(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-03
(54)【発明の名称】異常動作を判断するエアロゾル生成装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/50 20200101AFI20220527BHJP
【FI】
A24F40/50
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021519639
(86)(22)【出願日】2020-12-10
(85)【翻訳文提出日】2021-04-08
(86)【国際出願番号】 KR2020018105
(87)【国際公開番号】W WO2021182724
(87)【国際公開日】2021-09-16
(31)【優先権主張番号】10-2020-0031310
(32)【優先日】2020-03-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100202267
【氏名又は名称】森山 正浩
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヨンファン
(72)【発明者】
【氏名】ユン,スンウク
(72)【発明者】
【氏名】イ,スンウォン
(72)【発明者】
【氏名】ハン,デナム
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA02
4B162AA22
4B162AB11
4B162AC34
4B162AD08
4B162AD23
(57)【要約】
一部実施例によれば、エアロゾル生成装置は、バッテリ、バッテリから受信した電力をパルス幅変調(PWM)信号に変更する第1制御回路、第1制御回路から受信したPWM信号に基づいてエアロゾル生成物品を加熱する加熱部、第1制御回路に対するユーザ入力に応答して、第1制御回路にPWM信号を生成させる命令語を第1制御回路に伝送する第2制御回路を含む。第1制御回路は、第2制御回路の異常動作を判断し、第2制御回路は、エアロゾル生成装置の異常動作を判断する。したがって、エアロゾル生成装置は、さらに具体的な動作状態を判断し、加熱部の異常動作を防止することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成装置において、
バッテリと、
前記バッテリから受信した電力をパルス幅変調(PWM)信号に変更する第1制御回路と、
前記第1制御回路から受信した前記PWM信号に基づいてエアロゾル生成物品を加熱する加熱部と、
第1制御回路に対するユーザ入力に応答して、前記第1制御回路に、前記PWM信号を生成させる命令語を伝送する第2制御回路と、を含み、
前記第1制御回路は、前記第2制御回路が異常動作していると判断される場合、前記加熱部に伝送される前記PWM信号を遮断する、エアロゾル生成装置。
【請求項2】
前記第1制御回路は、
前記第2制御回路から生成された少なくとも1つのパラメータに基づいて、前記第2制御回路の異常動作有無を判断する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項3】
前記第1制御回路は、
前記第2制御回路から生成された少なくとも1つのパラメータと、前記第1制御回路から生成された少なくとも1つのパラメータとを比較し、
前記第2制御回路から生成された少なくとも1つのパラメータと前記第1制御回路から生成された少なくとも1つのパラメータがマッチングされる場合、前記第2制御回路が正常動作していると判断する、請求項2に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項4】
前記第1制御回路は、
前記第2制御回路から生成された少なくとも1つのパラメータと前記第1制御回路から生成された少なくとも1つのパラメータとが互いにマッチングされない場合、前記第2制御回路が異常動作していると判断する、請求項3に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項5】
前記第1制御回路は、
前記第2制御回路から生成された少なくとも1つのパラメータを既設定の時間内に受信できない場合、前記第2制御回路が異常動作していると判断する、請求項2に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項6】
前記第2制御回路から生成される少なくとも1つのパラメータ及び前記第1制御回路から生成される少なくとも1つのパラメータは、加熱部の現在温度値、前記第1制御回路が制御しようとする温度の目標値、前記加熱部の動作持続時間、前記第2制御回路と前記第1制御回路との通信回数を累積するカウント(count)を含む、請求項2に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項7】
前記第1制御回路は、
前記加熱部の動作持続時間を測定するタイマー(timer)を含み、
前記第1制御回路は、前記第2制御回路が異常動作していると判断される場合、前記タイマーによって測定された前記動作持続時間が臨界値を超過することにより、前記加熱部に伝送される前記PWM信号を遮断する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項8】
エアロゾル生成装置において、
バッテリと、
前記バッテリから受信した電力をパルス幅変調(PWM)信号に変更する第1制御回路と、
前記第1制御回路から受信した前記PWM信号に基づいてエアロゾル生成物品を加熱する加熱部と、
ユーザ入力に応答して前記第1制御回路に、前記PWM信号を生成させる命令語を伝送する第2制御回路を含み、
前記第1制御回路は、前記第2制御回路から生成されたパラメータに基づいて、前記第2制御回路の異常動作有無を判断し、
前記第2制御回路は、前記第1制御回路から生成されたパラメータ、前記第2制御回路から生成されたパラメータ、及び前記第1制御回路及び前記第2制御回路のうち少なくとも1つに対する電力供給有無を示すパラメータのうち少なくとも1つに基づいて、前記エアロゾル生成装置の異常動作を判断する、エアロゾル生成装置。
【請求項9】
前記第2制御回路は、
前記第1制御回路から生成されたパラメータがNACK(Negative Acknowledge)信号に対応することに基づいて、前記第2制御回路と前記第1制御回路との通信エラーが発生したと判断する、請求項8に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項10】
前記第2制御回路は、
前記第1制御回路が異常動作していると判断される場合、前記第1制御回路をリセットする、請求項8に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項11】
前記エアロゾル生成装置は、
視覚情報の出力が可能なディスプレイをさらに含み、
前記第2制御回路は、
前記エアロゾル生成装置が異常動作しているという判断に基づいて、前記ディスプレイを用いて前記異常動作に対応する状態を示すお知らせを出力する、請求項8に記載のエアロゾル生成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、異常動作を判断するエアロゾル生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、一般的なシガレットの短所を克服する代替方法に係わる需要が増加している。例えば、シガレットを燃焼させてエアロゾルを生成する方法ではない、エアロゾル生成装置を用いてシガレット、またはエアロゾル生成物質を加熱することで、エアロゾルを生成するシステムに係わる需要が増加している。
【0003】
エアロゾル生成装置では、エアロゾル生成物質を加熱するために、ヒータが使用されるが、ヒータが誤作動する場合、ユーザの喫煙満足感が減少し、火災のような事故が発生しうる。これにより、エアロゾル生成装置の安定性を増加させるため、エアロゾル生成装置の異常状態を判断し、誤作動を防止する技術が要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
エアロゾル生成装置の異常動作によって異常加熱動作が行われば、エアロゾル生成装置内部のハードウェア部品が損傷されるか、安全問題が発生しうる。ところで、エアロゾル生成装置を全体として制御する制御回路自体にエラーが発生する場合、エアロゾル生成装置の異常動作を判断したり、異常加熱動作を防止したりすることが困難にもなる。
【0005】
多様な実施例は、前述した問題点を改善するための方案として、異常動作を判断するエアロゾル生成装置を提供しようとする。本発明が解決しようとする技術的課題は、前述したような技術的課題に限定されず、以下の実施例からさらに他の技術的課題が類推されうる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した技術的課題を達成するための技術的手段として、一側面によるエアロゾル生成装置は、バッテリ;前記バッテリから受信した電力をPWM信号に変更する第1制御回路;前記第1制御回路から受信した前記PWM信号に基づいてエアロゾル生成物品を加熱する加熱部;及びユーザ入力に応答して前記第1制御回路に、前記PWM信号を生成させる命令語を伝送する第2制御回路;を含み、前記第1制御回路は、前記第2制御回路が異常動作していると判断される場合、前記加熱部に伝送される前記PWM信号を遮断することができる。
【0007】
他の実施例によるエアロゾル生成装置は、バッテリ;前記バッテリから受信した電力をパルス幅変調(PWM)信号に変更する第1制御回路;前記第1制御回路から受信した前記PWM信号に基づいてエアロゾル生成物品を加熱する加熱部;及びユーザ入力に応答して前記第1制御回路に、前記PWM信号を生成させる命令語を伝送する第2制御回路;を含み、前記第1制御回路は、前記第2制御回路から生成されたパラメータに基づいて、前記第2制御回路の異常動作有無を判断し、前記第2制御回路は、前記第1制御回路から生成されたパラメータ、前記第2制御回路から生成されたパラメータ、及び前記第1制御回路及び前記第2制御回路のうち少なくとも1つに対する電力供給有無を示すパラメータのうち少なくとも1つに基づいて、前記エアロゾル生成装置の異常動作を判断することができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、エアロゾル生成装置を提供することができる。具体的に、本発明によるエアロゾル生成装置の第1制御回路は、既設定の時間以内に第2制御回路から生成されたパラメータを受信していないか、第2制御回路及び第1制御回路から生成されたパラメータが互いにマッチングされない場合、第2制御回路の異常動作を判断し、第1制御回路から加熱部に伝送されるPWM信号を遮断することができる。
【0009】
このように本発明によるエアロゾル生成装置は、第2制御回路が異常動作していると判断される場合、第1制御回路から加熱部に伝送されるPWM信号を遮断して加熱部の持続的な加熱動作による異常加熱の発生を防止することができる。
【0010】
第1制御回路は、第2制御回路から加熱部の加熱動作を開始せよという制御命令を受信して加熱することができる。しかし、第1制御回路は、第2制御回路から加熱部の加熱動作を終了せよという制御命令を既設定の時間内に受信しておらず、加熱し続ければ、安全問題が発生しうる。
【0011】
第2制御回路及び第1制御回路から生成されたパラメータが互いにマッチングされなければ、第2制御回路及び第1制御回路のうち、どの回路が異常動作しているのか明確ではない。第1制御回路は、第2制御回路から生成されたパラメータによって加熱動作を持続するよりも、第2制御回路の異常動作と判断して加熱動作を終了することが安全である。したがって、第1制御回路が直接的な安全装置以外に付加的な安全装置として使用され、ユーザの便宜性が増大し、火災などの事故を防止し、ユーザの不安感を解消することができる。
【0012】
また、本発明によるエアロゾル生成装置の第2制御回路は、第1制御回路から生成されたパラメータ、第2制御回路から生成されたパラメータ、第1制御回路及び第2制御回路のうち少なくとも1つに対する電力供給有無を示すパラメータのうち少なくとも1つに基づいてエアロゾル生成装置の異常動作を判断することができる。
【0013】
第2制御回路は、エアロゾル生成装置の電源、第1制御回路及び通信などエアロゾル生成装置に含まれる構成要素及び機能の全般の異常動作を判断することができる。したがって、エアロゾル生成装置の異常動作がさらに詳細に判断されうる。
【0014】
このように本発明によるエアロゾル生成装置に含まれる第2制御回路及び第1制御回路は、通信を介して互いに交換されるパラメータに基づいて、互いの状態を判断可能なので、第2制御回路及び第1制御回路のうち、いずれか1つの異常動作が判断されうる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】一部実施例によるエアロゾル生成システムを示す図面である。
【
図2】一部実施例によるエアロゾル生成装置の駆動方法を説明するためのブロック図である。
【
図3】一部実施例によるエアロゾル生成装置の構成を示すブロック図である。
【
図4】一部実施例によるエアロゾル生成装置の動作方法を説明するための概要図である。
【
図5】一部実施例による第1制御回路の動作方法を説明するためのフローチャートである。
【
図6】一部実施例による第2制御回路の動作方法を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
上述した技術的課題を達成するための技術的手段として、1つ以上の実施例を提供することができる。
【0017】
一実施例によるエアロゾル生成装置は、バッテリ;前記バッテリから受信した電力をパルス幅変調(PWM)信号に変更する第1制御回路;前記第1制御回路から受信した前記PWM信号に基づいてエアロゾル生成物品を加熱する加熱部;及び第1制御回路に対するユーザ入力に応答して前記第1制御回路に、前記PWM信号を生成させる命令語を伝送する第2制御回路;を含み、前記第1制御回路は、前記第2制御回路が異常動作していると判断される場合、前記加熱部に伝送される前記PWM信号を遮断することができる。
【0018】
また、前記第1制御回路は、前記第2制御回路から生成された少なくとも1つのパラメータに基づいて、前記第2制御回路の異常動作有無を判断することができる。
【0019】
また、前記第1制御回路は、前記第2制御回路から生成された少なくとも1つのパラメータと、前記第1制御回路から生成された少なくとも1つのパラメータとを比較し、前記第2制御回路から生成された少なくとも1つのパラメータと前記第1制御回路から生成された少なくとも1つのパラメータがマッチングされる場合、前記第2制御回路が正常動作していると判断することができる。
【0020】
また、前記第1制御回路は、前記第2制御回路から生成された少なくとも1つのパラメータと前記第1制御回路から生成された少なくとも1つのパラメータとが互いにマッチングされない場合、前記第2制御回路が異常動作していると判断することができる。
【0021】
また、前記第1制御回路は、前記第2制御回路から生成された少なくとも1つのパラメータを既設定の時間内に受信できない場合、前記第2制御回路が異常動作していると判断することができる。
【0022】
また、前記第2制御回路から生成される少なくとも1つのパラメータ及び前記第1制御回路から生成される少なくとも1つのパラメータは、加熱部の現在温度値、前記第1制御回路が制御しようとする温度の目標値、前記加熱部の動作持続時間、前記第2制御回路と前記第1制御回路との通信回数を累積するカウント(count)を含んでもよい。
【0023】
また、前記第1制御回路は、前記加熱部の動作持続時間を測定するタイマー(timer)を含み、前記第1制御回路は、前記第2制御回路が異常動作していると判断される場合、前記タイマーによって測定された前記動作持続時間が臨界値を超過することにより、前記加熱部に伝送される前記PWM信号を遮断することができる。
【0024】
他の実施例によるエアロゾル生成装置は、バッテリ;前記バッテリから受信した電力をパルス幅変調(PWM)信号に変更する第1制御回路;前記第1制御回路から受信した前記PWM信号に基づいてエアロゾル生成物品を加熱する加熱部;及びユーザ入力に応答して前記第1制御回路に、前記PWM信号を生成させる命令語を伝送する第2制御回路;を含み、前記第1制御回路は、前記第2制御回路から生成されたパラメータに基づいて、前記第2制御回路の異常動作有無を判断し、前記第2制御回路は、前記第1制御回路から生成されたパラメータ、前記第2制御回路から生成されたパラメータ、及び前記第1制御回路及び前記第2制御回路のうち少なくとも1つに対する電力供給有無を示すパラメータのうち少なくとも1つに基づいて、前記エアロゾル生成装置の異常動作を判断することができる。
【0025】
また、前記第2制御回路は、前記第1制御回路から生成されたパラメータがNACK(Negative Acknowledge)信号に対応することに基づいて、前記第2制御回路と前記第1制御回路との通信エラーが発生したと判断することができる。
【0026】
また、前記第2制御回路は、前記第1制御回路が異常動作していると判断される場合、前記第1制御回路をリセットすることができる。
【0027】
また、前記エアロゾル生成装置は、視覚情報の出力が可能なディスプレイをさらに含み、前記第2制御回路は、前記エアロゾル生成装置が異常動作しているという判断に基づいて、前記ディスプレイを用いて前記異常動作に対応する状態を示すお知らせを出力することができる。
【0028】
実施例で使用される用語は、本発明での機能を考慮しながら可能な限り、現在広く使用される一般的な用語を選択したが、これは、当業者の意図または判例、新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。したがって、本発明で使用される用語は、単なる用語の名称ではない、その用語が有する意味と、本発明の全般にわたる内容とに基づいて定義されねばならない。
【0029】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。また、明細書に記載された「…部」、「…モジュール」というような用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、あるいはハードウェアとソフトウェアとの結合によっても具現される。
【0030】
明細書で使用される、「少なくとも1つ」のような表現は、構成要素のリストに先行するとき、構成要素の全体リストを修飾し、リストの個別的な構成要素を修飾しない。例えば、「a、b及びcのうち少なくとも1つ」という表現は、a単独、b単独、c単独、aとb両方、aとc両方、bとc両方、またはa、b及びcをいずれも含むものと理解されねばならない。
【0031】
また、本明細書で使用される「第1」または「第2」のように序数を含む用語は、多様な構成要素を説明するのに使用可能であるが、前記構成要素は、前記用語によって限定されない。前記用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的として使用されうる。
【0032】
以下、添付した図面に基づいて、本発明の実施例について本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施可能なように詳細に説明する。しかし、本発明は、様々な互いに異なる形態に具現可能であり、ここで説明する実施例に限定されない。
【0033】
図1は、一部実施例によるエアロゾル生成システムを示す図面である。
【0034】
図1を参照すれば、エアロゾル生成システムは、エアロゾル生成装置10及びシガレット15を含んでもよい。エアロゾル生成装置10は、シガレット15が挿入される収容空間を含み、収容空間に挿入されたシガレット15を加熱してエアロゾルを生成することができる。シガレット15は、エアロゾル生成物品の一種であって、エアロゾル生成物質を含んでもよい。一方、
図1には、説明の便宜上、エアロゾル生成装置10がシガレット15と共に使用されるように示されているが、これは、例示に過ぎない。エアロゾル生成装置10は、シガレット15ではないにしても、任意の適切なエアロゾル生成物品と共に使用されうる。
【0035】
エアロゾル生成装置10は、バッテリ110、制御部120、サセプタ130、誘導コイル140、及びシガレット挿入感知センサ150を含んでもよい。しかし、エアロゾル生成装置10の内部構造は、
図1に示されたところに限定されない。エアロゾル生成装置10の設計によって、
図1に示されたハードウェアの構成のうち、一部が省略されるか、新たな構成がさらに追加されうるということを、本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0036】
バッテリ110は、エアロゾル生成装置10の動作に用いられる電力を供給する。例えば、バッテリ110は、誘導コイル140が可変磁場を発生させるように、電力を供給することができる。また、バッテリ110は、エアロゾル生成装置10内に備えられた他のハードウェア構成、例えば、各種センサ(図示せず)、ユーザインターフェース(図示せず)、メモリ(図示せず)、及び制御部120の動作に必要な電力を供給することができる。バッテリ110は、充電可能なバッテリであるか、使い捨てバッテリでもある。例えば、バッテリ110は、リチウムポリマー(LiPoly)バッテリでもあるが、それに制限されない。
【0037】
制御部120は、エアロゾル生成装置10の全般的な動作を制御するハードウェアである。例えば、制御部120は、バッテリ110、サセプタ130、誘導コイル140及びシガレット挿入感知センサ150だけではなく、エアロゾル生成装置10に含まれた他の構成の動作を制御する。また、制御部120は、エアロゾル生成装置10の構成それぞれの状態を確認し、エアロゾル生成装置10が動作可能な状態であるか否かを判断する。
【0038】
制御部120は、エアロゾル生成装置10に含まれる構成要素を全体として制御するメイン制御回路を含み、サセプタ130及び誘導コイル140で構成される加熱部のみを集中的に制御する加熱部制御回路をさらに含んでもよい。
【0039】
制御部120は、少なくとも1つのプロセッサを含む。プロセッサは、多数の論理ゲートのアレイとしても具現され、汎用的なマイクロプロセッサと、該マイクロプロセッサで実行されるプログラムが保存されたメモリの組合わせによっても具現される。また、プロセッサが異なる形態のハードウェアによっても具現されるということを、本実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0040】
サセプタ130は、可変磁場が印加されることにより、加熱される物質を含んでもよい。例えば、サセプタ130は、金属または炭素を含んでもよい。サセプタ130は、フェライト(ferrite)、強磁性合金(ferromagnetic alloy)、ステンレス鋼(stainles ssteel)及びアルミニウム(Al)のうち、少なくとも1つを含んでもよい。また、サセプタ130は、黒鉛(graphite)、モリブデン(molybdenum)、シリコンカーバイド(silicon carbide)、ニオブ(niobium)、ニッケル合金(nickel alloy)、金属フィルム(metal film)、ジルコニア(zirconia)のようなセラミック、ニッケル(Ni)やコバルト(Co)のような遷移金属、ホウ素(B)やリン(P)のような準金属のうち、少なくとも1つを含んでもよい。但し、本発明の実施例は、それらに制限されない。
【0041】
一例において、サセプタ130は、管状または円筒状でもあり、シガレット15が挿入される収容空間を取り囲むように配置されてもよい。シガレット15がエアロゾル生成装置10の収容空間に挿入されれば、サセプタ130は、シガレット15を取り囲むように配置されてもよい。したがって、外部のサセプタ130から伝達される熱によってシガレット15内のエアロゾル生成物質の温度が増加する。
【0042】
誘導コイル140は、バッテリ110から電力が供給されることにより、可変磁場を発生させうる。誘導コイル140によって発生した可変磁場は、サセプタ130に印加され、これにより、サセプタ130が加熱されてもよい。制御部120の制御によって誘導コイル140に供給される電力が調整され、サセプタ130が加熱される温度が適切に保持されうる。
【0043】
シガレット挿入感知センサ150は、エアロゾル生成装置10の収容空間にシガレット15が挿入されたか否かを感知する。一例において、シガレット15はアルミニウムのような金属物質を含み、シガレット挿入感知センサ150は、シガレット15が収容空間に挿入されることにより、発生する磁場変化を感知するインダクティブセンサでもある。但し、本発明の実施例は、必ずしもその限りではない。シガレット挿入感知センサ150は、光センサ、温度センサ、抵抗センサなどでもある。
【0044】
制御部120は、シガレット挿入を感知することに基づいて、追加的な外部入力なしにも、自動で加熱動作を遂行することができる。例えば、制御部120は、シガレット挿入感知センサ150を用いて、シガレット15の挿入を感知すれば、バッテリ110が誘導コイル140に電力を供給するように制御することができる。誘導コイル140によって可変磁場が発生することにより、サセプタ130が加熱されうる。したがって、サセプタ130内に配置されるシガレット15が加熱され、エアロゾルが発生しうる。
【0045】
一方、エアロゾル生成装置10は、バッテリ110、制御部120、サセプタ130、誘導コイル140、及びシガレット挿入感知センサ150以外に汎用的な構成をさらに含んでもよい。例えば、エアロゾル生成装置10は、シガレット挿入感知センサ150以外に他のセンサ(例えば、温度感知センサ、パフ感知センサなど)、ユーザインターフェース及びメモリをさらに含んでもよい。
【0046】
ユーザインターフェースは、ユーザにエアロゾル生成装置10の状態についての情報を提供することができる。ユーザインターフェースは、視覚情報を出力するディスプレイまたはランプ、触覚情報を出力するモータ、音情報を出力するスピーカー、及びユーザから入力された情報を受信するか、ユーザに情報を出力する入/出力(I/O)インターフェーシング手段(例えば、ボタンまたはタッチスクリーン)を含んでもよい。また、ユーザインターフェースは、データ通信を行うか、充電電力を供給されるための端子、外部デバイスと無線通信(例えば、WI-FI, WI-FI Direct, Bluetooth(登録商標), BLE(Bluetooth Low Energy), NFC(Near-Field Communication)など)を遂行するための通信インターフェーシングモジュールなどの多様なインターフェーシング手段を含んでもよい。
【0047】
本発明の一部実施例によるエアロゾル生成装置10には、前記多様なユーザインターフェースの例示のうち、一部のみが取捨選択されて具現されうる。また、エアロゾル生成装置10には、前記多様なユーザインターフェースの例示のうち少なくとも一部が組合わせられて具現されうる。例えば、エアロゾル生成装置10は、前面に視覚情報を出力しながらユーザ入力も受信可能なタッチスクリーンディスプレイを含んでもよい。タッチスクリーンディスプレイは、指紋センサを含み、指紋センサによってユーザ認証が行われうる。
【0048】
メモリは、エアロゾル生成装置10内で処理される各種データを保存するハードウェアであって、メモリは、制御部120で処理されたデータ及び処理されるデータを保存することができる。メモリは、RAM(random access memory)(例えば, DRAM(dynamic random access memory), SRAM(static random access memory)など), ROM(read-only memory), EEPROM(electrically erasable programmable read-only memory)などの多様な種類によって具現されうる。メモリには、エアロゾル生成装置10の動作時間、最大パフ回数、現在パフ回数、少なくとも1つの温度プロファイル及びユーザの喫煙パターンに係わるデータなどが保存されてもよい。
【0049】
図2は、一部実施例によるエアロゾル生成装置の駆動方法を説明するためのブロック図である。エアロゾル生成装置は、
図1のエアロゾル生成装置10に対応しうる。例えば、
図2のバッテリ210は、
図1バッテリ110に該当する。したがって、重複説明は、省略する。
【0050】
図2を参照すれば、第1制御回路220は、加熱部230(例えば、
図1のサセプタ130及び誘導コイル140)の全般的な動作を制御するハードウェアを意味する。第1制御回路220は、MCU(Micro Controller Unit)でもあり、第1制御回路220は、第2制御回路240と独立したハードウェアによっても具現される。
【0051】
第1制御回路220は、少なくとも1つのプロセッサを含む。プロセッサは、多数の論理ゲートのアレイとしても具現され、汎用的なマイクロプロセッサと、該マイクロプロセッサで実行されるプログラムが保存されたメモリの組合わせによっても具現される。また、第1制御回路220は、システムオンチップ(System On Chip)としても具現される。但し、第1制御回路220が異なる形態のハードウェアによっても具現されるということを、本実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0052】
第1制御回路220は、加熱部230の加熱動作を制御することができる。例えば、第1制御回路220は、加熱部230の加熱温度及び加熱時間のうち少なくとも1つを制御するために、バッテリ210から加熱部230への電力供給を制御することができる。第1制御回路220は、加熱部230の加熱動作が開始または終了するように、加熱部230に供給される電力を制御することができる。また、第1制御回路220は、加熱部230が所定の温度まで加熱されるか、適切な温度を保持するように、加熱部230に供給される電力の量、及び電力が供給される時間を制御することができる。
【0053】
第1制御回路220は、PWM(Pulse Width Modulation)制御方式を用いて加熱部230に供給される電力を調節し、具体的にバッテリから受信した電力をPWM信号に変更し、PWM信号を加熱部230に送信して加熱部230に供給される電力を調節することができる。
【0054】
加熱部230は、第1制御回路220からPWM信号を受信し、受信したPWM信号に基づいてエアロゾル生成装置の収容空間に挿入されたシガレットを加熱するためのハードウェア構成を意味する。加熱部230は、誘導加熱方式を用いてシガレットを加熱することができる。例えば、加熱部230は、可変磁場を発生させるための誘導コイル及び可変磁場によって加熱されるサセプタを含んでもよい。加熱部230に含まれる誘導コイル及びサセプタは、それぞれ
図1のサセプタ130及び誘導コイル140に対応するので、重複説明は、省略する。
【0055】
第2制御回路240は、エアロゾル生成装置の全般的な動作を制御するハードウェアを意味する。第2制御回路240は、MCUでもあるが、それに制限されない。第2制御回路240は、ユーザの入力に応答して第1制御回路220にPWM信号を生成させる命令語を伝送し、PWM信号を生成させる命令語は、第2制御回路240が第1制御回路220を駆動させるための信号を意味する。
図3は、一部実施例によるエアロゾル生成装置の構成を示すブロック図である。
【0056】
図3を参照すれば、エアロゾル生成装置300は、加熱部310、バッテリ320、第1制御回路330、及び第2制御回路340を含んでもよい。
図3に示されたエアロゾル生成装置300には、本実施例に係わる構成要素が示されている。但し、
図3に示された構成要素以外に、他の汎用構成要素がエアロゾル生成装置300にさらに含まれるということを、本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。一方、
図3の加熱部310は、
図2の加熱部230、
図3のバッテリ320は、
図1のバッテリ110及び
図2のバッテリ210、
図3の第1制御回路330は、
図2の第1制御回路220、
図3の第2制御回路340は、
図2の第2制御回路240に該当する。したがって、重複説明は、省略する。
【0057】
第1制御回路330は、第2制御回路340と通信を遂行することができる。例えば、第1制御回路330は、第1制御回路330から生成されたパラメータを第2制御回路340に送信し、第2制御回路340から生成されたパラメータを受信することができる。以下、
図4を参照して、第1制御回路330と第2制御回路340が、通信を通じてパラメータを交換する過程を詳細に説明する。
【0058】
図4は、一部実施例によるエアロゾル生成装置の動作方法を説明するための概要図である。
【0059】
図4を参照すれば、第2制御回路410と第1制御回路420が通信を通じてパラメータを交換する過程が示されている。
図4の第1制御回路420は、
図2の第1制御回路220及び
図3の第1制御回路330に対応し、
図4の第2制御回路410は、
図2の第2制御回路240及び
図3の第2制御回路340に対応するので、重複説明は、省略する。
【0060】
第2制御回路410は、パラメータ430を生成して第1制御回路420に伝送することができる。パラメータ430は、第2制御回路410から生成されたデータ値を指称するものであって、パラメータ430は、エアロゾル生成装置に含まれる構成要素を制御するのに利用されてもよい。例えば、第2制御回路410は、生成されたパラメータ430を第1制御回路420に伝送し、第1制御回路420が加熱部の作動時間を調節することを制御することができる。
【0061】
パラメータ430は、加熱部の現在温度値、第1制御回路420が制御しようとする加熱部の加熱部分の温度の目標値、加熱部の加熱動作を持続する時間、第2制御回路410と第1制御回路420との通信回数を累積するカウント、第2制御回路410のパラメータ受信如何を示す値(例えば、パラメータ440)などを含んでもよいが、それに制限されない。例えば、パラメータ430は、
図2を参照して説明した、PWM信号を生成させる命令語を含んでもよい。
【0062】
第1制御回路420は、第2制御回路410から生成されたパラメータ430を受信し、受信されたパラメータ430に対応する動作を遂行することができる。また、第1制御回路420は、パラメータ440を生成し、第2制御回路410に伝送することができる。パラメータ440は、パラメータ430の受信に対応して生成されたものでもあり、パラメータ430の受信とは、別途に生成されたものでもある。例えば、パラメータ440は、第1制御回路420のパラメータ受信如何を示す値(例えば、パラメータ430)、加熱部の現在温度値、第1制御回路420が制御しようとする加熱部の温度の目標値、加熱部の加熱動作を持続する時間、第2制御回路410と第1制御回路420との通信回数を累積するカウントなどを含んでもよいが、それに制限されない。
【0063】
一方、第2制御回路410と第1制御回路420は、多様な方式を用いて通信を遂行することができる。例えば、第2制御回路410と第1制御回路420とが通信を遂行する方式は、シリアル通信(serial communication)でもある。第2制御回路410と第1制御回路420は、I2C(Inter Integrated Circuit), UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter), SPI(Serial Peripheral Interface)のようなシリアル通信を用いてパラメータ430及びパラメータ440を交換することができるが、本発明の実施例は、それに制限されない。
【0064】
再び
図3に戻り、第1制御回路330は、第2制御回路340から生成されたパラメータに基づいて、第2制御回路340の異常動作有無を判断することができる。
【0065】
一実施例において、第1制御回路330は、第2制御回路340から生成されたパラメータと、第1制御回路330から生成されたパラメータとを比較して、第2制御回路340から生成されたパラメータと第1制御回路330から生成されたパラメータがマッチングされる場合、第2制御回路340が正常動作していると判断する。しかし、第1制御回路330は、第2制御回路340から生成されたパラメータと第1制御回路330から生成されたパラメータがマッチングされない場合、第2制御回路340が異常動作していると判断する。
【0066】
例えば、第2制御回路340が15秒間加熱動作を遂行することを示すパラメータを生成したが、第1制御回路330は、10秒間加熱動作を遂行することを示すパラメータを生成した場合、第2制御回路340及び第1制御回路330のうち、いずれか1つの回路が異常動作する場合に該当する。そのように第2制御回路340及び第1制御回路330のうち、どの回路が異常動作しているのか不明確である状況で、第1制御回路330は、第2制御回路340から生成されたパラメータによって加熱動作を持続するよりも、第2制御回路340の異常動作と判断して加熱動作を終了することが安全である。したがって、第1制御回路330は、第2制御回路340が異常動作していると判断しうる。
【0067】
また、他の実施例において、第1制御回路330は、第2制御回路340から生成されたパラメータを既設定の時間内に受信できない場合、第2制御回路340が異常動作していると判断する。例えば、第1制御回路330は、第2制御回路340から加熱部310の加熱動作を開始せよという制御命令を受信した後、加熱動作を遂行していて、第2制御回路340から加熱部310の加熱動作を終了せよという制御命令を既設定の時間内に受信できない場合、第2制御回路340が異常動作していると判断する。
【0068】
一方、「マッチング」は、任意の2つのパラメータが完全に同一であって、一致する場合を意味し、任意の2つのパラメータが同一名称を有さないが、1つのパラメータと対応する値が、他の1つのパラメータである値の場合を意味してもよいが、それに制限されない。
【0069】
第1制御回路330は、第2制御回路340が異常動作していると判断される場合、第1制御回路330から加熱部310に伝送されるPWM信号を遮断して加熱部310の加熱動作を中止させうる。したがって、エアロゾル生成装置の異常加熱動作による過熱状態を防止することができる。PWM信号遮断は、第1制御回路330がPWM信号を生成しない場合でもあり、PWM信号を生成するが、第1制御回路330からPWM信号を伝送しない場合でもあるが、それに制限されない。
【0070】
一実施例において、第1制御回路330は、タイマー(timer)を含んでもよい。タイマーは、加熱部310の加熱動作持続時間を測定し、第2制御回路340が異常動作していると判断される場合、タイマーによって測定された加熱動作持続時間が臨界値を超過することに基づいて、第1制御回路330から加熱部310に伝送されるPWM信号を遮断することができる。例えば、臨界値は、1秒、5秒、10秒、15秒、20秒などでもあるが、それらに制限されない。
【0071】
加熱部310の持続的な加熱動作によって異常加熱が発生する問題以外に、エアロゾル生成装置300に含まれる構成に他の問題が発生し、第1制御回路330は、それを防止することができる。一実施例において、第1制御回路330は、スイッチ(switch)を含んでもよい。スイッチは、エアロゾル生成装置300の電源を制御する信号と連結され、第1制御回路330は、第2制御回路340が異常動作していると判断される場合、スイッチを閉鎖してバッテリ320からエアロゾル生成装置300に含まれる構成への電力供給をいずれも遮断することができる。
【0072】
このように本発明の実施例によるエアロゾル生成装置300は、第1制御回路330を含むことで、第2制御回路340自体にエラーが発生しても、エアロゾル生成装置300の安定性を保障することができる。
【0073】
第2制御回路340は、第1制御回路330から生成されたパラメータ、第2制御回路340から生成されたパラメータ、第2制御回路340及び第1制御回路330のうち、少なくとも1つに対する電力供給有無を示すパラメータのうち、少なくとも1つのパラメータに基づいてエアロゾル生成装置300の異常動作を判断することができる。
【0074】
一実施例において、第2制御回路340は、第1制御回路330から生成されたパラメータと、第2制御回路340から生成されたパラメータとを比較して、第1制御回路330から生成されたパラメータが第2制御回路340から生成されたパラメータとマッチングされる場合、第1制御回路330が正常動作していると判断することができる。しかし、第1制御回路330から生成されたパラメータが第2制御回路340から生成されたパラメータとマッチングされない場合、第2制御回路340は、第1制御回路330が異常動作していると判断することができる。
【0075】
例えば、第2制御回路340が10秒間加熱動作を遂行することを示すパラメータを第1制御回路330に伝送する場合、第1制御回路330が正常に動作する状況であれば、第1制御回路330は、第2制御回路340からのパラメータ受信に対応して10秒間加熱動作を遂行することを示すパラメータを生成し、生成されたパラメータに基づいて加熱部310を制御することができる。しかし、10秒間加熱動作を遂行することを示すパラメータの代わりに、20秒間加熱動作を遂行することを意味するパラメータが第1制御回路330から生成されるならば、第1制御回路330が異常動作するという場合に該当するところ、第2制御回路340は、パラメータマッチング如何に基づいて第1制御回路330が異常動作していると判断する。
【0076】
第2制御回路340は、第1制御回路330が異常動作していると判断される場合、第1制御回路330をリセットすることで、第1制御回路330によって生成されたパラメータを初期化する。これにより、第1制御回路330の制御による加熱部の異常加熱動作が防止されうる。
【0077】
また、第2制御回路340は、エアロゾル生成装置300の異常動作が判断される場合、異常動作に対応する状態を示すお知らせを出力する。例えば、第2制御回路340は、第1制御回路330の異常動作が判断される場合、第1制御回路330の異常動作を示すお知らせを出力することができる。これにより、ユーザは、エアロゾル生成装置300の異常動作に対応する状態をさらに容易に認識することができる。一方、お知らせは、エアロゾル生成装置300に備えられるタッチスクリーンディスプレイを通じてユーザに提供されるが、必ずしもその限りではない。
【0078】
このように第2制御回路340は、エアロゾル生成装置300に含まれる構成要素の異常動作を判断し、対応する措置を遂行することで、エアロゾル生成装置300の安定性を増加させうる。
【0079】
図5は、一部実施例による第1制御回路の動作方法を説明するためのフローチャートである。
図5の方法は、エアロゾル生成装置によっても遂行される。例えば、
図5の方法は、エアロゾル生成装置に含まれる第1制御回路によっても行われる。第1制御回路は、
図2の第1制御回路220、
図3の第1制御回路330、及び
図4の第1制御回路420に対応するので、重複説明は、省略する。
【0080】
図5を参照すれば、段階510において、第1制御回路は、既設定の時間以内に第2制御回路から生成されたパラメータを受信したか否かを判断することができる。
【0081】
第1制御回路は、第1制御回路から生成されたパラメータを第2制御回路に送信した後、第2制御回路から生成されたパラメータを既設定の時間以内に受信することに基づいて、第1制御回路は、段階520を遂行し、既設定の時間以内に受信していないことに基づいて、第1制御回路は、段階530を遂行することができる。
【0082】
段階530において、第1制御回路は、第2制御回路の異常動作を判断する。第2制御回路の異常動作と判断される場合、第1制御回路は、段階540を遂行することができる。
【0083】
段階540において、第1制御回路は、加熱部に伝送されるPWM信号を遮断する。
【0084】
一実施例において、第1制御回路は、タイマー(timer)を含んでもよい。タイマーは、加熱部の加熱動作持続時間を測定し、第2制御回路が異常動作していると判断される場合、タイマーによって測定された加熱動作持続時間が臨界値を超過することに基づいて第1制御回路から加熱部に伝送されるPWM信号を遮断することができる。
【0085】
段階520において、第1制御回路は、第1制御回路から生成されたパラメータと第2制御回路から生成されたパラメータとのマッチング如何を判断する。第1制御回路は、生成されたパラメータがマッチングされる場合、段階550を遂行し、マッチングされない場合、段階530を遂行することができる。
【0086】
段階530において、第1制御回路は、第2制御回路の異常動作を判断する。一方、第1制御回路は、第2制御回路の異常動作と判断される場合、第1制御回路から加熱部に伝送されるPWM信号を遮断する(段階540)。
【0087】
段階550において、第1制御回路は、第1制御回路から生成されたパラメータと第2制御回路から生成されたパラメータがマッチングされる場合、第2制御回路の正常動作を判断することができる。
【0088】
段階560において、第1制御回路は、第2制御回路の正常動作として判断される場合、第2制御回路から生成されたパラメータに対応する加熱動作を遂行することができる。
【0089】
例えば、第2制御回路の正常動作として判断される場合、第1制御回路は、加熱部の加熱動作を持続させるか、一定時間加熱動作を持続してから、中止させることができるが、それに制限されない。
【0090】
図6は、一部実施例による第2制御回路の動作方法を説明するためのフローチャートである。
図6の方法は、エアロゾル生成装置によっても行われる。例えば、
図6の方法は、エアロゾル生成装置に含まれる第2制御回路によっても行われる。第2制御回路は、
図2の第2制御回路240、
図3の第2制御回路340、及び
図4の第2制御回路410に対応するので、重複説明は、省略する。
【0091】
段階610において、第2制御回路は、第2制御回路から生成されたパラメータを第1制御回路に送信した後、既設定の時間以内に第1制御回路から生成されたパラメータを受信したか否かを判断する。
【0092】
第2制御回路は、既設定の時間以内に第1制御回路から生成されたパラメータを受信した場合、段階620を遂行し、受信していない場合、段階660を遂行する。
【0093】
段階660において、第2制御回路は、第1制御回路の異常動作を判断する。第2制御回路は、第1制御回路の異常動作と判断される場合、段階670を遂行する。
【0094】
段階670において、第2制御回路は、第1制御回路をリセットする。例えば、第2制御回路は、第1制御回路の異常動作と判断される場合、バッテリから第1制御回路への電力供給を一定時間遮断した後、再び電力を供給する。
【0095】
段階620において、第2制御回路は、第1制御回路から生成されたパラメータが第2値に対応するか否かを判断する。
【0096】
第2値は、第1制御回路の第2制御回路から生成されたパラメータを受信したか否かに係わるパラメータを意味する。
【0097】
一実施例において、第2制御回路と第1制御回路は、シリアル通信を遂行し、I2C通信をしていれば、第2値は、NACK(Negative Acknowledge)信号でもあるが、それに制限されない。
【0098】
第1制御回路から生成されたパラメータが第2値に対応する場合、段階630を遂行し、第2値に対応しない場合、段階640を遂行する。
【0099】
段階630において、第2制御回路は、第2制御回路と第1制御回路との間で発生した通信エラーを判断する。通信エラーは、第2制御回路と第1制御回路が連結されておらず、通信が全く不可能な状態、通信は可能であるが、第2制御回路と第1制御回路との通信のための連結線に問題があって、正確な通信が不可能な状態、第1制御回路の異常動作によって正確な通信が不可能な状態などを意味するが、それに制限されない。
【0100】
段階640において、第2制御回路は、第1制御回路から生成されたパラメータと第2制御回路から生成されたパラメータとのマッチング如何を判断する。パラメータがマッチングされる場合、段階650を行い、マッチングされない場合、段階660を遂行する。
【0101】
段階650において、第2制御回路は、第1制御回路の正常動作を判断することができる。第2制御回路は、第1制御回路から生成されたパラメータと第2制御回路から生成されたパラメータとがマッチングされる場合、第1制御回路が正常動作していると判断する。
【0102】
段階660において、第2制御回路は、第1制御回路の異常動作を判断し、異常動作と判断される場合、第2制御回路は、第1制御回路をリセットする(段階670)。したがって、火災など事故が防止され、エアロゾル生成装置のエラー現象がさらに正確に判断される。
【0103】
段階680において、第2制御回路は、電力供給有無を示すパラメータが第1値に対応するか否かを判断する。電力供給有無を示すパラメータは、第2制御回路に対する電力供給有無を示すパラメータ及び第1制御回路に対する電力供給有無を示すパラメータを含んでもよい。第2制御回路は、電力供給有無を示すパラメータが第1値に対応する場合、段階681を遂行して、対応しない場合、段階682を遂行することができる。
【0104】
一実施例において、電力供給有無を示すパラメータは、GPIO(General-Purpose Input/Output)による信号でもあり、第1値は、電源オフを意味する値でもあるが、それに制限されない。
【0105】
段階682において、第2制御回路は、電源の正常動作を判断する。例えば、第2制御回路は、電力供給有無を示すパラメータが電源オフを意味する値に対応しない場合、第1制御回路の電源が正常に動作することを判断する。
【0106】
段階681において、第2制御回路は、電源の異常動作を判断する。電源の異常動作は、電源の漏れ電流などによって電源がつかないことを意味する。
【0107】
一実施例は、コンピュータによって実行されるプログラムモジュールのようなコンピュータによって実行可能な命令語を含む記録媒体の形態でも具現される。コンピュータ可読媒体は、コンピュータによってアクセスされる任意の可用媒体でもあり、揮発性及び不揮発性媒体、分離型及び非分離型媒体をいずれも含む。また、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記録媒体及び通信媒体をいずれも含んでもよい。コンピュータ記録媒体は、コンピュータ可読命令語、データ構造、プログラムモジュールまたはその他データのような情報の保存のための任意の方法または技術として具現された揮発性及び不揮発性、分離型及び非分離型媒体をいずれも含む。通信媒体は、典型的にコンピュータ可読命令語、データ構造、プログラムモジュールのような変調されたデータ信号のその他のデータ、またはその他の送信メカニズムを含み、任意の情報伝達媒体を含む。
【0108】
上述した実施例に係わる説明は、例示的なものに過ぎず、当該技術分野で通常の知識を有する者であれば、それにより多様な変形及び均等な他実施例が可能であるということを理解できるであろう。
【手続補正書】
【提出日】2021-04-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成装置において、
バッテリと、
前記バッテリから受信した電力をパルス幅変調(PWM)信号に変更する第1制御回路と、
前記第1制御回路から受信した前記PWM信号に基づいてエアロゾル生成物品を加熱する加熱部と、
第1制御回路に対するユーザ入力に応答して、前記第1制御回路に、前記PWM信号を生成させる命令語を伝送する第2制御回路と、を含み、
前記第1制御回路は、前記第2制御回路が異常動作していると判断される場合、前記加熱部に伝送される前記PWM信号を遮断する、エアロゾル生成装置。
【請求項2】
前記第1制御回路は、
前記第2制御回路から生成された少なくとも1つのパラメータに基づいて、前記第2制御回路の異常動作有無を判断する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項3】
前記第1制御回路は、
前記第2制御回路から生成された少なくとも1つのパラメータと、前記第1制御回路から生成された少なくとも1つのパラメータとを比較し、
前記第2制御回路から生成された少なくとも1つのパラメータと前記第1制御回路から生成された少なくとも1つのパラメータがマッチングされる場合、前記第2制御回路が正常動作していると判断する、請求項2に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項4】
前記第1制御回路は、
前記第2制御回路から生成された少なくとも1つのパラメータと前記第1制御回路から生成された少なくとも1つのパラメータとが互いにマッチングされない場合、前記第2制御回路が異常動作していると判断する、請求項3に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項5】
前記第1制御回路は、
前記第2制御回路から生成された少なくとも1つのパラメータを既設定の時間内に受信できない場合、前記第2制御回路が異常動作していると判断する、請求項2
~請求項4のいずれか一項に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項6】
前記第2制御回路から生成される少なくとも1つのパラメータ及び前記第1制御回路から生成される少なくとも1つのパラメータは、加熱部の現在温度値、前記第1制御回路が制御しようとする温度の目標値、前記加熱部の動作持続時間、前記第2制御回路と前記第1制御回路との通信回数を累積するカウント(count)を含む、請求項2
~請求項5のいずれか一項に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項7】
前記第1制御回路は、
前記加熱部の動作持続時間を測定するタイマー(timer)を含み、
前記第1制御回路は、前記第2制御回路が異常動作していると判断される場合、前記タイマーによって測定された前記動作持続時間が臨界値を超過することにより、前記加熱部に伝送される前記PWM信号を遮断する、請求項1
~請求項6のいずれか一項に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項8】
エアロゾル生成装置において、
バッテリと、
前記バッテリから受信した電力をパルス幅変調(PWM)信号に変更する第1制御回路と、
前記第1制御回路から受信した前記PWM信号に基づいてエアロゾル生成物品を加熱する加熱部と、
ユーザ入力に応答して前記第1制御回路に、前記PWM信号を生成させる命令語を伝送する第2制御回路を含み、
前記第1制御回路は、前記第2制御回路から生成されたパラメータに基づいて、前記第2制御回路の異常動作有無を判断し、
前記第2制御回路は、前記第1制御回路から生成されたパラメータ、前記第2制御回路から生成されたパラメータ、及び前記第1制御回路及び前記第2制御回路のうち少なくとも1つに対する電力供給有無を示すパラメータのうち少なくとも1つに基づいて、前記エアロゾル生成装置の異常動作を判断する、エアロゾル生成装置。
【請求項9】
前記第2制御回路は、
前記第1制御回路から生成されたパラメータがNACK(Negative Acknowledge)信号に対応することに基づいて、前記第2制御回路と前記第1制御回路との通信エラーが発生したと判断する、請求項8に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項10】
前記第2制御回路は、
前記第1制御回路が異常動作していると判断される場合、前記第1制御回路をリセットする、請求項8に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項11】
前記エアロゾル生成装置は、
視覚情報の出力が可能なディスプレイをさらに含み、
前記第2制御回路は、
前記エアロゾル生成装置が異常動作しているという判断に基づいて、前記ディスプレイを用いて前記異常動作に対応する状態を示すお知らせを出力する、請求項8に記載のエアロゾル生成装置。
【国際調査報告】