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特表2022-527422モジュール化設計変速機及び変速段実現方法
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  • 特表-モジュール化設計変速機及び変速段実現方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-02
(54)【発明の名称】モジュール化設計変速機及び変速段実現方法
(51)【国際特許分類】
   F16H 3/093 20060101AFI20220526BHJP
【FI】
F16H3/093
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021536756
(86)(22)【出願日】2020-12-04
(85)【翻訳文提出日】2021-06-22
(86)【国際出願番号】 CN2020133743
(87)【国際公開番号】W WO2021227455
(87)【国際公開日】2021-11-18
(31)【優先権主張番号】202010405265.5
(32)【優先日】2020-05-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521273293
【氏名又は名称】江蘇匯智高端工程机械創新中心有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】521273307
【氏名又は名称】江蘇徐工工程机械研究院有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【弁理士】
【氏名又は名称】美恵 英樹
(72)【発明者】
【氏名】▲ヂャン▼ 東安
(72)【発明者】
【氏名】石 国国
(72)【発明者】
【氏名】呂 昌
(72)【発明者】
【氏名】▲イェン▼ 偉朋
(72)【発明者】
【氏名】張 剛
【テーマコード(参考)】
3J528
【Fターム(参考)】
3J528EA07
3J528EA30
3J528EB33
3J528EB37
3J528EB62
3J528EB76
3J528EB80
3J528EB95
3J528FB04
3J528FB05
3J528FC32
3J528FC42
3J528FC68
3J528GA01
3J528HA12
3J528JD07
3J528JE07
3J528JG07
3J528JM02
(57)【要約】
本発明は、ケース及びケース内に設けられた駆動軸、7本の中間軸並びに出力軸を含み、駆動軸と出力軸のいずれにも固定歯車が設けられ、各中間軸のいずれにも固定歯車が設けられクラッチを介して浮動歯車が取り付けられているモジュール化設計変速機及び変速段実現方法に関する。該変速機は最大前進8段後進4段のモードを実現して特殊機械に求められる8前進段を満たすと共に、異なるクラッチの結合を制御して前進7段後進3段、前進6段後進3段等のモードに調整して異なるメインエンジンの要求を満たすことができ、また、伝動経路を変更せずに変速機の各変速段のギア比を柔軟に調整でき、更に、変速機に対してはケースを変更せずに一部の部品を変更したり省略したりすることで、異なるギア比と変速段要求を実現し、ひいては、変速機ケースを変更せずに変速機のモジュール化設計を実現し、変速機部品の共通化率を高くし、変速機の生産コストを低くする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケースを含むモジュール化設計変速機において、
固定歯車Z1及び固定歯車Z2を設けた駆動軸S1と、
前記固定歯車Z1と噛み合う固定歯車Z3及びクラッチC1を介して取り付けられた浮動歯車Z14を設けた中間軸S2と、
固定歯車Z4、固定歯車Z5及びクラッチC2を介して取り付けられた、前記固定歯車Z2と噛み合う浮動歯車Z15を設けた中間軸S4と、
前記固定歯車Z1と噛み合う固定歯車Z6及びクラッチC3を介して取り付けられた、前記固定歯車Z5と噛み合う浮動歯車Z16を設けた中間軸S3と、
前記浮動歯車Z14と噛み合い、前記固定歯車Z5と噛み合う固定歯車Z7及びクラッチC4を介して取り付けられた浮動歯車Z17を設けた中間軸S5と、
前記固定歯車Z7と噛み合う固定歯車Z8及びクラッチC5を介して取り付けられた、前記浮動歯車Z17と噛み合う浮動歯車Z18を設けた中間軸S6と、
前記固定歯車Z4と噛み合う固定歯車Z9、固定歯車Z10及びクラッチC6を介して取り付けられた浮動歯車Z19を設けた中間軸S7と、
前記固定歯車Z10と噛み合う固定歯車Z11及びクラッチC7を介して取り付けられた、前記浮動歯車Z19と噛み合う浮動歯車群を設けた中間軸S8と、
前記浮動歯車Z18と噛み合う固定歯車Z12及び前記浮動歯車群と噛み合う固定歯車Z13を設けた出力軸S9と、を更に含み、
前進段モードで、前記駆動軸S1、前記中間軸S5、前記中間軸S7及び前記出力軸S9の回転方向は同じであり、且つ前記中間軸S2、前記中間軸S4、前記中間軸S6及び前記中間軸S8と反対の回転方向となり、
後進段モードで、前記駆動軸S1、前記中間軸S4、前記中間軸S6及び前記中間軸S8の回転方向は同じであり、且つ前記中間軸S3、前記中間軸S5、前記中間軸S7及び前記出力軸S9と反対の回転方向となることを特徴とするモジュール化設計変速機。
【請求項2】
前記浮動歯車群は同軸で固接された浮動歯車Z20と浮動歯車Z21とを含み、前記浮動歯車Z20が前記浮動歯車Z19と噛み合い、前記浮動歯車Z21が前記固定歯車Z13と噛み合い、又は、前記浮動歯車群は浮動歯車Z22のみを含み、前記浮動歯車Z22が前記浮動歯車Z19と噛み合い、前記浮動歯車Z22が前記固定歯車Z13と噛み合うことを特徴とする請求項1に記載のモジュール化設計変速機。
【請求項3】
前進8段/後進4段のモードを含む多変速段モードと前進4段/後進4段のモードを含む少変速段モードを実現するためのものであって、
前記クラッチC6が結合状態にある時に、前記固定歯車Z4から前記固定歯車Z9、前記浮動歯車Z19、前記浮動歯車群を経由して前記固定歯車Z13に至って第1出力経路が形成され、
前記クラッチC7が結合状態にある時に、前記固定歯車Z4から前記固定歯車Z9、前記固定歯車Z10、前記固定歯車Z11、前記浮動歯車群を経由して前記固定歯車Z13に至って第2出力経路が形成され、
前記クラッチC4が結合状態にある時に、前記固定歯車Z7から浮動歯車Z17、前記浮動歯車Z18を経由して前記固定歯車Z12に至って第3出力経路が形成され、
前記クラッチC5が結合状態にある時に、前記固定歯車Z7から前記固定歯車Z8、前記浮動歯車Z18を経由して前記固定歯車Z12に至って第4出力経路が形成され、
前進8段/後進4段のモードは、
前進第1速では、前記クラッチC1と前記クラッチC6が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z1を連動させて回転させ、前記固定歯車Z3を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z14を連動させて回転させ、前記固定歯車Z7を連動させて回転させ、固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に前記第1出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
前進第2速では、前記クラッチC2と前記クラッチC6が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z2を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z15を連動させて回転させ、次に前記第1出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
前進第3速では、前記クラッチC1と前記クラッチC7が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z1を連動させて回転させ、前記固定歯車Z3を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z14を連動させて回転させ、前記固定歯車Z7を連動させて回転させ、固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に前記第2出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
前進第4速では、前記クラッチC2と前記クラッチC7が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z2を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z15を連動させて回転させ、次に前記第2出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
前進第5速では、前記クラッチC1と前記クラッチC4が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z1を連動させて回転させ、前記固定歯車Z3を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z14を連動させて回転させ、次に前記第3出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
前進第6速では、前記クラッチC2と前記クラッチC4が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z2を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z15を連動させて回転させ、前記固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に前記第3出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
前進第7速では、前記クラッチC1と前記クラッチC5が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z1を連動させて回転させ、前記固定歯車Z3を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z14を連動させて回転させ、次に前記第4出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
前進第8速では、前記クラッチC2と前記クラッチC5が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z2を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z15を連動させて回転させ、前記固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に前記第4出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
後進第1速では、前記クラッチC3と前記クラッチC6が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z1を連動させて回転させ、前記固定歯車Z6を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z16を連動させて回転させ、前記固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に前記第1出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
後進第2速では、前記クラッチC3と前記クラッチC7が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z1を連動させて回転させ、前記固定歯車Z6を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z16を連動させて回転させ、前記固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に前記第2出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
後進第3速では、前記クラッチC3と前記クラッチC4が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z1を連動させて回転させ、前記固定歯車Z6を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z16を連動させて回転させ、前記固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に前記第3出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
後進第4速では、前記クラッチC3と前記クラッチC5が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z1を連動させて回転させ、前記固定歯車Z6を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z16を連動させて回転させ、前記固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に前記第4出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
前進4段/後進4段のモードは、前記中間軸S2、前記固定歯車Z3、前記クラッチC1及び前記浮動歯車Z14はいずれも伝動に関与せず、
前進第1速では、前記前進8段/後進4段のモードでの前進第2速の伝動経路と同様であり、
前進第2速では、前記前進8段/後進4段のモードでの前進第4速の伝動経路と同様であり、
前進第3速では、前記前進8段/後進4段のモードでの前進第6速の伝動経路と同様であり、
前進第4速では、前記前進8段/後進4段のモードでの前進第8速の伝動経路と同様であり、
後進第1速では、前記前進8段/後進4段のモードでの後進第1速の伝動経路と同様であり、
後進第2速では、前記前進8段/後進4段のモードでの後進第2速の伝動経路と同様であり、
後進第3速では、前記前進8段/後進4段のモードでの後進第3速の伝動経路と同様であり、
後進第4速では、前記前進8段/後進4段のモードでの後進第4速の伝動経路と同様であることを特徴とする請求項1に記載のモジュール化設計変速機の変速段実現方法。
【請求項4】
前記浮動歯車群は同軸で固接された浮動歯車Z20と浮動歯車Z21とを含み、前記浮動歯車Z20が前記浮動歯車Z19と噛み合い、前記浮動歯車Z21が前記固定歯車Z13と噛み合い、又は、前記浮動歯車群は浮動歯車Z22のみを含み、前記浮動歯車Z22が前記浮動歯車Z19と噛み合い、前記浮動歯車Z22が前記固定歯車Z13と噛み合うことを特徴とする請求項3に記載のモジュール化設計変速機の変速段実現方法。
【請求項5】
前進4段/後進4段のモードは更に以下の方法によって実現可能であり、
前記中間軸S3には前記固定歯車Z2と噛み合う固定歯車Z23が設けられ、前記中間軸S2、前記固定歯車Z1、前記固定歯車Z3、前記クラッチC1、前記浮動歯車Z14及び前記固定歯車Z6はいずれも伝動に関与せず、
前進第1速では、前記前進8段/後進4段のモードでの前進第2速の伝動経路と同様であり、
前進第2速では、前記前進8段/後進4段のモードでの前進第4速の伝動経路と同様であり、
前進第3速では、前記前進8段/後進4段のモードでの前進第6速の伝動経路と同様であり、
前進第4速では、前記前進8段/後進4段のモードでの前進第8速の伝動経路と同様であり、
後進第1速では、前記クラッチC3と前記クラッチC6が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z2を連動させて回転させ、前記固定歯車Z23を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z16を連動させて回転させ、前記固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に前記第1出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
後進第2速では、前記クラッチC3と前記クラッチC7が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z2を連動させて回転させ、前記固定歯車Z23を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z16を連動させて回転させ、前記固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に前記第2出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
後進第3速では、前記クラッチC3と前記クラッチC4が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z2を連動させて回転させ、前記固定歯車Z23を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z16を連動させて回転させ、前記固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に前記第3出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
後進第4速では、前記クラッチC3と前記クラッチC5が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z2を連動させて回転させ、前記固定歯車Z23を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z16を連動させて回転させ、前記固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に前記第4出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達することを特徴とする請求項3に記載のモジュール化設計変速機の変速段実現方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、変速機の技術分野に関し、特に、モジュール化設計変速機及び変速段実現方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の建設機械用変速機は、伝動軸の配置方式によって、同軸式と平衡軸式の2種類に分類してよい。同軸式変速機は、主に変速機の入力軸と出力軸が同軸であり、主に発動機の出力端軸線とドライブアクスルの入力端軸線が同一平面にある工事用車両に用いられ、平衡軸式変速機は、入力軸と出力軸の軸線間に高度差があり、主に発動機の出力軸とドライブアクスルの入力端の軸線に所定の軸高度差がある工事用車両に用いられる。
【0003】
同軸式変速機は、遊星歯車構造を用いて動力伝達と変速段切換を行う場合が多く、このような構造の変速機は、構造がコンパクトで、要する空間が小さいが、構造が複雑で、より多い変速段を得るために、いくつかの遊星歯車構造を直列接続することが一般であり、各変速段のギア比調整範囲が比較的狭く、修理のコストが高い。
【0004】
平衡軸式変速機は、複数の伝動軸と複数の歯車対が噛み合う構造を用いて動力伝達と変速段切換を行う場合が多く、軸系同士が平衡的に配置され、入力軸と出力軸の間に所定の軸高度差距離があるので、このような構造は要する空間が大きいが、伝動経路が簡単で、各変速段のギア比調整範囲が比較的広く、1対の歯車対の歯数の変更のみさえで大きい範囲の伝動比を得ることができ、修理のコストが低い。
【0005】
平衡式変速機は、クラッチの軸での配置方式によって、軸に2つのクラッチセットがあるものと、軸に1つのクラッチセットがあるものとに分類してよい。従来の技術的解決手段は、多くとも前進6段と後進3段を実現可能であり、また、異なるクラッチの結合方式を制御することで前進5段と後進3段、前進4段と後進3段、前進3段と後進3段等を実現可能である。
【0006】
従来の変速機は前進8段の要求を満たすことができないが、グレーダー等の特殊機械にとって、異なる作業モード要求を満たすために前進8段が必要になる。なお、従来の変速機は、変速段のギア比調整範囲として0.6~6しか実現できない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来技術に存在する欠点に対して、本発明は、前進8段と後進4段を実現すると共に、ケース構造を変更せずに一部の部材を減少するだけで、前進4段と後進4段を実現することができ、モジュール化設計を実現し、共通化率が高く、変速機の生産コストを低減するモジュール化設計変速機を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様として、モジュール化設計変速機を提供する。
【0009】
ケースを含むモジュール化設計変速機において、
固定歯車Z1及び固定歯車Z2を設けた駆動軸S1と、
前記固定歯車Z1と噛み合う固定歯車Z3及びクラッチC1を介して取り付けられた浮動歯車Z14を設けた中間軸S2と、
固定歯車Z4、固定歯車Z5及びクラッチC2を介して取り付けられた、前記固定歯車Z2と噛み合う浮動歯車Z15を設けた中間軸S4と、
前記固定歯車Z1と噛み合う固定歯車Z6及びクラッチC3を介して取り付けられた、前記固定歯車Z5と噛み合う浮動歯車Z16を設けた中間軸S3と、
前記浮動歯車Z14と噛み合い、前記固定歯車Z5と噛み合う固定歯車Z7及びクラッチC4を介して取り付けられた浮動歯車Z17を設けた中間軸S5と、
前記固定歯車Z7と噛み合う固定歯車Z8及びクラッチC5を介して取り付けられた、前記浮動歯車Z17と噛み合う浮動歯車Z18を設けた中間軸S6と、
前記固定歯車Z4と噛み合う固定歯車Z9、固定歯車Z10及びクラッチC6を介して取り付けられた浮動歯車Z19を設けた中間軸S7と、
前記固定歯車Z10と噛み合う固定歯車Z11及びクラッチC7を介して取り付けられた、前記浮動歯車Z19と噛み合う浮動歯車群を設けた中間軸S8と、
前記浮動歯車Z18と噛み合う固定歯車Z12及び前記浮動歯車群と噛み合う固定歯車Z13を設けた出力軸S9と、を更に含み、
前進段モードで、前記駆動軸S1、前記中間軸S5、前記中間軸S7及び前記出力軸S9の回転方向は同じであり、且つ前記中間軸S2、前記中間軸S4、前記中間軸S6及び前記中間軸S8と反対の回転方向となり、
後進段モードで、前記駆動軸S1、前記中間軸S4、前記中間軸S6及び前記中間軸S8の回転方向は同じであり、且つ前記中間軸S3、前記中間軸S5、前記中間軸S7及び前記出力軸S9と反対の回転方向となるモジュール化設計変速機である。
【0010】
任意選択的に、前記浮動歯車群は同軸で固接された浮動歯車Z20と浮動歯車Z21とを含み、前記浮動歯車Z20が前記浮動歯車Z19と噛み合い、前記浮動歯車Z21が前記固定歯車Z13と噛み合い、又は、前記浮動歯車群は浮動歯車Z22のみを含み、前記浮動歯車Z22が前記浮動歯車Z19と噛み合い、前記浮動歯車Z22が前記固定歯車Z13と噛み合う。
【0011】
本発明の別の態様として、モジュール化設計変速機の変速段実現方法を提供する。
【0012】
前進8段/後進4段のモードを含む多変速段モードと前進4段/後進4段のモードを含む少変速段モードを実現するためのものであって、
前記クラッチC6が結合状態にある時に、前記固定歯車Z4から前記固定歯車Z9、前記浮動歯車Z19、前記浮動歯車群を経由して前記固定歯車Z13に至って第1出力経路が形成され、
前記クラッチC7が結合状態にある時に、前記固定歯車Z4から前記固定歯車Z9、前記固定歯車Z10、前記固定歯車Z11、前記浮動歯車群を経由して前記固定歯車Z13に至って第2出力経路が形成され、
前記クラッチC4が結合状態にある時に、前記固定歯車Z7から浮動歯車Z17、前記浮動歯車Z18を経由して前記固定歯車Z12に至って第3出力経路が形成され、
前記クラッチC5が結合状態にある時に、前記固定歯車Z7から前記固定歯車Z8、前記浮動歯車Z18を経由して前記固定歯車Z12に至って第4出力経路が形成され、
前進8段/後進4段のモードは、
前進第1速では、前記クラッチC1と前記クラッチC6が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z1を連動させて回転させ、前記固定歯車Z3を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z14を連動させて回転させ、前記固定歯車Z7を連動させて回転させ、固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に前記第1出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
前進第2速では、前記クラッチC2と前記クラッチC6が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z2を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z15を連動させて回転させ、次に前記第1出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
前進第3速では、前記クラッチC1と前記クラッチC7が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z1を連動させて回転させ、前記固定歯車Z3を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z14を連動させて回転させ、前記固定歯車Z7を連動させて回転させ、固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に前記第2出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
前進第4速では、前記クラッチC2と前記クラッチC7が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z2を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z15を連動させて回転させ、次に前記第2出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
前進第5速では、前記クラッチC1と前記クラッチC4が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z1を連動させて回転させ、前記固定歯車Z3を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z14を連動させて回転させ、次に前記第3出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
前進第6速では、前記クラッチC2と前記クラッチC4が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z2を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z15を連動させて回転させ、前記固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に前記第3出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
前進第7速では、前記クラッチC1と前記クラッチC5が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z1を連動させて回転させ、前記固定歯車Z3を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z14を連動させて回転させ、次に前記第4出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
前進第8速では、前記クラッチC2と前記クラッチC5が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z2を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z15を連動させて回転させ、前記固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に前記第4出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
後進第1速では、前記クラッチC3と前記クラッチC6が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z1を連動させて回転させ、前記固定歯車Z6を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z16を連動させて回転させ、前記固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に前記第1出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
後進第2速では、前記クラッチC3と前記クラッチC7が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z1を連動させて回転させ、前記固定歯車Z6を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z16を連動させて回転させ、前記固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に前記第2出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
後進第3速では、前記クラッチC3と前記クラッチC4が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z1を連動させて回転させ、前記固定歯車Z6を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z16を連動させて回転させ、前記固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に前記第3出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
後進第4速では、前記クラッチC3と前記クラッチC5が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z1を連動させて回転させ、前記固定歯車Z6を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z16を連動させて回転させ、前記固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に前記第4出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
前進4段/後進4段のモードは、前記中間軸S2、前記固定歯車Z3、前記クラッチC1及び前記浮動歯車Z14はいずれも伝動に関与せず、
前進第1速では、前記前進8段/後進4段のモードでの前進第2速の伝動経路と同様であり、
前進第2速では、前記前進8段/後進4段のモードでの前進第4速の伝動経路と同様であり、
前進第3速では、前記前進8段/後進4段のモードでの前進第6速の伝動経路と同様であり、
前進第4速では、前記前進8段/後進4段のモードでの前進第8速の伝動経路と同様であり、
後進第1速では、前記前進8段/後進4段のモードでの後進第1速の伝動経路と同様であり、
後進第2速では、前記前進8段/後進4段のモードでの後進第2速の伝動経路と同様であり、
後進第3速では、前記前進8段/後進4段のモードでの後進第3速の伝動経路と同様であり、
後進第4速では、前記前進8段/後進4段のモードでの後進第4速の伝動経路と同様である上記のようなモジュール化設計変速機の変速段実現方法である。
【0013】
任意選択的に、前記浮動歯車群は同軸で固接された浮動歯車Z20と浮動歯車Z21とを含み、前記浮動歯車Z20が前記浮動歯車Z19と噛み合い、前記浮動歯車Z21が前記固定歯車Z13と噛み合い、又は、前記浮動歯車群は浮動歯車Z22のみを含み、前記浮動歯車Z22が前記浮動歯車Z19と噛み合い、前記浮動歯車Z22が前記固定歯車Z13と噛み合う。
【0014】
任意選択的に、前進4段/後進4段のモードは更に以下の方法によって実現可能であり、
前記中間軸S3には前記固定歯車Z2と噛み合う固定歯車Z23が設けられ、前記中間軸S2、前記固定歯車Z1、前記固定歯車Z3、前記クラッチC1、前記浮動歯車Z14及び前記固定歯車Z6はいずれも伝動に関与せず、
前進第1速では、前記前進8段/後進4段のモードでの前進第2速の伝動経路と同様であり、
前進第2速では、前記前進8段/後進4段のモードでの前進第4速の伝動経路と同様であり、
前進第3速では、前記前進8段/後進4段のモードでの前進第6速の伝動経路と同様であり、
前進第4速では、前記前進8段/後進4段のモードでの前進第8速の伝動経路と同様であり、
後進第1速では、前記クラッチC3と前記クラッチC6が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z2を連動させて回転させ、前記固定歯車Z23を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z16を連動させて回転させ、前記固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に前記第1出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
後進第2速では、前記クラッチC3と前記クラッチC7が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z2を連動させて回転させ、前記固定歯車Z23を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z16を連動させて回転させ、前記固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に前記第2出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
後進第3速では、前記クラッチC3と前記クラッチC4が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z2を連動させて回転させ、前記固定歯車Z23を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z16を連動させて回転させ、前記固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に前記第3出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
後進第4速では、前記クラッチC3と前記クラッチC5が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z2を連動させて回転させ、前記固定歯車Z23を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z16を連動させて回転させ、前記固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に前記第4出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達する。
【発明の効果】
【0015】
本発明の技術的解決手段の有用な効果は以下のとおりである。本発明はモジュール化設計変速機及び変速段実現方法を提供し、それは最大前進8段後進4段のモードを実現して特殊機械に求められる8前進段を満たすと共に、異なるクラッチの結合を制御して前進7段後進3段、前進6段後進3段、前進5段後進3段及び前進4段後進3段のモードに調整して異なるメインエンジンに求められる異なる変速段を満たすことができ、また、伝動経路を変更せずに変速機の各変速段の速度比を柔軟に調整でき、更に、変速機に対してはケースを変更せずに一部の部品を変更したり省略したりすることで、異なるギア比と変速段要求を実現し、ひいては、変速機ケースを変更せずに変速機のモジュール化設計を実現し、変速機部品の共通化率を高くし、変速機の生産コストを低くする。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明のモジュール化設計変速機の前進8段/後進4段モードによる伝動模式図1である。
図2図1における構造の各軸の端面の模式図である。
図3】本発明のモジュール化設計変速機の前進8段/後進4段モードによる伝動模式図2である。
図4】本発明のモジュール化設計変速機の前進4段/後進4段モードによる伝動模式図1である。
図5】本発明のモジュール化設計変速機の前進4段/後進4段モードによる伝動模式図2である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照しながら本発明の例示的実施例を説明し、理解を容易にするために、その中には本発明の実施例の各種の詳細を含ませ、それらは例示的なものに過ぎないと考えるべきである。従って、当業者であれば、本発明の範囲と趣旨を逸脱することなく、ここに記載の実施例に様々な変更や修正を実施可能であることを認めるべきである。同様に、明らかで簡明にするために、以下の記載において周知の機能と構造についての記載が省略されることになる。
【0018】
図1図2を参照し、本発明のモジュール化設計変速機は、ケース及びケース内に設けられた駆動軸S1、中間軸S2~S8並びに出力軸S9を含み、その中で、駆動軸S1に固定歯車Z1及び固定歯車Z2が設けられ、中間軸S2に固定歯車Z1と噛み合う固定歯車Z3及びクラッチC1を介して取り付けられた浮動歯車Z14が設けられ、中間軸S4に固定歯車Z4、固定歯車Z5及びクラッチC2を介して取り付けられた、固定歯車Z2と噛み合う浮動歯車Z15が設けられ、中間軸S3に固定歯車Z1と噛み合う固定歯車Z6及びクラッチC3を介して取り付けられた、固定歯車Z5と噛み合う浮動歯車Z16が設けられ、中間軸S5に浮動歯車Z14と噛み合い、固定歯車Z5と噛み合う固定歯車Z7及びクラッチC4を介して取り付けられた浮動歯車Z17が設けられ、中間軸S6に固定歯車Z7と噛み合う固定歯車Z8及びクラッチC5を介して取り付けられた、浮動歯車Z17と噛み合う浮動歯車Z18が設けられ、中間軸S7に固定歯車Z4と噛み合う固定歯車Z9、固定歯車Z10及びクラッチC6を介して取り付けられた浮動歯車Z19が設けられ、中間軸S8に固定歯車Z10と噛み合う固定歯車Z11及びクラッチC7を介して取り付けられた、浮動歯車Z19と噛み合う浮動歯車Z20と浮動歯車Z21が設けられ、出力軸S9に浮動歯車Z18と噛み合う固定歯車Z12及び浮動歯車Z21と噛み合う固定歯車Z13が設けられている。
【0019】
前進段モードで、駆動軸S1、中間軸S5、中間軸S7及び出力軸S9の回転方向は同じであり、且つ中間軸S2、中間軸S4、中間軸S6及び中間軸S8と反対の回転方向となり、後進段モードで、駆動軸S1、中間軸S4、中間軸S6及び中間軸S8の回転方向は同じであり、且つ中間軸S3、中間軸S5、中間軸S7及び出力軸S9と反対の回転方向となる。
【0020】
図3に示すように、本発明の別の実施例として、浮動歯車Z20と浮動歯車Z21の代わりに浮動歯車Z22を用い、且つ浮動歯車Z19、固定歯車Z13を共に浮動歯車Z22と噛み合わせる点で上記実施例と異なる。
【0021】
以下、本発明のモジュール化設計変速機の変速段実現方法を説明する。
【0022】
上記構造の変速機は前進8段/後進4段のモードを含む多変速段モードと前進4段/後進4段のモードを含む少変速段モードを実現可能である。
【0023】
クラッチC6が結合状態にある時に、固定歯車Z4から固定歯車Z9、浮動歯車Z19、浮動歯車群を経由して固定歯車Z13に至って第1出力経路が形成され、クラッチC7が結合状態にある時に、固定歯車Z4から固定歯車Z9、固定歯車Z10、固定歯車Z11、浮動歯車群を経由して固定歯車Z13に至って第2出力経路が形成され、クラッチC4が結合状態にある時に、固定歯車Z7から浮動歯車Z17、浮動歯車Z18を経由して固定歯車Z12に至って第3出力経路が形成され、クラッチC5が結合状態にある時に、固定歯車Z7から固定歯車Z8、浮動歯車Z18を経由して固定歯車Z12に至って第4出力経路が形成される。
【0024】
図4に示すように、一実施例において、前進8段/後進4段のモードは、
前進第1速では、クラッチC1とクラッチC6が結合状態にあり、駆動軸S1が固定歯車Zを連動させて回転させ、固定歯車Z3を連動させて回転させ、浮動歯車Z14を連動させて回転させ、固定歯車Z7を連動させて回転させ、固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に第1出力経路を経由して動力を出力軸S9に伝達し、
前進第2速では、クラッチC2とクラッチC6が結合状態にあり、駆動軸S1が固定歯車Z2を連動させて回転させ、浮動歯車Z15を連動させて回転させ、次に第1出力経路を経由して動力を出力軸S9に伝達し、
前進第3速では、クラッチC1とクラッチC7が結合状態にあり、駆動軸S1が固定歯車Z1を連動させて回転させ、固定歯車Z3を連動させて回転させ、浮動歯車Z14を連動させて回転させ、固定歯車Z7を連動させて回転させ、固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に第2出力経路を経由して動力を出力軸S9に伝達し、
前進第4速では、クラッチC2とクラッチC7が結合状態にあり、駆動軸S1が固定歯車Z2を連動させて回転させ、浮動歯車Z15を連動させて回転させ、次に第2出力経路を経由して動力を出力軸S9に伝達し、
前進第5速では、クラッチC1とクラッチC4が結合状態にあり、駆動軸S1が固定歯車Z1を連動させて回転させ、固定歯車Z3を連動させて回転させ、浮動歯車Z14を連動させて回転させ、次に第3出力経路を経由して動力を出力軸S9に伝達し、
前進第6速では、クラッチC2とクラッチC4が結合状態にあり、駆動軸S1が固定歯車Z2を連動させて回転させ、浮動歯車Z15を連動させて回転させ、固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に第3出力経路を経由して動力を出力軸S9に伝達し、
前進第7速では、クラッチC1とクラッチC5が結合状態にあり、駆動軸S1が固定歯車Z1を連動させて回転させ、固定歯車Z3を連動させて回転させ、浮動歯車Z14を連動させて回転させ、次に第4出力経路を経由して動力を出力軸S9に伝達し、
前進第8速では、クラッチC2とクラッチC5が結合状態にあり、駆動軸S1が固定歯車Z2を連動させて回転させ、浮動歯車Z15を連動させて回転させ、固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に第4出力経路を経由して動力を出力軸S9に伝達し、
後進第1速では、クラッチC3とクラッチC6が結合状態にあり、駆動軸S1が固定歯車Z1を連動させて回転させ、固定歯車Z6を連動させて回転させ、浮動歯車Z16を連動させて回転させ、固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に第1出力経路を経由して動力を出力軸S9に伝達し、
後進第2速では、クラッチC3とクラッチC7が結合状態にあり、駆動軸S1が固定歯車Z1を連動させて回転させ、固定歯車Z6を連動させて回転させ、浮動歯車Z16を連動させて回転させ、固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に第2出力経路を経由して動力を出力軸S9に伝達し、
後進第3速では、クラッチC3とクラッチC4が結合状態にあり、駆動軸S1が固定歯車Z1を連動させて回転させ、固定歯車Z6を連動させて回転させ、浮動歯車Z16を連動させて回転させ、固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に第3出力経路を経由して動力を出力軸S9に伝達し、
後進第4速では、クラッチC3とクラッチC5が結合状態にあり、駆動軸S1が固定歯車Z1を連動させて回転させ、固定歯車Z6を連動させて回転させ、浮動歯車Z16を連動させて回転させ、固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に第4出力経路を経由して動力を出力軸S9に伝達する。以上のクラッチ結合状況については表1を参照のこと。
【0025】
表1は前進8段/後進4段のモードでの各変速段の動作時のクラッチ結合状況を表している。
【表1】
【0026】
前進4段/後進4段のモードは、中間軸S2、固定歯車Z3、クラッチC1及び浮動歯車Z14はいずれも伝動に関与せず、
前進第1速では、前進8段/後進4段のモードでの前進第2速の伝動経路と同様であり、
前進第2速では、前進8段/後進4段のモードでの前進第4速の伝動経路と同様であり、
前進第3速では、前進8段/後進4段のモードでの前進第6速の伝動経路と同様であり、
前進第4速では、前進8段/後進4段のモードでの前進第8速の伝動経路と同様であり、
後進第1速では、前進8段/後進4段のモードでの後進第1速の伝動経路と同様であり、
後進第2速では、前進8段/後進4段のモードでの後進第2速の伝動経路と同様であり、
後進第3速では、前進8段/後進4段のモードでの後進第3速の伝動経路と同様であり、
後進第4速では、前進8段/後進4段のモードでの後進第4速の伝動経路と同様である。以上のクラッチ結合状況については表2を参照のこと。
【0027】
表2は、前進4段/後進4段のモードでの各変速段の動作時のクラッチ結合状況を表している。
【表2】
【0028】
図5に示すように、前進4段/後進4段のモードを実現するための別の実施例は、
中間軸S3には固定歯車Z2と噛み合う固定歯車Z23が設けられ、中間軸S2、固定歯車Z1、固定歯車Z3、クラッチC1、浮動歯車Z14及び固定歯車Z6はいずれも伝動に関与せず、
前進第1速では、前進8段/後進4段のモードでの前進第2速の伝動経路と同様であり、
前進第2速では、前進8段/後進4段のモードでの前進第4速の伝動経路と同様であり、
前進第3速では、前進8段/後進4段のモードでの前進第6速の伝動経路と同様であり、
前進第4速では、前進8段/後進4段のモードでの前進第8速の伝動経路と同様であり、
後進第1速では、クラッチC3とクラッチC6が結合状態にあり、駆動軸S1が固定歯車Z2を連動させて回転させ、固定歯車Z23を連動させて回転させ、浮動歯車Z16を連動させて回転させ、固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に第1出力経路を経由して動力を出力軸S9に伝達し、
後進第2速では、クラッチC3とクラッチC7が結合状態にあり、駆動軸S1が固定歯車Z2を連動させて回転させ、固定歯車Z23を連動させて回転させ、浮動歯車Z16を連動させて回転させ、固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に第2出力経路を経由して動力を出力軸S9に伝達し、
後進第3速では、クラッチC3とクラッチC4が結合状態にあり、駆動軸S1が固定歯車Z2を連動させて回転させ、固定歯車Z23を連動させて回転させ、浮動歯車Z16を連動させて回転させ、固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に第3出力経路を経由して動力を出力軸S9に伝達し、
後進第4速では、クラッチC3とクラッチC5が結合状態にあり、駆動軸S1が固定歯車Z2を連動させて回転させ、固定歯車Z23を連動させて回転させ、浮動歯車Z16を連動させて回転させ、固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に第4出力経路を経由して動力を出力軸S9に伝達する。以上のクラッチ結合状況については表2を参照のこと。
【0029】
多変速段変速機として使用する場合に、即ち前進8段/後進4段のモードの場合に、この設計構造における各軸、各クラッチ及び各歯車は共に動作に関与し、勿論、該構造において異なるクラッチ組合の結合を制御することによって実現できるモードは更に前進7段、前進6段、前進5段、前進4段、前進3段、前進2段、後進4段、後進3段及び後進2段のうち、いずれか1種の前進段数といずれか1種の後進段数の組合せで形成するモードを含む。一方、各構造が共に動作に関与するモードで前進4段/後進4段のモードを実現可能であるが、そのコストが高く、体積が大きく、本発明の別の態様は元の構造における一部の構造を除去(上記実施例で中間軸S2及びそこに設けられた固定歯車Z3、クラッチC1並びに浮動歯車Z14を除去)することで、簡単な少変速段モードを実現し、実施しやすく、コストが低いものを提供する。
【0030】
以上の本発明の技術的解決手段の変速機は、9軸の配置、各軸にクラッチを1つしか有さない構造によって、最大で前進8段/後進4段を実現し、0.5?8の変速段のギア比範囲が可能になり、伝動経路を変更せずに変速機の各変速段のギア比を柔軟に調整でき、また、一部の軸及びそこに設けられた構造を変更したり除去したりすることで少変速段モードを実現でき、即ち、他の構造を変更せずに変速機の部品の総点数を低減し、モジュール化設計を実現し、生産コストや使用コストを低くすることができる。
【0031】
要するに、本技術的解決手段の変速機は、最大前進8段後進4段のモードを実現して特殊機械に求められる8前進段を満たすと共に、異なるクラッチの結合を制御して前進7段後進3段、前進6段後進3段、前進5段後進3段及び前進4段後進3段のモードに調整して異なるメインエンジンに求められる異なる変速段を満たすことができ、また、伝動経路を変更せずに変速機の各変速段のギア比を柔軟に調整でき、更に、変速機に対してはケースを変更せずに、一部の部品を変更したり省略したりすることで、異なるギア比と変速段要求を実現し、ひいては、変速機ケースを変更せずに変速機のモジュール化設計を実現し、変速機部品の共通化率を高くし、変速機の生産コストを低くする。
【0032】
以上の具体的な実施形態は、本発明の保護範囲を限定するものではない。当業者であれば、設計要求や他の要素に応じて様々な修正、組み合わせ、サブ組み合わせ及び取り替えが可能であることを理解すべきである。本発明の趣旨と原則で行った修正、同等な取り替え及び改良等は全て本発明の保護範囲に含まれるものとする。
【0033】
(付記)
(付記1)
ケースを含むモジュール化設計変速機において、
固定歯車Z1及び固定歯車Z2を設けた駆動軸S1と、
前記固定歯車Z1と噛み合う固定歯車Z3及びクラッチC1を介して取り付けられた浮動歯車Z14を設けた中間軸S2と、
固定歯車Z4、固定歯車Z5及びクラッチC2を介して取り付けられた、前記固定歯車Z2と噛み合う浮動歯車Z15を設けた中間軸S4と、
前記固定歯車Z1と噛み合う固定歯車Z6及びクラッチC3を介して取り付けられた、前記固定歯車Z5と噛み合う浮動歯車Z16を設けた中間軸S3と、
前記浮動歯車Z14と噛み合い、前記固定歯車Z5と噛み合う固定歯車Z7及びクラッチC4を介して取り付けられた浮動歯車Z17を設けた中間軸S5と、
前記固定歯車Z7と噛み合う固定歯車Z8及びクラッチC5を介して取り付けられた、前記浮動歯車Z17と噛み合う浮動歯車Z18を設けた中間軸S6と、
前記固定歯車Z4と噛み合う固定歯車Z9、固定歯車Z10及びクラッチC6を介して取り付けられた浮動歯車Z19を設けた中間軸S7と、
前記固定歯車Z10と噛み合う固定歯車Z11及びクラッチC7を介して取り付けられた、前記浮動歯車Z19と噛み合う浮動歯車群を設けた中間軸S8と、
前記浮動歯車Z18と噛み合う固定歯車Z12及び前記浮動歯車群と噛み合う固定歯車Z13を設けた出力軸S9と、を更に含み、
前進段モードで、前記駆動軸S1、前記中間軸S5、前記中間軸S7及び前記出力軸S9の回転方向は同じであり、且つ前記中間軸S2、前記中間軸S4、前記中間軸S6及び前記中間軸S8と反対の回転方向となり、
後進段モードで、前記駆動軸S1、前記中間軸S4、前記中間軸S6及び前記中間軸S8の回転方向は同じであり、且つ前記中間軸S3、前記中間軸S5、前記中間軸S7及び前記出力軸S9と反対の回転方向となることを特徴とするモジュール化設計変速機。
【0034】
(付記2)
前記浮動歯車群は同軸で固接された浮動歯車Z20と浮動歯車Z21とを含み、前記浮動歯車Z20が前記浮動歯車Z19と噛み合い、前記浮動歯車Z21が前記固定歯車Z13と噛み合い、又は、前記浮動歯車群は浮動歯車Z22のみを含み、前記浮動歯車Z22が前記浮動歯車Z19と噛み合い、前記浮動歯車Z22が前記固定歯車Z13と噛み合うことを特徴とする付記1に記載のモジュール化設計変速機。
【0035】
(付記3)
前進8段/後進4段のモードを含む多変速段モードと前進4段/後進4段のモードを含む少変速段モードを実現するためのものであって、
前記クラッチC6が結合状態にある時に、前記固定歯車Z4から前記固定歯車Z9、前記浮動歯車Z19、前記浮動歯車群を経由して前記固定歯車Z13に至って第1出力経路が形成され、
前記クラッチC7が結合状態にある時に、前記固定歯車Z4から前記固定歯車Z9、前記固定歯車Z10、前記固定歯車Z11、前記浮動歯車群を経由して前記固定歯車Z13に至って第2出力経路が形成され、
前記クラッチC4が結合状態にある時に、前記固定歯車Z7から浮動歯車Z17、前記浮動歯車Z18を経由して前記固定歯車Z12に至って第3出力経路が形成され、
前記クラッチC5が結合状態にある時に、前記固定歯車Z7から前記固定歯車Z8、前記浮動歯車Z18を経由して前記固定歯車Z12に至って第4出力経路が形成され、
前進8段/後進4段のモードは、
前進第1速では、前記クラッチC1と前記クラッチC6が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z1を連動させて回転させ、前記固定歯車Z3を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z14を連動させて回転させ、前記固定歯車Z7を連動させて回転させ、固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に前記第1出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
前進第2速では、前記クラッチC2と前記クラッチC6が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z2を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z15を連動させて回転させ、次に前記第1出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
前進第3速では、前記クラッチC1と前記クラッチC7が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z1を連動させて回転させ、前記固定歯車Z3を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z14を連動させて回転させ、前記固定歯車Z7を連動させて回転させ、固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に前記第2出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
前進第4速では、前記クラッチC2と前記クラッチC7が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z2を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z15を連動させて回転させ、次に前記第2出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
前進第5速では、前記クラッチC1と前記クラッチC4が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z1を連動させて回転させ、前記固定歯車Z3を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z14を連動させて回転させ、次に前記第3出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
前進第6速では、前記クラッチC2と前記クラッチC4が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z2を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z15を連動させて回転させ、前記固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に前記第3出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
前進第7速では、前記クラッチC1と前記クラッチC5が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z1を連動させて回転させ、前記固定歯車Z3を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z14を連動させて回転させ、次に前記第4出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
前進第8速では、前記クラッチC2と前記クラッチC5が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z2を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z15を連動させて回転させ、前記固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に前記第4出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
後進第1速では、前記クラッチC3と前記クラッチC6が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z1を連動させて回転させ、前記固定歯車Z6を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z16を連動させて回転させ、前記固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に前記第1出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
後進第2速では、前記クラッチC3と前記クラッチC7が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z1を連動させて回転させ、前記固定歯車Z6を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z16を連動させて回転させ、前記固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に前記第2出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
後進第3速では、前記クラッチC3と前記クラッチC4が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z1を連動させて回転させ、前記固定歯車Z6を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z16を連動させて回転させ、前記固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に前記第3出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
後進第4速では、前記クラッチC3と前記クラッチC5が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z1を連動させて回転させ、前記固定歯車Z6を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z16を連動させて回転させ、前記固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に前記第4出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
前進4段/後進4段のモードは、前記中間軸S2、前記固定歯車Z3、前記クラッチC1及び前記浮動歯車Z14はいずれも伝動に関与せず、
前進第1速では、前記前進8段/後進4段のモードでの前進第2速の伝動経路と同様であり、
前進第2速では、前記前進8段/後進4段のモードでの前進第4速の伝動経路と同様であり、
前進第3速では、前記前進8段/後進4段のモードでの前進第6速の伝動経路と同様であり、
前進第4速では、前記前進8段/後進4段のモードでの前進第8速の伝動経路と同様であり、
後進第1速では、前記前進8段/後進4段のモードでの後進第1速の伝動経路と同様であり、
後進第2速では、前記前進8段/後進4段のモードでの後進第2速の伝動経路と同様であり、
後進第3速では、前記前進8段/後進4段のモードでの後進第3速の伝動経路と同様であり、
後進第4速では、前記前進8段/後進4段のモードでの後進第4速の伝動経路と同様であることを特徴とする付記1に記載のモジュール化設計変速機の変速段実現方法。
【0036】
(付記4)
前記浮動歯車群は同軸で固接された浮動歯車Z20と浮動歯車Z21とを含み、前記浮動歯車Z20が前記浮動歯車Z19と噛み合い、前記浮動歯車Z21が前記固定歯車Z13と噛み合い、又は、前記浮動歯車群は浮動歯車Z22のみを含み、前記浮動歯車Z22が前記浮動歯車Z19と噛み合い、前記浮動歯車Z22が前記固定歯車Z13と噛み合うことを特徴とする付記3に記載のモジュール化設計変速機の変速段実現方法。
【0037】
(付記5)
前進4段/後進4段のモードは更に以下の方法によって実現可能であり、
前記中間軸S3には前記固定歯車Z2と噛み合う固定歯車Z23が設けられ、前記中間軸S2、前記固定歯車Z1、前記固定歯車Z3、前記クラッチC1、前記浮動歯車Z14及び前記固定歯車Z6はいずれも伝動に関与せず、
前進第1速では、前記前進8段/後進4段のモードでの前進第2速の伝動経路と同様であり、
前進第2速では、前記前進8段/後進4段のモードでの前進第4速の伝動経路と同様であり、
前進第3速では、前記前進8段/後進4段のモードでの前進第6速の伝動経路と同様であり、
前進第4速では、前記前進8段/後進4段のモードでの前進第8速の伝動経路と同様であり、
後進第1速では、前記クラッチC3と前記クラッチC6が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z2を連動させて回転させ、前記固定歯車Z23を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z16を連動させて回転させ、前記固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に前記第1出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
後進第2速では、前記クラッチC3と前記クラッチC7が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z2を連動させて回転させ、前記固定歯車Z23を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z16を連動させて回転させ、前記固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に前記第2出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
後進第3速では、前記クラッチC3と前記クラッチC4が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z2を連動させて回転させ、前記固定歯車Z23を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z16を連動させて回転させ、前記固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に前記第3出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達し、
後進第4速では、前記クラッチC3と前記クラッチC5が結合状態にあり、前記駆動軸S1が前記固定歯車Z2を連動させて回転させ、前記固定歯車Z23を連動させて回転させ、前記浮動歯車Z16を連動させて回転させ、前記固定歯車Z5を連動させて回転させ、次に前記第4出力経路を経由して動力を前記出力軸S9に伝達することを特徴とする付記3に記載のモジュール化設計変速機の変速段実現方法。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】