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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-16
(54)【発明の名称】プレートコンベアベルト
(51)【国際特許分類】
   B66B 21/00 20060101AFI20220609BHJP
   B66B 23/12 20060101ALI20220609BHJP
【FI】
B66B21/00 A
B66B23/12 C
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2021556856
(86)(22)【出願日】2020-03-12
(85)【翻訳文提出日】2021-11-05
(86)【国際出願番号】 EP2020056722
(87)【国際公開番号】W WO2020193165
(87)【国際公開日】2020-10-01
(31)【優先権主張番号】A50255/2019
(32)【優先日】2019-03-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500579431
【氏名又は名称】インノヴァ・パテント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング
【住所又は居所原語表記】Konrad-Doppelmayr-Strasse 1 A-6922 Wolfurt Austria
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】特許業務法人栄光特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジリ ドレンコ
【テーマコード(参考)】
3F321
【Fターム(参考)】
3F321BA07
3F321CB02
3F321CB12
3F321CC01
(57)【要約】
本発明は、動く歩道(2)用のプレートコンベア(1)に関するものであり、トラック(24)を有するトラックシステムを備え、そのトラックシステムは、トラック要素(29)と、プレートコンベア(1)のプレートコンベア要素(12)用のガイドとして働く中央トラック(21)によって形成される。トラックシステムの長さは調整され得る。この目的で、バー(41)によって区切られた実質的に三角形の開口部(32)が、互いに隣接するトラック要素(29)の間に設けられる。三角形または台形の長さ調整片(31)を開口部(32)に挿入し、それを、長さ調整片(31)の斜めのエッジ(38)が、バー(41)によって形成された開口部(32)のエッジ(39)に当接するまで押し込む。互いに隣接するトラック要素(29)の中央トラック(21)は、連結片(33)によって互いに接続される。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに連結され、トラック(24、21)上で案内されるプレートコンベア要素(12)を備えたプレートコンベアベルト(1)であって、
前記トラック(24、21)は、一列に並んで互いに連結されたトラック要素(25、29)の構成要素であり、
互いに追従するトラック要素(29)の接合部に長さ調整片(31)が配置されている
ことを特徴とするプレートコンベアベルト(1)。
【請求項2】
前記長さ調整片(31)は、前記トラック(24)の長手方向の範囲に対して斜めになっているエッジ(38)を有しており、
開口部(32)と、前記トラック(24)の長手方向の範囲に対して斜めになっているエッジ(39)とが、隣接するレール要素(29)の間に設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載のプレートコンベアベルト。
【請求項3】
前記長さ調整片(31)の前記エッジ(38)と前記開口部(32)の前記エッジ(39)は、前記トラック(24)の長手方向の範囲に対して同じ角度で斜めになっている
ことを特徴とする請求項2に記載のプレートコンベアベルト。
【請求項4】
前記開口部(32)は、前記トラック要素(29)の前記トラック(24)の領域に設けられている
ことを特徴とする請求項2または3に記載のプレートコンベアベルト。
【請求項5】
前記開口部(32)はバー(41)によって区切られている
ことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一項に記載のプレートコンベアベルト。
【請求項6】
前記トラック要素(29)の端部に接続されるプレート(42)が、前記トラック要素(29)の下側に設けられている
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のプレートコンベアベルト。
【請求項7】
前記バー(41)は前記プレート(42)の上側に配置されている
ことを特徴とする請求項5または6に記載のプレートコンベアベルト。
【請求項8】
前記バー(41)は、前記プレート(42)と一体に形成されているか、前記プレート(42)に接続されている
ことを特徴とする請求項7に記載のプレートコンベアベルト。
【請求項9】
三角形の外形を有する前記長さ調整片(31)が設けられている
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載のプレートコンベアベルト。
【請求項10】
前記外形が正三角形に対応していることを特徴とする請求項9に記載のプレートコンベアベルト。
【請求項11】
台形の外形を有する前記長さ調整片(31)が設けられている
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載のプレートコンベアベルト。
【請求項12】
前記トラック要素(29)が、外側トラック(24)と、これらの間の中央トラック(21)と、を有する
ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載のプレートコンベアベルト。
【請求項13】
前記中央トラック(21)は、長手方向に通って上部が開放し前記プレートコンベア要素(12)の方を向いているウェブを有する
ことを特徴とする請求項12に記載のプレートコンベアベルト。
【請求項14】
前記中央トラック(21)の間において、互いに隣接する前記トラック要素(29)の間に連結片(33)が設けられており、
前記連結片(33)の断面形状が前記中央トラック(21)の断面形状に対応している
ことを特徴とする請求項12または13に記載のプレートコンベアベルト。
【請求項15】
前記連結片(33)がその端部に延長部(34)を有し、
前記延長部(34)が前記中央トラック(21)の端部の凹部(35)に係合する
ことを特徴とする請求項14に記載のプレートコンベアベルト。
【請求項16】
前記中央トラック(21)および前記連結片(33)は、互いに向き合う端部において、水平に整列したスロット(36)および舌部(37)を有し、これらによって前記中央トラック(21)と前記連結片(33)は櫛のように相互に係合し、したがって、前記ガイド片(22)用の連続的なガイドを形成する
ことを特徴とする請求項14または15に記載のプレートコンベアベルト。
【請求項17】
異なる長さの前記連結片(33)のセットが設けられている
ことを特徴とする請求項13乃至16のいずれか一項に記載のプレートコンベアベルト。
【請求項18】
異なる寸法の前記長さ調整片(31)のセットが設けられている
ことを特徴とする請求項1乃至17のいずれか一項に記載のプレートコンベアベルト。
【請求項19】
前記長さ調整片(31)のセットは、三角形の外形の長さ調整片(31)と、台形の外形の長さ調整片(31)と、を含む
ことを特徴とする請求項18に記載のプレートコンベアベルト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の導入部の特徴を有するプレートコンベアベルトに関する。
【0002】
このようなプレートコンベアベルトは、動く歩道に使用される。
【背景技術】
【0003】
ベルトコンベアやエスカレーターなどの搬送手段の使用は、1900年頃から、ロンドンやニューヨークのデパートで既に知られていた。これらの搬送手段の駆動は、当初から、チェーンリンクに噛み合うギアボックスを介して駆動される少なくとも1つのギアホイールを含むものであった。チェーンリンクには、平板状の搬送要素や階段状の搬送要素が接続されており、それらがエンドレスループで循環するように案内されている。例えば、人、パッケージ、箱などが、搬送要素や階段要素上で水平方向に、場合によっては上下に搬送される。このような連続移動手段とその駆動装置の例は、特許文献1、特許文献2、特許文献3および特許文献4に示されている。
【0004】
動く歩道やエスカレーターは、直線的な距離を通るものだけでなく、カーブの周りを通るもの、つまりカーブ部分を有するものも知られている。
【0005】
また、動く歩道は水平面だけでなく、上昇部や下降部と水平面との間に曲線的な移行部を伴う上り坂や下り坂も通ることも可能である。エスカレーターでも、上昇・下降する搬送面と水平な搬送面との間で移行が行われる。以下、搬送面について言及する場合、水平面はもちろん、上昇・下降面や水平面への移行も理解される。
【0006】
プレートコンベアベルトを含む動く歩道が製造される場合、動く歩道の長さは、相互に接続されたプレートコンベア要素を含むプレートコンベアベルトの実際の長さによって決定され、動く歩道の長さは、プレートコンベア要素の長さによって予め定義されたステップでのみ製造され得る。プレートコンベア要素が案内されるトラックの長さは、プレートコンベアベルトの長さに合わせる必要があるが、この長さは常に個々のプレートコンベア要素の長さの倍数に相当する。
【0007】
トラックの長さをプレートコンベアベルトの実際の長さに合わせることは、特にプレートコンベアベルトにカーブがある場合には問題となる。カーブの半径やカーブの形状が異なると、トラックの長さがプレートコンベアベルトの実際の長さからずれてしまい、このずれをトラックの建設後に現場で補償しなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】独国特許出願公開第2252134号明細書
【特許文献2】国際公開第03/066500号パンフレット
【特許文献3】欧州特許出願公開第0013793明細書
【特許文献4】独国特許出願公開第1456375号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、トラックの長さを簡単な方法でプレートコンベアベルトの長さに合わせることができる、動く歩道に適した冒頭に述べたタイプのプレートコンベアベルトを提供するという目的に基づいている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、この目的は、請求項1の特徴を有するプレートコンベアベルトによって達成される。
【0011】
本発明の好ましい有利な改良点は、従属請求項の主題である。
【0012】
本発明によるプレートコンベアベルトでは、互いに隣接するトラック要素の間に長さ調整片が設けられているので、トラックの長さをプレートコンベアベルトの長さに簡単かつ難なく合わせることができる。
【0013】
本発明の一実施形態では、長さ調整片は、トラック要素のトラックの長手方向の範囲に対して斜めに整列したエッジを有し、長さ調整片の接触のためのトラック要素の端部は、トラックの長手方向の範囲に対して同様に斜めに整列したエッジを有する。
【0014】
本発明の好ましい実施形態では、互いに隣接するトラック要素、特に長さ調整片が配置されているトラック要素の中央トラックの間に連結片が設けられている。連結片の断面形状は、プレートコンベア要素を横方向に案内する中央トラックの断面形状に対応している。
【0015】
本発明の実用的な実施形態では、異なる寸法を有する中央トラック用の複数の長さ調整片と複数の連結片両方(いずれの場合も「セット」の形で)が提供され、その結果、長さ調整片を含むセットからそれぞれの適切な長さ調整片を選択する、および/または、連結片を含むセットからそれぞれの適切な連結片を選択することができるようになっている。
【0016】
実際には、適切な長さを有する連結片を、互いに隣接するトラック要素の間に挿入し、その後、適切な長さ調整片を開口部に挿入するような手順であり得る。ここで、長さ調整片が、トラックの長手方向の範囲に対して斜めになっているエッジを有すると、特に有利である。本実施形態では、長さ調整片を開口部に押し込むだけで、互いに接続されているトラック要素のトラックを実質的に遊びなく橋渡しすることができる。こうして、トラックウェイの長さの正確な調整が可能である。
【0017】
実際には、まず、適切な連結片および関連する適切な長さ調整片を挿入することによって粗調整が行われ、その後、長さ調整片をトラック要素間の開口部にさらに挿入することによって長さ調整の微調整が行われ得るような手順であり得る。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明のさらなる詳細および特徴は、以下の図面を参照した好ましい例示的な実施形態の以下の説明から明らかになる。
図1】プレートコンベアベルトを有する動く歩道の模式斜視図である。
図2】駆動部の領域におけるプレートコンベアベルトの詳細を示す図である。
図3】トラック要素を示す図である。
図4】180°のカーブと2つの直線部分を有するトラックを示す図である。
図5】長さ調整片のセットを示す図である。
図6】連結片のセットを示す図である。
図7】単一のプレートコンベア要素を示す図である。
図8】トラック要素の間に挿入された長さ調整片を示す斜視図である。
図9図8に関連する平面図である。
図10】トラック要素がトラック要素間の最小間隔で互いに直接隣接している、図9に類似した図である。
図11】トラック要素の間に最大の間隔を設けた、図9に類似した図である。
図12】連結片で互いに隣接する中央トラックの詳細を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は、図示の実施形態では水平である搬送平面3において、複数のカーブ4~7の周りを通り、その間には直線搬送部8~11があるプレートコンベアベルト1を含む動く歩道2を示している。動く歩道2のプレートコンベアベルト1は、複数のほぼ鎌状のプレートコンベア要素12を含み、これらのプレートコンベア要素12は、カーブ3~7の周りを移動することも、直線搬送部8~11に沿って移動することもできるように、互いに接続されている。
【0020】
本発明によるプレートコンベア1の駆動装置の好ましい実施形態が図2に示されているが、本発明の文脈の中で他の駆動装置も使用され得る。プレートコンベア要素12を含むプレートコンベアベルト1の図示された駆動装置は、駆動ユニット13を有しており、この駆動ユニットは、外側に歯のあるベルト14を有しており、このベルトは、偏向ローラ、駆動ベルトプーリ15および圧力ユニットのローラの間に案内されている。また、偏向ローラの1つに作用する張力調整装置16が設けられており、前述の構成要素とともに、取り付けプレート17上に配置されている。プレートコンベア要素12はそれぞれ、上面、下面、2つの側面18、および中央トラック21上を転がるガイド片22を備えたアーム19を有している。
【0021】
ベルト14からプレートコンベア要素12に駆動エネルギーを伝達するために、プレートコンベア要素12の側面18のそれぞれにラック23が配置されている。ラック23に係合するベルト14が、汚れ、プレートコンベア要素12上の物体、および人との意図しない接触に対してより良く保護されるために、ラック23は、プレートコンベア要素12上の側面18に横方向の段差を設けて配置されている。ラック23は、ラック23の歯が側面18に対して後退するように配置されるように、横方向の段差に配置される。
【0022】
図2では、駆動装置は2つの駆動ユニット13とプレートコンベアベルト1で示されている。プレートコンベア要素12は、互いに接続され、短い距離で互いに追従するように配置され、トラック24に沿って案内される。トラック24は、トラック要素25の構成要素であり、各トラック要素25は、2つの外側トラック24と、その間の中央トラック21とを有する。プレートコンベア要素12は、外側トラック24の上面26に設けられた走行ローラ27で進行し、中央トラック21は、ガイド片22のガイドローラによってプレートコンベア要素12の横方向の案内に使用される。
【0023】
トラック要素25は、フォームフィッティングカップリング28によって互いに接続されている。図3は、互いに隣接するトラック要素25がフォームフィッティングカップリング28によってどのように互いに接続されるかをより詳細に示している。
【0024】
長さ調整のために、さらなるトラック要素29(調整トラック要素)が提供され、このトラック要素は、一端にカップリング28を備え、他方では、外側トラック24用の長さ調整片31を受け入れる領域を有する。トラック要素29が互いに接続されると、これらの領域は開口部32を形成し、その中に長さ調整片31を挿入することができる。互いに隣接するトラック要素29の外側トラック24の間の長さ調整片31に加えて、中央トラック21の間には、連結片33が挿入される。連結片33は、その端部に延長部34を有しており、取り付けられたときに、中央トラック21の端部の凹部35に係合する。さらに、中央トラック21と連結片33は、互いに向き合う端部に水平に並んだスロット36と舌部37を有しており、これらが櫛のように相互に係合することで、ガイド片22(図12)用の連続したガイドが形成されることになる。
【0025】
図5および図6に示すように、異なる寸法の長さ調整片31を含むセットがあり、同様に、異なる長さの連結片33を含むセットもある。
【0026】
長さ調整片31は、トラック24の長手方向の範囲に対して斜めに整列したエッジ38を有することが好ましく、例えば、実質的に三角形または台形である好ましい。本発明のこの好ましい実施形態では、エッジ38がV字型に相対的に整列していることが重要である。
【0027】
互いに隣接するトラック要素29のトラック24の端部の間に設けられた開口部32が、トラック24の端部に配置され、トラック24の長手方向の範囲に対して斜めになっているエッジ39を有するように配設されている。エッジ39の斜めの位置決め(整列)は、長さ調整片31の斜めのエッジ38の斜めの位置決め(整列)と同一である。したがって、図3に示すように、長さ調整片31は、その斜めの(横方向の)エッジ38を開口部32のエッジ39に連続して配置され得る。
【0028】
例えば、トラック24のエッジ39を、トラック24の長手方向の範囲に対して斜めに配置されたバー41によって形成するように配設することができる。バー41の斜めの配置の角度は、これらのバー41の上に載っている長さ調整片31の斜めのエッジ38の角度に対応している。バー41によって、1つの長さ調整片31から隣接するトラック24への移行領域の長さを長くすることができ、これにより、移行領域上での走行ローラ27の転がり挙動が改善される。
【0029】
原則として、本発明の文脈の中で、V字型ではなく、例えば平行に配置されたエッジ38を有する長さ調整片31を使用することも可能であり、この場合、トラック24の開口部32および端部のエッジ39は、実質的に対応して斜めに整列することが望ましい。本発明のこの実施形態においても、移行領域の斜めの位置決めの結果として、走行ローラ27がそれぞれのトラック24上と、長さ調整片38上の両方を同時に進行することになるので、長さ調整片38上のトラック24間の移行部上での実質的に衝撃のない移動が可能になり得る。欠点は、トラック24と長さ調整片38の間のギャップが大きくなり過ぎないように、異なる幅のより多くの長さ調整片38をストックしておかなければならないことである。
【0030】
互いに隣接する長さ調整付きのトラック要素29同士の接合部の領域では、トラック要素29の下に2枚のプレート42が設けられており、トラック要素29の端部に、例えばネジなどで連結されている。外側トラック24の端部とプレート42との間のより安定した接続のために、横方向に突出するバー43が追加で設けられ、これらは同様に、トラック要素25,29にも、カップリング28を介して直接相互接続されるように設けられている。
【0031】
図8から図10は、長さ調整片31が、互いに隣接するトラック要素29の間に挿入される様子を示しており、長さ調整片31のスロット45を介して案内されるネジ44が、長さ調整片31をトラック要素29の間の正しい位置に固定するために設けられている。
【0032】
図8および図9は、互いに隣接するトラック要素29間の中央の間隔を示しており、一方、図10および図11は、互いに隣接するトラック要素29間の最小および最大の間隔「min」および「max」を示している。図10は、互いに隣接するトラック要素29の間の可能な限り短い間隔「min」を示し、図11は、互いに隣接するトラック要素29の間の可能な限り大きな間隔「max」を示しており、図10の場合には、開口部32に三角形の長さ調整片31が設けられ、図11の場合には、開口部32に台形の長さ調整片31が設けられていることを示している。
【0033】
長さ調整用に設けられたトラック要素29(図4参照)は、異なる長さで設けられている。
【0034】
実際には、本発明によるプレートコンベアベルト1を有する動く歩道2の直線搬送部8~11の長さを調整する際には、トラック要素25、29によって形成されるトラックウェイが、動く歩道2の所望の形態で製造されるような手順となっており、カーブの数や形状、さらにはプレートコンベア要素12のチェーンの全長も考慮しなければならない。トラック要素25および29によって形成されるトラックウェイの長さを正確に調整するために、長さ調整片31を使用する。まず、図5に示したセットから適切な長さ調整片31を選ぶことで、粗調整を行う。次に、図9に二重矢印46で示すように、長さ調整片31を、互いに隣接するトラック要素29の間の三角形の開口部32に押し込むことで、微調整を行う。
【0035】
トラック要素29の中央トラック21と、中央トラック21の間に挿入された連結片33(図6参照)との間にわずかな遊びがあっても、舌部39がスロット36に滑り込むことで補償されるので、不利にはならない。
【0036】
要約すると、本発明の例示的な実施形態は以下のように説明され得る。
【0037】
動く歩道2用のプレートコンベアベルト1は、トラック要素29によって形成されたトラック24を有するトラックウェイと、プレートコンベアベルト1のプレートコンベア要素12用のガイドとして使用される中央トラック21と、を備える。トラックウェイの長さは調整可能である。この目的のために、バー41で区切られた実質的に三角形の開口部32が、互いに隣接するトラック要素29の間に設けられている。三角形または台形の長さ調整片31は、開口部32に挿入され、長さ調整片31の斜めのエッジ38がバー41によって形成された開口部32のエッジ39に載るような程度に押し込まれる。互いに隣接するトラック要素29の中央トラック21は、連結片33によって互いに連結される。
【符号の説明】
【0038】
1 プレートコンベアベルト
2 動く歩道
3 搬送平面
4 カーブ
5 カーブ
6 カーブ
7 カーブ
8 直線搬送部
9 直線搬送部
10 直線搬送部
11 直線搬送部
12 プレートコンベア要素
13 駆動ユニット
14 ベルト
15 ベルトプーリ
16 張力調整装置
17 取り付けプレート
18 側面
19 アーム
21 中央トラック
22 ガイド片
23 ラック
24 トラック
25 トラック要素
26 上面
27 走行ローラ
28 カップリング
29 トラック要素
31 長さ調整片
32 開口部
33 連結片
34 延長部
35 凹部
36 スロット
37 舌部
38 (長さ調整片の)エッジ
39 (トラックの)エッジ
41 バー(誘導用)
42 プレート
43 バー(安定用)
44 ネジ
45 スロット
46 二重矢印
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2021-11-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに連結され、トラック(24、21)上で案内されるプレートコンベア要素(12)を備えたプレートコンベアベルト(1)であって、
前記トラック(24、21)は、一列に並んで互いに連結されたトラック要素(25、29)の構成要素であり、
互いに追従するトラック要素(29)の接合部に長さ調整片(31)が配置されており、
前記トラック要素(29)が、外側トラック(24)と、これらの間の中央トラック(21)と、を有し、
連結片(33)が、互いに隣接する前記トラック要素(29)の前記中央トラック(21)の間に設けられており、
前記連結片(33)の断面形状が前記中央トラック(21)の断面形状に対応している
ことを特徴とするプレートコンベアベルト(1)。
【請求項2】
前記長さ調整片(31)は、前記トラック(24)の長手方向の範囲に対して斜めになっているエッジ(38)を有しており、
開口部(32)と、前記トラック(24)の長手方向の範囲に対して斜めになっているエッジ(39)とが、隣接するレール要素(29)の間に設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載のプレートコンベアベルト。
【請求項3】
前記長さ調整片(31)の前記エッジ(38)と前記開口部(32)の前記エッジ(39)は、前記トラック(24)の長手方向の範囲に対して同じ角度で斜めになっている
ことを特徴とする請求項2に記載のプレートコンベアベルト。
【請求項4】
前記開口部(32)は、前記トラック要素(29)の前記トラック(24)の領域に設けられている
ことを特徴とする請求項2または3に記載のプレートコンベアベルト。
【請求項5】
前記開口部(32)はバー(41)によって区切られている
ことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一項に記載のプレートコンベアベルト。
【請求項6】
前記トラック要素(29)の端部に接続されるプレート(42)が、前記トラック要素(29)の下側に設けられている
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のプレートコンベアベルト。
【請求項7】
前記バー(41)は前記プレート(42)の上側に配置されている
ことを特徴とする請求項5または6に記載のプレートコンベアベルト。
【請求項8】
前記バー(41)は、前記プレート(42)と一体に形成されているか、前記プレート(42)に接続されている
ことを特徴とする請求項7に記載のプレートコンベアベルト。
【請求項9】
三角形の外形を有する前記長さ調整片(31)が設けられている
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載のプレートコンベアベルト。
【請求項10】
前記外形が正三角形に対応していることを特徴とする請求項9に記載のプレートコンベアベルト。
【請求項11】
台形の外形を有する前記長さ調整片(31)が設けられている
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載のプレートコンベアベルト。
【請求項12】
前記中央トラック(21)は、長手方向に通って上部が開放し前記プレートコンベア要素(12)の方を向いているウェブを有する
ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載のプレートコンベアベルト。
【請求項13】
前記連結片(33)がその端部に延長部(34)を有し、
前記延長部(34)が前記中央トラック(21)の端部の凹部(35)に係合する
ことを特徴とする請求項11または12に記載のプレートコンベアベルト。
【請求項14】
前記中央トラック(21)および前記連結片(33)は、互いに向き合う端部において、水平に整列したスロット(36)および舌部(37)を有し、これらによって前記中央トラック(21)と前記連結片(33)は櫛のように相互に係合し、したがって、前記ガイド片(22)用の連続的なガイドを形成する
ことを特徴とする請求項13に記載のプレートコンベアベルト。
【国際調査報告】