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特表2022-527729照明装置をハンドヘルド電気外科用器具に取り付けるためのアダプタアセンブリ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-06
(54)【発明の名称】照明装置をハンドヘルド電気外科用器具に取り付けるためのアダプタアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   A61B 90/35 20160101AFI20220530BHJP
   A61B 17/28 20060101ALI20220530BHJP
   A61B 18/14 20060101ALI20220530BHJP
【FI】
A61B90/35
A61B17/28
A61B18/14
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021546197
(86)(22)【出願日】2019-10-15
(85)【翻訳文提出日】2021-06-14
(86)【国際出願番号】 US2019056356
(87)【国際公開番号】W WO2020081580
(87)【国際公開日】2020-04-23
(31)【優先権主張番号】16/653,085
(32)【優先日】2019-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/746,927
(32)【優先日】2018-10-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521164670
【氏名又は名称】パシー メディカル, エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】コムサ ジェームス
(72)【発明者】
【氏名】パシー ヴィノッド ヴィー.
(72)【発明者】
【氏名】クレイマン ゲナディー
(72)【発明者】
【氏名】シルバー ミキヤ
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160GG40
4C160KK70
(57)【要約】
ハンドヘルド外科用器具に照明装置を取り付けるためのアダプタアセンブリであって、前記外科用器具の遠位端部をその中心軸に沿った位置で係合させるように構成された第1の本体部と、前記照明装置の照射軸が前記外科用器具の中心軸と角度をもって交差するように、前記照明装置を前記外科用器具の前記遠位端部に隣接して支持するように構成された第2の本体部と、を備えるアダプタアセンブリ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンドヘルド外科用器具に照明装置を取り付けるためのアダプタアセンブリであって、
a)前記外科用器具の遠位端部をその中心軸に沿った位置で係合させるように構成された第1の本体部と、
b)前記照明装置の照射軸が前記外科用器具の中心軸と角度をもって交差するように、前記照明装置を前記外科用器具の前記遠位端部に隣接して支持するように構成された第2の本体部と、
を備えるアダプタアセンブリ。
【請求項2】
前記第1の本体部は、前記外科用器具の前記遠位端部を受け入れるように構成された内部ボアを有する円錐形スリーブによって画定される、請求項1に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項3】
前記第1の本体部を形成する前記円錐形スリーブは、前記外科用器具の前記遠位端部を係合させるための可撓性の円錐形部を形成するように二股に分かれている、請求項2に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項4】
前記第1の本体部は、前記外科用器具の前記中心軸を中心に軸方向に回転するように適合されている、請求項2に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項5】
前記外科用器具の前記遠位端部に対してシールするために前記円錐形スリーブの前記内部ボア内に弾性Oリングが配置され、回転力がかかっていないときの前記第1の本体部の望ましくない軸方向回転を防止する、請求項4に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項6】
前記第2の本体部は、前記照明装置の中心ボアに係合するように構成された円錐形シャフトによって画定される、請求項1に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項7】
前記第1および第2の本体部は、剛性ブリッジによって互いに接続されている、請求項6に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項8】
前記第2の本体部は、前記照明装置を支持するための内部チャンバを有するハウジングによって画定される、請求項1に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項9】
前記第2の本体部は、前記第1の本体部から半径方向外側に延在する、請求項8に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項10】
前記第1の本体部は、前記外科用器具の前記遠位端部を受け入れるための開位置と、前記外科用器具の前記遠位端部を係合させるための閉位置との間で直線移動するように適合された、一対の離して設けられた係合フランジを含むクランプ機構によって画定される、請求項8に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項11】
各係合フランジには、前記外科用器具の前記遠位端部を係合させるために、その内面に弾性プレートが設けられ、前記離して設けられた係合フランジは、ばねによって前記閉位置へと付勢される、請求項10に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項12】
前記第1の本体部は、前記外科用器具の前記遠位端部を受け入れるための開位置と、前記外科用器具の前記遠位端部を係合させるための閉位置との間で枢動するように適合された、一対の離して設けられた係合フランジを含むクランプ機構によって画定される、請求項6に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項13】
各係合フランジには、前記外科用器具の前記遠位端部を係合させるために、その内面にゴムプレートが設けられ、前記離して設けられた係合フランジは、ばねによって前記閉位置へと付勢される、請求項12に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項14】
前記照明装置は、前記円錐形シャフトを受け入れるための前記中心ボアを画定する略円筒形ジャケットを含む、請求項6に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項15】
前記照明装置は、円周方向に配置された複数のLED光源と、前記ジャケットの遠位端に配置されて前記照明装置の前記照射軸を画定する環状レンズとを含む、請求項14に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項16】
前記第2の本体部を画定する前記円錐形シャフトを摩擦係合させるために、環状ジャミングリングが前記中心ボアを取り囲む、請求項14に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項17】
前記照明装置は、LED光源と、前記ハウジングの遠位端に配置されて前記照明装置の前記照射軸を画定するレンズとを含む、請求項8に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項18】
前記照明装置の前記中心ボア内に前記円錐形シャフトが係合すると前記LED光源を作動させるために、前記照明装置内に切替機構が配置される、請求項15に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項19】
前記第1の本体部に前記外科用器具の前記遠位端部が係合すると前記LED光源を作動させるために、前記ハウジング内に切替機構が配置される、請求項8に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項20】
ハンドヘルド外科用器具に照明装置を取り付けるためのアダプタアセンブリであって、
a)前記外科用器具の遠位端部をその中心軸に沿った位置で係合させるように構成された内部ボアを有する円錐形スリーブと、
b)フランジによって前記円錐形スリーブに接続され、前記照明装置の中心ボアに係合するように構成された円錐形シャフトと、
を備え、前記照明装置は、円周方向に配置された複数のLED光源と、その遠位端に配置されて前記照明装置の照射軸を画定する環状レンズとを含み、前記照明装置の前記照射軸は、前記外科用器具の前記中心軸と角度をもって交差する、アダプタアセンブリ。
【請求項21】
前記円錐形スリーブは、前記外科用器具の前記遠位端部を係合させるための可撓性の円錐形部を形成するように二股に分かれている、請求項20に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項22】
前記円錐形スリーブは、前記外科用器具の前記中心軸を中心に軸方向に回転するように適合されている、請求項20に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項23】
前記外科用器具の前記遠位端部に対してシールするために前記円錐形スリーブの前記内部ボア内に弾性Oリングが配置され、回転力がかかっていないときの前記円錐形スリーブの望ましくない軸方向回転を防止する、請求項22に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項24】
前記円錐形シャフトを摩擦係合させるために、環状ジャミングリングが前記照明装置の前記中心ボアを取り囲む、請求項20に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項25】
前記照明装置の前記中心ボア内に前記円錐形シャフトが係合すると前記LED光源を作動させるために、前記照明装置の前記中心ボアに切替機構が動作可能に対応付けられている、請求項20に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項26】
ハンドヘルド外科用器具に照明装置を取り付けるためのアダプタアセンブリであって、
a)前記外科用器具の遠位端部をその中心軸に沿った位置で係合させるように構成された内部ボアを有する円錐形スリーブと、
b)前記円錐形スリーブと一体的に形成され、そこから半径方向外側に延在し、前記照明装置を支持するための内部チャンバを有するハウジングと、
を備え、前記照明装置は、LED光源と、前記ハウジングの遠位端に配置されて前記照明装置の照射軸を画定するレンズとを含み、前記照明装置の前記照射軸は、前記外科用器具の前記中心軸と角度をもって交差する、アダプタアセンブリ。
【請求項27】
前記円錐形スリーブは、前記外科用器具の前記遠位端部を係合させるための可撓性の円錐形部を形成するように二股に分かれている、請求項26に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項28】
前記円錐形スリーブは、前記外科用器具の前記中心軸を中心に軸方向に回転するように適合されている、請求項26に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項29】
前記外科用器具の前記遠位端部に対してシールするために前記円錐形スリーブの前記内部ボア内に弾性Oリングが配置され、回転力がかかっていないときの前記円錐形スリーブの望ましくない軸方向回転を防止する、請求項28に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項30】
前記円錐形スリーブに前記外科用器具の前記遠位端部が係合すると前記LED光源を作動させるために、前記ハウジング内に切替機構が配置され、前記円錐形スリーブと連通する、請求項26に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項31】
ハンドヘルド外科用器具に照明装置を取り付けるためのアダプタアセンブリであって、
a)前記照明装置を支持するための内部チャンバを有するハウジングであって、前記照明装置は、LED光源と、前記ハウジングの遠位端に配置されて前記照明装置の照射軸を画定するレンズとを含む、ハウジングと、
b)前記ハウジングから垂下したクランプ機構であって、前記照明装置の前記照射軸が前記外科用器具の中心軸と角度をもって交差するように、前記外科用器具の前記遠位端部を受け入れるための開位置と、前記外科用器具の前記遠位端部をその中心軸に沿った位置で係合させるための閉位置との間で直線移動するように適合された、一対の離して設けられた係合フランジを含むクランプ機構と、
を備えるアダプタアセンブリ。
【請求項32】
前記クランプ機構の各係合フランジには、前記外科用器具の前記遠位端部を係合させるために、その内面に弾性プレートが設けられ、前記離して設けられた係合フランジは、ばねによって前記閉位置へと付勢される、請求項31に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項33】
前記クランプ機構に前記外科用器具の前記遠位端部が係合すると前記LED光源を作動させるために、前記ハウジング内に切替機構が配置される、請求項31に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項34】
ハンドヘルド外科用器具に照明装置を取り付けるためのアダプタアセンブリであって、
a)前記照明装置の中心ボアに係合するように構成された円錐形シャフトであって、前記照明装置は、円周方向に配置された複数のLED光源と、その遠位端に配置されて前記照明装置の照射軸を画定する環状レンズとを含む、円錐形シャフトと、
b)前記円錐形シャフトに動作可能に対応付けられ、前記照明装置の前記照射軸が前記外科用器具の中心軸と角度をもって交差するように、前記外科用器具の前記遠位端部を受け入れるための開位置と、前記外科用器具の前記遠位端部をその中心軸に沿って係合させるための閉位置との間で枢動するように適合された、一対の離して設けられた係合フランジを含むクランプ機構と、
を備えるアダプタアセンブリ。
【請求項35】
前記クランプ機構の各係合フランジには、前記外科用器具の前記遠位端部を係合させるために、その内面に弾性プレートが設けられ、前記離して設けられた係合フランジは、ばねによって前記閉位置へと付勢される、請求項34に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項36】
前記円錐形シャフトを摩擦係合させるために、環状ジャミングリングが前記中心ボアを取り囲む、請求項34に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項37】
前記照明装置の前記中心ボア内に前記円錐形シャフトが係合すると前記LED光源を作動させるために、前記照明装置の前記中心ボアに切替機構が動作可能に対応付けられている、請求項34に記載のアダプタアセンブリ。
【請求項38】
a)ハンドヘルド外科用器具と、
b)バッテリ駆動式照明装置と、
c)前記照明装置を前記外科用器具に取り付けるためのアダプタと、
d)前記外科用器具、前記照明装置、および前記アダプタを収容するパッケージング容器と、
を備えるキット。
【請求項39】
前記ハンドヘルド外科用器具は電気外科用ペンシルである、請求項38に記載のキット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2018年10月17日に出願された米国仮特許出願第62/746,927号および2019年10月15日に出願された米国特許出願第16/653,085号の利益を主張する。その開示内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、外科用器具類に関し、より詳細には、バッテリ駆動式照明装置をハンドヘルド電気外科用器具に取り付けるためのアダプタアセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
照明装置は、一般的に、オペレータが、照明により視野が確保される空間または領域を照らし、これによってより正確にこの空間または領域を制御および強調することを可能にするために使用される。多くの状況において、照明装置を使用して、通常では光が当たらないか、当たったとしても十分な量ではない閉鎖空間または限定空間を照らすことができる。
【0004】
既存の照明装置は、例えば医療装置およびスクリュードライバなどの手工具を含む各種工具が使用される領域を照らすように、当該装置または工具に接続可能である。そのような照明装置および光源は、アタッチメントを含む。アタッチメントからは電気コードが延在し、電源に接続可能である。アタッチメントはバッテリ駆動式であり、光源は特定の視野に光を向けるために工具内に一体的に形成される。
【0005】
医療行為において、照明装置は、処置または検査中の特定の領域に光を向けるために使用される。例えば、照明装置は、電気外科用ペンシル、より具体的には組織を切開するために使用されるBOVIE(登録商標)ペンシル、および開創器および鉗子などの様々な他の処置用器具などのハンドヘルド電気外科用装置と共に使用することができる。照光式開創器は、一般に、手術中に使用され、手術腔や手術野内の他の領域を照らすのに有用である。
【0006】
本発明者らは、従来知られている照明装置のいくつかの欠点を認識した。例えば、光源が一体的に形成された公知の照明装置は、一般的に高価であり、嵩張り、怪我の原因となり得る。公知のコードレスおよびコード付きの照明装置は、工具の嵩を大きく増し、ユーザが多くの状況で必要とされる精度で工具を操作することを防げ、ユーザが工具を狭い空間へと延ばすことを防げる。
【0007】
さらに、多くの照明装置、特にコード付きの照明装置は、常に再配置が必要となり、扱いにくく、またこの保持または再配置は助手に依存し、手術野に問題を生じ得る。さらに、コード付きの照明装置および工具内に一体的に形成された光源は、高熱となり得る。したがって、ユーザおよび/または患者を火傷させ、場合によっては火災を引き起こす可能性さえある。
【0008】
外科手術中に照明装置の代わりにヘッドライトを使用することができる。しかしながら、他の照明装置と同様に、ヘッドライトは嵩張り、一般に電源に接続するためのケーブルを必要とし、常に再調整が必要となり、安全面で問題を生じ得る。加えて、ヘッドランプは無菌ではない。さらに、外科医の頭部に装着された状態では、手術野から離れているため、有効性が低く、またユーザにとって扱いにくくなり得、さらに長期装着は疲労を伴う。
【0009】
ハンドヘルド電気外科用装置に取り付けるように、特に電気外科用ペンシルと共に使用するように設計された特に有用な照明装置は、米国特許第9,851,060号に開示されており、その開示内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。本発明は、本明細書に開示された照明装置の有用性および有効性を高めるための付属品を提供する。
【発明の概要】
【0010】
本発明は、バッテリ駆動式照明装置をハンドヘルド電気外科用器具に取り付けるための新規かつ有用なアダプタアセンブリに関する。概して、本発明のアダプタアセンブリは、外科用器具の遠位端部をその中心軸に沿った位置で係合させるように構成された第1の本体部と、照明装置の照射軸が前記外科用器具の中心軸と角度をもって交差するように、前記照明装置を前記外科用器具の前記遠位端部に隣接して支持するように構成された第2の本体部と、を備える。
【0011】
本発明のアダプタアセンブリの第1の実施形態は、外科用器具の遠位端部をその中心軸に沿った位置で係合させるように構成された内部ボアを有する円錐形スリーブと、フランジによって前記円錐形スリーブに接続され、照明装置の中心ボアに係合するように構成された円錐形シャフトと、を備え、前記照明装置は、円周方向に配置された複数の光源と、その遠位端に配置されて前記照明装置の照射軸を画定する環状レンズとを含み、前記照明装置の前記照射軸は、前記外科用器具の前記中心軸と角度をもって交差する。
【0012】
光源は、青色LED、白色LED、黄色LEDなどの発光ダイオードから構成されてもよい。LEDは、他の種類のライトよりも、エネルギー消費量が少なく、寿命が長く、利用可能なサイズが小さく、速いスイッチングを提供することから有利である。ただし、他の種類のライトが使用される場合もある。例えば、光源は、感染性生物を処理または予防するためのUV-C光を含むUV光を生成するように適合および構成することができる。
【0013】
前記円錐形スリーブは、前記外科用器具の前記遠位端部を係合させるための可撓性の円錐形部を形成するように二股に分かれており、前記外科用器具の前記中心軸を中心に軸方向に回転するように適合されている。前記外科用器具の前記遠位端部に対してシールするために前記円錐形スリーブの前記内部ボア内に弾性Oリングが配置され、回転力がかかっていないときの前記円錐形スリーブの望ましくない軸方向回転を防止する。さらに、前記円錐形シャフトを摩擦係合させるために、環状ジャミングリングが前記照明装置の前記中心ボアを取り囲み、前記照明装置の前記中心ボア内に前記円錐形シャフトが係合すると前記LED光源を作動させるために、前記照明装置の前記中心ボアに切替機構が動作可能に対応付けられている。
【0014】
本発明のアダプタアセンブリの第2の実施形態は、外科用器具の遠位端部をその中心軸に沿った位置で係合させるように構成された内部ボアを有する円錐形スリーブと、前記円錐形スリーブ部と一体的に形成され、そこから半径方向外側に延在し、照明装置を支持するための内部チャンバを有するハウジングと、を備え、前記照明装置は、LEDまたは他の光源と、前記ハウジングの遠位端に配置されて前記照明装置の照射軸を画定する環状レンズとを含み、前記照明装置の前記照射軸は、前記外科用器具の前記中心軸と角度をもって交差する。
【0015】
前記円錐形スリーブは、前記外科用器具の前記遠位端部を係合させるための可撓性の円錐形部を形成するように二股に分かれている。この可撓性の構造によって、円錐形スリーブが異なる形状の外科用器具を収容する、または他の方法で係合することが可能となり、異なる電気外科用ペンシルとのアダプタの適合性を高める。
【0016】
前記円錐形スリーブは、前記外科用器具の前記中心軸を中心に軸方向に回転するように適合されている。前記外科用器具の前記遠位端部に対してシールするために前記円錐形スリーブの前記内部ボア内に弾性Oリングが配置され、回転力がかかっていないときの前記円錐形スリーブの望ましくない軸方向回転を防止する。前記円錐形スリーブに前記外科用器具の前記遠位端部が係合すると前記LEDまたは他の光源を作動させるために、前記ハウジング内に切替機構が配置され、前記円錐形スリーブと連通する。
【0017】
本発明のアダプタアセンブリの第3の実施形態は、照明装置を支持するための内部チャンバを有するハウジングであって、前記照明装置は、LEDまたは他の光源と、前記ハウジングの遠位端に配置されて前記照明装置の照射軸を画定する円形レンズとを含む、ハウジングと、前記ハウジングから垂下したクランプ機構であって、前記照明装置の前記照射軸が外科用器具の中心軸と角度をもって交差するように、前記外科用器具の前記遠位端部を受け入れるための開位置と、前記外科用器具の前記遠位端部をその中心軸に沿った位置で係合させるための閉位置との間で直線移動するように適合された、一対の離して設けられた係合フランジを含むクランプ機構と、を備える。
【0018】
前記クランプ機構の各係合フランジには、前記外科用器具の前記遠位端部を係合させるために、その内面に弾性プレートが設けられ、前記離して設けられた係合フランジは、ばねによって前記閉位置へと付勢される。前記クランプ機構に前記外科用器具の前記遠位端部が係合すると前記LEDまたは他の光源を作動させるために、前記ハウジング内に切替機構が配置される。
【0019】
本発明のアダプタアセンブリの第4の実施形態は、照明装置の中心ボアに係合するように構成された円錐形シャフトであって、前記照明装置は、円周方向に配置された複数のLEDまたは他の光源と、その遠位端に配置されて前記照明装置の照射軸を画定する環状レンズとを含む、円錐形シャフトと、前記円錐形シャフトに動作可能に対応付けられ、前記照明装置の前記照射軸が外科用器具の中心軸と角度をもって交差するように、前記外科用器具の前記遠位端部を受け入れるための開位置と、前記外科用器具の前記遠位端部をその中心軸に沿って係合させるための閉位置との間で枢動するように適合された、一対の離して設けられた係合フランジを含むクランプ機構と、を備える。
【0020】
前記クランプ機構の各係合フランジには、前記外科用器具の前記遠位端部を係合させるために、その内面に弾性プレートが設けられ、前記離して設けられた係合フランジは、ばねによって前記閉位置へと付勢される。前記円錐形シャフトを摩擦係合させるために、環状ジャミングリングが前記中心ボアを取り囲む。前記照明装置の前記中心ボア内に前記円錐形シャフトが係合すると前記LEDまたは他の光源を作動させるために、前記照明装置の前記中心ボアに切替機構が動作可能に対応付けられている。
【0021】
本質的に、本明細書に開示されるバッテリ駆動式照明装置は、市場では比較的一般的である、特定の種類の電気外科用ペンシルの遠位端部に設置されるように適合および構成されており、本明細書に開示されるアダプタアセンブリは、そのような照明装置を様々な異なる電気外科用ペンシル、さらには様々な異なる種類の外科用および非外科用装置と共に使用することを可能にする。
【0022】
さらに、本明細書に開示されるアダプタアセンブリを使用して、本明細書に開示されるバッテリ駆動式照明装置をハンドヘルド外科用装置以外の物体、器具、および/または機器に取り付けることができることが想定される。例えば、本明細書に開示されるアダプタアセンブリ、特にクランプ機構を有するアダプタアセンブリは、照明装置を任意の有用な位置で支持するように、手術台もしくは外科用ドレープに取り付けられるか、または他の方法でクランプされるか、あるいは体組織に直接クランプされ得ることが想定される。
【0023】
当業者は、本発明のアダプタアセンブリを使用して、照明装置を他の種類の外科用器具および装置、例えば、開創器、スネア、フック、メスまたはステープラに取り付けることもできることを容易に理解するであろう。ある用途または手術用に特定のアダプタを設計できることも想定される。例えば、アダプタは、ロボット外科手術中に使用される特殊な工具、非常に特殊な工具を使用するロボット手術用に設計することができる。
【0024】
本発明はまた、ハンドヘルド外科用器具と、バッテリ駆動式照明装置と、照明装置を外科用器具に取り付けるためのアダプタと、前記外科用器具、前記照明装置、および前記アダプタを収容するパッケージング容器とを含むキットに関する。好ましくは、前記ハンドヘルド外科用器具は電気外科用ペンシルである。前記パッキング容器に収容された前記アダプタは、本明細書に開示されたアダプタのいずれかであり得る。
【0025】
本発明はまた、1つ以上のバッテリ駆動式照明装置を外科場で用いられる台に取り付けるためのアダプタアセンブリに関する。前記アダプタアセンブリは、前記アセンブリを台に取り外し可能に取り付けるための載置用クランプと、一対の独立して調整可能な可撓性アダプタアームをさらに含み、各可撓性アダプタアームは、それぞれの照明装置を取り外し可能に保持するための円錐形シャフト部を有する。
【0026】
本発明のこれらおよび他の特徴は、以下の図面の簡単な説明と併せて解釈される好ましい実施形態の詳細な説明から、本発明が属する技術分野の当業者により容易に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】ハンドヘルド電気外科用器具から取り外された照明装置の斜視図である。
図2】ハンドヘルド電気外科用器具の遠位端部に取り付けられた図1の照明装置の斜視図である。
図3】照明装置およびハンドヘルド電気外科用器具から分離された、本発明のアダプタアセンブリの第1の実施形態の分解斜視図である。
図4】ハンドヘルド電気外科用器具の遠位端部に係合された本発明のアダプタアセンブリの第1の本体部の斜視図である。
図5】照明装置がアダプタアセンブリの第2の本体部に取り付けられた、ハンドヘルド電気外科用器具の遠位端部に係合された本発明のアダプタアセンブリの第1の本体部の斜視図である。
図6】ハンドヘルド電気外科用器具の軸を中心に、図5に示す位置から90度回転させたアダプタアセンブリを示す図である。
図7】ハンドヘルド電気外科用器具の遠位端部に載置されたアダプタアセンブリおよび照明装置の側面立面図である。
図8】ハンドヘルド電気外科用器具の遠位端部に載置されたアダプタアセンブリおよび照明装置の平面図である。
図9】ハンドヘルド電気外科用器具の遠位端部に載置されたアダプタアセンブリおよび照明装置の前端図である。
図10図7の部分拡大図である。
図11図7のB-B線断面図である。
図12図8のC-C線断面図である。
図13図11の部分拡大図である。
図14】本発明のアダプタアセンブリの分解立面図である。
図15図1および図2に示すバッテリ駆動式照明装置の分解斜視図である。
図16図15の部分拡大図である。
図17図15に示すジャミングリングの斜視図である。
図18】ハンドヘルド電気外科用器具から分離された、本発明のアダプタアセンブリの第2の実施形態の分解斜視図である。
図19】ハンドヘルド電気外科用器具の遠位端部に係合された図18のアダプタアセンブリの斜視図である。
図20】ハンドヘルド電気外科用器具の軸を中心に、図19に示す位置から90度回転させたアダプタアセンブリを示す図である。
図21】ハンドヘルド電気外科用器具の遠位端部に載置された図18のアダプタアセンブリの平面図である。
図22】ハンドヘルド電気外科用器具の遠位端部に載置された図18のアダプタアセンブリの側面立面図である。
図23】ハンドヘルド電気外科用器具の遠位端部に載置された図18のアダプタアセンブリの底面図である。
図24】ハンドヘルド電気外科用器具の遠位端部に載置された図18のアダプタアセンブリの前端図である。
図25図22の部分拡大図である。
図26図21のH-H線断面図である。
図27図26の外科用器具の遠位端部および電極ブレードの部分拡大図である。
図28図26のアダプタアセンブリの第1の本体部の近位端部の部分拡大図である。
図29図26のアダプタアセンブリの第2の本体部の遠位端部の部分拡大図である。
図30図18のアダプタアセンブリの側面立面図である。
図31図30の断面図である。
図32図30に示すアダプタアセンブリの分解斜視図である。
図33図32に示すアダプタアセンブリに収容されたPCBアセンブリの側面立面図である。
図34図32に示すPCBアセンブリの平面図である。
図35図32に示すPCBアセンブリの前端図である。
図36図32に示すPCBアセンブリの斜視図である。
図37】照明装置およびハンドヘルド電気外科用器具から分離された、本発明のアダプタアセンブリの第3の実施形態の分解斜視図である。
図38】ハンドヘルド電気外科用器具の遠位端部に係合された図37のアダプタアセンブリの斜視図である。
図39】ハンドヘルド電気外科用器具の遠位端部に係合された図37のアダプタアセンブリの側面立面図である。
図40】ハンドヘルド電気外科用器具の遠位端部に取り付けられた図37のアダプタアセンブリの前端図である。
図41図37のアダプタアセンブリの前端図である。
図42図37のアダプタアセンブリの側面立面図である。
図43図37のアダプタアセンブリの底面図である。
図44図37のアダプタアセンブリの斜視図である。
図45図42のM-M線断面図である。
図46図41のN-N線断面図である。
図47図37のアダプタアセンブリの分解斜視図である。
図48】クランプ機構が開位置に配置された図37のアダプタアセンブリの前端図である。
図49】クランプ機構が閉位置に配置された図37のアダプタアセンブリの側面立面図である。
図50】クランプ機構が開位置に配置された図37のアダプタアセンブリの底面図である。
図51】クランプ機構が閉位置に配置された図37のアダプタアセンブリの底面図である。
図52】クランプ機構の可動部の斜視図である。
図53】クランプ機構の可動部が分離されたアダプタアセンブリの収容部の斜視図である。
図54】照明装置およびハンドヘルド電気外科用器具から分離された、本発明のアダプタアセンブリの第4の実施形態の分解斜視図である。
図55図54に示すアダプタアセンブリ内に係合され、アダプタアセンブリがハンドヘルド電気外科用器具の遠位端部に係合された照明装置の斜視図である。
図56】ハンドヘルド電気外科用器具の軸を中心に、図55に示す位置から90度回転させたアダプタアセンブリを示す図であり、この回転により器具軸と照射軸との交差を維持しながら、装置/アダプタの大部分が外科医の視線から容易に除かれる。
図57】ハンドヘルド電気外科用器具の遠位端部に係合された図54のアダプタアセンブリの側面立面図である。
図58】ハンドヘルド電気外科用器具の遠位端部に取り付けられた図54のアダプタアセンブリの底面図である。
図59】ハンドヘルド電気外科用器具の遠位端部に取り付けられた図54のアダプタアセンブリの前端図である。
図60図57のR-R線断面図である。
図61図54のアダプタアセンブリから分離された照明装置の分解斜視図である。
図62図54のアダプタアセンブリと係合した照明装置の斜視図である。
図63図62に示すアダプタアセンブリと係合した照明装置の前端図である。
図64図62に示すアダプタアセンブリと係合した照明装置の側面立面図である。
図65】クランプ機構が開位置にある、図62に示すアダプタアセンブリと係合した照明装置の前端図である。
図66】クランプ機構が閉位置にある、図62に示すアダプタアセンブリと係合した照明装置の前端図である。
図67図54のアダプタアセンブリの分解斜視図である。
図68図54のアダプタアセンブリの前端図である。
図69図68のT-T線断面図である。
図70】そのクランプ機構から分離された、図54のアダプタアセンブリの円錐形シャフト部の斜視図である。
図71】アダプタが180度回転されて示されている、図19と同様の斜視図である。
図72】アダプタが180度回転されて示されている、図38と同様の斜視図である。
図73-78】各々が照明装置を取り外し可能に保持するための調整可能な支持クランプおよび一対の独立して調整可能な可撓性アダプタアームを備える、1つ以上のバッテリ駆動式照明装置を台または表面に取り付けるためのアダプタアセンブリの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
当業者が過度の実験をすることなく本発明を作製および使用する方法を容易に理解するように、その好ましい実施形態を、図面を参照して以下に詳細に説明する。
【0029】
同様の参照番号が本発明の各種実施形態の同様の構造要素を識別する図面を参照すると、図1および図2には、ハンドヘルド電気外科用器具10の遠位端部に直接設置するように、より具体的には、例えば米国特許第9,851,060号に開示されているように、BOVIEペンシルなどの電気外科用ペンシルの遠位端部に直接設置するように構成された、バッテリ駆動式コードレス照明装置20が示されている。使用時には、照明装置20が電気外科用器具10の遠位端部に直接設置されると、環状光が自動的かつ同時に、照明装置20から器具10の長手方向軸に沿って発せられる。
【0030】
外科用器具10の遠位端部に直接設置されている図1および図2に示す照明装置20とは対照的に、本発明は、照明装置20などの照明装置を外科用器具10の遠位端部に隣接する位置で外科用器具10に取り付けるためのアダプタアセンブリに関する。
【0031】
図3図19を参照すると、照明装置40をハンドヘルド外科用器具10の遠位端部14に隣接する位置で外科用器具10に取り付けるためのアダプタアセンブリ30が示されている。図3図9および図14に示すように、アダプタアセンブリ30は、外科用器具10の遠位端部14をその中心軸に沿った位置で係合させるように構成された内部ボアを有する円錐形スリーブ部16と、照明装置40の中心ボアと係合するように構成された円錐形シャフト部24とを含む。
【0032】
図6図9図12および図14に最もよく示されるように、剛性フランジが、アダプタアセンブリ30の円錐形スリーブ部16をアダプタアセンブリ30の円錐形シャフト部24に接続する。アダプタアセンブリ30の剛性フランジは、照明装置40の照射軸が外科用器具10の中心軸と角度をもって交差するように方向付けられるように構成される。
【0033】
図3図9および図14を参照すると、アダプタアセンブリ30の円錐形スリーブ部16は、外科用器具10の遠位端部14を係合させるための可撓性の分割円錐形部8を形成するように二股に分かれている。より具体的には、スリーブ部16の円錐形部8は、図10および図11に最もよく示されるように、電極ブレード4の中間フランジ部6に近位の位置で、電極ブレード4の近位端部12に柔軟に係合するように適合および構成されている。これにより、異なるサイズおよび/または幾何学的形状の器具とより広く適合することが可能になる。
【0034】
図12および図15図17に最もよく示されるように、円錐形シャフト24は、照明装置40の中心ボアと係合するように構成される。より具体的には、照明装置40は、照明装置40の中央受け入れボアを形成する内側本体部32を支持するための空洞を画定する2つ部品からなる略円筒形本体34’および34’’から構成される。図17に最もよく示されるジャミングリング28は、照明装置40の近位端に配置され、アダプタアセンブリ30の円錐形シャフト部24を摩擦係合させるために、内側本体部32の中央受け入れボアと軸方向に位置合わせされる。端キャップ26が、照明装置40の円筒形本体34内にジャミングリング28を保持する。
【0035】
照明装置40の本体の内部空洞はまた、複数の円周方向に配置されたLEDまたは他の光源42を含むPC基板38と、光源42を通電するための少なくとも1つまたは複数のバッテリ36と、アダプタアセンブリ30の円錐形シャフト24上に照明装置40が係合すると光源42を作動させるための切替機構48とを支持する。環状レンズ46が光源42を覆い、PC基板38上の光源42とレンズ46との間にはスペーサ44が配置されている。
【0036】
円周方向に配置された光源42および環状レンズ46は、照明装置40がアダプタアセンブリ30の円錐形シャフト部24に係合し、円錐形スリーブ部16が外科用器具10の遠位端部に係合するときに外科用器具10の中心軸と角度をもって交差する照明装置40の照射軸を画定する。
【0037】
図5図6とを比較すると、アダプタアセンブリ30の円錐形スリーブ部16は、外科用器具10の中心軸を中心とした、アダプタアセンブリ30の、したがって照明装置40の軸方向回転を容易にするように構成されることが分かる。これにより、ユーザは、アクセスが困難な解剖学的構造の領域にある場合に、視線を維持するか、または照射軸を移動させることができる。これに関して、図11図14に最もよく示されるように、弾性Oリング18が、円錐形スリーブ部16の内部ボア内に配置され、外科用器具10の遠位端部14を摩擦係合させるために端キャップ22によって定位置に保持され、これにより、回転力がかかっていないときの円錐形スリーブ部16の望ましくない軸方向回転を防止する。
【0038】
図18図36を参照すると、外科用器具10の遠位端部14に隣接する位置でハンドヘルド外科用器具10に照明装置を取り付けるための別のアダプタアセンブリ50が示されており、照明装置の照射軸が外科用器具10の中心軸と角度をもって交差するように構成されている。
【0039】
アダプタアセンブリ50は、図26および図27に最もよく示されるように、二股に分かれている先端部8’および8’’と、外科用器具10の遠位端部14をその中心軸に沿った位置で係合させるように構成された内部ボアとを含むという点で、アダプタアセンブリ30の円錐形スリーブ部16と同様の、円錐形スリーブ部52(52’および52’’)を含む。円錐形スリーブ部52は、外科用器具10の中心軸を中心としたアダプタアセンブリ50の軸方向回転を容易にするように構成される。これに関して、図26図28に最もよく示されるように、弾性Oリング56が、円錐形スリーブ部52の内部ボア内に配置され、外科用器具10の遠位端部14を摩擦係合させるために端キャップ56によって定位置に保持され、これにより、回転力がかかっていないときの円錐形スリーブ部52の望ましくない軸方向回転を防止する。
【0040】
図26および図29図36を参照すると、アダプタアセンブリ50は、円錐形スリーブ部52と一体的に形成され、そこから半径方向外側に延在する収容部72をさらに含む。収容部72は、アダプタアセンブリ50の照明装置を支持するための内部チャンバを囲むカバーを有する。照明装置は、PC基板68に対応付けられたLEDまたは他の光源66と、光源66を通電するためのバッテリ58と、外科用器具10の遠位端部14が円錐形スリーブ部52に係合すると光源66を作動させるための切替機構62と、円形レンズ64とを含む。
【0041】
光源66およびレンズ64は、収容部72の遠位端に配置され、共にアダプタアセンブリ50の照明装置の照射軸を画定する。図26に最もよく示されるように、収容部72の向きは、光源66およびレンズ64によって画定される照射軸が外科用器具10の中心軸と角度をもって交差するような向きである。
【0042】
図37図53を参照すると、外科用器具10の遠位端部14に隣接する位置でハンドヘルド外科用器具10に照明装置を取り付けるための別のアダプタアセンブリ60が示されており、照明装置の照射軸が外科用器具10の中心軸と角度をもって交差するように構成されている。
【0043】
アダプタアセンブリ60は、照明装置を支持するための内部チャンバを囲むカバー74を有する収容部78を含み、照明装置は、PC基板68に載置されたLEDまたは他の光源66と、光源66を通電するためのバッテリ58と、光源66を作動させるための切替機構62と、ハウジング78の遠位端に配置されて照明装置の照射軸を画定する円形レンズ76とを含む。
【0044】
アダプタアセンブリ60は、照明装置の照射軸が外科用器具10の中心軸と角度をもって交差するように、外科用器具10の遠位端部14を係合させるために収容部78に動作可能に対応付けられたクランプ機構をさらに含む。クランプ機構は、可動フランジ部92(図52参照)と、固定フランジ部106(図53参照)とを備える。可動フランジ部92は、キャップ98によって保持されたハウジング78の底部から延びるガイドボス104を収容するための長手方向スロット102を有する。
【0045】
フランジ部92は、外科用器具10の遠位端部14を受け入れるための図48および図50に示す開位置と、外科用器具10の遠位端部14をその中心軸に沿った位置で係合させるための図49および図51に示す閉位置との間で、固定フランジ部106に対して直線移動するように適合および構成されている。板ばね82が、可動フランジ部92を図49および図51の閉位置へと付勢する。また、各係合フランジには、外科用器具10の遠位端部14を係合させるために、その内面に弾性プレート84、86が設けられている。弾性プレート84、86は、アダプタアセンブリ60の適合性を有利に高め、それにより、丸みを帯びた構成を有するもの、および幾分箱形の構成を有するものを含む、様々な形状およびサイズの外科用装置および器具と共に使用できることを理解されたい。
【0046】
切替機構62は、収容部78の底部の開口部を通って突出し、アダプタアセンブリ60のクランプ機構内に外科用器具10の遠位端部14が係合すると、ハウジング78内の光源66を作動させるように配置される。
【0047】
図54図70を参照すると、外科用器具10の遠位端部14に隣接する位置でハンドヘルド外科用器具10に照明装置20(図15図17を参照)を取り付けるための別のアダプタアセンブリ70が示されており、照明装置20の照射軸が外科用器具10の中心軸と角度をもって交差するように構成されている。
【0048】
アダプタアセンブリ70は、図60に最もよく示されるように、照明装置20の中心ボアに係合するように構成された円錐形シャフト部122と、円錐形シャフト部122に動作可能に対応付けられ、図57に最もよく示されるように、照明装置の照射軸が外科用器具10の中心軸と角度をもって交差するように、外科用器具10の遠位端部14を受け入れるための図65に示す開位置と、外科用器具10の遠位端部14をその中心軸に沿って係合させるための図66に示す閉位置との間で枢動するように適合された、一対の離して設けられた係合フランジまたはアーム124および126を含むクランプ機構と、を含む。
【0049】
クランプ機構の各係合フランジには、外科用器具の遠位端部を係合させるために、その内面に弾性プレート128’および128’’が設けられ、離して設けられた係合フランジ124および126は、付勢ばね132によって図66の閉位置へと付勢される。クランプアーム124および126は、中央ボス136および保持リング134によってアダプタアセンブリ70の円錐形シャフト部122に取り付けられる。弾性プレート128’および128’’は、様々な形状の装置とのアダプタアセンブリの適合性を有利に高める。
【0050】
図73図78を参照すると、1つ以上のバッテリ駆動式照明装置20を台70に取り付けるためのアダプタアセンブリ80が示されている。アダプタアセンブリ80は、アセンブリ80を台70に取り外し可能に取り付けるためのU字形載置用クランプ142および圧力ボルト144を含む。アダプタアセンブリ80は、一対の独立して調整可能な可撓性アダプタアーム146をさらに含み、各可撓性アダプタアームは、それぞれの照明装置20を取り外し可能に保持するための円錐形シャフト部148を有する。
【0051】
本発明はまた、ハンドヘルド外科用器具10と、バッテリ駆動式照明装置20と、照明装置を外科用器具に取り付けるためのアダプタ(例えば、アダプタ30または70)と、外科用器具10、照明装置20、およびアダプタ(例えば、アダプタ30または70)を収容するパッケージング容器とを含むキットに関する。好ましくは、ハンドヘルド外科用器具20は電気外科用ペンシルである。
【0052】
本開示は、好ましい実施形態を参照して示され説明されてきたが、当業者であれば、本開示の精神または範囲から逸脱することなく変更または変形を行うことができることを容易に理解するであろう。
図1
図2
図3
図4
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図11
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図78
【国際調査報告】