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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-15
(54)【発明の名称】溶着ユニット
(51)【国際特許分類】
   B29C 65/20 20060101AFI20220608BHJP
   B65B 51/10 20060101ALI20220608BHJP
   B65B 51/14 20060101ALI20220608BHJP
【FI】
B29C65/20
B65B51/10 N
B65B51/14
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021560667
(86)(22)【出願日】2020-04-09
(85)【翻訳文提出日】2021-11-29
(86)【国際出願番号】 EP2020060295
(87)【国際公開番号】W WO2020208213
(87)【国際公開日】2020-10-15
(31)【優先権主張番号】102019109687.1
(32)【優先日】2019-04-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519378436
【氏名又は名称】クロサック アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】フライ クリスチャン
(72)【発明者】
【氏名】ユート レモ
(72)【発明者】
【氏名】キルガ マルセル
【テーマコード(参考)】
3E094
4F211
【Fターム(参考)】
3E094AA12
3E094BA01
3E094BA04
3E094CA06
3E094CA12
3E094DA08
3E094EA20
3E094FA30
3E094HA08
3E094HA09
4F211AD12
4F211AG07
4F211AH54
4F211TA01
4F211TC17
4F211TD11
4F211TJ13
4F211TJ15
4F211TN03
4F211TQ01
(57)【要約】
本発明は、無水トイレ用のフィルムチューブを溶着するための溶着ユニット(1)に関し、該溶着ユニット(1)は、溶着顎部(2,3)を備え、該溶着顎部(2,3)は、溶着手段カバー(4,5)を備え、溶着手段カバー(4,5)が溶着顎部(2,3)上に取り外し可能に配置され、特に溶着顎部(2,3)に対して取り外し可能に接続されることを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無水トイレ用のフィルムチューブを溶着するための溶着ユニット(1)であって、該溶着ユニット(1)は溶着顎部(2,3)を備え、該溶着顎部(2,3)は、溶着手段カバー(4,5)を備え、
前記溶着手段カバー(4,5)は、前記溶着顎部(2,3)上に取り外し可能に配置され、特に前記溶着顎部(2,3)に対して取り外し可能に接続される、ことを特徴とする溶着ユニット(1)。
【請求項2】
前記溶着手段カバー(4,5)は、特にラッチ接続部を介して、形状取付方式で前記溶着顎部(2,3)に接続される、請求項1に記載の溶着ユニット(1)。
【請求項3】
前記溶着手段カバー(4,5)は、それぞれフレーム要素(6,7)を備え、該フレーム要素は、プラグイン式フレーム要素(6,7)として構成されるとともに、前記溶着顎部(2,3)の開口部内に配置されるプラグイン手段(8,8a~g)を備える、請求項1または請求項2に記載の溶着ユニット(1)。
【請求項4】
前記溶着手段カバー(4,5)は、所定の長さに切断することが可能な溶着手段カバー(4,5)として構成される、先行する請求項のうちの何れか1項に記載の溶着ユニット(1)。
【請求項5】
前記溶着手段カバー(4,5)は、PTFEカバーとして、特にPTFEで被覆されたガラス繊維テープとして構成される、先行する請求項のうちの何れか1項に記載の溶着ユニット(1)。
【請求項6】
溶着手段が前記溶着ユニット上に構成され、前記溶着手段は、溶融による分離または切断、および溶着または接続のための単一のビードテープとして構成される、先行する請求項のうちの何れか1項に記載の溶着ユニット(1)。
【請求項7】
前記溶着手段カバー(4,5)は、フックを備え、該フックは、前記溶着顎部上で、可撓性ラッチ要素として所定位置内に係止する、先行する請求項のうちの何れか1項に記載の溶着ユニット(1)。
【請求項8】
前記溶着顎部は、前記溶着顎部と前記溶着手段カバーとの間の圧力取付および/または形状取付接続が、工具の係合により梃子方式で解除されることを可能にするために、少なくとも1つの凹部を備える、先行する請求項のうちの何れか1項に記載の溶着ユニット(1)。
【請求項9】
請求項1から請求項8のうちの何れか1項に記載されるように構成された溶着ユニット(1)を備えることを特徴とする、無水トイレ。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、請求項1のプリアンブルに記載の溶着ユニットに関する。
無水トイレ用のフィルムチューブを溶着するための溶着ユニットが知られている。既知の溶着ユニットに関する問題は、例えばフィルムまたはフィルムチューブの簡易かつ高信頼性プロセスでの分離を確実にするために、溶着手段には通常、カバーを設けなければならないことである。それらの溶着手段カバーは摩損しやすく、交換にはさらに労力が必要となり、その場合、溶着顎部全体の交換が必要となり得る。これに伴い、それに応じた高いコストが生じ得る。
【0002】
本発明の目的は、溶着手段カバー交換の簡易化を実現する、改良された溶着ユニットを提供することである。
この目的を達成するために、無水トイレ用のフィルムチューブを溶着するための溶着ユニットであって、溶着ユニットは溶着顎部を備え、溶着顎部は溶着手段を備え、溶着手段カバーは溶着顎部上に取り外し可能に配置され、特に溶着顎部に接続されることが提案されている。
【0003】
このようにして、溶着手段カバー交換の著しい簡易化を実現することができ、必要に応じて、ユーザ、例えば一般使用者が、これを実行することさえ可能である。
本発明の有利な展開において、溶着手段カバーは、形状取付方式で溶着顎部に接続されることが提供され得る。
【0004】
形状取付接続の解除には、通常、特別な補助器具は必要ないか、あるいは、ユーザが普通に入手できる補助器具のみが必要である。例えば、簡易な梃子式工具、またはユーザの手の力だけで十分な場合が多い。交換の簡易化に加えて、これにより、溶着顎部に対する溶着手段カバーの安定した締結も可能になる。
【0005】
本発明のさらに好ましい改良は、溶着手段カバーがそれぞれフレーム要素を備え、該フレーム要素が、プラグイン式フレーム要素として構成されるとともに、溶着顎部の開口部内に配置されるプラグイン手段を備えることを提供し得る。
【0006】
溶着手段カバーは、溶着されるフィルムとの接触側において、表面コーティングまたはテープの形態で、特別な非粘着性コーティングを通常有するため、フレーム要素は、溶着手段カバーに必要な安定性をもたらすのに有利である。この構成では、著しく簡易化された交換が可能になることに加えて、溶着顎部に対する溶着手段カバーの安定した締結が実現され得る。
【0007】
本発明の有利な改良において、溶着手段カバーは、手作業で所定の長さに切断することが可能な溶着手段カバーとしての構成が提供され得る。
したがって、溶着手段は、必要な寸法、すなわち長さまたは幅に従って簡易な方法で提供され得る。この目的のため、簡易な手作業により所定の長さに切断すること、例えば必要な長さに切断することが実現されるように、例えばラッチフックまたは他の締結手段など全ての構成要素が、長手方向に周期的または連続的に備えられる溶着手段カバーが提供される。
【0008】
本発明の有利な改良において、溶着手段カバーは、PTFEカバーとして、特にPTFEで被覆されたガラス繊維テープとしての構成が提供され得る。
このようにして、溶着フィルムの溶着顎部からの分離が同時に高信頼性プロセスで可能であることによって、フィルムチューブの特に効率的な溶着が実現され得る。このようなテープは、手で容易に切断および分離することも可能であり、取り扱いおよび組み立て中の扱いが特に複雑である繊細な品というわけではない。
【0009】
溶着手段が溶着ユニット上に構成され、各溶着顎部に対する溶着手段は、特に好ましくは、溶融による分離または切断、および溶着または接続のための単一のビードテープ(beaded tape)としての構成が通常提供される。
【0010】
分離のための溶着ワイヤと、溶着のための2つの平行な加熱テープとを提供する従来技術とは対照的に、本件では、開ループまたは閉ループ制御によって動作温度をどのように設定するかに応じて、溶着および分離の両方が可能な単一のビードテープだけが設けられる。
このようにして、より少ない数の構成要素で分離と溶着とを行うことができ、その結果、溶着手段は故障しにくくなる。
【0011】
さらに、溶着手段カバーはフックを備え、該フックは、溶着顎部上で、可撓性ラッチ要素として所定位置内に係止するように規定されることが好ましい。
フックは、交換可能な溶着手段カバーのための簡易な既知の締結具を形成し、この締結具は、所定位置での係止のフィードバックにより、取り付け時のプロセス信頼性が高い。
【0012】
さらに好ましい実施形態は、溶着顎部と溶着手段カバーとの間の圧力取付および/または形状取付接続が、工具の係合により梃子方式で解除されることを可能にするために、少なくとも1つの凹部を備える溶着顎部を提供する。
【0013】
本発明はまた、本発明に係る溶着ユニットを備えることを特徴とする、無水トイレも提供する。
上述した利点は、この場合も同様に適用される。
【0014】
本発明を、図面を参照して以下でより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明に係る溶着ユニットの概略図の細部を示す。
図2図1に示される溶着ユニットを概略断面図にて示す。
図3】溶着顎部の断面を概略図にて示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1および図2は、無水トイレ(図示せず)用のフィルムチューブ(図示せず)を溶着するための溶着ユニット1をそれぞれ例示している。溶着ユニット1は、溶着顎部2を備える。溶着顎部2は、溶着手段4およびビードテープ4aを備える(対応する構成要素3,5については、図2を参照のこと)。溶着手段4,5は、フィルムチューブの溶着のために構成されている。
【0017】
本発明の文脈において、溶着手段4,5には、溶着顎部2,3に取り外し可能に締結され、特に溶着顎部2,3に接続されて配置される、溶着手段カバー10,11が設けられることが規定されている。これは、図2においてより詳細に示されている。溶着手段カバー10,11が、溶着顎部2,3上に、または溶着顎部2,3に対して、取り外し可能に接続されることにより、溶着手段カバー10,11を簡易な方法で交換可能にすることができる。
【0018】
本件では、溶着手段カバー10,11は、形状取付方式で溶着顎部2,3に接続される。特に、溶着手段カバー10,11は、フレーム要素6,7をそれぞれ備え、フレーム要素6,7は、プラグイン式フレーム要素6,7として構成されるとともに、溶着顎部2,3の開口部内の所定位置に係止されるプラグイン手段8,8a~g(図1参照)を備える。本件では、プラグイン手段8は、ラッチフックとして構成されている(図3参照)。これらは、周期的な間隔でフレーム要素6の上部および下部の長辺上において、フレーム要素6と一体に形成されることが好ましい。
【0019】
図2に示されるように、フレーム要素6,7、ひいては溶着手段カバー10,11は、例えばドライバまたは同様の工具9を用いて、ほとんど労力をかけることなく溶着顎部2,3から取り外すことができる。この目的のため、溶着顎部2,3に凹部12が設けられており、これにより、ラッチフック8の長手方向に梃子の効果を発揮するために十分な程度後方で、溶着手段カバー10,11と係合することができる。
【0020】
ここで、フレーム要素6,7はまた、簡易な方法で製造可能であるとともに、溶着顎部2,3の全長にわたって溶着手段カバー10,11の均一で安定した締結を可能にする、という事実によっても特徴づけられる。
【0021】
図3では、PTFE被覆ガラス繊維テープ13がフレーム要素6に張り渡されていることがさらに見て取れる。この場合、PTFE被覆ガラス繊維テープ13は、好ましくは、キャリアとしてフレーム要素6に接着接合され、ユーザが簡易な手段、例えば頑丈なハサミなどを用いて、フレーム要素6と共に所定の長さに切断することができる。
[参照符号の一覧]
1…溶着ユニット、2…溶着顎部、3…溶着顎部、4…溶着手段、5…溶着手段、6…フレーム要素、7…フレーム要素、8…プラグイン手段、8a…プラグイン手段、8b…プラグイン手段、8c…プラグイン手段、8d…プラグイン手段、8e…プラグイン手段、8f…プラグイン手段、8g…プラグイン手段、9…工具、10…溶着手段カバー、11…溶着手段カバー、12…凹部、13…PTFEガラス繊維テープ
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2022-04-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無水トイレ用のフィルムチューブを溶着するための溶着ユニット(1)であって、該溶着ユニット(1)は溶着顎部(2,3)を備え、該溶着顎部(2,3)は、溶着手段カバー(4,5)を備え、
前記溶着手段カバー(4,5)は、前記溶着顎部(2,3)上に取り外し可能に配置され、前記溶着顎部(2,3)に対して取り外し可能に接続される、ことを特徴とする溶着ユニット(1)。
【請求項2】
前記溶着手段カバー(4,5)は、ラッチ接続部を介して、形状取付方式で前記溶着顎部(2,3)に接続される、請求項1に記載の溶着ユニット(1)。
【請求項3】
前記溶着手段カバー(4,5)は、それぞれフレーム要素(6,7)を備え、該フレーム要素は、プラグイン式フレーム要素(6,7)として構成されるとともに、前記溶着顎部(2,3)の開口部内に配置されるプラグイン手段(8,8a~g)を備える、請求項1または請求項2に記載の溶着ユニット(1)。
【請求項4】
前記溶着手段カバー(4,5)は、所定の長さに切断することが可能な溶着手段カバー(4,5)として構成される、請求項1から請求項3のうちの何れか1項に記載の溶着ユニット(1)。
【請求項5】
前記溶着手段カバー(4,5)は、PTFEカバーとして、PTFEで被覆されたガラス繊維テープとして構成される、請求項1から請求項4のうちの何れか1項に記載の溶着ユニット(1)。
【請求項6】
溶着手段が前記溶着ユニット上に構成され、前記溶着手段は、溶融による分離または切断、および溶着または接続のための単一のビードテープとして構成される、請求項1から請求項5のうちの何れか1項に記載の溶着ユニット(1)。
【請求項7】
前記溶着手段カバー(4,5)は、フックを備え、該フックは、前記溶着顎部上で、可撓性ラッチ要素として所定位置内に係止する、請求項1から請求項6のうちの何れか1項に記載の溶着ユニット(1)。
【請求項8】
前記溶着顎部は、前記溶着顎部と前記溶着手段カバーとの間の圧力取付および/または形状取付接続が、工具の係合により梃子方式で解除されることを可能にするために、少なくとも1つの凹部を備える、請求項1から請求項7のうちの何れか1項に記載の溶着ユニット(1)。
【請求項9】
請求項1から請求項8のうちの何れか1項に記載されるように構成された溶着ユニット(1)を備えることを特徴とする、無水トイレ。
【国際調査報告】