(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-10
(54)【発明の名称】二次電池及びその成形方法
(51)【国際特許分類】
H01M 10/04 20060101AFI20220603BHJP
H01M 10/0587 20100101ALI20220603BHJP
H01M 50/595 20210101ALI20220603BHJP
H01M 50/533 20210101ALI20220603BHJP
H01M 50/103 20210101ALI20220603BHJP
H01M 50/536 20210101ALI20220603BHJP
H01M 50/538 20210101ALI20220603BHJP
H01M 50/55 20210101ALI20220603BHJP
H01M 10/052 20100101ALN20220603BHJP
【FI】
H01M10/04 W
H01M10/0587
H01M50/595
H01M50/533
H01M50/103
H01M50/536
H01M50/538
H01M50/55 101
H01M10/052
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021550143
(86)(22)【出願日】2020-02-26
(85)【翻訳文提出日】2021-08-26
(86)【国際出願番号】 CN2020076823
(87)【国際公開番号】W WO2020177598
(87)【国際公開日】2020-09-10
(31)【優先権主張番号】201910155379.6
(32)【優先日】2019-03-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515295614
【氏名又は名称】青海時代新能源科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】李 志凌
(72)【発明者】
【氏名】李 白清
(72)【発明者】
【氏名】李 ▲暉▼
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ ▲ティン▼▲ティン▼
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 俊
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 小▲細▼
【テーマコード(参考)】
5H011
5H028
5H029
5H043
【Fターム(参考)】
5H011AA09
5H011AA13
5H011DD13
5H011EE04
5H011FF03
5H028AA07
5H028BB05
5H028BB07
5H028CC08
5H028CC13
5H028HH00
5H028HH01
5H028HH05
5H028HH06
5H029AJ12
5H029AJ14
5H029AK01
5H029AK03
5H029AL07
5H029AL11
5H029BJ02
5H029BJ14
5H029BJ27
5H029CJ05
5H029CJ07
5H029DJ02
5H029DJ05
5H029HJ00
5H029HJ04
5H029HJ07
5H029HJ12
5H043AA04
5H043AA19
5H043BA19
5H043CA04
5H043CA12
5H043DA09
5H043EA02
5H043EA22
5H043EA36
5H043GA27
5H043HA11E
5H043HA22E
5H043JA15E
5H043KA45E
5H043LA00E
5H043LA02E
5H043LA11E
5H043LA21E
5H043LA22E
(57)【要約】
本発明は二次電池及びその成形方法を提供する。二次電池は電極組立体、ケース、トップカバー組立体及び第1絶縁テープを含む。電極組立体は第1電極ユニットを含み、第1電極ユニットは電極組立体の厚さ方向に沿う一端に位置し、第1電極ユニットは正極極板、負極極板及びセパレータを含む。第1電極ユニットは扁平状構造として巻き取られて末端に第1終線を形成し、第1電極ユニットの最外輪の負極極板は最外輪の正極極板の外側に位置し、第1絶縁テープは第1終線の一部を被覆する。ケースは第1側壁及び収容キャビティを有し、電極組立体は収容キャビティに収容され、第1側壁は電極組立体の厚さ方向に沿う一方側に位置し、ケースは第1電極ユニットの正極極板に電気的に接続され、トップカバー組立体はケースに接続される。第1電極ユニットの表面は第1扁平面を含み、第1扁平面は、厚さ方向に沿って第1電極ユニットの第1側壁に近接する一端に位置し、第1絶縁テープの少なくとも一部は第1扁平面に密着する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
二次電池であって、電極組立体(1)、ケース(2)、トップカバー組立体(3)及び第1絶縁テープ(4)を含み、
前記電極組立体(1)は第1電極ユニット(11)を含み、前記第1電極ユニット(11)は前記電極組立体(1)の厚さ方向(Y)に沿う一端に位置し、前記第1電極ユニット(11)は正極極板(15)、負極極板(16)及びセパレータ(17)を含み、前記セパレータ(17)は前記正極極板(15)と前記負極極板(16)を隔て、
前記第1電極ユニット(11)は扁平状構造として巻き取られて巻き取られた末端に第1終線(L1)を形成し、前記第1電極ユニット(11)の最外輪の前記負極極板(16)は最外輪の前記正極極板(15)の外側に位置し、前記第1絶縁テープ(4)は少なくとも前記第1終線(L1)の一部を被覆し、
前記ケース(2)は第1側壁(21)及び収容キャビティ(22)を有し、前記電極組立体(1)は前記収容キャビティ(22)に収容され、前記第1側壁(21)は前記電極組立体(1)の前記厚さ方向(Y)に沿う一方側に位置し、前記ケース(2)は前記第1電極ユニット(11)の正極極板(15)に電気的に接続され、前記トップカバー組立体(3)は前記ケース(2)に接続され、
前記第1電極ユニット(11)の表面は第1扁平面(111)を含み、前記第1扁平面(111)は、前記厚さ方向(Y)に沿って前記第1電極ユニット(11)の前記第1側壁(21)に近接する一端に位置し、前記第1絶縁テープ(4)の少なくとも一部は前記第1扁平面(111)に密着することを特徴とする二次電池。
【請求項2】
前記第1電極ユニット(11)の表面は第2扁平面(112)、第1狭面(113)及び第2狭面(114)を更に含み、前記第2扁平面(112)は、前記厚さ方向(Y)に沿って前記第1電極ユニット(11)の前記第1側壁(21)から離れる一端に位置し、前記第1狭面(113)及び前記第2狭面(114)はそれぞれ前記第1電極ユニット(11)の幅方向(X)に沿う両端に位置し、前記第1電極ユニット(11)の巻取方向に沿って、前記第1扁平面(111)、前記第2狭面(114)、前記第2扁平面(112)及び前記第1狭面(113)は順に設置され、
前記第1終線(L1)及び前記第1絶縁テープ(4)の始端(41)はいずれも前記第2扁平面(112)に位置し、
前記第1電極ユニット(11)の巻取方向に沿って、前記第1絶縁テープ(4)は前記始端(41)から延在し、順に前記第1終線(L1)及び前記第1狭面(113)を取り巻くことを特徴とする請求項1に記載の二次電池。
【請求項3】
前記第1絶縁テープ(4)の終端(42)は前記第1扁平面(111)に位置し、且つ前記第1扁平面(111)と前記第2狭面(114)との境界箇所に近接して設置され、又は
前記第1電極ユニット(11)の巻取方向に沿って、前記第1絶縁テープ(4)は延在して前記第2狭面(114)を取り巻き、且つ前記終端(42)は前記第2扁平面(112)に位置することを特徴とする請求項2に記載の二次電池。
【請求項4】
前記第1電極ユニット(11)の幅方向(X)に沿って、前記第1絶縁テープ(4)の始端(41)と前記第1終線(L1)との距離は0.5cmより大きいことを特徴とする請求項2又は3に記載の二次電池。
【請求項5】
前記第1絶縁テープ(4)の面積をS1とし、前記第1扁平面(111)、前記第2扁平面(112)、前記第1狭面(113)及び前記第2狭面(114)の面積の和をS2とし、S1とS2との比は50%~90%であることを特徴とする請求項2~4のいずれか1項に記載の二次電池。
【請求項6】
前記電極組立体(1)は第2電極ユニット(12)を更に含み、前記第2電極ユニット(12)は前記電極組立体(1)の前記厚さ方向(Y)に沿う他端に位置し、前記第2電極ユニット(12)は正極極板(15)、負極極板(16)及びセパレータ(17)を含み、前記セパレータ(17)は正極極板(15)と負極極板(16)を隔て、
前記第2電極ユニット(12)は扁平状構造として巻き取られて巻き取られた末端に第2終線(L2)を形成し、且つ前記第2電極ユニット(12)の最外輪の前記負極極板(16)は最外輪の前記正極極板(15)の外側に位置し、
前記二次電池は第2絶縁テープ(5)を更に含み、前記第2絶縁テープ(5)は少なくとも前記第2終線(L2)の一部を被覆し、
前記ケース(2)は第2側壁(23)を更に有し、前記第2側壁(23)は前記電極組立体(1)の前記厚さ方向(Y)に沿う他方側に位置し、
前記第2電極ユニット(12)の表面は第3扁平面(121)を含み、前記第3扁平面(121)は、前記厚さ方向(Y)に沿って前記第2電極ユニット(12)の前記第2側壁(23)に近接する一端に位置し、前記第2絶縁テープ(5)の少なくとも一部は前記第3扁平面(121)に密着することを特徴とする請求項2~5のいずれか1項に記載の二次電池。
【請求項7】
前記第2電極ユニット(12)の表面は第4扁平面(122)を更に含み、前記第4扁平面(122)は、前記厚さ方向(Y)に沿って前記第2電極ユニット(12)の前記第1電極ユニット(11)に近接する一端に位置し、前記第2絶縁テープ(5)の始端(51)及び前記第2終線(L2)はいずれも前記第4扁平面(122)に位置することを特徴とする請求項6に記載の二次電池。
【請求項8】
前記厚さ方向(Y)に沿って、前記第2扁平面(112)に接着される前記第1絶縁テープ(4)の部分は前記第4扁平面(122)に接着される前記第2絶縁テープ(5)の部分と重ならないことを特徴とする請求項7に記載の二次電池。
【請求項9】
前記負極極板(16)は負極集電体(161)と、前記負極集電体(161)の2つの表面にコーティングされる負極活物質層(162)とを含み、
前記第1電極ユニット(11)の巻取軸に平行な長さ方向(Z)に沿って、前記第1電極ユニット(11)は反対設置される2つの端面(115)を有し、
前記長さ方向(Z)に沿って、前記第1絶縁テープ(4)のエッジは前記負極活物質層(162)を超えるが、前記端面(115)を超えないことを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の二次電池。
【請求項10】
前記第1絶縁テープ(4)は基体(4a)及び接着層(4b)を含み、前記基体(4a)は前記接着層(4b)を介して前記第1電極ユニット(11)の表面に接着されることを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載の二次電池。
【請求項11】
前記基体(4a)の厚さは10μm~50μmであり、前記基体(4a)の弾性率は1Gpa~6Gpaであり、
前記接着層(4b)の厚さは0.5μm~15μmであり、前記接着層(4b)の接着強度は0.05N/mm
2より大きいことを特徴とする請求項10に記載の二次電池。
【請求項12】
前記二次電池は前記ケース(2)の内部に位置する保護部材(6)を更に含み、前記保護部材(6)は前記電極組立体(1)及び前記第1絶縁テープ(4)と、前記ケース(2)とを隔てることを特徴とする請求項1~11のいずれか1項に記載の二次電池。
【請求項13】
前記第1電極ユニット(11)の最外輪のセパレータ(17)は最外輪の負極極板(16)の外側に位置することを特徴とする請求項1~12のいずれか1項に記載の二次電池。
【請求項14】
前記第1電極ユニット(11)のセパレータ(17)は巻き取られた末端に前記第1終線(L1)を形成することを特徴とする請求項13に記載の二次電池。
【請求項15】
前記トップカバー組立体(3)はトップカバープレート(31)、電極端子(32)及びアダプタシート(33)を含み、前記トップカバープレート(31)は前記ケース(2)に溶接され、前記電極端子(32)は前記トップカバープレート(31)に設置され、前記アダプタシート(33)は前記電極端子(32)及び前記電極組立体(1)に電気的に接続されることを特徴とする請求項1~14のいずれか1項に記載の二次電池。
【請求項16】
二次電池の成形方法であって、
正極極板(15)、負極極板(16)及びセパレータ(17)を一体に巻き取ることにより第1電極ユニット(11)を製造し、前記第1電極ユニット(11)は巻取末端に第1終線(L1)を形成し、且つ前記第1電極ユニット(11)の最外輪の前記負極極板(16)は最外輪の前記正極極板(15)の外側に位置し、前記第1電極ユニット(11)はその厚さ方向に沿う一端に第1扁平面(111)を有することと、
前記第1電極ユニット(11)の表面に第1絶縁テープ(4)を接着して、前記第1絶縁テープ(4)に少なくとも前記第1終線(L1)の一部の領域及び前記第1扁平面(111)の一部の領域を被覆させることと、
前記第1電極ユニット(11)の正極無地領域及び負極無地領域をそれぞれ2つのアダプタシート(33)に溶接し、次に、前記2つのアダプタシート(33)をそれぞれトップカバー組立体(3)の2つの電極端子(32)に溶接することと、
前記第1電極ユニット(11)と、前記第1電極ユニット(11)に接着される第1絶縁テープ(4)とをケース(2)の収容キャビティ(22)に入れ、次に、ケース(2)とトップカバー組立体(3)のトップカバープレート(31)とを溶接することと、を含むことを特徴とする二次電池の成形方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電池分野に関し、特に二次電池及びその成形方法に関する。
【背景技術】
【0002】
二次電池は電極組立体と、電極組立体を収容するためのケースとを含み、従来のケースは一般的に電極組立体の正極に導通することにより、高い電位を維持して腐食を防止する。ところが、ケースに帯電した後に二次電池の短絡リスクが増加する。例えば、二次電池の組立過程において、電極組立体の外表面に金属異物が残存し、電極組立体は動作過程において膨張してサイクルの後期にケースを押し、このとき、金属異物は電極組立体のセパレータを突き破りやすく、電極組立体の負極とケースを連通し、それにより短絡をもたらし、セキュリティリスクを引き起こしてしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
背景技術で存在している問題に鑑みて、本発明は二次電池及びその成形方法を提供することを目的とし、短絡リスクを低減させ、安全性能を向上させることができる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を実現するために、本発明は二次電池を提供し、電極組立体、ケース、トップカバー組立体及び第1絶縁テープを含む。前記電極組立体は第1電極ユニットを含み、前記第1電極ユニットは前記電極組立体の厚さ方向に沿う一端に位置し、前記第1電極ユニットは正極極板、負極極板及びセパレータを含み、前記セパレータは前記正極極板と前記負極極板を隔てる。前記第1電極ユニットは扁平状構造として巻き取られて巻き取られた末端に第1終線を形成し、前記第1電極ユニットの最外輪の前記負極極板は最外輪の前記正極極板の外側に位置する。前記第1絶縁テープは少なくとも前記第1終線の一部を被覆する。前記ケースは第1側壁及び収容キャビティを有し、前記電極組立体は前記収容キャビティに収容され、前記第1側壁は前記電極組立体の前記厚さ方向に沿う一方側に位置し、前記ケースは前記第1電極ユニットの正極極板に電気的に接続され、前記トップカバー組立体は前記ケースに接続される。前記第1電極ユニットの表面は第1扁平面を含み、前記第1扁平面は、前記厚さ方向に沿って前記第1電極ユニットの前記第1側壁に近接する一端に位置し、前記第1絶縁テープの少なくとも一部は前記第1扁平面に密着する。
【0005】
いくつかの実施例に係る二次電池において、前記第1電極ユニットの表面は第2扁平面、第1狭面及び第2狭面を更に含み、前記第2扁平面は、前記厚さ方向に沿って前記第1電極ユニットの前記第1側壁から離れる一端に位置し、前記第1狭面及び前記第2狭面はそれぞれ前記第1電極ユニットの幅方向に沿う両端に位置する。前記第1電極ユニットの巻取方向に沿って、前記第1扁平面、前記第2狭面、前記第2扁平面及び前記第1狭面は順に設置される。前記第1終線及び前記第1絶縁テープの始端はいずれも前記第2扁平面に位置する。前記第1電極ユニットの巻取方向に沿って、前記第1絶縁テープは前記始端から延在し、順に前記第1終線及び前記第1狭面を取り巻く。
【0006】
いくつかの実施例に係る二次電池において、前記第1絶縁テープの終端は前記第1扁平面に位置し、且つ前記第1扁平面と前記第2狭面との境界箇所に近接して設置される。
【0007】
いくつかの実施例に係る二次電池において、前記第1電極ユニットの巻取方向に沿って、前記第1絶縁テープは延在して前記第2狭面を取り巻き、且つ前記終端は前記第2扁平面に位置する。
【0008】
いくつかの実施例に係る二次電池において、前記第1電極ユニットの幅方向に沿って、前記第1絶縁テープの始端と前記第1終線との距離は0.5cmより大きい。
【0009】
いくつかの実施例に係る二次電池において、前記第1絶縁テープの面積をS1とし、前記第1扁平面、前記第2扁平面、前記第1狭面及び前記第2狭面の面積の和をS2とし、S1とS2との比は50%~90%である。
【0010】
いくつかの実施例に係る二次電池において、前記電極組立体は第2電極ユニットを更に含み、前記第2電極ユニットは前記電極組立体の前記厚さ方向に沿う他端に位置し、前記第2電極ユニットは正極極板、負極極板及びセパレータを含み、前記セパレータは正極極板と負極極板を隔てる。前記第2電極ユニットは扁平状構造として巻き取られて巻き取られた末端に第2終線を形成し、且つ前記第2電極ユニットの最外輪の前記負極極板は最外輪の前記正極極板の外側に位置する。前記二次電池は第2絶縁テープを更に含み、前記第2絶縁テープは少なくとも前記第2終線の一部を被覆する。前記ケースは第2側壁を更に有し、前記第2側壁は前記電極組立体の前記厚さ方向に沿う他方側に位置する。前記第2電極ユニットの表面は第3扁平面を含み、前記第3扁平面は、前記厚さ方向に沿って前記第2電極ユニットの前記第2側壁に近接する一端に位置し、前記第2絶縁テープの少なくとも一部は前記第3扁平面に密着する。
【0011】
いくつかの実施例に係る二次電池において、前記第2電極ユニットの表面は第4扁平面を更に含み、前記第4扁平面は、前記厚さ方向に沿って前記第2電極ユニットの前記第1電極ユニットに近接する一端に位置し、前記第2絶縁テープの始端及び前記第2終線はいずれも前記第4扁平面に位置する。
【0012】
いくつかの実施例に係る二次電池において、前記第2扁平面に接着される前記第1絶縁テープの部分は前記第4扁平面に接着される前記第2絶縁テープの部分と重ならない。
【0013】
いくつかの実施例に係る二次電池において、前記負極極板は負極集電体と、前記負極集電体の2つの表面にコーティングされる負極活物質層とを含む。前記第1電極ユニットの巻取軸に平行な長さ方向に沿って、前記第1電極ユニットは反対設置される2つの端面を有する。前記長さ方向に沿って、前記第1絶縁テープのエッジは前記負極活物質層を超えるが、前記端面を超えない。
【0014】
いくつかの実施例に係る二次電池において、前記第1絶縁テープは基体及び接着層を含み、前記基体は前記接着層を介して前記第1電極ユニットの表面に接着される。
【0015】
いくつかの実施例に係る二次電池において、前記基体の厚さは10μm~50μmであり、前記基体の弾性率は1Gpa~6Gpaである。
【0016】
いくつかの実施例に係る二次電池において、前記接着層の厚さは0.5μm~15μmであり、前記接着層の接着強度は0.05N/mm2より大きい。
【0017】
いくつかの実施例に係る二次電池において、前記二次電池は前記ケースの内部に位置する保護部材を更に含み、前記保護部材は前記電極組立体及び前記第1絶縁テープと、前記ケースとを隔てる。
【0018】
いくつかの実施例に係る二次電池において、前記第1電極ユニットの最外輪のセパレータは最外輪の負極極板の外側に位置する。前記第1電極ユニットのセパレータは巻き取られた末端に前記第1終線を形成する。
【0019】
いくつかの実施例に係る二次電池において、前記トップカバー組立体はトップカバープレート、電極端子及びアダプタシートを含み、前記トップカバープレートは前記ケースに溶接され、前記電極端子は前記トップカバープレートに設置され、前記アダプタシートは前記電極端子及び前記電極組立体に電気的に接続される。
【0020】
本願は二次電池の成形方法を更に提供し、正極極板、負極極板及びセパレータを一体に巻き取ることにより第1電極ユニットを製造し、前記第1電極ユニットは巻取末端に第1終線を形成し、且つ前記第1電極ユニットの最外輪の前記負極極板は最外輪の前記正極極板の外側に位置し、前記第1電極ユニットはその厚さ方向に沿う一端に第1扁平面を有することと、前記第1電極ユニットの表面に第1絶縁テープを接着し、前記第1絶縁テープに少なくとも前記第1終線の一部の領域及び前記第1扁平面の一部の領域を被覆させることと、前記第1電極ユニットの正極無地領域及び負極無地領域をそれぞれ2つのアダプタシートに溶接し、次に、前記2つのアダプタシートをそれぞれトップカバー組立体の2つの電極端子に溶接することと、前記第1電極ユニットと、前記第1電極ユニットに接着される第1絶縁テープとをケースの収容キャビティに入れ、次に、ケースとトップカバー組立体のトップカバープレートとを溶接することと、を含む。
【発明の効果】
【0021】
本発明の有益な効果は以下のとおりである。本願では、第1電極ユニットの表面に第1絶縁テープを密着させることにより、第1電極ユニットの表面に付着する金属異物を減少させることができ、更に、第1電極ユニットが膨張するとき、第1絶縁テープは第1側壁と第1電極ユニットを隔てることができ、それにより金属異物がセパレータを突き通すことを回避し、負極極板と第1側壁との電気的接続を防止し、短絡リスクを低減させ、絶縁性能及び安全性能を向上させる。第1絶縁テープは第1終線の一部の領域及び第1扁平面の一部の領域を同時に被覆することができ、従って、第1絶縁テープは第1電極ユニットの巻き取られた末端を固定して、第1電極ユニットが展開することを防止することができるとともに、第1電極ユニットを保護して第1電極ユニットが金属異物により突き破られることを防止することもでき、短絡リスクを低減させる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】
図1は本発明に係る二次電池の模式図である。
【
図2】
図2は本発明に係る二次電池の他の模式図である。
【
図3】
図3は本発明に係る電極組立体及び絶縁テープの第1実施例の模式図である。
【
図4】
図4は
図3の他の模式図であり、絶縁テープは省略する。
【
図6】
図6は本発明に係る第1電極ユニット及び第1絶縁テープの組立図である。
【
図8】
図8は本発明に係る電極組立体及び絶縁テープの第2実施例の模式図である。
【
図9】
図9は本発明に係る電極組立体及び絶縁テープの第3実施例の模式図である。
【
図10】
図10は本発明に係る電極組立体及び絶縁テープの第4実施例の模式図である。
【
図11】
図11は本発明に係る電極組立体及び絶縁テープの第5実施例の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本願の目的、技術案及び利点をより明確にするために、以下、図面を参照しながら実施例によって本願を更に詳しく説明する。理解されるように、ここで説明される具体的な実施例は本願を解釈するためのものに過ぎず、本願を制限するためのものではない。
【0024】
本願の説明において、特に明確に規定及び制限しない限り、用語「第1」、「第2」、「第3」は説明するためのものに過ぎず、相対重要性を指示又は暗示すると理解されるべきではなく、用語「複数」は2つ以上(2つを含む)を指し、特に規定又は説明しない限り、用語「接続」は広義で理解されるべきであり、例えば、「接続」は固定接続であってもよく、取り外し可能な接続であってもよく、又は一体接続であってもよく、又は電気的接続であってもよく、又は信号接続であってもよく、「接続」は直接接続であってもよく、又は中間媒体を介する間接接続であってもよい。当業者であれば、具体的な状況に応じて上記用語の本願での具体的な意味を理解することができる。
【0025】
本明細書の説明において、理解されるように、本願の実施例に説明される「上」、「下」等の方位詞は図面に示す角度で説明され、本願の実施例を制限するものであると理解されるべきではない。以下、図面を参照しながら具体的な実施例によって本願を更に詳しく説明する。
【0026】
図1及び
図2を参照し、第1実施例では、本願の二次電池は電極組立体1、ケース2、トップカバー組立体3及び第1絶縁テープ4を含む。
【0027】
電極組立体1は1つ又は複数の電極ユニットを含み、本実施例では、電極ユニットは複数あり、厚さ方向Yに沿って順に配列されることが好ましい。
【0028】
各電極ユニットは正極極板15、負極極板16及びセパレータ17を含み、セパレータ17は正極極板15と負極極板16を隔てる。電極ユニットは正極極板15、負極極板16及びセパレータ17を螺旋状に巻き取ることで形成されてもよく、且つ電極ユニットは圧力で押圧されて扁平状構造として形成される。
【0029】
正極極板15は正極集電体151と、正極集電体151の2つの表面にコーティングされる正極活物質層152とを含み、正極集電体151はアルミ箔であってもよく、正極活物質層152はマンガン酸リチウム又はリン酸鉄リチウムを含む。正極集電体151は正極活物質層152で被覆されていない正極無地領域を有する。負極極板16は負極集電体161と、負極集電体161の2つの表面にコーティングされる負極活物質層162とを含み、負極集電体161は銅箔であってもよく、負極活物質層162はグラファイト又はシリコンを含む。負極集電体161は負極活物質層162で被覆されていない負極無地領域を有する。
【0030】
電極組立体1は第1電極ユニット11を含み、第1電極ユニット11は電極組立体1の厚さ方向Yに沿う一端に位置する。
【0031】
二次電池の動作過程において、正極活物質層152内のリチウムイオンはセパレータ17を貫通して負極活物質層162に挿入される必要があり、巻き取るとき、正極極板15で仕上げられる(即ち、第1電極ユニット11の最外輪の負極極板16は最外輪の正極極板15の内側に位置する)場合、最外輪の正極極板15のリチウムイオンは負極極板16に挿入することができず、それによりリチウム析出の問題を引き起こしてしまう。従って、好ましくは、本願の第1電極ユニット11の最外輪の負極極板16は最外輪の正極極板15の外側に位置する。
【0032】
当然ながら、絶縁性を確保するために、第1電極ユニット11の最外輪のセパレータ17は最外輪の負極極板16の外側に位置する。
図4を参照し、セパレータ17の巻き取られた末端は露出し、近似的に、セパレータ17の末端は第1電極ユニット11の表面において1本の直線を形成し、言い換えれば、第1電極ユニット11は巻き取られた末端に第1終線L1を形成する。
【0033】
第1絶縁テープ4は接着等の方式で第1電極ユニット11の表面に固定されてもよい。好ましくは、第1絶縁テープ4は少なくとも第1終線L1の一部を被覆する。このとき、第1絶縁テープ4は第1電極ユニット11の巻き取られた末端を固定して、第1電極ユニット11が展開することを防止することができる。
【0034】
ケース2の内部に収容キャビティ22が形成されることにより、電極組立体1及び電解液を収容する。収容キャビティ22は一端に開口が形成され、電極組立体1は前記開口を通して収容キャビティ22内に置かれ得る。第1絶縁テープ4は第1電極ユニット11が展開することを防止することができるため、収容キャビティ22に電極組立体1を容易に置くことができる。ケース2はアルミニウム又はアルミニウム合金等の導電性金属の材料で製造されてもよい。
【0035】
ケース2は角柱形であってもよく、具体的に、ケース2は第1側壁21、第2側壁23、第3側壁24及び底壁を含む。第1側壁21及び第2側壁23はそれぞれ電極組立体1の厚さ方向Yに沿う両側に設置され、第3側壁24は2つあり、且つそれぞれ電極組立体1の幅方向Xに沿う両側に設置される。第1側壁21、第2側壁23及び2つの第3側壁24は一体に接続されてほぼ矩形のフレームを形成する。底壁は第1側壁21、第2側壁23及び第3側壁24の下側に設置され、且つ第1側壁21、第2側壁23及び第3側壁24に接続される。第1側壁21、第2側壁23、第3側壁24及び底壁はケース2の収容キャビティ22を取り囲んでなる。第3側壁24に比べて、第1側壁21及び第2側壁23はより大きな面積を有する。
【0036】
図1を参照し、トップカバー組立体3はトップカバープレート31、電極端子32及びアダプタシート33を含む。トップカバープレート31はケース2に接続され、ケース2の開口を被覆することにより、ケース2の開口を密閉する。電極端子32はトップカバープレート31に設置され、アダプタシート33は溶接等の方式でそれぞれ電極端子32、電極組立体1に電気的に接続されてもよい。長さ方向Zにおいて、トップカバープレート31及びケース2の底壁はそれぞれ電極組立体1の両側に位置する。
【0037】
電極端子32は2つあってもよく、正極性の電極端子32は一方のアダプタシート33を介して正極極板15に電気的に接続され、負極性の電極端子32は他方のアダプタシート33を介して負極極板16に電気的に接続される。トップカバープレート31は金属板であってもよく、且つトップカバープレート31は正極性の電極端子32に電気的に接続され、負極性の電極端子32と絶縁される。ケース2は溶接等の方式でトップカバープレート31に密閉接続されてもよい。
【0038】
既知の技術では、電解液はケース2を腐食して、二次電池の性能及び耐用年数に影響を与えやすいが、本願では、ケース2はトップカバープレート31及び正極性の電極端子32を介して正極極板15に電気的に接続され、それによりケース2は高電位を維持でき、電気化学腐食を回避し、二次電池の性能及び耐用年数を改善する。
【0039】
第1電極ユニット11の表面は第1扁平面111、第2扁平面112、第1狭面113及び第2狭面114を含み、第1扁平面111は、厚さ方向Yに沿って第1電極ユニット11の第1側壁21に近接する一端に位置し、第2扁平面112は、厚さ方向Yに沿って第1電極ユニット11の第1側壁21から離れる一端に位置し、第1狭面113及び第2狭面114はそれぞれ第1電極ユニット11の幅方向Xに沿う両端に位置する。第1狭面113の両端はそれぞれ第1扁平面111及び第2扁平面112に接続され、第2狭面114の両端はそれぞれ第1扁平面111及び第2扁平面112に接続される。
【0040】
第1扁平面111はほぼ厚さ方向Yに垂直な平面であり、第2扁平面112はほぼ厚さ方向Yに垂直な平面であり、第1狭面113の少なくとも一部は円弧面であり、第2狭面114の少なくとも一部は円弧面である。第1扁平面111及び第2扁平面112に比べて、第1狭面113及び第2狭面114はより小さな面積を有する。また、第1電極ユニット11の最外輪がセパレータ17であるため、第1扁平面111、第2扁平面112、第1狭面113及び第2狭面114はいずれもセパレータ17の露出表面である。
【0041】
第1電極ユニット11の巻取方向Wに沿って、第1扁平面111、第2狭面114、第2扁平面112及び第1狭面113は順に設置される。ここで補充されるように、厚さ方向Yと幅方向Xは互いに垂直であり、且つ厚さ方向Yと幅方向Xはいずれも第1電極ユニット11の巻取軸に垂直である。巻取方向Wは第1電極ユニット11の巻取軸を取り囲む方向である。
【0042】
第1電極ユニット11の第1扁平面111が露出する場合、二次電池の組立過程において、生成された金属異物は第1扁平面111にスパッタリング付着しやすい。動作過程において、第1電極ユニット11は膨張し、且つ第1電極ユニット11の厚さ方向Yにおける膨張は最も深刻である。膨張時、第1扁平面111は第1側壁21を押し、圧力の作用によって、第1扁平面111に付着する金属異物はセパレータ17を突き破りやすく、負極極板16の負極活物質層162と第1側壁21を導通し、特に、二次電池が満充電状態にある場合、第1電極ユニット11の内部に熱が迅速に発生し、それによりセキュリティリスクを引き起こしてしまう。
【0043】
従って、好ましくは、第1絶縁テープ4の少なくとも一部は第1扁平面111に密着する。第1絶縁テープ4は第1扁平面111と第1側壁21を隔てることができ、且つ第1絶縁テープ4と第1電極ユニット11の表面の接続強度を増加させることができる。
【0044】
以下、本願の二次電池の成形過程について簡単に説明する。
(i)正極極板15、負極極板16及びセパレータ17を一体に巻き取ることにより複数の電極ユニットを製造し、巻き取り成形後に1つの電極ユニット(即ち、第1電極ユニット11)の表面に第1絶縁テープ4を接着する。第1絶縁テープ4を接着するとき、少なくとも第1絶縁テープ4に第1終線L1の一部の領域及び第1扁平面111の一部の領域を被覆させる。
(ii)複数の電極ユニットを一体に積層し、複数の電極ユニットで電極組立体1を構成し、積層時、第1絶縁テープ4が接着される第1電極ユニット11を電極組立体1の一端に設置する。
(iii)複数の電極ユニットの正極無地領域及び負極無地領域をそれぞれ2つのアダプタシート33に溶接し、次に、2つのアダプタシート33をそれぞれトップカバー組立体3の2つの電極端子32に溶接する。
(iv)電極組立体1と、電極組立体1に接着される第1絶縁テープ4とをケース2内に入れ、次に、ケース2とトップカバー組立体3のトップカバープレート31とを溶接し、ケース2の密閉を実現する。
【0045】
既知の技術では、電極端子とアダプタシートを溶接するとき、溶接により生成された金属異物は電極組立体の外表面に付着しやすい。そして、電極組立体は動作過程において膨張してサイクルの後期にケースを押し、このとき、金属異物は電極組立体のセパレータを突き破りやすく、電極組立体の負極極板とケースを連通し、それにより短絡をもたらし、セキュリティリスクを引き起こしてしまう。
【0046】
本願では、アダプタシート33と電極端子32を溶接する前に、まず電極組立体1の第1電極ユニット11の表面に第1絶縁テープ4を接着し、アダプタシート33と電極端子32を溶接するとき、第1絶縁テープ4は第1電極ユニット11を保護することができ、それにより第1電極ユニット11の表面に直接付着する金属異物を減少させる。
【0047】
電極組立体1が膨張するとき、第1絶縁テープ4は第1側壁21と、第1電極ユニット11の第1扁平面111とを隔てることができ、それにより第1絶縁テープ4とケース2との間に残った金属異物がセパレータ17を突き通すことを回避し、負極極板16の負極活物質層162が第1側壁21に電気的に接続されることを防止し、短絡リスクを低減させ、絶縁性能を向上させる。
【0048】
第1絶縁テープ4と第1扁平面111との間に隙間がある場合、金属異物は第1絶縁テープ4と第1扁平面111との間に残存する恐れがあり、電極組立体1が膨張するとき、金属異物は依然としてセパレータ17を突き破りやすく、ひいては負極極板16を損傷して、二次電池の性能に影響を与える。本願では、第1絶縁テープ4は第1扁平面111に密着し、従って、金属異物はほとんど第1絶縁テープ4と第1扁平面111との間に入ることがなく、それにより金属異物がセパレータ17及び負極極板16を突き破ることを回避する。
【0049】
本願では、第1絶縁テープ4は第1終線L1の一部の領域及び第1扁平面111の一部の領域を同時に被覆することができ、従って、第1絶縁テープ4は第1電極ユニット11の巻き取られた末端を固定して、第1電極ユニット11が展開することを防止することができるとともに、第1電極ユニット11を保護して第1電極ユニット11が金属異物により突き破られることを防止することもでき、短絡リスクを低減させる。
【0050】
第1電極ユニット11が膨張するとき、第1電極ユニット11は第1側壁21の制限応力を受ける。第1終線L1が第1扁平面111に位置する場合、第1扁平面111の平坦性が低くなり、このとき、応力は第1終線L1の近傍に集中し、第1終線L1の近傍において、最外輪の負極極板16は大きな応力を受け、負極極板16が切断される恐れがある。また、第1終線L1に集中する応力は更に第1絶縁テープ4を押し潰しやすく、短絡リスクを引き起こしてしまう。従って、好ましくは、第1終線L1は第2扁平面112に位置する。このとき、第1扁平面111の平坦性は高く、最外輪の負極極板16が受ける応力は比較的均一であり、それにより最外輪の負極極板16が切断されるリスクを低減させる。
【0051】
第1終線L1を被覆できるために、第1絶縁テープ4の始端41も第2扁平面112に位置する。第1電極ユニット11の巻取方向Wに沿って、第1絶縁テープ4は始端41から延在し、順に第1終線L1及び第1狭面113を取り巻く。幅方向Xに沿って、第1絶縁テープ4の始端41は第1終線L1の第2狭面114に近接する一方側に位置する。
【0052】
第1電極ユニット11が巻き取り成形された後、まず第1絶縁テープ4の始端41を第2扁平面112に接着し、次に、巻取方向Wに沿って第1絶縁テープ4を巻き取ることにより、第1絶縁テープ4を第2扁平面112、第1狭面113及び第1扁平面111に密着させる。第1絶縁テープ4及び第1電極ユニット11は同じ巻取方向Wに沿って巻き取られることにより、第1絶縁テープ4の巻取過程において第1電極ユニット11が展開することを効果的に回避することができる。
【0053】
第2狭面114がほぼ円弧状であり、第2狭面114と第1側壁21との間及び第2狭面114と第3側壁24との間にいずれも大きな隙間があるため、第1電極ユニット11が膨張するとき、第2狭面114は第1側壁21及び第3側壁24の作用力を受けにくい。つまり、第2狭面114が第1絶縁テープ4で被覆されていなくても、第2狭面114は金属異物により突き破られにくい。第2狭面114が第1絶縁テープ4で被覆される実施例に比べて、本実施例は第1絶縁テープ4を節約し、コストを削減させることができる。
【0054】
第1絶縁テープ4の終端42は第1扁平面111に位置し、且つ第1扁平面111と第2狭面114との境界箇所に近接して設置され、このようにして、第1扁平面111の第1絶縁テープ4で被覆される面積を最大にすることができ、それにより短絡リスクを低減させ、絶縁性能を向上させる。好ましくは、第1絶縁テープ4の終端42は前記境界箇所と同じ高さであり、当然ながら、一定の誤差が許容される。
【0055】
図7を参照し、第1電極ユニット11の幅方向Xに沿って、第1絶縁テープ4の始端41と第1終線L1との距離dは0.5cmより大きい。dの値が大きいほど、第1絶縁テープ4の第1終線L1での接着強度が高くなり、第1電極ユニット11が展開しにくくなる。dの値が小さすぎる場合、例えば0.5cmより小さい場合、第1電極ユニット11が膨張するとき、始端41と第1終線L1との間に位置する第1絶縁テープ4の部分は第1電極ユニット11から分離しやすく、それにより第1電極ユニット11が展開して、二次電池の性能に影響を与えてしまう。
【0056】
第1絶縁テープ4の面積をS1とし、第1扁平面111、第2扁平面112、第1狭面113及び第2狭面114の面積の和をS2とする。S1とS2との比が小さすぎる場合、第1電極ユニット11の第1絶縁テープ4で被覆されていない領域は大きくなり、第1電極ユニット11が金属異物により突き破られるリスクは高い。第1電極ユニット11が膨張するとき、第1絶縁テープ4は外側から第1電極ユニット11を制限する役割を果たすことができ、それにより第1電極ユニット11の変形を減少させるが、S1とS2との比が大きすぎる場合、第1電極ユニット11が変形しにくく、正極極板15と負極極板16との隙間が狭くなり、一部の電解液が押し出され、リチウム析出の問題を引き起こしてしまう。従って、好ましくは、S1とS2との比は50%~90%である。
【0057】
正極極板15のリチウムイオンができる限り負極極板16に挿入できることを確保するために、第1電極ユニット11の巻取軸に平行な長さ方向Zに沿って、負極極板16の負極活物質層162のサイズは、一般的に正極極板15の正極活物質層152のサイズより大きい。具体的に、
図5を参照し、第1電極ユニット11の長さ方向Zに沿う一端において、負極活物質層162の一方の端部は正極活物質層152の一方の端部を超え、第1電極ユニット11の長さ方向Zに沿う他端において、負極活物質層162の他方の端部は正極活物質層152の他方の端部を超える。絶縁性能を確保するために、長さ方向Zに沿って、セパレータ17のサイズは、一般的に負極活物質層162のサイズより大きく、第1電極ユニット11の長さ方向Zに沿う一端において、セパレータ17の一方の端部は負極活物質層162の一方の端部を超え、第1電極ユニット11の長さ方向Zに沿う他端において、セパレータ17の他方の端部は負極活物質層162の他方の端部を超える。このとき、セパレータ17は長さ方向Zに沿って正極活物質層152及び負極活物質層162を完全に被覆する。
【0058】
好ましくは、長さ方向Zに沿って、第1絶縁テープ4のエッジは負極極板16の負極活物質層162を超える。つまり、第1電極ユニット11の長さ方向Zに沿う一端において、第1絶縁テープ4の一方のエッジは負極活物質層162の一方の端部を超え、第1電極ユニット11の長さ方向Zに沿う他端において、第1絶縁テープ4の他方のエッジは負極活物質層162の他方の端部を超える。このとき、長さ方向Zにおいて、第1絶縁テープ4は負極活物質層162を完全に被覆することができ、それにより絶縁性能を改善し、負極活物質層162と第1側壁21との電気的接続のリスクを最大限に低減させ、安全性能を向上させる。
【0059】
第1電極ユニット11の巻取軸に平行な長さ方向Zに沿って、第1電極ユニット11は反対設置される2つの端面115を有する。具体的に、第1電極ユニット11が巻き取り成形された後、セパレータ17の長さ方向Zに沿う2つのエッジは複数周巻き取られ、各エッジは1つの面を近似的に形成し、各エッジで形成された面は端面115である。前記2つの端面115に小さなスリットがあるが、電解液は前記スリットを通して第1電極ユニット11の内部に入ることができ、それにより浸潤性を改善する。
【0060】
長さ方向Zに沿って、第1絶縁テープ4のエッジは端面115を超えず、つまり、長さ方向Zに沿って、第1絶縁テープ4は第1電極ユニット11の2つの端面115の間に位置する。第1絶縁テープ4のエッジが端面115を超える場合、組立又は使用過程において、端面115を超える第1絶縁テープ4の部分は端面115に折られやすく、それにより端面115上のスリットを遮って、浸潤性に影響を与え、リチウム析出のリスクを引き起こしてしまう。
【0061】
第1絶縁テープ4は基体4a及び接着層4bを含み、基体4aは接着層4bを介して第1電極ユニット11の表面に接着される。
【0062】
基体4aの材質は柔軟性重合体、例えばPMMA又はPETであってもよい。接着層4bの材質はアクリル酸エステル又は酢酸エチルであってもよい。本願では、基体4aは接着層4bを介して第1電極ユニット11の表面に直接接着され、第1絶縁テープ4と第1電極ユニット11との間に隙間がなく、それにより金属異物が第1絶縁テープ4と第1電極ユニット11との間に入ることを回避する。
【0063】
本願では、第1絶縁テープ4は第1電極ユニット11の表面に付着する金属異物を減少させることができるが、金属異物は依然として第1絶縁テープ4の外表面に付着し、従って、自体が金属異物により突き通されることを回避するために、第1絶縁テープ4は十分な厚さを有する必要がある。また、第1電極ユニット11が使用過程において膨張変形するため、第1絶縁テープ4は第1電極ユニット11の膨張・収縮につれて弾性変形できることを確保しなければならず、それにより二次電池のサイクル性能及び安全性能を確保する。
【0064】
本実施例では、基体4aの厚さは10μm~50μmであり、弾性率は1Gpa~6Gpaである。
【0065】
二次電池の組立過程において、溶接により生成された金属異物のサイズが不均一であり、基体4aの厚さが10μmより小さい場合、サイズが大きな金属異物は依然として第1絶縁テープ4を突き破って、負極極板16と第1側壁21との電気的接続をもたらし、短絡リスクを引き起こす恐れがあり、基体4aの厚さが50μmより大きい場合、第1絶縁テープ4は体積が大きく、ケース2の内部空間を占有する。従って、基体4aの厚さサイズを10μm~50μmに制限することにより、短絡リスクを効果的に低減させることができるとともに、第1絶縁テープ4が多すぎるケース2の空間を占有しないことを確保することもできる。好ましくは、基体4aの厚さは12μm~30μmである。
【0066】
基体4aの弾性率が1Gpaより小さい場合、基体4aは膨張圧力によって塑性変形しやすく、このため、基体4aの厚さが薄くなり、強度が弱くなり、このとき、金属異物は第1絶縁テープ4を突き破って、負極極板16と第1側壁21との電気的接続をもたらし、短絡リスクを引き起こす恐れがある。基体4aの弾性率が6Gpaより大きい場合、基体4aは膨張圧力によってほとんど変形せず、つまり、基体4aは第1電極ユニット11の膨張を制限し、制限力の作用によって、第1電極ユニット11の一部の電解液が押し出され、電解液が不足する現象をもたらし、それによりリチウムイオンはセパレータ17を通ることができず、リチウム析出を引き起こしてしまう。それゆえ、基体4aの弾性率を1Gpaより大きく且つ6Gpaより小さく制限することにより、短絡リスクを効果的に低減させることができるとともに、リチウム析出の発生を回避し、サイクル性能を向上させることもできる。好ましくは、基体4aの弾性率は1.2Gpa~4.5Gpaである。
【0067】
接着層4bの厚さは0.5μm~15μmである。接着層4bの厚さが0.5μmより小さい場合、接着層4bの接着強度が小さくなり、基体4aは第1電極ユニット11から分離しやすく、基体4aの保護機能が無効になってしまう。接着層4bの厚さが15μmより大きい場合、接着層4bが占有する空間は大きすぎて、二次電池のエネルギー密度を低減させてしまう。
【0068】
第1電極ユニット11が膨張するとき、セパレータ17と接着層4bとの間に応力が集中し、セパレータ17と接着層4bとの分離を回避するために、接着層4bの接着強度は0.05N/mm2より大きいことが好ましい。
【0069】
絶縁性能を更に向上させ、第1絶縁テープ4がケース2に入る際に損傷されることを回避するために、二次電池はケース2の内部に位置する保護部材6を更に含み、保護部材6は電極組立体1及び第1絶縁テープ4の外側に取り囲むことができ、それにより、電極組立体1とケース2を隔て、第1絶縁テープ4とケース2を隔てる。保護部材6はほぼ1つの矩形のキャビティを取り囲み、電極組立体1及び第1絶縁テープ4は前記キャビティ内に収容されて保護部材6により囲まれる。具体的に、ステップ(iv)では、電極組立体1及び電極組立体1に接着される第1絶縁テープ4をケース2に入れる前に、まず電極組立体1及び第1絶縁テープ4の外側に保護部材6を取り囲み、次に、保護部材6、電極組立体1及び第1絶縁テープ4をともにケース2の内部に入れ、最後、ケース2とトップカバー組立体3のトップカバープレート31を溶接し、ケース2の密閉を実現する。
【0070】
電極組立体1は第2電極ユニット12を更に含み、第2電極ユニット12及び第1電極ユニット11はそれぞれ電極組立体1の厚さ方向Yに沿う両端に位置する。第2電極ユニット12及び第1電極ユニット11の構造はほぼ同じである。
【0071】
第2電極ユニット12は正極極板15、負極極板16及びセパレータ17を含み、セパレータ17は正極極板15と負極極板16を隔てる。
【0072】
第2電極ユニット12は扁平状構造として巻き取られて巻き取られた末端に第2終線L2を形成する。好ましくは、第2電極ユニット12の最外輪の負極極板16は最外輪の正極極板15の外側に位置し、このようにして、最外輪の正極極板15のリチウムイオンをできる限り負極極板16に挿入することができ、リチウム析出の問題を減少させる。
【0073】
二次電池は第2絶縁テープ5を更に含み、第2絶縁テープ5は少なくとも第2終線L2の一部を被覆する。第2絶縁テープ5は接着等の方式で第2電極ユニット12の表面に固定されてもよい。第2絶縁テープ5は第2電極ユニット12の巻取末端を固定して、第2電極ユニット12が展開することを防止することができる。
【0074】
図4を参照し、第2電極ユニット12の表面は第3扁平面121、第4扁平面122、第3狭面123及び第4狭面124を含む。第3扁平面121は、厚さ方向Yに沿って第2電極ユニット12の第2側壁23に近接する一端に位置し、第4扁平面122は、厚さ方向Yに沿って第2電極ユニット12の第1電極ユニット11に近接する一端に位置する。第3狭面123及び第4狭面124はそれぞれ第2電極ユニット12の幅方向Xに沿う両端に位置する。第3狭面123の両端はそれぞれ第3扁平面121及び第4扁平面122に接続され、第4狭面124の両端はそれぞれ第3扁平面121及び第4扁平面122に接続される。
【0075】
第3扁平面121はほぼ厚さ方向Yに垂直な平面であり、第4扁平面122はほぼ厚さ方向Yに垂直な平面であり、第3狭面123の少なくとも一部は円弧面であり、第4狭面124の少なくとも一部は円弧面である。第3扁平面121及び第4扁平面122に比べて、第3狭面123及び第4狭面124はより小さな面積を有する。
【0076】
第2電極ユニット12の巻取方向に沿って、第3扁平面121、第4狭面124、第4扁平面122及び第3狭面123は順に設置される。本実施例では、第2電極ユニット12の巻取方向は第1電極ユニット11の巻取方向と逆である。
【0077】
第2絶縁テープ5の少なくとも一部は第3扁平面121に密着する。本願では、第2絶縁テープ5は第2終線L2の一部の領域及び第3扁平面121の一部の領域を同時に被覆することができ、従って、第2絶縁テープ5は第2電極ユニット12の巻取末端を固定して、第2電極ユニット12が展開することを防止することができるとともに、第2電極ユニット12を保護して第2電極ユニット12が金属異物により突き破られることを防止することもでき、短絡リスクを低減させる。
【0078】
好ましくは、第2絶縁テープ5の第2終線L2は第4扁平面122に位置し、このようにして、第3扁平面121の平坦性を確保することができ、それにより最外輪の負極極板16が切断されるリスクを低減させる。
【0079】
同様に、第2絶縁テープ5の始端51も第4扁平面122に位置する。第2電極ユニット12の巻取方向に沿って、第2絶縁テープ5は始端51から延在し、順に第2終線L2及び第3狭面123を取り巻く。
【0080】
更に、第2絶縁テープ5の終端52は第3扁平面121と第4狭面124との境界箇所に近接して設置される。
【0081】
以下、本願の二次電池の他の実施例を説明する。説明を簡単にするために、以下、主に他の実施例と第1実施例との相違点について説明し、説明されない部分について第1実施例を参照して理解することができる。
【0082】
他の実施例と第1実施例との相違点は電極組立体1及び第1絶縁テープ4のみである。
【0083】
図8を参照し、第2実施例では、電極組立体1は1つの電極ユニット、即ち第1電極ユニット11のみを含む。
【0084】
このとき、第1電極ユニット11の第1扁平面111は第1側壁21に近接して設置され、第2扁平面112は第2側壁23に近接して設置される。このとき、第1絶縁テープ4の始端41は第2扁平面112と第4狭面124との境界箇所に近接して設置されることが好ましく、第1絶縁テープ4の終端42は第1扁平面111と第4狭面124との境界箇所に近接して設置されることが好ましい。このとき、第1絶縁テープ4は第1扁平面111及び第2扁平面112を最大限に被覆することができ、第1扁平面111及び第2扁平面112が金属異物により突き破られることを回避し、短絡リスクを低減させる。
【0085】
図9を参照し、第3実施例では、第1電極ユニット11の巻取方向に沿って、第1絶縁テープ4は延在して第2狭面114を取り巻き、且つ終端42は第2扁平面112に位置する。第1絶縁テープ4は第1電極ユニット11をほぼ1周巻き取り、第1実施例に比べて、第1絶縁テープ4で被覆される第1電極ユニット11の領域を増加させることができ、絶縁性能を向上させる。
【0086】
図10を参照し、第4実施例では、厚さ方向Yに沿って、第2扁平面112に接着される第1絶縁テープ4の部分は第4扁平面122に接着される第2絶縁テープ5の部分と重ならない。第1実施例に比べて、第4実施例は第1絶縁テープ4及び第2絶縁テープ5の厚さ方向Yにおける占有空間を減少させ、エネルギー密度を向上させることができる。
【0087】
図11を参照し、第5実施例では、電極組立体1は第3電極ユニット13及び第4電極ユニット14を更に含み、第1電極ユニット11、第3電極ユニット13、第4電極ユニット14及び第2電極ユニット12は順に一体に積層される。
【0088】
第3電極ユニット13及び第4電極ユニット14が第1電極ユニット11と第2電極ユニット12との間に位置するため、溶接時に生成された金属異物は第3電極ユニット13の扁平面及び第4電極ユニット14の扁平面に付着しにくい。つまり、第3電極ユニット13の終線及び第4電極ユニット14の終線に絶縁テープを接着すればよい。
【符号の説明】
【0089】
1 電極組立体
11 第1電極ユニット
111 第1扁平面
112 第2扁平面
113 第1狭面
114 第2狭面
115 端面
12 第2電極ユニット
121 第3扁平面
122 第4扁平面
123 第3狭面
124 第4狭面
13 第3電極ユニット
14 第4電極ユニット
15 正極極板
151 正極集電体
152 正極活物質層
16 負極極板
161 負極集電体
162 負極活物質層
17 セパレータ
2 ケース
21 第1側壁
22 収容キャビティ
23 第2側壁
24 第3側壁
3 トップカバー組立体
31 トップカバープレート
32 電極端子
33 アダプタシート
4 第1絶縁テープ
41 始端
42 終端
4a 基体
4b 接着層
5 第2絶縁テープ
51 始端
52 終端
6 保護部材
L1 第1終線
L2 第2終線
W 巻取方向
X 幅方向
Y 厚さ方向
Z 長さ方向
【手続補正書】
【提出日】2021-08-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
二次電池であって、電極組立
体、ケー
ス、トップカバー組立
体及び第1絶縁テー
プを含み、
前記電極組立
体は第1電極ユニッ
トを含み、前記第1電極ユニッ
トは前記電極組立
体の厚さ方
向に沿う一端に位置し、前記第1電極ユニッ
トは正極極
板、負極極
板及びセパレー
タを含み、前記セパレー
タは前記正極極
板と前記負極極
板を隔て、
前記第1電極ユニッ
トは扁平状構造として巻き取られて巻き取られた末端に第1終
線を形成し、前記第1電極ユニッ
トの最外輪の前記負極極
板は最外輪の前記正極極
板の外側に位置し、前記第1絶縁テー
プは少なくとも前記第1終
線の一部を被覆し、
前記ケー
スは第1側
壁及び収容キャビテ
ィを有し、前記電極組立
体は前記収容キャビテ
ィに収容され、前記第1側
壁は前記電極組立
体の前記厚さ方
向に沿う一方側に位置し、前記ケー
スは前記第1電極ユニッ
トの正極極
板に電気的に接続され、前記トップカバー組立
体は前記ケー
スに接続され、
前記第1電極ユニッ
トの表面は第1扁平
面を含み、前記第1扁平
面は、前記厚さ方
向に沿って前記第1電極ユニッ
トの前記第1側
壁に近接する一端に位置し、前記第1絶縁テー
プの少なくとも一部は前記第1扁平
面に密着す
る二次電池。
【請求項2】
前記第1電極ユニッ
トの表面は第2扁平
面、第1狭
面及び第2狭
面を更に含み、前記第2扁平
面は、前記厚さ方
向に沿って前記第1電極ユニッ
トの前記第1側
壁から離れる一端に位置し、前記第1狭
面及び前記第2狭
面はそれぞれ前記第1電極ユニッ
トの幅方
向に沿う両端に位置し、前記第1電極ユニッ
トの巻取方向に沿って、前記第1扁平
面、前記第2狭
面、前記第2扁平
面及び前記第1狭
面は順に設置され、
前記第1終
線及び前記第1絶縁テー
プの始
端はいずれも前記第2扁平
面に位置し、
前記第1電極ユニッ
トの巻取方向に沿って、前記第1絶縁テー
プは前記始
端から延在し、順に前記第1終
線及び前記第1狭
面を取り巻
く請求項1に記載の二次電池。
【請求項3】
前記第1絶縁テー
プの終
端は前記第1扁平
面に位置し、且つ前記第1扁平
面と前記第2狭
面との境界箇所に近接して設置され、又は
前記第1電極ユニッ
トの巻取方向に沿って、前記第1絶縁テー
プは延在して前記第2狭
面を取り巻き、且つ前記終
端は前記第2扁平
面に位置す
る請求項2に記載の二次電池。
【請求項4】
前記第1電極ユニッ
トの幅方
向に沿って、前記第1絶縁テー
プの始
端と前記第1終
線との距離は0.5cmより大き
い請求項2又は3に記載の二次電池。
【請求項5】
前記第1絶縁テー
プの面積をS1とし、前記第1扁平
面、前記第2扁平
面、前記第1狭
面及び前記第2狭
面の面積の和をS2とし、S1とS2との比は50%~90%であ
る請求項2~4のいずれか1項に記載の二次電池。
【請求項6】
前記電極組立
体は第2電極ユニッ
トを更に含み、前記第2電極ユニッ
トは前記電極組立
体の前記厚さ方
向に沿う他端に位置し、前記第2電極ユニッ
トは正極極
板、負極極
板及びセパレー
タを含み、前記セパレー
タは正極極
板と負極極
板を隔て、
前記第2電極ユニッ
トは扁平状構造として巻き取られて巻き取られた末端に第2終
線を形成し、且つ前記第2電極ユニッ
トの最外輪の前記負極極
板は最外輪の前記正極極
板の外側に位置し、
前記二次電池は第2絶縁テー
プを更に含み、前記第2絶縁テー
プは少なくとも前記第2終
線の一部を被覆し、
前記ケー
スは第2側
壁を更に有し、前記第2側
壁は前記電極組立
体の前記厚さ方
向に沿う他方側に位置し、
前記第2電極ユニッ
トの表面は第3扁平
面を含み、前記第3扁平
面は、前記厚さ方
向に沿って前記第2電極ユニッ
トの前記第2側
壁に近接する一端に位置し、前記第2絶縁テー
プの少なくとも一部は前記第3扁平
面に密着す
る請求項2~5のいずれか1項に記載の二次電池。
【請求項7】
前記第2電極ユニッ
トの表面は第4扁平
面を更に含み、前記第4扁平
面は、前記厚さ方
向に沿って前記第2電極ユニッ
トの前記第1電極ユニッ
トに近接する一端に位置し、前記第2絶縁テー
プの始
端及び前記第2終
線はいずれも前記第4扁平
面に位置す
る請求項6に記載の二次電池。
【請求項8】
前記厚さ方
向に沿って、前記第2扁平
面に接着される前記第1絶縁テー
プの部分は前記第4扁平
面に接着される前記第2絶縁テー
プの部分と重ならな
い請求項7に記載の二次電池。
【請求項9】
前記負極極
板は負極集電
体と、前記負極集電
体の2つの表面にコーティングされる負極活物質
層とを含み、
前記第1電極ユニッ
トの巻取軸に平行な長さ方
向に沿って、前記第1電極ユニッ
トは反対設置される2つの端面を有し、
前記長さ方
向に沿って、前記第1絶縁テー
プのエッジは前記負極活物質
層を超えるが、前記端
面を超えな
い請求項1~8のいずれか1項に記載の二次電池。
【請求項10】
前記第1絶縁テー
プは基
体及び接着
層を含み、前記基
体は前記接着
層を介して前記第1電極ユニッ
トの表面に接着され
る請求項1~9のいずれか1項に記載の二次電池。
【請求項11】
前記基
体の厚さは10μm~50μmであり、前記基
体の弾性率は1Gpa~6Gpaであり、
前記接着
層の厚さは0.5μm~15μmであり、前記接着
層の接着強度は0.05N/mm
2より大き
い請求項10に記載の二次電池。
【請求項12】
前記二次電池は前記ケー
スの内部に位置する保護部
材を更に含み、前記保護部
材は前記電極組立
体及び前記第1絶縁テー
プと、前記ケー
スとを隔て
る請求項1~11のいずれか1項に記載の二次電池。
【請求項13】
前記第1電極ユニッ
トの最外輪のセパレー
タは最外輪の負極極
板の外側に位置す
る請求項1~12のいずれか1項に記載の二次電池。
【請求項14】
前記第1電極ユニッ
トのセパレー
タは巻き取られた末端に前記第1終
線を形成す
る請求項13に記載の二次電池。
【請求項15】
前記トップカバー組立
体はトップカバープレー
ト、電極端
子及びアダプタシー
トを含み、前記トップカバープレー
トは前記ケー
スに溶接され、前記電極端
子は前記トップカバープレー
トに設置され、前記アダプタシー
トは前記電極端
子及び前記電極組立
体に電気的に接続され
る請求項1~14のいずれか1項に記載の二次電池。
【請求項16】
二次電池の成形方法であって、
正極極
板、負極極
板及びセパレー
タを一体に巻き取ることにより第1電極ユニッ
トを製造し、前記第1電極ユニッ
トは巻取末端に第1終
線を形成し、且つ前記第1電極ユニッ
トの最外輪の前記負極極
板は最外輪の前記正極極
板の外側に位置し、前記第1電極ユニッ
トはその厚さ方向に沿う一端に第1扁平
面を有することと、
前記第1電極ユニッ
トの表面に第1絶縁テー
プを接着して、前記第1絶縁テー
プに少なくとも前記第1終
線の一部の領域及び前記第1扁平
面の一部の領域を被覆させることと、
前記第1電極ユニッ
トの正極無地領域及び負極無地領域をそれぞれ2つのアダプタシー
トに溶接し、次に、前記2つのアダプタシー
トをそれぞれトップカバー組立
体の2つの電極端
子に溶接することと、
前記第1電極ユニッ
トと、前記第1電極ユニッ
トに接着される第1絶縁テー
プとをケー
スの収容キャビテ
ィに入れ、次に、ケー
スとトップカバー組立
体のトップカバープレー
トとを溶接することと、を含
む二次電池の成形方法。
【国際調査報告】