(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-07
(54)【発明の名称】静脈炎検出のための包帯、システム、および方法
(51)【国際特許分類】
A61F 13/02 20060101AFI20220531BHJP
A61B 5/00 20060101ALI20220531BHJP
A61B 10/00 20060101ALI20220531BHJP
A61F 13/00 20060101ALI20220531BHJP
【FI】
A61F13/02 310Z
A61B5/00 M
A61B5/00 101A
A61B10/00 Q
A61B10/00 E
A61F13/02 310J
A61F13/00 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2021559804
(86)(22)【出願日】2020-05-21
(85)【翻訳文提出日】2021-11-18
(86)【国際出願番号】 US2020033958
(87)【国際公開番号】W WO2020242876
(87)【国際公開日】2020-12-03
(32)【優先日】2019-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】307048044
【氏名又は名称】スミス メディカル エーエスディー インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ゴラル, デイビッド ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ムスカテロ, ジェイムズ エム.
【テーマコード(参考)】
4C117
【Fターム(参考)】
4C117XB01
4C117XC15
4C117XD05
4C117XE36
4C117XE62
4C117XH02
(57)【要約】
医療包帯は、基材に固定して取り付けられ、創傷部位の周囲の静脈炎の早期インジケータとして、皮膚の一部の発赤を測定するように構成される、少なくとも1つの光源と、少なくとも1つの光センサとを備える。静脈炎検出および監視の方法は、創傷部位が、その2つの間に据え付けられ、それによって、皮膚の発赤が、皮膚から反射された光を分析することによって監視されるように、少なくとも1つの光源と、少なくとも1つの光センサとを備える、医療包帯を用いて、創傷部位を被覆するステップを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
包帯であって、
患者上の創傷部位を包含する皮膚の領域にわたる設置のために構成される基材と、
前記基材に固定して取り付けられる第1の光源および第1の光センサであって、前記第1の光センサは、距離d1だけ前記第1の光源から離間される、第1の光源および第1の光センサと、
前記基材に固定して取り付けられる第2の光源および第2の光センサであって、前記第2の光センサは、距離d3だけ前記第2の光源から分離される、第2の光源および第2の光センサと
を備え、
前記第1の光センサは、前記創傷部位が前記第1の光源と前記第1の光センサとの間に配置されることに応答して、前記皮膚の領域から反射された前記第1の光源からの光を受け取るように構成され、
前記第2の光センサは、前記創傷部位が前記第1の光源と前記第1の光センサとの間に配置され、かつ前記第2の光源と前記第2の光センサとの間に配置されないことに応答して、前記皮膚の領域から反射された前記第2の光源からの光を受け取るように構成され、
前記第1の光源および前記第1の光センサおよび前記第2の光源および前記第2の光センサは、それぞれ、独立した第1および第2の反射分光計として構成される、
包帯。
【請求項2】
前記第1の反射分光計は、前記皮膚の領域の色を測定するように構成される、請求項1に記載の包帯。
【請求項3】
前記第1の光源は、白色LEDまたはフルカラーRGB LEDランプを備える、請求項1に記載の包帯。
【請求項4】
前記第1の光センサは、RGBカラーセンサを備える、請求項1に記載の包帯。
【請求項5】
前記基材は、前記包帯を前記患者に接着するように構成される接着性部分を備える、請求項1に記載の包帯。
【請求項6】
前記基材は、前記第1の光源、前記第1の光センサ、および前記皮膚の領域をその寸法内に組み込むように寸法的に定寸される透明領域を備える、請求項1に記載の包帯。
【請求項7】
d1は、約1mm~約100mmである、請求項1に記載の包帯。
【請求項8】
前記第1の光源および前記第1の光センサは、その上に前記第1の光源および前記第1の光センサが暴露される正面と、前記基材に固定して取り付けられる背面とを有する回路基板上に統合される、請求項1に記載の包帯。
【請求項9】
電力を前記第1の光源および前記第1の光センサに供給し、それらとデータ通信するように構成される配線ハーネスをさらに備え、前記配線ハーネスはさらに、前記基材に隣接する前記配線ハーネスに沿って、ワンタッチ着脱式コネクタを含む、請求項1に記載の包帯。
【請求項10】
前記基材に固定して取り付けられ、距離d2だけ前記第1の光源から離間される付加的光センサをさらに備え、前記付加的光センサは、前記付加的光センサ、前記第1の光源、および前記第1の光センサが、線形に整合されるように、前記第1の光源の前記第1の光センサと反対の側上に位置付けられ、前記付加的光センサは、前記創傷部位が前記第1の光源と前記第1の光センサとの間に配置され、かつ前記第1の光源と前記付加的光センサとの間に配置されないことに応答して、前記皮膚の領域から反射された前記第1の光源からの光を受け取るように構成される、請求項1に記載の包帯。
【請求項11】
前記付加的光センサは、前記皮膚の領域のベースライン皮膚色を測定するように構成され、前記第1の光センサは、前記ベースライン皮膚色に対する皮膚色の変化を測定するように構成される、請求項10に記載の包帯。
【請求項12】
前記距離d2は、前記距離d1と長さが等しい、請求項10に記載の包帯。
【請求項13】
各距離d1およびd2は、独立して、約1mm~約100mmである、請求項10に記載の包帯。
【請求項14】
(削除)
【請求項15】
(削除)
【請求項16】
前記距離d3は、前記距離d1と長さが等しく、前記第2の光源および前記第1の光源は、距離d4だけ分離され、前記第2の光センサおよび前記第1の光センサは、前記第1および第2の光源および前記第1および第2の光センサが、正方形または長方形アレイ内に配置されるように、同一距離d4だけ分離される、請求項1に記載の包帯。
【請求項17】
前記距離d4は、約1~200mmである、請求項16に記載の包帯。
【請求項18】
前記第2の反射分光計は、前記皮膚の領域のベースライン皮膚色を測定するように構成され、前記第1の反射分光計は、前記ベースライン皮膚色に対する皮膚色の変化を測定するように構成される、請求項1に記載の包帯。
【請求項19】
静脈炎検出および監視のためのシステムであって、
包帯であって、前記包帯は、患者上の創傷部位を包含する皮膚の領域にわたる設置のために構成される基材と、それぞれが前記基材に固定して取り付けられる、第1の光源と、第1の光センサと、第2の光源と、第2の光センサとを備え、前記第1の光センサは、距離d1だけ前記第1の光源から離間され、前記第2の光センサは、距離d3だけ前記第2の光源から離間される、包帯と、
前記第1の光源、前記第1の光センサ、前記第2の光源、および前記第2の光センサのそれぞれと電子データ通信する信号処理デバイスと
を備え、
前記第1の光センサは、前記創傷部位が前記第1の光源と前記第1の光センサとの間に配置されることに応答して、前記皮膚の領域から反射された前記第1の光源からの光を受け取るように構成され、前記第2の光センサは、前記創傷部位が前記第1の光源と前記第1の光センサとの間に配置され、かつ前記第2の光源と前記第2の光センサとの間に配置されないことに応答して、前記皮膚の領域から反射された前記第2の光源からの光を受け取るように構成され、
前記第2の光センサは、前記皮膚の領域のベースライン皮膚色を測定するように構成され、前記第1の光センサは、前記ベースライン皮膚色に対する皮膚色の変化を測定するように構成され、
前記第1の光源および前記第1の光センサおよび前記第2の光源および前記第2の光センサは、それぞれ、独立した第1および第2の反射分光計として構成され、
前記信号処理デバイスは、前記ベースライン皮膚色からの変化に応答して、出力を提供し、
前記出力は、視覚的インジケータ、可聴インジケータ、送信されるメッセージ、および前記創傷部位における条件に対する自動化された変化のうちの少なくとも1つを含む、
システム。
【請求項20】
前記第1の光源、前記第1の光センサ、前記第2の光源、および前記第2の光センサは、回路基板上に統合され、前記回路基板は、前記信号処理デバイス内に配置される電力供給源によって電気的に給電される、請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
患者上の創傷部位を包含する皮膚の領域における静脈炎の率を検出および監視する方法であって、前記方法は、
前記創傷部位が、第1の光源と第1の光センサとの間に配置され、第2の光源と第2の光センサとの間に配置されないように、第1の光源と、距離d1だけ前記第1の光源から離間される第1の光センサと、第2の光源と、距離d3だけ前記第2の光源から離間される第2の光センサとを備える包帯を用いて、前記皮膚の領域を被覆することと、
前記皮膚の一部から反射された前記第1の光源からの光をベースライン皮膚色に対して経時的に測定することによって、前記第1の光源と前記第1の光センサとの間の前記皮膚の領域内の皮膚の一部の色を取得することと
を含み、
前記包帯はさらに、前記皮膚の領域を被覆するように寸法的に構成され、その上に前記第1の光源、前記第1の光センサ、前記第2の光源、および前記第2の光センサが、固定して取り付けられる基材を備え、
前記第1の光源および前記第1の光センサおよび前記第2の光源および前記第2の光センサは、それぞれ、独立した第1および第2の反射分光計として構成され、
前記第1の反射分光計によってそのように取得された赤色は、静脈炎の存在を示し、
前記ベースライン皮膚色に対する経時的な皮膚色の発赤は、前記静脈炎の悪化を示す、
方法。
【請求項22】
(削除)
【請求項23】
前記第1の光源は、白色LEDまたはフルカラーRGB LEDランプを備える、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記包帯はさらに、前記基材に固定して取り付けられ、距離d2だけ前記第1の光源から離間される付加的光センサを備え、前記付加的光センサは、前記付加的光センサ、前記第1の光源、および前記第1の光センサが、線形に整合されるように、前記第1の光源の前記第1の光センサと反対の側上に位置付けられ、前記付加的光センサは、前記創傷部位が前記第1の光源と前記第1の光センサとの間に配置され、かつ前記第1の光源と前記付加的光センサとの間に配置されないことに応答して、前記皮膚の領域から反射された前記第1の光源からの光を受け取るように構成される、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記第1の光源と前記付加的光センサとの間の前記皮膚の領域内の皮膚の一部のベースライン皮膚色を測定することと、前記第1の光源と前記第1の光センサとの間の前記皮膚の領域内の前記皮膚の一部の色を前記ベースライン皮膚色に対して経時的に測定することとをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記距離d1は、前記距離d2に等しい、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
(削除)
【請求項28】
(削除)
【請求項29】
前記距離d3は、前記距離d1と長さが等しく、前記第2の光源および前記第1の光源は、距離d4だけ分離され、前記第2の光センサおよび前記第1の光センサは、前記第1および第2の光源および前記第1および第2の光センサが、正方形または長方形アレイ内に配置されるように、同一距離d4だけ分離される、請求項21に記載の方法。
【請求項30】
前記第2の光源と前記第2の光センサとの間の前記皮膚の領域内の皮膚の一部のベースライン皮膚色を測定することと、前記第1の光源と前記第1の光センサとの間の前記皮膚の領域内の前記皮膚の一部の色を前記ベースライン皮膚色に対して経時的に測定することとをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項31】
前記第2の光源は、白色LEDまたはフルカラーRGB LEDランプを備える、請求項1に記載の包帯。
【請求項32】
前記第2の光センサは、RGBカラーセンサを備える、請求項1に記載の包帯。
【請求項33】
前記第2の光源および前記第2の光センサは、その上に前記第1の光源および前記第1の光センサが暴露される正面と、前記基材に固定して取り付けられる背面とを有する回路基板上に統合される、請求項1に記載の包帯。
【請求項34】
前記第2の光センサは、前記皮膚の領域のベースライン皮膚色を測定するように構成され、前記第1の光センサは、前記ベースライン皮膚色に対する皮膚色の変化を測定するように構成される、請求項1に記載の包帯。
【請求項35】
前記配線ハーネスはさらに、電力を前記第2の光源および前記第2の光センサに供給し、それらとデータ通信するように構成される、請求項9に記載の包帯。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、その開示が、あらゆる目的のために、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる、2019年5月24日に出願された、「Dressings, Systems and Methods for Phlebitis Detection」と題された、米国仮特許出願第62/852,842号の優先権および利点を主張する。
【0002】
本開示は、概して、医療デバイスに関し、より具体的には、医療条件を検出および監視するように構成される、センサを備える、デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
静脈炎は、IV注入の早期終了に関する最頻原因のうちの1つである。IVを開始する行為は、患者内の防衛機構を誘起し、これは、時として、静脈炎をもたらし得る。今日、検出は、臨床医による注入部位の周期的外観検査または疼痛を患者からの疼痛の主訴に限定される。しかしながら、部位はまた、部分的に、挿入されるIVにわたって設置された固定具によって妨害され得る。したがって、医学界には、静脈炎の率を早期検出および追跡することが可能な新しい持続的監視システムの継続的必要性が存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
種々の実施形態では、包帯が、創傷部位における静脈炎を検出および監視することが可能な少なくとも1つのセンサとともに構成されてもよい。センサは、静脈炎または他の炎症の範囲に関する、創傷部位における皮膚色の変化を測定および記録するように構成されてもよい。種々の実施形態では、包帯は、末梢静脈アクセス部位、例えば、カテーテル設置部位における静脈炎を監視するように構成されてもよい。
【0005】
種々の実施形態では、本明細書の包帯は、最初に、創傷部位における皮膚の色変化を信号伝達するように構成されてもよい。皮膚色変化は、患者がその部位における局在化された疼痛を訴える場合以外の、臨床医が創傷部位の周期的外観検査によって取得するであろう、最初の兆候であり得る。本包帯の利点は、包帯を備える、持続的監視システムが、臨床医が周期的観察を通して検出し得る場合よりも早期に、臨床医に創傷部位に存在する問題を信号伝達する可能性が高いであろうことである。皮膚色の一定監視を用いることで、創傷部位の健康における偏移が、まだ臨床医に可視になっていない偏移に応答して、潜在的に検出されることができる。さらに、包帯内に存在する1つを上回るセンサを用いることで、静脈炎拡張の率が、測定されることができる。例えば、包帯によって取得されるデータは、静脈炎拡張を検出および推定するための方法として、1つのセンサにおける皮膚色変化の率および1つのセンサから次のセンサへの皮膚色変化の率を示し得る。
【0006】
本開示の種々の実施形態では、包帯は、患者上の創傷部位を包含する皮膚の領域にわたる設置のために構成される、基材と、基材に固定して取り付けられる、第1の光源と、基材に固定して取り付けられる、第1の光センサであって、距離d1だけ第1の光源から離間される、第1の光センサとを備え、第1の光センサは、創傷部位が第1の光源と第1の光センサとの間に配置されることに応答して、皮膚の領域から反射された第1の光源からの光を受け取るように構成される。
【0007】
種々の実施形態では、第1の光源および第1の光センサは、皮膚の領域の色を測定するように構成される、反射分光計として協働する。種々の実施形態では、第1の光源は、白色LEDまたはフルカラーRGB LEDランプを備えてもよい。種々の実施形態では、第1の光センサは、RGBカラーセンサを備えてもよい。
【0008】
種々の実施形態では、基材は、包帯を患者に接着するように構成される、接着性部分を備える。
【0009】
種々の実施形態では、基材はさらに、第1の光源、第1の光センサ、および皮膚の領域をその寸法内に組み込むように寸法的に定寸される、透明領域を備えてもよい。
【0010】
種々の実施形態では、距離d1は、約1mm~約100mmであってもよい。
【0011】
種々の実施形態では、第1の光源および第1の光センサは、その上に第1の光源および第1の光センサが暴露される、正面と、基材に固定して取り付けられる、背面とを有する、回路基板上に統合される。
【0012】
種々の実施形態では、包帯はさらに、電力を第1の光源および第1の光センサに供給し、それらとデータ通信するように構成される、配線ハーネスを備えてもよく、配線ハーネスはさらに、基材に隣接する、配線ハーネスに沿って、ワンタッチ着脱式コネクタを含む。
【0013】
種々の実施形態では、包帯はさらに、基材に固定して取り付けられ、距離d2だけ第1の光源から離間される、第2の光センサを備えてもよく、第2の光センサは、第2の光センサ、第1の光源、および第1の光センサが、線形に整合されるように、第1の光源の第1の光センサと反対の側上に位置付けられ、第2の光センサは、創傷部位が第1の光源と第1の光センサとの間に配置され、かつ第1の光源と第2の光センサとの間に配置されないことに応答して、皮膚の領域から反射された第1の光源からの光を受け取るように構成される。
【0014】
種々の実施形態では、第2の光センサは、皮膚の領域のベースライン皮膚色を測定するように構成され、第1の光センサは、ベースライン皮膚色に対する皮膚色の変化を測定するように構成される。種々の実施形態では、第1の光源と第2の光センサの組み合わせはまた、反射分光計として構成されてもよい。
【0015】
種々の実施形態では、距離d2は、距離d1と長さが等しくてもよい。
【0016】
種々の実施形態では、各距離d1およびd2は、独立して、約1mm~約100mmである。
【0017】
種々の実施形態では、包帯はさらに、基材に固定して取り付けられる、第2の光源と、基材に固定して取り付けられる、第2の光センサとを備えてもよく、第2の光センサは、距離d3だけ第2の光源から分離され、第2の光センサは、創傷部位が第1の光源と第1の光センサとの間に配置され、かつ第2の光源と第2の光センサとの間に配置されないことに応答して、皮膚の領域から反射された第2の光源からの光を受け取るように構成される。
【0018】
種々の実施形態では、第1の光源および第1の光センサおよび第2の光源および第2の光センサは、それぞれ、独立した第1および第2の反射分光計として構成される。
【0019】
種々の実施形態では、距離d3は、距離d1と長さが等しく、第2の光源および第1の光源は、距離d4だけ分離され、第2の光センサおよび第1の光センサは、第1および第2の光源および第1および第2の光センサが、正方形または長方形アレイ内に配置されるように、同一距離d4だけ分離される。
【0020】
種々の実施形態では、距離d4は、約1~200mmであってもよい。
【0021】
種々の実施形態では、第2の反射分光計は、皮膚の領域のベースライン皮膚色を測定するように構成され、第1の反射分光計は、ベースライン皮膚色に対する皮膚色の変化を測定するように構成される。
【0022】
種々の実施形態では、静脈炎検出および監視のためのシステムは、包帯であって、患者上の創傷部位を包含する皮膚の領域にわたる設置のために構成される、基材と、それぞれ、基材に固定して取り付けられる、第1の光源と、第1の光センサと、第2の光センサとを備え、第1の光センサは、距離d1だけ第1の光源から離間され、第2の光センサは、距離d2だけ第1の光源から離間され、第2の光センサは、第2の光センサ、第1の光源、および第1の光センサが、線形に整合されるように、第1の光源の第1の光センサと反対の側上に位置付けられる、包帯と、第1の光源、第1の光センサ、および第2の光センサのそれぞれと電子データ通信する、信号処理デバイスとを備え、第1の光センサは、創傷部位が第1の光源と第1の光センサとの間に配置されることに応答して、皮膚の領域から反射された第1の光源からの光を受け取るように構成され、第2の光センサは、創傷部位が第1の光源と第1の光センサとの間に配置され、かつ第1の光源と第2の光センサとの間に配置されないことに応答して、皮膚の領域から反射された第1の光源からの光を受け取るように構成され、第2の光センサは、皮膚の領域のベースライン皮膚色を測定するように構成され、第1の光センサは、ベースライン皮膚色に対する皮膚色の変化を測定するように構成され、信号処理デバイスは、ベースライン皮膚色からの変化に応答して、出力を提供し、出力は、視覚的インジケータ、可聴インジケータ、送信されるメッセージ、および創傷部位における条件に対する自動化された変化のうちの少なくとも1つを含む。
【0023】
本システムの種々の実施形態では、第1の光源、第1の光センサ、および第2の光センサは、回路基板上に統合され、回路基板は、信号処理デバイス内に配置される電力供給源によって電気的に給電される。
【0024】
種々の実施形態では、患者上の創傷部位を包含する皮膚の領域における静脈炎の率を検出および監視する方法は、創傷部位が、第1の光源と第1の光センサとの間に配置されるように、距離d1だけ第1の光源から離間される、第1の光源と、第1の光センサとを備える、包帯を用いて、皮膚の領域を被覆するステップと、皮膚の一部から反射された第1の光源からの光を経時的に測定することによって、第1の光源と第1の光センサとの間の皮膚の領域内の皮膚の一部の色を取得するステップとを含み、包帯はさらに、皮膚の領域を被覆するように寸法的に構成される、その上に第1の光源および第1の光センサが固定して取り付けられる、基材を備え、そのように取得された赤色は、静脈炎の存在を示し、皮膚色の発赤は、経時的に、静脈炎の悪化を示す。
【0025】
本方法の種々の実施形態では、第1の光源および第1の光センサは、第1の光源と第1の光センサとの間の皮膚の領域内の皮膚の一部の色を測定するように構成される、反射分光計として協働する。
【0026】
本方法の種々の実施形態では、第1の光源は、白色LEDまたはフルカラーRGB LEDランプを備える。
【0027】
本方法の種々の実施形態では、包帯はさらに、基材に固定して取り付けられ、距離d2だけ第1の光源から離間される、第2の光センサを備え、第2の光センサは、第2の光センサ、第1の光源、および第1の光センサが、線形に整合されるように、第1の光源の第1の光センサと反対の側上に位置付けられ、第2の光センサは、創傷部位が第1の光源と第1の光センサとの間に配置され、かつ第1の光源と第2の光センサとの間に配置されないことに応答して、皮膚の領域から反射された第1の光源からの光を受け取るように構成される。
【0028】
種々の実施形態では、本方法はさらに、第1の光源と第2の光センサとの間の皮膚の領域内の皮膚の一部のベースライン皮膚色を測定するステップと、第1の光源と第1の光センサとの間の皮膚の領域内の皮膚の一部の色をベースライン皮膚色に対して経時的に測定するステップとを含む。
【0029】
本方法の種々の実施形態では、距離d1は、距離d2に等しくてもよい。
【0030】
本方法の種々の実施形態では、包帯はさらに、基材に固定して取り付けられる、第2の光源と、基材に固定して取り付けられる、第2の光センサとを備え、第2の光センサは、距離d3だけ第2の光源から分離され、第2の光センサは、創傷部位が第1の光源と第1の光センサとの間に配置され、かつ第2の光源と第2の光センサとの間に配置されないことに応答して、皮膚の領域から反射された第2の光源からの光を受け取るように構成される。
【0031】
本方法の種々の実施形態では、第1の光源および第1の光センサおよび第2の光源および第2の光センサは、それぞれ、独立した第1および第2の反射分光計として構成される。
【0032】
本方法の種々の実施形態では、距離d3は、距離d1と長さが等しく、第2の光源および第1の光源は、距離d4だけ分離され、第2の光センサおよび第1の光センサは、第1および第2の光源および第1および第2の光センサが、正方形または長方形アレイ内に配置されるように、同一距離d4だけ分離される。
【0033】
種々の実施形態では、本方法はさらに、第2の光源と第2の光センサとの間の皮膚の領域内の皮膚の一部のベースライン皮膚色を測定するステップと、第1の光源と第1の光センサとの間の皮膚の領域内の皮膚の一部の色をベースライン皮膚色に対して経時的に測定するステップとを含んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0034】
本主題は、本明細書の結論部分において、詳細に指摘され、別々に請求される。しかしながら、より完全な理解は、以下の図面に関連して検討されるとき、発明の実施形態および請求項を参照することによって最良に得られ得る。
【0035】
【
図1A】
図1Aは、種々の実施形態による、1つの光源および2つのセンサの配列を備える、静脈炎検出および静脈炎監視のための包帯の実施例を図示する。
【0036】
【
図1B】
図1Bは、種々の実施形態による、1つの光源および2つのセンサの離間配列を備える、
図1Aにおける包帯の集積回路基板部分の拡大図を図示し、包帯は、創傷が光源とセンサのうちの1つとの間にあるように、創傷にわたって位置する。
【0037】
【
図1C】
図1Cは、種々の実施形態による、1つの光源/センサ対が参照として機能するように対として配列される、2つの光源および2つのセンサの配列を備える、静脈炎検出および監視のための包帯の実施例を図示する。
【0038】
【
図2】
図2は、種々の実施形態による、コントローラに電子的に接続されるセンサを伴う、包帯を備える、静脈炎検出および監視のためのシステムの実施例を図示する。
【0039】
【
図3】
図3A-3Cは、種々の実施形態による、
図1A/1Bに従った1つの光源および2つのセンサの配列を使用する、静脈炎検出および監視のための方法の種々の実施例を漸次的に図示する。
【0040】
【
図4】
図4A-4Cは、種々の実施形態による、
図1Cに従った1つの光源および2つのセンサの配列を使用する、静脈炎検出および監視のための方法の種々の実施例を漸次的に図示する。
【発明を実施するための形態】
【0041】
本明細書における種々の実施形態の詳細な説明は、種々の実施形態を例証として示す、付随の図面を参照する。これらの種々の実施形態は、当業者が本開示を実践することを可能にするために十分に詳細に説明されるが、他の実施形態も、実現され得、論理的、化学的、機械的、および構造的変更が、本開示の精神および範囲から逸脱することなく行われてもよいことを理解されたい。したがって、本明細書の詳細な説明は、例証目的のためにのみ提示され、限定ではない。
【0042】
種々の実施形態では、患者の創傷部位における静脈炎の存在を検出するための包帯が、説明される。種々の実施形態では、包帯は、患者の創傷部位における静脈炎の進行度の範囲および/または率を検出および/または監視するように構成される。種々の実施形態では、静脈炎の範囲を経時的に検出および/または監視するように構成される、包帯は、皮膚色を測定し、および/または経時的に変化する皮膚色を監視するように構成される、少なくとも1つの光源と、光センサ(すなわち、光学受信機)とを備える。本明細書における実施形態は、皮膚色および経時的皮膚色変化によって、静脈炎を検出および監視するための包帯および方法を説明するが、カラーセンサと温度センサの置換によって、創傷部位における皮膚色および/または経時的皮膚色変化ではなく、患者の創傷部位における温度および/または経時的温度変化に基づいて、静脈炎の進行度の範囲および/または率を検出および/または監視し得る、類似包帯も、本開示の範囲内に含まれることを理解されたい。例えば、静脈炎を検出および/または監視するための包帯は、包帯が監視されるべき創傷部位に適用されることに応答して、皮膚と接触して、またはそれに近接近して設置される、温度センサを備えてもよい。
【0043】
種々の実施形態では、患者の創傷部位における静脈炎の進行度の範囲および/または率を検出および/または監視するために使用可能な包帯は、基材(例えば、接着性パッチの形態における)と、基材に固定される、少なくとも1つの光源と、基材に固定される、少なくとも1つの光センサとを備える。種々の実施形態では、包帯は、創傷被覆材と、光源と光センサとの間の皮膚の領域の色の経時的査定を提供するように構成される、小型反射分光計との両方として機能する。種々の実施形態では、創傷部位およびその周囲の皮膚の領域から反射する、光源から放出される光が、分析のために光センサ内で受け取られる。色は、皮膚または組織を通した光透過ではなく、皮膚表面からの光反射によって決定される。
【0044】
定義および慣例
【0045】
本明細書で使用されるように、用語「創傷部位」は、広義には、外科手術創傷部位(例えば、カテーテル管挿入部位、医療デバイスポート部位、ワクチン接種部位、切開部位等)、非外科手術創傷部位(例えば、切り傷、擦過傷、血腫)、または静脈炎に関して監視されるべき皮膚表面上またはその下方の任意の他の部位における皮膚表面を指す。この点において、創傷部位は、例えば、尺側皮または橈側皮静脈の中への注射部位等の静脈アクセスポイントであることができる。本明細書の例示的実施形態および関連付けられる図面は、静脈炎を監視するための創傷部位として、カテーテル管末梢静脈挿入部位に焦点を当て得るが、本開示の範囲は、本特定の外科手術創傷部位のみを監視する際の使用のために限定されるように解釈されるべきではない。種々の図面では、創傷部位は、一般的切り傷として図示され得るが、図面は、そのように限定されず、創傷は、それを通してカテーテル管が静止して設置される、切開であってもよいことを理解されたい。それらの用途では、本開示の包帯は、単に、必要に応じて、患者上に設置する前に、光源または光センサのうちの1つが、直接、創傷部位から現れるカテーテル管の上部にないように回転されてもよい。
【0046】
本明細書で使用されるように、用語「静脈炎」は、全般的炎症を含むように、医学会におけるその通常の意味より広範な意味をとる。静脈炎の症状は、概して、罹患面積、すなわち、創傷部位における、発赤、温感、および/または疼痛を含み、これらの症状のうちの1つ以上のものが、本明細書に開示される包帯および方法によって検出および監視される。加えて、本開示は、静脈炎症である、静脈炎を検出および監視するステップを参照して説明されるが、他の類似条件が、本明細書の包帯、システム、および方法を使用して監視されてもよい。例えば、任意の外科手術または非外科手術創傷部位における炎症および感染症が、本明細書の包帯によって監視されることができる。例えば、外科手術用切開の部位または外傷の修復部位における感染症が、本明細書に開示される包帯、システム、および方法を用いて、静脈炎の代わりに監視されてもよい。
【0047】
本明細書で使用されるように、用語「包帯」は、創傷部位における静脈炎の率を検出および/または監視するように構成される、医療デバイスを指す。本用語は、パッチのような医療包帯の一般的外観を有する、医療デバイスを示すために使用される。用語「包帯」は、種々の実施形態では、包帯が、創傷部位のための被覆材の物理的形態(すなわち、パッチまたは絆創膏のような包帯)において、患者内の創傷部位における静脈炎の率を検出および/または監視することが可能であるため、本明細書では、デバイスのために使用される。本明細書でさらに詳細に議論されるように、本開示による、包帯は、創傷部位のための被覆材として使用可能であって、静脈炎を検出および監視するように構成される、センサをさらに備える、医療デバイスである。したがって、本明細書では「包帯」は、パッチ、ガーゼ、テープ、絆創膏、被覆材、パッド、またはモニタ、または本明細書に説明されるように、静脈炎を検出および監視するように構成される、少なくとも1つのセンサを固定して位置付けるための任意の他の物理的に安定したプラットフォームをさらに備える、基材を備える。
【0048】
静脈炎検出および/または監視のための包帯の一般的実施形態
【0049】
種々の実施形態では、静脈炎検出および監視のための本明細書の包帯は、例えば、接着性パッチまたは絆創膏の形態における、基材と、基材に固定される、少なくとも1つのセンサとを備える。種々の実施形態では、配線ハーネスが、少なくとも1つのセンサに接続され、ハーネスは、1つの点において、基材に進入する、または単に、少なくとも1つのセンサの真下に敷設され、それに接続してもよい。本明細書にさらに詳細に解説されるように、配線ハーネスは、包帯の一部が、使用後、廃棄され得る一方、他の部分が、保たれ、再使用され得るように、包帯から取外可能であってもよい(例えば、ワンタッチ着脱式コネクタを通して)。例えば、基材に取り付けられる、少なくとも1つのセンサとともに、基材全体と、配線ハーネスの一端、例えば、ワンタッチ着脱式コネクタからセンサまでの部分とが、使い捨てであってもよい。使用後、臨床医は、包帯を創傷部位から除去し、ワンタッチ着脱式コネクタを用いて、配線ハーネスを包帯から接続解除し、包帯を廃棄するであろう。種々の実施形態では、ワンタッチ着脱式コネクタは、センサの中につながる、配線ハーネスの小部分のみが、包帯とともに廃棄されるように、包帯の基材に隣接する、配線ハーネスに沿って提供される。例示的ワンタッチ着脱式コネクタは、電力および接地とともに、データ通信接続の所望の数に応じて、5つ以上の極を有する、M12軸方向オス型およびメス型等のワンタッチ着脱式プラグを含む、パッチケーブルのセットの一部であってもよい。本開示の包帯において使用するための配線ハーネスおよびワンタッチ着脱式コネクタに関して、無限のオプションが存在する。
【0050】
種々の実施形態では、少なくとも1つのセンサは、回路基板(例えば、その上に配線された電子構成要素を伴う小基板であって、基板は、約20mm×20mm未満および約2mm厚未満であってもよい)の中に統合される。種々の実施形態では、回路基板構成は、少なくとも1つの光源および少なくとも1つのセンサが、相互から特定の距離に配列および位置的に固定されることを可能にし、電力供給源および随意のデータ記録モジュールから集積回路基板上に提供されるピン接続までの配線ハーネスを用いて、単純電子接続を可能にする。回路基板フォーマットを含む、種々の実施形態では、回路基板は、個々のライトおよびセンサではなく、包帯の基材に固定して取り付けられる。回路基板が利用されることに応答して、観察者は、種々の実施形態では、回路基板が、回路基板の上部の電子構成要素が、皮膚に隣接して設置され、最終的には、不可視であるように、創傷部位にわたって反転され得るため、包帯が患者上に設置されたことに応答して、種々の光源および光センサを見ることが不可能であり得ることを理解されたい。本明細書の種々の図面は、明確目的のために、個々のライトおよびセンサ構成要素への配線詳細の排除とともに、例えば、創傷および電子構成要素が全て集積回路基板の他側上で隠蔽され得る場所を無視することによって簡略化される。本明細書の種々の図面は、光源、光センサ、および創傷部位の相対的位置付けと、創傷部位からの拡張する炎症が光源と光センサとの間のゾーンの中に侵入し得る様子とに焦点を当てる。したがって、本明細書に提供される種々の図面では、ライトおよびセンサを統合するための回路基板フォーマットのオプションは、図を過度に複雑にしないように、正方形または長方形破線輪郭としてのみ表される。
【0051】
ここで
図1Aを参照すると、静脈炎検出のための包帯100は、基材110と、基材に固定される、少なくとも1つの光源120と、基材に固定される、少なくとも1つのセンサ130とを備える。本図示される実施例では、創傷部位140は、カテーテルの設置または裂傷の縫合の結果であり得るような患者の腕上に側方に行われた1~5mm長×1mm幅の切開等の小外科手術創傷部位として示される。本例証は、限定を意味するものではなく、創傷部位140は、より円形形状を有する、挫傷のような非外科手術的なものであってもよい。
図1Aの図示される実施例では、包帯100は、1つの光源120と、2つのセンサ130とを備え、2つのセンサ130は、3つの電子構成要素が線形に整合されるように、光源120の対向側上に配列される。本明細書の下記でさらに詳細に議論されるように、光源120と関連付けられるセンサ130のそれぞれとの間の比較的に近い近接度および3つの構成要素の線形配列は、3つの構成要素を電子パッケージ、すなわち、回路基板内に統合する結果であり得る。
【0052】
図1Aでは、1つの光源120および2つのセンサ130が、回路基板102上に統合されて示され、センサは、回路基板への接続ピンとともに示される。述べられたように、個々の光源およびセンサが、基材110に固定されるのではなく、全体的回路基板102が、基材110に固定して取り付けられてもよい。さらに、回路基板102の背面は、基材が患者上に設置されることに応答して、電子構成要素が皮膚に近接してもたらされ得るように、基材に固定されてもよい。図示されないものは、回路基板が、反転され、患者に対して設置されることに応答して、光源およびセンサを皮膚から上昇させるための、回路基板102上の光源およびセンサと同一側に構成される、随意の隆起部である。これらの隆起部は、回路基板の表面から約0.06インチ(約1.5mm)~約0.10インチ(約2.5mm)の高さであり得る。回路基板102は、1つの縁に沿ったピンコネクタ103とともに示され、短電気導線104が、回路基板102と電気結合部106の第1の部分105との間に提供される。電気結合部106の他端は、本明細書の下記でさらに詳細に議論される、包帯のための配線ハーネス107の残部である。
図1Aでは、創傷部位140は、光源120とセンサ130のうちの1つとの間にほぼ心合される。図示される電子詳細は、いかようにも限定することを意味するものではない。
【0053】
種々の実施形態では、基材110は、滅菌障壁を用いて衛生的に等、創傷部位を被覆するように構成される。種々の実施形態では、基材110はまた、有利なこととして、Foleyカテーテルのようなカテーテルまたは他の挿入される医療デバイスを定位置にかつ患者に対して保持し得る。本明細書にさらに詳細に説明されるように、基材110はさらに、図示されるように、創傷部位が包帯によって被覆されても、創傷部位が可視のままであるように、包帯の中央に向かって位置付けられるような開口部または透明区分112を備えてもよい。回路基板フォーマットが創傷部位を妨げ得る事例では、回路基板102は、開口部とともに、すなわち、連続的平坦正方形または長方形基板ではなく構成されてもよい、または少なくとも部分的に、透明材料から作製されてもよい。種々の実施形態では、基材110は、カテーテル等の医療デバイスが、創傷部位に留まり、また、基材110によって固着されているかどうかにかかわらず、任意の外科手術または非外科手術創傷部位のための医療被覆材を提供する。換言すると、包帯100は、創傷部位を衛生的に被覆するための基材110と、炎症性変化を検出および監視するための必要な電子構成要素との両方を創傷部位に提供する。
【0054】
基材110は、概して、創傷部位140に近接近して、かついくつかの事例では、創傷部位を衛生的に被覆するための包帯100の設置を促進するように構成される。この点において、基材110は、基材110を創傷部位140にわたって固着させるように構成される、接着剤をパッチ形状の片側上に備えることができる。種々の実施形態では、基材110は、接着剤を周縁の周囲に伴う、滅菌包帯を備えてもよい。種々の実施形態では、基材110は、透明非接着性部分を囲繞する、ドーナッツ形状の不透明接着性部分を備える。種々の実施形態では、非接着性部分は、透明テープまたはフィルムの2つの層を備える等、透明であってもよく、それらの間には、光源センサが、固着して固定されることができる、またはそれらの間には、集積回路基板が、定位置に固定されることができる。
【0055】
種々の実施形態では、基材110の一部は、基材110上または内に固定して位置付けられる、光源およびセンサ(例えば、120および130の両方)が、基材が創傷部位140に適用されることに応答して、創傷部位140に正しく位置付けられる結果となるように、マーキングを備え、基材と下層創傷部位の整合を促進する。光源およびセンサが、回路基板上にパッケージ化される事例では、整合マーキングは、臨床医が、マーキングと、包帯が患者に適用されるにつれて可視のままではなくなり得る、下層創傷140を整合させ得るように、対向縁上等、回路基板の背面上に構成されてもよい。
図1Aに図示される構成では、包帯100は、創傷部位140が、光源120と光センサ130のうちの1つとの間にほぼ均一に離間されるように、創傷部位140に適用される。このように、創傷部位140を横断して隣接するセンサに反射された光は、創傷部位を横断して位置付けられておらず、代わりに、光源120の他側上に位置付けられる、他のセンサに反射された光と比較されることができる。
【0056】
図1Aを継続して参照すると、種々の実施形態では、光源120および光センサ130は、物理的に取り付けられ、基材110に、例えば、包帯が創傷部位に適用されることに応答して、それを通して可視のままである、非接着性かつ透明な部分内に位置的に固定されてもよい。種々の実施形態では、光源120および光センサ130は、回路基板のような単一電子デバイスと一体的にパッケージ化されてもよく、その回路基板は、特定の場所において基材に固定される。使用時、包帯が基材によって創傷部位に適用されると、光源120および光センサ130は、理想的には、皮膚の表面から約0.06インチ(約1.5mm)~約0.10インチ(約2.5mm)離れて位置付けられる。光源および関連付けられるセンサが、皮膚に近すぎる、例えば、約0.06インチ(1.5mm)より近い場合、皮膚は、光源からの光を遮断し、また、1つ以上のセンサに反射される光も遮断し得る。換言すると、これらの構成要素が、皮膚に圧接される場合、皮膚は、そこから光が反射し得る表面ではなく、光源と光センサとの間の障壁として作用する。光源および関連付けられるセンサが、皮膚から極端に離れる、例えば、約0.10インチ(2.5mm)を超えて離れる場合、反射された光信号は、あまりに減衰された状態になり得る。
【0057】
図1Bは、種々の実施形態による、包帯のセンサ部分(破線円形として
図1Aに示される)の拡大図を図示する。本例証では、1つの光源120と、2つのセンサ130aおよび130bとを備える、回路基板102が、回路基板のピン103に接続される、電子導線104によって給電され、それと通信され、電子導線104は、ワンタッチ着脱式コネクタの一方の部分105に接続される。構成要素の回路基板102によるパッケージ化は、随意であって、電子構成要素は、個々に、基材に固定して取り付けられ、個々に、必要に応じて、電力およびデータ通信接続の両方と配線されることができる。しかしながら、回路基板の使用は、回路基板が包帯の基材部分に固定して取り付けられることに先立って、構成要素の位置が固定されることを可能にする。すなわち、構成要素間の距離d1およびd2は、回路基板102上の構成要素のパッケージ化によって、恒久的に設定されることができる。2つのセンサ130aおよび130bは、8ピンコネクタとともに図示されるが、これは、限定することを意味するものではなく、ピンの数は、異なる光センサに関して変動してもよいことを認識されたい。光源120は、LEDまたは他の光源であってもよく、正方形、丸形、または図示されるもの以外の別の形状であってもよい。種々の実施形態では、電子構成要素は、創傷部位140は、光源120と1つの光センサ130bとの間にほぼ心合されるように、創傷部位140に近接近して設置される。確かに、創傷に対する不規則的形状またはサイズのため、または回路基板が、目前のタスクにとって偶発的に短すぎる、固定された距離d1およびd2とともに構成される場合、創傷が精密に心合されることができない事例も存在する。
【0058】
種々の実施形態では、約1~5mm長×1mm幅の切開を備える、創傷部位140に関して、d1およびd2は、独立して、約1~100mmであってもよい。種々の外科手術および非外科手術創傷部位に関して、光源120およびセンサ130aおよび130bは、ともにより近づけられる(例えば、<1mm)、またはさらに離間される(例えば、>100mm)ことができる。間隔の範囲は、患者のベース皮膚色(例えば、人種間変動)、肌質、光源の入射角度、および減衰に応じて、変化してもよい。種々の実施形態では、臨床医は、種々のd1、d2間隔を有する、固定して取り付けられる回路基板を伴う、包帯のレパートリを有してもよく、臨床医は、創傷のための適切な包帯を選ぶ。種々の実施形態では、創傷部位140は、光源と光センサとの間の空間の実質的部分またはさらに全体を占有してもよい。
【0059】
種々の実施形態では、光源120は、センサ130が創傷部位140における皮膚色を正確に測定するための照明を提供する。種々の実施形態では、光源120からの照明は、創傷部位140またはそれに隣接して生じる。他の実施形態では、光は、創傷部位140から離間された場所で生じてもよく、それに応じて、例えば、光ファイバに沿って、創傷部位に伝達される。
【0060】
種々の実施形態では、光源120は、可視光を含む、電磁スペクトル上の任意の帯域にある光(すなわち、可視光スペクトル内の複数の異なり、かつ特異的波長)を提供するように構成される。本開示に従って使用するための例示的光源は、限定ではないが、発光ダイオード(LED)、白色光、レーザ、紫外線源、および赤外線源を含む。種々の実施形態では、光源120は、白色LEDまたはフルカラーRGB(赤色、緑色、青色)LEDランプ等のLEDを備える。種々のLEDはまた、LEDの光度(lv)および/または視認角度に関して選定されてもよい。視認角度は、光センサによって受け取られる光が、単に、最初に、皮膚から反射せずに、皮膚表面を横断して、かつそれと平行に透過されるのではなく、皮膚から反射されたものでなければならないように、活用されることができる。光源および光センサが、回路基板上に統合される事例では、光センサは、光が光センサ「チップ」の側に入射するであろうため、光源から光センサへの直接入射光が不可能であるように、光源に対して上昇されることができる。
【0061】
種々の実施形態では、光源は、約0.063インチ(1.6mm)×0.063インチ(1.6mm)の正方形として測定される、白色LEDを備える。種々の実施形態では、白色LED源は、正方形ではなく、ドーム状上部を伴う、丸形であってもよい。本明細書における使用のためのこれらの小型LED光源は、例えば、Digi-Key Electronics(Thief River Falls, MN, USA)から取得され得る。これらの構成要素は、概して、約1~6V、概して、2.7~5.5Vで給電される。電力は、本明細書で議論される、配線ハーネス107を介して供給される。
【0062】
種々の実施形態では、センサ130は、例えば、非接着性部分において、基材110に固定して取り付けられ、それを通して可視である。一般に、センサ130は、創傷部位140における皮膚色(例えば、発赤)を測定する。種々の実施形態では、センサ130は、真皮および/または表皮における色を測定する。種々の実施形態では、センサ130は、皮下組織内またはその下方の色を測定しない。本開示の種々の実施形態によると、センサ130は、IV浸潤または溢血の有無から独立して、皮膚色を測定する。
【0063】
種々の実施形態では、センサ130は、事前に定義された時間間隔において、または持続的に、皮膚色を測定する。センサ130は、排他的可視光(すなわち、可視スペクトル内の複数の異なり、特異的波長)を含む、電磁スペクトル上の任意の帯域における光を測定してもよい。本開示に従って使用するための例示的センサは、LED、白色光源、レーザ、紫外線源、および赤外線源から放出される光を検出するものを含む。種々の実施形態では、白色LED源は、カラーフィルタを伴う、3光強度センサ(RGBセンサ)と併用される。
【0064】
種々の実施形態では、センサ130は、カラー光センサを備える。種々の実施形態では、センサ130は、光/デジタルセンサまたは光/周波数センサを備えてもよい。本明細書における使用のための適切な光/デジタルセンサは、低電力周囲光センサ(ALS)または近接度センサ(PROX)であってもよい。種々の実施形態では、本明細書における使用のためのセンサは、赤色、緑色、および青色カラー光を感知することが可能なフォトダイオードアレイを備える、光/デジタルセンサ(すなわち、RGBセンサ)を備える。本明細書において使用されるものは、例えば、製品番号ISL29125の下でRenesas Electronics Corporation(Tokyo, Japan)から利用可能であるようなIR遮断フィルタを伴う、デジタル赤色、緑色、および青色カラー光センサである。本特定のデバイスは、1.65mm×1.65mm正方形でパッケージ化され、したがって、本明細書の上記で述べられた小型白色LED光源と同様に定寸される。種々の実施形態では、センサ130のサイズは、光源120のサイズに実質的に類似してもよい。種々の実施形態では、少なくとも1つのセンサ130および少なくとも1つの光源120は、電子統合されたパッケージ内の要素であってもよい。例示的パッケージは、4つのLEDと、1つの光学受信機とを備える、AMS-TAOS-Texas Advanced Optoelectronic Solutions, Inc.(Plano, TX, USA)から利用可能なTCS3200カラーセンサ/カラー検出器である。これらの構成要素は、概して、約1~6V、概して、2.7~5.5Vで給電される。電力は、本明細書で議論される、配線ハーネス107を介して供給される。
【0065】
種々の実施形態では、包帯100は、1つ以上の光源120と関連付けられる、複数のセンサ130、例えば、2、3、4、5つ、以上のセンサを備えてもよい。複数のセンサ130は、創傷部位140と罹患していない皮膚表面との間の相対的皮膚色を測定し、および/または対照として作用する罹患していない皮膚表面に対する創傷部位140における皮膚色変化を測定するように位置付けられることができる。この点において、感知/収集されたデータは、複数のセンサ130間の差異とともに、ベースラインからの皮膚色変化を備えることができる。皮膚色変化の率もまた、本開示の例示的実施形態に従って、追跡されることができる。複数のセンサ130はまた、下層条件に対してより良好な分解能、すなわち、皮膚表面の皮膚色勾配を提供することができる。そのような勾配は、特に、非線形静脈炎進行度の場合、有益であり得る。
【0066】
図1Aに図示されるような種々の実施形態では、単一光源120が、1つを上回るセンサ130のための照明を提供する。他の実施形態では、単一光源120は、単一センサ130のための照明を提供する。さらに他の実施形態では、1つを上回る光源120が、単一センサ130のための照明を提供する。
【0067】
ここで
図1Cを参照すると、本開示による、包帯は、それぞれ2つずつ存在する、本実施例に図示されるように、複数の光源120と、複数のセンサ130とを備えてもよい。
図1Cの構成では、光源120aと、センサ130aとから成る、1つのセットは、創傷部位140が、光源120aとセンサ130aとの間にあるように位置付けられる一方、光源120bと、センサ130bとから成る、他のセットは、創傷部位140から距離dにあって、罹患されていない皮膚表面の参照測定値と、随意に、炎症が広範囲まで到達する場合/ときの発呼トリガとを提供する。種々の実施形態では、120aと130a(d1)との間の間隔は、120bと130b(d3)との間の間隔に等しくてもよく、本間隔は、約1~100mmであってもよい。種々の実施形態では、d1およびd3は、d1が、少なくとも部分的に、創傷部位の寸法によって影響されることを考慮して、独立して選定される一方、d3は、創傷部位寸法に関係なく、ベースライン皮膚色読取のために最適化され得る。一方の光源/光センサセットが他方のセットから離間される、距離は、変動し、患者上の外科手術または非外科手術用部位の場所(例えば、細い前腕対大腿部)、所望に応じて、それに対して静脈炎の進行度が検出および監視されるべき範囲(対間のより広い間隔は、第2のセットの光源/光センサがそれを検出する前に、より静脈炎の進行を可能にするであろう)、および緩和を必要とする、セット間の容認不可能な相互干渉が存在するかどうかに依存する。種々の実施形態では、第2のセットの光源120b/光センサ130bは、静脈炎が広範囲に進行し得ることの任意の予期を伴わずに、持続的ベースライン皮膚色読取値を取得するためだけに使用されてもよく、その場合、第2のセットの光源120b/光センサ130bは、患者の別の四肢上、かつ第1のセットの光源120a/光センサ130aのための基材から独立さえして、第1のセットの光源120a/光センサ130aからかなり離れるように距離を空けられてもよい。種々の実施形態では、2セットの源/センサ間の距離は、d4として定義され得る。種々の実施形態では、2セットの光源/光センサ間の間隔d4は、約1~200mmである。d1が、d3と同一である事例では、4つの電子構成要素は、d4=d1およびd3(正方形アレイ)であるかどうか、またはd4>d1およびd3(長方形アレイ)であるかどうかに応じて、正方形または長方形アレイとして現れるであろう。
【0068】
種々の実施形態では、
図1Cにおける破線によって図示されるように、回路基板102は、随意に、4つの電子構成要素を編成するために使用されてもよく、電子導線104は、電力を回路基板102に提供し、それとデータ通信するために使用されてもよい。
【0069】
種々の実施形態では、光源120は、複数(例えば、≧2)のセンサ130から(例えば、その間に)等距離に設置され、潜在的照明差を除外する。
図1Aおよび1Bは、2つの光センサから等距離に設置される1つの光源の実施例であるが、光センサの数は、>2であってもよい。
【0070】
種々の実施形態では、包帯100は、別個にパッケージ化され、使い捨てであることができ、電気ワンタッチ着脱式コネクタは、分離され、包帯は、その全体として廃棄され、電子機器(電力供給源、コンピュータプロセッサ、および配線ハーネスの一部)は、最終的再使用のために保たれることができる。
【0071】
ここで
図2を参照すると、種々の実施形態による、静脈炎検出201のためのシステムは、本明細書の上記に説明される、その関連付けられる構成要素と、配線ハーネス/ケーブル250を介して、包帯200と電子通信する、信号処理デバイス260とともに、包帯200を備える。種々の実施形態では、信号プロセッサ260はまた、包帯200の構成要素のための電力供給源を含む。このように、ケーブル250は、電力を包帯200のライトおよびセンサに提供することと、また、包帯200と信号プロセッサ260との間のデータの転送を促進することとの両方を行う。種々の実施形態では、配線ハーネス250および信号処理デバイス260は、使い捨てではない。述べられたように、システム201の廃棄部分および非使い捨て部分は、ワンタッチ着脱式コネクタ206を接続解除することによって分離されることができる。
【0072】
配線ハーネス250は、概して、測定値をセンサ230aおよび230bから信号処理デバイス260に転送するように働く。この点において、配線ハーネス250は、ケーブルまたは複数のワイヤを備えることができる。種々の実施形態では、ケーブルは、光ファイバを含まない。種々の実施形態では、ケーブルは、光ファイバを含み、光をデバイス260内の光源から包帯200に伝達する。ケーブル250は、無線構成によって置換されることができ、その場合、データは、Bluetooth(登録商標)技術を使用することによって等、短距離無線信号を介して、包帯200からプロセッサ260に転送される。種々の実施形態では、ケーブル250を横断したデータ転送は、光センサの性質(すなわち、光/デジタルまたは光/周波数受信機であるかどうか)に応じて、デジタルまたは周波数応答であってもよい。
【0073】
種々の実施形態では、信号処理デバイス260は、概して、測定値を包帯200の電子構成要素から受信し、処理し、1つ以上の出力を提供するように働く。例えば、信号処理デバイス260は、測定値をトリガ値と比較し、ひいては、1つ以上の出力を提供することができる。
【0074】
種々の実施形態では、出力は、キューまたは創傷部位240における条件に対する自動化された変化であることができる。キューは、視覚的インジケータ(例えば、赤色または緑色光)、可聴インジケータ(例えば、アラーム)、または送信されるメッセージ(例えば、警告SMSメッセージ)であることができる。いくつかの実施形態では、創傷部位240における注入は、自動的に、減少または停止されることができる。他の実施形態では、創傷部位240における注入は、例えば、センサ230aおよび230bから受信される測定値が容認可能である(例えば、事前に確立されたトリガ値を下回る、その値である、以上の)限り、自動的に、増加されることができる。種々の実施形態では、創傷部位240における治療(例えば、投薬療法、加温または冷却、または圧縮等)が、自動的に、創傷部位240に送達されることができる。
【0075】
図2に図示されるシステムの種々の実施形態では、出力は、1つ以上の光源220において提供される。例えば、光源220は、信号処理デバイス260によって制御されるように、色を変化させる、または点滅パターンを放出することができる。種々の実施形態では、光源220は、白色LEDではなく、RGB LEDを備えてもよく、信号処理デバイス260は、RGB LED出力光を制御するために使用される。種々の実施形態では、包帯200の光源および光センサは、回路基板202上にパッケージ化される。これらの事例では、回路基板は、直接、信号プロセッサ260と通信してもよい。種々の実施形態では、信号処理デバイス260は、マイクロコントローラを備える。少なくとも1つの光源と、少なくとも1つの光センサとを備える、回路基板パッケージが、光強度から周波数への高分解能変換のために構成され、ケーブル250を介して、デジタルデータをマイクロコントローラ260と通信するように構成されてもよい。非限定的実施形態では、1つ以上の光センサ230は、青色フィルタを有する、6つのフォトダイオード、緑色フィルタを有する、6つのフォトダイオード、赤色フィルタを有する、6つのフォトダイオード、およびフィルタを有していない、6つのフォトダイオード等のフォトダイオードのアレイを備えてもよい。フォトダイオードは、非均一入射光の影響を最小限にするために互いに組み合わせられてもよい。種々の実施形態では、回路基板202上の接続は、GND(接地)ピン、3~6V供給ピン、および3つ以上のデータ通信または他のピンを含んでもよい。白色LED/カラーセンサとRBGLED/光センサの他の組み合わせは、ケーブル250を介してマイクロコントローラ260を光源およびセンサを統合する回路基板に接続するための異なるピン構成をもたらし得る。2つのLEDと、1つの光学センサと(1つのLEDと、2つの光学センサとではなく)を有する、例示的回路基板は、Mouser Electronics(Mansfield, TX, USA)から利用可能な6-チャネルスペクトルセンサの両側上に2つの白色LEDを備える、Pimoroni397-PIM412基板である。本実施例は、LEDおよびセンサが、小回路基板上に統合され、コントローラ260への接続を簡略化し得ることを例証するためだけのものである。カスタム回路基板が、所望の空間幾何学形状とともに、所望の数の光源および光センサを有するように作製されることができる。
【0076】
種々の実施形態では、出力は、監視されている静脈炎の進行度に関連して漸次的である。例えば、光源220は、信号処理デバイス260によって制御されるように、増加された色強度または点滅周波数を呈することができる。
【0077】
信号処理デバイス260はさらに、電力供給源を備え、電力をシステム(光源およびセンサを含む)に供給することができる。述べられたように、電力供給源は、ケーブル250を介して、回路基板202に接続されてもよく、その上の集積回路は、必要電力を回路基板上の個々の構成要素に提供する。
【0078】
種々の実施形態では、本開示は、静脈炎検出のための方法を提供する。種々の実施形態では、ここで
図3Aを参照すると、単一光源320と、中心光路320から均一に離間される、2つの光センサ330aおよび330bとを備える、包帯が、創傷340にわたって包帯の接着性基材構成要素を接着させる等によって、創傷部位340に適用される。上記に記載されるように、
図3A-3Cは、センサと、創傷部位とのみを含む、包帯の拡大図である。破線は、これらの電子構成要素が回路基板上でパッケージ化される、オプションを表す。
図3Aでは、光源320は、電力供給源によって照明され、皮膚色が、第1のセンサ330bによって測定される。この点において、ベースライン皮膚色が、患者の皮膚表面に基づいて確立されることができる。
【0079】
静脈炎370が進行するにつれて(炎症の悪化を示す、
図3Aから、3B、3Cへの進行度を比較して)、静脈炎370と関連付けられる、赤色皮膚色への偏移が、第1のセンサ330b、最終的には、第2のセンサ330aによって測定される。収集されたデータは、センサ330bと330aとの間の差異とともに、ベースラインからの皮膚色変化を含むことができる。皮膚色変化の率もまた、追跡されることができる。そのような測定値は、ひいては、上記に説明されるように、適切な出力のために構成される、通信ケーブルを介して、信号処理デバイス(例えば、
図2におけるマイクロコントローラ260)に送達されることができる。
【0080】
種々の実施形態では、ここで
図4Aを参照すると、420と430との間の間隔が421と431との間の間隔に実質的に類似する、2つの光源420および421と、2つの光センサ430および431とを備える、包帯が、創傷440にわたって包帯の接着性基材構成要素を接着させることによって等、創傷部位440に適用される。上記に記載されるように、
図4A-4Cは、センサと、創傷部位とのみを含む、包帯の拡大図である。破線は、これらの電子構成要素が回路基板上にパッケージ化される、オプションを表す。光源420は、アクティブ化され、皮膚色が、第1のセンサ430によって測定される。この点において、ベースライン皮膚色が、患者の皮膚表面に基づいて、確立されることができる。
【0081】
静脈炎470が進行するにつれて(炎症の悪化を示す、
図4Aから、4B、4Cへの進行度を比較して)、静脈炎470と関連付けられる、赤色皮膚色への偏移が、第1のセンサ430、最終的には、第2の光源421と関連付けられる、第2のセンサ431によって測定される。上記のように、収集されたデータは、センサ430と431との間の差異とともに、ベースラインからの皮膚色変化を含むことができる。皮膚色変化の率もまた、追跡されることができる。そのような測定値、ひいては、上記に説明されるように、適切な出力のために構成される、通信ケーブルを介して、信号処理デバイス(例えば、
図2におけるマイクロコントローラ260)に送達されることができる。
【0082】
詳細な説明において、「種々の実施形態」、「一実施形態」、「ある実施形態」、「例示的実施形態」等への言及は、説明される実施形態が、特定の特徴、構造、または特性を含み得るが、全ての実施形態が、必ずしもその特定の特徴、構造、または特性を含むわけではない場合があることを示す。また、そのような語句は、必ずしも同一の実施形態を指しているわけではない。さらに、特定の特徴、構造、または特性が、ある実施形態に関連して説明されるとき、明示的に説明されているかどうかにかかわらず、他の実施形態に関連してそのような特徴、構造、または特性に影響を及ぼすためには、これが、当業者の知識内にあることが条件となる。説明を熟読した後、本開示を代替実施形態において実装する方法が、当業者に明白となるであろう。
【0083】
方法またはプロセス説明のいずれかにおいて列挙されるステップは、任意の順序において実行されてもよく、必ずしも提示される順序に限定されない。さらに、1つの実施形態へのいかなる言及も、複数の実施形態を含み、1つを上回る成分またはステップへのいかなる言及も、1つの実施形態またはステップを含み得る。また、「attached(取り付けられる)」、「fixed(固定される)」、「connected(接続される)」、「coupled(結合される)」、または同等物へのいかなる言及も、恒久的(例えば、一体的)、除去可能、一時的、部分的、完全、および/または任意の他の可能性として考えられる付属選択肢を含み得る。構成要素のうちのいずれも、摩擦、スナップ、スリーブ、ブラケット、クリップ、または現在当分野において公知である、または以降開発される他の手段を介して、相互に結合され得る。加えて、「without contact(接触を伴わない)」(または類似の語句)へのいかなる言及もまた、低減された接触または最小限の接触を含み得る。
【0084】
恩恵、他の利点、および問題に対する解決策が、具体的な実施形態に関して本明細書に説明される。しかしながら、恩恵、利点、問題に対する解決策、および任意の恩恵、利点、または解決策を生じさせる、またはそれらをより顕著な状態にさせ得る、任意の要素は、本開示の重要な、要求される、または不可欠な特徴または要素として解釈されるべきではない。本開示の範囲は、故に、添付の請求項以外のいかなるものによっても限定されず、単数形における要素への言及は、そのように明示的に記載されない限り、「1つかつ1つのみ」を意味することを意図しておらず、むしろ、「1つ以上の」を意味することを意図する。また、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つ」または「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」に類似する語句が、本請求項または明細書において使用される場合、語句が、Aが単独で、ある実施形態内に存在し得る、Bが単独で、ある実施形態内に存在し得る、Cが単独で、ある実施形態に存在し得る、または要素A、B、およびCの任意の組み合わせ、例えば、AおよびB、AおよびC、BおよびC、またはAおよびBおよびCが、単一の実施形態内に存在し得ることを意味すると解釈されることを意図する。
【0085】
当業者に公知である、上記に説明される種々の実施形態の要素の構造的および機能的同等物の全ては、参照することによって本明細書に明示的に組み込まれ、本請求項によって包含されることを意図する。また、装置または装置の構成要素、または装置を使用するステップにおける方法は、本開示によって解決されることが求められる、ありとあらゆる問題に対処するために、本請求項によって包含されている必要はない。さらに、本開示における要素、構成要素、または方法ステップは、その要素、構成要素、方法ステップが、請求項において明示的に列挙されているかどうかにかかわらず、公衆に奉じられることを意図していない。請求項要素は、要素が、語句「means for(~のための手段)」を使用して明示的に列挙されていない限り、35U.S.C.112(F)(米国特許法第112条(f))を発動させることを意図していない。本明細書で使用されるように、用語「comprises(~を備える)」、「comprising(~を備える)」またはそれらの任意の他の変形例は、要素のリストを備える、プロセス、方法、物品、または装置が、それらの要素のみを含むのではなく、明示的に列挙されていない、またはそのようなプロセス、方法、物品、または装置に本質的である、他の要素も含み得るように、非排他的含有を網羅することを意図する。
(項目1)
包帯であって、
患者上の創傷部位を包含する皮膚の領域にわたる設置のために構成される基材と、
上記基材に固定して取り付けられる第1の光源と、
上記基材に固定して取り付けられる第1の光センサであって、上記第1の光センサは、距離d1だけ上記第1の光源から離間される、第1の光センサと
を備え、
上記第1の光センサは、上記創傷部位が上記第1の光源と上記第1の光センサとの間に配置されることに応答して、上記皮膚の領域から反射された上記第1の光源からの光を受け取るように構成される、包帯。
(項目2)
上記第1の光源および上記第1の光センサは、上記皮膚の領域の色を測定するように構成される反射分光計として協働する、項目1に記載の包帯。
(項目3)
上記第1の光源は、白色LEDまたはフルカラーRGB LEDランプを備える、項目1に記載の包帯。
(項目4)
上記第1の光センサは、RGBカラーセンサを備える、項目1に記載の包帯。
(項目5)
上記基材は、上記包帯を上記患者に接着するように構成される接着性部分を備える、項目1に記載の包帯。
(項目6)
上記基材は、上記第1の光源、上記第1の光センサ、および上記皮膚の領域をその寸法内に組み込むように寸法的に定寸される透明領域を備える、項目1に記載の包帯。
(項目7)
d1は、約1mm~約100mmである、項目1に記載の包帯。
(項目8)
上記第1の光源および上記第1の光センサは、その上に上記第1の光源および上記第1の光センサが暴露される正面と、上記基材に固定して取り付けられる背面とを有する回路基板上に統合される、項目1に記載の包帯。
(項目9)
電力を上記第1の光源および上記第1の光センサに供給し、それらとデータ通信するように構成される配線ハーネスをさらに備え、上記配線ハーネスはさらに、上記基材に隣接する上記配線ハーネスに沿って、ワンタッチ着脱式コネクタを含む、項目1に記載の包帯。
(項目10)
上記基材に固定して取り付けられ、距離d2だけ上記第1の光源から離間される第2の光センサをさらに備え、上記第2の光センサは、上記第2の光センサ、上記第1の光源、および上記第1の光センサが、線形に整合されるように、上記第1の光源の上記第1の光センサと反対の側上に位置付けられ、上記第2の光センサは、上記創傷部位が上記第1の光源と上記第1の光センサとの間に配置され、かつ上記第1の光源と上記第2の光センサとの間に配置されないことに応答して、上記皮膚の領域から反射された上記第1の光源からの光を受け取るように構成される、項目1に記載の包帯。
(項目11)
上記第2の光センサは、上記皮膚の領域のベースライン皮膚色を測定するように構成され、上記第1の光センサは、上記ベースライン皮膚色に対する皮膚色の変化を測定するように構成される、項目10に記載の包帯。
(項目12)
上記距離d2は、上記距離d1と長さが等しい、項目10に記載の包帯。
(項目13)
各距離d1およびd2は、独立して、約1mm~約100mmである、項目10に記載の包帯。
(項目14)
上記基材に固定して取り付けられる第2の光源と、上記基材に固定して取り付けられる第2の光センサとをさらに備え、上記第2の光センサは、距離d3だけ上記第2の光源から分離され、上記第2の光センサは、上記創傷部位が上記第1の光源と上記第1の光センサとの間に配置され、かつ上記第2の光源と上記第2の光センサとの間に配置されないことに応答して、上記皮膚の領域から反射された上記第2の光源からの光を受け取るように構成される、項目1に記載の包帯。
(項目15)
上記第1の光源および上記第1の光センサおよび上記第2の光源および上記第2の光センサは、それぞれ、独立した第1および第2の反射分光計として構成される、項目14に記載の包帯。
(項目16)
上記距離d3は、上記距離d1と長さが等しく、上記第2の光源および上記第1の光源は、距離d4だけ分離され、上記第2の光センサおよび上記第1の光センサは、上記第1および第2の光源および上記第1および第2の光センサが、正方形または長方形アレイ内に配置されるように、同一距離d4だけ分離される、項目15に記載の包帯。
(項目17)
上記距離d4は、約1~200mmである、項目16に記載の包帯。
(項目18)
上記第2の反射分光計は、上記皮膚の領域のベースライン皮膚色を測定するように構成され、上記第1の反射分光計は、上記ベースライン皮膚色に対する皮膚色の変化を測定するように構成される、項目17に記載の包帯。
(項目19)
静脈炎検出および監視のためのシステムであって、
包帯であって、上記包帯は、患者上の創傷部位を包含する皮膚の領域にわたる設置のために構成される基材と、それぞれが上記基材に固定して取り付けられる、第1の光源と、第1の光センサと、第2の光センサとを備え、上記第1の光センサは、距離d1だけ上記第1の光源から離間され、上記第2の光センサは、距離d2だけ上記第1の光源から離間され、上記第2の光センサは、上記第2の光センサ、上記第1の光源、および上記第1の光センサが、線形に整合されるように、上記第1の光源の上記第1の光センサと反対の側上に位置付けられる、包帯と、
上記第1の光源、上記第1の光センサ、および上記第2の光センサのそれぞれと電子データ通信する信号処理デバイスと
を備え、
上記第1の光センサは、上記創傷部位が上記第1の光源と上記第1の光センサとの間に配置されることに応答して、上記皮膚の領域から反射された上記第1の光源からの光を受け取るように構成され、上記第2の光センサは、上記創傷部位が上記第1の光源と上記第1の光センサとの間に配置され、かつ上記第1の光源と上記第2の光センサとの間に配置されないことに応答して、上記皮膚の領域から反射された上記第1の光源からの光を受け取るように構成され、
上記第2の光センサは、上記皮膚の領域のベースライン皮膚色を測定するように構成され、上記第1の光センサは、上記ベースライン皮膚色に対する皮膚色の変化を測定するように構成され、
上記信号処理デバイスは、上記ベースライン皮膚色からの変化に応答して、出力を提供し、
上記出力は、視覚的インジケータ、可聴インジケータ、送信されるメッセージ、および上記創傷部位における条件に対する自動化された変化のうちの少なくとも1つを含む、
システム。
(項目20)
上記第1の光源、上記第1の光センサおよび上記第2の光センサは、回路基板上に統合され、上記回路基板は、上記信号処理デバイス内に配置される電力供給源によって電気的に給電される、項目19に記載のシステム。
(項目21)
患者上の創傷部位を包含する皮膚の領域における静脈炎の率を検出および監視する方法であって、上記方法は、
上記創傷部位が、第1の光源と第1の光センサとの間に配置されるように、距離d1だけ第1の光源から離間される第1の光源と、第1の光センサとを備える包帯を用いて、上記皮膚の領域を被覆することと、
上記皮膚の一部から反射された上記第1の光源からの光を経時的に測定することによって、上記第1の光源と上記第1の光センサとの間の上記皮膚の領域内の皮膚の一部の色を取得することと
を含み、
上記包帯はさらに、上記皮膚の領域を被覆するように寸法的に構成され、その上に上記第1の光源および上記第1の光センサが固定して取り付けられる基材を備え、そのように取得された赤色は、静脈炎の存在を示し、皮膚色の発赤は、経時的に、上記静脈炎の悪化を示す、方法。
(項目22)
上記第1の光源および上記第1の光センサは、上記第1の光源と上記第1の光センサとの間の上記皮膚の領域内の上記皮膚の一部の色を測定するように構成される反射分光計として協働する、項目21に記載の方法。
(項目23)
上記第1の光源は、白色LEDまたはフルカラーRGB LEDランプを備える、項目21に記載の方法。
(項目24)
上記包帯はさらに、上記基材に固定して取り付けられ、距離d2だけ上記第1の光源から離間される第2の光センサを備え、上記第2の光センサは、上記第2の光センサ、上記第1の光源、および上記第1の光センサが、線形に整合されるように、上記第1の光源の上記第1の光センサと反対の側上に位置付けられ、上記第2の光センサは、上記創傷部位が上記第1の光源と上記第1の光センサとの間に配置され、かつ上記第1の光源と上記第2の光センサとの間に配置されないことに応答して、上記皮膚の領域から反射された上記第1の光源からの光を受け取るように構成される、項目21に記載の方法。
(項目25)
上記第1の光源と上記第2の光センサとの間の上記皮膚の領域内の皮膚の一部のベースライン皮膚色を測定することと、上記第1の光源と上記第1の光センサとの間の上記皮膚の領域内の上記皮膚の一部の色を上記ベースライン皮膚色に対して経時的に測定することとをさらに含む、項目24に記載の方法。
(項目26)
上記距離d1は、上記距離d2に等しい、項目25に記載の方法。
(項目27)
上記包帯はさらに、上記基材に固定して取り付けられる第2の光源と、上記基材に固定して取り付けられる第2の光センサとを備え、上記第2の光センサは、距離d3だけ上記第2の光源から分離され、上記第2の光センサは、上記創傷部位が上記第1の光源と上記第1の光センサとの間に配置され、かつ上記第2の光源と上記第2の光センサとの間に配置されないことに応答して、上記皮膚の領域から反射された上記第2の光源からの光を受け取るように構成される、項目21に記載の方法。
(項目28)
上記第1の光源および上記第1の光センサおよび上記第2の光源および上記第2の光センサは、それぞれ、独立した第1および第2の反射分光計として構成される、項目27に記載の方法。
(項目29)
上記距離d3は、上記距離d1と長さが等しく、上記第2の光源および上記第1の光源は、距離d4だけ分離され、上記第2の光センサおよび上記第1の光センサは、上記第1および第2の光源および上記第1および第2の光センサが、正方形または長方形アレイ内に配置されるように、同一距離d4だけ分離される、項目28に記載の方法。
(項目30)
上記第2の光源と上記第2の光センサとの間の上記皮膚の領域内の皮膚の一部のベースライン皮膚色を測定することと、上記第1の光源と上記第1の光センサとの間の上記皮膚の領域内の上記皮膚の一部の色を上記ベースライン皮膚色に対して経時的に測定することとをさらに含む、項目28に記載の方法。
【手続補正書】
【提出日】2021-11-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
包帯であって、
患者上の創傷部位を包含する皮膚の領域にわたる設置のために構成される基材と、
前記基材に固定して取り付けられる第1の光源および第1の光センサであって、前記第1の光センサは、距離d1だけ前記第1の光源から離間される、第1の光源および第1の光センサと、
前記基材に固定して取り付けられる第2の光源および第2の光センサであって、前記第2の光センサは、距離d3だけ前記第2の光源から分離される、第2の光源および第2の光センサと
を備え、
前記第1の光センサは、前記創傷部位が前記第1の光源と前記第1の光センサとの間に配置されることに応答して、前記皮膚の領域から反射された前記第1の光源からの光を受け取るように構成され、
前記第2の光センサは、前記創傷部位が前記第1の光源と前記第1の光センサとの間に配置され、かつ前記第2の光源と前記第2の光センサとの間に配置されないことに応答して、前記皮膚の領域から反射された前記第2の光源からの光を受け取るように構成され、
前記第1の光源および前記第1の光センサおよび前記第2の光源および前記第2の光センサは、それぞれ、独立した第1および第2の反射分光計として構成される、
包帯。
【請求項2】
前記第1の反射分光計は、前記皮膚の領域の色を測定するように構成される、請求項1に記載の包帯。
【請求項3】
前記第1の光源は、白色LEDまたはフルカラーRGB LEDランプを備える、請求項1に記載の包帯。
【請求項4】
前記第1の光センサは、RGBカラーセンサを備える、請求項1に記載の包帯。
【請求項5】
前記基材は、前記包帯を前記患者に接着するように構成される接着性部分を備える、請求項1に記載の包帯。
【請求項6】
前記基材は、前記第1の光源、前記第1の光センサ、および前記皮膚の領域をその寸法内に組み込むように寸法的に定寸される透明領域を備える、請求項1に記載の包帯。
【請求項7】
d1は、約1mm~約100mmである、請求項1に記載の包帯。
【請求項8】
前記第1の光源および前記第1の光センサは、その上に前記第1の光源および前記第1の光センサが暴露される正面と、前記基材に固定して取り付けられる背面とを有する回路基板上に統合される、請求項1に記載の包帯。
【請求項9】
電力を前記第1の光源および前記第1の光センサに供給し、それらとデータ通信するように構成される配線ハーネスをさらに備え、前記配線ハーネスはさらに、前記基材に隣接する前記配線ハーネスに沿って、ワンタッチ着脱式コネクタを含む、請求項1に記載の包帯。
【請求項10】
前記基材に固定して取り付けられ、距離d2だけ前記第1の光源から離間される付加的光センサをさらに備え、前記付加的光センサは、前記付加的光センサ、前記第1の光源、および前記第1の光センサが、線形に整合されるように、前記第1の光源の前記第1の光センサと反対の側上に位置付けられ、前記付加的光センサは、前記創傷部位が前記第1の光源と前記第1の光センサとの間に配置され、かつ前記第1の光源と前記付加的光センサとの間に配置されないことに応答して、前記皮膚の領域から反射された前記第1の光源からの光を受け取るように構成される、請求項1に記載の包帯。
【請求項11】
前記付加的光センサは、前記皮膚の領域のベースライン皮膚色を測定するように構成され、前記第1の光センサは、前記ベースライン皮膚色に対する皮膚色の変化を測定するように構成される、請求項10に記載の包帯。
【請求項12】
前記距離d2は、前記距離d1と長さが等しい、請求項10に記載の包帯。
【請求項13】
各距離d1およびd2は、独立して、約1mm~約100mmである、請求項10に記載の包帯。
【請求項14】
前記距離d3は、前記距離d1と長さが等しく、前記第2の光源および前記第1の光源は、距離d4だけ分離され、前記第2の光センサおよび前記第1の光センサは、前記第1および第2の光源および前記第1および第2の光センサが、正方形または長方形アレイ内に配置されるように、同一距離d4だけ分離される、請求項1に記載の包帯。
【請求項15】
前記距離d4は、約1~200mmである、請求項
14に記載の包帯。
【請求項16】
前記第2の反射分光計は、前記皮膚の領域のベースライン皮膚色を測定するように構成され、前記第1の反射分光計は、前記ベースライン皮膚色に対する皮膚色の変化を測定するように構成される、請求項1に記載の包帯。
【請求項17】
静脈炎検出および監視のためのシステムであって、
包帯であって、前記包帯は、患者上の創傷部位を包含する皮膚の領域にわたる設置のために構成される基材と、それぞれが前記基材に固定して取り付けられる、第1の光源と、第1の光センサと、第2の光源と、第2の光センサとを備え、前記第1の光センサは、距離d1だけ前記第1の光源から離間され、前記第2の光センサは、距離d3だけ前記第2の光源から離間される、包帯と、
前記第1の光源、前記第1の光センサ、前記第2の光源、および前記第2の光センサのそれぞれと電子データ通信する信号処理デバイスと
を備え、
前記第1の光センサは、前記創傷部位が前記第1の光源と前記第1の光センサとの間に配置されることに応答して、前記皮膚の領域から反射された前記第1の光源からの光を受け取るように構成され、前記第2の光センサは、前記創傷部位が前記第1の光源と前記第1の光センサとの間に配置され、かつ前記第2の光源と前記第2の光センサとの間に配置されないことに応答して、前記皮膚の領域から反射された前記第2の光源からの光を受け取るように構成され、
前記第2の光センサは、前記皮膚の領域のベースライン皮膚色を測定するように構成され、前記第1の光センサは、前記ベースライン皮膚色に対する皮膚色の変化を測定するように構成され、
前記第1の光源および前記第1の光センサおよび前記第2の光源および前記第2の光センサは、それぞれ、独立した第1および第2の反射分光計として構成され、
前記信号処理デバイスは、前記ベースライン皮膚色からの変化に応答して、出力を提供し、
前記出力は、視覚的インジケータ、可聴インジケータ、送信されるメッセージ、および前記創傷部位における条件に対する自動化された変化のうちの少なくとも1つを含む、
システム。
【請求項18】
前記第1の光源、前記第1の光センサ、前記第2の光源、および前記第2の光センサは、回路基板上に統合され、前記回路基板は、前記信号処理デバイス内に配置される電力供給源によって電気的に給電される、請求項
17に記載のシステム。
【請求項19】
前記第2の光源は、白色LEDまたはフルカラーRGB LEDランプを備える、請求項1に記載の包帯。
【請求項20】
前記第2の光センサは、RGBカラーセンサを備える、請求項1に記載の包帯。
【請求項21】
前記第2の光源および前記第2の光センサは、その上に前記第1の光源および前記第1の光センサが暴露される正面と、前記基材に固定して取り付けられる背面とを有する回路基板上に統合される、請求項1に記載の包帯。
【請求項22】
前記第2の光センサは、前記皮膚の領域のベースライン皮膚色を測定するように構成され、前記第1の光センサは、前記ベースライン皮膚色に対する皮膚色の変化を測定するように構成される、請求項1に記載の包帯。
【請求項23】
前記配線ハーネスはさらに、電力を前記第2の光源および前記第2の光センサに供給し、それらとデータ通信するように構成される、請求項9に記載の包帯。
【国際調査報告】