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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-16
(54)【発明の名称】家具要素
(51)【国際特許分類】
   A47B 46/00 20060101AFI20220609BHJP
   A47B 49/00 20060101ALI20220609BHJP
   A47B 9/00 20060101ALI20220609BHJP
   A47B 11/00 20060101ALI20220609BHJP
【FI】
A47B46/00 501H
A47B49/00 502H
A47B49/00 503C
A47B9/00 Z
A47B11/00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021544255
(86)(22)【出願日】2020-04-15
(85)【翻訳文提出日】2021-07-28
(86)【国際出願番号】 EP2020060509
(87)【国際公開番号】W WO2020212373
(87)【国際公開日】2020-10-22
(31)【優先権主張番号】102019109866.1
(32)【優先日】2019-04-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504467554
【氏名又は名称】ポール ヘティッヒ ゲーエムベーハー ウント ツェーオー. カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】特許業務法人 有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】レハーゲ, ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】マッテス, アンドレアス
(72)【発明者】
【氏名】ジーゲルト, ウルリヒ
(72)【発明者】
【氏名】レーマン, ベルント
(72)【発明者】
【氏名】ヴィンクラー, マティアス
【テーマコード(参考)】
3B053
【Fターム(参考)】
3B053NB00
3B053NC00
3B053NC04
3B053NL02
3B053NL03
(57)【要約】
本発明は家具要素(2,3,12)、特に少なくとも1つの保管レベルを有する棚又は棚ユニットに関し、該家具要素は本体(22,32,121)及び底プレート(21,61,91)とを備え、本体(22,32,121)と底プレート(21,61,91)の互いに対向するベアリング面は、夫々回転要素(51)が案内される少なくとも1つの軌道(27,28,64,65,94)を有し、本体(22,32,121)は、底プレート(21,61,91)に対して、初期位置から中間位置まで移動可能であり、さらに開放位置及び戻り方向に移動可能であり、中間位置では、本体(22、32、121)は、底プレート(21,61,91)に対して回転方向(R1,R2)に回転し、所定の方向(A)に移動している。底プレート(21,61,91)の軌道(28,64,94)は、底プレート(21,61,91)の側縁に対して斜めの角度で延びる対称軸に対して鏡面対称に形成される。本発明は更に、そのような家具要素を少なくとも1つ有する家具に関する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
家具要素(2,3,12)、特に、少なくとも1つの保管レベルを有する棚又は棚ユニットであって、
本体(22,32,121)及び底プレート(21,61,91)とを備え、
前記本体(22,32,121)と前記底プレート(21,61,91)の互いに対向するベアリング面は、夫々回転要素(51,66)が案内される少なくとも1つの軌道(27,28,64,65,94)を有し、
本体(22,32,121)は、底プレート(21,61,91)に対して、初期位置から中間位置まで移動可能であり、さらに開放位置及び戻り方向に移動可能であり、
中間位置では、本体(22,32,121)は、底プレート(21,61,91)に対して回転方向(R1,R2)に回転し、所定の方向(A)に移動している家具要素(2,3,12)において、
底プレート(21,61,91)の少なくとも1つの軌道(28,64,94)は、底プレート(21,61,91)の側縁に対して斜めの角度で延びる対称軸に対して鏡面対称に形成される、家具要素(2,3,12)。
【請求項2】
前記本体(22,32,121)は、前記底プレート(21,61,91)に対向する側にベアリングプレート(26,63,93)を有し、少なくとも1つの軌道(27,65)は、前記底プレート(21,61,91)に対向する前記ベアリングプレート(26,63,93)の側に一体的に形成され、
前記ベアリングプレート(26,63,93)の前記少なくとも1つの軌道(27,65)は、前記ベアリングプレート(26,63,93)の側縁に対して斜めの角度で延びる対称軸に対して鏡面対称に形成される、請求項1に記載の家具要素(2,3,12)。
【請求項3】
前記対称軸が、底プレート(21,61,91)の側縁及び/又はベアリングプレート(26,63,93)の側縁に45°の角度で延びる、請求項1又は2に記載の家具要素(2,3,12)。
【請求項4】
前記本体(22,32,121)のベース(23,33)が、前記底プレート(21,61,91)と対向する側部にて、前記ベアリングプレート(26,63,93)が締結される凹部を備える、請求項2又は3に記載の家具要素(2,3,12)。
【請求項5】
ベアリングプレートが本体のベース(23,33)の一体化された部分である、請求項2又は3に係る器具要素(2,3,12)。
【請求項6】
底プレート(21、61、91)の少なくとも1つの軌道(28、64、94)が、底プレート(21、61、91)の縁部に向けて開口した軌道(28、64、94)として形成される、請求項1乃至5の何れかに記載の家具要素(2,3,12)。
【請求項7】
ベアリングプレート(26、63、93)に形成される軌道(27、65)の少なくとも1つが、閉じた円周軌道として構成されている、請求項1乃至6の何れかに記載の家具要素(2,3,12)。
【請求項8】
前記底プレート(21,61,91)、前記ベアリングプレート(26,63,93)、前記回転要素(5、66)及び前記回転要素(51,66)が収容され、好ましくは拘束的に収容される回転要素ケージ(5、62、92)は、並進-回転ベアリング(6、9)を形成する、請求項2乃至7の何れかに記載の家具要素(2,3,12)。
【請求項9】
更なる並進-回転ベアリング(6)が、家具本体(32)のカバープレート(31)に固定されている、請求項8に係る家具要素(3)。
【請求項10】
本体(22,32)は、少なくとも1つの閉じた側壁(24,34)を有し、該側壁は初期位置において、少なくとも1つの保管レベルへのアクセスを阻止し、且つ開放位置において、初期位置に対して180°回転して、少なくとも1つの保管レベルへのアクセスを可能にする、請求項1乃至9の何れかに記載の家具要素(2,3)。
【請求項11】
複数の前記回転要素(51,66)が、前記回転要素ケージ(5、62、92)内に円形状又は四角形状に配置されていることを特徴とする、請求項1乃至10の何れかに記載の家具要素(2,3,12)。
【請求項12】
前記回転要素(51,66)が、少なくとも2つの円(K1,K2)上に配置され、円(K1)上の回転要素(51)の配置の対称軸(SK1)が、円(K2)上の回転要素(51)の配置の対称軸(SK2)に対して45°傾斜している、請求項8又は11に記載の家具要素(2,3,12)。
【請求項13】
少なくとも2つの回転要素(51,66)が、回転要素ケージ(5、62、92)内で回転の原点に対して前後に半径方向に配置されている、請求項12に係る家具要素(2,12)。
【請求項14】
ベアリングプレート(26,63,93)に一体的に形成された軌道(27,65)が、少なくとも1つの外側軌道と1つの内側軌道を形成する、請求項1乃至13の何れかに記載の家具要素(2,12)。
【請求項15】
外側軌道と内側軌道との間に、第3の軌道が一体的に形成されている、請求項14に記載の家具要素(2,12)。
【請求項16】
底プレート(21,61,91)を家具要素(2,3)の本体(22,32,121)又は本体(22,32,121)に固定されたベアリングプレート(26,63,93)に上下方向に固定するための固定装置(7,15)を設けた、請求項2乃至15の何れかに記載の家具要素(2,3,12)。
【請求項17】
複数の側壁(83)とカバープレートを備えた本体を有し、請求項1乃至16の何れかに記載の家具要素(3)が配置されていることを特徴とする家具(8)。
【請求項18】
家具要素(3)が家具の隅部領域に配置されている、請求項17に記載の家具(8)。
【請求項19】
家具要素(3)が少なくとも2つの隅部領域に配置されている、請求項17又は18に記載の家具(8)。
【請求項20】
第1の本体(11)と家具要素(12)とを備え、家具要素(12)は請求項1乃至16の何れかに従って形成されていることを特徴とする家具(10)。
【請求項21】
前記第1の本体(11)は、床上で摩擦的に係合された状態で静止状態に置くことができる本体として構成され、該本体上に配置された第1の昇降デバイス(13)を備え、前記家具要素(12)の並進-回転ベアリング(9)は、前記第1の昇降デバイス(13)に取り付けられる、請求項20に記載の家具(10)。
【請求項22】
前記第1の本体(11)は、フロア上に摩擦的に係合された状態で静止状態に置くことができる本体として構成され、該本体上に配置された第1の昇降デバイス(13)を備え、前記家具要素(12)は、前記第1の昇降デバイス(13)と同期して作動可能な第2の昇降デバイス(16)を備え、前記家具要素(12)の並進-回転ベアリング(9)は、前記第1の昇降デバイス(13)に取り付けられる、請求項20に記載の家具(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前段部に係る家具要素、特に棚や棚ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
支持プレートと該支持プレート上にて案内され、回転と並進が同時に移動可能である棚が配置された棚又は棚ユニットのような器具要素は、例えば、日本国特開平10-318669号又はドイツ公開公報10 2017 106 170号から公知である。特にドイツ公開公報10 2017 106 170号に記載された支持プレートは、支持プレート自体が実施中であることが証明されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このような棚や棚列ユニットの場合、保管されている品目を汚れから保護する一方、他方では品目に良好なアクセスを可能にするという問題がしばしばある。さらに、これらの棚や棚ユニットは、側壁に当たらずに回転させることができるように、常に側壁から離して配置しなければならない。
【0004】
本発明の目的は、少なくとも1つの底プレート及び本体からなる家具要素、特に棚や棚ユニットを提供し、家具要素上又は家具要素内に保管された対象物を保護し、且つ該対象物への良好なアクセスを等しく確保することである。また、この家具要素は、底プレート上の家具要素の本体の更に改良された支持を可能にし、壁や隅部のような干渉する外形上に位置する更なる家具要素を回転できるようにするために更に開発された。本体とは、底及び少なくとも1つの閉鎖された側壁を備え、側壁の背後に少なくとも1つの保管要素、例えば棚が配置されている家具要素である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的は、請求項1の特徴を有する家具要素又は請求項17及び20の特徴を有する家具によって解決される。
【0006】
家具要素は、家具要素の本体上に配置された底プレートを備える。
本体と底プレートの互いに対向するベアリング面には、回転要素が案内される夫々の軌道が設けられている。
家具要素の本体は、初期位置から中間位置へ、さらに開放位置へ及び戻り方向に、底プレートに対して移動させることができる。
【0007】
中間位置では、本体は底プレートに対して一方の回転方向に回転し、所定の方向に変位する。初期位置と開放位置では、本体は底プレートに合致しており、つまり、底プレートの寸法を越えて突き出ないが、本体は夫々の場合で180°回転する。
初期位置にある本体が底プレートと寸法的に重なった場合、あるいは底プレートが本体と寸法的に重なった場合、本体を180°回転させただけで、開放位置にて同じ条件(同じ位置合わせ/同じ重なり)が復元される。
複数の軌道がある場合には、底プレートの好ましくは2つの軌道のうちの1つを、底プレートの一方の縁に向かって開口した軌道として構成することができる。
【0008】
家具要素の場合には、底プレートの少なくとも1個の軌道は、各場合において、底プレートの側縁に対して斜めの角度に延びる対称軸に対して鏡面対称的に形成される。
家具要素の場合には、ベアリングプレートの少なくとも1個の軌道は、各場合において、ベアリングプレートの側縁に対して斜めの角度に延びる対称軸に対して、鏡面対称的に更に形成され得る。
【0009】
そのような家具要素は、例えば、互いにある角度をなす2つの側壁からなる部屋の隅部に配置され、簡単な方法で部屋のこの隅部から出ることができ、家具要素は本体の側壁に覆われる方法で例えば初期位置に配置され、例えば90°又は180°回転した開放位置では、家具要素は家具要素の少なくとも1つの保管レベルがユーザにより自由にアクセスできるような方法で隅部から出ることができる。
【0010】
本発明に係るそのような家具要素は、部屋の壁又は部屋の隅部に立つ、家具要素の本体の横壁によって閉じられた位置から、同じ基本位置を維持しながら回転することにより開放位置に移動することができる。
従って、少なくとも部分的に結合した、家具要素の並進-回転移動により、家具要素の中身に簡単な方法でアクセスすることができる。全体的な動きにおける並進と回転の割合は、動きの経過に伴う軌道の構成によって変わりうる。
従来の家具要素と異なり、アクセス位置に障害となるドア、フラップ、フロントパネルがないため、アクセスを妨げる可能性がない。
【0011】
本発明の有利な更なる展開例は、従属請求項の主題事項である。
請求項3に記載の家具要素の有利な実施形態によれば、対称軸は、底プレート及び/又はベアリングプレートの側面に45°の角度で延びる。
【0012】
特に、これにより、家具要素は、部屋の直角の隅部を出て、軌道の面に直交した軸の周りを回転することができ、家具要素は、少なくとも部分的に同時並べ替えを伴って、底プレートの側縁に対して45°の回転移動と同時に部分的な並進を行う。
【0013】
一実施形態の変形例によると、本体のベースは、底プレートに対向する側に凹部を有し、この凹部には、ベアリングプレートが締結されており、底プレートに対向する側に、少なくとも1つの軌道が形成されている。あるいは、ベアリングプレートは、本体のベースと一体的に形成することもできる。
これにより、従来は並進-回転移動の可能性がなく装備されていた家具要素を容易に取り付け、必要に応じてこのようなベアリングプレートと該ベアリングプレートに接続された要素を組み込むことで、このような並進-回転移動を可能にする。
【0014】
更なる実施形態の変形例によれば、本体のベアリング面に形成される軌道は、閉じられた円周の軌道として構成され、従って、回転要素の確実な誘導を可能にする。
前記底プレート、前記ベアリングプレート、前記回転要素及び前記回転要素ケージは、並進-回転ベアリングを形成するのが好ましい。このような並進-回転ベアリングは、キットとして提供することができ、また、特に、その後、家具要素のベースに一体化することもできる。
【0015】
好ましくは、家具要素は少なくとも1つの閉鎖された側壁を備えた本体を有することができる。この本体は、初期状態では、家具要素の中身が隠されているため、コーヒーマシンや薬缶のような台所用品が使用されていないときに、簡単に「消え去る」ことができるように構成することができる。
これにより、キッチンやその他の住居、作業室、浴室、及びそれらの家具の非常に美的なデザインが可能となる。これは、オープンスペースのコンセプトやミーティングルームにおいて特に有益である。
【0016】
更なる実施形態の変形例によれば、当該家具要素の本体は、複数の保管レベルを有しており、それによって当該家具要素の保管スペースを簡易な方法で増やす(multiply)。
更なる実施形態によれば、回転要素は、少なくとも1つの回転要素ケージ内に捕捉的に収容され、それは、特に、軌道間の回転要素の取付けを容易にする。
更なる実施形態の変形例によれば、更なる並進-回転ベアリングは、家具本体のカバープレートに固定される。これにより、特に、例えば、クッキングアイランドのような家具や、例えば、両側が開いているキッチン家具構造の隅部においても、そうした家具要素の配置を可能にする。これにより、家具要素の良好な走行動作を保証し、傾斜を防ぐことができる。
【0017】
特に、このような装置は、薬剤師の引き出しよりも有利であり、2つのそのようなベアリングを介して家具要素を案内することにより、両方のベアリング、特に底部及び頂部における家具要素の同時アプローチが実現される。
このような家具要素上の2つのベアリングの配置は、「タンデム配置」とも呼ばれているが、ベアリング全体の高さ、又はベアリング間の距離と、ベアリングの直径又はベアリングに形成された曲線との距離の適切な比率を維持することが重要である。この比が好ましくない場合、例えばベアリングの直径が小さく、ベアリング間の距離が大きい場合には、上部と下部のベアリングが同時に緩むことを保証することが常に可能であるとは限らないので、傾きが生じ易い。
【0018】
更に薬剤師の引出しの場合と同様に、回転要素の直線的なガイドのみでは、家具要素の傾斜につながる可能性がある。対照的に、並進運動と回転運動を組み合わせると、回転要素が全表面にわたって案内されるので、傾斜が減少する。
好ましい実施形態の変形によれば、ベアリングプレートに形成される軌道は、少なくとも1つの外側軌道と1つの内側軌道を形成する。
好ましいさらなる展開例によれば、第3の軌道が、外側軌道と内側軌道との間に形成される。このような第3の軌道は、特に、家具要素の回転を制限するような追加的な機能を果たすことに役立つ。この場合、このような第3の軌道も底プレートに形成されなければならない。
【0019】
更なる実施形態の変形例によれば、底プレートを垂直に固定するために、家具要素の本体に固定装置が設けられている。
更なる実施形態によると、底プレートは、ガイドスリーブが底プレートに対向するベースの下側から突出し、従って並進移動を案内するスロットを有する。特に非対称荷重の場合には、これにより、ベアリングプレートと底プレートとの間に永久的な接続が確保され、従って、ベアリングの機能性が確保される。
【0020】
本発明に係る家具は、複数の側壁及び/又は間仕切とカバープレートを備えた本体から成る。本発明に係る家具には、上記のような最低1つの家具要素が配置されている。
特に、家具要素は、家具の隅部領域に配置されることが望ましい。
特に、そのような家具要素は、家具の少なくとも2つの隅部領域に配置されることが望ましい。
【0021】
本発明に係る更なる家具は、本発明に係る少なくとも2つの家具要素とカバープレートを備え、該家具要素は上記の如く、並進-回転ベアリングを備えたタンデム配置に配置され、カバープレートは少なくとも2つの家具要素をカバーする。この家具は、ベースをカバープレートに接続するための硬い側面又は間仕切り壁の使用を明示的に回避する。従って、カバープレートは、本発明に係る少なくとも2つの家具要素のみによって支えられており、また、内蔵の少なくとも2つの家具要素のベアリングによって保証される。これにより、特に、そのような家具要素を独立した家具の中に配置することが可能になる。
【0022】
好ましい変形例において、第1の本体及び家具要素を備える本発明に係る更なる家具は、摩擦によって床上の固定位置に置くことができる本体を構成する。
このような家具は、例えばテーブルとして、特に机又はキッチンワークテーブルとして使用することができ、固定された家具本体と比較して並進-回転ベアリングの助けを得て、本体をカバーする家具要素の位置から、本体及びバックを完全にはカバーしない家具要素の位置へ、家具要素を移動させることができる。
【0023】
例えば、開放位置では、家具要素を固定された家具本体に直交して配列することができる。第1の昇降デバイスは、本体に追加して取り付けることができる。
この場合、家具要素は、第1の昇降デバイスと同期して作動させることができる第2の昇降デバイスを有することができ、家具要素の並進-回転ベアリングは、第1の昇降デバイスに取り付けられる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
好ましい実施形態の変形例は、添付の図面を参考にして、以下より詳細に説明されている。
図1】本発明に係る家具要素の一実施形態の概略図を示し、家具要素は部屋の隅部に配置している。
図2】部屋の隅部から一定角度だけ回転している位置にある図1に対応する家具要素を示す。
図3図1に対応する家具要素を180°だけ回転した開放位置で示す。
図4図1乃至図3に示されている家具要素の斜視図であり、軌道を示すため底プレートを外している。
図5】軌道の構成及びそれに対応して適合された回転要素ケージの代替の実施形態の変形例の上面図を示す。
図6】回転要素ケージの更なる代替の実施形態の変形例の上面図を示す。
図7】家具本体に収容された本発明に係る家具要素の代替の実施形態の分解斜視図であり、組み合わされた並進-回転動作を許す2つのベアリングを有する。
図8図7による実施形態の変形例の斜視図を様々な位置にて示す図である。
図9図7による実施形態の変形例の斜視図を様々な位置にて示す図である。
図10図7による実施形態の変形例の斜視図を様々な位置にて示す図である。
図11図7による実施形態の変形例の斜視図を様々な位置にて示す図である。
図12図8に示す位置にて、図7による実施形態の変形例の斜視図を示し、家具本体の輪郭のみが破線である。
図13図8乃至図11に係る家具本体の平面図を示し、図7に係る家具本体の家具要素の可能性のある配置を示す。
図14図8乃至図11に係る家具本体の平面図を示し、図7に係る家具本体の家具要素の可能性のある配置を示す。
図15図8乃至図11に係る家具本体の平面図を示し、図7に係る家具本体の家具要素の可能性のある配置を示す。
図16】本発明に係る家具要素の更なる代替の実施形態の概略図を示し、該家具要素は家具本体に対して並進及び回転移動することができる。
図17】本発明に係る家具要素の更なる代替の実施形態の概略図を示し、該家具要素は家具本体に対して並進及び回転移動することができる。
図18】本発明に係る家具要素の更なる代替の実施形態の概略図を示し、該家具要素は家具本体に対して並進及び回転移動することができる。
図19】本発明に係る家具要素の更なる代替の実施形態の概略図を示し、該家具要素は家具本体に対して並進及び回転移動することができる。
図20】本発明に係る家具要素の更なる代替の実施形態の概略図を示し、該家具要素は家具本体に対して並進及び回転移動することができる。
図21】本発明に係る家具要素の更なる代替の実施形態の概略図を示し、該家具要素は家具本体に対して並進及び回転移動することができる。
図22】本発明に係る家具要素の更なる代替の実施形態の概略図を示し、該家具要素は、家具本体に対して並進及び回転移動することができる。
【発明を実施するための形態】
【0025】
なお、以下の図の記載においては、上下左右、前面、後方等の用語は、それぞれの図で選択した家具要素、本体、軌道、底、回転要素等の代表的な表現及び位置を専ら意味するものとする。これらの用語は、制限的に理解されるものではない。即ち、これらの参照は、異なる作業上の位置又は鏡面対称構成等によって変化する可能性がある。
【0026】
図1乃至図4では、発明に係る家具要素の第1の変形例は符号2で指定されている。
図7乃至図15において、符号3は、家具要素の代替の実施形態の変形例を示す。
図16乃至図22において、符号12は、家具要素の更なる代替実施形態の変形例を示す。
【0027】
図1乃至図4に示されている家具要素2は、四角形のベースと3つの保管区画を備えた棚として例示されて構成されている。
家具要素2は、ベース23と複数の棚25を有する本体22を備える。ここで棚25の最上部は棚の頂部を形成し、該最上部は頂部で閉じられるように構成される。
家具要素2の本体22はさらに2つの側壁24を備え、側壁が両側から家具要素2を囲む。
【0028】
なお、この家具要素2は、本体22に配置された底プレート21を更に備え、この場合、家具要素2のベース23上に構成される。
互いに対向する本体22と底プレート21のベアリング面は、回転要素51が案内されるそれぞれの軌道27、28を有し、これは底プレート21に対して本体22の可動軸受の役割を果たす。
第1の実施形態では、図4に従い、本体22に関連する軌道27を本体22のベース23に固定されたベアリングプレート26上に配置される。しかしながら、ベアリングプレート26は、ベース23の一体部分とすることもできる。
【0029】
回転要素51は、回転要素ケージ5内に取り付けられており、ここに示す実施形態の変形例では、計8個の回転要素51が搭載された四角形のフレームとして構成されており、回転要素はボールとして構成されるのが好ましい。
表面圧力の程度、従って回転要素51に作用する力に依存して、望ましい表面圧力を達成するために、回転要素51の数及び/又は直径を変化させることが考えられる。
回転要素51は、正方形のフレームとして構成された回転要素ケージ5の隅部に配置されており、底プレート21に対する本体22の支持性を向上させている。さらに4つの回転要素が、回転要素ケージ5のそれぞれの側に中央に配置されている。
【0030】
底プレート21に対向するベアリングプレート26の下側にある軌道27は閉じられた形で形成されるが、周縁の軌道である底プレート21の望ましくは2つの軌道28が夫々、底プレート21の側縁に対して斜めの角度、好ましくは45°に延びる対称軸に対して鏡面対称に形成される。
ここに示す実施形態の変形例では、対称軸は、底プレート21の側縁部に平行に延びている。
【0031】
これら2つの軌道28のうちの1つは、閉鎖された円周軌道として形成される。これらの軌道28の第2の軌道は、この軌道の端部が底プレート21の2つの側縁部に開口し、側縁部は互いに角度をなして、このように開口した軌道として構成されている。
開いた軌道と閉じた軌道の選択により、家具要素2の底プレート21と本体22との間の表面の重なり(割合)が各停止位置と回転位置において少なくとも50%であることを条件として、家具要素2の停止時及び回転時の両方において、家具要素2の十分な安定化が可能になる。
【0032】
底プレートと家具要素2の表面の重なり(割合)がどの位置においても50%未満である場合、家具要素2の停止時及び回転中の両方において、家具要素2の十分な安定性を確保するためには、1以上の開いた軌道が必要である。
一般的には、家具要素2の停止時及び回転中の両方における家具要素2の十分な安定化は、軌道の種類及び数、並進移動の望ましい方向に対する軌道の方向性及び位置、並びに任意に、後述する固定装置7のような更なる支援機能要素を変化させることによって可能である。
【0033】
この軌道28及び底プレート21の構成により、家具要素2の本体22は、図1乃至図3に模式的に示す部屋4の隅部から外に回転することが可能となり、該隅部は家具要素2の底プレート21が載置されるベース41と、ここで互いに直角に並んでいる2つの側壁42、43とからなり、底プレート21の側縁部の2つが側壁42、43に近接して配置され、その結果、家具要素2は、全体的に部屋の角部に配置される。
【0034】
底プレート21の軌道28とベアリングプレート26の軌道27及び軌道28、27の間に配置された回転要素51によって可能にされた底プレート21に対する本体22の回転及び並進によって、図1に示す初期位置で家具要素2を部屋4の隅部に配置することができる。同時に、家具要素2は閉じられており、すなわち、側壁24に覆われており、家具要素2に保管されている対象物へのアクセスを妨げ、又は、対象物は粉塵又は飛散水から保護され、家具要素2の美的印象を与える。
【0035】
この初期位置から底プレート21に対して本体22を回転させることにより、家具要素2は開放される。すなわち、本体22の側壁24は、回転中に側壁24が側壁42、43に直接対向して配置される位置に移動され、これにより、家具要素2内に格納された対象物は、今や自由にアクセスできるようになる。
軌道27、28の構成により、再びベース23が底プレート21に整合する図3に示された開放位置に家具要素2を位置付けることが可能となる。
図2に示す中間位置にてのみ、家具要素2のベース23が底プレート21に向かって回動される。
【0036】
底プレート21に対する本体22の並進及び回転運動を更に安定させ、底プレート21を本体22に固定するために、底プレート21は、底プレート21の軌道28の対称軸の方向に位置合わせされたスロット29を有する。ガイドスリーブ71は、このスロット29内に突出しており、底プレート21に対向するベース23の下側から突出するネジ72によって固定されている。
このネジ72は、家具要素2の本体22のベース23に中央に位置している。
ラッチ、クランプ、圧入、接着、ねじ止め等の他の固定オプションも考えられる。
【0037】
使用では、図1の部屋4の隅部に位置する家具要素2も、部屋4の隅部からA方向に出るように移動し、位置が可変な垂直回転軸の周りに、回転することによって大凡同時に回転し、図1に示す初期位置から回転方向R1,R2図3に示す開放位置に回転する。この場合、全体的な動きにおける並進と回転の割合は、動きの経過とともに変化し得る。
図5に示すように、代替の実施形態では、外側軌道28aと内側軌道28bに加えて底プレート21とベアリングプレート26に第3の軌道28cが一体的に形成されている。
【0038】
このような第3の軌道28cは、家具要素2、3の並進-回転運動におけるさらなる機能を可能にする。
第3の軌道28cは、図5では、回転運動の原点から半径方向内側に外側軌道28aの一部に続いており、ここでは家具要素の回転を制限する役割を果たす。
【0039】
これを可能にするために、ここではわずかに半径方向内側に湾曲した辺を有するほぼ正方形の形状である図5の図示した3つの中央に示した回転要素ケージ5′には、回転要素51用の凹部が形成されており、回転要素は回転要素ケージ5′の外隅に配置され、外側軌道28aの溝内を移動可能である。これらの回転要素51は、外側円Kに配置されている。
更なる回転要素51用の受け部は、回転要素ケージ5'の側部にほぼ中央に一体的に形成されており、その側部には回転要素51が内側軌道28bの溝内で移動可能である。これらの回転要素51は、内側円K2に配置されている。
【0040】
第3の軌道28cに案内される回転要素51は、回転要素ケージ5′の隅部に配置された一方の回転要素51の内側に放射状に設けられている。この回転要素51は、中央円K3上に配置されている。
外側円K1上の回転要素51の配置の対称性の軸SK1は、内側円K2上の回転要素51の配置の対称性の軸SK2に対して45°傾いている。
【0041】
図5の下側の図から分かるように、内側軌道27aの溝及び外側軌道27bの溝も、ベアリングプレート26内に一体的に形成されると共に、更に第3の軌道27cの溝も形成されており、これも、外側軌道27bの溝の1つの一部に対して、回転の原点Uに向かって半径方向内側に形成されている。
この図に見られるように、軌道27a及び27bは、ここでは垂直方向である対称性の軸S1と、水平方向の対称性の軸S2の両方に対して対称的な形状をしている。
【0042】
図6は、回転要素ケージ5、5"の更なる実施形態の変形例を示し、外側円K1と内側円K2に応じて配置されるように回転要素受け部を配置したものである。
図7乃至図15は、本発明に係る家具要素3の更なる実施形態を示す。
【0043】
図7の分解図に示されるように、図1乃至図4に基づいて説明されている家具要素の実施形態変形とは異なり、家具要素3の本体32のベース33の下と、家具要素3の家具本体32のカバープレート31の上の両方に、夫々の場合にて、並進-回転ベアリング6が配置され、上側のベアリング6は上側に対向する底プレート61を備えて配置される。
この場合では、ベース33とカバープレート31の両者が、家具本体32の上端及び下端を備えた空洞を形成し、該空洞内に並進-回転ベアリング6の少なくとも一部が収容される。
【0044】
2つのベアリング6の本質的な構造は、図1乃至図4を参照して記載したものと本質的に同じである。この例示的な実施形態においても、ネジ72及びガイドスリーブ71を有する固定装置7と、回転要素66を有する回転要素ケージ62とがある。
この場合、底プレート61は底プレート21に対応し、ベアリングプレート63はベアリングプレート26に対応する。図7に示された家具要素3の適用に当たっては、本要素は、図8乃至図15に示されているような家具8として使用することが望ましい。
【0045】
図8乃至図15に示される家具8は、例えば、クッキングアイランドの形の厨房具である。しかし、このような家具要素3のための他の使用場所も考えられる。
家具要素3のベース33の下方に固定されている並進回転ベアリング6の底プレート61を、家具8の他の構成要素のベースの高さに適合させるために、軌道64とは反対に対向する底プレート61の下側に足部68を取り付ける。これらの足部68は調整可能なように構成することができる。
【0046】
ベアリングプレート63は、底プレート61に対向する家具要素3の本体32のベース33の下側に取り付けられることが望ましい。また、ベアリングプレート63の代わりに、ベース33の下側に直接に軌道65を作動させる(work)ことも、ここでは考えられるであろう。
図8は、カバープレート81を備えたアイランドユニットの形状である家具8を示し、家具要素3が閉じた状態で家具要素3を備えた複数の側壁83とベースパネル82は隅部に配置されている。足部68はベースパネル82の背後に配置されている。
【0047】
図9はやや開放位置における家具要素3を、図10はほぼ全回転の開放位置における家具要素3を、図11は家具要素3が全面的に開放された家具8を示している。
図12では、家具8が破線で示されているが、これは、家具8に設置された家具要素3をカバープレート81の下方に示すものである。
図13乃至図15は、1つの家具要素3(図13)を備えた家具、2つのそのような家具要素3(図14)を備えた家具、及び4つのそのような家具要素3(図15)を有するそのような家具の可能性のある実施形態の変形例を示す。複数の家具要素3を配置する場合には、望ましくは1つの共通カバープレート81のみが使用される。
【0048】
図16乃至図22は、本発明に係る家具要素12を備えた家具10の更なる実施形態の変形例を示し、該家具要素12は部屋の床上に固定され又は摩擦を以って立つ家具本体11に対して並進及び回転方向に可動性がある。
家具10は、図16及び図20乃至図22に特に示すように構成され、机上家具や台所アイランドや台所作業台等として、部屋の床上に固定配置された家具本体11と、家具本体11に対して並進及び回転移動可能な家具要素12を備えている。
【0049】
図17図21及び図22に示すように、家具本体11は、第1の昇降デバイス13を収容するために、作業面111の中央領域に受け部112を含む。
ここで伸縮自在の昇降デバイスとして構成された昇降デバイス13は、家具本体11の受け部112に収容され、伸縮自在の要素131、132、133は受け部112を出て上方に移動可能である。
【0050】
支持プレート134は、伸縮自在の要素133の最上部に取り付けられている。並進-回転ベアリング9のさらなる実施形態の変形例の底プレート91は、この支持プレート134上に取り付けられている。
図17に例として示すように、家具要素12は、ワークトップを有する本体121を有し、その基部には並進-回転ベアリング9のベアリングプレート93が取り付けられている。
本体121の端部に側部122が配置され、特に固定され、側部122は、第2の昇降デバイス16を収容するための中心受け部を備えている。
【0051】
第2の昇降デバイス16の構造は、望ましくは、第1の昇降デバイス13の構造に対応しており、すなわち、第1、第2及び第3の伸縮自在の要素161、162、163も備えている。
少なくとも2つの回転要素166を備えた足部165が、前記昇降デバイス16の最下位の第1の伸縮自在の要素161上に配置されている。
このようにして側部122は、家具要素12の上に配置された昇降デバイス16のための家具要素12の第2の支持脚部として機能する。
【0052】
このように、家具要素12は、一方が側部122及びその上に配置された第2の昇降デバイス16によって支持され、また第1の昇降デバイス13を介して支持される。
それによって昇降デバイス13は、その間に設けられた並進-回転ベアリング9を介して、家具要素12の本体121を支持する。
従って、家具要素12は、図16に示す初期位置から移動することができ、初期位置では、家具要素12が昇降デバイス13、16の同期作動によって、家具本体11を完全に覆い、昇降デバイス13、16を用いて家具本体11に対して家具要素12を持ち上げることができ、図20に示す開放位置に移動させることができる。
【0053】
開放位置では、ここでの作業面となる家具要素12の本体121の上側が、家具本体11の作業面111に直交して配列されている。その他の開放位置も考えられる。並進-回転ベアリング9の向き及び実施形態に応じて、家具要素12は、例えば180°より大きな角度又は180°より小さな角度を移動することができる。
【0054】
第1の昇降デバイス13の支持プレート134上に並進-回転ベアリング9を配置することにより、家具本体11が部屋の隅部に位置する場合に、図16に示す位置から図20に示す位置に家具要素12を移動させることができ、移動中に家具本体11の後縁部に亘って家具要素12が突出することはない。これは、家具本体11が壁に対向して配置されている場合、又は隅部に位置している場合に、非常に有利である。
図17に示す並進-回転ベアリング9を図18図19に詳細に示す。
【0055】
図18及び図19に示すように、底プレート91は、ここではボールの形である回転要素51を案内するために、ベアリングプレート93に対向するそのベアリング面に軌道94を有する。
また、回転要素51は、回転要素ケージ92内にも係留するように収容されている。図7に示す実施形態の変形例のように、回転要素ケージ92は円形であり、幾つかのアームが半径方向外側に延びている。
【0056】
また、ここでは、互いに直角に配列された底プレート91の2つの側縁部に、中央且つ斜めにガイドチャンネル97が設けられている。
このガイドチャンネル97にガイドキャリッジ151が交換可能に取り付けられている。
固定装置15の一部としてのガイドキャリッジ151は、家具要素12のベアリングプレート93又は本体121に対向するその上側に、ベアリングプレート93の開口部99に突出するベアリングネック152を備え、これはガイドキャリッジ151の上側に一体的に形成されることが好ましい。
【0057】
前記ベアリングネック152は、好ましくは孔の形態であるベアリングプレート93の開口部99に挿入された回転ベアリングリング157、特にボールベアリングリングの軸として機能し、これにより、ベアリングプレート93のガイドキャリッジ151に対する、従って底プレート91に対する低摩擦回転運動が可能になる。
ガイドチャンネル97の長手方向の他端部の後方に配置された少なくとも2つのローラ154を有するローラベアリングが、特に、ベアリングプレート93と対向するガイドキャリッジ151の下側に締結されて配置される。
【0058】
これらのローラ154の各々は、円周V字形の溝155を有し、溝155内にてガイドチャンネル97の反対側の壁から突出するV字形のウェブ95がローラ154のための走行面を形成する。
ガイドチャンネル97内のV字形ウェブ95に沿って案内されるローラ154のV字形の溝155は、家具要素12の並進-回転運動の極めて安定した一定の連続動作を生成する。
【0059】
さらに、図18には、エジェクタ要素14の形態の押し移動機構が示されており、この押し移動機構は、力蓄積器141とプランジャ142とから成り、移動方向にロック解除後に家具要素12を排出するためにガイドチャンネル97内に配置されている。
このような押し移動機構を使用することにより、特に、作動ハンドルなしで家具要素を構成し、意図された開口方向に押すことによって家具要素の開口移動を開始させることが可能になる。また、別の方法で作動される排出機構の使用も考えられる。
【0060】
或いは家具要素12に第2の昇降デバイスを追加することなく、家具をデスク家具又はキッチンアイランド又はキッチンワークテーブル等として構成することもできる。この場合、並進-回転するように移動可能な家具の部分は、静止した家具本体上に配置された第1の昇降デバイスによってのみ支持される。
【符号の説明】
【0061】
符号一覧
2 家具要素
21 底プレート
22 本体
23 ベース
24 側壁
25 棚
26 ベアリングプレート
27,27a,27b,27c 軌道
28,28a,28b,28c 軌道
29 スロット
3 家具要素
31 カバープレート
32 本体
33 ベース
34 側壁
35 棚
4 部屋の隅部
41 ベース
42 第1の側壁
43 第2の側壁
5,5',5" 回転要素ケージ
51 回転要素
6 並進-回転ベアリング、ベアリング
61 底プレート
62 回転要素ケージ
63 ベアリングプレート
64 軌道
65 軌道
66 回転要素
67 スロット
68 足部
7 固定装置
71 ガイドスリーブ
72 ネジ
8 家具
81 カバープレート
82 ベースパネル
83 側壁
9 並進回転ベアリング、ベアリング
91 底プレート
92 回転要素ケージ
93 ベアリングプレート
94 軌道
95 ウェブ
97 ガイドチャンネル
99 開口部
10 家具
11 家具本体
111 作業面
112 受け部
12 家具要素
121 本体
122 側部
13 昇降デバイス
131 第1の伸縮要素
132 第2の伸縮要素
133 第3の伸縮要素
134 支持プレート
14 エジェクタ要素
141 力蓄積器
142 プランジャ
15 固定装置
151 ガイドキャリッジ
152 ベアリングネック
154 ローラ
155 溝
157 ベアリングリング
16 第2の昇降デバイス
161 第1の伸縮要素
162 第2の伸縮要素
163 第3の伸縮要素
165 足部
166 ローラ要素
A 方向
1,K2,K3
1,R2回転方向
1,S2対称軸
SK1,SK2 対称軸
U 回転の原点
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
【国際調査報告】