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特表2022-527677セルラ電気通信ネットワークにおけるフロントホール物理レイヤ分割
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-02
(54)【発明の名称】セルラ電気通信ネットワークにおけるフロントホール物理レイヤ分割
(51)【国際特許分類】
   H04W 24/06 20090101AFI20220526BHJP
   H04W 28/04 20090101ALI20220526BHJP
【FI】
H04W24/06
H04W28/04
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2021573534
(86)(22)【出願日】2020-05-07
(85)【翻訳文提出日】2022-01-17
(86)【国際出願番号】 EP2020062657
(87)【国際公開番号】W WO2020249327
(87)【国際公開日】2020-12-17
(31)【優先権主張番号】19179354.6
(32)【優先日】2019-06-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390028587
【氏名又は名称】ブリティッシュ・テレコミュニケーションズ・パブリック・リミテッド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BRITISH TELECOMMUNICATIONS PUBLIC LIMITED COMPANY
【住所又は居所原語表記】1 Braham Street,London,E1 8EE,United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】100209048
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 元嗣
(72)【発明者】
【氏名】マッケンジー、リチャード
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067BB21
5K067EE02
5K067EE10
5K067HH22
(57)【要約】
本発明は、セルラ電気通信ネットワーク中の基地局を動作する方法を提供し、基地局は、中央基地局ユニットおよび分散基地局ユニットを有し、中央基地局ユニットおよび分散基地局ユニットは、フロントホールリンクを通して通信し、セルラ電気通信ネットワークは、基地局を介してサービスを消費するユーザ機器、UE、をさらに含み、中央基地局ユニットとUEとの間の通信は、構成可能なエラー軽減技術を利用し、方法は、第1のビット幅でフロントホールリンクを通してサンプルを通信するステップと、サービスの待ち時間測定値またはその導関数がしきい値を満たすと決定し、それに応答して、第2のビット幅を使用するようにサンプルを再構成し、ここにおいて、第1のビット幅は第2のビット幅とは異なり、エラー軽減技術を再構成するステップと、第2のビット幅でフロントホールリンクを通してサンプルを通信するステップと、再構成されたエラー軽減技術を使用して、中央基地局ユニットとUEとの間で通信するステップとを含む。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
セルラ電気通信ネットワーク中の基地局を動作する方法であって、前記基地局は、中央基地局ユニットおよび分散基地局ユニットを有し、前記中央基地局ユニットおよび前記分散基地局ユニットは、フロントホールリンクを通して通信し、前記セルラ電気通信ネットワークは、前記基地局を介してサービスを消費するユーザ機器(UE)をさらに含み、前記中央基地局ユニットと前記UEとの間の通信は、構成可能なエラー軽減技術を利用し、前記方法は、
第1のビット幅で前記フロントホールリンクを通してサンプルを通信するステップと、
前記サービスの待ち時間測定値またはその導関数がしきい値を満たすと決定し、それに応答して、
第2のビット幅を使用するように前記サンプルを再構成し、ここにおいて、前記第1のビット幅は前記第2のビット幅とは異なり、
前記エラー軽減技術を再構成するステップと、
前記第2のビット幅で前記フロントホールリンクを通してサンプルを通信するステップと、
前記再構成されたエラー軽減技術を使用して、前記中央基地局ユニットと前記UEとの間で通信するステップとを含む、方法。
【請求項2】
前記サービスの前記待ち時間測定値またはその導関数が前記しきい値よりも大きいと決定すると、前記第2のビット幅は、前記第1のビット幅よりもサンプル当たり多くのビットを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記サービスの前記待ち時間測定値またはその導関数が前記しきい値未満であると決定すると、前記第2のビット幅は、前記第1のビット幅よりもサンプル当たり少ないビットを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記エラー軽減技術を再構成するステップは、前記エラー軽減技術がアクティブである第1の状態と、前記エラー軽減技術が非アクティブである第2の状態との間で切り替えることを含む、請求項1から3のうちのいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記サンプルは、同相および直交(IQ)サンプルである、請求項1から4のうちのいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
命令を含むコンピュータプログラム製品であって、
前記プログラムがコンピュータによって実行されるとき、前記コンピュータに、請求項1から5のうちのいずれか一項に記載の方法を実行させる、コンピュータプログラム製品。
【請求項7】
請求項6の前記コンピュータプログラムを記憶した、コンピュータ読取可能データキャリア。
【請求項8】
セルラ電気通信ネットワークのための中央基地局ユニットであって、前記セルラ電気通信ネットワークは、前記中央基地局ユニットを介してサービスを消費するユーザ機器(UE)を含み、前記中央基地局ユニットと前記UEとの間の通信は、構成可能なエラー軽減技術を利用し、前記基地局ユニットは、
前記エラー軽減技術を使用して、第1のビット幅で分散基地局ユニットと、および前記UEと、フロントホールリンクを通してサンプルを通信するように構成されたトランシーバと、
前記サービスの待ち時間測定値またはその導関数がしきい値を満たすと決定し、それに応答して、
第2のビット幅を使用するように前記サンプルを再構成し、ここにおいて、前記第1のビット幅は前記第2のビット幅とは異なり、
前記エラー軽減技術を再構成するように構成されたプロセッサとを備え、
再構成に続いて、前記トランシーバは、前記第2のビット幅で前記フロントホールリンクを通してサンプルを通信し、前記再構成されたエラー軽減技術を使用して、前記UEと通信するように構成される、基地局ユニット。
【請求項9】
前記サービスの前記待ち時間測定値又はその導関数が前記しきい値よりも大きいと決定すると、前記第2のビット幅は、前記第1のビット幅よりもサンプル当たりより多くのビットを有する、請求項8に記載の基地局ユニット。
【請求項10】
前記サービスの前記待ち時間測定値又はその導関数が前記しきい値未満であると決定すると、前記第2のビット幅は、前記第1のビット幅よりもサンプル当たりより少ないビットを有する、請求項8に記載の基地局ユニット。
【請求項11】
前記プロセッサは、前記エラー軽減技術がアクティブである第1の状態と前記エラー軽減技術が非アクティブである第2の状態との間で切り替えることによって、前記エラー軽減技術を再構成するように構成される、請求項8から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記サンプルは同相および直交(IQ)サンプルである、請求項8から11のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【発明の分野】
【0001】
本発明は、セルラ電気通信ネットワークに関する。
【背景】
【0002】
セルラ電気通信ネットワークは、コアネットワークと、無線アクセスネットワークと、複数のユーザ機器(UE)とを備えてもよい。各UEは、無線アクセスネットワークを介してコアネットワーク(およびインターネットなどのコアネットワークからの任意の前方接続)にアクセスすることができる。基地局は、無線アクセスネットワークノードの例である。基地局は、ベースバンド処理として知られるいくつかの機能を実現する。一例では、ベースバンド処理は、物理レイヤ(PHY)レイヤ機能、媒体アクセス制御(MAC)レイヤ機能、無線リンク制御(RLC)レイヤ機能、パケットデータ収束プロトコル(PDCP)レイヤ機能、および無線リソース制御(RRC)レイヤ機能を含む。
【0003】
集中型無線アクセスネットワーク(C-RAN)を実現する現代のセルラ電気通信ネットワークでは、基地局機能性は、(ハードウェアで実現される場合は物理的に、またはソフトウェア定義ネットワークで実現される場合は論理的に)いくつかの(通常は2つの)構成要素に分割されてもよい。これらの2つの構成要素は、中央ユニット(CU)および分散ユニット(DU)として一般に知られているが、他の専門用語(ベースバンドユニット(BBU)およびリモート無線ユニット(RRU)など)が使用されてもよい。CUおよびDUは、ワイヤレスまたはワイヤード(典型的には光ファイバ)接続であってもよいフロントホールリンクによって接続される。DUは、少なくとも無線周波数(RF)機能のセット(例えば、アナログ-デジタルおよびデジタル-アナログ変換)および任意選択で1つ以上のベースバンド処理機能を実現する。ベースバンド処理機能の残りは、CUにおいて実現される。CUとDUとの間の機能の分割は、「機能分割」として知られている。
【0004】
CUが複数のDUに接続されているとき、機能分割の選択には利点と欠点がある。すなわち、(より少ない機能がDUにおいて実現されるように)より多くの機能がCUにおいて実現されるにつれて、DUのための処理要件が低減され、CUは、複数のDUにわたる協調を改善できる。しかしながら、そのようなインプリメンテーションは一般に、より大きい容量およびより短い待ち時間など、より厳しいフロントホール要件を有する。
【0005】
1つの可能な機能分割は、RFおよび下位PHY機能がDUにおいて実現され、すべての残りの機能がCUにおいて実現される、PHY内分割として知られている。このインプリメンテーションでは、CUおよびDUは、フロントホール接続を通して同相および直交(IQ)サンプルを通信する。
【発明の概要】
【0006】
本発明の第1の態様にしたがうと、セルラ電気通信ネットワーク中の基地局を動作する方法が提供され、基地局は、中央基地局ユニットおよび分散基地局ユニットを有し、中央基地局ユニットおよび分散基地局ユニットは、フロントホールリンクを通して通信し、セルラ電気通信ネットワークは、基地局を介してサービスを消費するユーザ機器、UE、をさらに含み、中央基地局ユニットとUEとの間の通信は、構成可能なエラー軽減技術を利用し、方法は、第1のビット幅でフロントホールリンクを通してサンプルを通信するステップと、サービスの待ち時間測定値またはその導関数がしきい値を満たすと決定し、それに応答して、第2のビット幅を使用するようにサンプルを再構成し、ここにおいて、第1のビット幅は第2のビット幅とは異なり、エラー軽減技術を再構成するステップと、第2のビット幅でフロントホールリンクを通してサンプルを通信するステップと、再構成されたエラー軽減技術を使用して、中央基地局ユニットとUEとの間で通信するステップとを含む。
【0007】
本発明の第2の態様にしたがうと、命令を備える、コンピュータプログラム製品が提供され、プログラムがコンピュータによって実行されるとき、コンピュータに、本発明の第1の態様に記載の方法を実行させる。コンピュータプログラムは、コンピュータ読取可能データキャリア上に記憶されてもよい。
【0008】
本発明の第3の態様にしたがうと、セルラ電気通信ネットワークのための中央基地局ユニットが提供され、セルラ電気通信ネットワークは、中央基地局ユニットを介してサービスを消費するユーザ機器、UE、を含み、中央基地局ユニットとUEとの間の通信は、構成可能なエラー軽減技術を利用し、基地局ユニットは、エラー軽減技術を使用して、第1のビット幅で分散基地局ユニットと、およびUEと、フロントホールリンクを通してサンプルを通信するように構成されたトランシーバと、サービスの待ち時間測定値またはその導関数がしきい値を満たすと決定し、それに応答して、第2のビット幅を使用するようにサンプルを再構成し、ここにおいて、第1のビット幅は第2のビット幅とは異なり、エラー軽減技術を再構成するように構成されたプロセッサとを備え、再構成に続いて、トランシーバは、第2のビット幅でフロントホールリンクを通してサンプルを通信し、再構成されたエラー軽減技術を使用して、UEと通信するように構成される。
【0009】
サービスの待ち時間測定値またはその導関数がしきい値よりも大きいと決定すると、第2のビット幅は、第1のビット幅よりもサンプル当たりより多くのビットを有してもよい。代替的に、サービスの待ち時間測定値またはその導関数がしきい値未満であると決定すると、第2のビット幅は、第1のビット幅よりもサンプル当たり少ないビットを有してもよい。
【0010】
エラー軽減技術を再構成するステップは、エラー軽減技術がアクティブである第1の状態と、エラー軽減技術が非アクティブである第2の状態との間で切り替えることを含んでいてもよい。
【0011】
サンプルは、同相および直交(IQ)サンプルであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本発明をより良く理解されることができるために、その実施形態が、ほんの一例として、添付の図面を参照して説明される。
図1図1は、本発明のセルラ電気通信ネットワークの実施形態の概略図である。
図2図2は、図1のネットワークの中央基地局ユニットの概略図である。
図3図3は、図1のネットワークの分散基地局ユニットの概略図である。
図4図4は、本発明の方法の実施形態のフロー図である。
【実施形態の詳細な説明】
【0013】
図1から3を参照して、本発明のセルラ電気通信ネットワークの第1の実施形態を説明する。図1は、中央ユニット(CU)10と、分散ユニット(DU)20と、ユーザ機器(UE)30とを含む集中型無線アクセスネットワーク(C-RAN)1を図示している。CU10とDU20とはフロントホールリンク40で接続されている。
【0014】
CU10が図2においてより詳細に示される。CU10は、(バックホールリンクを介して)CU10をセルラコアネットワークに接続するための第1の通信インターフェース11と、プロセッサ13と、メモリ15と、(フロントホールリンク40を介して)CU10をDU20に接続するための第2の通信インターフェース17とを含み、全てバス19を介して接続される。この実施形態では、第1の通信インターフェース11は、CU10を光ファイババックホールリンクに接続するための光ファイバインターフェースであり、第2の通信インターフェース17も、CU10を光ファイバフロントホールリンクに接続するための光ファイバインターフェースである。しかしながら、当業者は、別の形態のワイヤード接続(例えば、xDSL)又は(例えば、セルラ電気通信プロトコルに従って動作する)ある形態のワイヤレス接続のような、他の形態のバックホールリンク及びフロントホールリンクが可能であることを理解するであろう。
【0015】
DU20が図3により詳細に示される。DU20は、フロントホールリンク40を介してDU20をCU10に接続するための第1の通信インターフェース21と、プロセッサ23と、メモリ25と、アクセスリンクを介してDU20をUE30に接続するための第2の通信インターフェース27とを含む。この実施形態では、第2の通信インターフェース27は、UE30とのワイヤレス通信のためのアンテナへのインターフェースである。
【0016】
図1に戻ると、CU10およびDU20がセルラ電気通信プロトコルの異なる機能を実行することが示されている。この実施形態では、DU20は、無線周波数(RF)機能(図示せず)及び下位物理(PHY)レイヤ機能を実行し、一方、CU10は、上位PHYレイヤ機能、媒体アクセス制御(MAC)機能、無線リンク制御(RLC)機能及びパケットデータ収束プロトコル(PDCP)機能を含む全ての上位レイヤ機能を実行する。これは、PHY内機能分割として知られている。この構成では、CU10およびDU20は、フロントホールリンク40を介して送信される周波数領域同相および直交(IQ)サンプルを使用して通信する。
【0017】
xRANフロントホールワーキンググループ技術仕様「制御、ユーザ及び同期プレーン仕様」v02.00は、各IQサンプルにおいて使用されるビット数が変化する様々なIQサンプル構造を(付録Dにおいて)指定する。IQサンプルにおけるビット数は、「ビット幅」として知られている。これらのIQサンプルビット幅は、6から16ビット(6と16を含む)の範囲である。これらの異なるIQサンプルビット幅は、異なる圧縮レベルを使用して達成可能である。すなわち、IQサンプルは、サンプル当たり比較的より多くのビットを達成するためのより低い圧縮レベルの代わりに、サンプル当たり比較的より少ないビットを達成するためのより高い圧縮レベルを使用してもよい。上記xRAN仕様の付属書類Aは、使用されてもよい異なる圧縮技術を定義する。CU10およびDU20のそれぞれのプロセッサ13、23は、利用可能なビット幅のうちのいずれか1つを達成するために、これらの圧縮技術のうちの1つ以上を実現することができる。
【0018】
受信機または送信機の性能は、そのエラーベクトル振幅(EVM)パラメータによって定義されてもよい。エラーベクトルは、理想的な配置点と測定信号との間のI-Q平面におけるベクトルである。ピーク信号振幅に正規化されたエラーベクトルの平均振幅がEVMである。3GPP(登録商標)技術仕様書36.104「進化型ユニバーサル地上無線アクセス(E-UTRA);基地局(BS)無線送信および受信」は、セクション6.5.2において、E-UTRAキャリアについてのいくつかのEVM要件を以下のように定義する。
【表1】
【0019】
表1は、より高次の変調スキームが改善されたEVM性能を必要とすることを図示している(より低いEVMパーセンテージは改善されたEVM性能に対応する)。さらに、表1は、各変調および符号化スキーム(MCS)に対して最小EVMが存在することを図示している。
【0020】
以下の説明は、送信機EVMに関する。しかしながら、受信機EVMも測定可能であり、信号対干渉雑音比(SINR)の低減に寄与することに留意されたい。すなわち、アップリンクトラフィックに対するビット幅の効果は、量子化効果とみなすこともでき、ビット幅が減少すると、受信信号の有効な信号対干渉雑音比(SINR)が低下することがある。
【0021】
図1から4を参照して、本発明の方法の第1の実施形態を説明する。この実施形態では、セルラ電気通信ネットワーク1は、図1に示すように構成され、CU10及びDU20は、サンプル当たり6ビット(上述したXRAN仕様によればサンプル当たり最小数のビット)を有するIQサンプルを使用して通信し、従って、最も高い圧縮レベルを使用する。この開始シナリオでは、UE30は、セルラコアネットワークからサービスを消費しており、したがって、このサービスのためのトラフィックは、CU10、DU20及びフロントホールリンク40を介してUE30とセルラコアネットワークとの間で送信される。
【0022】
この実施形態では、CU10およびDU20は、サービスの現在のトラフィックをサポートする初期容量を有するフロントホールリンク40を利用する。しかしながら、CU10およびDU20は、(例えば、100Mb/sイーサネット(登録商標)を使用する)低容量構成から(例えば、1Gb/sイーサネットを使用する)高容量構成に切り替えることによって、この容量を変化させることができる。この開始シナリオでは、フロントホールリンク40は低容量構成を使用しており、したがって、その潜在的容量の一部しか使用していない。
【0023】
この実施形態の第1のステップ(ステップS1)では、CU10は、UE30へのアクセスリンクを監視して、サービスについてのトラフィックに対するエラーレートを決定する。エラーレートは、プロトコルスタックの特定のレイヤにおけるエラーレートの単一の測定値、またはプロトコルスタックの複数のレイヤにおけるエラーレートの測定値のセットであってもよい。
【0024】
ステップS3において、CU10とUE30との間のエラーレートがしきい値と比較される。このしきい値は、UE30によって消費されている特定のサービスに基づいており、したがって、サービスが、たとえば、わずか10%以下の物理レイヤブロックエラーレートを必要とする場合、10%未満のエラーレートがこのしきい値を満たす。しきい値はまた、わずか0.1%のMACレイヤブロックエラーレート、またはわずか0.0001%のRLCレイヤブロックエラーレートなど、プロトコルの他のレイヤに基づいてもよい。
【0025】
例示的なシナリオでは、DU20とUE30との間のRF環境は劣化し、DU20とUE30との間のエラーレートがしきい値を超えて増加する。この劣化は、例えば、DU20とUE30との間を移動する障害物に起因するかもしれない。従来技術では、このイベントを、CU10がその現在のMCSから別のMCSに切り替えるためのトリガとして使用することができる。しかしながら、この実施形態では、CU10は、(例えば、最もロバストなMCSを既に使用しているので)MCSを切り替えず、代わりに、以下のステップを実現する。
【0026】
ステップS5において、CU10は、可能な最大ビット幅(すなわち、サンプル当たりの最大ビット数)を決定する。この実施形態では、この決定は以下に基づく:
・ダウンリンクについては、逆高速フーリエ変換(iFFT)の最大ビット幅と、電力増幅器およびデジタルアナログ変換器の両方の精度;
・アップリンクについては、FFTの最大ビット幅、アナログデジタル変換器および受信機感度の両方の精度。
【0027】
この例では、CU10は、最大ビット幅がサンプル当たり9ビットであると決定する。したがって、フロントホールリンク40は、サンプル当たり6、7、8または9ビットのうちのいずれか1つを使用することができる。ステップS7において、CU10は、以下に基づいて、これらの候補ビット幅からビット幅を選択する:
1.候補ビット幅を使用するときのフロントホールリンク40の予想容量要件と、その高容量構成の下で動作するときのフロントホールリンクの容量との比較;
2.候補ビット幅を使用するときの予想エラーレートと、(証明および/または較正データから知られる)サービスについてのエラーレートしきい値との比較。
【0028】
予想される容量要件は以下のように計算することができる:
【数1】
ここで、Rは、送信時間間隔(TTI)tについての瞬時ユーザプレーンレートであり、
PRB は、時間tにおいてレイヤlでスケジュールされた物理リソースブロック(PRB)の数であり、
Qは、PRB当たりのビット数であり、
は、時間tにおける同時スケジュールされたUEの数である。
【0029】
次いで、CU10は、フロントホールリンク40の現在の容量よりも大きい(しかしながら、その高容量構成の下で動作しているとき、フロントホールリンク40の潜在的な容量内である)予想容量要件を有し、ステップS3で使用されるエラーレートしきい値(プラス、任意選択で、マージン)を下回る予想エラーレートを有する候補ビット幅を選択する。この例では、選択されたビット幅はサンプル当たり8ビットである。
【0030】
ステップS9において、CU10およびDU20は、高容量構成に切り替えることによって、フロントホールリンク40の容量を増加させるように協働する。この例では、これは、100Mb/sイーサネット(登録商標)接続から1Gb/sイーサネット接続に切り替えることによって達成される。このステップはまた、フロントホールリンク40を通して送信される他のサービスのトラフィックによって使用されているリソースを除去し、それらをサービスに再び割り振るためのアドミッション制御機能を含むことができる。
【0031】
フロントホールリンク40の容量を増加させるための再構成に続いて、ステップS11において、CU10及びDU20は、IQサンプルのビット幅をサンプル当たり8ビットに増加させる。これは、IQサンプルに対してより低い圧縮レベルを使用することによって達成される。ステップS13において、CU10とDU20は、新たなビット幅のIQサンプルを使用して、通信する。
【0032】
従来技術では、CU10は、MCSを修正することによって送信において使用されるシンボルの品質を改善することによって、悪化するRF環境に応答することができる。上記の表1に示されるように、よりロバストなMCS(すなわち、各シンボルがより少ないビットを表すMCS)への変更は、EVM性能を改善し、したがってエラーレートを改善する。しかしながら、DU20とUE30との間のアクセスリンクが(理論的にまたはサービス制約に基づいて)最もロバストなスキームをすでに使用しているときなど、よりロバストなMCSに切り替えることが常に適切であるとは限らない。本発明のこの実施形態では、DU20は、IQサンプルのビット幅を増加させることと、フロントホールリンク40の容量を増加させることの両方によって、悪化するRF環境に応答して、対応する増加したフロントホール容量要件に適合する。
IQサンプルのビット幅を増加させる効果は、DU20が許容可能なエラーレートを維持しながらその現在のMCSを維持することができるように、EVM性能を改善することである。したがって、UE30は、許容可能なエラーレートを維持しながら、劣化したRF環境においてサービスを消費し続けることができる。したがって、本発明のこの実施形態は、自律運転サービスなど、セルラ電気通信ネットワークを通して動作する高信頼性サービスに特に適している。この実施形態はまた、典型的にはユーザデータよりも信頼性が高いはずである制御データ通信に特に適している。
【0033】
次に、プロセスはステップS1に戻り、DU20はサービスのエラーレートを監視し、ステップS3において、エラーレートをしきい値と比較する。この実施形態の方法のこの第2の反復では、エラーレートはしきい値を下回る。従来技術では、これは通常、サービスをよりロバストでないMCSに切り替えるためのトリガとして使用される(したがって、シンボル当たりより多くのビットを使用し、したがって、サービスのためのリンクの容量利用を増加させる)。しかしながら、この第2の反復では、このイベントは、ビット幅を変更し、場合によっては、その低容量構成に切り替えることによって、フロントホールリンク40の容量を低減するためのトリガとして使用される。
【0034】
この第2の反復のステップS5において、DU20は、最小可能ビット幅を決定し、ステップS7において、DU20は、以下に基づいて低減されたビット幅を選択する:
1.候補ビット幅を使用するときのフロントホールリンク40の予想容量要件と、その低容量構成を使用するときのフロントホールリンクの容量との比較;
2.前記候補ビット幅を使用するときの予想エラーレートとサービスについてのエラーレートしきい値との比較。
【0035】
この例では、DU20は、サービスについてのエラーレートしきい値を満たす予想エラーレートと、フロントホールが低容量構成に切り替わることを可能にする予想容量要件との両方を有する、サンプル当たり7ビットの低減されたビット幅を選択する。
【0036】
ステップS9において、DU20およびCU10は、低容量構成に切り替えるために協働し、ステップS11において、CU10およびDU20は、IQサンプルのビット幅をサンプル当たり7ビットに減少させる。ステップS13において、CU10とDU20は、新たなビット幅のIQサンプルを使用して通信する。そうすることで、(例えば、増加したビット幅がもはや必要でなくなるようにRF環境が改善することにより)冗長になった追加のフロントホール容量は、もはや使用されない。これは、CU10およびDU20を動作するエネルギー要件を低減し、別のエンティティによって使用されるべきそれらのリソースを解放する。
【0037】
上記の実施形態では、IQサンプルのビット幅およびフロントホールリンクの容量を再構成するプロセスは、変化するRF環境の検出時に(または少なくとも変化するエラーレートなどの導関数測定によって)トリガされる。しかしながら、当業者は、これが必須ではなく、他のトリガが使用されてもよいことを理解するであろう。例えば、プロセスは、UE30が新しいサービスを要求するか、または既存のサービスが再分類されるとトリガされてもよく、それにより、新しいまたは再分類されたサービスの要件はフロントホールリンク40のリソースを超える。
【0038】
1つのインプリメンテーションでは、すべてのサービスに対するトラフィックの代わりに、特定のサービスに対するトラフィック(たとえば、新しいサービスまたは再分類されたサービスに対するトラフィック)に対して上記の実施形態を実現することが可能である。したがって、異なるサービスのためのトラフィックは、異なるビット幅であってもよい。
【0039】
さらに、上記の実施形態では、フロントホールリンク40は、低容量構成および高容量構成を有する光ファイバ接続である。しかしながら、当業者は、複数の容量構成を有する他の形態の接続が使用されてもよいことを理解するであろう。例えば、フロントホールリンクは、ワイヤレス接続に基づいてもよく、容量は、アンテナを有効/無効にすること、または異なる通信プロトコルに切り替えることによって修正されてもよい。さらに、複数の容量構成を有するCU10とDU20との間に単一のフロントホール接続があることは必須ではない。代わりに、CU10およびDU20は、(例えば、CU10とDU20との間の複数の光ファイバ、または異なる形態のCU10とDU20との間の複数の接続を使用する)マルチパスフロントホール接続を有してもよく、容量は、異なる数のこれらの接続を使用することによって修正されてもよい。
【0040】
上記の実施形態の第2の反復では、選択されたビット幅は、フロントホールリンク40の容量の再構成をもたらすビット幅であった。しかしながら、CU10は、ビット幅が(第1の反復においてビット幅が増加するときに使用される増分と比較して)比較的小さい増分で低減される保守的なアプローチをとることができ、これは、いくつかの反復についてフロントホールの容量の変更を直ちに可能にしない。これは、ビット幅の減少に続く予想されたエラーレートが楽観的すぎる場合に、高信頼性サービスに対して何らかの保護を提供する。
【0041】
上記の実施形態では、CUは、候補ビット幅の容量要件を推定し、推定された容量要件を、特定の容量構成を使用するときのフロントホールリンクの潜在的な容量と比較した。しかしながら、当業者は、この比較が特定の容量構成の潜在的容量(例えば、潜在的容量の90%)の関数であってもよく、その結果、任意の後続の再構成がフロントホールリンクのリソースの不公平な割合を使用しないことを理解するであろう。
【0042】
次に、本発明の方法の第2の実施形態について説明する。この実施形態は、第1の実施形態と同じCU10、DU20、およびUE30を利用し、CU10とDU20との間の通信がIQサンプルを(最初はサンプル当たり6ビットのビット幅で)使用するように、CU10およびDU20は再びPHY内分割を使用する。しかしながら、この第2の実施形態では、CU10とUE30との間の通信は、自動再送要求(ARQ)も利用し、これは、ARQが通信に適用される第1の状態とARQが通信に適用されない第2の状態との間でCU10及びUE30のそれぞれのプロセッサによって選択的に適用することができるエラー軽減技術の一例である。ARQは、特定のエラーレートを必要とするサービスのためにCU10およびUE30のRLCレイヤにおいて有効にされるサービス固有のエラー軽減技術である。ARQは、特定の時間期間内に受信されないか、または受信されるが復号されることができないのいずれかであるデータパケットの送信ノードからの再送信を要求する受信ノードによって動作する。これに応答して、受信ノードは、送信ノードにフィードバックメッセージを送ることによって、そのデータパケットの再送信を要求する。(送信ノードにフィードバックメッセージを送り、送信ノードがデータパケットを再送信する際の)この遅延は、送信全体に遅延を導入し、これは、結果として、増加した待ち時間をもたらす。したがって、ARQ技術は、信頼性を改善するために使用されるが、待ち時間を低下させる。
【0043】
この実施形態では、CU10は、サービスについてCU10とUE30との間の通信を監視して、待ち時間メトリック(待ち時間又は再送のカウントなどの待ち時間の何らかの導関数のいずれか)がしきい値を満たすか否かを決定する。待ち時間がこのしきい値を超える場合、CU10は以下のように反応する。第1に、CU10およびDU20は、フロントホールリンクを通して通信されるIQサンプルのビット幅を増加するように協働する。これは、第1の実施形態について上述したのと同様の方法で実現され、CU10は、(フロントホールリンクの現在の容量及び各ビット幅の予想エラーレートに基づいて)最大ビット幅を識別して候補ビット幅のセット(例えば、サンプル当たり8ビット)を識別し、これらの候補ビット幅のうちの1つを選択し、DU20と協働してフロントホールリンクを通して通信のビット幅をこの選択されたビット幅まで増加させる。第2に、CU10及びUE30は、ARQを無効にするために協働する。これは、CU10及びUE30のそれぞれのプロセッサが第1の状態から第2の状態に切り替わることにより実現される。
【0044】
イベントの順序(ARQの無効化およびビット幅の切り替え)は必須ではないが、ARQを無効化する前にビット幅を切り替えることが好ましいことに留意されたい。これは、イベント間のエラーレート性能を増加させるが、増加したリソース利用ペナルティに至る。ビット幅を切り替える前にARQを無効にすることも可能であるが(例えば、リソース利用が既に最大またはほぼ最大である場合)、これは、イベント間の増加したエラーレートにつながるかもしれない。(例えばオフセットを適用することによって)レイヤ間トラフィックを考慮しなければならないが、2つのプロセスを同時に実現することが可能である。
【0045】
フロントホールリンクを通した通信のビット幅を増加させる効果は、サービスのための通信の全体的なエラーレートを低減することである。したがって、ARQは、エラー軽減技術として冗長になり、したがって、この技術はオフに切り替えられ、サービスのための通信は、もはやARQ再送信によって引き起こされる待ち時間の低下を受けない。実際には、この第2の実施形態は、上位レイヤのエラー軽減技術(ARQ)を下位レイヤのエラー軽減技術で置き換える(ビット幅を増加させる)ことによって、しきい値を超えて増加する待ち時間のトリガに反応し、下位レイヤのエラー軽減技術は、上位レイヤのエラー軽減技術よりも改善された待ち時間性能を提供する。したがって、この第2の実施形態は、低待ち時間(および高信頼性、低待ち時間)サービスに特に適用可能である。
【0046】
この再構成に続いて、CU10、DU20およびUE30は、サービスのための通信の待ち時間を監視し続け、待ち時間が改善する(たとえば、しきい値を満たす)場合、これらのノードは、フロントホールリンクを通した通信のビット幅を低減し、ARQを再びオンに切り替えることによって、これらの元の構成に戻ってもよい。より低いビット幅での通信がより少ないリソースしか必要としないので、これは、フロントホール利用を低減する。
【0047】
ARQが例として使用されるが、当業者は、これが必須ではないことを理解するであろう。すなわち、この第2の実施形態のステップの対象となることができる多くの他のエラー軽減技術がある。同じプロトコルスタックを利用する他の実施形態では、エラー軽減技術は、(MACレイヤにおいて実現される)ハイブリッドARQであってもよく、トリガは、(例えば)成功した送信のための再送信のカウントに基づくことができ、再構成は、各データパケットのための再送信の数に対する制限を低減することになる。別の実施形態では、エラー軽減技術は、トランスポート制御プロトコル(TCP)再送信(IPレイヤにおいて実現される)であってもよく、トリガは、成功した送信に対する再送信のカウントであり、再構成は、TCPからユーザデータグラムプロトコル(UDP)に切り替えることになる。他のエラー軽減技術が他のプロトコルスタックに適用されてもよい。
【0048】
さらに、当業者は、トリガが待ち時間の直接的な測定値であることは必須ではないことを理解するであろう。すなわち、トリガは、再送信のカウントまたは待ち時間にリンクされた別の測定値など、待ち時間の導関数に基づいてもよい。すなわち、待ち時間およびエラーレートの定義がリンクされ(エラーレートは、特定の時間期間内にうまく到着しないデータパケットの数の測定値であるため)、したがって、エラーレートに基づくしきい値もトリガとして使用することができる。さらに、トリガは、現在の待ち時間測定値によってもはや満たされないように、その待ち時間要件を変更するサービスに基づいてもよい。
【0049】
当業者であれば、第1および第2の実施形態の方法を組み合わせて、3つの再構成(ビット幅の変更、フロントホール容量の変更、および上位レイヤエラー軽減構成の変更)をすべて並行して使用できることを理解するであろう。これは、高信頼性、低待ち時間サービスに高度に適用可能である。
【0050】
上記の実施形態では、基地局は、サンプル当たり6ビットからサンプル当たり16ビットにビット幅を変えるために、XRAN仕様からの1つ以上の圧縮技術を実現する。しかしながら、これは一例にすぎず、他の圧縮技術が使用されてもよく、他のビット幅が使用されてもよい。
【0051】
さらに、上記の実施形態では、方法はCU10で実現される。しかしながら、当業者であれば、本方法は、排他的に又はCU10と組み合わせて(必要なデータを通信するためにCU10とDU20との間に適切な追加メッセージを用いて)DU20において実現されてもよいことを理解するであろう。さらに、当業者は、方法のステップのうちのいくつかまたは全部が、CU10および/またはDU20への接続を有するXRANコントローラ中など、基地局とは別個のノード中で実現されてもよいことを理解するであろう。
【0052】
当業者は、特徴の任意の組み合わせが、請求項中に記載されている本発明の範囲内で可能であることを理解するであろう。
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2022-01-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
セルラ電気通信ネットワーク中の基地局を動作する方法であって、前記基地局は、中央基地局ユニットおよび分散基地局ユニットを有し、前記中央基地局ユニットおよび前記分散基地局ユニットは、フロントホールリンクを通して通信し、前記セルラ電気通信ネットワークは、前記基地局を介してサービスを消費するユーザ機器(UE)をさらに含み、前記中央基地局ユニットと前記UEとの間の通信は、構成可能なエラー軽減技術を利用し、前記方法は、
第1のビット幅で前記フロントホールリンクを通してサンプルを通信するステップと、
前記サービスの待ち時間測定値またはその導関数がしきい値を満たすと決定し、それに応答して、
第2のビット幅を使用するように前記サンプルを再構成し、ここにおいて、前記サービスの前記待ち時間測定値またはその導関数が前記しきい値よりも大きいと決定される場合、前記第2のビット幅は、前記第1のビット幅よりもサンプル当たり多くのビットを有し、前記サービスの前記待ち時間測定値またはその導関数が前記しきい値未満であると決定される場合、前記第2のビット幅は、前記第1のビット幅よりもサンプル当たり少ないビットを有し、
前記エラー軽減技術を再構成するステップと、
前記第2のビット幅で前記フロントホールリンクを通してサンプルを通信するステップと、
前記再構成されたエラー軽減技術を使用して、前記中央基地局ユニットと前記UEとの間で通信するステップとを含む、方法。
【請求項2】
前記エラー軽減技術を再構成するステップは、前記エラー軽減技術がアクティブである第1の状態と、前記エラー軽減技術が非アクティブである第2の状態との間で切り替えることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記サンプルは、同相および直交(IQ)サンプルである、請求項1からのうちのいずれか一項に記載の方法。
【請求項4】
命令を含むコンピュータプログラム製品であって、
前記プログラムがコンピュータによって実行されるとき、前記コンピュータに、請求項1からのうちのいずれか一項に記載の方法を実行させる、コンピュータプログラム製品。
【請求項5】
請求項の前記コンピュータプログラムを記憶した、コンピュータ読取可能データキャリア。
【請求項6】
セルラ電気通信ネットワークのための中央基地局ユニットであって、前記セルラ電気通信ネットワークは、前記中央基地局ユニットを介してサービスを消費するユーザ機器(UE)を含み、前記中央基地局ユニットと前記UEとの間の通信は、構成可能なエラー軽減技術を利用し、前記基地局ユニットは、
前記エラー軽減技術を使用して、第1のビット幅で分散基地局ユニットと、および前記UEと、フロントホールリンクを通してサンプルを通信するように構成されたトランシーバと、
前記サービスの待ち時間測定値またはその導関数がしきい値を満たすと決定し、それに応答して、
第2のビット幅を使用するように前記サンプルを再構成し、ここにおいて、前記サービスの前記待ち時間測定値又はその導関数が前記しきい値よりも大きいと決定される場合、前記第2のビット幅は、前記第1のビット幅よりもサンプル当たりより多くのビットを有し、前記サービスの前記待ち時間測定値又はその導関数が前記しきい値未満であると決定される場合、前記第2のビット幅は、前記第1のビット幅よりもサンプル当たりより少ないビットを有し、
前記エラー軽減技術を再構成するように構成されたプロセッサとを備え、
再構成に続いて、前記トランシーバは、前記第2のビット幅で前記フロントホールリンクを通してサンプルを通信し、前記再構成されたエラー軽減技術を使用して、前記UEと通信するように構成される、中央基地局ユニット。
【請求項7】
前記プロセッサは、前記エラー軽減技術がアクティブである第1の状態と前記エラー軽減技術が非アクティブである第2の状態との間で切り替えることによって、前記エラー軽減技術を再構成するように構成される、請求項に記載の方法。
【請求項8】
前記サンプルは同相および直交(IQ)サンプルである、請求項からのいずれか一項に記載の方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0052
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0052】
当業者は、特徴の任意の組み合わせが、請求項中に記載されている本発明の範囲内で可能であることを理解するであろう。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] セルラ電気通信ネットワーク中の基地局を動作する方法であって、前記基地局は、中央基地局ユニットおよび分散基地局ユニットを有し、前記中央基地局ユニットおよび前記分散基地局ユニットは、フロントホールリンクを通して通信し、前記セルラ電気通信ネットワークは、前記基地局を介してサービスを消費するユーザ機器(UE)をさらに含み、前記中央基地局ユニットと前記UEとの間の通信は、構成可能なエラー軽減技術を利用し、前記方法は、
第1のビット幅で前記フロントホールリンクを通してサンプルを通信するステップと、
前記サービスの待ち時間測定値またはその導関数がしきい値を満たすと決定し、それに応答して、
第2のビット幅を使用するように前記サンプルを再構成し、ここにおいて、前記第1のビット幅は前記第2のビット幅とは異なり、
前記エラー軽減技術を再構成するステップと、
前記第2のビット幅で前記フロントホールリンクを通してサンプルを通信するステップと、
前記再構成されたエラー軽減技術を使用して、前記中央基地局ユニットと前記UEとの間で通信するステップとを含む、方法。
[2] 前記サービスの前記待ち時間測定値またはその導関数が前記しきい値よりも大きいと決定すると、前記第2のビット幅は、前記第1のビット幅よりもサンプル当たり多くのビットを有する、[1]に記載の方法。
[3] 前記サービスの前記待ち時間測定値またはその導関数が前記しきい値未満であると決定すると、前記第2のビット幅は、前記第1のビット幅よりもサンプル当たり少ないビットを有する、[1]に記載の方法。
[4] 前記エラー軽減技術を再構成するステップは、前記エラー軽減技術がアクティブである第1の状態と、前記エラー軽減技術が非アクティブである第2の状態との間で切り替えることを含む、[1]から[3]のうちのいずれか一項に記載の方法。
[5] 前記サンプルは、同相および直交(IQ)サンプルである、[1]から[4]のうちのいずれか一項に記載の方法。
[6] 命令を含むコンピュータプログラム製品であって、
前記プログラムがコンピュータによって実行されるとき、前記コンピュータに、[1]から[5]のうちのいずれか一項に記載の方法を実行させる、コンピュータプログラム製品。
[7] [6]の前記コンピュータプログラムを記憶した、コンピュータ読取可能データキャリア。
[8] セルラ電気通信ネットワークのための中央基地局ユニットであって、前記セルラ電気通信ネットワークは、前記中央基地局ユニットを介してサービスを消費するユーザ機器(UE)を含み、前記中央基地局ユニットと前記UEとの間の通信は、構成可能なエラー軽減技術を利用し、前記基地局ユニットは、
前記エラー軽減技術を使用して、第1のビット幅で分散基地局ユニットと、および前記UEと、フロントホールリンクを通してサンプルを通信するように構成されたトランシーバと、
前記サービスの待ち時間測定値またはその導関数がしきい値を満たすと決定し、それに応答して、
第2のビット幅を使用するように前記サンプルを再構成し、ここにおいて、前記第1のビット幅は前記第2のビット幅とは異なり、
前記エラー軽減技術を再構成するように構成されたプロセッサとを備え、
再構成に続いて、前記トランシーバは、前記第2のビット幅で前記フロントホールリンクを通してサンプルを通信し、前記再構成されたエラー軽減技術を使用して、前記UEと通信するように構成される、基地局ユニット。
[9] 前記サービスの前記待ち時間測定値又はその導関数が前記しきい値よりも大きいと決定すると、前記第2のビット幅は、前記第1のビット幅よりもサンプル当たりより多くのビットを有する、[8]に記載の基地局ユニット。
[10] 前記サービスの前記待ち時間測定値又はその導関数が前記しきい値未満であると決定すると、前記第2のビット幅は、前記第1のビット幅よりもサンプル当たりより少ないビットを有する、[8]に記載の基地局ユニット。
[11] 前記プロセッサは、前記エラー軽減技術がアクティブである第1の状態と前記エラー軽減技術が非アクティブである第2の状態との間で切り替えることによって、前記エラー軽減技術を再構成するように構成される、[8]から[10]のいずれか一項に記載の方法。
[12] 前記サンプルは同相および直交(IQ)サンプルである、[8]から[11]のいずれか一項に記載の方法。

【国際調査報告】