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特表2022-527549炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル組成物及び使用の方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-02
(54)【発明の名称】炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル組成物及び使用の方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/38 20060101AFI20220526BHJP
   A61K 8/06 20060101ALI20220526BHJP
   A61K 31/327 20060101ALI20220526BHJP
   A61K 8/29 20060101ALI20220526BHJP
   A61K 8/25 20060101ALI20220526BHJP
   A61K 8/19 20060101ALI20220526BHJP
   A61K 8/88 20060101ALI20220526BHJP
   A61K 8/81 20060101ALI20220526BHJP
   A61K 8/37 20060101ALI20220526BHJP
   A61K 8/34 20060101ALI20220526BHJP
   A61K 8/33 20060101ALI20220526BHJP
   A61Q 19/00 20060101ALI20220526BHJP
   A61K 9/107 20060101ALI20220526BHJP
   A61K 47/02 20060101ALI20220526BHJP
   A61K 47/32 20060101ALI20220526BHJP
   A61K 47/10 20060101ALI20220526BHJP
   A61K 47/12 20060101ALI20220526BHJP
   A61K 47/18 20060101ALI20220526BHJP
   A61K 47/24 20060101ALI20220526BHJP
   A61K 47/06 20060101ALI20220526BHJP
   A61P 17/10 20060101ALI20220526BHJP
【FI】
A61K8/38
A61K8/06
A61K31/327
A61K8/29
A61K8/25
A61K8/19
A61K8/88
A61K8/81
A61K8/37
A61K8/34
A61K8/33
A61Q19/00
A61K9/107
A61K47/02
A61K47/32
A61K47/10
A61K47/12
A61K47/18
A61K47/24
A61K47/06
A61P17/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021559186
(86)(22)【出願日】2020-04-03
(85)【翻訳文提出日】2021-11-24
(86)【国際出願番号】 IB2020053223
(87)【国際公開番号】W WO2020202107
(87)【国際公開日】2020-10-08
(31)【優先権主張番号】62/829,507
(32)【優先日】2019-04-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520077229
【氏名又は名称】ガルデルマ ホールディング エスエー
(74)【代理人】
【識別番号】100102978
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 初志
(74)【代理人】
【識別番号】100102118
【弁理士】
【氏名又は名称】春名 雅夫
(74)【代理人】
【識別番号】100160923
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 裕孝
(74)【代理人】
【識別番号】100119507
【弁理士】
【氏名又は名称】刑部 俊
(74)【代理人】
【識別番号】100142929
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 隆一
(74)【代理人】
【識別番号】100148699
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 利光
(74)【代理人】
【識別番号】100128048
【弁理士】
【氏名又は名称】新見 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100129506
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 智彦
(74)【代理人】
【識別番号】100205707
【弁理士】
【氏名又は名称】小寺 秀紀
(74)【代理人】
【識別番号】100114340
【弁理士】
【氏名又は名称】大関 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100121072
【弁理士】
【氏名又は名称】川本 和弥
(72)【発明者】
【氏名】ナダウ-フォルカード カリーヌ
(72)【発明者】
【氏名】バグ ジャン-クリストフ
【テーマコード(参考)】
4C076
4C083
4C206
【Fターム(参考)】
4C076AA09
4C076AA17
4C076BB31
4C076CC31
4C076DD04
4C076DD28
4C076DD29
4C076DD37
4C076DD38
4C076DD39
4C076DD42
4C076DD46
4C076DD49
4C076DD51
4C076DD53
4C076DD67
4C076EE03
4C076EE12
4C076EE13
4C076EE23
4C076FF35
4C076FF39
4C083AA122
4C083AB151
4C083AB152
4C083AB171
4C083AB191
4C083AB192
4C083AB211
4C083AB212
4C083AB231
4C083AB241
4C083AB242
4C083AB431
4C083AB432
4C083AB441
4C083AC011
4C083AC012
4C083AC021
4C083AC071
4C083AC121
4C083AC122
4C083AC151
4C083AC171
4C083AC172
4C083AC251
4C083AC271
4C083AC301
4C083AC302
4C083AC311
4C083AC351
4C083AC352
4C083AC372
4C083AC391
4C083AC441
4C083AC461
4C083AC462
4C083AC471
4C083AC472
4C083AC481
4C083AC531
4C083AC532
4C083AC582
4C083AC681
4C083AC711
4C083AC741
4C083AC761
4C083AC781
4C083AC791
4C083AC841
4C083AC851
4C083AC861
4C083AC881
4C083AC882
4C083AD021
4C083AD041
4C083AD042
4C083AD071
4C083AD072
4C083AD091
4C083AD092
4C083AD152
4C083AD172
4C083AD201
4C083AD641
4C083AD661
4C083BB11
4C083BB47
4C083BB51
4C083CC05
4C083DD31
4C083DD41
4C083EE01
4C083EE14
4C206AA01
4C206AA02
4C206CA40
4C206MA03
4C206MA05
4C206MA83
4C206NA03
4C206ZA89
(57)【要約】
本明細書中に記載するのは、良好な物理的、化学的、及び微生物学的安定性を有する(i)炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル、(ii)乳白剤、及び(iii)保存剤を含む組成物ならびに対応する使用の方法である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下を含む、局所的に適用可能な組成物:
(i)炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル;
(ii)乳白剤;及び
(iii)保存剤。
【請求項2】
約0.0001重量%~約20重量%、約0.001重量%~約20重量%、約0.01重量%~約20重量%、約0.1重量%~約20重量%、約0.1重量%~約10重量%、約0.1重量%~約5重量%、約2.5重量%~約5重量%の炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを含む、請求項1に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項3】
約3重量%の炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを含む、請求項1又は請求項2に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項4】
前記乳白剤が、オキシ塩化ビスマス、二酸化チタン、フルオロフロゴパイト、マイカ、酸化鉄、ナイロンポリマー、ポリメタクリル酸メチル、窒化ホウ素、カオリン、ジステアリン酸グリコール、スチレンコポリマー、脂肪アルコール、又はそれらの任意の組み合わせである、請求項1~3のいずれか一項に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項5】
前記乳白剤が二酸化チタンである、請求項1~4のいずれか一項に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項6】
前記二酸化チタンが医薬品グレード又は化粧品グレードである、請求項5に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項7】
約0.1重量%~約2.5重量%の乳白剤を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項8】
約0.4重量%の乳白剤を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項9】
前記保存剤が、フェノキシエタノール、ソルビン酸カリウム、ベンジルアルコール、メチルパラベン、クロルヘキシジンジグルコネート、クロロキシレノール、クロルフェネシン、デヒドロ酢酸、ジアゾリジニル尿素、DMDMヒダントイン、エチルパラベン、ヨードプロピニルブチルカルバメート、メチルイソチアゾリノン、プロピルパラベン、フェノキシエタノール、フェノキシイソプロパノール、ポリアミノプロピルビグアニド、安息香酸ナトリウム、サリチル酸、又はそれらの任意の組み合わせである、請求項1~8のいずれか一項に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項10】
前記保存剤がフェノキシエタノールである、請求項1~9のいずれか一項に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項11】
約0.1重量%~約0.8重量%の保存剤を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項12】
約0.4重量%又は約0.8重量%の保存剤を含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項13】
界面活性剤をさらに含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項14】
前記界面活性剤がドクサートナトリウム(スルホコハク酸ジエチルヘキシルナトリウム)、ポロキサマー、PEGエーテル、PPGエステル、アルキルポリグルコシド、ソルビタンエステル、エトキシル化ソルビタンエステル、アルコールサルフェート、エトキシル化アルコールサルフェート、アルキルベンゼンスルホネート、アルファオレフィンスルホネート、スルホサクシネート、イセチオネートエステル、タウレート、アルキルベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン、アンホアセテート、又はアルキルスルタインである、請求項13に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項15】
約0.05重量%の界面活性剤を含む、請求項13又は請求項14に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項16】
湿潤剤をさらに含む、請求項1~15のいずれか一項に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項17】
前記湿潤剤がグリセロールである、請求項16に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項18】
約4重量%の湿潤剤を含む、請求項16又は請求項17に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項19】
液体湿潤界面活性剤をさらに含む、請求項1~18のいずれか一項に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項20】
前記液体湿潤界面活性剤がポロキサマーである、請求項19に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項21】
前記液体湿潤界面活性剤がポロキサマー124である、請求項20に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項22】
約0.2重量%の液体湿潤界面活性剤を含む、請求項19~21のいずれか一項に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項23】
ゲル化剤をさらに含む、請求項1~22のいずれか一項に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項24】
前記ゲル化剤が、アクリルアミド、アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウムコポリマー、イソヘキサデカン、及びポリソルベート80(SIMULGEL(商標)600)を含む、請求項23に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項25】
前記ゲル化剤が、ヒドロキシエチルアクリレート、アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウムコポリマー、イソヘキサデカン、及びポリソルベート60(SIMULGEL(商標)INS100)を含む、請求項23に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項26】
前記ゲル化剤が、ヒドロキシエチルアクリレート及びアクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウムコポリマー(SEPINOV(商標)EMT10)を含む、請求項23に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項27】
前記ゲル化剤が医薬品グレード又は化粧品グレードである、請求項24~26のいずれか一項に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項28】
約0.1重量%~約10重量%のゲル化剤を含む、請求項23~27のいずれか一項に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項29】
約4重量%のゲル化剤を含む、請求項23~28のいずれか一項に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項30】
浸透促進剤をさらに含む、請求項1~29のいずれか一項に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項31】
前記浸透促進剤がプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコールジペラルゴネート、ラウログリコール、アルコール、アルキルメチルスルホキシド、ポリオール、オレイン酸、ミリスチン酸イソプロピル、デシルメチルスルホキシド、DMSO、尿素、又はエトキシジグリコールである、請求項30に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項32】
前記浸透促進剤がプロピレングリコールである、請求項30に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項33】
約4重量%の浸透促進剤を含む、請求項30~32のいずれか一項に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項34】
封鎖剤をさらに含む、請求項1~33のいずれか一項に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項35】
前記封鎖剤がエチレンジアミン四酢酸(EDTA)二ナトリウム、ジヒドロキシエチルグリシン、クエン酸、酒石酸、又はそれらの誘導体若しくは塩である、請求項34に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項36】
前記封鎖剤がエチレンジアミン四酢酸(EDTA)二ナトリウムである、請求項34又は請求項35に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項37】
約0.1重量%~約0.5重量%の封鎖剤を含む、請求項34~36のいずれか一項に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項38】
約0.1重量%又は約0.2重量%の封鎖剤を含む、請求項34~37のいずれか一項に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項39】
賦形剤をさらに含む、請求項1~38のいずれか一項に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項40】
前記賦形剤が精製水である、請求項39に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項41】
ゲルとしてさらに製剤化されている、請求項1~40のいずれか一項に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項42】
クリームとしてさらに製剤化されている、請求項1~40のいずれか一項に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項43】
角質溶解剤、油、抗酸化剤、皮膚調整剤、又はそれらの任意の組み合わせをさらに含む、請求項1~43のいずれか一項に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項44】
前記角質溶解剤が乳酸、グリコール酸、リンゴ酸、フィチン酸、銀、又は銀溶液である、請求項43に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項45】
前記油が鉱油、水添ポリイソブテン、スクアレン、ポリデセン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項43に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項46】
前記抗酸化剤がブチル化ヒドロキシトルエン、DLアルファトコフェロール、パルミチン酸アスコルビル、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項43に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項47】
前記皮膚調整剤がシリカビーズ、メタクリル酸メチルクロスポリマー、ナイロンポリマー、マイカ、ポリメタクリル酸メチル、二酸化チタン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項43に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項48】
以下を含む、局所的に適用可能な組成物:
(i)炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル;
(ii)乳白剤としての二酸化チタン;
(iii)保存剤としてのフェノキシエタノール;
(iv)界面活性剤としてのドクサートナトリウム(スルホコハク酸ジエチルヘキシルナトリウム);
(v)湿潤剤としてのグリセロール;
(vi)液体湿潤界面活性剤としてのポロキサマー124;
(vii)ゲル化剤としてのアクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウムコポリマー及びイソヘキサデカン及びポリソルベート80;
(viii)浸透促進剤としてのプロピレングリコール;
(ix)封鎖剤としてのEDTA二ナトリウム;ならびに
(x)賦形剤としての精製水。
【請求項49】
以下を含む、局所的に適用可能な組成物:
(i)約3重量%の炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル;
(ii)乳白剤としての約0.4重量%の二酸化チタン;
(iii)保存剤としての約0.4重量%のフェノキシエタノール;
(iv)界面活性剤としての約0.05重量%のドクサートナトリウム(スルホコハク酸ジエチルヘキシルナトリウム);
(v)湿潤剤としての約4重量%のグリセロール;
(vi)液体湿潤界面活性剤としての約0.2重量%のポロキサマー124;
(vii)ゲル化剤としての約4重量%のアクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウムコポリマー及びイソヘキサデカン及びポリソルベート80
(viii)浸透促進剤としての約4重量%のプロピレングリコール;
(ix)封鎖剤としての約0.1重量%又は約0.2重量%のEDTA二ナトリウム;ならびに
(x)賦形剤としての精製水。
【請求項50】
前記組成物の有効期間の終了時に残っている炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルの最小量が、約0.001重量%~約5重量%、約0.001重量%~約2重量%、約0.001重量%~約1.4重量%、約0.5重量%~約2重量%、又は約0.5重量%~約1.4重量%である、請求項1~49のいずれか一項に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項51】
前記組成物の有効期間の終了時に残っている炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルの最小量が、約1.4重量%からである、請求項50に記載の局所的に適用可能な組成物。
【請求項52】
(i)封鎖剤を水溶液中に可溶化して主相を産生する工程;
(ii)炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル、プロピレングリコール、グリセロール及び液体湿潤界面活性剤を水中に分散させて媒体Aを産生することにより、炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを含む脱凝集媒体を調製する工程;ならびに
(iii)二酸化チタンを主相に加える工程;
(iv)ゲル化剤の第1部分を主相に加える工程;
(v)媒体Aを主相に加える工程;
(vi)フェノキシエタノールを主相に加える工程;
(vii)ドクサートナトリウムを水中に可溶化して可溶化ドクサートナトリウムを提供し、それに続いて可溶化ドクサートナトリウムを穏やかな撹拌によって主相中へ添加する工程;ならびに
(viii)ゲル化剤の第2部分を主相に加える工程
を含み、それによりゲルが形成される、炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル水性ゲルを産生するための方法。
【請求項53】
工程(ii)からの前記炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを、コロイドミルに供する、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
請求項1~51のいずれか一項に記載の局所的に適用可能な組成物を個人に局所的に投与する工程を含む、処置を必要とする個人の皮膚を悩ます一般的なざ瘡、面皰、多形性ざ瘡、嚢腫結節性ざ瘡、集簇性ざ瘡、又は二次性ざ瘡を処置するための方法。
【請求項55】
ざ瘡病変に悩まされる個人に、請求項1~51のいずれか一項に記載の組成物の有効量を投与することを含む、ざ瘡病変の数を低下させるためのレジメ又はレジメン。
【請求項56】
前記ざ瘡病変が炎症型及び/又は非炎症型である、請求項55に記載のレジメ又はレジメン。
【請求項57】
吹き出物に悩まされる個人に、請求項1~51のいずれか一項に記載の組成物の有効量を投与することを含む、吹き出物を抑制するためのレジメ又はレジメン。
【請求項58】
吹き出物を抑制することが、皮膚を浄化及び洗浄すること、毛穴の詰まりを解消すること、油を低下させること、皮膚を水和すること、及びそれらの組み合わせを含む、請求項57に記載のレジメ又はレジメン。
【請求項59】
以下を含む、尋常性ざ瘡の処置のためのレジメン:
(i)皮膚を洗浄すること;
(ii)請求項1~51のいずれか一項に記載の局所的に適用可能な組成物を皮膚に適用すること;及び
(iii)保湿処置を皮膚に適用すること。
【請求項60】
以下を含む、尋常性ざ瘡の処置のためのレジメン:
(i)皮膚を洗浄すること;及び
(ii)請求項1~51のいずれか一項に記載の局所的に適用可能な組成物を皮膚に適用すること。
【請求項61】
前記の局所的に適用可能な組成物を少なくとも12ヶ月間にわたり投与することを含む、請求項59又は請求項60により定義される尋常性ざ瘡の処置のためのレジメン。
【請求項62】
前記の局所的に適用可能な組成物を少なくとも9ヶ月間にわたり投与することを含む、請求項59又は請求項60により定義される尋常性ざ瘡の処置のためのレジメン。
【請求項63】
前記の局所的に適用可能な組成物を1日1回又は2回投与することを含む、請求項59~62のいずれか一項に記載の尋常性ざ瘡の処置のためのレジメン。
【請求項64】
前記の局所的に適用可能な組成物を2日毎に投与することを含む、請求項59~62のいずれか一項に記載の尋常性ざ瘡の処置のためのレジメン。
【請求項65】
前記の罹患皮膚領域を洗浄した後、前記の局所的に適用可能な組成物を夜間に投与することを含む、請求項59~64のいずれか一項に記載の尋常性ざ瘡の処置のためのレジメン。
【請求項66】
前記の罹患皮膚領域が、20~100個の非炎症性病変、20~50個の炎症性病変を含み、活動性の結節も嚢胞も含まない、請求項59~64のいずれか一項に記載の尋常性ざ瘡の処置のためのレジメン。
【請求項67】
以下を含む、キット:
(a)請求項1~51のいずれか一項に記載の局所的に適用可能な組成物;ならびに
(b)局所用洗浄剤及び/又は局所用保湿剤。
【請求項68】
顔面洗浄剤及び/又は顔面保湿剤がサリチル酸を含む、請求項67に記載のキット。
【請求項69】
前記サリチル酸が0.1~2.5%の量で存在する、請求項68に記載のキット。
【請求項70】
前記サリチル酸が0.5%の量で存在する、請求項68に記載のキット。
【請求項71】
前記サリチル酸が2%の量で存在する、請求項68に記載のキット。
【請求項72】
顔面洗浄剤及び/又は顔面保湿剤が過酸化ベンゾイルを含む、請求項67に記載のキット。
【請求項73】
前記過酸化ベンゾイルが0.1~2.5%の量で存在する、請求項72に記載のキット。
【請求項74】
前記過酸化ベンゾイルが0.5%の量で存在する、請求項72に記載のキット。
【請求項75】
前記過酸化ベンゾイルが2%の量で存在する、請求項72に記載のキット。
【請求項76】
顔面洗浄剤及び/又は顔面保湿剤がアダパレンを含む、請求項67に記載のキット。
【請求項77】
前記アダパレンが0.1~3%の量で存在する、請求項76に記載のキット。
【請求項78】
前記アダパレンが1%の量で存在する、請求項76に記載のキット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連する特許出願への相互参照
本願は、2019年4月4日に出願された米国仮特許出願第62/829507号の優先権を主張し、その開示全体を、任意の及び全ての目的のためにその全体において参照により本明細書中に組み入れる。
【0002】
分野
本明細書中に記載するのは、良好な物理的、化学的、及び微生物学的安定性を有する炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを含む組成物ならびに対応する使用の方法である。
【背景技術】
【0003】
背景
以下の考察は、開示された本発明を読者が理解する際に助けるために提供されており、それに対する先行技術を構成することは認められない。
【0004】
尋常性ざ瘡は、面皰(黒色面皰)、丘疹、膿疱、嚢胞、結節により特徴付けられる毛包脂腺濾胞(涙器)の慢性障害であり、しばしば皮膚の最も目に見える領域、特に顔、胸、背中、ならびに時折、首及び腕の上部において現れる瘢痕である。ざ瘡は、いくつかの段階を含む状態であり、その最も深刻な形態においては、患者の入院及び皮膚瘢痕の長期的な存在を伴う重大な不快感をもたらす。
【0005】
多くの処置が、ざ瘡を処置するために現在利用可能であるが、しかし、各々の処置は、残念なことに、克服することが望まれうる限度を有する。例えば、抗ざ瘡薬剤の経口投与は一般的に、ざ瘡の重度症例において提供される。しかし、多数の副作用が抗ざ瘡活性化合物の経口投与に関連付けられる。具体的には、イソトレチノインは、ビタミンA誘導体であり、催奇形性の関連リスクを示し、それは生殖年齢の女性へのリスクを構成しうる。ざ瘡の処置のための適切な抗生物質の経口投与はまた、副作用、例えば腹部痙攣、咳、下痢、疲労、頬刺激及び他の望ましくない症状などを伴いうる。局所抗ざ瘡薬物療法、例えばレチノイドなどは、上昇した皮膚刺激に関連付けられ、このように、慎重な考慮を、潜在的な維持治療の許容性に与えなければならない。
【0006】
状態がその最も重度の形態に向かって発展するのを効果的に防止し、罹患した人々の大多数により、好ましくない効果を伴わずに使用されることができる、ざ瘡の改善された処置についての必要性が存在する。
【0007】
炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルは、抗ざ瘡の有効性を示している過酸化物誘導体である。炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを皮膚科製品又は化粧品中に製剤化することは困難である。なぜなら、炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルは、皮膚への接触時に安息香酸及びサリチル酸を放出する不安定な化合物であるためである。過酸化ベンゾイルと同様に、炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルの有効性は、それを皮膚との接触に置いた場合でのその分解に関連付けられる。具体的には、この分解の間に産生されるフリーラジカルの酸化特性は、望ましい効果に導く。このように、炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルの最適な効力を維持するために、使用前、即ち、保存の間にその分解を防止することが重要である。
【0008】
このように、ざ瘡に関連する状態及び病態の処置についての明確な医学的及び美容的な必要性が存在する。本発明は、ざ瘡を処置するために有用である炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル組成物を提供することによりこの必要性を満たし、そこで組成物は、良好な物理的、化学的、及び微生物学的な安定性を有する。
【発明の概要】
【0009】
概要
一態様において提供するのは、以下を含む局所的に適用可能な組成物である:
i)炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル;
ii)乳白剤;及び
iii)保存剤。
【0010】
一部の実施形態では、組成物は、約0.0001重量%~約20重量%、約0.001重量%~約20重量%、約0.01重量%~約20重量%、約0.1重量%~約20重量%、約0.1重量%~約10重量%、約0.1重量%~約5重量%、約2.5重量%~約5重量%の炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを含む。一部の実施形態では、組成物は、約3重量%の炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを含む。
【0011】
一部の実施形態では、乳白剤は、オキシ塩化ビスマス、二酸化チタン、フルオロフロゴパイト、マイカ、酸化鉄、ナイロンポリマー、ポリメタクリル酸メチル、窒化ホウ素、カオリン、ジステアリン酸グリコール、スチレンコポリマー、脂肪アルコール、又はそれらの任意の組み合わせである。一部の実施形態では、乳白剤は、オキシ塩化ビスマス、二酸化チタン、フルオロフロゴパイト、マイカ、酸化鉄、ナイロンポリマー、ポリメタクリル酸メチル、窒化ホウ素、又はそれらの任意の組み合わせである。一部の実施形態では、乳白剤は二酸化チタンである。一部の実施形態では、二酸化チタンは、医薬品グレード又は化粧品グレードである。一部の実施形態では、組成物は、約0.1重量%~約2.5重量%の乳白剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.4重量%の乳白剤を含む。
【0012】
一部の実施形態では、保存剤は、フェノキシエタノール、ソルビン酸カリウム、ベンジルアルコール、メチルパラベン、クロルヘキシジンジグルコネート、クロロキシレノール、クロルフェネシン、デヒドロ酢酸、ジアゾリジニル尿素、DMDMヒダントイン、エチルパラベン、ヨードプロピニルブチルカルバメート、メチルイソチアゾリノン、プロピルパラベン、フェノキシエタノール、フェノキシイソプロパノール、ポリアミノプロピルビグアニド、安息香酸ナトリウム、サリチル酸、又はそれらの任意の組み合わせである。一部の実施形態では、保存剤は、フェノキシエタノール、ソルビン酸カリウム、ベンジルアルコール、メチルパラベン、又はそれらの任意の組み合わせである。一部の実施形態では、保存剤はフェノキシエタノールである。一部の実施形態では、組成物は約0.1重量%~約0.8重量%の保存剤を含む。一部の実施形態では、組成物は約0.4重量%又は約0.8重量%の保存剤を含む。
【0013】
一部の実施形態では、組成物は界面活性剤をさらに含む。一部の実施形態では、界面活性剤は、ドクサートナトリウム(スルホコハク酸ジエチルヘキシルナトリウム)、ポロキサマー、PEGエーテル、PPGエステル、アルキルポリグルコシド、ソルビタンエステル、エトキシル化ソルビタンエステル、アルコールサルフェート、エトキシル化アルコールサルフェート、アルキルベンゼンスルホネート、アルファオレフィンスルホネート、スルホサクシネート、イセチオン酸エステル、タウレート、アルキルベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン、アンホアセテート、又はアルキルスルタインをさらに含む。一部の実施形態では、界面活性剤はドクサートナトリウム(スルホコハク酸ジエチルヘキシルナトリウム)である。一部の実施形態では、組成物は約0.05重量%の界面活性剤を含む。
【0014】
一部の実施形態では、組成物は湿潤剤をさらに含む。一部の実施形態では、湿潤剤はグリセロールである。一部の実施形態では、組成物は約4重量%の湿潤剤を含む。
【0015】
一部の実施形態では、組成物は液体湿潤界面活性剤をさらに含む。一部の実施形態では、液体湿潤界面活性剤はポロキサマーである。一部の実施形態では、液体湿潤界面活性剤はポロキサマー124である。一部の実施形態では、組成物は約0.2重量%の液体湿潤界面活性剤を含む。
【0016】
一部の実施形態では、組成物はゲル化剤をさらに含む。一部の実施形態では、ゲル化剤は、アクリレート/メタクリル酸ステアレス-20コポリマー、アクリルアミド/アクリル酸ナトリウムコポリマー、アクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリンナトリウムコポリマー/イソヘキサデカン/ポリソルベート20、アクリルアミド/アクリル酸アンモニウムコポリマー、ポリイソブテン、ポリソルベート20、アクリルアミドプロピルトリモニウムクロリド/アクリルアミドコポリマー、アクリレートコポリマー、アクリレート/C10-30アルキルアクリレートクロスポリマー、アクリレート/アクリルアミドコポリマー及び鉱油及びポリソルベート85、アクリレート/メタクリル酸アルキルC12-22コポリマー、アクリレート/ビニルソデカノエートクロオスポリマー、アクリル酸コポリマー、アクリロイルジメチルタウリン酸アンモニウム/メタクリル酸ベヘネス25コポリマー、アクリロイルジメチルタウリン酸アンモニウム/VPコポリマー、アンモニウムポリアクリレート/イソヘキサデカン/PEG 40ヒマシ油/ソルビタンオレエート/アクア、バイオサッカライドガム1、ベントナイト/キサンタンガム(スメクタイト)、C13-14イソパラフィン/鉱油/ポリアクリレートナトリウム/ポリアクリルアミド/ポリソルベート85カルボマー、カルボキシビニルポリマー、セルロースガム、ポリメタクリル酸グリセリル、水添ポリデセン、エチレン/プロピレン/スチレンコポリマー、ブチレン/エチレン/スチレンコポリマー、ヒドロキシエチルアクリレート/アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウムコポリマー/スクアラン/ポリソルベート60/水、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチホスフェート、ヒドロキシプロピルセルロース、マグネシウムアルミニウムシリケート、マグネシウムシリケート、メチルビニルエーテル/マレイン酸無水物(PVM/MAデカジエンクロスポリマー))、ポリアクリルアミド/C13-14イソパラフィン/ローレス7/アクア、ポリアクリレート13/ポリイソブテン/ポリソルベート20、修飾ポテトスターチ、プロパン-1,2-ジオールアルギン酸塩、PVP(ポリビニルピロリドン)、スクレロチウムガム、アクリル酸ナトリウムコポリマー/PPG-1トリデセス6/パラフィン液質/トリオレイン酸ソルビタン/アクア、アクリル酸ナトリウム/アクリロイルジメチルタウリン酸/コポリマー&イソヘキサデカン&ポリソルベート、アクリル酸ナトリウム/アクリロイルジメチルタウリン酸、コポリマー/ポリイソブテン/カプリリルカプリルグルコシド、アクリル酸ナトリウムコポリマー/グリシン・ソヤ/PPG-1トリデセス-6(アニオン性)、アクリル酸ナトリウムコポリマー/液体パラフィニウム/PPG-1トリデセス-6(アニオン性)、アクリル酸ナトリウムコポリマー/水添ポリイソブテン/リン脂質/ポリグリセリル-10ステアレート/ヘリアンサスアニュウスシードオイル、ナトリウムカルボマー、ナトリウムポリアクリレート、ナトリウムポリアクリレート/水添ポリデカン、ステアレス-10アリルエーテル/アクリレートコポリマー、スクシノグリカン、水/グリセリン/ポリアクリルイミドメチルプロパン/スルホネート/ポリクアテルニウム-4、キサンタンガム、キサンタンガム/マグネシウムアルミニウムシリケート、キサンタンガム/ヘクトライト/セルロース、及び/又はマグネシウムアルミニウムシリケートを含む。一部の実施形態では、ゲル化剤は、アクリルアミド、アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウムコポリマー、イソヘキサデカン、及びポリソルベート80(SIMULGEL(商標)600)を含む。一部の実施形態では、ゲル化剤は、ヒドロキシエチルアクリレート、アクリロイルジメチルタウリンナトリウムコポリマー、イソヘキサデカン及びポリソルベート60(SIMULGEL(商標)INS100)を含む。一部の実施形態では、ゲル化剤は、ヒドロキシエチルアクリレート及びアクリロイルジメチルタウリンナトリウムコポリマー(SEPINOV(商標)EMT10)を含む。一部の実施形態では、ゲル化剤は、医薬品グレード又は化粧品グレードである。一部の実施形態では、組成物は約0.1重量%~約10重量%のゲル化剤を含む。一部の実施形態では、組成物は約4重量%のゲル化剤を含む。
【0017】
一部の実施形態では、組成物は浸透促進剤をさらに含む。一部の実施形態では、浸透促進剤は、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコールジペラルゴネート、ラウログリコール、アルコール、アルキルメチルスルホキシド、ポリオール、オレイン酸、ミリスチン酸イソプロピル、デシルメチルスルホキシド、DMSO、尿素、又はエトキシジグリコールである。一部の実施形態では、浸透促進剤は、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコールジペラルゴネート、ラウログリコール、又はエトキシジグリコールである。一部の実施形態では、浸透促進剤はプロピレングリコールである。一部の実施形態では、組成物は約4重量%の浸透促進剤を含む。
【0018】
一部の実施形態では、組成物は封鎖剤をさらに含む。一部の実施形態では、封鎖剤は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)二ナトリウム、ジヒドロキシエチルグリシン、エチレンジアミンフィコハク酸三ナトリウムグルタミン酸二酢酸四ナトリウム塩(GLDA)、フィエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、メチルグリシン二酢酸(MGDA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、グルコ、ニトリロトリ酢酸(NTA)、エチレンジアミンジコハク酸(EDDS)、イミノジコハク酸(IDS)、エチレンジアミン-N、N’-ジグルタル酸(EDDG)、エチレンジアミン-N、N’-ジマロン酸(EDDM)、3-ヒドロキシ-2、2-イミノジコハク酸(HIDS)、2-ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(HEIDA)、ピリジン-2,6-ジカルボン酸(PDA)、エチドロン酸。カルノシン、フィチン酸、コウジ酸、カルボキシメチルイヌリンナトリウム、クエン酸、酒石酸、又はそれらの誘導体若しくは塩である。一部の実施形態では、封鎖剤は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)二ナトリウム、ジヒドロキシエチルグリシン、クエン酸、酒石酸、又はそれらの誘導体若しくは塩である。一部の実施形態では、封鎖剤はエチレンジアミン四酢酸(EDTA)二ナトリウムである。一部の実施形態では、組成物は約0.1重量%~約0.5重量%の封鎖剤を含む。一部の実施形態では、組成物は約0.1重量%又は約0.2重量%の封鎖剤を含む。
【0019】
一部の実施形態では、組成物は賦形剤をさらに含む。一部の実施形態では、賦形剤は精製水である。一部の実施形態では、組成物はゲルとしてさらに製剤化される。一部の実施形態では、組成物はクリームとしてさらに製剤化される。
【0020】
一部の実施形態では、組成物は、角質溶解剤、油、抗酸化剤、皮膚調整剤、又はそれらの任意の組み合わせをさらに含む。一部の実施形態では、角質溶解剤は、乳酸、グリコール酸、リンゴ酸、フィチン酸、銀、又は銀溶液である。一部の実施形態では、油は、鉱油、水添ポリイソブテン、スクアレン、ポリデセン、又はそれらの任意の組み合わせを含む。一部の実施形態では、抗酸化剤は、ブチル化ヒドロキシトルエン、DLアルファトコフェロール、パルミチン酸アスコルビル、又はそれらの任意の組み合わせを含む。一部の実施形態では、皮膚調整剤は、シリカビーズ、メタクリル酸メチルクロスポリマー、ナイロンポリマー、マイカ、ポリメタクリル酸メチル、二酸化チタン、又はそれらの任意の組み合わせを含む。
【0021】
また、提供するのは、一態様では、以下を含む局所的に適用可能な組成物である:
i)炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル;
ii)乳白剤としての二酸化チタン;
iii)保存剤としてのフェノキシエタノール;
iv)界面活性剤としてのドクサートナトリウム(スルホコハク酸ジエチルヘキシルナトリウム);
v)湿潤剤としてのグリセロール;
vi)液体湿潤界面活性剤としてのポロキサマー124;
vii)ゲル化剤としてのアクリルアミド、アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウムコポリマー、イソヘキサデカン、及びポリソルベート80の組み合わせ;
viii)浸透促進剤としてのプロピレングリコール;
ix)封鎖剤としてのEDTA二ナトリウム;ならびに
x)賦形剤としての精製水。
【0022】
また、提供するのは、一態様では、以下を含む局所的に適用可能な組成物である:
i)約3重量%の炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル;
ii)乳白剤としての約0.4重量%の二酸化チタン;
iii)保存剤としての約0.4重量%のフェノキシエタノール;
iv)界面活性剤としての約0.05重量%のドクサートナトリウム(スルホコハク酸ジエチルヘキシルナトリウム);
v)湿潤剤としての約4重量%のグリセロール;
vi)液体湿潤界面活性剤としての約0.2重量%のポロキサマー124;
vii)ゲル化剤としての約4重量%のアクリルアミド、アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウムコポリマー、イソヘキサデカン及びポリソルベート80
viii)浸透促進剤としての約4重量%のプロピレングリコール;
ix)封鎖剤としての約0.1重量%又は約0.2重量%のEDTA二ナトリウム;ならびに
x)賦形剤としての精製水。
【0023】
また、提供するのは、一態様では、以下を含む局所的に適用可能な組成物である:
i)約3重量%の炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル;
ii)乳白剤としての約0.4重量%の二酸化チタン;
iii)保存剤としての約0.4重量%のフェノキシエタノール;
iv)界面活性剤としての約0.05重量%のドクサートナトリウム(スルホコハク酸ジエチルヘキシルナトリウム);
v)湿潤剤としての約4重量%のグリセロール;
vi)液体湿潤界面活性剤としての約0.2重量%のポロキサマー124;
vii)ゲル化剤としての約4重量%のアクリルアミド、アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウムコポリマー、イソヘキサデカン及びポリソルベート80
viii)浸透促進剤としての約4重量%のプロピレングリコール;
ix)封鎖剤としての約0.2重量%のEDTA二ナトリウム;ならびに
x)賦形剤としての精製水。
【0024】
一部の実施形態では、ゲル化剤は、乳化剤、例えばオレイン酸ソルビタンなどをさらに含む。一部の実施形態では、液体湿潤界面活性剤は、抗酸化剤、例えばトコフェロールなどをさらに含む。
【0025】
一部の実施形態では、組成物の有効期間の終了時に残っている炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルの最小量は、約0.001重量%~約5重量%、約0.001重量%~約2重量%、約0.001重量%~約1.4重量%、約0.5重量%~約2重量%、又は約0.5重量%~約1.4重量%である。一部の実施形態では、組成物の有効期間の終了時に残っている炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルの最小量は、約1.4重量%からである。
【0026】
別の態様において提供するのは、
i)封鎖剤を水溶液中に可溶化して主相を産生する工程;
ii)炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル、プロピレングリコール、グリセロール及び液体湿潤界面活性剤を水中に分散させて媒体Aを産生することにより、炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを含む脱凝集媒体を調製する工程;ならびに
iii)二酸化チタンを主相に加える工程;
iv)ゲル化剤の第1部分を主相に加える工程;
v)媒体Aを主相に加える工程;
vi)フェノキシエタノールを主相に加える工程;
vii)ドクサートナトリウムを水中に可溶化して可溶化ドクサートナトリウムを提供し、それに続いて可溶化ドクサートナトリウムを穏やかな撹拌によって主相中へ添加する工程;ならびに
viii)ゲル化剤の第2部分を主相に加える工程
を含み、それによりゲルが形成される、炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル水性ゲルを産生するための方法である。
【0027】
一部の実施形態では、工程ii)からの炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルをコロイドミルに供する。
【0028】
別の態様において提供するのは、本明細書中に記載する、局所的に適用可能な組成物のいずれかを個人に局所的に投与する工程を含む、処置を必要とする個人の皮膚を悩ます一般的なざ瘡、面皰、多形性ざ瘡、嚢腫結節性ざ瘡、集簇性ざ瘡、又は二次性ざ瘡を処置するための方法である。
【0029】
別の態様において提供するのは、ざ瘡病変の数を低下させるためのレジメ又はレジメンであって、それに悩まされる個人に、本明細書中に記載する組成物のいずれか1つの有効量を投与することを含む。一部の実施形態では、ざ瘡病変は炎症型及び/又は非炎症型である。
【0030】
別の態様において提供するのは、以下を含む尋常性ざ瘡の処置のためのレジメンである:
i)皮膚を洗浄すること;
ii)本明細書中に記載する局所的に適用可能な組成物のいずれか1つを皮膚に適用すること;及び
iii)保湿処置を皮膚に適用すること。
【0031】
別の態様において提供するのは、以下を含む尋常性ざ瘡の処置のためのレジメンである:
i)皮膚を洗浄すること;及び
ii)本明細書中に記載する、局所的に適用可能な組成物のいずれか1つを皮膚に適用すること。
【0032】
一部の実施形態では、尋常性ざ瘡の処置のためのレジメンは、前記の局所的に適用可能な組成物を少なくとも12ヶ月間にわたり投与することをさらに含む。一部の実施形態では、尋常性ざ瘡の処置のためのレジメンは、前記の局所的に適用可能な組成物を少なくとも9ヶ月間にわたり投与することをさらに含む。一部の実施形態では、尋常性ざ瘡の処置のためのレジメンは、前記の局所的に適用可能な組成物を1日1回又は2回投与することを含む。一部の実施形態では、尋常性ざ瘡の処置のためのレジメンは、前記の局所的に適用可能な組成物を1日1回投与することを含む。一部の実施形態では、尋常性ざ瘡の処置のためのレジメンは、前記の局所的に適用可能な組成物を1日2回投与することを含む。一部の実施形態では、尋常性ざ瘡の処置のためのレジメンは、前記の局所的に適用可能な組成物を2日毎に投与することを含む。一部の実施形態では、尋常性ざ瘡の処置のためのレジメンは、前記の罹患皮膚領域を洗浄した後、夜間に前記の局所的に適用可能な組成物を投与することを含む。一部の実施形態では、前記の罹患皮膚領域は、20~100個の非炎症性病変、20~50個の炎症性病変を含み、活動性の結節も嚢胞も含まない。
【0033】
別の態様において提供するのは、吹き出物を抑制するためのレジメ又はレジメンであって、それに悩まされる個人に、本明細書中に記載する組成物のいずれか1つの有効量を投与することを含む。一部の実施形態では、吹き出物を抑制することは、染み及び黒ずみの少なくとも1つの原因を標的化することを含み、皮膚を浄化及び洗浄すること、毛穴の詰まりを解消すること、油を低下させること、及び皮膚を水和することを含むが、これらに限定しない。一部の実施形態では、吹き出物を抑制することは、染みの全ての4つの原因を標的化することを含む。
【0034】
別の態様において提供するのは、以下を含むキットである:
a)本明細書中に記載する局所的に適用可能な組成物のいずれか1つ;ならびに
b)局所用洗浄剤及び/又は局所用保湿剤。
【0035】
一部の実施形態では、顔面洗浄剤及び/又は顔面保湿剤はサリチル酸を含む。一部の実施形態では、サリチル酸は0.1~2.5%の量で存在する。一部の実施形態では、サリチル酸は0.5%の量で存在する。一部の実施形態では、サリチル酸は2%の量で存在する。一部の実施形態では、顔面洗浄剤及び/又は顔面保湿剤は過酸化ベンゾイルを含む。一部の実施形態では、過酸化ベンゾイルは0.1~2.5%の量で存在する。一部の実施形態では、過酸化ベンゾイルは0.5%の量で存在する。一部の実施形態では、過酸化ベンゾイルは2%の量で存在する。一部の実施形態では、顔面洗浄剤及び/又は顔面保湿剤はアダパレンを含む。一部の実施形態では、アダパレンは0.1~3%の量で存在する。一部の実施形態では、アダパレンは1%の量で存在する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1図1A及び図1Bは、実施例に従った、対象の黒色面皰における変化を示す。
図2図2A及び図2Bは、実施例に従った、対象の小嚢胞における変化を示す。
図3図3A及び図3Bは、実施例に従った、対象の非炎症性病変における変化を示す。
図4図4A及び図4Bは、実施例に従った、対象の丘疹における変化を示す。
図5図5A及び図5Bは、実施例に従った、対象の炎症性病変における変化を示す。
図6図6A及び図6Bは、実施例に従った、対象の病変における変化を示す。
図7図7A及び図7Bは、実施例に従った、対象の皮膚質感における変化を示す。
図8図8A及び図8Bは、実施例に従った、対象の皮膚の均一性における変化を示す。
図9図9A及び図9Bは、実施例に従った、対象の皮膚の輝きにおける変化を示す。
図10図10A及び図10Bは、実施例に従った、対象の皮膚孔サイズにおける変化を示す。
図11図11A及び図11Bは、実施例に従った、対象の皮膚への保湿効果を示す。
図12図12A及び図12Bは、実施例に従った、対象の皮膚への皮脂調節効果を示す。
図13図13は、実施例に従った、対象により経験された皮膚効果の要約を示す。
【発明を実施するための形態】
【0037】
詳細な説明
本開示に従った実施形態を、本明細書中で以下により完全に記載する。本開示の態様は、しかし、異なる形態で具体化することができ、本明細書中で示す実施形態に限定されると解釈すべきではない。むしろ、これらの実施形態を提供し、本開示が徹底しており、完全であり、本発明の範囲を当業者に完全に伝達するようにする。本明細書中の記載において使用される用語は、特定の実施形態を記載する目的のためだけであり、限定することを意図しない。
【0038】
他に定義しない限り、本明細書中で使用する全ての用語(技術用語及び科学用語を含む)は、本発明が属する技術分野の当業者により一般的に理解されるのと同じ意味を有する。用語、例えば一般的に使用される辞書において定義されている用語などは、本願及び関連技術の文脈におけるそれらの意味と一致している意味を有するとして解釈すべきであり、本明細書中で明示的にそのように定義しない限り、理想化された又は過度に正式な意味において解釈すべきではないことがさらに理解されるであろう。以下に明示的に定義されていないが、そのような用語はそれらの一般的な意味に従って解釈すべきである。
【0039】
本明細書中の記載において使用する用語は、特定の実施形態を記載する目的のためだけであり、本発明を限定することを意図しない。本明細書中で言及する全ての刊行物、特許出願、特許及び他の参考文献を、それらの全体において参照により組み入れる。
【0040】
文脈が他を示さない限り、本明細書中に記載する本発明の種々の特色を任意の組み合わせにおいて使用できることを特に意図する。さらに、本開示はまた、一部の実施形態では、本明細書中に示す任意の特色又は特色の組み合わせを除外又は省略できることを熟慮する。例証するために、本明細書によって、複合体が成分A、B、及びCを含むと述べられている場合、A、B、若しくはCのいずれか、又はそれらの組み合わせを、単独で又は任意の組み合わせにおいて省略及び放棄できることを具体的に意図する。
【0041】
特に明記しない限り、全ての特定された実施形態、特色、及び用語は、列挙する実施形態、特色、又は用語及びそれらの生物学的等価物の両方を含むことを意図する。
【0042】
定義
本明細書中で使用するように、単数形「a」、「an」、及び「the」は、単数形だけを指定するように明示的に述べられていない限り、単数形及び複数形の両方を指定する。
【0043】
常に明示的に述べているわけではないが、全ての数値指定は用語「約」により先行されることを理解すべきである。用語「約」は、把握される数が本明細書中に示す正確な数に限定されないことを意味し、本発明の範囲から逸脱することなく、列挙される数の実質的に前後の数を指すことを意図する。本明細書中で使用するように、「約」は当業者により理解され、それが使用される状況である程度変動する。それが使用される状況を仮定すると当業者に明確でない用語の使用がある場合、「約」は、特定の値のプラスマイナス5%、1%、又は0.1%までを意味する。
【0044】
また、本明細書中で使用するように、「及び/又は」は、関連付けられる、列挙された項目の1つ又は複数の任意の全ての可能な組み合わせ、ならびに代替(「又は」)において解釈される場合の組み合わせの欠如を指し、包含する。
【0045】
本明細書中で使用する用語「投与する」、「投与」、又は「投与している」は、(1)例えば医療専門家又は彼若しくは彼女の委任代理人のいずれかにより、あるいは彼の指示の下で提供する、与える、投薬する、及び/又は処方すること、ならびに(2)例えば医療専門家又は対象などにより投入する、摂取する、又は消費することを指す。投与は、限定しないが、経口、非経口(例、筋肉内、腹腔内、静脈内、ICV、嚢内注射若しくは注入、皮下注射、又はインプラント)による、吸入スプレー、鼻内、膣内、直腸内、舌下、尿道内(例、尿道坐剤)、又は局所投与経路(例、ゲル、軟膏、クリーム、エアロゾルなど)による投与を含み、従来の非毒性の医薬的に許容可能な担体、アジュバント、添加剤、及び各々の投与経路のために適した賦形剤を含む適切な投与単位製剤中で、単独で又は一緒に製剤化することができる。本発明は、投与経路、製剤、又は投薬スケジュールにより限定されない。
【0046】
用語「水性ゲル」は、水相中に、コロイド懸濁液(ゲル化剤)から形成された粘弾性塊を含む組成物を意味する。
【0047】
「含む」は、方法及び組成物が、列挙された要素を含むが、他を除外しないことを意味するものとする。「から本質的になる」は、方法及び組成を定義するために使用される場合、記述された目的のために、組み合わせに対して本質的に重要な他の要素を除外することを意味するものとする。このように、本明細書中で定義する要素から本質的になる組成物は、単離及び精製方法からの微量混入物、ならびに医薬的に許容可能な担体、例えばリン酸緩衝生理食塩水、保存剤などを除外しない。「からなる」は、他の成分の微量元素及び本発明の組成物を投与するための実質的な方法工程、又は組成物を産生するための若しくは意図する結果を達成するためのプロセス工程以外を除外することを意味するものとする。これらの移行用語及び移行句の各々により定義される実施形態は、本発明の範囲内にある。
【0048】
「治療有効量」は、一般的に、疾患を処置するために対象又は動物に投与された場合に、疾患についての処置の所望の程度に影響を与えるのに十分である量を意味する。「治療有効量」又は「治療有効投与量」は、好ましくは、本明細書中に記載する疾患、例えばざ瘡などのいずれか1つを処置又は防止する。哺乳動物の対象の処置のための本明細書中に記載する化合物又は組成物の有効量は、約0.1~約1000mg/Kgの対象の体重/日、例えば約1~約100mg/Kg/日など、特に約10~約100mg/Kg/日を含むが、これらに限定しない。広範囲の開示する組成物の投与量は、安全で有効であると考えられている。
【0049】
本明細書中で使用する用語「処置する」、「処置している」、又は「処置」は、疾患又は障害が「治癒した」又は「治った」と見なされるか否かにかかわらず、及び症状が消散したか否かにかかわらず、本明細書中に記載する疾患又は障害のいずれか1つ、例えばざ瘡など、その1つ又は複数の症状を緩和、軽減、又は寛解することを含む。この用語はまた、本明細書中に記載する任意の1つの疾患又は障害あるいはその1つ又は複数の症状の進行を低下又は防止すること、本明細書中に記載する疾患又は障害のいずれか1つあるいはその1つ又は複数の症状の根本的な機構を妨害又は防止すること、ならびに任意の治療的及び/又は予防的利益を達成することを含む。
【0050】
本明細書中で使用するように、用語「対象」は「患者」と互換的に使用され、哺乳動物、特にヒト、ウマ、ウシ、ブタ、ネコ、イヌ、マウス、ラット、又は非ヒト霊長類を示す。好ましい実施形態では、対象はヒトである。
【0051】
組成物
炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルは、皮膚との接触時に安息香酸及びサリチル酸を放出する不安定な過酸化物誘導体である。抗ざ瘡処置のための使用における炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルについての可能性は、例えば、この化合物の開示のための参照により組み入れられるWO 2011/070170において実証されている。
【0052】
炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを皮膚科又は化粧品での使用のために適切な組成物又は製剤中に製剤化することは、炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルの化学的不安定性に起因して困難である。過酸化ベンゾイルと同様に、炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルの効力は、皮膚との接触に置かれた場合での分解に関連付けられる。この分解から産生されたフリーラジカルの酸化特性は、望ましい効果に導く。このように、炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルの最適な効力を維持するために、使用前、即ち、保存の間にその分解を防止することが重要である。
【0053】
本開示は、良好な物理的、化学的、及び微生物学的安定性ならびに対応する使用方法を有する炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを含む組成物を提供する。炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルの化学的分解が組成物の望ましくない変色に導き、細菌増殖も組成物の安定性に影響を及ぼすことを認識したのは本発明者らである。乳白剤、例えば二酸化チタンなどの使用によって、望ましくない変色が隠される;しかし、乳白剤の使用はまた、組成物を不安定化し、不安定性に対抗するために特定の成分の使用が要求される。さらに、一部の実施形態では、浸透促進剤、例えばプロピレングリコールなど、及び液体湿潤界面活性剤、例えばポロキサマー124などによって、経時的に所望の粘度が維持される;しかし、組成物はあまり化学的に安定ではない。一部の実施形態では、本発明者らは、封鎖剤、例えばEDTA二ナトリウムなどの添加が、浸透促進剤及び液体湿潤界面活性剤の使用に起因する化学的不安定性に対抗するのに役立つことを学んだ。保存剤、例えばフェノキシエタノールなどは、望ましくない細菌増殖を低下及び/又は防止する。
【0054】
本明細書中で一態様において記載するのは、以下を含む局所的に適用可能な組成物である:
i)炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル;
ii)乳白剤;及び
iii)保存剤。
【0055】
本明細書中に記載する組成物はまた、組成物の有効期間の終了時に残っている最小量の炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを提供する。一部の実施形態では、組成物の有効期間の終了時に残っている炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルの最小量は、約0.001重量%~約5重量%、約0.001重量%~約2重量%、約0.001重量%~約1.4重量%、約0.1重量%~約5重量%、約0.1重量%~約2重量%、約0.1重量%~約1.4重量%、約0.5重量%~約2重量%、又は約0.5重量%~約1.4重量%である。一部の実施形態では、組成物の有効期間の終了時に残っている炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルの最小量は、約0.001重量%~約5重量%、約0.001重量%~約2重量%、約0.001重量%~約1.4重量%、約0.5重量%~約2重量%、又は約0.5重量%~約1.4重量%である。一部の実施形態では、組成物の有効期間の終了時に残っている炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルの最小量は、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%、約0.9重量%、約1重量%、約1.1重量%、約1.2重量%、約1.3重量%、約1.4重量%、約1.5重量%、約1.6重量%、約1.7重量%、約1.8重量%、約1.9重量%、又は約2重量%である。一部の実施形態では、組成物の有効期間の終了時に残っている炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルの最小量は、約1.4重量%である。一部の実施形態では、組成物の有効期間は、約1ヶ月、約2ヶ月、約3ヶ月、約6ヶ月、約9ヶ月、約12ヶ月、約24ヶ月、約36ヶ月、約48ヶ月、又は約60ヶ月である。
【0056】
炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル
本明細書中で使用するように、炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルは、以下の構造を有する。
【0057】
炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルはC1816の分子式及び344.32g/molの分子量を有する。CAS番号は1310672-91-3である。炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルは、WO2011/070170において記載されており、それは、この化合物の開示のために参照により組み入れられる。
【0058】
一部の実施形態では、組成物は、約0.0001重量%~約20重量%の炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.001重量%~約20重量%の炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.01重量%~約20重量%の炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.1重量%~約20重量%の炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.1重量%~約10重量%の炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.1重量%~約5重量%の炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを含む。一部の実施形態では、組成物は、約2.5重量%~約10重量%の炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを含む。一部の実施形態では、組成物は、約2.5重量%~約5重量%の炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを含む。
【0059】
一部の実施形態では、組成物は、0.0001重量%、約0.001重量%、約0.01重量%、約0.1重量%、約0.5重量%、約1重量%、約1.5重量%、約2重量%、約2.5重量%、約3重量%、約3.5重量%、約4重量%、約4.5重量%、約5重量%、約5.5重量%、約6重量%、約6.5重量%、約7重量%、約7.5重量%、約8重量%、約8.5重量%、約9重量%、約9.5重量%、約10重量%、約11重量%、約12重量%、約13重量%、約14重量%、約15重量%、約16重量%、約17重量%、約18重量%、約19重量%、又は約20重量%の炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを含む。一部の実施形態では、組成物は、約2.5重量%の炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを含む。一部の実施形態では、組成物は、約3重量%の炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを含む。一部の実施形態では、組成物は、約5重量%の炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを含む。一部の実施形態では、組成物は、約10重量%の炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを含む。
【0060】
乳白剤
本明細書中で使用するように、乳白剤は、製剤を不透明にするために製剤に加えられる薬剤である。一部の実施形態では、乳白剤によって、経時的に観察される製剤の変色が防止され、それは活性剤の分解の結果でありうる。適切な乳白剤の例は、オキシ塩化ビスマス、二酸化チタン、フルオロフロゴパイト、マイカ、酸化鉄、ナイロンポリマー、ポリメタクリル酸メチル、窒化ホウ素、カオリン、ジステアリン酸グリコール、スチレンコポリマー、脂肪アルコール、及びそれらの任意の組み合わせを含むが、それらに限定しない。他の例は、PERLITE(登録商標)02uvs(オキシ塩化ビスマス);SunSHINE(登録商標)soft white(TiO2+フルオロフロゴパイト);COLORONA(登録商標)インペリアルシトリン(マイカ/酸化鉄);TIMIRON(登録商標)super sheen(マイカ/TiO2);ORGASOL(登録商標)2002EXT(ナイロン12);SunPMMA-S(PMMA、ポリメタクリル酸メチル);Orange k7001-j、RONAFLAIR(登録商標)BORONEIGE(登録商標)SPF3(窒化ホウ素;及びWATERBN(商標)3002(窒化ホウ素/PEG-8メチルエーテルジメチコン)を含むが、それらに限定しない。一部の実施形態では、乳白剤は、オキシ塩化ビスマス、二酸化チタン、フルオロフロゴパイト、マイカ、酸化鉄、ナイロンポリマー、ポリメタクリル酸メチル、窒化ホウ素、カオリン、ジステアリン酸グリコール、スチレンコポリマー、脂肪アルコール、及びそれらの任意の組み合わせである。一部の実施形態では、乳白剤は、オキシ塩化ビスマス、二酸化チタン、フルオロフロゴパイト、マイカ、酸化鉄、ナイロンポリマー、ポリメタクリル酸メチル、窒化ホウ素、及びそれらの任意の組み合わせである。一部の実施形態では、乳白剤は二酸化チタンである。乳白剤は、好ましくは、医薬品グレード又は化粧品グレードである。一部の実施形態では、乳白剤、例えば二酸化チタンなどは、医薬品グレードである。一部の実施形態では、乳白剤、例えば二酸化チタンなどは、化粧品グレードである。
【0061】
一部の実施形態では、組成物は、約0.1重量%~約10重量%の乳白剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.1重量%~約5重量%の乳白剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.1重量%~約2.5重量%の乳白剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.1重量%~約1重量%の乳白剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.1重量%~約0.5重量%の乳白剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.2重量%~約2.5重量%の乳白剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.4重量%の乳白剤を含む。
【0062】
一部の実施形態では、組成物は、約0.1重量%、約0.2重量%、約0.3重量%、約0.4重量%、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%、約0.9重量%、約1重量%、約1.5重量%、約2重量%、約2.5重量%、約3重量%、約3.5重量%、約4重量%、約4.5重量%、約5重量%、約5.5重量%、約6重量%、約6.5重量%、約7重量%、約7.5重量%、約8重量%、約8.5重量%、約9重量%、約9.5重量%、又は約10重量%の乳白剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.2重量%の乳白剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.4重量%の乳白剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約1重量%の乳白剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約2.5重量%の乳白剤を含む。
【0063】
保存剤
本明細書中で使用するように、保存剤は、細菌、例えばバークホルデリア・セパシア(Burkholderia cepacia)などからの増殖を低下又は防止するために製剤中で使用される。一部の実施形態では、そのような細菌の増殖は、本明細書中に記載する組成物の安定性に影響を及ぼす。適切な保存剤の例は、フェノキシエタノール、ソルビン酸カリウム、ベンジルアルコール、メチルパラベン(NIPAGIN(登録商標)M)、クロルヘキシジンジグルコネート、クロロキシレノール、クロルフェネシン、デヒドロ酢酸、ジアゾリジニル尿素、DMDMヒダントイン、エチルパラベン、ヨードプロピニルブチルカルバメート、メチルイソチアゾリノン、プロピルパラベン、フェノキシエタノール、フェノキシイソプロパノール、ポリアミノプロピルビグアニド、安息香酸ナトリウム、サリチル酸、及びそれらの任意の組み合わせを含むが、それらに限定しない。一部の実施形態では、保存剤は、フェノキシエタノール、ソルビン酸カリウム、ベンジルアルコール、メチルパラベン、クロルヘキシジンジグルコネート、クロロキシレノール、クロルフェネシン、デヒドロ酢酸、ジアゾリジニル尿素、DMDMヒダントイン、エチルパラベン、ヨードプロピニルブチルカルバメート、メチルイソチアゾリノン、プロピルパラベン、フェノキシエタノール、フェノキシイソプロパノール、ポリアミノプロピルビグアニド、安息香酸ナトリウム、サリチル酸、又はそれらの任意の組み合わせある。一部の実施形態では、保存剤は、フェノキシエタノール、ソルビン酸カリウム、ベンジルアルコール、メチルパラベン、又はそれらの任意の組み合わせである。一部の実施形態では、保存剤はフェノキシエタノールである。
【0064】
一部の実施形態では、組成物は、約0.1重量%~約10重量%の保存剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.1重量%~約5重量%の保存剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.1重量%~約2.5重量%の保存剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.1重量%~約1重量%の保存剤を含む。一部の実施形態では、組成物は約0.1重量%~約0.8重量%の保存剤を含む。
【0065】
一部の実施形態では、組成物は、約0.1重量%、約0.2重量%、約0.3重量%、約0.4重量%、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%、約0.9重量%、約1重量%、約1.5重量%、約2重量%、約2.5重量%、約3重量%、約3.5重量%、約4重量%、約4.5重量%、約5重量%、約5.5重量%、約6重量%、約6.5重量%、約7重量%、約7.5重量%、約8重量%、約8.5重量%、約9重量%、約9.5重量%、又は約10重量%の保存剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.1重量%の保存剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.2重量%の保存剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.4重量%の保存剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.5重量%の保存剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.8重量%の保存剤を含む。
【0066】
界面活性剤
一部の実施形態では、本明細書中に記載する組成物は、界面活性剤をさらに含む。適切な界面活性剤の例は、ドクサートナトリウム(スルホコハク酸ジエチルヘキシルナトリウム)、ポロキサマー、PEGエーテル、PPGエステル、アルキルポリグルコシド、ソルビタンエステル、エトキシル化ソルビタンエステル、アルコールサルフェート、エトキシル化アルコールサルフェート、アルキルベンゼンスルホネート、アルファオレフィンスルホネート、スルホサクシネート、イセチオン酸エステル、タウレート、アルキルベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン、アンホアセテート、又はアルキルスルタインを含むが、それらに限定しない。一部の実施形態では、組成物は、界面活性剤をさらに含む。一部の実施形態では、界面活性剤は、ドクサートナトリウム、スルホコハク酸ジエチルナトリウム、ポロキサマー、PEGエーテル、PPGエステル、アルキルポリグルコシド、ソルビタンエステル、エトキシル化ソルビタンエステル、アルコールサルフェート、エトキシル化アルコールサルフェート、アルキルベンゼンスルホネート、アルファオレフィンスルホネート、スルホサクシネート、イセチオネートエステル、タウレート、アルキルベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン、アンホアセテート、又はアルキルスルタインである。一部の実施形態では、界面活性剤はスルホサクシネートである。一部の実施形態では、界面活性剤は、ドクサートナトリウム(スルホコハク酸ジエチルヘキシルナトリウム、又はスルホコハク酸ジオクチルナトリウムとしても公知である)である。一部の実施形態では、界面活性剤は、スルホコハク酸ジエチルヘキシルナトリウムである。
【0067】
一部の実施形態では、組成物は、約0.01重量%~約10重量%の界面活性剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.01重量%~約5重量%の界面活性剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.01重量%~約2.5重量%の界面活性剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.01重量%~約1重量%の界面活性剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.01重量%~約0.1重量%の界面活性剤を含む。一部の実施形態では、組成物は約0.05重量%の界面活性剤を含む。
【0068】
一部の実施形態では、組成物は、約0.01重量%、約0.02重量%、約0.03重量%、約0.04重量%、約0.05重量%、約0.06重量%、約0.07重量%、約0.08重量%、約0.09重量%、約0.1重量%、約0.2%重量、約0.3重量%、約0.4重量%、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%、約0.9重量%、約1重量%、約1.5重量%、約2重量%、約2.5重量%、約3重量%、約 3.5重量%、約4重量%、約4.5重量%、約5重量%、約5.5重量%、約6重量%、約6.5重量%、約7重量%、約7.5重量%、約8重量%、約8.5重量%、約9重量%、約9.5重量%、又は約10重量%界面活性剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.01重量%の界面活性剤を含む。一部の実施形態では、組成物は約0.05重量%の界面活性剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.1重量%の界面活性剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.2重量%の界面活性剤を含む。
【0069】
湿潤剤
一部の実施形態では、本明細書中に記載する組成物は、湿潤剤をさらに含む。適切な湿潤剤の例は、グリセロール及びソルビトールを含むが、それらに限定しない。一部の実施形態では、湿潤剤はグリセロールである。
【0070】
一部の実施形態では、組成物は、約0.1重量%~約20重量%の湿潤剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.1重量%~約10重量%の湿潤剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.1重量%~約5重量%の湿潤剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.1重量%~約2.5重量%の湿潤剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.1重量%~約1重量%の湿潤剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約1重量%~約10重量%の湿潤剤を含む。一部の実施形態では、組成物は約4重量%の湿潤剤を含む。
【0071】
一部の実施形態では、組成物は、約0.1重量%、約0.2重量%、約0.3重量%、約0.4重量%、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%、約0.9重量%、約1重量%、約1.5重量% 、約2重量%、約2.5重量%、約3重量%、約3.5重量%、約4重量%、約4.5重量%、約5重量%、約5.5重量%、約6重量%、約6.5重量%、約7重量%、約7.5重量%、約 8重量%、約8.5重量%、約9重量%、約9.5重量%、約10重量%、約11重量%、約12重量%、約13重量%、約14重量%、約15重量%、約16重量%、約17重量%、約18重量% 、約19重量%、又は約20重量%の湿潤剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約1重量%の湿潤剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約2重量%の湿潤剤を含む。一部の実施形態では、組成物は約4重量%の湿潤剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約5重量%の湿潤剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約10重量%の湿潤剤を含む。
【0072】
液体湿潤界面活性剤
一部の実施形態では、本明細書中に記載する組成物は、液体湿潤界面活性剤をさらに含む。湿潤力は、表面にわたり広がる液体の傾向である。適切な液体湿潤界面活性剤は、好ましくは、HLB(親水性-親油性並行)値7~9を伴う界面活性剤、あるいは非イオン性界面活性剤、例えばポリオキシエチレン化コポリマー及び/又はポリオキシプロピル化コポリマーなどである。一部の実施形態では、そのような液体湿潤界面活性剤は液体であり、それらを加熱する必要なく、組成物中に容易に組み入れられるようにする。好ましく使用される液体湿潤界面活性剤の間には、このリストによって限定することなく、ポロキサマーファミリーの化合物、特にポロキサマー124及び/又はポロキサマー182がある。一部の実施形態では、液体湿潤界面活性剤はポロキサマーである。一部の実施形態では、液体湿潤界面活性剤はポロキサマー124である。一部の実施形態では、液体湿潤界面活性剤、例えばポロキサマーなどは、抗酸化剤、例えばトコフェロールなどをさらに含む。
【0073】
一部の実施形態では、組成物は、約0.01重量%~約10重量%の液体湿潤界面活性剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.01重量%~約5重量%の液体湿潤界面活性剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.01重量%~約2.5重量%の液体湿潤界面活性剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.01重量%~約1重量%の液体湿潤界面活性剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.01重量%~約0.5重量%の液体湿潤界面活性剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.1重量%~約5重量%の液体湿潤界面活性剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.1重量%~約2重量%の液体湿潤界面活性剤を含む。
【0074】
一部の実施形態では、組成物は、約0.01重量%、約0.02重量%、約0.03重量%、約0.04重量%、約0.05重量%、約0.06重量%、約0.07重量%、約0.08重量%、約0.09重量%、約0.1重量%、約0.2重量%、約0.3重量%、約0.4重量%、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%、約0.9重量%、約1重量%、約1.5重量%、約2重量%、約2.5重量%、約3重量%、約 3.5重量%、約4重量%、約4.5重量%、約5重量%、約5.5重量%、約6重量%、約6.5重量%、約7重量%、約7.5重量%、約8重量%、約8.5重量%、約9重量%、約9.5重量% 、又は約10重量%の液体湿潤界面活性剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.1重量%の液体湿潤界面活性剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.2重量%の液体湿潤界面活性剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.3重量%の液体湿潤界面活性剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.4重量%の液体湿潤界面活性剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.5重量%の液体湿潤界面活性剤を含む。
【0075】
ゲル化剤
一部の実施形態では、組成物はゲル化剤をさらに含む。ゲル化剤の適切な例は、アクリレート/メタクリル酸ステアレス-20コポリマー、アクリルアミド/アクリル酸ナトリウムコポリマー、アクリルアミド/アクリルイルジメチルタウリン酸コポリマー/イソヘキサデカン/ポリソルベート-20、アクリルアミド/アクリル酸アンモニウムコポリマー、ポリイソブテン、ポリソルベート20、アクリルアミドプロピルトリモニウムクロリド/アクリルアミドコポリマー、アクリレートコポリマー、アクリレート/C10-30アルキルアクリレートクロスポリマー、アクリレート/アクリルアミドコポリマー及び鉱油及びポリソルベート-85、アクリレート/メタクリル酸アルキルC12-22コポリマー、アクリレート/ビニルソデカノエートクロオスポリマー、アクリル酸コポリマー、アクリロイルジメチルタウリン酸アンモニウム/メタクリル酸ベヘネス-25コポリマー、アクリロイルジメチルタウリン酸アンモニウム/VPコポリマー、ポリアクリレートアンモニウム/イソヘキサデカン/PEG 40ヒマシ油/オレイン酸ソルビタン/アクア、生物糖ガム-1、ベントナイト/キサンタンガム(スメクタイト)、C13-14イソパラフィン/鉱油/ポリアクリレートナトリウム/ポリアクリルアミド/ポリソルベート85カルボマー、カルボキシビニルポリマー、セルロースガム、ポリメタクリル酸グリセリル、水添ポリデセン、エチレン/プロピレン/スチレンコポリマー、ブチレン/エチレン/スチレンコポリマー、ヒドロキシエチルアクリレート/アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウムコポリマー/スクアラン/ポリソルベート60/水、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチホスフェート、ヒドロキシプロピルセルロース、マグネシウムアルミニウムシリケート、マグネシウムシリケート、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸(PVM/MAデカジエンクロスポリマー))、ポリアクリルアミド/C13-14イソパラフィン/ローレス-7/アクア、ポリアクリレート13/ポリイソブテン/ポリソルベート20、修飾ポテトスターチ、プロパン-1,2-ジオールアルギン酸塩、PVP(ポリビニルピロリドン)、スクレロチウムガム、アクリル酸ナトリウムコポリマー/PPG-1トリデセス6/液体パラフィン/トリオレイン酸ソルビタン/アクア、アクリル酸ナトリウム/アクリロイルジメチルタウリン酸/コポリマー&イソヘキサデカン&ポリソルベート、アクリル酸ナトリウム/アクリロイルジメチルタウリン酸、コポリマー/ポリイソブテン/カプリリルカプリルグルコシド、アクリル酸ナトリウムコポリマー/グリシンソージャ/PPG-1トリデセス-6(アニオン性)、アクリル酸ナトリウムコポリマー/パラフィニウムリキッドム/PPG-1トリデセス-6(アニオン性)、アクリル酸ナトリウムコポリマー/水添ポリイソブテン/リン脂質/ポリグリセリル-10ステアレート/ヘリアンサスアニュウスシードオイル、ナトリウムカルボマー、ナトリウムポリアクリレート、ナトリウムポリアクリル酸/水添ポリデカン、ステアレス10アリルエーテル/アクリレートコポリマー、サクシノグリカン、水/グリセリン/ポリアクリルイミドメチルプロパン/スルホネート/ポリクアテルニウム4、キサンタンガム、キサンタンガム/マグネシウムアルミニウムシリケート、キサンタンガム/ヘクトライト/セルロース、及びマグネシウムアルミニウムシリケートを含むが、それらに限定しない。適切なゲル化剤の他の例は、SEPPIC社によりSIMULGEL(商標)600の名称の下で販売されているアクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウムコポリマー/イソヘキサデカン/ポリソルベート80の混合物、ポリアクリルアミド/イソパラフィンC13-14/ラウレス7の混合物、例えば、SEPPIC社によりSEPIGEL305(商標)という名称の下で販売されている製品など、疎水性鎖にカップリングされたアクリルポリマーのファミリー、例えばACULYN(商標)44の名称の下で販売されているPEG-150/デシル/SMDIコポリマー(少なくとも、150又は180モルのエチレンオキシド、デシルアルコール、及びメチレンビス(4-シクロヘキシルイソシアナート)(SMDI)をプロピレングリコール(39%)及び水(26%)の混合物中に35重量%含むポリエチレングリコールを成分として含む重縮合物)など、改変デンプンのファミリー、例えばSTRUCTURE(登録商標)Solanaceの名称の下で販売されている改変ジャガイモデンプンなど、又はそれらの混合物などを含むが、それらに限定しない。他の例は、SIMULGEL(商標)INS100として販売されているヒドロキシエチルアクリレート/アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウムコポリマー/イソヘキサデカン/ポリソルベート60の混合物;SEPINOV(商標)EMT10として販売されているヒドロキシエチルアクリレート/アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウムコポリマーの混合物;SEPIPLUS(商標)400として販売されているポリアクリレート13/ポリイソブテン/ポリソルベート20の混合物;SEPIPLUS(商標)Sとして販売されているヒドロキシエチルアクリレート/アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウムコポリマー/ポリイソブテン/PEG7の混合物;SEPIMAXZEN(商標)として販売されているポリアクリレートクロスポリマー-6として販売されている混合物を含む。一部の実施形態では、ゲル化剤はアクリルアミド、ポリアクリルアミド、又はアクリレートを含む。一部の実施形態では、適切なゲル化剤は化粧品グレード又は医薬品グレードである。一部の実施形態では、ゲル化剤は化粧品グレードである。一部の実施形態では、ゲル化剤は医薬品グレードである。
【0076】
一部の実施形態では、ゲル化剤はアクリルアミドを含む、又はアクリルアミドファミリーから由来する。一部の実施形態では、ゲル化剤は、アクリルアミド、アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウムコポリマー、イソヘキサデカン、及びポリソルベート80(SIMULGEL(商標)600)を含む。一部の実施形態では、ゲル化剤は、アクリルアミド、アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウムコポリマー、イソヘキサデカン、ポリソルベート80、及び場合によりオレイン酸ソルビタン(SIMULGEL(商標)600)を含む。一部の実施形態では、ゲル化剤はアクリレートを含む、又はアクリレートファミリーから由来する。一部の実施形態では、ゲル化剤は、ヒドロキシエチルアクリレート、アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウムコポリマー、ならびにイソヘキサデカン及びポリソルベート60(SIMULGEL(商標)INS100)を含む。一部の実施形態では、ゲル化剤は、ヒドロキシエチルアクリレート及びアクリロイルジメチルタウリンナトリウムコポリマー(SEPINOV(商標)EMT10)を含む。
【0077】
一部の実施形態では、組成物は、約0.1重量%~約20重量%のゲル化剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.1重量%~約10重量%のゲル化剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.1重量%~約5重量%のゲル化剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.1重量%~約2.5重量%のゲル化剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.1重量%~約1重量%のゲル化剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約1重量%~約10重量%のゲル化剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約4重量%のゲル化剤を含む。
【0078】
一部の実施形態では、組成物は、約0.1重量%、約0.2重量%、約0.3重量%、約0.4重量%、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%、約0.9重量%、約1重量%、約1.5重量%、約2重量%、約2.5重量%、約3重量%、約3.5重量%、約4重量%、約4.5重量%、約5重量%、約5.5重量%、約6重量%、約6.5重量%、約7重量%、約7.5重量%、約 8重量%、約8.5重量%、約9重量%、約9.5重量%、約10重量%、約11重量%、約12重量%、約13重量%、約14重量%、約15重量%、約16重量%、約17重量%、約18重量% 、約19重量%、又は約20重量%のゲル化剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約1重量%のゲル化剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約2重量%のゲル化剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約4重量%のゲル化剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約5重量%のゲル化剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約10重量%のゲル化剤を含む。
【0079】
浸透促進剤
一部の実施形態では、本明細書中に記載する組成物は、浸透促進剤をさらに含む。適切な浸透促進剤の例は、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコールジペラルゴネート、ラウログリコール、アルコール、アルキルメチルスルホキシド、ポリオール、オレイン酸、ミリスチン酸イソプロピル、デシルメチルスルホキシド、DMSO、尿素、及びエトキシジグリコールを含むが、それらに限定しない。一部の実施形態では、組成物は、浸透促進剤をさらに含む。一部の実施形態では、浸透促進剤は、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコールジペラルゴネート、ラウログリコール、アルコール、アルキルメチルスルホキシド、ポリオール、オレイン酸、ミリスチン酸イソプロピル、デシルメチルスルホキシド、DMSO、尿素、又はエトキシジグリコールである。一部の実施形態では、浸透促進剤は、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコールジペラルゴネート、ラウログリコール、又はエトキシジグリコールである。一部の実施形態では、浸透促進剤はプロピレングリコールである。
【0080】
一部の実施形態では、組成物は、約0.1重量%~約20重量%の浸透促進剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.1重量%~約10重量%の浸透促進剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.1重量%~約5重量%の浸透促進剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.1重量%~約2.5重量%の浸透促進剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.1重量%~約1重量%の浸透促進剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約1重量%~約10重量%の浸透促進剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約2重量%~約6重量%の浸透促進剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約4重量%の浸透促進剤を含む。
【0081】
一部の実施形態では、組成物は、約0.1重量%、約0.2重量%、約0.3重量%、約0.4重量%、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%、約0.9重量%、約1重量%、約1.5重量%、約2重量%、約2.5重量%、約3重量%、約3.5重量%、約4重量%、約4.5重量%、約5重量%、約5.5重量%、約6重量%、約6.5重量%、約7重量%、約7.5重量%、約 8重量%、約8.5重量%、約9重量%、約9.5重量%、約10重量%、約11重量%、約12重量%、約13重量%、約14重量%、約15重量%、約16重量%、約17重量%、約18重量%、約19重量%、又は約20重量%の浸透促進剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約1重量%の浸透促進剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約2重量%の浸透促進剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約4重量%の浸透促進剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約5重量%の浸透促進剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約10重量%の浸透促進剤を含む。
【0082】
封鎖剤
一部の実施形態では、本明細書中に記載する組成物は、封鎖剤をさらに含む。適切な封鎖剤の例は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)二ナトリウム、ジヒドロキシエチルグリシン、エチレンジアミンフィコハク酸三ナトリウムグルタミン酸二酢酸四ナトリウム塩(GLDA)、フィエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、メチルグリシン二酢酸(MGDA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、グルコヘプトネート、ニトリロトリ酢酸(NTA)、エチレンジアミンジコハク酸(EDDS)、イミノジコハク酸(IDS)、エチレンジアミン-N、N’-ジグルタル酸(EDDG)、エチレンジアミン-N、N’-ジマロン酸(EDDM)、3-ヒドロキシ-2,2-イミノジコハク酸(HIDS)、2-ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(HEIDA)、ピリジン-2,6-ジカルボン酸(PDA)、エチドロン酸。カルノシン、フィチン酸、コウジ酸、カルボキシメチルイヌリンナトリウム、クエン酸、酒石酸、又はそれらの誘導体若しくは塩を含むが、それらに限定しない。一部の実施形態では、封鎖剤は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)二ナトリウム、ジヒドロキシエチルグリシン、エチレンジアミンフィコハク酸三ナトリウムグルタミン酸二酢酸四ナトリウム塩(GLDA)、フィエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、メチルグリシン二酢酸(MGDA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、グルコヘプトネート、ニトリロトリ酢酸(NTA)、エチレンジアミンジコハク酸(EDDS)、イミノジコハク酸(IDS)、エチレンジアミン-N、N’-ジグルタル酸(EDDG)、エチレンジアミン-N、N’-ジマロン酸(EDDM)、3-ヒドロキシ-2、2-イミノジコハク酸(HIDS)、2-ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(HEIDA)、ピリジン-2,6-ジカルボン酸(PDA)、エチドロン酸、カルノシン、フィチン酸、コウジ酸、カルボキシメチルイヌリンナトリウム、クエン酸、酒石酸、又はそれらの誘導体若しくは塩である。一部の実施形態では、封鎖剤は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)二ナトリウム、ジヒドロキシエチルグリシン、クエン酸、酒石酸、又はそれらの誘導体若しくは塩である。一部の実施形態では、封鎖剤はエチレンジアミン四酢酸(EDTA)二ナトリウムである。
【0083】
一部の実施形態では、組成物は、約0.01重量%~約10重量%の封鎖剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.01重量%~約5重量%の封鎖剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.01重量%~約2.5重量%の封鎖剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.01重量%~約1重量%の封鎖剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.01重量%~約0.5重量%の封鎖剤を含む。一部の実施形態では、組成物は約0.1重量%~約0.5重量%の封鎖剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.1重量%~約0.2重量%の封鎖剤を含む。
【0084】
一部の実施形態では、組成物は、約0.01重量%、約0.02重量%、約0.03重量%、約0.04重量%、約0.05重量%、約0.06重量%、約0.07重量%、約0.08重量%、約0.09重量%、約0.1重量%、約0.2重量%、約0.3重量%、約0.4重量%、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%、約0.9重量%、約1重量%、約1.5重量%、約2重量%、約2.5重量%、約3重量%、約 3.5重量%、約4重量%、約4.5重量%、約5重量%、約5.5重量%、約6重量%、約6.5重量%、約7重量%、約7.5重量%、約8重量%、約8.5重量%、約9重量%、約9.5重量%、又は約10重量%の封鎖剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.01重量%の封鎖剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.05重量%の封鎖剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.1重量%の封鎖剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.2重量%の封鎖剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.3重量%の封鎖剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.4重量%の封鎖剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.5重量%の封鎖剤を含む。
【0085】
賦形剤
一部の実施形態では、本明細書中に記載する組成物は、賦形剤をさらに含む。適切な賦形剤の例は、花の水、例えば水、コーンフラワー水など、又は、例えば、eau de Vittel、waters of the Vichy basin、eau d’Uriage、eau de la Roche Posay、eau de la Bourboule、eau d’Enghien-les-Bains、eau de Saint Gervais-les-Bains、eau de Neris-les-Bains、eau d’Allevard-les-Bains、eau de Digne、eau de Maizieres、eau de Neyrac-les-Bains、eau de Lons-le-Saunier、les Eaux Bonnes、eau de Rochefort、eau de Saint Christau、eau des Fumades、eau de Tercis-les-bains、eau d’Avene or eau d’Aix les Bainsから選ばれる天然ミネラル水及びスプリング水を含むが、それらに限定しない。一部の実施形態では、賦形剤は精製水である。
【0086】
一部の実施形態では、組成物は、約10重量%~約90重量%又は約20重量%~約80重量%の賦形剤を含む。
【0087】
一態様において提供するのは、以下を含む局所的に適用可能な組成物である:
i)炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル;
ii)乳白剤;
iii)保存剤;
iv)界面活性剤;
v)湿潤剤;
vi)液体湿潤界面活性剤;
vii)ゲル化剤;
viii)浸透促進剤;
ix)封鎖剤;及び
x)賦形剤としての精製水。
【0088】
一態様において提供するのは、以下を含む局所的に適用可能な組成物である:
i)約0.0001重量%~約20重量%の炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル;
ii)約0.1重量%~約10重量%の乳白剤;
iii)約0.1重量%~約10重量%の保存剤;
iv)約0.01重量%~約10重量%の界面活性剤;
v)約0.1重量%~約20重量%の湿潤剤;
vi)約0.01重量%~約10重量%の液体湿潤界面活性剤;
vii)約0.1重量%~約20重量%のゲル化剤;
viii)約0.1重量%~約20重量%の浸透促進剤;
ix)約0.01重量%~約10重量%の封鎖剤;及び
x)賦形剤としての精製水。
【0089】
一態様において提供するのは、以下を含む局所的に適用可能な組成物である:
i)炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル;
ii)乳白剤としての二酸化チタン;
iii)保存剤としてのフェノキシエタノール;
iv)界面活性剤としてのドクサートナトリウム(スルホコハク酸ジエチルヘキシルナトリウム);
v)湿潤剤としてのグリセロール;
vi)液体湿潤界面活性剤としてのポロキサマー124;
vii)ゲル化剤としてのアクリルアミド、アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウムコポリマー、イソヘキサデカン、及びポリソルベート80の組み合わせ;
viii)浸透促進剤としてのプロピレングリコール;
ix)封鎖剤としてのEDTA二ナトリウム;ならびに
x)賦形剤としての精製水。
【0090】
一態様において提供するのは、以下を含む局所的に適用可能な組成物である:
i)約0.1重量%~約10重量%の炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル;
ii)乳白剤としての約0.1重量%~約5重量%の二酸化チタン;
iii)保存剤としての約0.1重量%~約2.5重量%のフェノキシエタノール;
iv)界面活性剤としての約0.01重量%~約2.5重量%のドクサートナトリウム(スルホコハク酸ジエチルヘキシルナトリウム);
v)湿潤剤としての約0.1重量%~約10重量%のグリセロール;
vi)液体湿潤界面活性剤としての約0.1重量%~約5重量%のポロキサマー124;
vii)ゲル化剤としてのアクリルアミド、アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウムコポリマー、イソヘキサデカン、及びポリソルベート80の約0.1重量%~約10重量%の組み合わせ;
viii)浸透促進剤としての約0.1重量%~約10重量%のプロピレングリコール;
ix)封鎖剤としての約0.1重量%~約10重量%のEDTA二ナトリウム;ならびに
x)賦形剤としての精製水。
【0091】
一態様において提供するのは、以下を含む局所的に適用可能な組成物である:
i)約3重量%の炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル;
ii)乳白剤としての約0.4重量%の二酸化チタン;
iii)保存剤としての約0.4重量%のフェノキシエタノール;
iv)界面活性剤としての約0.05重量%のドクサートナトリウム(スルホコハク酸ジエチルヘキシルナトリウム);
v)湿潤剤としての約4重量%のグリセロール;
vi)液体湿潤界面活性剤としての約0.2重量%のポロキサマー124;
vii)ゲル化剤としてのアクリルアミド、アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウムコポリマー、イソヘキサデカン、及びポリソルベート80の約4重量%の組み合わせ
viii)浸透促進剤としての約4重量%のプロピレングリコール;
ix)封鎖剤としての約0.1重量%又は約0.2重量%のEDTA二ナトリウム;ならびに
x)賦形剤としての精製水。
【0092】
一態様において提供するのは、以下を含む局所的に適用可能な組成物である:
i)約3重量%の炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル;
ii)乳白剤としての約0.4重量%の二酸化チタン;
iii)保存剤としての約0.4重量%のフェノキシエタノール;
iv)界面活性剤としての約0.05重量%のドクサートナトリウム(スルホコハク酸ジエチルヘキシルナトリウム);
v)湿潤剤としての約4重量%のグリセロール;
vi)液体湿潤界面活性剤としての約0.2重量%のポロキサマー124;
vii)ゲル化剤としてのアクリルアミド、アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウムコポリマー、イソヘキサデカン、及びポリソルベート80の約4重量%の組み合わせ
viii)浸透促進剤としての約4重量%のプロピレングリコール;
ix)封鎖剤としての約0.2重量%のEDTA二ナトリウム;ならびに
x)賦形剤としての精製水。
【0093】
一部の実施形態では、ゲル化剤は、乳化剤、例えばオレイン酸ソルビタンなどをさらに含む。一部の実施形態では、液体湿潤界面活性剤は、抗酸化剤、例えばトコフェロールなどをさらに含む。
【0094】
追加成分
一部の実施形態では、本明細書中に記載する組成物は、角質溶解剤、油、抗酸化剤、皮膚調整剤、又はそれらの任意の組み合わせをさらに含む。一部の実施形態では、組成物は、抗酸化剤をさらに含む。
【0095】
一部の実施形態では、角質溶解剤は、乳酸、グリコール酸、リンゴ酸、フィチン酸、銀、又は銀溶液である。一部の実施形態では、組成物は、約0.01重量%~約10重量%、0.01重量%~約5重量%、又は0.01重量%~約2.5重量%の角質溶解剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.05重量%又は約2重量%の角質溶解剤を含む。
【0096】
一部の実施形態では、油は、鉱油、水添ポリイソブテン、スクアレン、ポリデセン、又はそれらの任意の組み合わせを含む。一部の実施形態では、油は水添ポリイソブテンである。一部の実施形態では、油はスクアレンである。一部の実施形態では、油は、水添ポリイソブテン及びスクアレンの組み合わせである。一部の実施形態では、組成物は、約0.1重量%~約20重量%、約0.1重量%~約10重量%、0.1重量%~約5重量%、又は0.1重量%~約2.5重量%の油を含む。一部の実施形態では、組成物は、約10重量%の油を含む。
【0097】
一部の実施形態では、抗酸化剤は、ブチル化ヒドロキシトルエン、DLアルファトコフェロール、パルミチン酸アスコルビル、又はそれらの任意の組み合わせを含む。一部の実施形態では、抗酸化剤は、ブチル化ヒドロキシトルエンである。一部の実施形態では、抗酸化剤は、DLアルファトコフェロールである。一部の実施形態では、抗酸化剤は、パルミチン酸アスコルビルである。一部の実施形態では、抗酸化剤は、DLアルファトコフェロール及びパルミチン酸アスコルビルの組み合わせである。一部の実施形態では、組成物は、約0.001重量%~約10重量%、約0.001重量%~約1重量%、0.01重量%~約1重量%、又は0.1重量%~約1重量%の抗酸化剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.1重量%又は約0.025重量%の抗酸化剤を含む。
【0098】
一部の実施形態では、皮膚調整剤は、シリカビーズ、メタクリル酸メチルクロスポリマー、ナイロンポリマー、マイカ、ポリメタクリル酸メチル、二酸化チタン、又はそれらの任意の組み合わせを含む。他の例は、Sunsil 150-H(シリカビーズ);Sun PMMA-S(メタクリル酸メチルクロスポリマー);Sun PMMA-X(メタクリル酸メチルクロスポリマー);ORGASOL(登録商標)2002 EXD Nat(ナイロン12);TIMIRON(登録商標)Super Sheen MP-1001(マイカ64%、TiO 45%);及びJH-Gold(マイカ、ポリメタクリル酸メチル、二酸化チタン)を含むが、それらに限定しない。一部の実施形態では、組成物は、約0.1重量%~約20重量%、約0.1重量%~約10重量%、0.1重量%~約5重量%、又は0.1重量%~約2重量%の皮膚調整剤を含む。一部の実施形態では、組成物は、約0.1重量%、約0.5重量%、約0.7重量%、約1重量%、約2重量%、約3重量%、又は約5重量%の皮膚調整剤を含む。
【0099】
一部の実施形態では、組成物はまた、化粧品又は製薬の分野において通常使用される任意の添加剤、例えば封鎖剤、抗酸化剤、日焼け止め剤、保存剤、充填剤、電解質、湿潤剤、呈色剤、一般的なミネラル又は有機酸又は塩基、芳香剤、エッセンシャルオイル、化粧品活性剤、保湿剤、ビタミン、必須脂肪酸、スフィンゴ脂質、セルフタンニング化合物、例えばDHAなど、ならびに皮膚用の鎮静剤及び保護剤、例えばアラントインなどを含みうる。言うまでもなく、当業者は、本発明による組成物の有利な特性が影響されない、又は実質的に影響をされないように、これ若しくはこれらの任意の追加の化合物、及び/又はその量を選択するように注意するであろう。
【0100】
安定性
本明細書中で参照する安定性は、所定の制限時間で、組成物が約10重量%未満、約5重量%未満、約2.5重量%未満、又は約1重量%未満の分解生成物又は生成物を含むことを指す。又は、あるいは、安定性は、所定の制限時間で、組成物が約60重量%を上回る、約70重量%を上回る、約80重量%を上回る、約90重量%を上回る、約95重量%を上回る、約97.5重量%を上回る、又は99重量%を上回る炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを含むことを指す。一部の実施形態では、本明細書中に記載する組成物は安定である。好ましくは、組成物は、少なくとも1ヶ月、少なくとも2ヶ月、少なくとも3ヶ月、少なくとも6ヶ月、少なくとも9ヶ月、少なくとも12ヶ月、少なくとも24ヶ月、又は少なくとも36ヶ月の間にわたり約5℃、約25℃、約30℃、又は約40℃で安定である。一部の実施形態では、組成物は、約1ヶ月、約2ヶ月、約3ヶ月、約6ヶ月、約9ヶ月、約12ヶ月、約24ヶ月、又は約36ヶ月間にわたり約5℃、約25℃、約30℃、又は約40℃で安定である。
【0101】
一部の実施形態では、本明細書中に記載する組成物は安定である。一部の実施形態では、組成物は、少なくとも1ヶ月、少なくとも2ヶ月、少なくとも3ヶ月、少なくとも6ヶ月、少なくとも9ヶ月、少なくとも12ヶ月、少なくとも24ヶ月、又は少なくとも36ヶ月間にわたり約25℃及び60%の相対湿度で安定である。一部の実施形態では、組成物は、約1ヶ月、約2ヶ月、約3ヶ月、約6ヶ月、約9ヶ月、約12ヶ月、約24ヶ月、又は約36ヶ月間にわたり約25℃及び60%の相対湿度で安定である。
【0102】
一部の実施形態では、本明細書中に記載する組成物は安定である。一部の実施形態では、組成物は、少なくとも1ヶ月、少なくとも2ヶ月、少なくとも3ヶ月、少なくとも6ヶ月、少なくとも9ヶ月、少なくとも12ヶ月、少なくとも24ヶ月、又は少なくとも36ヶ月間にわたり約30℃又は40℃及び75%の相対湿度で安定である。一部の実施形態では、組成物は、約1ヶ月、約2ヶ月、約3ヶ月、約6ヶ月、約9ヶ月、約12ヶ月、約24ヶ月、又は約36ヶ月間にわたり約30℃又は40℃及び75%の相対湿度で安定である。
【0103】
製剤化
一部の実施形態では、本明細書中に記載する組成物は、ゲルとして製剤化される。一部の実施形態では、本明細書中に記載する組成物は、クリームとして製剤化される。一部の実施形態では、本明細書中に記載する組成物は、局所投与のために適切である。
【0104】
方法及びレジメン
一態様において提供するのは、本明細書中に記載する、局所的に適用可能な組成物のいずれか1つを個人に局所的に投与する工程を含む、処置を必要とする個人の皮膚を悩ます一般的なざ瘡、面皰、多形性ざ瘡、嚢腫結節性ざ瘡、集簇性ざ瘡、又は二次性ざ瘡を処置するための方法である。
【0105】
一部の実施形態では、局所的に適用可能な組成物は、毎日、隔日、週に2回、週に3回、週に4回、週に5回、週に6回、週に1回、2週間毎に1回、3週間毎に1回、4週間毎に1回、5週間毎に1回、6週間毎に1回、7週間毎に1回、8週間毎に1回、9週間毎に1回、10週間毎に1回、11週間毎に1回、12週間毎に1回、年に2回、年に1回、及び/又はざ瘡の症状の出現に基づいて必要に応じて投与される。
【0106】
一部の実施形態では、処置の持続期間は、約1日、約1週間、約2週間、約3週間、約4週間、約5週間、約6週間、約7週間、約8週間、約9週間、約 10週間、約11週間、約12週間、約13週間、約14週間、約15週間、約16週間、約17週間、約18週間、約19週間、約20週間、約24週間、約30週間 、約36週間、約40週間、約48週間、約50週間、約1年間、約2年間、約3年間、約4年間、約5年間である、又はざ瘡の症状の出現に基づいて必要に応じている。好ましい実施形態では、処置の持続期間は、約12週間~約24週間、約12~約36週間、約12~約48週間、又は約24~約36週間である。
【0107】
また、別の態様において提供するのは、ざ瘡病変の数を低下させるためのレジメ又はレジメンであって、それに悩まされる個人に、本明細書中に記載する組成物のいずれか1つの有効量を投与することを含む。
【0108】
一部の実施形態では、ざ瘡病変は炎症型及び/又は非炎症型である。一部の実施形態では、ざ瘡病変は炎症型である。一部の実施形態では、ざ瘡病変は非炎症型である。
【0109】
別の態様において提供するのは、以下を含む尋常性ざ瘡の処置のためのレジメンである:
i)皮膚を洗浄すること;
ii)本明細書中に記載する組成のいずれか1つに従って、局所的に適用可能な組成物を皮膚に適用すること;及び
iii)保湿処置を皮膚に適用すること。
【0110】
別の態様において提供するのは、以下を含む尋常性ざ瘡の処置のためのレジメンである:
i)皮膚を洗浄すること;及び
ii)本明細書中に記載する組成のいずれか1つに従って、局所的に適用可能な組成物を皮膚に適用すること。
【0111】
一部の実施形態では、前記の局所的に適用可能な組成物を少なくとも24ヶ月間にわたり投与することを含む、尋常性ざ瘡の処置のためのレジメン。一部の実施形態では、前記の局所的に適用可能な組成物を少なくとも12ヶ月間にわたり投与することを含む、尋常性ざ瘡の処置のためのレジメン。一部の実施形態では、前記の局所的に適用可能な組成物を少なくとも9ヶ月間にわたり投与することを含む、尋常性ざ瘡の処置のためのレジメン。一部の実施形態では、前記の局所的に適用可能な組成物を少なくとも6ヶ月間にわたり投与することを含む、尋常性ざ瘡の処置のためのレジメン。一部の実施形態では、前記の局所的に適用可能な組成物を少なくとも3ヶ月間にわたり投与することを含む、尋常性ざ瘡の処置のためのレジメン。一部の実施形態では、前記の局所的に適用可能な組成物を少なくとも2ヶ月間にわたり投与することを含む、尋常性ざ瘡の処置のためのレジメン。一部の実施形態では、前記の局所的に適用可能な組成物を少なくとも1ヶ月間にわたり投与することを含む、尋常性ざ瘡の処置のためのレジメン。
【0112】
一部の実施形態では、尋常性ざ瘡の処置のためのレジメンは、前記の局所的に適用可能な組成物を1日1回投与することを含む。一部の実施形態では、尋常性ざ瘡の処置のためのレジメンは、前記の局所的に適用可能な組成物を1日2回投与することを含む。一部の実施形態では、尋常性ざ瘡の処置のためのレジメンは、前記の局所的に適用可能な組成物を1日3回投与することを含む。一部の実施形態では、尋常性ざ瘡の処置のためのレジメンは、前記の局所的に適用可能な組成物を1日4回投与することを含む。一部の実施形態では、尋常性ざ瘡の処置のためのレジメンは、前記の局所的に適用可能な組成物を1日5回投与することを含む。
【0113】
一部の実施形態では、尋常性ざ瘡の処置のためのレジメンは、前記の局所的に適用可能な組成物を2日毎に投与することを含む。一部の実施形態では、尋常性ざ瘡の処置のためのレジメンは、前記の局所的に適用可能な組成物を3日毎に投与することを含む。一部の実施形態では、尋常性ざ瘡の処置のためのレジメンは、前記の局所的に適用可能な組成物を4日毎に投与することを含む。一部の実施形態では、尋常性ざ瘡の処置のためのレジメンは、前記の局所的に適用可能な組成物を5日毎に投与することを含む。一部の実施形態では、尋常性ざ瘡の処置のためのレジメンは、前記の局所的に適用可能な組成物を6日毎に投与することを含む。
【0114】
一部の実施形態では、尋常性ざ瘡の処置のためのレジメンは、前記の罹患皮膚領域を洗浄した後、午前中に前記の局所的に適用可能な組成物を投与することを含む。一部の実施形態では、尋常性ざ瘡の処置のためのレジメンは、前記の罹患皮膚領域を洗浄した後、午前中に前記の局所的に適用可能な組成物を投与することを含む。
【0115】
一部の実施形態では、20~100個の非炎症性病変、20~50個の炎症性病変を含み、活動性の結節も嚢胞も含まない罹患皮膚領域。一部の実施形態では、罹患皮膚領域は、20~100個の非炎症性病変を含む。一部の実施形態では、罹患皮膚領域は、20~50個の炎症性病変を含む。一部の実施形態では、罹患皮膚領域は、活動性の結節も嚢胞も含まない。
【0116】
また、別の態様において提供するのは、吹き出物を抑制するためのレジメ又はレジメンであって、それに悩まされる個人に、本明細書中に記載する組成物のいずれか1つの有効量を投与することを含む。一部の実施形態では、吹き出物を抑制することは、染み及び黒ずみの少なくとも1つの原因を標的化することを含み、皮膚を浄化及び洗浄すること、毛穴の詰まりを解消すること、油を低下させること、及び皮膚を水和することを含むが、これらに限定しない。一部の実施形態では、吹き出物を抑制することは、染みの全ての4つの原因を標的化することを含む。
【0117】
キット
一態様において提供するのは、以下を含むキットである:
a)本明細書中に記載する局所的に適用可能な組成物のいずれか1つ;ならびに
b)局所用洗浄剤及び/又は局所用保湿剤。
【0118】
一部の実施形態では、顔面洗浄剤及び/又は顔面保湿剤は、サリチル酸を含む。一部の実施形態では、サリチル酸は、約0.1%~約10%の量で存在する。一部の実施形態では、サリチル酸は、約0.1%~約5%の量で存在する。一部の実施形態では、サリチル酸は、約0.1%~約2.5%の量で存在する。一部の実施形態では、サリチル酸は、約0.1%、約0.2%、約0.3%、約0.4%、約0.5%、約0.6%、約0.7%、約0.8%、約0.9%、約1%、約1.5%、約2%、約2.5 %、約3%、約3.5%、約4%、約4.5%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、又は約10%の量で存在する。一部の実施形態では、サリチル酸は、約0.5%の量で存在する。一部の実施形態では、サリチル酸は、約2%の量で存在する。
【0119】
一部の実施形態では、顔面洗浄剤及び/又は顔面保湿剤は、過酸化ベンゾイルを含む。一部の実施形態では、過酸化ベンゾイルは、約0.1%~約10%の量で存在する。一部の実施形態では、過酸化ベンゾイルは、約0.1%~約5%の量で存在する。一部の実施形態では、過酸化ベンゾイルは、約0.1%から約2.5%の量で存在する。一部の実施形態では、過酸化ベンゾイルは、約0.1%、約0.2%、約0.3%、約0.4%、約0.5%、約0.6%、約0.7%、約0.8%、約0.9%、約 1%、約1.5%、約2%、約2.5%、約3%、約3.5%、約4%、約4.5%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、又は約10%の量で存在する。一部の実施形態では、過酸化ベンゾイルは、約0.5%の量で存在する。一部の実施形態では、過酸化ベンゾイルは、約2%の量で存在する。
【0120】
一部の実施形態では、顔面洗浄剤及び/又は顔面保湿剤は、アダパレンを含む。一部の実施形態では、アダパレンは、約0.1%~約10%の量で存在する。一部の実施形態では、アダパレンは、約0.1%~約5%の量で存在する。一部の実施形態では、アダパレンは、約0.1%~約3%の量で存在する。一部の実施形態では、アダパレンは、約0.1%~約2.5%の量で存在する。一部の実施形態では、アダパレンは、約0.1%、約0.2%、約0.3%、約0.4%、約0.5%、約0.6%、約0.7%、約0.8%、約0.9%、約1%、約1.5%、約2%、約2.5%、約3%、約3.5%、約4%、約4.5%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、又は約10%の量で存在する。一部の実施形態では、アダパレンは約1%の量で存在する。
【0121】
炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルゲル組成物の調製
本明細書中に記載する炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル組成物は、実施例において記載するような多様な方法において記載されうる。この開示によって、活性相中での炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルの均一な分散のために、浸透促進剤、例えばプロピレングリコールなど、及び界面活性剤、例えばドクサートナトリウムなどの添加が重要であることが認識される。これらの薬剤の添加によって、活性相の水性部分の「湿潤能力」が改善され、また、望ましくない気泡が低下した。
【0122】
プロセス1では、A相を、ビーカー中に以下の成分を秤量することにより調製する:賦形剤の第1部分(例えば水など)、炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル、乳白剤(例えば二酸化チタンなど)、液体湿潤界面活性剤(例えばポロキサマー124など)、及び浸透促進剤(例えばプロピレングリコールなど)。A相のこれらの成分は、Silverson機械を用いた撹拌により混合する。B相を、別のビーカー中に以下の成分を秤量することにより調製する:賦形剤(例えば水など)の第2部分、封鎖剤(例えばEDTA二ナトリウムなど)、界面活性剤(例えばドクサートナトリウムなど)、及び湿潤剤(例えばグリセロールなど)。B相の成分を撹拌しながら溶解させる。撹拌しながら、A相をB相に加える。次に、(A相容器及び撹拌機の)すすぎ水を、A相及びB相を含む混合物に撹拌しながら加える。次に、保存剤(例えばフェノキシエタノールなど)及びゲル化剤を撹拌しながら混合物に加えた。プロセス1によって、乳白剤及び炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルの非常に微細な分散液が提供された;しかし、分散相を実施するのは困難である。なぜなら、混合物が濃くなり、シェービングクリームの外観を取ったからである。
【0123】
プロセス2は、活性相中の水の量を低下させ、活性相中に界面活性剤(ドクサートナトリウム)を加えて湿潤能力を増加させ、プロセスの開始時での主相の間に乳白剤を導入することにより、より簡単に分散可能な活性相を調製するために開発された。プロセス2について、A相を、ビーカー中に以下の成分を秤量することにより調製する:賦形剤(例えば水など)の第1部分、界面活性剤(例えばドクサートナトリウムなど)、液体湿潤界面活性剤(例えばポロキサマー124など)、及び浸透促進剤(例えばプロピレングリコールなど)。界面活性剤を次に撹拌しながら溶解し、次に炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルをA相に加える。結果として得られたA相の混合物を次に、Silverson撹拌機を用いてさらに混合する。B相を、別のビーカー中に以下の成分を秤量することにより調製する:賦形剤(例えば水など)の第2部分、封鎖剤(例えばEDTA二ナトリウムなど)、乳白剤(例えば二酸化チタンなど)、及び湿潤剤(例えばグリセロールなど)。B相の成分を撹拌しながら分散される。撹拌しながら、A相をB相に加える。次に、(A相容器及び撹拌機の)すすぎ水を、A相及びB相を含む混合物に撹拌しながら加える。次に、保存剤(例えばフェノキシエタノールなど)及びゲル化剤を撹拌しながら混合物に加えた。プロセス2によって、主相の水中への乳白剤の微細な分散が提供された。分散相は実施が簡単であり、Silverson機から撹拌しながら、混合物は流動的で均質であった。注意が、相中の界面活性剤(ドクサートナトリウム)の存在から生成される泡の量を限定/抑制するために要求された。
【0124】
Magicplanリアクター中での大規模生産のために適合するプロセスが開発された。いくつかの問題に遭遇した。Silverson分散は有効ではない。なぜなら、相が湿潤剤を欠くためである;及び最終産物は、分散相を通じて又は主タンク中に取り入れられる空気に起因して泡状である。Magicplanリアクターについてのプロセスを、プロセスの開始時に主タンク中に乳白剤を導入すること;剪断を増加させ、発泡を避けるために、プロセスの開始時にゲル化剤の一部を加えること;炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルの湿潤性を改善するために、分散相でグリセロールを加えること;及び発泡を避けるために、プロセスの終了時に水中に溶解した界面活性剤(例えばドクサートナトリウムなど)を加えることにより改変した。A相を、以下の成分を用いて調製する:賦形剤(例えば水など)の第1部分、炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル、湿潤剤(グリセロール)、液体湿潤界面活性剤(例えばポロキサマー124など)、及び浸透促進剤(例えばプロピレングリコールなど)。B相は、賦形剤(例えば水など)の第2部分、封鎖剤(例えばEDTA二ナトリウムなど)、乳白剤(例えば酸化チタンなど)、及びゲル化剤の一部を含む。水及び界面活性剤(例えばドクサートナトリウムなど)の第3部分を含むC相を、保存剤及びゲル化剤の第2部分の添加前に、プロセスの終了時に加える。
【0125】
大規模製造のための適切なプロセスにおいて、炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル組成物を、主相を調製することにより作製し、それは、賦形剤(例えば水など)の第1部分及び封鎖剤(例えばEDTA二ナトリウムなど)を主タンク中に充填すること、それに続く低速度での均質化(速度:40rpm;乳化剤:4000rpm;及び時間:15分)を含む。炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル分散(又は脱凝集)を含む活性相を、炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル、水の第2部分、浸透促進剤(プロピレングリコール)、湿潤剤(例えばグリセロールなど)、液体湿潤界面活性剤(例えばポロキサマー124など)を二次容器中で秤量することにより調製する。二次容器を次に氷浴中に置き、発泡を最小限にするためにゆっくりと撹拌/均質化する(Silverson機械を用いた撹拌/均質化;速度:9000rpm;及び時間:10分)。乳白剤(例えば二酸化チタンなど)を次に主タンクに加えて、均質化する(速度:40rpm;乳化剤:4000rpm;及び時間:10分)。ゲル化剤(例えば1%SIMULGEL(商標)600 PHAなど)の第1部分を次に主タンクに加えて分散させる(速度:70rpm;乳化剤:9000rpm;及び時間:10分)。次に、炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを含む活性相を主相中に移し、均質化させる(速度:70rpm;乳化剤:9000rpm;及び時間:5分)。炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを調製するために使用された容器及び撹拌機を、すすぎ水を用いてすすいで、それを次に主相中に加える。保存剤(例えばフェノキシエタノールなど)を次に主相中に加える(速度:70rpm;乳化剤:9000rpm;時間:5分)。磁気撹拌を伴う二次容器中で、界面活性剤(例えばドクサートナトリウムなど)を水中に溶解させる(温度:40℃;速度:400rpm;及び時間:35分)。溶解した界面活性剤を次に、泡形成を避けるために、穏やかに混合しながら主相中に移す(速度:70rpm;乳化剤:9000rpm;及び時間:5分)。最後に、ゲル化剤の第2部分を次に主相に加え、撹拌速度をゆっくりと増加させて発泡を防止する(速度:120rpm;乳化剤:2000rpm;及び時間:30分)。
【0126】
別の態様において提供するのは、
i)封鎖剤を水溶液中に可溶化して主相を産生する工程;
ii)炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル、プロピレングリコール、グリセロール及び液体湿潤界面活性剤を水中に分散させて媒体Aを産生することにより、炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを含む脱凝集媒体を調製する工程;ならびに
iii)二酸化チタンを主相に加える工程;
iv)ゲル化剤の第1部分を主相に加える工程;
v)媒体Aを主相に加える工程;
vi)フェノキシエタノールを主相に加える工程;
vii)ドクサートナトリウムを水中に可溶化して可溶化ドクサートナトリウムを提供し、それに続いて可溶化ドクサートナトリウムを穏やかな撹拌によって主相中へ添加する工程;ならびに
viii)ゲル化剤の第2部分を主相に加える工程
を含み、それによりゲルが形成される、炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル水性ゲルを産生するための方法である。
【0127】
炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルの結晶サイズは、コロイドミルを使用することにより低下させてもよい。炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルの結晶サイズを低下させることによって、約100μm未満を伴う均質な分散液が提供された。一部の実施形態では、工程ii)からの炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを、コロイドミルに供する。一部の実施形態では、炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルをコロイドミルに供することによって、約100μm未満、約90μm未満、約80μm未満、約70μm未満、約60μm未満、約55μm未満、又は約50μm未満の粒子サイズを伴う炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを有する、均質な分散液が提供される。一部の実施形態では、炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルをコロイドミルに供することによって、約1μm~約100μm、約1μm~約90μm、約1μm~約80μm、約1μm~約70μm、約1μm~約60μm、約1μm~約55μm、又は約1μm~約50μmの粒子サイズを伴う炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを有する、均質な分散液が提供される。
【実施例
【0128】
以下の実施例において参照するように、CD08467は炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルである。以下の実施例において参照するATは、周囲温度を指す。下で参照するNRは、報告されていないことを示し、下で参照するRASは、報告することがないこと、予測される結果を指す。時間点、例えばT0などは、初期時間を指し、T1.5Mは1.5ヶ月を指し、T3Mは3ヶ月を指し、及びT6Mは6ヶ月を指す。
【0129】
以下の実施例において参照する組成物Aは、活性剤、例えば炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルなど、及び以下の成分を含む製剤を指す。
【0130】
(表1)
【0131】
実施例1:皮脂中での溶解度
分散形態中の活性成分の場合では、これらは、適用後に、皮脂中又は製剤の不揮発性部分中のいずれかに溶解することができる。BPO(過酸化ベンゾイル)及び炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルの最大溶解度を以下において測定した:
組成物A賦形剤ゲルの不揮発性部分(22H撹拌)
再構成された皮脂の液体画分(22H撹拌)
再構成された皮脂の液体画分(即時)
32℃で再構成された皮脂(22H撹拌)
【0132】
結果を以下の表中にまとめており、炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルが過酸化ベンゾイルのそれと類似している溶解度プロファイルを示すことを実証する。
【0133】
(表2)
【0134】
実施例2:初期の炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル製剤
2.5%、5%、及び10%の炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを含む以下の製剤を調製した。
【0135】
(表3)
【0136】
上の表からの結果は、2.5%、5%、及び10%の炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを含む製剤が40℃でベージュから茶色の色を示し、そこでこの色が経時的に増加することを実証する。2.5%の炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを含む製剤は、欧州薬局方の保存効力テストの基準A及びBを満たしていなかった。
【0137】
実施例3:保存剤を伴う炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル製剤
以下の保存剤を、2.5%の化合物1を含む製剤中でテストした。
【0138】
(表4)
【0139】
上の表からの結果は、テストされた4つの保存システムのうち3つが、欧州薬局方、USP、及びバークホルデリア・セパシアの基準A及びBに合格したことを実証する。ソルビン酸カリウムは、単独で使用された場合、十分な抗菌保護を提供しない。0.8%フェノキシエタノールを含む製剤は、最も望ましい安定性を示した。
【0140】
実施例4:角質溶解剤を伴う炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル製剤
この試験のために、以下のゲルベースの組成物をテストした:
【0141】
(表5)
【0142】
以下の角質溶解剤を、上に示すゲルベースの組成物を用いてテストした:
【0143】
(表6)
【0144】
上の表からの結果は、以下の角質溶解剤が適合することを実証する:乳酸、グリコール酸、リンゴ酸、フィチン酸、マイクロシルバーBG、及び銀溶液B。
【0145】
実施例5:油を伴う炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル製剤
皮膚バリアを回復するクリーム製剤の可能性を評価するために、炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルとオイルとの適合性を評価した。
【0146】
最初に、種々の油中での炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルの最大溶解度を、以下の表中で評価した。
【0147】
(表7)
【0148】
上の表から、炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルの溶解度は油の極性と相関していることが実証される―炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルの溶解度は、油の極性が増加するにつれて増加する。しかし、炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルの可溶化の増加によって、より大きな分解ももたらされる。
【0149】
さらに、2.5%炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルと種々の油を含む製剤の化学的及び物理的安定性を、室温及び40℃での3ヶ月間の保存後に評価した。2.5%の値は、2.5%炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルの代わりに2.5%過酸化ベンゾイルを含む、等価の製剤との比較を可能にするために選んだ。
【0150】
(表8)
【0151】
結果は、炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルがシリコーン油と適合しないことを示す。なぜなら、これは、オレンジの呈色をもたらし、過酸化ベンゾイルを含む製剤と比較し、より大きな化学的分解を示すためである。炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルはまた、メドウフォーム種子油と適合しない。炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルと適合する油は、鉱油、水添ポリイソブテン、スクアレン、及びポリデセンを含むが、それらに限定しない。
【0152】
安定性を改善させるために、種々の選択された油中での抗酸化剤の添加を評価した。
【0153】
(表9)
【0154】
結果は、選択した非極性油中での抗酸化剤の添加によって、炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルの安定性が改善されることを示す。好ましい抗酸化剤は、0.1%BHT及び0.025%DLアルファトコフェロール+0.1%パルミチン酸アスコルビルを含むが、それらに限定しない。
【0155】
実施例6:乳白剤を伴う炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル製剤
乳白剤を使用する目的は、主に、経時的に現れるオレンジ-茶色又はT0から存在するオレンジ色の発生を「マスク」することである。炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルと特定の成分との適合性によって、製剤の呈色の安定性、及び特定の感触関連剤を改善することができる。化学的及び物理的な安定性を、室温及び40℃で3ヶ月にわたり評価した。
【0156】
この試験のために、以下のゲルベースの組成物をテストした:
【0157】
(表10)
【0158】
以下の乳白剤を、上に示すゲルベースの組成物を用いてテストした:
【0159】
(表11)
【0160】
上の表中に例証する結果に基づき、以下の乳白剤が適合するように見えた:SunSHINE(登録商標)soft white、TIMIRON(登録商標)super sheen、ORGASOL(登録商標)2002EXT、SunPMMA-S、及びRONAFLAIR(登録商標)BORONEIGE(登録商標)SPF3。
【0161】
さらなる最適化試験を、化学的に類似している以下の乳白剤を用いて実施した:
1% TiO(二酸化チタン);
2% WATER BN(商標)3002(窒化ホウ素/PEG-8メチルエーテルジメチコン);
2% TIMIRON(登録商標)super sheen MP-1001(マイカ64%、TiO2 45%);及び
3% ORGASOL(登録商標)2002 EXD Nat(ナイロン12)。
【0162】
選択された乳白剤を含む製剤は、選択された乳白剤中で撹拌し、2.5%炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルゲル組成物(以前の試験において使用された1%炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルゲル組成物と同様)に調製した。製剤を室温で3年間にわたりモニターした。乳白剤を含む製剤を、経時的な呈色における減少に対する乳白剤の影響を評価するために、乳白剤を伴わない対応する製剤と比較した。
【0163】
(表12)
【0164】
上に示した結果から、製剤が望ましい呈色を保持した唯一の乳白剤は、TiOである。それはまた、適用された場合に十分な「粘着性」を製剤に提供した。
【0165】
TiOの濃度を、製剤の「粘着性」を低下させるために探索した。下の表中に示すように、以下の量のTiOを、2.5%炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルゲル組成物中で評価した:0.2%、0.4%、0.5%、0.8%、及び1%。
【0166】
(表13)
【0167】
有意差は、1%と0.4%のTiOの間で、不透明化に関して観察されなかった。呈色の差が観察され、0.2%から始まった。これらの試験に基づき、0.4%TiOを炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル製剤のための乳白剤として選択した。
【0168】
乳白剤を含む例示的な炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを以下に示す:
【0169】
(表14)
【0170】
炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル製剤を不透明化するための別の代替法は、エマルジョンを作製し、次に製剤を白色化するために、脂肪相を用いてゲル組成物を不透明化することである。例示的な製剤を以下に示す:
【0171】
(表15)
【0172】
上の製剤は、ざ瘡における使用のために適合する、乾燥した感触及び心地よい手触りを伴う「非常に白色」であるという利点を有する。
【0173】
実施例7:皮膚調整剤を伴う炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル製剤
以下の皮膚調整剤を、以下の特徴を伴う製剤を提供するそれらの能力についてテストした:柔らかい質感、迅速な浸透、非粘着性の残留物、及び適用後の光沢のない皮膚。
1. 2% Sunsil 150-H(シリカビーズ)
2. 2% Sun PMMA-S(メタクリル酸メチルクロスポリマー)
3. 2% Sun PMMA-X(メタクリル酸メチルクロスポリマー)
4. 2~3% ORGASOL(登録商標)2002 EXD Nat(ナイロン12)
5. 0.7~2% TIMIRON(登録商標)super sheen MP-1001(マイカ64%、TiO 45%)
6. 0.7~2% JH-Gold(マイカ、ポリメタクリル酸メチル、二酸化チタン)
【0174】
(表16)
【0175】
上の表から、選択した皮膚調整剤は、0.4%TiO2、0.2%Sun PMMA-X2%、及び3%ORGASOL(登録商標)2002EXDNATであった。Sun PMMA-Xを、その質感を改善する特性(最終的な柔らかな感触)として、及びその艶消し特性について、さらなる試験のために選択した。
【0176】
第2の試験を、望ましい艶消し特性及び感触の改善を伴う粉末皮膚調整剤についてスクリーニングするために実施した。この試験では、グリセリンを、質感を最適化するために、テストした製剤中に使用しなかった。
【0177】
(表17)
【0178】
追加の皮膚調整薬剤をスクリーニングした:
7. 2% Sunsil 150-H(シリカビーズ)
8. 2% Sun PMMA-S(メタクリル酸メチルクロスポリマー)
9. 2% Sun PMMA-X(メタクリル酸メチルクロスポリマー)
10. 2~3% ORGASOL(登録商標)2002 EXD Nat(ナイロン12)
11. 0.7~2% TIMIRON(登録商標)Super Sheen MP-1001(マイカ64%、TiO 45%)
12. 0.7~2% JH-Gold(マイカ、ポリメタクリル酸メチル、二酸化チタン)
【0179】
選択した製剤は以下である:
【0180】
(表18)
【0181】
以下の製剤の物理的及び化学的安定性を評価した:
【0182】
(表19)
【0183】
(表20)
【0184】
上の製剤は、参照製剤と等価の化学的及び物理的安定性を有する。望ましくない呈色における低下は、参照製剤と比較して大きく改善されている。
【0185】
実施例8:ゲル化剤を伴う炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル製剤
これらの試験では、炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル製剤中で使用されるゲル化剤を探索した。最初の最適化プロジェクトは、SIMULGEL(商標)600 PHAを、製剤の感覚的な側面を改善することができる別のゲル化剤(又はゲル化システム)で置き換えることであった。この新たなゲル化剤はまた、物理的及び化学的安定性(色、粘度)に対してプラスの影響を有しうる。
【0186】
ゲル化剤のSEPPIC範囲を探索した。ゲル化剤を使用し、4%のSIMULGEL(商標)600 PHAと等価の粘度を伴う製剤を得た。
【0187】
(表21)
【0188】
さらに、これらの製剤を次に、1%の活性成分を用いて調製し、SIMULGEL(商標)600参照と比較した。
【0189】
(表22)
【0190】
(表23)
【0191】
SEPINOV(商標)EMT10及びSIMULGEL(商標)INS100ゲル化剤によって、化学的及び物理的に安定である製剤が提供された。
【0192】
実施例9:TiOを伴う及び伴わない炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル製剤
水、SIMULGEL(商標)600、及びフェノキシエタノールを含むゲル製剤から開始し、成分を連続的に組み入れて完全な製剤を得た。
【0193】
(表24)TiOを伴わない系列
【0194】
(表25)
【0195】
(表26)TiOを伴う系列
【0196】
(表27)
【0197】
これらの試験から、TiOは、ゲル組成に関係なく、呈色の有効なマスキングに寄与する;しかし、TiOは製剤を不安定化する。プロピレングリコール及びポロキサマー124の添加は、経時的に適した粘度を維持するために要求される。さらなる試験はまた、プロピレングリコール及びポロキサマー124が炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルの分散のために要求されることを示した。プロピレングリコール及びポロキサマー124を含む製剤は、化学的にあまり安定ではない。封鎖剤、例えばEDTA二ナトリウムなどの添加は、プロピレングリコール及びポロキサマー124を含む製剤の化学的不安定性に対抗するように見える。
【0198】
実施例10:炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル製剤の調製
以下の炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル製剤を、プロセス1において概説するように調製した。
【0199】
(表28)
【0200】
(表29)プロセス1
【0201】
プロセスIから調製された炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル製剤は、TiO及び炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルの非常に微細な分散に導いた。しかし、分散相をさらに実施することは困難であった。Silverson機械を用いて撹拌することによって、シェービングクリームの外観を取る濃厚な混合物が提供された。
【0202】
プロセス2を次に探索した。プロセス2の目的は、以下により、より簡単に分散可能な活性相をもたらす製造プロセスを開発することであった:
この活性相中での水の量を低下させること、
湿潤能力を増加させるために、この活性相中にドクサートナトリウムを加えること、
プロセスの開始時に主相の間にTiOを導入することによる。
【0203】
(表30)プロセス2
【0204】
プロセス2によって、主相の水中に直接的にTiOの非常に微細な分散が提供された。分散相は簡単に実施される。Silverson機械により撹拌すると、混合物は液体で均質なままである。しかし、注意が、この相中でのドクサートナトリウムの存在に起因して生成される泡に対して要求される。
【0205】
Magicplanリアクター中での調製と適合するプロセスが次に開発された。このプロセスを開発するためのいくつかの問題に遭遇した:
Silverson分散は有効ではない。なぜなら、この相には湿潤剤が欠けているためである。
最終産物は非常に泡状である。
原材料の添加の順序に従って、この空気は分散相を通じて、又は主タンク中のいずれかで取り入れられる。
【0206】
(表30)Magic-planプロセス
【0207】
以下の側面がMagic-planプロセスにおいて取り上げられている:
このプロセスでは、TiOが製造の開始時に主タンク中に組み入れられる。
SIMULGEL(商標)600の一部が、剪断を増加させ、泡の形成を避けるために、製造の開始時に加えられる。
グリセリンが、炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルのより良好な湿潤能力をもたらすために、分散相で加えられる。
ドクサートが、泡の形成を避けるために、プロセスの終了時に水中に溶解された製剤に加えられる。
【0208】
Magic-planプロセスの任意工程は、コロイドミルを使用することにより炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルの結晶サイズを低下させることである。コロイドミルを使用して炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを低下させる例示的な分散プロセスでは、以下の分散相(約500g)が使用された。
【0209】
(表31)
【0210】
上の分散相を、コロイドミルとカップリングしたMagiclabタンク中で撹拌した。この実験の間に、粉砕の速度、粉砕時間、粉砕のサイズ、及びエアギャップを変動させた。異なる粉砕段階の間にサンプリングされた画分を顕微鏡下で観察し、以下の観察を下の表中に記述するように行った。
【0211】
(表32)
【0212】
サンプルを顕微鏡下で観察し、結晶のサイズを測定した。この実験では、1~60μmの望ましいサイズが、13400tr/分及びより小さなエアギャップ(160μm)で15分後に得られた。より高い速度(20000tr/分)によって粒子のサイズにおける減少がもたらされたが、しかし、温度を制御するのは非常に困難であり、非常に急速に増加する。コロイドミルに接続されたMagic-labの使用によって、エアギャップ、速度、及び撹拌時間の関数としてCD08467粒子のサイズにおける低下がもたらされた。
【0213】
以下の表は、炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル製剤を製造するための例示的な条件を示す。
【0214】
(表33)
【0215】
実施例11:例示的な炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル製剤の安定性試験
以下の表は、例示的な炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル製剤及び対応する安定性試験を示す。
【0216】
(表34)3%炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルゲル[0347.1199]
【0217】
(表35)3%炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルゲル[0347.1216]
【0218】
(表36)3%炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルゲル[0347.1217]
【0219】
(表37)
【0220】
(表38)
【0221】
(表39)
【0222】
実施例12:例示的な炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル製剤
例示的な炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル製剤を下に示す。表40中の組成物を、本明細書において「組成物B」として言及する。
【0223】
(表40)3%炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルゲル(組成物B)
*抗酸化剤としてトコフェロールを含む(最終組成物の0.00001%~0.00003%)。
**オレイン酸ソルビタンが含みうる(最終組成物の0%~0.2%)。
【0224】
実施例13:臨床試験
の臨床試験は、組成物Bの軽度から中等度の顔面尋常性ざ瘡を伴う人々/対象における皮膚受容性を評価するために行われた。臨床試験では、また、炎症及び病変に対する組成物の効果、経時的な斑点、黒色面皰、ポルフィリン、及び毛穴に対する有効性(試験を管理する皮膚科医による臨床スコアに基づく)、皮脂調節効果、ならびに定性的及び定量的な皮脂組成が評価された。全体的に、組成物は十分に許容され、関連付けられる多くの正の効果を伴った(図13)。
【0225】
対象及びプロトコル
76名の対象の群が44名の無作為化された対象についてスクリーニングされ、56日間の試験(0、14、28、及び56日目に評価)において組成物を受けた。結果は、組成物を受けて、製品を1日1回適用した少なくとも40名の対象に基づいて得られた。対象の組み入れ基準は以下である:
1.14~35歳の間の17名の男性及び27名の女性の対象;
2.全ての民族のIIからIVの皮膚フォトタイプ。
3.20%脂性皮膚、80%複合皮膚;
4.複合皮膚及び脂性皮膚を伴う対象のパネル:20名のボランティアについてのD0> 120μg/cmでのセブメーター測定。
5.以下により定義される軽度から中等度の顔面尋常性ざ瘡:
a.治験責任医師のグローバルアセスメント(IGA)スコア2~3(軽度から中等度のざ瘡)。
b.非炎症性病変の最小数:10~30
c.炎症性病変の最小数:7~15
d.45を下回る病変の総数。
【0226】
効力
図1図6において例証するように、組成物によって、作用の有意で迅速な開始(1ヶ月)及び黒色面皰の継続的改善(2ヶ月)を含む有意な改善が提供された(図1A及び図1B)。目立つ黒色面皰の数は減少した(即ち、14日目で10%、28日目で10%、及び56日目で14%)。加えて、目立つ黒ずみの面積も減少した(即ち、14日目で11%、28日目で11%、及び56日目で15%)。
【0227】
組成物によって、また、2ヶ月後の小嚢胞の有意な改善(図2A及び図2B)、作用の有意で迅速な開始(1ヶ月)及び非炎症性病変の継続的改善(2ヶ月)(図3A及び図2B)、ならびにPアクネスの有意で迅速な減少(14日)が提供され、試験の期間(2ヶ月)にわたって効力が維持された。ポルフィリンの数が減少した(即ち、14日目で43%、28日目で45%、及び56日目で47%)。
【0228】
加えて、組成物によって、丘疹を減少させる作用の有意で迅速な開始(1ヶ月)が提供され、試験の期間(2ヶ月)にわたって効力が維持され(図4A及び図4B)、炎症性病変を減少させる作用の有意で迅速な開始(1ヶ月)が提供され、試験の期間(2ヶ月)にわたって効力が維持され(図5A及び図5B)、作用の有意で迅速な開始(1ヶ月)及び病変の継続的改善(2ヶ月)(非面皰誘発性及び非ざ瘡誘発性効果)が提供された(図6A及び図6B)。
【0229】
皮膚の改善
図7A及び図7Bにおいて例証するように、組成物によって、作用の有意で迅速な開始(14日)及び皮膚質感の継続的改善(1&2ヶ月)が提供された。それによって、また、作用の有意で迅速な開始(14日)及び皮膚均一性の継続的改善(1&2ヶ月)(図8A及び図8B)、作用の有意で迅速な開始(14日)及び皮膚の輝きの継続的改善(2ヶ月)(図9A及び図9B)、作用の有意で迅速な開始(14日)及び皮膚の毛穴サイズの継続的改善(1及び2ヶ月)(図10A及び図10B)が提供された。目立つ毛穴の数が減少し(即ち、14日目で15%及び56日目で14%)、目立つ毛穴の体積が減少し(即ち、14日目で21%及び56日目で18%)、及び目立つ毛穴の密度が減少した(即ち、14日目で13%、28日目で14%、及び56日目で14%)。
【0230】
加えて、組成物によって、1回の適用後24時間まで表皮表層の統計的に有意な保湿効果(図11A)、4時間までの有意な減少が提供され、それによって2時間及び4時間後に保護効果が提示され、1回の適用後8時間及び24時間後に皮膚バリアが守られ、維持される(図11B)ことを示す。
【0231】
皮脂
図12A及び図12Bにおいて例証するように、組成物によって、作用の有意で迅速な開始(1ヶ月)及び継続的改善が提供され、皮脂調節効果の効力が維持された(2ヶ月)。組成物によって、1ヶ月後に皮脂産生の低下が提供され、効力が維持された(2ヶ月)。皮脂の定量分析(GC/MS方法)を表41及び42中に提供し、改善された質を実証する。
【0232】
(表41)皮脂分析
【0233】
(表41)皮脂分析
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【手続補正書】
【提出日】2021-12-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下
(i)炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル;
(ii)乳白剤;及び
(iii)保存剤
を含む、局所的に適用可能な組成物であって;
任意で:
約0.1重量%~約10重量%の炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを含む;および/または
約3重量%の炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを含む;および/または
ゲルまたはクリームとして製剤化されている、
組成物
【請求項2】
前記乳白剤が、オキシ塩化ビスマス、二酸化チタン、フルオロフロゴパイト、マイカ、酸化鉄、ナイロンポリマー、ポリメタクリル酸メチル、窒化ホウ素、カオリン、ジステアリン酸グリコール、スチレンコポリマー、脂肪アルコール、又はそれらの任意の組み合わせである、請求項1に記載の局所的に適用可能な組成物であって;
任意で:
該乳白剤が二酸化チタンであり、任意で該二酸化チタンが医薬品グレード又は化粧品グレードである;および/または
約0.1重量%~約2.5重量%の乳白剤を含む;および/または
約0.4重量%の乳白剤を含む、
組成物
【請求項3】
前記保存剤が、フェノキシエタノール、ソルビン酸カリウム、ベンジルアルコール、メチルパラベン、クロルヘキシジンジグルコネート、クロロキシレノール、クロルフェネシン、デヒドロ酢酸、ジアゾリジニル尿素、DMDMヒダントイン、エチルパラベン、ヨードプロピニルブチルカルバメート、メチルイソチアゾリノン、プロピルパラベン、フェノキシエタノール、フェノキシイソプロパノール、ポリアミノプロピルビグアニド、安息香酸ナトリウム、サリチル酸、又はそれらの任意の組み合わせである、請求項1または2に記載の局所的に適用可能な組成物であって;
任意で:
該保存剤がフェノキシエタノールである;および/または
約0.1重量%~約0.8重量%の保存剤を含む;および/または
約0.4重量%又は約0.8重量%の保存剤を含む、
組成物
【請求項4】
界面活性剤をさらに含む、請求項1~のいずれか一項に記載の局所的に適用可能な組成物であって;
任意で:
該界面活性剤がドクサートナトリウム(スルホコハク酸ジエチルヘキシルナトリウム)、ポロキサマー、PEGエーテル、PPGエステル、アルキルポリグルコシド、ソルビタンエステル、エトキシル化ソルビタンエステル、アルコールサルフェート、エトキシル化アルコールサルフェート、アルキルベンゼンスルホネート、アルファオレフィンスルホネート、スルホサクシネート、イセチオネートエステル、タウレート、アルキルベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン、アンホアセテート、又はアルキルスルタインである;および/または
約0.05重量%の界面活性剤を含む、
組成物
【請求項5】
湿潤剤をさらに含む、請求項1~のいずれか一項に記載の局所的に適用可能な組成物であって;
任意で:
該湿潤剤がグリセロールである;および/または
約4重量%の湿潤剤を含む、
組成物
【請求項6】
液体湿潤界面活性剤をさらに含む、請求項1~のいずれか一項に記載の局所的に適用可能な組成物であって;
任意で:
該液体湿潤界面活性剤がポロキサマーである;および/または
該液体湿潤界面活性剤がポロキサマー124である;および/または
約0.2重量%の液体湿潤界面活性剤を含む、
組成物
【請求項7】
ゲル化剤をさらに含む、請求項1~のいずれか一項に記載の局所的に適用可能な組成物であって;
任意で:
該ゲル化剤が、アクリルアミド、アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウムコポリマー、イソヘキサデカン、及びポリソルベート80(SIMULGEL(商標)600)を含む;および/または
該ゲル化剤が、ヒドロキシエチルアクリレート、アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウムコポリマー、イソヘキサデカン、及びポリソルベート60(SIMULGEL(商標)INS100)を含む;および/または
該ゲル化剤が、ヒドロキシエチルアクリレート及びアクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウムコポリマー(SEPINOV(商標)EMT10)を含む;および/または
該ゲル化剤が医薬品グレード又は化粧品グレードである;および/または
約0.1重量%~約10重量%のゲル化剤を含む;および/または
約4重量%のゲル化剤を含む、
組成物
【請求項8】
浸透促進剤をさらに含む、請求項1~のいずれか一項に記載の局所的に適用可能な組成物であって;
任意で:
該浸透促進剤がプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコールジペラルゴネート、ラウログリコール、アルコール、アルキルメチルスルホキシド、ポリオール、オレイン酸、ミリスチン酸イソプロピル、デシルメチルスルホキシド、DMSO、尿素、又はエトキシジグリコールである;および/または
該浸透促進剤がプロピレングリコールである;および/または
約4重量%の浸透促進剤を含む、
組成物
【請求項9】
封鎖剤をさらに含む、請求項1~のいずれか一項に記載の局所的に適用可能な組成物であって;
任意で:
該封鎖剤がエチレンジアミン四酢酸(EDTA)二ナトリウム、ジヒドロキシエチルグリシン、クエン酸、酒石酸、又はそれらの誘導体若しくは塩である;および/または
該封鎖剤がエチレンジアミン四酢酸(EDTA)二ナトリウムである;および/または
約0.1重量%~約0.5重量%の封鎖剤を含む;および/または
約0.1重量%又は約0.2重量%の封鎖剤を含む;および/または
賦形剤をさらに含み、任意で該賦形剤が精製水である、
組成物
【請求項10】
角質溶解剤、油、抗酸化剤、皮膚調整剤、又はそれらの任意の組み合わせをさらに含む、請求項1~のいずれか一項に記載の局所的に適用可能な組成物であって;
任意で:
該角質溶解剤が乳酸、グリコール酸、リンゴ酸、フィチン酸、銀、又は銀溶液である;および/または
該油が鉱油、水添ポリイソブテン、スクアレン、ポリデセン、又はそれらの任意の組み合わせを含む;および/または
該抗酸化剤がブチル化ヒドロキシトルエン、DLアルファトコフェロール、パルミチン酸アスコルビル、又はそれらの任意の組み合わせを含む;および/または
該皮膚調整剤がシリカビーズ、メタクリル酸メチルクロスポリマー、ナイロンポリマー、マイカ、ポリメタクリル酸メチル、二酸化チタン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、
組成物
【請求項11】
前記乳白剤が二酸化チタンであり、前記保存剤がフェノキシエタノールである、請求項1に記載の局所的に適用可能な組成物であって、界面活性剤としてのドクサートナトリウム(スルホコハク酸ジエチルヘキシルナトリウム);湿潤剤としてのグリセロール;体湿潤界面活性剤としてのポロキサマー124;ル化剤としてのアクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウムコポリマー及びイソヘキサデカン及びポリソルベート80;透促進剤としてのプロピレングリコール;鎖剤としてのEDTA二ナトリウム;ならびに形剤としての精製水をさらに含み;
任意で:。
(i)約3重量%の炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル;
(ii)約0.4重量%の二酸化チタン;
(iii)約0.4重量%のフェノキシエタノール;
(iv)約0.05重量%のドクサートナトリウム(スルホコハク酸ジエチルヘキシルナトリウム);
(v)約4重量%のグリセロール;
(vi)約0.2重量%のポロキサマー124;
(vii)約4重量%のアクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウムコポリマー及びイソヘキサデカン及びポリソルベート80;
(viii)約4重量%のプロピレングリコール;ならびに
(ix)約0.1重量%又は約0.2重量%のEDTA二ナトリウム;
を含む、組成物
【請求項12】
(i)封鎖剤を水溶液中に可溶化して主相を産生する工程;
(ii)炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル、プロピレングリコール、グリセロール及び液体湿潤界面活性剤を水中に分散させて媒体Aを産生することにより、炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを含む脱凝集媒体を調製する工程;ならびに
(iii)二酸化チタンを主相に加える工程;
(iv)ゲル化剤の第1部分を主相に加える工程;
(v)媒体Aを主相に加える工程;
(vi)フェノキシエタノールを主相に加える工程;
(vii)ドクサートナトリウムを水中に可溶化して可溶化ドクサートナトリウムを提供し、それに続いて可溶化ドクサートナトリウムを穏やかな撹拌によって主相中へ添加する工程;ならびに
(viii)ゲル化剤の第2部分を主相に加える工程
を含み、それによりゲルが形成される、炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル水性ゲルを産生するための方法であって;
任意で:
工程(ii)からの前記炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを、コロイドミルに供する、方法
【請求項13】
処置を必要とする個人の皮膚を悩ます一般的なざ瘡、面皰、多形性ざ瘡、嚢腫結節性ざ瘡、集簇性ざ瘡、又は二次性ざ瘡を処置するための請求項1~11のいずれか一項に記載の局所的に適用可能な組成物であって、個人に局所的に投与される、組成物。
【請求項14】
尋常性ざ瘡を処置する方法に使用するための、請求項1~11のいずれか一項に記載の局所的に適用可能な組成物であって、該方法は以下:
(i)皮膚を洗浄すること;及び
(ii)該局所的に適用可能な組成物を皮膚に適用すること
を含み;
任意で、該方法は:
該局所的に適用可能な組成物を少なくとも12ヶ月間および/または少なくとも9ヶ月間にわたり投与することを含む;および/または
該局所的に適用可能な組成物を1日1回又は1日2回又は2日毎に投与することを含む;および/または
罹患皮膚領域を洗浄した後、該局所的に適用可能な組成物を夜間に投与することを含む、
組成物
【請求項15】
以下:
(a)請求項1~11のいずれか一項に記載の局所的に適用可能な組成物;ならびに
(b)局所用洗浄剤及び/又は局所用保湿剤
を含む、キットであって;
任意で:
局所用洗浄剤及び/又は局所用保湿剤が顔面洗浄剤及び/又は顔面保湿剤であり、該顔面洗浄剤及び/又は顔面保湿剤がサリチル酸、過酸化ベンゾイル、またはアダパレンを含み;任意で前記サリチル酸が0.1~2.5%の量で存在するか、過酸化ベンゾイルが0.1~2.5%の量で存在するか、またはアダパレンが0.1~3%の量で存在する、キット
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0035】
一部の実施形態では、顔面洗浄剤及び/又は顔面保湿剤はサリチル酸を含む。一部の実施形態では、サリチル酸は0.1~2.5%の量で存在する。一部の実施形態では、サリチル酸は0.5%の量で存在する。一部の実施形態では、サリチル酸は2%の量で存在する。一部の実施形態では、顔面洗浄剤及び/又は顔面保湿剤は過酸化ベンゾイルを含む。一部の実施形態では、過酸化ベンゾイルは0.1~2.5%の量で存在する。一部の実施形態では、過酸化ベンゾイルは0.5%の量で存在する。一部の実施形態では、過酸化ベンゾイルは2%の量で存在する。一部の実施形態では、顔面洗浄剤及び/又は顔面保湿剤はアダパレンを含む。一部の実施形態では、アダパレンは0.1~3%の量で存在する。一部の実施形態では、アダパレンは1%の量で存在する。
[本発明1001]
以下を含む、局所的に適用可能な組成物:
(i)炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル;
(ii)乳白剤;及び
(iii)保存剤。
[本発明1002]
約0.0001重量%~約20重量%、約0.001重量%~約20重量%、約0.01重量%~約20重量%、約0.1重量%~約20重量%、約0.1重量%~約10重量%、約0.1重量%~約5重量%、約2.5重量%~約5重量%の炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを含む、本発明1001の局所的に適用可能な組成物。
[本発明1003]
約3重量%の炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを含む、本発明1001又は本発明1002の局所的に適用可能な組成物。
[本発明1004]
前記乳白剤が、オキシ塩化ビスマス、二酸化チタン、フルオロフロゴパイト、マイカ、酸化鉄、ナイロンポリマー、ポリメタクリル酸メチル、窒化ホウ素、カオリン、ジステアリン酸グリコール、スチレンコポリマー、脂肪アルコール、又はそれらの任意の組み合わせである、本発明1001~1003のいずれかの局所的に適用可能な組成物。
[本発明1005]
前記乳白剤が二酸化チタンである、本発明1001~1004のいずれかの局所的に適用可能な組成物。
[本発明1006]
前記二酸化チタンが医薬品グレード又は化粧品グレードである、本発明1005の局所的に適用可能な組成物。
[本発明1007]
約0.1重量%~約2.5重量%の乳白剤を含む、本発明1001~1006のいずれかの局所的に適用可能な組成物。
[本発明1008]
約0.4重量%の乳白剤を含む、本発明1001~1007のいずれかの局所的に適用可能な組成物。
[本発明1009]
前記保存剤が、フェノキシエタノール、ソルビン酸カリウム、ベンジルアルコール、メチルパラベン、クロルヘキシジンジグルコネート、クロロキシレノール、クロルフェネシン、デヒドロ酢酸、ジアゾリジニル尿素、DMDMヒダントイン、エチルパラベン、ヨードプロピニルブチルカルバメート、メチルイソチアゾリノン、プロピルパラベン、フェノキシエタノール、フェノキシイソプロパノール、ポリアミノプロピルビグアニド、安息香酸ナトリウム、サリチル酸、又はそれらの任意の組み合わせである、本発明1001~1008のいずれかの局所的に適用可能な組成物。
[本発明1010]
前記保存剤がフェノキシエタノールである、本発明1001~1009のいずれかの局所的に適用可能な組成物。
[本発明1011]
約0.1重量%~約0.8重量%の保存剤を含む、本発明1001~1010のいずれかの局所的に適用可能な組成物。
[本発明1012]
約0.4重量%又は約0.8重量%の保存剤を含む、本発明1001~1011のいずれかの局所的に適用可能な組成物。
[本発明1013]
界面活性剤をさらに含む、本発明1001~1012のいずれかの局所的に適用可能な組成物。
[本発明1014]
前記界面活性剤がドクサートナトリウム(スルホコハク酸ジエチルヘキシルナトリウム)、ポロキサマー、PEGエーテル、PPGエステル、アルキルポリグルコシド、ソルビタンエステル、エトキシル化ソルビタンエステル、アルコールサルフェート、エトキシル化アルコールサルフェート、アルキルベンゼンスルホネート、アルファオレフィンスルホネート、スルホサクシネート、イセチオネートエステル、タウレート、アルキルベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン、アンホアセテート、又はアルキルスルタインである、本発明1013の局所的に適用可能な組成物。
[本発明1015]
約0.05重量%の界面活性剤を含む、本発明1013又は本発明1014の局所的に適用可能な組成物。
[本発明1016]
湿潤剤をさらに含む、本発明1001~1015のいずれかの局所的に適用可能な組成物。
[本発明1017]
前記湿潤剤がグリセロールである、本発明1016の局所的に適用可能な組成物。
[本発明1018]
約4重量%の湿潤剤を含む、本発明1016又は本発明1017の局所的に適用可能な組成物。
[本発明1019]
液体湿潤界面活性剤をさらに含む、本発明1001~1018のいずれかの局所的に適用可能な組成物。
[本発明1020]
前記液体湿潤界面活性剤がポロキサマーである、本発明1019の局所的に適用可能な組成物。
[本発明1021]
前記液体湿潤界面活性剤がポロキサマー124である、本発明1020の局所的に適用可能な組成物。
[本発明1022]
約0.2重量%の液体湿潤界面活性剤を含む、本発明1019~1021のいずれかの局所的に適用可能な組成物。
[本発明1023]
ゲル化剤をさらに含む、本発明1001~1022のいずれかの局所的に適用可能な組成物。
[本発明1024]
前記ゲル化剤が、アクリルアミド、アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウムコポリマー、イソヘキサデカン、及びポリソルベート80(SIMULGEL(商標)600)を含む、本発明1023の局所的に適用可能な組成物。
[本発明1025]
前記ゲル化剤が、ヒドロキシエチルアクリレート、アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウムコポリマー、イソヘキサデカン、及びポリソルベート60(SIMULGEL(商標)INS100)を含む、本発明1023の局所的に適用可能な組成物。
[本発明1026]
前記ゲル化剤が、ヒドロキシエチルアクリレート及びアクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウムコポリマー(SEPINOV(商標)EMT10)を含む、本発明1023の局所的に適用可能な組成物。
[本発明1027]
前記ゲル化剤が医薬品グレード又は化粧品グレードである、本発明1024~1026のいずれかの局所的に適用可能な組成物。
[本発明1028]
約0.1重量%~約10重量%のゲル化剤を含む、本発明1023~1027のいずれかの局所的に適用可能な組成物。
[本発明1029]
約4重量%のゲル化剤を含む、本発明1023~1028のいずれかの局所的に適用可能な組成物。
[本発明1030]
浸透促進剤をさらに含む、本発明1001~1029のいずれかの局所的に適用可能な組成物。
[本発明1031]
前記浸透促進剤がプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコールジペラルゴネート、ラウログリコール、アルコール、アルキルメチルスルホキシド、ポリオール、オレイン酸、ミリスチン酸イソプロピル、デシルメチルスルホキシド、DMSO、尿素、又はエトキシジグリコールである、本発明1030の局所的に適用可能な組成物。
[本発明1032]
前記浸透促進剤がプロピレングリコールである、本発明1030の局所的に適用可能な組成物。
[本発明1033]
約4重量%の浸透促進剤を含む、本発明1030~1032のいずれかの局所的に適用可能な組成物。
[本発明1034]
封鎖剤をさらに含む、本発明1001~1033のいずれかの局所的に適用可能な組成物。
[本発明1035]
前記封鎖剤がエチレンジアミン四酢酸(EDTA)二ナトリウム、ジヒドロキシエチルグリシン、クエン酸、酒石酸、又はそれらの誘導体若しくは塩である、本発明1034の局所的に適用可能な組成物。
[本発明1036]
前記封鎖剤がエチレンジアミン四酢酸(EDTA)二ナトリウムである、本発明1034又は本発明1035の局所的に適用可能な組成物。
[本発明1037]
約0.1重量%~約0.5重量%の封鎖剤を含む、本発明1034~1036のいずれかの局所的に適用可能な組成物。
[本発明1038]
約0.1重量%又は約0.2重量%の封鎖剤を含む、本発明1034~1037のいずれかの局所的に適用可能な組成物。
[本発明1039]
賦形剤をさらに含む、本発明1001~1038のいずれかの局所的に適用可能な組成物。
[本発明1040]
前記賦形剤が精製水である、本発明1039の局所的に適用可能な組成物。
[本発明1041]
ゲルとしてさらに製剤化されている、本発明1001~1040のいずれかの局所的に適用可能な組成物。
[本発明1042]
クリームとしてさらに製剤化されている、本発明1001~1040のいずれかの局所的に適用可能な組成物。
[本発明1043]
角質溶解剤、油、抗酸化剤、皮膚調整剤、又はそれらの任意の組み合わせをさらに含む、本発明1001~1043のいずれかの局所的に適用可能な組成物。
[本発明1044]
前記角質溶解剤が乳酸、グリコール酸、リンゴ酸、フィチン酸、銀、又は銀溶液である、本発明1043の局所的に適用可能な組成物。
[本発明1045]
前記油が鉱油、水添ポリイソブテン、スクアレン、ポリデセン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、本発明1043の局所的に適用可能な組成物。
[本発明1046]
前記抗酸化剤がブチル化ヒドロキシトルエン、DLアルファトコフェロール、パルミチン酸アスコルビル、又はそれらの任意の組み合わせを含む、本発明1043の局所的に適用可能な組成物。
[本発明1047]
前記皮膚調整剤がシリカビーズ、メタクリル酸メチルクロスポリマー、ナイロンポリマー、マイカ、ポリメタクリル酸メチル、二酸化チタン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、本発明1043の局所的に適用可能な組成物。
[本発明1048]
以下を含む、局所的に適用可能な組成物:
(i)炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル;
(ii)乳白剤としての二酸化チタン;
(iii)保存剤としてのフェノキシエタノール;
(iv)界面活性剤としてのドクサートナトリウム(スルホコハク酸ジエチルヘキシルナトリウム);
(v)湿潤剤としてのグリセロール;
(vi)液体湿潤界面活性剤としてのポロキサマー124;
(vii)ゲル化剤としてのアクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウムコポリマー及びイソヘキサデカン及びポリソルベート80;
(viii)浸透促進剤としてのプロピレングリコール;
(ix)封鎖剤としてのEDTA二ナトリウム;ならびに
(x)賦形剤としての精製水。
[本発明1049]
以下を含む、局所的に適用可能な組成物:
(i)約3重量%の炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル;
(ii)乳白剤としての約0.4重量%の二酸化チタン;
(iii)保存剤としての約0.4重量%のフェノキシエタノール;
(iv)界面活性剤としての約0.05重量%のドクサートナトリウム(スルホコハク酸ジエチルヘキシルナトリウム);
(v)湿潤剤としての約4重量%のグリセロール;
(vi)液体湿潤界面活性剤としての約0.2重量%のポロキサマー124;
(vii)ゲル化剤としての約4重量%のアクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウムコポリマー及びイソヘキサデカン及びポリソルベート80
(viii)浸透促進剤としての約4重量%のプロピレングリコール;
(ix)封鎖剤としての約0.1重量%又は約0.2重量%のEDTA二ナトリウム;ならびに
(x)賦形剤としての精製水。
[本発明1050]
前記組成物の有効期間の終了時に残っている炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルの最小量が、約0.001重量%~約5重量%、約0.001重量%~約2重量%、約0.001重量%~約1.4重量%、約0.5重量%~約2重量%、又は約0.5重量%~約1.4重量%である、本発明1001~1049のいずれかの局所的に適用可能な組成物。
[本発明1051]
前記組成物の有効期間の終了時に残っている炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルの最小量が、約1.4重量%からである、本発明1050の局所的に適用可能な組成物。
[本発明1052]
(i)封鎖剤を水溶液中に可溶化して主相を産生する工程;
(ii)炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル、プロピレングリコール、グリセロール及び液体湿潤界面活性剤を水中に分散させて媒体Aを産生することにより、炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを含む脱凝集媒体を調製する工程;ならびに
(iii)二酸化チタンを主相に加える工程;
(iv)ゲル化剤の第1部分を主相に加える工程;
(v)媒体Aを主相に加える工程;
(vi)フェノキシエタノールを主相に加える工程;
(vii)ドクサートナトリウムを水中に可溶化して可溶化ドクサートナトリウムを提供し、それに続いて可溶化ドクサートナトリウムを穏やかな撹拌によって主相中へ添加する工程;ならびに
(viii)ゲル化剤の第2部分を主相に加える工程
を含み、それによりゲルが形成される、炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイル水性ゲルを産生するための方法。
[本発明1053]
工程(ii)からの前記炭酸イソプロピル過酸化ベンゾイルを、コロイドミルに供する、本発明1052の方法。
[本発明1054]
本発明1001~1051のいずれかの局所的に適用可能な組成物を個人に局所的に投与する工程を含む、処置を必要とする個人の皮膚を悩ます一般的なざ瘡、面皰、多形性ざ瘡、嚢腫結節性ざ瘡、集簇性ざ瘡、又は二次性ざ瘡を処置するための方法。
[本発明1055]
ざ瘡病変に悩まされる個人に、本発明1001~1051のいずれかの組成物の有効量を投与することを含む、ざ瘡病変の数を低下させるためのレジメ又はレジメン。
[本発明1056]
前記ざ瘡病変が炎症型及び/又は非炎症型である、本発明1055のレジメ又はレジメン。
[本発明1057]
吹き出物に悩まされる個人に、本発明1001~1051のいずれかの組成物の有効量を投与することを含む、吹き出物を抑制するためのレジメ又はレジメン。
[本発明1058]
吹き出物を抑制することが、皮膚を浄化及び洗浄すること、毛穴の詰まりを解消すること、油を低下させること、皮膚を水和すること、及びそれらの組み合わせを含む、本発明1057のレジメ又はレジメン。
[本発明1059]
以下を含む、尋常性ざ瘡の処置のためのレジメン:
(i)皮膚を洗浄すること;
(ii)本発明1001~1051のいずれかの局所的に適用可能な組成物を皮膚に適用すること;及び
(iii)保湿処置を皮膚に適用すること。
[本発明1060]
以下を含む、尋常性ざ瘡の処置のためのレジメン:
(i)皮膚を洗浄すること;及び
(ii)本発明1001~1051のいずれかの局所的に適用可能な組成物を皮膚に適用すること。
[本発明1061]
前記の局所的に適用可能な組成物を少なくとも12ヶ月間にわたり投与することを含む、本発明1059又は本発明1060により定義される尋常性ざ瘡の処置のためのレジメン。
[本発明1062]
前記の局所的に適用可能な組成物を少なくとも9ヶ月間にわたり投与することを含む、本発明1059又は本発明1060により定義される尋常性ざ瘡の処置のためのレジメン。
[本発明1063]
前記の局所的に適用可能な組成物を1日1回又は2回投与することを含む、本発明1059~1062のいずれかの尋常性ざ瘡の処置のためのレジメン。
[本発明1064]
前記の局所的に適用可能な組成物を2日毎に投与することを含む、本発明1059~1062のいずれかの尋常性ざ瘡の処置のためのレジメン。
[本発明1065]
前記の罹患皮膚領域を洗浄した後、前記の局所的に適用可能な組成物を夜間に投与することを含む、本発明1059~1064のいずれかの尋常性ざ瘡の処置のためのレジメン。
[本発明1066]
前記の罹患皮膚領域が、20~100個の非炎症性病変、20~50個の炎症性病変を含み、活動性の結節も嚢胞も含まない、本発明1059~1064のいずれかの尋常性ざ瘡の処置のためのレジメン。
[本発明1067]
以下を含む、キット:
(a)本発明1001~1051のいずれかの局所的に適用可能な組成物;ならびに
(b)局所用洗浄剤及び/又は局所用保湿剤。
[本発明1068]
顔面洗浄剤及び/又は顔面保湿剤がサリチル酸を含む、本発明1067のキット。
[本発明1069]
前記サリチル酸が0.1~2.5%の量で存在する、本発明1068のキット。
[本発明1070]
前記サリチル酸が0.5%の量で存在する、本発明1068のキット。
[本発明1071]
前記サリチル酸が2%の量で存在する、本発明1068のキット。
[本発明1072]
顔面洗浄剤及び/又は顔面保湿剤が過酸化ベンゾイルを含む、本発明1067のキット。
[本発明1073]
前記過酸化ベンゾイルが0.1~2.5%の量で存在する、本発明1072のキット。
[本発明1074]
前記過酸化ベンゾイルが0.5%の量で存在する、本発明1072のキット。
[本発明1075]
前記過酸化ベンゾイルが2%の量で存在する、本発明1072のキット。
[本発明1076]
顔面洗浄剤及び/又は顔面保湿剤がアダパレンを含む、本発明1067のキット。
[本発明1077]
前記アダパレンが0.1~3%の量で存在する、本発明1076のキット。
[本発明1078]
前記アダパレンが1%の量で存在する、本発明1076のキット。
【国際調査報告】