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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-10
(54)【発明の名称】自動車前照灯
(51)【国際特許分類】
   B60Q 1/04 20060101AFI20220603BHJP
【FI】
B60Q1/04 E
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2021559140
(86)(22)【出願日】2020-03-11
(85)【翻訳文提出日】2021-11-29
(86)【国際出願番号】 EP2020056464
(87)【国際公開番号】W WO2020200676
(87)【国際公開日】2020-10-08
(31)【優先権主張番号】19167535.4
(32)【優先日】2019-04-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】593045569
【氏名又は名称】ツェットカーヴェー グループ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100080816
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 朝道
(74)【代理人】
【識別番号】100098648
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 潔人
(72)【発明者】
【氏名】コレー、ヤン
(72)【発明者】
【氏名】ミッターレーナー、トーマス
(72)【発明者】
【氏名】シャントル、パトリック
【テーマコード(参考)】
3K339
【Fターム(参考)】
3K339AA02
3K339BA01
3K339BA08
3K339BA25
3K339BA28
3K339CA01
3K339DA01
3K339DA05
3K339FA02
3K339GB01
3K339HA03
3K339HA05
3K339JA02
3K339JA05
3K339KA29
(57)【要約】
【課題】光分布の制御が改善された自動車前照灯を提供する。
【解決手段】論理回路(200)と少なくとも2つの照明チャンネル(210~212)を有する電子回路(6)を含む自動車前照灯。各照明チャンネル(210~212)には夫々1つの光源(50~52)が割り当てられている。自動車前照灯は更に偏向装置(2)、偏向装置(2)の制御のための制御回路及び焦点面を有する投影光学系(3)を有する。各照明チャンネル(210~212)の光源(50~52)は夫々該光源(50~52)の出力の変調のために論理回路(200)によって制御可能であり、及び、偏向装置(2)の方向へ光線束を放出するよう構成されており、偏向装置(2)は、放出された光線束を方向転換するよう、及び、中間像面に明るさ分布を形成するよう構成されている。中間像面は投影光学系(3)の焦点面に位置しており、投影光学系(3)は中間像面の明るさ分布を光像として自動車前照灯の放射方向(5)へ投影する。論理回路(200)は、各照明チャンネル(210~212)の光源(50)の制御のための少なくとも1つの明るさデータセット(300,310)を、各照明チャンネル(210~212)に割り当てられた変調関連データの形で生成する。全てのチャンネル変換器(230~232)の変調関連データはただ1つのシリアルデータ接続部を介して該チャンネル変換器(230~232)の1つへ伝送され、この1つのチャンネル変換器(230~232)から出て、他の残りのチャンネル変換器(230~232)へ分配される。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
論理回路(200)と少なくとも2つの照明チャンネル(210~212)とを有する電子回路(6)を含む、自動車前照灯であって、
各照明チャンネル(210~212)には夫々1つの光源(50~52)が割り当てられており、
該自動車前照灯は、更に、偏向装置(2)と、該偏向装置(2)の制御のための制御回路と、焦点面を有する投影光学系(3)とを有し、
各照明チャンネル(210~212)の光源(50~52)は、夫々、該光源(50~52)の出力の変調のために前記論理回路(200)によって制御可能であり、及び、前記偏向装置(2)の方向へ光線束を放出するよう構成されており、
前記偏向装置(2)は、放出された光線束を方向転換するよう、及び、中間像面に明るさ分布を形成するよう構成されており、該中間像面は前記投影光学系(3)の焦点面に位置しており、該投影光学系(3)は該中間像面の明るさ分布を光像として該自動車前照灯の放射方向(5)へ投影し、
各照明チャンネル(210~212)には、チャンネル変換器(230~232)とデジタルアナログコンバータ(120~122)が割り当てられていること、
・該チャンネル変換器(230~232)は、データ入力部(241~243)と、クロック入力部(251~253)と、制御入力部(261~263)とを有し、及び、該クロック入力部(251~253)を介してクロック信号を受信し、該制御入力部(261~263)を介して制御信号を受信し、該クロック信号を用いて該データ入力部(241~243)を介して変調関連データを受信するよう構成されていること、該データ信号、該制御信号及び該クロック信号は前記論理回路(200)によって生成されること、
・前記チャンネル変換器(230~232)は、バス(170,180,190)を介して前記デジタルアナログコンバータ(120~122)に接続されており、及び、変調関連データを制御信号を用いて該バス(170,180,190)を介して該デジタルアナログコンバータ(120~122)へ送信するよう構成されていること、
・前記デジタルアナログコンバータ(120~122)は、ドライバライン(45)を介して前記光源(50~52)に接続されており、及び、変調関連データを前記バス(170,180,190)から受信し、アナログドライバ信号(310)へ変換し、該ドライバライン(45)を介して出力するよう構成されていること、
・前記光源(50~52)は、前記ドライバライン(45)から受信したアナログドライバ信号(310)によって制御されるよう、及び、光を光線束の形で放出するよう、構成されていること、及び、
前記論理回路(200)は、
・クロック信号を生成し、前記クロック入力部(251~253)に接続されているクロックライン(250)を介して出力するよう、
・制御信号を生成し、前記制御入力部(261~263)に接続されている制御ライン(260)を介して出力するよう、及び、
・各照明チャンネル(210~212)の光源(50)の制御のための少なくとも1つの明るさデータセット(300,310)を、各照明チャンネル(210~212)に割り当てられた変調関連データの形で生成するよう、但し、全てのチャンネル変換器(230~232)の変調関連データはただ1つのシリアルデータ接続部を介して該チャンネル変換器(230~232)の1つへ伝送され、この1つのチャンネル変換器(230~232)から出て、他の残りのチャンネル変換器(230~232)へ分配されるよう、
構成されていること
を特徴とする自動車前照灯。
【請求項2】
請求項1に記載の自動車前照灯において、
前記チャンネル変換器(230~232)間での変調関連データの分配は、シフトレジスタの動作原理に従って行われること、夫々に割り当てられたデジタルアナログコンバータ(120~122)への変調関連データの出力は、各チャンネル変換器(230~232)に割り当てられた共通の制御ライン(260)を介してトリガされること
を特徴とする自動車前照灯。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の自動車前照灯において、
少なくとも2つの照明チャンネル(210~212)を含むこと、
該少なくとも2つの照明チャンネル(210~212)のチャンネル変換器(230~232)は、第2バス(240)によって順々に直列接続されており、及び、少なくとも1つの先行チャンネル変換器(230,231)と少なくとも1つの後続チャンネル変換器(231,232)を含むこと、
前記少なくとも1つの先行チャンネル変換器(230,231)は、前記第2バス(240)における順番で、前記少なくとも1つの後続チャンネル変換器(231,232)の前方に配置されていること、
前記少なくとも1つの先行チャンネル変換器(230,231)は、前記第2バス(240)によって前記少なくとも1つの後続チャンネル変換器(231,232)のシリアルデータ入力部(242~243)に接続されているデータ出力部(244,245)を有すること、及び、
前記少なくとも1つの先行チャンネル変換器(230,231)は、クロック信号を用いて前記データ入力部(242,243)から光信号を受信し、前記データ出力部(244,245)を介して再び出力するよう、構成されていること、
を特徴とする自動車前照灯。
【請求項4】
請求項3に記載の自動車前照灯において、
前記第1バス(170,180,190)は、第1平均ライン長さ(500)を有すること、
それらのチャンネル変換器(230~232)が前記第2バス(240)によって順々に直列接続されている前記少なくとも2つの照明チャンネル(210~212)は1番目のチャンネル変換器(230)を有すること、
前記1番目のチャンネル変換器(230)は、前記第2バス(240)における順番で、1番目のものとして配置されていること、
前記第2バス(240)は、前記論理回路(200)のデータインターフェース(201)の接続部と前記1番目のチャンネル変換器(230)のシリアル入力部(241)の接続部との間に第2ライン長さ(501)を有すること、
前記第2ライン長さ(501)は前記第1ライン長さ(500)の数倍であること
を特徴とする自動車前照灯。
【請求項5】
請求項3又は4に記載の自動車前照灯において、
それぞれの第1バス(170,180,190)は第1平均ライン長さ(500)を有すること、
それらのチャンネル変換器(230~232)が前記第2バス(240)によって順々に直列接続されている前記少なくとも2つの照明チャンネル(210~212)は、最後のチャンネル変換器(232)を有すること、
前記最後のチャンネル変換器(232)は、前記第2バス(240)における順番で、最後のものとして配置されていること、
前記第2バス(240)は、前記論理回路(200)のデータインターフェース(201)の接続部と前記最後のチャンネル変換器(232)のシリアル入力部(243)の接続部との間に第3ライン長さ(502)を有すること、
前記第3ライン長さ(502)は前記第1ライン長さ(500)の数倍であること
を特徴とする自動車前照灯。
【請求項6】
請求項3~5の何れかに記載の自動車前照灯において、
前記第1バス(170,180,190)は第1平均ライン長さ(500)を有すること、
それらのチャンネル変換器(230~232)が前記第2バス(240)によって順々に直列接続されている前記少なくとも2つの照明チャンネル(210~212)は、1番目のチャンネル変換器(230)を有すること、
前記1番目のチャンネル変換器(230)は、前記第2バス(240)における順番で、1番目のものとして配置されていること、
それらのチャンネル変換器(230~232)が前記第2バス(240)によって順次に直列接続されている前記少なくとも2つの照明チャンネル(210~212)は、最後のチャンネル変換器(232)を有すること、
前記最後のチャンネル変換器(232)は、前記第2バス(240)における順番で、最後のものとして配置されていること、
前記第2バス(240)は、前記1番目のチャンネル変換器(230)入力部(241)の接続部と前記最後のチャンネル変換器(232)の入力部(243)の接続部との間に第4ライン長さ(503)を有すること、
前記第4ライン長さ(503)は前記第1ライン長さ(500)の数倍であること
を特徴とする自動車前照灯。
【請求項7】
請求項1~6の何れかに記載の自動車前照灯において、
少なくとも1つの照明チャンネル(210~212)の光源(50~52)は少なくとも1つの半導体光源、とりわけレーザダイオード又は発光ダイオードを含むこと
を特徴とする自動車前照灯。
【請求項8】
請求項1~7の何れかに記載の自動車前照灯において、
前記第2バス(240)はシリアルバスであること
を特徴とする自動車前照灯。
【請求項9】
請求項1~8の何れかに記載の自動車前照灯において、
前記第1バス(170,180,190)は、パラレルバスであり、及び、第1平均ライン長さ(500)を規定する複数の第2バスライン(171~178,181~188,191~198)を含むこと
を特徴とする自動車前照灯。
【請求項10】
請求項8に記載の自動車前照灯において、
少なくとも1つの照明チャンネル(210~212)のチャンネル変換器(230~232)はシリアルパラレル変換器によって形成されていること
を特徴とする自動車前照灯。
【請求項11】
請求項1~10の何れかに記載の自動車前照灯において、
少なくとも1つの照明チャンネル(210~212)のチャンネル変換器(230~232)はデジタルシフトレジスタによって形成されていること
を特徴とする自動車前照灯。
【請求項12】
請求項1~11の何れかに記載の自動車前照灯において、
少なくとも1つの照明チャンネル(210~212)のデジタルアナログコンバータ(120~122)はR/2R回路網によって形成されていること
を特徴とする自動車前照灯。
【請求項13】
請求項1~12の何れかに記載の自動車前照灯において、
前記偏向装置(2)と前記投影光学系(3)との間の光線束の光路における、該投影光学系(3)の焦点面に位置する中間像面には、光変換器(4)が配置されていること、
該光変換器は、入射する光線束によって、該投影光学系(3)の方向への付加的な光線束の放出を引き起こすよう構成されていること
を特徴とする自動車前照灯。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、論理回路と少なくとも2つの照明チャンネルとを有する電子回路を含む、自動車前照灯であって、各照明チャンネルには夫々1つの光源が割り当てられており、該自動車前照灯は、更に、偏向装置と、該偏向装置の制御のための制御回路と、焦点面を有する投影光学系とを有し、各照明チャンネルの各光源は、該光源の出力の変調(Modulation)のために前記論理回路によって制御可能であり、及び、前記偏向装置の方向へ光線束を放出するよう構成されており、前記偏向装置は、放出された光線束を方向転換するよう、及び、中間像面に明るさ分布を形成するよう構成されており、該中間像面は前記投影光学系の焦点面に位置しており、該投影光学系は該中間像面の明るさ分布を光像として該自動車前照灯の放射方向へ投影する、自動車前照灯に関する。
【背景技術】
【0002】
現代の前照灯システムの開発において一般的に重要な地位を占めるのは、高速に変化可能でありかつその都度の交通条件、道路条件及び光条件に適合可能な可及的に高解像度の光像を道路に投影可能にすることに対する希望である。ここで、概念「道路(Fahrbahn)」は説明の単純化のために使用されている。というのは、光像が実際に道路上に位置するか又は道路の外にまで延伸しているかについては、空間的条件に依存することは明らかだからである。原理的には、ここで使用される意味での光像は、自動車照明技術に関する関連法規に応じた垂直面への投影に相当する。「道路」の代わりに、しばしば、「交通空間」ともいわれる。
【0003】
とりわけ極めて高速に偏向され変調される光ビームで作動する前照灯のような種々の前照灯システムが既に開発されている。その光技術的出発点は、レーザビームを放出する少なくとも1つのレーザ光源であり、レーザ光源には、電流(エネルギ)供給のために及びレーザ放出の監視のために又は例えば温度制御のために役立つ、更には出射されたレーザビームの強度の変調のためにも構成(適合化)されているレーザ制御部が割り当てられている。ここで、「変調(Modulation)」とは、連続的なものであれ、オンオフ切替という意味でのパルス化されるものであれ、レーザ光源の強度が変化可能であることとして理解されるものである。重要なことは、レーザビームを偏向するミラーの角度位置に応じて、光出力がアナログ的に動的に(ダイナミックに)変化可能であることである。付加的に、定められた位置を照らさない又は暗くするために、一定の期間中にオンオフ切替する可能性も存在する。レーザ光源及びビーム偏向のために役立つマイクロミラーの制御はコンピュータユニットを介して行われる。極めて高速に偏向されるレーザビームによる画像の生成のための動的制御コンセプトの一例は、本出願人の文献AT514633に概ね記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】AT514633
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この種の自動車前照灯の1つの実施のバリエーションは、前照灯の全明るさ分布を有する1つの共通の光像を形成する複数の平行な光列を生成するよう構成(適合化)されている複数のレーザ光源を含み得る。個々の光列の生成装置は照明チャンネルと称される。従って、(1つの)共通の偏向ユニットが複数のレーザ光源の全ての平行な光線を一緒に1つの軸の周りで偏向すれば十分であり、かくして、前照灯はコスト的に有利でありかつとりわけ自動車前照灯において使用される高いレーザ出力に対し適合化されている。
【0006】
更に、前照灯における使用は光像の高いダイナミクス、即ち極めて高速に変化可能な光像を要求し得、かくして、極めて高速に作動し低遅延の制御技術が必要になり得る。
【0007】
制御電子系により個別の照明チャンネルのレーザ光源を制御する場合、とりわけ複数のデジタル制御信号を1つのレーザ光源のための1つのアナログドライバ信号に変換する場合、回路キャリア、例えば回路基板における制御ライン(複数)の不具合な案内によって、レーザ光源(複数)の制御信号(複数)の信号伝送時間が夫々異なるという事態が生じ得、それによって、生成される全明るさ分布に不所望の光学的効果が生じ得る。
【0008】
回路基板における制御ライン(複数)の案内は、多数のコンポーネントによって、しかしながらとりわけ回路基板上の光源のような個別コンポーネント(複数)の予め定められた位置又は回路基板内における限定された数の位置によっても、極めて複雑になり得る。この場合、回路キャリアの中央部に論理回路が配置されることによって、制御ライン(複数)の個別レーン(Pfade)の信号伝送時間を必要な精度で互いに対し調整することは、とりわけ複数の光源が回路キャリア上の予め定められているが異なる距離の位置に配置されている場合は、最早達成することができない。
【0009】
更に、回路基板上で多数の信号ラインを配置変更するためには、相応に大きな場所が必要になり、このため、回路基板は前照灯の内部において大きな構造空間を必要とし、装置は高額になる。
【0010】
本発明の課題は光分布の制御が改善された自動車前照灯を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題は、冒頭に記載したタイプの自動車前照灯によって解決される。該自動車前照灯では、本発明に応じ、各照明チャンネルには、チャンネル変換器とデジタルアナログ(Digital-zu-Analog)コンバータが割り当てられていること、
・該チャンネル変換器は、データ入力部と、クロック入力部と、制御入力部とを有し、及び、該クロック入力部を介してクロック信号を受信し、該制御入力部を介して制御信号を受信し、該クロック信号を用いて該データ入力部を介して変調関連データを受信するよう構成(適合化)されていること、該データ信号、該制御信号及び該クロック信号は前記論理回路によって生成されること、
・前記チャンネル変換器は、バスを介して前記デジタルアナログコンバータに接続されており、及び、変調関連データを制御信号を用いて該バスを介して該デジタルアナログコンバータへ送信するよう構成(適合化)されていること、
・前記デジタルアナログコンバータは、ドライバラインを介して前記光源に接続されており、及び、変調関連データを前記バスから受信し、アナログドライバ信号へ変換し、該ドライバラインを介して出力するよう構成(適合化)されていること、
・前記光源は、前記ドライバラインから受信したアナログドライバ信号によって制御されるよう、及び、光を光線束の形で放出するよう、構成(適合化)されていること、及び、
前記論理回路は、
・クロック信号を生成し、前記チャンネル変換器のクロック入力部に接続されているクロックラインを介して出力するよう、
・制御信号を生成し、前記チャンネル変換器の制御入力部に接続されている制御ラインを介して出力するよう、及び、
・各照明チャンネルの光源の制御のための少なくとも1つの明るさデータセットを、各照明チャンネルに割り当てられた変調関連データの形で生成するよう、但し、全てのチャンネル変換器の変調関連データはただ1つのシリアルデータ接続部を介して該チャンネル変換器の1つへ伝送され、この1つのチャンネル変換器から出て、他の残りのチャンネル変換器へ分配されるよう、構成(適合化)されていること
を特徴とする。
【発明を実施するための形態】
【0012】
【0013】
本発明の特徴によって、光源(複数)の制御が改善されかつ個々のチャンネル(複数)の信号の時間的ずれの危険が低下された自動車前照灯が提供される。
【0014】
とりわけ、チャンネル変換器(複数)間での変調関連データの分配(割り振り)がシフトレジスタの動作原理に従って行われることが可能であり、この場合、関係する(対応する)デジタルアナログコンバータへの変調関連データの出力は各チャンネル変換器に割り当てられた共通の制御ラインを介してトリガされる。シフトレジスタの形でのシリアル/パラレル変換器によって、チャンネル変換器(複数)間でのデータの分配は単純化される。データは、今や、制御ロジック(論理回路)からシリアルに共通のデータラインを介して、例えばm個のメモリ領域を有する(1番目(1段目)のチャンネル変換器の)1番目のシフトレジスタへ伝送される。m個のビットが1ビットだけ上回れると直ちに、第1の(1番目の)更なるビットがシリアル出力部を介して(次のチャンネル変換器の)次のシフトレジスタのシリアル入力部へ伝送され、そこで1番目の(第1の)ビットとして記憶される。このステップは、全てのレジスタのメモリが書き込まれるまで、直列接続されたシフトレジスタ(ないしチャンネル変換器)の個数に応じて何度も繰り返され得る。ここで、光像中におけるエッジ(の形成)を回避可能にするために、アナログ値(複数)が正確に同時にパラレルに後置デジタルアナログコンバータへ出力される。このことは、n個のシフトレジスタが全て同じ時点においてm個のパラレルなビットを出力することを意味する。全てのデータパケットがシリアルなラインで送信され、全てのビットが全てのレジスタに所望の出力状態に応じて書き込まれると直ちに、(1つの)SET信号を用いて(制御接続部を介して)全てのパラレルな出力部の同時のアウトプットが行われる。n個で送信されたデータパケットが全て同じ内容を有する場合、R/2R回路網(ネットワーク)として構成可能なn個のデジタルアナログコンバータの各々の出力部におけるアナログ電圧は同じ値を有するはずである。ここで、全てのシフトレジスタが同時に相応のビット(複数)をセットする場合、n個のR/2R回路網の各々において同じ時点に同じ出力(部)電圧値が現れるはずである。変調段(複数)(Modulationsstufen)におけるアナログ電圧の同時出力によって、光像がずれる(変化する)ことなく作用するよう、対応する光(照明)チャンネルの電流が調節される。
【0015】
更に、例えばレーザダイオードの形の光源を有するデジタルアナログコンバータが論理回路から離隔されて位置付け可能であることを可能にすると共に、付加的に、夫々の第1バスのライン(複数)が極めて短く、有利には同じ長さであり、そのため、ドライバラインを介したパラレル信号(複数)の(1つの)アナログ制御信号への変換の際に不所望の光学的効果が生じることのない、照明チャンネルの改善された制御が実行可能であるように、当該ラインが構成可能であることを保証可能にする、前照灯の光源のための制御の提供を達成することができる。
【0016】
光源が配設されている回路基板上の部位に照明チャンネルの制御データの分配のための第1又は第2バスのためのデータバスの使用は、デジタル制御データ(複数)の(1つの)アナログドライバ信号への局所的変換を可能にする。そのため、回路基板のような回路支持体上におけるライン案内の設計の際に、ライン長さ(複数)を互いに対し精密に調整することが著しく単純化される。
【0017】
第1バス及び/又は第2バスは、原理的に、パラレルバス又はシリアルバスとして構成可能である。パラレルバスは例えば伝送速度の観点から好都合であるが、回路基板上における回路構成(配置)の複雑性が大きくなることをしばしば必要とする。シリアルバスは、回路基板上においてしばしばより単純かつより空間節約的に実現可能であるが、それ相応に大きな伝送速度を要する。
【0018】
チャンネル変換器は、変調関連データに加えて、夫々の変調関連データが(複数の)光[照明]チャンネルの何れのために決定されているかについて確認するために、論理回路から受信されるデータからチャンネル情報をも求める(取得する)ようにも構成(適合化)可能であることは、当業者には明らかである。チャンネル情報は論理回路から提供されることができる。この変形形態は、とりわけ第2バスのためにパラレルバスを使用する場合に、好適である。
【0019】
代替的に、チャンネル情報は、夫々の光[照明]チャンネルへの変調関連データの割当ての変調関連データの時間的順序が記述されることによって、論理回路によっても伝送されることができる。この場合、時間的順序はクロック信号によって決定される。この変形形態は、とりわけ第2バスのためにシリアルバスが使用される場合に、好適である。
【0020】
第1バスが、パラレルバスであり、かつ、第1平均ライン長さを決定(規定)する複数の第1バスラインを含む場合、好都合であり得る。かくして、バスを介して伝送されるデータの単純な更なる処理が実行可能になり、そのため、対応する回路構成は極めて単純にかつ小さな複雑性で構成可能である。
【0021】
それらのチャンネル変換器が第2バスによって互いに直列接続されておりかつ少なくとも1つの先行チャンネル変換器と少なくとも1つの後続チャンネル変換器を含む少なくとも2つの照明チャンネルが含まれている場合、有利である。
【0022】
少なくとも1つの夫々先行するチャンネル変換器は、第2バスにおける順番で、少なくとも1つの後続チャンネル変換器の前方に配置されている。
【0023】
少なくとも1つの夫々先行するチャンネル変換器は、少なくとも1つの後続チャンネル変換器のデータ入力部に第2バスによって接続されているデータ出力部を有する。
【0024】
少なくとも1つの夫々先行するチャンネル変換器は、クロック信号を用いてデータ入力部から変調関連データを受け取り、データ出力部を介して再び出力するよう、構成(適合化)されている。
【0025】
2つ、3つ、4つ、5つ又は6つ以上の照明チャンネルを使用する場合、個々の照明チャンネルの光源の制御の際の信号伝送時間の態様が、上記の単純な方法で光源(複数)を制御することによって改善されると、格別に好都合である。
【0026】
第1バスは第1平均ライン長さを有する。
【0027】
それらのチャンネル変換器が第2バスによって互いに直列接続されている少なくとも2つの照明チャンネルは1番目のチャンネル変換器を有し、該1番目のチャンネル変換器は第2バスにおける順番で1番目のものとして配置されている。
【0028】
第2バスは、論理回路のデータインターフェースないしデータ出力部の接続部と1番目のチャンネル変換器の入力部の接続部との間に第2平均ライン長さを有する。
【0029】
第2ライン長さは第1ライン長さの数倍であると好都合であり得る。これによって、回路基板の表面は格別に効率的に使用可能になる。「数倍(Mehrfach)」という表現は本書の枠内において「少なくとも3倍」として理解されるものである。
【0030】
上記の説明に応じてライン長さを選択することによって、個々の照明チャンネルの光源の制御の際の信号伝送時間の態様が、光源(複数)の制御の際に単純な方法で改善されることが達成される。
【0031】
平均ライン長さは、同じバスにある全てのラインに関して、例えば算術平均を形成することによって又は回路基板上のバスのライン案内の平均幾何学的推移を用いて平均ライン長さの値を形成することによって、形成可能である。シリアルバスの場合、平均ライン長さは、シリアルバスのラインペア即ち信号ライン及び参照ラインの平均ライン長さに相当し得るか、又は例えば信号ラインの長さに相当し得る。
【0032】
それらのチャンネル変換器が第2バスによって互いに直列接続されている少なくとも2つの照明チャンネルは最後のチャンネル変換器を有し、該最後のチャンネル変換器は第2バスにおける順番で最後のものとして配置されている。
【0033】
第2バスは、論理回路のデータインターフェースないしデータ出力部の接続部と最後のチャンネル変換器の入力部の接続部との間に第3平均ライン長さを有する。
【0034】
第3ライン長さは第1ライン長さの数倍であると好都合であり得る。これによって、回路基板の表面は格別に効率的に使用可能になる。
【0035】
ライン長さの上記の選択によって、個々の照明チャンネルの光源の制御の際の信号伝送時間の態様が、光源(複数)の制御の際に単純な方法で更に改善されることが達成される。
【0036】
これに関し、1番目のないし最後のチャンネル変換器とは、少なくとも2つのチャンネル変換器が直列接続されている場合においてその順番が1番目のものとしてないし最後のものとして配置されているチャンネル変換器を意味する。少なくとも2つのチャンネル変換器の直列接続は第2バスを介して行われる。少なくとも2つのチャンネル変換器の1番目のものは、論理回路のデータインターフェースないし出力部に直接接続されているチャンネル変換器である。
【0037】
第2バスは、1番目のチャンネル変換器の入力部の接続部と最後のチャンネル変換器の入力部の接続部との間に第4平均ライン長さを有する。
【0038】
第4ライン長さは第1ライン長さの数倍であると好都合であり得る。これによって、回路基板の表面は格別に効率的に使用可能になる。
【0039】
チャンネル変換器及び/又はデジタルアナログコンバータを構成する1番目(第1)の照明チャンネルの変換器構造群が2番目(第2)の照明チャンネルの隣接する変換器構造群から幾何学的に離隔されて配置されている場合も好都合である。
【0040】
かくして、回路基板上における電子部材ないし導電路の配置(配設)のためのスペースが適切に使用可能になり、ないしは回路基板をよりコンパクトに構成することができる。
【0041】
少なくとも1つの照明チャンネルの光源は少なくとも1つの半導体光源、とりわけレーザダイオード又は発光ダイオードを含む場合、格別に好都合である。
【0042】
第2バスはシリアルバスであると有利である。なぜなら、これによって、回路の複雑性を更に小さくすることができるからある。
【0043】
更に、少なくとも1つの照明チャンネルのチャンネル変換器はシリアルパラレル(Seriell-zu-Parallel)変換器である場合、有利である。なぜなら、これによって、回路の複雑性を更に小さくすることができるからある。
【0044】
少なくとも1つの照明チャンネルのチャンネル変換器はデジタル(式)シフトレジスタによって形成されている場合、好都合であり得る。これによって、チャンネル変換器を格別に単純にかつコスト的に有利に実現することができる。
【0045】
更に、少なくとも1つの照明チャンネルのデジタルアナログコンバータはR/2Rネットワーク(ないし回路網)によって形成されている場合、格別に好都合である。これによって、デジタルアナログコンバータを格別にコスト的に有利にかつ回路基板上における必須の抵抗部材の配置を可変に実現することができる。
【0046】
偏向装置と投影光学系との間の光線束の光路における、該投影光学系の焦点面に位置する中間像面には、光変換器が配置(配設)されている場合、有利である。光変換器は、入射する光線束によって、投影光学系の方向への付加的な光線束の放出を引き起こすよう構成(適合化)されている。これによって、レーザ光源を備える簡単な装置を提供することができる。
【0047】
装置内の光線束の光路に例えば光線束を形成し又は案内するための更なる光学要素、例えばリフレクタ、レンズ、絞り等を設けることも可能である。
【0048】
前照灯は例えば乗用車又はオートバイのような自動車における本発明の有意義な使用を可能にする多くの他の、列記していない部材(電気的、光学的又は機械的システム要素)を更に含むことは明らかである。
【0049】
前照灯において本発明にとって重要な部分は上記において説明されているが、前照灯は、とりわけ乗用車(PKW)又はオートバイのような自動車における有意義な(有用な)使用を可能にする他の多くの説明していない部分を更に含むことは明らかである。従って、見易さの観点から、例えば部材のための冷却装置、更なる制御電子系、更なる光学要素、機械的調節装置ないし支持装置又はハウジングについては詳細には触れない。
【0050】
上記の特徴(複数)が任意に組み合わせ可能であることも明らかである。
【0051】
本発明及び更なる利点は以下に添付の図面に記載されている非限定的な実施例を用いて詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0052】
図1】3つの光源と1つの軸の周りで旋回可能な偏向要素を有する従来技術に応じた自動車前照灯の一例。
図2図1の自動車前照灯の変換手段の一例。
図3】従来技術による前照灯における光列(複数)の制御のためのデータ伝送部の一例の模式図。
図4】従来技術による前照灯の電気ブロック図の一例。
図5】本発明の前照灯の一実施例の電気ブロック図。
図6】従来技術によるR/2R回路網と光源のためのドライバ回路によるデジタルアナログコンバータの一例のための回路図。
図7図4の前照灯のための回路基板上の電子回路の一例の模式図。
図8図5の前照灯のための回路基板上の電子回路の一例の模式図。
【実施例
【0053】
図1図8を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0054】
より良好な明確性のために、自動車前照灯の運転のために必要な回路要素の全ては図示していない。
【0055】
更に、「ライン長さ」に関して言えば、これは、例えば回路基板上における、電気信号を案内するためのラインの幾何学的長さとして夫々定義されている。長いラインは、電気信号の伝送時間の不所望の遅延をもたらし得る。更に、遅延効果は周波数依存性であり得るが、これによって、不所望の「ボケないしスミヤ(Verschmierung)」(信号分散(Signal-Dispersion))が生じ得、信号変化時の立上り(ないし立下り)エッジが平坦化され得る。ラインの種類又は形態を相応に選択することによって、この不所望の効果を低減することができる。
【0056】
図面には、所定のライン長さを有するライン(複数)が模式的にのみ記載されている、即ち、図示のライン長さは例えば回路基板上における実際の長さに相当するのではなく、単に、電子回路のどの点とどの点との間において夫々の長さが決定可能であるかについて示すことが意図されている。
【0057】
図1は、1つの論理回路と夫々1つの光源50~52を備えた3つの照明チャンネルとを有する電子回路を含む、自動車前照灯1の一実施例を示す。
【0058】
自動車前照灯1は、更に、偏向装置2、偏向装置2の制御のための制御回路及び投影(投射)光学系3を有する。制御回路は、偏向パラメータセットによって偏向装置2の偏向を制御する。
【0059】
それぞれの照明チャンネルの光源50~52は、当該光源50~52の出力の変調のために論理回路によって制御可能であり、かつ、光線束を偏向装置2の方向へ放出するよう構成(適合化)されている。論理回路は、光源50~52の出力の変調を夫々の明るさデータセットによって制御する。
【0060】
偏向装置2は、放出された光線束を方向転換し、中間像面に明るさ分布を形成するよう構成(適合化)されている。ここで、中間像面は投影光学系3の像面に位置しており、投影光学系3は中間像面における明るさ分布を光像として自動車前照灯1の放射方向5へ投影(投射)する。
【0061】
投影光学系3は例えば1つ以上の収束(集光)レンズによって構成可能である。
【0062】
自動車内の組込位置では、自動車前照灯1は、従って、(1つの)光像を放射方向5において自動車の前方の交通空間へ投影(投射)する。
【0063】
偏向装置2は、例えば、光源50~52のレーザビームを所定の運転状態において所定の偏向角55で偏向するよう構成(適合化)されている制御可能なマイクロミラーを備えるマイクロ偏向ユニットとして構成されている。
【0064】
選択的に、更に、例えば半導体レーザの形の光源50~52から生成される青色レーザ光(例えば凡そ450nmの波長)から白色光への変換を達成するために、偏向装置2と投影光学系3との間の光路に変換要素4を配することも可能である。
【0065】
代替的に、光源50~52は白色光を生成可能であるが、この場合、変換要素4は省略可能である。光源50~52の白色光は偏向装置2の前方の光路において収束光学系によって付加的に集束されなければならないことが必要であり得るが、これについては図には示されていない。
【0066】
電子回路については以下においてより詳細に説明する。
【0067】
図2は、矢印で示されているようにレーザビームを水平方向において高速に偏向する変換面を有する変換要素4の一例を模式的に示す。照明像は変換面に描画される。変換面は中間像面に位置する。この中間像面は、投影光学系3の焦点面に位置し、変換面上の照明像は投影光学系3によって放射方向5の方向へ照明像[光像]として道路に投影(投射)される。放射(照射)方向5は、例えば、偏向ミラーが位置調節されていないゼロ位置によって定義されることができる。
【0068】
変換要素4は、例えば、レーザダイオード50~52から放出された、とりわけ凡そ450nmの波長の範囲の、レーザ光を白色光に変換する。次いで、該白色光は自動車前照灯1によって放射方向5の方向へ放射される。
【0069】
図3は、例えばMEMS技術の「マイクロミラー」の形の従来技術による偏向装置と関係付けられた、光分布に光列(複数)として現れる光源(複数)の制御時の時間的信号推移の一例を示す。
【0070】
明るさデータセット300,301は、デジタルアナログ(D/A)コンバータ120~121によって、光源50~52を制御するアナログドライバ信号310,311へ変換される。この場合、個々の光列320,321間のライン長さが異なることによって、アナログドライバ信号310,311の異なる伝送時間遅延が生じ得るが、これは、前照灯から投射される光像における不所望の効果によって(として)表面化し得る。光像の全体的印象を不所望に妨げる線又は辺が光像中に現れ得る。
【0071】
図4は従来技術による電子回路の一例のブロック回路図である。この回路では、照明チャンネル110~112は論理回路100によって制御可能である。
【0072】
論理回路100は照明チャンネル110~112のデジタルアナログコンバータ120~122の制御に役立つ。
【0073】
各照明チャンネル110~112は、この例では夫々8つのパラレルバスライン171~178,181~188及び191~198を有するパラレルな第1バス170,180,190を介して論理回路100によって制御されることができる。
【0074】
図5は、本発明による自動車前照灯1の電子回路6の第1実施例のブロック回路図である。
【0075】
電子回路6は、回路基板に配置されている電子部材(複数)及び信号案内のための導電路(複数)を含む。これらについては以下において説明する。
【0076】
自動車前照灯1の電子回路6は、3つの照明チャンネル210~212、データインターフェースないしデータ出力部201を備えた論理回路200及び偏向装置2を含む。
【0077】
本発明の一構成は、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ又は6つ以上の照明チャンネルを含むことができる。
【0078】
夫々1つの光源50~52を有する照明チャンネル210~212は、論理回路200によって制御可能であり、及び、光線束を放出するよう構成(適合化)されている。
【0079】
3つの照明チャンネル210~212は、夫々、チャンネル変換器230~232、デジタルアナログコンバータ120~122及び光源50~52を含む。
【0080】
チャンネル変換器230~232は、この例では、夫々、シフトレジスタ(Schieberegister)であるが、例えばRS-232又はUSBスタンダードによるデータバスのような、他の論理回路もそれに適切であり得る。ここで、複数のラインを1つのデータバスに、とりわけ鎖状に連結(数珠繋ぎに)してシリアルバスにする場合、シリアル信号をシリアル入力部を介して受信し、場合により記憶し、そして、シリアル出力部を介して再び送信し、かくして、鎖状に連結された1つのシリアルバスを形成するよう構成(適合化)されている回路ロジックが夫々必要になり得ることは明らかである。パラレルバスのための相応のアーキテクチャは創出可能であるが、パラレルバスの実現の際に冒頭に記載した欠点を相応に考慮しなければならないことは、当業者には明らかである。
【0081】
代替的に、デイジーチェーン(Daisy-Chain)アーキテクチャも第2バスのために使用可能である。該アーキテクチャにおいては、シリアル入力部は、当該アーキテクチャに接続されている構造群のシリアル出力部に対応する。この場合、例えば、論理回路が、受信したシリアルデータの夫々の照明チャンネル(複数)への割当てを実行することが必要になり得る。このバリエーションについては説明(図示)されない。
【0082】
基本的に、第2バスのために例えばパラレルバスが使用される場合、応用のために好都合(目的適合的)でもあり得る。このことは、回路基板上のパラレルバス(の形成)についての場合によってはより大きな困難性も容認できる程、とりわけより高い伝送速度のために好都合であり得る。このバリエーションについては説明(図示)されない。
【0083】
論理回路200は、光源50~52の制御のための少なくとも1つの明るさデータセット300,301を第2バス240を介してシリアルに例えば3つの照明チャンネル210~212へ伝送し、クロックライン250を介してクロック信号によって制御し、制御ライン260を介して制御信号によって制御するよう、構成(適合化)されている。
【0084】
各チャンネル変換器230~232は、第2バス240からの少なくとも1つの明るさデータセット300,301を、クロック信号によってクロックライン250からシリアルに受信し、制御信号が論理回路200から制御ラインを介して受信されると、少なくとも1つの明るさデータセット300,301をパラレルに各チャンネル変換器230~232に割り当てられた第1バス170,180,190を介してパラレルに伝送するよう、構成(適合化)されている。
【0085】
各デジタルアナログコンバータ120~122は、少なくとも1つの明るさデータセット300,301を第1バス170,180,190からパラレルに受信し、3つの光源50~52のための夫々1つのアナログドライバ信号310~312へ変換するよう、構成(適合化)されている。
【0086】
光源50~52は、夫々、ドライバライン45を介してアナログドライバ信号310~312によって制御されるよう、構成(適合化)されており、光源50~52の明るさは、アナログドライバ信号310~312に応じて制御される。
【0087】
更に、光源50~52は、光を偏向装置2の方向へ放出するよう構成(適合化)されており、この光は偏向装置2によって偏向され、自動車における組込状態において自動車の前方の道路上に光像として投影(投射)される。
【0088】
詳しくは、装置(構成)は以下のようにも説明可能である:
3つの照明チャンネル210~212の各々は、(1つの)チャンネル変換器230~232、(1つの)デジタルアナログコンバータ120~122及び(1つの)光源50~52を有し、
-各チャンネル変換器230~232は、(1つの)データ入力部241~243、(1つの)クロック入力部251~253及び(1つの)制御入力部261~263を有し、及び、クロック入力部251~253を介してクロック信号を受信し、制御入力部261~263を介して制御信号を受信し、クロック信号によってデータ入力部241~243から変調関連データを受信するよう、構成(適合化)されており、
-各チャンネル変換器230~232は、第1バス170,180,190を介して夫々のデジタルアナログコンバータ120~122に接続されており、及び、変調関連データを制御信号によって第1バス170,180,190を介して送信するよう、構成(適合化)されており、
-各デジタルアナログコンバータ120~122は、ドライバライン45(図6参照)を介して光源50~52に接続されており、及び、変調関連データを第1バス170,180,190から受信し、アナログドライバ信号310へ変換し、ドライバライン45を介して出力するよう、構成(適合化)されており、
-各光源50~52は、ドライバライン45から受信したアナログドライバ信号310(図3参照)によって制御され、及び、光を光線束の形で放出するよう、構成(適合化)されており、
論理回路200は、
-クロック信号を生成し、クロック入力部251~253に接続されているクロックライン250を介して出力するよう、
-制御信号を生成し、制御入力部261~263に接続されている制御ライン260を介して出力するよう、及び、
-少なくとも1つの照明チャンネル210~212の光源50の制御のための少なくとも1つの明るさデータセット300,301を変調関連データの形で生成し、チャンネル変換器230~232のデータ入力部241~243に接続されている第2バス240を介して、クロック信号及び制御信号によって、伝送するよう、
構成(適合化)されている。
【0089】
各自のチャンネル変換器230~232が第2バス240によって順々に直列接続されている3つの照明チャンネル210~212は、夫々1つの先行チャンネル変換器230,231と夫々1つの後続チャンネル変換器231,232を含む(図8参照)。
【0090】
各先行チャンネル変換器230,231は、第2バス240における順番で、各後続チャンネル変換器231,232の前方に配置されている。
【0091】
各先行チャンネル変換器230,231は、夫々の後続チャンネル変換器231,232のシリアルデータ入力部242~243に第2バス240によって接続されている(1つの)データ出力部244,245を有する。
【0092】
各先行チャンネル変換器230、231は、クロック信号によって、データ入力部241,242から(を介して)変調関連データを受信し、データ出力部244,245を介して再び出力する。
【0093】
電子構造群(複数)のシリアル(直列的)な鎖状連結の仕方、例えばアナログ的に複数のオーム抵抗器を直列接続する仕方は、当業者には明らかである。この場合、構造群のそのような直列的配置構成の内部には、例えば電圧が印加される1番目の要素と、例えば印加された電圧に関する(基準となる)アース電位に接続されている最後の要素が存在する。
【0094】
デイジーチェーン構成とは異なり、本発明では、夫々、1つの構造群のシリアル入力部は同じ構造群のシリアル出力部に相応に、例えばシフトレジスタを介して、接続され、夫々次の構造群の入力部は夫々先行する(前順位の)構造群の出力部に接続される。
【0095】
第1バス170,180,190は、この実施例(図8)では、パラレルバスであり、及び、全体的に第1平均ライン長さ500を有する複数の(多数の)パラレルバスライン171~178,181~188,191~198を含む。即ち、3つのバス170,180,190の全てについて、全てのバスライン171~178,181~188,191~198のライン長さの平均値は第1平均ライン長さ500である。
【0096】
それらのチャンネル変換器230~232が第2バス240によって順々に直列接続されている3つの照明チャンネル210~212は、(1つの)1番目(1段目)のチャンネル変換器230を有する。
【0097】
第2バス240は、この実施例では、シリアルバスである。
【0098】
少なくとも1つの照明チャンネル210~212のチャンネル変換器230~232は、この実施例では、夫々、シリアルパラレル(Seriell-zu-Parallel)変換器である。
【0099】
1番目のシリアルパラレル変換器ないしチャンネル変換器230は、シリアルバスないし第2バス240における順番で、1番目のものとして配置されている。
【0100】
それらのシリアルパラレル変換器230~232がシリアルバス240によって順々に直列接続されている3つの照明チャンネル210~212は、最後のシリアルパラレル変換器232を有する。
【0101】
最後のシリアルパラレル変換器232は、シリアルバス240における順番で、最後のものとして配置されている。
【0102】
シリアルバス240は、論理回路200のデータインターフェースないしシリアルデータ出力部201の接続部と1番目のシリアルパラレル変換器230のシリアル入力部241の接続部との間に第2ライン長さ501を有する。
【0103】
第2ライン長さ501は第1ライン長さ500の数倍である。
【0104】
シリアルバス240は、論理回路200のデータインターフェースないしシリアルデータ出力部201の接続部と最後のシリアルパラレル変換器232のシリアル入力部243の接続部との間に第3ライン長さ502を有する。
【0105】
第3ライン長さ502は第1ライン長さ500の数倍である。
【0106】
シリアルバス240は、1番目のシリアルパラレル変換器230のシリアル入力部241の接続部と最後のシリアルパラレル変換器232のシリアル入力部243の接続部との間に第4ライン長さ503を有する。
【0107】
第4ライン長さ503は第1ライン長さ500の数倍である。
【0108】
第1ライン長さ500に対する第2ライン長さ501、第3ライン長さ502及び第4ライン長さ503の上記の有利な寸法は、互いに組み合わせ可能であり、ないしは、例えば回路基板上の他の基準点に関連付けることができる。
【0109】
この例では、照明チャンネル210~212は、同じシリアルバス240によって接続されている。
【0110】
個別のシリアルパラレル変換器230~232を構成する電子部品(複数)は、各照明チャンネル210~212の変換器構造群を構成する。
【0111】
第1照明チャンネルの変換器構造群が第2照明チャンネルの隣接する変換器構造群から幾何学的に(空間的に)離隔されて配置されていると、好都合であり得る。
【0112】
その距離は第1ライン長さ500の数倍であり得る。これによって、回路基板上に電子部品(複数)ないし導電路(複数)を配置するための場所を適切に利用すること、ないしは回路基板をよりコンパクトに構成することができる。
【0113】
図6は、R/2R回路網によるデジタルアナログコンバータ120~122の好ましい一変形例を示す。R/2R回路網は、受信したデジタル型変調関連データからのデジタル値をアナログ電圧に変換する。このアナログ電圧は、光源50の出力の変調の調節に役立ち、及び、2つの演算増幅器40,41と1つのパワートランジスタ60から構成されているドライバ回路によって光源50を相応に制御する。この例ではレーザダイオードの形での光源50を流れる電流の調節のために、直列抵抗器70が付加的に役立つ。
【0114】
R/2R抵抗回路網は、これには1つ以上の演算増幅器40,41とモジュレータとして振舞うトランジスタ60が後続しているが、自動車前照灯において想定される使用のために、例えば組込回路よりも、より単純(簡素)であり、コスト的にもより有利である。
【0115】
ドライバライン45は、デジタルアナログコンバータ120~122を構成する第1の回路部分と光源50~52のドライバを構成する第2の回路部分を接続する。この例では、ドライバライン45は2つの演算増幅器40,41を接続する。
【0116】
演算増幅器40,41は、第2回路部分からの第1回路部分の分離ないしデカップリング(Entkoppelung)のために設けられている。さもなければ、デジタル入力信号が使用される場合即ちビットが使用される場合、最も値が大きい(hoechstwertigst)デジタル入力部10即ち明るさデータセット300,301の最も高次のビットが、R/2R抵抗回路網120~122の多数の出力(部)負荷(Ausgangslast)を引き受けなければならないであろう。
【0117】
R/2R回路網は、夫々抵抗値2R及びRを有する抵抗器20~27及び30~38から構成されている。個々のデジタル入力部10~17はアース又は基準電圧にある。各デジタル入力部は、そのため、結果として生じる出力電圧のために夫々特別な貢献を行う。
【0118】
デジタルアナログコンバータの極めて大きな速度及びこれと同時に極めて高い精度は、並びに、コスト的に有利な同じタイプの部品による単純な構造は、R/2R回路網の利点に含まれる。
【0119】
尤も、R/2R回路網の場合、抵抗器(複数)について、とりわけより高次のビットのための抵抗器について、それらの公称値が可及的に正確に同一であることに留意する必要がある。
【0120】
図7は、従来技術に応じた複数の部品と複数の導電路を有する回路基板上の電子回路を有する図4に応じた前照灯の一構成を模式的に示す。
【0121】
論理回路100とデジタルアナログコンバータ120~122の間のライン171~178,181~188及び191~198は夫々極めて長く、とりわけ夫々異なるライン長さ400を有することが分かる。このため、論理回路100によって電圧を印加する場合、とりわけ信号伝送時間に関して、伝送される信号の品質が不所望に損なわれ得る。
【0122】
図8は、複数の部品と複数の導電路を有する回路基板上の電子回路6を有する図5(本願発明)に応じた前照灯1の一構成を模式的に示す。
【0123】
シリアルパラレル変換器230~232とデジタルアナログコンバータ120~122の間のライン171~178,181~188及び191~198は、顕著により短く、とりわけほぼ同じ長さのライン長さを有することが分かる。
【0124】
データは、明るさデータをシリアルに出力するよう構成(適合化)されている論理回路200から、クロックライン250及び制御ライン260を用いて、第2バス240を介してシリアルに伝送される。更に、図5に関する構成が当て嵌まる。
【0125】
図7及び図8の第1バス170,180,190及びライン171~178,181~188及び191~198の構成は、夫々の回路基板上における形状及び幾何学的配置について相違する。
【0126】
図7及び図8に応じたデジタルアナログコンバータ121と122の間及びシリアルパラレル変換器231と232の間には、夫々、より多くの個数の照明チャンネルないし光列のための更なるコンポーネントを設けることが可能である。
【0127】
【符号の説明】
【0128】
1 自動車前照灯
2 偏向装置
3 投影光学系
4 光変換器
5 自動車前照灯の放射(照射)方向
6 電子回路
10~17 デジタル入力部
20~27,30~38,70 抵抗器
40,41 演算増幅器
45 ドライバライン
50~52 光源
55 偏向角
60 トランジスタ
100,200 論理回路
201 データインターフェースないし論理回路のデータ出力部
110~112,210~212 照明チャンネル
120~122 デジタルアナログコンバータ、R/2R回路網
170,180,190 第1バス
171~178,181~188,191~198 第1バスのバスライン
230~232 チャンネル変換器(Kanal-Wandler)
240 第2バス、データバス
241~243 データ入力部
244~245 データ出力部
250 クロックライン
251~253 クロック入力部
260 制御ライン
261~263 制御入力部
300,301 明るさデータセット
310,311 アナログドライバ信号
320,321,322 光列
330,331 照明部位(Leuchtstelle)
400,500,502,501,503 ライン長さ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2021-01-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
論理回路(200)と夫々光列を生成するための少なくとも2つの照明チャンネル(210~212)とを有する電子回路(6)を含む、自動車前照灯であって、
各照明チャンネル(210~212)には夫々1つの光源(50~52)が割り当てられており、
該自動車前照灯は、更に、偏向装置(2)と、該偏向装置(2)の制御のための制御回路と、焦点面を有する投影光学系(3)とを有し、
各照明チャンネル(210~212)の光源(50~52)は、夫々、該光源(50~52)の出力の変調のために前記論理回路(200)によって制御可能であり、及び、前記偏向装置(2)の方向へ光線束を放出するよう構成されており、
前記偏向装置(2)は、放出された光線束を方向転換するよう、及び、中間像面に明るさ分布を形成するよう構成されており、該中間像面は前記投影光学系(3)の焦点面に位置しており、該投影光学系(3)は該中間像面の明るさ分布を光像として該自動車前照灯の放射方向(5)へ投影し、
各照明チャンネル(210~212)には、チャンネル変換器(230~232)とデジタルアナログコンバータ(120~122)が割り当てられていること、
・該チャンネル変換器(230~232)は、データ入力部(241~243)と、クロック入力部(251~253)と、制御入力部(261~263)とを有し、及び、該クロック入力部(251~253)を介してクロック信号を受信し、該制御入力部(261~263)を介して制御信号を受信し、該クロック信号を用いて該データ入力部(241~243)を介して変調関連データを受信するよう構成されていること、該データ信号、該制御信号及び該クロック信号は前記論理回路(200)によって生成されること、
・前記チャンネル変換器(230~232)は、バス(170,180,190)を介して前記デジタルアナログコンバータ(120~122)に接続されており、及び、変調関連データを制御信号を用いて該バス(170,180,190)を介して該デジタルアナログコンバータ(120~122)へ送信するよう構成されていること、
・前記デジタルアナログコンバータ(120~122)は、ドライバライン(45)を介して前記光源(50~52)に接続されており、及び、変調関連データを前記バス(170,180,190)から受信し、アナログドライバ信号(310)へ変換し、該ドライバライン(45)を介して出力するよう構成されていること、
・前記光源(50~52)は、前記ドライバライン(45)から受信したアナログドライバ信号(310)によって制御されるよう、及び、光を光線束の形で放出するよう、構成されていること、及び、
前記論理回路(200)は、
・クロック信号を生成し、前記クロック入力部(251~253)に接続されているクロックライン(250)を介して出力するよう、
・制御信号を生成し、前記制御入力部(261~263)に接続されている制御ライン(260)を介して出力するよう、及び、
・各照明チャンネル(210~212)の光源(50)の制御のための少なくとも1つの明るさデータセット(300,310)を、各照明チャンネル(210~212)に割り当てられた変調関連データの形で生成するよう、但し、全てのチャンネル変換器(230~232)の変調関連データはただ1つのシリアルデータ接続部を介して該チャンネル変換器(230~232)の1つへ伝送され、この1つのチャンネル変換器(230~232)から出て、他の残りのチャンネル変換器(230~232)へ分配されるよう、
構成されていること
各照明チャンネル(210~212)のチャンネル変換器(230~232)と該チャンネル変換器(230~232)に割り当てられたデジタルアナログコンバータ(120~122)の間のライン長さはほぼ同じであること、
少なくとも2つの照明チャンネル(210~212)を含むこと、
該少なくとも2つの照明チャンネル(210~212)のチャンネル変換器(230~232)は、第2バス(240)によって順々に直列接続されており、及び、少なくとも1つの先行チャンネル変換器(230,231)と少なくとも1つの後続チャンネル変換器(231,232)を含むこと、
前記少なくとも1つの先行チャンネル変換器(230,231)は、前記第2バス(240)における順番で、前記少なくとも1つの後続チャンネル変換器(231,232)の前方に配置されていること、
前記少なくとも1つの先行チャンネル変換器(230,231)は、前記第2バス(240)によって前記少なくとも1つの後続チャンネル変換器(231,232)のシリアルデータ入力部(242~243)に接続されているデータ出力部(244,245)を有すること、及び、
前記少なくとも1つの先行チャンネル変換器(230,231)は、クロック信号を用いて前記データ入力部(242,243)から光信号を受信し、前記データ出力部(244,245)を介して再び出力するよう、構成されていること、
を特徴とする自動車前照灯。
【請求項2】
請求項1に記載の自動車前照灯において、
前記チャンネル変換器(230~232)間での変調関連データの分配は、シフトレジスタの動作原理に従って行われること、夫々に割り当てられたデジタルアナログコンバータ(120~122)への変調関連データの出力は、各チャンネル変換器(230~232)に割り当てられた共通の制御ライン(260)を介してトリガされること
を特徴とする自動車前照灯。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の自動車前照灯において、
前記第1バス(170,180,190)は、第1平均ライン長さ(500)を有すること、
それらのチャンネル変換器(230~232)が前記第2バス(240)によって順々に直列接続されている前記少なくとも2つの照明チャンネル(210~212)は1番目のチャンネル変換器(230)を有すること、
前記1番目のチャンネル変換器(230)は、前記第2バス(240)における順番で、1番目のものとして配置されていること、
前記第2バス(240)は、前記論理回路(200)のデータインターフェース(201)の接続部と前記1番目のチャンネル変換器(230)のシリアル入力部(241)の接続部との間に第2ライン長さ(501)を有すること、
前記第2ライン長さ(501)は前記第1ライン長さ(500)の数倍であること
を特徴とする自動車前照灯。
【請求項4】
請求項1~3の何れかに記載の自動車前照灯において、
それぞれの第1バス(170,180,190)は第1平均ライン長さ(500)を有すること、
それらのチャンネル変換器(230~232)が前記第2バス(240)によって順々に直列接続されている前記少なくとも2つの照明チャンネル(210~212)は、最後のチャンネル変換器(232)を有すること、
前記最後のチャンネル変換器(232)は、前記第2バス(240)における順番で、最後のものとして配置されていること、
前記第2バス(240)は、前記論理回路(200)のデータインターフェース(201)の接続部と前記最後のチャンネル変換器(232)のシリアル入力部(243)の接続部との間に第3ライン長さ(502)を有すること、
前記第3ライン長さ(502)は前記第1ライン長さ(500)の数倍であること
を特徴とする自動車前照灯。
【請求項5】
請求項の何れかに記載の自動車前照灯において、
前記第1バス(170,180,190)は第1平均ライン長さ(500)を有すること、
それらのチャンネル変換器(230~232)が前記第2バス(240)によって順々に直列接続されている前記少なくとも2つの照明チャンネル(210~212)は、1番目のチャンネル変換器(230)を有すること、
前記1番目のチャンネル変換器(230)は、前記第2バス(240)における順番で、1番目のものとして配置されていること、
それらのチャンネル変換器(230~232)が前記第2バス(240)によって順次に直列接続されている前記少なくとも2つの照明チャンネル(210~212)は、最後のチャンネル変換器(232)を有すること、
前記最後のチャンネル変換器(232)は、前記第2バス(240)における順番で、最後のものとして配置されていること、
前記第2バス(240)は、前記1番目のチャンネル変換器(230)入力部(241)の接続部と前記最後のチャンネル変換器(232)の入力部(243)の接続部との間に第4ライン長さ(503)を有すること、
前記第4ライン長さ(503)は前記第1ライン長さ(500)の数倍であること
を特徴とする自動車前照灯。
【請求項6】
請求項1~の何れかに記載の自動車前照灯において、
少なくとも1つの照明チャンネル(210~212)の光源(50~52)は少なくとも1つの半導体光源、とりわけレーザダイオード又は発光ダイオードを含むこと
を特徴とする自動車前照灯。
【請求項7】
請求項1~の何れかに記載の自動車前照灯において、
前記第2バス(240)はシリアルバスであること
を特徴とする自動車前照灯。
【請求項8】
請求項1~の何れかに記載の自動車前照灯において、
前記第1バス(170,180,190)は、パラレルバスであり、及び、第1平均ライン長さ(500)を規定する複数の第2バスライン(171~178,181~188,191~198)を含むこと
を特徴とする自動車前照灯。
【請求項9】
請求項に記載の自動車前照灯において、
少なくとも1つの照明チャンネル(210~212)のチャンネル変換器(230~232)はシリアルパラレル変換器によって形成されていること
を特徴とする自動車前照灯。
【請求項10】
請求項1~の何れかに記載の自動車前照灯において、
少なくとも1つの照明チャンネル(210~212)のチャンネル変換器(230~232)はデジタルシフトレジスタによって形成されていること
を特徴とする自動車前照灯。
【請求項11】
請求項1~10の何れかに記載の自動車前照灯において、
少なくとも1つの照明チャンネル(210~212)のデジタルアナログコンバータ(120~122)はR/2R回路網によって形成されていること
を特徴とする自動車前照灯。
【請求項12】
請求項1~11の何れかに記載の自動車前照灯において、
前記偏向装置(2)と前記投影光学系(3)との間の光線束の光路における、該投影光学系(3)の焦点面に位置する中間像面には、光変換器(4)が配置されていること、
該光変換器は、入射する光線束によって、該投影光学系(3)の方向への付加的な光線束の放出を引き起こすよう構成されていること
を特徴とする自動車前照灯。
【手続補正書】
【提出日】2022-03-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
論理回路(200)と夫々光列を生成するための少なくとも2つの照明チャンネル(210~212)とを有する電子回路(6)を含む、自動車前照灯であって、
各照明チャンネル(210~212)には夫々1つの光源(50~52)が割り当てられており、
該自動車前照灯は、更に、偏向装置(2)と、該偏向装置(2)の制御のための制御回路と、焦点面を有する投影光学系(3)とを有し、
各照明チャンネル(210~212)の光源(50~52)は、夫々、該光源(50~52)の出力の変調のために前記論理回路(200)によって制御可能であり、及び、前記偏向装置(2)の方向へ光線束を放出するよう構成されており、
前記偏向装置(2)は、放出された光線束を方向転換するよう、及び、中間像面に明るさ分布を形成するよう構成されており、該中間像面は前記投影光学系(3)の焦点面に位置しており、該投影光学系(3)は該中間像面の明るさ分布を光像として該自動車前照灯の放射方向(5)へ投影し、
各照明チャンネル(210~212)には、チャンネル変換器(230~232)とデジタルアナログコンバータ(120~122)が割り当てられていること、
・該チャンネル変換器(230~232)は、データ入力部(241~243)と、クロック入力部(251~253)と、制御入力部(261~263)とを有し、及び、該クロック入力部(251~253)を介してクロック信号を受信し、該制御入力部(261~263)を介して制御信号を受信し、該クロック信号を用いて該データ入力部(241~243)を介して変調関連データを受信するよう構成されていること、該データ信号、該制御信号及び該クロック信号は前記論理回路(200)によって生成されること、
・前記チャンネル変換器(230~232)は、第1バス(170,180,190)を介して前記デジタルアナログコンバータ(120~122)に接続されており、及び、変調関連データを制御信号を用いて該第1バス(170,180,190)を介して該デジタルアナログコンバータ(120~122)へ送信するよう構成されていること、
・前記デジタルアナログコンバータ(120~122)は、ドライバライン(45)を介して前記光源(50~52)に接続されており、及び、変調関連データを前記第1バス(170,180,190)から受信し、アナログドライバ信号(310)へ変換し、該ドライバライン(45)を介して出力するよう構成されていること、
・前記光源(50~52)は、前記ドライバライン(45)から受信したアナログドライバ信号(310)によって制御されるよう、及び、光を光線束の形で放出するよう、構成されていること、及び、
前記論理回路(200)は、
・クロック信号を生成し、前記クロック入力部(251~253)に接続されているクロックライン(250)を介して出力するよう、
・制御信号を生成し、前記制御入力部(261~263)に接続されている制御ライン(260)を介して出力するよう、及び、
・各照明チャンネル(210~212)の光源(50)の制御のための少なくとも1つの明るさデータセット(300,310)を、各照明チャンネル(210~212)に割り当てられた変調関連データの形で生成するよう、但し、全てのチャンネル変換器(230~232)の変調関連データはただ1つのシリアルデータ接続部を介して該チャンネル変換器(230~232)の1つへ伝送され、この1つのチャンネル変換器(230~232)から出て、他の残りのチャンネル変換器(230~232)へ分配されるよう、
構成されていること、
各照明チャンネル(210~212)のチャンネル変換器(230~232)と該チャンネル変換器(230~232)に割り当てられたデジタルアナログコンバータ(120~122)の間のライン長さはほぼ同じであること、
少なくとも2つの照明チャンネル(210~212)を含むこと、
該少なくとも2つの照明チャンネル(210~212)のチャンネル変換器(230~232)は、第2バス(240)によって順々に直列接続されており、及び、少なくとも1つの先行チャンネル変換器(230,231)と少なくとも1つの後続チャンネル変換器(231,232)を含むこと、
前記少なくとも1つの先行チャンネル変換器(230,231)は、前記第2バス(240)における順番で、前記少なくとも1つの後続チャンネル変換器(231,232)の前方に配置されていること、
前記少なくとも1つの先行チャンネル変換器(230,231)は、前記第2バス(240)によって前記少なくとも1つの後続チャンネル変換器(231,232)のシリアルデータ入力部(242~243)に接続されているデータ出力部(244,245)を有すること、及び、
前記少なくとも1つの先行チャンネル変換器(230,231)は、クロック信号を用いて前記データ入力部(242,243)から光信号を受信し、前記データ出力部(244,245)を介して再び出力するよう、構成されていること、
を特徴とする自動車前照灯。
【請求項2】
請求項1に記載の自動車前照灯において、
前記チャンネル変換器(230~232)間での変調関連データの分配は、シフトレジスタの動作原理に従って行われること、夫々に割り当てられたデジタルアナログコンバータ(120~122)への変調関連データの出力は、各チャンネル変換器(230~232)に割り当てられた共通の制御ライン(260)を介してトリガされること
を特徴とする自動車前照灯。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の自動車前照灯において、
前記第1バス(170,180,190)は、第1平均ライン長さ(500)を有すること、
それらのチャンネル変換器(230~232)が前記第2バス(240)によって順々に直列接続されている前記少なくとも2つの照明チャンネル(210~212)は1番目のチャンネル変換器(230)を有すること、
前記1番目のチャンネル変換器(230)は、前記第2バス(240)における順番で、1番目のものとして配置されていること、
前記第2バス(240)は、前記論理回路(200)のデータインターフェース(201)の接続部と前記1番目のチャンネル変換器(230)のシリアル入力部(241)の接続部との間に第2ライン長さ(501)を有すること、
前記第2ライン長さ(501)は前記第1平均ライン長さ(500)の数倍であること
を特徴とする自動車前照灯。
【請求項4】
請求項1~3の何れかに記載の自動車前照灯において、
それぞれの第1バス(170,180,190)は第1平均ライン長さ(500)を有すること、
それらのチャンネル変換器(230~232)が前記第2バス(240)によって順々に直列接続されている前記少なくとも2つの照明チャンネル(210~212)は、最後のチャンネル変換器(232)を有すること、
前記最後のチャンネル変換器(232)は、前記第2バス(240)における順番で、最後のものとして配置されていること、
前記第2バス(240)は、前記論理回路(200)のデータインターフェース(201)の接続部と前記最後のチャンネル変換器(232)のシリアル入力部(243)の接続部との間に第3ライン長さ(502)を有すること、
前記第3ライン長さ(502)は前記第1平均ライン長さ(500)の数倍であること
を特徴とする自動車前照灯。
【請求項5】
請求項1~4の何れかに記載の自動車前照灯において、
前記第1バス(170,180,190)は第1平均ライン長さ(500)を有すること、
それらのチャンネル変換器(230~232)が前記第2バス(240)によって順々に直列接続されている前記少なくとも2つの照明チャンネル(210~212)は、1番目のチャンネル変換器(230)を有すること、
前記1番目のチャンネル変換器(230)は、前記第2バス(240)における順番で、1番目のものとして配置されていること、
それらのチャンネル変換器(230~232)が前記第2バス(240)によって順次に直列接続されている前記少なくとも2つの照明チャンネル(210~212)は、最後のチャンネル変換器(232)を有すること、
前記最後のチャンネル変換器(232)は、前記第2バス(240)における順番で、最後のものとして配置されていること、
前記第2バス(240)は、前記1番目のチャンネル変換器(230)入力部(241)の接続部と前記最後のチャンネル変換器(232)の入力部(243)の接続部との間に第4ライン長さ(503)を有すること、
前記第4ライン長さ(503)は前記第1平均ライン長さ(500)の数倍であること
を特徴とする自動車前照灯。
【請求項6】
請求項1~5の何れかに記載の自動車前照灯において、
少なくとも1つの照明チャンネル(210~212)の光源(50~52)は少なくとも1つの半導体光源を含むこと
を特徴とする自動車前照灯。
【請求項7】
請求項1~6の何れかに記載の自動車前照灯において、
前記第2バス(240)はシリアルバスであること
を特徴とする自動車前照灯。
【請求項8】
請求項1~7の何れかに記載の自動車前照灯において、
前記第1バス(170,180,190)は、パラレルバスであり、及び、第1平均ライン長さ(500)を規定する複数の第2バスライン(171~178,181~188,191~198)を含むこと
を特徴とする自動車前照灯。
【請求項9】
請求項7に記載の自動車前照灯において、
少なくとも1つの照明チャンネル(210~212)のチャンネル変換器(230~232)はシリアルパラレル変換器によって形成されていること
を特徴とする自動車前照灯。
【請求項10】
請求項1~9の何れかに記載の自動車前照灯において、
少なくとも1つの照明チャンネル(210~212)のチャンネル変換器(230~232)はデジタルシフトレジスタによって形成されていること
を特徴とする自動車前照灯。
【請求項11】
請求項1~10の何れかに記載の自動車前照灯において、
少なくとも1つの照明チャンネル(210~212)のデジタルアナログコンバータ(120~122)はR/2R回路網によって形成されていること
を特徴とする自動車前照灯。
【請求項12】
請求項1~11の何れかに記載の自動車前照灯において、
前記偏向装置(2)と前記投影光学系(3)との間の光線束の光路における、該投影光学系(3)の焦点面に位置する中間像面には、光変換器(4)が配置されていること、
該光変換器は、入射する光線束によって、該投影光学系(3)の方向への付加的な光線束の放出を引き起こすよう構成されていること
を特徴とする自動車前照灯。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
上記の課題は、冒頭に記載したタイプの自動車前照灯によって解決される。
即ち、本発明の一視点により、論理回路と夫々光列を生成するための少なくとも2つの照明チャンネルとを有する電子回路を含む、自動車前照灯が提供される。該自動車前照灯において、
各照明チャンネルには夫々1つの光源が割り当てられており、
該自動車前照灯は、更に、偏向装置と、該偏向装置の制御のための制御回路と、焦点面を有する投影光学系とを有し、
各照明チャンネルの光源は、夫々、該光源の出力の変調のために前記論理回路によって制御可能であり、及び、前記偏向装置の方向へ光線束を放出するよう構成されており、
前記偏向装置は、放出された光線束を方向転換するよう、及び、中間像面に明るさ分布を形成するよう構成されており、該中間像面は前記投影光学系の焦点面に位置しており、該投影光学系は該中間像面の明るさ分布を光像として該自動車前照灯の放射方向へ投影する。
該自動車前照灯では、本発明に応じ、各照明チャンネルには、チャンネル変換器とデジタルアナログ(Digital-zu-Analog)コンバータが割り当てられていること、
・該チャンネル変換器は、データ入力部と、クロック入力部と、制御入力部とを有し、及び、該クロック入力部を介してクロック信号を受信し、該制御入力部を介して制御信号を受信し、該クロック信号を用いて該データ入力部を介して変調関連データを受信するよう構成(適合化)されていること、該データ信号、該制御信号及び該クロック信号は前記論理回路によって生成されること、
・前記チャンネル変換器は、第1バスを介して前記デジタルアナログコンバータに接続されており、及び、変調関連データを制御信号を用いて該第1バスを介して該デジタルアナログコンバータへ送信するよう構成(適合化)されていること、
・前記デジタルアナログコンバータは、ドライバラインを介して前記光源に接続されており、及び、変調関連データを前記第1バスから受信し、アナログドライバ信号へ変換し、該ドライバラインを介して出力するよう構成(適合化)されていること、
・前記光源は、前記ドライバラインから受信したアナログドライバ信号によって制御されるよう、及び、光を光線束の形で放出するよう、構成(適合化)されていること、及び、
前記論理回路は、
・クロック信号を生成し、前記チャンネル変換器のクロック入力部に接続されているクロックラインを介して出力するよう、
・制御信号を生成し、前記チャンネル変換器の制御入力部に接続されている制御ラインを介して出力するよう、及び、
・各照明チャンネルの光源の制御のための少なくとも1つの明るさデータセットを、各照明チャンネルに割り当てられた変調関連データの形で生成するよう、但し、全てのチャンネル変換器の変調関連データはただ1つのシリアルデータ接続部を介して該チャンネル変換器の1つへ伝送され、この1つのチャンネル変換器から出て、他の残りのチャンネル変換器へ分配されるよう、構成(適合化)されていること
各照明チャンネルのチャンネル変換器と該チャンネル変換器に割り当てられたデジタルアナログコンバータの間のライン長さはほぼ同じであること、
少なくとも2つの照明チャンネルを含むこと、
該少なくとも2つの照明チャンネルのチャンネル変換器は、第2バスによって順々に直列接続されており、及び、少なくとも1つの先行チャンネル変換器と少なくとも1つの後続チャンネル変換器を含むこと、
前記少なくとも1つの先行チャンネル変換器は、前記第2バスにおける順番で、前記少なくとも1つの後続チャンネル変換器の前方に配置されていること、
前記少なくとも1つの先行チャンネル変換器は、前記第2バスによって前記少なくとも1つの後続チャンネル変換器のシリアルデータ入力部に接続されているデータ出力部を有すること、及び、
前記少なくとも1つの先行チャンネル変換器は、クロック信号を用いて前記データ入力部から光信号を受信し、前記データ出力部を介して再び出力するよう、構成されていること
を特徴とする(形態1)
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
以下に、本発明の好ましい形態を示す。
(形態1)上記本発明の一視点参照。
(形態2)形態1の自動車前照灯において、
前記チャンネル変換器間での変調関連データの分配は、シフトレジスタの動作原理に従って行われること、夫々に割り当てられたデジタルアナログコンバータへの変調関連データの出力は、各チャンネル変換器に割り当てられた共通の制御ラインを介してトリガされることが好ましい。
(形態3)形態1又は2の自動車前照灯において、
前記第1バスは、第1平均ライン長さを有すること、
それらのチャンネル変換器が前記第2バスによって順々に直列接続されている前記少なくとも2つの照明チャンネルは1番目のチャンネル変換器を有すること、
前記1番目のチャンネル変換器は、前記第2バスにおける順番で、1番目のものとして配置されていること、
前記第2バスは、前記論理回路のデータインターフェースの接続部と前記1番目のチャンネル変換器のシリアル入力部の接続部との間に第2ライン長さを有すること、
前記第2ライン長さは前記第1平均ライン長さの数倍であることが好ましい。
(形態4)形態1~3の何れかの自動車前照灯において、
それぞれの第1バスは第1平均ライン長さを有すること、
それらのチャンネル変換器が前記第2バスによって順々に直列接続されている前記少なくとも2つの照明チャンネルは、最後のチャンネル変換器を有すること、
前記最後のチャンネル変換器は、前記第2バスにおける順番で、最後のものとして配置されていること、
前記第2バスは、前記論理回路のデータインターフェースの接続部と前記最後のチャンネル変換器のシリアル入力部の接続部との間に第3ライン長さを有すること、
前記第3ライン長さは前記第1平均ライン長さの数倍であることが好ましい。
(形態5)形態1~4の何れかの自動車前照灯において、
前記第1バスは第1平均ライン長さを有すること、
それらのチャンネル変換器が前記第2バスによって順々に直列接続されている前記少なくとも2つの照明チャンネルは、1番目のチャンネル変換器を有すること、
前記1番目のチャンネル変換器は、前記第2バスにおける順番で、1番目のものとして配置されていること、
それらのチャンネル変換器が前記第2バスによって順次に直列接続されている前記少なくとも2つの照明チャンネルは、最後のチャンネル変換器を有すること、
前記最後のチャンネル変換器は、前記第2バスにおける順番で、最後のものとして配置されていること、
前記第2バスは、前記1番目のチャンネル変換器の入力部の接続部と前記最後のチャンネル変換器の入力部の接続部との間に第4ライン長さを有すること、
前記第4ライン長さは前記第1平均ライン長さの数倍であることが好ましい。
(形態6)形態1~5の何れかの自動車前照灯において、
少なくとも1つの照明チャンネルの光源は少なくとも1つの半導体光源を含むことが好ましい。
(形態7)形態1~6の何れかの自動車前照灯において、
前記第2バスはシリアルバスであることが好ましい。
(形態8)形態1~7の何れかに記載の自動車前照灯において、
前記第1バスは、パラレルバスであり、及び、第1平均ライン長さを規定する複数の第2バスラインを含むことが好ましい。
(形態9)形態7の自動車前照灯において、
少なくとも1つの照明チャンネルのチャンネル変換器はシリアルパラレル変換器によって形成されていることが好ましい。
(形態10)形態1~9の何れかの自動車前照灯において、
少なくとも1つの照明チャンネルのチャンネル変換器はデジタルシフトレジスタによって形成されていることが好ましい。
(形態11)形態1~10の何れかの自動車前照灯において、
少なくとも1つの照明チャンネルのデジタルアナログコンバータはR/2R回路網によって形成されていることが好ましい。
(形態12)形態1~11の何れかの自動車前照灯において、
前記偏向装置と前記投影光学系との間の光線束の光路における、該投影光学系の焦点面に位置する中間像面には、光変換器が配置されていること、
該光変換器は、入射する光線束によって、該投影光学系の方向への付加的な光線束の放出を引き起こすよう構成されていることが好ましい。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0051】
本発明及び更なる利点は以下に添付の図面に記載されている非限定的な実施例を用いて詳細に説明される。なお、特許請求の範囲に付記した図面参照符号は専ら発明の理解を助けるためのものであり、本発明を図示の態様に限定することは意図していない。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0067
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0067】
図2は、矢印で示されているようにレーザビームを水平方向において高速に偏向する変換面を有する変換要素4の一例を模式的に示す。照明像は変換面に描画される。変換面は中間像面に位置する。この中間像面は、投影光学系3の焦点面に位置し、変換面上の照明像は投影光学系3によって放射方向5の方向へ光像として道路に投影(投射)される。放射(照射)方向5は、例えば、偏向ミラーが位置調節されていないゼロ位置によって定義されることができる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0127
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0127】
以下に、本発明の可能な態様を付記する。
[付記1]論理回路と少なくとも2つの照明チャンネルとを有する電子回路を含む、自動車前照灯。
各照明チャンネルには夫々1つの光源が割り当てられている。
該自動車前照灯は、更に、偏向装置と、該偏向装置の制御のための制御回路と、焦点面を有する投影光学系とを有する。
各照明チャンネルの光源は、夫々、該光源の出力の変調のために前記論理回路によって制御可能であり、及び、前記偏向装置の方向へ光線束を放出するよう構成されている。
前記偏向装置は、放出された光線束を方向転換するよう、及び、中間像面に明るさ分布を形成するよう構成されており、該中間像面は前記投影光学系の焦点面に位置しており、該投影光学系は該中間像面の明るさ分布を光像として該自動車前照灯の放射方向へ投影する。
各照明チャンネルには、チャンネル変換器とデジタルアナログコンバータが割り当てられている。
・該チャンネル変換器は、データ入力部と、クロック入力部と、制御入力部とを有し、及び、該クロック入力部を介してクロック信号を受信し、該制御入力部を介して制御信号を受信し、該クロック信号を用いて該データ入力部を介して変調関連データを受信するよう構成されている。該データ信号、該制御信号及び該クロック信号は前記論理回路によって生成される。
・前記チャンネル変換器は、バスを介して前記デジタルアナログコンバータに接続されており、及び、変調関連データを制御信号を用いて該バスを介して該デジタルアナログコンバータへ送信するよう構成されている。
・前記デジタルアナログコンバータは、ドライバラインを介して前記光源に接続されており、及び、変調関連データを前記バスから受信し、アナログドライバ信号へ変換し、該ドライバラインを介して出力するよう構成されている。
・前記光源は、前記ドライバラインから受信したアナログドライバ信号によって制御されるよう、及び、光を光線束の形で放出するよう、構成されている。
前記論理回路は、
・クロック信号を生成し、前記クロック入力部に接続されているクロックラインを介して出力するよう、
・制御信号を生成し、前記制御入力部に接続されている制御ラインを介して出力するよう、及び、
・各照明チャンネルの光源の制御のための少なくとも1つの明るさデータセットを、各照明チャンネルに割り当てられた変調関連データの形で生成するよう、但し、全てのチャンネル変換器の変調関連データはただ1つのシリアルデータ接続部を介して該チャンネル変換器1つへ伝送され、この1つのチャンネル変換器から出て、他の残りのチャンネル変換器へ分配されるよう、
構成されている。
[付記2]上記の自動車前照灯において、
前記チャンネル変換器間での変調関連データの分配は、シフトレジスタの動作原理に従って行われる;夫々に割り当てられたデジタルアナログコンバータへの変調関連データの出力は、各チャンネル変換器に割り当てられた共通の制御ラインを介してトリガされる。
[付記3]上記の自動車前照灯において、
該自動車前照灯は、少なくとも2つの照明チャンネルを含む。
該少なくとも2つの照明チャンネルのチャンネル変換器は、第2バスによって順々に直列接続されており、及び、少なくとも1つの先行チャンネル変換器と少なくとも1つの後続チャンネル変換器を含む。
前記少なくとも1つの先行チャンネル変換器は、前記第2バスにおける順番で、前記少なくとも1つの後続チャンネル変換器の前方に配置されている。
前記少なくとも1つの先行チャンネル変換器は、前記第2バスによって前記少なくとも1つの後続チャンネル変換器のシリアルデータ入力部に接続されているデータ出力部を有する。
前記少なくとも1つの先行チャンネル変換器は、クロック信号を用いて前記データ入力部から光信号を受信し、前記データ出力部を介して再び出力するよう、構成されている。
[付記4]上記の自動車前照灯において、
前記第1バスは、第1平均ライン長さを有する。
それらのチャンネル変換器が前記第2バスによって順々に直列接続されている前記少なくとも2つの照明チャンネルは1番目のチャンネル変換器を有する。
前記1番目のチャンネル変換器は、前記第2バスにおける順番で、1番目のものとして配置されている。
前記第2バスは、前記論理回路のデータインターフェースの接続部と前記1番目のチャンネル変換器のシリアル入力部の接続部との間に第2ライン長さを有する。
前記第2ライン長さは前記第1ライン長さの数倍である。
[付記5]上記の自動車前照灯において、
それぞれの第1バスは第1平均ライン長さを有する。
それらのチャンネル変換器が前記第2バスによって順々に直列接続されている前記少なくとも2つの照明チャンネルは、最後のチャンネル変換器を有する。
前記最後のチャンネル変換器は、前記第2バスにおける順番で、最後のものとして配置されている。
前記第2バスは、前記論理回路のデータインターフェースの接続部と前記最後のチャンネル変換器のシリアル入力部の接続部との間に第3ライン長さを有する。
前記第3ライン長さは前記第1ライン長さの数倍である。
[付記6]上記の自動車前照灯において、
前記第1バスは第1平均ライン長さを有する。
それらのチャンネル変換器が前記第2バスによって順々に直列接続されている前記少なくとも2つの照明チャンネルは、1番目のチャンネル変換器を有する。
前記1番目のチャンネル変換器は、前記第2バスにおける順番で、1番目のものとして配置されている。
それらのチャンネル変換器が前記第2バスによって順次に直列接続されている前記少なくとも2つの照明チャンネルは、最後のチャンネル変換器を有する。
前記最後のチャンネル変換器は、前記第2バスにおける順番で、最後のものとして配置されている。
前記第2バスは、前記1番目のチャンネル変換器の入力部の接続部と前記最後のチャンネル変換器の入力部の接続部との間に第4ライン長さを有する。
前記第4ライン長さは前記第1ライン長さの数倍である。
[付記7]上記の自動車前照灯において、
少なくとも1つの照明チャンネルの光源は少なくとも1つの半導体光源、とりわけレーザダイオード又は発光ダイオードを含む。
[付記8]上記の自動車前照灯において、
前記第2バスはシリアルバスである。
[付記9]上記の自動車前照灯において、
前記第1バスは、パラレルバスであり、及び、第1平均ライン長さを規定する複数の第2バスラインを含む。
[付記10]上記の自動車前照灯において、
少なくとも1つの照明チャンネルのチャンネル変換器はシリアルパラレル変換器によって形成されている。
[付記11]上記の自動車前照灯において、
少なくとも1つの照明チャンネルのチャンネル変換器はデジタルシフトレジスタによって形成されている。
[付記12]上記の自動車前照灯において、
少なくとも1つの照明チャンネルのデジタルアナログコンバータはR/2R回路網によって形成されている。
[付記13]上記の自動車前照灯において、
前記偏向装置と前記投影光学系との間の光線束の光路における、該投影光学系の焦点面に位置する中間像面には、光変換器が配置されている。
該光変換器は、入射する光線束によって、該投影光学系の方向への付加的な光線束の放出を引き起こすよう構成されている。
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正の内容】
図8
【国際調査報告】