(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-01
(54)【発明の名称】紙ロールを包装するためのシステム及び操作方法。
(51)【国際特許分類】
B26D 7/32 20060101AFI20220525BHJP
B65B 35/44 20060101ALI20220525BHJP
B26D 3/16 20060101ALI20220525BHJP
【FI】
B26D7/32 A
B65B35/44
B26D3/16 E
B26D3/16 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2021550304
(86)(22)【出願日】2020-02-17
(85)【翻訳文提出日】2021-10-13
(86)【国際出願番号】 IT2020050029
(87)【国際公開番号】W WO2020174504
(87)【国際公開日】2020-09-03
(31)【優先権主張番号】102019000002851
(32)【優先日】2019-02-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521380144
【氏名又は名称】プラスライン エス. アール. エル.
(74)【代理人】
【識別番号】100147935
【氏名又は名称】石原 進介
(74)【代理人】
【識別番号】100080230
【氏名又は名称】石原 詔二
(72)【発明者】
【氏名】ゲリ、ヴィットリオ
【テーマコード(参考)】
3C021
3E054
【Fターム(参考)】
3C021LA01
3E054AA05
3E054CA07
3E054DB02
3E054DE01
3E054FA07
(57)【要約】
紙ロール(2)の群(20)を包装するためのシステムであって、紙ログを切断する切断機(3)を含み、各群(20)は、同一ログ(L)から得られるロール(2)からなる。このシステムは、互いに離間した個々のロール(2)を配置するための第1ユニット(1)と、所定数のロール(2)をグループ化することによって群(20)を形成する第2ユニット(4)と、第3ユニット(6)と、を含み、前記第2ユニット(4)は、形成されるべき各群の最後のロールを後方から押すように適合されたブレード(43)を備え、当該ブレードは形成される各群の最後のロールを後方から押圧するように適合され、個々の群としての各形成される群は、各ロール(2)の前方基部及び横方向表面が自由である間に、前記最後のロールの後部基部に押圧動作を加えることによって形成され、前記第3ユニット(6)は、前記第2ユニット(4)の下流に位置し、前記群(20)を包装機械(5)に向かって搬送するように適合されている。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
切断機(3)を用いて紙ログ(L)を切断することによって得られる紙ロール(2)の群(20)を包装するためのシステムであって、
当該システムは、ログ(L)が所定の前進方向(PL)に沿って移動される所定数のチャネル(30)と、所定の切断速度に従ってロール(2)を生成する前記方向(PL)に対して横方向にログを切断する切断ユニットと、を備える切断機(3)を含み、
前記切断は各ロール(2)の後部基部及び前部基部の形成を決定し、
前記後部基部及び前部基部は垂直に配向され、即ち、前記ロール(2)の長手方向軸に直角に配向され、
ここで、前記切断機(3)によって生成される前記ロール(2)は、前記方向(PL)にそれぞれ平行に配向されかつ前記チャネル(30)の数に等しい数の排出ライン(L1、L2、L3、L4)に沿って当該切断機から排出され、
そして各群(20)は、同一のログ(L)から得られかつ互いに近接しかつ互いに前後に並べて配置されかつ前記ロールが得られる前記ログ(L)の前記前進方向(PL)に沿って配列された所定数のロール(2)からなり、
当該システムは、前記切断機(3)の下流に、さらに、第1ユニット(1)、第2ユニット(4)及び第3ユニット(6)を含み、
前記第1ユニット(1)は、各排出ライン(L1、L2、L3、L4)に沿って所定量(d)離間して個々の前記ロール(2)を配置するように適合され、
前記第1ユニットは、前記ロール(2)が前記切断機(3)から排出されるときに一度に1つずつ位置決めされる表面(10)を備え、かつそれぞれの排出ライン(L1、L2、L3、L4)に沿って前記ロールを移動させ、各ロール(2)をそれぞれの排出ラインにおいて後続するロールから離間させ、
前記第2ユニット(4)は、前記第1ユニットと協働し、各々が後続状態で配置される可能性がある所定数のロール(2)からなるロール(2)の群(20)を製造するために、前記第1ユニット(1)によって事前に離間された所定数のロール(2)をグループ分けすることによって前記群(20)を形成するように適合され、
前記第2ユニット(4)は、前記ロール(2)が自由に通過する移送面(10;40)と平行な区間を常に有する環状経路に沿ってブレード(43)を移動させるそれぞれの独立したアクチュエータ(42)に連結されたブレード(43)を備え、各ブレード(43)は形成される各群の最後のロールを後方から押圧するように適合され、そして個々の群としての各形成された群は、各ロール(2)の前部基部及び横方向表面が自由である間に、前記最後のロールの後部基部に押圧動作を加えることによって形成され、
前記第3ユニット(6)は、前記方向(PL)に対して前記第2ユニット(4)の下流に配置され、下流に設けられた包装機(5)に向かって前記群(20)を搬送するように適合され、かつ前記第2ユニット(4)によって形成された群(20)を受け入れるように適合されている、システム。
【請求項2】
各排出ライン(L1、L2、L3、L4)上に、対応する群を構成するロール(2)の数よりも多い数のロール(2)の滞積、即ち停止がないことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記切断機(3)には、トリムされたログ(L)が供給されることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記切断機(3)のそれぞれのチャネル(30)における前記ログ(L)の移動が断続的な移動であり、
「Tt」は前記切断機の切断ユニットによって通常実行される2つの続いて起こる切断の間に経過する時間であり、「Ts」は前記ログの移動を停止するのに必要な時間であり、Ts<Ttであることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1ユニット(1)は、前記切断機(3)の下流に設置された複数のコンベヤベルト(10)を含み、各コンベヤベルト(10)は、前記切断機(3)のそれぞれのロール(2)の排出ラインに対応するセクションを常に有することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記第2ユニット(4)は、前記第1ユニット(1)から来る前記ロール(2)が減速を受ける移送面(40)を備えることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記減速面が前記コンベヤベルト(10)の下流にあることを特徴とする請求項5又は6に記載のシステム。
【請求項8】
前記第2ユニット(4)は、前記群(20)の形成中に前記ロール(2)が続く経路の上方の環状軌道に沿って移動する複数のブレード(43)を備えることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記ブレード(43)は、前記コンベヤベルト(10)の上方でかつ前記減速面(40)の上方に配置されていることを特徴とする請求項6~8のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項10】
前記軌道が三角形の軌道であることを特徴とする請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記ブレード(43)は、各コンベアベルト(10)の上方の独立したアクチュエータによって駆動され、かつ前記コンベアベルト(10)及び減速面(40)の上方の異なる速度を有する前記独立したアクチュエータによって作動され得ることを特徴とする請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
コンベアベルト(402)が前記第2ユニット(4)とコンベア(6)との間に設けられていることを特徴とする請求項1~11のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項13】
単一のコントローラが、前記切断機、前記第1ユニット、前記第2ユニット及び前記第3ユニットを制御する統合システムであることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
紙ロールの群(20)を包装するための操作方法であって、
各群(20)は、同一のログ(L)によって得られ、かつ所定数が1よりも多い場合、後続状態で配置された所定数のロール(2)によって作られ、
前記方法は以下の各工程を含むことを特徴とする操作方法:
-切断機(3)を用いることにより、紙ロール(2)は、所定の切断速度に従って紙材料のログ(L)を横方向に切断することにより製造され、このようにして製造された紙ロール(2)は、幾つかの平行な排出ライン(L1、L2、L3、L4)に沿って前記切断機(3)から排出され、前記切断によって各ロール(2)に対して後部基部及び前部基部の形成が決定され、前記後部基部及び前部基部は垂直に配向され、即ち前記ロール(2)の長手方向軸に直交する方向に配向される工程;
-前記切断機(3)の直下流に、各紙ロール(2)が、それぞれの排出ライン(L1、L2、L3、L4)に続く紙ロールから予め設定された値(d)だけ離間して配置される工程;
-各排出ライン(L1、L2、L3、L4)上に、群(20)が、前記群の最後のロールに押圧動作を及ぼす押圧ブレード(43)によって形成される工程;
-各々の群(20)は、前記群を形成するために使用される同一の押圧ブレード(43)によってコンベア(6;402)に移送される工程;
-前記コンベア(6)により、前記群(20)は包装機(5)に移送される工程。
【請求項15】
各排出ライン(L1、L2、L3、L4)上に、対応する群を構成するロール(2)の数よりも多い数のロール(2)の滞積、すなわち停止がないことを特徴とする請求項13に記載の操作方法。
【請求項16】
前記切断機(3)に、トリムされたログ(L)が供給されることを特徴とする請求項13に記載の操作方法。
【請求項17】
前記切断機(3)における前記ログ(L)の断続的な移動を意味し、
「Tt」は前記切断機の切断ユニットによって通常実行される2つの続いて起こる切断の間に経過する時間であり、「Ts」は前記ログの移動を停止するのに必要な時間であり、Ts<Ttであることを特徴とする請求項13に記載の操作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙ロールを包装するためのシステム及び操作方法に関する。
【0002】
特に、排他的ではないが、本発明はキッチンタオル及び同様の製品のような家庭用のトイレットペーパーロール及び紙ロールの包装に関する。
【0003】
上述のタイプの紙ロールの製造には、ロールの紙が巻かれるボール紙管又は「コア」を製造するための少なくとも1つの管形成機械と、ボール紙管上に巻かれることになっている紙ウェブを形成するプライが巻き出される親リールが配置される1つ以上の巻き出し機と、巻き出し機によって供給されるプライによって形成されるウェブをエンボス加工するためのエンボス加工ユニットと、ウェブがコア上に巻かれて所定の直径を有するログを形成する巻き返し機と、ログを所定の長さのロールに分割する切断機と、巻き返し機と切断機との間に配置されるバッファ貯蔵部とを一般に含むラインに沿って配置される機械及び装置の使用を必要とすることが知られている。
【0004】
切断機から出てくるロールは、包装ラインに送られる。この包装ラインは、一般に、包装を形成するためのユニット又は「包装機」にロールが運ばれる一群のコンベアを含み、ここで、ロールは、周期的に、所定数、恐らくは数層にグループ化され、かつ包装を形成するために前もってグループ化されたロールの周囲に折り畳み溶接されるプラスチック材料のフィルムで包装される。前記コンベアは、一般に、互いに平行なコンベアベルトによって形成され、その各ベルトは、異なる長さのいくつかのセクションに分割することができる。
【0005】
これらのコンベアは、切断機と包装機との接続機能を果たす他に、包装機に対して一般的に生産量の異なる切断機の生産量にかかわらず、包装機への供給を連続的に可能にする緩衝装置である。
【0006】
特許文献1は、紙ログの横方向切断による紙ロールの製造のための切断機を開示している。
【0007】
特許文献2は、液体物質、特にフルーツジュース、ミルク、ワイン又はソースのような食品用途のための物質のための容器を包装するためのプラントを開示している。前記容器は直方体の食品容器であり、これらを分離し、互いに距離を置いて配置されたユニットの上流に配置されたコンベアによって垂直位置で供給され、その後、当該コンベアは所定の数のロットに事前に間隔を置いて配置された容器をグループ化するさらなるユニットに容器を送達する。
【0008】
前記第2のユニットは容器の側面と接触する前ブレード及び後ブレードによって時々形成される対で作用する一連のブレードを含み、当該ブレードはロットを形成し、マニピュレータがロットを拾い上げる排出ポイントにそれらを移動し、そして前記ブレードのさらなる介入なしに前記プラントの別の領域にそれらを移送する。
【0009】
特許文献3は横方向に向けられた所定数のソーセージをコンベアによって規定された前進方向にグループ化するためのシステムを開示しており、該コンベアの上方には、下方に位置するコンベアの速度に対するブレードの速度に従って、必要なグループ化を決定する一連のブレードを備えたグループ化ユニットが配置されている。前記ブレードは、前進方向に対して垂直に配向されているコンベア上で自由に回転するグループ化される製品の横方向表面に作用するように構成されている。
【0010】
特許文献3は、下方に位置するコンベアによって規定された前進方向に対して横方向に配向された列に沿って整列された商品をグループ化するための装置を開示している。前記グループ化装置は、各ブレードが同一の列の全ての前記製品と係合するように前記製品の側面に作用するように構成された複数のブレードを備えている。
【0011】
既知のタイプの紙ロール包装システムの欠点は、切断機と包装機との間の接続を実現するために非常に大きな空間を設けることを必要とする点にある。典型的には、実際にはこれらの接続がその長さが10メートルの位である経路に沿って展開する。さらに、このような長い経路に沿ったロールの正確な案内を確実にするために、前記ロールを横方向にも下からも係合させることが必要であり、これは、ロールを形成するために使用される前記紙に応じて、ロールに損傷を引き起こす可能性があり、その結果として、比較的多数のロールを廃棄する必要性が生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】US2008/017003A1
【特許文献2】EP2743192A1
【特許文献3】EP3431420A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の主たる目的は、従来のシステムより寸法的にコンパクトであり、同時に、市場で入手可能な切断機と効果的に統合することができ、かつ既存の包装機とインターフェースで接続することができる紙ロールを包装するためのシステムを提供することであり、特に包装機を供給するロール群の形成段階において、前記ロールの生産サイクル又は前記ロール包装プロセスに変更を加える必要がなく、かつ前記ロールの完全性を保護する必要もないものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明によれば、この効果は独立請求項に示される特徴を有するシステムを提供し、動作方法を実施することによって達成される。本発明の他の特徴は、従属請求項の主題である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、既存の紙ロール包装ラインよりも寸法的にコンパクトな紙ロール包装ラインを提供することが可能であり、ライン自体に比較的小さなスペースを必要とするという利点を有する。このスペースはロールを製造する切断機と効果的に一体化することが可能であり、包装を目的とするロール及びロール群の取扱いについてそれらを損傷することなく確保することが可能である。さらに、本発明によるシステムは、システムが提供する利点に関連して、比較的低い導入費用を伴うものである。
【0016】
本発明のこれら及びさらなる利点及び特徴は、以下の説明及び例として提供される添付の図面から当業者にはより明らかになるのであろうが、これらは限定的な意味で考慮されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図7】他の部分をより良く示すために一部の部分を省略した本発明によるシステムの概略平面図である。
【
図8】本発明によるシステムの別の実施形態を示す第1の図面である。
【
図9】本発明によるシステムの別の実施形態を示す第2の図面である。
【
図10】本発明によるシステムの別の実施形態を示す第3の図面である。
【
図11】本発明によるシステムの別の実施形態を示す第4の図面である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本質的な構造に変更され、添付図面に示された例を参照すると、本発明による紙ロールを包装するシステムは、切断機(3)から来る紙ロール(2)を離間させるのに適しかつ包装機(5)に移送される予定のロールの群(20)を形成する装置(4)に供給するように意図された分離装置(1)を含む。前記切断機(3)はそれ自体既知である機械であり、巻き返し機(図面には示されていない)によって形成されたログを所定の長さのロール(2)に分割する。前記ロールは切断機の排出ステーションから、隣接状態に整列して出てくる。
【0019】
前記分離装置(1)は、前記機械(3)の排出ライン(L1、L2、L3、L4)から出て来る各ロール(2)を、同じ排出ラインの直後に続くロール(2)から分離する。このようにして、前記切断機(3)の排出ラインから出て来る各ロール(2)は、同一の排出ラインに沿ってそれに追従する前記ロールから所定の値だけ離間することになる。前記装置(4)はそれぞれの排出ラインの方向に沿って所定の数だけ互いに整列しかつ近接するロール(2)の群を形成するために使用される。前記包装機(5)は、前記群(20)を形成する前記装置(4)によって予めグループ化されたロール(2)を包装するために使用される。
【0020】
添付図面に示された例に関連して、前記切断機(3)は複数の水平送りチャネル(30)を備える形式のものであり、前記切断機に予め装填された前記ログ(L)が前記ログの背面に作用する押圧手段(31)によって上記チャネル(30)に沿って並列状態で前進せしめられ、前記水平送りチャネル(30)は当該チャネル(30)の下方に配置されたベルト又は環状チェーン(32)によって動かされ且つ対応する駆動ユニット(33)によって移動させられる。
【0021】
前記チャネル(30)の下流には、前記ログ(L)を把持し且つ移動させるための手段が設けられており、これらは、図示の実施形態では、各チャネル(30)に対して1対のベルト(34)を備えた対向する一対のベルト(34)からなる。 前記ベルト(34)の下流には、ログ切断ユニット(35)があり、そのユニットはブレード(36)と切断工程中にログを保持するログ保持機構(36)とを備え、それは、図面に示す例では一連のプレス(37)からなる。このように構成された切断機は、例えば、EP1615753に記載されている。前記ログ(L)が前記切断機の前記チャネル(30)に装填されると、前記押圧手段(31)と前記ベルト(34)とが互いに協働して、形成されるロール(2)の長さに対応する長さのステップで、同一のログの前進を決定する。
【0022】
各ステップにおいて、前記ブレード(36)は、前記プレス(37)が前記ブレード(36)の上流及び下流にあるログ(押圧手段31の作用を受ける部分とは反対の部分)の前部のロック位置に配置されている間に作動される。前記ブレード(36)の作動は、各ログからロール(2)を得ることを決定する。例えば、前記チャネル(30)の数が4であり且つ各チャネルにログ(L)がある場合、前記ブレード(36)の作動は、毎回4つのロール(2)の形成を決定する。
【0023】
切断後、前記プレス(37)はこのようにして形成されたロールを解放し、このロールは前記ログによって押圧され、これが順番に前記押圧手段(31)及び前記1ベルト(34)によって1ステップだけ進められ、前記切断機(3)から出て行く。前記ログ(L)が配置される前記チャネル(30)は、前記ログを横方向に切断することによって前記ロール(2)を製造する前記ブレード(36)に対して横方向に向けられる。前記ブレード(36)は、前記ログ(L)が到来する方向(PL)に直交する平面内で作用する。
【0024】
図7に図示するように、前記ロール(2)は前記切断機(3)から、前記チャネル(30)内の前記ログの進行方向(PL)に平行な前記排出ライン(L1、L2、L3、L4)に沿って出る。換言すれば、前記切断機(3)からの排出口において、前記ロール(2)は、それぞれの排出ライン(L1、L2、L3、L4)に沿って整列させられる。前記切断機から出てくる各ロール(2)の長手方向軸は水平であり、その結果、それぞれのログの横方向切断によって決定されるロールの前方基部及び後方基部は、両方とも垂直に配向される。
【0025】
上述の例では押圧手段(31)と協働するベルト(34)によって作られるチャネル(30)内のログ(L)の段階的な前進を制御する機構は、必要であれば、必ずしも前記ブレード(36)を停止させる必要なしに、前記ロール(2)の製造を中断することを可能にする。つまり、前記切断機(3)にはログ移動機構(3)が装備されているため、必要に応じて、前記ベルト(34)を停止させるだけで前記ロール(2)の生産を停止させ、前記ブレード(36)もその回転を継続できるようにすることができる。
【0026】
実際には、「Tt」:前記ブレード(36)によって通常実行される2つの連続する間の時間とし、「Ts」:前記ブレード(34)を停止するのに必要な時間とすると、TsはTtよりも少ない:Ts<Tt。
【0027】
前記切断機はログ(L)の段階的な前進を制御する任意の他の機構を備えることができることが考えられる。
【0028】
好ましくは、前記ログ(L)は既に切り取られたログであり、その結果、前記切断機(3)の排出口では包装用のロール(2)のみが利用可能であり、トリミング用のロール(2)は利用可能ではない。既にトリムされたログを有するロール製造用のシステムは、EP1539440に記載されている。他方、前記切断機(3)がトリムされていないログを受け取る場合、前記切断機の排出口に、それ自体知られているトリム排除装置を配置することが可能である。
【0029】
添付図面に示す例を参照すると、前記分離装置(1)は、前記切断機(3)の切断ステーションの下流、即ち前記ブレード(36)が配置された前記切断機の切断ステーションの下流に取り付けられた複数のコンベアベルト(10)から構成されている。各コンベアベルト(10)は前記切断機(3)からの前記ロール(2)のそれぞれの排出ラインに、常に上部セクションを有している。
【0030】
各ベルト(10)は、対応する駆動ユニットによって作動される各プーリ上に巻かれ、当該同一ベルトの前記上部セクションが前記切断機からの前記ロール(2)の排出口の方向(L1、L2、L3、L4)に従って移動するようになっている。従って、前記切断機(3)から出てくる前記ロール(2)は、前記ベルト(10)で引き継がれることがでる。実際には、各ロール(2)は、その形成後、対応するコンベアベルト(10)の上部セクションを通過し、それぞれのベルト(10)の移動によって、前記切断機の当該同一チャネル(30)に存在する前記ログによって引き続き形成されるロールからそれ自体が分離する。
【0031】
このようにして、各ロール(2)の、それに後続しかつ当該同一ログから得られるロールからの分離が達成される。各コンベアベルト(10)上で、前記ロール(2)は前記ベルト(10)の速度に関連し、従って、前記ベルトの上部セクションの前進の速度に関連する値だけ互いに離間してそれぞれの排出方向(L1、L2、L3、L4)に従って前進する。
【0032】
言い換えれば、各ベルト(10)の上部セクションに存在する各ロールとそのロールに後続しかつ当該同一のログ(L)から得られるロールとの間には、所定の間隙が存在する。従って、前記分離装置は、各排出ライン(L1、L2、L3、L4)の前記ロール(2)が後続する群の形成段階においてロール自体においてより効果的な介入を可能にするように、互いに適切に離間されることを確実にするように働く。
【0033】
前記分離装置においては、前記ロール(2)の長手方向軸の向きは変化せず、即ち、前記ロール(2)は、長手方向軸が水平に配向されそして前部基部及び後部基部が垂直に配向された状態で前記切断機から出るように配向された分離装置から出てくる。
【0034】
図1-7に示す例を参照すると、前記群(20)を形成するための前記装置(4)は、前記切断機から出る前記ロール(2)の方向に関して分離装置(1)の下流に配置された固定水平面(40)を有する。図面に示す例によれば、前記固定面(40)は、前記分離装置の下流でベルト(10)に対して横方向に延在する水平面である。
【0035】
前記固定面(40)はそれぞれのベルト(10)によって搬送される各ロール(2)が相互作用しかつ前記ロール(2)が減速される一時的な減速面の実施形態の一例を構成する。
【0036】
前記ベルト(10)の上方には、複数のブレード(43)が環状構成で取り付けられた複数のアクチュエータ(42)を含む操作ユニット(41)が取り付けられている。例えば、各アクチュエータ(42)はリニアモータの環状軌道であり、その軌道上には複数のキャリッジが取り付けられており、各キャリッジは対応するブレード(43)を保持している。例えば、各アクチュエータ(42)は、Beckhoff XTSシリーズの商品名で市販されているコンベアとすることができる。図面に示す例によれば、前記切断機(3)のチャネル(30)の各々に対してアクチュエータ(42)が設けられている。即ち、各ベルト(10)の上方には、各ブレード(43)を備えたアクチュエータ(42)が設けられている。
【0037】
各アクチュエータ(42)は、それに沿って前記ブレード(43)がロール(2)によって追従される方向に移動する、それぞれのベルト(10)に対向し平行な下方前方セクションと、それに沿って前記ブレード(43)が反対方向に移動する上方戻りセクションとを有する。
【0038】
前記固定面(40)上では、隙間なしに前後に並んで配列されたロール(2)の群(20)の形成が始まる。各群(20)はそれぞれの出発点方向に応じて一列に並べられた所定数のロール(2)によって形成され、即ち、当該同一ロールの長手軸と一致しかつそれぞれの排出ライン(L1、L2、L3、L4)と一致する方向に沿って配置された所定数のロール(2)によって形成され、その結果、ロールの前部基部がそれに先行するロールの後部基部に面するようになっている。
【0039】
図2-6に示す例においては、各群(20)は3つのロール(2)からなる。前記ベルト(10)は、数個のログを並べて前記切断機(3)で切断して作製されたロール(2)を保持しているので、前記固定面(40)上に複数個並べて配置されたロール(2)の群(20)の形成が始まる。前記群(20)は互いに平行であり、即ち、それらは前記切断機(3)内のログとして並んで配置される。
【0040】
前記ベルト(10)は前記ロール(2)を前記固定面(40)に周期的に導く、ここで前記固定面(40)は固定されているので、前記ベルト(10)との接触が失われた直後に前記ロールは停止する。さらに、周期的には、何れかのベルト(10)上に、ある群(20)に対応する多数のロール(2)が存在する場合、それぞれのアクチュエータ(42)のブレード(43)が前記群の最後のロールを押圧し、その結果、前記群(20)のロールの圧縮が生じ及び前記固定面(40)上の前記群のバッチの移動が生じる。そして、前記ブレードは前記ユニット(41)の上側に戻り、前記戻りセクションに沿って戻る。前記固定面(40)の下流には、さらに後述するコンベア(6)があり、このコンベアは前記群(20)を受け取り、それらを包装機(5)に向かって移動させる。
【0041】
前記下流の包装機で作る包装物に応じて、前記ブレード(43)は前記ベルト(10)の上で異なった操作ができる。例えば、前記ベルト(10)上にロール群(20)が存在しかつ2列のロール(2)を有するパックが形成される場合、2つのアクチュエータ(42)は、前記固定面(40)上でそれぞれのブレード(20)をより大きな速度で移動させて、その速度が前記パックのロール数又は前記パックの層数を決定するコンベア(6)に供給する。例えば、2つの群(20)を含むパッケージの形態で、又は2つの群(20)の層によって形成されたパッケージの形態でのロールの包装が必要とされる場合、2つのアクチュエータ(42)は、他の2つよりも速くなるであろう。
【0042】
前記群形成ユニット(41)の下流には、一般に「棒牽引(bar towing)」と呼ばれるコンベア(6)が配置されており、このコンベアは前記群(20)を前記ユニット(41)から離れるように移動させ、そしてそれらを前記包装機(5)に搬送し、この包装機は下流に配置されておりかつ前記コンベア(6)から前記群(20)を受け取る。前記コンベア(6)は、それ自体公知の装置である。図面に示された例を参照すると、前記コンベア(6)は複数の棒(60)を備えている。これらの棒は群(20)の元の方向(PL)に対して横向きに配向され、所定値のピッチだけ互いに離間し且つ2つの平行な環状ベルト(61D、61S)に拘束されている。前記環状ベルトは前記コンベア(6)の左右側面(6D、6S)に位置しかつ対応するアクチュエータ(62)によって操作される。前記コンベアの左右側面の間には平面(P)が存在し、その平面上の前記群(20)は棒(60)によって後方から押圧されて前方に移動する。
【0043】
図面に示す例によれば、前記ベルト(61D、61S)はその両方が、前記コンベア(6)の後側、即ち前記ユニット(41)に対向する側、及び前側に配置された対応するガイドプーリに巻き付けられている。この例では、前記アクチュエータ(62)が前記コンベア(6)の右側(6D)に配置されたギアモータである。前記ギアモータは、第1歯付きベルト(TD)によって前記ベルト(61D)に接続され、そして前記平面(P)の下方を横切って通過するシャフト(63)を介して駆動される第2歯付きベルト(TS)によって前記ベルト(61S)に接続される。
【0044】
前記ベルト(61D、61S)は、上部セクション及び下部セクションを常に有し、それらは前記平面(P)の上方及び下方にそれぞれあり、そしてそれらは前記平面(P)よりも長い。従って、前記棒(60)は平面(P)の上方及び下方で周期的に移動する。前記平面(P)の上方を移動する場合、前記棒(60)は前記群(20)を押圧し、その結果、前記群は前記平面(P)上を下流に配置された包装機(5)に向かって移動する。戻り行程では、前記平面(P)の前端を通過した後、前記棒(60)は前記平面の下方を移動する。前記平面(P)の上方には、前記群(20)の排出方向に従って配向された既知のガイド手段を設けることが可能である。
【0045】
前記コンベア(6)は、前記群(20)を形成するユニットと同期する。
【0046】
前記切断機(3)によって製造され且つ同じログから来る前記ロール(2)は、前記分離装置(1)によって互いに離間される。この動作は前記切断機を出る全てのロール(2)に対して、即ち、前記切断機の前記供給チャネル(30)に装填された前記ログを切断することによって製造される全てのロールに対して、並行して行われる。
【0047】
続いて、ロールの複数の群が前記分離装置(1)の前記ベルト(10)上に形成され、それらの群は、元のそれぞれの方向(L1、L2、L3、L4)に従って整列されかつ前述したように互いに隣接して配置された所定数のロール(2)からなる。任意のベルト(10)上で群(20)を構成する所定数のロール(2)に到達すると、前記対応するアクチュエータ(42)のブレード(43)が前記群の最後のロールの後部基部をインターセプトし、それが前記コンベア(6)に入るまで群全体を押圧する。
【0048】
前記ブレード(43)が前記群の前記最後のロールを放出すると、前記コンベア(6)の前記棒(60)が前記ブレードの代わりとなり、前記群は、下流に配置されかつ既知の方法に従って前記群の包装を行う包装機(5)に搬送される。従って、前記切断機(3)の各排出ラインの下流には、対応する群を構成するロールの数よりも多い数のロール(2)が蓄積又は停止することはない。
【0049】
実際には、図面に示された例を参照すると、前記ユニット(4)は個々の群の加速及び形成機構である。何故なら、個々の群が最初に前記固定面(40)上で減速し、前記ブレード(43)の介入に続いて、それらは前記コンベア(6)の速度に対応する速度に達するからである。換言すれば、前記ロール(2)は、前記固定面(40)上で減速を受けることができる。
【0050】
包装されるべき前記群(20)を受け取る前記包装機(5)は、それ自体公知の機械である。
【0051】
従って、本発明は、切断機(3)で紙ログ(L)を切断することによって得られる紙ロール(2)の群(20)を包装するためのシステムに関し:当該システムにおいて、
-切断機(3)は、ログ(L)が所定の前進方向(PL)に沿って移動される所定数のチャネル(30)と、所定の切断速度に従ってロール(2)を生成する前記方向(PL)に対して横方向にログを切断する切断ユニットとを備え、前記切断は各ロール(2)の後部基部及び前部基部の形成を決定し、前記後部基部及び前部基部は垂直に配向され、即ち、前記ロール(2)の長手方向軸に直角に配向され、
-前記切断機(3)によって生成される前記ロール(2)は前記方向(PL)にそれぞれ平行に配向されかつ前記チャネル(30)の数に等しい数の排出ライン(L1、L2、L3、L4)に沿って当該切断機から排出され、
-各群(20)は、同一のログ(L)から得られかつ互いに近接しかつ互いに前後に並べて配置されかつ前記ロールが得られる前記ログ(L)の前進方向(PL)に沿って配列された所定数のロール(2)からなり、
そして、当該システムにおいては、前記切断機(3)の下流に、下記ユニットが存在する:
-第1ユニット(1)は、各排出ライン(L1、L2、L3、L4)に沿って所定量(d)離間して前記個々のロール(2)を配置するように適合され、前記第1ユニットは、前記ロール(2)が前記切断機(3)から排出されるときに一度に1つずつ位置決めされる表面(10)を備えかつそれぞれの排出ライン(L1、L2、L3、L4)に沿って前記ロールを移動させ、各ロール(2)をそれぞれの排出ラインにおいて後続するロールから離間させる;
-第2ユニット(4)は、前記第1ユニットと協働し、各々が後続状態で配置される可能性がある所定数のロール(2)からなる群(20)を製造するために、前記第1ユニット(1)によって事前に離間された所定数のロールをグループ分けすることによって前記群(20)を形成するように適合され、前記第2のユニット(4)は、前記ロール(2)が自由に通過する移送面(10;40)と平行な区間を常に有する環状経路に沿ってブレード(43)を移動させるそれぞれの独立したアクチュエータ(42)に連結されたブレード(43)を備え、各ブレード(43)は形成される各群の最後のロールを後方から押圧するように適合され、そして個々の群としての各形成された群は、各ロール(2)の前部基部及び横方向表面が自由である間に、前記最後のロールの後部基部に押圧動作を加えることによって形成される;
-前記方向(PL)に対して第2ユニット(4)の下流に配置される第3ユニット(6)は、下流に設けられた包装機(5)に向かって前記群(20)を搬送するように適合されかつ前記第2ユニット(4)によって形成された群(20)を受け入れるように適合されている。
【0052】
前述したように、各ブレード(43)は前記個々の群(20)が形成されるにつれて、前記それぞれの群(20)を前記コンベア(6)に向かって押圧するので、前記切断機(3)の各排出ラインの下流には対応する群を構成するロールの数よりも多い数のロール(2)が蓄積又は停止することはない。
【0053】
さらに、本発明によれば、切断機(3)が包装ラインに一体化され、各排出ライン(L1、L2、L3、L4)上に、対応する群を構成するロールの数よりも多い数のロール(2)の蓄積又は停止が決してない統合システムを提供することが可能であり、前記ログ(L)が前記それぞれのチャネルに沿って段階的に移動せしめられる切断機を使用することが可能であり、その結果、前述したように前記切断機の排出口でロール(2)を蓄積する必要なしにログの切断を中断することができる。
【0054】
切断機(3)の前記切断ステーションの上流に配置された前記ベルト(34)は、ログ移動機構(L)がどのように作られるかの一例である。前記分離装置(1)は前記切断機(3)と一体化することができ、その最終排出口部分を形成し、その結果、前記切断機(3)は各排出ライン(L1、L2、L3、L4)上に、前記ユニット(4)の前記ブレード(43)が前述したように動作することを可能にする所定の値(d)だけ互いに離間されたロール(2)を生成する。
【0055】
本発明に係る統合システムは、例えば、当該システムの全てのユニットのアクチュエータを制御する単一のコントローラを用いて、例えば、当該システムの第2ユニット又は第3ユニットが停止した場合、例えば、相対的なアクチュエータの故障やこれらのユニット内部のロールの詰まりが発生した場合、前記切断機も停止し、その結果、前記切断機の下流にロール群を形成することができない場合には、前記ロール(2)が製造されない。
【0056】
本発明によれば、前記包装機(5)の上流にロール(2)の群(20)を蓄積するためのシステムを設ける必要はなく、これにより、当該システムに必要な空間の面で大幅な節約が可能になり、その結果、従来のシステムで要求されるものよりも小さな空間に設置可能となる。さらにまた、前記ロール(2)を横方向にも係合させる必要がない、すなわち、それらを留め金で留める必要がなく、従って前記ロール(2)の完全性が保たれる。
【0057】
図8-11に示す実施形態によれば、前記第2ユニット(4)は、それぞれの三角形の経路に沿ってループ状に閉じられた一連のベルト(400)を備え、さらに前記群(20)が形成される前記固定面(40)に対向する略水平セクションと、上昇セクション(図面では右から左)と、上昇セクションよりも短い下降セクション(図面ではほぼ垂直)とを有する。各ベルト(400)上には、前に説明した機能を果たす所定数のブレード(43)が適用される。前記ベルト(400)は、それぞれの電気モータ(図面には示されていない)によって個別に動力化される。
【0058】
前記するブレード(43)は、各ベルト(400)上の所定の点に取り付けられている。これらのブレードの機能は、前述の例で示した機能と同じである。前記ベルト(400)の水平前部部分の長さは、上昇及び下降戻りセクションの全長よりも短い。この例では、各ライン(L1、L2、L3、L4)に対して、それぞれのブレード(43)を有する一対の平行ベルト(400)が存在し、その数はベルト自体の全長に見合うことになる。
【0059】
更に、群形成ライン毎に、一時的停止面(401)が存在し、この停止面は、前記群(20)の許容通過のためにそれを降下停止位置及び上昇位置に配置した回転アクチュエータにそれぞれ接続されている。この例において、前記群(20)が形成される面は、前記ユニット(1)の前記ベルト(10)の下流に配置された前記固定水平面(40)からなる。さらに、この例では、コンベアベルト(402)は前記固定面(40)の下流に配置され、前記固定面(40)と前記コンベア(6)とのブリッジとして作用し、そして前記面(401)は前記コンベア(6)の上流に配置されている。
【0060】
図面において、前記面(401)の回転を制御するアクチュエータは図示されておらず、そして前記面(401)は部分的に盛り上がりそして部分的に下がった状態で図示されている。下降(前記ロール2の移動方向とほぼ直交する位置)の場合、前記面(401)は、前記ロール(2)の前記コンベア(6)方向への移動を妨げる。逆に、盛り上がる場合、前記面(401)はそれらと下にあるベルト(402)との間にギャップを残し、前記ベルト(402)は、前記コンベア(6)に向けられた前記ロール(2)と交差することができる。
【0061】
本発明によれば、次のような処理を実行することができる:
-切断機(3)を用いることにより、紙ロール(2)は所定の切断速度に従って紙材料のログ(L)を横方向に切断することにより製造され、このようにして製造された紙ロール(2)は幾つかの平行な排出ライン(L1、L2、L3、L4)に沿って前記切断機(3)から排出され、前記切断によって各ロール(2)に対して後部基部及び前部基部の形成が決定され、前記後部基部及び前部基部は垂直に配向され、即ち前記ロール(2)の長手方向軸に直交する方向に配向される;
-切断機(3)の直下流には、各用紙ロール(2)がそれぞれの排出ライン(L1、L2、L3、L4)に続く用紙ロールから予め設定された値(d)だけ離間して配置されている;
-各排出ライン(L1、L2、L3、L4)上には群(20)が形成され、各群は、「N-1」ロールを一時的に減速させる減速面(40)を使用して各群(20)の「N-1」ロールを一時的に減速させることにより、互いに近接する所定数「N」の紙ロール(2)を含み、そしてN>1の場合は「N-1」ロールの最初のロールへの接近を可能とし、前記「N-1」ロールの最初のロールへの接近は前記群の最後のロールを押圧する押圧ブレード(43)により実行される;
-各々の群(20)は、前記群を形成するために使用される同一の押圧ブレード(43)によってコンベア(6;402)に移送される;
-前記コンベア(6)により、前記群(20)は群の包装機(5)に移送される。
【0062】
言うまでもなく、N=1の場合、即ち、前記群が、個々に包装されることが意図される1つのロール(2)のみから構成される場合、前記押圧ブレード(43)によって操作される前述の接近工程は予見されない。しかしながら、前記押圧ブレード(43)は、コンベヤ(6)への唯一のロールの移送を決定する。
【0063】
上述した例では、N=3である。それで、各排出ライン(L1、L2、L3、L4)上に群(20)が形成され、各群(20)は、2つのロールの一時的な減速を決定する面(40)を使用して各群(20)の2つのロールを一時的に減速させることによって、互いに後続状態で接近した3つの紙ロール(2)から構成され、そして前記群(20)は前記群の第3のロールに押圧力を加える対応する押圧ブレード(43)によって、最初の二つのロールの次に第3のロールを配置することによって確実に形成される。
【0064】
本発明によれば、前記包装機の上流にかなりの量のロールが蓄積する従来のシステムにおいて一般に使用されるタイプの中間バッファの使用を回避することができる。
【0065】
さらに、本発明によれば、前記群(20)は従来のシステムのように側部ではなく、紙ロールの背面のみに作用する手段(上述の例ではブレード形状の押圧手段43及び棒60)を用いて形成され且つ移動される。従って、前記ロール(2)は横方向圧力及び破砕を受けない。
【0066】
前述した例によれば、前記ユニット(1)を前記切断機(3)のすぐ下流に配置し、同一のブレード(43)を用いて前記個々の群(20)を形成しかつ前記群(20)を前記コンベア(6)に移送するとともに、前記ブレード(43)を備えた前記ユニット(4)のすぐ下流にコンベア(6)を配置することによって、前記システムの前記様々なユニットの効果的な統合を達成することが可能となる。
【0067】
しかし、実際には、実行の詳細が上述の解決策から逸脱することなく、したがって、添付の特許請求の範囲による本特許によって付与される保護の範囲内にとどまる状態で、記載されかつ図示された要素に関して同等の方法で変更することが可能である。
【手続補正書】
【提出日】2021-07-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
切断機(3)を用いて紙ログ(L)を切断することによって得られる紙ロール(2)の群(20)を包装するためのシステムであって、
当該システムは、ログ(L)が所定の前進方向(PL)に沿って移動される所定数のチャネル(30)と、所定の切断速度に従ってロール(2)を生成する前記方向(PL)に対して横方向にログを切断する切断ユニットと、を備える切断機(3)を含み、
前記切断は各ロール(2)の後部基部及び前部基部の形成を決定し、
前記後部基部及び前部基部は垂直に配向され、即ち、前記ロール(2)の長手方向軸に直角に配向され、
ここで、前記切断機(3)によって生成される前記ロール(2)は、前記方向(PL)にそれぞれ平行に配向されかつ前記チャネル(30)の数に等しい数の排出ライン(L1、L2、L3、L4)に沿って当該切断機から排出され、
そして各群(20)は、同一のログ(L)から得られかつ互いに近接しかつ互いに前後に並べて配置されかつ前記ロールが得られる前記ログ(L)の前記前進方向(PL)に沿って配列された所定数のロール(2)からなり、
当該システムは、前記切断機(3)の下流に、さらに、第1ユニット(1)、第2ユニット(4)及び第3ユニット(6)を含み、
前記第1ユニット(1)は、各排出ライン(L1、L2、L3、L4)に沿って所定量(d)離間して個々の前記ロール(2)を配置するように適合され、
前記第1ユニットは、前記ロール(2)が前記切断機(3)から排出されるときに一度に1つずつ位置決めされる表面を備え、かつそれぞれの排出ライン(L1、L2、L3、L4)に沿って前記ロールを移動させ、各ロール(2)をそれぞれの排出ラインにおいて後続するロールから離間させ、
前記第1ユニット(1)は、前記切断機(3)の下流に設置された複数のコンベアベルト(10)を含み、各コンベヤベルト(10)は、前記切断機(3)のそれぞれのロール(2)の排出ラインに対応するセクションを常に有し、
前記第2ユニット(4)は、前記第1ユニットと協働し、各々が後続状態で配置される可能性がある所定数のロール(2)からなるロール(2)の群(20)を製造するために、前記第1ユニット(1)によって事前に離間された所定数のロール(2)をグループ分けすることによって前記群(20)を形成するように適合され、
前記第2ユニット(4)は、前記第1ユニット(1)から来る前記ロール(2)が減速を受ける移送面(40)を備え、
前記第2ユニット(4)は、
前記移送面と平行な区間を常に有する環状経路に沿ってブレード(43)を移動させるそれぞれの独立したアクチュエータ(42)に連結されたブレード(43)を備え、各ブレード(43)は形成される各群の最後のロールを後方から押圧するように適合され、そして個々の群としての各形成された群は、各ロール(2)の前部基部及び横方向表面が自由である間に、前記最後のロールの後部基部に押圧動作を加えることによって形成され、
前記第3ユニット(6)は、前記方向(PL)に対して前記第2ユニット(4)の下流に配置され、下流に設けられた包装機(5)に向かって前記群(20)を搬送するように適合され、かつ前記第2ユニット(4)によって形成された群(20)を受け入れるように適合され
、
前記移送面が前記コンベヤベルト(10)の下流にあり、
前記ブレード(43)は、前記コンベヤベルト(10)の上方でかつ前記移送面(40)の上方に配置されており、
前記ブレード(43)は、各コンベアベルト(10)の上方の環状軌道に沿って前記独立したアクチュエータによって駆動され、かつ前記コンベアベルト(10)及び前記移送面(40)の上方の異なる速度を有する前記独立したアクチュエータによって作動され得る、システム。
【請求項2】
各排出ライン(L1、L2、L3、L4)上に、対応する群を構成するロール(2)の数よりも多い数のロール(2)の滞積、即ち停止がないことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記切断機(3)には、トリムされたログ(L)が供給されることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記切断機(3)のそれぞれのチャネル(30)における前記ログ(L)の移動が断続的な移動であり、
「Tt」は前記切断機の切断ユニットによって通常実行される2つの続いて起こる切断の間に経過する時間であり、「Ts」は前記ログの移動を停止するのに必要な時間であり、Ts<Ttであることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記第2ユニット(4)は、前記群(20)の形成中に前記ロール(2)が続く経路の上方の環状軌道に沿って移動する複数のブレード(43)を備えることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記軌道が三角形の軌道であることを特徴とする請求項
1に記載のシステム。
【請求項7】
コンベアベルト(402)が前記第2ユニット(4)とコンベア(6)との間に設けられていることを特徴とする請求項1~
6のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項8】
単一のコントローラが、前記切断機、前記第1ユニット、前記第2ユニット及び前記第3ユニットを制御する統合システムであることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載のシステムを用いて紙ロールの群(20)を包装するための操作方法であって、
各群(20)は、同一のログ(L)によって得られ、かつ所定数が1よりも多い場合、後続状態で配置された所定数のロール(2)によって作られ、
前記方法は以下の各工程を含むことを特徴とする操作方法:
-切断機(3)を用いることにより、紙ロール(2)は、所定の切断速度に従って紙材料のログ(L)を横方向に切断することにより製造され、このようにして製造された紙ロール(2)は、幾つかの平行な排出ライン(L1、L2、L3、L4)に沿って前記切断機(3)から排出され、前記切断によって各ロール(2)に対して後部基部及び前部基部の形成が決定され、前記後部基部及び前部基部は垂直に配向され、即ち前記ロール(2)の長手方向軸に直交する方向に配向される工程;
-前記切断機(3)の直下流に、各紙ロール(2)が、それぞれの排出ライン(L1、L2、L3、L4)に続く紙ロールから予め設定された値(d)だけ離間して配置される工程;
-各排出ライン(L1、L2、L3、L4)上に、群(20)が、前記群の最後のロールに押圧動作を及ぼす押圧ブレード(43)によって形成される工程;
-各々の群(20)は、前記群を形成するために使用される同一の押圧ブレード(43)によってコンベア(6;402)に移送される工程;
-前記コンベア(6)により、前記群(20)は包装機(5)に移送される工程。
【請求項10】
各排出ライン(L1、L2、L3、L4)上に、対応する群を構成するロール(2)の数よりも多い数のロール(2)の滞積、すなわち停止がないことを特徴とする請求項
9に記載の操作方法。
【請求項11】
前記切断機(3)に、トリムされたログ(L)が供給されることを特徴とする請求項
9に記載の操作方法。
【請求項12】
前記切断機(3)における前記ログ(L)の断続的な移動を意味し、
「Tt」は前記切断機の切断ユニットによって通常実行される2つの続いて起こる切断の間に経過する時間であり、「Ts」は前記ログの移動を停止するのに必要な時間であり、Ts<Ttであることを特徴とする請求項
9に記載の操作方法。
【国際調査報告】