(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-10
(54)【発明の名称】自分好みにカスタマイズ可能なマイクロLED装身具
(51)【国際特許分類】
A44C 25/00 20060101AFI20220603BHJP
A44C 9/00 20060101ALI20220603BHJP
F21L 4/00 20060101ALI20220603BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20220603BHJP
F21V 33/00 20060101ALI20220603BHJP
H05B 47/19 20200101ALI20220603BHJP
H05B 45/12 20200101ALI20220603BHJP
H05B 47/11 20200101ALI20220603BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20220603BHJP
F21Y 109/00 20160101ALN20220603BHJP
F21Y 107/70 20160101ALN20220603BHJP
【FI】
A44C25/00 A
A44C9/00
F21L4/00 510
F21L4/00 500
F21V23/00 113
F21V23/00 140
F21V33/00
H05B47/19
H05B45/12
H05B47/11
F21Y115:10
F21Y109:00
F21Y107:70
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021559893
(86)(22)【出願日】2020-04-10
(85)【翻訳文提出日】2021-11-29
(86)【国際出願番号】 KR2020004865
(87)【国際公開番号】W WO2020209653
(87)【国際公開日】2020-10-15
(31)【優先権主張番号】10-2019-0043068
(32)【優先日】2019-04-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507073343
【氏名又は名称】リム,ソン-キュ
(71)【出願人】
【識別番号】515203859
【氏名又は名称】キム,ミョン-ヒ
(71)【出願人】
【識別番号】515203192
【氏名又は名称】リム,ジョン-ホ
(71)【出願人】
【識別番号】515203206
【氏名又は名称】リム,ジョン-ユン
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】リム,ソン-キュ
(72)【発明者】
【氏名】キム,ミョン-ヒ
(72)【発明者】
【氏名】リム,ジョン-ホ
(72)【発明者】
【氏名】リム,ジョン-ユン
【テーマコード(参考)】
3B114
3K014
3K273
【Fターム(参考)】
3B114BA03
3B114BC05
3B114BC09
3K014AA01
3K273PA01
3K273PA10
3K273QA15
3K273SA02
3K273SA05
3K273SA17
3K273SA22
3K273SA24
3K273TA03
3K273TA05
3K273TA22
3K273TA54
3K273UA12
3K273UA14
3K273UA15
3K273UA17
3K273UA22
3K273UA29
3K273UA30
(57)【要約】
本発明は、自分好みにカスタマイズ可能なマイクロLED装身具に係り、さらに詳しくは、着用者の特定の身体部位に着用して当該部分を際立たせるための発光可能な装身具(100)と、駆動手段(200)と、前記装身具(100)の表面に被せられる透明マイクロLEDディスプレイスキン(300)と、前記装身具(100)の内部のマスター部(400)及び遠隔スレーブ(500)と、スマートフォン(600)とを備えて構成され、着用者が、スマートフォン(600)のAPPを用いて選択的に透明マイクロLEDディスプレイスキン(300)を制御して、自分の現在の状況に合わせて様々な色及び模様を持続的に変形して表現することができる有用な発明である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人の手首、足首、指、首、頭、まつげ、人工手の爪、人工足の爪のうちいずれか一か所に着用する発光可能な装身具(100)であって、
前記装身具(100)の本体の外側に構成され、透明性と可撓性を有する透明可撓性基板(310)と、前記透明可撓性基板(310)の上に転写され且つ取り付けられ、マイクロLED画素(330)を有する半導体デバイス層(320)とを備え、前記装身具(100)の表面に被せられる透明マイクロLEDディスプレイスキン(300)と;
前記装身具(100)の本体の外側に前記マイクロLEDディスプレイスキン(300)から隔てて構成され、電源部(430)を制御する電源スイッチ(410)と、USBケーブルを介したバッテリーの充電のための充電ポート(420)と、前記電源スイッチ(410)から制御される電源部(430)と、前記充電ポート(420)により充電された電力を蓄えるバッテリー(440)と、前記電源部(430)に電源を無線にて供給するための無線電気コイルを有する電源無線供給部(450)と、スマートフォン(600)をはじめとする外部機器及びその他の装置との近距離無線通信のための近距離無線通信部(460)と、前記装身具(100)の透明マイクロLEDディスプレイスキン(300)における色の表現のための制御を行う主制御部(470)と、エネルギーそれ自体の生成のためのエネルギーハーベスティング部(480)と、装身具の外部の光の明るさを検出するための光検出部(490)とを備えるマスター部(400)と;
前記装身具(100)の本体のマスター部(400)から一定の間隔を隔てた位置に構成され、前記電源無線供給部(450)から発生されたパワーを受信する無線電気アンテナ(510)と、前記透明マイクロLEDディスプレイスキン(300)の駆動及び制御のための遠隔制御部(520)と、前記マスター部(400)との超近接遠隔送受信のための送受信部(530)と、エネルギーそれ自体の生成のためのエネルギーハーベスティング部(540)と、外部の光の明るさを検出するための光検出部(550)とを備える遠隔スレーブ(500)と;
前記マスター部(400)と近距離無線通信部(460)との間の近距離無線通信方式を用いて、前記マスター部(400)または遠隔スレーブ(500)の主制御部(470)または遠隔制御部(520)を制御可能なAPPを備えるスマートフォン(600)と;を備えることを特徴とする自分好みにカスタマイズ可能なマイクロLED装身具。
【請求項2】
前記光検出部(490、550)は、
前記装身具(100)に印加される外部の光量を感知した後、前記主制御部(470)及び前記遠隔制御部(520)にそれぞれ印加し、
前記主制御部(470)及び前記遠隔制御部(520)は、印加された光量に基づいて、前記透明マイクロLEDディスプレイスキン(300)のディスプレイの輝度(明るさ)を制御することを特徴とする請求項1に記載の自分好みにカスタマイズ可能なマイクロLED装身具。
【請求項3】
前記ハーベスティング部(480、540)は、光電素子、熱電素子、圧電素子、無線電気変換素子のうちのいずれか一種またはそれらの組み合わせで構成されることを特徴とする請求項1に記載の自分好みにカスタマイズ可能なマイクロLED装身具。
【請求項4】
前記透明マイクロLEDディスプレイスキン(300)は、
前記APPを介して特定の透明マイクロLEDディスプレイスキン(300)を制御するとき、前記特定の透明マイクロLEDディスプレイスキン(300)に近いマスター部(400)または遠隔スレーブ(500)により制御されることを特徴とする請求項1に記載の自分好みにカスタマイズ可能なマイクロLED装身具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自分好みにカスタマイズ可能なマイクロLED装身具に係り、さらに詳しくは、人の手首、足首、指、首、頭、ヘアバンド、靴、人工手の爪、人工足の爪のうちいずれか一か所に着用する装身具の外側の表面に透明マイクロLEDディスプレイスキンを被せてから、前記透明マイクロLEDディスプレイスキンを制御するマスター部及び遠隔スレーブを構成し、着用者が遠隔から前記透明マイクロLEDディスプレイスキンを制御可能にスマートフォンと連動させて、選択的に前記透明マイクロLEDディスプレイスキンの色及び模様を着用者が着用していながら、着用者が手軽かつ自由に、持続的に多くの形態で変形させることができる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、装身具は、着飾るために用いられるものであって、指輪、イヤリング、装飾品、ネックレス、腕輪、かんざし、ヘアベンド、ブローチ、ネクタイピン、帽子、かばん、靴、人工手の爪、人工足の爪等がある。
【0003】
この種の装身具は、人間が衣服を作って着る前から、貝殻や木の葉等の自然物を身につけることが、装身具の始めであり、古い洞窟壁画等をみれば、衣服を着ていない女性の裸に、帽子、長いネックレス、腕輪等をつけていることから見られ、装身具は、様々な形態で、頭、腰、肘、耳、鼻、唇、首、胸、腹、腕、ふくらはぎ、脚、足等の体のあちこちを飾り、これは、人間にとって着飾って自己表現したがる本能的な欲望があるからである。
【0004】
一方、装身具は、当該位置において美しさを表すか、個性を際立たせて差別化してしゃれることを、その目的とするが、このような目的により、着用者が着用時、洗練または独特なデザインを好んでおり、人間は、様々な装身具の購買欲望を有している。
【0005】
しかしながら、従来の装身具は、昼間や光がある場所でのみ目立ち、暗所や夜間には、装身具としてのその役割を行うことができないという問題点があり、最近、装身具の内部または外部から光を発散させ、暗所または夜間でも、装身具の役割を行うことができるようにしている。
【0006】
まず、従来の技術を調べてみると、韓国登録実用新案第20-0251359号公報は、アクセサリーの前面部の所定の位置に構成され、外部からの人の接近を感知し、感知信号を出力する感知部と、前記アクセサリーの内部に挿入構成され、前記感知部から出力された信号を受信し、信号処理して、前記人の接近距離を計算し、既に指定された距離以内に接近する場合、発光のための発光信号を出力する制御部と、アクセサリーの前面部の所定の位置に設けられ、前記制御部から受信された発光信号により発光を行う発光部と、を備えて構成される発光機能を有するアクセサリーに関する技術である。
【0007】
また、韓国公開特許第10-2009-0120871号公報は、LED照明装飾された発光アクセサリーに係り、外観のデザインされた特性により、所定の色で処理され、様々な形状で形成され、内部の光が外部に発散するようになる模型部と、前記模型部の下側に光を拡散するように形成される拡散部と、前記拡散部の下側に、金属板にLEDを光源として発光装置が構成され、光を発光する発光部と、前記発光部の下側に電源の役割をするように挿入されるバッテリーと、前記バッテリーを下側から支持し、前記模型部と結合されるバッテリーケースと、前記バッテリーケースの下側に取り付けられる固定部と、を備えるLED照明装飾された発光アクセサリーに関する技術である。
【0008】
さらに、韓国公開特許第10-2009-0102005号公報は、LED照明装飾された発光ネックレスにおいて、外観のデザインされた特性により、所定の色で処理され、様々な形状で形成され、側面からみたとき、中間部分が上下に分けられて開閉されるように結合される構造で構成され、発光時、内部から光が拡散されるように、内部が空いており、内部の光が外部に発散されるように構成される模型体と、前記模型体の内部の中心にLEDを光源として発光装置が構成され、光を発光する発光体と、前記発光体の両側に通電するように電気的に連結され、模型体に構成されたワイヤ穿孔から模型体の外部に抜け出て、両側が同じ長さを有するワイヤと、前記ワイヤの模型体と発光体の反対側の端部に連結されて構成されるバッテリーケースと、前記バッテリーケースにバッテリーが挿入されて電源供給されるように構成されるLED照明装飾された発光ネックレスに関する技術である。
【0009】
しかしながら、上記した従来技術は、装身具の外部に光を発散させて、暗所や夜間に装身具の役割をするとともに、着用者の興味を起こすことができるが、単色でのみ発散されるので、そのデザイン等の単調さを避けられなかった。
【0010】
すなわち、従来の装身具は、今まで、装身具を作った人が作っておいたその固定された状態及び色でのみ着用しなければならないという問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】韓国登録実用新案第20-0251359号公報
【特許文献2】韓国公開特許第10-2009-0120871号公報
【特許文献3】韓国公開特許第10-2009-0102005号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、上述した従来技術の問題を解決するために案出されたものであり、装身具の外側の表面に全体的もしくは部分的に透明マイクロLEDディスプレイスキンが被せられて構成されるが、一つ以上で構成し、前記装身具の外部の一側に構成するが、前記透明マイクロLEDディスプレイスキンに近い位置にマスター部及び遠隔スレーブを構成して、前記透明マイクロLEDディスプレイスキンを制御し、前記マスター部及び遠隔スレーブを遠隔制御するために、一つ以上のスマートフォンを連動させ、前記スマートフォンにインストールされるAPPを用いて、前記透明マイクロLEDディスプレイスキンを制御することにより、装身具の着用者が外部環境や気持ちにより、単色または多色の色及び模様を様々かつ持続的な変化で表現することができるようにし、自身が創作者となるようにする自分好みにカスタマイズ可能なマイクロLED装身具を提供するところに主眼点をおいてその技術的な課題を解決するために完成したものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
そこで、本発明は、人の手首、足首、指、首、頭、まつげ、人工手の爪、人工足の爪のうちいずれか一か所または数か所に着用する発光可能な装身具において、前記装身具本体100の外側に構成されるが、透明性と可撓性を有する透明可撓性基板310と、前記透明可撓性基板310の上に転写され且つ取り付けられ、マイクロLED画素330を有する半導体デバイス層320とを備え、前記装身具100の表面に被せられる透明マイクロLEDディスプレイスキン300と;前記装身具本体100の外側に前記マイクロLEDディスプレイスキン300から隔てて構成されるが、電源部430を制御する電源スイッチ410と、USBケーブルを介したバッテリーの充電のための充電ポート420と、前記電源スイッチ410から制御される電源部430と、前記充電ポート420により充電された電力を蓄えるバッテリー440と、前記電源部430に電源を無線にて供給するための無線電気コイルを有する電源無線供給部450と、スマートフォン600をはじめとする外部機器及びその他の装置との近距離無線通信のための近距離無線通信部460と、前記装身具の透明マイクロLEDディスプレイスキン300における色の表現のための制御を行う主制御部470と、エネルギーそれ自体の生成のためのエネルギーハーベスティング部480と、装身具の外部の光の明るさを検出するための光検出部490とを備えるマスター部400と;前記装身具本体100のマスター部400から一定の間隔を隔てた位置に構成されるが、前記電源無線供給部450から発生されたパワーを受信する無線電気アンテナ510と、前記透明マイクロLEDディスプレイスキン300の駆動及び制御のための遠隔制御部520と、前記マスター部400との超近接遠隔送受信のための送受信部530と、エネルギーそれ自体の生成のためのエネルギーハーベスティング部540と、外部の光の明るさを検出するための光検出部550とを備える遠隔スレーブ500と;前記マスター部400と近距離無線通信部460との間の近距離無線通信方式を用いて、前記マスター部400または遠隔スレーブ500の主制御部470または遠隔制御部520を制御可能なAPPを備えるスマートフォン600と;を備えることを技術的な特徴とする。
【0014】
前記光検出部490、550は、装身具に印加される外部の光量を感知した後、前記主制御部470と遠隔制御部520にそれぞれ印加し、前記主制御部470と遠隔制御部520は、印加された光量に基づいて、透明マイクロLEDディスプレイスキン300のディスプレイの輝度(明るさ)を制御することを技術的な特徴とする。
【0015】
前記ハーベスティング部480、540は、光電素子、熱電素子、圧電素子、無線電気変換素子のうちのいずれか一種またはそれらの組み合わせで構成されることを技術的な特徴とする。
【0016】
前記透明マイクロLEDディスプレイスキン300は、前記APPを介して特定の透明マイクロLEDディスプレイスキン300を制御するとき、前記特定の透明マイクロLEDディスプレイスキン300に近いマスター部400または遠隔スレーブ500により制御されることを技術的な特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明の自分好みにカスタマイズ可能なマイクロLED装身具によれば、暗所または夜間にも、装身具の目的をそのまま保つとともに、催し、祭り、パーティ、イベントなど自分の現在の状況に合わせて様々な色及び模様を手軽に持続的に変形することができて現場の状況に即座(着用者が創作者として自己表現をする)で対応することができて、様々な色及び模様の変形を用いて、ユーザーの興味をそそるとともに、装身具の未来のパーションを導く画期的な発明であり、しかも、低電力・充電可能なバッテリーを用いて自体的に電力を供給することにより、長時間にわたって使用可能であるという効果を奏する有用な発明である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の好適な実施形態を示す正面図である。
【
図2】本発明の好適な実施形態を示す断面図である。
【
図3】本発明の透明マイクロLEDディスプレイスキンを示す図である。
【
図4】本発明のマスター部の好適な実施形態を示す構成図である。
【
図5】本発明の遠隔スレーブの好適な実施形態を示す構成図である。
【
図6】本発明のスマートフォンと装身具との間の近距離無線通信方式により作動されることを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明は、人の手首、足首、指、首、頭、まつげ、人工手の爪、人工足の爪のうちいずれか一か所または数か所に着用する装身具の外側の表面に透明マイクロLEDディスプレイスキンを被せてから、前記透明マイクロLEDディスプレイスキンを制御するマスター部及び遠隔スレーブを構成し、着用者が遠隔から前記透明マイクロLEDディスプレイスキンを制御可能にスマートフォンと連動させて、選択的に前記透明マイクロLEDディスプレイスキンの色及び模様を持続的に多くの形態で変形させることができる自分好みにカスタマイズ可能なマイクロLED装身具を提供する。
【0020】
以下、添付の
図1から
図9に基づいて、前記目的を達成するための本発明の好適な実施形態について説明する。
【0021】
まず、本発明は、装身具100と、透明マイクロLEDディスプレイスキン300と、マスター部400と、遠隔スレーブ500と、スマートフォン600とを備える。
【0022】
ここで、前記装身具の場合、指輪、ネックレス、足輪、腕輪、イヤリング、ヘアベンド、人工手の爪、人工足の爪等を指し、本発明の実施形態として、装身具のうちネックレスを一例として説明する。
【0023】
前記ネックレス(装身具)の場合、通常、着用者の首にかけられる首掛け部が構成され、前記首掛け部の一側に、該位置の美しさを表して際立たせることができるネックレス本体で構成される。
【0024】
ここで、
図2に示すように、装身具には駆動手段200が構成されるが、前記駆動手段200は、前記装身具100の本体の外側に設けられ、下部が前記装身具100の内部に挿入される回転アセンブリー210と、前記装身具100の内部において、前記回転アセンブリー210の下部に回転軸が連結構成される駆動モーター220とを備え、前記駆動モーター220の作動により、前記回転アセンブリー210を回転させられる。
【0025】
このとき、前記駆動手段200には、前記駆動モーター220を駆動させるためのバッテリーがさらに備えられることが好ましい。
【0026】
このような回転アセンブリー210の回転は、後述する透明マイクロLEDディスプレイスキン300とマスター部400及び遠隔スレーブ500、スマートフォン600を構成して用いるに際して、色が発光された状態で行えるので、使用上の興味をそそることができるという効果がある。
【0027】
また、
図2に示すように、前記回転アセンブリー210の場合、一つ以上で構成されてもよいが、一つ以上で構成されるとき、それぞれの駆動モーター220を構成して作動させてもよく、一つの駆動モーター220を用いて作動させてもよく、本発明では、それぞれの駆動モーター220を構成して作動されるものを示している。
【0028】
一方、前記透明マイクロLEDディスプレイスキン300は、
図3に示すように、透明性と可撓性を有する透明可撓性基板310と、前記透明可撓性基板310の上に転写され且つ取り付けられ、マイクロLED画素330を有する半導体デバイス層320とを備え、前記装身具100の外側の表面に被せられるが、好ましくは前記回転アセンブリー210の表面に被せられるように構成される。
【0029】
このとき、前記透明マイクロLEDディスプレイスキン300は、ネックレス(装身具)の外側の表面に全体的もしくは部分的に被せられてもよい。前記透明マイクロLEDディスプレイスキン300が部分的に被せられるとき、一定の間隔だけ隔てられて構成され、それぞれの透明マイクロLEDディスプレイスキン300に互いに異なる色を表現することができるようになる。
【0030】
前記マイクロLEDディスプレイは、5~100μm(10万分の1cmである)の粒径の超小型LED粒子を基板(本発明においては、透明基板)に接合したディスプレイであって、LEDチップそれ自体を画素(ピクセル)として活用して柔軟性があるか(flexible)、あるいは、丸く巻ける(rollable)画面を実現するのに適しており、有機発光ディスプレイ(OLED)に比べて電力の消耗量が非常に少ないため、長時間にわたって使用可能であり、既存のOLEDに比べても照度、彩度、電力効率性の面からみても遥かに優れている。
【0031】
上述したような透明マイクロLEDディスプレイスキン300を回転アセンブリー210の表面に被せて取り付けるが、前記透明マイクロLEDディスプレイスキン300は、マイクロLEDディスプレイが作動していない場合であっても装身具の役割をそのまま果たせるように透明性と可撓性を併せ持つ透明可撓性基板310を採用し、マイクロLEDチップからなる画素、すなわち、マイクロLED画素330もまた透明性を最大限に有するように構成する。
【0032】
一方、マイクロp-nダイオード層からなる数多くのマイクロLED画素330を有する半導体デバイス層320がマイクロ転写印刷技術を用いた方式により透明可撓性基板310に移植されて形成されることにより、本発明の透明マイクロLEDディスプレイスキン300が構成されるが、このとき、転写印刷技術を行うに当たって、ロール転写技術を用いて一秒当たりに一万余個以上のマイクロLED画素330を透明可撓性基板310に転写して取り付けることが好ましい。
【0033】
マイクロLED画素330は、母(native)基板の上に用意された後、透明可撓性基板310に転写され且つ印刷され、次いで、母基板及び不要な部分は取り除かれる。
【0034】
前記透明可撓性基板310は、透明であり、しかも、軟性を有し、5~10μm、10~50μm、50~100μm、100~200μm、200~500μm、0.5~1mm、1~5mm、5~10mmの厚さ範囲のうちのいずれか一つの厚さの範囲が選定される。
【0035】
すなわち、
図3に示すように、透明マイクロLEDディスプレイスキン300は、透明性と可撓性を併せ持つ透明可撓性基板310の上にマイクロLED画素330を有する半導体デバイス層320が取り付けられて形成された構成要素である。
【0036】
前記半導体デバイス層320のマイクロLED画素330は、正電極層331、透明導電層332、透明p-電極層333、p-GaN層334、活性層335、n-GaN層336及び上部の透明n-電極層337で構成され、各マイクロLEDマイクロLED画素330の間には透明性絶縁層338が形成される。半導体デバイス層320に形成されたマイクロLED画素330のそれぞれは、p-nダイオード層であって、スペクトル内の特定の領域に対応するバンドギャップを有する化合物半導体から形成され、一例を挙げると、III~V族窒化物材料である窒化ガリウム(GaN)から形成される。
【0037】
前記p-電極層333は、電源の供給のためのものであって、透過率が70%以上のAl、Ga、Ag、Sn、In、Zn、Co、Ni、Auを含む酸化物から電極を形成し、正電極層331は、回路パターンやバンプ、伝導性接着層となり、透明n-電極層337は電気伝導性を有する。正電極層331は、可視スペクトルに対して反射性を有する銀及びニッケルの群から選ばれることが可能であり、潜在的な反射性ミラー層を形成する。
【0038】
因みに、本発明は、赤色、緑色及び青色を有する3種類の素子、すなわち、マイクロLEDパネルを並べることにより、透明マイクロLEDディスプレイスキン300をフルカラーで実現することができる。
【0039】
換言すれば、本発明は、装身具100の透明マイクロLEDディスプレイスキン300が作動しなければ、一般的な装身具の色及びデザインが表現され、透明マイクロLEDディスプレイスキン300が作動すれば、外部に様々な色を出力することが可能になる。
【0040】
ここで、前記透明マイクロLEDディスプレイスキン300は、前記APPを介して特定の透明マイクロLEDディスプレイスキン300を制御するとき、前記特定の透明マイクロLEDディスプレイスキン300に近いマスター部400または遠隔スレーブ500により制御される。
【0041】
また、前記透明マイクロLEDディスプレイスキン300は、前記装身具100の外側の表面に全体的にもしくは部分的に構成されて、後述するスマートフォン600の制御に従って装身具100の外側に様々な色及び模様を表現することができる。
【0042】
一方、前記マスター部400は、
図4に示すように、前記装身具100の外側または内側に構成されるが、電源部430を制御する電源スイッチ410と、USBケーブルを介したバッテリーの充電のための充電ポート420と、前記電源スイッチ410から制御される電源部430と、前記充電ポート420により充電された電力を蓄えるバッテリー440と、前記電源部430に電源を無線にて供給するための無線電気コイルを有する電源無線供給部450と、スマートフォン600をはじめとする外部機器及びその他の装置との近距離無線通信のための近距離無線通信部460と、前記透明マイクロLEDディスプレイスキン300における色の表現のための制御を行う主制御部470と、エネルギーそれ自体の生成のためのエネルギーハーベスティング部480と、装身具の外部の光の明るさを検出するための光検出部490とを備える。
【0043】
前記装身具100に組み込む主制御部470のICチップは、注文型半導体チップ(Application specific integrated circuit;ASIC)により実現することが好ましく、無線電気とエネルギーハーベスティング部480は、太陽電池(photovoltaic)を適用してエネルギーの供給が可能になる。
【0044】
一方、前記遠隔スレーブ500は、
図5に示すように、前記装身具100に構成されたマスター部400から供給される電源を無線にて受信するためのものであって、該遠隔スレーブ500は、前記装身具100のマスター部400から一定の間隔を隔てた位置に構成されるが、前記電源無線供給部450から発生されたパワーを受信する無線電気アンテナ510と、前記透明マイクロLEDディスプレイスキン300の駆動及び制御のためのICチップタイプの遠隔制御部520と、前記マスター部400との超近接遠隔送受信のための送受信部530と、エネルギーそれ自体の生成のためのエネルギーハーベスティング部540と、装身具の外部の光の明るさを検出するための光検出部550とを備える。
【0045】
前記遠隔制御部520の集積回路(IC:integrated ciruit)は、相補性金属酸化膜半導体(complemntary-metal-oxide semiconductor;CMOS)を用いてミクロン単位に構成された集積回路であってもよく、ICチップの面積は1mm×1mmであり、厚さは0.5mmであることが好ましい。
【0046】
一方、本発明の装身具100に構成された電源無線供給部450の無線電気コイルにおいて共振現象により発生されたパワーは、前記遠隔スレーブ500の無線電気アンテナ510において受信され、遠隔制御部520の制御により受信されたパワーを透明マイクロLEDディスプレイスキン300の駆動に用いることになる。
【0047】
ここで、前記ハーベスティング部480、540は、周りのエネルギーを採取する手段であって、別途のバッテリーの電源を供給されなくても電力を生成して内部の各部に供給し、光電素子、熱電素子、圧電素子、無線電気変換素子のうちのいずれか一種またはそれらの組み合わせで構成されることが好ましく、前記光検出部490、550は、装身具に印加される外部の光量を感知した後、前記主制御部470と遠隔制御部520にそれぞれ印加し、前記主制御部470と遠隔制御部520は、印加された光量に基づいて、透明マイクロLEDディスプレイスキン300のディスプレイの輝度(明るさ)を制御することができる。
【0048】
また、本発明では、前記マスター部400が装身具100の内部に構成されるものとして示している。
【0049】
また、
図6に示すように、且つ、上述したように、前記マスター部400と近距離無線通信部460との間の近距離無線通信方式を用いて、前記マスター部400または遠隔スレーブ500の主制御部470または遠隔制御部520を制御可能なAPPを備えるスマートフォン600をさらに備えてなる。
【0050】
前記マスター部400とスマートフォン600との間の無線送受信方式は、LEDから発せられる光の波長を用いて高速の通信速度を実現するライファイ(Li-Fi)技術を用いた方式であってもよく、特に、本発明のマイクロLED技術を適用すれば、部品の小型化と軽量化が図れるという効果が高まる。
【0051】
すなわち、本発明のスマートフォン600を介して、
図6に示すように、装身具100とスマートフォン600との間の近距離遠隔制御を行うことにより、デザイン及び色の変化を制御することが可能になり、前記マスター部400がブルーテゥース通信、ワイファイ(Wi-Fi(登録商標))通信、近距離無線通信(NFC)、赤外線(IR)通信、ライファイ(Li-Fi)通信などといった近距離無線通信方式を用いてスマートフォン600と無線にて接続することができ、前記スマートフォン600にインストールされているAPPをユーザーが選択的に制御するとき、その制御指令に従って透明マイクロLEDディスプレイスキン300に様々な色及び模様を表現することができる。
【0052】
さらに、本発明のマスター部400と遠隔スレーブ500を制御する前記スマートフォン600のAPPを用いて透明マイクロLEDディスプレイスキン300を作動させるに当たって、前記マスター部400に最初の制御指令を引き渡す場合、マスター部400が透明マイクロLEDディスプレイスキン300を作動させるが、前記マスター部400と特定の透明マイクロLEDディスプレイスキン300との距離が遠い場合には、その制御指令を前記遠隔スレーブ500に引き渡し、前記遠隔スレーブ500が当該透明マイクロLEDディスプレイスキン300を作動させることになる。
【0053】
すなわち、最初にスマートフォン600を用いて特定の透明マイクロLEDディスプレイスキン300を作動させるとき、前記特定の透明マイクロLEDディスプレイスキン300との距離が近いマスター部400または遠隔スレーブ500が特定の透明マイクロLEDディスプレイスキン300を作動させることになって、速やかに且つ正確に制御可能であるというメリットを有する。
【0054】
また、本発明では、全体的に前記透明マイクロLEDディスプレイスキン300は、回転アセンブリー210の外側の表面にのみ被せられるものとして示しているが、
図7に示すように、前記回転アセンブリー210の外側とともに、ネックレスの首掛け部(着用者の首に掛けて固定する部分)の外側の表面に被せられるように構成し、マスター部400は、前記装身具100の内部または外部に構成し、遠隔スレーブ500は、前記ネックレスの首掛け部の内部または外部の一側に構成して、マスター部400は、前記回転アセンブリー210の外側の表面に被せられた透明マイクロLEDディスプレイスキン300を制御し、前記遠隔スレーブ500は、首掛け部の外側の表面に被せられた透明マイクロLEDディスプレイスキン300を制御可能に構成してもよい(
図7にはマスター部400、遠隔スレーブ500は図示していない)。
【0055】
このような構成が可能であることは、前述したように、マスター部400、遠隔スレーブ500、及びスマートフォン600は、近距離無線通信方式を用いて信号を送受信されるようになっているので、最初に、ユーザーが、いずれか一つの透明マイクロLEDディスプレイスキン300を制御するために、スマートフォン600のAPPを用いて設定する場合、当該信号を受信されたマスター部400は、自身が制御すべき透明マイクロLEDディスプレイスキン300を制御し、遠隔スレーブ500が制御すべき透明マイクロLEDディスプレイスキン300があれば、その信号を前記遠隔スレーブ500に送信して、遠隔スレーブ500が最終的に当該透明マイクロLEDディスプレイスキン300を制御するようになるからである。
【0056】
以上、本発明の自分好みにカスタマイズ可能なマイクロLED装身具は、多数の装身具のうち、ネックレスを一例として説明しており、人工手の爪や人口足の爪の場合は、手足の爪ごとに色や模様を変えて表現することができ、その他の全ての装身具に同一の構成を適用させることができ、本発明の実施形態に限定されるものではない。
【0057】
一方、
図8に示すように、装身具100をネックレス100a及び指輪100bでそれぞれ構成し、前記ネックレス100aの外側の表面に透明マイクロLEDディスプレイスキン300を被せ、前記指輪100bの外側の表面に透明マイクロLEDディスプレイスキン300を被せてから、前記ネックレス100aの内部にマスター部400を構成し、指輪100bの内部に遠隔スレーブ500を構成して、スマートフォン600から引き渡される信号により、マスター部400は、ネックレス100aの透明マイクロLEDディスプレイスキン300を制御し、遠隔スレーブ500は、指輪100bの透明マイクロLEDディスプレイスキン300を制御することができる。
【0058】
このとき、前記遠隔スレーブ500は、前記スマートフォン600から直接的な信号を受信されず、前記マスター部400からその信号を引き渡されるようになり、前記マスター部400及び遠隔スレーブ500は、別途に図示してはいない。
【0059】
すなわち、本願発明は、一つの装身具100に、多数個の透明マイクロLEDディスプレイスキン300を構成してから、マスター部400及び遠隔スレーブ500をそれぞれ構成して、近距離にあるマスター部400または遠隔スレーブ500により透明マイクロLEDディスプレイスキン300が制御されてもよく、多数の装身具にそれぞれ透明マイクロLEDディスプレイスキン300を構成し、一つの装身具にマスター部400、もう一つ装身具100に遠隔スレーブ500を構成して用いてもよい。
【0060】
また、本発明は、
図9に示すように、装身具として、指輪、ネックレス、かつら、カバン、人工手の爪、人工足の爪等が例示として示されており、身体の一部50として、人の指が図示され、人のまつげ等であってもよく、人が足に履く靴が装身具として加えられてもよい。
【0061】
本発明の自分好みにカスタマイズ可能なマイクロLED装身具によれば、暗所または夜間にも、装身具の目的をそのまま保つとともに、催し、祭り、パーティ、イベントなど自分の現在の状況に合わせて様々な色及び模様を手軽に変形することができて現場の状況に即座(着用者が創作者として自己表現をする)で対応することができて、様々な色及び模様を用いて、ユーザーの興味をそそるとともに、装身具の未来のパーションを導く画期的な発明であり、しかも、低電力・充電可能なバッテリーを用いて自体的に電力を供給することにより、長時間にわたって使用可能であるという効果を奏する有用な発明である。
【符号の説明】
【0062】
50 身体の一部
100 装身具
100a ネックレス
100b 指輪
200 駆動手段
210 回転アセンブリー
220 駆動モーター
300 透明マイクロLEDディスプレイスキン
310 透明可撓性基板
320 半導体デバイス層
330 マイクロLED画素
331 正電極層
332 透明導電層
333 透明p-電極層
334 p-GaN層
335 活性層
336 n-Gan層
337 透明n-電極層
338 透明性絶縁層
400 マスター部
410 電源スイッチ
420 充電ポート
430 電源部
440 バッテリー
450 電源無線供給部
460 近距離無線通信部
470 主制御部
480 ハーベスティング部
490 光検出部
500 遠隔スレーブ
510 無線電機アンテナ
520 遠隔制御部
530 送受信部
540 ハーベスティング部
550 光検出部
600 スマートフォン
【国際調査報告】