構成されることを見ることができる。
【0011】
図5は、図3および4と同じスライダを表示し、上部開口部205を示す。図5に見られるように、上部開口部205は、チェーンの各半分を収容するために2つの半分になっている。
【0012】
図6は、スライダ3の上下の分解図を示す。図6に示すように、上部部品302と下部部品302の両方の間に位置し、それらと接触するスプリッタ303によって上部部品302および下部部品302が統合される。図6に示されるように、スプリッタ303は大まかにくさび形であり、スプリッタ303の一端からスプリッタ303の他端までの経路の一部のみに延在し、その結果、スライダの一端は2つの開口部を含み、各開口部は半分のジッパーチェーンを受け入れるように構成され;スプリッタ303のもう一方の端部は単一の開口部を含み、物理的に接続されて単一のジッパーチェーンを形成するときに、ジッパーチェーンの接合された半分が通過できるように構成される。
【0013】
図7は、上からのスライダ3の斜視図であり、上部701、下部702、ギャップ703、および下部開口部704を示す。
【0014】
上述したように、手先の器用さが制限されているユーザは、既存のジッパーの使用に問題がある場合がある。スライダに蝶棒を挿入するのに問題がある場合や、プルタブを操作するのに問題がある場合、またはジッパーを閉じるときに下部ストップを保持するのに問題がある場合がある。したがって、現在のジッパーの既存のコンポーネントの多くとともに動作するが、手先の器用さが制限されている人がより簡単に使用できるようにするジッパー装置を提供する必要性がある。
【発明の概要】
【0015】
本発明の実施形態は、ジッパーによって組み合わせるのに適切な2つの材料を組み合わせるための解決策を提供する。図面に示されている本発明の例示的な実施形態を以下に要約する。これらおよび他の実施形態は、詳細な説明のセクションでより完全に説明されている。しかしながら、本発明を本発明の要約または詳細な説明に記載された形態に限定する意図はないことを理解されたい。当業者は、多数の修正、均等物、および代替の構造が存在することを認識することができるが、そのそれぞれが、特許請求の範囲に記載されている本発明の趣旨および範囲内にある。
【0016】
一般に、本発明の実施形態は、務歯を使用して2つの材料を一緒に組み合わせる能力をユーザに提供するように構成されたシステムを含む。本発明の1つの例示的な実施形態では、装置は、左側スプリッタを含み、左側ジッパーチェーンに沿ってスライドするように構成された左側スライダ;右側スプリッタを含み、右側ジッパーチェーンに沿ってスライドするように構成された右側スライダ;左側スプリッタと右側スプリッタが単一のスプリッタとして機能することができるように、互いに接触するように構成された左側スライダと右側スライダを備える。
【0017】
別の例示的な実施形態では、装置は、右側前面および右側内面を含む右側下部ストップを備える。右側内面は、蝶棒を受け入れるように構成されたスロットを備える。装置は、左側前面と、右側内面に挿入されるように構成された蝶棒とを含む左側下部ストップをさらに備える。外面幅を備えたジッパースライダは、右側下部ストップに接触するまでジッパーチェーンを下にスライドするように構成される。右側前面は、スライダの外面幅を超えて延長する部分を有するように構成されている。
【0018】
別の実施形態では、ジッパースライダは、ジッパーチェーンに沿ってスライドするように構成され、ジッパースライダに結合され、外面を備えた筐体を含むように構成されたスライダホルダを含む。少なくとも1つの光源は、少なくとも1つの外面に配置され、アクチュエータボタンは、少なくとも1つの光源に電気的に結合され、右側前面、右側底面、および右側内面のうちの少なくとも1つに配置される。
【0019】
上記および他の目的を達成するために本発明によって採用される構造および技術的手段は、特定の実施形態の以下の詳細な説明および添付の図面を参照することによって最もよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】従来技術の実施形態のジッパーのコンポーメントの図を示す。
図2】従来技術の実施形態のジッパーのコンポーメントの拡大図を示す。
図3】従来技術の実施形態のプルタブを備えたジッパースライダの上向きの斜視図を示す。
図4】従来技術の実施形態のプルタブを備えたジッパースライダの裏向きの斜視図を示す。
図5】従来技術の実施形態のプルタブを備えたジッパースライダの上向きの斜視図を示す。
図6】従来技術の実施形態のジッパーの斜視分解図を示す。
図7】従来技術の実施形態のジッパーの斜視図を示す。
図8】左右のジッパーチェーンを備えた分割スライダの左右部分の上面図および下面図を含む、本発明の実施形態を示す。
図9】左側ジッパースライダおよび右側ジッパースライダを含む本発明の実施形態の分解図を示す。
図10】左側またはメススライダホルダ、および右側またはオススライダホルダを含む本発明の実施形態を示す。
図11】右側および左側スライダ部分と対になっているオスおよびメススライダホルダを含む本発明の実施形態を示す。
図12】スライダホルダに接合されたスライダの底面図および上面図を含む本発明の実施形態を示す。
図13】左側ジッパーチェーンにスライド可能に接続された左側スライダの上部に接続された左側スライダホルダ、および右側ジッパーチェーンにスライド可能に接続された右側スライダの上部に接続された右側スライダホルダの正面図を含む本発明の実施形態を示す。
図14】右側スライダおよび右側スライダホルダに接続された左側スライダおよび左側スライダホルダの正面図を含む本発明の実施形態を示す。
図15】左側スライダホルダおよび右側スライダホルダ、ならびに2つの部品を一緒に接合するためのスロットおよびタブアセンブリを含む本発明の実施形態を示す。
図16】それぞれ、左手スライダホルダおよび右手スライダホルダと左手スライダおよび右手スライダとの間の関係を示す本発明の実施形態を示す。
図17】接合された左側スライダホルダと右側スライダホルダを含む本発明の実施形態を示す。
図18】スロットおよびタブ構成を含むスライダホルダアセンブリを含む本発明の実施形態を示す。
図19】スライダホルダとそのそれぞれのスライダ部分との間の関係を示す本発明の実施形態を示す。
図20】各スライダ部品間で非対称に分割されたスプリッタを含む、非対称構成を有するスライダアセンブリを含む本発明の実施形態を示す。
図21】スプリッタおよび外部支持部材を含む、非対称構成を有するスライダアセンブリを含む本発明の実施形態を示す。
図22】左側スライダホルダおよび右側スライダホルダ、ならびに押しボタン式のばねで作動するロックピン機構を含む本発明の実施形態を示す。
図23】右側下部ストップおよび左側下部ストップ、ならびにそれらの完全なジッパー機構との関係を含む本発明の実施形態を示し、全てが開いた構成である。
図24】右側下部ストップおよび左側下部ストップ、ならびにそれらの完全なジッパー機構との関係を含む本発明の実施形態を示し、全てが閉じた構成を作成するための準備状態である。
図25】右側下部ストップおよび左側下部ストップ、ならびにそれらの完全なジッパー機構との関係を含む本発明の実施形態を示し、全てが閉じた構成である。
図26】蝶棒を受け入れるためのスロットを含む右側下部ストップの斜視図、および蝶棒を含む左側下部ストップの斜視図を含む本発明の実施形態を示す。
図27】ジッパースライダと接触するスライダホルダを含む本発明の実施形態を示す。
図28】実質的に台形の形状のスライダホルダを含む本発明の実施形態を示す。
図29】実質的に台形の部分を有し、実質的に台形の部分の下に延長部を有するスライダホルダを含む本発明の実施形態を示す。
図30】実質的に円形の形状のスライダホルダを含む本発明の実施形態を示す。
図31】実質的に円形の部分を有し、実質的に円形の部分の下に房状の延長部を有するスライダホルダを含む本発明の実施形態を示す。
図32】実質的に台形の左翼および実質的に台形の右翼が両側に隣接する実質的に円形の部分を有するスライダホルダを含む本発明の実施形態を示す。
図33】アクチュエータボタンおよび2つの光源を含むスライダホルダの斜視図を含む本発明の実施形態を示す。
図34】アクチュエータボタンおよび単一の光源を含むスライダホルダの斜視図を含む本発明の実施形態を示す。
図35】アクチュエータボタン、スピーカー、マイクロフォン、バッテリー充電器ポート、およびオン/オフスイッチを含むスライダホルダの斜視図を含む本発明の実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の目的のために、LHSは「左側(left-hand side)」および「左側(left hand)」と同義であり、RHSは「右側(right-hand side)」および「右側(right hand)と同義である。
【0022】
図8は、LHSスライダ801、RHSスライダ802、LHSテープ803、RHSテープ804、LHS下部ストップ805、RHS下部ストップ806を含む本発明の実施形態の上面と下面の両方の斜視図を示す。この実施形態では、LHSスライダ801は、LHS務歯807にスライド可能に結合され、LHS下部ストップ805まで達することができ、LHS下部ストップ805は、LHSスライダ801がLHSテープ803から滑り落ちるのを防ぐ。同様に、RHSスライダ802は、RHS務歯808にスライド可能に結合され、RHS下部ストップ806まで達することができ、下部ストップ806は、RHSスライダ802がRHSテープ804から滑り落ちるのを防ぐ。一実施形態では、LHSスライダ801は、LHSプルタブループ809を含む。別の実施形態では、RHSスライダ802は、RHSプルタブループ810を含む。さらに別の実施形態では、RHSスライダとLHSスライダの両方がプルタブループを含む。
【0023】
一実施形態では、LHSスライダ801は、RHSスライダ802上の右側接触面812と接触するように構成された左側接触面811を含む。それぞれの接触面に沿って接触すると、LHSスライダ801とRHSスライダ802は、従来のジッパースライダ、すなわち、単一のスライダまたはユニタリなスライダとして機能するように構成され、ジッパーチェーン807と808を組み合わせて、ジッパーを閉じることができるか、または組み合わされたジッパーチェーンを別個のジッパーチェーン807と808に戻すようにジッパーを開けるかもしくは離すことができる。
【0024】
図9は、一実施形態による、LHSスライダとRHSスライダの両方の分解図である。LHSスライダは、LHS上部部品901、LHS下部部品903を含み、両方ともLHSスプリッタ905、または左側スプリッタ905によって一緒に保持されている。一実施形態では、RHSスライダは、RHS上部部品902、RHS下部部品904、およびRHSスプリッタ906を含む。一実施形態では、LHS上部部品901は、LHSスプリッタ905によってLHS下部部品903に固定的に接続され、RHS上部部品902は、RHSスプリッタ906によってRHS下部部品904に固定的に接続されている。一実施形態では、LHSスプリッタ905は、LHS上部部品901の一部として形成され、RHSスプリッタ906は、RHS上部部品902の一部として形成される。一実施形態では、LHSスプリッタ905は、LHS下部部品903の一部として形成してもよく、RHSスプリッタ906は、RHS下部部品904の一部として形成してもよい。別の実施形態では、LHSスプリッタ905およびRHSスプリッタ906は、個別に形成され、それぞれの下部部品または上部部品に取り付けられる。
【0025】
LHSスプリッタ905とRHSスプリッタ906がどのように形成されているかに関係なく、それぞれが互いに接触している場合、それらは単一の従来のスプリッタとして機能する。一実施形態では、LHSスプリッタ905は、実質的にくさび形のスプリッタの半分として形成され、一方、RHSスプリッタ906は、実質的なくさび形のスプリッタの他の半分として形成される。
【0026】
図10は、メススライダホルダ1001、オススライダホルダ1002、およびオススライダホルダ1002がメススライダホルダ1001に挿入されて単一のスライダホルダを形成する組み合わされたスライダホルダ903を含む本発明の実施形態を示す。この実施形態では、オススライダ1002は、挿入タブ1004を含み、スロット1005に挿入されるように構成される。
【0027】
図11は、RHSスライダホルダ1101とも呼ばれるメススライダホルダ1101がRHSスライダ1111の上面1113に取り付けられるように構成され、LHSスライダホルダ1102とも呼ばれるオススライダホルダ1102がLHSスライダ1112の上面1114に取り付けられるように構成される実施形態を示す。別の実施形態では、メススライダホルダ1101は、RHSスライダ1111の一部として製造され、オススライダホルダ1102はLHSスライダ1112の一部として製造され、それらは個別に製造されてその後取り付けられるものではない。一実施形態では、挿入タブ1104は、挿入タブ1104がスロット1005に挿入されるときに、RHSスライダ1111およびLHSスライダ1112が、それらが単一スライダとして機能することを可能にする方法で連通して配置されるように、スロット1105に挿入されるように構成される。
【0028】
図12は、メススライダホルダ1201がRHSスライダ1211に接続され、オススライダホルダ1202がLHSスライダ1212に接続されている本発明の実施形態の斜視図を示す。一実施形態では、オススライダ1202は、メススライダホルダ1201に接続され、RHSスライダ1201およびLHSスライダ1202がユニタリなまたは単一のスライダとして機能することを可能にする。当業者は、メススライダホルダ1201がLHSスライダホルダと呼んでもよく、オススライダホルダ1202がRHSスライダホルダとも呼んでもよいことを理解するであろう。
【0029】
図13は、ジッパー機構の上面図を示す本発明の実施形態である。この実施形態では、LHSスライダ1301は、LHS務歯1303に結合され、RHSスライダ1302は、RHS務歯1304に結合される。上から下に完全にジッパーを閉じるために、この実施形態では、LHSスライダ1301とRHSスライダ1302の両方が、LHSストッパー1305とRHSストッパー1306と接触して配置される。次に、挿入タブ1308がスロット1307に挿入され、移動されると、LHS務歯1203をRHS務歯1304に取り付けることができる単一のスライダを形成する。
【0030】
図14は、LHSスライダ1401とRHSスライダ1402が互いに接続されて単一のスライダ1499を形成することを示す本発明の実施形態である。この図では、単一のスライダ1499が務歯1403および1404に沿って部分的にスライドされており、それらを一緒に強制して2つの側面を接合している。
【0031】
図15は、LHSスライダホルダ1501をRHSスライダホルダ1502に取り付けてユニタリなスライダホルダ1503を形成する方法を示す本発明の実施形態である。この実施形態では、LHSスライダホルダ1501は、右側タブ1506を受け入れるように構成された、スロット1505とも呼ばれる実質的にU字型の左側切り欠き領域1505を含む。さらに、RHSスライダホルダ1502は、一緒に配置されたときに単一のスライダとして機能するユニットの形成を可能にするように、左側タブ1507を受け入れるように構成された実質的にU字型の右側切り欠き領域1508を含む。一実施形態では、LHSスライダホルダ1501およびRHSスライダホルダ1502は、13Dに示されるように、LHSスライダおよびRHSスライダとは別に形成される。別の実施形態では、LHSスライダホルダ1501およびRHSスライダホルダ1502は、LHSおよびRHSスライダと一体的に形成され、単一のLHS部品および単一のRHS部品を形成する。一実施形態では、左側切り欠き領域は左側タブ1507を形成し、右側切り欠き領域は右側タブ1506を形成する。
【0032】
図16は、本発明の一実施形態による、LHSスライダホルダ1601とRHSスライダ1603との間の関係、およびRHSスライダホルダ1602とRHSスライダ1604との間の関係を示す本発明の実施形態を示す。図17は、RHSスライダ1704に接続されたRHSスライダホルダ1702で所定の位置にロックされた、LHSスライダ1703に接続されたLHSスライダホルダを示す本発明の実施形態の斜視図を示す。この実施形態では、LHSスライダホルダ1701は、RHSスライダホルダ1702と結合して、単一のスライダホルダ1703を形成する。この実施形態では、挿入タブ17606は、スロット1705に挿入され、したがって、2つの半分を一緒にロックする。
【0033】
図18は、RHSスライダホルダ1802と結合して単一のスライダホルダ1805を形成するように構成されたLHSスライダホルダ1801を含む本発明の実施形態を示す。この実施形態では、一実施形態によれば、挿入タブ1804は、スロット1803に挿入され、したがって、2つの半分を一緒にロックして、ユニタリな部品1805を形成する。一実施形態では、スロット1804は、LHSスライダホルダ1801の内部にあり、断面が実質的に長方形である。挿入タブ1804は、RHSスライダホルダ1803の外部にあり、同様に断面が実質的に長方形であり、結果として挿入タブ1804がスロット1803に適合するように構成される。
【0034】
図19は、一実施形態による、LHSスライダホルダ1901およびそのLHSスライダ1903との関係、ならびにRHSスライダホルダ1902およびそのRHSスライダ1904との関係を示す。一実施形態では、各スライダホルダは、ある種の接着剤、磁石、溶接、またはスライダホルダをスライダに接続する他の実用的な方法を介して、そのそれぞれのスライダに取り付けられる。一実施形態では、スライダホルダおよびそのそれぞれのスライダは、スライダホルダおよびスライダがユニタリな部品を形成するように製造される。
【0035】
図20は、LHSスライダホルダ2001およびRHSスライダホルダ2002が同じサイズではなく、それらの形状も機能も対称ではない実施形態の斜視図を示す。一実施形態では、LHSスライダおよびスライダホルダは、一緒に機能する2つの側面がジッパー機能を維持する限り、RHSスライダおよびRHSスライダホルダと対称である必要はない。一実施形態では、LHSスライダは、LHS上部部品2003およびLHS下部部品2005と、LHS上部部品2003とLHS下部部品2005との間に配置され、それらの間の接続として機能するLHSスプリッタ2007とを含む。RHSスライダは、RHS上部部品2004およびRHS下部部品2006と、RHS上部部品2004とRHS下部部品2006との間に配置され、それらの間の接続として機能するRHSスプリッタとを含む。
【0036】
図21は、LHSスライダ2101およびRHSスライダ2102を含む一実施形態の斜視分解図を示す。一実施形態では、LHSスライダ2101は、LHS上部部品2103およびLHS下部部品2105の外部に位置し、LHS上部部品2103とLHS下部部品2105の両方に平行な平面に実質的に平行にLHSスライダ2101から外部に延長するLHS支持部材2107によって接続されたLHS上部部品2103およびLHS下部部品2105を含む。一実施形態では、LHS支持部材2107は、LHS上部部品2103およびLHS下部部品2105と協調して動作して、LHSジッパーチェーンをLHSスライダ2001を通して案内するのを助けるように構成される。
【0037】
一実施形態では、RHSスライダ2102は、RHS上部部品2104およびRHA下部部品2106と、RHS上部部品2104とRHS下部部品2106との間の接続として機能することができるRHS上部部品2104とRHS下部部品2106との間に実質的に配置されたRHSスプリッタ2110とを含む。一実施形態では、RHSスプリッタ2110は実質的にくさび形であり、LHSスプリッタは存在しない。一実施形態では、RHSスライダ2102は、RHS上部部品2104およびRHS下部部品2106の外部に配置され、RHS下部部品2104とRHS上部部品2106の両方に平行な平面に平行にRHSスライダ2102から外部に延長するRHS支持部材2108を含む。一実施形態では、RHS支持部材2108は、RHS上部部品2104およびRHS下部部品2106と協調して動作して、RHSジッパーチェーンをRHSスライダ2002を通して案内するのを助けるように構成される。当業者は、RHS支持部材とLHS支持部材の両方が、スライダがジッパーチェーンに沿ってスライドすることを可能にするように動作可能な任意の方法で構成され得ることを理解するであろう。
【0038】
図22は、LHSスライダホルダ2201が、タブ2204をスロット2203に挿入することによってRHSスライダホルダ2202と結合するように構成される、本発明の一実施形態の斜視図を示す。一実施形態では、タブ2204は、押しボタン式のばねで作動するロックピン2206を含み、これは、スロット2213に挿入されると、ピンホールド2205を通って延在し、ピンホールド2205にロックすることができ、したがって、2つの部品を一緒に固定して、単一のスライダホルダ2207を作成する。他の実施形態と同様に、LHSおよびRHSスライダホルダは、製造され、それぞれのLHSおよびRHSスライダに取り付けられてもよく、または単一部品として製造されてもよく、その結果、LHSスライダホルダは、LHSスライダの一部として形成され、RHSスライダホルダはRHSスライダの一部として形成される。これにより、4つではなく2つの部品を製造できる。
【0039】
LHSスライダホルダとRHSスライダホルダを一緒に保持するためのさまざまなロック機構が示されている。実際には、さまざまなタイプの接続を使用してもよい。例えば、いくつかの実施形態では、ロック機構は、2つの部品を一緒に保持するための磁石である(図10、番号1005および1006を参照されたい)。別の実施形態では、磁石がタブおよびスロット機構の一部として使用されて、LHSおよびRHS部品を一緒に保持するのを助ける。いくつかの実施形態では、LHSおよびRHSスライダホルダは、それぞれ、LHSおよびRHSスライダの前面に見られる。他の実施形態では、LHSおよびRHSスライダホルダは、それぞれ、LHSおよびRHSスライダの裏側に見られる。いくつかの実施形態では、LHSスライダホルダはRHSスライダ上に配置してもよく、RHSスライダホルダはLHSスライダ上に配置してもよい。
【0040】
図23は、右側(またはRHS)下部ストップ2301、左側(またはLHS)下部ストップ2302、およびそれらの完全なジッパー機構との関係を含む本発明の実施形態を示し、全てが開いた構成である。一実施形態では、RHS下部ストップ2301は、ジッパースライダ2307が取り付けられている務歯2309の右側の列に接続されている。ジッパースライダ2307は、ジッパー前面2308を含む。RHS下部ストップは、RHS前面2304およびRHS内面2305を含む。LHS下部ストップ2302は、務歯2310の左側の列に取り付けられ、RHS下部ストップとLHS下部ストップの物理接続に配置されるように構成されたLHS前面2303および蝶棒2306を含む。
【0041】
一実施形態では、RHS前面2304は、ユーザがRHS下部ストップ2301をしっかりと把持することができ、それにより、器用さが制限されている人により多くの制御を可能にするように、ジッパースライダ2307のジッパー前面2308を超えて延長する。延長部分は、円形、楕円形、長方形、三角形、またはRHS底部ストップ2301の所定の位置での把持および保持を容易にする任意の形状であってよい。一実施形態では、LHS前面2303は、LHS下部ストップ2302に近接するジッパースライダ2307の側面のジッパー前面2308を超えて延長し、その結果、ユーザは、ジッパースライダ2307を通してRHS下部ストップ2301へと挿入するためにLHS下部ストップ2302をしっかりと把持ことができる。延長部分は、円形、楕円形、長方形、三角形、またはLHS下部ストップの所定の位置での把持および保持を容易にする任意の形状であってよい。
【0042】
図24は、RHS下部ストップ2401、LHS下部ストップ2402、およびそれらの完全なジッパー機構との関係を含む本発明の実施形態を示し、全てが閉じた構成を作成するための準備状態である。
一実施形態では、RHS下部ストップ2401は、RHS前面2404を含む。LHS下部ストップ2402は、LHS前面2403を含み、蝶棒2405をジッパースライダ2407の開口部を通して挿入し、RHS下部ストップ2401と接触させることによって、RHS下部ステップ2401と接続する。したがって、ジッパースライダ2407がRHS下部ストップ2401およびLHS下部ストップ2402から引き離されると、2組の務歯2409および2410が一緒に強制され、それによって「ジッパーを閉じる」。
【0043】
一実施形態では、RHS前面2404は、ユーザがRHS下部ストップ2401をしっかりと把持する能力を有するように、スライダ外面2408を超えて延長する幅を有する。一実施形態では、LHS前面2403は、LHS下部ストップ2402に近接する側面のジッパー外面2408を超えて延長し、その結果、ユーザは、ジッパースライダ2407を通してRHS下部ストップ2401へと挿入するためにLHS下部ストップ2302をしっかりと握ることができる。図24の実施形態に示されるように、挿入されると、RHS下部ストップ2401およびLHS下部ストップ2402の組み合わされた寸法は、ユーザ、特に器用さが制限されたユーザが、ジッパーを閉じる準備として組み合わされた機構をよりしっかりと把握することを可能にする。
【0044】
図25は、RHS下部ストップおよびLHS下部ストップ、ならびにそれらの完全なジッパー機構との関係を含む本発明の実施形態を閉じた構成で示す。一実施形態では、RHS下部ストップ2501は、LHS下部ストップ2502に近接するジッパースライダの側面を通して蝶棒2503を挿入し、次いでRHS下部ストップ2501の内面の溝に挿入することによって、LHS下部ストップ2502と接触して配置される。RHS下部ストップ2501およびLHS下部ストップ2502が接続されると、ジッパースライダ2507を引き上げることができ、2つのジッパーチェーンを一緒に強制して、単一の「ジッパーを閉じた」ジッパーチェーン2505を作成する。
【0045】
一実施形態では、RHS下部ストップ2501およびLHS下部ストップ2502の組み合わされた寸法は、器用さが制限されたユーザを含むユーザが、ジッパースライダが上に引っ張られてジッパーを閉じるときに、組み合わされた機構をよりしっかりと把持することを可能にし、それによって、組み合わされた機構を所定の位置に保持する能力が向上し、ジッパーを閉じることが簡単になる。
【0046】
図26は、蝶棒を受け入れるためのスロットを含む右側下部ストップの斜視図、および蝶棒を含む左側下部ストップの斜視図を含む本発明の実施形態を示す。一実施形態では、RHS下部ストップ2601は、RHS前面2602と、LHS下部ストップ2608と接続するように構成されたRHS内面2603とを含む。一実施形態では、RHS左面2603は、蝶棒2609を受け入れるように構成され、それによってLHS下部ストップ2608をRHS下部ストップ2601に接続するスロット2604を含む。一実施形態では、RHS下部ストップ2601は、実質的に前面および後面で対称であり、その結果、RHS下部ストップは、RHS前面2602と実質的に同一で反対のRHS後面(図示せず)を含む。一実施形態では、スロット2604は、RHS前面2602およびRHS内面2603の少なくとも下部を超えて延長するRHS後面によって規定される。一実施形態では、RHS前面2602は、テクスチャード加工されたグリップ部分(図示せず)を含み、それにより、手先の器用さが制限されている人にとって把持を容易にする。
【0047】
一実施形態では、RHS前面は、RHS上部2607からRHS前面2602に沿ってRHS上部2607から所定の距離まで延長するRHS前部溝2605を含む。RHS後面は、RHS上部2607からRHS上部から同じ所定の距離まで延長するRHS後部溝2606を含む。換言すると、単なる一例として、RHS前部溝2605が0.5cmの長さである場合、RHS後部溝2606もまた0.5cmの長さである。RHS前部溝2605およびRHS後部溝2606は、ジッパースライダがRHS下部ストップ2601に沿って各溝の底に接触するまでスライドできるように構成されているため、スライダがさらに下にスライドするのを停止させる。一実施形態では、RHS前部溝2605およびRHS後部溝2606は、RHS前面2602およびRHS後面に沿って配置され、ジッパースライダがRHS下部ストップ2601に対して所定の位置に下げられると、ジッパースライダの右端がRHS前部溝2605およびRHS後部溝2606にスライドし、RHS上部2607から最も遠い溝の端(溝の下部)に当たると停止する。
【0048】
一実施形態では、LHS下部ストップ2608は、RHS下部ストップ2601の近接する蝶棒2690を含み、スロット2604に適合するように構成される。一実施形態では、LHS下部ストップ2608は、LHS前面2612にLHS前部溝2610を含み、LHS後面(図示せず)にLHS後部溝2611を含む。LHS後部溝2611は、LHS前部溝2610の真向かいのLHS後面に配置され、LHS前部溝2610およびLHS後部溝2611が一緒になって蝶棒2690を規定する。前部溝2610および後部溝2611は、ジッパースライダがLHS下部ストップ2608に沿ってスライドすることを可能にするように構成される。一実施形態では、蝶棒2609は、LHS前面2602およびLHS後面を超えて外向きに延長する。一実施形態では、LHS前部溝2610および後部溝2611は、LHS前面2612およびLHS後面に沿って配置され、ジッパースライダがLHS下部ストップ2608に対して所定の位置に下げられると、スライダの左端が溝へとスライドする。一実施形態では、LHS前面2612は、テクスチャード加工された部分2615および2617を含み、それにより、手先の器用さが制限されている人による把持を容易にする。
【0049】
RHS下部ストップ2601は、右側テープを受け入れるように構成された開口部2614を含み、それにより、RHS下部ストップ2601を残りのジッパー機構に接続する。同様に、LHS下部ストップ2608は、左側テープを受け入れるための開口部2613を含み、それにより、LHS下部ストップ2608を残りのジッパー機構に接続する。当業者は、下部ストップをジッパーテープに接続する任意の既知の実用的な方法を使用できることを理解するであろう。
【0050】
図27は、ジッパースライダと接触するスライダホルダを含む本発明の実施形態を示す。一実施形態では、スライダホルダ2705は、ジッパースライダ2706(スライダホルダ2705の後ろの点線で示されている)に結合され、ジッパーチェーン2707および2708に沿って上下に移動するように構成される。一実施形態では、スライダホルダ2705は、典型的には、ジッパースライダ2706よりも大きく、把持しやすい。一実施形態では、スライダホルダ2705は、ジッパースライダ2706よりも左右方向に大きい。一実施形態では、スライダホルダ2705は、ジッパースライダ2706よりも上下方向に大きい。一実施形態では、スライダホルダ2705は、テクスチャード加工されたグリップを含み、それにより、ジッパースライダ2706よりも把持しやすくなる。
【0051】
図28~32は、スライダホルダを把持するユーザの能力を改善するための様々な形状のスライダホルダを含む本発明の実施形態を示す。
【0052】
図28は、実質的に台形の形状のスライダホルダを含む本発明の実施形態を示す。一実施形態では、スライダホルダ2801は、ジッパースライダ(スライダホルダ2801の下に点線で示され、番号は付けられていない)に取り付けられるように構成され、実質的に台形である。一実施形態では、スライダホルダ2801は、把持を容易にするためのテクスチャード加工された部分を含む。
【0053】
図29は、実質的に台形の部分を有し、実質的に台形の部分の下に延長部を有するスライダホルダを含む本発明の実施形態を示す。一実施形態では、スライダホルダ2901は、実質的に台形の部分2902を含み、実質的に台形の部分2902の下端に沿って接続された実質的に楕円形の延長部2903と、実質的に楕円形の延長部2903の下端に沿って接続された実質的に細長い台形の延長部2904とを含む。一実施形態では、細長い台形の延長部2903は、楕円形の延長部2902に固定的に接続されている。一実施形態では、細長い台形の延長部2903は、楕円形の延長部2902に移動可能に接続されている。一実施形態では、細長い台形の延長部は、実質的に楕円形の延長部2902に沿って左右に移動するように構成される。一実施形態では、スライダホルダ2901は、把持を容易にするためのテクスチャード加工された部分を含む。テクスチャード加工された部分(図示せず)は、実質的に台形形状の部分2902、実質的に楕円形の部分2903、または実質的に細長い台形形状の部分2904、またはそれらの任意の組み合わせに含まれていてもよい。
【0054】
図30は、実質的に円形の形状のスライダホルダを含む本発明の実施形態を示す。一実施形態では、実質的に円形のスライダホルダ3001は、スライダホルダ3001が実質的に円形であるジッパースライダ(スライダホルダ3001の下に点線で示され、番号は付けられていない)に取り付けられる。一実施形態では、スライダホルダ3001は、把持を容易にするためのテクスチャード加工された部分を含む。
【0055】
図31は、実質的に円形の部分を有し、実質的に円形の部分の下に房状の延長部を有するスライダホルダを含む本発明の実施形態を示す。一実施形態では、スライダホルダ3101は、球形の上部3103および細長い下部3104を使用して延長する実質的に円形の部分3102を含む。球形の上部3103と細長い下部3103の組み合わせは、実質的に円形の部分3102の下にぶら下がって、2つの房を作成する。一実施形態では、スライダホルダ3101は、把持を容易にするためのテクスチャード加工された部分を含む。テクスチャード加工された部分(図示せず)は、実質的に円形の部分3102、房状のコネクタ3103および3104の一方もしくは両方、またはそれらの任意の組み合わせに含まれていてもよい。
【0056】
図32は、実質的に台形の左翼および実質的に台形の右翼が両側に隣接する実質的に円形の部分を有するスライダホルダを含む本発明の実施形態を示す。一実施形態では、スライダホルダ3201は、実質的に円形の部分3202を含み、実質的に円形の部分3202から左方向に延長する実質的に翼状の延長部3203、実質的に円形の部分3202から右方向に延長する実質的に翼状の延長部3204を含む。
【0057】
図33は、アクチュエータボタンおよび2つの光源を含むスライダホルダの斜視図を含む本発明の実施形態を示す。一実施形態では、スライダホルダ3306は、光源3308を含む筐体によって境界が定められており、1つは底面3309にあり、1つは外面3310にある。一実施形態では、スライダホルダ3306は、押されると、1つ以上の光源3308を作動させるアクチュエータボタンをさらに含む。一実施形態では、光源3308は、底面3309および外面3310の内部にあるか、またはそれらと同一平面である。一実施形態では、光源3308は、底面3309および外面3310を超えて延長する。
【0058】
一実施形態では、光源3308を支持し、それらをアクチュエータボタン3307と通信して配置する電子機器(図示せず)は、スライダホルダ3306の外側を規定する筐体の内部にある。光源3308は、ハロゲン、LED、LCD他などの任意の実用的な光源であってもよい。一実施形態では、光源3308は、筐体(図示せず)内の空洞に含まれる電池によって駆動される。一実施形態では、筐体は、電池にアクセスして交換することができるように、取り外し可能なアクセスを含む。一実施形態では、光源3308は、光起電性パネル(図示せず)によって駆動される。
【0059】
図34は、アクチュエータボタンおよび単一の光源を含むスライダホルダの斜視図を含む本発明の実施形態を示す。一実施形態では、スライダホルダ3406は、光源3408を含む。一実施形態では、光源3408は、底面3409に配置されている。一実施形態では、光源3408は、外面3310に配置されている。光源3308は、ハロゲン、LED、LCD他などの任意の実用的な光源であってもよい。
【0060】
一実施形態では、スライダホルダ3406は、押されると、光源3408を作動させるアクチュエータボタンをさらに含む。一実施形態では、光源3408は、底面3409と同一平面になるように内部にあるか、またはそれを超えて延長する。一実施形態では、光源3408は、外面3410の内部にあるか、それと同一平面にあるか、またはそれを超えて延長する。当業者は、光源3408がスライダホルダ3406の任意の面に見出され得ることを理解するであろう。
【0061】
一実施形態では、光源3408を支持し、それらをアクチュエータボタン3407と通信して配置する電子機器(図示せず)は、スライダホルダ3406の内部にある。一実施形態では、光源3408は、内部電池(図示せず)によって駆動される。一実施形態では、光源3408は、光起電性パネル(図示せず)によって駆動される。
【0062】
図35は、アクチュエータボタン、スピーカー、マイクロフォン、バッテリー充電器ポート、およびオン/オフスイッチを含むスライダホルダの斜視図を含む本発明の実施形態を示す。一実施形態では、スライダホルダ3506は、スライダホルダ3506の外形を規定する筐体によって境界が定められており、アクチュエータボタン3507、スピーカー3508、およびマイクロフォン3509を含む。アクチュエータボタン3507は、押されると、スピーカー3508とマイクロフォン3509の任意の組み合わせを作動させることができる。一実施形態では、スライダホルダ3506は、リストされたコンポーネントのそれぞれを支持するために電子回路を取り囲み、それらを互いに通信させる筐体によって境界が定められている。一実施形態では、スライダホルダ3506は、スライダホルダ3506(および、さらに延長して、スライダホルダ3506を含む衣服を着用している幼児などの人)の位置を探すためのGPS技術、および電子部品に含まれる機能をネットワーククおよび/またはデバイスに接続するための無線通信電子機器のうちの少なくとも1つを含む。例えば、そのような無線通信電子機器は、Wi-Fi接続、Bluetooth接続、およびスライダホルダ3506のコンポーネントをネットワークまたはデバイスに無線接続する他の任意の実用的な手段のための電子機器を含んでもよい。
【0063】
一実施形態では、アクチュエータボタン3507は、押されたときに、別のデバイスで受信することができる、またはスピーカー3508を通して再生することができる無線警報を作動させることができる。一実施形態では、アクチュエータボタン3507は、押されると、スピーカー3508および/またはマイクロフォン3509を作動させることができる。一実施形態では、アクチュエータボタン3507は、押されると、スライダホルダ3506に結合されたモバイルデバイスを介して電話を開始または応答することができる。一実施形態では、スピーカー3508は音声で作動し、スマートフォンまたは他のモバイルデバイスに結合されて、ハンズフリー操作を可能にする。このような結合は、Bluetooth、Wi-Fi、またはその他の実用的な無線接続を介して実現できる。一実施形態では、スライダホルダ3506は、有線接続を介してスマートフォンまたは他のモバイルデバイスに結合される。
【0064】
一実施形態では、スライダホルダ3506は、バッテリー充電ポート3511、およびオン/オフボタン3510を含む。バッテリー充電ポートは、任意のタイプのUSB、Firewire、Lightingコネクタ、またはバッテリー充電ポート3511と電源の間に電気接続を作成できるその他の既知の実用的な充電ポートにしてもよい。
【0065】
当業者は、本発明の目的のために、上述の電子部品および電気部品をスライダホルダに配置することができるが、別の実施形態では、電子部品および電気部品をRHSスライダホルダもしくはLHSスライダホルダ、または分割されたスライダホルダの実用的な部分に配置することもできることを理解するであろう。
【0066】
当業者は、本発明の目的のために、本明細書に記載の様々なコンポーネントが、ナイロン、アルミニウム、および他のものを含む任意の実用的な材料から構築され得ることを理解するであろう。さらに、当業者は、スライダホルダが任意のサイズであってよく、スライダホルダがより大きくなると、スライダホルダを把持しやすくするなどの特定の利点を提供することを理解するであろう。当業者は、スライダホルダが、把持および操作するのに適切な任意のサイズおよび形状であってよいことを理解するであろう。
【0067】
当業者は、LHSおよびRHSという用語が「左側」および「右側」を表すことを理解するであろう。LHSスライダは、左側(left-hand)スライダおよび左側(left-hand side)スライダという用語と同義である。RHSスライダは右側(right-hand)スライダおよび右側(right-hand side)スライダという用語の同義語である。LHSスライダホルダは左側(left-hand)スライダホルダおよび左側(left-hand side)スライダホルダという用語の同義語である。RHSスライダホルダは右側(right-hand)スライダホルダおよび右側(right-hand side)スライダホルダという用語の同義語である。当業者は、左と右を区別することは、限定することを意味するのではなく、むしろ一方を他方から区別することを意味することを理解するであろう。したがって、RHSスライダ、チェーン、下部ストップは、ジッパーの反対側にあるその対応するものと区別される限り、LHSスライダ、チェーン、下部ストップと呼ぶことができる。本発明の目的のために、当業者は、LHSおよびRHSが2つの側面を区別するための単なるラベルであることを理解するであろう。「左」および「右」という用語は、本発明の趣旨を制限または変更することなく交換することができる。
【0068】
本発明の特定の特徴は、図面に示され、他には示されていないが、これは、各特徴が本発明による他の特徴のいずれかまたは全てと組み合わせることができるので、便宜上のものである。本明細書で使用される「含む(including)」、「含む(comprising)」、「有する」、および「伴う(with)」という言葉は、広範かつ包括的に解釈されるべきである。さらに、本出願に開示されたいかなる実施形態も、唯一の可能な実施形態とみなされるべきではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図15
図16
図17
図18
図19
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図31
図32
図33
図34
図35
【国際調査報告】