IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エーイーエス グローバル ホールディングス, プライベート リミテッドの特許一覧

<>
  • 特表-能動的切替式バスコンデンサ 図1
  • 特表-能動的切替式バスコンデンサ 図2A
  • 特表-能動的切替式バスコンデンサ 図2B
  • 特表-能動的切替式バスコンデンサ 図2C
  • 特表-能動的切替式バスコンデンサ 図3
  • 特表-能動的切替式バスコンデンサ 図4A
  • 特表-能動的切替式バスコンデンサ 図4B
  • 特表-能動的切替式バスコンデンサ 図5
  • 特表-能動的切替式バスコンデンサ 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-08
(54)【発明の名称】能動的切替式バスコンデンサ
(51)【国際特許分類】
   H02M 7/06 20060101AFI20220601BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20220601BHJP
【FI】
H02M7/06 A
H02M7/06 G
H02J7/00 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021559037
(86)(22)【出願日】2020-03-14
(85)【翻訳文提出日】2021-11-04
(86)【国際出願番号】 US2020022858
(87)【国際公開番号】W WO2020205211
(87)【国際公開日】2020-10-08
(31)【優先権主張番号】16/376,405
(32)【優先日】2019-04-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519027693
【氏名又は名称】エーイーエス グローバル ホールディングス, プライベート リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】シャバリン, アンドリュー
【テーマコード(参考)】
5G503
5H006
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA01
5G503BB03
5G503CA11
5G503GD06
5H006AA07
5H006CA07
5H006CB01
5H006CC08
5H006DA04
5H006DB01
5H006DC05
5H006FA04
(57)【要約】
開示されるものは、電力供給システムおよびそれを動作させる方法である。例示的電力供給システムは、AC電圧を整流してバス電圧をDCバス上に生成するように構成される一次整流器と、AC電圧を監視するように構成される電圧モニタとを含む。コンデンサは、スイッチを介してDCバスに切替可能に結合され、充電器は、DCバスからの電力でコンデンサを充電するように構成される。スイッチコントローラは、電圧モニタがAC電圧の少なくとも1つの位相において凹形曲線を示すことに応答して、スイッチを閉鎖し、コンデンサがDCバスに放電することを可能にするように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力供給システムであって、
AC電圧を整流し、バス電圧をDCバス上に生成するように構成される一次整流器と、
前記AC電圧を監視するように構成される電圧モニタと、
スイッチを介して前記DCバスに切替可能に結合されるコンデンサであって、前記スイッチとコンデンサの直列組み合わせは、前記一次整流器の出力を横断して結合される、コンデンサと、
前記DCバスからの電力で前記コンデンサを充電するように構成される充電器と、
前記電圧モニタが前記AC電圧の少なくとも1つの位相において凹形曲線を示すことに応答して、前記スイッチを閉鎖し、前記コンデンサが前記DCバスに放電することを可能にするように構成されるスイッチコントローラと
を備える、電力供給システム。
【請求項2】
前記電圧モニタは、補助整流器を含み、前記電圧モニタは、前記補助整流器から出力される整流された電圧を監視することによって、前記AC電圧を監視するように構成される、請求項1に記載の電力供給システム。
【請求項3】
前記電圧モニタは、
前記補助整流器の整流された電圧を示す出力を提供するための差動増幅器と、
前記差動増幅器の前記出力と基準電圧を比較するための比較器であって、前記比較器は、切替制御信号を前記スイッチコントローラに提供し、前記凹形曲線に応答して前記スイッチを閉鎖するように前記スイッチコントローラをトリガするように構成される、比較器と
を含む、請求項2に記載の電力供給システム。
【請求項4】
前記充電器は、前記DCバスの支脈と前記コンデンサとの間に配列されるダイオードを含み、前記ダイオードは、前記スイッチと平行に配列される、請求項1に記載の電力供給システム。
【請求項5】
前記スイッチは、絶縁ゲートバイポーラトランジスタであり、前記ダイオードは、前記絶縁ゲートバイポーラトランジスタ内に統合される、請求項4に記載の電力供給システム。
【請求項6】
前記ダイオードは、前記スイッチと別個の構成要素である、請求項4に記載の電力供給システム。
【請求項7】
電力供給システム内で電力を提供するための方法であって、前記方法は、
整流器を用いてAC電圧を整流することによって、前記整流器の出力を横断してバス電圧をDCバスに印加することと、
前記AC電圧を監視することと、
前記整流器の出力を横断してコンデンサおよびスイッチの直列組み合わせを結合することと、
前記スイッチが開放されている間、前記コンデンサを前記バス電圧で充電することと、
前記監視されるAC電圧が、凹形曲線が生じたことを示すと、前記スイッチを閉鎖し、前記コンデンサを前記DCバスに放電させることと
を含む、方法。
【請求項8】
前記監視することは、
補助整流器を用いて前記AC電圧を整流し、整流された電圧を生成することと、
前記整流された電圧を監視し、前記AC電圧が閾値を下回って降下するかどうかを判定することと
を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記監視することは、
前記補助整流器の前記整流された電圧を示す低電圧信号を生成することと、
前記低電圧信号と基準電圧を比較し、前記低電圧信号と前記基準電圧との間の差異が、AC電圧が降下したことを示すとき、切替制御信号を提供し、前記スイッチを閉鎖するようにトリガすることと
を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記コンデンサと平行に配列されるダイオードを用いて前記コンデンサを充電することを含む、請求項7に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、電力供給システムに関し、より具体的には、本発明は、電力供給システム内に一貫した電力を提供することに関する。
【背景技術】
【0002】
電力供給システムは、周知であり、種々の異なる用途に関連して利用される。例えば、電力供給システムは、集積回路製造、回路基板エッチング装置、物理蒸着チャンバ、化学蒸着チャンバ、および種々の他の用途のためのデバイスのために使用される。
【0003】
一般的に、電力供給システムは、DC電圧をACメイン電圧から発生させるためのブリッジ整流器を含み、DC電圧は、異なるタイプの波形を可変周波数で生成し得る発生器区分への入力として使用され得る。例えば、正弦波および方形波が、キロヘルツ~100MHz超に及ぶ周波数で生成され得る。
【0004】
ACメイン電圧における降下の間、エネルギーが、電力を発生器に提供するために必要とされる。1つの解決策は、大型バスコンデンサをAC整流器の出力に接続することである。この解決策は、単純であるが、減少された力率をもたらす。また、バス静電容量の最小値は、コンデンサの最大リップル電流によって決定付けられる。これは、要求されるものより大きいバス静電容量をもたらし、この解決策は、補助電力供給源等の小電力用途のためには最良に機能する。
【0005】
別の解決策は、ブースト(または降圧)コンバータを使用して、バスコンデンサを一定電圧に充電することである。しかし、このタイプの解決策は、複雑であり得、比較的に高価な高出力構成要素を含み得る多数の部品を要求し得る。したがって、本解決策は、不適切、高価、または他の態様で満足できないものである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
ある側面によると、電力供給システムは、AC電圧を整流してバス電圧をDCバス上に生成するように構成される一次整流器を含む。電圧モニタは、AC電圧を監視するように構成され、コンデンサは、スイッチを介してDCバスに切替可能に結合される。充電器は、DCバスからの電力でコンデンサを充電するように構成され、スイッチコントローラは、電圧モニタがAC電圧の少なくとも1つの位相において凹形曲線を示すことに応答して、スイッチを閉鎖し、コンデンサがDCバスに放電することを可能にするように構成される。
【0007】
他の側面によると、電力供給システム内で電力を提供するための方法が、開示される。本方法は、AC電圧を整流し、AC電圧を監視することによって、バス電圧をDCバスに印加することを含む。コンデンサは、スイッチを介して、DCバスに結合され、コンデンサは、スイッチが開放されている間、バス電圧で充電される。スイッチは、監視されるAC電圧が、凹形曲線が生じたことを示すとき、閉鎖され、コンデンサをDCバスに放電させる。
【0008】
本発明を特徴付けるこれらおよび種々の他の特徴ならびに利点は、以下の詳細な説明の熟読および関連付けられる図面の精査から明白となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の種々の目的および利点ならびにより完全な理解は、付随の図面と関連して検討されるとき、以下の詳細な説明および添付の請求項を参照することによって、明白となり、より容易に理解される。
【0010】
図1図1は、電力供給システムの側面を描写するブロック図である。
【0011】
図2A図2Aは、図1の電力供給システムのいくつかの構成要素の概略図を示す。
【0012】
図2B図2Bは、図2Aの電圧監視論理の変形例の概略図を示す。
【0013】
図2C図2Cは、絶縁ゲートバイポーラトランジスタを描写する。
【0014】
図3図3は、本明細書に開示される実施形態に関連して検討され得る方法を描写するフローチャートである。
【0015】
図4A図4Aは、図2Aに描写される一次整流器の出力における整流された電圧を描写する波形である。
【0016】
図4B図4Bは、AC電圧に降下が存在するときの図2Aの補助整流器および一次整流器の出力における整流された電圧の波形を描写する。
【0017】
図5図5は、一次整流器の出力における整流された電圧および切替制御信号の電圧の波形を描写する。
【0018】
図6図6は、いくつかの実施形態において利用され得る物理的構成要素を描写するブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(詳細な説明)
最初に、図1を参照すると、示されるものは、例示的実施形態による電力供給システムである。図1のシステムでは、AC電圧は、AC電圧を発生器104によって使用される整流された電圧に変換する一次整流器102によって受け取られる。AC電圧は、典型的には、例えば、280ボルトまたは480ボルトであり得る3相電圧であるが、別の数の位相および他の電圧が、利用されてもよい。当業者が理解するように、一次整流器102は、ACメインのAC電圧をDC電圧に整流するように機能する種々の異なるタイプの整流器によって実装されてもよい。発生器104は、概して、DC電圧を、別のDC電圧、パルス状DC電圧、または数ヘルツ~100MHz超で変動し得る周波数における種々の異なる波形のいずれかのうちの1つ以上のものに変換する種々の発生器のいずれかを描写する。多くの用途を有する共通周波数は、例えば、400kHz~100MHz超の周波数であるが、発生器104の周波数は、任意の有用な周波数であってもよい。
【0020】
また、図1に示されるものは、電圧モニタ106、スイッチコントローラ108、コンデンサ110、スイッチ112、および充電器114である。電圧モニタ106は、概して、一次整流器102の入力118におけるAC電圧を示す出力信号116を提供するように機能し、電圧モニタ106の出力信号116が、AC電圧に凹形曲線が存在することを示すとき、スイッチコントローラ108は、DCバス120のDC電圧における降下に対して緩和させるために、コンデンサ110がDCバス120に結合されるように、スイッチ112を閉鎖するように動作する。示されるように、充電器114は、コンデンサ110およびDCバス120の両方に結合され、充電器114は、コンデンサ110を充電するように機能し、したがって、コンデンサ110は、スイッチ112が閉鎖されるとき、DC電圧をDCバス120に提供する準備ができている。この実装の側面は、コンデンサ110の値に関する制限が存在しないこと、故に、利用可能な貯蔵されたエネルギーの量に関する合理的制限が存在しないことである。当業者が理解するように、コンデンサ110は、コンデンサのバンクによって実現され得、コンデンサのバンク内のコンデンサのそれぞれは、種々のコンデンサタイプのいずれか(例えば、限定ではないが、電解コンデンサ)によって実現され得る。
【0021】
次に図2Aを参照すると、示されるものは、図1に描写される機能構成要素を実現するために使用され得るいくつかの構成要素を描写する概略図である。示されるように、一次整流器102は、3相AC電圧を、発生器104に提供される電圧(Vbus)に整流するように構成される受動的6パルスブリッジ整流器によって実現され得る。当業者が理解するように、発生器104は、電圧制御された発振器を利用して、発生器104内のスイッチモード構成要素によって出力電圧に変換される源信号を発生させ得る。発生器104の種々の代替潜在的実装のさらなる詳細は、発生器104が、整流されたAC電圧を使用して動作させる種々の公知のデバイスのいずれかによって実装され得るため、省略される。
【0022】
図2Aの実装では、図1の電圧モニタ106は、電圧モニタ論理206Aと組み合わせて、補助整流器230によって実装される。示されるように、補助整流器230は、一次整流器102と同一タイプの技術によって実装されてもよいが、これは、要求されず、補助整流器230は、他のタイプの整流器によって実装されてもよい。電圧モニタ論理206Aは、バッファによって実現され得、バッファは、差動増幅器として動作し、補助整流器230によって出力された整流された電圧を示す出力を提供する。示されるように、電圧モニタ論理206Aの比較器は、バッファによって出力された電圧と基準電圧を比較するために配置され、基準電圧とバッファによって出力された電圧との間の差異が閾値を超える(ACライン上に凹形曲線を示す)場合、比較器は、スイッチ信号232を出力し、スイッチを閉鎖し、したがって、DCバス120を横断してコンデンサ110を設置する。
【0023】
示されるように、図1に描写される充電器114は、図2Aに描写される実装では、ダイオード234によって実現される。いくつかの実装では、スイッチ112は、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)によって実現され得、これらの実装では、ダイオード232は、別個のダイオードまたはIGBTパッケージングの内側のダイオードであってもよい。他の実装では、スイッチ112は、電界効果トランジスタ(FET)によって実現され得、これらの実装では、ダイオード232は、FETの固有のダイオードであってもよい。別のタイプの半導体切替デバイスまたは機械的スイッチもまた、使用されることができる。また、これらの他の実装では、ダイオードは、別個のデバイスとして実装されてもよい。
【0024】
図1および図2に描写される実施形態のいくつかの側面は、力率が、影響されず、いくつかの付加的構成要素が、最小に保たれ、1つのみの高出力構成要素が(例えば、IGBTまたはFETスイッチ)追加されることである。さらに、コンデンサ110を通して、リップル電流が存在せず、結果として、コンデンサ110を構成する個々のコンデンサは、以前のアプローチより低温のままである。加えて、コンデンサ110は、最大バス電圧まで充填され得、したがって、本システムアーキテクチャは、コンデンサのためのエネルギー貯蔵を改良する。
【0025】
ここで、図2Bを参照すると、3つの閾値(静的オン閾値、静的オフ閾値、および動的オフ閾値)を実装するための、図2Aの電圧モニタ論理の変形例である電圧モニタ論理206Bの概略図が、示される。動的オフ閾値は、スイッチ112がオンにされかつ静的オフ閾値へと徐々に降下した直後に、使用され得る。閾値は、動的オン閾値が最低閾値であり、静的オフ閾値が次の最高値であり、動的オフ閾値が最高閾値であるように、設定されてもよい。
【0026】
図2の電圧モニタ論理206Bでは、抵抗器R1+R2の総和値は、静的ヒステリシス(静的オン閾値と静的オフ閾値との間の差異)を定義し、R2は、切替事象直後の動的オフ閾値のヒステリシス値を定義し、静電容量Cは、ヒステリシス値から静的オフ閾値への遷移時間を定義する。このように閾値を利用することによって、スイッチ112の短サイクルが、回避される。さらに、動的オフ閾値のための高初期値を有することは、スイッチを開放するようにトリガすることからの(コンデンサ110がDCバス120に結合されるときに生じ得る)任意の電圧スパイクを防止することに役立つ。スイッチ112が閉鎖された後のある時間周期にわたって、電圧スパイクの尤度が減少し、結果として、動的オフ閾値は、静的オフ閾値まで減少し得る。
【0027】
代替実装では、スイッチコントローラ108が、不揮発性メモリ内に記憶された非一過性プロセッサ実行可能命令(例えば、ソフトウェア)と接続するプロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ)によって実装されてもよい。これらの代替実装では、3つの閾値は、ユーザがユーザインターフェースを介しておよび/またはソフトウェアコードのラインを変更することによって変更し得るパラメータ値であり得る。これらのタイプの実装の付加的詳細は、下記の図6を参照して提供される。
【0028】
図2A図2B、および図3を参照しながら、同時に、本明細書に開示される実施形態に関連して検討され得る方法を描写するフローチャートである図3も参照する。動作時、一次整流器102は、AC電圧を受け取って整流する(ブロック302および304)。図4Aを簡単に参照すると、示されるものは、一次整流器102からDCバス120に出力され得る整流されたAC電圧の描写である。当業者は、図4Aに描写される整流された電圧がリップルを波形から除去するためにさらにフィルタリングされ得ることを理解する。
【0029】
通常動作の間(例えば、ACライン電圧が公称動作範囲内であるとき)、充電器114は、コンデンサ110が、通常動作の間、ほぼ最大バス電圧である電圧に充電されたままであるように、(例えば、ダイオード234を通して)コンデンサ114を充電する(ブロック306)。当業者は、初期起動の間、コンデンサ110が別個の特殊回路によってゆっくりと充電され得ることを理解する。
【0030】
示されるように、電圧モニタ106は、(例えば、補助整流器230による電圧出力236を監視することによって)ACライン電圧を監視し(ブロック308)、補助整流器230の出力電圧236が事前に定義された閾値を下回って降下する場合、スイッチコントローラ108は、スイッチ112をアクティブ化し(例えば、オン状態にし)、スイッチ112を閉鎖し、スイッチ112は、コンデンサ110をDCバス120に接続し、したがって、DCバス120は、ACラインの代わりに、コンデンサ100から延設される(ブロック310)。
【0031】
図4Bを簡単に参照すると、例えば、ACライン電圧の少なくとも1つの位相の電圧が降下すると、補助整流器230の出力電圧236もまた、降下する。また、補助整流器230の出力電圧236が、(時間t1において)ACライン電圧内の降下に対応する閾値レベル(例えば、静的オン閾値)まで降下すると、スイッチ112は、閉鎖される。また、スイッチ112が、閉鎖されると、DCバス120は、コンデンサ110をオフに動作させ、DCバス電圧238に急上昇をもたらし、次いで、DCバス電圧238は、コンデンサ110が放電している間、時間t1とt2との間でゆっくりと降下する。
【0032】
AC電圧が、(時間t2における補助整流器230による電圧出力236によって示されるように)ある動作レベルまで増加すると、スイッチコントローラ108は、(例えば、スイッチをオフにすることによって)スイッチ112を開放する(ブロック312)。スイッチ112が、開放されると、コンデンサ110は、ダイオードを通して、DCバス120に接続され、DCバス120の電圧238は、(時間t2に示されるように)降下し、次いで、補助整流器230の出力電圧236に類似するように増加する。
【0033】
図5は、一次整流器102によって出力された整流された電圧238と、スイッチコントローラ108からスイッチ112に出力され得る切替制御信号232とを描写する。示されるように、時間t3において、補助整流器230によって出力された電圧236における降下(図5に示されない)に応答して、切替制御信号232が、オンにされ、これは、(時間t3からt4まで)スイッチ112を閉鎖させ、したがって、コンデンサ110は、DCバス120に結合され、これは、整流された電圧238の上昇をもたらす。図5に示されるように、一次整流器102から出力される整流された電圧238は、時間t3において降下するが、多くの実装では、補助整流器230による電圧出力236は、フィードバックのための監視点として利用される。補助整流器230による電圧出力236を使用することは、補助整流器230による電圧出力236が一次整流器102からの整流された電圧238よりコンデンサ110によって影響されず、したがって、補助整流器230による電圧出力236がACライン上のAC電圧のより正確な反映を提供するため、(一次整流器102からの整流された電圧238をフィードバックのための監視点として使用することとは対照的に)有益である。
【0034】
本開示の側面は、ハードウェア(例えば、電圧モニタ論理206A、206B)内に直接的に、非一過性機械可読媒体内にエンコードされたプロセッサ実行可能命令内に、または、その2つの組み合わせとして、具現化されてもよい。例えば、図6を参照すると、本開示の例証的実施形態による、電圧モニタ106およびスイッチコントローラ108の1つ以上の側面を実現するために利用され得る物理的構成要素を描写するブロック図が、示される。示されるように、この実施形態では、ディスプレイ部分912および不揮発性メモリ920は、バス922に結合され、これはまた、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)924、(N個の処理構成要素を含む)処理部分926、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)927、およびN個の送受信機を含む送受信機構成要素928に結合される。図6に描写される構成要素は、物理的構成要素を表すが、図6は、詳述されるハードウェア略図であるように意図されるものではなく、したがって、図6に描写される構成要素の多くは、一般的構造体によって実現され得る、または、付加的物理的構成要素間に分散され得る。さらに、他の既存のおよびまだ開発されていない物理的構成要素およびアーキテクチャが、図6を参照して説明される機能構成要素を実装するために利用され得ることが、考慮される。
【0035】
ディスプレイ部分912は、概して、ユーザのためのユーザインターフェースを提供するように動作し、いくつかの実装では、ディスプレイは、タッチ画面ディスプレイによって実現される。例えば、ディスプレイ部分912は、スイッチコントローラを制御してスイッチコントローラと相互作用し、スイッチ112をオンおよびオフにするための閾値を確立するために、使用されることができる。一般に、不揮発性メモリ920は、データと機械可読(例えば、プロセッサ実行可能)コード(本明細書に説明される方法をもたらすことと関連付けられる実行可能コードを含む)とを記憶する(例えば、持続的に記憶する)ように機能する非一過性メモリである。いくつかの実施形態では、例えば、不揮発性メモリ920は、ブートローダコード、オペレーティングシステムコード、ファイルシステムコード、および非一過性プロセッサ実行可能コードを含み、本明細書に説明される方法の実行を促進する。
【0036】
多くの実装では、不揮発性メモリ920は、フラッシュメモリ(例えば、NANDまたはONENANDメモリ)によって実現されるが、他のメモリタイプが同様に利用されてもよいことが考慮される。不揮発性メモリ920からのコードを実行することが可能性として考えられ得るが、不揮発性メモリ内の実行可能コードは、典型的には、RAM924の中にロードされ、処理部分926内のN個の処理構成要素のうちの1つ以上のものによって実行される。
【0037】
動作時、RAM924と接続するN個の処理構成要素は、概して、不揮発性メモリ920内に記憶された命令を実行し、電圧モニタ106およびスイッチコントローラ108の機能性を実現するように、動作し得る。例えば、本明細書に説明される方法をもたらすための非一過性プロセッサ実行可能命令は、不揮発性メモリ920内に持続的に記憶され、RAM924と接続するN個の処理構成要素によって実行され得る。当業者が理解するように、処理部分926は、ビデオプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、グラフィック処理ユニット(GPU)、および他の処理構成要素を含んでもよい。
【0038】
加えて、または代替として、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)927は、本明細書に説明される方法論(例えば、図3を参照して説明される方法)の1つ以上の側面をもたらすように構成されてもよい。例えば、非一過性FPGA構成命令が、不揮発性メモリ920内に持続的に記憶され、(例えば、ブートアップの間)FPGA927によってアクセスされ、電圧モニタ106およびスイッチコントローラ108の機能をもたらすようにFPGA927を構成してもよい。
【0039】
入力構成要素は、(例えば、補助整流器230の出力に結合されるセンサから)整流された電圧の電圧を示す信号を受信するように動作し得る。出力構成要素は、概して、1つ以上のアナログまたはデジタル信号を提供し、スイッチコントローラ108の動作側面をもたらすように、動作する。例えば、出力部分は、切替制御信号(DC制御信号)をスイッチ112に伝送してもよい。
【0040】
描写される送受信機コンポーネント928は、無線または有線ネットワークを介して外部デバイスと通信するために使用され得るN個の送受信機チェーンを含む。N個の送受信機チェーンのそれぞれは、特定の通信スキーム(例えば、WiFi、イーサネット(登録商標)、Profibus等)と関連付けられる送受信機を表し得る。
【0041】
開示される実施形態の上記の説明は、任意の当業者が本発明を作製または使用することを可能にするために提供される。これらの実施形態への種々の修正は、当業者に容易に明白となり、本明細書に定義される一般的原理は、本発明の精神または範囲から逸脱することなく、他の実施形態に適用されてもよい。したがって、本発明は、本明細書に示される実施形態に限定されるように意図されず、本明細書に開示される原理および新規の特徴に一貫した最も幅広い範囲と調和されるべきである。
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4A
図4B
図5
図6
【国際調査報告】