(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-10
(54)【発明の名称】物体に作用する力を測定するための装置
(51)【国際特許分類】
G01L 5/00 20060101AFI20220603BHJP
【FI】
G01L5/00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021559703
(86)(22)【出願日】2020-04-03
(85)【翻訳文提出日】2021-11-30
(86)【国際出願番号】 EP2020059521
(87)【国際公開番号】W WO2020207911
(87)【国際公開日】2020-10-15
(32)【優先日】2019-04-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】512008613
【氏名又は名称】エコール ポリテクニーク フェデラル デ ローザンヌ (イーピーエフエル)
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【氏名又は名称】岩池 満
(72)【発明者】
【氏名】カーロバイヤン モハンマド フセイン
(72)【発明者】
【氏名】バウア チャールズ
(72)【発明者】
【氏名】ヘネイン サイモン
(72)【発明者】
【氏名】ザナティ モハメド
【テーマコード(参考)】
2F051
【Fターム(参考)】
2F051AB03
2F051AB05
2F051AB06
2F051AB08
2F051BA07
(57)【要約】
本発明は、物体によってプローブに及ぼされる接触力を測定するための装置に関し、装置は、レバーと、物体に接触するための前記プローブとを備える。レバーは、結合手段によって本体に旋回可能に結合される。装置は、本体に結合された固定フレームを備える。本体は、物体に対して移動して、プローブを物体に接触させて、例えば、前記レバーを回転させるトルクのように、旋回軸の周りで本体に対して前記レバーを旋回させる力を発生させるように設計されている。装置は、旋回時に、本体に対するレバーの変位を測定するためのセンサを備える。結合手段は、制御剛性手段、例えば、弾性要素を備え、その結果、プローブが物体に接触すると、レバーの変位は、プローブが物体に及ぼす力に比例する。このような制御剛性手段は、測定された力の精度および感度が制御されるように調節可能である。本発明は、さらに、本発明による装置を使用する方法にも関する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プローブによって物体(103,203,303)に加えられる接触力を測定するための装置(100,200,300)であって、前記装置(100,200,300)は、
・レバー(101、201、301)および前記プローブ(102、202、302)であって、前記プローブ(102、202、302)は、レバー(101、201、301)に固定され、前記物体(103、203、303)に接触するように設計され、
・前記レバー(101、201、301)は、結合手段(107、207、307)によって本体(104、204、304)に旋回可能に結合される、レバー(101、201、301)およびプローブ(102、202、302)と、
・前記本体(104,204,304)に結合された固定フレーム(105,205,305)であって、前記固定フレーム(105,205,305)は前記物体(103,203,303)に対して不動である、固定フレームと、
・前記物体(103,203,303)に対して移動して、前記プローブ(102、202、302)を前記物体(103,203,303)に接触させて、接触力を発生させるように設計された、前記本体(104、204、304)であって、前記接触力は、それによって、旋回軸(P1)の周りで前記レバー(101,201,301)を前記本体(104,204,304)に対して旋回させる、本体(104、204、304)と、
・旋回時に、前記本体(104、204、304)に対する前記レバー(101、201、301)の変位を測定するためのセンサ(106、206、306)と、
を備え、
前記装置(100,200,300)は、前記結合手段(107.207.307)が、前記旋回軸(P1、P2、P3)の周りのレバー(101、201、302)の回転剛性を調整するように適合された制御剛性手段(108,208,308)を備え、前記プローブ(102、202、302)が前記物体(103、203、303)に接触すると、前記センサ(106、206、306)によって測定された前記レバー(101、201、301)の変位は、前記プローブ(102、202、302)と前記物体(103、203、303)との間の前記接触力に比例することを特徴とする、装置(100、200、300)。
【請求項2】
前記制御剛性手段(108.208.308)は、少なくとも1つのアクチュエータ(114、214、314)と、少なくとも1つの弾性要素(110、210、310)とを備え、前記アクチュエータ(114、214、314)は、前記弾性要素(110、210、310)の剛性を修正する、請求項1に記載の装置(100、200、300)。
【請求項3】
前記アクチュエータ(114,214,314)は、圧電アクチュエータ、静電アクチュエータ、櫛状駆動アクチュエータ、電磁熱アクチュエータ、磁気弾性アクチュエータ、ボイスコイルアクチュエータ、機械アクチュエータ、及びこれらの組み合わせの中から選択される、請求項2に記載の装置(100,200,300)。
【請求項4】
前記弾性要素(110,210,310)は、バネ、プリロードバネ、板バネ、ブレード、およびそれらの組み合わせの中から選択される、請求項2または3に記載の装置(100,200,300)。
【請求項5】
前記接触力がナノニュートン範囲にある、請求項1~4のいずれか一項に記載の装置(100,200,300)。
【請求項6】
前記レバー(101、201、301)は、その質量中心が旋回軸上に存在するように、静的に平衡される、請求項1~5のいずれか一項に記載の装置(100、200、300)。
【請求項7】
前記本体(104.204.304)は、前記固定フレーム(105.205.305)に対して前記本体(104,204,304)を移動させるための第二のアクチュエータによって前記固定フレーム(105,205,305)に対して作動される、請求項1~6のいずれか一項に記載の装置(100,200,300)。
【請求項8】
弾性要素(110,210,310)は、2つ以上の安定状態、好ましくは双安定弾性要素を有する少なくとも1つの弾性要素を含む、請求項2~7のいずれか一項に記載の装置(100,200,300)。
【請求項9】
前記装置(100,200,300)がロードセルである、請求項1~8のいずれか一項に記載の装置(100,200,300)。
【請求項10】
物体(103,203,303)にプローブ(102,202,302)が及ぼす接触力を測定する方法であって、
・i)請求項1~9のいずれか一項に記載の装置(100,200,300)を提供するステップと、
・ii)前記プローブ(102、202、302)を前記物体(103、203、303)と接触させて接触力を生成するように、前記物体(103、203、303)に対して本体(104、204、304)を移動させ、それによって前記接触力が旋回軸(P1、P2、P3)の周りで前記レバー(101、201、301)を前記本体(104、204、304)に対して旋回させるステップと、
・iii)前記レバー(101、201、301)の旋回によって引き起こされる前記センサ(106、206、306)の前記変位を測定するステップと、
・iv)前記センサ(106、206、306)によって測定された変位に基づいて、前記プローブ(102、202、302)が前記物体(103、203、303)に及ぼす接触力を決定するステップと、
を含む、方法。
【請求項11】
前記方法が、
・ステップii)の前に、前記制御剛性手段(108、208、308)を操作して、前記レバー(101、201、301)の決定された回転剛性を設定するステップを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
プローブ(102、202、302)と物体(103、203、303)との間の接触力を維持する方法であって、
・i)請求項1~9のいずれか一項に記載の装置(100,200,300)を提供するステップであって、前記制御剛性手段(108、208、308)が、少なくともアクチュエータ(114、214、314)および少なくとも弾性要素(110、210、310)を備え、前記アクチュエータ(114,214,314)が前記弾性要素(110,210,310)の剛性を制御する、ステップと。
・ii)前記プローブ(102、202、302)を前記物体(103、203、303)に接触させて接触力を生成するように前記物体(102、202、302)に対して前記本体(104、204、304)を移動させ、これにより、前記接触力は、前記レバー(101,201,301)を前記本体(104,204,304)に対して旋回軸(P1、P2、P3)の周りで旋回させる、ステップと、
・iii)前記プローブ(102,202,302)が前記物体(103,203,303)に接触しているとき、前記結合手段(107,207,307)の前記アクチュエータ(114、214、314)を作動させて、前記接触力に対抗する平衡力を作り出し、それによって、前記プローブ(102,202,302)と前記物体(103、203、303)との間の接触を維持する、ステップと、
を含む、方法。
【請求項13】
前記弾性要素(110,210,310)が複数の安定状態を有し、前記プローブ(102,202,302)に発せられる接触力が閾値を超えた場合に、前記弾性要素(110,210,310)が少なくとも第一の安定位置から第二の安定位置に切り替わるように配置され、前記プローブ(102,202,302)と前記物体(103,203,303)との接触力が閾値を超えた場合に、前記弾性要素(110,210,310)が前記第一の安定位置から前記第二の安定位置に切り替わるように、前記レバー(101,201,301)が前記プローブ(102,202,302)と前記物体(103,203,303)との間の接触を維持して平衡をとるように作用する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記制御剛性手段(106.206.306)は、前記アクチュエータ(114,214,314)が作動して前記平衡力を発生させたときに前記結合手段(107.207.307)の剛性を調整するために配置され、前記レバー(101,201,301)の決定された移動にわたって、前記プローブ(102,202,302)と前記物体(103,203,303)との間に一定の接触力を維持するようになっている、請求項12または13に記載の方法。
【請求項15】
前記方法が、
・ステップii)の前に、前記制御剛性手段(108、208、308)を操作して、前記レバー(101、201、301)の決定された回転剛性を設定するステップ
を含む、請求項12~14のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プローブが物体に及ぼす接触力を測定するための装置に関する。本発明は、前記装置を使用する方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
プローブと物体との間の接触(自動プローブ着床とも呼ばれる)を制御するために、特に半導体材料または生物学的材料の操作を目的として、ロボットシステムを使用する様々なアプローチが報告されている。
【0003】
開発された最初のアプローチは、既知の機械的マクロスケール技術から適応された。非特許文献1では、著者らは、プローブの先端に近接して配置した力センサに近接センサを組み合わせた。非特許文献2では、試料に接触したプローブの3D撓みを測定するために、撓み機構を作製した。しかしながら、これらの技術は、より良い精度を必要とする先進的なマイクロ操作およびナノ操作には適応していなかった。
【0004】
電気的接触に基づく別の方法も開発された。この方法は、プローブと試料上の着床点との間に電位差を必要とする。プローブが試料に接触し、良好なオーム接触が確立されると、試料とプローブ針との間に電流が流れ始める。安定した電流が検出されると、プローブは停止される。
【0005】
これらの方法では、プローブと試料との間の機械的または電気的接触を、そのパラメータを評価することなく得ることだけが可能になる。これらの方法は、効率的でロバストな自動化プロービングシステムを設計するときに重要な特徴となっている接触メンテナンスであるプローブ着床の第二のフェーズを処置しない。
【0006】
力制御に基づく自動化されたプローブ着床の解決策は、必ずしも連続的な力測定を提供するセンサを備える必要はない。興味深い代替策は、一定力機構(CFM)である。例えば、非特許文献3では、著者らは、作業空間にわたって一定の力/変位特性を維持するたわみベースのマイクログリッパを提示している。プローブ着床の場合、このような機構の使用は、たとえアームが下降し続けても、接触力があるレベルを超えないことを保証する。このような解法の利点は、システムが変位センサを必要とせず、その挙動は機構の機械的パラメータによってのみ調整されることである。しかしながら、CFMは、いくつかの弱点を有し、第一に、力の特性評価が必要とされる用途には適しておらず、第二に、CFMも接触検出を可能にしない。
【0007】
あるいは、原子間力顕微鏡(AFM)の開発は、マイクロ/ナノスケール操作における力測定に特に関連している。これらの顕微鏡では、表面上で超高感度プローブをスライドさせ、試料のトポロジー画像を作成することによって、試料をラインごとに走査する。非特許文献4では、AFMからの圧電抵抗カンチレバーは、力のフィードバックを伴う閉ループで制御されるプローブとして使用されている。しかしながら、AFM専用のプローブに基づく用途は、例えば、電気的または機械的プローブに使用される標準的なプローブ針と直接の互換性がない。
【0008】
マイクロ/ナノアプリケーションにおける力センサのもう一つの膨大なグループは、マイクロエレクトロメカニカルシステム(MEMS)である。これらの機構は、通常、マニピュレータのアームの先端に配置される。これらは、一体型プローブ針、コンプライアントフレーム、感知部品、およびオプションとして、プローブの微細な移動を可能にするアクチュエータから構成されている。非特許文献5には、機構は、単一のナノメートル精度での変位測定を可能にする容量性センサが含まれている。さらに、コンデンサのプレート間の静電気力を使用してプローブを作動させるために、同じ構造が使用される。MEMSは、精度、感度および力の範囲に関して非常に満足な結果を与えるが、ユーザは、MEMS内に集積されたプローブ針によって制限される。この制限は、マルチスケールの用途の場合、あるいはプローブが損傷または汚染した場合に、大きな欠点となる。さらに、MEMSによって提供される測定範囲は、機構のサイズによって厳密に制限されることが多く、このため、ナノプローブからマイクロプローブに切り替える間に問題となることがある。
【0009】
サブミリニュートン力測定に使用される別のセンサ群は、光学ベースの溶液である。光干渉法は、非常に精密な変位測定を要求する用途に広く使用されている。原理的には、光ファイバを通って輸送された光ビームは、測定された物体から反射して、干渉計に戻り、さらなる分析が行われる。比較的小さな寸法の光ファイバは、この解決策を非常にコンパクトにし、その結果、この解決策は、薄い針構造に使用され得る。光学的方法は、信号対雑音比(SNR)および環境要因に対する不感性、例えば、真空または電場に対する不感性に関して、上述したセンサより優れている。一方、それらは、感度の高いシグナルコンディショナと、電気的接続よりも可撓性の低いカスタムプローブ針に一体化された光ファイバとを必要とする。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】Y.F. Li., “A sensor-based robot transition control strategy”, The International Journal of Robotics Research,15,128-136,1996
【非特許文献2】P.H.J. Schellekens et al., “A silicon-etched probe for 3-D coordinate measurements with an uncertainty below 0.1 um”, IEEE Trans. Instrumentation and Measurement,50,1519-1523,2001
【非特許文献3】Q. Xu. et al., “Design and simulation of a passive-type constant force MEMS microgripper”,1-6,2018
【非特許文献4】H.Hashimoto et al., “Two-dimensional fine particle positioning under an optical microscope using a piezoresistive cantilever as a manipulator”,1,09,2000
【非特許文献5】S. Muntwyler et.al, “Monolithically integrated two-axis micro tensile tester for the mechanical characterization of microscopic samples”, Journal of Microelectromechanical Systems,19,5,1223-1233,2010
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
全体的に、サブミリニュートン力測定のためのマイクロ/ナノ応用に関して言えば、既存の技術は、特定の針の使用を必要とするため、あるいは特定用途に限定された複雑な器具の取り扱いを含むため、満足すべき解決策を提供しない。
【0012】
したがって、特定の針を必要とするのではなく、使用および製造がより容易であり、適応可能であり、従来のプローブ針と互換性のある装置が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の問題は、本発明による装置および方法によって解決される。
【0014】
本発明は、プローブが物体に及ぼす接触力を測定するための装置に関し、この装置は、
・レバーおよび前記プローブであって、前記プローブは、レバーに固定され、物体に接触するように設計され、レバーは、結合手段によって本体に旋回可能に結合される、レバーおよびプローブと、
・物体に結合された固定フレームであって、固定フレームは物体に対して不動である、固定フレームと、
・物体に対して移動して、プローブを物体に接触させて、接触力を発生させるように設計された、前記本体であって、前記接触力は、それによって、旋回軸の周りでレバーを本体に対して旋回させる、本体と、
・旋回時に、本体に対する前記レバーの変位を測定するためのセンサと、
を備え、
装置は、結合手段が、好ましくはその回転中に旋回軸の周りのレバーの回転剛性を制御するように、換言すれば、調整するように適合された制御剛性手段を備え、プローブが物体に接触すると、センサによって測定されたレバーの変位は、プローブが物体に及ぼす力に比例する、換言すれば、プローブと物体との間の前記接触力に比例することを特徴とする。
【0015】
本発明の装置は、レバーに取り付けられ、物体に接触するように設計されたプローブを備える。レバーは、プローブと物体との間の接触力に比例する変位を増幅することのできる増幅レバーである。プローブが物体に接触すると、物体とプローブとの間に、接触力と呼ばれる力が生成される。接触力は、旋回軸を中心として本体に対して、レバーを旋回させるためのトルクを付与する。本発明によって、物体に既知の正確な力を加えることが可能になる。
【0016】
プローブと接触すると、レバーは旋回軸を中心に旋回し、この旋回がセンサによって測定される。言い換えると、物体とプローブとの間の接触がレバーの旋回運動をトリガする。センサは、レバーのピボットによって誘起される変位を測定することを可能にする。したがって、装置は、物体とプローブとの間の接触力を検出し、定量化するように、接触力を変位に変換することを可能にする。
【0017】
装置は、その旋回中にレバーの剛性を制御するための制御剛性手段を備える。制御剛性手段は、レバーの回転剛性を最小化することを目的とし、その結果、プローブと物体とが接触すると、レバーの旋回とセンサによって測定される変位との間の相関が改善される。剛性を制御することにより、精度と感度が向上した装置が提供される。機構の剛性が減少すると、所与の力による変位が増加し、このことにより、我々の装置の感度が向上する。有利なことに、装置は、ノイズの影響を受けにくくなる。
【0018】
また、制御剛性手段は、制御剛性手段を備えない装置と比較して、修正可能な信号対雑音比(SNR)を提供する。好ましくは、前記信号対雑音比は、改善される。
【0019】
有利なことに、制御剛性手段は、旋回中に剛性ゼロでレバーの旋回を達成するために配置される。本発明において、「ゼロ剛性」とは、数nN/m未満の範囲、例えば5nN/m未満の剛性を意味する。
【0020】
公知解決とは対照的に、本発明による装置は、ミリメートルからマイクロメートルまたはナノメートルの寸法、生体試料、半導体素子、ウェーハ、時計ムーブメントの構成要素などのマイクロメカニクス部品、生物学的材料などの様々な物体に適応可能である。
【0021】
一実施形態によると、制御剛性手段は、少なくとも1つのアクチュエータと、少なくとも1つの弾性要素とを備え、前記アクチュエータは、前記弾性要素の剛性を制御し、言い換えると、前記弾性要素の剛性を制御する。したがって、レバーの回転剛性は、アクチュエータを操作することによって調整することができる。
【0022】
一実施形態によれば、制御剛性手段は、少なくとも1つのモジュールを備え、各モジュールは、少なくとも1つのアクチュエータおよび少なくとも1つの弾性要素を備える。モジュールは、一方では本体に、他方ではレバーに結合される。装置が2つ以上のモジュールを備える場合、各モジュールは、レバーの個別の部分を作動させるように配置することができる。各モジュールは、レバーの回転剛性の調整に寄与する。
【0023】
例えば、制御剛性手段が2つ以上のモジュールを備える場合、各モジュールを独立して設定することができ、それによって、装置の剛性設定範囲が拡大され、より正確な設定が可能にする。
【0024】
一実施形態では、アクチュエータは、圧電アクチュエータ、静電アクチュエータ、櫛状駆動アクチュエータ、電磁熱アクチュエータ、磁気弾性アクチュエータ、ボイスコイルアクチュエータ、機械アクチュエータ、及びこれらの組み合わせの中から選択される。
【0025】
一実施形態によれば、弾性要素は、バネ、プリロードバネ(pre-loaded spring)、板バネ、ブレード、およびそれらの組み合わせの中から選択される。
【0026】
一実施形態によると、レバーは、その質量中心が旋回軸上に存在するように、静的に平衡される、取られている。言い換えると、レバーの質量中心は、レバーが重力または線形加速度に反応しないように、旋回軸上に存在する。
【0027】
一実施形態によると、力は、ナノニュートンの範囲内にある。これは、例えば、電気的接触の特性評価、ナノ構造の特性評価、生物学的材料または化学化合物の分析に適用することができる。
【0028】
一実施形態によると、本体は、固定フレームに対して、例えば、重力方向に延在する軸に沿って平行移動するように、本体を固定フレームに対して移動させるための第二のアクチュエータによって、固定フレームに対して作動される。したがって、固定フレームは、物体に対する前記固定フレームの位置を調整するために、本体に対して移動可能である。
【0029】
一実施形態によれば、装置は、固定フレームに対する本体の位置を示すための第二のセンサをさらに備える。
【0030】
一実施形態では、センサは、レバー上の第一のマークと本体上の第二のマークとを備え、第二のマークに対する第一のマークの位置は、本体に対するレバーの相対位置を示し、その結果、プローブが物体に接触すると、主レバーは旋回軸の周りに旋回し、前記旋回運動は、第二のマークに対するレバーの第一のマークの変位を引き起こし、前記変位は、プローブによって物体に及ぼされる接触力に比例する。有利なことに、第一のマークと第二のマークとの間の変位をモニタリングすることは、画像処理技術を介して達成することができる。
【0031】
一実施形態によれば、センサは、光学センサ、静電センサ、ボイスコイルセンサ、電熱センサ、電磁センサ、圧電センサ、およびそれらの組み合わせの中から選択される。
【0032】
一実施形態では、弾性要素は、2つ以上の安定状態を有する弾性要素、好ましくは双安定弾性要素を備える。このような弾性要素は、接触力が所定の閾値を超えると、少なくとも第一の位置から第二の位置(すなわち、少なくとも2つの安定位置)に切り替わるように設計される。これらの弾性要素によって、壊れやすい物体を保護することが可能になる。
【0033】
一実施形態によれば、装置は、ロードセルである。
【0034】
一実施形態によると、装置は、少なくとも部分的に導電性材料または半導電性材料で構成される。
【0035】
一実施形態によれば、装置は、微細加工技術に適合する材料、例えば、シリコンまたは溶融シリカ、例えば、ガラスから作製される。
【0036】
また、本発明は、プローブによって物体に及ぼされる接触力を測定する方法にも関し、この方法は、
・i)本発明による装置を提供するステップと、
・ii)プローブを物体と接触させて接触力を生成するように、物体に対して本体を移動させ、それによって前記接触力が旋回軸の周りで前記レバーを本体に対して旋回させるステップと、
・iii)レバーの旋回によって引き起こされるセンサの変位を測定するステップと、
・iv)センサによって測定された変位に基づいて、プローブが物体に及ぼす接触力を決定するステップと、
を含む。
【0037】
この方法では、装置は受動モードにあり、これは装置が受動的であり、試料に力を及ぼさないことを意味する。換言すれば、レバーの偏向振幅は、プローブと物体との間の接触力と相関する。
【0038】
有利なことに、クレームされた装置によって、また、センサがレバーの変位を示すときに、プローブと物体との間の接触を検出することが可能になる。
【0039】
本発明は、さらに、プローブと物体との間の接触力を維持するための方法にも関し、この方法は、
・i)本発明による装置を提供するステップであって、制御剛性手段が少なくともアクチュエータおよび少なくとも弾性要素を備え、アクチュエータが弾性要素の剛性を制御する、ステップと。
・ii)プローブを物体に接触させて接触力を生成するように物体に対して本体を移動させ、これにより、前記接触力は、レバーを本体に対して旋回軸の周りで旋回させる、ステップと、
・iii)プローブが物体に接触しているとき、結合手段のアクチュエータを作動させて、接触力に対抗する平衡力を作り出し、それによって、プローブと物体との間の接触を維持する、ステップと、
を含む。
【0040】
これらの方法の特定の利点は、本発明の装置の利点と同様であるので、ここでは繰り返さない。
【0041】
この方法は、プローブと物体との間の接触を維持する問題に対処する。そのために、装置は、能動モードにあり、すなわち、作動手段のアクチュエータは、レバーを作動させて、接触力の平衡をとる。この方法は、例えば、プローブと壊れやすい物体との間の接触を維持する場合に、特に有利である。
【0042】
一実施形態では、弾性要素が複数の安定状態を有し、プローブに発せられる接触力が閾値を超えた場合に、弾性要素が少なくとも第一の安定位置から第二の安定位置に切り替わるように配置され、プローブと物体との接触力が閾値を超えた場合に、弾性要素が第一の安定位置から第二の安定位置に切り替わるように、レバーがプローブと物体との間の接触を維持して平衡をとるように作用する。接触力は、プローブと物体との間の接触力の最大値に対応する閾値によって制限される。制御剛性手段は、物体に応じて閾値を調整するように調節することができる。物体とプローブとの間の接触が様々な安定状態の間に維持されるので、2つ以上の安定状態を有する弾性要素が有利である。多安定弾性要素、すなわち、多安定旋回の利点は、プローブと測定されるべき物体の両方の過負荷保護である。
【0043】
一実施形態によれば、制御剛性手段は、アクチュエータが作動して前記平衡力を発生させたときに、結合手段の剛性を調整するために配置され、レバーの決定された移動にわたって、プローブと物体との間に一定の接触力を維持するようになっている。この実施形態では、制御剛性は、物体とプローブとの間の一定の力を保証するために、平衡力を接触力に適合させるために配置される。
【0044】
一実施形態では、本方法は、ステップii)の前に、制御剛性手段を動作させて、決定された剛性を設定するステップを含む。
【0045】
装置について説明した実施形態は、必要な変更を加えて本発明による方法にも適用され、その逆も同様である。
【0046】
本発明のさらなる特定の利点および特徴は、添付の図面を参照する本発明の少なくとも1つの実施形態の以下の非限定的な説明から、より明確になる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【発明を実施するための形態】
【0048】
本発明の詳細な説明は、実施形態の任意の特徴を、有利な方法で異なる実施形態の任意の他の特徴と組み合わせることができるので、非限定的な方法で本発明を例示することを意図している。
【0049】
図1~
図3は、本発明による装置100,200,300の様々な実施形態を表す。
まず、各実施形態を詳細に説明する前に、装置100,200,300の一般的な説明を提供する。
【0050】
装置100,200,300は、その上に固定されたプローブ102.202.302を有するレバー101,201,301を備え、前記プローブは、物体103.203.303に接触し、接触力と呼ばれる力をその物体に及ぼすように設計されている。レバー101、202、301は、本体104、204、304に旋回可能に結合され、前記本体は、固定フレーム105、205、305に結合されている。本体104、204、304およびレバー101、202、301は、固定フレーム105、205、305に対して移動可能であり、一方、前記固定フレームは、物体103、203、303に対して不動である。
【0051】
本体104,204,304は、物体103,203,303に対して移動するように設計され、プローブ102,202,302を前記物体と接触させる。プローブ102、202、302が物体103、203、303に接触すると、レバー101、202、301は、本体104、204、304に対して旋回軸P1、P2、P3を中心として旋回する。レバー101、202、301の変位は、センサ106、206、306によって測定され、前記変位によって、プローブ102、202、302が物体103、203、303に及ぼす接触力を計算することが可能になる。本体104、204、304に対するレバー101、202、301の旋回は、結合手段107、207、307によって保証される。結合手段107、207、307は、旋回中のレバー101、202、301の剛性を制御するための制御剛性手段108、208、308をさらに備える。剛性手段は、モジュールで構成することができ、各モジュールは、レバーの剛性、言い換えると、レバーの全体的な剛性に寄与する。
【0052】
図1に表わされる実施形態では、結合手段107の制御剛性手段108は、2つのモジュール109から構成され、その2つは、レバー101の中央部を本体104と結合する第一のモジュール109aと、レバー101の遠位部、すなわちプローブ102の近傍を本体104と結合する第二のモジュール109bである。
【0053】
第一のモジュール109aは、弾性要素として作用するプリロードバネ110と、2つのスライド111、112(またはスライドブロック)とを備え、前記バネ110の各端部は、1つのスライド111、112に取り付けられ、バネ110は、スライド111、112間の距離を調整するように設計される。前記スライド111の一方は本体104に取り付けられ、他方はリンクアーム113を介してレバー101に取り付けられ、バネ110の圧縮/減圧がレバー101と本体104との間の距離を調節する。各スライド111、112は、本体104上に固定されたアクチュエータ114によって作動される。スライド111は、圧電アクチュエータ115によって作動されるのに対し、スライド112は、ねじ116によって作動される。レバーの回転剛性は、第一のモジュール109aのアクチュエータ114を設定することによって調整することができる。
【0054】
第一のモジュール109aは、第一のモジュール109aの剛性を示す剛性センサ117をさらに備える。
【0055】
第二のモジュール109bは、レバーおよび本体104の両方に取り付けられたフィンガ118を備え、
・フィンガ118は、螺旋バネ119を介して旋回軸P1の旋回点上でレバー101に結合され、螺旋バネの先端は前記フィンガ上及び前記レバー上にそれぞれ固定され、
・フィンガ118は、本体104のガイド121に受け入れられるピン120を備え、モジュール109bは、ガイド120内のフィンガのピンの変位を作動させるために本体104内に螺合されるネジ122を備える。
【0056】
ネジ122の作動は、ガイド121内のピン120の変位を駆動し、螺旋バネをチャージまたはディスチャージ(charge or discharge)させて、第二のモジュール109bの剛性を変調させる。
【0057】
装置100のセンサ106は、レバー101上の第一のマーク123と、本体104上の第二のマーク124とを備え、第二のマーク124に対する第一のマーク123の位置は、本体104に対するレバー101の相対位置を示す。例えば、第一のマーク123が第二のマーク124と位置合わせされるとき、プローブ102は物体103に力を及ぼさない。プローブ102が物体103に接触すると、レバー101の枢動によって、第二のマーク124に対する第一のマーク123のシフトまたは変位が誘発される。
【0058】
第一の実施形態では、装置100は、固定フレーム105に対して本体104を作動させるための第二のアクチュエータ125、例えば、圧電アクチュエータをさらに備える。装置100は、固定フレーム105に対する本体104の位置を示すための第二のセンサ126をさらに備える。本実施形態では、第二のセンサ126は、センサ106と同様である。
【0059】
装置100は、2つのモード、すなわち、受動モードおよび能動モードで動作することができる。
【0060】
受動モードでは、本体104は、結合手段107によって移動されて、プローブ102を物体103に接触させ、接触力を生成する。例えば、第二のアクチュエータ126は、物体に対して(および固定フレーム105に対して)本体を動かすように作動される。この変位は、第二のセンサ127上に示される。プローブ102と物体103との間の接触は、旋回軸P1の旋回点を中心としてレバー101の旋回を駆動し、前記旋回は、プローブ102と物体103との間の接触力に比例する第二のマーク125に対する第一のマーク124の変位を誘発する。
【0061】
能動モードでは、結合手段107は、レバー101を平衡力で作動させて接触力を打ち消すように配置される。例えば、この実施形態では、結合手段107は、平衡力でレバー101を作動させるための追加のアクチュエータ127をさらに備える。あるいは、第一および/または第二のモジュールを形成するアクチュエータを使用することもできる。
【0062】
装置100は、レバー101の変位運動を制限するために、2つのストッパ128、129をさらに備える。この特徴は、
図2および
図3に示す実施形態にも存在する。
【0063】
図2は、第二の実施形態による装置200を表す。第一の実施形態による装置100について既に説明した第二の実施形態による装置200の特徴は、以下では繰り返さない。
【0064】
図1に表わす装置100と
図2の1つとの間の主な相違は、結合手段209の第二のモジュール209bに関するものである。第二のモジュールは、
・本体204からレバー201に向かって延びる突出部230であって、前記突出部は、螺旋バネを備えた旋回点P2上でレバー201に取り付けられる、突出部230と、
・プリロードバネ231であって、その先端がそれぞれレバー201と、本体に結合されたベース232に取り付けられ、前記ベースは、本体に対して移動可能であり、ネジによって作動されて、前記プリロードバネ231をチャージまたはディスチャージさせる、プリロードバネ231と、
を備える。
【0065】
第二のモジュール209bの剛性は、第二のモジュール209bのネジ222を作動させることによって調整することができる。
【0066】
プローブ102と物体103との間の接触により、レバー101は、旋回軸P1を中心として旋回する。
【0067】
装置200は、第一の実施形態による装置100と同様に、能動モードまたは受動モードのいずれかで動作することができる。
【0068】
プローブ202と物体203との間の接触により、レバー201は、旋回点P2を中心としてピボットする。
【0069】
図3は、第三の実施形態による装置300を表す。(第一または第二の実施形態による)装置100または200について既に説明した(第三の実施形態による)装置300の特徴は、以下では繰り返さない。
【0070】
装置300の制御剛性手段308は、第一のモジュール309aおよび第二のモジュール309bを備える。
【0071】
第一のモジュール309aは、スライド311を備え、スライド311は、
・2つのブレード333を介して本体304と、
・2つの他のブレード333を介するリンクアーム313であって、前記リンクアーム313が前記レバーに接続されている、リンクアームと、
に取り付けられている。
【0072】
第一のモジュール309aは、アクチュエータ314と、ブレードの負荷をチャージ/ディスチャージするためのネジ316とをさらに備え、それによって第一のモジュール309aの剛性を変調する。
【0073】
第二のモジュール309bも、第一のモジュール309aと同様に、ブレードの結合に基づいている。第二のモジュール309bは、ブレード334によって本体304とレバー301との間に懸架されたベース332を備え、ベースは、
・交差ブレード335を有する旋回点P3上のレバー301と、
・2つのブレード334によって本体304に、
取り付けられている。
【0074】
第二のモジュール309bは、本体304にネジ込まれたネジ322をさらに備えるが、このネジは、ベース332を変位させるためであり、したがって、ブレード334、335の負荷をチャージまたはディスチャージさせ、それによって、第二のモジュール309bの剛性を調整させるためのものである。
【0075】
装置300では、本体304は、固定フレーム305に対する本体304の位置決めを容易にするために、追加のブレード336を有する固定フレームに結合される。多数の実施形態に関連して実施形態を説明したが、多くの代替形態、修正形態、および変形形態が、当業者には明白であろうこと、または明白であることは明らかである。したがって、本開示は、本開示の範囲内にあるすべてのそのような代替形態、修正形態、相当形態および変形形態を包むことを意図している。これは、例えば、特に、使用可能な異なる装置に関する場合である。
【符号の説明】
【0076】
100 第一の実施形態による装置
101 レバー
102 プローブ
103 物体
104 本体
105 固定フレーム
106 センサ
107 結合手段
108 制御剛性手段
109a 結合手段の第一のモジュール
109b 結合手段の第二のモジュール
110 プリロードバネ
111 第一のモジュールのスライド
112 第一のモジュールのスライド
113 第一のモジュールのリンク
114 第一のモジュールのアクチュエータ
115 第一のモジュールの圧電アクチュエータ
116 第一のモジュールのネジ
117 第一のモジュールの剛性センサ
118 第二のモジュールのフィンガ
119 第二のモジュールの螺旋バネ
120 フィンガのピン
121 ピンのガイド
122 第二のモジュールのネジ
123 センサの第一のマーク
124 センサの第二のマーク
125 第二のアクチュエータ
126 第二のセンサ
127 追加のアクチュエータ
128 ストッパ
129 ストッパ
200 第二の実施形態による装置
201 レバー
202 プローブ
203 物体
204 本体
205 固定フレーム
206 センサ
207 結合手段
208 制御剛性手段
209a 結合手段の第一のモジュール
209b 結合手段の第二のモジュール
210 第一のモジュールのプリロードバネ
211 第一のモジュールのスライド
212 第一のモジュールのスライド
213 第一のモジュールのリンク
214 第一のモジュールのアクチュエータ
215 第一のモジュールの圧電アクチュエータ
216 第一のモジュールのネジ
217 第一のモジュールの剛性センサ
219 第二のモジュールの螺旋バネ
222 第二のモジュールのネジ
223 第一のマーク
224 第二のマーク
225 第二のアクチュエータ
226 第二のセンサ
227 追加のアクチュエータ
228 ストッパ
229 ストッパ
230 第二のモジュールの突出
231 第二のモジュールのプリロードバネ
232 第二のモジュールのベース
300 第三の実施形態による装置
301 レバー
302 プローブ
303 物体
304 本体
305 固定フレーム
306 センサ
307 結合手段
308 制御剛性手段
309a 結合手段の第一のモジュール
309b 結合手段の第二のモジュール
311 第一のモジュールのスライド
313 第一のモジュールのリンクアーム
314 第一のモジュールのアクチュエータ
316 第一のモジュールのネジ
317 第一のモジュールの剛性センサ
322 第二のモジュールのネジ
323 センサの第一のマーク
324 センサの第二のマーク
325 第二のアクチュエータ
326 第二のセンサ
327 追加のアクチュエータ
328 ストッパ
329 ストッパ
332 第二のモジュールのベース
333 第一のモジュールのブレード
334 第二のモジュールのブレード
335 第二のモジュールの交差ブレード
336 追加のブレード
【国際調査報告】