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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-01
(54)【発明の名称】対話型キッチンディスプレイ
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0481 20220101AFI20220525BHJP
   G06F 3/041 20060101ALI20220525BHJP
   G06F 3/044 20060101ALI20220525BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20220525BHJP
   G06F 3/0488 20220101ALI20220525BHJP
   H04N 7/18 20060101ALI20220525BHJP
   H04N 21/431 20110101ALI20220525BHJP
   H04L 12/28 20060101ALI20220525BHJP
   H04L 67/54 20220101ALI20220525BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20220525BHJP
【FI】
G06F3/0481
G06F3/041 550
G06F3/041 630
G06F3/044
G06F3/01 570
G06F3/0488
H04N7/18 U
H04N21/431
H04L12/28 500E
H04L67/54
G09F9/00 350Z
G09F9/00 366A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021557388
(86)(22)【出願日】2020-03-27
(85)【翻訳文提出日】2021-11-22
(86)【国際出願番号】 US2020025373
(87)【国際公開番号】W WO2020198642
(87)【国際公開日】2020-10-01
(31)【優先権主張番号】62/825,494
(32)【優先日】2019-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/905,778
(32)【優先日】2019-09-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516173429
【氏名又は名称】ジーエイチエスピー・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】GHSP, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100221729
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 圭介
(72)【発明者】
【氏名】セイジ、イーアン
(72)【発明者】
【氏名】コーウィン、コート・シー
(72)【発明者】
【氏名】ウメネイ、イーサイ
(72)【発明者】
【氏名】ボーンウェル、ジョシア
(72)【発明者】
【氏名】バーマン、デイヴィド・ダブリュ
(72)【発明者】
【氏名】ハリス、リチャード・ダブリュ
(72)【発明者】
【氏名】フォーリー、アンドルー
【テーマコード(参考)】
5C054
5C164
5E555
5G435
【Fターム(参考)】
5C054CA04
5C054CA05
5C054CC02
5C054DA09
5C054EA01
5C054EA03
5C054EA05
5C054FC01
5C054FC12
5C054FC13
5C054FE05
5C054FF03
5C054HA31
5C164UB41S
5C164UB71S
5C164UB81P
5C164YA12
5E555AA64
5E555AA65
5E555AA71
5E555BA15
5E555BA41
5E555BB15
5E555BC08
5E555BC17
5E555BE13
5E555CA12
5E555CA41
5E555CA42
5E555CA46
5E555CA47
5E555CB12
5E555CB66
5E555CC03
5E555DA03
5E555DA05
5E555DA06
5E555DA23
5E555DB53
5E555DC13
5E555DD07
5E555EA05
5E555EA07
5E555EA11
5E555FA00
5G435AA00
5G435BB04
5G435EE13
5G435EE49
5G435LL03
(57)【要約】
システムは、少なくとも2人のユーザによって同時にアクセス可能なマルチユーザ対話型ディスプレイエリアを有するタッチスクリーンを有する横長のディスプレイを提供する。センサは、横長のディスプレイに対するユーザの場所を決定するために使用され得る、ユーザの存在を識別するセンサ信号を送信するためになど、タッチスクリーンの対話型ディスプレイエリアにおける又はその近くのユーザをモニタすることができる。ユーザの特性もセンサで識別され得、特性は、ユーザプロフィールに対応し得る。横長のディスプレイは、ユーザの場所の近くの対話型ディスプレイエリアのセクションに画像を表示することができ、画像は、ユーザプロフィールの事前に選択された設定に対応する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2人のユーザによって同時にアクセス可能なマルチユーザの対話型ディスプレイエリアを提供するタッチスクリーンを有する横長のディスプレイと、
前記タッチスクリーンの前記対話型ディスプレイエリアにおける又はその近くのユーザを捕捉するように構成されたセンサフィールドを有するセンサと、
コントローラと、
を含むシステムであって、
前記コントローラは、
前記センサフィールドをモニタしている前記センサからセンサ信号を受信することと、
前記受信されたセンサ信号に基づいて、前記横長のディスプレイに対する第1のユーザの場所を決定することと、
前記受信されたセンサ信号に基づいて、前記第1のユーザの特性を識別することであって、前記特性は、ユーザプロフィールに対応する、識別することと、
前記第1のユーザの前記場所の近くの前記対話型ディスプレイエリアのセクションに第1の画像を表示するために、前記横長のディスプレイに始動通信を送信することであって、前記第1の画像は、前記ユーザプロフィールの事前に選択された設定に対応する、送信することと、
を行うように構成される、システム。
【請求項2】
前記コントローラは、
前記対話型ディスプレイエリアにおける前記第1のユーザによるジェスチャに応答して、前記タッチスクリーンからジェスチャ通信を受信することと、
前記第1のユーザによって提供された前記ジェスチャを確認する第2の画像を表示するために、前記横長のディスプレイに応答通信を送信することと、
を行うようにさらに構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記コントローラは、
前記第1のユーザも前記対話型ディスプレイエリア又はその近くに位置する間、前記対話型ディスプレイエリアにおける又はその近くの第2のユーザの第2の場所を決定することと、
前記センサ信号に基づいて、前記第2のユーザの特性を識別することと、
を行うようにさらに構成される、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記コントローラは、前記第2のユーザの前記場所の近くの前記対話型ディスプレイエリアの第2のセクションに第2の画像を表示するために、前記横長のディスプレイに始動通信を送信するようにさらに構成される、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記横長のディスプレイは、壁面に配設されるように構成され、前記横長のディスプレイは、前記対話型ディスプレイエリアに沿って水平に配設された複数のセクションを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項6】
前記第1の画像は、制御インタフェースを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記センサは、前記対話型ディスプレイエリアを遮る物体を捕捉するように構成され、前記コントローラは、前記センサ信号に基づいて前記物体を識別し、且つ前記識別された物体と干渉しない前記横長のディスプレイのセクションに制御インタフェースを表示するように構成される、請求項1~6のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記横長のディスプレイは、横並びに配置された複数のディスプレイデバイスと、前記対話型ディスプレイエリアを画定するために、前記複数のディスプレイデバイスの少なくとも一部分を覆うように配設された容量性タッチスクリーンとを含む、請求項1~7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記センサは、カメラ、熱イメージャ、マイクロフォン、占有センサ又は無線受信機の少なくとも1つを含む、請求項1~8のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
前記ユーザプロフィールの前記事前に選択された設定は、オーブン、冷蔵庫又はサーモスタットの少なくとも1つを動作させるように構成された制御インタフェースの配置を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項11】
壁面に配設されるように構成される横長の連続ディスプレイエリアを画定するために、水平構成で横並びに配置された複数のディスプレイデバイスと、
対話型ディスプレイエリアを画定するために、前記横長の連続ディスプレイエリアの少なくとも一部分にオーバーレイするタッチスクリーンと、
コントローラと、
を含む対話型ディスプレイアセンブリであって、
前記コントローラは、
前記タッチスクリーン上の前記対話型ディスプレイエリアにおけるタッチイベントに応答して、前記タッチスクリーンから第1の通信を受信することと、
前記タッチイベントの下にある場所に画像を表示するために、前記複数のディスプレイデバイスの少なくとも1つに第2の通信を送信することと、
を行うように構成される、対話型ディスプレイアセンブリ。
【請求項12】
前記複数のディスプレイデバイスは、少なくとも2つのLEDディスプレイパネルを含む、請求項11に記載の対話型ディスプレイアセンブリ。
【請求項13】
前記タッチスクリーンは、前記複数のディスプレイデバイスの少なくとも2つのディスプレイパネルを覆うように配設される、請求項11又は12に記載の対話型ディスプレイアセンブリ。
【請求項14】
前記タッチスクリーンは、容量性のタッチパネルを含む、請求項11~13のいずれか一項に記載の対話型ディスプレイアセンブリ。
【請求項15】
前記タッチスクリーンの縁に取り付けられた支持ベースをさらに含み、前記タッチスクリーンは、前記複数のディスプレイデバイス及び前記壁面から離れて前記支持ベースの周りで枢動するように構成される、請求項11~14のいずれか一項に記載の対話型ディスプレイアセンブリ。
【請求項16】
前記支持ベースは、前記複数のディスプレイデバイスの下縁部分を受け且つ支持するチャネルを含む、請求項15に記載の対話型ディスプレイアセンブリ。
【請求項17】
前記チャネル内に配設される前記複数のディスプレイデバイスの前記下縁部分は、前記対話型ディスプレイエリアの一部ではない、請求項16に記載の対話型ディスプレイアセンブリ。
【請求項18】
前記コントローラは、校正ルーチンを用いて前記対話型ディスプレイエリアを決定するように構成される、請求項16又は17に記載の対話型ディスプレイアセンブリ。
【請求項19】
前記支持ベースは、前記壁面とキャビネットのカウンタートップとの間に配設されるように構成され、前記支持ベースは、前記複数のディスプレイデバイスの奥行きに実質的に等しい厚さを有する、請求項15~18のいずれか一項に記載の対話型ディスプレイアセンブリ。
【請求項20】
前記タッチスクリーンの上縁に沿って取り付けられた電源タップをさらに含み、前記電源タップは、付属プラグを受けるように構成される少なくとも1つの差込口を有する、請求項11~19のいずれか一項に記載の対話型ディスプレイアセンブリ。
【請求項21】
前記タッチスクリーンの近くのエリアを包含するように構成されたセンサフィールドを有するセンサをさらに含み、前記センサは、前記横長の連続ディスプレイエリアのセクションの近くのユーザを識別するように構成される、請求項11~19のいずれか一項に記載の対話型ディスプレイアセンブリ。
【請求項22】
前記コントローラは、前記複数のディスプレイデバイスに、前記ユーザの最も近くで識別された前記横長の連続ディスプレイエリアの前記セクションに前記画像を表示させるように構成され、前記画像は、制御インタフェースを含む、請求項21に記載の対話型ディスプレイアセンブリ。
【請求項23】
前記センサは、カメラ、熱イメージャ、マイクロフォン、占有センサ又は無線受信機の少なくとも1つを含む、請求項21又は22に記載の対話型ディスプレイアセンブリ。
【請求項24】
前記画像は、オーブン、冷蔵庫又はサーモスタットの少なくとも1つを動作させるように構成された制御インタフェースを含む、請求項11~23のいずれか一項に記載の対話型ディスプレイアセンブリ。
【請求項25】
前記タッチスクリーンの上縁に沿って取り付けられた光アセンブリをさらに含み、前記光アセンブリは、カウンタートップ表面に光を向けるように構成される光要素を有する、請求項11~24のいずれか一項に記載の対話型ディスプレイアセンブリ。
【請求項26】
対話型ディスプレイアセンブリを設置するための方法であって、
横長のディスプレイエリアを画定するために、壁面において水平構成で横並びに複数のディスプレイデバイスを配置することと、
対話型ディスプレイエリアを提供するために、前記複数のディスプレイデバイスの少なくとも2つの部分の上にタッチスクリーンパネルをオーバーレイすることであって、前記タッチスクリーンパネルと前記横長のディスプレイエリアとは、オーバーラップする、オーバーレイすることと、
前記対話型ディスプレイエリアのアクセス可能な部分の境界線を画定する前記対話型ディスプレイエリアの仮想境界を決定するために、校正ルーチンを処理することと、
を含む方法。
【請求項27】
前記校正ルーチンは、前記対話型ディスプレイエリアのアクセス可能な隅の前記タッチスクリーンパネルにおいてタッチイベントを受信することを含み、前記タッチイベントは、前記仮想境界の縁の画定を提供する、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
タッチスクリーン上の前記対話型ディスプレイエリアの前記アクセス可能な部分におけるタッチイベントに応答して、前記タッチスクリーンから第1の通信を受信することと、
前記タッチイベントの下にある場所に画像を表示するために、前記複数のディスプレイデバイスの少なくとも1つに第2の通信を送信することと、
をさらに含む、請求項26又は27に記載の方法。
【請求項29】
支持ベースは、タッチスクリーンの縁に取り付けられ、前記タッチスクリーンは、前記複数のディスプレイデバイスへのアクセスを提供するために、前記複数のディスプレイデバイス及び前記壁面から離れて前記支持ベースの周りで枢動するように構成される、請求項26~28のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
前記支持ベースは、前記複数のディスプレイデバイスの下縁部分を覆い隠し、それにより、前記仮想境界は、前記複数のディスプレイデバイスの前記覆い隠された下縁部分の上方に配設される、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
タッチスクリーンにおける又はその近くのエリアを包含するセンサフィールドを有するセンサを用いて、前記横長のディスプレイエリアのセクションの近くのユーザを識別することをさらに含む、請求項26~30のいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
前記センサによって識別された前記ユーザの最も近くで識別された前記横長の連続ディスプレイエリアの前記セクションに画像を表示することをさらに含み、前記画像は、制御インタフェースを含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記制御インタフェースは、オーブン、冷蔵庫又はサーモスタットの少なくとも1つを動作させるように構成される、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記センサは、カメラ、熱イメージャ、マイクロフォン、占有センサ又は無線受信機の少なくとも1つを含む、請求項32又は33に記載の方法。
【請求項35】
タッチスクリーンにおける又はその近くのエリアを包含するセンサフィールドを有するセンサを用いて、前記横長のディスプレイエリアの第1のセクションにおける又はその近くの第1のユーザを識別することと、
前記センサを用いて、前記横長のディスプレイエリアの第2のセクションにおける又はその近くの第2のユーザを識別することと、
前記第1のユーザとやり取りするために、前記横長のディスプレイエリアの前記第1のセクションに第1の画像を表示することと、
前記第2のユーザとやり取りするために、前記横長のディスプレイエリアの前記第2のセクションに第2の画像を表示することと、
をさらに含む、請求項26~34のいずれか一項に記載の方法。
【請求項36】
データ処理ハードウェアにおいて、キッチン環境内のセンサからセンサデータを受信することであって、前記センサは、前記キッチン環境内の鉛直壁に取り付けられたディスプレイと通信する、受信することと、
前記データ処理ハードウェアにより、前記センサデータがユーザの存在を示すと決定することと、
前記データ処理ハードウェアにより、前記ユーザの前記存在に基づいてキッチンAPIを起動することであって、前記キッチンAPIは、前記キッチン環境内の1つ又は複数の電化製品APIと通信するように構成され、各電化製品APIは、前記キッチン環境内の少なくとも1つの電化製品を制御するように構成される、起動することと、
前記データ処理ハードウェアにより、前記キッチンAPIの対話型ウィンドウを前記ディスプレイ上に表示することと、
を含む方法。
【請求項37】
前記ディスプレイは、前記キッチン環境の前記鉛直壁と一体化したバックスプラッシュを画定する、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記ディスプレイは、前記キッチン環境内の複数の鉛直壁に沿って延在する、請求項36又は37に記載の方法。
【請求項39】
前記キッチンAPIは、ホームオートメーションシステムと通信するようにさらに構成される、請求項36~38のいずれか一項に記載の方法。
【請求項40】
前記センサは、前記ディスプレイを固着させるブラケットに取り付けられる、請求項36~39のいずれか一項に記載の方法。
【請求項41】
前記ブラケットは、前記鉛直壁に垂直なカウンタートップ表面から前記ディスプレイの外面まで延在する、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記ディスプレイは、タッチスクリーンオーバーレイを含む、請求項36~41のいずれか一項に記載の方法。
【請求項43】
前記センサは、周辺機器として前記ディスプレイに接続する、請求項36~42のいずれか一項に記載の方法。
【請求項44】
前記センサは、飛行時間(TOF)センサ又は赤外線(IR)センサの少なくとも1つを含む、請求項36~43のいずれか一項に記載の方法。
【請求項45】
前記データ処理ハードウェアにおいて、更新されたセンサデータを前記センサから受信することと、
前記データ処理ハードウェアにより、前記更新されたセンサデータがモーションジェスチャを示すと決定することであって、前記モーションジェスチャは、前記対話型ウィンドウのための関連付けられた動きを生成するように構成される、決定することと、
前記データ処理ハードウェアにより、前記モーションジェスチャに基づいて、前記対話型ウィンドウのための前記関連付けられた動きを生成することと、
をさらに含む、請求項36~44のいずれか一項に記載の方法。
【請求項46】
前記モーションジェスチャは、ハンドスワイプを含み、及び前記関連付けられた動きは、前記ユーザと位置合わせされた中心位置から、前記ユーザに対して位置ずれしたオフセット位置に前記対話型ウィンドウを動かす、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記モーションジェスチャは、手のひらを開いた状態から握った状態にすることを含み、及び前記関連付けられた動きは、前記ディスプレイのバックグラウンドから前記ディスプレイのフォアグラウンドに前記対話型ウィンドウを動かす、請求項45に記載の方法。
【請求項48】
前記モーションジェスチャは、プッシュモーションを含み、及び前記関連付けられた動きは、前記ディスプレイのフォアグラウンドから前記ディスプレイのバックグラウンドに前記対話型ウィンドウを動かす、請求項45に記載の方法。
【請求項49】
前記センサデータが前記ユーザの前記存在を示すと決定することは、
前記キッチン環境内に存在する前記ユーザのアイデンティティを決定することと、
前記決定されたアイデンティティに基づいて、前記キッチンAPIに存在する前記ユーザのための認可を決定することと、
をさらに含む、請求項36~48のいずれか一項に記載の方法。
【請求項50】
前記データ処理ハードウェアにより、それぞれの電化製品APIと関連付けられたリモートサーバへのアクセス要求を生成することをさらに含み、前記アクセス要求は、ユーザ対話を含む、請求項36~49のいずれか一項に記載の方法。
【請求項51】
前記対話型ウィンドウは、前記キッチン環境内の前記ユーザの場所を追跡する、請求項36~50のいずれか一項に記載の方法。
【請求項52】
前記データ処理ハードウェアにおいて、更新されたセンサデータを前記センサから受信することと、
前記データ処理ハードウェアにより、前記更新されたセンサデータに基づいて、前記キッチン環境において前記ユーザが位置を変更したと決定することと、
前記データ処理ハードウェアにより、前記キッチン環境内の前記ユーザの頭部の場所及び前記キッチン環境内の前記ユーザの前記頭部の向きを識別することと、
前記データ処理ハードウェアにより、前記ユーザの前記頭部の前記場所及び前記ユーザの前記頭部の前記向きの両方と位置合わせして前記対話型ウィンドウを表示することと、
をさらに含む、請求項36~51のいずれか一項に記載の方法。
【請求項53】
前記データ処理ハードウェアにおいて、更新されたセンサデータを前記センサから受信することと、
前記データ処理ハードウェアにより、前記更新されたセンサデータに基づいて、前記キッチン環境において前記ユーザが位置を変更したと決定することと、
前記データ処理ハードウェアにより、前記キッチン環境内の前記ユーザの胴体の重心の場所を識別することと、
前記データ処理ハードウェアにより、前記ユーザの胴体の重心の前記場所と位置合わせして前記対話型ウィンドウを表示することと、
をさらに含む、請求項36~51のいずれか一項に記載の方法。
【請求項54】
センサと、
キッチン環境内の鉛直壁に取り付けられたディスプレイであって、前記センサと通信し、且つセンサデータを受信するように構成されたディスプレイと、
データ処理ハードウェアと、
前記データ処理ハードウェアと通信するメモリハードウェアであって、前記データ処理ハードウェア上で実行されると、前記データ処理ハードウェアに動作を実行させる命令を格納するメモリハードウェアと、
を含むシステムであって、
前記動作は、
前記キッチン環境内の前記センサからセンサデータを受信することと、
前記センサデータがユーザの存在を示すと決定することと、
前記ユーザの前記存在に基づいてキッチンAPIを起動することであって、前記キッチンAPIは、前記キッチン環境内の1つ又は複数の電化製品APIと通信するように構成され、各電化製品APIは、前記キッチン環境内の少なくとも1つの電化製品を制御するように構成される、起動することと、
前記キッチンAPIの対話型ウィンドウを前記ディスプレイ上に表示することと
を含む、システム。
【請求項55】
請求項36~53のいずれか一項に記載の方法が実行される、請求項54に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、対話型キッチンディスプレイに関する。
【背景技術】
【0002】
長年にわたり、人々の家は、技術を受け入れ続けてきた。電話などの有線接続及び電化製品の時代から無線接続及びスマートデバイスまで、家は、多くの場合に現代技術の中心地である。スマートデバイス及びモノのインターネット(IOT)の世界は、拡大し続けている。そのため、デバイスは、一般に、相互の、リモートサーバへの又はインターネットへのそれらの接続性を向上させている。相互接続性の向上と共に、家の環境は、周囲環境内の人々又は物体に適応する周囲環境への移行を始めている。そのような移行を容易にするために、以前には接続性又は接続性管理に欠けていた家のローカルエコシステムは、様々なセンサ及びセンサデータの相互通信を活用し始めている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示の一態様は、対話型キッチンディスプレイのためのシステムを提供する。システムは、少なくとも2人のユーザによって同時にアクセス可能なマルチユーザ対話型ディスプレイエリアを提供するタッチスクリーンを有する横長のディスプレイを含む。いくつかの例では、横長のディスプレイは、バックスプラッシュエリアなどの壁に配設されるように構成される。バックスプラッシュエリアでは、対話型ディスプレイエリアは、カウンタートップに沿って水平に広がり、且つ上側のキャビネットまで延在して、シームレスなバックスプラッシュ表面を提供することができる。システムは、タッチスクリーンの対話型ディスプレイエリアにおける又はその近くのユーザを捕捉するように構成されたセンサフィールドを有するセンサも含む。システムは、コントローラをさらに含む。コントローラは、センサフィールドをモニタしているセンサからセンサ信号を受信することと、受信されたセンサ信号に基づいて、横長のディスプレイに対する第1のユーザの場所を決定することとを行うように構成される。コントローラは、受信されたセンサ信号に基づいて、第1のユーザの特性を識別することと、第1のユーザの場所の近くの対話型ディスプレイエリアのセクションに第1の画像を表示するために、横長のディスプレイに始動通信を送信することとを行うようにも構成される。特性は、ユーザプロフィールに対応し、及び第1の画像は、ユーザプロフィールの事前に選択された設定に対応する。いくつかの例では、第1の画像は、制御インタフェースである。
【0004】
本開示の実装形態は、以下の任意選択的な特徴の1つ又は複数を含み得る。いくつかの実装形態では、コントローラは、対話型ディスプレイエリアにおける第1のユーザによるジェスチャに応答して、タッチスクリーンからジェスチャ通信を受信することと、第1のユーザによって提供されたジェスチャを確認する第2の画像を表示するために、横長のディスプレイに応答通信を送信することとを行うようにさらに構成される。任意選択的に、コントローラは、第1のユーザも対話型ディスプレイエリア又はその近くに位置する間、対話型ディスプレイエリアにおける又はその近くの第2のユーザの第2の場所を決定することと、センサ信号に基づいて、第2のユーザの特性を識別することとを行うように構成され得る。ここで、コントローラは、第2のユーザの場所の近くの対話型ディスプレイエリアの第2のセクションに第2の画像を表示するために、横長のディスプレイに始動通信を送信するように構成され得る。
【0005】
いくつかの構成では、センサは、対話型ディスプレイエリアを遮る物体を捕捉するように構成される。この構成では、コントローラは、センサ信号に基づいて物体を識別し、且つ識別された物体と干渉しない横長のディスプレイのセクションに制御インタフェースを表示するようにも構成される。横長のディスプレイは、横並びに配置された複数のディスプレイデバイスと、対話型ディスプレイエリアを画定するために、複数のディスプレイデバイスの少なくとも一部分を覆うように配設された容量性タッチスクリーンとを含み得る。センサは、カメラ、熱イメージャ、マイクロフォン、占有センサ又は無線受信機の少なくとも1つを含み得る。ユーザプロフィールの事前に選択された設定は、オーブン、冷蔵庫又はサーモスタットの少なくとも1つを動作させるように構成された制御インタフェースの配置を含み得る。
【0006】
本開示の別の態様は、対話型ディスプレイアセンブリを提供する。対話型ディスプレイアセンブリは、壁面に配設されるように構成される横長の連続ディスプレイエリアを画定するために、水平構成で横並びに配置された複数のディスプレイデバイスを含む。対話型ディスプレイアセンブリはまた、対話型ディスプレイエリアを画定するために、横長の連続ディスプレイエリアの少なくとも一部分にオーバーレイするタッチスクリーンと、コントローラとを含む。コントローラは、タッチスクリーン上の対話型ディスプレイエリアにおけるタッチイベントに応答して、タッチスクリーンから第1の通信を受信するように構成される。コントローラは、タッチイベントの下にある場所に画像を表示するために、複数のディスプレイデバイスの少なくとも1つに第2の通信を送信するようにも構成される。
【0007】
この態様は、以下の任意選択的な特徴の1つ又は複数を含み得る。いくつかの例では、複数のディスプレイデバイスは、少なくとも2つのLEDディスプレイパネルを含む。タッチスクリーンは、複数のディスプレイデバイスの少なくとも2つのディスプレイパネルを覆うように配設され得る。タッチスクリーンは、容量性タッチパネルを含み得る。
【0008】
いくつかの実装形態では、対話型ディスプレイアセンブリは、タッチスクリーンの縁に取り付けられた支持ベースを含み、タッチスクリーンは、複数のディスプレイデバイス及び壁面から離れて支持ベースの周りで枢動するように構成される。ここで、支持ベースは、複数のディスプレイデバイスの下縁部分を受け且つ支持するチャネルを含み得る。チャネル内に配設される複数のディスプレイデバイスの下縁部分は、対話型ディスプレイエリアの一部ではないことがあり得る。コントローラは、校正ルーチンを用いて対話型ディスプレイエリアを決定するように構成され得る。支持ベースは、壁面とキャビネットのカウンタートップとの間に配設されるように構成され得、且つ複数のディスプレイデバイスの奥行きに実質的に等しい厚さを有し得る。電源タップは、タッチスクリーンの上縁に沿って取り付けられ得、電源タップは、付属プラグを受けるように構成される少なくとも1つの差込口を有する。
【0009】
いくつかの構成では、対話型ディスプレイアセンブリは、タッチスクリーンの近くのエリアを包含するように構成されたセンサフィールドを有するセンサを含む。この構成では、センサは、横長の連続ディスプレイエリアのセクションの近くのユーザを識別するように構成される。ここで、コントローラは、複数のディスプレイデバイスに、ユーザの最も近くで識別された横長の連続ディスプレイエリアのセクションに画像を表示させるように構成され得、及び画像は、制御インタフェースを含み得る。任意選択的に、センサは、カメラ、熱イメージャ、マイクロフォン、占有センサ又は無線受信機の少なくとも1つを含み得る。
【0010】
いくつかの例では、画像は、オーブン、冷蔵庫又はサーモスタットの少なくとも1つを動作させるように構成された制御インタフェースを含む。対話型ディスプレイアセンブリは、タッチスクリーンの上縁に沿って取り付けられた光アセンブリを含み得、光アセンブリは、カウンタートップ表面に光を向けるように構成される光要素を有する。
【0011】
本開示のさらなる別の態様は、対話型ディスプレイアセンブリを設置するための方法を提供する。方法は、横長のディスプレイエリアを画定するために、壁面において水平構成で横並びに複数のディスプレイデバイスを配置することを含む。方法は、対話型ディスプレイエリアを提供するために、複数のディスプレイデバイスの少なくとも2つの部分の上にタッチスクリーンパネルをオーバーレイすることであって、タッチスクリーンパネルと横長のディスプレイエリアとは、オーバーラップする、オーバーレイすることも含む。方法は、対話型ディスプレイエリアのアクセス可能な部分の境界線を画定する対話型ディスプレイエリアの仮想境界を決定するために、校正ルーチンを処理することをさらに含む。
【0012】
本開示のこの態様の実装形態は、以下の任意選択的な特徴の1つ又は複数を含み得る。いくつかの実装形態では、校正ルーチンは、対話型ディスプレイエリアのアクセス可能な隅のタッチパネルにおいてタッチイベントを受信することを含み、タッチイベントは、仮想境界の縁の画定を提供する。方法は、タッチスクリーン上の対話型ディスプレイエリアのアクセス可能な部分におけるタッチイベントに応答して、タッチスクリーンから第1の通信を受信することと、タッチイベントの下にある場所に画像を表示するために、複数のディスプレイデバイスの少なくとも1つに第2の通信を送信することとを含み得る。
【0013】
いくつかの例では、支持ベースは、タッチスクリーンの縁に取り付けられ、タッチスクリーンは、複数のディスプレイデバイスへのアクセスを提供するために、複数のディスプレイデバイス及び壁面から離れて支持ベースの周りで枢動するように構成される。任意選択的に、支持ベースは、複数のディスプレイデバイスの下縁部分を覆い隠すことができ、それにより、仮想境界は、複数のディスプレイデバイスの覆い隠された下縁部分の上方に配設され得る。
【0014】
いくつかの構成では、方法は、タッチスクリーンにおける又はその近くのエリアを包含するセンサフィールドを有するセンサを用いて、横長のディスプレイエリアのセクションの近くのユーザを識別することを含む。方法は、センサによって識別されたユーザの最も近くで識別された横長の連続ディスプレイエリアのセクションに画像を表示することを含み得、画像は、制御インタフェースを含む。制御インタフェースは、オーブン、冷蔵庫又はサーモスタットの少なくとも1つを動作させるように構成され得る。センサは、カメラ、熱イメージャ、マイクロフォン、占有センサ又は無線受信機の少なくとも1つを含み得る。
【0015】
いくつかの例では、方法は、タッチスクリーンにおける又はその近くのエリアを包含するセンサフィールドを有するセンサを用いて、横長のディスプレイエリアの第1のセクションにおける又はその近くの第1のユーザを識別することと、センサを用いて、横長のディスプレイエリアの第2のセクションにおける又はその近くの第2のユーザを識別することとを含む。この例では、方法はまた、第1のユーザとやり取りするために、横長のディスプレイエリアの第1のセクションに第1の画像を表示することと、第2のユーザとやり取りするために、横長のディスプレイエリアの第2のセクションに第2の画像を表示することとを含む。
【0016】
本開示の別の態様は、対話型キッチンディスプレイのための方法を提供する。方法は、データ処理ハードウェアにおいて、キッチン環境内のセンサからセンサデータを受信することを含む。センサは、キッチン環境内の鉛直壁に取り付けられたディスプレイと通信する。方法は、データ処理ハードウェアにより、センサデータがユーザの存在を示すと決定することも含む。方法は、データ処理ハードウェアにより、ユーザの存在に基づいてキッチンAPIを起動することをさらに含む。キッチンAPIは、キッチン環境内の1つ又は複数の電化製品APIと通信するように構成される。各電化製品APIは、キッチン環境内の少なくとも1つの電化製品を制御するように構成される。方法は、データ処理ハードウェアにより、キッチンAPIの対話型ウィンドウをディスプレイ上に表示することも含む。
【0017】
本開示の実装形態は、以下の任意選択的な特徴の1つ又は複数を含み得る。いくつかの実装形態では、ディスプレイは、キッチン環境の鉛直壁と一体化したバックスプラッシュを画定する。ディスプレイは、キッチン環境内の複数の鉛直壁に沿って延在することができる。キッチンAPIは、ホームオートメーションシステムと通信するようにさらに構成され得る。センサは、ディスプレイを固着させるブラケットに取り付けられ得る。ブラケットは、鉛直壁に垂直なカウンタートップ表面からディスプレイの外面まで延在することができる。ディスプレイは、タッチスクリーンオーバーレイを含み得る。センサは、周辺機器としてディスプレイに接続することができる。センサは、飛行時間(TOF)センサ又は赤外線(IR)センサの少なくとも1つを含み得る。
【0018】
いくつかの例では、方法は、データ処理ハードウェアにおいて、更新されたセンサデータをセンサから受信することと、データ処理ハードウェアにより、更新されたセンサデータがモーションジェスチャを示すと決定することであって、モーションジェスチャは、対話型ウィンドウのための関連付けられた動きを生成するように構成される、決定することとを含む。この例では、方法は、データ処理ハードウェアにより、モーションジェスチャに基づいて、対話型ウィンドウのための関連付けられた動きを生成することも含む。ここで、モーションジェスチャは、ハンドスワイプを含み得、及び関連付けられた動きは、ユーザと位置合わせされた中心位置から、ユーザに対して位置ずれしたオフセット位置に対話型ウィンドウを動かすことができる。任意選択的に、モーションジェスチャは、手のひらを開いた状態から握った状態にすることを含み得、及び関連付けられた動きは、ディスプレイのバックグラウンドからディスプレイのフォアグラウンドに対話型ウィンドウを動かすことができる。加えて又は代わりに、モーションジェスチャは、プッシュモーションを含み得、及び関連付けられた動きは、ディスプレイのフォアグラウンドからディスプレイのバックグラウンドに対話型ウィンドウを動かすことができる。
【0019】
いくつかの構成では、センサデータがユーザの存在を示すと決定することは、キッチン環境内に存在するユーザのアイデンティティを決定することと、決定されたアイデンティティに基づいて、キッチンAPIに存在するユーザのための認可を決定することとをさらに含む。方法は、データ処理ハードウェアにより、それぞれの電化製品APIと関連付けられたリモートサーバへのアクセス要求を生成することを含み得、アクセス要求は、ユーザ対話を含む。対話型ウィンドウは、キッチン環境内のユーザの場所を追跡することができる。
【0020】
いくつかの実装形態では、方法は、データ処理ハードウェアにおいて、更新されたセンサデータをセンサから受信することと、データ処理ハードウェアにより、更新されたセンサデータに基づいて、キッチン環境においてユーザが位置を変更したと決定することとを含む。この実装形態では、方法はまた、データ処理ハードウェアにより、キッチン環境内のユーザの頭部の場所及びキッチン環境内のユーザの頭部の向きを識別することと、データ処理ハードウェアにより、ユーザの頭部の場所及びユーザの頭部の向きの両方と位置合わせして対話型ウィンドウを表示することとを含む。
【0021】
いくつかの例では、方法は、データ処理ハードウェアにおいて、更新されたセンサデータをセンサから受信することと、データ処理ハードウェアにより、更新されたセンサデータに基づいて、キッチン環境においてユーザが位置を変更したと決定することとを含む。この例では、方法はまた、データ処理ハードウェアにより、キッチン環境内のユーザの胴体の重心の場所を識別することと、データ処理ハードウェアにより、ユーザの胴体の重心の場所と位置合わせして対話型ウィンドウを表示することとを含む。
【0022】
本開示の別の態様は、対話型キッチンディスプレイのためのシステムを提供する。システムは、センサと、キッチン環境内の鉛直壁に取り付けられたディスプレイとを含む。ディスプレイは、センサと通信し、且つセンサデータを受信するように構成される。システムはまた、データ処理ハードウェアと、データ処理ハードウェアと通信するメモリハードウェアとを含む。メモリハードウェアは、データ処理ハードウェア上で実行されると、データ処理ハードウェアに動作を実行させる命令を格納する。動作は、キッチン環境内のセンサからセンサデータを受信することと、センサデータがユーザの存在を示すと決定することとを含む。動作は、ユーザの存在に基づいてキッチンAPIを起動することも含む。キッチンAPIは、キッチン環境内の1つ又は複数の電化製品APIと通信するように構成される。各電化製品APIは、キッチン環境内の少なくとも1つの電化製品を制御するように構成される。動作は、キッチンAPIの対話型ウィンドウをディスプレイ上に表示することも含む。
【0023】
この態様は、以下の任意選択的な特徴の1つ又は複数を含み得る。いくつかの構成では、ディスプレイは、キッチン環境の鉛直壁と一体化したバックスプラッシュを画定する。ディスプレイは、キッチン環境内の複数の鉛直壁に沿って延在することができる。キッチンAPIは、ホームオートメーションシステムと通信するようにさらに構成され得る。センサは、ディスプレイを固着させるブラケットに取り付けられ得る。ブラケットは、鉛直壁に垂直なカウンタートップ表面からディスプレイの外面まで延在することができる。ディスプレイは、タッチスクリーンオーバーレイを含み得る。センサは、周辺機器としてディスプレイに接続することができる。センサは、飛行時間(TOF)センサ又は赤外線(IR)センサの少なくとも1つを含み得る。
【0024】
いくつかの例では、動作は、更新されたセンサデータをセンサから受信することと、更新されたセンサデータがモーションジェスチャを示すと決定することであって、モーションジェスチャは、対話型ウィンドウのための関連付けられた動きを生成するように構成される、決定することと、モーションジェスチャに基づいて、対話型ウィンドウのための関連付けられた動きを生成することとを含む。ここで、モーションジェスチャは、ハンドスワイプを含み得、及び関連付けられた動きは、ユーザと位置合わせされた中心位置から、ユーザに対して位置ずれしたオフセット位置に対話型ウィンドウを動かすことができる。任意選択的に、モーションジェスチャは、手のひらを開いた状態から握った状態にすることを含み得、及び関連付けられた動きは、ディスプレイのバックグラウンドからディスプレイのフォアグラウンドに対話型ウィンドウを動かすことができる。加えて又は代わりに、モーションジェスチャは、プッシュモーションを含み得、及び関連付けられた動きは、ディスプレイのフォアグラウンドからディスプレイのバックグラウンドに対話型ウィンドウを動かすことができる。
【0025】
いくつかの実装形態では、センサデータがユーザの存在を示すと決定することは、キッチン環境内に存在するユーザのアイデンティティを決定することと、決定されたアイデンティティに基づいて、キッチンAPIに存在するユーザのための認可を決定することとを含む。動作は、それぞれの電化製品APIと関連付けられたリモートサーバへのアクセス要求を生成することを含み得、アクセス要求は、ユーザ対話を含む。対話型ウィンドウは、キッチン環境内のユーザの場所を追跡することができる。
【0026】
いくつかの例では、動作は、更新されたセンサデータをセンサから受信することと、更新されたセンサデータに基づいて、キッチン環境においてユーザが位置を変更したと決定することと、キッチン環境内のユーザの頭部の場所及びキッチン環境内のユーザの頭部の向きを識別することと、ユーザの頭部の場所及びユーザの頭部の向きの両方と位置合わせして対話型ウィンドウを表示することとを含む。他の例では、動作は、更新されたセンサデータをセンサから受信することと、更新されたセンサデータに基づいて、キッチン環境においてユーザが位置を変更したと決定することと、キッチン環境内のユーザの胴体の重心の場所を識別することと、ユーザの胴体の重心の場所と位置合わせして対話型ウィンドウを表示することとを含む。
【0027】
本開示のこれらの及び他の目的、利点、目標及び特徴は、図面と併せて、以下の仕様を検討することで明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1A】スマートデバイスを有する家の環境の例の概略図である。
図1B】対話型ディスプレイを含む、家の環境内のローカルエコシステムとしてのキッチンの例の概略図である。
図1C】対話型ディスプレイを含む、家の環境内のローカルエコシステムとしてのキッチンの例の斜視図である。
図2A】対話型ディスプレイの例の斜視図である。
図2B】対話型ディスプレイに対するディスプレイの例の断面図である。
図2C】対話型ディスプレイに対するディスプレイの例の断面図である。
図2D図1Cに示される対話型ディスプレイの例の斜視図である。
図2E図1Cの対話型ディスプレイに対するディスプレイコンテンツの例の拡大図である。
図2F】対話型ディスプレイの例の概略図である。
図2G】対話型ディスプレイの例の概略図である。
図2H】対話型ディスプレイの例の概略図である。
図2I】対話型ディスプレイの例の概略図である。
図2J】ユーザ識別のため及び対話型ディスプレイとの対話のためのフローチャート図である。
図2K】対話型ディスプレイに対する校正ルーチンの例の概略図である。
図3A】対話型ディスプレイの例の斜視図である。
図3B】対話型ディスプレイの例の斜視図である。
図3C】対話型ディスプレイの例の斜視図である。
図4A】対話型ディスプレイを使用したキッチンの例の斜視図である。
図4B】対話型ディスプレイを使用したキッチンの例の斜視図である。
図4C】対話型ディスプレイを使用したキッチンの例の概略図である。
図4D】対話型ディスプレイを使用したキッチンの例の概略図である。
図4E】対話型ディスプレイを使用したキッチンの例の概略図である。
図5】対話型ディスプレイを起動するための動作の構成の例である。
図6】対話型ディスプレイを起動するための動作の構成の例である。
図7】コンピューティングデバイスの例の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
様々な図面の同様の参照符号は、同様の要素を示す。
【0030】
図1Aは、家の環境10の例である。家の環境10は、個人又は家族の永住又は半永住のために使用される空間環境である。空間環境として、家は、家の構造内部の屋内エリアのみならず、テラス及び/又は庭など、家の構造外部の屋外エリアも指す。家の環境10は、1つ又は複数のネットワークデバイス30(例えば、ルータ)によって接続された1つ又は複数のネットワーク20(例えば、メッシュネットワーク又はローカルエリアネットワーク(LAN))を含み得る。ネットワークデバイス30は、一般に、コンピュータ、携帯電話、タブレット、モノのインターネット(IoT)デバイス、スマートデバイスなどの他のデバイス40、40a~nをネットワーク20に接続するように機能する。例えば、図1Aは、スマートスピーカ40、40a~b、スマートサーモスタット40、40c、スマートテレビ40、40d、スマートドアベル40、40e及びスマート照明を使用したランプ40、40gを描写する。デバイス40に対する接続ハブとして、ネットワークデバイス30(例えば、一般に、理解のために家の外に示されているとしても家の環境10におけるもの)は、LANネットワーク20、20aと、インターネットなどの広域ネットワーク(WAN)20、20bとの間のブリッジを提供するゲートウェイ(例えば、家庭用ゲートウェイ)としての役割も果たす。
【0031】
ネットワークデバイス30は、デバイス40を管理し、これらのデバイス40間において及び/又はリモートデバイス50(例えば、LANネットワーク20の外部のリモートサーバ)と通信するためにデータのパケットを転送する(例えば、LANネットワーク20の間において)ように構成される。ここで、リモートデバイス50は、例えば、リモートコンピューティングデバイス及び/又はリモートリソース52(例えば、リモートデータ処理ハードウェア54及び/又はリモートメモリハードウェア56)を有するリモートシステム全体(例えば、クラウド環境)であり得る。いくつかの例では、家の環境10内のLANネットワーク20のデバイス40は、インターネットサービスプロバイダ(ISP)の機器とのネットワークデバイスの接続により、ネットワーク20(例えば、WANネットワーク20)にわたってリモートシステムと通信する。リモートシステム(例えば、リモートサーバ)とローカルシステム(例えば、ネットワークデバイス30によって構成されるもの)との間の通信の手段を有することにより、デバイス40は、様々な格納又は処理のニーズに対して、ローカルコンピューティングリソース(例えば、ローカルデータ処理ハードウェア又はローカルメモリハードウェア)とは別々に又は組み合わせてリモートコンピューティングリソース52を利用することができる。
【0032】
いくつかの実装形態では、ネットワークデバイス30によってネットワーク接続性を管理することができるデバイス40は、従来の接続デバイス(すなわち標準コンピューティングデバイス)である。例えば、デバイス40は、コンピュータ又はモバイルデバイス(例えば、ラップトップ、タブレット、携帯電話、ウェアラブルなど)を指す。さらに、加えて又は代わりに、これらのデバイス40は、ネットワーク20への接続及び/又はデータの送信を行うように構成されている日常品など、従来と異なる接続デバイスであり得る。これらの従来と異なる接続デバイスは、モノのインターネット(IoT)デバイス又は他のホームオートメーションデバイス(例えば、スピーカ、サーモスタット、セキュリティシステム、ドアベル、スプリンクラ、冷暖房システム、ロックなど)を指し得る。いくつかのものは、従来、ダムデバイスであったが、例えばリモート制御、モニタリング及び/又は通信を可能にする埋め込みハードウェア及び/又はソフトウェアに基づいて「スマート」デバイスになったものと呼ばれることもある。従って、「スマート」という用語は、通信能力が装備された従来と異なる接続デバイスを指す。いくつかの構成では、スマートデバイス40は、センサを介して能動的及び/又は受動的にデータを集め、ネットワーク20内又はネットワーク20の外部の他のデバイス30、40、50にデータを通信する。これらのデバイス40は、無線デバイスである場合が多い。しかし、一部は、有線接続のための1つ又は複数の接続ポートを含み得る。いくつかの実装形態では、デバイス40は、ネットワークデバイス30のみならず、互いの間でも通信し合う。
【0033】
家の環境10の構成に応じて、家の環境10は、ローカルエコシステム(例えば、1つ又は複数の部屋)60に細分することができる。例えば、図1Aは、リビングルーム60a、第1の寝室60b及び第2の寝室60cに対応する3つのローカルエコシステム60、60a~cを描写する。各ローカルエコシステム60は、他のデバイス40若しくはネットワークデバイス30のノードと通信するか、又はネットワークデバイス30と直接通信するように構成されたデバイス40を有する三次元空間を指す。換言すれば、所定の空間内の接続可能なデバイス30、40(例えば、特定の空間専用のもの)は、ローカルエコシステム60を形成する。例示すると、ローカルエコシステム60は、スマート照明、スマートディスプレイ(例えば、スマートテレビ又はモニタ)、スマート電化製品、スマートスピーカシステム、スマートブラインド、スマートサーモスタット、スマートベンチレーションなどのデバイス40を含み得る。ここで、ローカルエコシステム60は、複数のローカルエコシステム60にわたって通信するより大きいホームオートメーションシステムと統合するか(例えば、スマートホーム又はスマートハブ)、又は家の環境10内の他のローカルエコシステム60から独立することもできる。
【0034】
図1B及び1Cを参照すると、ローカルエコシステム60は、キッチン100である。キッチン100は、一般に、調理のための手段(例えば、調理デバイスである電化製品)及び食品貯蔵のための手段(例えば、冷蔵庫、食品貯蔵庫又はキャビネット構成)を含む、家の環境10内の部屋を指す。ここで、キッチン100は、電化製品110、110a~nの形態のいくつかの異なるタイプのデバイス40を有し得る。電化製品110のいくつかの例は、冷蔵庫110、110a、食器洗い機110、110b、オーブン110、110c、コンロ/排気フード110、110d(すなわち換気システム)、コーヒーメーカー、電子レンジ、温度計、調理デバイス(例えば、スロークッカー、圧力鍋又は真空低温調理デバイス)、水栓110、110eなどを含む。いくつかの構成では、これらの電化製品110は、キッチン100内又は家の環境10の他の場所に位置する他のデバイス40(例えば、ホームオートメーションハブ、自動ブラインド、照明、モバイルデバイスなど)と通信する。デバイス40のタイプのように、これらの電化製品110は、リモート操作で制御可能及び/又は通信可能なそれらの従来の機能性のいくつか又はすべてを有し得る。例えば、いくつかの例では、コンロは、リモート操作でオン又はオフの切り替え及び加熱要素の温度の通信を行うように構成することができる一方、他の例では、コンロは、オンになった時点で温度を通信することができるが、加熱要素の作動又は停止(すなわちオン及びオフの切り替え)をリモート制御することができない。
【0035】
いくつかの例では、電化製品110の1つ又は複数は、電化製品110と他のデバイス30、40、50との間の通信手段としてインタフェース112を含む。これらの例では、インタフェース112は、アプリケーションプログラミングインタフェース(API)であり得る。いくつかの実装形態では、電化製品110は、フロントエンドAPI 112F、バックエンドAPI 112B又はその両方の何らかの組合せを含む。ここで、フロントエンドAPI 112Fは、ローカルエコシステム60(又はより一般的には家の環境10)内のユーザ70が電化製品110の機能性と対話することができるような外装であるAPIを指す。例えば、電化製品110は、ユーザ70がフロントエンドAPI 112Fを介して電化製品110の制御と対話できるようにするためのそれ自体のディスプレイを含む。フロントエンドAPI 112Fを用いることで、ユーザ70は、家の環境10内の他のデバイス40との通信を構成することが可能であり得る。例えば、ユーザ70は、ユーザ70のモバイルデバイス40を認識するように電化製品110を構成する。
【0036】
対照的に、電化製品110は、ユーザ70に対する外装ではないバックエンドAPI 112Bを含み得る。代わりに、電化製品メーカー(例えば、設計者又は製造業者)は、所定の電化製品110への及び所定の電化製品110からの接続を制御することができる(例えば、認可により)。いくつかの構成では、バックエンドAPI 112Bは、バックエンドAPI 112Bと関連付けられた電化製品110の場所に対してローカルではない。いくつかの例では、バックエンドAPI 112Bを用いることで、特定のデバイス40(例えば、認可デバイス40)のみがバックエンドAPI 112Bに接続される。例えば、電化製品メーカーは、いくつかのタイプのデバイス40が電化製品110と通信することを認可するが、他のタイプのものの通信を認可しない。例示すると、電化製品メーカーは、キッチン100の他のタイプの電化製品110が電化製品110のバックエンドAPI 112Bと通信することを認めることができる。いくつかの例では、電化製品メーカーは、いくつかの異なるタイプの電化製品110を生産し、これらの電化製品110間でのみ、バックエンドAPI 112Bを通した通信を認める。例えば、この手法により、電化製品メーカーは、認可された電化製品110間のバックエンドAPI 112Bにおける通信を事前にプログラムすることができる。
【0037】
いくつかの実装形態では、API 112F、112Bのいずれかは、リモートシステム(例えば、リモートサーバ)と通信するように構成することができる。いくつかの例では、電化製品メーカー又は電化製品メーカーと契約中の関係者は、特定の電化製品110又は電化製品110のグループとの通信を容易にするために専有サーバを動作させる。換言すれば、サーバは、電化製品110に対する及び/又は電化製品110間のデータ伝達及び/又は接続性を管理することができる。サーバを用いることで、サーバの管理者は、電化製品110と関連付けられたデータに対する通信、接続性、認証又はアクセスの制御などの機能を実行することができる。
【0038】
いくつかの電化製品メーカー(例えば、設計者及び/又は製造業者)は、特定の電化製品110及び/又は電化製品110のフィーチャに対する制御の態様を維持することを好む場合がある。これは、特に、安全性リスクによりキッチン100において当てはまる。ここで、電化製品メーカーは、電化製品110に対するリモート制御能力が住宅火災又は住宅火災関連の負傷のリスクを増大させ得ることを懸念する場合が多い。特に、調理中のキッチン100での火災は、一般的に既に住宅火災及び住宅火災関連の負傷の重大な原因である。例えば、統計的に言えば、ほとんどの住宅火災は、キッチンが火元である。家の環境10では、特に注意が散漫になると、これらの注意散漫によって人の注意が調理場からそれ、放置されたままになることが珍しくない。従って、電化製品110、特に調理関連の電化製品110のリモート制御能力により、調理場を意図しない状態に至らせる頻度が増すという懸念が存在する。例示すると、ユーザ70は、ユーザ70が食料品店から家に帰る途中にリモート操作でオーブン又はコンロをオンにするが、ユーザ70は、本当に必要な食料品を買い忘れたことに気付き、食料品店に引き返す場合がある。ここで、オーブン又はコンロは、ユーザ70による当初の予想よりも長い時間にわたって放置されたままになる。それにより、リモート制御の利便性が家の環境10の安全性を潜在的に脅かす結果となる。
【0039】
そのようなリスクにより、電化製品メーカー又はより一般的にはキッチン業界は、他のデバイス40からのリモート接続及び/又はリモート制御を認めることを躊躇してきた。例えば、スマートホーム及び/又はホームオートメーションシステムは、キッチン100内のすべての電化製品110はもちろんのこと、一部の電化製品110の制御及び/又は管理をほとんど行わないように見える。リモート制御の安全性に対する懸念を克服するため、しかし、依然として電化製品110のためのスマートハブを提供するため、キッチン100は、対話型ディスプレイ200を含む。対話型ディスプレイ200は、多くの異なる形態(例えば、図3A~3Cに示されるような)において、本明細書で説明される対話型機能性を有するように構成することができる。しかし、対話型ディスプレイ200は、一般に、対話型バックスプラッシュ200、200a(スマートバックスプラッシュとも呼ばれる)として説明される。一般的に言えば、バックスプラッシュは、部屋(例えば、キッチン100)内の壁(例えば、鉛直壁102として示される)を跳ね又は損傷から保護するカウンタートップ、流し台又はコンロの背後のパネルを指す。壁の保護として、バックスプラッシュ200aは、部屋(例えば、キッチン100)の床104又は部屋の床104から1つ若しくは複数のキャビネット108の分だけオフセットされたカウンタートップなどの水平面106に垂直であるような鉛直構造である場合が多い。いくつかのキッチンでは、バックスプラッシュ200aは、複数の壁(例えば、壁102、102a)に沿って隣接する壁(例えば、隣接する壁102、120b)まで延在する。例えば、流し台の背後の第1の壁102bからコンロの背後の第2の壁102a(例えば、第1の壁に隣接する)まで延在するタイル張りのバックスプラッシュをキッチンが含むことは珍しくない。これは、依然として部屋の構造コンポーネント(例えば、壁)を保護しながら、きれいな線又は線パターンを維持するための美的目的のためであり得る。
【0040】
図2A及び2Bを参照すると、いくつかの例では、バックスプラッシュ200aは、上側の取り付け用ブラケット210及び下側の取り付け用ブラケット220を含む。各ブラケット210、220は、1つ又は複数の対話型ディスプレイ230を固着させるように構成される。下側のブラケット220は、下側のチャネル222を含む。いくつかの例では、下側のチャネル222は、1つ又は複数のコンセント差込口を含む(例えば、そのような差込口に差し込むことができる小さい電化製品又は他のデバイスへの給電を行うためにバックスプラッシュ200aにおいて電力を提供するため)。いくつかの実装形態では、下側のブラケット220は、カウンタートップなどの鉛直壁及び水平面に対して角度を成す。例えば、下側のブラケット220は、バックスプラッシュ200a及びカウンタートップに対して45度の角度で取り付けられる。上側のブラケット210は、スピーカ、光(例えば、紫外光)、LEDなどの付属品を含み得る。ディスプレイ230の1つの下縁部分は、下側のチャネル222(例えば、下側のチャネル222のブラケット220)によって受けられ得る。いくつかの実装形態では、ブラケット220におけるディスプレイ230の取り付けにより、ディスプレイ230は、下側のチャネル222の周りで枢動することができる(例えば、壁102から離れて)。例えば、ディスプレイ230の枢動は、ディスプレイ230又はバックスプラッシュ200aの他のコンポーネントへの有用なアクセスを提供する。チャネル222は、下側のブラケット220を押し出すことによってなど、ディスプレイ230の下縁部分を受け且つ支持する上向きチャネルを有するように形成することができる。ブラケット220又はチャネル222内に配設されるディスプレイ230の下縁部分は、対話型ディスプレイエリアの一部ではないという点において、対話型入力(例えば、タッチ入力)へのアクセスが可能でないことがあり得る。いくつかの構成では、下側のブラケット220は、一般に、壁102の表面と、下側のキャビネット108のカウンタートップ106の後縁との間に配設されるように構成される。例えば、図2Bに示されるように、壁102は、石膏ボード又はプラスター及び木摺りなどの壁パネルによってカバーされたスタッド付きの枠組み構造を有する。ブラケット210、220は、ディスプレイ230の前面を壁102の外面又はその近くに位置決めするためにスタッド間の壁102にはめ込まれる。ブラケット210、220及びディスプレイ230のそのようなはめ込み式取り付けは、一般に、カウンタートップの使用可能な水平面を占有するか又は別の方法で制限することはない。各ブラケット210、220は、ディスプレイ230の奥行きより大きいか又は実質的に等しい厚さを有し得る。代わりに、いくつかの実装形態は、ブラケット及びディスプレイを壁の外面に取り付ける。
【0041】
いくつかの例では、1つ又は複数のコンセント差込口は、ディスプレイ230の縁(例えば、上縁又は下縁)に沿って電源タップを形成し得る。電源タップは、従来のNEMAソケット若しくはUSBソケット又は同様のものなど、付属電源プラグを受けるように構成された少なくとも1つの差込口を有する。ディスプレイ230と壁102の表面との間など、目に見えるか又は他に不便な場所での電源タップへの給電のためのワイヤのルーティングを回避するため、電源タップは、ディスプレイ230の上方の(すなわち上側のブラケット210に隣接する)キャビネット108の囲まれたエリアまで延在するケーブルを有し得る。いくつかの実装形態では、電源タップは、壁102の表面にバックスプラッシュ200aを固着させるために壁102又はキャビネット108に取り付けられるラッチ又は解除可能な締結具を含む。キャビネット下の照明を提供し、且つ/或いはディスプレイパネル及び/又はカウンタートップ作業面若しくはカウンタートップ上に載っているアイテムのUV光殺菌を提供するためになど、電源タップに補助光源を組み込むか又は取り付けることができる。
【0042】
ディスプレイ230は、ディスプレイ230と関連付けられたディスプレイエリアにマルチメディアを表示するように構成されたデバイス(例えば、モニタ)である。ディスプレイ230は、LEDディスプレイ、プラズマディスプレイ、CRTディスプレイ又は他のタイプのディスプレイパネルであり得る。いくつかの例では、ディスプレイ230は、バックスプラッシュ200aの一部として、床に垂直な鉛直壁に沿って延在する高さを有する。他の例では、ディスプレイ230を固着させるブラケット210、220は、ディスプレイ230の背後の鉛直壁102の表面に対してある角度でディスプレイ230を構成する。ディスプレイ230は、壁に沿ってある程度の水平幅を延在する1つの連続スクリーン232(すなわち横長のディスプレイ)であり得るか、又は複数のスクリーン232、232a~nを含み得る。
【0043】
複数のスクリーン232として、スクリーン232は、第1のスクリーン232に表示されたコンテンツを別のスクリーン232に動かせるように(例えば、消失させることなく)互いに通信することができる。複数のスクリーン232を協調させるため、いくつかの実装形態では、ディスプレイ230は、拡張モニタモードで機能する。換言すれば、どれほど多くのスクリーン232がディスプレイ230に含まれようと、各スクリーンは、その近隣のスクリーンの拡張部分になる。いくつかの例では、ディスプレイ230の内部又は外部のオペレーティングシステム(OS)は、拡張モニタモードを有効化する。例えば、ディスプレイ230は、外部のコンピューティングデバイス(例えば、コンピューティングデバイス250)の周辺機器として機能する。
【0044】
いくつかの実装形態では、ディスプレイ230の各スクリーン232は、ルータ(例えば、ネットワークデバイス30)と通信するように構成される。ここで、ルータ又はネットワークデバイス30は、ディスプレイ230のスクリーン232間の相互作用を管理するサーバとしての役割を果たし得る。ルータがサーバとしての役割を果たすことで、ディスプレイ230の各スクリーン232は、スクリーン232の場所及び向きをルータに通信する初期化プロセスを経ることができる。この情報を用いることで、ルータは、ディスプレイ230上に示される情報(例えば、コンテンツ)をスクリーン232間で流動的に引き渡すことができる。いくつかの例では、ルータは、スクリーン232間で通信するために、インターネットプロトコル(IP)アドレスを各スクリーン232に割り当てる(例えば、初期化後)。デバイス230のスクリーン232を管理するための技法のいずれも、レイテンシを最小化し、スクリーン232間のウィンドウの流動的な動きを維持することができる。
【0045】
ディスプレイ230が複数のスクリーン232を含むとしても、ディスプレイ230の外観は、連続して見えるようにすることができる。視覚的な連続性を達成するため、ディスプレイ230は、ディスプレイ230の1つ又は複数のスクリーン232をカバーするオーバーレイ234(例えば、ガラスオーバーレイ234又は他の透明若しくは半透明なオーバーレイ)を含む。ここで、オーバーレイ234は、ユーザ70が目にする最も外側の表面(すなわち外面)であり得る。従って、いくつかの例では、オーバーレイ234の基板は、実質的に途切れることのない平坦な外面を提供するために、透き通った又は不透明なシート材料を含む。いくつかの実装形態では、オーバーレイ234は、カウンタートップ、レンジトップ若しくは流し台又は同様のものの作業面において実行された典型的な活動により、タッチスクリーン表面に跳ねるか又は別の方法で接触し得る液体、ソース又は他の物質を容易にきれいに拭き取ることができるシームレスなバックスプラッシュ表面を提供するように構築することができる。キッチン100内の他の表面と同様に、バックスプラッシュ200a(例えば、オーバーレイ234及び/又はディスプレイ230)は、UV光又は物理的な洗浄プロセスを用いてなど、容易に浄化することができるように構築することができる(例えば、固体又は混合均質パネルとして)。
【0046】
いくつかの例では、視覚的な連続性の他に、オーバーレイ234は、触れることによってディスプレイが対話型(すなわちタッチスクリーン)になるようにすることができる。例えば、オーバーレイ234は、高触覚感度の能力を有効化するタッチセンサ回路を含む。オーバーレイ234に組み入れることができるタッチセンサ回路のいくつかの例は、5ワイヤ抵抗回路、容量性(例えば、表面型容量性若しくは投影型容量性)回路、表面弾性波(SAW)回路又は赤外線方式タッチ回路を含む。いくつかの構成では、オーバーレイ234は、鉛直壁102に背を向け、ディスプレイ230の外面に取り付けられた(例えば、ブラケット210、220によって固着及び/又は取り付けられた)ディスプレイ230の周辺機器である。例えば、オーバーレイ234は、ユニバーサルシリアルバス(USB)によってディスプレイ230に接続される。オーバーレイ234は、適合可能なタッチスクリーンパネル又はシートを用いてなど、特定のバックスプラッシュエリアに対して容易にサイズ調整することができる。適合可能なタッチスクリーンパネル又はシートは、データコードに接続される近位縁と、近位縁と遠位縁との間の所望のパネル長さを提供するようにトリムすることができる遠位縁とを有し得、0.25インチのインクリメントで切断することができるタッチスクリーンシートなどが挙げられる。
【0047】
いくつかの構成では、バックスプラッシュ200aは、ディスプレイ230のスクリーン232を壁102の表面において又は壁102の表面上に水平構成で横並びに配置する(例えば、横長のディスプレイエリアを画定する)ことによって設置することができる。タッチスクリーンパネル(すなわちオーバーレイ234)は、スクリーン232の使用可能な部分を覆うように(電化製品の背後に隠れた又は支持ベースのチャネル内に隠れたディスプレイの部分を除外するためになど)配設して、対話型ディスプレイエリアを提供することができる。タッチスクリーンパネル234と、ディスプレイ230のスクリーン232の横長のディスプレイエリアとは、オーバーラップする。
【0048】
加えて又は代わりに、図2Cは、投影ディスプレイ230、230aを組み込むことができるバックスプラッシュ200aを描写する。投影ディスプレイ230aは、非投影型ディスプレイ230の代替の形態であるか又は他の非投影ディスプレイ230と併せて使用することができる。投影ディスプレイ230aは、一般に、ユーザ対話を可能にするバックスプラッシュ200aの一部分(例えば、バックスプラッシュ200aのタッチスクリーン部分として機能するオーバーレイ234)にディスプレイエリアを投影するように機能する。投影は、前面投影ビジュアルオーバーレイ又は背面投影ビジュアルオーバーレイ(例えば、バックスプラッシュ200aの背面からの投影)として起こり得る。図2Cなどのいくつかの例では、投影ディスプレイ230aを有するバックスプラッシュ200aは、投影モジュール236を含む。投影モジュール236は、鉛直壁102の表面にディスプレイエリアを投影するプロジェクタヘッドなどのディスプレイハードウェア238を含み得る。例えば、図2Cに示されるように、プロジェクタモジュール236は、上側のキャビネット108の底面など、バックスプラッシュ壁102の表面の近くに取り付けることができる。いくつかの実装形態では、投影モジュール236は、そのディスプレイ能力と統合するために、センサ(例えば、以下でさらに説明される)を含むか、又はセンサから受信された情報を利用することがある。以下でさらに説明されるように、投影ディスプレイ230aを有するバックスプラッシュ200aは、ディスプレイ230aの投影によって形成されたディスプレイエリアとセンサフィールドとが壁102上でオーバーラップし得るように、センサ240も含み得る。オーバーレイ234とディスプレイエリアとを組み合わせることで、バックスプラッシュ200aは、透明な投影画像を表示することと、バックスプラッシュ200aの表面における正確なジェスチャ認識を実行することとの両方を行うように構成される。いくつかの例では、プロジェクタモジュール236によって提供されたディスプレイエリア及びセンサフィールドは、カウンタートップ106、キャビネット108又は壁102などのキッチン60内の追加又は代替の表面に向けられる。
【0049】
横長のディスプレイ230として、ディスプレイ230は、ディスプレイ230の複数のユーザに同時に順応させることができる。例えば、図2Dは、バックスプラッシュ200aの2つのセクションS、S1~2(例えば、ディスプレイ230内のエリア)を描写し、ユーザの存在の決定に応答して画像を表示するために、識別されたユーザ70の最も近くのセクションSがどのように使用されるかを示すために概説されている。ディスプレイ230のディスプレイエリアの他のセクションSも、ユーザ70が他のセクションSの近くに移動した際及び/又はバックスプラッシュ200aに対するディスプレイ230のオープン若しくは利用可能なセクションSの近くのエリアに入った追加のユーザ70が使用することができる際など、識別されたユーザ70によって使用することができる。図2Dでは、ディスプレイ230は、2つのセクションSを有するように示されている。しかし、他の例では、ディスプレイ230は、単一の平面に沿った複数のセクションS、ディスプレイ230の鉛直方向にセグメント化されたセクションS又は他の考えられるセクションセグメンテーションなど、追加のセクションSを有するか、又は代替のセクション配置及び構成に細分することができる。
【0050】
以前に述べたように、バックスプラッシュ200aは、1つ又は複数のセンサ240も含む。バックスプラッシュ200aの各センサ240は、ディスプレイ230上に配設されるか、ディスプレイ230と統合されるか、ディスプレイ230に取り付けられるか(例えば、有線接続を介して)、又はディスプレイ230と通信する(例えば、無線接続を介して)ことができる。例えば、上側のブラケット210及び/又は下側のブラケット220は、センサ240を収納する。いくつかの例では、バックスプラッシュ200aのセンサ240は、USB周辺機器デバイスとしてバックスプラッシュ200aに接続される。いくつかの実装形態では、バックスプラッシュ200aは、ディスプレイに対して異なる場所にある複数のセンサ240を含む。センサ240は、一般に、それらの検知フィールド内の活動をモニタするように構成される。例えば、画像(例えば、バックスプラッシュ200a上に表示されるメディアコンテンツ)の表示場所を更新するため、ユーザの場所は、1つ又は複数のセンサ240によって動的にモニタすることができる。ここで、メディアコンテンツの場所は、ユーザ70又はバックスプラッシュ200aの機能性(例えば、センサ240によって集められたデータ)により修正するか又は位置決めし直すことができる(例えば、ユーザ70に対するアクセス可能性/視認性を維持するため)。バックスプラッシュ200aに対するユーザ70の場所は、様々な方法で決定することができる。それらの方法は、バックスプラッシュシステムに組み入れられるセンサ240のタイプに依存し得る。
【0051】
バックスプラッシュ200aのセンサ240のタイプは、バックスプラッシュ200aの設計及び/又は異なるアプリケーションに応じて変化し得る。一般的に言えば、センサ240は、視覚/画像センサ240(例えば、光学センサ)である。しかし、他のセンサ(例えば、慣性センサ、力センサ、運動センサなど)を利用することもできる。視覚センサ240のいくつかの例は、ステレオカメラ、飛行時間(TOF)カメラ、走査光による検出及び測距(LIDAR)センサ、走査レーザによる検出及び測距(LADAR)センサ、深度検知赤外線(IR)カメラ、熱画像カメラ、赤外線センサ又は他のタイプの深度カメラなどのカメラを含む。画像センサのいくつかのタイプは、CCD画像センサ又はCMOS画像センサを含む。いくつかの構成では、センサ240は、幅広い検知能力を提供するために複数のタイプのカメラ(例えば、TOF及びIR)を含む。いくつかの例では、センサ240は、センサ240に対応する検知範囲又は領域を画定する対応する視野Fv(例えば、図4Cに示される)を有する。いくつかの実装形態では、センサ240は、約3メートルの範囲を有する。それにより、キッチン100内のバックスプラッシュ200aの近くの物体(例えば、ユーザ70)の大半を検知することができる。
【0052】
いくつかの例では、センサ240は、追加のフィーチャを含み、例えばセンサ240が視野FVを変更できるように、1つ又は複数の軸(例えば、床104との関連でx軸、y軸又はz軸)の周りで回転又は枢動させるための手段などが挙げられる。加えて又は代わりに、センサ240は、マイクロフォン又はマイクロフォンアレイなどのオーディオ捕捉能力を含む。オーディオ捕捉能力を用いることで、センサ240は、バックスプラッシュ200aがユーザ70からのスピーチ又は他のオーディオ入力(例えば、音声認識、スピーチ学習、スピーチ解析、スピーチモデリングなど)を解釈する能力を含むようにすることができる。例えば、センサ240は、ユーザ70から音声コマンドを受信する。バックスプラッシュ200aは、ディスプレイ応答を実行する(例えば、ディスプレイ230がウィンドウを動かすか、ウィンドウを終了するか又はウィンドウを生成する)。検知音と適切な関係があるか又は検知音に関連するバックスプラッシュ200aのフィーチャを動作させるためのトリガイベントとして使用することができる他の環境音を検知するため、オーディオセンサ240(例えば、マイクロフォン)を使用することもできる。例えば、まな板の上で切り刻んでいる音をセンサが捕捉した場合、バックスプラッシュ200aは、レシピ、食料品の買い物若しくは調理と関連付けられるアプリケーション又はレンジトップ、電子レンジ若しくはオーブンの制御インタフェース或いは同様のものをディスプレイ230上に表示するようにプログラムすることができる。
【0053】
さらに、センサ240は、ユーザ70が持ち運ぶ無線デバイス(デバイス30、40など)によって生成されたBluetooth(登録商標)又はWi-Fi信号を介してなど、電波の受信が可能な無線受信機を含み得る。次いで、無線受信機は、例えば、ユーザの携帯電話BTLE、WiFi及びMACアドレスを介して、ユーザの場所を信号強度と共に決定するために使用することができる。センサ240は、超音波受信機又はRFID受信機などの占有センサを含み得ることも企図される。バックスプラッシュ200aは、所望のユーザ識別及び場所決定機能を提供するか又は別の方法で所望のトリガイベントをモニタするために、1つ又は複数のセンサ240及び様々なタイプのセンサ240(例えば、上記で論じられるような)を使用することができる。センサ240は、識別された1人又は複数のユーザ70の場所を動的に更新するために、繰り返し更新するか又は別の方法で連続的に動作させることができる。例えば、バックスプラッシュ200aのディスプレイ230上のコンテンツは、表示コンテンツへのアクセス及び改善されたワークフローを提供するために連続的に位置決めし直すことができる。オーバーレイ234(例えば、タッチスクリーン)とのユーザのタッチ対話は、ディスプレイ230に対するユーザの更新場所の確認又は提供を行うこともできる。これにより、ユーザ70は、ディスプレイ230に沿って表示された所望のコンテンツと連続的に対話すること及びバックスプラッシュ200aと通信するデバイス(例えば、デバイス30、40)を位置決めし直す必要なく、そのようなデバイスで表示コンテンツを容易且つ便利に閲覧できるようにすることができる。
【0054】
ディスプレイ230の近くに存在するユーザ70の場所又は近接距離は、どのような画像若しくはデータを表示するか、画像若しくはデータをどのように提示するか及び/又は画像若しくはデータをディスプレイ230のどこに表示するかを決定する要因であり得る。しかし、バックスプラッシュ200aは、ユーザのアイデンティティ又はディスプレイの好みなどの他の要因に基づいて、表示コンテンツを開始することも同様に又は代わりに行うことができる。場所と同様に、ユーザ70のアイデンティティは、様々な方法で決定することができる。それらの方法は、システム上で実装される1つ又は複数のセンサ240のタイプに依存し得る。例えば、センサ240は、ユーザの身長、体型、顔の特性、熱署名、音声、可聴パスワード若しくは音声命令、RFIDタグ、無線デバイスの存在又はバックスプラッシュ200aによって利用されるセンサ240の1つ又は複数によって識別可能な他の考えられる特性など、ユーザ70の1つ又は複数の特性を識別するために使用することができる。次いで、識別された特性は、バックスプラッシュ200a(例えば、コンピューティングデバイス250)により、現在のユーザ70をバックスプラッシュ200aのユーザプロフィールと一致させるために使用することができる。バックスプラッシュ200aのユーザプロフィールは、ローカル若しくはリモートで格納されたユーザデータ、事前に選択された任意の設定、適用可能なデバイス又は識別されたユーザと関連付けられた別の方法で利用可能な情報へのアクセスをシステムに提供することができる。
【0055】
加えて又は代わりに、いくつかの例では、バックスプラッシュ200aは、挙動、パターン又はユーザの挙動若しくはパターンの変化(例えば、センサ240によって検知される)に基づいて、表示コンテンツを適応的に開始することができる。例えば、センサ240は、バックスプラッシュ200aのセンサ範囲内の挙動又は活動に関連するデータを追跡するか又は集めることができる。いくつかの実装形態では、ユーザ70の対話(例えば、タッチ、ジェスチャ又はバックスプラッシュ200aとの他の対話)は、ユーザの好み又はユーザのプロフィールと関連付けられた情報を理解するためにモニタすることができる(例えば、センサデータと共に)。例えば、ユーザプロフィールは、バックスプラッシュ200aにより、ユーザ70の場所移動パターン、ユーザ70が訪れた場所、ユーザ70によって消費されたデジタルメディアコンテンツ、ユーザ70がした買い物又はユーザプロフィールの様々な設定の更新についてモニタすることができる。いくつかの実装形態では、ユーザプロフィールは、アプリケーション(例えば、ソーシャルメディア、メディアコンテンツアカウントなど)又は他のデバイス30、40上のユーザ70のアイデンティティなど、他のユーザアイデンティティと関連付けられる。例えば、ユーザアイデンティティがバックスプラッシュ200aに対するユーザプロフィールと関連付けられた際、バックスプラッシュ200aは、そのようなアイデンティティに関する変更又はユーザ挙動をモニタして識別することができる。換言すれば、バックスプラッシュ200aは、ソーシャルメディア使用量又はウェアラブルデバイスによって検知された物理的な活動を識別することができる。この様々な情報を用いることで、バックスプラッシュ200aは、ユーザ70と関連付けられたユーザプロフィールの設定又は特性を更新することができる(例えば、ユーザプロフィールのユーザ70によって構成された許可に基づいて)。表示コンテンツは、ユーザの挙動又はパターンにおいて検知された変更に応答するために更新することができ、例えば、栄養価が低い食べ物若しくはスナックを食べる頻度の増加の検知に応答して健康に良い食事のレシピを提案するコンテンツを表示すること又はユーザが疲れているようであると判断した際にコーヒーメーカーのスタートを提案することなどが挙げられる。
【0056】
いくつかの例では、ユーザプロフィールは、ディスプレイ230において画像又はメディアコンテンツ(例えば、デフォルトコンテンツ若しくはカスタマイズされたコンテンツ)を生成するか又は含む。例えば、ユーザプロフィールは、事前に選択されたレイアウト及び/又は制御インタフェースのコンテンツである。いくつかの例では、バックスプラッシュ200aのディスプレイ230上に表示される制御インタフェースのコンテンツは、アクセス可能なユーザ設定に対応し得る。
【0057】
ユーザ70の入力及び存在又はディスプレイ230の近くで検知された活動に応答して、対話式で表示されたコンテンツ(例えば、画像)を提供することに加えて、バックスプラッシュ200aは、追加の機能に対して使用することができる。例えば、ディスプレイ230は、考えられるディスプレイイメージの中でも特に、屋外環境シミュレーション又は他のエンターテインメントメディアなど、周辺の装飾、望ましい写真又は映像との調和が望ましいバックスプラッシュタイルのパターン、色又はデザインなど、静的又は動的な壁紙又はバックグラウンド画像を表示するなどの装飾機能を有し得る。静的又は動的な壁紙又はバックグラウンド画像は、従来のタイルバックスプラッシュ表面の外観及び目に見えるテクスチャを模倣するため、より低い又は代替の光強度で表示することができる。
【0058】
さらに、ディスプレイ230の上縁に沿ってなど、ディスプレイ230の1つ又は複数の部分は、キャビネット108の下及びカウンタートップ106の作業面上に照明を提供するために使用することができる。ディスプレイ230の上部にわたるバーは、例えば、白色光又はユーザが好む色への調整が可能な光であり得る一方、その強度は、エリアにおける追加の光を提供するためにボックスサイズであり得る。ディスプレイ230のそのような照明機能は、ユーザ70を追跡する光を夜間に又はそのように構成された際に提供するためなど、センサ240と併せて使用することもできる。
【0059】
一般的に言えば、バックスプラッシュ200aは、視覚入力(例えば、ジェスチャ若しくは位置)又はオーディオ入力(例えば、音声)などのいくつかの異なる入力メカニズムに対して構成することができる。例えば、センサ240からのセンサ信号は、バックスプラッシュ200aの機能性を動作させるためにトリガイベントの存在を示すことができる。トリガイベントは、ユーザの場所がバックスプラッシュ200aからの閾値距離内になること又は受信されたセンサ信号に基づいてユーザ70の特性を識別することであり得る。トリガイベントが起こると、バックスプラッシュ200a内のハードウェア(例えば、コンピューティングデバイス250)は、バックスプラッシュ200aに始動通信を送信することができる。この始動通信は、ディスプレイ230のセクションS(例えば、ディスプレイ230と関連付けられたスクリーン232の部分)において画像を表示するか又は変えるようにバックスプラッシュ200aに指示することができる。例えば、バックスプラッシュ200aは、ユーザ70の識別された場所の近くに画像を生成するか、又は識別されたユーザ70と関連付けられる事前に選択された設定を生成する。追加のユーザ70が存在し、センサ240で識別されると、バックスプラッシュ200aは、追加の識別されたユーザ70の近く又は追加の識別されたユーザ70に有用な位置に画像を表示することにより、同様に反応することができる。例えば、図2Dは、バックスプラッシュ200a上にコンテンツを表示することができる第1及び第2のセクションS、Sを示す。ここで、第1のユーザ70は、バックスプラッシュ200aの第1のセクションSにコンテンツを表示することができる。第2のユーザ70は、バックスプラッシュ200aの第2のセクションSにコンテンツを表示する。
【0060】
図2Bをさらに参照すると、バックスプラッシュ200aは、それ自体のコンピューティング能力も含み得る。それにより、バックスプラッシュ200aは、データ処理ハードウェア254及びメモリハードウェア256などのローカルリソース252を有するコンピューティングデバイス250を含む。ここで、センサ240は、センサデータ242を格納するため(例えば、メモリハードウェア256に)又は動作を実行するため(例えば、データ処理ハードウェア254を使用して)に、コンピューティングデバイス250にセンサデータ242を通信する。従って、コンピューティングデバイス250は、センサデータ242を変換して、バックスプラッシュ200aの様々な機能性に入力又はフィードバックを提供するために、センサ処理を実行することができる。例えば、コンピューティングデバイス250による画像処理は、センサ240の検知フィールド内の物体(例えば、ユーザ70、電化製品110、道具、調理器具、食品など)に対する近接及び場所情報を生成する。いくつかの例では、コンピューティングデバイス250は、ディスプレイ230上に示されるコンテンツを生成するOSを実行する(例えば、バックスプラッシュ200aの近くのユーザ70又はユーザ70の活動を検知することに基づいて)。OSを用いることで、バックスプラッシュ200aは、ユーザ70のための対話型ウィンドウ260として、アプリケーション(例えば、ワードプロセッサアプリケーション、スプレッドシートアプリケーション、アカウンティングアプリケーション、ウェブブラウザアプリケーション、電子メールクライアント、メディアプレーヤ、ファイルビューアなど)をディスプレイ230上に表示することができる。いくつかの例では、バックスプラッシュ200aは、コンピューティングデバイス250のアプリケーション(例えば、アプリケーションに関連する構成)を変えるように構成される。例えば、バックスプラッシュ200aは、ユーザ70とバックスプラッシュ200aとの対話に基づいてアプリケーションの追加、除去又は修正を行うことができる。バックスプラッシュ200aのこの例は、ユーザ70によって特定のアプリケーションが決して又はほとんど使用されないことをバックスプラッシュ200aが認識することであろう。ここで、バックスプラッシュ200aは、例えば、アプリケーションを除去する(又は隠す)ことにより、コンピューティングデバイス250のインタフェース又はコンピューティングリソースにおけるクラッタを低減することができる。
【0061】
いくつかの構成では、コンピューティングデバイス250は、バックスプラッシュ200aに対するキッチンAPI 258を管理する。キッチンAPI 258を用いることで、家10内の又は家10内にない他のデバイス40は、バックスプラッシュ200aと統合することができる。例えば、バックスプラッシュ200aは、キッチン100の電化製品110に対する中央ハブとして動作するミドルウェアデバイスである一方、他のデバイス30、40、50との通信も行う。例えば、バックスプラッシュ200aは、家の環境10のためのスマートハブと通信する。換言すれば、ユーザ70は、バックスプラッシュ200aを使用して、家10内のスマートライトをつけるか、又はキッチン100で調理している間、幼い子供のためにスマートテレビのペアレンタル制御を有効化/無効化することができる。ユーザ70は、一般に、バックスプラッシュ200aと対話するためにその場にいなければならない。そのため、電化製品メーカーは、バックスプラッシュ200aによる電化製品110の管理及び/又は制御を認めることができる。この手法を用いることで、キッチン100内におけるユーザ70の存在(例えば、センサ240によって認識可能である)と同時にバックスプラッシュ200aの機能性を調節することができる。そのため、バックスプラッシュ200aは、電化製品メーカーの安全性に対する懸念を和らげることができる。換言すれば、電化製品の制御は、バックスプラッシュ200aにおけるセンサ検出を条件とし得る。より具体的には、いくつかの実装形態では、バックスプラッシュ200aは、センサ240からセンサデータ242を受信する(例えば、コンピューティングデバイス250において)。バックスプラッシュ200aは、センサデータ242がユーザ70の存在を示していると決定し、ユーザ70の存在に基づいてキッチンAPI 258を起動する。ここで、キッチンAPI 258の起動と共に、バックスプラッシュ200aは、キッチンAPI 258のウィンドウ(例えば、対話型ウィンドウ)をディスプレイ230上に表示する。
【0062】
いくつかの例では、キッチンAPI 258は、様々な機能性を実行するようにプログラムされる。例えば、キッチンAPI 258は、ディスプレイ230上に表示されたテキストを構文解析するようにプログラムされる。ここで、テキストを構文解析又は解釈することにより、キッチンAPI 258は、コンテンツウィンドウ又は対話型コンテンツ(例えば、電化製品110のためのタッチスイッチ若しくは対話型制御パネル)を生成することができる。いくつかの実装形態では、ユーザ70がレシピを表示すると、キッチンAPI 258は、テキストを構文解析して、映像コンテンツを生成するか(例えば、食べ物の準備法若しくは調理法を教えるため)、又はキッチン100内の電化製品110の起動/停止を行う。例えば、キッチンAPI 258は、テキストから規定された温度までオーブンを予熱するか、又はユーザ70のためにテキストから規定された時間からタイマーをスタートする。換言すれば、キッチンAPI 258は、キッチンAPI 258に接続された電化製品110及び/又はデバイス30、40、50に対するタスクを生成することができる(例えば、ディスプレイ230で生成されたコンテンツに基づいて)。
【0063】
センサ240の能力と共に、バックスプラッシュ200aは、キッチン100内のユーザ70などの人物を理解するように構成される。例えば、バックスプラッシュ200aは、動き(例えば、ユーザ70のジェスチャ)を推定するか、姿勢(例えば、ユーザ70の向き)を推定するか、顔認識を実行するか(例えば、ユーザ70を識別するため)、又は注視認識を実行する(例えば、ユーザ70の視線方向を識別するため)。加えて又は代わりに、バックスプラッシュ200aは、人物以外の物体を理解するため又は人物と他の物体との相互作用を理解するためにセンサ240を使用する。例えば、バックスプラッシュ200aは、センサ240を使用して、電化製品110又はキャビネット108の開放又は閉鎖を認識する。他の例では、バックスプラッシュ200aは、ユーザ70が食べ物を切り刻むために使用しているナイフなどの物体又はより一般的にはキッチン100でユーザ70が触れている食品物体を認識する。
【0064】
いくつかの例では、バックスプラッシュ200aは、ユーザ70などの物体のモーションを認識する。最初に、ユーザ70がキッチン100に入ると、バックスプラッシュ200aのセンサ240は、ユーザ70の存在を示すセンサデータ242を生成する。いくつかの例では、バックスプラッシュ200aは、センサデータ242を使用して顔認識を実行する。顔認識に対して、バックスプラッシュ200aは、ユーザ70の顔のプロフィールを用いて事前にプログラムされ得るか(例えば、ユーザ70の顔のプロフィールを生成する顔認識初期化プロセスを有する)、又はユーザ70に対するセンサデータ242を収集して時間外にユーザ70の顔のプロフィールを学習し得る。いずれの事例でも、バックスプラッシュ200aは、顔のプロフィールを生成するか又は受け入れるようにユーザ70に促すことができる(例えば、キッチンAPI 258を介して)。いくつかの例では、バックスプラッシュ200aは、キッチン100の環境及び/又はユーザ70に合わせてバックスプラッシュ200aを始動するためのセットアッププロセスを有する。これらの例では、セットアッププロセスは、ユーザ70の場所及び/又はユーザ70の初期の好みを識別することができる。
【0065】
いくつかの構成では、顔のプロフィールは、キッチンAPI 258における好み又は制御権を有する。例えば、バックスプラッシュ200aのセンサ240は、ユーザ70の認証メカニズムとしての役割を果たし、ユーザ70がキッチンAPI 258における制御権の認可を得ているかを検証する。このフィーチャにより、第1のユーザ70(例えば、親)は、キッチンAPI 258又はキッチンAPI 258のいくつかの機能性の使用が認可されていない第2のユーザ70(例えば、子供)によって乗っ取られることなく、キッチンAPI 258を使用することができる。いくつかの例では、ユーザ70が異なれば、電化製品110及び/又はキッチンAPI 258のフィーチャに関連する制御権のレベルも異なる。
【0066】
いくつかの実装形態では、バックスプラッシュ200aは、ユーザ70と対話する1つ又は複数のウィンドウ260、260a~nをディスプレイ230内に生成する(例えば、コンピューティングデバイス250によって又はキッチンAPI 258を通して)(例えば、図2E、4A及び4Bに示されるように)。ここで、ウィンドウ260は、テキスト、マルチメディア(例えば、画像若しくは映像)又はそれらの任意の組合せなどのコンテンツのエリアを指し得る。いくつかの例では、ウィンドウ260は、ユーザ70の位置に応じてウィンドウ260のサイズを拡大又は縮小することによって対話する。例えば、バックスプラッシュ200aは、バックスプラッシュ200aからのユーザの深度dを決定し、ユーザの深度dに基づいて(例えば、ユーザの深度に比例して)、ウィンドウ260内のコンテンツ又はウィンドウ260自体のサイズをスケーリングする。いくつかの例では、バックスプラッシュ200aは、キッチン100内のセンサ240の位置からキッチン100内のユーザ70の位置までのユーザの深度dを決定する(図4C~4E)。例えば、センサ240は、TOFセンサデータ242を使用して、ユーザ70の深度dを決定する。スケーリングの目的のため、バックスプラッシュ200aは、事前にプログラムされたサイズ対深度比(すなわち深度に基づくコンテンツのサイズ)を有するように構成することができる。いくつかの例では、これらの比率は、ユーザ70によってさらにカスタマイズすることができる(例えば、ユーザの近視、遠視又は乱視などの他の眼疾患に適応させる)。さらなる他の例では、バックスプラッシュ200aのユーザ70は、センサ240からの1つ又は複数の深度におけるコンテンツサイズ又はデフォルトコンテンツサイズなどの好みをプログラムする(例えば、ユーザプロフィールにおいて)。
【0067】
図2Eに示されるように、バックスプラッシュ200aのディスプレイ230は、バックスプラッシュ200aのユーザ70のための制御インタフェースを提供する画像又はメディアコンテンツを含み得る。制御インタフェースを用いることで、ユーザ70は、バックスプラッシュ200a自体及び/又はバックスプラッシュ200aと通信する接続デバイス30、40、110を動作させることができる。換言すれば、バックスプラッシュ200aにおける制御インタフェース及び/又は異なるタイプの対話型コンテンツにより、ユーザ70は、バックスプラッシュ200aの機能性を実行する入力を生成することができる。ディスプレイ230におけるバックスプラッシュ200aは、ユーザ70がキッチン100において又はディスプレイ230の近くで検出された際にフィードバックを開始することによってなど、接続デバイス30、40、110からのフィードバックを提供することもできる。接続デバイス30、40、110からのフィードバックは、考えられる接続デバイスの表示の中でも特に、例えばコーヒーメーカーがスケール除去処置を必要としていること、食器洗い機が、中身がきれいであることを示し、中身を取り出すようにユーザに要求していること又は冷蔵庫が内部ウォータフィルタの交換の必要性を示していることを含み得る。接続デバイス30、40、110がカウンタートップ106上又はその近くにある事例では、フィードバックは、接続デバイス30、40、110の近くのディスプレイ230のセクションに部分的に又は完全に表示することもできる。例えば、ディスプレイ230上の点滅する矢印は、洗浄が必要なコーヒーメーカーを指し示すか、又はコーヒーが入り、ユーザ70がいつでも飲める状態であるコーヒーメーカーを指し示すことがある。
【0068】
図2Eを参照すると、バックスプラッシュ200aは、円形構成のアイコン272、272a~eを有する制御インタフェース270を含むディスプレイ230(例えば、ディスプレイ230の1つ又は複数のウィンドウ260)を生成することができる。ここで、各アイコン272は、対応するシステム又はデバイス制御にアクセスするために、ユーザ70による選択が可能な(例えば、タッチ能力でのオーバーレイにおけるタッチ接触を介して)対話型ボタンであり得る。アイコン272は、考えられる様々なアプリケーションの中でも特に、電話、レシピ、オーブン制御、電化製品、ホームセキュリティ、天気、設定(ディスプレイ用)、映像用など、対応する制御インタフェースを提供するために様々なアプリケーションにリンクすることができる。アイコン272に対応するボタンを選択することにより、例えばタッチスクリーンに指を押し付けることを介して、制御インタフェースは、消失させるか、位置決めし直すか若しくは最小化して選択コンテンツを表示するか、又は別の方法でディスプレイ230の利用可能なエリア若しくはセクションSに表示することができる。
【0069】
図2Eは、2つのディスプレイウィンドウ260、260a~bを有するディスプレイ230の例である。各ウィンドウ260は、バックスプラッシュ200aのアプリケーションがコンテンツをどこに表示できるかを示すために概説されている。例えば、第1のウィンドウ260aは、天気予報を表示するバックスプラッシュ200aを描写する。第2のウィンドウ260bは、インターネットブラウザを表示するバックスプラッシュ200aを描写する。ユーザの識別されたユーザプロフィールは、制御インタフェース270の制御パネルをナビゲートする必要なく、そのようなディスプレイエリアに自動的に表示するコンテンツに対する所望の設定又はディスプレイ230の事前に構成されたウィンドウ260若しくはエリアに表示することができる以前にアクセスしたアプリケーションに対する所望の設定も有し得る。本明細書で示され且つ説明されるものから考えられる様々な表示コンテンツ及びユーザインタフェース制御の配置、レイアウト及び設定が存在する。それらは、バックスプラッシュ200aの他の例にも組み込むことができる。例えば、バックスプラッシュ200aは、ユーザが定義したスキン若しくはバックグラウンドを組み込むか、又は別のユーザデバイス30、40(例えば、モバイルデバイス)の制御インタフェースのミラーリングの組み込み若しくは他の好ましい制御レイアウトの組み込みも可能である。
【0070】
いくつかの構成では、バックスプラッシュ200aは、バックスプラッシュ200aに隣接する物体によって遮られない場所において、アイコン272及び/又はウィンドウ260などのメディア又はグラフィカルコンテンツを表示するように構成される。換言すれば、バックスプラッシュ200aは、ユーザ70の視線を遮ることになる物体の背後にコンテンツを表示することを避けるように試みる。例えば、トースター、スタンドミキサー、食料品のバッグ又は同様のものなどのカウンタートップ電化製品110又は物体がカウンター106上に存在し、大まかに元々表示されているコンテンツのユーザの視線上に置かれている際、ディスプレイコンテンツを動かすことができる。バックスプラッシュ200aは、1つ又は複数のセンサ240からのセンサデータを使用して、遮る物体を位置付けることができ、センサデータに基づいて、バックスプラッシュ200aは、ユーザの大まかな視線を決定し、且つ決定された視線上の1つ又は複数の検出物体の背後にコンテンツが表示されることを防ぐために、ユーザ70の場所又はディスプレイ230上で生成されたコンテンツの場所に対する検出物体の場所をモニタすることができる(例えば、バックスプラッシュ200aと関連付けられたコンピューティングリソースを介して)。
【0071】
さらに、センサ240(又はセンサ240のニューラルネットワーク)は、センサ240の視野内の物体のタイプ(例えば、遮る物体)を識別することができる。物体を識別することで、バックスプラッシュ200aは、識別を使用して、物体をログ又は記録することができる。いくつかの例では、センサ240のセンサデータは、バックスプラッシュ200aの近くのカウンタートップ106上に置かれた食品のタイプの認識、モニタリング及び在庫確認のために使用することができる。センサデータは、認識された食品の使用をモニタするために使用することもできる。例えば、バックスプラッシュ200aは、センサデータ処理に基づいて、識別可能な食品アイテム(例えば、データ処理を使用して識別するようにプログラム又は学習された食品アイテム)をユーザ70が消費した際、処分した際又は収納した際にそれを認識するように構成される。これにより、バックスプラッシュ200a又はバックスプラッシュ200aと通信する他の記憶装置は、新鮮な果物及び野菜などの食品の在庫リストを維持できるようになる。例えば、バックスプラッシュ200aの在庫アプリケーションは、バックスプラッシュ200aによって検知されているその在庫に関連する時間データ(例えば、在庫確認日)及び/又はセンサデータをログする。バックスプラッシュ200aは、食品の推定される賞味期限に近づくのがいつか又は賞味期限を超えるのがいつかなど、食品の在庫状態をユーザ70に思い出させるようにすることができる(例えば、そのアプリケーションを介して)。例えば、バックスプラッシュ200aは、カウンタートップ106上の果物収納バスケット内のりんご及びバナナの数を検知し、りんご又はバナナが少なくなった際、なくなった際又は腐った形跡が見られた際にそれをユーザ70に知らせることができる。この機能性は、ユーザ70にとって有利であり、ユーザ70が食品廃棄物を削減するか、手元にある食品を組み込むレシピを推奨するか、ユーザの所望のダイエットを維持するうえで役立てることができる。
【0072】
ここで、図2Fを参照すると、様々な任意選択的な入力及び支援運用システムを有するバックスプラッシュ200aの例である。例えば、センサ240は、3人のユーザ70、70a~cを捕捉するセンサフィールドを有するカメラとして示されている。3人のユーザ70、70a~cの各々は、一意ユーザIDを有する。センサ240は、ローカル識別及び場所決定システム280と通信する。それにより、コントローラ(例えば、コンピューティングデバイス250)は、ユーザ70(ユーザプロフィール又はIDに対応する)を識別し、ディスプレイ230に対してユーザ70を位置付けることができる。同様に、センサ240としての無線受信機の使用を参照して上記で述べたように、ローカル識別及び場所決定システム280は、ユーザ識別及び場所決定を支援するためにデバイス30、40(例えば、モバイルデバイス)と通信することができる。図2Fに示されるシステムは、リモートリソース52と、ディスプレイ230と通信するローカルメディア、カメラ、グラフィック背景及びインタフェースプロトコルなどのローカルリソース(例えば、コンピューティングデバイス250のもの)の両方との統合も示す。ここで、コンバータ282は、スケーリング及び/又は構文解析して映像出力284を出すことができる複数の映像入力を受信することができる。映像メディア、カメラ及びインタフェースプロトコルなどのリモートリソース52も、制御オーバーレイ並びにワークスペース制御及び構成フィーチャを有するコントローラを通してバックスプラッシュ200aと通信することができる。
【0073】
図2Gに示されるように、クラウドコンピューティングを組み込む様々な任意選択的な入力及び支援運用システムを有するバックスプラッシュ200aの別の例が示されている。クラウドコンピューティングは、一般に、データの格納、管理及び処理のために、ローカルサーバ又はパーソナルコンピュータではなく、インターネット上でホストされるリモートサーバのネットワークの少なくともいくつかの使用によって参照される。図2Gに示される例では、リモートリソース52とローカルリソース252との両方は、コンバータ282としての役割を果たす機能性を含み得るクラウド(すなわちリモートコンピューティングデバイス50)を介して利用することができる。クラウドコンバータ282は、複数の映像入力など、表示することが望ましい画像データを受信し、クラウドコンピューティングリソース52で全体的に又は部分的になど、その画像データをスケーリング及び/又は構文解析して映像出力284を出すことができる。
【0074】
図2Hを参照すると、様々な任意選択的な入力及び支援運用システムを有するバックスプラッシュ200aのさらなる例が示されている。この例では、ディスプレイ230及びタッチスクリーン234を制御するワークスペースプロセッサ252、252a~dは、ルータ30に接続される。ルータ30は、クラウドコンピューティングのさらなる使用及び統合を提供するためにリモートコンピューティング50(例えば、クラウドコンピューティング)と通信する。この場合にもやはり、リモートリソース52とローカルリソース252との両方は、クラウド50を介して利用される。クラウド50は、考えられる処理及びデータ格納能力の中でも特に、画像変換、スケーリング及び構文解析を提供する。本明細書で提供される例示的なバックスプラッシュ200に加えて、バックスプラッシュ200aの他の例のバックグラウンドインフラストラクチャは、バックスプラッシュ200aに設置されるハードウェア254とのより多くの又はより少ないクラウドコンピューティング統合を提供するようになど、様々な他の方法で構成できることが企図される。
【0075】
図2Iに示されるように、複数のスクリーン232、232a~dにオーバーレイされた単一のタッチスクリーン(例えば、オーバーレイ234)を有するディスプレイ230を有するバックスプラッシュ200aの例が示されている。ディスプレイ230の対話型ディスプレイエリアは、タッチスクリーン234とスクリーン232とのオーバーラップエリアに配設される。各スクリーン232は、ワークスペースコントローラ252に接続される。ワークスペースコントローラ252は、ハブコンピュータ(例えば、コンピューティングデバイス250)に接続される。ハブコンピュータ250は、ユーザ70を決定し、コンテンツを対話型ディスプレイエリア上で格納及び表示し、対話型ディスプレイエリアとの対話を制御するように動作することができる。図2Iに示されるように、ハブコンピュータ250は、考えられるクラウドコンピューティング統合の中でも特に、独立した映像及び出力コンバータへの複数の入力を操作するためにクラウド50にアクセスすることができる。
【0076】
ユーザ識別及び対話型ディスプレイシステムとの場所に関する対話の例に関して、図2Jは、ユーザ70が識別されているかどうかを判断する初期の決定ステップ286を示す。ユーザ70が識別されている際、バックスプラッシュ200aのディスプレイ230において、制御のユーザプロフィールをロードするか又はユーザプロフィールにアクセスすることができる。検知されたユーザ70が依然として識別されていない場合、例示的なプロセスは、バックスプラッシュ200aに接続されたセンサ240によって捕捉された画像データの画像処理を用いてなど、顔の識別を行えるかどうかを判断する。ステップ288における顔認識を介してなど、第1の識別が行われた時点において、第2の識別ステップ290を使用して、無線ルータ(例えば、ネットワークデバイス30)からの電話識別を介してなど、ユーザ識別が正確であることをさらに保証することができる。所望のユーザ識別信頼性のみならず、所望のアクセスの容易さ及びユーザプロフィールに対するセキュリティレベルも提供するために、パスワード又は他の生体検知データを用いてなど、他の第2の識別を使用することができる。
【0077】
図2Jに示されるように、ステップ288及び290においてなど、ユーザ70が識別された時点で、システムは、ステップ292において、バックスプラッシュ200aとの対話(例えば、タッチ対話)をモニタすることもできる。ステップ292で受信された対話イベント(例えば、タッチイベントとして示される)は、次いで、ステップ294において、ユーザ70が場所を変更したかどうかを確かめるために評価することができる。ディスプレイ230に対するユーザの識別された動きにより、ディスプレイ230において表示コンテンツを再構成すべきかどうか及びどのように再構成すべきかを判断するための一連のステップを含むサブプロセス296を処理することができる。ユーザ識別及び場所の決定及びモニタリングを行うため、バックスプラッシュ200aにより、様々な代替のプロセスを使用できると考えられる。
【0078】
任意選択的に、バックスプラッシュ200aのコントローラ(例えば、コンピューティングデバイス250)は、最初のユーザ70が依然として対話型ディスプレイエリア又はその近くに位置している間、ディスプレイ230の対話型ディスプレイエリア又はその近くの第2のユーザ70を位置付けることができる。コントローラは、第2のユーザ70のユーザプロフィールへのアクセスも行うために、センサ信号に基づいて第2のユーザ70の特性を識別することもできる。コントローラは、バックスプラッシュ200aを動作させている他のユーザと実質的に同じ方法で同時に第2のユーザと対話することができる。しかし、ユーザ70にとって便利な場所のディスプレイ上に対話が位置付けられ、識別された第2のユーザ70の利用可能な好み及び設定でカスタマイズされ得ることを除く。システムは、優先されるユーザ70に対して特別に表示された制御パネル及びコンテンツを位置決めし直すことを防止するなど、バックスプラッシュ200aの第1又は第2のユーザ70にある優先権を与えるようにプログラムすることができる。システムは、バックスプラッシュ200a及び環境が順応できるほどのより多くのユーザ70に合わせてさらに動作することもできる。
【0079】
図2Kは、バックスプラッシュ200aに対する校正ルーチンの例である。校正ルーチンは、ディスプレイ230の対話型ディスプレイエリアの仮想境界を決定するために使用することができる。仮想境界は、対話型ディスプレイエリアのアクセス可能な部分の境界線を画定する。校正ルーチンは、タッチスクリーン234のタッチ座標をディスプレイ230の1つ又は複数のスクリーン232の画素表示座標にも位置合わせする。校正ルーチンは、対話型ディスプレイエリアのアクセス可能な場所(例えば、隅C)において入力(例えば、タッチイベント)を提供するようにユーザ70に促すことができる。図2Kに示されるように、アクセス可能な隅C、C(例えば、隅C2a~d)は、ディスプレイ230を形成する1つ又は複数のスクリーン232の外周の隅に対応し得る。ただし、ディスプレイ230がタッチパネルを越えて延在する構成では(ディスプレイ230の一部分が電化製品110の背後に又は支持ベースのチャネル内に隠れている際など)、対話型ディスプレイエリアのアクセス可能な隅Cは、ディスプレイ230の外周の隅に対応しないことがあり得る。システムは、オーバーレイされるタッチスクリーン234で各スクリーン232を個別に校正するように、ディスプレイ230を形成する個々のスクリーン232の隅C、C(例えば隅C1a~l)を識別するように要求することもできる。アクセス可能な隅C及び個々のスクリーン232の隅Cにおいてユーザがタッチイベントを提供した時点において、タッチイベントは、仮想境界の縁画定マーカーとして使用することができる。校正された仮想境界は、今後のすべての使用に対するアクセスのために、バックスプラッシュ200aに対してローカル及び/又はリモートで格納することができる。
【0080】
図3A~3Cを参照すると、対話型ディスプレイ200としてのバックスプラッシュ200aの機能性は、キッチン環境外のディスプレイ構造に変換することができる。例えば、ユーザ70が住宅のキッチン設定(例えば、図1Cに示されるような)で動作するバックスプラッシュ200aを離れた際、ユーザ70は、後に、別のディスプレイシステムにアクセスするための考えられる代替のデバイス又は環境の中でも特に、オフィス設定若しくは患者の病室などの職場環境のディスプレイアセンブリ200、200b上(図3A)、相乗り車両などの自動車内のディスプレイアセンブリ200、200c上(図3B)又は飛行機などの公共交通車両内のディスプレイアセンブリ200、200d(図3C)など、別のディスプレイシステム又はモバイルデバイスなどのデバイス上でコンテンツにアクセスすることができる。これらのデバイス又は追加のディスプレイシステム200の各々では、ユーザ70がアクセスしたアプリケーション及び以前にアクセスしたディスプレイシステムで表示されたコンテンツとシームレスに対話し、且つ/又はそれらを動作させることができるように、ユーザプロフィールにアクセスし、更新することができる。従って、ユーザプロフィールは、関連付けられたユーザ設定と共に、リモートリソース52に格納することができる。それにより、これらの他のディスプレイアセンブリ200b~dを使用して、ユーザプロフィールにアクセスすることができる。ディスプレイシステム200によるユーザ70のユーザプロフィールへのアクセス及び使用が行われると、システム200は、ユーザの設定、活動又は最近アクセスしたアプリケーション及び対応する使用量を格納又は更新することができる。1人又は複数のユーザ70に対する設定及び構成を格納することにより、ディスプレイシステム200は、ユーザ70がそれぞれのディスプレイシステム200と関連付けられたセンサフィールドを離れた際、ユーザの表示コンテンツを除去し、その後、ユーザ70が互換性のあるディスプレイシステム200(例えば、ユーザプロフィールの格納及び維持を行うリモートリソースと通信するディスプレイシステム200)を有する任意の環境に戻った際、ユーザの表示コンテンツを生成することができる。この手法により、様々なディスプレイシステム200は、ユーザ70の活動及び対話構成をシームレスに再開することができる。ディスプレイシステム200のこのユーザプロフィールは、ユーザ70がディスプレイ230に表示されたフィーチャ(例えば、アプリケーション)及び/又はコンテンツの操作を継続できるようにするためにも、他のディスプレイシステム200(例えば、システム200b~d)又はデバイス30、40によってアクセスすることができる。
【0081】
図4Aを参照すると、いくつかの例では、センサ240からのセンサデータ242は、ユーザ70によるモーションジェスチャ72を示す。ここで、バックスプラッシュ200aは、ユーザ70を既に認識していることができる。いくつかの例では、最初にユーザ70を認識していることで、バックスプラッシュ200aは、現在のセンサデータ242がユーザ70の初期の姿勢Pからユーザ70の姿勢Pへの変化を示すものであると決定する。姿勢Pは、ユーザ70の向きを指し、ユーザの身体に加えて、ユーザの手足及び頭部の向きを含み得る。ユーザ70が姿勢Pを変更したとバックスプラッシュ200aが決定すると、バックスプラッシュ200aは、姿勢Pの変化がモーションジェスチャ72に対応するかどうかをさらに判断する。例えば、バックスプラッシュ200aは、ディスプレイ230におけるディスプレイ応答をトリガする特定のモーションジェスチャのセットを有するように構成することができる。いくつかの例では、ユーザ70がモーションジェスチャ72を実行しているとバックスプラッシュ200aが決定すると、バックスプラッシュ200aは、モーションジェスチャ72に基づいて、対話型ウィンドウ260に対する関連付けられた動きを生成する。いくつかの実装形態では、バックスプラッシュ200aが、センサデータ242に基づいて、ユーザ70によるモーションジェスチャ72がハンドスワイプであると決定すると、バックスプラッシュ200aは、第1の位置からハンドスワイプの方向である第2の位置に対話型ウィンドウ260を動かす。換言すれば、対話型ウィンドウ260は、ユーザ70と位置合わせされた中心位置から、ユーザ70に対して位置ずれしたオフセット位置(例えば、ハンドスワイプの方向)に動かすことができる。モーションジェスチャ72の他の例は、ユーザ70によるプッシュ又はプル(例えば、手のひらを開いた状態から握った状態にする)モーションを含み、ディスプレイ230のフォアグラウンドからバックグラウンドにコンテンツウィンドウ260をプッシュするか、又はディスプレイ230のバックグラウンドからフォアグラウンドにコンテンツウィンドウ260をプルする。いくつかの例では、ユーザ70は、その手のひらをコンテンツウィンドウ260上に位置合わせし、その手のひらを握り(すなわちコンテンツウィンドウ260を掴む)、ディスプレイ230の周りでウィンドウ260を移動させて最終位置にする。最終位置では、ユーザ70は、再びその握った手のひらを開く(すなわちウィンドウ260を解放する)。
【0082】
残念ながら、バックスプラッシュ200aの感度が原因で、ユーザ70が表示コンテンツを動かすか又は表示コンテンツと対話することを意図しない場合でも、バックスプラッシュ200aは、表示コンテンツを動かす場合がある。例えば、図4Bは、ユーザ70の身体がほとんど動いていない場合でも、ユーザ70の3つの姿勢P1~3間のスウェイが原因で、ユーザ70の頭部が動いている様子を描写する。このシナリオでは、バックスプラッシュ200aは、頭部のスウェイと共に前後に表示コンテンツを動かす可能性があり、ユーザ70の視認性問題を潜在的に引き起こす。この問題を克服するため、バックスプラッシュ200aは、少数の異なる手法を使用することができる。第1の手法では、バックスプラッシュ200aは、安定モードに移行する。安定モードでは、バックスプラッシュ200aが最初にユーザ70を認識した時点(又は例えば、キッチン100のバックスプラッシュ200aの前にいるユーザ70を検知した時点)において、バックスプラッシュ200aは、ユーザ70の姿勢Pにおけるささいな動き又は逸脱を検出する高感度レベルから低感度レベルに変更する。ここで、低感度レベルは、動き閾値を含み得る。バックスプラッシュ200aは、第1の時刻インスタンスにおけるユーザ70の第1の位置(例えば、第1の姿勢P1)と、第2の時刻インスタンスにおけるユーザ70の第2の位置(例えば、第2の姿勢P2)との差が動き閾値を満たす(例えば、動き閾値を超える)かどうかを最初に判断する。その差が動き閾値を満たす場合、バックスプラッシュ200aは、ユーザ70に合わせて対話型ウィンドウ260を動かすことができる(又はインスタンス間の位置の変化に応答して動かすことができる)。例えば、バックスプラッシュ200aは、(i)第1の時刻インスタンス及び第2の時刻インスタンスにユーザ70のワイヤフレームアウトラインを生成し、(ii)ワイヤフレームに沿ったいくつかのポイント数(例えば、既定のポイント数)の位置の逸脱が動き閾値を満たすかどうかを判断する。
【0083】
別の例では、バックスプラッシュ200aは、視野FVに対するグリッドを生成し、感度レベル(例えば、感度の解像度)に対応するようにグリッド内のセル(例えば、画素)のサイズを変更する。感度レベルに対してグリッドを調整することで、バックスプラッシュ200aは、次いで、グリッドに応じたユーザの動きを対話型ウィンドウ260の動きにつなげるべきかどうかを判断することができる。ここで、バックスプラッシュ200aは、グリッドに応じたユーザの動きを評価する際、動き閾値を利用することもできる。そうでなければ、バックスプラッシュ200aは、単に、ユーザ70の新しい位置がグリッドのセルの変化につながるかどうかを判断し、ほとんどのセルが変化した際、対話型ウィンドウ260を動かすことができる。
【0084】
いくつかの構成では、センサデータ242により、バックスプラッシュ200aは、ユーザ70の関節を決定することができる。関節情報を用いることで、バックスプラッシュ200aは、手足又は頭部に対応するユーザの身体上の部位間を区別することができる。別の手法では、バックスプラッシュ200aが最初にユーザ70を認識した時点(又は例えばキッチン100のバックスプラッシュ200aの前にいるユーザ70を検知した時点)において、安定モードは、ユーザ70の頭部及び/又は手足からの動きを無視することにより、動き認識を分離する。例えば、この手法では、バックスプラッシュ200aがユーザ70の頭部によってユーザ70の動きを追跡する代わりに、バックスプラッシュ200aは、捉えられた重心(すなわちユーザ70の無視されない身体の重心)によってユーザ70を追跡する。捉えられた重心によってユーザ70を追跡することにより、依然としてさしたる量の揺らぎ(すなわち前後の動き)も生じることなく、ユーザの捉えられた重心と共に、対話型ウィンドウ260を通常通り動かすことができる。
【0085】
いくつかの例では、ユーザ70の動きを追跡するためにウィンドウ260を動かす能力は、有効化又は無効化することができる(例えば、ユーザによって外部から又はバックスプラッシュ200aによって内部から)。例えば、ユーザ70は、表示されるウィンドウ260の動きを有効化するために、「私についてきてください」など、口頭でのコマンドを提供することができる。ウィンドウ260を動かす能力を有効化する際、バックスプラッシュ200aは、以前に論じた安定モードを使用することができる。
【0086】
図4C~4Eをさらに参照すると、バックスプラッシュ200aは、ユーザ70を追跡するようにウィンドウ260を有効にするように構成される。換言すれば、ユーザ70がキッチン100を動き回るにつれて、ウィンドウ260は、バックスプラッシュ200aに対応するエリア内のユーザ70を追従することができる。例えば、図4C~4Eは、ユーザ70の一連の動きを示す。ユーザ70は、キッチンアイランド106、108の背後から冷蔵庫110aまで移動し、次いで流し台110eまで移動している。この一連の動きの間、ユーザ70を追跡するウィンドウ260の位置は、特定の場所Lにおいて「X」として示されている。これらの例では、バックスプラッシュ200aは、キッチン100の隅で隣接する壁102に沿って延在する。いくつかの実装形態では、ウィンドウ260の場所Lは、バックスプラッシュ200aのサイズ(例えば、幅)、バックスプラッシュ200aに対するセンサデータ242を提供するセンサ240の場所及び/又はユーザ70のヨー回転(例えば、センサ240に対する)を説明する。ヨー回転は、ユーザ70の身長に沿って延在する軸、例えば一般的に鉛直方向に沿って延在する軸の周りの回転を指す。図4Cでは、ユーザ70は、コンロ110dに面しており、センサ240に平行であり、センサ240から深度d及び距離Dに位置する。これらのパラメータ及び各スクリーン232の場所(例えば、バックスプラッシュ200aの幅を画定する)の知識に基づいて、バックスプラッシュ200aは、ウィンドウ260の第1の場所L、L1を決定する。それは、ウィンドウ260を見るのに最適であるとバックスプラッシュ200aが決定した場所(例えば、ユーザのヨー回転に従ってユーザ70から最短距離の場所)である。図4Dでは、ユーザ70が冷蔵庫110aまで移動すると、ユーザ70は、距離Dに等しい深度dを有する。これらのパラメータ及びバックスプラッシュ200aが冷蔵庫110aの端まで延在しない(例えば、食器洗い機110bで終端している)という知識に基づいて、バックスプラッシュ200aは、ユーザ70の注視に順応させるために、センサ240に対するユーザの頭部のヨー回転も考慮することができる。この追加のパラメータをユーザの頭部のヨー回転に対応させることで、バックスプラッシュ200aは、センサ240の位置の近くの第2の場所L、L2にウィンドウ260を表示する。同じ手法を適用することにより、図4Eでは、ユーザ70が流し台110eの前にいる際、バックスプラッシュ200aは、第3の場所L、L3にウィンドウ260を表示する。ここで、ユーザの頭部のヨー回転は、センサ240にほぼ垂直である。従って、この回転は、センサ240の場所の代わりに、流し台110eの背後にウィンドウ260を生成するようにバックスプラッシュ200aに影響を与える。
【0087】
いくつかの例では、バックスプラッシュ200aは、ユーザ70に提案を提供するように構成される。これらの提案は、ユーザ70がバックスプラッシュ200aと行った以前の対話又はユーザの好み(例えば、ユーザ70によって設定されるか若しくはバックスプラッシュ200aによって学習される)に基づき得る。換言すれば、バックスプラッシュ200aは、キッチン100のバックスプラッシュ200aのディスプレイ230内又は他の場所でアクションを実行すること及び/又は促すことができる(例えば、バックスプラッシュ200aとの対話のユーザ履歴に基づいて)。例えば、バックスプラッシュ200aは、挙動のパターンに基づいてユーザ70に提案を行う。例示すると、ユーザ70は、日常的な方法でバックスプラッシュ200aを使用できる場合が多い。例えば、ユーザ70は、調理レシピを表示している際に調理法の映像を表示するために、バックスプラッシュ200aの操作に着手する場合が多い。従って、ここで、バックスプラッシュ200aは、ユーザ70がレシピの表示を選んだ際にレシピに関係する調理法の映像を開始するようにユーザ70に提案するか又は促す。加えて又は代わりに、バックスプラッシュ200aは、ユーザの好みを使用するか、又はユーザ70のためのコンテンツを生成するためにバックスプラッシュ200aがユーザ70の人口動態について学習した情報を使用する。例えば、バックスプラッシュ200aは、ユーザ70の人口動態に基づいて特定の広告、メディアコンテンツ(例えば、音楽若しくは映像)又はレシピを生成する。ここで、バックスプラッシュ200aは、ユーザ70に対するコンテンツ提案を生成するために、プールされた人口動態学的モデルを使用することができる。
【0088】
いくつかの実装形態では、バックスプラッシュ200aは、ユーザ70がキッチン100で異なるタスクを実行している際、ユーザ70が特定のアプリケーションを楽しんでいることを学習する。換言すれば、バックスプラッシュ200aは、バックスプラッシュ200aへのユーザの入力と、ユーザ入力に応答したバックスプラッシュ200aによる出力(例えば、表示又はコンピューティング実行)との間の関連性をもたらす。ここで、ユーザ入力は、能動的な入力(すなわちユーザ70がバックスプラッシュ200aと対話する意図的な入力)又は受動的な入力(すなわちバックスプラッシュ200aによって検知されたキッチン100におけるユーザアクション)であり得る。いくつかの例では、バックスプラッシュ200aは、これらのタイプの関連性の少なくとも1つのデータログ又はデータセットを形成する(例えば、機械学習のために)。例えば、ユーザ70がキッチン100で調理している際、ユーザ70は、一般に、例えば音楽を再生するメディアアプリケーションを通して音楽を聴いている。この例では、ユーザ70が調理していることをバックスプラッシュ200aが認識すると、バックスプラッシュ200aは、ユーザ70がメディアアプリケーションのサインイン/使用を望んでいるのではないかということを示唆するプロンプトを表示することができる。ここで、メディアアプリケーションは、バックスプラッシュ200aのコンピューティングデバイス250のアプリケーション又はバックスプラッシュ200aと通信する別のデバイスのメディアアプリケーションであり得る。いくつかの例では、バックスプラッシュ200aは、ユーザ70のための特定のアプリケーションに自動的にサインインするための許可を有するように構成される。いくつかの構成では、バックスプラッシュ200aは、特定のアプリケーション内のアクションを提案することさえもできる。例えば、ユーザ70が熱心なジャズリスナーであるか又はある時刻に特定のプログラムを聞く(例えば、午後6時にローカルニュースを聞く)場合、バックスプラッシュ200aは、その経験の提供が可能なアプリケーションにサインインするのみならず、アプリケーション内のその経験を開始することもできる。換言すれば、バックスプラッシュ200aは、ジャズ音楽の再生を始めるか又は午後6時のローカルニュースのフィードを立ち上げる。いくつかの例では、バックスプラッシュ200aは、ユーザ認識(例えば、ユーザ70の顔認識)に基づいて様々なアプリケーションにサインインするように構成される。換言すれば、第1のユーザ70は、あるアプリケーションにおいてあるマルチメディアプロフィールを有する。第2のユーザ70は、同じアプリケーション(又は異なるアプリケーション)において異なるマルチメディアプロフィールを有し得る。ここで、バックスプラッシュ200aが第1のユーザ70を認識すると、バックスプラッシュ200aは、第1のユーザ70と関連付けられたアプリケーションプロフィールを立ち上げ、且つ/又はアプリケーションプロフィールにサインインするように構成することができる。
【0089】
いくつかの実装形態では、バックスプラッシュ200aは、捉えられたユーザ挙動に基づいて予測アクションを実行する。例えば、バックスプラッシュ200aは、クッキーシートで手が塞がっているユーザ70がオーブンに近づいていることを認識する。バックスプラッシュ200aは、オーブンと通信してオーブンのドアを開ける。他の例では、バックスプラッシュ200aは、ユーザ70の他のアクションに基づいて、ユーザ70がバックスプラッシュ200a上に表示することを希望するコンテンツを予測する。例えば、ユーザ70がバックスプラッシュ200a上にレシピを表示し、冷蔵庫に近づくと、バックスプラッシュ200aは、冷蔵庫内に見られ得るアイテムをバックスプラッシュ200aのディスプレイ230上又は冷蔵庫のディスプレイスクリーン上に表示することができる。
【0090】
いくつかの構成では、バックスプラッシュ200aは、ユーザ70がバックスプラッシュ200aのセンサ範囲内にいる際、ユーザ70の感情分析を実行する。ここで、感情分析は、ユーザ70の気分を決定するためにセンサ240からのセンサデータ242を使用することを指す。いくつかの例では、バックスプラッシュ200aは、ユーザ70の表情によって感情分析を実行するように構成される。例えば、顔認識の域を越えて、バックスプラッシュ200aは、表情を識別するためにユーザ70の顔に対応するセンサデータ242を分析する。いくつかの例では、バックスプラッシュ200aは、様々な気分と関連付けられた顔マーカーのデータベースを有するように事前に構成される。他の例では、バックスプラッシュ200aは、ユーザ70のアクションに基づいてユーザ70の気分を推測するように構成される。例えば、ユーザ70は、スローミュージック又は陰鬱なものとして知られている音楽を再生する。加えて又は代わりに、バックスプラッシュ200aは、センサデータ242を使用してユーザ70の体位を分析する。換言すれば、体位は、人物の気分の別の兆候であり得る。例えば、ある人物が悲しい気分であるか又は気がめいっている際、その人物は、ユーザ70が完全に直立した状態よりも低い位置でその背中が前方に丸まった前かがみの体位を有し得る。別の例は、ユーザ70が楽しい気分であるか又は興奮している際、ユーザ70が完全に直立した位置までその肩が持ち上げられ得るというものである(例えば、ユーザは、楽しい気分のときには自信にあふれており、完全に直立した姿勢に向かって自然とその胸を張るものである)。
【0091】
いくつかの実装形態では、バックスプラッシュ200aは、バックスプラッシュ200aがユーザ70に提供するコンテンツに基づいて、ユーザ70の気分を変更することを試みる。例えば、ユーザ70が悲しい気分であるか又は気がめいっているように見える際、バックスプラッシュ200aは、面白いか又は気持ちが高まるコンテンツを表示することができる。例示すると、バックスプラッシュ200aは、ユーザ70に聞こえるようにジョークを伝えるか、又はコメディ効果があるものとして知られている映像を再生することができる。いくつかの例では、バックスプラッシュ200aは、感情分析に基づいてディスプレイ230のバックグラウンドを変更する。例えば、ユーザ70が悲しい気分であるように見える場合、バックスプラッシュ200aは、そのバックグラウンドをニュートラルな表示(例えば、単一の基本色)から夢想的なバックグラウンド(例えば、海辺のバックグラウンド又は美しい景色)に変更する。別の例では、バックスプラッシュ200aは、画像が、思い出に残る瞬間の静止フレームを描写する場合が多いため、ユーザが所有する(例えば、バックスプラッシュ200aがアクセス可能な格納空間に格納してある)画像(例えば、スライドショーのようなもの)を示す。
【0092】
図5は、バックスプラッシュ200aを動作させる方法500の例である。動作502では、方法500は、キッチン環境100内のセンサ240からセンサデータ242を受信する。センサ240は、キッチン環境100内の鉛直壁102に取り付けられたディスプレイ230と通信する。動作504では、方法500は、センサデータ242がユーザ70の存在を示すと決定する。動作506では、方法500は、ユーザ70の存在に基づいてキッチンAPI 258を起動する。ここで、キッチンAPI 258は、キッチン環境100内の1つ又は複数の電化製品API 112と通信するように構成される。各電化製品API 112は、キッチン環境100内の少なくとも1つの電化製品110を制御するように構成される。動作506では、方法500は、キッチンAPI 258の対話型ウィンドウ260をディスプレイ230上に表示する。
【0093】
図6は、対話型ディスプレイ200を設置するための動作の方法600の例である。動作602では、方法600は、横長のディスプレイエリアを画定するために壁102の表面に水平構成で横並びに複数のディスプレイデバイス232、230を配置する。動作604では、方法600は、対話型ディスプレイエリアを提供するために、複数のディスプレイデバイス232、230の少なくとも2つの部分にタッチスクリーンパネル234をオーバーレイし、タッチスクリーンパネル234と横長のディスプレイエリアとがオーバーラップする。動作606では、方法600は、対話型ディスプレイエリアのアクセス可能な部分の境界線を画定する対話型ディスプレイエリアの仮想境界を決定するために校正ルーチンを処理する。
【0094】
図7は、本明細書で説明されるシステム(例えば、対話型ディスプレイ200)及び方法(例えば、方法500、600)を実装するために使用することができるコンピューティングデバイス700の例の概略図である。コンピューティングデバイス700は、ラップトップ、デスクトップ、ワークステーション、携帯情報端末、サーバ、ブレードサーバ、メインフレーム及び他の適切なコンピュータなど、デジタルコンピュータの様々な形態を表すことが意図される。ここで示されるコンポーネント、それらの接続及び関係並びにそれらの機能は、単なる例示であることを目的とし、本明細書で説明される及び/又は特許請求される本発明の実装形態を限定することを目的としない。
【0095】
コンピューティングデバイス700は、プロセッサ710(例えば、データ処理ハードウェア)と、メモリ720(例えば、メモリハードウェア)と、記憶装置730と、メモリ720及び高速拡張ポート750に接続された高速インタフェース/コントローラ740と、低速バス770及び記憶装置730に接続された低速インタフェース/コントローラ760とを含む。コンポーネント710、720、730、740、750及び760の各々は、様々なバスを使用して相互接続され、共通のマザーボード上に取り付けるか又は他の適切な方法で取り付けることができる。プロセッサ710は、コンピューティングデバイス700内で実行するための命令を処理することができ、高速インタフェース740に結合されたディスプレイ780など、外部の入力/出力デバイス上のグラフィカルユーザインタフェース(GUI)に対するグラフィカル情報を表示するために、メモリ720に又は記憶装置730上に格納された命令が含まれる。他の実装形態では、複数のメモリ及び複数のタイプのメモリと共に、複数のプロセッサ及び/又は複数のバスを適切に使用することができる。複数のコンピューティングデバイス700を接続することもできる。各デバイスは、必要な動作の一部分を提供する(例えば、サーババンク、ブレードサーバのグループ又はマルチプロセッサシステムとして)。
【0096】
メモリ720は、コンピューティングデバイス700内に情報を非一時的に格納する。メモリ720は、コンピュータ可読媒体、揮発性メモリユニット又は不揮発性メモリユニットであり得る。非一時的なメモリ720は、コンピューティングデバイス700による使用のために一時的又は永久的にプログラム(例えば、命令のシーケンス)又はデータ(例えば、プログラム状態情報)を格納するために使用される物理的なデバイスであり得る。不揮発性メモリの例は、これらに限定されないが、フラッシュメモリ及び読み取り専用メモリ(ROM)/プログラム可能読み取り専用メモリ(PROM)/消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM)/電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)(例えば、典型的にはブートプログラムなどのファームウェアに対して使用される)を含む。揮発性メモリの例は、これらに限定されないが、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、相変化メモリ(PCM)及びディスク又はテープを含む。
【0097】
記憶装置730は、コンピューティングデバイス700のための大容量記憶装置を提供することが可能である。いくつかの実装形態では、記憶装置730は、コンピュータ可読媒体である。様々な異なる実装形態では、記憶装置730は、フロッピーディスクデバイス、ハードディスクデバイス、光学ディスクデバイス又はテープデバイス、フラッシュメモリ若しくは他の同様のソリッドステートメモリデバイス又はそれらのデバイスのアレイであり得、ストレージエリアネットワーク又は他の構成のデバイスを含む。追加の実装形態では、コンピュータプログラム製品は、情報キャリアにおいて有形に具体化される。コンピュータプログラム製品は、命令を内包する。命令は、実行されると、上記で説明されるものなどの1つ又は複数の方法を実行する。情報キャリアは、メモリ720、記憶装置730又はプロセッサ710上のメモリなど、コンピュータ又は機械可読媒体である。
【0098】
高速コントローラ740は、コンピューティングデバイス700に対する帯域幅集約型動作を管理する。低速コントローラ760は、より低い帯域幅集約型動作を管理する。そのような義務の割り当ては、単なる例示である。いくつかの実装形態では、高速コントローラ740は、メモリ720と、ディスプレイ780(例えば、グラフィックプロセッサ又はアクセラレータを通して)と、様々な拡張カード(図示せず)を受けることができる高速拡張ポート750とに結合される。いくつかの実装形態では、低速コントローラ760は、記憶装置730と、低速拡張ポート790とに結合される。様々な通信ポート(例えば、USB、Bluetooth、イーサネット(登録商標)、無線イーサネット)を含み得る低速拡張ポート790は、キーボード、ポインティングデバイス、スキャナ又はスイッチ若しくはルータなどのネットワーク接続デバイスなど、例えばネットワークアダプタを通して1つ又は複数の入力/出力デバイスに結合することができる。
【0099】
コンピューティングデバイス700は、図に示されるような多くの異なる形態で実装することができる。例えば、コンピューティングデバイス700は、標準のサーバ700aとして実装するか若しくはそのようなサーバ700aのグループで複数回実装すること、ラップトップコンピュータ700bとして実装すること又はラックサーバシステム700cの一部として実装することができる。
【0100】
本明細書で説明されるシステム及び技法の様々な実装形態は、デジタル電子及び/若しくは光学回路、集積回路、特別に設計されたASIC(特定用途向け集積回路)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア並びに/又はそれらの組合せにおいて実現することができる。これらの様々な実装形態は、プログラマブルシステム上で実行可能及び/又は解釈可能な1つ又は複数のコンピュータプログラムにおける実装形態を含み得る。プログラマブルシステムは、専用又は汎用のものであり得る少なくとも1つのプログラマブルプロセッサを含み、記憶システム、少なくとも1つの入力デバイス及び少なくとも1つの出力デバイスからデータ及び命令を受信し、且つ記憶システム、少なくとも1つの入力デバイス及び少なくとも1つの出力デバイスにデータ及び命令を送信するために結合される。
【0101】
これらのコンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション又はコードとしても知られている)は、プログラマブルプロセッサのための機械命令を含み、高水準手続き型及び/若しくはオブジェクト指向型プログラミング言語並びに/又はアセンブリ/機械語で実施することができる。本明細書で使用される場合、「機械可読媒体」及び「コンピュータ可読媒体」という用語は、プログラマブルプロセッサに機械命令及び/又はデータを提供するために使用されるいかなるコンピュータプログラム製品、非一時的なコンピュータ可読媒体、装置及び/又はデバイス(例えば、磁気ディスク、光学ディスク、メモリ、プログラマブル論理デバイス(PLD))も指し、機械可読信号として機械命令を受信する機械可読媒体を含む。「機械可読信号」という用語は、プログラマブルプロセッサに機械命令及び/又はデータを提供するために使用されるいかなる信号も指す。
【0102】
本明細書で説明されるプロセス及び論理のフローは、1つ又は複数のプログラマブルプロセッサによって実行することができる。1つ又は複数のプログラマブルプロセッサは、入力データに基づいて動作して出力を生成することによって機能を実行するために、1つ又は複数のコンピュータプログラムを実行する。プロセス及び論理のフローは、例えば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)又はASIC(特定用途向け集積回路)など、専用論理回路によって実行することもできる。コンピュータプログラムの実行に適したプロセッサは、例として、汎用マイクロプロセッサと専用マイクロプロセッサとの両方及び任意の種類のデジタルコンピュータの1つ又は複数のプロセッサを含む。一般に、プロセッサは、読み取り専用メモリ若しくはランダムアクセスメモリ又はその両方から命令及びデータを受信する。コンピュータの必須要素は、命令を実行するためのプロセッサと、命令及びデータを格納するための1つ又は複数のメモリデバイスとである。一般に、コンピュータは、データを受信するか若しくはデータを伝達するか又はその両方を行うために、データを格納するための1つ又は複数の大容量記憶装置、例えば磁気、光磁気ディスク若しくは光学ディスクも含むか、又は大容量記憶装置に動作可能に結合される。しかし、コンピュータは、そのようなデバイスを有さなくてもよい。コンピュータプログラム命令及びデータの格納に適したコンピュータ可読媒体は、不揮発性メモリ、媒体及びメモリデバイスのすべての形態を含み、例として半導体メモリデバイス、例えばEPROM、EEPROM及びフラッシュメモリデバイス、磁気ディスク、例えば内部ハードディスク又はリムーバブルディスク、光磁気ディスク並びにCD ROM及びDVD-ROMディスクを含む。プロセッサ及びメモリは、専用論理回路によって補充するか又は専用論理回路に組み込むことができる。
【0103】
ユーザとの対話を提供するため、本開示の1つ又は複数の態様(例えば、バックスプラッシュ200a)は、コンピュータ(例えば、コンピューティングデバイス250)上で実装することができる。コンピュータは、ユーザに情報を表示するためのディスプレイデバイス(例えば、ディスプレイ230)並びに任意選択的にユーザがコンピュータに入力を提供することができるキーボード及びポインティングデバイス、例えばマウス又はトラックボールを有する。ユーザとの対話を提供するために、他の種類のデバイスを使用することもできる。例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック又は触覚フィードバックなど、感覚フィードバックのいかなる形態でもあり得る。また、ユーザからの入力は、音響、スピーチ又は触覚入力を含むいかなる形態でも受信することができる。加えて、コンピュータは、ユーザによって使用されるデバイス(例えば、デバイス30、40、50)に文書を送信すること及びデバイスから文書を受信することにより、例えばウェブブラウザから受信された要求に応答して、ユーザのクライアントデバイス上のウェブブラウザにウェブページを送信することにより、ユーザと対話することができる。
【0104】
多くの実装形態について説明してきた。それにもかかわらず、本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、様々な修正形態がなされ得ることが理解されるであろう。従って、他の実装形態は、以下の特許請求の範囲内にある。
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図2G
図2H
図2I
図2J
図2K
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図5
図6
図7
【国際調査報告】