(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-02
(54)【発明の名称】感覚改質剤
(51)【国際特許分類】
A23L 27/00 20160101AFI20220526BHJP
A23L 27/10 20160101ALI20220526BHJP
A23L 27/30 20160101ALI20220526BHJP
A23L 2/60 20060101ALI20220526BHJP
A61Q 11/00 20060101ALN20220526BHJP
A61K 8/60 20060101ALN20220526BHJP
A61K 8/37 20060101ALN20220526BHJP
A61K 47/14 20060101ALN20220526BHJP
A61K 47/26 20060101ALN20220526BHJP
A61K 9/08 20060101ALN20220526BHJP
A61K 47/46 20060101ALN20220526BHJP
【FI】
A23L27/00 101A
A23L27/00 Z
A23L27/10 C
A23L27/30 Z
A23L2/60
A61Q11/00
A61K8/60
A61K8/37
A61K47/14
A61K47/26
A61K9/08
A61K47/46
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021558653
(86)(22)【出願日】2020-04-03
(85)【翻訳文提出日】2021-11-29
(86)【国際出願番号】 US2020026524
(87)【国際公開番号】W WO2020210118
(87)【国際公開日】2020-10-15
(32)【優先日】2019-04-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-04-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】397058666
【氏名又は名称】カーギル インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100132263
【氏名又は名称】江間 晴彦
(72)【発明者】
【氏名】ガスパード、ダン エス.
(72)【発明者】
【氏名】モーテンソン、マイケル アラン
(72)【発明者】
【氏名】ザース、アダム ティー.
【テーマコード(参考)】
4B047
4B117
4C076
4C083
【Fターム(参考)】
4B047LF07
4B047LF10
4B047LG06
4B047LG08
4B047LG32
4B047LG37
4B047LP01
4B047LP02
4B117LC03
4B117LG18
4B117LK06
4B117LL02
4B117LP01
4C076AA12
4C076BB01
4C076DD46T
4C076DD69T
4C076EE56T
4C076FF52
4C083AC471
4C083AD391
4C083BB55
4C083CC41
4C083DD23
4C083DD27
4C083EE06
4C083EE31
(57)【要約】
【解決手段】 感覚改質剤は、改質された感覚特性、例えば、低減された甘味残存又は低減された苦味を有するステビオールグリコシド組成物を提供することができる。1つのこのような感覚改質剤は、塩画分及び酸画分を含む。塩画分は、モノカフェオイルキナ酸の塩及び/又はジカフェオイルキナ酸の塩を含み得る。酸画分は、モノカフェオイルキナ酸及び/又はジカフェオイルキナ酸を含み得る。塩画分は、好ましくは、感覚改質剤の少なくとも50重量%である。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステビオールグリコシド組成物であって、前記組成物が、
ステビオールグリコシド構成成分と、
甘味残存の低減、苦味の低減、又は両方に有効な量の感覚改質剤と、を含み、
a)ステビオールグリコシド構成成分対感覚改質剤の重量比が、1:0.3~1:3であるか、又はb)前記感覚改質剤が、1つ以上のカフェオイル置換キナ酸及びその1つ以上の塩を含む混合物であり、前記感覚改質剤の少なくとも50重量%、好ましくは50重量%~90重量%、50重量%~80重量%、又は60重量%~90重量%が、塩形態である、ステビオールグリコシド組成物。
【請求項2】
ステビオールグリコシド組成物であって、前記組成物が、
ステビオールグリコシド構成成分と、
甘味残存の低減、苦味の低減、又は両方に有効な量の感覚改質剤と、を含み、
前記感覚改質剤が、塩画分及び酸画分を含み、
前記塩画分が、モノカフェオイルキナ酸の塩及びジカフェオイルキナ酸の塩のうちの1つ以上を含み、
前記酸画分が、モノカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸のうちの1つ以上を含み、
a)ステビオールグリコシド構成成分対感覚改質剤の重量比が、1:0.3~1:3であるか、又はb)前記塩画分が、前記感覚改質剤の少なくとも50重量%、好ましくは前記感覚改質剤の50重量%~90重量%、50重量%~80重量%、又は60重量%~90重量%を構成する、ステビオールグリコシド組成物。
【請求項3】
前記感覚改質剤が、3-O-カフェオイルキナ酸、4-O-カフェオイルキナ酸、5-O-カフェオイルキナ酸、1,3-ジカフェオイルキナ酸、1,4-ジカフェオイルキナ酸、1,5-ジカフェオイルキナ酸、3,4-ジカフェオイルキナ酸、3,5-ジカフェオイルキナ酸、又は4,5-ジカフェオイルキナ酸、及びそれらの塩のうちの1つ以上を含む、請求項1又は2に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項4】
前記感覚改質剤が、1つ以上のモノカフェオイルキナ酸又はその塩及び1つ以上のジカフェオイルキナ酸又はその塩の混合物である、請求項1に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項5】
前記モノカフェオイルキナ酸が、3-O-カフェオイルキナ酸、4-O-カフェオイルキナ酸、又は5-O-カフェオイルキナ酸のうちの1つ以上である、請求項2又は4に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項6】
前記モノカフェオイルキナ酸塩が、3-O-カフェオイルキナ酸の塩、4-O-カフェオイルキナ酸の塩、又は5-O-カフェオイルキナ酸の塩のうちの1つ以上である、請求項2又は4に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項7】
前記ジカフェオイルキナ酸が、1,3-ジカフェオイルキナ酸、1,4-ジカフェオイルキナ酸、1,5-ジカフェオイルキナ酸、3,4-ジカフェオイルキナ酸、3,5-ジカフェオイルキナ酸、又は4,5-ジカフェオイルキナ酸のうちの1つ以上である、請求項2又は4に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項8】
前記ジカフェオイルキナ酸塩が、1,3-ジカフェオイルキナ酸の塩、1,4-ジカフェオイルキナ酸の塩、1,5-ジカフェオイルキナ酸の塩、3,4-ジカフェオイルキナ酸の塩、3,5-ジカフェオイルキナ酸の塩、又は4,5-ジカフェオイルキナ酸の塩のうちの1つ以上である、請求項2又は4に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項9】
前記感覚改質剤の10重量%以上、25重量%以上、又は50重量%以上が、ジカフェオイルキナ酸及びその塩である、請求項1~8のいずれか一項に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項10】
前記感覚改質剤が、3:1~1:20の比、3:1~1:3の比、2:1~1:2の比、3:1~1:1の比、又は2:1~1:1の比のモノカフェオイルキナ酸及びモノカフェオイルキナ酸の塩:ジカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸の塩を有する混合物である、請求項1~9のいずれか一項に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項11】
前記感覚改質剤が、40重量%~60重量%のジカフェオイルキナ酸及びその塩を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項12】
前記感覚改質剤の50重量%~90重量%、50重量%~80重量%、60重量%~90重量%、60重量%~80重量%、又は65重量%~75重量%が、塩形態である、請求項1及び3~9のいずれか一項に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項13】
前記感覚改質剤の少なくとも10重量%、少なくとも20重量%、20重量%~40重量%、又は25重量%~35重量%が、酸形態である、請求項1及び3~9のいずれか一項に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項14】
前記塩画分が、前記感覚改質剤全体の少なくとも60重量%を構成する、請求項2~11のいずれか一項に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項15】
前記塩画分が、前記感覚改質剤全体の90重量%未満、80重量%未満、60~80重量%、又は65~75重量%を構成する、請求項2~14のいずれか一項に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項16】
前記酸画分が、前記感覚改質剤全体の少なくとも10重量%、少なくとも20重量%、20~40重量%、又は20~40重量%を構成する、請求項2~15のいずれか一項に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項17】
前記感覚改質剤が、カフェオイルキナ酸のナトリウム塩、カフェオイルキナ酸のカリウム塩、又は両方を含む、請求項1~16のいずれか一項に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項18】
前記感覚改質剤が、カフェオイルキナ酸の1つ以上のカリウム塩及びカフェオイルキナ酸の1つ以上のナトリウム塩の混合物を含む、請求項1~17のいずれか一項に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項19】
前記組成物が、前記感覚改質剤の半当量点におけるpHよりも高いpHを有する、請求項1~18のいずれか一項に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項20】
前記組成物が、前記感覚改質剤の当量点におけるpHよりも低いpHを有する、請求項1~19のいずれか一項に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項21】
前記組成物が、4.0未満、例えば1.7~4.0のpHを有する、請求項1~20のいずれか一項に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項22】
前記組成物が、2.0超又は2.5超のpHを有する、請求項1~21のいずれか一項に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項23】
前記感覚改質剤の少なくとも一部分が、植物源から調製される、請求項1~22のいずれか一項に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項24】
前記植物源が、イェルバマテ、ローズマリー、チコリ、ステビア、グローブアーティチョーク、コーヒー、又はそれらの混合物である、請求項23に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項25】
前記感覚改質剤の少なくとも一部分が、イェルバマテから調製される、請求項1~22のいずれか一項に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項26】
前記感覚改質剤の少なくとも一部分が、ステビアから調製される、請求項1~22のいずれか一項に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項27】
前記ステビオールグリコシド構成成分が、レバウジオシドD、レバウジオシドM、又は両方を含む、請求項1~26のいずれか一項に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項28】
前記ステビオールグリコシド構成成分の少なくとも80重量%又は少なくとも90重量%が、レバウジオシドMである、請求項1に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項29】
前記組成物が、100ppm~1600ppmの前記ステビオールグリコシド構成成分を含む、請求項1~28のいずれか一項に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項30】
前記組成物が、少なくとも200ppm、少なくとも300ppm、200ppm~1000ppm、又は400ppm~800ppmの前記ステビオールグリコシド構成成分を含む、請求項1~29のいずれか一項に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項31】
前記組成物が、100ppm~1600ppmのレバウジオシドMを含む、請求項1~29のいずれか一項に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項32】
前記組成物が、少なくとも200ppm、少なくとも300ppm、少なくとも500ppm、200ppm~1000ppm、又は400ppm~800ppmのレバウジオシドMを含む、請求項1に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項33】
前記組成物が、100ppm~1600ppmの前記感覚改質剤を含む、請求項1~32のいずれか一項に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項34】
前記組成物が、少なくとも200ppm、少なくとも300ppm、少なくとも500ppm、200ppm~1000ppm、又は400ppm~800ppmの前記感覚改質剤を含む、請求項1に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項35】
前記組成物が、50ppm~1400ppmのカフェオイルキナ酸の塩を含む、請求項1~34のいずれか一項に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項36】
前記組成物が、少なくとも100ppm、少なくとも150ppm、少なくとも250ppm、又は100ppm~900ppmのカフェオイルキナ酸の塩を含む、請求項1~35のいずれか一項に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項37】
ステビオールグリコシド構成成分対感覚改質剤の前記重量比が、1:0.3~1:1である、請求項1に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項38】
ステビオールグリコシド構成成分対感覚改質剤の重量比が、1:0.3~1:1である、請求項2~36のいずれか一項に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項39】
甘味残存を減少させるのに有効な量が、0~6のスケールを使用した円卓方法を使用して、ステビオールグリコシド組成物の味見の訓練を受けた少なくとも4人のパネリストによって決定され、0のスコアが、甘味残存なしを示し、6のスコアが、極度の甘味残存を示し、前記甘味残存スコアが、前記感覚改質剤を含まない対照試料と比較して、少なくとも1単位、少なくとも2単位、又は少なくとも3単位低減される、請求項1~38のいずれか一項に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項40】
感覚改質剤の前記量が、前記感覚改質剤を含まない対照試料と比較して、甘味残存スコアを3単位未満に低減する、請求項39に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項41】
前記ステビオールグリコシド組成物が、前記感覚改質剤を含まない対照試料と比較して、低減された甘味残存を有する、請求項1~40のいずれか一項に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項42】
苦味を減少させるのに有効な量が、0~6のスケールを使用した円卓方法を使用して、ステビオールグリコシド組成物の味見の訓練を受けた少なくとも4人のパネリストによって決定され、0のスコアが、苦味なしを示し、6のスコアが、極度の苦味を示し、前記苦味スコアが、前記感覚改質剤を含まない対照試料と比較して、少なくとも1単位、少なくとも2単位、又は少なくとも3単位低減される、請求項1~41のいずれか一項に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項43】
感覚改質剤の前記量が、前記感覚改質剤を含まない対照試料と比較して、苦味スコアを2単位未満又は1単位未満に低減する、請求項42に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項44】
前記ステビオールグリコシド組成物が、前記感覚改質剤を含まない対照試料と比較して、低減された苦味を有する、請求項1~43のいずれか一項に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項45】
前記組成物が、水溶液である、請求項1~44のいずれか一項に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項46】
前記組成物が、固体形態である、請求項1~45のいずれか一項に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項47】
前記ステビオールグリコシド構成成分が、200~1000ppmの濃度であり、前記感覚改質剤が、200~1000ppmの濃度である、請求項1~46のいずれか一項に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項48】
前記ステビオールグリコシド構成成分が、400~800ppmの濃度であり、前記感覚改質剤が、400~800ppmの濃度である、請求項1~47のいずれか一項に記載のステビオールグリコシド組成物。
【請求項49】
請求項1~48のいずれか一項に記載のステビオールグリコシド組成物を含む飲料。
【請求項50】
ステビオールグリコシド水溶液の望ましくない感覚特性を低減するための方法であって、請求項1~49のいずれか一項に記載の組成物の水溶液を調製することを含む、方法。
【請求項51】
前記望ましくない感覚特性が、苦味、甘味残存、尖った味、口当たりの悪さ、渋味、若しくはレバウジオシドM型特性、又はそれらの任意の組み合わせである、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
食用組成物中のステビオールグリコシド構成成分から甘味残存を低減するための方法であって、前記ステビオールグリコシド構成成分と、前記ステビオールグリコシド構成成分の甘味残存を減少させるのに有効な量の感覚改質剤とを組み合わせることを含み、
前記感覚改質剤が、1つ以上のカフェオイル置換キナ酸及びその1つ以上の塩を含む混合物であり、前記感覚改質剤の少なくとも50重量%が、塩形態である、方法。
【請求項53】
食用組成物中のステビオールグリコシド構成成分から甘味残存を低減するための方法であって、前記ステビオールグリコシド構成成分と、前記ステビオールグリコシド構成成分の甘味残存を減少させるのに有効な量の感覚改質剤とを組み合わせることを含み、
前記感覚改質剤が、塩画分及び酸画分を含み、
前記塩画分が、モノカフェオイルキナ酸の塩及びジカフェオイルキナ酸の塩のうちの1つ以上を含み、
前記酸画分が、モノカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸のうちの1つ以上を含み、
前記塩画分が、前記感覚改質剤全体の少なくとも50重量%を構成する、方法。
【請求項54】
食用組成物中のステビオールグリコシド構成成分から苦味を低減するための方法であって、前記ステビオールグリコシド構成成分と、前記ステビオールグリコシド構成成分の苦味を減少させるのに有効な量の感覚改質剤とを組み合わせることを含み、
前記感覚改質剤が、1つ以上のカフェオイル置換キナ酸及びその1つ以上の塩を含む混合物であり、前記感覚改質剤の少なくとも50重量%が、塩形態である、方法。
【請求項55】
食用組成物中のステビオールグリコシド構成成分から苦味を低減するための方法であって、前記ステビオールグリコシド構成成分と、前記ステビオールグリコシド構成成分の苦味を減少させるのに有効な量の感覚改質剤とを組み合わせることを含み、
前記感覚改質剤が、塩画分及び酸画分を含み、
前記塩画分が、モノカフェオイルキナ酸の塩及びジカフェオイルキナ酸の塩のうちの1つ以上を含み、
前記酸画分が、モノカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸のうちの1つ以上を含み、
前記塩画分が、前記感覚改質剤全体の少なくとも50重量%を構成する、方法。
【請求項56】
前記ステビオールグリコシド構成成分及び感覚改質剤が、同時に添加される、請求項52~55のいずれか一項に記載の方法。
【請求項57】
甘味残存が低減されたステビオールグリコシド水溶液であって、
レバウジオシドD、レバウジオシドM、及びレバウジオシドAのうちの少なくとも1つを含むステビオールグリコシド構成成分であって、ステビオールグリコシド構成成分総濃度が、200ppm~1000ppmである、ステビオールグリコシド構成成分と、
200ppm~1000ppmの濃度の感覚改質剤と、を含み、
前記感覚改質剤が、塩画分及び酸画分を含み、
前記塩画分が、モノカフェオイルキナ酸の塩及びジカフェオイルキナ酸の塩のうちの1つ以上を含み、
前記酸画分が、モノカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸のうちの1つ以上を含み、
前記塩画分が、前記感覚改質剤全体の50~80重量%を構成し、前記感覚改質剤の少なくとも一部分が、イェルバマテ又はステビアから調製され、
前記ステビオールグリコシド水溶液が、前記感覚改質剤を含まない同濃度の同じステビオールグリコシド構成成分を有するステビオールグリコシド水溶液と比較して、低減された甘味残存を有する、ステビオールグリコシド水溶液。
【請求項58】
苦味が低減されたステビオールグリコシド水溶液であって、
レバウジオシドD、レバウジオシドM、及びレバウジオシドAのうちの少なくとも1つを含むステビオールグリコシド構成成分であって、ステビオールグリコシド構成成分総濃度が、400ppm~800ppmである、ステビオールグリコシド構成成分と、
400ppm~800ppmの濃度の感覚改質剤と、を含み、
前記感覚改質剤が、塩画分及び酸画分を含み、
前記塩画分が、モノカフェオイルキナ酸の塩及びジカフェオイルキナ酸の塩のうちの1つ以上を含み、
前記酸画分が、モノカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸のうちの1つ以上を含み、
前記塩画分が、前記感覚改質剤全体の50~80重量%を構成し、前記酸画分が、前記感覚改質剤全体の20~50重量%を構成し、
前記感覚改質剤の少なくとも一部分が、イェルバマテ又はステビアから調製され、
前記ステビオールグリコシド水溶液が、前記感覚改質剤を含まない同濃度の同じステビオールグリコシド構成成分を有するステビオールグリコシド水溶液と比較して、低減された苦味を有する、ステビオールグリコシド水溶液。
【請求項59】
ステビオールグリコシド組成物であって、
レバウジオシドD及びレバウジオシドMを含む、約200~約800ppmのステビオールグリコシド構成成分であって、レバウジオシドMが、前記ステビオールグリコシド構成成分の少なくとも80重量%である、ステビオールグリコシド構成成分と、
約200~約400ppmの感覚改質剤であって、前記感覚改質剤が、1つ以上のカフェオイル置換キナ酸及びその1つ以上の塩を含む混合物であり、前記感覚改質剤の少なくとも50重量%、好ましくは50重量%~90重量%、50重量%~80重量%、又は60重量%~90重量%が、塩形態である、感覚改質剤と、を含む、ステビオールグリコシド組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2019年4月6日に出願され、「Sensory Modifiers」と題された米国出願第62/830,449号、2019年4月10日に出願され、「Sensory Modifiers」と題された米国出願第62/832,269号、2019年4月4日に出願され、「Steviol Glycoside Solubility Enhancers」と題された米国出願第16/373,206号(これは米国特許出願公開第2019/0223481号として2019年7月25日に公開された)、2018年10月5日に出願され、「Steviol Glycoside Solubility Enhancers」と題された国際出願第PCT/US2018/054691号、2017年10月6日に出願され、「Steviol Glycoside Solubility Enhancers」と題された米国仮出願第62/569,279号、2019年4月4日に出願され、「Methods for Making Yerba Mate Composition」と題された米国出願第16/374,894号(これは米国特許出願公開第2019/0231834号として2019年8月1日に公開された)、2018年10月5日に出願され、「Methods for Making Yerba Mate Composition」と題された国際出願第PCT/US2018/054688号、2018年5月25日に出願され、「Methods for Making Yerba Mate Extract Composition」と題された米国仮出願第62/676,722号、2019年4月3日に出願され、「Sensory modifier compounds」と題された米国出願第16/374,422号(これは米国特許出願公開第2019/0223483号として2019年7月25日に公開された)、及び2018年10月5日に出願され、「Sensory modifier compounds」と題された国際出願第PCT/US2018/054743号の利益を主張するものである。これらの出願の各々の全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
ステビオールグリコシドは、Stevia rebaudianaの葉から一般的に得られる、甘味性グリコシル化ジテルペン化合物のクラスである。様々なステビオールグリコシドが既知であり、その一部は、糖の様な味プロファイルを提供し、糖よりも150~450倍甘い。このような化合物は、典型的には、単一のステビオール骨格と、C13位及びC19位でのグリコシド炭水化物残基の異なる配列の存在を特徴とする。
【0003】
ここ数十年で、消費者は、カロリー豊富な製品に対する低カロリー代替物をますます求めるようになっている。ステビオールグリコシドは、糖、グルコース、スクロース、及び/又はフルクトースなどの従来のカロリー甘味料に対するノンカロリーの代替物を提供する。しかしながら、場合によっては、消費者は、ステビオールグリコシドの感覚及び時間的味プロファイルが、従来のカロリー甘味料と幾分異なることを認識し得る。例えば、既存のステビオールグリコシド組成物は、従来の甘味料と比較して、同等に低減された甘味強度、増加した甘味残存、増加した苦味、及びなじみのない感覚特性、例えば、渋味及び金属味をもたらし得る。これらの感覚特性は、様々な消費者製品、特に最も高い濃度でステビオールを使用しようとする製品におけるステビオールグリコシドの使用を制限し得る。同時に、このような化合物が植物源から自然に得られる可能性を有することに一部起因して、消費者は、低カロリー甘味料としてステビオールグリコシドを好んでいる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、とりわけ、ステビオールグリコシド構成成分と、甘味残存を低減する、苦味を低減する、又は別の方法でステビオールグリコシド構成成分の感覚特性を改善するのに有効な量の感覚改質剤と、を含有する、組成物を提供する。ステビオールグリコシド構成成分は、1つ以上のステビオールグリコシドを含有する。感覚改質剤は、1つ以上のカフェオイルキナ酸を含む。感覚改質剤の一部分が塩形態(「塩画分」に対応する)である一方で、別の部分は、酸形態(「酸画分」に対応する)である。様々な態様では、感覚改質剤の少なくとも50重量%は、塩形態である。感覚改質剤はまた、感覚改質剤全体の少なくとも50重量%を占める塩画分を有することを特徴とし得る。驚くべきことに、酸形態及び塩形態の組み合わせは、苦味を低減し、かつ甘味残存を低減することが分かっており、50mol%未満の塩を有する混合物は、同じ利点を提供しない場合があり、90mol%を超える混合物は、甘味残存のほんのわずかな低減のみを提供し得る。本開示は、組成物及びその使用方法を更に提供する。
【0005】
例えば、本開示は、甘味残存が低減されたステビオールグリコシド組成物を提供し、組成物は、ステビオールグリコシド構成成分と、甘味残存を低減するのに有効な量の感覚改質剤と、を含み、感覚改質剤は、1つ以上のカフェオイル置換キナ酸及びその1つ以上の塩を含み、少なくとも50重量%の感覚改質剤は、塩形態である。
【0006】
本開示はまた、苦味が低減されたステビオールグリコシド組成物を提供し、組成物は、ステビオールグリコシド構成成分と、苦味を低減するのに有効な量の感覚改質剤と、を含み、感覚改質剤は、1つ以上のカフェオイル置換キナ酸及びその1つ以上の塩を含んでもよく、少なくとも50重量%の感覚改質剤は、塩形態である。
【0007】
本開示は、食用組成物中のステビオールグリコシド構成成分から甘味残存を低減するための方法を更に提供し、この方法は、ステビオールグリコシド構成成分と、ステビオールグリコシド構成成分の甘味残存を減少させるのに有効な量の感覚改質剤とを組み合わせることを含み、感覚改質剤は、1つ以上のカフェオイル置換キナ酸及びその1つ以上の塩を含み、少なくとも50重量%の感覚改質剤は、塩形態である。
【0008】
本開示はまた、食用組成物中のステビオールグリコシド構成成分から苦味を低減するための方法を提供し、この方法は、ステビオールグリコシド構成成分と、ステビオールグリコシド構成成分の苦味を低減するのに有効な量の感覚改質剤とを組み合わせることを含み、感覚改質剤は、1つ以上のカフェオイル置換キナ酸及びその1つ以上の塩を含み、少なくとも50重量%の感覚改質剤は、塩形態である。
【0009】
本開示は、甘味残存が低減されたステビオールグリコシド水溶液を更に提供し、溶液は、レバウジオシドD、レバウジオシドM、及びレバウジオシドAのうちの少なくとも1つを含むステビオールグリコシド構成成分(ステビオールグリコシド総濃度は、200ppm~1000ppmである)と、200ppm~1000ppmの濃度の感覚改質剤と、を含み、感覚改質剤は、塩画分及び酸画分を含み、塩画分は、一実施形態では、モノカフェオイルキナ酸の塩及びジカフェオイルキナ酸の塩を含み、酸画分は、モノカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸を含み、塩画分は、感覚改質剤全体の50~80重量%を占め、感覚改質剤の少なくとも一部分は、一実施形態では、イェルバマテ又はステビアから調製され、ステビオールグリコシド水溶液は、感覚改質剤を含まない同濃度の同じステビオールグリコシド構成成分を有するステビオールグリコシド水溶液と比較して、低減された甘味残存を有する。
【0010】
本開示は、苦味が低減されたステビオールグリコシド水溶液を更に提供し、組成物は、レバウジオシドD、レバウジオシドM、及びレバウジオシドAのうちの少なくとも1つを含むステビオールグリコシド構成成分(ステビオールグリコシド構成成分総濃度は、400ppm~800ppmである)と、400ppm~800ppmの濃度の感覚改質剤と、を含み、感覚改質剤は、塩画分及び酸画分を含み、塩画分は、一実施形態では、モノカフェオイルキナ酸の塩及びジカフェオイルキナ酸の塩のうちの1つ以上を含み、酸画分は、モノカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸のうちの1つ以上を含み、塩画分は、感覚改質剤全体の50~80重量%に相当し、酸画分は、感覚改質剤全体の20~50重量%に相当し、感覚改質剤全体の少なくとも一部分は、一実施形態では、イェルバマテ又はステビアから調製され、ステビオールグリコシド水溶液は、感覚改質剤を含まない同濃度の同じステビオールグリコシド構成成分を有するステビオールグリコシド水溶液と比較して、低減された苦味を有する。
【0011】
本開示の実施形態によって、利点(そのうちのいくつかは予想外である)が達成される。様々な実施形態では、本明細書に記載される感覚改質剤の使用は、感覚改質剤を含まない同じステビオールグリコシド構成成分と比較して、ステビオールグリコシド構成成分の様々な感覚特性を改善する。例えば、感覚改質剤は、ステビオールグリコシド構成成分単独と比較して、より丸みを帯びた味プロファイル、甘味残存の低減、スクロースのような口当たり、苦味の低減、又はそれらの組み合わせを提供することができる。いくつかの実施形態では、感覚改質剤は、渋味、金属のような風味、粉末のような感触、しびれた感触、又は蒸気のような感触などの、Reb M及びReb Nに特有の望ましくない感覚特性を抑制することができる。
【0012】
様々な実施形態では、感覚改質剤の50重量%以上の塩画分を有する感覚改質剤の使用は、50重量%未満の塩画分と比較して、ステビオールグリコシド構成成分の苦味の低減及び/又は甘味残存の低減をもたらすという利点を有する。更なる実施形態では、感覚改質剤全体の90重量%以下の塩画分を有する感覚改質剤の使用は、90重量%を超える塩画分を有する感覚改質剤の使用と比較して、甘味残存の低減をもたらすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図面は概して、限定としてではなく一例として、本明細書で考察される様々な実施形態を例示する。
【0014】
【
図1】
図1は、様々なステビオールグリコシドの構造を示す。
【0015】
【
図2】
図2は、単純な実施例であっても、酸及び塩画分への変化がどのように必ずしもpHの変化に関連しないかを示す、単純化された滴定曲線を示す。
【0016】
本開示の原理の範囲及び趣旨に含まれる、多くの他の修正及び実施例が当業者によって考案され得ることを理解されたい。
【発明を実施するための形態】
【0017】
ここで、開示される主題の特定の実施形態を詳細に参照し、その例は、添付の図面に部分的に例示される。開示される課題は、列挙される請求項と共に説明されるが、例示される課題は、当該請求項を開示される課題に限定することを意図するものではないことが理解されるであろう。
【0018】
本文書では、用語「a」、「an」、又は「the」は、文脈が明らかにそうでないことを指示しない限り、1つ、又は2つ以上のものを含むために使用される。用語「又は」は、別途記載のない限り、非排他的な「又は」を指すために使用される。本文書で参照される全ての刊行物、特許、及び特許文献は、参照により個々に組み込まれているかのように、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。この文書とこのように参照により組み込まれる文書との間で使用が一貫していない場合、組み込まれる参考文献における使用は、この文書における使用を補足するものであると解釈されるべきである。相容れない矛盾の場合、この文書における使用を優先する。
【0019】
範囲形式で表される値は、範囲の限度として明示的に列挙された数値を含むだけでなく、各数値及び部分範囲が明示的に列挙されているかのように、その範囲内に包含される全ての個々の数値又は部分範囲も含むように、柔軟に解釈されるべきである。例えば、「約0.1%~約5%」又は「約0.1%~5%」の範囲は、正確に約0.1%~約5%だけでなく、指定の範囲内の個々の値(例えば、1%、2%、3%及び4%)及び部分範囲(例えば、0.1%~0.5%、1.1%~2.2%、3.3%~4.4%)も含むと解釈されるべきである。別段の指示がない限り、「約X~Y」という記述は、「約X~約Y」と同じ意味を有する。同様に、「約X、Y、又は約Z」という記述は、別途記載のない限り、「約X、約Y、又は約Z」と同じ意味を有する。
【0020】
明示的な記載のない限り、ppm(百万分率)は、重量基準である。
【0021】
本開示は、甘味残存の低減及び/又は苦味の低減などの改善された感覚特性を有する、様々なステビオールグリコシド組成物に関する。本開示はまた、概して、感覚改質剤及びその使用に関する。様々な実施形態では、感覚改質剤は、1つ以上のカフェオイル置換キナ酸及びその塩を含有し、感覚改質剤の少なくとも50重量%は、塩形態である。本開示は更に、様々なステビオールグリコシド構成成分に関連する望ましくない特性を低減し、本明細書に記載される感覚改質剤を含まないステビオールグリコシド組成物と比較して改善された組成物を提供する方法に関する。
ステビオールグリコシド
【0022】
本開示は、ステビオールグリコシド構成成分を含有する組成物、及びその感覚知覚を改質する役割を果たす様々な改善を提供する。本開示のステビオールグリコシド構成成分は、様々なステビオールグリコシドを含有することができる。
【0023】
ステビオールグリコシド構成成分は、1つ以上のステビオールグリコシドを含むことができる。いくつかの態様では、ステビオールグリコシドという用語は、レバウジオシドA(Reb A)(CAS#58543-16-1)、レバウジオシドB(Reb B)(CAS#58543-17-2)、レバウジオシドC(Reb C)(CAS#63550-99-2)、レバウジオシドD(Reb D)(CAS#63279-13-0)、レバウジオシドE(Reb E)(CAS#63279-14-1)、レバウジオシドF(Reb F)(CAS#438045-89-7)、レバウジオシドM(Reb M)(CAS#1220616-44-3)、ルブソシド(CAS#63849-39-4)、ズルコシドA(CAS#64432-06-0)、レバウジオシドI(Reb I)(MassBank Record:FU000332)、レバウジオシドQ(Reb Q)、レバウジオシドN(Reb N)、レバウジオシドO(Reb O)、1,2-ステビオシド(CAS#57817-89-7)、1,3-ステビオシド(Reb G)、ステビオール-1,2-ビオシド(MassBank Record:FU000299)、ステビオール-1,3-ビオシド、ステビオール-13-O-グリコシド(13-SMG)、ステビオール-19-O-グリコシド(19-SMG)、OPS1-5(国際公開第2016/100689号からの化合物4に対応する)、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、又はそれ以上のグリコシドを含むステビオールグリコシド、及びそれらの異性体を指す。実施例1を参照されたい。また、Steviol Glycosides Chemical and Technical Assessment 82nd JECFA,2016(Harriet Wallin,Food Agric.Org.によって調製)も参照されたい。
【0024】
ステビオールグリコシドは、概して、
図1に示される式を有し、式中、ステビオール(R
1及びR
2=H)は、アグリコン骨格であり、R
1及びR
2は各々、水素又は1つ以上の糖部分であり得る。これらの糖部分は、最も一般的には、グルコース、ラムノース、又はキシリトールであるが、フルクトース及びデオキシグルコース糖部分を含むステビオールが報告されている。
【0025】
ステビオールグリコシドは、構造的に異なるだけでなく、様々なステビオールグリコシドはまた、それらの感覚特性が異なり得る。例えば、ステビオシド(3つのグルコース単位を含む)及びレバウジオシドA(4つのグルコース単位を含む)は、ステビア抽出物中でより大量に見られ、特定の甘味特性を有する。ステビオシド及びレバウジオシドAの両方は甘味を添加するが、特により高濃度で苦味特性を含むものとして知覚され得る。レバウジオシドAは、濃度と共に増加し、より高濃度(例えば、400ppm超)でのその使用を制限し得る苦味特性を有する。
【0026】
他のステビオールグリコシドは、増加した数のグリコシドを含むことができ、ステビア抽出物中ではるかにより少量見られる。このような化合物は、組成物中の主な構成成分として使用される場合であっても、「微量」ステビオールグリコシドと呼ばれる場合がある。例えば、いわゆる微量ステビオールグリコシドは、レバウジオシドD及びレバウジオシドMを含むことができ、これらは、ステビア抽出物中でより少量見られ、より大量のステビオールグリコシドとは異なる甘味特性を含む。これらの微量ステビオールグリコシドの甘味特性の一部は、主要ステビオールグリコシドよりも好まれ得る。例えば、レバウジオシドD及びレバウジオシドMは、レバウジオシドAと比較して低減された苦味特性を有する。レバウジオシドD及びレバウジオシドMのこれらの低減された苦味特性は、より好ましい感覚経験を可能にし、より高濃度でのそれらの使用を可能にする。しかしながら、苦味は、レバウジオシドAと比較してレバウジオシドD及びレバウジオシドM中で低減されるが、苦味の知覚は、特により高濃度でも依然として制限的であり得る。他の感覚特性もまた制限的であり得、例えば、甘味残存は、特により高濃度でこれらの微量グリコシド中で制限的であり得る。甘味残存は、同等の糖溶液で予想されるものよりも長く口の中に残る甘味として知覚され得る。微量ステビオールグリコシドの甘味残存は、特により高濃度でのそれらの使用を制限し得る。
【0027】
本明細書に記載されるように、感覚改質剤を添加することは、ステビオールグリコシド組成物の感覚特性を変化させることができる。更に、感覚改質剤は、特定のステビオールグリコシド構成成分に関連する感覚特性を改質することができる。例えば、感覚改質剤は、驚くべきことに、レバウジオシドD及びレバウジオシドMなどの微量ステビオールグリコシド中で甘味残存を低減することができる。甘味残存を低減することによって、感覚改質剤は、微量ステビオールグリコシドでのより良好な感覚経験を可能にし、より高濃度での微量ステビオールグリコシドの使用を可能にする。したがって、開示される感覚改質剤は、微量ステビオールグリコシドに関連する感覚特性を変化させることができる。
【0028】
いくつかの態様では、微量ステビオールグリコシドはまた、甘味強度に関連する特定の感覚特性を有し得る。知覚された甘味強度は、SEV(スクロース当量値)として報告され得、増加する甘味強度は、より高いSEVに相当する。1のSEVは、1%スクロース溶液に相当し、2のSEVは、2%スクロース溶液に相当するなどである。甘味強度の知覚は、概して、微量ステビオールグリコシドの濃度が増加するにつれて増加するが、知覚された甘味強度は、微量ステビオールグリコシドの増加する量にもかかわらず、プラトーに到達し得る。この甘味強度のプラトーは、特により高いSEVが望ましい場合、微量ステビオールグリコシドの使用を制限し得る。感覚改質剤の添加は、通常観察されるプラトーを超える微量ステビオールグリコシドの知覚された甘味強度を驚くほど増加させ、微量ステビオールグリコシドが以前に使用されたものよりも高濃度で使用されることを可能にすることが分かっている。例えば、レバウジオシドMを1つ以上の感覚改質剤と組み合わせることによって、SEV11を超える甘味強度が達成され得る。様々な実施形態では、1つ以上の感覚改質剤を伴う増加する濃度のレバウジオシドMは、約1400ppmのレバウジオシドMで最大約SEV13の増加する甘味強度を達成することができ、したがって、開示される感覚改質剤は、感覚改質剤の非存在下で知覚され得るものを超えて、微量ステビオールグリコシドに関連する甘味強度を増加させることができる。
【0029】
様々な実施形態では、ステビオールグリコシド構成成分は、2つ以上のステビオールグリコシドの混合物を含むことができ、1つのステビオールグリコシドが優位を占める。例えば、ステビオールグリコシド構成成分は、主にレバウジオシドM、レバウジオシドN、レバウジオシドD、又はレバウジオシドAであり得る。主なステビオールグリコシドは、ステビオールグリコシド構成成分の少なくとも又は約50重量%、60重量%、70重量%、80重量%、81重量%、82重量%、83重量%、84重量%、85重量%、86重量%、87重量%、88重量%、89重量%、90重量%、91重量%、92重量%、93重量%、94重量%、95重量%、96重量%、97重量%、98重量%、99重量%、又は99.5重量%を占めることができる。
【0030】
ステビオールグリコシド構成成分は、レバウジオシドM、レバウジオシドN、レバウジオシドD、及びレバウジオシドAを含むことができる。いくつかの態様では、ステビオールグリコシドのうちの1つ以上は、Stevia rebaudianaから単離される。いくつかの態様では、ステビオールグリコシド構成成分のうちの1つ以上は、操作された微生物による発酵によって生成されるか、又は植物由来のステビオールから酵素的に生成され、更に単離される。例えば、レバウジオシドD及びMは、操作された生物によって生成され、次いで単離されて、主としてレバウジオシドD及びレバウジオシドMのステビオールグリコシド構成成分を、主なステビオールグリコシド種として生成することができる。いくつかの態様では、ステビオールグリコシドのうちの1つ以上は、酵素及び葉抽出物による生物変換によって生成される。
【0031】
他の態様では、ステビオールグリコシド組成物及びステビオールグリコシド構成成分は、レバウジオシドD及びレバウジオシドMを他のステビオールグリコシドよりも多い量で含むことができる。
【0032】
レバウジオシドM、レバウジオシドD、又は両方は、ステビオールグリコシド構成成分中のステビオールグリコシド総量の約80%(重量)以上(例えば、RM80)、90%(重量)以上(例えば、RM90)、95%(重量)以上(例えば、RM95)、又は99%(重量)以上の総量で、ステビオールグリコシド構成成分中に存在し得る。レバウジオシドMは、ステビオールグリコシド構成成分中の主なステビオールグリコシドであり得、例えば、ステビオールグリコシド構成成分中のステビオールグリコシド総量の約50%~約95%、約70%~約90%、又は約75%~約85%の範囲の量で存在し得る。レバウジオシドDは、例えば、ステビオールグリコシド組成物中のステビオールグリコシドの総量の約5%~約25%、約10%~約20%、又は約10%~約15%の範囲の量など、レバウジオシドMよりも少ない量であり得る。例えば、組成物は、主にレバウジオシドM及び/又はDを含むことができ、ステビオールグリコシド組成物中のステビオールグリコシド総量の約5%(重量)以下、約2%(重量)以下、又は約1%(重量)以下の量のレバウジオシドA、レバウジオシドB、又はステビオシドのうちの1つ以上を含むことができる。
【0033】
ステビオールグリコシド組成物は、様々な量のステビオールグリコシドを含むことができる。ステビオールグリコシドは、特定の使用にとって望まれる任意の量で組成物中に存在し得る。例えば、ステビオールグリコシドは、約1ppm~約1000ppm又は約1ppm~約2000ppmのステビオールグリコシド総濃度で組成物中に存在し得、このような濃度は、組成物が飲料又は食品組成物1である場合に特に有用であり得る。いくつかの態様では、ステビオールグリコシドは、約100ppm~約2000ppm、約200ppm~約2000ppm、300ppm~約2000ppm、400ppm~約2000ppm、500ppm~約2000ppm、600ppm~約2000ppm、700ppm~約2000ppm、800ppm~約2000ppm、900ppm~約2000ppm、又は1000ppm~約2000ppmのステビオールグリコシド総濃度で組成物中に存在し得る。いくつかの態様では、ステビオールグリコシドは、約10、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、110、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、又は2000ppmを超えるステビオールグリコシド総濃度で組成物中に存在し得る。いくつかの態様では、ステビオールグリコシドは、約100ppm~約1000ppm、約200ppm~約1000ppm、300ppm~約1000ppm、400ppm~約1000ppm、500ppm~約1000ppm、600ppm~約1000ppm、700ppm~約1000ppm、800ppm~約1000ppm、又は900ppm~約1000ppmのステビオールグリコシド総濃度で組成物中に存在し得る。いくつかの態様では、ステビオールグリコシドは、約100ppm~約800ppm、約200ppm~約800ppm、300ppm~約800ppm、400ppm~約800ppm、500ppm~約800ppm、600ppm~約800ppm、又は700ppm~約800ppmのステビオールグリコシド総濃度で組成物中に存在し得る。いくつかの態様では、ステビオールグリコシドは、約400ppm~約800ppmのステビオールグリコシド総濃度で組成物中に存在し得る。
【0034】
ステビオールグリコシド構成成分は、様々な量の1つ以上の個々のステビオールグリコシド種を含むことができ、これらの各々は、各種に関して独立して定義される濃度で存在し得る。例えば、個々のステビオールグリコシド種は、約1ppm~約1000ppm又は約1ppm~約2000ppmの濃度で組成物中に存在し得る。いくつかの態様では、ステビオールグリコシド種は、約100ppm~約2000ppm、約200ppm~約2000ppm、300ppm~約2000ppm、400ppm~約2000ppm、500ppm~約2000ppm、600ppm~約2000ppm、700ppm~約2000ppm、800ppm~約2000ppm、900ppm~約2000ppm、又は1000ppm~約2000ppmの濃度で組成物中に存在し得る。
【0035】
例えば、Reb A、Reb M、Reb D、又はそれらの任意の組み合わせは各々、個々に、存在する場合、約1ppm~約1400ppm又は約1ppm~約1000ppmの濃度を有することができる。いくつかの態様では、Reb A、Reb M、Reb D、又はそれらの任意の組み合わせは各々、個々に、約100ppm~約1000ppm、約200ppm~約1000ppm、300ppm~約1000ppm、400ppm~約1000ppm、500ppm~約1000ppm、600ppm~約1000ppm、700ppm~約1000ppm、800ppm~約1000ppm、900ppm~約1000ppmの濃度で組成物中に存在し得る。いくつかの態様では、Reb A、Reb M、Reb D、又はそれらの任意の組み合わせは各々、個々に、約10、50、100、200、300、400、500、600、700、800、900、又は1000ppmを超える濃度でステビオールグリコシド組成物中に存在し得る。いくつかの態様では、Reb A、Reb M、Reb D、又はそれらの任意の組み合わせは各々、個々に、約100ppm~約800ppm、約200ppm~約800ppm、300ppm~約800ppm、400ppm~約800ppm、500ppm~約800ppm、600ppm~約800ppm、又は700ppm~約800ppmの濃度で組成物中に存在し得る。いくつかの態様では、Reb A、Reb M、Reb D、又はそれらの任意の組み合わせは、約400ppm~約800ppmの濃度で組成物中に存在し得る。
感覚改質剤
【0036】
感覚改質剤は、特定の量で、甘味がつけられた消耗品、例えば、飲料、食品製品などの感覚特徴又は感覚特性を変化させる化合物又は組成物である。感覚改質剤が変化させ得る感覚特徴の非限定的な例としては、苦味、酸味、しびれ、渋味、金属性、甘すぎ、乾燥、甘味、甘味の時間的側面、並びに甘草、バニラ、プルーン、コットンキャンディ、及び糖蜜風味の感じなどの風味の感じが挙げられる。感覚改質剤は、甘味を増強するなど、感覚特徴を増強し得るか、苦味を低減するなど、感覚特徴を抑制し得るか、又は例えば、甘味残存を低減することによって感覚特徴の時間的側面を変化させ得るか、又はそれらの組み合わせが可能である。いくつかの実施形態では、複数のステビオールグリコシドと1つ以上の感覚改質剤とを有する組成物で用いられる量は、少なくとも1つの感覚特徴を変化させ、例えば、組み合わせは、組成物中のステビオールグリコシドのうちの1つ以上と比較して低減された苦味又は甘味を有し得、得られる組成物中の感覚特徴は、予想よりも良好である。
【0037】
本開示は、一実施形態では、1つ以上のカフェオイル置換キナ酸及びその塩を含む感覚改質剤を提供する。様々な実施形態では、カフェオイル置換キナ酸は、カフェ酸のカルボン酸及びキナ酸のアルコールから得られるエステルを含む。「カフェオイル置換キナ酸」又は「カフェオイルキナ酸」は、それらの用語が本明細書で使用される場合、モノカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸並びにそれらの塩を含む。モノカフェオイルキナ酸は、単一のカフェイン酸、及びキナ酸(例えば、クロロゲン酸(5-O-カフェオイルキナ酸)、ネオクロロゲン酸(3-O-カフェオイルキナ酸)、及びクリプトクロロゲン酸(4-O-カフェオイルキナ酸))から得られるエステルを含む。ジカフェオイルキナ酸は、2つのカフェイン酸、及びキナ酸(例えば、1,3-ジカフェオイルキナ酸、1,4-ジカフェオイルキナ酸、1,5-ジカフェオイルキナ酸、3,4-ジカフェオイルキナ酸、3,5-ジカフェオイルキナ酸、及び4,5-ジカフェオイルキナ酸)から得られるエステルを含む。したがって、感覚改質剤は、カフェオイル置換キナ酸の酸形態及び塩形態の両方を含む。様々なカフェオイル置換キナ酸の遊離酸形態が表1に示される。
【表1】
【0038】
様々な実施形態では、感覚改質剤は、キナ酸、カフェイン酸、フェルラ酸、シナピン酸、p-クマル酸、キナ酸のエステル、カフェイン酸のエステル、フェルラ酸のエステル、シナピン酸のエステル、p-クマル酸のエステル、カフェイン酸及びキナ酸のエステル、単一のカフェイン酸部分を含むカフェ酸及びキナ酸のエステル、2つ以上のカフェイン酸部分を含むカフェイン酸及びキナ酸のエステル、フェルラ酸及びキナ酸のエステル、単一のフェルラ酸部分を含むフェルラ酸及びキナ酸のエステル、2つ以上のフェルラ酸部分を含むフェルラ酸及びキナ酸のエステル、シナピン酸及びキナ酸のエステル、単一のシナピン酸部分を含むシナピン酸及びキナ酸のエステル、2つ以上のシナピン酸部分を含むシナピン酸及びキナ酸のエステル、p-クマル酸及びキナ酸のエステル、単一のp-クマル酸部分を含むp-クマル酸及びキナ酸のエステル、2つ以上のp-クマル酸部分を含むp-クマル酸及びキナ酸のエステル、1つのカフェイン酸部分及び1つのフェルラ酸部分を含有するキナ酸のジ-エステル、3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸のカフェイン酸エステル、酒石酸のカフェイン酸エステル、2つ以上のカフェイン酸部分を含有する酒石酸のカフェイン酸エステル、並びに/又はそれらの異性体、及び対応する塩のうちの1つ以上を更に含む。
【0039】
いくつかの態様では、感覚改質剤は、クロロゲン酸(5-O-カフェオイルキナ酸)、ネオクロロゲン酸(3-O-カフェオイルキナ酸)、クリプトクロロゲン酸(4-O-カフェオイルキナ酸)、1,3-ジカフェオイルキナ酸、1,4-ジカフェオイルキナ酸、1,5-ジカフェオイルキナ酸、3,4-ジカフェオイルキナ酸、3,5-ジカフェオイルキナ酸、4,5-ジカフェオイルキナ酸、3-O-フェルロイルキナ酸、4-O-フェルロイルキナ酸、5-O-フェルロイルキナ酸、1,3-ジフェルロイルキナ酸、1,4-ジフェルロイルキナ酸、1,5-ジフェルロイルキナ酸、3,4-ジフェルロイルキナ酸、3,5-ジフェルロイルキナ酸、4,5-ジフェルロイルキナ酸、ロスマリン酸、カフタル酸(モノカフェオイル酒石酸)、チコリ酸(cichoric acid)(ジカフェオイル酒石酸)及び塩、並びに/又はそれらの異性体、及び対応する塩のうちの1つ以上を含む。
【0040】
いくつかの実施形態では、感覚改質剤は、クロロゲン酸(5-O-カフェオイルキナ酸)、ネオクロロゲン酸(3-O-カフェオイルキナ酸)、クリプトクロロゲン酸(4-O-カフェオイルキナ酸)、1,3-ジカフェオイルキナ酸、1,4-ジカフェオイルキナ酸、1,5-ジカフェオイルキナ酸、3,4-ジカフェオイルキナ酸、3,5-ジカフェオイルキナ酸、及び4,5-ジカフェオイルキナ酸、並びにそれらの任意の組み合わせ、それらの異性体、及び対応する塩からなるリストから選択される1つ以上の化合物から本質的になる。様々な実施形態では、カフェオイル部分の1つ以上のアルコールは、水素で置換されるか、又はC1~C10アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピルなど)、C1~C10アルケニル、C6~C10アリール、C2~C10アシル、アクリレート、カフェオイル、o-クマロイル、p-クマロイル、m-クマロイル、シンナモイル、4-ヒドロキシシンナモイル、フェルロイル、イソ-フェルロイル、シナポイル、ガロイル、サルフェート、ホスフェート、若しくはホスホネートで置換される。したがって、修飾及び置換されたカフェイン酸部分は、ケイ皮酸、o-クマロイル、p-クマリン酸、m-クマリン酸、フェルラ酸、並びにそれらのアシル及びエステル形態をもたらす。様々な実施形態では、キナ酸部分の1つ以上のアルコールは、C1~C10アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピルなど)、C1~C10アルケニル、C6~C10アリール、C2~C10アシル、アクリレート、カフェオイル、o-クマロイル、p-クマロイル、m-クマロイル、シンナモイル、4-ヒドロキシシンナモイル、フェルロイル、イソ-フェルロイル、シナポイル、ガロイル、サルフェート、ホスフェート、又はホスホネートで置換される。
【0041】
感覚改質剤は、3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸のカフェイン酸エステル、酒石酸のカフェイン酸エステル、キナ酸のフェルラ酸エステル、又はカフェオイルキナ酸以外のキナ酸の任意の他の任意選択的に置換されたシンナモイルエステルのうちの1つ以上を含むことができる。キナ酸のフェルラ酸エステルの例としては、3-O-フェルロイルキナ酸、4-O-フェルロイルキナ酸、5-O-フェルロイルキナ酸、1,3-ジフェルロイルキナ酸、1,4-ジフェルロイルキナ酸、1,5-ジフェルロイルキナ酸、3,4-ジフェルロイルキナ酸、3,5-ジフェルロイルキナ酸、4,5-ジフェルロイルキナ酸、及びそれらの組み合わせが挙げられる。3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸のカフェイン酸エステルの一例は、ロスマリン酸である。酒石酸のカフェイン酸エステルの例としては、チコリ酸(ジカフェオイル酒石酸)及びカフタル酸(モノカフェオイル酒石酸)、並びにそれらの組み合わせが挙げられる。
【0042】
代替の実施形態では、感覚改質剤は、3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸のカフェイン酸エステル、酒石酸のカフェイン酸エステル、キナ酸のフェルラ酸エステル、又はカフェオイルキナ酸以外のキナ酸の任意の他の任意選択的に置換されたシンナモイルエステルのうちの1つ以上からなる混合物である。このような感覚改質剤はまた、塩画分及び酸画分を有するようなその塩も含む。したがって、カフェオイルキナ酸及び他の感覚改質剤に関連する、本明細書に記載される様々な実施形態の各々が、この代替手段に等しく適用可能であり得ることが更に想定される。
【0043】
【0044】
【0045】
上記に提供される構造は、D-(-)-キナ酸であり、示される数字は、現行のIUPAC番号付けに対応する。
【0046】
様々な実施形態では、感覚改質剤は、カフェイン酸、モノカフェオイルキナ酸、及びジカフェオイルキナ酸のうちの1つ以上が濃縮され得る。用語「濃縮された」は、感覚改質剤中に存在する1つ以上の他の化合物と比較して、カフェイン酸、モノカフェオイルキナ酸、及びジカフェオイルキナ酸のうちの1つの量の増加を指す。カフェイン酸、モノカフェオイルキナ酸、及びジカフェオイルキナ酸のうちの1つ以上が濃縮されている感覚改質剤は、組成物のステビオールグリコシド構成成分の感覚特性を改質することができる。
【0047】
1つ以上のジカフェオイルキナ酸が濃縮された感覚改質剤は、ステビオールグリコシド組成物の感覚特性を改質することができる。ジカフェオイルキナ酸が濃縮されている感覚改質剤は、10%以上、15%以上、20%以上、25%以上、30%以上、35%以上、40%以上、45%以上、50%以上、60%以上、70%以上、又は80%以上、又は90%以上のジカフェオイルキナ酸を含むことができる。
【0048】
様々な実施形態では、感覚改質剤全体の少なくとも若しくは約10重量%、15重量%、20重量%、25重量%、30重量%、35重量%、40重量%、45重量%、又は少なくとも若しくは約50重量%は、モノカフェオイルキナ酸及びその塩であり得る。様々な実施形態では、感覚改質剤全体の少なくとも若しくは約10重量%、15重量%、20重量%、25重量%、30重量%、35重量%、40重量%、45重量%、又は少なくとも若しくは約50重量%は、クロロゲン酸(5-O-カフェオイルキナ酸)及びその塩であり得る。様々な実施形態では、感覚改質剤全体の少なくとも若しくは約10重量%、15重量%、20重量%、25重量%、30重量%、35重量%、40重量%、45重量%、又は少なくとも若しくは約50重量%は、ネオクロロゲン酸(3-O-カフェオイルキナ酸)及びその塩であり得る。様々な実施形態では、感覚改質剤全体の少なくとも若しくは約10重量%、15重量%、20重量%、25重量%、30重量%、35重量%、40重量%、45重量%、又は少なくとも若しくは約50重量%は、クロロゲン酸(4-O-カフェオイルキナ酸)及びその塩であり得る。
【0049】
様々な更なる実施形態では、感覚改質剤全体の少なくとも若しくは約10重量%、15重量%、20重量%、25重量%、30重量%、35重量%、40重量%、45重量%、又は少なくとも若しくは約50重量%は、1,3-ジカフェオイルキナ酸及びその塩であり得る。様々な実施形態では、感覚改質剤全体の少なくとも若しくは約10重量%、15重量%、20重量%、25重量%、30重量%、35重量%、40重量%、45重量%、又は少なくとも若しくは約50重量%は、1,4-ジカフェオイルキナ酸及びその塩であり得る。様々な実施形態では、感覚改質剤全体の少なくとも若しくは約10重量%、15重量%、20重量%、25重量%、30重量%、35重量%、40重量%、45重量%、又は少なくとも若しくは約50重量%は、1,5-ジカフェオイルキナ酸及びその塩であり得る。様々な実施形態では、感覚改質剤全体の少なくとも若しくは約10重量%、15重量%、20重量%、25重量%、30重量%、35重量%、40重量%、45重量%、又は少なくとも若しくは約50重量%は、3,4-ジカフェオイルキナ酸及びその塩であり得る。様々な実施形態では、感覚改質剤全体の少なくとも若しくは約10重量%、15重量%、20重量%、25重量%、30重量%、35重量%、40重量%、45重量%、又は少なくとも若しくは約50重量%は、3,5-ジカフェオイルキナ酸及びその塩であり得る。様々な実施形態では、感覚改質剤全体の少なくとも若しくは約10重量%、15重量%、20重量%、25重量%、30重量%、35重量%、40重量%、45重量%、又は少なくとも若しくは約50重量%は、4,5-ジカフェオイルキナ酸及びその塩であり得る。
【0050】
感覚改質剤は、例えば、20:1~1:20、例えば、3:1~1:20のモノカフェオイルキナ酸及び塩全体のジカフェオイルキナ酸及び塩全体に対する重量比を有することができる。様々な実施形態では、感覚改質剤は、15:1~1:15、10:1~1:10、5:1~1:5、3:1~1:3、2:1~1:2、1.5:1~1:1.5、5:1~1:1、3:1~1:1、2:1~1:1、1.5:1~1:1.1、1:1~1:20、1:1~1:15、1:1~1:10、1:5~1:20、1:5~1:15、1:5~1:10、1:2~1:20、1:2~1:15、1:2~1:10、1:2~1:5、1:1~1:3、1:1~1:2、又は1:1~1:1.5のモノカフェオイルキナ酸及びその塩:ジカフェオイルキナ酸及びその塩の重量比を有する。いくつかの実施形態では、感覚改質剤は、モノカフェオイルキナ酸及びモノカフェオイルキナ酸の塩の量と比較して、重量でより大量のジカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸の塩を有する。様々な実施形態では、感覚改質剤は、約1:1のモノカフェオイルキナ酸:ジカフェオイルキナ酸(それらの塩を含む)の比を有する。
感覚改質剤の塩形態
【0051】
本明細書に提供される感覚改質剤は、塩形態である部分(「塩画分」に対応する)、及び酸形態である部分(「酸画分」に対応する)を含有する。様々な実施形態では、塩画分は、感覚改質剤全体の少なくとも50重量%を占める。したがって、感覚改質剤全体の主な構成成分は、塩形態の化合物である。
【0052】
感覚改質剤は、様々なタイプの塩を含有することができるが、典型的には、摂取に好適である塩、典型的には、ナトリウム及びカリウムなどのアルカリ金属、マグネシウム及びカルシウムなどのアルカリ土類金属から得られる塩、並びにアミノ酸などの窒素由来の塩を含有する。
【0053】
本明細書に記載されるように、感覚改質剤は、1つ以上のカフェオイル置換キナ酸、並びにその塩形態を含有する。各カフェオイル置換キナ酸の塩は、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アンモニウム塩、又はそれらの任意の組み合わせの混合物であり得る。様々な実施形態では、各カフェオイル置換キナ酸の塩は、ナトリウム塩、カリウム塩、又はそれらの混合物である。したがって、感覚改質剤は、モノカフェオイルキナ酸のナトリウム塩、ジカフェオイルキナ酸のナトリウム塩、モノカフェオイルキナ酸のカリウム塩、ジカフェオイルキナ酸のカリウム塩、又はそれらの任意の組み合わせの混合物を含むことができる。例えば、感覚改質剤は、クロロゲン酸、ネオクロロゲン酸、クリプトクロロゲン酸、1,3-ジカフェオイルキナ酸、1,4-ジカフェオイルキナ酸、1,5-ジカフェオイルキナ酸、3,4-ジカフェオイルキナ酸、3,5-ジカフェオイルキナ酸、4,5-ジカフェオイルキナ酸、又はそれらの任意の組み合わせのナトリウム及び/又はカリウム塩を含んでもよい。
【0054】
様々な実施形態では、感覚改質剤は、1つ以上のカフェオイル置換キナ酸及びその1つ以上の塩を含む混合物であり、感覚改質剤全体の少なくとも50重量%は、塩形態である。
【0055】
例えば、感覚改質剤全体の少なくとも若しくは約50重量%、55重量%、60重量%、61重量%、62重量%、63重量%、64重量%、65重量%、66重量%、67重量%、68重量%、69重量%、70重量%、71重量%、72重量%、73重量%、74重量%、75重量%、80重量%、85重量%、又は少なくとも若しくは約90重量%は、塩形態である。更なる実施形態では、感覚改質剤全体の約60重量%、65重量%、66重量%、67重量%、68重量%、69重量%、70重量%、71重量%、72重量%、73重量%、74重量%、75重量%、77重量%、78重量%、79重量%、80重量%、81重量%、82重量%、83重量%、84重量%、85重量%若しくはそれら未満、又は約90重量%若しくはそれ未満は、塩形態である。なお更なる実施形態では、感覚改質剤全体の約50重量%~90重量%、50重量%~80重量%、50重量%~75重量%、60重量%~90重量%、60重量%~80重量%、60重量%~79重量%、60重量%~77重量%、60重量%~75重量%、60重量%~73重量%、60重量%~70重量%、65重量%~80重量%、65重量%~75重量%、66重量%~74重量%、67重量%~73重量%、68重量%~72重量%、69重量%~71重量%、65重量%~70重量%、67重量%~72重量%、69重量%~74重量%、又は70重量%~75重量%は、塩形態である。
【0056】
例えば、カフェオイルキナ酸の塩及びカフェオイルキナ酸の合計の少なくとも若しくは約50重量%、55重量%、60重量%、61重量%、62重量%、63重量%、64重量%、65重量%、66重量%、67重量%、68重量%、69重量%、70重量%、71重量%、72重量%、73重量%、74重量%、75重量%、80重量%、85重量%、又は少なくとも若しくは約90重量%は、塩形態である。更なる実施形態では、カフェオイルキナ酸の塩及びカフェオイルキナ酸の合計の約60重量%、65重量%、66重量%、67重量%、68重量%、69重量%、70重量%、71重量%、72重量%、73重量%、74重量%、75重量%、77重量%、78重量%、79重量%、80重量%、81重量%、82重量%、83重量%、84重量%、85重量%若しくはそれら未満、又は約90重量%若しくはそれ未満は、塩形態である。なお更なる実施形態では、カフェオイルキナ酸の塩及びカフェオイルキナ酸の合計の約50重量%~90重量%、50重量%~80重量%、50重量%~75重量%、60重量%~90重量%、60重量%~80重量%、60重量%~79重量%、60重量%~77重量%、60重量%~75重量%、60重量%~73重量%、60重量%~70重量%、65重量%~80重量%、65重量%~75重量%、66重量%~74重量%、67重量%~73重量%、68重量%~72重量%、69重量%~71重量%、65重量%~70重量%、67重量%~72重量%、69重量%~74重量%、又は70重量%~75重量%は、塩形態である。そのいくつかの実施形態では、塩は、ナトリウム塩、カリウム塩、又は両方である。
【0057】
本明細書で使用される場合、「塩形態」は、金属カチオン又はカチオン性アンモニウム化合物などの水素イオン以外のカチオンと共にイオン対を形成するような、アニオン性形態のイオン化可能な化合物を指す。化合物は、金属カチオン、M+、又はアンモニウム化合物NR4
+とのイオン配位のカルボキシレート-COO-であってよく、式中、各Rは、H又はアルキルである。例えば、固体状態では、カルボキシレートは、イオン結合を介してカチオンに結合され得る。理論に制限されるものではないが、溶液中では、イオン種は、密接イオン対として緊密に対形成されてもよく、又は分離及び溶媒和されてもよい。しかしながら、溶解した塩形態アニオンが溶液から単離されると、それは、その対形成されたカチオン種と共に除去される。例えば、溶液から塩形態のカルボン酸を除去すると、得られる化合物は、金属カルボキシレート又は他のイオン性化合物になる。様々な実施形態では、塩形態は、アルカリ塩、例えば、1つ以上のキナ酸のナトリウム塩又はカリウム塩である。塩形態と酸形態との間の差のうちの1つは、塩形態の単離が、典型的には金属カチオンを含有するイオン性化合物をもたらす一方で、酸形態の単離が、典型的には金属カチオンを含まない中性種をもたらすことである。本明細書に記載される塩及び塩形態は、混合塩を含み得る。混合塩は、カフェオイルキナ酸の混合されたカリウム塩及びナトリウム塩などの共通のアニオン性パートナーを共有する、2つ以上のカチオン種の混合物を含む。
【0058】
本明細書で使用される場合、「酸形態」は、カルボン酸基-COOHを有するカルボン酸化合物を指す。溶液中では、-COOHは、脱プロトン化して、プロトン又はプロトン化種と対形成された、イオン化されているが金属化されていないカルボキシレート基を提供し得る。したがって、酸形態は、-COOH、又はH+と対形成された-COO-を有する化合物に対応することができる。例えば、溶解した酸形態は、ヒドロニウム又は他のプロトン化溶媒種によって電気的に平衡化するカルボキシレートを提供することができるが、対イオンは、金属カチオン又はアンモニウム塩以外である。固体状態では、酸形態は、中性であり、完全に共有結合した種として特徴付けられ得る。
【0059】
更なる例では、感覚改質剤全体の少なくとも若しくは約5重量%、10重量%、15重量%、20重量%、25重量%、30重量%、35重量%、40重量%、又は少なくとも若しくは約45重量%は、酸形態である。更なる実施形態では、感覚改質剤全体の約10重量%、15重量%、20重量%、25重量%、30重量%、35重量%、40重量%(若しくはそれら未満)、又は約50重量%未満は、酸形態である。なお更なる実施形態では、感覚改質剤全体の5重量%~50重量%、10重量%~50重量%、15重量%~50重量%、20重量%~50重量%、5重量%~40重量%、10重量%~40重量%、15重量%~40重量%、20重量%~40重量%、5重量%~35重量%、10重量%~35重量%、15重量%~35重量%、20重量%~35重量%、5重量%~30重量%、10重量%~30重量%、15重量%~30重量%、20重量%~30重量%、5重量%~20重量%、10重量%~20重量%、15重量%~20重量%、5重量%~15重量%、10重量%~15重量%、又は5重量%~10重量%は、酸形態である。
【0060】
更なる例では、カフェオイルキナ酸の塩及びカフェオイルキナ酸の合計の少なくとも若しくは約5重量%、10重量%、15重量%、20重量%、25重量%、30重量%、35重量%、40重量%、又は少なくとも若しくは約45重量%は、酸形態である。更なる実施形態では、カフェオイルキナ酸の塩及びカフェオイルキナ酸の合計の約10重量%、15重量%、20重量%、25重量%、30重量%、35重量%、40重量%(若しくはそれら未満)、又は約50重量%未満は、酸形態である。なお更なる実施形態では、カフェオイルキナ酸の塩及びカフェオイルキナ酸の合計の5重量%~50重量%、10重量%~50重量%、15重量%~50重量%、20重量%~50重量%、5重量%~40重量%、10重量%~40重量%、15重量%~40重量%、20重量%~40重量%、5重量%~35重量%、10重量%~35重量%、15重量%~35重量%、20重量%~35重量%、5重量%~30重量%、10重量%~30重量%、15重量%~30重量%、20重量%~30重量%、5重量%~20重量%、10重量%~20重量%、15重量%~20重量%、5重量%~15重量%、10重量%~15重量%、又は5重量%~10重量%は、酸形態である。そのいくつかの実施形態では、塩は、ナトリウム塩、カリウム塩、又は両方である。
【0061】
様々な実施形態では、感覚改質剤は、塩画分及び酸画分を含み、塩画分は、モノカフェオイルキナ酸の塩及びジカフェオイルキナ酸の塩のうちの1つ以上を含み、酸画分は、モノカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸のうちの1つ以上を含み、塩画分は、感覚改質剤全体の少なくとも50重量%を構成する。
【0062】
例えば、塩画分は、感覚改質剤全体の少なくとも若しくは約50重量%、55重量%、60重量%、65重量%、70重量%、75重量%、80重量%、85重量%、又は少なくとも若しくは約90重量%を構成する。更なる実施形態では、塩画分は、感覚改質剤全体の約60重量%、65重量%、70重量%、75重量%、80重量%、85重量%(若しくはそれら未満)、又は約90重量%(若しくはそれ未満)を構成する。なお更なる実施形態では、塩画分は、感覚改質剤全体の50重量%~90重量%、50重量%~80重量%、50重量%~75重量%、60重量%~90重量%、60重量%~80重量%、65重量%~80重量%、又は65重量%~75重量%を構成する。別段の定めがない限り、塩画分の重量%は、平衡カチオン種を含めて計算されるべきである。
【0063】
更なる例では、塩画分は、感覚改質剤全体の少なくとも若しくは約5重量%、10重量%、15重量%、20重量%、25重量%、30重量%、35重量%、40重量%、又は少なくとも若しくは約45重量%を構成する。更なる実施形態では、酸画分は、感覚改質剤全体の約10重量%、15重量%、20重量%、25重量%、30重量%、35重量%、40重量%(若しくはそれら未満)、又は約50重量%未満を構成する。なお更なる実施形態では、酸画分は、感覚改質剤全体の5重量%~50重量%、10重量%~50重量%、15重量%~50重量%、20重量%~50重量%、5重量%~40重量%、10重量%~40重量%、15重量%~40重量%、20重量%~40重量%、5重量%~35重量%、10重量%~35重量%、15重量%~35重量%、20重量%~35重量%、5重量%~30重量%、10重量%~30重量%、15重量%~30重量%、20重量%~30重量%、5重量%~20重量%、10重量%~20重量%、15重量%~20重量%、5重量%~15重量%、10重量%~15重量%、又は5重量%~10重量%を構成する。
【0064】
別の例として、塩画分は、カフェオイルキナ酸の塩及びカフェオイルキナ酸の合計の少なくとも若しくは約50重量%、55重量%、60重量%、65重量%、70重量%、75重量%、80重量%、85重量%、又は少なくとも若しくは約90重量%を構成する。更なる実施形態では、塩画分は、カフェオイルキナ酸の塩及びカフェオイルキナ酸の合計の約60重量%、65重量%、70重量%、75重量%、80重量%、85重量%(若しくはそれら未満)、又は約90重量%(若しくはそれ未満)を構成する。なお更なる実施形態では、塩画分は、カフェオイルキナ酸の塩及びカフェオイルキナ酸の合計の50重量%~90重量%、50重量%~80重量%、50重量%~75重量%、60重量%~90重量%、60重量%~80重量%、65重量%~80重量%、又は65重量%~75重量%を構成する。そのいくつかの実施形態では、塩は、ナトリウム塩、カリウム塩、又は両方である。
【0065】
感覚改質剤はまた、感覚改質剤全体の少なくとも50モル%が塩形態であることを特徴とし得る。例えば、感覚改質剤全体の少なくとも若しくは約50モル%、55モル%、60モル%、65モル%、70モル%、75モル%、80モル%、85モル%、又は少なくとも若しくは約90モル%は、塩形態である。更なる実施形態では、感覚改質剤全体の約60モル%、65モル%、70モル%、75モル%、80モル%、85モル%(若しくはそれら未満)、又は約90モル%(若しくはそれ未満)は、塩形態である。なお更なる実施形態では、感覚改質剤全体の50モル%~90モル%、50モル%~80モル%、50モル%~75モル%、60モル%~90モル%、60モル%~80モル%、60モル%~75モル%、60モル%~70モル%、65モル%~80モル%、又は65モル%~75モル%は、塩形態である。
【0066】
更なる例では、感覚改質剤全体の少なくとも若しくは約5モル%、10モル%、15モル%、20モル%、25モル%、30モル%、35モル%、40モル%、又は少なくとも若しくは約45モル%は、酸形態である。更なる実施形態では、感覚改質剤全体の約10モル%、15モル%、20モル%、25モル%、30モル%、35モル%、40モル%(若しくはそれら未満)、又は約50モル%未満は、酸形態である。なお更なる実施形態では、感覚改質剤全体の5モル%~50モル%、10モル%~50モル%、15モル%~50モル%、20モル%~50モル%、5モル%~40モル%、10モル%~40モル%、15モル%~40モル%、20モル%~40モル%、5モル%~35モル%、10モル%~35モル%、15モル%~35モル%、20モル%~35モル%、5モル%~30モル%、10モル%~30モル%、15モル%~30モル%、20モル%~30モル%、5モル%~20モル%、10モル%~20モル%、15モル%~20モル%、5モル%~15モル%、10モル%~15モル%、又は5モル%~10モル%は、酸形態である。
【0067】
なお更なる例では、感覚改質剤は、カフェオイルキナ酸の塩及びカフェオイルキナ酸の合計の少なくとも50モル%である。例えば、カフェオイルキナ酸の塩及びカフェオイルキナ酸の少なくとも若しくは約50モル%、55モル%、60モル%、65モル%、70モル%、75モル%、80モル%、85モル%、又は少なくとも若しくは約90モル%は、塩形態である。更なる実施形態では、カフェオイルキナ酸の塩及びカフェオイルキナ酸の合計の約60モル%、65モル%、70モル%、75モル%、80モル%、85モル%(若しくはそれら未満)、又は約90モル%(若しくはそれ未満)は、塩形態である。なお更なる実施形態では、カフェオイルキナ酸の塩及びカフェオイルキナ酸の合計の50モル%~90モル%、50モル%~80モル%、50モル%~75モル%、60モル%~90モル%、60モル%~80モル%、60モル%~75モル%、60モル%~70モル%、65モル%~80モル%、又は65モル%~75モル%は、塩形態である。そのいくつかの実施形態では、塩は、ナトリウム塩、カリウム塩、又は両方である。
【0068】
同様に、塩画分は、重量%ではなくモル%で特徴付けられ得る。様々な実施形態では、例えば、塩画分は、感覚改質剤全体の少なくとも若しくは約50モル%、55モル%、60モル%、65モル%、70モル%、75モル%、80モル%、85モル%、又は少なくとも若しくは約90モル%を構成する。更なる実施形態では、塩画分は、感覚改質剤全体の約60モル%、65モル%、70モル%、75モル%、80モル%、85モル%(若しくはそれら未満)、又は約90モル%(若しくはそれ未満)を構成する。なお更なる実施形態では、塩画分は、感覚改質剤全体の50モル%~90モル%、50モル%~80モル%、50モル%~75モル%、60モル%~90モル%、60モル%~80モル%、65モル%~80モル%、又は65モル%~75モル%を構成する。
【0069】
更なる例では、酸画分は、感覚改質剤全体の少なくとも若しくは約5モル%、10モル%、15モル%、20モル%、25モル%、30モル%、35モル%、40モル%、又は少なくとも若しくは約45モル%を構成する。更なる実施形態では、酸画分は、感覚改質剤全体の約10モル%、15モル%、20モル%、25モル%、30モル%、35モル%、40モル%(若しくはそれら未満)、又は約50モル%未満を構成する。なお更なる実施形態では、酸画分は、感覚改質剤全体の5モル%~50モル%、10モル%~50モル%、15モル%~50モル%、20モル%~50モル%、5モル%~40モル%、10モル%~40モル%、15モル%~40モル%、20モル%~40モル%、5モル%~35モル%、10モル%~35モル%、15モル%~35モル%、20モル%~35モル%、5モル%~30モル%、10モル%~30モル%、15モル%~30モル%、20モル%~30モル%、5モル%~20モル%、10モル%~20モル%、15モル%~20モル%、5モル%~15モル%、10モル%~15モル%、又は5モル%~10モル%を構成する。
【0070】
感覚改質剤は、例えば、1:1~1:9、1:1~1:8、1:1~1:7、1:1~1:6、1:1~1:5、1:1~1:4、1:1~1:3、1:1~1:2、又は1:1~1:1.5.の酸:塩の重量比又はモル比を有することができる。
【0071】
本明細書に記載される塩画分及び塩形態の様々なモル%、重量%、重量比、モル比は、感覚改質剤全体、又は様々な実施形態では、カフェオイルキナ酸部分、モノカフェオイルキナ酸部分、ジカフェオイルキナ酸部分などの感覚改質剤の一部分に(対応する塩と合わせて)関連し得る。
【0072】
感覚改質剤全体の塩形態のモル%及び重量%である塩画分は、当業者に利用可能な様々な技術を介して決定され得る。例えば、感覚改質剤全体のモル%及び重量%である塩画分は、分光法(例えば、NMR若しくはICP-MS)、実験的に(例えば、滴定を介して)、又は感覚改質剤に添加される各構成成分の量を決定した後の計算によって決定され得る。
【0073】
各モノカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸を含む、本明細書に記載されるキナ酸の各々は、弱酸とみなされ得、それらの共役酸形態、共役塩基形態(例えば、それらの塩形態)、並びに化合物のある分率(例えば、モル分率)が共役酸形態で存在し、別の分率が共役塩基形態で存在する、混合共役酸-共役塩基形態のうちの少なくとも1つで存在することができる。モノカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸についての共役酸形態対共役塩基形態の分率は、各化合物のpKa及び組成物のpHを含む様々な因子に依存する。
【0074】
様々な実施形態では、例えば、水溶液中では、感覚改質剤全体の塩形態は、酸形態と平衡状態で存在する。例えば、特定の塩形態分子は、プロトン化され、したがって酸形態に変換され得、酸形態分子は、脱プロトン化されて塩形態をもたらすことができる。平衡に近づいた又は平衡を達成した後、このような相互作用は、感覚改質剤全体の所与の形態又は画分の全体的な重量%を実質的に変化させない。例えば、感覚改質剤全体の50重量%以上の塩画分を有する組成物は、様々な化合物がある画分から別の画分に交換し得るとしても、塩及び酸画分の同じ割合を維持することができる。
【0075】
塩形態と酸形態との間の平衡が、組成物への構成成分の添加に応答してシフトし得る場合もある。例えば、緩衝液、塩、酸、又は塩基の添加は、平衡をシフトさせて塩画分又は酸画分を選ぶことができ、したがって組成物の重量%を変化させることができる。
【0076】
更に、組成物のpHと塩画分対酸画分の割合との間の関係が存在し得る。例えば、塩画分は、典型的には、pHが上昇するにつれて増加し、典型的には、pHが低下するにつれて低減する。しかしながら、
図2の滴定曲線に示されるように、pHは、塩画分及び酸画分とは異なる概念である。これは、滴定曲線の緩衝領域において明確に明らかであり、塩基(又は酸)の濃度の比例的大きい変化は、pHの非常に最小の又は無視できる変化をもたらす。例えば、アルカリの濃度の増加は、緩衝領域外で移動し始めない限り、pHの増加を有意に引き起こさない。
図2の滴定曲線は、簡略化され、2つ以上のイオン化可能な構成成分を有する組成物は、より複雑な滴定曲線を有する。緩衝領域は、滴定された化合物又は混合物の様々なpKa値に対応するpHを中心とする。参照のために、キナ酸のpKaは、約3.46であるが、一部のキナ酸誘導体のpKaは、より低くなり得る。一般的な緩衝液であるクエン酸は、pKa1、pKa2、及びpKa3について、それぞれ約3.10、4.80、及び5.40のpKa値を有する。様々な実施形態では、組成物は、様々なカフェオイルキナ酸化合物の緩衝領域の中心となるpH、例えば、約1~約4、約1~約3、約2~約4、約3~約4、約2~約3、約2.5~約3.5、約2.4~約3.6、約2.2~約3、約2.4~約3、約2.6~約3、約2.2~約3.2、約2.4~約3.2、約2.6~約3.2、約2.4~約3.4、約2.4~約3.2、約2.6~約3.0、約2.6~約3.4、約2.2~約2.9、約2.3~約3.1、約2.4~約3.2、約2.5~約2.9、約2.5~約3、約2.6~約2.8、約2.5~約2.7、又は約2.7~約2.9のpHを有する。例えば、pHは、約2.2、約2.3、約2.4、約2.5、約2.6、約2.7、約2.8、約2.9、約3.0、約3.1、又は約3.2であり得る。様々な他の実施形態では、pHは、約3.2~約3.8、約3.3~約3.7、約3.3~約3.6、約3.4~約3.7、約3.4~約3.6、約3.4~約4、約3.4~約3.9、約3.4~約3.8、約3.4~約3.7、又は約3.4~約3.6であり得る。
【0077】
更なる実施形態では、組成物は、約4、3.9、3.8、3.7、3.6、3.5、3.4、3.3、3.2、3.1、3.0、2.9、2.8、2.7、2.6,又は2.5(又はそれら未満)のpHを有する。なお更なる実施形態では、組成物は、約0.5、0.75、1、1.5、1.7、2、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、又は3.7(又はそれらを超える)pHを有する。pH値は、例えば、ISFET(イオン特異的電界効果トランジスタ)メータによって測定され得る。
【0078】
様々な他の実施形態では、組成物は、感覚改質剤全体の半当量点又はKaにおけるpHよりも高いpHを有する。
【0079】
様々な他の実施形態では、組成物は、感覚改質剤全体の当量点におけるpHよりも低いpHを有する。
【0080】
様々な他の実施形態では、例えば、固体組成物において、塩形態及び酸形態は、固体状態であり得、塩形態と酸形態との間の割合は動かない。様々な実施形態では、顆粒状の卓上甘味料などの固体組成物中の塩画分対酸画分の比は、固体組成物が添加される得られる溶液の比とは異なり得ることを理解されたい。例えば、いくつかの実施形態では、固体状態のステビオールグリコシド組成物は、溶解すると、少なくとも50重量%が塩形態である感覚改質剤を有する溶液をもたらす。
感覚改質剤の有効量
【0081】
スクロースの甘味の時間的プロファイルは、非常に望ましいとみなされる。レバウジオシドAを含むいくつかの非栄養性甘味料の甘味は、より遅い又はより長い甘味の発現を有するという点で、スクロースよりも「より鋭い」とみなされる。例えば、それは、任意の甘味が知覚される前により長い発現時間を有し、続いて最大の甘味への急速な増加を有する。このような発現が遅い甘味料はまた、「尖っている」と呼ばれる場合がある。対照的に、スクロースは、より短い発現を有するが、最大の甘味へのより急速でない増加を有し、これは、「丸みを帯びている」と呼ばれる場合がある。一部の非栄養性甘味料は、スクロースよりも長く残る甘味を有し得、すなわち、風味は、甘味がもはや知覚されないレベルまでピークの甘味から消失するのにより長くかかる。スクロースのものに近い甘味の時間的プロファイルを有する甘味料組成物が、より望ましいとみなされる。
【0082】
本開示の組成物は、ステビオールグリコシド構成成分中の1つ以上のステビオールグリコシドの感覚特性を改質するのに有効な量の感覚改質剤を含む。例えば、感覚特性は、スクロースの感覚プロファイルにより緊密に近づくように改質され得る。様々な実施形態では、感覚改質剤は、ステビオールグリコシドの甘味残存の低減、苦味の低減、又は両方に有効な量で存在する。
【0083】
感覚パネルを使用して、苦味の低減、甘味残存の低減、又は両方に有効な感覚改質剤の量を定量化することができる。感覚パネルは、食品科学産業に不可欠である科学的及び再現可能な方法である。感覚パネルは、3人以上の個々のパネリストの群を含む。パネリストは、訓練を受けた、経験のある、又は更には熟練した評価者であり得るが、典型的には、パネリストは、基準がまだ確立されていない消費者でも未経験の評価者でもない。パネリストは、個人的な主観性の影響を回避し、再現性を強化するために、産業において認識された慣行に従って指導される。例えば、パネリストは、試験製品の客観的感覚特性を評価するが、典型的には、個人的選好などの主観的特性を提供しない。様々な実施形態では、感覚パネルは、3人、4人、5人、又はそれ以上のパネリストで円卓形式において実施され得、パネリストは、各感覚特性を考察及び評価し、各試料の専門用語及び特性に関して合意に達する。パネルは、各特性を説明するための数値スケールを提供することができる。例えば、ゼロが特性が存在しないことに対応し得る一方で、6などの別の数は、特性の上限の極度の発生を表す。円卓形式は、専門用語に関する考察を指示し、特定の製品及び特性を評価するようにパネルに指示するパネルリーダーを更に含むことができる。
【0084】
例えば、感覚パネル又はアッセイは、感覚改質剤の様々な塩画分を有するステビオールグリコシド組成物の感覚特性を特徴付けるために実施され得る。溶液の感覚特性は、ステビオールグリコシド組成物の味見の経験がある少なくとも3人であるが、好ましくは4人以上の個人のパネルによって試験され得る。経験のあるパネリストは、ステビオールグリコシドの味見の経験があり、甘味残存及び苦味を含む個々のステビオールグリコシド及びステビオールグリコシドブレンドの感覚特性に精通している。これらの経験のあるパネリストはまた、対照スクロース溶液と比較したステビオールグリコシドの味見に精通している。経験のあるパネリストは、円卓方法を使用して、各甘味特性を評価することができる。例えば、各溶液を試験するために、経験のあるパネリストは、全量ピペットによって約2mLの各溶液を自身の口に分配し、舌を動かすことによって溶液を分散させ、試験されている特定の甘味特性の値を記録することができる。各甘味特性に関して、パネリストは、各甘味特性の記述的スケールについて同意し、次いで、これに対する各甘味特性の値を記録するべきである。複数の溶液がセッション中に試験される場合、パネリストは、口蓋を水で洗浄することができる。例えば、甘味残存の円卓評価は、0~6のスケールを割り当てることができ、0のスコアは、甘味残存なしを示し、6のスコアは、極度の甘味残存を示す。苦味の円卓評価は、0~6のスケールを割り当てることができ、0のスコアは、甘味残存なしを示し、6のスコアは、極度の甘味残存を示す(0=なし、1=微量、2=わずか、3=中程度、4=明確、5=強い、6=極度)。
【0085】
更なる例として、溶液の甘味強度は、ステビオールグリコシド組成物の味見の経験がある少なくとも4人の個人のパネルによって試験され得る。パネリストは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、及び14のSEVに相当する1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、及び14%スクロース溶液の標準範囲を使用することができる。各溶液を試験するために、経験のあるパネリストは、全量ピペットによって約2mLの各溶液を自身の口に分配し、舌を動かすことによって溶液を分散させ、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、及び14%スクロース溶液との比較に基づいて各溶液のSEV値を記録する。試飲溶液の間で、パネリストは、口蓋を水で洗浄することができる。パネリストはまた、標準スクロース溶液での彼らが記録したSEV値との正確な一致を確実にするために、試験溶液の味見の間に自由裁量で、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、及び14%スクロース溶液の標準範囲を味見することができる。
【0086】
パネリストは、訓練を受けたパネリストであってもよい。訓練を受けたパネリストは、試験製品に関する感覚特性に関連する用語及び感覚現象を理解する訓練を受けている。例えば、ステビオールグリコシド組成物の試験のために訓練を受けたパネリストは、ステビオールグリコシド組成物から引き起こされ得る苦味、甘味残存、渋味、典型的なレバウジオシドM型及びレバウジオシドN型現象、口当たり、ティー/フローラル/グリーン、並びに尖った-丸みを帯びた感覚の用語及び感覚現象を理解するであろう。様々な実施形態では、訓練を受けたパネリストは、苦味、甘味残存、渋味、典型的なレバウジオシドM型及びレバウジオシドN型現象、口当たり、ティー/フローラル/グリーン、並びに尖った-丸みを帯びた感覚に対応する参照試料に対して訓練を受けており、したがって、このような基準を認識及び評価するように調整されている。訓練を受けたパネリストは、様々な感覚の大きさとニュアンスとを区別するのに十分な鋭敏さを有する。
【0087】
対照試料は、典型的には、基準点として、又は比較目的で使用される。例えば、感覚改質剤の有効性を適格とするために、対照試料が使用され得る。対照試料は、ステビオールグリコシド構成成分を含むが、感覚改質剤が存在しない溶液などの組成物であり得る。感覚改質剤以外、対照試料は、他の点で同一であり、同濃度で同じステビオールグリコシド構成成分を含有するべきである。他の標準試料、例えば、感覚特性の強度を評価するために使用される標準試料が、感覚パネルで一般的に使用される。他の実施形態では、対照試料は、比較の目的で、競合感覚改質剤、全て酸形態の感覚改質剤、又は全て塩形態の感覚改質剤などの異なる感覚改質剤を含有する修飾された対照試料であってもよい。
【0088】
本開示は、経験のある又は訓練を受けたパネリストによる感覚試験に限定されない。例えば、訓練を受けていないパネリストを利用することが可能である。しかしながら、訓練を受けていないパネリストの場合、より多くのパネリストが、再現可能な結果を提供するために必要であり、これは典型的には、選好などの主観的特性に焦点を合わせる。
【0089】
更なる感覚特性の例示された感覚アッセイ及び試験基準は、本開示に提供される実施例に記載される。
【0090】
円卓感覚パネル及び感覚試験に関する更なる説明は、国際公開第2019/071220号として2019年4月11日に公開された国際出願PCT/US2018/054743号、国際公開第2019/071182号として2019年4月11日に公開された国際出願PCT/US2018/054691号、米国特許出願公開第2019/0223481号として2019年7月25日に公開された米国出願第16/373,206号、及び米国特許出願公開第2019/0223483号として2019年7月25日に公開された米国出願第16/374,422号に記載され、それらの各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0091】
いくつかの態様では、甘味残存を減少させるのに有効な感覚改質剤の量は、甘味残存スコアを少なくとも1単位低減するのに有効な量であり得、甘味残存スコアは、0~6のスケールを使用した円卓方法を使用して、ステビオールグリコシド溶液の味見の訓練を受けた少なくとも4人のパネリストによって決定され、0のスコアは、甘味残存なしを示し、6のスコアは、極度の甘味残存を示す。他の態様では、甘味残存を減少させるのに有効な量は、甘味残存スコアを少なくとも1単位、2単位、3単位、4単位、5単位、又は6単位低減するのに有効な量を含む。他の態様では、甘味残存を減少させるのに有効な量は、甘味残存スコアを5、4、3、2、又は1単位未満まで低減するのに有効な量を含む。いくつかの態様では、甘味残存を減少させるのに有効な量は、甘味残存スコアをゼロまで低減するのに有効な量を含む。
【0092】
組成物は、様々な量の感覚改質剤を有することができる。感覚改質剤は、特定の使用にとって所望される任意の量で組成物中に存在し得る。例えば、感覚改質剤は、約1ppm~約1000ppm又は約1ppm~約2000ppmの総濃度で組成物中に存在し得る。いくつかの態様では、感覚改質剤は、約100ppm~約2000ppm、約200ppm~約2000ppm、300ppm~約2000ppm、400ppm~約2000ppm、500ppm~約2000ppm、600ppm~約2000ppm、700ppm~約2000ppm、800ppm~約2000ppm、900ppm~約2000ppm、又は1000ppm~約2000ppmの総濃度で組成物中に存在し得る。いくつかの態様では、感覚改質剤は、約10、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、110、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、又は2000ppmを超える総濃度で組成物中に存在し得る。様々な態様では、感覚改質剤は、約100ppm~約1000ppm、約200ppm~約1000ppm、300ppm~約1000ppm、400ppm~約1000ppm、500ppm~約1000ppm、600ppm~約1000ppm、700ppm~約1000ppm、800ppm~約1000ppm、又は900ppm~約1000ppmの総濃度で組成物中に存在し得る。いくつかの態様では、感覚改質剤は、約100ppm~約800ppm、約200ppm~約800ppm、300ppm~約800ppm、400ppm~約800ppm、500ppm~約800ppm、600ppm~約800ppm、又は700ppm~約800ppmの総濃度で組成物中に存在し得る。いくつかの態様では、感覚改質剤は、約400ppm~約800ppmの総濃度で組成物中に存在し得る。
【0093】
本明細書に記載される様々な組成物中の個々の感覚修飾種の量は、各々独立して変化し得る。例えば、モノカフェオイルキナ酸、ジカフェオイルキナ酸、又は両方は各々、個々に、約1ppm~約1000ppmの濃度で組成物中に存在し得る。いくつかの態様では、モノカフェオイルキナ酸、ジカフェオイルキナ酸、又は両方は各々、個々に、約100ppm~約1000ppm、約200ppm~約1000ppm、300ppm~約1000ppm、400ppm~約1000ppm、500ppm~約1000ppm、600ppm~約1000ppm、700ppm~約1000ppm、800ppm~約1000ppm、900ppm~約1000ppmの濃度で存在し得る。いくつかの態様では、モノカフェオイルキナ酸、ジカフェオイルキナ酸、又は両方は各々、個々に、約10、50、100、200、300、400、500、600、700、800、900、又は1000ppmを超える濃度で存在し得る。いくつかの態様では、モノカフェオイルキナ酸、ジカフェオイルキナ酸、又は両方は各々、個々に、約100ppm~約800ppm、約200ppm~約800ppm、300ppm~約800ppm、400ppm~約800ppm、500ppm~約800ppm、600ppm~約800ppm、又は700ppm~約800ppmの濃度で組成物中に存在し得る。いくつかの態様では、モノカフェオイルキナ酸、ジカフェオイルキナ酸、又は両方は各々、個々に、約400ppm~約800ppmの濃度で組成物中に存在し得る。
【0094】
感覚改質剤の植物源
様々な実施形態では、感覚改質剤は、植物源から単離され得る。様々な植物源は、感覚改質剤を含み、感覚改質剤は、これらの植物源から単離され得る。感覚改質剤が単離され得る植物源のいくつかの例としては、eucommia ulmoides、ハニーサックル、nicotiana benthamiana、アーティチョーク、グローブアーティチョーク、カルドン、stevia rebaudiana、モンクフルーツ、コーヒー、コーヒー豆、生コーヒー豆、茶、白茶、黄茶、緑茶、ウーロン茶、黒茶、紅茶、発酵後茶、竹、ヘザー、ヒマワリ、ブルーベリー、クランベリー、ビルベリー、グラウスベリー、ハイデルベリー、リンゴンベリー、カウベリー、ハックルベリー、ブドウ、チコリ、ムラサキバレンギク、エキナセア、イースタンペリトリーオブザウォール(Eastern pellitory-of-the-wall)、アップライトペリトリー(Upright pellitory)、リヒワート(Lichwort)、グレーターセランダイン(Greater celandine)、テッターワート(Tetterwort)、ニップルワート(Nipplewort)、スワローワート(Swallowwort)、赤根草、コモンネトル、スティンギングネトル、ジャガイモ、ジャガイモの葉、ナス(Eggplant)、ナス(Aubergine)、トマト、チェリートマト、ビターアップル、サンザシの実、サツマイモ、リンゴ、モモ、ネクタリン、チェリー、サワーチェリー、ワイルドチェリー、アプリコット、アーモンド、プラム、プルーン、セイヨウヒイラギ、イェルバマテ、マテ茶、グアユサ、ヤポンホーリー、苦丁茶、ガラナ、ココア、ココア豆、カカオ、カカオ豆、コラナッツ、コラノキ、コーラナッツ、コーラノキ、クサソテツ、イヌガンソク(Ostrich fern)、フィドルヘッドファーン(Fiddlehead fern)、シャトルコックファーン(Shuttlecock fern)、イヌガンソク(Oriental ostrich fern)、アジアゼンマイ、ゼンマイ、ブラッケン(Bracken)、ブレーキ(Brake)、コモンブラッケン(Common bracken)、イーグルファーン(Eagle fern)、イースタンブラッケンファーン(Eastern brakenfern)、クローブ、シナモン、インディアンベイリーフ、ナツメグ、ベイローレル、ベイリーフ、バジル、グレートバジル、セントジョセフワート、タイム、セージ、ガーデンセージ、コモンセージ、カリナリーセージ、ローズマリー、オレガノ、ワイルドマジョラム、マジョラム、スイートマジョラム、ノッテッドマジョラム、ポットマジョラム、ディル、アニス、スターアニス、フェンネル、フローレンスフェンネル、タラゴン、エストラゴン、オオヨモギ、リコリス(Licorice)、リコリス(Liquorice)、大豆(Soy)、大豆(Soybean)、大豆(Soyabean)、大豆(Soya vean)、小麦、普通小麦、米、キャノーラ、ブロッコリー、カリフラワー、キャベツ、チンゲン菜、ケール、コラードグリーン、芽キャベツ、コールラビ、ウィンターズバーク(Winter’s bark)、エルダーフラワー、アサペイシェ(Assa-Peixe)、グレイターバードック(Greater burdock)、ヴァレリアン、及びカモミールが挙げられる。
【0095】
いくつかの植物源は、カフェイン酸、モノカフェオイルキナ酸、及びジカフェオイルキナ酸のうちの1つ以上が濃縮された感覚改質剤を生成し得る。例えば、イェルバマテ植物(Ilex paraguariensis)から単離された感覚改質剤は、モノカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸が濃縮されている。他の態様では、ジカフェオイルキナ酸が濃縮されたイェルバマテ植物から単離された感覚改質剤は、10%以上、15%以上、20%以上、25%以上、30%以上、35%以上、40%以上、45%以上、又は50%以上、60%以上、70%以上、又は80%以上、又は90%以上の、1,3-ジカフェオイルキナ酸、1,4-ジカフェオイルキナ酸、1,5-ジカフェオイルキナ酸、3,4-ジカフェオイルキナ酸、3,5-ジカフェオイルキナ酸、及び4,5-ジカフェオイルキナ酸、並びにそれらの塩のうちの1つ以上の組み合わせを含み得る。例えば、他の植物源から単離された感覚改質剤は、ジカフェオイルキナ酸が濃縮され得る。他の態様では、ジカフェオイルキナ酸が濃縮された他の植物源から単離された感覚改質剤は、10%以上、15%以上、20%以上、25%以上、30%以上、35%以上、40%以上、45%以上、又は50%以上、60%以上、70%以上、又は80%以上、又は90%以上の、1,3-ジカフェオイルキナ酸、1,4-ジカフェオイルキナ酸、1,5-ジカフェオイルキナ酸、3,4-ジカフェオイルキナ酸、3,5-ジカフェオイルキナ酸、及び4,5-ジカフェオイルキナ酸、並びにそれらの塩のうちの1つ以上の組み合わせを含み得る。
【0096】
感覚改質剤は、様々な方法で単離され得る。いくつかの好適なプロセスは、2019年4月4日に出願され、「Steviol Glycoside Solubility Enhancers」と題された米国出願第16/373,206号(米国特許出願公開第2019/0223481号として2019年7月25日に公開された)、2018年10月5日に出願され、「Steviol Glycoside Solubility Enhancers」と題された国際出願第PCT/US2018/054691号、2017年10月6日に出願され、「Steviol Glycoside Solubility Enhancers」と題された米国仮出願第62/569,279号、2019年4月4日に出願され、「Methods for Making Yerba Mate Composition」と題された米国出願第16/374,894号(米国特許出願公開第2019/0231834号として2019年8月1日に公開された)、2018年10月5日に出願され、「Methods for Making Yerba Mate Composition」と題された国際出願第PCT/US2018/054688号、及び2018年5月25日に出願され、「Methods for Making Yerba Mate Extract Composition」と題された米国仮出願第62/676,722号でより詳細に開示されている。例えば、感覚改質剤は、モノカフェオイルキナ酸、ジカフェオイルキナ酸、及びそれらの塩のうちの1つ以上を含む植物源から単離されてもよい。例えばイェルバマテバイオマス及びステビアバイオマスを使用して、感覚改質剤を調製することができる。1つの例示的なプロセスでは、感覚改質剤は、商業的に得られる粉砕イェルバマテバイオマスから調製される。簡潔に述べると、イェルバマテバイオマスを50%(v/v)エタノール/水中に懸濁し、少なくとも1時間振盪し、得られた混合物を濾過して初期抽出物を得る。初期抽出物を水で35%(v/v)エタノールに希釈し、再濾過する。次いで、再濾過された透過物を、35%(v/v)エタノール/水で平衡化したAMBERLITE(登録商標)FPA 53樹脂のカラムに適用し、カラム透過物を廃棄する。カラムを35%(v/v)エタノール/水で洗浄し、カラム透過物を廃棄する。次いで、カラムを50%(v/v)エタノール/水中10%(w/v)FCCグレードの塩化ナトリウムで溶出し、溶離液を保持する。窒素ガスを溶離液の表面上に室温で噴出させて、エタノールを除去し、溶離駅をその元の体積の1/3まで低減する。次いで、低減された体積の溶離液を0.2μmのポリエーテルスルホンフィルタに通して濾過し、次いで、3kDa分子量カットオフ膜を通過させることによって脱色する。脱色された透過物を、ナノ濾過膜を通過させることによって保持及び脱塩する。次いで、脱塩された透過物を凍結乾燥して、感覚改質剤を得る。このプロセスはまた、ステビアバイオマスから感覚改質剤を得るのに好適であり、他の植物源、例えば、上記のものから感覚改質剤を得るように適合され得る。
【0097】
いくつかの態様では、感覚改質剤は、2つ以上の植物源から単離された感覚改質剤のブレンドであり得る。
【0098】
いくつかの態様では、ステビオールグリコシドと感覚改質剤とを有する組成物は、特定のカットオフ重量%を超える特定の化合物を含まない。例えば、組成物は、0.3%(重量)未満のマロネート、マロン酸、オキサレート、シュウ酸、ラクテート、乳酸、スクシネート、コハク酸、マレート、又はリンゴ酸、又は0.05%(wt)未満のピルベート、ピルビン酸、フマレート、フマル酸、タートレート、酒石酸、ソルベート、ソルビン酸、アセテート、又は酢酸、又は約0.05%(重量)未満のクロロフィルを含み得る。
組成物
【0099】
1つ以上の感覚改質剤と合わせたステビオールグリコシドは、任意の既知の食材(本明細書において「甘味付与可能組成物」と称される)、又はヒト若しくは動物の口腔による消化及び/又は接触が意図とされている他の組成物、例えば、医薬組成物、食用ゲル混合物及び組成物、歯科用及び口腔衛生用組成物、食品(例えば、糖菓、調味料、チューインガム、シリアル組成物、オーブン調理された食品、オーブン調理用の食品、料理用アジュバント、乳製品、及び卓上甘味料組成物)、飲料、並びにその他の飲料品(例えば、飲料混合物、飲料濃縮物など)に組み込まれ得る。このような組成物の例及びそれらの態様は、PCT国際公開第2019/071220号及び同第2019/071182号、並びに米国特許出願公開第2019/0223481号及び同第2019/0223483号に記載されており、これらは各々、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0100】
医薬組成物は、薬学的に活性な物質と、薬学的に許容される担体又は賦形剤材料とを含む。歯科用組成物は、口腔の少なくとも一部分の審美性又は健康を改善する活性歯科用物質と、ビヒクルとして使用される不活性物質であるベース材料とを含む。
【0101】
ステビオールグリコシド組成物は、卓上甘味料組成物であり得る。卓上甘味料組成物は、1つ以上の充填剤、添加剤、固化防止剤、機能性成分、又はそれらの任意の組み合わせなどの様々な他の成分を更に含むことができる。好適な「バルク剤」としては、マルトデキストリン(10DE、18DE、又は5DE)、コーンシロップ固体(20又は36DE)、スクロース、フルクトース、グルコース、転化糖、ソルビトール、キシロース、リブロース、マンノース、キシリトール、マンニトール、ガラクチトール、エリトリトール、マルチトール、ラクチトール、イソマルト、マルトース、タガトース、ラクトース、イヌリン、グリセロール、プロピレングリコール、ポリオール類、ポリデキストロース、フルクトオリゴ糖類、セルロース、及びセルロース誘導体など、並びにこれらの混合物が挙げられるがこれらに限定されない。更に、更に他の態様によると、グラニュー糖(スクロース)、又は結晶フルクトース、他の炭水化物、若しくは糖アルコールなどの他のカロリー甘味料は、有意なカロリーを付加することなく良好な含量均一性を提供するため、充填剤として使用され得る。卓上用甘味料組成物はまた、液体の形態でも具現化され得、ステビオールグリコシド構成成分を含み、1つ以上の感覚改質剤を含む甘味料組成物は、液体担体と組み合わされる。液体卓上機能性甘味料の好適なキャリア剤の非限定例としては、水、アルコール、ポリオール、水に溶解させたグリセリン系又はクエン酸系、及びこれらの混合物が挙げられる。卓上甘味料の更なる態様は、PCT国際公開第2019/071220号及び同第2019/071182号、並びに米国特許出願公開第2019/0223481号及び同第2019/0223483号に記載されており、これらは各々、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0102】
ステビオールグリコシド組成物は、飲料であり得る。本明細書で使用される場合、「飲料製品」としては、インスタント飲料、飲料濃縮物、飲料シロップ、冷凍飲料、又は粉末飲料が挙げられるが、これらに限定されない。好適なインスタント飲料としては、炭酸飲料及び非炭酸飲料が挙げられる。炭酸飲料としては、高発泡性清涼飲料、コーラ、レモン-ライム風味を付与した発泡性清涼飲料、オレンジ風味を付与した発泡性清涼飲料、ブドウ風味を付与した発泡性清涼飲料、イチゴ風味を付与した発泡性清涼飲料、パイナップル風味を付与した発泡性清涼飲料、ジンジャーエール、ソフトドリンク、及びルートビアが挙げられるがこれらに限定されない。非炭酸飲料としては、果汁、フルーツフレーバーのジュース、ジュース飲料、ネクター、野菜ジュース、野菜フレーバーのジュース、スポーツドリンク、エナジードリン、成分を強化した水飲料(enhanced water drinks)、ビタミンで強化した水飲料、ほとんど水の飲料(例えば、水に天然風味材料又は合成風味材料を加えたもの)、ココナツ水、お茶タイプの飲料(例えば、黒茶、緑茶、紅茶、烏龍茶)、コーヒー、ココア飲料、乳成分を含有している飲料(例えば、乳飲料、乳成分を含有しているコーヒー、カフェラテ、ミルクティー、果汁乳飲料)、穀類抽出物を含有している飲料、スムージー及びこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない。冷凍飲料の例には、アイシー、冷凍カクテル、ダイキリ、ピナコラダ、マルガリータ、ミルクシェイク、冷凍コーヒー、冷凍レモネード、グラニタ、及びスラッシーが含まれるが、これらに限定されない。飲料濃縮物及び飲料シロップは、初期体積の液体成分(例えば、水)及び所望の飲料成分で調製され得る。以降、更なる体積の水を添加することによって最終濃度の飲料を調製する。粉末飲料は、液体成分の不在下で全ての飲料成分を乾式混合することにより調製される。以降、最終体積の水を添加して、最終濃度の飲料を調製する。
【0103】
一実施形態では、飲料は、ステビオールグリコシド構成成分と感覚改質剤とを含む甘味料組成物を含有する。本明細書に詳述されるステビオールグリコシドと感覚改質剤とを含む任意の甘味料組成物が、飲料で使用され得る。別の実施形態では、飲料を調製する方法は、液体マトリックス、ステビオールグリコシド構成成分、及び感覚改質剤を組み合わせることを含む。この方法は、1種以上の甘味料、添加剤、及び/又は機能性成分の添加を更に含み得る。更に別の実施形態では、飲料を調製する方法は、液体マトリックス、及びステビオールグリコシド構成成分と感覚改質剤とを含む甘味料組成物を組み合わせることを含む。
【0104】
別の実施形態では、飲料は、ステビオールグリコシドを含有する甘味料組成物を含有し、ステビオールグリコシドは、飲料中に、例えば、約25ppm~約800ppmなどの約1ppm~約10,000ppmの範囲にわたる量で存在する。別の実施形態では、ステビオールグリコシドは、飲料中に、約100ppm~約600ppmの範囲にわたる量で存在する。更に他の態様では、ステビオールグリコシドは、飲料中に、約100~約200ppm、約100ppm~約300ppm、約100ppm~約400ppm、又は約100ppm~約500ppmの範囲にわたる量で存在する。更に別の実施形態では、ステビオールグリコシドは、飲料中に、例えば、約400ppm~約600ppm等の約300~約700ppmの範囲にわたる量で存在する。特定の実施形態では、ステビオールグリコシドは、飲料中に、約500ppmの量で存在する。
【0105】
一実施形態では、組成物は、飲料であり、飲料中のグリコシド総含量は、約50~1500ppm、又は100~1200ppm、200~1000ppm、300~900ppm、350~800ppm、400~600ppm、又は450~550ppmである。一実施形態では、Reb D、Reb M、Reb B、及び/若しくはReb A以外、又はReb D及び/若しくはReb B以外、並びに任意選択的にReb G、Reb O、Reb N、及び/又はReb E以外のステビオールグリコシド、例えば、感覚改質剤は、飲料中に、約少なくとも1ppm~約600ppm、例えば、約50ppm~約500ppm(少なくとも1、5、10、20、30、40、50、125、150、150、175ppm、又は200ppmを含む)で存在する。一実施形態では、Reb D、Reb M、Reb B、及び/若しくはReb A以外、又はReb D及び/若しくはReb B以外、並びに任意選択的にReb G、Reb O、Reb N、及び/又はReb E以外のステビオールグリコシドは、飲料中に、約1~600ppm、10~400、50~200、75~150、5~200、10~100、20~90、30~80ppmなどで存在する。一実施形態では、Reb D、Reb M、Reb B、及び/又はReb A以外のステビオールグリコシドは、約1~600ppm、10~400、50~200、75~150、5~200、10~100、20~90、30~80ppmなどで存在する。
追加の構成成分
【0106】
いくつかの態様では、ステビオールグリコシド構成成分と感覚改質剤とを有する組成物はまた、1つ以上の追加の非ステビオールグリコシド甘味料化合物も含有する。非ステビオールグリコシド甘味料化合物は、任意の種類の甘味料、例えば、植物若しくは植物製品から得られた甘味料、又は植物から得られた物理的若しくは化学的に修飾された甘味料、あるいは合成甘味料であり得る。例示的な非ステビオールグリコシド甘味料としては、スクロース、フルクトース、グルコース、エリトリトール、マルチトール、ラクチトール、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、タガトース、トレハロース、ガラクトース、ラムノース、シクロデキストリン(例えば、a-シクロデキストリン、β-シクロデキストリン、及びγ-シクロデキストリン)、リブロース、トレオース、アラビノース、キシロース、リキソース、アロース、アルトロース、マンノース、イドース、ラクトース、マルトース、転化糖、イソトレハロース、ネオトレハロース、パラチノース又はイソマルツロース、エリトロース、デオキシリボース、グロース、イドース、タロース、エリトルロース、キシルロース、プシコース、ツラノース、セロビオース、グルコサミン、マンノサミン、フコース、フクロース、グルクロン酸、グルコン酸、グルコノラクトン、アベクオース、ガラクトサミン、キシロオリゴ糖類(キシロトリオース、及びキシロビオースなど)、ゲンチオオリゴ糖類(ゲンチオビオース、ゲンチオトリオース、及びゲンチオテトラオースなど)、ガラクトオリゴ糖類、ソルボース、ケトトリオース(デヒドロキシアセトン)、アルドトリオース(グリセルアルデヒド)、ニゲロオリゴ糖類、フルクトオリゴ糖類(ケストース、及びニストースなど)、マルトテトラオース、マルトトリオース、四糖類、マンナンオリゴ糖類、マルトオリゴ糖類(マルトトリオース、マルトテトラオース、マルトペンタオース、マルトヘキサオース、及びマルトヘプタオースなど)、デキストリン類、ラクツロース、メリビオース、ラフィノース、ラムノース、リボース、スクラロース、異性化液糖、例えば、高フルクトースコーン/デンプンシロップ(HFCS/HFSS)(例えば、HFCS55、HFCS42、又はHFCS90)、カップリング糖類、大豆オリゴ糖類、グルコースシロップ、及びそれらの組み合わせが挙げられる。利用可能な場合、D体又はL体を使用することができる。非ステビオールグリコシド甘味料及びそれらの態様もまた、PCT国際公開第2019/071220号及び同第2019/071182号、並びに米国特許出願公開第2019/0223481号及び同第2019/0223483号に記載されており、これらは各々、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0107】
様々な実施形態では、ステビオールグリコシド組成物は更に、液体担体、結合剤マトリックス、追加の添加剤、及び/又は同様のものを任意選択的に含むことができる。いくつかの態様では、甘味料組成物は、炭水化物、ポリオール類、アミノ酸及びそれらの対応する塩類、ポリアミノ酸及びそれらの対応する塩類、糖酸類及びそれらの対応する塩類、ヌクレオチド類、有機酸類、無機酸類、有機酸塩類及び有機塩基塩類を含む有機塩類、無機塩類、苦味化合物、風味材料及び香料、収れん化合物、タンパク質又はタンパク質加水分解物、界面活性剤、乳化剤、増量剤、ガム類、酸化防止剤、着色剤、フラボノイド類、アルコール類、ポリマー類、並びにそれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない添加剤を含有する。いくつかの態様では、添加剤は、時間的プロファイル及び風味プロファイルを改良して、スクロースに似た味などの望ましい味を有する甘味料組成物を提供するよう作用する。このような成分の例及びそれらの態様は、PCT国際公開第2019/071220号及び同第2019/071182号、並びに米国特許出願公開第2019/0223481号及び同第2019/0223483号であり、これらは各々、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0108】
ステビオールグリコシド構成成分と感覚改質剤戸を含む甘味料組成物はまた、実際の又は知覚される健康上の利益を組成物にもたらす1つ以上の機能性成分を含有することができる。機能性材料としては、サポニン類、酸化防止剤、食物繊維源、脂肪酸類、ビタミン類グルコサミン、ミネラル類、保存料、水和剤、プロバイオティクス、プレバイオティクス、体重管理剤、骨粗しょう症管理剤、植物エストロゲン類、長鎖一級脂肪族飽和アルコール類、フィトステロール類、及びこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない。機能性成分の例及びそれらの態様は、PCT国際公開第2019/071220号及び同第2019/071182号、並びに米国特許出願公開第2019/0223481号及び同第2019/0223483号に記載されており、これらは各々、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0109】
本発明は、例示として提供される以下の実施例を参照することによって、よりよく理解され得る。本発明は、本明細書に示される実施例に限定されない。
【実施例】
【0110】
材料及び方法
様々なステビオールグリコシド構成成分を試験した。
【0111】
試験した感覚改質剤は、イェルバマテから調製され、続いて様々な塩画分を有するように調整されたたモノカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸の混合物であった。表2は、様々な構成成分の含量及び供給元を列挙する。
【0112】
対照試料として使用するためのステビオールグリコシド構成成分単独、又は2:1のモル比(これはまた、2:1の重量比に相当する)のステビオールグリコシド構成成分及び感覚改質剤のいずれかを含有する溶液を調製した。ステビオールグリコシド構成成分及び感覚改質剤を示された濃度及び/又は比で逆浸透水に溶解することによって、溶液を調製した。
【表2】
【0113】
感覚改質剤の様々な塩画分を有するステビオールグリコシド組成物の感覚特性を特徴付けるために、アッセイを実施した。ステビオールグリコシド組成物の味見の経験がある少なくとも4人の個人のパネルによって、溶液の感覚特性を試験した。経験のあるパネリストが、円卓方法を使用して各甘味特性を評価した。各溶液を試験するために、経験のあるパネリストは、全量ピペットによって約2mLの各溶液を自身の口に分配し、舌を動かすことによって溶液を分散させ、試験されている特定の甘味特性の値を記録した。試飲溶液の間で、パネリストは、口蓋を水で洗浄することができた。各甘味特性に関して、パネリストは、各甘味特性に割り当てられた相対強度を用いた記述的スケールについて同意し、次いで、これに対する各甘味特性の値を記録した。表3は、様々な感覚特性のスコアリング基準を列挙する。
【表3】
実施例1-水性試験試料
【0114】
モノカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸の混合物をイェルバマテから得て、酸形態の感覚改質剤を得た。ステビオールグリコシド構成成分とは別に、モノカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸の混合物を水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムで調整して、ナトリウム塩又はカリウム塩(各々100%の塩形態に対応)を得た。得られた試料を凍結乾燥させて、即時使用の粉末形態の感覚改質剤(sensory modifier、SM)をもたらした。一連の試料を感覚改質剤から調製した。各試料について、感覚改質剤の最終濃度は、塩質量の寄与を含む470~500ppm(重量/重量)であった。各構成成分の量を含む各試料の調製物が、表4~6に示される。ステビオールグリコシド構成成分実施例A及びBを、対照試料として単独で使用し、また感覚改質試料の出発点としても使用された。
【表4】
【表5】
【表6】
【0115】
各試料について、風味プロファイルを、ステビオールグリコシド溶液単独、並びに異なる塩組成を有する試料と比較した。
【0116】
Reb Mを有する感覚改質剤のカリウム塩型及びナトリウム塩型の両方は、Reb M単独よりも改善を示した。表7は、各試験組成物について報告された感覚特性を示す。表8は、各試験組成物について報告されたSEV値を示し、テイスターのコメントを提供する。表7に示されるように、カリウム塩形態及びナトリウム塩形態は、Reb Mについて実質的により丸みを帯びた甘味プロファイルをもたらした。カリウム塩形態及びナトリウム塩形態は、Reb M及びReb Nの両方について実質的に低減された甘味残存及び大幅に低減された苦味をもたらした。表8に示されるように、カリウム塩形態及びナトリウム塩形態は、わずかに減少したSEVをもたらした。カリウム塩は、感覚改質剤全体のナトリウム塩型よりもわずかに高い渋味を与える。カリウム塩と共に導入された微かなチェリーフルーツ風味が存在する。したがって、感覚改質剤のナトリウム塩形態及びカリウム塩形態は、ステビオールグリコシド構成成分の感覚プロファイルの有意な調節をもたらすことが示される。各々独立して変化し得る様々な感覚特性の数を考慮すると、塩形態の感覚改質剤が、いずれか1つの領域で有意な不利点なく、各試験並びに全体において望ましい結果を提供することは驚くべきことである。更に、苦味の低減及び甘味残存の低減は、感覚改質剤を含まない試料よりも非常に有意な改善を示す。
【表7】
*=典型的なReb M及びReb N特性は、渋味、金属のような、粉末のような、しびれた、蒸気のようなである。
ND=非検出
【表8】
実施例2-模擬飲料試験
【0117】
模擬飲料は、ステビオールグリコシド構成成分、感覚改質剤、及び模擬飲料系を使用して調製した。
【0118】
模擬飲料系を調製するために、クエン酸(無水、最終濃度0.1重量%)及びクエン酸カリウム(一水和物、最終濃度0.026重量%)を脱イオン水中に溶解した。この緩衝系に、最終濃度350ppm(重量/重量)を得るようにステビオールグリコシド構成成分実施例Cを添加し、溶解させた。ステビオールグリコシド構成成分実施例Cは、レバウジオシドM及びDを含有する。
【0119】
酸形態(すなわち、100モル%の酸画分)のモノカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸の混合物を水酸化ナトリウムで処理して、塩画分を導入し、塩モル%分率を表9に示されるような様々なモル分率に調整した。したがって、得られたカフェオイルキナ酸混合物は、酸形態のモノカフェオイルキナ酸、酸形態のジカフェオイルキナ酸、塩形態のモノカフェオイルキナ酸、及び塩形態のジカフェオイルキナ酸を含有した。得られた混合物を凍結乾燥させて、粉末形態のいくつかの即時使用の感覚改質剤を提供した。これらの感覚改質剤は、本実施例では塩画分に相当するナトリウムのモル%に従って表9に記載される。酸形態と塩形態との間の同様の分子量により、Naのモル%は、重量%にほぼ等しいものとして解釈され得る。
【0120】
次に、上記の飲料系及び感覚改質剤を組み合わせることによって、一連の試験飲料を調製した。得られた各々の模擬飲料試料について、感覚改質剤の最終濃度は、塩質量の寄与を除いた感覚改質剤の総質量に基づいて調整された250ppm(重量/重量)であった。各試料について、風味プロファイルを、ステビオールグリコシド溶液単独、並びに異なる塩画分を有する試料と比較した。各試料を試飲した後、パネルは、どの塩画分がより良好な甘味プロファイルをもたらしたかについての個人的選好に基づいて投票した。
【0121】
表に記載されるように、部分的に、50モル%~80モル%の塩画分範囲内の全ての試料が選好され、最も最適な組成は、70モル%であった。80モル%の塩~100モル%の塩の高い塩レベルでは、製品は、Reb Mの甘味残存を低減するのに有効ではなく、不快でかび臭く、土のような風味を有した。60モル%~80モル%の塩では、製品は、Reb Mの甘味残存及び苦味を低減するのに非常に有効であり、不快なかび臭さは、微かになった。70モル%の塩では、かび臭さは、非常に軽度であり、甘味は、最初に存在し、すっきりし丸みを帯びた味プロファイル、及び非常に低減された甘味残存を有した。60モル%未満の塩では、渋味は、舌を覆う感じ及びヒリヒリ感と共にますます顕著になった。
【0122】
データは、感覚改質剤の塩画分(塩のモル%)の特定の範囲が、苦味及び甘味残存の有意な低減をもたらすことを示す。この結果は、酸形態単独又は塩形態単独を見ることによって予測することができないため、特に驚くべきことである。例えば、酸形態単独(0モル%の塩)は、望ましくない酸味及び渋味をもたらした。塩形態単独(100モル%の塩)は、感覚改質剤を全く含まないものと同様の結果をもたらした。酸形態単独又は塩形態単独のいずれも、苦味又は甘味残存のいかなる顕著な低減ももたらさなかった。したがって、酸及び塩の組み合わせが、苦味を低減し、甘味残存を低減するという有利な効果をもたらすことは驚くべきことである。この利点が、塩及び酸の両方が存在する全ての場合において達成されるわけではなく、例えば、50モル%未満の塩の混合物が、同じ利点を提供せず、90モル%を超える混合物が、甘味残存のほんのわずかな低減のみを提供し始めることも驚くべきことである。
【表9】
例示的な実施形態
【0123】
本開示は、以下の例示的な実施形態を提供し、その付番は、重要度のレベルを指定するものと解釈されるべきではない。
【0124】
実施形態1は、ステビオールグリコシド組成物に関し、組成物は、
ステビオールグリコシド構成成分と、
甘味残存の低減、苦味の低減、又は両方に有効な量の感覚改質剤と、を含み、
感覚改質剤は、1つ以上のカフェオイル置換キナ酸及びその1つ以上の塩を含む混合物であり、感覚改質剤の少なくとも50重量%は、塩形態である。
【0125】
実施形態2は、甘味が低減されたステビオールグリコシド組成物に関し、組成物は、
ステビオールグリコシド構成成分と、
甘味残存の低減、苦味の低減、又は両方に有効な量の感覚改質剤と、を含み、
感覚改質剤は、塩画分及び酸画分を含み、
塩画分は、モノカフェオイルキナ酸の塩及びジカフェオイルキナ酸の塩からなる群から選択される1つ以上の化合物を含み、
酸画分は、モノカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸からなる群から選択される1つ以上の化合物を含み、
塩画分は、感覚改質剤全体の少なくとも50重量%を構成する。
【0126】
実施形態3は、感覚改質剤が、クロロゲン酸(5-O-カフェオイルキナ酸)、ネオクロロゲン酸(3-O-カフェオイルキナ酸)、クリプトクロロゲン酸(4-O-カフェオイルキナ酸)、1,3-ジカフェオイルキナ酸、1,4-ジカフェオイルキナ酸、1,5-ジカフェオイルキナ酸、3,4-ジカフェオイルキナ酸、3,5-ジカフェオイルキナ酸、又は4,5-ジカフェオイルキナ酸、及びそれらの塩のうちの1つ以上を含む、実施形態1又は2に記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0127】
実施形態4は、感覚改質剤が、1つ以上のモノカフェオイルキナ酸及び1つ以上のジカフェオイルキナ酸並びにその塩の混合物である、実施形態1~3のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0128】
実施形態5は、モノカフェオイルキナ酸が、クロロゲン酸(5-O-カフェオイルキナ酸)、ネオクロロゲン酸(3-O-カフェオイルキナ酸)、又はクリプトクロロゲン酸(4-O-カフェオイルキナ酸)のうちの1つ以上である、実施形態2~4のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0129】
実施形態6は、モノカフェオイルキナ酸塩が、3-O-カフェオイルキナ酸の塩、4-O-カフェオイルキナ酸の塩、又は5-O-カフェオイルキナ酸の塩のうちの1つ以上である、実施形態2~5のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0130】
実施形態7は、ジカフェオイルキナ酸塩が、1,3-ジカフェオイルキナ酸の塩、1,4-ジカフェオイルキナ酸の塩、1,5-ジカフェオイルキナ酸の塩、3,4-ジカフェオイルキナ酸の塩、3,5-ジカフェオイルキナ酸の塩、又は4,5-ジカフェオイルキナ酸の塩のうちの1つ以上である、実施形態2~5のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0131】
実施形態8は、ジカフェオイルキナ酸が、1,3-ジカフェオイルキナ酸、1,4-ジカフェオイルキナ酸、1,5-ジカフェオイルキナ酸、3,4-ジカフェオイルキナ酸、3,5-ジカフェオイルキナ酸、又は4,5-ジカフェオイルキナ酸のうちの1つ以上である、実施形態2~5のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0132】
実施形態9は、感覚改質剤の10重量%以上が、ジカフェオイルキナ酸及びその塩である、実施形態1~8のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0133】
実施形態10は、感覚改質剤の25重量%以上が、ジカフェオイルキナ酸及びその塩である、実施形態1~9のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0134】
実施形態11は、感覚改質剤の50重量%以上が、ジカフェオイルキナ酸及びその塩である、実施形態1~10のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0135】
実施形態12は、感覚改質剤が、3:1~1:3の比のモノカフェオイルキナ酸及びモノカフェオイルキナ酸の塩:ジカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸の塩を有する混合物である、実施形態1~11のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0136】
実施形態13は、感覚改質剤が、約1:1の比のモノカフェオイルキナ酸及びモノカフェオイルキナ酸の塩:ジカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸の塩を有する、実施形態1~12のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0137】
実施形態14は、感覚改質剤が、40重量%~60重量%のジカフェオイルキナ酸及びその塩の混合物である、実施形態1~13のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0138】
実施形態15は、感覚改質剤の90重量%以下が、塩形態である、実施形態1~14のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0139】
実施形態16は、感覚改質剤の80重量%以下が、塩形態である、実施形態1~15のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0140】
実施形態17は、感覚改質剤の50重量%~90重量%が、塩形態である、実施形態1~16のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0141】
実施形態18は、感覚改質剤の60重量%~80重量%が、塩形態である、実施形態1~17のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0142】
実施形態19は、感覚改質剤の65重量%~75重量%が、塩形態である、実施形態1~18のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0143】
実施形態20は、感覚改質剤の少なくとも10重量%が、酸形態である、実施形態1~19のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0144】
実施形態21は、感覚改質剤の少なくとも20重量%が、酸形態である、実施形態1~20のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0145】
実施形態22は、感覚改質剤の20重量%~40重量%が、酸形態である、実施形態1~21のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0146】
実施形態23は、感覚改質剤の25重量%~35重量%が、酸形態である、実施形態1~22のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0147】
実施形態24は、塩画分が、感覚改質剤全体の少なくとも60重量%を構成する、実施形態2~23のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0148】
実施形態25は、塩画分が、感覚改質剤全体の90重量%未満を構成する、実施形態2~23のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0149】
実施形態26は、塩画分が、感覚改質剤全体の80重量%未満を構成する、実施形態2~23のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0150】
実施形態27は、塩画分が、感覚改質剤全体の60~80重量%を構成する、実施形態2~23のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0151】
実施形態28は、塩画分が、感覚改質剤全体の65~75重量%を構成する、実施形態2~23のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0152】
実施形態29は、酸画分が、感覚改質剤全体の少なくとも10重量%を構成する、実施形態2~28のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0153】
実施形態30は、酸画分が、感覚改質剤全体の少なくとも20重量%を構成する、実施形態2~29のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0154】
実施形態31は、酸画分が、感覚改質剤全体の20~40重量%を構成する、実施形態2~30のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0155】
実施形態32は、酸画分が、感覚改質剤全体の25~35重量%を構成する、実施形態2~31のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0156】
実施形態33は、感覚改質剤が、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、及びカルシウムから選択される1つ以上の塩を含む、実施形態1~32のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0157】
実施形態34は、感覚改質剤が、1つ以上のナトリウム塩を含む、実施形態1~33のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0158】
実施形態35は、感覚改質剤が、1つ以上のカリウム塩を含む、実施形態1~34のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0159】
実施形態36は、感覚改質剤が、1つ以上のカリウム塩及び1つ以上のナトリウム塩の混合物を含む、実施形態1~35のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0160】
実施形態37は、組成物が、感覚改質剤の半当量点におけるpHよりも高いpHを有する、実施形態1~36のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0161】
実施形態38は、組成物が、感覚改質剤の当量点におけるpHよりも低いpHを有する、実施形態1~37のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0162】
実施形態39は、組成物が4.0未満のpHを有する、実施形態1~38のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0163】
実施形態40は、組成物が、1.7~4.0のpHを有する、実施形態1~39のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0164】
実施形態41は、組成物が、2.0を超えるpHを有する、実施形態1~40のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0165】
実施形態42は、組成物が2.5を超えるpHを有する、実施形態1~41のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0166】
実施形態43は、感覚改質剤の少なくとも一部分が、植物源から調製される、実施形態1~42のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0167】
実施形態44は、植物源が、イェルバマテ、ローズマリー、チコリ、ステビア、アーティチョーク、コーヒー、又はそれらの混合物である、実施形態1~43のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0168】
実施形態45は、感覚改質剤の少なくとも一部分が、イェルバマテから調製される、実施形態1~44のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0169】
実施形態46は、感覚改質剤の少なくとも一部分が、ステビアから調製される、実施形態1~45のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0170】
実施形態47は、ステビオールグリコシド構成成分が、1つ以上のレバウジオシドD、レバウジオシドM、レバウジオシドO、レバウジオシドN、レバウジオシドA、又はそれらの組み合わせを含む、実施形態1~46のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0171】
実施形態48は、ステビオールグリコシド構成成分が、レバウジオシドD、レバウジオシドM、又はそれらの組み合わせを含む、実施形態1~47のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0172】
実施形態49は、ステビオールグリコシド構成成分の少なくとも80重量%が、ステビオールグリコシド組成物中のステビオールグリコシドの総重量に基づいて、レバウジオシドMである、実施形態1~48のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0173】
実施形態50は、ステビオールグリコシド構成成分の少なくとも90重量%が、ステビオールグリコシド組成物中のステビオールグリコシドの総重量に基づいて、レバウジオシドMである、実施形態1~49のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0174】
実施形態51は、組成物が、100ppm~1600ppmのステビオールグリコシドを含む、実施形態1~50のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0175】
実施形態52は、組成物が、少なくとも200ppmのステビオールグリコシド構成成分を含む、実施形態1~51のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0176】
実施形態53は、組成物が、200ppm~1000ppmのステビオールグリコシド構成成分を含む、実施形態1~52のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0177】
実施形態54は、組成物が、少なくとも300ppmのステビオールグリコシド構成成分を含む、実施形態1~53のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0178】
実施形態55は、組成物が、400ppm~800ppmのステビオールグリコシド構成成分を含む、実施形態1~54のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0179】
実施形態56は、組成物が、少なくとも300ppmのステビオールグリコシド構成成分を含む、実施形態1~55のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0180】
実施形態57は、組成物が、100ppm~1600ppmのレバウジオシドMを含む、実施形態1~56のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0181】
実施形態58は、組成物が、少なくとも200ppmのレバウジオシドMを含む、実施形態1~57のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0182】
実施形態59は、組成物が、200ppm~1000ppmのレバウジオシドMを含む、実施形態1~58のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0183】
実施形態60は、組成物が、少なくとも300ppmのレバウジオシドMを含む、実施形態1~59のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0184】
実施形態61は、組成物が、400ppm~800ppmのレバウジオシドMを含む、実施形態1~60のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0185】
実施形態62は、組成物が、少なくとも500ppmのレバウジオシドMを含む、実施形態1~61のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0186】
実施形態63は、組成物が、100ppm~1600ppmの感覚改質剤を含む、実施形態1~62のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0187】
実施形態64は、組成物が、少なくとも200ppmの感覚改質剤を含む、実施形態1~63のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0188】
実施形態65は、組成物が、200ppm~1000ppmの感覚改質剤を含む、実施形態1~64のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0189】
実施形態66は、組成物が、少なくとも300ppmの感覚改質剤を含む、実施形態1~65のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0190】
実施形態67は、組成物が、400ppm~800ppmの感覚改質剤を含む、実施形態1~66のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0191】
実施形態68は、組成物が、少なくとも500ppmの感覚改質剤を含む、実施形態1~67のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0192】
実施形態69は、組成物が、50ppm~1400ppmのカフェオイルキナ酸の塩を含む、実施形態1~68のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0193】
実施形態70は、組成物が、少なくとも100ppmのカフェオイルキナ酸の塩を含む、実施形態1~69のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0194】
実施形態71は、組成物が、100ppm~900ppmのカフェオイルキナ酸の塩を含む、実施形態1~70のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0195】
実施形態72は、組成物が、少なくとも150ppmのカフェオイルキナ酸の塩を含む、実施形態1~71のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0196】
実施形態73は、組成物が、200ppm~720ppmのカフェオイルキナ酸の塩を含む、実施形態1~72のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0197】
実施形態74は、組成物が、少なくとも250ppmのカフェオイルキナ酸の塩を含む、実施形態1~73のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0198】
実施形態75は、組成物が、ステビオールグリコシド構成成分対感覚改質剤の1:0.3~1:3の重量比を含む、実施形態1~74のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0199】
実施形態76は、組成物が、ステビオールグリコシド構成成分対感覚改質剤の1:0.3~1:1の重量比を含む、実施形態1~75のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0200】
実施形態77は、組成物が、ステビオールグリコシド構成成分対感覚改質剤の約2:1の重量比を含む、実施形態1~76のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0201】
実施形態78は、甘味残存を減少させるのに有効な量が、0~6のスケールを使用した円卓方法を使用して、ステビオールグリコシド組成物の味見の訓練を受けた少なくとも4人のパネリストによって決定され、0のスコアが、甘味残存なしを示し、6のスコアが、極度の甘味残存を示し、甘味残存スコアが、感覚改質剤を含まない対照試料と比較して少なくとも1単位低減される、実施形態1~77のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0202】
実施形態79は、有効量が、甘味残存を、感覚改質剤を含まない対照試料と比較して少なくとも2単位低減する、実施形態1~78のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0203】
実施形態80は、有効量が、甘味残存を、感覚改質剤を含まない対照試料と比較して少なくとも3単位低減する、実施形態1~79のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0204】
実施形態81は、有効量が、甘味残存を、感覚改質剤を含まない対照試料と比較して3単位未満まで低減する、実施形態1~80のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0205】
実施形態82は、ステビオールグリコシド組成物が、感覚改質剤を含まないステビオールグリコシドと比較して低減された甘味残存を有する、実施形態1~81のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0206】
実施形態83は、苦味を減少させるのに有効な量が、0~6のスケールを使用した円卓方法を使用して、ステビオールグリコシド組成物の味見の訓練を受けた少なくとも4人のパネリストによって決定され、0のスコアが、甘味残存なしを示し、6のスコアが、極度の甘味残存を示し、甘味残存スコアが、感覚改質剤を含まない対照試料と比較して少なくとも1単位低減される、実施形態1~82のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0207】
実施形態84は、有効量が、苦味を、感覚改質剤を含まない対照試料と比較して少なくとも2単位低減する、実施形態1~83のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0208】
実施形態85は、有効量が、苦味を、感覚改質剤を含まない対照試料と比較して少なくとも3単位低減する、実施形態1~83のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0209】
実施形態86は、有効量が、苦味を、感覚改質剤を含まない対照試料と比較して2単位未満まで低減する、実施形態1~83のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0210】
実施形態87は、有効量が、苦味を、感覚改質剤を含まない対照試料と比較して1単位未満まで低減する、実施形態1~83のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0211】
実施形態88は、ステビオールグリコシド組成物が、感覚改質剤を含まない対照試料と比較して低減された苦味を有する、実施形態1~87のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0212】
実施形態89は、組成物が、水溶液である、実施形態1~88のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0213】
実施形態90は、組成物が、固体形態である、実施形態1~89のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0214】
実施形態91は、組成物が、凍結乾燥粉末である、実施形態1~90のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0215】
実施形態92は、ステビオールグリコシド構成成分が、200~1000ppmの濃度であり、感覚改質剤が、200~1000ppmの濃度である、実施形態1~91のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0216】
実施形態93は、ステビオールグリコシド構成成分が、400~800ppmの濃度であり、感覚改質剤が、400~800ppmの濃度である、実施形態1~92のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0217】
実施形態94は、組成物が、感覚改質剤を含まない同じ組成物と比較して低減された甘味残存を有する、実施形態1~93のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0218】
実施形態95は、組成物が、感覚改質剤を含まない同じ組成物と比較して低減された苦味を有する、実施形態1~94のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0219】
実施形態96は、感覚改質剤が、甘味残存を低減するために有効な量である、実施形態1~95のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0220】
実施形態97は、感覚改質剤が、苦味を低減するのに有効な量である、実施形態1~96のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0221】
実施形態98は、甘味残存、苦味、又は両方が、レバウジオシドM、レバウジオシドN、レバウジオシドO、レバウジオシドD、又はそれらの組み合わせに関連している、実施形態1~97のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0222】
実施形態99は、実施形態1~98のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物を含む飲料に関する。
【0223】
実施形態100は、実施形態1~98のいずれか1つに記載のステビオールグリコシド組成物を含む医薬組成物、歯科用組成物、チューインガム、又は固体食品に関する。
【0224】
実施形態101は、ステビオールグリコシド水溶液の望ましくない感覚特性を低減するための方法に関し、この方法は、ステビオールグリコシド水溶液中に実施形態1~98のいずれか1つに記載の組成物を溶解することを含む。
【0225】
実施形態102は、望ましくない感覚特性が、苦味、甘味残存、尖った味、口当たりの悪さ、渋味、又はレバウジオシドM型特性である、実施形態99に記載の方法に関する。
【0226】
実施形態103は、望ましくない感覚特性が、苦味である、実施形態101に記載の方法に関する。
【0227】
実施形態104は、望ましくない感覚特性が、甘味残存である、実施形態101に記載の方法に関する。
【0228】
実施形態105は、望ましくない感覚特性が、金属のような、粉末のような、しびれた、及び蒸気のような特性のうちの1つ以上から選択されるレバウジオシドM型特性である、実施形態101に記載の方法に関する。
【0229】
実施形態106は、食用組成物中のステビオールグリコシド構成成分から甘味残存を低減するための方法に関し、この方法は、ステビオールグリコシド構成成分と、ステビオールグリコシド構成成分の甘味残存を減少させるのに有効な量の感覚改質剤とを組み合わせることを含み、
感覚改質剤は、1つ以上のカフェオイル置換キナ酸及びその1つ以上の塩を含む混合物であり、感覚改質剤の少なくとも50重量%は、塩形態である。
【0230】
実施形態107は、食用組成物中のステビオールグリコシド構成成分から甘味残存を低減するための方法に関し、この方法は、ステビオールグリコシド構成成分と、ステビオールグリコシド構成成分の甘味残存を減少させるのに有効な量の感覚改質剤とを組み合わせることを含み、
感覚改質剤は、塩画分及び酸画分を含み、
塩画分は、モノカフェオイルキナ酸の塩及びジカフェオイルキナ酸の塩からなる群から選択される1つ以上の化合物を含み、
酸画分は、モノカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸からなる群から選択される1つ以上の化合物を含み、
塩画分は、感覚改質剤全体の少なくとも50重量%を構成する。
【0231】
実施形態108は、食用組成物中のステビオールグリコシド構成成分から苦味を低減するための方法に関し、この方法は、ステビオールグリコシド構成成分と、ステビオールグリコシド構成成分の苦味を減少させるのに有効な量の感覚改質剤とを組み合わせることを含み、
感覚改質剤は、1つ以上のカフェオイル置換キナ酸及びその1つ以上の塩を含む混合物であり、感覚改質剤の少なくとも50重量%は、塩形態である。
【0232】
実施形態109は、食用組成物中のステビオールグリコシド構成成分から苦味を低減するための方法に関し、この方法は、ステビオールグリコシド構成成分と、ステビオールグリコシド構成成分の苦味を減少させるのに有効な量の感覚改質剤とを組み合わせることを含み、
感覚改質剤は、塩画分及び酸画分を含み、
塩画分は、モノカフェオイルキナ酸の塩及びジカフェオイルキナ酸の塩からなる群から選択される1つ以上の化合物を含み、
酸画分は、モノカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸からなる群から選択される1つ以上の化合物を含み、
塩画分は、感覚改質剤全体の少なくとも50重量%を構成する。
【0233】
実施形態110は、ステビオールグリコシド構成成分及び感覚改質剤が、同時に添加される、実施形態99~107のいずれか1つに記載の方法に関する。
【0234】
実施形態111は、
レバウジオシドD、レバウジオシドM、及びレバウジオシドAのうちの少なくとも1つを含むステビオールグリコシド構成成分であって、ステビオールグリコシド構成成分総濃度が、200ppm~1000ppmである、ステビオールグリコシド構成成分と、
200ppm~1000ppmの濃度の感覚改質剤と、を含む、甘味残存が低減されたステビオールグリコシド水溶液に関し、
感覚改質剤は、塩画分及び酸画分を含み、
塩画分は、モノカフェオイルキナ酸の塩及びジカフェオイルキナ酸の塩からなる群から選択される1つ以上の化合物を含み、
酸画分は、モノカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸からなる群から選択される1つ以上の化合物を含み、
塩画分は、感覚改質剤全体の50~80重量%を構成し、感覚改質剤の少なくとも一部分は、イェルバマテ又はステビアから調製され、
ステビオールグリコシド水溶液は、感覚改質剤を含まない同濃度の同じステビオールグリコシド構成成分を有するステビオールグリコシド水溶液と比較して、低減された甘味残存を有する。
【0235】
実施形態112は、
レバウジオシドD、レバウジオシドM、及びレバウジオシドAのうちの少なくとも1つを含むステビオールグリコシド構成成分であって、ステビオールグリコシド総濃度が、400ppm~800ppmである、ステビオールグリコシド構成成分と、
400ppm~800ppmの濃度の感覚改質剤と、を含む、苦味が低減されたステビオールグリコシド水溶液に関し、
感覚改質剤は、塩画分及び酸画分を含み、
塩画分は、モノカフェオイルキナ酸の塩及びジカフェオイルキナ酸の塩からなる群から選択される1つ以上の化合物を含み、
酸画分は、モノカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸からなる群から選択される1つ以上の化合物を含み、
塩画分は、感覚改質剤全体の50~80重量%を構成し、酸画分は、感覚改質剤全体の20~50重量%を構成し、
感覚改質剤の少なくとも一部分は、イェルバマテ又はステビアから調製され、
ステビオールグリコシド水溶液は、感覚改質剤を含まない同濃度の同じステビオールグリコシド構成成分を有するステビオールグリコシド水溶液と比較して、低減された苦味を有する。
【0236】
実施形態113は、
レバウジオシドD及びレバウジオシドMを含む、約200~約800ppmのステビオールグリコシド構成成分であって、レバウジオシドMが、ステビオールグリコシド構成成分の少なくとも80重量%である、ステビオールグリコシド構成成分と、
約200~約400ppmの感覚改質剤であって、感覚改質剤が、1つ以上のカフェオイル置換キナ酸及びその1つ以上の塩を含む混合物であり、感覚改質剤の少なくとも50重量%が、塩形態である、感覚改質剤と、を含む、ステビオールグリコシド組成物に関する。
【0237】
実施形態114は、組成物が、丸みを帯びた味プロファイル、微量しかない甘味残存、スクロースのような口当たり、わずかしかない渋味、及び微量しかない苦味を有する、請求項113に記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【0238】
実施形態115は、組成物が、丸みを帯びた味プロファイル、微量しかない甘味残存、スクロースのような口当たり、わずかしかない渋味、及び微量しかない苦味を有する、請求項113に記載のステビオールグリコシド組成物に関する。
【国際調査報告】