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特表2022-528822乗り物ウィンドウ構造、乗り物ウィンドウ装飾部材及び乗り物
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  • 特表-乗り物ウィンドウ構造、乗り物ウィンドウ装飾部材及び乗り物 図1
  • 特表-乗り物ウィンドウ構造、乗り物ウィンドウ装飾部材及び乗り物 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-16
(54)【発明の名称】乗り物ウィンドウ構造、乗り物ウィンドウ装飾部材及び乗り物
(51)【国際特許分類】
   B60J 10/00 20160101AFI20220609BHJP
   B60J 10/18 20160101ALI20220609BHJP
   B60J 1/02 20060101ALI20220609BHJP
【FI】
B60J10/00
B60J10/18
B60J1/02 111A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021548259
(86)(22)【出願日】2020-04-14
(85)【翻訳文提出日】2021-08-18
(86)【国際出願番号】 CN2020084576
(87)【国際公開番号】W WO2020211732
(87)【国際公開日】2020-10-22
(31)【優先権主張番号】201920519249.1
(32)【優先日】2019-04-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500374146
【氏名又は名称】サン-ゴバン グラス フランス
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100208225
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 修二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100217179
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 智史
(72)【発明者】
【氏名】カオ シンチアオ
(72)【発明者】
【氏名】ユイ プーイン
【テーマコード(参考)】
3D201
【Fターム(参考)】
3D201AA26
3D201AA38
3D201CB01
3D201DA09
(57)【要約】
本開示は、乗り物ウィンドウ構造を提供する。乗り物ウィンドウ構造は、乗り物ウィンドウガラス、装飾部材、及び乗り物ウィンドウガラスと装飾部材を連結する封止部材を含む。装飾部材は、装飾目的のための本体部分、及び本体部分に連結しており、かつ封止部材に埋め込まれた埋め込み部分を含む。装飾部材は、封止部材の内側に延在する埋め込み部分の少なくとも一部によって形成された補強部分を更に含む。本開示の技術的解決策は、プロセスを変更することなく、製造コストが低く、シンプルかつ信頼できる構造を有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗り物ウィンドウガラス、装飾部材、及び前記乗り物ウィンドウガラスと前記装飾部材を連結する封止部材を含み、前記装飾部材が、装飾目的のための本体部分、及び前記本体部分に連結しており、かつ前記封止部材に埋め込まれた埋め込み部分を含み、ここで、前記装飾部材が、前記封止部材の内側に延在する埋め込み部分の少なくとも一部によって形成された補強部分を更に含む、乗り物ウィンドウ構造。
【請求項2】
前記補強部分が、前記封止部材の内側に前記乗り物ウィンドウガラスの背面まで延在するように構成されている、請求項1に記載の乗り物ウィンドウ構造。
【請求項3】
前記補強部分が、前記乗り物ウィンドウガラスと長さ少なくとも5mmの重複部分を有する、請求項2に記載の乗り物ウィンドウ構造。
【請求項4】
前記補強部分の延在方向において、前記補強部分と前記乗り物ウィンドウガラスとの間の距離が変化しない、請求項2に記載の乗り物ウィンドウ構造。
【請求項5】
前記補強部分が、前記補強部分の延在方向において、前記乗り物ウィンドウガラスに徐々に接近するか又は離れる、請求項2に記載の乗り物ウィンドウ構造。
【請求項6】
前記本体部分、前記埋め込み部分、及び前記補強部分が、一体的にスタンプ成形されている、請求項1に記載の乗り物ウィンドウ構造。
【請求項7】
前記補強部分が、前記封止部材を支持するのに必要がある位置に形成されている、請求項1に記載の乗り物ウィンドウ構造。
【請求項8】
前記補強部分が、櫛形構造として構成されている、請求項1に記載の乗り物ウィンドウ構造。
【請求項9】
乗り物ウィンドウ装飾部材であって、装飾目的のための本体部分、及び前記本体部分に連結しており、かつ前記乗り物ウィンドウの封止部材に埋め込まれた埋め込み部分を含み、前記乗り物ウィンドウ装飾部材が、前記埋め込み部分の少なくとも一部を延長することによって形成された補強部分を更に含む、乗り物ウィンドウ装飾部材。
【請求項10】
請求項1~3のいずれか一項に記載の乗り物ウィンドウ構造を含む、乗り物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、乗り物の乗り物ウィンドウ構造、それに使用される装飾部材、及び乗り物ウィンドウ構造を採用する乗り物に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、装飾トリムとしてステンレススチールを用いる乗り物ウィンドウ構造において、封止部材(encapsulation)の強度を高めるためにインサートを追加する必要がある。図1は、乗り物ウィンドウ構造の断面図を示しており、乗り物ウィンドウ構造は、装飾トリム1、乗り物ウィンドウガラス2、及び装飾トリウム1を乗り物ウィンドウガラス2に連結し、かつ相対的に固定させる封止部材3を含む。より大きな装飾トリムの場合、射出成型の前にプラスチックインサート4を提供する必要がある。
【0003】
しかしながら、プラスチックインサートの追加は、プロセス及び必要な材料の複雑さを増大させ、したがって、製造コストを増大させうる。
【発明の概要】
【0004】
本開示の目的は、簡単な方法で強度を増大させる乗り物ウィンドウ構造を提供することである。
【0005】
本開示の一態様によれば、乗り物ウィンドウ構造が提供される。乗り物ウィンドウ構造は、乗り物ウィンドウガラス、装飾部材及び封止部材を含み、ここで、封止部材は、乗り物ウィンドウガラスと装飾部材を連結する。装飾部材は、装飾目的のための本体部分、及び本体部分に連結しており、かつ封止部材に埋め込まれた埋め込み部分を含む。装飾部材は、封止部材の内側に延在する埋め込み部分の少なくとも一部によって形成された補強部分を更に含む。
【0006】
補強部分は、封止部材の内側に乗り物ウィンドウガラスの背面まで延在するように構成される。更に、補強部分は、乗り物ウィンドウガラスと長さ少なくとも5mmの重複部分を有する。
【0007】
補強部分の延在方向において、補強部分と乗り物ウィンドウガラスとの間の距離が変化しない。あるいは、補強部分は、補強部分の延在方向において、乗り物ウィンドウガラスに徐々に接近するか又は離れる。
【0008】
更に、本体部分、埋め込み部分及び補強部分は、一体的にスタンプ成形されている。
【0009】
また、補強部分は、封止部材を支持するのに必要がある位置に形成されている。あるいは、補強部分は、櫛形構造として構成されている。
【0010】
本開示の他の態様によれば、乗り物ウィンドウ装飾部材が提供される。乗り物ウィンドウ装飾部材は、装飾目的のための本体部分、本体部分に連結しており、かつ乗り物ウィンドウの封止部材に埋め込まれた埋め込み部分を含む。乗り物ウィンドウ装飾部材は、埋め込み部分の少なくとも一部を延長することによって形成された補強部分を更に含む。
【0011】
本開示の他の態様によれば、上述した乗り物ウィンドウ構造を含む乗り物が提供される。
【0012】
本開示は、低製造コスト、プロセスを変更する必要がないこと、シンプルかつ信頼できる構造の技術的効果をもたらす。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、従来の乗り物ウィンドウ構造の断面図である。
図2図2は、本開示の一実施形態による乗り物ウィンドウ構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下は、添付の図面を参照して、本開示の技術的解決策の詳細な説明である。以下の実施形態では、複数の特定の実施形態の詳細が説明されるが、これらの詳細は、本開示に対する制限を構成するものではなく、例示のみを目的とするものである。
【0015】
図2に示されているように、一実施形態では、本開示による乗り物ウィンドウ構造100は、乗り物ウィンドウガラス110、装飾部材120、及び封止部材130を含む。封止部材130は、乗り物ウィンドウガラス110の縁部分を封止するように構成されており、ここで、封止部材130によって封止された乗り物ウィンドウガラス110の領域は、特定の用途にしたがって当業者によって決定することができ、本開示の文脈では詳細に説明されない。
【0016】
装飾部材120の本体部分122は、封止部材130の外側に露出されており、装飾部材120の固定用の埋め込み部分124は、封止部材130に埋め込まれており、それによって、封止部材130は、装飾部材120を固定する。一実施形態では、本体部分122及び埋め込み部分124は、スタンプ成形(stamping)等によって、一体的に形成されている。図2に示されているように、埋め込み部分124は、封止部材130の内側に少なくとも部分的に挿入されるように、本体部分122に対して曲げられている。この曲げの角度は、特定の用途にしたがって当業者によって決定することができ、本開示の文脈では詳細に説明されない。
【0017】
上述したように、封止部材130は、乗り物ウィンドウガラス110と装飾部材120とを連結して、乗り物ウィンドウ構造100を形成する。
【0018】
本開示では、装飾部材120の埋め込み部分124は、延在して、補強部分126を形成する。補強部分126はまた、封止部材130によって封止されて、封止部材130を支持する。一実施形態では、補強部分126は、乗り物ウィンドウガラス110の背面まで延在している。
【0019】
本明細書で言及される「背面」という用語は、乗り物ウィンドウ構造が乗り物に取り付けられたときに乗り物内部に面する側を指し、その一方で、乗り物外部に面する側は、前面である。結果として、装飾部材120の前述した本体部分122は、乗り物ウィンドウ構造の前面にあるように構成されている。
【0020】
同様に、補強部分126は、封止部材130内の乗り物ウィンドウガラス110の背面まで延在するように、埋め込み部分124に対して曲がった構成を形成するように構成されている。曲げの角度は、特定の適用環境にしたがって、当業者によって決定することができる。
【0021】
更に、一実施形態では、補強部分126は、乗り物ウィンドウガラス110に実質的に平行になるように構成されている。すなわち、補強部分の延在方向において、補強部分126と乗り物ウィンドウガラス100との間の距離は、変化しない。勿論、当業者は、「距離が変化しないままである」こととは、許容誤差及びプロセスによって誘発された距離変化を除外すべきこと、また、場合によっては、設計上の距離が変化しないことを意味し得ることを、理解すべきである。
【0022】
あるいは、他の実施形態では、補強部分126は、乗り物ウィンドウガラス110に対して傾斜するように構成されており、すなわち、補強部分126は、補強部分の延在方向において、乗り物ウィンドウガラス110に徐々に接近するか又は離れる。傾斜の角度(すなわち、乗り物ウィンドウガラスとの距離の変化)は、特定の適用環境にしたがって、当業者によって決定することができる。
【0023】
一方、補強部分126が乗り物ウィンドウガラス110の背面まで延在しているため、補強部分126は、乗り物ウィンドウガラス110と部分的に重複しているが、接触していない。一実施形態では、補強部分126は、乗り物ウィンドウガラスと長さ少なくとも5mmの重複部分を有し、それによって、補強部分126は、封止部材130に十分な支持を提供ことができる。本明細書において、「長さ」という用語は、ガラス110の縁からガラス上における補強部分126の縁の投影までの距離を指し、これは、図2において符号Lで示されている。
【0024】
また、埋め込み部分124の一部は、延在して、補強部分126を形成する。例えば、一実施形態では、補強部分126は、封止部材130の支持が必要とされる位置に形成されていてもよく、補強部分126は、残りの位置に形成されていなくてもよい。あるいは、他の実施形態では、補強部分126は、櫛形構造として形成されていてもよい。
【0025】
他方、同様に、この実施形態では、本体部分122、埋め込み部分124、及び補強部分12は、例えば、スタンプ成形によって、一体的に形成され得る。
【0026】
上記の説明において、本開示の技術的解決策の詳細が記載されている。しかしながら、当業者は、本開示が上記の実施形態に列挙された特定の詳細に限定されず、特許請求の範囲によって定義される範囲内で変更され得ることを理解することができる。
図1
図2
【国際調査報告】