(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-07
(54)【発明の名称】光センサを備えたデバイス
(51)【国際特許分類】
G06V 40/13 20220101AFI20220531BHJP
G02B 5/22 20060101ALI20220531BHJP
G02B 5/26 20060101ALI20220531BHJP
G02B 5/28 20060101ALI20220531BHJP
G02B 5/20 20060101ALI20220531BHJP
【FI】
G06V40/13
G02B5/22
G02B5/26
G02B5/28
G02B5/20 101
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021558547
(86)(22)【出願日】2020-03-27
(85)【翻訳文提出日】2021-11-24
(86)【国際出願番号】 EP2020058866
(87)【国際公開番号】W WO2020201165
(87)【国際公開日】2020-10-08
(32)【優先日】2019-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513257535
【氏名又は名称】イソルグ
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】ブティノン,ベンジャミン
(72)【発明者】
【氏名】ミュラー,ピエール
(72)【発明者】
【氏名】シュワルツ,ウィルフリッド
(72)【発明者】
【氏名】プシュカ,アガーテ
(72)【発明者】
【氏名】チャブル,クエンティン
【テーマコード(参考)】
2H148
【Fターム(参考)】
2H148BD11
2H148BD21
2H148BD24
2H148BE35
2H148BF02
2H148BF04
2H148BG11
2H148BH03
2H148BH14
2H148CA12
2H148CA17
2H148CA24
2H148FA05
2H148FA12
2H148FA24
2H148GA04
2H148GA12
2H148GA24
2H148GA33
2H148GA61
(57)【要約】
【解決手段】本発明は、少なくとも部分的に透明な画面と、光センサ(15)と、光センサ及び画面間に配置されている、一又は複数の剛性要素(32)を有する非周縁部分とを備えている、デバイス(30)に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも部分的に透明な画面(13)と、
光センサ(15)と、
前記光センサ及び前記画面間に配置されて、前記光センサ(15)のマイクロレンズ(84)の間に配置されている少なくとも1つの剛性要素(32; 33; 34; 35)と
を備えている、デバイス(20; 30; 40; 50)。
【請求項2】
少なくとも1つの剛性要素(32)は柱状体(33)である、請求項1に記載のデバイス(20; 30; 40; 50)。
【請求項3】
少なくとも1つの剛性要素(32)はタブ(34; 35)である、請求項1又は2に記載のデバイス(20; 30; 40; 50)。
【請求項4】
前記剛性要素の高さ(h) は同一であり、前記高さは、1~300 マイクロメートルの範囲内であり、好ましくは1~150 マイクロメートルの範囲内であり、好ましくは1~50マイクロメートルの範囲内である、請求項1~3のいずれか1つに記載のデバイス(20; 30; 40; 50)。
【請求項5】
2つの剛性要素(32; 33; 34; 35)間の間隔(w) は1~67マイクロメートルの範囲内である、請求項1~4のいずれか1つに記載のデバイス(20; 30; 40; 50)。
【請求項6】
少なくとも1つの剛性要素(32; 33; 34; 35)は、前記画面(13)と前記光センサ(15)との間の支持要素である、請求項1~5のいずれか1つに記載のデバイス(20; 30; 40; 50)。
【請求項7】
少なくとも1つの剛性要素(32; 33; 34; 35)は、前記光センサ(15)の光学材料(83)の1つと同一の材料で形成されている、請求項1~6のいずれか1つに記載のデバイス(20; 30; 40; 50)。
【請求項8】
少なくとも1つの剛性要素(32; 33; 34; 35)は、400 ~920 nmの範囲内の波長をフィルタ処理する材料、好ましくは黒色の材料で形成されている、請求項1~6のいずれか1つに記載のデバイス(20; 30; 40; 50)。
【請求項9】
少なくとも1つの剛性要素(32; 33; 34; 35)は、電磁遮蔽材料で形成されている、請求項1~6のいずれか1つに記載のデバイス(20; 30; 40; 50)。
【請求項10】
少なくとも1つの剛性要素(32; 33; 34; 35)は、圧電素子であるか、又は抵抗材料で形成されている、請求項1~6のいずれか1つに記載のデバイス(20; 30; 40; 50)。
【請求項11】
前記画面(13)と前記光センサ(15)との間に、屈折率が前記光センサ(15)の光学材料(83)の屈折率より少なくとも0.1 低く、好ましくは少なくとも0.15低く非散乱の光学的に透明な少なくとも1つの部分を有する層(24; 41)を更に備えている、請求項1~10のいずれか1つに記載のデバイス(20; 30; 40; 50)。
【請求項12】
前記非散乱の光学的に透明な少なくとも1つの部分は、
空気で形成されている、又は、
低光学指数を有する接着剤で形成されている、又は、
低光学指数を有する樹脂で形成されている、請求項11に記載のデバイス(20; 30; 40; 50)。
【請求項13】
前記光センサ(15)の表面積が前記画面(13)の表面積と同一である、請求項1~12のいずれか1つに記載のデバイス(20; 30; 40; 50)。
【請求項14】
前記光センサ(15)の表面積が前記画面(13)の表面積より小さい、請求項1~12のいずれか1つに記載のデバイス(20; 30; 40; 50)。
【請求項15】
一又は複数の圧力センサを備えている、請求項1~14のいずれか1つに記載のデバイス(20; 30; 40; 50)。
【請求項16】
一若しくは複数の圧力センサは、前記光センサ(15)の周縁部分に配置されている、及び/又は、
一若しくは複数の圧力センサは、前記光センサ(15)の下に配置されている、及び/又は、
一若しくは複数の圧力センサは、前記光センサ(15)上に配置されている、及び/又は、
一若しくは複数の圧力センサ(36)は、前記剛性要素(32; 33; 34; 35)の少なくとも一部の下に配置されている、及び/又は、
一若しくは複数の圧力センサ(36)は、一又は複数の剛性要素(32; 33; 34; 35)に一体化されている、請求項15に記載のデバイス(20; 30; 40; 50)。
【請求項17】
前記光センサ(15)は指紋センサである、請求項1~16のいずれか1つに記載のデバイス(20; 30; 40; 50)。
【請求項18】
600 nmのカットオフ波長及び600 nm~920 nmの範囲内で0.1 %の透過率を有して、
前記画面(13)と前記層(24; 41)との間、及び/又は、
前記画面(13)と画面保護ガラスとの間、及び/又は、
前記層(24; 41)と前記光センサ(15)との間、及び/又は、
前記光センサ(15)内
に配置された少なくとも1つの赤外線フィルタを備えている、請求項1~17のいずれか1つに記載のデバイス(20; 30; 40; 50)。
【請求項19】
請求項1~18のいずれか1つに記載のデバイス(20; 30; 40; 50)を備えている、携帯電話。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は一般に、画面の下に光センサを備えたデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば携帯電話にデジタル指紋センサを一体化するために、部分的に透明な画面の下に光センサを一体化する多くの技術が知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
実施形態は、既知のセンサの不利点の全て又は一部を克服する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
態様によれば、実施形態は、
少なくとも部分的に透明な画面と、
光センサと、
前記画面と前記光センサとの間に配置されている層であって、屈折率が前記光センサの光学材料の屈折率より少なくとも0.1 低い光学的に透明な部分を少なくとも有する前記層と
を備えている、デバイスを提供する。
【0005】
実施形態によれば、前記光学的に透明な部分は非散乱である。
【0006】
実施形態によれば、前記部分の屈折率は、前記光センサの光学材料の屈折率より少なくとも0.15低い。
【0007】
実施形態によれば、前記部分は空気で形成されている。
【0008】
実施形態によれば、前記部分は、低光学指数を有する接着剤、又は低光学指数を有する樹脂で形成されている。
【0009】
実施形態によれば、前記層は、前記画面と前記光センサとの間に少なくとも1つの剛性要素を更に有している。
【0010】
実施形態によれば、複数の剛性要素は、前記光センサの表面で少なくとも部分的に分散している。
【0011】
実施形態によれば、少なくとも1つの剛性要素は、前記光センサのマイクロレンズ間に配置されている。
【0012】
実施形態によれば、少なくとも1つの剛性要素は柱状体である、及び/又は、少なくとも1つの剛性要素はタブである。
【0013】
実施形態によれば、一又は複数の剛性要素の高さは同一であり、前記高さは、1~300 マイクロメートルの範囲内であり、好ましくは1~150 マイクロメートルの範囲内であり、好ましくは1~50マイクロメートルの範囲内である。
【0014】
実施形態によれば、2つの剛性要素間の間隔は1~67マイクロメートルの範囲内である。
【0015】
実施形態によれば、少なくとも1つの剛性要素は、前記画面と前記光センサとの間の支持要素である。
【0016】
実施形態によれば、少なくとも1つの剛性要素は、
前記光センサの光学材料の1つと同一の材料で形成されている、及び/又は、
400 ~920 nmの範囲内の波長をフィルタ処理する材料、好ましくは黒色の材料で形成されている、及び/又は、
電磁遮蔽材料で形成されている、及び/又は、
抵抗材料で形成されている、及び/又は、
圧電性を有する。
【0017】
実施形態によれば、前記光センサの表面積が前記画面の表面積と同一である。
【0018】
実施形態によれば、前記光センサの表面積が前記画面の表面積より小さい。
【0019】
実施形態によれば、前記デバイスは、一又は複数の圧力センサを備えている。
【0020】
実施形態によれば、一若しくは複数の圧力センサは、前記光センサの周縁部分、及び/又は前記光センサの下、及び/又は前記光センサ上に配置されている。
【0021】
実施形態によれば、一若しくは複数の圧力センサは、前記剛性要素の少なくとも一部の下に配置されている、及び/又は、一若しくは複数の圧力センサは、前記剛性要素に一体化されている。
【0022】
実施形態によれば、前記光センサは指紋センサである。
【0023】
実施形態によれば、前記デバイスは、600 nmのカットオフ波長及び600 nm~920 nmの範囲内で0.1 %の透過率を有して、
前記画面と前記層との間、及び/又は、
前記画面と画面保護ガラスとの間、及び/又は、
前記層と前記光センサとの間、及び/又は、
前記光センサ内
に配置された少なくとも1つの赤外線フィルタを備えている。
【0024】
別の態様によれば、実施形態は、
少なくとも部分的に透明な画面と、
光センサと、
前記光センサ及び前記画面間に配置されて、一又は複数の剛性要素を有する非周縁部分と
を備えている、デバイスを提供する。
【0025】
実施形態によれば、少なくとも1つの剛性要素が、前記光センサのマイクロレンズ間に配置されている。
【0026】
マイクロレンズ間に平面に配置されている剛性要素は、少なくともマイクロレンズの高さに沿って延びている。
【0027】
実施形態によれば、少なくとも1つの剛性要素は柱状体である。
【0028】
実施形態によれば、少なくとも1つの剛性要素はタブである。
【0029】
実施形態によれば、前記剛性要素の高さは同一であり、前記高さは、1~300 マイクロメートルの範囲内であり、好ましくは1~150 マイクロメートルの範囲内であり、好ましくは1~50マイクロメートルの範囲内である。
【0030】
実施形態によれば、2つの剛性要素間の間隙は1~67マイクロメートルの範囲内である。
【0031】
実施形態によれば、少なくとも1つの剛性要素は、前記画面と前記光センサとの間の支持要素である。
【0032】
実施形態によれば、少なくとも1つの剛性要素は、前記光センサの光学材料の1つと同一の材料で形成されている。
【0033】
実施形態によれば、少なくとも1つの剛性要素は、400 ~920 nmの範囲内の波長をフィルタ処理する材料、好ましくは黒色の材料で形成されている。
【0034】
実施形態によれば、少なくとも1つの剛性要素は電磁遮蔽材料で形成されている。
【0035】
実施形態によれば、少なくとも1つの剛性要素は圧電素子である、又は抵抗材料で形成されている。
【0036】
実施形態によれば、前記デバイスは、前記画面と前記光センサとの間に、屈折率が前記光センサの光学材料の屈折率より少なくとも0.1 、好ましくは少なくとも0.15低く非散乱の光学的に透明な少なくとも1つの部分を有する層を更に備えている。
【0037】
実施形態によれば、前記非散乱の光学的に透明な少なくとも1つの部分は、
空気で形成されている、又は、
低光学指数を有する接着剤で形成されている、又は、
低光学指数を有する樹脂で形成されている。
【0038】
実施形態によれば、前記光センサの表面積は前記画面の表面積と同一である。
【0039】
実施形態によれば、前記光センサの表面積は前記画面の表面積より小さい。
【0040】
実施形態によれば、前記デバイスは、一又は複数の圧力センサを備えている。
【0041】
実施形態によれば、一又は複数の圧力センサは、前記光センサの周縁部分、及び/若しくは前記光センサの下、及び/若しくは前記光センサ上、及び/若しくは前記剛性要素の少なくとも一部の下に配置されている、並びに/又は、一又は複数の剛性要素と一体化されている。
【0042】
実施形態によれば、前記光センサは指紋センサである。
【0043】
実施形態によれば、前記デバイスは、600 nmのカットオフ波長及び600 nm~920 nmの範囲内で0.1 %の透過率を有して、
前記画面と前記層との間、及び/又は、
前記画面と画面保護ガラスとの間、及び/又は、
前記層と前記光センサとの間、及び/又は、
前記光センサ内
に配置された少なくとも1つの赤外線フィルタを備えている。
【0044】
実施形態は、上述したようなデバイスを備えている携帯電話を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0045】
前述及び他の特徴及び利点は、添付図面を参照して本発明を限定するものではない実例として与えられる以下の特定の実施形態に詳細に記載されている。
【0046】
【
図2】画面の下に光センサを備えたデバイスの実施形態を示す部分断面図である。
【
図3】画面の下に光センサを備えたデバイスの別の実施形態を示す部分断面図である。
【
図4】画面の下に光センサを備えたデバイスの実施形態を示す断面図である。
【
図5】画面の下に光センサを備えたデバイスの別の実施形態を示す断面図である。
【
図6】画面の下に光センサを備えたデバイスの別の実施形態を示す断面図である。
【
図7】画面の下に光センサを備えたデバイスの更に別の実施形態を示す断面図である。
【
図8】角度フィルタ及び上に重なる界面層の実施形態を示す部分断面図である。
【
図9】角度フィルタ及び上に重なる界面層の別の実施形態を示す部分断面図である。
【
図10】角度フィルタ及び上に重なる界面層の別の実施形態を示す部分断面図である。
【
図11】角度フィルタ及び上に重なる界面層の更に別の実施形態を示す部分断面図である。
【
図12】画面の下に光センサを備えたデバイスの実施形態を示す平面略図である。
【
図13】画面の下に光センサを備えたデバイスの別の実施形態を示す平面略図である。
【
図14】画面の下に光センサを備えたデバイスの別の実施形態を示す平面略図である。
【
図15】画面の下に光センサを備えたデバイスの更に別の実施形態を示す平面略図である。
【
図16】画面の下に光センサを備えたデバイスの実施形態の詳細を示す部分断面図である。
【
図17】画面の下に光センサを備えて圧力センサを更に備えたデバイスの実施形態を示す断面図である。
【
図18】画面の下に光センサを備えて圧力センサを更に備えたデバイスの別の実施形態を示す断面図である。
【
図19】画面の下に光センサを備えて圧力センサを更に備えたデバイスの別の実施形態を示す断面図である。
【
図20】画面の下に光センサを備えて圧力センサを更に備えたデバイスの更に別の実施形態を示す断面図である。
【
図21】画面の下に光センサを備えて赤外線フィルタを更に備えたデバイスの実施形態を示す断面図である。
【
図22】画面の下に光センサを備えて赤外線フィルタを更に備えたデバイスの別の実施形態を示す断面図である。
【
図23】画面の下に光センサを備えて赤外線フィルタを更に備えたデバイスの更に別の実施形態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
同様の特徴が、様々な図面で同様の参照符号によって示されている。特に、様々な実施形態に共通する構造的特徴及び/又は機能的特徴は同一の参照符号を有してもよく、同一の構造特性、寸法特性及び材料特性を有してもよい。
【0048】
明瞭化のために、本明細書に記載されている実施形態の理解に有用な動作及び要素のみが示されて詳細に記載されている。特に、デバイスの組み立ては詳述されない。
【0049】
特に示されていない場合、共に接続された2つの要素を参照するとき、これは、導体以外のいかなる中間要素も無しの直接接続を表し、共に連結された2つの要素を参照するとき、これは、これら2つの要素が接続され得るか、又は一若しくは複数の他の要素を介して連結され得ることを表す。
【0050】
以下の開示では、特に示されていない場合、「前」、「後ろ」、「最上部」、「底部」、「左」、「右」などの絶対位置、若しくは「上方」、「下方」、「高」、「低」などの相対位置を限定する文言、又は「水平」、「垂直」などの向きを限定する文言を参照するとき、この文言は図面の向きを指す。
【0051】
特に指定されていない場合、「約」、「略」、「実質的に」及び「程度」という表現は、該当する値の10%の範囲内、好ましくは5%の範囲内を表す。
【0052】
以下の記載では、「可視光線」は、400 nm~700 nmの範囲内の波長を有する電磁放射線を示し、「赤外線」は、700 nm~1mmの範囲内の波長を有する電磁放射線を示す。赤外線では、700 nm~1.4 μmの範囲内の波長を有する近赤外線を特に識別することができる。
【0053】
【0054】
携帯電話11は、画面13と画面13の下に配置された光センサ15とを備えたデバイスを備えている。光センサ15は、例えば指紋センサである。
図1に示されているような光センサ15の表面積は、画面13の表面積より小さい。代替的な実施形態によれば、光センサの表面積は画面の表面積と同一である。
【0055】
図2は、部分的に透明な画面の下に光センサを備えたデバイス20の実施形態を示す部分断面図である。
【0056】
デバイス20は、異なる性質の一連の積み重ねられた層を備えている。
【0057】
第1の層21、図面の向きの上層が、透明な画面(ディスプレイ)、例えばOLED技術の画面を有している。
【0058】
第1の層21の下に配置された第2の層22が角度フィルタを有している。
【0059】
第2の層22の下に配置された第3の層23が画像センサを有している。
【0060】
第1の層21と第2の層22との間に、第4の層24が少なくとも1つの光学的に透明な部分(低屈折率層)を有している。代替的な実施形態によれば、この部分は第2の層22に含まれている。
【0061】
第2の層22及び第3の層23は光センサ15を共に形成している。
【0062】
第4の層24は、第1の層21と第2の層22との間に光界面を形成している。
【0063】
任意に、集合体は基部積層体25(保護層)によって支持されている。
【0064】
第1の層21の画面は、例えば部分的に透明であり、530 nmで0.5 ~4%の透過率を有する。第1の層21は、
画面上に配置されて、例えば強化ガラスで形成された保護層(不図示)、及び/又は
画面の下、若しくは保護層と画面との間に配置された(
図2に示されていない)赤外線フィルタ
を更に有してもよい。
【0065】
第2の層22の角度フィルタは、
マイクロレンズ、及び/又は
微小開口部を有する層
を有している。
【0066】
第3の層23の画像センサは、例えばCMOSトランジスタを有する基板又は薄膜トランジスタ(TFT) を有する基板上に一体化された有機フォトダイオード(OPD) を有するセンサである。有機フォトダイオードを有するセンサは、例えばポリ(3, 4-エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT) 及びポリ(スチレンスルホン酸)ナトリウム(PSS) の混合物で形成されている。基板は、例えばシリコン、好ましくは単結晶シリコンで形成されている。TFT トランジスタは、例えばアモルファスシリコン(a-Si)、インジウム・ガリウム・亜鉛酸化物(IGZO)又は低温ポリシリコン(LTPS)で形成されている。
【0067】
画像センサ23は、可視スペクトル及び近赤外域の波長、つまり、400 ~920 nmの範囲の波長を感知可能であることが好ましい。画像センサ23は、OLED画面によって伝送される波長(RGB) 、特に490 nm~570 nmの波長範囲における青色及び緑色を感知可能であることが好ましい。
【0068】
記載された実施形態によれば、第4の層24の光学的に透明な部分は、OLED表示画面によって放射される波長、特に青色及び緑色に対して少なくとも透明である。光学的に透明な部分の屈折率は、第4の層24と接する光センサ15の光学材料の屈折率より少なくとも0.1 、好ましくは少なくとも0.15低い。光センサ15の光学材料の屈折率は、典型的には1.5 ~1.6 の範囲内である。光学的に透明な部分は、例えば空気層、低屈折率の樹脂層、又は、典型的には1.34~1.5 の範囲内の低屈折率の接着剤(LOCA、つまり液状光学透明接着剤)の層である。以下の記載では、光学指数又は屈折率は、1.5 より低い場合は「低」と称され、1.5 以上である場合は「高」と称される。光学指数が低い樹脂及び屈折率が低い接着剤は、例えば着色されており、従って波長のフィルタ処理を可能にする。積層体25(保護層)は、例えば、
例えば銅で形成された遮蔽層、及び/又は、
例えば黒鉛で形成された放熱層、及び/又は、
衝撃吸収層(若しくは「クッション」)
などの複数の要素を有している。
【0069】
層の全て又は一部を共に接合することが可能な接着層が設けられてもよいが、図示されていない。特に接着剤が画像センサの上側に設けられる場合、接着剤は光学的に透明であり(光学透明接着剤OCA )、非散乱であることが好ましい。本開示の意味では、材料が光ビームを最初の方向から略3.5 度未満、好ましくは3.5 度未満だけ逸らす場合、材料は「非散乱」とみなされる。
【0070】
デバイスの周縁部分は
図2に示されておらず、後で詳述する。
【0071】
図3は、部分的に透明な画面の下に光センサを備えたデバイス30の別の実施形態を示す部分断面図である。
【0072】
デバイス30は、異なる性質の一連の積み重ねられた層を備えている。
【0073】
第1の層21、図面の向きの上層が、透明な画面(ディスプレイ)、例えばOLED技術の画面を有している。
【0074】
第1の層21の下に配置された第2の層22が角度フィルタを有している。
【0075】
第2の層22の下に配置された第3の層23が画像センサを有している。
【0076】
第1の層21と第2の層22との間に、レベル31が一又は複数の剛性要素32を有している。
【0077】
第2の層22及び第3の層23は光センサ15を共に形成している。
【0078】
レベル31は、少なくとも一又は複数の剛性要素間で第1の層21と第2の層22との間に光界面を形成している。
【0079】
任意に、集合体は基部積層体25(保護層)によって支持されている。
【0080】
図1の実施形態と同様に、第1の層21の画面は、例えば部分的に透明であり、530 nmで0.5 ~4%の透過率を有する。第1の層21は、
画面上に配置されて、例えば強化ガラスで形成された保護層(不図示)、及び/又は
画面の下、若しくは保護層と画面との間に配置された(
図3に示されていない)赤外線フィルタ
を更に有してもよい。
【0081】
第2の層22の角度フィルタは、
マイクロレンズ、及び/又は
微小開口部を有する層
を有している。
【0082】
第3の層23の画像センサは、
図2の実施形態と同様に、例えばCMOSトランジスタを有する基板又は薄膜トランジスタ(TFT) を有する基板上に一体化された有機フォトダイオード(OPD) を有するセンサである。有機フォトダイオードを有するセンサは、例えばポリ(3, 4-エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT) 及びポリ(スチレンスルホン酸)ナトリウム(PSS) の混合物で形成されている。基板は、例えばシリコン、好ましくは単結晶シリコンで形成されている。TFT トランジスタは、例えばアモルファスシリコン(a-Si)、インジウム・ガリウム・亜鉛酸化物(IGZO)又は低温ポリシリコン(LTPS)で形成されている。
【0083】
レベル31の一又は複数の剛性要素32は、レベルの高さ全体に亘って延びており、第1の層21及び第2の層22と接している。剛性要素は、ここでは柱状体として図示されているが、例えばタブ構造、ハニカム構造などの他の形状を有してもよい。
【0084】
積層体25(保護層)は、例えば、
例えば銅で形成された遮蔽層、及び/又は、
例えば黒鉛で形成された放熱層、及び/又は、
衝撃吸収層(若しくは「クッション」)
などの複数の要素を有している。
【0085】
層の全て又は一部を共に接合することが可能な接着層が設けられてもよいが、図示されていない。特に接着剤が画像センサの上側に設けられる場合、接着剤は光学的に透明であり(光学透明接着剤OCA )、非散乱であることが好ましい。
【0086】
デバイスの周縁部分は
図3に示されておらず、後で詳述する。
【0087】
図4は、部分的に透明な画面13の下に光センサ15を備えたデバイス40の実施形態を示す断面図である。
【0088】
図4に示されている実施形態によれば、光センサ15の表面積は画面13の表面積と同一である。
【0089】
デバイス40は、同一の表面積を有するが異なる性質の一連の積み重ねられた層を備えている。
【0090】
第1の層21、第2の層22及び第3の層23は、
図2及び
図3に関連して記載された第1の層、第2の層及び第3の層と同一又は同様である。
【0091】
第1の層21と第2の層22との間に、界面層41(界面)が、少なくとも光学的に透明な部分、一若しくは複数の剛性要素、又はこれらの組み合わせを有している。
【0092】
図2及び
図3に関連して記載された積層体と同一又は同様の積層体25が、4つの全ての層21, 41, 22, 23の下に配置されてもよい。
【0093】
積層体25は、この例ではフレーム42(中間フレーム)に載置されている。
【0094】
デバイス40を携帯電話に一体化する場合、フレーム42は、例えば中間フレームであり、すなわち画面と携帯電話の後部との間、より具体的には画面と電池との間に配置されている。例えば、フレーム42は、携帯電話のプリント回路基板を、画像センサが配置される表面と反対側の表面に有している。
【0095】
図5は、部分的に透明な画面の下に光センサを備えたデバイス50の別の実施形態を示す断面図である。
【0096】
図5に示されているデバイス50では、デバイスの中間層、すなわち界面層41、第2の層22、第3の層23及び積層体25の表面積は、外側の層、すなわち第1の層21及びフレーム42の表面積以下である。
【0097】
更に、周縁積層体51(側部保護層)は、中間層41, 22, 23, 25の夫々の側部に配置されている。周縁積層体51は、外側の層21, 42間に高さ全体に亘って垂直方向に延びている。周縁積層体51は、デバイス50の周縁端部から中間層に近い限界に至るまで水平方向に延びており、中間層と周縁積層体51との間に空間52を残す。空間52は、例えば空気又は樹脂で充填されている。
【0098】
周縁積層体51は、例えば画面を有する第1の層21をフレーム42に対して支持する機能を有する。そのため、内側の層は画面及び/又はフレーム42に接合されている。
【0099】
周縁積層体51は、積層体25に関して前述した要素と同一の要素を有している。更に、周縁積層体51は、フレーム(中間フレーム)上での組み立てを容易にする周縁スペーサを有してもよい。
【0100】
図6は、部分的に透明な画面の下に光センサを備えたデバイス40A の別の実施形態を示す断面図である。
【0101】
図6に示されているデバイス40A は、界面層41が接着剤61 (Adh)で形成された周縁部分を有している点で、
図4に関連して記載されたデバイス40とは異なる。
【0102】
接着剤により、光センサ15を、画面を有する第1の層21に接合することが可能である。
【0103】
接着剤61は、非散乱の光学透明接着剤(OCA) であることが好ましい。
【0104】
代替的な実施形態によれば、接着剤61は、光センサ15が感知可能な波長に対して不透明な接着剤であり、すなわち、400 ~920 nmの範囲内の可視スペクトル及び近赤外域の波長に対して不透明な接着剤である。このため、画像センサの較正を容易にすることが可能である。接着剤61は、例えば画面の屈折率より高い屈折率を有するため、不透明な接着剤61での斜めの光の吸収を容易にする。
【0105】
図7は、部分的に透明な画面の下に光センサを備えたデバイス50A の更に別の実施形態を示す断面図である。
【0106】
図7に示されているデバイス50A は、
図5及び
図6に関連して記載されたデバイス50, 40A の組み合わせである。従って、デバイス50A は、
図4に示されているような構造から始まって、周縁積層体51及び接着剤61で形成された周縁部分を更に備えている。
【0107】
図8は、角度フィルタ80及び上に重なる界面層の実施形態を示す部分断面図である。
【0108】
角度フィルタ80は、微小開口部82を有する層81を有している。角度フィルタ80は、層81上に配置された光学材料83を更に有している。図面の向きの光学材料83の上面は、マイクロレンズ84を画定する形状を有する。マイクロレンズ84は微小開口部に対向して配置されている。代替的な実施形態によれば、マイクロレンズ84は光学材料83とは異なる材料で形成されている。例えば、光学材料83は、典型的には1.5 ~1.6 の範囲内の高光学指数を有する樹脂で形成されたマイクロレンズ84のアレイが堆積したポリエチレンテレフタレート(PET) の層である。
【0109】
角度フィルタ80は、例えば、特許法によって認められるように参照によって本明細書に組み込まれる仏国特許出願公開第3063596 号明細書に記載されている実施形態の内の1つに従って形成されている。
【0110】
剛性要素32、例えば微小柱状体が、マイクロレンズを塞ぐのを避けるべく配置されている。剛性要素32はマイクロレンズ84間に配置されていることが好ましい。
【0111】
図8の例では、4つのマイクロレンズ84及び2つの剛性要素32が示されている。ここでは微小柱状体の形状を有する剛性要素32は、4つのマイクロレンズの間隔で配置されている。代替的な実施形態によれば、剛性要素は、
図6及び
図7に示されている接着剤で形成された周縁部分61に相当してもよい。
【0112】
剛性要素32は、例えば光学材料83と同一の材料で形成されている。この場合、剛性要素32及びマイクロレンズ84は1つの工程で製造される。
【0113】
代替的な実施形態によれば、剛性要素32は、光センサ15が感知可能な波長をフィルタ処理する、すなわち、400 ~920 nmの範囲内の可視スペクトル及び近赤外域の波長に対して不透明な、好ましくは黒色の材料で形成されている。
【0114】
別の代替的な実施形態によれば、剛性要素32は磁気遮蔽材料で形成されている。
【0115】
別の代替的な実施形態によれば、剛性要素32は圧電素子である、又は抵抗材料で形成されている。
【0116】
別の代替的な実施形態によれば、剛性要素32は、容量方式に基づく検出機能を有する電極である。
【0117】
剛性要素32は、角度フィルタ22の上面と(
図8に示されていない)画面を有する第1の層21の下面との間の支持体の機能を有する。(典型的にはユーザの指の影響下で)画面に力が加えられると、画面が変形する。剛性要素によって設けられる支持体により、画面がマイクロレンズ84に接するのを防止し、ひいてはマイクロレンズを保護することが可能である。第1の層21が周縁部分のみで支持されている場合、画面とマイクロレンズ84との間の空間又は「空隙」は、画面がマイクロレンズ84と接するのを防ぐように選択されるべきである。
【0118】
代替的な実施形態によれば、可視スペクトル及び近赤外域の波長に対して不透明な剛性要素が、光センサの周縁の微小開口部を光学的に塞ぐために、光センサの少なくとも周縁部分に配置されている。このため、画像センサの較正を容易にすることが可能である。
【0119】
図9は、角度フィルタ80及び上に重なる界面層の別の実施形態を示す部分断面図である。
【0120】
図9の実施形態は、剛性要素32が全てのマイクロレンズ84間に配置されている点で、
図8に関連して記載された実施形態とは異なる。従って、この実施形態では、剛性要素の密度が可能な限り最大である。
【0121】
図10は、角度フィルタ80及び上に重なる界面層の別の実施形態を示す部分断面図である。
【0122】
図10の実施形態は、角度フィルタ22の上面と(
図10に示されていない)画面21の下面との間の空間101 が光学的に透明な材料、例えば低光学指数の接着剤(LOCA)又は低光学指数の樹脂で充填されている点で、
図9に関連して記載されている実施形態とは異なる。
【0123】
図11は、角度フィルタ80及び上に重なる界面層の更に別の実施形態を示す部分断面図である。
【0124】
図11の実施形態は、剛性要素32が空間101 に設けられていない点で、
図10の実施形態とは異なる。光学的に透明な材料、例えば低光学指数の接着剤(LOCA)で充填された空間101 により、支持機能と画面及び角度フィルタ間の光界面の機能との両方が保証される。
【0125】
図12は、部分的に透明な画面の下に光センサを備えたデバイス120 の実施形態を示す平面略図である。
【0126】
デバイス120 は、ここでは画面13の表面積が光センサ15の表面積と同一であるデバイスである。
【0127】
複数の剛性要素が、光センサ15の表面で少なくとも部分的に分散している。
【0128】
この実施形態によれば、柱状体33の形状の剛性要素32は、パターンを形成すべく規則的な間隔で一般的に配置されている。例えば、同一の間隔xにより、剛性の柱状体33が2つずつ図面の向きで水平方向に隔てられている。同一の間隔x分、例えばデバイスの縁部が最も近い剛性の柱状体33から隔てられている。
【0129】
同様に、間隔「y」分、剛性の柱状体33が2つずつ図面の向きで垂直方向に隔てられている。同一の間隔「y」分、デバイスの縁部が最も近い剛性の柱状体33から隔てられている。
【0130】
任意に、周縁フレームの形態の剛性要素が、支持機能を達成すべくデバイスの周縁部分で画面と光センサとの間に設けられている。
【0131】
図12に示されている例では、4つの剛性の柱状体33が示されている。実際には、より多くの柱状体が使用されてもよい。デバイスは、同数の水平方向の間隔x及び垂直方向の間隔yを有する。間隔x及び間隔yは、デバイスのアスペクト比によって異なる。
【0132】
変形例として、間隔x及び間隔yは等しい。
【0133】
図13は、部分的に透明な画面の下に光センサを備えたデバイス130 の別の実施形態を示す平面略図である。
【0134】
デバイス130 は、剛性の柱状体33が剛性の水平タブ34と取り替えられている点で、
図12に関連して記載されているデバイス120 とは異なる。
【0135】
柱状体と同様に、剛性の水平タブ34は、(
図13に示されていない)マイクロレンズ84間に配置されていることが好ましい。剛性の水平タブ34は、少なくともデバイスの水平部分に亘って延びている。
【0136】
剛性の水平タブ34は一般に、パターンを形成すべく規則的な間隔で配置されている。例えば、同一の間隔「y」により、剛性の水平タブ34が2つずつ図面の向きで垂直方向に隔てられている。同一の間隔「y」分、デバイスの上側縁部及び下側縁部が最も近い剛性の水平タブ34から隔てられている。
【0137】
図13に示されている例では、2つの剛性の水平タブ34が示されている。2つの水平タブは、デバイス130 の左側縁部及び右側縁部間の間隔全体に亘って延びている。
【0138】
図14は、部分的に透明な画面の下に光センサを備えたデバイス140 の別の実施形態を示す平面略図である。
【0139】
デバイス140 は、剛性の水平タブが剛性の垂直タブ35と取り替えられている点で、
図13に関連して記載されているデバイス130 とは異なる。
【0140】
図13の剛性の水平タブ34と同様に、剛性の垂直タブ35は、(
図14に示されていない)マイクロレンズ84間に配置されていることが好ましい。剛性の垂直タブ35は、デバイスの垂直部分に亘って少なくとも部分的に延びている。
【0141】
剛性の垂直タブ35は一般に、パターンを形成すべく規則的な間隔で配置されている。例えば、同一の間隔xにより、剛性の垂直タブ35が2つずつ図面の向きで水平方向に隔てられている。同一の間隔「x」分、例えばデバイスの左側縁部及び右側縁部が最も近い剛性の垂直タブ35から隔てられている。
【0142】
図14に示されている例では、2つの剛性の垂直タブ35が示されている。2つの垂直タブは、デバイス140 の上側縁部及び下側縁部間の間隔全体に亘って延びている。
【0143】
図15は、部分的に透明な画面の下に光センサを備えたデバイス150 の更に別の実施形態を示す平面略図である。
【0144】
デバイス150 は、
図12、
図13及び
図14に関連して前述した支持要素の組み合わせを備えており、特に、
剛性の柱状体33、
剛性の水平タブ34、及び
剛性の垂直タブ35
を備えている。
【0145】
支持要素33, 34, 35は一般に、パターンを形成すべく規則的な間隔で配置されている。
【0146】
図15の例では、デバイスは、6つの柱状体33、デバイスの水平部分の実質的に半分に亘って夫々延びている4つの水平タブ34、及びデバイスの垂直部分の実質的に3分の1に亘って夫々延びている3つの垂直タブ35を備えている。
【0147】
代替的な実施形態によれば、水平タブ34及び垂直タブ35は単一の複合支持要素を形成している。複合支持要素は、例えば格子又はハニカムの形状を有してもよい。
【0148】
図12~
図15に関連して記載されている支持要素の様々なパターン及び組み合わせが、デバイスが画面13の表面積より小さい表面積を有する光センサ15を備えている実施形態と適合することを、当業者は理解する。
【0149】
図16は、部分的に透明な画面の下に光センサを備えたデバイスの実施形態の詳細を示す部分断面図である。
【0150】
図16は、
図3に関連して記載されているようなデバイスの部分図である。
【0151】
図16は、第1の層21の一部、第2の層22の一部、及び3つの剛性要素32を有するレベル31の一部を示す。この例では、2つずつの剛性要素32間の間隔又は水平ピッチwは一定である。全ての剛性要素の高さhは同一である。高さhは一般に、1~300 マイクロメートルの範囲内であり、好ましくは1~150 マイクロメートルの範囲内であり、好ましくは1~50マイクロメートルの範囲内である。2つずつの剛性要素32間の間隔wは、1~67マイクロメートルの範囲内であることが好ましい。剛性要素の幅又は厚さ「e」は1~67マイクロメートルの範囲内であることが好ましい。
【0152】
代替的な実施形態によれば、2つずつの剛性要素間の間隔は一定ではない。この場合、2つずつの剛性要素32間の間隔は1~67マイクロメートルの範囲内である。
【0153】
図17は、部分的に透明な画面の下に光センサを備えて圧力センサを更に備えたデバイス40B の実施形態を示す断面図である。
【0154】
図17に示されているデバイス40B は、デバイス40B が圧力センサを有する層171 を更に備えている点で、
図4に関連して記載されたデバイス40とは異なる。層171 は、画像センサを有する層23と積層体25との間に配置されている。言い換えれば、圧力センサは光センサ15の下に配置されている。
【0155】
圧力センサにより、ユーザが光センサを起動しようとしていると判断すること(典型的にはユーザの指紋を読み取ること)が可能である。このため、必要な場合にのみ光センサを起動させることが可能であり、消費電力が減少する。画面に所与の時間、例えば1秒間、圧力がかかっている場合、画像センサを起動させてユーザの指紋を取得する構成が可能である。
【0156】
図18は、部分的に透明な画面の下に光センサを備えて圧力センサを更に備えたデバイス40C の別の実施形態を示す断面図である。
【0157】
図18に示されているデバイス40C は、圧力センサが、角度フィルタを有する第2の層22と画像センサを有する第3の層23との間に配置されている点で、
図17に関連して記載されているデバイス40B とは異なる。
【0158】
この実施形態では、圧力センサは光センサ15と一体化されている。圧力センサが画像センサの上側に配置されているので、圧力センサは、好ましくは光学的に透明な材料で形成されている、及び/又は光センサ15の縁部若しくはセンサフォトダイオード間に局所的に配置されている。
【0159】
図19は、部分的に透明な画面の下に光センサを備えて圧力センサを更に備えたデバイス50B の別の実施形態を示す断面図である。
【0160】
図19に示されているデバイス50B は、デバイスが圧力センサを有する層171 を周縁部分に備えている点で、
図5に関連して記載されたデバイス50とは異なる。層171 は、周縁積層体51とフレーム42との間に配置されている。
【0161】
図20は、部分的に透明な画面の下に光センサを備えて圧力センサを更に備えたデバイス40D の更に別の実施形態を示す断面図である。
【0162】
界面層41が剛性要素32を有していることを考慮すると、
図20に示されているデバイス40D は
図4の層を備えている。実施形態によれば、剛性要素32(柱状体又はタブ)に圧力センサ36が一体化されている。言い換えれば、圧力センサ36は光センサ15上に配置されている。
【0163】
実施形態によれば、圧力センサ36は、圧電素子であるか又は抵抗材料で形成されている実際の剛性要素によって形成されている。
【0164】
別の実施形態によれば、圧力センサ36は、剛性要素32の少なくとも一部の下に配置された別個の要素で形成されている。
【0165】
図21は、部分的に透明な画面の下に光センサを備えて赤外線フィルタを更に備えたデバイス40E の実施形態を示す断面図である。
【0166】
図21に示されているデバイス40E は、デバイス40E が赤外線フィルタを有する層211 を備えている点で、
図4に関連して記載されたデバイス40とは異なる。赤外線フィルタは、好ましくは600 nmのカットオフ波長、及び600 nm~920 nm又は600 nm~画像センサが吸収する最大波長の範囲内で光学密度OD3 に対応する0.1 %の透過率を有する。例えば、光センサが700 nmまでの波長を吸収する場合、赤外線フィルタは、600 nm~700 nmの範囲内の波長をフィルタ処理すべく構成されている。層211 は、画面を有する第1の層21と界面層41との間に配置されている。
【0167】
図22は、部分的に透明な画面の下に光センサを備えて赤外線フィルタを更に備えたデバイス40F の更に別の実施形態を示す断面図である。
【0168】
図22に示されているデバイス40F は、デバイス40F が赤外線フィルタを夫々有する2つの層211 を備えている点で、
図4に関連して記載されたデバイス40とは異なる。層211 は、画面を有する第1の層21上と、界面層41及び角度フィルタを有する第2の層22間とに夫々配置されている。
【0169】
変形例として、2つの層211 の内の1つのみが設けられてもよい。
【0170】
図23は、部分的に透明な画面の下に光センサを備えて赤外線フィルタを更に備えたデバイス40G の更に別の実施形態を示す断面図である。
【0171】
図23に示されているデバイス40G は、赤外線フィルタが、光センサ15内に角度フィルタを有する第2の層22と画像センサを有する第3の層23との間に配置されている点で、
図21に関連して記載されているデバイス40E とは異なる。
【0172】
様々な実施形態及び変形例が述べられている。当業者は、これらの実施形態のある特徴を組み合わせることができると理解し、他の変形例が当業者に容易に想起される。
【0173】
最後に、本明細書に記載されている実施形態及び変形例の実際の実施は、上記の機能的な記載に基づく当業者の技能の範囲内である。特に、使用される低光学指数の接着剤の選択は、実施される実施形態の光学的必要性及び/又は構造的必要性に応じて決められる。
【0174】
本出願は、仏国特許出願第19/03347 号明細書の優先権を主張しており、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【国際調査報告】