(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-03
(54)【発明の名称】コンテナを支持および計量するための手押し車
(51)【国際特許分類】
B62B 5/00 20060101AFI20220527BHJP
G01G 19/18 20060101ALI20220527BHJP
G01G 19/52 20060101ALI20220527BHJP
【FI】
B62B5/00 Z
G01G19/18 A
G01G19/52 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021560414
(86)(22)【出願日】2020-04-01
(85)【翻訳文提出日】2021-11-30
(86)【国際出願番号】 EP2020059311
(87)【国際公開番号】W WO2020201386
(87)【国際公開日】2020-10-08
(32)【優先日】2019-04-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(32)【優先日】2019-06-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(32)【優先日】2019-12-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521441652
【氏名又は名称】クナップ
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ディラン・レティエルス
(72)【発明者】
【氏名】ジョナサン・マローニュ
(72)【発明者】
【氏名】クリストフ・シャロイン
【テーマコード(参考)】
3D050
【Fターム(参考)】
3D050AA02
3D050BB03
3D050BB08
3D050CC02
3D050DD03
3D050EE08
3D050EE15
3D050GG06
(57)【要約】
本発明は、とりわけ、手押し車(1)、たとえば、スーパーマーケット用の手押し車(1)であって、手押し車(1)は、-少なくとも1つのシャーシ(10)と、-シャーシ(10)によって支持されている耐荷重構造体(200)と、-少なくとも1つのコンテナ(40、90、80、300)を吊り下げるように構成されている、耐荷重構造体(200)によって支持されている吊り下げ構造体(30)と、を含む、手押し車(1)に関する。手押し車(1)は、少なくとも1つの測定デバイス(50)を含み、少なくとも1つの測定デバイス(50)は、吊り下げ構造体(30)によって少なくとも部分的に支えられており、コンテナが吊り下げ構造体(30)から吊り下げられているときに、少なくとも1つのコンテナ(40、90、80、300)の重量に関係する少なくとも1つのパラメータを測定することを意図している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
手押し車(1)、たとえば、スーパーマーケット用の手押し車(1)であって、前記手押し車(1)は、
- 前記手押し車(1)を地面の上に平衡に支持するように構成されている少なくとも3つの支承部材によって支持されている少なくとも1つのシャーシ(10)であって、前記少なくとも3つの支承部材のうちの少なくとも2つは、少なくとも1つの転動デバイス(20)をそれぞれ含む、少なくとも1つのシャーシ(10)と、
- 前記シャーシ(10)によって支持されている耐荷重構造体(200)と、
- 前記耐荷重構造体(200)によって支持されている吊り下げ構造体(30)であって、前記吊り下げ構造体(30)は、少なくとも1つのコンテナ(40、90、80、300)を吊り下げるように構成されており、少なくとも1つの製品が、前記少なくとも1つのコンテナ(40、90、80、300)の中に入れられることを意図しており、前記手押し車(1)は、前記少なくとも1つのコンテナ(40、90、80、300)が前記吊り下げ構造体(30)から完全に吊り下げられるように構成されている、吊り下げ構造体(30)と、
- 前記手押し車(1)を移動させるためにユーザによって把持されることを意図したグリップデバイス(60)と、
を含む、手押し車(1)において、
- 前記手押し車(1)は、少なくとも1つの測定デバイス(50)を含み、前記少なくとも1つの測定デバイス(50)は、前記吊り下げ構造体(30)によって少なくとも部分的に支えられており、前記コンテナが前記吊り下げ構造体(30)から吊り下げられているときに、前記少なくとも1つのコンテナ(40、90、80、300)の重量に関係する少なくとも1つのパラメータを測定することを意図しており、
- 前記手押し車(1)の前記吊り下げ構造体(30)は、別の手押し車(1)の前記吊り下げ構造体(30)と協働するように形状決めされており、前記手押し車(1)の前記吊り下げ構造体(30)と前記他の手押し車(1)の前記吊り下げ構造体(30)との間の協働によって、前記手押し車(1)が前記他の手押し車(1)の中に少なくとも部分的に入れ子にされることを可能にするようになっている、ことを特徴とする、手押し車(1)。
【請求項2】
前記測定デバイス(50)は、完全に前記吊り下げ構造体(30)によって支えられている、請求項1に記載の手押し車(1)。
【請求項3】
前記測定デバイス(50)は、前記少なくとも1つのコンテナ(40、90、80、300)の重量および前記少なくとも1つのコンテナ(40、90、80、300)の中に収容される前記少なくとも1つの製品の重量に関係する前記パラメータを測定するための少なくとも1つの力センサ(51)を含み、前記力センサ(51)は、好ましくは、歪みゲージを含む、請求項1または2に記載の手押し車(1)。
【請求項4】
ユーザによって前記グリップデバイス(60)に印加される力が鉛直方向成分を有するときに、前記鉛直方向成分が、前記グリップデバイス(60)から前記シャーシ(10)へ伝達され、次いで前記地面へ伝達されるように構成されている、請求項1から3のいずれか一項に記載の手押し車(1)。
【請求項5】
前記手押し車(1)は、前記シャーシ(10)によって支えられている少なくとも1つのフレーム(100)を含み、前記フレーム(100)は、鉛直方向成分を有する力がユーザによって前記フレーム(100)に印加されているときに、前記鉛直方向成分が前記フレーム(100)から前記シャーシ(10)へ伝達され、次いで、前記吊り下げ構造体(30)へ伝達されることなく前記地面へ伝達されるように構成されている、請求項1から4のいずれか一項に記載の手押し車(1)。
【請求項6】
前記手押し車(1)は、少なくとも1つのカバー(35)を含み、前記少なくとも1つのカバー(35)は、前記フレーム(100)によって支持されており、前記測定デバイス(50)の上方に配設されており、鉛直方向成分を有する力がユーザによって前記カバー(35)に印加されているときに、前記鉛直方向成分が、前記カバー(35)から前記フレーム(100)へ伝達され、次いで、前記シャーシ(10)へ伝達され、次いで、前記吊り下げ構造体(30)へ伝達されることなく、前記地面へ伝達されるようになっている、請求項5に記載の手押し車(1)。
【請求項7】
前記測定デバイス(50)は、前記フレーム(100)から吊り下げられている、請求項5または6に記載の手押し車(1)。
【請求項8】
前記フレーム(100)は、少なくとも1つの開口部(107)を含み、前記測定デバイス(50)は、前記開口部(107)の内側に配設されている、請求項5から7のいずれか一項に記載の手押し車(1)。
【請求項9】
前記吊り下げ構造体(30)は、少なくとも1つのコンテナ(40、90、80、300)を吊り下げるように構成されている、請求項1から8のいずれか一項に記載の手押し車(1)。
【請求項10】
少なくとも1つの製品が入れられることを意図している少なくとも1つのコンテナ(40、90、80、300)を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の手押し車(1)。
【請求項11】
前記少なくとも1つのコンテナ(40、300a、300b)は、剛性になっており、すなわち、手で変形させられることができない、請求項10に記載の手押し車(1)。
【請求項12】
前記コンテナ(40、90、80、300)は、好ましくは、1つまたは複数の測定デバイス(50)のみを通して、前記手押し車(1)に剛性接続されている、請求項10または11に記載の手押し車(1)。
【請求項13】
前記手押し車(1)の前記吊り下げ構造体(30)、前記少なくとも1つのコンテナ(40、80、300)、および前記シャーシ(10)は、別の手押し車(1)の前記吊り下げ構造体(30)、前記少なくとも1つのコンテナ(40、80、300)、および前記シャーシ(10)と協働するように形状決めされており、前記手押し車(1)の前記吊り下げ構造体(30)、前記少なくとも1つのコンテナ(40、80、300)、および前記シャーシ(10)と、前記他の手押し車(1)の前記吊り下げ構造体(30)、前記少なくとも1つのコンテナ(40、80、300)、および前記シャーシ(10)と、の間の協働によって、前記手押し車(1)の少なくとも一部が前記他の手押し車(1)の少なくとも一部の内側に少なくとも部分的に入れ子にされることを可能にするようになっている、請求項10から12のいずれか一項に記載の手押し車(1)。
【請求項14】
前記手押し車(1)の前記吊り下げ構造体(30)、前記少なくとも1つのコンテナ(40、80、300)、および前記シャーシ(10)は、別の手押し車(1)の前記吊り下げ構造体(30)、前記少なくとも1つのコンテナ(40、80、300)、および前記シャーシ(10)と協働するように形状決めされており、前記他の手押し車(1)の前記吊り下げ構造体(30)、前記少なくとも1つのコンテナ(40、80、300)および前記シャーシ(10)と、前記手押し車(1)の前記吊り下げ構造体(30)、前記少なくとも1つのコンテナ(40、80、300)、および前記シャーシ(10)と、の間の協働によって、前記他の手押し車(1)の少なくとも一部が前記手押し車(1)の少なくとも一部の内側に少なくとも部分的に入れ子にされることを可能にするようになっている、請求項10から13のいずれか一項に記載の手押し車(1)。
【請求項15】
前記コンテナ(40、80、300)は、前方部(103)および後方部(104)を有しており、前記前方部(103)は、第1の幅寸法(103a)を有しており、前記後方部(104)は、第2の幅寸法(104a)を有しており、前記第1の幅寸法(103a)は、前記第2の幅寸法(104a)よりも大きい、請求項10から14のいずれか一項に記載の手押し車(1)。
【請求項16】
前記コンテナ(40、80、300)の前記前方部(103)は、保管構成において、別の手押し車(1)の前記コンテナ(40、80、300)の前記後方部(104)の少なくとも一部を取り囲むように構成されている、請求項15に記載の手押し車(1)。
【請求項17】
前記コンテナ(40、80、300)は、前記コンテナ(40、80、300)の前方に配設されている少なくとも1つのフラップ(400)を含み、前記フラップ(400)は、少なくとも1つの回転軸線を含む少なくとも1つのヒンジ要素(402)を通して、前記コンテナ(40、80、300)に剛性接続されており、前記フラップ(400)は、第1の構成および第2の構成を選択的に有するように構成されており、前記第1の構成では、前記フラップ(400)は、前記コンテナ(40、80、300)の壁部を画定しており、前記第2の構成では、前記フラップ(400)は、前記コンテナ(40、80、300)の壁部に沿って延在しており、前記フラップ(400)は、前記回転軸線の周りに回転して移動することができるように構成されており、前記第1の構成から前記第2の構成へ選択的に切り替わるようになっている、請求項10から16のいずれか一項に記載の手押し車(1)。
【請求項18】
前記フラップ(400)は、別の手押し車(1b)が前記手押し車(1)の中に入れ子にされているときに前記第2の構成になっており、前記第2の構成では、前記フラップ(400)が、主に水平方向の平面の中で延在している、請求項17に記載の手押し車(1)。
【請求項19】
前記ヒンジ要素(402)は、少なくとも1つの復帰要素を含み、前記少なくとも1つの復帰要素は、別の手押し車(1b)が前記手押し車(1)の中に入れ子にされていないときに、前記第1の構成に前記フラップ(400)を保持するように構成されている、請求項17または18に記載の手押し車(1)。
【請求項20】
前記手押し車(1)は、少なくとも1つの同軸タブ(53)を含み、前記少なくとも1つの同軸タブ(53)は、前記シャーシ(10)によって少なくとも部分的に支えられており、前記コンテナによって支えられている当接部に係合するように構成されており、前記同軸タブ(53)と前記当接部との間の協働は、前記コンテナ(40、80、300)の揺動運動を制限することを意図している、請求項10から19のいずれか一項に記載の手押し車(1)。
【請求項21】
前記シャーシ(10)は、前方部(105)および後方部(106)を有しており、前記前方部(105)は、第1の幅寸法(105a)を有しており、前記後方部(106)は、第2の幅寸法(106a)を有しており、前記第1の幅寸法(105a)は、前記第2の幅寸法(106a)よりも大きい、請求項1から20のいずれか一項に記載の手押し車(1)。
【請求項22】
前記シャーシ(10)の前記前方部(105)は、前記保管構成において、別の手押し車(1)の前記シャーシ(10)の前記後方部(106)の少なくとも一部の内側に入れ子になるように構成されている、請求項21に記載の手押し車(1)。
【請求項23】
前記吊り下げ構造体(30)は、高さ寸法Hを有しており、前記高さ寸法Hは、前記手押し車(1)が別の手押し車(1)の中に入れ子にされる方向に対応する方向に沿って減少し、前記手押し車(1)が別の手押し車(1)の内側に少なくとも部分的に入れ子にされることを可能にするようになっている、請求項1から22のいずれか一項に記載の手押し車(1)。
【請求項24】
前記フレーム(100)は、所定の高さ寸法を有しており、前記高さ寸法は、前記手押し車(1)が別の手押し車(1)の中に入れ子にされる方向に対応する方向に沿って減少し、前記手押し車(1)が別の手押し車(1)の内側に少なくとも部分的に入れ子にされることを可能にするようになっている、請求項1から23のいずれか一項に記載の手押し車(1)。
【請求項25】
前記吊り下げ構造体(30)は、幅寸法l2を有しており、前記幅寸法l2は、前記手押し車(1)が別の手押し車(1)の中に入れ子にされる方向に対応する方向に沿って減少するように形状決めされており、同一の吊り下げ構造体を有する別の手押し車(1)の中に前記手押し車(1)が少なくとも部分的に入れ子にされることを可能にするようになっている、請求項1から24のいずれか一項に記載の手押し車(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、輸送手押し車の分野に関する。本発明は、とりわけ、スーパーマーケットなどのような小売店に適用可能である。より具体的には、本発明は、ユーザによって選択されて手押し車の中に入れられる商品を計量するための、手押し車の中への測定デバイスの統合に関する。
【背景技術】
【0002】
スーパーマーケットは、セルフサービスのチェックアウトデバイス(セルフチェックアウトとして知られる)を提供することで知られており、このデバイスは、食料品が手押し車の中にすべて入れられると、買い物客が自分の食料品のコストを計算して支払うことを可能にする。これは、光学スキャナーを使用してそれぞれの商品をスキャンするステップと、次いで、それぞれの選択された商品を計量するステップと、を含む。この計量ステップは、とりわけ、ユーザによって手押し車の中に入れられるそれぞれの商品がスキャンされ、したがって、支払われるべき総計の中に含まれることを保証する。
【0003】
説明されているようなこれらのセルフチェックアウトは、第1に、チェックアウトにおける長くて退屈な待ち行列を制限するために、かつ、第2に、単位時間当たりのチェックアウト動作の数を増加させ、したがって、スーパーマーケットの生産性を向上させるために、ユーザに利用されることが多い。
【0004】
これらの長くて退屈な待ち行列を完全に排除するために、ユーザによって選択された商品を計量するように設計された手押し車が現在存在している。
【0005】
しかし、これらの手押し車は、ユーザフレンドリーでないことが多い。より具体的には、これらの手押し車は、取り扱いが容易ではない。
【0006】
その上、これらの手押し車は、頻繁な故障に苦しむことが多く、精密さを欠くことが多い。結果として、手押し車の中に入れられている商品とスキャニングステップの後に会計される商品との間の食い違いが示される。これは、不正行為の試みを効果的に識別することを不可能にする。他方では、この状況は、それが正直なユーザにとって不快である可能性があるという点において細心の注意も要する。
【0007】
このタイプの手押し車の別の欠点は、それら手押し車が嵩張ることが多いということであり、これは、それら手押し車を保管し難くする。
【0008】
したがって、上述の欠点のうちの少なくともいくつかを低減させるかまたはさらには排除するための解決策を提案する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、この必要を満たすことを目的とする。
【0010】
本発明の他の目的、特徴、および利点は、以下の説明および添付の図面を読むと明らかになることとなる。他の利点もその中に組み込まれ得るということが理解される。
【課題を解決するための手段】
【0011】
1つの態様によれば、本発明は、手押し車、たとえば、スーパーマーケット用の手押し車であって、手押し車は、
- 手押し車を地面の上に平衡に支持するように構成されている少なくとも3つの支承部材によって支持されている少なくとも1つのシャーシであって、前記少なくとも3つの部材のうちの少なくとも2つは、少なくとも1つの転動デバイス(たとえば、車輪など)をそれぞれ含む、少なくとも1つのシャーシと、
- シャーシによって支持されている耐荷重構造体と、
を含む、手押し車に関する。
【0012】
好ましくは、手押し車は、少なくとも1つの製品が入れられることを意図している少なくとも1つのコンテナを含む。
【0013】
好ましくは、手押し車は、耐荷重構造体によって支持されている吊り下げ構造体を含み、吊り下げ構造体は、少なくとも1つのコンテナを吊り下げるように構成されており、少なくとも1つの製品が、少なくとも1つのコンテナの中に入れられることを意図している。手押し車は、たとえば、受け入れエリアによって、少なくとも1つのコンテナが吊り下げ構造体から完全に吊り下げられるように構成されている。
【0014】
好ましくは、手押し車は、少なくとも1つの測定デバイスを含み、少なくとも1つの測定デバイスは、吊り下げ構造体によって少なくとも部分的に支えられており、コンテナが吊り下げ構造体から吊り下げられているときに、少なくとも1つのコンテナの重量に関係する少なくとも1つのパラメータを測定することを意図している。
【0015】
随意的に、しかし有利には、前記手押し車の吊り下げ構造体(有利には、フレーム)、少なくとも1つのコンテナ、およびシャーシは、別の手押し車の吊り下げ構造体(有利には、フレーム)、少なくとも1つのコンテナ、およびシャーシと協働するように形状決めされており、前記他の手押し車の吊り下げ構造体(有利には、フレーム)、少なくとも1つのコンテナ、およびシャーシと、前記手押し車の吊り下げ構造体(有利には、フレーム)、少なくとも1つのコンテナ、およびシャーシと、の間の協働によって、前記他の手押し車の少なくとも一部が前記手押し車の少なくとも一部の中に少なくとも部分的に入れ子にされることを可能にするようになっている。
【0016】
随意的に、しかし有利には、前記手押し車の吊り下げ構造体(有利には、フレーム)、少なくとも1つのコンテナ、およびシャーシは、別の手押し車の吊り下げ構造体(有利には、フレーム)、少なくとも1つのコンテナ、およびシャーシと協働するように形状決めされており、前記手押し車の吊り下げ構造体(有利には、フレーム)、少なくとも1つのコンテナ、およびシャーシと、前記他の手押し車の吊り下げ構造体(有利には、フレーム)、少なくとも1つのコンテナ、およびシャーシと、の間の協働によって、前記手押し車の少なくとも一部が前記他の手押し車の少なくとも一部の中に少なくとも部分的に入れ子にされることを可能にするようになっている。
【0017】
したがって、第1の手押し車の一部は、第2の手押し車を貫通し、第2の手押し車の別の一部は、同時に、第1の手押し車を貫通する。
【0018】
随意的に、しかし有利には、前記手押し車の吊り下げ構造体は、別の手押し車の吊り下げ構造体と協働するように形状決めされており、前記手押し車の吊り下げ構造体と前記他の手押し車の吊り下げ構造体との間の協働によって、前記手押し車が前記他の手押し車の中に少なくとも部分的に入れ子にされることを可能にするようになっている。1つの実施形態によれば、好ましくは、前記手押し車の吊り下げ構造体は、別の手押し車の吊り下げ構造体と協働するように形状決めされており、前記手押し車の耐荷重構造体が前記他の手押し車の耐荷重構造体の中に少なくとも部分的に入れ子にされることを可能にするようになっている。
【0019】
したがって、本発明は、ユーザが容易におよび省スペースの様式で手押し車を保管することを可能にしながら、少なくとも1つのコンテナおよびユーザが購入することを希望する少なくとも1つの製品が計量されることを可能にする手押し車を、ユーザに提供する。これらの2つの機能は、とりわけ、吊り下げ構造体の存在によって可能となっている。
【0020】
その上、本発明は、公知のセルフチェックアウトシステムを使用して既存の不正行為と闘うこと、および、使用されていないときの手押し車を保管するときにかなりの量のスペースを節減するということの両方を、スーパーマーケットが行うことを可能にする。
【0021】
本発明は、ごくわずかな機械部品、可動部品、または変位部品を統合している。これは、本発明のロバスト性および信頼性を向上させる。
【0022】
より具体的には、手押し車は、ユーザによって定期的に酷使され、したがって、ロバストな手押し車は大きな関心事である。本発明は、それがもたらす設計および使用における複数の革新に加えて、ロバストな手押し車を提供する。
【0023】
本発明の物理的な特徴(サイズ、コンテナなど)も最適化される。また、これらの特徴は、バッグの形態のまたは他の形態のコンテナの統合を可能にする。
【0024】
別の態様によれば、本発明は、本発明による手押し車と、少なくとも1つのコンテナ(好ましくは、複数のコンテナ)と、を含むアセンブリであって、それぞれのコンテナは、吊り下げ構造体と協働するように構成されており、コンテナが吊り下げ構造体によって完全に吊り下げられるようになっている、アセンブリに関する。
【0025】
本発明の目標、目的、特徴、および利点は、その1つの実施形態の詳細な説明を読むと、より良好に理解されることとなり、それは、以下の添付の図面によって図示されている。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明の第1の実施形態による手押し車の第1の外観図である。
【
図7】
図1の手押し車から吊り下げられるトレイの外観図である。
【
図8】使用しているときの
図1の手押し車の外観図である。
【
図9】使用しているときの
図1の手押し車の断面図である。
【
図10】
図1の手押し車の吊り下げバーの外観図である。
【
図11】
図1の手押し車の吊り下げバーの断面図である。
【
図12】第1の実施形態による手押し車の側面図である。
【
図13】第1の実施形態による手押し車の側面図である。
【
図14】第1の実施形態による手押し車の外観図である。
【
図15】第1の実施形態による2つの手押し車のネスティングの側面図である。
【
図16】第2の実施形態による2つの手押し車のネスティングの外観図である。
【
図17】第1の実施形態による3つの手押し車のネスティングの側面図である。
【
図18】第1の実施形態による3つの手押し車のネスティングの外観図である。
【
図19】第2の実施形態による手押し車の第1のアームおよび第2のアームの外観図である。
【
図20】第2の実施形態による2つの手押し車の第1のアームのネスティングの側面図である。
【
図21】第2の実施形態による2つの手押し車のアームのネスティングの外観図である。
【
図22】第3の実施形態による手押し車の受容器の外観図である。
【
図23】第3の実施形態による2つの手押し車の2つの受容器のネスティングの外観図である。
【
図24】第3の実施形態による2つの手押し車の2つの受容器のネスティングの上から見た図である。
【
図25】第4の実施形態による手押し車の第1のアームおよび第2のアームの外観図である。
【
図26】第4の実施形態による、2つの手押し車の第1のアームおよび第2のアームが入れ子にされているときのそれらの上から見た図である。
【
図27】第4の実施形態による、2つの手押し車の第1のアームおよび第2のアームが入れ子にされているときのそれらの外観図である。
【
図28】第5の実施形態による手押し車のシャーシの外観図である。
【
図29】第5の実施形態による2つの手押し車のシャーシのネスティングの上から見た図である。
【
図30】第5の実施形態による2つの手押し車の2つのシャーシのネスティングの外観図である。
【
図31】第3の実施形態による、フレームを備えた手押し車の外観図である。
【
図32】第2の実施形態による、フレームを備えた手押し車の断面図である。
【
図33】吊り下げ構造体が手押し車の上に回転可能に装着されている別の実施形態の斜視図である。この図では、手押し車が運搬構成になっている。
【
図34】
図33に示されている実施形態による複数の手押し車の断面図であり、手押し車は、保管構成になっており、互いの中に入れ子にされている、図である。
【
図36】
図35に示されている実施形態による複数の手押し車のプロファイル図であり、手押し車は、保管構成になっており、互いの中に入れ子にされている、図である。
【
図37】
図35に示されている実施形態による複数の手押し車の斜視図であり、手押し車は、保管構成になっており、互いの中に入れ子にされている、図である。
【
図38】
図35に示されている実施形態による測定デバイスの斜視図である。
【
図39】第6の実施形態による、本発明の手押し車の斜視図である。この図では、コンテナが、拡張構成になっている。
【
図40】
図39に示されている実施形態による手押し車の側面図である。
【
図41】
図39に示されている実施形態による手押し車の別の斜視図である。
【
図42】
図39に示されている実施形態による手押し車の正面図である。
【
図43】
図39に示されている実施形態による前方当接部を備えた手押し車の斜視図である。
【
図44】第6の実施形態による側面図である。この図では、コンテナは、圧縮された構成になっている。
【
図45】
図44に示されている実施形態による手押し車の側面図である。
【
図46】
図44に示されている実施形態による手押し車の別の斜視図である。
【
図47】
図44に示されている実施形態による手押し車の正面図である。
【
図48】
図39に示されている実施形態による手押し車の断面図である。
【
図49】
図39に示されている実施形態による手押し車の斜視図である。
【
図50】
図39に示されている実施形態による手押し車の別の断面図である。
【
図51】
図41に示されている実施形態による複数の手押し車の斜視図であり、手押し車は、保管構成になっており、互いの中に入れ子にされており、コンテナは、圧縮された構成になっている、図である。
【
図52】
図41に示されている実施形態による複数の手押し車の別の斜視図であり、手押し車は、保管構成になっており、互いの中に入れ子にされており、コンテナは、圧縮された構成になっている、図である。
【
図53】
図41に示されている実施形態による複数の手押し車の側面図であり、手押し車は、保管構成になっており、互いの中に入れ子にされており、コンテナは、圧縮された構成になっている、図である。
【
図54】
図41に示されている実施形態による複数の手押し車の別の斜視図であり、手押し車は、保管構成になっており、互いの中に入れ子にされており、コンテナは、圧縮された構成になっている、図である。
【
図55】
図41に示されている実施形態による複数の手押し車の正面図であり、手押し車は、保管構成になっており、互いの中に入れ子にされており、コンテナは、圧縮された構成になっている、図である。
【
図56】別の実施形態による手押し車の外観図である。
【
図59】本発明の1つの実施形態による、
図56による手押し車の一部(とりわけ、吊り下げ構造体)の拡大図である。
【
図60】本発明の1つの実施形態による、
図56による手押し車の一部(とりわけ、測定デバイス)の拡大図である。
【
図61】本発明の1つの実施形態による、
図56による手押し車の一部(とりわけ、力センサ)の拡大図である。
【
図62】本発明の別の実施形態による2つの入れ子にされた手押し車を示す図である。
【
図63】本発明の別の実施形態による2つの手押し車の間の上方から見たときのネスティングのダイアグラムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図面は、例として提供されており、本発明の範囲を限定することを意図していない。それら図面は、本発明の理解を容易にすることを意図したダイアグラム図を構成しており、必ずしも、実際の用途のスケールに一致しているとは限らない。
【0028】
本発明の実施形態の詳細なレビューを与える前に、随意的な特徴が下記に述べられており、それら特徴は、互いに組み合わせてまたは互いに置換して使用され得る:
- 1つの例によれば、手押し車は、少なくとも1つのカバーを含み、少なくとも1つのカバーは、フレームによって支持されており、測定デバイスの上方に配設されており、鉛直方向成分を有する力がユーザによってカバーに印加されているときに、この鉛直方向成分が、カバーからフレームへ伝達され、次いで、シャーシへ伝達され、次いで、吊り下げ構造体へ伝達されることなく、地面へ伝達されるようになっている。これは、フレームに寄り掛かるユーザの力から力センサを保護する。
【0029】
これは、測定デバイスをフレームから機械的に隔離する。
- 好適な例によれば、カバーは、完全にフレーム上に置かれている。
- 1つの例によれば、カバーは、測定デバイスと機械的な接触をしていない。
- 1つの例によれば、測定デバイスは、フレームから吊り下げられている。
- 1つの例によれば、フレームは、少なくとも開口部、溝部、または凹部を含む。測定デバイスは、開口部の内側に配設されている。好ましくは、測定デバイスは、開口部を越えて突出していない。したがってフレームの中への測定デバイスの統合は最適化され得る。したがって、測定デバイスは、十分に保護されている。好ましくは、フレームは、2つの開口部を含み、それら開口部は、手押し車の正中面の両側にそれぞれ分配されている。フレームのそれぞれのアームは、少なくとも1つの開口部を有している。
- 1つの例によれば、フレームは、第1の部分および第2の部分を含み、開口部は、第1の部分および第2の部分の境界を定めている。したがって、開口部は、第1の部分と第2の部分との間の接合部にある。
- 1つの例によれば、測定デバイスは、フレームの一部分の中へ、好ましくは、フレームの2つの部分の間に挿入されている。
- 1つの実施形態によれば、手押し車のそれぞれのアームは、フレームの第1の部分とフレームの第2の部分との間に配設されている少なくとも1つの測定デバイスを含み、フレームの第1の部分およびフレームの第2の部分は、前記アームを少なくとも部分的に画定している。
- 1つの例によれば、シャーシは、前方部および後方部を有しており、前方部は、第1の幅寸法を有しており、後方部は、第2の幅寸法を有しており、第1の幅寸法は、第2の幅寸法よりも小さい。
- 1つの例によれば、コンテナは、前方部および後方部を有しており、前方部は、第1の幅寸法を有しており、後方部は、第2の幅寸法を有しており、第1の幅寸法は、第2の幅寸法よりも大きい。
- 1つの例によれば、コンテナの前方部は、保管構成において、別の手押し車のコンテナの後方部の少なくとも一部を取り囲むように構成されている。
- 1つの例によれば、コンテナは、前記コンテナの前方に配設されている少なくとも1つのフラップを含む。好ましくは、フラップは、全体的または部分的のいずれかで、コンテナの壁部を形成している。好ましくは、前記フラップは、少なくとも1つの回転軸線を含む少なくとも1つのヒンジ要素を通して、コンテナに剛性接続されており、前記フラップは、第1の構成および第2の構成を選択的に有するように構成されており、第1の構成では、フラップは、コンテナの壁部を画定しており、第2の構成では、フラップは、コンテナの壁部に沿って延在しており、フラップは、前記回転軸線の周りに回転して移動することができるように構成されており、1つの構成から別の構成へ選択的に切り替わるようになっている。1つの非限定的な実施形態によれば、第1の構成は、折り畳まれた構成に対応しており、第2の構成は、上昇させられた構成に対応している。
- 好ましくは、第2の構成において、フラップは、主に水平方向の平面に沿って延在している。
- 1つの例によれば、フラップは、別の手押し車が手押し車の中に入れ子にされているときに、折り畳まれた構成になっている。
- 1つの例によれば、ヒンジ要素は、少なくとも1つの復帰要素を含み、少なくとも1つの復帰要素は、別の手押し車が手押し車の中に入れ子にされていないときに、上昇させられた構成でフラップを保持するように構成されている。
- 1つの例によれば、手押し車は、少なくとも1つの追加的な測定デバイスを含み、少なくとも1つの追加的な測定デバイスは、シャーシによって少なくとも部分的に支えられており、少なくとも1つのコンテナの重量に関係する少なくとも1つのパラメータを測定することを意図しており、コンテナの下に配設されている。
- 1つの例によれば、コンテナは、好ましくは、個別に、1つまたは複数の測定デバイスを通して、手押し車に剛性接続されている。
- 1つの例によれば、吊り下げ構造体は、所定の高さ寸法を有しており、高さ寸法は、前記手押し車が別の手押し車の中に入れ子にされる方向に対応する方向に沿って減少し、手押し車が別の手押し車の内側に少なくとも部分的に入れ子にされることを可能にするようになっており、別の手押し車は、前記手押し車の吊り下げ構造体と同一の吊り下げ構造体を有している。
- 1つの例によれば、フレームは、所定の高さ寸法を有しており、高さ寸法は、前記手押し車が別の手押し車の中に入れ子にされている方向に対応する方向に沿って減少し、手押し車の吊り下げ構造体と同一の吊り下げ構造体を有する別の手押し車の中に前記手押し車が少なくとも部分的に入れ子にされることを可能にするようになっている。
- 1つの例によれば、手押し車は、少なくとも1つの同軸タブ(coaxiality tab)を含み、少なくとも1つの同軸タブは、シャーシによって少なくとも部分的に支えられており、コンテナによって支えられている当接部に係合するように構成されており、同軸タブと当接部との間の協働は、前記コンテナの揺動運動を制限することを意図している。1つの例によれば、当接部は、コンテナが有する開口部によって形成されている。前記開口部の縁部に対して当接することによって、同軸タブは、前記コンテナの揺動運動を制限する。
- 1つの例によれば、シャーシの前方部は、保管構成において、別の手押し車のシャーシの後方部の少なくとも一部の中に入れ子になるように構成されている。
- 随意的な例によれば、手押し車は、好ましくは手動で、前記手押し車を移動させるために、ユーザによって把持されることを意図したグリップデバイスを含む。
- 1つの例によれば、測定デバイスは、完全に吊り下げ構造体によって支えられている。
- これは、吊り下げ構造体によって吊り下げられることを意図した少なくとも1つのコンテナの重量に関係するパラメータが測定されることを可能にする。
- 1つの例によれば、測定デバイスは、少なくとも1つのコンテナの重量およびその中に収容される少なくとも1つの製品の重量に関係するパラメータを測定するための少なくとも1つの力センサを含み、前記力センサは、好ましくは、歪みゲージを含む。これは、少なくとも1つのコンテナの重量に関係するパラメータが測定されることを可能にする。
- 1つの例によれば、吊り下げ構造体は、少なくとも2つの、有利には、少なくとも3つのコンテナを吊り下げるための複数の受け入れエリアを有している。
【0030】
これは、ユーザのニーズに応じて複数のコンテナが吊り下げられることを可能にする。
- 1つの例によれば、前記手押し車が前記他の手押し車の中に少なくとも部分的に入れ子にされることを可能にするための、前記手押し車の吊り下げ構造体と前記他の手押し車の吊り下げ構造体との協働は、以下の実施形態のうちの少なくとも1つを含む:
i. 吊り下げ構造体は、それらが手押し車上で移動することができるように装着されている。それらは、たとえば、軸線(それは、たとえば、水平方向になっている)の周りに回転するように関節運動させられる。代替的な実施形態によれば、それらは、それらが手押し車上でスライドすることができるように装着されている。吊り下げ構造体の可動性は、保管構成において、それらが、別の手押し車の中の1つの手押し車のネスティングを妨げないということを意味している。
ii. 吊り下げ構造体は、1つの手押し車が別の手押し車の中に入れ子にされ得るように形状決めされている。
- 1つの例によれば、吊り下げ構造体は、それが軸線の周りに耐荷重構造体上で回転するように関節運動させられ、軸線は、地面に対して平行になっており、好ましくは、水平方向になっている。これは、吊り下げ構造体が上昇させられることを可能にし、手押し車の吊り下げ構造体と同一の吊り下げ構造体を有する別の手押し車との前記手押し車のネスティングを容易にする。これは、コンパクトなネスティングシステムを結果として生じさせる。
- 1つの例によれば、吊り下げ構造体は、運搬構成と、運搬構成とは異なる保管構成と、を有するように構成されており、前記運搬構成は、とりわけ、手押し車が押されているときに、少なくとも1つのコンテナが吊り下げ構造体から吊り下げられることを可能にし、前記運搬構成において、吊り下げ構造体は、耐荷重構造体によって支えられている当接部と接触しており、それは、吊り下げ構造体が重力の影響の下で回転することを防止し、前記保管構成は、手押し車が、保管構成において、前記手押し車の吊り下げ構造体と同一の吊り下げ構造体を有する別の手押し車と少なくとも部分的に入れ子にされることを可能にするように構成されており、前記手押し車の吊り下げ構造体は、当接部から所定の距離にある。
【0031】
これは、ユーザが望む利用に応じて、ユーザが手押し車の構成を選ぶことを可能にする。
- 1つの例によれば、吊り下げ構造体は、運搬構成において、それが地面に対して平行な方向に延在するように構成されている。
- 1つの例によれば、吊り下げ構造体は、それが耐荷重構造体上で自由に回転することができるように装着されている。
- 1つの例によれば、手押し車は、シリンダーを含み、シリンダーは、少なくとも吊り下げ構造体がコンテナを吊り下げていないときに、保管構成において吊り下げ構造体を保持するように構成されている。
【0032】
これは、手押し車の吊り下げ構造体と同一の吊り下げ構造体を有する別の手押し車と前記手押し車を入れ子にすることをより容易にする。これは、コンパクトなネスティングシステムを結果として生じさせる。
- 1つの例によれば、吊り下げ構造体は、前記受け入れエリアを形成する少なくとも部分的に鋸歯状の上部表面を有するように形状決めされている。これは、少なくとも1つのコンテナの任意のハンドルまたはグリップが受け入れエリア上に安定した様式で吊り下げられて保持されることを可能にする。
- 1つの例によれば、吊り下げ構造体は、少なくとも1つのコンテナを少なくとも部分的に貫通するように形状決めされた少なくとも1つの吊り下げバーを含む。
【0033】
これは、吊り下げ構造体上に少なくとも1つのコンテナを位置決めすることをより容易にする。
- 1つの例によれば、吊り下げ構造体は、前記手押し車の両側において第1の方向および第2の方向にそれぞれ延在する少なくとも第1のアームおよび第2のアームを含み、第1の方向および第2の方向は並行している。
- 1つの例によれば、吊り下げ構造体は、所定の高さ寸法を有しており、高さ寸法は、前記手押し車が別の手押し車の中に入れ子にされる方向に対応する方向に沿って減少しており、手押し車の吊り下げ構造体と同一の吊り下げ構造体を有する別の手押し車の中に前記手押し車が少なくとも部分的に入れ子にされることを可能にするようになっている。
【0034】
これは、手押し車の吊り下げ構造体と同一の吊り下げ構造体を有する別の手押し車の中に前記手押し車を入れ子にすることをより容易にする。これは、コンパクトなネスティングシステムを結果として生じさせる。
- 1つの例によれば、第1のアームおよび第2のアームは、それらが少なくとも2つの第1の部分(たとえば、水平方向部分)をそれぞれ有するように形状決めされており、少なくとも2つの第1の部分は、地面に対して平行な2つの方向に延在しており、または、地面に対して第1の傾斜を有している。その上、第1のアームおよび第2のアームは、それらが少なくとも第2の部分(たとえば、鉛直方向部分)をそれぞれ有するように形状決めされており、少なくとも第2の部分は、地面に対して直交する方向に延在しており、または、地面に対して第2の傾斜を有しており、第2の傾斜は、第1の傾斜よりも大きくなっている。第2の部分は、2つの第1の部分を分離しており、前記手押し車の吊り下げ構造体を前記少なくとも1つの他の手押し車の吊り下げ構造体と入れ子にすることによって、前記手押し車の吊り下げ構造体と同一の吊り下げ構造体を有する少なくとも1つの他の手押し車と前記手押し車とが少なくとも部分的に入れ子になることを可能にするようになっている。
- 1つの例によれば、吊り下げ構造体は、長さ寸法L2を有しており、前記長さ寸法L2が変化させられることを可能にするように構成されている。
【0035】
これは、長さ寸法L2がユーザのニーズに適合されることを可能にする。一般的に言えば、長さは、手押し車の好ましい前進方向に対して平行な方向に測定される。
- 1つの例によれば、長さ寸法L2は、5cmよりも大きく、好ましくは、15cmよりも大きく、有利には、25cmに等しい。
- 1つの例によれば、アームは、伸縮式部分を含み、伸縮式部分は、拡張構成および格納構成を有するようにそれぞれ構成されており、拡張構成では、アームの伸縮式部分が拡張させられており、格納構成では、アームの伸縮式部分が格納されており、前記格納構成は、前記手押し車の吊り下げ構造体と同一の吊り下げ構造体を有する少なくとも1つの他の手押し車と前記手押し車が入れ子にされることを可能にする。
【0036】
これは、手押し車の吊り下げ構造体と同一の吊り下げ構造体を有する別の手押し車の中に前記手押し車を入れ子にすることをより容易にする。これは、コンパクトなネスティングシステムを結果として生じさせる。
- 1つの例によれば、吊り下げ構造体は、幅寸法l2を有しており、幅寸法l2は、前記手押し車が別の手押し車の中に入れ子にされる方向に対応する方向に沿ってそれが減少するように形状決めされており、同一の吊り下げ構造体を有する別の手押し車の中に手押し車が少なくとも部分的に入れ子にされることを可能にするようになっている。
【0037】
これは、手押し車の吊り下げ構造体と同一の吊り下げ構造体を有する別の手押し車の中に前記手押し車を入れ子にすることをより容易にする。これは、コンパクトなネスティングシステムを結果として生じさせる。
【0038】
一般的に言えば、幅は、手押し車の好ましい前進方向に対して垂直な方向に測定される。
- 1つの例によれば、幅寸法l2は、21cmよりも小さく、好ましくは、14cmよりも小さく、有利には、7cmに等しい。
- 1つの例によれば、吊り下げ構造体のアームは、少なくとも1つの伸縮式接続部分によって、互いに剛性接続されており、前記伸縮式接続部分は、拡張構成および格納構成を有するように構成されており、拡張構成では、アームは、互いから遠い位置にあり、格納構成では、アームは、互いに近い位置にあり、手押し車は、前記手押し車の吊り下げ構造体と同一の吊り下げ構造体を有する少なくとも1つの他の手押し車と入れ子にされることが可能である。
- 1つの例によれば、手押し車は、少なくとも1つのトレイを含み、少なくとも1つのトレイは、少なくとも1つのフランジによって、好ましくは、少なくとも2つのフランジ(有利には、互いに反対側にある)によって、完全に耐荷重構造体から吊り下げられており、少なくとも1つのフランジは、前記吊り下げられたトレイの重量およびその中に入れられることを意図した少なくとも1つの製品の重量を測定するための少なくとも1つの追加的なデバイスを含む。
【0039】
これは、重い製品が堆積および計量されることを可能にする。
- 1つの例によれば、吊り下げられたトレイは、少なくとも1つの開口部を含み、少なくとも1つの開口部は、手押し車および他の手押し車が互いに入れ子にされているときに、前記手押し車の吊り下げバーと同一の吊り下げバーを有する少なくとも1つの他の手押し車の少なくとも吊り下げバーを少なくとも部分的に受け入れるように構成されている。
【0040】
これは、手押し車の吊り下げ構造体と同一の吊り下げ構造体を有する別の手押し車の中に前記手押し車を入れ子にすることをより容易にする。これは、コンパクトなネスティングシステムを結果として生じさせる。
- 1つの例によれば、手押し車は、少なくとも1つの製品を受け入れるための少なくとも1つの受容器を含み、少なくとも1つの受容器は、前記シャーシによって支持されており、その製品の重量は、前記測定デバイスによって測定される。
【0041】
これは、重いかつ嵩張る製品が堆積および計量されることを可能にする。
- 1つの例によれば、受容器は、少なくとも1つの側壁を有しており、少なくとも1つの側壁は、それが回転軸線(好ましくは、地面に対して平行になっている)の周りに回転することができるように構成されており、壁部が、ある構成(壁部が、第1の位置に配設されており、第1の位置は、受容器の他の壁部とともに、閉じられたコンテナを画定する)からある構成(前記壁部が、第2の位置に配設されており、第2の位置は、回転軸線の周りに第1の位置に対して傾斜されており、第2の位置は、前記手押し車の受容器と同一の受容器を有する少なくとも1つの他の手押し車と前記手押し車が少なくとも部分的に入れ子にされることを可能にする)へ移動することができるようになっている。
【0042】
これは、手押し車の受容器と同一の受容器を有する別の手押し車の中に前記手押し車を入れ子にすることをより容易にする。これは、コンパクトなネスティングシステムを結果として生じさせる。
- 1つの例によれば、手押し車は、ユーザによってグリップデバイスに印加される力が鉛直方向成分を有するときに、この鉛直方向成分が、グリップデバイスからシャーシへ伝達され、次いで、耐荷重構造体および吊り下げ構造体へ伝達されることなく地面へ伝達されるように構成されている。
【0043】
これは、少なくとも1つのコンテナの重量およびその中に収容される少なくとも1つの製品の重量に関係するパラメータの測定を妨害することなく、手押し車を移動させるために、ユーザがグリップデバイスに寄り掛かることを可能にする。
- 1つの例によれば、手押し車は、シャーシによって支えられている少なくとも1つのフレームを含み、フレームは、鉛直方向成分を有する力がユーザによってフレームに印加されているときに、この鉛直方向成分がフレームからシャーシへ伝達され、次いで、耐荷重構造体および吊り下げ構造体に伝達されることなく地面へ伝達されるように構成されている。
【0044】
これは、ユーザが吊り下げ構造体に寄り掛かるために吊り下げ構造体にアクセスすることを、フレームが防止することを可能にする。したがって、ユーザは、少なくとも1つのコンテナの重量およびその中に収容される少なくとも1つの製品の重量に関係するパラメータの測定を妨害することなく、手押し車に(とりわけ、フレームに)寄り掛かることが可能である。
- 1つの例によれば、フレームは、内部容積を囲む包囲部を画定するように構成されており、吊り下げ構造体の受け入れエリアは、前記内部容積の中に位置付けられている。
- 1つの例によれば、フレームは、吊り下げ構造体から所定の距離にある。
- 1つの例によれば、手押し車は、少なくとも1つの表示デバイスを含み、少なくとも1つの表示デバイスは、少なくとも1つの重量関係のパラメータが測定デバイスによって測定される製品の価格を表示するように構成されている。
【0045】
これは、少なくとも1つのコンテナの中に収容されることを意図した少なくとも1つの製品の価格をユーザがモニタリングすることを可能にする。
- 1つの例によれば、吊り下げ構造体は、少なくとも1つのコンテナおよびその中に収容される製品を受け入れることを意図した少なくとも2つのコンテナ(ボックスまたはトレイとも称される)を含む。
- 1つの例によれば、吊り下げ構造体は、追加的なコンテナを吊り下げるための少なくとも2つの受け入れエリアを有する少なくとも1つのコンテナを含む。
- 1つの例によれば、吊り下げ構造体は、少なくとも第1のコンテナおよび第2のコンテナを含み、そのうちの少なくとも一方は、フレームに対して並進して移動するように構成されており、手押し車の格納構成において、第1のコンテナが、第2のコンテナの内側に少なくとも部分的に収容されるようになっている。この実施形態は、上述の特徴および技術的効果のすべてと組み合わせられ得る。
- 1つの例によれば、手押し車は、格納構成において、すなわち、手押し車が他の手押し車の中に少なくとも部分的に入れ子にされているときに、第1のコンテナが完全に第2のコンテナの内側に収容されるように構成されている。
- 1つの例によれば、手押し車は、コンテナが拡張構成をとるように構成されており、格納構成から拡張構成への切り替えは、重力下で行われる。
- 1つの例によれば、少なくとも1つのコンテナは、吊り下げ構造体上でスライドすることができるように装着されており、フレームに対して並進して移動するようになっており、スライドの方向は傾斜されており、少なくとも1つのコンテナが重力下で並進して移動することを引き起こすようになっている。
- 1つの例によれば、手押し車は、コンテナが拡張構成をとるように構成されており、拡張構成から格納構成への切り替えは、手押し車を別の手押し車の中に入れ子にすることによって行われる。
- 1つの例によれば、手押し車は、少なくとも3つのコンテナを含み、それぞれのコンテナは、それが吊り下げ構造体上でスライドすることができるように装着されており、好ましくは、手押し車が別の手押し車の中に入れ子にされるときに、かつ/または、手押し車が別の手押し車とのネスティングから除去されるときに、それがスライドすることができるように装着されている。
- 1つの例によれば、1つまたは複数のコンテナは、剛性になっており、すなわち、それらは、手で変形させられることができない。
- 代替的な例によれば、コンテナは、変形可能であり、手押し車が別の手押し車の中に入れ子にされるときに変形させられる。コンテナは、可撓性またはクランパブルである(crumpable)。1つの例によれば、コンテナは、好適な変形エリアを有している。1つの例によれば、コンテナは、重力下で格納構成から拡張構成へと移動し、コンテナの端部のうちの少なくとも1つは、吊り下げ構造体に沿ってスライドすることができ、それは、そのポイントによって駆動される。1つの例によれば、コンテナは、布またはキャンバス生地から少なくとも部分的に作製されている。
- 1つの例によれば、手押し車は、少なくとも1つの製品がその中に入れられることを意図している少なくとも1つのコンテナを含む。
- 1つの例によれば、少なくとも1つのコンテナは、剛性になっており、すなわち、それは、手で変形させられることができない。
- 1つの例によれば、前記手押し車の吊り下げ構造体、少なくとも1つのコンテナ、およびシャーシは、別の手押し車の吊り下げ構造体、少なくとも1つのコンテナ、およびシャーシと協働するように形状決めされており、前記手押し車の吊り下げ構造体、少なくとも1つのコンテナ、およびシャーシと、前記他の手押し車の吊り下げ構造体、少なくとも1つのコンテナ、およびシャーシと、の間の協働によって、前記手押し車の少なくとも一部が前記他の手押し車の少なくとも一部の中に少なくとも部分的に入れ子にされることを可能にするようになっている。
- 1つの例によれば、前記手押し車の吊り下げ構造体、少なくとも1つのコンテナ、およびシャーシは、別の手押し車の吊り下げ構造体、少なくとも1つのコンテナ、およびシャーシと協働するように形状決めされており、前記他の手押し車の吊り下げ構造体、少なくとも1つのコンテナ、およびシャーシと、前記手押し車の吊り下げ構造体、少なくとも1つのコンテナ、およびシャーシと、の間の協働によって、前記他の手押し車の少なくとも一部が前記手押し車の少なくとも一部の中に少なくとも部分的に入れ子にされることを可能にするようになっている。
【0046】
本発明の範囲の中において、「第2の要素と同一の第1の要素」のように使用される「同一の」という用語は、これらの2つの要素が構造的におよび/または機能的に同様の特徴を有するということを意味するように理解されるということが留意されるべきである。
【0047】
以降に説明されている実施形態のすべてにおいて、トレイ、コンテナ、ボックス、または受容器という用語は、同等であると考えられ、互いに置き換えられ得る。
【0048】
ここで、本発明は、
図1から
図32を参照して、その多くの実施形態において説明されることとなる。
【0049】
本発明は、(たとえば、以降に説明されているようなスーパーマーケット用の)手押し車1に関する。手押し車1は、輸送手押し車であり、したがって、荷物が輸送されることを可能にする。1つの非限定的な例において、これらの荷物は、コンテナの中に入れられる食料商品である。
【0050】
また、手押し車1は、荷物の輸送を必要とするすべての産業分野(たとえば、食品産業など)において使用され得、または、手荷物を輸送するために空港において使用され得る。
【0051】
図1から
図11は、手押し車1を示しており、手押し車1は、少なくとも1つのコンテナの重量および少なくとも1つの製品の重量に関係するパラメータを測定するための少なくとも1つの測定デバイス50を含む。少なくとも1つの製品は、典型的に、ユーザによって少なくとも1つのコンテナの中に入れられる。
【0052】
1つの実施形態によれば、コンテナは、たとえば、
図1から
図9に示されているように、吊り下げられたトレイ40であることが可能である。以前の実施形態と互換性のある別の実施形態によれば、コンテナは、また、たとえば、
図8および
図9に示されているように、プラスチックキャリアバッグ、ショッピングバッグ、または剛性バッグなどのような、バッグ90であることが可能である。一般的に言えば、少なくとも1つのコンテナ(40、90)は、その機能が少なくとも1つの製品を収容することである任意の要素であることが可能である。
【0053】
測定デバイス50は、少なくとも1つの力センサ51を含むことが可能であり、それは、力センサとも称され得る(たとえば、
図11に示されている)。測定デバイスは、少なくとも1つのコンテナ(40、90)の重量およびその中に収容される少なくとも1つの製品の重量に関係するパラメータを測定するように構成されている。たとえば、測定デバイス50は、カンチレバータイプの荷物センサを形成するように構成され得る。
【0054】
1つの例によれば、力センサ51は、歪みゲージまたは伸び計を含む。力センサ51は、いわゆるS字形状の「シングルポイント」センサであることが可能である。これは、少なくとも1つのコンテナ(40、90)の重量およびその中に収容される少なくとも1つの製品の重量に関係するパラメータが測定されることを可能にする。少なくとも1つのコンテナ(40、90)が無視できる重量を有する好適なケースでは、測定デバイス50は、少なくとも1つの製品の重量に関係するパラメータを主に測定する。少なくとも1つのコンテナ(40、90)が無視できない重量を有する代替的なケースでは、本発明は、少なくとも1つの製品の重量の測定値のみを取得するために、測定された合計重量から少なくとも1つのコンテナ(40、90)の重量を差し引くことができる手押し車1を提供する。
【0055】
手押し車1は、少なくとも1つのシャーシ10を含む。「シャーシ」という用語は、手押し車1の他の要素を支持することを意図した剛性フレームワークを意味するように理解される。シャーシ10は、少なくとも3つの支承部材20によって支持されており、少なくとも3つの支承部材20は、手押し車1を地面の上に平衡に支持するように構成されている。少なくとも3つの支承部材20のうちの少なくとも2つは、少なくとも1つの転動デバイスをそれぞれ含み、好ましくは、少なくとも3つの支承部材20は、少なくとも1つの転動デバイスを含む。転動デバイスは、好ましくは、少なくとも1つの車輪を含む。1つの例によれば、転動デバイスは、車輪である。代替的に、転動デバイスは、転動デバイスと地面との間の接触のポイントを低減させる球体であり、手押し車の操縦性を増加させる。別の例によれば、転動デバイスは、トラックである。少なくとも3つの支承部材20は、本発明によって説明されているすべての実施形態の中に存在している。その上、手押し車1は、シャーシ10によって支持されている耐荷重構造体200を含む。「耐荷重構造体」という用語は、支持機能を果たす任意の要素または要素のセットを意味するように理解される。たとえば、耐荷重構造体200は、フレーム、鉛直方向のビーム、またはカラムの形態をとることが可能である。
【0056】
耐荷重構造体200は、吊り下げ構造体30を支持している。「吊り下げ構造体」という用語は、吊り下げ機能を果たす任意の要素または要素のセットを意味するように理解される。非限定的な例として、吊り下げ構造体30は、バー、プラットフォーム、フック、ハンドル、または、フレームの一部であることが可能である。吊り下げ構造体30は、受け入れエリア31を有している。受け入れエリア31は、少なくとも1つの製品がその中に入れられることを意図した少なくとも1つのコンテナ(40、90)を吊り下げるように構成されている。
【0057】
好ましくは、測定デバイス50は、吊り下げ構造体30によって支えられている。したがって、少なくとも1つのコンテナ(40、90)が少なくとも1つの製品を収容しており、吊り下げ構造体30によって吊り下げられているときには、ユーザは、測定デバイス50によって実施される測定を通して、少なくとも1つのコンテナ(40、90)の重量および少なくとも1つの製品の重量を知ることが可能である。
【0058】
好ましくは、吊り下げ構造体30によって支えられている測定デバイス50は、センサ当たりに1gから30kgの間に含まれる重量を測定することが可能である。
【0059】
非限定的な例として、吊り下げ構造体30は、長さ寸法L2を有しており、長さ寸法L2は、少なくとも1つの、好ましくは、少なくとも2つの、有利には、少なくとも3つのコンテナ90を吊り下げるように構成されている。したがって、吊り下げ構造体30は、ユーザがコンテナ90のすべてを吊り下げることを可能にするのに十分に長い。有利には、それは、幅寸法l2を有している。
【0060】
その上、手押し車1は、
図1から
図4に示されているように、グリップデバイス60を含む。このグリップデバイス60は、ユーザによって把持されることを意図している。これは、ユーザが手押し車1を手動で操作することを可能にする。グリップデバイス60は、ハンドルまたは剛性バーの形態をとることが可能である。また、手押し車1は、有利には、ユーザによってグリップデバイス60に印加される力が鉛直方向成分を有するときに、この鉛直方向成分が、グリップデバイス60からシャーシ10へ伝達され、次いで、耐荷重構造体200および吊り下げ構造体30へ伝達されることなく地面へ伝達されるように構成されている。したがって、ユーザがスーパーマーケットの中のさまざまな棚を見て回っているときに、したがって、手押し車1を移動させるために手押し車1のグリップデバイス60を把持しなければならないときに、ユーザによって手押し車1に印加される力が、測定と干渉しない。
【0061】
測定された重量をユーザに伝えるために、手押し車1は、少なくとも1つの表示デバイス70を含むことが可能である。表示デバイス70は、ユーザのための指示、少なくとも1つの製品の検証のチェック、検証された製品のリスト、少なくとも1つの製品についての雑多な情報、少なくとも1つの製品の価格、または、少なくとも1つの製品を表す写真の中から少なくとも1つのタイプの情報を表示するように構成されている。
【0062】
その上、手押し車1は、少なくとも1つの光学スキャナー71を含む。これは、それぞれの製品を少なくとも1つのコンテナ(40、90)の中へ挿入する前に、および/または、それを手押し車1の中に入れる前に、それぞれの製品に関してバーコードの形態で記憶されている情報をユーザが読み取ることを可能にする。
【0063】
1つの実施形態によれば、光学スキャナー71は、少なくとも1つの製品の列挙された価格/kgを記録し、表示デバイス70は、測定デバイス50によって測定される重量に基づいて、この製品に関してユーザによって支払われることとなる価格を表示することが可能である。
【0064】
光学スキャナー71の使用は、価格が製品の重量に基づくかどうかにかかわらず、価格がそれぞれの選択された製品に関連付けられることを可能にする。その上、それは、スーパーマーケットの中でショッピングをするときの不正行為を防止する。より具体的には、多くの人々が、彼らの食料品のための支払いを少なくするために、すべての選択された製品を自発的にスキャンしないということが知られている。この計量ステップは、とりわけ、ユーザによって手押し車1の中に入れられているそれぞれの製品がスキャンされたということ、したがって、支払われることとなる総計の中に含まれているということを保証する。より具体的には、測定デバイス50によって測定される製品の重量が、たとえばバーコードによって光学スキャナーによって読み取られる製品の重量とは異なっている場合には、したがって、異なる製品または追加的な製品(光学スキャナー71によって事前にスキャンされていないものを含む)が手押し車1の中へ挿入されたということを決定することが容易である。
【0065】
とりわけ有利な様式では、および、測定デバイス50の時間ドリフト誤差を補償するために、測定デバイス50は、手押し車1の中への少なくとも1つの製品のそれぞれの挿入同士の間に実施されるいわゆる「仮想風袋(virtual tare)」を含むことが可能である。これは、許容誤差がそれぞれの製品に乗算されることを防止する。その理由は、製品が検証されると、参照重量が更新され、検証において計量された重量になるからである。
【0066】
少なくとも1つの製品の重量は表示デバイス70によって表示されないが、本発明は、検証ステップを含み、それは、少なくとも1つの製品の重量データを使用するアルゴリズムを含む。これは、不正行為の検出または統計的分析の性能を改善する。その上、表示デバイス70上に少なくとも1つの製品90の重量の表示がないことは、表示デバイス70上の重量パラメータを見ることができることによって、ユーザが少なくとも1つの製品を別の製品と容易に置き換えることができることを防止する。
【0067】
光学スキャナー71は、手押し車1から除去されることが可能であり得、または、手押し車1に固定され得る。
【0068】
有利には、表示デバイス70は、グリップ構造体60によって支えられている。これは、異なる棚を見て回る間に、ユーザが自分の食料品のコストを常に知ることを可能にする。したがって、ユーザは、自分の予算に適するように自分の食料品を適合させることが可能である。
【0069】
本発明のさらなる態様は、吊り下げ構造体30に関し、吊り下げ構造体30は、別の手押し車1の吊り下げ構造体30と協働するように形状決めされており、耐荷重構造体200が別の手押し車1の耐荷重構造体200の中に少なくとも部分的に入れ子にされることを可能にするようになっている。したがって、本発明は、その多数の実施形態を通して、少なくとも1つのコンテナ(40、90)および少なくとも1つの製品を計量する計量ステップが実施されることを可能にし、同時に、同一の吊り下げ構造体を有する別の手押し車1の中への手押し車1の非常にコンパクトなネスティングを獲得する手押し車1を説明する。
【0070】
ネスティングは、手押し車の少なくとも一部、典型的に、手押し車の長さの少なくとも10%、好ましくは少なくとも20%、好ましくは少なくとも30%を、別の手押し車の中へ挿入する能力を指す。
【0071】
非限定的な例として、ネスティング距離、すなわち、別の手押し車の中へ挿入され得る手押し車の長さは、300mmである。1300mmx650mmの大きさのオーダーの標準的な寸法を有する手押し車を考慮すると、36個の手押し車が、3つの別個のネスティング列の中に入れ子にされ得、すなわち、1列当たり12個の手押し車が、パーキングスペースの標準的な寸法の中で入れ子にされ得る。
【0072】
ここで、本発明の好適な実施形態が説明されることとなる。
【0073】
有利には、手押し車1は、前方部および後方部を有している。後方部は、グリップデバイス60を含む手押し車1の一部に対応しており、前方部は、後方部の反対側にある。
【0074】
好適な実施形態によれば、および、
図12から
図18に示されているように、吊り下げ構造体30は、それが実質的に水平方向の軸線の周りに耐荷重構造体200上で回転するように関節運動させられる。それは、有利には、下向きに傾けられ得る。代替的に、それは、上向きに傾けられ得る。この回転は、枢動リンクを作り出すヒンジ17によって実施され得る。ヒンジは、有利には、手押し車1の前方部上に装着されている。吊り下げ構造体30は、運搬構成と、運搬構成とは異なる保管構成と、を有する。運搬構成は、少なくとも1つのコンテナ90が運搬構成の吊り下げ構造体30によって吊り下げられることを可能にする。運搬構成において、吊り下げ構造体30は、耐荷重構造体200によって支えられている当接部と接触しており、それは、重力の影響の下での吊り下げ構造体30の回転を防止する。保管構成は、手押し車1が、保管位置において同一の吊り下げ構造体を有する別の手押し車と少なくとも部分的に入れ子にされることを可能にし、吊り下げ構造体30は、当接部から所定の距離にある。
【0075】
非限定的な例として、吊り下げ構造体30は、それが耐荷重構造体200上で自由に回転することができるように装着されている。手押し車1は、吊り下げ構造体30の前方部上に、および、吊り下げ構造体30の後方部上に、斜面(好ましくは、ローラーを備える)を有しており、第2の手押し車1bの吊り下げ構造体30bが、第1の手押し車1aの第1の吊り下げ構造体30を持ち上げるように構成され、ネスティングを可能にするようになっている。
【0076】
上記に示されているように、および、好適な様式で、吊り下げ構造体30は、
図10に示されているように、前記受け入れエリア31を形成する鋸歯状の上部表面32を有するように形状決めされている。これは、ユーザが、たとえば、少なくとも1つのコンテナ90のハンドルまたはグリップ91、92を吊り下げ構造体30上に位置決めすることを容易にする。このケースでは、吊り下げ構造体30は、少なくとも1つの吊り下げバー34を有するように構成され得る。したがって、吊り下げバー34は、
図11に示されているように、少なくとも1つのコンテナ90のための測定デバイス50を含む。その上、吊り下げバー34は、少なくとも1つのコンテナ90を少なくとも部分的に貫通するように形状決めされており、好ましくは、たとえば少なくとも1つのコンテナ90の1つまたは複数のハンドル91、92を通過するように形状決めされている。結果として、吊り下げバー34は、自由端部を有している。
【0077】
有利には、吊り下げバー34は、少なくとも1つの、好ましくは、少なくとも2つの、有利には、少なくとも3つのコンテナ90を吊り下げるように構成されている長さ寸法を有している。
【0078】
ヒンジ17は、有利には、手押し車1の前方部上に位置付けられている。ネスティングを可能にするために、
図15は、第1の手押し車1aの吊り下げ構造体30aが、ヒンジ17を介して上向きに傾いており、第2の手押し車1bの傾けられていない吊り下げ構造体30bに道を譲っていることを示している。
【0079】
好ましくは、少なくとも1つのコンテナ90は、手押し車1の前方部を介して前記手押し車1から除去される。より具体的には、受け入れエリア31から吊り下げバー34の自由端部に向けて少なくとも1つのコンテナ90をスライドさせることが、少なくとも1つのコンテナ90を除去するのに十分である。したがって、ユーザは、少なくとも1つのコンテナ90を手押し車1から除去するために、少なくとも1つのコンテナ90をその高さから持ち上げる必要がない。
【0080】
先行する実施形態と互換性のある本発明の好適な実施形態によれば、ならびに、
図1から
図8および
図12から
図18に示されているように、手押し車1は、耐荷重構造体200から完全に吊り下げられた少なくとも1つのトレイ40を含む。トレイ40が、有利には、少なくとも1つのフランジ41または42によって、好ましくは、少なくとも2つのフランジ41、42(有利には、互いに反対側にある)によって完全に吊り下げられるということを、
図5から
図9まで見ることができる。それぞれのフランジ41、42は、場合によっては、前記吊り下げられたトレイ40の重量およびその中に収容される少なくとも1つの製品の重量を測定するための少なくとも1つの追加的な測定デバイス43を含むことが可能である。好ましくは、追加的なデバイス43は、S-タイプセンサである。したがって、吊り下げられたトレイ40は、吊り下げ構造体30によって吊り下げられた少なくとも1つのコンテナ90の中に入れられることができない製品などのような、より重いかつ/またはより嵩張る製品がその中に収容されることを可能にする。したがって、本発明は、重いかつ/または嵩張る製品の重量に関係するパラメータが測定されることを可能にする。「重い」という用語は、3kgから30kgの間の重さがある製品を意味するように理解される。
【0081】
その上、吊り下げられたトレイ40は、少なくとも1つの開口部44を含むことが可能であり、少なくとも1つの開口部44は、手押し車1および他の手押し車が互いに入れ子にされているときに、同一の吊り下げバーを有する少なくとも1つの他の手押し車の少なくとも吊り下げバー34を受け入れるように構成されている。これは、吊り下げバー34および吊り下げられたトレイ40がネスティングを妨害することなく、手押し車1が別の手押し車の中に入れ子にされることを可能にする。
【0082】
有利には、ならびに、
図15および
図16に示されているように、第2の手押し車1bのトレイが第1の手押し車1aのトレイ40とほとんど接触するようになるまで、第2の手押し車1bは、第1の手押し車1aの内側にフィットさせられ得る。好適な例によれば、吊り下げバー34が上向きに傾けられているときに、それは、グリップデバイス60に対応する高さを超えない。
【0083】
吊り下げバー34は、随意的に、それがヒンジを介して手押し車1上で回転するように関節運動させられる。
【0084】
非限定的な例によれば、吊り下げられたトレイ40は、手押し車1から除去されることが可能であり得る。これは、吊り下げられたトレイ40が少なくとも1つの開口部44を含まない場合に、ネスティングを容易にする。より具体的には、ユーザは、手押し車1を別の手押し車と入れ子にするために、吊り下げられたトレイ40を除去することのみを必要とする。
【0085】
図17および
図18は、第2の手押し車1bおよび第3の手押し車1cとの第1の手押し車1aのネスティングを説明している。手押し車のネスティングは、多数の手押し車を含むことが可能である。
【0086】
図33は、1つの実施形態を示しており、そこでは、吊り下げ構造体30は、それが水平方向の軸線の周りに回転するように装着されている。より具体的には、吊り下げ構造体30は、近位端部をそれぞれ有する第1のアーム11および第2のアーム12を有しており、近位端部は、それが手押し車1上で(典型的に、耐荷重構造体200上で)回転するように関節運動させられる。この回転関節運動は、ヒンジ17によって提供され得る。第1のアーム11および第2のアーム12は、遠位端部をそれぞれ有しており、遠位端部は、プロファイルによって互いに機械的にリンク接続されている。したがって、第1のアーム11、第2のアーム12、およびプロファイルは、輪郭を画定し、輪郭は、開いているかまたは閉じられていることが可能である。運搬構成において、第1のアーム11および第2のアーム12は、耐荷重構造体200によって支えられている当接部19と接触している。この当接部19は、吊り下げ構造体30の吊り下げられたコンテナ90の重量の少なくとも一部を引き受ける。保管構成において、第1のアーム11および第2のアーム12は、当接部19から離れるように移動させられ、上昇させられるようになっている。この目的のために、これらのアーム11、12は、耐荷重構造体200上で、それらが装着されている軸線の周りに回転させられる。
【0087】
好ましくは、手押し車1は、少なくとも1つのシリンダー18を含み、少なくとも1つのシリンダー18は、吊り下げ構造体30が保管構成になっているときに、少なくとも、吊り下げ構造体30がコンテナ90を吊り下げていないときに、吊り下げ構造体30を適切な位置に保持するように構成されている。典型的に、シリンダー18は、一方の端部および別の端部を有しており、一方の端部は、それが耐荷重構造体200上で回転するように関節運動させられ、別の端部は、アーム11、12のうちの一方上で、または、これらのアーム11、12のうちの一方に剛性接続されている構造体上でそれらが回転するように関節運動させられる。好ましくは、手押し車1は、2つのシリンダー18を含み、シリンダーのそれぞれは、アーム11、12のうちの一方に接続されている。第1の手押し車1aの吊り下げ構造体30aは、保管構成で設定され、保管構成で設定されている同一の吊り下げ構造体30bを有する少なくとも1つの第2の手押し車1bと少なくとも部分的に入れ子にされるようになっている。この目的のために、ヒンジ17は、手押し車1の後方部上に位置付けられている。このケースでは、第1の手押し車1aの吊り下げ構造体30a、および、第2の手押し車1bの吊り下げ構造体30bは、上向きに傾けられ得、第1の手押し車1aが第2の手押し車1bと入れ子にされることを可能にするようになっている。第1の手押し車1aの耐荷重構造体200aまたは吊り下げ構造体30aのいずれかが、第2の手押し車1bの耐荷重構造体200bまたは吊り下げ構造体30bのいずれかと接触するまで、ネスティングは可能である。
【0088】
図34は、
図33に示されている複数の手押し車1のネスティングを示している。吊り下げ構造体30は、それらがその保管構成で設置されるように上昇させられている。したがって、第1の手押し車1aの吊り下げ構造体30は、この第1の手押し車1aの中での第2の手押し車1bのネスティングを妨げない。
【0089】
この実施形態は、とりわけ高いネスティング率を可能にし、すなわち、ネスティング距離が長い。したがって、この実施形態は、複数の手押し車1を保管するときのコンパクトさを増加させる。
【0090】
ここで、以前の実施形態と互換性のある本発明のさらなる実施形態が、
図19から
図21を参照して説明されることとなる。
【0091】
この実施形態によれば、吊り下げ構造体30は、高さ寸法Hを有しており、高さ寸法Hは、第1の手押し車1aの中で第2の手押し車1bを入れ子にする方向500に対応する方向に沿って減少し、第2の手押し車1bの吊り下げ構造体30bが第1の手押し車1aの吊り下げ構造体30aの内側に少なくとも部分的にフィットするようになっている。このように、第2の手押し車1bは、第1の手押し車1aの中に少なくとも部分的に入れ子にされ得る。
【0092】
好適なケースでは、吊り下げ構造体30は、第1の方向および第2の方向にそれぞれ延在する少なくとも第1のアーム11および第2のアーム12を含み、第1の方向および第2の方向は並行しており、前記手押し車1の両側にある。したがって、第1のアーム11または第2のアーム12のいずれかのうちの1つは、有利には、測定デバイス50を含む。
【0093】
有利には、第1のアーム11および第2のアーム12は、少なくとも2つの水平方向部分13と、2つの水平方向部分13を分離する少なくとも1つの鉛直方向部分14と、を、それらがそれぞれ有するように形状決めされており、たとえば、ステップ状の構造体を形成するようになっており、したがって、前記第1の手押し車1aの吊り下げ構造体30aを前記少なくとも1つの第2の手押し車1bの吊り下げ構造体30bとフィットさせることによって、好ましくは、前記手押し車1aの第1のアーム11aおよび第2のアーム12aを前記少なくとも1つの他の手押し車1bの第1のアーム11bおよび第2のアーム12bとそれぞれフィットさせることによって、前記手押し車1が、同一の吊り下げ構造体を有する少なくとも1つの他の手押し車と少なくとも部分的に入れ子にされることを可能にする。好ましくは、鉛直方向部分14は、少なくとも1つのコンテナ90および少なくとも1つの製品を少なくとも部分的に支持することを意図している。したがって、少なくとも1つの測定デバイス50は、少なくとも1つの水平方向部分13によって支えられる。
【0094】
この実施形態によれば、ネスティング距離は、第1のアーム11および第2のアーム12を合わせた最短の水平方向部分13の長さに対応している。
【0095】
したがって、ユーザは、別の手押し車1の内側に手押し車1を容易にフィットさせることが可能である。このネスティング方法は、手押し車1の長さのおおよそ23%のネスティング距離が実現されることを可能にする。これは、1つの手押し車の長さの少なくとも23%が別の手押し車の中へ挿入されるということを意味している。非限定的な例として、インターロッキング距離は、300mmのオーダーのものである。これは、手押し車が使用されていないときに手押し車を保管するためのスペースのかなりの量を節減する。したがって、これは、画定されたスペースの中に入れ子にされ得る手押し車の数を増加させる。したがって、本発明によって説明されているような手押し車1は、嵩張らない。結果として、吊り下げ構造体30の存在は、入れ子にされることとなる前記手押し車1の能力を妨害しない。
【0096】
たとえば、
図21に示す一実施形態によれば、手押し車1は、シャーシ10によって支えられる少なくとも1つのフレーム100を含む。フレーム100は、たとえば、
図31に示される。
【0097】
手押し車1は、ユーザによってフレーム100に印加された力が鉛直方向成分を有するとき、この鉛直方向成分がフレーム100からシャーシ10に、次いで地面に伝達され、耐荷重構造体200におよび吊り下げ構造体30に伝達されることがないように構成される。これは、外部要素が、少なくとも1つのコンテナ90および少なくとも1つの製品の重量に関係するパラメータを測定するために測定デバイス50によって遂行される測定を妨げないことを確実にする。「外部要素」という用語は、たとえば、人が手押し車1の吊り下げ構造体30にもたれることによって印加される圧縮力を意味するものと理解される。
【0098】
したがって、フレーム100の存在は、ユーザまたは別の人が測定デバイス50によって遂行される測定を妨げることなく、前記フレーム100にもたれることを可能にする。
【0099】
非常に有利な方式で、フレーム100は、内部容積を取り囲む包囲部を画定するように構成される。好ましくは、吊り下げ構造体30の受け入れエリア31は、前記内部容積の内側に設置される。このようにして、吊り下げ構造体30は、有利なことに、人がもたれるために接近することはできない。これは、重量パラメータの測定を妨げるリスクを防止する。したがって、測定システムは、非常に正確で信頼性がある。
【0100】
耐荷重構造体200は、内部容積の内側にも設置される。このために、耐荷重構造体200は、ユーザまたは別の人がもたれるために容易に接近することはできない。
【0101】
図面に図示しない代替例によれば、第1のアーム11および第2のアーム12は曲げられており、第2の手押し車1bの第1のアーム11bおよび第2のアーム12bが第1の手押し車1aの第1のアーム11aおよび第2のアーム12aの中にフィットすることを可能にするようになっている。
【0102】
次に、本発明の別の実施形態が、
図25~
図27を参照しながら説明される。
図25に示すように、吊り下げ構造体30は、前記長さL2が変更されることを可能にするように構成される。より具体的には、長さL2は、手押し車1をユーザによって購買された食料雑貨品の量に適応させるために変更され得る。吊り下げ構造体30の長さL2は、ユーザの買い物が始まる前にユーザによって調整され得る。ユーザは、少なくとも1つのコンテナ90がすでに吊り下げられているときに吊り下げ構造体30の長さL2を変更することもできる。このようにして、吊り下げ構造体30は、その元の長さL2の少なくとも70%だけ低減され得る。これは、手押し車を保管することをより容易にし、より多数の手押し車が限られた空間内で入れ子にされることを可能にする。
【0103】
好ましくは、第1のアーム11および第2のアーム12は伸縮式部分16を含み、それらの各々は、拡張構成と格納構成とを有するように構成される。
図25は拡張構成を示し、前記第1のアーム11および第2のアーム12は、吊り下げ構造体30から吊り下げられた少なくとも1つのコンテナ90を少なくとも部分的に支持するように構成される。前記第1のアーム11および第2のアーム12は、特に、吊り下げ構造体30の側面32に配設された受け入れエリア31によって少なくとも1つのコンテナ90を支持する。
図26および
図27は、伸縮式部分16の格納構成を示し、第1の手押し車1aは、同一の吊り下げ構造体30bを有する少なくとも1つの第2の手押し車1bと入れ子にされることが可能である。第1の手押し車1aの伸縮式部分16aは、各伸縮式部分16a、16bのそれぞれの測定デバイス50を支える少なくとも1つの受け入れエリア31が互いに接触するように、第2の手押し車1bの伸縮式部分16bと協働する。これは、第1の手押し車1aが第2の手押し車1bと入れ子になる能力を高め、その結果、一連の手押し車を入れ子にする能力を高める。手押し車の保管は、このようにして、より少ない空間を占める。
【0104】
この実施形態では、吊り下げ構造体30は、吊り下げ構造体30の受け入れエリア31が少なくとも1つの側面32上に設置されるように、少なくとも1つの側面32を有する。受け入れエリア31は、ユーザがたとえば少なくとも1つのコンテナ90のハンドルまたはグリップを吊るすことを可能にする、好ましくは半月形のハンドル、または任意の当接面であり得る。代替的に、受け入れエリア31は、吊り下げ構造体30に直接取り付けられたフックである。力センサ51は、受け入れエリア31上に直接結合されたボタンタイプのセンサであり得る。これは、吊り下げ構造体30が計量されるのを防止し、少なくとも1つのコンテナ90および少なくとも1つの製品が直接計量されることを可能にする。
【0105】
図示されない一実施形態によれば、吊り下げバー34は、伸縮式部分16を随意に有することができる。
【0106】
次に、本発明の別の実施形態が、
図28~
図30を参照しながら説明される。この実施形態によれば、吊り下げ構造体30は、手押し車1の後方において耐荷重構造体200上に保持される。その上、吊り下げ構造体30は、手押し車1の前方において少なくとも1つの自由端を有する。
【0107】
有利には、吊り下げ構造体30の幅l2は、前記手押し車1が別の手押し車の中に入れ子にされる方向500に対応する方向に沿って幅l2が減少するように形状決めされており、手押し車1が同一の吊り下げ構造体を有する別の手押し車の中に少なくとも部分的にフィットすることを可能にするようになっている。
【0108】
好ましい一実施形態によれば、吊り下げ構造体30の第1のアーム11および第2のアーム12は、手押し車1の後方部において耐荷重構造体200に保持される。その上、第1のアーム11および第2のアーム12は、少なくとも1つの伸縮式接続部15によって互いに剛性接続される。有利には、第1のアーム11および第2のアーム12は、手押し車1の前方に位置するそれらの自由端において互いに剛性接続される。伸縮式接続部15は、拡張構成と格納構成とを有するように構成される。
【0109】
図28は拡張構成を示し、第1のアーム11および第2のアーム12は、互いに少し離れて設置される。拡張構成では、第1のアーム11および第2のアーム12は、好ましくは互いに平行であり、伸縮式接続部15は、それらの最大長さにおいて存在するように構成される。前記第1のアーム11および第2のアーム12は、特に、吊り下げ構造体30の側面32に配設された受け入れエリア31を通して少なくとも1つのコンテナ90を支持する。
【0110】
図29および
図30は格納構成を示し、第1のアーム11および第2のアーム12は、互いに近接して設置される。有利だけではない実施形態によれば、格納構成において、第1のアーム11および第2のアーム12は互いに一点に集まる。より具体的には、第1のアーム11および第2のアーム12は、手押し車1の後方において耐荷重構造体200に保持されているので、伸縮式接続部15が格納されたとき、第1のアーム11および第2のアーム12は、手押し車1の前方において互いに向かって移動して、互いに一点に集まるようになっている。これは、第1の手押し車1aの吊り下げ構造体30aが同一の吊り下げ構造体30bを有する少なくとも1つの第2の手押し車1bと入れ子にされ得ることを可能にする。このために、第1の手押し車1aの伸縮式接続部15aおよび第2の手押し車1bの伸縮式接続部15bは、それぞれ格納構成にあることが好ましい。このようにして、第2の手押し車1bの第1のアーム11および第2のアーム12は、第1の手押し車1aの第1のアーム11および第2のアーム12に挿入されることが可能である。
【0111】
さらに、伸縮式接続部15の拡張構成と格納構成との間に無数の中間位置が存在し得る。
【0112】
別の実施形態によれば、
図22に示すように、手押し車1は、少なくとも1つの製品を受けるように意図された少なくとも1つの受容器80を含む。有利には、受容器80は、シャーシ10によって支持される。受容器80およびその中に収容される少なくとも1つの製品の重量に関係するパラメータが、測定デバイス50によって測定される。
【0113】
有利だけではない方式で、
図22~
図24に示すように、受容器80は、回転軸線83周りに回転して移動し得るように構成された少なくとも1つの側壁81または82を有する。壁部81または82が受容器80の他の壁部とコンテナを形成する構成から、前記手押し車1が同一の受容器を有する少なくとも1つの別の手押し車と少なくとも部分的に入れ子にされる位置に、壁部81または82が移動され得るように、回転軸線83は水平であることが好ましい。第1の手押し車1aを第2の手押し車1bと入れ子にする一例によれば、第2の手押し車1bの受容器80bは、以下の方式で、すなわち第2の手押し車1bの側壁81bが第1の手押し車1aの側壁82aを押す方式で、第1の手押し車1aの受容器80aに挿入され、側壁82aを回転軸線83周りに回転させるようになっている。このようにして、受容器80bは、側壁81bが側壁81aと接触するまで、受容器80aに貫入する。
【0114】
たとえば、
図32に示す一実施形態によれば、手押し車1は、シャーシ10によって支えられる少なくとも1つのフレーム100を含む。有利には、フレーム100は、受容器80の輪郭の少なくとも一部の周りに緊密に適合する。
【0115】
したがって、上記で説明したように、フレーム100の存在は、ユーザまたは別の人が測定デバイス50によって遂行される測定を妨げることなく、前記フレーム100にもたれることを可能にする。
【0116】
図35~
図38に示す別の実施形態によれば、吊り下げ構造体30の第1のアーム11および第2のアーム12は、それらが、実質的に水平方向の軸線周りに耐荷重構造体200上で回転するように接合される。有利には、第1のアーム11および第2のアーム12は、上方に傾斜することができる。この回転は、実質的に水平方向の軸線に沿った枢動リンクを作り出すヒンジ17によって遂行され得る。有利には、ヒンジ17は、手押し車1の前方部に装着される。
図35に示す支持構成では、第1のアーム11および第2のアーム12は、それぞれ、耐荷重構造体200によって支えられる少なくとも1つの当接部19と接触しており、吊り下げ構造体30が重力の影響の下で回転するのを防止する。
図36および
図37に示す保管構成は、前記第1の手押し車1が、保管位置において同一の吊り下げ構造体を有する別の手押し車1と少なくとも部分的に入れ子にされることを可能にし、吊り下げ構造体30は当接部19から少し離れている。さらに、
図38は、力センサ51が、前記コンテナ90を吊り下げるために使用される少なくとも1つのフックと接触状態にあり得ることを示す。力センサ51は、たとえば、「一体負荷ボタン」タイプであり得る。したがって、ユーザはコンテナ90を、このために企図された少なくとも1つのフックから直接吊り下げることができる。その上、有利には、第1のアーム11および第2のアーム12は、少なくとも1つのカンチレバータイプの力センサ51を含むことができる。
【0117】
図示されない別の実施形態によれば、転動デバイス20は、少なくとも1つのコンテナの重量に関係する少なくとも1つのパラメータを測定するためのデバイスを含むことができる。これは、コンテナだけでなく、手押し車全体が直接計量されることを可能にする。
【0118】
次に、本発明の別の実施形態が、
図39~
図55に示すように説明される。吊り下げ構造体30は、
図39~
図44に示すように、少なくとも2つのコンテナ300、好ましくは3つのコンテナ300を含む。以下で与えられる説明では、コンテナは、トレイまたはボックスと呼ばれることもある。
【0119】
前述の実施形態で説明した特徴のすべておよび技術的効果のすべては、
図39~
図55に示す以下の実施形態と組み合わされ得る。
【0120】
有利には、隣接するトレイまたはボックスを形成する少なくとも2つのコンテナは、少なくとも部分的に入れ子にすることができる。コンテナは吊り下げられる。したがって、それらのコンテナは、それらが伸縮自在であるように、またはそれらがロシア人形のように互いに滑り込むように構成されるものと見なされ得る。
【0121】
このようにして、格納構成において、コンテナは、少なくとも部分的に二つ一組で入れ子にされる。このようにして、第1のコンテナの少なくとも一部が、それに隣接する第2のコンテナの内側に収容される。好ましくは、第2のコンテナは、第1のコンテナよりも、手押し車の後方の近くに設置される。
図44の例に示すように、単一のコンテナは、それが2つ以上の他のコンテナの全部または一部を収容するように設けられ得る。この例では、コンテナ300aは、コンテナ300bおよび300cを完全に収容する。
【0122】
有利には、第1の手押し車を第2の手押し車の中に入れ子にすることは、第2の手押し車のコンテナ300を移動させて、少なくとも二つ一組で互いに入れ子にさせる。好ましくは、この運動はスライド運動である。手押し車のスライド方向4および正常な前進方向3は、同じ平面内にある。手押し車の正常な前進方向3は、ユーザが手押し車を曲げることなく前に押すとき、前進方向に延びる。この方向3は、
図49および
図52に示される。
【0123】
より一般的には、コンテナのうちの少なくとも1つは、それが手押し車内で少なくとも1つの他のコンテナに対してスライドすることができるように装着される。
【0124】
各コンテナ300は、底壁303および少なくとも2つの側壁304によって形成される。底壁303は長さ寸法Lpfを有し、長さ寸法Lpfは、各コンテナ300の2つの側壁304の間の距離に対応する。各コンテナの寸法Lpf1~Lpf3が
図42に示される。2つの側壁304は、底壁303に垂直であり、互いに面することができる。
【0125】
より一般的には、2つの側壁304は底壁303から延在し、それらによって「U」字形を画定し、それらの分岐が底壁303と直角を、または90°より大きい角度を形成する。
【0126】
「壁部」という用語は、単一の平面内にある面を意味するものと理解される。各コンテナ300は開かれたままであり、側壁304に直角の少なくとも1つの開表面を有する。側壁304は縁部3040を有する。たとえば、縁部3040のうちの3つがU字形を形成し、少なくとも1つの開表面を区切る。好ましくは、各コンテナ300は、各コンテナ300がU字形であるように、互いに対向する少なくとも2つの開表面を有する。より有利な例によれば、後方コンテナ300a、すなわち手押し車1の最も後方に設置されるコンテナは、底を有する。この背面は、他の2つの側壁304を接続する第3の側壁305を画定し、このようにして後方コンテナ300aは単一の開表面を有することになる。代替例によれば、各コンテナ300は、第3の側壁305を有する。
【0127】
図48~
図50は、吊り下げ構造体30からのコンテナ300の吊り下げの詳細図を示す。コンテナ300は、有利には受け入れエリアを各々が形成するフランジ41または42の少なくとも1つによって、好ましくは有利には互いに反対側にある少なくとも2つのフランジ41、42によって、完全に吊り下げ構造体30から吊り下げられる。フランジ41、42は、吊り下げ構造体30に取り付けられるのではなく、吊り下げ構造体30とスライドリンクを形成する。
【0128】
このようにして、各フランジ41、42は、コンテナ300a~300cを完全に支持または吊り下げるように構成された受け入れエリアを形成する。たとえば、各フランジ41、42は、手押し車に対して並進するようにコンテナを案内して支持するために、吊り下げ構造体30のレール306とスライド可能に協働するスライダを形成する。レール306は、
図50において明確に確認することができる。このようにして、コンテナ300は、吊り下げ構造体30に沿って並進することができる。特に、コンテナ300は、手押し車1の入れ子の方向4、500に対応する軸線に沿って並進する。
【0129】
以下で説明するように、レール306は、コンテナおよびコンテナ内に入れられた品物の重量がレール306に伝達され、測定デバイス50によって検出されるように、少なくとも1つの測定デバイス50と剛性接続されるかまたは協働する。好ましくは、吊り下げ構造体30は少なくとも2つのレール306を含み、レール306は平行に配設され、手押し車の両側によって支えられる。
【0130】
有利には、3つのコンテナ300は、以下のように、すなわち、それらが手押し車1の入れ子の方向4、500に整列されるように配設される。後方コンテナ300aは最大の開表面を有し、すなわち、後方コンテナ300aの底壁303aは、最大の長さ寸法Lpfaを有する。前方コンテナ300c、すなわち手押し車1の最も前方に設置されたコンテナは、最小の開表面を有し、すなわち前方コンテナ300cの底壁303cは最小の長さ寸法Lpfcを有する。最後に、中間コンテナ300b、すなわち前方コンテナ300cと後方コンテナ300aとの間に設置されたコンテナは、前方コンテナ300cの開表面と後方コンテナ300aの開表面との間に含まれる開表面を有し、すなわち中間コンテナ300bの底壁303bは、LpfaとLpfcとの間に含まれる長さ寸法Lpfbを有する。これは、
図45~
図47に示すように、中間コンテナ300bが後方コンテナ300aの中に入れ子にされること、および前方コンテナ300cが中間コンテナ300bの中に入れ子にされることを可能にし、その結果、コンテナ300はいわゆる圧縮構成にある。別のコンテナ300の内側に設置された各コンテナ300は「入れ子にするコンテナ」と呼ばれ、別のコンテナ300を収容する各コンテナ300は「入れ子にされるコンテナ」と呼ばれる。
【0131】
特に有利な方式では、コンテナがスライドする方向4は、水平に対して傾いている。したがって、コンテナがスライドする方向4および水平、すなわち平らな地面の上の手押し車の前進方向3はともに、角度アルファを画定する。この角度は
図49および
図50に示される。この方向4は前方に傾いている。
【0132】
手押し車の前方に最も近いレール306の端部は、手押し車の後方に最も近いレールの端部より地面に近い。この勾配は、耐荷重構造体200とともに、コンテナ300が重力の影響の下で、手押し車上で前にスライドするように構成される。このようにして、コンテナが空であるかまたは品物を支持しているとき、コンテナの重量がコンテナを手押し車の前方に向けて引っぱり、コンテナが互いに広がる、すなわち離れることを生じさせる。
【0133】
各コンテナ300の各側壁304、305および底壁303は、内面および外面を有する。有利だけではない実施形態によれば、入れ子にするコンテナの側壁304の外面と入れ子にされるコンテナの側壁304の内面との間に隙間がある。この隙間は、0mmと50mmとの間に含まれ得る。同様に、入れ子にするコンテナの底壁303の外面と入れ子にされるコンテナの底壁303の内面との間に隙間がある。この隙間は、0mmと50mmとの間に含まれ得る。
【0134】
さらに、
図49および
図50は、
図19に示す実施形態におけるものと同じ方法で吊り下げ構造体30によって支えられる測定デバイス50の位置付けを示す。
【0135】
さらに、随意の、しかし好ましい実施形態によれば、少なくとも1つのコンテナならびに好ましくは中間コンテナ300bおよび後方コンテナ300aが、それぞれ、少なくとも1つのガイドレール302、好ましくは2つのレールを有することに留意されたい。各レール302は、入れ子にするコンテナを入れ子にされるコンテナの中に案内するのを容易にすることが意図されている。それは、同じく、コンテナ300の構成を安定させるように働く。レールは、好ましくはコンテナ300の側壁304の内面上に、好ましくはコンテナ300の高さに沿った中間に配設される。より一般的には、それは、レール302を有する入れ子にされるコンテナである。レール302は、コンテナ300の入れ子の方向4、500に向けられる。レール302の別の利点は、それがより良い重量配分を可能にすることである。より具体的には、非限定的な例として、中間コンテナ300bが有するレール302は、後方コンテナ300aが有するレール302の上を並進移動する。したがって、中間コンテナ300bが有するレール302は、後方コンテナ300aが有するレール302の上に載る。したがって、後方コンテナ300aが有するレール302は、中間コンテナ300bによって支えられる重量の少なくとも一部を支持する。したがって、重量は、中間コンテナ300bと後方コンテナ300aとの間でより良く分配される。これは、ユーザが買い物をするときに手押し車1を操縦することをより容易にする。
【0136】
同じく有利には、これらのレール302またはスライドは、それらの少なくとも1つの端部において当接部3021を有する。たとえば、この当接部は、レール302を画定する溝またはスロットの端部によって形成され、コンテナの内面の中に形成される。レール302を有するコンテナと協働するコンテナのスライダが当接部3021に到達すると、スライダは停止させられてコンテナはブロックされる。これは、特に、コンテナがともに並進するのを案内して、それらが進む長さを制御することを容易にする。
【0137】
このようにして、重力の影響の下で、コンテナは、手押し車の前方に並進移動する傾向を有する。それらの並進は、1つのコンテナがそれに隣接するコンテナに当接するときに妨げられる。このようにして、コンテナのうちの1つはその移動を継続しながら、他のコンテナの並進は停止される。これは、コンテナが重力の影響の下で広げられることを可能にする。この実施形態の利点は、コンテナを広げるためにユーザの動作またはアクチュエータは不要であることである。このようにして、この実施形態の手押し車は、特に使用が容易で信頼性があり、頑丈である。
【0138】
以下で詳細に説明するように、コンテナを格納するために、すなわちコンテナを少なくとも部分的に互いに入れ子にするために、ユーザは、第1の手押し車を第2の手押し車の中に少なくとも部分的に入れ子にするだけでよい。第2の手押し車が有する当接部は、コンテナの前方に最も近く位置する第1の手押し車のコンテナと接触し、その結果、この前方コンテナをレール306に沿って第1の手押し車の後方に(すなわち、スライド方向4に)スライドさせる。この前方コンテナは、それが、それに隣接するコンテナと接触するまで移動し、次いで、隣接するコンテナを第1の手押し車の後方にスライドさせる。このようにして、コンテナは、伸縮自在に格納され得る。以下に示すように、第2の手押し車が有するこの当接部は、コンテナの後方に最も近く位置する第2の手押し車のコンテナの後壁であり得る。代替的に、この当接部は、第2の手押し車の別の要素によって支えられ得る。特に有利な実施形態によれば、後方に最も近く配設されたコンテナは、一般的に手押し車が別の手押し車の中に入れ子にされるとき、力がコンテナに印加されると、手押し車の後ろの方に移動するように構成される。力がそれ以上このコンテナに印加されないとき、このコンテナは、重力のみの下でその休止位置に戻る。この格納運動は、好ましくは5センチメートルと30センチメートルとの間に含まれる移動の長さを有する。その格納運動は、2つの手押し車が互いに入れ子にされ得る程度をさらに改善する。
【0139】
したがって、
図39~
図55で説明する実施形態は、コンテナ300に対する可能な2つの構成、すなわち、
図39~
図44に示すいわゆる拡張構成と
図45~
図47に示すいわゆる格納構成とを有する。
【0140】
拡張構成は、ユーザが買い物をするときに好ましい構成である。より具体的には、これは、袋または小袋などの追加のコンテナ90のすべてが配設され得る大きい容積を提供する構成である。少なくとも1つの追加のコンテナ90は、コンテナ300の側壁304の内面上に位置する受け入れエリア31から吊り下げられ得る。しかしながら、ユーザに対する別の可能なオプションは、後壁305、すなわち第1の手押し車1aの後方コンテナ300aの後壁の上に少なくとも1つの追加のコンテナ90を直接置くか、または製品を直接置くことである。少なくとも1つの追加のコンテナ90をコンテナ300の中に配設するために、本発明は、開口部を前方コンテナ300c内に設けるという利点を有し、その開口部は、上記で説明した開表面に対応する。これは、ユーザが、少なくとも1つの追加のコンテナ90または製品を吊り下げ構造体30の高さに等しい高さから持ち上げる必要なしに、少なくとも1つの追加のコンテナ90または製品が直接この開口部を通過することを可能にする。このようにして、ユーザは、少なくとも1つの追加のコンテナ90を、手押し車1から取り外すためまたは手押し車1の中に入れるために、その高さから持ち上げる必要はない。このようにして、ユーザは、疲労またはさらには傷害を生じる可能性がある過度の肉体的努力を発揮する必要を免れる。この構成では、上記で説明し、
図22に示した受容器80を形成するのはコンテナ300である。
【0141】
随意に、前方コンテナ300cは、
図44に示すように、前方当接部301を有する。前方コンテナ300cは、内部容積の内側の底壁303上に配設された少なくとも1つの追加のコンテナ90または製品を保持する。より具体的には、ユーザが、転がる製品を配設することまたは傾斜した地面の上で手押し車1を押すことが必要である場合、少なくとも1つの追加のコンテナ90および/または製品を保持する能力は非常に有利であり、このようにして、それらが手押し車から落下して損傷することが防止される。
【0142】
有利には、第1の手押し車を第2の手押し車の中に入れ子にするとき、第1の手押し車の前方当接部301、または当接部301がない場合は第1の手押し車の縁部が、第2の手押し車の後壁305と接触する。この後壁305は、当接部301およびコンテナ300cの運動を停止させるための当接部として働く。第1の手押し車が第2の手押し車の中に入れ子になることを継続しているとき、この当接部は、第1の手押し車のコンテナが互いに対してスライドし、伸縮自在にまたは互いの内側でロシア人形のように入れ子になることを生じさせる。これは、たとえば
図51~
図54に示される。これらの図では、第2の手押し車のコンテナは、この実施形態の理解を容易にするために、互いに入れ子にされて示されている。コンテナのこの構成は、第2の手押し車がそれ自体、第3の手押し車の中に入れ子にされる場合(またはユーザがコンテナを手押し車の後ろの方に押す場合、これは手押し車を使用する通常の方法ではない)に起こり得ることは言うまでもない。
【0143】
手押し車を格納するかまたは入れ子にするこの実施形態は、ユーザが1つの手押し車を別の手押し車の中に入れ子にするときに自動的に発生するので、特に簡単である。さらに、この実施形態はアクチュエータを必要としない。したがって、この実施形態は、特に使用が容易でありかつ頑丈である。
【0144】
非限定的な例によれば、前方当接部301は、後方コンテナ300aの第3の側壁305に平行である。非限定的な例によれば、前方当接部301は、前方コンテナ300cの2つの側壁304に直角に延在して、前方コンテナ300cの2つの側壁304を接続する。当接部301は、前方コンテナ300cの高さ寸法の半分より小さい高さ寸法を有する。
【0145】
格納構成は、ユーザが手押し車1を保管するのに好ましい構成である。より具体的には、
図51~
図55に示すように、前方コンテナ300cおよび中間コンテナ300bが後方コンテナ300aの中に入れ子にされるとき、コンテナ300のすべてによって占有される体積は、手押し車1が拡張構成にあるときより実質的に1/3の大きさである。これは、手押し車1を保管するとき、かなりの量の空間を節約する。1300mm×650mm程度の大きさの標準的寸法を有する手押し車を考察すると、標準的寸法のパーキングスペースにおいて、36個の手押し車が、3つの別々の入れ子の列に、すなわち1列当たり12個の手押し車に、入れ子にされ得る。
【0146】
図53は、第2の手押し車1bを第1の手押し車1aの中に入れ子にすることは、第1の手押し車1aの後方コンテナ300aの第3の側壁305が、第2の手押し車1bの後方コンテナ300aによって形成される開表面と接触するまで可能であり、その点において、入れ子にすることは、第2の手押し車1bの後方コンテナ300aの対向する側壁304の3つの縁部3040によって停止されることを示す。
【0147】
さらに、この実施形態では、
図53および
図54は、吊り下げ構造体30が、同じく、第2の手押し車1bを第1の手押し車1aの中に入れ子にする方向500に対応する方向に沿って減少する高さ寸法Hを有しており、第2の手押し車1bの吊り下げ構造体30bが第1の手押し車1aの吊り下げ構造体30aの中に少なくとも部分的に入れ子にされることを可能にするようになっていることを示す。このようにして、第2の手押し車1bは、第1の手押し車1aの中に少なくとも部分的に入れ子にされ得る。このようにして、有利には、第1の手押し車1aの吊り下げ構造体30と第2の手押し車1bの吊り下げ構造体30とが互いに十分にこすれあい、その結果第2の手押し車1bが休止するまで入れ子にする動作にブレーキがかかるときに、入れ子にすることが停止される。
【0148】
上記で説明したように、手押し車は、一般的に手押し車が別の手押し車の中に入れ子にされるとき、手押し車の後方に最も近く位置するコンテナが、それに力が印加されるとレール306に沿ってスライドすることができるように構成されることが意図されている。これは、複数の入れ子にされた手押し車によって占有される体積をさらに低減させる。
【0149】
前記フレーム100は、同じく、
図39~
図55に示す実施形態の中に存在することができる。したがって、上記で説明したように、フレーム100の存在は、ユーザまたは別の人が測定デバイス50によって遂行される測定を妨げることなく、前記フレーム100にもたれることを可能にする。たとえば、
図48および
図49では、吊り下げ構造体30がフレーム100から分離されることは明らかである。特に有利な方式では、フレーム100は、吊り下げ構造体30を、一般的にはユーザからレール306を隠す形状を有する。このようにして、ユーザは、たとえばそれにもたれるために、吊り下げ構造体に、一般的にはレール306に接近すること、または容易に接近することはできない。一方で、ユーザは、フレーム100に接触し、もたれることになる。
【0150】
この例では、吊り下げ構造体30は、フレーム100のプロファイルの下に延在するレール306を形成する。好ましくは、フレーム100のこのプロファイルは、反転された、または傾けられた「U」字形または「L」字形を形成し、手押し車の内側に向けて開かれている。好ましくは、図に示すように、フレーム100のこの外形は、その断面が開口部102を除いて閉輪郭101を画定するチューブを形成し、開口部102は長手方向に延在して、コンテナとガイドレールとの間の機械的接続をもたらすように構成される。一般的に、この開口部102は、フレーム100のプロファイルの長さの全部または一部に沿って延在し、各コンテナに対する少なくとも1つのフランジ41、42が進むことを可能にするスロットを形成する。輪郭101および開口部102は
図50に示される。吊り下げ構造体30のレール306は、フレーム100のプロファイルの内側に収容される。
【0151】
これは、プロファイルの内側の容積が区切られ、その容積が手押し車の外から接近できないかまたは容易に接近できないことを可能にする。好ましくは、吊り下げ構造体30のレール306は、この容積に沿って延在する。このレール306は、このようにして保護される。少なくとも、ユーザは、この吊り下げ構造体30にもたれることはできない。これは、手押し車内に収容される品物の重量が間違って測定されることを防止する。このようにして、これは、手押し車内に収容される品物の重量を測定する測定値の信頼性および正確さを改善するという問題を克服する。その上、これは、ユーザがたとえば彼らの指をその中に挟むことによってレール306上のスライダと干渉することを防止することによって、手押し車の安全性を改善する。このようにして、実施形態のすべては、手押し車が、同一の吊り下げ構造体を有する別の手押し車の中に入れ子にされることを可能にするように構成された吊り下げ構造体を説明する。
【0152】
図39~
図63を参照しながら上記で説明した例では、コンテナは、たとえば金属またはプラスチックで作られた固体壁によって区切られる。別の実施形態によれば、壁部のうちの1つだけ、複数、または全部が、
図2に示すように、メッシュ構成によってまたは透かし細工構造によって形成される。
【0153】
上記で示した例のすべてにおいて、コンテナは剛性である。それらを手で変形させることはできない。図示しない別の実施形態によれば、複数のコンテナが、単一の変形可能コンテナで置き換えられる。例示的な一実施形態によれば、この変形可能なコンテナは、少なくとも部分的に織物で、好ましくは全体的に織物で作られる。このコンテナは、拡張構成から格納構成に選択的に移動するように、圧縮されるように構成される。拡張構成では、このコンテナは、ユーザによって配置される品物を受けるための第1の容積を提供する。格納構成では、このコンテナは、品物がその中に配置されることを可能にしないか、または拡張構成における容積より小さい受け入れ容積を有する。
【0154】
拡張構成から格納構成への切り替えは、手押し車を別の手押し車の中に入れ子にすることによって遂行される。これは、織物製のコンテナの前方部を他の手押し車と接触させてコンテナを変形させることによって達成され得る。このために、織物製のコンテナは、変形するのに好ましいエリアを設けられ得る。これらの、変形するのに好ましいエリアは、たとえば、変形を容易にするように構成された、あらかじめ形成されたエリアを含むことができる。これらは、たとえば、織物、エラストマー、またはゴムのガセットであり得る。
【0155】
格納構成から拡張構成への切り替えは、好ましくは、重力の下で行われる。このために、変形可能コンテナは、たとえば
図50に示すレール306など、ガイドレール、ロッドまたはケーブルなどのガイド要素と協働するリングまたは小穴を設けられたフランジを有することができる。好ましくは、このガイド要素は、水平に対して傾いており、それが手押し車の前の方に延びるにつれて地面に近づく。
【0156】
このようにして、
図39~
図55に示す実施形態におけるように、変形可能コンテナの前方部が、重力の下で手押し車の前の方に移動する。このために、変形可能コンテナの前方部は、十分に重くされ得る。
【0157】
特に有利な一実施形態によれば、同じフレーム100および同じ吊り下げ構造体30を有する手押し車は、異なるタイプのコンテナを収容することができる。したがって、1つもしくは複数の固定式剛性コンテナ、1つもしくは複数のスライドする伸縮式剛性コンテナ、または1つもしくは複数の変形可能コンテナが、同じ手押し車上に選択的に搭載され得る。
【0158】
次に、本発明の別の好ましい実施形態が、
図56~
図63を参照しながら説明される。
【0159】
図56に示す実施形態によれば、有利には、手押し車1はコンテナ40を、および好ましくは単一のコンテナ40を有する。このコンテナ40は、前方部103と後方部104とを含む。後方部104は、グリップデバイス60に最も近いコンテナ40の部分に相当し、前方部103は、後方部104の反対側にある。以下で示すように、シャーシ10は、前方部105と後方部106とをさらに含む。後方部106は、グリップデバイス60に最も近いシャーシの部分に相当し、前方部105は、後方部106の反対側にある。
【0160】
この実施形態によれば、コンテナ40の前方部103は、コンテナ40の後方部104の幅寸法104aより大きい幅寸法103aを有する。
【0161】
この実施形態によれば、シャーシ10の前方部105は、シャーシ10の後方部106の幅寸法106aより小さい幅寸法105aを有する。
【0162】
より具体的には、好ましい実施形態によれば、
図62および
図63に示すように、手押し車1は、保管構成において別の手押し車1bの少なくとも一部を受けるように、かつ有利には他の手押し車1bによって少なくとも部分的に受けられるように構成される。
【0163】
より具体的には、この実施形態によれば、コンテナ40の前方部103は、保管構成における別の手押し車1bのコンテナ40の後方部104の両側を通すことができるように、より広い。同じく、好ましくは、シャーシ10の前方部105は、保管構成における別の手押し車1bのシャーシ10の後方部106に入ることができるように、より狭い。したがって、後方の手押し車1aのコンテナ40に入るのは前方の手押し車1bのコンテナ40である。以下で示すように、同じ後方の手押し車1aおよび前方の手押し車1bに対して、それらが、それぞれ入れ子にされるとき、すなわち保管構成にあるとき、前方の手押し車1bのシャーシ10に入るのは後方の手押し車1aのシャーシ10である。
【0164】
一実施形態によれば、これらの後方の手押し車1aおよび前方の手押し車1bに対して、それらがそれぞれ入れ子にされるとき、前方の手押し車1bのフレーム100に入るのは後方の手押し車1aのフレーム100である。
【0165】
有利には、本発明の手押し車1aは、別の手押し車1bの一部の中に入れ子になる部分を有するように、かつ別の手押し車1bの別の部分を取り囲む別の部分を有するように構成される。
【0166】
一実施形態によれば、吊り下げ構造体30は、少なくとも1つの吊り下げバー34と、少なくとも1つの力センサ51を含む少なくとも1つの測定デバイス50と、測定デバイス50をフレーム100に取り付けるための少なくとも1つの取り付け具56と、好ましくはフレーム100と、を含む。
【0167】
一実施形態によれば、吊り下げ構造体30は、前記手押し車1が別の手押し車1bの中に入れ子にされる方向に対応する方向に沿って減少する高さ寸法Hを有しており、手押し車1が、前記手押し車1の吊り下げ構造体と同一である吊り下げ構造体30を有する別の手押し車1bの中に少なくとも部分的に入れ子にされることを可能にするようになっている。
【0168】
一実施形態によれば、フレーム100は、前記手押し車1が別の手押し車1bの中に入れ子にされる方向に対応する方向に沿って減少する高さ寸法を有しており、手押し車1が、前記手押し車1の吊り下げ構造体と同一である吊り下げ構造体を有する別の手押し車1bの中に少なくとも部分的に入れ子にされることを可能にするようになっている。
【0169】
好ましい一実施形態によれば、測定デバイス50はフレーム100に挿入され、好ましくはフレーム100の2つの部分の間に配設される。有利には、フレーム100は、複数の部分101、102を含むことができる。好ましくは、1つまたは複数の測定デバイス50が、フレーム100の複数の部分の異なる部分の間に配設され得る。
【0170】
好ましい一実施形態によれば、
図59~
図61に示すように、非限定的な例として、フレーム100は、第1の部分101と第2の部分102とを含む。測定デバイス50は、一方で、2つの部分が互いに剛性接続されるように、かつ他方で、フレーム100に印加される任意のもたれかかる力が重量測定を妨げることのないような方法で力センサ51が吊り下げられるように、第1の部分101と第2の部分102との間に巧妙に設置される。
【0171】
図56は、コンテナ40の前方部103が、有利には手押し車1の前方に配設されたフラップ400を含むことを示す。この非限定的な例では、フラップ400は、コンテナ40の壁部を形成する。このフラップ400は、手押し車1が別の手押し車1bと入れ子になるとき、好ましくはコンテナ40の前方部103が別の手押し車1bのコンテナ40の後方部104を受けるときに下がるように構成される。この実施形態によれば、フラップ400は、選択的に2つの構成を有する。非限定的な実施形態によれば、第1の構成は、フラップ400が主に鉛直に延在するいわゆる起立構成に対応し、第2の構成は、フラップ400が主に水平に延在するいわゆる折り畳み構成に対応する。有利には、フラップ400は、少なくとも1つのヒンジ要素402を含む。このヒンジ要素402は、好ましくは水平である回転軸線を含む。このヒンジ要素402は、有利には、手押し車1が別の手押し車1bと入れ子にされていないとき、好ましくはそれが手押し車1bの別のコンテナ周りに入れ子にされていないときにフラップを起立構成に保持するように構成された少なくとも1つの復帰要素を含む。
【0172】
同じく、
図56~
図63では、フレーム100は、測定デバイス50の上方に配設されたカバー35を含むことにも留意されたい。これらのカバー35は、鉛直方向成分を有する力がフレーム100またはカバー35に印加されるとき、この力が1つまたは複数の測定デバイス50と干渉することがないように、かつ好ましくは1つまたは複数の測定デバイス50によって遂行される1つまたは複数の重量測定を妨げることがないように、この力が、耐荷重構造体200に、次いでシャーシ10に伝達されるように、フレーム100によって支持される。
【0173】
このようにして、
図56~
図63に示す例によれば、手押し車1は、少なくとも4つの測定デバイス50を含む。各手押し車のアーム11、12は、好ましくは2つの測定デバイス50を支える。
【0174】
これらの測定デバイス50は、以下でより詳細に説明される。
【0175】
図56では、手押し車1は、上記で説明したように、グリップデバイス60と表示デバイス70とを含む。
【0176】
このようにして、手押し車1は、フレーム100から4つの測定デバイス50を通して吊り下げられる少なくとも1つのコンテナ40を含む。一実施形態によれば、上記で説明したように、このコンテナ40は、前方部103および後方部104の2つの部分を含む。前方部103は、後方部104の幅寸法104aより大きい幅寸法103aを含む。
【0177】
コンテナ40の前方部103は、上記で説明したフラップ400を含む。コンテナ40の後方部104は、少なくとも1つの後方壁部403を含む。コンテナ40の前方部103は、フレーム100から2つの測定デバイス50を通して吊り下げられる。より具体的には、コンテナ40の前方部103は、手押し車1の第1のアーム11から吊り下げバー34を通して測定デバイス50によって、および手押し車1の第2のアーム12から別の吊り下げバー34を通して別の測定デバイス50によって吊り下げられる。同じことが、コンテナ40の後方部104に対して適用される。
【0178】
最後に、たとえば、
図56は、手押し車1の電気要素のすべてに電気を供給するように構成された電気バッテリ54を含むブロックの存在を示す。このブロックは、有利には、重心ができるだけ低くなるように、コンテナ40の下に配設される。
【0179】
図57は、
図56に示す手押し車1の輪郭図を示す。上記で説明した要素がこの図に示されている。同軸タブ53を含むブロック54は、特に留意されるべきである。この同軸タブは、コンテナ40によって支えられる当接部に当接するように構成される。したがって、当接部は、コンテナ40の運動、およびしたがって揺動運動を制限する。好ましくは、当接部は、同軸タブ53が挿入される開口部によって形成される。同軸タブ53は、吊り下げられたコンテナ40が有する開口部の縁部を支えるように構成されており、前記吊り下げられたコンテナ40の揺動運動を制限するようになっている。
【0180】
一実施形態によれば、同軸タブ53は、置換されてもよく、または追加の測定デバイス50を含んでもよい。この追加の測定デバイス50は、コンテナ40およびその内容物を少なくとも部分的に支持すること、および好ましくはコンテナ40およびその内容物の重量を測定することが意図されている。
【0181】
図58は、
図56および
図57に示す手押し車1の上面図を示す。この図では、上記で説明したように、手押し車1の前方部105は、手押し車1の後方部106より狭くなっていることを見ることができ、前記手押し車1が別の手押し車1bの少なくとも一部の中に入れ子になることを可能にするようになっている。
【0182】
同様に、この図では、コンテナ40の前方部103は、コンテナ40の後方部104より広くなっていることを見ることができ、前記手押し車1が別の手押し車1bの少なくとも一部の周りに入れ子になることを可能にするように、好ましくは手押し車1のコンテナ40の前方部103が他の手押し車1bのコンテナ40の後方部104の周りに入れ子になることを可能にするようになっている。
【0183】
図59は、カバー35の下でかつフレーム100の第1の部分101と第2の部分102との間に配設された測定デバイス50の拡大図である。測定デバイス50は、吊り下げバー34によってコンテナ40の少なくとも一部に接続される。カバー35の使用は、カバー35に印加されかつ鉛直方向成分を有する任意の力が、測定デバイス50またはコンテナ40に伝達されず、直接フレーム100に、次いで耐荷重構造体200に、および最後にシャーシ10に伝達されるように、カバー35がフレーム100に載っているだけで、測定デバイス50と直接機械的に接触していないことにおいて賢明である。
【0184】
図60は、
図59に示すものと同じであるがカバー35が取り除かれた拡大図を示す。
【0185】
次いで、力センサ51を含む測定デバイス50が示される。この力センサ51は、フレーム100の第1の部分101およびフレーム100の第2の部分102に剛性接続される。この剛性接続は、接続バー55によって、および力センサ51を取り付けるための取り付け具56によって生み出される。この取り付け具56は、力センサ51を接続バー55に剛性接続する。この接続は、それが、フレーム100に印加された任意の力がコンテナ40およびその内容物の重量の測定を妨げることを防止することにおいて賢明である。その上、測定デバイス50をフレーム100のまさにその構造に挿入することで、大量のスペースが節約され、人間工学が改善される。この力センサ51は、同じく、好ましくは吊り下げバー34を通して、コンテナ40の少なくとも一部に剛性接続される。
【0186】
一実施形態によれば、フレーム100は、接続バー55を含む。
【0187】
図61は
図60の継続であり、力センサ51は、賢明な実施形態による測定デバイス50の機械的アセンブリを示すために、簡潔にするためにフレーム100から切り離されている。したがって、コンテナ40が、測定デバイス50から、特に吊り下げバー34を通して力センサ51から吊り下げられていることに気付くことができる。このようにして、コンテナ40は、完全に、手押し車1のフレーム100に印加されても印加されなくてもよい力と相関関係はない。
【0188】
有利には、フレーム100は、貫通開口部、凹部、または溝の形状を取ることができる少なくとも1つの開口部107を含む。測定デバイス50は、フレーム100の開口部107の内側に配設され、好ましくは完全に収容される。
【0189】
図62は、別の手押し車1bの周りに入れ子にされた手押し車1aを示す。上記で説明したように、手押し車1aは、その後方部104より広い前方部103を有するコンテナ40を含んでおり、手押し車1aと同一である別の手押し車1bの後方部104と協働するように、かつ他の手押し車1bのコンテナ40の後方部104の周りに入れ子になるようになっている。
【0190】
特に、賢明な方法では、このようにして、他の手押し車1bのコンテナ40の後方部104は、手押し車1aのコンテナ40の前方部103の内側に収まる。2つの手押し車1aおよび1bが入れ子にされるとき、手押し車1aのフラップ400は、他の手押し車1bのコンテナ40の後方部104によってフラップ400の折り畳み構成に切り替えられる。手押し車1のコンテナの後方部104は、後方壁部403を含むことにも留意されたい。
【0191】
図63は、図式的に、手押し車1aと他の手押し車1bとの入れ子の上面図を示す。手押し車1のコンテナ40の前方部103は、他の手押し車1bのコンテナ40の後方部104の少なくとも一部を取り囲んでいることを見ることができ、手押し車1aのシャーシ10の前方部105は、他の手押し車1bのシャーシの後方部106の少なくとも一部の中に入れ子になっていることを見ることができる。
【0192】
したがって、本発明は、各々がコンテナおよびその内容物の重量を測定するために少なくとも1つのデバイスを装備された2つの手押し車が、簡単で、効率的で、信頼性のある方式で入れ子にされることを可能にする。
【0193】
上記の実施形態のすべてにおいて、コンテナ、トレイ、ボックス、または受容器という用語は、同等であると見なされ、交換可能であり得る。
【0194】
本発明は、上記の非限定的な例において説明された実施形態に限定されず、本特許請求の範囲に入るすべての実施形態を組み込むように拡張される。
【符号の説明】
【0195】
1 手押し車
1a 第1の手押し車
1b 第2の手押し車
1c 第3の手押し車
3 手押し車の前進方向
4 スライド方向
10 シャーシ
10a 第1の手押し車のシャーシ
10b 第2の手押し車のシャーシ
10c 第3の手押し車のシャーシ
11 第1のアーム
12 第2のアーム
13 水平方向部分
14 鉛直方向部分
15 伸縮式接続部
15a 第1の手押し車の伸縮式接続部
15b 第2の手押し車の伸縮式接続部
16 伸縮式部分
16a 第1の手押し車の伸縮式部分
16b 第2の手押し車の伸縮式部分
17 ヒンジ
18 シリンダー
19 当接部
20 支承部材
30 吊り下げ構造体
30a 第1の手押し車の吊り下げ構造体
30b 第2の手押し車の吊り下げ構造体
31 受け入れエリア
32 上部表面
33 側面
34 吊り下げバー
35 カバー
40 吊り下げられたトレイ、コンテナ
41 第1のフランジ
42 第2のフランジ
43 追加的な測定デバイス
44 開口部
50 測定デバイス
51 力センサ
52 同軸タブ
53 追加的な力センサ
54 電池
55 接続バー
56 力センサ取り付け具
60 グリップデバイス
70 表示デバイス
71 光学スキャナー
80 受容器
80a 第1の受容器
80b 第2の受容器
81 第1の側壁
81a 第1の受容器の第1の側壁
81b 第2の受容器の第1の側壁
82 第2の側壁
82a 第1の手押し車の受容器の第2の側壁
82b 第2の手押し車の受容器の第2の側壁
83 回転軸線
90 コンテナ
91 第1のハンドル
92 第2のハンドル
100 フレーム
101 フレームの第1の部分
102 フレームの第2の部分
103 コンテナの前方部
103a コンテナの前方部の幅寸法
104 コンテナの後方部
104a コンテナの後方部の幅寸法
105 シャーシの前方部
105a シャーシの前方部の幅寸法
106 シャーシの後方部
106a シャーシの後方部の幅寸法
107 開口部
200 耐荷重構造体
200a 第1の手押し車の耐荷重構造体
200b 第2の手押し車の耐荷重構造体
300 トレイ
300a 後方トレイ
300b 中間トレイ
300c 前方トレイ
301 前方当接部
302 レール
303 底壁
303a 後方トレイの底壁
303b 中間トレイの底壁
303c 前方トレイの底壁
304 側壁
305 第3の側壁
306 レール
400 フラップ
401 前方壁部
402 ヒンジ要素
403 後方壁部
500 入れ子にする方向
3040 縁部
L1 手押し車の長さ
l1 手押し車の幅
L2 吊り下げ構造体の長さ
l2 吊り下げ構造体の幅
H 吊り下げ構造体の高さ
Lpfa 後方トレイの底部壁部の長さ
Lpfb 中間トレイの底部壁部の長さ
Lpfc 前方トレイの底部壁部の長さ
【国際調査報告】